(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-03
(54)【発明の名称】飲料の自動化された色カスタマイゼーションのためのシステム
(51)【国際特許分類】
B67D 1/08 20060101AFI20240827BHJP
B01F 35/88 20220101ALI20240827BHJP
B01F 35/82 20220101ALI20240827BHJP
B01F 35/213 20220101ALI20240827BHJP
B01F 35/221 20220101ALI20240827BHJP
B01F 101/16 20220101ALN20240827BHJP
B01F 101/14 20220101ALN20240827BHJP
【FI】
B67D1/08 Z
B01F35/88
B01F35/82
B01F35/213
B01F35/221
B01F101:16
B01F101:14
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024503686
(86)(22)【出願日】2022-07-19
(85)【翻訳文提出日】2024-03-19
(86)【国際出願番号】 US2022037570
(87)【国際公開番号】W WO2023003864
(87)【国際公開日】2023-01-26
(32)【優先日】2021-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】500027208
【氏名又は名称】スターバックス・コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ジェニカ ムジェルデ
(72)【発明者】
【氏名】ナタラジャン ヴェンカタクリシュナン
【テーマコード(参考)】
3E082
4G037
【Fターム(参考)】
3E082AA02
3E082BB01
3E082CC01
3E082DD20
4G037BA01
4G037BC02
4G037BD10
4G037BE02
(57)【要約】
本開示は、概して、色カスタマイズ可能なカスタマイズされた飲料を作成する(例えば、飲料に種々異なる色成分を追加して飲料の色をカスタマイズする)ためのシステムに関する。システムは、特定の色成分を特定の色にマッピングする色マッピング(例えば、手動での色マッピング)を取得することができる。システムは、追加的な色マッピングを識別するために、色マッピングに基づいて3次元色マップを生成することができる。システムは、特定の色を有する特定の飲料に対する要求を受信することができ、システムは、3次元色マップに基づいて、特定の色のための色マッピングを識別することができる。システムは、色マッピングのための命令集合を出力することができ、かつ/または色マッピングに基づいて飲料のための1つまたは複数の特定の色成分をディスペンスすることを、自動化されたディスペンスプラットフォームに実施させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料の色をカスタマイズするためのシステムであって、当該システムは、
1つまたは複数のプロセッサと、
コンピュータ可読ストレージ媒体と
を含み、前記コンピュータ可読ストレージ媒体は、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行された場合に、
飲料コンポーネントのための1つまたは複数の第1の色マッピングを取得することであって、前記1つまたは複数の第1の色マッピングのうちのそれぞれの色マッピングは、特定の色を識別し、かつ前記特定の色を作成するために使用される1つまたは複数の色成分の比率を識別する、ことと、
前記1つまたは複数の第1の色マッピングに基づいて、前記飲料コンポーネントのための3次元色マップを生成することであって、前記3次元色マップは、複数の可能な飲料コンポーネント色を含み、前記3次元色マップは、前記1つまたは複数の第1の色マッピングと、1つまたは複数の第2の色マッピングとを含み、前記1つまたは複数の第2の色マッピングは、前記1つまたは複数の第1の色マッピング内に含まれていない複数の色を識別する、ことと、
所望の飲料コンポーネント色を識別することと、
前記複数の可能な飲料コンポーネント色に基づいて、前記3次元色マップから前記所望の飲料コンポーネント色のための特定の色マッピングを取得することと、
命令集合を出力することであって、前記命令集合は、前記所望の飲料コンポーネント色のための前記特定の色マッピングに対応する前記1つまたは複数の色成分の特定の比率を識別する、ことと
を、前記1つまたは複数のプロセッサに実施させる機械可読命令を含む、
システム。
【請求項2】
前記1つまたは複数の色成分は、1つまたは複数の食用色成分を含む、
請求項1または2記載のシステム。
【請求項3】
前記所望の飲料コンポーネント色を識別するために、前記機械可読命令を実行することにより、顧客コンピューティング装置から前記所望の飲料コンポーネント色を受信することを、前記1つまたは複数のプロセッサに実施させる、
請求項1または2記載のシステム。
【請求項4】
前記機械可読命令を実行することにより、複数の飲料コンポーネントのうちのそれぞれの飲料コンポーネントごとに、
1つまたは複数の関連する第1の色マッピングを取得することと、
関連する3次元色マップを生成することと
を、前記1つまたは複数のプロセッサにさらに実施させる、
請求項1から3までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項5】
前記機械可読命令を実行することにより、
複数の飲料コンポーネントのうちのそれぞれの飲料コンポーネントごとに、1つまたは複数の関連する第1の色マッピングを取得することと、
複数の飲料コンポーネントのうちのそれぞれの飲料コンポーネントごとに、関連する3次元色マップを生成することと
を、前記1つまたは複数のプロセッサにさらに実施させ、
前記所望の飲料コンポーネント色を識別するために、前記機械可読命令を実行することにより、前記複数の飲料コンポーネントのうちの特定の飲料コンポーネントと、前記特定の飲料コンポーネントの前記所望の飲料コンポーネント色とを識別することを、前記1つまたは複数のプロセッサに実施させ、
前記3次元色マップから前記所望の飲料コンポーネント色のための前記特定の色マッピングを取得するために、前記機械可読命令を実行することにより、前記特定の飲料コンポーネントに基づいて前記3次元色マップを識別することを、前記1つまたは複数のプロセッサに実施させる、
請求項1から4までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項6】
前記機械可読命令を実行することにより、前記複数の可能な飲料コンポーネント色を識別する情報を、顧客コンピューティング装置上に表示することを、前記1つまたは複数のプロセッサにさらに実施させる、
請求項1から5までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項7】
前記機械可読命令を実行することにより、前記飲料コンポーネントの飲料コンポーネント色を識別するフィードバックを取得することを、前記1つまたは複数のプロセッサにさらに実施させる、
請求項1から6までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項8】
前記機械可読命令を実行することにより、
前記飲料コンポーネントの飲料コンポーネント色を識別するフィードバックを取得することと、
前記飲料コンポーネントの前記飲料コンポーネント色を、前記所望の飲料コンポーネント色と比較することと、
前記飲料コンポーネントの前記飲料コンポーネント色と、前記所望の飲料コンポーネント色との比較に基づいて、前記3次元色マップを調整することと
を、前記1つまたは複数のプロセッサにさらに実施させる、
請求項1から7までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項9】
前記1つまたは複数の第1の色マッピングと、前記1つまたは複数の第2の色マッピングとのそれぞれの色マッピングはさらに、特定の16進数の色コードに対応する、
請求項1から8までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項10】
前記1つまたは複数の第1の色マッピングのうちの第1の色マッピングは、前記1つまたは複数の色成分の第1の比率を、前記複数の可能な飲料コンポーネント色のうちの第1の飲料コンポーネント色に紐付け、
前記1つまたは複数の第2の色マッピングのうちの第2の色マッピングは、前記1つまたは複数の色成分の第2の比率を、前記複数の可能な飲料コンポーネント色のうちの第2の飲料コンポーネント色に紐付ける、
請求項1から9までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項11】
前記1つまたは複数の第1の色マッピングのうちの第1の色マッピングは、前記1つまたは複数の色成分のうちの第1の色成分と第2の色成分との第1の比率を、第1の飲料コンポーネント色に紐付け、
前記1つまたは複数の第2の色マッピングのうちの第2の色マッピングは、前記1つまたは複数の色成分のうちの第3の色成分と第4の色成分との第2の比率を、第2の飲料コンポーネント色に紐付ける、
請求項1から10までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項12】
前記1つまたは複数の第1の色マッピングのうちの第1の色マッピングと、前記1つまたは複数の第2の色マッピングのうちの第2の色マッピングとは、それぞれ異なる色成分に関連付けられている、
請求項1から11までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項13】
前記飲料コンポーネントは、ベース、改良材、またはトッピングを含む、
請求項1から12までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項14】
前記飲料コンポーネントは、ベース、改良材、またはトッピングを含み、
前記所望の飲料コンポーネント色は、所望のベース色、所望の改良材色、または所望のトッピング色を含む、
請求項1から13までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項15】
前記機械可読命令を実行することにより、前記3次元色マップをローカルサーバまたはリモートサーバに格納することを、前記1つまたは複数のプロセッサにさらに実施させる、
請求項1から14までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項16】
前記機械可読命令を実行することにより、前記3次元色マップをコンピューティング装置に格納することを、前記1つまたは複数のプロセッサにさらに実施させ、
前記コンピューティング装置は、POSシステム、店舗サーバ、ディスペンス機器、または自動販売機を含む、
請求項1から15までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項17】
前記命令集合を出力するために、前記機械可読命令を実行することにより、前記命令集合を自動化された成分ディスペンサに伝送することを、前記1つまたは複数のプロセッサに実施させ、
前記自動化された成分ディスペンサは、前記命令集合の受信に応答して、前記1つまたは複数の色成分の前記特定の比率に基づいて前記飲料コンポーネントを製造するために、前記1つまたは複数の色成分をディスペンスする、
請求項1から16までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項18】
前記命令集合を出力するために、前記機械可読命令を実行することにより、前記命令集合を識別するラベルを印刷することを、前記1つまたは複数のプロセッサに実施させる、
請求項1から17までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項19】
前記3次元色マップは、前記飲料コンポーネントのベース色に基づいている、
請求項1から18までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項20】
前記機械可読命令を実行することにより、前記1つまたは複数の第1の色マッピングのうちの、前記所望の飲料コンポーネント色に対応する第1の色マッピングと、前記1つまたは複数の第2の色マッピングのうちの、前記所望の飲料コンポーネント色に対応する第2の色マッピングとを決定することを、前記1つまたは複数のプロセッサにさらに実施させ、
前記特定の色マッピングを取得するために、前記機械可読命令を実行することにより、前記第1の色マッピングまたは前記第2の色マッピング選択をすることを、前記1つまたは複数のプロセッサに実施させる、
請求項1から19までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項21】
コンピュータ実装方法であって、当該方法は、
食用混合物のための1つまたは複数の第1の色マッピングを取得することであって、前記第1の色マッピングのうちのそれぞれの色マッピングは、特定の色を識別し、かつ前記特定の色を作成するために使用される1つまたは複数の食用成分の比率を識別する、ことと、
前記1つまたは複数の第1の色マッピングに基づいて、前記食用混合物のための3次元色マップを生成することであって、前記3次元色マップは、複数の可能な色を含み、前記3次元色マップは、前記1つまたは複数の第1の色マッピングと、1つまたは複数の第2の色マッピングとを含み、前記1つまたは複数の第2の色マッピングは、前記1つまたは複数の第1の色マッピング内に含まれていない複数の色を識別する、ことと、
所望の色を識別することと、
前記複数の可能な色に基づいて、前記3次元色マップから前記所望の色のための特定の色マッピングを取得することと、
前記特定の色マッピングの指示を提供することであって、前記特定の色マッピングは、前記1つまたは複数の食用成分の特定の比率に関連付けられている、ことと
を含む、方法。
【請求項22】
前記1つまたは複数の食用成分は、1つまたは複数の食用色成分を含む、
請求項21記載の方法。
【請求項23】
前記食用混合物は、飲料アイテムまたは食料アイテムを含む、
請求項21または22記載の方法。
【請求項24】
前記所望の色を識別することは、顧客コンピューティング装置から前記所望の色を受信することを含む、
請求項21から23までのいずれか1項記載の方法。
【請求項25】
複数の食用混合物のうちのそれぞれの食用混合物ごとに、
1つまたは複数の関連する第1の色マッピングを取得することと、
関連する3次元色マップを生成することと
をさらに含む、請求項21から24までのいずれか1項記載の方法。
【請求項26】
複数の食用混合物のうちのそれぞれの食用混合物ごとに、1つまたは複数の関連する第1の色マッピングを取得することと、
複数の食用混合物のうちのそれぞれの食用混合物ごとに、関連する3次元色マップを生成することと
をさらに含み、
前記所望の色を識別することは、前記複数の食用混合物のうちの特定の食用混合物と、前記特定の食用混合物の前記所望の色とを識別することを含み、
前記特定の色マッピングを取得することは、前記特定の食用混合物に基づいて前記3次元色マップを識別することを含む、
請求項21から25までのいずれか1項記載の方法。
【請求項27】
前記複数の可能な色を識別する情報を、顧客コンピューティング装置上に表示させることをさらに含む、
請求項21から26までのいずれか1項記載の方法。
【請求項28】
前記食用混合物の色を識別するフィードバックを取得することをさらに含む、
請求項21から27までのいずれか1項記載の方法。
【請求項29】
前記食用混合物の色を識別するフィードバックを取得することと、
前記食用混合物の色を、前記所望の色と比較することと、
前記食用混合物の色と、前記所望の色との比較に基づいて、前記3次元色マップを調整することと
をさらに含む、請求項21から28までのいずれか1項記載の方法。
【請求項30】
前記1つまたは複数の第1の色マッピングと、前記1つまたは複数の第2の色マッピングとのそれぞれの色マッピングはさらに、特定の16進数の色コードに対応する、
請求項21から29までのいずれか1項記載の方法。
【請求項31】
前記1つまたは複数の第1の色マッピングのうちの第1の色マッピングと、
前記1つまたは複数の第2の色マッピングのうちの第2の色マッピングとは、それぞれ異なる食用成分に関連付けられている、
請求項21から30までのいずれか1項記載の方法。
【請求項32】
前記食用混合物は、ベース、改良材、またはトッピングを含む、
請求項21から31までのいずれか1項記載の方法。
【請求項33】
前記食用混合物は、ベース、改良材、またはトッピングを含み、
前記所望の色は、所望のベース色、所望の改良材色、または所望のトッピング色を含む、
請求項21から32までのいずれか1項記載の方法。
【請求項34】
前記3次元色マップをローカルサーバまたはリモートサーバに格納することをさらに含む、
請求項21から33までのいずれか1項記載の方法。
【請求項35】
前記特定の色マッピングの前記指示を提供することは、前記特定の色マッピングの前記指示を自動化された成分ディスペンサに伝送することを含み、
前記自動化された成分ディスペンサは、前記指示の受信に応答して、前記1つまたは複数の食用成分の前記特定の比率に基づいて前記食用混合物を製造するために、前記1つまたは複数の食用成分をディスペンスする、
請求項21から34までのいずれか1項記載の方法。
【請求項36】
前記1つまたは複数の食用成分の前記特定の比率を識別するラベルを印刷することをさらに含む、
請求項21から35までのいずれか1項記載の方法。
【請求項37】
前記1つまたは複数の第1の色マッピングと、前記1つまたは複数の第2の色マッピングとは、前記食用混合物のベース色に基づいている、
請求項21から34までのいずれか1項記載の方法。
【請求項38】
ディスペンスシステムであって、当該ディスペンスシステムは、
複数のモジュール式ディスペンサであって、前記複数のモジュール式ディスペンサの各々は、成分を貯蔵するように構成されている、複数のモジュール式ディスペンサと、
メインコントローラと
を含み、前記メインコントローラは、
飲料コンポーネントのための1つまたは複数の第1の色マッピングを取得することであって、前記第1の色マッピングのうちのそれぞれの色マッピングは、特定の色を識別し、かつ前記特定の色を作成するために使用される1つまたは複数の色成分の比率を識別する、ことと、
前記1つまたは複数の第1の色マッピングに基づいて、前記飲料コンポーネントのための3次元色マップを生成することであって、前記3次元色マップは、複数の可能な飲料コンポーネント色を含み、前記3次元色マップは、前記1つまたは複数の第1の色マッピングと、1つまたは複数の第2の色マッピングとを含み、前記1つまたは複数の第2の色マッピングは、前記1つまたは複数の第1の色マッピング内に含まれていない複数の色を識別する、ことと、
所望の飲料コンポーネント色を識別することと、
前記複数の可能な飲料コンポーネント色に基づいて、前記3次元色マップから前記所望の飲料コンポーネント色のための特定の色マッピングを取得することと、
前記複数のモジュール式ディスペンサのうちの少なくとも1つに命令を通信することであって、前記命令は、前記複数のモジュール式ディスペンサのうちの前記少なくとも1つからディスペンスされるべき、前記特定の色マッピングに対応する前記1つまたは複数の色成分の特定の比率を識別する、ことと
を実施するように構成されている、ディスペンスシステム。
【請求項39】
前記1つまたは複数の色成分は、1つまたは複数の食用色成分を含む、
請求項38記載のディスペンスシステム。
【請求項40】
前記メインコントローラは、
前記飲料コンポーネントの飲料コンポーネント色を識別するフィードバックを取得することと、
前記飲料コンポーネントの前記飲料コンポーネント色を、前記所望の飲料コンポーネント色と比較することと、
前記飲料コンポーネントの前記飲料コンポーネント色と、前記所望の飲料コンポーネント色との比較に基づいて、前記3次元色マップを調整することと
を実施するように構成されている、
請求項38または39記載のディスペンスシステム。
【請求項41】
前記1つまたは複数の第1の色マッピングのうちの第1の色マッピングと、前記1つまたは複数の第2の色マッピングのうちの第2の色マッピングとは、それぞれ異なる色成分に関連付けられている、
請求項38から40までのいずれか1項記載のディスペンスシステム。
【請求項42】
