(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】位置ベースのアクティビティ追跡
(51)【国際特許分類】
A61B 5/11 20060101AFI20240829BHJP
A61B 5/22 20060101ALI20240829BHJP
A61B 5/08 20060101ALI20240829BHJP
A61B 5/1455 20060101ALI20240829BHJP
A61B 5/026 20060101ALI20240829BHJP
A61B 5/00 20060101ALI20240829BHJP
A63B 71/06 20060101ALI20240829BHJP
【FI】
A61B5/11 200
A61B5/22 100
A61B5/08
A61B5/1455
A61B5/026 120
A61B5/00 102C
A63B71/06 J
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024512002
(86)(22)【出願日】2022-08-23
(85)【翻訳文提出日】2024-04-19
(86)【国際出願番号】 US2022041275
(87)【国際公開番号】W WO2023028087
(87)【国際公開日】2023-03-02
(32)【優先日】2021-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522496220
【氏名又は名称】オーラ ヘルス オサケユキチュア
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】クッカ,ヤンネ
(72)【発明者】
【氏名】シングルトン,エリック
(72)【発明者】
【氏名】パルタネン,ユッカ
(72)【発明者】
【氏名】セルゲーエフ,ディミトリ
(72)【発明者】
【氏名】アクター,アゼーム
【テーマコード(参考)】
4C017
4C038
4C117
【Fターム(参考)】
4C017AA02
4C017AA09
4C017AA11
4C017AA12
4C017AA14
4C017AA18
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4C117XE43
4C117XE52
4C117XE56
4C117XE76
4C117XL11
(57)【要約】
アクティビティ追跡のための方法、システム及びデバイスを説明する。自動アクティビティ検出のための方法は、ウェアラブルデバイスからユーザに関連付けられる生理学的データを受信するステップと、生理学的データに部分的に基づいて、ユーザが身体的アクティビティに従事しているアクティビティセグメントを識別するステップとを含み得る。本方法は、アクティビティセグメントの少なくとも一部について、ユーザに関連付けられる位置データを識別するステップと、生理学的データ及び位置データに少なくとも部分的に基づいて、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを識別するステップとを更に含み得る。本方法は、ユーザデバイスに、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを表示させるステップを更に含み得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動アクティビティ検出のための方法であって、
ウェアラブルデバイスからユーザに関連付けられる生理学的データを受信するステップと、
前記生理学的データに少なくとも部分的に基づいて、前記ユーザが身体的アクティビティに従事しているアクティビティセグメントを識別するステップと、
前記アクティビティセグメントの少なくとも一部について、前記ユーザに関連付けられる位置データを識別するステップと、
前記生理学的データ及び前記位置データに少なくとも部分的に基づいて、前記身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを識別するステップと、
ユーザデバイスのグラフィカルユーザインタフェースに、前記身体的アクティビティに関連付けられる前記1つ以上のパラメータを表示させるステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記ユーザデバイスの前記グラフィカルユーザインタフェースに、前記アクティビティセグメントの指示を表示させるステップと、
前記ユーザデバイスを介して、かつ前記アクティビティセグメントの前記指示に応答して、前記アクティビティセグメントの確認を受信するステップと、
を更に含み、前記グラフィカルユーザインタフェースに、前記身体的アクティビティに関連付けられる前記1つ以上のパラメータを表示させるステップは、前記確認を受信することに少なくとも部分的に基づく、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記確認は、前記識別されたアクティビティセグメントの開始の後に受信され、前記身体的アクティビティに関連付けられる前記1つ以上のパラメータを識別するステップは、
前記アクティビティセグメントの前記開始と前記確認の受信との間の前記アクティビティセグメントの部分に関連付けられる生理学的データ及び位置データに少なくとも部分的に基づいて、前記身体的アクティビティに関連付けられる前記1つ以上のパラメータを識別するステップ、
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記受信した生理学的データに少なくとも部分的に基づいて、前記アクティビティセグメントの完了を自動的に識別するステップを更に含み、前記グラフィカルユーザインタフェースに、前記身体的アクティビティに関連付けられる前記1つ以上のパラメータを表示させるステップは、前記アクティビティセグメントの前記完了を自動的に識別することに少なくとも部分的に基づく、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記身体的アクティビティに関連付けられる前記1つ以上のパラメータのうちの少なくとも1つのパラメータを選択的に修正するユーザ入力を、前記ユーザデバイスを介して受信するステップ、
を更に含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記身体的アクティビティに関連付けられる前記1つ以上のパラメータは、前記身体的アクティビティのタイプ、前記アクティビティセグメントの持続時間、前記アクティビティセグメントの間に前記ユーザが移動した距離、前記アクティビティセグメントの間の前記ユーザの標高変化、前記アクティビティセグメントの間に前記ユーザが消費したカロリー量又はそれらの任意の組合せを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記身体的アクティビティに関連付けられる前記1つ以上のパラメータは、ペース、スピード、標高、ルートマップ、スプリットタイム、標高調整ペース又はそれらの任意の組合せを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記アクティビティセグメントの開始時における前記ユーザの第1地理的位置と、前記アクティビティセグメントの終了時における前記ユーザの第2地理的位置とを識別するステップを更に含み、前記身体的アクティビティに関連付けられる前記1つ以上のパラメータを識別するステップは、前記第1地理的位置、前記第2地理的位置又はその両方に少なくとも部分的に基づく、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
サーバから、前記アクティビティセグメントに関連付けられるアクティビティ分類データを受信するステップを更に含み、前記アクティビティ分類データは、複数の分類されたアクティビティタイプと、対応する信頼値とを含み、前記信頼値は、対応する前記分類されたアクティビティタイプに関連付けられる信頼レベルを示し、前記身体的アクティビティに関連付けられる前記1つ以上のパラメータを識別するステップは、前記アクティビティ分類データを受信することに少なくとも部分的に基づく、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記アクティビティ分類データを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記ユーザデバイスの前記グラフィカルユーザインタフェースに、前記複数の分類されたアクティビティタイプのうちの1つ以上の分類されたアクティビティタイプを表示させるステップと、
前記ユーザデバイスを介して、かつ前記1つ以上の分類されたアクティビティタイプを表示することに応答して、前記1つ以上の分類されたアクティビティタイプのうちのある分類されたアクティビティタイプの選択を受信するステップと、
を更に含み、前記身体的アクティビティに関連付けられる前記1つ以上のパラメータを識別するステップは、前記選択を受信することに少なくとも部分的に基づく、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記生理学的データは、体温データ、加速度計データ、心拍数データ、呼吸数データ又はそれらの任意の組合せを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記ウェアラブルデバイスはウェアラブルリングデバイスを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記ウェアラブルデバイスは、動脈血流に基づいて、前記ユーザから前記生理学的データを収集する、
請求項1に記載の方法。
【請求項14】
自動アクティビティ検出のための装置であって、
プロセッサと、
前記プロセッサに結合されたメモリと、
前記メモリ内に記憶された命令であって、当該装置に、
ウェアラブルデバイスからユーザに関連付けられる生理学的データを受信させ、
前記生理学的データに少なくとも部分的に基づいて、前記ユーザが身体的アクティビティに従事しているアクティビティセグメントを識別させ、
前記アクティビティセグメントの少なくとも一部について、前記ユーザに関連付けられる位置データを識別させ、
前記生理学的データ及び前記位置データに少なくとも部分的に基づいて、前記身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを識別させ、
ユーザデバイスのグラフィカルユーザインタフェースに、前記身体的アクティビティに関連付けられる前記1つ以上のパラメータを表示させる、
ために、前記プロセッサによって実行可能な命令と、
を備える、装置。
【請求項15】
前記命令は、当該装置に、
前記ユーザデバイスの前記グラフィカルユーザインタフェースに、前記アクティビティセグメントの指示を表示させ、
前記ユーザデバイスを介して、かつ前記アクティビティセグメントの前記指示に応答して、前記アクティビティセグメントの確認を受信させる、
ために、前記プロセッサによって更に実行可能であり、前記グラフィカルユーザインタフェースに、前記身体的アクティビティに関連付けられる前記1つ以上のパラメータを表示させることは、前記確認を受信することに少なくとも部分的に基づく、
請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記身体的アクティビティに関連付けられる前記1つ以上のパラメータを識別するために、前記命令は、当該装置に、
前記アクティビティセグメントの開始と前記確認の受信との間の前記アクティビティセグメントの部分に関連付けられる生理学的データ及び位置データに少なくとも部分的に基づいて、前記身体的アクティビティに関連付けられる前記1つ以上のパラメータを識別させるために、前記プロセッサによって更に実行可能である、
請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記命令は、当該装置に、
前記受信した生理学的データに少なくとも部分的に基づいて、前記アクティビティセグメントの完了を自動的に識別させるために、前記プロセッサによって更に実行可能であり、前記グラフィカルユーザインタフェースに、前記身体的アクティビティに関連付けられる前記1つ以上のパラメータを表示させることは、前記アクティビティセグメントの前記完了を自動的に識別することに少なくとも部分的に基づく、
請求項14に記載の装置。
【請求項18】
前記命令は、当該装置に、
前記身体的アクティビティに関連付けられる前記1つ以上のパラメータのうちの少なくとも1つのパラメータを選択的に修正するユーザ入力を、前記ユーザデバイスを介して受信させるために、前記プロセッサによって更に実行可能である、
請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記身体的アクティビティに関連付けられる前記1つ以上のパラメータは、前記身体的アクティビティのタイプ、前記アクティビティセグメントの持続時間、前記アクティビティセグメントの間に前記ユーザが移動した距離、前記アクティビティセグメントの間の前記ユーザの標高変化、前記アクティビティセグメントの間に前記ユーザが消費したカロリー量又はそれらの任意の組合せを含む、
請求項14に記載の装置。
【請求項20】
前記身体的アクティビティに関連付けられる前記1つ以上のパラメータは、ペース、スピード、標高、ルートマップ、スプリットタイム、標高調整ペース又はそれらの任意の組合せを含む、
請求項14に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[相互参照]
本特許出願は、本出願人に譲渡された、2021年8月24日に出願された「LOCATION-BASED ACTIVITY TRACKING」と題する、Singleton等による米国非仮特許出願第17/410,858号の利益を主張し、これは、参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0002】
[技術分野]
以下は、一般に、位置ベースのアクティビティ追跡を含む、ウェアラブルデバイス及びデータ処理に関する。
【背景技術】
【0003】
いくつかのウェアラブルデバイスは、動き及び他のアクティビティに関連付けられるデータをユーザから収集するように構成されることがある。例えばいくつかのウェアラブルデバイスは、ユーザが身体的アクティビティに従事しているときを検出するように構成されることがある。しかしながら、いくつかのウェアラブルデバイスによって実装される従来のアクティビティ追跡技術は不十分である。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】本開示の態様による、位置ベースのアクティビティ追跡のための技術をサポートするシステムの例を示す図である。
【0005】
【
図2】本開示の態様による、位置ベースのアクティビティ追跡のための技術をサポートするシステムの例を示す図である。
【0006】
【
図3】本開示の態様による、位置ベースのアクティビティ追跡のための技術をサポートするグラフィカルユーザインタフェース(GUI)の例を示す図である。
【0007】
【
図4】本開示の態様による、位置ベースのアクティビティ追跡のための技術をサポートするGUIの例を示す図である。
【0008】
【
図5】本開示の態様による、位置ベースのアクティビティ追跡のための技術をサポートする装置のブロック図である。
【0009】
【
図6】本開示の態様による、位置ベースのアクティビティ追跡のための技術をサポートするウェアラブルアプリケーションのブロック図である。
【0010】
【
図7】本開示の態様による、位置ベースのアクティビティ追跡のための技術をサポートするデバイスを含むシステムの図である。
【0011】
【
図8】本開示の態様による、位置ベースのアクティビティ追跡をサポートする方法を示すフローチャートである。
【
図9】本開示の態様による、位置ベースのアクティビティ追跡をサポートする方法を示すフローチャートである。
【
図10】本開示の態様による、位置ベースのアクティビティ追跡をサポートする方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
一部のウェアラブルデバイスは、動き及び他のアクティビティに関連付けられるユーザからのデータを収集するように構成され得る。例えば一部のウェアラブルデバイスは、ユーザが身体的アクティビティに従事しているときを検出し、測定された生理学的データ、動作データ又はその両方に基づいて身体的アクティビティのタイプを予測するように構成され得る。このようなアクティビティ追跡デバイスは、生理学的データ又は動作データが閾値を満たした後、ユーザが身体的アクティビティに従事していることを検出してよく、予測された身体的アクティビティに従事しているかどうかを確認するようユーザに促し得る。これらのアクティビティ追跡デバイスは、ユーザがそれぞれのアクティビティを確認した時点からしか、識別されたアクティビティのパラメータ又は特性を計算することができない。このような技術は、アクティビティセグメントの確認前に発生した身体的アクティビティを省略したり、そうでなければ無視したりする可能性があるので、不正確なアクティビティ追跡につながる可能性がある。同様に、このようなアクティビティ追跡デバイスは、ユーザがもはやアクティビティに従事していないことを示す生理学的データ又は動作データを検出した後に、ユーザに身体的アクティビティの完了を確認するように促すことがあり、これは、ユーザがアクティビティを終了した後であっても、アクティビティ追跡デバイスがアクティビティの特性を不正確に計算又は含めることにつながる可能性がある。
【0013】
本開示のいくつかの態様によると、本明細書に記載される技術は、アクティビティがいつ開始されて停止されたかを予測することなど、アクティビティ追跡をより効率的かつ正確に実行するために、位置情報を利用し得る。特に、本明細書に記載される技術は、ユーザが身体的アクティビティに従事している期間を識別するためにユーザの位置情報とともにウェアラブルデバイスを介してユーザから収集される生理学的データと、識別された身体的アクティビティに関連付けられるパラメータ又は特性(例えばスピード、ペース、距離、ルートマップ、標高獲得(elevation gain))との両方を利用してもよい。
【0014】
本開示のいくつかの態様によると、ウェアラブルデバイスを介してユーザから収集される生理学的データは、ユーザが身体的アクティビティに従事している時間間隔(例えば「アクティビティセグメント」)を識別するために使用され得る。場合によっては、システムは、(例えばユーザからの入力なしに)ユーザが身体的アクティビティに従事していることを自動的に識別し得る。追加又は代替的に、システムは、身体的アクティビティに従事しているか(又は従事していたか)どうかを確認するようにユーザに促してよく、ユーザから受信した確認に基づいてアクティビティセグメントを識別してもよい。同様に、いくつかの態様では、システムは、ユーザから受信したアクティビティセグメントの完了の確認に基づいて、識別されたアクティビティセグメントの完了を(例えばユーザからの入力なしに)自動的に検出してもよく、あるいは又はその両方であってもよい。いくつかの態様では、システムは、識別されたアクティビティセグメントを、1つ以上のアクティビティタイプ(例えばランニング、ウォーキング、サイクリング)に対応するものとして分類してもよい。各アクティビティタイプは、対応する信頼値に関連付けられてよく、ユーザによって確認又は編集され得る。
【0015】
いくつかの実装では、システムは、識別されたアクティビティセグメントに関連付けられるパラメータ(例えば開始時刻、停止時刻、開始位置、停止位置、スピード、ルート、距離等)をより正確に決定するために、ユーザに関連付けられる位置データ(例えば全地球測位システム(GPS)データ)を利用し得る。いくつかの態様では、位置データは、各所与のユーザに対応するユーザデバイス及び/又は各所与のウェアラブルデバイスを介して生成又は収集されたデータから決定されてもよい。位置データは、識別されたアクティビティセグメント又は身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを決定するために使用され得る。例えばユーザがランニングに行ったこと(例えばランニングアクティビティセグメント)をシステムが検出する場合、ユーザの位置データを使用して、ランニングの開始/終了点、ランニングの継続時間、ランニングのルートマップ等を決定し得る。いくつかの実装では、本明細書に記載される技術は、連続的な位置追跡を実行し得る。連続位置データを使用して位置(例えば開始位置、終了位置)を導出することは、本明細書に記載されるシステム及び方法が、アクティビティ(例えば運動)がいつ、どこで起こったかを遡及的に正確に指摘することを可能にし得るので、いくつかの従来の解決策と比較してはるかに正確であり得る。これは、より効率的なアクティビティ検出(例えばいくつかの他の解決策の場合の10分と比較して、1分以内にアクティビティセグメントの開始/停止を識別すること)を可能にし得る。さらに、位置データを使用して、ランニングの標高変化(elevation change)、ペース、標高調整ペース(elevation-adjusted pace)等を決定してもよい。この点に関して、ウェアラブルデバイスから収集された生理学的データとともに位置データを利用することは、ユーザのアクティビティ追跡を改善するために用いられ得る。
【0016】
