(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】乗客の移動フローを考慮した車両の移動経路を決定する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
G08G 1/123 20060101AFI20240829BHJP
【FI】
G08G1/123 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024511990
(86)(22)【出願日】2022-07-28
(85)【翻訳文提出日】2024-02-22
(86)【国際出願番号】 KR2022011113
(87)【国際公開番号】W WO2023027361
(87)【国際公開日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】10-2021-0110986
(32)【優先日】2021-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523045180
【氏名又は名称】42ドット・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】42dot Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100135703
【氏名又は名称】岡部 英隆
(74)【代理人】
【識別番号】100161883
【氏名又は名称】北出 英敏
(74)【代理人】
【識別番号】100227927
【氏名又は名称】中村 拓
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジソン
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA06
5H181AA16
5H181AA24
5H181AA25
5H181AA26
5H181BB04
5H181BB05
5H181CC12
5H181DD01
5H181EE02
5H181FF05
5H181MA23
5H181MA28
(57)【要約】
本発明は、乗客の移動フローを考慮した車両の移動経路を決定するための方法及び装置に関する。
本発明の一実施形態による方法は、複数の乗降車地点のそれぞれに関する時間帯別の乗降車情報を取得し、時間帯別の乗降車情報に基づいて乗客別の出発/到着情報を取得することができる。また、本発明の一実施形態による方法は、乗客別の出発/到着情報に基づいて少なくとも1つの時間帯別の乗客移動フローベクトル(vector)を決定し、時間帯別の乗客移動フローベクトルに基づいて車両の移動経路を決定することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗客の移動フローを考慮した車両の移動経路を決定する方法であって、
複数の乗降車地点のそれぞれに関する時間帯別の乗降車情報を取得するステップと、
前記時間帯別の乗降車情報に基づいて乗客別の出発/到着情報を取得するステップと、
前記乗客別の出発/到着情報に基づいて少なくとも1つの時間帯別の乗客移動フローベクトル(vector)を決定するステップと、
前記時間帯別の乗客移動フローベクトルに基づいて車両の移動経路を決定するステップとを含む、方法。
【請求項2】
前記複数の乗降車地点は、第1乗降車地点及び第2乗降車地点を含み、
前記時間帯別の乗客移動フローベクトルを決定するステップは、
所定の時間帯に前記第1乗降車地点で乗車して前記第2乗降車地点で降車する乗客数に基づいて、前記所定の時間帯の乗客移動フローベクトルの大きさを決定し、
前記第1乗降車地点の位置情報及び前記第2乗降車地点の位置情報に基づいて、前記所定の時間帯の乗客移動フローベクトルの方向を決定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記時間帯別の乗客移動フローベクトルを決定するステップは、
所定の時間帯に乗車乗客が多く集中した第1地域に含まれる複数の乗降車地点をクラスタリングして乗車クラスタを生成するステップと、
前記所定の時間帯に降車乗客が多く集中した第2地域に含まれる複数の乗降車地点をクラスタリングして降車クラスタを生成するステップと、
前記乗車クラスタ及び前記降車クラスタに基づいて、前記所定の時間帯の乗客移動フローベクトルを決定するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記時間帯別の乗客移動フローベクトルを決定するステップは、
乗車クラスタと降車クラスタとをマッチングして複数のクラスタペア(pairs)を生成するステップと、
前記複数のクラスタペアのそれぞれの乗客移動フローベクトルを決定するステップと、
運営可能車両台数情報を取得するステップと、
前記運営可能車両台数情報を考慮して、前記乗客移動フローベクトルの大きさが所定の値以上であるクラスタペアに車両を配車するステップとをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、
前記時間帯別の乗客移動フローベクトルを所定の時間間隔で更新するステップをさらに含み、
前記更新するステップは、
前記時間帯別の乗客移動フローベクトルの大きさが第1閾値以上、第2閾値未満である場合、第1時間間隔で更新し、前記時間帯別の乗客移動フローベクトルの大きさが前記第2閾値以上である場合、第2時間間隔で更新するステップを含み、
前記第1時間間隔は、前記第2時間間隔とは異なるものである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記車両の移動経路を決定するステップは、
前記時間帯別の乗客移動フローベクトルと、乗客別の搭乗時間及び乗客別の待機時間の少なくとも1つをさらに考慮して、前記車両の移動経路を決定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は、
前記車両の移動経路に基づいて、複数の乗降車地点の中から、出発地点、経由地点及び到着地点を識別するステップと、
前記車両が前記到着地点に到着した後、前記経由地点を経由することなく前記出発地点に回帰するように、回帰経路を決定するステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
乗客の移動フローを考慮した車両の移動経路を決定するための装置において、
少なくとも1つのプログラムが格納されたメモリと、
前記少なくとも1つのプログラムを実行することにより演算を行うプロセッサとを含み、
前記プロセッサは、
複数の乗降車地点のそれぞれに関する時間帯別の乗降車情報を取得し、
前記時間帯別の乗降車情報に基づいて乗客別の出発/到着情報を取得し、
前記乗客別の出発/到着情報に基づいて少なくとも1つの時間帯別の乗客移動フローベクトル(vector)を決定し、
前記時間帯別の乗客移動フローベクトルに基づいて車両の移動経路を決定するものである、装置。
【請求項9】
請求項1に記載の方法をコンピュータで実行するためのプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗客の移動フローを考慮した車両の移動経路を決定する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の乗降車地点毎に乗車乗客数及び降車乗客数を収集することができるが、同じ乗降車地点であっても時間帯別に乗車乗客数及び降車乗客数は大きな差を示すことがある。
【0003】
例えば、出勤時間帯には、会社員が家から会社に出勤するための移動、及び学生が大衆交通(バス)に乗車して登校するなどの移動が主をなしており、昼間時間のうち、学生の下校以降の時間帯には、家から学習塾街への移動が多く発生する。また、退勤時間帯には、会社員が会社から家に戻る移動が多く発生する。
