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特表2024-532052改善された三元触媒のための遷移金属を組み込んだアルミナ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】改善された三元触媒のための遷移金属を組み込んだアルミナ
(51)【国際特許分類】
   B01J 23/648 20060101AFI20240829BHJP
   B01J 37/02 20060101ALI20240829BHJP
   B01J 23/63 20060101ALI20240829BHJP
   B01D 53/94 20060101ALI20240829BHJP
   F01N 3/10 20060101ALI20240829BHJP
   F01N 3/28 20060101ALI20240829BHJP
【FI】
B01J23/648 A
B01J37/02 301L
B01J23/63 A
B01D53/94 222
B01D53/94 ZAB
B01D53/94 245
B01D53/94 280
F01N3/10 A
F01N3/28 301P
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024500293
(86)(22)【出願日】2022-08-26
(85)【翻訳文提出日】2024-01-05
(86)【国際出願番号】 GB2022052192
(87)【国際公開番号】W WO2023031584
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】63/260,745
(32)【優先日】2021-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/267,355
(32)【優先日】2022-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590004718
【氏名又は名称】ジョンソン、マッセイ、パブリック、リミテッド、カンパニー
【氏名又は名称原語表記】JOHNSON MATTHEY PUBLIC LIMITED COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100221501
【弁理士】
【氏名又は名称】式見 真行
(74)【代理人】
【識別番号】100197583
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 健
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長岡 修平
(72)【発明者】
【氏名】チャン、シアオルイ
【テーマコード(参考)】
3G091
4D148
4G169
【Fターム(参考)】
3G091AB03
3G091BA14
3G091BA15
3G091BA19
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4G169EB18Y
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4G169EC03Y
4G169EE06
4G169EE09
4G169FA01
4G169FA06
4G169FB14
4G169FB30
4G169FC08
(57)【要約】
三元触媒物品、及び内燃機関のための排気システムにおけるその使用が開示される。排気ガスを処理するための触媒物品であって、軸方向長さLを有する、入口端部及び出口端部を含む、基材と、基材上の第1の触媒領域と、を含み、第1の触媒領域が、第1のPGM成分及び第1のアルミナを含み、第1のアルミナが、少なくとも5重量%の第1のドーパントでドープされ、第1のドーパントが、Zr、Ta、Mo、W、Ti、Nb、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、触媒物品。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
排気ガスを処理するための触媒物品であって、
軸方向長さLを有する、入口端部及び出口端部を含む、基材と、
前記基材上の第1の触媒領域と、を含み、
前記第1の触媒領域が、第1のPGM成分と第1のアルミナとを含み、
前記第1のアルミナが、少なくとも5重量%の第1のドーパントでドープされ、
前記第1のドーパントが、Zr、Ta、Mo、W、Ti、Nb、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、触媒物品。
【請求項2】
前記第1のアルミナ中の前記ドーパントの含有量が、5重量%~90重量%である、請求項1に記載の触媒物品。
【請求項3】
前記第1のアルミナ中の前記第1のドーパントの含有量が、5重量%~20重量%である、請求項1又は2に記載の触媒物品。
【請求項4】
前記第1のアルミナ中の前記第1のドーパントの含有量が、20重量%~80重量%である、請求項1又は2に記載の触媒物品。
【請求項5】
前記ドーパントが、Ti又はNbである、請求項1~4のいずれか一項に記載の触媒物品。
【請求項6】
前記第1のアルミナが、Laで更に安定化されている、請求項1~5のいずれか一項に記載の触媒物品。
【請求項7】
前記第1のPGM成分が、Rhである、請求項1~6のいずれか一項に記載の触媒物品。
【請求項8】
前記第1の触媒領域が、Rh以外のPGMを実質的に含まない、請求項7に記載の触媒物品。
【請求項9】
第1の酸素吸蔵能(OSC)材料、及び/又は第1のアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属成分を更に含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の触媒物品。
【請求項10】
前記第1のPGM成分が、前記第1のアルミナ上に担持されている、請求項1~9のいずれか一項に記載の触媒物品。
【請求項11】
第2の触媒領域を更に含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の触媒物品。
【請求項12】
前記第2の触媒領域が、第2のPGM成分を含む、請求項11に記載の触媒物品。
【請求項13】
前記第2のPGM成分が、Pd、Pt、Rh、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項12に記載の触媒物品。
【請求項14】
前記第2の触媒領域が、第2の酸素吸蔵能(OSC)材料、第2のアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属成分、及び/又は第2の無機酸化物を更に含む、請求項11~13のいずれか一項に記載の触媒物品。
【請求項15】
前記第2の触媒領域が、前記基材上に直接担持/堆積されている、請求項11~14のいずれか一項に記載の触媒物品。
【請求項16】
