(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】印刷回路基板、その製造方法およびこれを含む電池パック
(51)【国際特許分類】
H05K 1/18 20060101AFI20240829BHJP
H01M 50/284 20210101ALI20240829BHJP
H05K 3/32 20060101ALI20240829BHJP
H05K 3/28 20060101ALI20240829BHJP
【FI】
H05K1/18 T
H01M50/284
H05K3/32 Z
H05K3/28 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024509449
(86)(22)【出願日】2022-09-22
(85)【翻訳文提出日】2024-02-16
(86)【国際出願番号】 KR2022014178
(87)【国際公開番号】W WO2023063612
(87)【国際公開日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】10-2021-0134806
(32)【優先日】2021-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ジェ・ヨン・ジャン
(72)【発明者】
【氏名】ジン・ヒョン・イ
(72)【発明者】
【氏名】ミン・ス・ソン
【テーマコード(参考)】
5E314
5E319
5E336
5H040
【Fターム(参考)】
5E314AA27
5E314BB05
5E314CC01
5E314FF01
5E314GG26
5E319AA03
5E319AA07
5E319AB10
5E319AC02
5E319BB20
5E319CC11
5E319GG20
5E336AA04
5E336BB15
5E336DD03
5E336EE05
5E336GG30
5H040AS05
5H040AS07
5H040AY08
5H040DD08
5H040DD10
5H040DD15
5H040DD24
5H040DD26
5H040JJ03
(57)【要約】
本発明の一態様による印刷回路基板は、内層と、前記内層の上部に形成される第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上部に形成される第1銅箔層と、前記第1銅箔層の上部に形成されるソルダレジスト層とを含み、前記ソルダレジスト層上に金属タブを溶接した時、前記金属タブと前記第1銅箔層とを結合する溶接部が形成されており、前記溶接部と隣接した部分にギャップ(gap)が形成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内層と、
前記内層の上部に形成された第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上部に形成された第1銅箔層と、
前記第1銅箔層の上部に形成されたソルダレジスト層と、
を含み、
前記ソルダレジスト層上に金属タブを溶接した時、前記金属タブと前記第1銅箔層とを結合する溶接部が形成されており、前記溶接部と隣接した部分にギャップ(gap)が形成されている印刷回路基板。
【請求項2】
前記ギャップは、前記金属タブと前記第1銅箔層とを離隔させている、請求項1に記載の印刷回路基板。
【請求項3】
前記金属タブの溶接時、前記ソルダレジスト層の一部または全体が除去されており、前記ギャップが形成されている、請求項1に記載の印刷回路基板。
【請求項4】
前記ギャップは、50μm~200μmである、請求項1から3のいずれか一項に記載の印刷回路基板。
【請求項5】
前記ソルダレジスト層は、前記第1銅箔層の全面を覆う、請求項1に記載の印刷回路基板。
【請求項6】
前記ソルダレジスト層は、前記第1銅箔層の一部を覆う、請求項1に記載の印刷回路基板。
【請求項7】
前記ソルダレジスト層は、前記第1銅箔層の外郭縁部を覆う、請求項6に記載の印刷回路基板。
【請求項8】
前記ソルダレジスト層の外郭の大きさは、前記第1銅箔層の外郭の大きさよりも大きく形成されている、請求項7に記載の印刷回路基板。
【請求項9】
前記ソルダレジスト層の大きさは、前記金属タブの大きさよりも小さいか、または前記金属タブの大きさと同一に形成されている、請求項1に記載の印刷回路基板。
【請求項10】
前記第1銅箔層の大きさは、前記金属タブの大きさよりも小さく形成されている、請求項1に記載の印刷回路基板。
【請求項11】
前記金属タブは、前記溶接により前記第1銅箔層に連結されている、請求項1に記載の印刷回路基板。
【請求項12】
内層と、前記内層の上部に形成される第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上部に形成される第1銅箔層と、を形成する段階と、
