(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-03
(54)【発明の名称】電磁的にシールドされた環境における制御されたワイヤレス充電
(51)【国際特許分類】
H02J 50/70 20160101AFI20240827BHJP
H02J 50/40 20160101ALI20240827BHJP
H02J 50/20 20160101ALI20240827BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20240827BHJP
【FI】
H02J50/70
H02J50/40
H02J50/20
H02J7/00 301D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024506802
(86)(22)【出願日】2022-06-20
(85)【翻訳文提出日】2024-03-25
(86)【国際出願番号】 US2022034198
(87)【国際公開番号】W WO2023014444
(87)【国際公開日】2023-02-09
(32)【優先日】2021-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】521209926
【氏名又は名称】オシア インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】ゼイン,ハイム
(72)【発明者】
【氏名】チョー,ケレン
(72)【発明者】
【氏名】カグラヤン,コサン
(72)【発明者】
【氏名】コリーン,マシュー
(72)【発明者】
【氏名】グークル,ケナー
【テーマコード(参考)】
5G503
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503AA06
5G503BA02
5G503BB01
5G503CA01
5G503CA11
5G503CB11
5G503EA05
5G503FA06
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5G503FA17
5G503FA18
5G503GB09
5G503GD03
5G503GD04
5G503GD06
(57)【要約】
コントローラは、1つまたは複数のセンサからのシグナリングを介して、コンテナが、1つまたは複数の充電周波数で外部放射を放出することに関して電磁シールド状態にあると判定する。電磁的にシールドされるとき、コントローラは、1つまたは複数の受信機デバイスを充電するためにワイヤレス電力送信機デバイスの出力電力状態を制御する。コントローラは、充分に充電されたときなど、受信機デバイスの充電をいつ停止すべきかを決定することができる。コントローラおよびワイヤレス電力送信機デバイスは、たとえば、どれがより多くの充電または他の基準を必要とするかに基づいて、1つまたは複数の受信機デバイスを選択的に充電することができる。コントローラは、受信機デバイスの充電状態を取得し、外部から通信することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテナ内のワイヤレス電力受信機デバイスにワイヤレス充電出力を送信するように構成され、前記コンテナが閉鎖状態にあるときに、前記コンテナが、前記ワイヤレス充電出力に対して電磁的にシールドされたエンクロージャを備えるワイヤレス電力送信機デバイスと、
前記ワイヤレス電力送信機デバイスに接続され、前記ワイヤレス電力送信機デバイスの出力電力状態を制御するコントローラと、
前記コンテナが前記閉鎖状態にあるかどうかを検出し、前記コンテナが前記閉鎖状態にあるかどうかを示すために前記コントローラに通信可能に接続されるセンサとを備え、
前記センサが前記コンテナが前記閉鎖状態にあることを示すことに応答して、前記コントローラは、前記ワイヤレス充電出力を前記受信機デバイスに送信するように前記送信機デバイスを制御することを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記センサは、コンテナドアが開いているかどうかを検出することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記コンテナをロックして前記閉鎖状態を確立する電磁ロック装置をさらに含む請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記センサは、
前記送信機デバイスからの前記ワイヤレス充電出力に対応する電磁放射が、前記コンテナが前記閉鎖状態にあるときに前記コンテナの外部で検出されるかどうか、または
前記送信機デバイスからの前記ワイヤレス充電出力に対応する電磁放射が、前記ワイヤレス電力送信機デバイスが送信していないときに前記コンテナの内部で検出されるかどうか、のうちの少なくとも1つを検出することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記コンテナは機械に組み込まれ、前記機械は、前記受信機デバイスが規定の充電状態レベルに達したときに前記受信機デバイスを分配するように構成されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記コンテナは、自動販売機に組み込まれ、前記自動販売機は、購入またはレンタルに応答して前記受信機デバイスを分配するように構成されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記コントローラは、前記受信機デバイスから充電状態を取得し、前記コントローラは、前記充電状態レベルに基づいて、前記ワイヤレス充電出力を介して充電のための前記受信機デバイスを選択することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記受信機デバイスは、前記コンテナ内の前記受信機デバイスのグループのうちの1つを含み、前記コントローラは、ラウンドロビン選択に少なくとも部分的に基づいて、前記ワイヤレス充電出力を介して充電のための前記受信機デバイスを選択することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記受信機デバイスは、前記コンテナ内の前記受信機デバイスのグループの第1の受信機デバイスを備え、前記コントローラは、前記ワイヤレス充電出力を介して前記グループの第2の受信機デバイスを充電することと並列にまたは実質的に並列に、前記ワイヤレス充電出力を介して前記第1の受信機デバイスを充電することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記ワイヤレス充電出力は、時間フレームの第1の部分において前記受信機デバイスに送信され、前記時間フレームの第2の部分は、前記受信機デバイスとの通信を可能にすることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記コンテナが前記閉鎖状態にあるときに前記コンテナ内の構成要素との通信を容易にするために前記コンテナの外部に結合されたアンテナと、
前記コンテナが前記閉鎖状態にあるときに前記コンテナ内の構成要素との通信を容易にするために前記コンテナの外部に結合されたインターフェースポートと、
前記コントローラとの無線周波数通信を可能にする前記コントローラの一部を含む通信窓であって、前記ワイヤレス充電出力の周波数範囲とは異なる周波数範囲において、前記コンテナが前記閉鎖状態にあるときに前記コンテナ内の構成要素との通信を容易にする通信窓と、または、
前記コンテナ内の第1の構成要素と前記コンテナの外部の第2の構成要素との間の通信を容易にするコンテナに結合されたインターフェースとの少なくとも1つをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記コントローラは、前記コンテナの故障検出、または前記受信機デバイスの故障検出のうちの少なくとも1つを実行することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記コンテナは、無停電電源、または集積光起電パネル以下のうちの少なくとも1つを介して電力を得るように結合されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記コンテナの少なくとも一部は可視光に対して透明であることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
プロセッサと、前記プロセッサによって実行されると、動作の実行を容易にする実行可能命令を記憶するメモリとを備えるシステムであって、前記動作は、
コンテナがワイヤレス充電周波数の定義された範囲内で電磁放射を放出することからシールドされていることを検出するステップと、
前記コンテナがシールドされていることを検出したことに応答して、前記ワイヤレス充電周波数の定義された範囲内のワイヤレス充電信号を前記コンテナ内に収容された1つまたは複数の受信機デバイスに送信するステップとを含むことを特徴とするシステム。
【請求項16】
第1の受信機デバイスおよび第2の受信機デバイスは、前記コンテナ内に収容され、
前記動作は、第1の充電時間中に前記第1の受信機デバイスを充電するステップと、第2の充電時間中に前記第2の受信機デバイスを充電するステップとをさらに含むことを特徴とする請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
第1の受信機デバイスおよび第2の受信機デバイスは、前記コンテナ内に収容され、
前記動作は、前記第2の受信機デバイスの第2の充電状態に対する前記第1の受信機デバイスの第1の充電状態に基づいて、充電のために前記第1の受信機デバイスを選択するステップをさらに含むことを特徴とする請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
コンテナに結合されたコントローラによって、前記コンテナが、前記コンテナの外部にワイヤレス充電電磁放射を放出することに関してシールド状態であると判定するステップと、
前記判定に応答して、前記コントローラによって、前記ワイヤレス電力送信機デバイスを制御して、前記コンテナ内に格納された受信機デバイスにワイヤレス充電出力を送信するステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項19】
前記コンテナがシールド状態であると判定するステップは、前記コントローラによってセンサデータを受信するステップを含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記コントローラによって、前記受信機デバイスに関連する充電状態情報を取得するステップと、
前記コントローラによって、前記充電状態情報を受信エンティティに通信するステップとをさらに含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の参照]
本出願は、国際特許協力条約(PCT)出願であり、2022年6月17日に出願され、「CONTROLLED WIRELESS CHARGING IN AN ELECTROMAGNETICALLY SHIELDED ENVIRONMENT」と題する米国非プロビジョン特許出願第17/807,612号に対する優先権を主張し、その両方の出願は、米国特許仮出願63/229,129 (2021年8月4日、CONTROLLED WIRELESS CHARGING IN AN ELECTROMAGNETICALLY SHIELDED ENVIRONMENT)に対する優先権を主張する。前述の優先権出願のそれぞれの全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[開示の分野]
本開示は、概して、電磁的にシールドされた環境において複数の電子デバイスを充電することを含むワイヤレス電力伝送、および関連する実施形態に関する。
【背景技術】
【0003】
指向性アンテナシステムは、電磁(例えば、無線周波数又はRF)信号を介してワイヤレス電力受信機を含む様々なデバイスにワイヤレス電力を送信することができる。より具体的には、ワイヤレス電力送信機は、アンテナ(1つまたは複数のアンテナ素子)を介してワイヤレス電力受信機にRF信号を送信し、ワイヤレス電力受信機は、適切なデバイスにおいて、受信されたRF信号を直流(DC)に変換するアンテナおよび回路を備える。
【0004】
概して、RF信号を介してワイヤレス電力を伝送することは、誘導充電型システムに必要とされる短い電磁場距離と比較して、比較的長い距離にわたってワイヤレス電力を提供する。理解されるように、そのような比較的長距離のワイヤレス充電は、有線充電ケーブル、共振結合、または誘導結合の必要性を排除する。
【0005】
本開示の非限定的な実施形態は、以下の図を参照して説明され、別段の指定がない限り、様々な図を通して同様の参照番号は同様の部分を指す。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本明細書で開示される主題の様々な例示的な実施形態による、受信機デバイスのワイヤレス充電のための例示的なコンテナを示す。
【
図2】本明細書で開示される主題の様々な例示的な実施形態による、受信機デバイスのワイヤレス充電のための外部実装回路を含む例示的なコンテナを示す。
【
図3】本明細書で開示される主題の様々な例示的な実施形態による、ワイヤレス電力送信機と、受信機デバイスを充電するためのアンテナ要素とを含むコンテナの例示的な構成要素を示す。
【
図4】本明細書で開示する主題の様々な例示的な実施形態による、受信機デバイスを充電するための外部ワイヤレス電力送信機に結合されたアンテナ要素を含むコンテナの例示的な構成要素を示す。
【
図5】閉鎖状態(
図5)および開放状態(
図6)における係止可能コンテナの実施例を示し、ハウジングは、本明細書に開示される主題の様々な例示的な実施形態によるワイヤレス電力送信機デバイスおよびワイヤレス電力受信機デバイスを収容する。
【
図6】閉鎖状態(
図5)および開放状態(
図6)における係止可能コンテナの実施例を示し、ハウジングは、本明細書に開示される主題の様々な例示的な実施形態によるワイヤレス電力送信機デバイスおよびワイヤレス電力受信機デバイスを収容する。
