(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】パレット用圧縮成形二重壁ブロック及び関連方法
(51)【国際特許分類】
B29C 43/08 20060101AFI20240829BHJP
B29C 43/34 20060101ALI20240829BHJP
B29C 43/36 20060101ALI20240829BHJP
【FI】
B29C43/08
B29C43/34
B29C43/36
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513923
(86)(22)【出願日】2022-08-30
(85)【翻訳文提出日】2024-03-01
(86)【国際出願番号】 US2022075619
(87)【国際公開番号】W WO2023034767
(87)【国際公開日】2023-03-09
(32)【優先日】2021-09-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】509270351
【氏名又は名称】シーエイチイーピー テクノロジー プロプライエタリー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー ジョン ゲロウ
(72)【発明者】
【氏名】デュワイト ブライアン ウィットフィールド シニア
【テーマコード(参考)】
4F202
4F204
【Fターム(参考)】
4F202AA50
4F202AB11
4F202AB15
4F202AC05
4F202AG07
4F202AH56
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4F204FB01
4F204FG08
4F204FN11
4F204FN15
4F204FW21
(57)【要約】
圧縮成形システムは、溶融プラスチックをアウトプットする第1の押出機と、第1の押出機から下流側にあり、溶融プラスチックを木材チップと混合して、複合材料をアウトプットする、第2の押出機と、を含む。移送バルブは、内側のブロック金型と外側のブロック金型の間で、複合材料を交互に送る。各内側ブロック金型は、それと関連付けられた内側ブロックプレスを有し、複合材料を、一側面に開口部を有する、所望の形状の内側ブロックにプレスする。各外側ブロック金型は、それと関連付けられた外側ブロックプレスを有し、複合材料を、一側面に開口部を有する、所望の形状の外側ブロックにプレスする。プレスアセンブリは、内側ブロックの1つを、外側ブロックの1つの開口部に押し込み、二重壁ブロックを形成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮成形システムであって、
溶融プラスチックをアウトプットするように構成された、第1の押出機と、
前記第1の押出機から下流側で、前記溶融プラスチックを木材チップと混合して複合材料をアウトプットするように構成された、第2の押出機と、
前記第2の押出機から下流側で、移送バルブに関連付けられた内側ブロックアウトプットと外側ブロックアウトプットとの間で、前記複合材料を交互に送るように構成された、前記移送バルブと、
少なくとも1つの内側ブロックアセンブリであって、
前記移送バルブに関連付けられた、前記内側ブロックアウトプットから、前記複合材料を受け取る少なくとも1つの内側ブロック金型と、
前記少なくとも1つの内側ブロック金型と位置合わせされ、前記少なくとも1つの内側ブロック金型内の前記複合材料を、一側面に開口部を有する、所望の形状の、少なくとも1つの内側ブロックにプレスする、少なくとも1つの内側ブロックプレスと、を備える、前記少なくとも1つの内側ブロックアセンブリと、
少なくとも1つの外側ブロックアセンブリであって、
前記移送バルブに関連付けられた、前記外側ブロックアウトプットから、前記複合材料を受け取る、少なくとも1つの外側ブロック金型と、
前記少なくとも1つの外側ブロック金型と位置合わせされ、前記少なくとも1つの外側ブロック金型内の前記複合材料を、一側面に開口部を有する、所望の形状の、少なくとも1つの外側ブロックにプレスする、少なくとも1つの外側ブロックプレスと、を備える、前記少なくとも1つの外側ブロックアセンブリと、
プレスアセンブリであって、前記少なくとも1つの内側及び外側ブロックアセンブリからの下流側で、前記少なくとも1つの内側ブロックの1つを、前記少なくとも1つの外側ブロックの1つの前記開口部に押し込んで、二重壁ブロックを形成するように構成された、前記プレスアセンブリと、を備えることを特徴とする圧縮成形システム。
【請求項2】
請求項1に記載の圧縮成形システムであって、さらに、
内側ブロックカルーセルであって、前記少なくとも1つの内側ブロックアセンブリは、前記内側ブロックカルーセル上に、間隔を置いて配置された、複数の内側ブロックアセンブリを備える、前記内側ブロックカルーセルと、
外側ブロックカルーセルであって、前記少なくとも1つの外側ブロックアセンブリは、前記外側ブロックカルーセル上に、間隔を置いて配置された、複数の外側ブロックアセンブリを備える、前記外側ブロックカルーセルと、を備え、