前記1つまたは複数の第1の色マッピングと、前記1つまたは複数の第2の色マッピングとは、前記飲料コンポーネントのベース色に基づいている、
請求項38から41までのいずれか1項記載のディスペンスシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、色カスタマイズ可能なカスタマイズされた飲料を作成する(例えば、飲料に種々異なる色成分を追加して飲料の色をカスタマイズする)ためのシステムに関する。
【0002】
背景
コーヒーまたは茶のようなベース飲料に種々異なる量の(それぞれ異なる色を有する)ソース、シロップ、およびフレーバを追加することによって、カスタマイズされた飲料を作成することができる。飲料の色は、使用される成分に基づくことができ、飲料の色は、販売時点においてカスタマイズ可能でなくてもよい。
【0003】
現在のところ、ソース、シロップ、およびフレーバは、
図1に示されているような使い捨ての機械式ポンプ、または
図2に示されているような再利用可能な機械式ポンプを使用してディスペンスされている。ポンプコンテナ2および4内には、ソース、シロップ、またはフレーバが充填されている。バリスタは、ポンプレバー1および3を手動で押し下げることによってソース、シロップ、またはフレーバをポンプし、ポンプノズル5および6を介して一定の体積のソース、シロップ、およびフレーバをディスペンスする。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】従来技術によるポンプコンテナを示す図である。
【
図2】従来技術によるポンプコンテナを示す図である。
【
図3】自動化されたディスペンスシステムを示す図である。
【
図3A】自動化されたディスペンスシステムを示す図である。
【
図4】
図3および
図3Aに示されている自動化されたディスペンスシステムと共に使用することができるモジュール式ディスペンサまたはディスペンサモジュールを示す図である。
【
図5】
図4に示されているモジュール式ディスペンサの部分的な分解図である。
【
図6】
図4に示されているモジュール式ディスペンサの部分的な分解図である。
【
図7】
図4に示されているモジュール式ディスペンサの部分的な分解図である。
【
図8】
図4に示されているモジュール式ディスペンサの部分的な分解図である。
【
図10】積み重ねられたモジュール式ディスペンサが含まれる1つの実装形態を示す図である。
【
図11】モジュール式ディスペンサのためのラベルプレートを示す図である。
【
図12】
図3に示されているディスペンスシステムの背面図である。
【
図13】自動化されたディスペンスシステムのブロック図である。
【
図14】自動化されたディスペンスシステムの自動化されたモードのフローチャートである。
【
図15】A~Dは、インジケータ灯を有するユーザインタフェースを有する個々のモジュール式ディスペンサの動作を示す図であり、Eは、モジュール式ディスペンサまたはディスペンサモジュールのブロック図および部分的な側断面図である。
【
図16】複数のモジュール式ディスペンサを有する自動化されたディスペンスシステムを示す図である。
【
図17】個々のモジュール式ディスペンサのユーザインタフェースの部分的な拡大図である。
【
図18】ディスペンスシステムの自動化されたモードのフローチャートである。
【
図19】モジュール式ディスペンサを洗浄するためのフローチャートである。
【
図20】手動操作可能なモジュール式ディスペンサのブロック図である。
【
図21】自動化されたディスペンスシステムと共に使用することができるモジュール式ディスペンサまたはディスペンサモジュールを示す図である。
【
図22】
図21に示されているモジュール式ディスペンサの部分的な分解図である。
【
図23】
図21に示されているモジュール式ディスペンサの部分的な分解図である。
【
図24】
図21に示されているモジュール式ディスペンサの部分的な分解図である。
【
図25】
図21に示されているモジュール式ディスペンサの部分的な分解図である。
【
図26】
図21に示されているモジュール式ディスペンサの部分的な分解図である。
【
図27】
図21に示されているモジュール式ディスペンサの部分的な分解図である。
【
図28A】自動化されたディスペンスシステムのアグリゲータと、アグリゲータの動作とを概略的に示す図である。
【
図28B】自動化されたディスペンスシステムのアグリゲータと、アグリゲータの動作とを概略的に示す図である。
【
図28C】自動化されたディスペンスシステムのアグリゲータと、アグリゲータの動作とを概略的に示す図である。
【
図28D】自動化されたディスペンスシステムのアグリゲータと、アグリゲータの動作とを概略的に示す図である。
【
図29A】アグリゲータに関連して使用することができる自動化されたディスペンスシステムの正面図である。
【
図29B】アグリゲータに関連して使用することができる自動化されたディスペンスシステムの上面図である。
【
図29C】アグリゲータに関連して使用することができる自動化されたディスペンスシステムの側面図である。
【
図30】複数のディスペンサモジュールが含まれる自動化されたモジュール式ディスペンスシステムのモジュール構成の種々異なる例を示す図である。
【
図31】自動化されたディスペンスシステムの中央ディスペンサ注出口の拡大斜視下面図である。
【
図32】自動化されたディスペンスシステムのディスペンサモジュールの洗浄を容易にするために使用することができるバルブを有する粒状洗浄カートリッジの動作を概略的に示す図である。
【
図33】洗浄を容易にするためにディスペンサモジュール内に挿入することができる洗浄トレイまたはカートリッジの例示的な実装形態を示す図である。
【
図34】洗浄サイクル、すすぎサイクル、および乾燥サイクルを含むことができる洗浄動作を概略的に示す図である。
【
図35】ベース、改良材、およびトッピングを含むことができる例示的な飲料を示す図である。
【
図36】色成分の種々異なる比率を特定の色コードに紐付ける色マッピングの種々異なる例を示す図である。
【
図37】黄色の色成分と赤色の色成分との比率を特定の色コードに紐付ける色マッピングを示す図である。
【
図38】黄色の色成分の比率を特定の色コードに紐付ける色マッピングを示す図である。
【
図41】飲料のための可能な色を識別する例示的な3次元色マップを示す図である。
【
図42】飲料色の自動化されたカスタマイズのためのプロセスのフローチャートである。
【0005】
種々異なる実施形態を、例示する目的で添付の図面に図示しているが、各実施形態の範囲を限定するものとして解釈すべきでは決してない。さらに、開示されている種々異なる実施形態の種々異なる特徴同士を組み合わせて追加的な実施形態を形成することができ、こうした追加的な実施形態も、本開示の一部である。
【0006】
詳細な説明
コーヒーまたは茶飲料は、通常、種々異なる食感、味、風味、色、および/または香りによって増強された乳製品と混合される、コーヒーまたは茶抽出物のベースを有する。種々異なる量の成分または改良材(例えば、ソース、シロップ、およびフレーバ)を追加するか、または同じ成分または同じ改良材を種々異なるシーケンスで追加することにより、種々異なる食感、味、風味、色、および香りを作成することができる。例えば、70種類の手作業で作られるコーヒー飲料を提供するメニューを作成するために、10種類のフレーバ、2種類のシロップ、および7種類のソースが存在する場合がある。フレーバは、通常、アルコールベースである。いくつかのフレーバの例は、バニラ、トフィーナッツ、およびヘーゼルナッツである。ソースは、通常、水溶液中で一緒にブレンドされる複数の成分である。いくつかのソースの例は、ホワイトチョコレートモカ、チャイ、およびモカである。シロップは、通常、液体状の糖、または糖を含まない代用品である。
【0007】
現在のところ、ソース、シロップ、およびフレーバは、
図1に示されているような使い捨ての機械式ポンプ、または
図2に示されているような再利用可能な機械式ポンプを使用してディスペンスされている。ポンプコンテナ2および4内には、シロップ、ソース、またはフレーバが充填されている。バリスタは、ポンプレバー1および3を手動で押し下げることによってフレーバ、ソース、またはシロップをポンプし、ポンプノズル5および6を介して一定の体積のフレーバ、ソース、およびシロップをディスペンスする。
【0008】
ソースは、本質的に高密度かつ粘性である。したがって、ポンプレバーを手動で押し下げるためには多大な労力を必要とする。非常に高粘性のソースの場合には、
図1および
図2に示されているような機械式ポンプからソースをディスペンスするために20ポンド~30ポンドを超える力が必要とされる。それぞれの飲料は、複数のショットまたは分注量のために複数回のポンプを必要とする場合がある。バリスタがシフトで何百もの飲料を作る場合には、この大きな力でソースまたは他の成分を頻繁にポンプすることにより、腕の疲労および潜在的な損傷がもたらされる可能性がある。
【0009】
クリーム状のコーヒー飲料のためのレシピは、高温のエスプレッソコーヒー抽出物をカップ内にディスペンスし、これにバニラシロップの2回のポンプが続き、これにホワイトチョコレートモカソースの1回のポンプが続き、これに一定の体積のスチームアーモンドミルクが続き、そしてトフィーナッツフレーバの2回のポンプによって仕上げることであってよい。非クリーム状の飲料のレシピは、同じ成分および量であってよいが、別の異なる順序でディスペンスされる可能性がある(例えば、ホワイトチョコレートモカソースの1回ポンプをディスペンスし、これにバニラシロップの2回のポンプが続き、これに一定の体積のスチームアーモンドミルクが続き、これにトフィーナッツフレーバの2回のポンプが続き、そして高温のエスプレッソコーヒー抽出物を最上部にディスペンスすることによって仕上げる)。成分または改良材(例えば、ソース、シロップ、およびフレーバ)の種類および量を変更するのみならず、それらが飲料に追加される順序を変更することによっても、種々異なる飲料が作られる。
【0010】
コーヒー店は、80~100種類の手作業で作られる飲料を有するメニューを提供することができる。このことはつまり、それぞれのバリスタは、80~100種類の飲料の各々につき、それぞれの飲料中の成分または改良材(例えば、ソース、シロップ、およびフレーバ)と、ポンプ、ショット、または分注量の回数と、成分または改良材が追加される順序とが含まれるレシピを記憶しなければならないということを意味する。このことにより、多大な複雑さと記憶する労力とが生じ、このことにより、メニューの規模および種類(例えば、飲料の種類)の拡大に対する困難が生じる。
【0011】
コーヒー店が、
図1に示されているような使い捨てのポンプを使用する場合には、プラスチックコンテナは、空になると廃棄されるので、このことによって環境への悪影響がもたらされる。コーヒー店が、
図2のような再利用可能なポンプを使用する場合には、ポンプを定期的に(例えば、毎週)分解して手動で洗浄しなければならず、このことは、従業員によって費やされる多大な手動の労力および追加的な時間を必要とし、これによって労働コストが上昇し、従業員の意欲が低下することとなる。加えて、それぞれの機械式ポンプユニットは、ディスペンスされるソース、シロップ、またはフレーバが各々の特有の密度および粘度を有していることに起因して、それらのソース、シロップ、またはフレーバに合わせてカスタマイズされている。ソース、シロップ、またはフレーバが、間違ったポンプコンテナ(例えば、別の異なるソース、シロップ、またはフレーバのために設計されたポンプユニット)に充填された場合には、エラー(例えば、誤作動)が発生する。
【0012】
コーヒー店が、新しい種類のソース、シロップ、またはフレーバを使用する新しい飲料レシピを導入する際には、コーヒー店は、新しい成分に合わせてカスタマイズされた新しいポンプユニットまたはシステムを調達しなければならない。成分の種類が新しくなるたびに新しいコンテナを製造および充填する必要があるので、このことは高コストである。店舗は、全ての種々異なる成分(例えば、ソース、シロップ、およびフレーバ)に対してそれぞれ異なるポンプを調達、保管、および使用しなければならないので、このことにより、店舗での多大な複雑さがもたらされる。バリスタも、新しいレシピに対する訓練を受け直さなければならなくなる。
【0013】
顧客は、各自の飲料中の成分、改良材、または増強材(例えば、ソース、シロップ、およびフレーバ)の量を、各自の個々の味覚および健康のニーズに沿うように調整することを好む。例えば、ある顧客は、ある特定の飲料のために通常のレシピの半分の砂糖と、2倍の量のバニラフレーバとを所望する場合がある。現在のポンプシステムでは、手動でのポンプの個別の回数を減らすことは可能であるが、成分(例えば、シロップ、ソース、またはフレーバ)の1回のポンプのうちの一部をポンプすることは不可能である。顧客は、正確な制御を用いてより多くのカスタマイズを所望するので、このことは、顧客体験にとって本質的に問題である。加えて、バリスタは、飲料の調製プロセスにおいて必要とされる精神的および身体的な労力を単純化することを所望する場合がある。
【0014】
いくつかの実施形態によれば、本明細書に記載されているシステムは、有利には、成分、改良材、または増強材(例えば、ソース、シロップ、フレーバ、味、色、減量)のディスペンスを自動化する。システムは、バリスタによって如何なる力(例えば、手動でポンプする如何なる力)も加えることなく任意の種類の成分をディスペンスすることができるモジュール式ディスペンサまたはディスペンサモジュールを含む。ユーザインタフェースは、(種々異なる飲料のためのレシピが含まれる)ディスペンスのシーケンスを介してバリスタを案内することができ、これにより、レシピを記憶することが回避され、その一方で、洗浄(例えば、複数の再利用可能なポンプコンテナまたはユニットの定期的な手動での洗浄)の複雑さが省略される。
【0015】
図3は、本開示の1つの実施形態による自動化されたディスペンスシステム9を示す。コーヒーエスプレッソマシン7,8は、コーヒー豆からコーヒー液を抽出する。コーヒーエスプレッソマシンの各々のところで作業している2人のバリスタによって容易にアクセスされるように、自動化されたディスペンスシステム9を、これら2つのエスプレッソマシンの間に位置決めすること、または位置付けすることができる。自動化されたディスペンスシステム9は、1つまたは複数の個々のモジュール式ディスペンサまたはディスペンサモジュール10~16を含む。自動化されたディスペンスシステム9は、低使用頻度のフレーバもしくは他の成分、改良材、または増強材のための1つまたは複数の手動ポンプを収納するために、例えばディスペンスシステム9のモジュール式ディスペンサ15,16の間に棚17を含むことができる。個々のモジュール式ディスペンサ10~16は、モジュール式である(すなわち、例えば、個々のモジュール式ディスペンサ10~16は、それぞれ他のモジュール式ディスペンサまたはシステム9の動作に影響を及ぼすことなく、それぞれ異なる構成で迅速かつ簡単にシステム9に追加すること、またはシステム9から取り外すことが可能である)。個々のモジュール式ディスペンサ10~16は、1つまたは複数のコントローラから、または1つまたは複数のコントローラによって制御可能である。例えば、個々のモジュール式ディスペンサ10~16は、モジュール式ディスペンサ10~16の各々に電力および(レシピ情報のようなデータまたは他の情報を含むことができる)制御信号を供給する単一の中央コントローラから、または単一の中央コントローラによって制御可能である。他の構成では、それぞれのモジュール式ディスペンサを、各自の専用のローカルコントローラによって制御してもよいし、またはモジュール式ディスペンサのサブグループを、1つのコントローラによって制御してもよい。
【0016】
図3Aは、
図3に示されているような手動ポンプの代わりにボトル、カートリッジ、および/またはパウチを有する、自動化されたディスペンスシステム9の別の実施形態を示す。
図3Aの自動化されたディスペンスシステム9は、棚の代わりに、一体化されたフレーバ保持部分を使用することができる。システム9は、モジュール式ディスペンサ10~16上の個々のディスプレイスクリーンに代えてまたはこれに加えて、1つの中央ディスプレイスクリーン100を含むことができる。ディスプレイスクリーン100は、タッチスクリーンディスプレイを含むことができ、このタッチスクリーンディスプレイは、バリスタにグラフィックス、アニメーション、および英数字テキスト情報を表示することに加えて、ディスプレイスクリーン100のグラフィカルユーザインタフェース上のグラフィカルボタンまたはアイコンの押圧に基づいたユーザ入力を受信するように構成されている。自動化されたディスペンスシステム9は、1つの中央集中型のディスペンサ注出口105を含むこともできる。ディスペンサ注出口105は、水(熱湯または冷水)または調製された飲料をディスペンスすることができる。いくつかの実装形態では、自動化されたディスペンスシステムは、水をディスペンスするための中央集中型の水ディスペンスシステムを含む。ディスプレイスクリーン100は、バリスタまたは他のユーザに(例えば、行動を促すため、またはエラー、警告、または警報を示すために)情報または命令を表示することもできる。
【0017】
個々のモジュール式ディスペンサ10~16は、腕の疲労および精神的な疲労を軽減するために、従来の手動ポンプシステムの代わりに電動ポンプシステムを使用することができる。自動化されたディスペンスシステム9は、有利にはスループットを向上させ、飲料の調製におけるエラーを低減し、これにより、顧客満足度および顧客体験を向上させる。以下でさらに説明するように、ディスペンス命令(例えば、ポンプまたはショットまたは分注量の回数)を、特にこのディスペンス命令が、飲料の標準レシピから逸脱している場合には、モジュール式ディスペンサ上の、またはモジュール式ディスペンサから離間した場所にあるユーザ入力装置(例えば、タッチスクリーンディスプレイまたはユーザインタフェースボタン)を介して個々のバリスタによって入力することができる。これに代えて、ディスペンス命令を、POS(point of sale:販売時点情報管理)システムまたはリモートサーバから、自動化されたディスペンスシステム9によって自動的に受信してもよい。POSシステムまたは他のリモートシステムからのディスペンス命令が受信された場合であっても、ユーザ(例えば、バリスタ)は、このディスペンス命令を手動で修正することが可能であってよい(例えば、顧客が最初の販売時間後に自分の考えを変えた場合)。
【0018】
図4は、それぞれのモジュール式ディスペンサ10~16の内部コンポーネントを収容するハウジング18を有するモジュール式ディスペンサ10~16のうちの1つの実施形態を示す。
図4に示されているように、それぞれのモジュール式ディスペンサ10~16は、そのモジュール式ディスペンサ10~16のための操作に関するディスペンス情報をバリスタに表示するディスプレイ19を含むことができる。この情報は、ディスペンスされるポンプ(例えば、ショットまたは分注量)の回数、ディスペンスされる体積、モジュール式ディスペンサ内に残存しているソースまたは他の成分の量、洗浄状態等を含むことができる。モジュール式ディスペンサ10~16の動作状態を表示するディスプレイ19は、必要とされる場合かつ/または所望の場合に、バリスタが設定に反応すること、およびバリスタが設定を変更することを可能にする。ディスプレイ19は、インジケータ灯、LED、LCDディスプレイ、OLEDディスプレイの形態、または任意の他の形態のディスプレイであってよい。それぞれのモジュール式ディスペンサ10~16は、照明付きのボタン入力装置のような入力装置20を含むことができる。バリスタは、ボタンまたは他の入力装置をクリックまたは押圧して、ディスプレイ19上の任意のアイコン上の状態/値を変更することができる。このことは、ディスプレイ19をタッチスクリーンとすることによっても達成可能であり、したがって、バリスタは、自分の指でディスプレイ19にタッチすることによってディスプレイ19上の値を直接的に変更することができる。ディスプレイ19は、複数の言語を表示する能力を有することができる。バリスタまたは他のユーザによって所望の言語を選択することができる。他の種類の入力装置20は、スイッチ、ノブ、ホイール、スライドキー、静電容量タッチセンサ、音声認識入力装置(例えば、マイクロフォン)、リモート入力装置等を含むことができる。それぞれのモジュール式ディスペンサ10~16は、ディスペンス注出口21も含み、ディスペンス注出口21は、このディスペンス注出口21の下にカップまたは他の容器を置くことを可能にするために十分な高さに位置付けされている。
【0019】
