IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ クアルコム,インコーポレイテッドの特許一覧

特表2024-532085上側積層ダイをパッケージ基板に結合するためのインターポーザをパッケージ高さ低減のために用いる積層ダイ集積回路(IC)パッケージ、および関連する製作方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】上側積層ダイをパッケージ基板に結合するためのインターポーザをパッケージ高さ低減のために用いる積層ダイ集積回路(IC)パッケージ、および関連する製作方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 25/07 20060101AFI20240829BHJP
【FI】
H01L25/08 H
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024506762
(86)(22)【出願日】2022-07-01
(85)【翻訳文提出日】2024-02-02
(86)【国際出願番号】 US2022073358
(87)【国際公開番号】W WO2023028393
(87)【国際公開日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】17/409,481
(32)【優先日】2021-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】クリシュナ・ヴェムリ
(72)【発明者】
【氏名】ジンソン・キム
(57)【要約】
上側積層ダイをパッケージ基板に電気的に結合するためのインターポーザをパッケージ高さ低減のために用いる積層ダイ集積回路(IC)パッケージ、および関連する製作方法。パッケージ基板に電気的に結合される積層ダイを設けながら、ICパッケージの高さを低減するために、ICパッケージはインターポーザを含む。積層ダイは、パッケージ基板とインターポーザとの間に配置される。上側ダイとインターポーザとの間の電気的接続をもたらすために、上側ダイとインターポーザとの間に1つまたは複数のワイヤが結合される(例えば、ワイヤボンディングされる)。上側ダイとパッケージ基板との間の電気的接続をルーティングするために、インターポーザとパッケージ基板との間に1つまたは複数の電気的相互接続部(例えば、導電性ピラー)が結合される。したがって、上側ダイは、上側ダイの上方にワイヤボンドのための追加の隙間領域を必要とせずに、パッケージ基板に電気的に結合され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
集積回路(IC)パッケージであって、
パッケージ基板と、
インターポーザと、
前記パッケージ基板に電気的に結合された第1のダイと、
前記第1のダイと前記インターポーザとの間に配置された第2のダイと、
前記第2のダイおよび前記インターポーザに結合された1つまたは複数の第2のワイヤと、
前記インターポーザおよび前記パッケージ基板に結合され、前記1つまたは複数の第2のワイヤのうちの第2のワイヤを前記パッケージ基板にそれぞれ電気的に結合する1つまたは複数の電気的相互接続部と、
を備える集積回路(IC)パッケージ。
【請求項2】
前記第1のダイが、前記パッケージ基板に隣接し前記パッケージ基板に電気的に結合された第1の活性面と、前記第1の活性面とは反対側の第1の不活性面とを有し、
前記第2のダイが、前記インターポーザに隣接する第2の不活性面と、前記第2の不活性面とは反対側の第2の活性面とを有し、前記1つまたは複数の第2のワイヤが、前記インターポーザに電気的に結合される、請求項1に記載のICパッケージ。
【請求項3】
前記1つまたは複数の第2のワイヤが、前記第2のダイの前記第2の活性面および前記インターポーザに結合される、請求項2に記載のICパッケージ。
【請求項4】
前記第2のダイの前記第2の活性面が、
垂直方向において前記第1のダイの少なくとも一部分に重なる第1の活性面部分と、
垂直方向において前記第1のダイに重ならない第2の活性面部分と、を備え、
前記1つまたは複数の第2のワイヤが、前記第2の活性面の前記第2の活性面部分に結合される、請求項3に記載のICパッケージ。
【請求項5】
前記1つまたは複数の第2のワイヤがそれぞれ、前記第2のダイの下方で前記第2のダイから前記パッケージ基板に向かって延び、前記インターポーザに向かって上向きに曲がる凹状曲がり部を備える、請求項4に記載のICパッケージ。
【請求項6】
前記1つまたは複数の第2のワイヤがそれぞれ、前記インターポーザに向かって上向きに曲がる凹状曲がり部を備える、請求項4に記載のICパッケージ。
【請求項7】
前記第2のダイの前記第2の活性面の少なくとも一部分が、前記第1のダイの前記第1の不活性面の少なくとも一部分に接合される、請求項2に記載のICパッケージ。
【請求項8】
前記第2のダイが、前記第1のダイに積層配置で結合される、請求項1に記載のICパッケージ。
【請求項9】
前記第2のダイの前記第2の活性面の少なくとも一部分と前記第1のダイの前記第1の不活性面の少なくとも一部分との間に圧着部をさらに備える、請求項2に記載のICパッケージ。
【請求項10】
前記第2のダイの前記第2の活性面の少なくとも一部分を前記第1のダイの前記第1の不活性面の少なくとも一部分に結合するエポキシをさらに備える、請求項2に記載のICパッケージ。
【請求項11】
前記第1のダイを前記パッケージ基板にそれぞれ結合する1つまたは複数の相互接続バンプをさらに備える、請求項1に記載のICパッケージ。
【請求項12】
前記第1のダイに電気的に結合され、前記パッケージ基板に電気的に結合された1つまたは複数の第1のワイヤをさらに備える、請求項1に記載のICパッケージ。
【請求項13】
前記第1のダイが、前記第1のダイを前記第2のダイに電気的に結合するために、前記1つまたは複数の電気的相互接続部のうちの少なくとも1つの電気的相互接続部に前記パッケージ基板を通して電気的に結合される、請求項1に記載のICパッケージ。
【請求項14】
前記第1のダイと前記第2のダイとの間に配置された第3のダイをさらに備える、請求項1に記載のICパッケージ。
【請求項15】
前記第3のダイおよび前記パッケージ基板に電気的に結合された1つまたは複数の第3のワイヤをさらに備える、請求項14に記載のICパッケージ。
【請求項16】
前記1つまたは複数の第3のワイヤがそれぞれ、前記第3のダイの上方で前記第3のダイから前記インターポーザに向かって延び、前記パッケージ基板に向かって下向きに曲がる凸状曲がり部を備える、請求項15に記載のICパッケージ。
【請求項17】
前記第3のダイおよび前記インターポーザに電気的に結合された1つまたは複数の第3のワイヤをさらに備える、請求項14に記載のICパッケージ。
【請求項18】
前記1つまたは複数の第3のワイヤがそれぞれ、前記第3のダイの下方で前記第3のダイから前記パッケージ基板に向かって延び、前記インターポーザに向かって上向きに曲がる凹状曲がり部を備える、請求項17に記載のICパッケージ。
【請求項19】
前記インターポーザおよび前記パッケージ基板に結合され、前記1つまたは複数の第3のワイヤのうちの第3のワイヤにそれぞれ電気的に結合された1つまたは複数の第2の電気的相互接続部をさらに備える、請求項17に記載のICパッケージ。
【請求項20】
前記第3のダイが、前記第3のダイを前記第1のダイに電気的に結合するために、前記1つまたは複数の電気的相互接続部のうちの少なくとも1つの電気的相互接続部に前記インターポーザによって電気的に結合される、請求項19に記載のICパッケージ。
【請求項21】
前記第1のダイが、前記パッケージ基板に隣接し前記パッケージ基板に電気的に結合された第1の活性面と、前記第1の活性面とは反対側の第1の不活性面とを有し、
前記第2のダイが、前記インターポーザに隣接する第2の不活性面と、前記第2の不活性面とは反対側の第2の活性面とを有し、
前記第3のダイが、第3の活性面と、前記第3の活性面とは反対側の第3の不活性面とを有する、
請求項14に記載のICパッケージ。
【請求項22】
1つまたは複数の第3のワイヤが、前記第3のダイの前記第3の活性面および前記パッケージ基板に結合される、請求項21に記載のICパッケージ。
【請求項23】
前記第3のダイの前記第3の活性面が、
垂直方向において前記第1のダイの少なくとも一部分に重なる第1の活性面部分と、
垂直方向において前記第1のダイに重ならない第2の活性面部分と、を備え、
1つまたは複数の第3のワイヤが、前記第3の活性面の前記第2の活性面部分に結合される、請求項21に記載のICパッケージ。
【請求項24】
セットトップボックスと、エンターテイメントユニットと、ナビゲーションデバイスと、通信デバイスと、固定ロケーションデータユニットと、モバイルロケーションデータユニットと、全地球測位システム(GPS)デバイスと、モバイルフォンと、セルラーフォンと、スマートフォンと、セッション開始プロトコル(SIP)フォンと、タブレットと、ファブレットと、サーバと、コンピュータと、ポータブルコンピュータと、モバイルコンピューティングデバイスと、ウェアラブルコンピューティングデバイスと、デスクトップコンピュータと、携帯情報端末(PDA)と、モニタと、コンピュータモニタと、テレビと、チューナーと、ラジオと、衛星ラジオと、音楽プレーヤと、デジタル音楽プレーヤと、ポータブル音楽プレーヤと、デジタルビデオプレーヤと、ビデオプレーヤと、デジタルビデオディスク(DVD)プレーヤと、ポータブルデジタルビデオプレーヤと、自動車と、車両部品と、アビオニクスシステムと、ドローンと、マルチコプターと、からなる群から選択されるデバイスに一体化された、請求項1に記載のICパッケージ。
【請求項25】
集積回路(IC)パッケージを製作する方法であって、
パッケージ基板を用意することと、
インターポーザを用意することと、
第1のダイを前記パッケージ基板に電気的に結合することと、
前記第1のダイと前記インターポーザとの間に第2のダイを配置することと、
1つまたは複数の第2のワイヤを前記第2のダイおよび前記インターポーザに結合することと、
1つまたは複数の電気的相互接続部を前記パッケージ基板および前記インターポーザに結合して、前記1つまたは複数の第2のワイヤのうちの第2のワイヤを前記パッケージ基板に電気的に結合することと、
を含む方法。
【請求項26】
前記第1のダイを前記パッケージ基板に電気的に結合することが、前記パッケージ基板に隣接する前記第1のダイの第1の活性面を電気的に結合することを含み、
前記1つまたは複数の第2のワイヤを前記第2のダイおよび前記インターポーザに結合することが、前記1つまたは複数の第2のワイヤを前記インターポーザに隣接する前記第2のダイの第2の活性面に結合することを含む、
請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第1のダイと前記インターポーザとの間に前記第2のダイを配置することが、前記第2のダイの第1の活性面部分が垂直方向において前記第1のダイの少なくとも一部分に重なり、前記第2のダイの第2の活性面部分が垂直方向において前記第1のダイに重ならないように、前記第1のダイに対して前記第2のダイを向けることを含み、
前記1つまたは複数の第2のワイヤを前記第2のダイおよび前記インターポーザに結合することが、前記1つまたは複数の第2のワイヤを前記第2の活性面の前記第2の活性面部分に結合することを含む、
請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記第2のダイを前記第1のダイに積層配置で接合することをさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
前記第1のダイと前記第2のダイとの間に第3のダイを配置することをさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項30】
