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特表2024-531973半導体プロセスチャンバ、半導体プロセス装置及び半導体プロセス方法
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  • 特表-半導体プロセスチャンバ、半導体プロセス装置及び半導体プロセス方法 図1
  • 特表-半導体プロセスチャンバ、半導体プロセス装置及び半導体プロセス方法 図2
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  • 特表-半導体プロセスチャンバ、半導体プロセス装置及び半導体プロセス方法 図4
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  • 特表-半導体プロセスチャンバ、半導体プロセス装置及び半導体プロセス方法 図10
  • 特表-半導体プロセスチャンバ、半導体プロセス装置及び半導体プロセス方法 図11
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-03
(54)【発明の名称】半導体プロセスチャンバ、半導体プロセス装置及び半導体プロセス方法
(51)【国際特許分類】
   C23C 16/44 20060101AFI20240827BHJP
   H01L 21/31 20060101ALN20240827BHJP
【FI】
C23C16/44 F
H01L21/31 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510695
(86)(22)【出願日】2022-08-29
(85)【翻訳文提出日】2024-02-21
(86)【国際出願番号】 CN2022115371
(87)【国際公開番号】W WO2023030214
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】202111014254.5
(32)【優先日】2021-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510182294
【氏名又は名称】北京北方華創微電子装備有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING NAURA MICROELECTRONICS EQUIPMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】NO.8 Wenchang Avenue Beijing Economic-Technological Development Area, Beijing 100176, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン ヨンフェイ
(72)【発明者】
【氏名】シゥ チン
(72)【発明者】
【氏名】ラン ユンフェン
【テーマコード(参考)】
4K030
5F045
【Fターム(参考)】
4K030CA12
4K030GA02
4K030GA12
4K030KA05
4K030KA45
5F045AA15
5F045BB08
5F045DP03
5F045DP14
5F045DQ10
5F045EB10
5F045EF05
5F045EM02
5F045EN04
(57)【要約】
本発明は半導体プロセスチャンバ、半導体プロセス装置及び半導体プロセス方法を提供し、該チャンバは、反応チャンバと、反応チャンバの下方に位置する搬送チャンバとを含み、反応チャンバは底部開口を介して搬送チャンバに連通し、半導体プロセスチャンバにベースが設けられ、ベースの底部に昇降軸が接続され、これにより底部開口を介して反応チャンバと搬送チャンバとの間で昇降可能であり、弾性を有する環状シール構造がさらに設けられ、環状シール構造はベースの下方に設けられ且つベースの昇降軸の周囲を囲んでおり、ベースが搬送チャンバに下降する過程において、ベースは環状シール構造を押し下げて圧縮することができ、ベースが反応チャンバに上昇し、且つ環状シール構造に印加された圧力を解除する時、環状シール構造は、反応チャンバの底壁に当接するまで自身の弾性力の作用で伸長し、これにより底部開口を閉鎖する。本発明は反応チャンバの圧力制御効果を改善し、プロセス効果を向上させ、且つウェハ搬送時間を短縮させ、半導体プロセスの成膜効率を向上させることができる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
反応チャンバと、前記反応チャンバの下方に位置する搬送チャンバとを含み、前記反応チャンバは底部開口を介して前記搬送チャンバに連通し、ベースが設けられ、前記ベースの底部に昇降軸が接続され、これにより前記底部開口を介して前記反応チャンバと前記搬送チャンバとの間で昇降可能である半導体プロセスチャンバであって、
前記半導体プロセスチャンバには、弾性を有する環状シール構造がさらに設けられ、前記環状シール構造は前記ベースの下方に設けられ且つ前記ベースの昇降軸の周囲を囲んでおり、前記ベースが前記搬送チャンバに下降する過程において、前記ベースは、前記環状シール構造を押し下げて圧縮することができ、前記ベースが前記反応チャンバに上昇し、且つ前記環状シール構造に印加された圧力を解除する時、前記環状シール構造は、前記反応チャンバの底壁に当接するまで自身の弾性力の作用で伸長し、これにより前記底部開口を閉鎖することを特徴とする半導体プロセスチャンバ。
【請求項2】
前記環状シール構造は、シールリングと、第1弾性シール筒とを含み、前記第1弾性シール筒の頂端は、前記シールリングの底壁にシール接続され、前記第1弾性シール筒の底端は、前記搬送チャンバの底壁にシール接続され、前記第1弾性シール筒が伸長する時、前記シールリングの頂壁は、前記反応チャンバの底壁に当接でき、これにより前記底部開口を閉鎖し、
前記昇降軸の底端は、前記搬送チャンバの底部に設けられた貫通孔を通過し、前記搬送チャンバの外部に延び、前記第1弾性シール筒の底端は、前記貫通孔の周囲を囲んでおり、前記貫通孔をシールすることに用いられることを特徴とする請求項1に記載の半導体プロセスチャンバ。
【請求項3】
前記第1弾性シール筒はジャバラ管であることを特徴とする請求項2に記載の半導体プロセスチャンバ。
【請求項4】
前記第1弾性シール筒の底端に接続フランジを有し、前記搬送チャンバの底壁上に前記貫通孔を囲んで第1環状収容溝が形成され、前記接続フランジは前記第1環状収容溝内に設けられ、且つ前記接続フランジと前記第1環状収容溝の互いに対向する2つの表面との間に第1シール部材が設けられることを特徴とする請求項2に記載の半導体プロセスチャンバ。
【請求項5】
前記シールリングは、凹盤及び凹盤フランジを含み、前記凹盤フランジは、前記凹盤を囲んで設けられ、且つ前記凹盤の外縁に固定接続され、前記凹盤フランジは前記反応チャンバの底壁に接触することに用いられ、前記凹盤の前記反応チャンバに向かう側には、前記ベースが下降する時に前記ベースを収容するための収容凹溝を有することを特徴とする請求項2に記載の半導体プロセスチャンバ。
【請求項6】
前記反応チャンバの底壁に前記底部開口を囲んだ第2環状収容溝を有し、前記第2環状収容溝は前記凹盤フランジを収容することに用いられ、且つ前記凹盤フランジと前記第2環状収容溝の互いに対向する2つの表面との間に第2シール部材が設けられることを特徴とする請求項5に記載の半導体プロセスチャンバ。
【請求項7】
前記ベースは前記ベースの周方向に沿って間隔を置いて分布している複数のベース孔を有し、複数の前記ベース孔内に複数の支持柱が1対1で対応して設けられ、且つ各前記ベース孔と対応する前記支持柱との間にストッパ構造が形成され、前記ストッパ構造は、ベースが前記支持柱の頂端、且つ前記ベースの載置面よりも高くない位置に上昇する時、前記支持柱を前記ベースとともに上昇させることに用いられ、
前記ベースが下降中で、前記支持柱はその底端が前記搬送チャンバの底壁に接触した後に下降を停止し、このようにして前記支持柱の頂端が前記ベースの載置面よりも高いことが可能であり、
前記環状シール構造は、複数の前記支持柱の外側を囲んでいることを特徴とする請求項1に記載の半導体プロセスチャンバ。
【請求項8】
前記反応チャンバは複数であり、各前記反応チャンバはいずれも前記底部開口を有し、前記ベースと前記反応チャンバとは、数が同じであり、且つ1対1で対応して設けられ、前記搬送チャンバには、異なる前記反応チャンバに対応する前記ベースの間でウェハを移行するための搬送マニピュレーターが設けられることを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の半導体プロセスチャンバ。
【請求項9】
複数の前記反応チャンバは、前記搬送マニピュレーターを囲んで設けられ、
前記搬送マニピュレーターは、駆動モジュール、上端フランジ及び前記上端フランジ上に固定して設けられた搬送指を含み、前記駆動モジュールは、前記上端フランジ及びそれに固定された前記搬送指が昇降動作及び回転動作を行うように駆動することに用いられ、このようにして前記搬送指は一部の前記ベース上のウェハを取り外し、前記ウェハを他の前記ベース上に置くことを特徴とする請求項8に記載の半導体プロセスチャンバ。
【請求項10】
パージ手段をさらに含み、前記パージ手段は前記搬送チャンバの底部の貫通孔を介してパージガスを第1弾性シール筒に導入することに用いられることを特徴とする請求項2に記載の半導体プロセスチャンバ。
【請求項11】
半導体プロセス装置であって、請求項1~10のいずれか1項に記載の半導体プロセスチャンバを含むことを特徴とする半導体プロセス装置。
【請求項12】
半導体プロセス方法であって、請求項11に記載の半導体プロセス装置に適用され、
前記搬送チャンバ内に位置する前記ベース上にプロセス前のウェハを置くステップと、
前記ベースを制御して前記反応チャンバに上昇させ、この過程において、前記環状シール構造は前記底部開口を閉鎖するステップと、
半導体プロセスを行うステップと、
前記ベースを制御して前記搬送チャンバに下降させるステップと、
前記ベース上のプロセス後のウェハを取り外すステップと、を含むことを特徴とする半導体プロセス方法。
【請求項13】
前記反応チャンバは複数であり、各前記反応チャンバはいずれも前記底部開口を有し、前記ベースと前記反応チャンバとは、数が同じであり、且つ1対1で対応して設けられ、前記搬送チャンバには、異なる前記反応チャンバに対応する前記ベースの間でウェハを移行するための搬送マニピュレーターが設けられ、
前記ベース上にプロセス前のウェハを置く前記ステップは、
一部の前記ベース上にプロセス前のウェハを置くステップと、
前記搬送マニピュレーターを制御して一部の前記ベース上のプロセス前のウェハを他の前記ベース上に移行するステップと、
再び一部の前記ベース上にプロセス前のウェハを置くステップと、を含み、
前記ベース上のプロセス後のウェハを取り外す前記ステップは、
一部の前記ベース上のプロセス後のウェハを取り外すステップと、
前記搬送マニピュレーターを制御して他の前記ベース上のプロセス後のウェハを一部の前記ベース上に移行するステップと、
再び一部の前記ベース上のプロセス後のウェハを取り外すステップと、を含むことを特徴とする請求項12に記載の半導体プロセス方法。
【請求項14】
複数の前記反応チャンバは、前記搬送マニピュレーターを囲んで設けられ、前記搬送マニピュレーターは、駆動モジュール、上端フランジ及び前記上端フランジ上に固定して設けられた搬送指を含み、前記駆動モジュールは、前記上端フランジ及びそれに固定された前記搬送指が昇降動作及び回転動作を行うように駆動することに用いられ、このようにして前記搬送指は一部の前記ベース上のウェハを取り外し、前記ウェハを他の前記ベース上に置き、
