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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】エアロゾル発生材料
(51)【国際特許分類】
   A24B 15/14 20060101AFI20240829BHJP
   A24B 15/16 20200101ALI20240829BHJP
   A24B 15/30 20060101ALI20240829BHJP
   A24D 1/20 20200101ALI20240829BHJP
【FI】
A24B15/14
A24B15/16
A24B15/30
A24D1/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510723
(86)(22)【出願日】2022-08-25
(85)【翻訳文提出日】2024-02-21
(86)【国際出願番号】 GB2022052183
(87)【国際公開番号】W WO2023026048
(87)【国際公開日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】2112173.6
(32)【優先日】2021-08-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】フィリップス, ジェレミー
(72)【発明者】
【氏名】ウィットレイ, アレクサンダー
【テーマコード(参考)】
4B043
4B045
【Fターム(参考)】
4B043BB22
4B043BB25
4B043BC11
4B043BC18
4B043BC20
4B045AA21
4B045AB08
(57)【要約】
本発明は、植物由来の成分、エアロゾル形成材料、及び酸を含むエアロゾル発生材料を提供する。また、エアロゾル発生材料を製造する方法、及びエアロゾル発生システムで使用するための物品であって、本発明のエアロゾル発生材料を含む、物品も提供される。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物由来の成分、エアロゾル形成材料、及び酸を含むエアロゾル発生材料であって、
前記植物由来の成分が、前記植物由来の成分の乾燥重量で約20%以上の量の植物由来の材料を含み、前記植物由来の材料のニコチン含量が、前記植物由来の材料の乾燥重量で1.5%以上であり;
前記エアロゾル形成材料の総量が、前記エアロゾル発生材料の約10重量%~約30重量%であり;
前記酸の総量が、前記エアロゾル発生材料の約0.1重量%~約5重量%である、エアロゾル発生材料。
【請求項2】
前記酸が、乳酸、レブリン酸、安息香酸、クエン酸、2-メチル酪酸、及び2-メチル吉草酸からなる群から選択され;任意選択で、前記酸が乳酸又はレブリン酸である、請求項1に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項3】
前記植物由来の材料が、植物性材料又はタバコ材料である、請求項1又は2に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項4】
前記タバコ材料が、ラミナタバコ材料である、請求項3に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項5】
前記植物由来の成分が、前記植物由来の成分の約20重量%~約99重量%の量の前記植物由来の材料を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項6】
前記植物由来の材料のニコチン含量が、前記植物由来の材料の乾燥重量で約1.5%~約5%である、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項7】
前記植物由来の成分のニコチン含量が、前記植物由来の成分の乾燥重量で約0.5%~約3%である、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項8】
前記植物由来の成分が、前記エアロゾル発生材料における前記酸の総量の約50%~約99%の量の前記酸を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項9】
前記エアロゾル形成材料の総量が、前記エアロゾル発生材料の約10重量%~約20重量%である、請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項10】
前記エアロゾル形成材料が、グリセロール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、メソエリスリトール、バニリン酸エチル、ラウリン酸エチル、スベリン酸ジエチル、クエン酸トリエチル、トリアセチン、ジアセチン混合物、安息香酸ベンジル、フェニル酢酸ベンジル、トリブチリン、酢酸ラウリル、ラウリン酸、ミリスチン酸、炭酸プロピレン、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1~9のいずれか一項に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項11】
前記エアロゾル形成材料が、前記エアロゾル形成材料の約10重量%~約90重量%の量のグリセロールを含む、請求項1~10のいずれか一項に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項12】
前記植物由来の成分が、前記植物由来の成分の約50重量%~約80重量%の量の紙再生タバコ材料を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項13】
前記植物由来の成分が、押出タバコ、バンドキャストタバコ、及びそれらの混合物からなる群から選択される植物由来の材料を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項14】
ニコチンを含む植物由来の成分、エアロゾル形成材料、及び酸を含むエアロゾル発生材料であって、
前記エアロゾル発生材料が、前記植物由来の成分中のニコチンのモル数に対して約50%~約200%の量の前記酸を含む、エアロゾル発生材料。
【請求項15】
前記酸が、乳酸、レブリン酸、安息香酸、クエン酸、2-メチル酪酸、及び2-メチル吉草酸からなる群から選択され;任意選択で、前記酸が乳酸又はレブリン酸である、請求項14に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項16】
前記エアロゾル形成材料の総量が、前記エアロゾル発生材料の約10重量%~約30重量%である、請求項13~15のいずれか一項に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項17】
前記植物由来の成分が、植物性材料又はタバコ材料からなる群から選択される植物由来の材料を含む、請求項14~16のいずれか一項に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項18】
前記植物由来の成分が、植物由来の材料の乾燥重量で約1.5%~約5%のニコチン含量を有する前記植物由来の材料を含む、請求項14~17のいずれか一項に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項19】
前記植物由来の成分が、ラミナタバコ材料を含む、請求項14~18のいずれか一項に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項20】
前記植物由来の成分のニコチン含量が、前記植物由来の成分の乾燥重量で約0.5%~約2%である、請求項14~19のいずれか一項に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項21】
前記エアロゾル形成材料が、前記エアロゾル形成材料の約10重量%~約90重量%の量のグリセロールを含む、請求項14~20のいずれか一項に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項22】
請求項1~21のいずれか一項に記載のエアロゾル発生材料を製造する方法であって、前記エアロゾル形成材料及び前記酸を前記植物由来の成分に加えるステップを含む、方法。
【請求項23】
請求項22に記載の方法によって製造される、エアロゾル発生材料。
【請求項24】
エアロゾル供給システムで使用するための物品における、請求項1~21及び請求項23のいずれか一項に記載のエアロゾル発生材料の使用。
【請求項25】
エアロゾル供給システムで使用するための物品であって、請求項1~21及び請求項23のいずれか一項に記載のエアロゾル発生材料を含む、物品。
【請求項26】
請求項1~21及び請求項23のいずれか一項に記載のエアロゾル発生材料と、前記エアロゾル発生材料を加熱して前記エアロゾル発生材料からエアロゾルを発生させるように配置されたデバイスとを備える、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル発生材料、エアロゾル発生材料を製造する方法、及び、エアロゾル発生システムで使用するための物品であって、エアロゾル発生材料を含む物品に関する。
【背景】
【0002】
多くのタバコ産業製品は、タバコ組成物などのエアロゾル発生材料を含む。紙巻タバコ、葉巻タバコなどの物品は、使用中にエアロゾル発生材料を燃焼させてタバコ煙を発生させる。燃やすことなく化合物を放出する製品を生み出すことにより、タバコ材料を燃焼させるこれらのタイプの物品の代替物を提供する試みがなされてきた。このような製品の例は、タバコ加熱製品又はタバコ加熱デバイスとしても知られている、いわゆる非燃焼加熱式製品であり、エアロゾル発生材料を燃焼させずに加熱することによって化合物を放出する。
【概要】
【0003】
本発明の実施形態によれば、第1の態様において、植物由来の成分、エアロゾル形成材料、及び酸を含むエアロゾル発生材料であって、植物由来の成分は、植物由来の成分の約20重量%以上の量の植物由来の材料を含み、植物由来の材料のニコチン含量は、植物由来の材料の乾燥重量で1.5%以上であり;エアロゾル形成材料の総量は、エアロゾル発生材料の約10重量%~約30重量%であり、酸の総量は、エアロゾル発生材料の約0.1重量%~約5重量%である、エアロゾル発生材料が提供される。
