(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】異なる材料の印刷パラメータに基づいて熱硬化性三次元プリンタを動的に制御するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
B29C 64/386 20170101AFI20240829BHJP
B33Y 50/00 20150101ALI20240829BHJP
B29C 64/106 20170101ALI20240829BHJP
B33Y 10/00 20150101ALI20240829BHJP
【FI】
B29C64/386
B33Y50/00
B29C64/106
B33Y10/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024508785
(86)(22)【出願日】2022-07-07
(85)【翻訳文提出日】2024-04-11
(86)【国際出願番号】 US2022073500
(87)【国際公開番号】W WO2023049538
(87)【国際公開日】2023-03-30
(32)【優先日】2021-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】399074983
【氏名又は名称】ピーピージー・インダストリーズ・オハイオ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】PPG Industries Ohio,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドボシュ、ケリアン マーセリン
(72)【発明者】
【氏名】ウィルキンソン、ブライアン ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】エプスタイン、エリック スコット
(72)【発明者】
【氏名】ブバス、マイケル アントニー
(72)【発明者】
【氏名】カッチコ、シンシア
【テーマコード(参考)】
4F213
【Fターム(参考)】
4F213WA25
4F213WB01
4F213WL02
4F213WL15
4F213WL85
(57)【要約】
所望の材料属性を作り出すために熱硬化性プリンタ(100)を制御するためのコンピュータシステム(110)は、1つ以上のプロセッサ(210)と、1つ以上のプロセッサによって実行されるときに、コンピュータシステムを、様々な行為を実行するように構成する実行可能命令を格納する1つ以上のコンピュータ可読媒体(220)と、を備える。コンピュータシステムは、ターゲットオブジェクト(120)を印刷するために熱硬化性プリンタ(100)によって使用される1つ以上の熱硬化性材料の指標を受信し得る。コンピュータシステム(110)はまた、印刷中に1つ以上の熱硬化性材料の異なる材料性質を記述する材料属性データセットにアクセスし得る。材料属性データセットに基づいて、コンピュータシステムは、1つ以上の熱硬化性材料の特定の押出構成を判定し、ターゲットオブジェクト(120)を印刷している間に、熱硬化性プリンタに特定の押出構成を実装させるコマンドを生成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱硬化性三次元プリンタ内の印刷パラメータを動的に制御するためのコンピュータシステムであって:
1つ以上のプロセッサと、
実行可能命令を格納した1つ以上のコンピュータ可読媒体と、を備え、前記実行可能命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行されるときに、前記コンピュータシステムを、少なくとも以下:
ターゲットオブジェクトを印刷するために前記熱硬化性三次元プリンタによって使用される1つ以上の熱硬化性材料の指標を受信することと、
材料属性データセットにアクセスすることであって、前記材料属性データセットが、印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の異なる材料性質を記述する、アクセスすることと、
前記材料属性データセットに基づいて、前記1つ以上の熱硬化性材料の特定の押出構成を判定することと、
前記ターゲットオブジェクトを印刷しながら、前記熱硬化性三次元プリンタに前記特定の押出構成を実装させるコマンドを生成することと、を実行するように構成する、コンピュータシステム。
【請求項2】
印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の前記異なる材料性質が、印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の異なる流動性質を含む、請求項1に記載のコンピュータシステム。
【請求項3】
前記特定の押出構成が、加速、減速、ジャーク、またはキル減速のうちの少なくとも1つを含む、1つ以上のモーション制御パラメータを含む、請求項1または2に記載のコンピュータシステム。
【請求項4】
印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の前記異なる流動性質により、前記特定の押出構成が、前記押し出された1つ以上の熱硬化性材料の層の高さおよび幅に対する前記異なる流動性質の影響の主要因となる、請求項1~3のいずれか一項に記載のコンピュータシステム。
【請求項5】
印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の前記異なる流動性質により、前記特定の押出構成が、前記ターゲットオブジェクトを印刷する間の惰性運転の長さの主要因となる、請求項1~4のいずれか一項に記載のコンピュータシステム。
【請求項6】
印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の前記異なる材料性質が、印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の異なるゲル性質を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のコンピュータシステム。
【請求項7】
印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の前記異なるゲル性質により、前記特定の押出構成が、前記ターゲットオブジェクトを印刷している間の最小混合流量の主要因となる、請求項1~6のいずれか一項に記載のコンピュータシステム。
【請求項8】
印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の前記異なるゲル性質により、前記特定の押出構成が、前記ターゲットオブジェクトを印刷している間の印刷速度および/または流量の主要因となる、請求項1~7のいずれか一項に記載のコンピュータシステム。
【請求項9】
前記材料属性データセットが、前記熱硬化性三次元プリンタのノズル内の層時間および時間の線形速度を指示するデータセットを含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のコンピュータシステム。
【請求項10】
前記材料属性データセットが、前記熱硬化性三次元プリンタのノズルの圧力に関連付けられた構成を指示するか、または特定の静的ノズルを使用することをユーザに命令する、データセットを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載のコンピュータシステム。
【請求項11】
前記材料属性データセットが、前記熱硬化性三次元プリンタのガントリ、ポンピング、またはUV硬化に関連付けられた構成を指示するデータセットを含む、請求項1~10のいずれか一項に記載のコンピュータシステム。
【請求項12】
所望の材料属性を作り出すために熱硬化性三次元プリンタを動的に制御するためのコンピュータ実装方法であって、前記コンピュータ実装方法が、1つ以上のプロセッサ上で実行され、前記方法が:
ターゲットオブジェクトを印刷するために前記熱硬化性三次元プリンタによって使用される1つ以上の熱硬化性材料の指標を受信することと、
材料属性データセットにアクセスすることであって、前記材料属性データセットが、印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の異なる材料性質を記述する、アクセスすることと、
前記材料属性データセットに基づいて、前記1つ以上の熱硬化性材料の特定の押出構成を判定することと、
前記ターゲットオブジェクトを印刷しながら、前記熱硬化性三次元プリンタに前記特定の押出構成を実装させるコマンドを生成することと、を含む、コンピュータ実装方法。
【請求項13】
印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の前記異なる材料性質が、印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の異なる流動性質を含む、請求項12に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項14】
前記特定の押出構成が、加速、減速、ジャーク、またはキル減速のうちの少なくとも1つを含む、1つ以上のモーション制御パラメータを含む、請求項12または13に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項15】
印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の前記異なる流動性質により、前記特定の押出構成が、前記押し出された1つ以上の熱硬化性材料の層の高さおよび幅に対する前記異なる流動性質の影響の主要因となる、請求項12~14のいずれか一項に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項16】
印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の前記異なる流動性質により、前記特定の押出構成が、前記ターゲットオブジェクトを印刷する間の惰性運転の長さの主要因となる、請求項12~15のいずれか一項に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項17】
印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の前記異なる材料性質が、印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の異なるゲル性質を含む、請求項12~16のいずれか一項に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項18】
