(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-03
(54)【発明の名称】ビデオゲームインベントリコーチ
(51)【国際特許分類】
A63F 13/5375 20140101AFI20240827BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20240827BHJP
A63F 13/67 20140101ALI20240827BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20240827BHJP
A63F 13/822 20140101ALI20240827BHJP
G06N 20/00 20190101ALI20240827BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20240827BHJP
【FI】
A63F13/5375
A63F13/79
A63F13/67
A63F13/35
A63F13/822
G06N20/00
G06Q50/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024503960
(86)(22)【出願日】2022-06-30
(85)【翻訳文提出日】2024-01-22
(86)【国際出願番号】 US2022073325
(87)【国際公開番号】W WO2023004231
(87)【国際公開日】2023-01-26
(32)【優先日】2021-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】310021766
【氏名又は名称】株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】ベネデット、マシュー
(72)【発明者】
【氏名】ロング、ピーター
【テーマコード(参考)】
5L050
【Fターム(参考)】
5L050CC18
(57)【要約】
【解決手段】ビデオゲームインベントリコーチモデルAIモデル(例えば600、708)は、ユーザのゲームプレイスタイル及び他のプレイヤーのクラスタに基づいて、ビデオゲームのインベントリのアイテムを破棄し、取得し、及び/または使用することを提案することができる(210)。インベントリコーチモデルは、ターゲットプレイヤーの裁量でオン及びオフにすることができる(1202)。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイスであって、
一時的信号ではない、少なくとも1つのコンピュータストレージであって、少なくとも1つのプロセッサにより、
ビデオゲームプレイヤーによってプレイされている特定のビデオゲームに関連して前記ビデオゲームプレイヤーのプレイスタイルを分析し、
前記分析に基づいて、少なくとも1つのビデオゲームアセットを破棄、取得及び/または使用することを提案することが実行可能であるような命令を含む、前記少なくとも1つのコンピュータストレージ、
を備える、デバイス。
【請求項2】
前記命令は、
前記分析に基づいて、少なくとも1つのビデオゲームアセットを廃棄することを提案するよう実行可能であり、前記アセットが、前記特定のビデオゲーム用の前記ビデオゲームプレイヤーのインベントリに保持される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記命令は、
前記分析に基づいて、少なくとも1つのビデオゲームのアセットを取得することを提案するように実行可能であり、前記アセットは、前記特定のビデオゲーム用の前記ビデオゲームプレイヤーのインベントリに現在保持されておらず、及び/または1つ以上の前記アセットを取得することが提案されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記命令は、
前記分析に基づいて、少なくとも1つのビデオゲームアセットを使用することを提案するよう実行可能であり、前記アセットが、前記特定のビデオゲーム用の前記ビデオゲームプレイヤーのインベントリに保持される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記命令は、
機械学習構成モデルと、少なくとも1つの基準プレイヤーのデータとを使用して前記提案を行うために実行可能であり、前記基準プレイヤーは前記ビデオゲームプレイヤーとは異なる、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記少なくとも1つの基準プレイヤーのデータは、前記機械学習構成モデルを介して、少なくとも1つの共通のゲームプレイ特性によって定義されたクラスタに割り当てられ、前記少なくとも1つの共通のゲームプレイ特性はまた、前記特定のビデオゲームのプレイ中に前記ビデオゲームプレイヤーによって示されるように識別される、請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記アセットは、仮想兵器、仮想弾薬、仮想アーマー、仮想のクラフト、仮想のポーション、仮想の植物のうちの1つ以上を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項8】
前記分析及び提案は、前記ビデオゲーム環境自体の外部のビデオゲームコンソールを通じて実行されるインベントリコーチモデルによって実行される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項9】
前記インベントリコーチモデルは、複数の異なるビデオゲームのためにビデオゲームアセットの提案を行うように構成されている、請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記命令は、
少なくとも部分的に、前記ビデオゲームプレイヤーの戦闘スタイルを分析することにより、前記特定のビデオゲームに関連してビデオゲームプレイヤーのプレイスタイルを分析するために実行可能である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項11】
前記命令は、
少なくとも部分的に、前記ビデオゲームプレイヤーの少なくとも1つのゲームプレイ習慣を分析することにより、前記特定のビデオゲームに関連して前記ビデオゲームプレイヤーのプレイスタイルを分析し、
前記少なくとも1つのゲームプレイ習慣の前記分析に基づいて、またユーザが未来にプレイする前記ビデオゲームの少なくとも一部に基づいて、前記少なくとも1つのビデオゲームアセットを廃棄、取得、及び/または使用するように提案するために実行可能である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項12】
方法であって、
ビデオゲームプレイヤーによってプレイされている特定のビデオゲームに関連して前記ビデオゲームプレイヤーのゲームプレイをデバイスにおいて分析すること、及び
前記分析に基づいて、少なくとも1つのビデオゲームアセットを破棄、取得及び/または使用することを提案すること、
を含む、方法。
【請求項13】
前記ビデオゲームプレイヤーのゲームプレイの分析が、ビデオゲームの戦闘に参加するための前記ビデオゲームプレイヤーの戦闘スタイルの分析を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ビデオゲームプレイヤーの戦闘スタイルが、遠隔での戦闘、接近戦のうちの1つ以上であると判定される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記分析が、前記特定のビデオゲームのゲームプレイを容易にするビデオゲームコンソールを使用して、また前記分析を実行する遠隔に配置されたサーバを使用して実行される、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記分析及び提案は、前記サーバで実行されるインベントリコーチモデルによって実行され、前記サーバは、前記ビデオゲームの環境の外部に表示されるグラフィカルユーザインタフェースを介して、前記ビデオゲームコンソールと通信して前記提案を提示する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記ビデオゲームプレイヤーは第1のビデオゲームプレイヤーであり、前記インベントリコーチモデルは、前記第1のビデオゲームプレイヤー以外の他のビデオゲームプレイヤーの閾値数の学習された習慣に基づいて、ビデオゲームアセットの提案を調整するための機械学習を通じてトレーニングされる、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記他のビデオゲームプレイヤーは、前記第1のビデオゲームプレイヤーのゲームプレイスタイルにマッチするゲームプレイスタイルを有すると判定された、少なくとも第2のビデオゲームプレイヤーと、前記第1のビデオゲームプレイヤーのゲームプレイスタイルに必ずしも一致していないゲームプレイスタイルを有すると判定された少なくとも第3のビデオゲームプレイヤーを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
