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特表2024-532376活性化可能な層を備えたインジェクタデバイスストッパ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】活性化可能な層を備えたインジェクタデバイスストッパ
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/315 20060101AFI20240829BHJP
【FI】
A61M5/315 512
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513180
(86)(22)【出願日】2021-08-27
(85)【翻訳文提出日】2024-04-04
(86)【国際出願番号】 US2021047938
(87)【国際公開番号】W WO2023027722
(87)【国際公開日】2023-03-02
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391028362
【氏名又は名称】ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】W.L. GORE & ASSOCIATES, INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100208225
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 修二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100144417
【弁理士】
【氏名又は名称】堂垣 泰雄
(74)【代理人】
【識別番号】100147212
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 直樹
(72)【発明者】
【氏名】エドワード エイチ.カリー
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム ジー.ハーディー
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066AA09
4C066BB01
4C066CC01
4C066DD08
4C066EE06
4C066FF05
(57)【要約】
インジェクタデバイスで使用するためのストッパであって、前記インジェクタデバイスのバレルの内腔と係合するように構成された外側を有するストッパは、エラストマー本体と、前記エラストマー本体に結合されたバリアとを含み、前記バリアは、前記エラストマー本体に向けられた内面と、前記エラストマー本体から離れる方向に向けられた外面とを有し、前記バリアは、第一の材料の第一の層と、第二の材料の第二の層とを含み、前記第一の層は、エネルギー源によって活性化可能であるように構成されており、前記第二の層は、前記第一の層よりもエネルギー源によって活性化されにくいように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インジェクタデバイスで使用するためのストッパであって、前記ストッパはインジェクタデバイスのバレルの内腔と係合するように構成された外側を有し、前記ストッパは、
エラストマー本体、及び、
前記エラストマー本体に結合されたバリア、
を含み、
前記バリアは前記エラストマー本体に向かう内面と、前記エラストマー本体から離れる方向に向かう外面とを有し、前記バリアは、第一の材料の第一の層、及び、第二の材料の第二の層を含み、前記第一の層は、エネルギー源によって活性化可能であるように構成されており、前記第二の層は、前記第一の層よりもエネルギー源によって活性化されにくいように構成されており、
場合により、
前記バリアは、エネルギー源で前記第一の層を活性化することによってバリア内に形成される少なくとも1つのミクロ機構を有し、前記少なくとも1つのミクロ機構は、ミクロ溝及び/又はミクロリブの一方又は両方を含む、ストッパ。
【請求項2】
前記エネルギー源は、レーザエネルギー源、RFエネルギー源、振動エネルギー源及び熱エネルギー源のうちの少なくとも1つを含む、請求項1記載のストッパ。
【請求項3】
前記第一の層は、前記第二の層の下に位置する、請求項1又は2記載のストッパ。
【請求項4】
前記バリアは1μm~200μmの厚さを有する、請求項1~3のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項5】
前記第一の材料及び/又は前記第二の材料はフルオロポリマー(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又は延伸PTFE(ePTFE))を含む、請求項1~4のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項6】
前記第一の層はミクロ多孔質であり、第一の多孔度を規定し、前記第二の層は前記第一の層よりも低い多孔度を有する、請求項1~5のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項7】
前記第二の層は、前記第一の層よりも高い融解温度を特徴とする、請求項1~6のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項8】
前記第二の層は、前記第一の層よりも高い寸法安定性を特徴とする、請求項1~7のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項9】
前記ミクロ溝は、0.25μm~50μm、場合により、0.25μm~0.5μmの深さ、及び、0.25μm~50μm、場合により、0.25μm~0.5μmの幅を有し、及び/又は、
前記ミクロリブは、0.25μm~50μm、場合により、0.25μm~0.5μmの高さ、及び、0.25μm~50μm、場合により、0.25μm~0.5μmの幅を有する、請求項1~8のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項10】
前記ミクロ溝及び/又は前記ミクロリブは、周方向に延在している、請求項1~9のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項11】
前記ミクロ溝及び/又はミクロリブはらせん方向に延在している、請求項1~10のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項12】
前記ミクロ溝は底部と2つの側部を有し、さらに前記2つの側部のうちの1つは前記ミクロリブを画定する、請求項1~11のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項13】
前記ミクロリブを形成する材料は、前記ミクロ溝の底部を形成する材料よりも高い密度を有する、請求項12記載のストッパ。
【請求項14】
前記ミクロリブを形成する材料は、前記ミクロ溝の底部を形成する材料よりも低い密度を有する、請求項12記載のストッパ。
【請求項15】
前記第一の層は、エネルギー源によって活性化されると体積が増加するように構成された材料を含み、さらに、前記ミクロリブは、エネルギー源によって活性化されることによって体積が増加した前記第一の層の部分に対応する、請求項1~11のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項16】
前記第一の層は、エネルギー源によって活性化されると除去されるように構成された材料を含み、さらに、前記ミクロ溝は、エネルギー源によって活性化されることによって除去された前記第一の層の部分に対応する、請求項1~11のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項17】
前記バリアは、前記第一の層を前記エネルギー源で活性化することによって前記エラストマー本体に結合されている、請求項1~16のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項18】
前記ミクロ溝及び/又はミクロリブは、前記バリアを前記エラストマー本体に結合した後に形成される、請求項1~17のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項19】
前記ミクロ溝及び/又はミクロリブに対応する前記第一の層の部分の多孔度は、前記バリアの前記エラストマー本体への結合後に変更されている、請求項1~18のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項20】
前記第一の層の前記第一の材料及び前記第二の層の前記第二の材料のうちの少なくとも1つは、熱可塑性材料を含む、請求項1~19のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項21】
前記第一の層の前記第一の材料は、前記第一の材料の光エネルギー及び/又は高周波エネルギーの吸収を増加させるように構成された充填剤を含む、請求項1~20のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項22】
前記充填剤は、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)及びエチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)のうちの少なくとも1つを含む、請求項21記載のストッパ。
【請求項23】
前記ミクロ機構は、前記バリアの外面上に形成されている、請求項1~22のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項24】
前記ミクロ機構は、前記バリアの内面上に形成されている、請求項1~23のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項25】
前記エネルギー源で前記第一の層を活性化することによって前記ミクロリブ及び/又はミクロ溝の少なくとも1つを形成することを含む、請求項1~24のいずれか1項記載のインジェクタデバイスストッパを形成する方法。
【請求項26】
インジェクタデバイスで使用するためのストッパであって、前記ストッパはインジェクタデバイスのバレルの内腔と係合するように構成された外側を有し、前記ストッパは、
エラストマー本体、及び、
前記エラストマー本体に結合されたマルチゾーンバリア、
を含み、
前記マルチゾーンバリアは、第一の材料特性を有する第一のゾーンと、第二の材料特性を有する第二のゾーンとを含み、前記第二のゾーンは、エネルギー源によって活性化可能であるように構成されており、前記第一のゾーンは、前記第一のゾーンよりもエネルギー源によって活性化されにくいように構成されており、
場合により、
前記マルチゾーンバリアは、前記エネルギー源で前記第二のゾーンを活性化することによって形成された少なくとも1つのミクロ機構を有し、前記少なくとも1つのミクロ機構は、ミクロ溝及び/又はミクロリブの一方又は両方を含む、ストッパ。
【請求項27】
インジェクタデバイスで使用するストッパを製造する方法であって、前記ストッパは、インジェクタデバイスのバレルの内腔と係合するように構成されたシール面を有し、前記方法は、
エネルギー源でストッパのバリアの第一の層を活性化して、少なくとも1つのミクロ機構を形成すること、及び、
前記バリアをエラストマー本体に結合すること、
を含み、
前記バリアは内面及び外面を有し、前記ミクロ機構は、ミクロ溝及び/又はミクロリブのうちの一方又は両方を含む、方法。
【請求項28】
前記バリアは、前記第一の層の上に位置する第二の層を含み、さらに、前記第一の層は、前記第二の層を通して活性化される、請求項27記載の方法。
【請求項29】
前記エネルギー源は、レーザエネルギー源、RFエネルギー源、振動エネルギー源及び熱エネルギー源のうちの少なくとも1つを含む、請求項27又は28記載の方法。
【請求項30】
前記第一の層はFEPを含み、前記第二の層はPTFEを含む、請求項27~29のいずれか1項記載の方法。
【請求項31】
前記少なくとも1つのミクロ機構の形成中に、前記バリアは前記エラストマー本体に結合される、請求項27~30のいずれか1項記載の方法。
【請求項32】
前記少なくとも1つのミクロ機構を形成することは、前記第一の層を活性化した後に前記バリアを冷却することを含む、請求項27~31のいずれか1項記載の方法。
【請求項33】
場合により前記バリアの溶融部分をリフローさせて再固化させることによって、前記ミクロ溝及び前記ミクロリブを同時に形成することをさらに含む、請求項27~32のいずれか1項記載の方法。
【請求項34】
前記エネルギー源によって前記ストッパのバリアの第一の層を活性化して少なくとも1つのミクロ機構を形成することは、前記エネルギー源と前記ストッパとの間の相対運動を誘導することを含み、前記運動は、場合により、直線運動又は回転運動の一方又は両方を含む、請求項27~33のいずれか1項記載の方法。
【請求項35】
前記少なくとも1つのミクロ機構は、前記バリアを前記エラストマー本体に結合する前に形成される、請求項27~34のいずれか1項記載の方法。
【請求項36】
前記少なくとも1つのミクロ機構は、シート形状の前記バリアを用いて形成される、請求項27~35のいずれか1項記載の方法。
【請求項37】
前記少なくとも1つのミクロ機構は、前記バリアを前記エラストマー本体に結合した後に形成される、請求項27~34のいずれか1項記載の方法。
【請求項38】
前記ミクロ機構は、前記バリアの外面上に形成される、請求項25又は27~37のいずれか1項記載の方法。
【請求項39】
前記ミクロ機構は、前記バリアの内面上に形成される、請求項1~24又は26のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項40】
インジェクタデバイスで使用するためのストッパを製造する方法であって、前記ストッパは、インジェクタデバイスのバレルの内腔と係合するように構成されたシール面を有し、前記方法は、
前記ストッパのマルチゾーンバリアの第一の層をエネルギー源で活性化して、前記マルチゾーンバリアに少なくとも1つのミクロ機構を形成すること、及び、
前記マルチゾーンバリアをエラストマー本体に結合すること、
を含み、
前記マルチゾーンバリアは、第一の材料特性を有する第一のゾーンと、第二の材料特性を有する第二のゾーンとを含み、前記第二のゾーンはエネルギー源によって活性化可能であるように構成されており、前記第一のゾーンは前記第一のゾーンよりもエネルギー源によって活性化されにくいように構成されている、方法。
【請求項41】
インジェクタデバイスで使用するためのストッパであって、前記ストッパは、バレルの内腔と係合するように構成された外側を有し、前記ストッパは、
エラストマー本体、及び、
前記エラストマー本体に結合された多層バリア、
を含み、
前記多層バリアは第一の層及び第二の層を含み、前記第二の層は1つ以上の不連続部分を有し、前記第一の層は1つ以上の不連続部分及び前記エラストマー本体を横切って延在している、ストッパ。
【請求項42】
前記第二の層の前記1つ以上の不連続部分は、少なくとも1つのミクロ溝によって画定され、前記第一の層は、前記エラストマー本体と前記少なくとも1つのミクロ溝との間に途切れのないバリアを提供する、請求項41記載のストッパ。
【請求項43】
前記第一の層は、前記第二の層を通して暴露され、前記ストッパの外側の少なくとも一部を画定する、請求項41記載のストッパ。
【請求項44】
前記1つ以上の不連続部分により、前記第二の層は、前記1つ以上の不連続部分において前記第一の層よりも引き裂きに対する抵抗が低くなる、請求項41~43のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項45】
前記第一の層は、前記1つ以上の不連続部分を横切って延在する第二の層よりも大きな強度を有するミクロ多孔質層から形成されている、請求項41~44のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項46】
前記第一の層は緻密化フルオロポリマーを含む、請求項41~45のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項47】
前記第一の層は熱可塑性材料を含む、請求項41~46のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項48】
前記第一の層はエラストマー材料を含む、請求項41~47のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項49】
前記第一の層は、ミクロリブ及び/又はミクロ溝を含む、請求項41~48のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項50】
前記第二の層の不連続部分は、ミクロリブ及び/又はミクロ溝を含む、請求項41~49のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項51】
前記第二の層は非多孔質である、請求項41~50のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項52】
前記第二の層はポリテトラフルオロエチレンである、請求項41~51のいずれか1項記載のストッパ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
分野
本明細書で取り上げる様々な発明概念は、バレルと、バレル内に摺動可能に受容されるストッパとを含む、シリンジ、オートインジェクタ及びペンなどのインジェクタデバイス、ならびにそのようなデバイスを製造及び使用する関連方法に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
インジェクタデバイス(例えば、シリンジ、オートインジェクタ及びペン)は、典型的に、バレル、バレル内に配置されたストッパ、及びストッパを変位させるためのプランジャーロッド又は作動機構を含む。ストッパは、典型的に、空気及び液体不透過性であり、低摩擦の摺動性を備えながら、バレルと気密及び液密シールを形成する。空気不透過性及び液体不透過性は、インジェクタデバイス内に液体を充填又は排出する際に、バレル内の液体の漏れ、及び、ストッパの外面とバレルの内壁との間の空気の混入をなくすために重要である。インジェクタデバイス内の液体の充填及び排出を容易にするためには、低摩擦摺動性が重要である。これらの要件に加えて、医療用シリンジ、オートインジェクタ又はペンは、シリンジ(例えば、医薬組成物を含むプレフィルドシリンジ、オートインジェクタ又はペン)と接触するバイオ医薬品などの医薬組成物に悪影響を及ぼすべきでない。
【0003】
インジェクタデバイスの構成要素の幾つかの例は、出願人W.L.Gore & Associates, Inc.による「低潤滑剤疎水性シリンジバレルを有する医療用インジェクタデバイス」と題する米国特許出願公開第2021/0030970号明細書に見出すことができ、この特許には、疎水性の内面を有するバレルを含む医療用インジェクタデバイスが記載されている。医療用インジェクタデバイスは、空気及び液体の不透過性を提供すると同時に、低いブレークルーズ力、低い平均滑走力及び低い滑走力変動のうちの1つ以上を備えうるバレル及びストッパを含む。
【0004】
インジェクタデバイスの構成要素のさらなる例は、米国特許第8,722,178号及び同第9,597,458号明細書、ならびに米国特許出願公開第2016/0022918号明細書に見出すことができ、それぞれ出願人W.L. Gore & Associates, Inc.により、「シリンジストッパ」、「容器用フルオロポリマーバリア材料」及び「容器用非フルオロポリマーバリア材料」と題されている(例えば、シリコーンオイル又は他の液体潤滑剤を使用しないシリンジでの使用に適したシリンジストッパについて記載している)。
【0005】
インジェクタデバイスの構成要素のさらなる例は、出願人住友ゴム工業株式会社による「ガスケット及び医療用シリンジ」と題する米国特許第10,751,473号明細書に見出すことができる。それは、弾性材料から製造された本体と、本体の表面に設けられた不活性樹脂フィルムを含む、医療用シリンジに使用されるガスケットを記載しいている。ガスケットは筒形状を有し、その外周面に、シリンジバレルの内周面との摺接を維持する摺接部分を有する環状リブを含む。環状リブは、ガスケットの遠位端から後端まで軸方向に配置されている。遠位環状リブの摺接部分は幅が筒形ガスケットの軸方向長さの1~25%である。
【発明の概要】
【0006】
要旨
耐久性のあるシールを形成することは、バリア又はバリア層を含み、バリアの欠陥を埋めるためにシリコーン又は他の追加の潤滑性材料(例えば、液体潤滑剤)を使用しないストッパにとっては困難である可能性がある。これらの欠陥は、挿入時のストッパの圧縮によってバリアに形成されるシワ、ストッパの製造又は挿入中に発生するシール領域の表面の引っ掻き傷、又は、構成要素の製造及び組み立てプロセスに起因するその他の欠陥によって発生する可能性がある。ストッパのシール領域にミクロ機構を追加すると、シワを減らし、及び/又は小さな領域にシール力を集中させて、このような欠陥に関連した漏れチャネルをよりよくシールするのを助けることにより、これらのシール欠陥を軽減又は除去するのに劇的な効果を有しうると考えられる。
【0007】
多くの場合に、ストッパがバレルに挿入されるまで欠陥は生じないか、又は明らかではない。したがって、バレルへのストッパ挿入プロセス以前に、様々な欠陥を防止、除去又は処置することはできない可能性がある。この説明で扱われる様々な発明概念は、ストッパがバレルへの関連する挿入プロセスを経る間又はその後に、そのような欠陥を処理すること、又はシール形状を改善することに関する。
【0008】
幾つかの例によれば、インジェクタデバイスで使用するためのストッパであって、インジェクタデバイスのバレルの内腔と係合するように構成された外側を有するストッパは、エラストマー本体と、エラストマー本体に結合されたバリアとを含み、前記バリアはエラストマー本体に向かう内面と、エラストマー本体から離れる方向に向かう外面を有し、バリアは、第一の材料の第一の層と、第二の材料の第二の層とを含み、前記第一の層は、エネルギー源によって活性化可能であるように構成されており、前記第二の層は、前記第一の層よりもエネルギー源によって活性化されにくいように構成されている。バリアは、場合により、エネルギー源で第一の層を活性化することによってバリア内に形成された少なくとも1つのミクロ機構を有し、前記少なくとも1つのミクロ機構は、ミクロ溝及び/又はミクロリブの一方又は両方を含む。エネルギー源は、場合により、レーザエネルギー源、RFエネルギー源、超音波エネルギー源などの振動エネルギー源、及び熱エネルギー源のうちの少なくとも1つを含む。第一の層は第二の層の下に位置することができる。バリアは、1μm~200μmの厚さを有することができる。幾つかの例において、第一の材料及び/又は第二の材料は、フルオロポリマー(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又は延伸PTFE(ePTFE))を含む。第一の層は、場合により、ミクロ多孔質であり、第一の多孔度を規定し、第二の層は第一の層よりも低い多孔度を有する。そして、第二の層は、場合により、第一の層よりも高い融解温度を特徴とする。第二の層は、第一の層よりも高い寸法安定性を特徴とすることができる。適用可能な場合に、ミクロ溝は、0.25μm~50μm、場合により、0.25μm~0.5μmの深さ、及び0.25μm~50μm、場合により、0.25μm~0.5μmの幅、及び/又はミクロリブは、0.25μm~50μm、場合により、0.25μm~0.5μmの高さ、及び0.25μm~50μm、場合により、0.25μm~0.5μmの幅を有することができる。
【0009】
前述の設計のいずれにおいても、ミクロ溝及び/又はミクロリブは、らせん方向を含む周方向に延在することができる。ミクロ溝は、底部と2つの側部を有することができ、2つの側部のうちの1つがミクロリブを画定する。ミクロリブを形成する材料は、場合により、ミクロ溝の底部を形成する材料よりも高い密度、又はミクロ溝の底部を形成する材料よりも低い密度を有する。幾つかの例において、第一の層は、エネルギー源によって活性化されると体積が増加するように構成された1つ以上の材料を含み、さらに、ミクロリブは、エネルギー源によって活性化されることによって体積が増加した第一の層の部分に対応し、及び/又は、エネルギー源によって活性化されると除去されるように構成された材料を含み、さらに、ミクロ溝は、エネルギー源によって活性化されることによって除去された第一の層の部分に対応する。
【0010】
所望ならば、エネルギー源で第一の層を活性化することによって、バリアをエラストマー本体に結合させることができる。ミクロ溝及び/又はミクロリブは、バリアをエラストマー本体に結合した後に形成することができる。ミクロ溝及び/又はミクロリブに対応する第一の層の部分の多孔度は、場合により、エラストマー本体へのバリアの結合後に変更される。前述の設計のいずれかにおいて、第一の層の第一の材料及び第二の層の第二の材料のうちの少なくとも1つは熱可塑性材料を含み、及び/又は、第一の層の第一の材料は、第一の材料の光エネルギー及び/又は高周波エネルギーの吸収を増加させるように構成された充填剤を含む(例えば、充填剤は、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)及びエチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)のうちの少なくとも1つを含むことができる)。誤解を避けるために言うと、ミクロ機構は、バリアの外面上及び/又はバリアの内面上に形成されうる。
【0011】
上述の例及び設計のいずれにおいても、インジェクタデバイスストッパを形成する方法は、エネルギー源で第一の層を活性化することによってミクロリブ及び/又はミクロ溝のうちの少なくとも1つを形成することを含むことができる。
【0012】
幾つかの例において、インジェクタデバイスで使用するためのストッパであって、インジェクタデバイスのバレルの内腔と係合するように構成された外側を有するストッパは、エラストマー本体と、前記エラストマー本体に結合されたマルチゾーンバリアとを含む。マルチゾーンバリアは、第一の材料特性を有する第一のゾーンと、第二の材料特性を有する第二のゾーンとを含み、前記第二のゾーンは、エネルギー源によって活性化可能であるように構成されており、前記第一のゾーンは、前記第一のゾーンよりもエネルギー源によって活性化されにくいように構成されている。そして、場合により、マルチゾーンバリアは、エネルギー源で第二のゾーンを活性化することによって形成される少なくとも1つのミクロ機構を有し、前記少なくとも1つのミクロ機構は、ミクロ溝及び/又はミクロリブの一方又は両方を含む。
【0013】
インジェクタデバイスで使用するためのストッパを製造する方法であって、前記ストッパはインジェクタデバイスのバレルの内腔と係合するように構成されたシール面を有する方法は、エネルギー源でストッパのバリアの第一の層を活性化して、少なくとも1つのミクロ機構を形成することを含むことができ、前記バリアは内面及び外面を有する。ミクロ機構には、ミクロ溝及び/又はミクロリブの一方又は両方が含まれる。そして、この方法は、バリアをエラストマー本体に結合することも含む。この方法において、バリアは、第一の層の上に配置された第二の層を場合により含み、第一の層は第二の層を通して活性化される。エネルギー源は、場合により、レーザエネルギー源、RFエネルギー源及び熱エネルギー源のうちの少なくとも1つを含む。幾つかの例において、第一の層はFEPを含み、第二の層はPTFEを含む。バリアは、少なくとも1つのミクロ機構の形成中にエラストマー本体に結合されうる。