前記第1の触媒領域が、前記第2の触媒領域上に担持/堆積されている、請求項11~14のいずれか一項に記載の触媒物品。
【請求項17】
請求項1~16のいずれか一項に記載の触媒物品を含む、燃焼排気ガスの流れを処理するための排出物処理システム。
【請求項18】
内燃機関からの排気ガスを処理する方法であって、前記排気ガスを、請求項1~17のいずれか一項に記載の触媒物品と接触させることを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガソリンエンジンからの排気ガス排出物を処理するのに有用な触媒物品に関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関では、炭化水素(hydrocarbon、HC)、一酸化炭素(carbon monoxide、CO)、及び窒素酸化物(nitrogen oxide、NO)を含む、様々な汚染物質を含有する排気ガスが生成される。排気ガス触媒的転化触媒を含む排出量制御システムは、大気に排出されるこれらの汚染物質の量を低減するために広く利用されている。ガソリンエンジンの排気処理に通常使用される触媒は、TWC(three way catalyst)(三元触媒)である。TWCにより、次の3つの主な役割:(1)COの酸化、(2)未燃HCの酸化、及び(3)NOの還元が果たされる。
【0003】
TWC技術の進歩にもかかわらず、コールドスタート段階での性能を同時に改善し、より良好なライトオフ(light off)性能を与え、並びに、ホットトランジェント段階で、幅広いPt、Pd、及び/又はRh適用で、より良好なOSC性能を与える、特定のエンジンプラットフォームのための改善された触媒コンバータが依然として必要とされている。本発明は、とりわけこれらの問題を解決するものである。
【発明の概要】
【0004】
本開示の一態様は、排気ガスを処理する触媒物品であって、軸方向長さLを有する、入口端部及び出口端部を含む、基材と、基材上の第1の触媒領域と、を含み、第1の触媒領域が、第1のPGM成分及び第1のアルミナを含み、第1のアルミナが、少なくとも5重量%の第1のドーパントでドープされ、第1のドーパントが、Zr、Ta、Mo、W、Ti、Nb、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、触媒物品を対象とする。
【0005】
本発明はまた、本発明の三元触媒成分を含む、内燃機関のための排気システムも包含する。
【0006】
本発明はまた、内燃機関からの排気ガスの処理、特にガソリンエンジンからの排気ガスの処理も包含する。本方法は、排気ガスを本発明の三元触媒成分と接触させることを含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】基材の軸方向長さLに対して100%の長さを有する第1の触媒領域(単一層)を含有する、本発明による一実施形態を示す。
図2】第1の触媒領域が、下部層として、軸方向長さLの100%に延在し、第2の触媒領域が、上部層として、軸方向長さLの100%に延在する、本発明による一実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は、ガソリンエンジン及び他のエンジンによって生成されるものなどの燃焼排気ガスの触媒処理、並びに関連する触媒組成物、触媒物品、及びシステムを対象とする。より具体的には、本発明は、車両排気システムにおけるNO、CO、及びHCの同時処理に関する。TWC性能を改善するための技術開発のほとんどは、ランタン又は他の希土類元素のドーピングによって担体アルミナ材料の熱安定性を高めることに焦点を当ててきたが、本発明者らは、驚くべきことに、チタン及びニオブのような遷移金属によるアルミナ材料の改質が、TWCの改善されたライトオフ性能及び結果として生じる排出量制御性能に更なる影響を与えることを発見した。本発明者らは、ライトオフ試験下でのTWCの潜在的性能及び排出量制御試験下での実質的性能が、本発明によって改善されることを発見した。本発明の方法はまた、TWC中のPGM担持量を著しく減少させて、貴重な天然資源を節約するとともに、触媒製品のコストを減少させる。
【0009】
本開示の一態様は、排気ガスを処理するための触媒物品であって、軸方向長さLを有する、入口端部及び出口端部を含む、基材と、基材上の第1の触媒領域と、を含み、第1の触媒領域が、第1のPGM成分及び第1のアルミナを含み、第1のアルミナが、少なくとも5重量%の第1のドーパントでドープされ、第1のドーパントが、Zr、Ta、Mo、W、Ti、Nb、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、触媒物品を対象とする。
【0010】
徹底的な研究を通して、本発明者らは、Ti及びNbなどの第1のドーパントをTWC触媒組成物中にドープすることによって、これらの新規組成物が優れた触媒特性を示したことを見出した(例えば、本発明に記載されるようなTi又はNb含有触媒を使用することによって、全ての排出物、THC/NMHC、CO及びNOの排出量を車両試験中に著しく低減することができた)。
【0011】
本出願全体を通して、ドーパントに関する「重量%」は、金属酸化物に基づいて計算される。
【0012】
第1の触媒領域
第1のPGM成分は、白金、パラジウム、ロジウム、及びこれらの混合物からなる群から選択することができる。いくつかの実施形態では、第1のPGM成分は、Pd、Rh、又はこれらの混合物であり得る。他の実施形態では、第1のPGM成分は、ロジウムであり得る。更なる実施形態では、第1の触媒領域は、Rh以外のPGMを実質的に含まない。更に他の実施形態では、第1のPGM成分は、白金及びロジウム;パラジウム及びロジウム;又は、白金、パラジウム、及びロジウムであり得る。更なる実施形態では、第1のPGM成分は、白金及びロジウム;又は、白金、パラジウム、及びロジウムであり得る。
【0013】
第1のアルミナは、アルミナ、ランタニア(lanthania)/アルミナ、又はシリカ/アルミナ複合酸化物であり得る。いくつかの実施形態では、第1のアルミナは、ランタニア-アルミナ(例えば、ランタン安定化アルミナ)であり、ランタニアは、第1のアルミナの最大10重量%、好ましくは2~8、3~7、又は4~6重量%である。特定の実施形態では、第1のアルミナは、ガンマアルミナであり得る。他の実施形態では、第1のアルミナは、シータアルミナであり得る。
【0014】
いくつかの実施形態では、第1のドーパントは、Zr、Ta、Ti、Nb、及びこれらの組み合わせからなる群から選択することができる。更なる実施形態では、第1のドーパントは、Ti、Nb、又はこれらの組み合わせであり得る。更に別の更なる実施形態では、第1のドーパントは、Ti又はNbであり得る。特定の実施形態では、第1のドーパントは、Tiであり得る。他の実施形態では、第1のドーパントは、Nbであり得る。特定の実施形態では、第1のアルミナ中の第1のドーパントの含有量は、5重量%~90重量%であり得る。いくつかの更なる実施形態では、第1のアルミナ中の第1のドーパントの含有量は、5重量%~20重量%であり得る。