印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の前記異なるゲル性質により、前記特定の押出構成が、前記ターゲットオブジェクトを印刷している間の最小混合流量の主要因となる、請求項12~17のいずれか一項に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項19】
印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の前記異なるゲル性質により、前記特定の押出構成が、前記ターゲットオブジェクトを印刷する間の印刷速度の主要因となる、請求項12~18のいずれか一項に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項20】
プロセッサで実行されるときに、コンピュータシステムに、熱硬化性三次元プリンタを動的に制御して、所望の材料属性を作り出すための方法を実行させる、コンピュータ実行可能命令を格納した1つ以上の物理コンピュータ可読記憶媒体を備える、コンピュータ可読媒体であって、前記方法が:
ターゲットオブジェクトを印刷するために前記熱硬化性三次元プリンタによって使用される1つ以上の熱硬化性材料の指標を受信することと、
材料属性データセットにアクセスすることであって、前記材料属性データセットが、印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の異なる材料性質を記述する、アクセスすることと、
前記材料属性データセットに基づいて、前記1つ以上の熱硬化性材料の特定の押出構成を判定することと、
前記ターゲットオブジェクトを印刷しながら、前記熱硬化性三次元プリンタに前記特定の押出構成を実装させるコマンドを生成することと、を含む、コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
政府の権利
本発明は、米国陸軍研究所(ARL)を代表して米国陸軍契約司令部によって授与された政府契約第W911NF-17-20227号の下で、政府支援を受けて行われたものである。政府は、本発明においてある特定の権利を有する。
【0002】
1.技術分野
本発明は、共反応性材料を使用する三次元印刷方法のコンピュータ制御に関する。特に、本発明は、三次元プリンタによって使用される異なる材料に基づいて、熱硬化性三次元プリンタの押出構成を動的に制御することに関する。
【背景技術】
【0003】
2.背景および関連技術
付加製造とも称される三次元(3D)印刷は、過去数年間で技術的爆発を経験してきた。この関心の増加は、一般的なコンピュータ支援設計(CAD)ファイルからの多種多様なオブジェクトを容易に製造するための3D印刷の能力に関連する。3D印刷では、構成物は、構造を構築するために材料の連続的な層内に設けられる。これらの層は、例えば、液体、粉末、紙、またはシート材料から作製され得る。
【0004】
従来の構成では、3D印刷システムは、熱可塑性材料を利用する。3D印刷システムは、加熱されたノズルを通して、プラットフォーム上に、熱可塑性材料を押出する。CADファイルから導出された命令を使用して、システムは、プラットフォームに対してノズルを移動させ、3Dオブジェクトを形成するために熱可塑性材料の層を連続的に構築する。ノズルから押し出された後、熱可塑性材料は、冷却する。それ故、得られた3Dオブジェクトは、加熱された形態で押し出され、互いの上に層化された熱可塑性材料の層で作製される。
【0005】
3D印刷を改善することができる多くの方法がある。これらの改善は、他の多くの所望の結果の中でも、より速い印刷、より高い解像度の印刷、より耐久性のある最終製品を含み得る。
【発明の概要】
【0006】
熱硬化性三次元(3D)プリンタを動的に制御するためのコンピュータシステムは、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のプロセッサによって実行されるときに、コンピュータシステムを、様々な行為を実行するように構成する実行可能命令を格納する1つ以上のコンピュータ可読媒体と、を備え得る。コンピュータシステムは、ターゲットオブジェクトを印刷するために熱硬化性3Dプリンタによって使用される1つ以上の熱硬化性材料の指標を受信し得る。コンピュータシステムはまた、材料属性データセットにアクセスし得る。材料属性データセットは、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なる材料性質を記述する。材料属性データセットに基づいて、コンピュータシステムは、1つ以上の熱硬化性材料の特定の押出構成を判定し、ターゲットオブジェクトを印刷している間に、ディスペンサがどのように移動しているかなど(しかし、これに限定されない)、熱硬化性3Dプリンタに特定の押出および印刷構成を実装させるコマンドを生成し得る。
【0007】
追加的に、熱硬化性3Dプリンタ内の印刷パラメータを動的に制御するためのコンピュータ実装方法は、1つ以上のプロセッサ上で実行され得る。コンピュータ実装方法は、ターゲットオブジェクトを印刷するために熱硬化性3Dプリンタによって使用される1つ以上の熱硬化性材料の指標を受信することを含み得る。追加的に、コンピュータ実装方法は、材料属性データセットにアクセスすることを含み得る。材料属性データセットは、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なる材料性質を記述する。コンピュータ実装方法はまた、材料属性データセットに基づいて、1つ以上の熱硬化性材料の特定の押出構成を判定することと、ターゲットオブジェクトを印刷している間に、熱硬化性3Dプリンタに特定の押出構成を実装させるコマンドを生成することと、を含み得る。
【0008】
さらに、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ実行可能命令を格納した1つ以上の物理的コンピュータ可読記憶媒体を備え得る。コンピュータ実行可能命令が1つ以上のプロセッサで実行されるとき、コンピュータ実行可能命令は、コンピュータシステムに、熱硬化性3Dプリンタ内の印刷パラメータを動的に制御するための方法を実行させ得る。実行された方法は、ターゲットオブジェクトを印刷するために熱硬化性3Dプリンタによって使用される1つ以上の熱硬化性材料の指標を受信することを含み得る。追加的に、実行された方法は、材料属性データセットにアクセスすることを含み得る。材料属性データセットは、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なる材料性質を記述する。実行された方法はまた、材料属性データセットに基づいて、1つ以上の熱硬化性材料の特定の押出構成を判定することと、ターゲットオブジェクトを印刷している間に、熱硬化性3Dプリンタに特定の押出構成を実装させるコマンドを生成することと、を含み得る。
【0009】
本発明の例示的な実装形態の追加的な特徴および利点は、以下の説明において記載され、部分的には説明から明らかであるか、またはそのような例示的な実装形態の実践によって知得し得る。そのような実装形態の特徴および利点は、別添の特許請求の範囲で特に指摘される器具および組み合わせによって実現および取得し得る。これらの特徴および他の特徴は、以下の説明および添付の特許請求の範囲からより完全に明らかになるか、または以下に規定するような例示的な実装形態の実践によって知得し得る。
【0010】
上に列挙した、および本発明の他の利点ならびに特徴を得ることができる様態を説明するために、簡潔に上で説明される本発明のより具体的な説明を、別添の図面に例解されたその具体的な構成を参照することによって行う。これらの図面は、本発明の典型的な構成のみを描写するものであり、したがって、その範囲を限定するものとみなされるものではないことを理解した上で、本発明を、添付の図面を使用して、追加的な具体性および詳細性をもって説明および解説されている。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】熱硬化性3D印刷のためのシステムを例解する。
【
図2】熱硬化性3D印刷のためのコンピュータシステムの概略図を例解する。
【
図4A】第1の断面直径、各ビーズの第1の押出容積、および特定の押出速度を有する押出構成の実施例を例解する。
【
図4B】第1の断面直径、第1の押出容積よりも小さい各ビーズの第2の押出容積、および特定の押出速度を有する押出構成の実施例を例解する。
【
図4C】第1の断面直径よりも小さい第2の断面直径、各ビーズの第3の押出容積、および特定の押出速度を有する押出構成の実施例を例解する。
【
図4D】第2の断面直径、第3の押出容積よりも小さい各ビーズの第4の押出容積、および特定の押出速度を有する押出構成の実施例を例解する。
【
図5A】変化するスライス直径を実装する特定の押出構成に基づいて、3Dオブジェクトを印刷する実施例を例解する。
【
図5B】変化するスライス直径を実装する特定の押出構成に基づいて、3Dオブジェクトを印刷する実施例を例解する。
【
図5C】変化するスライス直径を実装する特定の押出構成に基づいて、3Dオブジェクトを印刷する実施例を例解する。
【
図6】所望の材料属性を作り出すために熱硬化性プリンタを動的に制御するための方法を例解する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、熱硬化性三次元(3D)プリンタを動的に制御するためのシステム、方法、および装置に及ぶ。システム、方法、および装置は、ターゲットオブジェクトを作り出す間に、共反応性材料の堆積を通して動作する。本明細書で使用される場合、「ターゲットオブジェクト」は、本明細書で説明されるシステム、方法、および/または装置によって付加的に製造されている物理的オブジェクトまたは完全な物理的オブジェクトの一部分を指し得る。追加的に、本明細書で使用される場合、共反応性材料は、熱硬化性材料を含む。
【0013】
共反応性成分を使用する付加製造は、代替的な付加製造方法と比較していくつかの利点を有する。本明細書で使用される場合、「付加製造」は、(例えば、ユーザが生成したファイルまたは3Dオブジェクトスキャナを通した)コンピュータ支援設計の使用を指し、付加製造装置に正確な幾何学的形状で材料を層ごとに堆積させる。連続的な層を形成する材料を共反応させて層間に共有結合を形成できるため、共反応性成分を使用した付加製造は、より強い部品を作り出すことができる。また、成分は混合時に低粘度を有するため、より高い充填材含有量を使用することができる。より高い充填材含有量を使用して、材料および構築されたターゲットオブジェクトの機械的および/または電気的性質を改質することができる。共反応性成分は、付加的に製造された部品で使用される化学物質を拡張して、耐溶剤性および耐熱性などの改善された性質を提供することができる。
【0014】
