IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ソシエテ・デ・プロデュイ・ネスレ・エス・アーの特許一覧

特表2024-531882淹出製品用の堆肥化可能ポッドを製造するための製造ライン、並びに生分解性紙系材料の相対湿度を測定及び調整するためのシステム
<>
  • 特表-淹出製品用の堆肥化可能ポッドを製造するための製造ライン、並びに生分解性紙系材料の相対湿度を測定及び調整するためのシステム 図1A
  • 特表-淹出製品用の堆肥化可能ポッドを製造するための製造ライン、並びに生分解性紙系材料の相対湿度を測定及び調整するためのシステム 図1B
  • 特表-淹出製品用の堆肥化可能ポッドを製造するための製造ライン、並びに生分解性紙系材料の相対湿度を測定及び調整するためのシステム 図2
  • 特表-淹出製品用の堆肥化可能ポッドを製造するための製造ライン、並びに生分解性紙系材料の相対湿度を測定及び調整するためのシステム 図3
  • 特表-淹出製品用の堆肥化可能ポッドを製造するための製造ライン、並びに生分解性紙系材料の相対湿度を測定及び調整するためのシステム 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-03
(54)【発明の名称】淹出製品用の堆肥化可能ポッドを製造するための製造ライン、並びに生分解性紙系材料の相対湿度を測定及び調整するためのシステム
(51)【国際特許分類】
   B31B 70/60 20170101AFI20240827BHJP
   D21H 19/10 20060101ALI20240827BHJP
   D21H 21/14 20060101ALI20240827BHJP
【FI】
B31B70/60
D21H19/10 Z
D21H21/14 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024504205
(86)(22)【出願日】2022-07-27
(85)【翻訳文提出日】2024-01-24
(86)【国際出願番号】 EP2022071016
(87)【国際公開番号】W WO2023006791
(87)【国際公開日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】21188641.1
(32)【優先日】2021-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590002013
【氏名又は名称】ソシエテ・デ・プロデュイ・ネスレ・エス・アー
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140453
【弁理士】
【氏名又は名称】戸津 洋介
(74)【代理人】
【識別番号】100168734
【弁理士】
【氏名又は名称】石塚 淳一
(72)【発明者】
【氏名】ヴィプレヒティガー, ハンス
(72)【発明者】
【氏名】ミッソーム, カリム
【テーマコード(参考)】
3E075
4L055
【Fターム(参考)】
3E075BA95
3E075BB22
3E075DB16
3E075FA03
3E075FA18
3E075FA27
4L055AG42
4L055AG56
4L055BE08
4L055CH30
4L055EA22
4L055FA14
4L055FA30
4L055GA30
(57)【要約】
本発明は、淹出製品5a用の堆肥化可能ポッド5を製造するための製造ライン1に関し、ポッドは、2つの相補的な部分4a、4b、6から作製される。製造ラインは、相補的な部分を成形するための成形ライン2を備え、成形ラインは、
ガスバリア生分解性ポリマーを有する生分解性紙系材料のシート3を取り扱うための取扱ユニットと、シートの少なくとも一方の側を湿潤させるための加湿ユニット8と、シートを相補的部分のうちの1つに成形するための形成ユニットと、相補的部分のうちの1つを形成するシートの少なくとも一方の側を乾燥させるための乾燥ユニット10と、を備える。本発明によれば、成形ラインは、ポッドを形成する生分解性紙系材料の相対湿度のレベルを検知するための湿度センサS1、S2、S3、S4を備え、湿度センサは、取扱ユニット、加湿ユニット、形成ユニット、及び乾燥ユニットのうちの少なくとも1つの前又は後に配置されている。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
淹出製品(5a)用の堆肥化可能ポッド(5)を製造するための製造ライン(1)であって、前記ポッド(5)は、生分解性紙系材料の第1のシート及び第2のシート(3a、3b)からそれぞれ作製された相補的な第1のハーフシェル及び第2のハーフシェル(4a、4b)から作製され、前記製造ラインは、前記第1のハーフシェル(4a)を成形するための第1の成形ライン(2、2a)と、前記第2のハーフシェル(4b)を成形するための第2の成形ライン(2b)と、を備え、前記第1の成形ライン及び前記第2の成形ライン(2、2a、2b)の各々は、
生分解性紙系材料の前記シート(3)であって、内側として定義される一方の側(B)がガスバリア生分解性ポリマーでコーティングされ、前記シートの他方の側(A)が外側として定義される、生分解性紙系材料の前記シートを取り扱うための取扱ユニット(7)と、
生分解性紙系材料の前記シート(3)の前記外側(A)を湿潤させるための加湿ユニット(8)と、
生分解性紙系材料の前記シート(3)の少なくとも前記外側(A)を少なくとも部分的に乾燥させるための任意選択的な事前乾燥ユニット(17)と、
生分解性紙系材料の前記シート(3)を、生分解性紙系材料の前記シート(3)の前記内側(B)に対応する内側(B)と、生分解性紙系材料の前記シート(3)の前記外側(A)に対応する外側(A)と、を有するハーフシェル(4)に成形するための形成ユニット(8)と、
前記ハーフシェル(4)の前記外側(A)及び/又は前記内側(B)を乾燥させるための乾燥ユニット(10)と、を備える製造ラインにおいて、
前記成形ライン(2)は、前記ポッドの前記外側(A)において前記ポッド(5)を形成する前記生分解性紙系材料の相対湿度のレベルを検知するための少なくとも1つの湿度センサ(S1、S2、S3、S4)を備え、前記少なくとも1つの湿度センサ(S1、S2、S3、S4)は、前記取扱ユニット(7)、前記加湿ユニット(8)、任意選択的な前記事前乾燥ユニット(17)、前記形成ユニット(9)、及び前記乾燥ユニット(10)のうちの少なくとも1つの前又は後に配置されていることを特徴とする、製造ライン。
【請求項2】
淹出製品(5a)用の堆肥化可能ポッド(5)を製造するための製造ライン(1)であって、前記ポッド(5)は、ハーフシェル(4)と、前記ハーフシェル(4)の開口部を閉鎖する蓋膜(6)と、から作製され、前記ハーフシェル(4)及び蓋膜(6)は、生分解性紙系材料の第1のシート及び第2のシート(3a、3b)からそれぞれ作製され、前記製造ラインは、ハーフシェル(4)を成形するための成形ライン(2)と、前記蓋膜(6)を形成するための蓋形成ラインと、を備え、前記成形ライン(2)及び前記蓋製造ラインは、
生分解性紙系材料の前記シート(3)であって、内側として定義される一方の側(B)がガスバリア生分解性ポリマーでコーティングされ、前記シートの他方の側(A)が外側として定義される、生分解性紙系材料の前記シートを取り扱うための取扱ユニット(7)と、
生分解性紙系材料の前記シート(3)の前記外側(A)を湿潤させるための加湿ユニット(8)であって、前記蓋形成ラインについては任意選択的である、加湿ユニット(8)と、
生分解性紙系材料の前記シート(3)の少なくとも前記外側(A)を少なくとも部分的に乾燥させるための任意選択的な事前乾燥ユニット(17)と、
生分解性紙系材料の前記シート(3)を、生分解性紙系材料の前記シート(3)の前記内側(B)に対応する内側(B)と、生分解性紙系材料の前記シート(3)の前記外側(A)に対応する外側(A)と、を有するハーフシェル(4)又は蓋膜(6)に成形するための形成ユニット(9)であって、前記蓋形成ラインについては任意選択的である形成ユニット(9)と、
前記ハーフシェル(4)の前記外側(A)及び/又は前記内側(B)を乾燥させるための乾燥ユニット(10)と、を備える製造ラインにおいて、
前記成形ライン(2)及び/又は前記蓋形成ラインは、前記ポッド(5)を形成する前記生分解性紙系材料の相対湿度のレベルを前記ポッドの前記外側(A)において検知するための少なくとも1つの湿度センサ(S1、S2、S3、S4)を備え、前記少なくとも1つの湿度センサ(S1、S2、S3、S4)は、前記取扱ユニット(7)、前記加湿ユニット(8)、任意選択的な前記事前乾燥ユニット(17)、前記形成ユニット(9)、及び前記乾燥ユニット(10)のうちの少なくとも1つの前又は後に配置されていることを特徴とする、製造ライン。
【請求項3】
少なくとも1つの湿度センサ(S1、S2、S3、S4)は、
前記取扱ユニット(7)の後かつ前記加湿ユニット(8)の前に(S1)、及び/又は
前記加湿ユニット(8)の後かつ前記形成ユニット(9)の前に(S2)、及び/又は
前記形成ユニット(9)の後かつ前記乾燥ユニット(10)の前に(S3)、及び/又は
前記乾燥ユニット(10)の後に(S4)に配置されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の製造ライン。
【請求項4】
