(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】ケーブル配索デバイス
(51)【国際特許分類】
B62D 53/08 20060101AFI20240829BHJP
【FI】
B62D53/08 D
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024510500
(86)(22)【出願日】2022-08-14
(85)【翻訳文提出日】2024-04-08
(86)【国際出願番号】 IB2022057599
(87)【国際公開番号】W WO2023021391
(87)【国際公開日】2023-02-23
(31)【優先権主張番号】102021004253.0
(32)【優先日】2021-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508323757
【氏名又は名称】ヨスト-ベルケ・ドイチェラント・ゲーエムベーハー
【住所又は居所原語表記】Siemensstrasse 2, 63263 Neu-Isenburg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】アルゲラ、ホセ・マヌエル
(72)【発明者】
【氏名】シュロッタウアー、ルドルフ
(72)【発明者】
【氏名】ハンセン、ポール
(57)【要約】
車両(10)に対して移動可能なキャリア要素(40)にラインストランド(20)を接続するためのケーブル配索デバイスが記載され、ケーブル配索デバイスは、車両に枢動可能に締結されたキャリア要素(40)と、ラインストランド(20)の少なくとも一部が収容されるケーブル格納部(50)とを有する。本発明は、大きな直径を有するラインストランド(20)の低いたるみを確実にするのに適したコンパクトな設計のケーブル配索デバイスを提供するという課題に基づいていた。本発明によれば、この課題は、ばね要素(21)がキャリア要素(40)とケーブル格納部(50)との間に配置され、ばね要素(21)によってラインストランド(20)が緩く支持されることによって解決される。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(10)に対して移動可能なキャリア要素(40)にラインストランド(20)を接続するためのケーブル配索デバイスであって、前記ケーブル配索デバイスは、前記車両に枢動可能に締結された前記キャリア要素(40)と、前記ラインストランド(20)の少なくとも一部が収容されるケーブル格納部(50)とを有し、
前記キャリア要素(40)と前記ケーブル格納部(50)との間にばね要素(21)が配置され、前記ばね要素(21)によって前記ラインストランド(20)が緩く支持されることを特徴とする、ケーブル配索デバイス。
【請求項2】
前記ばね要素(21)は、前記キャリア要素(40)および/または前記ケーブル格納部(50)に取り付けられることを特徴とする、請求項1に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項3】
前記ラインストランド(20)は、ループ(22)として前記ケーブル格納部(50)に挿入されることを特徴とする、請求項1または2に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項4】
前記キャリア要素(40)の相対位置にかかわらず、前記ループ(22)の方向は常に同じであることを特徴とする、請求項3に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項5】
前記キャリア要素(40)の直進位置において、前記ケーブル格納部(50)内の前記ループ(22)は、最大ループ長(lmax)を有することを特徴とする、請求項3または4に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項6】
前記キャリア要素(40)のコーナリング位置において、前記ケーブル格納部(50)内の前記ループ(22)は、最小ループ長(lmin)を有することを特徴とする、請求項3から5のいずれか一項に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項7】
前記ばね要素(21)は、前方ガイダンスコンソール(30)によって前記キャリア要素(40)に取り付けられ、及び/又は、前記ばね要素(21)は、後方ガイダンスコンソール(31)によって前記ケーブル格納部(50)に取り付けられることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項8】
前記前方及び/又は後方のガイダンスコンソール(30、31)は、設置位置において、垂直な旋回軸(z)を中心としてピボット軸受(32)によって取り付けられている、請求項7記載のケーブル配索デバイス。
【請求項9】
外側に分岐するガイド要素(34)が、前記前方および/または後方ガイダンスコンソール(30、31)の対向する側部(33)に配置されることを特徴とする、請求項7または8に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項10】
前記ガイド要素(34)は、前記前方及び/又は後方ガイダンスコンソール(30、31)に対して、設置位置において後方及び/又は前方に突出することを特徴とする、請求項9に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項11】
前記ガイド要素(34)の互いに対向する内側(35)は、反対方向に湾曲して設計されることを特徴とする、請求項9または10に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項12】
前記ラインストランド(20)は、少なくとも1つの保護ホース(24)によって包まれ、および/または一緒に保持される複数の供給ライン(23a、23b、23c、23d、23e、23f)を備えることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項13】
前記キャリア要素(40)上に、キャリア要素プラグ要素(41)が設けられ、および/または前記ケーブル格納部(50)上に、もしくは前記ケーブル格納部(50)に隣接して、ケーブル格納プラグ要素(54)が設けられることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか1項記載のケーブル配索デバイスと、セミトレーラ(10a)として設計された車両(10)との組み合わせであって、前記キャリア要素(40)は、キングピン(15)の周りを旋回可能なウェッジ旋回フレーム(40a)であることを特徴とする、組み合わせ。
【請求項15】
前記ケーブル格納部(50)は、前記セミトレーラ(10a)のトレーラフロア(11)の下に配置されることを特徴とする、請求項14に記載の組み合わせ。
【請求項16】
前記ケーブル格納部(50)は、前記セミトレーラ(10a)のトレーラフロア(11)、シャーシ部品(13)、またはアタッチメントの下側に取り付けられることを特徴とする、請求項14または15に記載の組み合わせ。
【請求項17】
請求項1から13までのいずれか1項記載のケーブル配索デバイスと、トレーラ(10b)として設計された車両(10)との組み合わせであって、前記キャリア要素(40)は、牽引棒(18)に移動可能に取り付けられたコネクタコンソール(40b)であることを特徴とする、組み合わせ。
