(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】材料の超音波圧密
(51)【国際特許分類】
B29C 65/08 20060101AFI20240829BHJP
B29C 70/42 20060101ALI20240829BHJP
B29C 70/84 20060101ALI20240829BHJP
【FI】
B29C65/08
B29C70/42
B29C70/84
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510437
(86)(22)【出願日】2022-08-18
(85)【翻訳文提出日】2024-04-06
(86)【国際出願番号】 US2022040776
(87)【国際公開番号】W WO2023023259
(87)【国際公開日】2023-02-23
(32)【優先日】2021-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524063464
【氏名又は名称】アジャイル ウルトラソニックス コープ.
(74)【代理人】
【識別番号】100104411
【氏名又は名称】矢口 太郎
(72)【発明者】
【氏名】ショート、マシュー、エー.
(72)【発明者】
【氏名】ストラットン、ジェームス
【テーマコード(参考)】
4F205
4F211
【Fターム(参考)】
4F205AD04
4F205AD05
4F205AD16
4F205AG03
4F205AH17
4F205AP01
4F205AP05
4F205HA08
4F205HA14
4F205HA29
4F205HA32
4F205HB01
4F205HB12
4F205HK03
4F205HK04
4F205HT13
4F205HT26
4F211TA13
4F211TC01
4F211TN23
4F211TQ05
(57)【要約】
【要約】
材料を圧密するためのシステムであって、超音波エネルギーを圧密される材料に向けるように構成されたソノトロードであって、前記圧密される材料がガラス転移温度と融解温度の両方を有するソノトロードと、ソノトロードに近接された非剛体圧密化材料であって、非剛体圧密化材料とソノトロードは、これらの間に圧密される材料を受け入れるための領域を画定し、非剛体固結材料は、前記圧密される材料のガラス転移温度よりも高いガラス転移温度と、前記圧密される材料の溶融温度よりも高い溶融温度とを有する、非剛体圧密化材料とを有するものである。
【選択図】
図1A及び
図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料を圧密するためのシステムであって、
(a)超音波エネルギーを圧密される材料に向けるよう構成されたソノトロードであって、前記圧密される材料はガラス転移温度と融解温度の両方を有する、ソノトロードと、
(b)前記ソノトロードに近接された非剛体圧密化材料であって、前記非剛体圧密化材料と前記ソノトロードは、これらの間に前記圧密される材料を受け入れるための領域を画定する、非剛体圧密化材料と、を有し、
(c)前記非剛性圧密化材料は、前記圧密される材料のガラス転移温度よりも高いガラス転移温度と、前記圧密される材料の溶融温度よりも高い溶融温度とを有するものである、システム。
【請求項2】
請求項1記載のシステムにおいて、前記非剛性圧密化材料を支持するための剛性アンビルをさらに有するものである、システム。
【請求項3】
請求項1記載のシステムにおいて、力センサーおよび熱センサーのうちの少なくとも1つをさらに有するものである、システム。
【請求項4】
請求項1記載のシステムにおいて、前記ソノトロードの一方の側に配置された入力材料アンビルと、前記ソノトロードの他方の側に配置された出力材料アンビルをさらに有し、前記アンビルは、前記圧密される材料に圧縮力を与えるように構成され、前記アンビルは、前記圧密される材料を冷却または加熱するように構成されているものである、システム。
【請求項5】
請求項1記載のシステムにおいて、前記ソノトロードに超音波エネルギーを提供するように構成された少なくとも1つの超音波トランスデューサをさらに有し、前記少なくとも1つの超音波トランスデューサが連接型ハウジングに取り付けられ、前記連接型ハウジングは、前記ソノトロードに圧縮力と前記圧密される材料の配置に対して変化する接触角を提供するように構成されているものである、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
請求項1記載のシステムにおいて、前記ソノトロードは、丸みを帯びたまたはテーパー状の面プロファイルを含み、前記ソノトロードは、所定幅の狭いコンポーネントまたは所定幅の広いコンポーネントを圧密するように構成されている、システム。
【請求項7】
請求項1記載のシステムにおいて、前記ソノトロードは、圧密されている材料に接触するように構成された一体型の押さえ構造を含むものである、システム。
【請求項8】
請求項1記載のシステムにおいて、前記圧密される材料は、熱可塑性材料、熱硬化性材料、または炭素繊維強化ポリマーである、システム。
【請求項9】
請求項1記載のシステムにおいて、前記圧密される材料は、材料の層、材料のシート、または事前に圧密された構造として構成されるものである、システム。
【請求項10】
請求項1記載のシステムにおいて、前記非剛体圧密化材料は、熱可塑性材料、熱硬化性材料、シリコーン、ポリアミド、ウレタン、ゴム、ガラス織シート、ガラス、炭素繊維材料、およびそれらの組み合わせを含むものである、システム。
