(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】バッテリーパック及びこれを含む自動車
(51)【国際特許分類】
H01M 50/507 20210101AFI20240829BHJP
H01M 50/211 20210101ALI20240829BHJP
H01M 50/249 20210101ALI20240829BHJP
H01M 10/655 20140101ALI20240829BHJP
H01M 10/647 20140101ALI20240829BHJP
H01M 10/613 20140101ALI20240829BHJP
H01M 10/625 20140101ALI20240829BHJP
H01M 50/503 20210101ALI20240829BHJP
H01M 50/204 20210101ALI20240829BHJP
H01M 50/548 20210101ALI20240829BHJP
H01M 50/289 20210101ALI20240829BHJP
【FI】
H01M50/507
H01M50/211
H01M50/249
H01M10/655
H01M10/647
H01M10/613
H01M10/625
H01M50/503
H01M50/204 401H
H01M50/548 301
H01M50/289 101
H01M50/289
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513250
(86)(22)【出願日】2023-04-25
(85)【翻訳文提出日】2024-02-27
(86)【国際出願番号】 KR2023005624
(87)【国際公開番号】W WO2023224283
(87)【国際公開日】2023-11-23
(31)【優先権主張番号】10-2022-0059533
(32)【優先日】2022-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ヒョン-ヨン・チョ
(72)【発明者】
【氏名】ヨン-イル・キム
【テーマコード(参考)】
5H031
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H031AA09
5H031EE04
5H040AA03
5H040AS07
5H040AT04
5H040AT06
5H040AY04
5H040AY10
5H040CC13
5H040CC20
5H040DD03
5H043AA13
5H043AA19
5H043BA17
5H043CA08
5H043CA21
5H043FA04
5H043HA05F
5H043JA07F
5H043JA09F
5H043LA22F
(57)【要約】
モジュール型のフレームを用いることなく、バッテリーセルが複数備えられたセルアセンブリをバッテリーパックに取り付けることができるバッテリーパックの構造を提供する。本発明の一態様によるバッテリーパックは、電極リードを備えた複数のバッテリーセルを含むセルアセンブリと、前記セルアセンブリを内部に収容するパックハウジングと、前記セルアセンブリの両側に配置され、前記パックハウジングに結合され、複数の前記バッテリーセルの電極リードと接続されるバスバーアセンブリとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極リードを備えた複数のバッテリーセルを含むセルアセンブリと、
前記セルアセンブリを内部に収容するパックハウジングと、
前記セルアセンブリの両側に配置され、前記パックハウジングに結合され、且つ、複数の前記バッテリーセルの電極リードと接続されるバスバーアセンブリを含むことを特徴とする、バッテリーパック。
【請求項2】
複数の前記バッテリーセルは、前記セルアセンブリの前後方向に積層され、それぞれのバッテリーセル間に備えられた接着部材によって互いに結合されることを特徴とする、請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項3】
前記パックハウジングに結合され、前記セルアセンブリの前側及び後側の両方を支持するように構成された一対のセル支持部をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項4】
前記パックハウジングは、
フロアフレームと、
前記フロアフレーム上に備えられ、前記セルアセンブリの両側に配置され、前記バスバーアセンブリが結合される一対のガイドレールと、
を含み、
前記セル支持部は、
前記セルアセンブリの左右方向に対して前記一対のガイドレールの間に配置され、両側が前記一対のガイドレールに結合されることを特徴とする、請求項3に記載のバッテリーパック。
【請求項5】
前記一対のガイドレールは、
前記フロアフレーム上で、前記セルアセンブリの前後方向に沿って延びて形成されることを特徴とする、請求項4に記載のバッテリーパック。
【請求項6】
前記バスバーアセンブリは、
前記ガイドレールに結合される複数のバスバーブロックと、
複数の前記バスバーブロックの少なくとも一部に備えられ、前記セルアセンブリの前後方向において複数の前記バッテリーセルの電極リードと接続される複数のバスバーと、
を含み、
複数の前記バッテリーセルの電極リードは、前記セルアセンブリの前後方向において互いに異なるバスバーブロックの間に配置され、複数の前記バスバーブロックは、複数の前記バスバーと複数の前記バッテリーセルの電極リードとを前記セルアセンブリの前後方向において加圧して互いに接続するように構成されたことを特徴とする、請求項4に記載のバッテリーパック。
【請求項7】
複数の前記バスバーは、
前記セルアセンブリの前後方向に沿って配置され、
複数の前記バスバーブロックは、
前記ガイドレール上で前記セルアセンブリの前後方向に沿って備えられることを特徴とする、請求項6に記載のバッテリーパック。
【請求項8】
前記バスバーブロックは、
第1ブロックと、
前記第1ブロックと前記セルアセンブリの前後方向において対向して配置される第2ブロックと、
前記セルアセンブリの前後方向において前記第1ブロックと前記第2ブロックとの間に配置され、上下方向に駆動され、前記第1ブロック及び前記第2ブロックを前記セルアセンブリの前後方向において加圧するように構成された加圧部材とを含み、
前記第1ブロック、前記第2ブロック及び前記加圧部材の下端は、前記ガイドレールの内部に位置することを特徴とする、請求項6に記載のバッテリーパック。
【請求項9】
前記加圧部材は、
上下方向に移動するように構成された垂直移動部と、
前記垂直移動部の外周面に結合され、下側方向に対してテーパー形状を有するように形成されるテーパー部とを含み、
前記テーパー部は、
前記垂直移動部とともに上下方向に移動し、前記第1ブロック及び前記第2ブロックを前記セルアセンブリの前後方向において加圧するように構成されたことを特徴とする、請求項8に記載のバッテリーパック。
【請求項10】
前記加圧部材は、
前記ガイドレールの内部に位置して前記垂直移動部に接続され、前記セルアセンブリの前後方向において前記第1ブロックの下端と前記第2ブロックの下端との間に配置されるバスバーブロック固定部をさらに含み、
前記バスバーブロック固定部は、
前記垂直移動部と締結され、前記バスバーブロックを前記ガイドレールに対して固定するように構成されたことを特徴とする、請求項9に記載のバッテリーパック。
【請求項11】
前記バスバーは、
前記バスバーブロックの一部を取り囲み、前記第1ブロック及び前記第2ブロックの移動によって前記セルアセンブリの前後方向において加圧され、前記電極リードと接続されるように構成されたことを含むことを特徴とする、請求項9に記載のバッテリーパック。