【請求項18】
ケーブル格納部(50)が、前記トレーラ(10b)の前記牽引棒(18)に固定して取り付けられるか、または搭載されることを特徴とする、請求項17に記載の組み合わせ。
【請求項19】
請求項1から13までのいずれか1項記載のケーブル配索デバイスと、連結式車両(10c)として設計された車両(10)との組み合わせであって、前記連結式車両(10c)は、スイベルジョイント(19)によって互いに分離された第1および第2の車両部分(10c1、10c2)を有し、前記キャリア要素(40)は、前記第1の車両部分(10c1)に配置された収集コンソール(40c)であることを特徴とする、組み合わせ。
【請求項20】
前記ケーブル格納部(50)は、前記第2の車両部分(10c2)に固定して取り付けられるか、または搭載されることを特徴とする、請求項19に記載の組み合わせ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルの特徴に従って、車両に対して移動可能なキャリア要素にラインストランドを接続するためのケーブル配索デバイスに関する。さらに、本発明は、セミトレーラ、トレーラ、または連結式車両と組み合わせても実施される。
【背景技術】
【0002】
セミトレーラは、通常、牽引車両とセミトレーラとからなり、牽引車両に配置された第5輪カップリングとセミトレーラに取り付けられたキングピンとによって互いに解放可能に接続される。これにより、牽引車両に連結されたセミトレーラを駐車し、代わりに別のセミトレーラをピックアップすることが可能になる。このような連結プロセスのために、運転者は、通常、連結を解除するために、第5輪カップリングを出て機械的に開放しなければならず、または、連結後に、第5輪カップリングに正しく挿入されたキングピンのロック状態をチェックしなければならない。
【0003】
連結トラックおよびトレーラセンブリは、通常、牽引車両と、牽引車両に連結されたトレーラとからなり、トレーラは、牽引車両のトレーラ連結器に、牽引棒によって解放可能に取り付けられる。
【0004】
連結式車両は、例えば、ローカル公共交通機関で使用されるような連結式のバスである。連結式車両は、例えば、ホイールローダ、ロードローラ、又は連結式ダンプトラックであってもよい。連結式車両は、それらが、間にスイベルジョイントを有して接続された第1および第2の車両部品から設計されるという共通点を有する。第1および第2の車両部品は、運転時に互いに分離することができない。連結式車両が曲がるとき、第1および第2の車両部品は、互いに対するそれらの相対位置を変化させる。
【0005】
従来、例えばセミトレーラの牽引車両への連結及び連結解除プロセスを自動化し、供給ライン間の接続を確立する努力がなされてきた。例えば、DE10 2004 024 333 A1から、キングピンに旋回可能に取り付けられたウェッジピボットフレームが、セミトレーラと牽引車両との連結中に第5輪カップリングの入口開口に挿入され、キングピンがロックされた後にそこに保持されるプラグイン連結システムが知られている。セミトレーラがカーブを曲がる間、ウェッジスイベルフレームはセミトレーラに対して旋回するので、供給ラインは、急なカーブを曲がるときに破断しないように、それに応じて長く寸法決めされなければならない。しかし、直線走行時には、供給ラインが撓み、損傷する可能性がある。
【0006】
この理由から、DE 10 2004 044 992 A1では、ラインストレージデバイスをセミトレーラに取り付けることが提案されており、このラインストレージデバイスでは、ウェッジスイベルフレームから出てくる供給ラインが、ばね荷重を受けたドラムディスクに巻き付けられ、カーブを曲がる時には、引張り力を受けて巻き戻される。この公知のラインストレージの主な欠点は、比較的大きな設置スペースが必要であることと、ラインストランドに対して提供される最小許容曲げ半径を下回ることなく、ドラムディスク上にさらに多数の供給ラインを有するラインストランドを収容しなければならないという問題とにある。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、大きな直径を有するラインストランドの低いたるみを確実にするのに適したコンパクトな設計のケーブル配索デバイスを提供するという目的に基づいていた。
【0008】
この目的は、請求項1の特徴を有する本発明に従って達成される。ばね要素は、予想される動作負荷の下で可逆的であり、最大長と最小長との間でその軸方向範囲において伸張され得る構成要素であると理解される。ばね要素は、原則として、ばね鋼、プラスチック、またはゴム混合物から作製することができる。基本的に、ラインストランドは、常に、ばね要素内、ばね要素上、またはばね要素上に緩く配置され、他の点では、ばね要素に接続されない。
【0009】
「緩い」という用語は、ばね要素とラインストランドとの機械的な分離を意味する。その結果、ばね要素は、ラインストランドとは無関係に長く又は短くすることができる。ばね要素に対する相対運動は、ラインストランドの軸方向に起こり得る。ラインストランドは、ばね要素によって支持され、軸方向の移動のためにその重量から生じる滑り摩擦に打ち勝つことだけが必要である。半径方向において、ラインストランドは、少量の移動でばね要素を通ってガイドされる。
【0010】
カーブを曲がる間、キャリア要素は、ケーブル格納部に対するその相対位置を変化させ、その結果、キャリア要素とケーブル格納部との間の距離が増加し、ラインストランドは、このより長い距離を橋渡ししなければならない。この状況では、ケーブル格納部内に位置するラインストランドの一部は、キャリア要素によってケーブル格納部から引き出される。車両が再び直進する場合、キャリア要素とケーブル格納部との間の距離は減少し、その結果、ラインストランドはより短い距離を橋渡しする必要がある。この状況では、ラインストランドは、キャリア要素によってケーブル格納部内に部分的に押し戻される。
【0011】
一方では、ばね要素は、ラインストランドが常に支持され、下方に垂れず、したがって他の車両部品と衝突し得ないことを確実にする。
【0012】
ラインストランドがケーブル格納部内に移動するとき、ばね要素は、ラインストランドが横方向に移動するのを防止し、ケーブル格納部内への円滑な進入を確実にする。
【0013】
ばね要素は、キャリア要素および/またはケーブル格納部に取り付けられることが好都合である。その結果、ばね要素は、その軸方向に静止して保持され、ラインストランドは、ばね要素から分離されてケーブル格納部内に摺動する。ばね要素がキャリア要素とケーブル格納部の両方に固定される場合、これは、例えば分離後に、ばね要素のばね予荷重によりキャリア要素が強制的に位置合わせされるというさらなる利点をもたらす。特に、キャリア要素がウェッジスイベルフレームである場合、これは、強制された位置合わせにより、新たな連結のための正しい位置にある。
【0014】
ばね要素は、コイルばね、拡張可能なホース、または弾性ベローズであることが有利である。コイルばね、拡張可能なホースまたはベローズは、周方向においてラインストランドを完全に取り囲むことができ、それによって、ラインストランドは、すべての方向において特に良好にガイドされ、保護される。
【0015】
ばね要素は、ねじれ防止デバイスを有するか、またはその長手方向軸の周りの回転に対して固定されて設置されるべきである。これにより、特にばね要素がコイルばねとして設計されている場合に、ばね要素がその長手方向軸を中心に回転することによって締結具から外れて回転することができないことが確実になる。