【0004】
本発明の実施形態によれば、第2の態様において、ニコチンを含む植物由来の成分、エアロゾル形成材料、及び酸を含むエアロゾル発生材料であって、エアロゾル発生材料は、植物由来の成分中のニコチンのモル数に対して約50%~約200%の量の酸を含む、エアロゾル発生材料が提供される。
【0005】
本発明の実施形態によれば、第3の態様において、第1又は第2の態様によるエアロゾル発生材料を製造する方法であって、前記エアロゾル形成材料及び前記酸を前記植物由来の成分に加えるステップを含む、方法が提供される。
【0006】
本発明の実施形態によれば、第4の態様において、第3の態様の方法によって製造されたエアロゾル発生材料が提供される。
【0007】
本発明の実施形態によれば、第5の態様において、エアロゾル供給システムで使用するための物品における、第1、第2、又は第4の態様によるエアロゾル発生材料の使用が提供される。
【0008】
本発明の実施形態によれば、第6の態様において、第1、第2、又は第4の態様によるエアロゾル発生材料を含む、エアロゾル供給システムで使用するための物品が提供される。
【0009】
本発明の実施形態によれば、第7の態様において、第1、第2、又は第4の態様によるエアロゾル発生材料と、エアロゾル発生材料を加熱し、エアロゾル発生材料からエアロゾルを発生させるように配置されたデバイスとを備えるシステムが提供される。
【0010】
以下、本発明の実施形態を、添付の図面を参照しながら、例示的にのみ説明する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】エアロゾル発生材料を作製する方法のフローチャートを示す図である。
図2】エアロゾル供給デバイスと共に使用するための物品であって、マウスピースを含む、物品の側方断面図である。
【詳細な説明】
【0012】
本発明は、エアロゾル発生材料に関する。本発明はまた、エアロゾル発生材料を製造する方法、エアロゾル発生材料の使用、送達システムで使用するための物品、及びエアロゾル発生材料とデバイスとを備えるシステムに関する。
【0013】
エアロゾル発生材料は、エアロゾル化可能な成分を含む。使用中、エアロゾル発生材料は、エアロゾル、例えば気体に液滴又は微粒子が懸濁したものを生成する。エアロゾルは、ニコチン、及びエアロゾル発生材料によって発生される他の成分を含む。使用中、ユーザーはエアロゾルを吸入する。そのため、エアロゾル発生材料は、適切なユーザーエクスペリエンス及び満足度をもたらすエアロゾルを生成することが重要である。
【0014】
エアロゾルの組成は、ユーザーエクスペリエンス及び満足度に寄与する。ユーザーエクスペリエンス及び満足度に寄与する1つの属性は、エアロゾルのニコチン含量である。ユーザーエクスペリエンス及び満足度に寄与するもう1つの属性は、エアロゾルの知覚されるハーシュネスである。したがって、エアロゾルのニコチン含量及びハーシュネスを制御することが重要である。
【0015】
場合によっては、高いニコチン含量を有する植物由来の成分(例えばラミナタバコ)を含むエアロゾル発生材料は、知覚されるハーシュネスが強すぎるエアロゾルを生成することが判明している。しかし、例えば良好な香味プロファイルなど、ユーザーが評価する他の性質を有するため、このような高いニコチン含量を有する植物由来の成分を使用することが望ましい。したがって、エアロゾル発生材料の知覚されるハーシュネスを制御することができる一方で、ユーザーエクスペリエンスに寄与する他の属性(例えば、香味プロファイルやニコチン含量)を維持することができることが重要である。
【0016】
したがって、例えば適切なニコチン含量、知覚されるハーシュネス、及び/又は香味プロファイルをもたらすことにより、ユーザーに受け入れられるエアロゾルを生成するエアロゾル発生材料を提供する必要がある。
【0017】
本明細書で使用される場合、「送達システム」という用語は物質をユーザーに送達するシステムを包含することを意図しており、以下を含む:
紙巻タバコ、シガリロ、葉巻タバコ、パイプ用タバコ、手巻きタバコ又はセルフメイド(make-your-own)タバコなど(タバコ、タバコ誘導体、膨化タバコ、再生タバコ、タバコ代用品、その他の喫煙材をベースとするかに関わらず)の可燃性エアロゾル供給システム;
電子タバコ、タバコ加熱製品、エアロゾル発生材料の組合せを使用してエアロゾルを発生させるハイブリッドシステムなど、エアロゾル発生材料を燃焼させることなく、エアロゾル発生材料から化合物を放出させる不燃性エアロゾル供給システム;及び
ロゼンジ、ガム、パッチ、吸入可能な粉末を含む物品、スヌースやスナッフなどの無煙タバコ製品など、エアロゾルを形成することなくユーザーに材料を送達するエアロゾルフリー送達システム。
【0018】
本開示によれば、「不燃性」エアロゾル供給システムは物質をユーザーへ送達することを容易にするために、エアロゾル供給システムの構成要素であるエアロゾル発生材料(又はその成分)を燃焼しない、又は燃やさないシステムである。
【0019】
一部の実施形態において、送達システムは、動力付き不燃性エアロゾル供給システムなどの不燃性エアロゾル供給システムである。
【0020】
一部の実施形態において、不燃性エアロゾル供給システムは、ベープデバイス又は電子ニコチン送達システム(END)としても知られている電子タバコである。
【0021】
一部の実施形態において、不燃性エアロゾル供給システムは、非燃焼加熱式システムとしても知られているタバコ加熱システムである。
【0022】
一部の実施形態において、不燃性エアロゾル供給システムは、エアロゾル発生材料の組合せ(材料のうちの1種又は複数が加熱されてもよい)を使用してエアロゾルを発生させるハイブリッドシステムである。各エアロゾル発生材料は、例えば、固体、液体又はゲルの形態であってもよい。一部の実施形態において、ハイブリッドシステムは、液体又はゲルのエアロゾル発生材料と、固体のエアロゾル発生材料とを含む。固体のエアロゾル発生材料は、例えば、タバコ材料又は非タバコ製品を含んでもよい。
【0023】
典型的には、不燃性エアロゾル供給システムは、本明細書ではエアロゾル発生デバイスとも称される不燃性エアロゾル供給デバイス、及び不燃性エアロゾル供給システムと共に使用するための消耗品を含んでもよい。
【0024】
一部の実施形態において、本開示は、エアロゾル発生材料を含み、不燃性エアロゾル供給デバイスと共に使用されるように構成された消耗品に関する。これらの消耗品は、本開示を通じて、物品と称されることもある。
【0025】
一部の実施形態において、それ自体がエアロゾル発発生分に動力を供給する手段を含む消耗品は、それ自体が不燃性エアロゾル供給システムを形成し得ることが想定される。
【0026】
一部の実施形態において、不燃性エアロゾル供給システムは、動力源及び制御装置を備えていてもよい。動力源は、電源又は熱源であってもよい。一部の実施形態において、熱源は、熱源に近接したエアロゾル発生材料又は熱伝達材料に、熱の形態で動力を供給するようにエネルギーを生じ得る炭素基材を備える。一部の実施形態において、熱源などの動力源は、不燃性エアロゾル供給システムを形成するように、物品に設けられている。
【0027】
消耗品は、エアロゾル発生材料を含む、又はエアロゾル発生材料からなる物品であり、その一部又は全部が、ユーザーによる使用中に消費されることが意図されている。一部の実施形態において、不燃性エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品は、エアロゾル発生材料保管領域、エアロゾル発生材料移送部品、エアロゾル発生器、エアロゾル発生領域、ハウジング、ラッパー、フィルター、マウスピース、及び/又はエアロゾル改質剤などの、1つ又は複数の他の構成要素を備えていてもよい。消耗品はまた、使用時にエアロゾル発生材料からエアロゾルを発生させるように発熱する、ヒータなどのエアロゾル発生器を備えていてもよい。ヒータは、例えば、可燃性材料、電気伝導により加熱可能な材料、又はサセプターを備えていてもよい。
【0028】
エアロゾル発生器は、エアロゾル発生材料から1種又は複数の揮発性物質を放出させてエアロゾルを形成するように、エアロゾル発生材料と相互作用することができるヒータである。一部の実施形態において、エアロゾル発生器は、加熱することなくエアロゾル発生材料からエアロゾルを発生させることができる。例えば、エアロゾル発生器は、例えば、振動、機械的、加圧、静電的手段のうちの1つ又は複数を介して、熱を加えることなくエアロゾル発生材料からエアロゾルを発生させることができる。
【0029】
一部の実施形態において、エアロゾル発生材料は、1種又は複数の活性物質を含んでもよい。本明細書で使用される活性物質は、生理学的活性物質であってもよく、これは、生理学的反応を得る又は増強することを意図した物質である。活性物質は、例えば、栄養補助食品、向知性薬、向精神薬から選択されてもよい。活性物質は、天然に存在するものであってもよく、合成的に得られたものであってもよい。活性物質は、例えば、ニコチン、カフェイン、タウリン、テイン、B又はB12又はCなどのビタミン、メラトニン、カンナビノイド、又はそれらの構成物質、誘導体、又は組合せを含んでもよい。活性物質は、タバコ、カンナビス又は別の植物性物質の1種又は複数の構成物質、誘導体又は抽出物を含んでもよい。
【0030】
一部の実施形態において、植物由来の材料は、葉材料、例えばタバコ材料であってもよい。一部の実施形態において、植物由来の材料は、植物性材料であってもよい。一部の実施形態において、活性物質はニコチンを含む。植物由来の材料はニコチンを含んでもよく、植物由来の材料にニコチンが添加されてもよい。
【0031】
エアロゾル発生材料がニコチンを含む場合、適切なニコチン含量及び知覚されるハーシュネスを備えるエアロゾルを生成することが重要である。本出願は、このようなエアロゾル発生材料に関する。本発明者らは、適当な量の酸(例えば乳酸)を含むエアロゾル発生材料が、ユーザーにより良いエクスペリエンスをもたらすことを発見した。すなわち、本明細書に記載されている酸を含むエアロゾル発生材料は、適切なニコチン含量及び知覚されるハーシュネスを備えるエアロゾルを生成する。
