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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】電動自転車のための制御システム
(51)【国際特許分類】
   B62M 6/45 20100101AFI20240829BHJP
   B62J 45/00 20200101ALI20240829BHJP
【FI】
B62M6/45
B62J45/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510327
(86)(22)【出願日】2022-08-04
(85)【翻訳文提出日】2024-04-15
(86)【国際出願番号】 EP2022071942
(87)【国際公開番号】W WO2023025563
(87)【国際公開日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】102022204483.5
(32)【優先日】2022-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(31)【優先権主張番号】102021209317.5
(32)【優先日】2021-08-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100177839
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 玲児
(74)【代理人】
【識別番号】100172340
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 始
(74)【代理人】
【識別番号】100182626
【弁理士】
【氏名又は名称】八島 剛
(72)【発明者】
【氏名】マネヴァルト,メルリン マーティン
(72)【発明者】
【氏名】エベルレ,セバスティアン
(72)【発明者】
【氏名】シューマッハ,クリストフ
(72)【発明者】
【氏名】レイシゲ,クリスティアン
(72)【発明者】
【氏名】ヴァインマン,マティアス
(72)【発明者】
【氏名】クットラー,シュテファン
(72)【発明者】
【氏名】バウムゲルトナー,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ケーニッヒ,ベンジャミン
(72)【発明者】
【氏名】ミューラー,ヨッヘン
(57)【要約】
【課題】
【解決手段】
本発明は電動自転車(2)のための制御システム(1)に関し、電動自転車(2)の走行コントローラ(3)を制御するためにセットアップされた操作ユニット(4)を含み、操作ユニット(4)は、複数の補助モードの間での選択を操作インターフェース(7a)を通じて利用者に可能にするために、および、選択された補助モードに基づいて自転車(2)のモータ(11)に対する駆動コントロールを行うように走行コントローラを制御するために、セットアップされる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動自転車(2)のための制御システム(1)において、電動自転車(2)の走行コントローラ(3)を制御するためにセットアップされた操作ユニット(4)を含み、
前記操作ユニット(4)は、複数の補助モード(21~24)の間での選択を操作インターフェース(7a)を通じて利用者に可能にするために、および、
選択された補助モードに基づいて自転車(2)のモータ(11)に対する駆動コントロールを行うように前記走行コントローラ(3)を制御するために、セットアップされる、制御システム。
【請求項2】
前記制御システム(1)は、駆動パラメータの修正および/または新たな補助モードの作成を利用者に可能にするコンフィグレーションインターフェース(7b)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の制御システム(1)。
【請求項3】
前記操作ユニット(4)は、
各々の補助モード(21~24)について特性数計算規則により、それぞれの補助モード(21~24)について保存されている駆動パラメータをベースとして特性数(31~34)を算出し、補助モード(21~24)について算出された特性数(31~34)をベースとして補助モード(21~24)のソーティングを実行するために、または、
各々の補助モード(21~24)について、それぞれの補助モード(21~24)について保存されている駆動パラメータをインターフェースを介して提供し、前記インターフェースを介して特性数(31~34)を受信して、補助モード(21~24)について受信された特性数(31~34)をベースとして補助モード(21~24)のソーティングを実行するために、セットアップされることを特徴とする、請求項1または2に記載の制御システム(1)。
【請求項4】
特性数(31~34)は特性数計算規則に基づき、対応する補助モード(21~24)について保存されている最大のトルクから、および/または対応する補助モード(21~24)について保存されている補助係数から、計算されることを特徴とする、請求項3に記載の制御システム(1)。
【請求項5】
特性数(31~34)の計算のための最大のトルクおよび/または補助係数は各々の補助モード(21~24)について共通の作業点について判定され、共通の作業点は次の各量:ペダル回転数、運転者トルク、速度、のうち1つまたは複数によって定義されることを特徴とする、請求項4に記載の制御システム(1)。
【請求項6】
作業点の判定のために、ペダル回転数、運転者トルク、および速度について利用者に好まれる値が判定され、ならびに/または電動自転車(2)の型式に依存して作業点が選択されることを特徴とする、請求項5に記載の制御システム(1)。
【請求項7】
前記制御システム(1)は前記操作インターフェース(7a)および/または前記コンフィグレーションインターフェース(7b)でインジケータを表示するためにセットアップされ、このインジケータによって、補助モードを利用者により修正可能であるか否かが表示されることを特徴とする、請求項2に記載の制御システム(1)。
【請求項8】
前記操作ユニット(4)は、利用者によって自転車(2)で進んだ距離を検出し、
定義された最低走行距離を進んだときに初めて、特定の補助モードを選択のために提供するために、および/または
定義された最低走行距離を進んだときに、既存の補助モードのコンフィグレーションをするにあたっての制限が解除されることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項に記載の制御システム(1)。
【請求項9】
前記操作インターフェース(7a)を通じての補助モード(21~24)からの可能な選択の制限が事前定義された距離区間について行われるモードが、前記制御システム(1)により提供されることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項に記載の制御システム(1)。
【請求項10】
各々の補助モード(21~24)が前記操作インターフェース(7a,7b)を通じて表示されるときに対応する色によって識別表示され、前記操作ユニット(4)は、色を記述する色コードを補助モードについて計算するためにセットアップされ、前記色コードは色計算規則によって、当該補助モードについて保存されている駆動パラメータから計算されることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項に記載の制御システム(1)。
【請求項11】
前記色コードは明度および/または色調を記述することを特徴とする、請求項10に記載の制御システム(1)。
【請求項12】
補助モードの駆動パラメータが可変であり、
当該補助モードについての色コードが継続的に新たに計算され、前記操作インターフェース(7a)を通じて補助モードが表示されるときに対応する色が色コードに合わせて適合化され、および/または、
第1の色と第2の色とを定義する2つの色コードが色計算規則によって計算され、前記操作インターフェース(7a)を通じて補助モードが表示されるときに第1の色と第2の色との間の色切換が表示されることを特徴とする、請求項10または11に記載の制御システム(1)。
【請求項13】
対応する補助モードについて保存されている最大のトルクから、および/または対応する補助モードについて保存されている補助係数から、色計算規則が色コードを計算することを特徴とする、請求項10から12までのいずれか1項に記載の制御システム(1)。
【請求項14】
駆動パラメータのセットについての駆動パラメータの値を前記コンフィグレーションインターフェース(7b)を通じて利用者によりコンフィグレーション可能であり、
複数の特性値(C1~C8)が前記コンフィグレーションインターフェース(7b)によって表示され、各々の特性値(C1~C8)は、当該セットの駆動パラメータについてコンフィグレーションされた値についての自転車(2)の駆動コントロールの挙動を記述することを特徴とする、請求項2に記載の制御システム(1)。
【請求項15】
特性値(C1~C8)が前記コンフィグレーションインターフェース(7b)を通じてレーダーチャート(40)の形態で表示されることを特徴とする、請求項14に記載の制御システム(1)。
【請求項16】
さらに前記制御システム(1)は選択可能な異なる補助モードの間で自動的な切換を実行するためにセットアップされ、それにより切換後に駆動コントロールが、切り換わった後の補助モードの駆動パラメータのセットをベースとして行われることを特徴とする、請求項1から15までのいずれか1項に記載の制御システム(1)。
【請求項17】
前記制御システム(1)は、電動自転車(2)の運転時に利用者の走行挙動を認識し、認識された走行挙動をベースとして駆動パラメータのセットを適合化し、または駆動パラメータの新たなセットを作成するためにセットアップされることを特徴とする、請求項1から16までのいずれか1項に記載の制御システム(1)。
【請求項18】
複数のプリセットプロファイル(110,111,112)が保存され、各々のプリセットプロファイル(110,111,112)によって補助モードの駆動パラメータについてのプリセットが定義され、
新たな補助モードが作成されるとき、新たな補助モードに帰属する駆動パラメータが、保存されているプリセットプロファイル(110,111,112)のうちの1つのプリセットに基づいてセットされ、および/または
修正されるべき補助モードの駆動パラメータが修正されるとき、修正されるべき補助モードに帰属する駆動パラメータが、保存されているプリセットプロファイル(110,111,112)のうちの1つのプリセットに基づいてセットされることを特徴とする、請求項2に記載の制御システム(1)。
【請求項19】
複数のプリセットプロファイル(110,111,112)のうちの1つが前記コンフィグレーションインターフェース(7b)を通じての利用者の選択をベースとして選択され、
複数のプリセットプロファイル(110,111,112)のうちの1つが電動自転車のカテゴリーをベースとして選択され、
複数のプリセットプロファイル(110,111,112)のうちの1つがアクティブなユーザープロファイルをベースとして選択され、および/または
複数のプリセットプロファイル(110,111,112)のうちの1つがQ&Aダイアログの結果をベースとして選択され、このとき利用者に複数の質問が設定され、入力された利用者の回答をベースとしてプリセットプロファイルが選択され、
選択されたプリセットプロファイルが新たな補助モードの作成のために、および/または駆動パラメータの修正のために、利用されることを特徴とする、請求項18に記載の制御システム(1)。
【請求項20】
1つまたは複数のプリセットプロファイル(110,111,112)をサービス・インターフェースを介してコンフィグレーション可能であることを特徴とする、請求項18または19に記載の制御システム(1)。
【請求項21】
選択されたプリセットプロファイルに基づいてセットされた駆動パラメータが、それ以後、利用者によって修正可能であることを特徴とする、請求項18から20までのいずれか1項に記載の制御システム(1)。
【請求項22】
前記操作ユニット(4)はコンフィグレーションプラットフォームとのインターフェースを含み、第1の数の補助モードについて複数のセットの駆動パラメータをインターフェースを介して受信して保存するためにセットアップされることを特徴とする、請求項1から21までのいずれか1項に記載の制御システム(1)。
【請求項23】
前記操作ユニット(4)は、利用者から選択を受信し、この選択によって第1の数の補助モードから第2の数の補助モードの選択が行われ、自転車(2)の運転中に選択をするために第2の数の補助モードを提供するためにセットアップされ、このとき第2の数は好ましくは第1の数よりも少ないことを特徴とする、請求項1から22までのいずれか1項に記載の制御システム(1)。
【請求項24】
請求項22または23に記載の制御システム(1)と、コンフィグレーションプラットフォームとを含むコンフィグレーションシステムにおいて、前記コンフィグレーションプラットフォームは、
利用可能な多数の補助モードからの複数の補助モードの選択を実行し、それにより補助モードのプールを定義し、
補助モードの前記プールからの複数の補助モードの選択を利用者に可能にし、
補助モードの前記プールから選択された補助モードを、当該補助モードに帰属する駆動パラメータとともに、第1の数の補助モードとしてインターフェースを介して前記制御システムの前記操作ユニット(4)へと伝送する、ためにセットアップされる、コンフィグレーションシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動自転車のための制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
最新の電動自転車では、典型的には、利用者によって選択することができる複数の異なる補助モードが利用者に提供される。しかしその場合、異なる補助モードの潜在的可能性は限定的にしか活用されない。
【0003】
本発明の枠内において、電動自転車の利用者への改善された補助を可能にするための制御システムが開示される。
【発明の概要】
【0004】
電動自転車のための本発明の制御システムは、電動自転車の走行コントローラを制御するためにセットアップされた操作ユニットを含み、操作ユニットは、複数の補助モードの間での選択を操作インターフェースを通じて利用者に可能にするために、および、選択された補助モードに基づいて自転車のモータに対する駆動コントロールを行うように走行コントローラを制御するために、セットアップされる。
【0005】
ここで駆動コントロールとは、自転車の推進に関わる自転車のコンポーネントが制御されるコントロールである。たとえば走行コントローラによって提供される駆動コントロールによって、特に、自転車のモータおよび/またはブレーキシステムが制御される。
【0006】
駆動コントロールは、特に、駆動パラメータのセットすなわち特定の駆動パラメータについての値をベースとして行われる。このとき、駆動パラメータのセットがそれぞれ1つの補助モードに割り当てられる。制御システムによって複数の異なる補助モードが提供される場合、各々の補助モードについて駆動パラメータのセットが保存される。補助モードはアシストモードとも呼ばれる。例示としての補助モードはECO、ツアー、スポーツ、およびターボである。
【0007】
駆動パラメータとは、駆動コントロールのために直接的または間接的に援用されるパラメータである。このとき駆動パラメータは、必ずしも制御量や、制御される物理量の値ではない。ここで駆動パラメータとは、駆動コントロールの挙動を判定するために保存されて、たとえばモータの供給電圧や電流などの制御量を判定するために援用されるパラメータである。駆動パラメータは、利用者によってコンフィグレーション可能であるのが好ましい。
【0008】
ここで電動自転車のための制御システムは、必ずしも全面的に電動自転車に配置されるわけではなく、複数のコンポーネントが組み合わされていてよい。
