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特表2024-532091人工知能基盤の血糖予測システムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】人工知能基盤の血糖予測システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 33/66 20060101AFI20240829BHJP
   A61B 5/107 20060101ALI20240829BHJP
   A61B 5/145 20060101ALI20240829BHJP
   A61B 5/00 20060101ALI20240829BHJP
【FI】
G01N33/66 A
A61B5/107
G01N33/66 D
A61B5/145
A61B5/00 N
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024507857
(86)(22)【出願日】2022-08-08
(85)【翻訳文提出日】2024-04-05
(86)【国際出願番号】 KR2022011728
(87)【国際公開番号】W WO2023014197
(87)【国際公開日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】10-2021-0103572
(32)【優先日】2021-08-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518086871
【氏名又は名称】ドンウン アナテック カンパニー リミテッド
【住所又は居所原語表記】12F, 22, Banpo-daero, Seocho-gu, Seoul, 06716 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャン イン ス
(72)【発明者】
【氏名】クォン ミン ス
(72)【発明者】
【氏名】ケ ジ ウォン
(72)【発明者】
【氏名】シム ウン ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】キム ドン チョル
【テーマコード(参考)】
2G045
4C038
4C117
【Fターム(参考)】
2G045AA25
2G045CA25
2G045DA31
2G045JA01
2G045JA07
4C038KK10
4C038KL01
4C038KX02
4C117XA01
4C117XB01
4C117XC40
4C117XE07
4C117XE54
4C117XL01
4C117XR04
(57)【要約】
血糖予測システムおよびその方法を提供する。一実施形態によると、血糖予測システムは、身体指標と血糖変動性の相関関係を推論するように血糖変動性推論モデルを学習させ、唾液糖と血糖の相関関係を前記血糖変動性を考慮して推論するように血糖推論モデルを学習させる学習モデリング部、対象者の身体指標と唾液糖を取得する対象者情報取得部、対象者の身体指標と唾液糖を取得する対象者情報取得部、前記対象者の身体指標を入力パラメータとし、前記血糖変動性推論モデルを利用して前記対象者の血糖変動性を推定する血糖変動性推定部、および前記対象者の唾液糖と推定された血糖変動性を入力パラメータとし、前記血糖推論モデルを利用して前記対象者の血糖を予測する血糖予測部を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体指標と血糖変動性の相関関係を推論するように血糖変動性推論モデルを学習させ、唾液糖と血糖の相関関係を前記血糖変動性を考慮して推論するように血糖推論モデルを学習させる学習モデリング部、
対象者の身体指標と唾液糖を取得する対象者情報取得部、
前記対象者の身体指標を入力パラメータとし、前記血糖変動性推論モデルを利用して前記対象者の血糖変動性を推定する血糖変動性推定部、および
前記対象者の唾液糖と推定された血糖変動性を入力パラメータとし、前記血糖推論モデルを利用して前記対象者の血糖を予測する血糖予測部
を含む、血糖予測システム。
【請求項2】
前記学習モデリング部は、
前記身体指標とHOMA-IRおよびHOMAβ-cellの相関関係を推論し、前記HOMA-IRおよびHOMAβ-cellと前記血糖変動性の相関関係を推論するように前記血糖変動性推論モデルを学習させることを特徴とする、請求項1に記載の血糖予測システム。
【請求項3】
前記学習モデリング部は、
前記HOMA-IRおよびHOMAβ-cellによって計算されるインスリン抵抗性およびインスリン分泌能と前記血糖変動性の相関関係を推論するように前記血糖変動性推論モデルを学習させることを特徴とする、請求項2に記載の血糖予測システム。
【請求項4】
前記学習モデリング部は、
前記身体指標と前記血糖変動性の相関関係を推論する実験を人工知能基盤によって学習して前記血糖変動性推論モデルを構築し、前記唾液糖と前記血糖の相関関係を前記血糖変動性を考慮して推論する実験を人工知能基盤によって学習して前記血糖推論モデルを構築することを特徴とする、請求項1に記載の血糖予測システム。
【請求項5】
前記対象者の身体指標は、
前記対象者の体格指数(BMI)およびウエスト周囲径を含むことを特徴とする、請求項1に記載の血糖予測システム。
【請求項6】
対象者の身体指標と唾液糖を取得する段階、
前記対象者の身体指標を入力パラメータとし、血糖変動性推論モデル(前記血糖変動性推論モデルは、身体指標と血糖変動性の相関関係を推論するように学習される)を利用して前記対象者の血糖変動性を推定する段階、および
前記対象者の唾液糖と推定された血糖変動性を入力パラメータとし、血糖推論モデル(前記血糖推論モデルは、唾液糖と血糖の相関関係を前記血糖変動性を考慮して推論するように学習される)を利用して前記対象者の血糖を予測する段階
を含む、血糖予測方法。
【請求項7】
前記血糖変動性推論モデルは、
前記身体指標とHOMA-IRおよびHOMAβ-cellの相関関係を推論し、前記HOMA-IRおよびHOMAβ-cellと前記血糖変動性の相関関係を推論するように学習されることを特徴とする、請求項6に記載の血糖予測方法。