【
図7】本明細書で開示される主題の様々な例示的な実施形態による、ワイヤレス電力充電周波数に対応する任意の電磁放射漏れを検出するためにセンサ/アンテナがコンテナに対して外部に配置される例示的なコンテナを示す。
【
図8】本明細書で開示される主題の様々な例示的な実施形態による、センサがコンテナの内側に配置されて、密封されたときにコンテナに入る任意の電磁放射線を検出し、ワイヤレス充電をしない、例示的なコンテナを示す。
【
図9】本明細書に開示される主題の種々の例示的実施形態による、外部監視のために構成される例示的コンテナを示す。
【
図10】本明細書で開示される主題の様々な例示的な実施形態による、充電信号を出力することに関してシールド状態にあるコンテナに基づくワイヤレス充電に対応する例示的な動作を示す。
【
図11】本明細書で開示する主題の様々な例示的な実施形態による、電磁放射シールドコンテナ内に封入された受信機デバイスにワイヤレス充電出力を送信するようにワイヤレス電力送信機デバイスを制御することに対応する例示的な動作を示す。
【
図12】本明細書で開示する主題の様々な例示的な実施形態による、1つまたは複数のワイヤレス電力伝送システムからワイヤレス電力送達環境内の様々なワイヤレスデバイスへのワイヤレス電力送達を示す例示的なワイヤレス電力送達環境のブロック図である。
【
図13】本明細書で開示する主題の様々な例示的な実施形態による、ワイヤレス電力送達を開始するためのワイヤレス電力伝送システムとワイヤレス電力受信機クライアントとの間の例示的な動作を示すシーケンス図である。
【
図14】本明細書で開示される主題の様々な例示的な実施形態による、ワイヤレス電力伝送システムの例示的な構成要素を示すブロック図である。
【
図15】本明細書で開示される主題の様々な例示的な実施形態による、ワイヤレス電力受信機クライアントの例示的な構成要素を示すブロック図である。
【
図16A】本明細書で開示される主題の様々な例示的な実施形態による、例示的なマルチパスワイヤレス電力供給環境を示すブロック図である。
【
図16B】本明細書で開示される主題の様々な例示的な実施形態による、例示的なマルチパスワイヤレス電力供給環境を示すブロック図である。
【
図17】本明細書で開示される主題の様々な例示的な実施形態による、モバイル(またはスマート)電話またはタブレットコンピュータデバイスの形態のワイヤレス電力受信機またはクライアントを有する代表的なモバイルデバイスまたはタブレットコンピュータの例示的な構成要素を示すブロック図である。
【
図18】本明細書で開示する主題の様々な例示的な実施形態による、本明細書で説明する方法の任意の1つまたは複数を機械に実行させるための命令のセットが実行され得るコンピュータシステムの例示的な形態の機械の図表現を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書で説明する技術は、概して、ワイヤレス充電のために構成されたワイヤレス電力受信機(「クライアントデバイス」または単に「クライアント」)を備える電子デバイスをワイヤレス充電することを対象とする。充電は、電子デバイスが、コンテナの外側の無線周波数放射に関してシールドされるコンテナ内に位置するときに行われる;充電は、コンテナが非シールド状態にあるときに停止する。したがって、本明細書で説明される技術は、ケーブル、充電ハーネスなどを使用することなく、および/または充電器機構内または充電器機構のごく近くにデバイスを正確に位置決めする必要なく、無線周波数識別(RFID)タグおよび/または全地球測位システム(GPS)トラッカなどの比較的多くのそのような電子デバイスの「大量」充電を容易にする。本技術はまた、消費者ウェアラブルデバイス、ワイヤレス受信機および小型バッテリを含むバッテリ筐体等、コンテナ内の1つだけの電子デバイスの充電を促進する。
【0008】
1つ以上の実装では、充電は、センサが、コンテナが「閉」状態にあることを検出するとき、すなわち、外部放出電磁(EM)充電信号、例えば、無線周波数(RF)信号、または充電に使用される周波数(複数可)における(または周波数範囲内の)少なくともそれらのRF信号から物理的にシールドされるときに生じる。コンテナが「開」状態にあり、そうでなければ充電信号が放出されることを可能にするであろうことをセンサが検出すると、充電が停止する(または電力出力が著しく低減される)。
【0009】
ここで、例示的な実施形態が示されている添付の図面を参照して、本開示の態様を以下でより完全に説明する。以下の説明では、説明の目的で、様々な実施形態の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が述べられる。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載される例示的実施形態に限定されると解釈されるべきではない。
【0010】
本明細書全体を通して、「一実施形態」、「一実施形態」等への言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体にわたる様々な箇所における「一実施形態では」、「一実施形態では」などの語句の出現は、必ずしもすべてが同じ実施形態に言及しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1つ以上の実施形態では、任意の好適な様式で組み合わせられてもよい。
【0011】
図1は、コンテナの頂部の下側に固定されるなど、送信機デバイス104に結合されたコンテナ102の例を示す。本明細書で説明するように、1つまたは複数の受信機デバイス106は、送信機デバイス104を介してワイヤレス充電される。1つまたは複数のセンサ108が、コンテナ102が閉鎖状態にある、すなわち、送信機デバイス104から送信された充電信号の外部放射を防止することに関して封止されていることを検出すると、充電が行われる。1つ以上のセンサ108が、
図1に描写されるように、コンテナ102が開放状態にあることを検出すると、充電が停止する。
【0012】
一実装形態では、コンテナ102内の制御/監視回路は、外部インターフェース110に結合される。外部インターフェース110は、例えば、コンピュータ、スマートフォン、タブレット、専用ハードウェアなどの外部デバイスがコンテナ内の回路に結合されることを可能にするイーサネット(登録商標)ポートなどの物理的結合であり得る。代替として、または物理的結合に加えて、別の実施例として、外部インターフェース110は、アンテナを備え得る。
【0013】
さらに別の例として、外部インターフェース110は、特定の通信周波数信号を通過させるが、デバイス106を充電するために送信機デバイス104によって使用される1つまたは複数の周波数(例えば、定義された周波数範囲内である)を遮断するRF「ウィンドウ」であり得る。例えば、システムは、クォーター波長チョークを組み込むことができ、クォーター波長チョークは、RFリンクを容易にするためのノッチアウト通信周波数を含み得る。コンテナは、例えば、この特定の通信窓を除いてRFシールドすることができる。そのようなノッチアウト周波数は、能動的または受動的、すなわち、チョークをオンまたはオフにし、および/または構成可能なチョークを提供することができる。そのような周波数フィルタリングウィンドウは、受信機デバイスならびに送信機/コントローラとの通信を可能にする。
【0014】
実用的な例として、セミトレーラ配送センタ内の再充電アセット追跡タグを考える。典型的なアセット追跡ユースケースは、セミトレーラがしばしば誤って配置される大規模な流通センターにおいてセミトレーラを追跡するために使用される、(数桁の)数万のポータブルGPSトラッカに特徴付けられる。長期ユースケースの場合、そのようなGPSトラッカの反復充電が必要とされる。そのような大量のGPSトラッカのための有線充電の使用は、例えば、セミトレーラチェックインスタッフの作業制約を考慮すると、実用的または費用効果的ではない。代わりに、本明細書で説明される技術は、ユーザが、再充電を必要とする電子デバイスを本明細書で説明されるような好適なコンテナの中に単純に設置し、コンテナのアクセスドアまたは複数のドアを閉鎖し、デバイスの充電を開始することを可能にする。ユーザは、充電パッドとの位置合わせ、または正しく差し込まれた有線充電ハーネスなどを確認する必要がない。充電されたデバイスの取り外しは、充分な再充電時間後にコンテナを開けてデバイスを取り外すのと同じくらい単純である。
【0015】
セミトレーラ用のGPSトラッカにワイヤレス電力を供給するシナリオでは、1つの典型的な動作システムは、指定されたステーションでセミトレーラ上に配置されるトラッカを含む。セミトレーラが指定されたステーションに戻ると、GPSトラッカは取り外され、ワイヤレス充電のために充電コンテナに移行する。GPS追跡のために追加のトラッカを取り外すことができ、または必要に応じてワイヤレス充電のためにワイヤレス充電コンテナ内に配置することができる。本明細書で説明されるシステムは、単一のワイヤレス充電コンテナから数万のGPSトラッカを展開するためのバッテリ充電状態ニーズをサポートすることができる。
【0016】
本明細書で説明される技術は、頻繁な充電を必要とする電子デバイス、ならびに頻繁でない充電を必要とする電子デバイスに対処する。したがって、他のユースケースの例は、ほぼ年間ベースで充電を必要とする電子棚札、夜間ベースで充電を必要とする消費者ウェアラブル、および必要に応じて充電を必要とするモノのインターネット(IoT)デバイス(産業または消費者焦点)を含む。本明細書で説明される技術は、Ossia(登録商標)Inc.のCota(登録商標)技術によって提供されるようなワイヤレス電力受信機および付随回路を組み込む任意の電子デバイスが充電されることを可能にし、本明細書で説明されるように、コンテナ内の単一タイプのデバイスを充電することに限定されない。実際、本技術は、ワイヤ、ケーブル、充電パッド、または特定の配置配向を必要とせずに、複数のIoTデバイスの大量同時充電を可能にし、例えば、任意のサプライチェーンにおいて、他のIoT充電ソリューションに適合するようにカスタマイズすることができるIoTソリューションを提供する。
【0017】
図2は、送信機回路204がコンテナ202の頂部の外部に取り付けられ、導波管205がコンテナの内側にあり、例えばコンテナの頂部の下側に取り付けられている実施形態を示す。導波管205のサイズに対する(および/またはコンテナ自体に対する)図示された送信機回路204のサイズは、実際には、回路が導波管より小さくあり得る、コンテナが両方に対して非常に大きくあり得る等、実際のサイズを伝えることを目的としていないことに留意されたい。例示の目的で、導波路205は送信機回路204の下に部分的に示されるが、導波路は、送信機回路204の下に全体的など、デバイス206の充電を容易にする任意の場所に配置され得る。同様に、送信機回路204は、導波管205への適切な電気的結合を達成することができる限り、コンテナの外部の任意の場所に配置することができ、必ずしもコンテナの外部の任意の場所に搭載される必要はない。
【0018】
図3に示すように、本技術は、受信機デバイス306(1)~306(n)として例示されるワイヤレス充電対応受信機デバイスをワイヤレス充電するためのEMシールドコンテナ302などの閉鎖環境を提供する。適切なセンサ308による検出に基づいて、描写された送信機デバイス304は、ユーザが受信機デバイス306(1)~306(n)のうちの1つまたは複数を置くかまたは取り出すためにコンテナドアを開けると、ワイヤレス充電出力信号を停止し、コンテナドアが閉じられた後、ワイヤレス電力充電を再開する。EM密封コンテナのため、充電電力出力は、人間への暴露が電力レベルの制限要因であるオープンスペース充電と比較して比較的大きくなり得る。
図3の例に示されるように、1つまたは複数の実装形態では、閉/開状態センサ308は、送信機デバイス304がワイヤレス出力電力信号を送信するかどうかを制御するコントローラ330に結合され得る。
【0019】
受信機デバイス306(1)~306(n)のうちの1つまたは複数は、本明細書で説明するように一度に選択的に充電され得る。たとえば、それぞれのデバイスの充電の状態に基づいて、最も充電を必要とするものなどのデバイス(たとえば、306(2))が、送信機デバイスのアンテナ(
図3において「A」とラベル付けされたアンテナのアレイが描かれている)のうちの1つまたは複数によるセレクタ/ドライバ322を介した充電のために選択される。コンテナ302がワイヤレス電力信号の送信に関して閉鎖状態にあるとき、コントローラ320は、受信機監視システム324を介して取得された受信機情報に基づいて、アレイのどのアンテナが選択されるかを決定することができる。したがって、システムは、例えば固定された定在波パターンを有するマグネトロンと比較して、「デッドなし」位置に対して定在波を「移動」させることができる。このシステムは、閉空間におけるRFエネルギーのより効率的な使用を容易にする;受信機デバイスによって吸収されない送信されたRFエネルギーは、送信機アンテナに衝突して戻される。システムは、受信機デバイスによって受信されている電力の量を感知し、この情報を使用して、整流器に向けられる電力を最大化することができる。クライアントによって受信される電力が増加または減少するにつれて、クライアントからの高調波逆放射(基本周波数の倍数における放出)もまた、RF-DC整流の背後にある非線形機構により、それぞれ、増加または減少するであろう。この情報は、クライアントに送達される総電力を最適化するために使用することができる。したがって、システムは、どの受信機デバイスまたは複数の受信機デバイスが電力を受信しているかを選択し、最適化しようと試みることができる。
【0020】
図3の例では、受信機デバイス306(2)は、RF信号などを介して送信された電力を受信している。アンテナはまた、データを通信するために使用することができ、例えば、1.0秒毎に、0.9秒の電力出力信号、および0.1秒の通信信号が存在することができる。1つの周波数で受信機デバイスを充電し、干渉などを避けるために適切な周波数分離を用いて異なる周波数でデバイスとの間でデータを通信することも実現可能である。したがって、受信機監視システムは、受信機デバイスの情報を収集することができる。
【0021】