それぞれのモジュール式ディスペンサ10~16は、特定のポンプ特性またはディスペンスパラメータ(例えば、ポンプ速度、タイミング、ディスペンス体積、およびディスペンスのアルゴリズム)を変更することによって、任意の成分をディスペンスするように変更可能または適合可能である。この変更または調整を、デジタルツインにおいてリモートで実施してもよいし、またはローカルマシンユニットにおいて実施してもよい。例えば、特定のモジュール式ディスペンサ内の成分を、この特定のモジュール式ディスペンサ上のユーザインタフェース(例えば、ボタン20および/またはディスプレイ19)を使用して識別(または選択)してもよいし、または特定のモジュール式ディスペンサ内の成分を、リモートサーバにおいて識別(または選択)してもよい。適切な成分が選択されると、特定のモジュール式ディスペンサを、必要とされるポンプ特性を有するように自動的にプログラミングすることができる。
【0020】
モジュール式ディスペンサ10~16は、センシング装置または読み取り装置を有することもでき、このセンシング装置または読み取り装置は、モジュール式ディスペンサ内に装填されている成分(例えば、ソース、シロップ、またはフレーバ)を識別し、この成分をディスペンスするように自身を自動的にプログラミングすることができる(例えば、最適なディスペンスのために必要とされる特定の速度またはタイミング)。一例として、モジュール式ディスペンサは、重量または質量に基づいて成分をセンシングするためのロードセルを有することができる。別の例として、成分の識別子は、その成分を収容しているパッケージ上のバーコード、RFIDタグ、NFCタグ、QRコード、または任意の他の識別可能な情報であってよい。
【0021】
例えばモジュール式ディスペンサが誤作動した場合、成分が消費され尽くした場合、または需要が少ない場合に、そのモジュール式ディスペンサ10~16を、別のモジュール式ディスペンサとホットスワップすることができる。新しいモジュール式ディスペンサは、(例えば、自動的に、またはユーザインタラクションに基づいて)交換されたモジュール式ディスペンサのディスペンス特性を採用することができる。モジュール式ディスペンサは、同じ成分を含んでいてもよいし、または異なる成分を含んでいてもよい。システム9は、システム9内におけるモジュール式ディスペンサの位置にかかわらず、モジュール式ディスペンサ内の成分を認識することができる。したがって、複数のモジュール式ディスペンサを、店舗マネージャまたは個々のバリスタによって好まれる任意の順序で、または任意の積み重ね可能な構成で位置付けすることができる。
【0022】
図5および
図6は、モジュール式ディスペンサ10~16の1つの可能な構造を示す。モジュール式ディスペンサ10~16は、ディスペンスされるべき成分、改良材、または増強材(例えば、ソース、シロップ、またはフレーバ)を保持するためのトレイ22を含むことができる。成分をトレイ22内に注ぎ込んでもよいし、または成分(例えば、ソース、シロップ、またはフレーバ)を保持するバッグの中に入った状態で、成分をトレイ22内に装填してもよい。トレイ22は、金属、プラスチック、または生分解性材料から製造可能である。トレイ22は、ハウジング18からトレイ22を引き出すことを容易にするための引き出し特徴部24を含むことができる。図示のように、引き出し特徴部24は、トレイ22のフロントパネルの正面の底部に設けられた切欠部またはノッチを含むことができる。これに代えて、引き出し特徴部24は、1つまたは複数の指によって掴んで引っ張ることができるノブまたは他の突出部材を含んでいてもよい。トレイ22は、約3リットルの容量を有する射出成形された筐体を含むことができる。トレイ22の容量は、1.5リットル~5リットル(例えば、1.5リットル~4.5リットル、2リットル~4リットル、2.5リットル~3.5リットル、3リットル~5リットル、それらの重複する範囲、または列挙された範囲内の任意の値)の範囲に及ぶことができる。
【0023】
トレイ22は、ハウジング18内に取り外し可能に位置付け可能(例えば、挿入可能)である。モジュール式ディスペンサのハウジング18は、ハウジング18内および/またはトレイ22内に組み込まれた案内特徴部23を含むことができ、これにより、トレイ22をハウジング18に容易に押し込むこと、およびハウジング18から容易に引き出すことができる。案内特徴部23は、ハウジング18内に打ち出されたガイドレール、またはハウジングの底面に形成された溝を含むことができる。ハウジング18は、1つの構成では、板金製の筐体を含むことができる。ハウジング18は、金属、プラスチック、または他のポリマ材料から形成可能である。ハウジング18は、複数のモジュール式ディスペンサ10~16を互いに上下に積み重ねることを容易にするために、頂上面に1つまたは複数の移動止め110を含むことができる。別のモジュール式ディスペンサの底面に配置された係止特徴部34(例えば、足部またはペグ)を受容するように、移動止め110を位置付け、寸法設定、および成形することができる。
【0024】
いくつかの実装形態では、成分(例えば、シロップ、ソース、またはフレーバ)を、バルブ26を有するバッグ25の中にパッケージングすることができ、このバッグ25を、ディスペンストレイ22内に容易に装填すること(例えば、ディスペンストレイ22の上側の開口部の中へと垂直方向に降ろすこと)ができる。
図7は、トレイ22の背面に設けられた位置決め特徴部27内へとスライドするバルブ26を有する成分バッグ25を示す。位置決め特徴部27は、バルブ26のバルブキャップを受容するように構成されたトレイキーイングスロットを含むことができる。トレイの背面は、バルブ26からのあらゆる液滴を捕捉するように設計された液滴捕捉特徴部を含むことができる。
図7Aは、トレイ22の内側に装填されたバッグ25を示す断面図である。バッグ25の容量は、1.5リットル~5リットル(例えば、1.5リットル~4.5リットル、2リットル~4リットル、2.5リットル~3.5リットル、3リットル~5リットル、それらの重複する範囲、または3リットルのような列挙した範囲内の任意の値)の範囲に及ぶことができる。
【0025】
図8に示されているように、それぞれのモジュール式ディスペンサのハウジング18は、ハウジング18の内部および外部へとスライドすることができる取り外し可能なポンプフレーム112を保持することができる。ポンプフレーム112は、ポンプフレーム112の背部に取り付けられた容積式ポンプ(蠕動ポンプを含むが、これに限定されない)のようなポンプ28を含む。ディスペンスシステム9内では、成分をポンプするために種々異なる種類のポンプ28を使用することができる。例えば、ディスペンスシステム9は、2つ以上の異なる種類のポンプを有する個々のモジュール式ディスペンサ10~16を含むことができる。例えば、第1の集合のモジュール式ディスペンサは、低粘度および低密度の成分のための第1の種類のポンプを含むことができ、第2の集合のモジュール式ディスペンサは、高粘度および高密度の成分のための第2の種類のポンプを含むことができる。
【0026】
ポンプ28は、入口チューブ29Bを介して成分(例えば、シロップ、ソース、フレーバ)を引き込み、出口チューブ29Aを介してディスペンサ注出口21を介してこの成分をカップ内またはピッチャー内へとポンプする。出口チューブ29Aは、成分のディスペンス体積を測定するための流量計を含むことができる。ディスペンサ注出口21は、成分が注出口21から出る際に、ポンプされた成分内に空気または水を混入させる(例えば、泡を発生させる)ための特別な特徴部を有することができる。入口チューブ29Bは、流体コネクタ30において終端している。
【0027】
流体コネクタ30は、クイックコネクト式の継手またはカップリングであってよく、例えば、コネクタ30は、バッグ25がコネクタ30に取り付けられるとすぐに、漏れを防止するようにバッグ25を封止することが求められている。コネクタ30は、自己封止弁を含むことができる。これに代えて、コネクタ30は、ねじ付きまたはフランジ付きの接続部を含んでいてもよい。
【0028】
ポンプ28、ディスプレイ19、および入力装置20は、電気コネクタ32において終端している電気ワイヤハーネス31を介してメインコントローラ38に接続されている。ハーネス31およびコネクタ32は、ポンプ28、ディスプレイ19、および入力装置20への/からの電力および双方向通信(例えば、データ)を伝送するために必要とされる導体を有する。ポンプ28、ディスプレイ19、および入力装置20は、これらの装置を機能させるための組み込みソフトウェアを有していてもよいし、または有していなくてもよい。いくつかの構成では、これらの装置を機能させるための全ての機能的なハードウェアおよびソフトウェアを、メインコントローラ内に構築することができる。
【0029】
個々のモジュール式ディスペンサは、ユーザインタフェースによって作動させることができる自己プライミング機構を有することができる。プライミングは、洗浄サイクルの後、供給ラインを再充満させる際にのみ開始されればよい。ポンプが一旦プライミングされると、プライムが失われることなく成分を変更することができる。
【0030】
システム9は、ディスペンスを不正確にするおそれのある成分内のエアポケットを防止するために、ポンプ28のための全ての入力/出力ライン(例えば、出口チューブ29Aおよび入口チューブ29B)を充満させるために十分な成分を、ポンプおよびディスペンスすることができる。出口チューブ29A内に空気が存在する場合には、ポンプがより容易であり、モータはより高速に動作する。モジュール式ディスペンサ10~16は、ポンプシステムをプライミングするためにモータ速度をセンシングすることができる。モータ速度が高速である場合には、このことは、ポンプシステム内に空気が存在するということを意味しており、ポンプ28は、エアポケットが押し出されてモータ速度が通常動作限界に下がるまでポンプし続ける。
【0031】
それぞれのモジュール式ディスペンサは、モジュール式ディスペンサまたはトレイ22の底部にロードセルを含むことができ、これにより、モジュール式ディスペンサは、バッグ25内またはトレイ22内の成分の重量または質量をセンシングし、成分が少なくなると、プライミングが失われることなくバッグ25を交換するようにバリスタに警報することができる。
【0032】
図9に示されているように、モジュール式ディスペンサ10~16は、ピッチャー内、カップ内、およびグラス内へと成分を容易にディスペンスすることができるように設計可能である。例えば、ディスペンサ注出口21の高さおよび角度は、成分のディスペンスを容易にするように位置付け可能である。ハウジング18の長さは、350mm~600mm(例えば、350mm~500mmの間、400mm~500mmの間、450mm~600mmの間、それらの重複する範囲、または列挙された範囲内の任意の値)の範囲に及ぶことができる。ハウジング18の高さは、175mm~350mm(例えば、175mm~250mmの間、200mm~250mmの間、250mm~350mmの間、それらの重複する範囲、または列挙された範囲内の任意の値)の範囲に及ぶことができる。カウンタからディスペンサ注出口21までのカウンタ高さは、125mm~200mm(例えば、125mm~150mm、140mm~160mm、150mm~200mm、それらの重複する範囲、または約150mmのような列挙された範囲内の任意の値)の範囲に及ぶことができる。
【0033】
図10に示されているように、モジュール式ディスペンサ10~16は、2つ以上のモジュール式ディスペンサ10~16を、位置決め特徴部および係止特徴部34を使用して互いの頂部の上に積み重ねることができるように設計可能である。上側のモジュール式ディスペンサのディスペンサ注出口21が、下側のモジュール式ディスペンサのディスペンサ注出口21からドリップバイパスオフセット(drip bypass offset:DBO)距離の分だけオフセットされるように、モジュール式ディスペンサ10~16を積み重ねることができる。例えば、下側のモジュールディスペンサの注出口21は、上側のモジュールディスペンサの注出口21の後方に位置することができる。このことは、上側のモジュール式ディスペンサの位置を、下側のモジュール式ディスペンサに対して相対的にずらすことによって達成可能である。オフセット(DBO)は、上側のモジュール式ディスペンサの注出口21が、下側のモジュール式ディスペンサの注出口21の上に滴下することを防止する。
【0034】
図11に示されているように、それぞれのモジュール式ディスペンサは、その特定のモジュール式ディスペンサ内に現在貯蔵されている成分を表示するためのバッジ35を含むことができる。磁石、接着剤、またはねじを使用して、モジュール式ディスペンサにバッジ35を固定(例えば、取り外し可能に固定)することができる。バッジ35は、ディスペンス注出口21の上方に、かつディスプレイ19(またはディスプレイ19が設けられていない場合には、ユーザ入力装置20)の下方に位置付け可能である。バッジ35は、ラベルまたはプレートを含むことができる。
【0035】
図12は、ディスペンスシステム9の背面斜視図を示す。
図12では、個々のモジュール式ディスペンサ37(例えば、モジュール式ディスペンサ10~16)が、メインコントローラユニット36または中央コントローラユニット36によって制御されている。中央コントローラユニット36は、個々のモジュール式ディスペンサ37を動作させるために必要とされる処理能力および出力を有する。この中央集中型の制御によって、設計がコスト効率的になり、かつ容易にアップグレード可能になる。このモジュール式の設計では、個々のモジュール式ディスペンサ37をアップグレードすることなく、特徴および機能に関してコントローラ36をアップグレードすることができる。
【0036】
図13は、ディスペンスシステム9と共に使用することができる例示的なコントローラアーキテクチャを示す概略的なブロック図を示す。(コントローラ36に関連して記載されている構造的および機能的な特徴を含むことができる)メインコントローラ38は、本明細書に記載されている全てのモジュール式ディスペンサまたはディスペンサモジュール(例えば、モジュール式ディスペンサ10~16,37,45)に給電するための電源39と、全てのアルゴリズムを処理するための、または格納されたプログラム命令を実行するためのマイクロプロセッサ41と、レシピおよびアルゴリズム(例えば、プログラム命令、色カスタマイゼーション、シーケンス、洗浄アルゴリズム)を格納するためのメモリ40と、モジュール式ディスペンサ45内のモータの動作を制御するためのモータドライバハードウェア42とを収容することができる。メインコントローラ38は、モジュール式ディスペンサ45に電力を伝達するため、かつ通信(例えば、双方向通信)するために十分な導体を有する電気ワイヤハーネス43を介して、個々のモジュール式ディスペンサ45に接続されている。ハーネス43は、封止されたコネクタ44において終端している。モジュール式ディスペンサ45は、メインコントローラ38と相互作用するための対応するハーネス44およびコネクタを有する。他の実装形態では、無線接続(例えば、Bluetooth、WiFi、または他の無線通信プロトコル接続)を介して、通信カップリングを実現してもよい。
【0037】
ハウジング18は、個々のモジュール式ディスペンサ45とは別個の1つの共通の電源およびロジックボードを保持することができる。それぞれのモジュール式ディスペンサは、電気コネクタを介して共通の制御システムに簡単に接続可能である。モジュール式ディスペンサ45は、使用国の家庭用プラグによって給電可能である(例えば、110Vまたは220V)。ディスペンスシステムのためのメインコントローラ38は、バッテリ電力のためのポートも有し、これにより、主電源がシャットダウンした場合に、システム9をバッテリで動作させることができる。電子的な誤作動または停電の場合に成分をディスペンスするために、それぞれのモジュール式ディスペンサ45を手動で動作させること、例えばハンドクランクを回すことができる(
図20を参照)。
【0038】
特定の実施形態では、メインコントローラ38は、個々のモジュール式ディスペンサ45にレシピに従ってディスペンスさせるだけでなく、システム9の健康状態の経過を追跡し、レシピの更新およびソフトウェアのアップグレードのためにリモートサーバとの通信も行う。メインコントローラ38は、(例えば、成分に基づいて、またはディスペンスされる成分の量に基づいて、または定期的なタイムスケジュールに基づいて)個々のモジュール式ディスペンサ45の洗浄をスケジューリングすることもできる。メインコントローラ38は、複数の同時に実行されるモジュール式ディスペンサ45を解読することが可能であってよく、モジュール式ディスペンサ45をポンプするための通信を行うために、複数の通信チャネルを使用することが可能であってよい。
【0039】
図13のメインコントローラ(またはディスペンス機器コントローラ)38は、インターネットまたは他の通信ネットワークを介して種々異なる装置(例えば、リモートサーバ)と通信するために、WiFi、イーサネット、および/または他の通信インタフェースを有し、これにより、新しいレシピおよびソフトウェアの更新に関する情報を受信し、また、ソースの消耗および作成中の飲料に関する情報をリモートサーバに伝送する。
【0040】
メインコントローラ38は、現場のWi-Fiまたはイーサネットのアクセスポイントに問い合わせて、店舗の識別子または位置を特定してメモリ40に格納することができる。このようにして、メインコントローラ38は、店舗特有の情報をリモートサーバに伝送することができる。レシピ、ソフトウェア更新、または他の情報を、リモートサーバからディスペンスシステム9のメインコントローラ38のメモリ40に送信することもできる。
【0041】
ディスペンス機器は、自身の機能のデジタルバージョン(デジタルツイン)をリモートサーバ上で維持することもできる。このデジタルツインに変更を加えることにより、結果的に、メインコントローラ(ディスペンスシステムコントローラ)38におけるソフトウェア機能を変更することが可能となる。
【0042】
複数のコントローラ(例えば、メインコントローラ38または別個の個々のコントローラまたはグループコントローラ)を直列にデイジーチェーン接続して、これらのコントローラにモジュール式ディスペンサを接続することにより、より多くのモジュール式ディスペンサを、自動化されたディスペンスシステム9に追加することができる。
【0043】
現場特有のディスペンスアルゴリズムを、ディスペンスコントローラ(例えば、メインコントローラ38)に組み込むことができる。例えば、ある1つの場所でのソースディスペンス体積を、別の場所でのディスペンス体積の半分とすることができる。
【0044】
単純な手動モードでは、バリスタは、
図3のディスペンスシステム9を使用することができる。ディスペンスされる成分、改良材、または増強材のポンプの回数、またはディスペンスされる成分の体積が、
図4のようにディスプレイ19上に表示される。入力装置20を使用して、バリスタは、ポンプ(例えば、ショットまたは分注量)の回数、またはディスペンスされる体積を低減または増加させるように切り替えることができる。バリスタが選択を行うと、ディスペンス注出口21の下にカップまたは他の容器が置かれる。メインコントローラ38は、自身のメモリ40からディスペンスのためのアルゴリズムを検索し、電力信号、ディスペンス信号、およびディスプレイ信号をそれぞれのモジュール式ディスペンサ45に送信する。次いで、モジュール式ディスペンサ45内のポンプ28は、バリスタによって作動させられると、または容器を検出すると(例えば、近接センサを使用して注出口の下に置かれた容器を検出すると)、正確な量の成分を、ディスペンス注出口21を介して容器内にディスペンスする。ユーザ入力装置(例えば、入力装置20)のそれぞれの作動を、その特定の飲料レシピのために必要とされる1回の分注量または全ての分注量と同等とすることができる。インジケータ灯(例えば、入力装置20内のインジケータ灯、またはディスプレイ20上のLEDアイコンまたはインジケータのようなインジケータ灯)は、バッグが空であること、またはメンテナンスが必要であることをバリスタに警報することもできる。これに加えてまたはこれに代えて、可聴式の警報を生成してもよい。
【0045】
図14に示されている自動化されたモードでは、バリスタは、光学式またはデジタル式のスキャナ47を介してバーコードまたはQRコード46(または英数字ラベルまたはNFCタグのような他の識別要素)をスキャンする。識別要素は、例えばカップまたは他の容器の表面に位置決めされていてよい。次いで、飲料情報が、自動化されたディスペンスシステム9のメインコントローラ38に伝送される。メインコントローラ38は、自身のメモリ40またはリモートサーバからレシピを検索し、次いで、バリスタによって作動させられると、またはディスペンス注出口21の下に位置付けされた容器を検出すると、正しい量の成分をディスペンスするためにモジュール式ディスペンサ45に電力および適切なディスペンスアルゴリズムを供給する。