1つまたは複数の第3のワイヤを前記第3のダイおよび前記パッケージ基板に結合することをさらに含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記第1のダイと前記第2のダイとの間に前記第3のダイを配置することが、前記第3のダイの第1の活性面部分が垂直方向において前記第1のダイの少なくとも一部分に重なり、前記第3のダイの第2の活性面部分が垂直方向において前記第1のダイに重ならないように、前記第1のダイに対して前記第3のダイを向けることを含み、
前記1つまたは複数の第3のワイヤを前記第3のダイおよび前記パッケージ基板に結合することが、前記1つまたは複数の第3のワイヤを前記第3のダイの前記第2の活性面部分および前記パッケージ基板に結合することを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
1つまたは複数の第3のワイヤを前記第3のダイおよび前記インターポーザに結合することをさらに含む、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記第1のダイと前記第2のダイとの間に前記第3のダイを配置することが、前記第3のダイの第1の活性面部分が垂直方向において前記第1のダイの少なくとも一部分に重なり、前記第3のダイの第2の活性面部分が垂直方向において前記第1のダイに重ならないように、前記第1のダイに対して前記第3のダイを向けることを含み、
前記1つまたは複数の第3のワイヤを前記第3のダイおよび前記インターポーザに結合することが、前記1つまたは複数の第3のワイヤを前記第3のダイの前記第2の活性面部分および前記インターポーザに結合することを含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記第1のダイを前記パッケージ基板に電気的に結合することが、前記第1のダイの第1の活性面に結合された1つまたは複数のダイ相互接続部を前記パッケージ基板に結合することを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項35】
第3のダイを、前記第1の活性面とは反対側の前記第1のダイの第1の不活性面に結合することと、
前記第3のダイを前記パッケージ基板に電気的に結合することと、
をさらに含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記第1のダイと前記インターポーザとの間に前記第2のダイを配置することが、前記第2のダイの第2の不活性面を前記インターポーザに接続することをさらに含む、請求項25に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権出願
本出願は、「STACKED DIE INTEGRATED CIRCUIT(IC)PACKAGE EMPLOYING INTERPOSER FOR COUPLING AN UPPER STACKED DIE(S)TO A PACKAGE SUBSTRATE FOR PACKAGE HEIGHT REDUCTION, AND RELATED FABRICATION METHODS」と題される、2021年8月23日に出願された米国特許出願第17/409,481号の優先権を主張し、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
I.開示の分野
本開示の分野は、集積回路(IC)パッケージに関し、より詳細には、ICパッケージ内のパッケージ基板への半導体ダイのワイヤボンディングに関する。
【0003】
II.背景技術
集積回路(IC)は、電子デバイスの基礎である。ICは、「半導体パッケージ」または「チップパッケージ」とも呼ばれるICパッケージにパッケージングされる。ICパッケージは、物理的支持およびダイへの電気的インターフェースを提供するためのパッケージ基板に実装され、電気的に結合される1つまたは複数の半導体ダイス(「ダイ」または「ダイス」)をICとして含む。パッケージ基板は、電気トレース(例えば、金属ライン)を含む1つまたは複数の金属化層を含み、垂直相互接続アクセス(ビア)が、隣接する金属化層間で電気トレースを互いに結合して、ダイ間の電気的インターフェースを提供する。ダイは、半導体ダイをパッケージ基板の電気トレースに電気的に結合するために、パッケージ基板の上部または外側層に露出した金属相互接続部に電気的にインターフェースされる。パッケージ基板は、ダイを他の回路とインターフェースするための回路基板にICパッケージを実装するためにICパッケージ内のダイ間に外部インターフェースを提供するための外部金属相互接続部(例えば、はんだバンプ)に結合された外側金属化層を含む。
【0004】
一部のICパッケージは、異なる目的または用途のための複数のダイを含む「ハイブリッド」ICパッケージとして知られている。例えば、ハイブリッドICパッケージは、通信インターフェースをサポートするためのフロントエンド回路の一部としてのモデムダイを含み得る。ハイブリッドICパッケージはまた、変調されるデータおよび/または復調されたデータをバッファリングおよび発信するためなどに、モデムダイによるデータ記憶およびアクセスをサポートするためのメモリを提供する1つまたは複数のメモリダイを含み得る。したがって、これらのハイブリッドICパッケージでは、ICパッケージ内で複数のダイを互いの上に積層することが従来から行われている。ICパッケージのパッケージ基板に直接隣接する最下側ダイは、ダイ相互接続部によってパッケージ基板の上側金属化層の金属相互接続部に電気的に結合される。ICパッケージのパッケージ基板に直接隣接しない他の積層ダイは、ワイヤボンドによってパッケージ基板の金属化層に電気的に結合することができる。メモリダイとモデムダイとの間の電気的接続は、パッケージ基板内の電気的接続によって形成される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書で開示される態様は、上側積層ダイをパッケージ基板に電気的に結合するためのインターポーザをパッケージ高さ低減のために用いる積層ダイ集積回路(IC)パッケージを含む。関連する製作方法も開示される。ICパッケージは、積層ダイを支持するパッケージ基板を含む。パッケージ基板は、外部相互接続部とダイとの間およびICパッケージ内のダイ間の電気信号ルーティングをもたらすための金属相互接続部をそれぞれ含む1つまたは複数の金属化層を含む。積層ダイは、信号ルーティングのためにパッケージ基板に電気的に結合される。ICパッケージ内の下側ダイが、パッケージ基板に(例えば、相互接続バンプによって)直接電気的に結合され、下側ダイの活性面をパッケージ基板の上側金属化層の金属相互接続部に結合することができる。しかし、ICパッケージ内の下側ダイの上方に積層された上側ダイが、パッケージ基板に直接隣接して配置されない。上側ダイの活性面をパッケージ基板に結合するために、ワイヤボンドを用いることができる。しかし、ワイヤボンドは、下側ダイまたは他のパッケージ構成要素と干渉せずに、外向きに、次いでパッケージ基板へと下向きに延びるのに十分な隙間領域を有するように、上側ダイの上方に延びるように向ける必要がある場合がある。ワイヤボンドはまた、損傷を受けないように最小曲げ半径を必要とする場合があり、これには、上側ダイとICパッケージのオーバーモールドの上面との間の通常の領域許容範囲を超えて、上側ダイの上方に多少の追加の隙間領域が必要になる。この追加の隙間領域は、ICパッケージの全高に寄与し、望ましくない場合がある。
【0006】
したがって、例示的な態様では、パッケージ基板に電気的に結合される積層ダイ構成を依然として設けながら、ICパッケージの高さを低減するために、ICパッケージはインターポーザを含む。積層ダイは、パッケージ基板とインターポーザとの間に配置される。上側ダイとインターポーザとの間の電気的接続をもたらすために、上側ダイの活性面とインターポーザとの間に1つまたは複数のワイヤが結合される(例えば、ワイヤボンディングされる)。上側ダイに結合されたワイヤとパッケージ基板との間の電気接続をルーティングするために、インターポーザとパッケージ基板との間に1つまたは複数の電気的相互接続部(例えば、導電性ピラー)が結合される。このようにして、上側ダイは、ワイヤボンドを上側ダイに結合しパッケージ基板まで結合するための追加の隙間領域を必要とせずに、パッケージ基板に電気的に結合され得る。ICパッケージの全高に追加されるインターポーザの高さは、上側ダイをパッケージ基板にワイヤボンディングするために必要とされる隙間領域の高さよりも小さくてよい。
【0007】
この点について、1つの例示的な態様では、ICパッケージが開示される。ICパッケージは、パッケージ基板を含む。ICパッケージはまた、インターポーザを含む。ICパッケージはまた、パッケージ基板に電気的に結合された第1のダイを含む。ICパッケージはまた、第1のダイとインターポーザとの間に配置された第2のダイを含む。ICパッケージはまた、第2のダイおよびインターポーザに結合された1つまたは複数の第2のワイヤを含む。ICパッケージはまた、インターポーザおよびパッケージ基板に結合され、1つまたは複数の第2のワイヤのうちの第2のワイヤをパッケージ基板にそれぞれ電気的に結合する1つまたは複数の電気的相互接続部を含む。
【0008】
別の例示的な態様では、ICパッケージを製作する方法が開示される。方法は、パッケージ基板を用意することを含む。方法はまた、インターポーザを用意することを含む。方法はまた、第1のダイをパッケージ基板に電気的に結合することを含む。方法はまた、第1のダイとインターポーザとの間に第2のダイを配置することを含む。方法はまた、1つまたは複数の第2のワイヤを第2のダイおよびインターポーザに結合することを含む。方法はまた、1つまたは複数の電気的相互接続部をパッケージ基板およびインターポーザに結合して、1つまたは複数の第2のワイヤのうちの第2のワイヤをパッケージ基板に電気的に結合することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1A】パッケージ基板とインターポーザとの間に2つの積層された半導体ダイ(「ダイ」)を含み、下側ダイがパッケージ基板に直接電気的に結合され、上側ダイがパッケージ高さ低減のためにインターポーザによってパッケージ基板に電気的に結合される、例示的な集積回路(IC)パッケージの側面図である。
図1B】パッケージ基板とインターポーザとの間に2つの積層された半導体ダイ(「ダイ」)を含み、下側ダイがパッケージ基板に直接電気的に結合され、上側ダイがパッケージ高さ低減のためにインターポーザによってパッケージ基板に電気的に結合される、例示的な集積回路(IC)パッケージの側面図である。
図2A】積層ダイを含むが、上側ダイがパッケージ基板に直接電気的に結合される、ICパッケージの側面図である。
図2B図2AのICパッケージと高さを比較するための、図1Aおよび図1BのICパッケージの側面図である。
図3A】パッケージ基板とインターポーザとの間に3つの積層ダイを含み、下側ダイがパッケージ基板に直接電気的に結合され、上側ダイがパッケージ高さ低減のためにインターポーザによってパッケージ基板に電気的に結合される、別の例示的なICパッケージの側面図である。
図3B】パッケージ基板とインターポーザとの間に3つの積層ダイを含み、下側ダイがパッケージ基板に直接電気的に結合され、上側ダイがパッケージ高さ低減のためにインターポーザによってパッケージ基板に電気的に結合される、別の例示的なICパッケージの側面図である。
図4図1A図1Bおよび図3A図3BのICパッケージを含むが、これらに限定されないICパッケージであって、パッケージ基板とインターポーザとの間に積層ダイを含み、下側ダイがパッケージ基板に直接電気的に結合され、上側ダイがパッケージ高さ低減のためにインターポーザによってパッケージ基板に電気的に結合される、ICパッケージを製作する例示的なプロセスを示すフローチャートである。
図5図1A図1Bおよび図3A図3BのICパッケージを含むが、これらに限定されないICパッケージであって、パッケージ基板とインターポーザとの間に積層ダイを含み、下側ダイがパッケージ基板に直接電気的に結合され、上側ダイがパッケージ高さ低減のためにインターポーザによってパッケージ基板に電気的に結合される、ICパッケージに含まれる、インターポーザおよび上側ダイサブパッケージを製作するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