前記第1銅箔層の上部にソルダレジスト層を形成する段階と、
を含み、
前記ソルダレジスト層上に金属タブを溶接する時、前記金属タブと前記第1銅箔層とを結合する溶接部が形成され、前記溶接部と隣接する部分にギャップ(gap)が形成される印刷回路基板の製造方法。
【請求項13】
前記ギャップは、前記金属タブと前記第1銅箔層とを離隔させる、請求項12に記載の印刷回路基板の製造方法。
【請求項14】
前記金属タブの溶接時、前記ソルダレジスト層の一部または全体が除去されて、前記ギャップが形成される、請求項12に記載の印刷回路基板の製造方法。
【請求項15】
前記ギャップは、50μm~200μmである、請求項12から14のいずれか一項に記載の印刷回路基板の製造方法。
【請求項16】
前記ソルダレジスト層は、前記第1銅箔層の全面を覆う、請求項12に記載の印刷回路基板の製造方法。
【請求項17】
前記ソルダレジスト層は、前記第1銅箔層の一部を覆う、請求項12に記載の印刷回路基板の製造方法。
【請求項18】
前記ソルダレジスト層は、前記第1銅箔層の外郭縁部を覆う、請求項17に記載の印刷回路基板の製造方法。
【請求項19】
請求項1に記載の印刷回路基板を含む電池パック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2021年10月12日付の韓国特許出願第10-2021-0134806号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されたすべての内容は本明細書の一部として含まれる。
【0002】
本発明は、印刷回路基板およびこれを含む電池パックに関し、より具体的には、優れた耐久性を有する印刷回路基板およびこれを含む電池パックに関する。
【背景技術】
【0003】
現代社会では、携帯電話、ノートパソコン、ビデオカメラ、デジタルカメラなどの携帯型機器の使用が日常化されにつれ、このようなモバイル機器に関連する分野の技術開発が活発になっている。また、充放電可能な二次電池は、化石燃料を使用する既存のガソリン車両などの大気汚染などを解決するための方策で、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、プラグインハイブリッド電気自動車(P-HEV)などの動力源として用いられていることから、二次電池に対する開発の必要性が高まっている。
【0004】
現在商用化された二次電池としては、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池、リチウム二次電池などがあるが、このうち、リチウム二次電池は、ニッケル系の二次電池に比べてメモリ効果がほとんど起こらず、充放電が自由であり、自己放電率が非常に低く、エネルギー密度が高いというメリットから注目されている。
【0005】
このようなリチウム二次電池は、主にリチウム系酸化物と炭素材をそれぞれ正極活物質と負極活物質として使用する。リチウム二次電池は、このような正極活物質と負極活物質がそれぞれ塗布された正極板と負極板がセパレータを挟んで配置された電極組立体および電極組立体を電解液と共に密封収納する電池ケースを備える。
【0006】
一般に、リチウム二次電池は、外装材の形状により、電極組立体が金属缶に内蔵されている缶型二次電池と、電極組立体がアルミニウムラミネートシートのパウチに内蔵されているパウチ型二次電池とに分類される。
【0007】
小型機器に用いられる二次電池の場合、2個、3個の電池セルが配置されるが、自動車などのような中大型デバイスに用いられる二次電池の場合は、多数の電池セルを電気的に連結した電池モジュール(Battery module)が用いられる。このような電池モジュールは、多数の電池セルが互いに直列または並列に連結されて電池セル積層体を形成することによって、容量および出力が向上する。また、1つ以上の電池モジュールは、電池管理システム(BMS:Battery Management System)、冷却システムなどの各種制御および保護システムと共に装着されて電池パックを形成することができる。
【0008】
この時、電池パックの電池管理システム(BMS:Battery Management System)などの構成要素として用いられる印刷回路基板(PCB)の場合、内層と、前記内層を中心に上部および下部に積層される絶縁層および銅箔層とを含むものが一般的である。この時、印刷回路基板上に金属タブを連結するための溶接を行う場合、溶接によって印刷回路基板の内層が損傷する危険性が存在していた。
【0009】
特に、印刷回路基板の内層が損傷する場合、内層パターンの損傷が発生して印刷回路基板の機能の実行が難しいだけでなく、絶縁層が破壊されて断線発生の可能性が高かった。
【0010】