【請求項12】
前記バスバーは、
前記バスバーブロックの上部に配置される着座部と、
前記着座部の前後方向における両端から下側方向に延びて形成され、前記第1ブロック及び前記第2ブロックの前後方向における側面に隣接して配置されるリード接続部と、
を含み、
前記リード接続部は、
前記テーパー部の加圧による前記第1ブロック及び前記第2ブロックの移動によって前記セルアセンブリの前後方向の両側に対して加圧され、複数の前記バッテリーセルの電極リードと接続されるように構成されたことを特徴とする、請求項11に記載のバッテリーパック。
【請求項13】
前記セルアセンブリの前後方向において前記一対のセル支持部の間を接続し、前記セルアセンブリの左右方向に対して対向して配置される一対のサイドプレートをさらに含むことを特徴とする、請求項3に記載のバッテリーパック。
【請求項14】
上下方向に対して前記セルアセンブリと前記フロアフレームとの間に配置される放熱部材をさらに含むことを特徴とする、請求項4に記載のバッテリーパック。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか一項に記載のバッテリーパックを少なくとも1つ以上含むことを特徴とする、自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリーパック及びこれを含む自動車に関し、より詳しくは、従来のバッテリーパックに比べて単純かつ安定した構造を有するバッテリーパック及びこれを含む自動車に関する。
【0002】
本出願は、2022年05月16日付け出願の韓国特許出願第10-2022-0059533号に基づく優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
最近、ノートパソコン、ビデオカメラ、携帯電話などのような携帯型電子製品の需要が急激に増加し、電気自動車、エネルギー貯蔵用蓄電池、ロボット、衛星などの開発が本格化することによって、繰り返し充放電が可能な高性能二次電池に関する研究が活発に行われている。
【0004】
現在商用化されている二次電池としては、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池、リチウム二次電池などがある。これらのうちでもリチウム二次電池は、ニッケル系の二次電池に比べてメモリ効果がほとんどないため充放電が自由であり、自己放電率が非常に低く、エネルギー密度が高いという利点から脚光を浴びている。
【0005】
このようなリチウム二次電池は、主にリチウム系酸化物と炭素材をそれぞれ正極活物質と負極活物質として用いる。また、リチウム二次電池は、このような正極活物質と負極活物質がそれぞれ塗布された正極板と負極板、正極板と負極板がセパレーターを挟んで配置された電極組立体、及び電極組立体を電解液とともに封止して収納する外装材を備える。
【0006】
一方、リチウム二次電池は、電池ケースの形状によって、電極組立体が金属缶に組み込まれている缶型二次電池と、電極組立体がアルミニウムラミネートシートのパウチに組み込まれているパウチ型二次電池とに分類される。また、缶型二次電池はまた、金属缶の形状によって円筒型電池と角型電池とに分類される。
【0007】
ここで、パウチ型二次電池のパウチは、下部シートとこれを覆う上部シートで大きく分けられる。このとき、パウチには、正極及び負極とセパレーターが積層巻取されて形成された電極組立体が収納される。また、前記電極組立体を収納した後、上部シートと下部シートの縁部を熱溶着などによってシールするようになる。また、各電極から引き出された電極タブが電極リードに結合され、前記電極リードにはシール部と接触した部分に絶縁フィルムが付加され得る。
【0008】
このように、パウチ型二次電池は、様々な形態で構成され得る柔軟性を有することができる。また、パウチ型二次電池は、より小さな体積と質量で同じ容量の二次電池を実現することができるという利点がある。
【0009】
一方、従来のパウチ型二次電池は、非常に薄いパウチによって電極組立体を囲んでいるため、わずかな外力及び自重でもバッテリーセルの全体的な形状が曲がってしまう可能性がある。また、従来のパウチ型二次電池は、電極リードが柔軟で容易に曲がる可能性がある。よって、従来のパウチ型二次電池は、バッテリーセルの外形を維持するモジュールケース構造がなければ、バッテリーパックに直ちに取り付けることが容易でない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、モジュール型のフレームを用いることなく、バッテリーセルが複数備えられたセルアセンブリをバッテリーパックに取り付けることができるバッテリーパックの構造を提供することにその目的がある。
【0011】
ただし、本発明が解決しようとする技術的課題は上記課題に限定されず、言及されていない他の課題は、以下に記載された発明の説明から当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記のような目的を達成するための本発明の一態様によるバッテリーパックは、電極リードを備えた複数のバッテリーセルを含むセルアセンブリと、前記セルアセンブリを内部に収容するパックハウジングと、前記セルアセンブリの両側に配置され、前記パックハウジングに結合され、且つ、前記複数のバッテリーセルの電極リードと接続されるバスバーアセンブリと、を含む。
【0013】
好ましくは、前記複数のバッテリーセルは、前後方向に積層され、それぞれのバッテリーセル間に備えられた接着部材によって互いに結合することができる。
【0014】
好ましくは、前記バッテリーパックは、前記パックハウジングに結合され、前記セルアセンブリの前側及び後側の両方を支持するように構成された一対のセル支持部をさらに含むことができる。
【0015】
好ましくは、前記パックハウジングは、フロアフレームと、前記フロアフレーム上に備えられ、前記セルアセンブリの両側に配置され、前記バスバーアセンブリが結合される一対のガイドレールとを含み、前記セル支持部は、前記セルアセンブリの左右方向に対して前記一対のガイドレールの間に配置され、両側が前記一対のガイドレールに結合することができる。
【0016】
好ましくは、前記一対のガイドレールは、前記フロアフレーム上で、前記セルアセンブリの前後方向に沿って延びて形成され得る。
【0017】
好ましくは、前記バスバーアセンブリは、前記ガイドレールに結合される複数のバスバーブロックと、前記複数のバスバーブロックの少なくとも一部に備えられ、前記セルアセンブリの前後方向において前記複数のバッテリーセルの電極リードと接続される複数のバスバーとを含み、前記複数のバッテリーセルの電極リードは、前記セルアセンブリの前後方向において互いに異なるバスバーブロックの間に配置され、前記複数のバスバーブロックは、前記複数のバスバーと前記複数のバッテリーセルの電極リードとを前記セルアセンブリの前後方向において加圧して互いに接続するように構成され得る。
【0018】
好ましくは、前記複数のバスバーは、前記セルアセンブリの前後方向に沿って配置され、前記複数のバスバーブロックは、前記ガイドレール上で前記セルアセンブリの前後方向に沿って備えられ得る。
【0019】
好ましくは、前記バスバーブロックは、第1ブロックと、前記第1ブロックと前記セルアセンブリの前後方向において対向して配置される第2ブロックと、前記セルアセンブリの前後方向において前記第1ブロックと前記第2ブロックとの間に配置され、上下方向に駆動されて前記第1ブロック及び前記第2ブロックを前記セルアセンブリの前後方向において加圧するように構成された加圧部材とを含み、前記第1ブロック、前記第2ブロック及び前記加圧部材の下端は、前記ガイドレールの内部に位置し得る。
【0020】