図6A図5の例示的な製作プロセスによる、図1A図1Bおよび図3A図3BのICパッケージを含むが、これらに限定されないICパッケージのための、インターポーザおよび上側ダイサブパッケージの製作中の例示的な製作段階を示す図である。
図6B図5の例示的な製作プロセスによる、図1A図1Bおよび図3A図3BのICパッケージを含むが、これらに限定されないICパッケージのための、インターポーザおよび上側ダイサブパッケージの製作中の例示的な製作段階を示す図である。
図6C図5の例示的な製作プロセスによる、図1A図1Bおよび図3A図3BのICパッケージを含むが、これらに限定されないICパッケージのための、インターポーザおよび上側ダイサブパッケージの製作中の例示的な製作段階を示す図である。
図7図1A図1Bおよび図3A図3BのICパッケージを含むが、これらに限定されないICパッケージであって、パッケージ基板とインターポーザとの間に積層ダイを含み、下側ダイがパッケージ基板に直接電気的に結合され、上側ダイがパッケージ高さ低減のためにインターポーザによってパッケージ基板に電気的に結合される、ICパッケージに含まれる、パッケージ基板および下側ダイサブパッケージを製作するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
図8A図7の例示的な製作プロセスによる、図1A図1Bおよび図3A図3BのICパッケージを含むが、これらに限定されないICパッケージのための、パッケージ基板および下側ダイサブパッケージの製作中の例示的な製作段階を示す。
図8B図7の例示的な製作プロセスによる、図1A図1Bおよび図3A図3BのICパッケージを含むが、これらに限定されないICパッケージのための、パッケージ基板および下側ダイサブパッケージの製作中の例示的な製作段階を示す。
図8C図7の例示的な製作プロセスによる、図1A図1Bおよび図3A図3BのICパッケージを含むが、これらに限定されないICパッケージのための、パッケージ基板および下側ダイサブパッケージの製作中の例示的な製作段階を示す。
図9A図1A図1Bおよび図3A図3BのICパッケージを含むが、これらに限定されないICパッケージであって、パッケージ基板とインターポーザとの間に積層ダイを含み、下側ダイがパッケージ基板に直接電気的に結合され、上側ダイがパッケージ高さ低減のためにインターポーザによってパッケージ基板に電気的に結合される、ICパッケージを製作するために、図6Cのインターポーザおよび上側ダイサブパッケージを含むが、これらに限定されない、インターポーザおよび上側ダイサブパッケージを、図8Cのパッケージ基板および下側ダイサブパッケージを含むが、これらに限定されない、パッケージ基板および下側ダイサブパッケージと組み立てるための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
図9B図1A図1Bおよび図3A図3BのICパッケージを含むが、これらに限定されないICパッケージであって、パッケージ基板とインターポーザとの間に積層ダイを含み、下側ダイがパッケージ基板に直接電気的に結合され、上側ダイがパッケージ高さ低減のためにインターポーザによってパッケージ基板に電気的に結合される、ICパッケージを製作するために、図6Cのインターポーザおよび上側ダイサブパッケージを含むが、これらに限定されない、インターポーザおよび上側ダイサブパッケージを、図8Cのパッケージ基板および下側ダイサブパッケージを含むが、これらに限定されない、パッケージ基板および下側ダイサブパッケージと組み立てるための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
図10A図9Aおよび図9Bの例示的な製作プロセスによる、図1A図1Bおよび図3A図3BのICパッケージを含むが、これらに限定されないICパッケージを形成するための、インターポーザおよび上側ダイサブパッケージとパッケージ基板および下側ダイサブパッケージとの組み立て中の例示的な製作段階を示す図である。
図10B図9Aおよび図9Bの例示的な製作プロセスによる、図1A図1Bおよび図3A図3BのICパッケージを含むが、これらに限定されないICパッケージを形成するための、インターポーザおよび上側ダイサブパッケージとパッケージ基板および下側ダイサブパッケージとの組み立て中の例示的な製作段階を示す図である。
図10C図9Aおよび図9Bの例示的な製作プロセスによる、図1A図1Bおよび図3A図3BのICパッケージを含むが、これらに限定されないICパッケージを形成するための、インターポーザおよび上側ダイサブパッケージとパッケージ基板および下側ダイサブパッケージとの組み立て中の例示的な製作段階を示す図である。
図11図5図7および図9A図9Bの例示的な製作プロセスによる、図1A図1B図3A図3B図6A図6C図8A図8Cおよび図10A図10CのICパッケージを含むが、これらに限定されないICパッケージであって、パッケージ基板とインターポーザとの間に積層ダイを有し、下側ダイおよび中間ダイがパッケージ基板に直接電気的に結合され、上側ダイがパッケージ高さ低減のためにインターポーザによってパッケージ基板に電気的に結合される、ICパッケージを含み得る構成要素を含むことができる例示的なプロセッサベースのシステムのブロック図である。
図12図5図7および図9A図9Bの例示的な製作プロセスによる、図1A図1B図3A図3B図6A図6C図8A図8Cおよび図10A図10CのICパッケージを含むが、これらに限定されないICパッケージであって、パッケージ基板とインターポーザとの間に積層ダイを有し、下側ダイおよび中間ダイがパッケージ基板に直接電気的に結合され、上側ダイがパッケージ高さ低減のためにインターポーザによってパッケージ基板に電気的に結合される、ICパッケージを含み得る無線周波数(RF)構成要素を含む例示的な無線通信デバイスのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、図面を参照して、本開示のいくつかの例示的な態様について説明する。「例示的(exemplary)」という語は、「例、事例、または例示として働くこと」を意味するために本明細書で使用される。「例示的」として本明細書で説明したいかなる態様も、必ずしも他の態様よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。
【0011】
本明細書で開示される態様は、上側積層ダイをパッケージ基板に電気的に結合するためのインターポーザをパッケージ高さ低減のために用いる積層ダイ集積回路(IC)パッケージを含む。関連する製作方法も開示される。ICパッケージは、積層ダイを支持するパッケージ基板を含む。パッケージ基板は、外部相互接続部とダイとの間およびICパッケージ内のダイ間の電気信号ルーティングをもたらすための金属相互接続部をそれぞれ含む1つまたは複数の金属化層を含む。積層ダイは、信号ルーティングのためにパッケージ基板に電気的に結合される。ICパッケージ内の下側ダイが、パッケージ基板に(例えば、相互接続バンプによって)直接電気的に結合され、下側ダイの活性面をパッケージ基板の上側金属化層の金属相互接続部に結合することができる。しかし、ICパッケージ内の下側ダイの上方に積層された上側ダイが、パッケージ基板に直接隣接して配置されない。上側ダイの活性面をパッケージ基板に結合するために、ワイヤボンドを用いることができる。しかし、ワイヤボンドは、下側ダイまたは他のパッケージ構成要素と干渉せずに、外向きに、次いでパッケージ基板へと下向きに延びるのに十分な隙間領域を有するように、上側ダイの上方に延びるように向ける必要がある場合がある。ワイヤボンドはまた、損傷を受けないように最小曲げ半径を必要とする場合があり、これには、上側ダイとICパッケージのオーバーモールドの上面との間の通常の領域許容範囲を超えて、上側ダイの上方に多少の追加の隙間領域が必要になる。この追加の隙間領域は、ICパッケージの全高に寄与し、望ましくない場合がある。
【0012】
したがって、例示的な態様では、パッケージ基板に電気的に結合される積層ダイ構成を依然として設けながら、ICパッケージの高さを低減するために、ICパッケージはインターポーザを含む。積層ダイは、パッケージ基板とインターポーザとの間に配置される。上側ダイとインターポーザとの間の電気的接続をもたらすために、上側ダイの活性面とインターポーザとの間に1つまたは複数のワイヤが結合される(例えば、ワイヤボンディングされる)。上側ダイに結合されたワイヤとパッケージ基板との間の電気接続をルーティングするために、インターポーザとパッケージ基板との間に1つまたは複数の電気的相互接続部(例えば、導電性ピラー)が結合される。このようにして、上側ダイは、ワイヤボンドを上側ダイに結合しパッケージ基板まで結合するための追加の隙間領域を必要とせずに、パッケージ基板に電気的に結合され得る。ICパッケージの全高に追加されるインターポーザの高さは、上側ダイをパッケージ基板にワイヤボンディングするために必要とされる隙間領域の高さよりも小さくてよい。
【0013】
この点に関して、図1Aは、パッケージ基板104とインターポーザ106との間に配置された2つの積層ダイ102(1)、102(2)を含む例示的なICパッケージ100の側面図である。第1のダイ102(1)は、この例では「下側」ダイと見なされ、図1Aに示すように、垂直なZ軸方向において第2の「上側」ダイ102(2)の下方に配置されることを意味する。下側ダイ102(1)は、パッケージ基板104に隣接して配置される。上側ダイ102(2)は、インターポーザ106に隣接して配置される。オーバーモールド105(例えば、エポキシ)が、インターポーザ106とパッケージ基板104との間で積層ダイ102(1)、102(2)を取り囲む。積層ダイ102(1)、102(2)は、設計に従って電子的機能を実施するためのICを含む。例えば、下側ダイ102(1)は、通信モデムであり得る。上側ダイ102(2)は、無線周波数(RF)信号として送信するために変調されるデータおよび受信されたRF信号から復調されたデータのバッファリングのためなどに、データ記憶および下側ダイ102(1)のモデムへのアクセスをもたらすように設計されるメモリデバイスであり得る。
【0014】
パッケージ基板104は、積層ダイ102(1)、102(2)を支持し、また外部相互接続部112(例えば、はんだバンプ)とダイ102(1)、102(2)との間の電気信号ルーティングをもたらし得る金属相互接続部110(1)、110(2)(例えば、金属ライン、金属トレース、垂直相互接続アクセス(ビア))をそれぞれ含む金属化層108(1)、108(2)を含む。金属化層108(1)、108(2)は、互いに接合される積層基板として、および/または再分配層(RDL)として形成することができる。図示しないが、パッケージ基板104は、コアレス基板とは対照的に、コア基板になるコア部も含み得ることに留意されたい。この例のパッケージ基板104は、パッケージ基板104から露出した金属相互接続部110(3)を有する外部金属化層108(3)を含み、外部相互接続部112は、ICパッケージ100への外部信号ルーティングアクセスをもたらすために、金属相互接続部110(3)に結合され得る。例えば、外部相互接続部112は、ICパッケージ100をプリント回路基板(PCB)に物理的に実装するために、またICパッケージ100を他の回路に結合するために、PCB上の接点にはんだ付けされ得る。パッケージ基板104内の特定の金属相互接続部110(1)、110(2)がまた、ダイ102(1)、102(2)自体の間の内部信号ルーティングをもたらすように指定され得る。
【0015】
