IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ベガ ウェーブ システムズ、インコーポレイテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】高解像度走査カメラシステム
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/84 20060101AFI20240829BHJP
【FI】
G01N21/84 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510342
(86)(22)【出願日】2022-08-15
(85)【翻訳文提出日】2024-04-15
(86)【国際出願番号】 US2022040293
(87)【国際公開番号】W WO2023022961
(87)【国際公開日】2023-02-23
(31)【優先権主張番号】63/233,709
(32)【優先日】2021-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524062755
【氏名又は名称】ベガ ウェーブ システムズ、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サッグ、アラン
(72)【発明者】
【氏名】モレッティ、アンソニー
【テーマコード(参考)】
2G051
【Fターム(参考)】
2G051AA83
2G051AB02
2G051BA10
2G051BB17
2G051BC04
2G051CA04
2G051CC07
2G051CC09
2G051CC17
(57)【要約】
製造物品、機械、物品及び機械を使用する方法、物品及び機械を製造する方法、並びに製造する方法により製造された製品、並びに必要な中間体は、走査カメラシステムに向けられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送達光を放出するように配置された第1の光路の第1の端部と、
前記送達光を集束光として集束させるように配置された第1の集束光学素子と、
前記集束光を配向光として配向するように配置された走査ミラーシステムと、
前記配向光を集束配向光として集束させるように配置された第2の集束光学素子と、及び
前記集束配向光からの後方散乱光を集光光として集光するように配置された後方散乱光路の第1の端部と、
を備える、カメラヘッドと、
前記送達光を前記第1の光路の第2の端部に送達するように接続されたアクティブ光源と、
前記走査ミラーシステムを制御するように構成された制御装置と、
収集された光を受光光として放出するように配置された前記後方散乱光路の第2の端部と、
前記受光光を検出光として検出するように配置されたアクティブ光検出器と、
前記検出光から画像を構築するように構成された電子機器、又は電子機器及びソフトウェアと、
前記画像を表示するように構成された表示電子機器と、
を備える、制御電子機器と、
を備える、装置。
【請求項2】
前記第1の光路及び前記後方散乱光路は、光ガイド内にある、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1の光路は、第1の光ガイド内にあり、前記後方散乱光路は、第2の光ガイド内にある、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記第1の光路及び前記後方散乱光路のうちの少なくとも1つが、少なくとも1つの光ファイバ内にある、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記第1の光路は、少なくとも1つの光ファイバ内にあり、前記後方散乱光路は、少なくとも1つの光ファイバ内にある、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記アクティブ光源は、レーザである、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記後方散乱光路の前記第2の端部と前記アクティブ検出器との間に、フィルタを更に含む、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記アクティブ光源は、レーザである、請求項2に記載の装置。
【請求項9】
前記後方散乱光路の前記第2の端部と前記アクティブ検出器との間に、フィルタを更に含む、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記アクティブ光源は、レーザである、請求項3に記載の装置。
【請求項11】
前記後方散乱光路の前記第2の端部と前記アクティブ検出器との間に、フィルタを更に含む、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記アクティブ光源は、レーザである、請求項4に記載の装置。
【請求項13】
前記後方散乱光路の前記第2の端部と前記アクティブ検出器との間に、フィルタを更に含む、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記アクティブ光源は、レーザである、請求項5に記載の装置。
【請求項15】
前記後方散乱光路の前記第2の端部と前記アクティブ検出器との間に、フィルタを更に含む、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記カメラヘッドは、アクティブ光源を欠いている、請求項1~請求項15の何れか1項に記載の装置。
【請求項17】
前記カメラヘッドは、アクティブ光検出器を欠いている、請求項1~請求項15の何れか1項に記載の装置。
【請求項18】
前記カメラヘッドは、アクティブ光源及びアクティブ光検出器を欠いている、請求項1~請求項15の何れか1項に記載の装置。
【請求項19】
前記第1の集束光学素子は、コリメート光学素子である、請求項1~請求項15の何れか1項に記載の装置。
【請求項20】
前記第2の集束光学素子は、レンズを備える、請求項1~請求項15の何れか1項に記載の装置。
【請求項21】
前記第2の集束光学素子は、Fシータレンズを備える、請求項1~請求項15の何れか1項に記載の装置。
【請求項22】
前記第2の集束光学素子は、1つ以上のレンズを備える、請求項1~請求項15の何れか1項に記載の装置。
【請求項23】
前記第2の集束光学素子は、回折光学素子を備える、請求項1~請求項15の何れか1項に記載の装置。
【請求項24】
前記第2の集束光学素子は、反射光学素子を備える、請求項1~請求項15の何れか1項に記載の装置。