【0015】
他の更なる実施形態では、第1のアルミナ中の第1のドーパントの含有量は、20重量%~80重量%であり得る。更に他の更なる実施形態では、第1のアルミナ中の第1のドーパントの含有量は、30重量%~70重量%又は40重量%~60重量%であり得る。特定の実施形態では、ドープされた第1のアルミナの比表面積(specific surface area、SSA)は、ブルナウアー-エメット-テラー(Brunauer-Emmett-Teller、BET)法によって測定して、80~180m/g、100~165m/g、又は130~150m/gであり得る。いくつかの実施形態では、ドープされた第1のアルミナは、5~30nm、10~25nm又は15~20nmの結晶子サイズを有することができる。10%の蒸気を含む空気下、1000℃で4時間水熱エージングした後、特定の実施形態では、エージングされたドープされた第1のアルミナのSSAは、BETによって測定して、1~60m/g、2~30m/g、又は4~10m/gであり得る。いくつかの実施形態では、エージングされたドープされた第1のアルミナは、50~300nm、80~200nm又は100~150nmの結晶子サイズを有し得る。第1のドーパントがTiである場合、フレッシュなTiドープアルミナ中のTiOの結晶相は、アナターゼであり得、エージングされたTiドープアルミナ中のTiOの結晶相は、ルチルであり得る。
【0016】
第1の触媒領域は、第1の酸素吸蔵能(oxygen storage capacity、OSC)材料、及び/又は第1のアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属成分を更に含んでもよい。
【0017】
第1のOSC材料は、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、セリア-ジルコニア混合酸化物、アルミナ-セリア-ジルコニア混合酸化物、又はこれらの組み合わせであり得る。より好ましくは、第1のOSC材料は、セリア-ジルコニア混合酸化物、アルミナ-セリア-ジルコニア混合酸化物、又はこれらの組み合わせを含む。セリア-ジルコニア混合酸化物は、ランタン、ネオジム、プラセオジム、イットリウム酸化物等のドーパントを更に含み得る。第1のOSC材料は、第1のPGM構成成分のための担体材料として(例えば、第1のPGM担体材料として)機能してもよい。いくつかの実施形態では、第1のOSC材料は、セリア-ジルコニア混合酸化物及びアルミナ-セリア-ジルコニア混合酸化物を含む。
【0018】
第1の触媒領域は、第1のアルカリ金属又はアルカリ土類金属を更に含み得る。
【0019】
第1のアルカリ金属又はアルカリ土類金属は、好ましくはバリウム又はストロンチウム、及びこれらの混合酸化物又は複合酸化物である。好ましくは、バリウム又はストロンチウムは、存在する場合、第1の触媒領域の総重量に基づいて、0.1~15重量%、より好ましくは3~10重量%のバリウム又はストロンチウムの量で担持されている。
【0020】
好ましくはバリウム又はストロンチウムは、BaCO又はSrCOとして存在する。このような材料は、当該技術分野において既知の任意の方法、例えば、初期湿潤含浸又は噴霧乾燥によって実施することができる。
【0021】
いくつかの実施形態では、第1のPGM成分は、第1のアルミナ上に担持されることができる。
【0022】
チタン(Ti)又はニオブ(Nb)などの第1のドーパントは、様々な方法で第1の触媒領域に組み込むことができる。いくつかの実施形態では、Tiは、ドーパントとして、第1のアルミナ材料に組み込まれることができ、第1のアルミナ材料は、第1のアルミナ材料の総重量に基づいて、最大80重量%のTi、好ましくは、最大60重量%のTiを含むことができる。代替的に、第1のアルミナ材料は、第1のアルミナ材料の総重量に基づいて、5~80重量%のTi、好ましくは、10~70重量%のTi、より好ましくは、20~65重量%のTi、更により好ましくは、40~60重量%のTiを含むことができる。
【0023】
他の実施形態では、Nbは、ドーパントとして、第1のアルミナ材料に組み込まれることができ、第1のアルミナ材料は、第1のアルミナ材料の総重量に基づいて、最大80重量%のNb、好ましくは、最大50重量%のNb、より好ましくは、最大25重量%のNbを含むことができる。代替的に、第1のアルミナ材料は、第1のアルミナ材料の総重量に基づいて、5~80重量%のNb、好ましくは、10~50重量%のNb、より好ましくは、10~30重量%のNb、更により好ましくは、15~25重量%のNbを含むことができる。
【0024】
以下の実施例に明示されるように、この態様における触媒物品は、ガソリンエンジンによって生成された排気ガスを処理するためのTWC触媒として適用することができる。
【0025】
第1の触媒領域は、軸方向長さLの100パーセントにわたって延在し得る(例えば、図1及び図2を参照されたい)。
【0026】
第1の触媒領域の総ウォッシュコート担持量は、3.5g/in未満、好ましくは、3.0g/in又は2.5g/in未満であり得る。代替的に、第1の触媒領域の総ウォッシュコート担持量は、0.5~3.5g/inであり得、好ましくは、0.6~3g/in又は0.7~2.5g/inであり得る。
【0027】
第2の触媒領域
触媒物品は、第2の触媒領域を更に含み得る。
【0028】
第2の触媒領域は、第2のPGM成分、第2の酸素吸蔵能(OSC)材料、第2のアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属成分、及び/又は第2の無機酸化物を更に含むことができる。
【0029】
第2のPGM成分は、白金、パラジウム、ロジウム、及びこれらの混合物からなる群から選択することができる。いくつかの実施形態では、第2のPGM成分は、Pd、Pt又はこれらの混合物であり得る。
【0030】
第2のOSC材料は、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、セリア-ジルコニア混合酸化物、アルミナ-セリア-ジルコニア混合酸化物、又はこれらの組み合わせであり得る。より好ましくは、第2のOSC材料は、セリア-ジルコニア混合酸化物、アルミナ-セリア-ジルコニア混合酸化物、又はこれらの組み合わせを含む。加えて、第2のOSC材料は、ランタン、ネオジム、プラセオジム、イットリウム等のようなドーパントのうちの1つ以上を更に含み得る。更に、第2のOSC材料は、第2のPGM成分に対する担体材料としての機能を有し得る。いくつかの実施形態では、第2のOSC材料は、セリア-ジルコニア混合酸化物及びアルミナ-セリア-ジルコニア混合酸化物を含む。
【0031】
セリア-ジルコニア混合酸化物は、少なくとも50:50、好ましくは、60:40超、より好ましくは、70:30超のジルコニア対セリアの重量比を有することができる。代替的に、セリア-ジルコニア混合酸化物はまた、50:50未満、好ましくは、40:60未満、より好ましくは、30:70未満のセリア対ジルコニアの重量比を有することができる。