前記少なくとも1つの湿度センサ(S1、S2、S3、S4)によってインラインで測定された、生分解性紙系材料の前記シート(3)の前記外側(A)及び/又は前記ハーフシェル若しくは前記蓋膜(6)の前記外側(A)で測定された相対湿度の値を受信する制御ユニット(11)を備えることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の製造ライン。
【請求項5】
前記制御ユニットは、前記取扱ユニット(7)の後かつ前記加湿ユニット(8)の前に配置された前記湿度センサ(S1)によって、任意選択的に更に、前記加湿ユニット(8)の後かつ前記形成ユニット(9)の前に配置された前記湿度センサ(S2)によって、インラインで測定された相対湿度の前記値に従って、前記加湿ユニットの1つ以上のパラメータを調整することを特徴とする、請求項4に記載の製造ライン。
【請求項6】
前記制御ユニット(11)によって調整される前記加湿ユニット(8)の1つのパラメータは、生分解性紙系材料の前記シートの前記外側(A)を加湿するために使用される液体の量であり、前記液体の量は、液体流量、液体圧力、及び加湿時間のうちの少なくとも1つ以上によって調整されることを特徴とする、請求項5に記載の製造ライン。
【請求項7】
前記制御ユニット(11)によって調整される前記加湿ユニット(8)の1つのパラメータは、液体のタイプ、液体温度、前記加湿ユニットの設定、又はそれらの組合せのリストから選択されることを特徴とする、請求項5又は6に記載の製造ライン。
【請求項8】
前記加湿ユニット(8)の後かつ前記形成ユニット(9)の前に配置された前記湿度センサ(S2)によって生分解性紙系材料の前記シートの前記外側(A)で測定された前記相対湿度の前記値は、15%~30%であることを特徴とする、請求項5~7のいずれか一項に記載の製造ライン。
【請求項9】
前記制御ユニット(11)は、前記形成ユニット(9)の後かつ前記乾燥ユニット(10)の前に配置された前記湿度センサ(S3)によって、任意選択的に更に、前記乾燥ユニット(10)の後に配置された前記湿度センサ(S4)によって、インラインで測定された相対湿度の値に従って、前記乾燥ユニット(10)の1つ以上のパラメータを調整することを特徴とする、請求項4に記載の製造ライン。
【請求項10】
前記制御ユニット(11)によって調整される前記乾燥ユニット(10)の1つのパラメータは、空気流の体積、前記空気流の温度、空気の乾燥度、前記ハーフシェルの前記空気流への曝露時間を含むリストから選択されることを特徴とする、請求項9に記載の製造ライン。
【請求項11】
前記乾燥ユニットの後に配置された前記湿度センサ(S4)によって生分解性紙系材料の前記ハーフシェル(4)又は前記蓋膜(6)の前記外側(A)で測定された前記相対湿度の前記値が6%未満であることを特徴とする、請求項8又は9に記載の製造ライン。
【請求項12】
前記制御ユニット(11)は、前記加湿ユニット(8)の後かつ前記形成ユニット(9)の前に配置された前記湿度センサ(S2)によってインラインで測定された相対湿度の前記値に従って、前記形成ユニット(9)の1つ以上のパラメータを調整することを特徴とする、請求項4に記載の製造ライン。
【請求項13】
前記制御ユニット(11)は、前記取扱ユニットの後かつ前記事前乾燥ユニットの前に配置された前記湿度センサ(S1)によってインラインで測定された相対湿度の前記値に従って、前記事前乾燥ユニット(17)の1つ以上のパラメータを調整することを特徴とする、請求項4に記載の製造ライン。
【請求項14】
前記製造ライン(1)は、
前記ハーフシェル(4、4a)に所定量の淹出製品(5a)を入れるための充填ユニット(12)と、
前記淹出製品(5a)を前記ハーフシェル(4、4a)内で圧縮するためのプレスユニット(13)と、
相補的な前記ハーフシェル(4b)又は前記蓋膜(6)を受け入れ、前記第1のハーフシェル(4a)を前記第2のハーフシェル(4b)又は前記蓋膜(6)に一緒に封止する封止ユニット(14)と、
切断ユニット(15)と、を更に備えることを特徴とする、請求項1~13のいずれか一項に記載の製造ライン。
【請求項15】
堆肥化可能ポッド(5)を製造するために使用される生分解性紙系材料の相対湿度を測定及び調整するためのシステムであって、
ハーフシェル(4)に成形される生分解性紙系材料の前記シート(3)の外側(A)を湿潤させるためのインライン加湿ユニット(8)と、
生分解性紙系材料の前記シート(3)から作製された前記ハーフシェル(4)の前記外側(A)を乾燥させるためのインライン乾燥ユニット(10)と、
生分解性紙系材料の前記シート(3)の前記外側(A)及び/又は生分解性紙系材料の前記シート(3)から作製された前記ハーフシェル(4)の前記外側(A)の相対湿度を測定するインライン湿度測定システムと、
インライン湿度調整システムと、を備えるシステムにおいて、
前記インライン湿度調整システムは、前記インライン湿度測定システムに基づいて、前記インライン加湿ユニット(8)を調整することによって生分解性紙系材料の前記シート(3)の前記外側(A)の前記湿潤、及び/又は前記インライン乾燥ユニット(10)を調整することによって生分解性紙系材料の前記シート(3)から作製された前記ハーフシェル(4)の前記乾燥を調整することを特徴とする、システム。
【請求項16】
前記インライン湿度調整システムは、前記形成ユニット(9)の温度を調整することによって生分解性紙系材料の前記シート(3)の前記外側(A)の前記湿潤を調整することを特徴とする、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記インライン湿度測定システムは、生分解性紙系材料の前記シート(3)の前記外側(A)及び/又は生分解性紙系材料の前記シート(3)から作製された前記ハーフシェル(4)の前記外側(A)の相対湿度のレベルを検知するための少なくとも1つの湿度センサ(S1、S2、S3、S4)を備えることを特徴とする、請求項15又は16に記載のシステム。
【請求項18】
ガスバリア性を有する生分解性紙系材料で作製された淹出製品(5a)用の堆肥化可能ポッド(5)を製造するための方法であって、
生分解性紙系材料の第1のシート(3a)及び第2のシート(3b)を準備する工程と、
前記第1のシートを少なくとも第1のハーフシェル(4a)に成形する工程と、
前記第2のシートを第2のハーフシェル(4b)又は蓋膜(6)に成形する工程と、
前記第1のハーフシェル(4a)に所定量の淹出製品(5a)を入れる工程と、
前記所定量の淹出製品(5a)を前記第1のハーフシェル(4a)内で圧縮する工程と、
前記淹出製品(5a)を収容するポッド(5)を形成するように、前記第1のハーフシェル(4a)を前記第2のハーフシェル(4b)又は前記蓋膜(6)に接合する工程と、を含む方法において、
紙系の生分解性材料の前記第1のシート及び前記第2のシートを、前記第1のハーフシェル(4a)、及び前記第2のハーフシェル(4b)又は前記蓋膜(6)に前記成形する工程は、
前記第1のシート(3a)の少なくとも第1の部分及び前記第2のシート(3b)の第2の部分を湿潤させる工程と、
前記第1のシート(3a)の前記第1の部分及び前記第2のシート(3b)の前記第2の部分の相対湿度を測定する工程と、
前記第1のハーフシェル(4a)、及び前記第2のハーフシェル(4b)又は前記蓋膜(6)を作製するように、前記第1の部分及び前記第2の部分を形成する工程と、
前記第1のハーフシェル(4a)、及び前記第2のハーフシェル(4b)又は前記蓋膜(6)を乾燥させる工程と、
前記第1のハーフシェル(4a)、及び前記第2のハーフシェル(4b)又は前記蓋膜(6)の相対湿度を測定する工程と、
前記成形する工程のうちの1つ以上において測定された前記相対湿度に従って、前記湿潤させる工程及び/又は前記形成する工程及び/又は前記乾燥させる工程を調整する工程と、を含むことを特徴とする、方法。
【請求項19】
請求項1~14のいずれか一項に記載の製造ラインで作製された生分解性紙系材料から作製された、並びに/又は請求項15~17のいずれか一項に記載の堆肥化可能ポッド(5)を製造するために使用される生分解性紙系材料の相対湿度を測定及び調整するためのシステムを使用する、並びに/又は請求項18に記載の淹出製品(5a)用の堆肥化可能ポッド(5)を製造するための方法を使用して作製された、堆肥化可能ポッド(5)の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、湿度センサを備える、淹出製品用の堆肥化可能ポッドを製造するためのデバイス、並びにそのようなデバイスのための湿度測定及び調整システムに関する。
【0002】
本発明は更に、当該デバイスを使用して淹出製品用の堆肥化可能ポッドを製造する対応する方法、及び製造された堆肥化可能ポッドの使用に関する。
【0003】
本発明は、特に、飲食業界において適用可能であり、より具体的には、飲料調製装置における飲料の調製に適合された、コーヒーや紅茶などの淹出製品用のポッドを製造する技術分野において適用可能である。
【背景技術】
【0004】
近年、淹出製品の分野において、カプセル及びポッドなどのパッケージングソリューションがますます普及してきており、特に、家庭用又は業務用のコーヒーマシンなどの飲料調製装置内への淹出に適合されている。これらのカプセル及びポッドは、淹出製品の個々の部分を保管し、それらを周囲空気から及び機械的又は物理的制約から保護している。したがって、飲料の調製が容易であり、飲料を調製するのに必要な時間が短縮される。更に、カプセル及びポッドでの、提案された保管は、高品質の飲料を得ることを可能にする。
【0005】