【0046】
図15A~
図15Dを参照すると、バリスタは、顧客の好みに基づいて成分(例えば、シロップ、ソース、またはフレーバ)の量を調整することができる。例えば、ディスプレイ19に組み込まれた、またはディスプレイ19の周囲に(例えば、ディスプレイ19の下方、上方、または側方に)位置付けされたインジケータ灯120は、顧客によって所望される成分のポンプ(例えば、ショットまたは分注量)の回数を表示することができる。例えば、
図15Aは、光が点灯していることを示すインジケータ灯の1つ目の円の中のスラッシュによって示されているように1回のポンプまたは分注量を示す。
図15Bは、(3つの点灯したインジケータ灯に相当する)3回のポンプまたは分注量を示し、
図15Cは、(7つの点灯したインジケータ灯に相当する)7回のポンプまたは分注量を示し、この7回のポンプまたは分注量は、図示の実施形態における最大待ち行列の量である。しかしながら、ポンプ(または分注量)の他の最大量(例えば、所望および/または必要に応じて7回未満または7回超)を実装してもよい。インジケータ灯120または他のインジケータ(例えば、英数字LEDインジケータ)は、自動的にディスペンスされるべきポンプの回数を示すことができるか、または手動でディスペンスされるべきポンプの回数についてバリスタに命令することができる。ユーザ入力装置(例えば、入力装置20)のそれぞれの作動を、その特定の飲料のために必要とされる1回の分注量または全ての分注量と同等とすることができる。分注量がディスペンスされると、ディスプレイ19は、(例えば、インジケータ灯を暗くするか、もしくは消すか、または数値を減らすことにより)残りの分注量の回数を減らすことができる。
図15Dを参照すると、1つまたは複数のインジケータ灯120は、特定のモジュール式ディスペンサのトレイ22内のバッグ25が空であること、またはメンテナンスが必要であることをバリスタに警報することもできる。例えば、複数のインジケータ灯120のうちの第1のインジケータ灯は、バッグが空であること、またはメンテナンスが必要であることを示すために、別の異なる色(例えば、
図15Dにおいて塗りつぶされた暗い第1のインジケータ灯によって示される赤色)で点灯可能である。いくつかの実現形態では、インジケータ灯は、別の異なる色に加えてまたはこれに代えて、点滅することができる。可聴式の警報、グラフィカルな警報、またはテキストの警報を生成することもできる。第1のインジケータ灯は、モジュール式ディスペンサの電源がオンであることを示すためにも使用可能である。
【0047】
図15Eは、
図15A~
図15Dに示されているものと同様の、個々のモジュール式ディスペンサ45の1つの実施形態の概略的な側面断面図/ブロック図を示しているが、
図15Eでは、特定のコンポーネントの位置が変更されている場合がある。モジュール式ディスペンサ45は、内部コンポーネントを収容するハウジング18を含む。取り外し可能なトレイ22は、前述したようにハウジング18に挿入可能、かつハウジング18から取り外し可能である。モジュール式ディスペンサは、前述したようにユーザ入力装置20(例えば、押しボタン)および/またはディスプレイ19(例えば、タッチスクリーンディスプレイ)およびディスペンス注出口21も含む。(1,2,3,4,5,6,または7つ以上の別個のインジケータ灯を含むことができる)インジケータ灯120は、モジュール式ディスペンサ45の正面から見えるように、図示のように位置付け可能である。インジケータ灯120は、ディスプレイ19および/またはユーザ入力装置20の上方または下方に位置付け可能である。
【0048】
モジュール式ディスペンサ45は、インジケータ灯120、ディスプレイ19、ユーザ入力装置20(へのかつ/またはからの電気的な接続または通信)の動作を容易にするように構成された電子回路(例えば、プリント基板アセンブリ(PCBA))を含む。電力信号および/またはデータ信号は、ワイヤハーネス121を介して種々異なるコンポーネント間で通信可能である。供給ライン124は、トレイ22(またはトレイ22内のバッグ25)からディスペンス口21への内容物の搬送を容易にする。供給ライン124は、(例えば、急峻なカーブをナビゲートするのを補助するために)チューブ継手またはカプラ126によって接続された複数の別個のセクションから成っていてよい。
【0049】
モジュール式ディスペンサ45は、アクセスパネル125を含むことができ、このアクセスパネル125は、メンテナンス目的でポンプ28および/またはポンプモータ127(例えば、DCモータ)および/または供給ライン124にアクセスするために取り外し可能である。モータ127および/またはポンプは、ワイヤハーネス121を介してモジュール式ディスペンサ45に電力信号およびデータ通信を供給するように構成された、マスタ電源およびロジックハウジング128(例えば、メインコントローラ38または個々のモジュール式コントローラ)に電気的に接続可能である。マスタ電源およびロジックハウジング128は、コーヒー店の壁に設けられた標準的な電源ソケットまたは電気コンセント129に電気的に結合可能である。いくつかの構成では、これに代えてまたはこれに加えて、バッテリ(例えば、充電式バッテリまたは交換式バッテリ)によって電力を供給してもよく、これにより、停電中であっても、またはシステムをより可搬性にするためにも、電力を維持することができる。
【0050】
図16を参照すると、自動化されたディスペンスシステム9は、(ユーザ入力装置20の領域内に位置付けされていることが示されている)表示灯46~49をシーケンシャルに点灯させることにより、特定のディスペンスシーケンスに従うようにバリスタに促すこともできる。特定の表示灯がオンになると、バリスタは、その特定のモジュール式ディスペンサ内に貯蔵されている成分(例えば、シロップ、ソース、またはフレーバ)を自動的にまたは手動でディスペンスするためにカップをそのモジュール式ディスペンサのところに持って行く。例えば、それぞれの別個の注文ごとに光の色またはインジケータの別の態様を変化させることによって(例えば、それぞれのモジュール式ディスペンサに複数の異なるインジケータ灯を設けることによって)、複数人のバリスタが自動化されたディスペンスシステム9を用いて同時に作業することが可能となる。このようにして、2人以上のバリスタに、飲料シーケンスに関して同時に促すことができる。
【0051】
図17に示されているように、モジュール式ディスペンサ(例えば、モジュール式ディスペンサ10~16,37,45のうちのいずれか)のためのディスプレイ19は、複数の異なる動作パラメータを示すために複数のアイコンまたはインジケータを有することができる。例えば、洗浄アイコンまたはインジケータ50Aは、洗浄サイクルを実施すべきであること、または洗浄サイクルが実施されている最中であることを、バリスタまたは他のユーザに促すことができる。別の例として、(例示的なアイコンとしての感嘆符として示されている)エラーインジケータ50Bは、注意を必要とするエラー(例えば、間違ったバッグの装填)が発生したことを示すことができる。さらなる例として、第3のアイコンまたはインジケータ52は、成分バッグが空になる前にその成分バッグを交換するようにバリスタに促して、供給ラインまたはポンプをプライミングし直す必要性を回避するために、モジュール式ディスペンサに残っている成分(例えば、ソース、シロップ、またはフレーバ)の量を示すための視覚的なゲージまたは一連の光または他のインジケータを含むことができる。ディスプレイ19は、ユーザ入力装置20を押圧することにより、上述したように(バリスタによって調整することができる)ディスペンスされるべきポンプ、ショット、または分注量の回数を示すための数値インジケータ51(例えば、英数字LEDインジケータ)を含むこともできる。
【0052】
図18を参照すると、ディスペンスシステム9から離れた場所から、ディスペンスシーケンスの注文を発信することもできる。注文は、リモートサーバ53または注文管理システムまたはPOSシステム54において発信可能であり、コントローラ55(例えば、メインコントローラ38)に通信可能であり、コントローラ55は、メモリ(例えば、メモリ40)からレシピを検索して、適切な量の成分(例えば、ソース、シロップ、またはフレーバ)をディスペンスするようにモジュール式ディスペンサ56(例えば、モジュール式ディスペンサ10~16,37,45のうちのいずれか)に促すことができる。
【0053】
いくつかの実施形態によれば、洗浄は、自動化されたディスペンスシステム9の重要な部分である。なぜなら、この機器は、食料または飲料の物質をディスペンスするために使用されているからである。適時に(例えば、所定のスケジュールに従って周期的に、または実際の使用法に基づいて)洗浄するように促すことができる。
図19は、洗浄プロセスの概略的なフローチャートを示す。洗浄プロンプトは、ブロック57では離れた場所から(例えば、リモートサーバから)発信可能であるか、またはブロック59ではコントローラ(例えば、メインコントローラ38、コントローラ55)から発信可能であるか、またはブロック58ではバリスタによって手動でも開始可能である。コントローラは、ブロック59において、ディスプレイ上に洗浄アイコン50Aを表示するためのプロンプトまたは命令を、個々のモジュール式ディスペンサに送信することができる。次いで、バリスタは、ブロック60において、ディスペンサトレイ(例えば、トレイ22)に洗浄溶液を装填し、ブロック61において、洗浄モードに移行するようにモジュール式ディスペンサに(例えば、ユーザ入力を押圧することによって)命令する。いくつかの実装形態では、洗浄溶液を装填して、モジュール式ディスペンサ内にトレイを押し戻すと、自動的に洗浄モードに突入することができる。モジュール式ディスペンサは、ブロック62において、洗浄サイクルを完了し、成分を装填し直すようにバリスタに促す。装置を何ら分解することなく、それぞれの個々のモジュール式ディスペンサごとに洗浄サイクルを行うことが可能であるということは、有用である。なぜなら、それぞれの成分が、それぞれ異なる洗浄要求を有する可能性があるからである。加えて、1つまたは複数のモジュール式ディスペンサが洗浄されている間にも、ディスペンスシステム9に接続されている他のモジュール式ディスペンサを、依然として使用することができる。
【0054】
図20は、手動操作可能なモジュール式ディスペンサ130のブロック図を示す。本明細書に記載されている任意のモジュール式ディスペンサに手動操作を組み込むことができる。手動操作機構は、駆動シャフト133に動作可能に結合されたハンドクランク132が含まれるラチェットシステムを含む。ハンドクランク132の回転は、駆動シャフト133の対応する回転を引き起こす。駆動シャフト133は、1つまたは複数の歯車に機械的にかつ動作可能に結合されている。駆動シャフト133の回転は、駆動シャフト133に取り付けられた第1の歯車134Aを回転させることができる。第1の歯車134Aは、第2の歯車134Bに機械的にかつ動作可能に結合可能であり、第2の歯車134B自体は、モジュール式ディスペンサ130のモータ/ポンプアセンブリに機械的にかつ動作可能に結合されている。ハンドクランク132は、種々異なる位置に(例えば、ハウジング18の正面におけるディスペンス注出口21の下方に、またはディスペンス注出口21に隣接して)位置決めされていてよい。手動操作機構は、有利には、たとえ電力が失われたとしてもモジュール式ディスペンサ130を容易に動作させることができる。他の手動操作機構も、同様に実現可能である(例えば、2つ以上または2つ未満の歯車)。
【0055】
図21~
図27は、ディスプレイスクリーン19を有していないモジュール式ディスペンサ135の別の実施形態を示す。モジュール式ディスペンサ135は、本明細書に記載されているモジュール式ディスペンサと同様の構造的および機能的な特徴部(例えば、ハウジング18、ユーザ入力装置20、ディスペンス注出口21、トレイ22、案内特徴部23、ポンプ28、ラベルプレート35、インジケータ灯120)を含むことができる。トレイ22は、本明細書に記載されているものと同様のトレイ特徴部(例えば、引き出し特徴部24、バッグ25、バルブ26、位置決め特徴部27、液滴捕捉特徴部111)を含むことができる。モジュール式ディスペンサ135は、拡大されたユーザ入力装置20が含まれる単純化されたユーザインタフェースを含むことができる。
図26および
図27に示されているように、ポンプフレーム112(例えば、ポンプフレーム112のアクセスパネル)は、メンテナンス目的でポンプ28にアクセスするために取り外し可能である。
【0056】
図28A~
図28Dは、サンプルのワークフローまたは動作を概略的に説明すると共に、アグリゲータ63の例示的な実施形態を示し、このアグリゲータ63は、本明細書に記載されている自動化されたディスペンスシステム9に組み込み可能であるか、または本明細書に記載されている自動化されたディスペンスシステム9に通信可能かつ動作可能に接続可能である。アグリゲータ63は、自動化されたディスペンスシステムに通信される顧客注文の品質管理および正確性を維持しながら高いスループットを容易にするために、顧客注文を効率的に処理するように構成可能である。
【0057】
図28Aを参照すると、注文管理システムまたはPOSシステム54によって、(1)店内カウンタでの、またはドライブスルー注文システムを介した顧客注文からの口頭命令に応じて、コーヒー店においてローカルに顧客注文を入力するバリスタから、(2)店内セルフサービスキオスクを介してローカルに顧客注文を入力する顧客から、(3)モバイル注文および支払いソフトウェアアプリケーションを使用する顧客から、(4)オンライン注文方法および/または他のソースを使用する顧客から、顧客注文を受信することができる。
図28Aは、例示的な顧客注文64と、POSシステム54によって捕捉および受信することができる例示的なデータまたは情報とを示す。顧客注文情報は、例えば日付、時刻、顧客の名前、および顧客によって注文された飲料アイテムおよび/または食料アイテムを、任意の改良材または成分(例えば、フレーバ、ソース、もしくはシロップ、または砂糖の減量)と共に含むことができる。
【0058】
次いで、POSシステム54は、顧客注文データまたは情報を、サーバまたは店舗製造コントローラ65に送信することができる。サーバまたは店舗製造コントローラ65は、コーヒー店内に位置決めされていてよく、通信ケーブル(例えば、イーサネットケーブル)を介して、または無線接続(例えば、ローカルエリアネットワークまたはブルートゥース接続のような無線ネットワークを介したWi-Fi接続)を介して、POSシステム54に通信可能に結合可能である。いくつかの実施形態では、サーバまたは店舗製造コントローラ65は、コーヒー店内に位置決めされていなくてもよく、離れた場所(例えば、リモートサーバ)に位置決めされていてよく、通信ネットワーク(例えば、インターネット、テレックスネットワーク、無線ネットワーク等)を介してPOSシステム54に通信可能に結合可能である。
【0059】
店舗製造コントローラ65は、非一時的なストレージ媒体に格納されている命令が実行されると、顧客注文データを別個の個々の食料アイテム注文または飲料アイテム注文66に分解するように構成されている。それぞれの個々のアイテム注文66は、顧客注文番号、顧客の名前、食料アイテムおよび/または飲料アイテムの名称、ならびにそれぞれの食料アイテムおよび/または飲料アイテムごとに要求された任意の改良材または成分(例えば、ソース、シロップ、フレーバ、または砂糖の減量)のリストを含む。
【0060】
図28Bを参照すると、それぞれの分解された個々のアイテム注文66が、アグリゲータ63にシーケンシャルに送信される。いくつかの実装形態では、個々のアイテム注文66を、ウェブフック(例えば、ネットワークリソース間で送信される情報を有するメッセージまたは通知)として公開することができる。アグリゲータ63は、メモリに格納されているソフトウェア命令を含み、これらのソフトウェア命令が実行されると、それぞれの個々のアイテム注文66(少なくとも飲料アイテム注文)に関連付けられたアイコン67を、アグリゲータ63のディスプレイスクリーン68上に出現させる。アイコンは、特定の飲料または特定の種類の飲料のように見えるようにカスタマイズ可能である。
【0061】
図28Cを参照すると、ディスプレイスクリーン68は、タッチスクリーンディスプレイ(例えば、LCDまたはOLEDディスプレイ)を含むことができ、このタッチスクリーンディスプレイは、バリスタまたは操作者が、出力をディスプレイスクリーン68上に視覚化することと、アグリゲータ63に自動化されたディスペンスシステム9のモジュール式ディスペンサ(例えば、モジュール式ディスペンサ10~16,37,45,56,135)への(例えば、メインコントローラ38,55への)制御信号を送信させるための入力を提供することとの両方を可能にする。例えば、バリスタは、飲料に対応するアイコン67の位置において自分の指でディスプレイスクリーン68にタッチすることにより、作られるべき飲料を選択することができる。ディスプレイスクリーン68は、2つのページまたはタブを有するように構成可能である。第1のページまたはタブ69は、保留中の顧客注文を表示するように構成可能であり、第2のページまたはタブ70は、完了した注文を表示するように構成可能である。バリスタは、タッチスクリーンディスプレイまたはユーザ入力装置(例えば、ボタン)を使用して2つのタブ間を切り替えることができる。
【0062】
バリスタによってアイコンが選択されると、アグリゲータ63は、その選択されたアイコンに対応する飲料アイテムデータまたは情報(例えば、飲料の名称および成分または改良材)を、モジュール式ディスペンサ10~16,37,45,56,135に(例えば、モジュール式ディスペンサ10~16,37,45,56,135が含まれる自動化されたディスペンスシステム9のメインコントローラ38,55に)送信するように構成されている。次いで、メインコントローラ38,55は、個々の飲料アイテム注文66から受信した飲料アイテムデータまたは情報に基づいて、かつメモリ(例えば、メモリ40)に格納されている特定の飲料のためのレシピ情報に基づいて、飲料を調製するための命令を実行することができる。アグリゲータ63は、それぞれの個々のアイテム注文66ごとの飲料アイテムデータまたは情報を、(例えば、イーサネット、Wi-Fi接続、またはブルートゥース接続のような有線接続または無線接続を介して通信可能に結合することができる)ラベルプリンタ71に送信することもでき、これにより、個々のアイテム注文情報が記載されたラベルを自動的に印刷して、飲料カップまたは他の容器の表面に付けることができる。
【0063】
図28Dを参照すると、アグリゲータ63は、自身の固有のローカルプロセッサまたはコントローラ、メモリ、およびディスプレイを有するスタンドアローン型のユニットまたはモジュールである。アグリゲータ63は、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアを使用して実装可能である。アグリゲータ63は、店舗製造コントローラ53またはリモートサーバとの有線通信および/または無線通信を可能にするために、通信ネットワークインタフェースハードウェア72(例えば、有線イーサネットネットワークインタフェースカード、および/またはWi-Fiおよび/またはブルートゥースネットワークインタフェースカードのような1つまたは複数の無線ネットワークインタフェースカード)を含む。アグリゲータ63は、自動化されたディスペンスシステム9のメインコントローラ38,55とのシリアルバスリンクを介した単方向通信または双方向通信(例えば、データ伝送、制御信号)を容易にするためのシリアル通信インタフェースハードウェア73も含む。これに代わる実施形態では、パラレルバスリンクを使用してもよい。
【0064】
アグリゲータ63は、ローカルメモリ74をさらに含む。ローカルメモリ74は、自動化されたディスペンスシステム9のための飲料レシピのバックアップコピーを格納することができ、アグリゲータ63のファームウェアを格納することができる。ローカルメモリは、例えばRAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、および/またはこれらに類するものを含むことができる。アグリゲータ63は、1つまたは複数のプロセッサ(例えば、デジタル信号プロセッサ、マイクロプロセッサ、グラフィックス処理ユニット、専用プロセッサ)によって実行されるべき、メモリに格納されているユーザエクスペリエンス/ユーザインタフェースソフトウェア75を含むことができる。ユーザエクスペリエンス/ユーザインタフェースソフトウェア74が実行されると、ディスプレイスクリーン68上に表示するための、種々異なる飲料に対応するアイコンを生成することができ、保留中の注文および過去の注文の2つのページまたはタブを生成することができ、バリスタから受信したタッチスクリーン入力に応答することができ、ディスプレイスクリーン68上のコンテンツ(例えば、ディスプレイの輝度、警告、通知等)を表示および調整することができる。