好ましくは、前記加圧部材は、上下方向に移動するように構成された垂直移動部と、前記垂直移動部の外周面に結合され、下側方向に対してテーパー形状を有するように形成されるテーパー部とを含み、前記テーパー部は、前記垂直移動部とともに上下方向に移動し、前記第1ブロック及び前記第2ブロックを前記セルアセンブリの前後方向において加圧するように構成され得る。
【0021】
好ましくは、前記加圧部材は、前記ガイドレールの内部に位置して前記垂直移動部に連結され、前記セルアセンブリの前後方向において前記第1ブロックの下端と前記第2ブロックの下端との間に配置されるバスバーブロック固定部をさらに含み、前記バスバーブロック固定部は、前記垂直移動部と締結され、前記バスバーブロックを前記ガイドレールに対して固定するように構成され得る。
【0022】
好ましくは、前記バスバーは、前記バスバーブロックの一部を取り囲み、前記第1ブロック及び前記第2ブロックの移動によって前記セルアセンブリの前後方向において加圧され、前記電極リードと接続されるように構成され得る。
【0023】
好ましくは、前記バスバーは、前記バスバーブロックの上部に配置される着座部と、前記着座部の前後方向における両端から下側方向に延びて形成され、前記第1ブロック及び前記第2ブロックの前後方向における側面に隣接して配置されるリード接続部とを含み、前記リード接続部は、前記テーパー部の加圧による前記第1ブロック及び前記第2ブロックの移動によって前記セルアセンブリの前後方向の両側に対して加圧され、前記複数のバッテリーセルの電極リードと接続されるように構成され得る。
【0024】
好ましくは、前記バッテリーパックは、前記セルアセンブリの前後方向において前記一対のセル支持部の間を連結し、前記セルアセンブリの左右方向に対して対向して配置される一対のサイドプレートをさらに含むことができる。
【0025】
好ましくは、前記バッテリーパックは、上下方向に対して前記セルアセンブリと前記フロアフレームとの間に配置される放熱部材をさらに含むことができる。
【0026】
また、本発明の他の態様による自動車は、上述したような本発明の一態様によるバッテリーパックを少なくとも1つ以上含む。
【発明の効果】
【0027】
本発明の実施形態によると、セルアセンブリを収容するモジュール型のフレームを用いることなく、パックハウジングに結合されるバスバーアセンブリ及びセル支持部によってセルアセンブリの安定した支持が可能なだけでなく、バッテリーパック製造時における部品を簡素化することが可能である。
【0028】
また、バスバーブロックの加圧によって、電極リードとバスバーとの間の接続及び複数のバッテリーセルの接続がなされるため、別途の溶接工程が要求されず、追って必要に応じてセルアセンブリの出力を容易に変更することができる。
【0029】
さらに、本発明の様々な実施形態によって、他の様々な追加の効果を達成することができる。このような本発明の様々な効果については、各実施形態で詳しく説明するか、当業者が容易に理解できる効果についてはその説明を省略する。
【0030】
本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施形態を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするものであるため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】本発明の一実施形態によるバッテリーパックの全体的な形状を例示的に示す斜視図である。
【
図2】
図1のバッテリーパックの概略的な上面図である。
【
図3】
図1のバッテリーパックに備えられるセルアセンブリの例示的な形状及び製造過程を示す。
【
図7】
図1のバッテリーパックに備えられるバスバーアセンブリの全体的な形状を示す。
【
図8】
図7のバスバーアセンブリの分解斜視図である。
【
図9】
図7のバスバーアセンブリとセルアセンブリの電極リードが接続される一実施形態の概略的な側面図である。
【
図10】
図7のバスバーアセンブリとセルアセンブリの電極リードが接続される一実施形態の概略的な上面図である。
【
図11】
図7のバスバーアセンブリとセルアセンブリの電極リードが接続される他の実施形態の概略的な側面図である。
【
図12】
図7のバスバーアセンブリとセルアセンブリの電極リードが接続される他の実施形態の概略的な上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施形態を詳しく説明する。これに先立ち、本明細書及び特許請求の範囲において使用される用語や単語は通常的及び辞書的な意味に限定して解釈されるものではなく、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応じた意味及び概念で解釈されるものである。
【0033】
したがって、本明細書に記載された実施形態に示された構成は、本発明の最も望ましい一実施形態に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを表すものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解されたい。
【0034】
図1は、本発明の一実施形態によるバッテリーパック10の全体的な形状を例示的に示す図であり、
図2は、
図1のバッテリーパック10を上側方向で簡略に示す図であり、
図3は、
図1のバッテリーパック10に備えられるセルアセンブリ100の例示的な形状及び製造過程を示す図であり、
図4は、
図2のA部分を詳しく示す図である。このとき、
図2で後述するパックカバー240、バスバーアセンブリ300及びサイドプレート500の図示は省略する。
【0035】
本発明の実施形態において、図面に示されたX軸方向は前後方向、Y軸方向はX軸方向と水平面(XY平面)上で垂直な左右方向、Z軸方向はX軸方向及びY軸方向の両方に対して垂直な上下方向を意味し得る。
【0036】
図1から
図4を参照すると、本発明の一実施形態によるバッテリーパック10は、セルアセンブリ100、パックハウジング200及びバスバーアセンブリ300を含むことができる。
【0037】
前記セルアセンブリ100は、複数のバッテリーセル120を含むことができる。このような前記セルアセンブリ100は、別途のモジュールケースを備えないこともある。
【0038】
ここで、それぞれのバッテリーセル120は二次電池を意味し得る。前記それぞれのバッテリーセル120は、パウチ型電池セル、円筒型電池セル又は角型電池セルで設けられ得る。一例として、前記それぞれのバッテリーセル120はパウチ型電池セルであり得る。
【0039】
また、前記それぞれのバッテリーセル120は、電極リード140を備えることができる。一例として、前記電極リード140は、それぞれのバッテリーセル120の左右方向の両側に形成され得る。また、前記電極リード140は、バスバーアセンブリ300と機械的及び電気的に接続することができる。
【0040】
例示的に、前記電極リード140は、第1リード(142、例:正極リード)及び第2リード(144、例:負極リード)を含むことができる。前記第1リード142は、それぞれのバッテリーセル120の左右方向の一側に形成され、前記第2リード144は、それぞれのバッテリーセル120の左右方向の他側に形成され得る。
【0041】
前記パックハウジング200は、セルアセンブリ100を内部に収容することができる。このために、前記パックハウジング200には、前記セルアセンブリ100を内部に収容するための収容空間を設けることができる。前記パックハウジング200に対しては、下記の関連説明でより具体的に検討する。
【0042】