【0032】
エアロゾル発生材料に使用される酸の適当な量は、多くの方法で規定することができる。例えば、高いニコチン含量を有するタバコ(ラミナタバコなど)が使用される場合、使用される酸の量は、エアロゾル発生材料との関連で、例えばエアロゾル発生材料の重量パーセントとして規定することができる。或いは、酸の量は、エアロゾル発生材料のニコチン含量との関連で、例えば酸のモル数に対するニコチンのモル数の比率を参照して規定することもできる。
【0033】
特定の理論に束縛されることを望むものではないが、エアロゾル発生材料中の酸の量が本明細書に記載されている通りである場合、エアロゾル発生材料によって生成されるエアロゾルは、特に有益である気相中のニコチンと微粒子/液相中のニコチンとの比率(ニコチン(気体):ニコチン(微粒子/液体))を含有することが理解される。すなわち、本発明のエアロゾル発生材料によって生成されるエアロゾル中のニコチン(気体):ニコチン(微粒子/液体)の比率は、改善されたユーザーエクスペリエンス及び満足度をもたらす。これは、本明細書で規定された量の酸を使用することで、(例えば、遊離塩基ニコチンとプロトン化ニコチンの比率を変えることにより)ニコチンの最適なプロトン化が可能になるためであると考えられる。エアロゾル発生材料中のニコチンのプロトン化は、微粒子/液相中に存在するニコチンの量を増加させることにより、ニコチン(気体):ニコチン(微粒子/液体)の比率を変化させることが理解される。本明細書に記載されているエアロゾル発生材料によって生成されたエアロゾルは、適切な量のニコチンをユーザーに送達する。さらに、ユーザーは、このようなエアロゾル発生材料はハーシュネスが強すぎることはなく、またハーシュネスが不足していることもないと報告している。このように、本明細書に記載されている酸を含むエアロゾル発生材料は、適切なニコチン含量及び知覚されるハーシュネスを備えるエアロゾルを生成する。
【0034】
一部の実施形態において、本発明は、植物由来の成分、エアロゾル形成材料、及び酸を含むエアロゾル発生材料であって、植物由来の成分は、植物由来の成分の約20重量%以上の量の植物由来の材料を含み、植物由来の材料のニコチン含量は、植物由来の材料の乾燥重量で1.5%以上であり;エアロゾル形成材料の総量は、エアロゾル発生材料の約10重量%~約30重量%であり、酸の総量は、エアロゾル発生材料の約0.1重量%~約5重量%である、エアロゾル発生材料に関する。
【0035】
一部の実施形態において、酸は、乳酸、レブリン酸、安息香酸、クエン酸、2-メチル酪酸、又は2-メチル吉草酸からなる群から選択される。一部の実施形態において、酸は乳酸である。一部の実施形態において、酸はレブリン酸である。
【0036】
乳酸という用語は、2-ヒドロキシプロパン酸という用語と同義であり、D型とL型両方のエナンチオマーを単独で、又はそれらの混合物を包含する。例えば、乳酸はD-2-ヒドロキシプロパン酸とL-2-ヒドロキシプロパン酸の混合物(例えばラセミ混合物)であってもよい。レブリン酸という用語は、4-オキソペンタン酸という用語と同義である。
【0037】
エアロゾル発生材料が本明細書で規定される総量の酸を含む場合、エアロゾル発生材料を加熱することによって発生されるエアロゾルは、適切なニコチンレベルを含有するが、酸を含まない場合又は異なる総量の酸が使用される場合よりも良好な感覚体験をもたらすことが判明している。特定の理論に束縛されることを望むものではないが、本明細書で規定される酸の総量は、高いニコチン含量を有する植物由来の材料(例えば、ラミナタバコ材料)を含むエアロゾル発生材料において、特に好ましい感覚体験をもたらすことが理解される。
【0038】
特に、本明細書で規定される酸の総量は、適切なニコチンレベル及び感覚体験をもたらすために必要な酸の最低量を表すことが理解される。本明細書に記載されている酸の量より少ない酸の量を使用すると、ユーザーに届くニコチンの量が最適でなくなる。
【0039】
本明細書で規定される酸の総量は、適切なニコチンレベル及び感覚体験をもたらすために必要な酸の最大量を表すことがさらに理解される。本明細書に記載されている量以上の酸を使用しても、性能が向上することはなく、したがって無駄になると考えられる。
【0040】
エアロゾル発生材料がタバコ以外の植物由来の材料を含む場合、本明細書で規定される酸の総量は、エアロゾル発生材料によって生成されるエアロゾルのハーシュネスを低減することがさらに理解される。
【0041】
エアロゾル発生材料は、酸を含む。酸の総量は、エアロゾル発生材料の約0.1重量%~約5重量%である。例えば、酸の総量は、エアロゾル発生材料の約0.1重量%~約5重量%、約0.5重量%~約5重量%、約1重量%~約5重量%、約1.5重量%~約5重量%、約2重量%~約5重量%、又は約2.5重量%~約5重量%である。例えば、酸の総量は、エアロゾル発生材料の約2.5重量%~約5重量%、約2.5重量%~約4.5重量%、約2.5重量%~約4重量%、約2.5重量%~約3.5重量%、又は約2.5重量%~約3重量%である。
【0042】
一部の実施形態において、酸は植物由来の成分中に含まれる。一部の実施形態において、植物由来の成分は、エアロゾル発生材料中における酸の総量の約50%~約99%の量の酸を含む。一部の実施形態において、植物由来の成分は、エアロゾル発生材料中における酸の総量の約60%~約99%、約70%~約99%、約80%~約99%、又は約85%~約99%の量の酸を含む。
【0043】
一部の実施形態において、エアロゾル発生材料は、約0.04ミリモル~約0.07ミリモルの酸、任意選択で約0.05ミリモル又は約0.06ミリモルの酸を含んでもよい。
【0044】
一部の実施形態において、エアロゾル発生材料中の酸とエアロゾル形成材料との比率は、約1:2~約1:50(酸:エアロゾル形成材料)である。
【0045】
本発明はまた、ニコチンを含む植物由来の成分、エアロゾル形成材料、及び酸を含むエアロゾル発生材料であって、植物由来の成分中のニコチンのモル数に対して約50%~約200%の量の酸を含む、エアロゾル発生材料に関する。
【0046】
一部の実施形態において、植物由来の成分は、植物性材料又はタバコ材料からなる群から選択される植物由来の材料を含む。
【0047】
例えば、エアロゾル発生材料中の酸のモル数は、植物由来の成分中のニコチンのモル数に対して約50%~約200%である。したがって、エアロゾル発生材料における植物由来の成分中のニコチン1モルに対して、エアロゾル発生材料は約0.5モル~約2モルの酸を含む。同様に、エアロゾル発生材料中の植物由来の成分が、植物由来の成分1グラムあたり約0.1モルのニコチンを含む場合、エアロゾル発生材料は、エアロゾル発生材料中、植物由来の成分1グラムあたり約0.05モル~約0.2モルを含む。
【0048】
一部の実施形態において、エアロゾル発生材料は、植物由来の成分中のニコチンのモル数に対して、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%、約110%、約120%、約130%、約140%、約150%、約160%、約170%、約180%、又は約190%~約200%の量(すなわち、酸のモル数)の酸を含む。
【0049】
一部の実施形態において、組成物は、植物由来の成分中におけるニコチンのモル数に対して、約50%~約200%、約190%、約180%、約170%、約160%、150%、約140%、約130%、約120%、約110%、約100%、約90%、約80%、約70%、又は約60%の量(すなわち、酸のモル数)の酸を含む。
【0050】
一部の実施形態において、組成物は、植物由来の成分中におけるニコチンのモル数に対して、約50%~約200%、約75%~約150%、約85%~約140%、約95%~約135%、約105%~約130%、又は約110%~約125%の量(すなわち、酸のモル数)の酸を含む。一部の実施形態において、組成物は、植物由来の成分中におけるニコチンのモル数に対して、約100%~約200%、約100%~約180%、約110%~約180%、約120%~約180%、約130%~約180%、又は約135%~約180%の量(すなわち、酸のモル数)の酸を含む。
【0051】
エアロゾル発生材料は、植物由来の成分を含む。一部の実施形態において、エアロゾル発生材料は、エアロゾル発生材料の約60重量%~約99重量%の量の植物由来の成分を含む。
【0052】
一部の実施形態において、植物由来の成分は、植物由来の成分の約20重量%以上の量の植物由来の材料を含む。一部の実施形態において、植物由来の成分は、植物由来の成分の約20重量%、約25重量%、約30重量%、約35重量%、約40重量%、約45重量%、約50重量%、約55重量%、約60重量%、約65重量%、約70重量%、約75重量%、約80重量%、約85重量%、約90重量%、約95重量%、又は約100重量%以上の量の植物由来の材料を含む。一部の実施形態において、植物由来の成分は、植物由来の成分の約20重量%、約60重量%、約80重量%、又は約100重量%の量の植物由来の材料を含む。
【0053】
一部の実施形態において、植物由来の成分は、植物由来の成分の約20重量%~約100重量%の量の植物由来の材料を含む。一部の実施形態において、植物由来の成分は、植物由来の成分の約20重量%~約99重量%の量の植物由来の材料を含む。一部の実施形態において、植物由来の成分は、植物由来の成分の約20重量%~約60重量%の量の植物由来の材料を含む。一部の実施形態において、植物由来の成分は、植物由来の成分の約40重量%~約80重量%の量の植物由来の材料を含む。
【0054】
ラミナタバコは、高いニコチン含量(本明細書に記載)及び望ましい香味プロファイルを有する。したがって、そのようなラミナタバコを本明細書に記載されているエアロゾル発生材料に含めることは有利である。一部の実施形態において、タバコ材料はラミナタバコ材料である。
【0055】