【請求項8】
前記血糖変動性推論モデルは、
前記HOMA-IRおよびHOMAβ-cellによって計算されるインスリン抵抗性およびインスリン分泌能と前記血糖変動性の相関関係を推論するように学習されることを特徴とする、請求項7に記載の血糖予測方法。
【請求項9】
前記身体指標と前記血糖変動性の相関関係を推論する実験を人工知能基盤によって学習して前記血糖変動性推論モデルを構築する段階、および
前記唾液糖と前記血糖値の相関関係を前記血糖値の変動性を考慮して推論する実験を人工知能基盤によって学習して前記血糖値推論モデルを構築する段階
をさらに含むことを特徴とする、請求項6に記載の血糖予測方法。
【請求項10】
身体指標と血糖変動性の相関関係を推論するように血糖変動性推論モデルを学習させる学習モデリング部、
対象者の身体指標を取得する対象者情報取得部、および
前記対象者の身体指標を入力パラメータとし、前記血糖変動性推論モデルを利用して前記対象者の血糖変動性を推定する血糖変動性推定部
を含む、血糖変動性推定システム。
【請求項11】
前記学習モデリング部は、
前記身体指標とHOMA-IRおよびHOMAβ-cellの相関関係を推論し、前記HOMA-IRおよびHOMAβ-cellと前記血糖変動性の相関関係を推論するように前記血糖変動性推論モデルを学習させることを特徴とする、請求項10に記載の血糖変動性推定システム。
【請求項12】
前記学習モデリング部は、
前記HOMA-IRおよびHOMAβ-cellによって計算されるインスリン抵抗性およびインスリン分泌能と前記血糖変動性の相関関係を推論するように前記血糖変動性推論モデルを学習させることを特徴とする、請求項10に記載の血糖変動性推定システム。
【請求項13】
前記学習モデリング部は、
前記身体指標と前記血糖変動性の相関関係を推論する実験を人工知能基盤によって学習して前記血糖変動性推論モデルを構築することを特徴とする、請求項10に記載の血糖変動性推定システム。
【請求項14】
前記対象者の身体指標は、
前記対象者の体格指数(BMI)およびウエスト周囲径を含むことを特徴とする、請求項10に記載の血糖変動性推定システム。
【請求項15】
対象者の身体指標を取得する段階、および
前記対象者の身体指標を入力パラメータとし、血糖変動性推論モデル(前記血糖変動性推論モデルは、身体指標と血糖変動性の相関関係を推論するように学習される)を利用して前記対象者の血糖変動性を推定する段階
を含む、血糖変動性推定方法。
【請求項16】
前記血糖変動性推論モデルは、
前記身体指標とHOMA-IRおよびHOMAβ-cellの相関関係を推論し、前記HOMA-IRおよびHOMAβ-cellと前記血糖変動性の相関関係を推論するように学習されることを特徴とする、請求項15に記載の血糖変動性推定方法。
【請求項17】
前記血糖変動性推論モデルは、
前記HOMA-IRおよびHOMAβ-cellによって計算されるインスリン抵抗性およびインスリン分泌能と前記血糖変動性の相関関係を推論するように学習されることを特徴とする、請求項16に記載の血糖変動性推定方法。
【請求項18】
前記身体指標と前記血糖変動性の相関関係を推論する実験を人工知能基盤によって学習して前記血糖変動性推論モデルを構築する段階
をさらに含むことを特徴とする、請求項15に記載の血糖変動性推定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の実施形態は、唾液糖から血糖を予測するシステムおよびその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
糖尿病の診断のための指標としては、一般的に、血液中のグルコース濃度である血糖または尿糖が利用されている。
【0003】
しかし、尿糖検査では、糖尿病患者と健常者の境界型である耐糖能異常者が糖尿病患者に分類されるため、糖尿病診断の精度が低下するという問題を抱えている。
【0004】
このため、糖尿病診断には、検査の精度を保証する血糖が主に利用されている。しかし、このような血糖測定のためには、採血という侵襲的な方法しか存在しないという限界を抱えており、手間や痛みなどが伴うという欠点があった。
【0005】
したがって、このような血糖値測定の限界を克服して欠点を解決することができる技術の提案が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一実施形態は、血糖測定のために採血という侵襲的な方法しか存在しないという限界を克服し、採血時に手間や痛みが発生するなどの欠点を解決するために、唾液糖から血糖を予測するシステムおよびその方法を提案する。
【0007】
より詳しく説明すると、一実施形態は、唾液糖と血糖の相関関係を推論する実験を人工知能基盤によって学習して構築された血糖値推論モデルを利用することにより、唾液糖から血糖を予測するシステムおよびその方法を提案する。
【0008】
特に、一実施形態は、唾液糖と血糖の相関関係に影響を及ぼす要因となる血糖変動性を考慮して血糖推論モデルを構築するシステムおよびその方法を提案する。
【0009】
このとき、一実施形態は、血糖変動性測定の手間や複雑性などの欠点を解決するために、対象者の身体指標と血糖変動性の相関関係を推論する実験を人工知能基盤によって学習して構築された血糖変動性推論モデルを利用することにより、身体指標から血糖変動性を推定するシステムおよびその方法を提案する。
【0010】
ただし、本発明が解決しようとする技術的課題が上述したものに限定されてはならず、本発明の技術的思想および領域から逸脱しない範囲内で多様に拡張されてもよい。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一実施形態によると、血糖予測システムは、身体指標と血糖変動性の相関関係を推論するように血糖変動性推論モデルを学習させ、唾液糖と血糖の相関関係を前記血糖変動性を考慮して推論するように血糖値推論モデルを学習させる学習モデリング部、対象者の身体指標と唾液糖を取得する対象者情報取得部、前記対象者の身体指標を入力パラメータとし、前記血糖変動性推論モデルを利用して前記対象者の血糖変動性を推定する血糖変動性推定部、および前記対象者の唾液糖と推定された血糖変動性を入力パラメータとし、前記血糖推論モデルを利用して前記対象者の血糖を予測する血糖予測部を含んでよい。