【0009】
ここで操作インターフェースとは、特に、操作ユニットによって提供されるユーザーインターフェースであって、すでにコンフィグレーションされている補助モードからの選択を、走行中に利用者に可能にするものをいう。このときユーザーインターフェースは、利用者に情報を提供するために、特にディスプレイまたはカラーインジケータを含む。たとえば選択された補助モードが、当該補助モードに割り当てられた特定の色の表示によって表される。
【0010】
操作ユニットとは、特に、自転車のハンドルに配置するために意図されるユニットである。ただし、操作ユニットの個々のコンポーネントは、自転車のそれ以外の個所に配置されていてもよく、表示器だけはハンドルに配置される。任意選択として操作ユニットは、移動端末機によって、たとえばスマートフォンやタブレットによって、提供される。このとき操作インターフェースは、移動端末機のアプリによって提供されるのが好ましい。
【0011】
従属請求項は、本発明の好ましい発展形態を示している。
【0012】
制御システムは、駆動パラメータの修正および/または新たな補助モードの作成もしくは追加を利用者に可能にするコンフィグレーションインターフェースを含むのが好ましい。このときコンフィグレーションインターフェースは、特に操作インターフェースとともに、操作ユニットによって提供される。その代替としてコンフィグレーションインターフェースは別個のコンフィグレーション機器によって、たとえばスマートフォンやタブレットによって、提供される。
【0013】
操作ユニットは、各々の補助モードについて特性数計算規則により、それぞれの補助モードについて保存されている駆動パラメータをベースとして特性数を算出し、補助モードについて算出された特性数をベースとして補助モードのソーティングを実行するためにセットアップされるのが好ましい。その代替または追加として操作ユニットは、各々の補助モードについて、それぞれの補助モードについて保存されている駆動パラメータをインターフェースを介して提供し、インターフェースを介して特性数を受信して、補助モードについて受信された特性数をベースとして補助モードのソーティングを実行するためにセットアップされる。
【0014】
このとき補助モードのソーティングは、特に、操作インターフェースでの表示のもとで行われる。たとえば補助モードのソーティングは、特に、走行時における補助モードの切換の順序を作成するために行われる。たとえば事前定義されたキーを通じて、次に強い補助モードが走行のために常に選択される。それに準じて別のキーにより、次に弱い補助モードが選択される。ソーティングは、次に強い、および次に弱い、補助モードがどれであるかを規定する。
【0015】
その代替または追加として補助モードのソーティングは、コンフィグレーションインターフェースでの表示のもとで、補助モードについて算出または受信される特性数をベースとして行われる。それぞれの補助モードの強さはオフラインで、クラウドベースで、または、埋め込み式に、計算される。特性数計算規則により、特に、自転車の駆動システムが反映されたモデルが定義される。このモデルを通じて特性数が計算されて、これが最終的にソーティングの際に利用される。
【0016】
電動自転車においては従来、それぞれの自転車メーカーないしモータメーカーにより設定される固定的な配列に従って、補助モードが標準的にソーティングされるようになっている。しかし、1人または複数人の利用者による補助モードの修正が可能である場合、操作インターフェースまたはコンフィグレーションインターフェースが制御システムによって相応に制御されて、これらの補助モードを有意義かつ直感的に表示しなければならない。たとえば操作ユニットは、特に、メーカー、OEM、およびユーザーのそれぞれのモードの共存に対応するのに適していなければならない。
【0017】
たとえば制御システムに、特に操作ユニットに、多数の補助モードおよびこれに帰属する駆動パラメータが保存されるのが好ましい。ただし、そのうち補助モードの一部分だけがアクティブであり、操作インターフェースを通じて選択のために利用者に提供される。このことは、補助モードのソーティングのときに考慮される。
【0018】
このとき特性数計算規則は、特に、1つの式または複数の式によって定義される計算規則であり、これにより補助モードの特定のパラメータが、特に駆動パラメータが、組み合わされ、その結果として特性数を得る。特性数の計算は、制御システムを通じて内部で、または外部で、実行され、その場合、そのような計算に必要なパラメータがインターフェースを介して制御システムから提供される。このときインターフェースは、特に、遠隔通信網へのインターフェースおよび/または無線インターフェースである。判定された特性数により、補助モードの強さを表すパラメータを判定することが可能になるのが好ましい。それにより複数の補助モードが、パラメータによって与えられるそれぞれの強さに応じてソーティングされることが可能となる。
【0019】
特性数は特性数計算規則に基づき、対応する補助モードについて保存されている最大のトルクから、および/または対応する補助モードについて保存されている補助係数から、計算されるのが好ましい。保存されているこれらの値は、利用者によって強さとして知覚される、補助モードの挙動に特別に大きな影響を及ぼす。したがってこれらの値は、補助モードの強さを反映する特性数を判定するのにも特別に良く適している。
【0020】
このとき特性数の計算のための最大のトルクおよび/または補助係数は、各々の補助モードについて共通の作業点について判定されると好ましく、共通の作業点は、次の各量のうち1つまたは複数によって定義されるのが好ましい:ペダル回転数、運転者トルク、速度。このように作業点は各々の補助モードについて同一に選択され、それにより、判定された特性数が比較可能となる。このことが好ましい理由は、最大のトルクおよび補助係数が自転車の動作状態に依存し得るからである。たとえば補助係数と最大のトルクは速度依存的である。比較可能性を実現するために、特定の速度に関して作業点を定義するのが好ましい。作業点は、自転車の動作状態を記述するのに適した複数の値によって定義されていてよい。たとえば作業点は、速度、運転者トルク、加速度、回転数などの値の組み合せによって定義される。
【0021】
作業点の判定のために、ペダル回転数、運転者トルク、および速度について利用者に好まれる値が判定され、ならびに/または電動自転車の型式に依存して作業点が選択されると好ましい。制御システムは、利用者の走行挙動に基づいて好まれる値を判定して、相応に作業点を選択するためにセットアップされるのが好ましい。その代替または追加として、作業点は電動自転車の型式に依存して選択され、作業点の選択は制御システムによって実行されるのが好ましい。制御システムは、操作インターフェースおよび/またはコンフィグレーションインターフェースでインジケータを表示するためにセットアップされるのが好ましく、このインジケータによって、補助モードを利用者により修正可能であるか否かが表される。このようにして利用者は、補助モードの最適化が可能化どうかに関して迅速に概略を知ることができる。
【0022】
操作ユニットは、利用者によって自転車で進んだ距離を検出し、定義された最低走行距離を進んだときに初めて、特定の補助モードを選択のために提供するためにセットアップされるのが好ましい。たとえば事前定義された時点以降に、たとえば最初の使用開始以降に、自転車によって進んだ距離が検出される。自転車によって進んだ距離が、事前定義された閾値と比較され、これを上回っている場合に、追加の補助モードがリリースされる。任意選択として、定義された最低走行距離を進んだときに、既存の補助モードをコンフィグレーションするにあたっての制限が解除される。このようにして、所定の期間後に初めて、特に利用者が自転車で十分な経験を積んだときに、自転車の特定の機能が利用者に提供されることが可能となる。
【0023】
操作インターフェースを通じての補助モードからの可能な選択の制限が事前定義された距離区間について行われるモードが、制御システムにより提供されるのも好ましい。このようなモードは競技モードと呼ぶことができる。このモードが開始されると、特に、利用することができる補助モードが利用者に対して設定される。このようにして、事前定義された距離区間が走行されるとき、当該距離区間が競技モードで走行されるべきである場合には、特定の補助モードが適用されなければならないことが実現される。このようにして、異なる利用者によって事前定義された距離区間が走行されたときに、異なる利用者の身体的なフィットネスの比較を可能にする、比較可能なタイムを得ることができる。
【0024】
このとき距離区間は、すなわち1つの走行経路の1つまたは複数の区間は、および、各々の距離区間に割り当てられる補助モードは、オンラインプラットフォームのコンフィグレーションインターフェースを通じて利用者によりコンフィグレーションされるのが好ましく、インターフェースを介して1つの制御システムへ、または異なる自転車の複数の制御システムへ、伝送される。その代替として距離区間は、および各々の距離区間に割り当てられる補助モードは、制御システムのコンフィグレーションインターフェースを介してコンフィグレーションされる。
【0025】
このとき、利用者によって複数の距離区間を、およびこれに伴って1つの走行経路の各セグメントを、事前定義することができ、制御システムに保存しておくことができると好ましい。このとき各々のセグメントに、1つの対応する補助モードが割り当てられると好ましい。その走行経路が1人の利用者によって走行される場合、補助のために選択される補助モードが制御システムによって自動的に切り換えられるのが好ましく、それにより、その走行経路の各々の距離区間がそれぞれ割り当てられた補助モードで走行される。その代替として、他の利用者との比較を得るために、セグメントについて補助モードを切り換えるべきであることが利用者に表示される。
【0026】
1つの距離区間について可変の補助モードを定義することができるのが好ましく、たとえば補助度が走行経路または時間を通じて変化する。補助モードが走行コントローラによって提供されるとき、判定された位置または時間に依存して補助度が提供される。たとえば、1つの距離区間への乗り入れ後に補助度が継続的に低下していくようにコンフィグレーションすることができる。
【0027】
競技モードでは、提供されるモータ出力が固定されるのが好ましい。それにより、各々の利用者が同じ補助をモータによって受けることが保証される。
【0028】
さらに、各々の補助モードが操作インターフェースを通じて表示されるときに、対応する色によって識別表示されると好ましく、操作ユニットは、色を記述する色コードを補助モードについて計算するためにセットアップされ、色コードは色計算規則によって、当該補助モードについて保存されている駆動パラメータから計算される。このとき色コードは、たとえばLEDや操作インターフェースのディスプレイなどの再現部材を制御して、色コードに対応する色を表示させるためにドライバに提供されるデジタルコードである。そのために色コードは、特に色の明度または色調を記述する。操作インターフェースを通じて選択可能な各々の補助モードについて、1つの色コードが色計算規則によって算出されるのが好ましい。このことは、各々の補助モードについて個別の色を表示できることにつながり、それにより、それぞれ異なる補助モードを色だけで区別することができる。
【0029】
このとき色計算規則は、補助モードの特定の特性について、色コードにより記述される色の特定の色調がいっそう強調して表示されるように選択されるのが好ましい。たとえばダイナミクスが大きくなるにつれて、色コードにより記述される色の赤の色割合が増していく。
【0030】
色計算規則は複数の個々の下位計算規則を含むのが好ましく、各々の下位計算規則を用いて、帰属する駆動パラメータに依存して、または補助モードの付属の特性に依存して、色成分の強さがそれぞれ計算される。
【0031】
補助モードの駆動パラメータは可変であるのが好ましく、当該補助モードについての色コードが継続的に新たに計算され、操作インターフェースを通じて補助モードが表示されるときに、対応する色が色コードに合わせて適合化される。その代替または追加として、可変の駆動パラメータを有する補助モードについての色計算規則により、駆動パラメータのそれぞれ異なる値について第1の色と第2の色とを定義する2つの色コードが計算され、操作インターフェースを通じて補助モードが表示されるときに、第1の色と第2の色との間の色切換が表示される。それが意味するのは、色計算規則のために必要な特性およびこれに伴って駆動パラメータが時間的推移につれて変化し得るという理由から一義的ではない補助モードのもとでは、色コードが継続的に新たに計算されて、再現される色が相応に適合化されるか、または、好ましくは補助モードの駆動パラメータの極値をそれぞれベースとする2つの異なる色コードが計算されるということである。2つの異なる色コードが計算された場合には、これらの色コードによって記述される色の間での継続的な色切換を操作インターフェースで再現して、それぞれの補助モードを表示することができる。
【0032】
対応する補助モードについて保存されている最大のトルクから、および/または対応する補助モードについて保存されている補助係数から、色計算規則が色コードを計算するのも好ましい。これらの駆動パラメータは利用者によって特別に特徴的に知覚することができ、したがって色コードによって表示されるのが好ましい。
【0033】
さらに、駆動パラメータのセットについての駆動パラメータの値をコンフィグレーションインターフェースを通じて利用者によりコンフィグレーション可能であり、複数の特性値がコンフィグレーションインターフェースによって表示されると好ましく、各々の特性値は、当該セットの駆動パラメータについてコンフィグレーションされた値についての自転車の駆動コントロールの挙動を記述する。それが意味するのは、補助モードの調整可能な駆動パラメータが変更されたときにすぐフィードバックが利用者に提供されることであり、このフィードバックによって、調整された駆動パラメータの結果として生じる走行挙動が表示される。
【0034】
このとき特性値はコンフィグレーションインターフェースを通じてレーダーチャートの形態で表示されると好ましい。それにより、複数の特性値が単一のグラフで表示され、幾何学な形状として表現されることが可能となる。利用者がシステムの使用に慣れていれば、この幾何学的な形態から、補助モードのコンフィグレーションされた駆動パラメータによって惹起される駆動コントロールの挙動を推定することができる。このようにして、迅速に知覚可能な直感的な表示が実現される。
【0035】
制御システムは、それぞれ異なる補助モードの間で自動的な切換を実行するためにセットアップされるのが好ましく、それにより切換後の駆動コントロールは、切り換わった後の補助モードの駆動パラメータのセットをベースとして行われる。換言するとそれが意味するのは、制御システムは、当初は第1の補助モードに基づいて駆動コントロールを実行し、次いで自動的に、すなわち利用者の介入なしに、第1の補助モードから第2の補助モードへと切り換えて、第2の補助モードに基づく駆動コントロールを実行するためにセットアップされるということである。このとき補助モードは、特に、利用者によって手動式にも選択可能な補助モードである。任意選択として補助モードは、制御システムによって自動的にのみ選択することができる補助モードである。
【0036】
このとき自動的な切換は特に条件と組み合わされ、この条件により、自動的な切換がいつ実行されるかが定義される。このとき自動的な切換は、特に少なくとも1つの決定パラメータに依存する。このとき決定パラメータについて特に条件が定義され、この条件が充足されたときに自動的な切換が行われる。このとき条件により、特に決定パラメータについての閾値が定義される。このとき決定パラメータは、特に、検出された測定値または自転車の運転パラメータである。例示としての決定パラメータは、自転車のバッテリの充電状態(SOC)、検出された勾配、運転者の脈拍、平均の走行出力、速度、ケイデンス、および/または選択された変速比である。