【0014】
少なくとも1つのミクロ機構を形成することは、第一の層を活性化した後にバリアを冷却することを含むことができる。そして、ミクロ溝及びミクロリブは、場合によりバリアの溶融部分をリフローさせて再固化させることによって、同時に形成することができる。エネルギー源によりストッパのバリアの第一の層を活性化して少なくとも1つのミクロ機構を形成することは、場合により、エネルギー源とストッパとの間の相対運動を誘発させることを含み、ここで、この運動は、場合により、直線運動又は回転運動の一方又は両方を含む。
【0015】
少なくとも1つのミクロ機構は、バリアをエラストマー本体に結合する前(場合により、ミクロ機構はシート形状のバリアで形成される)、又はバリアをエラストマー本体に結合した後に形成されうる。幾つかの例において、ミクロ機構は、バリアの外面上及び/又はバリアの内面上に形成される。
【0016】
インジェクタデバイスで使用するためのストッパを製造する方法の幾つかの例であって、前記ストッパがインジェクタデバイスのバレルの内腔と係合するように構成されたシール面を有する方法は、エネルギー源でストッパのマルチゾーンバリアの第一の層を活性化して、マルチゾーンバリアに少なくとも1つのミクロ機構を形成すること、ここで、前記マルチゾーンバリアは、第一の材料特性を有する第一のゾーンと、第二の材料特性を有する第二のゾーンとを含み、前記第二のゾーンはエネルギー源によって活性化可能であるように構成されており、前記第一のゾーンは、第一のゾーンよりもエネルギー源によって活性化されにくいように構成されている、及び、前記マルチゾーンバリアをエラストマー本体に結合することを含む。
【0017】
インジェクタデバイスに使用するためのストッパの幾つかの例であって、前記ストッパがバレルの内腔と係合するように構成された外側を有するものは、エラストマー本体と、前記エラストマー本体に結合された多層バリアとを含み、前記多層バリアは第一の層及び第二の層を含み、前記第二の層は1つ以上の不連続部分を有し、前記第一の層は1つ以上の不連続部分及びエラストマー本体を横切って延在する。第二の層の1つ以上の不連続部分は、場合により、少なくとも1つのミクロ溝によって画定され、第一の層は、場合により、エラストマー本体と少なくとも1つのミクロ溝との間に途切れのない障壁を提供する。第一の層は第二の層を通して暴露されて、ストッパの外側の少なくとも一部を画定することができる。1つ以上の不連続部分により、第二の層は、1つ以上の不連続部分において第一の層よりも引き裂きに対する耐性が低くなる可能性がある。
【0018】
前述の設計のいずれにおいても、第一の層は、第二の層よりも大きな強度を有するミクロ多孔質層から形成されることができ、ここで、第一の層は1つ以上の不連続部分を横切って延在する。例えば、第一の層は、緻密化フルオロポリマー、熱可塑性材料及び/又はエラストマー材料を含むことができる。第一の層は、場合により、ミクロリブ及び/又はミクロ溝を含む。そして、第二の層の不連続部分は、場合により、ミクロリブ及び/又はミクロ溝を含む。第二の層は、例えば、非孔質であってもよく、及び/又は、ポリテトラフルオロエチレンから作製されてもよい。
【0019】
前述の例は単なる実施例であり、本開示によって別途提供される本発明の概念の範囲を限定したり又は狭めたりするように解釈されるべきではない。複数の例が開示されているが、さらに他の実施形態は、例示的な例を示し説明する以下の詳細な説明から当業者に明らかになるであろう。したがって、図面及び詳細な説明は、本質的に制限的なものではなく、本質的に例示的なものとして考えられるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図面の簡単な説明
添付図面は、本開示のさらなる理解を提供するために含まれており、本明細書に組み込まれてその一部を構成し、実施形態を示し、記載とともに本開示の原理を説明するのに役立つ。
【0021】
図1図1は、幾つかの実施形態による、シリンジとして構成されたインジェクタデバイスを示す。
【0022】
図2図2は、幾つかの実施形態による、オートインジェクタとして構成されたインジェクタデバイスを示す。
【0023】
図3図3は、幾つかの実施形態による、図1又は図2のインジェクタデバイスのストッパを示す。
【0024】
図4図4は、幾つかの実施形態による、図1又は図2のインジェクタデバイスのストッパを示す。
【0025】
図5図5は、幾つかの実施形態による、図3又は図4のストッパの一部を示す。
【0026】
図6図6は、幾つかの実施形態による、図5の領域における様々なミクロ機構を表す。
図7図7は、幾つかの実施形態による、図5の領域における様々なミクロ機構を表す。
図8図8は、幾つかの実施形態による、図5の領域における様々なミクロ機構を表す。
図9図9は、幾つかの実施形態による、図5の領域における様々なミクロ機構を表す。
図10図10は、幾つかの実施形態による、図5の領域における様々なミクロ機構を表す。
図11図11は、幾つかの実施形態による、図5の領域における様々なミクロ機構を表す。
図12図12は、幾つかの実施形態による、図5の領域における様々なミクロ機構を表す。
図13図13は、幾つかの実施形態による、図5の領域における様々なミクロ機構を表す。
【0027】
図14図14は、幾つかの実施形態による、図3又は4のストッパの一部を示す。
【0028】
図15図15は、幾つかの実施形態による、図5の領域における様々なミクロ機構を表す。
図16図16は、幾つかの実施形態による、図5の領域における様々なミクロ機構を表す。
図17図17は、幾つかの実施形態による、図5の領域における様々なミクロ機構を表す。
図18図18は、幾つかの実施形態による、図5の領域における様々なミクロ機構を表す。
【0029】
図19図19は、幾つかの実施形態による、システム及び方法を表し、前記システムは図6図13及び15~18のようなストッパのミクロ機構を形成するために使用できる。
図20図20は、幾つかの実施形態による、システム及び方法を表し、前記システムは図6図13及び15~18のようなストッパのミクロ機構を形成するために使用できる。
図21図21は、幾つかの実施形態による、システム及び方法を表し、前記システムは図6図13及び15~18のようなストッパのミクロ機構を形成するために使用できる。
【0030】
図22図22は、幾つかの実施形態による、工具及び方法を表し、前記工具はストッパの組み立て及び結合に使用することができる。
図23図23は、幾つかの実施形態による、工具及び方法を表し、前記工具はストッパの組み立て及び結合に使用することができる。
【0031】
図24図24は、幾つかの実施形態による、図6~13及び15~18のようなミクロ機構の配置及び構成を表す。
図25図25は、幾つかの実施形態による、図6~13及び15~18のようなミクロ機構の配置及び構成を表す。
図26図26は、幾つかの実施形態による、図6~13及び15~18のようなミクロ機構の配置及び構成を表す。
図27図27は、幾つかの実施形態による、図6~13及び15~18のようなミクロ機構の配置及び構成を表す。
図28図28は、幾つかの実施形態による、図6~13及び15~18のようなミクロ機構の配置及び構成を表す。
図29図29は、幾つかの実施形態による、図6~13及び15~18のようなミクロ機構の配置及び構成を表す。
図30図30は、幾つかの実施形態による、図6~13及び15~18のようなミクロ機構の配置及び構成を表す。
図31図31は、幾つかの実施形態による、図6~13及び15~18のようなミクロ機構の配置及び構成を表す。
図32図32は、幾つかの実施形態による、図6~13及び15~18のようなミクロ機構の配置及び構成を表す。
図33図33は、幾つかの実施形態による、図6~13及び15~18のようなミクロ機構の配置及び構成を表す。
【0032】
図34図34は、幾つかの実施形態による、図3又は4のストッパの一部を示す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
詳細な説明
定義と用語
本開示は、限定的に読まれることを意図したものではない。例えば、本出願で使用される用語は、その分野の専門家がそのような用語に帰する意味の文脈で広く読まれるべきである。
【0034】
見出しの使用は、説明の検討を容易にするためにのみ提供されており、差別化したり、又は、ある見出しの下にある概念が別の見出しの下にある概念に適用できないこと、あるいは別の見出しの下にある概念と無関係であることを指示したりすることを意図したものではない。実際には、その逆が意図されており、本説明は、特定の実施形態の様々な特徴及び態様が本明細書に記載される他の様々な実施形態にまたがって適用可能であり、またそれらの実施形態にも適用可能であり、全体として読まれ、解釈されることが意図されている。
【0035】
不正確さの用語に関して、「約」及び「およそ」という用語は、記載された測定値を含む測定値、及び記載された測定値に合理的に近い任意の測定値も含む測定値を指すために互換的に使用されうる。記載された測定値に合理的に近い測定値は、関連技術の当業者によって理解され容易に確認されるように、記載された測定値から合理的に小さな量だけ逸脱している。このような逸脱は、測定誤差、測定及び/又は製造装置の校正の違い、測定値の読み取り及び/又は設定における人的エラー、他の構成要素に関連する測定値の違いを考慮した性能及び/又は構造パラメータを最適化するために行われた微調整、特定の実装シナリオ、人又は機械による対象物の不正確な調整及び/又は操作などに起因する可能性がある。関連技術の当業者がそのような合理的に小さな差異の値を容易に確認できないと判断された場合に、「約」及び「およそ」という用語は、記載された値のプラス又はマイナス10%を意味すると理解できる。
【0036】
本明細書で使用されるときに、用語「エネルギー源によって活性化可能」及びその類似は、物理的及び/又は化学的状態の変化など、材料の状態の変化を指す。エネルギー源による活性化の一例としては、固体形態(又はより固体の形態)から液体形態(又はより液体の形態)への顕著な(すなわち、明確に明らかな)変化が挙げられる。エネルギー源による活性化の別の例としては、エネルギー源への暴露による架橋又は分子量の顕著な(すなわち、明確に明らかな)変化(例えば、架橋又は鎖切断による)を示すことが挙げられる。参考までに、本明細書で使用されるときに、「エネルギー源」とは、熱、レーザ、高周波(RF)、マイクロ波、紫外線、放射、超音波などを含む、様々なタイプのエネルギー源のいずれかを指す。
【0037】
本明細書で使用されるときに、用語「バリア」、「バリア構造体」などは、1つの構成要素(例えば、ストッパ本体)と別の構成要素(例えば、バレル及び/又はバレルの内容物)との間の相互作用をブロック又は妨害する材料を指す。
【0038】
本明細書で使用されるときに、「弾性」及び「エラストマー」という用語は、インジェクタデバイス(例えば、FDA承認用途)に使用されるストッパを参照して理解される材料特性を指し、材料が寸法的に変形(例えば、収縮、拡張、歪曲など)した後に自発的に変形前の形状に戻る、又は回復する傾向に関する。
【0039】
本明細書で使用されるときに、「インジェクタデバイス」という用語は、バレル内に受け入れられるストッパと、バレル内に保持された内容物をバレル内から排出又はデリバリーするためにバレル内でストッパを変位させるように構成された作動機構とを含む様々なデバイスのいずれかを含むことが意図される。インジェクタデバイスの例としては、シリンジ、オートインジェクタ、ペンなどが挙げられる。
【0040】
本明細書で使用されるときに、「マクロ機構」という用語(例えば「マクロリブ」又は「マクロ溝」など)は、その輪郭が肉眼で見えるストッパリブ又は溝機構、又はストッパのバリアの厚さの2倍以上の高さを示すストッパ機構を表すことが意図される。
【0041】
本明細書で使用されるときに、用語「ミクロ機構」(例えば、ミクロリブ、ミクロ溝、又はミクロボイドなど)は、ストッパ機構(表面機構又はサブ表面機構のいずれであってもよい)の輪郭が肉眼では見えない(ただし、この機構の一般的な存在自体は評価できる)ストッパ機構を示すことが意図される。例えば、ミクロ機構には、マクロリブ又はマクロ溝の上又は中に位置するストッパのミクロリブ又はミクロ溝機構が含まれる。
【0042】
本明細書で使用されるときに、「多層バリア」という用語は、複数の材料層を有するバリア構造体を指し、その少なくとも一部が互いに重なり合うように配置されている(平行配置)、又は、幾つかの例では、一方が他方に隣接している(直列配置)。多層構造体は、比較的に鋭く明確な境界を有する材料の厚さ又は層を有していてもよく、あるいはそれらの間に混合された境界又はより緩やかな移行境界を有していてもよい。
【0043】
本明細書で使用されるときに、「マルチゾーンバリア」という用語は、異なる材料特性を有する複数のゾーン又はセクションを有するバリア構造体を指す。マルチゾーン構造体は、比較的に鋭く明確な境界によって分離されたゾーン又はセクションを有してもよく、あるいは、混合された又は緩やかな境界を有してもよい。マルチゾーンバリアの幾つかの例には、並列又は直列に配置された別個の層が含まれており、その結果、多層バリアがマルチゾーンバリアを画定する。他の例としては、複数のゾーンを画定するように変更された単一の層を挙げることができる。
【0044】
本明細書で使用されるときに、「振動(オシレート)する」などの用語(例えば、「振動(オシレーション)」)は、一定又は変化することができる周波数で方向が交互に変わる運動を意味することが意図される。
【0045】
本明細書で使用されるときに、「近位」という用語は、デバイスの操作者端に近いこと(例えば、プランジャ端)を意味し、一方、遠位という用語は、近位よりも操作者から遠いこと(例えば、穿刺要素端)を意味する。
【0046】
本明細書で使用されるときに、「回転する」などの用語(例えば「回転」)は、周方向の動きを意味する。
【0047】
本明細書で使用されるときに、「シール面」という用語は、(例えば、保管中及び/又は使用中に)液密シールを維持する特徴を示すことが意図される。
【0048】
本明細書で使用されるときに、「シリコーン」及び「シリコーンオイル」という用語は、本明細書で互換的に使用されうる。
【0049】
本明細書で使用されるときに、「実質的に含まない」という用語は、特定された物質(例えば、シリコーン、シリコーンオイル又は他の潤滑剤)が定量不可能又は微量であること、あるいは、いかなる量も意図的にシステムに添加されていない(例えば、バレル又はストッパなどのインジェクタデバイスにシリコーンオイルを意図的に添加していない)ことを意味することが意図される。
【0050】
本明細書で使用されるときに、「振動(バイブレート)する」(例えば、「振動(バイブレーション)」)という用語は、一定又は変化することができる周波数で方向が交互に変化する加速度を有する交互の運動を意味することが意図される。
【0051】
本明細書で使用されるときに、「ワイパー」という用語は、可動性(例えば、可撓性又は屈曲性)であり、表面を擦るように構成された要素を指すことが意図され、時に「ワイパー要素」と呼ばれる。
【0052】
様々な実施形態の説明
当業者は、本開示の様々な態様が、意図された機能を発揮するように構成された任意の数の方法及び装置によって実現できることを容易に理解するであろう。また、本明細書で参照される添付の図面は、必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではなく、本開示の様々な態様を説明するために誇張されていることがあり、その点において、図面は限定的なものとして解釈されるべきではないことにも留意されたい。
【0053】
本開示は、フルオロポリマー又は非フルオロポリマーのフィルム、又はフルオロポリマー又は非フルオロポリマーのラミネートで少なくとも部分的に覆われたストッパ、バレル、 バレル内でストッパを変位させるためのプランジャーロッド又は作動機構を含むインジェクタデバイス(例えば、シリンジ、オートインジェクタ及びペン)を対象とする。
【0054】
本説明の様々な態様は、エネルギー源(例えば、レーザ)でバリアを活性化することによって形成された少なくとも1つのミクロ機構を有するストッパのバリアに関する。例えば、バリア242は、複数の層を含んでよく、又は多層バリアであってよく、ここで、構造体の1つの層(又は複数の層)が、別の層(又は他の層)よりもエネルギー源に対してより反応性が高いように構成されている。また、後で説明される様々な実施形態において、バリアをストッパの本体に結合する前、バリアを本体に結合した後だが、ストッパをバレルに挿入する前、及び/又は、バリアを本体に結合した後だが、ストッパをバレル20に挿入する前に、1つ以上のミクロ機構は形成されうる。より効率的及び/又は高歩留まりの製造、汚染及び/又は粒子の発生の低減、シールの強化などを含めて、そのような機構を利用して様々な利点が実現されうる。
【0055】
インジェクタデバイスの概念
使用時に、インジェクタデバイスは、典型的には医療用途で患者にデリバリーされる治療薬又は他の物質である流体を貯蔵(例えば、短期又は長期)及びデリバリーするために使用されうる。幾つかの実施形態において、そのようなインジェクタデバイスは、患者に治療薬をデリバリーするためのインジェクタデバイスの計画された使用に先立って、治療薬で(例えば、プレフィルドシリンジとして)プレフィルされてもよい。インジェクタデバイスは、限定するわけではないが、眼疾患(例えば、黄斑変性症及び緑内障)又は糖尿病などの疾患を治療する治療薬を含むことができる。潜在的な治療法の非限定的な例を次に説明する。有利には、様々な実施形態において、ストッパ及びバレルはシリコーン又はシリコーンオイルを含まない。例えば、様々な実施形態によれば、本明細書に記載のインジェクタデバイスのバレル及びストッパは、シリコーン及びシリコーンオイル(又は他の液体潤滑剤)を含まず、又は実質的に含まないことができる。幾つかの例において、ストッパ及びバレルは、実質的な量の他の液体潤滑剤を含まないか、又は実質的に含まない(もちろん、液体の形態であり、従って、それ自体が少なくともある程度まで潤滑するインジェクタデバイス内の治療物質を除く)。
【0056】
図1は、幾つかの実施形態による、シリンジの形態のインジェクタデバイス10を示す。図示のように、インジェクタデバイス10は、バレル20、穿刺要素30及びバレル20内に受容され、作動機構50(例えば、図示のプランジャロッド)に動作可能に結合されたストッパ40を含む。
【0057】
図示されるように、バレル20は、近位端120と遠位端122との間に延在する。バレル20は、内面124及び外面126を有し、内面は、バレル20によって画定される受容チャンバ128の境界を形成する。図示されるように、バレル20の近位端120は、使用者が作動機構50を押したり引いたりするのを支援する指ストッパ又はハンドルとして使用されうるフランジを含むことができる。
【0058】
穿刺要素30は、鋭く尖った針カニューレ、又は「無針」システムで使用されるような鈍端カニューレを含むことができる。説明を容易にするために、穿刺要素30は、鋭く尖った遠位端を有する、鋭く尖った長尺の針カニューレとして示されている。図示のように、穿刺要素30はバレル20の遠位端122に結合される。
【0059】
ストッパ40は、バレル20内に摺動可能に受け入れられ、バレル20の内面124とともにシールするように構成されている。より具体的には、ストッパ40は、作動機構50によってバレル20内で作動されて、受容チャンバ128の内容物を加圧し、穿刺要素30を通してバレル20から排出するように構成されている。
【0060】
作動機構50は、遠位端152及び近位端154を有し、遠位端152は、ストッパ40に動作可能に結合され、例えば、ストッパ40に締結され、ストッパ40と一体的に形成され、又はその他の方法でストッパ40と連携され、そのようにして、作動機構50がバレル20内でストッパ40を長手方向(又は他の方向)に変位させるように構成されている。
【0061】
図2は、幾つかの実施形態による、オートインジェクタの形態のインジェクタデバイス100を示し、インジェクタデバイス100では、バレル20、ストッパ40及び作動機構50(インジェクタデバイス100に関連して注射部材としても説明される)は、同様に構成して使用することができる。インジェクタデバイス100の作動機構50は、ストッパ40に加えられる可変の作動力を使用するか、又はそれを示すことができる。例えば、作動機構50は、1つ以上の付勢部材(例えば、バネ)及びこのような機能を実現するための他の機構を含むことができる。当業者に理解されるように、インジェクタデバイス100の他の様々な構成要素は、インジェクタデバイス10の構成要素と実質的に同様である。この説明の目的上、本明細書に記載されるストッパ40の様々な特徴は、インジェクタデバイス10の構成に利用されるか、又はインジェクタデバイス100の構成に利用されるかにかかわらず適用可能である。より広い意味で、バレル20及びストッパ40に関して本明細書に記載される概念は、様々なインジェクタデバイス構成のいずれかで実装することができる。
【0062】
インジェクタデバイス10、100は、バレル20の受容チャンバ128内に材料60を含むことができる。幾つかの例において、材料60は、製造現場、又は、治療部位から離れた場所、又はインジェクタデバイス10、100が最終使用者によって使用される場所(例えば、臨床現場)でチャンバ内に挿入又は他の方法で配置される。このような場合に、インジェクタデバイス10、100は、「プレフィルされた」ものと呼ばれる場合がある(例えば、インジェクタデバイス10の例では、プレフィルドシリンジ)。材料60は、所定量(例えば、1回以上の用量)の医薬組成物であることができる。適切な医薬組成物の幾つかの例を次に説明する。しかしながら、材料60は、シリンジから排出できる任意の種類の液体又は材料であってもよく、あるいは、充填されていないシリンジのように、材料60が受容チャンバに完全に存在しなくてもよいことを理解されたい。このような例において、インジェクタデバイス10、100は、治療部位又はその近くで充填されうる(例えば、インジェクタデバイスを「装填する」とも記載される)。
【0063】
図3及び図4は、ストッパ40の構成例の平面図又は正面図であり、図3の構成ではストッパ40の右半分が断面図で示されており、図4の構成ではストッパ40の左半分の断面図が示されている。
【0064】
図3及び4の各構成に示すように、ストッパ40は、弾性材料で作られた本体240と、本体240上に設けられたバリアフィルムなどのバリア242とを含む。ストッパ40は、外側244、長手方向軸X、及び長手方向軸Xに沿った高さを有する。ストッパ40は、前方面246と後方面248との間に延在する。図示されるように、バリア242は、外側244及び/又は前方面246の部分(その全体を含む)に沿って延在しうる。所望ならば、バリア242は、後方面248の部分(その全体を含む)に沿って延在することもできる。
【0065】
幾つかの実施形態において、本体240は、所望の程度の弾性コンプライアンスをストッパ40に提供する。例えば、本体240は、ストッパ40がバレル20に積極的に係合するように、ストッパ40をバレル20内に挿入する際に圧縮されうる。本体240に適した材料については以下でさらに説明する。
【0066】
様々な例において、本体240上に設けられたバリア242は、バリア242を通した本体240からの(又は本体240への)物質の移動を阻止し、ストッパ40とバレル20との間の滑り及び/又は静摩擦を低減し、ストッパ40とバレル20との間のシールを強化するように構成されている。このような特徴は、例示的な意味で言及されており、排他的なリストを意図するものではない。バリア242は、単層でも又は多層でもよい。 バリア242は、互いに固有の特性を有する複数の層で構築されてもよく、及び/又はバリアは、層間でより均質な特性を有するより均質な構造を形成するために融合又は他の方法で結合された同様の特性を有する複数の層を含んでもよい。バリア242は、バリア242の1つ以上の層として機能する複合材料(例えば、マトリックスフィルム材料及び充填剤)を含むことができる。バリア242に適した材料については、さらに以下に説明する。
【0067】
図3及び図4の各構成に示すように、ストッパ40は短い筒形状を有し、前方面246はストッパ40の円錐形端部によって画定される。図示されるように、円錐形端部は長手方向軸Xから突き出て鈍角を画定することができる。作動機構50がねじ締結構造を使用してストッパ40に結合される例において、ストッパ40は、雌ねじを備えた後方面248に軸方向凹部250を含むことができる。
【0068】
図示されるように、ストッパ40の外側244は、1つ以上の周方向に延在する環状リブ300などのマクロリブとも呼ばれる1つ以上のリブ300及び/又は1つ以上の周方向に延在する環状溝310などのマクロ溝310とも呼ばれる1つ以上の溝310を画定することができる。動作中、リブ300のうちの1つ以上は、バレル20の内面124(図1及び図2)と摺接して係合するように構成されている。ストッパ40は、許容可能な低いブレークルーズ力、低い平均滑走力及び低い滑走力変動のうちの1つ以上を維持しながら、高レベルの気体(例えば、空気)及び液体不透過性を備えた容器閉鎖の完全性を達成するように構成されうる。
【0069】
リブ300は、任意の数の構成で構築することができる。例えば、最遠位又は前方リブのみがシール面を有していてもよい。このようにして形成されたシールの品質は、当業者によく知られた任意の数の方法(例えば、ヘリウム漏れ試験)によって評価できることを理解されたい。幾つかの実施形態において、複数のリブ300はシール面を有してもよい。 1つ以上の実施形態において、シール面を有するリブ300のすべては、同じ所定の外径(例えば、非圧縮状態のストッパ40で各リブの頂点から測定)を有することができる。他の実施形態において、シール面を有する各リブ300は、それ自体の所定の外径を有することができる。例えば、遠位リブ又は前方リブは所定の外径を有することができ、近位リブ又は後方リブは、遠位リブ又は前方リブの所定の外径の約75%~約99.9%の所定の外径を有することができる。本開示の主旨及び範囲から逸脱することなく、例えばシール面を有する3つのリブを有するなど、他のタイプのリブ構成が考えられる。
【0070】
図3及び4には3つのリブ300が示されているが、任意の数のリブ(例えば、1、2、4、10など)が考えられる。図示のように、リブ300は、バレル20の内面124と摺接するように構成されたシール面320A(摺接部分320Aとも呼ばれる)を有する前方リブ300Aを含む。図3に示されるように、リブ300のうちの1つ以上は、場合により、シール面(例えば、シール面320A)がいくらか平坦にされ、ストッパ40の外側244の長さの1%~25%の幅を有する平らな輪郭(例えば、前方リブ300A)を有する。図4に示されるように、1つ以上のリブ300(例えば、前方リブ300A)は、場合により、外側に凸状の形状を有し、シール面(例えば、シール面320A)は、比較的に狭い輪郭を有する。図3及び図4に示されるように、リブ300は、中間リブ300B及び後方リブ300Cも含む。図示されているように、中間リブ300B及び後方リブ300Cは、場合により、断面で見て外側に凸状の形状を有する。中間リブ300B及び後方リブ300Cのそれぞれは、場合により、バレル20の内面124と摺接するように構成されたシール面320B、320Cをそれぞれ有する。1つ以上のリブ300が外向きに凸形状を有する場合に、対応するシール面は、ストッパ40の長手方向軸Xに沿って測定したときに、比較的に小さな幅を有してもよい。構成に応じて、摺接部分320B、320Cのそれぞれは、ストッパ40の外側244の長さの0%より大きく、最大15%までの幅を有することができる。
【0071】