たとえば、閉ループ制御を介して、コントローラ320は、各受信機の充電状態を取得することができ、アレイのどのアンテナが受信機デバイスのそれぞれのロケーションに対応する受信機デバイスに最良に結合するかを決定することができる。これは、コンテナ内のどこにでも受信機デバイスを配置することができることを意味し、ただし、そのようなデバイスは、別の受信機デバイス(単数または複数)などのコンテナ内の何かによる電力信号受信(および通信送信)から過度に遮断されない。実際、受信機デバイスは、再充電を必要とするデバイスがコンベヤベルト上に(場合によっては自動的に)置かれ、移動しながら充電され、次いで退出する、コンベヤベルトまたは同等物上のコンテナ内に進入する場合等に、コンテナ内で移動することができる。他の実施形態では、内部へのデバイスの配置は、デバイス特有のクレードル、磁気実装ボード、吊り下げラックなどを含むことができる。いずれにしても、デバイスの特定の配置および配向は、共振結合、誘導結合、または有線ケーブルハーネスと比較した場合、精度および再現性にかなり敏感ではない。
【0022】
コンテナは、受信機デバイスクライアントにドロップするためのメールボックスドアアクセスと同様の開口部を提供することができる。一実装形態では、これは、課金されたクライアントをドロップアウトする自動販売機のようなものであり得る。自動駐車構造に類似するロボット格納システムは、電子受信機デバイスを受け入れ、カタログ化し、充電に優先順位を付け、および/または配布するために提供され得る。これは、非RF漏出預入および/または払出システムを提供することができる。
【0023】
自動販売機に関して、市販の自動販売機は、封止されたときに内部のデバイスを充電する封止されたコンテナを備えることができる(例えば、空港等におけるそのような自動販売機は、盗難を防止するためにより安全な場所に維持される温度計および他の電気デバイスを販売しながら、USB充電器デバイス、ヘッドホンを販売または貸し出す)。コンテナ上のグラスフロントは、潜在的な買い手および/または借り手が内部を見ることができるショッピング体験を作り出すことができる。ユーザが、例えば、80パーセントの健全な充電状態のような、既に充電されたデバイスを望むとき、コンテナのワイヤレス充電要素は、デバイスが適切に充電されることを確実にする。
【0024】
同様に、充電を必要とするデバイスは、商業環境において充電することができる。ユーザは、ロッキングキーパッド、実際のロックなどを有するレンタルされたコンテナを介して、空港、ショッピングモールなどでデバイスを充電することができる。したがって、本明細書で説明されるシステムは、セキュリティキーまたはPINコードを使用してコンテナの内部充電環境にアクセスすることによって、安全でない場所における、デバイスを保管および充電するためのセキュリティロッカーとして作用することができる。
【0025】
通信および受信機監視に基づいて、本明細書に記載のシステムは、(「監視されていない」または「開ループ」ワイヤレスエネルギーシステムとは対照的に)コンテナ内のクライアント受信機デバイスに関する情報を監視することができる。例えば、システムは、いくつのクライアント受信機デバイスがコンテナの内側に配置されているか、ならびに受信機デバイスのタイプを測定および追跡することができる。本明細書で説明されるようなそのようなスマートシステムは、受信機充電の在庫追跡を提供し、充電された受信機を取ることを支援することができる。受信機デバイスは、フィールドに位置するときに「クリティカル」とみなされる情報のみを通信し、受信機デバイスが充電コンテナに戻るときに他のデータがアップロードされてシステムユーザに利用可能になるように、他のデータを記憶することができる。
【0026】
受信機デバイスクライアント設計は、高電力RFからの保護を提供することができる;例えば、Bluetooth(登録商標)が組み込まれる場合、クライアントは損傷から保護することができる。受信機デバイスクライアントは、損傷RFをシールドする充電エンクロージャを備えることができる。
【0027】
システムは、(限定されないが)充電していない任意のデバイス、任意の損傷したデバイス、デバイス配置、デバイスがファームウェアまたはソフトウェア更新を必要とするかどうか、受信機デバイスバッテリが低い健全度を有し、交換されるべきかどうか等の、受信機デバイスの自動故障検出および/または状態検出を組み込むことができる。システムはまた、(限定はしないが)ドアの密封不良、環境不良、システム損傷および/またはシステムハッキング、コンテナ内に存在する非ワイヤレス充電可能デバイスなど、コンテナの他の要素を監視することもできる。
【0028】
なお、
図3の例では、コントローラ320、セレクタ/ドライバ322、および受信機監視システム324は、それぞれが送信機デバイス304に組み込まれる別個の構成要素として示されている。しかしながら、これは1つの例示的な実装形態にすぎず、代替実装形態では、コントローラは、たとえば、受信機データを収集する受信機監視論理を含むことができ、選択論理などを含み得る。これらの構成要素のいずれも、たとえば、送信機デバイスから分離され、それに結合され得る。実際、
図3の例示的な送信機デバイスの任意の構成要素は、独立であり得るか、一緒にマージされ得るか、または追加の構成要素にさらに分離され得る。
【0029】
さらに、
図4は、
図3と同様のシステム400を示すが、
図4では、アンテナAのみがコンテナ402の内部にある。送信機デバイス404によって表され、コントローラ420と、セレクタ/ドライバ422と、受信機監視システム424とを備える、他の充電回路は、コンテナ402の外部にある、例えば、それに取り付けられる。
図4は1つの非限定的な例にすぎず、回路/送信機デバイスの一部はコンテナの外部にあり得、回路/送信機デバイスの一部はコンテナの内部にあり得ることに留意されたい。
【0030】
図5及び
図6は、コンテナ502をロックする方向を示しており、ここで、電磁石551および552は、コンテナ502をロックする。2つのそのような電磁石551および552が示されているが、係止のために電磁石を使用する代替の実装形態では、任意の実用的な数までの単一の電磁石が使用され得ることを理解されたい。さらに、係止が所望される場合、電磁石ベースの係止の代わりに、またはそれに加えて、任意の係止機構が使用されてもよい。
図5および6では、コントローラ520および送信機504は、コンテナの内部に示されるが、これは、非限定的実施例であり、(
図2および4におけるような)そのような構成要素のうちの1つ以上は、EMシールドコンテナ内の導波管/アンテナ要素のみとともに、コンテナ502の外部にあり得ることに留意されたい。
【0031】
図5および
図6の例では、概して、適切なドライバ556(たとえば、リレーなど)に結合されたロック/ロック解除スイッチ554を使用して、デバイス506(1)~506(n)の充電に関してコンテナ502をロックすることができる。スイッチ554は、
図5および6ではボタンとして描写されているが、遠隔制御スイッチ、キーパッドおよび/またはPIN/コード、トグルスイッチ等を含む、適切に状態を変更することができる任意の機構が、コンテナドア538を係止解除するように電磁石を係止および解除するように電磁石に通電するために使用されることができる。しかしながら、一般に、望ましいスイッチは、利便性、使いやすさ、並びに耐久性に基づくもの。コンテナがどこで使用されることが意図されるかに応じて、耐候性も要因となり得る。不正開封防止/耐不正開封スイッチは、ドアが完全に閉じられ、内部のデバイスにワイヤレス電力を提供する前にEM(例えば、RF)シールドが係合されることを確実にするために使用することができる。フェールセーフとして、電力を取り除くと(例えば、コンテナを電源から抜くことによって)、電磁石への通電を遮断し、ドアを開けることができる。
【0032】
例として、RF充電信号を考える。したがって、既存のRFチャンバまたはマイクロ波オーブンと同様の手法でRFシールドを達成することができるRFシールドコンテナが使用される。これは、機械的RFシールド、RF吸収体、および具体的に設計されたRFチョークを含み得る。
【0033】
RFシールドを達成することは、RFシールドに係合し、ボタンの接触による解放を可能にするための電磁石の使用を含んでもよい。ドア開放要求が開始されたときに磁石の極性を逆転させることによって、磁石は、ドアの開放ならびにドアの閉鎖/封止を補助することができる。封止は、スイッチ(例えば、電磁石に係合する、電子レンジ様スイッチ、磁気的にコード化されたまたはコード化されたRFIDスイッチ)の同時係合によって達成することができる。また、RF吸収材料と組み合わせたRFチョークの使用は、ドアとコンテナの嵌合パネルとの間のRFシールドを達成するために使用され得る。
【0034】
シールドされたコンテナは、内部に位置する受信機デバイスへのアクセスを可能にする1つ以上のドアを備えることができる。ドア上のRFシールドは、ベリリウム銅フィンガーストックまたはファブリックオーバーフォームなどの標準的なRFシールドチャンバと整合するRFシールド設計を備えることができる。RFシールドを達成する手段は、RFシールドに係合し、ボタンの接触による解放を可能にするための電磁石の使用を含んでもよい。
図5および
図6に示すように、磁石の解放はまた、電力送信を停止するように送信機に信号を送り、送信機デバイスの送信電力にさらされることなく環境へのアセットの除去または追加を可能にする(しかし、追加の安全性のために、追加の別個のEMシールドセンサ508を設けることができる)。シーリングは、電磁石に係合するスイッチ(例えば、電子レンジスイッチ、磁気的にコード化された又はコード化されたRFIDスイッチなど)の同時係合によって達成することができる。
【0035】
一態様では、RFシールドコンテナは、迅速で激しくない動作を介して内部のワイヤレス充電受信機デバイスへのアクセスを可能にし、この動作は、1日に何回も繰り返し可能であり、N(たとえば、10)年を超える寿命を有することが意図される。開くために機械的補助(レバーの形態では、空気圧式、または油圧式、電気式である)を必要とする市販のRF封止チャンバと比較して、
図5および
図6に示すコンテナは、やはり電子レンジの手法にいくらか類似した単純な片手操作で開く能力を提供する。コンテナは、ユーザが曲がったり歪んだりすることなく内側のアセットへのアクセスを提供するように構成することができ、可搬性のために車輪に取り付けることができる。
【0036】
図7は、別の代替態様を示し、1つ以上のEM漏出センサまたはセンサアンテナ770(1)~770(m)は、コンテナ702の外部、特に、必須ではないが、EM放射が漏出する可能性が最も高いであろう、ドア738または他の開口部/窓/溶接コーナー等に近接して位置付けられることができる。そのような漏れ検出センサ/アンテナは、許容可能な漏れと考えられるものについてキャリブレーションすることができる。
図7では、コントローラおよび送信機は、コンテナ702の内部に示されているが、これは非限定的な例であり、そのような構成要素のうちの1つまたは複数(
図2および
図4におけるような)は、EMシールドコンテナ内の導波管/アンテナ要素のみとともに、コンテナ702の外部にあり得ることに留意されたい。
【0037】
理解され得るように、複数のセンサ/アンテナが
図7に描写されているが、適切に配置されたアンテナが結合された単一のセンサがあり得、そのような単一のセンサは、コンテナ702の内側にあり得る。そのようなセンサまたはセンサ/アンテナ770(1)~770(m)は、充電に使用される周波数/周波数範囲のみが検出されるようにフィルタリングを含むことができる。ワイヤレス充電が行われている場合、充電信号の漏えいの可能性を示すセンサからの信号(有線または無線インターフェースI/Fを介して)が充電を停止する。
【0038】
したがって、本明細書に説明されるようなそのようなシステムは、フェールセーフスイッチの使用を伴わないことを含む、RFシールドが漏出しているかどうかを感知し、伝送電力をオフにすることができる。これは、コンテナドアが開いているかどうかを検知する唯一の実現可能な方法。他の方法は、電力リターン感知を含む。
【0039】
図8に図示される代替実装では、EM漏出センサ880は、コンテナ802の内側にある。この例では、ドア838が閉じられ、充電がオフであるとき、充電信号に対応する周波数は検出されない。しかしながら、シールドまたは他の開口部に破損がある場合、充電周波数に対応する周波数が検出される。
図8では、コントローラおよび送信機はコンテナ802の内部に示されているが、これは非限定的な例であり、そのような構成要素のうちの1つまたは複数(
図2および
図4におけるような)は、EMシールドコンテナ内の導波管/アンテナ要素のみとともに、コンテナ802の外部にあり得ることに留意されたい。
【0040】
例えば、充電周波数がWi-Fi範囲内、例えば、約2.4GHz又は5.8GHzにあると考える;ドアが閉じられ、充電がまだ行われていない場合、Wi-Fi信号を感知することは、コンテナ802が適切にシールドされていないことを意味する。これは、時折充電をオフにし、外部信号が入っているかどうかをチェックすることなどによって、能動的検出のために使用することができる。これはまた、コンテナの完全性をチェックするために使用することもできる;例えば、センサを不活性なコンテナの内側に配置し、コンテナを密封し、外部試験信号を生成し、センサが外部信号を拾い上げるかどうか、またはセンサが適切に進入を阻止されているかどうかを判定する。この例にもかかわらず、システムは、周波数非依存であり得、産業、科学、および医療(ISM)帯域および非ISM帯域、ならびに可視光、赤外線、紫外線等の非RF周波数を含む、任意の周波数帯域で動作することができる。
【0041】
図9に示されるように、システムは、外部ユーティリティプログラム990を通して制御および監視されることができ、例えば、Cota(登録商標)デスクトップユーティリティ(DTU)インターフェースは、Cota(登録商標)対応電力受信機デバイスの受信電力および充電状態を追跡する。このようにして、例えば、そのようなシステムは、送信機および受信機に関する統計を追跡するGUIまたは他の好適なインターフェースを通して監視および制御することができる。これにより、ユーザは、コンテナを早期に開ける必要なく、受信機デバイスが充分に充電されたときを判断することができる。外部ユーティリティプログラムはまた、送信機が正しく動作していることを確実にするなどのために、ある程度まで送信機を制御するために使用され得る。さらに、ユーザは、所望の充電レベル、例えば、80パーセント(あるタイプの電池は、ある割合を超えて充電されないとき、より長く持続する)を設定することができる。外部ユーティリティプログラム990は、例えば、コンテナ要素および/または内部の受信機デバイスの遠隔管理および監視のために、クラウドサービス992に連結されることができる。