【0012】
一側によると、前記学習モデリング部は、前記身体指標とHOMA-IRおよびHOMAβ-cellの相関関係を推論し、前記HOMA-IRおよびHOMAβ-cellと前記血糖変動性の相関関係を推論するように前記血糖変動性推論モデルを学習させることを特徴としてよい。
【0013】
他の一側によると、前記学習モデリング部は、前記HOMA-IRおよびHOMAβ-cellによって計算されるインスリン抵抗性およびインスリン分泌能と前記血糖変動性の相関関係を推論するように前記血糖変動性推論モデルを学習させることを特徴としてよい。
【0014】
他の一側によると、前記学習モデリング部は、前記身体指標と前記血糖変動性の相関関係を推論する実験を人工知能基盤によって学習して前記血糖変動性推論モデルを構築し、前記唾液糖と前記血糖の相関関係を前記血糖変動性を考慮して推論する実験を人工知能基盤によって学習して前記血糖推論モデルを構築することを特徴としてよい。
【0015】
さらに他の一側によると、前記対象者の身体指標は、前記対象者の体格指数(BMI)およびウエスト周囲径を含むことを特徴としてよい。
【0016】
一実施形態によると、血糖予測方法は、対象者の身体指標と唾液糖を取得する段階、前記対象者の身体指標を入力パラメータとし、血糖変動性推論モデル(前記血糖変動性推論モデルは、身体指標と血糖変動性の相関関係を推論するように学習される)を利用して前記対象者の血糖変動性を推定する段階、および前記対象者の唾液糖と推定された血糖変動性を入力パラメータとし、血糖推論モデル(前記血糖推論モデルは、唾液糖と血糖の相関関係を前記血糖変動性を考慮して推論するように学習される)を利用して前記対象者の血糖を予測する段階を含んでよい。
【0017】
一側によると、前記血糖変動性推論モデルは、前記身体指標とHOMA-IRおよびHOMAβ-cellの相関関係を推論し、前記HOMA-IRおよびHOMAβ-cellと前記血糖変動性の相関関係を推論するように学習されることを特徴としてよい。
【0018】
他の一側によると、前記血糖変動性推論モデルは、前記HOMA-IRおよびHOMAβ-cellによって計算されるインスリン抵抗性およびインスリン分泌能と前記血糖変動性の相関関係を推論するように学習されることを特徴としてよい。
【0019】
また他の一側によると、前記血糖予測方法は、前記身体指標と前記血糖変動性の相関関係を推論する実験を人工知能基盤によって学習して前記血糖変動性推論モデルを構築する段階、および前記唾液糖と前記血糖値の相関関係を前記血糖変動性を考慮して推論する実験を人工知能基盤によって学習して前記血糖値推論モデルを構築する段階をさらに含むことを特徴としてよい。
【0020】
一実施形態によると、血糖変動性推定システムは、身体指標と血糖変動性の相関関係を推論するように血糖変動性推論モデルを学習させる学習モデリング部、対象者の身体指標を取得する対象者情報取得部、および前記対象者の身体指標を入力パラメータとし、前記血糖変動性推論モデルを利用して前記対象者の血糖変動性を推定する血糖変動性推定部を含んでよい。
【0021】
一側によると、前記学習モデリング部は、前記身体指標とHOMA-IRおよびHOMAβ-cellの相関関係を推論し、前記HOMA-IRおよびHOMAβ-cellと前記血糖変動性の相関関係を推論するように前記血糖変動性推論モデルを学習させることを特徴としてよい。
【0022】
他の一側によると、前記学習モデリング部は、前記HOMA-IRおよびHOMAβ-cellによって計算されるインスリン抵抗性およびインスリン分泌能と前記血糖変動性の相関関係を推論するように前記血糖変動性推論モデルを学習させることを特徴としてよい。
【0023】
また他の一側によると、前記学習モデリング部は、前記身体指標と前記血糖変動性の相関関係を推論する実験を人工知能基盤によって学習して前記血糖変動性推論モデルを構築することを特徴としてよい。
【0024】
さらに他の一側によると、前記対象者の身体指標は、前記対象者の体格指数(BMI)およびウエスト周囲径を含むことを特徴としてよい。
【0025】
一実施形態によると、血糖変動性推定方法は、対象者の身体指標を取得する段階、および前記対象者の身体指標を入力パラメータとし、血糖変動性推論モデル(前記血糖変動性推論モデルは、身体指標と血糖変動性の相関関係を推論するように学習される)を利用して前記対象者の血糖変動性を推定する段階を含んでよい。
【0026】
一側によると、前記血糖変動性推論モデルは、前記身体指標とHOMA-IRおよびHOMAβ-cellの相関関係を推論し、前記HOMA-IRおよびHOMAβ-cellと前記血糖変動性の相関関係を推論するように学習されることを特徴としてよい。
【0027】
他の一側によると、前記血糖変動性推論モデルは、前記HOMA-IRおよびHOMAβ-cellによって計算されるインスリン抵抗性およびインスリン分泌能と前記血糖変動性の相関関係を推論するように学習されることを特徴としてよい。
【0028】
また他の一側によると、血糖変動性推定方法は、前記身体指標と前記血糖変動性の相関関係を推論する実験を人工知能基盤によって学習して前記血糖変動性推論モデルを構築する段階をさらに含むことを特徴としてよい。
【発明の効果】
【0029】
一実施形態は、唾液糖から血糖を予測するシステムおよびその方法を提案することにより、血糖測定のために採血という侵襲的な方法しか存在しないという限界を克服し、採血時に手間や痛みが発生するなどの欠点を解決することができる。
【0030】
より詳しく説明すると、一実施形態は、唾液糖と血糖の相関関係を推論する実験を人工知能基盤によって学習して構築された血糖値推論モデルを利用することにより、唾液糖から血糖を予測するシステムおよびその方法を提案することができる。
【0031】
特に、一実施形態は、唾液糖と血糖の相関関係に影響を及ぼす要因となる血糖変動性を考慮して血糖推論モデルを構築するシステムおよびその方法を提案することができる。
【0032】