本開示の態様は、最初に、ウェアラブルデバイスを介したユーザからの身体データ収集をサポートするシステムのコンテキストで説明される。本開示の追加の態様は、位置ベースのアクティビティ追跡のための例示的なグラフィカルユーザインタフェース(GUI)のコンテキストにおいて説明される。本開示の態様は、位置ベースのアクティビティ追跡に関連する装置図、システム図及びフローチャートによって更に図示され、それらを参照して説明される。
【0017】
図1は、本開示の態様による、位置ベースのアクティビティ追跡のための技術をサポートするシステム100の例を示す。システム100は、1人以上のユーザ102によって装着及び/又は操作され得る複数の電子デバイス(例えばウェアラブルデバイス104、ユーザデバイス106)を含む。システム100は、ネットワーク108及び1つ以上のサーバ110を更に含む。
【0018】
電子デバイスは、ウェアラブルデバイス104(例えばリングウェアラブルデバイス、時計ウェアラブルデバイス等)、ユーザデバイス106(例えばスマートフォン、ラップトップ、タブレット)を含む、当技術分野で公知の任意の電子デバイスを含み得る。それぞれのユーザ102に関連付けられる電子デバイスは、以下の機能のうちの1つ以上:すなわち、1)生理学的データを測定することと、2)測定されたデータを記憶することと、3)そのデータを処理することと、4)処理されたデータに基づいて(例えばGUIを介して)ユーザ102に出力を提供することと、5)互いに及び/又は他のコンピューティングデバイスとデータを通信することと、のうちの1つ以上を含み得る。異なる電子デバイスが、これらの機能の1つ以上を実行してもよい。
【0019】
例示的なウェアラブルデバイス104は、ユーザ102の指に装着されるように構成されたリングコンピューティングデバイス(以下、「リング」)、ユーザ102の手首に装着されるように構成された手首コンピューティングデバイス(例えばスマートウォッチ、フィットネスバンド又はブレスレット)及び/又は頭部装着コンピューティングデバイス(例えば眼鏡/ゴーグル)のようなウェアラブルコンピューティングデバイスを含み得る。ウェアラブルデバイス104はまた、バンド、ストラップ(例えばフレキシブル又は非フレキシブルバンド又はストラップ)、スティックオンセンサ等も含んでよく、これらは、頭部の周りのバンド(例えば額のヘッドバンド)、腕の周りのバンド(例えば前腕のバンド及び/又は上腕のバンド)及び/又は脚の周りのバンド(例えば大腿部又はふくらはぎのバンド)、耳の後ろ、脇の下等の他の位置に配置され得る。ウェアラブルデバイス104はまた、衣料品に取り付けられてもよく、あるいは衣類に含まれてもよい。例えばウェアラブルデバイス104は、衣服のポケット及び/又はポーチに含まれてもよい。別の例として、ウェアラブルデバイス104は、衣服にクリップ留め及び/又はピン留めされてもよく、あるいは他の方法でユーザ102の近傍内に維持され得る。例示的な衣料品には、帽子、シャツ、手袋、ズボン、靴下、上着(例えばジャケット)及び下着が含まれ得るが、これらに限定されない。いくつかの実装では、ウェアラブルデバイス104は、身体活動中に使用されるトレーニング/スポーツ用デバイスのような他のタイプのデバイスとともに含まれてもよい。例えばウェアラブルデバイス104は、自転車、スキー、テニスラケット、ゴルフクラブ及び/又はトレーニングウェイトに取り付けられてもよく、あるいはそれらに含まれてもよい。
【0020】
本開示の多くは、リングウェアラブルデバイス104のコンテキストで説明され得る。したがって、用語「リング104」、「ウェアラブルデバイス104」及び同様の用語は、本明細書で特に明記しない限り、交換可能に使用され得る。しかしながら、本明細書では、本開示の態様は、他のウェアラブルデバイス(例えば時計ウェアラブルデバイス、ネックレスウェアラブルデバイス、ブレスレットウェアラブルデバイス、イヤリングウェアラブルデバイス、アンクレットウェアラブルデバイス等)を使用して実行されてもよいことが企図されているので、用語「リング104」の使用は、限定的なものとみなされるべきではない。
【0021】
いくつかの態様では、ユーザデバイス106は、スマートフォン及びタブレットコンピューティングデバイスのようなハンドヘルドモバイルコンピューティングデバイスを含んでよい。ユーザデバイス106はまた、ラップトップ及びデスクトップコンピューティングデバイスのようなパーソナルコンピュータも含んでよい。他の例示的なユーザデバイス106は、(例えばインターネットを介して)他の電子デバイスと通信し得るサーバコンピューティングデバイスを含んでよい。いくつかの実装では、コンピューティングデバイスは、外部ウェアラブルコンピューティングデバイス(例えばホルターモニタ)のような医療デバイスを含んでよい。医療デバイスは、ペースメーカー及び電気除細動器のような植込み型医療デバイスも含んでよい。他の例示的なユーザデバイス106は、モノのインターネット(IoT)デバイス(例えばIoTデバイス)、スマートテレビ、スマートスピーカ、スマートディスプレイ(例えばビデオ通話ディスプレイ)、ハブ(例えば無線通信ハブ)、セキュリティシステム、スマートアプライアンス(例えばサーモスタット及び冷蔵庫)及びフィットネス機器のようなホームコンピューティングデバイスを含んでよい。
【0022】
いくつかの電子デバイス(例えばウェアラブルデバイス104、ユーザデバイス106)は、フォトプレチスモグラフィ波形、連続皮膚温度、パルス波形、呼吸数、心拍数、心拍数変動(HRV、heart rate variability)、アクチグラフィ、ガルバニック皮膚反応、パルス酸素濃度及び/又は他の生理学的パラメータのような、それぞれのユーザ102の生理学的パラメータを測定し得る。生理学的パラメータを測定するいくつかの電子デバイスはまた、本明細書で説明される計算の一部/すべてを実行してもよい。いくつかの電子デバイスは、生理学的パラメータを測定しないことがあるが、本明細書で説明される計算の一部/すべてを実行することがある。例えばリング(例えばウェアラブルデバイス104)、モバイルデバイスアプリケーション又はサーバコンピューティングデバイスは、他のデバイスによって測定された、受信した生理学的データを処理することがある。
【0023】
いくつかの実装では、ユーザ102は、複数の電子デバイスを操作し得るか又は複数の電子デバイスに関連付けられてよく、その一部が、生理学的パラメータを測定してよく、その一部が、測定された生理学的パラメータを処理してもよい。いくつかの実装では、ユーザ102は、生理学的パラメータを測定するリング(例えばウェアラブルデバイス104)を有してもよい。ユーザ102は、ユーザデバイス106(例えばモバイルデバイス、スマートフォン)を有し得るか又はユーザデバイス106に関連付けられてもよく、ここで、ウェアラブルデバイス104及びユーザデバイス106は、互いに通信可能に結合される。場合によっては、ユーザデバイス106は、ウェアラブルデバイス104からデータを受信し、本明細書で説明される計算の一部/すべてを実行してよい。いくつかの実装では、ユーザデバイス106はまた、動作/アクティビティパラメータのような、本明細書で説明される生理学的パラメータを測定してもよい。
【0024】
例えば
図1に示されるように、第1ユーザ102-a(ユーザ1)は、本明細書で説明されるように動作し得るウェアラブルデバイス104-a(例えばリング104-a)及びユーザデバイス106-aを操作し得るか、又はこれらに関連付けられてよい。この例では、ユーザ102-aに関連付けられるユーザデバイス106-aは、リング104によって測定された生理学的パラメータを処理/記憶し得る。比較すると、第2ユーザ102-b(ユーザ2)は、リング104-b、時計ウェアラブルデバイス104-c(例えば時計104-c)及びユーザデバイス106-bに関連付けられてよく、ここで、ユーザ102-bに関連付けられるユーザデバイス106-bは、リング104-b及び/又は時計104-cによって測定された生理学的パラメータを処理/記憶し得る。さらに、n番目のユーザ102-n(ユーザN)は、本明細書で説明される電子デバイスの構成(例えばリング104、ユーザデバイス106-n)に関連付けられてもよい。いくつかの態様では、ウェアラブルデバイス104(例えばリング104、時計104)及び他の電子デバイスは、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi及び他の無線プロトコルを介して、それぞれのユーザ102のユーザデバイス106に通信可能に結合されてもよい。
【0025】
いくつかの実装では、システム100のリング104(例えばウェアラブルデバイス104)は、ユーザの指の中の動脈血流に基づいて、それぞれのユーザ102から生理学的データを収集するように構成され得る。特に、リング104は、ユーザの指の手のひら側で光を放出して、ユーザの指の中の動脈血流に基づいて生理学的データを収集し得る1つ以上のLED(例えば赤色LED、緑色LED等)を利用してもよい。いくつかの実装では、リング104は、緑色LEDと赤色LEDの両方の組合せを使用して生理学的データを取得してもよい。生理学的データは、これらに限定されないが、体温データ、加速度計データ(例えば動き/運動データ)、心拍数データ、HRVデータ、血中酸素濃度データ又はそれらの任意の組合せを含む、当該技術分野で公知の任意の生理学的データを含み得る。
【0026】
赤色及び緑色LEDは、異なる条件下(例えば明るい/暗い、活性/不活性)で、身体の異なる部分を介して生理学的データを取得するときなど、それらの独自の利点を有することが分かっているので、緑色LEDと赤色LEDの両方の使用は、他の解決策に対していくつかの利点を提供し得る。例えば緑色LEDは、運動中により優れた性能を示すことが分かっている。さらに、リング104の周囲に分散された複数のLED(例えば緑色LED及び赤色LED)を使用することは、時計ウェアラブルデバイス内など、互いに近くに配置されるLEDを利用するウェアラブルデバイスと比較して、優れた性能を示すことが分かっている。さらに、指の血管(例えば動脈、毛細血管)は、手首の血管と比較して、LEDを介してよりアクセスしやすい。特に、手首の動脈は手首の底部(例えば手首の手のひら側)に位置しており、これは、ウェアラブル時計デバイス及び同様のデバイスが典型的に装着される手首の上部(例えば手首の手の甲側)では毛細血管のみがアクセス可能であることを意味する。このように、リング104内でLED及び他のセンサを利用することは、リング104が(毛細血管と比較して)動脈へのより大きなアクセスを有することができ、それによってより強い信号及びより価値のある生理学的データをもたらすので、手首に装着されるウェアラブルデバイスと比較して優れた性能を示すことが分かっている。
【0027】
システム100の電子デバイス(例えばユーザデバイス106、ウェアラブルデバイス104)は、有線又は無線通信プロトコルを介して、1つ以上のサーバ110に通信可能に結合されてもよい。例えば
図1に示されるように、電子デバイス(例えばユーザデバイス106)は、ネットワーク108を介して1つ以上のサーバ110に通信可能に結合されてもよい。ネットワーク108は、インターネットのような伝送制御プロトコル及びインターネットプロトコル(TCP/IP)を実装してよく、あるいは他のネットワーク108プロトコルを実装してもよい。ネットワーク108とそれぞれの電子デバイスとの間のネットワーク接続は、電子メール、ウェブ、テキストメッセージ、メール又はコンピュータネットワーク108内の任意の他の適切な形式の対話を介したデータの転送を容易にすることができる。例えばいくつかの実装では、第1ユーザ102-aに関連付けられるリング104-aは、ユーザデバイス106-aに通信可能に結合されてよく、ここで、ユーザデバイス106-aは、ネットワーク108を介してサーバ110に通信可能に結合される。追加又は代替的な場合において、ウェアラブルデバイス104(例えばリング104、時計104)は、ネットワーク108に直接通信可能に結合されてもよい。
【0028】
システム100は、ユーザデバイス106と1つ以上のサーバ110との間でオンデマンドデータベースサービスを提供してもよい。場合によっては、サーバ110は、ネットワーク108を介してユーザデバイス106からデータを受信してよく、該データを記憶し、分析してもよい。同様に、サーバ110は、ネットワーク108を介してユーザデバイス106にデータを提供してもよい。場合によっては、サーバ110は、1つ以上のデータセンタに配置されてもよい。サーバ110は、データの記憶、管理及び処理のために使用されてもよい。いくつかの実装では、サーバ110は、ウェブブラウザを介してユーザデバイス106にウェブベースのインタフェースを提供してもよい。
【0029】
いくつかの態様では、システム100は、ユーザ102が眠っている期間を検出し、ユーザ102が眠っている期間を1つ以上の睡眠段階に分類(例えば睡眠段階分類)し得る。例えば
図1に示されるように、ユーザ102-aは、ウェアラブルデバイス104-a(例えばリング104-a)及びユーザデバイス106-aに関連付けられてよい。この例では、リング104-aは、体温、心拍数、HRV、呼吸数等を含む、ユーザ102-aに関連付けられる生理学的データを収集し得る。いくつかの態様において、リング104-aによって収集されたデータが、機械学習分類器に入力されてもよく、ここで、機械学習分類器は、ユーザ102-aが眠っている(眠っていた)時間期間を決定するように構成される。さらに、機械学習分類器は、覚醒睡眠段階、急速眼球運動(REM)睡眠段階、浅い睡眠段階(ノンレム(NREM))及び深い睡眠段階(NREM)を含む、異なる睡眠段階に時間期間を分類するように構成され得る。いくつかの態様では、分類された睡眠段階は、ユーザデバイス106-aのGUIを介してユーザ102-aに表示され得る。睡眠段階分類は、推奨される就寝時間や推奨される起床時間等のようなユーザの睡眠パターンに関するフィードバックをユーザ102-aに提供するために使用されてもよい。さらに、いくつかの実装では、本明細書で説明される睡眠段階分類技術は、睡眠スコア(sleep scores)や準備スコア(readiness scores)等のような、それぞれのユーザについてのスコアを計算するために使用されてもよい。
【0030】
いくつかの態様では、システム100は、概日リズム由来の特徴を利用して、生理学的データ収集、データ処理手順及び本明細書で説明される他の技術を更に改善し得る。概日リズム(circadian rhythm)という用語は、約24時間毎に繰り返す、個人の睡眠-覚醒周期を調節する自然の内部プロセスを指してよい。この点に関して、本明細書で説明される技術は、生理学的データ収集、分析及びデータ処理を改善するために概日リズム調整モデルを利用し得る。例えば概日リズム調整モデルは、ウェアラブルデバイス104-aを介してユーザ102から収集された生理学的データとともに機械学習分類器に入力されてよい。この例では、概日リズム調整モデルは、ユーザの自然なほぼ24時間の概日リズムを通じて収集された生理学的データを「重み付け」又は調整するように構成されてよい。いくつかの実装では、システムは、最初に「ベースライン」概日リズム調整モデルで開始してよく、各ユーザ102から収集された生理学的データを使用してベースラインモデルを修正し、それぞれのユーザ102毎に特有の、調整されて個別化された概日リズム調整モデルを生成してよい。
【0031】
いくつかの態様では、システム100は、他の生体リズムを利用して、これらの他のリズムのフェーズによって、生理学的データの収集、分析及び処理を更に改善し得る。例えば週次リズムが、個人のベースラインデータ内で検出される場合、モデルは、週の曜日によってデータの「重み」を調整するように構成され得る。この方法によるモデルに対する調整を必要とする可能性のある生体リズムは:1)ウルトラディアン(1日のリズムよりも速く、睡眠状態における睡眠周期と、覚醒状態の間の測定された生理学的変数における1時間未満から数時間の周期性までの変動とを含む);2)概日リズム;3)仕事のスケジュールのように概日リズムの上に課せられることが示される非内因性の日次リズム;4)週次リズム、又は外因的に課せられる他の人工的な時間周期(例えば12日の「週」を有する仮想文化では、12日のリズムを使用することができる);5)女性では複数日の卵巣リズム、男性では精子形成リズム;6)月(lunar)のリズム(人工照明が少ない又はない状態で生活する人に関連する);及び7)季節的リズムを含む。
【0032】
生体リズムは必ずしも定常的なリズムではない。例えば多くの女性は、複数周期にわたって卵巣周期の長さの変動性を経験し、ウルトラディアンリズムは、ユーザ内部であっても、日をまたがって正確に同じ時間又は周期性で発生するとは予想されない。したがって、生理学的データにおけるこれらのリズムの時間分解能を保持しながら、周波数組成を定量化するのに十分な信号処理技術を使用して、これらのリズムの検出を改善し、各リズムのフェーズを、測定される各瞬間に割り当て、それによって調整モデル及び時間間隔の比較を修正することができる。生体リズム-調整モデル及びパラメータは、個人又は個人のグループの動的な生理学的ベースラインをより正確に捕捉するために、必要に応じて線形又は非線形の組合せで追加されることができる。
【0033】
いくつかの態様では、システム100のそれぞれのデバイス/構成要素は、位置ベースのアクティビティ追跡のための技術をサポートし得る。特に、
図1に示されるシステム100は、ウェアラブルデバイス104(例えばリング104)を介して収集された生理学的データに基づいて、ユーザ102が身体的アクティビティに従事しているときを識別し、ユーザ102の位置データを利用して、検出された身体的アクティビティの1つ以上のパラメータを決定するための技術をサポートし得る。
【0034】
例えば
図1に示されるように、リング104-aは、ユーザ102-a(例えばユーザ1)から、体温データ、心拍数データ、加速度計データ、呼吸数データ等を含む、生理学的データを収集し得る。リング104-aによって収集されたデータは、ユーザ102-aが身体的アクティビティに従事している期間(例えば「アクティビティセグメント」)を決定するために使用され得る。例えばシステム100は、ユーザ102-aが、上昇した体温読み取り値、上昇した心拍数及び上昇した呼吸数を示すと決定することがあり、したがって、ユーザ102-aが身体的アクティビティに従事していると決定することがある。アクティビティセグメント(例えばユーザ102-aが身体的アクティビティに従事している時間間隔)の識別は、リング104-a、ユーザデバイス106-a、サーバ110又はそれらの任意の組合せを含む、システム100の構成要素のいずれかによって実施され得る。
【0035】
場合によって、システム100は、ユーザ102-aからの入力なしに、ユーザ102-aが身体的アクティビティに従事していると自動的に識別し得る。例えばシステム100は、ユーザ102-aからのいずれのユーザ入力も受信することなく、リング104-aを介して収集された生理学的データに基づいて、ユーザ102-aのアクティビティセグメントを識別し得る。追加又は代替的に、システム100は、身体的アクティビティに従事しているか(又は従事していたか)どうかを確認するために、ユーザ102-aにプロンプトを出してもよく、ユーザ102-aから受信した確認に基づいて(例えばユーザデバイス106-aを介して受信されたユーザ入力を介して)アクティビティセグメントを識別してもよい。同様に、いくつかの態様では、システム100は、ユーザ102-aからの入力なしに、識別されたアクティビティセグメントの完了を自動的に検出し得る。例えば場合によっては、システム100は、ユーザの体温と心拍数の両方が低下していることを識別することがあり、したがって、アクティビティセグメントの完了を自動的に識別し得る。言い換えると、システム100は、リング104-aから収集された生理学的データ(及び/又は位置データ)を利用して、ユーザ102-aがもう身体的アクティビティに従事していないと自動的に判断し得る。
【0036】
同じ例を続けると、いくつかの実装では、システム100は、識別されたアクティビティセグメントに関連付けられるパラメータをより正確に決定するために、それぞれのユーザ102-aに関連付けられる位置データ(例えばGPSデータ)を利用し得る。いくつかの態様では、各それぞれのユーザ102-aの位置データは、対応するユーザデバイス106、リング104又は他のウェアラブルデバイス104を介して生成されるか、受信されるか又は他の方法で取得され得る。例えばユーザデバイス106-aが、GPS機能を使用可能にされる場合には、第1ユーザ102-aの位置データは、ユーザデバイス106-aを介して生成/受信されたデータに基づいて決定され得る。追加又は代替的に、リング104-aは、GPS又はその他の測位機能を使用可能にされ得る。別の例として、ウェアラブルデバイス104-c(例えば時計104-c)GPS機能を使用可能にされる場合、第2ユーザ102-bの位置データは、ウェアラブルデバイス104-cを介して生成/受信されたデータに基づいて決定され得る。
【0037】
位置データは、識別されたアクティビティセグメント又は身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを決定するために使用され得る。例えばシステム100が、ユーザ102-aが、ランニングに行ったこと(例えばランニングアクティビティセグメント)を検出した場合、ユーザ102-aの位置データは、ランニングの開始/終了点、ランニングの継続時間、ランニングのルートマップ等を決定するために使用され得る。さらに、位置データは、ランニングの標高変化、ペース、標高調整ペース、消費カロリー等を決定するために使用されることがある。この点に関して、リング104-aを介して収集された生理学的データとともに位置データを活用することは、ユーザ102-aのアクティビティ追跡を改善するために用いられ得る。