【請求項25】
前記走査ミラーシステムは、1つの2軸MEMSを備える、請求項1~請求項15の何れか1項に記載の装置。
【請求項26】
前記走査ミラーシステムは、2つの単軸MEMSを備える、請求項1~請求項15の何れか1項に記載の装置。
【請求項27】
前記アクティブ光源及び前記アクティブ検出器は、ホモダイン送受信機を備える、請求項1~請求項15の何れか1項に記載の装置。
【請求項28】
前記後方散乱光路の前記第1の端部に隣接し、前記後方散乱光路に向かって前記後方散乱光を導くように配置された第3の光学素子を更に含む、請求項1~請求項15の何れか1項に記載の装置。
【請求項29】
前記アクティブ光源及び前記アクティブ検出器は、ホモダイン送受信機を備える、請求項28に記載の装置。
【請求項30】
請求項1に記載の装置を使用するプロセスであって、
制御電子機器よりも高い放射線環境にカメラヘッドの配置することであって、
前記カメラヘッドは、
送達光を放出するように配置された第1の光路の第1の端部と、
前記送達光を集束光として集束させるように配置された第1の集束光学素子と、
前記集束光を配向光として配向するように配置された走査ミラーシステムと、
前記配向光を集束配向光として集束させるように配置された第2の集束光学素子と、及び
前記集束配向光からの後方散乱光を集光光として集光するように配置された後方散乱光路の第1の端部と、
を備え、
前記制御電子機器は、
前記送達光を前記第1の光路の第2の端部に送達するように接続されたアクティブ光源と、
前記走査ミラーシステムを制御するように構成された制御装置と、
収集された光を受光光として放出するように配置された前記後方散乱光路の第2の端部と、
前記受光光を検出光として検出するように配置されたアクティブ光検出器と、
前記検出光から画像を構築するように構成された電子機器、又は電子機器及びソフトウェアと、
前記画像を表示するように構成された表示電子機器と、
を備え、
画像を生成するためにカメラヘッド及び制御電子機器の操作する、
ことを備える、プロセス。
【請求項31】
前記配置することは、光ガイド内の前記第1の光路及び前記後方散乱光路と共に実行される、請求項30に記載のプロセス。
【請求項32】
前記配置することは、前記第1の光路が1つの光ガイド内にあり、前記後方散乱光路が第2の光ガイド内にあることと共に実行される、請求項30に記載のプロセス。
【請求項33】
前記配置することは、前記第1の光路及び前記後方散乱光路のうちの少なくとも1つが少なくとも1つの光ファイバ内にあることと共に実行される、請求項30に記載のプロセス。
【請求項34】
前記配置することは、前記第1の光路が少なくとも1つの光ファイバ内にあり、前記後方散乱光路が少なくとも1つの光ファイバ内にあることと共に実行される請求項30に記載のプロセス。
【請求項35】
前記配置することは、前記アクティブ光源がレーザであることと共に実行される、請求項30に記載のプロセス。
【請求項36】
前記配置することは、前記後方散乱光路の前記第2の端部と前記アクティブ検出器との間のフィルタと共に実行される、請求項35に記載のプロセス。
【請求項37】
前記配置することは、前記アクティブ光源がレーザであることと共に実行される、請求項31に記載のプロセス。
【請求項38】
前記配置することは、前記後方散乱光路の前記第2の端部と前記アクティブ検出器との間のフィルタと共に実行される、請求項37に記載のプロセス。
【請求項39】
前記配置することは、前記アクティブ光源がレーザであることと共に実行される、請求項32に記載のプロセス。
【請求項40】
前記配置することは、前記後方散乱光路の前記第2の端部と前記アクティブ検出器との間のフィルタと共に実行される、請求項39に記載のプロセス。
【請求項41】
前記配置することは、前記アクティブ光源がレーザであることと共に実行される、請求項33に記載のプロセス。
【請求項42】
前記配置することは、前記後方散乱光路の前記第2の端部と前記アクティブ検出器との間のフィルタと共に実行される、請求項41に記載のプロセス。
【請求項43】
前記配置することは、前記アクティブ光源がレーザであることと共に実行される、請求項34に記載のプロセス。
【請求項44】
前記配置することは、前記後方散乱光路の前記第2の端部と前記アクティブ検出器との間のフィルタと共に実行される、請求項43に記載のプロセス。
【請求項45】
前記配置することは、前記カメラヘッドがアクティブ光源を欠いていることと共に実行される、請求項30~請求項44の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項46】
前記配置することは、前記カメラヘッドがアクティブ光検出器を欠いていることと共に実行される、請求項30~請求項44の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項47】
前記配置することは、前記カメラヘッドがアクティブ光源及びアクティブ光検出器を欠いていることと共に実行される、請求項30~請求項44の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項48】
前記配置することは、前記第1の集束光学素子がコリメート光学素子であることと共に実行される、請求項30~請求項44の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項49】
前記配置することは、前記第2の集束光学素子がレンズを備えることと共に実行される、請求項30~請求項44の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項50】
前記配置することは、前記第2の集束光学素子がFシータレンズを備えることと共に実行される、請求項30~請求項44の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項51】
前記配置することは、前記第2の集束光学素子が1つ以上のレンズを備えることと共に実行される、請求項30~請求項44の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項52】
前記配置することは、前記第2の集束光学素子が回折光学素子を備えることと共に実行される、請求項30~請求項44の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項53】