【0032】
第2のOSC材料(例えば、セリア-ジルコニア混合酸化物)は、第2の触媒領域の総ウォッシュコート担持量に基づいて、10~90重量%、好ましくは、25~75重量%、より好ましくは、30~60重量%であり得る。
【0033】
第2の触媒領域における第2のOSC材料担持量は、2g/in未満であり得る。いくつかの実施形態では、第2の触媒領域における第2のOSC材料担持量は、1.5g/in、1.2g/in、1g/in、0.8g/in、又は0.7g/in以下である。
【0034】
第2のアルカリ金属又はアルカリ土類金属は、好ましくはバリウム、ストロンチウム、これらの混合酸化物又は複合酸化物である。好ましくは、バリウム又はストロンチウムは、存在する場合、第2の触媒領域の総重量に基づいて、0.1~15重量%、より好ましくは3~10重量%のバリウム又はストロンチウムの量である。
【0035】
第2のアルカリ金属又はアルカリ土類金属はストロンチウムであることが更により好ましい。ストロンチウムは、存在する場合、第2の触媒領域の総重量に基づいて、好ましくは0.1~15重量%、より好ましくは3~10重量%の量で存在する。
【0036】
また、第2のアルカリ金属又はアルカリ土類金属は、バリウム及びストロンチウムの混合酸化物又は複合酸化物であることが好ましい。好ましくは、バリウム及びストロンチウムの混合酸化物又は複合酸化物は、第2の触媒領域の総重量に基づいて、0.1~15重量%、より好ましくは3~10重量%の量で存在する。第2のアルカリ金属又はアルカリ土類金属は、バリウム及びストロンチウムの複合酸化物であることがより好ましい。
【0037】
好ましくは、バリウム又はストロンチウムはBaCO又はSrCOとして存在する。このような材料は、当該技術分野において既知の任意の方法、例えば、初期湿潤含浸又は噴霧乾燥によって実施することができる。
【0038】
第2の無機酸化物は、好ましくは、第2族、第3族、第4族、第5族、第13族、及び第14族の元素の酸化物である。第2の無機酸化物は、好ましくは、アルミナ、マグネシア、シリカ、ジルコニア、バリウム酸化物、及びこれらの混合酸化物又は複合酸化物からなる群から選択される。特に好ましくは、第2の無機酸化物は、アルミナ、ランタニア-アルミナ、ジルコニア、又はシリカ/アルミナ複合酸化物である。より好ましくは、第2の無機酸化物は、アルミナ、ランタニア-アルミナ、又はシリカ/アルミナ複合酸化物である。1つの特に好ましい第2の無機酸化物は、アルミナ又はランタニア-アルミナである。いくつかの実施形態では、第2の無機酸化物は、ランタニア-アルミナ(例えば、ランタン安定化アルミナ)であり、ランタニアは、第2の無機酸化物の最大10重量%、好ましくは2~8、3~7、又は4~6重量%である。
【0039】
いくつかの実施形態では、第2の無機酸化物は、少なくとも5重量%の第2のドーパントでドープされ、第2のドーパントは、Zr、Ta、Mo、W、Ti、Nb、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。更なる実施形態では、第2のドーパントは、Zr、Ta、Ti、Nb、及びこれらの組み合わせからなる群から選択することができる。更に更なる実施形態では、第2のドーパントは、Ti、Nb、又はこれらの組み合わせであり得る。更に別の更なる実施形態では、第2のドーパントは、Ti又はNbであり得る。特定の実施形態では、第2のドーパントは、Tiであり得る。他の実施形態では、第2のドーパントは、Nbであり得る。特定の実施形態では、第2の無機酸化物(アルミナなど)中の第2のドーパントの含有量は、5重量%~90重量%であり得る。いくつかの更なる実施形態では、第2の無機酸化物中の第2のドーパントの含有量は、5重量%~20重量%であり得る。他の更なる実施形態では、第2の無機酸化物中の第2のドーパントの含有量は、20重量%~80重量%であり得る。
【0040】
第2の触媒領域の総ウォッシュコート担持量は、3.5g/in未満、好ましくは、3.0g/in又は2.5g/in未満であり得る。代替的に、第1の触媒領域の総ウォッシュコート担持量は、0.5~3.5g/inであり得、好ましくは、0.6~3g/in又は0.7~2.5g/inであり得る。
【0041】
第2の触媒領域は、軸方向長さLの100パーセントにわたって延在することができる(例えば、図2を参照されたい)。
【0042】
いくつかの実施形態では、第1の触媒領域は、基材上に直接担持/堆積され得る。特定の実施形態では、第2の触媒領域は、基材上に直接担持/堆積され得る。
【0043】
本発明の触媒物品は、当業者に周知である更なる構成成分を含んでもよい。例えば、本発明の組成物は、少なくとも1種の結合剤及び/又は少なくとも1種の界面活性剤を更に含んでもよい。結合剤が存在する場合、分散性アルミナ結合剤が好ましい。
【0044】
基材
好ましくは、基材は、フロースルーモノリスである。代替的に、基材は、ウォールフローフィルタであり得る。
【0045】
フロースルーモノリス基材は、第1の面と、第2の面と、を有し、それらの間に長手方向を画定する。フロースルーモノリス基材は、第1の面と第2の面との間に延在する、複数のチャネルを有する。複数のチャネルは、長手方向に延在し、複数の内側表面(例えば、各チャネルを画定するウォールの表面)を提供する。複数のチャネルの各々は、第1の面にある開口部と、第2の面にある開口部と、を有する。誤解を回避するために、フロースルーモノリス基材はウォールフローフィルタではない。
【0046】
第1の面は、典型的には基材の入口端部にあり、第2の面は基材の出口端部にある。
【0047】
チャネルは、一定の幅のものであり得、各複数のチャネルは、均一なチャネル幅を有し得る。
【0048】
好ましくは、長手方向に直交する平面内で、モノリス基材は、1平方インチ当たり300~900のチャネル、好ましくは400~800のチャネルを有する。例えば、第1の面上において、開いている第1のチャネルと閉じている第2のチャネルとの密度は、1平方インチ当たり600~700チャネルである。チャネルは、矩形、正方形、円形、楕円形、三角形、六角形、又は他の多角形形状である断面を有することができる。
【0049】
モノリス基材は、触媒材料を保持するための担体として作用する。モノリス基材を形成するのに好適な材料としては、コーディエライト、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニア、ムライト、スポジュメン、アルミナ-シリカマグネシア若しくはケイ酸ジルコニウムなどのセラミック様材料、又は多孔質の耐火金属が挙げられる。多孔質モノリス基材の製造におけるそのような材料及びそれらの使用は、当該技術分野において周知である。
【0050】
本明細書に記載のフロースルーモノリス基材は、単一構成要素(すなわち、単一のれんが状塊)であることに留意されたい。それにもかかわらず、排出物処理システムを形成する場合、使用される基材は、複数のチャネルを一緒に接着することによって、又は本明細書に記載のように複数のより小さい基材を一緒に接着することによって、形成され得る。このような技術は、排出物処理システムの好適なケーシング及び構成とともに、当該技術分野において周知である。