【0038】
上記以外の他の問題を追加的に又は代替的に解決するために、本開示の1つ以上の態様がシステム100において実装されてもよいことが当業者に理解されるべきである。さらに、本開示の態様は、本明細書で説明される「従来の」システム又はプロセスに技術的な改善を提供し得る。しかしながら、本明細書及び添付の図面は、本開示の態様を実装することから生じる例示的な技術的改善を含むものにすぎず、したがって、特許請求の範囲内で提供される技術的改善のすべてを表すものではない。
【0039】
図2は、本開示の態様による、位置ベースのアクティビティ追跡のための技術をサポートするシステム200の例を示す。システム200は、システム100を実装してよく、あるいはシステム100によって実装されてもよい。特に、システム200は、
図1を参照して説明したような、リング104(例えばウェアラブルデバイス104)、ユーザデバイス106及びサーバ110の例を示す。
【0040】
いくつかの態様では、リング104は、ユーザの指の周りに装着されるように構成されてよく、ユーザの指の周りに装着されたときに1つ以上のユーザの生理学的パラメータを決定し得る。例示的な測定及び決定は、ユーザの皮膚温度、パルス波形、呼吸数、心拍数、HRV、血中酸素レベル等を含み得るが、これらに限定されない。
【0041】
システム200は、リング104と通信するユーザデバイス106(例えばスマートフォン)を更に含む。例えばリング104は、ユーザデバイス106と無線通信及び/又は有線通信を行ってよい。いくつかの実装では、リング104は、測定されて処理されたデータ(例えば体温データ、フォトプレチスモグラム(PPG)データ、運動/加速度計データ、リング入力データ等)をユーザデバイス106に送信し得る。ユーザデバイス106はまた、リング104ファームウェア/構成更新のようなデータをリング104に送信し得る。ユーザデバイス106は、データを処理し得る。いくつかの実装では、ユーザデバイス106は、処理及び/又は記憶のために、データをサーバ110に送信し得る。
【0042】
リング104は、ハウジング205を含んでよく、これは、内側ハウジング205-a及び外側ハウジング205-bを含んでよい。いくつかの態様では、リング104のハウジング205は、これらに限定されないが、デバイスエレクトロニクス、電源(例えばバッテリ210及び/又はキャパシタ)、デバイスエレクトロニクス及び/又は電源を相互接続する1つ以上の基板(例えばプリント基板)等を含むリングの様々な構成要素を記憶するか、又は他の方法で含み得る。デバイスエレクトロニクスは、処理モジュール230-a、メモリ215、通信モジュール220-a、電力モジュール225等のようなデバイスモジュール(例えばハードウェア/ソフトウェア)を含んでよい。デバイスエレクトロニクスはまた、1つ以上のセンサも含んでよい。例示的なセンサは、1つ以上の温度センサ240、PPGセンサアセンブリ(例えばPPGシステム235)及び1つ以上の運動センサ245を含んでよい。
【0043】
センサは、リング104のそれぞれの構成要素/モジュールと通信し、それぞれのセンサに関連付けられる信号を生成するように構成される、関連モジュール(図示せず)を含んでよい。いくつかの態様では、リング104の構成要素/モジュールの各々は、有線接続又は無線接続を介して互いに通信可能に結合されてもよい。さらに、リング104は、光センサ(例えばLED)、オキシメータ等を含む生理学的データをユーザから収集するように構成される、追加及び/又は代替のセンサ又は他の構成要素を含んでもよい。
【0044】
図2を参照して図示され、説明されるリング104は、単に例示の目的のために提供される。このように、リング104は、
図2に示される構成要素のような追加の又は代替の構成要素を含んでよい。本明細書で説明される機能性を提供する他のリング104が製造されてもよい。例えばより少ない構成要素(例えばセンサ)を有するリング104が製造されてもよい。特定の例では、単一の温度センサ240(又は他のセンサ)と、電源と、単一の温度センサ240(又は他のセンサ)を読み取るように構成されるデバイスエレクトロニクスとを有するリング104が製造されてもよい。別の具体例では、温度センサ240(又は他のセンサ)が、(例えばクランプ、ばね式クランプ等を使用して)ユーザの指に取り付けられてもよい。この場合、センサは、温度センサ240(又は他のセンサ)を読み取る手首装着型コンピューティングデバイスのような別のコンピューティングデバイスに配線されてもよい。他の例では、追加のセンサ及び処理機能を含むリング104が製造されてもよい。
【0045】
ハウジング205は、1つ以上のハウジング205構成要素を含んでよい。ハウジング205は、外側ハウジング205-b構成要素(例えばシェル)と内側ハウジング205-a構成要素(例えばモールディング)を含んでよい。ハウジング205は、
図2に明示的に図示されていない追加の構成要素(例えば追加の層)を含んでもよい。例えばいくつかの実装では、リング104は、デバイスエレクトロニクス及び他の導電性材料(例えば電気トレース)を外側ハウジング205(例えば金属製の外側ハウジング205-b)から電気的に絶縁する1つ以上の絶縁層を含んでもよい。ハウジング205は、デバイスエレクトロニクス、バッテリ210、基板及び他の構成要素のための構造的支持を提供し得る。例えばハウジング205は、デバイスエレクトロニクス、バッテリ210及び基板を圧力及び衝撃のような機械的な力から保護し得る。ハウジング205はまた、デバイスエレクトロニクス、バッテリ210及び基板を水及び/又は他の化学物質からも保護し得る。
【0046】
外側ハウジング205-bは、1つ以上の材料から製造され得る。いくつかの実装では、外側ハウジング205-bは、チタンのような金属を含んでよく、これは、比較的軽量で強度と耐摩耗性を提供し得る。外側ハウジング205-bはまた、ポリマーのような他の材料から製造されてもよい。いくつかの実装では、外側ハウジング205-bは装飾的であるだけでなく、保護的であってもよい。
【0047】
内側ハウジング205-aは、ユーザの指とインタフェースするように構成され得る。内側ハウジング205-aは、ポリマー(例えば医療グレードのポリマー)又は他の材料から形成されてもよい。いくつかの実装では、内側ハウジング205-aは透明であってもよい。例えば内側ハウジング205-aは、PPG発光ダイオード(LED)によって放出される光に対して透明であってもよい。いくつかの実装では、内側ハウジング205-aは、外側ハウジング205-bの上に成形されてもよい。例えば内側ハウジング205-aは、外側ハウジング205金属シェルに適合するように成形(例えば射出成形)されるポリマーを含んでもよい。
【0048】
リング104は、1つ以上の基板(図示せず)を含んでもよい。デバイスエレクトロニクス及びバッテリ210が、1つ以上の基板上に含まれてもよい。例えばデバイスエレクトロニクス及びバッテリ210は、1つ以上の基板上に取り付けられてもよい。例示的な基板は、フレキシブルPCB(例えばポリイミド)のような1つ以上のプリント回路基板(PCB)を含んでよい。一部の実装では、エレクトロニクス/バッテリ210は、フレキシブルPCB上に表面実装型デバイス(例えば表面実装技術(SMT、surface-mount technology)デバイス)を含んでもよい。いくつかの実装では、1つ以上の基板(例えば1つ以上のフレキシブルPCB)は、デバイスエレクトロニクス間の電気通信を提供する電気トレースを含んでもよい。電気トレースはまた、バッテリ210をデバイスエレクトロニクスに接続してもよい。
【0049】
デバイスエレクトロニクス、バッテリ210及び基板は、様々な方法でリング104内に配置されてもよい。いくつかの実装では、センサ(例えばPPGシステム235、温度センサ240、運動センサ245及び他のセンサ)がユーザの指の下側とインタフェースするように、デバイスエレクトロニクスを含む1つの基板が、リング104の下部(例えば下半分)に沿って取り付けられてよい。これらの実装では、バッテリ210は、リング104の上部に沿って(例えば別の基板上に)含まれてもよい。
【0050】
リング104の様々な構成要素/モジュールは、リング104に含まれ得る機能性(例えば回路及び他の構成要素)を表す。モジュールは、本明細書のモジュールに起因する機能を生成することができるアナログ及び/又はデジタル回路を実装する任意の離散及び/又は集積電子回路構成要素を含んでよい。例えばモジュールは、アナログ回路(例えば増幅回路、フィルタリング回路、アナログ/デジタル変換回路及び/又は他の信号調整回路)を含んでもよい。モジュールはまた、デジタル回路(例えば組合せ論理回路又は逐次論理回路、メモリ回路等)も含んでよい。
【0051】
リング104のメモリ215(メモリモジュール)は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、不揮発性RAM(NVRAM)、電気的消去可能でプログラム可能なROM(EEPROM)、フラッシュメモリ又は任意の他のメモリデバイスのような、任意の揮発性、不揮発性、磁気的又は電気的媒体を含んでよい。メモリ215は、本明細書で説明されるデータのいずれかを記憶してよい。例えばメモリ215は、それぞれのセンサ及びPPGシステム235によって収集されたデータ(例えば運動データ、体温データ、PPGデータ)を記憶するように構成されてもよい。さらに、メモリ215は、1つ以上の処理回路によって実行されると、モジュールに、本明細書のモジュールに起因する様々な機能を実行させる命令を含んでもよい。本明細書で説明されるリング104のデバイスエレクトロニクスは、デバイスエレクトロニクスの一例にすぎない。したがって、デバイスエレクトロニクスを実装するために使用される電子構成要素のタイプは、設計的考慮事項に基づいて変化し得る。
【0052】
本明細書で説明されるリング104のモジュールに起因する機能は、1つ以上のプロセッサ、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はそれらの任意の組合せとして具現化されてよい。異なる特徴をモジュールとして描写することは、異なる機能的態様を強調するように意図されており、必ずしもそのようなモジュールが別個のハードウェア/ソフトウェア構成要素によって実現されなければならないことを暗示するものではない。むしろ、1つ以上のモジュールに関連付けられる機能性は、別個のハードウェア/ソフトウェア構成要素によって実行されてもよく、あるいは共通のハードウェア/ソフトウェア構成要素内に統合されてもよい。
【0053】
リング104の処理モジュール230-aは、1つ以上のプロセッサ(例えば処理ユニット)、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、システムオンチップ(SoC)及び/又は他の処理デバイスを含んでよい。処理モジュール230-aは、リング104に含まれるモジュールと通信する。例えば処理モジュール230-aは、センサのようなリング104のモジュール及び他の構成要素にデータを送信し/これらからデータを受信してもよい。本明細書で説明されるように、モジュールは、様々な回路構成要素によって実装されてもよい。したがって、モジュールは、回路(例えば通信回路及び電力回路)とも呼ばれることがある。
【0054】
処理モジュール230-aは、メモリ215と通信し得る。メモリ215は、処理モジュール230-aによって実行されると、処理モジュール230-aに、該処理モジュール230-aに起因する様々な機能を実行させるためのコンピュータ読取可能命令を含んでもよい。いくつかの実装では、処理モジュール230-a(例えばマイクロコントローラ)は、通信モジュール220-a(例えば統合されたBluetooth(登録商標) Low Energyトランシーバ)及び/又は追加のオンボードメモリ215によって提供される通信機能のような、他のモジュールに関連付けられる追加の特徴を含んでもよい。
【0055】
通信モジュール220-aは、ユーザデバイス106(例えばユーザデバイス106の通信モジュール220-b)との無線通信及び/又は有線通信を提供する回路を含んでもよい。いくつかの実装では、通信モジュール220-a、220-bは、Bluetooth回路及び/又はWi-Fi回路のような無線通信回路を含んでもよい。いくつかの実装では、通信モジュール220-a、220-bは、ユニバーサルシリアルバス(USB)通信回路のような有線通信回路を含むことができる。通信モジュール220-aを使用して、リング104及びユーザデバイス106は、互いに通信するように構成され得る。リングの処理モジュール230-aは、通信モジュール220-aを介してユーザデバイス106にデータを送信/ユーザデバイス106からデータを受信するように構成され得る。例示的なデータは、運動データ、体温データ、パルス波形、心拍数データ、HRVデータ、PPGデータ及びステータス更新(例えば充電ステータス、バッテリ充電レベル及び/又はリング104構成設定)を含み得るが、これらに限定されない。リングの処理モジュール230-aはまた、ユーザデバイス106から更新(例えばソフトウェア/ファームウェア更新)及びデータを受信するようにも構成されてもよい。
【0056】
リング104は、バッテリ210(例えば再充電可能バッテリ210)を含んでよい。例示的なバッテリ210は、リチウムイオン又はリチウムポリマータイプのバッテリ210を含んでよいが、様々なバッテリ210の選択肢が可能である。バッテリ210は、無線で充電されてもよい。いくつかの実装では、リング104は、キャパシタのような、バッテリ210以外の電源を含んでもよい。電源(例えばバッテリ210又はキャパシタ)は、リング104の曲線に一致する湾曲した形状を有してもよい。いくつかの態様では、充電器又は他の電源は、リング104自体によって収集されたデータに加えて、データを収集するために使用され得るか、又はそれを補足する、追加のセンサを含んでもよい。さらに、リング104の充電器又は他の電源は、ユーザデバイス106として機能してよく、この場合で、リング104の充電器又は他の電源は、リング104からデータを受信し、リング104から受信したデータを記憶及び/又は処理し、リング104とサーバ110との間でデータを通信するように構成され得る。
【0057】
いくつかの態様では、リング104は、バッテリ210の充電を制御し得る電力モジュール225を含む。例えば電力モジュール225は、リング104とインタフェースしたときにバッテリ210を充電する、外部ワイヤレス充電器とインタフェースし得る。充電器は、リング104のデータ構造(datum structure)と嵌合して、104の充電中にリング104との特定の配向を生成するデータ構造を含んでもよい。電力モジュール225はまた、デバイスエレクトロニクスの電圧を調節し、デバイスエレクトロニクスへの電力出力を調節し、バッテリ210の充電状態を監視し得る。いくつかの実装では、バッテリ210は、高電流放電、104の充電中の過電圧及び104の放電中の不足電圧からバッテリ210を保護する、保護回路モジュール(PCM、protection circuit module)を含んでよい。電力モジュール225はまた、静電放電(ESD、electro-static discharge)保護も含んでよい。
【0058】
1つ以上の温度センサ240は、処理モジュール230-aに電気的に結合されてもよい。温度センサ240は、該温度センサ240によって読み取られた又は感知された体温を示す体温信号(例えば体温データ)を生成するように構成されてもよい。処理モジュール230-aは、温度センサ240の位置におけるユーザの体温を決定し得る。例えばリング104において、温度センサ240によって生成された体温データは、ユーザの指におけるユーザの体温(例えば皮膚温度)を示してもよい。いくつかの実装では、温度センサ240は、ユーザの皮膚に接触してもよい。他の実装では、ハウジング205の一部(例えば内側ハウジング205-a)は、温度センサ240とユーザの皮膚との間にバリア(例えば薄い熱伝導性バリア)を形成してもよい。いくつかの実装では、ユーザの指に接触するように構成されるリング104の部分は、熱伝導性部分と断熱性部分を有してもよい。熱伝導性部分は、ユーザの指から温度センサ240に熱を伝導し得る。断熱性部分は、リング104の部分(例えば温度センサ240)を周囲温度から絶縁し得る。
【0059】
いくつかの実装では、温度センサ240は、体温を決定するために、処理モジュール230-aが使用し得るデジタル信号(例えば体温データ)を生成し得る。別の例として、温度センサ240が受動センサを含む場合、処理モジュール230-a(又は温度センサ240モジュール)は、温度センサ240によって生成された電流/電圧を測定し、測定された電流/電圧に基づいて体温を決定し得る。例示的な温度センサ240は、負の温度係数(NTC、negative temperature coefficient)サーミスタのようなサーミスタ、あるいは抵抗器、トランジスタ、ダイオード及び/又は他の電気/電子構成要素を含む他のタイプのセンサを含んでよい。
【0060】
処理モジュール230-aは、ユーザの体温を経時的にサンプリングし得る。例えば処理モジュール230-aは、サンプリングレートに従ってユーザの体温をサンプリングしてよい。例示的なサンプリングレートは、1秒当たり1サンプルを含んでよいが、処理モジュール230-aは、1秒当たり1サンプルよりも高い又は低い他のサンプリングレートで体温信号をサンプリングするように構成されてもよい。いくつかの実装では、処理モジュール230-aは、昼夜を通して継続的に、ユーザの体温をサンプリングし得る。1日を通して十分なレートで(例えば1秒に1サンプル)でサンプリングすることにより、本明細書で説明される分析のための十分な体温データを提供し得る。
【0061】
処理モジュール230-aは、サンプリングされた体温データをメモリ215に記憶し得る。いくつかの実装では、処理モジュール230-aは、サンプリングした体温データを処理し得る。例えば処理モジュール230-aは、ある時間期間の平均体温値を決定し得る。一例では、処理モジュール230-aは、1分間に収集されたすべての体温値を合計し、1分間のサンプル数で割ることによって、1分間あたりの平均体温値を決定し得る。体温が1秒当たり1サンプルでサンプリングされる特定の例では、平均体温は、60秒で割った1分間のすべてのサンプリングされた体温の合計であってもよい。メモリ215は、経時的な平均体温値を記憶してよい。いくつかの実装では、メモリ215は、メモリ215を節約するために、サンプリングされた体温の代わりに、平均体温(例えば1分当たり1つ)を記憶してもよい。
【0062】
メモリ215に記憶され得るサンプリングレートは、設定可能であり得る。いくつかの実装では、サンプリングレートは、昼夜を通して同じであってもよい。他の実装では、サンプリングレートは、昼/夜を通して変更されてもよい。いくつかの実装では、リング104は、生理学的変化を示さない体温の大きなスパイク(spike)(例えば熱いシャワーからの温度スパイク)のような体温読み取り値を、フィルタリング/拒否してもよい。いくつかの実装では、リング104は、104の運動中の過度の運動のような(例えば運動センサ245によって示されるような)、他の要因のために信頼できない可能性がある体温読み取り値をフィルタリング/拒否してもよい。
【0063】
リング104(例えば通信モジュール)は、サンプリングされた体温データ及び/又は平均体温データを、記憶及び/又は更なる処理のためにユーザデバイス106に送信してもよい。ユーザデバイス106は、サンプリングされた体温データ及び/又は平均体温データを、記憶及び/又は更なる処理のためにサーバ110に転送してもよい。
【0064】
リング104は、単一の温度センサ240を含むように示されているが、リング104は、ユーザの指の近くに内側ハウジング205-aに沿って配置されるような、1つ以上の位置に複数の温度センサ240を含んでもよい。いくつかの実装では、温度センサ240は、スタンドアロン温度センサ240であってよい。追加又は代替的に、1つ以上の温度センサ240は、加速度計及び/又はプロセッサのような他の構成要素とともに含まれてもよい(例えば他の構成要素とともにパッケージされてもよい)。
【0065】
処理モジュール230-aは、単一の温度センサ240に関して説明したものと同様の方法で、複数の温度センサ240からデータを取得して処理してよい。例えば処理モジュール230は、複数の温度センサ240の各々から体温データを個別にサンプリングし、平均し、記憶し得る。他の例では、処理モジュール230-aは、異なるレートでセンサをサンプリングし、異なるセンサについて異なる値を平均化/記憶してもよい。いくつかの実装では、処理モジュール230-aは、指の異なる位置にある2つ以上の温度センサ240によって決定された2つ以上の体温の平均に基づいて、単一の体温を決定するように構成されてもよい。
【0066】
リング104上の温度センサ240は、ユーザの指(例えば任意の指)における遠位体温を取得してもよい。例えばリング104上の1つ以上の温度センサ240は、指の下側から、あるいは指の異なる位置で、ユーザの体温を取得してもよい。いくつかの実装では、リング104は、遠位体温を(例えばサンプリングレートで)連続的に取得してもよい。本明細書では、指にあるリング104によって測定される遠位温度が説明されるが、他のデバイスは同じ/異なる位置で体温を測定してもよい。場合によっては、ユーザの指で測定された遠位体温は、ユーザの手首又は他の外部身体位置で測定された体温とは異なることがある。加えて、ユーザの指で測定された遠位体温(例えば「シェル」体温)は、ユーザの深部体温とは異なることがある。このように、リング104は、身体の他の内部/外部位置では取得されない可能性がある有用な体温信号を提供し得る。場合によっては、指での連続的な体温測定は、深部体温では明らかでない可能性がある体温変動(例えば小さな変動又は大きな変動)を捕捉し得る。例えば指での連続的な体温測定は、身体の他の場所での他の体温測定によっては提供されない可能性がある追加の洞察を提供する、分毎又は時間毎の体温変動を捕捉し得る。
