(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】荷物整理方法、荷物整理装置、荷物整理機器、倉庫システム、コンピュータ可読記憶媒体およびコンピュータプログラム製品
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/08 20240101AFI20240829BHJP
B65G 1/137 20060101ALI20240829BHJP
【FI】
G06Q10/08
B65G1/137 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513156
(86)(22)【出願日】2022-07-26
(85)【翻訳文提出日】2024-03-26
(86)【国際出願番号】 CN2022108041
(87)【国際公開番号】W WO2023029820
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】202111015111.6
(32)【優先日】2021-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523301101
【氏名又は名称】深▲せん▼市庫宝軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN KUBO SOFTWARE CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】Rooms 101, 201, 301, 401, Building C, HAI ROBOTICS Industrial Park, Nanchang Community, Xixiang Street, Bao’an District, Shenzhen, Guangdong 518100, China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】喩潤方
【テーマコード(参考)】
3F522
5L010
【Fターム(参考)】
3F522AA02
3F522BB01
3F522CC06
3F522GG07
3F522GG44
3F522LL03
3F522LL15
3F522LL34
5L010AA16
(57)【要約】
荷物整理方法、装置、機器、倉庫システムおよび記憶媒体を提供する。当該荷物整理方法は倉庫システムに適用され、今後の所定時間内のオーダーである対象オーダーに対応する要出庫荷物を決定するステップと、対象オーダーに対応する目標操作台に基づいて、要出庫荷物の目標ロケーションを決定するステップと、要出庫荷物の目標ロケーションと、要出庫荷物が現在保管されているロケーションである保管ロケーションとが移転条件を満たす場合、要出庫荷物を対応する目標ロケーションへ搬送するステップと、を含む。今後のオーダーに基づいたロケーション整理を実現して、ロケーション整理の精度が高く、同時にオーダー処理効率を高めることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
今後の所定時間内のオーダーである対象オーダーに対応する、要出庫荷物を決定するステップと、
前記対象オーダーに対応する目標操作台に基づいて、前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定するステップと、
前記要出庫荷物の目標ロケーションと前記要出庫荷物の保管ロケーションとが移転条件を満たす場合、要出庫荷物を対応する目標ロケーションへ搬送するステップと、を含み、 前記保管ロケーションは前記要出庫荷物が現在保管されているロケーションである、
荷物整理方法。
【請求項2】
前記対象オーダーに対応する目標操作台に基づいて、前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定するステップは、
前記目標操作台に基づいて、倉庫システムの各ロケーションのロケーションスコアを決定するステップと、
前記ロケーションスコアに基づいて、各前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定するステップと、を含む、
請求項1に記載の荷物整理方法。
【請求項3】
前記目標操作台に基づいて、倉庫システムの各ロケーションのロケーションスコアを決定するステップは、
前記倉庫システムの各ロケーションと前記目標操作台との第1の距離を計算するステップと、
前記第1の距離に基づいて、各前記ロケーションのロケーションスコアを決定するステップと、を含む、
請求項2に記載の荷物整理方法。
【請求項4】
前記第1の距離に基づいて、各前記ロケーションのロケーションスコアを決定するステップは、
前記第1の距離と各ロケーションのロケーション高度とに基づいて、各前記ロケーションのロケーションスコアを決定するステップを含む、
請求項3に記載の荷物整理方法。
【請求項5】
前記目標操作台に基づいて、倉庫システムの各ロケーションのロケーションスコアを決定するステップは、
前記倉庫システムの、各通路の通路出口と前記目標操作台との第2の距離を計算するステップと、
各前記通路に対応する目標ロケーションの第1の数量を取得するステップと、
前記第2の距離および前記第1の数量に基づいて、各前記通路の通路スコアを決定するステップと、
各ロケーションについて、前記ロケーションに対応する通路の通路スコア、および前記ロケーションと対応する通路の通路出口との距離に基づいて、前記ロケーションのロケーションスコアを決定するステップと、を含み、
前記通路は、隣り合う2つの保管ラックの間のロボットが走行するための通り道であり、前記保管ラックには、荷物を保管するための1つまたは複数のロケーションが含まれている、
請求項2に記載の荷物整理方法。
【請求項6】
前記対象オーダーに対応する目標操作台に基づいて、前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定するステップは、
各通路の通路出口と前記目標操作台との第2の距離を計算するステップと、
各通路について、前記通路に対応する各ロケーションと前記通路の通路出口との第3の距離に基づいて、前記通路に対応する各ロケーションの第1のスコアを決定するステップと、
前記対象オーダーに対応するすべての前記要出庫荷物の目標ロケーションが決定するまで、
各前記通路に対応する目標ロケーションの第1の数量を取得するステップと、
前記第2の距離および前記第1の数量に基づいて、各前記通路の通路スコアを決定するステップと、
現在通路スコアが最も高い目標通路について、第1のスコアが高い順に、前記目標通路における目標ロケーションに決定されていない各ロケーションの中から、所定数のロケーションを所定数の前記要出庫荷物の目標ロケーションに決定し、前記所定数に基づいて前記目標通路の第1の数量を更新するステップと、
を繰り返し実行するステップと、を含み、
前記所定数はロボットの一時保管ラックの段数である、
請求項1に記載の荷物整理方法。
【請求項7】
前記対象オーダーに対応する目標操作台に基づいて、前記対象オーダーに対応する要出庫荷物の目標ロケーションを決定するステップは、
各通路の通路出口と前記目標操作台との第2の距離を計算するステップと、
各通路の渋滞係数を決定するステップと、
各通路に対応する第2の距離と渋滞係数とに基づいて、各通路の通路スコアを決定するステップと、
各通路について、前記通路に対応する各ロケーションと前記通路の通路出口との第3の距離に基づいて、前記通路に対応する各ロケーションの第1のスコアを決定するステップと、
各ロケーションの第1のスコアと、各ロケーションに対応する通路の通路スコアとに基づいて、前記対象オーダーに対応する各前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定するステップと、を含む、
請求項1に記載の荷物整理方法。
【請求項8】
各ロケーションの第1のスコアと、各ロケーションに対応する通路の通路スコアとに基づいて、前記対象オーダーに対応する各前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定するステップは、
通路スコアが高い順に、各通路の第1のロケーションを前記対象オーダーに対応する各要出庫荷物の目標ロケーションに順次決定するステップを含み、前記第1のロケーションは、第1のスコアが所定スコアより大きいロケーションである、
請求項7に記載の荷物整理方法。
【請求項9】
通路スコアが高い順に、各通路の第1のロケーションを前記対象オーダーに対応する各要出庫荷物の目標ロケーションに順次決定するステップは、
通路スコアが高い順および通路における第1のスコアが高い順に、対応する数量の前記第1のロケーションを前記対象オーダーにおける要出庫荷物の目標ロケーションに順次決定するとともに、第1のロケーションの数量が0の通路を削除するステップを含む、
請求項8に記載の荷物整理方法。
【請求項10】
通路スコアの高い順に、各通路の第1のロケーションを前記対象オーダーに対応する各要出庫荷物の目標ロケーションに順次決定するステップの後に、
次の対象オーダーに対応する要出庫荷物を取得するステップと、
各第1の通路に対応する目標ロケーションの数に基づいて、各第1の通路の渋滞係数を更新するステップと、
各第1の通路に対応する第2の距離と、更新後の渋滞係数とに基づいて、各第1の通路の通路スコアを更新するステップと、
通路スコアが高い順に、各通路の第1のロケーションを前記次の対象オーダーに対応する各要出庫荷物の目標ロケーションに順次決定するステップと、をさらに含み、
前記第1の通路は、各前記通路のうち、少なくとも1つのロケーションが目標ロケーションに決定されている通路である、
請求項8に記載の荷物整理方法。
【請求項11】
各要出庫荷物に対応するロケーションタイプを決定するステップをさらに含み、
対応的に、前記対象オーダーに対応する目標操作台に基づいて、前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定するステップは、
前記対象オーダーに対応する目標操作台と、各要出庫荷物のロケーションタイプとに基づいて、各前記要出庫荷物に対応するロケーションタイプに適合する各目標ロケーションを決定するステップを含む、
請求項1に記載の荷物整理方法。
【請求項12】
前記対象オーダーに対応する目標操作台と、各要出庫荷物のロケーションタイプとに基づいて、各前記要出庫荷物に対応するロケーションタイプに適合する各目標ロケーションを決定するステップは、
同一ロケーションタイプの各要出庫荷物に対して、前記ロケーションタイプに適合する各選択候補ロケーションを決定するステップと、
前記目標操作台に基づいて、各前記選択候補ロケーションのロケーションスコアを決定するステップと、
ロケーションスコアが高い順に、各選択候補ロケーションを各要出庫荷物の目標ロケーションに順次決定するステップと、を含む、
請求項11に記載の荷物整理方法。
【請求項13】
前記対象オーダーに対応する各要出庫荷物の割り当て順序を決定して、前記割り当て順序に基づいて、前記対象オーダーに対応する各要出庫荷物に、目標ロケーションを順次割り当てるステップをさらに含む、
請求項1~12のいずれか一項に記載の荷物整理方法。
【請求項14】
前記要出庫荷物の目標ロケーションと前記要出庫荷物の保管ロケーションとが移転条件を満たすことは、
前記要出庫荷物の目標ロケーションと前記要出庫荷物の保管ロケーションとが、同一通路に位置していないこと、または、
前記要出庫荷物の目標ロケーションが、前記要出庫荷物の保管ロケーションの所定範囲を超えていること、または、
前記要出庫荷物の目標ロケーションと前記要出庫荷物の保管ロケーションとが一致していないこと、を含む、
請求項1~12のいずれか一項に記載の荷物整理方法。
【請求項15】
対象オーダーに対応する要出庫荷物を決定するステップは、
対象オーダーのオーダー要求および前記対象オーダーに対応する目標操作台に基づいて、前記対象オーダーに対応する要出庫荷物を決定することを含む、
請求項1~12のいずれか一項に記載の荷物整理方法。
【請求項16】
前記対象オーダーに対応する作業ラインに基づいて、前記対象オーダーの目標操作台を決定するステップをさらに含む、
請求項1~12のいずれか一項に記載の荷物整理方法。
【請求項17】
前記目標ロケーション上に占拠荷物が存在する場合、
ロボットを制御して、前記目標ロケーションから前記占拠荷物を取り出させるステップをさらに含み、
対応的に、要出庫荷物を対応する目標ロケーションに搬送するステップは、
前記占拠荷物が取り出された後、ロボットを制御して、前記要出庫荷物を前記目標ロケーションへ保管させるステップを含む、
請求項1~12のいずれか一項に記載の荷物整理方法。
【請求項18】
前記要出庫荷物を前記目標ロケーションへ保管した後、さらに、
前記占拠荷物に新たなロケーションを割り当てて、前記占拠荷物を前記新たなロケーションに保管するステップを含む、
請求項17に記載の荷物整理方法。
【請求項19】
今後の所定時間内のオーダーである対象オーダーに対応する、要出庫荷物を決定するための荷物決定モジュールと、
前記対象オーダーに対応する目標操作台に基づいて、前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定するためのロケーション決定モジュールと、