【請求項11】
請求項1記載のシステムにおいて、前記非剛性圧密化材料は、材料の層または材料のシートとして構成されるものである、システム。
【請求項12】
請求項1記載のシステムにおいて、前記非剛性圧密化材料は、ショアA硬度40~100を有するものである、システム。
【請求項13】
材料を圧密するためのシステムであって、
(a)ソノトロードに超音波エネルギーを提供するように構成された少なくとも1つの超音波トランスデューサであって、前記少なくとも1つの超音波トランスデューサは、前記ソノトロードに圧縮力と、圧密される材料の配置に対して変化する接触角を提供するように構成された連接型ハウジング内に取り付けられ、前記ソノトロードは、超音波エネルギーを前記圧密される材料に向けるように構成され、前記圧密される材料はガラス転移温度と融解温度の両方を有する、超音波トランスデューサと、
(b)前記ソノトロードに近接された非剛体圧密化材料であって、前記非剛体圧密化材料と前記ソノトロードは、これらの間に前記圧密される材料を受け入れるための領域を画定し、前記非剛体圧密化材料は、前記圧密される材料のガラス転移温度よりも高いガラス転移温度と、前記圧密される材料の溶融温度よりも高い溶融温度とを有する、非剛体圧密化材料と、
(c)前記ソノトロードの一方の側に配置された入力材料アンビル及び前記ソノトロードの他方の側に配置された出力材料アンビルであって、前記アンビルは、前記圧密される材料に追加の圧縮力を与えるように構成され、前記アンビルは、前記圧密される材料を冷却または加熱するように構成されているものである、入力材料アンビス及び出力材料アンビルと、
を有する、システム。
【請求項14】
請求項13記載のシステムにおいて、前記非剛性圧密化材料を支持するための剛性アンビルをさらに有する、システム。
【請求項15】
請求項13記載のシステムにおいて、少なくとも1つの力センサーおよび少なくとも1つの熱センサーをさらに有する、システム。
【請求項16】
請求項13記載のシステムにおいて、前記ソノトロードは、丸みを帯びたまたはテーパー状の面プロファイルを含み、前記ソノトロードは、所定幅の狭いコンポーネントまたは所定幅の広いコンポーネントを圧密するように構成され、前記ソノトロードは、圧密中の材料に接触するように構成された一体型の押さえ構造を含むものである、システム。
【請求項17】
請求項13記載のシステムにおいて、前記圧密される材料は、熱可塑性材料、熱硬化性材料、または炭素繊維強化ポリマーであり、前記圧密される材料は、材料の層、材料のシート、または事前に圧密された構造として構成されるものである、システム。
【請求項18】
請求項13記載のシステムにおいて、前記非剛体圧密化材料は、熱可塑性材料、熱硬化性材料、シリコーン、ポリアミド、ウレタン、ゴム、ガラス織シート、ガラス、炭素繊維材料、およびそれらの組み合わせを含み、前記非剛性圧密化材料は、材料の層または材料のシートとして構成されるものである、システム。
【請求項19】
請求項13記載のシステムにおいて、前記非剛性圧密化材料は、ショアA硬度40~100を有するものである、システム。
【請求項20】
材料を圧密するための方法であって、
(a)超音波エネルギーを圧密される材料に向け、前記圧密される材料に圧縮力を与えるようにソノトロードを構成する工程であって、前記圧密される材料はガラス転移温度と融解温度の両方を有する、構成する工程と、
(b)非剛性圧密化材料を前記ソノトロードに近接して配置する工程であって、前記非剛性圧密化材料と前記ソノトロードは、これらの間に圧密される材料を受け入れるための領域を画定し、前記非剛体圧密化材料は前記圧密される材料のガラス転移温度よりも高いガラス転移温度と、前記圧密される材料の溶融温度よりも高い溶融温度とを有する、配置する工程と、
(c)前記ソノトロードを作動させ、前記ソノトロードが、前記材料を圧縮力下で且つ所定の角度で横切って移動させることによって、前記圧密される材料を結合する工程と、
を有する、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示される発明の主題は、一般に、製造及び製作システム、デバイス、および方法に関し、より具体的には、例えば炭素繊維を含む材料などの材料を超音波圧密のためのシステム、デバイス、および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波溶接プロセスを使用して複数の炭素繊維強化ポリマー(CFRP)層を溶接して圧密された構造にすることは、エネルギーディレクタや犠牲溶融層を使用しない限り、ほとんど成功しないことが証明されている。または、超音波溶接システムのアンビルコンポーネントにCFRPの層が配置されている硬い表面が含まれている場合である。既知の溶接方法では、熱可塑性プラスチックまたは熱可塑性複合材料を硬いアンビルに固定する。ただし、これらの方法をCFRPテープ、ブレード、または事前に圧密されたプレートで使用する場合、通常、溶接プロセスを強化するための従来のエネルギーディレクタや二次材料を使用しない限り、溶接を行うことはできない。実際に溶接が行われたとしても、その溶接はしばしば満足のいく性質のものではない。したがって、自動車、航空、軍事用途を含むさまざまな用途で使用するために、CFRPテープを固体構造に効果的に圧密できる超音波溶接システムが引き続き必要とされています。
【発明の概要】
【0003】