【0037】
自動的な切換は、ユーザーインターフェースによってコンフィグレーション可能である少なくとも1つの条件に依存するのが好ましい。たとえば、特に対応する決定パラメータについての閾値を利用者により調整可能である。このとき利用者によるコンフィグレーションは、可能な条件の予備選択によって行うこともできる。このとき条件は、それがコンフィグレーションオプションに保存されている場合、利用者にとって直接的には明らかでなくてもよい。
【0038】
さらに制御システムは、電動自転車の運転時に利用者の走行挙動または環境条件を認識し、認識された走行挙動をベースとして駆動パラメータのセットを適合化し、または駆動パラメータの新たなセットを作成するためにセットアップされると好ましい。このようにして、駆動コントロールの挙動が利用者に合わせて自動的に適合化される。このとき、駆動パラメータの適合化の前に利用者による操作が行われると好ましい。そのようにして、利用者が調整へのいっそう容易なアクセスを得て、コンフィグレーション可能な補助モードの魅力が向上することが実現される。理解しやすい推奨により、いっそう複雑な補助モードでもコンフィグレーションまたは作成することができる。したがって駆動パラメータの新たなセットは、補助モードの駆動パラメータのセットとして保存されるのが好ましく、それ以降、保存された後には利用者のさらなる確認なしには修正されないのが好ましい。
【0039】
利用者の走行挙動は、特に任意のセンサ装置を通じて、特に、時間的な経過にわたってセンサ装置により検出される測定値の分析を通じて、検出される。特に、自転車の特定の運転状態が生じなくなるまで、駆動パラメータのセットが繰り返し適合化される。たとえば、利用者が特定の走行状態のもとで特定の事前定義された挙動を示すか否かが分析される。それが該当する場合には、利用者の当該挙動が特定の走行状況でさらに生じなくなるように、駆動パラメータの適合化によって駆動コントロールが修正される。
【0040】
環境条件とは、自転車の周辺を記述する条件である。たとえば位置特定、慣性センサ装置、または運転者トルクによって、自転車がどのような地面の上で現在運転されているかが認識される。そのようにして、たとえば地面性質が環境条件として検出される。
【0041】
複数のプリセットプロファイルが保存されるのが好ましく、各々のプリセットプロファイルによって補助モードの駆動パラメータについてのプリセットが定義され、新たな補助モードが作成されるとき、新たな補助モードに帰属する駆動パラメータが、保存されているプリセットプロファイルのうちの1つのプリセットに基づいてセットされ、および/または修正されるべき補助モードの駆動パラメータが修正されるとき、修正されるべき補助モードに帰属する駆動パラメータが、保存されているプリセットプロファイルのうちの1つのプリセットに基づいてセットされる。各々のプリセットプロファイルは1つまたは複数の駆動パラメータを含み、ないしは、当該駆動パラメータについてのコンフィグレーションを含む。それぞれプリセットプロファイルに帰属する、駆動パラメータについての1つまたは複数のプリセットは、補助モードの相応の駆動パラメータをセットするために利用される。プリセットに基づく駆動パラメータのセットのために、保存されているプリセットプロファイルのどれが使用されるかの選択は、さまざまな方式で行うことができる。
【0042】
補助モードの駆動パラメータの修正、および新たな補助モードの作成は、スマートフォンアプリ接続や、これに類似するたとえば適当なコンピュータプログラムを通じて行われるのが好ましい。それによって利用者はアプリを通じて、走行コントローラで調整を行うことができる。補助モードの駆動パラメータ修正、または新たな補助モードの作成が利用者にとって可能になるので、こうして作成または修正される補助モードは「User Defined Assist Mode」(UDAM)とも呼ぶことができる。そのようにして、電動自転車の補助モードの個別化が可能となる。補助モードは複数の、部分的に機能面で重なり合う、駆動パラメータを含むことができる。このとき駆動パラメータは多くの場合、利用者の基本的な技術的理解を必要とする技術的なパラメータ(たとえば最大のトルク)である。たとえば駆動パラメータはスライドコントローラを通じて調整可能である。電動自転車の走行挙動に総合的に影響を及ぼすさまざまに異なる駆動パラメータをコンフィグレーションするために、1つの補助モードについて複数の、たとえば4つを超える、スライドコントローラが考えられる。各々のスライドコントローラが離散的な調整を10種類有していれば、それだけで利用者は10^4=1000通りの調整可能性を有することになる。利用者にとって、多数の駆動パラメータの調整は負担が大きすぎることがある。そのような調整は技術的な要求が高く、複雑になり得るからである。利用者にとってのこうした困難は、プリセットプロファイルによって緩和することができる。プリセットプロファイルは「プリセット」と呼ぶこともできる。
【0043】
このようにして駆動パラメータのプリセットプロファイルが導入される。このようなプリセットプロファイルによって利用者は、駆動パラメータを自分の用途に即して大まかにプリセットする簡易な手段を得る。そのうえで関心がある場合には、駆動パラメータの手動式の適合化を通じてオプションの微調整が行われる。
【0044】
複数のプリセットプロファイルのうちの1つは、コンフィグレーションインターフェースを通じての利用者の選択をベースとして選択され、複数のプリセットプロファイルのうちの1つは、電動自転車のカテゴリーをベースとして選択され、複数のプリセットプロファイルのうちの1つは、アクティブな利用者プロファイルをベースとして選択され、および/または複数のプリセットプロファイルのうちの1つは、Q&Aダイアログの結果をベースとして選択されるのが好ましく、このとき利用者に複数の質問が設定され、入力された利用者の回答をベースとしてプリセットプロファイルが選択され、選択されたプリセットプロファイルは、新たな補助モードの作成のために、および/または駆動パラメータの修正のために、利用される。このようにプリセットプロファイルは、利用者によって1回だけ選択されるか、または、他の情報をベースとして判定される。その代替として、補助モードがコンフィグレーションされるたびに所望のプリセットプロファイルが照会され、すなわち、新たな補助モードが作成されるときに必ず照会され、または、たとえば既存の補助モードの駆動パラメータをリセットするために駆動パラメータが修正されるときに照会される。
【0045】
1つまたは複数のプリセットプロファイルはサービス・インターフェースを通じてコンフィグレーション可能であるのが好ましい。プリセットプロファイルは、エンドユーザーによっては変更可能でないのが好ましい。そのようにして、OEMや販売者によって固有のプリセットプロファイルを事前コンフィグレーションすることができる。
【0046】
選択されたプリセットプロファイルに基づいてセットされた駆動パラメータが、それ以後、利用者によって修正可能であるのが好ましい。そのようにして、プリセットプロファイルおよびこれに付属する駆動パラメータを通じて、ユーザーコンフィグレーションのための出発点が利用者に与えられる。
【0047】
操作ユニットがコンフィグレーションプラットフォームとのインターフェースを含み、第1の数の補助モードについて複数のセットの駆動パラメータをインターフェースを介して受信して保存するためにセットアップされるのも好ましい。このときインターフェースは、特に、遠隔通信網のサーバを介して提供されるコンフィグレーションプラットフォームへのインターフェースである。そのようにして、補助モードをコンフィグレーションプラットフォームによってコンフィグレーションし、制御システムに送ることが可能となる。
【0048】
このとき操作ユニットは、利用者から選択を受信し、この選択によって第1の数の補助モードから第2の数の補助モードの選択が行われ、自転車の運転中に選択をするために第2の数の補助モードを提供するためにセットアップされると好ましい。このとき第1の数は、特に第2の数よりも多い。換言するとそれが意味するのは、操作ユニットには付属の駆動パラメータを有する補助モードが、自転車の運転時に操作インターフェースを通じて有効に選択できるよりも多く保存されるということである。たとえば当初は補助モードのうちのいくつかがコンフィグレーションインターフェースを介して作動化され、これにより、これらの補助モードを操作インターフェースを通じて選択可能となる。このようにして、コンフィグレーションプラットフォームとの接続を現在確立することができない場合でも、制御システムが新たにコンフィグレーションされ、利用可能な補助モードを利用のために提供できるようにすることが可能となる。それと同時に、いつの時点でも操作インターフェースを通じて、利用者による有意義な取扱を許容する数の補助モードだけを選択可能である。
【0049】
さらに、本発明による制御システムとコンフィグレーションプラットフォームとを含むコンフィグレーションシステムが好ましい。このときコンフィグレーションプラットフォームは、利用可能な多数の補助モードからの複数の補助モードの選択を実行し、それにより補助モードのプールを定義し、補助モードのプールからの複数の補助モードの選択を利用者に可能にし、補助モードのプールから選択された補助モードを、当該補助モードに帰属する駆動パラメータとともに、インターフェースを介して制御システムの操作ユニットへと伝送するためにセットアップされる。コンフィグレーションプラットフォームは、特にオンラインのプラットフォームであり、遠隔通信網のサーバを介して提供される。このときインターフェースは、遠隔通信網へのインターフェースである。
【0050】
このとき利用可能な多数の補助モードからの複数の補助モードの選択は、特に、制御システムに割り当てられた自転車の型式を記述する識別子ごとのフィルタリングを含む。任意選択として、フィルタリングによって多数の補助モードから、たとえば特定の生産ライン、特定の利用者、特定の地域、特定の速度、特定の型式の自転車、または特定のシリアルナンバーについて許容されている補助モードだけが、補助モードのプールに属するものとして選択される。利用者は、特定の操作ユニットについて意図される補助モードを選ぶために、補助モードのプールから選択を実行する。これらの動作モードがインターフェースを介して、対応する操作をするユニットへとロードされる。
【0051】
次に、添付の図面を参照しながら、本発明の実施例について詳しく説明する。図面には次のものを示す。
【図面の簡単な説明】
【0052】
図1】本発明による制御システムの例示としての図である。
図2】補助モードのソーティングに関する模式図である。
図3】最大のモータトルクと補助係数についての2つの特性曲線の図である。
図4】複数の特性値を視覚化するための例示としての図である。
図5】電動自転車の運転時の充電状態の例示としての推移である。
図6】電動自転車の運転時の路面の表面の例示としての勾配推移である。
図7】補助モードの駆動パラメータを作成または適合化する方法のフローチャートである。
図8】プリセットプロファイルを利用したうえでの、補助モードの駆動パラメータを作成または適合化する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0053】
図1は、本発明の実施形態に基づく本発明の制御システム1を示している。制御システム1は、電動自転車2に配置された、電動自転車2の操作を可能にする操作ユニット4を含んでいる。電動自転車2には、バッテリユニット6と電気モータ11が配置されている。さらにバッテリユニット6には、電動自転車2の駆動コントロールを提供するためにセットアップされた走行コントローラ3が配置されている。モータ11は、そのために走行コントローラ3によって制御される。このとき駆動コントロールは駆動パラメータのセットをベースとし、駆動パラメータのセットは選択可能な補助モードに割り当てられていて、この補助モードを利用者により操作ユニット4を用いて選択することができる。
【0054】
操作ユニット4は、たとえば嵌合インターフェースによって電動自転車2および走行コントローラ3と接続することができる、すなわち典型的には電動自転車2のコンポーネントであるとみなされる、専用ユニットであるのが好ましい。その代替として操作ユニット4は、たとえばブルートゥース(登録商標)などのワイヤレスインターフェースによって走行コントローラ3と通信する移動端末機である。
【0055】
好ましい実施形態では、たとえばスマートフォン5などの移動端末機は、電動自転車2の操作ユニット4と通信するためにセットアップされる。このとき操作ユニット4および走行コントローラ3のコンフィグレーションは、スマートフォン5にロードされたアプリによって行われる。
【0056】
操作ユニット4は、複数の補助モード21~24の間での選択を操作インターフェース7aを通じて利用者に可能にするためにセットアップされる。そのために操作インターフェース7aは、特に2つのセレクトキーを含むセレクトユニットを含み、これらのセレクトキーにより、利用者によって自転車2の運転中に補助モードを選択することができ、それにより、当該補助モードについて保存されている駆動パラメータに基づく駆動コントロールをリリースする。操作インターフェース7aは表示ユニットを含んでいて、これにより、どの補助モードが現在選択されているかが利用者に表示される。表示ユニットは、たとえばディスプレイまたは少なくとも1つのLEDであり、LEDのそれぞれ異なる色によって、またはアクティブなLEDのそれぞれ異なる個数によって、選択されている補助モードが表示される。
【0057】
操作ユニット4は、選択されている補助モードの駆動パラメータに基づいて自転車2のモータ11の駆動コントロールが行われるように、走行コントローラ3を制御するためにセットアップされる。
【0058】
制御システム1は、駆動パラメータの修正および/または新たな補助モードの作成を利用者に可能にするコンフィグレーションインターフェース7bを含んでいる。そのようにして補助モードの駆動パラメータを、コンフィグレーションインターフェース7bによってコンフィグレーション可能である。このときコンフィグレーションインターフェース7bと操作インターフェース7aは、共通のユニットであってよい。たとえば操作インターフェース7aは、選択されたモードを表示するためのディスプレイを含んでおり、これと同じディスプレイを通じて、コンフィグレーションモードではコンフィグレーションインターフェース7bが提供される。その代替または追加として、コンフィグレーションインターフェース7bがスマートフォン5を通じて提供され、コンフィグレーションされた駆動パラメータが、たとえば無線を介して操作ユニット4に伝送される。
【0059】
スマートフォン5のコンフィグレーションインターフェース7bを通じて利用者によりコンフィグレーションされた駆動パラメータは、まず操作ユニット4に伝送され、そこから走行コントローラ3に提供されるのが好ましい。このとき操作ユニット4またはスマートフォン5によって、駆動パラメータの適合化や、走行コントローラ3により処理できるパラメータへの換算も行うことができる。
【0060】
操作ユニット4は、操作ユニット4に保存されている各々の補助モード21~26について特性数計算規則を用いて、それぞれの補助モードについて保存されている駆動パラメータをベースとしたうえで特性数31~36を算出し、操作インターフェース7aでの表示のときに、補助モード21~26について算出された特性数31~36をベースとして補助モード21~26のソーティングを実行するためにセットアップされる。このことは図2に模式的に示されている。たとえば操作ユニット4に補助モードのセット20が保存されている。補助モードのセット20は、たとえば第1の補助モード21、第2の補助モード22、第3の補助モード23、第4の補助モード24、第5の補助モード25、および第6の補助モード26を含む。
【0061】
