(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】取扱設備、食品加工設備、及び食品の取り扱い方法
(51)【国際特許分類】
A22C 25/08 20060101AFI20240829BHJP
B65G 47/28 20060101ALI20240829BHJP
【FI】
A22C25/08
B65G47/28 D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024508756
(86)(22)【出願日】2022-08-18
(85)【翻訳文提出日】2024-04-05
(86)【国際出願番号】 EP2022073081
(87)【国際公開番号】W WO2023021139
(87)【国際公開日】2023-02-23
(32)【優先日】2021-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524055137
【氏名又は名称】ヴァルカ・エインカフルータフェラグ
【氏名又は名称原語表記】Valka ehf.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100184343
【氏名又は名称】川崎 茂雄
(72)【発明者】
【氏名】エルリングソン,ヒルマル
(72)【発明者】
【氏名】ハラルドソン,スヴェリル
(72)【発明者】
【氏名】ゲヌティス,サウリウス
(72)【発明者】
【氏名】アルノルソン,ウルファル カール
(72)【発明者】
【氏名】ヒャルマルソン,ヘルギ
【テーマコード(参考)】
3F081
4B011
【Fターム(参考)】
3F081AA48
3F081BA02
3F081BD09
3F081CA03
3F081CC08
3F081CD02
3F081CD17
3F081DA02
3F081DA07
4B011KA01
4B011KC01
4B011KC05
4B011KD01
(57)【要約】
本発明は、食品(12)を取り扱うための取扱設備(20)に関し、取扱設備(20)は、搬送装置と、搬送装置(22、24)の下流の少なくとも1つの分離装置(32A、32B)であって、食品(12)が搬送され得る少なくとも1つの搬送空間(34A)を有する分離装置(32A、32B)と、少なくとも第1食品(12)と第2食品(12)との間の間隔を増大させて食品集団(40)を分離させるために、搬送空間(34A)に少なくとも部分的に突出するように位置決め可能であり、少なくとも1つの第1食品(12)を少なくとも1つの第2食品(12)から少なくとも部分的に離間するように偏向させる、少なくとも1つの偏向装置(36,38)を含んでいる。代替的に、食品(12)を回転させて向きを変えるための回転装置(128)が設けられてもよい。本発明はまた、食品を取り扱う方法及び食品加工設備にも関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品(12)を取り扱うための取扱設備(20)であって、
複数の食品(12)を支持するように構成された少なくとも1つの支持面(26、28)を有する少なくとも1つの搬送装置(22、24)であって、前記搬送装置(22、24)は、少なくとも1つの駆動装置によって駆動されて、前記支持面(26、28)を搬送方向(30)に沿って移動させて、前記食品(12)を前記搬送方向(30)に搬送する、前記搬送装置(22、24)と、
前記搬送方向(30)に関して、前記搬送装置(22、24)の下流に配置された少なくとも1つの分離装置(32A、32B)であって、前記支持面(26、28)上で搬送される食品(12)の集団(40)を少なくとも部分的に分離するように構成されている、前記分離装置(32A、32B)と
を含んでおり、
前記分離装置(32A、32B)は、前記食品(12)が搬送され得る少なくとも1つの搬送空間(34A)と、少なくとも第1食品(12)と第2食品(12)との間の間隔を増大させて食品集団(40)を分離するために、前記搬送空間(34A)に少なくとも部分的に突出するように位置決め可能であり、少なくとも1つの第1食品(12)を少なくとも1つの第2食品(12)から少なくとも部分的に離間するように偏向させる、少なくとも1つの偏向装置(36、38)とを有する、取扱設備(20)。
【請求項2】
前記分離装置(32A、32B)は、前記搬送空間(34A)を少なくとも部分的に区切るフロア(42)を有しており、前記フロア(42)に沿って前記食品(12)が前記搬送空間(34A)を通って搬送され得、前記偏向装置(36、38)は前記フロア(42)の少なくとも一部を通って前記搬送空間(34A)に突出するように位置決め可能である、
請求項1に記載の取扱設備(20)。
【請求項3】
前記偏向装置(36、38)は、前記偏向装置(36、38)が前記搬送空間(34A)から後退した非偏向位置と、少なくとも前記第1食品と前記第2食品(12)との間の間隔を増大させて食品集団(40)を分離するために、前記偏向装置(36,38)が前記搬送空間(34A)に少なくとも部分に突出して前記少なくとも1つの第1食品(12)を前記少なくとも1つの第2食品(12)から少なくとも部分的に離間させるように偏向させる、偏向位置との間を移動可能である、
請求項1又は2に記載の取扱設備(20)。
【請求項4】
前記食品(12)の搬送方向(30)に対して、直列に配置された複数の分離装置(32A、32B)であって、各分離装置(32A、32B)は、前記食品(12)がそれぞれの搬送方向に搬送され得る少なくとも1つの搬送空間(34A)と、少なくとも1つの偏向装置(36、38)とを有する、前記複数の分離装置(32A、32B)と、
複数の分離装置(32A、32B)のうちの第1分離装置(32A)の少なくとも1つの偏向装置(36、38)の長手方向軸(45、47)が、前記取扱設備(20)が作動位置にあるとき、前記搬送装置(22、24)の前記搬送方向(30)に又は沿って延びる垂直面に対して、及び/又は前記搬送装置(22、24)の長手方向中央面に対して、及び/又は好ましくは前記搬送装置(22、24)の前記搬送方向(30)に沿って延びる前記搬送装置(22、24)の長手方向軸が在る前記搬送装置(22、24)の長手方向中央面に対して、第1分離装置角度だけ角度付けられており、
複数の分離装置(32A、32B)のうちの第2分離装置(32B)の少なくとも1つの偏向装置(36、38)の長手方向軸(45、47)が、前記取扱設備(20)が作動位置にあるとき、前記垂直面、及び/又は前記搬送装置(22、24)の前記長手方向中央面、及び/又は好ましくは前記搬送装置(22、24)の前記搬送方向(30)に沿って延びる前記搬送装置(22、24)の長手方向軸が在る前記搬送装置(22、24)の前記長手方向中央面に対して、第2分離装置角度だけ角度付けられており、前記第2分離装置角度は前記第1分離装置角度とは異なっている、
請求項1~3の何れか1つに記載の取扱設備(20)。
【請求項5】
前記第1分離装置(32A)の少なくとも1つの偏向装置(36、38)の前記長手方向軸(45、47)、及び前記第2分離装置(32B)の少なくとも1つの偏向装置(36、38)の前記長手方向軸(45、47)は、前記取扱設備(20)が作動位置にあるとき、前記垂直面、及び/又は前記搬送装置(22、24)の前記長手方向中央面、及び/又は好ましくは前記搬送装置(22、24)の前記搬送方向(30)に沿って延びる前記搬送装置(22、24)の長手方向軸が在る前記搬送装置(22、24)の前記長手方向中央面の、両側に向かって角度付けられており、
及び/又は
前記第1分離装置の前記搬送空間(34A)の中心線、及び前記第2分離装置の前記搬送空間の中心線は、前記取扱設備(20)が作動位置にあるとき、前記垂直面、及び/又は前記搬送装置(22、24)の前記長手方向中央面、及び/又は好ましくは前記搬送装置(22、24)の前記搬送方向(30)に沿って延びる前記搬送装置(22、24)の長手方向軸が在る前記搬送装置(22、24)の前記長手方向中央面の両側に向かって角度付けられている、
請求項4に記載の取扱設備(20)。
【請求項6】
前記搬送装置(22、24)及び/又は前記分離装置(32A、32B)上の各食品を検出して、各食品(12)の位置及び/又は向きに関する情報を提供するように構成された、少なくとも1つの検出装置(50、52、54)、好ましくは光学検出装置をさらに含んでおり、好ましくはコントローラ(58)と、任意で前記コントローラ(58)に通信可能に結合された少なくとも1つのアクチュエータとによって、前記検出装置(50、52、54)によって提供される前記情報に少なくとも部分的に基づいて、前記少なくとも1つの偏向装置(36、38)は位置決め可能であり、及び/又は、少なくとも1つの搬送装置(22、24)の搬送速度及び/又は複数の搬送装置(22、24)の搬送速度が調整可能であり、好ましくは前記コントローラ(58)及び前記アクチュエータは前記位置決め及び/又は調整を自動的に行うように構成されている、
請求項1~5の何れか1つに記載の取扱設備(20)。
【請求項7】
前記検出装置(50、52、54)によって提供される前記情報は、前記食品(12)の軸、好ましくは前記食品(12)の長手方向軸と前記食品(12)の搬送方向との間の角度、前記食品(12)の前記搬送方向に沿った前記食品(12)の長さ(c)、前記食品(12)の前記搬送装置(22、24)及び/又は前記分離装置(32A、32B)の境界までの距離(b)、前記食品(12)の前記搬送方向に対する向き、及び前記食品(12)の少なくとも一部における前記食品(12)の所定の特徴の前記食品(30)の前記搬送方向に対する及び/又は前記搬送装置(22、24)の所定の側に対する向き、の少なくとも1つを含んでいる、
請求項6に記載の取扱設備(20)。
【請求項8】
前記食品(12)は丸ごとの魚である、
請求項1~7の何れか1つに記載の取扱設備(20)。
【請求項9】
前記分離装置(32A、32B)は、前記食品(12)が重力によって前記少なくとも1つの搬送空間(34A)を通って搬送され得るように構成されている、
請求項1~8の何れか1つに記載の取扱設備(20)。
【請求項10】
前記分離装置(32A、32B)が、複数のレーン、好ましくは少なくとも2つのレーン、より好ましくは少なくとも3つのレーンを提供するように構成されており、これらのレーンの各々において、食品(12)が、好ましくは一列で搬送され得る、
請求項1~9の何れか1つに記載の取扱設備(20)。
【請求項11】
前記偏向装置(36、38)は、当該偏向装置(36、38)が前記搬送空間(34A)から後退した非偏向位置と、少なくとも前記第1食品(12)と前記第2食品(12)との間の間隔を増大させて食品集団(40)を分離させるために、前記偏向装置(36、38)が前記搬送空間(34A)に少なくとも部分的に突出して、前記少なくとも1つの第1食品(12)を前記少なくとも1つの第2食品(12)から少なくとも部分的に離間するように偏向させる、偏向位置との間を、単一の自由度、好ましくは上下に、沿って移動可能である、
請求項1~10の何れか1つに記載の取扱設備(20)。
【請求項12】
前記偏向装置(36、38)の長手方向軸が、前記搬送方向(30)に対して、0度でない角度、好ましくは少なくとも10°、より好ましくは少なくとも15°、より好ましくは少なくとも20°、より好ましくは少なくとも25°、より好ましくは少なくとも30°、より好ましくは少なくとも35°、より好ましくは少なくとも40°、より好ましくは少なくとも45°の角度だけ角度付けられるように、前記偏向装置(36、38)は、前記食品(12)の前記搬送方向(30)に対して前記搬送装置(22、24)に沿って向けられるように構成されている、
請求項1~11の何れか1つに記載の取扱設備(20)。
【請求項13】
前記偏向装置(36、38)は長さ及び高さを有しており、前記偏向装置(36、38)は、高さに対する長さの比が、少なくとも1.5、好ましくは少なくとも2、より好ましくは少なくとも2.5、より好ましくは少なくとも3である、
請求項1~12の何れか1つに記載の取扱設備(20)。
【請求項14】
前記偏向装置(36、38)は、前記食品(12)の搬送方向に沿って、前記搬送空間(34A)に、少なくとも8cm、好ましくは少なくとも10cm、より好ましくは少なくとも12cm、より好ましくは少なくとも14cm、より好ましくは少なくとも16cm、より好ましくは少なくとも18cm、より好ましくは少なくとも20cmの距離だけ延びている、
請求項1~13の何れか1つに記載の取扱設備(20)。
【請求項15】
食品(12)を取り扱う方法であって、
少なくとも1つの搬送装置(22、24)の少なくとも1つの支持面(26、28)上で複数の食品(12)を搬送する工程であって、前記搬送装置(22、24)が、少なくとも1つの駆動装置によって駆動されて、前記支持面(26、28)を搬送方向(30)に沿って移動させて、前記食品(12)を前記搬送方向(30)に搬送する工程と、
複数の食品(12)を、前記搬送装置(22、24)の前記支持面(26、28)から、前記搬送方向(30)に関して、前記搬送装置(22、24)の下流に配置された分離装置(32A、32B)の搬送空間(34A)に供給する工程であって、前記食品(12)が前記搬送空間(34A)を通して搬送される工程と、
少なくとも第1食品(12)と第2食品(12)との間の間隔を増大させるために、前記分離装置(32A、32B)の少なくとも1つの偏向装置(36、38)を、前記搬送空間(34A)に少なくとも部分的に突出するように位置決めして、少なくとも1つの前記第1食品(12)を少なくとも1つの前記第2食品(12)から少なくとも部分的に離間するように偏向させることによって、前記支持面(26、28)上及び/又は前記搬送空間(34A)内で搬送される食品(12)の集団(40)を少なくとも部分的に分離させる工程と
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
食品、特に肉(鳥肉、魚肉と区別して食用とする動物の肉)、鳥肉、魚、及び植物性製品などの農産物は、消費者に提供される前に、一般的に1つ以上の加工ステーションにおける1つ以上の加工工程で加工される。食品は、典型的には、各加工工程又は少なくとも一部の加工工程の、前、間、及び/又後に、様々な取扱装置によって取り扱われる。
【0002】
食品を手作業で加工し且つ取り扱うことは大きな労働力を要し及び/又は非常に時間がかかるので、効率を向上させ且つコストを削減するために、食品の加工及び/又は取り扱いは大部分が自動化されてきた。
【0003】
このような自動化された食品の加工及び取り扱いには、丸ごとの魚などの丸ごとの食品を受け取り且つ選別することが含まれる。様々な加工及び取り扱い工程において、食品、例えば魚の内臓を除去すること、頭を除去すること、切り身にすること、及び皮をむくことのさらなる工程を含むことがある。
【0004】
食品は、それぞれの加工ステーションの前すなわち上流で、それぞれの加工ステーションでの加工の間に、及び/又はそれぞれの加工ステーションの後すなわち下流で、取り扱われることがある。
【0005】
上述したように、食品の取り扱いは大部分が自動化に依存しているので、信頼性が高く、柔軟で、効果的且つ/又は効率的な食品の取り扱いを提供することは、加工ステーションを通る食品の処理量を、それぞれの加工プラントの容量(能力)に、実質的に一致させるか、又は少なくとも著しく遅れないように提供するために不可欠である。
【0006】
食品の非効率的及び/又は不十分な取り扱いは、それぞれの加工プラントにおける食品の処理量の減少につながる可能性があり、これはそれぞれの加工プラントのコストを増加させ、及び/又は売上高及び/又は取引量を減少させる可能性がある。
【0007】
例えば、食品の加工は、食品が1つ以上の取扱ステップで適宜準備された後、加工ステップがより迅速及び/又は効率的に実行されるように、それぞれの加工ステップに備えてそれぞれの食品を特定の方法で取り扱うことによって改善される可能性がある。
【0008】
例えば、EP3639670A1は、搬送される丸ごとの魚を回転させるために、ガイドローラとガイドチャネルとを使用することにより丸ごとの魚を反転させる方法を開示している。ガイドローラはそれぞれ、ローラの下方を搬送される丸ごとの魚を位置決めするために、断面が縮小された部分を形成する2つの円錐台によって形成されている。それ故、このような取扱ステップの有効性及び/又は効率は、特に、丸ごとの魚のサイズに依存し、なぜなら、ガイドローラにより丸ごとの魚に及ぼされる力は、丸ごとの魚のサイズに依存して異なる可能性があるからである。さらに、このような取扱装置は、特定のサイズ範囲の丸ごとの魚にとってのみ有効である場合もある。より大きな丸ごとの魚は、ガイドローラの下方及び/又はガイドチャネルにフィットしないことがあり、より小さな丸ごとの魚は、ガイドローラによって効果的に位置決めされないことがある。これは、開示された装置により取り扱われ得る丸ごとの魚のサイズ範囲を制限する。