以下は、開示された発明の主題の特定の実施例の概要を提供する。この概要は広範な概要ではなく、開示された本発明の主題の主要または重要な側面または要素を特定したり、その範囲を説明したりすることを意図したものではない。しかしながら、開示された発明の主題を説明および請求するために使用される言語における不定冠詞の使用は、いかなる形でも説明された発明の主題を制限することを意図したものではないことを理解されたい。むしろ、「a」または「an」の使用は、「少なくとも1つ」または「1つ以上」を意味すると解釈されるべきである。
【0004】
開示された技術の実施例は、材料を圧密するための第1のシステムを提供する。このシステムは、超音波エネルギーを圧密される材料に向けるように構成されたソノトロードを備え、圧密すべき材料は固有のガラス転移温度と固有の融解温度の両方を有する。ソノトロードに近設された非剛性圧密化材料であって、非剛性圧密化材料とソノトロードとの間に圧密される材料を受け入れるための領域を画定し、非剛性圧密化材料は圧密される材料の固有のガラス転移温度より高い固有のガラス転移温度を有し、圧密される材料の固有のガラス転移温度よりも高く、圧密される材料の固有の溶融温度よりも高い固有の溶融温度を有する。
【0005】
システムはさらに、非剛性圧密材料を支持するための剛性アンビルを備えていてもよい。このシステムは、少なくとも1つの力センサーおよび少なくとも1つの熱センサーをさらに備えることができる。このシステムは、ソノトロードの一方の側に配置される入力材料のアンビルと、ソノトロードの反対側に配置される出力材料のアンビルをさらに備えることができ、アンビルは、圧密される材料に圧縮力を与えるように構成され、アンビルは、圧密中の材料を冷却または加熱するように構成されている。システムは、ソノトロードに超音波エネルギーを提供するように構成された少なくとも1つの超音波トランスデューサをさらに備えることができ、少なくとも1つの超音波トランスデューサは連接型ハウジング内に取り付けられ、連接型ハウジングは、ソノトロードに圧縮力および圧密する材料の配置に対して変化する接触角度(またはアタック)を提供するように構成されている(つまり、複雑な表面形状に対して表面法線に近づく)。ソノトロードは、丸みを帯びたまたはテーパー状の面プロファイルを含んでもよく、ソノトロードは、所定の幅の狭いコンポーネントまたは所定の幅の広いコンポーネントのいずれかを圧密するように構成できる。ソノトロードは、圧密される材料に接触するように構成された圧密された押さえ構造を含んでもよい。圧密される材料は、熱可塑性材料、熱硬化性材料、または炭素繊維強化ポリマーであってもよく、材料の層または材料のシートとして構成されてもよい。非剛性圧密化材料には、熱可塑性材料、熱硬化性材料、シリコーン、ポリアミド、ウレタン、ゴム、ガラス織物シート、ガラス、炭素繊維材料、またはそれらの様々な組み合わせが含まれ、材料の層、材料のシート、または事前に一体化された構造として構成され得る。非剛性圧密化材料は、ショアA硬度40~100を持つことができる。
【0006】
開示された技術の別の実施例は、材料を圧密するための第2のシステムを提供する。このシステムは、ソノトロードに超音波エネルギーを提供するように構成された少なくとも1つの超音波トランスデューサを備え、少なくとも1つの超音波トランスデューサは、ソノトロードに圧縮力と、圧密する材料の配置に対して変化する接触角を提供するように構成された連接型ハウジング内に取り付けられ、ソノトロードは、超音波エネルギーを圧密される材料に向けるように構成され、圧密される材料は固有のガラス転移温度と固有の融解温度の両方を有し、ソノトロードに近接された非剛体圧密化材料であって、非剛体圧密化材料とソノトロードは、その間に圧密される材料を受け入れるための領域を画定し、非剛体圧密化材料は圧密される材料の固有のガラス転移温度よりも高い固有のガラス転移温度と、圧密される材料の固有の溶融温度よりも高い固有の溶融温度とを有し、ソノトロードの一方の側に配置された入力材料のアンビルと、ソノトロードの他方の側に配置された出力材料のアンビルであって、アンビルは、圧密される材料に追加の圧縮力を提供するように構成され、アンビルは、圧密する材料を冷却または加熱するのいずれかに設定される。
【0007】
このシステムは、非剛性圧密化材料を支持するための剛性アンビルをさらに備えることができる。このシステムは、少なくとも1つの力センサーおよび少なくとも1つの熱センサーをさらに備えることができる。ソノトロードは、丸みを帯びたまたはテーパー状の面プロファイルを含んでもよく、ソノトロードは、所定の幅の狭いコンポーネントまたは所定の幅の広いコンポーネントのいずれかを圧密するように構成できる。ソノトロードは、圧密される材料に接触するように構成された一体型の押さえ構造を含んでもよい。圧密される材料は、熱可塑性材料、熱硬化性材料、または炭素繊維強化ポリマーであってもよく、材料の層、材料のシート、または事前に圧密された構造として構成されてもよい。非剛性圧密化材料は、熱可塑性材料、熱硬化性材料、シリコーン、ポリアミド、ウレタン、ゴム、ガラス織シート、ガラス、炭素繊維材料、またはそれらの様々な組み合わせを含んでもよく、材料の層または材料のシートとして構成されてもよい。非剛性圧密化材料は、ショアA硬度40~100を有することができる。
【0008】
