(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】店舗内の人々を監視するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0251 20230101AFI20240829BHJP
【FI】
G06Q30/0251
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505548
(86)(22)【出願日】2022-08-24
(85)【翻訳文提出日】2024-01-29
(86)【国際出願番号】 FI2022050546
(87)【国際公開番号】W WO2023025990
(87)【国際公開日】2023-03-02
(32)【優先日】2021-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524038897
【氏名又は名称】マリエレクトロニクス オーイー
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スンドホルム、ヨーラン
(72)【発明者】
【氏名】キヴィネン、ヤルモ
【テーマコード(参考)】
5L030
【Fターム(参考)】
5L030BB08
(57)【要約】
店舗内の人を監視するためのシステム及び方法。本方法は、店舗内の人を監視するための方法であって、人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための手段(301、401、502)を用いて、店舗内の人の動きを監視することと、製品購入情報及び/又は棚(210、410、510、610)から製品を選ぶことに関連する情報であって、POSシステム、キャッシュレジスター、カメラシステム、RFIDリーダー、又は棚センサーなどのセンサーから受信される、情報を判定することと、判定された製品購入情報と、店舗の棚マップ及び/又は製品に関連する電子価格ラベル(501)に関連する場所情報とに基づいて、販売された及び/又は棚(210、410、510、610)から取り出された製品の場所を判定することと、特定の製品について、特定の製品タイプについて、及び/又は店舗の特定の場所についての顧客製品選択イベント情報を、販売された製品の判定された場所、棚(210、410、510、610)から製品を選ぶことに関連する情報、及び店舗の特定の場所、例えば、特定の棚(210、410、510、610)の近傍における人の監視された動きに基づいて提供することと、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗内の人を監視するための方法であって、前記方法は、
人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための手段(301、401、502)を用いて、前記店舗内の人の動きを監視することと、
製品購入情報及び/又は棚(210、410、510、610)から製品を選ぶことに関連する情報であって、POSシステム、キャッシュレジスター、カメラシステム、RFIDリーダー、又は棚センサーなどのセンサーから受信される、情報を判定することと、
判定された前記製品購入情報と、前記店舗の棚マップ及び/又は製品に関連する電子価格ラベル(103、501)に関連する場所情報とに基づいて、販売された及び/又は棚(210、410、510、610)から取り出された製品の前記場所を判定することと、
特定の製品について、特定の製品タイプについて、及び/又は前記店舗の特定の場所についての顧客製品選択イベント情報を、販売された製品の判定された場所、前記棚(210、410、510、610)から前記製品を選ぶことに関連する情報、及び店舗の特定の場所、例えば、特定の棚(210、410、510、610)の近傍における人の監視された動きに基づいて提供することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記顧客製品選択情報は、前記店舗における特定の場所について、例えば、特定の棚(210、410、510、610)について、特定の時間、例えば、1時間及び/若しくは1日の間に販売された製品の数、並びに/又は特定の製品が他の製品に対してどのように販売されたかに関連する情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記人の動きを監視することは、人々が移動する場所、彼らが静止している場所、及び/又は人々が特定の場所にどれだけ長く静止しているかを監視することを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、購入決定前に、人々がどのくらいの期間製品を調べているか、例えば、購入されたと判定された特定の製品の横で、彼らがどれくらいの時間を静止して過ごすかを判定することを更に含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
人の動き、存在、及び/又は場所に対する手段(310、401、502)は、前記店舗の天井又は壁に、前記棚(210、410、510、610)に、及び/又は前記店舗に配設された、例えば、前記棚(210、410、510、610)に配設された電子価格ラベル(103、501)に配設された、レーダー及び又はカメラなどの少なくとも1つのセンサーを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための手段(301、401、502)は更に、特定の製品が前記棚(210、410、510、610)から取り出されたこと、及び/若しくは棚(210、410、510、610)に戻されたことを判定し、かつ/又は特定の棚(210、410、510、610)のヒートマッピングデータを提供する、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
人の動きを監視することは、人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための手段を用いて、前記店舗内の人によって使用された経路を判定することを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための手段(301、401、502)は、少なくとも1つの棚(210、410、510、610)又は棚の一部の充填率を更に判定する、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記方法は、特定の場所の人のモバイルデバイスに、前記場所の前記人の存在の前記判定に基づいて、メッセージを送信することを含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
棚マップは、静的であり、例えば、製品が前記店舗において再配置されるときに手動で更新され、又は前記店舗の棚マップは、動的であり、例えば、電子価格ラベルが店舗において再配置されるときに自動的に更新され、前記システムは、前記店舗における電子価格ラベルの場所を感知又は判定し、かつ/又は前記電子価格ラベルは、前記店舗における前記電子価格ラベルの場所を感知又は判定する、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための手段は、互いに同じ構造に配設され、かつ/又は異なる方向に測定するように構成された複数のレーダータイプのセンサー、例えば、2~4個のレーダータイプのセンサーを含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