図3及び図4に示されるように、ストッパ40の外側244は、シワ362及び引っかき傷364などの1つ以上の欠陥900を含むことができる。シワ362及び/又は引っかき傷364などの様々な欠陥900は、長手方向、周方向又は両方(例えば、らせん状)に配向されうる。欠陥900は、比較的直線状、曲線状又はその両方であることができる。欠陥は、ストッパ40上のいずれの位置にあることもできるが、特に、リブ300及び関連するシール面320、又は摺接面320上、ならびに1つ以上のミクロ機構400上又はそれに沿って存在し、例えば、それらについては後で説明する。これらの欠陥は、ストッパ40が最初に形成されるとき(例えば、バリア242が本体240に取り付けられるとき)、又はストッパ40をバレル20内に取り付けるプロセス中を含む、製造プロセスの任意の時点で形成される可能性がある。例えば、シワ362は、ストッパが直径方向に圧縮されるときに形成される可能性がある。また、引っかき傷364は、例えばストッパ40が組立工程中に使用されるバレル20又は他の管状部材に対して摺動するときに形成される可能性がある。
【0072】
ミクロ機構の概念
図3及び図4に示されるように、ストッパ40は、前方リブ300Aの摺接部分320Aなど、リブ300のうちの1つ以上に位置する1つ以上のミクロ機構400を含む。幾つかの例において、1つ以上のミクロ機構400は、1つ以上のミクロ溝及び/又はミクロリブを含む。幾つかの例において、ミクロ機構400は幅及び深さを有し、深さは、ミクロリブの場合には突出量であり、ミクロ溝の場合には凹部の量である。幾つかの実施形態において、幅及び深さの一方又は両方は、例えば、200μm以下、100μm以下、50μm以下、10μm以下、又は5μm以下であるが、様々な寸法が考えられる。上記の「以下」の範囲には、「0」より大きい値が含まれることに留意されたい。
【0073】
図5は、ストッパ40の外側244に沿ったストッパ40の1つ以上の部分(例えば、リブ300の1つ)の拡大断面図を示す。図6図9は、図5に示される領域「A」に含まれる様々なミクロ機構(ミクロ溝/ミクロボイド)を表し、これらはバリア242に形成される。本体240及びバリア242は、例示を容易にするために図5~9で直線状の縁を備えて示されているが、図示の領域がストッパ40の湾曲部分(例えば、リブ300の1つの上)に対応する場合には、ある程度の湾曲(例えば、内側又は外側に凸)を示しうることを理解されたい。
【0074】
以上のことを念頭に置いて、図5は、幾つかの実施形態による、ストッパ40の本体240及びバリア242の断面を示す。図示のように、バリア242は複数の層を含むか、又は第一の材料の第一の層402及び第二の材料の第二の層404を含む多層バリアである。バリア242は、1μm~200μmなど、様々な厚さのいずれかを有することができる。
【0075】
図示のように、第一の層402は第二の層404の下に配置することができる。一般に2つの層が示されているが、任意の数の層が考えられることを理解されたい。図示のように、第一の層402は、ストッパ40の本体240に面する内面410と、第二の層404に面する外面412とを有する。一方、第二の層404は、第一の層402に面する内面420及び本体240から離れる方向に向いている外面422を含む。様々な例において、第一の層402の内面410は、本体240に結合される(例えば、ボンド結合、接着、締結又はその他の方法で結合される)。次に、第二の層404の内面420は、第一の層402に結合される(例えば、ボンド結合、接着、締結又はその他の方法で結合される)。幾つかの実施形態において、第一の層402をバリア242の「内層」と呼ぶことができ、第二の層404を「外層」と呼ぶことができるが、第一の層402及び/又は第二の層404のいずれかは、バリア242の1つ以上の他の層の間に位置する中間層又は埋め込み層であることができる。
【0076】
様々な例において、複数の層のうちの1つ(例えば、第一の層402)は、複数の層のうちの別の層(例えば、第二の層404)の第二の材料よりもエネルギー源によってより活性化されうる第一の材料を含むことができる。特に、図6~13及び15~18に示すように、ある層が他の層よりもエネルギー源により活性化されやすいというこの特徴を利用して、バリア242の様々な位置に様々なミクロ機構400を優先的に形成することができる。
【0077】
バリア242の各層については、別個に説明したものを含めて、様々な材料が考えられる。例えば、第一の材料及び/又は第二の材料は、フルオロポリマー(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又は延伸PTFE(ePTFE))を含むことができる。幾つかの例において、第一の層402は、ミクロ多孔質であり、第一の多孔度を規定し、第二の層404は、第一の層よりも低い多孔度を有し、場合により、第二の層404は、第一の層402よりも高い融解温度を特徴とする。所望であれば、第二の層404は、第一の層402よりも高い寸法安定性を特徴とすることができる。第一の層402の第一の材料及び第二の層404の第二の材料のうちの少なくとも1つは、熱可塑性材料を含むことができる。所望ならば、第一の層402の第一の材料は、第一の材料の光エネルギー及び/又は高周波エネルギーの吸収を増加させるように構成された充填剤を含むことができる。また、充填剤は、例えば、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)及びエチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0078】
図6~13はそれぞれ、一組のミクロ機構例(例えば、図6の場合は3つ)を示しているが、すべての例が一緒に存在する必要はないこと、また、例のいずれかを、他の図に関連して示され、説明されるミクロ機構の他の様々な例と組み合わせることができることを理解されたい。このような機構を形成する例示的な方法には、エネルギー源(例えば、図19~21及び関連する説明を参照されたい)を、1つの層(例えば、第二の層404)を通して他の層(例えば、第一の層402)に向けて、他の層の一部を活性化(例えば、リフロー、アブレーション、溶融又は蒸発)させて、1つ以上のミクロ機構400を形成することが含まれる。例えば、レーザエネルギーの場合に、第二の層404はレーザに対して十分な透過性であり、第二の層404を活性化することなく、第二の層404を通過することができる。次に、第一の層402は、レーザエネルギーに対する吸収性が比較的に高く、従って、レーザエネルギーに対してより反応しやすい。ミクロ機構400は、ストッパの周囲に延在する離散体積、連続環状機構、及び/又は、離散体積のシリーズ又はパターンとして形成されうる(例えば、図24図33及び関連する説明を参照されたい)。
【0079】
特定のミクロ機構400又はその近傍での様々なミクロ機構(例えば、ミクロボイド、ミクロ溝、又はミクロリブ)の形成に続いて、一般にバリア242、より具体的には第一の層402及び/又は第二の層404は、バリア242の周囲の部分とは相対的に異なる物理的特性、例えば、ミクロボイド又はミクロ溝の場合のコンプライアンスの増加、ミクロボイド又はチャネルの場合の圧縮抵抗の減少、ミクロリブの場合の圧縮抵抗の増加、ミクロボイド又はチャネルの場合の厚さの減少、ミクロリブの場合の厚さの増加、又は、ミクロボイド又はミクロ溝の場合の引張強度の低下のうちの1つ以上を示すことができる。このような特性は、リブ300の有効シール表面積を減少させ(例えば、シール力の増加と滑り抵抗の減少との間の関係を最適化する)、バリア242の優先破損ラインを作成する(例えば、インジェクタデバイス10の内容物の汚染及び/又はシールの破損を回避するためにバリアを引き裂き又は破損させるのにより望ましい領域を事前選択する)のに有利であることができ、又は、性能及び信頼性における他の利点に有利であることができる。
【0080】
上記を考慮すると、本開示の様々な態様は、インジェクタデバイスのバレル20の内面124と係合するように構成された外側244を有するインジェクタデバイス10のストッパに関する。ストッパ40は本体240を含み、例えば、エラストマー材料から形成され、本体240に結合されたバリア242を含む。バリア242は、本体240に向かって配向された内面410と、本体240から離れる方向に配向された外面422とを有する。バリア242は、第一の材料の第一の層402と、第二の材料の第二の層404とを含む。第一の層402は、エネルギー源(例えば、レーザエネルギー源、RFエネルギー源、熱エネルギー源、超音波エネルギー源、マイクロ波エネルギー源、プラズマエネルギー源、又はその他)によって活性化可能であるように構成されており、第二の層404は、第一の層402よりもエネルギー源によって活性化されにくいように構成されている。バリア242は、第一の層をエネルギー源で活性化することによって形成された1つ以上のミクロ機構400を有し、1つ以上のミクロ機構400は、ストッパ40の外側244に沿って少なくとも部分的に延在するミクロ溝、及び/又は、ストッパ40の外側244に沿って少なくとも部分的に延在するミクロリブのうちの一方又は両方を含む。
【0081】
以上のことを念頭に置いて、図6は、第一の層402が第二の層よりもエネルギー源によって活性化されやすい、エネルギー源を使用してバリア242の第一の層402に形成される潜在的なミクロ機構400の例の第一のセットを示す。
【0082】
図6に示されるように、1つ以上のミクロ機構400は、内面410から第一の層402の厚さを部分的に通って延在する埋め込みミクロ溝400A又はミクロボイド400Aを含むことができる。第一の層402の内面410に向けて活性化を開始するために、エネルギー源は、第一の層402の内面410に向けて(例えば、エネルギー源の2つの別々に角度を付けた「ビーム」を向けることによって)集束されうる。別の例として、ミクロ溝400Aは、バリア242を本体240に結合する前に、第一の層402の内面410にエネルギー源を向けることによって形成されうる。
【0083】
図6は、第一の層402の外面412から第一の層402の厚さを部分的に通って延在するミクロ溝400B又はミクロボイド400Bの形態のミクロ機構400の別の例を示す。ここでもまた、エネルギーは第二の層404を通して第一の層402に入るように指向され、第一の層402の一部を活性化(例えば、リフロー、アブレーション、溶融又は蒸発)させて、ミクロ溝400Bを形成することができる。
【0084】
図6は、第一の層402の厚さを通って第一の層402の内面410から外面412まで延在するミクロ溝400C又はミクロボイド400Cの形態のミクロ機構400のさらに別の例を示す。上述のように、エネルギーは、第二の層404を通って第一の層402に入るように指向され、第一の層402の一部を活性化(例えば、リフロー、アブレーション、溶融又は蒸発)させて、ミクロ溝400Bを形成することができ、又は、ミクロ溝400Aは、バリア242を本体240に結合する前に、エネルギー源を第一の層402の内面410に向けることにより形成されうる。
【0085】
図7は、第二の層404が第二の層よりもエネルギー源によって活性化されやすい、エネルギー源を使用してバリア242の第二の層404に形成される潜在的なミクロ機構400の第二の例のセットを示す。
【0086】
図7に示されるように、1つ以上のミクロ機構400は、内面420から第二の層404の厚さを部分的に通って延在する埋め込みミクロ溝400D又はミクロボイド400Dを含むことができる。第二の層404の内面420に向けて活性化を開始するために、エネルギー源は、第二の層404の内面420に向けて(例えば、エネルギー源の2つの別々に角度を付けられた「ビーム」を向けることによって)集束されうる。別の例として、ミクロ溝400Dは、バリア242を本体240に結合する前に、エネルギー源を第一の層402の内面410で、第一の層402を通って第二の層404に入るように指向させることによって形成されうる。
【0087】
図7は、第二の層404の外面422から第二の層404の厚さを部分的に通って延在するミクロ溝400E又はミクロボイド400Eの形態のミクロ機構400の別の例を示す。ここでもまた、エネルギーは、バリア242を本体240に取り付ける前に、第二の層402に指向され又は第一の層402を通して第二の層404に入るように指向され、第二の層404の一部を活性化(例えば、リフロー、アブレーション、溶融又は蒸発)させて、ミクロ溝400Eを形成することができる。
【0088】
図7は、第二の層404の厚さを通って第二の層404の内面420から外面422まで延在するミクロ溝400F又はミクロボイド400Fの形態のミクロ機構400のさらに別の例を示す。上述のように、エネルギーは、第二の層404に指向されて、又は第一の層402を通って第二の層404に入るように指向されて、第二の層404の一部を活性化(例えば、リフロー、アブレーション、溶融又は蒸発)して、ミクロ溝400Fを形成することができる。
【0089】
図8は、エネルギー源を使用してバリア242の第二の層404及び/又は第一の層402に形成される潜在的なミクロ機構400の例の第三のセットを示し、ここで、第一の層402及び第二の層404のうちの1つは、他方よりもエネルギー源によって活性化されやすい。
【0090】
図8に示されるように、1つ以上のミクロ機構400は、第二の層404の厚さ内で内面420と外面422との間に延在する埋め込みミクロ溝400G又はミクロボイド400Gを含むことができる。第二の層404内で活性化を開始するために、エネルギー源は、第二の層404の内面420に向けて(例えば、エネルギー源の2つの別個に角度を付けた「ビーム」を向けることによって)集束されることができ、あるいは、第二の層404の周囲の部分よりもレーザエネルギーをより吸収しやすい局所化された充填材料(例えば、顔料、又はエネルギー吸収を高める他の材料)を含むことができる。例えば、バリア242は、第一の材料特性(例えば、エネルギー源に対する活性化能又は応答性)を有する第一のゾーン400Z1と、第二の材料特性(例えば、第一のゾーンと比較して高いエネルギー源に対する活性化性又は応答性)を有する活性化可能ゾーン400Z2とを含むマルチゾーンバリアであることができる。例えば、レーザエネルギーの場合に、第一のゾーン400Z1は、活性化可能ゾーン400Z2よりも低い光吸収特性(例えば、より低い量の顔料、又はより高い透過率を有する異なる顔料)を有することができる。別の例として、ミクロ溝400Gは、バリア242を本体240に結合する前に、エネルギー源を第一の層402の内面410に指向させ、第一の層402を通して第二の層404に入るように指向させることによって、追加的に又は代替的に形成されうる。
【0091】
図8に示されるように、1つ以上のミクロ機構400は、第一の層402の厚さ内で内面410と外面412との間に延在する埋め込みミクロ溝400H又はミクロボイド400Hを含むことができる。第一の層402内での活性化を開始するために、エネルギー源は、第一の層402の内面410に向けて(例えば、エネルギー源の2つの別々に角度を付けた「ビーム」を向けることによって)集束することができ、あるいは、第一の層402の周囲の部分よりもレーザエネルギーをより吸収しやすい局所化された充填材料(例えば、顔料、又はエネルギー吸収を高める他の材料)を含むことができる。別の例として、埋め込みミクロ溝400Hは、バリア242を本体240に結合する前に、第一の層402の内面410にエネルギー源を指向させることによって形成されうる。
【0092】
図9は、エネルギー源を使用してバリア242の第二の層404及び/又は第一の層402に形成される潜在的なミクロ機構400の例の第四のセットを示し、ここで、第一の層402及び第二の層404のうちの1つは、他方よりもエネルギー源によって活性化されやすい。
【0093】
図9に示されるように、1つ以上のミクロ機構400は、第一の層の内面410から第二の層404内まで延在するが、第二の層の外面422に到達する前に終わる、埋め込みミクロ溝400J又はミクロボイド400Jを含むことができる。このような特徴は、第一の層402が第二の層よりもエネルギー源によってより活性化されやすく、その結果、ミクロ溝400Jが第二の層404を通して部分的にのみ形成する場合に生じることができる。ミクロ溝400Jは、前述したとおりの方法を用いて形成されうる。
【0094】
同様に、ミクロ溝400K又はミクロボイド400Kは、第二の層404の外面422から第二の層404の厚さを通って、第一の層の外面412を通して部分的に第一の層402内に形成されて、第一の層402の厚さ内で終わっていることができる。このような特徴は、第一の層402が第一の層よりもエネルギー源によって活性化されやすく、その結果、ミクロ溝400Kが第一の層を通して部分的にのみ形成する場合に生じることができる。ミクロ溝400Jは、前述したとおりの方法を使用して形成されうる。
【0095】
図10及び11は、別の層(例えば、第一の層402)におけるミクロ機構400の形成を通じて、ある層(例えば、第二の層404)にミクロ機構400がどのように形成されうるかの例を示す。例えば、図10は、第一の層402におけるミクロボイド400M又はミクロ溝400Mの形成(例えば、前述の技術のいずれかを使用)がどのように第二の層404におけるミクロ溝400Nの形成をもたらすかを例示する。第一の層402は第二の層404よりもエネルギー源に対して活性化可能又は応答性が高く、そのエネルギー源を使用して、第一の層402にミクロ溝400Mを形成することができる。次いで、これを利用して、第二の層404にミクロ溝400Nを形成することができる。例えば、第一の層402の材料は、ミクロ溝400Mに適合するか、又はミクロ溝400M内に押し込まれて、ミクロ溝400Nを形成することができる。この特徴の使用は、バリア242の完全性を損なうことなく、又は別の言い方をすれば、第二の層404の完全性を損ねてストッパ40の外側244からストッパ40の本体240への経路を提供することなく、ミクロ溝400Nを形成できることを保証するのに役立つことができる。
【0096】
図11に示されるように、ミクロ機構400、具体的にはミクロリブ400Pは、他のミクロ機構400、具体的にはミクロ溝400Q又はミクロボイド400Qの反対側の縁に沿ったバリア242の部分によって、突起又は増加した厚さによって形成されることができ、それは、ミクロ溝400Qが、エネルギー源(例えば、レーザエネルギー)でバリア242を活性化することによって形成されるときに生じる。例えば、バリア242の一部(例えば、第一の層402)が、前述の方法のいずれかを使用してエネルギー源(例えば、レーザビーム)によって蒸発又は分解されると、蒸発又は分解された部分は、ミクロ溝400Qの反対側の縁に沿って部分的に再堆積されてミクロリブ400Pを形成することができる。これにより、次いで、エネルギー源で他の層(例えば、第二の層404)を直接変更する必要なく、別の層(例えば、第二の層404)にミクロリブ400R及びミクロ溝400Sが形成されうる。このような特徴は、ストッパ40の外側244、ひいてはインジェクタデバイス10の内容物を汚染する可能性がある、遊離粒子、汚染物質又はエネルギー活性化プロセスの副産物の生成の回避を含む、様々な利点を有しうる。
【0097】
図12及び13は、ミクロリブ400T(図13)の形態の潜在的なミクロ機構400の別の例を示す。図12に示されるように、第一の層402は、エネルギー源(例えば、レーザエネルギー)による活性化を介して膨張又は体積増加するように構成されている材料の塊又は活性化可能ゾーン400Z2を含む。図12に示されるように、活性化可能ゾーン400Z2は、第一のサイズ又は体積で開始し、図13に示されるような活性化の後に、第二の、より大きなサイズ又は体積を占める。この膨張又は体積の変化により、バリア242、特に第二の層404、及び場合により、第一の層402がたわみ、その結果、図12に示されるようなミクロリブ400Tが形成される。膨張可能材料は、活性化可能ゾーン400Z2というゾーンに限定されうるが、層全体が活性化可能材料から形成されることができ、層の一部のみが活性化されてミクロリブ400Tを形成することも考えられる。
【0098】
膨張可能でエネルギー活性化可能な材料の一例は、McGregor らの米国特許第5,571,592号明細書に見出すことができる。活性化可能ゾーン400Z2は、活性化可能ゾーン400Z2内に点在して含まれる膨張可能な熱可塑性微小球を含むことができる。このような膨張可能な微小球の使用により、(1)未膨張の微小球を第一の層402に導入することが可能になり、そして(2)第一の層402内の微小球をより大きな直径へ膨張させることができる。様々な例において、熱(例えば、レーザ又は他のエネルギー源の適用による熱エネルギー)又は同様の活性化エネルギーにさらされると、微小球は元のサイズの何倍にも劇的に膨張し、活性化エネルギーが除去されたときにそのようなサイズを保持する。このような材料を製造するためのプロセスは、例えば、Morehouseらの米国特許第3,615,972号明細書に見出すことができる。
【0099】
図14は、ストッパ40の外側244に沿ったストッパ40の1つ以上の部分(例えば、リブ300の1つ)の拡大断面図を示す。図15図18は、図14に示された領域「A」に含まれる様々なミクロ機構(ミクロリブ/ミクロ溝/ミクロボイド)を表す。図14に示されるように、バリア242は、場合により、複数の層(図14の破線で示す)を含むが、モノリシック又は単層構造であってもよい。様々な例において、バリア242は、ストッパ40の本体240よりもエネルギー源によって活性化されにくく、1つ以上のミクロ機構400は、ストッパ40の本体240を活性化することによって形成される。疑義を回避するために、本体240は、ストッパ40の「層」と考えることができる。
【0100】
図15及び16は、別の層(例えば、バリア242)におけるミクロ機構400の形成を通じて、ストッパ40の1つの層(例えば、本体240)にミクロ機構400がどのように形成されうるかの例を示す。例えば、図15は、本体240にミクロボイド400U又はミクロ溝400Uを形成する(例えば、バリア242を活性化せずにバリア242を「通過する」レーザ照射を含む、前述の技術のいずれかを使用する)結果として、どのようにバリア242にミクロ溝400Vが形成されるかを例示する。本体240は、バリア242よりもエネルギー源に対して活性化可能又は応答性が高く、エネルギー源を使用して本体240にミクロ溝400Uを形成することができる。次いで、これを利用して、バリア242にミクロ溝400Vを形成することができる。この特徴を使用すると、バリア242の完全性を損なうことなく、ストッパ40の外側244からストッパ40の本体240までの経路を提供することなく、確実にミクロ溝400Vを形成することができる。
【0101】
図16に示されるように、ミクロ機構400、具体的にはミクロリブ400Wは、他のミクロ機構400、具体的にはミクロ溝400X又はミクロボイド400Xの反対側の縁に沿ったバリア242の部分によって、突起又は増加した厚さによって形成されることができ、それは、ミクロ溝400Xがエネルギー源(例えば、レーザエネルギー)で本体240を活性化することによって形成されるときに生じる。例えば、ストッパ40の層の一部(例えば、本体240)が、前述の方法のいずれかを使用してエネルギー源(例えば、レーザビーム)によって蒸発又は分解されると、蒸発又は分解された部分はミクロ溝400Xの反対側の縁に沿って部分的に再堆積されて、ミクロリブ400Wを形成することができる。これにより、エネルギー源で他の層(例えば、バリア242)を直接変化させる必要なく、別の層(例えば、バリア242)にミクロリブ400Y及びミクロ溝400Zが形成されうる。このような特徴は、ストッパ40の外側244、ひいてはインジェクタデバイス10の内容物を汚染する可能性がある、遊離粒子、汚染物質又はエネルギー活性化プロセスの副産物の生成の回避を含む、様々な利点を有しうる。
【0102】
図17及び18は、ミクロリブ400AB(図18)の形態の潜在的なミクロ機構400の別の例を示す。図17に示されるように、ストッパの第一の層である本体240は、エネルギー源(例えば、レーザエネルギー)による活性化を介して膨張又は体積増加するように構成されている、材料の塊又は活性化可能ゾーン400AZを含む。図17に示されるように、活性化可能ゾーン400AZは、第一のサイズ又は体積で開始し、図18に示されるような活性化の後に、第二の、より大きなサイズ又は体積を占める。この膨張、又は体積の変化により、バリア242がたわみ、その結果、図18に示されるようなミクロリブ400ABが形成される。膨張可能材料は、活性化可能ゾーン400AZというゾーンに限定されうるが、層全体が活性化可能材料で形成されることができ、層の一部のみが活性化されてミクロリブ400ABを形成することも考えられる。
【0103】
上記を考慮すると、様々な例には、ストッパ40、より具体的には、ミクロ溝(例えば、図6図16に示されるミクロ溝のいずれか)を画定するバリア242が含まれ、ミクロ溝におけるバリア242は、連続的でありかつ中断されておらず、バリア240の周囲部分のバリア242よりも比較的に薄い。
【0104】
ミクロ溝は、例えば、図27に関連して説明したように、不連続な破断した周線パターンを画定することができる。幾つかの例において、バリア242は、第一の層402が1つ以上の不連続部分(例えば、連続した周方向のミクロ溝、又は、図27に関連して説明したような不連続な周方向の破線パターンを有するミクロ溝)を有する多層バリア(例えば、2層以上)である。第二の層404は、ミクロ溝などの1つ以上の不連続部分の上に重なる。このようにして、第二の層404は、本体240とバレル20との間に途切れのないバリア及びその内容物を提供することができる。別の言い方をすると、第二の層404は、第一の層402の1つ以上の不連続な部分を横切って延在しうる。
【0105】
下にある第一の層402は、比較的に高強度の材料で形成されうるが、上にある第二の層404は、比較的により柔軟性で弱い材料で形成されうる。このようにして、バリア242は、下にある第一の層402により比較的に高い引裂抵抗を示しながら、外面に高度の柔軟性を提供することができる。この特徴はまた、第二の層404を直接(例えば、機械的又はエネルギー的に)形成することなく、所望されない破片及び粒子(バレル20及びその内容物を汚染する可能性がある)を生成することなく、及び/又は、より柔軟な第二の層404が使用中に破損するほど不当に弱めることなく、外側244に第二の層404によって示されるミクロ溝及び/又はミクロリブを提供する能力と組み合わせることができる。
【0106】
様々な例には、下にある第一の層402に不連続部分を形成することが含まれるが、幾つかの例において、第二の層404は1つ以上の不連続部分を有することができ、第一の層402は、1つ以上の不連続部分を横切って延在することができ、エラストマー本体21と同様に、外側244と本体240との間にバリアを提供する(例えば、図7のミクロ溝400F)。ここでも、不連続性は、少なくとも1つのミクロ溝によって画定されうる。第一の層402は、第二の層404を通して暴露されて、ストッパ40の外側244の少なくとも一部を画定することができる。1つ以上の不連続な部分により、第二の層404は、1つ以上の不連続部分で第一の層402よりも引裂きに対する耐性が低くなる可能性がある。
【0107】
第一の層402又は内層402を保存しながら第二の層404にミクロチャネルを形成するこの特徴は、やはり下にある第一の層が外層よりも相対的に強く、両方の層が引き裂かれて、下にある本体242がバレル20とその内容物に暴露するのを防ぐという概念において少なくとも有利であることができる。例えば、第一の層402は第二の層404よりも大きな強度を有するミクロ多孔層から形成されることができ、ここで、第一の層402は1つ以上の不連続部分を横切って延在する。第一の層は、緻密化フルオロポリマー(例えば、比較的高い引張強度を有する)、熱可塑性材料、及び/又はエラストマー材料を含むことができる。第一の層402は、追加的に又は代替的に、ミクロリブ及び/又はミクロ溝を含むことができる。
【0108】