【0067】
リング104は、PPGシステム235を含んでよい。PPGシステム235は、光を送信する1つ以上の光送信機を含んでよい。PPGシステム235は、1つ以上の光送信機によって送信された光を受信する1つ以上の光受信機も含んでよい。光受信機は、該光受信機によって受信した光の量を示す信号(以下、「PPG」信号とする)を生成し得る。光送信機は、ユーザの指の領域を照明し得る。PPGシステム235によって生成されるPPG信号は、照明された領域における血液の灌流を示し得る。例えばPPG信号は、ユーザの脈圧によって引き起こされる、照明された領域における血液量の変化を示し得る。処理モジュール230-aは、PPG信号をサンプリングし、PPG信号に基づいてユーザのパルス波形を決定し得る。処理モジュール230-aは、ユーザのパルス波形に基づいて、ユーザの呼吸速度、心拍数、HRV、酸素飽和度及び他の循環パラメータのような、様々な生理学的パラメータを決定し得る。
【0068】
いくつかの実装では、PPGシステム235は、光受信機が、ユーザの指の領域を通って反射される透過光を受信する、反射型PPGシステム235として構成され得る。いくつかの実装では、PPGシステム235は、光がユーザの指の一部を通って光受信機に直接送信されるように、光送信機及び光受信機が互いに対向して配置される、透過型PPGシステム235として構成され得る。
【0069】
PPGシステム235に含まれる送信機及び受信機の数及び比率は、変化してもよい。例示的な光送信機は、発光ダイオード(LED)を含んでよい。光送信機は、赤外線スペクトル及び/又は他のスペクトルの光を送信してよい。例示的な光受信機は、フォトセンサ、フォトトランジスタ及びフォトダイオードを含んでよいが、これらに限定されない。光受信機は、光送信機から受信した波長に応答してPPG信号を生成するように構成されてもよい。送信機と受信機の位置は変化してもよい。加えて、単一のデバイスが、反射型及び/又は透過型PPGシステム235を含んでもよい。
【0070】
図2に示されるPPGシステム235は、いくつかの実装では、反射型PPGシステム235を含んでもよい。これらの実装では、PPGシステム235は、中央に配置された光受信機(例えばリング104の下部)と、光受信機の両側に配置された2つの光送信機とを含んでよい。この実装では、PPGシステム235(例えば光受信機)は、光送信機の一方又は両方から受信した光に基づいてPPG信号を生成し得る。他の実装では、1つ以上の光送信機及び/又は光受信機の他の配置、組合せ及び/又は構成が考えられる。
【0071】
処理モジュール230-aは、光受信機によって生成されたPPG信号をサンプリングしながら、光を送信するように光送信機の一方又は両方を制御し得る。いくつかの実装では、処理モジュール230-aは、光受信機によって生成されたPPG信号をサンプリングしている間、より強い受信信号を有する光送信機に光を送信させ得る。例えば選択された光送信機は、PPG信号がサンプリングレート(例えば250Hz)でサンプリングされている間、連続的に光を放射し得る。
【0072】
システム235によって生成されたPPG信号をサンプリングすることにより、パルス波形を得ることができ、これは、「PPG」と呼ばれ得る。パルス波形は、複数の心周期の血圧対時間を示し得る。パルス波形は、心周期を示すピークを含み得る。加えて、パルス波形は、呼吸数を決定するために使用され得る呼吸誘導変動(respiratory induced variation)を含んでもよい。いくつかの実装では、処理モジュール230-aは、パルス波形をメモリ215に記憶し得る。処理モジュール230-aは、パルス波形が生成されるときに、及び/又はメモリ215からのパルス波形を処理して、本明細書で説明されるユーザの生理学的パラメータを決定し得る。
【0073】
処理モジュール230-aは、パルス波形に基づいてユーザの心拍数を決定し得る。例えば処理モジュール230-aは、パルス波形のピーク間の時間に基づいて心拍数(例えば1分あたりの拍動数)を決定し得る。ピーク間の時間は、拍動間隔(IBI、interbeat interval)と呼ばれることがある。処理モジュール230-aは、決定された心拍数の値とIBI値をメモリ215に記憶してよい。
【0074】
処理モジュール230-aは、経時的にHRVを決定し得る。例えば処理モジュール230-aは、IBlの変動に基づいてHRVを決定してもよい。処理モジュール230-aは、メモリ215に経時的なHRV値を記憶してよい。さらに、処理モジュール230-aは、経時的にユーザの呼吸数を決定し得る。例えば処理モジュール230-aは、ある期間にわたるユーザのIBI値の周波数変調、振幅変調又はベースライン変調に基づいて、呼吸数を決定してもよい。呼吸数は、1分間当たりの呼吸で計算されてよく、あるいは別の呼吸数(例えば30秒当たりの呼吸)として計算されてもよい。処理モジュール230-aは、経時的なユーザの呼吸数の値をメモリ215に記憶してもよい。
【0075】
リング104は、1つ以上の加速度計(例えば6-D加速度計)及び/又は1つ以上のジャイロスコープ(ジャイロ)のような1つ以上の運動センサ245を含み得る。運動センサ245は、センサの運動を示す運動信号を生成し得る。例えばリング104は、加速度計の加速度を示す加速度信号を生成する、1つ以上の加速度計を含んでよい。別の例として、リング104は、角運動(例えば角速度)及び/又は方位の変化を示すジャイロ信号を生成する、1つ以上のジャイロセンサを含んでよい。運動センサ245は、1つ以上のセンサパッケージに含まれてよい。例示的な加速度計/ジャイロセンサは、3つの垂直軸における角速度及び加速度を測定し得る、Bosch(登録商標) BMI160慣性微小電気機械システム(MEMS、micro electro-mechanical system)センサである。
【0076】
処理モジュール230-aは、サンプリングレート(例えば50Hz)で運動信号をサンプリングし、サンプリングされた運動信号に基づいてリング104の運動を決定し得る。例えば処理モジュール230-aは、加速度信号をサンプリングしてリング104の加速度を決定してよい。別の例として、処理モジュール230-aは、ジャイロ信号をサンプリングして角運動を決定してよい。いくつかの実装では、処理モジュール230-aは、運動データをメモリ215に記憶してよい。運動データは、サンプリングされた運動データ、並びにサンプリングされた運動信号(例えば加速度及び角度値)に基づいて計算された運動データを含んでよい。
【0077】
リング104は、本明細書で説明される様々なデータを記憶し得る。例えばリング104は、生のサンプリングされた体温データ及び計算された体温データ(例えば平均温度)のような体温データを記憶してよい。別の例として、リング104は、パルス波形や、パルス波形に基づいて計算されるデータ(例えば心拍数の値、IBI値、HRV値及び呼吸数の値)のようなPPG信号データを記憶してよい。リング104はまた、直線運動及び角運動を示すサンプリングされた運動データのような運動データも記憶してよい。
【0078】
リング104又は他のコンピューティングデバイスは、サンプリング/計算された生理学的データに基づいて、追加の値を計算し、記憶し得る。例えば処理モジュール230は、睡眠メトリクス(例えば睡眠スコア)、活動メトリクス及び準備メトリクスのような、様々なメトリクスを計算して記憶してよい。いくつかの実装では、追加の値/メトリクスは、「導出値(derived values)」と呼ばれることがある。リング104又は他のコンピューティング/ウェアラブルデバイスは、運動に関して様々な値/メトリクスを計算し得る。運動データの例示的な導出値は、運動カウント値、規則性値(regularity values)、強度値、タスクの代謝当量値(METs、metabolic equivalence of task values)及び方向値を含み得るが、これらに限定されない。運動カウント、規則性値、強度値及びMETsは、経時的なユーザの運動の量(例えば速度/加速度)を示し得る。方向値は、リング104がユーザの指に対してどのように向けられているか、及びリング104が左手に装着されているか右手に装着されているかを示し得る。
【0079】
いくつかの実装では、運動カウント及び規則性値は、1つ以上の期間(例えば1つ以上の30秒から1分の期間)内の加速度ピークの数をカウントすることによって決定され得る。強度値は、運動の数及び運動の関連する強度(例えば加速度値)を示し得る。強度値は、関連する閾値加速度値に応じて、低、中及び高に分類されてよい。METsは、104期間(例えば30秒)の間の運動の強度と、運動の規則性/不規則性と、異なる強度に関連付けられる運動の数とに基づいて決定され得る。
【0080】
いくつかの実装では、処理モジュール230-aは、メモリ215に記憶されたデータを圧縮し得る。例えば処理モジュール230-aは、サンプリングされたデータに基づいて計算を行った後に、サンプリングされたデータを削除してもよい。別の例として、処理モジュール230-aは、記憶される値の数を減らすために、より長い期間にわたってデータを平均化してもよい。具体的な例では、1分間にわたるユーザの平均体温がメモリ215に記憶されている場合、処理モジュール230-aは、記憶のために5分間の平均体温を計算し、その後、その1分間の平均体温データを消去してもよい。処理モジュール230-aは、使用される/利用可能なメモリ215の総量、及び/又はリング104がデータをユーザデバイス106に最後に送信してからの経過時間のような様々な要因に基づいてデータを圧縮してよい。
【0081】
ユーザの生理学的パラメータは、リング104に含まれるセンサによって測定され得るが、他のデバイスが、ユーザの生理学的パラメータを測定してもよい。例えばユーザの体温は、リング104に含まれる温度センサ240によって測定され得るが、他のデバイスがユーザの体温を測定してもよい。いくつかの例では、他のウェアラブルデバイス(例えば手首デバイス)は、ユーザの生理学的パラメータを測定するセンサを含んでもよい。加えて、外部医療デバイス(例えばウェアラブル医療デバイス)及び/又は植込み型医療デバイスのような医療デバイスが、ユーザの生理学的パラメータを測定することがある。任意のタイプのコンピューティングデバイス上の1つ以上のセンサを使用して、本明細書で説明される技術を実装してよい。
【0082】
生理学的測定は、昼及び/又は夜を通して連続的に行われてもよい。いくつかの実装では、生理学的測定は、104の昼部分及び/又は夜の部分の間に行われてもよい。いくつかの実装では、生理学的測定は、ユーザが、アクティブ状態、安静状態(resting state)及び/又は睡眠状態のような特定の状態にあると決定したことに応答して行われてもよい。例えばリング104は、よりクリーンな生理学的信号を取得するために、安静/睡眠状態で生理学的測定を行うことができる。一例では、リング104又は他のデバイス/システムは、ユーザが安静にしている及び/又は睡眠しているときを検出し、その検出された状態の生理学的パラメータ(例えば体温)を取得し得る。デバイス/システムは、本開示の技術を実装するために、ユーザが他の状態にあるときに、安静/睡眠生理学的データ及び/又は他のデータを使用してもよい。
【0083】
いくつかの実装では、本明細書で前述したように、リング104は、データを収集、記憶及び/又は処理するように構成されてもよく、本明細書で説明されるデータのいずれかを、記憶及び/又は処理のためにユーザデバイス106に転送し得る。いくつかの態様では、ユーザデバイス106は、ウェアラブルアプリケーション250、オペレーティングシステム(OS)、ウェブブラウザアプリケーション(例えばウェブブラウザ280)、1つ以上の追加のアプリケーション及びGUI275を含む。ユーザデバイス106は、センサ、オーディオデバイス、触覚フィードバックデバイス等を含む他のモジュール及び構成要素を更に含んでもよい。ウェアラブルアプリケーション250は、ユーザデバイス106にインストールされ得るアプリケーション(例えば「app」)の例を含み得る。ウェアラブルアプリケーション250は、本明細書で説明されるように、リング104からデータを取得し、取得したデータを記憶し、取得したデータを処理するように構成され得る。例えばウェアラブルアプリケーション250は、ユーザインタフェース(UI)モジュール255と、取得モジュール260と、処理モジュール230-bと、通信モジュール220-bと、アプリケーションデータを記憶するように構成される記憶モジュール(例えばデータベース265)を含んでよい。
【0084】
本明細書で説明される様々なデータ処理動作は、リング104、ユーザデバイス106、サーバ110又はそれらの任意の組合せによって実行され得る。例えば場合によっては、リング104によって収集されたデータは、前処理され、ユーザデバイス106に送信されてよい。この例では、ユーザデバイス106は、受信したデータに対して何らかのデータ処理動作を実行し得るか、データ処理のためにデータをサーバ110に送信し得るか、又はその両方を行ってよい。例えば場合によっては、ユーザデバイス106は、比較的低い処理能力を必要とする処理動作及び/又は比較的低いレイテンシを必要とする動作を実行することがあり、一方、ユーザデバイス106は、比較的高い処理能力を必要とする処理動作及び/又は比較的高いレイテンシを許容し得る動作を処理するために、データをサーバ110に送信することがある。
【0085】
いくつかの態様では、システム200のリング104、ユーザデバイス106及びサーバ110は、ユーザの睡眠パターンを評価するように構成され得る。特に、システム200のそれぞれの構成要素は、リング104を介してユーザからデータを収集し、収集されたデータに基づいて、ユーザについての1つ以上のスコア(例えば睡眠スコア、準備スコア)を生成するために使用され得る。例えば本明細書において前述したように、システム200のリング104は、ユーザによって装着されて、ユーザから体温、心拍数、HRV等を含むデータを収集し得る。リング104によって収集されたデータは、所与の「睡眠日(sleep day)」について、ユーザの睡眠を評価するために、ユーザが眠っているときを決定するために使用されてもよい。いくつかの態様では、スコアは、第1睡眠日が第1スコアセットに関連付けられ、第2睡眠日が第2スコアセットに関連付けられるように、ユーザについて、それぞれの睡眠日毎に計算され得る。スコアは、それぞれの睡眠日の間にリング104によって収集されたデータに基づいて、それぞれの睡眠日毎に計算されてもよい。スコアは、睡眠スコア、準備スコア等を含むが、これらに限定されない。
【0086】
場合によっては、「睡眠日」は、所与の睡眠日が、それぞれの暦日の真夜中から真夜中まで続くように、伝統的な暦日(calendar day)と整合してよい。他の場合には、睡眠日は、暦日に対してオフセットされてもよい。例えば睡眠日は、ある暦日の午後6:00(18:00)から次の暦日の午後6:00(18:00)まで続いてよい。この例では、午後6:00は「カットオフ時間」として機能してよく、この場合、午後6:00より前にユーザから収集されたデータは現在の睡眠日についてカウントされ、午後6:00より後にユーザから収集されたデータは次の睡眠日についてカウントされる。ほとんどの個人が夜に最も多く眠るという事実のために、暦日に対して睡眠日をオフセットすることにより、システム200は、ユーザの睡眠スケジュールと一致するような方法でユーザの睡眠パターンを評価することができる。場合によっては、それぞれのユーザが典型的に睡眠する期間に睡眠日を整合させるように、ユーザは、暦日に対して睡眠日のタイミングを(例えばGUIを介して)選択的に調整することができる。
【0087】
いくつかの実装では、それぞれの日毎のユーザの各総合スコア(例えば睡眠スコア、準備スコア)が、1つ以上の「寄与因子(contributors)」、「要因(factors)」又は「寄与要因(contributing factors)」に基づいて決定/計算され得る。例えばユーザの全体的な睡眠スコアは、総睡眠、効率、休息、レム睡眠、深い睡眠、レイテンシ、タイミング又はそれらの任意の組合せを含む一組の寄与因子のセットに基づいて計算され得る。睡眠スコアは、任意の量の寄与因子を含んでよい。「総睡眠」寄与因子は、睡眠日の全睡眠期間の合計を指してよい。「効率」寄与因子は、ベッドにいる間に起きている間に費やされる時間と比較した睡眠に費やされる時間のパーセンテージを反映してよく、睡眠日の長い睡眠期間(例えば主睡眠期間(primary sleep period))の効率平均を使用して、各睡眠期間の持続時間によって重み付けして、計算され得る。「休息」寄与因子は、ユーザの睡眠がどれほど安らかであるかを示してよく、睡眠日のすべての睡眠期間の平均を使用して、各期間の持続時間によって重み付けして、計算され得る。休息寄与因子は、「ウェイクアップカウント」(例えば異なる睡眠期間中に検出されたすべてのウェイクアップ(ユーザが目が覚めたとき)の合計)、過剰な動き(excessive movement)、及び「ゴットアップカウント(got up count)」(例えば異なる睡眠期間中に検出されたすべてのゴットアップ(ユーザがベッドから起き上がったとき)の合計)に基づくことができる。
【0088】
「レム睡眠」寄与因子は、レム睡眠を含む睡眠日のすべての睡眠期間にわたるレム睡眠持続時間の合計を指してよい。同様に、「深い睡眠」寄与因子は、深い睡眠を含む睡眠日のすべての睡眠期間にわたる深い睡眠持続時間の合計を指してよい。「レイテンシ」寄与因子は、ユーザが睡眠に入るのにかかる時間(例えば平均、中央値、最長)を意味してよく、睡眠日を通して長い睡眠期間の平均を使用して、各期間の持続時間及びそのような持続期間の数によって重み付けされて、計算されてよい(例えば所与の睡眠段階又は複数の睡眠段階の統合は、それ自体の寄与因子であり得るか、又は他の寄与因子を重み付けし得る)。最後に、「タイミング」寄与因子は、睡眠日及び/又は暦日内の睡眠期間の相対的タイミングを指してよく、睡眠日のすべての睡眠期間の平均を使用して、各期間の持続時間によって重み付けして、計算され得る。
【0089】
別の例として、ユーザの全体的な準備スコアは、睡眠、睡眠バランス、心拍数、HRVバランス、回復指数、体温、アクティビティ、アクティビティバランス又はそれらの任意の組合せを含む、一組の寄与因子に基づいて計算され得る。準備スコアは、任意の量の寄与因子を含んでよい。「睡眠」寄与因子は、睡眠日内のすべての睡眠期間の組み合わされた睡眠スコアを指してよい。「睡眠バランス」寄与因子は、睡眠日内のすべての睡眠期間の累積持続時間を指してよい。特に、睡眠バランスは、ユーザがある期間(例えば過去2週間)にわたって取得してきた睡眠が、ユーザのニーズとバランスが取れているかどうかをユーザに示すことができる。典型的に、成人が健康で注意力を維持し、精神的にも身体的にも最高のパフォーマンスを発揮するためには、一晩に7~9時間の睡眠が必要である。しかしながら、時にはよく眠れない夜があることは普通のことなので、睡眠バランスの寄与因子は長期的な睡眠パターンを考慮に入れて、各ユーザの睡眠ニーズが満たされているかどうかを判断する。「安静時心拍数」寄与因子は、睡眠日の最長睡眠期間(例えば主睡眠期間)からの最低心拍数及び/又は主睡眠期間後に生じるうたた寝(nap)からの最低心拍数を示し得る。
【0090】
準備スコアの「寄与因子」(例えば要因、寄与要因)に関連して続けると、「HRVバランス」寄与因子は、主睡眠期間及び主睡眠期間後に起こるうたた寝からの最も高いHRV平均を示し得る。HRVバランス寄与因子は、第1期間(例えば2週間)にわたるユーザのHRV傾向を、なんらかのより長い第2期間(例えば3ヶ月)にわたる平均HRVと比較することによって、ユーザが自身の回復状態を追跡するのを助けることができる。「回復指数」寄与因子は、最長睡眠期間に基づいて計算されてもよい。回復指数は、夜間にユーザの安静時心拍数が安定するまでにかかる時間を測定する。非常に良好な回復の兆候は、ユーザの安静時心拍数が夜の前半、ユーザが起きる少なくとも6時間前に安定し、身体が翌日のために回復する時間を残すことである。「体温」寄与因子は、最長睡眠期間(例えば主睡眠期間)に基づいて、あるいは、うたた寝中のユーザの最高体温が最長期間中の最高体温よりも少なくとも0.5℃高い場合には最長睡眠期間後に生じるうたた寝に基づいて、計算され得る。いくつかの態様では、リングは、ユーザが眠っている間にユーザの体温を測定してよく、システム200は、ユーザのベースライン体温に対するユーザの平均体温を表示してよい。ユーザの体温が正常範囲の外にある場合(例えば明らかに0.0より上又は下)、体温寄与因子は強調表示されるか(例えば「要注意(Pay attention)」状態になる)又は他の方法でユーザにアラートを生成し得る。
【0091】
いくつかの態様では、システム200のそれぞれのデバイス(例えばリング104、ユーザデバイス106、サーバ110)は、位置ベースのアクティビティ追跡のための技術をサポートし得る。特に、
図2に示されるシステム200は、リング104を介して収集された生理学的データに基づいて、ユーザ102が身体的アクティビティに従事しているときを識別し、ユーザ102の位置データを利用して、検出された身体的アクティビティの1つ以上のパラメータ/特性を決定するための技術をサポートし得る。いくつかの態様では、ユーザの検出されたアクティビティセグメント(例えばユーザが身体的アクティビティに従事していた、検出された時間間隔)を使用して、アクティビティスコア、準備スコア等のようなユーザのそれぞれのスコアを更新し得る。