コンフィグレーションインターフェース7bによって、補助モードのセット20から補助モードの選択が行われ、選択されたこれらの補助モード21~24が操作インターフェース7aに表示される。このとき補助モード21~24は、操作インターフェース7aを通じて提供される選択で、または操作インターフェース7aを通じて提供される選択順序で、強さに従ってソーティングされるように尽力され、この強さは、利用者によって知覚される補助の強さである。そのために、補助モードのセット20の各々の補助モードについて、それぞれ特性数31~36が計算される。このことは特性数計算規則を用いて行われ、補助モードのセット20の各々の補助モードについての特性数の計算のために、同一の特性数計算規則が適用される。
【0062】
すなわち補助モードのセット20の各々の補助モード21~26に、ちょうど1つの特性数が割り当てられる。たとえば第1の補助モード21で第1の特性数31が割り当てられ、第2の補助モード22で第2の特性数32が割り当てられ、第3の補助モード23で第3の特性数33が割り当てられ、第4の補助モード24で第4の特性数34が割り当てられ、第5の補助モード25で第5の特性数35が割り当てられ、第6の補助モード26で第6の特性数36が割り当てられる。
【0063】
特性数はたとえば特性数計算規則に基づき、対応する補助モードについて保存されている最大のトルクから、および/または対応する補助モードについて保存されている補助係数から、計算される。たとえば第1の補助モード21について、第1の最大のトルクと第1の補助係数とが駆動パラメータとして保存される。例示としての特性数計算規則は、最大のトルクが係数と乗算され、保存されている補助係数が係数と乗算されることを定義する。こうして得られた結果をさらに重みづけしたうえで互いに加算して、特性数へと至ることができる。
【0064】
保存されている最大のトルクおよび/または保存されている補助係数をベースとする特性数の計算にあたって、これらの値について典型的には特性曲線が保存され、個々の係数が保存されるのではないという問題がある。したがって、特性数計算規則を用いての特性数の計算のための計算基礎として利用される、共通の作業点が定義されるのが好ましい。
【0065】
図3には、自転車2の速度にわたっての最大のトルク推移と、速度についての補助係数の推移とが、どのように選択されるかが例示として示されている。ここで図3の上側には、保存されている最大のトルクについての曲線が示されており、図3の下側には、保存されている補助係数についての曲線が示されている。これら両方の値は速度Vmaxまで、たとえば25km/hまで、>0の値を有することが明らかである。さらに、作業点がたとえば速度vAPによって規定されていてよいことが示されている。特性数の計算のために援用される最大のトルクの値は、たとえば、図3に示す特性曲線から速度vAPについて得られる値である。これに準じて、特性数の計算のために特性数計算規則に基づいて選択される補助係数は、速度vAPについて図3の下側に示す特性曲線から得られる補助係数である。
【0066】
このとき特性数計算規則は、最大のトルクおよび補助係数の比較的低い値よりも高い最大のトルクおよび高い補助係数については、同じく高い特性数が得られるように選択されるのが好ましい。このとき最大のトルクと補助係数との間で重みづけを行うことができる。
【0067】
図2には、算出された特性数について、すなわち第1から第6の特性数31から36について、例示としての値が示されている。補助モードのセット20からの補助モードの選択を操作インターフェース7aでソーティングするために、特性数を、特に特性数の大きさを、ベースとしてソーティングが実行される。たとえば操作インターフェース7aを通じて表示される補助モード21~24は、例示として、それぞれの特性数31~34の大きさに基づいて降順にソーティングされる。特性数は、最大のトルクおよび保存されている補助係数をベースとしているため、同時に補助モードの強さの指標でもあるので、操作インターフェース7aで表示される補助モードはそれぞれの強さに従ってソーティングされる。
【0068】
規定される共通の作業点に関して指摘しておくと、速度vAPによってではなく複数の値によって、作業点が定義されていてよい。たとえば例示としての作業点は、速度、運転者トルク、生じている加速度、生じているペダル速度などの、それぞれの値の組み合せである。それが好ましい理由は、最大のトルクおよび補助係数についての特性曲線が強く非線形になる場合があり、その一方で走行速度、加速度、運転者トルク、および運転者ケイデンスすなわちペダル回転数に依存するからである。したがって、たとえば特性数計算規則によって定義されるモデルが相応にコンフィグレーションされていなければならず、それは、当該モデルをベースとして、およびそれに伴って特性数計算規則をベースとして、特性数を判定できるようにするためである。たとえば作業点は、20km/h、20nmの運転者トルク、0m/sの加速度、および60RPMの運転者ケイデンスに規定される。このとき単に、これらのパラメータの最大の値が選択されていてよい。
【0069】
図3に示す特性曲線では、作業点は例示として20km/hの速度vAPのところに選択されている。Y値に応じて特性数のパラメータが規定される。重みづけされたうえで、特性数の個々のパラメータから特定の最終的な特性数が得られる。作業点は、自転車カテゴリーに応じてさまざまに選択されていてよく、すなわち、電動自転車2の型式に依存して選択されていてよい。たとえばマウンテンバイクは特性数についての計算基礎として、シティバイクとは異なる作業点を有していてよい。すなわちソーティングは、カテゴリーに応じて異なる結果になり得る。さらに、作業点を運転者個別的に学習させることができる。たとえば典型的には、どの男性運転者およびどの女性運転者も個別的な好みのケイデンスと好みのトルクを有しており、このことも同じく特性数の計算のためのモデルのパラメータ化に利用することができる。
【0070】
ソーティングはドライブユニットで、あるいは操作ユニット4のディスプレイで、行うことができる。ソーティングがすでにドライブユニットで行われる場合、操作インターフェース7aを通じて表示されるべき補助モードを整理されたアレイで操作ユニット4の操作インターフェース7aに伝送することができる。
【0071】
単一の作業点に代えて、重みづけされた複数の作業点を利用することもできる。とりわけ山岳地域では、平地での主作業点に対してさらに複数の作業点をさまざまな勾配で評価するのが有意義であり得る。すなわち地理的な位置も、同じくソーティングのために援用することができる。
【0072】
上で説明した例では、特性数31~36は操作ユニット4によって算出される。しかしその代替の実施形態では、操作ユニット4は、それぞれの補助モード21~26について保存されている駆動パラメータをインターフェースを介して提供し、その後にインターフェースを介して特性数31~36を受信し、補助モード21~24について受信された特性数31~24をベースとして、操作インターフェース7aでの表示のもとで補助モード21~24のソーティングを実行するためにセットアップされると好ましい。それが意味するのは、特性数計算規則の実行のために必要な駆動パラメータが、まずインターフェースを介して外部のシステムに提供され、その後に特性数計算規則の結果が、すなわち特性数が、受信されて、ソーティングに利用されるということである。このときインターフェースは、特に遠隔通信網へのインターフェースであり、それぞれの補助モードについて保存されている駆動パラメータがサーバ10へ伝送されて、特性数がサーバ10から受信される。このようにして特性数をたとえばメーカーによってセット、修正することができる。そのようにしてメーカーにより、補助モードについて判定された特性数のレビューを行うことができる。
【0073】
特性数が算出される場所やユニットに関わりなく、特性数の計算は特にモデルをベースとして行われ、このモデルによってモードの強さが判断される。このようなモデルは、特性数計算規則によって記述される。このとき特性数により、特に補助モードの強さが判定される。補助係数は、モータと運転者トルクの商である。
【0074】
図2に示す補助モードのセット20の補助モードでは、第1のモード21と第6のモード26だけが利用者によってコンフィグレーション可能である。第2のモード22から第5のモード25は、利用者によってはコンフィグレーション可能でなく、ないしは修正可能でない。このことは、これらの補助モードの駆動パラメータの値を利用者によって変更できないことを意味する。第1のモード21は、たとえば利用者により「キューブターボ」と名づけられたモードであり、第6のモード26は利用者により「ユーザーツアー」と名づけられたモードである。その他のモードはメーカー側で事前定義された補助モードである。たとえば第2のモード22は「ターボ」と名づけられたモードであり、第3のモード23は「スポーツ」と名づけられたモードであり、第4のモード24は「エコ」と名づけられたモードであり、第5のモード25は「ツアー」と名づけられたモードである。
【0075】
第2から第5の補助モード22から25はメーカー側で事前コンフィグレーションされた補助モードである。第1の補助モード21、第2の補助モード22、第3の補助モード23、および第4の補助モード24は、操作インターフェース7aを通じての選択のために表示され、または、操作インターフェース7aを通じて選択することができる。どの補助モードが操作インターフェース7aを通じて表示されるか、または選択可能であるかの選択は、コンフィグレーションインターフェース7bを通じて行われる。
【0076】
操作インターフェース7aを通じて表示される補助モードのこのような選択から、第1の補助モード21だけがコンフィグレーション可能な補助モードであることが明らかとなる。それ以外の補助モード22,23,24は、コンフィグレーション可能でないものとしてメーカーにより設定されているからである。操作インターフェース7aからそれぞれ異なる補助モード21~24が利用されるとき、これらの補助モード21~24のうちの1つの駆動パラメータの適合化が望ましいと利用者が判断することが起こり得る。しかしこのことは、これらの補助モード21~24すべてについて可能なわけではない。したがって制御システム1は、操作インターフェース7aにインジケータを表示するためにセットアップされると好ましく、このインジケータにより、補助モード21~24が利用者によって修正可能であるか否かが示される。たとえば図2には、第1の補助モード21を選択するためのセレクトボタンに図像として追記されている第1のインジケータ41が図示されている。たとえば図2に示す操作インターフェース7aの図面では、一番上に表示されている第1の補助モード21だけが利用者によって修正可能/コンフィグレーション可能であることがすぐにわかる。
【0077】
ここで説明している例では、インジケータすなわち第1のインジケータ41は、操作インターフェース7aの選択可能な補助モードの表示に示される。しかしその代替として、このインジケータがコンフィグレーションインターフェース7bに表示されるのも好ましく、たとえばそこで、補助モードのセット20の補助モードからどの補助モードが操作インターフェース7aを通じて表示されるかの選択を行うことができる。このことは同じく例示として図2に示されており、第1の補助モード21と第6の補助モード26が第1のインジケータ41と第2のインジケータ42によってマーキングされて、これらの補助モードが利用者によってコンフィグレーション可能であることを表示することが明らかである。
【0078】
任意選択として、サーバ10へのインターフェースを通じて、個々の補助モードを利用者による修正のためにリリースすることができる。
【0079】
操作ユニット4により、利用者によって自転車2で進んだ距離が検出され、定義された最低走行距離を進んだときに初めて、利用者による操作インターフェース7aを通じての選択のために、またはコンフィグレーションインターフェース7bを用いたコンフィグレーション可能性のために、特定の補助モードがリリースされるのも好ましい。たとえば特定の補助モードは、たとえば利用者が1000kmよりも長い距離を自転車2で進んだときに初めて、利用者にとって利用可能またはコンフィグレーション可能となる。これと同様の方式で、定義された最低走行距離を進んだときに、既存の補助モードをコンフィグレーションするときの制限を解除することもできる。たとえば最低走行距離を進むことによって、利用者が自転車2の扱いに十分な練習を積んだことが確認されたときに、強い補助モードを選択することができる。
【0080】
任意選択として利用者は、補助モードの選択された調整の強さに依存して、選択された補助モードと調整のために相応の走行経験が推奨されるという示唆を受けることができる。
【0081】
事前定義された距離区間について、操作インターフェース7aを通じての補助モードからの可能な選択の制限が行われることにより、制御システム1によってモードが提供されるのが好ましい。このようにして、異なる利用者が事前定義された距離区間を、自転車2のモータ11による相応の補助のもとで走行することが可能となる。したがって、このモードを以下において競技モードとも呼ぶ。
【0082】
旧来の自転車では、すなわち電動補助のない自転車では、たとえば競技用自転車では、それぞれ異なる運転者すなわち利用者が、個々の走行経路や距離区間についての走行タイムを相互に比較するこができる。電動自転車では、補助モードの可能な選択を制限するためのモードがなければ、モータ出力と蓄電池出力が走行タイムを強く狂わせ得るので、それぞれ異なる利用者の走行タイムを互いに比較することが不可能である。
【0083】
競技モードにより、比較タイムを走行することが希望される場合には、走行時に事前定義された距離区間について特定の補助モードを規定することができる。このようにしてモータ出力を固定することができ、それに伴い、異なる利用者によって走行される距離区間を比較することができる。
【0084】
それぞれ異なる利用者の走行の比較を可能にするために、まず、1つまたは複数の距離区間を含む走行経路が定義される。このとき個々の距離区間を「セグメント」とも呼ぶ。走行経路およびこれに付属する距離区間を定義することは、たとえばサーバ10によって提供されるコンフィグレーションプラットフォームを通じて行われる。このとき走行経路を地図を用いて規定することができ、または、個々の距離区間を走行経路の特性によって、たとえば長さや勾配によって、定義することができる。さらにコンフィグレーションプラットフォームにより、各々の距離区間に1つの補助モードが割り当てられる。距離区間に割り当てられる補助モードは、必ずしも電動自転車の制御システム1で利用可能なわけではない。したがって、距離区間について規定された補助モードが、帰属する駆動パラメータとともに、距離区間の定義も含めて制御システム1へ伝送されるのが好ましい。
【0085】
特に、各々の事前定義された距離区間に、ちょうど1つの補助モードが割り当てられ、制御システム1は、補助モードからの可能な選択の制限がなされるモードでは、当該距離区間について事前定義された補助モードだけに制限される。このことは、事前定義された距離区間が特定の補助モードで走行されることを意味する。
【0086】
コンフィグレーションプラットフォームの代替として、事前定義された距離区間およびこれに対応する補助モードは、相応の距離区間がそれぞれ対応する補助モードで電動自転車2により走行され、事前定義された距離区間がそれぞれ適用された補助モードとともに制御システム1により検出されて、サーバ10に伝送されることによっても定義することができる。
【0087】
競技モードが選択されると、コンフィグレーションインターフェース7bまたは操作インターフェース7aを通じて、利用者が比較しようとする、事前定義された距離区間を含む事前定義された走行経路の選択を行うことが可能となる。このとき考えられる利用可能な走行経路は、サーバ10から呼び出される。それぞれ異なる利用者の比較を競技の意味で可能にするために、以前に他の利用者によってサーバ10にロードされている走行経路および距離区間とこれに対応する定義された補助モードを、利用者がサーバ10からダウンロードすることが可能である。
【0088】
