(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】雌型コネクタ、雄型コネクタ、コネクタ・アセンブリ、及び車載装置
(51)【国際特許分類】
H01R 13/516 20060101AFI20240829BHJP
H01R 13/506 20060101ALI20240829BHJP
【FI】
H01R13/516
H01R13/506
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513465
(86)(22)【出願日】2022-08-19
(85)【翻訳文提出日】2024-04-09
(86)【国際出願番号】 CN2022113553
(87)【国際公開番号】W WO2023030039
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】202111017392.9
(32)【優先日】2021-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】イエン,ホゥイゥルゥ
(72)【発明者】
【氏名】ゴーン,チェン
(72)【発明者】
【氏名】トーン,ハイフオン
【テーマコード(参考)】
5E087
【Fターム(参考)】
5E087EE02
5E087EE12
5E087EE17
5E087FF05
5E087FF08
5E087GG16
5E087JJ09
5E087MM02
5E087MM05
5E087QQ01
5E087QQ04
5E087RR04
(57)【要約】
本願の実施形態は、インテリジェント運転又は運転支援に使用される雌型コネクタ、雄型コネクタ、コネクタ・アセンブリ、及び車載装置を提供する。雌型コネクタは、第1の絶縁体及び第1の保護ハウジングを含む。第1の絶縁体は第1の保護ハウジング内に配置される。第1のジャック及び第2のジャックは第1の絶縁体に配置される。雄型コネクタは、第2の絶縁体及び第2の保護ハウジングを含む。第1のピン及び第2のピンは、第2の絶縁体に凸状に配置される。第2の保護ハウジングは、第1のピン及び第2のピンの周りに配置される。第1のピン及び第2のピンはそれぞれ異なるレートで信号を送信するように構成される。第2の保護ハウジングは、第1の保護ハウジングと第1の絶縁体との間に挿入される。第1のピンは第1のジャック内に挿入され、第2のピンは第2のジャック内に挿入される。本願で提供する雌型コネクタ、雄型コネクタ、コネクタ・アセンブリ、及び車載装置によれば、高速コネクタ及び低速コネクタを同一のコネクタ内に組み込むことができる。これにより、装置の小型化が実現される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の絶縁体、第1の保護ハウジング、第1のジャック、及び第2のジャックを含む雌型コネクタであって、
前記第1の絶縁体は前記第1の保護ハウジング内に配置され、前記第1のジャック及び前記第2のジャックは前記第1の絶縁体に設けられ、前記第1のジャック及び前記第2のジャックは前記第1の保護ハウジングの開口側に露出しており、前記第1のジャックと前記第2のジャックとの間には間隔が存在し、前記第1のジャック及び前記第2のジャックはそれぞれ異なるレートで信号を送信するように構成される、
雌型コネクタ。
【請求項2】
前記第1の絶縁体は第1の支持体及び第2の支持体を含み、前記第1のジャックは前記第1の支持体に設けられ、前記第2のジャックは前記第2の支持体に設けられ、収容キャビティが前記第2の支持体に設けられ、前記第1の支持体は前記収容キャビティ内に設置され、前記第1の支持体と前記収容キャビティの内壁との間には間隔が存在する、請求項1に記載の雌型コネクタ。
【請求項3】
前記雌型コネクタは第1のシールドハウジングをさらに含み、前記第1のシールドハウジングは前記第1の支持体を覆い、前記第1のジャックは前記第1のシールドハウジングの開口側に露出しており、前記第1のシールドハウジングは前記収容キャビティ内に配置され、前記第1のシールドハウジングの外壁と前記収容キャビティの前記内壁との間には間隔が存在する、請求項2に記載の雌型コネクタ。
【請求項4】
バネ板が前記第1のシールドハウジングの外面に配置される、請求項3に記載の雌型コネクタ。
【請求項5】
前記第1のシールドハウジングの開口部が長方形に設定され、前記バネ板は、前記第1のシールドハウジングの前記長方形の4辺に対応する4つの側壁のそれぞれに配置される、請求項4に記載の雌型コネクタ。
【請求項6】
第1の制限キャビティが前記第1の保護ハウジング内に設けられ、前記第1の制限キャビティは前記収容キャビティの反対側に設けられ、前記第1のシールドハウジングは前記第1の保護ハウジング内に設置される、請求項3乃至5のいずれか一項に記載の雌型コネクタ。
【請求項7】
第1の制限スロットが前記第1の制限キャビティの内側壁に設けられ、第1の制限ボスが前記第2の支持体に配置され、前記第1の制限ボスは、前記第1の制限キャビティに面する側であって前記第2の支持体の側に配置され、且つ前記収容キャビティの外周側に位置しており、前記第1の制限ボスは前記第1の制限スロット内にクランプされる、請求項6に記載の雌型コネクタ。
【請求項8】
第1の導電端子が前記第1のジャック内に配置され、前記第1の導電端子は第1の接続ケーブルに接続されるように構成され、第2の導電端子が前記第2のジャック内に配置され、前記第2の導電端子は第2の接続ケーブルに接続するように構成される、請求項2乃至7のいずれか一項に記載の雌型コネクタ。
【請求項9】
第2の制限キャビティが前記第1の保護ハウジング内に設けられ、前記第2の導電端子は前記第2の制限キャビティ内に設置され、前記第2の支持体は前記第2の制限キャビティを覆う、請求項8に記載の雌型コネクタ。
【請求項10】
前記第2の制限キャビティには第2の制限スロットが含まれ、第2の制限ボスが前記第2の支持体に配置され、前記第2の制限ボスは、前記第2の制限キャビティに面する側であって前記第2の支持体の側に配置され、前記第2の制限ボスは前記第2の制限スロット内にクランプされる、請求項9に記載の雌型コネクタ。
【請求項11】
突起部が前記第2の支持体の内側壁に配置され、第1の溝及び第2の溝が前記第2の制限キャビティの外側壁に配置され、前記第1の溝及び前記第2の溝は前記第2の導電端子の延長方向に配置され、前記第1の溝は前記第2のジャックに近い側に位置しており、前記突起部は前記第1の溝又は前記第2の溝内にクランプされる。請求項9又は10に記載の雌型コネクタ。
【請求項12】
複数の第2の導電端子が存在しており、前記第2の制限キャビティには複数のサブキャビティが含まれ、前記複数の第2の導電端子及び前記複数のサブキャビティは1対1の対応関係で配置される、請求項9乃至11のいずれか一項に記載の雌型コネクタ。
【請求項13】
分解溝が前記第1の絶縁体の外側壁面に配置される、請求項2乃至12のいずれか一項に記載の雌型コネクタ。
【請求項14】
案内溝が前記第1の保護ハウジングの内側壁に配置され、前記案内溝は前記第1の保護ハウジングの前記開口側から内側に延びる、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の雌型コネクタ。
【請求項15】
第2の絶縁体、第2の保護ハウジング、第1のピン、及び第2のピンを含む雄型コネクタであって、
前記第1のピン及び前記第2のピンは前記第2の絶縁体に凸状に配置され、前記第2の保護ハウジングは前記第2の絶縁体に接続され、前記第2の保護ハウジングは前記第1のピン及び前記第2のピンの周りに配置され、前記第1のピン及び前記第2のピンは前記第2の保護ハウジングの開口側に露出しており、前記第1のピンと前記第2のピンとの間には間隔が存在し、前記第1のピン及び前記第2のピンはそれぞれ異なるレートで信号を送信するように構成される、
雄型コネクタ。
【請求項16】
当該雄型コネクタは第2のシールドハウジングをさらに含み、該第2のシールドハウジングは、前記第1のピンの周りに配置され、該第1のピンは、前記第2のシールドハウジングの開口側に露出している、請求項15に記載の雄型コネクタ。
【請求項17】
当該雄型コネクタは回路基板をさらに含み、該回路基板は、前記第2の保護ハウジングから離れた側であって前記第2の絶縁体の側に配置され、前記第1のピン及び前記第2のピンは、前記第2の絶縁体の貫通孔を貫通して前記回路基板に固定される、請求項16に記載の雄型コネクタ。
【請求項18】
前記第2のシールドハウジングは、前記第2の絶縁体の貫通孔を貫通し、前記回路基板に固定される、請求項17に記載の雄型コネクタ。
【請求項19】
前記第2の絶縁体には3つの位置決めピンが設けられ、該3つの位置決めピンは三角形に配置され、前記回路基板には3つの位置決め孔が設けられ、前記位置決めピンは前記位置決め孔を貫通している、請求項17に記載の雄型コネクタ。
【請求項20】
案内リブが前記第2の保護ハウジングの外側壁に配置され、該案内リブは、前記第2の保護ハウジングの前記開口側から前記第2の絶縁体に近づく方向に延びており、前記案内リブの延長方向が、前記第1のピン及び前記第2のピンの延長方向と一致している、請求項15乃至19のいずれか一項に記載の雄型コネクタ。
【請求項21】
当該雄型コネクタは取付け板をさらに含み、該取付け板は前記第2の絶縁体の外周に接続され、取付け孔が前記取付け板に設けられ、該取付け孔は、締結具を据え付けて当該雄型コネクタを被設置側装置に固定するように構成される、請求項15乃至20のいずれか一項に記載の雄型コネクタ。
【請求項22】
雌型コネクタ及び雄型コネクタを含むコネクタ・アセンブリであって、
前記雌型コネクタは、第1の絶縁体、第1の保護ハウジング、第1のジャック、及び第2のジャックを含み、前記第1の絶縁体は前記第1の保護ハウジング内に配置され、前記第1のジャック及び前記第2のジャックは前記第1の絶縁体に設けられ、前記第1のジャック及び前記第2のジャックは前記第1の保護ハウジングの開口側に露出しており、前記第1のジャックと前記第2のジャックとの間には間隔が存在し、前記第1のジャック及び前記第2のジャックはそれぞれ異なるレートで信号を送信するように構成され、