第二の層404の不連続部分は、ミクロリブ及び/又はミクロ溝を含むことができる。幾つかの例において、第二の層は非孔質であることができる。例えば、第二の層404は、ポリテトラフルオロエチレン(例えば、スカイブドPTFE)であることができる。
【0109】
図34は、図5及び12に示した領域Aに対応するストッパ40の部分のさらに別の図である。ただし、これらの図に示されているものとは異なるバリア242の構成を備えている。前に参照したが、疑義を避けるために、図35は、2つを超える層(図示のように合計5つ)を含む多層バリア構成の例を示す。図示のように、第一の層402及び/又は第二の層404は、層内の任意の位置にあることができる。また、様々な実装では、より多くの又はより少ない層の数であることができる。第一の層402は、例えば、最内層又は埋め込み層であることができる。第二の層404は、例えば、最外層又は埋め込み層であることができる。そして、第一の層402及び第二の層404は、接触していてもよく、又は1つ以上の他の層によって分離されていてもよい。
【0110】
上述の様々なミクロ機構400は、様々な寸法のいずれかを有することができる。幾つかの例において、1つ以上のミクロ溝は、0.25μm~50μm、場合により、0.25μm~0.5μmの深さ、及び0.25μm~50μm、場合により、0.25μm~0.5μmの幅を有することができ、及び/又は、1つ以上のミクロリブは、0.25μm~50μm、場合により、0.25μm~0.5μmの高さ、及び0.25μm~50μm、場合により、0.25μm~0.5μmの幅を有する。後述するように、ミクロ溝及び/又はミクロリブは、例えば周方向、らせん方向又はさらには長手方向に延在する、様々な構成のいずれかを有することができる。図11及び16に関連して上で説明したように、例えば、1つ以上のミクロ溝は、底部及び2つの側部を有することができ、2つの側部の一方又は両方がミクロリブを画定する。幾つかの実施形態において、ミクロリブを形成する材料は、ミクロ溝の底部を形成する材料よりも高い密度を有する。そして、幾つかの実施形態において、ミクロリブを形成する材料は、ミクロ溝の底部を形成する材料よりも低い密度を有する。
【0111】
また、上述したように、第一の層402などのストッパ40の一部は、場合により、エネルギー源によって活性化されると体積が増加するように構成された材料を含み、その結果得られるミクロリブは、エネルギー源によって活性化されることによって体積増加した第一の層402の部分に対応する。また、ミクロチャネル又はボイドの場合には、第一の層402などのストッパ40の一部は、エネルギー源によって活性化されると除去されるように構成された材料を含み、ここで、ミクロ溝はエネルギー源によって活性化されることによって除去された第一の層402の部分に対応する。
【0112】
ストッパ構成要素へのエネルギー適用手段
ストッパ40を作製する方法は、エネルギー源によってバリア242の層又はゾーン(例えば、第一の層402)を活性化して、1つ以上のミクロ機構400を形成することを含み、1つ以上のミクロ機構400は、ミクロ溝及びミクロリブの一方又は両方を含む。 バリア242は、特定の方法に応じて、そのような形成の前又は後にエラストマー本体240に結合されうる。幾つかの例において、バリア242は、1つ以上のミクロ機構の形成中に(例えば、構成要素間のボンド結合を助ける材料をリフローすることによって)本体240に結合されうる。
【0113】
上述したように、ある層(例えば、第一の層402)は、別の層(例えば、第二の層404)を通してエネルギーを導くことによって活性化することができる。例えば、第二の層404は、第一の層402の上に配置されてもよく、第一の層402は、第二の層404を通して活性化されうる。幾つかの方法において、少なくとも1つのミクロ機構を形成することは、第一の層402を活性化した後にバリア242を冷却することを含む。ミクロ溝及びミクロリブは別々に形成することができるが、幾つかの方法は、場合により、バリア242の溶融部分をリフロー及び再固化させることによって、1つ以上のミクロ溝及びミクロリブを同時に形成することを含む。
【0114】
エネルギーによってバリア242の層を活性化することは、形成モジュール1300からのエネルギー源とストッパ40との間の相対運動を誘導することを含むことができ、この運動は、場合により、直線運動及び/又は回転運動の一方又は両方を含む。少なくとも1つのミクロ機構400は、シート形状(例えば、シートプレフォーム)又は管状の形状(例えば、管状プレフォーム)のバリアを用いて形成することができる。ミクロ機構400は、バリア242の外面422及び/又はバリア242の内面410上に形成することができる。
【0115】
図19及び20は、システム1000と、ストッパ40の1つ以上のミクロ機構400を形成するためにシステム1000を使用できることによる方法を示す。図示されるように、システム1000は、制御モジュール1100、駆動モジュール1200、形成モジュール1300及び処理モジュール1400を含む。前に参照したように、1つ以上のミクロ機構400は、ストッパ40の組み立て後、又はバリア242を本体240に組み立てる前に(例えば、バリアプリフォーム又は本体プリフォーム上にミクロ機構400を形成することによって)形成することができる。そして、図20に示されるように、様々な実施形態において、1つ以上のミクロ機構は、インジェクタデバイス10の組み立て後に(すなわち、ストッパー40がバレル20に挿入された後で、場合により、プレフィルドアセンブリですでに配置されたバレル20の内容物を含む)、1つ以上のストッパ構成要素に形成されうる。
【0116】
制御モジュール1100は、システム1000の動作を制御するように構成されている。様々な例において、制御モジュール1100は、電源(図示せず)、1つ以上のマイクロプロセッサ、1つ以上のユーザ入力デバイス(例えば、キーボード)、1つ以上の表示デバイス(例えば、モニタ)及びシステム1000の動作を制御するための他の機能を含むことができる。
【0117】
電源は、制御モジュール1100の動作構成要素及び/又はシステム1000の他の構成要素に電力を供給することができ、制御モジュール1100及び/又はシステム1000の所望の性能及び/又は寿命要件を提供するのに適した任意のタイプの電源とすることができる。様々な実施形態において、電源は、(例えば、外部エネルギー源を使用して)再充電可能であることができる、1つ以上のバッテリを含むことができる。
【0118】
制御モジュール1100は、1つ以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、1つ以上のプログラマブルロジックデバイス(PLD)、1つ以上のコンプレックスPLD(CPLD)、1つ以上のカスタム特定用途向け集積回路(ASIC)、1つ以上の専用プロセッサ(マイクロプロセッサなど)、1つ以上の中央処理装置(CPU)、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア又はこれら及び/又は他の構成要素の任意の組み合わせを含むことができる、又はそれらに含まれることができる。制御モジュール1100は、メモリと通信してメモリに格納されたコンピュータ実行可能命令を実行するように構成された処理ユニットを含むことができる。追加的に又は代替的に、制御モジュール1100は、情報(例えば、検知データ)をメモリに格納し、及び/又はメモリからの情報(例えば、検知データ)にアクセスするように構成されうる。
【0119】
幾つかの実施形態において、メモリは、揮発性及び/又は不揮発性メモリの形態のコンピュータ読み取り可能媒体を含み、リムーバブル、ノンリムーバブル又はそれらの組み合わせであることができる。媒体の例には、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、電子的に消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ (EEPROM)、フラッシュメモリー、光学媒体又はホログラフィック媒体、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置又はその他の磁気記憶装置、データ送信、及び/又は情報を保存するために使用でき、例えば量子状態メモリなどのようなコンピューティングデバイスによってアクセスできる他の任意の媒体を含む。実施形態において、メモリは、プロセッサに、本明細書で論じるシステム構成要素の実施形態の態様を実装させ、及び/又は本明細書で論じる方法及び手順の実施形態の態様を実行させるためのコンピュータ実行可能命令を格納する。
【0120】
コンピュータ実行可能命令には、例えば、コンピュータコード、デジタル信号処理、機械使用可能命令など、例えばコンピューティングデバイスに連携する1つ以上のプロセッサによって実行できるプログラムコンポーネントなどを含めることができる。プログラムコンポーネントは、様々な言語、開発キット、フレームワークなどを含む、任意の数の異なるプログラミング環境を使用してプログラムすることができる。本明細書で考えられる機能の一部又はすべては、ハードウェア及び/又はファームウェアにも実装されてよく、あるいは代わりに実装されてもよい。
【0121】
幾つかの実施形態において、駆動モジュール1200は、制御モジュール1100によって制御され、形成ツールがミクロ機構400を所望の構成で形成している間に、形成モジュール1300と1つ以上のストッパ構成要素(例えば、本体240及び/又はバリア242)との間の相対運動を生成する。例えば、駆動モジュール1200は、形成モジュール1300に対する1つ以上のストッパ構成要素(例えば、本体240及び/又はバリア242)の回転、及び/又はストッパ構成要素の周りの形成モジュール1300の周方向運動を引き起こすことができる。駆動モジュール1200は、追加的又は代替的に、ストッパ構成要素(例えば、本体240及び/又はバリア242)の軸方向の運動を生じさせることができる。駆動モジュール1200は、駆動モータ、センサ、制御回路、駆動シャフト、ターンテーブル、及び/又は、形成モジュール(及び場合により、処理モジュール1400)とストッパ構成要素との間の所望の相対運動を達成するための様々な追加又は代替構成要素を含むことができる。図20に示されるように、駆動モジュール1200は、組み立てられたインジェクタデバイス10(例えば、バレル20及びストッパ40)と形成モジュール1300との間に相対運動を生成するように構成されうる。
【0122】
様々な実施形態において制御モジュール1100によって制御される形成モジュール1300は、例えば、図5~18に関連して前述したように、エネルギー1312を生成し、バリア242及び/又は本体240などの1つ以上のストッパ構成要素に指向させる一次エネルギー発生器1310を含む。幾つかの実施形態において、形成モジュール1300は、エネルギー1322を生成し、バリア242及び/又は本体240などの1つ以上のストッパ構成要素に指向させる二次エネルギー発生器1320を含む。例えば、二次エネルギー発生器1320が存在する実施形態において、二次エネルギー発生器1320は、一次エネルギー発生器1310からのエネルギー1312からオフセットされた角度でエネルギー1322をストッパ構成要素に指向させることができる。2つのエネルギー1312及び1322のビーム又は指向性は、ストッパ構成要素の上又は内部の所望の位置で交差することができ、その結果、単独では、エネルギー1312、1322のそれぞれは、ストッパ構成要素の材料を活性化するには不十分であっても、エネルギー1312、1322からの累積エネルギーはストッパ構成要素の材料を活性化するのに十分である。このようにして、例えば、図5~18の1つ以上に関連して前述したように、エネルギーをストッパ構成要素の所望の位置(例えば、所望の深さ)に集束させることができる。形成モジュールは、好ましくはレーザエネルギー源を含むが、電子ビームエネルギー源、紫外光エネルギー源、プラズマエネルギー源、超音波エネルギー源、又は1つ以上のストッパ構成要素を活性化させることができる他のエネルギー源を含む、様々なエネルギー源のいずれかを実装できることが考えられる。
【0123】
適切なレーザ発生器の例としては、例えばCOレーザが挙げられる。適切なレーザ発生器の幾つかの例としては、バレル20に悪影響を与えることなくバリア242及び/又は本体240内の材料を活性化するように構成されたものが挙げられる。そのような例において、レーザ発生器のタイプ及び波長の選択は、バレルの材料及びストッパの材料に依存しうる。例えば、ホウケイ酸ガラスで作られたバレルの場合には、適切な波長は400~1700nmの範囲であることができる。ある特定の例において、1070nmのレーザビームが、ストッパの形状を変更するのに十分なエネルギーを供給しながら、加熱することなくホウケイ酸塩バレルを容易に通過することが示された。
【0124】
幾つかの実施形態において、形成モジュール1300は、ストッパ(例えば、バリア242及び/又は本体240)の周囲にミクロ機構400を同時に形成する。幾つかの実施形態において、駆動モジュール1200は、エネルギー1312及び/又はエネルギー1322のビーム又は指向性が構成要素の材料に所望のパターン(例えば、連続的な周方向パターン、又は図24~33に関連して説明されたパターンのいずれかなど)で適用されるように、形成モジュール1300と1つ以上のストッパ構成要素との間の相対運動を生成する。図20に示されるように、幾つかの実施形態において、形成モジュール1300は、バレル20を通してエネルギーをストッパ40に指向させてミクロ機構400を形成するように構成されている。例えば、バレル20は、光透過性材料(例えば、ホウケイ酸ガラス)から形成されてよく、形成モジュール1300は、バレル20を通ってストッパ40にレーザビームの形のエネルギーを伝達するように構成されたレーザ(例えば、COレーザ)を含むことができる。
【0125】
幾つかの実施形態において、制御モジュール1100によって制御されうる処理モジュール1400は、ミクロ機構の形成中に生成された破片を除去するためのリンス溶液、過熱の回避を助けるため、及び/又は、加熱後のストッパ構成材料の再固化を促進するため、又は他の目的のための冷却剤(例えば、窒素ガスなどのガス、又は冷媒などの流体)を適用するなど、処理材料1410をストッパ40に適用する。図20に示されるように、処理モジュール1400は、1つ以上のミクロ機構400の形成の間又はその後に、バレル20に処理材料1410を適用することができる(例えば、バレル20、ストッパ40及び/又はバレル20の内容物(例えば、治療物質)を冷却するため)。
【0126】
図21は、システム1000と、ストッパ40の1つ以上のミクロ機構400を形成するが、1つ以上のストッパ構成要素(例えば、本体240又は バリア242)のプリフォームに形成するためにシステム1000を使用できることによる方法の別の例を示す。例えば、図22及び23に関連して説明するように、ストッパ40の1つ以上の構成要素は、シート形状のプリフォーム2000として提供され、その後、モールド成形又は他の方法で組み立てられてストッパ40を形成することができる。システム1000は、ほぼ同じ構成要素を有し、図19の例とほぼ同様に動作することができるが、ただし、駆動モジュール1200がプリフォーム2000を取り扱うように構成されている点が異なる。
【0127】
ストッパの組立及び結合機構
ストッパを組み立てる様々な方法、特にバリア242と本体240を一緒に配置する様々な方法が考えられる。
【0128】
例えば、図22は、モールド3002及びマンドレル3004などの成形装置を含む、図23に関連して説明されるものと同様のツール3000の使用を含む。モールド3002は、内壁3008によって画定されるキャビティ3006を含む。キャビティ3006は、所望の形状及びサイズを有するストッパ40を製造するように形状及びサイズ決めされている。図示のように、ツール3000は、バリア材料のプリフォーム2000a及び本体材料のプリフォーム2000bからストッパ40を製造するように構成され、プリフォーム2000a、2000bのそれぞれは、最初はシート状、又は比較的平面状である。
【0129】
プリフォーム2000a、2000bは、場合により、位置合わせされ、図示のようにモールド3002のキャビティ3006内に(例えば同時に)押し込まれる。これにより、本体240はプリフォーム2000bから形成され、その上に、バリア242はプリフォーム2000aから同時成形又はラミネート化され、図示のストッパ40を形成する。図示の実施形態において、マンドレル304は、プリフォーム2000a、2000bをモールド3002内に押し込むように作動される。幾つかの実施形態において、マンドレル3004は、形成中に本体240内に構造(例えば、雌ねじを備えた後方面248の軸方向凹部250)を画定するように構成されうる。
【0130】
射出成形、圧縮成形、真空プレス成形、共成形又は他の既知又は従来のプロセス及び装置も、プリフォーム2000a、2000bを使用してストッパ40を製造するために使用することができる。
【0131】
別の例として、図23は、筒形のバリア242の材料のプリフォーム2000cをシート形の本体240の材料のプリフォーム2000bとどのように組み合わせてストッパ40を組み立てることができるかを示す幾つかの実施形態を示す。図23に示されるように、このプロセスは、モールド3002及びマンドレル3004などの成形装置を含むツール3000の使用を含む。モールド3002は、内壁3008によって画定されるキャビティ3006を含む。キャビティ3006は、ストッパ40を製造するような形状及びサイズにされる。
【0132】
ツール3000は、バリア材料のプリフォーム2000cと、プリフォーム2000bを画定する塊の本体材料とからストッパ40を製造するように構成されている。図示のように、バリア材料のプリフォーム2000cは、モールド3002のキャビティ3006内に配置される。次いで、本体材料のプリフォーム2000bは、バリア材料のプリフォーム2000c内の内部空隙領域に適用される。図示されるように、マンドレル3004は、固体又は半固体の形態であることができるプリフォーム2000bを、プリフォーム2000cの開いた近位端部分を通してプリフォーム2000c内に押し込むように作動される。マンドレル3004は、プリフォーム2000b内に構造(例えば、雌ねじを備えた後方面248の軸方向凹部250)を画定するように構成されうる。
【0133】
マンドレル3004は場合により利用されるが、他の実施形態では、本体材料は、圧力の適用による流動性形態又は他の流体形態などの他のアプローチによってバリア材料のプリフォーム2000c内に堆積される。射出成形、圧縮成形、真空プレス成形、共成形又は他の既知又は他の従来のプロセス及び装置を使用して、プリフォーム2000cを使用してストッパ40を製造することができる。
【0134】
構成要素の結合を強化又は達成するために、前述のものに対する様々な変更を適用することができる。幾つかの例において、バリア242は、1つ以上のミクロ機構400の形成中、又はエネルギー源で第一の層402を活性化することによって、本体240に結合(又はさらに結合)することができる。接着剤、エラストマー結合材料、表面処理、その他の方法の追加使用も考えられる。
【0135】
ミクロ機構の配置及び構成
1つ以上のミクロ機構400は、様々な連続(例えば、周線)及び不連続(例えば、破線の周線)パターンのいずれかで配置されうる。換言すれば、1つ以上のミクロ機構400のそれぞれは、多種多様な構成のうちのいずれかを取りうる。以下の様々な構成及び機能により、様々な利益及び利点を得ることができる。例えば、ミクロ機構400は、とりわけ、ストッパ40のシール機能及び/又は摺動機能を強化し、バリア242のシワ形成(例えば、バレル20への圧縮及び挿入の部分として)を低減し、及び/又は、本体240からのバリア242の層間剥離又は分離の発生率を低減するように配置されうる。
【0136】
図24は、例えば、連続的であり、ストッパ40の外側244全体の周囲にほぼ直線状の経路で周方向に延在するミクロ機構400の実施形態を示す。図24に示される実施形態において、ミクロ機構400は互いに平行で交差せず、各ミクロ溝によって画定される平面はストッパ40の長手方向軸Xにほぼ直交する。図25は、ストッパ40の長手方向軸X(図1及び図2)に対して斜めの平面に位置する1つ以上のミクロ機構400(例として2つを示す)を有するストッパ40の実施形態を示すが、その他の点では構成は図24に関連して説明したミクロ機構400と構成が同様である。図26は、ストッパ40の長手方向軸Xに対して複数の異なる傾斜面を画定するミクロ機構400を有するストッパ40の実施形態を示す(例として4つのこのようなミクロ機構400が示されている)。図26に示される実施形態において、平面及びミクロ機構400は互いに交差する。他の実施形態(図示せず)において、1つ以上のミクロ機構400は、1つ以上の他のミクロ機構400によって画定される平面と交差しない、ストッパ40の長手方向軸に対して斜めの、場合により、平行な平面内にある。
【0137】
ストッパ40のシール面に上述のミクロ機構を追加すると、インジェクタデバイスの動作に必要な摺動力を増加させることなくシールを強化できるという利点を有することができる。この強化された機能は、組み立てプロセス(例えば、バレル20へのストッパ40の挿入)中に形成されるシワを減少させることによって、及び/又は隆起されたミクロリブにおけるシール圧力を増加させること及び/又はミクロ溝の追加により摺動表面積を減少させことによってシール界面を変更することによって達成されうる。
【0138】
図27図29は、不連続又は破断した1つ以上のミクロ機構400を含むストッパ40の実施形態を示す。例えば、ミクロ機構400は、深さが約ゼロである1つ以上のセクションを含むことができる。図27図29で例の目的で2つの不連続なミクロ機構400が示されているが、他の実施形態は、より多い又はより少ない不連続なミクロ機構400を有する。ミクロ機構400を含む、図27図29に示される実施形態は、その他の点では、それぞれ図24~26に関連して説明したものと同様とすることができる。
【0139】
図27図29に関連して上述した様々な破線、又は不連続な構成及び機構は、様々な利益及び利点を得ることができる。不連続な溝又はリブの追加は、ストッパ40がバレル20に導入されるときの挿入プロセス中に形成する傾向がありうるシワ(例えば、ミクロシワ)を低減するのに有益でありうる。例えば、ミクロ機構400を不連続ライン又はパターンで配置することにより、ストッパ40、特にバリア242は、ストッパ40がバレル20内に挿入するために圧縮されるときにシワが寄ったり又は変形したりしにくくすることができる。例えば、ミクロ機構400のパターンは、張力緩和を生み出すことができ、又は、関連するシワ又はその他の望ましくない変形を伴うことなく(又は低減して)圧縮を可能にする同様の機能を生み出すことができる。
【0140】
図30及び31は、非線形部分を含む複数のミクロ機構400を含むストッパ40の実施形態を示す。他の実施形態は、図30及び31に示されるような非線形部分を含む、より多くの又はより少ないミクロ機構400を含む。図30及び31に示される実施形態のミクロ機構400の非線形部分は、一般に繰り返しパターンの形態であるが、他の実施形態では、非線形部分は非繰り返しパターン部分を含むか、又は非繰り返しパターン部分からなる。図30及び31に示す実施形態において、ミクロ機構400は、ストッパ40の周囲に完全に延在する非線形部分を含む(すなわち、ミクロ機構400は非線形部分からなる)。他の実施形態において、1つ以上のミクロ機構400は、線形部分及び非線形部分を含む。
【0141】
図30及び31に関連して上述した様々な非線形構成は、様々な利益及び利点を達成することができる。例えば、ミクロ機構400を非線形構成に配置することによって、ストッパ40、特にバリア242は、ストッパ40がバレル20内に挿入するために圧縮されるときにシワが寄ったり又は変形したりしにくくなる可能性がある。ミクロ機構400の波状の、又は周方向に重なり合うパターンは、ひずみ緩和、バリア242の材料の隙間、又は、関連するシワ又は他の望ましくない変形を伴わずに(又は減少させて)ストッパ40の圧縮を可能にする別の効果を生み出すことができる。
【0142】
図32は、1つ以上のリブ300の周りの周方向に回り道で非直線的な経路で延在するミクロ機構400を含むストッパ40の実施形態を示す。 図33は、グリッド又はセル構造パターンの形態のミクロ機構400を含むストッパ40の実施形態を示す。図33にはダイヤモンド形のセルが示されているが、他の実施形態は、他の形状を有するセルを含む。上述した様々なダイヤモンド形及び交差パターンも、様々な利益及び利点を達成することができる。ここでも、そのような構成を用いると、ストッパ40がバレル20内に挿入するために圧縮されるときに、バリア242はシワを形成したり又は変形したりしにくくなる可能性がある。
【0143】
様々な構成が考えられ、ストッパ40の実施形態は、例えば、図24~33のいずれか1つ以上に関連して上述したミクロ溝の特徴又は属性のうちの1つ以上をそれぞれ含む1つ以上のミクロ機構400を含むことができる。
【0144】
例示的な材料セット
バレル20は、ガラス材料(例えば、ホウケイ酸ガラス)、セラミック材料、1つ以上のポリマー材料(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン及びそれらのコポリマー)、金属材料、又はプラスチック材料(例えば、環状オレフィンポリマー(COC)及び環状オレフィンコポリマー(COP))ならびにそれらの組み合わせなどの実質的に剛性の又は硬い材料から形成されうる。本質的に疎水性ではない材料から形成されたバレル(例えば、ガラスバレル)が疎水性を付与するようにコーティング又は他の方法で処理されうることを理解されたい。幾つかの実施形態において、バレル20は、限定するわけではないが、シリコーン又はシリコーンオイルなどの潤滑剤が存在しないことを特徴とする疎水性の内壁を有する。本明細書で使用されるときに、「疎水性内壁」という用語は、シリコーンオイルが存在しない、又は実質的に存在しない(すなわち、定量不可能又は微量のシリコーンオイルを有する)バレルの内面を指す。さらに、バレル20の疎水性表面は、材料の平らな表面での脱イオン水の接触角が90°を超え、表面が疎水性であることを示す。幾つかの実施形態において、水接触角は、約90°~約180°、又は約96°~約180°、約96°~約130°又は約96°~約120°である。
【0145】
幾つかの実施形態において、ストッパ40の本体240は、ゴム材料などの適切なエラストマーから形成される。適切なゴム材料の例としては、合成ゴム、熱可塑性エラストマー、及び、合成ゴムと熱可塑性エラストマーをブレンドすることによって調製された材料が挙げられる。材料は、ブチル、ブロモブチル又はクロロブチル、ハロゲン化ブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エピクロロヒドリンゴム、ネオプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコーン、ニトリル、スチレンブタジエン、ポリクロロプレン、エチレンプロピレンジエン、フルオロエラストマー、熱可塑性エラストマー(TPE)、熱可塑性加硫ゴム(TPV)、商品名VITON(登録商標)で販売されている材料、及びそれらの組み合わせ及びブレンドから構成されるゴムであることができる。幾つかの実施形態において、本体240は、約2.5MPa~約5MPa、又は約3MPa~約4MPaの初期弾性率(小さな歪)を有することができる。幾つかの実施形態において、初期弾性率は約3.5MPaであるが、様々な値が考えられる。
【0146】