開示された技術のさらに別の実施例は、材料を圧密する方法を提供する。この方法は、超音波エネルギーを圧密すべき材料に向けて、圧密すべき材料に圧縮力を及ぼすようにソノトロードを構成する工程であって、圧密すべき材料は固有のガラス転移温度と固有の融解温度の両方を有する、構成する工程と、非剛性圧密化材料をソノトロードに近接して配置する工程であって、非剛性圧密化材料とソノトロードは、圧密される材料を受け入れるための領域をその間に画定し、非剛体圧密化材料の固有のガラス転移温度は、圧密される材料の固有のガラス転移温度よりも高く、その固有の溶融温度は、圧密される材料の固有の溶融温度よりも高い、配置する工程と、ソノトロードを作動させ、圧縮力の下で材料全体にわたってソノトロードを移動させることによって、圧密される材料を接合する工程と、を有するものである。
【0009】
前述の概念と、以下でより詳細に説明する追加の概念とのすべての組み合わせ(そのような概念が相互に矛盾しないことを条件とする)は、本明細書に開示される発明の主題の一部として企図されており、説明した利点を達成するために実装できることを理解されたい。開示されるシステム、装置、および方法の追加の特徴および態様は、実施例の以下の詳細な説明を読んで理解することにより、当業者には明らかになるであろう。当業者には理解されるように、本明細書に開示される内容の範囲および精神から逸脱することなく、さらなる実装が可能である。したがって、図面および関連する説明は、本質的に例示的なものであり、制限的なものではないとみなされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本明細書に組み込まれ、その一部を形成する添付の図面は、開示された本発明の主題の1つまたは複数の例示的な実装を概略的に示し、上記の一般的な説明および以下の詳細な説明とともに、本発明の開示された主題の原理を説明するためのものである。
【
図1A】
図1Aは、開示された技術の第1の実施例による、材料を超音波圧密するためのシステムおよび装置の正面図である。
【
図2A】
図2Aは、開示された技術の第2の実施例による、材料の超音波圧密のためのシステムおよび装置の正面図である。
【
図3】
図3は、開示された技術の第3の実施例による、材料を超音波圧密するためのシステムおよび装置の正面図である。
【
図4】
図4は、開示された技術による互いに配置されたソノトロード、アンビル、圧密材料の層、および圧密される材料の層の第1の例示的な構成を示す。
【
図5】
図5は、開示された技術による互いに配置されたソノトロード、アンビル、圧密材料の層、および圧密される材料の層の第2の例示的な構成を示す。
【
図6】
図6は、は、開示された技術による互いに配置されたソノトロード、アンビル、圧密材料の層、および圧密される材料の層の第3の例示的な構成を示す。
【
図7】
図7は、開示された技術による相互に配置されたソノトロード、アンビル、および圧密される材料の層の第4の例示的な構成を示す。
【
図8】
図8は、開示された技術による互いに配置されたソノトロード、アンビル、圧密材料の層、および圧密される材料の層の第5の例示的な構成を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、図を参照して実施例を説明する。詳細な説明全体を通じて、さまざまな要素および構造を参照するために参照番号が使用される。以下の詳細な説明は、例示の目的で多くの詳細を含むが、当業者であれば、以下の詳細に対する多くの変形および変更が、開示される本発明の主題の範囲内にあることを理解するであろう。したがって、以下の実施形態は、特許請求される主題に対する一般性を失うことなく、またそれに限定を課すことなく説明される。
【0012】
開示された技術は、特定の種類の材料の複数の層を超音波圧密して積層構造にするためのシステム、装置、および方法を提供する。図面を参照すると、開示されたシステムの一般的な実施例は、超音波トランスデューサ、超音波ブースタ、および超音波ホーン(ソノトロード)をさらに含む超音波スタック(超音波伝送線路)を含む。超音波スタックのコンポーネントは、静力で下方に(または圧密される材料に向かって)押され、横方向のシステム動作で移動する連接型ヘッドアセンブリ内に取り付けられる。電源が超音波トランスデューサーを駆動して超音波振動を発生させ、超音波ブースターとソノトロードを介してターゲット材料の複数の層に伝達され、それによって材料の層が結合(つまり、圧密)される。圧密される材料の層は、特定の非剛性、弾性、または柔軟な特性を有する基板(「圧密化材料」と呼ばれる)上に配置され、基板自体は通常、アンビルと呼ばれる剛性の支持体上に置かれるが、一部の実施形態では、基板自体がアンビルとして機能する。ソノトロードは、例えば、材料のテープを溶接するために使用するために狭い、または材料のシートを溶接するために幅広など、さまざまな幅で構成することができる。アンビルは、剛性特性を有する主処理面によって支持され得る。主処理面は静止したままにすることができるが、X、Y、Z、I、J、K軸の動き、またはそれらの組み合わせなどの複数の自由度を組み込むことで、複雑な表面形状にわたる材料のスポット溶接または連続スキャン溶接の手段が容易になる。
【0013】