【0004】
よって、時間帯別に乗客の移動方向及び移動乗客数を算出して車両の移動経路を決定する技術が求められている。
【0005】
前述した背景技術は、発明者が本発明の導出のために保有していたか、又は本発明の導出過程で習得した技術情報であって、必ずしも本発明の出願前に一般公衆に公開された公知技術であるとはいえない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、乗客の移動フローを考慮した車両の移動経路を決定する方法及び装置を提供する。本発明が解決しようとする課題は、以上で述べられている課題に限定されず、述べられていない本発明の他の課題及び利点は、以下の説明により理解され、本発明の実施形態によりさらに明らかに理解されるであろう。また、本発明が解決しようとする課題及び利点は、特許請求の範囲に示されている手段及びその組み合わせにより実現できることが理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した技術的課題を解決するための技術的手段として、本開示の第1態様は、乗客の移動フローを考慮した車両の移動経路を決定する方法であって、複数の乗降車地点のそれぞれに関する時間帯別の乗降車情報を取得するステップと、前記時間帯別の乗降車情報に基づいて乗客別の出発/到着情報を取得するステップと、前記乗客別の出発/到着情報に基づいて少なくとも1つの時間帯別の乗客移動フローベクトル(vector)を決定するステップと、前記時間帯別の乗客移動フローベクトルに基づいて車両の移動経路を決定するステップとを含む、方法を提供することができる。
【0008】
本開示の第2態様は、乗客の移動フローを考慮した車両の移動経路を決定するための装置において、少なくとも1つのプログラムが格納されたメモリと、前記少なくとも1つのプログラムを実行することにより演算を行うプロセッサとを含み、複数の乗降車地点のそれぞれに関する時間帯別の乗降車情報を取得し、前記時間帯別の乗降車情報に基づいて乗客別の出発/到着情報を取得し、前記乗客別の出発/到着情報に基づいて少なくとも1つの時間帯別の乗客移動フローベクトル(vector)を決定し、前記時間帯別の乗客移動フローベクトルに基づいて車両の移動経路を決定するものである、装置を提供することができる。
【0009】
本開示の第3態様は、第1態様による方法をコンピュータで実行するためのプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体を提供することができる。
【0010】
それら以外にも、本発明を実現するための他の方法、他のシステム、及び前記方法を実行するためのコンピュータプログラムが格納されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をさらに提供することができる。
【発明の効果】
【0011】
前述した本開示の課題解決手段によれば、単位時間内により多い乗客を移動させることができ、それにより、交通システムの収益性の向上に役に立つ。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】一実施形態による交通情報提供システムの例示的な環境を概略的に示す図である。
【
図2】一実施形態による乗客移動フローベクトルを決定する方法を説明するための図である。
【
図3A】一実施形態による時間帯別の乗客移動フローベクトルを決定する方法を説明するための図である。
【
図3B】一実施形態による時間帯別の乗客移動フローベクトルを決定する方法を説明するための図である。
【
図3C】一実施形態による時間帯別の乗客移動フローベクトルを決定する方法を説明するための図である。
【
図4】一実施形態による乗降車クラスタを生成して車両の移動経路を決定する例を説明するための図である。
【
図5】一実施形態によるクラスタペア間の移動乗客数を考慮した車両配車の例を説明するための図である。
【
図6】一実施形態による車両の回帰方法を説明するための図である。
【
図7】一実施形態による乗客の移動フローを考慮した車両の移動経路を決定する方法のフローチャートである。
【
図8】一実施形態による交通情報提供装置のブロック図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明は、乗客の移動フローを考慮した車両の移動経路を決定するための方法及び装置に関する。
【0014】
本発明の一実施形態による方法は、複数の乗降車地点のそれぞれに関する時間帯別の乗降車情報を取得し、時間帯別の乗降車情報に基づいて乗客別の出発/到着情報を取得することができる。また、本発明の一実施形態による方法は、乗客別の出発/到着情報に基づいて少なくとも1つの時間帯別の乗客移動フローベクトル(vector)を決定し、時間帯別の乗客移動フローベクトルに基づいて車両の移動経路を決定することができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の利点及び特徴、並びにそれらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に説明される実施形態を参照することによって明らかになるであろう。しかし、本発明は、以下に提示される実施形態に限定されるものではなく、異なる様々な形態で実現することができ、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変換、均等物乃至代替物を含むものと理解されるべきである。以下に提示される実施形態は、本発明の開示を完全にし、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に理解させるために提供されるものである。本発明を説明するにあたり、関連する公知技術についての具体的な説明が本発明の要旨を不明にすると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
【0016】
本出願で用いられる用語は、単に特定の実施形態を説明するために用いられるものであり、本発明の限定を意図するものではない。単数の表現は、文脈上明らかに他の意味を表さない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」や「有する」などの用語は、明細書に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はそれらの組み合わせが存在することを指定するものであり、1つ又はそれ以上の他の特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はそれらの組み合わせの存在や追加の可能性を予め排除するものではないと理解されるべきである。
【0017】
本開示の一部の実施形態は、機能ブロック構成及び様々な処理ステップで示すことができる。そのような機能ブロックの一部又は全部は、特定の機能を実行する様々な数のハードウェア及び/又はソフトウェア構成で実現することができる。例えば、本開示の機能ブロックは、1つ以上のマイクロプロセッサにより実現するか、又は所定の機能のための回路構成により実現することができる。また、例えば、本開示の機能ブロックは、様々なプログラミング又はスクリプト言語で実現することができる。機能ブロックは、1つ以上のプロセッサで実行されるアルゴリズムで実現することができる。 さらに、本開示は、電子的な環境設定、信号処理及び/又はデータ処理などのために従来技術を採用することができる。「メカニズム」、「要素」、「手段」、「構成」などの用語は広く用いることができ、機械的及び物理的な構成に限定されるものではない。
【0018】