電子価格ラベルシステムの基地局は、前記電子価格ラベルの方向を測定し、前記システムは、前記電子価格ラベルの前記場所を判定するために、基地局からの方向情報を組み合わせる、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
本発明の一実施形態では、レーダータイプのセンサー(複数可)は、前記電子価格ラベルシステムの前記基地局に関連して、例えば、前記基地局と同じ筐体及び/又は構造内に配設されている。
【請求項14】
店舗内の人を監視するためのシステムであって、前記システムは、人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための手段(301、401、502)と、POSシステム、キャッシュレジスター、カメラシステム、RFIDリーダー、及び/又はセンサー、例えば、棚センサーなどの、製品購入情報及び/又は棚(210、410、510、610)から製品を選ぶことに関連する情報を判定するための手段と、を備え、前記システムは、
人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための手段(301、401、502)を用いて、前記店舗内の人の動きを監視し、
製品購入情報及び/又は棚(210、410、510、610)から製品を選ぶことに関連する情報であって、前記POSシステム、前記キャッシュレジスター、前記カメラシステム、前記RFIDリーダー、及び/又は前記センサー、例えば、棚センサーから受信される、情報を判定し、
判定された前記製品購入情報と、前記店舗の棚マップ及び/又は製品に関連する電子価格ラベル(103、501)に関連する場所情報とに基づいて、販売された及び/又は棚(210、410、510)から取り出された製品の場所を判定し、かつ
特定の製品について、特定の製品タイプについて、及び/又は前記店舗の特定の場所についての顧客製品選択イベント情報を、販売された製品の判定された場所、前記棚(210、410、510、610)から前記製品を選ぶことに関連する情報、及び店舗の特定の場所、例えば、特定の棚(210、410、510、610)の近傍における人の監視された動きに基づいて提供するように構成されている、システム。
【請求項15】
前記システムは、前記店舗における特定の場所について、例えば、特定の棚について、特定の時間、例えば、1時間及び/若しくは1日の間に販売された製品の数、並びに/又は特定の製品が前記他の製品に対してどのように販売されたかに関連する情報を含む顧客製品選択情報を判定するように構成される、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記システムは、人々が移動する場所、彼らが静止している場所、及び/又は人々が特定の場所にどれだけ長く静止しているかを監視することによって、人の動きを監視するように構成される、請求項14又は15に記載のシステム。
【請求項17】
前記システムは、購入決定前に、人々がどのくらいの期間製品を調べているか、例えば、購入されたと判定された特定の製品の横で、彼らがどれくらいの時間を静止して過ごすかを判定するように更に構成される、請求項14~16のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項18】
前記人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための手段(301、401、502)は、前記店舗の天井又は壁に、前記棚(210、410、510、610)に、及び/又は前記店舗に配設された、例えば、前記棚(210、410、510、610)に配設された電子価格ラベルに配設された、レーダー及び又はカメラなどの少なくとも1つのセンサーを含む、請求項14~17のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項19】
前記人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための手段(301、401、502)は、特定の製品が前記棚(210、410、510、610)から取り出されたこと、及び/若しくは棚(210、410、510)に戻されたことを判定し、かつ/又は特定の棚(210、410、510、610)のヒートマッピングデータを提供するように更に構成されている、請求項14~18のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項20】
前記システムは、少なくとも、人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための手段を用いて、前記店舗内の人によって使用された経路を判定することによって、人の動きを監視するように構成されている、請求項14~19のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項21】
前記人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための手段は、少なくとも1つの棚又は棚の一部(210、410、510、610)の充填率を判定するように更に構成されている、請求項14~20のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項22】
前記システムは、特定の場所の人のモバイルデバイスに、前記場所の前記人の存在の前記判定に基づいて、メッセージを送信するように更に構成されている、請求項14~21のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項23】
棚マップは、静的であり、例えば、製品が前記店舗において再配置されるときに手動で更新され、又は前記店舗の棚マップは、動的であり、例えば、電子価格ラベルが店舗において再配置されるときに自動的に更新され、前記システムは、前記店舗における電子価格ラベルの場所を感知又は判定するように構成され、及び/又は前記電子価格ラベルは、前記店舗におけるその場所を感知又は判定するように構成されている、請求項14~22のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項24】
前記システムは、複数のセンサーからの情報を組み合わせることによって、前記監視された領域についてレーダーセンサーから受信した前記情報からポイントクラウドデータを作成するように構成されている、請求項14~23のいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗内の人々を監視するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
小売店における価格ラベルの価格情報は、従来、製品の価格が変更されるたびに手動で変更されてきた。新しい価格は、紙又は対応する材料に印刷され、これらのラベルは、それらの新しい価格マーキングとともに、販売敷地内の棚の価格ラベルのために確保された場所に手動で配置される。したがって、従業員は、最初に、更新するべき価格ラベルの正しい場所を見つけなければならず、その後、以前の価格ラベルが取り除かれて廃棄され、新しい価格ラベルがその位置に配置される。この解決策の欠点は、とりわけ、解決策が、非常に手間がかかり、非常にエラーが発生しやすいことである。エラーが発生するときに、例えば、棚の価格ラベルの価格情報とチェックアウトシステムにおける価格情報との間に矛盾する価格情報が存在するという状況が発生する可能性がある。
【0003】