前記搬送マニピュレーターを制御して一部の前記ベース上のプロセス前のウェハを他のベース上に移行する前記ステップは、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを上昇駆動又は下降駆動し、前記搬送指の高さを前記プロセス前のウェハと前記ベースの載置面との間に上昇又は下降させるステップと、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを回転駆動し、少なくとも一部の前記搬送指を一部の前記ベース上のプロセス前のウェハの下方に回転させ、前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを上昇駆動し、前記搬送指が一部の前記ベース上のプロセス前のウェハを取り外すようにするステップと、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを回転駆動し、前記搬送指に載置されたプロセス前のウェハを他の前記ベースの上方に位置するまで回転させ、前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを下降駆動し、前記搬送指が前記プロセス前のウェハを他の前記ベース上に置くようにするステップと、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを回転駆動し、前記搬送指が前記ベースから離れるようにするステップと、を含み、
前記搬送マニピュレーターを制御して他の前記ベース上のプロセス後のウェハを一部の前記ベース上に移行する前記ステップは、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを上昇駆動又は下降駆動し、前記搬送指の高さを前記プロセス前のウェハと前記ベースの載置面との間に上昇又は下降させるステップと、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを回転駆動し、少なくとも一部の前記搬送指を他の前記ベース上のプロセス前のウェハの下方に回転させ、前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを上昇駆動し、前記搬送指が他の前記ベース上のプロセス前のウェハを取り外すようにするテップと、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを回転駆動し、前記搬送指に載置されたプロセス前のウェハを一部の前記ベースの上方に位置するまで回転させ、前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを下降駆動し、前記搬送指が前記プロセス前のウェハを一部の前記ベース上に置くようにするテップと、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを回転駆動し、前記搬送指が前記ベースから離れるようにするステップと、を含むことを特徴とする請求項13に記載の半導体プロセス方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体プロセス装置の分野に関し、具体的には、半導体プロセスチャンバ、該半導体プロセスチャンバを含む半導体プロセス装置及び該半導体プロセス装置に適用される半導体プロセス方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子製品の普及と世代交代及び国際情勢の推進に伴い、半導体業界の発展が急速であり、ただし、超大規模の集積回路の進展は特に顕著である。各世代の工場は、最適な増産手段、すなわち生産能力と占有面積との比を最大化することを急ぎ必要とする。現段階で生産能力を向上させる解決手段は、主に以下の2種類があり、一、成膜レートを向上させ、すなわち単位時間内の成膜基板の数を向上させること、二、同時に成膜する基板の数を増やすこと。
【0003】
しかしながら、従来の単一のウェハ加工チャンバを採用して生産能力を増加して成膜レートを向上させることができるが、成膜レートを向上させて生産量を向上させることには限りがある。それに比べ、生産能力が強いマルチ反応領域チャンバ装置の優位性が明らかであり、その重要な技術は各反応領域の独立性であり、すなわち分離シール構造によって分離して各反応領域の独立性を実現し、化学気相堆積(CVD:Chemical Vapor Deposition)及び原子層堆積(ALD:atomic layer deposition)プロセス装置を例にし、分離シール構造は各反応領域の流れ場の安定性、均一性を保証することができ、さらに成膜の安定性、均一性を保証する。しかし、生産能力が強いマルチ反応領域チャンバ装置の自身のウェハ搬送構造の制限を受けるため、各反応領域同士が互いに連通し、搬送チャンバの内部空間が比較的大きく且つ気流が不規則で、気流の安定及び均一を保証することができず、さらにプロセス過程において圧力制御が不安定になり、最終的に成膜品質に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、半導体プロセスチャンバ、半導体プロセス装置及び半導体プロセス方法を提供することであり、該半導体プロセスチャンバは反応チャンバの圧力制御効果を改善し、半導体プロセスのプロセス効果を向上させ、ウェハ搬送時間を短縮させ、半導体プロセスの成膜効率を向上させることができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の第1態様として、反応チャンバと、前記反応チャンバの下方に位置する搬送チャンバとを含み、前記反応チャンバは底部開口を介して前記搬送チャンバに連通し、ベースが設けられ、前記ベースの底部に昇降軸が接続され、これにより前記底部開口を介して前記反応チャンバと前記搬送チャンバとの間で昇降可能である半導体プロセスチャンバであって、
前記半導体プロセスチャンバには、弾性を有する環状シール構造がさらに設けられ、前記環状シール構造は前記ベースの下方に設けられ且つ前記ベースの昇降軸の周囲を囲んでおり、前記ベースが前記搬送チャンバに下降する過程において、前記ベースは、前記環状シール構造を押し下げて圧縮することができ、前記ベースが前記反応チャンバに上昇し、且つ前記環状シール構造に印加された圧力を解除する時、前記環状シール構造は、前記反応チャンバの底壁に当接するまで自身の弾性力の作用で伸長し、これにより前記底部開口を閉鎖する半導体プロセスチャンバを提供する。
【0006】
任意選択的に、前記環状シール構造は、シールリングと、第1弾性シール筒とを含み、前記第1弾性シール筒の頂端は、前記シールリングの底壁にシール接続され、前記第1弾性シール筒の底端は、前記搬送チャンバの底壁にシール接続され、前記第1弾性シール筒が伸長する時、前記シールリングの頂壁は、前記反応チャンバの底壁に当接でき、これにより前記底部開口を閉鎖し、
前記昇降軸の底端は、前記搬送チャンバの底部に設けられた貫通孔を通過し、前記搬送チャンバの外部に延び、前記第1弾性シール筒の底端は、前記貫通孔の周囲を囲んでおり、前記貫通孔をシールすることに用いられる。
【0007】
任意選択的に、前記第1弾性シール筒はジャバラ管である。
【0008】
任意選択的に、前記第1弾性シール筒の底端に接続フランジを有し、前記搬送チャンバの底壁上に前記貫通孔を囲んで第1環状収容溝が形成され、前記接続フランジは前記第1環状収容溝内に設けられ、且つ前記接続フランジと前記第1環状収容溝の互いに対向する2つの表面との間に第1シール部材が設けられる。
【0009】
任意選択的に、前記シールリングは、凹盤及び凹盤フランジを含み、前記凹盤フランジは、前記凹盤を囲んで設けられ、且つ前記凹盤の外縁に固定接続され、前記凹盤フランジは前記反応チャンバの底壁に接触することに用いられ、前記凹盤の前記反応チャンバに向かう側には、前記ベースが下降する時に前記ベースを収容するための収容凹溝を有する。
【0010】
任意選択的に、前記反応チャンバの底壁に前記底部開口を囲んだ第2環状収容溝を有し、前記第2環状収容溝は前記凹盤フランジを収容することに用いられ、且つ前記凹盤フランジと前記第2環状収容溝の互いに対向する2つの表面との間に第2シール部材が設けられる。
【0011】
任意選択的に、前記ベースは前記ベースの周方向に沿って間隔を置いて分布している複数のベース孔を有し、複数の前記ベース孔内に複数の支持柱が1対1で対応して設けられ、且つ各前記ベース孔と対応する前記支持柱との間にストッパ構造が形成され、前記ストッパ構造は、ベースが前記支持柱の頂端、前記ベースの載置面よりも高くない位置に上昇する時、前記支持柱を前記ベースとともに上昇させることに用いられ、
前記ベースが下降中で、前記支持柱はその底端が前記搬送チャンバの底壁に接触した後に下降を停止し、このようにして前記支持柱の頂端が前記ベースの載置面よりも高いことが可能であり、
前記環状シール構造は、複数の前記支持柱の外側を囲んでいる。
【0012】
任意選択的に、前記反応チャンバは複数であり、各前記反応チャンバはいずれも前記底部開口を有し、前記ベースと前記反応チャンバとは、数が同じであり、且つ1対1で対応して設けられ、前記搬送チャンバには、異なる前記反応チャンバに対応する前記ベースの間でウェハを移行するための搬送マニピュレーターが設けられる。
【0013】
任意選択的に、複数の前記反応チャンバは、前記搬送マニピュレーターを囲んで設けられ、
前記搬送マニピュレーターは、駆動モジュール、上端フランジ及び前記上端フランジ上に固定して設けられた搬送指を含み、前記駆動モジュールは、前記上端フランジ及びそれに固定された前記搬送指が昇降動作及び回転動作を行うように駆動することに用いられ、このようにして前記搬送指は一部の前記ベース上のウェハを取り外し、前記ウェハを他の前記ベース上に置く。
【0014】
任意選択的に、前記半導体プロセスチャンバは、パージ手段をさらに含み、前記パージ手段は前記搬送チャンバの底部の貫通孔を介してパージガスを第1弾性シール筒に導入することに用いられる。
【0015】
本発明の第2態様として、上記いずれかの半導体プロセスチャンバを含む半導体プロセス装置を提供する。
【0016】
本発明の第3態様として、半導体プロセス方法であって、前記半導体プロセス方法は前述した半導体プロセス装置に適用され、前記方法は、
前記搬送チャンバ内に位置する前記ベース上にプロセス前のウェハを置くステップと、
前記ベースを制御して前記反応チャンバに上昇させ、この過程において、前記環状シール構造は前記底部開口を閉鎖するステップと、
半導体プロセスを行うステップと、
前記ベースを制御して前記搬送チャンバに下降させるステップと、
前記ベース上のプロセス後のウェハを取り外すステップと、を含む半導体プロセス方法を提供する。
【0017】
任意選択的に、前記反応チャンバは複数であり、各前記反応チャンバはいずれも前記底部開口を有し、前記ベースと前記反応チャンバとは、数が同じであり、且つ1対1で対応して設けられ、前記搬送チャンバには、異なる前記反応チャンバに対応する前記ベースの間でウェハを移行するための搬送マニピュレーターが設けられ、
前記ベース上にプロセス前のウェハを置く前記ステップは、
一部の前記ベース上にプロセス前のウェハを置くステップと、
前記搬送マニピュレーターを制御して一部の前記ベース上のプロセス前のウェハを他の前記ベース上に移行するステップと、
再び一部の前記ベース上にプロセス前のウェハを置くステップと、を含み、
前記ベース上のプロセス後のウェハを取り外す前記ステップは、
一部の前記ベース上のプロセス後のウェハを取り外すステップと、
前記搬送マニピュレーターを制御して他の前記ベース上のプロセス後のウェハを一部の前記ベース上に移行するステップと、
再び一部の前記ベース上のプロセス後のウェハを取り外すステップと、を含む。
【0018】