追加的に、コンピュータシステムを使用して、付加製造環境内での共反応性成分の使用を制御する能力は、いくつかの利点を提供する。例えば、コンピュータシステムは、結果として生じる材料の所望の物理的属性を作製する方法で、共反応性成分の流量およびツール経路を動的に制御および調整することができる。そのような調整および制御は、付加製造内で独自の利点を提供する。
【0015】
以下の詳細な説明の目的のために、本発明が、相反することが明示的に指定されている場合を除き、様々な代替的な変形およびステップシーケンスが想定され得ることが理解されるべきである。さらに、任意の動作例以外、または別途示される場合、例えば、明細書および特許請求の範囲で使用される成分の量を表すすべての数は、すべての例において「約」という用語によって修飾されているものとして理解されるべきである。したがって、相反することが示されない限り、以下の明細書および添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは、本発明によって得られる所望の性質に応じて変動し得る近似値である。少なくとも、かつ、等価物の見解の適用を特許請求の範囲に限定しようとするものではなく、各数値パラメータは、少なくとも報告された有効桁の数に照らし合わせて、かつ通常の四捨五入技法を適用することによって解釈されるべきである。本発明の広い範囲を記載する数値範囲およびパラメータは、近似値であるにもかかわらず、具体的な実施例において記載される数値は、可能な限り正確に報告される。しかしながら、いかなる数値も、それらのそれぞれの試験測定値に見られる標準偏差から必然的に得られる特定の誤差を本質的に含有する。
【0016】
また、本明細書に記載される任意の数値範囲は、その中に包含されるすべての部分範囲を含むことを意図していることを理解されたい。例えば、「1~10」の範囲は、記載された最小値1と記載された最大値10との間の(およびそれらを含む)すべての部分的な範囲、すなわち、1に等しいまたは1を超える最小値と、10に等しいまたは10未満の最大値と、を含むことが意図される。
【0017】
単数形の使用は、別途具体的に述べられていない限り、複数形を含み、複数形は単数形を包含する。加えて、「および/または」がある特定の例で明示的に使用され得るが、別途具体的に述べられていない限り、「または」の使用は、「および/または」を意味する。
【0018】
「ポリマー」という用語は、プレポリマー、ホモポリマー、コポリマー、およびオリゴマーを含むことを意味する。
【0019】
加えて、別途示されない限り、本明細書および特許請求の範囲で使用される量、構成物質、距離、または他の測定値を表す数値は、「約」という用語またはその同義語によって必要に応じて修正されるものと理解されたい。「約」、「およそ」、「実質的に」という用語、または同様のものが、述べられた量、値、または条件と併せて使用されるとき、それは、述べられた量、値、または条件の20%未満、10%未満、5%未満、1%未満、0.1%未満、または0.01%未満逸脱する量、値、または条件を意味すると解釈され得る。
【0020】
本開示の構成は、3D印刷を使用する構造オブジェクトの作製を対象とする。3Dオブジェクトは、少なくとも2つの共反応性成分を基材上に堆積させ、その後、下に堆積された部分または層の上にオブジェクトの追加の部分または層を堆積させることによって、オブジェクトの連続的な部分または層を形成することによって作製され得る。層は、3D印刷されたオブジェクトを構築するために連続的に堆積される。共反応性成分を混合し、次いで堆積させることができるか、または別々に堆積させることができる。別々に堆積されるとき、成分は、同時に、連続して、または同時にかつ連続して両方とも堆積させることができる。
【0021】
堆積および同様の用語は、(オブジェクトの第1の部分のための)基材上、またはオブジェクトの以前に堆積された部分もしくは層上への、共反応化もしくは共反応性組成物および/またはその反応性成分を含む印刷材料の適用を指す。各共反応性成分は、他の共反応性成分の構成物質と化学的に反応することができるモノマー、プレポリマー、付加物、ポリマー、および/または架橋剤を含み得る。
【0022】
少なくとも2つの共反応性成分は、一緒に混合され、その後、オブジェクトの部分を形成するように反応する共反応性成分の混合物として堆積され得る。例えば、2つの共反応性成分を一緒に混合し、共反応性成分の混合物として堆積させ得、それらは、共反応性成分の少なくとも2つの別々の流れを静的ミキサまたは動的ミキサなどの混合装置内に送達することによって反応して共反応化組成物を形成し、次いで堆積される単一の流れを作製する。共反応性成分は、反応混合物を含む組成物が堆積されるまでに少なくとも部分的に反応され得る。堆積された反応混合物は、堆積後に少なくとも部分的に反応し得、また、オブジェクトの下層または上層などのオブジェクトの以前に堆積された部分および/またはその後に堆積された部分と反応し得る。
【0023】
代替的に、2つの共反応性成分は、互いに別々に堆積されて、堆積時に反応して、オブジェクトの部分を形成し得る。例えば、いくつかの実施形態では、2つの共反応性成分の相対ゲル時間に応じて、複数の層間の結合を確実にするために、2つの共反応性成分が堆積される間に所定の時間が設定される。例えば、2つの共反応性成分は、インクジェット印刷システムを使用するなどして別々に堆積され得、それによって、2つの反応性成分は、反応してオブジェクトの一部分を形成し得るように、共反応性成分は、十分に近接して互いに重なり合って、かつ/または互いに隣接して堆積される。別の実施例として、押出成形物では、均質であるよりもむしろ、押出成形物の断面プロファイルは、断面プロファイルの異なる部分が2つの共反応性成分のうちの1つを有し得、かつ/または2つの共反応性成分の混合物を異なるモル比および/または等価比で含有し得るように不均質であり得る。
【0024】
さらに、3D印刷されたオブジェクト全体を通して、オブジェクトの異なる部分が異なる材料性質によって特徴付けられ得るように、オブジェクトの異なる部分は、2つまたは2つより多くの共反応性成分の異なる割合を使用して形成され得る。いくつかの実施形態では、5イン1のプリントヘッドは、5つの異なる割合の異なる共反応性成分を同時に排出するように実装され得る。例えば、オブジェクトのいくつかの部分は、剛性であり得、オブジェクトの他の部分は、可撓性であり得る。
【0025】
ゲル時間、たるみ、流動性質および/またはレオロジー、降伏応力、高粘度、非平準化、浸出、空気中のせん断粘度、A/B適合性など(しかし、これらに限定されない)の共反応性成分の粘度、温度、反応時間、反応速度、および他の性質は、堆積部分および/またはオブジェクトが堆積後に所望の構造的完全性を達成および保持するように、共反応性成分および/または共反応化組成物の流れを制御するように調整され得ることが理解されるであろう。共反応性成分の粘度は、溶媒を含めることによって調節され得、または共反応性成分は、溶媒を実質的に含まないか、または溶媒を完全に含まない場合がある。共反応性成分の粘度は、充填材を含めることによって調節され得、または共反応性成分は、充填材を実質的に含まないか、もしくは充填材を完全に含まない場合がある。共反応性成分の粘度は、より低いまたはより高い分子量を有する成分を使用することによって調節され得る。例えば、共反応性成分は、プレポリマー、モノマー、またはプレポリマーとモノマーとの組み合わせを含み得る。共反応性成分の粘度は、堆積温度を変更することによって調整され得る。共反応性成分は、堆積および/またはインクジェット前の混合など、使用される特定の堆積方法に対して調整され得る粘度および温度プロファイルを有し得る。粘度は、共反応性成分自体の組成によって影響され得、かつ/または本明細書に説明されるレオロジー改質剤の含有によって制御され得る。
【0026】
粘度および/または反応速度が、共反応性成分の堆積後に組成物が意図された形状を保持するようになることが望ましい可能性がある。例えば、粘度が低すぎるおよび/または反応速度が遅すぎる場合、堆積組成物は、完成オブジェクトの所望の形状を損なうような方法で流れ得る。同様に、粘度が高すぎるおよび/または反応速度が速すぎる場合、所望の形状が損なわれ得る。
【0027】
ここで、図を参照すると、
図1は、共反応性成分を使用した3D印刷のためのシステムを例解している。描写されるシステムは、コンピュータシステム110と通信する3Dプリンタ100を備える。物理的に別個の成分として描写されているが、コンピュータシステム110はまた、3Dプリンタ100内に完全に統合され得、(クラウドコンピューティング環境を含む)複数の異なる電子デバイスの間に分散され得、または別様に3Dプリンタ100と統合され得る。本明細書で使用される場合、「3Dプリンタ」は、コンピュータによって生成されたデータファイルを使用して付加製造を可能にする任意のデバイスを指す。本明細書におけるそのようなコンピュータ生成データファイルは、「CADファイル」と称される。
【0028】
描写される3Dプリンタ100は、くさび形状の形態でターゲットオブジェクト120とともに描写される。くさび形状は、少なくとも部分的に、共反応性成分を使用して、3Dプリンタ100によって構築される。3Dプリンタ100はまた、移動機構140に取り付けられたディスペンサ130を備える。本明細書で使用される場合、「ディスペンサ」は、動的ノズル、静的ノズル、静的混合ノズル、噴射デバイス、分注デバイス、注出デバイス、押出デバイス、噴霧デバイス、または共反応性成分の制御された流動を提供することができる任意の他のデバイスを含み得る。
【0029】
さらに、移動機構140は、アームに沿ってX軸方向に移動可能であるトラック142内に取り付けられたディスペンサと、アームがY軸方向に移動可能であるトラック144の別のセットとを備えるように描写されている。いくつかの実施形態では、トラック142、144、および/または追加のトラックは、Z軸方向に移動するように構成され得る。しかしながら、この構成は、例示および解説のためにのみ提供されることを理解されたい。追加的または代替的な構成では、移動機構140は、ターゲットオブジェクト120に対してディスペンサ130の位置を制御できる任意のシステムを備え得、これには、ターゲットオブジェクト120をディスペンサ130に対して移動させるシステムが含まれるが、これに限定されない。
【0030】
さらに、3Dプリンタ100は、共反応性成分の1つ以上の容器152(a~e)に接続される。描写される実施例では、共反応性成分は、ユーザが共反応性成分を引き出すための所望の容器152(a~e)を選択することを許容する選択可能なマニホールド150を通してアクセスされる。しかしながら、3D印刷のための描写されたシステムは単に例示的なものであることが理解されるであろう。例えば、代替的な場合において、システムは、共反応性成分および選択可能なマニホールド150の異なる構成を備え得るか、または選択可能なマニホールド150を全く備えない場合がある。