前記バスバーアセンブリ300は、前記セルアセンブリ100の両側に配置され、前記パックハウジング200に結合することができる。また、前記バスバーアセンブリ300は、前記複数のバッテリーセル120の電極リード140と接続することができる。
【0043】
具体的に、前記バスバーアセンブリ300は、前記セルアセンブリ100の左右方向の両側に配置され得る。このような前記バスバーアセンブリ300は、前記セルアセンブリ100の前後方向において前記複数のバッテリーセル120の電極リード140と接続することができる。
【0044】
これによって、前記バスバーアセンブリ300は、前記セルアセンブリ100の左右方向における一側と他側を支持することができる。だけでなく、前記バスバーアセンブリ300が前記複数のバッテリーセル120の電極リード140と前記セルアセンブリ100の前後方向において接続されるので、前記セルアセンブリ100は、前記バスバーアセンブリ300によって前後方向において安定に支持され得る。
【0045】
このような前記バスバーアセンブリ300に対しては、下記の関連説明でより具体的に検討する。
【0046】
本発明のこのような実施形態によると、パックハウジング200に結合されたバスバーアセンブリ300によって、パックハウジング200の内部でセルアセンブリ100の安定した収容が可能であるため、バッテリーパックの製造時における部品点数を最小化することができる。
【0047】
図3に例示的に示されたように、前記複数のバッテリーセル120は、前後方向に積層されて互いに電気的に接続することができる。
【0048】
図3の(a)に示されたように、前記複数のバッテリーセル120は、それぞれのバッテリーセル120の間に備えられた接着部材Tによって互いに結合することができる。一例として、前記接着部材Tは両面テープであり得るが、これに限定されない。
【0049】
前記電極リード140は、前記セルアセンブリ100の左右方向の両側で、前記セルアセンブリ100の前後方向に沿って複数備えられ得る。すなわち、複数のバッテリーセル120が前後方向に積層されるように配列されたセルアセンブリ100において、前記セルアセンブリ100を全体的に見るとき、前記電極リード140は、前記セルアセンブリ100の左右方向の両側に備えられ、前記セルアセンブリ100の前後方向に沿って複数備えられ得る。
【0050】
また、
図3の(b)に示されたように、それぞれのバッテリーセル120は、前記セルアセンブリ100の前後方向から見るとき、前記第1リード142及び前記第2リード144が交互に配置されるように前後方向に積層され得る。
【0051】
このように接着部材Tを用いて複数のバッテリーセル120を積層させる構造によって、より単純な構造でパックハウジング200に収容されるセルアセンブリ100の構成が可能であるという利点がある。
【0052】
図2及び
図4を参照すると、前記バッテリーパック10は、一対のセル支持部400をさらに含むことができる。
【0053】
前記一対のセル支持部400は、前記パックハウジング200に結合され、前記セルアセンブリ100の前側及び後側の両方を支持するように構成され得る。一例として、前記一対のセル支持部400は、プレート(plate)形状に構成され得る。
【0054】
具体的に、前記一対のセル支持部400は、第1支持部410及び第2支持部420を含むことができる。
【0055】
前記第1支持部410は、前記セルアセンブリ100の前後方向における一側を支持することができ、前記第2支持部420は、前記セルアセンブリ100の前後方向における他側を支持することができる。特に、前記第1支持部410は、前記セルアセンブリ100の前後方向における一側面全体を支持することができ、前記第2支持部420は、前記セルアセンブリ100の前後方向における他側面全体を支持することができる。
【0056】
本発明のこのような実施形態によると、プレート形状の一対のセル支持部400によって、前記セルアセンブリ100の前後方向における安定した支持が可能であるため、パックハウジング200の内部でセルアセンブリ100のより安定した収容が可能であるという利点がある。
【0057】
以下では、上述したパックハウジング200及びバスバーアセンブリ300に対してより具体的に検討する。
【0058】
図1から
図4を参照すると、前記パックハウジング200は、フロアフレーム210、一対のガイドレール220を含むことができる。
【0059】
前記フロアフレーム210は、前記パックハウジング200の下部面を構成することができる。一例として、前記フロアフレーム210は、上下方向に対して所定の厚さを有するプレート形状に形成され得る。
【0060】
前記一対のガイドレール220は、前記フロアフレーム210上に備えられ、前記セルアセンブリ100の両側に配置され得る。具体的に、前記一対のガイドレール220は、前記セルアセンブリ100の左右方向の両側に配置され得る。
【0061】
前記一対のセル支持部400は、前記セルアセンブリ100の左右方向に対して前記一対のガイドレール220の間に配置され、両側が前記一対のガイドレール220に結合することができる。
【0062】
このように、前記セル支持部400の両側が前記フロアフレーム210上に備えられた一対のガイドレール220に結合されるため、前記セル支持部400による前記セルアセンブリ100の支持がより安定に行われ得る。
【0063】
また、一対のガイドレール220には、上述したバスバーアセンブリ300が結合することができる。
【0064】
特に、前記一対のガイドレール220は、前記フロアフレーム210上で、前記セルアセンブリ100の前後方向に沿って延びて形成され得る。
【0065】
このように、前記一対のガイドレール220が前記セルアセンブリ100の前後方向に沿って延びて形成されるため、複数のバスバーアセンブリ300がガイドレール220に結合することができる。これによって、より多くのバスバーアセンブリ300が複数のバッテリーセル120の電極リード140と連結され得るため、セルアセンブリ100のより安定した支持が可能となる。
【0066】
図5及び
図6は、
図4の構成を前側及び後側方向から見た図である。詳しくは、
図5は、
図4の構成を前側方向から見た図であり、
図6は、
図4の構成を後側方向から見た図である。
【0067】
図4から
図6を参照すると、上述した一対のガイドレール220は、第1レール222及び第2レール224を含むことができる。
【0068】
前記第1レール222は、前記セルアセンブリ100の左右方向の一側に配置され、セルアセンブリ100の前後方向に沿って延びて形成され得る。このとき、前記第1レール222には、上述したバスバーアセンブリ300が結合することができる。
【0069】
前記第2レール224は、前記セルアセンブリ100の左右方向の他側に配置され、前記セルアセンブリ100の前後方向に沿って延びて形成され得る。このとき、前記第2レール224には、上述したバスバーアセンブリ300が結合することができる。
【0070】
一実施形態において、前記第1レール222は、前記セルアセンブリ100の左側に配置され、前記第2レール224は、前記セルアセンブリ100の右側に配置され得るが、これらに限定されない。
【0071】
図4から
図6を参照すると、前記バッテリーパック10は、一対の第1締結部材C1、及び一対の第1セル支持部固定部材F1をさらに含むことができる。
【0072】
前記ガイドレール220に対する前記第1支持部410の結合は、このような一対の第1締結部材C1及び一対の第1セル支持部固定部材F1によって行われ得る。
【0073】
より具体的に、前記一対の第1締結部材C1は、前記第1支持部410の両側に形成された締結具412をそれぞれ通過し、前記第1レール222及び第2レール224内にそれぞれ上下方向に挿入され得る。