任意選択的に、複数の前記反応チャンバは、前記搬送マニピュレーターを囲んで設けられ、前記搬送マニピュレーターは、駆動モジュール、上端フランジ及び前記上端フランジ上に固定して設けられた搬送指を含み、前記駆動モジュールは、前記上端フランジ及びそれに固定された前記搬送指が昇降動作及び回転動作を行うように駆動することに用いられ、このようにして前記搬送指は一部の前記ベース上のウェハを取り外し、前記ウェハを他の前記ベース上に置き、
前記搬送マニピュレーターを制御して一部の前記ベース上のプロセス前のウェハを他のベース上に移行する前記ステップは、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを上昇駆動又は下降駆動し、前記搬送指の高さを前記プロセス前のウェハと前記ベースの載置面との間に上昇又は下降させるステップと、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを回転駆動し、少なくとも一部の前記搬送指を一部の前記ベース上のプロセス前のウェハの下方に回転させ、前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを上昇駆動し、前記搬送指が一部の前記ベース上のプロセス前のウェハを取り外すようにするステップと、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを回転駆動し、前記搬送指に載置されたプロセス前のウェハを他の前記ベースの上方に位置するまで回転させ、前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを下降駆動し、前記搬送指が前記プロセス前のウェハを他の前記ベース上に置くようにするステップと、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを回転駆動し、前記搬送指が前記ベースから離れるようにするステップと、を含み、
前記搬送マニピュレーターを制御して他の前記ベース上のプロセス後のウェハを一部の前記ベース上に移行する前記ステップは、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを上昇駆動又は下降駆動し、前記搬送指の高さを前記プロセス前のウェハと前記ベースの載置面との間に上昇又は下降させるステップと、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを回転駆動し、少なくとも一部の前記搬送指を他の前記ベース上のプロセス前のウェハの下方に回転させ、前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを上昇駆動し、前記搬送指が他の前記ベース上のプロセス前のウェハを取り外すようにするテップと、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを回転駆動し、前記搬送指に載置されたプロセス前のウェハを一部の前記ベースの上方に位置するまで回転させ、前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを下降駆動し、前記搬送指が前記プロセス前のウェハを一部の前記ベース上に置くようにするテップと、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを回転駆動し、前記搬送指が前記ベースから離れるようにするステップと、を含む。
【発明の効果】
【0019】
本発明において、半導体プロセスチャンバに弾性を有する環状シール構造が設けられることにより、該環状シール構造はベースの下方に設けられ且つベースの昇降軸の周囲を囲んでおり、搬送チャンバを区画分離することに用いられ、環状シール構造の外側に位置する外部空間及び外部環境と環状シール構造の内側の空間とを分離させ、それにより搬送チャンバにおけるベースの下方空間のシール性を保証する。そして、ベースが搬送チャンバに下降する過程において、ベースは環状シール構造を押し下げて圧縮することができ、それにより環状シール構造がベースの下降運動に影響を与えないことを保証することができ、ベースが反応チャンバに上昇し、且つ環状シール構造に印加された圧力を解除する時、環状シール構造は、反応チャンバの底壁に当接するまで自身の弾性力の作用で伸長し、これにより反応チャンバの底部開口を閉鎖し、このとき環状シール構造は反応チャンバと搬送チャンバにおける環状シール構造の外側に位置する外部空間とを分離することができ、それにより反応チャンバのシール効果を向上させ、反応チャンバの圧力制御効果を改善し、さらに半導体プロセスのプロセス効果を向上させ、また、搬送チャンバの環状シール構造の外側の外部空間に位置するマニピュレーター等の装置と反応チャンバとの間は厳密な分離シール関係であるようにしてもよく、それにより反応チャンバにおいて半導体プロセスを行うとともに、上記外部空間に対して真空吸引処理を行うことができ、半導体プロセスの間のウェハ搬送ステップにおいて再び搬送チャンバに対してバックグラウンド真空吸引を行う必要がなく、ウェハ搬送時間を短縮させ、さらに半導体プロセスの成膜効率を向上させ、機台の生産能力を向上させる。また、本発明に係る半導体プロセスチャンバは、特にマルチ反応領域チャンバに適用し、すなわち反応チャンバが複数あり、各反応チャンバの間は環状シール構造によって厳密にシールすることができるため、これは従来技術におけるマルチ反応領域チャンバにおける各反応領域の間の気流の相互干渉の問題を解決することができ、それによりマルチ反応領域チャンバの成膜品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図面は、本発明をさらに理解することに用いられ、且つ明細書の一部を構成し、以下の具体的な実施形態とともに本発明を説明するが、本発明を限定するものではない。図面において、
図1】従来のマルチ反応領域チャンバ装置における単一のプロセスチャンバの構造概略図である。
図2図1におけるプロセスチャンバの別の状態の概略図である。
図3図2におけるプロセスチャンバの一部の拡大概略図である。
図4】本発明の実施例に係る半導体プロセスチャンバの構造概略図である。
図5】本発明の実施例に係る半導体プロセスチャンバの別の構造概略図である。
図6図5における半導体プロセスチャンバの一部の拡大概略図である。
図7】本発明の実施例に係る半導体プロセス装置における搬送マニピュレーターと複数のプロセスチャンバのベースとの間の相対位置関係の概略図である。
図8】本発明の実施例に係る半導体プロセスチャンバにおけるシールリングと第1弾性シール筒の構造概略図である。
図9】本発明の実施例に係る半導体プロセス方法のフローチャートである。
図10】本発明の実施例に係る半導体プロセス方法における一部のステップのフローチャートである。
図11】本発明の実施例に係る半導体プロセス方法における一部のステップのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下は図面を参照して本発明の具体的な実施形態について詳細に説明する。理解すべきものとして、ここで説明した具体的な実施形態は本発明を説明及び解釈することに用いられ、本発明を限定するものではない。
【0022】
図1図3は従来の生産能力が強いマルチ反応領域チャンバ装置における単一のプロセスチャンバの構造概略図であり、ただし、図1はベース4がウェハ出し入れ位置に下降する時の状態図であり、図2は、ベース4が閉鎖仕切板7の開口に上昇し且つ反応領域をシールする(実際に完全にシールせず、以下を参照)反応状態である。
【0023】
図1及び図2に示すように、基板昇降ピン9上にウェハ13を載置した後、ベース4が上昇し、このとき基板昇降ピン9(pin)が重力の作用で元の位置(基板昇降ピン9とベース4の基板昇降ピン9を収容する孔との間には隙間がある)にとどまる。基板昇降ピン9の上端のテーパ面がベース4に接触すると、このとき基板昇降ピン9のテーパ面はベース4の孔の上端のテーパ面にすでに接触する。ベース4は上昇し続き、ベース4の平面14がジャバラ管8の下端面に接触し、ジャバラ管8を圧縮し、それによりシール効果を果たし、上部反応領域と下部搬送領域を仕切る。
【0024】
しかしながら、実際には、上部反応領域と下部搬送領域との間は、基板昇降ピン9と孔との間の隙間を介して連通することができ、反応領域の圧力制御効果に影響を与えるだけでなく、反応領域のガスは、ウェハ13の下方を流れて基板昇降ピン9と孔との間の隙間に流れ、さらに下部搬送領域に入り、搬送領域内に反応して粒子を形成する。ベース4の下降時やウェハ搬送時に粒子がウェハ13の上面に落ちて汚染を引き起こす。プロセス中に、プロセスガスも25箇所の隙間から22が示す空間に入り、ここで薄膜と粒子を形成し、ベース4の下降中に、これらの粒子もウェハ13の上面に落ちて汚染を引き起こす。そして、ベース4はジャバラ管8を通過する必要があるが、ジャバラ管はジャバラ幅が有するため、ジャバラ管のジャバラ幅も横方向の空間を占有する必要があり、それによりチャンバの占有面積を増加させる。
【0025】
上記技術的問題を解決するために、本発明の一態様として、半導体プロセスチャンバを提供し、図4に示すように、該半導体プロセスチャンバは、反応チャンバ100と、反応チャンバ100の下方に位置する搬送チャンバ200とを含み、反応チャンバ100は底部開口を介して搬送チャンバ200に連通し、半導体プロセスチャンバにベース300が設けられ、該ベース300の底部に昇降軸520が接続され、これにより反応チャンバ100の底部開口を介して反応チャンバ100と搬送チャンバ200との間で昇降可能である。しかも、半導体プロセスチャンバには、弾性を有する環状シール構造400がさらに設けられ、該環状シール構造400はベース300の下方に設けられ且つベース300の昇降軸520の周囲を囲んでおり、搬送チャンバ200を区画分離することに用いられ、環状シール構造400の外側に位置する外部空間及び外部環境と環状シール構造の内側の空間とを分離させ、それにより搬送チャンバ200におけるベースの下方空間のシール性を保証する。
【0026】
ベース300が搬送チャンバ200に下降する過程において、ベース300は環状シール構造400を押し下げて圧縮することができ、それにより環状シール構造がベースの下降運動に影響を与えないことを保証することができ、ベース300が反応チャンバ100に上昇し、且つ環状シール構造400に印加された圧力を解除する時、環状シール構造400は、反応チャンバ100の底壁に当接するまで自身の弾性力の作用で伸長し、これにより反応チャンバ100の底部開口を閉鎖する。このとき、環状シール構造400は反応チャンバ100と搬送チャンバ200における環状シール構造400の外側に位置する外部空間とを分離することができ、それにより反応チャンバのシール効果を向上させ、反応チャンバの圧力制御効果を改善し、さらに半導体プロセスのプロセス効果を向上させ、また、搬送チャンバの環状シール構造の外側に位置する外部空間におけるマニピュレーター等の装置と反応チャンバとの間は厳密な分離シール関係であるようにしてもよく、それにより反応チャンバ100において半導体プロセスを行うとともに、上記外部空間に対して真空吸引処理を行うことができ、半導体プロセスの間のウェハ搬送ステップにおいて搬送チャンバに対して再びバックグラウンド真空吸引を行う必要がなく、ウェハ搬送時間を短縮させ、さらに半導体プロセスの成膜効率を向上させ、機台の生産能力を向上させる。
【0027】
また、本発明に係る半導体プロセスチャンバは、特にマルチ反応領域チャンバに適用し、すなわち反応チャンバが複数あり、各反応チャンバの間は環状シール構造によって厳密にシールすることができるため、これは従来技術におけるマルチ反応領域チャンバにおける各反応領域の間の気流の相互干渉の問題を解決することができ、それによりマルチ反応領域チャンバの成膜品質を向上させることができる。
【0028】