【0009】
さらに、EP2373174B1は、魚を特定の向きで所望の方向に輸送する振動搬送装置を開示している。振動面は、魚を特定の方向への滑りを容易にするように特定の表面仕上げを有する。しかしながら、このような搬送装置の有効性もまた魚の大きさに依存し、なぜなら、より大きいつまり重い魚は、小さい魚つまり軽い魚よりも魚に作用する振動に対する反応が異なるからである。特に、このメカニズムではより大型な魚種を加工することはできない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
それ故、先行技術は上記のような問題に対処していない又は少なくとも十分に対処していない。
【0011】
それ故、本発明の目的は、食品を取り扱うための柔軟、効果的、及び/又は効率的な取扱手段を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この目的は、請求項1の特徴によって画定される食品を取り扱うための取扱設備によって達成される。
【0013】
好ましい変形例及びさらなる展開は、従属請求項の特徴によって画定される。
【0014】
取扱設備は、複数の食品を支持するように構成された少なくとも1つの支持面を有する少なくとも1つの搬送装置を含んでいる。搬送装置は、少なくとも1つの駆動装置によって駆動され、支持面を搬送方向に沿って移動させ、食品を搬送方向に搬送する。
【0015】
好ましくは、食品は丸ごとの魚である。本開示の文脈では、「丸ごとの魚」という用語は、魚の1つ又は複数の部分を除去することによって加工されていない、又は最小限の加工しかされていない魚として理解される。好ましくは、丸ごとの魚は、血抜き、少なくとも部分的な内臓除去、魚の頭及び/又は尾の除去のうち1つ以上によってのみ加工されている。「丸ごとの魚」は、切り身を除くことが望ましい。それ故、例えば「丸ごとの魚」には魚の骨及び皮が含まれてもよい。
【0016】
本明細書で説明する取扱設備は、農産物など多種多様な食品を取り扱うために使用されてもよい。例えば、本明細書で説明する取扱設備は、肉、鳥肉、魚、及び/又は植物性製品等の食品を取り扱ってもよい。
【0017】
支持面は、少なくともその一部において実質的に平面であってもよい。支持面は、食品が搬送方向に搬送される際に支持面上で食品が滑るのを防止するか、又は少なくとも低減できる、滑り低減機能を含んでもよい。例えば、支持面は、少なくともその一部において不規則に形成されてもよい。例えば、支持面は、テクスチャ加工部及び/又は粗面化部及び/又は支持面から延びる突起を有してもよい。代替的に又は追加的に、支持面には滑りを低減するように形成された溝を有してもよい。このような滑り低減機能は、食品が搬送方向に搬送されている際に、支持面と食品との間の摩擦を増大させてもよい。
【0018】
搬送装置は、少なくとも部分的に支持面を画定するベルト、好ましくは無端ベルトなどの搬送要素を含んでもよい。搬送要素は、食品が横たわるための連続的な支持面を提供するように実質的に連続的な表面を有してもよい。搬送要素は実質的に可撓性であってもよい。さらに、搬送要素は、水及び/又はガスに対して透過性であってもよい。これにより、例えば魚のような食品に付着し又は食品と一緒に輸送される可能性のある水などの液体が、支持面から除去、乾燥、及び/又は排出されることを可能とする。
【0019】
代替的な搬送要素、すなわちベルト以外であるが、複数の可動プレート又はプレーンな織布などの布地などが使用されてもよい。搬送要素は、それぞれの用途に適した材料製であってもよい。例えば、搬送要素は、静菌性である材料製、又は少なくとも1つの静菌剤を含む材料製であってもよい。
【0020】
駆動装置は、搬送装置を作動状態に駆動するようにエネルギを運動に変換できる如何なる装置であってもよい。例えば、駆動装置は、電気モータ、空気圧駆動装置、ピエゾ駆動装置などであってもよい
【0021】
駆動装置は、搬送要素を搬送方向に駆動するように、搬送要素の一部に係合するように構成されてもよい。駆動装置から搬送要素に駆動力を伝達するために、駆動装置と搬送要素との間の係合は、摩擦及び/又は形状嵌合に基づいてもよい。
【0022】
取扱設備は複数の駆動装置を含んでもよく、各駆動装置は搬送要素を搬送方向に駆動するために搬送要素の一部と係合するように構成される。
【0023】
取扱設備は、好ましくは、取扱設備の構成要素に命令を自動的に提供するため、及び/又は、例えば、取扱設備によって提供される命令受信インターフェースを介して、ユーザによって入力された手動命令を処理して転送するための、処理回路を有するコントローラを含んでいる。コントローラは、取扱設備の中央処理装置に統合されてもよい。
【0024】
搬送装置は、可変速度及び/又は調整可能速度を有するように構成されてもよい。搬送装置の速度は、好ましくは支持面の並進速度である。好ましくは、搬送装置の速度は、駆動装置の少なくとも1つの駆動要素の速度、好ましくは回転速度を変化させることによって調整されてもよい。例えば、コントローラは、上述したコントローラなど、搬送装置又は駆動装置の速度をそれぞれ自動的及び/又は手動で制御するように構成されてもよい。これにより、搬送装置又は駆動装置の速度をそれぞれ制御できる。搬送装置又は駆動装置の速度をそれぞれ制御することは、搬送方向に関して、加工プラント及び/又は搬送装置から上流及び/又は搬送装置から下流に配置される少なくとも1つの加工ステーションの利用可能な容量に基づいてもよい。それ故、例えば、搬送装置に沿った食品の処理量がそれぞれの能力を上回る場合、搬送装置又は駆動装置の速度をそれぞれ低下させてもよく、及び/又は、食品の処理量がそれぞれの容量に遅れる場合、搬送装置又は駆動装置の速度をそれぞれ増大させてもよい。
【0025】
搬送装置又は駆動装置の速度をそれぞれ自動的に制御するために、取扱設備は、搬送装置に沿った食品の処理量を検出し、検出された処理量に関する情報を、例えば、好ましくは受信された情報を処理する処理回路を有するか又は少なくとも関連するコントローラに提供するように構成された、少なくとも1つの検出要素、好ましくはカメラなどの光学検出要素を含んでもよい。コントローラ及び/又は処理回路は、検出された処理量を目標処理量又は処理量の目標範囲と比較し、駆動装置の速度を調整し、又は検出された処理量が目標処理量に実質的に一致するか又は処理量の目標範囲内にある場合、駆動装置の設定速度を維持するように構成されてもよい。搬送装置は、要求に応じて搬送装置又は駆動装置をそれぞれ停止及び始動させる速度制御として、始動停止機能を備えて構成されてもよい。
【0026】
取扱設備は、複数の搬送装置を含んでもよい。少なくとも2つの搬送装置が互いに並列に及び/又は直列に配置されてもよい。
【0027】
搬送装置の寸法は実質的に同じであってもよい。代替的に、少なくとも2つの搬送装置の寸法が実質的に異なっていてもよい。例えば、2つの搬送装置が直列に配置されてもよく、第1搬送装置が第2搬送装置の上流に配置されてもよい。第2搬送装置、すなわち下流の搬送装置は、幅が第1搬送装置よりも大きくてもよい。これは、食品が第2搬送装置上に単層で配置されるようにすることを確かにして、食品の取り扱い及び/又は加工を容易にするのに有利であってもよい。
【0028】
搬送装置(複数)の速度は、同期的に又は独立して制御されてもよい。好ましくは、2つの搬送装置が直列に配置されてもよく、第1搬送装置が第2搬送装置の上流に配置されてもよい。第2搬送装置すなわち下流の搬送装置の速度は、第1搬送装置の速度よりも大きくなるように調整されてもよい。これはまた、食品が第2搬送装置上に単層で配置されることを確かにして、食品の取り扱い及び/又は加工を容易にするのに有利であってもよい。
【0029】
取扱設備は、搬送方向に関して、搬送装置の下流に配置された少なくとも1つの分離装置をさらに含んでいる。分離装置は、支持面上を搬送される食品の集団(クラスタ)を少なくとも部分的に分離するように構成されている。上述したコンベア装置の速度制御は、分離装置に供給される食品の量の送り込み制御として構成されてもよい。
【0030】
加工プラントにて加工及び/又は取り扱われる食品は、典型的には、加工プラントに一括で(バルクで)到着する。それ故、食品は、食品が互いに密に近接して配置され、及び/又は、食品が互いに少なくとも部分的に接触し、及び/又は、食品が互いに少なくとも部分的に重なり合った、集団で到着することがある。しかしながら、それぞれの取扱装置及び/又は加工装置に対して、個々の食品への十分なアクセスを提供することは、加工及び/又は取扱の有効性及び/又は効率を高めるように、各個々の食品の加工を容易にする可能性がある。
【0031】
例えば、魚を加工プラントに輸送するとき、魚は一般的に漁船ではタブに入れられている。収穫された魚の場合、活魚は通常、ウェルボードから直接に、又は加工プラントの外部のケージから加工プラントに汲み上げられる。魚は、まず魚の屠殺装置に輸送され、次に血抜き装置を通して供給される。血抜きは、一般的に、血抜きタンクに設けられた区画又はスロットで行われ、個々の魚の管理はない。したがって、複数の魚が同じ区画又はスロットにある可能性がある。魚は血抜きタンクから出るとき、加工ステーション及び/又は取扱ステーションに一括で輸送され、一緒に搬送される魚の集団に至る可能性がある。
【0032】
それ故、本開示は、各食品への個別のアクセスを容易にするために、支持面上を搬送される食品の集団を少なくとも部分的に分離するように構成された分離装置を提供する。
【0033】
さらに、上述した有利な効果は、食品、例えば魚のサイズ及び重量の幅広い範囲に提供されてもよい。それ故、本明細書に記載された取扱設備の柔軟性と可能な適用範囲は、従来技術に記載された設備の場合よりも大きくなる可能性がある。
【0034】
さらに、分離装置、より具体的には偏向装置は、要求に応じて配備されてもよく、これは取扱設備の柔軟性を高める。例えば、食品によっては、分離装置、より具体的には偏向装置は、所望されない場合及び/又は必要とされない場合には、配備されなくてもよい。
【0035】
分離装置は、好ましくは重力によって食品を搬送できる少なくとも1つの搬送空間と、少なくとも1つの偏向装置とを有する。少なくとも1つの偏向装置は、少なくとも第1食品と第2食品との間の間隔を増大させて食品集団を分離するために、少なくとも1つの第1食品を少なくとも1つ第2食品から少なくとも部分的に偏向させるように少なくとも部分的に搬送空間に突出するように位置決め可能である。好ましくは、偏向装置は、非侵襲的な方法で、すなわちそれぞれの食品の外面に穴を開けることなく、少なくとも1つの第1食品を少なくとも1つの第2食品から少なくとも部分的に離間させて偏向させるように構成されている。
【0036】
偏向装置により、第1食品と第2食品との間の間隔が増大するため、その後の取扱工程及び/又は加工ステップにおいて、第1食品及び第2食品のそれぞれに個別にアクセスすることが、結果として容易になる可能性がある。例えば、偏向装置は、第1食品と第2食品との間の最短距離が長くなるように、第1食品及び/又は第2食品に力を作用させるように構成されてもよい。上述したように、食品は上記集団内で互いに接触し及び/又は重なり合う可能性がある。従って、偏向装置は、偏向装置がそれぞれの食品に力を作用させた後、食品が少なくとももはや互いに接触しないように、接触及び/又は重なり合う食品に力を作用させるように構成されてもよい。例えば、第1食品及び/又は第2食品は、偏向装置によって異なる方向、例えば反対方向に偏向されてもよい。
【0037】
好ましくは、偏向装置は、少なくとも1つの自由度、好ましくは少なくとも上下方向、すなわち重力方向に沿って偏向装置を変位させることによって、少なくとも1つの第1食品を少なくとも1つの第2食品から少なくとも部分的に離間するように偏向させるように、少なくとも部分的に搬送空間に突出するように位置決め可能である。好ましくは、偏向装置は、1自由度にのみ、好ましくは上下方向にのみ沿って変位するように構成され、偏向装置を少なくとも部分的に搬送空間に突出させて少なくとも1つの第1食品を偏向させるように位置決めし、例えば偏向が所望されないときには偏向装置を後退させる。これにより、より多くの自由度を有する位置決め機構に比べて、偏向装置の位置決め機構を単純化できる可能性がある。
【0038】
偏向装置は、少なくとも1つの第1食品を少なくとも1つの第2食品から少なくとも部分的に離間するように偏向させる際に、静止している場合がある。代替的に、偏向装置は、偏向装置が第1食品を第2食品から少なくとも部分的に離間するように偏向させる間の少なくとも一部の期間、移動させられてもよい。偏向装置を移動させることにより、第1食品及び/又は第2食品に作用する力が増大されてもよく、例えば、少なくとも第1食品と第2食品との間の間隔を増大させて食品集団の分離を増大させてもよい。
【0039】
分離装置は、複数のレーンを提供するように構成されてもよく、そのレーンの各々において、食品は、好ましくは、一列縦隊ですなわち前後に並んで搬送されてもよい。例えば、分離装置は、少なくとも2つ以上、好ましくは少なくとも3つのレーンを提供するように構成されてもよく、レーンの各々において、食品は、好ましくは一列縦隊ですなわち前後に並んで搬送されてもよい。これにより、各レーンに一列の食品、すなわち魚が提供されてもよく、食品は、好ましくは望ましい及び/又は所定の距離だけ、搬送方向に互いに好ましくは離間されている。これは当該分野では「シングレーション」と称される場合がある。2つ以上のレーンにある食品は、好ましくは取扱設備の下流に配置された1つ以上の合流ステーションで、1つ以上の連結された食品列に合流させられてもよい。例えば、食品の3つのレーンは、取扱設備の下流に配置された1つ以上の合流ステーションで、食品の2つの列又は1つの列に合流させられてもよい。
【0040】
好ましくは、食品は、各レーン及び/又は各列において、搬送方向に、一定の距離だけ互いに離間している。代替的に又は追加的に、搬送方向において隣り合う食品間の距離は、望ましい及び/又は所定の範囲内にある。特に、食品は、取扱設備の下流に配置された1つ以上の加工ステーションで加工されてもよい。例えば、食品の少なくとも一部は、複数のより小さな部分に分離、例えばカットされてもよい。それ故、各レーン及び/又は列において、食品、すなわち魚の単一列を提供し、食品は、好ましくは望ましい及び/又は所定の距離だけ、搬送方向に互いに好ましくは離間されており、例えば、1つ以上の加工装置、例えば、1つ以上の切断装置/分離装置、及び/又は1つ以上の取扱装置、例えば把持ロボットなどの把持装置、による各食品へのアクセスを容易にすることによって、1つ以上の下流の加工ステーションにおける食品の加工を容易にしてもよい。
【0041】
1つ以上の把持ロボットなどの1つ以上の把持装置が、分離装置の下流及び/又は上流に設けられてもよい。1つ以上の把持ロボットなどの1つ以上の把持装置が、本明細書に説明される取扱設備に含まれてもよい。代替的に、1つ以上の把持装置は別個の装置であってもよい。
【0042】
1つ以上の把持装置は、食品全体、例えば丸ごとの魚、及び/又は例えば食品全体がより小さい部分に分離、例えばカットされた後の食品のより小さい部分を、本明細書に説明される取扱設備の下流及び/又は上流の1つ以上の場所で、把持し任意で選別するように構成され及び配置されてもよい。1つ以上の把持ロボットなどの1つ以上の把持装置は、それぞれの食品を、好ましくは個々に係合し、好ましくは、それぞれの食品を少なくとも部分的に持ち上げ、好ましくは完全に持ち上げることによって、移動させる、例えば選別するように構成された、1つ以上の係合装置を含んでもよい。好ましくは、1つ以上の係合装置は、好ましくは、非侵襲的な方法で、すなわちそれぞれの食品の外面に穴を開けることなく、それぞれの食品を少なくとも部分的に、好ましくは完全に持ち上げることによって、係合し、移動させ、例えば選別するように構成されてもよい。
【0043】
各レーンは、偏向装置の少なくとも一部によって、又は複数の偏向装置の少なくとも一部によって、少なくとも部分的に区切られてもよい。これにより、分離装置の下流に配置された1つ以上の加工ステーションでの食品の加工を容易としてもよい。この目的のため、各偏向装置は、少なくとも8cm、好ましくは少なくとも10cm、より好ましくは少なくとも12cm、より好ましくは少なくとも14cm、より好ましくは少なくとも16cm、より好ましくは少なくとも18cm、より好ましくは少なくとも20cmの距離だけ食品の搬送方向に延びてもよい。
【0044】