本明細書で使用される場合、「植物性物質」という用語は、抽出物、葉、樹皮、繊維、茎、根、種子、花、果実、花粉、外皮、殻などを含むがこれらに限定されない、植物から得られた任意の材料を含む。或いは、材料は、植物に天然に存在する活性化合物を合成的に得たものを含んでもよい。材料は、液体、気体、固体、粉末、塵、破砕粒子、顆粒、ペレット、細片、ストリップ、シートなどの形態であってもよい。植物性物質の例は、タバコ、ユーカリ、スターアニス、麻、カカオ、カンナビス、フェンネル、レモングラス、ペパーミント、スペアミント、ルイボス、カモミール、亜麻、ショウガ、ギンコ・ビロバ(ginkgo biloba)、ヘーゼル、ハイビスカス、ローレル、リコリス(甘草)、抹茶、マテ、オレンジスキン、パパイヤ、ローズ、セージ、緑茶や紅茶などのお茶、タイム、クローブ、シナモン、コーヒー、アニシード(アニス)、バジル、ベイリーフ、カルダモン、コリアンダー、クミン、ナツメグ、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、ラベンダー、レモンピール、ミント、ジュニパー、エルダーフラワー、バニラ、ウィンターグリーン、ビーフステーキプラント、ウコン、ターメリック、サンダルウッド、コリアンダー、ベルガモット、オレンジブロッサム、マートル、カシス、カノコソウ、ピーマン、メース、ダミアン、マジョラム、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、チャイブ、キャラウェイ、バーベナ、タラゴン、ゼラニウム、クワ、人参、テアニン、テアクリン、マカ、アシュワガンダ、ダミアナ、ガラナ、クロロフィル、バオバブ、又はこれらの任意の組合せである。ミントは、以下のミントの品種から選択されてもよい:メンタ・アルベンシス(Mentha Arventis)、メンタ c.v.、メンタ・ニリアカ(Mentha niliaca)、メンタ・ピペリタ(Mentha piperita)、メンタ・ピペリタ・シトラタ c.v.(Mentha piperita citrata c.v.)、メンタ・ピペリタ c.v.(Mentha piperita c.v.)、メンタ・スピカタ・クリスパ(Mentha spicata crispa)、メンタ・コルディフォリア(Mentha cardifolia)、メンタ・ロンギフォリア(Mentha longifolia)、メンタ・スアベオレンス・バリエガタ(Mentha suaveolens variegata)、メンタ・プレギウム(Mentha pulegium)、メンタ・スピカタ c.v.、及びメンタ・スアベオレンス(Mentha suaveolens)。
【0056】
本明細書に記載されている植物由来の成分及び/又は植物由来の材料は、ニコチンを含有する。例えば、植物由来の成分は、約0.01ミリモル~約0.04ミリモルの間のニコチン、任意選択で約0.03ミリモルのニコチンを含んでもよい。一部の実施形態において、植物由来の成分及び/又は植物由来の材料は、天然の形態(すなわち、植物由来の成分及び/又は植物由来の材料にニコチンが添加されていない状態)でニコチンを含む。一部の実施形態において、植物由来の成分及び/又は植物由来の材料は、植物由来の成分及び/又は植物由来の材料に添加されたニコチンを含む。一部の実施形態において、植物由来の材料が植物性材料であるか、又は植物性材料を含む場合、植物由来の材料にはニコチンが添加されている。一部の実施形態において、ニコチンは植物由来の材料に(ニコチンを植物由来の材料に噴霧することによって、又は植物由来の材料をニコチンに浸すことによって)加えられる。
【0057】
一部の実施形態において、植物由来の成分のニコチン含量は、植物由来の成分の乾燥重量で約0.5%~約3%である。例えば、植物由来の成分のニコチン含量は、植物由来の成分の乾燥重量で約0.5%~約2.75%、植物由来の成分の乾燥重量で約0.8%~約2.5%、植物由来の成分の乾燥重量で約1%~約2.5%、又は植物由来の成分の乾燥重量で約1.5%~約2.5%である。例えば、植物由来の成分のニコチン含量は、植物由来の成分の乾燥重量で約0.5%~約1.75%、植物由来の成分の乾燥重量で約0.8%~約1.2%、又は植物由来の成分の乾燥重量で約0.8%~約1.75%である。実施形態において、ニコチン含量は、植物由来の成分の乾燥重量で約0.8%~約1%であってもよい。
【0058】
一部の実施形態において、植物由来の材料のニコチン含量は、植物由来の材料の乾燥重量で1.5%以上である。一部の実施形態において、植物由来の材料のニコチン含量は、植物由来の材料の乾燥重量で約1.5%~約5%である。植物由来の材料のニコチン含量は、植物由来の材料の乾燥重量で約1.5%、1.6%、1.7%、1.8%、1.9%、2%、2.1%、2.2%、2.3%、2.4%、2.5%、2.6%、2.7%、2.8%、2.9%、3%、3.1%、3.2%、3.3%、3.4%、3.5%、3.6%、3.7%、3.8%、3.9%、4%、4.1%、4.2%、4.3%、4.4%、4.5%、4.6%、4.7%、4.8%、4.9%又は5%であってもよい。一部の実施形態において、植物由来の材料のニコチン含量は、植物由来の材料の乾燥重量で約1.5%超約4%以下である。
【0059】
植物由来の成分はタバコ成分を含んでもよい。「タバコ成分」という用語は、タバコ、タバコ誘導体、膨化タバコ、再生タバコ又はタバコ代用品のうちの1つ又は複数を含んでもよい。タバコ成分は、挽きタバコ、タバコ繊維、刻みタバコ、押出タバコ、葉/ラミナタバコ、タバコ茎、再生タバコ及び/又はタバコ抽出物のうちの1つ又は複数を含んでもよい。
【0060】
本明細書に記載されているエアロゾル発生材料に使用することができるタバコ材料は、バージニア(フルキュアード及び/又は空気乾燥)及び/又はバーレー及び/又はオリエンタルを含む、シングルグレード又はブレンド、刻みラグ又はホールリーフなど、任意の好適なタバコであってもよい。エアロゾル発生材料は、これらのタバコ材料のいずれかの混合物を含んでもよい。
【0061】
タバコ成分の残りは、紙再生タバコ、押出タバコ、バンドキャスト再生タバコ、又はバンドキャスト再生タバコと、別の形態(タバコ顆粒など)のタバコとの組合せを含んでもよい。一部の実施形態において、タバコ成分は、押出タバコ、バンドキャストタバコ、及びそれらの混合物からなる群から選択されるタバコ材料を含む。好ましくは、タバコ成分は、紙再生タバコ材料を含む。一部の実施形態において、植物由来の成分は、植物由来の成分の約50重量%~約80重量%の量の紙再生タバコ材料を含む。
【0062】
紙再生タバコは、タバコ原料を溶媒で抽出して可溶性抽出物及び繊維質材料を含む残渣を得、次いで、抽出物(通常は濃縮後、任意選択でさらなる加工後)を繊維質材料(通常は繊維質材料の精製後、任意選択で非タバコ繊維の一部を添加)に堆積させることにより、抽出物を残渣の繊維質材料と再度合わせるプロセスによって形成されるタバコ材料を指す。再度合わせるプロセスは、紙の製造プロセスに似ている。
【0063】
紙再生タバコは、当該技術分野で知られている任意の種類の紙再生タバコであってもよい。特定の実施形態において、紙再生タバコは、タバコストリップ、タバコ茎、及びホールリーフタバコのうちの1つ又は複数を含む原料から作られる。さらなる実施形態において、紙再生タバコは、タバコストリップ及び/又はホールリーフタバコ、及びタバコ茎からなる原料から作られる。ただし、他の実施形態において、屑、微粉及び殻(winnowing)を代替的又は追加的に原料に利用することができる。
【0064】
本明細書に記載されているタバコ成分に使用するための紙再生タバコは、当業者に公知の、紙再生タバコを調製するための方法によって調製することができる。
【0065】
タバコ成分はラミナタバコ材料と紙再生タバコ材料の混合物を含んでもよい。紙再生タバコ材料は、同等の重量であるラミナタバコのニコチン含量より少ないニコチン含量を有してもよい。例えば、再生タバコ材料のニコチン含量は、再生タバコ材料の乾燥重量で1.5%未満であってもよい。
【0066】
再生タバコ材料は、約700ミリグラム/立方センチメートル(mg/cc)未満の密度を有してもよい。好ましくは、タバコ成分は、約700mg/cc未満の密度を有する再生タバコ材料、例えば紙再生タバコ材料を含む。より好ましくは、エアロゾル発生材料は、約600mg/cc未満の密度を有する再生タバコ材料を含む。代替的に又は加えて、エアロゾル発生材料は、好ましくは、少なくとも350mg/ccの密度を有する再生タバコ材料を含む。
【0067】
ラミナタバコ材料と紙再生タバコ材料との重量比は、30:70、31:69、32:68、33:67、34:66、35:65、36:64、37:63、38:62、39:61、40:60、41:59、42:58、43:57、44:56、45:55、46:54、47:53、48:52、49:51、50:50、51:49、52:48、53:47、54:46、55:45、56:44、57:43、58:42、59:41、60:40、61:39、62:38、63:37、64:36、65:35、66:34、67:33、68:32、69:31、70:30、71:29、72:28、73:27、74:26、75:25、76:24、77:23、78:22、79:21、80:20、81:19、82:18、83:17、84:16、85:15、86:14、87:13、88:12、89:11又は90:10(ラミナタバコの重量:紙再生タバコの重量)であってもよい。
【0068】
タバコ材料は刻みラグタバコの形態で供給されてもよい。刻みラグタバコは、少なくとも15カット/インチ(約5.9カット/cm、カット幅約1.7mmに相当)のカット幅を有することができる。好ましくは、刻みラグタバコは、少なくとも18カット/インチ(約7.1カット/cm、カット幅約1.4mmに相当)、より好ましくは少なくとも20カット/インチ(約7.9カット/cm、カット幅約1.27mmに相当)のカット幅を有する。一実施例において、刻みラグタバコは、22カット/インチ(約8.7カット/cm、カット幅約1.15mmに相当)のカット幅を有する。好ましくは、刻みラグタバコは、40カット/インチ(約15.7カット/cm、カット幅約0.64mmに相当)以下のカット幅を有する。0.5mm~2.0mmの間、例えば0.6mm~1.5mmの間、又は0.6mm~1.7mmの間のカット幅は、特に加熱されたときの基材の表面積対体積比、全体的な密度及び圧力損失の点で好ましいタバコ材料をもたらすことが判明している。刻みラグタバコは、異なる形態のタバコ材料の混合物、例えば葉タバコと、紙再生タバコ、押出タバコ、バンドキャストタバコのうちの1つ又は複数との混合物から形成することができる。好ましくは、タバコ材料は、紙再生タバコを含む。
