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特表2024-532203卵を低温で殺菌する装置及び殺菌する方法
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  • 特表-卵を低温で殺菌する装置及び殺菌する方法 図1A
  • 特表-卵を低温で殺菌する装置及び殺菌する方法 図1B
  • 特表-卵を低温で殺菌する装置及び殺菌する方法 図2
  • 特表-卵を低温で殺菌する装置及び殺菌する方法 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】卵を低温で殺菌する装置及び殺菌する方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 3/18 20060101AFI20240829BHJP
   A23B 5/005 20060101ALI20240829BHJP
   A23L 3/3463 20060101ALI20240829BHJP
   A23B 5/06 20060101ALI20240829BHJP
【FI】
A23L3/18
A23B5/005
A23L3/3463
A23B5/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510368
(86)(22)【出願日】2022-08-18
(85)【翻訳文提出日】2024-03-01
(86)【国際出願番号】 EP2022073039
(87)【国際公開番号】W WO2023021123
(87)【国際公開日】2023-02-23
(31)【優先権主張番号】102021121697.4
(32)【優先日】2021-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516186751
【氏名又は名称】ベルクマイアー, ゲルト
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベルクマイアー, ゲルト
【テーマコード(参考)】
4B021
【Fターム(参考)】
4B021LA41
4B021LP01
4B021LW04
4B021MC01
4B021MK30
4B021MP03
4B021MQ04
(57)【要約】
卵を低温殺菌する装置(11)は、卵(11)を受け入れて、キャリア(10)に移送するための供給装置(2)と、卵(11)を加熱して低温殺菌するための室(3)と、室(3)を通ってキャリア(10)を卵(11)とともに動かすコンベヤ装置と、卵(11)をキャリア(10)から輸送装置(21,22)に移送するための搬送ステーションと、及び被覆された卵(11)を梱包する梱包ステーション(7)を備え、噴霧装置(15)が配備され、該噴霧装置によって室(3)内の卵(11)が液体で噴霧される。更に、本発明は卵を低温殺菌する方法に関する。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
卵(11)を低温殺菌する装置であって、
a)卵(11)を受け入れて、キャリア(10)に移送するための供給装置(2)と、
b)卵(11)を加熱して低温殺菌するための室(3)と、
c)室(3)を通って、キャリア(10)を卵(11)とともに動かすコンベヤ装置と、
d)卵(11)をキャリア(10)から輸送装置(21,22)に移送するための搬送ステーションと、
e)被覆された卵(11)を梱包する梱包ステーション(7)を備え、
噴霧装置(15)が配備され、該噴霧装置によって室(3)内の卵(11)が液体で噴霧されることを特徴とする装置。
【請求項2】
室(3)を通る移動中に、卵(11)が少なくとも区間でキャリア(10)を介して回転可能である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記キャリア(10)は、コンベヤ装置上を蛇行するように案内され、卵(11)はコンベヤ装置の少なくとも1つの曲がり部において、キャリア(10)とともに回転可能である、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記キャリア(10)は垂直部分に沿って上下に移動可能であり、噴霧装置(15)が2つの垂直部分の間に配置されている、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