なお、図面に示す構成要素間の連結線又は連結部材は、機能的連結及び/又は物理的連結もしくは回路接続を例示的に示すものに過ぎない。実際の装置では、代替可能又は追加の様々な機能的連結、物理的連結又は回路接続により構成要素間の連結を示すことができる。
【0019】
以下における「車両」は、自動車、バス、バイク、キックボード又はトラックのように、機関を有して人や物を移動させるために用いられるあらゆる種類の運送手段を意味するものであってもよい。
【0020】
また、「交通情報提供システム」は、デマンド型交通体系に関する交通情報を収集及び分析することを含み、デマンド型交通体系では、車両の移動経路を固定型(fixed)、経路離脱型(semi-fixed)、セミ・ダイナミック型(semi-dynamic)、ダイナミック型(dynamic)などに決定することができる。
【0021】
さらに、「ベクトル」は、大きさと向きを持つ量であり、以下における「乗客移動フローベクトル」には、乗客の移動フロー(向き)に関する情報、及び移動フローに含まれる乗客数(大きさ)に関する情報が含まれるようにすることができる。
【0022】
さらに、「乗降車地点」は、乗客が乗車又は降車できる位置を全て含む用語であり、乗降車地点で、特定の乗客は乗車することができ、他の乗客は降車することができる。一実施形態における「乗降車地点」は、予め定められた位置であってもよく、他の実施形態における「乗降車地点」は、車両が停車できる位置であればどこであってもよい。
【0023】
以下、添付図面を参照して本開示を詳細に説明する。
【0024】
図1は一実施形態による交通情報提供システムの例示的な環境を概略的に示す図である。
【0025】
図1を参照すると、交通情報提供システム10は、ユーザ端末機100、交通情報提供装置200及び通信網300を含んでもよい。また、本発明の一実施形態による交通情報提供システム10は、交通手段端末機400及び/又は乗降車地点端末機500をさらに含んでもよい。
【0026】
図1を参照すると、交通情報提供システム10は、ユーザ端末機100、交通情報提供装置200、通信網300、交通手段端末機400及び乗降車地点端末機500を含んでもよい。
【0027】
ユーザ端末機100は、交通情報提供システム10により生成される交通情報が提供される装置であってもよい。ユーザ端末機100は、有無線通信環境で他の装置とデータを送受信できる通信端末機を意味するものであってもよい。交通情報提供システム10に含まれるユーザ端末機100は、複数であってもよい。
【0028】
ユーザ端末機100は、例えば、スマートフォン、PC、タブレットPC、スマートテレビ、携帯電話、PDA(personal digital assistant)、ラップトップ、メディアプレーヤ、マイクロサーバ、GPS(global positioning system)装置、電子書籍端末機、デジタル放送用端末機、ナビゲーション、キオスク、MP3プレーヤ、デジタルカメラ、ウェアラブル装置、及びその他のモバイル又は非モバイルコンピューティング装置であってもよい。また、ユーザ端末機100は、電子黒板、タッチテーブルなどのようにタッチ入力を受信できる様々な装置を含むことができる。さらに、ユーザ端末機100は、通信機能及びデータ処理機能を備えた時計、メガネ、ヘッドバンド、指輪などのアクセサリであってもよい。
【0029】
図1においては、第1ユーザ端末機100a及び第2ユーザ端末機100bがスマートフォン(smart phone)であることが示されているが、本発明の思想はそれに限定されるものではなく、上述したように、有無線通信環境で他の装置とデータを送受信できる装置であれば、制限なしに用いることができる。
【0030】
ユーザ端末機100は、交通情報提供装置200から交通情報を受信することができる。ユーザ端末機100は、交通情報提供装置200に交通情報を送信することができる。すなわち、ユーザ端末機100は、交通情報提供装置200と交通情報を送受信することができる。ユーザ端末機100は、送受信された交通情報を端末機のディスプレイ部上に視覚的信号により表示することもでき、送受信された交通情報をユーザ端末機100のスピーカから聴覚的信号により出力することもでき、送受信された交通情報をユーザ端末機100の振動機能により示すこともできる。
【0031】
ユーザ端末機100は、それぞれのユーザ端末機100の位置によって区分されるようにしてもよい。例えば、第1乗降車地点に位置するユーザ端末機は第1ユーザ端末機100aであり、特定の交通手段の内部に位置するユーザ端末機は第2ユーザ端末機100bであり、第2乗降車地点に位置するユーザ端末機は第3ユーザ端末機100cであってもよい。位置によって区分されたそれぞれのユーザ端末機100は、交通情報提供装置200に異なる種類の交通情報を送信することができ、交通情報提供装置200から異なる種類の交通情報を受信することができる。
【0032】
交通情報提供装置200は、ユーザ端末機100に交通情報を提供する装置であってもよい。交通情報提供装置200は、特定の交通手段の現在位置、特定の乗降車地点への到達予定時刻、予想混雑度、予想残余座席数などに関する情報を提供することができる。交通情報提供装置200は、ユーザ端末機100に特定の交通手段に搭乗することを推薦する推薦データを提供することができる。そのような交通情報提供装置200の機能については、
図2以下でより詳細に説明する。
【0033】
ここで、交通情報提供装置200は、交通情報を提供するサーバであってもよい。
図1には1つのサーバを示しているが、接続量又はデータ量によって複数のサーバが存在してもよい。
【0034】
交通手段の予想混雑度は、当該交通手段にどのくらい多い乗客が搭乗した状態であるかを予測する数値であって、当該交通手段の種類、大きさ、当該交通手段の内部面積、内部体積、総収容可能人数又は総座席数に対して現在当該交通手段に搭乗している人数から計算することができる。交通手段の予想残余座席数は、当該交通手段に着席可能な座席がどのくらい残っているかを予測する数値であって、当該交通手段の総座席数に対して現在当該交通手段に搭乗している人数から計算することができる。
【0035】
交通情報提供装置200は、異なるユーザ端末機100に異なる交通情報を送信することができる。また、交通情報提供装置200は、異なるユーザ端末機100から異なる交通情報を受信することができる。例えば、交通情報提供装置200は、第1乗降車地点に位置する第1ユーザ端末機100aから当該端末機のユーザが乗車を希望する交通手段の種類又は当該端末機のユーザの目的地に関する情報を受信することができる。また、交通情報提供装置200は、特定の交通手段の内部に位置する第2ユーザ端末機100bから当該端末機のユーザが降車を希望する乗降車地点に関する情報を受信することができる。さらに、交通情報提供装置200は、第2乗降車地点に位置する第3ユーザ端末機100cから当該端末機のユーザが乗車を希望する交通手段の種類又は当該端末機のユーザの目的地に関する情報を受信することができる。さらに、交通情報提供装置200は、第1ユーザ端末機100a及び/又は第3ユーザ端末機100cに特定の交通手段の現在位置、特定の乗降車地点への到達予定時刻、予想混雑度、予想残余座席数などに関する情報を送信することができる。
【0036】
通信網300は、ユーザ端末機100と交通情報提供装置200とを接続する役割を果たすことができる。すなわち、通信網300とは、ユーザ端末機100と交通情報提供装置200との間で交通情報を含むデータを送受信できるように接続経路を提供する通信網を意味する。通信網300は、例えば、LANs(Local Area Networks)、WANs(Wide Area Networks)、MANs(Metropolitan Area Networks)、ISDNs(Integrated Service Digital Networks)などの有線ネットワークや、無線LANs、CDMA、ブルートゥース(登録商標)、衛星通信などの無線ネットワークを網羅することができるが、本発明の範囲はそれに限定されるものではない。