【0042】
透明な開口部(例えば、少なくとも1つまたは複数の充電周波数で、可視光に対してはあるがRFに対しては不透明である)なども、コンテナの内部を見るために設けることができる。たとえば、受信機デバイスが、所望のレベルに充電されると色を変化させるLEDを含むと考える。ユーザは、コンテナを開ける必要なく、LEDを介して受信機デバイスの充電状態を見ることができる。要約すると、ワイヤレス電力デバイスは、充分なバッテリ充電状態をユーザに強調表示するために、LED等のインジケータを含んでもよく、LEDは、充電状態を一斉に表示することができ、または特定のデバイスをトリガして個々に点灯させることができる。
【0043】
本システムはまた、デバイスおよびユーザ相互作用を監視するために、コンテナの内側に(例えば、RF安全)カメラを組み込むこともできる。大きな(例えば、ウォークイン)コンテナの場合、ドアが閉じられたときに人がコンテナの内側にいる場合に、人を示す動きが感知されたときに充電をオフにするために動きセンサなどが使用され得る。
【0044】
コンテナは、ポータブルであり得、電源に差し込まれ得、および/または電気コンセントなどから離れた遠隔使用を可能にする太陽光電源(パネル、バッテリ、回路)に結合され得る。システムは、例えば、オフグリッド設定においてワイヤレス電力を提供するために、ボックス上にソーラーパネルを組み込むことができる。システムは、停電時に電力を供給するための無停電テーブル電源(UPS)を含むことができる。システムは、システムが不整合な電源から電力を受け取ることができることを保証するための電力フィルタリングを含むことができる。
【0045】
1つまたは複数の態様は、システム内にあることができ、および/または方法において実行される動作などの例示的な動作、またはプロセッサと、プロセッサによって実行されると例示的な動作の実行を容易にする実行可能命令を記憶するメモリ、または機械可読媒体とを備えることができ、プロセッサによって実行されると、例示的な動作の実行を容易にする実行可能命令を含む。任意のシステム要素を生成または動作させるプロセスを提供することができる。
【0046】
そのようなシステムの例は、コンテナ内のワイヤレス電力受信機デバイスにワイヤレス充電出力を送信するように構成されたワイヤレス電力送信機デバイスを備えることができ、コンテナは、コンテナが閉鎖状態にあるときにワイヤレス充電出力に対して電磁的にシールドされたエンクロージャを備える。システムは、ワイヤレス電力送信機デバイスに結合されたコントローラをさらに備えることができ、コントローラは、ワイヤレス電力送信機デバイスの出力電力状態を制御する。システムは、コンテナが閉鎖状態にあるかどうかを検出するセンサをさらに備えることができ、センサは、コンテナが閉鎖状態にあるかどうかを示すためにコントローラに通信可能に結合され、センサがコンテナが閉鎖状態にあることを示すことに応答して、コントローラは、ワイヤレス充電出力を受信機デバイスに送信するように送信機を制御する。
【0047】
センサは、コンテナドアが開いているかどうかを検出することができる。
【0048】
一実施態様は、閉鎖状態を確立するためにコンテナをロックする電磁ロック装置を含むことができる。
【0049】
センサは、送信機からのワイヤレス充電出力に対応する電磁放射が、コンテナが閉鎖状態にあるときにコンテナの外部で検出されるかどうか、または送信機デバイスからのワイヤレス充電出力に対応する電磁放射が、ワイヤレス電力送信機デバイスが送信していないときにコンテナの内部で検出されるかどうかのうちの少なくとも1つを検出することができる。
【0050】
コンテナは機械に組み込むことができ、機械は、受信機デバイスが定義された充電状態レベルに達したときに受信機デバイスを分配するように構成されている。
【0051】
コンテナは、自動販売機に組み込むことができ、自動販売機は、購入またはレンタルに応答して受信装置を分配するように構成されている。
【0052】
コントローラは、受信機デバイスから充電状態を取得し、充電状態レベルに基づいてワイヤレス充電出力を介して充電のために受信機デバイスを選択することができる。
【0053】
受信機デバイスは、コンテナ内の受信機デバイスのグループのうちの1つを含むことができ、コントローラは、ラウンドロビン選択に少なくとも部分的に基づいて、ワイヤレス充電出力を介して充電のために受信機デバイスを選択することができる。
【0054】
受信機デバイスは、コンテナ内の受信機デバイスのグループの第1の受信機デバイスを含むことができ、コントローラは、ワイヤレス充電出力を介してグループの第2の受信機デバイスを充電することと並列にまたは実質的に並列に、ワイヤレス充電出力を介して第1の受信機デバイスを充電する。
【0055】
ワイヤレス充電出力は、時間フレームの第1の部分において受信機デバイスに送信され得、時間フレームの第2の部分は、受信機デバイスとの通信を容易にし得る。
【0056】
さらなる態様は、コンテナが閉鎖状態にあるときにコンテナ内の構成要素との通信を容易にするためにコンテナの外部に結合されたアンテナと、コンテナが閉鎖状態にあるときにコンテナ内の構成要素との通信を容易にするためにコンテナの外部に結合されたインターフェースポートと、コントローラとの無線周波数通信を可能にするコントローラの一部を含む通信窓と、ワイヤレス充電出力の周波数範囲とは異なる周波数範囲では、コンテナが閉鎖状態にあるときにコンテナ内の構成要素との通信を容易にするために、またはコンテナ内の第1の構成要素とコンテナの外部の第2の構成要素との間の通信を容易にするコンテナに結合されたインターフェースのうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0057】
コントローラは、コンテナの故障検出、または受信機デバイスの故障検出のうち少なくとも1つを実行することができる。
【0058】
コンテナは、無停電電源または集積光起電パネルのうちの少なくとも1つを介して電力を得るように結合することができる。
【0059】
コンテナの少なくとも一部は、可視光に対して透明であり得る。
【0060】
1つまたは複数の態様が
図10に示されており、プロセッサと、プロセッサによって実行されると例示的な動作の実行を容易にする実行可能命令または構成要素を記憶するメモリとなどの例示的な動作を備えることができる。例示的な動作1002は、コンテナがワイヤレス充電周波数の定義された範囲内での電磁放射からシールドされていることを検出することを表す。
【0061】
例示的な動作1004は、コンテナがシールドされていることを検出したことに応答して、ワイヤレス充電周波数の定義された範囲内のワイヤレス充電信号をコンテナ内に収容された1つまたは複数の受信機デバイスに送信することを表す。
【0062】
第1の受信機デバイスおよび第2の受信機デバイスは、コンテナ内に収容されることができ、さらなる動作は、第1の充電時間中に第1の受信機デバイスを充電することと、第2の充電時間中に第2の受信機デバイスを充電することとを含むことができる。
【0063】
第1の受信機デバイスおよび第2の受信機デバイスは、コンテナ内に収容され得、さらなる動作は、第2の受信機デバイスの第2の充電状態に対する第1の受信機デバイスの第1の充電状態に基づいて、充電のために第1の受信機デバイスを選択することを含み得る。
【0064】
1つまたは複数の態様が
図11に表され、方法などの例示的な動作を含むことができる。例示的な動作1102は、コンテナに結合されたコントローラによって、コンテナがコンテナの外部にワイヤレス充電電磁放射を放出することに関してシールド状態であると判定することを表す。例示的な動作1104は、判定したことに応答して、コントローラによって、コンテナ内に封入された受信機デバイスにワイヤレス充電出力を送信するようにワイヤレス電力送信機デバイスを制御することを表す。
【0065】
コンテナがシールド状態であると判定することは、コントローラによってセンサデータを受信することを含み得る。
【0066】
さらなる動作は、コントローラによって、受信機デバイスに関連する充電状態情報を取得することと、コントローラによって、充電状態情報を受信エンティティに通信することとを含み得る。
【0067】
センサは、コンテナが閉鎖状態にあり得るときに、送信機からのワイヤレス充電出力に対応する電磁放射がコンテナの外部で検出され得るかどうかを検出することができる。
【0068】
センサは、ワイヤレス電力送信機デバイスが送信していない時点で、送信機デバイスからのワイヤレス充電出力に対応する電磁放射がコンテナの内部で検出され得るかどうかを検出することができる。
【0069】
受信機デバイスはRFIDタグを備え得る。受信機デバイスは、全地球測位システムタグを備え得る。受信機デバイスは、バッテリハウジングを備え得る。受信機デバイスは、消費者ウェアラブルデバイスを備え得る。受信機デバイスは、モノのインターネット(IoT)デバイスを備え得る。受信機デバイスは、モノのインターネット(IoT)センサを備え得る。
【0070】
受信機デバイスは、充電状態をコントローラに通信することができ、受信機デバイスは、充電状態レベルに基づいてワイヤレス充電出力を介して充電のためにコントローラによって選択され得る。
【0071】
受信機デバイスは、コンテナ内の受信機デバイスのグループのうちの第1の受信機デバイスであり得、第1の受信機デバイスは、ワイヤレス充電出力を介して第2の受信機デバイスを充電することと並行して、ワイヤレス充電出力を介して充電され得る。第1の受信機デバイスは、同じ充電周波数でのワイヤレス充電出力を介した第2の受信機デバイスの充電と、単一の充電部分の間、並列にまたは実質的に並列に(例えば、時間枠の単一の充電部分の間にデバイスを充電する間に急速に切り替える)、ワイヤレス充電出力を介して充電され得る。第1の受信機デバイスは、第1の受信機デバイスのための第1の充電周波数および第2の受信機デバイスのための第2の異なる充電周波数で、ワイヤレス充電出力を介した第2の受信機デバイスの充電と並列または実質的に並列に、ワイヤレス充電出力を介して充電され得る。
【0072】
受信機デバイスは、受信機デバイスが定義された充電状態レベルに達したことを示す出力インジケータを備えることができる。
【0073】
ワイヤレス充電出力は無線周波数で送信することができる。ワイヤレス充電出力は、赤外線、可視光、および/または紫外線周波数帯で送信することができる。ワイヤレス充電出力は、時間フレームの第1の部分において受信機デバイスに送信され得、時間フレームの第2の部分は、受信機デバイスとの通信を容易にし得る。
【0074】
ワイヤレス充電出力は、第1の周波数で受信機デバイスに送信され得、送信機デバイスまたはコントローラのうちの少なくとも1つは、第1の周波数に対して異なり得る第2の周波数を介して受信機デバイスと通信する。
【0075】
実施態様は、コンテナ内にカメラを含み得る。
【0076】
コンテナは、コードを介して開かれ得る。
【0077】
コントローラは、受信機デバイスの状態を追跡し得る。
【0078】
受信機デバイスは、コンテナ内の受信機デバイスのグループの第1の受信機デバイスとすることができ、コントローラは、コンテナ受信機デバイス内の受信機デバイスのグループの状態を追跡し得る。
【0079】
コントローラは、総電力に基づいて送信機デバイスによって送信される電力をより最適にするように動作し得る。
【0080】
コントローラは、コンテナの故障検出を行い得る。
【0081】
制御部は、受信装置の故障検出を行い得る。
【0082】
コンテナは、無停電電源に接続され得る。
【0083】
コンテナは、光エネルギーを収集し、光エネルギーを電力に変換するソーラーデバイスに接続され得る。
【0084】
受信機デバイスは、ロボットデバイスを介して、コンテナ内に挿入可能であり、および/またはコンテナから後退可能であり得る。
【0085】
受信機デバイスは、ロボットデバイスを介してコンテナから取り外し可能であり得る。
【0086】
第1の受信機デバイスおよび第2の受信機デバイスは、コンテナ内に収容されることができ、さらなる動作は、第1の受信機デバイスを充電することと、第2の受信機デバイスを並列にまたは実質的に並列に充電することとを含み得る。
【0087】
第1の受信機デバイスおよび第2の受信機デバイスは、コンテナ内に収容されることができ、さらなる動作は、第1の受信機デバイスを充電することと、第2の受信機デバイスを同じ充電周波数で並列にまたは実質的に並列に充電することとを含むことができる。複数のデバイスを並列に充電することができる。
【0088】
第1の受信機デバイスおよび第2の受信機デバイスは、コンテナ内に収容され得、さらなる動作は、第1の充電周波数で第1の受信機デバイスを充電することと、第1の充電周波数とは異なる第2の充電周波数で第2の受信機デバイスを充電することとを含み得る。
【0089】
理解されるように、本明細書に記載される技術は、(一般にRFチャンバドアを開閉するために機械的利点を必要とする既存のRFチャンバとは対照的に)実質的に操作に労力がない収容環境におけるワイヤレスデバイスの充電を容易にする。態様は、システム全体がFCC RF規制を通過することを可能にするME(例えば、RF)シールドを含むことができる;ドアは、ヒンジ式縁部から開くキャビネット型ドアなどの任意の適切な機構を備えることができ、かつ/または電磁石ロック機能を含むことができる。好適なドアヒンジは、例えば、ドアが周囲全体を均等に密閉することを可能にする、2つの枢動点を特徴とすることができる。回転または摺動を含むがこれらに限定されず、自動ドア作動の形態も適用可能である。
【0090】
本明細書で説明される技術は、単一デバイスとして、すなわち、動作の単一デバイスアウトシーケンス、ならびにワイヤレス電力デバイスの「バッチング」として機能することができ、バッチングは、ワイヤレス電力デバイスを2つ以上のグループに集め、次いで充電コンテナの中に入れることを指す。同様のサイズのバッチも除去することができる。