前記配置することは、前記第2の集束光学素子が反射光学素子を備えることと共に実行される、請求項30~請求項44の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項54】
前記配置することは、前記走査ミラーシステムが単一の2軸MEMSを備えることと共に実行される、請求項30~請求項44の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項55】
前記配置することは、前記走査ミラーシステムが2つの単軸MEMSを備えることと共に実行される、請求項30~請求項44の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項56】
前記配置することは、前記アクティブ光源及び前記アクティブ検出器がホモダイン送受信機を備えることと共に実行される、請求項30~請求項44の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項57】
前記配置することは、前記後方散乱光路の第1の端部に隣接し、前記後方散乱光路に向かって前記後方散乱光を導くように配置された第3の光学素子と共に実行される、請求項30~請求項44の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項58】
前記配置することは、前記アクティブ光源及び前記アクティブ検出器がホモダイン送受信機を備えることと共に実行される、請求項57に記載のプロセス。
【請求項59】
カメラヘッド、制御電子機器、又はカメラヘッドと制御電子機器との両方を組み立てる、
ことを含む、請求項1に記載の装置を製造するプロセスであって、
前記カメラヘッドは、
送達光を放出するように配置された第1の光路の第1の端部と、
前記送達光を集束光として集束させるように配置された第1の集束光学素子と、
前記集束光を配向光として配向するように配置された走査ミラーシステムと、
前記配向光を集束配向光として集束させるように配置された第2の集束光学素子と、及び
前記集束配向光からの後方散乱光を集光光として集光するように配置された後方散乱光路の第1の端部と、
を備え、
制御電子機器は、
前記送達光を前記第1の光路の第2の端部に送達するように接続されたアクティブ光源と、
前記走査ミラーシステムを制御するように構成された制御装置と、
収集された光を受光光として放出するように配置された前記後方散乱光路の第2の端部と、
前記受光光を検出光として検出するように配置されたアクティブ光検出器と、
前記検出光から画像を構築するように構成された電子機器、又は電子機器及びソフトウェアと、
前記画像を表示するように構成された表示電子機器と、
を備える、
プロセス。
【請求項60】
前記組み立てることは、光ガイド内の第1の光路及び後方散乱光路と共に実行される、請求項59に記載のプロセス。
【請求項61】
前記組み立てることは、前記第1の光路が1つの光ガイド内にあり、前記後方散乱光路が第2の光ガイド内にあることと共に実行される、請求項59に記載のプロセス。
【請求項62】
前記組み立てることは、前記第1の光路及び前記後方散乱光路のうちの少なくとも1つが少なくとも1つの光ファイバ内にあることと共に実行される、請求項59に記載のプロセス。
【請求項63】
前記組み立てることは、前記第1の光路が少なくとも1つの光ファイバ内にあり、前記後方散乱光路が少なくとも1つの光ファイバ内にあることと共に実行される、請求項59に記載のプロセス。
【請求項64】
前記組み立てることは、前記アクティブ光源がレーザであることと共に実行される、請求項59に記載のプロセス。
【請求項65】
前記組み立てることは、前記後方散乱光路の前記第2の端部と前記アクティブ検出器との間のフィルタと共に実行される、請求項64に記載のプロセス。
【請求項66】
前記組み立てることは、前記アクティブ光源がレーザであることと共に実行される、請求項60に記載のプロセス。
【請求項67】
前記組み立てることは、前記後方散乱光路の前記第2の端部と前記アクティブ検出器との間のフィルタと共に実行される、請求項66に記載のプロセス。
【請求項68】
前記組み立てることは、前記アクティブ光源がレーザであることと共に実行される、請求項61に記載のプロセス。
【請求項69】
前記組み立てることは、前記後方散乱光路の前記第2の端部と前記アクティブ検出器との間のフィルタと共に実行される、請求項68に記載のプロセス。
【請求項70】
前記組み立てることは、前記アクティブ光源がレーザであることと共に実行される、請求項62に記載のプロセス。
【請求項71】
前記組み立てることは、前記後方散乱光路の前記第2の端部と前記アクティブ検出器との間のフィルタと共に実行される、請求項70に記載のプロセス。
【請求項72】
前記組み立てることは、前記アクティブ光源がレーザであることと共に実行される、請求項63に記載のプロセス。
【請求項73】
前記組み立てることは、前記後方散乱光路の前記第2の端部と前記アクティブ検出器との間のフィルタと共に実行される、請求項72に記載のプロセス。
【請求項74】
前記組み立てることは、前記カメラヘッドがアクティブ光源を欠いていることと共に実行される、請求項59~請求項73の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項75】
前記組み立てることは、前記カメラヘッドがアクティブ光検出器を欠いていることと共に実行される、請求項59~請求項73の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項76】
前記組み立てることは、前記カメラヘッドがアクティブ光源及びアクティブ光検出器を欠いていることと共に実行される、請求項59~請求項73の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項77】
前記組み立てることは、前記第1の集束光学素子がコリメート光学素子であることと共に実行される、請求項59~請求項73の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項78】
前記組み立てることは、前記第2の集束光学素子がレンズを備えることと共に実行される、請求項59~請求項73の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項79】
前記組み立てることは、前記第2の集束光学素子がFシータレンズを備えることと共に実行される、請求項59~請求項73の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項80】