【0092】
例えば
図2に示されるように、リング104は、体温データ、心拍数データ等を含む生理学的データをユーザ102-aから収集し得る。リング104によって収集された生理学的データは、ユーザ102-aが身体的アクティビティに従事している期間(例えば「アクティビティセグメント」)を決定するために使用され得る。言い換えると、システム200は、受信した生理学的データに基づいて、ユーザのアクティビティセグメント(例えばユーザが身体的アクティビティに従事している時間間隔)を識別し得る。例えばシステム200は、ユーザが上昇した体温読み取り値、上昇した心拍数及び上昇した呼吸を示すことを決定することがあり、したがって、ユーザ102が身体的アクティビティに従事していることを決定する(例えばユーザのアクティビティセグメントを識別する)ことができる。さらに、システム200は、収集された位置データを検索して、識別されたアクティビティセグメントの正確な開始及び終了場所/位置を決定するように構成され得る。
【0093】
いくつかの態様では、システム200は、1つ以上のアルゴリズム又は分類器(例えば機械学習分類器、ニューラルネットワーク、機械学習アルゴリズム)をトレーニングして、アクティビティセグメントを識別するように構成され得る。例えば取得された生理学的データは、機械学習分類器に入力され、機械学習分類器をトレーニングして、ユーザのアクティビティセグメントを識別し得る。いくつかの態様では、分類器は、これらの分類器がユーザ自身の一意の生理学的特性に基づいてアクティビティセグメントを識別するように「調整」されるよう、各それぞれのユーザに対してトレーニングされ得る。
【0094】
ここで、本明細書に記載される様々なプロセス及び動作は、システム200の構成要素のいずれかによって実行され得ることに留意されたい。例えばアクティビティセグメントの識別は、リング104、ユーザデバイス106、サーバ110又はそれらの任意の組合せを含む、システム200の構成要素のいずれかによって実行され得る。例えばリング104によって収集された生理学的データは、ユーザデバイス106に送信されてよく、ここで、ユーザデバイス106は、アクティビティセグメントの識別のために、生理学的データをサーバ110に転送又は中継する。
【0095】
いくつかの実装では、システム200は、アクティビティセグメントをより正確に識別し、かつ/又は識別されたアクティビティセグメントに関連付けられるパラメータを決定するために、ユーザに関連付けられる位置データ(例えばGPSデータ)を利用し得る。いくつかの態様では、ユーザの位置データは、ユーザデバイス106を介して生成され、受信され、あるいは他の方法で取得され得る。例えばユーザデバイス106がGPS機能を使用可能にされている場合、ユーザの位置データは、ユーザデバイス106を介して生成/受信されたデータに基づいて決定され得る。追加又は代替的に、リング104は、GPS又は他の位置決め機能が使用可能にされ得る。さらに、いくつかの実装では、ユーザの位置データは、ウェアラブル時計デバイスのような、ユーザに対応する他のウェアラブルデバイスから取得されることがある。
【0096】
位置データは、識別されたアクティビティセグメント又は身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを決定するために使用され得る。例えばシステム200が、ユーザがランニングに行ったこと(例えばランニングアクティビティセグメント)を検出する場合、ユーザの位置データを使用して、ランニングの開始/終了点、ランニングの継続時間、ランニングのルートマップ等を決定し得る。さらに、位置データを使用して、ランニングの標高変化、ペース、標高調整ペース等を決定し得る。この点に関して、リング104を介して収集された生理学的データとともに位置データを利用することは、ユーザ102のアクティビティ追跡を改善するために使用され得る。いくつかの態様では、位置データはまた1つ以上の分類器に入力されて、本明細書に記載されるアクティビティ追跡技術を更に改善し得る。
【0097】
取得された生理学的データ及び/又は位置データを用いて決定され得る、識別されたアクティビティセグメント/身体的アクティビティに関連付けられるパラメータ/特性は、身体的アクティビティのタイプ/分類(例えばウォーキング、ランニング、サイクリング、水泳)、アクティビティセグメントの継続時間、アクティビティセグメントの間にユーザが移動した距離、アクティビティセグメントの間のユーザの標高変化、アクティビティセグメントの間にユーザが消費したカロリー量、ペース、スピード、ルートマップ、スプリットタイム/ペース、標高調整ペース等を含み得る。
【0098】
例えばシステム200は、取得された生理学的データ及び/又は取得された位置データに基づいて、ユーザが身体的アクティビティに従事していることを識別する(例えばアクティビティセグメントの開始を識別する)ことができ、ユーザの取得された位置データに基づいて、アクティビティセグメントの開始時におけるユーザの第1地理的位置を決定することができる。この例では、システム200は、ペース、距離、スピード、ルートマップ等のようなアクティビティセグメントのパラメータ/特性を決定するために、アクティビティセグメント全体を通して収集されたユーザの位置情報を利用してよい。同様に、システム200は、取得された生理学的データ及び/又は取得された位置データに基づいて、識別された身体的アクティビティの完了を識別する(例えばアクティビティセグメントの完了を識別する)ことができ、ユーザの取得された位置データに基づいて、アクティビティセグメントの終了時におけるユーザの第2地理的位置を決定することができる。システム200は、ユーザの第1及び第2地理的位置(例えば開始/終了する地理的位置)を利用して、身体的アクティビティ/アクティビティセグメント(例えばルートマップ、移動した距離等)のパラメータ/特性を更に決定してよい。
【0099】
場合によっては、識別されたアクティビティセグメント/身体的アクティビティのパラメータ/特性は、身体的アクティビティの分類(例えばタイプ)に依存することがある。例えば身体的アクティビティの間にユーザが2マイル移動したことをシステム200が検出した場合、身体的アクティビティについて計算される消費カロリーは、ユーザがウォーキングしていたか、ランニングしていたか、サイクリングしていたか又は水泳していたかに基づいて大幅に異なる可能性がある。この点に関して、システム200は、識別されたアクティビティセグメントのアクティビティ分類データを受信/生成することができ、アクティビティ分類データに基づいて、識別されたアクティビティセグメントのパラメータ/特性を決定することができる。アクティビティ分類データは、分類されたアクティビティタイプ(例えばウォーキング、ランニング、サイクリング、水泳)、並びに各それぞれの分類されたアクティビティタイプに関連付けられた信頼レベル(例えば信頼値/メトリック)を含み得る。
【0100】
例えばユーザデバイス106は、リング104から生理学的データを受信してよく、該生理学的データを処理のためにサーバ110に送信し得る。ユーザデバイス106は加えて、ユーザの位置データをサーバ110に送信し得る。この例では、サーバ110は、生理学的データ及び/又は位置データに基づいて、ユーザが身体的アクティビティに従事していることを識別(例えばアクティビティセグメントを識別)し得る。サーバ110は加えて、生理学的データ及び/又は位置データに基づいて、アクティビティセグメントのアクティビティ分類データを生成し得る。すなわち、サーバ110は、生理学的データ及び/又は位置データに基づいて、ユーザが異なる分類されたアクティビティタイプに従事しているという相対的信頼レベルを決定し得る。例えばサーバ110は、ユーザがウォーキングをしている90%の信頼レベル、ユーザがサイクリングしている74%の信頼レベル、及びユーザが水泳をしている10%の信頼レベルを決定し得る。この点に関して、システム200は、アクティビティ分類データに基づいて、アクティビティセグメントのパラメータを決定し得る。場合によっては、サーバ110は、受信した生理学的データ及び位置データに基づいて、アクティビティセグメント、アクティビティセグメント分類等を識別するように構成された、1つ以上のトレーニングされた分類器を利用し得る。場合によっては、システム200は、最も高い信頼レベルを有する分類されたアクティビティタイプに基づいて(例えば最も可能性のあるアクティビティタイプに基づいて)、アクティビティセグメントのパラメータ/特性(例えば消費カロリー、強度)を決定し得る。
【0101】
システム200は、生理学的データと位置データの両方を利用して、アクティビティ分類データを決定し得る。例えばシステム200は、取得された生理学的データに基づいて、ユーザが身体的アクティビティに従事していることを識別し得る。この例では、システム200が、ユーザの位置データを使用して、ユーザが18mphのペースで移動していることを識別する場合、システム200は、ユーザが、ウォーキング又はランニングと比べて、サイクリングしている可能性が高いと判断し、したがって、位置データ及び決定されたペースに基づいて、アクティビティ分類データ(例えば分類されたアクティビティタイプ及び対応する信頼レベル)を生成し得る。この点に関して、本明細書に記載される位置ベースのアクティビティ追跡技術は、いくつかの従来のアクティビティ追跡技術と比較して、より効率的かつ正確なアクティビティ分類を可能にすることができる。
【0102】
別の例として、システム200は、取得された生理学的データ(例えば上昇した心拍数、上昇した体温、上昇した呼吸数)に基づいて、ユーザが身体的アクティビティに従事していることを識別し得るが、ユーザの位置が同じ(又は実質的に同じ)ままであることを識別してもよい。この例では、システム200は、屋外のランニング/サイクリングとは対照的に、ユーザが、トレッドミルやエアロバイク(登録商標)などにより屋内でランニング又はサイクリングしていることを識別することができる。身体的アクティビティが屋内で行われているか屋外で行われているかに関する判断は、カロリー消費のより正確な判断、より正確なアクティビティ分類等のような、より正確で洞察に富んだデータを提供するために活用され得る。別の例として、システム200は、ユーザが身体的アクティビティに従事していること、及びユーザの位置が50メートルの長さのダウンアンドバックパターンで連続的に変化していることを識別し得る。この例では、システム200は、位置データを利用して、ユーザが泳いでいる可能性があることを判断し得る。同様に、ユーザが身体的アクティビティに従事しており、ユーザの標高が実質的に変化していることをシステム200が識別する場合、システム200は、ユーザがスキー又はスノーボードをしていることを識別し得る。この点に関して、本明細書に記載される位置ベースのアクティビティ追跡技術は、いくつかの従来のアクティビティ追跡技術と比較して、より効率的かつ正確なアクティビティ分類を可能にし得る。
【0103】
いくつかの実装では、ユーザの取得された生理学的データ及び/又は位置データに基づいて、ユーザのアクティビティセグメントを識別すると、システム200は、アクティビティセグメントの指示をユーザに表示し得る。例えばサーバ110は、ユーザデバイス106に、GUI275を介して、識別されたアクティビティセグメントの指示を表示させ得る。これは、
図3を参照して更に示され、説明され得る。
【0104】
図3は、本開示の態様による位置ベースのアクティビティ追跡のための技術をサポートするGUI300の例を示す。GUI300は、システム100、システム200又はその両方の態様を実装するか、あるいはそれらの態様によって実装されてもよい。例えばGUI300は、
図2に示されるユーザデバイス106のGUI275の例を含んでもよい。
【0105】
図3に示されるGUI300は、GUI300(例えば
図2に示すGUI275)を介してユーザに表示され得る一連のアプリケーションページ305を示す。特に、ユーザのアクティビティセグメントを識別すると、アプリケーションページ305-aは、次にユーザがウェアラブルアプリケーション250を開くときに、ユーザデバイス106のGUI275を介してユーザに提示され得る。
【0106】
図3に示されるように、アプリケーションページ305-aは、メニュー310、アクティビティセグメントカード315、アクティビティ目標進捗カード320及びアクティビティリスト325を含み得る。アプリケーションページ305-aを介して表示されるメニュー310は、ユーザが、ウェアラブルアプリケーション250の様々なアプリケーションページ(例えばホームページ、準備スコア、睡眠スコア、アクティビティスコア)を閲覧するためにナビゲートすることを可能にし得る。アクティビティ目標進捗カード320は、それぞれの日のユーザのカロリー消費目標に対して、その日(例えば現在の睡眠日)のユーザの総消費カロリーを表示し得る。アクティビティ目標進捗カード320はまた、現在の睡眠日についてのユーザの計算されたアクティビティスコア、並びにユーザの「非アクティブ時間」も表示してよく、「非アクティブ時間」は、現在の睡眠日についてユーザが非アクティブであった時間の期間を示す。
【0107】
さらに、GUI300は、システム200によって識別されるユーザのアクティビティセグメントの指示を表示し得る。例えばアプリケーションページ305-aは、識別されたアクティビティセグメント(例えばウォーキングアクティビティセグメント)のアクティビティセグメントカード315の指示を表示してもよい。
図3に示されるように、アクティビティセグメントカードは、アクティビティセグメントが開始した時刻(午後7:09)と、アクティビティセグメントが終了した時刻と、識別されたアクティビティセグメントの継続時間(52分)と、識別されたアクティビティセグメントの間の推定カロリー消費とを含み得る。場合によっては、アクティビティセグメントカード315は、本明細書で前述したように、最も高い信頼レベルに関連付けられるアクティビティ分類/タイプ(例えばウォーキング)を表示し得る、言い換えると、アクティビティセグメントカード315内に表示されるデータ(例えば分類されたアクティビティタイプ、消費カロリー、強度)は、識別されたアクティビティセグメントについて最も可能性の高い分類されたアクティビティタイプに基づいてよい。アクティビティセグメントカード315を介して表示される識別されたアクティビティセグメントのパラメータ/特性は、アクティビティセグメントの間にユーザから取得された生理学的データ、アクティビティセグメントの間のユーザの位置データ又はその両方に基づいて決定され得る。
【0108】
いくつかの実装では、ユーザは、識別されたアクティビティセグメントを、アクティビティセグメントカード315を介して確認、却下、及び/又は編集することが可能であり得る。例えばアプリケーションページ305-aに示されるように、ユーザは、「確認(confirm)」ユーザインタフェース要素を選択することが可能であり、その場合、識別されたアクティビティセグメント(例えばウォーキングアクティビティセグメント)は、アプリケーションページ305-a内のアクティビティリスト325に追加され得る。この点に関して、ユーザは、アクティビティセグメントの確認を入力することが可能であり得る。識別されたアクティビティセグメントの確認時に、アクティビティセグメントはアクティビティリスト325に追加されてよく、ここで、ユーザはアクティビティセグメントの追加パラメータ/特性を閲覧及び/又は編集し得る。
【0109】
いくつかの態様では、システム200は、アクティビティ追跡に使用される分類器を更にトレーニングして、改善するために、ユーザから受信した入力を受信し得る。例えば(例えばユーザが「確認」を選択することにより)アクティビティセグメントの確認を受信すると、システム200は、分類器を更にトレーニングするために、受信した確認を分類器(例えば教師あり学習)に入力し得る。同様に、ユーザがアクティビティセグメントの特性を編集する(例えばアクティビティセグメントの継続時間を編集し、ルートを編集し、アクティビティセグメント分類を編集する)場合、受信したユーザ編集を分類器に入力して、分類器を更にトレーニングし、将来のアクティビティセグメントの将来の識別を改善することができる。
【0110】
場合によっては、アクティビティリスト325内に含まれるアクティビティセグメントに関連付けられるデータを使用して、ユーザのスコア(例えばアクティビティスコア、準備スコア)を調整したり、アクティビティ目標進捗カード320内に表示されるデータ(例えば消費したアクティブカロリー、アクティビティスコア)を調整したりすること等ができる。例えばアクティビティセグメントカード315を介して表示されたウォーキングアクティビティセグメントを確認すると、ウォーキングアクティビティセグメントに関連付けられるデータ(例えば消費カロリー、ウォーキング時間)を使用して、それぞれの睡眠日について、ユーザのアクティビティスコア、準備スコア、非アクティブ時間及びユーザの他のスコア/パラメータを更新し得る。
【0111】
他の場合には、ユーザは、「編集(edit)」ユーザインタフェース要素を選択することが可能であり、「編集」ユーザインタフェース要素は、ユーザが、開始/終了時間、持続時間、強度(例えばイージー(easy)、中程度(moderate)、ハード(hard))、識別されたアクティビティセグメントの分類(例えば分類されたアクティビティタイプ)等のような、識別されたアクティビティセグメントの1つ以上の特性をユーザが編集することを可能にし得る。言い換えると、ユーザは、識別されたアクティビティセグメント(例えば検出された身体的アクティビティ)のパラメータ/特性を選択的に修正することが可能であり得る。
【0112】
例えばアクティビティセグメントカード315の「編集」ボタンの選択、又はアクティビティリスト315内のアクティビティセグメントの選択があると、GUI300は、選択されたアクティビティセグメントの1つ以上の潜在的な分類されたアクティビティタイプを表示することができ、ユーザは、正しい分類されたアクティビティタイプを選択することが可能である。ユーザによって選択された分類されたアクティビティタイプが、表示されたアクティビティタイプと異なる(例えば最も高い信頼レベルを有する分類されたアクティビティタイプと異なる)場合、システム200は、選択されたアクティビティタイプに基づいてアクティビティセグメントのパラメータ/特性を再計算し、GUI300を介して再計算されたパラメータを表示し得る。
【0113】
追加又は代替的な場合において、システム200は、ユーザからの入力なしにユーザが身体的アクティビティに従事していることを自動的に識別し得る。例えばシステム200は、生理学的データ及び/又は位置データに基づいて、かつユーザからいずれのユーザ入力も受信することなく、ユーザのアクティビティセグメントを識別し得る。このような場合、識別されたアクティビティセグメントは、アプリケーションページ305-aに示されるような、確認されたアクティビティリスト325に直接追加されてもよい。言い換えると、システム200は、ユーザからの手動ユーザ入力を受信することなく、ユーザのアクティビティセグメントを識別し、追跡するように構成され得る。
【0114】
ユーザが手動で(例えばアクティビティセグメントカード315で「確認」を選択することによって)アクティビティセグメントを確認する場合、システム200は、ユーザがアクティビティセグメントを確認した時刻ではなく、アクティビティセグメントが最初に識別された時刻に基づいて、識別されたアクティビティセグメントのパラメータ/特性を決定するように構成され得る。すなわち、システム200は、ユーザがアクティビティセグメントを確認した時刻ではなく、アクティビティセグメントが始まった時刻から、識別されたアクティビティセグメントについての距離、時間、カロリー消費及び他のパラメータを計算し得る。さらに、本明細書で前述したように、検出されたアクティビティセグメントの確認は、アクティビティセグメントを識別し、アクティビティセグメントの特性を決定するように構成された分類器(例えば機械学習分類器)を更にトレーニングするために使用され得る。
【0115】
例えばシステム200は、ユーザがウォーキングしていることを識別してよく、アプリケーションページ305-a上にアクティビティセグメントカード315を表示し得る。この例では、ユーザは、歩き始めて10分後にユーザデバイス106のウェアラブルアプリケーション250を開いて(例えばアクティビティセグメントカード315を介して)ウォーキングを確認することができ、更に20分間歩くことがある(例えば30分間のウォーキングアクティビティセグメント)。この例では、システム200は、ユーザがウォーキングを確認した時刻と比較して、システム200が最初にウォーキングを識別した時刻に基づいて、ウォーキングの持続時間(例えば30分)、ウォーキングのカロリー消費及びウォーキングの他のパラメータを決定するように構成され得る。すなわち、システム200は、ユーザがウォーキングを確認した時刻から20分のウォーキングではなく、ユーザがウォーキングを開始した時刻に基づいて30分のウォーキングのパラメータを計算し得る。言い換えると、システム200は、アクティビティセグメントの開始と確認を受信した時刻との間に収集された生理学的データ及び位置データを使用して、アクティビティセグメントのパラメータを計算し得る。
【0116】