【0091】
本明細書で説明される技術は、上記で説明されるような低頻度の充電、または日々の充電を必要とするデバイスをサポートすることができる。他の例は、自動在庫管理コンテナにワイヤレス電力を供給することを含み、これにより、ユーザ(典型的には会社の従業員)は、必要に応じて充電のためにデバイスを取り出し、または置くことができる。
【0092】
例示的な実施形態では、システムは、コンテナ内のワイヤレス電力受信機デバイスにワイヤレス充電出力を送信するように構成されたワイヤレス電力送信機デバイスを備え、コンテナは、コンテナが閉鎖状態にあるときにワイヤレス充電出力に対して電磁的にシールドされたエンクロージャと、ワイヤレス電力送信機デバイスに結合されたコントローラであって、ワイヤレス電力送信機デバイスの出力電力状態を制御する、コントローラと、コンテナが閉鎖状態にあるかどうかを検出するセンサであって、コンテナが閉鎖状態にあるかどうかを示すためにコントローラに通信可能に結合されたセンサとを備えコントローラは、コンテナが閉鎖状態にあることをセンサが示すことに応答して、ワイヤレス充電出力を受信機デバイスに送信するように送信機を制御する。
【0093】
センサは、コンテナドアが開いているかどうかを検出することができる。システムは、コンテナをロックして閉鎖状態を確立する電磁ロック装置をさらに備え得る。
【0094】
センサは、送信機からのワイヤレス充電出力に対応する電磁放射が、コンテナが閉鎖状態にあるときにコンテナの外部で検出されるかどうか、または送信機デバイスからのワイヤレス充電出力に対応する電磁放射が、ワイヤレス電力送信機デバイスが送信していないときにコンテナの内部で検出されるかどうかのうちの少なくとも1つを検出することができる。
【0095】
コンテナは機械に組み込むことができ、機械は、受信機デバイスが規定の充電状態レベルに達したときに受信機デバイスを分配するように構成される。コンテナは、自動販売機に組み込むことができ、自動販売機は、購入またはレンタルに応答して受信機デバイスを分配するように構成される。
【0096】
コントローラは、受信機デバイスから充電状態を取得することができ、コントローラは、充電状態レベルに基づいてワイヤレス充電出力を介して充電のために受信機デバイスを選択する。受信機デバイスは、コンテナ内の受信機デバイスのグループのうちの1つを備えることができ、コントローラは、ラウンドロビン選択に少なくとも部分的に基づいて、ワイヤレス充電出力を介して充電のために受信機デバイスを選択する。受信機デバイスは、コンテナ内の受信機デバイスのグループのうちの第1の受信機デバイスを備えることができ、コントローラは、ワイヤレス充電出力を介してグループの第2の受信機デバイスを充電することと並列または実質的に並列に、ワイヤレス充電出力を介して第1の受信機デバイスを充電する。コントローラは、コンテナの故障検出、または受信装置の故障検出のうちの少なくとも1つを実行することができる。
【0097】
ワイヤレス充電出力は、時間フレームの第1の部分において受信機デバイスに送信され、時間フレームの第2の部分は、受信機デバイスとの通信を可能にする。
【0098】
システムは、コンテナが閉鎖状態にあるときにコンテナ内の構成要素との通信を容易にするためにコンテナの外部に結合されたアンテナと、コンテナが閉鎖状態にあるときにコンテナ内の構成要素との通信を容易にするためにコンテナの外部に結合されたインターフェースポートと、コントローラとの無線周波数通信を可能にするコントローラの一部を含む通信窓と、ワイヤレス充電出力の周波数範囲とは異なる周波数範囲では、コンテナが閉鎖状態にあるときにコンテナ内の構成要素との通信を容易にするために、またはコンテナ内の第1の構成要素とコンテナの外部の第2の構成要素との間の通信を容易にするコンテナに結合されたインターフェースのうちの少なくとも1つをさらに含み得る。
【0099】
コンテナは、無停電電源、または集積光起電パネルのうちの少なくとも1つを介して電力を得るように結合することができる。コンテナの少なくとも一部は、可視光に対して透明にすることができる。
【0100】
別の例示的な実施形態では、システムは、プロセッサと、システムのプロセッサによって実行されると、動作の実行を容易にする実行可能命令を記憶するメモリとを備え、コンテナがワイヤレス充電周波数の定義された範囲内で電磁放射を放出することからシールドされていることを検出し、コンテナがシールドされていることを検出することに応答して、ワイヤレス充電周波数の定義された範囲内で、コンテナ内に含まれる1つまたは複数の受信機デバイスにワイヤレス充電信号を送信する。
【0101】
第1の受信機デバイスおよび第2の受信機デバイスは、コンテナ内に収容されることができ、動作は、第1の充電時間中に第1の受信機デバイスを充電することと、第2の充電時間中に第2の受信機デバイスを充電することとをさらに含み、または、動作は、第2の受信機デバイスの第2の充電状態に対する第1の受信機デバイスの第1の充電状態に基づいて、充電のために第1の受信機デバイスを選択することをさらに含み得る。
【0102】
別の例示的な実施形態では、方法は、コンテナに結合されたコントローラによって、コンテナの外部のワイヤレス充電電磁放射を放出することに関してコンテナがシールド状態であると決定することと、決定することに応答して、コントローラによって、コンテナ内に封入された受信機デバイスにワイヤレス充電出力を送信するようにワイヤレス電力送信機デバイスを制御することとを含む。
【0103】
コンテナがシールド状態であると判定することは、コントローラによってセンサデータを受信することを含み得る。本方法は、コントローラによって、受信機デバイスに関連する充電状態情報を取得することと、コントローラによって、充電状態情報を受信エンティティに通信することとをさらに含み得る。
【0104】
図12は、いくつかの実施形態による、1つまたは複数のワイヤレス電力伝送システム(WPTS)1201a~n(「ワイヤレス電力送達システム」、「アンテナアレイシステム」、および「ワイヤレス充電器」とも呼ばれる)からワイヤレス電力送達環境1200内の様々なワイヤレスデバイス1202a~nへのワイヤレス電力送達を示す例示的なワイヤレス電力送達環境1200を含むブロック図を示す。より具体的には、
図12は、1つまたは複数のワイヤレス電力受信機クライアント1203a~1203n(本明細書では「クライアント」および「ワイヤレス電力受信機」とも呼ばれる)を有する利用可能なワイヤレスデバイス1202a~1202nにワイヤレス電力および/またはデータを送達することができる例示的なワイヤレス電力送達環境1200を示す。ワイヤレス電力受信機クライアントは、1つまたは複数のワイヤレス電力伝送システム1201a~1201nからワイヤレス電力を受信し、処理するように構成される。例示的なワイヤレス電力受信機クライアント1203の構成要素は、
図15を参照してより詳細に示され、説明される。
【0105】
図12の例に示すように、ワイヤレスデバイス1202a~1202nは、携帯電話デバイス及びワイヤレスゲームコントローラを含む。しかしながら、ワイヤレスデバイス1202a~1202nは、電力を必要とし、1つまたは複数の統合ワイヤレス電力受信機クライアント1203a~1203nを介してワイヤレス電力を受信することが可能な任意のデバイスまたはシステムであり得る。本明細書で説明するように、1つまたは複数の統合ワイヤレス電力受信機クライアントは、1つまたは複数のワイヤレス電力伝送システム1201a~1201nから電力を受信および処理し、その動作のためにワイヤレスデバイス1202a~1202n(またはワイヤレスデバイスの内部バッテリ)に電力を供給する。
【0106】
各ワイヤレス電力伝送システム1201は、複数のアンテナ1204a~n、たとえば、ワイヤレスデバイス1202a~1202nにワイヤレス電力を送達することができる、100または数個のアンテナを含むアンテナアレイを含むことができる。いくつかの実施形態では、アンテナは適応位相RFアンテナである。ワイヤレス電力伝送システム1201は、コヒーレント電力伝送信号をワイヤレス電力受信機クライアント1203a~1203nに送達するための適切な位相を決定することができる。アレイは、相互に特定の位相で複数のアンテナから信号(例えば、連続波またはパルス電力伝送信号)を放出するように構成される。用語「アレイ」の使用は、アンテナアレイを特定のアレイ構造に必ずしも限定しないことが理解される。すなわち、アンテナアレイは、特定の「アレイ」形態または幾何学形状で構築される必要はない。さらに、本明細書で使用する「アレイ」または「アレイシステム」という用語は、ラジオ、デジタル論理、およびモデムなど、信号生成、受信、および送信のための関連するおよび周辺回路を含み得る。いくつかの実施形態では、ワイヤレス電力伝送システム1201は、1つまたは複数のアンテナまたはトランシーバを介したデータ通信のための埋め込みWi-Fiハブを有することができる。
【0107】
ワイヤレスデバイス1202は、1つまたは複数のワイヤレス電力受信機クライアント1203を含み得る。
図12の例に示されるように、電力供給アンテナ1204a~1204nが示されている。電力送達アンテナ1204aは、ワイヤレス電力送達環境において無線周波数電力の送達を提供するように構成される。いくつかの実施形態では、電力送達アンテナ1204a~1204nのうちの1つ以上は、代替として、または加えて、ワイヤレス電力送達に加えて、またはその代わりに、データ通信のために構成することができる。1つまたは複数のデータ通信アンテナは、ワイヤレス電力受信機クライアント1203a~1203nおよび/またはワイヤレスデバイス1202a~1202nにデータ通信を送信し、そこからデータ通信を受信するように構成される。いくつかの実施形態では、データ通信アンテナは、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi_33(登録商標)、ZigBee(登録商標)などを介して通信することができる。他のデータ通信プロトコルも可能である。
【0108】
各ワイヤレス電力受信機クライアント1203a~1203nは、ワイヤレス電力伝送システム1201a~1201nから信号を受信するための1つまたは複数のアンテナ(図示せず)を含む。同様に、各ワイヤレス電力伝送システム1201a~1201nは、互いに対して特定の位相で連続波または離散(パルス)信号を放出することができる1つまたは複数のアンテナおよび/またはアンテナのセットを有するアンテナアレイを含む。上記で説明したように、ワイヤレス電力伝送システム1201a~1201nの各々は、ワイヤレス電力受信機クライアント1202a~1202nにコヒーレント信号を送達するための適切な位相を決定することができる。たとえば、いくつかの実施形態では、コヒーレント信号は、コヒーレント信号が、ビーコン(またはキャリブレーションキャリブレーション)信号を送信した特定のワイヤレス電力受信機クライアントに電力を送達するために位相調整されるように、アレイの各アンテナにおいて受信されたビーコン(またはキャリブレーションキャリブレーション)信号の複素共役を計算することによって決定され得る。
【0109】
図示されていないが、環境の各構成要素、たとえば、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス電力伝送システムなどは、制御および同期機構、たとえば、データ通信同期モジュールを含み得る。ワイヤレス電力伝送システム1201a~1201nは、例えば、ワイヤレス電力伝送システムを建物内の標準または一次AC電源に接続する電源コンセントまたは電源などの電源に接続することができる。代替として、または追加として、ワイヤレス電力伝送システム1201a~1201nのうちの1つまたは複数は、バッテリによって、または他の機構、たとえば太陽電池などを介して電力供給され得る。
【0110】
ワイヤレス電力受信機クライアント1202a~1202nおよび/またはワイヤレス電力伝送システム1201a~1201nは、マルチパスワイヤレス電力供給環境で動作するように構成される。すなわち、ワイヤレス電力受信機クライアント1202a~1202nおよびワイヤレス電力伝送システム1201a~1201nは、ワイヤレス電力送達環境内でビーコン(またはキャリブレーションキャリブレーション)信号を送信し、および/またはワイヤレス電力および/またはデータを受信するために、例えば、範囲内の壁または他のRF反射障害物などの反射物体1206を利用するように構成される。反射物体1206は、遮断物体がワイヤレス電力伝送システムとワイヤレス電力受信機クライアント1203a~1203nとの間の視線内にあるかどうかにかかわらず、多方向信号通信のために利用され得る。
【0111】
本明細書に記載される通り、各ワイヤレスデバイス1202a~1202nは、例示的な環境1200内の別のデバイス、サーバ、および/または他のシステムとの接続を確立することができる任意のシステムおよび/もしくはデバイス、ならびに/またはデバイス/システムの任意の組合せであり得る。いくつかの実施形態では、ワイヤレスデバイス1202a~1202nは、ユーザにデータを提示するためのディスプレイまたは他の出力機能、および/またはユーザからデータを受信するための入力機能を含む。例として、ワイヤレスデバイス1202は、限定はしないが、ビデオゲームコントローラ、サーバデスクトップ、デスクトップコンピュータ、コンピュータクラスタ、ノートブックなどのモバイルコンピューティングデバイス、ラップトップコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、携帯電話、スマートフォン、PDA、Blackberryデバイス、Treo、および/またはiPhoneなどであり得る。限定ではなく例として、ワイヤレスデバイス1202はまた、時計、ネックレス、リング、または顧客上もしくは顧客内に埋め込まれたデバイスなど、任意のウェアラブルデバイスであり得る。ワイヤレスデバイス1202の他の例は、安全センサ(例えば、火災または一酸化炭素)、電動歯ブラシ、電子ドアロック/ハンドル、電気ライトスイッチコントローラ、電気シェーバ等を含むが、これらに限定されない。
【0112】