前記組み立てることは、前記第2の集束光学素子が1つ以上のレンズを備えることと共に実行される、請求項59~請求項73の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項81】
前記組み立てることは、前記第2の集束光学素子が回折光学素子を備えることと共に実行される、請求項59~請求項73の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項82】
前記組み立てることは、前記第2の集束光学素子が反射光学素子を備えることと共に実行される、請求項59~請求項73の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項83】
前記組み立てることは、前記走査ミラーシステムが単一の2軸MEMSを備えることと共に実行される、請求項59~請求項73の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項84】
前記組み立てることは、前記走査ミラーシステムが2つの単軸MEMSを備えることと共に実行される、請求項59~請求項73の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項85】
前記組み立てることは、前記アクティブ光源及び前記アクティブ検出器がホモダイン送受信機を備えることと共に実行される、請求項59~請求項73の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項86】
前記組み立てることは、前記後方散乱光路の第1の端部に隣接し、前記後方散乱光路に向かって前記後方散乱光を導くように配置された第3の光学素子と共に実行される、請求項59~請求項73の何れか1項に記載のプロセス。
【請求項87】
前記組み立てることは、前記アクティブ光源及び前記アクティブ検出器がホモダイン送受信機を備えることと共に実行される、請求項86に記載のプロセス。
【請求項88】
請求項59に記載のプロセスによって製造された製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明者:アラン、スッグ
住所:ネッパーヴィル、イリノイ州
国籍:米国
発明者:アンソニー、モレッティ
住所:セント・チャールズ、イリノイ州
国籍:米国
【背景技術】
【0002】
現在、例えば、原子炉容器又は事故状態における原子力エネルギー用途のための目視検査システムは、極めて限られている。市販の放射線耐性型画像システムは、1MGyと評価されており、正確で信頼性の高い検査が必要とされる領域よりも低い放射線レベルでの使用に限定されている。この放射線耐性を達成するために、放射線感受性イメージセンサを1980年代のビディコンチューブに置き換えた後でさえ、これらのシステムは、重い鉛遮蔽を有するユニットを包み込むことに依存し、~80ポンドの重量をもたらし、それらを使用することを困難にする。原子力事故の場合、より軽く、より小さく、より操作可能なシステムが必要とされる。ビディコンチューブに基づく現在のシステムは、550~600の水平線の分解能を有する。福島事故の場合、1000Gyまでの放射線量に格付けされた産業用ビデオシステムが使用されたが、このビデオシステムは、70Gy/hrの放射線レベルで14時間持続した。明らかに、より良好かつより多くの放射線耐性画像システムが必要とされている。さらに、高精細システムは、検査プロセスにおいてはるかに有用である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、そのような過去のアプローチに対する改善、及び使用するのにより便利なものなどの代替物が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
以下の開示は、異なる実施形態を使用して、製造物品、装置、物品及び装置を使用するためのプロセス、物品及び装置を製造するためのプロセス、ならびに、必要な中間体とともに、直接原子力変換に向けられた製造プロセスによって生成された製品に関して、より広い原理を教示する。この発明の概要は、概念の選択が以下でさらに説明されるように、簡略化された形態で提示されるという、本明細書における概念を紹介するために提供される。この発明の概要は、主題の主要な特徴又は本質的な特徴を識別することを意図するものではなく、また、この発明の概要は特許請求される主題の範囲を限定するために使用されることを意図するものでもない。実施例の追加の態様、特徴、及び/又は利点は、以下の説明に部分的に示され、説明から部分的に明らかになるか、又は本開示の実施によって学習され得る。
【0005】
以下の説明及び図面は、例示的なものであり、限定するものとして解釈されるべきではない。本開示の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が説明される。しかしながら、場合によっては、説明を不明瞭にすることを避けるために、よく知られている又は従来の詳細は説明されない。
【0006】
本開示における1つ又は1つの実施形態への言及は、必ずしもではないが、同じ実施形態への言及であり得、そのような言及は実施形態のうちの少なくとも1つを意味する。本明細書において、「一実施形態」又は「実施形態」という言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構成、又は特徴が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを手段する。「1つの実施例において」という言い回しが説明の様々な場所に現れても、必ずしも同じ実施例について参照している訳ではなく、他の実施例を相互に除外した独立した、又は二者択一的な実施例でもない。さらに、いくつかの実施形態によって示され、他の実施形態によっては示されない、様々な特徴が説明される。同様に、いくつかの実施形態に対する要件であるが、他の実施形態に対する要件ではない、様々な要件が説明される。
【0007】
本明細書で使用される用語は一般に、本開示の文脈内で、及び各用語が使用される特定の文脈において、当技術分野におけるそれらの通常の意味を有する。本開示を説明するために使用される特定の用語は、以下に、又は本明細書の他の箇所で論じられ、本開示の説明に関する追加のガイダンスを実行者に提供する。便宜上、例えば、イタリック体及び/又は引用符を使用して、特定の用語を強調表示することができる。強調表示の使用は、用語の範囲及び意味に影響を及ぼさず、用語の範囲及び意味は強調表示されているか否かにかかわらず、同じ文脈において同じである。2つ以上の方法で同じことを言うことができることが理解されるのであろう。