【0016】
ラインストランドは、好ましくは、ループとしてケーブル格納部に挿入される。
ループは、例えば、U字形状、S字形状、Ω形状を有するように、または、締め付けループとして設計されることができる。
【0017】
ループは、特に、進入セクションと出力セクションとによって張られ、キャリア要素の位置にかかわらず、270°の最大ループ角、特に好ましくは最大205°、非常に特に好ましくは200°を囲む。締め付けループとしてのループの一実施形態では、360°から400°のループ角度を達成することができる。キャリア要素が旋回してループを一緒に引っ張るとき、進入セクションはケーブル格納部から出る。送出セクションは、好ましくは、ケーブル格納部内またはケーブル格納部上の端部に固定される。直進走行時には、進入セクションは、主にケーブル格納部に移動している。
【0018】
好都合には、キャリア要素の相対位置にかかわらず、ループの方向は常に同じである。進入セクションおよび送出セクションは、典型的には、U字状、S字状、またはΩ状のループで互いに交差しない。締め付けループにおいて、進入セクションと送出セクションは、ケーブル格納部内で互いに交差する。
【0019】
キャリア要素の直線的な位置において、ケーブル格納部内のループは、最大ループ長を有することができる。ループは、進入セクションを通って後方に押され、それによって、ケーブル格納部内のラインストランドのより大きな部分を収容する。
【0020】
しかしながら、キャリア要素のコーナリング位置では、ループは、ケーブル格納部内で最小ループ長を有することができる。ラインストランドの一部は、進入セクションによってケーブル格納部から引き出され、ループは、その位置を反対方向に変化させ、それによってその半径を減少させる。
【0021】
ケーブル格納部は、ボックス形状またはカップ形状のハウジングを備え、ラインストランドは、ボックス形状またはカップ形状のハウジングの底壁に配置されることが好都合である。ループが位置を変えるとき、ループは底壁上をスライドし、これは可動部品および張力要素がもはや必要でないことを意味する。
【0022】
有利には、ばね要素は、前方ガイダンスコンソールを用いてキャリア要素に取り付けられ、および/または後方ガイダンスコンソールを用いてケーブル格納部に取り付けられる。前方及び後方のガイダンスコンソールは、ばね要素と共に旋回し、それによって、ばね要素における不可逆的なねじれのリスクを低減する。
【0023】
特に好ましい実施形態では、前方及び/又は後方のガイダンスコンソールは、ピボット軸受によって、設置位置において垂直な旋回軸を中心に取り付けられる。前側ガイダンスコンソールのピボット軸受は、特に、キャリア要素に係合することができ、後側ガイダンスコンソールのピボット軸受は、ケーブル格納部のハウジングに係合することができる。
【0024】
さらなる実施形態によれば、外側に分岐するガイド要素が、前部および/または後方ガイダンスコンソールの両側に配置される。キャリア要素が特に強く揺動すると、ばね要素は、湾曲部の内側で、そこに配置されたガイド要素に当接し、これにより、ばね要素のねじれのリスクがさらに低減される。
【0025】
好都合には、設置位置において、ガイド要素は、前方および/または後方ガイダンスコンソールに対して後方および/または前方に、すなわち、トラクタ-トレーラの前方移動に対して後方方向に突出する。ガイド要素の対向する内側は、反対方向に湾曲して設計されることができる。湾曲は、ばね要素のねじれを防止するために、できるだけ連続的であるべきである。
【0026】
ラインストランドは、好ましくは、少なくとも1つの保護ホースによって覆われ、および/または一緒に保持される複数の供給ラインを備える。保護ホースは、特に、供給ラインが、例えば、その底壁上で、ばね要素およびハウジングに対して摺動運動を絶えず行う場合に、供給ラインを機械的損傷から保護する。特に有利な摩擦係数を保証する表面を有する保護ホースを設計することが特に有利である。これは、摩耗を低減し、ケーブル格納部の内外へのラインストランドの特に均一な摺動移動を可能にする。
【0027】
キャリア要素プラグ要素は、キャリア要素上に、および/もしくはケーブル格納プラグ要素上に、またはケーブル格納プラグ要素に隣接して、便宜上設けられる。キャリア要素-プラグ要素の助けにより、牽引車両の供給回路への電気的、空気圧的、および必要に応じて液圧的な接続が可能である。キャリア要素プラグ要素は、多くの場合、プラグとして設計され、牽引車両の相補的構成要素は、これが生きているので、安全上の理由でソケットとして設計される。キャリア要素プラグ要素は、各連結および分離プロセス中に接続または解放される。ケーブル格納プラグ要素は、ケーブル配索デバイスが、典型的にはセミトレーラの相補的なプラグ構成要素を介して、セミトレーラの搭載電気システムに接続されることを可能にし、通常はソケットとして設計される。なぜなら、これは電流を運ぶからである。通常、ケーブル格納プラグ要素は、修理および保守の目的のためにのみ取り外される。
【0028】
有利には、キャリア要素は、セミトレーラに取り付け可能なウェッジピボットフレーム、またはトレーラに取り付け可能なプラグコンソールである。この場合、ケーブル格納部は、セミトレーラまたはトレーラの供給ラインを牽引車両に接続するための自動連結システムと共に設けられる。
【0029】
本発明は、上述したケーブル配索デバイスとセミトレーラとして設計された車両との組み合わせにも拡張され、キャリア要素はキングピンの周りで枢動できるウェッジピボットフレームである。
【0030】
ケーブル格納部は、セミトレーラのトレーラフロアの下に配置されることが好ましい。この取付け位置は、組立および修理の目的のための直接のアクセスを可能にする。さらに、セミトレーラに大きな構造的変更を加えることなく、ケーブル格納部およびケーブル配索デバイス全体を設置することができる。
【0031】
特に好ましい実施形態では、ケーブル格納部は、トレーラフロアの下側に、またはシャーシ部品に、または支持ジャッキなどのセミトレーラのアタッチメントに取り付けられる。シャーシ部品とは、特に、セミトレーラの車両フレームの長手方向部材またはクロス部材、または支持ジャッキ用の取付ブラケットを意味するものと理解される。
【0032】
ラインストランドのループは、ケーブル格納部に入るセクションと、送出セクションとを有することができ、これらの両方は、セミトレーラの前部に向かって整列される。ループの凹面側はセミトレーラの前部に面している。
【0033】
代替的な実施形態によれば、車両はトレーラであってもよく、キャリア要素は、牽引棒に移動可能に取り付けられたコネクタコンソールであってもよい。コネクタコンソールは、運転する際に、例えば、カーブを通過する際に、規則的に旋回し、牽引車両側に相補的な形状のプラグソケットがあり、そこに挿入される。この旋回運動は、ラインストランドがトレーラによって運ばれることを必要とし、ラインストランドは、直進位置よりもコーナリング位置においてケーブル格納部からさらに引き出される。大抵の場合、コネクタコンソールは、トレーラの牽引棒に枢着される。
【0034】
ケーブル格納部は、トレーラの牽引棒に固定して取り付けられるか、または搭載されることが好都合である。
【0035】