開示された技術の連接型ヘッドアセンブリは、多数の代替構成で提供され得る。一実施形態では、ヘッドアセンブリは、支持構造に固定された剛性ハウジングを含む。超音波伝送ラインの作動は、圧密する材料に力を加えるために、空気圧、油圧、または電気機械装置を使用して実行できます。別の実施形態では、ヘッドアセンブリは、数値制御多軸システムの端部に固定された剛性ハウジングを含み、システム構造は、圧密される材料に力を及ぼすための独立型作動を有する。さらに別の実施形態では、ヘッドアセンブリは、ロボット制御のジョイントの連結ネットワークの端部に固定された剛性ハウジングを含む。圧密する材料に力を加えるのは、ロボットジョイントのネットワークによって、および/またはハウジング内に含まれる空気圧、油圧、または電気機械装置を通じて行うことができる。開示された溶接システムはまた、連結型ヘッドアセンブリと力適用アクチュエータ装置との間に結合され、リアルタイムのフィードバックを作動デバイスに提供して、単位面積当たりの変化するエネルギーを送達するための力を増加または減少させ、それによってターゲット材料を圧密させるのにより適した処理温度に変更するためのリアルタイム力センサーを含む。
【0014】
例示的な実施形態では、開示されたシステムは、10kHzと60kHzとの間の共振周波数を有するトランスデューサを有する超音波伝送線路と、連結型装置への伝送線路の堅固な取り付けを容易にするとともに、トランスデューサーから振幅を増幅または減増幅するブースターと、トランスデューサーからの信号と、圧密する材料に力を加えるとともに強い超音波振動を与えて材料に変化をもたらす超音波ソノトロードを含む。伝送線路の各コンポーネントは、動作周波数の1/2 波長になるように設計されている。1/2 波長コンポーネントのアレイを伝送線路に取り付けることができる。1実施例では、1波長と1/2 波長を生成するコンポーネントが3つだけ必要である。
【0015】
例示的な実施形態では、開示されたシステムは、積層材(圧密された材料)の適切な配向に繊維を整列させるアイロン効果を生み出す、丸みを帯びたまたはテーパー状の面プロファイルを有する超音波ソノトロードを含む。さらに、圧密される材料の圧密中に圧縮力を加えるトレーリングバッキングバーを利用することで、後続の層間の空隙を排除する。
【0016】
例示的な実施形態では、開示された溶接システムは、圧密中にターゲット材料に一貫した均一な圧縮力を提供する、熱的に制御された輪郭のあるバッキングアンビルを含む。さらに、熱制御されたバッキングアンビルは、ターゲット材料の冷却速度を変更するのに適した加熱要素によって制御される温度ゾーンを有することができ、それによって、熱輪郭バッキングアンビルによって制御される熱処理プロセスを通じて、材料の性能およびその最終性能に影響を与えることができる。この特別に制御された冷却速度機能により、圧密された材料の特別に調整された材料特性が生成される。
【0017】
例示的な実施形態では、開示されたシステムは、入力および出力の処理温度を測定するリアルタイム熱監視センサーを含む。温度の変動は超音波トランスデューサ内の振幅値の増減によって変化するため、アウトフィード温度センサーは重要である。温度の変動は、圧密される材料を横切る超音波ソノトロードの移動速度を増減することによっても変化する。温度の変動は、ターゲット材料に対する超音波ソノトロードの移動速度と適用振幅の両方を増減することによっても変化する。
【0018】
開示されたシステム、装置、および方法は、例えば、熱可塑性材料、熱硬化性材料、および炭素繊維強化ポリマー(CFRP)シートまたはテープなどの特定の種類の材料を圧密するのに有効である。CFRPは、炭素繊維強化ポリマー、炭素繊維強化プラスチック、または炭素繊維強化ポリエチレンを指す場合がある。CFRPは、熱可塑性樹脂を注入した炭素繊維を指すこともある。開示された技術は、熱可塑性または熱硬化性材料の多数の層を圧密するために使用可能である。例えば、開示された技術によって作られた圧密された物体または構成要素は、2~24層の材料または事前に圧密されたプレートまたは構造を含むことができる。テープ、シート材料、または事前に圧密された構造の追加の層を使用することもできる。
【0019】
開示されたシステムが動作しているとき、「剥離層」または「圧密化材料」とも呼ばれる適切な非剛体基板材料を使用すると、溶接される材料の層が適切に結合する。ただし、適切な圧密化材料は、圧密される材料とは結合しない。このような材料には、非限定的な例として、熱可塑性材料、熱硬化性材料、シリコーン、ポリアミド、ウレタン、ゴムガラス織シート、ガラス、カーボン繊維材料、またはそれらのさまざまな組み合わせなどの、準拠した可撓性または柔軟な材料の単一または複数の薄い層またはシートが含まれ得る。。テフロン(登録商標)(ポリテトラフルオロエチレン(PTFE))または同様の特性を持つ他の材料も、圧密化材料として使用できます。基材の厚さは、圧密される材料の層の厚さに応じて変化し、圧密される層の厚さが増加するにつれて基材の厚さは減少する。
【0020】
いくつかの実施形態では、非剛体基板材料は存在しなくてもよく、アンビル自体は、準拠した可撓性または柔軟な材料から作られてもよい。一例では、炭素繊維強化ポリマーの加工は、ショアA硬度40~100 の弾性裏打ち表面上で実行される。さらに、弾性加工表面は、摂氏150~600度の加工温度に耐えることができなければならない。従来技術の熱可塑性プラスチックの超音波処理方法は、溶接接合部へのエネルギーの一貫した伝達を確実にするために、典型的には鋼鉄またはアルミニウムである剛性支持構造の使用を教示している。従来技術のシステムとは対照的に、弾性アンビル構造を利用すると、冷却速度を制御するために厚さと熱特性を変化させて調整できるヒートシンク状構造として機能しながら、弾性反発面が生成される。
図1Aは、開示された技術の第1の実施例による、材料を超音波圧密するためのシステムおよび装置の正面図である。
図1Bは、