ワイヤレス電力伝送システム1201およびワイヤレス電力受信機クライアント1203a~1203nはそれぞれ、データチャネルを介して通信するためのデータ通信モジュールを含み得る。代替的または追加的に、ワイヤレス電力受信機クライアント1203a~1203nは、既存のデータ通信モジュールを介してワイヤレス電力伝送システムと通信するようにワイヤレスデバイス1202a~1202nに指示することができる。いくつかの実施形態では、本明細書では主に連続波形と呼ばれるビーコン信号は、代替的に又は追加的に変調信号の形態を取り得る。
【0113】
図13は、一実施形態による、マルチパスワイヤレス電力送達においてワイヤレス電力送達を確立するためのワイヤレス電力送達システム(たとえば、
図12のワイヤレス電力伝送システム1201)とワイヤレス電力受信機クライアント(たとえば、
図15)との間の例示的な動作を示すシーケンス
図1300を示す。最初に、ワイヤレス電力供給システムと受電クライアントとの間で通信が確立される。初期通信は、たとえば、ワイヤレス電力伝送システムの1つまたは複数のアンテナ(たとえば、1204a~1204n)を介して確立されるデータ通信リンクであり得る。説明したように、いくつかの実施形態では、アンテナのうちの1つまたは複数は、データアンテナ、ワイヤレス電力送信アンテナ、またはデュアル目的データ/電力アンテナであり得る。このデータ通信チャネルを介してワイヤレス電力伝送システムとワイヤレス電力受信機クライアントとの間で様々な情報を交換することができる。たとえば、ワイヤレス電力シグナリングは、ワイヤレス電力送達環境における様々なクライアント間でタイムスライスされ得る。そのような場合、ワイヤレス電力伝送システムは、ビーコンスケジュール情報、たとえばビーコンビートスケジュール(BBS)サイクル、電力サイクル情報などを送信することができ、それにより、ワイヤレス電力受信機クライアントは、そのビーコン信号をいつ送信(ブロードキャスト)すべきか、および電力をいつリッスンすべきかなどを知る。
【0114】
図13の例を続けると、ワイヤレス電力伝送システムは、電力を受信するための1つまたは複数のワイヤレス電力受信機クライアントを選択し、選択されたワイヤレス電力受信機クライアントにビーコンスケジュール情報を送信する。ワイヤレス電力伝送システムはまた、ワイヤレス電力受信機クライアントがワイヤレス電力伝送システムからワイヤレス電力をいつ予期すべきか(たとえば、時間窓)を知るように、電力伝送スケジューリング情報を送信することもできる。次いで、ワイヤレス電力受信機クライアントは、ビーコン(またはキャリブレーションキャリブレーション)信号を生成し、ビーコンスケジュール情報、たとえばBBSサイクルによって示される割り当てられたビーコン送信ウィンドウ(またはタイムスライス)の間にビーコンをブロードキャストする。本明細書で説明するように、ワイヤレス電力受信機クライアントは、ワイヤレス電力受信機クライアントが埋め込まれるワイヤレスデバイスに近接する3次元空間内に放射および受信パターンを有する1つまたは複数のアンテナ(またはトランシーバ)を含む。
【0115】
ワイヤレス電力伝送システムは、電力受信機クライアントからビーコンを受信し、ビーコン信号が複数のアンテナで受信される位相(または方向)を検出および/または測定する。次いで、ワイヤレス電力伝送システムは、対応するアンテナの各々において受信されたビーコンの検出または測定された位相(または方向)に基づいて、複数のアンテナから電力受信機クライアントにワイヤレス電力を送達する。いくつかの実施形態では、ワイヤレス電力伝送システムは、ビーコンの測定された位相の複素共役を決定し、この複素共役を使用して、ビーコン信号がワイヤレス電力受信機クライアントから受信されたのと同じ経路を介してワイヤレス電力をワイヤレス電力受信機クライアントに送達および/または別様に方向付けるためのアンテナを構成する送信位相を決定する。
【0116】
いくつかの実施形態では、ワイヤレス電力伝送システムは多くのアンテナを含む。多くのアンテナのうちの1つ以上が、電力を電力受信機クライアントに送達するために使用されてもよい。ワイヤレス電力伝送システムは、ビーコン信号が各アンテナにおいて受信される位相を検出および/または別様に決定または測定することができる。多数のアンテナは、ワイヤレス電力伝送システムの各アンテナで受信されるビーコン信号の異なる位相をもたらし得る。上記で説明したように、ワイヤレス電力伝送システムは、各アンテナにおいて受信されたビーコン信号の複素共役を決定することができる。複素共役を使用して、1つまたは複数のアンテナは、ワイヤレス電力伝送システム内の多数のアンテナの影響を考慮に入れた信号を放出することができる。言い換えれば、ワイヤレス電力伝送システムは、ビーコンの波形を反対方向にほぼ再生成するアグリゲート信号を1つまたは複数のアンテナから生成するような方法で、1つまたは複数のアンテナからワイヤレス電力伝送信号を放出することができる。言い換えれば、ワイヤレス電力伝送システムは、ワイヤレス電力伝送システムにおいてビーコン信号が受信されるのと同じ経路を介してワイヤレスRF電力をワイヤレス電力受信機クライアントに送達することができる。これらの経路は、環境内の反射物体1206を利用することができる。さらに、ワイヤレス電力伝送信号は、ワイヤレス電力伝送信号がクライアントデバイスに近接する3次元(3D)空間においてクライアントデバイスのアンテナ放射および受信パターンに集合的に一致するように、ワイヤレス電力伝送システムから同時に送信され得る。
【0117】
示されるように、ビーコン(またはキャリブレーションキャリブレーション)信号は、例えば、BBSに従って、電力送達環境内のワイヤレス電力受信機クライアントによって周期的に送信されることができ、それにより、ワイヤレス電力伝送システムは、ワイヤレス電力送達環境内の電力受信機クライアントの知識を維持し、および/または別様に場所を追跡することができる。ワイヤレス電力伝送システムにおいてワイヤレス電力受信機クライアントからビーコン信号を受信し、次いでその特定のワイヤレス電力受信機クライアントに向けられたワイヤレス電力で応答するプロセスは、本明細書では逆指向性ワイヤレス電力送達と呼ばれる。
【0118】
さらに、本明細書で説明するように、ワイヤレス電力は、電力スケジュール情報によって定義される電力サイクルで送達され得る。ここで、ワイヤレス電力送達を開始するために必要とされるシグナリングのより詳細な例が、
図14を参照して説明される。
【0119】
図14は、一実施形態による、ワイヤレス電力伝送システム1400の例示的な構成要素を示すブロック図である。
図14の例に示すように、ワイヤレス電力伝送システム1400は、マスタバスコントローラ(MBC)ボードと、アンテナアレイを集合的に備える複数の中間基板とを含む。他の実施形態(図示せず)では、ワイヤレス電力伝送システム1400は、たとえば、複数の中間基板を介してアンテナアレイに通信可能に結合されることに加えて、またはその代わりに、他のそのような構成要素に通信可能に結合され得ることを理解されたい。
【0120】
MBCは、制御ロジック1410と、外部データインターフェース(I/F)1415と、外部電力インターフェース(I/F)1420と、通信ブロック1430と、プロキシ1440とを含む。中間基板(またはアンテナアレイボード1450)はそれぞれ、複数のアンテナ1460a~1460nを含む。いくつかの実施形態では、構成要素のうちのいくつかまたはすべてを省略することができる。追加の構成要素も可能である。例えば、いくつかの実施形態では、通信ブロック1430またはプロキシ1440の一方のみが含まれてもよい。
【0121】
制御ロジック1410は、アレイ構成要素に制御およびインテリジェンスを提供するように構成される。制御ロジック1410は、1つまたは複数のプロセッサ、FPGA、メモリユニットなどを備え、様々なデータ通信および電力通信を指示および制御することができる。通信ブロック1430は、クロック同期のためのベース信号クロックなどのデータキャリア周波数上でデータ通信を命令することができる。データ通信は、Bluetooth(登録商標)、WiFi(登録商標)、ZigBee(登録商標)など、それらの組合せまたは変形形態を含むことができる。同様に、プロキシ1440は、本明細書で説明するように、データ通信を介してクライアントと通信することができる。データ通信は、限定ではなく例として、Bluetooth(登録商標)、WiFi(登録商標)、ZigBee(登録商標)などであり得る。他の通信プロトコルも可能である。
【0122】
いくつかの実施形態では、制御ロジック1410はまた、モノのインターネット(IoT)デバイスのためのデータ集約を容易にし、および/または別様に可能にすることができる。いくつかの実施形態では、ワイヤレス電力受信機クライアントは、ワイヤレス電力受信機クライアントが埋め込まれたデバイスに関するIoT情報にアクセスし、それを追跡し、かつ/または他の方法で取得し、そのIoT情報をデータ接続を介してワイヤレス電力伝送システムに提供することができる。このIoT情報は、外部データインターフェース1415を介して中央またはクラウドベースのシステム(図示せず)に提供することができ、そこでデータを集約、処理などすることができる。たとえば、中央システムは、データを処理して、地理、ワイヤレス電力伝送システム、環境、デバイスなどにわたる様々な傾向を識別することができる。いくつかの実施形態では、集約されたデータおよび/または傾向データは、遠隔更新等を介して、デバイスの動作を改善するために使用されることができる。代替として、または加えて、いくつかの実施形態では、集約されたデータは、第三者データ消費者に提供されることができる。このようにして、ワイヤレス電力伝送システムは、IoTデバイスのためのゲートウェイまたはイネーブラとして働く。限定ではなく例として、IoT情報は、ワイヤレス電力受信機クライアントが埋め込まれるデバイスの能力、デバイスの使用情報、デバイスの電力レベル、たとえばセンサを介してデバイスまたはワイヤレス電力受信機クライアント自体によって取得された情報などを含むことができる。
【0123】
外部電力インターフェース1420は、外部電力を受け取り、その電力を様々な構成要素に供給するように構成される。いくつかの実施形態では、外部電力インターフェース1420は、標準的な外部24ボルト電源を受け取るように構成され得る。他の実施形態では、外部電力インターフェース1420は、例えば、様々な構成要素に電力を供給するために必要な13/24/48ボルトDCを供給する組み込み直流(DC)電源への130/240ボルト交流(AC)電源とすることができる。あるいは、外部電力インターフェースは、必要とされる13/24/48ボルトDCを供給するDC電源であってもよい。代替的な構成も可能である。
【0124】
動作中、ワイヤレス電力伝送システムを制御するMBCは、電源から電力を受け取り、起動される。次いで、MBCは、ワイヤレス電力伝送システム上のプロキシアンテナ要素をアクティブ化し、プロキシアンテナ要素は、デフォルト「発見」モードに入り、ワイヤレス電力伝送システムの範囲内の利用可能なワイヤレス電力受信機クライアントを識別する。クライアントが発見されると、ワイヤレス電力伝送システム上のアンテナ素子は、電源をオンにし、列挙し、(任意選択で)キャリブレーションキャリブレーションする。
【0125】
次いで、MBCは、スケジューリングプロセス中にビーコン送信スケジューリング情報および電力送信スケジューリング情報を生成する。スケジューリングプロセスは、電力受信機クライアントの選択を含む。例えば、MBCは、電力伝送のための電力受信機クライアントを選択し、選択されたワイヤレス電力受信機クライアントのためのBBSサイクル及び電力スケジュール(PS)を生成することができる。本明細書で説明するように、電力受信機クライアントは、それらの対応する特性および/または要件に基づいて選択され得る。
【0126】
いくつかの実施形態では、MBCはまた、クライアントクエリテーブル(CQT)内でクエリされたステータスを有する利用可能なクライアントを識別および/または別様に選択することができる。CQTに配置されるクライアントは、「待機中」にあるクライアントであり、例えば、課金を受けていないクライアントである。BBSおよびPSは、例えば、バッテリ状態、現在の活動/使用量、クライアントが電力を使い果たすまでどれだけ長く有するか、使用に関する優先度などのクライアントに関するバイタル情報に基づいて計算される。
【0127】
プロキシアンテナ要素(AE)は、BBSをすべてのクライアントにブロードキャストする。本明細書で説明するように、BBSは、各クライアントがビーコンをいつ送信すべきかを示す。同様に、PSは、アレイがいつどのクライアントに電力を送るべきか、およびクライアントがいつワイヤレス電力をリッスンすべきかを示す。各クライアントは、ビーコンのブロードキャストを開始し、BBSおよびPSごとにアレイから電力を受信する。プロキシAEは、クライアントクエリテーブルに同時に問い合わせて、他の利用可能なクライアントのステータスをチェックすることができる。いくつかの実施形態では、クライアントは、BBSまたはCQT(たとえば、ウェイトリスト)にのみ存在し得るが、両方には存在し得ない。前のステップで収集された情報は、連続的におよび/または周期的にBBSサイクルおよび/またはPSを更新する。
【0128】
図15は、いくつかの実施形態による、ワイヤレス電力受信機クライアント1500の例示的な構成要素を示すブロック図である。
図15の例に示すように、ワイヤレス電力受信機クライアント1500は、制御ロジック1510と、バッテリ1520と、IoT制御モジュール1525と、通信ブロック1530と、関連アンテナ1570と、電力計1540と、整流器1550と、結合器1555と、ビーコン信号発生器1560と、ビーコンコーディングユニット1562と、関連アンテナ1580とを含む、そして、スイッチ1565は、整流器1550またはビーコン信号発生器1560を1つまたは複数の関連するアンテナ1590a~nに接続する。いくつかの実施形態では、構成要素のうちのいくつかまたはすべてを省略することができる。たとえば、いくつかの実施形態では、ワイヤレス電力受信機クライアント1500は、それ自体のアンテナを含まないが、代わりに、ワイヤレス電力受信機クライアントが埋め込まれるワイヤレスデバイスの1つまたは複数のアンテナ(たとえば、Wi-Fi_33アンテナ)を利用および/または別様に共有する。さらに、いくつかの実施形態では、ワイヤレス電力受信機クライアントは、データ送信機能ならびに電力/データ受信機能を提供する単一のアンテナを含み得る。追加の構成要素も可能である。