そのため、印刷回路基板上に金属タブを溶接する時、印刷回路基板の内層の損傷を防止できる構造の必要性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明が解決しようとする一の課題は、溶接時に発生する内層の損傷の防止が可能な印刷回路基板およびこれを含む電池パックを提供することである。
【0012】
しかしながら、本発明が解決しようとする課題は上述した課題に制限されるわけではなく、言及されていない課題は本明細書および添付した図面から本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一態様による印刷回路基板は、内層と、前記内層の上部に形成される第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上部に形成される第1銅箔層と、前記第1銅箔層の上部に形成されるソルダレジスト層とを含み、前記ソルダレジスト層上に金属タブを溶接する時、前記金属タブと前記第1銅箔層とを結合する溶接部が形成され、前記溶接部と隣接した部分にギャップ(gap)が形成される。
【0014】
前記ギャップは、前記金属タブと前記第1銅箔層とを離隔させることができる。
【0015】
前記金属タブの溶接時、前記ソルダレジスト層の一部または全体が除去されて、前記ギャップが形成される。
【0016】
前記ギャップは、50μm~200μmであってもよい。
【0017】
前記ソルダレジスト層は、前記第1銅箔層の全面を覆うことができる。
【0018】
前記ソルダレジスト層は、前記第1銅箔層の一部を覆うことができる。
【0019】
前記ソルダレジスト層は、前記第1銅箔層の外郭縁部を覆うことができる。
【0020】
前記ソルダレジスト層の外郭の大きさは、前記第1銅箔層の外郭の大きさよりも大きく形成される。
【0021】
前記ソルダレジスト層の大きさは、前記金属タブの大きさよりも小さいか、または金属タブの大きさと同一に形成される。
【0022】
前記第1銅箔層の大きさは、前記金属タブの大きさよりも小さく形成される。
【0023】
前記金属タブは、前記溶接により前記第1銅箔層に連結される。
【0024】
本発明の他の一態様による印刷回路基板の製造方法は、内層と、前記内層の上部に形成される第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上部に形成される第1銅箔層とを形成する段階と、前記第1銅箔層の上部にソルダレジスト層を形成する段階とを含み、前記ソルダレジスト層上に金属タブを溶接する時、前記金属タブと前記第1銅箔層とを結合する溶接部が形成され、前記溶接部と隣接する部分にギャップ(gap)が形成される。
【0025】
本発明のさらに他の一態様による電池パックは、前記印刷回路基板を含むことができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明の印刷回路基板は、銅箔層上に存在するソルダレジスト層を含むことによって、金属タブの溶接時、印刷回路基板の内層の損傷を防止することができる。
【0027】
本発明の効果は上述した効果に限定されるわけではなく、言及されていない効果は本明細書および添付した図面から本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の一実施例による印刷回路基板の構造を示す断面図である。
【
図2】
図1の印刷回路基板を上から眺めた平面図である。
【
図3】
図1の印刷回路基板に金属タブが溶接される前の構造を示す断面図である。
【
図4】本発明の他の実施例による印刷回路基板の構造を示す断面図である。
【
図5】
図4の印刷回路基板を一部変形した印刷回路基板の構造を示す断面図である。
【
図6】
図5の印刷回路基板を上から眺めた平面図である。
【
図7】
図5の印刷回路基板に金属タブが溶接される前の構造を示す断面図である。
【
図8】金属タブが溶接される過程における印刷回路基板の構造を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように本発明の実施例について詳細に説明する。しかし、本発明は種々の異なる形態で実現可能であり、ここで説明する実施例に限定されない。
【0030】
本発明を明確に説明するために説明上不必要な部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似の構成要素については同一の参照符号を付す。
【0031】
また、図面に示された各構成の大きさおよび厚さは説明の便宜のために任意に示したので、本発明が必ずしも図示に限定されない。図面において様々な層および領域を明確に表現するために厚さを拡大して示した。そして、図面において、説明の便宜のために、一部の層および領域の厚さを誇張して示した。
【0032】