偏向装置は、1つ以上の食品を、特定のレーン、例えば1つ以上の食品が移動する、例えば搬送されるための所望のレーンに向けて偏向させるように構成されてもよい。例えば、1つ以上の食品は、偏向装置によって偏向されないか又は最小限に偏向されるに過ぎない場合、1つ以上の第1食品が第1レーンを通過するように搬送装置上に配置されてもよい。しかしながら、偏向装置は、1つ以上の第1食品が、第1レーンを通過するというよりもむしろ、第1レーンとは異なる第2レーンを通過するような方向に、1つ以上の食品を偏向させるように構成されてもよい。
【0045】
偏向装置は、複数の異なる位置の間で移動可能であってもよい。例えば、偏向装置は、偏向装置が搬送空間に実質的に突出しない少なくとも非突出位置と、偏向装置が搬送空間に突出する突出位置との間で移動可能であってもよい。偏向装置のこのような移動可能性を提供するために、偏向装置の移動を作動させる作動装置が設けられてもよい。
【0046】
偏向装置は、偏向装置の長手方向軸が、搬送方向に対してゼロでない角度、好ましくは少なくとも10°、より好ましくは少なくとも15°、より好ましくは少なくとも20°、より好ましくは少なくとも25°、より好ましくは少なくとも30°、より好ましくは少なくとも35°、より好ましくは少なくとも40°、より好ましくは少なくとも45°の角度だけ傾斜するように、搬送装置に沿った食品の搬送方向に対して配向されるように構成されてもよい。これにより、例えば完全に受動的に、食品の搬送方向に対する偏向装置の向きに少なくとも基づいて、偏向装置が1つ以上の食品を偏向させることができる。換言すれば、偏向装置は、それぞれの食品が偏向装置によって偏向されている間、静止したまま、すなわち動かずにいるように構成されてもよい。好ましくは、偏向装置の長手方向軸は、搬送空間のフロアに沿って、すなわち平行に延びている。
【0047】
偏向装置は長さと高さを有しており、偏向装置は、高さに対する長さの比(長さ対高さ比)が、少なくとも1.5、好ましくは少なくとも2、より好ましくは少なくとも2.5、より好ましくは少なくとも3である。偏向装置の長さは、好ましくは偏向装置の最大寸法であり、好ましくは少なくとも1つの搬送空間のフロアに沿って延びている。偏向装置の高さは、好ましくは、少なくとも1つの搬送空間のフロアに対して実質的に垂直に延びている。
【0048】
また、偏向装置は、搬送空間内の複数の向きの間で移動可能であってもよい。例えば、偏向装置の角度、例えば食品の搬送方向に対する角度が、調整であってもよい。これにより、偏向装置の柔軟性が増大し、偏向装置が、集団の異なる位置及び/又は形成などの異なる条件に適応することを可能としてもよい。
【0049】
偏向装置は、手動及び/又は自動で移動させられてもよい。この目的のために、取扱設備は、偏向装置の移動を自動的及び/又は手動で制御するように構成されたコントローラを含んでもよい。
【0050】
偏向装置を手動で移動させる目的で、コントローラは、偏向装置の移動を制御するための命令をユーザから受信するように構成されてもよい。取扱設備は、ユーザが、偏向装置の移動を制御するための命令を、コントローラに提供される命令受信インターフェースに入力できるように構成された、命令受信インターフェースを含んでもよい。
【0051】
偏向装置を自動的に移動させる目的で、取扱設備は、支持面上及び/又は搬送空間内の食品の集団を検出し、検出された食品の集団に関する情報を、例えばコントローラに提供するように構成された少なくとも1つの検出要素を含んでもよい。情報は、食品の軸、好ましくは食品の長手方向軸と食品の搬送方向との間の角度、食品の搬送方向に沿った食品の長さ、搬送装置及び/又は分離装置の境界までの食品の距離、搬送方向に対する食品の向き、及び食品の搬送方向及び/又は搬送装置の所定の辺に対する食品の少なくとも一部における食品の所定の特徴の向き、の少なくとも1つを含んでもよい。
【0052】
コントローラは、検出要素によって提供された情報に基づいて、偏向装置の移動を開始させるように構成されてもよい。この移動は、搬送空間への異なる突出程度の間で偏向装置を移動させることを含んでもよい。例えば、偏向装置は、偏向装置が搬送空間に実質的に突出しない非突出位置から、偏向装置が搬送空間に突出する突出位置まで、移動させられてもよい。代替的に又は追加的に、偏向装置は、偏向装置が第1の正の突出程度で搬送空間に突出する少なくとも第1突出位置から、偏向装置が第2の正の突出程度で搬送空間に突出する第2突出位置まで移動させられてもよく、第2突出程度は第1突出程度よりも大きい。
【0053】
代替的に又は追加的に、移動は、搬送空間内の複数の向きの間で偏向装置を移動させることを含んでもよい。例えば、偏向装置の角度、例えば食品の搬送方向に対する角度が調整可能であってもよい。
【0054】
偏向装置は、好ましくは平面状の板状要素であってもよい。偏向装置は、好ましくは平行な少なくとも2つの側面を有してもよい。側面は、食品に対して抵抗力を与え、食品を最初の経路から離間させ、別の食品から離間させてもよい。偏向装置は、特定の用途に適した及び/又は適合された形状を有してもよい。例えば、偏向装置の側面から見たとき、偏向装置は、長方形、三角形、多角形他であってもよい。
【0055】
搬送空間は、少なくとも、食品が搬送空間を通って搬送される際に食品に支持面を提供してもよいフロアと、搬送空間を横方向に少なくとも部分的に区切ってもよい少なくとも2つの側壁とによって区切られてもよい。任意に、搬送空間は蓋によって少なくとも部分的に区切られてもよい。
【0056】
食品は、例えば重力によって、受動的に搬送空間を通って搬送されてもよい。この目的のために、支持面は、重力に対して実質的に垂直に延びる水平面に対して下向き又は斜め下向きに角度をつけられてもよい。
【0057】
代替的に又は追加的に、食品は、少なくとも1つの駆動手段によって、例えば、電気モータ、空気圧駆動装置、ピエゾ駆動装置、又は他の駆動装置によって、搬送空間を通って能動的に搬送されてもよい。
【0058】
この目的のために、搬送空間を少なくとも部分的に区画するフロアは、上記駆動手段によって駆動されるなどによって移動可動であってもよい。それ故、食品が、搬送空間のフロアを移動させることによって搬送空間を介して搬送され得る。
【0059】
好ましくは、分離装置は、搬送空間を少なくとも部分的に区画し、それに沿って食品が搬送空間を介して搬送されてもよい、フロアを有する。偏向装置は、フロアの少なくとも一部を通って搬送空間に突出するように位置決め可能であってもよい。偏向装置をフロアの少なくとも一部を通って搬送空間に突出するように構成することによって、偏向装置が簡単かつ迅速な方法で搬送空間に配備されてもよい。例えば、偏向装置は、食品の集団がしばしば又は少なくとも繰り返し発生するフロアの位置の下方の非配備位置に配置されてもよい。それ故、食品の分離を分離するために、偏向装置がフロアを通って配備位置まで配置されてもよい。偏向装置は、食品の集団がしばしば又は少なくとも繰り返し発生するフロアの位置に既に配置されているため、フロアを通って配備された後に、偏向装置の向きを調整するなど偏向装置のさらなる調整は、食品の集団の分離を効果的に行うために必ずしも必要ではなくてもよい。さらに、これは、偏向装置が必要でないとき及び/又は所望されないときに、例えば偏向装置を、フロアを通して、したがって搬送空間の外に後退させることによって、偏向装置の収納性を高めてもよい。これにより、偏向装置が必要でないとき及び/又は偏向装置が望まれないときに、偏向装置の押しつけがましさを低減してもよい。フロアは、スロットなど1つの開口部又は複数の開口部を備えてもよく、この開口部を通して偏向装置が搬送空間に突出及び/又は配備されてもよい。
【0060】
好ましくは、偏向装置は、偏向装置が搬送空間に少なくとも部分的に突出するように位置決めされているとき、搬送空間の少なくとも一部分を、食品が個別に搬送され得る2つ以上の搬送空間チャネルに仕切る。搬送空間チャネルは、個々の食品が輸送されてもよい、搬送空間の少なくとも部分的に分離した2つの部分を提供してもよい。これは、食品のより効果的かつ効率的が分離を提供して、集団の分解を改善してもよい。
【0061】
好ましくは、フロアは、取扱設備が作動位置にあるとき、水平面に対して及び/又は搬送装置の支持面に対して、搬送装置の搬送方向に、傾斜している。水平面とは、重力の方向に対して垂直に伸びる平面であるように理解されるべきである。下方に傾斜したフロアを設けることによって、食品に重力が作用するので、食品はシュート状にフロアを滑り落ちてもよい。食品を滑らせ及び/又はフロアの下方に加速させる重力は、偏向装置によって食品に対して作用する力を増大させてもよい。これにより、食品の集団の分解を向上させるために、より効果的且つより効率的な食品相互の分離が提供されてもよい。
【0062】
好ましくは、偏向装置は、偏向装置が搬送空間から後退している非偏向位置と、少なくとも第1食品と第2食品との間の間隔を増大させて食品の集団を分離するために、偏向装置が、少なくとも部分的に搬送空間内に突出して、少なくとも1つの第1食品を少なくとも1つ第2食品から少なくとも部分的に離間させるように偏向させる、偏向位置との間で移動可能である。偏向装置を上記非偏向位置と上記偏向位置との間で移動可能であるように構成することによって、偏向装置が偏向位置にある間、食品の効果的な偏向が提供されてもよく、一方で、偏向装置による食品の偏向が必要とされないとき及び/又は所望されないときには、偏向装置が非偏向位置に収納されてもよい。これにより、偏向装置が必要でないとき及び/又は偏向装置が所望されないときに、偏向装置の押しつけがましさを低減してもよい。
【0063】
好ましくは、取扱設備は、少なくとも偏向装置と作動的に結合された少なくとも1つの作動装置をさらに含んでいる。任意で、取扱設備は、作動装置と作動的に結合されたコントローラも含んでもよい。作動装置は、偏向装置を非偏向位置と偏向位置との間で要求に応じて、好ましくはコントローラが提供するように構成された少なくとも1つの命令に基づいて自動的に移動させるように構成されてもよい。これにより、取扱設備の使いやすさ及び/又は自動化の程度を向上させてもよい。作動装置は、偏向装置を偏向位置に配備する及び/又は偏向装置を非偏向位置に後退させるのに必要な時間を低減してもよい。作動装置は、食品の偏向が必要及び/又は所望されるとき、偏向装置を非偏向位置と偏向位置との間で移動させるように構成されてもよい。作動装置は、例えば、取扱設備によって提供される命令受信インターフェースにユーザによって入力されてもよい命令を介して、ユーザによって手動で作動させられてもよい。取扱設備は、複数の偏向装置及び複数の作動装置を含んでもよく、好ましくは、各偏向装置は、それ自体の作動装置に個別に関連付けられる。
【0064】
代替的に又は追加的に、作動装置を自動的に作動させてもよい。作動装置を自動的に作動させて偏向装置を移動させる目的で、取扱設備は、支持面上を搬送される各食品の位置及び/又は向きに関連する情報を検出するように構成された少なくとも1つの検出要素を含んでもよい。情報は食品の潜在的な集団を示してもよいように、情報は食品の集団の形成に関連してもよい。検出要素は、検出された情報をコントローラに提供してもよい。情報は、食品の軸、好ましくは長手方向軸と食品の搬送方向との間の角度、食品の搬送方向に沿った食品の長さ、搬送装置及び/又は分離装置の境界までの食品の距離、搬送方向に対する食品の向き、及び食品の搬送方向及び/又は搬送装置の所定の側に対する食品の少なくとも一部における食品の所定の特徴の向きの、少なくとも1つを含んでもよい。情報に少なくとも部分的に基づいて、コントローラ、又はコントローラに含まれる又はコントローラに少なくとも関連する処理回路は、食品の集団が存在するか否かを判定してもよい。食品の集団が存在すると判定された場合、作動装置は自動的に作動させられて、偏向装置を偏向位置に配備させてもよい。
【0065】
それ故、コントローラは、検出要素によって提供された情報に少なくとも部分的に基づいて、作動装置を介して偏向装置の移動を開始するように構成されてもよい。移動は、搬送空間への異なる突出程度の間で偏向装置を移動させることも含んでもよい。例えば、偏向装置は、偏向装置が搬送空間に実質的に突出しない非突出位置から、偏向装置が搬送空間に突出する突出位置まで移動させられてもよい。代替的に又は追加的に、移動は、偏向装置を搬送空間の複数の向きの間で移動させることを含んでもよい。例えば、偏向装置の角度、例えば食品の搬送方向に対する角度が調整可能であってもよい。
【0066】
偏向装置は、手動モードと自動モードとの両方において、並行して又は順次に作動可能であってもよい。例えば、偏向装置は自動モードで作動可能であってもよいが、自動モードは、手動制御、例えばユーザによって無効にされてもよい。
【0067】
好ましくは、偏向装置が少なくとも部分的に搬送空間に突出するように位置決めされるとき、偏向装置は、第1位置で第1距離だけ搬送空間に突出し、第2位置で第2距離だけ搬送空間内に突出し、第2位置は食品の搬送方向に関して第1位置の下流であり、第2距離は第1距離よりも大きい。それ故、偏向装置が搬送空間に突出する程度は、下流方向に増大してもよい。これにより、少なくとも2つの食品相互の分離を、偏向装置が下流方向に沿って同じ程度まで搬送空間に突出する場合よりも、より確実、効率的且つ効果的に実行されることを可能としてもよい。さらに、このような構成により、食品が偏向装置の上流部の先端、例えば食品が搬送される際に食品が偏向装置と最初に接触する箇所に集まること、及び食品の流れを詰まらせることを防止してもよい。
【0068】
第2距離が第1距離より大きくなるように構成することは、偏向装置自体の形状及び/又は寸法によって達成されてもよい。例えば、偏向装置は、突出方向に延びる第1高さ及び第2高さを有してもよく、第1高さは第1位置にあり、第2高さは第2位置にあり、第2高さは第1高さよりも大きい。代替的に又は追加的に、第2距離が第1距離より大きくなるように構成することは、その異なる部分において偏向装置を搬送空間に異なる程度で移動させることなどの他の手段によって達成されてもよい。例えば、偏向装置の第1部分は、偏向装置の第2部分よりも大きな程度まで搬送空間に移動させられてもよく、第1部分は第1位置に配置されており、第2部分は第2位置に配置されている。
【0069】
第1距離及び/又は第2距離は、所望及び/又は必要に応じて、搬送空間への偏向装置の突出の程度の調整を可能とするように調整可能であってもよい。例えば、偏向装置の少なくとも1つ部分、好ましくは複数の異なる部分は、調節可能な程度まで搬送空間に移動可能であってもよい。
【0070】
好ましくは、偏向装置は、細長い本体であり、好ましくは、実質的に平面状且つ細長い本体であり、取扱設備が作動位置にあるとき、搬送装置の搬送方向に又は沿って延びる垂直面に対して、及び/又は、搬送装置の長手方向中央面に対して、及び/又は、好ましくは搬送装置の搬送方向に沿って延びる搬送装置の長手方向軸が在る搬送装置の長手方向中央面に対して、角度をなす長手方向軸を有する。垂直面とは、実質的に重力方向に延びる面と理解されるべきである。搬送装置の上記垂直面及び/又は長手方向中央面に対してこのような向きを有するように偏向装置を構成することによって、偏向装置が配備位置にあるとき、偏向装置の側面の比較的大きな部分が、近づいてくる食品に露出される。これにより、食品の分離の度合いと信頼性が増大してもよい。
【0071】
好ましくは、分離装置は複数の偏向装置を含んでいる。少なくとも2つの偏向装置は、同時に又は非同時に、少なくとも部分的に搬送空間に突出するように、互いに独立して位置決め可能及び/又は作動可能であってもよい。これによって、食品の集団の分解の度合いを増大させてもよく、及び/又は、食品の複数の集団を同時に分解させることを可能としてもよい。
【0072】
偏向装置(複数)は、互いに実質的に平行に、好ましくは実質的に搬送空間の長手方向軸に沿って延びてもよい。
【0073】
好ましくは、取扱設備は、食品の搬送方向に前後に並んで配置された少なくとも2つの搬送装置を含んでもよい。各搬送装置は、複数の食品を支持するように構成された少なくとも1つの支持面を有してもよく、各搬送装置は、少なくとも1つの駆動装置によって駆動されて、支持面を搬送方向に沿って移動させて、食品を搬送方向にそれぞれ搬送する。少なくとも2つの搬送装置のうちの第1搬送装置は、第1搬送速度で作動可能であってもよく、少なくとも2つの搬送装置のうちの第2搬送装置であって、食品の搬送方向に関して第1搬送装置の下流にある第2搬送装置は、同時に第2搬送速度で作動可能であってもよい。第1搬送速度と第2搬送速度は、互いに異なるように調整可能であってもよい。
好ましくは、第1搬送速度は第2搬送速度よりも低い。これは、食品が第2搬送装置上に単層で配置されることを確かにして、食品の取り扱い及び/又は加工を容易にするのに有利であってもよい。
【0074】