【0074】
前記一対の第1セル支持部固定部材F1は、前記第1レール222及び第2レール224内にそれぞれ備えられ、前記第1締結部材C1と結合して前記第1支持部410を前記第1レール222及び前記第2レール224に対して固定することができる。
【0075】
一例として、前記第1締結部材C1はボルトであり、前記第1セル支持部固定部材F1はこれに対応する四角ナットであり得る。
【0076】
一方、前記第1レール222は、第1レール222の上端の両側から突出し、前記セルアセンブリ100の左右方向に対して対向するように形成される段差部2222を含むことができる。前記第1レール222の段差部2222は、前記セルアセンブリ100の前後方向に沿って長く延びて形成され得る。このとき、前記第1締結部材C1は、前記第1レール222の段差部2222の間の隙間を介して前記第1レール222内に挿入され得る。
【0077】
このような前記第1レール222の段差部2222は、前記第1レール222内に備えられた前記第1セル支持部固定部材F1が前記第1締結部材C1と結合するとき、前記第1セル支持部固定部材F1と上下方向に対して当接し得る。これによって、前記第1レール222の段差部2222は、前記第1セル支持部固定部材F1の離脱を防止することができる。
【0078】
また、前記第2レール224は、前記第2レール224の上端の両側から突出し、前記セルアセンブリ100の左右方向に対して対向するように形成される段差部2242を含むことができる。前記第2レール224の段差部2242は、前記セルアセンブリ100の前後方向に沿って長く延びて形成され得る。このとき、前記第1締結部材C1は、前記第2レール224の段差部2242の間の隙間を介して前記第2レール224内に挿入され得る。
【0079】
このような前記第2レール224の段差部2242は、前記第2レール224内に備えられた前記第1セル支持部固定部材F1が前記第1締結部材C1と結合するとき、第1セル支持部固定部材F1と上下方向に対して当接し得る。これによって、前記第2レール224の段差部2242は、前記第1セル支持部固定部材F1の離脱を防止することができる。
【0080】
図4から
図6を参照すると、前記バッテリーパック10は、一対の第2締結部材C2及び一対の第2セル支持部固定部材F2をさらに含むことができる。
【0081】
前記ガイドレール220に対する前記第2支持部420の結合は、このような一対の第2締結部材C2及び一対の第2セル支持部固定部材F2によって行われ得る。
【0082】
より具体的に、前記一対の第2締結部材C2は、前記第2支持部420の両側に形成された締結具422をそれぞれ通過し、前記第1レール222及び第2レール224内にそれぞれ上下方向に挿入され得る。
【0083】
前記一対の第2セル支持部固定部材F2は、前記第1レール222及び第2レール224内にそれぞれ備えられ、前記第2締結部材C2と結合し、前記第2支持部420を前記第1レール222及び前記第2レール224に対して固定することができる。
【0084】
一例として、前記第2締結部材C2はボルトであり、前記第2セル支持部固定部材F2はこれに対応する四角ナットであり得る。
【0085】
このような前記第2締結部材C2は、前記第1レール222の段差部2222の間の隙間を介して前記第1レール222内に挿入され得る。
【0086】
一方、前記第1レール222の段差部2222は、前記第1レール222内に備えられた前記第2セル支持部固定部材F2が前記第2締結部材C2と結合するとき、前記第2セル支持部固定部材F2と上下方向に対して当接し得る。これによって、前記第1レール222の段差部2222は、前記第2セル支持部固定部材F2の離脱を防止することができる。
【0087】
また、前記第2締結部材C2は、前記第2レール224の段差部2242の間の隙間を介して前記第2レール224内に挿入され得る。
【0088】
一方、前記第2レール224の段差部2242は、前記第2レール224内に備えられた前記第2セル支持部固定部材F2が前記第2締結部材C2と結合するとき、第2セル支持部固定部材F2と上下方向に対して当接し得る。これによって、前記第2レール224の段差部2242は、前記第2セル支持部固定部材F2の離脱を防止することができる。
【0089】
図4を参照すると、前記バッテリーパック10は、前記セルアセンブリ100のスウェリング(Swelling)現象を防止する緩衝パッドPをさらに含むことができる。
【0090】
前記緩衝パッドPは、前記セルアセンブリ100の前後方向において前記セルアセンブリ100と前記セル支持部400との間に配置され得る。
【0091】
一例として、前記緩衝パッドPは、前記セルアセンブリ100の前後方向における一側と前記第1支持部410との間、及び前記セルアセンブリ100の前後方向における他側と前記第2支持部420との間に配置され得る。
【0092】
このような前記緩衝パッドPは、一対のセル支持部400とともに前記セルアセンブリ100のスウェリング現象を抑制することができる。一例として、前記緩衝パッドPは、収縮が可能なようにスポンジなどの弾性を有する材料から形成され得る。
【0093】
以下、上述したバスバーアセンブリ300に対してより具体的に検討する。
【0094】
図7は、
図1のバッテリーパック10に備えられるバスバーアセンブリ300の全体的な形状を示す図であり、
図8は、
図7のバスバーアセンブリ300の分解斜視図であり、
図9は、
図7のバスバーアセンブリ300とセルアセンブリ100の電極リード140とが接続される一実施形態を側面方向で簡略に示す図であり、
図10は、
図7のバスバーアセンブリ300とセルアセンブリ100の電極リード140とが接続される一実施形態を上側方向で簡略に示す図である。このとき、
図10で後述するバスバーブロック310の詳細図示は省略する。
【0095】
図2から
図10を参照すると、前記バスバーアセンブリ300は、複数のバスバーブロック310及び複数のバスバー320を含むことができる。
【0096】
前記複数のバスバーブロック310は、前記ガイドレール220に結合することができる。このとき、前記複数のバスバーブロック310は、前記ガイドレール220に上下方向に結合することができる。
【0097】
前記複数のバスバー320は、前記複数のバスバーブロック310の少なくとも一部に備えられ得る。また、前記複数のバスバー320は、前記セルアセンブリ100の前後方向において前記複数のバッテリーセル120の電極リード140と接続することができる。このとき、前記複数のバスバー320は、前記バスバーブロック310に上下方向に結合することができる。一例として、前記バスバー320は、電気伝導性を有する銅銀、錫メッキなどのような金属材料で備えられ得る。
【0098】
より具体的に、
図7から
図9に示されたように、複数のバッテリーセル120の電極リード140は、セルアセンブリ100の前後方向において互いに異なるバスバーブロック310の間に配置され得る。
【0099】
このとき、前記複数のバスバーブロック310は、前記複数のバスバー320と、前記複数のバッテリーセル120の電極リード140とを前記セルアセンブリ100の前後方向において加圧して互いに接続するように構成され得る。
【0100】
本発明のこのような実施形態によると、前記複数のバスバーブロック310の加圧によって、別途の固定構造を必要とせずに、電極リード140とバスバー320との相互接続が安定に行われるだけでなく、前記バスバーアセンブリ300による前記セルアセンブリ100の支持がより安定に行われ得る。
【0101】