【0051】
本発明の触媒物品がセラミック基材を含む実施形態では、セラミック基材は、任意の好適な耐火材料、例えば、アルミナ、シリカ、セリア、ジルコニア、マグネシア、ゼオライト、窒化ケイ素、炭化ケイ素、ケイ酸ジルコニウム、ケイ酸マグネシウム、アルミノケイ酸塩及びメタロアルミノケイ酸塩(コーディエライト及びスポジュメンなど)、又はこれらのいずれか2つ以上の混合物若しくは混合酸化物で作製され得る。コーディエライト、アルミノケイ酸マグネシウム、及び炭化ケイ素が、特に好ましい。
【0052】
本発明の触媒物品が金属基材を含む実施形態では、金属基材は、任意の好適な金属、特にチタン及びステンレス鋼などの耐熱性金属及び金属合金、並びに鉄、ニッケル、クロム、及び/又はアルミニウムを他の微量金属に加えて含有するフェライト合金で作製され得る。
【0053】
本開示の別の態様は、本明細書に記載の触媒物品を使用する、NO、CO、及びHCを含有する車両排気ガスを処理するための方法を対象とする。この方法に従って作製されたTWCを備えた触媒コンバータは、従来のTWC(同じ又はより低いPGM担持量を有する)と比較して改善された触媒特性を示し、また、特に良好なライトオフ性能並びにTHC、CO、及びNOの排出量制御性能を示す(例えば、実施例1~4及び表1~5を参照されたい)。
【0054】
本開示の別の態様は、システムを通じて排気ガスを移送するための導管とともに本明細書に記載される触媒物品を含む、車両排気ガス処理用システムを対象とする。
【0055】
定義
本明細書で使用される「領域」という用語は、典型的にはウォッシュコートを乾燥及び/又は仮焼することによって得られる基材上のエリアを指す。「領域」は、例えば、「層」又は「ゾーン」として基材上に配置又は担持されることができる。基材上のエリア又は配列は、一般に、基材にウォッシュコートを適用するプロセス中に制御される。「領域」は、典型的には、明確な境界又は縁部を有する(すなわち、従来の分析技術を使用して、一方の領域を別の領域から区別することが可能である)。
【0056】
典型的には、「領域」は、実質的に均一な長さを有する。この文脈における「実質的に均一な長さ」への言及は、その平均値から10%を超えて逸脱(例えば、最大長と最小長との間の差)しない長さ、好ましくはその平均値から5%を超えて逸脱しない長さ、より好ましくはその平均値から1%を超えて逸脱しない長さを指す。
【0057】
各「領域」は、実質的に均一な組成を有する(すなわち、領域のある部分とその領域の別の部分とを比較する場合、ウォッシュコートの組成に実質的な差がない)ことが好ましい。この文脈における実質的に均一な組成物とは、領域のある部分を領域の別の部分と比較する場合に、組成の差が、5%以下、通常は2.5%以下、最も一般的には1%以下である材料(例えば、領域)を指す。
【0058】
本明細書で使用される「ゾーン」という用語は、基材の全長の75%以下の長さなど、基材の全長未満の長さを有する領域を指す。「ゾーン」は、典型的には、基材の全長の少なくとも5%(例えば、5%以上)の長さ(すなわち、実質的に均一な長さ)を有する。
【0059】
基材の全長は、その入口端部とその出口端部と(例えば、基材の両端部)の間の距離である。
【0060】
本明細書で使用される「基材の入口端部に配置されているゾーン」へのいかなる言及も、基材上に配置又は担持されているゾーンであって、基材の入口端部までの方が、基材の出口端部までよりも近い、ゾーンを指す。したがって、ゾーンの中点(すなわち、その長さの半分での点)は、基材の入口端部までの方が、基材の出口端部までよりも近い。同様に、本明細書で使用される「基材の出口端部に配置されているゾーン」へのいかなる言及も、基材上に配置又は担持されているゾーンであって、基材の出口端部までの方が、基材の入口端部までよりも近い、ゾーンを指す。したがって、ゾーンの中点(すなわち、その長さの半分での点)は、基材の出口端部までの方が、基材の入口端部までよりも近い。
【0061】
基材がウォールフローフィルタである場合、一般に、「基材の入口端部に配置されているゾーン」へのいかなる言及も、基材上に配置又は担持されているゾーンであって、
(a)基材の入口チャネルの入口端部(例えば、開いている端部)までの方が、入口チャネルの閉じた端部(例えば、遮断された端部若しくは塞がれた端部)までよりも近い、ゾーン、及び/又は
(b)基材の出口チャネルの閉じた端部(例えば、遮断された端部若しくは塞がれた端部)までの方が、出口チャネルの出口端部(例えば、開いている端部)までよりも近い、ゾーンを指す。
【0062】
したがって、ゾーンの中点(すなわち、その長さの半分での点)は、(a)基材の入口チャネルの入口端部までの方が、入口チャネルの閉じた端部までよりも近く、及び/又は(b)基材の出口チャネルの閉じた端部までの方が、出口チャネルの出口端部までよりも近い。
【0063】
同様に、基材がウォールフローフィルタである場合、「基材の出口端部に配置されているゾーン」へのいかなる言及も、基材上に配置又は担持されているゾーンであって、
(a)基材の出口チャネルの出口端部(例えば、開いている端部)までの方が、出口チャネルの閉じた端部(例えば、遮断された端部若しくは塞がれた端部)までよりも近い、ゾーン、及び/又は
(b)基材の入口チャネルの閉じた端部(例えば、遮断された端部若しくは塞がれた端部)までの方が、入口チャネルの入口端部(例えば、開いている端部)までよりも近い、ゾーンを指す。
【0064】
したがって、ゾーンの中点すなわち、その長さの半分での点)は、(a)基材の出口チャネルの出口端部までの方が、出口チャネルの閉じた端部までよりも近い、及び/又は(b)基材の入口チャネルの閉じた端部までの方が、入口チャネルの入口端部までよりも近い。
【0065】
ウォッシュコートがウォールフローフィルタの壁に存在する(すなわち、ゾーンが壁内のものである)場合、ゾーンは、(a)と(b)との両方を満たし得る。
【0066】
「ウォッシュコート」という用語は、当該技術分野において周知であり、通常、触媒の生成中に基材に適用される接着性コーティングを指す。
【0067】
本明細書で使用される頭字語「PGM」は、「白金族金属(platinum group metal)」を指す。「白金族金属」という用語は、一般に、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、及びPtからなる群から選択される金属、好ましくはRu、Rh、Pd、Ir、及びPtからなる群から選択される金属を指す。一般に、「PGM」という用語は、好ましくは、Rh、Pt、及びPdからなる群から選択される金属を指す。
【0068】
本明細書で使用される「混合酸化物」という用語は、一般に、当該技術分野において従来的に既知であるように、単相における酸化物の混合物を指す。本明細書で使用される「複合酸化物」という用語は、一般に、当該技術分野において従来的に既知であるように、2つ以上の相を有する酸化物の組成物を指す。