好ましくは、2つの搬送装置のうち下流の搬送装置は、上流の搬送装置よりも幅広であり、第2搬送速度は第1搬送速度よりも速い。これは、食品が下流の搬送装置上に単層で配置されることを確かにして、食品の取り扱い及び/又は加工を容易にするのに有利であってもよい。
【0075】
好ましくは、取扱設備は、食品の搬送方向に対して、直列に配置された複数の分離装置を含む。各分離装置は、食品をそれぞれの搬送方向に搬送できる少なくとも1つの搬送空間と、少なくとも1つの偏向装置とを有してもよい。
【0076】
好ましくは、複数の分離装置のうちの第1分離装置の少なくとも1つの偏向装置の長手方向軸は、取扱設備が作動位置にあるとき、搬送装置の搬送方向に又は沿って延びる垂直面に対して、及び/又は搬送装置の長手方向中央面に対して、及び/又は好ましくは搬送装置の搬送方向に沿って延びる搬送装置の長手方向軸が在る搬送装置の長手方向中央面に対して、第1分離装置角度だけ角度を付けられており、 複数の分離装置のうちの第2分離装置の少なくとも1つの偏向装置の長手方向軸は、取扱設備が作動位置にあるとき、搬送装置の搬送方向に又は沿って延びる垂直面に対して、及び/又は搬送装置の長手方向中央面に対して、及び/又は好ましくは搬送装置の搬送方向に沿って延びる搬送装置の長手方向軸が在る搬送装置の長手方向中央面に対して、第2分離装置角度だけ角度を付けられており、第2分離装置角度は第1分離装置角度とは異なっている。角度の異なる2つの分離装置を設けることによって、より効果的に、柔軟に、且つ確実に食品の集団を分解することを可能としてもよい。特に、これにより、分離装置は、支持面上の集団の広範囲の異なる位置、及び/又は、異なる集団の形成、及び/又は、異なる集団のサイズに対して、集団の確実かつ効果的な分解を提供することを可能としてもよい。
【0077】
好ましくは、分離装置の各搬送空間は、食品が搬送され得るそれぞれの中心線に沿って延びている。
【0078】
好ましくは、複数の分離装置のうちの第1分離装置の搬送空間の中心線は、取扱設備が作動位置にあるとき、垂直面、及び/又は搬送装置の長手方向中央面、及び/又は、好ましくは搬送装置の搬送方向に沿って延びる搬送装置の長手方向軸が在る搬送装置の長手方向中央面に対して、第1搬送空間角度だけ角度が付けられており、複数の分離装置のうちの第2分離装置の搬送空間の中心線は、取扱設備が作動位置にあるとき、垂直面、及び/又は搬送装置の長手方向中央面、及び/又は好ましくは搬送装置の搬送方向に沿って延びる搬送装置の長手方向軸が在る搬送装置の長手方向中央面に対して、第2搬送空間角度だけ角度が付けられており、第2搬送空間角度は第1搬送空間角度とは異なっている。異なる搬送空間角度を有する異なる2つの分離搬送空間を設けることによって、搬送空間が直列に配置され、より効果的に、柔軟に、且つ確実に、食品の集団を分解することを可能としてもよい。特に、搬送空間の角度が様々であるため、食品は各搬送空間で異なる方向に方向転換される可能性がある。食品は各搬送空間を通って供給されるので、食品は異なる構成の搬送空間にさらされる。これにより、集団を分離する間、食品がそれぞれの偏向装置に異なる角度で及び/又はそれぞれの偏向装置の異なる部分で衝突することを可能としてもよい。これにより、支持面上の集団の異なる位置の広い範囲に対して、及び/又は、異なる集団形成及び/又は異なる集団のサイズに対して、集団の確実且つ効果的な分解を提供してもよい。
【0079】
好ましくは、第1分離装置の少なくとも1つの偏向装置の長手方向軸及び第2分離装置の少なくとも1つの偏向装置の長手方向軸は、取扱設備が作動位置にあるとき、垂直面、及び/又は搬送装置の長手方向中央面、及び/又は好ましくは搬送装置の搬送方向に沿って延びる搬送装置の長手方向軸が在る搬送装置の長手方向中央面の、両側に向かって角度を付けられており、
及び/又は
第1分離装置の搬送空間の中心線及び第2分離装置の搬送空間の中心線は、取扱設備が作動位置にあるとき、垂直面、及び/又は搬送装置の長手方向中央面、及び/又は好ましくは搬送装置の搬送方向に沿って延びる搬送装置の長手方向軸が在る搬送装置の長手方向中央面の、両側に向かって角度付けられている。これにより、より効果的かつ効率的に食品の集団を分解する分離効果を増大させてもよい。例えば、食品の第1集団が搬送装置の第1側壁又はその近傍に配置されてもよく、食品の第2集団が第1側壁とは実質的に反対側に配置された搬送装置の第2側壁又はその近傍に配置されてもよい。垂直面及び/又は搬送装置の長手方向中央面の一方側に向かって角度をなす中心線を有する搬送装置空間は、第1側壁に配置される集団を分離するのに特に効果的であってもよい。しかしながら、同じ搬送装置空間は、第2側壁に配置される集団を分離することにおいて、同じように効果的でなくてもよい。反対側に向かって角度付けられた中心線を有する2つの搬送空間を配置することによって、集団の位置及び/又は形状が異なる広い範囲に関して集団の分解が確実且つ効率的に提供されてもよい。
【0080】
一方の縦軸/中心線は平面の右側に角度付けられてもよく、他方の縦軸/中心線は平面の左側に角度付けられてもよい。
【0081】
取扱設備は、食品の搬送方向に対して直列に配置された少なくとも2つの搬送装置を含んでもよい。各搬送装置は、複数の食品を支持するように構成された少なくとも1つの支持面を有してもよく、各搬送装置は、少なくとも1つの駆動装置によって駆動されて、支持面を搬送方向に沿って移動させて、食品を搬送方向にそれぞれ搬送する。複数の分離装置の各分離装置は、食品が各搬送装置から各分離装置へ直接に供給されるように、搬送装置のそれぞれの1つの下流に隣り合って配置されてもよい。
【0082】
好ましくは、取扱設備は、搬送装置及び/又は分離装置上の各食品を検出し、各食品の位置及び/又は向きに関連する情報を提供するように構成された少なくとも1つの検出装置、好ましくは光学検出装置をさらに含んでおり、好ましくは、コントローラと、任意でコントローラに通信可能に結合された少なくとも1つのアクチュエータとによって、検出装置によって提供された情報に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの偏向装置は位置決め可能であり、及び/又は、少なくとも1つの搬送装置の搬送速度及び/又は複数の搬送装置の搬送速度が調整可能であり、好ましくはコントローラとアクチュエータとが自動的に位置決め及び/又は調整を実行するように構成されている。偏向装置の位置決め、及び/又は搬送装置の搬送速度、及び/又は複数の搬送装置の搬送速度を、検出装置によって提供される情報に少なくとも部分的に基づかせることは、取扱設備の使いやすさと信頼性とを高める、より高いレベルの自動化を可能にしてもよい。これにより、取扱設備の運用コストを削減してもよい。
【0083】
好ましくは、取扱設備は、複数の検出装置、好ましくは光学検出装置を含んでおり、各検出装置は、搬送装置のうちの1つと、それぞれの搬送装置の下流に隣り合って配置されたそれぞれの分離装置とに関連付けられており、検出装置は、それぞれの搬送装置及び/又はそれぞれの分離装置上の各食品を検出し、各食品の位置及び/又は向きに関連する情報を提供するように構成されており、好ましくは、コントローラと、任意でコントローラに通信可能に結合された少なくとも1つのアクチュエータとによって、関連する検出装置によって提供される情報に少なくとも部分的に基づいて、各偏向装置は、位置決め可能であり、及び/又は、搬送装置の搬送速度及び/又は複数の搬送装置の搬送速度が調整可能であり、好ましくは、コントローラとアクチュエータとが自動的に位置決め及び/又は調整を実行するように構成されている。これにより、取扱設備の自動化、使いやすさ、信頼性のレベルがさらに増大してもよい。
【0084】
好ましくは、検出装置によって提供される情報は、食品の軸、好ましくは長手方向軸と食品の搬送方向との間の角度、食品の搬送方向に沿った食品の長さ、搬送装置及び/又は分離装置の境界までの食品の距離、搬送方向に対する食品の向き、及び食品の搬送方向及び/又は搬送装置の所定の側に対する食品の少なくとも一部における食品の所定の特徴の向きの、少なくとも1つを含んでいる。
【0085】
冒頭で特定した本発明の目的は、独立方法請求項15の特徴によって画定される食品を取り扱う方法によっても達成される。
【0086】
取扱設備に併せて上述した効果、利点及び様々な実施形態は、それに応じて方法にも適用される。
【0087】
この方法は、
少なくとも1つの搬送装置の少なくとも1つの支持面上で複数の食品を搬送する工程であって、搬送装置は少なくとも1つの駆動装置によって駆動されて、支持面を搬送方向に沿って移動させて食品を搬送方向に搬送する工程と、
複数の食品を、搬送装置の支持面から、搬送方向に関して搬送装置の下流に配置された分離装置の搬送空間へ供給する工程であって、食品が搬送空間を通って搬送される工程と、
少なくとも第1食品と第2食品との間の間隔を増大させるために、少なくとも1つの第1食品を少なくとも1つの第2食品から少なくとも部分的に離間するように偏向させるように、少なくとも部分的に搬送空間に突出するように分離装置の少なくとも1つの偏向装置を位置決めすることによって、支持面上及び/又は搬送空間内で搬送される食品の集団を少なくとも部分的に分離する工程と
を含んでいる。
【0088】
冒頭で特定された本発明の目的は、本発明の第2態様に係る食品を取り扱うための取扱設備によっても達成される。
【0089】
支持面は、少なくともその一部において実質的に平面であってもよい。支持面は、食品が搬送方向に搬送されている際に、支持面上で食品が滑ることを防止する又は少なくとも低減してもよい滑り低減機能を含んでもよい。例えば、支持面は少なくともその一部において不規則に形成されてもよい。例えば、支持面は、テクスチャ加工部、及び/又は粗面化部、及び/又は支持面から延びる突起を有してもよい。代替的に又は追加的に、支持面には、滑りを低減するための溝が形成されてもよい。このような滑り低減機能は、食品が搬送方向に搬送される際に、支持面と食品との間の摩擦を増大させてもよい。
【0090】
搬送装置は、少なくとも部分的に支持面を画定するベルト、好ましくは無端ベルトなどの搬送要素を含んでもよい。搬送要素は、食品が載置されるための連続的な支持面を提供するように、実質的に連続的な表面を有してもよい。搬送要素は実質的に可撓性であってもよい。さらに、搬送要素は、水及び/又はガスに対して透過性であってもよい。これにより、例えば魚のような食品に付着したり、食品と一緒に輸送されたりする可能性のある水などの液体を、支持面から除去し、乾燥、させ及び/又は排出させることを可能としてもよい。
【0091】
ベルト以外の別の搬送要素、すなわち複数の可動プレート又はプレーンな織布などの布地が使用されてもよい。搬送要素は、それぞれの用途に適した材料製であってもよい。例えば、搬送要素は、静菌性である材料製、又は少なくとも1つの静菌剤を含む材料製であってもよい。
【0092】
駆動装置は、搬送装置を作動状態に駆動するようにエネルギを運動に変換できる如何なる装置であってもよい。例えば、駆動装置は電気モータ、空気圧駆動装置、ピエゾ駆動装置などであってもよい。
【0093】
駆動装置は、搬送要素を搬送方向に駆動するように、搬送要素の一部と係合するように構成されてもよい。駆動装置から搬送要素に駆動力を伝達するために、駆動装置と搬送要素との間の係合は、摩擦及び/又は形状嵌合に基づいてもよい。
【0094】
取扱設備は、複数の駆動装置を含んでもよく、各駆動装置は、搬送要素を搬送方向に駆動するように搬送要素の一部と係合するように構成される。
【0095】
取扱設備は、好ましくは、取扱設備の構成要素に命令を自動的に提供するため、及び/又は、例えば、取扱設備によって提供される命令受信インターフェースを介して、ユーザによって入力された手動命令を処理し転送するため、の処理回路を有するコントローラを含んでいる。
【0096】
搬送装置は、可変速度及び/又は調整可能速度を有するように構成されてもよい。搬送装置の速度は、好ましくは支持面の並進速度である。好ましくは、搬送装置の速度は、駆動装置の少なくとも1つの駆動要素の速度、好ましくは回転速度を変化させることによって調整されてもよい。例えば、上述したコントローラなどのコントローラは、搬送装置又は駆動装置の速度をそれぞれ自動的及び/又は手動で制御するように構成されてもよい。これにより、搬送装置又は駆動装置の速度がそれぞれ制御されることを可能としてもよい。搬送装置又は駆動装置の速度をそれぞれ制御することは、搬送方向に関して、加工プラント、及び/又は搬送装置の上流及び/又は搬送装置の下流に配置される少なくとも1つの加工ステーションの、利用可能な容量に基づいてもよい。それ故、例えば、搬送装置に沿った食品の処理量がそれぞれの容量を上回る場合、搬送装置又は駆動装置の速度がそれぞれ低下させられてもよく、及び/又は、食品の処理量がそれぞれの容量に遅れる場合、搬送装置又は駆動装置の速度がそれぞれ増大させられてもよい。
【0097】
搬送装置又は駆動装置の速度をそれぞれ自動的に制御するために、取扱設備は、搬送装置に沿った食品の処理量を検出し、検出された処理量に関する情報を、例えば、好ましくは受信された情報を処理する処理回路を有するか又は少なくとも関連付けられたコントローラに提供するように構成された、少なくとも1つの検出要素、好ましくはカメラなどの光学検出要素を含んでもよい。コントローラ及び/又は処理回路は、検出された処理量を目標処理量又は処理量の目標範囲と比較し、検出された処理量が目標処理量に実質的に一致するか、又は処理量の目標範囲内にある場合、駆動装置の速度を調整するか又は駆動装置の設定速度を維持するように構成されてもよい。搬送装置は、要求に応じて、搬送装置又は駆動装置をそれぞれ停止させ及び始動させる速度制御として、始動停止機能を備えて構成されてもよい。
【0098】
取扱設備は、複数の搬送装置を含んでもよい。少なくとも2つの搬送装置が、互いに並列に及び/又は直列に配置されてもよい。
【0099】
搬送装置の寸法は実質的に同じであってもよい。代替的に、少なくとも2つの搬送装置の寸法が実質的に異なっていてもよい。例えば、2つの搬送装置が直列に配置されてもよく、第2搬送装置の上流に配置された第1搬送装置が、第2搬送装置より大きな幅を有してもよい。これは、食品が第2搬送装置上に単層で配置されることを確かにして、食品の取り扱い及び/又は加工を容易にするのに有利であってもよい。
【0100】
搬送装置の速度はまた、同期的して又は独立して制御されてもよい。好ましくは、2つの搬送装置が直列に配置されてもよく、第1搬送装置が第2搬送装置の上流に配置されている。第2搬送装置の速度は、第1搬送装置の速度よりも大きくなるように調整可能であってもよい。これはまた、食品が第2搬送装置上に単層で配置されることを確かにして、食品の取り扱い及び/又は加工を容易にするのに有利であってもよい。
【0101】
取扱設備は、搬送装置から少なくとも1つの食品をそこに受け取るように構成された回転可能なハウジングを含む回転装置をさらに含んでいる。ハウジングは、少なくとも1つの駆動装置によって、搬送方向と平行又は一致するハウジング回転軸を中心に回転駆動され、ハウジング回転軸と平行又は一致する軸、好ましくは食品の長手方向軸を中心に食品を回転させ、食品の向きを変える。
【0102】
加工工程がより迅速及び/又は効率的に行われるように、次の加工工程に備えてそれぞれの食品の取り扱いが特定の方法で行われる場合、食品の加工は、より効率的、効果的及び/又は信頼性の高いものとされてもよい。
【0103】
例えば、少なくとも幾つかの食品加工ステーションにおける少なくとも幾つかの加工工程では、食品を効果的及び/又は効率的に加工するために、食品の特定の向きが所望され及び/又は要求されてもよい。例えば、少なくとも幾つかの加工ステーションにおける少なくともいくつかの加工工程では、加工ステーションのそれぞれの加工装置に対して、食品の特定の特徴が特定の方向に向けられることが好ましいか又は要求されてもよい。例えば、食品の特定の部分が、加工ステーションのそれぞれの加工装置に対して、特定の方向に向けられていることが所望され又は要求されてもよい。魚を加工する場合、魚の下側、すなわち魚の腹側が、加工ステーションのそれぞれの加工装置に対して、特定の方向、好ましくは所定の方向に配置されることが要求され又は所望されてもよい。
【0104】
幾つかの場合では、ロボットが、食品を把持し、食品を、それぞれの加工ステーションに、食品の要求される向き及び/又は所望される向きに供給するために採用されてきた。しかしながら、ロボットの使用は、特にロボットの修理及び/又はサービスに関して、維持するのに高価であり面倒な場合がある。さらに、ロボットが食品を把持するとき、食品は損傷を受けやすい場合がある。さらに、幾つかの食品は、例えば、食品のテクスチャ、大きさ、又は他の特徴により、ロボットによって取り扱われることが困難であり又は不可能でさえある。さらに、一般的に、食品をひっくり返したり又は回転させたりするなど、食品の向きを変えることは、ロボットを介して行うには面倒で時間がかかる。