前記雄型コネクタは、第2の絶縁体、第2の保護ハウジング、第1のピン、及び第2のピンを含み、前記第1のピン及び前記第2のピンは前記第2の絶縁体に凸状に配置され、前記第2の保護ハウジングは前記第2の絶縁体に接続され、前記第2の保護ハウジングは前記第1のピン及び前記第2のピンの周りに配置され、前記第1のピン及び前記第2のピンは前記第2の保護ハウジングの開口側に露出しており、前記第1のピンと前記第2のピンとの間には間隔が存在し、前記第1のピン及び前記第2のピンはそれぞれ異なるレートで信号を送信するように構成され、
前記第2の保護ハウジングは、前記第1の保護ハウジングと前記第1の絶縁体との間の収容空間内に挿入されるように構成され、前記第1のピンは前記第1のジャック内に挿入されるように構成され、前記第2のピンは前記第2のジャック内に挿入されるように構成される、
コネクタ・アセンブリ。
【請求項23】
前記第1の絶縁体は第1の支持体及び第2の支持体を含み、前記第1のジャックは前記第1の支持体に設けられ、前記第2のジャックは前記第2の支持体に設けられ、収容キャビティが前記第2の支持体に設けられ、前記第1の支持体は前記収容キャビティ内に設置され、前記第1の支持体と前記収容キャビティの内壁との間には間隔が存在し、
前記雄型コネクタは第2のシールドハウジングをさらに含み、該第2のシールドハウジングは前記第1のピンの周りに配置され、前記第1のピンは前記第2のシールドハウジングの開口側に露出しており、前記第2のシールドハウジングは前記第1の支持体と前記収容キャビティとの間に挿入されるように構成される、請求項22に記載のコネクタ・アセンブリ。
【請求項24】
前記雌型コネクタは第1のシールドハウジングをさらに含み、前記第1のシールドハウジングは前記第1の支持体を覆い、前記第1のジャックは前記第1のシールドハウジングの開口側に露出しており、前記第1のシールドハウジングは前記収容キャビティ内に配置され、前記第1のシールドハウジングの外壁と前記収容キャビティの前記内壁との間には間隔が存在し、前記第2のシールドハウジングは前記第1のシールドハウジングと前記収容キャビティとの間に挿入されるように構成される、請求項23に記載のコネクタ・アセンブリ。
【請求項25】
バネ板が前記第1のシールドハウジングの外面に配置され、前記バネ板は前記第2のシールドハウジングの内壁にクランプされる、請求項24に記載のコネクタ・アセンブリ。
【請求項26】
案内溝が前記第1の保護ハウジングの内側壁に配置され、前記案内溝は前記第1の保護ハウジングの前記開口側から内側に延びており、
案内リブが前記第2の保護ハウジングの外側壁に配置され、前記案内リブは前記第2の保護ハウジングの前記開口側から前記第2の絶縁体に近づく方向に延びており、前記案内リブの延長方向が前記第1のピン及び前記第2のピンの延長方向に一致しており、前記案内リブは、前記案内溝内にクランプされ、該案内溝内を移動するように構成される、請求項22乃至25のいずれか一項に記載のコネクタ・アセンブリ。
【請求項27】
請求項1乃至14のいずれか一項に記載の雌型コネクタ、請求項15乃至21のいずれか一項に記載の雄型コネクタ、又は請求項22乃至26のいずれか一項に記載のコネクタ・アセンブリを含む車載装置。
【請求項28】
当該車載装置は、車載ライダー又は車載処理装置を含む、請求項27に記載の車載装置。
【請求項29】
請求項1乃至14のいずれか一項に記載の雌型コネクタ、又は請求項15乃至21のいずれか一項に記載の雄型コネクタを含むケーブル。
【請求項30】
請求項1乃至14のいずれか一項に記載の雌型コネクタ、又は請求項15乃至21のいずれか一項に記載の雄型コネクタを含む端子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年8月31日に中国国家知識産権局に出願した、“FEMALE CONNECTOR, MALE CONNECTOR, CONNECTOR ASSEMBLY, AND VEHICLE-MOUNTED DEVICE”という名称の中国特許出願第202111017392.9号に対する優先権を主張するものであり、この中国出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本願は、電気コネクタ技術の分野に関し、特に、雌型コネクタ、雄型コネクタ、コネクタ・アセンブリ、及び車載装置に関する。
【背景技術】
【0003】
車両技術の急速な発展に伴い、車両は益々電動化され、インテリジェント化が進んでいる。より多くの電子装置が車両に配置され、電子装置が互いにより頻繁に通信するため、車内の通信品質を向上させ、車両の設計要件を満たすために、車載電子装置同士の間の接続及びケーブル配線に対する要件が益々高くなっている。例えば、複数のセンサを車両に設置して車両の周りの環境情報を取得し、取得した情報を車載処理装置によって解析及び処理することにより、障害物感知、目標認識、車両位置測位、及び経路計画等の機能を実現し、車両運転の安全性及び自動化度を向上させることができる。車載センサは、例えば、ライダー、ミリ波レーダー、及びカメラ等のうちの少なくとも1つを含み得る。車載センサは、感知した情報を車載処理装置に送信する。インテリジェンスの要求の高まりに伴い感知した情報量が増大するため、車載センサと車載処理装置との間の高速送信が求められている。また、車載処理装置とセンサとの間では、例えば制御情報等の少量のデータを低速で送信したいという要求がある。従って、従来のケーブル配線及び接続にはより多くのケーブル配線スペースが必要となり、これは車両のケーブル配線設計に大きな課題をもたらす。
【発明の概要】
【0004】
本願の実施形態は、コネクタのスペースコストを削減し、設置効率を向上させるための雌型コネクタ、雄型コネクタ、コネクタ・アセンブリ、及び車載装置を提供する。
【0005】
一態様によれば、本願の一実施形態は、第1の絶縁体、第1の保護ハウジング、第1のジャック、及び第2のジャックを含む雌型コネクタを提供する。第1の絶縁体は第1の保護ハウジング内に配置され、第1のジャック及び第2のジャックは第1の絶縁体に設けられ、第1のジャック及び第2のジャックは第1の保護ハウジングの開口側に露出しており、第1のジャックと第2のジャックとの間には間隔が存在し、第1のジャック及び第2のジャックはそれぞれ異なるレートで信号を送信するように構成される。
【0006】
本願の実施形態で提供する雌型コネクタによれば、高速イーサネットデータを送信するように構成された第1のジャックと、低速CAN信号及び電源を送信するように構成された第2のジャックとを第1の保護ハウジングに統合して、コネクタの体積を削減し、プラグの抜き差し耐力(durability)を低減することができる。
【0007】
可能な実施態様では、第1の絶縁体は第1の支持体及び第2の支持体を含み、第1のジャックは第1の支持体に設けられ、第2のジャックは第2の支持体に設けられ、収容キャビティが第2の支持体に設けられ、第1の支持体は収容キャビティ内に設置され、第1の支持体と収容キャビティの内壁との間には間隔が存在する。
【0008】
第1の支持体及び第2の支持体は、第1のジャック及び第2のジャックを第1の保護ハウジング内に組み込むように配置される。これにより、第1のジャックを第2のジャックから分離することができ、第1のジャック及び第2のジャックが信号送信を行う際の干渉を防止し、第1のジャック及び第2のジャックのそれぞれの組立てを容易にすることができる。
【0009】
可能な実施態様では、雌型コネクタは第1のシールドハウジングをさらに含み、第1のシールドハウジングは第1の支持体を覆い、第1のジャックは第1のシールドハウジングの開口側に露出しており、第1のシールドハウジングは収容キャビティ内に配置され、第1のシールドハウジングの外壁と収容キャビティの内壁との間には間隔が存在する。
【0010】
第1のシールドハウジングは、第1のジャックを覆って、電磁干渉を効果的にシールドし、第1のジャック及び第1の支持体の全体的な構造強度を向上させることができる。
【0011】
可能な実施態様では、バネ板が、第1のシールドハウジングの外面に配置される。
【0012】
バネ板はクランプ機能を果たすことができ、それによって、雄型コネクタが雌型コネクタに接続された後に、バネ板を使用することによって、第1のシールドハウジングを、雄型コネクタの構造体であって、第1のシールドハウジングと収容キャビティの内壁との間に対応して挿入された構造体にクランプして、より安定で信頼性の高い挿入関係を確保することができる。また、バネ板は、雄型コネクタと雌型コネクタとの接続によって生じる中間スペースを埋めてシールド機能を果たすことができる。
【0013】
可能な実施態様では、第1のシールドハウジングの開口部は長方形に設定され、バネ板は、第1のシールドハウジングの長方形の4辺に対応する4つの側壁のそれぞれに配置される。
【0014】
円形の開口部を有するシールドハウジングと比較して、長方形の開口部を有し、同じシールド表面積を有するシールドハウジングの場合に、雄型コネクタと雌型コネクタとの接続によって生じる中間スペースを埋めるためにより多くのバネ板を配置することができ、その間隔はできる限り電磁波の1/4波長未満になるようにして、良好なシールド効果を達成する。
【0015】
可能な実施態様では、第1の制限キャビティが第1の保護ハウジング内に設けられ、第1の制限キャビティは収容キャビティの反対側に設けられ、第1のシールドハウジングは第1の制限キャビティ内に設置される。
【0016】
第1の制限キャビティは、ピンを第1のジャック内に挿入することによって発生する作用力を受けた後に、第1のシールドハウジングが内側に移動するのを防止することができる。
【0017】
可能な実施態様では、第1の制限スロットが第1の制限キャビティの内側壁に設けられ、第1の制限ボスが第2の支持体に配置され、第1の制限ボスは、第1の制限キャビティに面する側であって第2の支持体の側に配置され、且つ収容キャビティの外周側に位置しており、第1の制限ボスは第1の制限スロット内にクランプされる。
【0018】
第1の制限ボスは第1の制限スロット内にクランプされて、第2の支持体が力を受けた後に内側に移動するのを防止し、第1のシールドハウジングの位置を制限して、第1のジャックの上下動によって引き起こされる電気接触不良を防止することができる。
【0019】
可能な実施態様では、第1の導電端子が第1のジャック内に配置され、第1の導電端子は第1の接続ケーブルに接続するように構成され、第2の導電端子が第2のジャック内に配置され、第2の導電端子は第2の接続ケーブルに接続するように構成される。
【0020】
第1の導電端子及び第2の導電端子は、電気的接続の実現に基づいて、ピンをジャック内に挿入することによって得られる良好な電気的接触を確保するために、金属バネ板のような一種の導電性構造体であってもよい。