【0008】
したがって、代替の言語及び同義語は、本明細書で論じられる用語のうちの任意の1つ又は複数のために使用され得、用語が本明細書で詳述又は論じられるかどうかに関わらず、何らかの特別な意味も置かれない。ある用語の同義語を供する。1つ以上の同義語の列挙は、他の同義語の使用を除外しない。本明細書で議論される任意の用語の例を含む本明細書の任意の場所での例の使用は単なる例示であり、本開示又は任意の例示される用語の範囲及び意味をさらに限定することを意図しない。同様に、本開示は、本明細書で与えられる様々な実施形態に限定されない。
【0009】
本開示の範囲を限定することを意図するものではないが、本開示の実施形態による器具、装置、方法、及びそれらの関連する結果の例を以下に示す。読者の便宜のために、タイトル又はサブタイトルが実施例において使用されてもよく、これは、本開示の範囲を決して限定すべきではないことに留意されたい。別途定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合には、定義を含めて、本明細書が優先する。
【0010】
上記を考慮し、同様に適用可能であると考え、2021年4月28日に出願され、参照により本明細書に完全に組み込まれる米国特許出願第63/181,139号を考慮し、特に生存するように適合され、かつ、原子力発電所の燃料補給、検査及び監視、核燃料生産、検査及び貯蔵、核使用済み燃料の検査及び貯蔵、修理及び貯蔵、原子力事故条件、放射線格納容器、又はガンマ線、X線、中性子もしくは他の高エネルギー粒子もしくは高エネルギー光子放射線が存在する同様の用途において遭遇するような、高レベルの放射線の存在下で最小限の劣化を示すカメラを含むシステムなどの走査カメラシステムを含む装置(使用方法、製造方法、及びそれによって製造される製品)を考慮する。いくつかの実装形態は、放射誘起雑音を低減する。
【0011】
本開示の非限定的な実施例において、以下を考慮されたい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】走査ビデオシステムのブロック図である。
図2】走査ビデオシステムのブロック図である。
図3A】走査されたレーザビームのための調整可能な焦点光学系を有する走査ヘッド組立品の外部機械的図面である。
図3B】走査されたレーザビームのための調整可能な焦点光学系を有する走査ヘッド組立品の外部機械的図面である。
図3C】走査されたレーザビームのための調整可能な焦点光学系を有する走査ヘッド組立品の外部機械的図面である。
図3D】走査されたレーザビームのための調整可能な焦点光学系を有する走査ヘッド組立品の外部機械的図面である。
図4A】走査されたレーザビームのための調整可能な焦点光学系を有する走査ヘッド組立品の内部機械的図面である。
図4B】走査されたレーザビームのための調整可能な焦点光学系を有する走査ヘッド組立品の内部機械的図面である。
図4C】走査されたレーザビームのための調整可能な焦点光学系を有する走査ヘッド組立品の内部機械的図面である。
図4D】走査されたレーザビームのための調整可能な焦点光学系を有する走査ヘッド組立品の内部機械的図面である。
図5】検出ファイバの束及び走査組立品用の2つの単軸MEMSを使用する、走査レーザビーム調整可能な焦点光学系を有する走査ヘッド組立品の内部機械的図面である。
図6】照明光ファイバ光源用のコリメーション光学系を有するファイバレーザ出力と、デュアルMEMS走査システム及び出力焦点レンズシステムを通るレーザ走査ビームの経路との機械的絶縁図である。
図7】光ファイバ照明源のためのコリメーション光学系を有するファイバレーザ出力と、デュアルMEMS走査システム及び出力焦点レンズシステムを通るレーザ走査ビームの経路との機械的分離図の代替図である。
図8A】Fシータレンズ組立品を使用する固定焦点カメラヘッドの機械的図である。
図8B】Fシータレンズ組立品を使用する固定焦点カメラヘッドの機械的図である。
図8C】Fシータレンズ組立品を使用する固定焦点カメラヘッドの機械的図である。
図8D】Fシータレンズ組立品を使用する固定焦点カメラヘッドの機械的図である。
図9A】Fシータレンズ組立品を使用する固定焦点カメラヘッドの内部部品の機械的図である。
図9B】Fシータレンズ組立品を使用する固定焦点カメラヘッドの内部部品の機械的図である。
図9C】Fシータレンズ組立品を使用する固定焦点カメラヘッドの内部部品の機械的図である。
図9D】Fシータレンズ組立品を使用する固定焦点カメラヘッドの内部部品の機械的図である。
図10】ファイバの束と走査ビームとを有するMEMSベースの走査システムとを用いたFシータレンズ組立品を用いた固定焦点カメラヘッドの内部部品の機械的断面図である。
図11】光ファイバ照明源のためのコリメート光ファイバ出力と、デュアルMEMS走査システムを通るレーザ走査ビームの経路とを使用する走査組立品の機械的隔離図である。
図12】光ファイバ照明源のためのコリメート光ファイバ出力と、Fシータ出力レンズを含むデュアルMEMS走査システムを通るレーザ走査ビームの経路とを使用する走査組立品の機械的絶縁図である。
図13】光ファイバ照明源のためのコリメート光ファイバ出力と、Fシータ出力レンズを含むデュアルMEMS走査システムを通るレーザ走査ビームの経路とを使用する走査組立品の機械的分離図の代替図である。
図14】ホモダイン送受信機の一実施形態の図である。
図15】入力周波数スペクトルを有するホモダイン復調器の図であり、局部発振器周波数と、下側波帯及び上側波帯とを示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
一般に、走査要素を含むカメラヘッドから構成されるカメラシステムを考える。走査要素は、走査要素を制御し、走査されたシーンから1つ又は複数の画像を検出し、再構成する別個の電子素子と通信する。全てでは無いが、いくつかのケースでは、カメラヘッドの一部であるアクティブ光源及び/又はアクティブ検出器がない。(アクティブ光源は、1つ以上の電気的接続を必要とする光源であり、アクティブ光検出器は、1つ以上の電気的接続を必要とする検出素子から構成され得る検出器である。)
【0014】
同様に、全てでは無いが、いくつかの場合において、カメラヘッドは、電界効果トランジスタ又はp-n接合からなる素子を含まない。むしろ、カメラヘッドは、走査された画像(視野又はシーン)を別個の電子素子、例えば、カメラヘッドの外側に位置するアクティブ検出器に搬送し、画像は、アクティブ検出器に接続された電子機器によって、及び/又はソフトウェアによって再構成されて、走査された画像の代表的な画像を組み立てる。製品のような走査されたシーンの再構成があり得、再構成は、所望される場合、製品を見る別の方法で印刷され得る。もちろん、装置は、装置を製造するプロセスの生成物であってもよい。
