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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-03
(54)【発明の名称】表示装置及びそれを含む電子装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20240827BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20240827BHJP
   G09F 9/302 20060101ALI20240827BHJP
   H10K 77/10 20230101ALI20240827BHJP
   H10K 59/128 20230101ALI20240827BHJP
   H10K 59/131 20230101ALI20240827BHJP
   H10K 59/176 20230101ALI20240827BHJP
   H10K 59/179 20230101ALI20240827BHJP
   H10K 59/82 20230101ALI20240827BHJP
   H10K 59/60 20230101ALI20240827BHJP
   H10K 59/95 20230101ALI20240827BHJP
   H10K 71/60 20230101ALI20240827BHJP
   G06F 3/046 20060101ALI20240827BHJP
【FI】
G09F9/00 350Z
G09F9/30 308Z
G09F9/30 365
G09F9/302 Z
G09F9/00 366Z
G09F9/00 346D
H10K77/10
H10K59/128
H10K59/131
H10K59/176
H10K59/179
H10K59/82
H10K59/60
H10K59/95
H10K71/60
G06F3/046 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505626
(86)(22)【出願日】2022-07-06
(85)【翻訳文提出日】2024-01-30
(86)【国際出願番号】 KR2022009734
(87)【国際公開番号】W WO2023013899
(87)【国際公開日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】10-2021-0101568
(32)【優先日】2021-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】キム,ソング
(72)【発明者】
【氏名】パク,ジュ-ヨン
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107AA06
3K107BB01
3K107CC21
3K107DD17
3K107DD44Z
3K107DD47Z
3K107EE07
3K107EE57
3K107EE61
3K107EE68
3K107FF15
5C094AA31
5C094BA03
5C094BA23
5C094BA27
5C094CA20
5C094DA06
5C094DA09
5C094DA12
5C094FA02
5C094FB15
5G435AA14
5G435BB04
5G435BB05
5G435CC09
5G435EE13
5G435EE16
5G435EE37
5G435EE40
5G435EE49
5G435HH20
(57)【要約】
表示装置は、表示パネルと、下部モジュールと、フレキシブル回路フィルムと、導電性接着テープと、を含む。表示パネルは、第1非折りたたみ領域と、第2非折りたたみ領域と、折りたたみ領域とを含む。下部モジュールは表示パネルの下側に配置される。フレキシブル回路フィルムは、表示パネルに結合され、一部分が下部モジュールの背面に配置される。導電性接着テープは、下部モジュールとフレキシブル回路フィルムとの間に配置される。導電性接着テープは、導電性不織布層と、第1及び第2導電性接着層とを含む。第1導電性接着層は導電性不織布層とフレキシブル回路フィルムとの間に配置され、第2導電性接着層は導電性不織布層と下部モジュールとの間に配置される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1非折りたたみ領域と、第2非折りたたみ領域と、前記第1非折りたたみ領域と前記第2非折りたたみ領域との間に配置される折りたたみ領域とを含む表示パネルと、
前記表示パネルの下側に配置される下部モジュールと、
前記表示パネルに結合され、一部分が前記下部モジュールの背面に配置されるフレキシブル回路フィルムと、
前記下部モジュールと前記フレキシブル回路フィルムとの間に配置される導電性接着テープと、を含み、
前記導電性接着テープは、
導電性不織布層と、
前記導電性不織布層と前記フレキシブル回路フィルムとの間に配置される第1導電性接着層と、
前記導電性不織布層と前記下部モジュールとの間に配置される第2導電性接着層と、を含む表示装置。
【請求項2】
前記導電性不織布層は、
金属物質を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
複数の空隙が、前記導電性不織布層に区画形成される、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記導電性不織布層は、
前記第1及び第2導電性接着層のそれぞれの厚さよりも大きい厚さを有する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記導電性不織布層は、
前記第1及び第2導電性接着層のそれぞれの厚さの和よりも大きい厚さを有する、請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記導電性接着テープは、
前記下部モジュール及び前記フレキシブル回路フィルムにそれぞれ接着される両面接着部分と、
前記下部モジュール及び前記フレキシブル回路フィルムのいずれか一つに接着される片面接着部分と、を含む請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第2導電性接着層は前記片面接着部分に配置されず、前記片面接着部分と前記下部モジュールとの間にギャップが形成される、請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記下部モジュールは、
前記第1非折りたたみ領域に重畳する第1サブプレートと、
前記第2非折りたたみ領域に重畳し、第1サブプレートから離隔される第2サブプレートと、を含むが、
前記第1及び第2サブプレートのそれぞれは金属物質を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項9】
前記第1及び第2サブプレートの離隔空間は前記折りたたみ領域と重畳し、
前記導電性接着テープは、前記第2サブプレートと前記フレキシブル回路フィルムとの間に配置される、請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記下部モジュールは、
前記第1非折りたたみ領域及び前記第2非折りたたみ領域に重畳し、絶縁性を有する支持層を更に含むが、
前記支持層は、前記表示パネルと、前記第1及び第2サブプレートとの間に配置される、請求項8に記載の表示装置。
【請求項11】
前記支持層は強化繊維複合材を含む、請求項10に記載の表示装置。
【請求項12】
前記支持層は、前記第1非折りたたみ領域に対応する第1支持部分と、前記第2非折りたたみ領域に対応する第2支持部分と、前記第1支持部分と前記第2支持部分との間に配置され、複数個の開口部が区画形成された折りたたみ部分と、を含む、請求項10に記載の表示装置。
【請求項13】
前記表示パネルは、
光信号が通過するセンシング領域と、前記センシング領域に隣接した表示領域とを含むが、
前記センシング領域に対応して前記下部モジュールには貫通孔が区画形成される、請求項1に記載の表示装置。
【請求項14】
前記下部モジュールは、
前記第1非折りたたみ領域及び前記第2非折りたたみ領域に重畳し、導電性を有する支持層を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項15】
前記支持層は金属物質を含み、
前記導電性接着テープは前記支持層と前記フレキシブル回路フィルムとの間に配置される、請求項14に記載の表示装置。
【請求項16】
前記支持層は、前記第1非折りたたみ領域に対応する第1支持部分と、前記第2非折りたたみ領域に対応する第2支持部分と、前記第1支持部分と前記第2支持部分との間に配置され、複数個の開口部が区画形成された折りたたみ部分と、を含む、請求項14に記載の表示装置。
【請求項17】
第1非折りたたみ領域と、第2非折りたたみ領域と、前記第1非折りたたみ領域と前記第2非折りたたみ領域との間に配置される折りたたみ領域とを含む表示パネルと、
前記表示パネルの下側に配置される下部モジュールと、
前記表示パネルに結合され、一部分が前記下部モジュールの背面に配置されるフレキシブル回路フィルムと、
前記下部モジュールと前記フレキシブル回路フィルムの第1領域との間に配置される第1導電性接着テープと、
前記下部モジュールと前記フレキシブル回路フィルムの第2領域との間に配置される第2導電性接着テープと、を含むが、
前記第1及び第2導電性接着テープのうち少なくとも一つは導電性不織布層を含む、表示装置。
【請求項18】
前記第1導電性接着テープは、
第1導電性不織布層と、
前記第1導電性不織布層と前記フレキシブル回路フィルムの前記第1領域との間に配置される第1導電性接着層と、
前記第1導電性不織布層と前記下部モジュールとの間に配置される第2導電性接着層と、を含む、請求項17に記載の表示装置。
【請求項19】
前記第2導電性接着テープは、
第2導電性不織布層と、
前記第2導電性不織布層と前記フレキシブル回路フィルムの前記第1領域との間に配置される第3導電性接着層と、を含む、請求項18に記載の表示装置。
【請求項20】
前記第1導電性不織布層と前記第2導電性不織布層とは互いに異なる厚さを有する、請求項19に記載の表示装置。
【請求項21】
前記第1及び第2導電性不織布層のそれぞれは、
金属物質を含む、請求項19に記載の表示装置。
【請求項22】
複数の空隙が、前記第1及び第2導電性不織布層のそれぞれに区画形成される、請求項19に記載の表示装置。
【請求項23】
光信号が通過するセンシング領域と、前記センシング領域に隣接した表示領域とを含む表示装置と、