前述の欠点を回避するために、棚の前縁部又は製品上に、電子ディスプレイを有する電子ディスプレイユニットを備える電子システムが開発されており、これらのユニットのディスプレイ上の製品価格情報は、システムの制御センターから集中的に変更されることができる。これにより、価格情報の更新がはるかに容易になり、はるかに速くなる。本システムに応じて、ディスプレイ上の情報は、有線又は無線によって更新されることができる。有線システムにおける問題は、データ転送のための、及び場合によっては電源のための導体接続が各ディスプレイに配設されなければならないことである。急速に動く消費財を販売する通常の店舗は、非常に多数のディスプレイを有するので、多数の導体も存在しなければならず、これは問題を引き起こし、例えば、価格ディスプレイの配置に制限を課す。
【0004】
複雑な配線は、無線システムにおいては必要とされないが、それに相当するものとして、そのようなシステムは、バッテリ駆動又は蓄電池式駆動の価格ディスプレイに接続されたアンテナを備えた送受信機を必要とし、その送受信機は、好適な通信手段を介して本システムの制御ユニットと通信する。
【0005】
ディスプレイユニットの電力消費を最小限に抑え、したがって、それらの電池/蓄電池の動作時間を延長するために努力する方法の1つは、基地局とディスプレイユニットとの間の通信において、ディスプレイユニットに配置された送受信機自体が活性無線伝送を実装せず、それによって、送信電力がディスプレイユニット自身の電源に基づいて発生されることになり、その代わりに、ディスプレイユニットは、基地局の無線伝送を特定の時間に特定の方法で反射するだけである。ディスプレイユニットは、それ自体のアンテナの反射率を変更することができ、その場合、ディスプレイユニットは、単純な応答メッセージで基地局メッセージを確認し又はそれに応答することができる。
【0006】
現代の無線ベースの無線電子価格ラベルシステムは、エネルギー消費を最小限に抑えるために、大部分の時間について省電力モードになっている。それらは、特定の事前定義された間隔で、省電力モードからリスニングモード/受信モードに切り替え、その後にのみ、電子ラベル宛てのメッセージを電子価格ラベルによって受信することができる。その場合、現代の電子価格ラベルシステムにおける問題は、電子価格ラベルを意図したメッセージ及びコマンドが、電子価格ラベルが省電力モードから覚醒した直後の所定の時間に電子価格ラベルに到達しないことである。いくつかの電子ラベルシステムでは、特定の基地局がその動作範囲内で特定の電子価格ラベルに到達しない場合、ラベルについての検索は、他の基地局の動作範囲内で継続されなければならない。上述した、無線周波数電子価格ラベルシステムで実行される電子価格ラベルについての検索は、時間がかかり、他の価格ラベルへの送信は、検索中に必ずしも実行されることができない。これは、製品に固定される電子価格ラベルの場合において特に問題であり、これは、販売敷地におけるそれらの場所がしばしば変更される可能性があるためである。
【0007】
また、店舗環境において人々を監視するために使用されることができる他の別個のシステムが先行技術に提示されるが、これらの別個の先行技術の解決策は、他のシステムにインストール及び統合することが困難であり、それらはまた、顧客の行動に関する信頼性の高い情報を提供することができない。
【発明の概要】
【0008】
本発明による解決策の目的は、従来技術の問題を排除することである。本発明による方法は、請求項1の特徴部分に記載されていることを特徴とする。本発明による方法はまた、請求項2~10に記載されていることを特徴とする。本発明によるシステムは、システムに関連する請求項11の特徴部分に記載されていることを特徴とする。本発明によるシステムはまた、システムに関連する請求項12~20の特徴部分に記載されていることを特徴とする。
【0009】
第1の態様によれば、本発明は、店舗内の人を監視するための方法に関する。本方法は、店舗内の人を監視するための方法であって、人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための手段を用いて、店舗内の人の動きを監視することと、製品購入情報及び/又は棚から製品を選ぶことに関連する情報であって、POSシステム、キャッシュレジスター、カメラシステム、RFIDリーダー、又は棚センサーなどのセンサーから受信される、情報を判定することと、判定された製品購入情報と、店舗の棚マップ及び/又は製品に関連する電子価格ラベルに関連する場所情報とに基づいて、販売された及び/又は棚から取り出された製品の場所を判定することと、特定の製品について、特定の製品タイプについて、及び/又は店舗の特定の場所についての顧客製品選択イベント情報を、販売された製品の判定された場所、棚から製品を選ぶことに関連する情報、及び店舗の特定の場所、例えば、特定の棚の近傍における人の監視された動きに基づいて提供することと、を含む。
【0010】
本発明の一実施形態では、顧客製品選択情報は、店舗における特定の場所について、例えば、特定の棚について、特定の時間、例えば、1時間及び/若しくは1日の間に販売された製品の数、並びに/又は特定の製品が他の製品に対してどのように販売されたかに関連する情報を含む。
【0011】
本発明の一実施形態では、人の動きを監視することは、人々が移動する場所、彼らが静止している場所、及び/又は人々が特定の場所にどれだけ長く静止しているかを監視することを含む。
【0012】
本発明の一実施形態では、本方法は、購入決定前に、人々がどのくらいの期間製品を調べているか、例えば、購入されたと判定された特定の製品の横で、彼らがどれくらいの時間を静止して過ごすかを判定することを更に含む。
【0013】
本発明の一実施形態では、人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための手段は、店舗の天井又は壁に、棚に、及び/又は店舗に配設された、例えば、棚に配設された電子価格ラベルに配設された、レーダー及び又はカメラなどの少なくとも1つのセンサーを含む。
【0014】
本発明の一実施形態では、人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための手段は、特定の製品が棚から取り出されたこと、及び/若しくは棚に戻されたことを更に判定し、並びに/又は特定の棚のヒートマッピングデータを提供する。
【0015】
本発明の一実施形態では、人の動きを監視することは、人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための手段を用いて、店舗内の人によって使用された経路を判定することを含む。
【0016】
本発明の一実施形態では、人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための手段は、少なくとも1つの棚又は棚の一部の充填率を更に判定する。
【0017】
本発明の一実施形態では、本方法は、場所での人の存在の判定に基づいて、特定の場所で人のモバイルデバイスにメッセージを送信することを含む。
【0018】
本発明の一実施形態では、棚マップは、静的であり、例えば、製品が店舗において再配置されるときに手動で更新され、又は店舗の棚マップは、動的であり、例えば、電子価格ラベルが店舗において再配置されるときに自動的に更新され、本システムは、店舗における電子価格ラベルの場所を感知又は判定し、かつ/又は電子価格ラベルは、店舗における電子価格ラベルの場所を感知又は判定する。
【0019】