アセンブリであって、
命令がプログラムされた少なくとも1つのプロセッサを含む少なくとも1つのコンピュータであって、前記命令は、
第1のビデオゲームプレイヤーによってプレイされている特定のビデオゲームに関する前記第1のビデオゲームプレイヤーのアセットのコレクションを識別し、
前記第1のビデオゲームプレイヤーを他のビデオゲームプレイヤーのクラスタに関連付け、
前記関連付けに基づき、前記アセットの少なくとも1つを廃棄及び/または使用することを提案することである、前記少なくとも1つのコンピュータ、
を含む、アセンブリ。
【請求項20】
前記プロセッサは、
前記第1のビデオゲームプレイヤーと、インベントリコーチモデルによって判定されるように、前記特定のビデオゲームをプレイするための類似のゲームプレイスタイルを有する前記クラスタのメンバーとに基づいて、前記第1のビデオゲームプレイヤーを前記クラスタに関連付けるようにプログラムされている、請求項19に記載のアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、必然的にコンピュータ技術が原因となり、具体的な技術的改善を生じさせる、技術的に発明性のある非定型な解決策に関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書で理解されるように、ビデオゲームプレイヤーは、ビデオゲームの実行中に任意の時点で制御可能な仮想オブジェクトの特定数に制限されることが多く、その際、使用または取得する可能性のある他のオブジェクトが欠落してしまう場合がある。本明細書で同様に理解されるように、あるプレイヤーは、自身が得た様々なオブジェクトを特に使用しない場合があるが、将来使用する可能性のある見込みに基づいて、たとえ彼らがそれらのオブジェクトを最終的に使用しなくてもとにかくそれらを保持することがある。これにより、やがては、非効率的なゲームプレイ、使用され得る他のオブジェクトを犠牲にして使用されなくなるオブジェクトの保持、重複的なまたは不要なアクション、及び特に初心者プレイヤーにとって全体的に最適ではない体験に至る。
【発明の概要】
【0003】
したがって、ビデオゲームインベントリコーチ人工知能(AI)モデルは、ユーザのゲームプレイスタイル、他のプレイヤーのクラスタ、及びユーザがゲーム内のどのポイントに到達したかに基づいて、ビデオゲームインベントリのアイテムを破棄、取得及び/または使用することを提案するように機械学習を通してトレーニングされ得る。
【0004】
したがって、1つの態様において、デバイスには、一時的信号ではない、少なくとも1つのコンピュータストレージであって、少なくとも1つのプロセッサにより、ビデオゲームプレイヤーによってプレイされている特定のビデオゲームに関連してビデオゲームプレイヤーのプレイスタイルを分析することが実行可能であるような命令を含む、少なくとも1つのコンピュータストレージを含む。命令はまた、分析に基づいて、少なくとも1つのビデオゲームのアセットを破棄、取得及び/または使用することを提案するように実行可能である。
【0005】
いくつかの例では、命令は、分析に基づいて、少なくとも1つのビデオゲームのアセットを破棄することを提案するように実行可能にされ得、アセットは、特定のビデオゲーム用のビデオゲームプレイヤーのインベントリに保持されている。命令はまた、分析に基づいて、少なくとも1つのビデオゲームのアセットを取得することを提案するように実行可能であってよく、アセットは、特定のビデオゲーム用のビデオゲームプレイヤーのインベントリに現在保持されておらず、及び/または1つ以上のアセットを取得することが提案されている。付加的に、または代替的に、命令は、分析に基づいて、少なくとも1つのビデオゲームのアセットを使用することを提案するように実行可能であってよく、アセットは、特定のビデオゲーム用のビデオゲームプレイヤーのインベントリに保持されている。
【0006】
所望であれば、命令はまた、機械学習構成モデルと、少なくとも1つの基準プレイヤーのデータとを使用して提案を与えるために実行可能であってよく、基準プレイヤーはビデオゲームプレイヤーとは異なる。いくつかの例では、少なくとも1つの基準プレイヤーのデータは、機械学習構成モデルを介して、少なくとも1つの共通のゲームプレイ特性によって定義されたクラスタに割り当てることができ、少なくとも1つの共通のゲームプレイ特性はまた、特定のビデオゲームのプレイ中にビデオゲームプレイヤーによって示されるように識別される。
【0007】
種々の例では、アセット自体は、仮想兵器、仮想弾薬、仮想アーマー、仮想のクラフト、仮想のポーション、仮想の植物、及び/または仮想のスキルのうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0008】
また、例示的な実施形態において、分析及び提案は、ビデオゲーム環境自体の外部のビデオゲームコンソールを通して実行されるインベントリコーチモデルによって実行され得る。インベントリコーチモデルは、所望であれば、複数の異なるビデオゲームのためにビデオゲームアセットを提案するように構成され得る。
【0009】
これに加え、いくつかの例示的な実施態様では、少なくとも部分的に、ビデオゲームプレイヤーの戦闘スタイル及び/またはビデオゲームプレイヤーの少なくとも1つの他のゲームプレイ習慣を分析することによって、特定のビデオゲームに関連するビデオゲームプレイヤーのプレイスタイルを分析するために、命令を実行可能にし得る。少なくとも1つのゲームプレイ習慣の分析に基づいて、またユーザが未来にプレイするビデオゲームの少なくとも一部に基づいて、命令は次いで、少なくとも1つのビデオゲームアセットを廃棄、取得、及び/または使用するように提案するために実行可能にし得る。
【0010】
別の態様では、方法は、ビデオゲームプレイヤーによってプレイされている特定のビデオゲームに関してビデオゲームプレイヤーのゲームプレイをデバイスにおいて分析することを含む。方法はまた、分析に基づいて、少なくとも1つのビデオゲームアセットを廃棄、取得及び/または使用することを提案することも含む。
【0011】
したがって、いくつかの例では、ビデオゲームプレイヤーのゲームプレイの分析は、ビデオゲームの戦闘に参加するためのビデオゲームプレイヤーの戦闘スタイルの分析を含み得る。ビデオゲームプレイヤーの戦闘スタイルは、遠隔での戦闘、及び/または接近戦であると判定され得る。
【0012】
また、種々の例示的な実施形態では、分析は、特定のビデオゲームのゲームプレイを容易にするビデオゲームコンソールを使用し、また分析を実行する遠隔に配置されたサーバを使用して実行され得る。このようにして、分析及び提案は、サーバで実行されるインベントリコーチモデルによって実行されてもよく、サーバは、ビデオゲームの環境の外部に表示されるグラフィカルユーザインタフェースを介して、ビデオゲームコンソールと通信して提案を提示する。いくつかの例では、ビデオゲームプレイヤーは第1のビデオゲームプレイヤーであってよく、インベントリコーチモデルは、第1のビデオゲームプレイヤー以外の他のビデオゲームプレイヤーの閾値数の学習された習慣に基づいて、ビデオゲームアセットの提案を調整するための機械学習を通じてトレーニングされ得る。他のビデオゲームプレイヤーは、例えば、第1のビデオゲームプレイヤーのゲームプレイスタイルにマッチするゲームプレイスタイルを有すると判定された、少なくとも第2のビデオゲームプレイヤーと、第1のビデオゲームプレイヤーのゲームプレイスタイルに必ずしもマッチしていないゲームプレイスタイルを有すると判定された少なくとも第3のビデオゲームプレイヤーを含み得る。
【0013】
さらに別の態様では、アセンブリは、命令がプログラムされた少なくとも1つのプロセッサを含む少なくとも1つのコンピュータであって、命令は、第1のビデオゲームプレイヤーによってプレイされている特定のビデオゲーム用の第1のビデオゲームプレイヤーのアセットのコレクションを識別する、少なくとも1つのコンピュータを含む。プロセッサはまた、第1のビデオゲームプレイヤーを他のビデオゲームプレイヤーのクラスタに関連づけ、関連付けに基づき、アセットの少なくとも1つを廃棄及び/または使用することを提案するようにプログラムされている。
【0014】
いくつかの例では、プロセッサは、第1のビデオゲームプレイヤーと、インベントリコーチモデルによって判定されるように、特定のビデオゲームをプレイするための類似のゲームプレイスタイルを有するクラスタのメンバーとに基づいて、第1のビデオゲームプレイヤーをクラスタに関連付けるようにプログラムすることができる。
【0015】
本願の詳細は、その構造及び動作の両方について、添付の図面を参照すると最良に理解でき、図面において、類似の参照符号は、類似の部分を指す。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本原理に則したデバイスの例示的なシステムのブロック図である。
【
図2】本原理に則した例示的な全体のロジックを例示的なフローチャート形式で示す。
【
図3】本原理に則したターゲットプレイヤーへの提案を与えるために、様々なプレイヤークラスタを使用するためのプロセスを示す例示的な概略図を示す。