比較すると、いくつかの他のアクティビティ追跡デバイスは、ユーザがそれぞれのアクティビティセグメントを確認した時点から、識別されたアクティビティセグメントのパラメータ/特性を計算するだけである。このような技術は、これらの技術が、アクティビティセグメントの確認前に起こった身体的アクティビティを省略し、あるいは他の方法で無視したりする可能性があるので、不正確なアクティビティ追跡につながる可能性がある。このように、本明細書に記載されるアクティビティ追跡技術は、より正確で効率的なアクティビティ追跡につながる可能性がある。
【0117】
いくつかの実装では、システム200はまた、ユーザからの入力なしに、識別されたアクティビティセグメントの完了を自動的に検出することもある。例えば場合によっては、システム200は、ユーザの体温と心拍数の両方が低下していることを識別することがあり、したがって、アクティビティセグメントの完了を自動的に識別することができる。言い換えると、システム200は、リング104から収集された生理学的データを利用して、ユーザがもはや身体的アクティビティに従事していないことを自動的に決定し得る。別の例として、システム200は、ユーザがランニングしていること(例えばランニングアクティビティセグメント)を識別することがあり、その後、閾値時間の間ユーザの位置が変化しないままである(例えばユーザが動いていない)こと、あるいはユーザの位置の変化率が何らかの閾値未満であること(例えばユーザが遅いペースで動いている)を判断することがある。この例では、システム200は、位置データに基づいてユーザがもはやランニングしていないことを決定することができ、したがって、アクティビティセグメントの完了を自動的に識別することができる。したがって、システム200は、生理学的データ、位置データ又はその両方を利用して、識別されたアクティビティセグメントの完了を自動的に識別することができる。
【0118】
比較すると、いくつかの従来のウェアラブルデバイスは、ユーザがワークアウトの終了を手動で示すことを必要とすることがある。例えばいくつかの従来のウェアラブルデバイスでランニングを完了すると、ユーザは、ワークアウトを完了して確認するために、「ランニングを終了」を手動で選択しなければならないことがある。しかしながら、ユーザは、ワークアウトの完了を手動で示すことを忘れることが多い。このような場合、いくつかの従来のウェアラブルデバイスは、ユーザの動き等を継続的に追跡し、ユーザがワークアウトを実際に完了してから長い時間が経過しても、収集されたデータを「ワークアウト」の一部として誤って帰属させることがある。このような誤ったアクティビティ追跡は、ユーザが、自分の「ワークアウト」がまだ追跡されていることに気づくまで継続する可能性がある。これは、デバイスがワークアウトの持続時間又はワークアウトの間に消費されるカロリーを著しく過大評価したり、平均ペースを過小評価したりするなど、不正確なアクティビティ追跡をもたらす可能性がある。このように、収集された生理学的データ及び/又は位置データに基づいてワークアウトの完了(例えばアクティビティセグメントの完了)を自動的に識別することによって、本開示の態様は、より効率的かつ正確なアクティビティモニタリングを提供することができる。
【0119】
いくつかの態様では、ユーザは、アクティビティセグメントカード315及び/又はアクティビティリスト325内のアクティビティセグメントを選択して、選択されたアクティビティセグメントに関連付けられる追加情報を見ることが可能である。例えばアプリケーションページ305-aのアクティビティリスト325に表示されているランニングアクティビティセグメントを選択すると、GUI300(例えば
図2のユーザデバイス106のGUI275)は、選択されたアクティビティセグメントの「ワークアウト詳細」を示すアプリケーションページ305を表示し得る。
【0120】
アプリケーションページ305-bは、ランニングアクティビティセグメントに関連付けられる1つ以上のパラメータ又は特性を表示し得る。例えばアプリケーションページ305-bは、分類されたアクティビティタイプ(例えばランニング)とアクティビティセグメントのタイミング(例えば開始時間、終了時間)を表示するアクティビティセグメント要約カード330を含み得る。アプリケーションページ305-bは、アクティビティセグメントの様々なパラメータ/特性を表示するアクティビティパラメータカード335を更に含み得る。例えばアクティビティパラメータカード335-aは、アクティビティセグメントの継続時間を示し、アクティビティパラメータカード335-bは、アクティビティセグメント中に消費されたカロリーの量(例えば消費したアクティブカロリー)を示し、アクティビティパラメータカード335-cは、ランニングアクティビティセグメントの間にユーザが走った距離を示し、アクティビティパラメータカード335-cは、アクティビティセグメント全体の平均ペースを示す。
【0121】
アプリケーションページ305-bは、アクティビティセグメント全体にわたるユーザのルートを示すルートマップカード340を更に含み得る。ルートマップは、ユーザの開始及び終了の地理的位置、並びにユーザの全体的なルートを示すことができ、ユーザの全体的なルートは、ユーザの位置データに基づいて決定され得る。場合によっては、ルートマップは、アクティビティセグメントの位置の地理マップとオーバーレイされるか、又は他の方法で組み合わされてよい。例えばルートマップは、Google(登録商標)Maps又は別のマップアプリケーションから生成又は取得される地理マップの上にオーバーレイされてもよい。
【0122】
いくつかの態様では、位置情報(例えばルートマップカード340)は、本明細書に記載されるアクティビティ追跡分類器に入力され、将来のアクティビティセグメントの識別を改善することができる。特に、位置情報を使用して分類器をトレーニングし、位置情報は、アクティビティセグメントの識別を改善するために分類器によって利用され、アクティビティセグメント特性のより正確な決定(例えば消費カロリー、アクティビティセグメントのタイプ、ワークアウトのルート等のより正確な決定)をもたらし得る。例えばユーザは毎日ランニングに行き、一般に3つの異なるルートに沿ってランニングをすることがある。この例では、システム200は、取得された生理学的データ及び位置データに基づいて、ユーザのワークアウトを識別する(例えばユーザがいつランニングしているかを識別する)ために、機械学習分類器をトレーニングし得る。さらに、ユーザによって受信された確認及び編集(例えば検出されたランニングに対してユーザが「確認」を選択すること)は、分類器を更にトレーニング及び改良して、アクティビティ追跡を改善するために使用され得る。この例では、分類器は、ユーザの位置及びルートをランニングアクティビティセグメントに関連付けるように構成され得る。すなわち、機械学習分類器は、ユーザの位置がこれら3つのルートのうちの1つに沿って移動するときに、ユーザが典型的にランニングすることを「学習」し得る。さらに、学習されたルートが一般にユーザのランニングワークアウトに関連付けられていることを識別することによって、分類器は、より高い精度及び/又は信頼スコアで、これらのルートに沿ったランニングワークアウトを予測することが可能である。
【0123】
同様に、典型的に屋内サイクリングワークアウトを行うユーザに対して、システム200は、ユーザのワークアウトを識別するために、分類器をトレーニングするように構成され得る。分類器は、取得された生理学的データ、位置データ及びユーザから受信された入力(例えばワークアウト確認、ワークアウトに対する編集)を使用してトレーニングされ得る。この例では、分類器は、ユーザの位置が一定のまま(例えばユーザの自宅で一定のまま)であり、ユーザの生理学的データが、ユーザが生理学的アクティビティに従事していることを示す場合、ユーザがサイクリングワークアウトに従事している可能性が高いことを「学習」することができる。この点に関して、分類器は、ユーザのアクティビティセグメントをより正確に識別することが可能であり、非アクティビティセグメントからアクティビティセグメントをより良好に区別することが可能であり、識別されたアクティビティセグメントのパラメータをより正確に分類し、識別することが可能である。
【0124】
アプリケーションページ305-bは、アクティビティ強度カード345を更に含んでよく、アクティビティ強度カード345は、識別されたアクティビティセグメント全体にわたる身体的アクティビティの相対的強度を示し得る。アクティビティ強度カード345はまた、アクティビティセグメントの相対的強度を示すこともある。例えばアプリケーションページ305-bに示されるアクティビティ強度カード345は、ランニングアクティビティセグメントについて「中程度」の強度を示し、この強度は、取得された生理学的データ、位置データ又はその両方に基づいて決定され得る。
【0125】
各それぞれのアクティビティセグメントについて決定され、アプリケーションページ305を介してユーザに表示される様々なパラメータ/特性は、それぞれの分類されたアクティビティタイプに基づいて変化し得る。例えばランニングアクティビティセグメントについて、アプリケーションページ305-bは、アクティビティパラメータカード335並びにルートマップカード340を介して、ランニングアクティビティセグメントの持続時間、消費したアクティブカロリー、距離及び平均ペースを表示し得る。比較すると、ハイキングアクティビティセグメントについて、アプリケーションページ305-bは、平均ペース又は他のパラメータの代わりに、アクティビティセグメントの標高獲得を表示し得る。例えばGUI300は、アクティビティセグメント全体にわたる経時的なユーザの標高を示す、ハイキングアクティビティセグメントの標高マップを表示し得る。
【0126】
さらに、いくつかの実装では、ユーザは、分類されたアクティビティタイプの異なるタイプについて、アプリケーションページ305-bに示される「ワークアウト詳細」をカスタマイズすることが可能であり得る。特に、ユーザは、各それぞれの分類されたアクティビティタイプについて、どのパラメータ/特性を表示すべきかを選択することが可能であり得る。例えばユーザは、ランニングアクティビティセグメントについて表示されるべき第1パラメータセット(例えば持続時間、消費カロリー、距離、平均ペース、トップスピード、スプリットタイム/ペース、標高調整ペース)と、ハイキングアクティビティセグメントについて表示されるべき第2パラメータセット(例えば持続時間、距離、標高獲得)とを選択し得る。
【0127】
システム200内の位置データの収集及び利用は、改善されたアクティビティ追跡を可能にすることができ、他の一意の特徴及び使用ケースを可能にすることができる。所与のユーザの位置データが収集され、(例えば位置ベースのアクティビティ追跡のコンテキストにおいて)経時的に分析されると、システム200は、より多くのコンテキスト(例えばユーザは、地方道路をサイクリングしているか、あるいは混雑した高速道路を運転しているか?)で加速度計データを補足することによって、及びユーザ位置の意味的理解(例えばユーザは自宅にいるか又はジムにいるか?)を追加することによって、アクティビティセグメント予測及びアクティビティセグメント分析の品質を改善することが可能であり得る。さらに、システム200がユーザの位置データを収集するとき、システム200は、屋内スピンクラス及びオフィスへのサイクリングのような屋内ワークアウトと屋外ワークアウトをより効率的に区別することが可能であり得る。
【0128】
さらに、ユーザの位置データの収集及び分析は、睡眠追跡のような、システム200によって実行される他の機能を改善するために使用され得る広範囲の追加の機能性及び使用ケースを可能にし得る。ユーザのために位置データを収集することによって可能になり得る追加の機能性は、時差ぼけの予測及び準備、サマータイムの予測及び準備、高山病/高所病(altitude/elevation sickness)の予測及び準備、日光/日没の決定(就寝時刻及び起床時刻の推奨を調整するために使用され得る)、大気質警報、気象警報及び影響等を含み得る。
【0129】
さらに、いくつかの態様では、ユーザの位置データの収集及び分析は、ユーザのアクティビティスコア、準備スコア、運動及び全体的な健康に関して有用でより洞察に富んだ識見及びガイダンスを可能にし得る。特に、位置データを活用することによって、システム200は、所与のユーザの生理学的データ及びスコア(例えば睡眠スコア、準備スコア、アクティビティスコア)がユーザの全体的なアクティビティ及び睡眠に起因するかどうか、あるいは位置に関連付けられる特性(例えば標高、時間変化、時差ぼけ)がユーザの生理学的データ及びそれぞれのスコアにおいて役割を果たしたかをより正確に判断することが可能であり得る。
【0130】
例えばユーザは、低い標高から中程度の標高にある自宅から、山(例えば高い標高)まで移動することがあり、山で運動することがある。この例では、ユーザの生理学的データ(例えばHRV、心拍数、呼吸数)は、高い標高に起因する睡眠及び準備スコアの低下と、高い標高における低い酸素含有量を示唆するか、あるいは他の方法でこれにつながる可能性がある。ユーザが眠っていたか、あるいは他の方法で十分に回復していた場合であっても、異常な生理学的データは、ユーザの身体が、内部要因ではなく外部要因(例えばより高い標高)に起因して苦しんでいることを示し得る。したがって、他のデータ(例えばユーザから収集された生理学的データ)とともにユーザの位置を分析することによって、システム200は、ユーザの異常な生理学的データ(したがって、睡眠/準備スコアの低下)が、例えば過剰トレーニング、不十分な回復又は他の内部要因に起因するのではなく、低/中程度の標高から高い標高へのユーザの移動に起因する可能性が高いことを判断し得る。さらに、より高い標高では、ユーザは、より低い標高と比較してより激しく動かなければならないことがある(例えばより低い標高と比較して、より高い標高では1マイルを走ることはより困難である)。このような場合、システム200は、ユーザの位置データに基づいて睡眠/準備スコアを選択的に調整することが可能である(例えばユーザがより高い標高でアクティビティを行うことに基づいて、ユーザのアクティビティスコアを選択的に増加させる)。
【0131】
追加又は代替的に、システム200は、ユーザの生理学的データ及び/又はスコアに対するより高い標高の潜在的影響に関して、より洞察に富んだメッセージをユーザに提供するように構成され得る。例えばシステム200は、「あなたの睡眠と準備スコアは通常より低いです、これは、より高い標高への移動に起因している可能性があります。」と示すメッセージを表示してもよい。本明細書で説明される位置分析技術はまた、より高い標高で行われるアクティビティがより高いカロリー消費、より高いアクティビティスコア等をもたらし得ることを認めるメッセージのような、アクティビティ及び運動に関連するより洞察に富んだメッセージも提供し得る。
【0132】
いくつかの実装では、システム200は、ユーザの位置データにアクセスする許可を要求してよく、それぞれのユーザが位置追跡を確認又は承認したときに、ユーザの位置データの追跡を開始するだけでよい。これは、
図4を参照して更に示され、説明され得る。
【0133】
図4は、本開示の態様による、位置ベースのアクティビティ追跡のための技術をサポートするGUI400の例を示す。GUI400は、システム100、システム200又はその両方の態様を実装してよく、あるいはそれらの態様によって実装されてもよい。例えばGUI400は、
図2に示されるユーザデバイス106のGUI275の例を含んでもよい。
【0134】
図4のGUI400は、GUI400(例えば
図2に示すGUI275)を介してユーザに表示され得る一連のアプリケーションページ405を示す。特に、
図4に示されるアプリケーションページ405は、ユーザの位置データを追跡するためにアクセスを要求するときに、ユーザデバイス106のGUI275を介してユーザに表示されるアプリケーションページを示し得る。
【0135】
例えばユーザは、ユーザデバイス106上のウェアラブルアプリケーション250を、位置追跡をサポートするウェアラブルアプリケーション250のバージョンに更新してよく、その後、ワークアウト(例えばアクティビティセグメント)を実行し得る。ワークアウト後にウェアラブルアプリケーション250を開くと、ユーザにはアプリケーションページ405-aが提示されてよく、アプリケーションページ405-aは、ワークアウト(例えばアクティビティセグメント)が検出されたことを示す。アプリケーションページ405-aに表示されたアクティビティセグメント/ワークアウトを確認すると、GUI400は、アプリケーションページ405-bを表示し得る。追加又は代替的に、アクティビティセグメント/ワークアウトがシステム200によって自動的に検出される場合、アプリケーションページ405-bは、ワークアウト後に初めてウェアラブルアプリケーション250を開いたときにユーザに表示されてもよい。
【0136】
アプリケーションページ405-bは、システム200によって実行されるアクティビティ追跡機能を補足し及び改善するために、位置追跡がどのように使用され得るかを説明する情報カードを示す。ユーザは、アプリケーションページ405を介して、位置追跡機能をオプトアウトするか、又は確認/承認する(例えば「いいえ(No thanks)」又は「続ける(Continue)」を選択する)ことが可能であり得る。
【0137】
ユーザが位置追跡機能を承認する(例えばアプリケーションページ405上で「続ける」を選択する)場合、GUI400は、アプリケーションページ405-cを表示し得る。アプリケーションページ405-cは、ユーザが位置追跡機能をオプトアウトするか、又は確認/承認することを再び選択し得る、ユーザデバイス106に関連付けられるシステムレベル許可プロンプトを含み得る。ユーザの位置を追跡するためにウェアラブルアプリケーション250に対する許可を要求し得るアプリケーションページ405-bに示されているプロンプトと比較して、アプリケーションページ405-cに示されるプロンプトは、ユーザデバイス106のオペレーティングシステムによって生成される要求を含んでもよい。いくつかの実装では、システム200は、ユーザがアプリケーションページ405-b、アプリケーションページ405-c又はその両方を介して位置追跡機能の使用を確認/承認した場合にのみ、ユーザの位置データの追跡を開始してよい。
【0138】
いくつかの態様では、アプリケーションページ405-a、405-b及び405-cの使用は、ユーザが自分の位置データがどのように使用され得るかを正確に知ることを可能にすることによって、ユーザのプライバシを保証し得る。アプリケーションページ405は、ユーザの位置データがどのように使用されるかに関する他の情報とともに、ユーザの位置データが第三者又は他のユーザと共有されないことを述べる情報を含んでもよい。例えばアプリケーションページ405は、システム200によって実行される様々な機能及び特徴を改善するために、ユーザの位置データが匿名化された調査において使用されることを求める追加のプロンプト又は要求を含んでもよい。ユーザが、システム200が自身の位置データを追跡することを拒否する場合、ユーザは、ユーザデバイス106を介して(例えばウェアラブルアプリケーション250を介して)位置追跡機能に後でオプトインすることが可能であり得る。反対に、位置追跡機能にオプトインしたユーザは、ユーザデバイス106を介して後でオプトアウトすることが可能であり得る。
【0139】
図5は、本開示の態様による、位置ベースのアクティビティ追跡のための技術をサポートするデバイス505のブロック
図500を示す。いくつかの態様において、デバイス505は、
図1~
図4を参照して示され、説明される、ユーザデバイス106の一例を含んでよい。デバイス505は、入力モジュール510、出力モジュール515及びウェアラブルアプリケーション520を含んでよい。デバイス505はまた、プロセッサも含んでもよい。これらの構成要素の各々は、(例えば1つ以上のバスを介して)互いに通信し得る。
【0140】
入力モジュール510は、様々な情報チャネル(例えば制御チャネル、データチャネル、疾患検出技術に関連する情報チャネル)に関連付けられるパケット、ユーザデータ、制御情報又はそれらの任意の組合せのような情報を受信するための手段を提供し得る。情報は、デバイス505の他の構成要素に渡されてもよい。入力モジュール510は、単一のアンテナ又は複数のアンテナのセットを利用してよい。
【0141】
出力モジュール515は、デバイス505の他の構成要素によって生成された信号を送信するための手段を提供し得る。例えば出力モジュール515は、様々な情報チャネル(例えば制御チャネル、データチャネル、疾患検出技術に関連する情報チャネル)に関連付けられるパケット、ユーザデータ、制御情報又はそれらの任意の組合せのような情報を送信してよい。いくつかの例では、出力モジュール515は、トランシーバモジュール内の入力モジュール510と同じ場所に配置されてもよい。出力モジュール515は、単一のアンテナ又は複数のアンテナのセットを利用してよい。
【0142】
例えばウェアラブルアプリケーション520は、データ取得構成要素525、アクティビティセグメント構成要素530、位置データ構成要素535、ユーザインタフェース構成要素540又はそれらの任意の組合せを含み得る。いくつかの例では、ウェアラブルアプリケーション520又はその様々な構成要素は、入力モジュール510、出力モジュール515又はその両方を使用して、あるいは他の方法でこれと協働して、様々な動作(例えば受信、モニタ、送信)を実行するように構成されてもよい。例えばウェアラブルアプリケーション520は、入力モジュール510から情報を受信し、出力モジュール515に情報を送信し、あるいは入力モジュール510、出力モジュール515又はその両方と組み合わせて統合され、情報を受信し、情報を送信し又は本明細書に記載されるような様々な他の動作を実行してよい。
【0143】