【0065】
図29A~
図29Cを参照すると、いくつかの実施形態によれば、自動化されたモジュール式ディスペンスシステムまたはユニット76(例えば、本明細書に記載されている自動化されたディスペンスシステム9)は、有利には、成分または改良材(例えば、甘味料、フレーバ、および着色料)を同時に集約するように適合および構成されたシステムまたはユニットを含むことができる。
図29A~
図29Cは、それぞれモジュール式ディスペンスシステム76の正面図、上面図、および側面図を示す。モジュール式ディスペンスシステム76は、一連のポンプおよびモータアセンブリ77と、供給ライン78と、ディスプレイ79と、甘味料、ソース、またはシロップのカートリッジ80と、濃縮着色料または濃縮フレーバのカートリッジ81とを含む。ポンプおよびモータアセンブリ77は、種々異なるサイズであってよく、カスタマイズされた飲料の無数の組み合わせおよび順列を作成するために組み合わせ可能である。ポンプのサイズは、例えば液体の粘度と、成分または改良材の所望の分注量とに依存することができる。
【0066】
図30を参照すると、モジュール式ディスペンスシステムまたはユニット76は、独立して、または本明細書に記載されている他のモジュール式ディスペンサ(例えば、モジュール式ディスペンサ10~16,37,45,56,135)と直列に動作することができる。
図30は、モジュール式システムの種々異なる構成を示し、ここでは、複数のモジュール式ディスペンサを、(例えば、コーヒー店および周辺の機器の特定の空間または面積に応じて)垂直方向に積み重ねることができ、かつ/または互いに水平方向に隣接して置くことができる。システムは、特定のコーヒー店の管理者またはバリスタのニーズまたは要望に沿うように適合可能であり、かつモジュール式である。
【0067】
モジュール式ディスペンスシステム76が、マザーボードまたは中央処理装置(例えばメインコントローラ38)に接続されている場合には、モジュール式ディスペンスシステム76は、有利には、原色またはコーヒーもしくは茶飲料の最も一般的な色のうちのいずれか1つまたは全ての濃縮着色料または濃縮フレーバのカートリッジ81を介して、任意の色のドリンクを調製することができる。さらに、マザーボードまたは中央処理装置(例えば、メインコントローラ38)に接続されている場合には、無数のフレーバ混合プロファイルが可能となる。
図31に示されているように、複数のフレーバが、同時にディスペンスされ、単一の箇所(例えば、中央ディスペンサ注出口150)においてディスペンスされる。中央ディスペンサ注出口150を、1つまたは複数のディスペンサモジュールまたはモジュール式ディスペンサに流体的に結合することができる。図示のように、中央ディスペンサ注出口150は、成分または改良材(例えば、シロップ、ソース、フレーバ、濃縮着色料、甘味料)を、ベース飲料と一緒に同時に搬送することを容易にするために、複数の出口孔を含むことができる。より大きい中央出口140は、カップ内または他の容器内へのベース飲料(水を含む)の搬送を容易にすることができ、より小さい外側出口145は、成分または改良材の搬送を容易にすることができる。一例として、スモークフレーバ+キャラメルシロップは、結果的に、カスタマイズされたスモークキャラメルコーヒー飲料をもたらすことができる。モジュール式ディスペンスシステム76は、本明細書に記載されているディスペンスシステム9の構造的および機能的なコンポーネントおよび特徴部のうちのいずれかまたは全てを組み込むことができ、逆もまた同様である。
【0068】
図32~
図34は、自動化されたモジュール式ディスペンスシステム9,76の洗浄構成または実装形態を概略的に示す。
図32および
図33を参照すると、(
図32に概略的に示されている)粒状洗浄カートリッジ84と、(
図33に概略的に示されている)指定された洗浄トレイ85とを利用する自動化されたプロセスを使用して、ディスペンスシステム9,76を洗浄することができる。粒状洗浄カートリッジ84は、詰め替え式であり、図示のように一方向の流体経路を含む。粒状洗浄カートリッジ84は、粒状洗浄カートリッジ84の入口端部に一方向入口弁86を含む。粒状洗浄カートリッジ84の出口端部は、雄型プローブまたはチューブ継手/コネクタのための雌型継手88を含むことができ、この雌型継手88は、洗浄溶液を、粒状洗浄カートリッジ84から、ポンプアセンブリのチューブまたは供給ラインを通した後、ディスペンサ注出口21から搬出する。粒状洗浄カートリッジ84内には、粒状洗浄製品87を挿入することができる。粒状洗浄製品87は、必要に応じて、かつ/または単位体積および/または所望される衛生目標に応じて濃縮されていてよい。
【0069】
図33を参照すると、指定された洗浄トレイ85は、2つの区画からなるシステムまたはユニットを含むことができ、ここで、1つの区画またはチャンバは、清浄水(または新鮮水)のためのものであり、1つの区画またはチャンバは、廃水のためのものである。2つの区画またはチャンバは、汚染を回避するために互いに物理的および流体的に隔絶可能である。粒状洗浄カートリッジ84は、洗浄トレイ85の清浄水の区画またはチャンバの内側に位置付けされるように構成されている。粒状洗浄カートリッジ84は、洗浄トレイ85の出口機構に機械的に結合可能である。
【0070】
モジュール式ディスペンサ45から成分トレイ22が取り出された後に挿入されるように、洗浄トレイ85を寸法設定して適合させることができる。洗浄トレイ85がモジュール式ディスペンサ45内に正しく挿入されている場合には、バリスタが誤って顧客に給仕することを防止するために、モジュール式ディスペンサ45のセンサおよび/またはスイッチが、この洗浄トレイ85を、成分トレイ22の代わりの唯一または専用の洗浄トレイとして認識または検出することができる。センサおよび/またはスイッチは、ディスペンサモジュールのディスプレイスクリーン上の「洗浄モード」作動オプションをトリガすることもできる。ボタン(例えば、ユーザ入力装置20)をワンタッチで押圧すると、バリスタは、洗浄をオンにすること、または作動させることができる。
【0071】
図34は、指定された洗浄トレイ85内に位置付けされた粒状洗浄カートリッジ84を使用する洗浄サイクルの1つの実施形態を概略的に示す。洗浄サイクルは、新鮮水の区画内またはチャンバ内の全ての水を用いて開始する。洗浄サイクルが進行すると、十分に新鮮な清浄水が、所望の洗浄溶液を生成するために(粒状洗浄製品87を含む)粒状洗浄カートリッジ84を通流し、次いで、洗浄のために(例えば、ポンプアセンブリのポンプおよびチューブ(例えば、供給ライン)を通って)モジュール式ディスペンサユニット45に流入することができる。次いで、流体は、モジュール式ディスペンサ45のディスペンサ注出口21から出て、洗浄トレイ85の廃水の区画内またはチャンバ内に入る。一定の期間の後(例えば、新鮮水の区画チャンバ内の新鮮水の約50%が排水された後)、粒状洗浄製品87が空になり、あらゆる残りの新鮮な清浄水が、(
図34の中央の図に示されているような)すすぎサイクルの一部としてモジュール式ディスペンサユニット45を通流することができる。最終的に、全ての液体が、(
図34の下図に示されているように)洗浄トレイ85の廃水の区画内またはチャンバ内に入ることができ、これにより、洗浄サイクルの終了および乾燥サイクルの開始がトリガされる。次いで、洗浄トレイ85を取り外し、この洗浄トレイ85を新しい成分タンク22と入れ替えるように(例えば、ディスプレイ上のテキストプロンプトまたはグラフィカルアイコンを介して、またはインジケータ灯を介して)バリスタに促すことができる。
【0072】
いくつかのケースでは、顧客は、飲料の色をカスタマイズすることを所望する可能性がある。さらに、顧客は、飲料の個々の層の色をカスタマイズすることを所望する可能性がある。従来のシステムでは、顧客は、所定の色を有する飲料を選択することに限定される可能性がある。例えば、顧客は、暗褐色を有するアイスコーヒーを選択することに限定される可能性がある。いくつかのケースでは、飲料の色の指示が、顧客に提供されない可能性がある。その代わりに、あるシステムは、飲料の一般的な説明しか顧客に提供しない可能性がある。飲料の特定の色を顧客が選択するための複数の色オプションを、システムが顧客に提供しないことは、不利であろう。顧客は、正確な制御を用いてより多くのカスタマイズを所望するので、このことは、顧客体験にとって本質的に問題である。
【0073】
特定のケースでは、顧客が、飲料の所望の色を指示する可能性がある。しかしながら、飲料は、特定の自然に生じる色を有する可能性があり、かつ/または特定の色成分が利用可能である可能性も、または利用可能でない可能性もあるので、特定の飲料のために特定の色が利用可能でない可能性がある。さらに、飲料(種々異なる自然に生じる色を有する飲料の全部または一部)と、(色成分の種々異なる比率を含む)色成分との可能な組み合わせの数は、多数(例えば、1000を超える組み合わせ)になる可能性があるので、ユーザおよび/または顧客が、特定の飲料のために利用可能な色を効率的に手動で決定することが不可能である可能性がある。さらに、顧客からの要求に応じて要求された飲料色のための色成分を識別するために、特定の色の種々異なる組み合わせを、自然に生じる飲料色に反復的に追加するための断片的なプロセスを実施することによって飲料のための色を手動で決定することは、システムにとって非効率的であり、かつ時間がかかるだろう。さらに、手動でのプロセスが完了したときに、利用可能な色成分が変化している可能性がある。したがって、このような従来のシステムは、不正確さをもたらす可能性がある。さらに、このような従来のシステムを使用することより、反復的なプロセスに起因するコンピューティング装置によるメモリ要求および処理使用量が増大する可能性がある。
【0074】
本開示のいくつかの態様は、とりわけ3次元色マップを生成し、特定の飲料色のために3次元色マップから色マッピングを識別することによって、上述した問題に対処する。システムは、特定の飲料色を有する飲料を製造するための命令を生成するために、識別された色マッピングを利用することができる。3次元色マップを生成するために、システムは、飲料および/または飲料の層のための1つまたは複数の色マッピングを取得することができる。色マッピングは、事前に生成された色マッピング(例えば、以前の色マップからの色マッピング、手動での色マッピング等)を含むことができる。色マッピングの全部または一部は、特定の色(例えば、所望の飲料色)を識別することができ、この特定の色を生成するために使用される1つまたは複数の色成分の比率を識別することができる。システムは、1つまたは複数の色マッピングに基づいて、飲料および/または飲料の層のための3次元色マップを生成することができる。3次元色マップは、色マッピングおよび追加的な色マッピングを含むことができる。さらに、システムは、所望の飲料および所望の飲料色を識別することができる。例えば、システムは、所望の飲料および所望の飲料色を識別するコンピューティング装置(例えば、顧客コンピューティング装置、POSシステム等)からデータ信号を取得することができる。システムは、3次元色マップから、所望の飲料および所望の飲料色のための特定の色マッピングを取得することができる。特定の色マッピングに基づいて、システムは、1つまたは複数の色成分の比率を識別し、1つまたは複数の色成分の比率を識別する命令集合を生成および/または出力することができる。
【0075】
図35は、カスタマイズされた飲料200の一例を概略的に示す。カスタマイズされた飲料200は、1つまたは複数のコンポーネントまたは層を含むことができる。例えば、カスタマイズされた飲料200は、ベース層202、添加材層204、および/またはトッピング層206を含むことができる。いくつかの実施形態では、カスタマイズされた飲料200は、ベース層202、添加材層204、またはトッピング層206のうちの1つまたは複数を含んでいなくてもよい。カスタマイズされた飲料200は、より多くの層、より少ない層、または異なる層を含むことができる。例えば、カスタマイズされた飲料200は、単一の層を含むことができる。
【0076】
上述したように、ディスペンスシステム9のコントローラ38,55は、飲料の色カスタマイゼーションを実装するために、格納されているプログラム命令を実行することができる。コントローラは、任意の色のカスタマイズされたドリンクを調製するためのレシピを出力するように、ディスペンスシステム9を制御するように構成可能である。色カスタマイゼーションレシピは、色カスタマイゼーションシステムによって生成可能である。色カスタマイゼーションシステムは、色カスタマイゼーションプロセスを実施するために、コントローラおよび/またはリモートサーバによって実行可能である。コントローラは、色カスタマイゼーションシステムに、特定の飲料のための特定の色に基づいてレシピを構築させることができる。例えば、顧客コンピューティング装置は、(例えば、利用可能な色の集合からの)特定の色と、特定の飲料とを選択することができる。それに応じて、色カスタマイゼーションシステムは、レシピを構築し、(命令の集合を介して)レシピを出力することができる。色カスタマイゼーションシステムは、レシピをラベル上に印刷させることができ、かつ/または自動化された成分ディスペンサにレシピを出力して、この自動化された成分ディスペンサにドリンクを自動的に構築させることができる。したがって、色カスタマイゼーションシステムを使用して、カスタマイズされた飲料200のためのコンポーネントの色をカスタマイズすることができる。
【0077】
カスタマイズされた飲料200の層またはコンポーネントの全部または一部を、顧客の好みに基づいて個々にカスタマイズすることができる。例えば、ベース層202、添加材層204、および/またはトッピング層206の全部または一部を、特定の色を有するようにカスタマイズ可能である(例えば、ベース層202は、第1の色を有することができ、添加材層204は、第2の色を有することができ、トッピング層206は、第3の色を有することができる)。いくつかの実施形態では、ベース層202、添加材層204、および/またはトッピング層206は、それぞれ異なる色を有することができる。さらに、ベース層202、添加材層204、および/またはトッピング層206の全部または一部は、一緒に混合されていない場合にはそれぞれ異なる色(例えば、第1の色、第2の色、第3の色)を有することができ、一緒に混合されている場合には同じ色(例えば、第4の色)を有することができる。他の実施形態では、ベース層202、添加材層204、および/またはトッピング層206は、同じ色を有することができる。
【0078】
顧客は、カスタマイズされた飲料200のための色スキーム、および/またはカスタマイズされた飲料200のそれぞれのコンポーネントのための色スキームを規定することにより、カスタマイズされた飲料200のための特定の色パターン(例えば、スキーム、配置等)を指定することができる。例えば、顧客は、インディゴ色を有するアイスコーヒーを要求することができ、かつ/または顧客は、インディゴ色のベース層、金色の添加材層、および銀色のトッピング層を有するアイスコーヒーを要求することができる。色カスタマイゼーションシステム(または別個のシステム)は、顧客コンピューティング装置にアプリケーションを提供することができる。顧客コンピューティング装置は、アプリケーションを介して、特定の色(例えば、飲料の色、飲料の1つまたは複数の層の色、混合された飲料の1つまたは複数の色、混合されていない飲料の1つまたは複数の色等)を識別することができる。例えば、顧客コンピューティング装置は、アプリケーションを介して、カラーホイール、カラースペクトル等から色を選択することができるか、画像から色を識別することができる(例えば、アプリケーションは、顧客コンピューティング装置のカメラを利用して、画像を捕捉し、この画像内の色を識別することができる)か、または色を指示することができる。顧客コンピューティング装置は、色カスタマイゼーションシステムに色を提供し、提供された色に従って飲料のための色カスタマイゼーションを実装することを、色カスタマイゼーションシステムに要求することができる。
【0079】
いくつかの実施形態では、カスタマイズされた飲料200の色は、カスタマイズされた飲料200の複数のコンポーネントを組み合わせる(例えば、混合する)ことによって取得可能である。いくつかの実施形態では、カスタマイズされた飲料200の複数のコンポーネントを組み合わせなくてもよく、その代わりに、カスタマイズされた飲料200の複数のコンポーネントを層状に重ねることができる。さらに、色カスタマイゼーションシステムは、(例えば、飲料に添付することができるか、または飲料と共に提供することができるラベル(例えば、命令)を印刷すること、命令を送信して顧客コンピューティング装置において表示させること等によって)特定の色カスタマイゼーションを達成するために飲料が組み合わせられるべきであること、または組み合わせられるべきでないことを指示する命令を提供することができる。
【0080】
ベース層202は、カスタマイズされた飲料200のベース(例えば、カスタマイズされた飲料200の大部分)を含むことができる。例えば、ベース層202は、カスタマイズされた飲料200の重量の大部分を含むことができる。さらに、ベース層202は、ベース飲料またはベースコンポーネントを含むことができる。ベース層202は、任意の食用の液体または抽出物(例えば、コーヒー、茶、水、ジュース等)を含むことができる。例えば、カスタマイズされた飲料200は、カスタマイズされたアイスコーヒーであってよく、ベース飲料は、ベースアイスコーヒーであってよい。いくつかの例では、ベース層202は、ホワイトコーヒーを含むことができる。例えば、ホワイトコーヒーは、白いコーヒー豆を使用して調製可能である。白いコーヒー豆は、黒いコーヒー豆よりも短時間かつ/または低温で焙煎可能である。黒いコーヒー豆と比較して白いコーヒー豆の焙煎時間が短いこと、および/または焙煎温度が低いことに起因して、白いコーヒー豆は、ブラックコーヒーと比較して明るい色を有するホワイトコーヒーを生成することができる。例えば、ホワイトコーヒーは、白色(例えば、濁った色、乳白色等)を有することができる。ホワイトコーヒーの白色は、(例えば、黒色または茶色の)ブラックコーヒーと比較してより広範囲の色カスタマイゼーションを可能にすることができる。例えば、ベース層においてホワイトコーヒーを使用することは、ベース層の色を、(例えば、黒色から白色までの)色の範囲内の任意の色に適合するようにカスタマイズすることを可能にすることができ、その一方で、ベース層においてブラックコーヒーを使用することは、ベース層の色を、(例えば、黒色から淡茶色までの)色の範囲内の部分集合に適合するようにカスタマイズすることを可能にすることができる。さらに、ホワイトコーヒーを使用することは、特定の層の色を、ブラックコーヒーと比較してより少ない色成分を使用してカスタマイズすることを可能にすることができる。したがって、ホワイトコーヒーを使用することは、ブラックコーヒーと比較してより多くの色カスタマイゼーションを可能にすることができる。したがって、ベース層202は、カスタマイズされた飲料200のためのベース飲料を含むことができる。
【0081】
添加材層204は、ベース飲料に対する添加材または改良材を含むことができる。添加材または改良材の各々は、飲料に風味および/または食感を追加することができる。添加材層204は、任意の食用の液体または抽出物を含むことができる。例えば、添加材層204は、水、全脂肪乳、低脂肪乳、炭酸水、レモネード等を含むことができる。いくつかの実施形態では、カスタマイズされた飲料200の所望の色を生成するために、ベース層202の色と添加材層204の色とが組み合わされるように、ベース層202と添加材層204とを一緒に混合することができる。他の実施形態では、ベース層202と添加材層204とは、一緒に混合されていなくてもよく、ベース層202および添加材層204の各々は、カスタマイズされた飲料200の別の異なる所望の色を有することができる。
【0082】