各キャリア(10)が、卵(11)用の複数の受け部を備えたチャネル形状である、請求項1乃至4の何れかに記載の装置。
【請求項6】
前記室(3)から回収された液体を噴霧装置(15)に戻すためにポンプ(19)が設けられている、請求項1乃至5の何れかに記載の装置。
【請求項7】
スキャナを備えた検査ステーション(4)が設けられて、該検査ステーションにより、卵(11)の表面構造における亀裂を検出することができる、請求項1乃至6の何れかに記載の装置。
【請求項8】
卵(11)を被覆する被覆ステーション(5)と、冷却ステーション(6)が設けられており、これにより被覆された卵(11)を冷却することができる、請求項1乃至7の何れかに記載の装置。
【請求項9】
卵(11)を低温殺菌する方法であって、
卵(11)を受け入れて、卵(11)をキャリア(10)に移送する供給ステーション(2)に卵(11)を供給する工程と、
キャリア(10)を卵(11)と一緒に室(3)を通って移動させ、卵(11)を低温殺菌用に加熱する工程と、
卵(11)をキャリア(10)から輸送装置(21,22)へ搬送する工程と、
卵(11)を梱包する工程を備え、
室(3)内にて卵(11)に、加熱且つ低温殺菌のための液体が噴霧されることを特徴とする、方法。
【請求項10】
卵(11)は、室(3)を通るときに、経路の少なくとも一部にわたって回転する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
卵(11)は蛇行した経路に沿ってキャリア(10)上を移動し、卵(11)は蛇行した経路の曲がり部で回転する、請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
室(3)内の卵(11)の滞留時間は、20分間から60分間の間である、請求項9乃至11の何れかに記載の方法。
【請求項13】
卵に噴霧する液体を回収し、循環工程で循環させる、請求項9乃至12の何れかに記載の方法。
【請求項14】
循環液はフィルタ(17)及びUVステーション(18)を介して浄化される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
卵(11)が、表面構造内の亀裂を検出するための検査ステーション(4)において走査され、卵(11)は走査中に搬送装置(21,22)を介して回転する、請求項9乃至14の何れかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、卵を低温で殺菌する装置に関し、該装置は卵を受け入れてキャリアに卵を搬送する供給装置と、卵を加熱して低温で殺菌する室と、室を通って卵と共にキャリアを動かすコンベアと、キャリアから輸送装置に卵を移送する移送ステーションと、被覆された卵を梱包する梱包ステーションを備える。
【0002】
さらに、本発明は、低温殺菌する方法に関し、卵を受け入れてキャリアに卵を搬送する供給装置に卵を供給する工程と、室を通って卵と共にキャリアを動かし、低温殺菌用に卵を加熱する工程と、キャリアから輸送装置に卵を移送する工程と、被覆装置で卵を被覆する工程と、被覆された卵を梱包する工程を含む。
【背景技術】
【0003】
米国特許公開公報2011/0300023号は、卵が数層のキャリアに充填される、卵の低温殺菌装置及び低温殺菌方法を開示している。積み重ねた卵を有するこれらのキャリアは、冷たい状態で温水槽内に置かれ、次いで、卵を予め決められた温度まで熱するように通過させ、それによって、卵中のサルモネラ菌を殺す。
【0004】
キャリアが槽を通して引き出された後、キャリアは卵とともに取り出され、さらに例えば、被覆や包装などの更なる処理が行われる。この工程の欠点は、水浴を熱して循環させるために必要なエネルギーが比較的高く、水浴中の温度制御が複雑であることである。加えて、卵はキャリア内にしっかりと配置されているので、低温殺菌中に黄身が上に移動する可能性があり、調理された卵の外観に悪影響を及ぼす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明の課題は、低エネルギーの入力で動作可能であり、かつ上記のような欠点を避けることのできる、卵を低温で殺菌するための装置及び方法を創出することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この問題は、請求項1の特徴を有する装置及び請求項9の特徴を有する方法によって解決される。