【
図4】本原理に則したターゲットプレイヤーへ提案を与えるために使用することができる例示的なデータテーブルを示す。
【
図5】本原理に則した特定のターゲットプレイヤーの生のゲーム内データに基づき実施されるフィーチャエンジニアリング及びクラスタリングの例示的な概略図を示す。
【
図6】本原理に則したインベントリコーチのための使用が可能な、例示的な人工知能(AI)アーキテクチャを示す。
【
図7】本原理に則したインベントリコーチにアクセスするために制御可能な例示的なシェルグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を示す。
【
図8】本原理に則したインベントリコーチの提案を受け取るために、特定のビデオゲームを選択することができる例示的なGUIを示す。
【
図9】本原理に則したターゲットプレイヤーに提案を提供するインベントリコーチのために提示され得る様々な例示的なGUIを示す。
【
図10】本原理に則したターゲットプレイヤーに提案を提供するインベントリコーチのために提示され得る様々な例示的なGUIを示す。
【
図11】本原理に則したターゲットプレイヤーに提案を提供するインベントリコーチのために提示され得る様々な例示的なGUIを示す。
【
図12】本原理に則したインベントリコーチの1つまたは複数の設定を構成するために提示することができる例示的な設定GUIを示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本開示は、概して、限定ではないが、コンピュータゲームネットワーク等の家電製品(CE)デバイスネットワークの態様を含むコンピュータエコシステムに関する。本明細書のシステムはネットワークを通じて接続され得るサーバコンポーネント及びクライアントコンポーネントを含み得、それにより、クライアントコンポーネントとサーバコンポーネントとの間でデータが交換され得る。クライアントコンポーネントは、Sony PlayStation(登録商標)等のゲーム機またはMicrosoftもしくはNintendoもしくは他の製造者によって作成されたゲーム機、仮想現実(VR)ヘッドセット、拡張現実(AR)ヘッドセット、ポータブルテレビ(例えば、スマートテレビ、インターネット対応テレビ)、ラップトップ及びタブレットコンピュータ等のポータブルコンピュータ、ならびにスマートフォン及び下記に説明される追加例を含む他のモバイルデバイスを含む、1つ以上のコンピューティングデバイスを含み得る。これらのクライアントデバイスは、様々な動作環境で動作し得る。例えば、クライアントコンピュータの一部は、例として、Linux(登録商標)オペレーティングシステム、Microsoftのオペレーティングシステム、もしくはUnix(登録商標)オペレーティングシステム、またはApple社もしくはGoogleによって製造されたオペレーティングシステムを使用し得る。これらの動作環境を使用して、MicrosoftもしくはGoogleもしくはMozillaによって作成されたブラウザ、または下記に説明されるインターネットサーバによってホストされるウェブサイトにアクセスできる他のブラウザプログラム等の1つ以上の閲覧プログラムを実行し得る。また、本原理に従った動作環境を使用して、1つ以上のコンピュータゲームプログラムを実行し得る。
【0018】
サーバ及び/またはゲートウェイは、インターネット等のネットワークを通じてデータを受信及び伝送するサーバを構成する命令を実行する1つ以上のプロセッサを含み得る。または、クライアント及びサーバは、ローカルイントラネットまたは仮想プライベートネットワークを通じて接続できる。サーバまたはコントローラは、Sony PlayStation(登録商標)等のゲーム機、パーソナルコンピュータ等によってインスタンス化され得る。
【0019】
情報は、クライアントとサーバとの間でネットワークを通じて交換され得る。この目的及びセキュリティのために、サーバ及び/またはクライアントは、ファイアウォール、ロードバランサ、テンポラリストレージ、及びプロキシ、ならびに信頼性及びセキュリティのための他のネットワークインフラストラクチャを含み得る。1つ以上のサーバは、ネットワークメンバーにオンラインソーシャルウェブサイト等のセキュアコミュニティを提供する方法を実施する装置を形成し得る。
【0020】
プロセッサは、アドレスライン、データライン、及び制御ライン等の様々なライン、ならびにレジスタ及びシフトレジスタによってロジックを実行できるシングルチッププロセッサまたはマルチチッププロセッサであり得る。
【0021】
一実施形態に含まれるコンポーネントは、他の実施形態では、任意の適切な組み合わせで使用できる。例えば、本明細書に説明される及び/または図で示される様々なコンポーネントのいずれかは、組み合わされ得る、交換され得る、または他の実施形態から排除され得る。
【0022】
「A、B、及びCのうちの少なくとも1つを有するシステム」(同様に「A、B、またはCのうちの少なくとも1つを有するシステム」及び「A、B、Cのうちの少なくとも1つを有するシステム」)は、A単独、B単独、C単独、A及びBをともに、A及びCをともに、B及びCをともに、ならびに/またはA、B、及びC等をともに有するシステムを含む。
【0023】
ここで具体的に
図1を参照すると、例示的なシステム10が示され、システム10は、本原理による、上述され及び下記に詳述される、例示的なデバイスの1つ以上を含み得る。システム10に含まれる例示的なデバイスのうちの第1のデバイスは、TVチューナ(同等にTVを制御するセットトップボックス)を備えたインターネット対応TV等のこれに限定されないオーディオビデオデバイス(AVD)12といった一般消費者向け電子製品(CE)デバイスである。あるいは、AVD12はまた、コンピュータ制御型インターネット対応(「スマート」)電話、タブレットコンピュータ、ノートブックコンピュータ、HMD、ウェアラブルコンピュータ制御デバイス、コンピュータ制御型インターネット対応ミュージックプレーヤ、コンピュータ制御型インターネット対応ヘッドフォン、インプラント可能な皮膚用デバイス等のコンピュータ制御型インターネット対応のインプラント可能なデバイス等であってよい。いずれにしても、AVD12は、本原理を実施する(例えば、本原理を実施するように他のCEデバイスと通信し、本明細書に説明されるロジックを実行し、本明細書に説明されるいずれかの他の機能及び/または動作を行う)ように構成されることを理解されたい。
【0024】
したがって、そのような原理を実施するために、AVD12は、
図1に示されるコンポーネントの一部またはすべてによって確立できる。例えば、AVD12は、1つ以上のディスプレイ14を含み得、1つ以上のディスプレイ14は、高解像度もしくは超解像度の「4K」またはより高い解像度のフラットスクリーンによって実装され得、ディスプレイのタッチによりユーザ入力信号を受信するためにタッチ対応であり得る。AVD12は、本原理に従ってオーディオを出力するための1つ以上のスピーカ16と、AVD12を制御するようにAVD12に可聴コマンドを入力するための、オーディオ受信器/マイクロホンなどの少なくとも1つの追加入力デバイス18と、を含み得る。例示的なAVD12は、また、1つ以上のプロセッサ24の制御の下、インターネット、WAN、LAN等の少なくとも1つのネットワーク22を通じて通信するための1つ以上のネットワークインターフェース20を含み得る。また、グラフィックプロセッサを含み得る。したがって、インターフェース20は、限定ではないが、Wi-Fi送受信機であり得、Wi-Fi送受信機は、限定ではないが、メッシュネットワークトランシーバー等の無線コンピュータネットワークインターフェースの例である。プロセッサ24は、ディスプレイ14をそこで画像を提示するように制御することと、そこから入力を受信すること等の本明細書に説明されるAVD12の他の要素を含む本原理を実施するようにAVD12を制御することを理解されたい。さらに、ネットワークインターフェース20は、有線もしくは無線のモデムもしくはルータ、または、無線テレフォニ送受信機もしくは上述したWi-Fi送受信機等の他の適切なインターフェースであり得ることに留意されたい。
【0025】
上記に加えて、AVD12はまた、例えば、別のCEデバイスに物理的に接続するための高精細マルチメディアインタフェース(HDMI(登録商標))ポートもしくはUSBポート、及び/またはヘッドフォンを通してAVD12からユーザにオーディオを提供するためにAVD12にヘッドフォンを接続するためのヘッドフォンポート等の1つ以上の入力ポート26を含み得る。例えば、入力ポート26は、オーディオビデオコンテンツのケーブルまたは衛星ソース26aに有線でまたは無線で接続され得る。したがって、ソース26aは、分離もしくは統合されたセットトップボックス、またはサテライト受信機であり得る。あるいは、ソース26aはコンテンツを含むゲームコンソールまたはディスクプレイヤーであり得る。ソース26aは、ゲーム機として実装されるとき、CEデバイス44に関連して下記に説明されるコンポーネントの一部またはすべてを含み得る。
【0026】