【0037】
交通手段端末機400は、交通手段に設置される装置であってもよい。ここで、交通手段は、路線に沿って運行される様々な交通手段であって、バス、汽車、地下鉄、船舶、航空機などの交通手段のうち旅客用として運行される様々な交通手段であってもよいが、それに限定されるものではない。
図1においては、交通手段としてバスが示されているが、本発明の思想は、それに限定されるものではなく、上述したように様々な種類の交通手段を制限なしに用いることができる。
【0038】
交通手段端末機400は、当該交通手段端末機400が設置された交通手段に関する交通情報を交通情報提供装置200に送信する装置であってもよい。交通手段端末機400は、有無線通信環境で他の装置とデータを送受信できる通信端末機を意味するものであってもよい。
【0039】
交通情報提供システム10に含まれる交通手段端末機400は、複数であってもよい。すなわち、
図1に示すように、第1交通手段には第1交通手段端末機400aが設置され、第2交通手段には第2交通手段端末機400bが設置されてもよい。それぞれの交通手段端末機400は、当該交通手段端末機400が設置された交通手段に関する情報を交通情報提供装置200に送信することができる。
【0040】
また、交通手段端末機400は、当該交通手段端末機400が設置された交通手段に関する交通情報を交通情報提供装置200から受信する装置であってもよい。さらに、交通手段端末機400は、他の交通手段端末機と交通情報を送受信する装置であってもよい。すなわち、第1交通手段端末機400aと第2交通手段端末機400bとは、取得した交通情報を互いに送受信することができる。
図1においては、交通手段端末機が交通手段の外部に設置されていることが示されているが、交通手段端末機は、交通手段の内部に設置することもできる。
【0041】
交通手段端末機400は、当該交通手段端末機400が設置された交通手段に関する交通情報を送受信する役割の他にも、当該交通情報を取得する機能を実行することができる。例えば、交通手段端末機400は、当該交通手段の内部に搭乗している乗客の人数をカウントする機能、当該交通手段の内部に着席している乗客の人数をカウントする機能、当該交通手段に乗車する人数をカウントする機能、当該交通手段から降車する人数をカウントする機能、特定の乗降車地点で当該交通手段から降車する予定である乗客の人数をカウントする機能、当該交通手段の混雑度を計算する機能などを実行することができる。交通手段端末機400は、交通手段の内部の乗客の人数や乗降車する乗客の人数をカウントするために必要なセンサなどの装置を含んでもよい。あるいは、交通手段端末機400は、当該交通情報を取得する装置と有無線で接続されていてもよい。
【0042】
乗降車地点端末機500は、乗降車地点に設置された通信装置であってもよい。ここで、乗降車地点は、交通手段が運行する路線において当該交通手段が乗客の乗降車のために停車する建物、構造物又は位置であってもよいが、それに限定されるものではない。
【0043】
乗降車地点端末機500は、当該乗降車地点端末機500が設置された乗降車地点に関する交通情報を交通情報提供装置200に送信する装置であってもよい。乗降車地点端末機500は、有無線通信環境で他の装置とデータを送受信できる通信端末機を意味するものであってもよい。
【0044】
交通情報提供システム10に含まれる乗降車地点端末機500は、複数であってもよい。すなわち、
図1に示すように、第1乗降車地点には第1乗降車地点端末機500aが設置され、第2乗降車地点には第2乗降車地点端末機500bが設置されてもよい。それぞれの乗降車地点端末機500は、当該乗降車地点端末機500が設置された乗降車地点に関する情報を交通情報提供装置200に送信することができる。
【0045】
また、乗降車地点端末機500は、当該乗降車地点端末機500が設置された乗降車地点に関する交通情報を交通情報提供装置200から受信する装置であってもよい。
【0046】
さらに、乗降車地点端末機500は、他の乗降車地点端末機と交通情報を送受信する装置であってもよい。すなわち、第1乗降車地点端末機500aと第2乗降車地点端末機500bとは、取得した交通情報を互いに送受信することができる。
図1においては、乗降車地点端末機500が乗降車地点の外壁部分に取り付けられるように設置されていることが示されているが、乗降車地点端末機500は、乗降車地点の位置又は種類に応じて乗降車地点又は乗降車地点の近傍領域の様々な位置に設置することができる。
【0047】
乗降車地点端末機500は、当該乗降車地点端末機500が設置された乗降車地点に関する交通情報を送受信する役割の他にも、当該交通情報を取得する機能を実行することができる。例えば、乗降車地点端末機500は、当該乗降車地点端末機500が設置された乗降車地点で待機中の人数をカウントする機能、当該乗降車地点で待機中の人数のうち、特定の交通手段への搭乗を希望する人数をカウントする機能、当該乗降車地点で降車する人数をカウントする機能などを実行することができる。乗降車地点端末機500は、人数をカウントするために必要なセンサなどの装置を含んでもよい。あるいは、乗降車地点端末機500は、当該交通情報を取得する装置と有無線で接続されていてもよい。
【0048】
図2は一実施形態による乗客移動フローベクトルを決定する方法を説明するための図である。
【0049】
図2を参照すると、
図2の地図には複数の乗降車地点が表示される。交通情報提供装置は、複数の乗降車地点の乗降車位置情報を取得することができる。例えば、交通情報提供装置は、乗降車地点端末機から乗降車位置情報を取得するか、又はユーザ端末機から乗降車位置情報を取得することができる。
【0050】
交通情報提供装置は、複数の乗降車地点のそれぞれで乗客が乗降車した時刻を考慮した時間帯別の乗降車人数情報を取得することができる。
【0051】
図2を参照すると、交通情報提供装置は、出勤時間帯(AM7:00~9:00)に複数の乗降車地点別に乗降車した乗客数を取得することができる。第1乗降車地点211で乗車した乗客数は20名、降車した乗客数は0名であり、第2乗降車地点212で乗車した乗客数は10名、降車した乗客数は5名であり、第3乗降車地点213で乗車した乗客数は5名、降車した乗客数は15名であり、第4乗降車地点214で乗車した乗客数は0名、降車した乗客数は10名である。
【0052】
交通情報提供装置は、第1~第4乗降車地点211~214で乗降車した乗客数に基づいて乗客移動フローベクトルを決定することができる。
【0053】
具体的には、交通情報提供装置は、第1乗降車地点211及び第2乗降車地点212の乗降車乗客数に基づいて、第1乗降車地点211で乗車して第2乗降車地点212で降車した乗客数は5名であると決定することができる。よって、第1乗降車地点211で乗車した乗客は15名(20名-5名=15名)が残り、車両に搭乗している乗客は25名(15名+10名=25名)であることが分かる。
【0054】
交通情報提供装置は、第1乗降車地点211、第2乗降車地点212及び第3乗降車地点213の乗降車乗客数に基づいて、第1乗降車地点211で乗車して第3乗降車地点213で降車した乗客数を9名(15名×(15/25)=9名)と推定し、第2乗降車地点212で乗車して第3乗降車地点213で降車した乗客数を6名(15名×(10/25)=6名)と推定することができる。前記推定過程において、15名は第3乗降車地点213で降車した乗客数である。
【0055】