トッピング層206は、ベース層202および/または添加材層204に対するトッピングを含むことができる。例えば、トッピング層206は、食用のフォーム、クリーム、果実片、果実粉末、ホイップクリーム、ミルクフォーム、凍結乾燥イチゴ、シナモン粉末、キャラメルソース、チョコレート等を含むことができる。カスタマイズされた飲料200の色および/または視覚的な外観は、ベース層202、添加材層204、および/またはトッピング層206のうちの1つまたは複数に種々異なる色成分を追加することによって改良可能である。さらに、カスタマイズされた飲料200の色は、ベース層202、添加材層204、および/またはトッピング層206の自然に生じる色に少なくとも部分的に基づくことができる。
【0083】
ベース層202、添加材層204、および/またはトッピング層206の各々は、自然に生じる色または「製造されたままの」色を有することができる。例えば、ベース層202は、コーヒーであってよく、したがって、ベース層202は、自然に生じる色(例えば、ブラックコーヒーを使用する場合には茶色/黒色、またはホワイトコーヒーを使用する場合には白色)を有することができる。さらに、添加材層204は、アーモンドミルクであってよく、したがって、添加材層204は、自然に生じる別の異なる色(例えば、オフホワイト色)を有することができる。色カスタマイゼーションシステムは、カスタマイズされた飲料200(カスタマイズされた飲料200全体、またはカスタマイズされた飲料200の個々のコンポーネント)の色を特定の所望の色にカスタマイズするために、カスタマイズされた飲料200のそれぞれのコンポーネントの自然に生じる色を使用することができる。例えば、色カスタマイゼーションシステムは、カスタマイズされた飲料200の色を特定の色にカスタマイズするための、ホワイトコーヒーに追加すべき第1の集合の色成分と、カスタマイズされた飲料の色を同じ特定の色にカスタマイズするための、ブラックコーヒーに追加すべき第2の集合の色成分とを識別することができる。したがって、色カスタマイゼーションシステムは、飲料の自然に生じる色および/または飲料の層の自然に生じる色に基づいて飲料を特定の色にカスタマイズするために、種々異なる色成分を識別することができる。
【0084】
色カスタマイゼーションシステムは、カスタマイズされた飲料200を生成するために所望の色を使用して飲料をカスタマイズするようにとの要求を受信することができる。さらに、第1の色のベース層を有するカスタマイズされた飲料を製造するために、色カスタマイゼーションシステムは、ベース層の自然に生じる色からの第1の色を製造するためにベース層に追加されるべき色成分を識別することができる。色カスタマイゼーションシステムは、所望の色を達成するための色成分を識別する際に、所望の色を有する追加的な食用コンポーネントを製造するための色成分を識別することもできるということが理解されよう。例えば、システムは、所望の色を有するスープを製造するための色成分を識別することができる。
【0085】
図36は、特定の飲料のための例示的な色マッピングデータを概略的に示す。色マッピングデータは、特定の色成分の特定の量または比率と、カスタマイズされた飲料の結果的に生じる色とを識別することができる。例えば、色マッピングデータは、2つ以上の色成分の比率と、カスタマイズされた飲料の結果的に生じる色とを識別することができる。さらに、色マッピングデータは、種々異なる色成分の複数の量または比率と、カスタマイズされた飲料の複数の結果的に生じる色とを識別することができる。
【0086】
色マッピングデータは、色カスタマイゼーションシステムによって開発者から受信可能である。例えば、色マッピングデータは、顧客コンピューティング装置を介して受信可能である。色マッピングデータは、1つまたは複数の飲料を構築するために適用可能な色マッピングデータを含むことができる。いくつかの実施形態では、色マッピングデータは、単独の飲料のための色マッピングデータを含むことができる。顧客は、色を手動で混合することによって1つまたは複数の色と、1つまたは複数のカスタマイズされた飲料とに関する色マッピングデータを生成することができる。次いで、顧客は、結果的に得られた色マッピングデータを、色カスタマイゼーションシステムに伝送することができる。いくつかの実施形態では、色カスタマイゼーションシステムは、色マッピングデータを構築することができる。例えば、色カスタマイゼーションシステムは、色成分および関連する色の集合を識別することができる。色カスタマイゼーションシステムは、識別された色成分および関連する色の集合に基づいて、色マッピングデータを構築することができる。
【0087】
色マッピングデータは、特定の飲料のための色成分の比率の例示的なマッピングを識別することができる。色マッピングデータは、限定された数の比率を識別することができる。例えば、色マッピングデータは、色成分の整数比に対して結果的に生じる飲料の色を識別することができる(例えば、色マッピングデータは、第1の色および第2の色の1:1、1:2、2:1、2:2、3:1、3:2、3:3、2:3、1:3等の比率に対して結果的に生じるカスタマイズされた飲料の色を識別することができる)。色マッピングデータは、特定の色への特定の色成分のマッピングを識別することができるが、その一方で、色マッピングデータは、飲料のためのあらゆる可能な色のための色成分のマッピングを識別していなくてもよく、色マッピングデータが手動で収集されるという性質に起因して限定されていてもよい。
【0088】
図36の例では、色マッピングデータ208は、特定の飲料のための可能な色マッピングを識別する。色マッピングデータ208は、飲料色への色成分の限定された数のマッピングを含む。色マッピングデータ208が、より多くの色マッピング、より少ない色マッピング、または異なる色マッピングを含むことができるということが理解されよう。
【0089】
色マッピングデータ208は、色成分比率210を含むことができる。色成分比率210は、1つまたは複数の色成分の比率を識別することができる。色成分比率210は、色1を有する色成分1と色2を有する色成分2との比率が、色成分2の量に基づいて可変であることを識別する。例えば、色成分比率210は、色成分1と色成分2との間の比率が1:Xであることを識別することができ、なお、Xは、任意の数であってよい。色成分1と色成分2との間の比率は、標準的な測定単位(例えば、一盛り、ポンプ、スクープ、カップ、杯、ミリリットル、オンス、または任意の他の測定単位)に対応することができる。例えば、色成分比率210は、比率が、色成分1のそれぞれの測定量に対する比率であり、かつ色成分2のX回の測定量が使用されるべきであるということを識別することができる。
図36の例では、色成分比率210は、色成分1および色成分2のポンプに対応することができる。
【0090】
色成分比率210に基づいて、色成分1と色成分2との種々異なる比率を、それぞれ異なる飲料色にマッピングする(例えば、ユーザおよび/または顧客によって手動でマッピングする)ことができる。例えば、色成分1の1回のポンプと色成分2の1回のポンプとを飲料色212にマッピングすることができ、色成分1の1回のポンプと色成分2の2回のポンプとを飲料色214にマッピングすることができ、色成分1の1回のポンプと色成分2の3回のポンプとを飲料色216にマッピングすることができ、色成分1の1回のポンプと色成分2の4回のポンプとを飲料色218にマッピングすることができ、色成分1の1回のポンプと色成分2の5回のポンプとを飲料色220にマッピングすることができる。色成分1および色成分2に関してより多くの色マッピング、より少ない色マッピング、または異なる色マッピングをマッピングすることができるということが理解されよう。いくつかの実施形態では、色カスタマイゼーションシステムは、色成分の特定の比率にマッピングされる色のための16進数の色コードを識別することができる。例えば、色成分1の1回のポンプおよび色成分2の5回のポンプを、飲料色220を表している16進数の色コードにマッピングすることができる。
【0091】
飲料のそれぞれのコンポーネント(例えば、ベース層202、添加材層204、および/またはトッピング層206)ごとに、色マッピングデータを受信することができる。特定の飲料コンポーネントのための色成分の可能な組み合わせの全部または一部に関して、色マッピングデータを受信することができる。飲料コンポーネントは、飲料の1つまたは複数の層および/または飲料を含むことができるということが理解されよう。飲料コンポーネントは、特定の自然に生じる色を有することができるので、色マッピングデータは、特定の飲料コンポーネントに特有であってよい。いくつかの実施形態では、いくつかの飲料コンポーネントは、同じまたは類似の自然に生じる色を有することができ、色マッピングデータの一部または全部を、それらの飲料間で共有することができる。
図36の例では、特定の飲料コンポーネントに関して、色テーブル222が受信され、この色テーブル222は、この飲料コンポーネントのための色マッピングデータを識別することができる。色1を有する色成分1と、色2を有する色成分2と、色3を有する色成分3とは、飲料と一緒に混合するために利用可能であってよく、色テーブル222によって識別される色マッピングデータは、これらの色成分の各々の種々異なる組み合わせを識別することができる。色テーブル222および対応する色マッピングデータが、より多くの色成分、より少ない色成分、または異なる色成分を含むことができ、かつ/またはより多くの色成分の組み合わせ、より少ない色成分の組み合わせ、または異なる色成分の組み合わせを含むことができるということが理解されよう。
【0092】
図36の実施例では、色テーブル222は、色成分1の1回のポンプと色成分2の1回のポンプとの比率が、飲料コンポーネントのためのCOLORCODE1に対応する飲料色を生成することと、色成分1の1回のポンプと色成分3の1回のポンプとの比率が、飲料コンポーネントのためのCOLORCODE2に対応する飲料色を生成することと、色成分2の1回のポンプと色成分3の1回のポンプとの比率が、飲料コンポーネントのためのCOLORCODE3に対応する飲料色を生成することと、色成分1の1回のポンプと色成分2の2回のポンプとの比率が、飲料コンポーネントのためのCOLORCODE4に対応する飲料色を生成することと、色成分1の1回のポンプと色成分3の2回のポンプとの比率が、飲料コンポーネントのためのCOLORCODE5に対応する飲料色を生成することと、色成分2の1回のポンプと色成分3の2回のポンプとの比率が、飲料コンポーネントのためのCOLORCODE6に対応する飲料色を生成することとを識別し、以下同様である。色テーブルは、飲料コンポーネントに対して生成された任意の数の手動の組み合わせを含むことができる。
【0093】
図37および
図38は、飲料のコンポーネントおよび/または飲料のための色成分の種々異なる組み合わせに対する可能な色マッピングを概略的に示す。色マッピングは、特定の飲料の特定のコンポーネントに関する、かつ/または特定の飲料に関する色マッピングデータを識別することができる。
図37および
図38の例では、色マッピングは、添加材層(コールドフォーム-無脂肪添加材)に関する色マッピングデータを示す。添加材層を、ベース層および/またはトッピング層とさらに組み合わせて、所望の色プロファイル(例えば、特定の飲料色または特定の飲料色の組み合わせ)を有する飲料を製造することができる。例えば、顧客は、飲料のための特定の所望のカラープロファイルを要求することができる。
【0094】
図37を参照すると、色マッピングデータ224は、コールドフォーム-無脂肪添加材に関する色マッピングデータを識別する。色マッピングデータ224は、黄色の色成分と赤色の色成分との種々異なる比率を識別することができる。色成分比率は、黄色の色成分の1回のポンプと赤色の色成分のx回のポンプとを含むことができ、なお、xは可変であり、任意の数であってよい。色マッピング226は、黄色の色成分の1回のポンプおよび赤色の色成分の1回のポンプに関するコールドフォームの第1の色と、黄色の色成分の1回のポンプおよび赤色の色成分の2回のポンプに関する第2の色と、黄色の色成分の1回のポンプおよび赤色の色成分の3回のポンプに関する第3の色とをマッピングし、以下同様である。色マッピング226のそれぞれの色マッピングは、赤色の色成分のポンプの回数の変化に基づいた飲料の色(または飲料の層の色)を視覚的に示すことができる。
図37の例では、色マッピング226は、黄色の色成分の1回のポンプおよび赤色の色成分の1回のポンプを含んでいて、かつ黄色を有する対応する飲料を視覚的に示している第1の色マッピングと、黄色の色成分の1回のポンプおよび赤色の色成分の10回のポンプを含んでいて、かつ橙色を有する対応する飲料を視覚的に示している第2の色マッピングとを含むことができる。
図34の例では、色マッピング226は、黄色から橙色までの色の範囲を含むことができる。したがって、
図37に示されている色マッピング226は、赤色の色成分のポンプの回数に応じて黄色から橙色までの範囲に及ぶ色を有する飲料を示す。
【0095】
色マッピング226を使用して、種々異なる色成分比率における特定の色成分のそれぞれの組み合わせごとに1つの色テーブル228を生成することができる。色テーブル228は、特定の色成分のそれぞれの比率に対する特定の飲料色を識別することができる。特定の色は、色を識別するための16進数形式によって識別可能である。いくつかの実施形態では、それぞれの色を識別するために別の異なる形式を使用してもよい。
図37および
図38の例では、白色のブース内の分光光度計によって読み取られた赤-緑-青の値によって、特定の色を測定することができ、この値は、特定の色における赤色、緑色、および青色の量を表している値を組み合わせることによって16進数形式に変換される。システムは、特定の色成分の比率と、結果的に生じる飲料色とを識別する色マッピングデータを受信することができ、結果的に生じる飲料色を、この飲料色における赤色、緑色、および青色の量を測定することによって識別するために、結果的に生じる16進数形式の16進数のコードを識別することができる。
【0096】
図38を参照すると、色マッピングデータ230は、コールドフォーム-無脂肪添加材に関する追加的な色マッピングデータを識別する。色マッピングデータ230は、黄色の色成分の種々異なる量を識別することができる。色成分比率は、黄色の色成分のx回のポンプを含むことができる。色マッピング232は、黄色の色成分の1回のポンプに関するコールドフォームの第1の色と、黄色の色成分の2回のポンプに関する第2の色と、黄色の色成分の3回のポンプに関する第3の色と、黄色の色成分の4回のポンプに関する第4の色と、黄色の色成分の5回のポンプに関する第5の色と、黄色の色成分の6回のポンプに関する第6の色と、黄色の色成分の7回のポンプに関する第7の色と、黄色の色成分の8回のポンプに関する第8の色と、黄色の色成分の9回のポンプに関する第9の色と、黄色の色成分の10回のポンプに関する第10の色とをマッピングする。色マッピング232を使用して、ユーザおよび/または顧客によってマッピングされた黄色の色成分のそれぞれの量ごとに1つの色テーブル234を生成することができる。色テーブル234は、黄色の色成分のそれぞれの量に対する特定の飲料色を識別することができる。
【0097】
色マッピング232のそれぞれの色マッピングは、赤色の色成分のポンプの回数の変化に基づいた飲料の色(または飲料の層の色)を視覚的に示すことができる。
図38の例では、色マッピング232は、黄色の色成分の1回のポンプを含んでいて、かつ黄色を有する対応する飲料を視覚的に示している第1の色マッピングと、黄色の色成分の10回のポンプを含んでいて、かつ黄色を有する対応する飲料を視覚的に示している第2の色マッピングとを含むことができる。
図38の例では、色マッピング232は、黄色の範囲を含むことができる。したがって、
図38に示されている色マッピング232は、黄色の色成分のポンプの回数に応じて第1の黄色から第2の黄色までの範囲に及ぶ色を有する飲料を示す。
【0098】
図39および
図40は、それぞれ特定の飲料コンポーネント、すなわちアイス紅茶レモネードおよび無脂肪コールドフォームに関して、種々異なる飲料色を識別する飲料コンポーネント色データの1つの実施形態を概略的に示す。それぞれの飲料コンポーネント(例えば、ベース、添加材、トッピング、飲料等)ごとに、図示の色マッピングデータを生成することができる。それぞれの飲料色は、種々異なる色成分比率における種々異なる色成分の種々異なる組み合わせに対応することができる。種々異なる飲料色は、受信した色マッピングデータに基づくことができ、色マッピングデータによって識別される飲料色を識別することができる。さらに、飲料色データは、特定の飲料の自然に生じる色に基づくことができる。それぞれの飲料は、自然に生じる色を有することができる(例えば、コーヒーは、自然に生じる黒色または茶色を有することができる)ので、飲料色データを、可能な飲料色の特定の範囲または特定の数に限定することができる。したがって、飲料色データは、それぞれの可能な飲料ごとに異なることができる。
【0099】
図39の実施例では、飲料色データは、「アイス紅茶レモネード」という飲料に関する30種類の可能な飲料色を識別する。それぞれの可能な飲料色は、特定の色成分の特定の比率に対応することができ、「アイス紅茶レモネード」の自然に生じる色に基づくことができる。
図39の例に示されているように、30種類の可能な飲料色は、赤色、橙色、緑色、黄色、青色、灰色、および茶色を含む。
図40の例では、飲料色データは、「無脂肪コールドフォーム」という添加材に関する52種類の可能な飲料色を識別する。同様に、可能な飲料の色は、特定の色成分の特定の比率に対応することができ、「無脂肪コールドフォーム」の自然に生じる色に基づくことができる。
図40の例に示されているように、52種類の可能な飲料色は、橙色、黄色、緑色、青色、灰色、および茶色を含む。
【0100】
図41は、特定の飲料および/または飲料の特定のコンポーネントのための例示的な3次元色マップ240(例えば、色応答曲面)を概略的に示す。3次元色マップ240は、飲料または飲料コンポーネントの自然に生じる色に特有であってよい。色カスタマイゼーションシステムは、自然に生じる色を有する種々異なる飲料または種々異なる飲料コンポーネントに対応する複数の3次元色マップを含むことができる。
【0101】
3次元色マップ240は、飲料および/または飲料コンポーネントのための種々異なる可能な色を識別することができる。さらに、3次元色マップ240は、それぞれの可能な色を達成するための1つまたは複数の色成分を識別することができる。例えば、3次元色マップ240は、第1の飲料色に対応する第1の色成分を識別することができ、かつ第1の色成分と、第2の飲料色に対応する第2の色成分との組み合わせを識別することができる。いくつかの実施形態では、3次元色マップ240は、飲料コンポーネントの自然に生じる色に基づいて、特定の色のための種々異なる色成分の組み合わせを識別することができる。したがって、色カスタマイゼーションシステムは、飲料コンポーネントの自然に生じる色に基づいて、色成分の特定の組み合わせを識別することができる。
【0102】
3次元色マップ240は、複数の異なる色成分と、複数の色成分の複数の異なる組み合わせ(例えば、第1の色成分および第2の色成分、第1の色成分および第3の色成分、第4の色成分等)とに関する色マッピングデータに基づいて生成可能である。3次元色マップは、それぞれの可能な飲料、可能なベース層、可能な添加材層、および/または可能なトッピング層ごとに(色カスタマイゼーションシステムによって、または別個のシステムによって)生成可能である。3次元色マップは、ローカルサーバ内および/またはリモートサーバ内のコンピュータデータベースに格納可能である。例えば、コンピュータデータベースは、POSシステム54、店舗サーバ、ディスペンス機器、自動販売機等に位置決めされていてよい。
【0103】
3次元色マップ240は、第1の量の赤色242と、第2の量の緑色244と、第3の量の青色246とに基づいて、可能な色をマッピングすることができる。それぞれの可能な色を、それぞれの色のための16進数形式に基づいて3次元色マップ240にマッピングすることができる。色カスタマイゼーションシステムは、色マッピングデータを受信し、この色マッピングデータから3次元色マップ240を生成することができる。いくつかのケースでは、色マッピングデータを手動で生成することができる。
【0104】