たとえば第1の距離区間、第2の距離区間、および第3の距離区間を含む走行経路がサーバ10からダウンロードされる。第1の距離区間は第1の補助モード21で、第2の距離区間は第2の補助モード22で、および第3の距離区間は第3の補助モード23で、それぞれ走行される。利用者が競技モードをオンにして走行経路に入ると、第1の距離区間で制御システム1により自動的に第1の補助モード21が作動化される。利用者は競技モードから離れない限り、当該補助モードを切り換える手段をもたない。そのケースでは比較可能な時間は検出されない。利用者が自転車2で第2の距離区間に達すると、自動的に第1の補助モード21から第2の補助モード22へと切り換わる。利用者が第3の距離区間に達すると、制御システム1により自動的に第2の補助モード22から第3の補助モード23へと切り換わる。指摘しておくと、1つの距離区間では電気モータ11による補助が行われないことが同じく定義されていてよい。任意選択として1つの距離区間では、当該距離区間でどれだけのモータ出力が提供されるかが事前定義される。
【0089】
距離区間に割り当てられる補助モードが可変に定義されていてもよい。たとえば補助度を連続的に変化させ、ある距離区間に入った後には連続的に低下させ、上昇させ、または所定の曲線に従って変化させることができる。
【0090】
すなわち制御システム1は、事前定義された距離区間を受信するためにセットアップされていてもよく、任意選択として、各々の、または個々の、距離区間について対応する補助モードが、これに付属する駆動パラメータとともに制御システム1によって受信される。競技モードが選択され、そのような走行経路が選択されると、当該セグメントに対応する補助モードだけが自転車2での運転に許容される。
【0091】
以上の説明は走行経路と距離区間に関わるものである。しかしながら上述したロジックは走行経路全体、ツアー、またはトラックにも同様に適用することができる。セグメントないし距離区間の利用可能性には、距離区間の走行時に作成者も選択していた同一の走行モードが選択されることが前提条件となる。そのために、それが技術的に制御システム1に許容される限りにおいて、補助モードがまだ制御システム1で利用可能でない場合には、距離区間に沿って走行をするために相応の補助モードが自転車2の制御システム1へ伝送される。
【0092】
制御システム1は競技モードの開始後に、および距離区間の走行開始後に、補助モードを固定し、それにより距離区間全体を比較可能なかたちで評価することができる。このとき選択された距離区間が「オフ」モードで、すなわち補助なしに、走行されなければならないことを意図することも可能である。
【0093】
さらに、1つのセグメントをさまざまに異なる補助モードで走行することが重要となる場合も考えられる。そのために、距離区間の作成者の補助モードの組み合せまたは順序が保存され、当該距離区間を後から走行するすべての者が、距離区間の作成者が走行時に走行したのと同じ補助モードを自動的に与えられる。このとき、そのようなセグメントの作成は「紙ないしデジタル式に可能」であり、最初に走行を行わなくてもよい。このことは、たとえばサーバ10で提供されるコンフィグレーションプラットフォームを通じて行われる。そこからさらに別の可能性ももたらされ、たとえば補助度が連続的に変化し、距離区間へ入った後に徐々に下がっていく。この場合にも、当該距離区間を後から走行するすべての者が、自分の自転車2の制御システム1への調整の伝送を自動的に受ける。
【0094】
タイムの判定が利用者によって希望される場合、適用される補助モードは、競技モードでは第1の距離区間に入った後には手動で変更できなくなる。あるいはいつでも利用者が補助モードを手動で変更することはできるが、それは競技モードから離れることに帰結する。このとき警告で注意が行われるのが好ましく、利用者の明確な確認が必要となる。そのようなケースでは、補助モードを変更するとそのセグメントを判定できなくなるからである。
【0095】
相応の距離区間のベストタイムの判定にあたって補助モードのそれぞれ異なる設定の間で切換を行うことができ、それぞれのベストタイムを見て、競技モードの利用によってこれに挑戦することができるのが好ましい。
【0096】
補助モードに追加して、競技モードでは個々の駆動パラメータを固定することもでき、たとえば最大のトルクまたは最大の速度補助、および/またはその他の駆動パラメータを調整可能であってよい。それに伴い、補助モードの個々の駆動パラメータの値の調整は、ベストタイムを配列するために利用できるさらに別の量となる。このことが任意の数の組み合せにつながらないようにするため、タイムの判定については、補助モードの駆動パラメータについて可能な値の制限を選択することができる。
【0097】
コンフィグレーションプラットフォームは、特に、典型的にはインターネットである遠隔通信網9を介してサーバ10と接続されるスマートフォン5のアプリを用いて提供される。同様に、スマートフォン5のコンフィグレーションインターフェース7bを通じて、競技モードで走行することができる対照区間を作成またはダウンロードすることができる。
【0098】
操作インターフェース7bを通じて利用のために選択可能な補助モードは、それぞれ対応する色で識別表示される。たとえば特定の補助モードについてのインジケータが、その補助モードに対応する色で着色されるか、または、特定の補助モードが選択されていることを表示する色だけが表示される。補助モードの特性を利用者に表示するために、各々の補助モードに所定の色が割り当てられるだけでなく、各々の補助モードについて色が計算され、特に、色計算規則をベースとして色コードが計算される。
【0099】
色コードはたとえばRGBコードである。色コードによって、補助モードについて表示される色が定義される。色コードは色計算規則を用いて、補助モードについて保存されている駆動パラメータから計算される。色コードは、色の明度および/または色調を記述する。したがって操作インターフェース7aを通じて表示される色は、補助モードまたは記憶場所についてメーカー側で固定的に設定されるのではなく、色はそれぞれの補助モードの特性から導き出される。このことは色計算規則を通じて行われる。それに伴い、特定の走行特性が利用者にとって理解可能なようにカラースケールを通じて表示されることが実現される。このとき補助モードの特性と表示される色との間の関係は、色計算規則によって定義される。類似する走行挙動は、すなわち類似する特性は、常に類似する色につながる。それに伴い、利用者にとってさまざまに異なる補助モードを比較可能である。補助モードがコンフィグレーションインターフェース7bを通じて修正されたときには、色計算規則に基づいて色を自動的に適合化することができる。新たに作成された補助モードにも、色コードおよびこれに伴って色を割り当てることができる。
【0100】
色による走行特性のコーディングに加えて、色の明度の適合化によって、または色推移および/または明度推移によって、さらなる差別化を行うこともできる。たとえば色計算規則は、補助モードの特性が特別にアグレッシブなモードを表している場合に、色の点滅すなわち連続する明度切換につながるパラメータを含んでいると好ましい。
【0101】
補助モードの駆動パラメータが可変である場合、当該補助モードについて色コードが継続的に新たに計算され、操作インターフェース7aを通じて補助モードが表示されるときに、その補助モードを表す色が色コードに合わせて継続的に適合化される。補助モードが可変であるのは、それをコンフィグレーションインターフェース7bを通じて適合化することができる場合であり、または、その他のメカニズムを通じて変更される場合であり、たとえば競技モードで時間にわたって変化する場合である。たとえば考えられる1つの補助モードである自動モードでは、利用者のためのモータ11による補助が弱と強の間で状況依存的に適合化される。このとき、たとえば弱い補助は青の色によって表され、強い補助は赤の色によって表される。このとき青の色も赤の色も色計算規則をベースとして算出されて、自動モードの特性としての弱い補助ないし強い補助を反映する。補助モードの特性は保存されている駆動パラメータによって定義され、またはこれから算出される。青と赤の色によって表される、自動モードで生じるそれぞれ異なる特性を表示するために、青と赤の間で周期的に続けられるソフトな色切換が表示されて、この補助モードの特性を利用者に知らせる。
【0102】
このように色計算規則を用いて、ここでは青である第1の色と、ここでは赤である第2の色とを定義する2つの色コードが計算される。操作インターフェース7aを通じて補助モードが表示されるとき、第1の色と第2の色の間での色切換が表示される。
【0103】
補助モードについての色コードが継続的に新たに計算され、操作インターフェース7aを通じて補助モードが表示されるときに対応する色が色コードに合わせて適合化されれば、利用者にとっていつの時点でも、最新の挙動、すなわちそのつどの補助モードの最新の特性に相当する色が表示される。
【0104】
色の明度の変化および時間的な変化という追加の次元により、一次元の色に比べて表示空間を明らかに拡張することができ、それにより、いっそう複雑な計算関数が可能となり、現在の補助モードに関していっそう多くの情報を利用者に伝えることができる。
【0105】
色計算規則を用いて、たとえば補助モードについて保存されている最大のトルクおよび/または補助モードについて保存されている補助係数から、色コードが計算される。特性数計算規則の場合と同じく、ここでも規定された作業点についての最大のトルクおよび/または保存されている補助係数を援用することができる。
【0106】
1つの考えられる色計算規則は、モータ出力と等価出力との比率から求められる平均の補助係数fModusに関して補助モードが調べられて、たとえば第1の色(たとえば青)から第2の色(たとえば赤)へのカラースケールにこの比率が反映されることを定義する。たとえば0の補助係数は青の色に相当していてよく、fMax=4の最大の補助係数は赤の色に相当していてよく、これらの間で、平均の補助係数について色波長λが補間される。このことは、たとえば次式をベースとして行われる:
【0107】
【数1】
【0108】
ここで値λModusは、平均の補助係数についての色コードで記述される色波長に相当する。値λrotおよびλblauは、赤および青の色の色波長に相当する。補助モードの色は色波長λから得られ、色コードは、補助モードに対応する、色波長λModusを有する色をこれが定義するように選択される。
【0109】
別の考えられる色計算規則は、補助係数が動作状態に依存することを定義する。可変の補助モードは、たとえば1.2から3.4の間の補助係数で表される。そして1.2の最小値を、上記の例と同じく式(1)に従って1つの色に反映させることができ、3.4の最大値も同様に式(1)に従って別の色に反映させることができる。そして表示されるべき色を、こうして定義された2つの色の間で恒常的に往復切換することができ、それに伴い、このような特別なダイナミクスを利用者に判別させることができる。
【0110】
このように式(1)から、fModus,Min=1.2についてλModus,Minに対する可変の補助モードの第1の色と、fModus,Max=3.4についてλModus,Maxに対する可変の補助モードの第2の色とを計算することができる。これらの色が、同じく色計算規則によって計算される色切換で再現される。たとえば色計算規則は、時間tの推移にわたって可変の補助モードの色λModus,tの定義を含む:
【0111】
【数2】
【0112】
ここでωは色切換の周期時間を定義する。赤と青の色が例示として選択される。その代替として、それ以外のどのような色の組み合せでも適用することができる。
【0113】
任意選択として、補助係数の追加または代替として補助モードのその他の、またはさらに別の、特性が考慮されて、これについて色コードが計算される。そこではたとえばダイナミクスについてのメトリック、追加推進挙動、最大の補助速度、あるいは最大のトルクが好適である。
【0114】
任意選択として色計算規則は、補助モードの特性に影響を及ぼすのでない、すなわち補助モードの駆動パラメータに基づくのではない、補助モードの特性も、色コードおよびこれに伴って色により表示されるように選択される。
【0115】
たとえば色コードによって、メーカー、OEM、利用者のいずれによってコンフィグレーションされた補助モードであるのかを表示することができ、それは、特性のうちの1つについて特定の色調が色コードに加算されることによる。たとえばメーカーの補助モードは、さまざまな赤の色調によって、またはそれぞれ異なる明度の赤によって、常に表され、OEMの補助モードは、さまざまな青の色調によって、またはそれぞれ異なる明度の青によって、常に表され、利用者の補助モードは、さまざまな灰色の色調によって、またはそれぞれ異なる明度の灰色によって、常に表される。このように、各々のOEMが「自社の」色を定義して保護できるようにすることも可能となる。
【0116】
その代替として、各々の自転車カテゴリーに独自の色を割り当てることができる(マウンテンバイクのモード:赤い色調、ツーリングバイク:緑の色調)。その場合、たとえば式(1)および/または(2)に従って算出された色に色成分が追加されることによって、色選択についての色計算規則が相応に適合化される。
【0117】
コンフィグレーションインターフェース7bを通じて利用者により補助モードをコンフィグレーションすることができる場合、すなわち、駆動パラメータのセットについての駆動パラメータの値をコンフィグレーションインターフェース7bを通じて利用者によってコンフィグレーションすることができる場合、複数の特性値がコンフィグレーションインターフェース7bによって表示されるのが好ましく、各々の特性値が、駆動パラメータのセットについてコンフィグレーションされた値について、自転車の駆動コントロールの挙動を記述する。
【0118】
このように特性値により、駆動コントロールのそれぞれ異なる特性が、たとえばアジリティ、強さ、到達距離、惹起されるカロリー消費、娯楽要素、実現される快適性、典型的な速度、提供される出力などが、記述される。図4には、コンフィグレーションインターフェース7bによって表示される図像が示されており、ここでは駆動パラメータV1~V4の値を利用者によりスライドコントローラを通じてコンフィグレーションすることができ、その様子は図4の下側に図示されている。たとえば第1の値V1として、駆動パラメータのアジリティを調整可能である。第2の値V2として、駆動パラメータとしての補助係数の値を調整可能である。第3の値V3として、駆動パラメータとしての最大のトルクの値を調整可能である。第4の値V4として、駆動パラメータとしての最高速度を調整可能である。補助モードがこの駆動パラメータに準じてコンフィグレーションされると、この補助モードは、特性値によって記述することができる特定の挙動を有することになる。特性値はコンフィグレーションされた駆動パラメータから計算され、コンフィグレーションインターフェース7bを通じてレーダーチャート40の形態で表示されて、コンフィグレーションされた補助モードの全体的特性の判断を利用者に可能にする。
【0119】
図4の上側にはレーダーチャート40が示されており、第1の軸C1を通じて特性値としての強さが示され、第2の軸C2を通じて特性値としての到達範囲が示され、第3の軸C3を通じて特性値としての予想される利用者のカロリー消費が示され、第4の軸C4を通じて特性値としての娯楽要素が示され、第5の軸C5を通じて特性値としての快適性が示され、第6の軸C6を通じて特性値としての速度が示され、第7の軸C7を通じて特性値としての出力が示され、8の軸C8を通じて特性値としてのアジリティが示される。
【0120】
個々の軸C1からC8を通じて表示される特性値は、駆動パラメータV1~V4の値から算出される。このとき、駆動パラメータのうちのいくつかが特性値としてダイレクトに再現されることも可能である。しかしながら、個々の特性値が複数の駆動パラメータの組み合せから算出されるのが好ましい。
【0121】