一方、前記複数のバスバー320は、セルアセンブリ100の前後方向に沿って配置され得る。また、前記複数のバスバーブロック310は、前記ガイドレール220上でセルアセンブリ100の前後方向に沿って備えられ得る。一例として、複数のバスバーブロック310は、ガイドレール220の前後方向の端部を介してガイドレール220にスライド方式で挿入され得る。
【0102】
このような構成によって、より多くのバスバーブロック310により電極リード140とバスバー320との相互接続が行われ得るので、セルアセンブリ100のより安定した支持が可能となる。
【0103】
図2から
図10を再び参照すると、前記バスバーブロック310は、第1ブロック312、第2ブロック314及び加圧部材316を含むことができる。
【0104】
前記第1ブロック312及び前記第2ブロック314は、セルアセンブリ100の前後方向において対向して配置され得る。一例として、前記第1ブロック312及び前記第2ブロック314は非伝導体であり得るが、これに限定されない。
【0105】
前記加圧部材316は、セルアセンブリ100の前後方向において第1ブロック312と第2ブロック314との間に配置され得る。また、前記加圧部材316は、上下方向に駆動され、前記第1ブロック312及び第2ブロック314を前記セルアセンブリ100の前後方向において加圧するように構成され得る。このとき、前記加圧部材316は、第1ブロック312及び第2ブロック314の側面と対応する形状に形成され得る。
【0106】
また、前記第1ブロック312、前記第2ブロック314及び前記加圧部材316の下端は、ガイドレール220内部に位置し得る。
【0107】
本発明のこのような実施形態によると、前記加圧部材316の上下方向での駆動だけで第1ブロック312及び第2ブロック314の加圧が可能であるため、単純な構造で電極リード140とバスバー320との相互接続を行うことができる。
【0108】
図7から
図9を再び参照すると、前記加圧部材316は、垂直移動部3162及びテーパー部3164を含むことができる。
【0109】
前記垂直移動部3162は、上下方向に移動するように構成され得る。一例として、前記垂直移動部3162はボルトであり得る。
【0110】
前記テーパー部3164は、前記垂直移動部3162の外周面に結合され、下側方向に対してテーパー形状を有するように形成され得る。一例として、前記テーパー部3164は非伝導体であり得るが、これに限定されない。
【0111】
より具体的に、前記テーパー部3164は、前記垂直移動部3162とともに上下方向に移動され、第1ブロック312及び第2ブロック314をセルアセンブリ100の前後方向において加圧するように構成され得る。
【0112】
このような前記テーパー部3164は、前後方向の一側(前側)が前記第1ブロック312の側面と対応する形状に形成され、前後方向の他側(後側)が前記第2ブロック314の側面と対応する形状に形成され得る。
【0113】
したがって、垂直移動部3162の駆動に応じてテーパー部3164がともに下側方向に駆動される場合、前記テーパー部3164は、前記テーパー部3164の前後方向の両側に配置された第1ブロック312及び第2ブロック314の間の間隔を広げるように、第1ブロック312及び第2ブロック314を前後方向において加圧することができる。
【0114】
このように、加圧部材316のテーパー部3164が下側方向に行くほど狭い幅を有するテーパー形状を有するので、より単純な構造で第1ブロック312及び第2ブロック314の加圧が可能であるという利点がある。
【0115】
図7から
図9を再び参照すると、前記加圧部材316は、バスバーブロック固定部3166をさらに含むことができる。
【0116】
前記バスバーブロック固定部3166は、前記ガイドレール220の内部に位置して垂直移動部3162に連結され、セルアセンブリ100の前後方向において第1ブロック312の下端と第2ブロック314の下端との間に配置され得る。一例として、前記バスバーブロック固定部3166は、前記垂直移動部3162に対応する四角ナットであり得る。
【0117】
このようなバスバーブロック固定部3166は、前記垂直移動部3162と締結され、前記バスバーブロック310を前記ガイドレール220に対して固定するように構成され得る。
【0118】
より具体的に、前記垂直移動部3162は、上下方向での駆動によって下端が前記バスバーブロック固定部3166と締結され得る。
【0119】
このとき、前記垂直移動部3162は、ガイドレール220の段差部2222、2242の間の隙間を介してガイドレール220内に挿入され得る。また、前記ガイドレール220の段差部2222、2242は、ガイドレール220内部に位置するバスバーブロック固定部3166が垂直移動部3162と締結されるとき、バスバーブロック固定部3166と上下方向に対して当接することで、前記バスバーブロック固定部3166の離脱を防止することができる。
【0120】
より具体的に、前記垂直移動部3162は、前記第1レール222の段差部2222の間の隙間を介して前記第1レール222内に挿入され得る。また、前記第1レール222の段差部2222は、第1レール222内部に位置するバスバーブロック固定部3166が垂直移動部3162と締結されるとき、バスバーブロック固定部3166と上下方向に対して当接することで、前記バスバーブロック固定部3166の離脱を防止することができる。
【0121】
また、前記垂直移動部3162は、前記第2レール224の段差部2242の間の隙間を介して前記第2レール224内に挿入され得る。また、前記第2レール224の段差部2242は、第2レール224内部に位置するバスバーブロック固定部3166が垂直移動部3162と締結されるとき、バスバーブロック固定部3166と上下方向に対して当接することで、前記バスバーブロック固定部3166の離脱を防止することができる。
【0122】
このように、垂直移動部3162とバスバーブロック固定部3166との締結構造によって、前記バスバーブロック310が前記ガイドレール220に安定に固定することができる。
【0123】
前記バスバー320は、前記バスバーブロック310の一部を取り囲むように構成され得る。また、前記バスバー320は、前記第1ブロック312及び前記第2ブロック314の移動によって前記セルアセンブリ100の前後方向において加圧され、前記電極リード140と接続されるように構成され得る。
【0124】
このように、バスバー320がバスバーブロック310の一部を取り囲む状態で、第1ブロック312及び第2ブロック314の移動によって加圧されるので、より安定した構造で電極リード140とバスバー320との相互接続が行われ得る。
【0125】
より具体的に、前記バスバー320は、着座部322及びリード接続部324を含むことができる。
【0126】
前記着座部322は、前記バスバーブロック310の上部に配置され得る。
【0127】
このような前記着座部322は、中央部にテーパー部3164の上端と対応する形状の孔Hを含むことができる。前記着座部322の孔Hは、前記着座部322の前記テーパー部3164に対する配置をガイドすることができる。すなわち、前記着座部322の孔Hは、前記テーパー部3164の上端に挿入され得る。
【0128】
前記リード接続部324は、前記着座部322の前後方向における両端から下側方向に延びて形成され、前記第1ブロック312及び前記第2ブロック314の前後方向における側面に隣接して配置され得る。
【0129】
このとき、前記リード接続部324は、テーパー部3164の加圧による第1ブロック312及び第2ブロック314の移動によってセルアセンブリ100の前後方向の両側に対して加圧され、複数のバッテリーセル120の電極リード140と接続されるように構成され得る。
【0130】