さらに別の実施形態によれば、車両は、連結式車両として設計され、スイベルジョイントによって互いに分離された第1および第2の車両部品を有する。キャリア要素は、第1の車両部品に配置された収集コンソールであり、ケーブル格納部は、好ましくは、第2の車両部品に適所に固定される。ケーブル格納部の助けにより、第1および第2の車両部品の互いに対する屈曲位置にかかわらず、第1の車両部品の相対的に移動可能な収集コンソールへのラインストランドのほとんどたるみのない接続を達成することができる。
【0036】
より良い理解のために、本発明を、以下に示す12の図面を使用して以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】
図1は、セミトレーラの形態の車両であって、その上にケーブル配索デバイスが配置された車両の側面図である。
【
図2】
図2は、ウェッジピボットフレームとしての後退したキャリア要素と、直進位置にあるケーブル配索デバイスとを有する第5輪カップリングの上面図である。
【
図3】
図3は、コーナリング位置における
図2の上面図である。
【
図4】
図4は、直進位置にある、ウェッジピボットフレーム、ばね要素を有するラインストランド、および被覆されたケーブル格納部の上面図である。
【
図5】
図5は、被覆されたケーブル格納部の斜視図であり、その中に配置されたラインストランドと、接続されたバネ要素とが、真っ直ぐな位置にある。
【
図6】
図6は、コーナリング位置にある、被覆されたケーブル格納部とその中に配置されたラインストランドの上面図である。
【
図7】
図7は、ばね要素と、ばね要素に取り付けられた前方および後方ガイダンスコンソールとを有するラインストランドを通る断面図である。
【
図8】
図8は、前方又は後方ガイダンスコンソールの斜視図である。
【
図9】
図9は、前方または後方のガイダンスコンソールに取り付けられたばね要素を通る断面図である。
【
図10】
図10は、後方ガイダンスコンソールおよびケーブル格納プラグ要素を有するケーブル格納部のハウジングの斜視図である。
【
図11】
図11は、ケーブル格納部が取り付けられたトレーラの牽引棒と、コネクタコンソールの形態のキャリア要素との斜視図である。
【
図12】
図12は、収集コンソールの形態で第1の車両部分に取り付けられたキャリア要素と、第2の車両部分に取り付けられたケーブル格納部とを有する連結式車両の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
図1は、セミトレーラ10aの形態の車両10の側面図を示し、セミトレーラ10aは、セミトレーラフロア11の底部12に対して下方に突出するキングピン15によって、ここでは図示しない牽引車両の
図2および
図3に概略的に示す第5輪カップリング16内に駆動され、第5輪カップリング16にロックされることができる。第5輪カップリング16は、連結中にセミトレーラ10aに面するその端部に、V字状に広がった入口開口17を有し、牽引車両およびセミトレーラ10aがさらに接近する間、キングピン15は、この入口開口17を通って横方向にガイドされ、最終的にその端部位置にロックされる。
【0039】
キングピン15は、セミトレーラ10aの前部14に隣接する部分に位置する。典型的には、トレーラ床11は、車両の長手方向軸に延びる2つの長手方向ビーム13aによって支持され、長手方向ビーム13aは、明確にするために省略されているさらなるクロスビームと共にシャーシ部品13を形成する。
【0040】
ウェッジピボットフレーム40aの形態のキャリア要素40は、キングピン15の周りを旋回可能であるようにセミトレーラ10aに取り付けられ、特に自動連結プロセス中に、牽引車両への電気的及び空気圧的接続がウェッジピボットフレーム40aを介して確立される。
【0041】
キングピン15が第5輪カップリング16内に後退すると、ウェッジピボットフレーム40aも第5輪カップリング16の入口開口17に入り、入口開口17と相補的なその形状により、その中で横方向に支持される。
【0042】
ウェッジピボットフレーム40aから、セミトレーラ10aの後方方向xに、ラインストランド20が、トレーラフロア11またはシャーシ部品13の1つに固定されたケーブル格納部50まで延びている。セミトレーラ10aの第5輪カップリング16に対する相対位置に応じて、ケーブル格納部50は、ラインストランド20の一部を巻き取るか、またはラインストランド20の一部を解放し、それによって、ラインストランド20が直進走行中に弛むことを防止する。
【0043】
牽引車両及びセミトレーラ10aの直進位置は、
図2に見ることができる。ウェッジピボットフレーム40a、ラインストランド20、及びケーブル格納部50は、セミトレーラ10aの車両の長手方向軸に本質的に整列される。この位置では、ラインストランド20は、ウェッジピボットフレーム40aとケーブル格納部50との間の比較的短い距離を橋渡ししなければならない。その剛性のために、ラインストランド20は、ウェッジピボットフレーム40aによってケーブル格納部50内に部分的に押し込まれている。ばね要素21が、ウェッジピボットフレーム40aとケーブル格納部50との間に配置され、ケーブル格納部50は、ラインストランド20を全距離にわたって収容する。ばね要素21は、ウェッジピボットフレーム40aとラインストランド50との間にその最短の軸方向長さを有する。
【0044】
図3は、特に操縦時に起こり得るような極端なコーナリング位置を示している。ウェッジピボットフレーム40aは、反時計回りに約90°旋回しており、ケーブル格納部50からラインストランド20の一部を引き出している。これにより、ケーブル格納部50は、ラインストランド20がウェッジピボットフレーム40aから引きちぎられることを防止する。ばね要素21は、ウェッジピボットフレーム40aによって行われる旋回経路のために、その軸方向長さを相応に延長している。しかしながら、ラインストランド20の移動は、ばね要素21の拡張とは無関係に行われる。なぜならば、それらは互いに接続されていないからである。ラインストランド20は、その重量によってのみばね要素21に載置され、それ以外はばね要素21に運動学的に連結されない。
【0045】
図4では、ウェッジピボットフレーム40aは、真っ直ぐ前の位置に整列されている。セミトレーラが牽引車両に連結されると、ウェッジピボットフレームプラグ要素41が牽引車両の相補的プラグ要素に接続され、それによって少なくとも1つの電気的および空気圧的接続が確立される。ウェッジピボットフレームプラグ要素41は、ラインストランド20に電気的に接続され、ラインストランド20は、合計6つの供給ライン23a、23b、23c、23d、23e、23fを備え、そのうち4つの供給ライン23a、23b、23c、23dは電気ラインであり、2つの供給ライン23e、23fは空気圧ラインとして設計される。常に複数の供給ライン23a、23b、23c、23d、23e、23fは、保護ホース24に一緒に挿入され、保護ホース24は、供給ライン23a、23b、23c、23d、23e、23fのための機械的な保護機能に加えて、特に滑らかな表面も有し、この表面は、ラインストランド20とラインストランド20を取り囲むばね要素21との間の滑り摩擦を低減する。
【0046】
示す例示的な実施形態では、ばね要素21は円筒状のコイルばねであり、このコイルばねの端部区分は、ウェッジピボットフレーム40aにもケーブル格納部50にも固定されている。直進位置では、ばね要素21は、収縮した短い位置にある。ラインストランド20は、ばね要素21の内部を通って緩く延び、重力下でその下面がばね要素21上に載っているだけである。ラインストランド20は、ラインストランド20の張力をウェッジピボットフレームプラグ要素41への恒久的な接続から遠ざけるために、張力緩和手段42を用いてウェッジピボットフレーム40aに取り付けられる。