【0007】
本発明の装置では、室内に、卵を加熱し、低温殺菌するための噴霧装置が設けられており、該噴霧装置によって室内の卵に液体を噴霧することができる。その結果、卵はもはやキャリアを介して水浴に通す必要はなくなるが、噴霧された加熱または加温された液体、特に水を介して低温殺菌することができる。
【0008】
噴霧された液体は、簡単に温度を調整できるため、室内の温度を設定するために必要な制御量が削減される。室は、最初に卵を加熱し、次に低温殺菌するために、異なる領域に分割することができ、それにより、温度及び/又は噴霧される液体の量は一定か、異なる。この工程はまた効果的であり、特に室内の周りの壁が適切に断熱されていれば、低エネルギーの消費で実施することができる。
【0009】
卵は、室を通る移動中に、キャリアを介して、少なくとも区間で回転されるのが好ましい。この目的のために、キャリアは、コンベア装置を介して蛇行するように案内され、これにより、卵は少なくともコンベア装置の曲がり部でキャリアとともに回転することができる。
キャリアは、垂直部分に沿って上下に動かすことができ、それによって、例えば、噴霧装置は、コンパクトな構成故に、2つの垂直部分の間に配置され、それによって、液体は、キャリア及びキャリア内に配置された卵を湿らすために、両側で噴霧されることができる。
【0010】
各キャリアは、多数の卵の受け部を備えたチャネル形であるのが好ましい。各受け部は開口部として構成され、卵を異なる側から液体で湿らせることができる。キャリアのチャネル形状の構成により、卵は、室を通過するときに最初はキャリアの一方の脚部上に静止し、次にキャリアが蛇行した案内路の曲がり部を通過するときにこの脚部から他方の脚部上に回転され得る。低温殺菌中の卵のこの回転運動は、低温殺菌中に黄身が上方に移動するのを防ぎ、よって、低温殺菌後も黄身は卵の中心にとどまる。
【0011】
液体の効率的な使用のためには、液体がポンプを介して循環されることが望ましく、これにより、噴射され室から回収された液体は、ポンプを介して噴射装置にフィードバックされ得る。これはまた、液体を加熱するのに必要なエネルギーを減らす。
【0012】
室の後ろにスキャナを備えた検査ステーションを設けることが好ましく、該検査ステーションを用いて卵の表面構造の亀裂を検出することができる。これにより、欠陥のある卵の選別が容易になる。検査ステーションは、好ましくは、卵を被覆するための被覆ステーションの上流に配置され、その結果、より小さく、残存している亀裂を被覆ステーションを介して封止することができる。被覆ステーションの後ろには、被覆された卵をできるだけ長く保存するために、被覆された卵を冷却する手段が設けられることが好ましい。
【0013】
本発明に係る工程において、卵は供給ステーションでピックアップされ、移送点において、ローラコンベヤを介してキャリアに転送されることが望ましい。次いで、卵を有するキャリアは、卵を加熱し、低温殺菌するために、特に蛇行するように室内を移動する。次いで、卵はキャリアから、任意のコーティング及びパッケージングのための輸送装置に移送される。
卵は、加熱及び低温殺菌のために、液体を噴霧されて、例えば55℃及び65℃の予め決められた温度に曝されて、卵を加熱することによってサルモネラ菌を殺す。この工程は、液体、特に温かい水を散布することにより、特にエネルギー効率の高い方法で実施することができる。
【0014】
室を通る工程の間、卵はその経路の少なくとも一部にわたって回転されるのが好ましく、その結果、黄身は卵の中心に留まる。この目的のために、卵はキャリアを介して蛇行経路に沿って移動され、これにより卵は、少なくとも蛇行経路の曲がり部で回転する。
卵のキャリアはコンベアシステムによって室内を移動できるので、新しい卵を取り出すたびに加熱する必要はない。
【0015】
キャリアは、室の入口で殺菌されるべき卵を取り出し、次いで、殺菌された卵を室の出口で排出することができる。これにより、キャリアが室内で循環され、室から出なければ、エネルギー効率が高まり、室内で一定の温度レベルに保つことができる。
【0016】
室内の卵の滞留時間は20分から60分の間であるのが好ましく、サルモネラ菌量を減らすためにログレベルをどの程度高くするかに依存する。室内での滞留時間は30分から50分が特に有利であることが証明されている。
【0017】