AVD12はさらに、一時的信号でない、ディスクベースまたはソリッドステート記憶装置等の1つ以上のコンピュータメモリ28を含んでもよく、これらは、いくつかの場合にはスタンドアロンデバイスとして、またはパーソナルビデオレコーディングデバイス(PVR)としてAVDのシャーシで具体化され、またはAVプログラムを再生するために、AVDのシャーシの内部もしくは外部のいずれかでビデオディスクプレイヤーとして具体化され、または着脱可能メモリ媒体として具体化される。また、いくつかの実施形態では、AVD12は、限定ではないが、サテライト基地局もしくは携帯電話基地局から地理的位置情報を受信し、情報をプロセッサ24に提供し、及び/またはAVD12がプロセッサ24と併せて配置される高度を判定するように構成される、携帯電話受信機、GPS受信機、及び/または高度計30等の位置受信機または場所受信機を含み得る。コンポーネント30は、また、3次元でのAVD12の位置及び向きを判定するために、典型的に、加速度計、ジャイロスコープ、及び磁力計の組み合わせを含む慣性測定ユニット(IMU)によって実現され得る。
【0027】
AVD12の説明を続けると、いくつかの実施形態では、AVD12は、1つ以上のカメラ32を含み得、1つ以上のカメラ32は、熱画像カメラ、ウェブカメラ等のデジタルカメラ、ならびに/または本原理に従って写真/画像及び/もしくはビデオを集めるように、AVD12に統合され、プロセッサ24によって制御可能であるカメラであり得る。また、AVD12に含まれるのは、Bluetooth(登録商標)及び/または近距離無線通信(NFC)技術を各々使用して、他のデバイスと通信するためのBluetooth(登録商標)送受信機34及び他のNFC要素36であり得る。例示的なNFC素子は、無線自動識別(RFID)素子であり得る。
【0028】
さらにまた、AVD12は、プロセッサ24に入力を提供する1つ以上の補助センサ38(例えば、加速度計、ジャイロスコープ、サイクロメータ等の運動センサ、または磁気センサ、赤外線(IR)センサ、光学センサ、速度センサ及び/またはケイデンスセンサ、ジェスチャセンサ(例えば、ジェスチャコマンドを検知するためのセンサ))を含み得る。AVD12は、プロセッサ24に入力を提供する無線(OTA)TV放送を受信するための無線テレビ放送ポート40を含み得る。上述に加えて、AVD12は、また、赤外線(IR)データアソシエーション(IRDA)デバイス等のIR伝送機及び/またはIR受信機及び/またはIR送受信機42も含み得ることに留意されたい。バッテリー(図示せず)は、AVD12に給電するために提供され得、運動エネルギーを電力に変換してバッテリーを充電し、及び/またはAVD12に給電し得る運動エネルギーハーベスターであり得る。グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)44及びフィールドプログラマブルゲートアレイ46も含み得る。1つまたは複数の触覚発生器47が、デバイスを保持または接触している人によって検知することができる触覚信号を生成するために設けられていてもよい。
【0029】
さらに
図1を参照すると、AVD12に加えて、システム10は、1つ以上の他のCEデバイスタイプを含み得る。一実施例では、第1のCEデバイス48は、AVD12に直接送信されるコマンドを介して及び/または後述のサーバを通じて、コンピュータゲームの音声及びビデオをAVD12に送信するために使用され得るコンピュータゲームコンソールであり得る一方、第2のCEデバイス50は第1のCEデバイス48と同様のコンポーネントを含み得る。示される例では、第2のCEデバイス50は、プレイヤーによって操作されるコンピュータゲームコントローラまたはプレイヤーによって装着されるヘッドマウントディスプレイ(HMD)として構成され得る。示される例では、2つのCEデバイスだけが示され、より少ない数またはより多い数のデバイスが使用され得ることを理解されたい。本明細書のデバイスは、AVD12用に示されるコンポーネントの一部またはすべてを実装し得る。次の図に示されるコンポーネントのいずれかは、AVD12の場合に示されるコンポーネントの一部またはすべてを組み込み得る。
【0030】
ここで、上述の少なくとも1つのサーバ52を参照すると、サーバ52は、少なくとも1つのサーバプロセッサ54と、ディスクベースストレージまたはソリッドステートストレージ等の少なくとも1つの有形コンピュータ可読記憶媒体56と、サーバプロセッサ54の制御の下、ネットワーク22を通じて
図1の他のデバイスとの通信を可能にし、実際に、本原理に従ってサーバとクライアントデバイスとの間の通信を容易にし得る少なくとも1つのネットワークインターフェース58とを含む。ネットワークインターフェース58は、例えば、有線もしくは無線のモデムもしくはルータ、Wi-Fi送受信機、または、例えば、無線テレフォニ送受信機等の他の適切なインターフェースであり得ることに留意されたい。
【0031】
したがって、いくつかの実施形態では、サーバ52は、インターネットサーバまたはサーバ「ファーム」全体であり得、「クラウド」機能を含み得、「クラウド」機能を行い得、それにより、システム10のデバイスは、例えば、ネットワークゲーミングアプリケーションに関する例示的な実施形態ではサーバ52を介して「クラウド」環境にアクセスし得る。または、サーバ52は、1つ以上のゲーム機、または
図1に示される他のデバイスと同じ部屋もしくはその近くにある他のコンピュータによって実装され得る。
【0032】
以下の図に示される構成要素は、
図1に示される構成要素の一部またはすべてを含むことができる。本明細書に記載された技術を、インターネットのサーバストレージからダウンロードされ、本明細書に記載された任意のストレージの実装コンピュータに格納されたコンピュータアプリケーション(「アプリ」)において具現化することができる。追加的または代替的に、技術の全部または一部を当該技術の一部または全部を実装するために使用することもできるビデオゲームコンソールから遠隔に配置されたサーバによって、技術を全部または一部実装することもできる。
【0033】
これを念頭に置いて、本願の詳細な説明は、一部のビデオゲームが、武器、弾薬、及びアーマー、ならびに収集及び使用され得る他のインベントリアイテムの、一見無限に思える可能性を提供することを認識するものである。例えば、ゲームは、プレイヤーが様々な植物、スキン、ポーション、リソース、ならびに補給品、例えば弾薬及び武器のアップグレード品を製作するのに使用されるその他のアセット/アイテムを収集することを可能にし得る。ただし、ゲームは、プレイヤーの仮想キャラクタが任意の一回に保持することができるアセットの量を制限する場合もある。したがって、本原理に則して、インベントリコーチは、様々なゲームプラットフォーム上のすべてのそのようなゲームにわたって作動することができ、ゲームのどの部分または段階に到達したかに応じて、プレイヤーが未来に必要とするかまたは有用であると見なし得るまたはし得ない様々なアイテム/リソースを、いつ入手、販売及び/またはドロップするかをプレイヤーにガイドすることができる。
【0034】
インベントリコーチは、プレイヤーが、プレイヤー自身のプレイスタイルを考慮して、特定のゲームのために最良の仮想武器、弾薬、及び/またはアーマーを使用しているかを決定するのにも役立つことができる。よって、プレイヤーが遠方から仮想の敵を攻撃または死滅させる傾向を有するなら、長矢またはスナイパーライフルなどの遠隔攻撃を行う武器を、ゲームに応じて入手可能であれば、インベントリコーチは対応するアーマーと共に提案することができる。同様に、プレイヤーに接近戦の傾向がある場合には、インベントリコーチが適切なアーマーと共に、散弾銃や剣を提案することができる。
【0035】
したがってインベントリコーチは、例えばクラフティング及び機器のアップグレードのために、プレイヤーが周辺の無関係な仮想アイテムを多く持ち歩いている場合には、またはプレイヤーがプレイヤーのゲームの成功の見込みに悪影響を与えることなく、これらのアイテムのうちのいくつかを販売したり破棄したりすることが潜在的にできる場合には、プレイヤーに通知することができる。また、インベントリコーチは、プレイヤーが自身の持っている特定のゲームプレイスタイルを考慮して、自身のインベントリまたは他のアセットのコレクションから、そのプレイヤーが最も適切な武器及びアーマーを使用しているかどうかをプレイヤーに通知し、さらに、そのプレイヤーが強化された、より効率的なゲーム体験のために新しいまたは異なるアイテムまたはスキルを得たい可能性があるかどうかもプレイヤーに通知できる。
【0036】
前述したことを達成するために、インベントリコーチは、提供するための特定のコーチング提案を決定するために、ビデオゲームコンソールまたは他のコンピュータによって収集されたテレメトリデータを処理し、コンソールからインターネットベースのサーバにリモートで格納され得る。インベントリコーチは、機械学習(ML)を使用して、他のプレイヤーが同様のプレイスタイルに従って、同じゲームの同じ部分を、かつクラスタゲーマーと共に取り扱った方法を学習することができる。次いでコーチは、プレイヤーがこのゲームをより迅速に進めるのに役立つインベントリコーチを分析することができる。またコーチは、現在のプレイスタイルと、プレイヤーがどの程度ゲームをすでに進めたかを基に、インベントリアイテムや、将来のアップグレードや制作のためにアイテムごとに必要になる可能性のあるアイテムを、考察することもできる。例えば、プレイヤーが、すべてのアップグレードが達成されたために不要であると思われるアイテムを持ち歩いている場合、または、アイテムがゲームの残りの部分に使用されない場合には、コーチは、そのアイテムを販売またはドロップすることを推奨することができる。