また、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「上」にあるとする時、これは他の部分の「直上」にある場合のみならず、その中間にさらに他の部分がある場合も含む。逆に、ある部分が他の部分の「直上」にあるとする時は、中間に他の部分がないことを意味する。なお、基準となる部分の「上」にあるというのは、基準となる部分の上または下に位置することであり、必ずしも重力の反対方向に向かって「上」に位置することを意味するわけではない。
【0033】
また、明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とする時、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに包含できることを意味する。
【0034】
さらに、明細書全体において、「平面上」とする時、これは対象部分を上から見た時を意味し、「断面上」とする時、これは対象部分を垂直に切断した断面を横から見た時を意味する。
【0035】
本出願で使用される第1、第2の用語は多様な構成要素を説明するのに使用できるが、構成要素は用語によって限定されてはならない。用語は1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使用される。
【0036】
以下、
図1~
図3、および
図8を参照して、本発明の一実施例による印刷回路基板について説明する。
【0037】
図1は、本発明の一実施例による印刷回路基板の構造を示す断面図である。
図2は、
図1の印刷回路基板を上から眺めた平面図である。
図3は、
図1の印刷回路基板に金属タブが溶接される前の構造を示す断面図である。
図8は、金属タブが溶接される過程における印刷回路基板の構造を示す断面図である。
【0038】
図1を参照すると、本実施例による印刷回路基板(PCB)100は、内層200と、内層200の上部に形成される第1絶縁層310と、内層200の下部に形成される第2絶縁層320とを含む。また、印刷回路基板100は、第1絶縁層310の上部に形成される第1銅箔層410と、第2絶縁層320の下部に形成される第2銅箔層420と、第1銅箔層410の上部に形成されるソルダレジスト層500とを含む。
【0039】
この時、内層200は、エポキシレジンが含浸された紙コア層、またはエポキシレジンが含浸されたガラス繊維層であってもよいし、より具体的には、FR-4であってもよい。また、第1絶縁層310および第2絶縁層320は、同一の素材で形成され、前記素材は、プリプレグ(PPG:Pre Preg)であってもよい。本実施例によるソルダレジスト層500は、具体的には、フォトソルダレジスト(PSR)層であってもよい。
【0040】
従来の印刷回路基板は、金属タブと溶接する時、内層が損傷する危険性が存在していた。内層が損傷した場合、内層のパターンが損傷することはもちろん、絶縁層が破壊されることによって、断線発生の可能性が増加する問題が発生することがあった。
【0041】
したがって、
図8を参照すると、本実施例による印刷回路基板100は、ソルダレジスト層500上に金属タブ600を溶接する時、金属タブ600と第1銅箔層410とを結合する溶接部700が形成され、溶接部700と隣接した部分にギャップGが形成される。この時、金属タブ600は、銅タブまたはニッケルタブであってもよいし、具体的には、ニッケルタブであってもよいが、これに限定されるわけではない。
【0042】
図8を詳しくみると、
図8ではソルダレジスト層500を示していないが、金属タブ600と第1銅箔層410との間に形成されるギャップGは、ソルダレジスト層500の厚さに一致または対応できる。
【0043】
ギャップGは、金属タブ600と第1銅箔層410とを離隔させることができ、特に、ギャップGは、溶接部700を基準として両側に形成されて、金属タブ600と第1銅箔層410との離隔距離を確保するものであってもよい。
【0044】
ギャップGが形成されるように、金属タブ600を印刷回路基板100に溶接する時、ソルダレジスト層500の一部または全体が除去される。これは溶接による熱によってソルダレジスト層500が除去されるものであって、ソルダレジスト層500の一部または全体が除去されても、前記溶接によって金属タブ600の一部が第1銅箔層410に連結されることによって、金属タブ600を印刷回路基板100上に溶接できる。この時、ギャップGは、金属タブ600と内層200との間の距離を増加させることによって、金属タブ600が溶接されても、溶融した金属タブ600の一部を内層200まで到達させないことによって、内層200の損傷を防止することができる。したがって、金属タブ600の溶接時、ソルダレジスト層500の一部または全体が除去されて、金属タブ600と第1銅箔層410との間のギャップGが形成される。この時、ギャップGが形成されても、金属タブ600は、前記溶接により第1銅箔層410に連結可能であり、特に溶接部700を介して金属タブ600と第1銅箔層410とが連結されるものであってもよい。