上記環状シール構造400の構造は様々であってもよく、例えば、環状シール構造400は、シールリング410と、第1弾性シール筒420とを含む。ただし、シールリング410と第1弾性シール筒420はいずれもベース300の下方に設けられ且つベース300の昇降軸520に嵌設され、第1弾性シール筒420の頂端は、前記シールリング410の底壁にシール接続され、接続位置は例えばシールリング410の内周縁にある。第1弾性シール筒420の底端は、搬送チャンバ200の底壁にシール接続される。昇降軸520の底端は、搬送チャンバ200の底部に設けられた貫通孔250を通過し、搬送チャンバ200の外部に延び、第1弾性シール筒420の底端は、貫通孔250の周囲を囲んでおり、貫通孔250をシールすることに用いられる。
【0029】
第1弾性シール筒420は弾性を有するので、それはベース300が搬送チャンバ200に位置するときに圧縮された状態にあり、ベース300が反応チャンバ100に上昇し、且つ第1弾性シール筒420に印加された圧力を解除する時、第1弾性シール筒420は自身の弾性力の作用でシールリング410を上昇(すなわち伸長)駆動することができる。第1弾性シール筒420が上昇する時、シールリング410の頂壁は、反応チャンバ100の底壁に当接でき、これにより反応チャンバ100の底部開口を閉鎖する。第1弾性シール筒420はその弾性力の作用で、シールリング410を反応チャンバ100の底壁に押し付けることができ、それによりシール効果を保証することができる。
【0030】
本発明の1つの任意選択的な実施形態として、第1弾性シール筒420はジャバラ管であってもよい。本発明において、第1弾性シール筒420は弾性を介してシールリング410を上昇駆動することができ、ベース300の高さが下降する場合、ベース300はシールリング410を押し下げ且つ第1弾性シール筒420を圧縮し、プロセス前のウェハがベース300に置かれた後、ベース300は高さが上昇し且つ反応チャンバ100に入り、第1弾性シール筒420は、シールリング410を突き上げ、それに反応チャンバ100の底部開口を閉鎖する。このとき、第1弾性シール筒420は搬送チャンバ200をシール筒内部空間210とシール筒外部空間220に仕切り、シールリング410と第1弾性シール筒420はいずれも気密性に欠陥(例えば、昇降ピン9とベース4における孔との間の隙間)が存在せず、したがってシール筒内部空間210、シール筒外部空間220、及びシール筒外部空間220におけるマニピュレーター等の装置を仕切ることができ、さらにプロセスガスを反応チャンバ100に導入して半導体プロセスを行う時、反応チャンバ100におけるプロセスガスは反応チャンバ100とシール筒外部空間220との間の気圧差のためシール筒外部空間220に漏れることがなく、反応チャンバ100の圧力制御効果を向上させる。
【0031】
本発明において、シールリング410と第1弾性シール筒420は、反応チャンバ100と、シール筒内部空間210及びシール筒外部空間220とを仕切ることができ、それにより反応チャンバ100のシール効果を向上させ、反応チャンバ100の圧力制御効果を改善し、さらに半導体プロセスのプロセス効果を向上させる。
【0032】
そして、ウェハ表面の清浄度を保証するために、搬送チャンバ200は毎回ウェハを搬送する前に真空吸引を行う必要があるが、本発明において、シール筒外部空間220におけるマニピュレーター等の装置と反応チャンバ100との間は厳密な分離シール関係であり、それにより反応チャンバ100において半導体プロセスを行うとともに、シール筒外部空間220に対して真空吸引処理を行うことができ、半導体プロセスのウェハ搬送ステップにおいて搬送チャンバ200に対して再びバックグラウンド真空吸引を行う必要がなく、ウェハ搬送時間を短縮させ、さらに半導体プロセスの成膜効率を向上させ、機台の生産能力を向上させる。
【0033】
また、本発明に係る半導体プロセスチャンバ構造は特にマルチ反応領域チャンバ(すなわち、同一の半導体プロセスチャンバに複数の反応チャンバ100が存在し、複数の反応チャンバ100は下方の同一の搬送チャンバ200に連通する)に適用し、図5に示すように、シールリング410と第1弾性シール筒420は反応チャンバ100を厳密にシールすることができ、それによりマルチ反応領域チャンバにおける各反応領域(反応チャンバ)の間の気流の相互干渉の問題を解決することができ、マルチ反応領域チャンバの成膜品質を向上させる。
【0034】
本発明の実施例は、該半導体プロセスチャンバで行われる半導体プロセスの反応タイプについて特に限定せず、例えば、該半導体プロセスチャンバはCVD(Chemical Vapor Deposition、化学気相堆積)プロセスチャンバであってもよく、又は、ALD(Atomic Layer Deposition、原子層堆積)プロセスチャンバであってもよい。
【0035】
本発明の1つの好ましい実施形態として、図4に示すように、第1弾性シール筒420の外径はベース300の外径よりも小さく、それにより、チャンバのサイズを増加させず、各プロセスチャンバの占有面積を減少させ、機台空間の利用率を向上させる。
【0036】
第1弾性シール筒420の両端、シールリング410、及び搬送チャンバ200の底壁の間の接続強度及び着脱利便性を向上させるために、本発明の1つの好ましい実施形態として、図4に示すように、第1弾性シール筒420の底端に接続フランジ421を有し、搬送チャンバ200の底壁上に貫通孔250を囲んで第1環状収容溝251が形成され、接続フランジ421は該第1環状収容溝251内に設けられ、且つ接続フランジ421と第1環状収容溝251の互いに対向する2つの表面との間に第1シール部材252が設けられ、それは両者の間の隙間をシールすることに用いられ、それにより貫通孔251に対するシールを実現し、搬送チャンバ200の環状シール構造400の外側に位置する外部空間及び外部環境と環状シール構造400の内側空間とを分離させる。
【0037】
気密性を向上させるために、第1弾性シール筒420の底端及び頂端はいずれも上記接続フランジ421を有し、且つ第1弾性シール筒420は好ましくは溶接方式によってそれぞれ底端及び頂端の接続フランジ421に接続され、本発明の実施例において、第1弾性シール筒420の底端及び頂端はそれぞれ接続フランジ421を介して他の部材に締結接続され、それにより第1弾性シール筒420の両端の接続強度を向上させるとともに、第1弾性シール筒420及びその内部部材をメンテナンスする時の着脱効率を向上させる。そして、搬送チャンバ200の底壁に第1弾性シール筒420の底端の接続フランジ421を収容する第1環状収容溝251が形成され、第1弾性シール筒420の水平位置の位置決め精度を向上させる。
【0038】
本発明の実施例はベース300の他の構造について具体的に限定するものではなく、例えば、ベース300はウェハを突き上げるための支持柱を含んでもよい。具体的には、図4に示すように、ベース300はベース300の周方向に沿って間隔を置いて分布している複数のベース孔(3つ以上)を有し、複数のベース孔内に複数の支持柱310が1対1で対応して設けられ、且つ各ベース孔と対応する支持柱310との間にストッパ構造が形成され、該ストッパ構造は、ベース300が支持柱310の頂端、ベース300の載置面よりも高くない位置に上昇する時、支持柱310をベース300とともに上昇させることに用いられ、ベース300が下降中で、支持柱310はその底端が搬送チャンバ200の底壁に接触した後に下降を停止し、このようにして支持柱310の頂端がベース300の載置面よりも高いことが可能であり、環状シール構造400は複数の支持柱310の外側をを囲んでおり、すなわち、複数の支持柱310は環状シール構造400に囲まれた空間に位置する。
【0039】
本発明の実施例において、上記ストッパ構造は様々な構造であってもよく、例えば、該ストッパ構造は、支持柱310の頂部に設けられた逆テーパセグメント(直径は頂部から下へ徐々に小さくなる)であり、及び、ベース孔の頂端に設けられた逆テーパセグメントと係合する逆テーパ面である。ベース300が低位置にある時、支持柱310の底端は搬送チャンバ200の底面に当接し、このとき支持柱310の上端面はベースの上端面よりも高く、それによりウェハを搬送することに十分な空間を残す。ベース300が上昇し、支持柱310上端の逆テーパセグメントがベース孔の逆テーパ面に接触する前に、支持柱310は重力作用を受けて上昇しない。支持柱310の上端の逆テーパセグメントはベース孔の逆テーパ面に接触した後、逆テーパ面の支持力は支持柱310が受ける重力を相殺し、支持柱310はベース300に伴ってプロセスポジションに上昇する。
【0040】
支持柱310とベース孔との間の隙間によるガス漏れの問題を回避し、厳密な意味でのシールを実現するために、図4に示すように、第1弾性シール筒420は複数の支持柱310の外側を囲んでおり、すなわち、第1弾性シール筒109の内径はベースの円周方向に均一に分布しているベース孔が所属する基準円よりも大きい。
【0041】
ベース300がシールリング410を押し下げる時に両者間の相対位置の安定性を向上させるために、本発明の1つの好ましい実施形態として、図8に示すように、シールリング410は凹盤411及び凹盤フランジ412を含み、凹盤フランジ412は凹盤411を囲んで設けられ且つ凹盤411の外縁に固定接続され、反応チャンバ100の底壁に接触することに用いられ、凹盤411の反応チャンバ100に向かう側には、ベース300が反応チャンバ100の底部に下降する時にベース300を収容するための収容凹溝414を有する。シールリング410の収容凹溝414の中央にシールリング410の内孔415が形成される。
【0042】
本発明の実施例において、シールリング410の表面にベース300(水平面における投影)の位置、大きさに対応する収容凹溝414を有し、ベース300は下降する時にまず収容凹溝414に落ち、次に収容凹溝414の底面を押し下げ、シールリング410と第1弾性シール筒420がいずれも押し下げられ、同様に、ベース300が上昇して反応チャンバ100に入る前に、シールリング410はいずれも第1弾性シール筒420の持ち上げ力の作用でベース300に接触し且つベース300を収容凹溝414内に保持し、それにより収容凹溝414の側壁によってシールリング410とベース300との間の相対位置の安定性を維持し、さらにウェハ搬送の安定性を向上させる。また、シールリング410が反応チャンバ100の底部に接触するまで上昇する時、シールリング410と反応チャンバ100の底部開口との間の相対位置を保証することができ、さらにシールリング410及び第1弾性シール筒420の反応チャンバ100に対するシール効果を保証する。
【0043】
接続フランジ421がベース300の頂部の機能層における構造に影響を与えることを回避するために、本発明の1つの好ましい実施形態として、シールリング410における収容凹溝414の深さはベース300底部の加熱板の厚さよりも小さい。
【0044】
反応チャンバ100のシール効果をさらに保証するために、本発明の1つの好ましい実施形態として、図4図5に示すように、反応チャンバ100の底部(搬送チャンバ200の頂壁)に反応チャンバ100の底部開口を囲んだ第2環状収容溝130を有し、第2環状収容溝130は凹盤フランジ412を収容することに用いられる。凹盤フランジ412と第2環状収容溝130の互いに対向する2つの表面との間に両者の間の隙間をシールするための第2シール131が設けられ、それによりシールリング410の頂壁が反応チャンバ100の底壁に当接できる時、反応チャンバ100の底部開口を閉鎖することができる。
【0045】
本発明の実施例において、反応チャンバ100の底壁に上記第2環状収容溝130を有し、シールリング410が上昇した後、凹盤フランジ412は第2環状収容溝130に垂直に入り、それにより凹盤フランジ412と第2環状収容溝130との間の嵌合関係によってシールリング410の水平方向における自由度をさらに制限し、シールリング410は上下方向のみに沿って反応チャンバ100に対して運動することができ、シールリング410及び第1弾性シール筒420の反応チャンバ100に対するシール効果をさらに保証する。