図4には、2つの異なる補助モードの特性値が示されている。たとえば、「モード1」として表された第1の補助モードは、高いアジリティと強さを駆動コントロールの際に提供することが明らかとなる。さらに、「モード2」として表された第2の補助モードでは、高いカロリー消費のもとで大きい到達範囲が駆動コントロールにより実現されることが明らかとなる。レーダーチャート40での特性値の典型的な再現に利用者が慣れてくれば、補助モードの特性または特徴を利用者によって一目で見分けることができるようになる。駆動コントロールの際にシステム挙動が調整可能な駆動パラメータに線形に依存するのではないという理由から、このような視覚的な表示がフィードバックとして好ましい。これを見ればコンフィグレーションの影響が読み取れるからである。
【0122】
駆動パラメータの変更された値が自転車2の走行挙動に対して及ぼす影響を、アルゴリズムが直接的に計算し、それに伴って特性値も計算する。ここでは例示としてレーダーチャート40として選択されているグラフで、システムの全体的挙動に及ぼす変更された値の影響が視覚化される。第1の補助モードで、たとえば低い補助係数を有するエコモードで、最大のトルクが60nmまで引き下げられた場合、このことはシステム挙動への影響なしに保たれる。この補助モードはシステム側で決して60nmまで達しないからである。このことを、このようなグラフを通じて表示することができる。このようにして利用者はグラフを通じて、どれだけの閾値を超えると駆動パラメータの値が実際に駆動コントロールに有意に影響を及ぼすのかを見出すことができる。
【0123】
たとえば補助が引き上げられると、強さ、出力、および娯楽要素が高くなる。しかし同時に、到達距離やカロリー消費はそれによって低下する。
【0124】
駆動パラメータV1~V4の値を利用者によって調整することができるが、以下においてベース値と呼ぶ、コンフィグレーションされた補助モードの事前定義された値によって、同じく補助モードの特性値に対する影響が及ぼされるものと仮定する。ここでは強さである特性値を実現するための例示としての計算規則は、次のとおりとなる:
【0125】
【数3】
【0126】
このとき選択可能なパラメータaにより、補助モードのアジリティに依存する第1の関数の重みづけが行われ、選択可能なパラメータbにより、補助モードの補助度に依存する第2の関数の重みづけが行われる。第1および第2の関数の合計が第3の関数と乗算されて、強さについての特性値を算定する。第3の関数は、最大のトルクに依存する関数である。
【0127】
第1の関数は、利用者によって調整されるアジリティと、当該補助モードにベース値として保存されているアジリティとに依存する。このことは、たとえばこれらの値の乗算によって行うことができ、このとき第1の関数は得られた積に依存する。与えられた式において値「AgilityUDAM」は、駆動パラメータとして利用者によりコンフィグレーションされるアジリティであり、すなわち第1の値V1である。パラメータ「AgilitaetAssistMode」は、当該補助モードについて固定的に保存されているベース値である。第1の関数は、特に、利用者によりコンフィグレーションされたアジリティと、ベース値と、事前にたとえば「5」に選択される、アジリティの値範囲を定義する最大値との積からの最小値の選択である。
【0128】
第2の関数は、利用者により調整される補助度と、当該補助モードについてベース値として保存されている補助度とに依存する。このことは、たとえばこれらの値の乗算によって行われ、このとき第2の関数は得られた積に依存する。与えられた式において値「MaxTorqueUDAM」は、駆動パラメータとして利用者によりコンフィグレーションされる補助度であり、すなわち第2の値V2である。値「MaxTorqueAssistMode」は、当該補助モードについて固定的に保存されているベース値である。第3の関数は、特に、利用者によりコンフィグレーションされた補助度と、ベース値と、事前にたとえば「5」に選択される、補助度の値範囲を定義する最大値との積からの最小値の選択である。
【0129】
第3の関数は、利用者により調整される最大のトルクと、補助モードについてベース値として保存されている最大のトルクとに依存する。このとき第3の関数はこれらの値の除算であり、すなわち、利用者により調整される最大のトルクの、すなわち第3の値V3の、ベース値による除算である。このとき最大のトルクのベース値は、自転車2について技術的に許容される最大値である。
【0130】
それぞれ異なる補助モードを制御システム1へセットするために、たとえばサーバ10で運用されるコンフィグレーションプラットフォームが好ましい。コンフィグレーションプラットフォームは、メーカー、OEM、自転車販売者、又はエンドユーザーが、新しい補助モードを制御システム1へ送り、また、既存の補助モードを更新したりすることを可能にします。このとき制御システム1に誰からアクセスすることができるか、および、コンフィグレーションプラットフォームへのアクセス権を誰が有するかは、コンフィグレーションオプションである。コンフィグレーションプラットフォームでは、たとえばメーカーから利用可能な多数の補助モードが提供され、それは、これらの利用可能な多数の補助モードが帰属する駆動パラメータも含めてサーバ10にロードされることによる。たとえばメーカーによってコンフィグレーションされたすべての補助モードが、すべての自転車型式とモデルについてコンフィグレーションプラットフォームで提供される。
【0131】
コンフィグレーションプラットフォームは、これらの利用可能な多数の補助モードから複数の補助モードの選択を実行して、補助モードのプールを定義するためにセットアップされる。そのために、フィルタパラメータをベースとして行われるフィルタリングが実行される。たとえば利用可能な多数の補助モードがフィルタリングされて、特定の生産ライン、特定の地域、特定の自転車型式、あるいは所望の速度のための補助モードが提供されるようにされる。このときフィルタ基準は利用者により調整可能であり、および/またはメーカーにより利用者のために定義されるのが好ましい。
【0132】
フィルタ基準に合致する補助モードが補助モードのプールに収録されて利用者に表示される。その次のステップで、補助モードのプールからの複数の補助モードの選択が利用者に可能となる。利用者により選択された補助モードが、インターフェースを通じて制御システム1の操作ユニット4に伝送される。このときインターフェースは、特に直接的に、または移動端末機を通じて、たとえばスマートフォン5を通じて、制御システム1への接続を可能にする、コンフィグレーションプラットフォームの遠隔通信インターフェースである。
【0133】
任意選択として、補助モードのプールから複数の補助モードを選択するとき、補助モードのプールから選択された補助モードのうちのどれを操作インターフェース7aを通じて選択可能であるかの選択も同じく行うという可能性が利用者に与えられる。任意選択としてこのとき利用者には、補助モードのプールからの補助モードを修正すること、すなわち、当該補助モードについて保存されている駆動パラメータを変更することが可能である。操作インターフェース7aを通じて選択可能であるよりも多く、複数の補助モードが補助モードのプールから制御システム1にロードされた場合、コンフィグレーションインターフェース7bにより、このような選択を変更し、別の補助モードを操作インターフェース7aを通じて選択可能にすることが可能である。
【0134】
任意選択としてインターフェースは、特にローカルコンピュータと制御システム1との間で確立されるケーブル式のインターフェースを含み、ローカルコンピュータは、そのために必要な情報を遠隔通信網9を介してサーバ10から調達する。それに伴い、制御システム1は補助モードのいくつかまたは全部を補助モードのプールから、そのためにコンフィグレーションされた駆動パラメータとともに受信することが可能である。
【0135】
操作ユニット4は、コンフィグレーションプラットフォームへのインターフェースを含んでおり、第1の数の補助モードをこれに帰属する駆動パラメータとともにインターフェースを通じて受信して保存するためにセットアップされている。サーバ10との直接的な通信を可能にするために、インターフェースは特に遠隔通信網へのインターフェースであり、特にインターネットインターフェースである。
【0136】
操作ユニット4は、特にコンフィグレーションインターフェース7bを通じて利用者から選択を受信するためにセットアップされ、これにより第1の数の補助モードから第2の数の補助モードの選択が行われ、第2の数の補助モードは自転車2の運転中の選択のために操作インターフェース7aを通じて提供される。換言するとそれが意味するのは、制御システム1によってコンフィグレーションプラットフォームから、補助モードのプールまたはここからの選択に由来する補助モードに相当する、多数の補助モードが受信されることである。ただし、これらの補助モードがすべて即座に操作インターフェース7aを通じてセレクト可能になるのではない。これを通じて、さらに少数の補助モードしか提供できない場合があるからである。したがって、補助モードのうちのどれを操作インターフェース7aを通じて自転車2の運転中にセレクト可能にするかの選択が、利用者によって行われると好ましい。このことは、コンフィグレーションインターフェース7bを通じて行われるのが好ましい。
【0137】
補助モードのプールはサーバ10に保存され、制御システム1に個別に割り当てられる識別子を付与されるのが好ましい。制御システム1は、サーバ10への接続を自動的に構築し、補助モードのプールに属する補助モードが、または補助モードのプールに属する選択された補助モードが変更されているか否かチェックし、それに応じて制御システム1にローカルに保存されている補助モードを更新し、または新たな補助モードをダウンロードするためにセットアップされるのが好ましい。同様に、このような方式で個々の補助モードを制御システム1から再び取り除くことができ、このことは、たとえば補助モードの特定の調整で問題が発生した場合に必要になることがあり得る。
【0138】
任意選択としてコンフィグレーションプラットフォームで、補助モードのプールの個々の補助モードが商業的に取得可能であるとしてマーキングされることが可能である。そのような補助モードは制御システム1に伝送されるのではなく、または、制御システム1に伝送はされるが操作インターフェース7aを通じてセレクト可能ではない。それを可能にするには、補助モードがまず特定の制御システム1について、またはさらなる販売のために中間販売者によって、明示的に取得されなければならず、その後にサーバ10の側で、または制御システム1の側で、リリースされる。コンフィグレーションプラットフォームまたはコンフィグレーションインターフェース7bを通じて、たとえばライセンス暗号の入力によって、補助モードがリリースされたときに初めて、これが操作インターフェース7aを通じて恒常的にセレクト可能になる。
【0139】
このとき特に、補助モードがインターフェースを介して操作ユニット4に伝送され、そこで限定された期間だけ利用可能にすることを可能にするテスト機能も保存されると好ましい。
【0140】
このようにしてメーカーまたはOEMが、自転車2の個別化を販売者や自転車運転者にとって可能にするために、大量の補助モードを提供できることが可能となる。適正な自転車型式のための補助モードの選択には時間コストがかかるが、コンフィグレーションプラットフォームによって短縮され、それによりメーカー(OEM)は、相応の自転車カテゴリーにとっての補助モードの適切な選択を短時間で提供することができる。
【0141】
補助モードの選択に関して差別化をするために顧客が走行時に切り換えることができる補助モードの予備選択を行うことが、メーカーにとって可能となる。さらに自転車カテゴリーについて、当該カテゴリーのすべての自転車で利用可能である補助モードを定義することが可能となり、それは、メーカー(OEM)の選択に関わりなく、自転車の比較または故障分析を販売者やエンドユーザーにとって可能にするためである。メーカー(OEM)は、ブランド固有の補助モードを提示し、これを自身のブランドと自転車型式のために提供するという可能性を得る。
【0142】
メーカー(OEM)は、およびこれに伴ってエンドユーザーも、コンフィグレーションのための選択をするために常に最新の補助モードを利用できることが意図される。大量の補助モードを管理、提供できるようにすることが可能となる。メーカー(OEM)は、新たな補助モードを追加することができるかどうか決めることができる。メーカー(OEM)は、アシストモードを自転車でエンドユーザー(ODAM)によって修正できるかどうか決めることができる。自転車の販売者は補助モードを適合化することができ、それに伴い、顧客に完璧に合わせて仕立てた自転車2を提示することができる。
【0143】
エンドユーザーはインターネット接続なしに補助モードを交換することができ、そのようにして、状況に完璧に適した補助モードに切り換えることができ、それは、たとえばエンドユーザーが、eMTB trail用とは異なる走行のための補助モードを購入するために、ユーザーインターフェース7aでコンフィグレーションインターフェース7bにより準備することによる。補助モードの更新も、ソフトウェアアップデートがそれを必要とする場合に可能となる。
【0144】
このように、補助モードのいっそう多くの選択肢が管理されることで、いっそう幅広い個別化が実現される。利用者の的確に定義されたグループによって、特定の制御システム1のために補助モードを提供し、交換し、修正することができる。
【0145】
このとき、新たな補助モードをスマートフォン5を通じて、たとえばコンフィグレーションインターフェース7bを用いて取得し、ユーザーインターフェースを通じての選択のために選択することを利用者に可能にするインアプリ購入が実装されるのも好ましい。
【0146】
利用者によって使用のために選択できるよりも多くの補助モードを、自転車2の制御システム1に保存することができるのが好ましい。
【0147】
制御システム1により、選択可能な補助モードの間での自動的な切換をする方法が実施されるのが好ましい。たとえば制御システム1は、選択可能な異なる補助モードの間で自動的な切換を実行するためにセットアップされ、それにより切換後の駆動コントロールが、切り換えられた後の補助モードの駆動パラメータのセットをベースとして行われる。
【0148】
たとえば電動自転車2は利用者によって利用され、第1の補助モードが選択され、第1の補助モードの駆動パラメータのセットで駆動コントロールが行われる。制御システム1により、発生しているときに代替の補助モードへの切換が実行されるべき条件が発生しているか否かが継続的にチェックされる。条件が発生していれば補助モードが切り換えられ、切り換えられた代替の補助モードに帰属する駆動パラメータのセットをベースとして駆動コントロールが行われる。たとえば条件が発生したときに、第1の補助モードから第2の補助モードへ自動的に切り換えられる。これに準じて、切換後は第2の補助モードの駆動パラメータのセットで駆動コントロールが行われる。
【0149】
このとき条件は、任意選択として、コンフィグレーションインターフェース7bによってコンフィグレーション可能である。たとえば、利用者が電動自転車2での走行前にスマートフォン5を用いて選択を行い、この選択によって、それぞれ異なる駆動補助モードの間での切換が走行中に行われる条件が選択されることが可能である。好ましくは利用者によってもコンフィグレーション可能である例示としての条件について、図5および6で例示として説明する。
【0150】