【0129】
結合器1555は、受信機1500が複数のアンテナを有する場合、電力送信機から受信された電力送信信号を受信し、結合する。結合器は、整合状態を維持しながら出力ポート間の絶縁を達成するように構成された任意の結合器または分周器回路とすることができる。例えば、結合器1555は、Wilkinson Power Divider回路とすることができる。整流器1550は、結合器1555から結合された電力伝送信号を受信し、結合された電力伝送信号は、存在する場合、充電のために電力計1540を通してバッテリ1520に供給される。他の実施形態では、各アンテナの電力経路は、それ自体の整流器1550を有することができ、整流器からのDC電力は、電力計1540に給電する前に結合される。電力計1540は、受信した電力信号強度を測定することができ、この測定値を制御ロジック1510に提供する。
【0130】
バッテリ1520は、保護回路および/または監視機能を含むことができる。さらに、バッテリ1520は、電流制限、温度保護、過電圧/過電圧警報および保護、ならびにクーロン監視を含むがこれらに限定されない、1つまたは複数の特徴を含むことが可能である。
【0131】
制御ロジック1510は、バッテリ1520自体から電池電力レベルを受信して処理する。制御ロジック1510はまた、通信ブロック1530を介して、クロック同期のためのベース信号クロックなどのデータキャリア周波数でデータ信号を送信/受信し得る。ビーコン信号発生器1560は、ビーコン信号またはキャリブレーションキャリブレーション信号を生成し、ビーコン信号が符号化された後にアンテナ1580または1590のいずれかを使用してビーコン信号を送信する。
【0132】
バッテリ1520は、ワイヤレス電力受信機クライアント1500によって充電され、それに電力を提供するものとして示されているが、受信機はまた、整流器1550から直接その電力を受信し得ることに留意されたい。これは、整流器1550がバッテリ1520に充電電流を供給することに加えて、または充電を供給する代わりに行うことができる。また、複数のアンテナの使用は実装形態の一例であり、構造は1つの共有アンテナに縮小され得ることに留意されたい。
【0133】
いくつかの実施形態では、制御ロジック1510及び/又はIoT制御モジュール1525は、ワイヤレス電力受信機クライアント1500が埋め込まれたデバイスと通信することができ、及び/又はそうでなければ、デバイスからIoT情報を導出することができる。図示されていないが、いくつかの実施形態では、ワイヤレス電力受信機クライアント1500は、ワイヤレス電力受信機クライアント1500が埋め込まれ、それを介してIoT情報を取得することができるデバイスとの1つ以上のデータ接続(有線または無線)を有することができる。代替的または追加的に、IoT情報は、例えば1つまたは複数のセンサを介して、ワイヤレス電力受信機クライアント1500によって決定および/または推論され得る。上述したように、IoT情報は、ワイヤレス電力受信機クライアント1500が埋め込まれたデバイスの能力に関する情報、ワイヤレス電力受信機クライアント1500が埋め込まれたデバイスの使用情報、ワイヤレス電力受信機クライアント1500が埋め込まれたデバイスの単数又は複数のバッテリの電力レベルを含むことができるが、これらに限定されず、及び/又は、ワイヤレス電力受信機クライアントが埋め込まれたデバイス又はワイヤレス電力受信機クライアント自体によって、例えばセンサ等を介して取得又は推測される情報を含み得る。
【0134】
いくつかの実施形態では、クライアント識別子(ID)モジュール1515は、ワイヤレス電力送達環境においてワイヤレス電力受信機クライアント1500を一意に識別することができるクライアントIDを記憶する。たとえば、IDは、通信が確立されたときに1つまたは複数のワイヤレス電力伝送システムに送信され得る。いくつかの実施形態では、ワイヤレス電力受信機クライアントはまた、クライアントIDに基づいて、ワイヤレス電力送達環境内の他のワイヤレス電力受信機クライアントを受信し、識別することが可能であり得る。
【0135】
任意選択の運動センサ1595は、運動を検出し、それに応じて作用するように制御ロジック1510に信号を送ることができる。たとえば、電力を受け取るデバイスは、加速度計または同等の機構などの動き検出機構を統合して、動きを検出することができる。デバイスが動いていることを検出すると、デバイスはユーザによって扱われていると仮定することができ、電力の送信を停止するか、またはデバイスに送信される電力を下げるためにアレイへの信号をトリガする。いくつかの実施形態では、デバイスが自動車、列車、または飛行機等の移動環境で使用されるとき、デバイスが電力を極めて低くない限り、電力は、断続的または低減されたレベルでのみ伝送され得る。
【0136】
図16Aおよび
図16Bは、いくつかの実施形態による、例示的なマルチパスワイヤレス電力送達環境1600を示す図を示す。マルチパスワイヤレス電力送達環境1600は、1つまたは複数のワイヤレス電力受信機クライアント(たとえば、1603)を含むワイヤレスデバイス(例えば、1610、1602等。)を含む。ワイヤレスデバイス1602は、本明細書で説明するワイヤレスデバイスとすることができ、1つまたは複数のワイヤレス電力受信機クライアント1603は、ワイヤレス電力受信機クライアント1500とすることができるが、代替構成が可能である。同様に、ワイヤレス電力伝送システム1601は、たとえば、本明細書で図示および/または説明されるもののいずれかであり得るが、代替構成が可能である。マルチパスワイヤレス電力供給環境1600は、反射物体1606及び様々な吸収物体を含む。
【0137】
ワイヤレスデバイス1602は、ワイヤレスデバイス1602に近接する3次元空間において放射および受信パターン1610を有する1つまたは複数のアンテナ(またはトランシーバ)を含む。1つまたは複数のアンテナ(またはトランシーバ)は、ワイヤレスデバイス1602および/またはワイヤレス電力受信機クライアント(図示せず)の一部として全体的または部分的に含まれ得る。たとえば、いくつかの実施形態では、ワイヤレスデバイス1602の1つまたは複数のアンテナ、たとえば、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)などが、ワイヤレス電力受信のために利用され、および/または場合によっては共有され得る。
図16A及び
図16Bの例に示すように、放射及び受信パターン1610は、主ローブ及び複数のサイドローブを有するローブパターンを含む。他のパターンも可能である。
【0138】
ワイヤレスデバイス1602は、複数の経路を介してビーコン(またはキャリブレーションキャリブレーション)信号をワイヤレス電力伝送システム1601に送信する。本明細書で説明するように、ワイヤレスデバイス1602は、ワイヤレス電力伝送システムによって受信されたビーコン信号の強度、たとえば受信信号強度指示(RSSI)が放射および受信パターン1610に依存するように、放射および受信パターン1610の方向にビーコンを送信する。たとえば、放射および受信パターン1610にヌルがあり、放射および受信パターン1610のピーク、たとえばプライマリローブのピークにおいてビーコン信号が最強である場合、ビーコン信号は送信されない。
図16Aの例に示すように、ワイヤレスデバイス1602は、5つの経路P1~P5を介してビーコン信号を送信する。経路P4およびP5は、反射および/または吸収物体1606によって遮断される。ワイヤレス電力伝送システム1601は、経路P1~P3を介して増加する強度のビーコン信号を受信する。太線はより強い信号を示す。いくつかの実施形態では、ビーコン信号は、例えば、ユーザへの不必要なRFエネルギー曝露を回避するために、このように指向的に送信される(しかし、本明細書に記載されるシールドコンテナは、そのような暴露を防止するように動作する)。
【0139】
アンテナの基本的な特性は、受信に使用されるアンテナの受信パターン(方向の関数としての感度)が、送信に使用されるアンテナの遠距離放射パターンと同じであることである。これは、電磁気における相反定理の結果である。
図16Aおよび
図16Bの例に示されるように、放射受信パターン1610は、3次元ローブ形状である。しかしながら、放射及び受信パターン1610は、例えば、アンテナ設計において使用されるホーンアンテナ、単純な垂直アンテナなどのタイプに応じて、任意の数の形状であり得る。例えば、放射及び受信パターン1610は、様々な指向性パターンを含むことができる。任意の数の異なるアンテナ放射および受信パターンが、ワイヤレス電力供給環境における複数のクライアントデバイスのそれぞれに対して可能である。
【0140】
再び
図16Aを参照すると、ワイヤレス電力伝送システム1601は、複数のアンテナまたはトランシーバにおいて複数の経路P1~P3を介してビーコン(またはキャリブレーションキャリブレーション)信号を受信する。図示のように、経路P2及びP3は直接見通し経路であり、経路P1は見通し外経路である。ビーコン(またはキャリブレーションキャリブレーション)信号がワイヤレス電力伝送システム1601によって受信されると、電力伝送システム1601は、ビーコン(またはキャリブレーションキャリブレーション)信号を処理して、複数のアンテナの各々におけるビーコン信号の1つまたは複数の受信特性を決定する。たとえば、他の動作の中でもとりわけ、ワイヤレス電力伝送システム1601は、ビーコン信号が複数のアンテナまたはトランシーバの各々において受信される位相を測定することができる。
【0141】
ワイヤレス電力伝送システム1601は、複数のアンテナの各々におけるビーコン信号の1つまたは複数の受信特性を処理して、対応するアンテナまたはトランシーバにおいて測定されるビーコン(またはキャリブレーションキャリブレーション)信号の1つまたは複数の受信特性に基づいて、複数のRFトランシーバの各々の1つまたは複数のワイヤレス電力伝送特性を決定または測定する。限定ではなく例として、ワイヤレス電力送信特性は、各アンテナまたはトランシーバの位相設定、送信電力設定などを含み得る。
【0142】
本明細書で論じられるように、ワイヤレス電力伝送システム1601は、アンテナまたはトランシーバが構成されると、複数のアンテナまたはトランシーバが、クライアントデバイスに近接する3次元空間においてクライアント放射および受信パターンにマッチするワイヤレス電力信号を伝送するように動作可能であるように、ワイヤレス電力伝送特性を決定する。
図16Bは、ワイヤレス電力を経路P1~P3を介してワイヤレスデバイス1602に送信するワイヤレス電力伝送システム1601を示す。有利には、本明細書で説明するように、ワイヤレス電力信号は、クライアントデバイスに近接する3次元空間内のクライアント放射および受信パターン1610に整合する。言い換えれば、ワイヤレス電力伝送システムは、ワイヤレス電力受信機が最大利得を有する方向にワイヤレス電力信号を送信する、たとえば、最も多くのワイヤレス電力を受信する。その結果、ワイヤレス電力受信機が電力を受信できない方向、例えばヌル及び遮断に信号は送信されない。いくつかの実施形態では、ワイヤレス電力伝送システム1601は、受信されたビーコン信号のRSSIを測定し、ビーコンが閾値未満である場合、ワイヤレス電力伝送システムは、その経路を介してワイヤレス電力を送信しない。
【0143】
図16Aおよび
図16Bの例に示される3つの経路は、簡潔にするために示されているが、ワイヤレス電力送達環境における反射性および吸収性物体の他の要因に応じて、ワイヤレスデバイス1602に電力を送信するために任意の数の経路を利用することができることを理解されたい。
図16Aの例は、放射および受信パターン1610の方向にビーコン(またはキャリブレーション)信号を送信することを示すが、いくつかの実施形態では、ビーコン信号は、代替的にまたは追加的に全方向に送信され得ることを理解されたい。
【0144】
図16は、一実施形態による、モバイル(またはスマート)電話またはタブレットコンピュータデバイスの形態のワイヤレス電力受信機またはクライアントを有する代表的なモバイルデバイスまたはタブレットコンピュータ1600の例示的な構成要素を示すブロック図である。様々なインターフェースおよびモジュールが
図16を参照して示されているが、モバイルデバイスまたはタブレットコンピュータは、本明細書で説明する機能を実行するためのモジュールまたは機能のすべてを必要としない。多くの実施形態では、種々の構成要素は、カテゴリコントローラの動作のために含まれず、および/または必要とされないことを理解されたい。たとえば、コストおよび/または複雑さを低減するために、GPS無線機、セルラー無線機、および加速度計などの構成要素がコントローラに含まれないことがある。加えて、ZigBee無線機およびRF識別(RFID)送受信機等の構成要素は、アンテナとともに、PCBを装着することができる。
【0145】
ワイヤレス電力受信機クライアントは、
図16の電力受信機クライアント1603であり得るが、代替構成が可能である。さらに、ワイヤレス電力受信機クライアントは、充電器、たとえば
図16のWPTS1601からの電力および/またはデータ信号を受信するための1つまたは複数のRFアンテナを含むことができる。
【0146】
図18は、本明細書で論じる方法のうちの任意の1つまたは複数を機械に実行させるための命令のセットが実行され得るコンピュータシステムの例示的な形態の機械の図表現を示す。
【0147】
図18の例では、コンピュータシステムは、プロセッサと、メモリと、不揮発性メモリと、インターフェースデバイスとを含む。様々な共通の構成要素(たとえば、キャッシュメモリ)は、説明を簡単にするために省略されている。コンピュータシステム1800は、例えば、
図1、
図16等に描写される構成要素のうちのいずれか(および本明細書に説明される任意の他の構成要素)が実装され得る、ハードウェアデバイスを図示することが意図される。例えば、コンピュータシステムは、任意の放射物体またはアンテナアレイシステムとすることができる。コンピュータシステムは、任意の適用可能な既知の又は便利なタイプのものとすることができる。コンピュータシステムの構成要素は、バスを介して、または何らかの他の既知のもしくは便利なデバイスを介して互いに結合され得る。
【0148】