【0069】
葉タバコ及び/又は紙再生タバコ材料は、約0.5mm~約2mmの間、約0.6mm~約1.75mmの間、約0.6mm~約1.7mmの間、又は約0.7mm~約1.5mmの間の幅を備えていてもよい。
【0070】
本明細書に記載されているエアロゾル発生材料は、充填材成分を含んでもよい。充填材成分は一般に、非タバコ成分、すなわち、タバコに由来する成分を含まない成分である。充填材成分は、木材繊維若しくはパルプ又は小麦繊維などの非タバコ繊維であってもよい。充填材成分はまた、白亜、パーライト、バーミキュライト、珪藻土、コロイド状シリカ、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウムなどの無機材料であってもよい。充填材成分はまた、非タバコ鋳造材料又は非タバコ押出材料であってもよい。
【0071】
充填材成分は、タバコ材料の約0~約20重量%の量、又はエアロゾル発生材料の約1~約10重量%の量で存在してもよい。好ましい実施形態において、エアロゾル発生材料は、エアロゾル発生材料の約5重量%~約10重量%の間である量の充填材成分を含む。一部の実施形態において、充填材成分は存在しない。
【0072】
エアロゾル発生材料は、エアロゾル形成材料を含む。エアロゾル形成材料の総量は、エアロゾル発生材料の約10重量%~約30重量%である。一部の実施形態において、エアロゾル形成材料の総量は、エアロゾル発生材料の約10重量%~約20重量%である。一部の実施形態において、エアロゾル形成材料の総量は、エアロゾル発生材料の約20重量%~約30重量%である。一部の実施形態において、エアロゾル形成材料の総量は、エアロゾル発生材料の約13重量%~約16重量%である。一部の実施形態において、エアロゾル形成材料の総量は、エアロゾル発生材料の約15重量%である。
【0073】
一部の実施形態において、エアロゾル形成材料の総量は、植物由来の成分の約10重量%~約30重量%である。一部の実施形態において、エアロゾル形成材料の総量は、植物由来の成分の約10重量%~約20重量%である。一部の実施形態において、エアロゾル形成材料の総量は、植物由来の成分の約20重量%~約30重量%である。一部の実施形態において、エアロゾル形成材料の総量は、植物由来の成分の約13重量%~約16重量%である。一部の実施形態において、エアロゾル形成材料の総量は、植物由来の成分の約15重量%である。
【0074】
本文脈において、「エアロゾル形成材料」とは、エアロゾルの発生を促進する剤である。エアロゾル形成材料は、最初の気化、並びに/又は吸入可能な固体及び/若しくは液体のエアロゾルへの気体の凝縮を促進することによって、エアロゾルの発生を促進することができる。一部の実施形態において、エアロゾル形成材料は、エアロゾル発生材料からの香料の送達を改善することができる。
【0075】
エアロゾル形成材料は、香料化合物などの化合物を植物由来の材料から消費者へ送るのを助けることにより、エアロゾル発生材料を含むエアロゾル発生デバイスと共に使用するための物品の感覚性能を改善することが判明している。一部の実施形態において、本明細書に記載されているエアロゾル形成材料は、加香されている、及び/又は本明細書に記載されるような香料を含む。
【0076】
一般に、任意の好適なエアロゾル形成材料又は剤が、本発明のエアロゾル発生材料に含まれてもよい。好適なエアロゾル形成材料としては、ソルビトール、グリセロール、及びプロピレングリコール又はトリエチレングリコールのようなグリコールなどのポリオール;一価アルコールなどの非ポリオール、高沸点炭化水素、乳酸などの酸、グリセロール誘導体、ジアセチン、トリアセチン、トリエチレングリコールジアセテート、クエン酸トリエチル、又はミリスチン酸エチル及びミリスチン酸イソプロピルを含むミリステートなどのエステル、並びにステアリン酸メチル、ドデカン二酸ジメチル及びテトラデカン二酸ジメチルなどの脂肪族カルボン酸エステルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0077】
一部の実施形態において、エアロゾル形成材料は、グリセロール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、メソエリスリトール、バニリン酸エチル、ラウリン酸エチル、スベリン酸ジエチル、クエン酸トリエチル、トリアセチン、ジアセチン混合物、安息香酸ベンジル、フェニル酢酸ベンジル、トリブチリン、酢酸ラウリル、ラウリン酸、ミリスチン酸、炭酸プロピレン、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0078】
一部の実施形態において、エアロゾル形成材料は、エアロゾル形成材料の約10重量%~約90重量%の量のグリセロールを含む。
【0079】
エアロゾル形成材料は、エアロゾル発生材料の任意の成分に含まれてもよい。代替的又は追加的に、エアロゾル形成材料をエアロゾル発生材料に個別で添加してもよい。いずれの場合も、エアロゾル発生材料中のエアロゾル形成材料の総量は、本明細書で規定される通りであるべきである。一部の実施形態において、エアロゾル形成材料は、液体成分としてエアロゾル発生材料又は植物由来の成分に加えられる。一部の実施形態において、エアロゾル形成材料は、ゲルベースの成分中に含まれる。植物由来の成分は、ゲルベースの成分に加えられてもよい。
【0080】
一部の実施形態において、エアロゾル形成材料は、グリセロール、プロピレングリコール、又はグリセロールとプロピレングリコールの混合物であってもよい。好ましくは、エアロゾル形成材料はグリセロールを含む。グリセロールは、植物由来の成分の10~20重量%、例えば該成分の13~16重量%、又は該成分の約14重量%若しくは15重量%の量で存在してもよい。プロピレングリコールは、存在する場合、成分の0.1~0.3重量%の量で存在してもよい。
【0081】
エアロゾル形成材料は、エアロゾル発生材料の成分に含まれてもよい。例えば、エアロゾル形成材料は、存在する場合、再生タバコ及び/又は充填材成分に含まれてもよい。
【0082】
代替的又は追加的に、エアロゾル形成材料を植物由来の材料又は植物由来の成分に個別で加えてもよい。いずれの場合も、植物由来の材料又は植物由来の成分中におけるエアロゾル形成材料の総量は、本明細書で規定される通りであるべきである。
【0083】
紙再生タバコ材料は、エアロゾル形成材料を含んでもよい。紙再生タバコ材料は、再生タバコ材料の約10重量%~約20重量%の間の量のエアロゾル形成材料を含んでもよい。一部の実施形態において、紙再生タバコ材料は、再生タバコ材料の約10重量%、約11重量%、約12重量%、約13重量%、約14重量%、約15重量%、約16重量%、約17重量%、約18重量%、約19重量%又は約20重量%の量のエアロゾル形成材料を含んでもよい。
【0084】
本明細書に記載されているエアロゾル発生材料は、本明細書に記載されている香料のいずれかなどのエアロゾル改質剤を含有してもよい。
【0085】
本明細書で使用される場合、「香料」及び「香味料」という用語は、地域の規制が許す限り、成人消費者向けの製品に所望の味、香り又は他の体性感覚を生み出すために使用することができる材料を指す。これらの材料は、天然に存在する香味材料、植物性物質、植物性物質の抽出物、合成的に得られた材料、又はそれらの組合せ(例えば、タバコ、カンナビス、リコリス(甘草)、ヒドランゲア、オイゲノール、ホオノキ、カモミール、フェヌグリーク、クローブ、カエデ、抹茶、メンソール、ハッカ、アニシード(アニス)、シナモン、ターメリック、インドのスパイス、アジアのスパイス、ハーブ、ウィンターグリーン、サクランボ、ベリー、レッドベリー、クランベリー、桃、リンゴ、オレンジ、マンゴー、クレメンタイン、レモン、ライム、トロピカルフルーツ、パパイヤ、ルバーブ、ブドウ、ドリアン、ドラゴンフルーツ、キュウリ、ブルーベリー、マルベリー、柑橘類、ドランブイ、バーボン、スコッチ、ウィスキー、ジン、テキーラ、ラム、スペアミント、ペパーミント、ラベンダー、アロエベラ、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、サンダルウッド、ベルガモット、ゼラニウム、カート、ナスワール(naswar)、キンマ、シーシャ、マツ、はちみつエッセンス、ローズオイル、バニラ、レモンオイル、オレンジオイル、オレンジブロッサム、サクラ、カッシア、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、イランイラン、セージ、フェンネル、ワサビ、ピーマン、ショウガ、コリアンダー、コーヒー、麻、メンタ属の任意の種からのミントオイル、ユーカリ、スターアニス、カカオ、レモングラス、ルイボス、亜麻、ギンコ・ビロバ、ヘーゼル、ハイビスカス、ローレル、マテ、オレンジスキン、ローズ、緑茶や紅茶などのお茶、タイム、ジュニパー、エルダーフラワー、バジル、ベイリーフ、クミン、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、レモンピール、ミント、ビーフステーキプラント、ウコン、コリアンダー、マートル、カシス、バレリアン、ピーマン、メース、ダミアン、マジョラム、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、チャイブ、キャラウェイ、バーベナ、タラゴン、リモネン、チモール、カンフェン)、香味強化剤、苦味受容体部位遮断剤、感覚受容体部位活性化剤又は刺激剤、砂糖及び/又は代替糖(例えば、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、チクロ、ラクトース、スクロース、グルコース、フルクトース、ソルビトール、マンニトール)、並びにチャコール、クロロフィル、ミネラル、植物性物質、息清涼剤などの、その他の添加物を含んでもよい。これらの材料は、模造品、合成成分、天然成分、又はこれらのブレンドであってもよい。これらの材料は、例えば、油のような液体、粉末のような固体、又は気体などの、任意の好適な形態であってもよい。