【0069】
本明細書で使用される場合、「本質的になる」という表現は、特定の材料又は工程、及び、例えば、微量不純物などの、その特徴の基本特性に実質的に影響を及ぼさない、任意の他の材料又は工程を含むように、特徴の範囲を制限する。「から本質的になる」という表現は、「からなる」という表現を包含する。
【0070】
材料に関して本明細書で使用される場合、「実質的に含まない」という表現は、典型的には、領域、層、又はゾーンの内容物との関連において、材料が少量、例えば、5重量%以下、好ましくは2重量%以下、より好ましくは1重量%以下であることを意味する。「実質的に含まない」という表現は、「含まない」という表現を包含する。
【0071】
材料に関して本明細書で使用される場合、「本質的に含まない」という表現は、典型的には、領域、層、又はゾーンの内容との関連において、材料が微量、例えば1重量%以下、好ましくは0.5重量%以下、より好ましくは0.1%重量%以下であることを意味する。「本質的に含まない」という表現は、「含まない」という表現を包含する。
【0072】
本明細書で使用される重量%として表されるドーパントの量、特に総量へのいかなる言及も、担体材料又はその耐火金属酸化物の重量を指す。
【0073】
本明細書で使用される「担持量」という用語は、金属重量基準でのg/ftの単位の測定値を指す。
【0074】
以下の実施例は、単に本発明を例示するものである。当業者は、本発明の趣旨及び特許請求の範囲の範囲内にある多くの変形例を認識するであろう。
【実施例
【0075】
材料
全ての材料は市販されており、別途記載のない限り、既知の供給元から入手した。
【0076】
ドープされた無機酸化物を合成するための基本手順
約180m/gの表面積を有する市販のLa安定化γ-Al及び約60m/gの表面積を有するNd安定化ジルコニアを、それぞれAl及びZrO担体材料として使用した。Nb又はTiなどのドーパントの担体への添加は、次のように行った。
【0077】
Nbとしてのドーパント:ニオブ(V)酸シュウ酸アンモニウム水和物を含有する水溶液を、Nbの目標担持量で、Al又はZrO担体材料に含浸させた。続いて、150℃で3時間乾燥し、空気中、500℃で2時間焼成して、Nbドープ担体材料を得た。
【0078】
Tiとしてのドーパント:チタンイソプロポキシド液を、Tiの目標担持量で、Al担体材料のスラリーに添加した。続いて、ろ過し、150℃で3時間乾燥し、空気中、500℃で2時間焼成して、TiドープAl材料を得た。
【0079】
実施例1:NBドープ担体材料の合成触媒活性試験におけるライトオフ性能
比較触媒A
比較触媒Aは、セラミック基材(400cpsi、壁厚4.0ミル(mil))上にコーティングされた単層TWCである。触媒層は、La安定化アルミナ及びNd安定化ジルコニアのウォッシュコート上に担持されたRhからなり、Rhは、アルミナ担体上に予め固定された。ウォッシュコート担持量は、約2.0g/inであり、Rh担持量は、15g/ftであった。
【0080】
比較触媒B
比較触媒Bは、セラミック基材(400cpsi、壁厚4.0ミル)上にコーティングされた単層TWCである。触媒層は、La安定化アルミナ及びNd安定化ジルコニアのウォッシュコート上に担持されたRhからなり、Rhは、ジルコニア担体上に予め固定された。ウォッシュコート担持量は、約2.0g/inであり、Rh担持量は、15g/ftであった。
【0081】
比較触媒C
比較触媒Cは、セラミック基材(400cpsi、壁厚4.0ミル)上にコーティングされた単層TWCである。触媒層は、La安定化アルミナ及び5重量%Nbドープジルコニアのウォッシュコート上に担持されたRhからなり、Rhは、ジルコニア担体上に予め固定された。ウォッシュコート担持量は、約2.0g/inであり、Rh担持量は、15g/ftであった。
【0082】
比較触媒D
比較触媒Dは、セラミック基材(400cpsi、壁厚4.0ミル)上にコーティングされた単層TWCである。触媒層は、La安定化アルミナ及び20重量%Nbドープジルコニアのウォッシュコート上に担持されたRhからなり、Rhは、ジルコニア担体上に予め固定された。ウォッシュコート担持量は、約2.0g/inであり、Rh担持量は、15g/ftであった。
【0083】
触媒E
触媒Eは、セラミック基材(400cpsi、壁厚4.0ミル)上にコーティングされた単層TWCである。触媒層は、5重量%Nbドープアルミナ及びNdドープジルコニアのウォッシュコート上に担持されたRhからなり、Rhは、アルミナ担体上に予め固定された。ウォッシュコート担持量は、約2.0g/inであり、Rh担持量は、15g/ftであった。
【0084】
触媒F
触媒Fは、セラミック基材(400cpsi、壁厚4.0ミル)上にコーティングされた単層TWCである。触媒層は、20重量%Nbドープアルミナ及びNdドープジルコニアのウォッシュコート上に担持されたRhからなり、Rhは、アルミナ担体上に予め固定された。ウォッシュコート担持量は、約2.0g/inであり、Rh担持量は、15g/ftであった。
【0085】
比較触媒A~D、並びに触媒E及びFを、合成触媒活性試験(Synthetic Catalyst Activity Test、SCAT)装置で、別々に試験した。ライトオフ性能は、10体積%のHO+15体積%のCO+1260ppmCのC+0.2体積%のH+0.6体積%のCO+0.53体積%のO+1000ppmのNO、残部はN(空間速度は60000h-1)のガス流れで試験し、温度勾配は30℃/分である。THC、CO、及びNOの転化は、供給ガスの濃度と、触媒の出口でのガスの濃度とを比較することから計算された。一連の比較触媒A~D並びに触媒E及びFを、10%の蒸気を含む空気下、1000℃で4時間水熱エージングした。
【0086】
エージングされた比較触媒A~D並びに触媒E及びFのHC、CO、及びNOのT50ライトオフ温度を表1に示す。データは、驚くべきことに、本発明のNbドープアルミナ含有触媒E及びFが、比較触媒A及びB(Nbを含まないアルミナ及びジルコニア)、並びに比較触媒C及びD(Nbドープジルコニア)と比較した場合に、著しく改善されたライトオフ性能を与えたことを示している。ライトオフ性能改善の影響は、5重量%Nbドープジルコニアの比較触媒Cと比較して、5重量%Nbドープアルミナの触媒Eについて、それぞれ、CO、HC及びNOについて、約20℃、45℃及び35℃低いT50であった(T50は、転化率が50%に達するときの温度である)。その影響はまた、20重量%Nbドープジルコニアの比較触媒Dに対して20重量%Nbドープアルミナの触媒Fについても明白であり、CO、HC及びNOについて、それぞれ、約19℃、30℃及び20℃低いT50であった。Nbドーピングは、Rhのジルコニア担体及びアルミナ担体の両方を改善することができるが、その影響は、アルミナ担体の方がはるかに大きい。
【0087】
【表1】
【0088】
実施例2:TI及びNBドープアルミナの合成触媒活性試験におけるライトオフ性能
比較触媒G