このとき、一実施形態は、対象者の身体指標と血糖変動性の相関関係を推論する実験を人工知能基盤によって学習して構築された血糖変動性推論モデルを利用することによって身体指標から血糖変動性を推定するシステムおよびその方法を提案し、これによって血糖変動性測定の手間や複雑性などの欠点を解決することができる。
【0033】
ただし、本発明の効果が上述したものに限定されてはならず、本発明の技術的思想および領域から逸脱しない範囲内で多様に拡張されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】一実施形態における、ネットワーク環境の例を示した図である。
図2】一実施形態における、電子機器およびサーバの内部構成を説明するための図である。
図3】一実施形態における、サーバのプロセッサに実現される血糖予測システムの例を示したブロック図である。
図4】一実施例における、血糖予測方法を示したフローチャートである。
図5】一実施例における、血糖予測方法で利用する血糖変動性推論モデルを説明するための概念図である。
図6】一実施形態における、サーバのプロセッサに実現される血糖変動性推定システムの例を示したブロック図である。
図7】一実施形態における、血糖変動性推定方法を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照しながら詳しく説明する。ただし、本発明がこれらによって制限されたり限定されてはならない。また、図面に示した同一の参照符号は、同一の部材を示す。
【0042】
また、本明細書に記載する用語(Terminology)は、本発明の好ましい実施形態を適切に表現するために使用するものであるが、これは、視聴者や運営者の意図または本発明が属する分野の慣例などによって異なることがある。したがって、このような用語の定義は、本明細書の全般的な内容に基づいて下されなければならない。例えば、本明細書に記載する単数形は、文面で特に言及しない限り複数形も含む。また、本明細書で使用する「含む(comprises)」および/または「含む(comprising)」は、言及する構成要素、段階、動作、および/または要素が1つ以上の他の構成要素、段階、動作、および/または要素の存在または追加を排除することを意味するものではない。また、本明細書において、第1や第2などの用語が、多様な領域、方向、形状などを記述するために使用されるが、このような領域、方向、形状がこのような用語によって限定されてはならない。これらの用語は、ある所定の領域、方向、または形状を他の領域、方向、または形状と区別するために使用するものに過ぎない。したがって、ある実施形態において第1部分として言及した部分が、他の実施形態では第2部分として言及されることもある。
【0043】
さらに、本発明の多様な実施形態は、互いに異なるものではあるが、相互排他的である必要はないと理解されなければならない。例えば、本明細書に記載する特定の形状、構造、および特性は、一実施形態と関連して、本発明の技術的思想および領域から逸脱しない範囲内で他の実施形態で実現されてもよい。また、提示された各実施形態の範疇における個別の構成要素の位置、配置、または構成は、本発明の技術的思想および領域から逸脱しない範囲内で変更可能であると理解されなければならない。
【0044】
【0045】
以下、唾液糖は、唾液に含まれるグルコース(Glucose)を意味し、血糖は、血液に含まれるグルコースを意味する。また、以下、唾液糖を取得するということは、唾液糖に関する情報(例えば、唾液糖の濃度、指数、数値など)を取得することを意味し、血糖を予測するということは、血糖に関する情報(例えば、血糖の濃度、指数、数値など)を予測することを意味する。
【0046】
【0047】
図1は、一実施形態における、ネットワーク環境の一例を示した図である。図1のネットワーク環境は、複数の電子機器110、120、130、140、150、サーバ160、およびネットワーク170を含む例を示している。このような図1は、本発明の説明のための一例に過ぎず、電子機器の数やサーバの数が図1のように限定されてはならない。
【0048】
複数の電子機器110、120、130、140、150は、検体対象者がそれぞれ所持する端末であって、複数の電子機器110、120、130、140、150それぞれは、対象者の唾液糖を採取する検体測定システムとして、採取装置111、バイオセンサ112、および測定装置113を含んでよい。
【0049】
採取装置111は、検体(例えば、唾液)を収集するための装置であって、検体収集部、フィルタ、および圧縮チューブ(compression tube)を含んでよい。検体が唾液である場合、採取装置111は、圧縮チューブ内のフィルタを介して収集した唾液から干渉物質を除去し、干渉物質が除去された唾液を外部、すなわち、バイオセンサ112に提供してよい。
【0050】
バイオセンサ112は、採取装置111によって採取した検体(例えば、唾液)が採取装置111に挿入した場合に、干渉物質が除去された検体から測定しようとする情報(例えば、グルコース(Glucose))をセンシングする機能を実行する構成要素であって、測定装置113にはバイオセンサストリップが挿入されており、測定装置113から受信した検体認識信号に基づいて検体を認識し、検体認識信号とは別に印加される検体測定信号によって検体に含まれるグルコースに対する応答信号を測定装置113に提供してよい。
【0051】
測定装置113は、バイオセンサ112の挿入を認識し、バイオセンサ112に検体認識信号を提供することにより、バイオセンサ112に検体が接触したかどうかを判断した後、検体が接触したと判断されれば検体測定信号を提供し、測定しようとする検体の応答信号を受信して検体を測定してよい。
【0052】
また、測定装置113は、ネットワーク170を介してサーバ160と通信するように通信モジュールを含んでよい。しかし、測定装置113をそれぞれ含む複数の電子機器110、120、130、140、150は、ネットワーク170に直接的に接続してサーバ160と通信する代わりに、対象者が所持する端末(例えば、スマートフォン(smart phone)、携帯電話、タブレット、ナビゲーション、PC、ノート型PC、デジタル放送用端末、PDA(Personal Digital Assistants)、PMP(Portable Multimedia Player)など)を経由してネットワーク170に接続してサーバ160と通信するように構成されてもよい。