【0037】
いくつかの例示的な実施態様では、コンソールのためのシェルインタフェースに出て行き、コーチを始動/開始させることにより、特定のゲーム中にインベントリコーチを作動させることができるが、他の状況では、インベントリコーチをゲーム自体から直接作動させることができる。インベントリコーチがシェルインタフェースから開始されたときに、ゲームが現在アクティブでないかまたはプレイヤーのコンソールから開始されていない場合には、コーチは、プレイされた最新のゲームの閾値数をプレイヤーに提示し(例えば、そのコンソールでプレイされた最新の3つのゲーム)、そのゲームのインベントリコーチングを選択するゲームを選択するようにプレイヤーに尋ねることができる。
【0038】
図2は、上述したものに則した全体的なロジックを示しており、ここでは、このロジックを、パーソナルコンピュータ、ビデオゲームコンソール、及び/または任意の適切な組み合わせでの遠隔に配置されたサーバなどのような1つまたは複数のデバイスによって実行することができる。ブロック200から始めて、デバイスは、ビデオゲーム自体を実行して、ゲームプレイを容易にすることができる。次いでロジックはブロック202に進むことができ、このブロックにおいてデバイスは、例えばプレイヤーの特定の習慣/好みを識別するためにフィーチャエンジニアリングを実行することによって、特定のプレイヤーのゲームプレイを分析することができる。特定のプレイヤーを、
図2を参照して「第1のプレイヤー」として以下で説明する。ただし、この第1のプレイヤーは、初心者またはカジュアルゲーマーであり得るが、必ずしもそうである必要はないことが理解される。
【0039】
次に、ブロック202から、ロジックは、ブロック204に進むことができ、このブロックにおいて、デバイスは、同じビデオゲームを例外的に良好にプレイするエリートプレイヤーを識別することができ、また、ゲームの開発者またはコンソールメーカーによって確立された、定量化可能なメトリックに基づいて決定することができる。メトリックは、任意の適切な組み合わせで、成功(または失敗)、最も高い点数、あるレベルまたはゲーム自体を完了するための最小の時間の長さ、最も殺滅された仮想キャラクタ、最も獲得された仮想通貨などを含むことができる。いくつかの例では、エリートプレイヤーは、ゲームプレイスタイルに関係なく全体的なパフォーマンスに従って識別され、グループ化され得る。付加的または代替的に、エリートプレイヤーは、所与のゲームプレイスタイルを使用したパフォーマンスに従って識別され、グループ化され得る。一般のエリートプレイヤー及びプレイスタイルごとのエリートプレイヤーは、以下でさらに説明する目的で、基準グループまたはクラスタとして機能することができる。
【0040】
ただし、最初に、
図2のロジックは次にブロック204からブロック206に進み得ることに留意されたい。ブロック206において、デバイスは、エリートプレイヤーに対する所定の入力セットに対する1つ以上のゲームパフォーマンスメトリックを出力として推測するために、様々な機械学習技術を介してインベントリコーチ人工知能(AI)モデルをトレーニングすることができ、入力には、特定のゲームアセット(例えば仮想アイテム及び/またはゲームスキル)の単独及び/または互いの組み合わせの使用、及び場合によってはゲーム内のある特定ポイントでの使用が含まれ得る。出力はまた、全体的なゲームプレイスタイルも含み得る。したがって、モデルの入力と出力との間の相関から導き出された出力と洞察とを、展開中に、第1のプレイヤーを含むゲームの所与のプレイヤーに対して特定のアセットの提案を行うために使用することができる。トレーニングに使用され得る出力は、対応するトレーニング入力を確立するアセットの所与のセットの使用に関連して、ゲームの特定の態様または時点、及び/または全体で、成功または失敗を概して示す様々なゲームプレイスタイル、及び/または様々なメトリック(または上記の特定の定量化可能なメトリックのうちの1つ以上)を含むことができる。
【0041】
したがって、本原理では、深層学習モデルを含む様々な機械学習モデルを使用し得る。本原理に則した機械学習モデルは、教師あり学習、教師なし学習、半教師あり学習、強化学習、機能学習、自己学習、及び他の学習形式を含む方法でトレーニングされた様々なアルゴリズムを使用できる。コンピュータ回路によって実装可能なそのようなアルゴリズムの例には、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、リカレントニューラルネットワーク(RNN)及び長短期記憶(LSTM)ネットワークとして知られているRNNのタイプなどの1つ以上のニューラルネットワークが含まれる。サポートベクターマシン(SVM)及びベイジアンネットワークも、機械学習モデルの例と見なすことができる。
【0042】
したがって、本明細書で理解されるように、機械学習を実行することは、推論を行うさらなるデータをモデルが処理できるようにするために、トレーニングデータにアクセスし、次いで、モデルをトレーニングすることを含み得る。機械学習によってトレーニングされた人工ニューラルネットワーク/人工知能は、したがって、入力層、出力層、及びそれらの間に複数の隠れ層を含み得、それらの層は、適切な出力について推論するように構成及び重み付けされる。
【0043】
次いで、インベントリコーチモデルがトレーニングされると(またはエリートプレイヤーにおけるより多くのデータが利用可能になってさらにトレーニングされると)、ロジックは次いでブロック208に進むことができ、このブロックでは、デバイスは、第1のプレイヤーと、第1のプレイヤーと同じまたは類似の1つ以上の識別されたゲームプレイスタイルを共有するエリートプレイヤーのクラスタを含む、ブロック204毎の他のプレイヤーのクラスタの1つまたは複数に関連付けるように学習済インベントリコーチモデルを使用し得る。その後、ロジックはブロック210に進むことができる。
【0044】
ブロック210において、インベントリコーチモデルは、ゲームプレイスタイルにかかわらずエリートプレイヤーの一般的な成功に基づいて、及び/または特定のクラスタにマッチした第1のプレイヤー自身のゲームプレイスタイルに基づいて、第1のプレイヤーのインベントリにすでに存在していても破棄することができる、取得され得る、及び/または使用され得る1つまたは複数のビデオゲーム用のアセットを提案することができる。いくつかの例では、提案はまた、ユーザがまだ成功していないために残されたゲームの残りの部分に基づいて調整されてもよく、その結果、さもなければ第1のプレイヤーのゲームプレイスタイルに従って有用であろうが既にプレイされたゲームの過去の態様にのみ有用となり得るアイテムが省略される。
【0045】
図3は、第1のプレイヤーに提案を与えるために様々なプレイヤーのクラスタを使用するために、
図2のロジックと共に使用することができるプロセスを示す概略図を示す。
図2の第1のプレイヤーは一般に、
図3においてターゲットプレイヤー300として指定されており、この場合、ターゲットプレイヤーのコンソールまたはコンピュータは、本明細書で説明するようにインベントリコーチモデル302にアクセスする。モデル302自体は、ゲームプレイスタイルにかかわらず、一般エリートプレイヤーを第1のクラスタ304にグループ化することができ、これに対し、ターゲットプレイヤー300に対する1つまたは複数の推奨306を、そのクラスタ(クラスタ304)の全体的なゲームプレイと成果とに基づいて作成することができる。モデル302は、ターゲットプレイヤー300と同様のゲームプレイスタイルを有するエリートプレイヤーを第2のクラスタ308にグループ化することもでき、これについては、そのクラスタ(クラスタ308)のゲームプレイと成果に基づいて、ターゲットプレイヤー300に対する1つ以上の推奨310を作成することができる。いくつかの実施形態では、その基準プレイヤーが、一般エリートプレイヤー及びターゲットプレイヤー300と同じゲームプレイスタイルのエリートプレイヤーの両方である場合に、所与のエリートプレイヤーを両方のクラスタ304、308に関連付けることができることに留意されたい。いずれの場合も、最終的に、合併された結果312が、本明細書に則して、ターゲットプレイヤー300に提示され得ることに留意されたい。
【0046】