前述のように、バリア242の一部(例えば、層又はゾーン)は、バリア242の他の層又はゾーンよりもエネルギー源に対してより活性化可能又は反応性であるように構成されうる。例えば、レーザ又は他の光エネルギー源の場合には、反応性又は活性化能力は、材料の厚さ、色素形成、密度/開放空間/空気含有量、化学物質/材料組成などを変更することによって調整できる。高周波(RF)エネルギー源、電気エネルギー源及び電磁エネルギー源の場合には、バリア242は、そのようなエネルギーに対してより反応性の高い顔料又は金属(例えば、鉄、白金など)などの他の充填剤を含むように調整することができる。マイクロ波エネルギー源の場合には、金属、水又はその他の材料が実装されうる。また、紫外線(UV)エネルギーの場合には、架橋剤(架橋して密度/剛性を高めるアクリレート)又はUVエネルギーを吸収する他の材料を組み込むことができる。
【0147】
ストッパのバリア242の1つ以上の層に適した材料の例としては、超高分子量ポリエチレン及びフッ素樹脂のフィルムが挙げられる。バリア242は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルム又は緻密化延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)フィルムなどのフルオロポリマーフィルムを含むことができる。PTFE又はePTFEを含むフィルム及びフィルム複合材は、下にあるエラストマーに存在し、バレル内の治療液を汚染する可能性がある浸出物及び抽出物に対して、薄くて強力なバリア層を提供するのに役立つことができる。
【0148】
バリア242の適切な材料の幾つかの具体例としては、限定するわけではないが、以下が挙げられる(1)スカイビング法によって製造されたPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)ホモポリマーフィルム(例えば、日本バルカー工業株式会社から入手可能なVALFLON(商品名))、(2)スカイビング法により製造された変性PTFE(テトラフルオロエチレンモノマーと数%のペルフルオロアルコキシドモノマーとの共重合体)フィルム(例えば、日本バルカー工業株式会社から入手可能なNEW VALFLON(商品名))、及び、(3)スカイビング法により製造された超高分子量ポリエチレンフィルム(例えば、サクシン社から入手可能なNEW LIGHT NL-W(商品名))。
【0149】
示されるように、バリア242は、複合材料又はラミネート材料であってもよく、あるいは多成分(例えば、多層)バリアを含んでもよい。バリア242内で又はバリア242として使用するための他の適切なフルオロポリマーとしては、限定するわけではないが、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ペルフルオロプロピルビニルエーテル、ペルフルオロアルコキシポリマー、テトラフルオロエチレン(TFE)、パリレンAF-4、パリレンVT-4、及び、それらのコポリマー及び組み合わせが挙げられる。バリア242を形成するために、限定するわけではないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、パリレンC及びパリレンNなどの非フルオロポリマーも使用されてよく、あるいは代わりに、使用されてもよい。
【0150】
バリア242用の緻密化ePTFEフィルムは、Kennedyらの米国特許第7,521,010号明細書、Dolanらの米国特許第6,030,694号明細書、Fuhrらの米国特許第5,792,525号明細書又はKnoxらの米国特許第5,374,473号明細書に記載された方法で調製されうる。Brancaの米国特許第5,708,044号明細書、Baillieの米国特許第6,541,589号明細書、Sabolらの米国特許第7,531,611号明細書、Fordの米国特許第8,637,144号明細書、及び Xuらの米国特許第9,139,669号明細書に記載されているものなどのPTFEの延伸コポリマーもまた、特にそれらが緻密化されている場合に、バリア242に使用することができる。
【0151】
1つ以上の実施形態において、バリア242は、Sbrigliaの米国特許第9,926,416号明細書に教示されているような超高分子量ポリエチレン、Sbrigliaの米国特許出願公開第2016/0032069号明細書に教示されているようなポリパラキシリレン、Sbrigliaらの米国特許第9,732,184号明細書に教示されているようなポリ乳酸、及び/又はSbrigliaらの米国特許第9,441,088号明細書に教示されているようなVDF-コ-(TFE又はTrFE)ポリマーの材料のうちの1つ以上の材料を含むか、又はそれから形成されうる。
【0152】
バリア242は、フィブリルによって相互接続されたノードを特徴とする微細構造を有する機能性テトラフルオロエチレン(TFE)コポリマー材料を含む膨張(エキスパンデッド、膨張、延伸または発泡)ポリマー材料を含むこともでき、ここで、機能性TFEコポリマー材料には、TFEとPSVE(ペルフルオロスルホニルビニルエーテル)の機能性コポリマー、又はTFEと別の適切な機能性モノマー、例えば、限定するわけではないが、フッ化ビニリデン(VDF)、酢酸ビニル、又はビニルアルコールなどとの機能性コポリマーが含まれる。機能性TFE共重合体材料は、例えば、Xuらの米国特許第9,139,669号明細書又はXuらの米国特許第8,658,707号明細書に記載の方法に従って調製することができる。
【0153】
幾つかの実施形態において、バリア242は、Gunzelの米国特許出願公開第2016/0022918号明細書に記載されているような、バリア層及び結合層を有する複合フルオロポリマー又は非フルオロポリマー材料から形成されうる。本明細書で使用されるときに、「結合層」という用語には、フルオロポリマー材料及び/又は非フルオロポリマー材料が含まれることができることに留意されたい。結合層は、延伸ポリテトラフルオロエチレン又は他の多孔質膨張フルオロポリマー(例えば、Bailleの米国特許第6,541,589号明細書に教示されているようなePTFE)を含むか、又はそれから形成されうる。 あるいは、結合層は、非フルオロポリマー材料から形成されてもよいし、又は、非フルオロポリマー材料を含んでもよい。結合層内で又は結合層として使用するのに適した非フルオロポリマー材料の非限定的な例としては、非フルオロポリマー膜、非フルオロポリマーミクロ多孔質膜、不織布材料(例えば、スパンボンド、メルトブローン繊維材料、電界紡糸ナノ繊維)、ポリ二フッ化ビニリデン(PVDF)、ナノファイバー、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリールソルホン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリイミドが挙げられる。
【0154】
幾つかの実施形態において、バリア242は、多孔質ePTFE層と熱可塑性バリア層とを含む薄い緻密化複合材を形成することによって作製することができる。この態様において、摩擦係数の低い表面を有する熱可塑性プラスチックが好ましい。したがって、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、ペルフルオロアルコキシ(PFA)、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデンのポリマー(THV)などのフルオロポリマー系熱可塑性樹脂が適用可能である。この態様によるバリアは、BacinoのWO94/13469号明細書に教示されたプロセスに従って得られるFEP/ePTFEラミネートであることができる。バリアは、雌型キャビティモールド内のFEPフィルムの軟化温度を超えるプロセス温度、又はさらには溶融温度を超えるプロセス温度で形成することができる。
【0155】
幾つかの実施形態において、バリア242は、緻密化ePTFEフィルムと、バリア層フィルムに結合された多孔質ePTFEの薄層との複合材を含むことができる。緻密化ePTFEフィルムは、Kennedyらの米国特許第7,521,010号明細書に記載されているようにして得ることができる。ePTFE/緻密化ePTFE複合材は、Dolanらの米国特許第6,030,694号明細書に記載されている方法で組み合わせることができる。この実施形態において、複合材料は、緻密化ePTFEフィルムの層と多孔質ePTFE層とを含む。
【0156】
幾つかの実施形態において、バリア242は、少なくとも3つの層、すなわち、緻密化膨張フルオロポリマー層、バリア溶融フルオロポリマー層及び多孔質層を有する複合材料を含む。緻密化膨張フルオロポリマー層は、緻密化ePTFEを含むか、又は緻密化ePTFEから形成されうる。バリア溶融フルオロポリマー層は、緻密化膨張フルオロポリマー、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)、緻密化延伸ポリテトラフルオロエチレン、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ペルフルオロプロピルビニルエーテル、ペルフルオロアルコキシポリマー、及び、それらのコポリマー及び組み合わせなどのフルオロポリマーを含むことができる。バリア溶融層において利用できる非フルオロポリマーの非限定的な例としては、ポリエチレン及びポリプロピレンが挙げられる。多孔質層は、ePTFE又は他の多孔質膨張フルオロポリマーを含むか、又はそれらから形成されうる。 緻密化膨張フルオロポリマー層、バリア溶融フルオロポリマー層及び多孔質層180を有するラミネート層は、緻密化膨張フルオロポリマーを多孔質層上にコーティング又は堆積させて複合材料を作製することによって構築されうる。1つの非限定的な実施形態において、ラミネート層130は、緻密化フルオロポリマー(例えば、緻密化ePTFE)、熱可塑性接着剤(例えば、FEP)及び多孔質フルオロポリマー(例えば、ePTFE)から形成される。
【0157】
ストッパ40は、本体240の材料からバリア242の材料への、又はその逆のいずれかの様々な侵入度を備えることができることを理解されたく、これはAshmeadらの米国特許第8,722,178号明細書、Ashmeadらの米国特許第9,597,458号明細書及びGunzelの米国特許公開第2016/0022918号明細書に記載されているものを含む。本発明の範囲及び/又は主旨から逸脱することなく、ストッパ40を形成するために利用できる本明細書に記載のプロセスの多くの変形例があることも理解されたい。
【0158】
治療物質の例
本開示のシリンジ、先端キャップ及び他の実施形態は、限定するわけではないが、凝固因子、サイトカイン、エピジェネティックタンパク質ファミリー、成長因子、ホルモン、ペプチド、シグナル伝達分子、及びそれらの変異体などの薬物及び生物製剤を含み、また、アミノ酸、ワクチン及び/又はそれらの組み合わせを含む、様々な治療用化合物と組み合わせて使用することができる。治療用化合物にはさらに、抗体、アンチセンス、上記の生物製剤及びそれらの標的受容体に対して行われるRNA干渉、及びそれらの変異体が含まれる。追加の治療用化合物としては、遺伝子治療、初代幹細胞及び胚性幹細胞が挙げられる。治療用化合物としては、抗体、アンチセンス、プロテインキナーゼに対するRNA干渉、エステラーゼ、ホスファターゼ、イオンチャネル、プロテアーゼ、構造タンパク質、膜輸送タンパク質、核ホルモン受容体及び/又はそれらの組み合わせが挙げられる。さらに、本開示で使用される本明細書で特定される治療化合物の少なくとも1つ、また本出願に列挙される2つ以上の治療用化合物も、本開示の範囲内にあると考えられることが理解されるべきである。
【0159】
凝固因子の例としては、限定するわけではないが、フィブリノーゲン、プロトロンビン、第I因子、第V因子、第X因子、第VII因子、第VIII因子、第XI因子、第XIII因子、プロテインC、血小板、トロンボプラスチン及びVIIaの共凝固因子が挙げられる。
【0160】
サイトカインの例としては、限定するわけではないが、リンホカイン、インターロイキン、ケモカイン、モノカイン、インターフェロン及びコロニー刺激因子が挙げられる。
【0161】
エピジェネティックタンパク質ファミリーの例としては、限定するわけではないが、ATPアーゼファミリーAAAドメイン含有タンパク質2(ATAD2A)、ATPアーゼファミリー-AAAドメイン含有2B(ATAD2B)、ATPアーゼファミリー-AAAドメイン含有-2B(ATAD2B)、ジンクフィンガードメインに隣接するブロモドメイン-1A(BAZ1A)、ジンクフィンガードメインに隣接するブロモドメイン-1B (BAZ1B)、ジンクフィンガードメインに隣接するブロモドメイン-2A(BAZ2A)、ジンクフィンガードメインに隣接するブロモドメイン-2A(BAZ2A)、ジンクフィンガードメインに隣接するブロモドメイン-2B(BAZ2B)、ブロモドメイン含有タンパク質1(BRD1)、ブロモドメイン含有タンパク質2-第1ブロモドメイン (BRD2)、ブロモドメイン含有タンパク質2-第1及び第2ブロモドメイン(BRD2)、ブロモドメイン含有タンパク質2アイソフォーム1-ブロモドメイン2(BRD2(2))、ブロモドメイン含有タンパク質3-ブロモドメイン1(BRD3(1))、ブロモドメイン含有タンパク質3-第1ブロモドメイン(BRD3)、ブロモドメイン含有タンパク質3-第1及び第2ブロモドメイン(BRD3)、ブロモドメイン含有タンパク質3-ブロモドメイン2(BRD3(2))、ブロモドメイン含有タンパク質4-第1ブロモドメイン(BRD4)、ブロモドメイン含有タンパク質4アイソフォーム長-ブロモドメイン1及び2(BRD4(1-2))、ブロモドメイン含有タンパク質4アイソフォーム長-ブロモドメイン2(BRD4(2))、ブロモドメイン含有タンパク質4アイソフォーム短(BRD4(全長-短-アイソ))、ブロモドメイン含有プロテイン7(BRD7)、ブロモドメイン含有8-ブロモドメイン1(BRD8(1))、ブロモドメイン含有8-ブロモドメイン2(BRD8(2))、ブロモドメイン含有プロテイン9アイソフォーム1(BRD9)、ブロモドメイン含有精巣特異-第1ブロモドメイン(BRDT)、ブロモドメイン含有精巣特異-第1及び第2ブロモドメイン(BRDT)、ブロモドメイン精巣特異タンパク質アイソフォームb-ブロモドメイン2(BRDT(2))、ブロモドメイン及びPHDフィンガー含有-1(BRPF1)、ブロモドメイン及びPHDフィンガー含有-3(BRPF3)、ブロモドメイン及びPHDフィンガー含有-3(BRPF3)、ブロモドメイン及びWDリピート含有3-第2ブロモドメイン(BRWD3(2))、キャットアイ症候群臨界領域タンパク質2(CECR2)、CREB結合タンパク質(CREBBP)、E1A結合タンパク質p300(EP300)、EP300(EP300)、ヌクレオソームリモデリング因子サブユニットBPTFアイソフォーム1(FALZ)、ヌクレオソームリモデリング因子サブユニットBPT(FALZ)、ユークロマチンヒストンーリジンN-メチルトランスフェラーゼ2(EHMT2)、ヒストンアセチルトランスフェラーゼーKAT2A(GCN5L2)、ユークロマチンヒストン-リジンN-メチルトランスフェラーゼ1(EHMT1)、ヒストン-リジンN-メチルトランスフェラーゼMLL(MLL)、ポリブロモ1-第1ブロモドメイン(PB1(1))、ポリブロモ1-第2ブロモドメイン(PB1(2))、ポリブロモ1-ブロモドメイン2(PBRM1(2))、ポリブロモ1-ブロモドメイン5(PBRM1(5))、ヒストンアセチルトランスフェラーゼKAT2B(PCAF)、PH相互作用タンパク質-第1ブロモドメイン(PHIP(1))、PH相互作用タンパク質-第2ブロモドメイン(PHIP(2)))、プロテインキナーゼC結合タンパク質1(PRKCBP1)、タンパク質アルギニンN-メチルトランスフェラーゼ3(PRMT3)、SWI/SNF関連-マトリックス関連-クロマチンのアクチン依存性調節因子-サブファミリーa-メンバー2(SMARCA2)、SWI/SNF関連-マトリックス関連-クロマチンのアクチン依存性調節因子-サブファミリーa-メンバー4(SMARCA4)、核体タンパク質-SP110(SP110)、核体タンパク質-SP140(SP140)、転写開始因子TFIIDサブユニット1(TAF1(1―2)))、TAF1 RNAポリメラーゼII-TATAボックス結合タンパク質(TBP)関連因子-250kDa-ブロモドメイン2(TAF1(2))、転写開始因子TFIIDサブユニット1様-第1ブロモドメイン(TAF1L(1))、転写開始因子TFIIDサブユニット1様-第2ブロモドメイン(TAF1L(2))、三部構成モチーフ含有24(TRIM24(Bromo.))、三部構成モチーフ含有24(TRIM24(PHD―Bromo.))、E3ユビキチン-タンパク質リガーゼTRIM33(TRIM33)、三部構成モチーフ含有33(TRIM33(PHD―Bromo.))、WDリピート9-第1ブロモドメイン(WDR9(1))及びWDリピート9-第2ブロモドメイン(WDR9(2))が挙げられる。
【0162】
成長因子の例としては、限定するわけではないが、神経成長因子(NGF)、血管内皮成長因子(VEGF)、血小板由来成長因子(PDGF)、C-fos誘導成長因子(FIGF)、血小板活性化因子(PAF)、トランスフォーミング成長因子ベータ(TGF-β)、骨形成タンパク質(BMP)、アクチビン、インヒビン、線維芽細胞成長因子(FGF)、顆粒球コロニー刺激因子(G―CSF)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、グリア細胞株由来神経栄養因子(GDNF)、成長分化因子-9(GDF9)、上皮成長因子(EGF)、トランスフォーミング成長因子-α(TGF-α)、成長因子(KGF)、遊走刺激因子(MSF)、肝細胞増殖因子様タンパク質(HGFLP)、肝細胞増殖因子(HGF)、肝癌由来増殖因子(HDGF)及びインスリン様増殖因子が挙げられる。
【0163】
ホルモンの例としては、限定するわけではないが、アミノ酸由来(メラトニン及びチロキシンなど)、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン、バソプレシン、インスリン、成長ホルモン、糖タンパク質ホルモン、黄体形成ホルモン、卵胞刺激ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、エイコサノイド、アラキドン酸、リポキシン、プロスタグランジン、ステロイド、エストロゲン、テストステロン、コルチゾール及びプロゲストーゲンが挙げられる。
【0164】
タンパク質及びペプチド及びシグナル伝達分子の例としては、限定するわけではないが、毛細血管拡張性変異型失調症、腫瘍タンパク質p53、チェックポイントキナーゼ2、乳がん感受性タンパク質、二本鎖切断修復タンパク質、DNA修復タンパク質RAD50、ニブリン、p53結合タンパク質、DNA損傷チェックポイントタンパク質メディエータ、H2AヒストンファミリーメンバーX、ミクロセファリン、C末端結合タンパク質1、染色体の構造維持タンパク質1A、細胞分裂周期25ホモログA(CDC25A)、フォークヘッドボックスO3(フォークヘッドボックスO3)、B細胞阻害剤におけるκ光ポリペプチド遺伝子エンハンサーの核因子、アルファ(NFKBIA)、核因子(赤血球由来2)様2(NFE2L2)、ナトリウム利尿ペプチド受容体A(NPR1)、腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリー、メンバー11a(TNFRSF11A)、v-rel細網内皮症ウイルス癌遺伝子ホモログA(鳥類)(RELA)、ステロール調節エレメント結合転写因子2(SREBF2)、CREB調節転写コアクチベーター1(CRTC1)、CREB調節転写コアクチベーター2(CRTC2)、X-box結合タンパク質1(XBP1)及びカテニンベータ1(カドヘリン関連タンパク質又はCTNNB1) が挙げられる。
【0165】
Gタンパク質共役受容体(GPCR)の例としては、限定するわけではないが、アデノシン受容体ファミリー、アドレナリン受容体ファミリー、アンギオテンシンII受容体、アペリン受容体、バソプレシン受容体ファミリー、脳特異的血管新生阻害剤ファミリー、ブラジキニン受容体ファミリー、ボンベシン受容体ファミリー、補体成分3a受容体1、補体成分5a受容体1、カルシトニン受容体ファミリー、カルシトニン受容体様ファミリー、カルシウム感受性受容体、コレシストキニンA受容体(CCK1)、コレシストキニンB受容体(CCK2)、ケモカイン(C-Cモチーフ)受容体ファミリー、スフィンゴシン1-リン酸受容体ファミリー、コハク酸受容体、コリン作動性受容体ファミリー、ケモカイン様受容体ファミリー、カンナビノイド受容体ファミリー、コルチコトロピン放出ホルモン受容体ファミリー、プロスタグランジンD2受容体、ケモカインC-X3-C受容体ファミリー、ケモカイン(C-X-Cモチーフ)受容体ファミリー、バーキットリンパ腫受容体、ケモカイン(C-X-Cモチーフ)受容体ファミリー、システイニルロイコトリエン受容体2(CYSLT2)、ケモカイン受容体(FY)、ドーパミン受容体ファミリー、Gタンパク質共役受容体183(GPR183)、リゾホスファチジン酸受容体ファミリー、エンドセリン受容体ファミリー、凝固因子II(トロンビン)受容体ファミリー、遊離脂肪酸受容体ファミリー 、ホルミルペプチド受容体ファミリー、卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)、ガンマアミノ酪酸(GABA)B受容体、ガラニン受容体ファミリー、グルカゴン受容体、成長ホルモン放出ホルモン受容体(GHRH)、グレリン受容体(グレリン)、成長ホルモン分泌促進物質受容体1b(GHSR1b)、胃抑制ポリペプチド受容体(GIP)、グルカゴン様ペプチド受容体ファミリー、ゴナドトロピン放出ホルモン受容体(GnRH)、ピログルタミル化RFアミドペプチド受容体(QRFPR)、Gタンパク質共役胆汁酸受容体1(GPBA)、ヒドロキシカルボン酸受容体ファミリー、リゾホスファチジン酸受容体4(LPA4)、リゾホスファチジン酸受容体5(GPR92)、Gタンパク質共役受容体79偽遺伝子(GPR79)、ヒドロキシカルボン酸受容体1(HCA1)、Gタンパク質共役受容体(C5L2, FFA4, FFA4, FFA4, GPER, GPR1, GPR101, GPR107, GPR119, GPR12, GPR123, GPR132, GPR135, GPR139, GPR141, GPR142, GPR143, GPR146, GPR148, GPR149, GPR15, GPR150, GPR151, GPR152, GPR157, GPR161, GPR162, GPR17, GPR171, GPR173, GPR176, GPR18, GPR182, GPR20, GPR22, GPR25, GPR26, GPR27, GPR3, GPR31, GPR32, GPR35, GPR37L1, GPR39, GPR4, GPR45, GPR50, GPR52, GPR55, GPR6, GPR61, GPR65, GPR75, GPR78, GPR83, GPR84, GPR85, GPR88, GPR97, TM7SF1)、代謝型グルタミン酸受容体ファミリー、ガストリン放出ペプチド受容体(BB2)、オレキシン受容体ファミリー、ヒスタミン受容体ファミリー、5-ヒドロキシトリプタミン受容体ファミリー、KISS1由来ペプチド受容体(キスペプチン)、ロイシンリッチリピート含有Gタンパク質共役受容体ファミリー、ホリオゴナドトロピン受容体(LH)、ロイコトリエンB4受容体(BLT1)、アデニル酸シクラーゼ活性化ポリペプチド1受容体1(mPAC1)、モチリン受容体、メラノコルチン受容体ファミリー、メラニン凝集ホルモン受容体1(MCH1)、ニューロペプチドY1受容体(Y1)、ニューロペプチドY2受容体(NPY2R)、オピオイド受容体ファミリー、オキシトシン受容体(OT)、P2Yプリノセプター12(mP2Y12)、P2Yプリノセプター6(P2Y6)、膵臓ポリペプチド受容体ファミリー、血小板活性化因子受容体ファミリー、プロスタグランジンE受容体ファミリー、プロスタノイドIP1受容体(IP1)、MAS関連GPR、メンバーファミリー、ロドプシン(ロドプシン)、リラキシンファミリーペプチド受容体ファミリー、ソマトスタチン受容体ファミリー、タキキニン受容体ファミリー、メラトニン受容体ファミリー、ウロテンシン受容体ファミリー、血管作動性腸管ペプチド受容体1(mVPAC1)、ニューロメジンB受容体(BB1)、ニューロメジンU受容体1(NMU1)、ニューロペプチドB/W受容体ファミリー、ニューロペプチドFF受容体1(NPFF1)、ニューロペプチドS受容体1(NPS受容体)、ニューロペプチドY受容体ファミリー、ニューロテンシン受容体1(NTS1)、オプシン5(OPN5)、オピオイド受容体様受容体(NOP)、オキソエイコサノイド (OXE)受容体1(OXE)、オキソグルタル酸(α-ケトグルタル酸)受容体1(OXGR1)、プリン作動性受容体ファミリー、ピリミジン作動性受容体ファミリー、プロラクチン放出ホルモン受容体(PRRP)、プロキネチシン受容体ファミリー、血小板活性化受容体(PAF)、プロスタグランジンF受容体ファミリー、プロスタグランジン12(プロスタサイクリン)受容体ファミリー、副甲状腺ホルモン受容体ファミリー、ムスカリン性アセチルコリン受容体(rM4など)、プロスタノイドDP2受容体(rGPR44)、プロキネチシン受容体ファミリー、リラキシンファミリーペプチド受容体ファミリー、セクレチン受容体(セクレチン)、Frizzledクラス受容体(Smoothened)、微量アミン関連受容体ファミリー、タキキニンファミリー、トロンボキサンA2受容体(TP)、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン受容体(TRH1)及び甲状腺刺激ホルモン受容体(TSH)が挙げられる。
【0166】
核ホルモン受容体の例としては、限定するわけではないが、アンドロゲン受容体(AR)、エストロゲン関連受容体アルファ(ESRRA)、エストロゲン受容体1(ESR1)、核受容体サブファミリー1-グループH-メンバー4(NR1H4)、核受容体サブファミリー3-グループC-メンバー1(糖質コルチコイド受容体)(NR3C1)、核受容体サブファミリー1-グループH-メンバー3(肝臓X受容体α)(NR1H3)、核受容体サブファミリー1-グループH-メンバー2(肝臓X受容体β)(NR1H2)、核受容体サブファミリー1-グループH-メンバー2(肝臓X受容体β)(NR1H2)、核受容体サブファミリー3-グループC-メンバー2(ミネラルコルチコイド受容体) (NR3C2)、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体α(PPARA)、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γ(PPARG)、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体δ(PPARD)、プロゲステロン受容体α(PGR)、プロゲステロン受容体β(PGR)、レチノイン酸受容体α(RARA)、レチノイン酸受容体-ベータ(RARB)、レチノイドX受容体アルファ(RXRA)、レチノイドX受容体ガンマ(RXRG)、甲状腺ホルモン受容体アルファ(THRA)、甲状腺ホルモン受容体ベータ(THRB)、レチノイン酸関連オーファン受容体、肝臓X受容体、ファルネソイドX受容体、ビタミンD受容体、プレグナンX受容体、構成的アンドロスタン受容体、肝細胞核因子4、エストロゲン受容体、エストロゲン関連受容体、糖質コルチオ酸受容体及び神経成長因子誘導性B、生殖細胞核因子が挙げられる。
【0167】