色カスタマイゼーションシステムは、手動で生成された色マッピングデータ内に含まれていない追加的な色マッピングデータを識別するために、色マッピングデータを外挿することができる。例えば、色カスタマイゼーションシステムは、色マッピングデータを処理して、色成分1と色成分2との第1の比率(例えば、色成分1の1回のポンプおよび色成分2の1回のポンプ)が結果的に色1をもたらすこと、および色成分1と色成分2との第2の比率(例えば、色成分1の1回のポンプおよび色成分2の2回のポンプ)が結果的に色2をもたらすことを識別することができる。さらに、POSシステムは、この色マッピングデータを外挿して、色成分1と色成分2との第3の比率(例えば、色成分1の1回のポンプおよび色成分2の1回半のポンプ)が結果的に色3をもたらすことを識別することができる。いくつかの実施形態では、色カスタマイゼーションシステムは、機械学習モデル、アルゴリズム(例えば、コンピュータモデリングアルゴリズム)等を使用して、色マッピングデータを外挿することができる。色カスタマイゼーションシステムは、訓練データ集合を使用して色マッピングデータから追加的な色マッピングデータを識別するために、機械学習モデルを訓練することができる。色マッピングデータは、色マッピングの断片的な分布を含んでいてもよく、色カスタマイゼーションシステムは、この色マッピングデータを外挿して、手動での色マッピングと予測された色マッピングとが含まれる、色マッピングの連続的な分布を生成することができる。さらに、色カスタマイゼーションシステムは、色マッピングデータを処理して、色マッピングの境界(例えば、色成分の整数比)を識別することができ、また、色マッピングデータを外挿して、色マッピングデータの境界の間の領域(例えば、色成分の部数比)を埋めるための追加的な色マッピングデータを予測することができる。したがって、3次元色マップ240は、色マッピングデータを利用して、取得された色マッピングと予測された色マッピングとに基づいて、飲料のための可能な飲料色を識別することができる。3次元色マップ240を、特定の飲料または特定の飲料コンポーネントの識別子に関連して格納することができる。
【0105】
色カスタマイゼーションシステムは、3次元色マップ240を生成し、3次元色マップ240をサーバ(例えば、ローカルサーバ、リモートサーバ)に格納することができる。複数の色カスタマイゼーションシステム(または色カスタマイゼーションシステムの複数のインスタンス)は、3次元色マップ240にアクセスし、3次元色マップ240を別個に生成することなく、飲料のための色成分を識別するために3次元色マップ240を利用することができる。
【0106】
いくつかの実施形態では、飲料を注文する際に、3次元色マップ240によって識別される種々異なる色オプションを、顧客に提供することができる。顧客は、携帯端末、顧客コンピューティング装置、色メニューカード等を介して、飲料の全部または一部、すなわちベース層、添加材層、トッピング層等のための色を選択することができる。色カスタマイゼーションシステムは、16進数形式で、かつ対応する16進数のコードに基づいて色を受信することができ、色カスタマイゼーションシステムは、3次元色マップ240にアクセスし、その16進数のコードに対応する色を識別することができる。
【0107】
飲料のための色が識別されたことに応じて、色カスタマイゼーションシステムは、要求された色を有する飲料を製造するための命令を自動的に生成することができる。命令は、飲料のための色成分の量または比率を識別することができる。色カスタマイゼーションシステムは、命令を別個のシステム(例えば、印刷システム)へとルーティングし、システムに、飲料を生成するための命令を飲料のためのラベル上に印刷させることができる。さらに、色カスタマイゼーションシステムは、特定の色を有する飲料を構築するために、特定の量で成分を自動的にディスペンスする目的で、命令の全部または一部を成分ディスペンサ(例えば、自動化された成分ディスペンサ)へとルーティングすることができる。したがって、色カスタマイゼーションシステムは、命令を自動化された装置、ロボット等へとルーティングして、自動化された装置、ロボット等に飲料を調製させることができる。
【0108】
いくつかの実施形態では、飲料が調製された後、その飲料の色を、所望の色と比較することができる。さらに、この比較またはフィードバックに基づいて、3次元色マップ240を(例えば、自動的に)更新することができる。いくつかの実施形態では、飲料色と所望の色との間の色マッチングのパーセンテージを、閾値(例えば、90%、95%等)と比較することができる。色マッチングのパーセンテージが閾値を超えていない場合、かつ/または閾値を満たしていない場合には、その飲料を拒絶することができ、システムは、飲料の作り直しを要求することができる。色マッチングのパーセンテージが閾値を超えている場合、かつ/または閾値を満たしている場合には、その飲料を受諾することができる。
【0109】
いくつかの実施形態では、顧客は、特定の所望の飲料色を提供することができる。例えば、顧客は、飲料のための特定の色を識別することができる。さらに、顧客は、顧客によって提供された画像(例えば、別の飲料の写真)から、または任意の他のアイテム(例えば、顧客は、特定の衣料アイテムの色に一致する飲料を要求することができる)から、所望の色を識別することができる。色カスタマイゼーションシステムは、標準化されていない情報を、顧客コンピューティング装置を介して顧客から受信することができる。色カスタマイゼーションシステムは、標準化されていない情報を変換(例えば、標準化)して、標準化された情報(例えば、16進数の色コード)を生成および/または識別することができる。したがって、色カスタマイゼーションシステムは、色を受信し、その受信した色に関連付けられた16進数の色コードを識別することができる。
【0110】
色カスタマイゼーションシステムは、識別された16進数の色コードに基づいて、所望の色が飲料にマッピングされているかどうかを判定するために、3次元色マップ240を解析(例えば、フィルタリング)することができる。所望の色が飲料にマッピングされている場合には、色カスタマイゼーションシステムは、確認を与えて、飲料を製造させることができる。所望の色が飲料にマッピングされていない場合には、色カスタマイゼーションシステムは、16進数形式に基づいて、所望の色に類似した色または所望の色に最も近い色を有する飲料を提供することができる。所望の飲料色に一致する色が存在しない場合には、色カスタマイゼーションシステムは、類似した飲料色を識別し、顧客が代替色を選択することを可能にすることができる。さらに、色カスタマイゼーションシステムは、(代替的な飲料の3次元色マップに基づいて)所望の色を有するように製造することができる代替的な飲料を提供することができる。例えば、色カスタマイゼーションは、複数の飲料の全部または一部にそれぞれの値を割り当てることができる。それぞれの値は、自然に生じる色(例えば、黒色、白色、緑色、茶色等)、フレーバ(例えば、濃いコーヒー、薄いコーヒー、ホワイトコーヒー、抹茶、カボチャ、イチゴ、チャイ、ブルーベリー等)、飲料の種類および/または抽出プロセス(例えば、低温抽出コーヒー、ドリップコーヒー、プアオーバーコーヒー、エスプレッソ、スムージー、ミルクシェイク、レモネードベースドリンク等)等に基づくことができる。それぞれの値は、リニアスケールでの値(例えば、1~10の値)、2次元グラフでの値(例えば、1~10のx値および1~10のy値)、3次元グラフでの値(例えば、1~10のx値、1~10のy値、および1~10のz値)等であってよい。いくつかの実施形態では、それぞれの値は、数値表現、アルファベット表現、英数字表現、および/または記号表現を含むことができる。代替的な飲料を識別するために、色カスタマイゼーションシステムは、飲料の値の特定の近接範囲内にある特定の値に関連付けられた代替的な飲料を識別することができる。例えば、飲料は、1~100ポイントのスケールで10の値を有する可能性があり、色カスタマイゼーションシステムは、その飲料の値の1つの近接点の範囲内にある代替的な飲料(例えば、9、10、11の値を有する飲料、またはその間にある任意の値を有する飲料)を識別することができる。
【0111】
図42は、食用混合物(例えば、飲料、食料アイテム等)の色をカスタマイズするための色マッピングを識別するためのプロセス250に関する例示的なフローチャートの1つの実施形態を示す。プロセス250は、飲料のための3次元色マップを生成することができ、かつ所望の飲料色のための色マッピングを推奨することができる、任意のシステムによって実装可能である。例えば、プロセス250は、全体的または部分的に、色カスタマイゼーションシステムによって実装可能である。色カスタマイゼーションシステムは、全体的または部分的に、顧客コンピューティング装置上またはPOSシステム上のアプリケーションにおいて実装可能であり、さらに1つまたは複数のプロセッサを含むことができる。プロセス250は、全体的または部分的に、任意の個数のシステムによって実装可能であるが、説明を簡単にするために、プロセス250を、特定のシステムに関連して説明することとする。さらに、プロセス250の実施形態は、システムのバリエーションに関連して実施可能であるが、説明を簡単にするために、プロセス250を、特定の色カスタマイゼーションシステムに関連して説明することとする。
【0112】
ブロック252において、色カスタマイゼーションシステムは、飲料および/または飲料コンポーネントのための1つまたは複数の第1の色マッピングを取得することができる。マッピングは、1つまたは複数の飲料コンポーネント(例えば、ベース、改良材、および/またはトッピング)が含まれる飲料全体に関するものであってもよいし、またはそれぞれの飲料コンポーネントごとの個々のマッピングを含んでいてもよい。色カスタマイゼーションシステムは、複数の飲料および/または飲料コンポーネントのための色マッピングデータを取得することができる。例えば、色カスタマイゼーションシステムは、販売用に提供される飲料コンポーネントの全部または一部のための色マッピングを有することができる。それぞれの色マッピングは、飲料および/または飲料コンポーネントのための複数の可能な色を識別する色マッピングデータ集合を提供する。色マッチングデータは、定義された色成分を使用して、識別された色をどのようにして生成することができるかについての情報を提供する。例えば、1つまたは複数の色マッピングの各々は、1つまたは複数の色成分の比率を、複数の可能な色のうちの1つの特定の色に紐付けることができる。さらに、1つまたは複数の色マッピングの各々は、種々異なる色成分の種々異なる比率を、特定の色に紐付けることができる。いくつかの実施形態では、色成分は、飲料コンポーネントを着色するために使用される赤色、緑色および黄色の成分であってよい。いくつかの実施形態では、色マッピングにおいて識別されるそれぞれの色は、1つの特定の16進数の色コードに対応する。
【0113】
ブロック254において、色カスタマイゼーションシステムは、ブロック252において取得された1つまたは複数の第1の色マッピングに基づいて、飲料および/または飲料コンポーネントのための3次元色マップを生成することができる。色カスタマイゼーションシステムは、手動で生成された色マッピングデータ内に含まれていない追加的な色マッピングデータを識別するために、色マッピングデータを外挿することができる。1つまたは複数の色マッピングは、飲料または飲料の層のベース色または自然に生じる色に基づくことができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の色成分は、1つまたは複数の食用色成分を含むことができる。さらに、3次元色マップは、オリジナルの色マッピングデータ内に含まれていない複数の可能な色を識別することができ、かつ/または同じ色に対する種々異なる組み合わせを識別することができる。例えば、複数の色成分の種々異なる組み合わせを使用して1つの色を生成することが可能であってよい。色カスタマイゼーションシステムはさらに、複数の飲料および/または飲料コンポーネントの全部または一部のための3次元色マップを生成することができる。色カスタマイゼーションシステムは、3次元マップをローカルサーバ、リモートサーバ、または他のコンピューティングシステム(例えば、POSシステム、店舗サーバ、ディスペンス機器、または自動販売機)のコンピューティング装置に格納することができる。
【0114】
ブロック256において、POSシステムは、所望の飲料色を識別することができる。所望の飲料色は、所望の飲料色、所望のベース色、所望の添加材色もしくは改良材色、および/または所望のトッピング色を含むことができる。色カスタマイゼーションシステムは、顧客コンピューティング装置から所望の飲料色を識別する情報を取得することができる。色カスタマイゼーションシステムはさらに、所望の飲料色に関連付けられた特定の所望の飲料を識別することができる。例えば、色カスタマイゼーションシステムは、特定の飲料と、その飲料のための所望の飲料色とを識別するデータ信号を、顧客コンピューティング装置から受信することができる。所望の飲料色を識別するために、色カスタマイゼーションシステムは、顧客のコンピューティング装置に、識別された飲料のための複数の可能な色を識別する情報を表示させることができる。
【0115】
ブロック258において、色カスタマイゼーションシステムは、所望の飲料色に基づいて、3次元色マップから特定の色マッピングを取得することができる。特定の色マッピングはさらに、複数の可能な色および/または所望の飲料に基づくことができる。いくつかの実施形態では、色カスタマイゼーションシステムは、複数の色マッピングが所望の飲料色に対応することを判定し、これらの複数の色マッピングから特定の色マッピングを選択することができる。例えば、色カスタマイゼーションシステムは、所望の飲料色に対応する他の色マッピングと比較して、最も少ない数量、量等の色成分を利用している色マッピングを選択することができる。
【0116】
ブロック260において、色カスタマイゼーションシステムは、飲料のための所望の飲料色を生成するための命令を出力することができる。命令は、飲料に関して識別された特定の色マッピングからの1つまたは複数の色成分の特定の比率を識別することができる。色カスタマイゼーションシステムは、識別された色を有する飲料を生成するためのステップを識別するラベルを印刷することによって、かつ/または1つまたは複数の色成分の特定の比率に基づいて飲料を製造するために、1つまたは複数の色成分を(例えば、自動的に)ディスペンスするための命令を、自動化された成分ディスペンサに伝送することによって、命令を出力することができる。POSシステムは、飲料の飲料色を識別するフィードバックを受信し、その飲料色を所望の飲料色と比較することができる。POSシステムは、この比較に基づいて3次元色マップを更新することができる。
【0117】
いくつかの実施形態では、色カスタマイゼーションシステムは、スマートフォン上のアプリ、またはディスペンス位置にあるキオスク上のアプリのような、顧客コンピューティング装置にインストールされたアプリケーションにおいて使用するために実装されている。このような実施形態では、アプリケーションは、顧客が飲料注文アプリケーション上で色カスタマイズされた飲料を作成するための機能を提供する顧客インタフェースを有することができる。例示的な実施形態では、顧客は、飲料の種類を選択することができる。飲料が選択された後、飲料の色カスタマイゼーションに関するオプションを顧客に提供することができる。選択された飲料は、色カスタマイズすることができる1つまたは複数の飲料コンポーネントを有することができる。種々異なる飲料の種類によって、顧客は、種々異なる飲料コンポーネントをカスタマイズすることが可能となり得る。例えば、顧客は、ベース層、添加材層、および/またはトッピング層のようなそれぞれの飲料コンポーネントごとの色をカスタマイズすることが可能であってよい。
【0118】
アプリケーションは、飲料をカスタマイズするための種々異なるオプションを顧客に提供することができる。例えば、顧客が、カスタマイズされるべき飲料コンポーネントを選択すると、顧客は、顧客が特定の色を選択することを可能にする別の異なるインタフェースを受信することができる。インタフェースは、カスタマイズされたインタフェースであってよい。例えば、インタフェースは、選択された飲料コンポーネントに基づいてカスタマイズ可能であり、選択された飲料コンポーネントのために利用可能な特定の飲料色を識別することができる。インタフェースは、飲料コンポーネントの色を選択するための1つまたは複数のオプションを含むことができる。1つのオプションは、色のパレットを提供することであり、顧客は、このパレットから特定の色を選択することができる。特定の飲料コンポーネントのために利用可能な色は、選択された飲料コンポーネントに関連付けられた個々の色マッピングに基づいている。これに代えて、インタフェースは、顧客が画像をアップロードするというオプション、または顧客装置のカメラを使用して所望の色の写真を撮影するというオプションを提供してもよい。例えば、顧客は、自身の服を撮影して、その服の色に一致する飲料のための色を要求することができる。インタフェースは、画像内の特定の色を顧客が選択することを可能にするツール(例えば、アイドロッパーツール)を提供することができる。
【0119】
顧客が新しい色を入力している場合、アプリケーションは、色カスタマイゼーションシステムを使用して、要求された新しい色との一致を判定することができる。色カスタマイゼーションシステムは、要求された色を、飲料コンポーネントに関連付けられた3次元色マップからの色と一致させることを試みることができる。要求された色が3次元色マップの色に一致しない場合には、アプリケーションは、要求された色との一致が存在しないことを顧客に通知することができる。いくつかの実施形態では、色カスタマイゼーションシステムは、要求された色に近い1つまたは複数の色を識別することができる。いくつかの実施形態では、色カスタマイゼーションシステムは、色とのより良好な一致を提供することができる別の異なる飲料コンポーネント、またはいくつかの例では、顧客によって提供された要求された色に一致する全く別の異なる飲料を識別することができる。
【0120】
いくつかの実施形態では、アプリケーションはさらに、飲料のための推奨される色を提供することができる。色カスタマイゼーションシステムは、関連するデータを決定し、特定の色を識別し、アプリケーションを介して表示するために推奨される色を伝送することができる。推奨される色は、曜日、時刻、天候、祝日、または地域内での人気色のような種々異なる要因に基づくことができる。アプリケーションは、飲料ディスペンサの位置に基づいて、色の推奨を提供することができる。例えば、自動販売機がスポーツ会場内に位置決めされている場合には、推奨される色構成は、プレイしているチームの色に基づいている。
【0121】
本明細書では、特定の実施形態を、コーヒーまたは茶飲料のためのフレーバ、ソース、またはシロップに関連して記載してきたが、本明細書に記載されているシステムは、任意の種類の成分または食料製品のために使用可能である。例えば、いくつかの実施形態では、本明細書のシステムを使用して、ケチャップ、マスタード、バーベキューソース、チーズソース、レリッシュ、オニオン等のような流体または固体の成分を製造することができる。いくつかの実施形態では、本明細書のシステムを使用して、ソーダ、ジュース、スムージー、ミルクシェイク等のような他の種類の飲料を製造することができる。
【0122】
とりわけ「することができる」、「してもよい」、「可能である」、「例えば」、およびこれらに類するもののような、本明細書で使用されている条件付きの言語は、特に別段の定めがなされていない限り、または使用される文脈内で別様の理解がなされていない限り、概して、いくつかの実施形態が、ある特定の特徴、要素、および/または状態を含んでいる一方で、その他の実施形態が、それらを含んでいないことを伝えることを意図している。したがって、そのような条件付きの言語は、概して、特徴、要素、ブロック、および/または状態が、1つまたは複数の実施形態のためにいずれにせよ要求されるということを意図していないか、または著者の入力または促しの有無にかかわらず、これらの特徴、要素、および/または状態が、任意の特定の実施形態に含まれているかどうか、または任意の特定の実施形態において実施されるべきであるかどうかを判定するための論理を、1つまたは複数の実施形態が必ずしも含んでいるということを示唆することを意図していない。
【0123】
実施形態に応じて、本明細書に記載されているプロセスまたはアルゴリズムのいずれかの特定の行動、イベント、または機能を、別の異なるシーケンスで実施してもよいし、まとめて追加、統合、または完全に省略してもよい(例えば、記載されている全ての動作またはイベントが、アルゴリズムの実施のために必要であるとは限らない)。さらに、特定の実施形態では、複数の動作またはイベントを同時に実施してもよい。
【0124】