【0053】
通信方式が限定されることはなく、ネットワーク170が含むことのできる通信網(一例として、移動通信網、有線インターネット、無線インターネット、放送網)を利用する通信方式だけではなく、機器間の近距離無線通信が含まれてもよい。例えば、ネットワーク170は、PAN(personal area network)、LAN(local area network)、CAN(campus area network)、MAN(metropolitan area network)、WAN(wide area network)、BBN(broadband network)、インターネットなどのネットワークのうちの1つ以上の任意のネットワークを含んでよい。さらに、ネットワーク170は、バスネットワーク、スターネットワーク、リングネットワーク、メッシュネットワーク、スター-バスネットワーク、ツリーまたは階層的ネットワークなどを含むネットワークトポロジのうちの任意の1つ以上を含んでもよいが、これらに限定されることはない。
【0054】
以上、複数の電子機器110、120、130、140、150それぞれが採取装置111、バイオセンサ112、および測定装置113を含むものとして説明したが、これに限定されてはならず、対象者の身体指標および唾液糖と関連する情報を格納している端末(例えば、スマートフォン(smart phone)、携帯電話、タブレット、ナビゲーション、PC、ノート型PC、デジタル放送用端末、PDA(Personal Digital Assistants)、PMP(Portable Multimedia Player)など)であってもよい。
【0055】
サーバ160は、複数の電子機器110、120、130、140、150とネットワーク170を介して通信して、複数の電子機器110、120、130、140、150それぞれの測定装置113から測定された検体(唾液)に関する情報を受信し、受信した検体(唾液)に関する情報に基づいて対象者の血糖を予測する血糖予測サービスを提供するコンピュータ装置または複数のコンピュータ装置で実現されてよい。
【0056】
すなわち、複数の電子機器110、120、130、140、150それぞれは、予めインストールされたオペレーティングシステム(Operating System:OS)または少なくとも1つのプログラム(一例として、ブラウザや前記インストールされたアプリケーション)の制御にしたがってサーバ160に接続し、サーバ160が提供する血糖予測サービスの提供を受けてよい。
【0057】
【0058】
図2は、一実施形態における、電子機器およびサーバの内部構成を説明するためのブロック図である。図2では、血糖予測サービスの提供を受ける対象者が所持する電子機器の例として第1電子機器110の内部構造と、第1電子機器110と通信して血糖予測サービスを提供する主体であるサーバ160の内部構成について説明する。以下、第1電子機器110の説明において、便宜上、第1電子機器110に含まれる採取装置111、バイオセンサ112、および測定装置113の説明は省略する。
【0059】
第1電子機器110とサーバ160は、メモリ211、221、プロセッサ212、222、通信モジュール213、223、および入力/出力インタフェース214、224を含んでよい。メモリ211、221は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)、およびディスクドライブのような永続的大容量記録装置を含んでよい。また、メモリ211、221には、オペレーティングシステムと、少なくとも1つのプログラムコード(一例として、第1電子機器110においてインストールされて実行されるアプリケーションなどのためのコード)が記録されてよい。このようなソフトウェア構成要素は、メモリ211、221とは別のコンピュータ読み取り可能な記録媒体からロードされてよい。別のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、フロッピー(登録商標)ドライブ、ディスク、テープ、DVD/CD-ROMドライブ、メモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体を含んでよい。他の実施形態において、ソフトウェア構成要素は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体ではない通信モジュール213、223を通じてメモリ211、221にロードされてもよい。例えば、少なくとも1つのプログラムは、開発者またはアプリケーションのインストールファイルを配布するファイル配布システムがネットワーク170を介して提供するファイルによってインストールされるプログラム(一例として、上述したアプリケーション)に基づいてメモリ211、221にロードされてよい。
【0060】
プロセッサ212、222は、基本的な算術、ロジック、および入出力演算を実行することにより、コンピュータプログラムの命令を処理するように構成されてよい。命令は、メモリ211、221または通信モジュール213、223によって、プロセッサ211、221に提供されてよい。例えば、プロセッサ212、222は、メモリ211、221のような記録装置に記録されたプログラムコードにしたがって受信される命令を実行するように構成されてよい。
【0061】
通信モジュール213、223は、ネットワーク170を介して第1電子機器110とサーバ160が互いに通信するための機能を提供してよく、他の電子機器(一例として、第2電子機器120、第3電子機器130、第4電子機器、第5電子機器150など)または他のサーバと通信するための機能を提供してよい。一例として、第1電子機器110のプロセッサ212がメモリ211のような記録装置に記録されたプログラムコードにしたがって生成した要請(例えば、血糖予測サービス要請)が、通信モジュール213の制御にしたがってネットワーク170を介してサーバ160に伝達されてよい。これとは逆に、サーバ160のプロセッサ222の制御にしたがって提供される制御信号や命令、コンテンツ、ファイルなどが、通信モジュール223とネットワーク170を経て第1電子機器110の通信モジュール213を通じて第1電子機器110に受信されてよい。例えば、通信モジュール213を通じて受信されたサーバ160の制御信号や命令などは、プロセッサ212やメモリ211に伝達されてよく、コンテンツやファイルなどは、第1電子機器110がさらに含むことのできる記録媒体に記録されてよい。