最後に、交通情報提供装置は、第1乗降車地点211、第2乗降車地点212、第3乗降車地点213及び第4乗降車地点214の乗降車乗客数に基づいて、第1乗降車地点211で乗車して第4乗降車地点214で降車した乗客数を6名、第2乗降車地点212で乗車して第4乗降車地点214で降車した乗客数を4名、第3乗降車地点213で乗車して第4乗降車地点214で降車した乗客数を5名と推定することができる。
【0056】
交通情報提供装置は、複数の乗降車地点のそれぞれに関する時間帯別の乗降車情報を取得し、時間帯別の乗降車情報に基づいて乗客別の出発/到着情報を取得することにより、当該時間帯の乗客移動のフロー及び乗客移動の大きさを示す少なくとも1つの乗客移動フローベクトルを決定することができる。
図2を参照すると、乗客移動フローベクトルは太い矢印で示されるが、矢印の方向は乗客の移動フローを示し、矢印の太さは移動フローに含まれる乗客数を示す。
【0057】
図3A~
図3Cは一実施形態による時間帯別の乗客移動フローベクトルを決定する方法を説明するための図である。
【0058】
同じ乗降車地点であっても時間帯別に乗降車人数情報は異なり得る。例えば、出勤時間帯(AM7:00~9:00)には、会社員が家から会社に出勤するための移動、及び学生が家から学校に登校するための移動が多く発生し、昼間時間帯(PM3:00~5:00)には、学生が下校後に家から学習塾街に行く移動が多く発生し、退勤時間帯(PM5:00~8:00)には、会社員が退勤して家に帰る移動が多く発生する。
【0059】
出勤時間帯(AM7:00~9:00)には、居住地域周辺に位置する乗降車地点で乗車する乗客が多く、商業地域周辺に位置する乗降車地点で降車する乗客が多い。昼間時間帯(PM3:00~5:00)には、学校周辺に位置する乗降車地点で乗車する乗客が多く、学習塾街周辺に位置する乗降車地点で降車する乗客が多い。退勤時間帯(PM5:00~8:00)には、出勤時間帯(AM7:00~9:00)とは逆に、商業地域周辺に位置する乗降車地点で乗車する乗客が多く、居住地域周辺に位置する乗降車地点で降車する乗客が多い。
【0060】
図3Aを参照すると、出勤時間帯(AM7:00~9:00)には、第1乗降車地点311から第2乗降車地点312への乗客移動フローベクトルを決定し、第3乗降車地点313から第4乗降車地点314への乗客移動フローベクトルを決定することができる。逆に、
図3Bを参照すると、退勤時間帯(PM5:00~8:00)には、第2乗降車地点312から第1乗降車地点311への乗客移動フローベクトルを決定し、第4乗降車地点314から第3乗降車地点313への乗客移動フローベクトルを決定することができる。交通情報提供装置は、出勤時間帯(AM7:00~9:00)及び退勤時間帯(PM5:00~8:00)の乗客移動フローベクトルを考慮して、第1乗降車地点311及び第3乗降車地点313は居住地域と推定し、第2乗降車地点312及び第4乗降車地点314は商業地域と推定することができる。
【0061】
また、
図3Cを参照すると、昼間時間帯(PM3:00~5:00)には、第5乗降車地点315及び第7乗降車地点317から第6乗降車地点316への乗客移動フローベクトルを決定することができる。交通情報提供装置は、昼間時間帯(PM3:00~5:00)の乗客移動フローベクトルを考慮して、第5乗降車地点315及び第7乗降車地点317は学校周辺と推定し、第6乗降車地点316は学習塾街周辺と推定することができる。
【0062】
一方、
図3A及び
図3Bを参照すると、第1乗降車地点311と第2乗降車地点312間の矢印の太さの方が、第3乗降車地点313と第4乗降車地点314間の矢印の太さより太いことが分かる。
図2で上述したように、矢印の太さは乗客移動フローベクトルの大きさに対応するので、交通情報提供装置は、第1乗降車地点311と第2乗降車地点312間の移動フローに含まれる乗客数の方が、第3乗降車地点313と第4乗降車地点314間の移動フローに含まれる乗客数より多いと決定することができる。
【0063】
同様に、
図3Cを参照すると、交通情報提供装置は、第7乗降車地点317から第6乗降車地点316に移動した乗客数の方が、第5乗降車地点315から第6乗降車地点316に移動した乗客数より多いと決定することができる。
【0064】
交通情報提供装置は、上述した方法により、時間帯別の乗客移動フローベクトルを決定することができる。乗客移動フローベクトルには、乗客の移動フロー(向き)に関する情報、及び移動フローに含まれる乗客数(大きさ)に関する情報が含まれるようにすることができる。交通情報提供装置は、乗客移動フローベクトルに基づいて車両の移動経路を決定することができる。
【0065】
以下、交通情報提供装置が時間帯別の乗客移動フローベクトルに基づいて車両の移動経路を決定することには、時間帯別の乗客移動フローベクトルを推定して車両の移動経路を決定することが含まれてもよい。すなわち、交通情報提供装置は、特定の曜日及び特定の時間帯に関する乗客移動フローベクトルに基づいて車両の移動経路を決定するだけでなく、前記特定の曜日及び前記特定の時間帯と同じ曜日及び時間帯での乗客移動フローベクトルを推定することにより車両の移動経路を決定することができる。
【0066】
例えば、
図3Aを参照すると、出勤時間帯(AM7:00~9:00)には、第1乗客移動フローベクトル321及び第2乗客移動フローベクトル322の方向を考慮して、交通情報提供装置は、車両が第1乗降車地点311で出発して第2乗降車地点312に到着するように車両の移動経路を決定し、また、第3乗降車地点313で出発して第4乗降車地点314に到着するように車両の移動経路を決定することができる。なお、第1乗客移動フローベクトル321及び第2乗客移動フローベクトル322の大きさを考慮して、交通情報提供装置は、第1乗客移動フローベクトル321に沿って運行する車両の台数の方が、第2乗客移動フローベクトル322に沿って運行する車両の台数よりさらに多くなるように、配車をスケジューリングすることができる。
【0067】
また、
図3Bを参照すると、退勤時間帯(PM5:00~8:00)には、第3乗客移動フローベクトル323及び第4乗客移動フローベクトル324の方向を考慮して、交通情報提供装置は、車両が第2乗降車地点312で出発して第1乗降車地点311に到着するように車両の移動経路を決定し、また、第4乗降車地点314で出発して第3乗降車地点313に到着するように車両の移動経路を決定することができる。なお、第3乗客移動フローベクトル323及び第4乗客移動フローベクトル324の大きさを考慮して、交通情報提供装置は、第3乗客移動フローベクトル323に沿って運行する車両の台数の方が、第4乗客移動フローベクトル324に沿って運行する車両の台数よりさらに多くなるように、配車をスケジューリングすることができる。
【0068】
さらに、
図3Cを参照すると、昼間時間帯(PM3:00~5:00)には、第5乗客移動フローベクトル325及び第6乗客移動フローベクトル326の方向を考慮して、交通情報提供装置は、車両が第5乗降車地点315又は第7乗降車地点317で出発して第6乗降車地点316に到着するように車両の移動経路を決定することができる。なお、第5乗客移動フローベクトル325及び第6乗客移動フローベクトル326の大きさを考慮して、交通情報提供装置は、第6乗客移動フローベクトル326に沿って運行する車両の台数の方が、第5乗客移動フローベクトル325に沿って運行する車両の台数よりさらに多くなるように、配車をスケジューリングすることができる。
【0069】
一実施形態において、交通情報提供装置は、時間帯別の乗客移動フローベクトルだけでなく、乗客別の搭乗時間及び乗客別の待機時間の少なくとも1つをさらに考慮して、車両の移動経路を決定することができる。乗客別の搭乗時間とは、乗客が車両に搭乗した状態での時間を意味するものであり、乗客別の待機時間とは、乗客が車両に搭乗するまで車両の外部で待機している状態での時間を意味するものであってもよい。