図5に示す例では、条件は充電状態の閾値51である。充電状態は「State of Charge」すなわちSOCとも呼ばれる。ここでは閾値51は利用者によって20%に選択されている。ここでの20%の値は例示としてみなされるべきである。利用者によってそれ以外の値を、好ましくは事前定義されたインターバルの範囲内で、コンフィグレーションすることができるからである。図5では、電動自転車2の運転時の充電状態推移50が時間に対して示されている。走行の開始時には充電状態は100%である。しかし電動自転車2の運転時間にわたって充電状態が低下していき、ついには時点t0で、利用者によりコンフィグレーションされた閾値51に等しくなる。制御システム1により、異なる補助モードの間での自動的な切換が実行されるべき条件が発生したことが認識される。したがって時点t0で、第1の補助モードから第4の補助モード24へと切り換えられる。たとえばエネルギーを節減する補助モードへと切り換えられる。たとえばターボモードからエコモードへと切り換えられる。時点t0の後、電動自転車2は走行コントローラ3によって第2の補助モードで運転され、第2の補助モードに相当する駆動コントロールが走行コントローラ3によって実行される。その後の時点で充電状態が再び上昇して、再び閾値51を上回ると、任意選択として補助モードは、時点t0での切換の前にアクティブであった補助モードへと再び戻る。
【0151】
図6に示す例では、条件は生じている勾配の第1の閾値61である。このとき勾配は、電動自転車2の下にある路面表面の勾配であるのが好ましく、勾配は、たとえば制御システム1の傾斜センサを通じて検出される。ここでは閾値61は利用者によって5度に選択されている。このとき5度の値は例示としてみなされるべきである。利用者によってそれ以外の値を、好ましくは事前定義されたインターバルの範囲内で、コンフィグレーションすることができるからである。図6では、電動自転車2の運転時の勾配推移30が時間的推移に対して示されている。電動自転車2が当初は0度の勾配で運転され、このとき電動自転車2の駆動コントロールは第1の補助モードに基づいて行われる。第1の時点t1で、制御システム1の傾斜センサによって勾配の上昇が検出される。このとき勾配は5度を超えるまで上昇し、それに伴ってコンフィグレーションされている閾値61を上回る。したがって、たとえば利用者へのいっそう強い補助がモータ11により行われることによって、第1の補助モードから第2の補助モードへと自動的に切り換えられる。図6に示す例では、第2の時点t2で勾配が再び減少し、それにより、第2の補助モードから第1の補助モードへと戻る自動的な切換が行われる。
【0152】
このとき複数の条件を、たとえば複数の閾値61,62を、利用者によってコンフィグレーション可能であってよいのが好ましい。たとえば第1の閾値61は5度にセットされ、第2の閾値62は10度にセットされる。たとえば勾配角度が10度を超える値までさらに上昇すると、第2の補助モードよりも強い利用者への補助がモータ11によって行われる第3の補助モードへの自動的な切換を行うことができる。任意選択として、第3の閾値63が-5度にセットされる。たとえば勾配角度が-5度を下回る値まで減少すると、第1の補助モードよりも弱い利用者への補助がモータ11によって行われる第4の補助モードへの自動的な切換が行われる。たとえばエコまたはツアーモードへと切り換えられる。
【0153】
閾値60,61,62のうちのいくつかは、または全部は、任意選択として、利用者によりコンフィグレーションインターフェース7bを用いてコンフィグレーション可能である。
【0154】
異なる補助モードの間での自動的な切換は、「オートマチック・モード・チェンジ」とも呼ばれる。自動的な切換は利用者によって、たとえば操作インターフェース7aまたはコンフィグレーションインターフェース7bを通じて、作動化および不作動化することができる。自動的な切換が作動化されているとき、制御システム1は、存在している補助モードの間で自動的に切換をする。操作インターフェース7aを表示する操作ユニット4の表示器で、利用者は現在アクディブな補助モードを見る。このように利用者は、自分がすでに知っているどの補助モードに制御システム1がなっているかのフィードバックを常に受ける。コンフィグレーションに条件が保存され、これをベースとして自動的な切換が行われる。このコンフィグレーションは、たとえばスマートフォン5で実行されるアプリを通じてコンフィグレーションされて、電動自転車2の走行コントローラ3へと伝送される。
【0155】
制御システム1のさまざまな量について条件が定義され、相互に組み合わされる。たとえば充電状態が20%よりも低下すると、エネルギー節減をする補助モードに切り換えられる。任意選択として、この条件は高い優先度で特徴づけられて、優先的な決定基準として援用される。その追加として、さらに別の条件がコンフィグレーションされていてよい。たとえば5度を下回る勾配では、特別に長い区間を進むことができる補助を提供する補助モードが選択される。たとえばツアーモードが選択される。勾配が5度よりも上昇すると、これよりも強く補助をする補助モードに、たとえばスポーツモードに、切り換えられる。勾配がさらに上昇し、たとえば10度を上回ると、いっそう強い補助モードに、たとえばターボモードに、切り換えられる。
【0156】
それぞれ異なる入力量について条件が選択される場合、任意選択として、優先順位を定義することができる。たとえば充電状態についての閾値の選択が条件として優先される場合には、10度を上回る大きい勾配であっても、エネルギー節減をする補助モードが選択される。このようにして条件が優先順位づけされることで、図5および6で説明した条件を組み合わせることができる。
【0157】
ただし、上で図5および6を用いて説明した、充電状態をベースとする、および生じている勾配をベースとする、異なる動作モード間での自動的な切換は、好ましいが、例示としての条件の選択にすぎないものとみなされる。その代替または追加として、条件には次のようなパラメータがベースとなり得る:運転者の脈拍、平均の運転者出力、速度、ケイデンス、および/または選択された変速比。たとえば利用者は、勾配が大きいときには軽いギヤを入れる。その結果として、さらに強い補助モードへの自動的な切換が実行される。
【0158】
利用者は、事前定義されたコンフィグレーションにアクセスすることができ、または、自身のコンフィグレーションを作成し、自分の希望に応じて条件を適合化することができる。
【0159】
その代替または追加として、制御システム1は、電動自転車2の運転時の利用者の走行挙動を認識または分析し、認識された走行挙動をベースとして駆動パラメータのセットを適合化し、または駆動パラメータの新たなセットを作成もしくは提案するためにセットアップされる。
【0160】
このとき補助モードの駆動パラメータの作成または適合化は、たとえば図7に示す方法によって行われる。
【0161】
図7に示す方法70では、まず第1の方法ステップ71で、利用者によって新たな補助モードの作成が行われ、または、既存の補助モードが修正されるべきであるという要求が提示される。
【0162】
次いで、自転車2の運転時に利用者の走行挙動の分析が実行される。そのために、第1から第5の分析ステップ72から76で、走行挙動のそれぞれ異なる特性が並行して継続的に検出されて分析される。
【0163】
第1の分析ステップ72では、電動自転車2が典型的にどのような速度で走行されるかが検知され、そのようにして快適速度が規定される。このような快適速度が検知されると、これに対する反応として第1の適合化ステップ77で、快適速度に合わせた推奨速度を規定することが提案され、ないしは当該速度のためにモータ補助を最適化することが提案される。
【0164】
第2の分析ステップ73で、発進プロセスのとき踏み込みの急な中断が行われているか否かが検知される。そのような挙動が認識されると、これに対する反応として第2の適合化ステップ78で、ダイナミクス係数および/または補助係数の引き下げが補助モードについて提案される。
【0165】
第3の分析ステップ74で、非常に高い運転者トルクが走行時に生じているか否か、すなわち、運転者トルクが所定の閾値を上回っているか否かが検知される。それが該当する場合、それに対する反応として第3の適合化ステップ79で、補助係数および最大のモータトルクの引き上げがアクティブな補助モードについて利用者に提案される。任意選択として、または追加的に、第3の適合化ステップ79で利用者の脈拍数が検出され、第3の適合化ステップ79で、脈拍数をベースとする補助係数および最大のモータトルクの適合化が提案される。たとえば脈拍数が非常に高い場合、補助係数または最大のモータトルクの引き上げを提案することができる。
【0166】
第4の分析ステップ75で、非常に低い運転者トルクが、たとえば所定の閾値を下回る運転者トルクが、一貫して生じている否かが検知される。それが該当する場合、これに対する反応として第4の適合化ステップ80が実行される。この第4の適合化ステップ80では、補助係数および最大のモータトルクの引き下げが利用者に提案される。
【0167】
第5の分析ステップ76で、高い走行抵抗を有する環境が検知される。このことは、たとえば現在地分析や勾配角度によって行うことができる。高い走行抵抗を有する環境が認識されると、これに対する反応として、補助係数および最大のモータトルクの引き上げが提案される第5の適合化ステップ81が実行される。
【0168】
適合化ステップ77から81のうちの1つが実行されると、任意選択の確認ステップ82で、選択されている補助モードの相応の適合化または新たな補助モードの作成が、利用者に提案される。これが利用者によって確認された場合、または確認ステップ82が実行されない場合、保存ステップ84で、適合化ステップ77から81で判定されたパラメータに応じてアクティブな補助モードが適合化され、または、適合化ステップ77から81で判定されたパラメータを有する新たな補助モードが作成される。確認ステップ82で利用者への保存の照会が拒否されると、判定されたすべての調整が破棄される。このことは消去ステップ83で行われる。
【0169】
このように、走行スタイル、走行状況、およびその他の環境条件をベースとする補助モードの調整を利用者に提案することが可能となり、提案される変更の理由も通知されるのが好ましい。そこから次のような利点がもたらされ、すなわち、可能な調整へのいっそう容易なアクセスを利用者が見出し、それによって調整可能な駆動パラメータやコンフィグレーション可能な補助モードの魅力の向上が実現され、関連する推奨によってより複雑な補助モードでも作成することができる。
【0170】
特に経験の浅い利用者は、特定の速度よりも速く走行することに慣れていない。同じ速度になったとき常に利用者がペダルをこぐのをやめることがセンサで検出されたときは、この速度を補助モードの駆動パラメータとして提案することができる。このことをいっそう明確に計測できるのは下り坂である。自転車2がある程度の速度を超えて加速されることがない場合、利用者の快適限度をかなり正確に判定することができ、相応に通信をすることができる。
【0171】
補助係数、ダイナミックファクター、および最大のモータトルクの適合化も行うことができる。さまざまなシナリオのなかで、モータの調整がアグレッシブすぎるか、それとも弱すぎるかを判断することができる。これを典型的に判断できるのは、利用者がペダルを踏み、その後少しのあいだこぐのをやめ、引き続いて「通常の」踏み方で走行を続けた場合である。このケースでは、最初はモータ補助が強すぎたので、利用者がこぐのをやめ、引き続いて、再びいっそう注意深くペダルを踏んだと解釈することができる。このケースではおそらく発進が強くなりすぎていたのであり、特に補助係数および/またはダイナミックファクターの引き下げを推奨することができる。この引き下げは、上で説明した走行状況が現れなくなるまで推奨することができる。
【0172】
少なからぬケースにおいて、速度を通じて補助係数を調節することができる。上述したシナリオでは、この補助係数を下側の速度領域で引き下げるよう推奨されることが考えられる。
【0173】
その一方で、発進時に、あるいは走行中に、非常に高い運転者トルクが生じている場合には、上で説明した係数および場合によりこれに加えて最大のモータトルクを引き上げるのが有意義であり得る。
【0174】
体重が軽い運転者の場合、常に非常に低い運転者トルクしか発生せず、非常に高速で最高速度に達することが起こる。このケースでは過小要求が生じることがあるので、補助係数の引き下げが提案される。
【0175】
上述した各シナリオでは、こうした判断に脈拍数を取り入れる変形例が考えられる。健康なレベルないしフィットネスレベルをいつも上回っている場合、最新の調整によって運転者はおそらく過大要求を受けている。このケースでは、補助係数と最大のトルクを引き上げるように推奨が行われる。運転者が同意している場合には、脈拍数を参照して補助モードが次第に自動的に変更されることも考えられる。
【0176】
最後に環境条件も考慮されるのがよい。GPS、慣性センサ装置(加速度または回転速度)を用いて、または同じく運転者トルクをベースとして、地面の性質が変化したために、たとえばより厳しい地形になっていると予想されることが認識されると、補助係数の引き上げが推奨されることが同じく利用者に表示される。特に、最善にはルート区間が既知であるGPSにおいて、地面の変化がどれだけ長く続くのか、それに伴って推奨がそもそも報われるのかどうかを見積れるという利点がある。さらにトレイルのケースでは、特に、ダイナミックファクターを補助係数との組み合せで引き下げて、いっそう高いコントロールを得るよう推奨することができる。というのも、そこでは非常にダイナミックな再発進は、危険とまではいかなくても不都合にはなり得るからである。
【0177】
同じくGPS/マップベース式に(さらに時刻ベース式に)、通勤ルートとレジャールートとを区別し、特別なUDAM調整推奨を行うことが可能である。多くの場合、通勤ルートはできる限り苦労をせずに走ることが希望されるので、その場合には高い補助係数と高い最大のモータトルクが適している。レジャーではしばしばフィットネスや到達距離に高い関心が寄せられるので、比較的低い補助につながる推奨が適している。
【0178】
一般に、上で説明した走行状況が発生しなくなるまで、または利用者がそれ以上の提案に同意しなくなるまで、変更を推奨することができる。
【0179】
環境条件を以前の推奨とリンクさせることができる。たとえば、通勤ルートではどちらかというと低い運転者トルクおよび運転者出力が受け入れられ、したがって推奨の閾値が緩くなっていてよい。入力信号(たとえば低いトルク、低い速度、操作角保持の震え)をベースとして初心者であることが考えられる場合、特にダイナミックファクターあるいは補助係数を引き下げることが推奨される。
【0180】
原則として、利用者によって新たな補助モードを作成できるか、または既存の補助モードを修正することができると好ましい。このことはコンフィグレーションインターフェース7bを通じて可能である。
【0181】
新たな補助モードを作成するときは、当該補助モードについて帰属する駆動パラメータが、すなわちたとえば駆動パラメータのセットが、コンフィグレーションされることが必要である。既存の補助モードを修正したいときは、当該補助モードの帰属する駆動パラメータがそのために利用者によって新たにコンフィグレーションされなければならない。
【0182】
新たな補助モードのコンフィグレーションを利用者にとって容易にする方法が、図8に示されている。
【0183】
ここでは第1のステップ101で、コンフィグレーションインターフェース7bによって、まず、第1のプリセットプロファイル110と、第2のプリセットプロファイル111と、第3のプリセットプロファイル112とを含む複数のプリセットプロファイル110,111,112から選択をする可能性が利用者に与えられる。利用可能なプリセットプロファイル110,111,112が、図8では例示として「クルーズ」、「通勤」、および「MTB」の名称を付されている。付与されている名称は、それぞれのプリセットプロファイルが走行挙動のどのような特性につながるかを示唆する。たとえば「MBT」と呼ばれるプリセットプロファイル112には、山道走行に特別に適した電動自転車2の走行挙動につながる駆動パラメータが保存される。各々のプリセットプロファイルによって、補助モードの駆動パラメータについてプリセットが定義される。
【0184】
各々のプリセットプロファイル110,111,112について、補助モードの駆動パラメータについてのプリセットが保存される。
【0185】