したがって、インベントリコーチモデル302は、コンソールのメーカに関連付けられたサーバに報告される、エリート基準プレイヤーのそれぞれのコンソールによって収集されたゲーム内データに基づいて、プレイヤークラスタを計算することができる。したがって各エリート基準プレイヤーに関するフィーチャエンジニアリングは、サーバにおいて個々の基準プレイヤーに関するそれぞれのゲーム内データを使用して実行されて、有用なフィーチャを抽出/プレイヤーの習慣を学習することができる。フィーチャエンジニアリングのために使用可能な方法/モデルは、BERT,RoBERTa、XLM-RoBERTaなどのようなトランスフォーマネットワーク、及び変換、ビニング、スケーリング、投影などのようなフィーチャエンジニアリング技術を含む。次いで、クラスタリングアルゴリズムを、抽出されたフィーチャに適用することができ、そのようなクラスタリングのための方法/モデルは、K平均クラスタリング及び階層クラスタリングなどのクラスタリングアルゴリムを含むことができる。同様の方法及びモデルがまた、最終的に、ターゲットプレイヤー300のゲームプレイに関連して、フィーチャエンジニアリング及びクラスタリングにも使用することができることに留意されたい。
【0047】
基準グループ/クラスタ304、308自体において機能するように識別されるエリートプレイヤーに関しては、テレメトリデータが報告されたより広い一連のプレイヤーからエリートプレイヤーを識別するために、基準プレイヤーのゲームパフォーマンスを定量化する設計メトリックを使用することができる。このメトリックは、アクティビティの成功率、時間消費量、スコア/レーティングなどのデータの集約とすることができる。したがってプレイヤーを、ゲームパフォーマンスメトリックによってソートすることができ、プレイヤーの上位の閾値の百分率または人数を、所与の基準グループ/クラスタ資格(上位10%または上位100名のプレイヤーなど)として使用することができる。次いで、基準プレイヤーのためのゲーム内データを処理するサーバまたは他のコンピュータは、プレイヤーの母集団全体から(例えば、共にグループ化された異なるゲームプレイスタイルの異なるプレイヤー)1つの一般的な基準グループを作成することができ、また、学習されたゲームプレイ習慣に基づいて、クラスタ固有/ゲームプレイスタイル固有の基準グループを作成することもできる。
【0048】
次いで、これらの2つのクラスタを使用して、インベントリリソース管理に関する推奨をターゲットプレイヤー300に対して生成することができる。これは、サーバまたは他のコンピュータが、まず始めにリソース分布を比較して、有意な不一致を検出して行うことができる。例えば、ターゲットプレイヤーは現在、自身のパーソナルプレイヤーインベントリに多数の「ポーション小」、「浄水」及び「竹」を有していてよいが、ターゲットプレイヤー300が割り当てられた一般基準グループ及び/またはゲームプレイスタイル固有の基準グループは、これらのアイテムのいずれも有さない傾向があると認識される。
【0049】
次いで、サーバまたは他のコンピュータは、有意な不一致を検出するためにリソース分布を比較した後、基準グループ/クラスタの基準プレイヤーによって採用されたインベントリ管理アクションを調べることができる。例えば、1つ以上の基準クラスタのプレイヤーは、すべての「竹」をドロップさせながら、「ポーション小」及び「浄化された水」を「ポーション大」にクラフトすることができる。その後、サーバは、上で抽出した情報から有意義な推奨を構築することができ、例えば、ターゲットプレイヤー300のインベントリからそれらのアイテムを廃棄するか、または特定のアイテムを、基準プレイヤー(複数可)がどのように行ったのかに類似する「大きなオプション」に変換するための提案を提供することができる。
【0050】
推奨は、装備できるアイテム及びスキルに基づいて生成され得る。これを、自分のゲームのパフォーマンス(例えばターゲットプレイヤー300のパフォーマンス)を高める可能性のある提案のためのアイテム及びアイテムの組み合わせを識別するために、アイテム/スキルの使用とゲームパフォーマンスメトリックとの間の1つまたは複数の解釈可能な回帰モデルを構築するコンソールの開発者、システムの管理者、または他の技術者が行うことができる。使用することができる方法/モデルは、一般化された線形モデルと、ランダムフォレスト及びXGBoostなどのツリーベースのモデルとを含む。このようなモデルをトレーニングするために、また、展開のためにも、モデル構造に対する入力は、種々のアイテム/スキルの使用、及び種々の組み合わせ(インタラクション用語として表現される)におけるその使用であってよい。次いで、出力は、ゲームパフォーマンスメトリックとなる場合がある。ここでは、トレーニング段階の間(複数可))、出力は、「良い」、「悪い」、及び「エリート/格別」ゲームプレイとラベル付けされるか、または所望に応じて他のラベル指定を使用できる(例えば、教師あり機械学習が採用される)。
【0051】
これにより、ターゲットプレイヤーが
図7の記載に従って、またはその他の手段によってインベントリコーチモデルにアクセスすると、プレイヤーの現在のインベントリ管理の状態を、同じ時点に(例えばゲーム進行の点で)ゲームに優れていることが判明しているその基準プレイヤーが行ったアクションと比較することができる。推奨は、2つのグループのプレイヤー、すなわち、必ずしも同じゲームプレイスタイルを使用していなくても、ゲーム全体で最良のパフォーマンスを有している一般エリートプレイヤー304と、ゲームプレイスタイルがターゲットプレイヤー300に類似しているとアルゴリズム的に判断された高パフォーマンスプレイヤー308とに基づいて作成することができる。
【0052】
一方がゲームプレイスタイルに固有ではない2つの基準プレイヤーグループを使用することにより、インベントリコーチモデルによってターゲットプレイヤー300に対して行われる推奨/提案を多様化及びパーソナライズすることができる。したがって、プレイヤーが自身の既存のリソースを最適化し、進行に有益なリソースを得るのに役立つ一般的な推奨を提供することに加えて(例えば、一般化クラスタ304を使用して)、ゲームプレイスタイルによりパーソナライズされた推奨をまた、今までのターゲットプレイヤーのゲーム経験に基づいて提供することもできる。
【0053】
ゲームデザインの観点から、ゲームにおいて利用可能なリソース/アセットは、ユニークなインタラクティブなダイナミクスを有することができ、そのため、所与のターゲットプレイヤーに関するリソース/アセットの最適化を、そのゲームにおけるプレイヤーのゲームプレイスタイルに依存させることができることに留意されたい。例えば、アクションアドベンチャーゲームでは、乱闘の戦闘に参加することを好むプレイヤーは、近距離でのダメージのアウトプット及び防御を最大化するアイテム及びスキルを身に付けるための提案を受けることができる。他方、長距離戦闘を楽しむプレイヤーは、長距離の武器及びスキルからの恩恵を受けることができる。
図4の表400は、ゲームプレイスタイルに従ったそのようなアセットの例を示す。
【0054】
図4に示されるように、例示的なデータ表400が示され、それらのデータテーブルを、
図2のロジックと組み合わせて使用することもできる。表400を、ゲーム開発者またはコンソール開発者によるエリート基準プレイヤーの様々な特性の経験データに基づき構築することができ、及び/または本明細書で論じる1つ以上のモデルを使用して行われた、識別されたエリート基準プレイヤーアクション及び/または「良好な」アクション推論に基づき、本明細書で説明するインベントリコーチモデルによって投入することができる。したがって、表400は、適切に、プレイヤー300などのターゲットプレイヤーに提案を与えるために使用することができる。
【0055】
図4に示すように、第1列402は、
図4で「プレイスタイル抽象化」として示されたゲームプレイスタイルを示すことができる。ここでも、ゲームプレイスタイルは、本明細書で説明されるように、例えば特定のゲームプレイスタイルに特有の特定のクラスタに所与のプレイヤーを割り当てるために、フィーチャエンジニアリング及びクラスタリングを使用して決定され得ることに留意されたい。
【0056】
図4にも示されるように、ターゲットプレイヤー用の特定のゲームプレイスタイルが推測されると、各ゲームプレイスタイルについての列404内のデータにアクセスして、ターゲットプレイヤーに取得または使用されることが提案され得る武器を識別することができる(例えば、既にターゲットプレイヤーのインベントリにある場合)。列406内のデータはまた、各ゲームプレイスタイルについてアクセスされて、ターゲットプレイヤーのインベントリに既に存在している場合に取得または着用するためにターゲットプレイヤーに提案され得る装備及び/またはアーマーを識別することができる。同様に、ターゲットプレイヤーのインベントリ内に既にある場合には、取得または使用するためにターゲットプレイヤーに提案され得るスキルを識別するために、列408のデータに各ゲームプレイスタイルについてアクセスすることができる。
図4に示された特定のデータは、例として提示されており、限定することを意図するものではないことに留意されたい。
【0057】