前記要出庫荷物の目標ロケーションと前記要出庫荷物の保管ロケーションとが一致していない場合、要出庫荷物を対応する目標ロケーションへ搬送するための荷物搬送モジュールと、を含む、
荷物整理装置。
【請求項20】
メモリと、少なくとも1つのプロセッサとを含み、
前記メモリはコンピュータ実行指令を記憶し、
前記少なくとも1つのプロセッサが前記メモリに記憶されたコンピュータ実行指令を実行することで、請求項1~18のいずれか一項に記載の荷物整理方法が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行される、
荷物整理機器。
【請求項21】
倉庫ラックと、操作台と、ロボットと、請求項21に記載の荷物整理機器とを含む、
倉庫システム。
【請求項22】
コンピュータ実行指令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体であって、プロセッサが前記コンピュータ実行指令を実行すると、請求項1~18のいずれか一項に記載の荷物整理方法が実現される、
コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項23】
コンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、請求項1~18のいずれか一項に記載の荷物整理方法が実現される、
コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は2021年08月31日に中国専利局に出願された、出願番号202111015111.6、発明の名称「荷物整理方法、装置、機器、倉庫システムおよび記憶媒体」の中国専利出願の優先権を主張し、そのすべての内容を援用により本願に組み入れる。
【0002】
本開示はスマート倉庫の技術分野に関し、特に荷物整理方法、装置、機器、倉庫システムおよび記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
ロボットに基づく倉庫システムは、スマート操作システムを採用して、システムの指令により荷物の自動取り出しおよび収納を実現するとともに、24時間連続で稼働でき、人間による管理と操作に取って代わって倉庫の効率を向上させるため、広く利用され人気を博している。
【0004】
ロボットに基づいたスマート倉庫の分野においては往々にして、一定周期で、あるいは自発的に倉庫の整理を行い、即ち早めにロケーション管理を実施することで、荷物の出庫効率を向上させる必要がある。従来技術においては、荷物のホット度に基づいた方法を採用してロケーション管理プランを決定し、ホット度が高い荷物を出庫効率の高いロケーション、例えば操作台に近いロケーションへ整理して、出庫効率を高めることがしばしば行われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、出庫オーダーにホット度の低い荷物が多く含まれている場合、上記方法を採用すると当該オーダーの出庫効率を高めることができない。
【0006】
本開示は、オーダー単位の荷物整理プランを実現して、オーダー処理効率を高めることができる荷物整理方法、装置、機器、倉庫システムおよび記憶媒体を提供する。
【課題を解決する手段】
【0007】
第1の態様として、本開示の実施例で提供する荷物整理方法は、今後の所定時間内のオーダーである対象オーダーに対応する、要出庫荷物を決定するステップと、前記対象オーダーに対応する目標操作台に基づいて、前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定するステップと、前記要出庫荷物の目標ロケーションと前記要出庫荷物の保管ロケーションとが移転条件を満たす場合、要出庫荷物を対応する目標ロケーションへ搬送するステップと、を含み、前記保管ロケーションは前記要出庫荷物が現在保管されているロケーションである。
【0008】
任意選択として、前記対象オーダーに対応する目標操作台に基づいて、前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定するステップは、前記目標操作台に基づいて、倉庫システムの各ロケーションのロケーションスコアを決定するステップと、前記ロケーションスコアに基づいて、各前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定するステップと、を含む。
【0009】
任意選択として、前記目標操作台に基づいて、倉庫システムの各ロケーションのロケーションスコアを決定するステップは、前記倉庫システムの各ロケーションと前記目標操作台との第1の距離を計算するステップと、前記第1の距離に基づいて、各前記ロケーションのロケーションスコアを決定するステップと、を含む。
【0010】
任意選択として、前記第1の距離に基づいて、各前記ロケーションのロケーションスコアを決定するステップは、前記第1の距離と各ロケーションのロケーション高度とに基づいて、各前記ロケーションのロケーションスコアを決定するステップを含む。
【0011】
任意選択として、前記目標操作台に基づいて、倉庫システムの各ロケーションのロケーションスコアを決定するステップは、前記倉庫システムの、各通路の通路出口と前記目標操作台との第2の距離を計算するステップと、各前記通路に対応する目標ロケーションの第1の数量を取得するステップと、前記第2の距離および前記第1の数量に基づいて、各前記通路の通路スコアを決定するステップと、各ロケーションについて、前記ロケーションに対応する通路の通路スコア、および前記ロケーションと対応する通路の通路出口との距離に基づいて、前記ロケーションのロケーションスコアを決定するステップと、を含み、前記通路は、隣り合う2つの保管ラックの間のロボットが走行するための通り道であり、前記保管ラックには、荷物を保管するための1つまたは複数のロケーションが含まれている。
【0012】
任意選択として、前記対象オーダーに対応する目標操作台に基づいて、前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定するステップは、各通路の通路出口と前記目標操作台との第2の距離を計算するステップと、各通路について、前記通路に対応する各ロケーションと前記通路の通路出口との第3の距離に基づいて、前記通路に対応する各ロケーションの第1のスコアを決定するステップと、前記対象オーダーに対応するすべての前記要出庫荷物の目標ロケーションが決定するまで、各前記通路に対応する目標ロケーションの第1の数量を取得するステップと、前記第2の距離と前記第1の数量とに基づいて、各前記通路の通路スコアを決定するステップと、現在通路スコアが最も高い目標通路について、第1のスコアが高い順に、前記目標通路における目標ロケーションに決定されていない各ロケーションの中から、所定数のロケーションを所定数の前記要出庫荷物の目標ロケーションに決定し、前記所定数に基づいて前記目標通路の第1の数量を更新するステップと、を繰り返し実行するステップと、を含み、前記所定数はロボットの一時保管ラックの段数である。
【0013】
任意選択として、前記対象オーダーに対応する目標操作台に基づいて、前記対象オーダーに対応する要出庫荷物の目標ロケーションを決定するステップは、各通路の通路出口と前記目標操作台との第2の距離を計算するステップと、各通路の渋滞係数を決定するステップと、各通路に対応する第2の距離と渋滞係数とに基づいて、各通路の通路スコアを決定するステップと、各通路について、前記通路に対応する各ロケーションと前記通路の通路出口との第3の距離に基づいて、前記通路に対応する各ロケーションの第1のスコアを決定するステップと、各ロケーションの第1のスコアと、各ロケーションに対応する通路の通路スコアとに基づいて、前記対象オーダーに対応する各前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定するステップと、を含む。
【0014】
任意選択として、各ロケーションの第1のスコアと、各ロケーションに対応する通路の通路スコアとに基づいて、前記対象オーダーに対応する各前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定するステップは、通路スコアが高い順に、各通路の第1のロケーションを前記対象オーダーに対応する各要出庫荷物の目標ロケーションに順次決定するステップを含み、前記第1のロケーションは、第1のスコアが所定スコアより大きいロケーションである。
【0015】
任意選択として、通路スコアが高い順に、各通路の第1のロケーションを前記対象オーダーに対応する各要出庫荷物の目標ロケーションに順次決定するステップは、通路スコアが高い順および通路における第1のスコアが高い順に、対応する数の前記第1のロケーションを前記対象オーダーにおける要出庫荷物の目標ロケーションに順次決定するとともに、第1のロケーションの数が0の通路を削除するステップを含む。
【0016】
任意選択として、通路スコアの高い順に、各通路の第1のロケーションを前記対象オーダーに対応する各要出庫荷物の目標ロケーションに順次決定するステップの後に、前記方法はさらに、次の対象オーダーに対応する要出庫荷物を取得するステップと、各第1の通路に対応する目標ロケーションの数に基づいて、各第1の通路の渋滞係数を更新するステップと、各第1の通路に対応する第2の距離と、更新後の渋滞係数とに基づいて、各第1の通路の通路スコアを更新するステップと、通路スコアが高い順に、各通路の第1のロケーションを前記次の対象オーダーに対応する各要出庫荷物の目標ロケーションに順次決定するステップと、を含み、前記第1の通路は、各前記通路のうち、少なくとも1つのロケーションが目標ロケーションに決定されている通路である。
【0017】
任意選択として、前記方法はさらに、各要出庫荷物に対応するロケーションタイプを決定するステップを含む。
【0018】
対応的に、前記対象オーダーに対応する目標操作台に基づいて、前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定するステップは、前記対象オーダーに対応する目標操作台と、各要出庫荷物のロケーションタイプとに基づいて、各前記要出庫荷物に対応するロケーションタイプに適合する各目標ロケーションを決定するステップを含む。
【0019】
任意選択として、前記対象オーダーに対応する目標操作台と、各要出庫荷物のロケーションタイプとに基づいて、各前記要出庫荷物に対応するロケーションタイプに適合する各目標ロケーションを決定するステップは、同一ロケーションタイプの各要出庫荷物に対して、前記ロケーションタイプに適合する各選択候補ロケーションを決定するステップと、前記目標操作台に基づいて、各前記選択候補ロケーションのロケーションスコアを決定するステップと、ロケーションスコアが高い順に、各選択候補ロケーションを各要出庫荷物の目標ロケーションに順次決定するステップと、を含む。
【0020】
任意選択として、前記方法はさらに、前記対象オーダーに対応する各要出庫荷物の割り当て順序を決定して、前記割り当て順序に基づいて、前記対象オーダーに対応する各要出庫荷物に、目標ロケーションを順次割り当てるステップをさらに含む。
【0021】
任意選択として、前記要出庫荷物の目標ロケーションと前記要出庫荷物の保管ロケーションとが移転条件を満たすことは、前記要出庫荷物の目標ロケーションと前記要出庫荷物の保管ロケーションとが、同一通路に位置していないこと、または、前記要出庫荷物の目標ロケーションが、前記要出庫荷物の保管ロケーションの所定範囲を超えていること、または、前記要出庫荷物の目標ロケーションと前記要出庫荷物の保管ロケーションとが一致していないこと、を含む。
【0022】
任意選択として、対象オーダーに対応する要出庫荷物を決定するステップは、対象オーダーのオーダー要求および前記対象オーダーに対応する目標操作台に基づいて、前記対象オーダーに対応する要出庫荷物を決定することを含む。
【0023】
任意選択として、前記方法はさらに、前記対象オーダーに対応する作業ラインに基づいて、前記対象オーダーの目標操作台を決定するステップを含む。
【0024】
任意選択として、前記目標ロケーション上に占拠荷物が存在する場合、前記方法はさらに、ロボットを制御して、前記目標ロケーションから前記占拠荷物を取り出させるステップを含む。
【0025】
対応的に、要出庫荷物を対応する目標ロケーションへ搬送するステップは、前記占拠荷物が取り出された後、ロボットを制御して、前記要出庫荷物を前記目標ロケーションへ保管させるステップを含む。
【0026】
任意選択として、前記要出庫荷物を前記目標ロケーションへ保管した後、前記方法はさらに、前記占拠荷物に新たなロケーションを割り当てて、前記占拠荷物を前記新たなロケーションに保管するステップを含む。
【0027】
第2の態様として、本開示の実施例でさらに提供する荷物整理装置は、今後の所定時間内のオーダーである対象オーダーに対応する、要出庫荷物を決定するための荷物決定モジュールと、前記対象オーダーに対応する目標操作台に基づいて、前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定するためのロケーション決定モジュールと、前記要出庫荷物の目標ロケーションと前記要出庫荷物の保管ロケーションとが一致していない場合、要出庫荷物を対応する目標ロケーションへ搬送するための荷物搬送モジュールと、を含む。