前記表示装置の下側に配置され、前記センシング領域に重畳し、前記光信号を受信する電子光学モジュールと、を含み、
前記表示装置は、
前記センシング領域及び前記表示領域に重畳し、一部領域が折りたたみ軸を基準に折り畳まれる表示パネルと、
前記表示パネルの下側に配置される下部モジュールと、
前記表示パネルに結合され、一部分が前記下部モジュールの背面に配置されるフレキシブル回路フィルムと、
前記下部モジュールと前記フレキシブル回路フィルムとの間に配置される導電性接着テープと、を含み、
前記導電性接着テープは、
導電性不織布層と、
前記導電性不織布層と前記フレキシブル回路フィルムとの間に配置される第1導電性接着層と、
前記導電性不織布層と前記下部モジュールとの間に配置される第2導電性接着層と、を含む、電子装置。
【請求項24】
複数の空隙が前記導電性不織布層に区画形成される、請求項23に記載の電子装置。
【請求項25】
前記導電性不織布層は、
前記第1及び第2導電性接着層のそれぞれの厚さの和よりも大きい厚さを有する、請求項23に記載の電子装置。
【請求項26】
前記導電性接着テープは、
前記下部モジュール及び前記フレキシブル回路フィルムにそれぞれ接着される両面接着部分と、
前記下部モジュール及び前記フレキシブル回路フィルムのいずれか一つに接着される片面接着部分と、を含む、請求項23に記載の電子装置。
【請求項27】
前記第2導電性接着層が前記片面接着部分に配置されず、前記片面接着部分と前記下部モジュールとの間にギャップが形成される請求項26に記載の電子装置。
【請求項28】
前記センシング領域に対応して、前記下部モジュールには貫通孔が区画形成されるのであり、
前記電子光学モジュールは前記貫通孔に重畳する、請求項23に記載の電子装置。
【請求項29】
前記表示パネルは、前記表示領域に配置される第1画素と、前記センシング領域に配置される第2画素と、を含む、請求項23に記載の電子装置。
【請求項30】
前記表示領域の解像度は、前記センシング領域の解像度よりも大きい、請求項29に記載の電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置及びそれを含む電子装置に関し、より詳しくは、折りたたみ可能な表示装置、及びそれを含む電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置は、電気的信号によって活性化される表示領域を含む。表示装置は、表示領域を介して外部から印加される入力を感知し、それと共に多様な画像を表示してユーザに情報を提供する。最近、多様な形状の表示装置が開発されることで、多様な形状を有する表示領域が具現されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、信頼性が改善された表示装置を提供することを目的とする。
【0004】
本発明は、前記表示装置を含む電子装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施例による表示装置は、表示パネルと、下部モジュールと、フレキシブル回路フィルムと、導電性接着テープと、を含む。表示パネルは、第1非折りたたみ領域と、第2非折りたたみ領域と、第1非折りたたみ領域と第2非折りたたみ領域との間に配置される折りたたみ領域と、を含む。下部モジュールは表示パネルの下側に配置され、フレキシブル回路フィルムは表示パネルに結合され、一部分が下部モジュールの背面に配置される。導電性接着テープは、下部モジュールとフレキシブル回路フィルムとの間に配置される。導電性接着テープは、導電性不織布層と、導電性不織布層とフレキシブル回路フィルムとの間に配置される第1導電性接着層と、導電性不織布層と下部モジュールとの間に配置される第2導電性接着層と、を含む。
【0006】
本発明の一実施例による表示装置は、表示パネルと、下部モジュールと、フレキシブル回路フィルムと、第1導電性接着テープと、第2導電性接着テープと、を含む。表示パネルは、第1非折りたたみ領域と、第2非折りたたみ領域と、第1非折りたたみ領域と第2非折りたたみ領域との間に配置される折りたたみ領域と、を含む。下部モジュールは表示パネルの下側に配置され、フレキシブル回路フィルムは表示パネルに結合され、一部分が下部モジュールの背面に配置される。第1導電性接着テープは、下部モジュールとフレキシブル回路フィルムの第1領域との間に配置され、第2導電性接着テープは、下部モジュールとフレキシブル回路フィルムの第2領域との間に配置される。第1及び第2導電性接着テープのうちの少なくとも一つは導電性不織布層を含む。
【0007】
本発明の一実施例による電子装置は、光信号が通過するセンシング領域と、センシング領域に隣接した表示領域とを含む表示装置と、前記表示装置の下側に配置され、センシング領域に重畳し(重なり合い)、光信号を受信する電子光学モジュールと、を含む。
【0008】
表示装置は、表示パネルと、下部モジュールと、フレキシブル回路フィルムと、導電性接着テープと、を含む。表示パネルはセンシング領域及び表示領域に重畳し、一部の領域が折りたたみ軸を基準に折り畳まれる。下部モジュールは、表示パネルの下側に配置され、フレキシブル回路フィルムは表示パネルに結合され、一部分が下部モジュールの背面に配置される。導電性接着テープは、下部モジュールとフレキシブル回路フィルムとの間に配置される。導電性接着テープは、導電性不織布層と、前記導電性不織布層と前記フレキシブル回路フィルムとの間に配置される第1導電性接着層と、前記導電性不織布層と前記下部モジュールとの間に配置される第2導電性接着層と、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施例によると、シーレ(Cire; 「蝋引き」などの防水樹脂加工)工程が実施されていないため空隙の比重が高い導電性不織布層を導電性接着テープに使用することで、フレキシブル回路フィルムの背面がでこぼこ(凸凹)の表面構造を有しても、空隙によってフレキシブル回路フィルムの表面構造が支持プレート側に伝達されず、支持プレートの変形を防止することができる。その結果、支持プレートの変形が、表示装置にて、むらとして視認されるという現象を、防止するか減少させて、表示装置の全体的な信頼性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1a】本発明の一実施例による電子装置の斜視図である。
図1b】本発明の一実施例による電子装置の斜視図である。
図1c】本発明の一実施例による電子装置の斜視図である。
図2a】本発明の一実施例による電子装置の分解斜視図である。
図2b】本発明の一実施例による電子装置のブロック図である。
図3a】本発明の一実施例による表示パネルの平面図である。
図3b図3aの一部領域を拡大した平面図である。
図4図2aに示した切断線I-I’に沿って切断した表示モジュールの断面図である。
図5a図2aに示した切断線II-II’に沿って切断した表示装置の断面図である。
図5b】本発明の一実施例による表示モジュールが曲げられた状態を示す断面図である。
図6a】本発明の一実施例によるデジタイザの平面図である。
図6b図6aに示した切断線III-II’に沿って切断したデジタイザの断面図である。
図7a】本発明の一実施例による表示装置の背面図である。
図7b】本発明の一実施例によるフレキシブル回路フィルムと導電性接着テープを示す平面図である。
図7c図7bに示した切断線V-V’に沿って切断したフレキシブル回路フィルム及び導電性接着テープの断面図である。
図8a】本発明の一実施例による導電性不織布層を示す図である。
図8b】本発明の一実施例による導電性不織布層を示す図である。
図9a図7aに示した切断線IV-IV’に沿って切断した導電性接着テープ、支持プレート、及びフレキシブル回路フィルムの断面図である。
図9b図7aに示した切断線IV-IV’に沿って切断した導電性接着テープ、支持プレート、及びフレキシブル回路フィルムの断面図である。
図10a】本発明の一実施例によるフレキシブル回路フィルム、第1及び第2導電性接着テープを示す背面図である。
図10b】本発明の一実施例による第1及び第2導電性接着テープ、支持プレート、及びフレキシブル回路フィルムの結合状態を示す断面図である。
図11a】本発明の一実施例による表示装置の断面図である。
図11b】本発明の一実施例による表示モジュールが曲げられた状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例をより詳細に説明する。本発明は、多様な変更を加えることができ、多様な形態を有することができるゆえ、特定実施例を図面に例示し、本文に詳細に説明する。しかし、これは本発明を特定な開示形態に対して限定しようとするのではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むと理解すべきである。
【0012】
各図面を説明しながら、類似した参照符号を類似した構成要素に対して使用している。添付した図面において、構造物の寸法は、本発明の明確性のために、実際よりも拡大して示している。第1、第2などの用語は、多様な構成要素を説明するのに使用されるが、前記構成要素は前記用語に限られない。前記用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的にのみ使用される。例えば、本発明の権利範囲を逸脱しないのでありながらも第1構成要素は第2構成要素と命名されてもよく、類似して第2構成要素も第1構成要素と命名されてもよい。単数の表現は、文脈上明白に異なるのであるように意味しない限り複数の表現を含む。
【0013】
本出願において、「含む」または「有する」などの用語は明細書の上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定するものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部分品、またはこれらを組み合わせたものについての存在または付加の可能性を予め排除しないと理解すべきである。
【0014】
本出願において、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「上に」または「上部(または上方)に」あるとする場合、これは他の部分の「直上」にある場合だけでなく、その中間にまた他の部分がある場合も含む。逆に、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「下に」または「下部(または下方)に」にあるとする場合、これは他の部分の「直下」にある場合だけでなく、その中間にまた他の部分がある場合も含む。また、本出願において、「上に」配置されるとは、上部(または上方)だけでなく下部(または下方)に配置される場合も含む。