【0045】
本実施例によるソルダレジスト層500の厚さは、50μm~200μmであってもよいし、好ましくは75μm~150μmであってもよいし、より好ましくは80μm~100μmであってもよい。
【0046】
したがって、ギャップGも、50μm~200μmに形成され、好ましくは75μm~150μmに形成され、より好ましくは80μm~100μmに形成されてもよい。
【0047】
一方、ソルダレジスト層500は、第1銅箔層410の全面を覆うことができる。
図2を参照すると、第1銅箔層410の全面は、第1銅箔層410を上から眺めた全体面を意味するものである。したがって、
図2に示しているように、ソルダレジスト層500は、第1銅箔層410の全面を覆うことができる。この時、ソルダレジスト層500の大きさは、第1銅箔層410の大きさと同一であるか、または第1銅箔層410の大きさよりも大きくてもよい。したがって、ソルダレジスト層500の大きさが第1銅箔層410の大きさよりも大きい場合、ソルダレジスト層の外郭面510が形成される。ソルダレジスト層の外郭面510は、金属タブ600が安定的に印刷回路基板100およびソルダレジスト層500の上部に形成されて溶接できるようにする。
【0048】
図3を参照すれば、ソルダレジスト層500の大きさは、金属タブ600の大きさよりも小さいか、または金属タブ600の大きさと同一に形成されてもよい。第1銅箔層410の大きさは、金属タブ600の大きさより小さく形成される。前記大きさに形成されることによって、金属タブ600と印刷回路基板100との間の溶接安定性の確保が可能になる。
【0049】
以下、
図4~
図8を参照して、本発明の他の一実施例による印刷回路基板について説明する。上述した内容と重複する内容が存在するので、上記の説明した内容と異なる部分だけを説明する。
【0050】
図4は、本発明の他の一実施例による印刷回路基板の構造を示す断面図である。
図5は、
図4の印刷回路基板を一部変形した印刷回路基板の構造を示す断面図である。
図6は、
図5の印刷回路基板を上から眺めた平面図である。
図7は、
図5の印刷回路基板に金属タブが溶接される前の構造を示す断面図である。
【0051】
図4~
図6を参照すると、本実施例による印刷回路基板のソルダレジスト層500は、第1銅箔層410の一部を覆うことができる。特に、ソルダレジスト層500は、第1銅箔層410の外郭縁部を覆うことができる。また、ソルダレジスト層500と第1銅箔層410の前記外郭縁部とが重なる位置のソルダレジスト層500上の部分として、ソルダレジスト層の内側縁部520が形成される。
【0052】
より具体的には、
図4を参照すると、ソルダレジスト層500は第1銅箔層410と重なる部分がないように形成されてもよい。また、
図5を参照すると、ソルダレジスト層の内側縁部520が形成されるように、ソルダレジスト層500と第1銅箔層410との重なる部分が形成される。したがって、ソルダレジスト層の内側縁部520によってソルダレジスト層500が安定的に第1銅箔層410に形成される。また、
図7に示しているように、ソルダレジスト層500の上部に金属タブ600が形成される。
【0053】
上記のようにソルダレジスト層500が第1銅箔層410の前記外郭縁部を覆うために、ソルダレジスト層500の外郭の大きさは、第1銅箔層410の外郭の大きさよりも大きく形成されてもよいし、またはソルダレジスト層500の外郭の大きさは、第1銅箔層410の外郭の大きさと同一であってもよい。この時、前記外郭の大きさは、
図6に示されたソルダレジスト層500および第1銅箔層410の外郭の大きさを意味することができる。これとともに、ソルダレジスト層500の内郭の大きさは、第1銅箔層410の外郭の大きさよりも小さく形成されてもよい。
【0054】
上記の大きさに形成されることによって、
図8に示しているように、金属タブ600がソルダレジスト層500に安定的に形成され、溶接が行われる場合、ギャップGを形成して内層の損傷を防止することができる。
【0055】
以下、本発明のさらに他の一実施例による印刷回路基板の製造方法について説明する。上記で説明した印刷回路基板についての内容はすべて本実施例による印刷回路基板の製造方法に適用可能であり、上述した内容と重複する内容が存在するので、上記の説明した内容と異なる部分だけを説明する。
【0056】
本実施例による印刷回路基板の製造方法は、内層200と、内層200の上部に形成される第1絶縁層310と、第1絶縁層310の上部に形成される第1銅箔層410とを形成する段階S100と、第1銅箔層410の上部にソルダレジスト層500を形成する段階S200と、を含み、ソルダレジスト層500上に金属タブ600を溶接する時、金属タブ600と第1銅箔層410とを結合する溶接部700が形成され、溶接部700と隣接した部分にギャップGが形成される。また、ギャップGは、溶接部700を中心に両側面に形成される。