【0031】
図2は、熱硬化性3D印刷のためのコンピュータシステムの概略図を例解する。コンピュータシステム110は、3Dプリンタ100と通信しているとして示されている。追加的に、3D印刷設計ソフトウェア200の様々なモジュール、またはユニットは、コンピュータシステム110によって実行されるとして描写されている。特に、3D印刷設計ソフトウェア200は、ツール経路生成ユニット240、流量処理ユニット242、ディスペンサ制御ユニット244、および材料データベース246を備えるように描写されている。いくつかの実施形態では、流量処理ユニット242は、ディスペンサ130における1つ以上のバルブをオンおよび/もしくはオフにし、かつ/または(スタック内のステートメントを編集するためにシステムエディタを呼び出す)Eコマンドに基づいて流量を制御するように構成され得る。いくつかの実施形態では、ディスペンサ制御ユニット244は、ディスペンサ130の直線運動を制御するように構成され得る。
【0032】
熱硬化性3D印刷のための描写されたコンピュータシステムは、3Dプリンタ100に直接供給される第1の共反応性成分容器150aおよび第2の共反応性成分容器150bを備えるようにさらに示されている。したがって、3Dプリンタ100は、第1の共反応性成分容器150aおよび第2の共反応性成分容器150bから所望に応じて共反応性成分を抽出することができる。しかしながら、この構成は単に例示的なものであり、追加的または代替的な構成では、共反応性成分容器の異なる構成を利用して、共反応性成分を3Dプリンタ100に提供し得ることが理解されるであろう。
【0033】
本明細書で使用される場合、「モジュール」は、特定の機能を実行するコンピュータ実行可能コードおよび/またはコンピュータハードウェアを含む。当業者は、異なるモジュール間の区別が少なくとも部分的に任意であり、モジュールが別様に組み合わされ、分割され、依然として本開示の範囲内にあり得ることを理解するであろう。したがって、「モジュール」であるとしての成分の記載は、明確化および解説のためにのみ提供され、別途明示的に述べられていない限り、コンピュータ実行可能コードおよび/またはコンピュータハードウェアの任意の特定の構造が必要であることを示すように解釈されるべきではない。この説明では、「ユニット」、「成分」、「エージェント」、「マネージャ」、「サービス」、「エンジン」、「仮想マシン」などの用語も同様に使用され得る。
【0034】
コンピュータシステム110はまた、1つ以上のプロセッサ210、および1つ以上のプロセッサ210によって実行されるときに、様々な行為を実行するようにコンピュータシステム110を構成する実行可能命令を格納した1つ以上のコンピュータ記憶媒体220を備える。例えば、コンピュータシステム110は、3Dプリンタ100に層を印刷させるための指標を受信することができる。本明細書で使用される場合、「指標」は、コンピュータシステム110によって受信される任意の形態の入力を含む。例えば、指標は、ユーザによる手動入力、コンピュータシステム110または別のリモートコンピュータシステムによって実行される自動アクション、ソフトウェアアプリケーションの実行、グラフィカルユーザインターフェース内のユーザインターフェース要素の選択、データファイルの受信、またはコンピュータシステム110にさらなるアクションを実行させる任意の他の形態の入力を含み得る。
【0035】
ターゲットオブジェクト120の層を印刷する指標がコンピュータシステム110によって受信されると、ツール経路生成ユニット240は、ターゲットオブジェクト120を付加的に製造するためのツール経路を生成し、かつ/または材料の特定の性質を有するツール経路を生成するための材料データベースにアクセスする。本明細書で使用される場合、「ツール経路」は、ターゲットオブジェクト120を製造する際のディスペンサ130の経路を指す。追加的に、「ツール経路」はまた、ターゲットオブジェクト120を製造するときのディスペンサ130の速度および/または流量を指し得る。ツール経路生成ユニット240は、共反応性材料が、ある速度において、ターゲットオブジェクト120を作り出す経路に沿ってディスペンサ130から分注されるように、ツール経路を生成する。
【0036】
いくつかの状況では、ツール経路は、ディスペンサ130が共反応性材料をそれら自身の上に何層にも層化させることを必要とし得る。流量処理ユニット242は、目標流量を計算して、共反応性材料が異なる層の間で適切に結合することを確実にする。このような計算は、下層が完全に硬化する前に層を互いの上に重ねるような、共反応性材料の反応時間の主要因となり得る。このように、第1のツール経路の生成は、少なくとも部分的に、目標流量に基づき得る。上で解説されるように、異なる共反応性成分が反応性のままである時間の量に関するそのような情報は、材料データベース246によって提供される。
【0037】
本明細書で使用される場合、「流量」(「押出速度」とも称される)は、材料の1つ以上の成分がディスペンサ130から分注される速度を含む。流量は、成分ごとに制御可能であり得る。例えば、ツール経路生成ユニット240は、ターゲットオブジェクト120を作り出すために共反応性材料を分注するための目標流量を判定し、かつ制御する流量処理ユニット242を備える。いくつかの実施形態では、流量処理ユニット242は、ディスペンサ130における1つ以上のバルブをオンおよび/またはオフにし、かつ/または(スタック内のステートメントを編集するためにシステムエディタを呼び出す)Eコマンドに基づいて流量を制御するように構成され得る。いくつかの実施形態では、ディスペンサ制御ユニット244は、ディスペンサ130の直線運動を制御するように構成され得る。
【0038】
流量処理ユニット242は、ターゲットオブジェクト120を作りながら、共反応性材料内の共反応性成分の性質を変更することによって、共反応性材料の流量を操作するように構成され得る。共反応性成分の粘度、反応速度、および他の性質は、堆積された部分および/またはオブジェクトが、堆積後に所望の構造的完全性を達成および保持するように、共反応性成分および/または熱硬化組成物の流動を制御するように調整され得ることが理解されるであろう。共反応性成分の粘度は、溶媒(例えば、樹脂、顔料レオロジー改質剤であるが、これらに限定されない)を含めることによって調節され得、もしくは共反応性成分は、溶媒を実質的に含まないか、または溶媒を完全に含まない場合がある。共反応性成分の粘度は、充填材を含めることによって調節され得、または共反応性成分は、充填材を実質的に含まないか、または充填材を完全に含まない場合がある。共反応性成分の粘度は、より低いまたはより高い分子量を有する成分を使用することによって調節され得る。例えば、共反応性成分は、プレポリマー、モノマー、またはプレポリマーとモノマーとの組み合わせを含み得る。共反応性成分の粘度は、堆積温度を変更することによって調整され得る。共反応性成分は、堆積および/またはインクジェット前の混合など、使用される特定の堆積方法に対して調整され得る粘度および温度プロファイルを有し得る。粘度は、共反応性成分自体の組成によって影響され得、かつ/または本明細書に説明されるレオロジー改質剤の含有によって制御され得る。
【0039】
粘度および/または反応速度が、共反応性成分の堆積後に組成物が意図された形状を保持するようになることが望ましい可能性がある。例えば、粘度が低すぎるおよび/または反応速度が遅すぎる場合、堆積組成物は、完成オブジェクトの所望の形状を損なうような方法で流れ得る。同様に、粘度が高すぎるおよび/または反応速度が速すぎる場合、所望の形状が損なわれ得る。
【0040】
例えば、一緒に堆積される共反応性成分は各々、25℃での粘度、および5,000センチポイズ(cP)~5,000,000cP、50,000cP~4,000,000cP、または200,000cP~2,000,000cPの0.1s-1でのせん断速度を有し得る。一緒に堆積される共反応性成分は各々、25℃での粘度、および50センチポイズ(cP)~50,000cP、100cP~20,000cP、または200~10,000cPの1,000s-1でのせん断速度を有し得る。粘度値は、1mm~2mmのギャップを有するAnton Paar MCR301または302レオメータを使用して測定することができる。
【0041】
追加的に、粘度および/または反応速度を調整して、ディスペンサ130によって分注される実際のビーズサイズまたは層サイズを制御することができる。本明細書で使用される場合、「ビーズ」は、ツール経路上でディスペンサ130によって分注される材料の層を含む。同様に、本明細書で使用される場合、「ビーズサイズ」は、ディスペンサ130によって分注されている層の1つ以上の寸法を含む。例えば、ビーズサイズは、ビーズの高さ、ビーズの半径、ビーズの幅、またはビーズの任意の他の物理的寸法を含み得る。「ビーズ」という単語が本明細書で使用されるが、実際の層は、従来のビーズ形状と物理的に類似している必要はないことが理解されるであろう。
【0042】
追加的または代替的に、ディスペンサ制御ユニット244は、所望の流量を達成するために、3Dプリンタ100の特性を調整し得る。例えば、ディスペンサ制御ユニット244は、所望のビーズサイズ、堆積速度、粘度、および/または反応速度を達成するために、ディスペンサ130をより速くまたはより遅く移動させ得る。いくつかの実施形態では、ディスペンサ制御ユニット244はまた、所望のビーズサイズ、堆積速度、粘度、および/または反応速度を達成するために、ディスペンサ130をより速くまたはより遅く移動させ、加速、ジャーク、および/またはキル減速(プリンタがその動きを止めるために減速する条件に対応する)させ得る。例えば、ディスペンサ130が一定の速度で共反応性材料を分注しており、ディスペンサ制御ユニット244が堆積中にディスペンサをより速い速度で移動させる場合、得られるビーズサイズは、物理材料の性質に応じて小さくなる。同様に、ディスペンサ制御ユニット244は、ディスペンサ130に、所望の流量および/またはビーズサイズに基づいて、より高いまたはより低い速度で共反応性材料を分注させ得る。このように、流量処理ユニット242は、材料内の共反応性成分の性質を調整し得、かつ/またはディスペンサ制御ユニット244は、所望の流量および/またはビーズサイズを達成するために、3Dプリンタ100の機械的動作を調整し得る。いくつかの実施形態では、印刷中に補正するために、印刷量、速度などに基づいて、惰性運転などを機械レベルで補正するためのフィードフォワード制御機構が実装される。いくつかの実施形態では、このような補正は、所定の計算に縛られるのではなく、印刷されたオブジェクトの層に基づいている。
【0043】
いくつかの構成では、3Dプリンタ100は、ターゲットオブジェクト120を製造するために複数の異なるタイプの材料を利用することが可能であり得る。これらの異なる材料は、共反応性成分の異なる組み合わせを含み得る。例えば、