第2の態様によれば、本発明は、店舗内の人を監視するためのシステムに関する。本システムは、人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための手段と、POSシステム、キャッシュレジスター、カメラシステム、RFIDリーダー、及び/又はセンサー、例えば、棚センサーなどの、製品購入情報及び/又は棚から製品を選ぶことに関連する情報を判定するための手段とを備える。本システムは、人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための手段を用いて、店舗内の人の動きを監視し、製品購入情報及び/又は棚から製品を選ぶことに関連する情報であって、POSシステム、キャッシュレジスター、カメラシステム、RFIDリーダー、及び/又はセンサー、例えば、棚センサーから受信される、情報を判定し、判定された製品購入情報と、店舗の棚マップ及び/又は製品に関連する電子価格ラベルに関連する場所情報とに基づいて、販売された及び/又は棚から取り出された製品の場所を判定し、かつ特定の製品について、特定の製品タイプについて、及び/又は店舗の特定の場所についての顧客製品選択イベント情報を、販売された製品の判定された場所、棚から製品を選ぶことに関連する情報、及び店舗の特定の場所、例えば、特定の棚の近傍における人の監視された動きに基づいて提供するように構成されている。
【0020】
本発明の一実施形態では、本システムは、店舗における特定の場所について、例えば、特定の棚について、特定の時間、例えば、1時間及び/若しくは1日の間に販売された製品の数、並びに/又は特定の製品が他の製品に対してどのように販売されたかに関連する情報を含む顧客製品選択情報を判定するように構成される。
【0021】
本発明の一実施形態では、本システムは、人々が移動する場所、彼らが静止している場所、及び/又は人々が特定の場所にどれだけ長く静止しているかを監視することによって、人の動きを監視するように構成される。
【0022】
本発明の一実施形態では、本システムは、購入決定前に、人々がどのくらいの期間製品を調べているか、例えば、購入されたと判定された特定の製品の横で、彼らがどれくらいの時間を静止して過ごすかを判定するように更に構成される。
【0023】
本発明の一実施形態では、人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための手段は、店舗の天井又は壁に、棚に、及び/又は店舗に配設された、例えば、棚に配設された電子価格ラベルに配設された、レーダー及び又はカメラなどの少なくとも1つのセンサーを含む。
【0024】
本発明の一実施形態では、人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための手段は、特定の製品が棚から取り出されたこと、及び/若しくは棚に戻されたことを更に判定し、並びに/又は特定の棚のヒートマッピングデータを提供するように更に構成される。
【0025】
本発明の一実施形態では、本システムは、少なくとも、人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための手段を用いて、店舗内の人によって使用された経路を判定することによって、人の動きを監視するように構成される。
【0026】
本発明の一実施形態では、人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための手段は、少なくとも1つの棚又は棚の一部の充填率を判定するように更に構成される。
【0027】
本発明の一実施形態では、本システムは、場所での人の存在の判定に基づいて、特定の場所で人のモバイルデバイスにメッセージを送信するように更に構成される。
【0028】
本発明の一実施形態では、棚マップは、静的であり、例えば、製品が店舗において再配置されるときに手動で更新され、又は店舗の棚マップは、動的であり、例えば、電子価格ラベルが店舗において再配置されるときに自動的に更新され、本システムは、店舗における電子価格ラベルの場所を感知又は判定するように構成され、及び/又は電子価格ラベルは、店舗におけるその場所を感知又は判定するように構成される。
【0029】
本発明の一実施形態では、人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための手段は、互いに同じ構造に配設され、かつ/又は異なる方向に測定するように構成された複数のレーダーベースのセンサー、例えば、2~4個のレーダーベースのセンサーを含む。
【0030】
本発明の一実施形態では、本システムは、複数のレーダーベースのセンサーからの情報を組み合わせることによって、監視された領域についてレーダーベースのセンサーから受信した情報からポイントクラウドデータを作成するように構成される。
【0031】
本発明の一実施形態では、電子価格ラベルシステムは、電子価格ラベルの方向を測定するように構成された電子価格ラベルシステムの基地局によって、電子価格ラベルの場所を測定するように構成され、本システムは、電子価格ラベルの場所を判定するために、この情報を組み合わせるように構成される。
【0032】
本発明の一実施形態では、レーダータイプのセンサー(複数可)は、電子価格ラベルシステムの基地局に関連して、例えば、基地局と同じ筐体及び/又は構造内に配設される。
【0033】
本発明の解決策により、購入した製品、それらの場所、人々が製品をどのくらい長く調べたかなどについての貴重な情報を得ることが可能である。この情報は、例えば、管理において及び/又は店舗において利用することができる。また、本発明の解決策では、複数のシステムから収集された情報及びデータは、従来技術のシステムよりも、より高品質のデータ及びより信頼性の高い顧客行動データを提供するために使用される。
【0034】
以下の詳細な説明に基づいて、当業者には、様々な他の利点が明らかになるであろう。
【0035】
「複数の」という表現は、本明細書では、2から始まる任意の正の整数を、例えば、2、3、又は4を指す。「第1の」、「第2の」、及び「第3の」という用語は、任意の順序、量、又は重要性を示すものではなく、むしろ、ある要素を別の要素から区別するために使用される。
【0036】
本明細書に提示される本発明の例示的な実施形態は、添付の特許請求の範囲の適用可能性に制限を与えると解釈されるべきではない。「備える」という動詞は、本明細書では、未列挙の特徴の存在も排除しない公開限定として使用される。特許請求の範囲に応じて列挙される特徴は、特に明示的に記載されない限り、相互に自由に組み合わせ可能である。
【0037】
本発明の特性と考えられる新規の特徴は、特に添付の特許請求の範囲に記載される。しかしながら、本発明自体は、その構造及びその動作方法の両方に関して、並びにそれらの追加の目的及び利点に関して、添付の図面に関連して読まれるとき、以下の特定の実施形態の説明から最良に理解されるであろう。
【0038】
以下では、本発明は、
図1~
図5を参照していくつかの実施形態を補助することによってより詳細に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】本発明の一実施形態による、図式的かつ簡略化された電子価格ラベルシステムを提示する。
【
図2】本発明の一実施形態による、電子価格ラベルシステムの基地局を簡略化された方法で提示する。
【
図3】店舗内の人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための配設手段に関連する1つの例示的な実施形態を簡略化された方法で提示する。
【
図4】上から見た店舗内の人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための配設手段に関連する1つの例示的な実施形態を簡略化された方法で提示する。
【