【0062】
入力/出力インタフェース214は、入力/出力装置215とのインタフェースのための手段であってよい。例えば、入力装置は、キーボードまたはマウスなどの装置を、出力装置は、アプリケーションの通信セッションを表示するためのディスプレイのような装置を含んでよい。他の例として、入力/出力インタフェース214は、タッチスクリーンのように入力と出力のための機能が1つに統合された装置とのインタフェースのための手段であってもよい。より具体的な例として、第1電子機器110のプロセッサ212は、メモリ211にロードされたコンピュータプログラムの命令を処理するにあたり、サーバ160や第2電子機器120が提供するデータを利用して構成されるサービス画面やコンテンツが入力/出力インタフェース214を通じてディスプレイに表示されてよい。入力/出力インタフェース224も同様に、サーバ160のプロセッサ222がメモリ221にロードされたコンピュータプログラムの命令を処理するにあたり、サーバ160が提供するデータを利用して構成される情報を出力してよい。
【0063】
また、他の実施形態において、第1電子機器110およびサーバ160は、図2の構成要素よりも多くの構成要素を含んでもよい。しかし、大部分の従来技術的構成要素を明確に図に示す必要はない。
【0064】
以下では、血糖予測サービスを提供する血糖予測方法およびシステムの具体的な実施形態について説明する。
【0065】
【0066】
図3は、一実施形態における、サーバのプロセッサに実現される血糖予測システムの例を示したブロック図であり、図4は、一実施形態における、血糖予測方法を示したフローチャートであり、図5は、一実施形態における、血糖予測方法で利用する血糖変動性推論モデルを説明するための概念図である。
【0067】
一実施形態に係るサーバ160には、コンピュータで実現される血糖予測システムが構成されてよい。サーバ160は、クライアント(Client)である複数の電子機器110、120、130、140、150を対象に血糖予測サービスを提供する主体であって、図4に示す段階410~430を実行することにより、血糖予測サービスを複数の電子機器110、120、130、140、150それぞれに提供してよい。
【0068】
サーバ160が図4に係る血糖予測方法を実行するように、サーバ160のプロセッサ222は、構成要素として、図3に示すように、学習モデリング部310、対象者情報取得部320、血糖変動性推定部330、および血糖予測部340を含んでよい。実施形態によって、プロセッサ222の構成要素は、選択的にプロセッサ222に含まれても除外されてもよい。また、実施形態によって、プロセッサ222の構成要素は、プロセッサ222の機能の表現のために分離されても併合されてもよい。例えば、プロセッサ222の構成要素のうちの少なくとも一部は、第1対象者の端末である第1電子機器110に含まれるプロセッサ212に実現されてもよいし、第2対象者の端末である第2の電子機器120に含まれるプロセッサに実現されてもよい。
【0069】
このようなプロセッサ222およびプロセッサ222の構成要素は、図4の血糖予測方法に含まれる段階410~430を実行するようにサーバ160を制御してよい。例えば、プロセッサ222およびプロセッサ222の構成要素は、メモリ221が含むオペレーティングシステムのコードと、少なくとも1つのプログラムのコードとによる命令(instruction)を実行するように実現されてよい。
【0070】
ここで、プロセッサ222の構成要素は、サーバ160に記録されたプログラムコードが提供する命令にしたがってプロセッサ222によって実行されるプロセッサ222の互いに異なる機能(different functions)の表現であってよい。例えば、対象者の血糖を予測するプロセッサ222の機能的表現として、血糖予測部330が利用されてよい。
【0071】
プロセッサ222は、段階410の前に、サーバ160の制御と関連する命令がロードされたメモリ221から必要な命令を読み取ってよい(図示せず)。この場合、前記読み取られた命令には、プロセッサ222が以下で説明する段階410~430を実行するように制御するための命令が含まれてよい。
【0072】
また、段階410の前に、学習モデリング部310は、身体指標と血糖変動性の相関関係を推論するように血糖変動性推論モデルを学習させて予め構築しておいてよく、唾液糖と血糖の相関関係を血糖変動性を考慮して推論するように血糖推論モデルを学習させて予め構築しておいてよい。
【0073】
唾液糖と血糖の相関関係は、血糖変動性の影響を受ける。したがって、唾液糖と血糖の相関関係を正確に推論して定義するためには、血糖変動性が考慮されなければならない。
【0074】
一方、身体指標である体格指数(BMI)とウエスト周囲径は、HOMA-IRおよびHOMAβ-cellと相関関係を有する(以下、身体指標は、体格指数(BMI)とウエスト周囲径を代表的に含む)。また、インスリン抵抗性およびインスリン分泌能はHOMA-IRおよびHOMAβ-cellから計算されてよく、インスリン抵抗性およびインスリン分泌能は血糖変動性と相関関係を有する。
【0075】
このような特性を利用して、学習モデリング部310は、唾液糖と血糖の相関関係を血糖変動性を考慮して推論する実験を人工知能基盤によって学習して血糖推論モデルを構築する中で、血糖推論モデルに反映する血糖変動性を推論する血糖変動性推論モデルも構築することができる。例えば、学習モデリング部310は、図5に示すように、身体指標とHOMA-IRおよびHOMAβ-cellの相関関係を推論し(段階510)、HOMA-IRおよびHOMAβ-cellによって計算されるインスリン抵抗性およびインスリン分泌能と血糖変動性の相関関係を推論する(段階520)血糖変動性推論モデルを実験によって学習させて構築してよい。