【0046】
なお、搬送チャンバ200の底面から第2環状収容溝130の底面までの間の距離は第1弾性シール筒109の自由長よりも小さく、すなわち、シール効果を保証するように、第1弾性シール筒109は常に圧縮状態にある必要がある。
【0047】
シールリング410及び第1弾性シール筒420の反応チャンバ100に対するシール効果をさらに向上させるために、本発明の1つの好ましい実施形態として、図4図6図8に示すように、凹盤フランジ412の頂面には、凹盤411の周方向に沿って延びている突起構造413が形成され、第2環状収容溝130の底面には、(水平面における投影)位置、形状に対応する凹溝構造が形成され、それにより凹盤フランジ412と第2環状収容溝130との間の隙間の幅を延長し、さらに凹盤フランジ412による反応チャンバ100の底部開口をシールする気密性を向上させる。
【0048】
本発明の実施例は、凹盤フランジ412、第2環状収容溝130の外郭形状、及び突起構造413のパターン形状について特に限定せず、例えば、凹盤フランジ412、第2環状収容溝130の外郭形状、及び突起構造413のパターンの形状は、三角形(又は略三角形)、四角形(又は略四角形)又は辺数がより多い正多角形(又は略正多角形)などであってもよい。好ましくは、凹盤フランジ412、第2環状収容溝130の外郭形状、及び突起構造413のパターン形状はいずれも円形であり、それにより凹盤フランジ412と第2環状収容溝130との間の力受けの均一性を向上させ、そして、凹盤フランジ412と第2環状収容溝130との間に角度位置合わせを行う必要がなく、装置の構造を簡略化し且つ装置の組み立て効率を向上させる。
【0049】
本発明の実施例は、どのようにベース300を昇降駆動するかについて具体的に限定せず、例えば、本発明の1つの任意選択的な実施形態として、図4に示すように、半導体プロセスチャンバの底部に昇降駆動モジュール510が設けられ、昇降駆動モジュール510は昇降軸520を介してベース300を昇降駆動する。任意選択的に、図4に示すように、昇降駆動モジュール510はガイドレール-スライダ装置を含んでもよく、ガイドレールは垂直に延在して且つプロセスチャンバの底部に固定され、スライダはガイドレールに可動に設けられ且つ昇降軸520の底端に固定接続され、スライダはガイドレールにおいて垂直に往復運動し、昇降軸520及び昇降軸520の頂端に接続されたベース300を牽引して昇降運動させる。
【0050】
反応チャンバ100における半導体プロセスのプロセス効果をさらに向上させ、ベース300の下方の構造の清浄度を維持するために、本発明の1つの好ましい実施形態として、半導体プロセスチャンバはさらにパージ手段(図示せず)を含み、図4に示すように、パージ手段は搬送チャンバ200の底部の貫通孔250を介してパージガスaを第1弾性シール筒420に導入することに用いられる。
【0051】
本発明の実施例において、パージ手段は半導体プロセスにおいて搬送チャンバ200の底部の貫通孔250を介してパージガスaを第1弾性シール筒420に導入することができ、それによりベース300の下部空間におけるガスの圧力が反応領域内のプロセスガスの圧力よりも大きいことを保証することができ、さらにプロセスガスがベース300の下部空間に入って薄膜及び粒子を形成することを回避し(第1弾性シール筒420、シールリング410及びベース300の間の空間にデッドスペースがなく、気流が下から上へスムーズに流れる)、ベース300下方の構造の表面の清浄度を保証する。そして、プロセスガスはパージガスaに充填されたベース300の下部空間に入らず、それによりプロセスガスによって充填される必要がある領域を減少させ、すなわち、反応領域の容積を減少させ、同量のプロセスガスが反応領域に入った後のプロセスガスの濃度を向上させ、さらに半導体プロセスの成膜レートを向上させる。
【0052】
ベース300の下部空間の気密性をさらに向上させるために、本発明の1つの好ましい実施形態として、図4に示すように、半導体プロセスチャンバは第2弾性シール筒530をさらに含み、第2弾性シール筒530の頂端は、搬送チャンバ200の底部の貫通孔250にシール接続され、第2弾性シール筒530の底端は昇降軸520の底端にシール接続され、パージ手段は、第2弾性シール筒530の底端に接続され、第2弾性シール筒530を介してパージガスaを搬送チャンバ200の底部の貫通孔250に導入する。
【0053】
本発明の別の実施形態として、図4図6に示すように、反応チャンバ100の外側に排気通路110が設けられ、反応チャンバ100の側壁に排気孔が形成され、反応チャンバ100は排気孔を介して排気通路110に連通し、且つ、排気孔の高さはベース300のプロセスポジションよりも高い。
【0054】
本発明の実施例において、反応チャンバ100の外側に排気通路110が設けられ、排気通路110は、排気孔を介して反応チャンバ100に連通し、第1真空口120を介して外部の真空ポンプに接続され、それにより反応チャンバ100から反応による排ガス及び反応領域に入るパージガスa(ガスの流れ方向は図4において矢印方向で示す)を抽出する。
【0055】
反応チャンバ100が排気孔を介して排気通路110へ排気する均一性を向上させ、半導体プロセスの均一性をさらに向上させるために、本発明の1つの好ましい実施形態として、排気通路110は水平方向に沿って反応チャンバ100を囲んで設けられ、反応チャンバ100の側壁に複数の排気孔が形成され、且つ、複数の排気孔は周方向に均一に分布される。
【0056】
本発明の1つの任意選択的な実施形態として、図4図6に示すように、搬送チャンバ200の底壁にさらに第2真空口230が形成され、搬送チャンバ200は第2真空口230を介して外部の真空ポンプに接続され、それにより反応チャンバ100において半導体プロセスを行う時にシール筒外部空間220に対して真空吸引を行うことができる。
【0057】
本発明の1つの好ましい実施形態として、図5図7に示すように、該半導体プロセスチャンバは複数の反応チャンバ100を含み、各反応チャンバ100はいずれも底部開口を介して搬送チャンバ200に連通し、搬送チャンバ200には、異なる反応チャンバ100に対応するベース300の間でウェハを移行するための搬送マニピュレーター600が設けられる。
【0058】
本発明の実施例において、各反応チャンバ100はいずれもシールリング410と第1弾性シール筒420により厳密なシールを実現することができ、それにより異なる反応チャンバ100の間の気流の相互干渉の問題を解決することができ、各反応チャンバ100における成膜品質(発明者の実験検証から、搬送チャンバ200に対して真空吸引を行って搬送チャンバ200内の圧力を検出し、搬送チャンバ200内のガス圧力の圧力上昇率の値が非常に小さく(5mtorr/minよりも小さい)、すなわち、搬送チャンバ200と反応チャンバ100との間のシール効果を効果的に改善する)を向上させる。
【0059】
本発明の実施例において、搬送マニピュレーター600は異なるプロセスチャンバのベース300の間でウェハを移行することができ、それにより外部マニピュレーターは搬送チャンバ200の搬送口240のみから搬送チャンバ200における一部のベース300にウェハを置き、又は該一部のベース300からウェハを取り外す(ウェハの出し入れ操作を行う)ことができ、外部マニピュレーターが搬送チャンバ200に伸び込んだ後に異なる位置でのベース300を選択する場合の位置決め及び搬送動作を簡略化し、ウェハの位置の安定性を向上させる。
【0060】
具体的には、搬送チャンバ200(複数の反応チャンバ100は1つの搬送チャンバ200を共用する)の底壁にマニピュレーター貫通孔が形成され、搬送マニピュレーター600は駆動モジュール及び上端フランジ62を含み、駆動モジュールの出力軸の頂端は、マニピュレーター貫通孔を通過して上端フランジ62に固定接続される。複数の反応チャンバ100に対応する複数のベース300は、搬送マニピュレーター600を囲んで設けられ、上端フランジ62に搬送指61(第1搬送指611、第2搬送指612、第3搬送指613及び第4搬送指614を含む)が固定して設けられ、駆動モジュールは上端フランジ62及びその上に固定された搬送指61を駆動して昇降動作及び(出力軸の軸線を回る)回転動作を行い、このようにして搬送指61が一部のベース300上のウェハを取り外し、該ウェハを他のベース300上に置くことに用いられる。本発明の1つの好ましい実施形態として、図7に示すように、半導体プロセスチャンバは4つの反応チャンバ100に対応する4つのベース300(第1ベース71、第2ベース72、第3ベース73、第4ベース74を含む)を含み、ベース300は搬送マニピュレーター600を囲んで周方向に等間隔に設けられる。
【0061】
本発明の1つの任意選択的な実施形態として、外部マニピュレーターは2つのベース300(例えば、第1ベース71及び第4ベース74)のみに対してウェハの出し入れ操作を行い、搬送マニピュレーター600はウェハを別の2つのベース300(例えば、第2ベース74及び第3ベース73)上に搬送する。
【0062】
当業者が理解しやすいように、以下に、本発明の実施例に係る半導体プロセスチャンバを用いて半導体プロセスを行う具体的な実施例が提供される。
【0063】
半導体プロセスを開始する前に、4つのベース300はいずれも低位置にある。
【0064】
ウェハ700はプロセスチャンバの外部から搬送口240を介して第1ベース71及び第2ベース74の上方に搬送され、それぞれ第1ベース71及び第2ベース74に対応する複数の支持柱310の上端面に落ちる。搬送マニピュレーター600の駆動モジュールは、第1指611及び第2指612がそれぞれ第4ベース74及び第1ベース71に載置されたウェハ700の下方に回転するまで、上端フランジ62を所定の高さに上昇駆動し、時計回りに回転させる。
【0065】
搬送マニピュレーター600の駆動モジュールは、再び上端フランジ62を上昇駆動し、第1指611及び第2指612がそれぞれ第1ベース71及び第2ベース74上のウェハ700を持ち上げるようにする。
【0066】
続いて、第1指611及び第2指612を第2ベース72及び第3ベース73の上方に位置させるまで、上端フランジ62を時計回りに180°回転駆動する。上端フランジ62を下降駆動し、第1指611及び第2指612がそれぞれウェハ700を第2ベース72及び第3ベース73の支持柱310の上端面に置くようにする。
【0067】
搬送マニピュレーター600は反時計回りに一定の角度で回転し、ベース300の間の空間に内蔵される。
【0068】
再び2枚のウェハ700を第1ベース71及び第2ベース74の上方に搬送し、第1ベース71、第2ベース72、第3ベース73、第4ベース74はそれぞれの昇降駆動モジュール510の駆動により上昇する。第1弾性シール筒109は、シールリング410の凹盤フランジ412が反応チャンバ100の第2環状収容溝130に入るまで、自身の弾性力の作用で伸長してシールリング410を上昇させる。
【0069】
ベース300はさらにプロセスポジションに上昇し、シールリング410から離れ、ベース300は要求されたプロセスポジションに上昇し続く。反応チャンバ100において半導体プロセスを行う時に、パージモジュールは搬送チャンバ200の底部の貫通孔250からパージガスaを吹き込み、同時に搬送チャンバ200は第2真空口230を介して排気し、真空ポンプは第1真空口120を介して反応領域ガスを抽出し、ベース300の下方の圧力がベース300の上方の圧力よりも大きいことを保証し、プロセス過程においてプロセスガスが搬送チャンバに入らず、それにより粒子源を除去する。
【0070】
プロセスが完了した後、昇降駆動モジュール510はベース300を低位置に下降駆動し、ウェハ700は支持柱310によって突き上げられ、ベース300の上面から離れ、ウェハを取り出すために準備する。