【0047】
図4および
図5に特に明確に見られるように、ケーブル格納部50は、底壁52と、その上に突出する側壁53とを有する箱形状のハウジング51を備え、
図1による組立位置では、トレーラフロア11またはシャーシ部品13の前部に対して載置される。ばね要素21は、ウェッジピボットフレーム40aに面するハウジング51の側壁53の中央に固定され、ラインストランド20は、側壁53に形成された開口55(
図5参照)を通ってその進入セクション25でハウジング51に入る。ケーブル格納部50へのラインストランド20の特に円滑な進入およびそこからの退出のために、支持ローラ56が、開口55に対して横方向にオフセットされて隣接してハウジング51内に回転可能に取り付けられ、支持ローラ56は、特に進入セクション55が出るときに、ラインストランド20の均一な移動を確実にする。
【0048】
ケーブル格納部50のハウジング51内で、ラインストランド20は、1つの平面内、特にハウジング51の底壁52上の単一のループ22内に格納される。
【0049】
ウェッジピボットフレーム40aの直進位置では、ループ22は最大長さlmaxを有する。ラインストランド20の送出セクション26は、ケーブル格納プラグ部材54に接続され、ケーブル格納プラグ部材54を介して、ケーブル格納部50は、セミトレーラ10aの搭載電気システムに接続される。ケーブル格納プラグ要素54は、ウェッジピボットフレーム40aに面するハウジング51の側壁53にも挿入される。直進位置では、進入セクション25と、送出セクション26は、底壁52の両側に、それらの最も近い側壁53に隣接して位置する。
【0050】
図6は、コーナリング位置においてケーブル格納部50から引き出されたラインストランド20の状況を図示しており、ループ22は、ウェッジピボットフレーム40aに面する側壁53の方向に、画像平面において左に移動している。ループ22の半径は、長さと同様に減少し、最小ループ長lminに達している。
【0051】
図7は、ばね要素21が取り囲むラインストランド20の断面図を示す。ばね要素21は、前方ガイダンスコンソール30によってウェッジピボットフレーム40aに取り付けられ、後方ガイダンスコンソール31によってケーブル格納部50のハウジング51に取り付けられる。前方ガイダンスコンソール30は、後方ガイダンスコンソール31と同一に設計される。前方及び後方ガイダンスコンソール30、31は、それぞれ、ピボット軸受32(
図8参照)を用いて垂直旋回軸zの周りに取り付けられる。前方ガイダンスコンソール30のピボット軸受32は、ウェッジピボットフレーム40aに係合する。後方ガイダンスコンソール31は、ケーブル格納部50のハウジング51の開口55に挿入され、関連するピボット軸受32によってハウジング51に対して取り付けられる。
【0052】
さらに、ガイド要素34が、前方および後方ガイダンスコンソール30、31の対向する側部33に形成され、これらは、横方向および後方方向xの外側に湾曲し、前方および後方ガイダンスコンソール30、31に対して突出する。平面図では、前方又は後方のガイダンスコンソール30、31の各ガイド要素34又はその内側35は、約90°の円弧を完成し、反対の方向を有して互いに対向する。前方および後方ガイダンスコンソール30、31に、横方向および外側に対で湾曲したガイド要素34も、後方方向xとは反対に設けられる。
【0053】
ウェッジピボットフレーム40aの直進位置では、ガイド要素34は、ばね要素21から距離を置いて配置され、したがって機能を有さない。しかし、コーナリング位置が生じるとすぐに、ウェッジピボットフレーム40aは、ケーブル格納部50に対して横方向外側に移動し、ばね部材21は、ウェッジピボットフレーム40aのエリアまたはハウジング51の開口55のエリアにおいて、元に戻せない座屈荷重を受けることになる。前方及び後方のガイダンスコンソール30、31の助けにより、これは、最初に、ばね要素21の取り付けと共に回転する。さらにきついコーナリング位置では、ばね要素21はカーブ内側でそれぞれのガイド要素34の内側35に接触し、これによって座屈荷重が十分に回避される。
【0054】
図8は、前方または後方ガイダンスブラケット30、31の拡大斜視図を示し、
図9は、ばね要素締結具36によるばね要素21へのその例示的な取付けを示す。ばね要素締結具36は、前方又は後方ガイダンスブラケット30、31の対向する側部33に形成されたブラケット開口36bを備え、ブラケット開口36bを通して、U字形状のブラケット36aが挿入され、特に安全ピン36cによって紛失しないように固定される。ブラケット36aは、例えば、内側から、まずばね要素21の巻きを通して、次にブラケット開口36bを通して挿入することができる。対応する安全ピン36cは、前方又は後方ガイダンスコンソール30、31の外側でブラケット36aの自由脚部を貫通する。
【0055】
安全ピン36cを使用する代わりに、ブラケット36aの両端にねじ山を設け、このねじ山にナットをねじ込み、このようにしてブラケット36aに予張力を与えることも可能であり、
これにより、ばね要素21は、内側から前方又は後方ガイダンスコンソール30、31の壁に押し付けられ、そこでクランプ式に保持される。
【0056】
図10では、ケーブル格納部50のハウジング51を斜視図で見ることができる。ウェッジピボットフレーム40aに面する側壁53には、中央位置に開口55があり、その中に後方ガイダンスコンソール31が挿入され、それを通ってラインストランド20がケーブル格納部50に入る。開口55の側部に直接、かつ後方ガイダンスコンソール31に隣接して、ケーブル格納プラグ部材54が同じ側部壁53に挿入され、その助けにより、ケーブル格納部50をセミトレーラ10aの搭載電気システムに接続することができる。
【0057】
図11は、トレーラ10bの形態の車両10の前端を示しており、このトレーラ10bは、牽引車両(ここでは図示せず)に、牽引棒18によって連結することができる。牽引棒18の上部には、電気的および空気圧的接続を確立するために牽引車両の相補的形状のプラグソケットに挿入されるコネクタコンソール40bとして、キャリア要素40が配置される。コーナリング時に牽引車両のプラグソケットと共に旋回することができ、牽引車両側のプラグソケットへのコネクタコンソール40bの一定の接続を確実にするために、コネクタコンソール40bは、その垂直軸を中心に牽引棒18に対して旋回することができる。
【0058】
牽引棒18に対するコネクタコンソール40bの位置の変化は、牽引棒18に取り付けられた固定ケーブル格納部50によって補償され、コネクタコンソール40bに係合するラインストランド20は、固定ケーブル格納部50内に延びる。ケーブル格納部50は、
図1から
図10で説明した設計に構造的に対応する。
【0059】
この実施形態でも、ラインストランド20は、コネクタコンソール40bとケーブル格納部50の両方に取り付けられたばね要素21によって円周方向に完全に取り囲まれる。ばね要素21の助けにより、ラインストランド20は軸方向にガイドされ、コーナリング時にケーブル格納部50から脱出することができ、その曲げ剛性により、直進時にケーブル格納部50内に押し戻すことができる。