コーヒーポッドは従来技術において知られており、現在広く使用されている。国際公開第2006/057022(A1)号及び国際公開第2014/007639(A1)号はいずれも、コーヒーマシンで使用されるコーヒーポッドを記載している。
【0006】
これらのポッドは、例えば国際公開第2005/092741(A1)号に提示されているように、一般に紙で作製されている。
【0007】
しかしながら、少なくとも生分解性である、及び/又は場合によっては堆肥化可能でさえあるパッケージを提供することが現在好ましい。生分解性の紙又は繊維系の材料が特に関心を集めている。
【0008】
上記の要件に加えて、ポッドはまた、急速な酸化及びアロマの損失を引き起こす空気との接触からコーヒーを保護するために気密であるべきである。この目的のために、ポッドは、例えば、バリア紙系材料から作製され、多くの場合、水分及び/又は酸化から保護するために積層又はコーティングされる。
【0009】
ポッドを形成するシートのうちの1つのエンボス加工工程又は熱成形工程を通常含む従来の製造方法は、そのような紙ベースのポッドの製造に関して完全に満足できるものではないと思われる。例えば、紙シートのスタンピング部分の周りにひだが現れることが多い。
【0010】
ポッドの形成を改善するために生分解性材料のシートを加湿することを提案する解決策が、国際公開第202031096(A)号に提示されている。
【0011】
しかしながら、提案された製造プロセスは、ポッドの安定した品質及び貯蔵寿命を保証するために必須の完全に再現可能な、ポッドの結果を提供するようには思われない。
【0012】
本発明は、好適なデバイス及び関連する製造プロセスを提供することによって、上述の問題に対する解決策を提供することを提案する。
【発明の概要】
【0013】
この点において、本発明は、淹出製品用の堆肥化可能ポッドを製造するための製造ラインを提供し、ポッドは、2つの相補的な部分から作製される。製造ラインは、相補的な部分を成形するための少なくとも1つの成形ラインを備え、成形ラインは、
ガスバリア生分解性ポリマーを有する生分解性紙系材料のシートを取り扱うための取扱ユニットと、
生分解性紙系材料のシートの少なくとも一方の側を湿潤させるための加湿ユニットと、
生分解性紙系材料のシートの少なくとも一方の側を少なくとも部分的に乾燥させるための任意選択的な事前乾燥ユニットと、
生分解性紙系材料のシートを相補的な部分のうちの1つに成形するための形成ユニットと、
相補的な部分の一方を形成する生分解性紙系材料のシートの少なくとも一方の側を乾燥させるための乾燥ユニットと、を備える。
【0014】
本発明によれば、成形ラインは、ポッドを形成する生分解性紙系材料の相対湿度のレベルを検知するための少なくとも1つの湿度センサを備え、少なくとも1つの湿度センサは、取扱ユニット、加湿ユニット、任意選択的な事前乾燥ユニット、形成ユニット、及び乾燥ユニットのうちの少なくとも1つの前又は後に配置されている。
【0015】
特に、本発明の目的は、淹出製品用の堆肥化可能ポッドを製造するための請求項1に記載の製造ラインを提供することであり、ポッドは、生分解性紙系材料の第1のシート及び第2のシートからそれぞれ作製された相補的な第1のハーフシェル及び第2のハーフシェルで作製される。特許請求された製造ラインは、第1のハーフシェルを成形するための第1の成形ラインと、第2のハーフシェルを成形するための第2の成形ラインと、を備え、第1の成形ライン及び第2の成形ラインの各々は、
生分解性紙系材料のシートであって、内側として定義される一方の側がガスバリア生分解性ポリマーでコーティングされ、当該シートの他方の側が外側として定義される、生分解性紙系材料のシートを取り扱うための取扱ユニットと、
生分解性紙系材料のシートの外側を湿潤させるための加湿ユニットと、
生分解性紙系材料のシートの外側を少なくとも部分的に乾燥させるための任意選択的な事前乾燥ユニットと、
生分解性紙系材料のシートを、生分解性紙系材料のシートの内側に対応する内側と生分解性紙系材料のシートの外側に対応する外側とを有するハーフシェルに成形するための形成ユニットと、
ハーフシェルの外側及び/又は内側を乾燥させるための乾燥ユニットと、を備える。
【0016】
本発明によれば、成形ラインは、ポッドの外側においてポッドを形成する生分解性紙系材料の相対湿度のレベルを検知するための少なくとも1つの湿度センサを備え、当該少なくとも1つの湿度センサは、取扱ユニット、加湿ユニット、任意選択的な事前乾燥ユニット、形成ユニット、及び乾燥ユニットのうちの少なくとも1つの前又は後に配置される。
【0017】
ポッド製造の異なる場所及び工程でポッドから紙系材料の相対湿度を検知することによって、湿度センサは、製造ラインに沿ってこのパラメータの最適な制御を可能にする。このことは、紙パッケージング内の湿度のレベルが、最終製品、ここではポッドの貯蔵寿命に影響を及ぼす可能性があり、紙パッケージングによって収容される製品、ここでは淹出製品の品質に影響を及ぼす可能性があるために重要である。
【0018】
ポッドが2つの類似したハーフシェルから作製されるという事実は、成形ラインの複製をもたらす。
【0019】
製造ラインはまた、ハーフシェルと蓋膜とを備えるポッドを形成するように設計されてもよい。
この場合、本発明は、ハーフシェルとハーフシェルの開口部を閉じる蓋膜とから作製される堆肥化可能ポッドを製造するための製造ラインを提供し、ハーフシェル及び蓋膜は、生分解性紙系材料の第1のシート及び第2のシートからそれぞれ作製され、製造ラインは、ハーフシェルを成形するための成形ラインと、蓋膜を形成するための蓋形成ライン、とを備える。成形ライン及び蓋製造ラインは、
生分解性紙系材料のシートであって、内側として定義される一方の側(B)がガスバリア生分解性ポリマーでコーティングされ、当該シートの他方の側(A)が外側として定義される、生分解性紙系材料のシートを取り扱うための取扱ユニットと、
生分解性紙系材料のシートの外側(A)を湿潤させるための加湿ユニットであって、蓋形成ラインについて任意選択的である加湿ユニットと、
生分解性紙系材料のシートの少なくとも外側(A)を少なくとも部分的に乾燥させるための任意選択的な事前乾燥ユニットと、
生分解性紙系材料のシートを、生分解性紙系材料のシートの内側(B)に対応する内側(B)と、生分解性紙系材料のシートの外側(A)に対応する外側(A)と、を有するハーフシェル又は蓋膜に成形するための形成ユニットであって、蓋形成ラインについて任意選択的である、形成ユニットと、
ハーフシェルの外側(A)及び/又は内側(B)を乾燥させるための乾燥ユニットと、を備える。
【0020】
本発明によれば、成形ライン及び/又は蓋形成ラインは、ポッドの外側においてポッドを形成する生分解性紙系材料の相対湿度のレベルを検知するための少なくとも1つの湿度センサを備え、少なくとも1つの湿度センサは、取扱ユニット、加湿ユニット、任意選択的な事前乾燥ユニット、形成ユニット、及び乾燥ユニットのうちの少なくとも1つの前又は後に配置されている。
【0021】
特に、少なくとも1つの湿度センサは、
取扱ユニットの後かつ加湿ユニットの前に、及び/又は
加湿ユニットの後かつ形成ユニットの前に、及び/又は
形成ユニットの後かつ乾燥ユニットの前に、及び/又は
乾燥ユニットの後に配置されている。
【0022】
これにより、製造ラインの異なる場所で生分解性紙系材料中の含水量を測定して、製造プロセス中の紙系材料の相対湿度の制御を確実にすることを可能にする。
【0023】
より詳細には、製造ラインは、少なくとも1つの湿度センサによってインラインで測定された、シートの外側及び/又は生分解性紙系材料のハーフシェルの外側で測定された相対湿度の値を受信する制御ユニットを備える。
【0024】
制御ユニットの利点は、生分解性材料の湿度を所望のレベルに調整することができることである。更に、制御ユニットは、レベルが一定レベルに留まることを保証し、したがって、高い工程能力を保証する。
【0025】
製造ラインの第1の可能な特徴によれば、制御ユニットは、取扱ユニットの後かつ加湿ユニットの前に配置された湿度センサによって、任意選択的に更に、加湿ユニットの後かつ形成ユニットの前に配置された湿度センサによってインラインで測定された相対湿度の値に従って、加湿ユニットの1つ以上のパラメータを調整する。
【0026】
相対湿度の値に関する情報を用いて、加湿ユニットは、生分解性の紙中の含水量を最適レベルに調節することができる。更に、これにより、最良の条件で生分解性の紙を形成することが可能になる。
【0027】
特に、制御ユニットによって調整される加湿ユニットの1つのパラメータは、生分解性紙系材料のシートの外側を加湿するために使用される液体の量であり、液体の量は、液体流量、液体圧力、及び加湿時間のうちの少なくとも1つ以上によって調整される。
【0028】
明らかに、生分解性の紙に適用される水の量は、水流自体、水圧、水温、ノズルの噴霧時間、ノズルの数、幾何学的設定などの様々なパラメータによって調整することができる。生分解性の紙中に適切な量の水を有することは、紙を最適条件で変形させることを可能にする。調整は、必要に応じてこれらのパラメータのうちの1つ以上に基づいて実施されてもよく、このことは、製造ラインの製造プロセス及び調整システムにおいて重要な柔軟性を与える。
【0029】
実際に、所望の量の液体を生分解性の紙に適用することは、変形が最適条件下で行われることを確実にし、よって、製造中に亀裂やしわなどのいかなる損傷も伴わずに紙ポッド形成を確実にする。
【0030】
制御ユニットによって調整される加湿ユニットの追加のパラメータは、液体のタイプ、液体温度、加湿ユニットの設定、又はそれらの組み合わせのリストから選択され、調整における最適な柔軟性を可能にする。