【0021】
可能な実施態様では、第2の制限キャビティが第1の保護ハウジング内に設けられ、第2の導電端子は第2の制限キャビティ内に設置され、第2の支持体は第2の制限キャビティを覆う。
【0022】
第2の制限キャビティは、ピンを第2のジャック内に挿入することによって生じる作用力を受けた後に、第2の導電端子が内側に移動するのを防止することができる。
【0023】
可能な実施態様では、第2の制限キャビティには第2の制限スロットが含まれ、第2の制限ボスが第2の支持体に配置され、第2の制限ボスは、第2の制限キャビティに面する側であって第2の支持体の側に配置され、第2の制限ボスは第2の制限スロット内にクランプされる。
【0024】
第2の制限ボスは第2の制限スロット内にクランプされて、第2の支持体が力を受けた後に内側に移動するのを防止し、第2の導電端子の位置を制限して、第2の導電端子の上下動によって引き起こされる電気接触不良を防止することができる。
【0025】
可能な実施態様では、突起部が第2の支持体の内側壁に配置され、第1の溝及び第2の溝が第2の制限キャビティの外側壁に配置され、第1の溝及び第2の溝は第2の導電端子の延長方向に配置され、第1の溝は第2のジャックに近い側に位置しており、突起部は第1の溝又は第2の溝内にクランプされるように構成される。
【0026】
第1の溝及び第2の溝は、第2の支持体及び第1の保護ハウジングの組立てを容易にし、組立てコストを削減するように配置され得る。
【0027】
可能な実施態様では、複数の第2の導電端子が存在しており、第2の制限キャビティには複数のサブキャビティが含まれ、複数の第2の導電端子及び複数のサブキャビティは1対1の対応関係で配置される。
【0028】
このようにして、複数の第2の導電端子の位置を確実に制限することができ、複数のサブキャビティによって複数の第2の導電端子を分離して接触短絡を回避することができる。
【0029】
可能な実施態様では、分解(disassembly:取外し)溝が第1の絶縁体の外側壁面に配置される。
【0030】
第2の支持体に分解用の突起部又は取っ手を配置する構造体と比較して、分解溝を設けることにより、雄型コネクタに対応する回避加工を施す必要がなく、設計コストを削減することができる。
【0031】
可能な実施態様では、案内溝が第1の保護ハウジングの内側壁に配置され、案内溝は第1の保護ハウジングの開口側から内側に延びる。
【0032】
案内溝は、案内リブ及び雄型コネクタの別の構造体と協働して案内機能を果たし、雌型コネクタと雄型コネクタとの間の接続を容易にするように構成される。
【0033】
別の態様によれば、本願の一実施形態は、第2の絶縁体、第2の保護ハウジング、第1のピン、及び第2のピンを含む雄型コネクタを提供する。第1のピン及び第2のピンは第2の絶縁体に凸状に配置され、第2の保護ハウジングは第2の絶縁体に接続され、第2の保護ハウジングは第1のピン及び第2のピンの周りに配置され、第1のピン及び第2のピンは第2の保護ハウジングの開口側に露出しており、第1のピンと第2のピンとの間には間隔が存在し、第1のピン及び第2のピンはそれぞれ異なるレートで信号を送信するように構成される。
【0034】
本願の実施形態で提供する雄型コネクタでは、第1のピン及び第2のピンのそれぞれを1つの保護ハウジング内に配置する方法と比較して、第1のピン及び第2のピンを第2の保護ハウジングに一体化する方法によって、雄型コネクタの体積を減らすことができる。
【0035】
可能な実施態様では、雄型コネクタは第2のシールドハウジングをさらに含み、第2のシールドハウジングは第1のピンの周りに配置され、第1のピンは第2のシールドハウジングの開口側に露出している。
【0036】
第2のシールドハウジングは、電磁干渉を効果的にシールドするために、第1のピンを覆うことができる。
【0037】
可能な実施態様では、雄型コネクタは回路基板をさらに含み、回路基板は、第2の保護ハウジングから離れた側であって第2の絶縁体の側に配置され、第1のピン及び第2のピンは、第2の絶縁体の貫通孔を貫通して回路基板に固定される。
【0038】
第1のピン及び第2のピンは、第2の絶縁体を貫通して回路基板にはんだ付けされ、確実に固定しながら回路基板との電気的接続を実現することができる。
【0039】
可能な実施態様では、第2のシールドハウジングは、第2の絶縁体の貫通孔を貫通し、回路基板に固定される。
【0040】
この場合に、第2のシールドハウジングは、第1のピンの全長を覆って、良好なシールド効果を達成することができる。
【0041】
可能な実施態様では、第2の絶縁体には3つの位置決めピンが設けられ、3つの位置決めピンは三角形に配置され、回路基板には3つの位置決め孔が設けられ、位置決めピンは位置決め孔に貫通している。
【0042】
第1のピン及び第2のピンを回路基板にはんだ付けするときに、位置決めピンと位置決め孔との間の協働により回路基板を予め位置決めして、はんだ付け工程中に回路基板を移動させることによって引き起こされるピンの損傷又ははんだ付け不良を防止することができる。
【0043】
可能な実施態様では、案内リブが第2の保護ハウジングの外側壁に配置され、案内リブは、第2の保護ハウジングの開口側から第2の絶縁体に近づく方向に延びており、案内リブの延長方向が、第1のピン及び第2のピンの延長方向と一致している。
【0044】
案内リブは、案内溝内にクランプされて案内溝内を移動するように構成されており、雌型コネクタが、雄型コネクタに挿入される際に、定位置に沿って移動することができる。また、案内機能によりピンとジャックとの間の連携挿入がスムーズになる。
【0045】
可能な実施態様では、雄型コネクタは取付け板をさらに含み、取付け板は第2の絶縁体の外周に接続され、取付け孔が取付け板に設けられ、取付け孔は、締結具を据え付けて雄型コネクタを被設置側(to-be-installed)装置に固定するように構成される。
【0046】
取付け孔及び取付け板を設けることにより、雄型コネクタ及び被設置側装置を緩みなくより良く固定することができる。
【0047】
別の態様によれば、本願の一実施形態は、雌型コネクタと雄型コネクタを含むコネクタ・アセンブリをさらに提供する。雌型コネクタは、第1の絶縁体、第1の保護ハウジング、第1のジャック、及び第2のジャックを含む。第1の絶縁体は第1の保護ハウジング内に配置され、第1のジャック及び第2のジャックは第1の絶縁体に設けられ、第1のジャック及び第2のジャックは第1の保護ハウジングの開口側に露出しており、第1のジャックと第2のジャックとの間には間隔が存在し、第1のジャック及び第2のジャックはそれぞれ異なるレートで信号を送信するように構成される。
【0048】
雄型コネクタは、第2の絶縁体、第2の保護ハウジング、第1のピン、及び第2のピンを含む。第1のピン及び第2のピンは第2の絶縁体に凸状に配置され、第2の保護ハウジングは第2の絶縁体に接続され、第2の保護ハウジングは第1のピン及び第2のピンの周りに配置され、第1のピン及び第2のピンは第2の保護ハウジングの開口側に露出しており、第1のピンと第2のピンとの間には間隔が存在し、第1のピン及び第2のピンはそれぞれ異なるレートで信号を送信するように構成される。
【0049】
第2の保護ハウジングは、第1の保護ハウジングと第1の絶縁体との間の収容空間内に挿入されるように構成され、第1のピンは第1のジャック内に挿入されるように構成され、第2のピンは第2のジャック内に挿入されるように構成される。
【0050】
本願の実施形態で提供するコネクタ・アセンブリでは、高速イーサネットデータを送信するように構成された高速コネクタと、低速CAN信号及び電源を送信するように構成された低速コネクタとを組み合わせて、コネクタの体積を削減し、1回の配線で高速信号及び低速信号を同時に送信することができる。コネクタのプラグの抜き差し耐力を軽減することで、ユーザの利便性及び操作性を向上させることができる。また、2つのコネクタを組み合わせることで、コネクタの製造コストを大幅に削減することができる。
【0051】
可能な実施態様では、第1の絶縁体は第1の支持体及び第2の支持体を含み、第1のジャックは第1の支持体に設けられ、第2のジャックは第2の支持体に設けられ、収容キャビティが第2の支持体に設けられ、第1の支持体は収容キャビティ内に設置され、第1の支持体と収容キャビティの内壁との間には間隔が存在する。
【0052】
雄型コネクタは第2のシールドハウジングをさらに含み、第2のシールドハウジングは第1のピンの周りに配置され、第1のピンは第2のシールドハウジングの開口側に露出しており、第2のシールドハウジングは、第1の支持体と収容キャビティとの間に挿入されるように構成される。
【0053】
第2のシールドハウジングは第1の支持体と収容キャビティとの間に挿入され、それによって第2のシールドハウジングは、第1のピン及び第1のジャックによって発生する電磁信号をシールドすることができる。
【0054】
可能な実施態様では、雌型コネクタは第1のシールドハウジングをさらに含み、第1のシールドハウジングは第1の支持体を覆い、第1のジャックは第1のシールドハウジングの開口側に露出しており、第1のシールドハウジングは収容キャビティ内に配置され、第1のシールドハウジングの外壁と収容キャビティの内壁との間には間隔が存在し、第2のシールドハウジングは第1のシールドハウジングと収容キャビティとの間に挿入されるように構成される。
【0055】
第1のシールドハウジングにより、シールド効果をさらに向上させることができる。
【0056】
可能な実施態様では、バネ板が第1のシールドハウジングの外面に配置され、バネ板は第2のシールドハウジングの内壁にクランプされる。
【0057】
バネ板は、シールド効果を向上させ、第2のシールドハウジングをクランプすることができるため、第1のシールドハウジングと第2のシールドハウジングとの間の接続がより確実になる。
【0058】
可能な実施態様では、案内溝が第1の保護ハウジングの内側壁に配置され、案内溝は第1の保護ハウジングの開口側から内側に延びる。
【0059】
案内リブが第2の保護ハウジングの外側壁に配置され、案内リブは第2の保護ハウジングの開口側から第2の絶縁体に近づく方向に延びており、案内リブの延長方向が第1のピン及び第2のピンの延長方向と一致しており、案内リブは、案内溝内にクランプされ、案内溝内を移動するように構成される。
【0060】