【0015】
一方、本出願において、「直接接する」とは、層、膜、領域、板などの部分と他の部分の間に追加される層、膜、領域、板などがないことを意味する可能性がある。例えば、「直接接する」とは、2つの層または2つの部材の間に接着部材などの追加の部材を使用せずに配置することを意味する可能性がある。
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の一実施例による表示装置及びそれを含む電子装置について説明する。
【0017】
図1a乃至図1cは、本発明の一実施例によるで電子装置EDの斜視図である。図1aは電子装置ED広げられた状態を示し、図1b及び図1cは電子装置EDが折またたまれた状態を示す。
【0018】
図1a及び図1cを参照すると、本発明の一実施例による電子装置EDは、第1方向DR1及び第1方向DR1と交差する第2方向DR2が定義する表示面DSを含む。電子装置EDは、表示面DSを介して画像IMをユーザに提供する。
【0019】
表示面DSは、表示領域DAと表示領域DA周辺の非表示領域NDAとを含む。表示領域DAは画像IMを表示し、非表示領域NDAは画像IMを表示しない。非表示領域NDAは、表示領域DAを囲む。但し、これに限らず、表示領域DAの形状と非表示領域NDAの形状は変形されてもよい。
【0020】
表示面DSはセンシング領域TAを含む。センシング領域TAは表示領域DAの一部の領域である。つまり、センシング領域TAにて画像IMが表示される。センシング領域TAは、表示領域DAの他の領域よりも高い透過率を有する。以下、センシング領域TAを除いた表示領域DAの他の領域は、一般表示領域であると定義される。以下、説明の便宜上、一般表示領域を表示領域DAと称して説明する。
【0021】
センシング領域TAを通じて、光信号、例えば、可視光線または赤外線が移動する。電子装置EDは、センシング領域TAを通過する可視光線を介して外部イメージを撮影するか、赤外線を介して外部物体の接近性を判断する。図1aでは一つのセンシング領域TAを例示的に示しているが、これに限らず、センシング領域TAは複数個で備えられてもよい。
【0022】
以下、第1方向DR1及び第2方向DR2によって定義される平面に、実質的に垂直に交差する方向は、第3方向DR3と定義される。第3方向DR3は、各部材の前面と背面を区分する基準となる。本明細書において、「平面上において」とは、第3方向DR3から眺めた状態と定義される。以下、第1乃至第3方向DR1、DR2、DR3は第1乃至第3方向軸がそれぞれ指示する方向であって、同じ図面符号を参照する。
【0023】
電子装置EDは、折りたたみ領域FAと複数個の非折りたたみ領域NFA1、NFA2とを含む。非折りたたみ領域NFA1、NFA2は第1非折りたたみ領域NFA1と第2非折りたたみ領域NFA2とを含む。第2方向DR2内において、折りたたみ領域FAは第1非折りたたみ領域NFA1と第2非折りたたみ領域NFA2との間に配置される。
【0024】
図1bに示したように、折りたたみ領域FAは第1方向DR1に平行する折りたたみ軸FXを基準に折りたたまれる。折りたたみ領域FAは、所定の曲率及び曲率半径R1を有する。第1非折りたたみ領域NFA1及び第2非折りたたみ領域NFA2は、互いに向き合い、電子装置EDは表示面DSが外部に露出されないように内側に折りたたまれる(inner-folding)。
【0025】
本発明の一実施例において、電子装置EDは、表示面DSが外部に露出されるように外側に折りたたまれる(outer-folding)。本発明の一実施例において、電子装置EDは広げられる動作からの、内側折りたたみまたは外側折りたたみが、互いに繰り返されるように構成されるが、これに限られない。本発明の一実施例において、電子装置EDは、広げられる動作、内側折りたたみ、及び外側折りたたみのうちのいずれか一つを選択するように構成される。
【0026】
図1bに示したように、折りたたまれた状態において、第1非折りたたみ領域NFA1と第2非折りたたみ領域NFA2との間の垂直距離(つまり、第3方向上での距離)は、曲率半径R1の2倍と実質的に同じである。しかし、図1cに示したように、折りたたまれた状態において、第1非折りたたみ領域NFA1と、第2非折りたたみ領域NFA2との間の垂直距離は、曲率半径R1の2倍より小さくてもよい。
【0027】
図2aは、本発明の一実施例による電子装置EDの分解斜視図である。図2bは、本発明の一実施例による電子装置EDのブロック図である。
【0028】
図2a及び図2bに示したように、電子装置EDは、表示装置DDと、電子モジュールEMと、電子光学モジュールELMと、電源モジュールPSMと、筐体HMとを含む。別途に図示していないが、電子装置EDは表示装置DDの折りたたみ動作を制御するための機構構造物を更に含んでもよい。
【0029】
表示装置DDは画像を生成し、外部入力を感知する。表示装置DDはウィンドウWMと表示モジュールDMとを含む。ウィンドウWMは電子装置EDの前面を提供する。ウィンドウWMに関する詳細な説明は後述する。
【0030】
表示モジュールDMは、少なくとも表示パネルDPを含む。図2aでは表示モジュールDMの積層構造のうち表示パネルDPのみを示しているが、実質的に表示モジュールDMは表示パネルDPの上側に配置される複数個の構成を更に含んでもよい。表示モジュールDMの積層構造に関する詳細な説明は後述する。
【0031】
表示パネルDPは、特に限られず、例えば、有機発光表示パネル(organic light emitting display panel)または量子ドット発光表示パネルのような発光型表示パネルである。
【0032】
表示パネルDPは、電子装置EDの表示領域DA(図1aを参照)及び非表示領域NDA(図1aを参照)にそれぞれ対応する表示領域DP-DA及び非表示領域DP-NDAを含む。本明細書において、「領域/部分と領域/部分が対応する」とは互いに重畳するということを意味し、互いに同じ面積を有するという意味に限らない。
【0033】
表示パネルDPは図1aのセンシング領域TAに対応するセンシング領域DP-TAを含む。センシング領域DP-TAは表示領域DP-DAよりも解像度が低い領域である。センシング領域DP-TAに関する詳細な説明は後述する。
【0034】
図2aに示したように、表示パネルDPの非表示領域DP-NDAの上に駆動チップDICが配置される。表示パネルDPの非表示領域DP-NDAにフレキシブル回路フィルムFCBが結合される。フレキシブル回路フィルムFCBはメイン回路基板に連結される。メイン回路基板は電子モジュールEMを構成する一つの電子部品である。
【0035】
駆動チップDICは、表示パネルDPの画素を駆動するための駆動素子、例えば、データ駆動回路を含む。図2aでは駆動チップDICが表示パネルDPの上に実装されている構造を示しているが、本発明はこれに限られない。例えば、駆動チップDICは、フレキシブル回路フィルムFCBの上に実装されてもよい。
【0036】
図2bに示したように、表示領域DDは入力センサISLとデジタイザDTMとを更に含む。入力センサISLはユーザの入力を感知する。静電容量方式の入力センサISLは表示パネルDPの上側に配置される。デジタイザDTMはスタイラスペンの入力を感知する。電磁気誘導方式のデジタイザDTMは表示パネルDPの下側に配置される。
【0037】
電子モジュールEMは、制御モジュール10、無線通信モジュール20、映像入力モジュール30、音響入力モジュール40、音響出力モジュール50、メモリ60、及び外部インターフェースモジュール70などを含む。電子モジュールEMはメイン回路基板を含み、前記モジュールは、メイン回路基板に実装されるか、フレキシブル回路基板を介してメイン回路基板に電気的に連結される。電子モジュールEMは、電源モジュールPSMと電気的に連結される。
【0038】
図2aに示した筐体HMは、表示装置DD、特にウィンドウWMと結合されて前記他のモジュールを収納する。筐体HMは互いに分離された第1及び第2筐体HM1、HM2を含むと示したが、これに限らない。図示していないが、電子装置EDは第1及び第2筐体HM1、HM2を連結するためのヒンジ構造物を更に含んでもよい。
【0039】
図2a及び図2bを参照すると、電子モジュールEMは第1筐体HM1及び第2筐体HM2それぞれに配置され、電源モジュールPSMは第1筐体HM1及び第2筐体HM2それぞれに配置される。図示していないが、第1筐体HM1に配置される電子モジュールEMと、第2筐体HM2に配置される電子モジュールEMとは、連結フィルムを介して電気的に連結される。
【0040】
制御モジュール10は、電子装置EDの全般的な動作を制御する。例えば、制御モジュール10は、ユーザの入力に符合するように表示装置DD活性化するか非活性化する。制御モジュール10は、ユーザの入力に符合するように映像入力モジュール30、音響入力モジュール40、音響出力モジュール50などを制御する。制御モジュール10は、少なくとも一つのマイクロプロセッサを含む。
【0041】
無線通信モジュール20は、ブルートゥース(登録商標)スピーカまたはWi-Fi回線を利用して他の端末機と無線信号を送/受信する。無線通信モジュール20は、一般通信回線を利用して音声信号を送/受信する。無線通信モジュール20は、複数個のアンテナモジュールを含む。
【0042】
映像入力モジュール30は、映像信号を処理して、表示装置DDに表示可能な映像データに変換する。音響入力モジュール40は、録音モード、音声認識モードなどにて、マイクロフォン(Microphone)によって外部の音響信号の入力を受けて電気的な音声データに変換する。音響出力モジュール50は、無線通信モジュール20から受信された音響データ、またはメモリ60に保存されている音響データを変換して外部に出力する。
【0043】
外部インターフェースモジュール70は、外部充電器、有/無線データポート、カードソケット(例えば、メモリカード(Memory card)、SIM/UIM card)などに連結されるインタフェースの役割をする。
【0044】
電源モジュールPSMは、電子装置EDの全般的な動作に必要な電源を供給する。電源モジュールPSMは通常のバッテリ装置を含む。
【0045】
電子光学モジュールELMは、光信号を出力するか受信する電子部品である。電子光学モジュールELMは、カメラモジュールCM及び/または近接センサPXSを含む。カメラモジュールCMは、センシング領域DP-TAを介して外部イメージを撮影する。
【0046】
図3aは、本発明の一実施例による表示パネルDPの平面図である。図3bは、図3aの一部領域A1を拡大した平面図である。