【0031】
例えば、ポッド要素(ハーフシェル、蓋膜)の最適な成形のために、加湿ユニットの後かつ形成ユニットの前に配置された湿度センサによって生分解性紙系材料のシートの外側で測定された相対湿度の値は、15~30%である。
【0032】
提案された設備は、広範囲の湿度レベルを有することを可能にし、それによって、ラインが生分解性の紙材料の異なるバージョンで動作できることを確実にし、それによって、異なる特性を有する紙ポッドを有する可能性を保証する。
【0033】
製造ラインの第2の可能な特徴によれば、制御ユニットは、形成ユニットの後かつ乾燥ユニットの前に配置された湿度センサによって、任意選択的に更に、乾燥ユニットの後に配置された湿度センサによって測定された相対湿度インラインの値に従って、乾燥ユニットの1つ以上のパラメータを調整する。この特徴は、必要に応じて製造ライン内で紙材料の制御された正確な乾燥を確実にする。
【0034】
具体的には、制御ユニットによって調整される乾燥ユニットの1つのパラメータは、空気流の体積、空気流の温度、空気の乾燥度、ハーフシェルの空気流への曝露時間を含むリストから選択される。
【0035】
異なるレベルの湿度を乾燥させることができることは、生分解性の紙を変形プロセスに最適な湿度レベルに加湿することを可能にすることにより、品質が改善された製品をもたらす。
【0036】
乾燥パラメータは、例えば、空気流の体積、空気流の温度、空気の乾燥度、生分解性の紙の空気への曝露時間、幾何学的設定である。
【0037】
実際に、生分解性の紙を所望の乾燥度レベルまで乾燥させるために様々なパラメータを有することは、異なる湿度レベル、及び異なる生分解性の紙タイプで動作することを可能にし、エネルギー消費を最小限に低減することができる。
【0038】
例えば、ポッド要素(ハーフシェル、蓋膜)の最適な形成のために、乾燥ユニットの後に配置された湿度センサ(S4)によって生分解性紙系材料のハーフシェルの外側で測定された相対湿度の値は、6%未満である。
【0039】
実際に、乾燥カプセルを有することは、食品要件に適合するために必須であり、加えて、消費者も乾燥製品を期待している。湿潤カプセルは、コーヒーポッド上での微生物増殖を刺激し、製品の貯蔵寿命を低下させる可能性がある。
【0040】
製造ラインの第2の可能な特徴によれば、制御ユニットは、加湿ユニットの後かつ形成ユニットの前に配置された湿度センサによってインラインで測定された相対湿度の値に従って、形成ユニットの1つ以上のパラメータを調整する。
【0041】
実際に、生分解性の紙の湿度レベルを知ることで、最適な条件下で紙を変形させる目的で、成形ツールのパラメータを最適に調整することができる。成形ツールにおいて調整され得るパラメータのいくつかは、成形ダイ及びプランジャの温度、プランジャの速度、紙に対する固定力(成形ツールの上部及び下部の圧搾力)、形成プロセスのサイクル時間である。
【0042】
上述したように、製造ラインの成形ラインは、事前乾燥ユニットを備えてもよい。可能な選択肢として、制御ユニットは、取扱ユニットの後かつ事前乾燥ユニットの前に配置された湿度センサ(S1)によってインラインで測定された相対湿度の値に従って、事前乾燥ユニットの1つ以上のパラメータを調整し得る。
【0043】
これは、事前乾燥ユニットが形成プロセスにおいてはるかに高い柔軟性を有することを可能にする点で有利である。例えば、紙が湿りすぎている場合には、紙を再乾燥させることができ、形成ユニットにおいて要求された湿度レベルを保証することができる。このことはまた、生分解性の紙が区域にわたって同じ湿度レベルを有することを確実にするのに役立つ。
【0044】
更なる特徴によれば、製造ラインは、
ハーフシェルに所定量の淹出製品を入れるための充填ユニットと、
淹出製品をハーフシェル内で圧縮するためのプレスユニットと、
相補的なハーフシェルを受け入れ、2つのハーフシェルを一緒に封止する封止ユニットと、
切断ユニットと、を備える。
【0045】
本発明は更に、ポッドの相補的な部分を形成する生分解性紙系材料の相対湿度を測定及び調整するためのシステムに関する。
【0046】
したがって、本発明の別の態様によれば、請求項15に記載の生分解性紙系材料のシートの相対湿度を測定及び調整するためのシステムが提案される。本システムは:
ハーフシェルに成形される生分解性紙系材料のシートの外側を湿潤させるためのインライン加湿ユニットと、
生分解性紙系材料のシートから作製されたハーフシェルの外側を乾燥させるためのインライン乾燥ユニットと、
生分解性紙系材料のシートの外側、及び/又は生分解性紙系材料のシートから作製されたハーフシェルの外側の相対湿度を測定するインライン湿度測定システムと、
インライン湿度調整システムと、を備える。
【0047】
より具体的には、インライン湿度調整システムは、インライン湿度測定システムに基づいて、インライン加湿ユニットを調整することによって生分解性紙系材料のシートの外側の湿潤を調整し、及び/又はインライン乾燥ユニットを調整することによって生分解性紙系材料のシートから作製されたハーフシェルの乾燥を調整する。
【0048】
利点として、様々な閉ループ制御サイクルは、最適条件下で生分解性の紙を変形させることを可能にする。閉ループ制御サイクルは、製造ライン及びプロセスを最適条件で連続的に進めることが可能であるように、連続的に適用される。
【0049】
更なる提案として、インライン湿度調整システムは、形成ユニットの温度を調整することによって、生分解性紙系材料のシートの外側の湿潤を調整する。
【0050】
同様に、形成ユニットの温度を調整することは、生分解性の紙の変形を最適条件下で行うことができ、紙ポッドが品質要件に適合することを確実にするという利点を有する。
【0051】
具体的には、インライン湿度測定システムは、生分解性紙系材料のシートの外側及び/又は生分解性紙系材料のシートから作製されたハーフシェルの外側の相対湿度のレベルを検知するための少なくとも1つの湿度センサを備える。
【0052】
プロセスの様々な段階で湿度レベルを測定する利点は、製造ラインにわたる異なるユニット、加湿ユニット、及び形成ユニットが、品質適合紙ポッドを保証するために最適条件で動作することを保証することである。
【0053】
更なる態様によれば、本発明は、ポッド(5)の相補的な部分(4a、4b、6)のうちの1つを形成する生分解性紙系材料のシート(3)の少なくとも一方の側の相対湿度を測定する工程と、成形工程のうちの1つ以上において測定された相対湿度に従って、このプロセスの異なる工程を調整する工程と、を含む製造プロセスに関する。
【0054】
この目的のために、請求項18に記載の、ガスバリア性を有する生分解性紙系材料で作製された淹出製品用の堆肥化可能ポッドを製造するための方法が提案される。
【0055】
製造する方法は、
生分解性紙系材料の第1のシート及び第2のシートを準備する工程と、
第1のシートを少なくとも第1のハーフシェルに成形する工程と、
第2のシートを第2のハーフシェルに成形する工程と、
第1のハーフシェルに所定量の淹出製品を入れる工程と、
所定量の淹出製品を第1のハーフシェル内で圧縮する工程と、
淹出製品を収容するポッドを形成するように、第1のハーフシェルを第2のハーフシェルに接合する工程と、を含む。
紙系の生分解性材料の第1のシート及び第2のシートを、特許請求される製造方法の第1のハーフシェル及び第2のハーフシェルに成形する工程は、
当該第1のシートの少なくとも第1の部分及び第2のシートの第2の部分を湿潤させる工程と、
第1のシートの第1の部分及び第2のシートの第2の部分の相対湿度を測定する工程と、
当該第1のハーフシェル及び第2のハーフシェルを作製するように、当該第1の部分及び第2の部分を形成する工程と、
当該第1のハーフシェル及び第2のハーフシェルを乾燥させる工程と、
第1のハーフシェル及び第2のハーフシェルの相対湿度を測定する工程と、
成形工程の1つ以上の工程において測定された相対湿度に従って、湿潤工程及び/又は成形工程及び/又は乾燥工程を調整する工程と、を含む。
【0056】
提案される製造方法は、製造されるポッドが最適な品質を有する安定した製造プロセスを有することを可能にする。
【0057】
本発明の追加の態様によれば、堆肥化可能ポッドを製造するための提案された方法を使用して堆肥化可能ポッドを製造するために使用される生分解性紙系材料の相対湿度を測定及び調整するためのシステムを使用する提案された製造ラインは、請求項19に記載の生分解性紙系材料から作製された堆肥化可能ポッドの使用を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0058】
以下の例を参照し、本発明を更に説明する。特許請求される本発明は、これらの例によって限定されることを決して意図するものではないことが理解されよう。
【0059】
次に、本発明の実施形態を、添付の図面を参照して例として説明する。
図1a】本発明による堆肥化可能ポッドの概略断面図である。
図1b】本発明の第2の実施形態による堆肥化可能ポッドの概略断面図である。
図2】本発明による淹出製品用の堆肥化可能ポッドのパッケージング製造ラインの成形ラインである。
図3図2の成形ラインを組み込んだ、本発明による淹出製品用の堆肥化可能ポッドのパッケージング製造ラインの概略図である。
図4】事前乾燥ユニットを組み込んだ、本発明の別の実施形態による成形ラインの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0060】