図1Aのシステムおよび装置の正面斜視図を示す。
図1A~1Bを参照すると、超音波圧密システム100は、筐体110と、超音波スタックアクチュエータ112と、閉ループ力フィードバックセンサー114と、リニアレール116、超音波ヘッドアセンブリ120が取り付けられるキャリッジ118とを含む。
【0021】
超音波ヘッドアセンブリ120は、剛性マウントブースタ124に接続された超音波トランスデューサ122と、同じく剛性マウントブースタ124に接続された超音波ソノトロードとを含む。超音波ソノトロード横方向支持体128は、熱センサー130と同様に、筐体110の底部に取り付けられている。溶接アンビル140は、1つ以上の圧密化材料150の層を支持し、圧密化プロセス中に、圧密される材料160の複数の層が圧密化材料150と超音波ソノトロード126との間に配置される。
【0022】
図2Aは、開示された技術の第1の実施例による、材料を超音波圧密するためのシステムおよび装置の正面図である。
図2Bは、
図2Aのシステムおよび装置の正面斜視図である。
図2A~
図2Bにおいて、超音波圧密システム200は筐体210、超音波スタックアクチュエータ212、閉ループ力フィードバックセンサー214、リニアレール216、超音波ヘッドアセンブリ220が取り付けられるキャリッジ218を含む。超音波ヘッドアセンブリ220は、剛性マウントブースタ224に接続された超音波トランスデューサ222、同じく剛性マウントブースター224に接続された超音波ソノトロード226を含む。熱センサー230は、筐体210の底部に取り付けられている。一体化された材料押さえ構造が超音波ソノトロード226の両側に形成されている。溶接アンビル240は、圧密化材料250の1または複数の層をサポートする。圧密化プロセス中に、圧密される材料260の複数の層が圧密化材料250と超音波ソノトロード226との間に配置される。
【0023】
図3は、開示された技術の第3の実施例による、材料の超音波圧密のためのシステムおよび装置の正面図を提供する。
図3に示すように、超音波圧密システム300は筐体310、超音波スタックアクチュエータ312、閉ループ力フィードバックセンサー314、超音波トランスデューサ(図示せず)、剛性マウントブースタ324、および超音波ソノトロード326を含む超音波ヘッドアセンブリ320を含む。第1の調整可能なシリンダマウント370および第2の調整可能なシリンダマウント372は、筐体310の底部に取り付けられる。入力材料押さえアセンブリ380は、第1の調節可能なシリンダマウント370に取り付けられ、圧密される材料、または場合によっては圧密化材料と接触する断熱材382と冷却/加熱領域382を含む。入力材料押さえアセンブリ380の下向きの圧力を制御する圧力調整器386は、筐体310の側面に取り付けられる。処理済み材料押さえアセンブリ390は、処理済みの材料(圧密された材料等)、または場合によっては圧密化材料と接触する断熱材382と冷却/加熱領域382を含む。処理済み材料押さえアセンブリ390の下向きの圧力を制御する圧力調整器396は、筐体310の側面に取り付けられる。
【0024】
図4は、開示された技術による互いに相対的に配置されたソノトロード、アンビル、圧密化材料の層、および圧密される材料の層の第1の構成例を示す。構成400では、超音波ソノトロード426は、剛性アンビル440の上方またはそのすぐ近くに配置され、所定の数のまたは「N」層の圧密化材料450が剛性アンビル440上に配置され、所定の数または「N」の層の圧密される材料460が圧密化材料450上に配置される。実際の層の数は、圧密化材料に使用される特定の材料、または圧密される材料の特定の材料、および開示された技術を使用して製造されるコンポーネントまたは部品の特性を含む様々な要因によって決定される。この実施形態では、圧密化プロセスが開始されるときに、超音波ソノトロード426が圧密される材料の最上層460と接触するようになる。
【0025】
開示された技術による互いに相対的に配置されたソノトロード、アンビル、圧密化材料の層、および圧密化される材料の層の第2の構成例を示す。構成500では、超音波ソノトロード526は、剛性アンビル540の上方またはそのすぐ近くに配置され、第1の所定数または「N」の層の圧密化材料550が剛性アンビル540上に配置され、所定の数または「N」の層の圧密される材料560が圧密化材料550上に配置され、第2の所定数または「N」の層の圧密化材料555が、圧密される材料560上に配置される。層の実際の数は、圧密化材料に使用される特定の材料または複数の材料を含む様々な要因によって決定される。実際の層の数は、圧密化材料に使用される特定の材料、または圧密される材料の特定の材料、および開示された技術を使用して製造されるコンポーネントまたは部品の特性を含む様々な要因によって決定される。この実施形態では、超音波ソノトロード526は、圧密化プロセスが開始されるときに、圧密化材料555の第2の所定数または「N」層の最上層と接触させられる。
【0026】