【0105】
上述したように、回転駆動されるハウジングを含む回転装置は、食品の向きを変えるために、食品を食品の一方の側から食品の異なる側に反転(回転)させる反転手段又は回転手段を提供してもよい。食品は、例えば、少なくとも1つの搬送装置によって、回転可能なハウジング内に搬送されてもよい。魚がハウジング内に入ると、ハウジングは、搬送方向と平行又は一致するハウジング回転軸を中心に回転させられてもよい。ハウジングの回転軸を搬送方向と平行又は一致するように構成することによって、食品が搬送装置からハウジングに直接に供給されてもよい。さらに、食品はハウジングから直接に搬送装置に放出されてもよい。それ故、食品は実質的に同じ方向にハウジングの内外に搬送されてもよい。その後、食品は、ハウジング回転軸と平行又は一致する軸を中心に、好ましくは食品の長手方向軸を中心に、回転又は反転させられてもよい。それ故、食品の向きが、例えば、食品の特定の特徴が加工ステーションのそれぞれの加工装置に対して特定の方向に向けられるように、変えられてもよい。
【0106】
搬送方向と平行又は一致する軸を中心に食品を回転させる又は反転させることによって、各食品の第1側部が回転前にハウジングの表面と接触し、第1側部とは異なる第2側部が回転後にハウジングの表面と接触することを意味してもよい。食品の第1側部は、食品の第2側部とは異なるハウジングの表面に接触してもよい。
【0107】
有利なことに、回転装置は必要に応じて配備されてもよい。例えば、幾つかの食品では、特定の食品又は食品の回転しないことが所望されず及び/又は要求されない場合、回転装置は配備されなくてもよい。これにより、取扱設備の柔軟性と使い勝手とを増大させてもよい。
【0108】
次の加工工程の状況に基づいて食品の向きを最適化することによって次の加工工程のために食品を準備することは、上記加工工程をより迅速に、確実に、及び/又は効率的に実行させてもよい。
【0109】
好ましくは、ハウジングは、その上に食品を受け入れるように構成された内面を有しており、内面は複数の縁部を含んでおり、各縁部は、食品がハウジング内に受け入れられたときに、ハウジング回転軸に平行又はハウジング回転軸と一致する軸、好ましくは食品の長手方向軸を中心とする食品の回転を作用させて、食品を回転させ、食品の向きを変えるために、好ましくは、ハウジング回転軸に実質的に平行に延びている。それ故、ハウジングが回転させられる際に、各食品はハウジングの内面に沿って縁部の一つに向かってスライドしてもよい。食品が縁部に到達する際に、食品は縁部に設けられた面の角度に回転させられ、つまり反転させられる。これにより、食品を回転させる、つまり反転させるための簡単で確実な手段を提供してもよい。縁部に隣接するハウジングの内面の2つの隣り合う面の間に形成される縁部における角度を減少させることによって、反転効果が増大されてもよい。
【0110】
好ましくは、内面は、ハウジング回転軸に実質的に垂直な断面において、多角形、好ましくは三角形である。ハウジングの内面の断面の形状は、食品を反転させる、つまり回転させるためにそこに設けられる縁部の量を決定してもよい。それ故、縁部の数を増大させることは、食品を反転させるのに要求されるハウジングの回転量を低減してもよい。
【0111】
好ましくは、回転装置は、駆動装置に結合された駆動力伝達部材、好ましくは駆動力伝達ベルトを含んでおり、駆動力伝達部材は、ハウジング回転軸を中心にハウジングを回転させるために、駆動装置からハウジングに力を伝達するようにハウジングの周りに少なくとも部分的に延びている。少なくとも部分的にハウジングの周りに延びる駆動力伝達部材を設けることにより、駆動装置からハウジングに力を伝達するための信頼性が高く堅牢な力伝達機構が提供されてもよい。このような力伝達機構は、特に力伝達機構の堅牢性と、比較的少ない部品点数で済むハウジングへの直接的な接続とにより、低コストをもたらし、低メンテナンスで済んでもよい。それ故、駆動装置からハウジングに力を伝達するための、簡単で信頼性が高く効率的な手段が提供されてもよい。駆動力伝達部材は、駆動装置からハウジングに力を伝達するために、ハウジングに直接的又は間接的に係合してもよい。
【0112】
好ましくは、回転装置は、ハウジングが少なくとも部分的に配置され、ハウジングが固定的に取り付けられる、包囲部材、好ましくは円形パイプを含んでおり、駆動力伝達部材は、ハウジング回転軸を中心にハウジングを回転させるために、駆動装置からハウジングに力を伝達するように包囲部材の外面に係合する。包囲部材は、ハウジングを外部の影響から保護するための保護カバーを提供してもよい。さらに、駆動力伝達部材が包囲部材の外面に係合するので、力伝達部材とハウジングは間接的に接続される。これにより、ハウジングを構成する際に、力伝達部材とハウジングとの直接的な係合を要因として考慮する必要がなくなるので、ハウジングを構成する際の柔軟性、すなわち、ハウジングの寸法及び/又は形状における柔軟性を向上させてもよい。例えば、ハウジングは実質的に三角形の断面を有してもよく、包囲部材は実質的に円形の断面を有してもよい。さらに、包囲部材の外面を介して駆動装置からハウジングに力を伝達することは、駆動装置からハウジングに力を伝達するための、単純で、信頼性が高く、効率的な手段を提供してもよい。
【0113】
好ましくは、回転装置の少なくとも一部、好ましくは、包囲部材は、ハウジングを直接的又は間接的に支持し、少なくともハウジングがハウジング回転軸を中心に回転することを可能とするように、転動部材回転軸を中心に回転するように構成された少なくとも1つの転動部材に支持されている。これにより、ハウジング回転軸を中心にハウジングを回転させ、食品を回転させ又は反転させることを可能にする簡単で効果的な手段を提供してもよい。転動部材は、制動装置を備えてもよく、その手段によって、ハウジングの回転を停止させてもよく又は少なくとも減少させてもよい。代替的に又は追加的に、転動部材は、転動部材を駆動し、その結果ハウジングを回転駆動する駆動手段を備えてもよい。
【0114】
好ましくは、取扱設備は、少なくともハウジングと好ましくは包囲部材をも、直接的又は間接的に支持する少なくとも1つの支持構造をさらに含んでいる。支持構造は、ハウジング回転軸と回転装置が配置される表面との間の距離を変更できるように調整可能であってもよい。ハウジングの回転軸と回転装置が配置されている面との間の距離を調整できるようにすることによって、回転装置は、例えば、作動中に異なる位置に移動させられてもよい。例えば、ハウジングが回転しているときに回転装置を高い位置に移動させ、ハウジング内にある食品を反転させ又は回転させてもよい。これにより、食品がハウジング内に配置される際に、搬送装置、及び/又は搬送方向に関して回転装置の下流に配置されてもよいさらなる搬送装置によって、食品が搬送方向に沿ってさらに移動することが防止されてもよい。これはまた、例えば、ハウジングの回転中に、回転装置をハウジングの近傍に位置する人員及び/又は物体から実質的に離間するように移動させることによって、取扱設備の安全性を向上させてもよい。特定の食品又は複数の食品を反転させない又は回転させないことが要求され及び/又は所望される場合、食品は、例えば、搬送装置、及び/又は回転装置の下流に配置されてもよいさらなる搬送装置によって、回転しないハウジングを通って搬送されてもよい。
【0115】
好ましくは、取扱設備は、ハウジング回転軸と回転装置が配置される表面との間の距離を変更するように構成された少なくとも1つのリフトアクチュエータをさらに含んでいる。
【0116】
冒頭で特定した本発明の目的は、食品を取り扱う方法によっても達成される。
【0117】
取扱設備に関連して上述した効果、利点及び様々な実施形態は、それに応じて方法にも適用される。
【0118】
この方法は、
少なくとも1つの搬送装置の少なくとも1つの支持面上で複数の食品を搬送する工程であって、搬送装置は少なくとも1つの駆動装置によって駆動されて、支持面を搬送方向に沿って移動させて、食品を搬送方向に搬送する工程と、
支持面から少なくとも1つの食品を、搬送方向に対して搬送装置の下流に配置された回転装置のハウジングに供給する工程と、
少なくとも1つの駆動装置によってハウジングを回転させることにより、ハウジング内の食品を、搬送方向と平行又は一致するハウジング回転軸を中心に回転させて、食品をハウジング回転軸と平行又は一致する軸、好ましくは食品の長手方向軸を中心に回転させ、食品の向きを変える工程と
を含んでいる。
【0119】
冒頭で特定した本発明の目的は、本発明の第3の態様に係る食品を取り扱うための取扱設備によっても達成される。
【0120】
取扱設備は、複数の食品を支持するように構成された少なくとも1つの支持面を有する少なくとも1つの搬送装置を含んでいる。搬送装置は、少なくとも1つの駆動装置によって駆動されて、支持面を搬送方向に沿って移動させて、食品を搬送方向に搬送する。
【0121】
支持面は、少なくともその一部において実質的に平面であってもよい。支持面は、食品が搬送方向に搬送される際に、支持面上で食品が滑るのを防止し又は少なくとも低減してもよい滑り低減機能を含んでもよい。例えば、支持面は少なくともその一部において不規則に形成されてもよい。例えば、支持面は、テクスチャ加工部、及び/又は粗面化部、及び/又は支持面から延びる突起を有してもよい。このような滑り低減機能は、食品が搬送方向に搬送される際に、支持面と食品との間の摩擦を増大させてもよい。
【0122】
搬送装置は、少なくとも部分的に支持面を画定するベルト、好ましくは無端ベルトなどの搬送要素を含んでもよい。搬送要素は、食品が横たわるための連続的な支持面を提供するように実質的に連続的な表面を有してもよい。搬送要素は可撓性であってもよい。さらに、搬送要素は、例えば魚のような食品に付着した又は一緒に輸送される可能性がある水が支持面から排出されるように、水に対して透過性であってもよい。
【0123】
代替的な搬送要素、つまりベルト以外であるが、相互に連結された複数の可動プレート又はプレーンな織布などの布地などが、使用されてもよい。
【0124】
駆動装置は、搬送装置を作動状態に駆動するようにエネルギを運動に変換できる如何なる装置であってもよい。例えば、駆動装置は、電気モータ、空気圧駆動装置、ピエゾ駆動装置、又は他の駆動装置であってもよい。
【0125】
駆動装置は、搬送要素の一部と係合して、搬送要素が搬送方向に移動するように促すように構成されてもよい。駆動装置と搬送要素との間の係合は、摩擦及び/又は形状嵌合に基づいてもよい。
【0126】
取扱設備は、複数の駆動装置を含んでもよく、各駆動装置は、搬送要素を搬送方向に移動するように促すように搬送要素の一部と係合するように構成されている。
【0127】
好ましくは、取扱設備は、取扱設備の構成要素に自動的に命令を提供するため、及び/又はユーザによって入力された手動命令を処理して転送するための処理回路を有するコントローラを含んでいる。
【0128】
駆動装置は速度可変に構成されてもよく、速度は好ましくは駆動装置の回転要素の回転速度である。例えば、上述のコントローラなどのコントローラは、駆動装置の速度を自動的及び/又は手動で制御するように構成されてもよい。これにより、駆動装置の速度を、加工プラント、及び/又は搬送装置の前すなわち上流及び/又は搬送装置の後すなわち下流に配置された加工ステーション、の利用可能な容量に基づいて制御されることを可能としてもよい。それ故、例えば、搬送装置を通る食品の処理量がそれぞれの容量を上回る場合、駆動装置の速度が低下させられてもよく、及び/又は食品の処理量がそれぞれの容量に遅れる場合、駆動装置の速度が増大させられてもよい。
【0129】
駆動装置の速度を自動的に制御するために、取扱設備は、搬送装置を通る食品の処理量を検出し、検出された処理量に関する情報をコントローラに提供するように構成された検出要素を含んでもよい。コントローラは、検出された処理量を目標処理量又は処理量の目標範囲と比較し、検出された処理量が目標処理量に実質的に一致するか又は処理量の目標範囲内にある場合、駆動装置の速度を調整するか又は駆動装置の設定された速度を維持するように構成されてもよい。
【0130】
取扱設備は少なくとも1つの偏向装置を含む回転装置をさらに含んでおり、偏向装置は食品が偏向されることなく偏向装置を通過してもよい非偏向位置と、偏向装置が支持面の少なくとも一部に沿って延びており食品が支持面に搬送された際に食品に力を加え、食品を搬送方向から離間するように偏向させて、食品を支持面に実質的に直交する軸を中心に及び/又は食品の長手方向軸を中心に回転させて、食品の向きを変化させる偏向位置とに、位置決め可能であり、好ましくは支持面に実質的に平行な平面内で移動可能である。
【0131】
上記でさらに詳述したように、加工工程がより迅速及び/又は効率的に行われるように、次の加工工程に備えてそれぞれの食品の取り扱いが特定の方法で行われる場合、食品の加工は、より効率的、効果的及び/又は信頼性の高いものにされてもよい。
【0132】
例えば、少なくとも幾つかの食品加工ステーションにおける少なくとも幾つかの加工工程では、食品を効果的及び/又は効率的に加工するように食品の特定の向きが所望され及び/又は要求されてもよい。例えば、少なくとも幾つかの加工ステーションにおける少なくとも幾つかの加工工程では、食品の特定の特徴が加工ステーションのそれぞれの加工装置に対して特定の方向に向けられることが好ましい又は要求されてもよい。例えば、食品の特定の部分が、加工ステーションのそれぞれの加工装置に対して特定の方向に向いていることが所望され又は要求されてもよい。魚を加工する場合、魚の頭部又は尾部が、加工ステーションのそれぞれの加工装置に対して特定の方向、好ましくは所定の方向に配置されることが要求され又は所望されてもよい。
【0133】
幾つかの場合では、ロボットが食品を把持し、食品をそれぞれの加工ステーションに、食品に要求される向き及び/又は所望される向きで供給するために採用されてきた。しかしながら、ロボットの使用は、特にロボットの修理及び/又はサービスに関して、維持するのに高価であり面倒な場合がある。さらに、ロボットが食品を把持するとき、食品は損傷を受けやすい可能性がある。さらに、幾つかの食品は、例えば、食品のテクスチャ、大きさ、又はその他の特徴により、ロボットによって取り扱われることが困難であり又は不可能でさえある。さらに、一般的に、食品を反転させ又は回転させるなど、食品の向きを変えることは、ロボットを介して行うには面倒で時間がかかる。
【0134】
偏向装置を含む回転装置は、食品の向きを選択的に変えることができる取扱手段を提供してもよい。偏向装置が偏向位置にあるとき、食品が支持面上で搬送される際に食品に力を加え、食品を搬送方向から離間するように偏向させて食品を所望の方向に回転させてもよい。その結果、食品のある特徴は、加工ステーションのそれぞれの加工装置に対して特定の方向に向けられる。例えば、加工ステーションのそれぞれの加工装置に対する及び/又は搬送方向に対する、魚の尾部又は頭部の所望される向き及び/又は要求される向きが達成されてもよい。
【0135】
偏向装置が食品に力を加える際に、偏向装置は静止していてもよい。代替的に、偏向装置は、偏向装置が食品に力を加えている間、少なくとも一部の時間、移動させられてもよい。偏向装置を移動させることによって、食品に加えられる力が増大させられてもよい。さらに、これによって、偏向により引き起こされる食品の移動及び/又は回転にわたる制御を増大させてもよい。
【0136】
偏向装置は、手動及び/又は自動で位置決めされてもよい。この目的のために、取扱設備は、偏向装置の動きを自動的及び/又は手動で制御するように構成されたコントローラを含んでもよい。
【0137】
偏向装置を手動で位置決めする目的で、コントローラは、偏向装置の移動を制御するための命令をユーザから受け取るように構成されてもよい。取扱設備は、ユーザが、偏向装置の移動を制御するための命令を、コントローラに提供される命令受信インターフェースに入力することを可能とするように構成された命令受信インターフェースを含んでもよい。
【0138】
偏向装置を自動的に移動させる目的で、取扱設備は、食品及び/又は食品の向きを検出し、検出された食品及び/又は食品の向きに関する情報を提供するように構成された少なくとも1つの検出要素を含んでもおよい。コントローラは、検出要素によって提供された情報に基づいて、偏向装置の移動を開始するように構成されてもよい。
【0139】