本開示及び添付の特許請求の範囲において使用されるとき、単数形「a」、「an」及び「the」には、文脈上別段の指示がない限り、複数の指示対象も含まれる。したがって、例えば、「1つの流体(a fluid)」又は「その流体(the fluid)」についての言及は、2つ以上の流体を含む。
【0061】
用語「含む/備える(comprise)」、「含む/備える(comprises)」、及び「含んでいる/備えている(comprising)」は、排他的なものではなく、他を包含し得るものとして解釈されるべきである。同様にして、用語「含む(include)」、「含む(including)」及び「又は(or)」は全て、そのような解釈が文脈から明確に妨げられない限りは、他を包含し得るものであると解釈されるべきである。
【0062】
これにもかかわらず、本明細書において開示されるデバイス及び装置は、具体的には開示されていない任意の要素を欠く場合がある。したがって、「含む/備える(comprising)」という用語を用いた実施形態の開示は、特定されている構成要素「を本質的に含む/から本質的に構成される(consisting essentially of)」実施形態、及び特定されている構成要素「からなる(consisting of)」実施形態の開示を含む。同様にして、本明細書で開示される方法には、本明細書において具体的に開示されない任意の工程が存在しない場合がある。したがって、「を含む」という用語を用いた実施形態の開示は、特定されている工程「を本質的に含む」実施形態、及び特定されている工程「からなる」実施形態の開示を含む。
【0063】
「X及び/又はY」の文脈において使用される用語「及び/又は」は、「X」又は「Y」又は「X及びY」と解釈される。同様に、「X又はYのうちの少なくとも1つ」は、「X」又は「Y」又は「X及びY」と解釈される。本明細書で使用するとき、用語「例」及び「例えば、」は、特に、用語の列挙が続く場合には、単に例示的かつ例示するものであり、排他的とも包括的とも見なされない。別途記載のない限り、本明細書で開示される任意の実施形態を、本明細書で開示される任意の別の実施形態と組み合わせることができる。
【0064】
本明細書で使用するとき、「約(about)」及び「およそ(approximately)」は、数値範囲内、例えば、参照されている数の-10%から+10%の範囲、好ましくは参照されている数の-5%から+5%の範囲内、より好ましくは、参照されている数の-1%から+1%の範囲内、最も好ましくは参照されている数の-0.1%から+0.1%の範囲内の数を指すものと理解される。
【0065】
「第1」及び「第2」などの数量形容詞は、単に各構成要素を区別するために使用される。これらの数量形容詞は、その他の構成要素の存在、相対的な配置、又は何らかの時系列での遂行を暗示するものではない。この点に関して、「第2の」構造の存在は、「第1の」構造が必ずしも存在することを意味するものではない。更に、この点に関して、「第2の」要素は、任意の「第1の」要素の前に、後に、又はそれと同時に、取得及び/又は使用することができる。
【0066】
本明細書における先行技術文献へのいかなる参照も、かかる先行技術が周知であること、又は当該技術分野における共通の一般知識の一部を形成することを認めるものと見なされるべきではない。
【0067】
図1aは、本発明により作製された堆肥化可能な紙ポッド5の概略断面図を表す。
【0068】
ポッド5は、互いに封止された2つのハーフシェル4a及び4bから作製されており、所定量の淹出製品5aを封入している。淹出製品は、例えば、コーヒー、茶、若しくは別の原材料、又は飲料調製マシンにおいて飲料を調製するために使用される原材料の混合物であってもよい。ハーフシェルの各々は、縁部20を備え、縁部は、消費者によるポッドの適切な封止及びより良好な取扱を可能にする。ポッド5は、一般に、縁部20を使用して飲料調製マシン内に維持される。
【0069】
各ハーフシェル4a及び4bは、ガスバリア性を有する生分解性紙系材料のシート3a、3bからそれぞれ作製される。
【0070】
したがって、ハーフシェル4(4a又は4bのいずれか)は、ガスバリア性を有する生分解性紙系材料のシート3(3a又は3bのいずれか)から、本明細書で後述する特定の形成プロセスによって作製される。
【0071】
ガスバリア性は、紙材料の少なくとも一方の側に塗布されたコーティングによって得られる。
【0072】
コーティングは、本質的に、バイオポリマー、例えば、PBAT、PBS、又はPLAで作製されている。バイオポリマーとは、生分解性の及び/又は堆肥化可能なポリマーを意図する。バイオポリマーは、現在進行中の規制に従って家庭で及び/又は工業的に堆肥化可能であり得る。
【0073】
より詳細には、「堆肥化可能」という用語は、材料が数ヶ月又は数週間以内に実質的に分解されることを意味する。それは家庭で堆肥化可能であってもよく、又は工業的に堆肥化可能であってもよい。工業的に堆肥化する場合、材料は、ISO14855又はEN13432の方法による測定では、6ヶ月以内の特定条件下において少なくとも約90%堆肥化される。
【0074】
ポリマーは、バイオベースであってもよく、すなわち、非石油系材料(モノマー)から作製されてもよい。
【0075】
紙材料は、成形性を可能にする特定の処理を施したパーチメント紙である。
【0076】
この場合、紙系材料は、例として上述したようなガスバリア性を有するバイオポリマーで一方の側がコーティングされている。紙は、最初は2つの側を有する紙シートの形態である。A側は外側と定義され、B側は内側と定義される。
【0077】
バイオポリマーは、製造プロセスの終わりにポッド5の内部ハウジングを形成する内側である側Bに塗布される。したがって、バイオポリマーは、淹出製品と接触している。
【0078】
これらの内側及び外側の定義A及びBは、説明に従ってハーフシェル4及びポッド5についても使用される。ハーフシェル4a、4b及びポッド5の内側Bは、淹出製品のためのハウジングを形成する側である。ハーフシェル4及びポッド5の外側Aは、ポッドの外側に面する側である。
【0079】
本出願に沿って、生分解性紙系材料は、ガスバリア性を有するバイオポリマーが塗布された紙材料を包含することが意図される。現在使用されている生分解性紙系材料は、AHLSTROM MUNKJO社からのものである。
【0080】
生分解性紙系材料は、ローラ上の生分解性紙系材料のシートとして提供される。
【0081】
理解を容易にするために、紙という用語は、本明細書において生分解性紙系材料を示すために使用される。
【0082】
図1bは、本発明の別の実施形態により作製された堆肥化可能な紙ポッド5の概略図を表す。ここで、ポッド5は、1つのハーフシェル4と、ハーフシェル4上に封止された1つの平坦膜6と、を備える。上述したように、ポッド5の両方の部分は、生分解性紙系材料で作製されている。一方の紙シート3aはハーフシェル4として成形されており、他方の紙シート3bはハーフシェル4の開口部を覆う膜を形成している。膜は一般的に平坦であるか又は波状であり、成形される必要があり得る。場合によっては、膜6は成形されなくてもよく、紙シートは、必要に応じて調製プロセス、例えば加湿及び/又は事前切断の後に直接(事前形成なしで)使用される。
【0083】
図2は、更に詳細に説明される堆肥化可能ポッド5の製造ライン1の一部である、生分解性紙系材料で作製されたハーフシェル4(4a又は4bのいずれかであり、その成形ラインは類似している)のための成形ライン2を表す。製造ライン1及び成形ライン2はいずれも、製造における食品規制に準拠していると考えられる。
【0084】
成形ライン2は、その入口に、紙を保管し、展開するための取扱ユニット7を備える。取扱ユニット7において、紙は巻き戻され、ラインに沿った更なる処理のために提供される。紙は、紙ローラの一部のままでもよく、又は部分に切断されてもよい。両方の場合において、紙シートという用語が使用される。
【0085】
取扱ユニット7に挿入される前に、紙ロールは、湿度が制御された領域に保管され得る。
【0086】
巻き戻されると、紙は、加湿ユニット8に挿入されて進む。
【0087】
加湿ユニット8は、用紙の少なくとも一方の側を湿潤させることを目的としている。実用上、加湿される側は外側Aであり、バイオポリマーを含まない側である。
【0088】
「湿潤させる」及び「加湿する」という語は、ここでは同じ意味を与えられ、両方とも区別なく使用される。
【0089】
加湿ユニット8は、用紙に液体を噴霧することによって紙を加湿する。加湿ユニットの噴霧構成は、例えば噴霧ノズルを使用する。
【0090】
本実施形態は、加湿ユニット8内の噴霧要素を使用して紙を加湿することを提案しているが、他のタイプの加湿デバイスが使用されてもよい。例えば、ブラシ又はスポンジを使用するアプリケータローラである。
【0091】
液体は、ヒトの消費に関して食品に適合しており、完全に安全である。
【0092】
この液体は、水系の液体(成形性を改善し得る1つ以上の追加の元素を有する水)又は水である。
【0093】
使用される水は、特定のUV処理を受けたコミューンからの水であってもよく、又は逆浸透プロセスから生じる脱ミネラル化された水であってもよい。要点は、食品要件に完全に適合する水を有することである。
【0094】
紙に適用される水の量は、紙の相対湿度のレベルに影響を与える様々なパラメータに従ってインラインで調整される。
【0095】
水の量は、以下のパラメータの1つ以上によって調整することができる。
水流、
水圧、
20~80℃で変化し得る水温、
ノズルの噴霧時間、
使用中のノズルの数、
ノズルの幾何学的設定。
【0096】