図5】本発明の解決策の少なくとも一部を店舗に配設することに関連する1つの例示的な実施形態を簡略化された方法で提示する。
【
図6】本発明の解決策の少なくとも一部を店舗に配設することに関連する1つの例示的な実施形態を簡略化された方法で提示する。
【発明を実施するための形態】
【0040】
本発明の解決策では、異なるソース及びセンサーからの情報が収集され、例えば、電子価格ラベルを位置特定することによって取得された製品場所情報、例えば、レーダーベースのセンサー及び/又はカメラで収集された、店舗において移動する人からの動き検出データ、並びに例えば、チェックアウト時に生成された購入情報が収集される。複数のソースからの情報は、顧客が類似の製品を比較して何か特定のものになるかどうかを購入決定する前に、顧客が異なる製品を調査する期間など、店舗の顧客の購入決定関連情報を提供するために使用される。また、購入決定に関連する他の顧客販売関連情報、及び例えば視覚化は、本発明の解決策を用いて提供されることができる。
【0041】
図1は、本発明の解決策を用いて使用されることができる電子ラベルシステムを概略的かつ簡略化された方法において提示する。この例示的な実施形態では、電子価格ラベル103は、製品及び/又は棚に貼付されることができる。電子価格ラベルのディスプレイ102は、例えば、価格、製品名、及び場合によっては製品に関連するいくつかの他の情報など、製品に関連する情報を示すように配設される。電子価格ラベルは、基地局104を介して本システムの残りの部分と通信することができる。
【0042】
本発明の一実施形態によれば、電子価格ラベルシステムは、電子価格ラベルに加えて、例えば、更新された価格情報及び他の制御データを本システムの基地局104を介して電子価格ラベル103に送信することができる、無線送信機を備えた中央ユニット105などの少なくとも通信手段106を備えることができる。加えて、それは、チェックアウトレジスターにあるシステムスキャナに接続することが可能であり、該スキャナは、製品の価格をスキャンし、チェックアウトシステムに接続されており、その場合、チェックアウトシステム及び電子価格ラベルは、常に、製品の価格に関する同じ最新情報を有する。中央ユニット105は、他の制御システム若しくはサポートシステム、及び/又はMIMOレーダーセンサーなどのレーダーベースのセンサーに更に接続されることができる。基地局104と電子価格ラベル103との間の無線接続は、矢印で記載される。
【0043】
本発明の一実施形態によるシステムで使用される電子価格ラベルは、通信手段を含み、この補助によって、電子価格ラベルは、無線周波数電子価格ラベルシステムと通信することができる。問題になっている実施形態では、電子価格ラベルはまた、ラベルの位置を配置する際に使用される識別子、例えば、RFID識別子を含む。ラベルとともに使用される通信では、電子価格ラベルシステムは、RFIDなどの位置を位置特定する際に使用される識別子と、電子価格ラベルが受信した送信を反射する無線周波数通信との両方を有効に活用する。したがって、電子価格ラベルシステムは、例えば、RFIDの手段によって、例えば、特定の電子価格ラベルの識別子の位置を位置特定することができ、問題になっている価格ラベルの場所が明確であるとき、本システムは、双方向の無線周波数通信を介して、問題になっている領域において動作する基地局で情報を電子価格ラベルに送信することができ、該情報は、例えば、価格情報又はコマンドである。位置の位置特定は、例えば、最初に、クエリが、例えば、RFIDを介して、電子価格ラベルに価格ラベルの場所を配置するための手段で送信されるような方法で実行されることができる。電子価格ラベルがクエリに応答するとき、本システムは、電子価格ラベルシステムのどの基地局のどの動作範囲に電子価格ラベルが位置するかを迅速に確認する。この後、電子価格ラベルシステムは、無線周波数通信方法を使用して、問題になっている基地局とともに新しい価格情報及び/又はコマンドを電子価格ラベルに送信することができ、電子価格ラベルは、受信したメッセージを反射することによってメッセージに応答することができる。
【0044】
上述の配設の利点は、電子価格ラベルの識別子によって、電子価格ラベルが受信するメッセージを反射することによって、電子価格ラベルが基地局に応答する無線周波数電子価格ラベルシステムの場合よりも、電子価格ラベルをより迅速に位置決めされ得ることである。電子価格ラベルシステムのどの基地局のどの動作範囲に電子価格ラベルが位置するかが知られているとき、これは、電子価格ラベルにおいてより少ないエネルギーを使用するため、例えば、RFIDシステムを介して通信するよりも、無線周波数電子価格ラベルシステムを介して通信する方が有利である。本発明の一実施形態では、RFIDは、電子価格ラベルがどの基地局(及びそのカバー領域)の下に位置するかを検出するためにのみ使用される。
【0045】
一実施形態では、電子価格ラベルの識別子の方向は、基地局によって検出されることができ、複数の基地局が電子価格ラベルの識別子を測定するために使用されるとき、電子価格ラベルの場所は、複数の基地局の測定結果、例えば、その特定の基地局からの電子価格ラベルの判定された方向に関連する単一の基地局の測定結果を使用することによって正確に識別されることができる。
【0046】
本発明の一実施形態では、位置の位置特定は、電子価格ラベルがその以前の場所から応答しないとき、又は例えば、新製品及びそれらに添付された価格ラベルを販売敷地内に持ち込む場合などの状況であることができるなど、以前の場所がシステムに知られていないときにのみ実行される。
【0047】
本発明の一実施形態では、電子価格ラベルシステムはまた、価格ラベルに固有の可能な基地局のリストを形成することができ、その基地局の動作範囲内で、価格ラベルは、見つけられることができる。リスト内の異なる基地局は、例えば、各基地局の動作範囲内に見出される特定の電子価格ラベルの確率に基づいて、順番に配設されることができる。ラベルが特定の基地局の範囲内で接触された場合、問題になっている基地局の優先度は、特定の価格ラベルの基地局のシーケンシャルリストにおいて上げられることができる。ラベルが特定の基地局の範囲内で接触されることができない場合、問題になっている基地局の優先度は、特定の価格ラベルの基地局のシーケンシャルリストにおいて下げられることができる。また、RFID又は他の手段を用いて実行された位置の位置特定の結果は、電子価格ラベルがおそらく見出される基地局の範囲に従って、特定の価格ラベルの基地局リストのシーケンスを配設する際に使用されることができる。そのような場合、電子価格ラベルシステムの基地局の優先度は、その基地局の範囲内で、電子価格ラベルは、価格ラベルの位置を配置するための手段の補助によって見出され、基地局リストにおいて上げられることができる。このタイプの配設によって、電子価格ラベルシステムは、変化する環境に適応し、(特定の価格ラベルの観点から)誤った基地局の範囲内で行われた送信を可能な限り少ないものに保つことができる。特定の価格ラベルに関連付けられた製品の製品グループはまた、基地局のリストにおけるシーケンシング基準として使用することができ、特定の基地局の範囲内のどの製品グループが発生するかは、別の基地局の範囲内よりも確率が高い可能性がある。問題になっている価格ラベルに関連付けられた製品又は価格ラベルのライフサイクル位相はまた、シーケンシング基準として使用されることができる。本発明の一実施形態では、電子価格ラベルが位置する可能性が最も高い動作範囲を有する基地局、すなわち、特定の価格ラベルの基地局リスト上の最初にある基地局が、伝送に使用される。
【0048】