偏向装置は、好ましくは平面状の板状要素であってもよい。偏向装置は、好ましくは平行である少なくとも2つの側面を有してもよい。側面は、食品に対して抵抗力を提供し、食品を最初の経路から離間するように偏向させ、別の食品から離間させてもよい。偏向装置は、特定の用途に適した及び/又は適合した形状を有してもよい。例えば、偏向装置は、偏向装置の側面から見て、長方形、三角形、多角形などであってもよい。
【0140】
偏向装置は、ゲート状の要素、例えば細長いアームであり、食品が支持面上で搬送される際に食品の搬送経路を選択的にブロックしてもよい。
【0141】
好ましくは、取扱設備は、静止している、プラットフォーム部材、好ましくはトレイをさらに含んでおり、プラットフォーム部材は、搬送装置の支持面に隣り合う静止面を有しており、食品が偏向装置によって偏向される際に食品の一部を受け入れるように構成されている。偏向装置は、食品の一部が搬送装置の支持面上に残るように、食品を静止面上に偏向させるように構成されてもよい。それ故、プラットフォーム部材は、食品が回転させられている際に食品の一部が載るための追加の表面を、すなわち支持面に加えて、提供してもよい。プラットフォーム部材が静止していること、及び搬送装置の支持面が食品の他の部分すなわちプラットフォーム部材上に配置されていない部分に力を加えることにより、食品の回転軸すなわち支持面に実質的に垂直な軸及び/又は食品の横軸を中心とするモーメントが食品に作用し、食品の向きが変化する。これにより、食品の向きを変化させる簡単で、信頼性の高い、及び効率的な手段を提供してもよい。
【0142】
好ましくは、プラットフォーム部材は搬送装置の第1側に配置され、偏向装置は搬送装置の第2側に配置され、第1側は第2側と実質的に反対である。それ故、偏向装置は、食品の一部がプラットフォーム部材に押し付けられてもよいように、食品に押し付け力を加えてもよい。
【0143】
好ましくは、偏向装置は、偏向装置回転軸を中心に回転可能に取り付けられた細長いアームを含んでおり、細長いアームは、偏向装置回転軸を中心に少なくとも1つの駆動装置によって、食品が偏向されることなく細長いアームを通過する非偏向位置から、細長いアームが支持面の少なくとも一部に沿って延びて食品が支持面上で搬送されている際に食品に力を加えて食品を搬送方向から離間するように偏向させて食品を回転させて、その向きを変化させる偏向位置に回転可能である。偏向装置を、上記非偏向位置と上記偏向位置との間で回転可能な細長いアームとして構成することによって、偏向装置が偏向位置にある間に食品の効果的な偏向が提供されてもよく、一方で、偏向装置による食品の回転が要求されない及び/又は所望されないときに偏向装置は離間して非偏向位置に収納されてもよい。これにより、偏向装置が要求されない及び/又は所望されないとき、偏向装置の押しつけがましさを低減してもよい。
【0144】
好ましくは、細長いアームは、偏向位置にあるとき、細長いアームが搬送装置の搬送方向と、20°から80°、好ましくは30°から80°、より好ましくは40°から80°、より好ましくは50°から80°、最も好ましくは60°から80°の角度を形成するように、支持面の少なくとも一部に沿って斜めに延びている。上記特定した角度範囲は、搬送方向に沿った食品の少なくとも低減された輸送を依然として可能にしながら、当該食品を回転させるように食品の偏向を可能にしてもよい。それ故、搬送方向に沿った食品の輸送の完全な遮断が防止されてもよい。
【0145】
好ましくは、プラットフォーム部材は、静止面に対して60°から120°、好ましくは70°から110°、より好ましくは80°から100°の角度で延びる案内要素を含んでおり、案内要素は、
食品に能動的及び/又は受動的に力を加えて、食品をプラットフォーム部材から離間するように偏向させて、搬送装置の搬送面上に戻し、及び/又は
食品が偏向装置によって偏向される際に食品の偏向動作を制限するように構成されている。案内要素は、食品の一部が偏向装置によってプラットフォーム部材上に偏向された後に、食品を搬送面上に戻すように促すための手段を提供してもよい。
【0146】
好ましくは、取扱設備は、搬送装置上の各食品を検出し、食品の位置及び/又は向きに関連する情報を提供するように構成された少なくとも1つの検出装置、好ましくは光学検出装置をさらに含んでいる。情報は、食品の軸、好ましくは食品の長手方向軸と、食品の搬送方向との間の角度、食品の搬送方向に沿った食品の長さ、搬送装置の境界までの食品の距離、搬送方向に対する食品の向き、及び食品の搬送方向及び/又は搬送装置の所定の側に対する食品の少なくとも一部における食品の所定の特徴の向き、のうちの少なくとも1つを含んでもよい。情報に少なくとも部分的に基づいて、コントローラ、又はコントローラに含まれる又はコントローラに少なくとも関連付けられた処理回路は、食品の集団が存在するか否か判定してもよい。食品の集団が存在すると判定された場合、作動装置が自動的に作動させられて、偏向装置を偏向位置に配備してもよい。
【0147】
好ましくは、検出装置によって提供される情報は、搬送方向及び/又は搬送装置の所定の側に対する食品の少なくとも一部における食品の所定の特徴の向きを少なくとも含んでいる。
【0148】
好ましくは、偏向装置は、好ましくはコントローラ、及びコントローラに通信可能に結合された少なくとも1つのアクチュエータによって、検出装置によって提供された情報に少なくとも部分的に基づいて、非偏向位置及び/又は偏向位置に位置決め可能であり、好ましくは、コントローラ及びアクチュエータによって自動的に位置決め可能である。
【0149】
好ましくは、取扱設備は、食品の搬送経路に配置されており、食品の軸、好ましくは食品の長手方向軸を、搬送方向及び/又は所定の軸に実質的に整合させるように構成された、アライメント装置をさらに含んでおり、アライメント装置は搬送方向に一緒に収束する少なくとも2つの壁部分を含んでいる。アライメント装置は、搬送方向及び/又は所定の軸に対する食品の軸の向きを、例えば、当該軸のずれを修正又は少なくとも低減するように調整してもよい。
【0150】
冒頭で特定した本発明の目的は、本発明の第4の態様に係る食品加工設備によっても達成される。
【0151】
食品加工設備は、食品を加工するように構成された少なくとも1つの食品加工ステーションと、本明細書で説明された実施形態の何れかに係る少なくとも1つの食品取扱設備とを含んでいる。食品取扱設備は、食品を取り扱い、食品を食品加工ステーションに供給するように構成されている。
【0152】
冒頭で特定した本発明の目的は、食品を取り扱う方法によっても達成される。
【0153】
取扱設備に関連して上述した効果、利点及び様々な実施形態は、それに応じて方法にも適用される。
【0154】
この方法は、
少なくとも1つの搬送装置の少なくとも1つの支持面上で複数の食品を搬送する工程であって、搬送装置は少なくとも1つの駆動装置によって駆動されて、支持面を搬送方向に沿って移動させて、食品を搬送方向に搬送する工程と、
少なくとも1つの偏向装置によって少なくとも1つの食品を偏向させ、好ましくは、偏向装置を、食品が偏向させられることなく偏向装置を通過する、非偏向位置から、偏向装置が支持面の少なくとも一部に沿って延びて、食品が支持面上で搬送されている際に食品に力を加えて食品を搬送方向から離間するように偏向させて、食品を支持面に実質的に直交する軸を中心に及び/又は食品の横軸を中心に回転させて食品の向きを変化させる、偏向位置まで、支持面に実質的に平行である平面において移動させる工程
とを含んでいる。
【0155】
以下の態様のリストは、本発明の代替的及び/又はさらなる特徴を提供する。
【0156】
1.食品、好ましくは魚、を取り扱う取扱設備であって、該取扱設備は、
複数の食品を支持するように構成された少なくとも1つの支持面を有する少なくとも1つの搬送装置であって、搬送装置は、少なくとも1つの駆動装置によって駆動されて、支持面を搬送方向に沿って移動させて、食品を搬送方向に搬送する、少なくとも1つの搬送装置と、
少なくとも1つの分離装置であって、好ましくは搬送方向に関して搬送装置の下流に配置されており、分離装置は支持面上を搬送される食品の集団を少なくとも部分的に分離するように構成される、少なくとも1つの分離装置と
を含んでおり、
分離装置は、好ましくは重力によって食品が搬送され得る少なくとも1つの搬送空間と、少なくとも第1食品と第2食品との間の間隔を増大させて食品の集団を分離するために、搬送空間に少なくとも部分的に突出するように位置決め可能であり、少なくとも1つの第1食品を少なくとも1つの第2食品から少なくとも部分的に離間するように偏向させる、少なくとも1つの偏向装置とを有している。
【0157】
2.分離装置が、搬送空間を少なくとも部分的に区画し、それに沿って食品が搬送空間を通って搬送され得る、フロアを有しており、偏向装置はフロアの少なくとも一部を通って搬送空間に突出するように位置決め可能である、
態様1に記載の取扱設備。
【0158】
3.偏向装置は、偏向装置が搬送空間内に少なくとも部分的に突出するように配置されるとき、搬送空間の少なくとも一部を、食品が個別に搬送され得る少なくとも2つ、好ましくは少なくとも3つ、より好ましくは少なくとも4つの、搬送空間チャネルに仕切る、
態様1又は2に記載の取扱設備。
【0159】
4.フロアは、取扱設備が作動位置にあるとき、搬送装置の搬送方向において、水平面に対して及び/又は搬送装置の支持面に対して、傾斜している、
態様2又は3に記載の取扱設備。
【0160】
5.偏向装置が、第1位置、好ましくは、偏向装置が搬送空間から後退している非偏向位置と、第2位置、好ましくは、少なくとも第1食品と第2食品との間の間隔を増大させて食品の集団を分離するために、偏向装置が搬送空間に少なくとも部分的に突出して少なくとも1つの第1食品を少なくとも1つの第2食品から少なくとも部分的に離間させるように偏向させる、偏向位置との間を移動可能である、
態様1~4の何れかに記載の取扱設備。
【0161】
6.少なくとも偏向装置と作動的に結合された少なくとも1つの作動装置をさらに含んでおり、任意に、作動装置と作動的に結合されたコントローラも含んでおり、作動装置が、偏向装置を、非偏向位置と偏向位置との間を、好ましくは要求に応じて、好ましくはコントローラが提供するように構成された少なくとも1つの命令に基づいて自動的に移動させるように構成されている、
態様1~5の何れかに記載の取扱設備。
【0162】
7.偏向装置が少なくとも部分的に搬送空間に突出するように位置決めされるとき、偏向装置は、第1位置で第1距離だけ搬送空間に突出し、第2位置で第2離だけ搬送空間に突出し、第2位置は、好ましくは、食品の搬送方向に関して第1位置の下流であり、第2距離は第1距離より大きい、
態様1~6の何れかに記載の取扱設備。
【0163】
8.偏向装置が、細長い本体、好ましくは、実質的に平面状の細長い本体であって、該細長い本体は、取扱設備が作動位置にあるとき、搬送装置の搬送方向に又は沿って延びる垂直面に対して、及び/又は、搬送装置の長手方向中央面に対して、及び/又は、好ましくは搬送装置の搬送方向に沿って延びる搬送装置の長手方向軸が在る搬送装置の長手方向中央面に対して、角度を付けられている長手方向軸を有する、
態様1~7の何れかに記載の取扱設備。
【0164】
9.分離装置は、複数の偏向装置を含んでおり、好ましくは、偏向装置の少なくとも2つが、少なくとも部分的に同時に又は非同時に搬送空間に突出するように、互いに独立して位置決め可能及び/又は作動可能である、
態様1~8の何れかに記載の取扱設備。
【0165】
10.食品の搬送方向に、直列に配置された少なくとも2つの搬送装置を含んでおり、各搬送装置は、複数の食品を支持するように構成された少なくとも1つの支持面を有しており、各搬送装置はそれぞれ、少なくとも1つの駆動装置によって駆動されて、支持面を搬送方向に沿って移動させて、食品を搬送方向に搬送しており、少なくとも2つの搬送装置のうちの第1搬送装置は、第1搬送速度で作動可能であり、少なくとも2つの搬送装置のうちの第2搬送装置であって、食品の搬送方向に関して第1搬送装置の下流にある第2搬送装置は、同時に第2搬送速度で作動可能であり、第1搬送速度と第2搬送速度は互いに異なるように調整可能であり、好ましくは、第1搬送速度は第2搬送速度よりも低い、
態様1~9の何れか記載の取扱設備。
【0166】
11.食品の搬送方向に関して、直列に配置された複数の分離装置を含んでおり、各分離装置は、食品がそれぞれの搬送方向に搬送され得る少なくとも1つの搬送空間と、少なくとも1つの偏向装置とを有しており、
複数の分離装置のうちの第1分離装置の少なくとも1つの偏向装置の長手方向軸が、取扱設備が作動位置にあるとき、搬送装置の搬送方向に又は沿って延びる垂直面に対して、及び/又は搬送装置の長手方向中央面に対して、及び/又は好ましくは搬送装置の搬送方向に沿って延びる搬送装置の長手方向軸が在る搬送装置の長手方向中央面に対して、第1分離装置角度だけ角度付けられており、
複数の分離装置のうちの第2分離装置の少なくとも1つの偏向装置の長手方向軸が、取扱設備が作動位置にあるとき、搬送装置の搬送方向に又は沿って延びる垂直面に対して、及び/又は搬送装置の長手方向中央面に対して、及び/又は好ましくは搬送装置の搬送方向に沿って延びる搬送装置の長手方向軸が在る搬送装置の長手方向中央面に対して、第2分離装置角度だけ角度付けられており、第2分離装置角度は第1分離装置角度とは異なっている、
態様1~10の何れか記載の取扱設備。
【0167】
12.分離装置の各搬送空間は、食品が搬送され得るそれぞれの中心線に沿って延びており、
複数の分離装置のうちの第1分離装置の搬送空間の中心線は、取扱設備が作動位置にあるとき、垂直面に対して、及び/又は搬送装置の長手方向中央面に対して、及び/又は好ましくは搬送装置の搬送方向に沿って延びる搬送装置に長手方向軸が在る搬送装置の長手方向中央面に対して、第1搬送空間角度だけ角度付けられており、
複数の分離装置のうちの第2分離装置の搬送空間の中心線は、取扱設備が作動位置にあるとき、垂直面に対して、及び/又は搬送装置の長手方向中央面に対して、好ましくは搬送装置の搬送方向に沿って延びる搬送装置の長手方向軸が在る搬送装置の長手方向中央面に対して、第2搬送空間角度だけ角度付けられており、第2搬送空間角度は第1搬送空間角度とは異なっている、
態様11に記載の取扱設備。
【0168】
13.第1分離装置の少なくとも1つの偏向装置の長手方向軸及び第2分離装置の少なくとも1つの偏向装置の長手方向軸は、取扱設備が作動位置にあるとき、垂直面、及び/又は搬送装置の長手方向中央面、及び/又は好ましくは搬送装置の搬送方向に沿って延びる搬送装置の長手方向軸が在る搬送装置の長手方向中央面の、両側に向かって角度付けられており、
及び/又は
第1分離装置の搬送空間の中心線及び第2分離装置の搬送空間の中心線は、取扱設備が作動位置にあるとき、垂直面、及び/又は搬送装置の長手方向中央面、及び/又は好ましくは搬送装置の搬送方向に沿って延びる搬送装置の長手方向軸が在る搬送装置の長手方向中央面の、両側に向かって角度付けられている、
態様11又は12に記載の取扱設備。
【0169】
14.食品の搬送方向に関して、直列に配置された少なくとも2つの搬送装置を含んでおり、各搬送装置は、複数の食品を支持するように構成された少なくとも1つの支持面を有しており、各搬送装置は、少なくとも1つの駆動装置によって駆動されて、支持面を搬送方向に沿って移動させて、食品を搬送方向にそれぞれ搬送しており、複数の分離装置の各分離装置は、食品がそれぞれの搬送装置からそれぞれの分離装置に直接に供給されるように、搬送装置のそれぞれの1つの下流に隣り合って配置されている、
態様11~13の何れかに記載の取扱設備。
【0170】
15.搬送装置及び/又は分離装置上の各食品を検出し、各食品の位置及び/又は向きに関する情報を提供するように構成された、少なくとも1つの検出装置、好ましくは光学検出装置をさらに含んでおり、コントローラ及び任意でコントローラに通信可能に結合された少なくとも1つのアクチュエータによって、好ましくは、検出装置によって提供される情報に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの偏向装置が位置決め可能であり、及び/又は、少なくとも1つの搬送装置の搬送速度及び/又は複数の搬送装置の搬送速度が調整可能であり、好ましくは、コントローラ及びアクチュエータは自動的に位置決め及び/又は調整を行うように構成されている、
態様1~14の何れかに記載の取扱設備。
【0171】
16.複数の検出装置、好ましくは光学検出装置を含んでおり、各検出装置は、搬送装置のうちの1つ、及びそれぞれの搬送装置の下流に隣り合って配置されたそれぞれの分離装置に関連付けられており、検出装置は、それぞれの搬送装置及び/又はそれぞれの分離装置上の各食品を検出し、各食品の位置及び/又は向きに関する情報を提供するように構成されており、好ましくは、コントローラ、及び任意で、コントローラに通信可能に結合された少なくとも1つのアクチュエータによって、関連付けられ検出装置によって提供される情報に少なくとも部分的に基づいて、各偏向装置は位置決め可能であり、及び/又は、搬送装置の搬送速度及び/又複数の搬送装置の搬送速度が調整可能であり、好ましくは、コントローラ及びアクチュエータは自動的に位置決め及び/又は調整を行うように構成されている、