【0057】
これとともに、本実施例による印刷回路基板の製造方法は、内層200と、内層200の上部に形成される第1絶縁層310と、第1絶縁層310の上部に形成される第1銅箔層410とを形成する段階S100において、内層200の下部に形成される第2絶縁層320と、第2絶縁層320の下部に形成される第2銅箔層420とを形成することをさらに含むことができる。
【0058】
図8を詳しくみると、
図8ではソルダレジスト層500を示していないが、金属タブ600と第1銅箔層410との間に形成されるギャップGは、ソルダレジスト層500の厚さに一致または対応できる。
【0059】
ギャップGは、金属タブ600と第1銅箔層410とを離隔させることができ、特に、ギャップGは、溶接部700を基準として両側に形成されて、金属タブ600と第1銅箔層410との離隔距離を確保するものであってもよい。
【0060】
この時、ソルダレジスト層500の厚さは、50μm~200μmであってもよいし、好ましくは75μm~150μmであってもよいし、より好ましくは80μm~100μmであってもよい。
【0061】
したがって、ギャップGも、50μm~200μmに形成され、好ましくは75μm~150μmに形成され、より好ましくは80μm~100μmに形成されてもよい。
【0062】
ギャップGが形成されるように、金属タブ600の印刷回路基板100への溶接時、ソルダレジスト層500の一部または全体が除去される。これは溶接による熱によってソルダレジスト層500が除去されるものであって、ソルダレジスト層500の一部または全体が除去されても、前記溶接によって金属タブ600の一部が第1銅箔層410に連結されることによって、金属タブ600が印刷回路基板100上に溶接できる。この時、ギャップGは、金属タブ600と内層200との間の距離を増加させることによって、金属タブ600が溶接されても、溶融した金属タブ600の一部を内層200まで到達させないことによって、内層200の損傷を防止することができる。
【0063】
したがって、金属タブ600の溶接時、ソルダレジスト層500の一部または全体が除去されて、金属タブ600と第1銅箔層410との間のギャップGが形成される。この時、ギャップGが形成されても、金属タブ600は、前記溶接により第1銅箔層410に連結可能であり、特に、溶接部700を介して金属タブ600と第1銅箔層410とが連結されるものであってもよい。
【0064】
一方、ソルダレジスト層500は、第1銅箔層410の全面を覆うことができる。また、ソルダレジスト層500は、第1銅箔層410の一部を覆うことができる。特に、ソルダレジスト層500は、第1銅箔層410の外郭縁部を覆うことができる。また、ソルダレジスト層500と第1銅箔層410の前記外郭縁部とが重なる位置のソルダレジスト層500上の部分として、ソルダレジスト層の内側縁部520が形成される。
【0065】
上記の方法で印刷回路基板を製造することによって、金属タブの溶接時、印刷回路基板の内層の損傷を防止することができる。
【0066】
以下、本発明のさらに他の一実施例による電池パックについて説明する。
【0067】
本実施例による電池パックは、上述した印刷回路基板を含む。これとともに、本発明の一実施例による電池パックは、本実施例による電池モジュールを1つ以上まとめて電池の温度や電圧などを管理する電池管理システム(Battery Management System:BMS)と冷却装置などを追加してパッキングした構造であってもよい。したがって、前記印刷回路基板は、前記電池管理システム(BMS)の一部の構成要素として使用できる。
【0068】
また、前記電池パックは、多様なデバイスに適用可能である。このようなデバイスには、電気自転車、電気自動車、ハイブリッド自動車などの運送手段に適用できるが、本発明はこれに限定されず、電池モジュールを使用できる多様なデバイスに適用可能であり、これも本発明の権利範囲に属する。
【0069】
以上、本発明の好ましい実施例について図示および説明したが、本発明は上述した特定の実施例に限定されず、特許請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく当該発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって多様な変形実施が可能であることはもちろんであり、このような変形実施は本発明の技術的思想や展望から個別的に理解されてはならない。
【符号の説明】
【0070】
100:印刷回路基板
200:内層
310:第1絶縁層
410:第1銅箔層
500:ソルダレジスト層
600:金属タブ
700:溶接部
【国際調査報告】