一例として、噴霧ノズル構成は、紙1平方メートル当たり10~70グラムの量の水を噴霧するための4つのノズルを備え得る。
【0097】
ノズルは、ステンレス鋼及び食品用封止材料(例えば、食品用PTFE)で作製され得る。
【0098】
加湿ユニット8を出るとき、紙の相対湿度は、適切に成形され、形成されたハーフシェル及びその縁部上の亀裂、しわ、又は任意の他の外観欠陥を回避するために、15~30%であるべきである。
【0099】
紙シート3がその外側Aで湿潤させられると、紙は、紙シートを所望の形状に成形するための形成ユニット9に入る。この場合、所望の形状は、ハーフシェル4であってもよい。
【0100】
形成ユニット9は、プランジャと空洞(図示せず)とを備え、その間に紙シート3が配置される。
【0101】
形成プロセスは、いくつかの工程に分割することができる。
【0102】
形成ユニットは、
ハーフシェルの成形中及び成形後に紙シートにかかる応力を解放するように、特定の場所で紙シートIを切断するための切断領域と、
紙シート(の一部)をハーフシェルに成形するスタンピング領域と、を備え得る。
【0103】
例えば、特定の成形を受ける前に、紙シート3は、ハーフシェル4が形成された後に加えられる可能性のある応力を低下させるために、(紙シート上の)異なる位置で事前に切断されてもよい。紙の事前切断は、使用される紙の特性に従って異なる形状及び/又は長さを有し得る。事前切断ユニットは図示されていない。
【0104】
実際に、紙シート3は、その寸法に応じて、特定の数のハーフシェル4を形成することを可能にする。
【0105】
紙シート3の任意選択的な事前切断の後、紙シート3は、その後に向かうプランジャと空洞との間に配置される。
【0106】
形成プロセスは、可能な場合又は必要な場合に組み合わせることができる以下の各種パラメータによって調整される。
空洞及びプランジャの形状、
空洞及びプランジャの材料(ダイ及び/又はプランジャの表面粗さ、材料、摩擦、コーティングなど)、
移動の速度、
形成中に現れるしわを潰すことを可能にする、紙に加えられる締付力、
空洞側の真空、
紙の湿度レベル(相対湿度)、
紙の組成及び特性など。
【0107】
形成ユニット9の最後に、紙シート3は一連のハーフシェル4に成形される。
【0108】
次いで、ハーフシェル4を乾燥させて、安定したプロセス及び再現性のある製品の供給を確実にする。
【0109】
乾燥ユニット10が、成形ライン2を完成させている。
【0110】
乾燥ユニット10は、例えば、紙の上に空気を吹き付けることによって、紙を所望のレベルまで乾燥させる。
【0111】
(ハーフシェルの形態の)紙の乾燥が空気を吹き付けることによって行われる場合、紙の乾燥は、以下のパラメータのうちの1つ以上によって調整することができる。
空気流の体積、
空気流の温度、
空気の乾燥度、
紙の空気への曝露時間、
幾何学的設定、
など。
【0112】
上述のパラメータに基づいて紙の乾燥を調整するとき、空気の相対湿度が考慮されるべきであり、パラメータは、空気の相対湿度が上昇する場合に適合されるべきである。
【0113】
一例として、提案された乾燥ユニットは、毎時2500~3000立法メートルの総空気流量を利用し、吹き付けられる空気は、およそ20℃~40℃の範囲の温度を有する。
【0114】
開示される技術的解決策から逸脱することなく、代替的な乾燥システムが使用されてもよい。例えば、密閉接触によって紙を乾燥させる加熱手段を用いた乾燥ユニットが使用され得る。
【0115】
乾燥プロセスの終わりに、ハーフシェルが乾燥ユニットを出るとき、ハーフシェルを形成する紙の相対湿度は、5%より高くあってはならない。
【0116】
適合された衛生設計が、食品要件が完全に考慮されることを保証する。例えば、成形された紙(ハーフシェル)又は膜上に吹き付けられた空気は、いかなる汚染物質も含んではならない。微生物の発生の危険性を減少させるために、空気の相対湿度は30~70%の範囲であるべきである。
【0117】
成形ライン2はまた、一連のセンサS1、S2、S3、及びS4を備える。これらのセンサは、紙材料がシート3である場合、又は紙材料がハーフシェル4若しくは膜6として成形されている場合に、紙材料の相対湿度の検出を可能にする湿度センサである。
【0118】
センサS1、S2、S3、及びS4は、紙の外側(A側)の相対湿度をインラインで測定する。測定値は、プロセス全体を制御するのに役立ち、具体的には、加湿ユニット8、形成ユニット9、及び乾燥ユニット10を調整するのに役立つ。
【0119】
図2に見られるように、センサS1は、取扱ユニットの後かつ加湿ユニットの前に配置され、センサS2は、加湿ユニットの後かつ形成ユニットの前に配置され、センサS3は、形成ユニットの後かつ乾燥ユニットの前に配置され、センサS4は、乾燥ユニットの後に配置される。
【0120】
したがって、S1は、取扱ユニット7によって取り扱われた後に入ってくる紙の相対湿度(RH)を記録する。
【0121】
S2は、加湿ユニットの後の紙のRHを記録し、プロセスのこの段階におけるRHは、ハーフシェルの良好かつ正確な形成を確実にするために15~30%であるべきである。
【0122】
S3は、形成ユニット後の紙のRHを記録する。
【0123】
S4は、乾燥ユニットの後の紙のRHを記録し、プロセスのこの段階におけるRHは、ポッド5(いったん形成され、淹出製品を収容する)の安定した保管及び許容可能な貯蔵寿命を確実にするために、6%未満、一般に2~6%であるべきである。
【0124】
使用され得るセンサの1つのタイプは、マイクロ波システムを使用するものである。
【0125】
センサ測定原理は、マイクロ波ラジオグラフィ法(microwave radiographic method)を使用する。水分子を回転させる電磁場が印加される(水分子はマイクロ波によって活性化される)。誘電損失が測定され、エネルギー損失は紙中の含水量の指標である。
【0126】
当業者に知られている他のタイプのセンサが使用されてもよい。
【0127】
提案されたラインでは、全てのセンサS1、S2、S3、及びS4は、成形ユニットの異なるユニット位置で検知された相対湿度を分析し、加湿ユニット、形成ユニット、及び乾燥ユニットのうちの1つ以上の異なるパラメータを連続的に調整する制御ユニット11に接続される。調整は、調整モジュールを使用して行われ得る。
モジュールR1は、加湿ユニットのパラメータを調整する。調整に使用される主なパラメータは、適用される水の量、温度、時間、及び水圧である。
モジュールR2は、形成ユニットのパラメータを調整する。調整に使用される主なパラメータは、空洞及びプランジャのうちの1つ以上の温度、移動の速度、及び締付力である。
モジュールR3は、乾燥ユニットのパラメータを調整する。調整に使用される主なパラメータは、吹き付けられる空気の量、空気の温度、入ってくる空気の乾燥度(相対湿度)、及び空気が紙に吹き付けられる時間である。
【0128】
連続閉ループ制御システムを用いた紙(シートの形態、又はハーフシェル若しくは膜として成形された)の相対湿度のこのインライン湿度測定及び調整は、製造されるポッドの規則的な品質を保証するのに特に効率的である。
【0129】
一実施形態では、加湿ユニットによって紙に適用される水の量は、S1及びS2によって測定される相対湿度値に従ってインラインで調整され、乾燥ユニットによって紙に吹き付けられる空気の量は、S3及びS4によって測定される相対湿度値に従ってインラインで調整される。
【0130】
湿度調整ループは、加湿ユニット(及び関連プロセス)及び乾燥ユニット(及び関連プロセス)に連続的に適用される2つの基本的な調整ループを使用する。
【0131】
加湿プロセスは、以下のように調整され得る。
【0132】
センサS1及びS2はインラインで、加湿ユニット8の前後でそれぞれ紙の湿度を測定する。
S2によって測定された値が設定点(15~30%RH)より低い場合、
a.水流を増加させ、
b.「ノズル開放」の時間を増加させる。
S2によって測定された値が設定点(15~30%RH)より高い場合、
a.水流を減少させ、
b.「ノズル開放」時間を減少させる。
【0133】
上記パラメータの減少又は増加の値は、S1によって測定されたRHの値を考慮に入れ、それらを連続調整ループに適合させる。
【0134】
乾燥プロセスは、以下のように調整される。
【0135】
センサS3及びS4はインラインで、乾燥ユニット10の前後でそれぞれ紙の相対湿度を測定する。
S4によって測定された値が設定点(2~6%RH)より低い場合、
a.空気流を減少させ、
b.空気温度を低下させる
S4によって測定された値が設定点(2~6%RH)より高い場合、
a.空気流を増加させ、
b.空気温度を上昇させる。
【0136】
上記パラメータの減少又は増加の値は、S3によって測定されたRHの値を考慮に入れ、それらを連続調整ループに適合させる。
【0137】
形成ユニット9の前及び乾燥ユニット10の後でRHの設定点への到達を加速するために、上述のパラメータに加えて追加のパラメータも調整され得る。
【0138】
例えば、紙を加湿するために使用される水の温度、及び形成ユニットにおける形成ツール(空洞及びプランジャ)の温度が調整され得る。
形成ツール:形成ツールの温度は、20℃~120℃に調整され得る。
加湿ユニットで紙に噴霧される水:温度は20~80℃に調整され得る。
【0139】
加湿ユニットにおける水の温度と形成ツールの温度との差は、紙上の熱反応を回避するために制御されるべきである。最大差は、およそ40℃であるべきであり、例えば、形成ツールは100℃であり、水(加湿ユニット)は60℃である。