プロセッサは、例えば、Intel Pentium(登録商標)マイクロプロセッサまたはMotorola power PCマイクロプロセッサ等の従来のマイクロプロセッサであってもよい。当業者は、「機械可読(ストレージ)媒体」または「コンピュータ可読(ストレージ)媒体」という用語は、プロセッサによってアクセス可能な任意のタイプのデバイスを含むことを認識するであろう。
【0149】
メモリは、例えば、バスによってプロセッサに結合される。メモリは、限定ではなく例として、ダイナミックRAM(DRAM)およびスタティックRAM(SRAM)などのランダムアクセスメモリ(RAM)を含むことができる。メモリは、ローカル、リモート、または分散型とすることができる。
【0150】
バスはまた、プロセッサを不揮発性メモリ及びドライブユニットに結合する。不揮発性メモリは、多くの場合、磁気フロッピー(登録商標)またはハードディスク、光磁気ディスク、光ディスク、リードオンリーメモリ(ROM)、例えばコンパクトディスクROM(CD-ROM)、電気的プログラマブルROM(EPROM)、または電気的消去可能ROM(EEPROM)、磁気または光カード、または大量のデータのための別の形態のストレージである。このデータのいくつかは、しばしば、コンピュータ1800におけるソフトウェアの実行中に、直接メモリアクセスプロセスによってメモリに書き込まれる。不揮発性記憶装置は、ローカル、リモート、または分散型とすることができる。不揮発性メモリは、メモリ内で利用可能な全ての適用可能なデータを用いてシステムを作成することができるため、任意選択である。典型的なコンピュータシステムは、通常、少なくともプロセッサと、メモリと、メモリをプロセッサに結合するデバイス(例えば、バス)とを含む。
【0151】
ソフトウェアは、典型的には、不揮発性メモリ及び/又はドライブユニットに記憶される。実際、大規模なプログラムの場合、プログラム全体をメモリに格納することさえ不可能であり得る。それにもかかわらず、ソフトウェアを実行するために、必要であれば、処理に適したコンピュータ可読位置に移動され、例示の目的で、この位置は本明細書ではメモリと呼ばれることを理解されたい。ソフトウェアが実行のためにメモリに移動されるときでさえ、プロセッサは、典型的には、ソフトウェアに関連付けられた値を記憶するためのハードウェアレジスタと、理想的には実行を高速化する働きをするローカルキャッシュとを利用する。本明細書で使用されるように、ソフトウェアプログラムが「コンピュータ可読媒体に実装される」と称されるとき、ソフトウェアプログラムは、(不揮発性記憶装置からハードウェアレジスタへの)任意の既知のまたは便利な場所に記憶されると仮定される。プロセッサは、プログラムに関連付けられた少なくとも1つの値がプロセッサによって読み取り可能なレジスタに記憶されるとき、「プログラムを実行するように構成される」と考えられる。
【0152】
バスはまた、プロセッサをネットワークインターフェースデバイスに結合する。インターフェースは、モデムまたはネットワークインターフェースのうちの1つ以上を含むことができる。モデムまたはネットワークインターフェースは、コンピュータシステムの一部と見なされ得ることが理解されるであろう。インターフェースは、アナログモデム、統合サービスデジタルネットワーク(ISDN)モデム、ケーブルモデム、トークンリングインターフェース、衛星伝送インターフェース(例えば、「ダイレクトPC」)、またはコンピュータシステムを他のコンピュータシステムに結合するための他のインターフェースを含むことができる。インターフェースは、1つまたは複数の入力および/または出力(I/O)デバイスを含むことができる。I/Oデバイスは、限定ではなく例として、キーボード、マウスまたは他のポインティングデバイス、ディスクドライブ、プリンタ、スキャナ、ならびにディスプレイデバイスを含む他の入力および/または出力デバイスを含むことができる。ディスプレイデバイスは、限定ではなく例として、陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、またはいくつかの他の適用可能な既知のもしくは便利なディスプレイデバイスを含むことができる。簡単にするために、
図18の例に示されていない任意のデバイスのコントローラがインターフェース内に存在すると仮定する。
【0153】
動作中、コンピュータシステム1800は、ディスクオペレーティングシステムなどのファイル管理システムを含むオペレーティングシステムソフトウェアによって制御することができる。関連するファイル管理システムソフトウェアを有するオペレーティングシステムソフトウェアの一例は、ワシントン州レドモンドのMicrosoft Corporationからのウインドウズ(登録商標)として知られるオペレーティングシステムのファミリー、およびそれらの関連するファイル管理システムである。関連するファイル管理システムソフトウェアを有するオペレーティングシステムソフトウェアの別の例は、Linuxオペレーティングシステムおよび関連するファイル管理システムである。ファイル管理システムは、典型的には、不揮発性メモリおよび/またはドライブユニットに記憶され、プロセッサに、データを入出力し、不揮発性メモリおよび/またはドライブユニット上にファイルを記憶することを含む、メモリにデータを記憶するためにオペレーティングシステムによって必要とされる種々の行為を実行させる。
【0154】
本明細書で一般的に使用されるように、「処理コンポーネント」という用語は、シングルコアプロセッサを含むがこれを含むことに限定されない実質的に任意のコンピューティング処理ユニットまたはデバイスを指し、ソフトウェアマルチスレッド実行能力を有するシングルプロセッサ、マルチコアプロセッサ、ソフトウェアマルチスレッド実行能力を有するマルチコアプロセッサ、ハードウェアマルチスレッド技術を有するマルチコアプロセッサ;並列プラットフォーム、分散共有メモリを有する並列プラットフォームを含み得る。加えて、処理構成要素は、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理コントローラ(PLC)、複合プログラマブル論理デバイス(CPLD)、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素を指し得、またはその任意の組合せは、本明細書で説明される機能および/またはプロセスを実行するように設計される。処理構成要素は、本明細書に説明される構成要素の空間使用を最適化するか、または性能を向上させるために、限定ではないが、分子および量子ドットベースのトランジスタ、スイッチ、およびゲート等のナノスケールアーキテクチャを利用することができる。さらに、処理コンポーネントは、コンピューティング処理ユニットの組合せとして実装することもできる。
【0155】
本明細書では、「メモリ構成要素」という用語、および本明細書で説明される構成要素および/またはプロセスの動作および機能性に関連する実質的に任意の他の情報記憶構成要素は、「メモリ」で具現化されるエンティティ、またはメモリを備える構成要素を指す。本明細書で説明されるメモリ構成要素は、揮発性メモリもしくは不揮発性メモリのいずれかであり得るか、または揮発性メモリと不揮発性メモリの両方を含み得ることが理解されよう。
【0156】
限定ではなく例として、不揮発性メモリは、たとえば、ROM、プログラマブルROM(PROM)、EPROM、EPROM、またはフラッシュメモリに含まれ得る。揮発性メモリは、外部キャッシュメモリとして機能するRAMを含むことができる。限定ではなく例として、RAMは、SRAM、DRAM、シンクロナスDRAM(SDRAM)、ダブルデータレートSDRAM(DDR SDRAM)、エンハンストSDRAM(ESDRAM)、シンクリンクDRAM(SLDRAM)、およびダイレクトランバスRAM(DRRAM(登録商標))など、多くの形態で利用可能。加えて、本明細書のシステムまたは方法の開示されるメモリ構成要素は、これらおよび任意の他の好適なタイプのメモリを備えることを意図するが、備えることに限定されない。
【0157】
本明細書で説明されるシステム、装置、およびプロセスの態様は、機械内で具現化される、例えば、機械と関連付けられるコンピュータ可読媒体で具現化される、機械実行可能命令を構成することができる。そのような命令は、機械によって実行されると、機械に、説明される動作を実行させることができる。さらに、システム、プロセス、プロセスブロックなどは、特定用途向け集積回路(ASIC)などのハードウェア内で具現化することができる。さらに、プロセスブロックのいくつかまたはすべてが各プロセスに現れる順序は、限定的であると見なされるべきではない。むしろ、本開示の利益を有する当業者は、プロセスブロックのいくつかが、図示されていない様々な順序で実行され得ることを理解されたい。
【0158】
別の例として、構成要素は、電気回路または電子回路によって動作する機械部品によって提供される特定の機能を有する装置であり得、電気回路または電子回路は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるソフトウェアアプリケーションまたはファームウェアアプリケーションによって動作させることができ、1つまたは複数のプロセッサは、装置の内部または外部にあることができ、ソフトウェアまたはファームウェアアプリケーションの少なくとも一部を実行することができる。さらに別の例として、構成要素は、機械部品なしで電子構成要素を通して特定の機能を提供する装置であり得、電子構成要素は、電子構成要素の機能を少なくとも部分的に付与するソフトウェアおよび/またはファームウェアを実行するための1つまたは複数のプロセッサをその中に含むことができる。
【0159】
さらに、用語「例示的」および/または「実証的」は、本明細書では、例、事例、または例証としての役割を果たすことを意味するために使用される。誤解を避けるために、本明細書で開示される主題は、そのような例によって限定されない。加えて、「例示的」および/または「実証的」として本明細書で説明される任意の側面または設計は、必ずしも、他の側面または設計より好ましいまたは有利であると解釈されるべきではなく、本開示の利益を有する当業者に公知である同等の例示的構造および技法を排除することを意味しない。
【0160】
さらに、用語「含む(includes)」、「有する(has)」、「含む(contains)」、および他の同様の語が、詳細な説明または添付の特許請求の範囲のいずれかにおいて使用される限りにおいて、そのような用語は、包括的であるように意図され、いかなる追加の要素または他の要素も排除することなく、用語「備える(comprising)」に類似する様式で、オープン遷移語として意図される。さらに、「または」という用語は、排他的な「または」ではなく、包括的な「または」を意味することを意図している。すなわち、別段の指定がない限り、または文脈から明らかでない限り、「XはAまたはBを使用する」は、自然な包括的な順列のいずれかを意味することが意図される。すなわち、XがAを使用する場合、XはBを使用し、あるいは、XがAとBの両方を使用する場合、「XがAまたはBを使用する」は、前述の例のいずれかの下で満たされる。さらに、本出願および添付の特許請求の範囲で使用される冠詞「a」および「an」は、別段の指定がない限り、または単数形を対象とすることが文脈から明らかでない限り、「1つまたは複数」を意味すると一般に解釈されるべきである。
【0161】
本明細書で使用される場合、用語「接続される」、「結合される」、またはその任意の変形は、2つ以上の要素間の直接的または間接的のいずれかの任意の接続または結合を意味し、要素間の接続の結合は、物理的、論理的、またはそれらの組み合わせであり得る。文脈が許す場合、単数または複数を使用する上記の発明を実施するための形態における用語はまた、それぞれ、複数または単数を含み得る。単語「または」は、2つ以上の項目のリストに関して、リスト中のアイテムのいずれか、リスト中のアイテムのすべて、およびリスト中のアイテムの任意の組合せの単語の解釈のすべてをカバーする。
【0162】
本開示の実施形態の上記詳細な説明は、網羅的であること、または教示を上記で開示した厳密な形態に限定することを意図するものではない。本開示の特定の実施形態および例は、例示目的で上述されているが、当業者が認識するように、本開示の範囲内で様々な同等の修正が可能である。例えば、プロセスまたはブロックが所与の順序で提示されるが、代替実施形態は、異なる順序でステップを有するルーチンを実行するか、またはブロックを有するシステムを採用してもよく、いくつかのプロセスまたはブロックは、代替または部分的組み合わせを提供するように、削除、移動、追加、細分化、組み合わせ、および/または修正されてもよい。これらのプロセスまたはブロックの各々は、様々な異なる方法で実装され得る。また、プロセスまたはブロックは、時々、直列に実行されるものとして示されているが、これらのプロセスまたはブロックは、代わりに並列に実行されてもよく、または異なる時間に実行されてもよい。さらに、本明細書に記載される任意の特定の数字は、単なる例であり、代替的な実装形態は、異なる値または範囲を採用し得る。
【0163】
明細書で提供される本開示の教示は、必ずしも上記で説明されるシステムではない、他のシステムに適用されることができる。上述の様々な実施形態の要素および行為は、さらなる実施形態を提供するために組み合わせることができる。
【0164】
要約書に記載されるものを含む、本開示の例示される実施形態の上記の説明は、網羅的であること、または開示される実施形態を開示される厳密な形態に限定することを意図するものではない。特定の実施形態および例が例示目的で本明細書に記載されているが、当業者が認識することができるように、そのような実施形態および例の範囲内であると考えられる様々な修正が可能である。
【0165】
この点に関して、開示された主題を様々な実施形態および対応する図に関連して説明してきたように、当然のことながら、開示された主題の同じ、類似の、代替の、または代替の機能を実行するために、他の同様の実施形態を使用することができ、またはそこから逸脱することなく、説明された実施形態に修正および追加を行うことができる。したがって、開示される主題は、本明細書で説明される任意の単一の実施形態に限定されるべきではなく、むしろ、以下の添付の特許請求の範囲に従って広さおよび範囲において解釈されるべきである。
【国際調査報告】