【0028】
第3の態様として、本開示の実施例でさらに提供する荷物整理機器は、メモリと、少なくとも1つのプロセッサとを含み、前記メモリはコンピュータ実行指令を記憶し、前記少なくとも1つのプロセッサが前記メモリに記憶されたコンピュータ実行指令を実行することで、本開示の第1の態様に対応する任意の実施例で提供する荷物整理方法が、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行される。
【0029】
第4の態様として、本開示の実施例でさらに提供する倉庫システムは、倉庫ラックと、操作台と、ロボットと、本開示の第3の態様に対応する実施例で提供する荷物整理機器とを含む。
【0030】
第5の態様として、本開示の実施例でさらに提供するコンピュータ可読記憶媒体には、コンピュータ実行指令が記憶され、プロセッサによって前記コンピュータ実行指令が実行されると、本開示の第1の態様に対応する任意の実施例で提供する荷物整理方法が実現される。
【0031】
第6の態様として、本開示の実施例でさらに提供するコンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムを含み、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、本開示の第1の態様に対応する任意の実施例で提供する荷物整理方法が実現される。
【発明の効果】
【0032】
本開示の実施例で提供する荷物整理方法、装置、機器、倉庫システムおよび記憶媒体は、今後の所定時間内の対象オーダーに対して、当該対象オーダーに対応する目標操作台に基づいて当該対象オーダーに対応する各要出庫荷物の目標ロケーションを決定し、目標ロケーションと要出庫荷物の元のロケーションが移転条件を満たす場合、要出庫荷物を対応する目標ロケーションへ前倒しで搬送することで、オーダー単位での前倒しのロケーション管理を実現する。今後のオーダーに基づいてロケーション管理を行うので、ロケーション管理の精度が向上し、前倒しのロケーション管理により、オーダーに対応する要出庫荷物がより迅速に出庫でき、オーダー処理時間を減らし、今後のオーダーの処理効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
以下の図面は明細書に組み込まれて明細書の一部を構成して、本開示の好適な実施例を示すとともに、明細書と合わせて、本開示の原理を説明するために用いられる。
【0034】
【
図1】
図1は本開示の実施例で提供する荷物整理方法の一応用シーンの図である。
【
図2】
図2は本開示の一実施例で提供する荷物整理方法のフローチャートである。
【
図3】
図3は本開示の別の実施例で提供する荷物整理方法のフローチャートである。
【
図4】
図4は本開示の
図3に示す実施例におけるステップS303のフローチャートである。
【
図5】
図5は本開示の別の実施例で提供する荷物整理方法のフローチャートである。
【
図6】
図6は本開示の
図5に示す実施例におけるステップS503のフローチャートである。
【
図7】
図7は本開示の別の実施例で提供する荷物整理方法のフローチャートである。
【
図8】
図8は本開示の別の実施例で提供する荷物整理方法のフローチャートである。
【
図9】
図9は本開示の別の実施例で提供する荷物整理方法のフローチャートである。
【
図10】
図10は本開示の一実施例で提供する荷物整理装置の構造模式図である。
【
図11】
図11は本開示の一実施例で提供する荷物整理機器の構造模式図である。
【
図12】
図12は本開示の一実施例で提供する倉庫システムの構造模式図である。
【0035】
上記の図面により本開示の明確な実施例を示したが、以下ではより詳細に説明する。これら図面および文字による説明は、なんら本開示の構想の範囲を限定するためのものではなく、特定の実施例を参照することによって当業者に本開示の概念を説明するためのものである。
【発明を実施するための形態】
【0036】
ここで例示的な実施例を詳細に説明するが、その例示は図面に示されている。以下の説明で図面に言及する場合、別途説明がある場合を除き、異なる図面における同一の数字は同一または類似の要素を示す。以下の例示的な実施例において説明する実施形態は、本開示と一致するあらゆる実施形態を代表するものではない。むしろ、それらは「特許請求の範囲」において詳述された本開示のいくつかの形態と一致する装置および方法の例にすぎない。
【0037】
以下、具体的実施例により本開示の技術スキームおよび本開示の技術スキームが如何にして上記の技術的課題を解決するかを詳細に説明する。以下の複数の具体的実施例は互いに組み合わせることができる。同一または類似する概念またはプロセスについては、いくつかの実施例では繰り返して説明しない場合がある。以下、図面と組み合わせて本開示の実施例を詳細に説明する。
【0038】
まず、本開示の実施例の応用シーンを詳細に説明する。
【0039】
図1は本開示の実施例で提供する荷物整理方法の一応用シーンの図である。
図1に示すように、本開示の実施例で提供する荷物整理方法は、荷物整理機器により実行される。当該荷物整理機器は、倉庫システムのスケジューリング機器で、形態としてはコンピュータまたはサーバでありうる。倉庫システムにおいては、荷物120の出庫効率を高めるため、往々にして倉庫システムのラック110上に保管された各荷物120に対するロケーション管理、即ち荷物120の位置の調整を行う必要がある。
【0040】
従来技術においては、荷物120のホット度に基づく方法でロケーション管理を行うことが多い。ホット度とは荷物の出庫頻度を表すためのパラメータであり、ホット度が高いほど荷物出庫頻度が高い。具体的には、ホット度が高い荷物120を、例えば、操作台130や通路出口との距離が近いロケーションであるロケーション111のような、好ましい位置にあるロケーションに置くようにする。荷物120を
図1の点線矢印に対応する方向に沿ってロケーション111へ移すことにより、ホット度が高い荷物の出庫効率を高め、荷物120を操作台130へより効率よく搬送することができる。
【0041】
しかしながら、荷物のホット度のみに基づいてロケーション管理を行うという方法は、往々にして、ホット度の高い荷物の出庫効率を高めることができるだけで、オーダーに対応する要出庫荷物がどれもホット度の低い荷物である場合、従来技術におけるホット度に基づくロケーション管理方法では、往々にして当該オーダーに対応する荷物は整理されない。つまり、ロケーションは変化せず、好ましくない位置のロケーションに搬送されることすらある。これにより、当該オーダーに対応する荷物の出庫効率を高めることはできず、当該オーダーの処理効率が低下してしまい、ニーズに応えることができない。
【0042】
荷物の出庫およびオーダー処理の効率を高めるため、本開示の実施例では荷物整理方法を提供する。当該方法の主たる構想は、今後のオーダーが既知である場合、当該今後のオーダーに対応する対象操作に基づいて、当該今後のオーダーの各要出庫荷物の目標ロケーションを決定し、目標ロケーションと要出庫荷物の元のロケーションとが移転条件を満たす場合、当該要出庫荷物を目標ロケーションへ搬送することで、当該今後のオーダーに基づいたロケーション管理プランを実現し、ロケーション管理の精度を高め、当該今後のオーダーに対応する各要出庫荷物をより好ましい位置にあるロケーションへ整理し、要出庫荷物の出庫効率を高め、これにより今後のオーダーの処理効率を高めることである。
【0043】
図2は本開示の一実施例で提供する荷物整理方法のフローチャートである。
図2に示すように、当該荷物整理方法は倉庫システムに適用される。当該荷物整理方法は荷物整理機器により実行することができる。本実施例で提供する荷物整理方法は以下のステップを含む。
【0044】
ステップS201:対象オーダーに対応する要出庫荷物を決定する。
【0045】
前記対象オーダーとは、今後の所定時間内のオーダーである。つまり対象オーダーは今現在処理しているオーダーではなく、今後の所定時間内に処理する必要があるオーダーである。要出庫荷物とは、当該対象オーダーにおいて出庫する必要がある荷物である。今後の所定時間内とは、今後24時間、今後12時間などでありうる。
【0046】
具体的には、倉庫システムの受注情報、例えば受注機器から送信された受注情報に基づいて、今後の所定時間内の1つまたは複数のオーダー、即ち1つまたは複数の対象オーダーを特定する。さらに、各対象オーダーについて、当該対象オーダーのオーダー要求に基づいて、当該対象オーダーに対応する1つまたは複数の要出庫荷物を決定する。
【0047】
具体的には、対象オーダーのオーダー要求は、出庫する必要がある各荷物を示しており、例えば各要出庫荷物の荷物IDを含んでいる。対象オーダーのオーダー要求における対応する各荷物IDに基づいて、対象オーダーに対応する各要出庫荷物を決定できる。
【0048】
さらには、対象オーダーのオーダー要求は、出庫する必要がある各物品および各物品の数量を示していてもよい。物品は通常荷物またはコンテナ内に保管されている。そして、対象オーダーのオーダー要求における、出庫する必要がある各物品およびその数量に基づいて、対象オーダーに対応する各要出庫荷物を決定することで、対象オーダーのオーダー要求を満たす。
【0049】
倉庫システムの1つのコンテナまたは荷物には、1種類の物品を保管してもよいし、複数種類の物品を保管してもよい。
【0050】
例示的に、対象オーダーのオーダー要求が、100足の靴下W1と50枚の衣服C1を出庫することであり、倉庫システムのラック上の靴下W1または衣服C1の入ったコンテナの保管状況として、コンテナH01に30足の靴下W1と26枚の衣服C1が保管され、コンテナH05に87足の靴下W1が保管され、コンテナH16に20足の靴下W1と60枚の衣服C1が保管されていると仮定する。そうすると、当該対象オーダーに対応する要出庫荷物は、コンテナH05とコンテナH16であると特定できる。
【0051】
具体的には、当日のオーダー処理完了後に、あるいは毎日特定の時間に、ロケーション管理タスクをトリガーして、翌日の処理が必要な各対象オーダーを取得する。さらに、各対象オーダーについて当該対象オーダーに対応する各要出庫荷物を決定するか、あるいは翌日の処理が必要な各対象オーダーを1つの対象オーダーとみなして、当該対象オーダーの各要出庫荷物を取得する。
【0052】
本開示で提示するロケーション管理またはロケーション管理タスクとは、対応する各荷物、例えば各要出庫荷物のために、新たにロケーションを割り当てるとともに、それらを新たに割り当てたロケーションに搬送するプロセスを指す。
【0053】
ステップS202:前記対象オーダーに対応する目標操作台に基づいて、前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定する。
【0054】
目標操作台とは、対象オーダーの各要出庫荷物を処理する、または処理する見込みの1つまたは複数の操作台である。目標ロケーションとは、要出庫荷物の新たなロケーションであり、保管されている元のロケーションとは異なる可能性がある。
【0055】
いくつかの実施例においては、1つのオーダーが生成されるごとに、当該オーダーに対応する1つまたは複数の操作台が決定され、対応する各操作台により当該オーダーに対応する荷物が処理される。
【0056】
具体的には、目標操作台との距離が所定距離以下である各ロケーションの中から、各要出庫荷物の目標ロケーションを決定する。ロケーションと目標操作台との距離は、ロボットが目標操作台からロケーションへの移動で走行する最短の距離、またはロケーションから目標操作台への移動で走行する距離であってよい。
【0057】
さらには、各ロケーションと目標操作台との距離および各ロケーションが所属する通路に基づいて、各ロケーションの中から要出庫荷物の目標ロケーションを決定することにより、対象オーダーの各要出庫荷物の目標ロケーションと目標操作台との距離を近くし、かつ目標操作台との距離が近い各通路上の対応する目標ロケーションの数をできるだけ均等にするようにしてもよい。
【0058】
いくつかの実施例においては、目標操作台との距離が所定距離以下である各空きロケーションの中から、各要出庫荷物の目標ロケーションを決定する。目標操作台との距離が所定距離以下である各空きロケーションの数が要出庫荷物の数よりも少ない場合は、さらに目標操作台との距離が所定距離以下である各被占拠ロケーションの中から、余った各要出庫荷物の目標ロケーションを決定する。これにより、ロケーション管理時に搬送する必要がある荷物の数を減らし、ロボットの作業量を減らし、ロケーション管理効率を高めることができる。
【0059】
任意選択として、要出庫荷物が複数である場合、前記方法はさらに、前記対象オーダーに対応する各要出庫荷物の割り当て順序を決定して、前記割り当て順序に基づいて、前記対象オーダーに対応する各要出庫荷物に目標ロケーションを順次割り当てるステップを含む。
【0060】
いくつかの実施例においては、各要出庫荷物の割り当て順序は、ランダムに決定してもよい。
【0061】
いくつかの実施例においては、各要出庫荷物の荷物優先度に基づいて、各要出庫荷物の割り当て順序を決定してもよい。荷物優先度が高いほど、要出庫荷物の割り当て順序が前になる。
【0062】
荷物優先度は、要出庫荷物内に保管されている物品や、物品の数量、荷物サイズなどのパラメータに基づいて決定され、荷物サイズには、要出庫荷物の高さ、幅、長さ、体積などのうちの1つまたは複数が含まれる。