態様15に記載の取扱設備。
【0172】
17.検出装置によって提供される情報は、食品の軸、好ましくは食品の長手方向軸と食品の搬送方向との間の角度、食品の搬送方向に沿った食品の長さ、食品の搬送装置及び/又は分離装置の境界までの距離、搬送方向に対する食品の向き、及び食品の搬送方向及び/又は搬送装置の所定の側に対する食品の少なくとも一部における食品の所定の特徴の向き、の少なくとも1つを含んでいる、
態様16に記載の取扱設備。
【0173】
18.分離装置は、複数のレーン、好ましくは少なくとも2つのレーン、より好ましくは少なくとも3つのレーンを提供するように構成されており、これらのレーンの各々において、食品が好ましくは一列で搬送搬送され得る、
態様1~17の何れかに記載の取扱設備。
【0174】
19.分離装置は、食品が、各レーンにおいて、搬送方向に、好ましくは一定の距離だけ互いに離間するように構成される、
態様18に記載の取扱設備。
【0175】
20.少なくとも部分的に、好ましくは完全に、各食品の少なくとも一部を持ち上げて移動させるように構成された少なくとも1つの把持装置をさらに含んでおり、好ましくは、少なくとも1つの把持装置が、分離装置の下流及び/又は上流に配置されている、
態様1~19の何れかに記載の取扱設備。
【0176】
21.1つ以上の把持装置が、非侵襲的な方法で、それぞれの食品を少なくとも部分的に、好ましくは完全に持ち上げることによって、それぞれの食品を移動させ、好ましくは選別するように、好ましくは個々に、それぞれの食品に係合するように構成された、1つ以上の係合装置を含んでいる、
態様20に記載の取扱設備。
【0177】
22.偏向装置が、非侵襲的な方法で、少なくとも1つの第1食品を少なくとも部分的に少なくとも1つの第2食品から離間するように偏向させるように構成されている、
態様1~21の何れかに記載の取扱設備。
【0178】
23.食品を取り扱う方法であって、
少なくとも1つの搬送装置の少なくとも1つの支持面上で複数の食品を搬送する工程であって、搬送装置が少なくとも1つの駆動装置によって駆動されて、支持面を搬送方向に沿って移動させて、食品を搬送方向に搬送する工程と、
複数の食品を、搬送装置の支持面から、搬送方向に関して搬送装置の下流に配置された分離装置の搬送空間へ供給する工程であって、食品は搬送空間を通って搬送される工程と、
少なくとも第1食品と第2食品との間の間隔を増大させるために、少なくとも1つの第1食品を少なくとも1つの第2食品から少なくとも部分的に離間するように偏向させるように、搬送空間に少なくとも部分的に突出するように分離装置の少なくとも1つの偏向装置を位置決めすることによって、支持面上及び/又は搬送空間で搬送されている食品の集団を少なくとも部分的に分離する工程と
を含む方法。
【0179】
24.食品、好ましくは魚を取り扱うための取扱設備であって、
複数の食品を支持するように構成された少なくとも1つの支持面を有する少なくとも1つの搬送装置であって、少なくとも1つの駆動装置によって駆動されて、支持面を搬送方向に沿って移動させて、食品を搬送方向に搬送する、少なくとも1つの搬送装置と、
搬送装置から少なくとも1つの食品をその中に受け入れるように構成された回転可能なハウジングを含む回転装置であって、ハウジングが、少なくとも1つの駆動装置によって、好ましくは搬送方向と平行であり又は一致するハウジング回転軸を中心に回転駆動されて、食品を、好ましくはハウジング回転軸と平行であり又は一致する軸を中心に、好ましくは食品の長手方向軸を中心に回転させて、食品の向きを変化させる、回転装置と
を含む、取扱設備。
【0180】
25.ハウジングが、食品を受け入れるように構成された内面を有しており、内面は複数の縁部を含んでおり、縁部は、食品を回転させて食品の向きを変化させるために、食品がハウジング内に受け入れられたときに、ハウジング回転軸に平行であり又は一致する軸を中心とする、好ましくは食品の長手方向軸を中心とする、食品の回転を生じさせるために、ハウジング回転軸に実質的に平行に延びている、
態様24に記載の取扱設備。
【0181】
26.内面が、ハウジング回転軸に実質的に垂直な断面において、多角形形状、好ましくは三角形形状である、
態様25に記載の取扱設備。
【0182】
27.回転装置が、駆動装置に結合された駆動力伝達部材、好ましくは駆動力伝達ベルトを含んでおり、駆動力伝達部材は、ハウジングを、ハウジング回転軸を中心に回転させるために、駆動装置からハウジングに力を伝達するようにハウジングの周囲に少なくとも部分的に延びている、
態様24~26の何れかに記載の取扱設備。
【0183】
28.回転装置が、ハウジングが少なくとも部分的に配置されており、且つ、ハウジングが好ましくは固定的に取り付けられる、包囲部材、好ましくは円形パイプを含んでおり、駆動力伝達部材が、ハウジングを、ハウジング回転軸を中心に回転させるために、駆動装置からハウジングに力を伝達するように包囲部材の外面に係合している、
態様27に記載の取扱設備。
【0184】
29.回転装置の少なくとも一部、好ましくは包囲部材が、ハウジングを直接的又は間接的に支持し、少なくともハウジングがハウジング回転軸を中心に回転することを可能にするために、転動部材回転軸を中心に回転するように構成された少なくとも1つの転動部材に支持されている、側面24から28のいずれかに記載の取扱設備。
【0185】
30.少なくともハウジング、好ましくは包囲部材を直接に又は間接的に支持する少なくとも1つの支持構造をさらに含んでおり、支持構造が、ハウジング回転軸と回転装置が配置される表面との間の距離を変化させるように調整可能である、
態様24~29の何れかに記載の取扱設備。
【0186】
31.ハウジング回転軸と回転装置が配置される表面との間の距離を変化させるように構成された少なくとも1つのリフトアクチュエータをさらに含んでいる、
態様30に記載の取扱設備。
【0187】
32.食品を取り扱う方法であって、
少なくとも1つの搬送装置の少なくとも1つの支持面上で複数の食品を搬送する工程であって、搬送装置は少なくとも1つの駆動装置によって駆動されて、支持面を搬送方向に沿って移動させて、食品を搬送方向に搬送する工程と、
少なくとも1つの食品を、支持面から、搬送方向に関して搬送装置の下流に配置された回転装置のハウジングに供給する工程と、
ハウジングを少なくとも1つの駆動装置によって搬送方向に平行又は一致するハウジング回転軸を中心に回転させることによってハウジング内の食品を回転させる工程であって、食品を、ハウジング回転軸と平行又は一致する軸を中心に、好ましくは食品の長手方向軸を中心に回転させて、食品の向きを変化させる工程と
を含む方法。
【0188】
33.食品、好ましくは魚を取り扱うための取扱設備であって、
複数の食品を支持するように構成された少なくとも1つの支持面を有する少なくとも1つの搬送装置であって、搬送装置は、少なくとも1つの駆動装置によって駆動されて、支持面を搬送方向に沿って移動させて、食品を該搬送方向に搬送する、少なくとも1つの搬送装置と、
少なくとも1つの偏向装置を含む回転装置であって、偏向装置は、支持面に実質的に平行である平面において、第1位置、好ましくは食品が偏向されることなく偏向装置を通過してもよい非偏向位置から、第2位置、好ましくは偏向装置が支持面の少なくとも一部に沿って延びて、食品が支持面上を搬送されている際に食品に力を加えて、食品を搬送方向から離れるように偏向させて、食品を支持面に実質的に直交する軸を中心に及び/又は食品の長手方向軸を中心に回転させて、食品の向きを変化させる、偏向位置に、位置決め可能であり、好ましくは移動可能である、取扱設備。
【0189】
34.静止しているプラットフォーム部材、好ましくはトレイをさらに含んでおり、プラットフォーム部材は、搬送装置の支持面に隣り合っており、食品が偏向装置によって偏向される際に食品の一部を受け入れるように構成された静止面を有しており、偏向装置は、食品の一部が搬送装置の支持面上に残るように、食品を静止面上に偏向させるように構成されている、
態様33に記載の取扱設備。
【0190】
35.プラットフォーム部材は搬送装置の第1側に配置されており、偏向装置は搬送装置の第2側に配置されており、第1側は好ましくは第2側とは実質的に反対である、
態様34に記載の取扱設備。
【0191】
36.偏向装置が、偏向装置回転軸を中心に回転可能に取り付けられた細長いアームを含んでおり、細長いアームが、食品が偏向されることなく細長いアームを通過すしてもよい非偏向位置から、細長いアームが支持面の少なくとも一部に沿って延びており、食品が支持面上を搬送される際に食品に力を加えて、食品を搬送方向から離間するように偏向させて、食品を回転させて、その向きを変化させる、偏向位置に、少なくとも1つの駆動装置によって偏向装置回転軸を中心に回転可能である、
態様33~35の何れかに記載の取扱設備。
【0192】
37.細長いアームは、偏向位置にあるとき、細長いアームが搬送装置の搬送方向に対して20°から80°、好ましくは30°から80°、より好ましくは40°から80°、より好ましくは50°から80°、最も好ましくは60°から80°の角度を形成するように、支持面の少なくとも一部に沿って斜めに延びている、
態様36に記載の取扱設備。
【0193】
38.プラットフォーム部材が、静止面に対して60°から120°、好ましくは70°から110°、より好ましくは80°から100°の角度で延びる案内要素を含んでおり、
案内要素が、
食品に能動的及び/又は受動的に力を加えて、食品をプラットフォーム部材から離間するように偏向させて、搬送装置の搬送面に戻し、及び/又は、
食品が偏向装置によって偏向される際に、食品の偏向動作を制限するように構成されている、
態様34~37の何れかに記載の取扱設備。
【0194】
39.搬送装置上の各食品を検出し、食品の位置及び/又は向きに関する情報を提供するように構成された、少なくとも1つの検出装置、好ましくは光学検出装置をさらに含んでいる、
態様33~38の何れかに記載の取扱設備。
【0195】
40.検出装置によって提供される情報は、搬送方向及び/又は搬送装置の所定の側に対する食品の少なくとも一部における所定の特徴の向きを少なくとも含んでいる、
態様39に記載の取扱設備。
【0196】
41.偏向装置が、好ましくは、コントローラ、及びコントローラに通信可能に結合された少なくとも1つのアクチュエータによって、検出装置によって提供された情報に少なくとも部分的に基づいて、非偏向位置及び/又は偏向位置に位置決め可能であり、好ましくは、コントローラ及びアクチュエータによって自動的に位置決め可能である、
態様39又は40に記載の取扱設備。
【0197】
42.食品の搬送経路に配置されており、食品の軸、好ましくは食品の長手方向軸を、搬送方向及び/又は所定の軸に実質的に整合させるように構成されたアライメント装置をさらに含んでおり、アライメント装置は、搬送方向に一緒に収束する少なくとも2つの壁部分を含んでいる、
態様33~41の何れかに記載の取扱設備。
【0198】
43.食品を加工するように構成された少なくとも1つの食品加工ステーションと、態様1~22、24~31、及び33~42の何れかに係る食品取扱設備とを含む食品加工設備であって、食品取扱設備は、食品を取り扱い、食品を食品加工ステーションに供給するように構成されている、食品加工設備。
【0199】
44.食品を取り扱う方法であって、
少なくとも1つの搬送装置の少なくとも1つの支持面上で複数の食品を搬送する工程であって、搬送装置は少なくとも1つの駆動装置によって駆動されて、支持面を搬送方向に沿って移動させて、食品を搬送方向に搬送する工程と、
偏向装置を、食品が偏向されることなく偏向装置を通過してもよい非偏向位置から、偏向装置が支持面の少なくとも一部に沿って延びて、食品が支持面上を搬送される際に食品に力を加えて、食品を搬送方向から離間するように偏向させて、食品を支持面に実質的に直交する軸を中心に及び/又は食品の長手方向軸を中心に回転させて、食品の向きを変化させる、偏向位置まで、支持面に実質的に平行である平面において、位置決めすること、好ましくは移動させることによって、少なくとも1つの偏向装置を用いて少なくとも1つの食品を偏向させる工程と
を含む方法。
【0200】
本発明の好ましい実施形態が、図を参照して以下にさらに説明される。説明した実施形態は本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0201】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係る食品加工設備の概略上面図を示している。
【
図2】
図2は、
図1の食品加工設備の概略側面図を示している。
【
図3】
図3は、本発明の一実施形態に係る
図1及び
図2の食品加工設備に含まれる取扱設備の拡大斜視図を示している。
【
図4】
図4は、食品の集団が搬送装置上を分離装置に向かって搬送されている状態の、
図3の取扱設備の斜視図を示している。
【
図5】
図5は、食品の集団が分離装置の偏向装置に隣り合っており、偏向装置が配備される前の状態の、
図3及び
図4の取扱設備の斜視図を示している。
【
図6】
図6は、偏向装置が配備された後の状態の、
図3~
図5の取扱設備の斜視図を示している。
【
図7】
図7は、偏向装置が食品の集団の少なくとも1つの食品を偏向している状態の、
図3~
図6の取扱設備の斜視図を示している。
【
図8】
図8は、分離装置によって食品の集団が分解されて、偏向装置が後退した後の、
図3~
図7の取扱設備の斜視図を示している。
【
図9】
図9は、食品の拡大上面図と、取扱設備に含まれる検出装置によって検出される可能性のある食品に関する情報を示している。
【
図10】
図10は、本発明のさらなる実施形態に係る、
図1及び
図2に示される食品加工設備に含まれるさらなる取扱設備の拡大斜視図を示している。
【
図11】
図11は、偏向装置が偏向位置に配備されている
図10の取扱設備の拡大斜視図を示している。
【
図13】
図13は、食品を偏向させるように偏向装置によって食品に力が加えられている状態の、
図10~
図12の取扱設備の斜視図を示している。
【
図14】
図14は、食品を偏向させるために偏向装置によって食品に力が加えられている状態の、
図10~
図13の取扱設備の斜視図を示している。
【
図16】
図16は、本発明のさらなる実施形態に係る、
図1及び
図2に示される食品加工設備に含まれるさらなる取扱設備の上面図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0202】
図1及び
図2は、食品12、好ましくは、魚、鳥肉、肉及び/又は植物性食品などの農産食品を加工するための食品加工設備10の概略図を示している。食品加工設備10は、食品12を加工するように構成された少なくとも1つの食品加工ステーション(図示せず)と、食品12を取り扱い、食品加工ステーションに食品12を供給するように構成された、少なくとも1つの食品取扱設備とを含んでもよい。取扱設備は、以下に説明されており、
図3~
図8及び
図9~
図18により詳しく示されている。
【0203】
食品加工ステーションは、魚の内臓を除去すること、頭を除去すること、切り身にすること、皮をむくこと、及び食品を小分けすること、を含むがこれらに限定されない、様々な異なる加工工程を実行するように構成されてもよい。図には食品として魚が図示されているが、これは単なる例示に過ぎない。上述したように、本明細書で説明される食品加工設備10は、多種多様な食品を取り扱い及び/又は加工するために使用されてもよい。
【0204】
上述したように、食品加工設備10は、食品12を取り扱うように構成された少なくとも1つの食品取扱設備を有している。
図1及び
図2に示される実施形態では、食品加工設備10は、食品12を取り扱うための第1取扱設備20を含んでいる。第1取扱設備20は、
図3~
図8により詳細に示されており、後述される。
【0205】
取扱設備20は、2つの搬送装置22、24を含んでおり、それぞれが、複数の食品12を支持するように構成されており、食品12を搬送方向30に搬送するように構成された、支持面26、28を有している。食品12は、好ましくは一括で、第1搬送装置22を介して食品加工設備10に供給されてもよい。その後、食品12は、搬送方向30に関して、第1搬送装置22の下流に配置された第2搬送装置24に移される。第2搬送装置24は、第1搬送装置22よりも幅が大きく及び/又は速度が大きくてもよく、すなわち、支持面28は、支持面26よりも大きな幅を有してもよく、及び/又は、支持面26よりも大きな速度で移動してもよい。これは、食品12が第2搬送装置24上に単層で配置されることを確かにして、食品12の取り扱い及び/又は加工理を容易にするのに有利となってもよい。