開示された技術による互いに相対的に配置されたソノトロード、アンビル、圧密化材料の層、および圧密される材料の層の第3の構成例を示す。構成600では、超音波ソノトロード626は、適合アンビル640の上方またはその近傍に配置され、第1の所定数または「N」の層の圧密化材料650が、適合アンビル640上に配置され、所定の数または「N」の層の圧密される材料660が圧密化材料650上に配置され、第2の所定数または「N」の層の圧密化材料655が、圧密される材料660上に配置される。層の実際の数は、圧密化材料に使用される特定の材料または複数の材料を含む様々な要因によって決定される。実際の層の数は、圧密化材料に使用される特定の材料、または圧密される材料の特定の材料、および開示された技術を使用して製造されるコンポーネントまたは部品の特性を含む様々な要因によって決定される。この実施形態において、超音波ソノトロード626は、圧密化プロセスが開始されるときに、圧密化材料655の第2の所定数または「N」の層の最上層と接触させられる。
【0027】
図7は、開示された技術による互いに相対的に配置されたソノトロード、アンビル、および圧密化される材料の層の第4の構成例を示す。構成700では、超音波ソノトロード726は、適合アンビル740の上方またはそれに近接して配置され、所定の数または「N」の層の圧密される材料760が適合アンビル740上に配置される。
実際の層の数は、圧密される材料に使用される特定の材料、および開示された技術を使用して製造されるコンポーネントまたは部品の特性を含む様々な要因によって決定される。この実施形態では、圧密化プロセスが開始されるときに、超音波ソノトロード726が圧密される材料760の最上層と接触させられる。
【0028】
開示された技術による互いに相対的に配置されたソノトロード、アンビル、圧密化材料の層、および圧密される材料の層の第5の構成例を示す。構成800では、超音波ソノトロード826は、適合アンビル840の上方またはそれに近接して配置され、所定の数または「N」の層の圧密される材料860が適合アンビル840上に配置される。実際の層の数は、圧密される材料に使用される特定の材料、および開示された技術を使用して製造されるコンポーネントまたは部品の特性を含む様々な要因によって決定される。この実施形態では、圧密化プロセスが開始されるときに、超音波ソノトロード826が圧密される材料860の最上層と接触させられる。構成800はまた、圧密される材料に下向きの力を加え(860)、圧密される材料を加熱または冷却するために、超音波ソノトロードの両側に配置された2つのアンビルの使用を含む。
図8に示すように、入力材料(圧密化前)アンビル880は熱電対882を含み、出力材料(圧密化後)アンビル890は、熱電対892と加熱および冷却通路または要素894を含む。
【0029】
開示された技術の重要な側面は、超音波処理パラメータの制御と併せてプロセス動作を制御することである。超音波プロセスに関する主な変数には、超音波振幅、適用される力、および総エネルギー(つまり、単位面積あたりのエネルギー)が含まれるが、これらに限定されない。機械固有のパラメータは、超音波入力がいつ発生するか、いつ加工テーブルが移動を開始するか、および加工速度に対処または制御する。オペレータに提供される制御システムにより、溶接/圧密の品質に影響を与える独自の加工条件の生成を可能にする。これらの制御機能には、(i)超音波起動、(ii)プログラムされた力に対するヘッドの作動、(iii)溶接動作、を含み、3 つの制御機能すべてに遅延タイマーが含まれる。これらの制御機能を使用すると、オペレータは力をいつ、どのくらいの時間加えるかを決定できます。その後、動きが誘発される前に、超音波を所定の時間トリガーすることができる。さらに、これらの制御機能は、力が加えられる前に超音波が開始されるように変更できる。その後、プログラムされた値で力を加え、必要に応じて動作を開始できる。開示された技術によってもたらされる利点には、他の圧密課プロセスと比較して消費電力および処理時間の削減が含まれる。
本出願で引用されるすべての文献および類似の資料は、特許、特許出願、論文、書籍、論文、およびウェブページを含むがこれらに限定されず、本出願で引用されるすべての文献および類似の資料は、そのような文献および類似の資料の形式に関係なく、参照によりその全文が明示的に本書に組み込まれる。組み込まれた参考文献および同様の資料の1つまたは複数が本出願と異なるか矛盾する場合、本出願がコントロールする。
【0030】
前述し、本明細書で使用するように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈で明確に別段の指示がない限り、単数形と複数形の両方を指す。本明細書で使用される「comprising」という用語は、「including」、「containing」、または「characterized by」と同義であり、包括的または無制限であり、追加の列挙されていない要素または方法工程を排除するものではない。本明細書に記載のものと類似または同等の多くの方法および材料を使用することができるが、特に適切な方法および材料が本明細書に記載されている。文脈で別段の指示がない限り、エンドポイントによる数値範囲の記載には、その範囲内に包含されるすべての数値が含まれる。さらに、「1実施」への言及は、記載された機能を組み込む追加の実装の存在を排除するものとして解釈されることを意図したものではない。さらに、明示的に反対の記載がない限り、特定の特性を有する1つまたは複数の要素を「含む」または「有する」実施には、その特性を有するかどうかに関係なく、追加の要素が含むことが可能である。
【0031】
「実質的に」および「約」という用語は、本明細書全体を通じて使用される場合、処理における変動などによる小さな変動を説明説明するものである。例えば、これらの用語は、例えば、±2%以下、±1%以下、±0.5%以下、±0.2%以下、±0.1%以下、±0.05%以下および/または0%等のように、±5%以下を示すことができる。