【0015】
また、以下は、制限ではなく、一般的な潜在的概念の予言的な教示であると考える。したがって、説明のために、非限定的な目的で、アクティブ走査カメラシステムの要素は、カメラヘッドから離れて配置され、走査要素及びハードウェア及び/又はハードウェアを制御するように構成されたアクティブ検出器及び電子機器を含む制御電子機器と、走査されたシーンのアクティブ検出器からの信号をビデオ信号に再構成し、ビデオ信号を、例えば、シーン再構成のためのフレーム取り込み電子機器及びソフトウェアに伝達するように構成されたソフトウェアとを含むことができると考える。全てでは無いが、いくつかの場合において、アクティブ検出器は、ファイバ結合光電子増倍管検出器(PMT)、ファイバ結合アバランシェフォトダイオード検出器(APD)、ファイバ結合フォトダイオードなどを備えることができる。
【0016】
カメラヘッドは、場合によっては2次元、1次元走査軸MEMS、1次元2次元走査軸MEMSなどを使用する微小電気機械システム(MEMS)走査ミラーシステムなどの走査ミラーを含む。カメラヘッドは、静電MEMS、磁気MEMS、熱MEMSなどのスキャナを含むことができ、場合によっては、スキャナは、回転ミラー組立品を含む。
【0017】
カメラヘッドは、シーンを走査するための光源を伝達する別個の光ファイバと、シーンからの後方散乱光をカメラヘッドの外側に位置するアクティブ検出器に伝達する別個の光検出器ファイバとを含むことができるが、いくつかの実装形態では1つのファイバが走査光路及び後方散乱光路を伝達することができる。実例として、フォトニック結晶ファイバ光ファイバを使用して光をアクティブ検出器に伝達することができ、又はマルチモード光ファイバを使用して光をアクティブ検出器に伝達することができる。このようにして、光ファイバは、あたかもそれがカメラヘッド内に配置された光源であるかのように光を提供するために使用され、シーンを照明する。そのような実施形態では、カメラヘッド内に位置する光ファイバの端部がカメラヘッド内に位置しないレーザダイオードまで延在する。全てではないが一部の場合において、レーザダイオードは、連続波レーザダイオード源である。例示的には、レーザダイオードの波長が約405nm、場合によっては100nm~5μmの範囲であり得る。後方散乱光路を搬送する光ファイバの端部には、アクティブ検出器における周囲光の集光を低減するために、アクティブ検出器に光学フィルタを設けることができる。
【0018】
場合によっては、高解像度ビデオを提供する能力を有する上述の高解像度システム走査カメラシステムを使用することができるが、いずれの場合も、走査システムは、以下の追加又は置換された要素のうちの1つ又は複数を用いて、又はそれらの組合せで実行することができる。走査されたレーザを小さなスポットに集束させるために光学素子(レンズ又はレンズ組立品)を追加すること(例えば、光学素子がFシータレンズである場合)、焦点距離の範囲に対して固定焦点又は調整可能な焦点のいずれかを可能にする1つ又は複数の素子を有するレンズ組立品、及び/又は1つ又は複数の反射光学素子、及び/又は1つ又は複数の回折光学素子。
【0019】
全てでは無いが、いくつかの場合において、検出器ファイバは、ファイバの束から構成されてもよく、又はファイバのアレイから構成されてもよく、光をファイバに導くために、検出器ファイバにレンズ要素を装備してもよいが、その必要はない。必要に応じて、例えば、フィルタリングされた検出器を使用して、例えば、時間多重化又は波長多重化された、より大きな視野のために、複数の並列走査システムを使用することができる。全てでは無いが、いくつかの実施形態は、回転又は旋回走査システムを使用して、走査されたシーンの視野を増加させることができることに留意されたい。
【0020】
より具体的には、図1から始まる更なる例示のための図に目を向けると、実施に応じて、高放射線環境、例えば、バックグラウンド放射線、原子炉、致死量放射線領域等のための(例えば、リアルタイムの)ファイバベースの走査ビデオシステムのブロック図が提供される。非限定的な教示として、送達光8を放出するように配置された第1の光路6の第1の端部4と、送達光8を集束光12として集束させるように配置された第1の集束光学素子10(例えば、コリメート光学素子)と、集束光12を配向光16として配向させるように配置された走査ミラーシステム14と、配向光16を集束配向光20として集束させるように配置された第2の集束光学素子18と、集束配向光20からの後方散乱光26を集束光28として集束させるように配置された後方散乱光路24の第1の端部22とを備える、カメラヘッド2があり得る。それとの動作可能な接続において、教示は、第1の光路6の第2の端部34に送達光8を提供するように接続されたアクティブ光源32と、走査ミラーシステム14を制御する制御部36と、収集光28を受光光42として放射するように配置された後方散乱光路24の第2の端部38と、受光光42を検出光(図示せず)として検出するように配置されたアクティブ光検出器44と、検出光から画像(播種されていない)を構築するように構成された電子機器46(又は電子機器及びソフトウェア)と、画像(図示せず)を表示するように構成された表示電子機器48と、を備える制御電子機器30を含む。ケーブル37は、制御部36が走査ミラーシステム14を通信可能に制御することを可能にする。全てでは無いが、一部の実施形態では、装置は、後方散乱光路24の第2の端部38とアクティブ光検出器44との中間にフィルタ40を含むことができ、必ずしも必要はないが、後方散乱光路24の第1の端部22に隣接し、後方散乱光26を後方散乱光路24に向けるように配置された第3の光学素子29をさらに含むことができる。装置を使用する可能な方法のうちの1つでは、高放射環境又は領域21内の物体23を装置によって走査して、表示電子機器48によって示されるディスプレイなどの出力内に画像(図示せず)を生成することができる。使用時には、カメラヘッド2がより高い放射領域又は環境に配置され、制御電子回路30は、より低い放射環境又は領域に配置される。
【0021】