本明細書に開示されている実施形態に関連して記載されている種々異なる例示的な論理ブロック、モジュール式ディスペンサ、ルーチン、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはその両方の組み合わせとして実装可能である。ハードウェアおよびソフトウェアのこの互換性を明確に説明するために、種々異なる例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール式ディスペンサ、およびステップについて、概して各自の機能の観点から上述してきた。そのような機能がハードウェアとして実装されるか、またはソフトウェアとして実装されるかは、特定のアプリケーションおよびシステム全体に課せられる設計上の制約によって決まる。記載されている機能は、それぞれの特定の用途ごとに種々異なる手法で実装されてよいが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を引き起こすものとして解釈されるべきではない。
【0125】
さらに、本明細書に開示されている実施形態に関連して記載されている種々異なる例示的な論理ブロックおよびモジュール式ディスペンサは、汎用プロセッサ装置、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブルロジック装置、ディスクリートゲートもしくはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、または本明細書に記載されている機能を実施するように設計されたこれらの任意の組み合わせのようなマシンによって実装可能または実施可能である。汎用プロセッサ装置は、マイクロプロセッサであってよいが、これに代えて、プロセッサ装置を、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシン、それらの組み合わせ、またはこれらに類するものとしてもよい。プロセッサ装置は、コンピュータ実行可能命令を処理するように構成された電気回路を含むことができる。別の実施形態では、プロセッサ装置は、コンピュータ実行可能命令を処理することなく論理演算を実施するFPGAまたは他のプログラマブル装置を含む。プロセッサ装置は、コンピューティング装置の組み合わせ、例えば、DSPおよびマイクロプロセッサ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに連結された1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のこのような構成の組み合わせとしても実装可能である。本明細書では主にデジタル技術に関して記載されているが、プロセッサ装置は、主にアナログコンポーネントを含むこともできる。例えば、本明細書に記載されている信号処理アルゴリズムの一部または全部は、アナログ回路において、またはアナログとデジタルとの混合回路において実装可能である。コンピューティング環境は、限定するわけではないがいくつかを挙げると、マイクロプロセッサ、メインフレームコンピュータ、デジタル信号プロセッサ、ポータブルコンピューティング装置、装置コントローラ、または電化製品内の計算エンジンに基づくコンピュータシステムが含まれる、任意の種類のコンピュータシステムを含むことができる。
【0126】
本明細書に開示されている実施形態に関連して記載されている方法、プロセス、ルーチン、またはアルゴリズムの要素は、ハードウェアにおいて、プロセッサ装置によって実行されるソフトウェアモジュールにおいて、またはこれら2つの組み合わせにおいて直接的に具現化可能である。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または任意の他の形態の非一時的なコンピュータ可読ストレージ媒体に常駐可能である。プロセッサ装置に、例示的なストレージ媒体を接続することができ、これにより、プロセッサ装置は、ストレージ媒体から情報を読み出すことができ、かつストレージ媒体に情報を書き込むことができる。これに代えて、プロセッサ装置に、ストレージ媒体を組み込んでもよい。プロセッサ装置およびストレージ媒体は、ASICに常駐可能である。ASICは、ユーザ端末内に常駐可能である。これに代えて、プロセッサ装置およびストレージ媒体は、ユーザ端末内のディスクリートコンポーネントとして常駐してもよい。
【0127】
上記の詳細な説明は、種々異なる実施形態に適用されるような新規性のある特徴を提示、説明、および指摘しているが、本開示の思想から逸脱することなく、例示された装置またはアルゴリズムの形態および細部において、種々異なる省略、置換、および変更を行ってもよいということを理解することができる。例えば、複数の異なる図面において類似のコンポーネントまたは特徴に対してそれぞれ異なる参照符号が使用されている(例えば、ディスペンサモジュール、ディスプレイ、コントローラ等に対してそれぞれ異なる参照符号が使用されている)が、ある1つの図、実施形態、または参照符号が付された要素に関連して記載されている構造的および機能的な特徴を、別の異なる参照符号が付されたコンポーネントまたは特徴に組み込んでもよいし、逆もまた同様である。認識できるように、本明細書に記載されている特定の実施形態を、本明細書に記載されている特徴および利点の全てを提供しない形態において具現化してもよい。なぜなら、これらの特徴の中には、他の特徴とは別個に使用または実施することができるものもあるからである。本明細書に開示されている特定の実施形態の範囲は、前述の説明によって示されているわけではなく、添付の特許請求の範囲によって示されている。特許請求の範囲の均等物の意味内および範囲内にある全ての変更は、特許請求の範囲の範囲内に包含されるべきである。
【0128】
本開示の種々異なる例示的な実施形態を、以下の項によって記述することができる:
項1:飲料の色をカスタマイズするためのシステムであって、当該システムは、
1つまたは複数のプロセッサと、
コンピュータ可読ストレージ媒体と
を含み、コンピュータ可読ストレージ媒体は、1つまたは複数のプロセッサによって実行された場合に、
飲料コンポーネントのための1つまたは複数の第1の色マッピングを取得することであって、1つまたは複数の第1の色マッピングのうちのそれぞれの色マッピングは、特定の色を識別し、かつ特定の色を作成するために使用される1つまたは複数の色成分の比率を識別する、ことと、
1つまたは複数の第1の色マッピングに基づいて、飲料コンポーネントのための3次元色マップを生成することであって、3次元色マップは、複数の可能な飲料コンポーネント色を含み、3次元色マップは、1つまたは複数の第1の色マッピングと、1つまたは複数の第2の色マッピングとを含み、1つまたは複数の第2の色マッピングは、1つまたは複数の第1の色マッピング内に含まれていない複数の色を識別する、ことと、
所望の飲料コンポーネント色を識別することと、
複数の可能な飲料コンポーネント色に基づいて、3次元色マップから所望の飲料コンポーネント色のための特定の色マッピングを取得することと、
命令集合を出力することであって、命令集合は、所望の飲料コンポーネント色のための特定の色マッピングに対応する1つまたは複数の色成分の特定の比率を識別する、ことと
を、1つまたは複数のプロセッサに実施させる機械可読命令を含む、
システム。
項2:1つまたは複数の色成分は、1つまたは複数の食用色成分を含む、
項1記載のシステム。
項3:所望の飲料コンポーネント色を識別するために、機械可読命令を実行することにより、顧客コンピューティング装置から所望の飲料コンポーネント色を受信することを、1つまたは複数のプロセッサに実施させる、
項1または2記載のシステム。
項4:機械可読命令を実行することにより、複数の飲料コンポーネントのうちのそれぞれの飲料コンポーネントごとに、
1つまたは複数の関連する第1の色マッピングを取得することと、
関連する3次元色マップを生成することと
を、1つまたは複数のプロセッサにさらに実施させる、
項1から3までのいずれか1項記載のシステム。
項5:機械可読命令を実行することにより、
複数の飲料コンポーネントのうちのそれぞれの飲料コンポーネントごとに、1つまたは複数の関連する第1の色マッピングを取得することと、
複数の飲料コンポーネントのうちのそれぞれの飲料コンポーネントごとに、関連する3次元色マップを生成することと
を、1つまたは複数のプロセッサにさらに実施させ、
所望の飲料コンポーネント色を識別するために、機械可読命令を実行することにより、複数の飲料コンポーネントのうちの特定の飲料コンポーネントと、特定の飲料コンポーネントの所望の飲料コンポーネント色とを識別することを、1つまたは複数のプロセッサに実施させ、
3次元色マップから所望の飲料コンポーネント色のための特定の色マッピングを取得するために、機械可読命令を実行することにより、特定の飲料コンポーネントに基づいて3次元色マップを識別することを、1つまたは複数のプロセッサに実施させる、
項1から4までのいずれか1項記載のシステム。
項6:機械可読命令を実行することにより、複数の可能な飲料コンポーネント色を識別する情報を、顧客コンピューティング装置上に表示することを、1つまたは複数のプロセッサにさらに実施させる、
項1から5までのいずれか1項記載のシステム。
項7:機械可読命令を実行することにより、飲料コンポーネントの飲料コンポーネント色を識別するフィードバックを取得することを、1つまたは複数のプロセッサにさらに実施させる、
項1から6までのいずれか1項記載のシステム。
項8:機械可読命令を実行することにより、
飲料コンポーネントの飲料コンポーネント色を識別するフィードバックを取得することと、
飲料コンポーネントの飲料コンポーネント色を、所望の飲料コンポーネント色と比較することと、
飲料コンポーネントの飲料コンポーネント色と、所望の飲料コンポーネント色との比較に基づいて、3次元色マップを調整することと
を、1つまたは複数のプロセッサにさらに実施させる、
項1から7までのいずれか1項記載のシステム。
項9:1つまたは複数の第1の色マッピングと、1つまたは複数の第2の色マッピングとのそれぞれの色マッピングはさらに、特定の16進数の色コードに対応する、
項1から8までのいずれか1項記載のシステム。
項10:1つまたは複数の第1の色マッピングのうちの第1の色マッピングは、1つまたは複数の色成分の第1の比率を、複数の可能な飲料コンポーネント色のうちの第1の飲料コンポーネント色に紐付け、
1つまたは複数の第2の色マッピングのうちの第2の色マッピングは、1つまたは複数の色成分の第2の比率を、複数の可能な飲料コンポーネント色のうちの第2の飲料コンポーネント色に紐付ける、
項1から9までのいずれか1項記載のシステム。
項11:1つまたは複数の第1の色マッピングのうちの第1の色マッピングは、1つまたは複数の色成分のうちの第1の色成分と第2の色成分との第1の比率を、第1の飲料コンポーネント色に紐付け、
1つまたは複数の第2の色マッピングのうちの第2の色マッピングは、1つまたは複数の色成分のうちの第3の色成分と第4の色成分との第2の比率を、第2の飲料コンポーネント色に紐付ける、
項1から10までのいずれか1項記載のシステム。
項12:1つまたは複数の第1の色マッピングのうちの第1の色マッピングと、1つまたは複数の第2の色マッピングのうちの第2の色マッピングとは、それぞれ異なる色成分に関連付けられている、
項1から11までのいずれか1項記載のシステム。
項13:飲料コンポーネントは、ベース、改良材、またはトッピングを含む、
項1から12までのいずれか1項記載のシステム。
項14:飲料コンポーネントは、ベース、改良材、またはトッピングを含み、
所望の飲料コンポーネント色は、所望のベース色、所望の改良材色、または所望のトッピング色を含む、
項1から13までのいずれか1項記載のシステム。
項15:機械可読命令を実行することにより、3次元色マップをローカルサーバまたはリモートサーバに格納することを、1つまたは複数のプロセッサにさらに実施させる、
項1から14までのいずれか1項記載のシステム。
項16:機械可読命令を実行することにより、3次元色マップをコンピューティング装置に格納することを、1つまたは複数のプロセッサにさらに実施させ、
コンピューティング装置は、POSシステム、店舗サーバ、ディスペンス機器、または自動販売機を含む、
項1から15までのいずれか1項記載のシステム。
項17:命令集合を出力するために、機械可読命令を実行することにより、命令集合を自動化された成分ディスペンサに伝送することを、1つまたは複数のプロセッサに実施させ、
自動化された成分ディスペンサは、命令集合の受信に応答して、1つまたは複数の色成分の特定の比率に基づいて飲料コンポーネントを製造するために、1つまたは複数の色成分をディスペンスする、
項1から16までのいずれか1項記載のシステム。
項18:命令集合を出力するために、機械可読命令を実行することにより、命令集合を識別するラベルを印刷することを、1つまたは複数のプロセッサに実施させる、
項1から17までのいずれか1項記載のシステム。
項19:3次元色マップは、飲料コンポーネントのベース色に基づいている、
項1から18までのいずれか1項記載のシステム。
項20:機械可読命令を実行することにより、1つまたは複数の第1の色マッピングのうちの、所望の飲料コンポーネント色に対応する第1の色マッピングと、1つまたは複数の第2の色マッピングのうちの、所望の飲料コンポーネント色に対応する第2の色マッピングとを決定することを、1つまたは複数のプロセッサにさらに実施させ、
特定の色マッピングを取得するために、機械可読命令を実行することにより、第1の色マッピングまたは第2の色マッピング選択をすることを、1つまたは複数のプロセッサに実施させる、
項1から19までのいずれか1項記載のシステム。
項21:コンピュータ実装方法であって、当該方法は、
食用混合物のための1つまたは複数の第1の色マッピングを取得することであって、第1の色マッピングのうちのそれぞれの色マッピングは、特定の色を識別し、かつ特定の色を作成するために使用される1つまたは複数の食用成分の比率を識別する、ことと、
1つまたは複数の第1の色マッピングに基づいて、食用混合物のための3次元色マップを生成することであって、3次元色マップは、複数の可能な色を含み、3次元色マップは、1つまたは複数の第1の色マッピングと、1つまたは複数の第2の色マッピングとを含み、1つまたは複数の第2の色マッピングは、1つまたは複数の第1の色マッピング内に含まれていない複数の色を識別する、ことと、
所望の色を識別することと、
複数の可能な色に基づいて、3次元色マップから所望の色のための特定の色マッピングを取得することと、
特定の色マッピングの指示を提供することであって、特定の色マッピングは、1つまたは複数の食用成分の特定の比率に関連付けられている、ことと
を含む、方法。
項22:1つまたは複数の食用成分は、1つまたは複数の食用色成分を含む、
項21記載の方法。
項23:食用混合物は、飲料アイテムまたは食料アイテムを含む、
項21または22記載の方法。
項24:所望の色を識別することは、顧客コンピューティング装置から所望の色を受信することを含む、
項21から23までのいずれか1項記載の方法。
項25:複数の食用混合物のうちのそれぞれの食用混合物ごとに、
1つまたは複数の関連する第1の色マッピングを取得することと、
関連する3次元色マップを生成することと
をさらに含む、項21から24までのいずれか1項記載の方法。
項26:複数の食用混合物のうちのそれぞれの食用混合物ごとに、1つまたは複数の関連する第1の色マッピングを取得することと、
複数の食用混合物のうちのそれぞれの食用混合物ごとに、関連する3次元色マップを生成することと
をさらに含み、
所望の色を識別することは、複数の食用混合物のうちの特定の食用混合物と、特定の食用混合物の所望の色とを識別することを含み、
特定の色マッピングを取得することは、特定の食用混合物に基づいて3次元色マップを識別することを含む、
項21から25までのいずれか1項記載の方法。
項27:複数の可能な色を識別する情報を、顧客コンピューティング装置上に表示させることをさらに含む、
項21から26までのいずれか1項記載の方法。
項28:食用混合物の色を識別するフィードバックを取得することをさらに含む、
項21から27までのいずれか1項記載の方法。
項29:食用混合物の色を識別するフィードバックを取得することと、
食用混合物の色を、所望の色と比較することと、
食用混合物の色と、所望の色との比較に基づいて、3次元色マップを調整することと
をさらに含む、項21から28までのいずれか1項記載の方法。
項30:1つまたは複数の第1の色マッピングと、1つまたは複数の第2の色マッピングとのそれぞれの色マッピングはさらに、特定の16進数の色コードに対応する、
項21から29までのいずれか1項記載の方法。
項31:1つまたは複数の第1の色マッピングのうちの第1の色マッピングと、
1つまたは複数の第2の色マッピングのうちの第2の色マッピングとは、それぞれ異なる食用成分に関連付けられている、
項21から30までのいずれか1項記載の方法。
項32:食用混合物は、ベース、改良材、またはトッピングを含む、
項21から31までのいずれか1項記載の方法。
項33:食用混合物は、ベース、改良材、またはトッピングを含み、
所望の色は、所望のベース色、所望の改良材色、または所望のトッピング色を含む、
項21から32までのいずれか1項記載の方法。
項34:3次元色マップをローカルサーバまたはリモートサーバに格納することをさらに含む、
項21から33までのいずれか1項記載の方法。
項35:特定の色マッピングの指示を提供することは、特定の色マッピングの指示を自動化された成分ディスペンサに伝送することを含み、
自動化された成分ディスペンサは、指示の受信に応答して、1つまたは複数の食用成分の特定の比率に基づいて食用混合物を製造するために、1つまたは複数の食用成分をディスペンスする、
項21から34までのいずれか1項記載の方法。
項36:1つまたは複数の食用成分の特定の比率を識別するラベルを印刷することをさらに含む、
項21から35までのいずれか1項記載の方法。
項37:1つまたは複数の第1の色マッピングと、1つまたは複数の第2の色マッピングとは、食用混合物のベース色に基づいている、
項21から36までのいずれか1項記載の方法。
項38:ディスペンスシステムであって、当該ディスペンスシステムは、
複数のモジュール式ディスペンサであって、複数のモジュール式ディスペンサの各々は、成分を貯蔵するように構成されている、複数のモジュール式ディスペンサと、
メインコントローラと
を含み、メインコントローラは、
飲料コンポーネントのための1つまたは複数の第1の色マッピングを取得することであって、第1の色マッピングのうちのそれぞれの色マッピングは、特定の色を識別し、かつ特定の色を作成するために使用される1つまたは複数の色成分の比率を識別する、ことと、
1つまたは複数の第1の色マッピングに基づいて、飲料コンポーネントのための3次元色マップを生成することであって、3次元色マップは、複数の可能な飲料コンポーネント色を含み、3次元色マップは、1つまたは複数の第1の色マッピングと、1つまたは複数の第2の色マッピングとを含み、1つまたは複数の第2の色マッピングは、1つまたは複数の第1の色マッピング内に含まれていない複数の色を識別する、ことと、
所望の飲料コンポーネント色を識別することと、
複数の可能な飲料コンポーネント色に基づいて、3次元色マップから所望の飲料コンポーネント色のための特定の色マッピングを取得することと、
複数のモジュール式ディスペンサのうちの少なくとも1つに命令を通信することであって、命令は、複数のモジュール式ディスペンサのうちの少なくとも1つからディスペンスされるべき、特定の色マッピングに対応する1つまたは複数の色成分の特定の比率を識別する、ことと
を実施するように構成されている、ディスペンスシステム。
項39:1つまたは複数の色成分は、1つまたは複数の食用色成分を含む、
項38記載のディスペンスシステム。
項40:メインコントローラは、
飲料コンポーネントの飲料コンポーネント色を識別するフィードバックを取得することと、
飲料コンポーネントの飲料コンポーネント色を、所望の飲料コンポーネント色と比較することと、
飲料コンポーネントの飲料コンポーネント色と、所望の飲料コンポーネント色との比較に基づいて、3次元色マップを調整することと
を実施するように構成されている、
項38または39記載のディスペンスシステム。
項41:1つまたは複数の第1の色マッピングのうちの第1の色マッピングと、1つまたは複数の第2の色マッピングのうちの第2の色マッピングとは、それぞれ異なる色成分に関連付けられている、
項38から40までのいずれか1項記載のディスペンスシステム。
項42:1つまたは複数の第1の色マッピングと、1つまたは複数の第2の色マッピングとは、飲料コンポーネントのベース色に基づいている、
項38から41までのいずれか1項記載のディスペンスシステム。
【国際調査報告】