【0032】
下線および/または斜体の見出しおよび小見出しは、便宜のためにのみ使用され、開示された主題を限定するものではなく、開示された主題の説明の解釈に関連して参照されるものではない。当業者に既知である、または後に知られるようになる、本開示全体にわたって説明される様々な実施形態の要素に対する構造的および機能的等価物はすべて、参照により本明細書に明示的に組み込まれ、開示された主題に包含されることが意図される。さらに、本明細書に開示されるものは、上記の説明にそのような開示が明示的に記載されているかどうかに関係なく、一般に提供されることを意図したものではない。
【0033】
開示された技術を実施するための多くの代替方法があり得る。本明細書に記載される様々な機能および要素は、開示される技術の範囲から逸脱することなく、示されるものとは異なるように分割されてもよい。ここで定義される一般原則は、他の実施形態にも適用可能である。異なる数の所与のモジュールまたはユニットが使用されてもよく、異なるタイプの所与のモジュールまたはユニットが使用されてもよく、所与のモジュールまたはユニットが追加されてもよく、または所与のモジュールまたはユニットが省略されてもよい。
【0034】
また、実施は、フローチャート、フロー図、データフロー図、構造図、またはブロック図として表されるプロセスとして記述できることに留意されたい。フローチャートでは操作を順次プロセスとして記述することができるが、操作の多くは並列または同時に実行可能である。さらに、操作の順序を変更することもできる。プロセスは操作が完了すると終了するが、図には含まれていない追加の工程が含まれる場合がある。プロセスは、方法、関数、プロシージャ、サブルーチン、サブプログラムなどに対応可能である。プロセスが関数に対応する場合、プロセスの終了は、呼び出し関数またはメイン関数への関数の復帰に対応する。
【0035】
本開示に関して、「複数の」という用語は、2つまたは3つ以上を指す。また、「上」、「下」等の用語で示す向きや位置関係は、特に断りのない限り、開示技術の説明を容易にし、説明を簡略化するために、図面に示す向きや位置関係に基づくものである。言及された装置または要素が特定の方向にある必要があること、または特定の方向で構築または動作する必要があることを示すまたは暗示するため、開示された技術を限定するものとして解釈されるべきではない。「接続された」、「取り付けられた」、「固定された」などの用語は、広い意味で理解されるべきである。たとえば、「接続された」は、固定接続、取り外し可能な接続、または一体型接続、直接接続、または中間媒体を介した間接接続の場合がある。当業者であれば、開示された技術における上記の用語の具体的な意味は、特定の状況に応じて理解されるであろう。
【0036】
前述の概念と、本明細書でより詳細に説明される追加の概念とのすべての組み合わせ(そのような概念が相互に矛盾しないことを条件とする)は、開示された技術の一部として企図されることを理解されたい。特に、本開示の最後に記載される特許請求の範囲に記載された主題のすべての組み合わせは、本明細書に開示される技術の一部であると考えられる。開示された技術は、実施例の説明によって例示され、実施例は特定の詳細に説明されているが、添付の特許請求の範囲をそのような詳細に制限したり、いかなる形でも限定する意図は無い。追加の利点および修正は、当業者には容易に明らかになるであろう。したがって、開示された技術は、その広範な態様において、図示され説明された特定の詳細、代表的な装置および方法、および/または例示的な実施例のいずれにも限定されない。したがって、一般的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、そのような詳細から逸脱することができる。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0002】
超音波溶接プロセスを使用して複数の炭素繊維強化ポリマー(CFRP)層を溶接して
圧密された構造にすることは、エネルギーディレクタや犠牲溶融層を使用しない限り、ほ
とんど成功しないことが証明されている。または、超音波溶接システムのアンビルコンポ
ーネントにCFRPの層が配置されている硬い表面が含まれている場合である。既知の溶
接方法では、熱可塑性プラスチックまたは熱可塑性複合材料を硬いアンビルに固定する。
ただし、これらの方法をCFRPテープ、ブレード、または事前に圧密されたプレートで
使用する場合、通常、溶接プロセスを強化するための従来のエネルギーディレクタや二次
材料を使用しない限り、溶接を行うことはできない。実際に溶接が行われたとしても、そ
の溶接はしばしば満足のいく性質のものではない。したがって、自動車、航空、軍事用途
を含むさまざまな用途で使用するために、CFRPテープを固体構造に効果的に圧密でき
る超音波溶接システムが引き続き必要とされています。
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、以下のものがある(国際出願日以降国際段階で引用された文献及び他国に国内移行した際に引用された文献を含む)。
(先行技術文献)
(特許文献)
(特許文献1) 国際公開第2017/220327号明細書
(特許文献2) 米国特許出願公開第2021/0086290号明細書
(特許文献3) 国際公開第2006/087224号明細書
(特許文献4) 米国特許出願公開第2021/0154944号明細書
【国際調査報告】