【0076】
すなわち、学習モデリング部310は、身体指標と血糖変動性の相関関係を推論する実験を人工知能基盤によって学習して血糖変動性推論モデルを構築することができ、唾液糖と血糖の相関関係を血糖変動性を考慮して推論する実験を人工知能基盤によって学習して血糖推論モデルを構築することができる。
【0077】
このような血糖変動性推論モデルおよび血糖値推論モデルそれぞれの学習過程には、多様な公知の機械学習アルゴリズムが使用されてよい。
【0078】
段階410で、対象者情報取得部320は、対象者の身体指標と唾液糖を取得してよい。例えば、対象者情報取得部320は、上述したように、複数の電子機器110、120、130、140、150それぞれの測定装置113によって測定された唾液に関する情報を受信して取得してよく、複数の電子機器110、120、130、140、150それぞれから対象者それぞれの身体指標として入力されたものを取得してよい。
【0079】
段階420で、血糖変動性推定部330は、対象者の身体指標を入力パラメータとし、血糖変動性推論モデルを利用して対象者の血糖変動性を推定してよい。
【0080】
段階430で、血糖予測部340は、対象者の唾液糖と推定された血糖変動性を入力パラメータとし、血糖推論モデルを利用して対象者の血糖を予測してよい。予測された対象者の血糖は、対象者に対応する電子機器に提供されてよい。
【0081】
このように、一実施形態に係る血糖予測システムおよび方法は、血糖推論モデルを利用して唾液糖から血糖値を予測することにより、血糖測定のために採血という侵襲的な方法しか存在しないという限界を克服し、採血時に手間や痛みが発生するなどの欠点を解決することができる上に、血糖推論モデルで血糖変動性を考慮することによって血糖予測の精度を高めることができる。
【0082】
また、一実施形態に係る血糖予測システムおよび方法は、血糖値推論モデルに入力パラメータとして使用する血糖変動性を血糖変動性推論モデルによって推定することにより、血糖変動性測定の手間や複雑性などの欠点を解決することができる。
【0083】
以上、血糖予測システムおよびその方法について説明したが、本発明は血糖変動性推定だけを独立的に応用して使用することも可能である。これについては、図6図7を参照しながらより詳しく説明する。
【0084】
また、以上、唾液糖から血糖を予測することについて説明したが、血糖から唾液糖を予測することも、一実施形態に係る血糖予測システムによって実行することが可能である。このような場合、対象者情報取得部320が唾液糖の代わりに血糖を取得することに応答して、血糖予測部340では、取得した血糖から唾液糖を予測することができる。
【0085】
【0086】
図6は、一実施形態における、サーバのプロセッサに実現される血糖変動性推定システムの例を示したブロック図であり、図7は、一実施形態における、血糖変動性推定方法を示したフローチャートである。
【0087】
図6図7を参照すると、一実施形態に係るサーバ160には、コンピュータで実現される血糖変動性推定システムが構成されてよい。サーバ160は、クライアント(Client)である複数の電子機器110、120、130、140、150を対象に血糖変動性推定サービスを提供する主体であって、図7に示す段階710~720を実行することにより、血糖推定サービスを複数の電子機器110、120、130、140、150それぞれに提供してよい。
【0088】
サーバ160が図7に係る血糖変動性推定方法を実行するように、サーバ160のプロセッサ222は、構成要素として、図6に示すように、学習モデリング部610、対象者情報取得部620、および血糖変動性推定部630を含んでよい。実施形態によって、プロセッサ222の構成要素は、選択的にプロセッサ222に含まれても除外されてもよい。また、実施形態によって、プロセッサ222の構成要素は、プロセッサ222の機能の表現のために分離されても併合されてもよい。例えば、プロセッサ222の構成要素の少なくとも一部は、第1対象者の端末である第1電子機器110に含まれるプロセッサ212に実現されてもよいし、第2対象者の端末である第2の電子機器120に含まれるプロセッサに実現されてもよい。
【0089】
このようなプロセッサ222およびプロセッサ222の構成要素は、図7の血糖変動性推定方法に含まれる段階710~720を実行するようにサーバ160を制御してよい。例えば、プロセッサ222およびプロセッサ222の構成要素は、メモリ221が含むオペレーティングシステムのコードと、少なくとも1つのプログラムのコードとによる命令(instruction)を実行するように実現されてよい。
【0090】
ここで、プロセッサ222の構成要素は、サーバ160に記録されたプログラムコードが提供する命令にしたがってプロセッサ222によって実行されるプロセッサ222の互いに異なる機能(different functions)の表現であってよい。例えば、対象者の血糖変動性を推定するプロセッサ222の機能的表現として、血糖変動性推定部630が利用されてよい。
【0091】
プロセッサ222は、段階710の前に、サーバ160の制御と関連する命令がロードされたメモリ221から必要な命令を読み取ってよい(図示せず)。この場合、前記読み取られた命令には、プロセッサ222が以下で説明する段階710~720を実行するように制御するための命令が含まれてよい。
【0092】
また、段階710の前に、学習モデリング部610は、身体指標と血糖変動性の相関関係を推論するように血糖変動性推論モデルを学習させて予め構築しておいてよい。
【0093】
身体指標である体格指数(BMI)とウエスト周囲径は、HOMA-IRおよびHOMAβ-cellと相関関係を有する(以下、身体指標は、体格指数(BMI)とウエスト周囲径を代表的に含む)。また、インスリン抵抗性およびインスリン分泌能は、HOMA-IRおよびHOMAβ-cellから計算されてよく、インスリン抵抗性およびインスリン分泌能は血糖変動性と相関関係を有する。
【0094】