案内リブと案内溝との間の協働により、雌型コネクタは、雄型コネクタ内に挿入されるときに、定位置に沿って移動することができる。また、案内機能によりピンとジャックとの間の連携挿入がスムーズになる。
【0061】
別の態様によれば、本願の一実施形態は、雌型コネクタ、雄型コネクタ、又はコネクタ・アセンブリを含む車載装置を提供する。
【0062】
可能な実施態様では、車載装置は、車載ライダー又は車載処理装置を含む。
【0063】
別の態様によれば、本願の一実施形態は、雌型コネクタ又は雄型コネクタを含むケーブルを提供する。
【0064】
別の態様によれば、本願の一実施形態は、雌型コネクタ又は雄型コネクタを含む端子を提供する。
【0065】
高速コネクタ及び低速コネクタを組み合わせた本願の実施形態で提供するコネクタは、プラグの抜き差し耐力を低減し、端末の小型化設計を容易にするために端末内で使用することができる。
【0066】
本願の実施形態で提供する雌型コネクタ、雄型コネクタ、コネクタ・アセンブリ、及び車載装置によれば、高速コネクタ及び低速コネクタを1つのコネクタに一体化することができ、コネクタのサイズを縮小し、車載装置全体の小型化が図れ、1回の配線だけで高速信号及び低速信号を同時に送信することができる。プラグの抜き差し耐力を軽減することで、ユーザ操作の利便性及び効率が向上する。さらに、2つのコネクタを組み合わせることで、コネクタの製造コストを大幅に削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【
図1】本願の一実施形態による装置同士の間の接続シナリオの概略図である。
【
図2】本願の一実施形態による装置の構造を示す概略図である。
【
図3】本願の一実施形態による雌型コネクタの構造を示す概略図である。
【
図4】本願の一実施形態による雌型コネクタの概略分解図である。
【
図5】本願の一実施形態による第1の絶縁体の概略分解図である。
【
図6】本願の一実施形態による第1のシールドハウジングの構造を示す概略図である。
【
図7】本願の一実施形態による、第1のシールドハウジングと第2の支持体との間の協働を示す概略図である。
【
図8】本願の一実施形態による第2の支持体の構造を示す概略図である。
【
図9】本願の一実施形態による第1の保護ハウジングの構造を示す概略図である。
【
図10】本願の一実施形態による第1の保護ハウジングの構造を別の角度から示す概略図である。
【
図11】本願の一実施形態による雌型コネクタの正面図である。
【
図16】本願の一実施形態による雄型コネクタの構造を示す概略図である。
【
図17】本願の一実施形態による雄型コネクタの別の構造を示す概略図である。
【
図18】本願の一実施形態による雄型コネクタの概略分解図である。
【
図19】本願の一実施形態による雄型コネクタの構造を別の角度から示す概略図である。
【
図20】本願の一実施形態による雄型コネクタの正面図である。
【
図21】本願の一実施形態による雌型コネクタと雄型コネクタとの間の協働を示す概略図である。 符号の説明: 100-雌型コネクタ; 11-第1の絶縁体; 111-第1の支持体; 112-第2の支持体; 1121-第1の制限ボス; 1122-第2の制限ボス; 1123-突起部; 113-収容キャビティ; 114-分解溝; 12-第1の保護ハウジング; 121-第1の制限キャビティ; 122-第1の制限スロット; 123-第2の制限キャビティ; 1231-サブキャビティ; 124-第2の制限スロット; 125-第1の溝; 126-第2の溝; 127-案内溝; 13-第1のジャック; 132-第1の接続ケーブル: 14-第2のジャック; 140-開口部; 141-第2の導電端子; 142-第2の接続ケーブル; 15-第1のシールドハウジング; 151-バネ板; 152-停止突起部; 200-雄型コネクタ; 21-第2の絶縁体; 22-第2の保護ハウジング; 221-案内リブ; 23-第1のピン; 24-第2のピン; 25-第2のシールドハウジング; 26-回路基板; 261-位置決め孔; 27-位置決めピン; 28-取付け板; 281-取付け孔; 400-ケーブル; 500-車載装置。
【発明を実施するための形態】
【0068】
本願の実施形態で使用する用語は、本願の特定の実施形態を説明するためにのみ使用され、本願を限定することを意図するものではない。
【0069】
車両技術の急速な発展に伴い、車両は益々電動化され、インテリジェント化が進んでいる。より多くの電子装置が車両に配置され、電子装置が互いにより頻繁に通信するため、車内の通信品質を向上させ、車両の設計要件を満たすために、車載電子装置同士間の接続及びケーブル配線に対する要件が益々高くなっている。例えば、複数のセンサを車両に設置して車両の周りの環境情報を取得し、取得した情報を車載処理装置によって解析及び処理することにより、障害物感知、目標認識、車両位置測位、及び経路計画等の機能を実現し、車両運転の安全性及び自動化度を向上させることができる。車載センサは、例えば、ライダー、ミリ波レーダー、カメラ等のうちの少なくとも1つを含み得る。車載センサは、感知した情報を車載処理装置に送信する。インテリジェンスの要求の高まりに伴い感知した情報量が増大するため、車載センサと車載処理装置との間の高速送信が求められている。また、車載処理装置とセンサとの間では、例えば制御情報等の少量のデータを低速で送信したいという要求がある。従って、従来のケーブル配線及び接続にはより多くのケーブル配線スペースが必要となり、これは車両のケーブル配線設計に大きな課題をもたらす。
【0070】
この課題を考慮して、本願の実施形態では、雌型コネクタ及び雄型コネクタが、設計され、高速及び低速送信要件を有する装置を接続するように構成される。コネクタ(雌型コネクタ又は雄型コネクタ)が装置上で占めるスペースが少なくなり、装置同士の間の通信及びケーブル配線の要件が軽減される。これにより、コネクタを使用する装置(例えば車載装置)の小型化設計が容易となる。また、配線は一度に完了できる。これにより、運用コストが削減され、設置効率が向上する。
【0071】
以下では、本願の実施形態で提供するコネクタについて、添付の図面を参照しながら説明する。
【0072】
図1は、本願の一実施形態による装置同士の間の接続シナリオの概略図であり、
図2は、本願の一実施形態による装置の構造を示す概略図である。上記の装置は、車両に配置され、車載装置として機能することができる。さらに、本願の一実施形態は車両をさらに提供することができる。車両は少なくとも2つの車載装置500を含んでもよい。2つの車載装置500はケーブル400を介して接続してもよく、車載装置500とケーブル400との間の接続は、コネクタ・アセンブリを使用することによって実現してもよい。ケーブル400を介して接続される車載装置は、同一の装置であってもよく、又は異なる装置であってもよい。
【0073】
車載装置には、ミリ波レーダー、ビデオレーダー、ゲートウェイ、T-BOX(Telematics BOX、テレマティクスBOX)、GPS(Global Positioning System、全地球測位システム)、及びIVI(In-Vehicle Infotainment、車載インフォテインメント)等が含まれ得るが、これらに限定されない。一実施態様では、一方の車載装置はライダーであり、他方の車載装置は、車載処理装置、例えばドメインコントローラ又はIVIである。
【0074】
例えば、車載ライダー及びドメインコントローラが接続される。車載ライダー及びドメインコントローラは、コネクタ・アセンブリを使用して協働して接続され、高速イーサネットデータ送信、低速(Controller Area Network、コントローラエリアネットワーク)CAN信号送信、駆動電気信号(例えば、電力信号)送信、及び別のタイプの信号送信を実施することができる。
【0075】
コネクタ・アセンブリは、雌型コネクタ100及び雄型コネクタ200を含んでもよい。雌型コネクタ100及び雄型コネクタ200は、協働して接続され、電気接続を実現し、データを送信することができる。雌型コネクタ100及び雄型コネクタ200の一方が車載装置500の装置本体に配置され得、他方がケーブル400に配置され得ることを理解されたい。本願の以下の実施形態では、雄型コネクタ200を装置本体に配置し、雌型コネクタ100をケーブル400の一端に接続する例を用いて、雄型コネクタ200及び雌型コネクタ100の具体的な構造について説明する。
【0076】
本願の実施形態では、雌型コネクタ100の構造体と雄型コネクタ200の構造体との間の協働挿入、及び導電端子の電気的接続は、ピンをジャック内に挿入することによって実現され得る。ピン及びジャックは、雌型コネクタ100及び雄型コネクタ200にそれぞれ配置してもよい。あるいはまた、ジャック及びピンは、雌型コネクタ100及び雄型コネクタ200にそれぞれ配置してもよい。
【0077】
本願の以下の実施形態では、ジャックが雌型コネクタ100に設けられ、ピンが雄型コネクタ200に設けられる構造体を例として使用する。
【0078】
以下では、添付の図面を参照しながら、本願の実施形態で提供する雌型コネクタの構造について詳細に説明する。
【0079】
図3は、本願の一実施形態による雌型コネクタの構造を示す概略図である。
図3を参照されたい。本願の一実施形態は、第1の絶縁体11、第1の保護ハウジング12、第1のジャック13、及び第2のジャック14を含み得る雌型コネクタ100を提供する。第1の絶縁体11は第1の保護ハウジング12内に配置され得る。第1のジャック13及び第2のジャック14は第1の絶縁体11に設けられる。第1のジャック13及び第2のジャック14は、第1の保護ハウジング12の開口側に露出している。第1のジャック13と第2のジャック14との間には間隔がある。第1のジャック13及び第2のジャック14はそれぞれ異なるレートで信号を送信するように構成される。
【0080】
第1のジャック13は高速イーサネットデータを送信するように構成され得る。第2のジャック14は低速CAN信号及び/又は電力信号を送信するように構成され得る。第1のジャック13と第2のジャック14との間には間隔が存在しており、信号同士の間の相互影響を低減することができる。第1のジャック13と第2のジャック14との間に間隔が存在するとは、互いに最も近い第1のジャック13と第2のジャック14との間に間隔が存在することを意味する。本願のこの実施形態では、間隔の距離は限定されない。この間隔は、第1のジャック13と第2のジャック14との間の干渉分離構造の設計を容易にし、信号送信の品質を向上させるために使用され得る。これについては以下の実施形態で説明する。第1のジャック13及び第2のジャック14のそれぞれを1つの保護ハウジング12内に配置する方法と比較して、第1のジャック13及び第2のジャック14を第1の保護ハウジング12に一体化する方法によって、コネクタの体積を減らし、接続を容易にし、設置効率を向上させることができる。