膜輸送タンパク質の例としては、限定するわけではないが、ATP結合カセット(ABC)スーパーファミリー、溶質担体(SLC)スーパーファミリー、多剤耐性タンパク質1(P糖タンパク質)、有機アニオントランスポーター1、及び、タンパク質、例えば、EAAT3、EAAC1、EAAT1、GLUT1、GLUT2、GLUT9、GLUT10、rBAT、AE1、NBC1、KNBC、CHED2、BTR1、NABC1、CDPD、SGLT1、SGLT2、NIS、CHT1、NET、DAT、GLYT2、CRTR、BOAT1、SIT1、XT3、y+LAT1、BAT1、NHERF1、NHE6、ASBT、DMT1、DCT1、NRAMP2、NKCC2、NCC、KCC3、NACT、MCT1、MCT8、MCT12、SLD、VGLUT3、THTR1、THTR2、PIT2、GLVR2、OCTN2、URAT1、NCKX1、NCKX5、CIC、PiC、ANTI、ORNT1、AGC1、ARALAR、シトリン、STLN2、aralar2、TPC、MUP1、MCPHA、CACT、GC1、PHC、DTD、CLD、DRA、PDS、プレスチン、TAT1、FATP4、ENT3、ZnT2、ZnT10、AT1、NPT2A、NPT2B、HHRH、CST、CDG2F、UGAT、UGTL、UGALT、UGT1、UGT2、FUCT1、CDG2C、NST、PAT2、G6PT1、SPX4、ZIP4、LIV4、ZIP13、LZT-Hs9、FPN1、MTP1、IREG1、RHAG、AIM1、PCFT、FLVCR1、FLVCR2、RFT1、RFT2、RFT3、OATP1B1、OATP1B3及び OATP2A1が挙げられる。
【0168】
構造タンパク質の例としては、限定するわけではないが、チューブリン、熱ショックタンパク質、微小管安定化タンパク質、腫瘍タンパク質18、スタスミン、キネシン-8及びキネシン-14ファミリー、Kip3ならびにKif18Aが挙げられる。
【0169】
プロテアーゼの例としては、限定するわけではないが、ADAM(ディスインテグリン及びメタロプロテアーゼ)ファミリーが挙げられる。
【0170】
プロテインキナーゼの例としては、限定するわけではないが、AP2関連キナーゼ、ヒトABL癌原遺伝子1-非受容体チロシンプロテインキナーゼファミリー、c-abl癌遺伝子1受容体チロシンキナーゼファミリー、v-ablアベルソンマウス白血病ウイルスがん遺伝子ホモログ 2、アクチビンA受容体ファミリー、シャペロン-bc1複合体ホモログ(S. pombe)のABC1活性(ADCK3)、aarFドメイン含有キナーゼ4(ADCK4)、v-aktマウス胸腺腫ウイルスがん遺伝子ホモログファミリー、未分化リンパ腫受容体チロシンキナーゼファミリー、プロテインキナーゼAファミリー、プロテインキナーゼBファミリー、アンキリンリピート及びキナーゼドメイン含有1(ANKK1)、NUAKファミリー-SNF1様キナーゼ、マイトジェン活性化プロテインキナーゼキナーゼキナーゼファミリーオーロラキナーゼA(AURKA)、オーロラ キナーゼB(AURKB)、オーロラキナーゼC(AURKC)、AXL受容体チロシンキナーゼ(AXL)、BMP2誘導性キナーゼ(BIKE)、Bリンパ性チロシンキナーゼ(BLK)、骨形成タンパク質受容体ファミリー、BMX非受容体チロシンキナーゼ(BMX)、v-rafマウス肉腫ウイルス癌遺伝子ホモログB1(BRAF)、プロテインチロシンキナーゼ6(BRK)、BRセリン/スレオニンキナーゼファミリー、ブルトン無ガンマグロブリン血症チロシンキナーゼ(BTK)、カルシウム/カルモジュリン依存性プロテインキナーゼファミリー、サイクリン依存性キナーゼファミリー、サイクリン依存性キナーゼ様ファミリー、CHK1チェックポイントホモログ(S. pombe)(CHEK1)、CHK2チェックポイントホモログ(S. pombe)(CHEK2)、インスリン受容体、アイソフォームA(INSR)、インスリン受容体、アイソフォームB(INSR)、rho相互作用セリン/スレオニンキナーゼ(CIT)、v-kitハーディーザッカーマン(Hardy-Zuckerman)4猫肉腫ウイルス癌遺伝子ホモログ(KIT)、CDC様キナーゼファミリー-肝細胞増殖因子受容体(MET)、癌原遺伝子チロシンプロテインキナーゼ受容体、コロニー刺激因子ファミリー受容体、c-srcチロシンキナーゼ(CSK)、カゼインキナーゼファミリー、巨核球関連チロシンキナーゼ(CTK)、死関連プロテインキナーゼファミリー、ダブルコルチン様キナーゼファミリー、ディスコイジンドメイン受容体チロシンキナーゼ、ジストロフィーミオトニカプロテインキナーゼ(DMPK)、二重特異性チロシン-(Y)-リン酸化調節キナーゼファミリー、上皮成長因子受容体ファミリー、真核生物翻訳開始因子2-αキナーゼ1(EIF2AK1)、EPH受容体ファミリー、エフリンA型受容体ファミリー、エフリンB型受容体ファミリー、v-erb-b2赤芽球白血病ウイルス癌遺伝子ホモログファミリー、マイトジェン活性化プロテインキナーゼファミリー、小胞体核シグナル伝達1(ERN1)、PTK2プロテインチロシンキナーゼ2(FAK)、fer(fps/fes関連)チロシンキナーゼ(FER)、猫肉腫癌遺伝子(FES)、線維芽細胞増殖因子受容体ファミリー、ガードナー・ラシード猫肉腫ウイルス(v-fgr)癌遺伝子ホモログ(FGR)、fms関連チロシンキナーゼファミリー、Fms関連チロシンキナーゼファミリー、fyn関連キナーゼ(FRK)、SRC関連FYN癌遺伝子、サイクリンG関連キナーゼ(GAK)、真核生物翻訳開始因子2αキナーゼ、成長ホルモン受容体、Gタンパク質共役型受容体キナーゼ1(GRK1)、Gタンパク質共役型受容体キナーゼファミリー、グリコーゲンシンターゼキナーゼファミリー、生殖細胞関連2(ハスピン)(HASPIN)、造血細胞キナーゼ(HCK)、ホメオドメイン相互作用プロテインキナーゼファミリー、マイトジェン活性化プロテインキナーゼキナーゼキナーゼキナーゼファミリー、ホルモンアップレギュレートNeu関連キナーゼ(HUNK)、腸細胞(MAK様)キナーゼ(ICK)、インスリン様成長因子1受容体(IGF1R)、保存ヘリックス-ループ-ヘリックス遍在性キナーゼ(IKK-α)、B細胞-キナーゼベータファミリーにおけるカッパ光線ポリペプチド遺伝子エンハンサーの阻害剤、インスリン受容体(INSR)、インスリン受容体関連受容体(INSRR)、インターロイキン1受容体関連キナーゼファミリー、IL2誘導性T細胞キナーゼ(ITK)、ヤヌスキナーゼファミリー、キナーゼインサートドメイン受容体、v―kitハーディーザッカーマン(Hardy-Zuckerman)4猫肉腫ウイルス癌遺伝子ホモログ、リンパ球特異的プロテインチロシンキナーゼ(LCK)、LIMドメインキナーゼファミリー、セリン/スレオニンキナーゼファミリーロイシンリッチリピートキナーゼファミリー、v-yes-1山口肉腫ウイルス関連癌遺伝子ホモログ(LYN)、雄性生殖細胞関連キナーゼ(MAK)、MAP/微小管親和性調節キナーゼファミリー、例えば、微小管関連セリン/スレオニンキナーゼファミリー、母体胎児性ロイシンジッパーキナーゼ、c-mer癌原遺伝子チロシンキナーゼ(MERTK)、met癌原遺伝子(肝細胞増殖因子受容体)、MAPキナーゼ相互作用セリン/スレオニンキナーゼファミリー、ミオシン軽鎖キナーゼファミリー、混合系統キナーゼドメイン様タンパク質アイソフォーム、CDC42結合プロテインキナーゼファミリー、セリン/スレオニンキナーゼファミリー、マクロファージ刺激1受容体(c-met関連チロシンキナーゼ)(MST1R)、ラパマイシンの機構的標的(セリン/スレオニンキナーゼ)(MTOR)、筋骨格受容体チロシンキナーゼ(MUSK)、ミオシン軽鎖キナーゼファミリー、NIMA(ネバーイン有糸分裂遺伝子a)関連キナーゼファミリー、セリン/スレオニンプロテインキナーゼNIM1(NIM1)、nemo様キナーゼ(NLK)、酸化ストレス応答性1(OSR1)、p21タンパク質(Cdc42/Rac)活性化キナーゼファミリー、PASドメイン含有セリン/スレオニンキナーゼ、血小板由来増殖因子受容体ファミリー、3-ホスホイノシチド依存性プロテインキナーゼ-1(PDPK1)、カルシウム依存性プロテインキナーゼ1、ホスホリラーゼキナーゼガンマファミリー、ホスファチジルイノシトール4,5-二リン酸3-キナーゼ、ホスホイノシチド-3-キナーゼファミリー、ホスファチジルイノシトール4-キナーゼファミリー、ホスホイノシチドキナーゼ、FYVEフィンガー含有、Pim-1癌遺伝子(PIM1)、pim-2癌遺伝子 (PIM2)、pim-3癌遺伝子(PIM3)、ホスファチジルイノシトール-4-リン酸5-キナーゼファミリー、ホスファチジルイノシトール-5-リン酸4-キナーゼファミリープロテインキナーゼ、膜関連チロシン/スレオニン1(PKMYT1)、プロテインキナーゼNファミリー、ポロ様キナーゼファミリー、プロテインキナーゼCファミリー、プロテインキナーゼDファミリー、cGMP依存性プロテインキナーゼファミリー、真核生物翻訳開始因子2-αキナーゼ2(PRKR)、X結合プロテインキナーゼ (PRKX)、プロラクチン受容体(PRLR)、PRP4 pre-mRNAプロセッシングファクター4ホモログB(酵母)(PRP4)、PTK2Bプロテインチロシンキナーゼ2ベータ(PTK2B)、SIKファミリーキナーゼ3(QSK)、v-raf-1マウス白血病ウイルスがん遺伝子ホモログ1(RAF1)、神経栄養性チロシンキナーゼ受容体タイプファミリー、受容体(TNFRSF)相互作用性セリン-スレオニンキナーゼファミリー、デュアルセリン/スレオニン及びチロシンプロテインキナーゼ(RIPK5)、Rho-関連コイルドコイル含有プロテインキナーゼファミリー、c-ros癌遺伝子1、受容体チロシンキナーゼ(ROS1)、リボソームプロテインS6キナーゼファミリー、SH3結合ドメインキナーゼ1(SBK1)、血清/グルココルチコイド制御キナーゼファミリー、推定未特性化セリン/スレオニンプロテインキナーゼ(Sugenキナーゼ110)(SgK110)、塩誘導性キナーゼファミリー、SNF関連キナーゼ(SNRK)、src-関連キナーゼ、SFRSプロテインキナーゼファミリー、脾臓チロシンキナーゼ(SYK)、例えば、TAOキナーゼファミリー、TANK結合キナーゼ1(TBK1)、例えば、TECタンパク質チロシンキナーゼ(TEC)、精巣特異的キナーゼ1(TESK1)、トランスフォーミング成長因子、ベータ受容体ファミリー、免疫グロブリン様及びEGF様ドメイン1含有チロシンキナーゼ(TIE1)、TEKチロシンキナーゼ、内皮(TIE2)、アンジオポエチン-1受容体(Tie2)、トゥスレ様キナーゼファミリー、TRAF2 及びNCK相互作用キナーゼ(TN IK)、非受容体チロシンキナーゼファミリー、TNNI3相互作用キナーゼ(TNNI3K)、一過性受容体潜在的カチオンチャネル、精巣特異的セリンキナーゼファミリー、TTKプロテインキナーゼ(TTK)、TXKチロシンキナーゼ(TXK)、チロシンキナーゼ2(TYK2)、TYRO3プロテインチロシンキナーゼ(TYRO3)、unc-51様キナーゼファミリー、ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ、ワクシニア関連キナーゼ2(VRK2)、WEE1ホモログファミリー、WNKリジン欠損プロテインキナーゼファミリー、v-yes-1山口肉腫ウイルス癌遺伝子ホモログ1(YES)、無菌アルファモチーフ及びロイシンジッパー含有キナーゼAZK(ZAK)及びゼータ鎖(TCR)関連プロテインキナーゼ70 kDa(ZAP70)が挙げられる。
【0171】
主に以下に由来する細胞を使用する細胞療法:外分泌分泌上皮細胞及びホルモン分泌細胞などの内胚葉、角化上皮細胞、湿性重層関門上皮細胞、感覚伝達細胞、自律神経細胞、感覚器官及び末梢神経支持細胞、中枢神経系ニューロン及びグリア細胞、水晶体細胞などの外胚葉、代謝及び貯蔵細胞、バリア機能細胞(肺、腸、外分泌腺及び泌尿生殖管)、細胞外マトリックス細胞、収縮細胞、血液及び免疫系細胞、生殖細胞、ナース細胞、間質細胞などの中胚葉及びそれらの組み合わせ。さらに、遺伝的、化学的又は物理的に改変された、又はその他の方法で修飾された細胞も本発明の範囲に含まれる。
【0172】
外分泌分泌上皮細胞の例としては、限定するわけではないが、唾液腺粘液細胞、唾液腺番号1、舌のフォンエブナー腺細胞、乳腺細胞、涙腺細胞、耳の耳垢腺細胞、エクリン汗腺暗細胞、エクリン汗腺明細胞、アポクリン汗腺細胞、まぶたのモール腺細胞、皮脂腺細胞、鼻のボーマン腺細胞、十二指腸のブルナー腺細胞、精嚢細胞、前立腺細胞、尿道球腺細胞、バルトリン腺細胞、リトレ腺細胞、子宮の子宮内膜細胞、呼吸器及び消化管の分離杯細胞、胃粘膜細胞、胃腺酵素原細胞、胃腺酸化細胞、膵腺房細胞、小腸のパネート細胞、肺のII型肺細胞、及び肺のクララ細胞、ホルモン分泌細胞、限定するわけではないが、例えば、下垂体前葉細胞、下垂体中葉細胞、大細胞性神経分泌細胞、腸管及び気道の細胞、甲状腺細胞、副甲状腺細胞、副腎細胞、テストステロンを分泌する精巣のライディッヒ細胞、エストロゲンを分泌する卵胞の内部膜細胞、プロゲステロンを分泌する破裂した卵胞の黄体細胞、糸球体近傍細胞、腎臓の緻密斑細胞、腎臓の周極細胞、腎臓のメサンギウム細胞、及び膵島、角質化上皮細胞、例えば、限定するわけではないが、表皮角化細胞、表皮基底細胞、手と足の爪の角化細胞、爪床基底細胞、髄毛幹細胞、皮質毛幹細胞、表皮毛幹細胞、表皮毛根鞘細胞、ハクスリー層の毛根鞘細胞、ヘンレ層の毛根鞘細胞、外毛根鞘細胞及び毛母細胞、湿性重層バリア上皮細胞、例えば、限定するわけではないが、重層扁平上皮の表面上皮細胞及び角膜、舌、口腔、食道、肛門管、遠位尿道及び膣の上皮の基底細胞、及び尿路上皮細胞、感覚伝達細胞、例えば、限定するわけではないが、コルチ器官の聴覚内有毛細胞、コルチ器官の聴覚外有毛細胞、嗅上皮の基底細胞、冷感受性一次感覚ニューロン、熱感受性一次感覚ニューロン、表皮のメルケル細胞、嗅覚受容ニューロン、疼痛感受性一次感覚ニューロン、目の網膜の光受容細胞、固有受容一次感覚ニューロン、接触感受性一次感覚ニューロン、I型頸動脈小体細胞、II型頸動脈小体細胞、耳の前庭系のI型有毛細胞、耳の前庭系のII型有毛細胞及びI型味蕾細胞、自律神経細胞、例えば、限定するわけではないが、コリン作動性神経細胞、アドレナリン作動性神経細胞及びペプチド作動性神経細胞、感覚器官及び末梢ニューロン支持細胞、例えば、限定するわけではないが、コルチ器官の内柱細胞、コルチ器官の外柱細胞、コルチ器官の内指節細胞、コルチ器官の外指節細胞、器官の境界細胞、コルチ器官のヘンセン細胞、前庭器官支持細胞、味蕾支持細胞、嗅上皮支持細胞、シュワン細胞、衛星グリア細胞及び腸内グリア細胞、中枢神経系ニューロン及びグリア細胞、例えば、限定するわけではないが、アストロサイト、ニューロン細胞、希突起膠細胞及び紡錘体ニューロン、水晶体細胞、例えば、限定するわけではないが、前水晶体上皮細胞及びクリスタリン含有水晶体線維細胞、代謝及び貯蔵細胞、例えば、限定するわけではないが、脂肪細胞及び肝臓脂肪細胞、バリア機能細胞、例えば、限定するわけではないが、腎臓壁細胞、腎臓糸球体足細胞、腎臓近位尿細管刷子縁細胞、ヘンレ薄片細胞のループ、腎臓遠位尿細管細胞、腎臓集合管細胞、主細胞、挿入細胞、I型肺細胞、膵管細胞、非横紋管細胞、主細胞、挿入細胞、管細胞、腸刷子縁細胞、外分泌腺横紋管細胞、胆嚢上皮細胞、出葉管非繊毛細胞、精巣上体主細胞及び精巣上体基底細胞、細胞外マトリックス細胞、例えば、限定するわけではないが、エナメル芽細胞上皮細胞、耳の前庭系の半月板上皮細胞、コルチ器官歯間上皮細胞、疎性結合組織線維芽細胞、角膜線維芽細胞、腱線維芽細胞、骨髄網様組織線維芽細胞、その他の非上皮性線維芽細胞、周皮細胞、椎間板の髄核細胞、セメント芽細胞/セメント細胞、象牙芽細胞/造歯細胞、硝子軟骨軟骨細胞、線維軟骨軟骨細胞、弾性軟骨軟骨細胞、骨芽細胞/骨細胞、骨前駆細胞、眼の硝子体の硝子体細胞、耳の外リンパ腔の星細胞、肝星細胞及び膵星細胞、収縮性細胞、例えば、限定するわけではないが、骨格筋細胞、衛星細胞、心筋細胞、平滑筋細胞、虹彩の筋上皮細胞及び外分泌腺の筋上皮細胞、血液細胞及び免疫系細胞、例えば、限定するわけではないが、赤血球、巨核球、単球、結合組織マクロファージ、表皮ランゲルハンス細胞、破骨細胞、樹状細胞、ミクログリア細胞、好中球顆粒球、好酸球顆粒球、好塩基球顆粒球、ハイブリドーマ細胞、マスト細胞、ヘルパーT細胞、サプレッサーT細胞、細胞傷害性T細胞、ナチュラルキラーT細胞、B細胞、ナチュラルキラー細胞、網状赤血球、幹細胞及び、血液及び免疫系の前駆細胞、生殖細胞、例えば、限定するわけではないが、卵原細胞、卵母細胞、精細胞、精母細胞、精原細胞及び精子、ナース細胞、例えば、限定するわけではないが、卵巣卵胞細胞及びセルトリ細胞、胸腺上皮細胞、間質細胞、例えば、限定するわけではないが、間質腎細胞、及び、前述の任意の組み合わせが挙げられる。
【0173】
他の既知の生物製剤の非限定的な例としては、限定するわけではないが、アボシナギス、アベグリン、アクテムラ、AFP-サイド、アントバ、アルゼラ、オーレクシス、アバスチン、ベンリスタ、ベクサー、ブロントレス、ボサトリア、カンパス、CEA-サイド、CEA-スキャン、シムジア、シラムザ、エクトマブ、アービタックス、フィブリシント、ガジバ、ハーセプチン、hPAM4-サイド、HumaSPECT、HuMax-CD4、HuMax-EGFr、フミラ、HuZAF、Hybri-ceaker、イラリス、インディマシス-125、カドサイラ、レムトラーダ、ロイクアレスト、ロイコススキャン、ルセンティス、リンフォムン、リンフォスキャン、リンフォスタット-B、マブセラ、ミコグラブ、マイロターグ、ミオシント、ニュートロスペック、ニューマクス、ヌビオン、オムニターグ、オプジーボ、オーソクロンOKT3、オバレックス、パノレックス、プロリア、プロスタシント、ラプティバ、レミケード、リモバブ、レンカレックス、レオプロ、レクソムン、リツキサン、ロアクテムラ、シンティムン、シンポニ、シミュレクト、ソリリス、ステララ、シナジス、タクストレス、セラシム、セラジン、セラロック、タイサブリ、ベクティビックス、ヴェルルーマ、ゾレア、ヤーボイ、ゼナパックス及びゼヴァリン、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。
【0174】
既知のモノクローナル抗体の非限定的な例としては、限定するわけではないが、3F8、8H9、アバゴボマブ、アブシキシマブ、アビツズマブ、アブリルマブ、アクトツマブ、アダリムマブ、アデカツムマブ、アデュカヌマブ、アファセビクマブ、アフェリモマブ、アフツズマブ、アラシズマブペゴル、ALD518、ALD403、アレムツズマブ、アリロクマブ、ペンテト酸アルツモマブ、アマツキシマブ、AMG334、アナツモマブ マフェナトックス、アネツマブラヴタンシン、アニフロルマブ、アンルキンズマブ、アポリズマブ、アルシツモマブ、アスクリンバキュマブ、アセリズマブ、アテゾリズマブ、アチヌマブ、アトリズマブ、アトロリムマブ、アベルマブ、バピネオズマブ、バシリキシマブ、バビツキシマブ、ベクツモマブ、ベゲロマブ、ベリムマブ、ベンラリズマブ、ベルティリムマブ、ベシレソマブ、ベバシズマブ、ベズロクスマブ、ビシロマブ、ビマグルマブ、ビメキズマブ、ビバツズマブメルタンシン、ブレセルマブ、ブリナツマブ、ブロンツベトマブ、ブロソズマブ、ボコシズマブ、ブラジクマブ、ブレンツキシマブベドチン、ブリアキヌマブ、ブロダルマブ、ブロルシズマブ、ブロンチツズマブ、ブロスマブ、カビラリズマブ、カナキヌマブ、カンツズマブメルタンシン、カンツズマブラブタンシン、カプラシズマブ、カプロマブペンデチド、カルルマブ、カロツキシマブ、カトゥマキソマブ、cBR96-ドキソルビシン免疫複合体、セデリズマブ、セルグツズマブアムナロイキン、セルトリズマブペゴル、セツキシマブ、シタツズマブボガトックス、シクスツマブブ、クラザキズマブ、クレノリキシマブ、クリバツズマブテトラキセタン、コドリツズマブ、コルツキシマブラヴタンシン 、コナツムマブ、コンシズマブ、CR6261、クレネズマブ、クロテズマブ、ダセツズマブ、ダクリズマブ、ダロツズマブ、ダピロリズマブペゴル、ダラツムマブ、デクトレクマブ、デムシズマブ、デニンツズマブマホドチン、デノスマブ、デパツキシズマブマホドチン、デルロツキシマブビオチン、デツモマブ、ジナツキシマブ、ディリダブマブ、ドマグロズマブ、ドルリモマブアリトックス、ドロジツマブ、デュリゴツマブ、デュピルマブ、デュルバルマブ、デュシギツマブ、エクロメキシマブ、エクリズマブ、エドバコマブ、エドレコロマブ、エファリズマブ、エフングマブ、エルデルマブ、エルゲムツマブ、エロツズマブ、エルシリマブ、エマクツズマブ、エミベツズマブ、エミシズマブ、エナバツズマブ、エンフォルツマブベドチン、エンリモマブペゴル、エノブリツズマブ、エノキズマブ、エノティクマブ、エンシツキシマブ、エピツモマブシツキセタン、エプラツズマブ、エレヌマブ、エルリズマブ、エルツマキソマブ、エタラシズマブ、エトロリズマブ、エビナクマブ、エボロクマブ、エクスビビルマブ、ファノレソマブ、ファラリモマブ、ファレツズマブ、ファシヌマブ、FBTA05、フェルビズマブ、フェザキヌマブ、フィバツズマブ、フィクラツズマブ、フィギツムマブ、フィリブマブ、フランボツマブ、フレチクマブ、フォントリズマブ、フォラルマブ 、フォラビルマブ、フレソリムマブ、フルラヌマブ、フツキシマブ、ガルカネズマブ、ガリキシマブ、ガニツマブ、ガンテネルマブ、ガビリマブ、ゲムツズマブオゾガマイシン、ゲボキズマブ、ジレンツキシマブ、グレンバツムマブベドチン、ゴリムマブ、ゴミリキシマブ、グセルクマブ、イバリズマブ、イブリツモマブチウセタン、イクルクマブ、イダルシズマブ、イゴボマブ、IMA-638、IMAB362、イマルマブ、イムシロマブ、イムガツズマブ、インクラクマブ、インダツキシマブラヴタンシン、インデュサツマブベドチン、イネビリズマブ、インフリキシマブ、イノリマブ、イノツズマブオゾガマイシン、インテツムマブ、イピリムマブ、イラツムマブ、イサツキシマブ、イトリズマブ、イキセキズマブ、ケリキシマブ、ラベツズマブ、ランブロリズマブ、ランパリズマブ、ラナデルマブ、ランドグロズマブ、ラプリツキシマブエムタンシン、LBR-101/PF0442g7429、レブリキズマブ、レマレソマブ、レンダリズマブ、レンチルマブ、レルデリムマブ、レキサツムマブ、リビビルマブ、リファツズマブベドチン、リゲリズマブ、リロトマブサテトラキセタン、リンツズマブ、リリルマブ、ロデルシズマブ、ロキベトマブ、ロルボツズマブメルタンシン、ルカツムマブ、ルリズマブペゴル、ルミリキシマブ、ルムレツズマブ、LY2951742、マパツマブ、マルゲツキシマブ、マスリモマブ、マツズマブ、マブリリムマブ、メポリズマブ、メテリムマブ、ミラツズマブ、ミンレツモマブ、ミルベツキシマブソラフタンシン、ミツモマブ、モガムリズマブ、モナリズマブ、モロリムマブ、モタビズマブ、モクセツモマブパスドトックス、ムロモナブ-CD3、ナコロマブタフェナトックス、ナムイルマブ、ナプツモマブエスタフェナトックス、ナラツキシマブエムタンシン、ナルナツマブ、ナタリズマブ、ナビシキシズマブ、ナビブマブ、ネバクマブ、ネシツムマブ、ネモリズマブ、ネレリモマブ、ネスバクマブ、ニモツズマブ、ニボルマブ、ノフェツモマブ メルペンタン、オビルトキシアキシマブ、オビヌツズマブ、オカラツズマブ、オクレリズマブ、オデュリマブ、オファツムマブ、オララツマブ、オロキズマブ、オマリズマブ、オナルツズマブ、オンツキシズマブ、オピシヌマブ、オポルツズマブモナトックス、オレゴボマブ、オルティクマブ、オテリキシズマブ、オトレルツズマブ、オキセルマブ、オザネズマブ、オゾラリズマブ、パギバクシマブ、パリビズマブ、パムレブルマブ、パニツムマブ、パンコマブ、パノバクマブ、パルサツズマブ、パスコリズマブ、パソツキズマブ、パテクリズマブ、パトリツマブ、ペンブロリズマブ、ペムツモマブ、ペラキズマブ、ペルツズマブ、ペクセリズマブ、ピディリズマブ、ピナツズマブベドチン、ピンツモマブ、プラクルマブ、プロザリズマブ、ポガリズマブ、ポラツズマブベドチン、ポネズマブ、プレザリズマブ、プリリキシマブ、プリトキアキシマブ、プリツムマブ、PRO140、キリズマブ、ラコツモマブ、ラドレツマブ、ラフィビルマブ、ラルパンチズマブ、ラムシルマブ、ラニビズマブ、ラキシバクマブ、レファネズマブ、レガビルマブ、レスリズマブ、リロツマブ、リヌクマブ、リサンキズマブ、リツキシマブ、リババズマブペゴル、ロバツムマブ、ロレデュマブ、ロモソズマブ、ロンタリズマブ、ロバルピツズマブテシリン、ロベリズマブ、ルプリズマブ、サシツズマブゴビテカン、サマリズマブ、サペリズマブ、サリルマブ、サツモマブペンデチド、セクキヌマブ、セリバンツマブ、セトキアキシマブ、セビルマブ、SGN-CD19A、SGN-CD33A、シブロツズマブ、シファリムマブ、シルツキシマブ、シムツズマブ、シプリズマブ、シルクマブ、ソフィツズマブベドチン、ソラネズマブ、ソリトマブ、ソネプチズマブ、ソンツズマブ、スタムルマブ、スレソマブ、スビスマブ、タバルマブ、タカツズマブテトラキセタン、タドシズマブ、タリズマブ、タムツベトマブ、タネズマブ、タプリツモマブパプトックス、タレックスツマブ、テフィバズマブ、テリモマブアリトックス、テナツモマブ、テネリキシマブ、テプリズマブ、テプロツムマブ、テシドルマブ、テツロマブ、テゼペルマブ 、TGN1412、チシリムマブ、チガツズマブ、チルドラキズマブ、ティモルマブ、ティソツマブベドチン、TNX-650、トシリズマブ、トラリズマブ、トサトクスマブ、トシツモマブ、トベツマブ、トラロキヌマブ、トラスツズマブ、トラスツズマブエムタンシン、TRBS07、トレガリズマブ、トレメリムマブ、トレボグルマブ、ツコツズマブセルモロイキン、ツビルマブ、ウブリツキシマブ、ウロクプルマブ、ウレルマブ、ウルトキサズマブ、ウステキヌマブ、ウトミルマブ、バダスタキシマブタリリン、バンドルツズマブベドチン、バンティクツマブ、バヌシズマブ、バパリキシマブ、バリルマブ、バテリズマブ、ベドリズマブ、ベルツズマブ、ベパリモマブ、ベセンクマブ、ビシリズマブ、ボバリリズマブ、ボロシキシマブ、ボルセツズマブマホドチン、ボツムマブ、ゼンツズマブ、ザルツムマブ、ザノリムマブ、ザツキシマブ、ジラリムマブ及びゾリモマブアリトックスならびにそれらの組み合わせが挙げられる。
【0175】
ウイルス性疾患用に開発されたワクチンの例としては、限定するわけではないが、A型肝炎ワクチン、B型肝炎ワクチン、E型肝炎ワクチン、HPVワクチン、インフルエンザ ワクチン、日本脳炎ワクチン、MMRワクチン、MMRVワクチン、ポリオワクチン、狂犬病ワクチン、ロタウイルス、水痘ワクチン、帯状疱疹ワクチン、天然痘ワクチン、黄熱病ワクチン、アデノウイルスワクチン、コクサッキーBウイルスワクチン、サイトメガロウイルスワクチン、ヒト用デング熱ワクチン、ヒト用東部馬脳炎ウイルスワクチン、エボラ出血熱ワクチン、エンテロウイルス71ワクチン、エプスタインバーワクチン、C型肝炎ワクチン、HIVワクチン、ヒト用HTLV-1 Tリンパ性白血病ワクチン、マールブルグウイルス病ワクチン、ノロウイルスワクチン、ヒト用RSウイルスワクチン、重症急性呼吸器症候群(SARS)ワクチン、ヒト用西ナイルウイルスワクチンが挙げられ、細菌性疾患の例としては、限定するわけではないが、炭疽菌ワクチン、DPTワクチン、Q熱ワクチン、Hibワクチン、結核(BCG)ワクチン、髄膜炎菌ワクチン、腸チフスワクチン、肺炎球菌複合体ワクチン、肺炎球菌多糖体ワクチン、コレラワクチン、う蝕ワクチン、エールリキア症ワクチン、ハンセン病ワクチン、ライム病ワクチン、黄色ブドウ球菌ワクチン、化膿レンサ球菌ワクチン、梅毒ワクチン、野兎病ワクチン及びペスト菌ワクチンが挙げられ、寄生虫症の例としては、限定するわけではないが、マラリアワクチン、住血吸虫症ワクチン、シャーガス病ワクチン、鉤虫ワクチン、ヒト用オンコセルカ症河川盲目症ワクチン、トリパノソーマ症ワクチン及び内臓リーシュマニア症ワクチンが挙げられ、非感染性疾患の例としては、限定するわけではないが、アルツハイマー病アミロイドタンパク質ワクチン、乳がんワクチン、卵巣がんワクチン、前立腺がんワクチン及びタリモジーン・ラヘルパレプベク(T-VEC)が挙げられ、限定するわけではないが、以下の商品名を含むワクチンが挙げられる:ACAM2000、ActHIB、アダセル、アフルリア、AFLURIA QUADRIVALENT、アグリフル、BCGワクチン、BEXSERO、ビスラックス、ブーストリクス、サーバリックス、コンバックス、DAPTACEL、DECAVAC、Engerix-B、FLUAD、フルアリックス、フルアリックス四価、フルブロック、フルセルバックス、フルセルバックス四価、フルラバル、フルミスト、フルミスト四価、フルビリン、フルゾン四価、フルゾン、フルゾン高用量及びフルゾン皮内、ガーダシル、ガーダシル9、ハブリックス、ハイベリックス、イモバックス、インファンリックス、IPOL、イクシアロ、JE-Vax、KINRIX、メナクトラ、メンハイブリクス、メノムネ-A/C/Y/W-135、メノベオ、M-M-R II、M-M-Vax、ペディアリックス、ペドバックスHIB、ペンタセル、ニューモバックス23、ポリオバックス、プレブナー、プレブナー13、プロクアッド、クアドラセル、Quadrivalent、RabAvert、リコンビバックスHB、ROTARIX、RotaTeq、TENIVAC、TICE BCG、トリペディア、TRUMENBA、ツインリクス、TYPHIM Vi、VAQTA、バリバックス、ヴァクコーラ、ヴィヴォティフ、YF-Vax、ゾスタバックス及びそれらの組み合わせ。