図2は、そのブロック図によって、リアルタイム走査ビデオシステムがファイバベースですなわち、1つ以上の(例えば、束の)放射線耐性光照明光ファイバを使用して、第1の光路6及び1つ以上の(例えば、束の)放射線耐性光ファイバを提供して、後方散乱光路24を提供する実施形態があり得ることを示す、非限定的な教示をさらに示す。したがって、集光ファイバ(第1の端部22、後方散乱光路24、及び第2の端部38)の概念は、場合によってはファイバの束(各ファイバが第1の端部22、後方散乱光路24、及び第2の端部38を有する)を用いて実行することができる。ある用途又は別の用途において望まれる場合、後方散乱光26を後方散乱光路24の第1の端部22に向かってフィルタリング及び/又は焦点合わせするために、フィルタ40を配置することができる。ある用途又は別の用途において望まれる場合、後方散乱光26を後方散乱光路24の第1の端部22に向かって集束及び/又はフィルタリングするように、光学系29を配置することができる。なお、これは教示例であり、例えば、第1の光路6は、第1の光ガイド、第2の光ガイドに接続された1つの光ガイド等から構成されてもよい。光ガイドは、光ファイバ又はファイバの束、光チューブ等であり得る。
【0022】
カメラヘッド2は、2要素1次元MEMSミラーシステム14、又は1つの用途又は別の用途に好ましい単一の2次元MEMSミラー14を含むことができる。第1の光路6の第1の端部4で放射され、第1の光学素子10、例えばコリメート光学素子を使用して集束された光8は、集束光12を生成する。それによって、集束光12は、走査ミラーシステム14、例えばMEMSミラーシステム上にも導かれ、シーン、例えば、物体23をより高い放射環境又は領域21(すなわち、制御電子機器30の使用中の場所よりも高い放射環境又は領域21)で走査する。例えば、可撓性導管内に含まれる電気駆動信号ケーブル37は、制御部36と走査ミラーシステム14とを通信可能に接続する。制御電子機器30は例えば、制御装置36のMEMS駆動電子機器と、光学検出システム、すなわち、アクティブ検出器44と、画像又は動画処理電子機器46とを含む。制御電子機器30は、デジタルコンピュータ、例えば、PCもしくは他のハードウェア、又はいくつかの実施形態では、ビデオフレーム取り込みソフトウェア、制御ソフトウェア、及びユーザインターフェースに接続することができる。また、制御電子回路30は、アクティブ光源32、例えば、レーザドライバ及びファイバ結合レーザを含むことができる。フィルタ40は、集光された光28がアクティブ光検出器44に入射する前に、それを調整するための1つ以上の光学フィルタであってもよい。
【0023】
図3A、3B、3C、及び3Dは、第1の光路6、後方散乱光路24、及びケーブル37を有する走査カメラヘッド2組立品の例示的な外部機械的図面である。
【0024】
図4A、4B、4C、及び4Dは、第1の光路6、後方散乱光路24、及びケーブル37を有する走査カメラヘッド2組立品の例示的な内部機械的図面である。
【0025】
図5は、走査ミラーシステム14の調節可能な焦点光学系を有する走査カメラヘッド2組立品の内部を機械的に図示し、非限定的な教示をさらに示す。第2の集束光学素子18の第1の構成要素(例えば、レンズ、2つ以上のレンズ、回折光学素子、反射光学素子など)は、第2の集束光学素子18の焦点を変更するように、第2の集束光学素子18の第2の要素に対してモータ19によって移動される固定具上に取り付けることができる。後方散乱光26は、光路24のファイバ束の実施形態によって収集される。
【0026】
また、図6は、第1の端部4、コリメーション光学素子等の第1の光学素子10、及びファイバ結合レーザ出力等の送達光8の機械的隔離図を図示し、非限定的な教示をさらに示す。走査ミラーシステム14、例えば、デュアルMEMS走査システムが配置され、集束光12を受け取り、集束配向光12を第2の集束光学素子18に搬送する。
【0027】
図7に示す第1の光路6、例えばファイバ結合レーザの機械的分離図では、第1の光学素子10の後の送達光8、例えば走査ミラーシステム14、例えばデュアルMEMSを通って運ばれ、第2の集束光学素子18、例えばレンズシステムへの出力に至る集束光12のコリメーション光学系を示す。
【0028】
図8A、8B、8C、及び8Dは、Fシータレンズ組立品を使用する固定焦点カメラヘッドの例示的な外部機械的図である。第2の集束光学素子18としてFシータレンズ組立品を使用する固定焦点カメラヘッド2に関して、第1の光路6、後方散乱光路24、及びケーブル37を含むケーブル接続が見られる。
【0029】
図9A、9B、9C、及び9Dは、第2の集束光学素子18としてFシータレンズ組立品を使用し、後方散乱光路24として集光ファイバ束を使用する、固定焦点カメラヘッド2の内部部品の例示的な機械的図である。
【0030】
図10は、第2の集束光学素子18としてFシータレンズ組立品を使用し、散乱光路24として集光ファイバ束を使用する固定焦点カメラヘッド2の内部部品の機械的断面図である。また、第2の集束光学素子18に入る前のMEMSベースの走査ミラーシステム14及び集束配向光16も図示されている。
【0031】
図11は、デュアルMEMS走査ミラーシステム14を通過する集束光12となる送達光8(明示的には示されていない)のための第1の光路6としてコリメート光ファイバを使用する走査ミラーシステム14の機械的隔離図である。
【0032】
図12は、第2の集束光学素子18として、Fシータ出力レンズを含む、デュアルMEMS走査ミラーシステム14を通過する集束光12となる送達光8のための第1の光路6としてコリメート光ファイバを使用する走査ミラーシステム14の機械的絶縁図である。
【0033】
図13は、第2の集束光学素子18として、Fシータ出力レンズを含む、デュアルMEMS走査ミラーシステム14を通過する集束光12になる送達光8のための第1の光路6としてコリメート光ファイバを使用する走査ミラーシステム14の代替の機械的分離図を提供する。
【0034】
全てでは無いが、いくつかの実施形態では、ホモダイン受信法が走査光源(アクティブ光源32)に適用されて、光22をシーン(例えば、物体23)上に投影し、次いで、収集された後方散乱光26に、画像処理のためのホモダイン検出回路に投影することができる。例えば、関心のある構成に応じて、図1及び図2に示される構成内の構成要素を有するように、制御電子機器30内に配置可能なホモダイン送受信機の一実施形態の図である図14を考える。例えば、画像処理電子機器46は、アクティブ光源ドライバ62を制御するように構成された発振器60を含むことができ、この発振器は、必要に応じて、アクティブ光源32を駆動するようにアクティブ光源32に含めることができる。アクティブ光源32から供給された光8は、カメラヘッド2に供給され、走査ミラーシステム、例えば14等を介して走査される。走査された光(時間tn及びtmで集束され、配向された光20及び20’)は、後方散乱光26及び26’として、物体23等の画像シーンから散乱される。後方散乱光(26及び26’)は、収集され、制御電子回路30内のアクティブ光検出器44に導かれる。必要に応じて、位相コントローラ64は、ホモダイン受信機のように発振器60信号の位相を調整するように、例えば、アクティブ光源32内に配置される。図15に示されるように、アクティブ光検出器44で検出された信号はアクティブ光検出器44で混合され(光学的及び/又は電気的混合技術)、復元された信号を生成し、復元された信号は画像処理電子機器46(及び/又はソフトウェア)によって処理されて、対象物23の画像を再構成し、表示電子機器48(図示せず)に送られる。