【0081】
本願のこの実施形態では、第1のジャック13の数量及び第2のジャック14の数量は特に限定されない。第1のジャック13は1つ又は複数であってもよく、第2のジャック14は1つ又は複数であってもよい。例えば、第1のジャック13が2つ、第2のジャック14が6つであってもよい。この場合に、
図3に示されるように、第1のジャック13及び第2のジャック14を左から右に配置してもよい。2つの第1のジャック13を上から下に一列に配置してもよい。6つの第2のジャック14を2行3列に配置してもよい。
【0082】
本願のこの実施形態では、第1の絶縁体11及び第1の保護ハウジング12の形状は特に限定されないことに留意されたい。第1の保護ハウジング12の開口部の形状は、長方形、楕円形、多角形、別の形状であってもよい。第1の保護ハウジング12の開口側に露出する第1の絶縁体11の形状は、第1の保護ハウジング12の形状と同様であってもよい。本願のこの実施形態では、第1の保護ハウジング12の開口部の形状は角丸長方形であってもよい。この形状は単に実現可能なものであり、第1の保護ハウジング12の構造を限定するものではない。
【0083】
図4は、本願の一実施形態による雌型コネクタの概略分解図である。
図4を参照されたい。第1の絶縁体11は、第1の支持体111及び第2の支持体112を含んでもよい。第1のジャック13は第1の支持体111に配置され得る。第2のジャック14は第2の支持体112に配置され得る。収容キャビティ113が第2の支持体112に配置され得る。第1の支持体111は収容キャビティ113内に設置され得る。第1の支持体111と収容キャビティ113の内壁との間には、間隔が存在する。
【0084】
第1のジャック13は第1の支持体111に配置され、第2のジャック14は第2の支持体112に配置され、第1の支持体111は第2の支持体112の収容キャビティ113内に設置される。このようにして、第1のジャック13及び第2のジャック14を第1の保護ハウジング12内に統合するときに、第1のジャック13及び第2のジャック14を分離することができ、第1のジャック13及び第2のジャック14が信号送信を行う際の干渉を防止し、第1のジャック13と第2のジャック14のそれぞれの組立てを容易にする。
【0085】
図5は、本願の一実施形態による第1の絶縁体の概略分解図である。
図5を参照されたい。本願の実施形態では、第1のジャック13及び第2のジャック14は、協働してピンを接続し、電気的接続を実現するための構造体であることを理解されたい。第1のジャック13は、第1の支持体111に設けられた開口部と、第2の支持体112に配置された第1の導電端子(図示せず)とを含むことができる。第1の導電端子は、第1の接続ケーブル132に接続されるように構成される。第2のジャック14は、第2の支持体112に設けられた開口部140と、第2の支持体112に配置された第2の導電端子141とを含むことができる。第2の導電端子141は、第2の接続ケーブル142に接続するように構成される。
【0086】
第1の導電端子142及び第2の導電端子141は、電気接続の実現に基づいて、ピンをジャック内に挿入することによって得られる良好な電気接触を確保するために、金属バネ板のような一種の導電性構造体であってもよい。第1の接続ケーブル132は高速信号ケーブルであり得、第2の接続ケーブル142は低速信号ケーブルであり得る。第1の接続ケーブル132の内部導電構造及び外部保護層構造は、第2の接続ケーブル142の構造とは異なる。
【0087】
本願の実施形態では、雌型コネクタ100は第1のシールドハウジング15をさらに含んでもよく、第1のシールドハウジング15は第1の支持体111を覆うことができ、第1のジャック13は第1のシールドハウジング15の開口側に露出しており、第1のシールドハウジング15は収容キャビティ113内に配置してもよく、第1のジャック13と第2のジャック14との間の電磁干渉をさらに低減するために、第1のシールドハウジング15の外壁と収容キャビティ113の内壁との間には、間隔が存在する。
【0088】
第1のシールドハウジング15は、金属片であってもよく、例えばアルミニウム合金であってもよい。第1のシールドハウジング15は、第1のジャック13を覆って、電磁干渉を効果的にシールドし、第1のジャック13及び第1の支持体111の全体的な構造強度を向上させることができる。
【0089】
図6は、本願の一実施形態による第1のシールドハウジングの構造を示す概略図である。
図6に示されるように、バネ板151が第1のシールドハウジング15の外面に配置される。バネ板151はクランプ機能を果たすことができ、雄型コネクタ200が雌型コネクタ100に接続された後に、バネ板151を使用することによって、第1のシールドハウジング15は、雄型コネクタ200の構造であって、第1のシールドハウジング15と収容キャビティ113の内壁との間に対応して挿入される構造にクランプされ、より安定で信頼性の高い挿入関係を保証することができる。また、バネ板151は、雄型コネクタ200と雌型コネクタ100との接続によって生じる中間スペースを埋めてシールド機能を発揮することができる。
【0090】
また、本願の実施形態では、バネ板151は複数であってもよい。第1のシールドハウジング15の開口部が長方形に設定され、バネ板151は、第1のシールドハウジング15の長方形の4辺に対応する4つの側壁のそれぞれに配置される。例えば、長方形の開口部を有する第1のシールドハウジング15の場合に、少なくとも2枚のバネ板151が長方形の長辺に対応する側壁に配置され、少なくとも1つのバネ板151が長方形の短辺に対応する側壁に配置される。
【0091】
円形の開口部を有するシールドハウジングと比較して、長方形の開口部を有し、同じシールド表面積を有するシールドハウジングの場合に、より多くのバネ板151が、雄型コネクタ200と雌型コネクタとを接続することによって生じる中間スペースを埋めるために配置することができ、その間隔はできる限り電磁波の1/4波長未満となるようにして、良好なシールド効果を達成する。
【0092】
第1のシールドハウジング15の開口部は長方形に設定されることを理解されたい。長方形は、四隅が直角である四角形に厳密に限定されるものではなく、四隅が面取りされる面取り長方形、又は四隅が丸みを帯びている角丸長方形であってもよい。長方形の四隅に丸みを帯びたコーナー及び面取りされたコーナーが配置されており、これは、長方形の全体形状に与える影響は無視でき、技術的加工に有利であり、応力集中を防ぐことができる。あるいはまた、第1のシールドハウジング15の開口部を六角形又は別の多角形としてもよい。これに対し、第1のシールドハウジング15の開口部は長方形に設定されており、これは構造が簡素で実装が容易であるという利点がある。
【0093】
図7は、本願の一実施形態による、第1のシールドハウジングと第2の支持体との間の協働を示す概略図である。
図6及び
図7を参照されたい。停止突起部152が、第1のシールドハウジング15の外面にさらに配置され得る。停止突起部152は、第1のシールドハウジング15の側であって第1のジャック13から離れた側に配置され得る。第1のシールドハウジング15が、第2の支持体112の収容キャビティ113内に設置されるときに、停止突起部152は収容キャビティ113の外側に位置しており、停止突起部152は、第1のシールドハウジング15及び第1の支持体111が収容キャビティ113から出るのを防止するように構成され得る。
【0094】
第1のシールドハウジング15は第1のセクション及び第2のセクションを含んでもよいことに留意されたい。第1のセクションは、第1の保護ハウジング12の開口側に近い。第1のセクションの断面寸法は、第2のセクションの断面寸法よりも小さい。バネ板151は第1のセクションに配置される。停止突起部152は第2のセクションに配置される。第1のシールドハウジング15が収容キャビティ113内に組み付けられるときに、第1のセクションの外壁が収容キャビティ113の内壁から離間され、第2の端部の外壁が収容キャビティ113の内壁と締り嵌めされるのを理解するのは難しくない。
【0095】
図8は、本願の一実施形態による第2の支持体の構造を示す概略図である。
図9は、本願の一実施形態による第1の保護ハウジングの構造を示す概略図である。
図10は、本願の一実施形態による第1の保護ハウジングの構造を別の角度から示す概略図である。
図8~
図10を参照されたい。本願の実施形態では、第2の支持体112を第1の保護ハウジング12内に設置することができ、第1の保護ハウジング12及び第2の支持体112を当接、又はクランプ等の方法で接続して、第1のシールドハウジング15及び第2の導電端子141の位置を共同して制限することができる。
【0096】
第1の制限キャビティ121が第1の保護ハウジング12内に配置され得る。第1の制限キャビティ121は収容キャビティ113の反対側に配置され得る。第1のシールドハウジング15は第1の制限キャビティ121内に設置され得る。制限キャビティ121は、長方形の開口部も設けられ得るキャビティである。第1のシールドハウジング15は、第1の制限キャビティ121の内側壁と締まり嵌めされ得る。第1の制限キャビティ121は、ピンを第1のジャック13内に挿入することによって生成される作用力を受けた後に、第1のシールドハウジング15が内側に移動するのを防止することができる。
【0097】
第2の制限キャビティ123が第1の保護ハウジング12内にさらに配置され得、第2の導電端子141は第2の制限キャビティ123内に設置され得る。第2の支持体112が第1の保護ハウジング12内に設置された後に、第2の支持体112は第2の制限キャビティ123を覆い、第2の導電端子141は、第2の制限キャビティ123内にクランプされ、第2の支持体112内に配置される。第2の制限キャビティ123は、ピンを第2のジャック14内に挿入することによって発生する作用力を受けた後に、第2の導電端子141が内側に移動するのを防止することができる。