引き続き図1Aを参照すると、積層ダイ102(1)、102(2)は、信号ルーティングのためにパッケージ基板104に電気的に結合される。ICパッケージ100内の下側ダイ102(1)は、相互接続バンプ114によってパッケージ基板104に直接電気的に結合されるものとして示されている。パッケージ基板104に隣接する下側ダイ102(1)の活性面116が、パッケージ基板104の上側金属化層108(1)の金属相互接続部110(1)に結合される相互接続バンプ114に結合される。しかし、ICパッケージ100内の下側ダイ102(1)の上方に積層された上側ダイ102(2)は、パッケージ基板104に直接隣接して配置されない。上側ダイ102(2)の活性面118をパッケージ基板104の上側金属化層108(1)の金属相互接続部110(1)に直接結合するために、ワイヤボンドを用いることができる。しかし、ワイヤボンドは、下側ダイ102(1)または他のパッケージ構成要素と干渉せずに、外向きに、次いでパッケージ基板104へと下向きに延びるのに十分な隙間領域を有するように、垂直(Z軸)方向において上側ダイ102(2)の上方で延びるように向ける必要がある場合がある。ワイヤボンドはまた、損傷を受けないように最小曲げ半径を必要とする場合があり、これには、そのようなワイヤボンドのための十分な領域を有し、それらの必要な最小曲げ半径に適応するために、ICパッケージ100内で上側ダイ102(2)の上方に多少の追加の隙間領域が必要になる。この追加の隙間領域は、存在する場合、ICパッケージ100の全高Hに寄与し、望ましくない場合がある。
【0016】
したがって、図1BのICパッケージ100の追加の側面図に示すように、パッケージ基板104に電気的に結合される積層ダイ102(1)、102(2)を依然として設けながら、ICパッケージ100の高さを低減するために、図1BのICパッケージ100はインターポーザ106を含む。インターポーザ106は、1つの構成要素と別の構成要素との間の電気的インターフェースルーティングをもたらし、この場合、上側ダイ102(2)と、インターポーザ106をパッケージ基板104に結合する電気的相互接続部120(例えば、金属ピラー、金属ポスト、金属ビア)との間にある。例えば、インターポーザ106は、1つまたは複数の金属相互接続部をそれぞれ含む1つまたは複数の金属化層122を含み得、1つまたは複数の金属化層は、上側ダイ102(2)に電気的に結合され、上側ダイ102(2)からパッケージ基板104へ電気信号をルーティングするための1つまたは複数の電気的相互接続部120にも電気的に結合され得る。このようにして、上側ダイ102(2)は、外部相互接続部112および/またはダイ間接続のために下側ダイ102(1)に結合される金属化層108(1)、108(2)の他の金属相互接続部110(1)、110(2)への信号ルーティングのために、パッケージ基板104に電気的に結合される。図1Bに示すように、この例では、上側ダイ102(2)とインターポーザ106との間に電気的インターフェース接続をもたらすために、上側ダイ102(2)の活性面118とインターポーザ106との間に1つまたは複数のワイヤ124が結合される(例えば、ワイヤボンディングされる)。電気的相互接続部120は、上側ダイ102(2)に結合されたワイヤ124とパッケージ基板104との間の電気的接続をルーティングするために、インターポーザ106とパッケージ基板104との間に結合される。このようにして、上側ダイ102(2)は、ワイヤボンドが上側ダイ102(2)の活性面118に結合され、垂直(Z軸)方向において上側ダイ102(2)の上方で上に延び、次いでパッケージ基板104へと下に戻るための追加の隙間領域を必要とせずに、パッケージ基板104に電気的に結合され得る。ICパッケージ100の全高Hに追加されるインターポーザ106の高さHは、上側ダイ102(2)をパッケージ基板104にワイヤボンディングするために上側ダイ102(2)の上方に追加の隙間領域を設けるために必要とされるオーバーモールド105の追加の高さよりも小さくてよい。例えば、インターポーザ106の高さHは、50マイクロメートル(μm)であってもよい。
【0017】
上側ダイ102(2)とパッケージ基板104との間の電気的接続をもたらすためのインターポーザ106を含む図1Aおよび図1BのICパッケージ100と、上側ダイ102(2)をパッケージ基板104に電気的に接続するためにワイヤボンディングを使用するICパッケージとの間の例示的な差異をさらに示すために、図2Aおよび図2Bが提示される。図2Bは、図1AのICパッケージ100の側面図である。図示するように、ICパッケージ100は、全高Hを有し、インターポーザは、ICパッケージ100の全高H1に寄与する高さHを有する。図2Aは、図1AのICパッケージ100と同じパッケージ基板104および積層ダイ102(1)、102(2)を含む代替的なICパッケージ200の側面図である。しかし、図2Aに示すように、上側ICダイ102(1)は、ワイヤ202によってパッケージ基板104にワイヤボンディングされる。パッケージ基板104に接続されるワイヤ202を設けるために、ワイヤ202は、上側ダイ102(2)から垂直(Z軸)方向において上向きに延び、次いで水平(X軸)方向において外向きに延び、パッケージ基板104にルーティングされるためのクリアパスを有するようにパッケージ基板104に向かって下に反転する曲がり部204を有する。曲がり部204の最小半径、およびワイヤ202がパッケージ基板104まで下に延びるために必要な角度θが、ワイヤ202のために確保されなければならない上側ダイ102(2)の上方の高さHの最小ワイヤボンド隙間領域205を規定する。また、ワイヤボンド隙間領域205の上方には、ICパッケージ200のためにオーバーモールド210の上面208との間に許容範囲を設けるために必要な高さHの追加領域206が存在する。したがって、図2AのICパッケージ200内の上側ダイ102(2)とパッケージ基板104との間にワイヤボンディングを設けることにより、ICパッケージ200の全高Hに寄与する高さHの最小ワイヤボンド隙間領域205が追加される。この例では、ICパッケージ200の全高Hは、インターポーザ106を用いる、図1AのICパッケージ100の全高Hよりも大きいことに留意されたい。例えば、インターポーザ106の高さHは、50μmであるのに対し、最小ワイヤボンド隙間領域205および追加領域206の高さは、125μmであり、図1A図1Bおよび図2BのICパッケージ100の全高Hに対して、図2AのICパッケージ200の全高Hにおける余分な75μmの差をもたらす。
【0018】
図1Bに戻って参照すると、ICパッケージ100の下側ダイ102(1)は、活性面116とは反対側に不活性面126を有する。上側ダイ102(2)の活性面118は、この例では下側ダイ102(4)の不活性面126に隣接する。上側ダイ102(2)の活性面118の少なくとも一部分が、下側ダイ102(1)の不活性面126の少なくとも一部分に(例えば、エポキシまたは圧着によって)接合され得る。上側ダイ102(2)は、上側ダイ102(2)の活性面118とは反対側に不活性面128を有する。ワイヤ124は、上側ダイ102(2)の活性面118に結合され、上側ダイ102(2)をインターポーザ106に電気的に結合するためにインターポーザ106にも結合される。この例では、上側ダイ102(2)とインターポーザ106との間にワイヤ124を結合するための余裕を作るために、上側ダイ102(2)は、水平(X軸)方向において下側ダイ102(1)に部分的にのみ重なるようにずらされる。この点に関して、上側ダイ102(2)の活性面118は、垂直(Z軸)方向において下側ダイ102(2)の不活性面126の一部分に重なる第1の活性面部分130と、垂直(Z軸)方向において下側ダイ102(1)に重ならない第2の活性面部分132とを含む。このようにして、ワイヤ124が、上側ダイ102(2)の活性面118からパッケージ基板104に向かって下向きに延び、次いでインターポーザ106に向かって上向きに反転し、次いでインターポーザ106まで延びて結合するための余裕が存在する。この配置により、ワイヤ124の曲がり部134が垂直方向において上側ダイ102(2)の上方で延びることにより、上側ダイ102(2)の上方に追加の領域を確保することが必要になり、ICパッケージ100の高さが増加することが、回避される。この例では、ワイヤ124は、垂直方向において上側ダイ102(2)の活性面118の下方で上側ダイ102(2)からパッケージ基板104に向かって下向きに延び、次いでインターポーザ106に向かって上向きに曲がる凹状曲がり部134を含む。
【0019】
図1Aおよび図1BのICパッケージ100は、2つのダイ102(1)、102(2)のみを含むが、上側ダイに電気的に結合するためのインターポーザを含む他のICパッケージを提供することができ、そのようなICパッケージは、2つよりも多くのダイを含むことに留意されたい。この点に関して、図3Aは、パッケージ基板304とインターポーザ306との間に配置された3つの積層ダイ302(1)~302(3)を含む例示的なICパッケージ300の側面図である。第1のダイ302(1)は、この例では「下側」ダイと見なされ、図3Aに示すように、垂直なZ軸方向において第2の「上側」ダイ302(2)および第3のダイ302(3)の下方に配置されることを意味する。第3のダイ302(3)は、この例では「中間」ダイと見なされ、図3Aにまた示すように、垂直なZ軸方向において下側ダイ302(1)と上側ダイ302(2)との間に配置されることを意味する。下側ダイ302(1)は、パッケージ基板304に隣接して配置される。上側ダイ302(2)は、インターポーザ306に隣接して配置される。オーバーモールド305(例えば、エポキシ)が、インターポーザ306とパッケージ基板304との間で積層ダイ302(1)~302(3)を取り囲む。積層ダイ302(1)~302(3)は、設計に従って電子的機能を実施するためのICを含む。例えば、下側ダイ302(1)は通信モデムであり得る。中間および上側ダイ302(3)、302(2)は、無線周波数(RF)信号として送信するために変調されるデータおよび受信されたRF信号から復調されたデータのバッファリングのためなどに、データ記憶および下側ダイ302(1)のモデムへのアクセスをもたらすように設計されるメモリデバイスであり得る。
【0020】
パッケージ基板304は、積層ダイ302(1)~302(3)を支持し、外部相互接続部312(例えば、はんだバンプ)とダイ302(1)~302(3)との間の電気信号ルーティングをもたらし得る金属相互接続部310(1)、310(2)(例えば、金属ライン、金属トレース、ビア)をそれぞれ含む金属化層308(1)、308(2)も含む。金属化層308(1)、308(2)は、互いに接合される積層基板として、および/またはRDLとして形成することができる。図示しないが、パッケージ基板304は、コアレス基板とは対照的に、コア基板であるコア部を含むこともできることに留意されたい。この例のパッケージ基板304は、パッケージ基板304から露出した金属相互接続部310(3)を有する外部金属化層308(3)を含み、外部相互接続部312は、ICパッケージ300への外部信号ルーティングアクセスをもたらすために、金属相互接続部310(3)に結合され得る。例えば、外部相互接続部312は、ICパッケージをPCBに物理的に実装し、ICパッケージ300を他の回路に結合するために、PCB上の接点にはんだ付けされ得る。パッケージ基板304内の特定の金属相互接続部310(1)、310(2)がまた、ダイ302(1)~302(3)自体の間の内部信号ルーティングをもたらすように指定され得る。
【0021】
引き続き図3Aを参照すると、積層ダイ302(1)~302(3)は、信号ルーティングのためにパッケージ基板304に電気的に結合される。ICパッケージ300内の下側ダイ302(1)は、相互接続バンプ314によってパッケージ基板304に直接電気的に結合されるものとして示されている。パッケージ基板304に隣接する下側ダイ302(1)の活性面316が、パッケージ基板304の上側金属化層308(1)の金属相互接続部310(1)に結合される相互接続バンプ314に結合される。しかし、下側ダイ302(1)の上方に積層された中間および上側ダイ302(3)、302(2)は、パッケージ基板304に直接隣接して配置されない。上側ダイ302(2)の活性面318をパッケージ基板304の上側金属化層308(1)の金属相互接続部310(1)に直接結合するために、ワイヤボンドを用いることができる。しかし、ワイヤボンドは、中間および/もしくは下側ダイ302(3)、302(1)または他のパッケージ構成要素と干渉せずに、外向きに、次いでパッケージ基板304へと下向きに延びるのに十分な隙間領域を有するように、垂直(Z軸)方向において上側ダイ302(2)の上方で延びるように向ける必要がある場合がある。ワイヤボンドはまた、損傷を受けないように最小曲げ半径を必要とする場合があり、これには、そのようなワイヤボンドのための十分な領域を有し、それらの必要な最小曲げ半径に適応するために、ICパッケージ300内で上側ダイ302(2)の上方に多少の追加の隙間領域が必要になる。この追加の隙間領域は、存在する場合、ICパッケージ300の全高Hに寄与し、望ましくない場合がある。