ウェアラブルアプリケーション520は、本明細書に開示される例による、自動アクティビティ検出をサポートし得る。データ取得構成要素525は、ウェアラブルデバイスからユーザに関連付けられる生理学的データを受信するための手段として構成され得るか、又は他の方法でこれをサポートし得る。アクティビティセグメント構成要素530は、生理学的データに少なくとも部分的に基づいて、ユーザが身体的アクティビティに従事しているアクティビティセグメントを識別するための手段として構成され得るか、又は他の方法でこれをサポートし得る。位置データ構成要素535は、アクティビティセグメントの少なくとも一部について、ユーザに関連付けられる位置データを識別するための手段として構成され得るか、又は他の方法でこれをサポートし得る。アクティビティセグメント構成要素530は、生理学的データ及び位置データに少なくとも部分的に基づいて、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを識別するための手段として構成され得るか、又は他の方法でこれをサポートし得る。ユーザインタフェース構成要素540は、ユーザデバイスのGUIに、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを表示させるための手段として構成され得るか、又は他の方法でこれをサポートし得る。
【0144】
図6は、本開示の態様による、位置ベースのアクティビティ追跡のための技術をサポートするウェアラブルアプリケーション620のブロック
図600を示す。ウェアラブルアプリケーション620は、本明細書で説明される、ウェアラブルアプリケーション又はウェアラブルアプリケーション520、あるいはその両方の態様の例であってよい。ウェアラブルアプリケーション620又はその様々な構成要素は、本明細書で説明されるような位置ベースのアクティビティ追跡の様々な態様を実行するための手段の例であり得る。例えばウェアラブルアプリケーション620は、データ取得構成要素625、アクティビティセグメント構成要素630、位置データ構成要素635、ユーザインタフェース構成要素640、ユーザ入力構成要素645又はそれらの任意の組合せを含んでもよい。これらの構成要素の各々は、直接的又は間接的に、互いに(例えば1つ以上のバスを介して)通信し得る。
【0145】
ウェアラブルアプリケーション620は、本明細書に開示される例による、自動アクティビティ検出をサポートし得る。データ取得構成要素625は、ウェアラブルデバイスからユーザに関連付けられる生理学的データを受信するための手段として構成され得るか、又は他の方法でこれをサポートし得る。アクティビティセグメント構成要素630は、生理学的データに少なくとも部分的に基づいて、ユーザが身体的アクティビティに従事しているアクティビティセグメントを識別するための手段として構成され得るか、又は他の方法でこれをサポートし得る。位置データ構成要素635は、アクティビティセグメントの少なくとも一部について、ユーザに関連付けられる位置データを識別するための手段として構成され得るか、又は他の方法でこれをサポートし得る。いくつかの例では、アクティビティセグメント構成要素630は、生理学的データ及び位置データに少なくとも部分的に基づいて、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを識別するための手段として構成され得るか、又は他の方法でこれをサポートし得る。ユーザインタフェース構成要素640は、ユーザデバイスのGUIに、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを表示させるための手段として構成され得るか、又は他の方法でこれをサポートし得る。
【0146】
いくつかの例では、ユーザインタフェース構成要素640は、ユーザデバイスのGUIに、アクティビティセグメントの指示を表示させるための手段として構成され得るか、又は他の方法でこれをサポートし得る。いくつかの例では、ユーザ入力構成要素645は、ユーザデバイスを介して、かつアクティビティセグメントの指示に応答して、アクティビティセグメントの確認を受信する手段として構成され得るか、又は他の方法でこれをサポートしてもよく、ここで、GUIに、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを表示させることは、確認を受信することに少なくとも部分的に基づく。
【0147】
いくつかの例では、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを識別することをサポートするために、アクティビティセグメント構成要素630は、アクティビティセグメントの開始と確認の受信との間のアクティビティセグメントの部分に関連付けられる生理学的データ及び位置データに少なくとも部分的に基づいて、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを識別するための手段として構成され得るか、又は他の方法でこれをサポートし得る。
【0148】
いくつかの例では、アクティビティセグメント構成要素630は、受信した生理学的データに少なくとも部分的に基づいて、アクティビティセグメントの完了を自動的に識別するための手段として構成され得るか、又は他の方法でこれをサポートしてもよく、ここで、GUIに、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを表示させることは、アクティビティセグメントの完了を自動的に識別することに少なくとも部分的に基づく。
【0149】
いくつかの例では、ユーザ入力構成要素645は、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータのうちの少なくとも1つのパラメータを選択的に修正するユーザ入力を、ユーザデバイスを介して受信するための手段として構成され得るか、又は他の方法でこれをサポートし得る。
【0150】
いくつかの例では、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータは、身体的アクティビティのタイプ、アクティビティセグメントの持続時間、アクティビティセグメント中にユーザが移動した距離、アクティビティセグメント中のユーザの標高変化、アクティビティセグメント中にユーザが消費したカロリー量又はそれらの任意の組合せを含む。いくつかの例では、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータは、ペース、スピード、標高、ルートマップ、スプリットタイム、標高調整ペース又はそれらの任意の組合せを含む。
【0151】
いくつかの例では、位置データ構成要素635は、アクティビティセグメントの開始時におけるユーザの第1地理的位置と、アクティビティセグメントの終了時におけるユーザの第2地理的位置とを識別するための手段として構成され得るか、又は他の方法でこれをサポートしてもよく、ここで、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを識別することは、第1地理的位置、第2地理的位置又はその両方に少なくとも部分的に基づく。
【0152】
いくつかの例では、アクティビティセグメント構成要素630は、サーバから、アクティビティセグメントに関連付けられるアクティビティ分類データを受信する手段として構成され得るか、又は他の方法でこれをサポートしてもよく、アクティビティ分類データは、複数の分類されたアクティビティタイプと、対応する信頼値とを含み、信頼値は、対応する分類されたアクティビティタイプに関連付けられる信頼レベルを示し、ここで、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを識別することは、アクティビティ分類データを受信することに少なくとも部分的に基づく。
【0153】
いくつかの例では、ユーザインタフェース構成要素640は、アクティビティ分類データを受信することに少なくとも部分的に基づいて、ユーザデバイスのGUIに、複数の分類されたアクティビティタイプのうちの1つ以上の分類されたアクティビティタイプを表示させるための手段として構成され得るか、又は他の方法でこれをサポートし得る。いくつかの例では、ユーザ入力構成要素645は、ユーザデバイスを介して、かつ1つ以上の分類されたアクティビティタイプを表示することに応答して、1つ以上の分類されたアクティビティタイプのうちのある分類されたアクティビティタイプの選択を受信するための手段として構成され得るか、又は他の方法でこれをサポートしてもよく、ここで、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを識別することは、該選択を受信することに少なくとも部分的に基づく。
【0154】
いくつかの例では、生理学的データは、体温データ、加速度計データ、心拍数データ、呼吸数データ又はそれらの任意の組合せを含む。いくつかの例では、ウェアラブルデバイスはウェアラブルリングデバイスを含む。いくつかの例では、ウェアラブルデバイスは、動脈血流に基づいて、ユーザから生理学的データを収集する。
【0155】
図7は、本開示の態様による、位置ベースのアクティビティ追跡をサポートするデバイス705を含むシステム700の図を示す。デバイス705は、本明細書で説明されるようなデバイス505の構成要素の一例であってもよく、あるいはその構成要素を含んでもよい。デバイス705は、
図1~
図6に関連して本明細書で前述したようなユーザデバイス106の例を含んでよい。デバイス705は、ウェアラブルアプリケーション720、通信モジュール710、アンテナ715、ユーザインタフェース構成要素725、データベース(アプリケーションデータ)730、メモリ735及びプロセッサ740のような、通信を送受信するための構成要素を含む、ウェアラブルデバイス(例えばリング104)及びサーバ110との双方向通信のための構成要素を含み得る。これらの構成要素は、電子的に通信しているか、又は他の方法で1つ以上のバス(例えばバス745)を介して(例えば動作的に、通信的に、機能的に、電子的に、電気的に)結合されていてもよい。
【0156】
通信モジュール710は、アンテナ715を介して、デバイス705のための入力信号及び出力信号を管理し得る。通信モジュール710は、
図2に示して説明したユーザデバイス106の通信モジュール220-bの一例を含んでよい。この点に関して、通信モジュール710は、
図2に図示されるように、リング104及びサーバ110との通信を管理し得る。通信モジュール710は、デバイス705に統合されていない周辺機器も管理し得る。場合によっては、通信モジュール710は、外部周辺機器への物理的な接続又はポートを表してよい。場合によっては、通信モジュール710は、iOS(登録商標)、ANDROID(登録商標)、MS-DOS(登録商標)、MS-WINDOWS(登録商標)、OS/2(登録商標)、UNIX(登録商標)、LINUX(登録商標)又は別の既知のオペレーティングシステムのようなオペレーティングシステムを利用してよい。他の場合には、通信モジュール710は、ウェアラブルデバイス(例えばリング104)、モデム、キーボード、マウス、タッチスクリーン又は類似のデバイスを表すか又はそれらと対話してよい。場合によっては、通信モジュール710は、プロセッサ740の一部として実装されてもよい。いくつかの例では、ユーザは、通信モジュール710、ユーザインタフェース構成要素725を介して、あるいは通信モジュール710によって制御されるハードウェア構成要素を介して、デバイス705と対話してよい。
【0157】
場合によっては、デバイス705は、単一のアンテナ715を含んでよい。しかしながら、他の場合によっては、デバイス705は、2つ以上のアンテナ715を有してもよく、これらは、複数の無線伝送を同時に送信又は受信することができる。通信モジュール710は、1つ以上のアンテナ715を介して、本明細書で説明されるように、有線リンク又は無線リンクを介して、双方向に通信してよい。例えば通信モジュール710は、無線トランシーバを表してよく、別の無線トランシーバと双方向に通信してよい。通信モジュール710はまた、パケットを変調し、変調されたパケットを伝送のために1つ以上のアンテナ715に提供し、1つ以上のアンテナ715から受信されたパケットを復調するためのモデムも含んでよい。
【0158】
ユーザインタフェース構成要素725は、データベース730内のデータ記憶及び処理を管理し得る。場合によっては、ユーザは、ユーザインタフェース構成要素725と対話してもよい。他の場合には、ユーザインタフェース構成要素725は、ユーザ対話なしに自動的に動作してもよい。データベース730は、単一のデータベース、分散データベース、複数の分散データベース、データストア、データレイク又は緊急バックアップデータベースの例であってよい。
【0159】
メモリ735は、RAM及びROMを含んでもよい。メモリ735は、実行されると、プロセッサ740に本明細書で説明される様々な機能を実行させる命令を含む、コンピュータ読取可能でコンピュータ実行可能なソフトウェアを記憶し得る。場合によっては、メモリ735は、他の中でも特に、周辺の構成要素又はデバイスとの対話のような基本的なハードウェア又はソフトウェア動作を制御し得る、基本I/Oシステム(BIOS)を含んでよい。
【0160】
プロセッサ740は、インテリジェントハードウェアデバイス(例えば汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、中央処理ユニット(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス、離散ゲート又はトランジスタ論理構成要素、離散ハードウェア構成要素、又はそれらの任意の組合せ)を含んでもよい。場合によっては、プロセッサ740は、メモリコントローラを使用してメモリアレイを動作させるように構成されてもよい。他の場合には、メモリコントローラはプロセッサ740に組み込まれてもよい。プロセッサ740は、メモリ735に記憶されたコンピュータ読取可能命令を実行して、様々な機能(例えば睡眠段階分けアルゴリズムのための方法及びシステムをサポートする機能又はタスク)を実行するように構成されてもよい。
【0161】
ウェアラブルアプリケーション720は、本明細書に開示される例による、自動アクティビティ検出をサポートし得る。例えばウェアラブルアプリケーション720は、ウェアラブルデバイスからユーザに関連付けられる生理学的データを受信するための手段として構成され得るか、又は他の方法でこれをサポートし得る。ウェアラブルアプリケーション720は、生理学的データに少なくとも部分的に基づいて、ユーザが身体的アクティビティに従事しているアクティビティセグメントを識別するための手段として構成され得るか、又は他の方法でこれをサポートし得る。ウェアラブルアプリケーション720は、アクティビティセグメントの少なくとも一部について、ユーザに関連付けられる位置データを識別するための手段として構成され得るか、又は他の方法でこれをサポートし得る。ウェアラブルアプリケーション720は、生理学的データ及び位置データに少なくとも部分的に基づいて、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを識別するための手段として構成され得るか、又は他の方法でこれをサポートし得る。ウェアラブルアプリケーション720は、ユーザデバイスのGUIに、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを表示させるための手段として構成され得るか、又は他の方法でこれをサポートし得る。
【0162】
本明細書に記載される例に従ってウェアラブルアプリケーション720を含むか、又は構成することによって、デバイス705は、改善されたアクティビティ検出のための技術をサポートし得る。特に、本明細書に記載される技術は、検出されたアクティビティに関連付けられる位置データを利用することによって、改善されたアクティビティデータ追跡を容易にすることができる。位置データを利用してアクティビティ追跡を改善することにより、本明細書に記載される技術は、ユーザのアクティビティに関するより正確で有用な情報をユーザに提供することができ、これは、ユーザのアクティビティ及び従事の増加を促進し、より効率的なアクティビティトレーニングプログラムを促進することができる。
【0163】
ウェアラブルアプリケーション720は、アプリケーション(例えば「app」)、プログラム、ソフトウェア又は他の構成要素を含んでよく、これらは、リング104、サーバ110、他のユーザデバイス106等との通信を容易にするように構成される。例えばウェアラブルアプリケーション720は、リング104からデータ(例えば生理学的データ)を受信し、受信したデータに対して処理動作を実行し、サーバ110との間でデータを送受信し、ユーザ102にデータを提示させるように構成される、ユーザデバイス106上で実行可能なアプリケーションを含んでよい。
【0164】
図8は、本開示の態様による、位置ベースのアクティビティ追跡のための技術をサポートする方法800を示すフローチャートである。方法800の動作は、本明細書で説明されるように、ユーザデバイス又はその構成要素によって実装されてよい。例えば方法800の動作は、
図1から
図7を参照して説明したようなユーザデバイスによって実行されてもよい。いくつかの例では、ユーザデバイスは、説明された機能を実行するようにユーザデバイスの機能要素を制御する命令のセットを実行してもよい。追加又は代替的に、ユーザデバイスは、専用ハードウェアを使用して、説明された機能の態様を実行してもよい。
【0165】
805において、本方法は、ウェアラブルデバイスからユーザに関連付けられる生理学的データを受信するステップを含んでよい。805の動作は、本明細書に開示される例に従って実行されてよい。いくつかの例では、805の動作の態様は、
図6を参照して説明したように、データ取得構成要素625によって実行されてよい。
【0166】
810において、本方法は、生理学的データに少なくとも部分的に基づいて、ユーザが身体的アクティビティに従事しているアクティビティセグメントを識別するステップを含んでよい。810の動作は、本明細書に開示される例に従って実行されてよい。いくつかの例では、810の動作の態様は、
図6を参照して説明したように、アクティビティセグメント構成要素630によって実行されてよい。
【0167】
815において、本方法は、アクティビティセグメントの少なくとも一部について、ユーザに関連付けられる位置データを識別するステップを含んでよい。815の動作は、本明細書に開示される例に従って実行されてよい。いくつかの例では、815の動作の態様は、
図6を参照して説明したように、位置データ構成要素635によって実行されてよい。
【0168】
820において、本方法は、生理学的データ及び位置データに少なくとも部分的に基づいて、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを識別するステップを含んでよい。820の動作は、本明細書に開示される例に従って実行されてよい。いくつかの例では、820の動作の態様は、
図6を参照して説明したように、アクティビティセグメント構成要素630によって実行されてよい。
【0169】
825において、本方法は、ユーザデバイスのGUIに、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを表示させるステップを含んでよい。825の動作は、本明細書に開示される例に従って実行されてよい。いくつかの例では、825の動作の態様は、
図6を参照して説明したように、ユーザインタフェース構成要素640によって実行されてよい。
【0170】
図9は、本開示の態様による、位置ベースのアクティビティ追跡のための技術をサポートする方法900を示すフローチャートである。方法900の動作は、本明細書で説明されるように、ユーザデバイス又はその構成要素によって実装されてよい。例えば方法900の動作は、
図1から
図7を参照して説明したようなユーザデバイスによって実行されてもよい。いくつかの例では、ユーザデバイスは、説明された機能を実行するようにユーザデバイスの機能要素を制御する命令のセットを実行してもよい。追加又は代替的に、ユーザデバイスは、専用ハードウェアを使用して、説明された機能の態様を実行してもよい。
【0171】
905において、本方法は、ウェアラブルデバイスからユーザに関連付けられる生理学的データを受信するステップを含んでよい。905の動作は、本明細書に開示される例に従って実行されてよい。いくつかの例では、905の動作の態様は、
図6を参照して説明したように、データ取得構成要素625によって実行されてよい。
【0172】
910において、本方法は、生理学的データに少なくとも部分的に基づいて、ユーザが身体的アクティビティに従事しているアクティビティセグメントを識別するステップを含んでよい。910の動作は、本明細書に開示される例に従って実行されてよい。いくつかの例では、910の動作の態様は、
図6を参照して説明したように、アクティビティセグメント構成要素630によって実行されてよい。
【0173】
915において、本方法は、アクティビティセグメントの少なくとも一部について、ユーザに関連付けられる位置データを識別するステップを含んでよい。915の動作は、本明細書に開示される例に従って実行されてよい。いくつかの例では、915の動作の態様は、
図6を参照して説明したように、位置データ構成要素635によって実行されてよい。
【0174】
920において、本方法は、生理学的データ及び位置データに少なくとも部分的に基づいて、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを識別するステップを含んでよい。920の動作は、本明細書に開示される例に従って実行されてよい。いくつかの例では、920の動作の態様は、