図11の図では、コネクタコンソール40bの形態のキャリア要素40は、真っ直ぐな位置にあり、この位置では、ばね要素21は圧縮され、ラインストランド20の最大セクションはケーブル格納部50によって収容される。
【0060】
図12は、さらなる例示的な実施形態における、連結式車両10cの形態の車両10またはそのフレーム構成要素へのケーブル配索デバイスの取り付けを示す。連結式車両10cは、第1の車両部分10c1と第2の車両部分10c2とを有し、これらの車両部分は、それらの間に配置されたスイベルジョイント19を介して互いに接続されている。
図12による図では、連結式車両10cは、第1の車両部品10c1がスイベルジョイント19において第2の車両部品10c2に向かって角度を付けられているコーナリング位置にある。
【0061】
ラインストランド20は、第1の車両部品10c1からスイベルジョイント19を介して第2の車両部品10c2まで延びる。第1および第2の車両部品10c1、10c2の相対位置は運転中に絶えず変化するので、ラインストランド20を第1および第2の車両部品10c1、10c2のそれぞれの屈曲位置に適合させることも必要である。この調整は、ケーブル格納部50によって行われる。ラインストランド20は、収集コンソール40cの形態のキャリア要素40に取り付けられ、スイベルジョイント19の外周の一方の側に配置され、そこからケーブル格納部50内に延びる。
【0062】
ラインストランド20は、ケーブル格納部50から収集コンソール40cまでの全経路に沿って、ばね部材21によって保持され、収集コンソール40cにゆるく格納される。第1および第2の車両部品10c1、10c2の屈曲位置により、ばね要素21は、伸長位置にあり、これは、直進位置に戻るときに解放される。
【0063】
この実施形態でも、ラインストランド20は、その曲げ剛性のために、ケーブル格納部50から部分的に出て、ケーブル格納部50に入るように通過し、ばね要素21から運動学的に分離され、ばね要素21は、ラインストランド20を支持するだけであり、ラインストランド20が弛むのを防止する。
【0064】
参照番号のリスト
10 車両
10a セミトレーラ
10b トレーラ
10c 連結式車両
10c1 第1の車両部分連結式車両
10c2 第2の車両部分連結式車両
11 トレーラフロア
12 底
13 シャーシ部品
13a 長手方向ビーム
14 フロントセミトレーラ
15 キングピン
16 第5輪カップリング
17 第5輪カップリング入口開口
18 牽引棒
19 スイベルジョイント
20 ラインストランド
21 ばね要素
22 ループ
23 a-f供給ライン
24 保護ホース
25 進入セクション
26 送出セクション
30 前方ガイダンスコンソール
31 後方ガイダンスコンソール
32 ピボット軸受
33 対向側部ガイダンスコンソール
34 ガイド要素
35 内側ガイド要素
36 ばね要素締結具
36a ブラケット
36b ブラケット開口
36c 安全ピン
40 キャリア要素
40a ウェッジピボットフレーム
40b コネクタコンソール
40c 収集コンソール
41 キャリア要素プラグ要素またはウェッジピボットフレームプラグ要素
42 張力緩和手段
50 ケーブル格納部
51 ハウジング
52 底壁ハウジング
53 側壁ハウジング
54 ケーブル格納プラグ要素
55 開口
56 支持ローラ
Lmax 最大ループ長
Lmin 最小ループ長
X 後方方向
z 旋回軸ガイダンスコンソール
【手続補正書】
【提出日】2024-04-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(10)に対して移動可能なキャリア要素(40)にラインストランド(20)を接続するためのケーブル配索デバイスであって、前記ケーブル配索デバイスは、前記車両に枢動可能に締結された前記キャリア要素(40)と、前記ラインストランド(20)の少なくとも一部が収容されるケーブル格納部(50)とを有し、
前記キャリア要素(40)と前記ケーブル格納部(50)との間にばね要素(21)が配置され、前記ばね要素(21)によって前記ラインストランド(20)が緩く支持され
、前記ラインストランド(20)は、その重量から生じる滑り摩擦のみを軸方向の移動のために打ち勝たなければならないように、前記ばね要素(21)によって支持されることを特徴とする、ケーブル配索デバイス。
【請求項2】
前記ばね要素(21)は、前記キャリア要素(40)および/または前記ケーブル格納部(50)に取り付けられることを特徴とする、請求項1に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項3】
前記ラインストランド(20)は、ループ(22)として前記ケーブル格納部(50)に挿入されることを特徴とする、請求項1または2に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項4】
前記キャリア要素(40)の相対位置にかかわらず、前記ループ(22)の方向は常に同じであることを特徴とする、請求項3に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項5】
前記キャリア要素(40)の直進位置において、前記ケーブル格納部(50)内の前記ループ(22)は、最大ループ長(lmax)を有することを特徴とする、請求項3または4に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項6】
前記キャリア要素(40)のコーナリング位置において、前記ケーブル格納部(50)内の前記ループ(22)は、最小ループ長(lmin)を有することを特徴とする、請求項3から5のいずれか一項に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項7】
前記ばね要素(21)は、前方ガイダンスコンソール(30)によって前記キャリア要素(40)に取り付けられ、及び/又は、前記ばね要素(21)は、後方ガイダンスコンソール(31)によって前記ケーブル格納部(50)に取り付けられることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項8】
前記前方及び/又は後方のガイダンスコンソール(30、31)は、設置位置において、垂直な旋回軸(z)を中心としてピボット軸受(32)によって取り付けられている、請求項7記載のケーブル配索デバイス。
【請求項9】
外側に分岐するガイド要素(34)が、前記前方および/または後方ガイダンスコンソール(30、31)の対向する側部(33)に配置されることを特徴とする、請求項7または8に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項10】
前記ガイド要素(34)は、前記前方及び/又は後方ガイダンスコンソール(30、31)に対して、設置位置において後方及び/又は前方に突出することを特徴とする、請求項9に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項11】
前記ガイド要素(34)の互いに対向する内側(35)は、反対方向に湾曲して設計されることを特徴とする、請求項9または10に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項12】