【0022】
したがって、図3BのICパッケージ300の追加の側面図に示すように、パッケージ基板304に電気的に結合される積層ダイ302(1)~302(3)を依然として設けながら、ICパッケージ300の高さを低減するために、図3CのICパッケージ300はインターポーザ306を含む。インターポーザ306は、1つの構成要素と別の構成要素との間の電気的インターフェースルーティングをもたらし、この場合、上側ダイ302(1)と、インターポーザ306をパッケージ基板304に結合する電気的相互接続部320(例えば、金属ピラー、金属ポスト、金属ビア)との間にある。例えば、インターポーザ306は、上側ダイ302(1)に電気的に結合され、上側ダイ302(1)からパッケージ基板304へ電気信号をルーティングするための1つまたは複数の電気的相互接続部320にも電気的に結合される1つまたは複数の金属相互接続部をそれぞれ含む1つまたは複数の金属化層322を含み得る。このようにして、上側ダイ302(2)は、外部相互接続部312、および/またはダイ間接続のために中間および下側ダイ302(3)、302(1)に結合される金属化層308(1)、308(2)の他の金属相互接続部310(1)、310(2)への信号ルーティングのために、パッケージ基板304に電気的に結合される。図3Bに示すように、この例では、上側ダイ302(2)とインターポーザ306との間に電気的インターフェース接続をもたらすために、上側ダイ302(2)の活性面318とインターポーザ306との間に1つまたは複数のワイヤ324が結合される(例えば、ワイヤボンディングされる)。電気的相互接続部320は、上側ダイ302(2)に結合されたワイヤ324とパッケージ基板304との間の電気的接続をルーティングするために、インターポーザ306とパッケージ基板304との間に結合される。このようにして、上側ダイ302(1)は、ワイヤボンドが上側ダイ302(1)の活性面318に結合され、垂直(Z軸)方向において上側ダイ302(1)の上方で上に延び、次いでパッケージ基板304へと下に戻るための追加の隙間領域を必要とせずに、パッケージ基板304に電気的に結合され得る。ICパッケージ300の全高Hに追加されるインターポーザ306の高さHは、上側ダイ302(2)をパッケージ基板304にワイヤボンディングするために必要な上側ダイ302(2)の上方に追加の隙間領域を設けるために必要とされるオーバーモールドの追加の高さよりも小さくてよい。例えば、インターポーザ306の高さHは、50マイクロメートル(μm)であってもよい。
【0023】
引き続き図3Bを参照すると、ICパッケージ300の下側ダイ302(1)は、活性面316とは反対側に不活性面326を有する。ICパッケージ300の中間ダイ302(3)は、下側ダイ302(1)の不活性面326に隣接する不活性面336を有する。中間ダイ302(3)は、不活性面336とは反対側に、上側ダイ302(2)の活性面318に隣接する活性面338を有する。中間ダイ302(3)の不活性面336の少なくとも一部分が、下側ダイ302(1)の不活性面326の少なくとも一部分に(例えば、エポキシまたは圧着によって)接合され得る。上側ダイ302(2)の活性面318の少なくとも一部分が、中間ダイ302(3)の活性面338の少なくとも一部分に(例えば、エポキシまたは圧着によって)接合され得る。上側ダイ302(2)は、上側ダイ302(2)の活性面318とは反対側に不活性面328を有する。ワイヤ324は、上側ダイ302(2)の活性面318に結合され、上側ダイ302(2)をインターポーザ306に電気的に結合するためにインターポーザ306にも結合される。この例では、上側ダイ302(2)とインターポーザ306との間にワイヤ324を結合するための余裕を作るために、上側ダイ302(2)は、水平(X軸)方向において中間ダイ302(3)に部分的にのみ重なるようにずらされる。この点に関して、上側ダイ302(2)の活性面318は、垂直(Z軸)方向において中間ダイ302(2)の活性面338の一部分に重なる第1の活性面部分330と、垂直(Z軸)方向において中間ダイ302(3)に重ならない第2の活性面部分332とを含む。このようにして、ワイヤ324が上側ダイ302(2)の活性面318からパッケージ基板304に向かって下向きに延び、次いでインターポーザ306に向かって上向きに反転し、次いでインターポーザ306まで延びて結合するための余裕が存在する。この配置により、ワイヤ324の曲がり部334が垂直方向において上側ダイ302(2)の上方で延びることにより、上側ダイ302(2)の上方に追加の領域を確保することが必要になり、ICパッケージ300の高さが増加することが、回避される。この例では、ワイヤ324は、垂直方向において上側ダイ302(2)の活性面318の下方で、上側ダイ302(2)からパッケージ基板304に向かって下向きに延び、次いでインターポーザ306に向かって上向きに曲がる凹状曲がり部334を含む。
【0024】
また、図3Bに示すように、中間ダイ302(3)は、この例では、例えばワイヤボンドであり得るワイヤ340によって、パッケージ基板304に電気的に結合される。中間ダイ302(3)の活性面338は、垂直(Z軸)方向において上側ダイ302(2)に重ならない第1の活性面部分342を含むので、ワイヤ340が中間ダイ302(3)の活性面338からインターポーザ306に向かって上向きに延び、次いでパッケージ基板304に向かって下向きに反転し、次いでパッケージ基板304まで延びて結合するための余裕が存在する。代替的に、中間ダイ302(3)は、その活性面338が下側ダイ302(1)に隣接し、その不活性面336が上側ダイ302(2)に隣接するように、向きを逆にすることができる。この例では、上側ダイ302(2)をインターポーザ306に結合するワイヤ324と同様に、ワイヤ340は、次いで中間ダイ302(3)の活性面338をインターポーザ306に結合するように向けることができる。この後者の例示的なシナリオでは、中間ダイ302(3)は、インターポーザ306と電気的相互接続部320との間の接続によってパッケージ基板304に電気的に結合され得る。
【0025】
図4は、パッケージ基板とインターポーザとの間に積層ダイを含み、下側ダイがパッケージ基板に直接電気的に結合され、上側ダイがパッケージ高さ低減のためにインターポーザによってパッケージ基板に電気的に結合される、ICパッケージを製作する例示的なプロセス400を示すフローチャートである。図4の例示的なプロセス400は、それぞれ図1A図1Bおよび図3A図3BのICパッケージ100、300を製作するために用いることができる。図4のプロセス400は、図1A図1Bおよび図3A図3BのICパッケージ100、300とともに説明される。
【0026】
この点に関して、図4に示すように、プロセス400の1つの例示的なステップは、パッケージ基板104、304を用意すること(図4のブロック402)である。プロセス400の別の例示的なステップは、インターポーザ106、306を用意すること(図4のブロック404)である。プロセス400の別の例示的なステップは、第1のダイ102(1)、302(1)をパッケージ基板104、304に電気的に結合すること(図4のブロック406)である。プロセス400の別の例示的なステップは、第1のダイ102(1)、302(1)とインターポーザ106、306との間に第2のダイ102(2)、302(2)を配置すること(図4のブロック408)である。プロセス400の別の例示的なステップは、1つまたは複数の第2のワイヤ124、324を第2のダイ102(2)、302(2)およびインターポーザ106、306に結合すること(図4のブロック410)である。プロセス400の別の例示的なステップは、1つまたは複数の電気的相互接続部120、320をパッケージ基板104、304およびインターポーザ106、306に結合して、1つまたは複数の第2のワイヤ124、324のうちの第2のワイヤ124、324をパッケージ基板104、304に電気的に結合すること(図4のブロック412)である。
【0027】
パッケージ基板に直接電気的に結合された下側ダイと、パッケージ高さ低減のためにインターポーザによってパッケージ基板に電気的に結合された上側ダイとを含むICパッケージが、後で互いに組み立てられるサブアセンブリとして製作され得る。例えば、図5は、パッケージ基板とインターポーザとの間に積層ダイを含み、下側ダイがパッケージ基板に直接電気的に結合され、上側ダイがパッケージ高さ低減のためにインターポーザによってパッケージ基板に電気的に結合される、ICパッケージに含まれる、インターポーザおよび上側ダイサブパッケージを製作するための例示的なプロセス500を示すフローチャートである。これは、それぞれ図1A図1Bおよび図3A図3BのICパッケージ100、300を含むことができる。図6A図6Cは、図5の例示的な製作プロセス500による、図1A図1Bおよび図3A図3BのICパッケージ100、300を含むが、これらに限定されないICパッケージのためのインターポーザおよび上側ダイサブパッケージの製作中の例示的な製作段階600A~600Cを示す。図5のプロセス500は、図3A図3BのICパッケージ300を参照して、図6A図6Cの製作段階600A~600Cとともに説明される。
【0028】
この点に関して、図6Aの例示的な製作段階600Aに示すように、インターポーザ106および上側ダイ102(2)サブパッケージを製作するためのプロセス500の第1のステップは、インターポーザ106に上側ダイ102(2)の不活性面328を配置すること(図5のブロック502)であり得る。次に、図6Bの例示的な製作段階600Bに示すように、プロセス500の次のステップは、ワイヤ324を用意し、ワイヤ324を上側ダイ302(2)の活性面318およびインターポーザ306に結合(例えば、ワイヤボンディング)して、インターポーザ306および上側ダイ302(2)サブパッケージを用意すること(図5のブロック504)であり得る。次いで、図6Cの例示的な製作段階600Cに示すように、プロセス500の次のステップは、次に図7図8Cに関して以下で説明するように、インターポーザ306および上側ダイ302(2)サブパッケージを反転させて、パッケージ基板304および下側ダイ302(1)サブパッケージに配置するように準備することであり得る。
【0029】
図7は、パッケージ基板とインターポーザとの間に積層ダイを含み、下側ダイがパッケージ基板に直接電気的に結合され、上側ダイがパッケージ高さ低減のためにインターポーザによってパッケージ基板に電気的に結合される、ICパッケージに含まれるパッケージ基板および下側ダイサブパッケージを製作するための例示的なプロセス700を示すフローチャートである。これは、それぞれ図1A図1Bおよび図3A図3BのICパッケージ100、300を含むことができる。図8A図8Cは、図7の例示的な製作プロセスによる、図1A図1Bおよび図3A図3BのICパッケージ100、300を含むが、これらに限定されないICパッケージのためのパッケージ基板および下側ダイサブパッケージの製作中の例示的な製作段階800A~800Cを示す。図7のプロセス700は図3A図3BのICパッケージ300を参照して、図8A図8Cの製作段階800A~800Cとともに説明される。
【0030】