本発明の一実施形態では、電子価格ラベル基地局は、電子価格ラベルの位置を位置特定するように、異なる方向から異なる基地局でそれを測定することによって、構成されることができる。システムは、異なる基地局からのラベルの測定された方向の情報を組み合わせることによって、例えば、三角測量によって、電子価格ラベルの場所を判定することができる到着方向検出モードを有することができる。この解決策により、システムは、電子価格ラベルの場所及び/又は経路を収集することができる。到着方向検出モードでは、基地局は、基地局に信号、例えば、Constant Tone Extension(CTE)信号を送信するコマンドを電子価格ラベルに送信することができる。基地局は、アンテナアレイを備えることができ、電子価格ラベルからの信号の到達方向は、基地局のアンテナアレイから判定されることができる。例えば、3つの基地局を用いて、ラベルの場所は、解決されることができる。
【0049】
例えば、製品に貼付可能な電子価格ラベルがどのようなものであることができるのかの以下の一実施例では、より詳細に提示される。ディスプレイに接続され、アンテナを備えたディスプレイコントローラを備えた受信機は、電子価格ラベルに貼付されており、例えば、通常のバッテリである電源も同様である。電源は、電子価格ラベル及びそのディスプレイコントローラに電気エネルギーを提供するように配設される。ディスプレイ上で可視の価格情報又は他の情報は、受信機及びディスプレイコントローラを介して中央ユニットから無線で更新されることができる。この実施形態では、更新情報及び制御情報は、電波の手段によって転送されるが、他のデータ転送モードも可能である。各電子価格ラベルは、紙の価格ラベルに類似した外観のディスプレイを備えた薄い価格ラベルを形成し、ディスプレイセグメントの色を変更することによって、他の必要なマーキングとともに製品の必要な価格が形成される。ディスプレイセグメントの色、及び背景の色は、上記で説明したように、電流によって形成される電界の手段によって変更される。
【0050】
本発明によるシステムで使用される電子価格ラベルのディスプレイは、例えば、ディスプレイセグメントを備え、紙の価格ラベルと外観が類似した薄い価格ラベルを形成する電子積層ディスプレイとして実装することができ、製品に関連する情報、例えば、他の必要なマーキングとともに製品の価格が、ディスプレイセグメントの色を変更することによって提示される。ディスプレイの一層は、例えば、活性インク層である。インク層には、液体で満たされた多数のマイクロカプセルがあり、これらのマイクロカプセルは、例えば、正の表面荷電である本質的に黒い粒子、及び負の表面荷電である本質的に白い粒子を含み、マイクロカプセル内の粒子の配置は、所望のディスプレイセグメントについては黒い粒子が上部にあり、その場合、それらのディスプレイセグメントは、上から見たときに黒いように見え、他のディスプレイセグメントについては、白い粒子が上部にあり、その場合、これらのディスプレイセグメントは、上から見たときに青白いように見えるように、電界で制御される。ディスプレイの背景は、同じマイクロカプセルで構成されるため、例えば、価格情報は、明るい背景に対して暗い数字として、又は必要に応じて、その逆として提示されることができる。例えば、フィンランド特許出願第FI 20050192号において提示された、電気泳動マイクロカプセル積層ディスプレイは、このタイプのディスプレイとして使用されることができる。
【0051】
以下では、問題になっているユニットとそれを無線で制御するシステムとの間の反射によって基地局との電子価格ラベルの通信を、本発明の一実施形態の場合において、わずかに詳細かつ例示的な方法で記載する。
【0052】
この通信実施例では、基地局は、全てのディスプレイユニットが聞く信号、及び個々のディスプレイユニットがそのディスプレイユニットに固有の識別子に基づいて、それに特異的にアドレス指定されたコマンドを識別する信号を送信することによって、ディスプレイユニットと通信することができる。それ自体にアドレス指定されたコマンドを受信した後、個々のディスプレイユニットは、特定の時間遅延に、及び特定の瞬間によって引き起こされる位相シフトの量によって修正された基地局への基地局自身の送信を反射することによって、基地局に応答することができる。典型的には、特定の価格ディスプレイを意図したコマンドを送信した後、基地局は、特定の時間、例えば、コマンドを識別した価格ディスプレイが特定の位相シフトで反射する、特定のタイプの搬送波を送信し始める。したがって、基地局は、問題になっているディスプレイに個別化されたコマンドを送信した後、特定の期間待機することができるため、反射応答を特定の価格ディスプレイに属するものとして識別することができる。基地局は、ディスプレイデバイスによってその中に生成される位相シフトに基づいて、送信よりもかなり弱い電力の反射応答を自身の送信から区別することができる。
【0053】
例示的な配設では、電子価格ラベルは、例えば、第1の状態ではアンテナの反射率が良好であり、第2の状態では反射率が低い、少なくとも2つの状態の間で受信機のアンテナの状態を変更するための状態変更手段を有する。それに相当するものとして、アンテナ状態は、異なる状態においてアンテナが異なる位相で電波を反射するような方法で、状態変更手段によって適合されることができる。したがって、この場合、電子価格ラベルは、アンテナの状態に応じて異なる時間遅延で特定の方法で符号化された反射を生成するために、受信機のアンテナの状態を変更するように適合される。基地局に接続された通信手段は、異なる時間遅延を電子価格ラベルによって送信された符号化されたデータ信号として解釈し、例えば、通信手段は、これらのデータ信号に基づいて各電子価格ラベルを識別する。
【0054】
その最も単純なものとして、前述の符号化は、電子価格ラベルが、例えば、150kHzの周波数で状態変更手段の手段によって受信機アンテナを接地するような方法で、通信手段によって送信される搬送波を反射し、搬送波は、例えば、685MHzの周波数を有することができ、したがって、反射された信号から特定のタイプの正方形波を形成する。したがって、電子価格ラベルは、アンテナの状態を変更することによって反射された信号に影響を与える。この反射では、信号によって受ける位相シフトは、最も好適には、通信手段による低電力反射の検出が最良である180度であろう。電子価格ラベルは、大抵の時に省電力モードになっており、時には状態を受信モードに変更する。受信モードでは、それらは、それらに送信された、メッセージ、例えば、新しい価格情報を検出し、それらに与えられたコマンドを実行することができる。
【0055】
コマンドを送信した後、装置の中央ユニットは、発生した及び/又は実行された電子価格ラベルの状態の変化に関する情報を、ネットワークを介して、例えば、POSシステムに送信することができる。装置はまた、例えばPOSシステムから、ネットワークを介して特定の電子価格ラベルに送信されることを意図した情報を受信することができる。このタイプの情報は、例えば、電子価格ラベルのディスプレイ上に示される価格情報又は消去情報とすることができる。
【0056】
本発明の使用は、上述のタイプのディスプレイ技術のタイプを使用する価格ディスプレイに限定されないが、代わりに、価格ディスプレイは、当該技術分野において既知の任意の技術を使用して実装され得ることは明らかである。上述の解決策は、具体的に、電子価格ラベル及び電子価格ラベルシステムの通信がどのように効率的に配設されることができるかに関する。
【0057】
図2は、本発明のいくつかの実施形態による、電子価格ラベルシステムの基地局を簡略化された方法で提示する。これらの実施形態によれば、基地局は、例えば、棚210上の製品に固定されている電子価格ラベルとの双方向の無線周波数通信のための通信手段を備える。基地局は、電子価格ラベルが基地局から受信した送信を反射して戻すような方法で電子価格ラベルと通信するように適合される。システムはまた、位置を位置特定する際に使用される識別子の位置を位置特定するための手段を含み、該識別子は、電子価格ラベル、例えば、RFIDタグを読み取るための手段内にある。