図1は、各々が異なるタイプの共反応性成分を含み得る共反応性成分の1つ以上の容器152(a~e)を描写している。材料の指標を受信すると、ツール経路生成ユニット240は、材料データベース246から材料の特性にアクセスする。いくつかの場合では、材料の指標は、共反応性成分の1つ以上の容器152(a~e)によって提供される共反応性成分の特定の混合物などの、共反応性成分の特定の混合物を含む。材料の特性は、材料の粘度および/または材料の反応性に関連する様々な他の属性を含む。材料データベース246からの情報および上で説明されるプロセスを使用して、ツール経路生成ユニット240は、材料の特性を使用して目標流量および/またはビーズサイズを判定する。
【0044】
追加的に、いくつかの構成では、共反応性成分は、反応プロセス中にUV光などの外部刺激を利用し得る。そのような場合、3Dプリンタ100は、コンピュータシステム110によって制御可能であるUV光源を備え得る。3Dプリンタ100は、共反応性材料を分注し、UV光源で材料を硬化させるように構成可能であり得る。様々な他の刺激は、刺激が共反応性材料の分注の間および/または後に共反応性材料に印加されるように、コンピュータシステム110によって同様に実装され得る。いくつかの実施形態では、他の機器の調整は、共反応性成分の他の性質を調整するために実装され得る。例えば、粘度の性質は、圧力設定点を調整することによって変更され得、流動性質は、ポンプ回転速度を調整することによって変更され得、ゲル時間は、ガントリ速度を調整することによって変更され得、流動性質または部品の幾何学的形状は、ノズル直径および混合構成などを調整することによって変更され得る。例えば、プログレッシブキャビティポンプベースの押出機の場合、異なる材料は、同じ目標ポンプ速度を達成するために、押出機のモータがよりゆっくりまたはより速くポンピングすることを必要とする。いくつかの実施形態では、モータの回転速度は、材料依存性のポンピング属性でもあり得る。
【0045】
ここで、熱硬化性3Dプリンタ100内の印刷パラメータを動的に制御することに話を戻すと、ユーザは、コンピュータシステム110で指標を入力することができる。指標は、ターゲットオブジェクトを印刷するために熱硬化性3Dプリンタ100によって使用される1つ以上の熱硬化性材料を示す。いくつかの構成では、指標は、熱硬化性3Dプリンタ100によって使用される1つ以上の熱硬化性材料の比率をさらに含み得る。
【0046】
指標を受信することに応答して、3D印刷設計ソフトウェア200は、材料属性データセット246にアクセスすることができる。材料属性データセット246は、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なる材料性質を記述している。1つ以上の材料は、共反応性成分であるため、材料属性データセット246は、互いに混合、反応、および/または部分的に反応された後、1つ以上の材料の異なる材料性質を含み得る。いくつかの場合では、1つ以上の熱硬化性材料の異なる比率が使用される。いくつかの実施形態では、材料性質は、耐摩耗性性質、密度、熱膨張性、熱伝導性、耐薬品性、ガラス転移温度(Tg)、破断伸長、表面エネルギー、または電気伝導性のうちの少なくとも1つを含み得る(しかし、これらに限定されない)。いくつかの構成では、特定の押出構成は、ターゲット3Dオブジェクトを印刷している間の惰性運転の長さの主要因となる。さらにいくつかの他の構成では、特定の押出構成は、ターゲット3Dオブジェクトを印刷している間の印刷速度の主要因となる。
【0047】
例えば、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なる材料性質は、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なる流動性質を含み得る。いくつかの場合では、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なる流動性質により、特定の押出構成が、押し出された1つ以上の熱硬化性材料の層の高さおよび幅に対する異なる流動性質の影響の主要因となる可能性がある。他の場合では、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なる流動性質により、特定の押出構成が、ターゲット3Dオブジェクトを印刷する間の惰性運転の長さの主要因となり得る。
【0048】
別の実施例として、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なる材料性質はまた、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なるゲル性質を含み得る。いくつかの場合では、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なるゲル性質により、特定の押出構成が、ターゲット3Dオブジェクトを印刷している間の最小混合流量の主要因となり得る。いくつかの他の場合では、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なるゲル性質により、特定の押出構成が、ターゲット3Dオブジェクトを印刷している間の印刷速度の主要因となり得る。
【0049】
材料属性データセット246に基づいて、3D印刷設計ソフトウェア200は、1つ以上の熱硬化性材料の特定の押出構成を判定し、ターゲット3Dオブジェクトを印刷している間に、熱硬化性3Dプリンタ100に特定の押出構成を実装させるコマンドを生成することができる。いくつかの構成では、特定の押出構成は、ノズルの断面直径、各ビーズまたは液滴の押出容積、および/または押出速度を含み得る(しかし、これらに限定されない)。いくつかの構成では、特定の押出構成は、さらに備え得る(しかし、これらに限定されない)
【0050】
例えば、
図3は、異なるビーズサイズの側面図を例解する。描写される例では、第1のビーズサイズ310は、第1の押出構成に対応し得る。第2のビーズサイズ320は、ビーズサイズの第1のセットよりも小さく、第2の押出構成に対応する。同様に、第3のビーズサイズ330は、第2のビーズサイズ320よりも小さく、第3の押出構成などに対応する。いくつかの構成では、流量処理ユニット242は、特定の押出構成を判定することができ、これはひいては、使用される1つ以上の熱硬化性材料に基づいて、1つ以上のビーズサイズを判定する。
【0051】
図4A~
図4Dは、押出構成の異なる実施例をさらに例解する。
図4Aおよび
図4Bは、ノズルが同じ断面押出直径410Aおよび410Bを有する押出構成400A、400Bの2つの実施例を例解する。しかしながら、押出構成400Aのビーズの押出容積420Aは、押出構成400Bのビーズの押出容積420Bよりも大きい。したがって、押出構成400Aに基づいて押し出されたビーズ430Aは、押出構成400Bに基づいて押し出されたビーズ430Bよりも大きい。さらに、押出構成400Aの押出速度440Aはまた、押出構成400Bの押出速度440Bとは異なり得る。
【0052】
図4Cおよび
図4Dは、ノズルが、
図4Aおよび
図4Bの構成400A、400B内の断面押出直径410A、410Bよりも小さい断面押出直径410C、410Dを有する、押出構成400C、400Dの2つの実施例をさらに例解する。同様に、構成400Cおよび400Dが同じ押出直径を共有していても、押出構成400Cは、構成400Dのものよりも各ビーズに対してより大きい押出容積を有する。また、構成400Cの押出速度440Cおよび構成400Dの押出速度440Dは、互いに同じもしくは異なり得、かつ/または構成400A、400Bの押出速度440Aもしくは440Bであり得る。
【0053】
例解されるように、ビーズ430A、430B、430C、430Dがノズルから押し出された後、押し出されたビーズ450A、450B、450C、450Dは、表面470A、470B、470C、470Dの上に落ちて、層460A、460B、460C、460Dの一部分を形成する。表面470A、470B、470C、470Dは、ターゲット3Dオブジェクトの第1の層が形成されるときに3Dオブジェクトが形成されるプレートであり得る。代替的に、表面470A、470B、470C、470Dは、ターゲット3Dオブジェクトの第2の層またはターゲット3Dオブジェクトの後の層が形成されるとき、ターゲット3Dオブジェクトの前の層であり得る。
【0054】
例解されるように、3Dプリンタの押出構成、1つ以上の熱硬化性材料の流動性質、および/またはゲル性質に応じて、1つ以上の熱硬化性材料によって形成される層の高さおよび/または幅は異なり得る。いくつかの構成では、特定の押出構成は、熱硬化性3Dプリンタの機械的成分に行われる動的変更を含む。例えば、特定の押出構成は、特定のディスペンサ140のノズルの直径を動的に変更することを含み得る。したがって、本明細書に説明される原理は、3Dプリンタ100の押出構成の動的制御が、押し出された1つ以上の熱硬化性材料による層の高さおよび幅に対する異なる流動性質の影響の主要因となることを許容する。
【0055】
例えば、1つ以上の熱硬化性材料が高流動性である場合、流量処理ユニット242は、より小さい断面押出直径および/またはより小さい押出容積が適用されることを判定し得る。または、2つまたは2つより多くの熱硬化性材料が異なる流動性を有する場合、流量処理ユニット242は、2つまたは2つより多くの熱硬化性材料の混合物の組み合わせられた流動性を判定し得る。次いで、2つまたは2つより多くの熱硬化性材料の混合物の組み合わされた流動性に基づいて、流量処理ユニット242は、それに応じて、特定の断面押出直径および/または押出容積を判定することができる。
【0056】
別の実施例として、1つ以上の熱硬化性材料が両方ともタフなゲル特性を有する場合、流量処理ユニット242は、より高い押出速度が適用されることを判定し得る。同様に、2つまたは2つより多くの熱硬化性材料が異なるゲル性質を有する場合、流量処理ユニット242は、2つまたは2つより多くの熱硬化性材料の混合物の組み合わせられたゲル性質を判定し得る。次いで、2つまたは2つより多くの熱硬化性材料の混合物の組み合わせられたゲル性質に基づいて、流量処理ユニット242は、それに応じて押出速度を判定することができる。
【0057】