利用者によってプリセットプロファイル110,111,112のうちの1つが選択されているとき、利用者は第2のステップ102でコンフィグレーションインターフェース7bにより、個々の駆動パラメータをさらに修正する可能性を与えられる。そのために、たとえば複数のスライドコントローラ120~123が利用者に表示され、各々のスライドコントローラ120~123によって駆動パラメータをコンフィグレーションないし修正することができる。たとえば利用者に第1のスライドコントローラ120が表示され、これによって第1の駆動パラメータを調整することができ、第2のスライドコントローラ121が表示され、これによって第2の駆動パラメータを調整することができ、第3のスライドコントローラ122が表示され、これによって第3の駆動パラメータを調整することができ、第4のスライドコントローラ123が表示され、これによって第4の駆動パラメータを調整することができる。このときスライドコントローラの位置は、帰属する駆動パラメータのコンフィグレーションに相当する。
【0186】
利用者によってプリセットプロファイル110,111,112のうちの1つが選択されているとき、新たに作成される補助モードの駆動パラメータは、選択されたプリセットプロファイル110,111,112について保存されている駆動パラメータのプリセットに準じて初期設定される。スライドコントローラの初期位置が相応に表示される。
【0187】
たとえば図8から明らかなように、利用者による第1のプリセットプロファイル110の選択は、新たに作成される補助モードの駆動パラメータの第1のコンフィグレーション102aにつながり、利用者による第2のプリセットプロファイル111の選択は、新たに作成される補助モードの駆動パラメータの第2のコンフィグレーション102bにつながる。このことは、スライドコントローラ120~123のそれぞれ異なる位置から明らかである。このように新たな補助モードの作成にあたっては、新たな補助モードに帰属する駆動パラメータは、保存されているプリセットプロファイルのうちの1つのプリセットに基づいてセットされる。
【0188】
そして利用者は最終的なコンフィグレーションを、スライドコントローラを所望の仕方でスライドさせることによって実行することができる。このように、選択されたプリセットプロファイルに基づいてセットされる駆動パラメータは、利用者によって修正可能である。必要時にはリセットキー124を操作することで、選択されたプリセットプロファイルに対応するプリセットへと調整をリセットすることができる。これに準ずるやり方で、既存の補助モードもプリセットプロファイル110,111,112をベースとしてコンフィグレーションすることができる。このように、修正されるべき補助モードの駆動パラメータの修正にあたっても、修正されるべき補助モードに帰属する駆動パラメータは、保存されているプリセットプロファイルのうちの1つのプリセットに基づいてセットされる。
【0189】
最終的なコンフィグレーションが行われると、その結果が保存され、第3のステップ103で走行コントローラ3に提供される。コンフィグレーションされた駆動パラメータをベースとして制御値が判定され、これが自転車2のモータ11の駆動コントロールで利用される。どのような方式で駆動パラメータを制御値に転換できるかは、キャリブレーション値、工場側でコンフィグレーション可能な調整、およびソフトウェア特性に依存して決まる。
【0190】
上で説明した例では、複数のプリセットプロファイルのうちの1つが、コンフィグレーションインターフェース7bを通じての利用者の選択をベースとして選択される。しかしながらこの選択は、代替的な方式で行うこともできる。
【0191】
たとえば代替的に複数のプリセットプロファイルのうちの1つが、電動自転車のカテゴリーをベースとして選択される。たとえば電動自転車2がマウンテンバイクであるときには、第3のプリセットプロファイル112が自動的に選択される。
【0192】
その代替として複数のプリセットプロファイルのうちの1つが、アクティブなユーザープロファイルをベースとして選択される。たとえば電動自転車2の使用のために、複数のユーザーがコンフィグレーションされていてよく、これらのユーザーにそれぞれ異なるユーザープロファイルが割り当てられる。そのときに適用されているユーザープロファイルをベースとして、ユーザーのうちの1人に固有にプリセットプロファイルの選択が行われる。
【0193】
その代替として複数のプリセットプロファイルのうちの1つがQ&Aダイアログの結果をベースとして選択され、このとき利用者に複数の質問が設定され、入力された利用者の回答をベースとしてプリセットプロファイルが選択される。たとえば利用者の好みがQ&Aダイアログによって判定され、これをベースとしてプリセットプロファイルの選択が行われる。
【0194】
いずれのケースでも、選択されるプリセットプロファイルは新たな補助モードの作成のために、および/または駆動パラメータの修正のために、利用される。
【0195】
任意選択として、プリセットプロファイルをサービス・インターフェースを通じてコンフィグレーション可能である。たとえば販売者やOEMによって固有のプリセットプロファイルを定義することができ、これが利用者によってコンフィグレーションの際に利用される。
【0196】
上記の文章による開示に加えて、図1から8の開示も明示的に援用される。
【符号の説明】
【0197】
1 制御システム
2 電動自転車
3 走行コントローラ
4 操作ユニット
7a 操作インターフェース
7b コンフィグレーションインターフェース
11 モータ
21~24 補助モード
31~34 特性数
40 レーダーチャート
110,111,112 プリセットプロファイル
C1~C8 特性値
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2024-04-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動自転車(2)のための制御システム(1)において、電動自転車(2)の走行コントローラ(3)を制御するためにセットアップされた操作ユニット(4)を含み、
前記操作ユニット(4)は、複数の補助モード(21~24)の間での選択を操作インターフェース(7a)を通じて利用者に可能にするために、および、
選択された補助モードに基づいて自転車(2)のモータ(11)に対する駆動コントロールを行うように前記走行コントローラ(3)を制御するために、セットアップされる、制御システム。
【請求項2】
前記制御システム(1)は、駆動パラメータの修正および/または新たな補助モードの作成を利用者に可能にするコンフィグレーションインターフェース(7b)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の制御システム(1)。
【請求項3】
前記操作ユニット(4)は、
各々の補助モード(21~24)について特性数計算規則により、それぞれの補助モード(21~24)について保存されている駆動パラメータをベースとして特性数(31~34)を算出し、補助モード(21~24)について算出された特性数(31~34)をベースとして補助モード(21~24)のソーティングを実行するために、または、
各々の補助モード(21~24)について、それぞれの補助モード(21~24)について保存されている駆動パラメータをインターフェースを介して提供し、前記インターフェースを介して特性数(31~34)を受信して、補助モード(21~24)について受信された特性数(31~34)をベースとして補助モード(21~24)のソーティングを実行するために、セットアップされることを特徴とする、請求項1に記載の制御システム(1)。
【請求項4】
特性数(31~34)は特性数計算規則に基づき、対応する補助モード(21~24)について保存されている最大のトルクから、および/または対応する補助モード(21~24)について保存されている補助係数から、計算されることを特徴とする、請求項3に記載の制御システム(1)。
【請求項5】
特性数(31~34)の計算のための最大のトルクおよび/または補助係数は各々の補助モード(21~24)について共通の作業点について判定され、共通の作業点は次の各量:ペダル回転数、運転者トルク、速度、のうち1つまたは複数によって定義されることを特徴とする、請求項4に記載の制御システム(1)。
【請求項6】
作業点の判定のために、ペダル回転数、運転者トルク、および速度について利用者に好まれる値が判定され、ならびに/または電動自転車(2)の型式に依存して作業点が選択されることを特徴とする、請求項5に記載の制御システム(1)。
【請求項7】
前記制御システム(1)は前記操作インターフェース(7a)および/または前記コンフィグレーションインターフェース(7b)でインジケータを表示するためにセットアップされ、このインジケータによって、補助モードを利用者により修正可能であるか否かが表示されることを特徴とする、請求項2に記載の制御システム(1)。
【請求項8】
前記操作ユニット(4)は、利用者によって自転車(2)で進んだ距離を検出し、
定義された最低走行距離を進んだときに初めて、特定の補助モードを選択のために提供するために、および/または
定義された最低走行距離を進んだときに、既存の補助モードのコンフィグレーションをするにあたっての制限が解除されることを特徴とする、請求項1に記載の制御システム(1)。
【請求項9】
前記操作インターフェース(7a)を通じての補助モード(21~24)からの可能な選択の制限が事前定義された距離区間について行われるモードが、前記制御システム(1)により提供されることを特徴とする、請求項1に記載の制御システム(1)。
【請求項10】
各々の補助モード(21~24)が前記操作インターフェース(7a,7b)を通じて表示されるときに対応する色によって識別表示され、前記操作ユニット(4)は、色を記述する色コードを補助モードについて計算するためにセットアップされ、前記色コードは色計算規則によって、当該補助モードについて保存されている駆動パラメータから計算されることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項に記載の制御システム(1)。
【請求項11】
前記色コードは明度および/または色調を記述することを特徴とする、請求項10に記載の制御システム(1)。
【請求項12】
補助モードの駆動パラメータが可変であり、
当該補助モードについての色コードが継続的に新たに計算され、前記操作インターフェース(7a)を通じて補助モードが表示されるときに対応する色が色コードに合わせて適合化され、および/または、
第1の色と第2の色とを定義する2つの色コードが色計算規則によって計算され、前記操作インターフェース(7a)を通じて補助モードが表示されるときに第1の色と第2の色との間の色切換が表示されることを特徴とする、請求項10に記載の制御システム(1)。
【請求項13】
対応する補助モードについて保存されている最大のトルクから、および/または対応する補助モードについて保存されている補助係数から、色計算規則が色コードを計算することを特徴とする、請求項10に記載の制御システム(1)。
【請求項14】
駆動パラメータのセットについての駆動パラメータの値を前記コンフィグレーションインターフェース(7b)を通じて利用者によりコンフィグレーション可能であり、
複数の特性値(C1~C8)が前記コンフィグレーションインターフェース(7b)によって表示され、各々の特性値(C1~C8)は、当該セットの駆動パラメータについてコンフィグレーションされた値についての自転車(2)の駆動コントロールの挙動を記述することを特徴とする、請求項2に記載の制御システム(1)。
【請求項15】
特性値(C1~C8)が前記コンフィグレーションインターフェース(7b)を通じてレーダーチャート(40)の形態で表示されることを特徴とする、請求項14に記載の制御システム(1)。
【請求項16】
さらに前記制御システム(1)は選択可能な異なる補助モードの間で自動的な切換を実行するためにセットアップされ、それにより切換後に駆動コントロールが、切り換わった後の補助モードの駆動パラメータのセットをベースとして行われることを特徴とする、請求項1からまでのいずれか1項に記載の制御システム(1)。
【請求項17】
前記制御システム(1)は、電動自転車(2)の運転時に利用者の走行挙動を認識し、認識された走行挙動をベースとして駆動パラメータのセットを適合化し、または駆動パラメータの新たなセットを作成するためにセットアップされることを特徴とする、請求項1からまでのいずれか1項に記載の制御システム(1)。
【請求項18】
複数のプリセットプロファイル(110,111,112)が保存され、各々のプリセットプロファイル(110,111,112)によって補助モードの駆動パラメータについてのプリセットが定義され、
新たな補助モードが作成されるとき、新たな補助モードに帰属する駆動パラメータが、保存されているプリセットプロファイル(110,111,112)のうちの1つのプリセットに基づいてセットされ、および/または
修正されるべき補助モードの駆動パラメータが修正されるとき、修正されるべき補助モードに帰属する駆動パラメータが、保存されているプリセットプロファイル(110,111,112)のうちの1つのプリセットに基づいてセットされることを特徴とする、請求項2に記載の制御システム(1)。
【請求項19】
複数のプリセットプロファイル(110,111,112)のうちの1つが前記コンフィグレーションインターフェース(7b)を通じての利用者の選択をベースとして選択され、
複数のプリセットプロファイル(110,111,112)のうちの1つが電動自転車のカテゴリーをベースとして選択され、
複数のプリセットプロファイル(110,111,112)のうちの1つがアクティブなユーザープロファイルをベースとして選択され、および/または
複数のプリセットプロファイル(110,111,112)のうちの1つがQ&Aダイアログの結果をベースとして選択され、このとき利用者に複数の質問が設定され、入力された利用者の回答をベースとしてプリセットプロファイルが選択され、
選択されたプリセットプロファイルが新たな補助モードの作成のために、および/または駆動パラメータの修正のために、利用されることを特徴とする、請求項18に記載の制御システム(1)。
【請求項20】
1つまたは複数のプリセットプロファイル(110,111,112)をサービス・インターフェースを介してコンフィグレーション可能であることを特徴とする、請求項18または19に記載の制御システム(1)。
【請求項21】
選択されたプリセットプロファイルに基づいてセットされた駆動パラメータが、それ以後、利用者によって修正可能であることを特徴とする、請求項18または19に記載の制御システム(1)。
【請求項22】
前記操作ユニット(4)はコンフィグレーションプラットフォームとのインターフェースを含み、第1の数の補助モードについて複数のセットの駆動パラメータをインターフェースを介して受信して保存するためにセットアップされることを特徴とする、請求項1からまでのいずれか1項に記載の制御システム(1)。
【請求項23】
前記操作ユニット(4)は、利用者から選択を受信し、この選択によって第1の数の補助モードから第2の数の補助モードの選択が行われ、自転車(2)の運転中に選択をするために第2の数の補助モードを提供するためにセットアップされ、このとき第2の数は好ましくは第1の数よりも少ないことを特徴とする、請求項1からまでのいずれか1項に記載の制御システム(1)。
【請求項24】
請求項22に記載の制御システム(1)と、コンフィグレーションプラットフォームとを含むコンフィグレーションシステムにおいて、前記コンフィグレーションプラットフォームは、
利用可能な多数の補助モードからの複数の補助モードの選択を実行し、それにより補助モードのプールを定義し、
補助モードの前記プールからの複数の補助モードの選択を利用者に可能にし、
補助モードの前記プールから選択された補助モードを、当該補助モードに帰属する駆動パラメータとともに、第1の数の補助モードとしてインターフェースを介して前記制御システムの前記操作ユニット(4)へと伝送する、ためにセットアップされる、コンフィグレーションシステム。
【国際調査報告】