【0206】
搬送装置22、24は、少なくとも1つの駆動装置(図示せず)によって駆動され、それぞれの支持面26、28を搬送方向30に沿って移動させ、食品12を搬送方向30に搬送する。
【0207】
取扱設備20は、搬送方向30に関して、搬送装置22、24の下流に配置された2つの分離装置32A、32Bをさらに含んでいる。第3搬送装置29が、第1分離装置32Aの下流で、且つ第2分離装置32Bの上流に配置されている。第4搬送装置31が、第2分離装置32Bの下流に配置されている。搬送装置29、31は、搬送装置22、24と同一に又は少なくとも同様に構成されてもよく、したがって詳細に説明されない。
【0208】
分離装置32A、32Bは、支持面26、28上を搬送される食品の集団40を少なくとも部分的に分離するように構成されてもよい。食品の集団40の分離は、
図4~
図8に最もよく見られ、以下に詳述される。
【0209】
簡単のため、
図3~
図8には、1つの分離装置32Aのみが示されている。分離装置32Bは、同一の又は少なくとも同様の構成を有することができる。分離装置32Aは、好ましくは重力によって、食品12が搬送され得る搬送空間34Aを有している。少なくとも第1食品12と第2食品12との間の間隔を増大させて食品の集団40を分離するために、分離装置32Aは、搬送空間34Aに少なくとも部分的に突出するように位置決め可能であって、少なくとも1つの第1食品12を少なくとも1つの第2食品12から少なくとも部分的に離間させるように偏向させる、2つの偏向装置36、38を含んでいる。搬送空間34Aは、フロア42と2つの側壁44、46とによって少なくとも部分的に区切られている。フロア42には、スロットなどの開口部(図示せず)を設けてもよく、この開口部を通して偏向装置36、38が搬送空間34Aに突出され及び/又は配備されてもよい。フロア42は、取扱設備20が作動位置にあるとき、搬送装置22、24の搬送方向30において、水平面に対して及び/又は搬送装置22、24の支持面26、28に対して傾斜している。偏向装置36、38はそれぞれ長手方向軸45、47を有している。
【0210】
偏向装置36、38は、フロア42の一部を通って搬送空間34Aに突出するように位置決め可能である。偏向装置36、38は、偏向装置36、38が搬送空間34Aから後退している非偏向位置と、少なくとも第1食品12と第2食品12との間の間隔を増大させて食品の集団40を分離させるため、偏向装置36、38が少なくとも部分的に搬送空間34A内に突出して、少なくとも1つの第1食品12を少なくとも1つの第2食品12から少なくとも部分的に離間させて偏向させる、偏向位置との間を移動可能である。
図3で最もよくわかるように、偏向装置36は非偏向位置に位置決めされており、偏向装置38は偏向位置に位置決めされている。
【0211】
図1に概略的に見られるように、分離装置32Aの偏向装置36、38の長手方向軸45、47は、取扱設備20が作動位置にあるとき、搬送装置22、24の搬送方向30に又は沿って延びる垂直面に対して、及び/又は搬送装置22、24の長手方向中央面、及び/又は好ましくは搬送装置22、24の搬送方向30に沿って延びる搬送装置22、24の長手方向軸が在る搬送装置22、24の長手方向中央面に対して、第1分離装置角度だけ角度付けられている。第2分離装置32Bの偏向装置の長手方向軸は、取扱設備20が作動位置にあるとき、垂直面、及び/又は搬送装置22、24の長手方向中央面、及び/又は好ましくは搬送装置22、24の搬送方向に沿って延びる搬送装置22、24の長手方向軸が在る搬送装置22、24の長手方向中央面、に対して第2分離装置角度だけ角度付けられている。第2分離装置角度は、
図1に模式的に見られるように、第1分離装置角度とは異なっている。
【0212】
食品加工設備10は、搬送装置22、24、29、31及び/又は分離装置32A、32B上の各食品12を検出し、各食品12の位置及び/又は向きに関する情報を提供するように構成された複数の検出装置50、52、54をさらに含んでいる。偏向装置36、38は位置決め可能であってもよく、及び/又は、搬送装置22、24、29、31の少なくとも1つの搬送速度が調整可能であってもよい。この目的のために、食品加工設備10は、コントローラ58と、任意でコントローラ58に通信可能に連結された少なくとも1つのアクチュエータ(図示せず)とを含んでもよい。コントローラ58及びアクチュエータは、検出装置50、52、54によって提供される情報に少なくとも部分的に基づいて、位置決め及び/又は調整を自動的に行うように構成されてもよい。コントローラ58は、食品加工設備10の中央処理ユニットに統合されてもよい。検出装置50、52、54の1つ以上は、取扱設備20に関連付けられてもよく、及び/又は通信可能に結合されてもよい。
【0213】
検出装置50、52、54の少なくとも幾つか又はすべてが光学検出装置として構成されてもよい。このような光学検出装置は、カメラ、好ましくはカラーカメラ、X線装置、又は食品12を光学的に検出できる如何なるその他の装置であってもよい。代替的に又は追加的に、接触を介して検出する装置、例えば触覚検出装置又は超音波装置などのさらなる検出装置が使用されてもよい。
【0214】
図4~
図8は、食品12の集団40が、搬送装置24の支持面28上を分離装置32Aに向かって搬送されており、そこで集団40が分離/分解されてもよい一連の事象を示している。
図4及び
図5に示される段階では、分離装置32Aの偏向装置36は、非偏向の、実質的に後退した位置にある。偏向装置36は、集団40が偏向装置36に到達する状態の
図6及び
図7において、搬送空間34Aに少なくとも部分的に突出するように搬送空間34Aに移動させられることによって使用される。偏向装置36は、
図8に見られるように、少なくとも1つの食品12に力を加えて、当該食品12を別の食品12から偏向させ、それによって集団40を少なくとも部分的に分離/分解させてもよい。その後、偏向装置36は、偏向装置36が搬送空間34Aにもはや実質的に突出しないように、非偏向位置まで後退させられてもよい。
【0215】
搬送装置29は、分離装置32Aの下流に食品12の複数の流れを形成するのを補助する分離要素57を備えている。
【0216】
図9は、食品12が食品加工設備10を通って、より具体的には取扱設備20を通って搬送される際の、食品12の位置及び/又は向きに関する情報を示しており、これは、例えば、複数の検出装置50、52、54のうちの少なくとも1つによって収集され/検出されてもよい。情報は、食品12の角度a、食品12の主軸又は長手方向軸上の点であって、搬送装置22、24の縁部から最も遠い点と、搬送装置の上記縁部との間の距離b、食品12の主軸又は長手方向軸の長さc、及び食品12の向き、例えば魚の頭又は尾の向きの、少なくとも1つを含んでもよい。収集され/検出された情報は、偏向装置36、38の位置決め及び/又は搬送装置22、24、29、31の少なくとも1つの搬送速度の調整に使用されてもよい。
【0217】
食品加工設備10はさらに緩衝装置74を含んでおり、緩衝装置74は、食品12の単一の流れを、該流れは緩衝設備74の中心を実質的に通って延びているが、分流装置76によって食品12の2つ以上の流れに分けるように構成されている。分流装置76は、食品12に力を加えて、食品12を食品12のそれぞれの流れに促すように構成された移動可能な力付与要素を含んでもよい。これにより、食品加工設備10を通して、より安定した速度で食品12より高い処理量を可能にしてもよい。
【0218】
食品加工設備10は、食品の搬送方向30に関して緩衝設備74の下流に配置された、食品12を取り扱うためのさらなる取扱設備80を含んでいる。取扱設備80は、
図10~
図15にさらに詳細に示されている。食品加工設備10は、食品加工設備10の両側に取扱設備80を含んでいる。それぞれの取扱設備80は、実質的に同一であり又は少なくとも類似していてもよい。
【0219】
取扱設備80は、複数の食品12を支持するように構成された支持面84を有する搬送装置82を含んでいる。搬送装置82は、少なくとも1つの駆動装置(図示せず)によって駆動されて、支持面84を搬送方向に沿って移動させて、食品12を搬送方向86に搬送する。搬送装置82は、搬送装置82の搬送空間を少なくとも部分的に区切る側壁88を含んでいる。
【0220】
取扱設備80は、
図10に示されるように、食品12が偏向されることなく偏向装置92を通過してもよい非偏向位置と、
図11に示されるように、偏向装置92が支持面84の少なくとも一部に沿って延びており食品12が支持面84に搬送される際に食品12に力を加えて、食品12を搬送方向86から離間するように偏向させて、食品12を支持面84に実質的に直交する軸を中心に及び/又は食品12の横軸を中心に回転させて、食品12の向きを変化させる、偏向位置との間位置決め可能である、偏向装置92を有する回転装置90をさらに含んでいる。偏向装置92は、偏向装置回転軸93を中心に回転可能に取り付けられた細長いアームとして構成されている。
【0221】
取扱設備80はさらに、トレイとして構成されてもよい、静止プラットフォーム部材96を含んでいる。プラットフォーム部材96は、搬送装置82の支持面84に隣り合っており、食品12が偏向装置92によって偏向される際に食品12の一部を受け入れるように構成された、静止面98を有している。偏向装置92は、食品12の一部が搬送装置82の支持面84上に残るように、食品12を静止面98上に偏向させるように構成されている。食品12の一部が静止面98に載り、食品12の一部が搬送装置82の支持面84に残っている状態は、
図13及び
図14に最もよく表れ見られる。
【0222】
取扱設備80はさらに、光学検出装置として構成されてもよい少なくとも1つの検出装置96を含んでいる。このような光学検出装置は、カメラ、好ましくはカラーカメラ、X線装置、又は食品12を光学的に検出するように構成されてもよい如何なるその他の装置であってもよい。代替的に又は追加的に、検出対象物への接触を介して検出するように構成された装置、例えば触覚検出装置、又は超音波装置などのさらなる検出装置96もまた使用されてもよい。検出装置96は、搬送装置82上の各食品12を検出し、食品12の位置及び/又は向きに関する情報を提供するように構成されている。検出装置96によって提供される情報は、搬送方向86及び/又は搬送装置82の所定の側に対する食品12の少なくとも一部における、食品12の予め決められた特徴の向きを少なくとも含むことができる。
【0223】
偏向装置92は、好ましくは、コントローラ98と、コントローラ98に通信可能に結合された少なくとも1つのアクチュエータ(図示せず)とによって、検出装置96によって提供された情報に少なくとも部分的に基づいて、非偏向位置及び/又は偏向位置に、好ましくは、コントローラ98とアクチュエータとによって自動的に、位置決め可能である。
【0224】
それ故、回転装置90、より具体的には偏向装置92によって、食品12に力を加えて、それによって食品12を搬送方向86から離間するように偏向させることによって、食品12がその向きを変化させるように回転させられてもよい。
図12~
図15に示す例では、魚12の向きが、ここでは例示的な食品12に過ぎないが、それによって搬送方向86に関して、頭が先頭の向きから尾が先頭の向きまで変化させられてもよい。
【0225】
食品加工設備10は、食品12の搬送方向に関して、取扱設備80の下流に配置された、食品12を取り扱うためのさらなる取扱設備120を含んでいる。取扱設備120は、
図16~
図18により詳細に示されている。食品加工設備10は、食品加工設備10の両側に取扱設備120を含んでいる。取扱設備120は、実質的に同一であり又は少なくとも類似していてもよい。
【0226】
取扱設備120は、複数の食品12を支持するように構成された支持面124を有する搬送装置122を含んでいる。搬送装置122は、少なくとも1つの駆動装置(図示せず)によって駆動されて、支持面124を搬送方向126に沿って移動させて、食品12を搬送方向126に搬送する。
【0227】
取扱設備120はさらに、
図17及び
図18により詳細に示される回転装置128を含んでいる。さらなる搬送装置130が、搬送方向126に関して、回転装置128の下流に配置されている。回転装置128は、搬送装置122から少なくとも1つの食品12をその中に受け入れるように構成された回転可能なハウジング132を含んでいる。ハウジング132は、少なくとも1つの駆動装置125によって、搬送方向126と平行であり又は一致するハウジング回転軸134を中心に回転駆動されて、ハウジング回転軸134と平行であり又は一致する軸、好ましくは食品12の長手方向軸を中心に食品12を回転させて、食品12の向きを変化させる。ハウジング132は、包囲部材135内に配置されており、この包囲部材135は、
図16~
図18に示される実施形態では円形パイプとして構成されている。ハウジング132は、接続手段を介して、例えば溶接、接着剤、リベット又はボルト接続、又は他の接続手段によって、包囲部材135に取り付けられている。
【0228】
駆動力は駆動装置125から駆動力伝達ベルト127を介してハウジング132に伝達される。駆動力伝達ベルト127は、包囲部材135の周りに部分的に巻き付けられており、包囲部材135の外面に係合して、駆動装置125から包囲部材135に駆動力を伝達し、この駆動力は、その後、ハウジング132と包囲部材135との間の連結部を介してハウジング132に伝達される。駆動装置125からハウジング132に駆動力を伝達するための別の力伝達機構も可能である。例えば、駆動装置125と、ハウジング132、及び/又は包囲部材135はそれぞれ、駆動力を伝達するように回転可能に係合してもよい歯車又は回転シリンダ(図示せず)を有してもよい。駆動力は、力伝達要素、例えば、駆動力を伝達するベルト127、歯車、又は回転シリンダの間の摩擦及び/又は形状嵌合を介して伝達されてもよい。
【0229】
ハウジング132は、食品12を受け入れるように構成された内面136を有している。内面136は、複数の縁部138を含んでおり、各縁部138は、ハウジング回転軸134と実質的に平行に延びており、食品12がハウジング132内に受け入れられたときに、食品12の向きを変えるために、ハウジング回転軸134と平行であるか又はハウジング回転軸134と一致する軸、好ましくは食品12の長手方向軸を中心とする食品12の回転をもたらすためのものである。
【0230】
取扱設備120は、ハウジング132を直接的又は間接的に支持し、少なくともハウジング132がハウジング回転軸134を中心に回転することを可能にするように、転動部材回転軸を中心に回転するように構成された複数の転動部材140をさらに含んでいる。
【0231】
転動部材140は、ハウジング132を支持する支持構造142に回転可能に取り付けられている。支持構造142は、ハウジング回転軸134と回転装置128が配置される表面との間の距離を変更するように調整可能に構成されてもよい。
【0232】
それ故、回転装置128を介して食品12を回転させることによって、食品12の向きが変化させられてもよい。
図16~
図18に示される例では、魚12の下側、すなわち魚12の腹が対向する方向を変化させることによって、例示的な食品12にすぎない魚12の向きがそれによって変化させられてもよい。魚を加工する場合、魚の腹側が加工ステーションのそれぞれの加工装置に対して、特定の方向、好ましくは所定の方向に配置することが要求され又は所望されてもよい。
【0233】
食品加工設備10は、さらに2つの検出装置160を含んでおり、これらの検出装置は、上述した検出装置50、52、54と同一に又は少なくとも同様に構成されてもよい。検出装置160は、例えば、各食品12の向き及び位置が所望通り及び/又は要求通りであることを確かにするように、取扱後の品質チェックとして機能してもよい。2つの出口コンベア装置162は、食品12の2つの流れを下流のステーション、例えば加工ステーションに供給する。代替的に、食品の1つの流れだけ、又は食品の2つ以上の流れの食品が下流ステーションに供給されてもよい。
【0234】
上述した取扱設備20、80及び120は、
図1及び2に示されるように、一緒に、すなわち単一の食品加工設備で使用されてもよい。しかしながら、代替的に、取扱設備20、80、及び120が互いに独立して設置されてもよい。それ故、食品加工設備は、1つ以上の取扱設備20、80及び120を、それらの任意の組み合わせで含んでもよい。
【国際調査報告】