【0063】
具体的には、要出庫荷物の荷物優先度は、要出庫荷物内に保管されている物品の優先度、物品の数量および荷物サイズと、それぞれ正の相関関係を示す。即ち、要出庫荷物内に保管されている物品の優先度が高いほど、要出庫荷物の荷物優先度が高く、要出庫荷物内に保管されている物品の数量が多いほど、要出庫荷物の荷物優先度が高く、荷物サイズが大きいほど、要出庫荷物の荷物優先度が高い。
【0064】
さらには、要出庫荷物内に保管されている物品、物品の数量、荷物サイズなどのパラメータに重みを設定し、要出庫荷物内に保管されている物品、物品的数量、荷物サイズなどのパラメータの加重平均値に基づいて、要出庫荷物の荷物優先度を決定してもよい。
【0065】
具体的には、各要出庫荷物の割り当て順序を決定した後、当該割り当て順序に基づいて、各要出庫荷物に目標ロケーションを順次割り当てる。即ち、各要出庫荷物の目標ロケーションを順次決定する。
【0066】
ステップS203:前記要出庫荷物の目標ロケーションと前記要出庫荷物の保管ロケーションとが移転条件を満たす場合、要出庫荷物を対応する目標ロケーションへ搬送する。
【0067】
前記保管ロケーションとは、前記要出庫荷物が現在保管されているロケーションであり、即ち保管ロケーションは要出庫荷物の元のロケーションである。移転条件とは、予め設定された、要出庫荷物の移動を行うか否かを判断するための条件である。
【0068】
具体的には、対象オーダーに対応する各要出庫荷物の目標ロケーションを決定した後、各要出庫荷物について、当該要出庫荷物に対応する目標ロケーションと当該要出庫荷物の保管ロケーションとが移転条件を満たすか否かを判定する。満たさない場合、要出庫荷物の保管ロケーションを目標ロケーションに決定することで、当該要出庫荷物を移動不要とし、満たす場合、ロボットを制御して当該要出庫荷物を対応する目標ロケーションへ搬送させる。
【0069】
任意選択として、前記要出庫荷物の目標ロケーションと前記要出庫荷物の保管ロケーションとが移転条件を満たすことは、以下の状況を含む。
【0070】
前記要出庫荷物の目標ロケーションと前記要出庫荷物の保管ロケーションとが、同一通路に位置していない。または、前記要出庫荷物の目標ロケーションが、前記要出庫荷物の保管ロケーションの所定範囲を超えている。または、前記要出庫荷物の目標ロケーションと前記要出庫荷物の保管ロケーションとが一致していない。
【0071】
具体的には、要出庫荷物の目標ロケーションと保管ロケーションとが一致していない場合、ロボットを制御して、要出庫荷物を対応する目標ロケーションまで搬送させることができる。
【0072】
具体的には、要出庫荷物の目標ロケーションと保管ロケーションとのロケーション距離が所定範囲を超えている場合、ロボットを制御して、要出庫荷物を対応する目標ロケーションへ搬送させることができる。
【0073】
所定範囲とは、保管ロケーションと同一通路に位置し、且つ保管ロケーションとの距離が第1の閾値より小さい範囲である。
【0074】
そして、要出庫荷物の目標ロケーションと要出庫荷物の保管ロケーションとが移転条件を満たさない場合は、要出庫荷物の保管ロケーションを要出庫荷物の目標ロケーションに決定する。
【0075】
例示的に、第1の閾値は2つのロケーションに対応する距離であり、例えば要出庫荷物の目標ロケーションが保管ロケーションまたは元のロケーションのそばのロケーションである場合、移動条件を満たさないので、当該要出庫荷物は移動不要であり、保管ロケーションにそのまま保管すればよく、保管ロケーションを目標ロケーションに決定する。
【0076】
本開示の実施例で提供する荷物整理方法は、今後の所定時間内の対象オーダーに対して、当該対象オーダーに対応する目標操作台に基づいて当該対象オーダーに対応する各要出庫荷物の目標ロケーションを決定し、目標ロケーションと要出庫荷物の元のロケーションが移転条件を満たす場合、要出庫荷物を対応する目標ロケーションへ前倒しで搬送することで、オーダー単位での前倒しのロケーション管理を実現する。今後のオーダーに基づいてロケーション管理を行うので、ロケーション管理の精度が向上し、前倒しのロケーション管理により、オーダーに対応する要出庫荷物をより迅速に出庫でき、オーダー処理時間を減らし、今後のオーダーの処理効率を高めることができる。
【0077】
任意選択として、
図3は本開示の別の実施例で提供する荷物整理方法のフローチャートであり、本実施例は
図2に示す実施例をベースとして、ステップS201およびステップS202をさらに限定し、ステップS201の前に目標操作台を決定するステップを追加したものである。
図3に示すように、本実施例で提供する荷物整理方法は以下のステップを含む。
【0078】
ステップS301:前記対象オーダーに対応する作業ラインに基づいて、前記対象オーダーの目標操作台を決定する。
【0079】
いくつかの実施例においては、いくつかのオーダーに対応する荷物は、操作台でのピッキングまたは梱包処理の後で、さらに作業ラインへと送り、外装や説明書を追加するなどのさらなる処理を行う必要がある。
【0080】
具体的には、1つの作業ラインが通常は1つまたは複数の操作台に対応しており、対象オーダーに対応する作業ラインに対応する1つまたは複数の操作台を、目標操作台に決定することができる。
【0081】
さらには、対象オーダーに対応する作業ラインの、履歴時間における対応操作台を集計することにより、対象オーダーに対応する作業ラインに対応する、各操作台の使用頻度を特定してもよい。そして、使用頻度が最も高い、対象オーダーに対応する作業ラインに対応する操作台を、対象オーダーの目標操作台に決定する。あるいは、使用頻度が所定頻度より高い、各対象オーダーに対応する作業ラインに対応する操作台を、対象オーダーの目標操作台に決定する。
【0082】
さらには、対象オーダーに対応する作業ラインの過去のオーダーに対応する操作台、過去のオーダーの処理時間、および予め構築したニューラルネットワークモデルに基づいて、対象オーダーの目標操作台を推定してもよい。
【0083】
ステップS302:対象オーダーのオーダー要求および前記対象オーダーに対応する目標操作台に基づいて、前記対象オーダーに対応する要出庫荷物を決定する。
【0084】
具体的には、目標操作台を決定した後に、倉庫システムの保管状況、対象オーダーのオーダー要求および対象オーダーに対応する目標操作台に基づいて、対象オーダーに対応する各要出庫荷物を決定することで、要出庫荷物の数を極力少なくし、同時に、各要出庫荷物の保管ロケーションと目標操作台との距離をできるだけ短くする。
【0085】
具体的には、対象オーダーのオーダー要求と倉庫システムの保管状況とに基づいて、オーダー要求を満たす各選択候補荷物集合を決定する。各選択候補荷物集合は、ラックに保管された1つまたは複数の荷物を含む。そして、各選択候補荷物集合に対して、当該選択候補荷物集合における各荷物の保管ロケーションと目標操作台との第4の距離を計算し、選択候補荷物集合に対応する各荷物に対応する第4の距離の和が最小である選択候補荷物集合における各荷物を、各要出庫荷物に決定する。
【0086】
ステップS303:前記目標操作台に基づいて、倉庫システムの各ロケーションのロケーションスコアを決定する。
【0087】
ロケーションスコアは各ロケーションの出庫効率を表し、ロケーションスコアが高いほど、出庫効率が高い。
【0088】
具体的には、各ロケーションの位置および目標操作台の位置に基づいて、各ロケーションのロケーションスコアを決定する。
【0089】
任意選択として、前記目標操作台に基づいて、倉庫システムの各ロケーションのロケーションスコアを決定するステップは、次のステップを含む。
【0090】
前記倉庫システムの各ロケーションと前記目標操作台との第1の距離を計算し、前記第1の距離に基づいて、各前記ロケーションのロケーションスコアを決定する。
【0091】
第1の距離は、ロボットが目標操作台からロケーションへ走行するのに要する最短の走行距離であってよい。ロケーションスコアは第1の距離と負の相関関係を示す。即ち、ロケーションに対応する第1の距離が短いほど、ロケーションのロケーションスコアが高い。
【0092】
具体的には、各ロケーションの位置および目標操作台の位置に基づいて、各ロケーションと目標操作台との第1の距離を計算できる。
【0093】
具体的には、第1の距離とロケーションスコアとの第1の対応関係を予め構築して、算出された各ロケーションの第1の距離を当該第1の対応関係に代入することで、各ロケーションのロケーションスコアを決定する。
【0094】
任意選択として、前記第1の距離に基づいて各前記ロケーションのロケーションスコアを決定するステップは、前記第1の距離および各ロケーションのロケーション高度に基づいて、各前記ロケーションのロケーションスコアを決定するステップを含む。
【0095】
ロケーションのロケーション高度は、ロケーションがラックの何段目に存在するかを用いて表すことができる。
【0096】
具体的には、第1の距離と、ロケーション高度と、ロケーションスコアとの第2の対応関係を構築し、さらに当該第2の対応関係と、各ロケーションに対応する第1の距離と、各ロケーションのロケーション高度とに基づいて、各ロケーションのロケーションスコアを決定する。
【0097】
例示的に、第2の対応関係は下の式で表すことができる。
【数1】
【0098】
ただし、Siは第i番目のロケーションのロケーションスコア、d1iは第i番目のロケーションに対応する第1の距離、liは第i番目のロケーションがラックの何段目に存在するか、a、b、cは設定定数、Lは所定の高度であり、ロボットの一時保管ラックの何段目かに基づいてLの値が決まる。
【0099】
任意選択として、
図4は本開示の
図3に示す実施例におけるステップS303のフローチャートであり、
図4に示すように、ステップS303は以下のステップを含む。
【0100】
ステップS3031:前記倉庫システムの各通路の通路出口と前記目標操作台との第2の距離を計算する。
【0101】
前記通路は、隣り合う2つの保管ラックの間の、ロボットが走行するための通り道であり、前記保管ラックには、荷物を保管するための1つまたは複数のロケーションが含まれている。
通路出口は各通路の1つの出口であり、ロボットは当該通路で荷物の取り出しまたは収納を行った後、当該通路の通路出口を通って、当該通路から出る。第2の距離は、ロボットが当該通路出口から目標操作台まで走行する最短走行距離を表すために用いられる。
【0102】
具体的には、倉庫システムの各通路の通路出口と各操作台との第2の距離および各ロケーションと各操作台との第1の距離を予め計算し、各通路と各操作台との第2の距離および各ロケーションと各操作台との第1の距離に基づいて、倉庫システムの倉庫マップを作成しておくことができる。目標操作台の決定後、目標操作台に基づいて当該倉庫マップを初期化することにより、各通路の通路出口と目標操作台との第2の距離および各ロケーションと目標操作台との第1の距離が得られる。
【0103】
ステップS3032:各前記通路に対応する目標ロケーションの第1の数量を取得する。
【0104】
第1の数量は、当該通路の、現時点おいて目標ロケーションに決定されているロケーションの数を表すために用いられる。
【0105】
ステップS3033:前記第2の距離および前記第1の数量に基づいて、各前記通路の通路スコアを決定する。
【0106】
具体的には、通路スコアと第2の距離とは負の相関関係を示す。即ち通路に対応する第2の距離が短いほど、通路の通路スコアが高い。
【0107】
具体的には、通路スコアと第1の数量とは負の相関関係を示す。即ち通路に対応する第1の数量が少ないほど、通路の通路スコアが高い。
【0108】
さらに、第2の距離と第1の数量と通路スコアとの第3の対応関係を予め構築し、当該第3の対応関係と、各通路に対応する第2の距離と、第1の数量とに基づいて、各通路の通路スコアを決定できる。
【0109】
ステップS3034:各ロケーションについて、前記ロケーションに対応する通路の通路スコア、および前記ロケーションと対応する通路の通路出口との距離に基づいて、前記ロケーションのロケーションスコアを決定する。
【0110】
ロケーションと対応する通路の通路出口との距離は、両者の水平距離を用いて表してもよいし、或いはロボットが当該ロケーションに対応する位置から通路出口までの移動で走行する最短の距離で表してもよい。
【0111】
具体的には、各ロケーションについて、当該ロケーションの所属通路の通路スコア、および当該ロケーションと所属通路の通路出口との距離に基づいて、当該ロケーションのロケーションスコアを計算する。つまりロケーションスコアは、所属通路の通路スコアと、ロケーションと所属通路の通路出口との距離という、2つの要素の影響を受ける。
【0112】
さらには、ロケーションスコア、通路スコア、およびロケーションと所属通路の通路出口との距離の、第4の対応関係を予め構築して、当該第4の対応関係、当ロケーションの所属通路の通路スコア、および当ロケーションと所属通路の通路出口との距離に基づいて、当ロケーションのロケーションスコアを決定することができる。ロケーションスコアは、通路スコアとは正の相関関係を示し、ロケーションと所属通路の通路出口との距離とは、負の相関関係を示す。
【0113】
ステップS304:前記ロケーションスコアに基づいて、各前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定する。