図6を参照して説明したように、アクティビティセグメント構成要素630によって実行されてよい。
【0175】
925において、本方法は、ユーザデバイスのGUIに、アクティビティセグメントの指示を表示させるステップを含んでよい。925の動作は、本明細書に開示される例に従って実行されてよい。いくつかの例では、925の動作の態様は、
図6を参照して説明したように、ユーザインタフェース構成要素640によって実行されてよい。
【0176】
930において、本方法は、ユーザデバイスを介して、かつアクティビティセグメントの指示に応答して、アクティビティセグメントの確認を受信するステップを含んでよい。930の動作は、本明細書に開示される例に従って実行されてよい。いくつかの例では、930の動作の態様は、
図6を参照して説明したように、ユーザ入力構成要素645によって実行されてよい。
【0177】
935において、本方法は、ユーザデバイスのGUIに、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを表示させるステップを含んでよく、ここで、GUIに、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを表示させることは、確認を受信することに少なくとも部分的に基づく。935の動作は、本明細書に開示される例に従って実行されてよい。いくつかの例では、935の動作の態様は、
図6を参照して説明したように、ユーザインタフェース構成要素640によって実行されてよい。
【0178】
図10は、本開示の態様による、位置ベースのアクティビティ追跡のための技術をサポートする方法1000を示すフローチャートである。方法1000の動作は、本明細書で説明されるように、ユーザデバイス又はその構成要素によって実装されてよい。例えば方法1000の動作は、
図1から
図7を参照して説明したようなユーザデバイスによって実行されてもよい。いくつかの例では、ユーザデバイスは、説明された機能を実行するようにユーザデバイスの機能要素を制御する命令のセットを実行してもよい。追加的又は代替的に、ユーザデバイスは、専用ハードウェアを使用して、説明された機能の態様を実行してもよい。
【0179】
1005において、本方法は、ウェアラブルリングデバイスからユーザに関連付けられる生理学的データを受信するステップを含んでよい。1005の動作は、本明細書に開示される例に従って実行されてよい。いくつかの例では、1005の動作の態様は、
図6を参照して説明したように、データ取得構成要素625によって実行されてよい。
【0180】
1010において、本方法は、生理学的データに少なくとも部分的に基づいて、ユーザが身体的アクティビティに従事しているアクティビティセグメントを識別するステップを含んでよい。1010の動作は、本明細書に開示される例に従って実行されてよい。いくつかの例では、1010の動作の態様は、
図6を参照して説明したように、アクティビティセグメント構成要素630によって実行されてよい。
【0181】
1015において、本方法は、アクティビティセグメントの少なくとも一部について、ユーザに関連付けられる位置データを識別するステップを含んでよい。1015の動作は、本明細書に開示される例に従って実行されてよい。いくつかの例では、1015の動作の態様は、
図6を参照して説明したように、位置データ構成要素635によって実行されてよい。
【0182】
1020において、本方法は、生理学的データ及び位置データに少なくとも部分的に基づいて、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを識別するステップを含んでよい。1020の動作は、本明細書に開示される例に従って実行されてよい。いくつかの例では、1020の動作の態様は、
図6を参照して説明したように、アクティビティセグメント構成要素630によって実行されてよい。
【0183】
1025において、本方法は、受信した生理学的データに少なくとも部分的に基づいて、アクティビティセグメントの完了を自動的に識別するステップを含んでよい。1025の動作は、本明細書に開示される例に従って実行されてよい。いくつかの例では、1025の動作の態様は、
図6を参照して説明したように、アクティビティセグメント構成要素630によって実行されてよい。
【0184】
1030において、本方法は、ユーザデバイスのGUIに、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを表示させるステップを含んでよく、ここで、GUIに、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを表示させることは、アクティビティセグメントの完了を自動的に識別することに少なくとも部分的に基づく。1030の動作は、本明細書に開示される例に従って実行されてよい。いくつかの例では、1030の動作の態様は、
図6を参照して説明したように、ユーザインタフェース構成要素640によって実行されてよい。
【0185】
自動アクティビティ検出のための方法を説明する。本方法は、ウェアラブルデバイスからユーザに関連付けられる生理学的データを受信するステップと、生理学的データに少なくとも部分的に基づいて、ユーザが身体的アクティビティに従事しているアクティビティセグメントを識別するステップと、アクティビティセグメントの少なくとも一部について、ユーザに関連付けられる位置データを識別するステップと、生理学的データ及び位置データに少なくとも部分的に基づいて、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを識別するステップと、ユーザデバイスのGUIに、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを表示させるステップと、を含み得る。
【0186】
自動アクティビティ検出のための装置を説明する。本装置は、プロセッサと、プロセッサに結合されたメモリと、メモリ内に記憶された命令とを含み得る。命令は、本装置に、ウェアラブルデバイスからユーザに関連付けられる生理学的データを受信させ、生理学的データに少なくとも部分的に基づいて、ユーザが身体的アクティビティに従事しているアクティビティセグメントを識別させ、アクティビティセグメントの少なくとも一部について、ユーザに関連付けられる位置データを識別させ、生理学的データ及び位置データに少なくとも部分的に基づいて、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを識別させ、ユーザデバイスのGUIに、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを表示させるために、プロセッサによって実行可能な命令であり得る。
【0187】
自動アクティビティ検出のための別の装置を説明する。本装置は、ウェアラブルデバイスからユーザに関連付けられる生理学的データを受信するための手段と、生理学的データに少なくとも部分的に基づいて、ユーザが身体的アクティビティに従事しているアクティビティセグメントを識別するための手段と、アクティビティセグメントの少なくとも一部について、ユーザに関連付けられる位置データを識別するための手段と、生理学的データ及び位置データに少なくとも部分的に基づいて、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを識別するための手段と、ユーザデバイスのGUIに、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを表示させるための手段と、を含み得る。
【0188】
自動アクティビティ検出のためのコードを記憶する非一時的コンピュータ読取可能媒体を説明する。コードは、ウェアラブルデバイスからユーザに関連付けられる生理学的データを受信し、生理学的データに少なくとも部分的に基づいて、ユーザが身体的アクティビティに従事しているアクティビティセグメントを識別し、アクティビティセグメントの少なくとも一部について、ユーザに関連付けられる位置データを識別し、生理学的データ及び位置データに少なくとも部分的に基づいて、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを識別し、ユーザデバイスのグラフィカルユーザインタフェースに、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを表示させるために、プロセッサによって実行可能な命令を含み得る。
【0189】
本明細書で説明される方法、装置及び非一時的コンピュータ読取可能媒体のいくつかの例は、ユーザデバイスのGUIに、アクティビティセグメントの指示を表示させ、ユーザデバイスを介して、かつアクティビティセグメントの指示に応答して、アクティビティセグメントの確認を受信するための動作、機能、手段又は命令を更に含んでよく、ここで、GUIに、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを表示させることは、確認を受信することに少なくとも部分的に基づいてよい。
【0190】
本明細書で説明される方法、装置及び非一時的コンピュータ読取可能媒体のいくつかの例において、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを識別することは、アクティビティセグメントの開始と確認の受信との間のアクティビティセグメントの部分に関連付けられる生理学的データ及び位置データに少なくとも部分的に基づいて、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを識別するための動作、機能、手段又は命令を更に含んでよい。
【0191】
本明細書で説明される方法、装置及び非一時的コンピュータ読取可能媒体のいくつかの例において、受信した生理学的データに少なくとも部分的に基づいて、アクティビティセグメントの完了を自動的に識別し、GUIに、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを表示させることは、アクティビティセグメントの完了を自動的に識別することに少なくとも部分的に基づいてよい。
【0192】
本明細書で説明される方法、装置及び非一時的コンピュータ読取可能媒体のいくつかの例は、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータのうちの少なくとも1つのパラメータを選択的に修正するユーザ入力を、ユーザデバイスを介して受信するための動作、機能、手段又は命令を更に含んでよい。
【0193】
本明細書で説明される方法、装置及び非一時的コンピュータ読取可能媒体のいくつかの例において、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータは、身体的アクティビティのタイプ、アクティビティセグメントの持続時間、アクティビティセグメントの間にユーザが移動した距離、アクティビティセグメントの間のユーザの標高変化、アクティビティセグメントの間にユーザが消費したカロリー量又はそれらの任意の組合せを含む。
【0194】
本明細書で説明される方法、装置及び非一時的コンピュータ読取可能媒体のいくつかの例において、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータは、ペース、スピード、標高、ルートマップ、スプリットタイム、標高調整ペース又はそれらの任意の組合せを含む。
【0195】
本明細書で説明される方法、装置及び非一時的コンピュータ読取可能媒体のいくつかの例は、アクティビティセグメントの開始時におけるユーザの第1地理的位置と、アクティビティセグメントの終了時におけるユーザの第2地理的位置とを識別するための動作、機能、手段又は命令を更に含んでよく、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを識別することは、第1地理的位置、第2地理的位置又はその両方に少なくとも部分的に基づいてよい。
【0196】
本明細書で説明される方法、装置及び非一時的コンピュータ読取可能媒体のいくつかの例は、サーバから、アクティビティセグメントに関連付けられるアクティビティ分類データを受信するための動作、機能、手段又は命令を更に含んでよく、アクティビティ分類データは、複数の分類されたアクティビティタイプと、対応する信頼値とを含み、信頼値は、対応する分類されたアクティビティタイプに関連付けられる信頼レベルを示し、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを識別することは、アクティビティ分類データを受信することに少なくとも部分的に基づいてよい。
【0197】
本明細書で説明される方法、装置及び非一時的コンピュータ読取可能媒体のいくつかの例は、アクティビティ分類データを受信することに少なくとも部分的に基づいて、ユーザデバイスのGUIに、複数の分類されたアクティビティタイプのうちの1つ以上の分類されたアクティビティタイプを表示させ、ユーザデバイスを介して、かつ1つ以上の分類されたアクティビティタイプを表示することに応答して、1つ以上の分類されたアクティビティタイプのうちのある分類されたアクティビティタイプの選択を受信するための動作、機能、手段又は命令を更に含んでよく、身体的アクティビティに関連付けられる1つ以上のパラメータを識別することは、選択を受信することに少なくとも部分的に基づいてよい。
【0198】
本明細書で説明される方法、装置及び非一時的コンピュータ読取可能媒体のいくつかの例において、生理学的データは、体温データ、加速度計データ、心拍数データ、呼吸数データ又はそれらの任意の組合せを含む。
【0199】
本明細書で説明される方法、装置及び非一時的コンピュータ読取可能媒体のいくつかの例において、ウェアラブルデバイスは、ウェアラブルリングデバイスを含む。
【0200】
本明細書で説明される方法、装置及び非一時的コンピュータ読取可能媒体のいくつかの例において、ウェアラブルデバイスは、動脈血流に基づいて、ユーザから生理学的データを収集する。
【0201】
上述の方法は可能な実装を説明しており、動作及びステップは再配置又は他の方法で修正されてよく、他の実装も可能であることに留意されたい。さらに、上記方法の2つ又はそれ以上からの態様を組み合わせてもよい。
【0202】
添付図面に関連して、本明細書で説明される説明は、例示的な構成を記載しており、実装され得るか又は特許請求の範囲内にあるすべての例を表すものではない。本明細書で使用される「例示的」という用語は、「例、例示又は説明として機能する」ことを意味し、「好ましい」又は「他の例より有利である」ことを意味しない。詳細な説明は、記載される技術の理解を提供する目的のための特定の詳細を含む。しかしながら、これらの技術は、これらの特定の詳細なしに実施されてもよい。いくつかの例では、記載される例の概念を不明瞭にすることを避けるために、周知の構造及びデバイスがブロック図の形式で示されている。
【0203】
添付の図面では、類似の構成要素又は特徴は、同じ参照ラベルを有することがある。さらに、同じタイプの様々な構成要素は、ハイフンによって参照ラベルの後に続き、類似の構成要素を区別する第2ラベルによって区別されることがある。明細書において第1参照ラベルのみが使用される場合、説明は、第2参照ラベルに関係なく、同じ第1参照ラベルを有する類似の構成要素の任意の1つに適用可能である。
【0204】
本明細書で説明される情報及び信号は、様々な異なるテクノロジ及び技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば上記の説明を通して参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル及びチップは、電圧、電流、電磁波、磁場又は粒子、光学場又は粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表されてもよい。
【0205】
本明細書の開示に関連して説明される様々な例示のブロック及びモジュールは、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGA又は他のプログラマブル論理デバイス、離散ゲート又はトランジスタ論理、離散ハードウェア構成要素、あるいは本明細書に説明される機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せで実装又は実行されてもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよいが、代替的に、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ又は状態マシンであってもよい。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ(例えばDSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連する1つ以上のマイクロプロセッサ又は任意の他のそのような構成)として実装されてもよい。
【0206】
本明細書で説明される機能は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア又はそれらの任意の組合せで実装されてよい。プロセッサによって実行されるソフトウェアで実装される場合、機能は、コンピュータ読取可能媒体上の1つ以上の命令又はコードとして記憶されるか又は伝送され得る。他の例及び実装は、本開示の範囲及び添付の特許請求の範囲内である。例えばソフトウェアの性質により、上述の機能は、プロセッサ、ハードウェア、ファームウェア、ハードワイヤリング又はそれらの任意の組合せによって実行されるソフトウェアを使用して実装することができる。機能を実装する特徴はまた、機能の一部が異なる物理的位置で実装されるように分散されることを含め、物理的に様々な位置に配置されてもよい。また、特許請求の範囲を含め、本明細書中で使用されるとき、項目のリスト(例えば「のうちの少なくとも1つ」又は「のうちの1つ以上」のような句が前にある項目のリスト)で使用される「又は(or)」は、例えばA、B、又はCのうちの少なくとも1つのリストが、A又はB又はC又はAB又はAC又はBC又はABC(すなわち、AとBとC)を意味するような包括的なリストを示す。また、本明細書で使用されるとき、「に基づいて」という句は、条件のクローズなセットを指すように解釈されないものとする。例えば「条件Aに基づいて」として記載される例示的なステップは、本開示の範囲から逸脱することなく、条件A及び条件Bの両方に基づいてもよい。言い換えると、本明細書で使用されるとき、「に基づいて」という句は、「少なくとも部分的に基づいて」という句と同じ方法で解釈されるものとする。
【0207】
コンピュータ読取可能媒体は、非一時的コンピュータ記憶媒体と、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体との両方を含む。非一時的記憶媒体は、汎用又は専用コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であってよい。限定ではなく例として、非一時的コンピュータ読取可能媒体は、RAM、ROM、電気的消去可能なプログラム可能ROM(EEPROM)、コンパクトディスク(CD)ROM又は他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ又は他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令又はデータ構造の形式で所望のプログラムコード手段を搬送又は記憶するために使用することができ、かつ汎用若しくは専用コンピュータ又は汎用若しくは専用プロセッサによってアクセスすることができる、任意の他の非一時的媒体を含むことができる。また、任意の接続は、適切には、コンピュータ読取可能媒体と呼ばれる。例えばソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者線(DSL)、又は赤外線や無線、マイクロ波のような無線技術を使用して、ウェブサイト、サーバ又は他のリモートソースから送信される場合、その同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、又は赤外線や無線、マイクロ波のような無線技術は媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるときディスク(disk又はdisc)は、CD、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピーディスク及びブルーレイ(登録商標)ディスクを含むが、ここで、ディスク(disk)は通常、データを磁気的に再生し、一方、ディスク(disc)はレーザーを用いてデータを光学的に再生する。上記の組合せも、コンピュータ読取可能媒体の範囲内に含まれる。
【0208】
本明細書における説明は、当業者が本開示を作成又は使用することを可能にするために提供される。本開示に対する様々な修正は、当業者には容易に明らかとなり、本明細書に定義される一般的な原理は、本開示の範囲から逸脱することなく、他の変形に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で説明される実施例及び設計に限定されず、本明細書に開示される原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲が与えられるべきである。
【国際調査報告】