さらに、いくつかの構成では、特定の押出構成は、印刷ファイル内に符号化されるスライスパラメータを含み得る。いくつかの他の構成では、特定の押出構成は、印刷ファイル内に符号化されないスライスパラメータを含み得る。スライスパラメータは、形成される3Dターゲット3Dオブジェクトの各層の断面を記述するパラメータである。例えば、3Dオブジェクトの特定の領域は、コーナーおよびターンなど(しかし、これらに限定されない)の過剰押出の影響を受けやすい。3Dオブジェクトのそのような領域について、流量処理ユニット242は、押出構成を調整して、ビーズサイズを小さくするように構成され得る。同様に、3Dオブジェクトの特定の領域は、押出不測の影響を受けやすい。3Dオブジェクトのそのような領域について、流量処理ユニット242は、押出構成を調整して、ビーズサイズをより大きくさせるように構成され得る。スライスごとに押出構成を制御する能力により、印刷部品の修復および機械的完全性が向上する。
【0058】
例えば、3D印刷設計ソフトウェア200は、ユーザ指標に基づいて印刷ファイルを生成するように構成され得る。ユーザ指標は、1つ以上の熱硬化性材料およびターゲット3Dオブジェクトに関連付けられた情報(例えば、寸法、形状など)を含み得る(しかし、これらに限定されない)。ユーザ指標に基づいて、3D印刷設計ソフトウェア200は、プリンタ100によって読み取り可能である印刷ファイルを生成するように構成され得る。印刷ファイルは、ターゲット3Dオブジェクトを層内にスライスするように構成されているスライスパラメータを含み得る。印刷ファイルのスライスパラメータは、特定の押出構成で符号化されるか、またはされない場合がある。いくつかの場合では、特定の押出構成は、印刷ファイル内で符号化されるか、またはされない場合がある。特定の押出構成が印刷ファイル内で符号化されるとき、特定の押出構成は、印刷ファイル内で符号化されるターゲット3Dオブジェクトのスライスパラメータを含み得る。代替的には、いくつかの構成では、特定の押出構成は、印刷ファイル内で符号化されず、特定の押出構成は、印刷ファイル内で符号化されたものとは別のスライスパラメータのセットを含み得る。
【0059】
図5Aは、印刷ファイルおよび/または1つ以上の材料に基づいて変化する押出速度を実装する特定の押出構成を使用して、ターゲット3Dオブジェクトを印刷する実施例を例解する。例解されるように、ターゲット3Dオブジェクトのコーナー部分510Aは、より小さいスライス直径を有するように設定され、ターゲット3Dオブジェクトの中心部分520Aは、より大きいスライス直径を有するように送られる。
図5B~
図5Cは、
図5Aの押出材料ドロップが一緒に合流して、実質的に平坦な表面を有するターゲット3Dオブジェクトを形成していることを例解する。
【0060】
以下の考察は、実行され得るいくつかの方法および方法の行為について言及する。方法の行為は、特定の順序で考察され得るか、または特定の順序で発生するようにフローチャートに例解され得るが、別途具体的に述べられていない限り、または、ある行為が、その行為が実行される前に別の行為が完了することに依存しているために必要とされない限り、特定の順序は必要ない。
【0061】
図6は、所望の材料属性を作り出すために熱硬化性プリンタを動的に制御するための方法600についてのステップのフローチャートを例解する。方法600は、指標を受信することを含む(行為610)。指標は、コンピュータシステム110においてユーザによって入力され得る。指標は、ターゲットオブジェクトを印刷するために熱硬化性三次元プリンタによって使用される1つ以上の熱硬化性材料612を含む。指標はまた、ターゲット3Dオブジェクト514に関連付けられた情報(例えば、ターゲット3Dオブジェクトの形状および/または寸法)を含み得る。方法500は、材料属性データセットにアクセスすることをさらに含む(行為520)。材料属性データセットは、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なる材料性質を記述する。材料性質は、流動性質および/またはゲル性質を含み得る(しかし、これらに限定されない)。方法600は、材料属性データセットならびに/またはターゲット3Dオブジェクトの形状および/もしくは寸法に基づいて、1つ以上の熱硬化性材料の特定の押出構成を判定すること(行為630)、およびターゲットオブジェクトを印刷している間に、熱硬化性3Dプリンタに特定の押出構成を実装させるコマンドを生成することをさらに含む。いくつかの実施形態では、印刷中に補正するために、印刷量、速度などに基づいて、惰性運転などを機械レベルで補正するためのフィードフォワード制御機構が実装される。いくつかの実施形態では、このような補正は、所定の計算に縛られるのではなく、印刷されたオブジェクトの層に基づいている。
【0062】
いくつかの構成では、特定の押出構成は、押し出された1つ以上の熱硬化性材料の層の高さおよび幅に対する異なる流動性質の影響の主要因となる。いくつかの構成では、特定の押出構成は、ターゲットオブジェクトを印刷している間の惰性運転の長さおよびアスペクト比の主要因となる。いくつかの他の構成では、特定の押出構成は、ターゲットオブジェクトを印刷している間の印刷速度の主要因となる。
【0063】
さらに、いくつかの他の構成では、特定の押出構成は、印刷ファイルで符号化されるスライスパラメータを含む。いくつかの構成では、特定の押出構成は、印刷ファイル内に符号化されないスライスパラメータを含む。さらにいくつかの他の構成では、特定の押出構成は、熱硬化性3Dプリンタの機械的成分(例えば、ノズル直径)に行われる動的変更、ならびに動的圧力制御を含む。
【0064】
主題は、構造的特徴および/または方法論的行為に特有の文言で説明されているが、添付の特許請求の範囲で定義される主題は、必ずしも上で説明される説明された特徴または行為、もしくは上で説明される行為の順序に限定されないことが理解されるべきである。むしろ、説明された特徴および行為は、特許請求の範囲を実装する例示的な形態として開示される。
【0065】
本発明は、以下でより詳細に考察されるように、例えば、1つ以上のプロセッサおよびシステムメモリなどのコンピュータハードウェアを含む、専用または汎用コンピュータシステムを含み得るか、または利用し得る。本発明の範囲内の構成はまた、コンピュータ実行可能命令および/またはデータ構造を搬送もしくは格納するための物理的および他のコンピュータ可読媒体を含む。そのようなコンピュータ可読媒体は、汎用もしくは専用のコンピュータシステムによってアクセス可能である任意の利用可能な媒体である可能性がある。コンピュータ実行可能命令および/またはデータ構造を格納するコンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体である。コンピュータ実行可能命令および/またはデータ構造を搬送するコンピュータ可読媒体は、伝送媒体である。それ故、限定ではなく実施例として、本発明の構成は、少なくとも2つの明確に異なる種類のコンピュータ可読媒体、すなわちコンピュータ記憶媒体および伝送媒体を備えることができる。
【0066】
コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ実行可能命令および/またはデータ構造を格納する物理記憶媒体である。物理記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、ソリッドステートドライブ(「SSD」)、フラッシュメモリ、位相変化メモリ(「PCM」)、光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ、または他の磁気記憶デバイス、または本発明の開示された機能性を実装するために汎用または専用コンピュータシステムによってアクセスおよび実行することができる、コンピュータ実行可能命令またはデータ構造の形態でプログラムコードを格納するために使用することができる任意の他のハードウェア記憶デバイス(複数可)などのコンピュータハードウェアを含む。
【0067】
伝送媒体は、コンピュータ実行可能命令またはデータ構造の形態でプログラムコードを搬送するために使用することができ、汎用または専用コンピュータシステムによってアクセスすることができるネットワークおよび/またはデータリンクを備えることができる。「ネットワーク」は、コンピュータシステムおよび/またはモジュールおよび/または他の電子デバイス間の電子データの移植を可能にする1つ以上のデータリンクとして定義される。情報がネットワークまたは別の通信接続(有線、無線、または有線もしくは無線の組み合わせのいずれか)を介してコンピュータシステムに転送または提供されるとき、コンピュータシステムは、接続を伝送媒体としてみなし得る。上記の組み合わせもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0068】
さらに、様々なコンピュータシステム成分に到達すると、コンピュータ実行可能命令またはデータ構造の形態のプログラムコードを、伝送媒体からコンピュータ記憶媒体に自動的に転送することができる(またはその逆)。例えば、ネットワークまたはデータリンクを介して受信されたコンピュータ実行可能命令またはデータ構造は、ネットワークインターフェースモジュール(例えば、「NIC」)内のRAMにバッファリングされ、次いで、最終的に、コンピュータシステムのRAMおよび/またはコンピュータシステムにおけるより揮発性の低いコンピュータ記憶媒体に転送され得る。それ故、コンピュータ記憶媒体は、伝送媒体も利用する(もしくは主に利用する)コンピュータシステム成分内に含まれる可能性があることを理解されたい。
【0069】
コンピュータ実行可能命令は、例えば、1つ以上のプロセッサにおいて実行されるときに、汎用コンピュータシステム、専用コンピュータシステム、または専用処理デバイスにある特定の機能または機能のグループを実行させる命令およびデータを備える。コンピュータ実行可能命令は、例えば、バイナリ、アセンブリ言語などの中間フォーマット命令、またはソースコードですらあり得る。
【0070】
当業者は、本発明が、パーソナルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、メッセージプロセッサ、ハンドヘルドデバイス、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースまたはプログラマブルコンシューマエレクトロニクス、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、モバイル電話、PDA、タブレット、ポケットベル、ルータ、スイッチ、および同様のものを含む、多くのタイプのコンピュータシステム構成を有するネットワークコンピューティング環境で実践され得ることを理解するであろう。本発明はまた、ネットワークを通して(ハードワイヤードデータリンク、無線データリンクによって、またはハードワイヤードデータリンクと無線データリンクとの組み合わせによって)リンクされるローカルおよびリモートコンピュータシステムが両方ともタスクを実行する分散システム環境で実践され得る。このように、分散システム環境では、コンピュータシステムは、複数の構成コンピュータシステムを備え得る。分散システム環境では、プログラムモジュールは、ローカルメモリ記憶デバイスおよびリモートメモリ記憶デバイスの両方に位置し得る。