【0140】
図3は、図2の成形ラインを組み込んだ、本発明による提案された堆肥化可能ポッド5のためのパッケージング製造ライン1の概略図を表す。
【0141】
パッケージング製造ライン1は、図2に記載された成形ラインと同様の成形ライン2aを備え、図示されるように、生分解性紙系材料の下側ハーフシェルを形成する。製造ライン1はまた、図2に記載された成形ラインと同様の第2の成形ライン2bを備え、図示されるように、生分解性紙系材料の上側ハーフシェルを形成する。
【0142】
したがって、成形ライン2aは、紙シート3aから、ポッド下部として配置されたハーフシェル4aを成形する。この成形ラインは、図2に関連して説明した取扱ユニット7、加湿ユニット8、乾燥ユニット9、及び制御ユニット11に加えて、測定及び調整システムとともに、充填ユニット12、プレスユニット13を備える。
【0143】
充填ユニット12は、いったんハーフシェルが充填ユニット内の正しい位置にくると、下側ハーフシェル4a内に淹出製品5aを入れる。充填ユニットは、所定量の淹出製品を送出するためのエンドレススクリューを使用し得る。充填ユニット12は、淹出製品がハーフシェル4の縁部20上に広がらないように、淹出製品を正確に送出すべきである。当業者は、同じ結果を達成するために他のタイプの既知の充填手段を使用してもよい。
【0144】
プレスステーション13は、下側ハーフシェル4a内の淹出製品5aを圧縮するためのものである。圧縮力及び持続時間は、圧縮の所望の結果に適合される。理想的には、淹出製品は、淹出製品の粒子が下側ハーフシェル4a内又は縁部20上に分散することを回避するように圧縮されるべきである。圧縮された淹出製品は、ポッド5の完全性に完全に関与している。一例として、淹出製品は、ポッド5が折り曲げられ得ないように十分に圧縮されるべきである。プレスステーション13の適切な設計は当業者に既知である。
【0145】
成形ライン2bは、図2に関連して説明した成形ライン2と同様に、紙シート3bから、ポッド上部として配置されたハーフシェル4bを成形している。成形ライン2bは、取扱ユニット7、加湿ユニット8、乾燥ユニット10、及び制御ユニット11bに加えて、ポッド上部を形成するハーフシェル4bを、プレスステーション13の後に位置する場所で成形ライン2aに搬送するための搬送ライン16を備える。
【0146】
(ポッドの上部を形成する)ハーフシェル4bが(ポッドの底部を形成する)ハーフシェル4aの上に配置される共通点で両成形ライン2a及び2bが合流した後、製造ライン1は封止ステーション14を備える。
【0147】
封止ユニット14は、2つのハーフシェル4a及び4bを一緒に封止し、それによって淹出製品のための閉鎖された空洞を形成する。
【0148】
熱封止技術又は超音波封止技術を使用して、バイオポリマーにより、両方のハーフシェルの縁部の位置で封止がされる。
【0149】
封止ユニットの前には、ポッドの底部を形成するハーフシェル4aの相対湿度を測定するためのセンサS5が設けられている。センサS5は、制御ユニット11に接続され、RH測定値に応じて調整モジュールR1、R2、又はR3を介して紙の相対湿度の更なる調整を可能にする。
【0150】
最終切断ユニット15は、製造ラインの最後に存在して、縁部20の周りでポッドを同心円状に切断することによってポッド5を個別化する。
【0151】
製造ライン1は、ポッド5を回収して包装するためのライン終了ユニット(図示せず)を更に備え得る。
【0152】
提案された製造ラインでは、センサS1、S2、S3、S4、及びS5は、紙(定義された外側)の相対湿度をインラインで測定する。これらの値は、プロセス全体を制御し、加湿ユニット8、形成ユニット9、及び乾燥ユニット10を調整するのに役立つ。
【0153】
製造ライン1の全てのユニットにおいて、適切な衛生設計が適用され、任意の食品要件(食品安全性)に適合するのに役立つ。
【0154】
製造ライン1の別の実施形態では、製造ラインは、ポッドの下部を形成し、淹出製品が入れられるハーフシェルを成形するための成形ライン2と、ハーフシェルのための蓋膜を形成するための蓋形成ラインと、を備える。蓋形成ラインは、成形ライン2と同じ取扱ユニット及び乾燥ユニットを備える。蓋形成ラインは、膜を形成するために紙材料の延伸が必要である場合、加湿ラインを更に備えてもよい。蓋膜は、図1a及び図1bに関連して上述した生分解性紙系材料の平坦な部分であるため、形成ユニットは任意選択的である。
【0155】
製造ラインの他のユニットも同様である。このように形成されたポッド5は、図1bに示されたポッドである。
【0156】
図4は、加湿ユニット8の後に配置された事前乾燥ユニット17を組み込んだ、図2に関連して説明した成形ライン2の概略図を表す。事前乾燥ユニット17は、前述した乾燥ユニット10と同じ機能を有する。いくつかの特定の場合において、事前乾燥ユニット17は、形成ユニット9における紙の成形の前に、紙の相対湿度をより良く制御するために必要とされ得る。必要に応じて、紙の両側に事前乾燥を行ってもよい。
【0157】
図示されていないオプションとして、乾燥ユニット10は形成ユニット8内で組み合わされてもよく、その場合、単一のエンティティを形成する。湿度センサは、必要に応じて再編成され得る。
【0158】
本発明を例で説明してきたが、特許請求の範囲で定義された本発明の範囲から逸脱することなく、変更及び改変を加えることができることが理解されるべきである。更に、既知の均等物が特定の特徴に対して存在する場合、かかる均等物は、本明細書で具体的に言及されているかのように組み込まれる。
図1A
図1B
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-08-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
淹出製品(5a)用の堆肥化可能ポッド(5)を製造するための製造ライン(1)であって、前記ポッド(5)は、生分解性紙系材料の第1のシート及び第2のシート(3a、3b)からそれぞれ作製された相補的な第1のハーフシェル及び第2のハーフシェル(4a、4b)から作製され、前記製造ラインは、前記第1のハーフシェル(4a)を成形するための第1の成形ライン(2、2a)と、前記第2のハーフシェル(4b)を成形するための第2の成形ライン(2b)と、を備え、前記第1の成形ライン及び前記第2の成形ライン(2、2a、2b)の各々は、
生分解性紙系材料の前記シート(3)であって、内側として定義される一方の側(B)がガスバリア生分解性ポリマーでコーティングされ、前記シートの他方の側(A)が外側として定義される、生分解性紙系材料の前記シートを取り扱うための取扱ユニット(7)と、
生分解性紙系材料の前記シート(3)の前記外側(A)を湿潤させるための加湿ユニット(8)と、
生分解性紙系材料の前記シート(3)の少なくとも前記外側(A)を少なくとも部分的に乾燥させるための任意選択的な事前乾燥ユニット(17)と、
生分解性紙系材料の前記シート(3)を、生分解性紙系材料の前記シート(3)の前記内側(B)に対応する内側(B)と、生分解性紙系材料の前記シート(3)の前記外側(A)に対応する外側(A)と、を有するハーフシェル(4)に成形するための形成ユニット(8)と、
前記ハーフシェル(4)の前記外側(A)及び/又は前記内側(B)を乾燥させるための乾燥ユニット(10)と、を備える製造ラインにおいて、
前記成形ライン(2)は、前記ポッドの前記外側(A)において前記ポッド(5)を形成する前記生分解性紙系材料の相対湿度のレベルを検知するための少なくとも1つの湿度センサ(S1、S2、S3、S4)を備え、前記少なくとも1つの湿度センサ(S1、S2、S3、S4)は、前記取扱ユニット(7)、前記加湿ユニット(8)、任意選択的な前記事前乾燥ユニット(17)、前記形成ユニット(9)、及び前記乾燥ユニット(10)のうちの少なくとも1つの前又は後に配置されていることを特徴とする、製造ライン。
【請求項2】
淹出製品(5a)用の堆肥化可能ポッド(5)を製造するための製造ライン(1)であって、前記ポッド(5)は、ハーフシェル(4)と、前記ハーフシェル(4)の開口部を閉鎖する蓋膜(6)と、から作製され、前記ハーフシェル(4)及び蓋膜(6)は、生分解性紙系材料の第1のシート及び第2のシート(3a、3b)からそれぞれ作製され、前記製造ラインは、ハーフシェル(4)を成形するための成形ライン(2)と、前記蓋膜(6)を形成するための蓋形成ラインと、を備え、前記成形ライン(2)及び前記蓋製造ラインは、
生分解性紙系材料の前記シート(3)であって、内側として定義される一方の側(B)がガスバリア生分解性ポリマーでコーティングされ、前記シートの他方の側(A)が外側として定義される、生分解性紙系材料の前記シートを取り扱うための取扱ユニット(7)と、
生分解性紙系材料の前記シート(3)の前記外側(A)を湿潤させるための加湿ユニット(8)であって、前記蓋形成ラインについては任意選択的である、加湿ユニット(8)と、
生分解性紙系材料の前記シート(3)の少なくとも前記外側(A)を少なくとも部分的に乾燥させるための任意選択的な事前乾燥ユニット(17)と、
生分解性紙系材料の前記シート(3)を、生分解性紙系材料の前記シート(3)の前記内側(B)に対応する内側(B)と、生分解性紙系材料の前記シート(3)の前記外側(A)に対応する外側(A)と、を有するハーフシェル(4)又は蓋膜(6)に成形するための形成ユニット(9)であって、前記蓋形成ラインについては任意選択的である形成ユニット(9)と、