【0047】
図3aを参照すると、表示パネルDPは、表示領域DP-DAと、表示領域DP-DA周辺の非表示領域DP-NDAとを含む。表示領域DP-DAと非表示領域DP-NDAは画素PXの有無によって区分される。表示領域DP-DAに画素PXが配置される。非表示領域DP-NDAにスキャンドライバSDV、データドライバ、及び発光ドライバEDVが配置される。データドライバは、図2aに示した駆動チップDICに含まれる回路である。
【0048】
表示パネルDPは、第2方向DP2内で区分される第1領域NBA1と、第2領域NBA2と、曲げ領域BAとを含む。第2領域NBA2及び曲げ領域BAは、非表示領域DP-NDAの一部の領域である。曲げ領域BAは、第1領域NBA1と第2領域NBA2との間に配置される。曲げ領域BAは、第1方向DR1と平行な曲げ軸を基準に曲げられる領域であり、第1及び第2領域NBA1、NBA2は曲げられない領域である。
【0049】
第1領域NBA1は、図1aの表示面DSに対応する領域である。第1領域NBA1は、第1非折りたたみ領域NFA10と、第2非折りたたみ領域NFA20と、折りたたみ領域FA0とを含む。第1非折りたたみ領域NFA10、第2非折りたたみ領域NFA20、及び折りたたみ領域FA0は、図1a乃至図1cの第1非折りたたみ領域NFA1、第2非折りたたみ領域NFA2、及び折りたたみ領域FAにそれぞれ対応する。
【0050】
第1方向DR1上において、曲げ領域BA及び第2領域NBA2の長さは、第1領域NBA1の長さより小さいか同じである。曲げ軸方向上での長さが短い領域は、より容易に曲げられる。
【0051】
表示パネルDPは、複数個の画素PXと、複数個のスキャンラインSL1~SLmと、複数個のデータラインDL1~DLnと、複数個の発光ラインEL1~ELmと、第1及び第2制御ラインCSL1、CSL2と、電源ラインPLとを含む。ここで、m及びnは自然数である。画素PXは、スキャンラインSL1~SLm、データラインDL1~DLn、及び発光ラインEL1~ELmに連結される。
【0052】
スキャンラインSL1~SLmは、第1方向DR1に延長されてスキャンドライバSDVに連結される。データラインDL1~DLnは、第2方向DR2に延長され、曲げ領域BAを経由して駆動チップDICに連結される。駆動チップDICは、第2領域NBAの上に実装される。発光ラインEL1~ELmは、第1方向DR1に延長されて発光ドライバEDVに連結される。
【0053】
電源ラインPLは、第2方向DR2に延長される部分と、第1方向DR1に延長される部分とを含む。第1方向DR1に延長される部分と、第2方向DR2に延長される部分とは、互いに異なる層の上に配置される。電源ラインPLのうちの、第2方向DR2に延長される部分は曲げ領域BAを経由して第2領域NBA2Nに延長される。電源ラインPLは第1電源を画素PXに提供する。
【0054】
第1制御ラインCSL1は、スキャンドライバSDVに連結され、曲げ領域BAを経由して第2領域NBA2の下端に向かって延長される。第2制御ラインCSL2は、発光ドライバEDVに連結され、曲げ領域BAを経由して第2領域NBA2の下端に向かって延長される。
【0055】
フレキシブル回路フィルムFCBは、第2領域NBAの下端に結合される。フレキシブル回路フィルムFCBは、異方性導電接着層を介して表示パネルDPに電気的に連結される。フレキシブル回路フィルムFCBの上には、表示パネルDP及び駆動チップDICを駆動するために必要な各種駆動素子DELが実装される。駆動素子DELは、入力センサISL(図2bを参照)を駆動するための素子を更に含む。
【0056】
図3bを参照すると、センシング領域DP-TAは、表示領域DP-DAよりも光透過率が高く解像度が低い領域である。光透過率及び解像度は基準面積内で測定される。センシング領域DP-TAは、表示領域DP-DAよりも基準面積内における遮光構造物の占有割合が小さい領域である。遮光構造物は、後述する回路層の導電パターン、発光素子の電極、及び遮光パターンなどを含む。
【0057】
センシング領域DP-TAは、表示領域DP-DAよりも、基準面積内における解像度が低い領域である。センシング領域DP-TAは、表示領域DP-DAよりも基準面積(または同じ面積)内で、より少数の画素が配置される領域である。
【0058】
図3bに示したように、表示領域DP-DAに第1画素PX1が配置され、センシング領域DP-TAに第2画素PX2が配置される。第1画素PX1と第2画素PX2とは、同じ色の画素の面積を比べた場合に、互いに異なる発光面積を有する。第1画素PX1と第2画素PX2とは、互いに異なる配列構造を有する。
【0059】
図3bには第1画素PX1と第2画素PX2の発光領域LAが第1画素PX1と第2画素PX2を代表して示されている。発光領域LAのそれぞれは、発光素子のアノードが画素区画形成(画定)膜から露出された領域であると定義される。表示領域DP-DA内において、発光領域LA同士の間には非発光領域NLAが配置される。
【0060】
第1画素PX1は、第1色画素PX1-Rと、第2色画素PX1-Gと、第3色画素PX1-Bとを含み、第2画素PX2は、第1色画素PX2-Rと、第2色画素PX2-Gと、第3色画素PX2-Bとを含む。第1色画素PX1-R、PX2-Rは赤色画素であり、第2色画素PX1-G、PX2-Gは緑色画素であり、第3色画素PX1-B、PX2-Bは青色画素である。
【0061】
センシング領域DP-TAは、画素領域PAと、配線領域BLと、透過領域BTとを含む。第2画素PX2は画素領域PA内に配置される。一つの画素領域PA内に2つの第2色画素PX2-R、4つの第2色画素PX2-G、及び2つの第3色画素PX2-Bが配置されると示されているが、これに限られない。
【0062】
画素領域PA及び配線領域BLには、第2画素PX2に関する導電パターン、信号ライン、または遮光パターンが配置される。遮光パターンは金属パターンであり、実質的に画素領域PA及び配線領域BLに重畳する。画素領域PA及び配線領域BLは、実質的に光信号が通過できない非透過領域である。
【0063】
透過領域BTが、実質的に光信号が透過する領域である。透過領域BTには、第2画素PX2が配置されないため、導電パターン、信号ライン、または遮光パターンが配置される。よって、透過領域BTは、センシング領域DP-TAの光透過率を増加させる。
【0064】
図4は、本発明の一実施例による表示モジュールDMの断面図である。
【0065】
図4を参照すると、表示モジュールDMは、表示パネルDPと、入力センサISLと、反射防止層ARLとを含む。表示パネルDPは、ベース層110と、回路層120と、発光素子層130と、封止層140とを含む。
【0066】
ベース層110は、回路層120が配置されるベース面を提供する。ベース層110は、曲げ(bending)、折りたたみ(folding)、巻き取り(rolling)などが可能なフレキシブル基板である。ベース層110は、ガラス基板、金属基板、または高分子基板などである。しかし、本発明の実施例はこれに限らず、ベース層110は無機層、有機層、または複合材料層であってもよい。
【0067】
ベース層110は多層構造を有する。例えば、ベース層110は、第1合成樹脂層と、多層または単層の無機層と、前記多層または単層の無機層の上に配置される第2合成樹脂層とを含む。前記第1及び第2合成樹脂層のそれぞれは、ポリイミド系樹脂を含むが、特にこれに限らない。
【0068】
回路層120はベース層110の上に配置される。回路層120は、絶縁層、半導体パターン、導電パターン、及び信号ラインなどを含む。
【0069】
発光素子層130は回路層120の上に配置される。発光素子層130は発光素子を含む。例えば、発光素子は、有機発光物質、無機発光物質、有機-無機発光物質、量子ドット、量子ロッド、マイクロLED、またはナノLEDを含む。
【0070】
封止層140は発光素子層130の上に配置される。封止層140は、水分、酸素、及びほこり粒子などのような異物から発光素子層130を保護する。封止層140は少なくとも一つの無機層を含む。封止層140は、無機層/有機層/無機層の積層構造物を含む。
【0071】
入力センサISLは、表示パネルDPの上に直接配置される。表示パネルDPと入力センサISLは、連続した工程によって形成される。ここで、「直接配置される」とは、入力センサISLと表示パネルDPとの間に、第3の構成要素が配置されないことを意味する。つまり、入力センサISLと表示パネルDPとの間には別途の接着層が配置されない。
【0072】
反射防止層ARLは、入力センサISLの上に直接配置される。反射防止層ARLは、表示装置DDの外部から入射される外部光の反射率を減少させる。反射防止層ARLはカラーフィルタを含む。前記カラーフィルタは所定の配列を有する。例えば、前記カラーフィルタは、表示パネルDPに含まれる画素の発光カラーを考慮して配列される。また、反射防止層ARLは、前記カラーフィルタに隣接したブラックマトリックスを更に含む。
【0073】
本発明の一実施例において、入力センサISLと反射防止層ARLとの位置は互いに入れ替わってもよい。本発明の一実施例において、反射防止層ARLは偏光フィルムに代替されてもよい。偏光フィルムは接着層を介して入力センサISLに結合される。
【0074】
図5aは、図2aに示した切断線II-II’に沿って切断した表示装置DDの断面図である。図5bは、本発明の一実施例による表示モジュールDMが曲げられた状態を示す断面図である。
【0075】
図5aは、表示モジュールDMが曲げられずに広げられている状態を示している。図5bは、表示モジュールDMの曲げ領域BA(図3a)が曲げられた状態を示している。図5a及び図5bにおいて、表示モジュールDMを区分する領域は、図3aの表示パネルDPの領域を基準に示されている。
【0076】
図5a及び図5bを参照すると、表示装置DDは、ウィンドウWMと、上部モジュールUMと、表示モジュールDMと、下部モジュールLMとを含む。上部モジュールUMは、ウィンドウWMと表示モジュールDMとの間に配置される構成を総称し、下部モジュールLMは表示モジュールDMの下側に配置される構成を総称する。
【0077】
ウィンドウWMは、薄膜ガラス基板UTGと、薄膜ガラス基板UTGの上に配置されるウィンドウ保護層PFと、ウィンドウ保護層PFの下面に配置されるベゼルパターンBPとを含む。本実施例において、ウィンドウ保護層PFは合成樹脂フィルムを含む。ウィンドウWMは、ウィンドウ保護層PFと薄膜ガラス基板UTGとを結合する接着層AL1(以下、第1接着層)を更に含む。
【0078】