【0086】
一部の実施形態において、香料は、メンソール、スペアミント及び/又はペパーミントを含む。一部の実施形態において、香料は、キュウリ、ブルーベリー、シトラスフルーツ及び/又はレッドベリーの香味成分を含む。一部の実施形態において、香料は、オイゲノールを含む。一部の実施形態において、香料は、タバコから抽出された香味成分を含む。一部の実施形態において、香料は、カンナビスから抽出された香味成分を含む。
【0087】
一部の実施形態において、香料は、通常化学的に誘導され、嗅覚神経又は味覚神経に加えて、又はそれらの代わりに、第5脳神経(三叉神経)の刺激によって知覚される体性感覚(somatosensorial sensation)をもたらすことを目的とする感覚剤を含んでもよく、感覚剤は、温感、冷感、ヒリヒリ感、しびれ効果をもたらす剤を含んでもよい。好適な温感効果剤としては、バニリルエチルエーテルを挙げることができるが、これに限定されるものではなく、好適な冷却剤としては、ユーコリプトール、WS-3を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0088】
一部の実施形態において、エアロゾル発生材料はメンソールを含有し、メンソール入り物品を形成する。エアロゾル発生材料は、3mg~20mgのメンソール、好ましくは5mg~18mgの間、より好ましくは8mg~16mgの間のメンソールを含んでもよい。本実施例において、タバコ材料は16mgのメンソールを含む。タバコ材料は、2重量%~8重量%の間のメンソール、好ましくは3重量%~7重量%の間のメンソール、より好ましくは4重量%~5.5重量%の間のメンソールを含有してもよい。一部の実施形態において、タバコ材料は4.7重量%のメンソールを含む。このような高レベルのメンソール使用量は、高いパーセンテージ(例えばタバコ材料の50重量%超)の再生タバコ材料を使用して達成することができる。代替的又は付加的に、大量のエアロゾル発生材料、例えばタバコ材料を使用することで、例えば約500mm超、好適には約1000mm超のエアロゾル発生材料、例えばタバコ材料が使用される場合、達成可能なメンソール使用量レベルを増加させることができる。
【0089】
本発明はまた、本明細書に記載されているエアロゾル発生材料を製造する方法であって、本明細書に記載されているエアロゾル形成材料及び本明細書に記載されている酸を植物由来の成分に加えるステップを含む、方法に関する。
【0090】
図1に示すように、一部の実施形態によるエアロゾル発生材料は、エアロゾル形成材料及び乳酸をラミナタバコに加え、次いでエアロゾル形成材料を含むラミナタバコを再生タバコ材料と合わせるステップを含む方法によって製造することができる。一部の実施形態によるエアロゾル発生材料は、エアロゾル発生材料及び乳酸を植物由来の成分に加えるステップを含む方法によって製造することができる。植物由来の成分は、ラミナタバコ及び再生タバコ材料を含んでもよい。
【0091】
例えば、エアロゾル形成材料は、植物由来の成分に噴霧することにより、又は植物由来の成分をエアロゾル形成材料に浸すことにより、植物由来の成分に加えることができる。例えば、エアロゾル発生材料は、エアロゾル発生材料をラミナタバコ材料及び/又は再生タバコ材料に加えることによって製造することができる。
【0092】
本発明はまた、本明細書に記載されている方法によって製造されたエアロゾル発生材料に関する。
【0093】
本発明は、エアロゾル供給システム、例えば不燃性エアロゾル供給システムで使用するための物品における、本明細書に記載されているエアロゾル発生材料の使用に関する。
【0094】
本発明は、エアロゾル供給システム、例えば不燃性エアロゾル供給システムで使用するための物品に関し、該物品は、本明細書に記載されているエアロゾル発生材料を含む。
【0095】
物品は、エアロゾル発生材料のロッドを含んでもよい。ロッドは、約250mg~約350mgの間の総重量を有してもよい。一実施形態において、エアロゾル発生材料は、100コレスタ単位未満の通気性を有するラッパーで包まれていてもよい。
【0096】
物品は、約700ミリグラム/立方センチメートル未満の密度を有する再生タバコ材料を含んでもよい。
【0097】
物品は、少なくとも約19mm、好ましくは約19mm~約23mmの間、又は約21mmの外周を有してもよい。これにより、エアロゾル発生デバイスへの物品の挿入が容易になる。
【0098】
本発明はまた、本明細書に記載されているエアロゾル発生材料と、エアロゾル発生材料を加熱し、エアロゾル発生材料からエアロゾルを発生するように配置されたデバイスとを備えるシステムに関する。
【0099】
一部の実施形態において、システムは、本明細書に記載されるような物品を含み、エアロゾル発生デバイスは、エアロゾル発生材料を含む物品の少なくとも一部を受容し、エアロゾル発生材料を含む物品の一部を加熱し、エアロゾル発生材料からエアロゾルを発生するように配置されている。
【0100】
図2は、エアロゾル供給デバイスと共に使用するための物品1の側方断面図である。
【0101】
物品1は、マウスピース2と、マウスピース2に接続されたエアロゾル発生材料3(本例ではタバコ材料)の円筒形のロッドとを備える。エアロゾル発生材料3は、本明細書ではエアロゾル発生基材3とも称され、少なくとも1つのエアロゾル形成材料を含む。本実施例において、エアロゾル形成材料はグリセロールである。代替実施例において、エアロゾル形成材料は、本明細書に記載される別の材料、又はそれらの組合せであり得る。エアロゾル形成材料は、香料化合物などの化合物をエアロゾル発生材料から消費者へ送るのを助けることにより、物品の感覚性能を改善することが判明している。
【0102】
消費者の唇に接触するマウスピースの部分は、通常、中空であるか、フィルター材料の円筒体を取り囲んでいる紙管である。
【0103】
図2に示すように、物品1のマウスピース2は、エアロゾル発生基材3に隣接する上流端2aと、エアロゾル発生基材3から最も遠い下流端2bとを備える。下流端2bにおいて、マウスピース2は、フィラメント状トウから形成された中空管状要素4を有する。中空管状要素4は、有利なことに、物品1の使用時に消費者の口に接触するマウスピース2の下流端2bにおけるマウスピース2の外表面の温度を著しく低下させることが判明している。加えて、管状要素4の使用により、管状要素4の上流側でもマウスピース2の外表面の温度が著しく低下することも判明している。特定の理論に束縛されることを望むものではないが、この温度低下は、管状要素4がエアロゾルをマウスピース2の中心に近づけ、その結果エアロゾルからマウスピース2の外表面への熱伝達を低減させるためであると仮定される。
【0104】
本実施例において、中空管状要素4は第1の中空管状要素4であり、マウスピースは、第1の中空管状要素4の上流に、冷却要素とも称される第2の中空管状要素8を含む。本実施例において、第2の中空管状要素8は、材料本体6の上流にあり、材料本体6の近傍にあり、材料本体6と隣接する関係にある。材料本体6及び第2の中空管状要素8はそれぞれ、実質的に円筒形の全体外形を規定し、共通の長手方向軸を共有している。第2の中空管状要素8は、管状要素8を形成するために突き合わせ縫いで平行に巻かれた複数の紙の層から形成される。本実施例において、第1及び第2の紙の層は2層(two-ply)チューブで設けられているが、他の実施例において、3、4又はそれ以上の紙の層を使用して3、4又はそれ以上の層のチューブを形成することができる。他の構造、例えば螺旋状に巻かれた紙の層、厚紙チューブ、張り子型のプロセスを使用して形成されたチューブ、鋳造又は押出し成形されたプラスチックチューブなどを使用することもできる。第2の中空管状要素8は、本明細書に記載されている第2のプラグラップ9及び/又はチップペーパー5として、硬いプラグラップ及び/又はチップペーパーを使用して形成することもできる。つまり、独立した管状要素は必要ない。硬いプラグラップ及び/又はチップペーパーは、製造中及び物品1の使用中に生じる可能性がある軸方向の圧縮力及び曲げモーメントに耐えるのに十分な剛性を有するように製造される。例えば、硬いプラグラップ及び/又はチップペーパーは、70gsm~120gsmの間、より好ましくは80gsm~110gsmの間の坪量を有することができる。追加的又は代替的に、硬いプラグラップ及び/又はチップペーパーは、80μm~200μmの間、より好ましくは100μm~160μmの間、又は120μm~150μmの間の厚さを有することができる。第2の中空管状要素8の許容可能な全体の剛性レベルを達成するために、第2のプラグラップ9とチップペーパー5の両方がこれらの範囲の値を有することが望ましい場合がある。
【0105】
第2の中空管状要素8は、好ましくは、第1の中空管状要素4と同様に測定できる肉厚が、少なくとも約100μm以上約1.5mm以下、好ましくは100μm~1mmの間、より好ましくは150μm~500μmの間、又は約300μmである。本実施例において、第2の中空管状要素8の肉厚は約290μmである。
【0106】
好ましくは、第2の中空管状要素8の長さは約50mm未満である。より好ましくは、第2の中空管状要素8の長さは約40mm未満である。さらに好ましくは、第2の中空管状要素8の長さは約30mm未満である。加えて、又は代替案として、第2の中空管状要素8の長さは、好ましくは少なくとも約10mmである。好ましくは、第2の中空管状要素8の長さは少なくとも約15mmである。一部の好ましい実施形態において、第2の中空管状要素8の長さは約20mm~約30mm、より好ましくは約22mm~約28mm、さらに好ましくは約24~約26mm、最も好ましくは約25mmである。本実施例において、第2の中空管状要素8の長さは25mmである。
【0107】
第2の中空管状要素8は、マウスピース2の周囲に配置され、冷却セグメントとして機能するマウスピース2内の空隙を画定する。空隙は、エアロゾル発生材料3によって発生される加熱された揮発成分が流れるチャンバを設ける。第2の中空管状要素8は、エアロゾル蓄積のためのチャンバを設けるために中空であるが、製造中及び物品1の使用中に生じる可能性がある軸方向の圧縮力及び曲げモーメントに耐えるのに十分な剛性を有する。第2の中空管状要素8は、エアロゾル発生材料3と材料本体6との間に物理的変位をもたらす。第2の中空管状要素8によってもたらされる物理的変位は、第2の中空管状要素8の長さにわたって熱勾配をもたらす。