前記ハーフシェル(4)の前記外側(A)及び/又は前記内側(B)を乾燥させるための乾燥ユニット(10)と、を備える製造ラインにおいて、
前記成形ライン(2)及び/又は前記蓋形成ラインは、前記ポッド(5)を形成する前記生分解性紙系材料の相対湿度のレベルを前記ポッドの前記外側(A)において検知するための少なくとも1つの湿度センサ(S1、S2、S3、S4)を備え、前記少なくとも1つの湿度センサ(S1、S2、S3、S4)は、前記取扱ユニット(7)、前記加湿ユニット(8)、任意選択的な前記事前乾燥ユニット(17)、前記形成ユニット(9)、及び前記乾燥ユニット(10)のうちの少なくとも1つの前又は後に配置されていることを特徴とする、製造ライン。
【請求項3】
少なくとも1つの湿度センサ(S1、S2、S3、S4)は、
前記取扱ユニット(7)の後かつ前記加湿ユニット(8)の前に(S1)、及び/又は
前記加湿ユニット(8)の後かつ前記形成ユニット(9)の前に(S2)、及び/又は
前記形成ユニット(9)の後かつ前記乾燥ユニット(10)の前に(S3)、及び/又は
前記乾燥ユニット(10)の後に(S4)に配置されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の製造ライン。
【請求項4】
前記少なくとも1つの湿度センサ(S1、S2、S3、S4)によってインラインで測定された、生分解性紙系材料の前記シート(3)の前記外側(A)及び/又は前記ハーフシェル若しくは前記蓋膜(6)の前記外側(A)で測定された相対湿度の値を受信する制御ユニット(11)を備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載の製造ライン。
【請求項5】
前記制御ユニットは、前記取扱ユニット(7)の後かつ前記加湿ユニット(8)の前に配置された前記湿度センサ(S1)によって、任意選択的に更に、前記加湿ユニット(8)の後かつ前記形成ユニット(9)の前に配置された前記湿度センサ(S2)によって、インラインで測定された相対湿度の前記値に従って、前記加湿ユニットの1つ以上のパラメータを調整することを特徴とする、請求項4に記載の製造ライン。
【請求項6】
前記制御ユニット(11)によって調整される前記加湿ユニット(8)の1つのパラメータは、生分解性紙系材料の前記シートの前記外側(A)を加湿するために使用される液体の量であり、前記液体の量は、液体流量、液体圧力、及び加湿時間のうちの少なくとも1つ以上によって調整されることを特徴とする、請求項5に記載の製造ライン。
【請求項7】
前記制御ユニット(11)によって調整される前記加湿ユニット(8)の1つのパラメータは、液体のタイプ、液体温度、前記加湿ユニットの設定、又はそれらの組合せのリストから選択されることを特徴とする、請求項5に記載の製造ライン。
【請求項8】
前記加湿ユニット(8)の後かつ前記形成ユニット(9)の前に配置された前記湿度センサ(S2)によって生分解性紙系材料の前記シートの前記外側(A)で測定された前記相対湿度の前記値は、15%~30%であることを特徴とする、請求項5に記載の製造ライン。
【請求項9】
前記制御ユニット(11)は、前記形成ユニット(9)の後かつ前記乾燥ユニット(10)の前に配置された前記湿度センサ(S3)によって、任意選択的に更に、前記乾燥ユニット(10)の後に配置された前記湿度センサ(S4)によって、インラインで測定された相対湿度の値に従って、前記乾燥ユニット(10)の1つ以上のパラメータを調整することを特徴とする、請求項4に記載の製造ライン。
【請求項10】
前記制御ユニット(11)によって調整される前記乾燥ユニット(10)の1つのパラメータは、空気流の体積、前記空気流の温度、空気の乾燥度、前記ハーフシェルの前記空気流への曝露時間を含むリストから選択されることを特徴とする、請求項9に記載の製造ライン。
【請求項11】
前記乾燥ユニットの後に配置された前記湿度センサ(S4)によって生分解性紙系材料の前記ハーフシェル(4)又は前記蓋膜(6)の前記外側(A)で測定された前記相対湿度の前記値が6%未満であることを特徴とする、請求項8に記載の製造ライン。
【請求項12】
前記制御ユニット(11)は、前記加湿ユニット(8)の後かつ前記形成ユニット(9)の前に配置された前記湿度センサ(S2)によってインラインで測定された相対湿度の前記値に従って、前記形成ユニット(9)の1つ以上のパラメータを調整することを特徴とする、請求項4に記載の製造ライン。
【請求項13】
前記制御ユニット(11)は、前記取扱ユニットの後かつ前記事前乾燥ユニットの前に配置された前記湿度センサ(S1)によってインラインで測定された相対湿度の前記値に従って、前記事前乾燥ユニット(17)の1つ以上のパラメータを調整することを特徴とする、請求項4に記載の製造ライン。
【請求項14】
前記製造ライン(1)は、
前記ハーフシェル(4、4a)に所定量の淹出製品(5a)を入れるための充填ユニット(12)と、
前記淹出製品(5a)を前記ハーフシェル(4、4a)内で圧縮するためのプレスユニット(13)と、
相補的な前記ハーフシェル(4b)又は前記蓋膜(6)を受け入れ、前記第1のハーフシェル(4a)を前記第2のハーフシェル(4b)又は前記蓋膜(6)に一緒に封止する封止ユニット(14)と、
切断ユニット(15)と、を更に備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載の製造ライン。
【請求項15】
堆肥化可能ポッド(5)を製造するために使用される生分解性紙系材料の相対湿度を測定及び調整するためのシステムであって、
ハーフシェル(4)に成形される生分解性紙系材料の前記シート(3)の外側(A)を湿潤させるためのインライン加湿ユニット(8)と、
生分解性紙系材料の前記シート(3)から作製された前記ハーフシェル(4)の前記外側(A)を乾燥させるためのインライン乾燥ユニット(10)と、
生分解性紙系材料の前記シート(3)の前記外側(A)及び/又は生分解性紙系材料の前記シート(3)から作製された前記ハーフシェル(4)の前記外側(A)の相対湿度を測定するインライン湿度測定システムと、
インライン湿度調整システムと、を備えるシステムにおいて、
前記インライン湿度調整システムは、前記インライン湿度測定システムに基づいて、前記インライン加湿ユニット(8)を調整することによって生分解性紙系材料の前記シート(3)の前記外側(A)の前記湿潤、及び/又は前記インライン乾燥ユニット(10)を調整することによって生分解性紙系材料の前記シート(3)から作製された前記ハーフシェル(4)の前記乾燥を調整することを特徴とする、システム。
【請求項16】
前記インライン湿度調整システムは、前記形成ユニット(9)の温度を調整することによって生分解性紙系材料の前記シート(3)の前記外側(A)の前記湿潤を調整することを特徴とする、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記インライン湿度測定システムは、生分解性紙系材料の前記シート(3)の前記外側(A)及び/又は生分解性紙系材料の前記シート(3)から作製された前記ハーフシェル(4)の前記外側(A)の相対湿度のレベルを検知するための少なくとも1つの湿度センサ(S1、S2、S3、S4)を備えることを特徴とする、請求項15又は16に記載のシステム。
【請求項18】
ガスバリア性を有する生分解性紙系材料で作製された淹出製品(5a)用の堆肥化可能ポッド(5)を製造するための方法であって、
生分解性紙系材料の第1のシート(3a)及び第2のシート(3b)を準備する工程と、
前記第1のシートを少なくとも第1のハーフシェル(4a)に成形する工程と、
前記第2のシートを第2のハーフシェル(4b)又は蓋膜(6)に成形する工程と、
前記第1のハーフシェル(4a)に所定量の淹出製品(5a)を入れる工程と、
前記所定量の淹出製品(5a)を前記第1のハーフシェル(4a)内で圧縮する工程と、
前記淹出製品(5a)を収容するポッド(5)を形成するように、前記第1のハーフシェル(4a)を前記第2のハーフシェル(4b)又は前記蓋膜(6)に接合する工程と、を含む方法において、
紙系の生分解性材料の前記第1のシート及び前記第2のシートを、前記第1のハーフシェル(4a)、及び前記第2のハーフシェル(4b)又は前記蓋膜(6)に前記成形する工程は、
前記第1のシート(3a)の少なくとも第1の部分及び前記第2のシート(3b)の第2の部分を湿潤させる工程と、
前記第1のシート(3a)の前記第1の部分及び前記第2のシート(3b)の前記第2の部分の相対湿度を測定する工程と、
前記第1のハーフシェル(4a)、及び前記第2のハーフシェル(4b)又は前記蓋膜(6)を作製するように、前記第1の部分及び前記第2の部分を形成する工程と、
前記第1のハーフシェル(4a)、及び前記第2のハーフシェル(4b)又は前記蓋膜(6)を乾燥させる工程と、
前記第1のハーフシェル(4a)、及び前記第2のハーフシェル(4b)又は前記蓋膜(6)の相対湿度を測定する工程と、
前記成形する工程のうちの1つ以上において測定された前記相対湿度に従って、前記湿潤させる工程及び/又は前記形成する工程及び/又は前記乾燥させる工程を調整する工程と、を含むことを特徴とする、方法。
【請求項19】
請求項1に記載の製造ラインで作製された生分解性紙系材料から作製された、並びに/又は請求項15に記載の堆肥化可能ポッド(5)を製造するために使用される生分解性紙系材料の相対湿度を測定及び調整するためのシステムを使用する、並びに/又は請求項18に記載の淹出製品(5a)用の堆肥化可能ポッド(5)を製造するための方法を使用して作製された、堆肥化可能ポッド(5)の使用。
【国際調査報告】