この点に関して、図8Aの例示的な製作段階800Aに示すように、パッケージ基板304および下側ダイ302(2)サブパッケージを製作するためのプロセス700の第1のステップは、パッケージ基板304を用意し、パッケージ基板304に結合された電気的相互接続部320を形成すること(図7のブロック702)であり得る。図8Bの例示的な製作段階800Bに示すように、パッケージ基板304および下側ダイ302(2)サブパッケージを製作するためのプロセス700の次のステップは、下側ダイ302(1)を相互接続バンプ314によってパッケージ基板304に結合して、中間ダイ302(3)を下側ダイ302(1)に積層すること(図7のブロック704)であり得る。中間ダイ302(3)の不活性面336は、下側ダイ302(1)の不活性面326に接合され得る。前述のように、この例では、中間ダイ302(3)は、中間ダイ302(3)が下側ダイ302(1)に部分的にのみ重なるように、下側ダイ302(1)に積層される。これにより、ワイヤ340を中間ダイ302(3)の活性面338およびパッケージ基板304に結合するための余裕が設けられる。図8Cの例示的な製作段階800Cに示すように、パッケージ基板304および下側ダイ302(2)サブパッケージを製作するためのプロセス700の次のステップは、ワイヤ340を用意し、ワイヤを中間ダイ302(3)の活性面338およびパッケージ基板304に結合(例えば、ワイヤボンディング)して、中間ダイ302(3)をパッケージ基板304に電気的に結合すること(図7のブロック706)であり得る。
【0031】
図9Aおよび図9Bは、ICパッケージを製作するために、図6Cのインターポーザ306および上側ダイ302(2)サブパッケージを含むが、これに限定されない、インターポーザおよび上側ダイサブパッケージを、図8Cのパッケージ基板304および下側ダイ302(1)サブパッケージを含むが、これらに限定されない、パッケージ基板および下側ダイサブパッケージと組み立てるための例示的なプロセスを示すフローチャート900である。製作されたICパッケージは、図1A図1Bおよび図3A図3BのICパッケージ100、300を含むが、これらに限定されないICパッケージであって、パッケージ基板とインターポーザとの間に積層ダイを含み、下側ダイがパッケージ基板に直接電気的に結合され、上側ダイがパッケージ高さ低減のためにインターポーザによってパッケージ基板に電気的に結合される、ICパッケージを含む。図10A図10Cは、図9Aおよび図9Bの例示的な製作プロセスによる、図1A図1Bおよび図3A図3BのICパッケージ100、300を含むが、これらに限定されないICパッケージを形成するために、インターポーザおよび上側ダイサブパッケージをパッケージ基板および下側ダイサブパッケージと組み立てる間の例示的な製作段階1000A~1000Cを示す。図9Aおよび図9Bのプロセス900は、図3A図3Bおよび図6Cのインターポーザ306および上側ダイ302(2)サブパッケージ、ならびに図8Cのパッケージ基板304および下側ダイ302(1)サブパッケージを参照して、図1000A図100Cの製作段階1000A~1000Cとともに説明される。
【0032】
この点に関して、図10Aの例示的な製作段階1000Aに示すように、図6Cのインターポーザ306および上側ダイ302(2)サブパッケージと、図8Cのパッケージ基板304および下側ダイ302(1)サブパッケージとを含むICパッケージ300を製作するためのプロセス900の第1のステップは、図6Cのインターポーザ306および上側ダイ302(2)サブパッケージと、図8Cのパッケージ基板304および下側ダイ302(1)サブパッケージとを用意すること(図9Aのブロック902)であり得る。図10Bの例示的な製作段階1000Bに示すように、図6Cのインターポーザ306および上側ダイ302(2)サブパッケージと、図8Cのパッケージ基板304および下側ダイ302(1)サブパッケージとを含むICパッケージ300を製作するためのプロセス900の次のステップは、インターポーザ306を電気的相互接続部320に取り付け、上側ダイ302(2)と中間ダイ302(3)が部分的に重なるように、上側ダイ302(2)を中間ダイ302(3)に接合すること(図9Aのブロック904)であり得る。これにより、ワイヤ340および324がそれぞれの中間および上側ダイ302(3)、302(2)をそれぞれのインターポーザ306およびパッケージ基板304に電気的に結合するための余裕が設けられる。前述のように、この例では、上側ダイ302(2)の活性面318は、中間ダイ302(3)の活性面338に接合される。図10Cの例示的な製作段階1000Cに示すように、図6Cのインターポーザ306および上側ダイ302(2)サブパッケージと、図8Cのパッケージ基板304および下側ダイ302(1)サブパッケージとを含むICパッケージ300を製作するためのプロセス900の次のステップは、インターポーザ306とパッケージ基板304との間の領域をオーバーモールド材料344で充填して、オーバーモールド305を形成すること(図9Bのブロック906)であり得る。オーバーモールド305は、ダイ302(1)~302(3)およびボンディングワイヤ324、340の周りに形成されて、これらの構成要素を保護および絶縁する。
【0033】
図5図7、および図9A図9Bの例示的な製作プロセスによる、図1A図1B図3A図3B図6A図6C図8A図8C、および図10A図10BのICパッケージを含むが、これらに限定されないICパッケージであって、パッケージ基板とインターポーザとの間に積層ダイを有し、下側ダイおよび中間ダイがパッケージ基板に直接電気的に結合され、上側ダイがパッケージ高さ低減のためにインターポーザによってパッケージ基板に電気的に結合される、ICパッケージが、任意のプロセッサベースのデバイスに設けられ得るまたは統合され得る。例には、限定はしないが、セットトップボックス、エンターテイメントユニット、ナビゲーションデバイス、通信デバイス、固定ロケーションデータユニット、モバイルロケーションデータユニット、全地球測位システム(GPS)デバイス、モバイルフォン、セルラーフォン、スマートフォン、セッション開始プロトコル(SIP)フォン、タブレット、ファブレット、サーバ、コンピュータ、ポータブルコンピュータ、モバイルコンピューティングデバイス、ウェアラブルコンピューティングデバイス(例えば、スマートウォッチ、ヘルスまたはフィットネストラッカー、アイウェアなど)、デスクトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、モニタ、コンピュータモニタ、テレビ、チューナー、ラジオ、衛星ラジオ、音楽プレーヤ、デジタル音楽プレーヤ、ポータブル音楽プレーヤ、デジタルビデオプレーヤ、ビデオプレーヤ、デジタルビデオディスク(DVD)プレーヤ、ポータブルデジタルビデオプレーヤ、自動車、車両部品、アビオニクスシステム、ドローン、およびマルチコプターが含まれる。
【0034】
この点に関して、図11は、プロセッサベースのシステム1100の例を示す。プロセッサベースのシステム1100の構成要素は、IC1102である。プロセッサベースのシステム1100のIC1102のうちの一部または全てを、本明細書で開示される任意の態様による、図5図7および図9A図9Bの例示的な製作プロセスによる、図1A図1B図3A図3B図6A図6C図8A図8Cおよび図10A図10BのICパッケージを含むが、これらに限定されないICパッケージであって、パッケージ基板とインターポーザとの間に積層ダイを有し、下側ダイおよび中間ダイがパッケージ基板に直接電気的に結合され、上側ダイがパッケージ高さ低減のためにインターポーザによってパッケージ基板に電気的に結合される、ICパッケージ内に設けることができる。この例では、プロセッサベースのシステム1100は、ICパッケージ1104として、およびシステムオンチップ(SoC)1106として形成され得る。プロセッサベースのシステム1100は、CPUコアまたはプロセッサコアとも呼ばれることもある、1つまたは複数のプロセッサ1110を含むCPU1108を含む。CPU1108は、一時的に記憶されたデータに迅速にアクセスするためにCPU1108に結合されたキャッシュメモリ1112を有してもよい。CPU1108は、システムバス1114に結合され、プロセッサベースのシステム1100内に含まれるマスターデバイスとスレーブデバイスとを相互結合することができる。よく知られているように、CPU1108は、システムバス1114を介してアドレス情報、制御情報、およびデータ情報を交換することによって、これらの他のデバイスと通信する。例えば、CPU1108は、スレーブデバイスの一例として、メモリコントローラ1116にバストランザクション要求を通信することができる。図11には示されていないが、複数のシステムバス1114を設けることができ、各システムバス1114は、異なるファブリックを構成する。
【0035】
他のマスターデバイスおよびスレーブデバイスをシステムバス1114に接続することが可能である。図11に示すように、これらのデバイスは、例として、メモリコントローラ1116およびメモリアレイ1118(1つまたは複数)を含むメモリシステム1120と、1つ以上の入力デバイス1122と、1つ以上の出力デバイス1124と、1つ以上のネットワークインターフェースデバイス1126と、1つ以上のディスプレイコントローラ1128とを含むことができる。メモリシステム1120、1つ以上の入力デバイス1122、1つ以上の出力デバイス1124、1つ以上のネットワークインターフェースデバイス1126、および1つ以上のディスプレイコントローラ1128がそれぞれ、同じまたは異なる回路パッケージで提供されることがある。入力デバイス1122(1つまたは複数)は、入力キー、スイッチ、ボイスプロセッサなどを含むが、それらに限定されない、任意のタイプの入力デバイスを含むことができる。出力デバイス1124(1つまたは複数)は、オーディオ、ビデオ、他の視覚インジケータなどを含むが、それらに限定されない、任意のタイプの出力デバイスを含むことができる。ネットワークインターフェースデバイス1126(1つまたは複数)は、ネットワーク1130への、およびネットワーク1130からのデータの交換を可能にするように構成された任意のデバイスであってもよい。ネットワーク1130は、有線ネットワークまたはワイヤレスネットワーク、プライベートネットワークまたはパブリックネットワーク、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ブルートゥース(登録商標)ネットワーク、およびインターネットを含むが、それらに限定されない、任意のタイプのネットワークであってもよい。ネットワークインターフェースデバイス1126(1つまたは複数)は、所望の任意のタイプの通信プロトコルをサポートするように構成され得る。
【0036】
CPU1108はまた、システムバス1114を通じてディスプレイコントローラ1128にアクセスして、1つまたは複数のディスプレイ1132に送られる情報を制御するように構成され得る。ディスプレイコントローラ1128は、1つまたは複数のビデオプロセッサ1134によって表示されるように情報をディスプレイ1132へ送り、ビデオプロセッサ1134は、表示されるべき情報を処理してディスプレイ1132に適したフォーマットにする。ディスプレイコントローラ1128(1つまたは複数)およびビデオプロセッサ1134(1つまたは複数)は、一例として、ICパッケージ1104および同じまたは異なる回路パッケージとして、並びにCPU1108を含む同じまたは異なる回路パッケージ内に含まれてもよい。ディスプレイ1132(1つまたは複数)は、陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ、発光ダイオード(LED)ディスプレイなどを含むが、それらに限定されない、任意のタイプのディスプレイを含むことができる。
【0037】