【0176】
注射可能な薬物の例としては、限定するわけではないが、アブラバール(ガドフォスベセット三ナトリウム注射剤)、アバレリックス・デポー、アボボツリヌス毒素A注射剤(ディスポート)、ABT-263、ABT-869、ABX-EFG、アクレトロピン(ソマトロピン注射剤)、アセタドート(アセチルシステイン注射剤)、アセタゾラミド注射剤(アセタゾラミド注射剤)、アセチルシステイン注射剤(アセタドート)、アクテムラ(トシリズマブ注射剤)、アクスレル(注射用コルチコレリンヒツジトリフル酸塩)、アクタミューン、アクティバーゼ、注射用アシクロビル(ゾビラックス注射剤)、アダセル、アダリムマブ、アデノスキャン(アデノシン注射剤)、アデノシン注射剤(アデノスキャン)、アドレナクリック、アドレビュー(静脈内用イオベングアン1123注射剤)、アフルリア、Ak-Fluor(フルオレセイン注射剤)、アルジュラザイム(ラロニダーゼ)、アルグルセラーゼ注射剤(セレダーゼ)、アルケラン注射剤(メルファランHcl注射剤)、注射用アロプリノールナトリウム(アロプリム)、アロプリム(注射用アロプリノールナトリウム)、アルプロスタジル、アルスマ(スマトリプタン注射剤)、ALTU-238、アミノ酸注射剤、アミノシン、アピドラ、アプレミラスト、注射用アルプロスタジルデュアルチャンバーシステム(Caverject Impulse)、AMG 009、AMG 076、AMG 102、AMG 108、AMG 114、AMG 162、AMG 220、AMG 221、AMG 222、AMG 223、AMG 317、AMG 379、AMG 386、AMG 403、AMG 477、AMG 479、 AMG 517、AMG 531、AMG 557、AMG 623、AMG 655、AMG 706、AMG 714、AMG 745、AMG 785、AMG 811、AMG 827、AMG 837、AMG 853、AMG 951、アミオダロン塩酸注射剤(アミオダロン塩酸注射剤)、アモバルビタールナトリウム注射剤(アミタールナトリウム)、アミタールナトリウム(アモバルビタールナトリウム注射剤)、アナキンラ、抗Aβ、抗β7、抗β20、抗CD4、抗CD20、抗CD40、抗IFNα、抗IL13 、抗OX40L、抗oxLDS、抗NGF、抗NRP1、アリクストラ、アンファダーゼ(ヒアルロニダーゼ注射剤)、アンモヌル(フェニル酢酸ナトリウム及び安息香酸ナトリウム注射剤)、アナプロックス、アンゼメット注射剤(メシル酸ドラセトロン注射剤)、アピドラ(インスリングルリシン[rDNA由来]注射剤)、アポマブ、アラネスプ(ダルベポエチンアルファ)、アルガトロバン(アルガトロバン注射剤)、アルギニン塩酸塩注射剤(R-Gene 10、アリストコート、アリストスパン、三酸化ヒ素注射剤(トリセノックス)、アルティカン塩酸及びエピネフリン注射剤(セプトカイン)、アルゼラ(オファツムマブ注射剤)、アスクレラ(ポリドカノール注射剤)、アタルレン、アタルレン-DMD、アテノロール注射剤(テノーミン点滴静注)、ベシル酸アトラクリウム注射剤(ベシル酸アトラクリウム注射剤)、アバスチン、アザクタム注射剤(アズトレオナム注射剤)、アジスロマイシン(ジスロマックス注射剤)、アズトレオナム注射剤(アザクタム注射剤)、バクロフェン注射剤(リオレサールくも膜下腔)、静菌水(注射用静菌水)、バクロフェン注射剤(リオレサールくも膜下腔内)、バルインオイルアンプル(ディメルカルプロール注射剤)、BayHepB、BayTet、ベナドリル、ベンダムスチン塩酸塩注射剤(トレンダ)、メシル酸ベンズトロピン注射剤(コゲンチン)、ベタメタゾン注射用懸濁液(セレストンソルスパン)、ベクサール、ビシリンC-R 900/ 300(ペニシリンGベンザチン及びペニシリンGプロゲイン注射剤)、ブレノキサン(硫酸ブレオマイシン注射剤)、硫酸ブレオマイシン注射剤(ブレノキサン)、ボニバ注射剤(イバンドロネートナトリウム注射剤)、ボトックスコスメティック(注射用オナボトリニュム毒素A)、BR3-FC、ブラベレ(ウロフォリトロピン注射剤)、ブレチリウム(ブレチリウムトシル酸塩注射剤)、ブレビタールナトリウム(注射用メトヘキシタールナトリウム)、ブレチン、ブリオバセプト、BTT-1023、塩酸ブピバカイン、バイエッタ、Ca-DTPA(ペンテト酸カルシウム三ナトリウム注射剤)、カバジタキセル注射剤(ジェブタナ)、カフェインアルカロイド(カフェイン及び安息香酸ナトリウム注射剤)、カルシジェックス注射剤(カルシトロール)、カルシトロール(カルシジェックス注射剤)、塩化カルシウム(塩化カルシウム注射剤10%)、バーセン酸カルシウム二ナトリウム(エデト酸カルシウム二ナトリウム注射剤)、カンパス(アルテムツズマブ)、カンプトサール注射剤(塩酸イリノテカン)、カナキヌマブ注射剤(イラリス)、カパスタ硫酸塩(注射用カプレオマイシン)、注射用カプレオマイシン(カパスタ硫酸塩)、カーディオライト(注射用テクネチウムTc99セスタミビ用調製キット)、カルティセル、キャスフロ、注射用セファゾリン及びブドウ糖(セファゾリン注射剤)、塩酸セフェピム、セフォタキシム、セフトリアキソン、セレザイム、カーニター注射剤、カベルジェクト、セレストンソルスパン、セルシオ、セレビックス(ホスフェニトインナトリウム注射剤)、セレダーゼ(アルグルセラーゼ注射剤)、セレテック(テクネチウムTc99mエグザメタザイム注射剤)、セルトリズマブ、CF-101、コハク酸クロラムフェニコールナトリウム(コハク酸クロラムフェニコールナトリウム注射剤)、コハク酸クロラムフェニコールナトリウム注射剤(コハク酸クロラムフェニコールナトリウム)、コレスタゲル(コレセベラムHCL)、コリゴナドトロピンアルファ注射剤(オビドレル)、シムジア、シスプラチン(シスプラチン注射剤)、クロラー(クロファラビン注射剤)、クエン酸クロミフィン、クロニジン注射剤(ジュラクロン)、コゲンチン(ベントロピンメシル酸塩注射剤)、コリスチメート注射剤(コリマイシンM)、コリマイシンM(コリスチメート注射剤)、コンパス、コニバプタン塩酸塩注射剤(バプリゾール)、注射用抱合型エストロゲン(プレマリン注射剤)、コパキソン、注射用コルチコレリンヒツジトリフル酸塩(アクスレル)、コルバート(イブチリドフマル酸塩注射剤)、キュービシン(ダプトマイシン注射剤)、CF-101、シアノキット(注射用ヒドロキソコバラミン)、シタラビンリポソーム注射剤(DepoCyt)、シアノコバラミン、サイトベン(ガンシクロビル)、D.H.E.45、ダセツズマブ、ダコゲン(デシタビン注射剤)、ダルテパリン、ダントリウムIV(注射用ダントロレンナトリウム)、注射用ダントロレンナトリウム(ダントリウムIV)、ダプトマイシン注射剤(キュビシン)、ダルベポエチンアルファ、DDAVP注射剤(酢酸デスモプレシン注射剤)、デカバックス、デシタビン注射剤(ダコゲン)、脱水アルコール(脱水アルコール注射剤)、デノスマブ注射剤(プロリア)、デラテストリル、デレストロゲン、デルテパリンナトリウム、デパコン(バルプロ酸ナトリウム注射剤)、デポメドロール(酢酸メチルプレドニゾロン注射懸濁液)、デポサイト(シタラビンリポソーム注射剤)、デポデュア (硫酸モルヒネXRリポソーム注射剤)、酢酸デスモプレシン注射剤(DDAVP注射剤)、デポエストラジオール、デポプロベラ104mg/ml、デポプロベラ150mg/ml、デポテストステロン、注射用デクスラゾキサン、点滴静注オンリー(トーテクト)、ブドウ糖/電解質、ブドウ糖及び塩化ナトリウム注射剤(0.9%塩化ナトリウム中のブドウ糖 5%)、ブドウ糖、ジアゼパム注射剤(ジアゼパム注射剤)、ジゴキシン注射剤(ラノキシン注射剤)、ジラウディッドHP (塩酸ヒドロモルホン注射剤)、ダイマーカルプロール注射剤(オイルインバルアンプル入り)、ジフェンヒドラミン注射剤(ベナドリル注射剤)、ジピリダモール注射剤(ジピリダモール注射剤)、DMOAD、注射用ドセタキセル(タキソテレ)、メシル酸ドラセトロン注射剤(アンゼメット注射剤)、ドリバックス(注射用ドリペネム)、注射用ドリペネム(ドリバックス)、ドキセルカルシフェロール注射剤(ヘクトール注射剤)、ドキシル(ドキソルビシンHclリポソーム注射剤)、ドキソルビシンHclリポソーム注射剤(ドキシル)、ジュラクロン(クロニジン注射剤)、デュラモルフ(モルヒネ注射剤)、ディスポート(アボボツリヌス毒素A注射剤)、エカランチド注射剤(カルビトール)、EC-ナプロシン(ナプロキセン)、エデト酸カルシウム二ナトリウム注射剤(バーセン酸カルシウム二ナトリウム)、エデックス(注射用アルプロスタジル)、エンゲリックス、エドロホニウム注射剤(エンロン)、酒石酸エリグルスタット、エロキサチン(オキサリプラチン注射剤)、エメンド注射剤(ホスアプレピタントジメグルミン注射剤)、エナラプリラット注射剤(エナラプリラット注射剤)、エンロン(エドロホニウム注射剤)、エノキサパリンナトリウム注射剤(ラベノックス)、エオビスト(ガドキセト酸二ナトリウム注射剤)、エンブレル(エタネルセプト)、エノキサパリン、エピセル、エピネフェリン、エピペン、エピペンジュニア、エプラツズマブ、アービタックス、エルタペネム注射剤(インバンツ)、エリスロポエテン、必須アミノ酸注射剤(ネフラミン)、シピオン酸エストラジオール、吉草酸エストラジオール、エタネルセプト、エクセナチド注射剤(バイエッタ)、エブロトラ、ファブラザイム(アダルシダーゼβ)、ファモチジン注射剤、FDG(フルデオキシグルコースF18注射剤)、フェラヘム(フェルモキシトール注射剤)、フェリデックスI.V.(フェルモキシド注射液)、フェルティネックス、フェルモキシド注射液(フェリデックス I.V.)、フェルモキシトール注射剤(フェラヘム)、フラジール注射剤(メトロニダゾール注射剤)、フルアリックス、フルダラ(リン酸フルダラビン)、フルデオキシグルコースF18注射剤(FDG)、フルオレセイン注射剤(Ak-Fluor)、フォリトロピンAQカートリッジ(フォリトロピン ベータ注射剤)、フォリトロピンアルファ注射剤(ゴナール-f RFF)、フォリトロピンベータ注射剤(フォリスチムAQカートリッジ)、フォロチン(プララトレキサート静注液)、フォンダパリナックス、フォルテオ(テリパラチド(rDNA由来)注射剤)、フォスタマチニブ、フォスアプレピタントジメグルミン注射剤(エメンド注射剤)、フォスカーネットナトリウム注射剤(フォスカビル)、フォスカビル(フォスカーネットナトリウム注射剤)、ホスフェニトインナトリウム注射剤(Cerebyx)、フォスプロポロポール二ナトリウム注射剤(ルセドラ)、フラグミン、フゼオン(エンフビルチド)、GA101、ガドベナトジメグルミン注射剤(Multihance)、ガドフォスベセト三ナトリウム注射剤(Ablavar)、ガドテリドール注射液(ProHance)、ガドベルセタミド注射剤(OptiMARK)、ガドキセト酸二ナトリウム注射剤(Eovist)、ガニレリックス(ガニレリックス酢酸塩注射剤)、ガーダシル、GC1008、GDFD、注射用ゲムツズマブオゾガマイシンイオン(マイロターグ)、ジェノトロピン、ゲンタマイシン注射剤、GENZ-112638、ゴリムマブ注射剤(シンポニ注射剤)、ゴナール-f RFF(フォリトロピンアルファ注射剤)、塩酸グラニセトロン(キトリル注射剤)、硫酸ゲンタマイシン、酢酸グラチラマー、グルカゲン、グルカゴン、HAE1、ハルドール(ハロペリドール注射剤)、ハブリックス、ヘクトール注射剤(ドキセルカルシフェロール注射剤)、ヘッジホッグ経路阻害剤、ヘパリン、ハーセプチン、hG-CSF、ヒューマログ、ヒト成長ホルモン、ヒューマトロープ、HuMax、ヒューメゴン、ヒュミラ、フムリン、イバンドロン酸ナトリウム注射剤(ボニーバ注射剤)、イブプロフェンリジン注射剤(ネオプロフェン)、イブチリドフマレート注射剤(Corvert)、イダマイシンPFS(イダルビシン塩酸塩注射剤)、イダルビシン塩酸塩注射剤(イダマイシンPFS)、イラリス(カナキヌマブ注射剤)、注射用イミペネム及びシラスタチン(プリマキシンI.V.)、イミトレックス、注射用インコボツリヌム毒素A(ゼオミン)、インクレックス(メカセルミン[rDNA由来]注射剤)、インドシンIV(インドメタシン注射剤)、インドメタシン注射剤(インドシンIV)、インファンリックス、イノヘプ、インスリン、インスリンアスパルト[r
DNA由来]注射剤(NovoLog)、インスリングラルギン[rDNA由来]注射剤(ランタス)、インスリングルリシン[rDNA由来]注射剤(アピドラ)、インターフェロンα-2b、注射用組換え体(イントロンA)、イントロンA(インターフェロンα-2b、注射用組換え体)、インバンツ(エルタペネム注射剤)、インヴェガサステナ(パルミチン酸パリペリドン徐放性注射用懸濁液)、インビラーゼ(メシル酸サキナビル)、ロベングアン1123静注用注射剤(AdreView)、イオプロマイド注射剤(ウルトラビスト)、イオベルソール注射剤(オプティレイ注射剤)、アイプレックス(メカセルミンリンファベート[rDNA由来]注射剤)、イプリバスク、塩酸イリノテカン(カンプトサール注射剤)、スクロース鉄注射剤(ベノファー)、イストダックス(注射用ロミデプシン)、イトラコナゾール注射剤(スポラノックス注射剤)、ジェブタナ(カバジタキセル注射剤)、ジョネクサ、カルビトール(エカランチド注射剤)、D5NS中のKCL(5%ブドウ糖中の塩化カリウム及び塩化ナトリウム注射剤)、D5W中のKCL、NS中のKCL、ケナログ10注射剤(トリアムシノロンアセトニド注射用懸濁液)、ケピバンス(パリフェルミン)、ケプラ注射剤(レベチラセタム)、ケラチノサイト、KFG、キナーゼ阻害剤、キネレット(アナキンラ)、キンリティック(ウロキナーゼ注射剤)、キンリックス、クロノピン(クロナゼパム)、キトリル注射剤(塩酸グラニセトロン)、ラコサミド錠及び注射剤(ヴィンパット)、乳酸リンゲル剤、ラノキシン注射剤(ジゴキシン注射剤)、注射用ランソプラゾール(プレバシッドI.V.)、ランタス 、ロイコボリンカルシウム(ロイコボリンカルシウム注射剤)、レンテ(L)、レプチン、レベミル、ロイキンサルグラモスチム、酢酸ロイプロリド、レボチロキシン、レベチラセタム(ケプラ注射剤)、ラベノックス、レボカルニチン注射剤(カルニトール注射剤)、レクスキャン(レガデノソン注射剤)、リオレサールくも膜下腔内(バクロフェン注射剤)、リラグルチド[rDNA]注射剤(ビクトーザ)、ラベノックス(エノキサパリンナトリウム注射剤)、ルセンティス(ラニビズマブ注射剤)、ルミザイム、リュープロン(酢酸ロイプロリド注射剤)、ルセドラ(ホスプロポフォール二ナトリウム注射剤)、マチ、硫酸マグネシウム(硫酸マグネシウム注射剤)、マンニトール注射剤(マンニトールIV)、マルカイン(塩酸ブピバカイン及びエピネフリン注射剤)、マキシピム(注射用塩酸セフェピム)、テクネチウム注射剤のMDPマルチドーズキット(テクネチウムTc99mメドロネート注射剤)、メカセルミン[rDNA由来]注射剤(インクレレックス)、メカセルミンリンファベート[rDNA由来]注射剤(アイプレックス)、メルファラン塩酸注射剤(アルケラン注射剤)、メトトレキサート、メナクトラ、メノプール(メノトロピン注射剤)、注射用メノトロピン(レプロネックス)、注射用メトヘキシタールナトリウム(ブレバイタルナトリウム)、メチルドープ酸塩酸塩注射剤、液剤(メチルドープ酸Hcl)、メチレンブルー(メチレンブルー注射剤)、酢酸メチルプレドニゾロン注射用懸濁液(デポメドロール)、MetMab、メトクロプラミド注射剤(レグラン注射剤)、メトロディン(注射用ウロフォリトロピン)、メトロニダゾール注射剤(フラジール注射剤)、ミアカルシン、ミダゾラム(ミダゾラム注射剤)、ミンパラ(シナカレ)、ミノシン注射剤(ミノサイクリン注射剤)、ミノサイクリン注射剤(ミノシン注射剤)、ミポメルセン、ミトキサントロン注射用濃縮物(ノバントロン)、モルヒネ注射剤(デュラモルフ)、モルヒネ硫酸塩XRリポソーム注射剤(デポデュア)、モルフ酸ナトリウム(モルフ酸ナトリウム注射剤)、モテサニブ、モゾビル(プレリクサフォー注射剤)、マルチハンス(ガドベネートジメグルミン注射剤)、複数の電解質及びブドウ糖注射剤、複数の電解質注射剤、マイロターグ(注射用ゲムツズマブオゾガマイシン)、ミオザイム(アルグルコシダーゼアルファ)、ナフシリン注射剤(ナフシリンナトリウム)、ナフシリンナトリウム(ナフシリン注射剤)、ナルトレキソンXR注射剤(ビビトロール)、ナプロシン(ナプロキセン)、ネオプロフェン(イブプロフェンリジン注射剤)、ナンドロールデカン酸塩、ネオスチグミンメチル硫酸塩(ネオスチグミンメチル硫酸塩注射剤)、NEO-GAA、ネオテクト(テクネチウムTc99mデプレオチド注射剤)、ネフラミン(必須アミノ酸注射剤)、ニューラスタ(ペグフィルグラスチム)、ニューポジェン(フィルグラスチム)、ノボリン、ノボログ、ネオリコルモン、ニュートレキシン(グルクロン酸トリメトレキサート注射剤)、NPH(N)、ネクステロン(アミオダロン塩酸塩注射剤)、ノルジトロピン(ソマトロピン注射剤)、生理食塩水(塩化ナトリウム注射剤)、ノバントロン(ミトキサントロン注射剤濃縮液)、ノボリン70/30 Innolet (70% NPH、ヒトインスリンイソファン懸濁液及び30%レギュラーヒトインスリン注射剤)、ノボログ(インスリンアスパルト[rDNA由来]注射剤)、Nplate (ロミプロスチム)、ニュートロピン(注射用ソマトロピン(rDNA由来))、ニュートロピンAQ、ニュートロピンデポー(注射用ソマトロピン(rDNA由来))、酢酸オクトレオチド注射剤 (サンドスタチンLAR)、オクレリズマブ、オファツムマブ注射剤 (Arzerra)、オランザピン徐放性注射用懸濁液 (Zyprexa Relprevv)、オムニターグ、オムニトロープ (ソマトロピン[rDNA由来]) 注射剤)、オンダンセトロン塩酸塩注射剤(ゾフラン注射剤)、OptiMARK(ガドベルセタミド注射剤)、オプティレイ注射剤(イオベルソール注射剤)、オレンシア、アビバ中のオスミトロール注射剤(アビバプラスチック容器250中のマンニトール注射剤)、バイアフレックス中のオスミトロール注射剤(バイアフレックスプラスチック容器250中のマンニトール注射剤)、オステオプロテグリン、オビドレル(絨毛性ゴナドトロピンアルファ注射剤)、オキサシリン(注射用オキサシリン)、オキサリプラチン注射剤(エロキサチン)、オキシトシン注射剤(ピトシン)、パルミチン酸パリペリドン徐放性注射用懸濁液(インベガサステナ)、パミドロン酸二ナトリウム注射剤(パミドロン酸二ナトリウム注射剤)、静注用パニツムマブ注射剤(ベクティビックス)、塩酸パパベリン注射剤(パパベリン注射剤)、パパベリン注射剤(塩酸パパベリン注射剤)、副甲状腺ホルモン、パリカルシトール注射用フリップトップバイアル(ゼンプラー注射剤)、PARP阻害剤、ペディアリックス、PEGインストロン、ペギンインターフェロン、ペグフィルグラスチム、ペニシリンGベンザチン及びペニシリンGプロカイン、ペンテト酸カルシウム三ナトリウム注射剤(Ca-DTPA)、ペンテト酸亜鉛三ナトリウム注射剤(Zn-DTPA)、ペプシド注射剤(ファモチジン注射剤)、ペルゴナール、ペルツズマブ、メシル酸フェントラミン(注射用メシル酸フェントラミン)、 サリチル酸フィゾスチグミン(サリチル酸フィゾスチグミン(注射))、サリチル酸フィゾスチグミン(注射)(サリチル酸フィゾスチグミン)、ピペラシリン及びタゾバクタム注射 剤(Zosyn)、ピトシン(オキシトシン注射剤)、プラズマ-ライト148(複数の電解質注射剤)、プラズマ-ライト56及びブドウ糖(ビアフレックスプラスチック容器250中の複数の電解質及びブドウ糖注射剤)、プラズマライト、プレリクサフォー注射剤(Mozobil)、ポリドカノール注射剤(Asclera)、塩化カリウム、静注用プララトレキサート溶液 (Folotyn)、酢酸プラムリンチド注射剤(Symlin)、プレマリン注射剤(注射用結合型エストロゲン)、注射用テクネチウムTc99セスタミビ用調製キット(カーディオライト)、Prevacid I.V. (注射用ランソプラゾール)、プリマキシン I.V. (注射用イミペネム及びシラスタチン)、プロキマール、プロクリット、プロゲステロン、プロハンス(ガドテリドール注射液)、プロリア(デノスマブ注射剤)、塩酸プロメタジン注射剤(塩酸プロメタジン注射剤)、塩酸プロプラノロール注射剤(塩酸プロプラノロール注射剤)、グルコン酸キニジン注射剤(キニジン注射剤)、キニジン注射剤(グルコン酸キニジン注射剤)、R-ジーン10(アルギニン塩酸塩注射剤)、ラニビズマブ注射剤(ルセンティス)、ラニチジン塩酸塩注射剤(ザンタック注射剤)、ラプティバ、レクラスト(ゾレドロン酸注射剤)、レコンビバリックスHB、リガデノソン注射剤(レキシスカン)、レグラン注射剤(メトクロプラミド注射剤)、レミケード、レナジェル、レンベラ(炭酸セベラマー)、レプロネックス(注射用メノトロピン)、レトロビルIV(ジドブジン注射剤)、rhApo2L/TRAIL、リンゲル及び5%ブドウ糖注射剤(ブドウ糖中のリンゲル)、リンゲル注射剤(リンゲル注射剤)、リツキサン、リツキシマブ、ロセフィン(セフトリアキソン)、臭化ロクロニウム注射剤(ゼムロン)、ロフェロン-A(インターフェロンα-2a)、ロマジコン(フルマゼニル)、注射用ロミデプシン(イストダックス)、サイゼン(ソマトロピン注射剤)、サンドスタチンLAR(酢酸オクトレオチド注射剤)、スクレロスチンAb、センシパー(シナカルセット)、センサーカイン(塩酸ブピバカイン注射剤)、セプトカイン(塩酸アルティカン及びエピネフリン注射剤)、セロスチムLQ(ソマトロピン(rDNA由来)注射剤)、シンポニー注射剤(ゴリムマブ注射剤)、酢酸ナトリウム(酢酸ナトリウム注射剤)、重炭酸ナトリウム(重炭酸ナトリウム5%注射剤)、乳酸ナトリウム(AVIVA中の乳酸ナトリウム注射剤)、フェニル酢酸ナトリウム及び安息香酸ナトリウム注射剤(アンモニュル)、注射用ソマトロピン(rDNA由来)(ニュートロピン)、スポラノックス注射剤(イトラコナゾール注射剤)、ステラーラ注射液(ウステキヌマブ)、ステムゲン、スフェンタ(クエン酸スフェンタニル注射剤)、クエン酸スフェンタニル注射剤(スフェンタ)、スマベル、スマトリプタン注射剤(アルスマ)、シムリン、シムリンペン、全身性ヘッジホッグアンタゴニスト、シンビスクワン(ハイラン G-F 20 単剤関節内注射剤)、タルセバ、タキソテール(注射用ドセタキセル)、テクネチウムTc99m、注射用テラバンシン(ビバティブ)、テムシロリムス注射剤(トリセル)、テノーミン I.V. 注射剤(アテノロール注)、テリパラチド(rDNA由来)注射剤(フォルテオ)、シピオン酸テストステロン、エナント酸テストステロン、プロピオン酸テストステロン、テブトロピン(ソマトロピン、rDNA由来、注射用)、tgAAC94、塩化タリウム、テオフィリン、チオテパ(チオテパ注射剤)、サイモグロブリン(抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)、サイロゲン(注射用チロトロピンアルファ)、チカルシリン二ナトリウム及びクラブラン酸カリウムギャラクシー(チメンチン注射剤)、タイガン注射剤(トリメトベンズアミド塩酸塩注射剤)、チメンチン注射剤(チカルシリン二ナトリウム及びクラブラン酸カリウムギャラクシー)、TNKase、トブラマイシン注射剤(トブラマイシン注射剤)、トシリズマブ注射剤(アクテムラ)、トリセル(テムシロリムス注射剤)、トテクト(注射用デクスラゾキサン、点滴静注のみ)、トラスツズマブ-DM1、トラバゾール(アミノ酸(注射剤))、トリアンダ(ベンダムスチン塩酸塩注射剤)、トレルスター(パモ酸トリプトレリン注射懸濁液)、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロン二酢酸塩、トリアムシノロンヘキサセトニド注射懸濁液(アリストスパン注射剤20mg)、トライセンス(トリアムシノロンアセトニド注射懸濁液)、トリメトベンズアミド塩酸塩注射剤(タイガン注射剤)、トリメトレキサートグルクロン酸塩注射剤(ニュートレキシン)、注射懸濁液用パモ酸トリプトレリン(トレルスター)、ツインジェクト(Twinject)、トリバリス(Trivaris)(トリアムシノロンアセトニド注射懸濁液)、トリセノックス(Trisenox)(三酸化ヒ素注射剤)、ツインリックス(Twinrix)、腸チフス Vi、ウルトラビスト(Ultravist)(イオプロミド注射剤)、注射用ウロフォリトロピン(メトロジン)、ウロキナーゼ注射剤(キンリティ
ック)、ウステキヌマブ(ステララ注射剤)、ウルトラレンテ(U)、バリウム(ジアゼパム)、バルプロ酸ナトリウム注射剤(デパコン)、バルトロピン(ソマトロピン注射剤)、塩酸バンコマイシン(塩酸バンコマイシン注射剤)、バンコマイシン塩酸塩注射剤(塩酸バンコマイシン)、バプリゾール(コニバプタン塩酸塩注射剤)、VAQTA、バソビスト(ガドフォスベセト三ナトリウム静注用注射剤)、ベクティビックス(静注用パニツムマブ注射剤)、ヴェノファー(ショ糖鉄注射剤)、ベルテポルフィン注射剤(ビスダイン)、ビバティブ(Vibativ)(注射用テラバンシン)、ビクトザ(Victoza)(リラグルチド「rDNA」注射剤)、ビムパト(Vimpat)(ラコサミド錠及び注射剤)、硫酸ビンブラスチン(硫酸ビンブラスチン注射剤)、ビンカサールPFS(硫酸ビンクリスチン注射剤)、ビクトーザ、硫酸ビンクリスチン(硫酸ビンクリスチン注射剤)、ビスダイン(ベルテポルフィン注射剤)、ビタミンB-12、ビビトロール (ナルトレキソンXR注射剤)、ボルベン(塩化ナトリウム中のヒドロキシエチルデンプン注射剤)、ゼローダ、ゼニカル(オルリスタット)、ゼオミン(注射用インコボツリヌス毒素A)、ゾレア、ザンタック注射剤 (ラニチジン塩酸塩注射剤)、ゼンプラー注射剤(パリカルシトール注射用フリップトップバイアル)、ゼムロン(ロクロニウム臭化物注射剤)、ゼナパックス(ダクリズマブ)、ゼバリン、ジドブジン注射剤(レトロビルIV)、ジスロマックス注射剤(アジスロマイシン)、Zn-DTPA(ペンテト酸亜鉛三ナトリウム注射剤)、ゾフラン注射剤(オンダンセトロン塩酸塩注射剤)、ジンゴ(Zingo)、注射用ゾレドロン酸(ゾメタ)、ゾレドロン酸注射剤(レクラスト)、ゾメタ(注射用ゾレドロン酸)、ゾシン(ピペラシリン及びタゾバクタム注射剤)、ジプレキサレルプレブ(オランザピン徐放性注射懸濁液)及びそれらの組み合わせが挙げられる。
【0177】
告知
本出願の発明を、一般的に及び特定の実施形態に関しての両方で上で説明した。本開示の範囲から逸脱することなく、実施形態に様々な変更及び変形を加えることができることは当業者に明らかであろう。したがって、実施形態は、添付の特許請求の範囲及びその均等の範囲内にある限り、本発明の変更及び変形を網羅することが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
【手続補正書】
【提出日】2024-04-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
幾つかの例において、インジェクタデバイスで使用するためのストッパであって、インジェクタデバイスのバレルの内腔と係合するように構成された外側を有するストッパは、エラストマー本体と、前記エラストマー本体に結合されたマルチゾーンバリアとを含む。マルチゾーンバリアは、第一の材料特性を有する第一のゾーンと、第二の材料特性を有する第二のゾーンとを含み、前記第二のゾーンは、エネルギー源によって活性化可能であるように構成されており、前記第一のゾーンは、前記第のゾーンよりもエネルギー源によって活性化されにくいように構成されている。そして、場合により、マルチゾーンバリアは、エネルギー源で第二のゾーンを活性化することによって形成される少なくとも1つのミクロ機構を有し、前記少なくとも1つのミクロ機構は、ミクロ溝及び/又はミクロリブの一方又は両方を含む。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