ベゼルパターンBPは、図1aに示した非表示領域NDAに重畳する。ベゼルパターンBPは、薄膜ガラス基板UTGの一面またはウィンドウ保護層PFの一面の上に配置される。図5bには、ウィンドウ保護層PFの下面に配置されるベゼルパターンBPを例示的に示している。しかし、これに限られず、ベゼルパターンBPは、ウィンドウ保護層PFの上面に配置されてもよい。ベゼルパターンBPは、有色の遮光膜であって、例えば、コーティング方式で形成されてもよい。ベゼルパターンBPは、ベース物質と、ベース物質に混合された染料または顔料とを含む。
【0079】
薄膜ガラス基板UTGの厚さは、大よそ15μm乃至45μmである。薄膜ガラス基板UTGは化学強化ガラスである。薄膜ガラス基板UTGは、折りたたまれることと広げられることが繰り返されても、シワの発生を最小化する。
【0080】
ウィンドウ保護層PFの厚さは、大よそ50μm乃至80μmである。ウィンドウ保護層PFは、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリアミド、トリアセチルセルロース、またはポリメチルメタクリレート、またはポリエチレンテレフタレートを含む。別途に示していないが、ウィンドウ保護層PFの上面の上にはハードコーディング層、指紋防止層、及び反射防止層のうち少なくとも一つが配置されてもよい。
【0081】
第1接着層AL1は、感圧接着フィルム(PSA、Pressure SensitiveAdhesive film)または光学透明接着部材(OCA、Optically Clear Adhesive)である。以下で説明する接着層も、第1接着層AL1と同じ接着剤を含む。
【0082】
第1接着層AL1は、薄膜ガラス基板UTGから分離される。薄膜ガラス基板UTGに比べてウィンドウ保護層PFの強度が低いため、スクラッチが相対的に容易に発生する恐れがある。第1接着層AL1とウィンドウ保護層PFとを分離した後、新しいウィンドウ保護層PFを、薄膜ガラス基板UTGに取り付けることでウィンドウ保護層PFを入れ替えることができる。
【0083】
平面上において、薄膜ガラス基板UTGの周縁(edge)は、平面上で、ベゼルパターンBPに重畳しない。上述した条件を満足することで、薄膜ガラス基板UTGの周縁がベゼルパターンBPから露出されるのであって、検査装置を通じて、薄膜ガラス基板UTGの周縁に発生した微細なクラックを効果的に検査することができる。
【0084】
上部モジュールUMは上部フィルムDLを含む。上部フィルムDLは合成樹脂フィルムを含む。合成樹脂フィルムは、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリアミド、トリアセチルセルロース、またはポリメチルメタクリレート、またはポリエチレンテレフタレートを含む。
【0085】
上部フィルムDLは、表示装置DDの前面に印加される外部の衝撃を吸収する。図4を参照して説明した表示モジュールDMは、偏光フィルムを代替する反射防止層ARLを含むが、これによって表示装置DDの前面衝撃強度が減少される。上部フィルムDLは、反射防止層ARLを適用して、減少された表示装置DDの衝撃強度を補償する。本発明の一実施例において、上部フィルムDLは省略されてもよい。上部モジュールUMは、上部フィルムDLとウィンドウWMとを結合する第2接着層AL2と、上部フィルムDLと表示モジュールDMとを結合する第3接着層AL3とを、更に含む。
【0086】
下部モジュールLMは、パネル保護層PPLと、バリア層BRLと、支持層PLTと、カバー層SCVと、デジタイザDTMと、支持プレートMPと、放熱層HRPと、第4乃至第9接着層AL4乃至AL9とを含む。第4乃至第9接着層AL4乃至AL9は、感圧接着剤または光学透明接着剤といった接着剤を含む。本発明の一実施例において、上述した構成のうちの一部は省略されてもよい。例えば、デジタイザDTMまたは放熱層HRP、及びこれに関する接着層は省略されてもよい。
【0087】
パネル保護層PPLは、表示モジュールDMの下側に配置される。パネル保護層PPLは表示モジュールDMの下部を保護する。パネル保護層PPLは可撓性合成樹脂フィルムを含む。例えば、パネル保護層PPLはポリエチレンテレフタレートを含む。
【0088】
本発明の一実施例において、パネル保護層PPLは、曲げ領域BAに配置されなくてもよい。パネル保護層PPLは、表示パネルDP(図3aを参照)の第1領域NBA1を保護する第1パネル保護層PPL-1と、第2領域NBA2を保護する第2パネル保護層PPL-2とを含む。
【0089】
第4接着層AL4はパネル保護層PPLと表示パネルDPを結合する。第4接着層AL4は、第1パネル保護層PPL-1に対応する第1部分AL4-1と、第2パネル保護層PPL-2に対応する第2部分AL4-2とを含む。
【0090】
図5bに示したように、曲げ領域BAが曲げられる際、第2パネル保護層PPL-2は、第2領域NBA2と共に、第1領域NBA1及び第1パネル保護層PPL-1の下側に配置される。パネル保護層PPLが曲げ領域BAに配置されないため、曲げ領域BAが、より容易に曲げられる。第2パネル保護層PPL-2は、第10接着層AL10を介して支持プレートMPに取り付けられる。第10接着層AL10は省略されてもよい。別途に図示していないが、第2パネル保護層PPL-2と、支持プレートMPとの間に、絶縁テープといった追加の構成が更に配置されてもよい。
【0091】
図5bに示したように、曲げ領域BAは、所定の曲率及び曲率半径を有する。曲げられた状態において、曲げ領域BAの曲率半径は約0.1mm乃至0.5mmである。曲げ保護層BPLは、少なくとも曲げ領域BAに配置される。曲げ保護層BPLは、曲げ領域BA、第1領域NBA1、及び第2領域NBA2に重畳する。曲げ保護層BPLは、第1領域NBA1の一部分、及び第2領域NBA2の一部分の上に配置される。
【0092】
曲げ保護層BPLは、曲げ領域BAと共に曲げられる。曲げ保護層BPLは、外部の衝撃から曲げ領域BAを保護し、曲げ領域BAの中立面を制御する。曲げ領域BAに配置される信号ラインに中立面が近づくように、曲げ保護層BPLは曲げ領域BAのストレスを制御する。
【0093】
図5a及び図5bに示したように、第5接着層AL5がパネル保護層PPLとバリア層BRLを結合する。バリア層BRLはパネル保護層PPLの下側に配置される。バリア層BRLは、外部の押圧による圧縮力に対する抵抗力を上げる。よって、バリア層BRLは表示表示モジュールDMの変形を防ぐ役割をする。バリア層BRLは、ポリイミドまたはポリエチレンテレフタレートといった可撓性プラスチック物質を含む。また、バリア層BRLは光透過率が低い有色のフィルムである。バリア層BRLは外部から入射する光を吸収する。例えば、バリア層BRLは黒色の合成樹脂フィルムである。ウィンドウ保護層PFの上側から表示装置DDを眺める際、バリア層BRLの下側に配置される構成要素は、ユーザに視認されない。
【0094】
第6接着剤AL6がバリア層BRLと支持層PLTとを結合する。第6接着層AL6は互いに離隔される第1部分AL6-1と第2部分AL6-2とを含む。第1部分AL6-1と第2部分AL6-2との離隔された距離D6(または間隔)は。折りたたみ領域FA0の幅に対応し、後述するギャップGPよりも大きい。第1部分AL6-1と第2部分AL6-2との離隔された距離D6は、大よそ7mm乃至15mmの範囲にあるが、好ましくは大よそ9mm乃至13mmの範囲にありうる。
【0095】
本実施例において、第1部分AL6-1と第2部分AL6-2とは、一つの接着層の互いに異なる部分であると定義されるが、これに限られない。第1部分AL6-1が一つの接着層(例えば、第1接着層または第2接着層)であると定義されれば、第2部分AL6-2は、他の一つの接着層(例えば、第2接着層または第3接着層)であると定義されてもよい。第6接着剤AL6だけでなく、後述する接着層のうち2つの部分を含む接着層に上述した定義が適用されうる。
【0096】
支持層PLTは、バリア層BRLの下側に配置される。支持層PLTは、支持層PLTの上側に配置される構成を支持し、表示装置DDの広げられた状態と折りたたまれた状態を維持する。支持層PLTはバリア層BRLより大きい強度を有する。支持層PLTは、少なくとも第1非折りたたみ領域NAF10に対応する第1支持部分PLT-1と、第2非折りたたみ領域NAF20に対応する第2支持部分PLT-2とを含む。第1支持部分PLT-1と第2支持部分PLT-2は、第2方向DR2の上で互いに離隔される。
【0097】
本実施例のように、支持層PLTは、折りたたみ領域FA0に対応し、第1支持部分PLT-1と第2支持部分PLT-2との間に配置される折りたたみ部分PLT-Fを含む。折りたたみ部分PLT-Fは複数個の開口部OPを含む。複数の開口部OPは折りたたみ部分PLT-Fが平面上で格子状を有するように配列される。第1支持部分PLT-1、第2支持部分PLT-2、及び折りたたみ部分PLT-Fは一体の形状を有する。
【0098】
折りたたみ部分PLT-Fは図1b及び図1cに示した折りたたみ動作の際、バリア層BRLの中央領域に異物が浸透することを防止するかまたは減少させる。複数個の開口部OPによって折りたたみ部分PLT-Fの可撓性が向上される。また、折りたたみ部分PLT-Fに第6接着剤AL6が配置されないことで、支持層PLTの可撓性が向上される。本発明の一実施例において、折りたたみ部分PLT-Fは省略されてもよい。この場合、支持層PLTは互いに離隔された第1支持部分PLT-1と第2支持部分PLT-2のみを含む。
【0099】
支持層PLTは、後述するデジタイザDTMから発生した電磁場を無損失または最小限の損失で透過する材料から選択される。支持層PLTは非金属材料を含む。支持層PLTは強化繊維複合材を含む。支持層PLTはマトリックス部の内側に配置される強化繊維を含む。強化繊維は炭素繊維またはガラス繊維である。マトリックス部は高分子樹脂を含む。マトリックス部は熱可塑性樹脂を含む。例えば、マトリックス部はポリアミド系樹脂またはポリプロピレン系樹脂を含む。例えば、強化繊維複合材は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon fiber reinforcedplastic)またはガラス繊維強化プラスチック(GFRP:Glass fiber reinforcedplastic)である。
【0100】
支持層PLTの下側にカバー層SCVとデジタイザDTMが配置される。折りたたみ領域FA0に重畳するようにカバー層SCVが配置される。デジタイザDTMは、第1支持部分PLT-1と第2支持部分PLT-2にそれぞれ重畳する第1デジタイザDTM-1と第2デジタイザDTM-2とを含む。第1デジタイザDTM-1及び第2デジタイザDTM-2それぞれの一部分はカバー層SCVの下側に配置されてもよい。