図12は、1つまたは複数のIC1202から形成された無線周波数(RF)構成要素を含む例示的なワイヤレス通信デバイス1200を示し、IC1202のいずれかが、本明細書で開示される任意の態様による、図5図7および図9A図9Bの例示的な製作プロセスによる、図1A図1B図3A図3B図6A図6C図8A図8Cおよび図10A図10BのICパッケージを含むが、これらに限定されない、パッケージ基板とインターポーザとの間に積層ダイを有し、下側ダイおよび中間ダイがパッケージ基板に直接電気的に結合され、上側ダイがパッケージ高さ低減のためにインターポーザによってパッケージ基板に電気的に結合される、ICパッケージ1203を含むことができる。ワイヤレス通信デバイス1200は、例として、上記のデバイスのうちのいずれかを含んでもよい、または上記のデバイスのうちのいずれかの中に設けられてもよい。図12に示すように、ワイヤレス通信デバイス1200は、トランシーバ1204およびデータプロセッサ1206を含む。データプロセッサ1206は、データおよびプログラムコードを記憶するためのメモリを含み得る。トランシーバ1204は、双方向通信をサポートする送信機1208と受信機1210とを含む。一般に、ワイヤレス通信デバイス1200は、任意の数の通信システムおよび周波数帯域用に、任意の数の送信機1208および/または受信機1210を含んでもよい。トランシーバ1204の全部または一部は、1つ以上のアナログIC、RFIC、ミックスドシグナルICなどの上に実装され得る。
【0038】
送信機1208または受信機1210は、スーパーヘテロダインアーキテクチャまたはダイレクトコンバージョンアーキテクチャで実装することができる。スーパーヘテロダインアーキテクチャでは、信号は、受信機1210の複数の段階においてRFとベースバンドとの間で、例えば、1つの段階においてRFから中間周波数(IF)に、次いで、別の段階においてIFからベースバンドに周波数変換される。ダイレクトコンバージョンアーキテクチャでは、信号は、1つの段階において、RFとベースバンドとの間で周波数変換される。スーパーヘテロダインアーキテクチャおよびダイレクトコンバージョンアーキテクチャは、異なる回路ブロックを使用すること、および/または異なる要件を有することがある。図12におけるワイヤレス通信デバイス1200では、送信機1208および受信機1210は、ダイレクトコンバージョンアーキテクチャで実装される。
【0039】
送信経路では、データプロセッサ1206は、送信されるべきデータを処理し、IおよびQアナログ出力信号を送信機1208に提供する。例示的なワイヤレス通信デバイス1200では、データプロセッサ1206は、データプロセッサ1206により生成されるデジタル信号を、更なる処理のために、IおよびQアナログ出力信号、例えばIおよびQ出力電流へと変換するためのデジタルアナログ変換器(DAC)1212(1)および1212(2)を含む。
【0040】
送信機1208内では、ローパスフィルタ1214(1)および1214(2)が、それぞれ、IおよびQアナログ出力信号をフィルタ処理して、前のデジタルアナログ変換によって引き起こされた不要な信号を除去する。増幅器(AMP)1216(1)、1216(2)は、それぞれ、ローパスフィルタ1214(1)、1214(2)からの信号を増幅し、IおよびQベースバンド信号を供給する。アップコンバータ1218は、送信(TX)局部発振器(LO)信号発生器1222からミキサ1220(1)、1220(2)を通るIおよびQ TX LO信号を用いて、IおよびQベースバンド信号をアップコンバートして、アップコンバートされた信号1224を提供する。フィルタ1226は、アップコンバートされた信号1224をフィルタ処理して、周波数アップコンバージョンにより引き起こされる不要な信号並びに受信周波数帯域中の雑音を除去する。電力増幅器(PA)1228は、所望の出力電力レベルを取得するために、フィルタ1226からのアップコンバートされた信号1224を増幅して、送信RF信号を提供する。送信RF信号は、デュプレクサまたはスイッチ1230によってルーティングされ、アンテナ1232によって送信される。
【0041】
受信経路では、アンテナ1232は、基地局によって送信された信号を受信し、受信したRF信号を提供し、RF信号は、デュプレクサまたはスイッチ1230を通してルーティングされ、低雑音増幅器(LNA)1234に提供される。デュプレクサまたはスイッチ1230は、受信(RX)信号がTX信号から分離されるように、特定のRXからTXへのデュプレクサ周波数分離で動作するように設計される。受信されたRF信号は、LNA1234によって増幅され、フィルタ1236によってフィルタリングされて、望ましいRF入力信号を取得する。ダウンコンバージョンミキサ1238(1)、1238(2)が、フィルタ1236の出力を、RX LO信号発生器1240からのIおよびQ RX LO信号(すなわち、LO_IおよびLO_Q)と混合して、IおよびQベースバンド信号を生成する。IおよびQベースバンド信号は、AMP1242(1)、1242(2)によって増幅され、さらにローパスフィルタ1244(1)、1244(2)によってフィルタリングされて、IおよびQアナログ入力信号を取得し、これらがデータプロセッサ1206に提供される。この例では、データプロセッサ1206は、データプロセッサ1206によってさらに処理されるようにアナログ入力信号をデジタル信号に変換するためにアナログデジタル変換器(ADC)1246(1)、1246(2)を含む。
【0042】
図12のワイヤレス通信デバイス1200では、TX LO信号発生器1222が、周波数アップコンバージョンに使用するためのIおよびQ TX LO信号を生成し、RX LO信号発生器1240が、周波数ダウンコンバージョンに使用するためのIおよびQ RX LO信号を生成する。各LO信号は、特定の基本周波数を有する周期信号である。TX位相ロックループ(PLL)回路1248は、データプロセッサ1206からタイミング情報を受け取り、TX LO信号発生器1222からのTX LO信号の周波数および/または位相を調整するために使用される制御信号を生成する。同様に、RX PLL回路1250は、データプロセッサ1206からタイミング情報を受け取り、RX LO信号発生器1240からのRX LO信号の周波数および/または位相を調整するために使用される制御信号を生成する。
【0043】
本明細書において開示される態様に関連して説明された種々の例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムが、電子ハードウェア、メモリ内に若しくは別のコンピュータ可読媒体内に記憶され、プロセッサ若しくは他の処理デバイスによって実行される命令、または両方の組合せとして実装される場合があることは、当業者にはさらに理解されよう。本明細書で開示するメモリは、任意のタイプおよびサイズのメモリであってもよく、所望の任意のタイプの情報を記憶するように構成されてもよい。この互換性について明確に説明するために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップについて、上記では概してそれらの機能に関して説明してきた。そのような機能がどのように実装されるかは、特定の適用例、設計上の選択、および/またはシステム全体に課される設計制約によって決まる。当業者は、説明する機能を特定の用途ごとに様々な方法で実装し得るが、そのような実装決定は、本開示の範囲からの逸脱を引き起こすものと解釈されるべきではない。
【0044】
本明細書で開示する態様に関連して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)若しくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲート若しくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、または本明細書で説明する機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいが、代替としてプロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであってもよい。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ(例えば、DSPおよびマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つ以上のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成)として実装されてもよい。
【0045】
本明細書で開示する態様は、ハードウェアにおいて具現化されてもよい、およびハードウェア内に記憶され、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ(ROM)、電気的プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野において知られている任意の他の形態のコンピュータ可読媒体の中に存在し得る命令において具現化されてもよい。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取ることおよび記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサと一体化され得る。プロセッサおよび記憶媒体は、ASICの中に存在してもよい。ASICは、リモート局の中に存在してもよい。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、個別構成要素としてリモート局、基地局、またはサーバの中に存在してもよい。
【0046】
本明細書の例示的な態様のいずれかで説明した動作ステップが、例および説明を提供するために記載されていることにも留意されたい。説明する動作は、図示のシーケンス以外の多数の異なるシーケンスにおいて実施され得る。さらに、単一の動作ステップにおいて記載した動作は、実際にはいくつかの異なるステップにおいて実施され得る。加えて、例示的な態様において論じられた1つ以上の動作ステップは組み合わせられる場合がある。当業者には容易に明らかになるように、フローチャート図に示される動作ステップが多数の異なる変更を受ける場合があることを理解されたい。当業者であれば、様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して情報および信号が表され得ることも理解するであろう。例えば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場若しくは磁性粒子、光場若しくは光学粒子、またはそれらの任意の組合せによって表されてもよい。
【0047】
本開示の前述の説明は、あらゆる当業者が本開示を作成または使用することが可能となるように提供される。本開示に対する様々な変更は当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義される一般原理は他の例に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で説明する例および設計に限定することを意図するものではなく、本明細書で開示する原理および新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
【0048】
以下の番号付きの条項において、実装例について説明する。
1.集積回路(IC)パッケージであって、
パッケージ基板と、
インターポーザと、
パッケージ基板に電気的に結合された第1のダイと、
第1のダイとインターポーザとの間に配置された第2のダイと、
第2のダイおよびインターポーザに結合された1つまたは複数の第2のワイヤと、
インターポーザおよびパッケージ基板に結合され、1つまたは複数の第2のワイヤのうちの第2のワイヤをパッケージ基板にそれぞれ電気的に結合する1つまたは複数の電気的相互接続部と、
を備える集積回路(IC)パッケージ。
【0049】
2.第1のダイが、パッケージ基板に隣接しパッケージ基板に電気的に結合された第1の活性面と、第1の活性面とは反対側の第1の不活性面とを有し、
第2のダイが、インターポーザに隣接する第2の不活性面と、第2の不活性面とは反対側の第2の活性面とを有し、1つまたは複数の第2のワイヤが、インターポーザに電気的に結合される、条項1に記載のICパッケージ。
【0050】
3.1つまたは複数の第2のワイヤが、第2のダイの第2の活性面およびインターポーザに結合される、条項2に記載のICパッケージ。
【0051】
4.第2のダイの第2の活性面が、
垂直方向において第1のダイの少なくとも一部分に重なる第1の活性面部分と、
垂直方向において第1のダイに重ならない第2の活性面部分と、を備え、