【0108】
好ましくは、マウスピース2は、450mmより大きい内容積部を有する空洞を備える。少なくともこの容積の空洞を設けることで、改善されたエアロゾルの形成が可能になることが判明している。このような空洞の大きさにより、マウスピース2内に、加熱された揮発成分を冷却するために十分な空間がもたらされる。したがって、このような空洞の大きさでない場合にエアロゾルが熱くなりすぎる可能性があるため設けられる限度よりも、エアロゾル発生材料3を高温に曝すことが可能になる。本実施例において、空洞は第2の中空管状要素8によって形成されるが、別の配置では、マウスピース2の別の部分に形成することもできる。より好ましくは、マウスピース2は、例えば第2の中空管状要素8内に形成された、500mmより大きい、さらに好ましくは550mmより大きい内容積部を有する空洞を備え、これによりエアロゾルのさらなる改善が可能になる。いくつかの例において、内部空洞は、約550mm~約750mmの間、例えば約600mm又は700mmの容積を備える。
【0109】
第2の中空管状要素8は、第2の中空管状要素8の第1の上流端に入る加熱された揮発成分と、第2の中空管状要素8の第2の下流端から出る加熱された揮発成分との間に、少なくとも摂氏40度の温度差をもたらすように構成することができる。第2の中空管状要素8は、好ましくは、第2の中空管状要素8の第1の上流端に入る加熱された揮発成分と、第2の中空管状要素8の第2の下流端から出る加熱された揮発成分との間に、少なくとも摂氏60度、好ましくは少なくとも摂氏80度、より好ましくは少なくとも摂氏100度の温度差をもたらすように構成される。第2の中空管状要素8の長さを挟んだこの温度差は、エアロゾル発生材料3が加熱されたときの高温から、温度に敏感な材料本体6を保護する。
【0110】
代替品において、第2の中空管状要素8は、代替の冷却要素、例えば、エアロゾルを長手方向に通過させ、エアロゾルを冷却する機能も果たす材料本体から形成された要素で置き換えることができる。
【0111】
本実施例において、第1の中空管状要素4、材料本体6及び第2の中空管状要素8は、3つの部分全てに巻き付けられた第2のプラグラップ9を使用して結合される。好ましくは、第2のプラグラップ9の坪量は50gsm未満であり、より好ましくは約20gsm~45gsmの間である。好ましくは、第2のプラグラップ9は、30μm~60μmの間、より好ましくは35μm~45μmの間の厚さを有する。第2のプラグラップ9は、好ましくは、100コレスタ単位未満、例えば50コレスタ単位未満の通気性を有する非多孔質プラグラップである。しかし、代替実施形態において、第2のプラグラップ9は、例えば200コレスタ単位を超える通気性を有する多孔質プラグラップであってもよい。
【0112】
本実施例において、エアロゾル発生材料3はラッパー10に包まれている。ラッパー10は、例えば、紙又は紙の裏材を備えた箔のラッパーであってもよい。本実施例において、ラッパー10は実質的に非通気性である。代替実施形態において、ラッパー10は、好ましくは100コレスタ単位未満、より好ましくは60コレスタ単位未満の通気性を有する。低通気性ラッパー、例えば100コレスタ単位未満、より好ましくは60コレスタ単位未満の通気性を有するラッパーは、エアロゾル発生材料3におけるエアロゾル形成の改善をもたらすことが判明している。特定の理論に束縛されることを望むものではないが、該改善は、ラッパー10を通るエアロゾル化合物の損失の低減によるものと仮定される。ラッパー10の通気性は、シガレットペーパー、フィルタープラグラップ及びフィルター接合紙として使用される材料の通気性の決定に関するISO2965:2009に従って測定することができる。
【0113】
本実施形態において、ラッパー10はアルミニウム箔を備える。アルミニウム箔は、エアロゾル発生材料3においてエアロゾルの形成を促進するのに特に効果的であることが判明している。本実施例において、アルミニウム箔は、約6μmの厚さを有する金属層を有する。本実施例において、アルミニウム箔は紙の裏材を有する。しかし、代替的な配置では、アルミニウム箔は他の厚さ、例えば厚さ4μm~16μmの間であってもよい。アルミニウム箔はまた、紙の裏材を有する必要はなく、例えば箔に適切な引張強度をもたらすのを助けるように他の材料から形成された裏材を有することもでき、或いは裏材を有しなくてもよい。アルミニウム以外の金属層や箔を使用することもできる。ラッパーの総厚さは、好ましくは20μm~60μmの間、より好ましくは30μm~50μmの間であり、このような総厚さにより、適切な構造健全性及び熱伝達特性を有するラッパーを提供することができる。ラッパーが破断するまでに加えられる張力は、3,000グラムフォースより大きく、例えば3,000~10,000グラムフォースの間、又は3,000~4,500グラムフォースの間であり得る。
【0114】
物品において、物品を通して吸引されるエアロゾルの通気レベルは約75%である。代替実施形態では、物品において、物品を通して吸引されるエアロゾルの通気レベルは50%~80%の間、例えば65%~75%の間であり得る。これらのレベルの通気は、マウスピース2を通して吸引されるエアロゾルの流れを遅くするのを助け、それによってエアロゾルがマウスピース2の下流端2bに到達する前に十分に冷えることを可能にする。通気は、物品1のマウスピース2に直接もたらされる。本実施例において、通気は、第2の中空管状要素8にもたらされる。これは、エアロゾル発生プロセスを補助するのに特に有益であることが判明している。通気は、マウスピース2の口側の下流端2bからそれぞれ17.925mm及び18.625mmの位置に、本例ではレーザー穿孔として形成された第1及び第2の平行な穿孔の列12を介してもたらされる。これらの穿孔は、チップペーパー5、第2のプラグラップ9、及び第2の中空管状要素8を貫通している。代替実施形態において、通気は他の位置、例えば材料本体6又は第1の管状要素4でマウスピースにもたらされてもよい。
【0115】
本実施例において、エアロゾル発生基材3に添加されるエアロゾル形成材料は、エアロゾル発生基材3の14重量%を占める。好ましくは、エアロゾル形成材料は、エアロゾル発生基材の少なくとも5重量%、より好ましくは少なくとも10重量%を占める。好ましくは、エアロゾル形成材料は、エアロゾル発生基材の25重量%未満、より好ましくは20重量%未満、例えば10重量%~20重量%の間、12重量%~18重量%の間、又は13重量%~16重量%の間を占める。
【0116】
好ましくは、エアロゾル発生材料3は、エアロゾル発生材料の円筒形のロッドとして供給される。エアロゾル発生材料は、形態に関係なく、好ましくは約10mm~100mmの長さを有する。一部の実施形態において、エアロゾル発生材料の長さは、好ましくは約25mm~50mmの範囲であり、より好ましくは約30mm~45mmの範囲であり、さらに好ましくは約30mm~40mmである。
【0117】
供給されるエアロゾル発生材料3の体積は、約200mm~約4300mm、好ましくは約500mm~1500mm、より好ましくは約1000mm~約1300mmの範囲で変えることができる。これらの体積、例えば約1000mm~約1300mmのエアロゾル発生材料を供給することにより、範囲の下端から選択された体積で達成されるものと比較して、より高い視認性及び感覚性能を有する、優れたエアロゾルが達成されることが有利に示されている。
【0118】
供給されるエアロゾル発生材料3の質量は、200mg超、例えば約200mg~400mg、好ましくは約230mg~360mg、より好ましくは約250mg~360mgであってもよい。より大きい質量のエアロゾル発生材料を供給すると、より小さい質量のタバコ材料から発生されるエアロゾルと比較して、感覚性能が改善されることが有利に判明している。
【0119】
好ましくは、エアロゾル発生材料又は基材は、タバコ成分を含む本明細書に記載されているタバコ材料から形成される。
【実施例
【0120】
ニコチン及びエアロゾル形成材料含量の測定
ニコチン及びエアロゾル形成材料の量は、以下の方法を使用して測定することができる。
【0121】
抽出溶液は、次のように調製することができる。n-ヘプタデカン2.5±0.01gを秤量容器に秤量し、メタノール400~500mLを入れた5Lのメスフラスコに添加し、メスフラスコの中身を十分に混合してn-ヘプタデカンを溶解させる。溶解したら、メタノールを添加してメスフラスコの容量に合わせ、抽出溶液とする。
【0122】
エアロゾル発生材料(5~10mm幅の断片)は、分析前、密閉プラスチック袋又は気密容器に保管されている。試料は均一性を確保するため、使用前に袋の中で混合する。
【0123】
試料1.0g(±0.01g)を150mLコニカルフラスコに秤量する。較正済みピペットから脱イオン水1.00mLを添加し、混合物を5分間放置する。抽出溶液50mL(上記参照)を較正済みディスペンサーで添加する。フラスコを密栓し、オービタル/水平振とう機で150rpm、3時間振とうする。
【0124】
プラスチック製5mLシリンジを使用し、抽出物の一部を0.45μmPVDFフィルターでろ過し、2mL GCバイアルに移す。
【0125】
次いで、GCバイアル中の抽出物を、あらかじめ調製した正常な(working)キャリブレーション溶液に対して、GCを使用して分析することができる(パラメータは下表を参照)。
【0126】
分析カラムに接続された注入ポートに試料を注入する。分析にはキャピラリーGCカラム(Phenomenex社製ZB-WAXplus(30m×0.53mm id×1.00μm))と水素炎イオン化検出器(FID)を使用することができる。
【0127】
【表1】
【0128】
【表2】
【0129】
【表3】
【0130】
【表4】
【0131】
ニコチン及びエアロゾル形成材料の最終結果[CNH(%)(dwb)]は、以下の式を使用して水分含量で補正し、乾燥試料のパーセンテージとして表すことができる。水分含量は、カールフィッシャー法で測定することができる。
【0132】
【数1】

NH:ニコチン及び/又は保湿剤(プロピレングリコール及びグリセロール)分析物