【0071】
当業者はまた、本発明がクラウドコンピューティング環境で実践され得ることを理解するであろう。クラウドコンピューティング環境は分散され得るが、これは必要ではない。分散されるときに、クラウドコンピューティング環境は、組織内で国際的に分散され得、かつ/または複数の組織にわたって所持される成分を有し得る。本明細書および以下の特許請求の範囲において、「クラウドコンピューティング」は、構成可能なコンピューティングリソース(例えば、ネットワーク、サーバ、ストレージ、アプリケーション、およびサービス)の共有プールへのオンデマンドネットワークアクセスを可能にするためのモデルとして定義される。「クラウドコンピューティング」の定義は、適切に展開されたときにそのようなモデルから得ることができる他の多数の利点のいずれかに限定されない。
【0072】
クラウドコンピューティングモデルは、オンデマンドセルフサービス、広範なネットワークアクセス、リソースプーリング、迅速な順応性、測定されたサービスなどの様々な特性から構成され得る。クラウドコンピューティングモデルは、例えば、サービスとしてのソフトウェア(「SaaS」)、サービスとしてのプラットフォーム(「PaaS」)、およびサービスとしてのインフラストラクチャ(「IaaS」)などの様々なサービスモデルの形態でももたらされ得る。クラウドコンピューティングモデルはまた、プライベートクラウド、コミュニティクラウド、パブリッククラウド、ハイブリッドクラウドなどの異なる展開モデルを使用して展開され得る。
【0073】
クラウドコンピューティング環境などのいくつかの構成は、各々が1つ以上の仮想マシンを実行することができる1つ以上のホストを備えるシステムを備え得る。動作中、仮想マシンは、オペレーティングシステム、およびおそらく1つ以上の他のアプリケーションも同様にサポートする、動作コンピューティングシステムをエミュレートする。いくつかの構成では、各ホストは、仮想マシンのビューから抽象化された物理リソースを使用して、仮想マシンの仮想リソースをエミュレートするハイパーバイザを備える。ハイパーバイザはまた、仮想マシン間の適切な分離も提供する。それ故、任意の所与の仮想マシンの観点から、ハイパーバイザは、仮想マシンが物理リソースの外観(例えば、仮想リソース)とのみインターフェースを取るにもかかわらず、仮想マシンが物理リソースとインターフェースを取っているという錯覚を提供する。処理能力、メモリ、ディスク容量、ネットワーク帯域幅、メディアドライブなどを含む物理リソースの実施例。
【0074】
本発明は、以下の態様によってさらに定義される。
【0075】
第1の態様では、熱硬化性三次元プリンタ内の印刷パラメータを動的に制御するためのコンピュータシステムであって、1つ以上のプロセッサと、実行可能命令を格納した1つ以上のコンピュータ可読媒体と、を備え、実行可能命令が、1つ以上のプロセッサによって実行されるときに、コンピュータシステムを、少なくとも以下:ターゲットオブジェクトを印刷するために熱硬化性三次元プリンタによって使用される1つ以上の熱硬化性材料の指標を受信することと、材料属性データセットにアクセスすることであって、材料属性データセットが、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なる材料性質を記述する、アクセスすることと、材料属性データセットに基づいて、1つ以上の熱硬化性材料の特定の押出構成を判定することと、ターゲットオブジェクトを印刷しながら、熱硬化性三次元プリンタに特定の押出構成を実装させるコマンドを生成することと、を実行するように構成する、コンピュータシステムが提供される。
【0076】
態様1に記載されるような、熱硬化性三次元プリンタ内の印刷パラメータを動的に制御するためのシステムの第2の態様によれば、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なる材料性質は、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なる流動性質を含む。
【0077】
態様1または2に記載されるような、熱硬化性三次元プリンタ内の印刷パラメータを動的に制御するためのシステムの第3の態様によれば、特定の押出構成は、加速、減速、ジャーク、またはキル減速のうちの少なくとも1つを含む、1つ以上のモーション制御パラメータを含む。
【0078】
態様1~3のいずれかに記載されるような、熱硬化性三次元プリンタ内の印刷パラメータを動的に制御するためのシステムの第4の態様によれば、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なる流動性質により、特定の押出構成が、押し出された1つ以上の熱硬化性材料の層の高さおよび幅に対する異なる流動性質の影響の主要因となる。
【0079】
態様1~4のいずれかに記載されるような、熱硬化性三次元プリンタ内の印刷パラメータを動的に制御するためのシステムの第5の態様によれば、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なる流動性質は、特定の押出構成に、ターゲットオブジェクトを印刷する間の惰性運転の長さの主要因となる。
【0080】
態様1~5のいずれかに記載されるような、熱硬化性三次元プリンタ内の印刷パラメータを動的に制御するためのシステムの第6の態様によれば、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なる材料性質は、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なるゲル性質を含む。
【0081】
態様1~6のいずれかに記載されるような、熱硬化性三次元プリンタ内の印刷パラメータを動的に制御するためのシステムの第7の態様によれば、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なるゲル性質により、特定の押出構成は、ターゲットオブジェクトを印刷している間の最小混合流量の主要因となる。
【0082】
態様1~7のいずれかに記載されるような、熱硬化性三次元プリンタ内の印刷パラメータを動的に制御するためのシステムの第8の態様によれば、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なるゲル性質により、特定の押出構成は、ターゲットオブジェクトを印刷している間の印刷速度および/または押出速度の主要因となる。
【0083】
態様1~8のいずれかに記載されるような、熱硬化性三次元プリンタ内の印刷パラメータを動的に制御するためのシステムの第9の態様によれば、材料属性データセットは、熱硬化性三次元プリンタのノズル内の層時間および時間の線形速度を指示するデータセットを含む。
【0084】
任意の態様または態様1~9に記載されるような、熱硬化性三次元プリンタ内の印刷パラメータを動的に制御するためのシステムの第10の態様によれば、材料属性データセットは、熱硬化性三次元プリンタのノズルの圧力に関連付けられた構成を指示するか、または特定の静的ノズルを使用することをユーザに命令する、データセットを含む。
【0085】
態様1~10のいずれかに記載されるような、熱硬化性三次元プリンタ内の印刷パラメータを動的に制御するためのシステムの第11の態様によれば、材料属性データセットは、熱硬化性三次元プリンタのガントリ、ポンピング、またはUV硬化に関連付けられた構成を指示するデータセットを含む。
【0086】
第12の態様では、所望の材料属性を作り出すために熱硬化性プリンタを動的に制御するためのコンピュータ実装方法であって、コンピュータ実装方法が、1つ以上のプロセッサ上で実行され、方法が、ターゲットオブジェクトを印刷するために熱硬化性三次元プリンタによって使用される1つ以上の熱硬化性材料の指標を受信することと、材料属性データセットにアクセスすることであって、材料属性データセットが、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なる材料性質を記述する、アクセスすることと、材料属性データセットに基づいて、1つ以上の熱硬化性材料の特定の押出構成を判定することと、ターゲットオブジェクトを印刷しながら、熱硬化性三次元プリンタに特定の押出構成を実装させるコマンドを生成することと、を含む、コンピュータ実装方法。
【0087】
態様12に記載されるような、所望の材料属性を作り出すために熱硬化性プリンタを動的に制御するためのコンピュータ実装方法の第13の態様によれば、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なる材料性質は、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なる流動性質を含む。
【0088】
態様12または13に記載されるような、所望の材料属性を作り出すために熱硬化性プリンタを動的に制御するためのコンピュータ実装方法の第14の態様によれば、特定の押出構成は、加速、減速、ジャーク、またはキル減速のうちの少なくとも1つを含む、1つ以上のモーション制御パラメータを含む。
【0089】
態様12~14のいずれかに記載されるような、所望の材料属性を作り出すために熱硬化性プリンタを動的に制御するためのコンピュータ実装方法の第15の態様によれば、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なる流動性質により、特定の押出構成は、押し出された1つ以上の熱硬化性材料の層の高さおよび幅に対する異なる流動性質の影響の主要因となる。
【0090】
態様12~15のいずれかに記載されるような、所望の材料属性を作り出すために熱硬化性プリンタを動的に制御するためのコンピュータ実装方法の第16の態様によれば、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なる流動性質により、特定の押出構成は、ターゲットオブジェクトを印刷する間の惰性運転の長さの主要因となる。
【0091】
態様12~16のいずれかに記載されるような、所望の材料属性を作り出すために熱硬化性プリンタを動的に制御するためのコンピュータ実装方法の第17の態様によれば、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なる材料性質は、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なるゲル性質を含む。
【0092】
態様12~17のいずれかに記載されるような、所望の材料属性を作り出すために熱硬化性プリンタを動的に制御するためのコンピュータ実装方法の第18の態様によれば、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なるゲル性質により、特定の押出構成は、ターゲットオブジェクトを印刷している間の最小混合流量の主要因となる。