卵に噴霧するために使用される液体は、室内の回収堆積盆で回収され、循環工程で循環されるのが好ましい。次いで、回収された液体は、フィルタを用いて、そして任意でUVステーションを用いて浄化されて、UVステーションでは、液体はUV光を用いて滅菌される。これにより、液体を所望の温度に引き上げることが簡単になる。
【0018】
表面構造の亀裂を検出するための検査ステーションが、室の後ろに設けられ、それによって、欠陥のある卵を容易に選別することができるように、卵が走査され、走査中に輸送装置上で回転されることが好ましい。
【0019】
また、低温殺菌用の装置は、各卵を正確に追跡できるように連続的な工程で卵を輸送することを可能にしている。搬送及び輸送装置は、卵が他の卵と接触せずに案内され、各卵が制御システムによって所定の位置に割り当てられるように構成されることが望ましいので、どのバッチが所定の包装に配列されているから、卵を識別することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本発明は、添付の図面を参照して、以下により詳細に説明される。
図1A】本発明に係る卵の低温殺菌装置の側面図である。
図1B図1に示す装置の上面図である。
図2】室のコンベヤの概略図である。
図3】被覆ステーションにおける卵の詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1A及び図1Bは、卵を低温殺菌する装置を示し、該装置は最初にローディングステーション1を有して、該ローディングステーションにキャリアを介して卵が供給される。次いで、卵はローディングステーション1から供給装置2に移送されて、供給装置は例えば、吸引装置を介して、キャリアから卵を除去する。次いで、卵はローラコンベヤ25を介して輸送され、分離されて、各卵は輸送方向に動かされる2つのローラ上に置かれ、さらに卵が回転されて、卵の長手方向軸がローラの長手方向軸に平行に整合する。このローラコンベヤ25は、次いで、移送点26にて卵をキャリアに移送することができ、このキャリアは、加熱及び低温殺菌のための室3を通って卵を案内する。
【0022】
室3から、低温殺菌された卵は、キャリアから輸送装置に移送され、検査ステーション4にて表面構造の亀裂が検出され、欠陥のある卵を選別することができる。検査ステーション4の後、卵は冷却ステーション6で冷却される前に、被覆ステーション5に供給される。
【0023】
図2は、低温殺菌用の室3を示している。低温殺菌されるべき卵は、ローラコンベヤ25から来て、該ローラコンベヤによって幾つかの平行な卵のトラックが室3に運ばれる。各卵は、2つのローラの間に位置し、このローラは回転し、室3に向かって動くことにより、卵の列は移送点26でキャリア10に移送することができ、卵は室3内のコンベヤ装置上を循環するように案内される。
【0024】
キャリア10は、ヨーロッパ特許3 087 017号に開示されているように構成することができ、ヨーロッパ特許3 087 017号は本明細書で参照される。キャリア10はチャネル状であり、開口の形をした多数の受け部を有しており、これらの各受け部内に、卵が挿入される。キャリアの長さに応じて、例えば5個-30個の卵、特に8個-18個の卵を1つのキャリアに挿入することができる。
【0025】
室3内のコンベヤシステムの一部が図2の中央領域に概略的に示されている。キャリア10は、チャネル形状で断面がU字状であり、搬送方向の後脚部12及び前脚部13を備える。図2において、キャリア10上には1つの卵11のみが示されており、ここで、複数の卵11は、キャリア10の長手方向に前後に配置されており、さらに全てのキャリアに1個以上の卵11を充填することができる。
【0026】
キャリア10は、コンベヤ装置上を蛇行しながら案内され、垂直部分で上下に移動する。2つの垂直部分の間には曲がり(deflection)があり、この曲がりは曲線の矢印で模式的に示されている。キャリア10は、曲がり部によって約180°回転し、後脚部12が最初は下部に位置し、曲がり後に上部に位置することが判る。
【0027】
曲がり部の領域におけるキャリア10の回転運動のために、キャリア10内に配置された卵11もまた回転し、その結果、卵の黄身の上方への浮遊が、室3内の静止整列及び長い滞留時間によって阻止される。キャリア10及び卵11は、曲がり点において反対方向に回転している。キャリア10及び卵11の回転は、上側曲がり点及び下側曲がり点の両方で起こる。