NH(mg/g):mg/gで表した分析物の濃度
NH(%)(dwb):乾燥試料の%で表した分析物の濃度
Dwb:乾燥重量ベース(dry weigh bases)
(%):%で表した水分濃度
NH:分析物の面積(ニコチン、グリセロール又はプロピレングリコール)
ISTD:内部標準の面積
INT:線形回帰のy軸切片
CISTD:抽出溶液中の内部標準濃度(mg/mL)
V:抽出溶液の体積(mL)+脱イオン水1.00mL
D:線形回帰の傾き
m:抽出に使用したTHP recon全体の質量(g)
【0133】
本明細書で規定するニコチン標的%は、一連の試料(例えば20~40個の試料)のニコチン含量を分析し、平均をとることにより決定することができる。
【0134】
実施例1
ラミナ含有タバコブレンド(例えば、紙再生タバコとラミナタバコの80:20ブレンド)の試料を生成した。試料(500g)に、酸(レブリン酸(LEV)又は乳酸(LA)のいずれか)及び水を含む酸溶液(10mL)を、試料を回転させながらミストスプレーガンを使用して噴霧した。得られる材料中における酸:ニコチンの意図されたモル比に基づいて、溶液中の酸の量を決定した。タバコブレンドのニコチン含量は、上述のようにガスクロマトグラフィーで測定した。タバコブレンド中のニコチンのモル数が決定されると、添加する酸の量が計算され、酸溶液に組み込まれた。実施例1において、得られる材料中の酸:ニコチンの意図されたモル比は1:1であった。
【0135】
対照材料も調製した。対照材料は、酸溶液を噴霧しなかったこと以外は、酸溶液を噴霧した対応する材料と同じ方法で調製した。このように、対照材料は、酸を含有していないこと以外は、本発明の材料と同一であった。
【0136】
酸含有材料及び対照材料を喫煙品に組み込み、8人のパネリストからなる訓練された感覚パネルによって試験した。パネリストは、喫煙品のそれぞれについて、喫煙体験に関連する複数の属性を0~10のスケールでランク付けするよう求められた(喫煙品の各変形例は3回別々に試験された)。次いで、データについて、ANOVA及びフィッシャーのLSD(95%CL)検定を使用して、試験試料と対照との間の統計的有意差を評価した。結果を表5に示す。FPは最初のパフ、DSは喫煙中を意味する。
【0137】
【表5】
【0138】
表5に示されるように、本発明によるエアロゾル発生材料は、ユーザーエクスペリエンスにおいて有意な改善を示す。特に、本発明によるエアロゾル発生材料は、ユーザーへの刺激(FP及びDS)を改善し、口内乾燥を減少させる。
【0139】
本明細書に記載されている様々な実施形態は、特許請求された特徴の理解及び教示を補助するためにのみ提示される。これらの実施形態は、実施形態の代表的実例としてのみ提供され、網羅的及び/又は排他的なものでない。本明細書に記載されている利点、実施形態、実施例、機能、特徴、構造、及び/又は他の態様は、請求項によって規定された本発明の範囲に対する限定又は請求項の均等物に対する限定と考えられるものではなく、特許請求された本発明の範囲から逸脱せずに他の実施形態を利用することができ、変更を加えることができることを理解されたい。本発明の様々な実施形態は、好適には、本明細書に詳細に記載されているもの以外の開示される要素、成分、特徴、部品、ステップ、手段などの適切な組合せを含むか、それらからなるか、又はそれらから本質的になってもよい。加えて、本開示は、現在特許請求されていないが、将来請求される可能性がある他の発明を含み得る。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2024-02-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物由来の成分、エアロゾル形成材料、及び酸を含むエアロゾル発生材料であって、
前記植物由来の成分が、前記植物由来の成分の乾燥重量で約20%以上の量の植物由来の材料を含み、前記植物由来の材料のニコチン含量が、前記植物由来の材料の乾燥重量で1.5%以上であり;
前記エアロゾル形成材料の総量が、前記エアロゾル発生材料の約10重量%~約30重量%であり;
前記酸の総量が、前記エアロゾル発生材料の約0.1重量%~約5重量%である、エアロゾル発生材料。
【請求項2】
前記酸が、乳酸、レブリン酸、安息香酸、クエン酸、2-メチル酪酸、及び2-メチル吉草酸からなる群から選択され;任意選択で、前記酸が乳酸又はレブリン酸である、請求項1に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項3】
前記植物由来の材料が、植物性材料又はタバコ材料である、請求項に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項4】
前記タバコ材料が、ラミナタバコ材料である、請求項3に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項5】
前記植物由来の成分が、前記植物由来の成分の約20重量%~約99重量%の量の前記植物由来の材料を含む、請求項に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項6】
前記植物由来の材料のニコチン含量が、前記植物由来の材料の乾燥重量で約1.5%~約5%である、請求項に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項7】
前記植物由来の成分のニコチン含量が、前記植物由来の成分の乾燥重量で約0.5%~約3%である、請求項に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項8】
前記植物由来の成分が、前記エアロゾル発生材料における前記酸の総量の約50%~約99%の量の前記酸を含む、請求項に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項9】
前記エアロゾル形成材料の総量が、前記エアロゾル発生材料の約10重量%~約20重量%である、請求項に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項10】
前記エアロゾル形成材料が、グリセロール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、メソエリスリトール、バニリン酸エチル、ラウリン酸エチル、スベリン酸ジエチル、クエン酸トリエチル、トリアセチン、ジアセチン混合物、安息香酸ベンジル、フェニル酢酸ベンジル、トリブチリン、酢酸ラウリル、ラウリン酸、ミリスチン酸、炭酸プロピレン、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項11】
前記エアロゾル形成材料が、前記エアロゾル形成材料の約10重量%~約90重量%の量のグリセロールを含む、請求項に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項12】
前記植物由来の成分が、前記植物由来の成分の約50重量%~約80重量%の量の紙再生タバコ材料を含む、請求項に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項13】
前記植物由来の成分が、押出タバコ、バンドキャストタバコ、及びそれらの混合物からなる群から選択される植物由来の材料を含む、請求項に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項14】
ニコチンを含む植物由来の成分、エアロゾル形成材料、及び酸を含むエアロゾル発生材料であって、
前記エアロゾル発生材料が、前記植物由来の成分中のニコチンのモル数に対して約50%~約200%の量の前記酸を含む、エアロゾル発生材料。
【請求項15】
前記酸が、乳酸、レブリン酸、安息香酸、クエン酸、2-メチル酪酸、及び2-メチル吉草酸からなる群から選択され;任意選択で、前記酸が乳酸又はレブリン酸である、請求項14に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項16】
前記エアロゾル形成材料の総量が、前記エアロゾル発生材料の約10重量%~約30重量%である、請求項14に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項17】
前記植物由来の成分が、植物性材料又はタバコ材料からなる群から選択される植物由来の材料を含む、請求項14に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項18】
前記植物由来の成分が、植物由来の材料の乾燥重量で約1.5%~約5%のニコチン含量を有する前記植物由来の材料を含む、請求項14に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項19】
前記植物由来の成分が、ラミナタバコ材料を含む、請求項14に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項20】
前記植物由来の成分のニコチン含量が、前記植物由来の成分の乾燥重量で約0.5%~約2%である、請求項14に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項21】
前記エアロゾル形成材料が、前記エアロゾル形成材料の約10重量%~約90重量%の量のグリセロールを含む、請求項14に記載のエアロゾル発生材料。
【請求項22】
請求項1又は14に記載のエアロゾル発生材料を製造する方法であって、前記エアロゾル形成材料及び前記酸を前記植物由来の成分に加えるステップを含む、方法。
【請求項23】
請求項22に記載の方法によって製造される、エアロゾル発生材料。
【請求項24】
エアロゾル供給システムで使用するための物品における、請求項1又は14に記載のエアロゾル発生材料の使用。
【請求項25】
エアロゾル供給システムで使用するための物品であって、請求項1又は14に記載のエアロゾル発生材料を含む、物品。
【請求項26】
請求項1又は14に記載のエアロゾル発生材料と、前記エアロゾル発生材料を加熱して前記エアロゾル発生材料からエアロゾルを発生させるように配置されたデバイスとを備える、システム。
【国際調査報告】