【0098】
第2の制限キャビティ123は複数のサブキャビティ1231を含んでもよい。複数のサブキャビティ1231は、複数の開口部140に対向して配置される。複数の第2の導電端子141及び複数のサブキャビティ1231は1対1の対応関係で配置され得るので、複数の第2の導電端子141の位置が確実に限定される。また、複数のサブキャビティ1231は、複数の第2の導電端子141を分離して、接触短絡を回避することができる。
【0099】
さらに、第1の制限スロット122が第1の制限キャビティ121の内側壁に配置され得る。第1の制限ボス1121が第2の支持体112に配置され得る。第1の制限ボス1121は、第1の制限キャビティ121に面する側であって第2の支持体112の側に配置され、収容キャビティ113の外周側に位置する。第1の制限ボス1121は、第1の制限スロット122内にクランプされ得る。
【0100】
例えば、第1の制限キャビティ121の3つの内側壁にそれぞれ位置する3つの第1の制限スロット122が存在し得る。第1の制限スロット122は、停止突起部152を回避するために残りの側壁には配置されていないことを理解されたい。第1の制限ボス1121は3つであってもよい。3つの第1の制限ボス1121及び第1の制限スロット122は1対1の対応関係で配置される。第1の制限ボス1121は、第1の制限スロット122内にクランプされて、第2の支持体112が力を受けた後に内側に移動するのを防止し、第1のシールドハウジング15の位置を制限して、第1のジャック13の上下動によって引き起こされる電気接触不良を防止する。
【0101】
バックル及び第1の制限キャビティ121の内側壁は、第1の制限スロット122を形成することができる。バックルは、特定の弾性及び変形を有し、第1のシールドハウジング115をクランプするように構成され得る。
【0102】
第2の制限キャビティ123は第2の制限スロット124を含んでもよい。第2の制限ボス1122が第2の支持体112に配置される。第2の制限ボス1122は、第2の制限キャビティ123に面する側であって第2の支持体の側に配置される。第2の制限ボス1122は第2の制限スロット124内にクランプされる。
【0103】
引き続き
図8を参照されたい。収容キャビティ113に加えて、第2の制限キャビティ123を収容するように構成された別のキャビティが第2の支持体112に配置され得る。キャビティは上部及び下部に分割してもよい。第2の制限ボス1122は、キャビティの上部と下部との間に配置される。第2の制限スロット124は2つの隣接するサブキャビティ1231の間に配置され得る。第2の制限ボス1122は、第2の制限スロット124内にクランプされて、第2の支持体112が力を受けた後に内側に移動するのを防止し、第2の導電端子141の位置を制限して、第2の導電端子141の上下動によって引き起こされる電気的接触不良を防止することができる。
【0104】
図11は、本願の一実施形態による雌型コネクタの正面図である。
図12は、
図11のA-Aでの断面図である。理解を容易にするために、
図12では、第1のジャック13、第1の支持体111、及び第1のシールドハウジング15の構造を省略している。
図11及び
図12を参照されたい。第2の支持体112及び第1の保護ハウジング12が組み立てられた後に、第1の制限ボス1121は第1の制限スロット122内にクランプされる。
【0105】
図13は
図11のB-Bでの断面図である。理解を容易にするために、
図13では、第2の導電端子141の構造を省略している。
図11及び
図13を参照されたい。第2の支持体112及び第1の保護ハウジング12が組み立てられた後に、第2の支持体112は第2の制限キャビティ123を覆い、第2の制限ボス1122は第2の制限スロット124内にクランプされる。
【0106】
図14は
図11のC-Cでの断面図である。
図15は
図14の円部分の拡大図である。
図11~
図15を参照されたい。突起部1123が第2の支持体112の内側壁に配置され得る。第1の溝125及び第2の溝126が、第2の制限キャビティ123の外側壁に配置される。第1の溝125及び第2の溝126は、第2の導電端子の延長方向に配列される。第1の溝125は第2のジャック14に近い側に位置する。突起部1123は、第1の溝125又は第2の溝126内にクランプされるように構成される。
【0107】
クランプの信頼性を高めるために、2つ以上の突起部1123が存在してもよい。第1の溝125は、突起部1123の数量に対応して2つ以上存在してもよい。2つ以上の第1の溝125は一列に配列してもよい。第2の溝126は、突起部1123の数量に対応して2つ以上存在してもよい。2つ以上の第2の溝126は一列に配置してもよい。
【0108】
雌型コネクタ100の組立プロセスは以下の通りであってもよいことに留意されたい。まず、第1のシールドハウジング15及び第2の導電端子141は、第1の保護ハウジング12内に設置され、次に第2の支持体112が第1の保護ハウジング12の開口部から第1の保護ハウジング12内に押し込まれれる。この場合に、第2の支持体112の突起部1123が第1の溝125内にクランプされ、これは仮組立に対応し、第2の支持体112及び第1の保護ハウジング12が組み立て前に正確に位置決めされることを保証することができる。次に、内向きの力が第2の支持体112に継続的に加えられ、第2の支持体112は、突起部1123が第2の溝126内にクランプされるまで内側に移動し、それによって第2の支持体112は所定の位置に組み立てられる。第2の溝126及び突起部1123をクランプした後に、第2の支持体112及び第1の保護ハウジング12を確実に固定することができる。さらに、第1の溝125及び第2の溝126は、第2の支持体112及び第1の保護ハウジング12の組立てを容易にするように配置され、組立てコストを削減することができる。
【0109】
さらに
図5を参照されたい。本願の実施形態では、分解溝114が第1の絶縁体11にさらに配置され得る。分解溝114は、第1の絶縁体11の外側壁面に配置され、外側壁面は、第1のジャック13及び第2のジャック14が露出する壁面に隣接している。第2の支持体112の2つの対向する外側壁面に配置される2つの分解溝114が存在してもよい。
【0110】
第2の支持体112を第1の保護ハウジング12から分解する必要がある場合に、分解工具を分解溝114内にクランプして、第2の支持体112を第1の保護ハウジング12から分解することができる。分解のために突起部又は取っ手を第2の支持体112に配置する構造と比較して、分解溝114を配置することにより、対応する回避加工を雄型コネクタ200に行う必要がなくなり、設計コストを低減することができる。
【0111】
加えて、案内溝127が第1の保護ハウジング12の内側壁にも配置され得、案内溝127は、第1の保護ハウジング12の開口側から内側に延びる。案内溝は2つであってもよい。2つの案内溝127は、第1の保護ハウジング12の2つの対向する内側壁にそれぞれ配置され、雄型コネクタ200の案内リブのような構造体と協働して案内機能を果たし、雌型コネクタ100と雄型コネクタ200との間の接続を容易にするように構成される。
【0112】
本願の実施形態で提供する雌型コネクタによれば、高速イーサネットデータを送信するように構成された第1のジャックと、低速CAN信号及び/又は電源を送信するように構成された第2のジャックとを第1の保護ハウジングに統合して、コネクタの体積及びプラグの抜き差し耐力を低減することができる。また、第1のシールドハウジングを配置することにより、第1のジャックと第2のジャックとの間の電磁干渉を低減することができる。さらに、第1の支持体及び第1の保護ハウジング上で互いに協働するボス及びクランプスロット等の構造によって、設計上、第1のジャック及び第2のジャックの位置を制限し、位置ずれによって引き起こされる電気接触不良を防止することができる。
【0113】
添付図面及び特定の実施形態を参照して、以下では、本願で提供する雄型コネクタの構造について詳細に説明する。
【0114】
図16は、本願の一実施形態による雄型コネクタの構造を示す概略図である。
図16を参照されたい。本願の一実施形態は、第2の絶縁体21、第2の保護ハウジング22、第1のピン23、及び第2のピン24を含み得る雄型コネクタ200を提供する。第1のピン23及び第2のピン24は第2の絶縁体21に凸状に配置され得る。第2の保護ハウジング22は第2の絶縁体21に接続される。第2の保護ハウジング22は、第1のピン23及び第2のピン24の周りに配置される。第1のピン23及び第2のピン24は、第2の保護ハウジング22の開口側に露出している。第1のピン23と第2のピン24との間には間隔が存在する。第1のピン23及び第2のピン24はそれぞれ異なるレートで信号を送信するように構成される。
【0115】
第1のピン23は高速イーサネットデータを送信するように構成され得る。第2のピン24は低速CAN信号及び/又は電力信号を送信するように構成され得る。第1のピン23と第2のピン24の間には間隔が存在しており、信号同士の間の相互影響を低減する。第1のピン23及び第2のピン24のそれぞれを1つの保護ハウジング内にそれぞれ配置する方法と比較して、第1のピン23及び第2のピン24を第2の保護ハウジング22内に一体化する方法によって、雄型コネクタ200のハウジングの体積を小さくし、接続を容易にし、設置効率を向上させることができる。
【0116】
本願の実施形態では、第2の絶縁体21及び第2の保護ハウジング22の形状は特に限定されないことに留意されたい。第2の保護ハウジング22の開口部は、長方形、楕円形、多角形、又は別の形状であってもよい。第2の保護ハウジング22の開口側に露出する第2の絶縁体21の形状は、第2の保護ハウジング22の形状と同様であってもよい。本願の実施形態では、第2の保護ハウジング22の開口部は角丸長方形であってもよい。この形状は単に可能な実施態様であり、第2の保護ハウジング22の構造を限定するものではない。
【0117】
図3を参照されたい。第1のピン23は、第1のジャック13内に挿入されて電力接続を行い、高速イーサネットデータを送信するように構成される。第2のピン24は、第2のジャック14内に挿入されて電源接続を行い、低速CAN信号及び電力信号を送信するように構成される。第1のピン23及び第2のピン24は、数量及び配置について第1のジャック13及び第2のジャック14に対応して配置される。詳細については、ここでは再び説明しない。