【0114】
具体的には、ロケーションスコアが高い順に、各ロケーションを要出庫荷物の目標ロケーションに順次決定する。
【0115】
要出庫荷物の割り当て順序を決定した後、ロケーションスコアが最も高いロケーションを、割り当て順序が1番目の要出庫荷物の目標ロケーションに決定し、ロケーションスコアが次に高いロケーションを、割り当て順序が2番目の要出庫荷物の目標ロケーションに割り当てる。以下同様にして、対象オーダーの各要出庫荷物の目標ロケーションを決定する。
【0116】
具体的には、ロケーションスコアが高い順に各ロケーションを順位付けしてロケーション順位結果を取得し、ロケーション順位結果が1番目からN番目のロケーションを、割り当て順序が1番目からN番目の要出庫荷物の目標ロケーションに順次決定する。ただし、Nは要出庫荷物の数である。
【0117】
さらに、各ロケーションの保管状況およびロケーションスコアに基づいて、各要出庫荷物の目標ロケーションを決定し、空いており且つロケーションスコアが高いロケーションを優先して要出庫荷物の目標ロケーションに決定する。
【0118】
ロケーションの保管状況は、空きと被占拠の2種類を含み、空きとは、ロケーション上に物品が何も保管されておらず、空きロケーションであることを表し、被占拠はロケーション上に占拠物(例えば他の荷物)が保管されていることを表す。
【0119】
ステップS305:前記要出庫荷物の目標ロケーションと前記要出庫荷物の保管ロケーションとが移転条件を満たし、且つ前記目標ロケーション上に占拠物が存在する場合、ロボットを制御して、前記目標ロケーションから前記占拠荷物を取り出させ、前記占拠荷物が取り出されてから、ロボットを制御して前記要出庫荷物を前記目標ロケーションへ保管させる。
【0120】
目標ロケーション上の占拠物は、通常は他の荷物(例えば他のコンテナ)である。
【0121】
要出庫荷物の目標ロケーションと保管ロケーションとが移転条件を満たす場合、目標ロケーション上に占拠物が存在するか否かを判定する。存在しない場合は、各要出庫荷物の目標ロケーションを決定した後、当該要出庫荷物を対応する目標ロケーションへ搬送する。存在する場合は、各要出庫荷物の目標ロケーションを決定した後、ロボットを制御して当該目標ロケーション上に存在する占拠物を取り出させ、さらにロボット(例えば別のロボット)を制御して、要出庫荷物を当該目標ロケーションへ置かせる。
【0122】
具体的には、各対象オーダーに対応する各要出庫荷物の目標ロケーションを決定した後、各目標ロケーションの保管状況を特定し、占拠物が存在する各目標ロケーションに対して、ロボットの第1のタスクを生成し、ロボットが当該第1のタスクに基づいて各目標ロケーション上の占拠物を取り出す。各目標ロケーションについて、当該目標ロケーションが空きロケーションである場合、または当該目標ロケーション上の占拠物が取り出された後、ロボットを制御して当該目標ロケーションに対応する要出庫荷物を当該目標ロケーションへ移動させることにより、今後の所定時間内の各対象オーダーに対応する各要出庫荷物の整理が実現し、倉庫システムのロケーション管理が実現する。
【0123】
ステップS306:前記占拠荷物に新たなロケーションを割り当てて、前記占拠荷物を前記新たなロケーションに保管する。
【0124】
取り出された各目標ロケーションの占拠物に対して、改めて新たなロケーションを割り当てる必要がある。具体的には、倉庫システムにおける各空きロケーションの中から、各占拠物の新たなロケーションを決定する。
【0125】
具体的には、各占拠物に対応する目標ロケーション(即ち占拠物を取り出す前に占拠物が保管されていたロケーション)の位置と、倉庫システムにおける各空きロケーションの位置とに基づいて、ロボットが全占拠荷物を対応する新たなロケーションに保管するための走行距離が減少するように、各占拠物の新たなロケーションを決定する。
【0126】
本実施例においては、対象オーダーに対応する目標操作台を決定した後、当該目標操作台および対象オーダーのオーダー要求に基づいて、対象オーダーのオーダー要求を満たす各要出庫荷物を決定し、且つ当該各要出庫荷物と目標操作台との距離をできるだけ近くすることにより、ロケーション管理に対応するタスク量を減らして、ロケーション管理効率を高める。そして、目標操作台の位置に基づいて各ロケーションのスコアを計算して、ロケーションスコアの高い順に各要出庫荷物の目標ロケーションを順次決定し、移転条件を満たす場合、要出庫荷物を元のロケーションから対応する目標ロケーションへ移転させる。これにより、ロケーション管理後、各要出庫荷物は出庫効率がより高いロケーション上に置かれ、当該対象オーダーが処理されるとき、オーダーの処理効率が向上する。目標ロケーション上に占拠物が存在する場合、当該占拠物を取り出した後、対応する要出庫荷物を当該目標ロケーション上に置くとともに、占拠物に新たなロケーションを割り当てて、占拠物が適切に保管されるようにする。
【0127】
図5は本開示の別の実施例で提供する荷物整理方法のフローチャートである。本実施例は
図2に示す実施例をベースとして、ステップS202をさらに限定するとともに、ステップS201の後に要出庫荷物のロケーションタイプを決定するステップを追加したものである。
図5に示すように、本実施例で提供する荷物整理方法は以下のステップを含む。
【0128】
ステップS501:対象オーダーに対応する要出庫荷物を決定する。
【0129】
ステップS502:各要出庫荷物に対応するロケーションタイプを決定する。
【0130】
具体的には、ロケーションタイプはロケーションサイズに応じて、例えば大ロケーションと小ロケーションに分けてもよい。ロケーションタイプは保管温度に基づいて、例えば定温ロケーションと常温ロケーションに分けてもよい。定温ロケーションを設定温度に基づいてさらに分けて、各設定温度に対応するタイプとしてもよい。もちろん、その他の要素に基づいてロケーションタイプを分けてもよい。本開示はこれについて限定しない。
【0131】
対象オーダーの各要出庫荷物を決定した後、各要出庫荷物のロケーションタイプを集計する。対象オーダーに対応する各要出庫荷物は、同一のロケーションタイプに対応することもあるし、異なるロケーションタイプに対応することもある。
【0132】
具体的には、要出庫荷物の荷物IDに基づいて、要出庫荷物に対応するロケーションタイプを決定する。
【0133】
さらには、各荷物が初めて入庫するとき、荷物の荷物IDと荷物に対応するロケーションタイプとに基づいて第5の対応関係を構築することにより、各要出庫荷物を決定した後、各要出庫荷物の荷物IDと第5の対応関係とに基づいて、各要出庫荷物に対応するロケーションタイプを決定してもよい。
【0134】
さらには、要出庫荷物の保管ロケーションのロケーションタイプを、要出庫荷物に対応するロケーションタイプに決定してもよい。
【0135】
ステップS503:前記対象オーダーに対応する目標操作台と、各要出庫荷物のロケーションタイプとに基づいて、各前記要出庫荷物に対応するロケーションタイプに適合する、各目標ロケーションを決定する。
【0136】
具体的には、各要出庫荷物に目標ロケーションを割り当てるとき、各要出庫荷物に対応するロケーションタイプと、対象オーダーに対応する目標操作台の位置とに基づいて、各要出庫荷物に対応するロケーションタイプに適合し、且つ目標操作台から近い各ロケーションを、各要出庫荷物の目標ロケーションに決定する必要がある。
【0137】
任意選択として、
図6は本開示の
図5に示す実施例におけるステップS503のフローチャートであり、
図6に示すように、ステップS503は以下のステップを含む。
【0138】
ステップS5031:同一ロケーションタイプの各要出庫荷物に対して、前記ロケーションタイプに適合する各選択候補ロケーションを決定する。
【0139】
ロケーションタイプに適合するとは、選択候補ロケーションのロケーションタイプと、要出庫荷物に対応するロケーションタイプとが同じであることを指す。
【0140】
具体的には、対象オーダーに対応する各要出庫荷物が複数のロケーションタイプに対応することがあり、その場合、対象オーダーに対応するロケーションタイプごとに、当該ロケーションタイプに適合する各選択候補ロケーションを決定する。
【0141】
ステップS5032:前記目標操作台に基づいて、各前記選択候補ロケーションのロケーションスコアを決定する。
【0142】
選択候補ロケーションのロケーションスコアの具体的な決定方法は、上記の実施例におけるロケーションのロケーションスコア決定プロセスに似ており、具体的決定プロセスはステップS303に対応する内容を参照できるため、ここでは再度説明しない。
【0143】
S5033:ロケーションスコアが高い順に、各選択候補ロケーションを各要出庫荷物の目標ロケーションに順次決定する。
【0144】
具体的には、1つの要出庫荷物の目標ロケーションを決定するごとに、当該目標ロケーションをロックして、当該目標ロケーションが他の要出庫荷物に割り当てられないようにする。
【0145】
要出庫荷物の割り当て順序を決定した後、割り当て順序と、ロケーションスコアの高い順に基づいて、各選択候補ロケーションの中から当該ロケーションタイプに対応する、各要出庫荷物の目標ロケーションを決定することができる。
【0146】
ステップS504:前記要出庫荷物の目標ロケーションと前記要出庫荷物の保管ロケーションとが移転条件を満たす場合、要出庫荷物を対応する目標ロケーションへ搬送する。
【0147】
本実施例においては、対象オーダーに対応する各要出庫荷物に対応するロケーションタイプ、および対象オーダーに対応する目標操作台の2つの要素に基づいて、各要出庫荷物の目標ロケーションを決定することで、ロケーション管理にあたり、要出庫荷物が適切なロケーションへ移動されることを確保する。これにより、ロケーションタイプが不適切であることで荷物の品質が影響を受けることを回避し、同時に、目標操作台に基づいて出庫効率がより高いロケーションを要出庫荷物の目標ロケーションに決定して、対象オーダーの処理効率を高めることができる。
【0148】
図7は本開示の別の実施例で提供する荷物整理方法のフローチャートである。本実施例で提供する荷物整理方法は、
図2に示す実施例をベースとしてステップS202をさらに細分化したものである。
図7に示すように、本実施例で提供する荷物整理方法は以下のステップを含む。
【0149】
ステップS701:対象オーダーに対応する要出庫荷物を決定する。
【0150】
ステップS702:各通路の通路出口と前記目標操作台との第2の距離を計算する。
【0151】
ステップS703:各通路について、前記通路に対応する各ロケーションと前記通路の通路出口との第3の距離に基づいて、前記通路に対応する各ロケーションの第1のスコアを決定する。
【0152】
第3の距離は、ロボットがロケーションから対応する通路出口へ移動する最短走行距離を含み、さらにロケーションの高度を含んでもよい。第1のスコアが高いほど、ロケーションに対応する第3の距離が短く、ロケーションの出庫効率も高いことを表している。
【0153】
具体的には、通路に対応する各ロケーションの第1のスコアを得た後、第1のスコアの高い順に各ロケーションを順位付けする。
【0154】
ステップS704:前記対象オーダーに対応するすべての前記要出庫荷物の目標ロケーションが決定するまで、以下のステップを繰り返し実行する。
【0155】
ステップS705:各前記通路に対応する目標ロケーションの第1の数量を取得する。
【0156】
各通路に対応する第1の数量の初期値は0である。
【0157】
ステップS706:前記第2の距離および前記第1の数量に基づいて、各前記通路の通路スコアを決定する。
【0158】
具体的には、第1の数量に基づいて、各通路の渋滞係数を決定する。さらに、第2の距離および渋滞係数に基づいて、各通路の通路スコアを決定する。渋滞係数が小さいほど、通路スコアが高い。
【0159】
具体的には、渋滞係数は、対象オーダーが処理されるとき通路上を走行するロボットの数により決定される。当該渋滞係数は、所定数に対する第1の数量の比率に基づいて決定されうる。
【0160】
ステップS707:現在通路スコアが最も高い目標通路について、第1のスコアが高い順に、前記目標通路における目標ロケーションに決定されていない各ロケーションの中から、所定数のロケーションを所定数の前記要出庫荷物の目標ロケーションに決定し、前記所定数に基づいて前記目標通路の第1の数量を更新する。
【0161】
所定数とは、ロボットの一時保管ラックの段数である。
【0162】
具体的には、対象オーダーの各要出庫荷物を所定数ごとに分け、要出庫荷物の各グループを得る。ただし、最後のグループの要出庫荷物の荷物数は所定数以下であり、その他のグループの要出庫荷物の荷物数は、いずれも所定数である。そして、一定の順序に従って、各グループの要出庫荷物に目標ロケーションを順次割り当てる。
【0163】
具体的には、現在通路スコアが最も高い目標通路における目標ロケーションに決定されていない各ロケーションの中から、第1のスコアが上位所定数までの各ロケーションを、現グループの要出庫荷物に対応する、所定数の要出庫荷物の目標ロケーションに決定する。
【0164】