1つまたは複数の第2のワイヤが、第2の活性面の第2の活性面部分に結合される、条項3に記載のICパッケージ。
【0052】
5.1つまたは複数の第2のワイヤがそれぞれ、第2のダイの下方で第2のダイからパッケージ基板に向かって延び、インターポーザに向かって上向きに曲がる凹状曲がり部を備える、条項4に記載のICパッケージ。
【0053】
6.1つまたは複数の第2のワイヤがそれぞれ、インターポーザに向かって上向きに曲がる凹状曲がり部を備える、条項4に記載のICパッケージ。
【0054】
7.第2のダイの第2の活性面の少なくとも一部分が、第1のダイの第1の不活性面の少なくとも一部分に接合される、条項2から6のいずれか一項に記載のICパッケージ。
【0055】
8.第2のダイが、第1のICダイに積層配置で結合される、条項1から7のいずれか一項に記載のICパッケージ。
【0056】
9.第2のダイの第2の活性面の少なくとも一部分と第1のダイの第1の不活性面の少なくとも一部分との間に圧着部をさらに備える、条項2に記載のICパッケージ。
【0057】
10.第2のダイの第2の活性面の少なくとも一部分を第1のダイの第1の不活性面の少なくとも一部分に結合するエポキシをさらに備える、条項2に記載のICパッケージ。
【0058】
11.第1のダイをパッケージ基板にそれぞれ結合する1つまたは複数の相互接続バンプをさらに備える、条項1から10のいずれか一項に記載のICパッケージ。
【0059】
12.第1のダイに電気的に結合され、パッケージ基板に電気的に結合された1つまたは複数の第1のワイヤをさらに備える、条項1から11のいずれか一項に記載のICパッケージ。
【0060】
13.第1のダイが、第1のダイを第2のダイに電気的に結合するために、1つまたは複数の電気的相互接続部のうちの少なくとも1つの電気的相互接続部にパッケージ基板を通して電気的に結合される、条項1から12のいずれか一項に記載のICパッケージ。
【0061】
14.第1のダイと第2のダイとの間に配置された第3のダイをさらに備える、条項1から13のいずれか一項に記載のICパッケージ。
【0062】
15.第3のダイおよびパッケージ基板に電気的に結合された1つまたは複数の第3のワイヤをさらに備える、条項14に記載のICパッケージ。
【0063】
16.1つまたは複数の第3のワイヤがそれぞれ、第3のダイの上方で第3のダイからインターポーザに向かって延び、パッケージ基板に向かって下向きに曲がる凸状曲がり部を備える、条項15に記載のICパッケージ。
【0064】
17.第3のダイおよびインターポーザに電気的に結合された1つまたは複数の第3のワイヤをさらに備える、条項14に記載のICパッケージ。
【0065】
18.1つまたは複数の第3のワイヤがそれぞれ、第3のダイの下方で第3のダイからパッケージ基板に向かって延び、インターポーザに向かって上向きに曲がる凹状曲がり部を備える、条項17に記載のICパッケージ。
【0066】
19.インターポーザおよびパッケージ基板に結合され、1つまたは複数の第3のワイヤのうちの第3のワイヤにそれぞれ電気的に結合された1つまたは複数の第2の電気的相互接続部をさらに備える、条項17に記載のICパッケージ。
【0067】
20.第3のダイが、第3のダイを第1のダイに電気的に結合するために、1つまたは複数の電気的相互接続部のうちの少なくとも1つの電気的相互接続部にインターポーザによって電気的に結合される、条項19に記載のICパッケージ。
【0068】
21.第1のダイが、パッケージ基板に隣接しパッケージ基板に電気的に結合された第1の活性面と、第1の活性面とは反対側の第1の不活性面とを有し、
第2のダイが、インターポーザに隣接する第2の不活性面と、第2の不活性面とは反対側の第2の活性面とを有し、
第3のダイが、第3の活性面と、第3の活性面とは反対側の第3の不活性面とを有する、
条項14から20のいずれか一項に記載のICパッケージ。
【0069】
22.1つまたは複数の第3のワイヤが、第3のダイの第3の活性面およびパッケージ基板に結合される、条項21に記載のICパッケージ。
【0070】
23.第3のダイの第3の活性面が、
垂直方向において第1のダイの少なくとも一部分に重なる第1の活性面部分と、
垂直方向において第1のダイに重ならない第2の活性面部分と、を備え、
1つまたは複数の第3のワイヤが、第3の活性面の第2の活性面部分に結合される、条項21または22に記載のICパッケージ。
【0071】
24.セットトップボックスと、エンターテイメントユニットと、ナビゲーションデバイスと、通信デバイスと、固定ロケーションデータユニットと、モバイルロケーションデータユニットと、全地球測位システム(GPS)デバイスと、モバイルフォンと、セルラーフォンと、スマートフォンと、セッション開始プロトコル(SIP)フォンと、タブレットと、ファブレットと、サーバと、コンピュータと、ポータブルコンピュータと、モバイルコンピューティングデバイスと、ウェアラブルコンピューティングデバイスと、デスクトップコンピュータと、携帯情報端末(PDA)と、モニタと、コンピュータモニタと、テレビと、チューナーと、ラジオと、衛星ラジオと、音楽プレーヤと、デジタル音楽プレーヤと、ポータブル音楽プレーヤと、デジタルビデオプレーヤと、ビデオプレーヤと、デジタルビデオディスク(DVD)プレーヤと、ポータブルデジタルビデオプレーヤと、自動車と、車両部品と、アビオニクスシステムと、ドローンと、マルチコプターと、からなる群から選択されるデバイスに一体化された、条項1から23のいずれか一項に記載のICパッケージ。
【0072】
25.集積回路(IC)パッケージを製作する方法であって、
パッケージ基板を用意することと、
インターポーザを用意することと、
第1のダイをパッケージ基板に電気的に結合することと、
第1のダイとインターポーザとの間に第2のダイを配置することと、
1つまたは複数の第2のワイヤを第2のダイおよびインターポーザに結合することと、
1つまたは複数の電気的相互接続部をパッケージ基板およびインターポーザに結合して、1つまたは複数の第2のワイヤのうちの第2のワイヤをパッケージ基板に電気的に結合することと、
を含む方法。
【0073】
26.第1のダイをパッケージ基板に電気的に結合することが、パッケージ基板に隣接する第1のダイの第1の活性面を電気的に結合することを含み、
1つまたは複数の第2のワイヤを第2のダイおよびインターポーザに結合することが、1つまたは複数の第2のワイヤをインターポーザに隣接する第2のダイの第2の活性面に結合することを含む、
条項25に記載の方法。
【0074】
27.第1のダイとインターポーザとの間に第2のダイを配置することが、第2のダイの第1の活性面部分が垂直方向において第1のダイの少なくとも一部分に重なり、第2のダイの第2の活性面部分が垂直方向において第1のダイに重ならないように、第1のダイに対して第2のダイを向けることを含み、
1つまたは複数の第2のワイヤを第2のダイおよびインターポーザに結合することが、1つまたは複数の第2のワイヤを第2の活性面の第2の活性面部分に結合することを含む、
条項26に記載の方法。
【0075】
28.第2のダイを第1のダイに積層配置で接合することをさらに含む、条項25から27のいずれか一項に記載の方法。
【0076】
29.第1のダイと第2のダイとの間に第3のダイを配置することをさらに含む、条項25から28のいずれか一項に記載の方法。
【0077】
30.1つまたは複数の第3のワイヤを第3のダイおよびパッケージ基板に結合することをさらに含む、条項29に記載の方法。
【0078】
31.第1のダイと第2のダイとの間に第3のダイを配置することが、第3のダイの第1の活性面部分が垂直方向において第1のダイの少なくとも一部分に重なり、第3のダイの第2の活性面部分が垂直方向において第1のダイに重ならないように、第1のダイに対して第3のダイを向けることを含み、
1つまたは複数の第3のワイヤを第3のダイおよびパッケージ基板に結合することが、1つまたは複数の第3のワイヤを第3のダイの第2の活性面部分およびパッケージ基板に結合することを含む、条項30に記載の方法。
【0079】
32.1つまたは複数の第3のワイヤを第3のダイおよびインターポーザに結合することをさらに含む、条項29に記載の方法。
【0080】
33.第1のダイと第2のダイとの間に第3のダイを配置することが、第3のダイの第1の活性面部分が垂直方向において第1のダイの少なくとも一部分に重なり、第3のダイの第2の活性面部分が垂直方向において第1のダイに重ならないように、第1のダイに対して第3のダイを向けることを含み、
1つまたは複数の第3のワイヤを第3のダイおよびインターポーザに結合することが、1つまたは複数の第3のワイヤを第3のダイの第2の活性面部分およびインターポーザに結合することを含む、条項32に記載の方法。
【0081】
34.第1のダイをパッケージ基板に電気的に結合することが、第1のダイの第1の活性面に結合された1つまたは複数のダイ相互接続部をパッケージ基板に結合することを含む、条項25から33のいずれか一項に記載の方法。
【0082】
35.第3のダイを、第1の活性面とは反対側の第1のダイの第1の不活性面に結合することと、
第3のダイをパッケージ基板に電気的に結合することと、
をさらに含む、条項34に記載の方法。
【0083】
36.第1のダイとインターポーザとの間に第2のダイを配置することが、第2のダイの第2の不活性面をインターポーザに接続することをさらに含む、条項25から35のいずれか一項に記載の方法。
【符号の説明】
【0084】
100 ICパッケージ
102 積層ダイ
104 パッケージ基板
105 オーバーモールド
106 インターポーザ
108 金属化層
110 金属相互接続部
112 外部相互接続部
114 相互接続バンプ
116 活性面
118 活性面
120 電気的相互接続部
122 金属化層
124 ワイヤ
126 不活性面
128 不活性面
130 第1の活性面部分
132 第2の活性面部分
134 曲がり部
200 ICパッケージ
202 ワイヤ
204 曲がり部
205 ワイヤボンド隙間領域
206 追加領域
208 上面
210 オーバーモールド
300 ICパッケージ
302 積層ダイ
304 パッケージ基板
305 オーバーモールド
306 インターポーザ
308 金属化層
310 金属相互接続部
312 外部相互接続部
314 相互接続バンプ
316 活性面
318 活性面
320 電気的相互接続部
322 金属化層
324 ワイヤ
326 不活性面
328 不活性面
330 第1の活性面部分
332 第2の活性面部分
334 曲がり部
336 不活性面
338 活性面
340 ワイヤ
342 第1の活性面部分
344 オーバーモールド材料
1100 システム
1104 ICパッケージ
1106 システムオンチップ(SoC)
1110 プロセッサ
1112 キャッシュメモリ
1114 システムバス
1116 メモリコントローラ
1118 メモリアレイ
1120 メモリシステム
1122 入力デバイス
1124 出力デバイス
1126 ネットワークインターフェースデバイス
1128 ディスプレイコントローラ
1130 ネットワーク
1132 ディスプレイ
1134 ビデオプロセッサ
1200 ワイヤレス通信デバイス
1203 ICパッケージ
1204 トランシーバ
1206 データプロセッサ
1208 送信機
1210 受信機
1212 デジタルアナログ変換器(DAC)
1214 ローパスフィルタ
1216 増幅器(AMP)
1218 アップコンバータ
1220 ミキサ
1222 信号発生器
1224 信号
1226 フィルタ
1228 電力増幅器(PA)
1230 スイッチ
1232 アンテナ
1234 低雑音増幅器(LNA)
1236 フィルタ
1238 ダウンコンバージョンミキサ
1240 LO信号発生器
1244 ローパスフィルタ
1246 アナログデジタル変換器(ADC)
1248 回路
1250 PLL回路
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図7
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図11
図12
【国際調査報告】