前記ラインストランド(20)は、少なくとも1つの保護ホース(24)によって包まれ、および/または一緒に保持される複数の供給ライン(23a、23b、23c、23d、23e、23f)を備えることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項13】
前記キャリア要素(40)上に、キャリア要素プラグ要素(41)が設けられ、および/または前記ケーブル格納部(50)上に、もしくは前記ケーブル格納部(50)に隣接して、ケーブル格納プラグ要素(54)が設けられることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか1項記載のケーブル配索デバイスと、セミトレーラ(10a)として設計された車両(10)との組み合わせであって、前記キャリア要素(40)は、キングピン(15)の周りを旋回可能なウェッジ旋回フレーム(40a)であることを特徴とする、組み合わせ。
【請求項15】
前記ケーブル格納部(50)は、前記セミトレーラ(10a)のトレーラフロア(11)の下に配置されることを特徴とする、請求項14に記載の組み合わせ。
【請求項16】
前記ケーブル格納部(50)は、前記セミトレーラ(10a)のトレーラフロア(11)、シャーシ部品(13)、またはアタッチメントの下側に取り付けられることを特徴とする、請求項14または15に記載の組み合わせ。
【請求項17】
請求項1から13までのいずれか1項記載のケーブル配索デバイスと、トレーラ(10b)として設計された車両(10)との組み合わせであって、前記キャリア要素(40)は、牽引棒(18)に移動可能に取り付けられたコネクタコンソール(40b)であることを特徴とする、組み合わせ。
【請求項18】
ケーブル格納部(50)が、前記トレーラ(10b)の前記牽引棒(18)に固定して取り付けられるか、または搭載されることを特徴とする、請求項17に記載の組み合わせ。
【請求項19】
請求項1から13までのいずれか1項記載のケーブル配索デバイスと、連結式車両(10c)として設計された車両(10)との組み合わせであって、前記連結式車両(10c)は、スイベルジョイント(19)によって互いに分離された第1および第2の車両部分(10c1、10c2)を有し、前記キャリア要素(40)は、前記第1の車両部分(10c1)に配置された収集コンソール(40c)であることを特徴とする、組み合わせ。
【請求項20】
前記ケーブル格納部(50)は、前記第2の車両部分(10c2)に固定して取り付けられるか、または搭載されることを特徴とする、請求項19に記載の組み合わせ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0063】
この実施形態でも、ラインストランド20は、その曲げ剛性のために、ケーブル格納部50から部分的に出て、ケーブル格納部50に入るように通過し、ばね要素21から運動学的に分離され、ばね要素21は、ラインストランド20を支持するだけであり、ラインストランド20が弛むのを防止する。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 車両(10)に対して移動可能なキャリア要素(40)にラインストランド(20)を接続するためのケーブル配索デバイスであって、前記ケーブル配索デバイスは、前記車両に枢動可能に締結された前記キャリア要素(40)と、前記ラインストランド(20)の少なくとも一部が収容されるケーブル格納部(50)とを有し、
前記キャリア要素(40)と前記ケーブル格納部(50)との間にばね要素(21)が配置され、前記ばね要素(21)によって前記ラインストランド(20)が緩く支持されることを特徴とする、ケーブル配索デバイス。
[2] 前記ばね要素(21)は、前記キャリア要素(40)および/または前記ケーブル格納部(50)に取り付けられることを特徴とする、[1]に記載のケーブル配索デバイス。
[3] 前記ラインストランド(20)は、ループ(22)として前記ケーブル格納部(50)に挿入されることを特徴とする、[1]または[2]に記載のケーブル配索デバイス。
[4] 前記キャリア要素(40)の相対位置にかかわらず、前記ループ(22)の方向は常に同じであることを特徴とする、[3]に記載のケーブル配索デバイス。
[5] 前記キャリア要素(40)の直進位置において、前記ケーブル格納部(50)内の前記ループ(22)は、最大ループ長(lmax)を有することを特徴とする、[3]または[4]に記載のケーブル配索デバイス。
[6] 前記キャリア要素(40)のコーナリング位置において、前記ケーブル格納部(50)内の前記ループ(22)は、最小ループ長(lmin)を有することを特徴とする、[3]から[5]のいずれか一項に記載のケーブル配索デバイス。
[7] 前記ばね要素(21)は、前方ガイダンスコンソール(30)によって前記キャリア要素(40)に取り付けられ、及び/又は、前記ばね要素(21)は、後方ガイダンスコンソール(31)によって前記ケーブル格納部(50)に取り付けられることを特徴とする、[1]から[6]のいずれか一項に記載のケーブル配索デバイス。
[8] 前記前方及び/又は後方のガイダンスコンソール(30、31)は、設置位置において、垂直な旋回軸(z)を中心としてピボット軸受(32)によって取り付けられている、[7]記載のケーブル配索デバイス。
[9] 外側に分岐するガイド要素(34)が、前記前方および/または後方ガイダンスコンソール(30、31)の対向する側部(33)に配置されることを特徴とする、[7]または[8]に記載のケーブル配索デバイス。
[10] 前記ガイド要素(34)は、前記前方及び/又は後方ガイダンスコンソール(30、31)に対して、設置位置において後方及び/又は前方に突出することを特徴とする、[9]に記載のケーブル配索デバイス。
[11] 前記ガイド要素(34)の互いに対向する内側(35)は、反対方向に湾曲して設計されることを特徴とする、[9]または[10]に記載のケーブル配索デバイス。
[12] 前記ラインストランド(20)は、少なくとも1つの保護ホース(24)によって包まれ、および/または一緒に保持される複数の供給ライン(23a、23b、23c、23d、23e、23f)を備えることを特徴とする、[1]から[11]のいずれか一項に記載のケーブル配索デバイス。
[13] 前記キャリア要素(40)上に、キャリア要素プラグ要素(41)が設けられ、および/または前記ケーブル格納部(50)上に、もしくは前記ケーブル格納部(50)に隣接して、ケーブル格納プラグ要素(54)が設けられることを特徴とする、[1]から[12]のいずれか一項に記載のケーブル配索デバイス。
[14] [1]から[13]のいずれか1項記載のケーブル配索デバイスと、セミトレーラ(10a)として設計された車両(10)との組み合わせであって、前記キャリア要素(40)は、キングピン(15)の周りを旋回可能なウェッジ旋回フレーム(40a)であることを特徴とする、組み合わせ。
[15] 前記ケーブル格納部(50)は、前記セミトレーラ(10a)のトレーラフロア(11)の下に配置されることを特徴とする、[14]に記載の組み合わせ。
[16] 前記ケーブル格納部(50)は、前記セミトレーラ(10a)のトレーラフロア(11)、シャーシ部品(13)、またはアタッチメントの下側に取り付けられることを特徴とする、[14]または[15]に記載の組み合わせ。
[17] [1]から[13]までのいずれか1項記載のケーブル配索デバイスと、トレーラ(10b)として設計された車両(10)との組み合わせであって、前記キャリア要素(40)は、牽引棒(18)に移動可能に取り付けられたコネクタコンソール(40b)であることを特徴とする、組み合わせ。