【0070】
交通情報提供装置は、所定の乗客が車両に乗車したときの時刻と降車したときの時刻との差を用いて当該乗客の搭乗時間を算出することができる。また、交通情報提供装置は、所定の乗客の位置情報(例えば、ユーザ端末機のGPS情報)に基づいて、当該乗客が特定の乗降車地点に到着したときの時刻と車両に搭乗したときの時刻との差を用いて当該乗客の待機時間を算出することができる。
【0071】
交通情報提供装置は、乗客移動フローベクトルに基づいて車両の移動経路を決定するが、車両に搭乗した乗客の搭乗時間が第1閾値以下となり、車両を待つ乗客の待機時間が第2閾値以下となるように車両の移動経路を調整することにより、最終移動経路を決定することができる。例えば、乗客移動フローベクトルに基づいて10個の乗降車地点を経由する移動経路が決定されても、乗客のうち、搭乗時間が第1閾値(例えば、1時間)を超えるか、又は待機時間が第2閾値(例えば、30分)を超える乗客が発生した場合、交通情報提供装置は、一部の乗降車地点を移動経路から除くことにより、最終移動経路を決定することができる。
【0072】
本開示においては、時間帯別の乗客移動フローベクトルだけでなく、乗客別の搭乗時間及び乗客別の待機時間の少なくとも1つをさらに考慮して、車両の移動経路を決定することにより、乗客の利便性を向上させることができる。
【0073】
一実施形態において、交通情報提供装置は、時間帯別の乗客移動フローベクトルを所定の時間間隔で更新することができる。例えば、交通情報提供装置は、乗客移動フローベクトルを2時間間隔で更新することができる。
【0074】
また、交通情報提供装置は、乗客移動フローベクトルの大きさに応じて更新周期が異なるように設定することができる。移動フローに含まれる乗客数が多いほど乗客移動フローベクトルの大きさが大きく、乗客移動フローベクトルが大きいほど乗客移動フローベクトルの方向がより長い時間維持される。
【0075】
具体的には、交通情報提供装置は、乗客移動フローベクトルの大きさが第1閾値以上、第2閾値未満である場合、第1時間間隔で更新することができる。また、交通情報提供装置は、乗客移動フローベクトルの大きさが第2閾値以上である場合、第2時間間隔で更新することができる。ここで、第1時間間隔は、第2時間間隔より短く設定されてもよい。
【0076】
例えば、
図3Aを参照すると、交通情報提供装置は、第1乗客移動フローベクトル321の大きさが第2閾値以上であると決定し、第2乗客移動フローベクトル322の大きさが第1閾値以上、第2閾値未満であると決定することができる。それにより、交通情報提供装置は、第1乗客移動フローベクトル321は1時間間隔で更新し、第2乗客移動フローベクトル322は30分間隔で更新することができる。
【0077】
本開示においては、乗客移動フローベクトルの大きさに応じて更新周期が異なるように設定されることにより、乗客移動フローベクトルの大きさ及び方向の少なくともいずれか1つが短い周期で変わる場合は、基準間隔より短い周期で乗客移動フローベクトルを更新することができる。本開示においては、更新された乗客移動フローベクトルに基づいて車両の移動経路を決定して車両の配車をスケジューリングすることにより、単位時間内により多い乗客を移動させることができる。
【0078】
図4は一実施形態による乗降車クラスタを生成して車両の移動経路を決定する例を説明するための図である。
【0079】
交通情報提供装置は、所定の時間帯に乗車乗客が集中した第1地域に含まれる複数の乗降車地点をクラスタリングして乗車クラスタ410を生成することができる。また、交通情報提供装置は、所定の時間帯に降車乗客が集中した第2地域に含まれる複数の乗降車地点をクラスタリングして降車クラスタ420を生成することができる。乗降車クラスタは時間帯別に決定されるものであり、時間帯が変わると異なる地域が乗降車クラスタとして決定されることがある。
【0080】
図4を参照すると、交通情報提供装置は、複数の乗降車地点のそれぞれに関する時間帯別の乗客別の出発/到着情報に基づいて、出勤時間帯(AM7:00~9:00)の乗客移動フローベクトル430を決定することができる。このとき、交通情報提供装置は、乗車クラスタ410及び降車クラスタ420を用いて、出勤時間帯(AM7:00~9:00)の乗客移動フローベクトル430を決定することができる。
【0081】
具体的には、交通情報提供装置は、出勤時間帯(AM7:00~9:00)に乗車乗客が集中した第1地域を識別し、第1地域に含まれる複数の乗降車地点をクラスタリングして乗車クラスタ410を生成することができる。また、交通情報提供装置は、出勤時間帯(AM7:00~9:00)に降車乗客が集中した第2地域を識別し、第2地域に含まれる複数の乗降車地点をクラスタリングして降車クラスタ420を生成することができる。交通情報提供装置は、矢印で示される乗客移動フローベクトル430を決定することができるが、ここで、矢印の方向は、乗車クラスタ410から降車クラスタ420を向き、矢印の太さは、乗車クラスタ410から降車クラスタ420に移動する乗客数が反映されたものであってもよい。
【0082】
また、交通情報提供装置は、乗客移動フローベクトル430に基づいて、車両の最終移動経路431を決定することができる。
【0083】
具体的には、交通情報提供装置は、乗車クラスタ410に含まれる複数の乗降車地点を連結する第1移動経路を設定し、降車クラスタ420に含まれる複数の乗降車地点を連結する第2移動経路を設定し、乗車クラスタ410と降車クラスタ420とを連結する連結経路を設定することにより、車両の最終移動経路431を決定することができる。交通情報提供装置は、最短時間、最短距離などの基準に基づいて、第1移動経路、第2移動経路及び連結経路を設定することができる。また、交通情報提供装置は、乗客別の搭乗時間及び乗客別の待機時間の少なくとも1つをさらに考慮して、第1移動経路、第2移動経路及び連結経路を設定することができる。しかし、決定方法は、それに限定されるものではない。
【0084】
また、交通情報提供装置は、乗客移動フローベクトル430の大きさ及び車両の搭乗人数に基づいて、所定の時間帯に最終移動経路431を運行する車両の台数を決定することができる。
【0085】
一実施形態において、交通情報提供装置は、乗降車クラスタ410、420の内部の乗客移動フローベクトルの更新間隔と、乗車クラスタ410と降車クラスタ420間の乗客移動フローベクトル430の更新間隔とが異なるように設定することができる。
図4には示していないが、乗降車クラスタ410、420の内部でも乗客の移動による乗客移動フローベクトルを決定することができる。
【0086】
具体的には、交通情報提供装置は、乗降車クラスタ410、420の内部の乗客移動フローベクトルの大きさが第2閾値未満であると決定し、乗客移動フローベクトルを30分間隔で更新することができる。また、交通情報提供装置は、乗車クラスタ410と降車クラスタ420間の乗客移動フローベクトル430の大きさが第2閾値以上であると決定し、乗客移動フローベクトルを1時間間隔で更新することができる。例えば、第1経路及び第2経路は30分間隔で更新され、連結経路は1時間間隔で更新されてもよい。
【0087】
図5は一実施形態によるクラスタペア間の移動乗客数を考慮した車両配車の例を説明するための図である。
【0088】
図4で上述した方法により、交通情報提供装置は、複数のクラスタ510、520、530、540、550を生成することができる。
図5を参照すると、第1クラスタ510及び第3クラスタ530は乗車クラスタに該当し、第2クラスタ520、第4クラスタ540及び第5クラスタ550は降車クラスタに該当する。
【0089】