図2の実施形態では、電子価格ラベルシステムの基地局及び価格ラベルの位置を配置するための手段は、同じアンテナを使用する。このようにして、それはまた、位置特定された電子価格ラベルがどの基地局のどの動作領域に置かれているかの位置の位置特定によって、確実に推定されることができる。システムは、例えば、電子価格ラベルの位置を位置特定するための手段及び電子価格ラベルの基地局の、トラフィックを交互にすることができ、並びに/又は必要に応じて異なるユニットに動作時間を分配することができる。
【0058】
本発明の一実施形態では、RFIDシステム及び無線周波数電子価格ラベルシステムは、実質的に同じ周波数範囲で動作することができ、この場合、電子価格ラベルシステムの基地局の同じアンテナは、RFIDを介して発生する通信と、無線周波数電子価格ラベルシステムとの間で発生する通信との両方で使用されることができる。そのような場合、電子価格ラベルシステムの基地局は、交互に、及び/又は必要に応じて、RFID通信手段及び無線周波数電子価格ラベルシステムの通信手段に、1つの及び同じアンテナを接続するように適合されるスイッチを備えることができる。
【0059】
図2の実施形態では、価格ラベルの位置を位置特定するための手段は、基地局に関連して配設される。問題になっている実施形態の場合、価格ラベルの位置を位置特定するための手段は、例えばUSBインターフェースを介してのように、有線又は無線手段を介して電子価格ラベルシステムの基地局201に接続されるRFIDリーダー202である。RFIDリーダー202及び基地局202は、機能的には別個のユニットであるが、共通のユニット内に配置することができる。
図2の実施形態では、RFIDリーダー202及び基地局201は、同じアンテナ203を使用する。
【0060】
本発明の一実施形態では、電子価格ラベルの位置を位置特定するための手段は、電子価格ラベルシステムの基地局201に統合される。一実施形態では、電子価格ラベルの位置を位置特定するための手段及び基地局は、同じアンテナ203を使用することができる。電子価格ラベルの位置を位置特定するための手段は、RFIDリーダーとすることができる。
【0061】
したがって、価格ラベルの位置を位置特定するための手段は、電子価格ラベルシステムの基地局から離れて配設されることができ、及び/又はそれらは、独自の別個のアンテナを使用することができる。
【0062】
本発明の一実施形態では、電子価格ラベルシステムは、セキュリティゲートを更に備えることができ、アラーム信号は、電子価格ラベルがセキュリティゲートを通過したときのセキュリティゲートの応答に基づくことができる。
【0063】
本発明の一実施形態では、電子価格ラベルシステムは、例えば、出口と接続して、例えば、それらの上に配設されることができるRFIDリーダーを更に備えることができる。この実施形態では、アラーム信号は、RFID識別子を含む電子価格ラベルがRFIDリーダーの読み取り範囲内に取り込まれるときのRFIDリーダーの応答に基づくことができる。
【0064】
本発明の解決策で使用される人の動き、存在、及び/又は場所を検出する手段により、システムは、例えば、特定の製品、製品グループ、及び/又は製品タイプについての顧客製品選択イベント情報、例えば、人々が棚のどの部分に行くのか、どの棚及び棚のどの部分で停止するのか、販売された製品の判定された場所に基づいた店舗の特定の場所、棚から製品を選ぶことに関連する情報、及び店舗の特定の場所、例えば、特定の棚の近傍における人の監視された動きに関連することを収集することができる。
【0065】
本発明の一実施形態では、本発明の解決策で使用される動きを検出するための手段は、店舗の天井又は壁に、棚に、及び/又は店舗に配設された、例えば、棚に配設された電子価格ラベルに配設された、レーダー及び又はカメラなどの少なくとも1つのセンサーを備える。
【0066】
本発明の一実施形態では、製品のRFID又は製品に取り付けられた電子価格ラベルは、店舗における製品の動きを追跡するために使用されることができる。このようにして、それはまた、顧客が持ち歩いた製品とともに動いているときの顧客の動きを追跡することが可能である。このようにして、更なる顧客選択情報は、店舗環境から収集されることができる。
【0067】
図3は、1つの例示的な実施形態では、人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための手段301が店舗においてどのように配設されることができるかを提示する。この例示的な実施形態では、動きを検出するための手段301は、人の動き、存在、及び/又は場所を検出する手段が、人が移動している棚の間の領域を測定することができるように、店舗の棚の間の通路の上に配設される。センサーは、それらが真下に向けられるか、又はわずかに傾斜するように配設されることができる。人の動き、存在、及び/又は場所を検出する手段は、複数のセンサーを備えることができ、それらは、人の動き、存在及び/又は場所を検出する手段301の動作を制御する制御ユニット310に接続されることができる。
【0068】
本発明の一実施形態では、人の動きの監視は、人々が移動する場所、彼らが静止している場所、及び/又は人々が特定の場所にどれだけ長く静止しているかを監視することを含む。それは、購入決定前に、人々がどのくらいの期間製品を調べているか、例えば、購入されたと判定された特定の製品の横で、彼らがどれくらいの時間を静止して過ごすかを判定されることができる。
【0069】
本発明の一実施形態では、本発明の解決策において判定される顧客製品選択情報は、店舗における特定の場所について、例えば、特定の棚について、特定の時間、例えば、1時間及び/若しくは1日の間に販売された製品の数、並びに/又は特定の製品が他の製品に対してどのように販売されたかに関連する情報を含むことができる。
【0070】
図4は、上から見た店舗内の人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための配設手段に関連する1つの例示的な実施形態を簡略化された方法で提示する。また、この実施例では、動きを検出するための手段401は、人の動き、存在、及び/又は場所を検出する手段が、人が移動している棚の間の領域を測定することができるように、店舗の棚410の間の通路の上に配設される。この実施例では、店舗において配設された人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための全ての手段401の測定領域は、人々が移動することができる本質的に全ての領域400をカバーする。
【0071】
本発明の一実施形態では、システムは、店舗の棚マップを備える。棚マップは、静的であることができ、例えば、製品が店舗において再配置されるときに手動で更新され、又は店舗の棚マップは、動的であることができ、例えば、電子価格ラベルが店舗において再配置されるときに自動的に更新され、本システムは、店舗における電子価格ラベルの場所を感知又は判定し、かつ/又は電子価格ラベルは、店舗における電子価格ラベルの場所を感知又は判定する。この種の動的な棚マップでは、棚における製品の高さ位置を常に自動的に判定することはできない。棚上に配設された平面センサー、又は棚に向けられたカメラベースのセンサーなどの更なるセンサーは、棚における製品の高さも検出又は定義するために、システムに追加され得る。
【0072】