比較触媒Gは、セラミック基材(400cpsi、壁厚4.0ミル)上にコーティングされた単層TWCである。触媒層は、La安定化アルミナ及びCeZr混合酸化物のウォッシュコート上に担持されたRhからなり、Rhは、アルミナ担体上に予め固定された。ウォッシュコート担持量は、約2.0g/inであり、Rh担持量は、8.6g/ftであった。
【0089】
触媒H
触媒Hは、セラミック基材(400cpsi、壁厚4.0ミル)上にコーティングされた単層TWCである。触媒層は、5%NbドープLa安定化アルミナ及びCeZr混合酸化物のウォッシュコート上に担持されたRhからなり、Rhは、アルミナ担体上に予め固定された。ウォッシュコート担持量は、約2.0g/inであり、Rh担持量は、8.6g/ftであった。
【0090】
触媒I
触媒Iは、セラミック基材(400cpsi、壁厚4.0ミル)上にコーティングされた単層TWCである。触媒層は、5%TiドープLa安定化アルミナ及びCeZr混合酸化物のウォッシュコート上に担持されたRhからなり、Rhは、アルミナ担体上に予め固定された。ウォッシュコート担持量は、約2.0g/inであり、Rh担持量は、8.6g/ftであった。
【0091】
触媒J
触媒Jは、セラミック基材(400cpsi、壁厚4.0ミル)上にコーティングされた単層TWCである。触媒層は、5%TiドープされたLa非含有ガンマ相アルミナ及びCeZr混合酸化物のウォッシュコート上に担持されたRhからなり、Rhは、アルミナ担体上に予め固定された。ウォッシュコート担持量は、約1.6g/inであり、Rh担持量は、8.6g/ftであった。
【0092】
触媒K
触媒Kは、セラミック基材(400cpsi、壁厚4.0ミル)上にコーティングされた単層TWCである。触媒層は、5%TiドープLa安定化シータ相アルミナ及びCeZr混合酸化物のウォッシュコート上に担持されたRhからなり、Rhは、アルミナ担体上に予め固定された。ウォッシュコート担持量は、約1.6g/inであり、Rh担持量は、8.6g/ftであった。
【0093】
比較触媒G並びに触媒H及びIを、10%の蒸気を含む空気下、1000℃で4時間水熱エージングした後、合成触媒活性試験(SCAT)装置で別々に試験した。
【0094】
エージングされた比較触媒G並びに触媒H及びIのHC、CO、及びNOのT50ライトオフ温度を表2に示す。データは、驚くべきことに、本発明のNbドープアルミナ含有触媒E及びFが、比較触媒Gと比較した場合に、著しく改善されたライトオフ性能を与えたことを示す。Tiドープアルミナを有する触媒Iは、触媒H(Nbドープアルミナ含有TWC)に関してライトオフ性能を更に改善する。
【0095】
【表2】
【0096】
触媒I、J、及びKを、10%の蒸気を含む空気下、1050℃で4時間水熱エージングした後、合成触媒活性試験(SCAT)装置で別々に試験した。
【0097】
エージングされた触媒I、J及びKのHC、CO及びNOのT50ライトオフ温度を表3に示す。データは、驚くべきことに、シータ相の触媒KのLa安定化アルミナへのTiドーピングが、La安定化ガンマ相アルミナにTiをドープした触媒I及びTiをドープしたLa非含有ガンマアルミナの触媒Jと比較した場合に、著しく改善されたライトオフ性能を与えたことを示す。アルミナのシータ相は、Tiドープアルミナ担体でRh触媒性能を更に改善することができる。
【0098】
【表3】
【0099】
実施例3:様々なTI含有量を有するTIドープアルミナの合成触媒活性試験におけるライトオフ性能
比較触媒L
比較触媒Lは、セラミック基材(400cpsi、壁厚4.0ミル)上にコーティングされた単層TWCである。触媒層は、La安定化アルミナ及びCeZr混合酸化物のウォッシュコート上に担持されたRhからなり、Rhは、アルミナ担体上に予め固定された。ウォッシュコート担持量は、約1.6g/inであり、Rh担持量は、2.0g/ftであった。
【0100】
触媒M
触媒Mは、セラミック基材(400cpsi、壁厚4.0ミル)上にコーティングされた単層TWCである。触媒層は、5重量%のTiドープLa安定化アルミナ及びCeZr混合酸化物のウォッシュコート上に担持されたRhからなり、Rhは、アルミナ担体上に予め固定された。ウォッシュコート担持量は、約1.6g/inであり、Rh担持量は、2.0g/ftであった。
【0101】
触媒N
触媒Nは、セラミック基材(400cpsi、壁厚4.0ミル)上にコーティングされた単層TWCである。触媒層は、10重量%のTiドープLa安定化アルミナ及びCeZr混合酸化物のウォッシュコート上に担持されたRhからなり、Rhは、アルミナ担体上に予め固定された。ウォッシュコート担持量は、約1.6g/inであり、Rh担持量は、2.0g/ftであった。
【0102】
触媒O
触媒Oは、セラミック基材(400cpsi、壁厚4.0ミル)上にコーティングされた単層TWCである。触媒層は、20重量%のTiドープLa安定化アルミナ及びCeZr混合酸化物のウォッシュコート上に担持されたRhからなり、Rhは、アルミナ担体上に予め固定された。ウォッシュコート担持量は、約1.6g/inであり、Rh担持量は、2.0g/ftであった。
【0103】
触媒P
触媒Pは、セラミック基材(400cpsi、壁厚4.0ミル)上にコーティングされた単層TWCである。触媒層は、50重量%のTiドープLa安定化アルミナ及びCeZr混合酸化物のウォッシュコート上に担持されたRhからなり、Rhは、アルミナ担体上に予め固定された。ウォッシュコート担持量は、約1.6g/inであり、Rh担持量は、2.0g/ftであった。
【0104】
触媒Q
触媒Qは、セラミック基材(400cpsi、壁厚4.0ミル)上にコーティングされた単層TWCである。触媒層は、80重量%のTiドープLa安定化アルミナ及びCeZr混合酸化物のウォッシュコート上に担持されたRhからなり、Rhは、アルミナ担体上に予め固定された。ウォッシュコート担持量は、約1.6g/inであり、Rh担持量は、2.0g/ftであった。
【0105】
比較触媒G及びL並びに触媒M~Qを、10%の蒸気を含む空気下、1000℃で4時間水熱エージングした後、合成触媒活性試験(SCAT)装置で別々に試験した。
【0106】
エージングされた比較触媒G及びL並びに触媒M~QのHC、CO及びNOのT50ライトオフ温度を表4に示す。データは、驚くべきことに、本発明の触媒M~Qの全てのTiドープアルミナTWCが、比較触媒L(2.0g/ftの同じRh担持量を有するTi非含有アルミナ)と比較した場合に、著しく改善されたライトオフ性能を与えたことを示す。8.6g/ftのより高いRh担持量の比較触媒Gと比較した場合、更に、2.0g/ftのRh担持量を有する50重量%TiドープアルミナTWCの触媒Pは、CO、HC及びNOについて、それぞれ、約32℃、79℃及び107℃低いT50でライトオフ性能の著しい改善を示した。したがって、高Ti含有アルミナ担体の利用は、TWCのライトオフ性能を改善しながら、Rh担持量を75%超劇的に低減することができる。本発明は、自動車産業で使用されるRhの貴重な天然資源を節約することができるとともに、TWCの著しい性能改善を通してより清浄な空気環境を提供して、自動車による空気汚染を低減することができる。