交通情報提供装置は、乗車クラスタと降車クラスタとをマッチングしてクラスタペア(pair)を生成することができる。乗客移動フローベクトルで連結された乗車クラスタと降車クラスタとは、クラスタペアを形成することができる。1つのクラスタは、複数のクラスタペアに属することができ、1つのクラスタは、複数のクラスタのうち、一部のクラスタに対しては乗車クラスタ、他のクラスタに対しては降車クラスタとして決定されるようにすることができる。
【0090】
図5を参照すると、交通情報提供装置は、第1クラスタ510と第5クラスタ550とをマッチングして第1クラスタペアを生成し、第1クラスタ510と第4クラスタ540とをマッチングして第2クラスタペアを生成することができる。同様の方式で、交通情報提供装置は、第2クラスタ520、第4クラスタ540及び第5クラスタ550と第3クラスタ530とをそれぞれマッチングして第3~第5クラスタペアを生成することができる。
【0091】
交通情報提供装置は、運営可能車両台数情報を取得することができる。
【0092】
交通情報提供装置は、移動乗客数を示す複数の乗客移動フローベクトルの大きさと運営可能車両台数とを比較して車両を配車することができる。運営可能車両台数が十分な場合、交通情報提供装置は、
図5に示す全てのクラスタペアのそれぞれに車両を配車することができる。クラスタペアに配車された車両の移動経路は、クラスタペアに対応する乗客移動フローベクトルの方向によって決定されるようにすることができる。ここで、車両毎に収容可能乗客数が異なる場合、交通情報提供装置は、乗客移動フローベクトル別の大きさを考慮して、車両を配車することができる。すなわち、乗客移動フローベクトルが大きいほど、当該移動経路に収容可能乗客数が多い車両を配車することができる。
【0093】
一方、運営可能車両台数が十分でない場合、交通情報提供装置は、運営可能車両台数情報を考慮して、乗客移動フローベクトルの大きさが所定の値以上であるクラスタペアに車両を配車することができる。例えば、運営可能車両台数が2台だけである場合、交通情報提供装置は、乗客移動フローベクトルの大きさ、すなわち矢印の太さが太い第1クラスタペア(第1クラスタ510と第5クラスタ550とのマッチング)及び第3クラスタペア(第3クラスタ530と第2クラスタ520とのマッチング)に車両を配車することができる。ここで、2台の車両の収容可能乗客数が異なる場合、交通情報提供装置は、より多い乗客を収容できる車両を第1クラスタペアに配車することができる。
【0094】
本開示においては、運営可能車両台数情報を考慮してクラスタペアに車両を配車することにより、単位時間内により多い乗客を移動させることができる。
【0095】
図6は一実施形態による車両の回帰方法を説明するための図である。
【0096】
交通情報提供装置は、複数の乗降車地点の乗降車位置情報、及び複数の乗降車地点のそれぞれで乗客が乗降車した時刻を考慮した時間帯別の乗降車人数情報に基づいて、時間帯別の乗客移動フローベクトルを決定することができる。
図6の1番目の地
図601には、出勤時間帯(AM7:00~9:00)の乗客移動フローベクトル610が示される。
【0097】
図6の2番目の地
図602を参照すると、交通情報提供装置は、乗客移動フローベクトル610に基づいて、車両の第1移動経路611を決定することができる。交通情報提供装置は、乗客移動フローベクトル610を決定するために用いられた乗降車地点を通過する第1移動経路611を決定することができる。一方、上述したように、交通情報提供装置は、乗客別の搭乗時間及び乗客別の待機時間の少なくとも1つをさらに考慮して、車両の移動経路を決定することができる。
【0098】
交通情報提供装置は、車両の第1移動経路611に基づいて、複数の乗降車地点の中から、出発地点620、経由地点640及び到着地点630を識別することができる。
【0099】
図6の3番目の地
図603を参照すると、車両が第1移動経路611に沿って出発地点620から経由地点640を経て到着地点630に到着した後、再び出発地点620に回帰する例が示される。
【0100】
一実施形態において、交通情報提供装置は、車両が到着地点630に到着した後、出発地点620に回帰する際に、経由地点640を経由することなく直ちに出発地点620に戻るように、車両の回帰経路612を決定することができる。
【0101】
他の実施形態において、交通情報提供装置は、車両が到着地点630に到着した後、出発地点620に回帰する際に、経由地点640の少なくとも一部を経由して出発地点620に戻るように、車両の回帰経路612を決定することもできる。
【0102】
本開示においては、車両の回帰経路612を決定する上で、経由地点640の少なくとも一部を経由する経路と、経由地点640を経由することなく直ちに出発地点620に戻る経路との単位時間当たりの乗客移動数を比較した後、車両の回帰経路612を決定することができる。
【0103】
図7は一実施形態による乗客の移動フローを考慮した車両の移動経路を決定する方法のフローチャートである。
【0104】
図7に示す乗客の移動フローを考慮した車両の移動経路を決定する方法は、上記図において説明された実施形態に関するものであるので、以下、省略された内容であっても、上記図において説明された内容は
図7の方法にも適用することができる。
【0105】
図7を参照すると、ステップ710において、プロセッサは、複数の乗降車地点のそれぞれに関する時間帯別の乗降車情報を取得することができる。
【0106】
ステップ720において、プロセッサは、時間帯別の乗降車情報に基づいて乗客別の出発/到着情報を取得することができる。
【0107】
ステップ730において、プロセッサは、乗客別の出発/到着情報に基づいて少なくとも1つの時間帯別の乗客移動フローベクトル(vector)を決定することができる。
【0108】
プロセッサは、所定の時間帯に乗車乗客が多く集中した第1地域に含まれる複数の乗降車地点をクラスタリングして乗車クラスタを生成することができる。また、プロセッサは、所定の時間帯に降車乗客が多く集中した第2地域に含まれる複数の乗降車地点をクラスタリングして降車クラスタを生成することができる。プロセッサは、乗車クラスタ及び降車クラスタに基づいて、所定の時間帯の乗客移動フローベクトルを決定することができる。プロセッサは、乗車クラスタで乗車して降車クラスタで降車する乗客数に基づいて、所定の時間帯の乗客移動フローベクトルを決定することができる。
【0109】
プロセッサは、乗車クラスタと降車クラスタとをマッチングして複数のクラスタペア(pairs)を生成し、複数のクラスタペアのそれぞれの乗客移動フローベクトルを決定することができる。また、プロセッサは、運営可能車両台数情報を取得し、運営可能車両台数情報を考慮して乗客移動フローベクトルの大きさが所定の値以上であるクラスタペアに車両を配車することができる。
【0110】
ステップ740において、プロセッサは、時間帯別の乗客移動フローベクトルに基づいて車両の移動経路を決定することができる。
【0111】
複数の乗降車地点は、第1乗降車地点及び第2乗降車地点を含んでもよい。プロセッサは、所定の時間帯に前記第1乗降車地点で乗車して第2乗降車地点で降車する乗客数に基づいて、所定の時間帯の乗客移動フローベクトルの大きさを決定することができる。また、プロセッサは、第1乗降車地点の位置情報及び第2乗降車地点の位置情報に基づいて、所定の時間帯の乗客移動フローベクトルの方向を決定することができる。
【0112】
一実施形態において、プロセッサは、時間帯別の乗客移動フローベクトルを所定の時間間隔で更新することができる。プロセッサは、時間帯別の乗客移動フローベクトルの大きさが第1閾値以上、第2閾値未満である場合、第1時間間隔で更新し、時間帯別の乗客移動フローベクトルの大きさが第2閾値以上である場合、第2時間間隔で更新することができる。ここで、第1時間間隔は、第2時間間隔より短く設定されてもよい。
【0113】