【0101】
第7接着層AL7は支持層PLTとデジタイザDTMを互いに結合し、第8接着層AL8はカバー層SCVと支持層PLTを互いに結合する。第7接着層AL7は、第1支持部分PLT-1と第1デジタイザDTM-1を互いに結合する第1部分AL7-1と、第2支持部分PLT-2と第2デジタイザDTM-2を互いに結合する第2部分AL7-2とを含む。
【0102】
カバー層SCVは第2方向DR2の上で第1部分AL7-1と第2部分AL7-2との間に配置される。カバー層SCVは、広げられた状態でデジタイザDTMに対する干渉を防止するためにデジタイザDTMと離隔される。カバー層SCVと第8接着層AL8の厚さの合計は第7接着層AL7の厚さよりも小さい。
【0103】
カバー層SCVは折りたたみ部分PLT-Fの開口部OPをカバーする。カバー層SCVは支持層PLTより低い弾性係数を有する。例えば、カバー層SCVは熱可塑性ポリウレタン、ゴム、シリコンなどを含んでもよいが、これに限られない。
【0104】
デジタイザDTMはEMR感知パネルとも呼ばれるが、電子ペンと予め設定された共振周波数の磁場を発生する多数のループコイル(loop coil)とを含む。ループコイルで形成された磁場は、電子ペンのインダクタ(コイル)とキャパシタからなるLC共振回路(LC resonance circuit)に印加される。コイルは受信された磁場によって電流を発生し、発生した電流をキャパシタに伝達する。それによって、キャパシタはコイルから入力される電流を充電し、充電された電流をコイルに放電する。結局、コイルには共振周波数の磁場が放出される。電子ペンによって放出された磁場はデジタイザのループコイルによって更に吸収されるが、それによって電子ペンがタッチスクリーンのどの位置に近接しているのかを判断する。
【0105】
第1デジタイザDTM-1と第2デジタイザDTM-2は所定のギャップGPを置いて離隔されて配置される。ギャップGPは大よそ0.3mm乃至3mmであり、折りたたみ領域FA0に対応するように配置される。デジタイザDTMに関する詳細な説明は後述する。
【0106】
デジタイザDTMの下側に支持プレートMPが配置される。支持プレートMPは、第1及び第2デジタイザDTM1、DTM2にそれぞれ重畳する第1サブプレートMP1と第2サブプレートMP2とを含む。支持プレートMPは下側から印加される外部の衝撃を吸収する。支持プレートMPはステンレススチールのような金属物質を含む。
【0107】
第9接着剤AL9はデジタイザと支持層MPを互いに結合する。第9接着剤AL9は、第1サブプレートMP1及び第2サブプレートMP2に対応する第1部分AL10-1と第2部分AL10-2とを含む。
【0108】
支持プレートMPの下側に放熱層HRPが配置される。放熱層HRPは、第1サブプレートMP1及び第2サブプレートMP2にそれぞれ重畳する第1放熱層HRP1と第2放熱層HRP2とを含む。放熱層HRPは下側に配置される電子部品から発生した熱を放出する。電子部品は図2a及び図2bに示した電子モジュールEMである。放熱層HRPは接着層とグラファイト層が交互に積層される構造を有する。最外層の接着層が支持プレートMPに取り付けられる。
【0109】
支持プレートMPの下側に磁場遮蔽シートMSMが配置される。磁場遮蔽シートMSMは下側に配置される磁性体(図示せず)から発生した磁場を遮蔽する。磁場遮蔽シートMSMは磁性体から発生した磁場がデジタイザDTMに干渉することを防止する。
【0110】
磁場遮蔽シートMSMは複数個の遮蔽部分を有する。複数個の遮蔽部分のうち少なくとも一部は異なる厚さを有する。表示装置DDの下側に配置されるブラケット(図示せず)が有する段差に符号するように複数個の遮蔽部分が配置される。磁場遮蔽シートMSMは磁場遮蔽層と接着層が交互に積層される構造を有する。磁場遮蔽シートMSMの一部分は第1サブプレートMP1に直接取り付けられ、磁場遮蔽シートMSMの一部分は第2サブプレートMP2に直接取り付けられる。
【0111】
下側モジュールLMの一部の部材に貫通孔LTHが配置される。貫通孔LTHは図2aのセンシング領域DP-TAに重畳するように配置される。図5aに示したように、貫通孔LTHは第5接着層AL5から支持プレートMPまで貫通して形成される。貫通孔LTHは光信号の経路に遮光構造物が除去されたものと同じであり、貫通孔LTHは電子光学モジュールELMの光信号の受信効率を向上させる。
【0112】
フレキシブル回路フィルムFCBの後面には導電性接着テープCATが配置される。図5bに示したように、表示モジュールDMが曲げられた状態で導電性接着テープCATはフレキシブル回路フィルムFCBと支持プレートMPとの間に配置される。本発明の一例として、導電性接着テープCATは両面接着テープである。よって、導電性接着テープCATによってフレキシブル回路フィルムFCBは支持プレートMPの背面に固定される。導電性接着テープCATは、支持プレートMPの後面で第2パネル保護層PPL-2によって形成される段差を補償する役割をする。この場合、導電性接着テープCATは前記段差を補償する程度の厚さを有する。
【0113】
導電性接着テープCATは、導電性不織布層NWLと、第1導電性接着層CAL1と、第2導電性接着層CAL2とを含む。導電性不織布層NWLは第1導電性接着層と第2導電性接着層との間に配置される。導電性不織布層NWLは不織布原反に銅またはニッケルのような金属物質がめっきされた構成を有する。本発明の一例として、導電性不織布層NWLは、シーレ(Cire)工程(防水樹脂コーティング)が実施されていない不織布層であり、シーレ工程が実施された不織布層に比べて、低い平滑度と空隙比重を有する。
【0114】
第1導電性接着層CAL1は第1導電性不織布層NWMとフレキシブル回路フィルムFCBとの間に配置され、第2導電性接着層CAL2は第1導電性不織布層NWMと支持プレートMPの背面との間に配置される。第1及び第2導電性接着層CAL1、CAL2それぞれは導電性粘着物質を含む。本発明の一例として、第1及び第2導電性接着層CAL1、CAL2それぞれは、金属金、銀、プラチナ、ニッケル、銅、カーボンなどからなる金属粒子が合成樹脂内に分散されて形成されるフィルムである。合成樹脂は、エポキシ、シリコン、ポリイミド、ポリウレタンなどの物質を含む。
【0115】
第1導電性接着層CAL1はフレキシブル回路フィルムFCBの接地配線GNL(図7bを参照)と電気的に連結される。よって、導電性接着テープCATはフレキシブル回路フィルムFCBから接地電圧を受信して支持プレートMPに伝達する。よって、表示装置DDには接地配線、導電性接着テープCAT、及び支持プレートMPが電気的に連結されて形成される静電気パスが提供される。
【0116】
よって、静電気などが発生すれば上述した静電気パスを介して静電気が放電されるが、その結果、フレキシブル回路フィルムFCBに実装された駆動素子DEL(図2aを参照)または表示パネルDPに実装された駆動チップDICなどが静電気によって破損することを効果的に防止することができる。
【0117】
図6aは、本発明の一実施例によるデジタイザDTMの平面図である。図6bは、図6aに示した切断線III-III’に沿って切断した、デジタイザDTMの断面図である。図6aは、図5aに示した表示装置DDがひっくり返された状態を基準に示されている。
【0118】
図6aに示したように、デジタイザDTMは、互いに離隔された第1デジタイザDTM-1と第2デジタイザDTM-2とを含む。第1デジタイザDTM-1及び第2デジタイザDTM-2に、第1フレキシブル回路フィルムFCB1及び第2フレキシブル回路フィルムFCB2が、それぞれ電気的に連結される。第1フレキシブル回路フィルムFCB1及び第2フレキシブル回路フィルムFCB2は、メイン回路基板に、第1デジタイザDTM-1及び第2デジタイザDTM-2をそれぞれ電気的に連結する。
【0119】
第1デジタイザDTM-1及び第2デジタイザDTM-2のそれぞれは、複数個の第1ループコイル及び複数個の第2ループコイルを含む。第1ループコイルは、駆動コイルと称され、第2ループコイルは感知コイルと称される。複数個の第1ループコイル及び複数の第2ループコイルは、互いに異なる層の上に配置される。
【0120】
図6bを参照して、第1デジタイザDTM-1の断面を中心にデジタイザDTMの積層構造について説明する。図6bは、図5aに示した表示装置DDと同じ状態(つまり、表示装置DDがひっくり返されていない状態)に配置される第1デジタイザDTM-1の断面を示している。第1デジタイザDTM-1と第2デジタイザDTM-2との積層構造は同じである。
【0121】
第1デジタイザDTM-1は、ベース層D-BLと、ベース層D-BLの一面(例えば、上面)の上に配置される第1ループコイル510と、ベース層D-BLの他面(例えば、下面)の上に配置される第2ループコイル520とを含む。ベース層D-BLは、合成樹脂フィルムを含むが、例えば、ポリイミドフィルムを含む。第1ループコイル510と第2ループコイル520は金属を含むが、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、またはアルミニウム(Al)などを含む。
【0122】
ベース層D-BLの一面と他面の上に第1ループコイル510と第2ループコイル520をそれぞれ保護する第1及び第2保護層PL-D1、PL-D2が配置される。第1放熱層PL-D1は、第1ループコイル510の上に配置され、第1接着層AL-D1を介してベース層D-BLの一面に接着される。第2放熱層PL-D2は、第2ループコイル520の上に配置され、第2接着層AL-D2を介してベース層D-BLの他面に接着される。第1及び第2保護層PL-D1、PL-D2のそれぞれは、合成樹脂フィルムを含むが、例えば、ポリイミドフィルムを含む。
【0123】
上述したように支持層PLT(図5aを参照)は、絶縁層を有するため、第1ループコイル510または第2ループコイル520から発生した電磁場が、支持層PLTを通過する。支持層PLTの下側に配置されるデジタイザDTMは外部入力を感知する。
【0124】
第2保護層PL-D2の下側に電磁気遮蔽層MMLが配置される。電磁気遮蔽層MMLは、下側に配置される電子モジュールEM(図2aを参照)から発生した電磁波が、ノイズとしてデジタイザDTMに影響を及ぼすことを遮断する。
【0125】
電磁気遮蔽層MMLは、第3接着層AL-D3を介して第2保護層PL-D2に取り付けられる。電磁気遮蔽層MMLは、金属粉末層(MMP、magnetic metal powder)を含む。本発明の一実施例において、電磁気遮蔽層MMLは省略されてもよい。
【0126】