[18] ケーブル格納部(50)が、前記トレーラ(10b)の前記牽引棒(18)に固定して取り付けられるか、または搭載されることを特徴とする、[17]に記載の組み合わせ。
[19] [1]から[13]までのいずれか1項記載のケーブル配索デバイスと、連結式車両(10c)として設計された車両(10)との組み合わせであって、前記連結式車両(10c)は、スイベルジョイント(19)によって互いに分離された第1および第2の車両部分(10c1、10c2)を有し、前記キャリア要素(40)は、前記第1の車両部分(10c1)に配置された収集コンソール(40c)であることを特徴とする、組み合わせ。
[20] 前記ケーブル格納部(50)は、前記第2の車両部分(10c2)に固定して取り付けられるか、または搭載されることを特徴とする、[19]に記載の組み合わせ。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(10)に対して移動可能なキャリア要素(40)にラインストランド(20)を接続するためのケーブル配索デバイスであって、前記ケーブル配索デバイスは、前記車両に枢動可能に締結された前記キャリア要素(40)と、前記ラインストランド(20)の少なくとも一部が収容されるケーブル格納部(50)とを有し、
前記キャリア要素(40)と前記ケーブル格納部(50)との間にばね要素(21)が配置され、前記ばね要素(21)によって前記ラインストランド(20)が緩く支持され、前記ラインストランド(20)は、その重量から生じる滑り摩擦のみを軸方向の移動のために打ち勝たなければならないように、前記ばね要素(21)によって支持されることを特徴とする、ケーブル配索デバイス。
【請求項2】
前記ばね要素(21)は、前記キャリア要素(40)および/または前記ケーブル格納部(50)に取り付けられることを特徴とする、請求項1に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項3】
前記ラインストランド(20)は、ループ(22)として前記ケーブル格納部(50)に挿入されることを特徴とする、請求項
1に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項4】
前記キャリア要素(40)の相対位置にかかわらず、前記ループ(22)の方向は常に同じであることを特徴とする、請求項3に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項5】
前記キャリア要素(40)の直進位置において、前記ケーブル格納部(50)内の前記ループ(22)は、最大ループ長(lmax)を有することを特徴とする、請求項
3に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項6】
前記キャリア要素(40)のコーナリング位置において、前記ケーブル格納部(50)内の前記ループ(22)は、最小ループ長(lmin)を有することを特徴とする、請求項
3に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項7】
前記ばね要素(21)は、前方ガイダンスコンソール(30)によって前記キャリア要素(40)に取り付けられ、
および/
または、前記ばね要素(21)は、後方ガイダンスコンソール(31)によって前記ケーブル格納部(50)に取り付けられることを特徴とする、請求項
1に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項8】
前記前方
および/
または後方のガイダンスコンソール(30、31)は、設置位置において、垂直な旋回軸(z)を中心としてピボット軸受(32)によって取り付けられている、請求項7記載のケーブル配索デバイス。
【請求項9】
外側に分岐するガイド要素(34)が、前記前方および/または後方ガイダンスコンソール(30、31)の対向する側部(33)に配置されることを特徴とする、請求項
7に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項10】
前記ガイド要素(34)は、前記前方
および/
または後方ガイダンスコンソール(30、31)に対して、設置位置において後方
および/
または前方に突出することを特徴とする、請求項9に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項11】
前記ガイド要素(34)の互いに対向する内側(35)は、反対方向に湾曲して設計されることを特徴とする、請求項
9に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項12】
前記ラインストランド(20)は、少なくとも1つの保護ホース(24)によって包まれ、および/または一緒に保持される複数の供給ライン(23a、23b、23c、23d、23e、23f)を備えることを特徴とする、請求項
1に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項13】
前記キャリア要素(40)上に、キャリア要素プラグ要素(41)が設けられ、および/または前記ケーブル格納部(50)上に、もしくは前記ケーブル格納部(50)に隣接して、ケーブル格納プラグ要素(54)が設けられることを特徴とする、請求項
1に記載のケーブル配索デバイス。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか1項
に記載のケーブル配索デバイスと、セミトレーラ(10a)として設計された車両(10)との組み合わせであって、前記キャリア要素(40)は、キングピン(15)の周りを旋回可能なウェッジ旋回フレーム(40a)であることを特徴とする、組み合わせ。
【請求項15】
前記ケーブル格納部(50)は、前記セミトレーラ(10a)のトレーラフロア(11)の下に配置されることを特徴とする、請求項14に記載の組み合わせ。
【請求項16】
前記ケーブル格納部(50)は、前記セミトレーラ(10a)のトレーラフロア(11)、シャーシ部品(13)、またはアタッチメントの下側に取り付けられることを特徴とする、請求項
14に記載の組み合わせ。
【請求項17】
請求項1から13までのいずれか1項
に記載のケーブル配索デバイスと、トレーラ(10b)として設計された車両(10)との組み合わせであって、前記キャリア要素(40)は、牽引棒(18)に移動可能に取り付けられたコネクタコンソール(40b)であることを特徴とする、組み合わせ。
【請求項18】
ケーブル格納部(50)が、前記トレーラ(10b)の前記牽引棒(18)に固定して取り付けられるか、または搭載されることを特徴とする、請求項17に記載の組み合わせ。
【請求項19】
請求項1から13までのいずれか1項
に記載のケーブル配索デバイスと、連結式車両(10c)として設計された車両(10)との組み合わせであって、前記連結式車両(10c)は、スイベルジョイント(19)によって互いに分離された第1および第2の車両部分(10c1、10c2)を有し、前記キャリア要素(40)は、前記第1の車両部分(10c1)に配置された収集コンソール(40c)であることを特徴とする、組み合わせ。
【請求項20】
前記ケーブル格納部(50)は、前記第2の車両部分(10c2)に固定して取り付けられるか、または搭載されることを特徴とする、請求項19に記載の組み合わせ。
【国際調査報告】