図5は、本発明の解決策の少なくとも一部を店舗に配設することに関連する1つの例示的な実施形態を簡略化された方法で提示する。この例では、電子価格ラベルは、棚510の側面に配設される。電子価格ラベル501は、製品購入情報及び/又は棚から製品を選ぶ人に関する情報を判定するために使用されることができるカメラベースのセンサー502を備える。カメラベースのセンサーは、例えば、カメラが人を監視することができる領域が、その領域において本質的に全ての製品をカバーするように、本質的に全ての電子価格ラベル501に、又はいくつかの電子価格ラベルにのみ、配設されることができる。1つの例示的な実施形態では、カメラベースのセンサーは、例えば、棚、壁、又は天井の側面に配設されることができる別個のユニットとして、電子価格ラベルとは別個に配設されることができる。
【0073】
本発明の一実施形態では、監視された領域における人々の動きを検出するためのセンサーは、レーダーベースのセンサーであるか、又は少なくとも1つのレーダーベースのセンサーを備える。本発明の一実施形態では、複数の、例えば、2つ、3つ又は4つのレーダーベースのセンサーは、例えば、1つの筐体又は構造内で互いに接続して配設され、その結果、センサーの各々は、互いに異なる方向を測定する。一実施形態では、複数のレーダーベースのセンサーを用いて動きを検出するための配設は、360度測定するように構成される。4つのレーダーベースのセンサーを備えた実施例では、各センサーは、90度の領域を測定し、3つのレーダーベースのセンサーを備えた実施例では、各センサーは、120度の領域を測定する。この解決策により、システムは、店舗内の人の場所及び/又は経路を収集することができる。この配設は、例えば、監視された領域の天井に設置されることができる。
【0074】
システムは、監視された領域におけるセンサー配設の全てのセンサーから測定情報を受信し、全てのレーダータイプのセンサーからの測定データを組み合わせることによって、店舗環境のポイントクラウドデータを作成するように構成されることができる。
【0075】
一実施形態では(及び
図6のように)、電子価格ラベルシステムの基地局は、レーダーベースのセンサー(複数可)と同じ場所に及び/又は同じ構造内に配設されることができる。このように、店舗環境への設置は、配線及び設置が動き及び基地局を検出する手段のために一箇所で行うことができるため、容易である。この解決策により、システムは、店舗内の人の場所及び/又は経路、並びに電子価格ラベルの場所及び/又は経路も収集することができる。この配設は、例えば、監視された領域の天井に設置されることができる。
【0076】
図6は、本発明の解決策の少なくとも一部を店舗に配設することに関連する1つの例示的な実施形態を簡略化された方法で提示する。この例示的な実施形態では、動きを検出するための手段は、電子ラベルシステムの基地局BS1、BS2、BS3、BS4に関連して配設される。動きを検出するための各手段は、人の動きを検出するように構成された4つのレーダーベースのセンサー、例えば、MMWレーダーを備える。レーダーは、複数のレーダーベースのセンサーが存在するため、監視された領域に360度の視野を有することができる。基地局及びレーダーベースのセンサーを含むユニットは、人の動き、存在、及び/又は場所を検出する手段が、人が動いている棚の間の領域を測定することができるように、店舗の棚610の間の通路の上に配設される。センサーは、それらが真下に向けられるか、又はわずかに傾斜するように配設されることができる。人の動き、存在、及び/又は場所を検出する手段は、人の動き、存在及び/又は場所を検出する手段並びに/又は基地局の動作を制御する制御ユニットに接続されることができる。
図6はまた、回廊において移動する人に対応するBS1のレーダーベースのセンサーからのポイントクラウドデータを提示する。(上述の)到着方向検出モードでは、基地局は、基地局に信号、例えば、Constant Tone Extension(CTE)信号を送信するコマンドを電子価格ラベルに送信することができる。基地局は、アンテナアレイを備えることができ、電子価格ラベルからの信号の到達方向は、基地局のアンテナアレイから判定されることができる。3つの基地局BS1、BS2、BS3を用いて、ラベルの場所は、判定されることができる。
【0077】
本発明の解決策で使用されるセンサーを用いて、異なる時間における「ヒートマップ」タイプの画像が提供されることができ、そこから、特定の領域及び回廊において特定の時間に何人の顧客が移動しているかを見ることができる。この情報は、例えば、ターゲットを絞ったマーケティング及び価格設定のために使用されることができる。本発明の一実施形態では、人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための手段は、特定の製品が棚から取り出されたこと、及び/若しくは棚に戻されたことを判定するために使用され、並びに/又はこのようにして、特定の棚のヒートマッピングデータを確定及び/若しくは提供することができる。
【0078】
本発明の一実施形態では、人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための手段は、少なくとも1つの棚又は棚の一部の充填率を判定することができ、別の実施形態では、充填率は、追加のセンサー、例えば、棚に配設された平面センサー、又は例えば通路の反対側に配設されたカメラ若しくは距離測定センサーなどのセンサーを用いて判定されることができる。
【0079】
本発明の解決策では、POSシステムは、どの製品が何時に購入されたか、電子価格ラベルシステム又は棚マップから各製品が店舗内のどこに配置されているかの情報を提供することができる。この情報を組み合わせて、時間制約(チェックアウト時まで製品を棚から取り出される際の遅延)を使用することで、特定の製品に関連する購入情報の見積もりを形成することが可能になる。
【0080】
本発明の一実施形態では、本方法は、場所での人の存在の判定に基づいて、特定の場所で人のモバイルデバイスにメッセージを送信することを含む。
【0081】
本発明の一実施形態では、システム、例えば、電子価格ラベルシステムは、買い物リスト及び店舗マップに基づく経路プログラムを含むことができる。人の動き、存在、及び/又は場所を検出する手段に基づいて判定された経路は、どの製品が顧客を計画された経路から逸脱させるか、及び買い物リストの計画された製品と比較するために使用され得る。この情報は、例えば、店舗でのターゲットを絞ったマーケティング及び価格設定に使用されることができる。本発明の一実施形態では、人の動きを監視することは、人の動き、存在、及び/又は場所を検出するための手段を用いて、店舗内の人によって使用された経路を判定することを含む。
【0082】
店舗が複数のセンサーを含むセンサーネットワークを備える場合、顧客の動きを1つのセンサーから別のセンサーまで監視することができ、及び/又は個々の顧客が移動した経路は、記憶及び比較されることができる。特定のタイプのセンサー、例えば、レーダーベースのセンサーによって生成された動き観測は、カメラ、PIRセンサーなどの他の動き追跡システムで補完されることができる。
【0083】
提示された図及び本発明の要約に関連付けられて前に本明細書に記載された本発明の実施形態は、互いに任意の組み合わせで使用され得る。実施形態のうちの少なくとも2つは、本発明の更なる実施形態を形成するために一緒に組み合わされ得る。
【0084】
上記の説明で提供された特定の実施例は、添付の特許請求の範囲の適用可能性及び/又は解釈を制限するものと見なされるべきではない。上記の説明で提供された実施例のリスト及びグループは、特に明示的に記載されていない限り、網羅的ではない。
【国際調査報告】