図5は、本原理に則したインベントリコーチモデルによって実行可能なプロセスの別の概略図を示す。図示されているように、特定のプレイヤーのための生のゲーム内データ500は、有用な特徴504を識別するために、フィーチャエンジニアリング502を使用して処理され得る。生のゲーム内データ500は、コントローラ入力、ターゲットプレイヤーが所与のビデオゲームの中を進むときのビデオゲームアプリ自体からの出力などに基づいてビデオゲームを実行するターゲットプレイヤーのローカルビデオゲームコンソール/コンピュータによって収集または生成され得るビデオゲームテレメトリによって生成され得る。コントローラ入力には、例えば、ゲームの動き、インベントリキャッシュ内の武器を切り替えるための入力、敵に対して使用された武器及び弾薬と、その結果としてのダメージ、着用されたアーマー、及びヒットするごとに敵が受けたダメージなどが含まれる。生のゲーム内データは、次いで、本原理と一致するインベントリコーチモデルを使用して、サーバまたは他のコンピュータに報告されてよい。
【0058】
有用な特徴504が特定されると、クラスタリングアルゴリズム506が実行され、ターゲットプレイヤーを、ターゲットプレイヤーのゲームプレイスタイルに適合するクラスタを含む1つ以上のプレイヤークラスタ508に割り当てることができる。ここで、いくつかの例では、2つ以上のゲームプレイスタイルがターゲットプレイヤーのために決定される場合、ターゲットプレイヤーは、2つ以上のゲームプレイスタイル固有のクラスタに割り当てられる場合があることに留意されたい。
【0059】
次に
図6を参照すると、インベントリコーチモデルのための例示的な人工知能(AI)アーキテクチャ600が示されている。図示されているように、アーキテクチャ600は、本明細書で説明するように入力として生のゲーム内データ604を使用してフィーチャエンジニアリングを実行することができる特徴抽出器602を含むことができる。次いで、有用な特徴の出力606は、分類器608が抽出された特徴606にクラスタリングアルゴリズムを使用して、有用な特徴606から決定された1つ以上のクラスタを出力610として提供するための入力として、クラスタ分類器608に提供され得る。次いで、提案エンジン612は、例えば
図4の表400のような表を使用して、生のゲーム内データ604が属するターゲットプレイヤーに対して行うべき1つまたは複数の提案を識別するための入力として、クラスタ分類器608からの出力610を採用することができる。
【0060】
したがって、上記の様々なロジック、方法、表、及びアーキテクチャを使用することによって、推奨または提案は、ゲームプレイスタイルに関係なく履歴において最も成功している、及び/または類似のゲームプレイスタイルを使用して最も成功している他の基準プレイヤーによるパフォーマンスを使用して、所与のターゲットプレイヤーに提供され得る。提案は、プレイヤーのゲームインベントリにおいてすでに現在利用可能な既存のリソースを最適化することに関係し得る。リソースは、管理可能なアイテム、能力、スキル等を含むことができる。最適化には、アイテムの装備、販売、製作、変更、及び/またはドロップを含めることができる。提案は、達成可能なリソース/アセットの提案の形態であってもよく、この場合、達成可能はさらにプレイヤーの現在のゲームレベル、金銭、位置等に依存して、ゲームの所与のレベルで利用可能なアセットのみが提案され、プレイヤーが利用可能な仮想通貨の現在の量でプレイヤーが支払うことのできるアセットのみが提案され、及び/またはプレイヤーがゲーム仮想世界の所与のジオロケーションで取得(または多くの取得)または放棄できるアセットのみが提案される。
【0061】
したがって、推奨及び提案は、ゲームにおけるプレイヤーの現在の進捗(例えば、キャラクタのレベル、ゲームの進捗、タイムスタンプなど)に基づいて行われてもよい。したがって、リソース最適化は、プレイヤーにリソース最適化支援への容易なアクセスを提供するインベントリコーチモデル自体によって、プレイヤーのゲームパフォーマンスを大幅に改善するのに役立つことができる。
【0062】
図7は、ビデオゲームコンソールまたは他のコンピュータの制御下でディスプレイに表示されて、コンソール/コンピュータのオペレーティングシステム(OS)の態様を制御し、特定のビデオゲーム環境自体の外部のOSレベルで特定の機能へのアクセスを行うことができる、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)700における例示的なダイアログを示す。GUI700には、ゲーム及び/またはコンソールの制御に使用される可能性のあるキーボード、マウス、ビデオゲームコントローラ、ジョイスティック等における特定の指定されたボタンを押すことによって到達可能である。図示されているように、様々な選択可能な「アプリ」を、フィクションのタイトル「ハウント島」を有する特定のビデオゲームを開始するために選択可能なアプリ702を含めて提示することができる。また、オンラインストアアプリ704がオンラインマーケットプレイスを起動するように選択することもでき、このオンラインマーケットプレイスから他のビデオゲームを購入してダウンロードすることができ、またセッティングアプリ706は、コンソールのいっそう多くの設定を構成することができる設定アプリケーションを起動するように選択することもできる。例えば、アプリ706は、あとで説明する
図12のGUI1200を表示するようにコンソールに命令するように選択することができる。
【0063】
さらに
図7に示されているように、GUI700は、上で説明したインベントリコーチモデル(複数可)を具現化可能なインベントリコーチアプリ708を含むことができる。ゲームが現在アクティブではなく、コンソールで実行されている状況では、アプリ708の選択により、
図8のGUI800が表示され得る。しかしながら、特定のビデオゲームが現在アクティブであり、プレイヤーがGUI700に進むためにそれを一時停止したかもしれない状況では、アプリ708の選択により、手短に述べるようにコンソールが
図9のGUI900を直接提示するようにすることができる。
【0064】
ただし、まず始めに
図8を参照すると、表示されているGUI800は、ビデオゲームが現在アクティブではないことの表示802を含み得ることに留意されたい。GUI800はまた、選択され得る様々な選択可能なビデオゲームアプリ804~808を列挙することもでき、これは、次に、
図9のGUI900のような別のGUIを、その各ビデオゲームに対して表示させることができ(ただし、ビデオゲーム自体の環境の外部にある場合もある)、セレクタ804~808の中から選択された任意のアプリに関連付けられた特定のビデオゲームに関するインベントリコーチの提案をプレイヤーに提供することができる。また、いくつかの状況では、ゲームが現在アクティブでない可能性があっても、インベントリコーチは、各ビデオゲームアプリ自体の最新のシャットダウンまたは終了よりも前に手動または自動で保存された、選択されたゲームのための、ユーザの以前のゲームプレイ及びゲームステートに基づいた提案を、依然提供することができる。また、直近に実行された列挙された3つのゲームではない場合について、プレイヤーがインベントリコーチングを受けたいとする場合には、その他のセレクタ810を選択することで、プレイヤーがゲームライブラリから所望のゲームにブラウザし得ることに留意されたい。
【0065】
したがって、シェルインタフェース700に出て行き、インベントリコーチを開始した後に、プレイヤーは1つ以上のビデオゲームのための様々な提案にアクセスすることが可能となり得る。一般に、いくつかの例では、提案は、異なるクラスタに対して別々に提供され得る。例えば、提案は、ゲーム一般に優れたエリートプレイヤーはアクションA、B、Cをとる傾向があり、一方、ターゲットプレイヤーと同様にプレイするエリートプレイヤーはアクションD、E、Fをとる傾向があるということであろう。
【0066】
上記の事柄に則したより具体的な例が
図9に示されている。ここでは、インベントリコーチのためのGUI900を、ゲームに使用されるコンソールまたは他のコンピュータによって制御されるディスプレイに提示することができる。ここでも、ゲームが既に実行されており、現在ゲームステートデータがRAMに維持されている場合、コーチアプリ708の選択に応じてGUI900に自動的に到達することができ、一方、ゲームが現在実行されておらずRAMに維持されていない場合、GUI800からそれぞれのアプリを選択することによってGUI900に到達することができることに留意されたい。
【0067】
いずれの場合にも、GUI900を提示することができ、
図9に示すように、ターゲットプレイヤーが現在いるゲームの特定の段階で、ゲームプレイスタイルにかかわらず、全体のエリートプレイヤーが、ピストルをドロップしてショットガンを取得する傾向があり(提案904)、及び/またはアーマーXからアーマーYに切り替える傾向がある(提案906)、という表示902を含むことができる。この例における提案904、906の各々は、選択可能なボタン、または提案されたアクションを実行するためのコマンドをゲーム自体に提供するために選択可能な他のタイプのセレクタによって確立されることに留意されたい。したがって、セレクタ906の選択はゲームに対し、ターゲットプレイヤーの仮想キャラクタが現在保持しているピストルを(実際に既に保持している場合)ドロップし、及び/または、ターゲットプレイヤーのインベントリにあるショットガンを選択するように命令し得る。同様に、セレクタ908の選択は、ゲームに対し、プレイヤーの仮想キャラクタ(既に着用されている場合)からアーマーXを取り去るように、及び/またはプレイヤーの仮想キャラクタにアーマーYを配置するように命令することができる。