そして、当該所定数に基づいて、目標通路の第1の数量を更新する。即ち目標通路の第1の数量を、元の第1の数量と所定数との和に更新する。これにより、更新後の第1の数量と第2の距離とに基づいて、目標通路の通路スコアを更新して、現在通路スコアが最も高い目標通路を得て、当該新たな目標通路の中で、第1のスコアが上位所定数までの各ロケーションを、次のグループの要出庫荷物に対応する、所定数の要出庫荷物の目標ロケーションに決定する。
【0165】
最後のグループの要出庫荷物の荷物数が所定数より小さく、例えば第2の数量である場合、現在通路スコアが最も高い目標通路において第1のスコアが上位第2の数量までの各ロケーションを、最後のグループの要出庫荷物に対応する、第2の数量の要出庫荷物の目標ロケーションに決定する。
【0166】
具体的には、対象オーダーの各要出庫荷物に目標ロケーションを割り当てるとき、通路スコアが最も高い通路を優先的に選択して割り当てを行う。対象オーダーに対応するすべての要出庫荷物の目標ロケーションが決定するまで、毎回、現在通路スコアが最も高い通路において第1のスコアが最も高いロケーションを現在の要出庫荷物の目標ロケーションに決定して、当該目標ロケーションをロックする。
【0167】
例示的に、倉庫システムが通路R1、通路R2、通路R3の3つの通路に対応し、現在各通路に対応する第1の数量がいずれも0であり、通路スコアは第2の距離に基づいて決定され、通路R1、通路R2、通路R3の現在の通路スコアが60、75、82であり、対象オーダーに対応する要出庫荷物は、荷物h10が10個であり、所定数が5であると仮定する。この場合、通路R3において第1のスコアが上位5位までのロケーションを、5個の荷物h10の目標ロケーションに決定する。そうすると通路R3に対応する第1の数量は5になり、通路R3の通路スコアは72に更新される。そうすると目下通路スコアが最も高い通路は通路R2になり、通路R2において第1のスコアが上位5位までのロケーションを残りの5個の荷物h10の目標ロケーションに決定する。これで10個の荷物h10の目標ロケーションが決定される。
【0168】
ステップS708:前記要出庫荷物の目標ロケーションと前記要出庫荷物の保管ロケーションとが移転条件を満たす場合、要出庫荷物を対応する目標ロケーションへ搬送する。
【0169】
本実施例においては、通路出口と目標操作台との第2の距離と、通路内の目標ロケーションの第1の数量とに基づいて、通路の通路スコアを決定し、通路スコアが最も高い目標通路において、第1のスコアが上位所定数までの各ロケーションを所定数の要出庫荷物の目標ロケーションに決定する。そして所定数に基づいて当該目標通路の第1のスコアを更新することで、新たに通路スコアが最も高い目標通路を得て、当該目標通路において、第1のスコアが上位所定数までの各ロケーションを所定数の要出庫荷物の目標ロケーションに決定する。以下同様にして、すべての要出庫荷物の目標ロケーションを得る。これにより、目標ロケーションを割り当てるとき、通路を過度に頻繁に切り換えることで割り当てプランが過度に煩雑になることがなく、ロケーション割り当ての消耗を減らすことできる。同時に、現在出庫効率が最も高いロケーションを、要出庫荷物の目標ロケーションとすることを保証し、要出庫荷物の出庫効率と対象オーダーの処理効率とを高めることができる。
【0170】
任意選択として、
図8は本開示の別の実施例で提供する荷物管理処理方法のフローチャートである。本実施例で提供する荷物整理方法は、
図2に示す実施例をベースとしてステップS202をさらに細分化したものである。
図8に示すように、本実施例で提供する荷物整理方法は以下のステップを含む。
【0171】
ステップS801:対象オーダーに対応する要出庫荷物を決定する。
【0172】
ステップS802:各通路の通路出口と前記目標操作台との第2の距離を計算する。
【0173】
ステップS803:各通路の渋滞係数を決定する。
【0174】
渋滞係数は、各対象オーダーを処理するときの通路の渋滞状況を表すために用いられ、各対象オーダーを処理するときに通路上を同時に走行するロボットの数によって表すことができる。
【0175】
具体的には、通路上の目標ロケーションに決定されたロケーションの第1の数量に基づいて、通路の渋滞係数を決定することができる。
【0176】
さらに、倉庫システムのロボットは一時保管ラックを含む。当該一時保管ラックはロボットが搬送する荷物を一時保管するために用いられる。当該一時保管ラックは5段、6段、またはその他の複数段でありうる。所定数に対する、通路に対応する第1の数量の比率に基づいて、通路の渋滞係数を評価することができ、当該比率が大きいほど、通路の渋滞係数も大きい。
【0177】
ステップS804:各通路に対応する第2の距離と渋滞係数とに基づいて、各通路の通路スコアを決定する。
【0178】
具体的には、通路スコアは、第2の距離と負の相関関係を示し、渋滞係数とも負の相関関係を示す。即ち第2の距離が短く、渋滞係数が小さいほど、通路スコアは高い。
【0179】
ステップS805:各通路について、前記通路に対応する各ロケーションと前記通路の通路出口との第3の距離に基づいて、前記通路に対応する各ロケーションの第1のスコアを決定する。
【0180】
ステップS806:各ロケーションの第1のスコアと、各ロケーションに対応する通路の通路スコアとに基づいて、前記対象オーダーに対応する各前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定する。
【0181】
具体的には、各ロケーションの第1のスコアと、ロケーションが所属する通路の通路スコアとに基づいて、各ロケーションの出庫効率を計算し、各ロケーションの出庫効率に基づいて、対象オーダーに対応する各要出庫荷物の目標ロケーションを決定する。
【0182】
さらに、出庫効率の高い順に、各ロケーションを対象オーダーに対応する各要出庫荷物の目標ロケーションに順次決定する。
【0183】
任意選択として、各ロケーションの第1のスコアと、各ロケーションに対応する通路の通路スコアとに基づいて、前記対象オーダーに対応する各前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定するステップは、通路スコアの高い順に、各通路の第1のロケーションを前記対象オーダーに対応する各要出庫荷物の目標ロケーションに順次決定するステップを含む。
【0184】
前記第1のロケーションとは、第1のスコアが所定スコアより大きいロケーションである。
【0185】
具体的には、通路スコアが高い順に通路に順位付けして、所定スコアに基づいてスクリーニングし、各通路内の第1のスコアが所定スコアより大きい各第1のロケーションを取得することができる。まず、通路スコアが最も高い通路上の各第1のロケーションを、対象オーダーに対応する各要出庫荷物の目標ロケーションに決定し、まだ要出庫荷物が残っている場合、通路スコアが次に高い通路上の各第1のロケーションを、対象オーダーに対応する各要出庫荷物の目標ロケーションに決定する。すべての要出庫荷物の目標ロケーションが決定するまで、以下同様に行う。
【0186】
さらに、第1のスコアが高い順に、通路の第1のロケーションを要出庫荷物の目標ロケーションに順次決定して、第1のスコアが高いロケーションが目標ロケーションになるよう優先的に検討する。
【0187】
任意選択として、通路スコアが高い順に、各通路の第1のロケーションを前記対象オーダーに対応する各要出庫荷物の目標ロケーションに順次決定するステップは、通路スコアが高い順および通路における第1のスコアが高い順に、対応する数量の前記第1のロケーションを前記対象オーダーにおける要出庫荷物の目標ロケーションに順次決定するとともに、第1のロケーションの数が0の通路を削除するステップを含む。
【0188】
具体的には、通路スコアが高い順に、各通路における第1のロケーションを要出庫荷物の目標ロケーションに順次決定し、即ち通路における各第1のロケーションを、対応する数の要出庫荷物の目標ロケーションに決定し、当該通路の第1のロケーションの数が0になった場合、当該通路を削除して、次の通路における第1のロケーションを要出庫荷物の目標ロケーションに決定する。
【0189】
例示的に、所定スコアが60点の場合を例に採る。倉庫システムが通路R4、通路R5、通路R6の3つの通路が対応し、通路R4、通路R5、通路R6の通路スコアが順に45、70、60であり、通路R4、通路R5、通路R6に対応する第1のロケーション、即ち第1のスコアが60より大きいロケーションの数が、順に2、5、8であり、対象オーダーに対応する要出庫荷物の数が12個であると仮定する。その場合、まず通路スコアが最も高い通路において目標ロケーションを決定する。即ち、通路R5に対応する5つの第1のロケーションを、5個の要出庫荷物の目標ロケーションに決定する。そして、通路R5を削除する。続いて通路スコアが次に高い通路において目標ロケーションを決定する。即ち、通路R6において第1のスコアが上位7位までの各第1のロケーションを、残りの7個の要出庫荷物の目標ロケーションに決定する。
【0190】
さらに、複数の対象オーダーが存在する場合は、例えばオーダーの優先度に基づいて、各対象オーダーのオーダー順序を決定し、オーダー順序に従って、各対象オーダーに対応する各要出庫荷物に目標ロケーションを割り当ててもよい。オーダー順序において1つ前の対象オーダーのすべての要出庫荷物の目標ロケーションが決定した後で、その次のオーダー順序の対象オーダーの各要出庫荷物を取得し、1つ前の対象オーダーと同じ方法で、次の対象オーダーの各要出庫荷物の目標ロケーションを決定する。すべての対象オーダーに対応する要出庫荷物の目標ロケーションが決定するまで、以下同様に行う。
【0191】
ステップS807:前記要出庫荷物の目標ロケーションと前記要出庫荷物の保管ロケーションとが移転条件を満たす場合、要出庫荷物を対応する目標ロケーションへ搬送する。
【0192】
任意選択として、
図9は本開示の別の実施例で提供する荷物整理方法のフローチャートであり、本実施例は対象オーダーが複数であるケースを対象とする。
図9に示すように、本実施例は
図8に示す実施例をベースとして、ステップS806の後に以下のステップを追加している。
【0193】
ステップS901:次の対象オーダーに対応する要出庫荷物を取得する。
【0194】
次の対象オーダーも、今後の所定時間内に処理する必要があるオーダーであり、例えば12時間後に処理するオーダーである。
【0195】
具体的には、複数の対象オーダーが存在する場合、オーダー順序にしたがって各対象オーダーの要出庫荷物に目標ロケーションを順次割り当てる。1つ前の対象オーダーのすべての要出庫荷物の目標ロケーションが決定した後、次の対象オーダーに対応する各要出庫荷物を取得する。
【0196】
ステップS902:各第1の通路に対応する目標ロケーションの数に基づいて、各第1の通路の渋滞係数を更新する。
【0197】
前記第1の通路とは、各前記通路のうち、少なくとも1つのロケーションが目標ロケーションに決定されている通路である。即ち第1の通路は、次の対象オーダーよりも前の各対象オーダーで使用される通路である。
【0198】
ステップS903:各第1の通路に対応する第2の距離と、更新後の渋滞係数とに基づいて、各第1の通路の通路スコアを更新する。
【0199】
次の対象オーダーの要出庫荷物に目標ロケーションを割り当てるとき、それ以前に使用される通路の渋滞係数、即ち各第1の通路の渋滞係数を更新する必要がある。さらに、更新後の渋滞係数に基づいて、改めて各第1の通路の通路スコアを計算し、通路スコアの高い順に各通路に順位付して、新たな順位結果を得る。
【0200】
ステップS904:通路スコアの高い順に、各通路の第1のロケーションを、前記次の対象オーダーに対応する各要出庫荷物の目標ロケーションに順次決定する。
【0201】
具体的には、次の対象オーダーの各要出庫荷物の目標ロケーション決定方法は、前述のステップS806の具体的プロセスと同じであり、対応する通路スコアが若干異なるだけなので、ここでは再度説明しない。
【0202】
具体的には、上記実施例で提供する荷物整理方法の具体的プロセスは以下のとおりである。
【0203】
第1のステップとして、オーダー順序にしたがって、現在の順番に対応する対象オーダーの要出庫荷物を取得する。要出庫荷物がない場合、即ちすべての要出庫荷物に目標ロケーションが割り当てられている場合は、終了する。そうでない場合は、続けて次のステップを実行する。第2のステップとして、第2の距離と通路の渋滞係数とに基づいて各通路の通路スコアを計算し、通路スコアの高い順に各通路に順位付けする。また、各通路について、第1のスコアの高い順に、通路内の各ロケーションに順位付けする。第3のステップとして、順位において次の通路をピックアップする。第4のステップとして、順々にマッチングする原則により、現在の順番の対象オーダーの各要出庫荷物と、通路の各ロケーションとを1つ1つマッチングする。マッチングの際には、割り当て済みの要出庫荷物およびロケーションは無視する。当該通路のロケーションを使い尽くした場合、第3のステップに戻る。今現在の順番の対象オーダーの各要出庫荷物すべてに目標ロケーションが割り当てられた場合、第1のステップに戻り、次の対象オーダーの各要出庫荷物に目標ロケーションを割り当てる。
【0204】