【0107】
【表4】
【0108】
実施例4:ガソリン乗用車における排出量制御性能
比較触媒R
比較触媒Rは、セラミック基材(600cpsi、壁厚4.3ミル)上にコーティングされた、上部層中に第1の触媒領域及び下部層中に第2の触媒領域を含む、二層TWCである(例えば、図2を参照されたい)。
【0109】
第1の触媒領域:
第1の触媒領域は、CeZr混合酸化物のウォッシュコート上に担持されたRhとLa安定化アルミナとからなる。第2の触媒領域のウォッシュコート担持量は、約2.0g/inであり、Rh担持量は、15g/ftであった。
【0110】
第2の触媒領域:
第2の触媒領域は、CeZr混合酸化物のウォッシュコート上に担持されたPdと、La安定化アルミナと、Baプロモータとからなる。第1の触媒領域のウォッシュコート担持量は、約2.0g/inであり、Pd担持量は100g/ftであった。
【0111】
触媒S
触媒Sは、セラミック基材(600cpsi、壁厚4.3ミル)上にコーティングされた、上部層中に第1の触媒領域及び下部層中に第2の触媒領域を含む、二層TWCである(例えば、図2を参照されたい)。
【0112】
第1の触媒領域:
第1の触媒領域は、CeZr混合酸化物のウォッシュコート上に担持されたRhと5%Nb安定化アルミナとからなる。第2の触媒領域のウォッシュコート担持量は、約2.0g/inであり、Rh担持量は、15g/ftであった。
【0113】
第2の触媒領域:
第2の触媒領域は、CeZr混合酸化物のウォッシュコート上に担持されたPdと、La安定化アルミナと、Baプロモータとからなる。第1の触媒領域のウォッシュコート担持量は、約2.0g/inであり、Pd担持量は100g/ftであった。
【0114】
比較触媒R及び触媒Sを、1000℃のピーク温度で、燃料カットエージングサイクルで100時間、ベンチエージングした。2.5リットルエンジンを有する商用車両で、車両排出を行った。触媒の前後で排出量を測定した。
【0115】
【表5】
【0116】
表5に示すように、触媒Sは、比較触媒Rと比較して、HC、CO、及びNOの排出量の著しい減少を示した(それぞれ、36%、37%、及び51%の減少)。
【0117】
実施例5:SSA及び結晶サイズの有効範囲
触媒T
触媒Tは、セラミック基材(400cpsi、壁厚4.0ミル)上にコーティングされた単層TWCである。触媒層は、50重量%のTiドープLa安定化アルミナ及びCeZr混合酸化物のウォッシュコート上に担持されたRhからなり、Rhは、アルミナ担体上に予め固定された。ウォッシュコート担持量は、約1.6g/inであり、Rh担持量は、2.0g/ftであった。50重量%TiドープLa安定化アルミナの比表面積(SSA)は、205m/gであり、150℃で3時間乾燥し、空気中500℃で2時間焼成した後のアナターゼ結晶子サイズは、7nmである。50重量%TiドープLa安定化アルミナのSSAは、18m/gであり、10%の蒸気を含む空気下、1000℃で4時間水熱エージングした後のルチル結晶子サイズは、91nmである。
【0118】
触媒U
触媒Uは、セラミック基材(400cpsi、壁厚4.0ミル)上にコーティングされた単層TWCである。触媒層は、50重量%のTiドープLa安定化アルミナ及びCeZr混合酸化物のウォッシュコート上に担持されたRhからなり、Rhは、アルミナ担体上に予め固定された。ウォッシュコート担持量は、約1.6g/inであり、Rh担持量は、2.0g/ftであった。50重量%TiドープLa安定化アルミナのSSAは、200m/gであり、150℃で3時間乾燥し、空気中500℃で2時間焼成した後のアナターゼ結晶子サイズは、9nmである。50重量%TiドープLa安定化アルミナのSSAは、13m/gであり、10%の蒸気を含む空気下、1000℃で4時間水熱エージングした後のルチル結晶子サイズは117nmである。
【0119】
触媒V
触媒Vは、セラミック基材(400cpsi、壁厚4.0ミル)上にコーティングされた単層TWCである。触媒層は、50重量%のTiドープLa安定化アルミナ及びCeZr混合酸化物のウォッシュコート上に担持されたRhからなり、Rhは、アルミナ担体上に予め固定された。ウォッシュコート担持量は、約1.6g/inであり、Rh担持量は、2.0g/ftであった。50重量%TiドープLa安定化アルミナのSSAは、168m/gであり、150℃で3時間乾燥し、空気中500℃で2時間焼成した後のアナターゼ結晶子サイズは、12nmである。50重量%TiドープLa安定化アルミナのSSAは、15m/gであり、10%の蒸気を含む空気下、1000℃で4時間水熱エージングした後のルチル結晶子サイズは、約132nmである。
【0120】
触媒W
触媒Wは、セラミック基材(400cpsi、壁厚4.0ミル)上にコーティングされた単層TWCである。触媒層は、50重量%のTiドープLa安定化アルミナ及びCeZr混合酸化物のウォッシュコート上に担持されたRhからなり、Rhは、アルミナ担体上に予め固定された。ウォッシュコート担持量は、約1.6g/inであり、Rh担持量は、2.0g/ftであった。50重量%TiドープLa安定化アルミナのSSAは、152m/gであり、150℃で3時間乾燥し、空気中500℃で2時間焼成した後のアナターゼ結晶子サイズは、14nmである。50重量%TiドープLa安定化アルミナのSSAは、10m/gであり、10%の蒸気を含む空気下、1000℃で4時間水熱エージングした後のルチル結晶子サイズは、152nmである。
【0121】
触媒X
触媒Xは、セラミック基材(400cpsi、壁厚4.0ミル)上にコーティングされた単層TWCである。触媒層は、50重量%のTiドープLa安定化アルミナ及びCeZr混合酸化物のウォッシュコート上に担持されたRhからなり、Rhは、アルミナ担体上に予め固定された。ウォッシュコート担持量は、約1.6g/inであり、Rh担持量は、2.0g/ftであった。50重量%TiドープLa安定化アルミナのSSAは、137m/gであり、150℃で3時間乾燥し、空気中500℃で2時間焼成した後のアナターゼ結晶子サイズは、19nmである。50重量%TiドープLa安定化アルミナのSSAは、7m/gであり、10%の蒸気を含む空気下、1000℃で4時間水熱エージングした後のルチル結晶子サイズは、121nmである。
【0122】
触媒T~Xは、10%の蒸気を含む空気下、1000℃で4時間水熱エージングした後、合成触媒活性試験(SCAT)装置で別々に試験した。
【0123】
触媒T~XのHC、CO及びNOのT50ライトオフ温度を表6に示す。データは、驚くべきことに、フレッシュ状態で19nmのアナターゼ結晶子サイズを有する137m/gの表面積の触媒XのLa安定化アルミナへの50重量%Tiドーピングが、152~205m/gのより大きな表面積及び7~14nmのより小さな結晶子サイズの触媒T~Wと比較した場合に、著しく改善されたライトオフ性能を与えたことを示す。Tiドープアルミナのチタニア相のSSA及び結晶子サイズのような物理的特性は、TWCの触媒性能に大きく影響する。
【0124】
【表6】
図1
図2
【国際調査報告】