一実施形態において、プロセッサは、時間帯別の乗客移動フローベクトル、及び乗客別の搭乗時間及び乗客別の待機時間の少なくとも1つをさらに考慮して、車両の移動経路を決定することができる。
【0114】
一実施形態において、プロセッサは、車両の移動経路に基づいて、複数の乗降車地点の中から、出発地点、経由地点及び到着地点を識別することができる。プロセッサは、車両が到着地点に到着した後、経由地点を経由することなく出発地点に回帰するように、回帰経路を決定することができる。
【0115】
図8は一実施形態による交通情報提供装置のブロック図である。
【0116】
図8を参照すると、交通情報提供装置800は、通信部810、プロセッサ820及びDB830を含んでもよい。
図8の交通情報提供装置800には、実施形態に関連する構成要素のみ示されている。よって、
図8に示す構成要素に加えて他の汎用の構成要素をさらに含んでもよいことは、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば理解するであろう。
【0117】
通信部810は、外部サーバ又は外部装置との有線/無線通信を可能にする1つ以上の構成要素を含んでもよい。例えば、通信部810は、近距離通信部(図示せず)、移動通信部(図示せず)及び放送受信部(図示せず)の少なくとも1つを含んでもよい。
【0118】
DB830は、交通情報提供装置800内で処理される各種データを保存するハードウェアであって、プロセッサ820の処理及び制御のためのプログラムを保存することができる。DB830は、決済情報、ユーザ情報などを保存することができる。
【0119】
DB830は、DRAM(dynamic random access memory)、SRAM(static random access memory)などのRAM(random access memory)、ROM(read-only memory)、EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)、CD-ROM、ブルーレイ又は他の光ディスクストレージ、HDD(hard disk drive)、SSD(solid state drive)、又はフラッシュメモリを含む。
【0120】
プロセッサ820は、交通情報提供装置800の全般的な動作を制御する。例えば、プロセッサ820は、DB830に保存されたプログラムを実行することにより、入力部(図示せず)、ディスプレイ(図示せず)、通信部810、DB830などを全般的に制御することができる。プロセッサ820は、DB830に保存されたプログラムを実行することにより、交通情報提供装置800の動作を制御することができる。
【0121】
プロセッサ820は、
図1~
図7において上述した交通情報提供装置の動作の少なくとも一部を制御することができる。
【0122】
プロセッサ820は、ASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、コントローラ(controllers)、マイクロコントローラ(micro-controllers)、マイクロプロセッサ(microprocessors)、その他の機能の実行のための電気ユニットの少なくとも1つを用いて実現することができる。
【0123】
一実施形態において、交通情報提供装置800は、移動性を有する電子デバイスであってもよい。例えば、交通情報提供装置800は、スマートフォン、タブレットPC、PC、スマートテレビ、PDA(personal digital assistant)、ラップトップ、メディアプレーヤ、ナビゲーション、カメラ付きデバイス、及びその他のモバイル電子デバイスで実現することができる。また、交通情報提供装置800は、通信機能及びデータ処理機能を備えた時計、メガネ、ヘッドバンド、指輪などのウェアラブルデバイスで実現することができる。
【0124】
他の実施形態において、交通情報提供装置800は、車両に組み込まれる電子デバイスであってもよい。例えば、交通情報提供装置800は、製造過程後にチューニング(tuning)により車両に挿入される電子デバイスであってもよい。
【0125】
さらに他の実施形態において、交通情報提供装置800は、車両の外部に位置するサーバであってもよい。サーバは、ネットワークを介して通信を行って命令、コード、ファイル、コンテンツ、サービスなどを提供するコンピュータ装置又は複数のコンピュータ装置で実現することができる。サーバは、車両に搭載された装置から車両の移動経路を決定するために必要なデータを受信し、受信したデータに基づいて車両の移動経路を決定することができる。
【0126】
本発明による実施形態は、コンピュータ上で様々な構成要素により実行できるコンピュータプログラムの形態で実現することができ、このようなコンピュータプログラムは、コンピュータで読み取り可能な媒体に記録することができる。ここで、媒体には、ハードディスク、フロッピーディスク、磁気テープなどの磁気媒体、CD-ROM、DVDなどの光記録媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)などの光磁気記録媒体(magneto-optical medium)、ROM、RAM、フラッシュメモリなどのプログラム命令を記憶して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。
【0127】
一方、前記コンピュータプログラムは、本発明のために特別に設計及び構成されたものであってもよく、コンピュータソフトウェア分野の当業者に公知されて使用可能なものであってもよい。 コンピュータプログラムの例には、コンパイラにより生成されるような機械語コードだけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータにより実行される高級言語コードも含まれる。
【0128】
一実施形態によれば、本開示の様々な実施形態による方法は、コンピュータプログラム製品(computer program product)に含めて提供することができる。コンピュータプログラム製品は、商品として販売者と購入者との間で取引されるようにすることができる。コンピュータプログラム製品は、機器で読み取り可能な記憶媒体(例えば、compact disc read only memory(CD-ROM))の形態で配布するか、又はアプリケーションストア(例えば、プレイストアTM)を介して、もしくは2つのユーザ装置間で直接、オンラインで配布(例えば、ダウンロード又はアップロード)することができる。オンライン配布の場合、コンピュータプログラム製品の少なくとも一部は、メーカーのサーバ、アプリケーションストアのサーバ、又は中継サーバのメモリなどの機器で読み取り可能な記憶媒体に少なくとも一時的に記憶されるか、一時的に生成されるようにすることができる。
【0129】
本発明による方法を構成するステップに関して、明白な順序の記載又はそれに反する記載がなければ、上記ステップは適切な順序で行うことができる。本発明は、必ずしも上記ステップの記載順序に限定されるものではない。本発明における全ての例又は例示的な用語(例えば、など)の使用は、単に本発明を詳細に説明するためのものであり、特許請求の範囲により限定されない限り、上記例又は例示的な用語により本発明の範囲が限定されるわけではない。また、当業者は、様々な修正、組み合わせ及び変更が加えられた特許請求の範囲又はその均等物の範疇内で設計条件及び要因に応じて構成できることを理解するであろう。
【0130】
よって、本発明の思想は、上述した実施形態に限定されて定められてはならず、添付の特許請求の範囲だけでなく、その特許請求の範囲と均等な又はそれから等価的に変更された全ての範囲は、本発明の思想の範疇に属するといえる。
【国際調査報告】