【0093】
態様12~18のいずれかに記載されるような、所望の材料属性を作り出すために熱硬化性プリンタを動的に制御するためのコンピュータ実装方法の第19の態様によれば、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なるゲル性質により、特定の押出構成は、ターゲットオブジェクトを印刷する間の印刷速度の主要因となる。
【0094】
第20の態様によれば、プロセッサで実行されるときに、コンピュータシステムに、熱硬化性プリンタを動的に制御して、所望の材料属性を作り出すための方法を実行させる、コンピュータ実行可能命令を格納した1つ以上の物理コンピュータ可読記憶媒体を備える、コンピュータ可読媒体であって、方法が、ターゲットオブジェクトを印刷するために熱硬化性三次元プリンタによって使用される1つ以上の熱硬化性材料の指標を受信することと、材料属性データセットにアクセスすることであって、材料属性データセットが、印刷中の1つ以上の熱硬化性材料の異なる材料性質を記述する、アクセスすることと、材料属性データセットに基づいて、1つ以上の熱硬化性材料の特定の押出構成を判定することと、ターゲットオブジェクトを印刷しながら、熱硬化性三次元プリンタに特定の押出構成を実装させるコマンドを生成することと、を含む、コンピュータ可読媒体。
【0095】
本発明は、その趣旨または本質的な特性から逸脱することなく、他の具体的な形態で具体化され得る。説明される構成は、すべての観点において、単に例解的であり、限定的ではないことが考慮される。したがって、本発明の範囲は、前述の説明によってではなく、添付の特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲の等価の意味および範囲内にあるすべての変更が、それらの範囲内に包含されるものとする。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱硬化性三次元プリンタ内の印刷パラメータを動的に制御するためのコンピュータシステムであって:
1つ以上のプロセッサと、
実行可能命令を格納した1つ以上のコンピュータ可読媒体と、を備え、前記実行可能命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行されるときに、前記コンピュータシステムを、少なくとも以下:
ターゲットオブジェクトを印刷するために前記熱硬化性三次元プリンタによって使用される1つ以上の熱硬化性材料の指標を受信することと、
材料属性データセットにアクセスすることであって、前記材料属性データセットが、印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の異なる材料性質を記述する、アクセスすることと、
前記材料属性データセットに基づいて、前記1つ以上の熱硬化性材料の特定の押出構成を判定することと、
前記ターゲットオブジェクトを印刷しながら、前記熱硬化性三次元プリンタに前記特定の押出構成を実装させるコマンドを生成することと、を実行するように構成する、コンピュータシステム。
【請求項2】
印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の前記異なる材料性質が、印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の異なる流動性質を含む、請求項1に記載のコンピュータシステム。
【請求項3】
前記特定の押出構成が、加速、減速、ジャーク、またはキル減速のうちの少なくとも1つを含む、1つ以上のモーション制御パラメータを含む、請求項
1に記載のコンピュータシステム。
【請求項4】
印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の前記異なる流動性質により、前記特定の押出構成が、前記押し出された1つ以上の熱硬化性材料の層の高さおよび幅に対する前記異なる流動性質の影響の主要因となる、請求項
1に記載のコンピュータシステム。
【請求項5】
印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の前記異なる流動性質により、前記特定の押出構成が、前記ターゲットオブジェクトを印刷する間の惰性運転の長さの主要因となる、請求項
1に記載のコンピュータシステム。
【請求項6】
印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の前記異なる材料性質が、印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の異なるゲル性質を含む、請求項
1に記載のコンピュータシステム。
【請求項7】
印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の前記異なるゲル性質により、前記特定の押出構成が、前記ターゲットオブジェクトを印刷している間の最小混合流量の主要因となる、請求項
5に記載のコンピュータシステム。
【請求項8】
印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の前記異なるゲル性質により、前記特定の押出構成が、前記ターゲットオブジェクトを印刷している間の印刷速度および/または流量の主要因となる、請求項
5に記載のコンピュータシステム。
【請求項9】
前記材料属性データセットが、前記熱硬化性三次元プリンタのノズル内の層時間および時間の線形速度を指示するデータセットを含む、請求項
1に記載のコンピュータシステム。
【請求項10】
前記材料属性データセットが、前記熱硬化性三次元プリンタのノズルの圧力に関連付けられた構成を指示するか、または特定の静的ノズルを使用することをユーザに命令する、データセットを含む、請求項
1に記載のコンピュータシステム。
【請求項11】
前記材料属性データセットが、前記熱硬化性三次元プリンタのガントリ、ポンピング、またはUV硬化に関連付けられた構成を指示するデータセットを含む、請求項
1に記載のコンピュータシステム。
【請求項12】
所望の材料属性を作り出すために熱硬化
性プリンタを動的に制御するためのコンピュータ実装方法であって、前記コンピュータ実装方法が、1つ以上のプロセッサ上で実行され、前記方法が:
ターゲットオブジェクトを印刷するため
に熱硬化性三次元プリンタによって使用される1つ以上の熱硬化性材料の指標を受信することと、
材料属性データセットにアクセスすることであって、前記材料属性データセットが、印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の異なる材料性質を記述する、アクセスすることと、
前記材料属性データセットに基づいて、前記1つ以上の熱硬化性材料の特定の押出構成を判定することと、
前記ターゲットオブジェクトを印刷しながら、前記熱硬化性三次元プリンタに前記特定の押出構成を実装させるコマンドを生成することと、を含む、コンピュータ実装方法。
【請求項13】
印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の前記異なる材料性質が、印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の異なる流動性質を含む、請求項12に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項14】
前記特定の押出構成が、加速、減速、ジャーク、またはキル減速のうちの少なくとも1つを含む、1つ以上のモーション制御パラメータを含む、請求項
12に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項15】
印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の前記異なる流動性質により、前記特定の押出構成が、前記押し出された1つ以上の熱硬化性材料の層の高さおよび幅に対する前記異なる流動性質の影響の主要因となる、請求項
12に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項16】
印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の前記異なる流動性質により、前記特定の押出構成が、前記ターゲットオブジェクトを印刷する間の惰性運転の長さの主要因となる、請求項
12に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項17】
印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の前記異なる材料性質が、印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の異なるゲル性質を含む、請求項
12に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項18】
印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の前記異なるゲル性質により、前記特定の押出構成が、前記ターゲットオブジェクトを印刷している間の最小混合流量の主要因となる、請求項
17に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項19】
印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の前記異なるゲル性質により、前記特定の押出構成が、前記ターゲットオブジェクトを印刷する間の印刷速度の主要因となる、請求項
17に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項20】
プロセッサで実行されるときに、コンピュータシステムに、熱硬化
性プリンタを動的に制御して、所望の材料属性を作り出すための方法を実行させる、コンピュータ実行可能命令を格納した1つ以上の物理コンピュータ可読記憶媒体を備える、コンピュータ可読媒体であって、前記方法が:
ターゲットオブジェクトを印刷するため
に熱硬化性三次元プリンタによって使用される1つ以上の熱硬化性材料の指標を受信することと、
材料属性データセットにアクセスすることであって、前記材料属性データセットが、印刷中の前記1つ以上の熱硬化性材料の異なる材料性質を記述する、アクセスすることと、
前記材料属性データセットに基づいて、前記1つ以上の熱硬化性材料の特定の押出構成を判定することと、
前記ターゲットオブジェクトを印刷しながら、前記熱硬化性三次元プリンタに前記特定の押出構成を実装させるコマンドを生成することと、を含む、コンピュータ可読媒体。
【国際調査報告】