本実施例においては、今後の対象オーダーの要出庫荷物に目標ロケーションを割り当てるとき、通路の第2の距離および渋滞係数に基づいて通路の通路スコアを計算し、同時に各通路について、ロケーションと通路出口との第3の距離に基づいて、通路の各ロケーションの第1のスコアを計算する。そして通路スコアとロケーションの第1のスコアとを総合的に検討して、要出庫荷物に目標ロケーションを割り当てる。具体的に割り当てるときは通路スコアが最も高い通路を優先して検討し、その中で第1のスコアが所定スコアより大きい各ロケーションを要出庫荷物の目標ロケーションに決定する。要出庫荷物が残っている場合、通路スコアが次に高い通路で検討する。以下同様にして、すべての要出庫荷物の目標ロケーションを決定する。これにより、目標ロケーションを割り当てるとき、通路を過度に頻繁に切り換えることで割り当てプランが過度に煩雑になることがなく、ロケーション割り当ての消耗を減らすことができる。同時に、現在出庫効率が最も高いロケーションを要出庫荷物の目標ロケーションとすることを保証し、要出庫荷物の出庫効率と、対象オーダーの処理効率とを高めることができる。
【0205】
図10は本開示の一実施例で提供する荷物整理装置の構造模式図である。前記装置は倉庫システムに適用され、
図10に示すように、前記装置は、荷物決定モジュール1010、ロケーション決定モジュール1020、荷物搬送モジュール1030を含む。
【0206】
荷物決定モジュール1010は、対象オーダーに対応する要出庫荷物を決定するために用いられる。前記対象オーダーは今後の所定時間内のオーダーである。ロケーション決定モジュール1020は、前記対象オーダーに対応する目標操作台に基づいて、前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定するために用いられる。荷物搬送モジュール1030は、前記要出庫荷物の目標ロケーションと前記要出庫荷物の保管ロケーションとが一致していない場合、要出庫荷物を対応する目標ロケーションへ搬送するために用いられる。
【0207】
任意選択として、ロケーション決定モジュール1020は、前記目標操作台に基づいて倉庫システムの各ロケーションのロケーションスコアを決定するためのロケーションスコア決定ユニットと、前記ロケーションスコアに基づいて各前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定するためのロケーション決定ユニットと、を含む。
【0208】
任意選択として、ロケーションスコア決定ユニットは、前記倉庫システムの各ロケーションと前記目標操作台との第1の距離を計算するための第1の距離計算サブユニットと、前記第1の距離に基づいて各前記ロケーションのロケーションスコアを決定するためのロケーションスコア決定サブユニットと、を含む。
【0209】
任意選択として、ロケーションスコア決定サブユニットは具体的には、前記第1の距離と各ロケーションのロケーション高度とに基づいて、各前記ロケーションのロケーションスコアを決定するために用いられる。
【0210】
任意選択として、ロケーションスコア決定ユニットは、具体的には、前記倉庫システムの、各通路の通路出口と前記目標操作台との第2の距離を計算し、各前記通路に対応する目標ロケーションの第1の数量を取得し、前記第2の距離と前記第1の数量とに基づいて、各前記通路の通路スコアを決定し、各ロケーションについて、前記ロケーションに対応する通路の通路スコアと、前記ロケーションと対応する通路の通路出口との距離とに基づいて、前記ロケーションのロケーションスコアを決定するために用いられる。前記通路は、隣り合う2つの保管ラックの間の、ロボットが走行するための通り道であり、前記保管ラックには、荷物を保管するための1つまたは複数のロケーションが含まれている。
【0211】
任意選択として、ロケーション決定モジュール1020は、具体的には、各通路の通路出口と前記目標操作台との第2の距離を計算し、各通路について、前記通路に対応する各ロケーションと前記通路の通路出口との第3の距離に基づいて、前記通路に対応する各ロケーションの第1のスコアを決定し、前記対象オーダーに対応するすべての前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定するまで下記のステップを繰り返し実行するために用いられる。即ち、各前記通路に対応する目標ロケーションの第1の数量を取得し、前記第2の距離と前記第1の数量とに基づいて、各前記通路の通路スコアを決定し、現在通路スコアが最も高い目標通路について、第1のスコアが高い順に、前記目標通路における目標ロケーションに決定されていない各ロケーションの中から、所定数のロケーションを所定数の前記要出庫荷物の目標ロケーションに決定し、前記所定数に基づいて前記目標通路の第1の数量を更新する。ただし、前記所定数はロボットの一時保管ラックの段数である。
【0212】
任意選択として、ロケーション決定モジュール1020は、各通路の通路出口と前記目標操作台との第2の距離を計算するための第2の距離計算ユニットと、各通路の渋滞係数を決定するための渋滞係数決定ユニットと、各通路に対応する第2の距離と渋滞係数とに基づいて、各通路の通路スコアを決定するための通路スコア決定ユニットと、各通路について、前記通路に対応する各ロケーションと前記通路の通路出口との第3の距離に基づいて、前記通路に対応する各ロケーションの第1のスコアを決定するための第1のスコア決定ユニットと、各ロケーションの第1のスコアと、各ロケーションに対応する通路の通路スコアとに基づいて、前記対象オーダーに対応する各前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定するための目標ロケーション決定ユニットと、を含む。
【0213】
任意選択として、目標ロケーション決定ユニットは、具体的には、通路スコアが高い順に、各通路の第1のロケーションを前記対象オーダーに対応する各要出庫荷物の目標ロケーションに順次決定するために用いられ、前記第1のロケーションは第1のスコアが所定スコアより大きいロケーションである。
【0214】
任意選択として、目標ロケーション決定ユニットは、具体的には、通路スコアが高い順および通路における第1のスコアが高い順に、対応する数の前記第1のロケーションを前記対象オーダーにおける要出庫荷物の目標ロケーションに順次決定するとともに、第1のロケーションの数が0の通路を削除するステップと、を含む。
【0215】
任意選択として、前記装置はさらに、ネクストオーダー処理モジュールを含み、ネクストオーダー処理モジュールは、通路スコアの高い順に各通路の第1のロケーションが前記対象オーダーに対応する各要出庫荷物の目標ロケーションに決定された後、次の対象オーダーに対応する要出庫荷物を取得し、各第1の通路に対応する目標ロケーションの数に基づいて、各第1の通路の渋滞係数を更新し、各第1の通路に対応する第2の距離と更新後の渋滞係数とに基づいて、各第1の通路の通路スコアを更新し、通路スコアの高い順に、各通路の第1のロケーションを前記次の対象オーダーに対応する各要出庫荷物の目標ロケーションに順次決定するために用いられ、前記第1の通路は、各前記通路のうち、少なくとも1つのロケーションが目標ロケーションに決定されている通路である。
【0216】
任意選択として、前記装置はさらに、各要出庫荷物に対応するロケーションタイプを決定するためのタイプ決定モジュールを含む。
【0217】
対応的に、ロケーション決定モジュール1020は、具体的には、前記対象オーダーに対応する目標操作台と、各要出庫荷物のロケーションタイプとに基づいて、各前記要出庫荷物に対応するロケーションタイプに適合する、各目標ロケーションを決定するために用いられる。
【0218】
任意選択として、ロケーション決定モジュール1020は、具体的には、同一のロケーションタイプの各要出庫荷物に対して、前記ロケーションタイプに適合する各選択候補ロケーションを決定し、前記目標操作台に基づいて、各前記選択候補ロケーションのロケーションスコアを決定し、ロケーションスコアの高い順に、各選択候補ロケーションを各要出庫荷物の目標ロケーションに順次決定するために用いられる。
【0219】
任意選択として、前記装置はさらに、前記対象オーダーに対応する各要出庫荷物の割り当て順序を決定して、前記割り当て順序に基づいて、前記対象オーダーに対応する各要出庫荷物に、目標ロケーションを順次割り当てるための割り当て順序決定モジュールを含む。
【0220】
任意選択として、荷物決定モジュール1010は、具体的には、対象オーダーのオーダー要求および前記対象オーダーに対応する目標操作台に基づいて、前記対象オーダーに対応する要出庫荷物を決定するために用いられる。
【0221】
任意選択として、前記装置はさらに、前記対象オーダーに対応する作業ラインに基づいて、前記対象オーダーの目標操作台を決定するための操作台決定モジュールを含む。
【0222】
任意選択として、前記装置はさらに、前記目標ロケーション上に占拠荷物が存在する場合、ロボットを制御して、前記目標ロケーションから前記占拠荷物を取り出すための占拠物取出モジュールを含む。
【0223】
対応的に、荷物搬送モジュール1030は、具体的には、前記要出庫荷物の目標ロケーションと前記要出庫荷物の保管ロケーションとが一致していない場合、前記占拠荷物が取り出されてから、ロボットを制御して前記要出庫荷物を前記目標ロケーションへ保管させるために用いられる。
【0224】
任意選択として、前記装置はさらに、前記要出庫荷物が前記目標ロケーションに保管された後に、前記占拠荷物に新たなロケーションを割り当てて、前記占拠荷物を前記新たなロケーションに保管するための占拠物ロケーション割り当てモジュールを含む。
【0225】
本開示の実施例で提供する荷物整理装置は、本開示の任意の実施例で提供される荷物整理方法を実行可能であり、方法を実行するための対応する機能モジュールを有し、有益な効果を奏する。
【0226】
図11は本開示の一実施例で提供する荷物整理機器の構造模式図であり、
図11に示すように、当該荷物整理機器は、メモリ1110と、プロセッサ1120と、コンピュータプログラムとを含む。
【0227】
コンピュータプログラムはメモリ1110に記憶され、プロセッサ1120によって実行されて本開示の
図2~
図9に対応する実施例のうちいずれか1つの実施例で提供される荷物整理方法を実現するように構成される。メモリ1110とプロセッサ1120は、バス1130を介して接続されている。
【0228】
関連する説明は、
図2~
図9のステップに対応する関連記載および効果を参照することで理解されうるため、ここでは再度説明しない。
【0229】
図12は本開示の一実施例で提供する倉庫システムの構造模式図である。
図12に示すように、当該倉庫システムは、倉庫ラック1210と、操作台1220と、ロボット1230と、荷物整理機器1240とを含む。
【0230】
荷物整理機器1240は本開示の
図11に示す実施例で提供する荷物整理機器である。いくつかの実施例においては、倉庫システムはさらにアンローダ、昇降機、コンベヤラインなどの装置を含む。
【0231】
本開示の一実施例で提供するコンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムが記憶され、コンピュータプログラムはプロセッサによって実行されて本開示の
図2~
図9に対応する実施例のうちいずれか1つの実施例で提供する荷物整理方法を実現する。
【0232】
コンピュータ可読記憶媒体は、ROM、ランダムアクセスメモリ(RAM)、CD-ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、光データ記憶機器などでありうる。
【0233】
本開示はさらにプログラム製品を提供し、当該プログラム製品は実行可能なコンピュータプログラムを含み、当該実行可能なコンピュータプログラムは可読記憶媒体に記憶される。荷物整理機器または倉庫システムの少なくとも1つのプロセッサは、可読記憶媒体から当該コンピュータプログラムを読み取ることができ、少なくとも1つのプロセッサが当該コンピュータプログラムを実行して、荷物整理装置に、上記の各実施形態で提供される荷物整理方法を実行させる。
【0234】
本開示により提供するいくつかの実施例において開示された機器および方法は、その他の形態によっても実現できることは理解されよう。例えば、上記の機器の実施例は例示的なものにすぎず、例えば上記のモジュールの区分は、一種の論理機能の区分であり、実際に具現化する場合は別の区分方法もありうる。例えば、複数のモジュールを結合したり、あるいは別のシステムに統合したりしてもよいし、または一部の特徴を省略したり、実行しなくてもよい。なお、明示した、または論じた相互間の結合、直接結合または通信接続は、なんらかのインタフェース、装置、あるいはモジュールを介した間接結合または通信接続であってもよいし、電気的、機械的、またはその他の形態であってもよい。
【0235】
前記の分離した部材として説明したモジュールは、物理的に分離していても、いなくてもよい。モジュールとして示した部材は、物理的なユニットでも、そうでなくてもよく、一か所に位置してもよいし、複数のネットワークユニット上に分散していてもよい。
実際の必要に応じて一部またはすべてのモジュールを選択して本実施例のスキームの目的を実現することができる。
【0236】
また、本開示の各実施例における各機能モジュールは、1つの処理ユニットに統合されていてもよいし、各モジュールが物理的に独立して存在してもよいし、2つまたは2つ以上のモジュールが1つのユニットに統合されていてもよい。上記のモジュールからなるユニットは、ハードウェアの形で実現してもよいし、ハードウェアにソフトウェアの機能ユニットを加えた形で実現してもよい。
【0237】