このような特性を利用して、学習モデリング部610は、血糖変動性を推論する血糖変動性推論モデルを構築してよい。例えば、学習モデリング部610は、図5に示すように、身体指標とHOMA-IRおよびHOMAβ-cellの相関関係を推論し(段階510)、HOMA-IRおよびHOMAβ-cellによって計算されるインスリン抵抗性およびインスリン分泌能と血糖変動性の相関関係を推論する(段階520)血糖変動性推論モデルを実験によって学習させて構築してよい。
【0095】
すなわち、学習モデリング部610は、身体指標と血糖変動性の相関関係を推論する実験を人工知能基盤によって学習して血糖変動性推論モデルを構築することができる。
【0096】
このような血糖変動性推論モデルの学習過程には、多様な公知の機械学習アルゴリズムが使用されてよい。
【0097】
段階710で、対象者情報取得部620は、対象者の身体指標を取得してよい。例えば、対象者情報取得部620は、複数の電子機器110、120、130、140、150それぞれから対象者それぞれの身体指標として入力されたものを取得してよい。
【0098】
段階720で、血糖変動性推定部630は、対象者の身体指標を入力パラメータとし、血糖変動性推論モデルを利用して対象者の血糖変動性を推定してよい。
【0099】
このように、一実施形態に係る血糖変動性推定システムおよび方法は、血糖変動性推論モデルを利用して血糖変動性を推定することにより、血糖変動性測定の手間や複雑性などの欠点を解決することができる。
【0100】
上述したように推定された血糖変動性は、上述した血糖値推定システムおよびその方法での活用はもちろん、多様な作業および分野で活用することができる。
【0101】
【0102】
上述した装置は、ハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、および/またはハードウェア構成要素とソフトウェア構成要素との組み合わせによって実現されてよい。例えば、実施形態で説明された装置および構成要素は、例えば、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ、マイクロコンピュータ、FPA(field programmable array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサ、または命令を実行して応答することができる様々な装置のように、1つ以上の汎用コンピュータまたは特殊目的コンピュータを利用して実現されてよい。処理装置は、オペレーティングシステム(OS)およびOS上で実行される1つ以上のソフトウェアアプリケーションを実行してよい。また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答し、データにアクセスし、データを記録、操作、処理、および生成してもよい。理解の便宜のために、1つの処理装置が使用されるとして説明される場合もあるが、当業者であれば、処理装置が複数個の処理要素および/または複数種類の処理要素を含んでもよいことが理解できるであろう。例えば、処理装置は、複数個のプロセッサまたは1つのプロセッサおよび1つのコントローラを含んでよい。また、並列プロセッサのような、他の処理構成も可能である。
【0103】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム、コード、命令、またはこれらのうちの1つ以上の組み合わせを含んでもよく、思うままに動作するように処理装置を構成したり、独立的または集合的に処理装置に命令したりしてよい。ソフトウェアおよび/またはデータは、処理装置に基づいて解釈されたり、処理装置に命令またはデータを提供したりするために、いかなる種類の機械、コンポーネント、物理装置、仮想装置(virtual equipment)、コンピュータ記録媒体または装置に具現化されてよい。ソフトウェアは、ネットワークによって接続されたコンピュータシステム上に分散され、分散された状態で記録されても実行されてもよい。ソフトウェアおよびデータは、1つ以上のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてよい。
【0104】
実施形態に係る方法は、多様なコンピュータ手段によって実行可能なプログラム命令の形態で実現されてコンピュータ読み取り可能な媒体に記録されてよい。前記コンピュータ読み取り可能な媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独でまたは組み合わせて含んでよい。前記媒体に記録されるプログラム命令は、実施形態のために特別に設計されて構成されたものであってもよいし、コンピュータソフトウェアの当業者に公知された使用可能なものであってもよい。コンピュータ読み取り可能な媒体の例には、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、および磁気テープのような磁気媒体、CD-ROM、DVDのような光媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)のような光磁気媒体、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令が記録されるように構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令の例には、コンパイラによって生成されるもののような機械語コードだけではなく、インタプリタなどを使用してコンピュータによって実行される高級言語コードを含む。
【0105】
以上のように、実施形態を、限定された実施形態および図面に基づいて説明したが、当業者であれば、上述した記載から多様な修正および変形が可能であろう。例えば、説明された技術が、説明された方法とは異なる順序で実行されたり、かつ/あるいは、説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が、説明された方法とは異なる形態で結合されたりまたは組み合わされたり、他の構成要素または均等物によって対置されたり置換されたとしても、適切な結果を達成することができる。
【0106】
したがって、異なる実施形態であっても、特許請求の範囲と均等なものであれば、添付の特許請求の範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】