【0071】
まず、第1ベース71及び第4ベース74上のウェハ700を取り外し、搬送口240を介してプロセスチャンバから搬出する。
【0072】
その後、駆動モジュールは、2本の指61が第2ベース72及び第3ベース73の上方に位置するウェハ700の下方に回転するまで、上端フランジ62を時計回りに回転駆動し、駆動モジュールは、上端フランジ62を駆動して2本の指61を牽引して上昇させ、それぞれ第2ベース72及び第3ベース73の上方のウェハ700を持ち上げる。その後、上端フランジ62を時計回りに180°回転させ、その後、下降させて、2枚のウェハ700をそれぞれ第1ベース71及び第4ベース74上に置き、再び第1ベース71及び第4ベース74上のウェハ700を取り外し、搬送口240を介してプロセスチャンバから搬出する。
【0073】
以上のステップで循環的に行い、それによりウェハに対してグループ分け(半導体プロセスチャンバが4つの反応チャンバ100を含む場合に4枚のウェハを1グループとする)処理を行い、効率的な生産を実現する。
【0074】
本発明の第2態様として、上記の半導体プロセスチャンバを含む半導体プロセス装置を提供する。上記の半導体プロセスチャンバを採用することにより、本実施例に係る半導体プロセス装置は上記半導体プロセスチャンバの様々な利点を得ることができ、ここで繰り返し説明しない。
【0075】
本発明の第3態様として、半導体プロセス方法を提供し、該半導体プロセス方法は本発明の実施例に係る半導体プロセスチャンバに応用され、図9に示すように、該方法はステップS1~S5を含む。
ステップS1、搬送チャンバ200内に位置するベース300上にプロセス前のウェハ700を置く。
ステップS2、ベース300を制御して反応チャンバ100に上昇させ、この過程において、環状シール構造400はプロセスチャンバ100の底部開口を閉鎖する。
ステップS3、半導体プロセスを行う。
ステップS4、ベース300を制御して搬送チャンバ200に下降させる。
ステップS5、ベース300上のプロセス後のウェハ700を取り外す。
【0076】
本発明において、環状シール構造400(例えばシールリング410と第1弾性シール筒420を含む)は、反応チャンバ100と、シール筒内部空間210及びシール筒外部空間220とを仕切ることができ、それにより反応チャンバ100のシール効果を向上させ、反応チャンバ100の圧力制御効果を改善し、さらに半導体プロセスのプロセス効果を向上させる。そして、ウェハ700表面の清浄度を保証するために、搬送チャンバ200は毎回ウェハを搬送する前に真空吸引を行う必要があり、本発明において、シール筒外部空間220におけるマニピュレーター等の装置と反応チャンバ100との間は厳密な分離シール関係であり、それにより反応チャンバ100において半導体プロセスを行うとともに、シール筒外部空間220に対して真空吸引処理を行うことができ、半導体プロセスのウェハ搬送ステップにおいて搬送チャンバ200を再びバックグラウンド真空に吸引する必要がなく、ウェハ搬送時間を短縮させ、さらに半導体プロセスの成膜効率を向上させ、機台の生産能力を向上させる。また、本発明に係る半導体プロセスチャンバ構造は特にマルチ反応領域チャンバ(すなわち、同一の半導体プロセスチャンバに複数の反応チャンバ100が存在し、複数の反応チャンバ100は下方の同一の搬送チャンバ200に連通する)に適用し、図5に示すように、環状シール構造400(例えばシールリング410及び第1弾性シール筒420を含む)は反応チャンバ100を厳密にシールすることができ、それによりマルチ反応領域チャンバにおける各反応領域(反応チャンバ100)の間の気流の相互干渉の問題を解決することができ、マルチ反応領域チャンバの成膜品質を向上させる。
【0077】
反応チャンバ100における半導体プロセスのプロセス効果をさらに向上させ、ベース300の下方の構造の清浄度を維持するために、本発明の1つの好ましい実施形態として、半導体プロセスチャンバはさらにパージ手段(図示せず)を含み、図4に示すように、パージ手段は搬送チャンバ200の底部の貫通孔250を介してパージガスaを第1弾性シール筒420に導入することに用いられる。
【0078】
ステップS3は、半導体プロセスを行う時に、パージ手段を制御してパージガスaを第1弾性シール筒420に導入することをさらに含む。
【0079】
本発明の実施例において、パージ手段は半導体プロセスにおいて搬送チャンバ200の底部の貫通孔250を介してパージガスaを第1弾性シール筒420に導入することができ、それによりベース300の下部空間におけるガスの圧力が反応領域内のプロセスガスの圧力よりも大きいことを保証することができ、さらにプロセスガスがベース300の下部空間に入って薄膜及び粒子を形成することを回避し(第1弾性シール筒420、シールリング410及びベース300の間の空間にデッドスペースがなく、気流が下から上へスムーズに流れる)、ベース300下方の構造の表面の清浄度を保証する。そして、プロセスガスはパージガスaに充填されたベース300の下部空間に入らず、それによりプロセスガスによって充填される必要がある領域を減少させ、すなわち、反応領域の容積を減少させ、同量のプロセスガスが反応領域に入った後のプロセスガスの濃度を向上させ、さらに半導体プロセスの成膜レートを向上させる。
【0080】
外部マニピュレーターが搬送チャンバ200に伸び込んだ後の位置決め及び搬送動作を簡略化し、ウェハ700の位置の安定性を向上させるために、本発明の1つの好ましい実施形態として、図5図7に示すように、半導体プロセスチャンバは複数の反応チャンバ100を含み、搬送チャンバ200には、異なる反応チャンバ100に対応するベース300の間にウェハ700を移行するための搬送マニピュレーター600が設けられる。
【0081】
図10に示すように、ベース300上にプロセス前のウェハ700を置くステップS1は、ステップS11~S13を含む。
ステップS11、一部のベース300上にプロセス前のウェハ700を置く。
ステップS12、搬送マニピュレーター600を制御して一部のベース300上のプロセス前のウェハ700を他のベース300上に移行する。
ステップS13、再び一部のベース300上にプロセス前のウェハ700を置く。
【0082】
それに対応して、図11に示すように、ベース300上のプロセス後のウェハ700を取り外すステップS5は、ステップS51~S53を含む。
ステップS51、一部のベース300上のプロセス後のウェハ700を取り外す。
ステップS52、搬送マニピュレーター600を制御して他のベース300上のプロセス後のウェハ700を一部のベース300上に移行する。
ステップS53、再び一部のベース300上のプロセス後のウェハ700を取り外す。
【0083】
具体的には、搬送チャンバ200の底壁にマニピュレーター貫通孔が形成され、搬送マニピュレーター600は駆動モジュール及び上端フランジ62を含み、駆動モジュールの出力軸の頂端は、マニピュレーター貫通孔を通過して上端フランジ62に固定接続される。複数の反応チャンバ100に対応する複数のベース300は、搬送マニピュレーター600を囲んで設けられ、上端フランジ62に搬送指61(第1搬送指611、第2搬送指612、第3搬送指613及び第4搬送指614を含む)が固定して設けられ、駆動モジュールは上端フランジ62及びその上に固定された搬送指61を駆動して昇降動作及び(出力軸の軸線を回る)回転動作を行い、このようにして搬送指61が一部のベース300上のウェハ700を取り外し、該ウェハ700を他のベース300上に置くことに用いられる。
【0084】
それに対応して、搬送マニピュレーター600を制御して一部のベース300上のプロセス前のウェハ700を他のベース300上に移行するステップS12はステップS121~S124を含む。
ステップS121、駆動モジュールを制御して上端フランジ62を上昇駆動又は下降駆動し、搬送指61の高さをプロセス前のウェハ700とベース300の載置面との間に上昇又は下降させる。
ステップS122、駆動モジュールを制御して上端フランジ62を回転駆動し、少なくとも一部の搬送指61を一部のベース300(例えば、図7に示す半導体プロセスチャンバが4つの反応チャンバ100を含む場合、一部のベース300は第1ベース71及び第4ベース74であってもよい)上のプロセス前のウェハ700の下方に回転させ、駆動モジュールを制御して上端フランジ62を上昇駆動し、搬送指61が一部のベース300(第1ベース71及び第4ベース74)上のプロセス前のウェハ700を取り外すようにする。
ステップS123、駆動モジュールを制御して上端フランジ62を回転駆動し、搬送指61に載置されたプロセス前のウェハ700を他のベース300(第2ベース74及び第3ベース73)の上方に位置するまで回転させ、駆動モジュールを制御して上端フランジ62を下降駆動し、搬送指61がプロセス前のウェハ700を他のベース300に置くようにする。
ステップS124、駆動モジュールを制御して上端フランジ62を回転駆動し、搬送指61がベース300から離れるようにする。
【0085】
それに対応して、搬送マニピュレーター600を制御して他のベース300上のプロセス後のウェハ700を一部のベース300上に移行するステップS52はステップS521~S524を含む。
ステップS521、駆動モジュールを制御して上端フランジ62を上昇駆動又は下降駆動し、搬送指61の高さをプロセス前のウェハ700とベース300の載置面との間に上昇又は下降させる。
ステップS522、駆動モジュールを制御して上端フランジ62を回転駆動し、少なくとも一部の搬送指61を他のベース300(第2ベース74及び第3ベース73)上のプロセス前のウェハ700の下方に回転させ、駆動モジュールを制御して上端フランジ62を上昇駆動し、搬送指61が他のベース300上のプロセス前のウェハ700を取り外すようにする。
ステップS523、駆動モジュールを制御して上端フランジ62を回転駆動し、搬送指61に載置されたプロセス前のウェハ700を一部のベース300(第1ベース71及び第4ベース74)の上方に位置するまで回転させ、駆動モジュールを制御して上端フランジ62を下降駆動し、搬送指61がプロセス前のウェハ700を一部のベース300上に置くようにする。
ステップS524、駆動モジュールを制御して上端フランジ62を回転駆動し、搬送指61がベース300から離れるようにする。
【0086】
なお、以上の実施形態は、本発明の原理を説明するために採用された例示的な実施形態に過ぎず、本発明を限定するものではない。当業者であれば、本発明の精神及び本質を逸脱することなく、様々な変形及び改良を行うことができ、これらの変形及び改良も本発明の特許範囲と見なされる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2024-03-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
任意選択的に、複数の前記反応チャンバは、前記搬送マニピュレーターを囲んで設けられ、前記搬送マニピュレーターは、駆動モジュール、上端フランジ及び前記上端フランジ上に固定して設けられた搬送指を含み、前記駆動モジュールは、前記上端フランジ及びそれに固定された前記搬送指が昇降動作及び回転動作を行うように駆動することに用いられ、このようにして前記搬送指は一部の前記ベース上のウェハを取り外し、前記ウェハを他の前記ベース上に置き、