【0028】
卵11は、低温殺菌のために所定の温度、例えば55℃及び65℃の間に加熱され、それによって、卵11はこの目的のために液体、特に温水で噴霧される。任意で、添加物を温水に加えることもできる。複数のノズルを備えた噴霧装置15がキャリア10に隣接して配置されており、ノズルは、キャリア10内に配置された卵11に温かい液体または熱い液体を噴霧する。噴霧装置15はノズルを備えており、ノズルはコンベヤ装置の2つの垂直部分の間に配置されているので、ノズルは温かい又は熱い液体を両側に噴霧することができる。ノズルを備えた噴霧装置15は、ライン14を介して供給される。
【0029】
図2は、室3を通っているコンベアシステムの小さな区間だけを示している。キャリア10は、室3内で循環され、従って再熱を必要とする環境に到達しない。供給装置2によって引き継がれた卵11は、まず、室3内で、例えば空気と霧によって、室3内で予熱される。予熱時間の後、キャリア10内の卵11に、好ましくは58℃から62℃の間の温度で、液体を噴霧する。そして噴霧された水は、キャリア10に加えられる。
【0030】
その後、噴霧された水は堆積盆に回収され、排水に向けられる。そこから、回収された水は、ライン14に接続されたラインにポンプを介して伝達され、これにより、温水が再び卵11に噴霧される。ポンプの上流又は下流には、液体を洗浄する装置、特にフィルタ及び液体を滅菌するために、その液体がUV光で照射されるUV洗浄ステーションを設けることができる。そして、浄化された液体は循環することができる。
【0031】
卵11が30分から60分の間、特に40分から50分の間、室3内におかれた後、卵はキャリア10から輸送装置21に移送される。輸送装置21は、輸送方向に移動しかつまた回転する2つのローラバー上に卵が静止するローラコンベヤとして構成することができる。
【0032】
輸送装置21は、スキャナを含むことができる検査ステーション4を通って卵11を案内し、それによって、卵11は、輸送装置21を介して走査中に回転されて、表面構造のあらゆる亀裂が検出される。このように、欠陥のある卵は、検査ステーション4の後、任意で自動除去装置を介して容易に選別することができる。さらに、またはこれに換えて、卵11の表面構造の手作業による品質管理を行うこともできる。
【0033】
検査ステーション4の後ろで、卵11は輸送装置21を介して被覆ステーション5に輸送され、これは図3に詳しく示されている。各卵11は、2つの隣接する支持体22の上に位置し、支持体は湾曲しており、卵11の外側輪郭に適合している。各支持体22は、回転ロッド27上に配置され、回転ロッドは輸送方向に移動し、輸送動作中にも卵11が回転するようになっている。
【0034】
1つ以上の噴霧ノズル23が、卵11の周りに配置され、ノズルは、卵11上に被覆液24を噴霧する。任意に、輸送装置の支持体22は、断面を星状に形成されて、多数の外方に突出する突起を有し、これにより、卵と支持体22との間に小さな接触面しか存在しない。したがって、卵11は連続的な工程で被覆することができ、これにより、セラック、ワックス、または食品用に認可された別の被覆材を被覆に使用することができる。
【0035】
ここで、被覆された卵が、輸送装置を介して、図1A及び図1Bに示される冷却ステーション6に供給される。輸送装置は、卵を個々の輸送要素に移送するが、これらの輸送要素は、少なくとも特定の領域において、蛇行するように冷却室を通って移動する。輸送要素は、外部から冷却室への熱伝達を最小限にするために、冷却ステーション6の周囲に案内される。
【0036】
冷却ステーション6の下流には、包装ステーション7が設けられ、ここで被覆され、冷却された卵は、所望の包装容器、特に卵カートンに移送され得る。従って、卵カートンは、ラベル付けすることができ、それによって、工程の開始時点で卵を分離しても、それがどの卵であるか、すなわち、卵がどのバッチからもたらされるかを追跡することを可能にする。
【符号の説明】
【0037】
参照符号一覧
1 ローディングステーション
2 供給装置
3 室
4 検査ステーション
5 被覆ステーション
6 冷却ステーション
7 包装ステーション
10 キャリア
11 卵
12 脚部
13 脚部
14 ライン
15 噴霧装置
21 輸送装置
22 輸送装置
23 噴霧ノズル
24 被覆液
25 ローラコンベヤ
26 移送点
27 ロッド
図1A
図1B
図2
図3
【国際調査報告】