【0118】
雌型コネクタ100及び雄型コネクタ200が協働して接続されるときに、第2の保護ハウジング22は、第1の保護ハウジング12と第1の絶縁体11との間の収容空間内に挿入される。第2の保護ハウジング22及び第1の保護ハウジング12は、同様の形状であり、両方とも角丸長方形としてもよい。
【0119】
案内リブ221が、第2の保護ハウジング22の外側壁に配置され得る。案内リブ221は、第2の保護ハウジング22の開口側から第2の絶縁体21に近づく方向に延びる。案内リブ221の延長方向は、第1のピン23及び第2のピン24の延長方向と一致している。案内リブ221は、案内溝127内にクランプされ、案内溝127内で移動するように構成され、それによって雌型コネクタ100は、雄型コネクタ200内に挿入されるときに、定位置に沿って移動することができる。また、案内機能により、ピンとジャックとの間のスムーズな連携挿入が容易となる。
【0120】
さらに、本願の実施形態では、雄型コネクタ200は、第2のシールドハウジング25をさらに含んでもよい。第2のシールドハウジング25は、第1のピン23の周りに配置され得る。第1のピン23は、第2のシールドハウジング25の開口側に露出している。雌型コネクタ100及び雄型コネクタ200が協働して接続されるときに、第2のシールドハウジング25は、第1の支持体111と収容キャビティ113との間に挿入される。
【0121】
第2のシールドハウジング25は、金属片であってもよく、例えばアルミニウム合金であってもよい。第2のシールドハウジング25は、電磁干渉を効果的にシールドするために、第1のピン23を覆うことができる。
【0122】
また、第1のシールドハウジング15が雌型コネクタ100に配置されるときに、第2のシールドハウジング25は、第1のシールドハウジング15と収容キャビティ113との間に挿入される。バネ板151が第1のシールドハウジング15の第1のシールドハウジング15の外面に配置されるときに、バネ板151は、第2のシールドハウジング25の内壁にクランプされる。
【0123】
図17は、本願の一実施形態による雄型コネクタの別の構造を示す概略図である。
図17を参照されたい。雄型コネクタ200は取付け板28をさらに含む。取付け板28は、第2の絶縁体21の外周に接続される。取付け孔281が取付け板28に配置される。取付け孔281は、ねじ付き締結具を据え付けて雄型コネクタ200を被設置側装置に固定するように構成される。被設置側装置は、車載装置、例えば、車載ライダー又はドメインコントローラであってもよい。
【0124】
例えば、4つの取付け孔281があってもよい。取付け孔281は、取付け板28を緩むことなく被設置側装置によりよく固定するために、取付け板28の四隅に配置され得る。
【0125】
図18は、本願の一実施形態による雄型コネクタの概略分解図である。
図19は、本願の一実施形態による雄型コネクタの構造を別の角度から示す概略図である。
図18及び
図19を参照されたい。本願の実施形態では、雄型コネクタ200は回路基板26をさらに含んでもよい。回路基板26は、第2の保護ハウジング22から離れる側であって第2の絶縁体21の側に配置され得る。第1のピン23及び第2のピン24は、第2の絶縁体21の貫通孔を貫通して回路基板26に固定される。
【0126】
第1のピン23及び第2のピン24は、第2の絶縁体21を貫通して回路基板26に半田付けされ、確実に固定しながら回路基板26への電気的接続を実現する。
【0127】
第2のシールドハウジング25は、第2の絶縁体21の貫通孔を貫通して回路基板26に固定してもよい。或いは、第2のシールドハウジング25は、回路基板26に半田付けし、又は折り曲げ構造を利用して回路基板26にクランプ固定してもよい。この場合に、第2のシールドハウジング25は、良好なシールド効果を達成するために、第1のピン23の全長を覆ってもよい。
【0128】
3つの位置決めピン27が、第2の絶縁体21にさらに配置され、安定した三角形構造を形成するために三角形に配置される。3つの位置決め孔261が回路基板26に配置される。位置決めピン27は位置決め孔261を貫通している。第1のピン23及び第2のピン24を回路基板26に半田付けするときに、位置決めピン27と位置決め孔261との間の協働により回路基板26を予め位置決めして、半田付け工程における回路基板26の移動によるピンの損傷又は半田付け不良を防止することができる。三角形構造を形成するために少なくとも3つの位置決めピン27が存在し得ることを理解するのは難しくない。さらに、安定性を高めるため、又は三角形構造を置き換えるために、位置決めピンの数量を増やしてもよい。
【0129】
本願の実施形態で提供する雄型コネクタの場合に、高速イーサネットデータを送信するように構成された第1のピンと、低速CAN信号及び/又は電力信号を送信するように構成された第2のピンとを第2の保護ハウジングに統合して、コネクタの体積、回路基板の面積、及びプラグの抜き差し耐力を削減することができる。また、第2のシールドハウジングを配置することにより、第1のピンと第2のピンとの間の電磁干渉を低減することができる。
【0130】
本願の一実施形態はコネクタ・アセンブリをさらに提供する。コネクタ・アセンブリは、上記実施形態で提供した雌型コネクタ100及び雄型コネクタ200を含む。雌型コネクタ100及び雄型コネクタ200の具体的な構造については、ここでは再び説明しない。
【0131】
図20は、本願の一実施形態による雄型コネクタの正面図である。
図21は、本願の一実施形態による雌型コネクタと雄型コネクタとの間の協働を示す概略図である。
図11、
図20、及び
図21を参照されたい。雌型コネクタ100及び雄型コネクタ200を協働して接続するときに、第1のピン23が第1のジャック13内に挿入され、第2のピン24が第2のジャック14内に挿入される。第2の保護ハウジング22は、第1の保護ハウジング12と第1の絶縁体111との間の収容空間内に挿入される。第2のシールドハウジング25は、第1のシールドハウジング15と収容キャビティ113との間に挿入される。バネ板151は、第2のシールドハウジング25の内壁にクランプされる。案内リブ221は案内溝127内にクランプされる。
【0132】
例えば、高速送信ケーブルは、高速イーサネットデータを送信するように構成され、低速送信ケーブルは、低速CAN信号及び/又は電力信号を送信するように構成される。これは、装置ベンダーが異なる送信速度要件を有している接続要件に構造体が使用され、接続端のサイズ要件を軽減し、装置の小型化を促進し、装置のアプリケーションシナリオ(車両等)のケーブル配線要件を軽減できることを条件として、本願では限定されない。
【0133】
本願の実施形態で提供するコネクタ・アセンブリの場合に、高速信号を送信するように構成された高速コネクタと、低速信号を送信するように構成された低速コネクタとを組み合わせて、コネクタの体積を減らし、1回の配線だけで高速信号及び低速信号を同時に送信することができる。コネクタのプラグの抜き差し耐力を軽減することで、ユーザの利便性及び操作性を向上させることができる。また、2つのコネクタを組み合わせることで、コネクタの製造コストを大幅に削減することができる。
【0134】
また、本願の一実施形態は車載装置をさらに提供する。本願の実施形態で提供する雌型コネクタ又は雄型コネクタは、車載装置に配置され得る。
【0135】
本願の一実施形態はケーブルをさらに提供する。本願の実施形態で提供する雌型コネクタ又は雄型コネクタは、ケーブルに配置され得る。
【0136】
可能な実施態様では、
図1及び
図2を参照されたい。雄型コネクタ200は車載装置500に配置され得る。雌型コネクタ100はケーブル400に配置され得る。雄型コネクタ200及び雌型コネクタ100は、協働して接続され、ケーブル400と車載装置500との間で信号を送信することができる。
【0137】
本願の実施形態で提供する雌型コネクタ100によれば、雌型コネクタ内部のジャック、導電端子、及びハウジングの間の協働構造が雄型コネクタ200の協働構造よりも複雑であるため、雌型コネクタ100はケーブル400に接続され、それによって雌型コネクタ100は、損傷後の分解及び保守が容易であり、重大な損傷の場合には、雌型コネクタを新しい製品と直接交換することができる。従って、コストが低くなる。雄型コネクタ200は、雌型コネクタ100に比べて内部構造が簡素であり、破損しにくい。雄型コネクタ200は、車載装置500に設置され、車載装置400の損傷確率及びメンテナンスコストを低減することができる。また、ユーザがケーブル400を持ってジャック付き雌型コネクタ100をピン付き雄型コネクタ200内に挿入するときに、ユーザが通電状態の(live)ピンに触れることは困難になる。これにより、高い安全性が提供される。
【0138】
本願の一実施形態は端末をさらに提供することができる。端子は、本願の実施形態で提供する雌型コネクタ又は雄型コネクタを含んでもよい。端末は、装置、例えば、車両、船舶、航空機、又は宇宙船であってもよい。これらの端末のそれぞれに使用されるコネクタ・アセンブリは、電力コネクタ、高速信号コネクタ、航空コネクタ、又は光ファイバコネクタ等であり得る。
【0139】
本願の実施形態で提供する高速コネクタ及び低速コネクタを組み合わせたコネクタは、プラグの抜き差し耐力を低減し、端末の小型化設計を容易にするために、端末内で使用することができる。
【0140】
最後に、前述の実施形態は、本願の実施形態を限定するものではなく、単に本願の実施形態の技術的解決策を説明することを目的としていることに留意されたい。本願の実施形態について前述の実施形態を参照して詳細に説明しているが、当業者は、本願の実施形態の技術的解決策の範囲から逸脱することなく、前述の実施形態で説明した技術的解決策に依然として修正を加えることができること、又はその技術的特徴の一部又は全部に対する同等の置換を行うことができることを理解すべきである。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の絶縁体、第1の保護ハウジング、第1のジャック、及び第2のジャックを含む雌型コネクタであって、
前記第1の絶縁体は前記第1の保護ハウジング内に配置され、前記第1のジャック及び前記第2のジャックは前記第1の絶縁体に設けられ、前記第1のジャック及び前記第2のジャックは前記第1の保護ハウジングの開口側に露出しており、前記第1のジャックと前記第2のジャックとの間には間隔が存在し、前記第1のジャック及び前記第2のジャックはそれぞれ異なるレートで信号を送信するように構成される、