前記搬送マニピュレーターを制御して一部の前記ベース上のプロセス前のウェハを他のベース上に移行する前記ステップは、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを上昇駆動又は下降駆動し、前記搬送指の高さを前記プロセス前のウェハと前記ベースの載置面との間に上昇又は下降させるステップと、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを回転駆動し、少なくとも一部の前記搬送指を一部の前記ベース上のプロセス前のウェハの下方に回転させ、前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを上昇駆動し、前記搬送指が一部の前記ベース上のプロセス前のウェハを取り外すようにするステップと、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを回転駆動し、前記搬送指に載置されたプロセス前のウェハを他の前記ベースの上方に位置するまで回転させ、前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを下降駆動し、前記搬送指が前記プロセス前のウェハを他の前記ベース上に置くようにするステップと、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを回転駆動し、前記搬送指が前記ベースから離れるようにするステップと、を含み、
前記搬送マニピュレーターを制御して他の前記ベース上のプロセス後のウェハを一部の前記ベース上に移行する前記ステップは、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを上昇駆動又は下降駆動し、前記搬送指の高さを前記プロセスのウェハと前記ベースの載置面との間に上昇又は下降させるステップと、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを回転駆動し、少なくとも一部の前記搬送指を他の前記ベース上のプロセスのウェハの下方に回転させ、前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを上昇駆動し、前記搬送指が他の前記ベース上のプロセスのウェハを取り外すようにするテップと、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを回転駆動し、前記搬送指に載置されたプロセスのウェハを一部の前記ベースの上方に位置するまで回転させ、前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを下降駆動し、前記搬送指が前記プロセスのウェハを一部の前記ベース上に置くようにするテップと、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを回転駆動し、前記搬送指が前記ベースから離れるようにするステップと、を含む。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0024】
しかしながら、実際には、上部反応領域と下部搬送領域との間は、基板昇降ピン9と孔との間の隙間を介して連通することができ、反応領域の圧力制御効果に影響を与えるだけでなく、反応領域のガスは、ウェハ13の下方を流れて基板昇降ピン9と孔との間の隙間に流れ、さらに下部搬送領域に入り、搬送領域内に反応して粒子を形成する。ベース4の下降時やウェハ搬送時に粒子がウェハ13の上面に落ちて汚染を引き起こす。プロセス中に、プロセスガスも隙25から22が示す空間に入り、ここで薄膜と粒子を形成し、ベース4の下降中に、これらの粒子もウェハ13の上面に落ちて汚染を引き起こす。そして、ベース4はジャバラ管8を通過する必要があるが、ジャバラ管はジャバラ幅が有するため、ジャバラ管のジャバラ幅も横方向の空間を占有する必要があり、それによりチャンバの占有面積を増加させる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0030】
本発明の1つの任意選択的な実施形態として、第1弾性シール筒420はジャバラ管であってもよい。本発明において、第1弾性シール筒420は弾性を介してシールリング410を上昇駆動することができ、ベース300の高さが下降する場合、ベース300はシールリング410を押し下げ且つ第1弾性シール筒420を圧縮し、プロセス前のウェハがベース300に置かれた後、ベース300は高さが上昇し且つ反応チャンバ100に入り、第1弾性シール筒420は、シールリング410を突き上げ、それに反応チャンバ100の底部開口を閉鎖する。このとき、第1弾性シール筒420は搬送チャンバ200をシール筒内部空間210とシール筒外部空間220に仕切り、シールリング410と第1弾性シール筒420はいずれも気密性に欠陥(例えば、基板昇降ピン9とベース4における孔との間の隙間)が存在せず、したがってシール筒内部空間210、シール筒外部空間220、及びシール筒外部空間220におけるマニピュレーター等の装置を仕切ることができ、さらにプロセスガスを反応チャンバ100に導入して半導体プロセスを行う時、反応チャンバ100におけるプロセスガスは反応チャンバ100とシール筒外部空間220との間の気圧差のためシール筒外部空間220に漏れることがなく、反応チャンバ100の圧力制御効果を向上させる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0036】
第1弾性シール筒420の両端、シールリング410、及び搬送チャンバ200の底壁の間の接続強度及び着脱利便性を向上させるために、本発明の1つの好ましい実施形態として、図4に示すように、第1弾性シール筒420の底端に接続フランジ421を有し、搬送チャンバ200の底壁上に貫通孔250を囲んで第1環状収容溝251が形成され、接続フランジ421は該第1環状収容溝251内に設けられ、且つ接続フランジ421と第1環状収容溝251の互いに対向する2つの表面との間に第1シール部材252が設けられ、それは両者の間の隙間をシールすることに用いられ、それにより貫通孔25に対するシールを実現し、搬送チャンバ200の環状シール構造400の外側に位置する外部空間及び外部環境と環状シール構造400の内側空間とを分離させる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0040】
支持柱310とベース孔との間の隙間によるガス漏れの問題を回避し、厳密な意味でのシールを実現するために、図4に示すように、第1弾性シール筒420は複数の支持柱310の外側を囲んでおり、すなわち、第1弾性シール筒420の内径はベースの円周方向に均一に分布しているベース孔が所属する基準円よりも大きい。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0046】
なお、搬送チャンバ200の底面から第2環状収容溝130の底面までの間の距離は第1弾性シール筒420の自由長よりも小さく、すなわち、シール効果を保証するように、第1弾性シール筒420は常に圧縮状態にある必要がある。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0061】
本発明の1つの任意選択的な実施形態として、外部マニピュレーターは2つのベース300(例えば、第1ベース71及び第4ベース74)のみに対してウェハの出し入れ操作を行い、搬送マニピュレーター600はウェハを別の2つのベース300(例えば、第2ベース7及び第3ベース73)上に搬送する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0064】
ウェハ700はプロセスチャンバの外部から搬送口240を介して第1ベース71及び第ベース74の上方に搬送され、それぞれ第1ベース71及び第ベース74に対応する複数の支持柱310の上端面に落ちる。搬送マニピュレーター600の駆動モジュールは、第1搬送指611及び第2搬送指612がそれぞれ第4ベース74及び第1ベース71に載置されたウェハ700の下方に回転するまで、上端フランジ62を所定の高さに上昇駆動し、時計回りに回転させる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0065】
搬送マニピュレーター600の駆動モジュールは、再び上端フランジ62を上昇駆動し、第1搬送指611及び第2搬送指612がそれぞれ第1ベース71及び第ベース74上のウェハ700を持ち上げるようにする。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0066
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0066】
続いて、第1搬送指611及び第2搬送指612を第2ベース72及び第3ベース73の上方に位置させるまで、上端フランジ62を時計回りに180°回転駆動する。上端フランジ62を下降駆動し、第1搬送指611及び第2搬送指612がそれぞれウェハ700を第2ベース72及び第3ベース73の支持柱310の上端面に置くようにする。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0068
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0068】
再び2枚のウェハ700を第1ベース71及び第ベース74の上方に搬送し、第1ベース71、第2ベース72、第3ベース73、第4ベース74はそれぞれの昇降駆動モジュール510の駆動により上昇する。第1弾性シール筒420は、シールリング410の凹盤フランジ412が反応チャンバ100の第2環状収容溝130に入るまで、自身の弾性力の作用で伸長してシールリング410を上昇させる。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0069】
ベース300はさらにプロセスポジションに上昇し、シールリング410から離れ、ベース300は要求されたプロセスポジションに上昇し続く。反応チャンバ100において半導体プロセスを行う時に、パージ手段は搬送チャンバ200の底部の貫通孔250からパージガスaを吹き込み、同時に搬送チャンバ200は第2真空口230を介して排気し、真空ポンプは第1真空口120を介して反応領域ガスを抽出し、ベース300の下方の圧力がベース300の上方の圧力よりも大きいことを保証し、プロセス過程においてプロセスガスが搬送チャンバに入らず、それにより粒子源を除去する。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0072
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0072】
その後、駆動モジュールは、2本の搬送指61が第2ベース72及び第3ベース73の上方に位置するウェハ700の下方に回転するまで、上端フランジ62を時計回りに回転駆動し、駆動モジュールは、上端フランジ62を駆動して2本の搬送指61を牽引して上昇させ、それぞれ第2ベース72及び第3ベース73の上方のウェハ700を持ち上げる。その後、上端フランジ62を時計回りに180°回転させ、その後、下降させて、2枚のウェハ700をそれぞれ第1ベース71及び第4ベース74上に置き、再び第1ベース71及び第4ベース74上のウェハ700を取り外し、搬送口240を介してプロセスチャンバから搬出する。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0075
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0075】
本発明の第3態様として、半導体プロセス方法を提供し、該半導体プロセス方法は本発明の実施例に係る半導体プロセスチャンバに応用され、図9に示すように、該方法はステップS1~S5を含む。
ステップS1、搬送チャンバ200内に位置するベース300上にプロセス前のウェハ700を置く。
ステップS2、ベース300を制御して反応チャンバ100に上昇させ、この過程において、環状シール構造400は反応チャンバ100の底部開口を閉鎖する。
ステップS3、半導体プロセスを行う。
ステップS4、ベース300を制御して搬送チャンバ200に下降させる。