更に、図6aを参照すると、第1デジタイザDTM-1には、図5aの貫通孔LTHに対応する開口部が区画形成される。第1デジタイザDTM-1の第1パッド領域DTM1-Pに第1フレキシブル回路フィルムFCB1が結合され、第2デジタイザDTM-2の第2パッド領域DTM2-Pに第2フレキシブル回路フィルムFCB2が結合される。第1及び第2フレキシブル回路フィルムFCB1、FCB2は、異方性導電接着層を介して、対応する第1及び第2パッド領域DTM1-P、DTM2-Pとそれぞれ電気的に結合される。
【0127】
第1デジタイザDTM-1の第1パッド領域DTM1-Pは、第1ループコイル510及び第2ループコイル520の末端が整列された領域、または第1ループコイル510及び第2ループコイル520に連結される信号ラインの末端が整列された領域であると定義される。第2デジタイザDTM-2の第2パッド領域DTM2-Pもまた、第1ループコイル510及び第2ループコイル520の末端が整列された領域、または、第1ループコイル510及び第2ループコイル520に連結される信号ラインの末端が整列された領域であると定義される。
【0128】
図7aは、本発明の一実施例による表示装置DDの背面図である。図7bは、本発明の一実施例によるフレキシブル回路フィルムFCBと導電性接着テープCATを示す平面図である。図7cは、図7bに示した切断線V-V’に沿って切断した、フレキシブル回路フィルムFCB及び導電性接着テープCATの断面図である。図8a及び図8bは、本発明の一実施例による導電性不織布層を示す図である。図7aは、図5aに示した表示装置DDがひっくり返された状態を基準に示されている。
【0129】
図7a乃至図7cを参照すると、第1サブプレートMP1は第1デジタイザ層DTM1の上に配置され、第2サブプレートMP2は第2デジタイザ層DTM2の上に配置される。第1サブプレートMP1には第1フレキシブル回路基板FCB1を露出する第1開口部MP-OP1が形成される。第2サブプレートMP2には第2フレキシブル回路基板FCB2を露出する第2開口部MP-OP2が区画形成される。第1サブプレートMP1には第1切開部MP-C1が区画形成され、第2サブプレートMP2には第2切開部MP-C2が区画形成される。第1切開部MP-C1には第1磁場遮蔽シートMSM1が配置され、第2切開部MP-C2には第2磁場遮蔽シートMSM2が配置される。第1磁場遮蔽シートMSM1は第1デジタイザDTM-1に取り付けられ、第2磁場遮蔽シートMSMは第2デジタイザDTM-2に取り付けられる。
【0130】
第1サブプレートMP1には、貫通孔LTHに対応する開口部が区画形成される。第1サブプレートMP1の上には、第3磁場遮蔽シートMSM3乃至第6磁場遮蔽シートMSM6が取り付けられるのであって、第2サブプレートMP2の上には、第7磁場遮蔽シートMSM7及び第8磁場遮蔽シートMSM8が更に取り付けられる。
【0131】
表示モジュールDMの曲げ領域BA(図3aを参照)が曲げられたら、第2サブプレートMP2の後面(背面)には、表示モジュールDMの第2領域NBA(図3aを参照)が据え付けられる。第2領域NBAに結合されるフレキシブル回路フィルムFCBも、第2サブプレートMP2の後面に配置されるのであって、フレキシブル回路フィルムFCBは、導電性接着テープCATによって第2サブプレートMP2に結合される。フレキシブル回路フィルムFCBは、平面上にて、第1乃至第8磁場遮蔽シートMSM1乃至MSMS8と重畳しない位置に配置される。
【0132】
フレキシブル回路フィルムFCBの一面(以下、背面と称する)は、支持プレートMP(特に、第2サブプレートMP2)と向き合う。フレキシブル回路フィルムFCBは、フィルムベース層F-BLと、中間絶縁層IILと、配線層WLと、カバー層PSRとを含む。フィルムベース層F-BLの上に配線層WL及び中間絶縁層IILが配置される。配線層WL及び中間絶縁層IILのそれぞれは、第3方向DR3に順次に積層される複数の層として構成される。カバー層PSRは、フレキシブル回路フィルムFCBの背面を構成する。カバー層PSRは有色の合成樹脂層である。
【0133】
フレキシブル回路フィルムFCBの背面には、接地配線GNLを露出するための接地開口部G-OPが提供される。フレキシブル回路フィルムFCBと、支持プレートMP(特に、第2サブプレートMP2)との間に配置される導電性接着テープCATは、接地開口部G-OPを通じて露出される接地配線GNLと電気的に連結される。
【0134】
本発明の一例として、接地配線GNLと導電性接着テープCATとの間には、段差補償フィルムSCFが配置される。段差補償フィルムSCFは、接地開口部G-OP内に配置されて接地配線GNLに電気的に連結される。また、段差補償フィルムSCFは接地開口部G-OPによるカバー層PSRの段差を補償する。段差補償フィルムSCFは、段差補償層SCLと、第1及び第2導電性接着剤CALa、CALbとを含む。段差補償層SCLは、段差補償フィルムSCFのベース層である。段差補償層SCLは、カバー層PSRと接地配線GNLとの間の段差を補償する程度の厚さを有する。段差補償層SCLは、電気的伝導性を有する物質を含む。第1導電性接着剤CALaは、接地配線GNLと段差補償層SCLとの間に配置され、第2導電性接着剤CALbは、段差補償層SCLと導電性接着テープCATとの間に配置される。第2導電性接着剤CALbは省略されてもよい。
【0135】
フレキシブル回路フィルムFCBの背面は、接地オープン部G-OP及び配線層WLなどによって凸凹になった表面構造を有する。フレキシブル回路フィルムFCBは、比較的大きいサイズの駆動素子が実装される実装領域MAと、小さいサイズの駆動素子が実装されるか、配線層WMのみが配置される配線領域WAとを含む。大きいサイズの駆動素子によって実装領域MAの柔軟性が減少するため、実装領域MAは、相対的に外部の衝撃や押圧に脆弱となる恐れがある。
【0136】
導電性接着テープCATは、フレキシブル回路フィルムFCBの背面の上に、前記背面を全体的にカバーする程度のサイズで配置される。導電性接着テープCATが、前記フレキシブル回路フィルムFCBの背面に取り付けられたならば、導電性接着テープCATは、段差補償フィルムSCFを介して接地配線GNLと電気的に連結される。導電性接着テープCATは、フレキシブル回路フィルムFCBから接地電圧を受信する。
【0137】
導電性接着テープCATは、導電性不織布層NWLと、第1及び第2導電性接着層CAL1、CAL2とを含む。
【0138】
本発明の一例として、導電性不織布層NWLはシーレ工程が実施されていない導電性不織布層である。図8aに示したように、シーレ工程が実施された導電性不織布層NWL-Pでは空隙AG1の比率が低いものと示されるが、図8bのようにシーレ工程が実施されていない導電性不織布層NWLでは空隙AG2の比率が高いものと示される。このように、空隙AG2の比率が高い導電性不織布層NWLが、導電性接着テープCATに含まれることで、フレキシブル回路フィルムFCBの背面が、凸凹の表面構造を有しても、導電性不織布層NWLの空隙AG2によって凸凹の表面構造が緩和されうる。つまり、空隙A2によって、フレキシブル回路フィルムFCBの表面構造が、支持プレートMPの側に転移されないため、支持プレートMPの変形を効果的に防止することができる。その結果、支持プレートMPの変形が、表示装置DDにて、むらとして視認される現象を、効果的に防止するか実質的に減少させることで、表示装置DDの全体的な信頼性を改善する。
【0139】
図9a及び図9bは、図7aに示した切断線IV-IV’に沿って切断した導電性接着テープCAT、CATa、支持プレートMP、及びフレキシブル回路フィルムFCBの断面図である。
【0140】
図9aを参照すると、導電性接着テープCATの第1導電性接着層CAL1は、フレキシブル回路フィルムFCBに結合されるのであって、導電性接着テープCATの第2導電性接着層CAL2は、支持プレートMPに結合される。第1導電性接着層CAL1と第2導電性接着CAL2との間には、導電性不織布層NWLが配置される。
【0141】
導電性不織布層NWLは第1厚さt1を有する。本発明の一例として、第1厚さt1は大よそ50μm乃至130μmの厚さを有する。第1導電性接着層CAL1は第2厚さt2を有し、第2導電性接着層CAL2は第3厚さt3を有する。第1導電性接着層CAL1と第2導電性接着層CAL2とは、互いに、同じであるか、異なる厚さを有する。導電性不織布層NWLの第1厚さt1は、第1及び第2導電性接着層CAL1、CAL2の第2及び第3厚さt2、t3よりも大きい。本発明の一例として、第2及び第3厚さt2、t3のそれぞれは、第1厚さt1よりも小さい大よそ15μmである。第1乃至第3厚さt1、t2、t3は、これに限られず、実際の設計条件によって多様に可変されうる。
【0142】
導電性接着テープCATは、フレキシブル回路フィルムFCBから提供された接地電圧を支持プレートMPに提供する。このように、フレキシブル回路フィルムFCBの接地配線GNL、導電性接着テープCAT、及び支持プレートMPが電気的に連結されて、静電気パスが形成される。静電気などが発生すれば、上述した静電気パスを介して静電気が放電されるのであり、その結果、フレキシブル回路フィルムFCBに実装された駆動素子DELまたは表示パネルDPに実装された駆動チップDICなどが、静電気によって破損することを防止することができる。
【0143】
導電性不織布層NWLは、高い電気伝導性を有すると共に、高い空隙比率を有する。よって、静電気の放電特性を低下させないのでありながらも、フレキシブル回路フィルムFCBにおける凸凹の表面構造による、支持プレートMPの変形を緩和することができる。
【0144】
本発明の一例として、導電性不織布層NWLの第1厚さt1は、第1及び第2導電性接着層CAL1、CAL2の第2及び第3厚さt2、t3の和よりも大きい。導電性不織布層NWLの第1厚さt1が、第1及び第2導電性接着層CAL1、CAL2の第2及び第3厚さt2、t3の和よりも大きければ、導電性不織布層NWLに形成される空隙によって、支持プレートMPの変形が更に効率的に緩和されうる。
【0145】
図9aにおいて、導電性接着テープCATの第2導電性接着層CAL2は、実装領域MA及び配線領域WAの両方に配置されるが、これに限られない。図9bに示したように、第2導電性接着層CAL2は、実装領域MAから省略されてもよい。本発明による導電性接着テープCATaのうちの、配線領域WAに配置される両面接着部分は、両面接着特性を有するのであるが、実装領域MAに配置される片面接着部分は、片面接着特性を有する。第2導電性接着層CAL2が実装領域MAから除去されることで、実装領域MAにて、導電性不織布層NWLと支持プレートMPとの間にはギャップGa1が形成される。ギャップG1によって、支持プレートMPと導電性接着テープCATとが離隔される(または接着されない)ことで、フレキシブル回路フィルムFCBの凸凹の表面構造が支持プレートMPに伝達されない。よって、実装領域MAにて、支持プレートMPの変形を防止するか減少させることができる。