このように、バスバー320がバスバーブロック310の上部に配置された状態で、第1ブロック312及び第2ブロック314に隣接して配置されたリード接続部324がテーパー部3164によって加圧され、電極リード140と密着するため、より安定的かつ効果的に電極リード140とバスバー320との相互接続が行われ得る。
【0131】
一例として、
図2から
図10に示されたように、隣接する第1リード142及び第2リード144がセルアセンブリ100の前後方向において交互に配置されるように複数のバッテリーセル120が積層されたセルアセンブリ100の場合、テーパー部3164の加圧によって、前後方向に沿って複数配置されたバスバーブロック310のうち、バスバー320が備えられたバスバーブロック310は、バスバー320のリード接続部324を前後方向の両側に対して加圧することができる。また、テーパー部3164の加圧によって、バスバーブロック310のうち、バスバー320が備えられていないバスバーブロック310は、互いに異なるバスバーブロック310の間に配置された電極リード140を加圧することができる。すなわち、
図9に示されたように、バスバー320が備えられていないバスバーブロック310は、テーパー部3164の下方移動による加圧によって、第1ブロック312及び第2ブロック314間の間隔が広がり、互いに異なるバスバーブロック310間に配置された電極リード140を加圧し、対向するバスバー320のリード接続部324に密着させることができる。
【0132】
これによって、複数のバスバーブロック310によりバスバー320と電極リード140がセルアセンブリ100の前後方向において加圧され、電極リード140を備えた複数のバッテリーセル120が安定に接続することができる。
【0133】
一方、本発明の実施形態において、バスバー320がバスバーブロック310の一部にのみ備えられるものと例示したが、これに限定されず、バスバー320は、バスバーブロック310の全体に対して備えることもできる。
【0134】
図11は、
図7のバスバーアセンブリ300とセルアセンブリ100の電極リード140とが接続される他の実施形態を側面方向で簡略に示す図であり、
図12は、
図7のバスバーアセンブリ300とセルアセンブリ100の電極リード140とが接続される他の実施形態を上側方向で簡略に示す図である。このとき、
図11で上述したバスバーブロック310の詳細図示は省略する。
【0135】
図11及び
図12に示された実施形態の場合、セルアセンブリ100は、一対のバッテリーセル120が前後方向において同一の極性の電極リード140を有することができる。
【0136】
さらに、
図11及び
図12に示された実施形態の場合、前後方向において同一の極性の電極リード140を有する一対のバッテリーセル120のセット(set)が互いに異なる極性の電極リード140を有するように交互に配置されることで、前後方向に積層されて構成され得る。
【0137】
より具体的に、
図11及び
図12に示されたように、セルアセンブリ100は、一対のバッテリーセル120のセットが第1リード142を有し、第1リード142を有する一対のバッテリーセル120のセットと前後方向において隣接する他の一対のバッテリーセル120のセットが第2リード144を有することができる。このとき、このような第1リード142を有する一対のバッテリーセル120のセットと、第2リード144を有する一対のバッテリーセル120のセットとは、セルアセンブリ100の前後方向において交互に配置されるように構成され得る。
【0138】
このような構成の場合、テーパー部3164に対して加圧によって、前後方向に沿って複数配置されたバスバーブロック310のうち、バスバー320が備えられたバスバーブロック310は、バスバー320のリード接続部324を前後方向の両側に対して加圧することができる。また、テーパー部3164の加圧によって、バスバーブロック310のうち、バスバー320が備えられていないバスバーブロック310は、互いに異なるバスバーブロック310の間に配置された電極リード140を加圧することができる。
【0139】
これによって、複数のバスバーブロック310によりバスバー320と電極リード140がセルアセンブリ100の前後方向において加圧され、前記一対のバッテリーセル120のセットが安定に接続することができる。
【0140】
図4から
図6を再び参照すると、前記バッテリーパック10は、一対のサイドプレート500をさらに含むことができる。
【0141】
前記一対のサイドプレート500は、前記セルアセンブリ100の前後方向において前記一対のセル支持部400の間を接続することができる。また、前記一対のサイドプレート500は、前記セルアセンブリ100の左右方向に対して対向して配置され得る。
【0142】
すなわち、前記一対のサイドプレート500は、前記セルアセンブリ100の前後方向おいて前記第1支持部410と前記第2支持部420との間を接続することができる。また、前記一対のサイドプレート500は、前記一対のセル支持部400を前記セルアセンブリ100の左右方向に対して支持することができる。
【0143】
このような構成によって、前記セルアセンブリ100の前後方向において一対のセル支持部400が安定に接続することができる。これによって、一対のセル支持部400による前記セルアセンブリ100の支持がより安定に行われ得る。
【0144】
また、一対のサイドプレート500が前記一対のセル支持部400を両側で支持することができ、前記セルアセンブリ100の左右方向に対する振動を抑制することができる。
【0145】
より具体的に、前記一対のサイドプレート500は、第1サイドプレート510及び第2サイドプレート520を含むことができる。
【0146】
前記第1サイドプレート510は、前記第1支持部410と第2支持部420との間を接続することができる。また、前記第1サイドプレート510は、前記第1支持部410及び前記第2支持部420の左右方向における一側を支持することができる。
【0147】
前記第2サイドプレート520は、前記第1サイドプレート510と前記セルアセンブリ100の左右方向に対して対向して配置され、前記第1支持部410と第2支持部420との間を接続することができる。また、前記第2サイドプレート520は、前記第1支持部410及び前記第2支持部420の左右方向における他側を支持することができる。
【0148】
一例として、前記第1サイドプレート510は、前記セルアセンブリ100の左側に配置され、前記第2サイドプレート520は、前記セルアセンブリ100の右側に配置され得るが、これらに限定されない。
【0149】
図4から
図6を参照すると、前記バッテリーパック10は、一対の第3締結部材C3、一対の第3セル支持部固定部材F3、一対の第4締結部材C4及び一対の第4セル支持部固定部材F4をさらに含むことができる。
【0150】
前記第1支持部410及び前記第2支持部420の間の接続は、このような一対の第3締結部材C3、一対の第3セル支持部固定部材F3、一対の第4締結部材C4及び一対の第4セル支持部固定部材F4によって行われ得る。
【0151】
より具体的に、前記一対の第3締結部材C3は、前記第1支持部410及び第2支持部420の左右方向における一側に形成され、前記セルアセンブリ100の前後方向において対向して配置され得る。
【0152】
このとき、前記第1サイドプレート510は、前記セルアセンブリ100の前後方向において長く延びて形成され、前記セルアセンブリ100の前後方向において対向するように形成される一対の長孔512を含むことができる。
【0153】
前記一対の第3締結部材C3は、前記セルアセンブリ100の左右方向に対して、このような前記第1サイドプレート510の一対の長孔512をそれぞれ通過することができる。
【0154】