【0068】
図9にも示されているように、GUI900は、ターゲットプレイヤーが現在いるゲームの特定の段階で、ターゲットプレイヤーと同じゲームプレイスタイルのエリートプレイヤーが、ピストルをドロップして剣を取得する傾向があり(提案910)、及び/またはアーマーXを使用して着用するまたは続ける傾向がある(提案912)という表示908を含むこともできる。ここでも、提案910、912のそれぞれについて、関連するアクションを実行するようにゲームにコマンドを提供するように選択され得ることに留意されたい(例えば、提案910に従って剣を取得するか、または提案912に従ってアーマーXを使用して着用/継続する)。
【0069】
図10は、ターゲットプレイヤーに提案を提供するためのインベントリコーチの一部として提示可能な別のGUI1000を示す。あるビデオゲームのあるレベルへのターゲットプレイヤーの現在の進捗状況に基づいて、プレイヤーがゲームの残りのために「マジックポーション53」を必要としないとする提案を含む表示1002が示される。この提案は、例えば、プレイヤーが既に「マジックポーション53」を使用するゲームの特定のレベルを超えており、その後のレベルのゲームでは役に立たないという決定に基づいて、インベントリコーチが行うものであってよい。したがって、表示1002は、ターゲットプレイヤーの仮想キャラクタがそれを放棄して、プレイヤーの限られたインベントリに、プレイヤーが有用と見出す可能性のある武器を取得する余地を、プレイヤーのゲームプレイスタイルに基づいて作り出すことを提案することができる。例えば提案はいずれのケースでも同じであるため、提案は、一般のエリートプレイヤーと、本例の特定のタイプのゲームプレイスタイルのエリートプレイヤーとの間で分かれてはいないことに留意されたい。
【0070】
いずれの場合にも、ターゲットプレイヤーによってセレクタ1004が選択されて、プレイヤーの仮想キャラクタがプレイヤーの利用可能インベントリから「マジックポーション53」をドロップまたは破棄するためのコマンドをゲームに供給する場合があることに留意されたい。セレクタ1006は、該当の物が近くにあるかまたは即座に取得できる状態にあると仮定して、プレイヤーの仮想キャラクタがつるはしを取得するためのコマンドをプレイヤーの仮想キャラクタに与えるか、または、つるはしが位置し得る仮想の位置を示すゲームワールドの仮想マップを表示して、プレイヤーがつるはしを取得するために自身の仮想キャラクタをどこにナビゲートすべきかをプレイヤーがわかるようにするように、選択することができる。さらに、プレイヤーがいずれのコマンドも供給することを望まない場合には、インベントリコーチを呼び出したときにプレイヤーが離脱したゲームに単純に戻るためにセレクタ1008を選択することができる。
【0071】
図11は、ターゲットプレイヤーに提案を提供するためのインベントリコーチの一部として提示可能なさらに別のGUI1100を示す。提案を含む表示1102は、ターゲットプレイヤーの識別したゲームプレイスタイルに基づき、プレイヤーが遠隔での戦闘よりも近い設備での戦闘を好むものとして現れることを示している。この例で、続いている提案は、例えば提案がすべてターゲットプレイヤーの特定のゲームプレイスタイルに固有なため、ここでも、一般エリートプレイヤーと、特定のゲームプレイスタイルのエリートプレイヤーとの間で分かれてはいないということに留意されたい。
【0072】
図11に示すように、各特定の提案は、各セレクタ自体の面に提示されたテキスト提案に従ってゲームにコマンドを与えるために選択可能であり得る各セレクタ1104~1114の形態で提示され得る。例として、提案は、遠隔での戦闘に適し得るスナイパーライフルから、接近戦に適し得る散弾銃への切り替えを含むことができる(セレクタ1104)。同様の理由から、スナイパーライフルの使用から剣の使用への切り替えのためにセレクタ1106を選択することができる。同様に、セレクタ1108は、ターゲットプレイヤーの仮想キャラクタにスナイパーライフルをドロップさせるコマンドを与えるように選択することができ、それに対してセレクタ1110は、ゲームに命令して、このマップまたは他のデータを提示し、そこからプレイヤーは接近戦用のピストルを見つけることができる。所望であれば、プレイヤーはまた、プレイヤーの仮想キャラクタに対し接近格闘での戦闘に適したアーマーを装着するように命令するセレクタ1112を選択することもでき、他のセレクタ1104~1112のいずれかを選択することをユーザが希望しない場合に、セレクタ1114を選択してゲーム自体に単に復帰させることもできる。
【0073】
図12を参照した詳細な説明を続けると、それは、本原理に則したインベントリコーチに関連する1つ以上の設定を構成するために、ゲームコンソールまたは他のコンピュータによって制御されるディスプレイに表示され得る例示的なGUI1200を示している。例えば、GUI1200は、
図7のGUI700からのセレクタ706の選択に応答して表示され得る。以下の例では、各オプションまたはサブオプションは、それぞれのオプションまたはサブオプションに隣接したそれぞれのチェックボックスを選択することによって選択することができると理解されたい。
【0074】
図12に示されているように、GUI1200は、ターゲットプレイヤーに提案を行うために、本明細書で説明しているインベントリコーチを、コンソールが未来に使用するように設定する、または使用できるようにする第1のオプション1202を含むことができる。よって、オプション1202を選択することによってインベントリコーチをオンにし、またオプション1202を選択解除することによってインベントリコーチをオフにすることができる。提案は、コンソールのシェルインタフェースから到達して上で説明したGUIに従って提供され得る、ただしいくつかの実施形態では、提案及び/またはGUI自体は、ゲーム環境内にある間に、ゲーム固有のオプションメニューから、及び/またはプレイヤーがリアルタイムでゲームをプレイしている間に、ゲームのグラフィックスにオーバーレイされるポップアップの提案として、ポーズコマンドに応答して提示され得る。実際には、提案が利用可能であることをオーバレイグラフィックによって示すことによって、及び/またはGUI900、1000、及び1100自体のフルスクリーンではないバージョンを提示することのいずれかによって、プレイヤーがリアルタイムでプレイしている間にゲーム中の提案を提示するべくインベントリコーチを特別に設定または構成するように、オプション1208を選択することができる。
【0075】
図12にはまた、サブオプション1204及び1206もオプション1202の下に提示することができることが示されている。サブオプション1204は、提案を出す際にターゲットプレイヤーの識別されたゲームプレイスタイルを具体的に使用するようにインベントリコーチを設定または構成するように選択され得、一方で、サブオプション1206は、提案を出す際にターゲットプレイヤーの現在のゲームステート(例えば、ゲームで現在到達しているステージまたはレベル、達成、及びすでに成された進行など)を具体的に使用するように、インベントリコーチを設定または構成するよう選択され得る。
【0076】
さらに、所望される場合には、オプション1210が、GUI1200の一部として提示され、ターゲットプレイヤーが、ターゲットプレイヤーの識別されたゲームプレイスタイルから決定された提案のみを提示するように、インベントリコーチに命令することができる。したがって、仮にオプション1210を選択した場合、(例えば、上述のゲームプレイスタイルにかかわらず)全体的なエリート基準プレイヤーから導出された提案を提示することはできず、同様のゲームプレイスタイルの基準プレイヤーから導出された提案のみを提示することができる。
【0077】
図12から先に進むが、所与のゲームプレイスタイルに対する所与のターゲットプレイヤーの割り当てクラスタは、プレイヤー自身のスタイルが特定のビデオゲームのプレイ全体にわたり変化または改善すると変化し得、それらの変化がインベントリコーチによって認識され得るということに、より一般的に留意されたい。したがって、ゲームテレメトリデータに示されるものとしての様々なアクティビティのためのタイムスタンプが、例えば、ロールプレイングゲームにおけるそのような遷移を識別するために使用されてよい。ビデオゲーム自体(例えば、8分間のバスケットボールまたはフットボールゲーム)の中での各ゲームまたは対戦が規定の長さを有するスポーツゲームの場合、各々の離散的及び別個のゲーム/対戦を別個に分析して、その特定のゲーム/対戦の特定のゲームプレイスタイルを判定することができる。次いで、ターゲットプレイヤーが、あるゲームプレイスタイルクラスタから別のものへ移行していると識別される場合、未来の提案は、ターゲットプレイヤーが移行している新しいゲームプレイスタイルクラスタに基づき得る。
【0078】
いくつかの例示的な実施形態を参照して本原理を説明してきたが、これらは限定することを意図していないことと、様々な代替の配置を使用して、本明細書で特許請求される主題を実施し得ることとが認識される。
【国際調査報告】