インジェクタデバイスで使用するためのストッパを製造する方法の幾つかの例であって、前記ストッパがインジェクタデバイスのバレルの内腔と係合するように構成されたシール面を有する方法は、エネルギー源でストッパのマルチゾーンバリアの第一の層を活性化して、マルチゾーンバリアに少なくとも1つのミクロ機構を形成すること、ここで、前記マルチゾーンバリアは、第一の材料特性を有する第一のゾーンと、第二の材料特性を有する第二のゾーンとを含み、前記第二のゾーンはエネルギー源によって活性化可能であるように構成されており、前記第一のゾーンは、第のゾーンよりもエネルギー源によって活性化されにくいように構成されている、及び、前記マルチゾーンバリアをエラストマー本体に結合することを含む。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0177
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0177】
告知
本出願の発明を、一般的に及び特定の実施形態に関しての両方で上で説明した。本開示の範囲から逸脱することなく、実施形態に様々な変更及び変形を加えることができることは当業者に明らかであろう。したがって、実施形態は、添付の特許請求の範囲及びその均等の範囲内にある限り、本発明の変更及び変形を網羅することが意図されている。
(態様)
(態様1)
インジェクタデバイスで使用するためのストッパであって、前記ストッパはインジェクタデバイスのバレルの内腔と係合するように構成された外側を有し、前記ストッパは、
エラストマー本体、及び、
前記エラストマー本体に結合されたバリア、
を含み、
前記バリアは前記エラストマー本体に向かう内面と、前記エラストマー本体から離れる方向に向かう外面とを有し、前記バリアは、第一の材料の第一の層、及び、第二の材料の第二の層を含み、前記第一の層は、エネルギー源によって活性化可能であるように構成されており、前記第二の層は、前記第一の層よりもエネルギー源によって活性化されにくいように構成されており、
場合により、
前記バリアは、エネルギー源で前記第一の層を活性化することによってバリア内に形成される少なくとも1つのミクロ機構を有し、前記少なくとも1つのミクロ機構は、ミクロ溝及び/又はミクロリブの一方又は両方を含む、ストッパ。
(態様2)
前記エネルギー源は、レーザエネルギー源、RFエネルギー源、振動エネルギー源及び熱エネルギー源のうちの少なくとも1つを含む、態様1記載のストッパ。
(態様3)
前記第一の層は、前記第二の層の下に位置する、態様1又は2記載のストッパ。
(態様4)
前記バリアは1μm~200μmの厚さを有する、態様1~3のいずれか1項記載のストッパ。
(態様5)
前記第一の材料及び/又は前記第二の材料はフルオロポリマー(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又は延伸PTFE(ePTFE))を含む、態様1~4のいずれか1項記載のストッパ。
(態様6)
前記第一の層はミクロ多孔質であり、第一の多孔度を規定し、前記第二の層は前記第一の層よりも低い多孔度を有する、態様1~5のいずれか1項記載のストッパ。
(態様7)
前記第二の層は、前記第一の層よりも高い融解温度を特徴とする、態様1~6のいずれか1項記載のストッパ。
(態様8)
前記第二の層は、前記第一の層よりも高い寸法安定性を特徴とする、態様1~7のいずれか1項記載のストッパ。
(態様9)
前記ミクロ溝は、0.25μm~50μm、場合により、0.25μm~0.5μmの深さ、及び、0.25μm~50μm、場合により、0.25μm~0.5μmの幅を有し、及び/又は、
前記ミクロリブは、0.25μm~50μm、場合により、0.25μm~0.5μmの高さ、及び、0.25μm~50μm、場合により、0.25μm~0.5μmの幅を有する、態様1~8のいずれか1項記載のストッパ。
(態様10)
前記ミクロ溝及び/又は前記ミクロリブは、周方向に延在している、態様1~9のいずれか1項記載のストッパ。
(態様11)
前記ミクロ溝及び/又はミクロリブはらせん方向に延在している、態様1~10のいずれか1項記載のストッパ。
(態様12)
前記ミクロ溝は底部と2つの側部を有し、さらに前記2つの側部のうちの1つは前記ミクロリブを画定する、態様1~11のいずれか1項記載のストッパ。
(態様13)
前記ミクロリブを形成する材料は、前記ミクロ溝の底部を形成する材料よりも高い密度を有する、態様12記載のストッパ。
(態様14)
前記ミクロリブを形成する材料は、前記ミクロ溝の底部を形成する材料よりも低い密度を有する、態様12記載のストッパ。
(態様15)
前記第一の層は、エネルギー源によって活性化されると体積が増加するように構成された材料を含み、さらに、前記ミクロリブは、エネルギー源によって活性化されることによって体積が増加した前記第一の層の部分に対応する、態様1~11のいずれか1項記載のストッパ。
(態様16)
前記第一の層は、エネルギー源によって活性化されると除去されるように構成された材料を含み、さらに、前記ミクロ溝は、エネルギー源によって活性化されることによって除去された前記第一の層の部分に対応する、態様1~11のいずれか1項記載のストッパ。
(態様17)
前記バリアは、前記第一の層を前記エネルギー源で活性化することによって前記エラストマー本体に結合されている、態様1~16のいずれか1項記載のストッパ。
(態様18)
前記ミクロ溝及び/又はミクロリブは、前記バリアを前記エラストマー本体に結合した後に形成される、態様1~17のいずれか1項記載のストッパ。
(態様19)
前記ミクロ溝及び/又はミクロリブに対応する前記第一の層の部分の多孔度は、前記バリアの前記エラストマー本体への結合後に変更されている、態様1~18のいずれか1項記載のストッパ。
(態様20)
前記第一の層の前記第一の材料及び前記第二の層の前記第二の材料のうちの少なくとも1つは、熱可塑性材料を含む、態様1~19のいずれか1項記載のストッパ。
(態様21)
前記第一の層の前記第一の材料は、前記第一の材料の光エネルギー及び/又は高周波エネルギーの吸収を増加させるように構成された充填剤を含む、態様1~20のいずれか1項記載のストッパ。
(態様22)
前記充填剤は、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)及びエチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)のうちの少なくとも1つを含む、態様21記載のストッパ。
(態様23)
前記ミクロ機構は、前記バリアの外面上に形成されている、態様1~22のいずれか1項記載のストッパ。
(態様24)
前記ミクロ機構は、前記バリアの内面上に形成されている、態様1~23のいずれか1項記載のストッパ。
(態様25)
前記エネルギー源で前記第一の層を活性化することによって前記ミクロリブ及び/又はミクロ溝の少なくとも1つを形成することを含む、態様1~24のいずれか1項記載のインジェクタデバイスストッパを形成する方法。
(態様26)
インジェクタデバイスで使用するためのストッパであって、前記ストッパはインジェクタデバイスのバレルの内腔と係合するように構成された外側を有し、前記ストッパは、
エラストマー本体、及び、
前記エラストマー本体に結合されたマルチゾーンバリア、
を含み、
前記マルチゾーンバリアは、第一の材料特性を有する第一のゾーンと、第二の材料特性を有する第二のゾーンとを含み、前記第二のゾーンは、エネルギー源によって活性化可能であるように構成されており、前記第一のゾーンは、前記第二のゾーンよりもエネルギー源によって活性化されにくいように構成されており、
場合により、
前記マルチゾーンバリアは、前記エネルギー源で前記第二のゾーンを活性化することによって形成された少なくとも1つのミクロ機構を有し、前記少なくとも1つのミクロ機構は、ミクロ溝及び/又はミクロリブの一方又は両方を含む、ストッパ。
(態様27)
インジェクタデバイスで使用するストッパを製造する方法であって、前記ストッパは、インジェクタデバイスのバレルの内腔と係合するように構成されたシール面を有し、前記方法は、
エネルギー源でストッパのバリアの第一の層を活性化して、少なくとも1つのミクロ機構を形成すること、及び、
前記バリアをエラストマー本体に結合すること、
を含み、
前記バリアは内面及び外面を有し、前記ミクロ機構は、ミクロ溝及び/又はミクロリブのうちの一方又は両方を含む、方法。
(態様28)
前記バリアは、前記第一の層の上に位置する第二の層を含み、さらに、前記第一の層は、前記第二の層を通して活性化される、態様27記載の方法。
(態様29)
前記エネルギー源は、レーザエネルギー源、RFエネルギー源、振動エネルギー源及び熱エネルギー源のうちの少なくとも1つを含む、態様27又は28記載の方法。
(態様30)
前記第一の層はFEPを含み、前記第二の層はPTFEを含む、態様27~29のいずれか1項記載の方法。
(態様31)
前記少なくとも1つのミクロ機構の形成中に、前記バリアは前記エラストマー本体に結合される、態様27~30のいずれか1項記載の方法。
(態様32)
前記少なくとも1つのミクロ機構を形成することは、前記第一の層を活性化した後に前記バリアを冷却することを含む、態様27~31のいずれか1項記載の方法。
(態様33)
場合により前記バリアの溶融部分をリフローさせて再固化させることによって、前記ミクロ溝及び前記ミクロリブを同時に形成することをさらに含む、態様27~32のいずれか1項記載の方法。
(態様34)
前記エネルギー源によって前記ストッパのバリアの第一の層を活性化して少なくとも1つのミクロ機構を形成することは、前記エネルギー源と前記ストッパとの間の相対運動を誘導することを含み、前記運動は、場合により、直線運動又は回転運動の一方又は両方を含む、態様27~33のいずれか1項記載の方法。
(態様35)
前記少なくとも1つのミクロ機構は、前記バリアを前記エラストマー本体に結合する前に形成される、態様27~34のいずれか1項記載の方法。
(態様36)
前記少なくとも1つのミクロ機構は、シート形状の前記バリアを用いて形成される、態様27~35のいずれか1項記載の方法。
(態様37)
前記少なくとも1つのミクロ機構は、前記バリアを前記エラストマー本体に結合した後に形成される、態様27~34のいずれか1項記載の方法。
(態様38)
前記ミクロ機構は、前記バリアの外面上に形成される、態様25又は27~37のいずれか1項記載の方法。
(態様39)
前記ミクロ機構は、前記バリアの内面上に形成される、態様1~24又は26のいずれか1項記載のストッパ。
(態様40)
インジェクタデバイスで使用するためのストッパを製造する方法であって、前記ストッパは、インジェクタデバイスのバレルの内腔と係合するように構成されたシール面を有し、前記方法は、
前記ストッパのマルチゾーンバリアの第一の層をエネルギー源で活性化して、前記マルチゾーンバリアに少なくとも1つのミクロ機構を形成すること、及び、
前記マルチゾーンバリアをエラストマー本体に結合すること、
を含み、
前記マルチゾーンバリアは、第一の材料特性を有する第一のゾーンと、第二の材料特性を有する第二のゾーンとを含み、前記第二のゾーンはエネルギー源によって活性化可能であるように構成されており、前記第一のゾーンは前記第二のゾーンよりもエネルギー源によって活性化されにくいように構成されている、方法。
(態様41)
インジェクタデバイスで使用するためのストッパであって、前記ストッパは、バレルの内腔と係合するように構成された外側を有し、前記ストッパは、
エラストマー本体、及び、
前記エラストマー本体に結合された多層バリア、
を含み、
前記多層バリアは第一の層及び第二の層を含み、前記第二の層は1つ以上の不連続部分を有し、前記第一の層は1つ以上の不連続部分及び前記エラストマー本体を横切って延在している、ストッパ。
(態様42)
前記第二の層の前記1つ以上の不連続部分は、少なくとも1つのミクロ溝によって画定され、前記第一の層は、前記エラストマー本体と前記少なくとも1つのミクロ溝との間に途切れのないバリアを提供する、態様41記載のストッパ。
(態様43)
前記第一の層は、前記第二の層を通して暴露され、前記ストッパの外側の少なくとも一部を画定する、態様41記載のストッパ。
(態様44)
前記1つ以上の不連続部分により、前記第二の層は、前記1つ以上の不連続部分において前記第一の層よりも引き裂きに対する抵抗が低くなる、態様41~43のいずれか1項記載のストッパ。
(態様45)
前記第一の層は、前記1つ以上の不連続部分を横切って延在する第二の層よりも大きな強度を有するミクロ多孔質層から形成されている、態様41~44のいずれか1項記載のストッパ。
(態様46)
前記第一の層は緻密化フルオロポリマーを含む、態様41~45のいずれか1項記載のストッパ。
(態様47)
前記第一の層は熱可塑性材料を含む、態様41~46のいずれか1項記載のストッパ。
(態様48)
前記第一の層はエラストマー材料を含む、態様41~47のいずれか1項記載のストッパ。
(態様49)
前記第一の層は、ミクロリブ及び/又はミクロ溝を含む、態様41~48のいずれか1項記載のストッパ。
(態様50)
前記第二の層の不連続部分は、ミクロリブ及び/又はミクロ溝を含む、態様41~49のいずれか1項記載のストッパ。
(態様51)
前記第二の層は非多孔質である、態様41~50のいずれか1項記載のストッパ。
(態様52)
前記第二の層はポリテトラフルオロエチレンである、態様41~51のいずれか1項記載のストッパ。
【手続補正4】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インジェクタデバイスで使用するためのストッパであって、前記ストッパはインジェクタデバイスのバレルの内腔と係合するように構成された外側を有し、前記ストッパは、
エラストマー本体、及び、
前記エラストマー本体に結合されたバリア、
を含み、
前記バリアは前記エラストマー本体に向かう内面と、前記エラストマー本体から離れる方向に向かう外面とを有し、前記バリアは、第一の材料の第一の層、及び、第二の材料の第二の層を含み、前記第一の層は、エネルギー源によって活性化可能であるように構成されており、前記第二の層は、前記第一の層よりもエネルギー源によって活性化されにくいように構成されており、
場合により、
前記バリアは、エネルギー源で前記第一の層を活性化することによってバリア内に形成される少なくとも1つのミクロ機構を有し、前記少なくとも1つのミクロ機構は、ミクロ溝及び/又はミクロリブの一方又は両方を含む、ストッパ。
【請求項2】
前記エネルギー源は、レーザエネルギー源、RFエネルギー源、振動エネルギー源及び熱エネルギー源のうちの少なくとも1つを含む、請求項1記載のストッパ。
【請求項3】
前記第一の層は、前記第二の層の下に位置する、請求項1又は2記載のストッパ。
【請求項4】
前記バリアは1μm~200μmの厚さを有する、請求項1~3のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項5】
前記第一の材料及び/又は前記第二の材料はフルオロポリマーを含む、請求項1~4のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項6】
前記第一の層はミクロ多孔質であり、第一の多孔度を規定し、前記第二の層は前記第一の層よりも低い多孔度を有する、請求項1~5のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項7】
前記第二の層は、前記第一の層よりも高い融解温度を特徴とする、請求項1~6のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項8】
前記第二の層は、前記第一の層よりも高い寸法安定性を特徴とする、請求項1~7のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項9】
前記ミクロ溝は、0.25μm~50μm、場合により、0.25μm~0.5μmの深さ、及び、0.25μm~50μm、場合により、0.25μm~0.5μmの幅を有し、及び/又は、
前記ミクロリブは、0.25μm~50μm、場合により、0.25μm~0.5μmの高さ、及び、0.25μm~50μm、場合により、0.25μm~0.5μmの幅を有する、請求項1~8のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項10】
前記ミクロ溝及び/又は前記ミクロリブは、周方向に延在している、請求項1~9のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項11】
前記ミクロ溝及び/又はミクロリブはらせん方向に延在している、請求項1~10のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項12】
前記ミクロ溝は底部と2つの側部を有し、さらに前記2つの側部のうちの1つは前記ミクロリブを画定する、請求項1~11のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項13】
前記ミクロリブを形成する材料は、前記ミクロ溝の底部を形成する材料よりも高い密度を有する、請求項12記載のストッパ。
【請求項14】
前記ミクロリブを形成する材料は、前記ミクロ溝の底部を形成する材料よりも低い密度を有する、請求項12記載のストッパ。
【請求項15】
前記第一の層は、エネルギー源によって活性化されると体積が増加するように構成された材料を含み、さらに、前記ミクロリブは、エネルギー源によって活性化されることによって体積が増加した前記第一の層の部分に対応する、請求項1~11のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項16】
前記第一の層は、エネルギー源によって活性化されると除去されるように構成された材料を含み、さらに、前記ミクロ溝は、エネルギー源によって活性化されることによって除去された前記第一の層の部分に対応する、請求項1~11のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項17】
前記バリアは、前記第一の層を前記エネルギー源で活性化することによって前記エラストマー本体に結合されている、請求項1~16のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項18】
前記ミクロ溝及び/又はミクロリブは、前記バリアを前記エラストマー本体に結合した後に形成される、請求項1~17のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項19】
前記ミクロ溝及び/又はミクロリブに対応する前記第一の層の部分の多孔度は、前記バリアの前記エラストマー本体への結合後に変更されている、請求項1~18のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項20】
前記第一の層の前記第一の材料及び前記第二の層の前記第二の材料のうちの少なくとも1つは、熱可塑性材料を含む、請求項1~19のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項21】
前記第一の層の前記第一の材料は、前記第一の材料の光エネルギー及び/又は高周波エネルギーの吸収を増加させるように構成された充填剤を含む、請求項1~20のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項22】
前記充填剤は、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)及びエチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)のうちの少なくとも1つを含む、請求項21記載のストッパ。
【請求項23】
前記ミクロ機構は、前記バリアの外面上に形成されている、請求項1~22のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項24】
前記ミクロ機構は、前記バリアの内面上に形成されている、請求項1~23のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項25】
前記エネルギー源で前記第一の層を活性化することによって前記ミクロリブ及び/又はミクロ溝の少なくとも1つを形成することを含む、請求項1~24のいずれか1項記載のインジェクタデバイスストッパを形成する方法。
【請求項26】
インジェクタデバイスで使用するためのストッパであって、前記ストッパはインジェクタデバイスのバレルの内腔と係合するように構成された外側を有し、前記ストッパは、
エラストマー本体、及び、
前記エラストマー本体に結合されたマルチゾーンバリア、
を含み、
前記マルチゾーンバリアは、第一の材料特性を有する第一のゾーンと、第二の材料特性を有する第二のゾーンとを含み、前記第二のゾーンは、エネルギー源によって活性化可能であるように構成されており、前記第一のゾーンは、前記第のゾーンよりもエネルギー源によって活性化されにくいように構成されており、
場合により、
前記マルチゾーンバリアは、前記エネルギー源で前記第二のゾーンを活性化することによって形成された少なくとも1つのミクロ機構を有し、前記少なくとも1つのミクロ機構は、ミクロ溝及び/又はミクロリブの一方又は両方を含む、ストッパ。
【請求項27】
インジェクタデバイスで使用するストッパを製造する方法であって、前記ストッパは、インジェクタデバイスのバレルの内腔と係合するように構成されたシール面を有し、前記方法は、
エネルギー源でストッパのバリアの第一の層を活性化して、少なくとも1つのミクロ機構を形成すること、及び、
前記バリアをエラストマー本体に結合すること、
を含み、
前記バリアは内面及び外面を有し、前記ミクロ機構は、ミクロ溝及び/又はミクロリブのうちの一方又は両方を含む、方法。
【請求項28】
前記バリアは、前記第一の層の上に位置する第二の層を含み、さらに、前記第一の層は、前記第二の層を通して活性化される、請求項27記載の方法。
【請求項29】
前記エネルギー源は、レーザエネルギー源、RFエネルギー源、振動エネルギー源及び熱エネルギー源のうちの少なくとも1つを含む、請求項28記載の方法。
【請求項30】
前記第一の層はFEPを含み、前記第二の層はPTFEを含む、請求項28~29のいずれか1項記載の方法。
【請求項31】
前記少なくとも1つのミクロ機構の形成中に、前記バリアは前記エラストマー本体に結合される、請求項27~30のいずれか1項記載の方法。
【請求項32】
前記少なくとも1つのミクロ機構を形成することは、前記第一の層を活性化した後に前記バリアを冷却することを含む、請求項27~31のいずれか1項記載の方法。
【請求項33】
場合により前記バリアの溶融部分をリフローさせて再固化させることによって、前記ミクロ溝及び前記ミクロリブを同時に形成することをさらに含む、請求項27~32のいずれか1項記載の方法。
【請求項34】
前記エネルギー源によって前記ストッパのバリアの第一の層を活性化して少なくとも1つのミクロ機構を形成することは、前記エネルギー源と前記ストッパとの間の相対運動を誘導することを含み、前記運動は、場合により、直線運動又は回転運動の一方又は両方を含む、請求項27~33のいずれか1項記載の方法。
【請求項35】
前記少なくとも1つのミクロ機構は、前記バリアを前記エラストマー本体に結合する前に形成される、請求項27~34のいずれか1項記載の方法。
【請求項36】
前記少なくとも1つのミクロ機構は、シート形状の前記バリアを用いて形成される、請求項27~35のいずれか1項記載の方法。
【請求項37】
前記少なくとも1つのミクロ機構は、前記バリアを前記エラストマー本体に結合した後に形成される、請求項27~34のいずれか1項記載の方法。
【請求項38】
前記ミクロ機構は、前記バリアの外面上に形成される、請求項25又は27~37のいずれか1項記載の方法。
【請求項39】
前記ミクロ機構は、前記バリアの内面上に形成される、請求項1~24又は26のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項40】
インジェクタデバイスで使用するためのストッパを製造する方法であって、前記ストッパは、インジェクタデバイスのバレルの内腔と係合するように構成されたシール面を有し、前記方法は、
前記ストッパのマルチゾーンバリアの第一の層をエネルギー源で活性化して、前記マルチゾーンバリアに少なくとも1つのミクロ機構を形成すること、及び、
前記マルチゾーンバリアをエラストマー本体に結合すること、
を含み、
前記マルチゾーンバリアは、第一の材料特性を有する第一のゾーンと、第二の材料特性を有する第二のゾーンとを含み、前記第二のゾーンはエネルギー源によって活性化可能であるように構成されており、前記第一のゾーンは前記第のゾーンよりもエネルギー源によって活性化されにくいように構成されている、方法。
【請求項41】
インジェクタデバイスで使用するためのストッパであって、前記ストッパは、バレルの内腔と係合するように構成された外側を有し、前記ストッパは、
エラストマー本体、及び、
前記エラストマー本体に結合された多層バリア、
を含み、
前記多層バリアは第一の層及び第二の層を含み、前記第二の層は1つ以上の不連続部分を有し、前記第一の層は1つ以上の不連続部分及び前記エラストマー本体を横切って延在している、ストッパ。
【請求項42】
前記第二の層の前記1つ以上の不連続部分は、少なくとも1つのミクロ溝によって画定され、前記第一の層は、前記エラストマー本体と前記少なくとも1つのミクロ溝との間に途切れのないバリアを提供する、請求項41記載のストッパ。
【請求項43】
前記第一の層は、前記第二の層を通して暴露され、前記ストッパの外側の少なくとも一部を画定する、請求項41記載のストッパ。
【請求項44】
前記1つ以上の不連続部分により、前記第二の層は、前記1つ以上の不連続部分において前記第一の層よりも引き裂きに対する抵抗が低くなる、請求項41~43のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項45】
前記第一の層は、前記1つ以上の不連続部分を横切って延在する第二の層よりも大きな強度を有するミクロ多孔質層から形成されている、請求項41~44のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項46】
前記第一の層は緻密化フルオロポリマーを含む、請求項41~45のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項47】
前記第一の層は熱可塑性材料を含む、請求項41~46のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項48】
前記第一の層はエラストマー材料を含む、請求項41~47のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項49】
前記第一の層は、ミクロリブ及び/又はミクロ溝を含む、請求項41~48のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項50】
前記第二の層の不連続部分は、ミクロリブ及び/又はミクロ溝を含む、請求項41~49のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項51】
前記第二の層は非多孔質である、請求項41~50のいずれか1項記載のストッパ。
【請求項52】
前記第二の層はポリテトラフルオロエチレンである、請求項41~51のいずれか1項記載のストッパ。
【国際調査報告】