【0146】
図10aは、本発明の一実施例によるフレキシブル回路フィルムFCB、第1及び第2導電性接着テープCATb、CATcを示す背面図である。図10bは、本発明の一実施例による第1及び第2導電性接着テープCATb、CATc、支持プレートMP、及びフレキシブル回路フィルムFCBの結合状態を示す断面図である。
【0147】
図10a及び図10bを参照すると、フレキシブル回路フィルムFCBと支持プレートMPとの間には、第1及び第2導電性接着テープCATb、CATcが配置される。第1導電性接着テープCATbは、フレキシブル回路フィルムFCBの配線領域WAに対応して配置されるのであって、第2導電性接着テープCATcは、フレキシブル回路フィルムFCBの実装領域MAに対応して配置される。第1及び第2導電性接着テープCATb、CATcは、第2方向DRにて互いに離隔される。
【0148】
第1導電性接着テープCATbは、第1導電性不織布層NWLbと、第1及び第2導電性接着層CAL1b、CAL2bとを含み、第2導電性接着テープCATcは、第2導電性不織布層NWLcと第3導電性接着層CAL1cとを含む。第1導電性不織布層NWLbと、第2導電性不織布層NWLcとは、互いに異なる厚さを有する。本発明の一例として、第1導電性不織布層NWLbは第1厚さt1を有し、第2導電性不織布層NWLcは第1厚さt1より大きい第4厚さt4を有する。第3導電性接着層CAL1cは、第1及び第2導電性接着層CAL1b、CAL2bの第2及び第3厚さt2、t3と同じであるか、より大きい第5厚さt5を有する。
【0149】
第2導電性不織布層NWLcの第4厚さt4が、第1導電性不織布層NWLbの第1厚さt1よりも大きければ、第2導電性不織布層NWLcは、第1導電性不織布層NWLbよりもフレキシブル回路フィルムFCBの凸凹の表面構造を、より効率的に緩和させる。よって、実装領域MAにて、支持プレートMPの変形を防止するか減少させることができる。
【0150】
第1導電性接着テープCATbは両面接着特性を有するのであるが、第2導電性接着テープCATcは片面接着特性を有する。特に、第2導電性接着テープCATcは支持プレートMPに接着されない。図示していないが、第2導電性接着テープCATcと支持プレートMPとの間にはギャップが形成される。ギャップによって、支持プレートMPと第2導電性接着テープCATcが離隔される(または接着されない)ことで、フレキシブル回路フィルムFCBの凸凹の表面構造が支持プレートMPに伝達されないのでありうる。よって、実装領域MAにおいて、支持プレートMPの変形を防止するか減少させることができる。
【0151】
図10bでは、第1及び第2導電性接着テープCATb、CATcが、それぞれ第1及び第2導電性不織布層を含む構造を示したが、本発明はこれに限られない。第1及び第2導電性接着テープCATb、CATcのうちの少なくとも一つが、導電性不織布層を含んでもよい。
【0152】
図11aは、本発明の一実施例による表示装置DDaの断面図であり、図11bは、本発明の一実施例による表示モジュールDMの曲げ状態を示す断面図である。図11a及び図11bに示した構成要素のうち、図5a及び図5bに示した構成要素と同じ構成要素については、同じ参照符号を併記し、それに関する具体的な説明は省略する。
【0153】
図11a及び図11bを参照すると、表示装置DDaは、ウィンドウWMと、上部モジュールUMaと、表示モジュールDMaと、下部モジュールLMaとを含む。上部モジュールUMaは、ウィンドウWMと表示モジュールDMaとの間に配置される構成を総称し、下部モジュールLMaは、表示モジュールDMaの下側に配置される構成を総称する。
【0154】
上部モジュールUMaは偏光フィルムPOLを含む。この場合、偏光フィルムPOLは、図4を参照して説明した反射防止層ARLを代替しうる。つまり、偏光フィルムPOLが配置されれば、表示モジュールDMaから反射防止層ARLは省略される。
【0155】
下部モジュールLMaは、パネル保護層PPLと、バリア層BRLと、支持層PLTと、カバー層SCVと、第4乃至第8接着層AL4乃至AL9とを含む。第4乃至第8接着層AL4乃至AL8は、感圧接着剤または光学透明接着剤といった接着剤を含む。
【0156】
支持層PLTは、バリア層BRLの下側に配置される。支持層PLTは、支持層PLTの上側に配置される構成を支持し、表示装置DDについての、広げられた状態と、折りたたまれた状態を維持する。支持層PLTは、導電性を有し、バリア層BRLよりも大きい強度を有する。支持層PLTは、少なくとも第1非折りたたみ領域NAF10に対応する第1支持部分PLT-1と、第2非折りたたみ領域NAF20に対応する第2支持部分PLT-2とを含む。第1支持部分PLT-1と第2支持部分PLT-2とは第2方向DR2にて互いに離隔される。
【0157】
本実施例のように、支持層PLTは、折りたたみ領域FA0に対応し、第1支持部分PLT-1と第2支持部分PLT-2との間に配置される折りたたみ部分PLT-Fを含む。折りたたみ部分PLT-Fは、複数個の開口部OPを含む。複数の開口部OPは、折りたたみ部分PLT-Fが平面上で格子状を有するように配列される。第1支持部分PLT-1、第2支持部分PLT-2、及び折りたたみ部分PLT-Fは、一体の形状を有する。
【0158】
折りたたみ部分PLT-Fは図、1b及び図1cに示した折りたたみ動作の際、バリア層BRLの中央領域に異物が浸透することを防止するかまたは減少させる。複数個の開口部OPによって、折りたたみ部分PLT-Fの可撓性が向上する。また、折りたたみ部分PLT-Fに第6接着剤AL6が配置されないことで、支持層PLTの可撓性が向上されうる。本発明の一実施例において、折りたたみ部分PLT-Fは省略されてもよい。この場合、支持層PLTは、互いに離隔された第1支持部分PLT-1と第2支持部分PLT-2とのみを含む。
【0159】
支持層PLTは、下側から印加される外部の衝撃を吸収しうる。支持層PLTは、ステンレススチールといった金属物質を含みうる。第2パネル保護層PPL-2は、第10接着層AL10aを介して支持層PLTに取り付けられうる。第10接着層AL10aは省略されてもよい。
【0160】
フレキシブル回路フィルムFCBの後面には導電性接着テープCATが配置される。図11bに示したように、表示モジュールDMが曲げられた状態で導電性接着テープCATはフレキシブル回路フィルムFCBと支持層PLTとの間に配置される。本発明の一例として、導電性接着テープCATは両面接着テープである。よって、導電性接着テープCATによってフレキシブル回路フィルムFCBは支持層PLTの背面に固定される。導電性接着テープCATは、支持層PLTの後面で第2パネル保護層PPL-2によって形成される段差を補償する役割をする。この場合、導電性接着テープCATは前記段差を補償する程度の厚さを有する。
【0161】
導電性接着テープCATは、導電性不織布層NWLと、第1導電性接着層CAL1と、第2導電性接着層CAL2とを含む。導電性不織布層NWLは、第1導電性接着層と第2導電性接着層との間に配置される。導電性不織布層NWLは、不織布の原反に、銅またはニッケルといった金属物質がめっきされた構成を有する。本発明の一例として、導電性不織布層NWLは、シーレ工程が実施されていない不織布層であり、シーレ工程が実施された不織布層NWL-P(図8aを参照)に比べて、低い平滑度と空隙比率を有する。
【0162】
第1導電性接着層CAL1は、第1導電性不織布層NWMとフレキシブル回路フィルムFCBとの間に配置され、第2導電性接着層CAL2は、第1導電性不織布層NWMと支持層PLTの背面との間に配置される。第1及び第2導電性接着層CAL1、CAL2のそれぞれは、導電性粘着物質を含む。
【0163】
第1導電性接着層CAL1は、フレキシブル回路フィルムFCBの接地配線GNL(図7bを参照)と電気的に連結される。よって、導電性接着テープCATは、フレキシブル回路フィルムFCBから接地電圧を受信して、支持層PLTに伝達する。よって、表示装置DDには、接地配線、導電性接着テープCAT、及び支持層PLTが電気的に連結されて形成される静電気パスが提供される。
【0164】
よって、静電気などが発生すれば、上述した静電気パスを介して静電気が放電されるが、その結果、フレキシブル回路フィルムFCBに実装された駆動素子DEL、または表示パネルDPに実装された駆動チップDICなどが、静電気によって破損することを防止することができる。
【0165】
このように空隙の比率が高い導電性不織布層NWLが採用されることで、フレキシブル回路フィルムFCBの背面が、でこぼこ(凸凹)の表面構造を有しても、空隙によって、凸凹の表面構造が緩和されうる。そこで、フレキシブル回路フィルムFCBの表面構造が支持層PLT側に伝達されて支持層PLTの変形が引き起こされるということを防止しうるのであり、その結果、このような変形が表示装置DDにて、むらとして視認される現象を防止するか減少させることができる。
【0166】
これまで本発明の好ましい実施例を参照して説明したが、当該技術分野における熟練した当業者または該当技術分野における通常の知識を有する者であれば、後述する特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び技術領域から逸脱しない範囲内で、本発明を多様に修正及び変更し得ることを理解できるであろう。よって、本発明の技術的範囲は明細書の詳細な説明に記載されている内容に限られず、特許請求の範囲によって決められるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0167】
本発明によると、外部の衝撃による支持プレートの変形を効果的に防止することができるため、折りたたみ可能な表示装置の耐衝撃性を改善するのに適用される。その結果、支持プレートの変形が表示装置にて、むらとして視認される現象を防止するか減少させて、折りたたみ可能な表示装置の全体的な信頼性を改善することができる。よって、耐衝撃性及び信頼性が改善された本発明の表示装置及びそれを採用する電子装置は産業上の利用可能性が高い。
図1a
図1b
図1c
図2a
図2b
図3a
図3b
図4
図5a
図5b
図6a
図6b
図7a
図7b
図7c
図8a
図8b
図9a
図9b
図10a
図10b
図11a
図11b
【国際調査報告】