上記のソフトウェア機能モジュールの形式で実現される統合されたモジュールは、1つのコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。上記のソフトウェア機能モジュールは1つの記憶媒体に記憶され、1台のコンピュータ機器(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワーク機器などでありうる)またはプロセッサに本開示の各実施例に記載の方法の一部のステップを実行させるための、いくつかの指令を含んでいる。
【0238】
上記プロセッサは、CPU(Central Processing Unit)でもよいし、その他の汎用プロセッサ、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などであってもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサでもよいし、または当該プロセッサはいずれかの通常のプロセッサなどでもよい。本開示で開示した方法を組み合わせたステップは、直接ハードウェアのプロセッサとして体現され、実行されて実現されてもよいし、プロセッサ内のハードウェアおよびソフトウェアモジュールの組み合わせを用いて実行されて実現されてもよい。
【0239】
メモリは高速RAMを含みうる。また、少なくとも1つの磁気ディスクメモリのような不揮発性メモリNVMを含みうるし、USB、モバイルハードディスク、ROM、磁気ディスク、光ディスクなどであってもよい。
【0240】
バスはISA(Industry Standard Architecture)バス、PCI(Peripheral Component)バス、またはEISA(Extended Industry Standard Architecture)バスなどでありうる。バスはアドレスバス、データバス、制御バスなどに分けてもよい。本開示の図面ではバスをわかりやすく表示したが、1本のバスあるいは1タイプのバスのみを有すると限定するものではない。
【0241】
上記のメモリは、例えばSRAM(Static Random Access Memory)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、EPROM(Erasable and Programmable Read Only Memory)、PROM(Programmable Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク、光ディスクといった任意のタイプの揮発性あるいは不揮発性記憶装置またはそれらの組み合わせで実現できる。記憶媒体は汎用または専用コンピュータでアクセスできる使用可能などのような媒体であってもよい。
【0242】
一例としての記憶媒体は、プロセッサに結合されることで、プロセッサが当該記憶媒体から情報を読み取り、且つ当該記憶媒体に情報を書き込むことが可能となる。もちろん、記憶媒体はプロセッサの構成部分であってもよい。プロセッサと記憶媒体はASIC(Application Specific Integrated Circuits)内に位置してもよい。もちろん、プロセッサと記憶媒体は独立したコンポーネントとして電子機器またはメイン制御機器に存在してもよい。
【0243】
当業者であれば、上記の各方法実施例のすべてまたは一部のステップは、プログラム指令に関わるハードウェアによって達成されうることが理解できよう。上記プログラムは、1つのコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。当該プログラムが実行されるとき、上記の各方法実施例を含むステップが実行され、前記の記憶媒体にはROM、RAM、磁気ディスク、光ディスクなど各種のプログラムコードを記憶可能な媒体が含まれる。
【0244】
最後に説明することとして、以上の各実施例は本開示の技術スキームを説明するためだけに用いたもので、限定するものではない。また、前記各実施例を参照して本開示を詳細に説明したが、当業者であれば理解できるように、前記各実施例に記載した技術スキームはさらに変更したり、一部または全部の技術特徴に対して同等の置換をしたりすることが可能である。ただしこれらの変更または置換は、その技術スキームの本質を本開示の各実施例の技術スキームの範囲から逸脱させるものではない。
【手続補正書】
【提出日】2024-03-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
今後の所定時間内のオーダーである対象オーダーに対応する、要出庫荷物を決定するステップと、
前記対象オーダーに対応する目標操作台に基づいて、前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定するステップと、
前記要出庫荷物の目標ロケーションと前記要出庫荷物の保管ロケーションとが移転条件を満たす場合、
ロボットを制御して要出庫荷物を対応する目標ロケーションへ搬送
させるステップと、を含み、
前記保管ロケーションは前記要出庫荷物が現在保管されているロケーションである、
荷物整理方法。
【請求項2】
前記対象オーダーに対応する目標操作台に基づいて、前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定するステップは、
前記目標操作台に基づいて、倉庫システムの各ロケーションのロケーションスコアを決定するステップと、
前記ロケーションスコアに基づいて、各前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定するステップと、を含む、
請求項1に記載の荷物整理方法。
【請求項3】
前記目標操作台に基づいて、倉庫システムの各ロケーションのロケーションスコアを決定するステップは、
前記倉庫システムの各ロケーションと前記目標操作台との第1の距離を計算するステップと、
前記第1の距離に基づいて、各前記ロケーションのロケーションスコアを決定するステップと、を含む、
請求項2に記載の荷物整理方法。
【請求項4】
前記第1の距離に基づいて、各前記ロケーションのロケーションスコアを決定するステップは、
前記第1の距離と各ロケーションのロケーション高度とに基づいて、各前記ロケーションのロケーションスコアを決定するステップを含む、
請求項3に記載の荷物整理方法。
【請求項5】
前記目標操作台に基づいて、倉庫システムの各ロケーションのロケーションスコアを決定するステップは、
前記倉庫システムの、各通路の通路出口と前記目標操作台との第2の距離を計算するステップと、
各前記通路に対応する目標ロケーションの第1の数量を取得するステップと、
前記第2の距離および前記第1の数量に基づいて、各前記通路の通路スコアを決定するステップと、
各ロケーションについて、前記ロケーションに対応する通路の通路スコア、および前記ロケーションと対応する通路の通路出口との距離に基づいて、前記ロケーションのロケーションスコアを決定するステップと、を含み、
前記通路は、隣り合う2つの保管ラックの間の
前記ロボットが走行するための通り道であり、前記保管ラックには、荷物を保管するための1つまたは複数のロケーションが含まれている、
請求項2に記載の荷物整理方法。
【請求項6】
前記対象オーダーに対応する目標操作台に基づいて、前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定するステップは、
各通路の通路出口と前記目標操作台との第2の距離を計算するステップと、
各通路について、前記通路に対応する各ロケーションと前記通路の通路出口との第3の距離に基づいて、前記通路に対応する各ロケーションの第1のスコアを決定するステップと、
前記対象オーダーに対応するすべての前記要出庫荷物の目標ロケーションが決定するまで、
各前記通路に対応する目標ロケーションの第1の数量を取得するステップと、
前記第2の距離および前記第1の数量に基づいて、各前記通路の通路スコアを決定するステップと、
現在通路スコアが最も高い目標通路について、第1のスコアが高い順に、前記目標通路における目標ロケーションに決定されていない各ロケーションの中から、所定数のロケーションを所定数の前記要出庫荷物の目標ロケーションに決定し、前記所定数に基づいて前記目標通路の第1の数量を更新するステップと、
を繰り返し実行するステップと、を含み、
前記所定数はロボットの一時保管ラックの段数である、
請求項1に記載の荷物整理方法。
【請求項7】
前記対象オーダーに対応する目標操作台に基づいて、前記対象オーダーに対応する要出庫荷物の目標ロケーションを決定するステップは、
各通路の通路出口と前記目標操作台との第2の距離を計算するステップと、
各通路の渋滞係数を決定するステップと、
各通路に対応する第2の距離と渋滞係数とに基づいて、各通路の通路スコアを決定するステップと、
各通路について、前記通路に対応する各ロケーションと前記通路の通路出口との第3の距離に基づいて、前記通路に対応する各ロケーションの第1のスコアを決定するステップと、
各ロケーションの第1のスコアと、各ロケーションに対応する通路の通路スコアとに基づいて、前記対象オーダーに対応する各前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定するステップと、を含む、
請求項1に記載の荷物整理方法。
【請求項8】
各要出庫荷物に対応するロケーションタイプを決定するステップをさらに含み、
対応的に、前記対象オーダーに対応する目標操作台に基づいて、前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定するステップは、
前記対象オーダーに対応する目標操作台と、各要出庫荷物のロケーションタイプとに基づいて、各前記要出庫荷物に対応するロケーションタイプに適合する各目標ロケーションを決定するステップを含む、
請求項1に記載の荷物整理方法。
【請求項9】
今後の所定時間内のオーダーである対象オーダーに対応する、要出庫荷物を決定するための荷物決定モジュールと、
前記対象オーダーに対応する目標操作台に基づいて、前記要出庫荷物の目標ロケーションを決定するためのロケーション決定モジュールと、
前記要出庫荷物の目標ロケーションと前記要出庫荷物の保管ロケーションとが一致していない場合、
ロボットを制御して要出庫荷物を対応する目標ロケーションへ搬送
させるための荷物搬送モジュールと、を含む、
荷物整理装置。
【請求項10】
メモリと、少なくとも1つのプロセッサとを含み、
前記メモリはコンピュータ実行指令を記憶し、
前記少なくとも1つのプロセッサが前記メモリに記憶されたコンピュータ実行指令を実行することで、請求項1~
8のいずれか一項に記載の荷物整理方法が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行される、
荷物整理機器。
【請求項11】
倉庫ラックと、操作台と、ロボットと、請求項
10に記載の荷物整理機器とを含む、
倉庫システム。
【請求項12】
コンピュータ実行指令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体であって、プロセッサが前記コンピュータ実行指令を実行すると、請求項1~
8のいずれか一項に記載の荷物整理方法が実現される、
コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項13】
コンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、請求項1~
8のいずれか一項に記載の荷物整理方法が実現される、
コンピュータプログラム製品。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0002】
本開示はスマート倉庫の技術分野に関し、特に荷物整理方法、荷物整理装置、荷物整理機器、倉庫システム、コンピュータ可読記憶媒体およびコンピュータプログラム製品に関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本開示は、オーダー単位の荷物整理プランを実現して、オーダー処理効率を高めることができる荷物整理方法、荷物整理装置、荷物整理機器、倉庫システム、コンピュータ可読記憶媒体およびコンピュータプログラム製品を提供する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0032】
本開示の実施例で提供する荷物整理方法、荷物整理装置、荷物整理機器、倉庫システム、コンピュータ可読記憶媒体およびコンピュータプログラム製品は、今後の所定時間内の対象オーダーに対して、当該対象オーダーに対応する目標操作台に基づいて当該対象オーダーに対応する各要出庫荷物の目標ロケーションを決定し、目標ロケーションと要出庫荷物の元のロケーションが移転条件を満たす場合、要出庫荷物を対応する目標ロケーションへ前倒しで搬送することで、オーダー単位での前倒しのロケーション管理を実現する。今後のオーダーに基づいてロケーション管理を行うので、ロケーション管理の精度が向上し、前倒しのロケーション管理により、オーダーに対応する要出庫荷物がより迅速に出庫でき、オーダー処理時間を減らし、今後のオーダーの処理効率を高めることができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】