前記一対の第3セル支持部固定部材F3は、前記一対の第3締結部材C3と結合して、前記第1サイドプレート510を前記第1支持部410及び第2支持部420に対して固定することができる。
【0155】
一例として、前記第3締結部材C3はボルトであり、第3セル支持部固定部材F3はこれに対応する任意の形状を有するナットであり得る。
【0156】
また、前記一対の第4締結部材C4は、前記第1支持部410及び前記第2支持部420の左右方向における他側に形成され、前記セルアセンブリ100の前後方向において対向して配置され得る。
【0157】
このとき、前記第2サイドプレート520は、前記セルアセンブリ100の前後方向において長く延びて形成され、前記セルアセンブリ100の前後方向において対向するように形成される一対の長孔522を含むことができる。
【0158】
前記一対の第4締結部材C4は、前記セルアセンブリ100の左右方向に対して、このような前記第2サイドプレート520の一対の長孔522をそれぞれ通過することができる。
【0159】
前記一対の第4セル支持部固定部材F4は、前記一対の第4締結部材C4と結合して、前記第2サイドプレート520を前記第1支持部410及び第2支持部420に対して固定することができる。
【0160】
一例として、前記第4締結部材C4はボルトであり、第4セル支持部固定部材F4はこれに対応する任意の形状を有するナットであり得る。
【0161】
図4から
図6を再び参照すると、前記バッテリーパック10は、放熱部材600をさらに含むことができる。
【0162】
前記放熱部材600は、上下方向に対してセルアセンブリ100とフロアフレーム210との間に配置され得る。一例として、前記放熱部材600は、熱伝導性に優れたレジン(resin)で構成され、セルアセンブリ100から放出された熱を吸収してパックハウジング200の外部に放熱することができる。すなわち、前記セルアセンブリ100から放出された熱は、放熱部材600とフロアフレーム210を経てパックハウジング200の外部に放熱され得る。
【0163】
また、前記放熱部材600は、上下方向に対してセルアセンブリ100とフロアフレーム210との間に配置されることで、前記セルアセンブリ100の下部を支持することができる。
【0164】
また、図示されてはいないが、前記バッテリーパック10は、フロアフレーム210の下部又はフロアフレーム210の内部に配置され、前記セルアセンブリ100の冷却を可能とする冷却モジュールをさらに含むことができる。一例として、前記冷却モジュールはヒートシンク(heat sink)であり得る。
【0165】
上述した本発明のバッテリーパック10の製造過程を例示的に簡略に説明すると以下のようである。
【0166】
まず、複数のバッテリーセル120が前後方向に積層されたセルアセンブリ100を形成する。このとき、セルアセンブリ100は、少なくとも1つ以上形成され得る。
【0167】
次いで、セルアセンブリ100を一対のガイドレール220の間に配置し、バスバーアセンブリ300をガイドレール220に結合する。
【0168】
次いで、バスバーアセンブリ300を用いてバスバー320と電極リード140とを前後方向において接続することで、複数のバッテリーセル120を互いに接続させる。
【0169】
次いで、セルアセンブリ100の前後方向の両側に一対のセル支持部400を配置し、一対のセル支持部400をガイドレール220に結合する。
【0170】
最後に、一対のセル支持部400の間を一対のサイドプレート500を介して接続する。
【0171】
本発明のこのような実施形態によると、パックハウジング200に結合されたバスバーアセンブリ300及びセル支持部400により、パックハウジング200の内部でセルアセンブリ100の安定した収容が可能となる。
【0172】
図1及び
図2を参照すると、上述したパックハウジング200は、サイドフレーム230及びパックカバー240をさらに含むことができる。
【0173】
前記サイドフレーム230は、前記パックハウジング200の側面を構成することができる。
【0174】
前記パックカバー240は、前記サイドフレーム230の上部に結合することができる。このとき、前記パックカバー240は、前記パックハウジング200の内部に収容されたセルアセンブリ100の上部をカバーすることができる。
【0175】
また、
図2に示されたパックハウジング200の内部には、少なくとも1つ以上のセルアセンブリ100を収容でき、ガイドレール220、バスバーアセンブリ300、一対のセル支持部400、サイドプレート500などの構成もパックハウジング200の内部に収容されたセルアセンブリ100の数に対応して形成することができる。
【0176】
以上で検討したように、本発明の実施形態によると、セルアセンブリ100を収容するモジュール型のフレームを用いることなく、パックハウジング200に結合されるバスバーアセンブリ300及びセル支持部400によってセルアセンブリ100の安定した支持が可能なだけでなく、バッテリーパック10の製造時における部品を簡素化することが可能である。
【0177】
また、バスバーブロック310の加圧によって、電極リード140とバスバー320との間の接続及び複数のバッテリーセル120の接続が行われるので、別途の溶接工程が要求されず、追って必要に応じてセルアセンブリ100の出力を容易に変更することができる。
【0178】
一方、本発明によるバッテリーパック10は、セルアセンブリ100、パックハウジング200及びバスバーアセンブリ300以外に、セルアセンブリ100の充放電を制御するための各種装置、例えば BMS(Battery Management System)、電流センサー及びヒューズなどをさらに備えることができる。
【0179】
また、本発明によるバッテリーパック10は、電気自動車のような自動車に適用することができる。すなわち、本発明による自動車は、本発明によるバッテリーパック10を少なくとも1つ以上含むことができる。
【0180】
以上のように、本発明を限定された実施形態及び図面によって説明したが、本発明はこれによって限定されず、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者によって、本発明の技術思想と以下に記載される特許請求の範囲の均等範囲内で様々な修正及び変形が可能であることは言うまでもない。
【0181】
一方、本発明で上下左右前後などの方向を示す用語が使用されたが、これらの用語は説明の便宜上のものであり、対象となる物体の位置や観察者の位置などによって変わり得ることは本発明の当業者に自明である。
【符号の説明】
【0182】
10 バッテリーパック
100 セルアセンブリ
120 バッテリーセル
140 電極リード
142 第1リード
144 第2リード
200 パックハウジング
210 フロアフレーム
220 ガイドレール
222 第1レール
224 第2レール
230 サイドフレーム
240 パックカバー
300 バスバーアセンブリ
310 バスバーブロック
312 第1ブロック
314 第2ブロック
316 加圧部材
320 バスバー
322 着座部
324 リード接続部
400 セル支持部
410 第1支持部
412 締結具
420 第2支持部
422 締結具
500 サイドプレート
510 第1サイドプレート
512 長孔
520 第2サイドプレート
522 長孔
600 放熱部材
2222 段差部
2242 段差部
3162 垂直移動部
3164 テーパー部
3166 バスバーブロック固定部
C1 第1締結部材
C2 第2締結部材
C3 第3締結部材
C4 第4締結部材
F1 第1セル支持部固定部材
F2 第2セル支持部固定部材
F3 第3セル支持部固定部材
F4 第4セル支持部固定部材
H 孔
P 緩衝パッド
T 接着部材
【国際調査報告】