ステップS5、ベース300上のプロセス後のウェハ700を取り外す。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0085
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0085】
それに対応して、搬送マニピュレーター600を制御して他のベース300上のプロセス後のウェハ700を一部のベース300上に移行するステップS52はステップS521~S524を含む。
ステップS521、駆動モジュールを制御して上端フランジ62を上昇駆動又は下降駆動し、搬送指61の高さをプロセスのウェハ700とベース300の載置面との間に上昇又は下降させる。
ステップS522、駆動モジュールを制御して上端フランジ62を回転駆動し、少なくとも一部の搬送指61を他のベース300(第2ベース74及び第3ベース73)上のプロセスのウェハ700の下方に回転させ、駆動モジュールを制御して上端フランジ62を上昇駆動し、搬送指61が他のベース300上のプロセスのウェハ700を取り外すようにする。
ステップS523、駆動モジュールを制御して上端フランジ62を回転駆動し、搬送指61に載置されたプロセスのウェハ700を一部のベース300(第1ベース71及び第4ベース74)の上方に位置するまで回転させ、駆動モジュールを制御して上端フランジ62を下降駆動し、搬送指61がプロセスのウェハ700を一部のベース300上に置くようにする。
ステップS524、駆動モジュールを制御して上端フランジ62を回転駆動し、搬送指61がベース300から離れるようにする。
【手続補正16】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
反応チャンバと、前記反応チャンバの下方に位置する搬送チャンバとを含み、前記反応チャンバは底部開口を介して前記搬送チャンバに連通し、ベースが設けられ、前記ベースの底部に昇降軸が接続され、これにより前記底部開口を介して前記反応チャンバと前記搬送チャンバとの間で昇降可能である半導体プロセスチャンバであって、
前記半導体プロセスチャンバには、弾性を有する環状シール構造がさらに設けられ、前記環状シール構造は前記ベースの下方に設けられ且つ前記ベースの昇降軸の周囲を囲んでおり、前記ベースが前記搬送チャンバに下降する過程において、前記ベースは、前記環状シール構造を押し下げて圧縮することができ、前記ベースが前記反応チャンバに上昇し、且つ前記環状シール構造に印加された圧力を解除する時、前記環状シール構造は、前記反応チャンバの底壁に当接するまで自身の弾性力の作用で伸長し、これにより前記底部開口を閉鎖することを特徴とする半導体プロセスチャンバ。
【請求項2】
前記環状シール構造は、シールリングと、第1弾性シール筒とを含み、前記第1弾性シール筒の頂端は、前記シールリングの底壁にシール接続され、前記第1弾性シール筒の底端は、前記搬送チャンバの底壁にシール接続され、前記第1弾性シール筒が伸長する時、前記シールリングの頂壁は、前記反応チャンバの底壁に当接でき、これにより前記底部開口を閉鎖し、
前記昇降軸の底端は、前記搬送チャンバの底部に設けられた貫通孔を通過し、前記搬送チャンバの外部に延び、前記第1弾性シール筒の底端は、前記貫通孔の周囲を囲んでおり、前記貫通孔をシールすることに用いられることを特徴とする請求項1に記載の半導体プロセスチャンバ。
【請求項3】
前記第1弾性シール筒はジャバラ管であることを特徴とする請求項2に記載の半導体プロセスチャンバ。
【請求項4】
前記第1弾性シール筒の底端に接続フランジを有し、前記搬送チャンバの底壁上に前記貫通孔を囲んで第1環状収容溝が形成され、前記接続フランジは前記第1環状収容溝内に設けられ、且つ前記接続フランジと前記第1環状収容溝の互いに対向する2つの表面との間に第1シール部材が設けられることを特徴とする請求項2に記載の半導体プロセスチャンバ。
【請求項5】
前記シールリングは、凹盤及び凹盤フランジを含み、前記凹盤フランジは、前記凹盤を囲んで設けられ、且つ前記凹盤の外縁に固定接続され、前記凹盤フランジは前記反応チャンバの底壁に接触することに用いられ、前記凹盤の前記反応チャンバに向かう側には、前記ベースが下降する時に前記ベースを収容するための収容凹溝を有することを特徴とする請求項2に記載の半導体プロセスチャンバ。
【請求項6】
前記反応チャンバの底壁に前記底部開口を囲んだ第2環状収容溝を有し、前記第2環状収容溝は前記凹盤フランジを収容することに用いられ、且つ前記凹盤フランジと前記第2環状収容溝の互いに対向する2つの表面との間に第2シール部材が設けられることを特徴とする請求項5に記載の半導体プロセスチャンバ。
【請求項7】
前記ベースは前記ベースの周方向に沿って間隔を置いて分布している複数のベース孔を有し、複数の前記ベース孔内に複数の支持柱が1対1で対応して設けられ、且つ各前記ベース孔と対応する前記支持柱との間にストッパ構造が形成され、前記ストッパ構造は、ベースが前記支持柱の頂端、且つ前記ベースの載置面よりも高くない位置に上昇する時、前記支持柱を前記ベースとともに上昇させることに用いられ、
前記ベースが下降中で、前記支持柱はその底端が前記搬送チャンバの底壁に接触した後に下降を停止し、このようにして前記支持柱の頂端が前記ベースの載置面よりも高いことが可能であり、
前記環状シール構造は、複数の前記支持柱の外側を囲んでいることを特徴とする請求項1に記載の半導体プロセスチャンバ。
【請求項8】
前記反応チャンバは複数であり、各前記反応チャンバはいずれも前記底部開口を有し、前記ベースと前記反応チャンバとは、数が同じであり、且つ1対1で対応して設けられ、前記搬送チャンバには、異なる前記反応チャンバに対応する前記ベースの間でウェハを移行するための搬送マニピュレーターが設けられることを特徴とする請求項1に記載の半導体プロセスチャンバ。
【請求項9】
複数の前記反応チャンバは、前記搬送マニピュレーターを囲んで設けられ、
前記搬送マニピュレーターは、駆動モジュール、上端フランジ及び前記上端フランジ上に固定して設けられた搬送指を含み、前記駆動モジュールは、前記上端フランジ及びそれに固定された前記搬送指が昇降動作及び回転動作を行うように駆動することに用いられ、このようにして前記搬送指は一部の前記ベース上のウェハを取り外し、前記ウェハを他の前記ベース上に置くことを特徴とする請求項8に記載の半導体プロセスチャンバ。
【請求項10】
パージ手段をさらに含み、前記パージ手段は前記搬送チャンバの底部の貫通孔を介してパージガスを第1弾性シール筒に導入することに用いられることを特徴とする請求項2に記載の半導体プロセスチャンバ。
【請求項11】
半導体プロセス装置であって、請求項1~10のいずれか1項に記載の半導体プロセスチャンバを含むことを特徴とする半導体プロセス装置。
【請求項12】
半導体プロセス方法であって、請求項11に記載の半導体プロセス装置に適用され、
前記搬送チャンバ内に位置する前記ベース上にプロセス前のウェハを置くステップと、
前記ベースを制御して前記反応チャンバに上昇させ、この過程において、前記環状シール構造は前記底部開口を閉鎖するステップと、
半導体プロセスを行うステップと、
前記ベースを制御して前記搬送チャンバに下降させるステップと、
前記ベース上のプロセス後のウェハを取り外すステップと、を含むことを特徴とする半導体プロセス方法。
【請求項13】
前記反応チャンバは複数であり、各前記反応チャンバはいずれも前記底部開口を有し、前記ベースと前記反応チャンバとは、数が同じであり、且つ1対1で対応して設けられ、前記搬送チャンバには、異なる前記反応チャンバに対応する前記ベースの間でウェハを移行するための搬送マニピュレーターが設けられ、
前記ベース上にプロセス前のウェハを置く前記ステップは、
一部の前記ベース上にプロセス前のウェハを置くステップと、
前記搬送マニピュレーターを制御して一部の前記ベース上のプロセス前のウェハを他の前記ベース上に移行するステップと、
再び一部の前記ベース上にプロセス前のウェハを置くステップと、を含み、
前記ベース上のプロセス後のウェハを取り外す前記ステップは、
一部の前記ベース上のプロセス後のウェハを取り外すステップと、
前記搬送マニピュレーターを制御して他の前記ベース上のプロセス後のウェハを一部の前記ベース上に移行するステップと、
再び一部の前記ベース上のプロセス後のウェハを取り外すステップと、を含むことを特徴とする請求項12に記載の半導体プロセス方法。
【請求項14】
複数の前記反応チャンバは、前記搬送マニピュレーターを囲んで設けられ、前記搬送マニピュレーターは、駆動モジュール、上端フランジ及び前記上端フランジ上に固定して設けられた搬送指を含み、前記駆動モジュールは、前記上端フランジ及びそれに固定された前記搬送指が昇降動作及び回転動作を行うように駆動することに用いられ、このようにして前記搬送指は一部の前記ベース上のウェハを取り外し、前記ウェハを他の前記ベース上に置き、
前記搬送マニピュレーターを制御して一部の前記ベース上のプロセス前のウェハを他のベース上に移行する前記ステップは、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを上昇駆動又は下降駆動し、前記搬送指の高さを前記プロセス前のウェハと前記ベースの載置面との間に上昇又は下降させるステップと、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを回転駆動し、少なくとも一部の前記搬送指を一部の前記ベース上のプロセス前のウェハの下方に回転させ、前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを上昇駆動し、前記搬送指が一部の前記ベース上のプロセス前のウェハを取り外すようにするステップと、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを回転駆動し、前記搬送指に載置されたプロセス前のウェハを他の前記ベースの上方に位置するまで回転させ、前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを下降駆動し、前記搬送指が前記プロセス前のウェハを他の前記ベース上に置くようにするステップと、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを回転駆動し、前記搬送指が前記ベースから離れるようにするステップと、を含み、
前記搬送マニピュレーターを制御して他の前記ベース上のプロセス後のウェハを一部の前記ベース上に移行する前記ステップは、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを上昇駆動又は下降駆動し、前記搬送指の高さを前記プロセスのウェハと前記ベースの載置面との間に上昇又は下降させるステップと、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを回転駆動し、少なくとも一部の前記搬送指を他の前記ベース上のプロセスのウェハの下方に回転させ、前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを上昇駆動し、前記搬送指が他の前記ベース上のプロセスのウェハを取り外すようにするテップと、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを回転駆動し、前記搬送指に載置されたプロセスのウェハを一部の前記ベースの上方に位置するまで回転させ、前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを下降駆動し、前記搬送指が前記プロセスのウェハを一部の前記ベース上に置くようにするテップと、
前記駆動モジュールを制御して前記上端フランジを回転駆動し、前記搬送指が前記ベースから離れるようにするステップと、を含むことを特徴とする請求項13に記載の半導体プロセス方法。
【国際調査報告】