【0035】
より具体的には、キャリアドライバ62が光源ドライバ回路を使用し、アクティブ光源32と動作可能に接続された発振器60からの信号を使用して、送達された光8の強度をほぼ平均強度で変化させる能力を追加して、変調光20及び20’を生成し、次いで、変調光は物体23などのシーン上に分配される。図14を参照すると、光20及び20’は、シーン又はオブジェクト23が照明されるまで、各垂直ステップ(t1、t2など)の間、水平方向に走査される。制御電子機器30及びアクティブ光検出器44におけるホモダイン検出は、後方散乱光26の強度変動(すなわち、画像変調信号)によって(発振器60のキャリア周波数に加えて)さらに変調されるように、物体23などの画像シーンによって後方散乱された26を処理し、アクティブ光検出器44の検出回路に収集される。1つの実施形態又は別の実施形態で所望され得るように、後方散乱変調信号(画像変調信号)の検出を改善するために、発振器60、例えば局部発振器の調整のために位相シフトコントローラ64が使用され得る。
【0036】
アクティブ光源32及びアクティブ検出器44は、ホモダイン送受信機を形成するために更なる要素と組み合わせることができる。例えば、図14に示されるように、変調及び復調回路は、光源32を変調する同じ発振器60の周波数を使用することによって、図14に示され、(任意選択の位相シフトコントローラ64)コントローラは、アクティブ光検出器44からの送信されたキャリア周波数及び受信された信号に位相ロックする。
【0037】
図15は、ホモダイン復調器の図である。発振器信号74を含む活性光検出器44への変調入力の周波数スペクトルとしての76、74、78、及び図14の後方散乱光26及び26’からの後方散乱画像信号(76及び78)の混合周波数成分を含む、局部発振器の周波数スペクトル74図14の活性光検出器44は、図15のボックスとして示される。活性検出器素子80は、トランスインピーダンス増幅器を含む活性光検出器44である。バンドパスフィルタ81は、関心信号(74、76、及び78)の周波数スペクトルを選択するように構成され、ミキサ61は、ローパスフィルタ82と協働して、復元された復調信号78を選択する。局部発振器60は、周波数74を生成する。注:位相シフタ64は、この構成では使用されない。
【0038】
[範囲の記述]
要するに、本開示は、狭い指示又は免責事項としてではなく、徹底的な教示として記述されていることを認識することが重要である。本明細書全体を通して、「一実施形態」、「実施形態」、又は「具体的な実施形態」への言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構成、又は特徴が少なくとも1つの実施形態に含まれ、必ずしもすべての実施形態に含まれないことを手段する。したがって、本明細書全体の様々な場所における「一実施形態では」、「一実施形態では」、又は「特定の実施形態では」という語句のそれぞれの出現は、必ずしも同じ実施形態を指すものではない。さらに、任意の特定の実施形態の特定の特徴、構造、又は特徴は、任意の適切な方法で1つ又は複数の他の実施形態と組み合わせることができる。本明細書に記載され図示された実施形態の他の変形及び修正は本明細書の教示に照らして可能であり、本主題の精神及び範囲の一部とみなされるべきであることを理解されたい。
【0039】
また、図面/図に示される要素のうちの1つ又は複数は、特定の用途に従って有用であるように、より分離された又は統合された方法で実装されることもでき、又はある場合には除去されるか、又は動作不能にされることさえあることが理解されよう。加えて、図面/図中の任意の信号矢印は特に明記しない限り、例示的なものに過ぎず、限定的なものではないと見なされるべきである。さらに、本明細書で使用される「又は」という用語は特に明記しない限り、一般に「及び/又は」を意味することが意図される。構成要素又はステップの組み合わせもまた、言及されていると見なされ、用語は、分離又は組み合わせる能力をレンダリングすることが不明瞭であると見なされる。
【0040】
本明細書及び以下の特許請求の範囲を通して使用される場合、「a」、「an」、及び「the」は文脈が明らかに沿わないことを示さない限り、複数の参照を含む。また、本明細書の説明及び以下の特許請求の範囲全体で使用されるように、「in」の意味は文脈が明確に別段の指示をしない限り、「in」及び「on」を含む。この教示で特定される量からの変動は許容可能な製造公差などの公差に適合するように、「約」又は「実質的に」であり得る。
【0041】
要約及びモードに記載されるもの、ならびにすべての開示及び関連する産業上の利用可能性を含む、例示される実施形態の前述の説明は、網羅的であること、又は本明細書に開示される正確な形態に主題を限定することを意図するものではない。本主題の特定の実施形態発明例は例示のみを目的として本明細書に記載されているが、当業者が認識発明認識するように、本主題の趣旨発明範囲内で様々な同等の修正が可能である。示されるように、これらの修正は例示された実施形態の前述の説明に照らしてなされてもよく、やはり、本明細書に開示される主題の真の精神及び範囲内に含まれるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0042】
産業上の利用可能性は、代表的には、装置及びデバイス、製造物品、特に走査カメラシステム、並びにそれらを製造及び使用するプロセスのものを対象とする。産業上の利用可能性には、上記に従事する産業も含まれ、また、実施に応じて、それらと協力して活動する産業も含まれる。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図9A
図9B
図9C
図9D
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】