雌型コネクタ。
【請求項2】
前記第1の絶縁体は第1の支持体及び第2の支持体を含み、前記第1のジャックは前記第1の支持体に設けられ、前記第2のジャックは前記第2の支持体に設けられ、収容キャビティが前記第2の支持体に設けられ、前記第1の支持体は前記収容キャビティ内に設置され、前記第1の支持体と前記収容キャビティの内壁との間には間隔が存在する、請求項1に記載の雌型コネクタ。
【請求項3】
前記雌型コネクタは第1のシールドハウジングをさらに含み、前記第1のシールドハウジングは前記第1の支持体を覆い、前記第1のジャックは前記第1のシールドハウジングの開口側に露出しており、前記第1のシールドハウジングは前記収容キャビティ内に配置され、前記第1のシールドハウジングの外壁と前記収容キャビティの前記内壁との間には間隔が存在する、請求項2に記載の雌型コネクタ。
【請求項4】
バネ板が前記第1のシールドハウジングの外面に配置される、請求項3に記載の雌型コネクタ。
【請求項5】
前記第1のシールドハウジングの開口部が長方形に設定され、前記バネ板は、前記第1のシールドハウジングの前記長方形の4辺に対応する4つの側壁のそれぞれに配置される、請求項4に記載の雌型コネクタ。
【請求項6】
第1の制限キャビティが前記第1の保護ハウジング内に設けられ、前記第1の制限キャビティは前記収容キャビティの反対側に設けられ、前記第1のシールドハウジングは前記第1の保護ハウジング内に設置される、請求項
3に記載の雌型コネクタ。
【請求項7】
第1の制限スロットが前記第1の制限キャビティの内側壁に設けられ、第1の制限ボスが前記第2の支持体に配置され、前記第1の制限ボスは、前記第1の制限キャビティに面する側であって前記第2の支持体の側に配置され、且つ前記収容キャビティの外周側に位置しており、前記第1の制限ボスは前記第1の制限スロット内にクランプされる、請求項6に記載の雌型コネクタ。
【請求項8】
第1の導電端子が前記第1のジャック内に配置され、前記第1の導電端子は第1の接続ケーブルに接続されるように構成され、第2の導電端子が前記第2のジャック内に配置され、前記第2の導電端子は第2の接続ケーブルに接続するように構成される、請求項
2に記載の雌型コネクタ。
【請求項9】
第2の制限キャビティが前記第1の保護ハウジング内に設けられ、前記第2の導電端子は前記第2の制限キャビティ内に設置され、前記第2の支持体は前記第2の制限キャビティを覆う、請求項8に記載の雌型コネクタ。
【請求項10】
前記第2の制限キャビティには第2の制限スロットが含まれ、第2の制限ボスが前記第2の支持体に配置され、前記第2の制限ボスは、前記第2の制限キャビティに面する側であって前記第2の支持体の側に配置され、前記第2の制限ボスは前記第2の制限スロット内にクランプされる、請求項9に記載の雌型コネクタ。
【請求項11】
突起部が前記第2の支持体の内側壁に配置され、第1の溝及び第2の溝が前記第2の制限キャビティの外側壁に配置され、前記第1の溝及び前記第2の溝は前記第2の導電端子の延長方向に配置され、前記第1の溝は前記第2のジャックに近い側に位置しており、前記突起部は前記第1の溝又は前記第2の溝内にクランプされる。請求項
9に記載の雌型コネクタ。
【請求項12】
複数の第2の導電端子が存在しており、前記第2の制限キャビティには複数のサブキャビティが含まれ、前記複数の第2の導電端子及び前記複数のサブキャビティは1対1の対応関係で配置される、請求項
9に記載の雌型コネクタ。
【請求項13】
分解溝が前記第1の絶縁体の外側壁面に配置される、請求項
2に記載の雌型コネクタ。
【請求項14】
案内溝が前記第1の保護ハウジングの内側壁に配置され、前記案内溝は前記第1の保護ハウジングの前記開口側から内側に延びる、請求項
1に記載の雌型コネクタ。
【請求項15】
第2の絶縁体、第2の保護ハウジング、第1のピン、及び第2のピンを含む雄型コネクタであって、
前記第1のピン及び前記第2のピンは前記第2の絶縁体に凸状に配置され、前記第2の保護ハウジングは前記第2の絶縁体に接続され、前記第2の保護ハウジングは前記第1のピン及び前記第2のピンの周りに配置され、前記第1のピン及び前記第2のピンは前記第2の保護ハウジングの開口側に露出しており、前記第1のピンと前記第2のピンとの間には間隔が存在し、前記第1のピン及び前記第2のピンはそれぞれ異なるレートで信号を送信するように構成される、
雄型コネクタ。
【請求項16】
当該雄型コネクタは第2のシールドハウジングをさらに含み、該第2のシールドハウジングは、前記第1のピンの周りに配置され、該第1のピンは、前記第2のシールドハウジングの開口側に露出している、請求項15に記載の雄型コネクタ。
【請求項17】
当該雄型コネクタは回路基板をさらに含み、該回路基板は、前記第2の保護ハウジングから離れた側であって前記第2の絶縁体の側に配置され、前記第1のピン及び前記第2のピンは、前記第2の絶縁体の貫通孔を貫通して前記回路基板に固定される、請求項16に記載の雄型コネクタ。
【請求項18】
前記第2のシールドハウジングは、前記第2の絶縁体の貫通孔を貫通し、前記回路基板に固定される、請求項17に記載の雄型コネクタ。
【請求項19】
前記第2の絶縁体には3つの位置決めピンが設けられ、該3つの位置決めピンは三角形に配置され、前記回路基板には3つの位置決め孔が設けられ、前記位置決めピンは前記位置決め孔を貫通している、請求項17に記載の雄型コネクタ。
【請求項20】
案内リブが前記第2の保護ハウジングの外側壁に配置され、該案内リブは、前記第2の保護ハウジングの前記開口側から前記第2の絶縁体に近づく方向に延びており、前記案内リブの延長方向が、前記第1のピン及び前記第2のピンの延長方向と一致している、請求項1
5に記載の雄型コネクタ。
【請求項21】
当該雄型コネクタは取付け板をさらに含み、該取付け板は前記第2の絶縁体の外周に接続され、取付け孔が前記取付け板に設けられ、該取付け孔は、締結具を据え付けて当該雄型コネクタを被設置側装置に固定するように構成される、請求項1
5に記載の雄型コネクタ。
【請求項22】
雌型コネクタ及び雄型コネクタを含むコネクタ・アセンブリであって、
前記雌型コネクタは、第1の絶縁体、第1の保護ハウジング、第1のジャック、及び第2のジャックを含み、前記第1の絶縁体は前記第1の保護ハウジング内に配置され、前記第1のジャック及び前記第2のジャックは前記第1の絶縁体に設けられ、前記第1のジャック及び前記第2のジャックは前記第1の保護ハウジングの開口側に露出しており、前記第1のジャックと前記第2のジャックとの間には間隔が存在し、前記第1のジャック及び前記第2のジャックはそれぞれ異なるレートで信号を送信するように構成され、
前記雄型コネクタは、第2の絶縁体、第2の保護ハウジング、第1のピン、及び第2のピンを含み、前記第1のピン及び前記第2のピンは前記第2の絶縁体に凸状に配置され、前記第2の保護ハウジングは前記第2の絶縁体に接続され、前記第2の保護ハウジングは前記第1のピン及び前記第2のピンの周りに配置され、前記第1のピン及び前記第2のピンは前記第2の保護ハウジングの開口側に露出しており、前記第1のピンと前記第2のピンとの間には間隔が存在し、前記第1のピン及び前記第2のピンはそれぞれ異なるレートで信号を送信するように構成され、
前記第2の保護ハウジングは、前記第1の保護ハウジングと前記第1の絶縁体との間の収容空間内に挿入されるように構成され、前記第1のピンは前記第1のジャック内に挿入されるように構成され、前記第2のピンは前記第2のジャック内に挿入されるように構成される、
コネクタ・アセンブリ。
【請求項23】
前記第1の絶縁体は第1の支持体及び第2の支持体を含み、前記第1のジャックは前記第1の支持体に設けられ、前記第2のジャックは前記第2の支持体に設けられ、収容キャビティが前記第2の支持体に設けられ、前記第1の支持体は前記収容キャビティ内に設置され、前記第1の支持体と前記収容キャビティの内壁との間には間隔が存在し、
前記雄型コネクタは第2のシールドハウジングをさらに含み、該第2のシールドハウジングは前記第1のピンの周りに配置され、前記第1のピンは前記第2のシールドハウジングの開口側に露出しており、前記第2のシールドハウジングは前記第1の支持体と前記収容キャビティとの間に挿入されるように構成される、請求項22に記載のコネクタ・アセンブリ。
【請求項24】
前記雌型コネクタは第1のシールドハウジングをさらに含み、前記第1のシールドハウジングは前記第1の支持体を覆い、前記第1のジャックは前記第1のシールドハウジングの開口側に露出しており、前記第1のシールドハウジングは前記収容キャビティ内に配置され、前記第1のシールドハウジングの外壁と前記収容キャビティの前記内壁との間には間隔が存在し、前記第2のシールドハウジングは前記第1のシールドハウジングと前記収容キャビティとの間に挿入されるように構成される、請求項23に記載のコネクタ・アセンブリ。
【請求項25】
バネ板が前記第1のシールドハウジングの外面に配置され、前記バネ板は前記第2のシールドハウジングの内壁にクランプされる、請求項24に記載のコネクタ・アセンブリ。
【請求項26】
案内溝が前記第1の保護ハウジングの内側壁に配置され、前記案内溝は前記第1の保護ハウジングの前記開口側から内側に延びており、
案内リブが前記第2の保護ハウジングの外側壁に配置され、前記案内リブは前記第2の保護ハウジングの前記開口側から前記第2の絶縁体に近づく方向に延びており、前記案内リブの延長方向が前記第1のピン及び前記第2のピンの延長方向に一致しており、前記案内リブは、前記案内溝内にクランプされ、該案内溝内を移動するように構成される、請求項2
2に記載のコネクタ・アセンブリ。
【請求項27】
請求項1乃至14のいずれか一項に記載の雌型コネクタ、請求項15乃至21のいずれか一項に記載の雄型コネクタ、又は請求項22乃至26のいずれか一項に記載のコネクタ・アセンブリを含む車載装置。
【請求項28】
当該車載装置は、車載ライダー又は車載処理装置を含む、請求項27に記載の車載装置。
【請求項29】
請求項1乃至14のいずれか一項に記載の雌型コネクタ、又は請求項15乃至21のいずれか一項に記載の雄型コネクタを含むケーブル。
【請求項30】
請求項1乃至14のいずれか一項に記載の雌型コネクタ、又は請求項15乃至21のいずれか一項に記載の雄型コネクタを含む端子。
【国際調査報告】