前記内側及び外側ブロックカルーセルは、回転するように構成され、前記複合材料は、前記少なくとも1つの内側及び外側ブロック金型が、それらのそれぞれの内側及び外側ブロックカルーセル上で利用可能になるとき、前記少なくとも1つの内側及び外側ブロック金型に、交互に堆積させられることを特徴とする圧縮成形システム。
【請求項3】
請求項1に記載の圧縮成形システムであって、さらに、
前記少なくとも1つの内側ブロック金型内の前記複合材料が、前記少なくとも1つの内側ブロック金型に関連付けられた、前記少なくとも1つの内側ブロックプレスによって、圧力をかけられたときに、各々の内側ブロック金型を通して冷却剤を循環させるように構成された、内側ブロック冷却剤システムと、
前記少なくとも1つの外側ブロック金型内の前記複合材料が、前記少なくとも1つの外側ブロック金型に関連付けられた、前記少なくとも1つの外側ブロックプレスによって、圧力をかけられたときに、各々の外側ブロック金型を通して冷却剤を循環させるように構成された、外側ブロック冷却剤システムと、を備えることを特徴とする圧縮成形システム。
【請求項4】
請求項3に記載の圧縮成形システムであって、圧力をかけられている間に前記内側ブロック金型及び外側ブロック金型を冷却することは、前記内側ブロック及び外側ブロックが、柔らかであったり、垂れたりすることなく、それぞれの内側ブロック金型及び外側ブロック金型から取り外されるように、前記複合材料が、安定化することを可能にすることを特徴とする圧縮成形システム。
【請求項5】
請求項1に記載の圧縮成形システムであって、さらに、
前記内側ブロック金型アセンブリと前記外側ブロック金型アセンブリとの間に配置され、前記少なくとも1つの内側ブロックと前記少なくとも1つの外側ブロックが、前記少なくとも1つの内側ブロック金型と前記少なくとも1つの外側ブロック金型から出るときに、前記少なくとも1つの内側ブロックと前記少なくとも1つの外側ブロックを交互に掴むように構成された、ロボットアームと、
前記ロボットアームと前記プレスアセンブリとの間に配置され、前記ロボットアームから、前記少なくとも1つの内側ブロックを受け取るように構成された、内側ブロックコンベヤと、
前記内側ブロックコンベヤに隣接して、前記ロボットアームと前記プレスアセンブリとの間に配置され、前記ロボットアームから前記少なくとも1つの外側ブロックを受け取るように構成され、外側ブロックコンベヤと、
前記少なくとも1つの内側ブロックコンベヤ及び前記少なくとも1つの外側ブロックコンベヤから、前記少なくとも1つの内側ブロック及び前記少なくとも1つの外側ブロックを受け入れるように構成された、プレスアセンブリと、を備えることを特徴とする圧縮成形システム。
【請求項6】
請求項5に記載の圧縮成形システムであって、さらに、前記内側ブロックコンベヤ及び前記外側ブロックコンベヤに隣接し、前記少なくとも1つの内側ブロック及び前記少なくとも1つの外側ブロックが、それぞれ、前記内側ブロックコンベヤ及び前記外側ブロックコンベヤ上を前記プレスアセンブリに移動する際に、前記少なくとも1つの内側ブロック及び前記少なくとも1つの外側ブロックを冷却するように構成された、第1の冷却スプレーを備えることを特徴とする圧縮成形システム。
【請求項7】
請求項1に記載の圧縮成形システムであって、さらに、
前記プレスアセンブリから前記二重壁ブロックを受け取るための単一のコンベヤと、
前記単一のコンベヤに隣接し、前記二重壁ブロックが前記単一のコンベヤ上を移動する際に、前記二重壁ブロックを冷却するように構成された、第2の冷却スプレーと、を備えることを特徴とする圧縮成形システム。
【請求項8】
請求項7に記載の圧縮成形システムであって、前記二重壁ブロックの前記外側ブロックの温度は、前記二重壁ブロックの前記内側ブロックの温度よりも高く、前記外側ブロックが冷えるにつれて、前記外側ブロックが前記内側ブロック上に収縮し、前記内側ブロックと前記外側ブロックの間の界面に密封を生成することを特徴とする圧縮成形システム。
【請求項9】
請求項1に記載の圧縮成形システムであって、前記複合材料は、約50%のプラスチックと約50%の木材であることを特徴とする圧縮成形システム。
【請求項10】
請求項1に記載の圧縮成形システムであって、前記二重壁ブロックは、中空の中心部を備えて形成されることを特徴とする圧縮成形システム。
【請求項11】
請求項10に記載の圧縮成形システムであって、前記内側ブロックは、5側面ブロックとして構成されて、残りの側面に開口部を有し、前記外側ブロックは、5側面ブロックとして構成されて、残りの側面に開口部を有し、前記内側ブロックと前記外側ブロックは、前記内側ブロックの前記開口部が、前記外側ブロックの前記開口部に面するように配向されることを特徴とする圧縮成形システム。
【請求項12】
圧縮プレスであって、前記圧縮プレスは、
フレームと、
前記フレームによって担持され、それを貫通する開口部を有する可動蓋と、
前記フレームによって担持されるエンクロージャであって、前記エンクロージャは、格納位置と伸長位置との間で移動可能なコアを備え、前記コアは、前記蓋の前記開口部と位置合わせされる、前記エンクロージャと、
前記フレームによって担持された第1の油圧ステージであって、前記第1の油圧ステージは、
前記コアを格納位置から伸長位置に移動させることであって、前記伸長位置にある前記コアは、前記蓋の前記開口部を通って延びる、前記コアを後退位置から伸長位置に移動させることと、
その中に材料が堆積させられた、キャビティを有する金型と接触させるために、前記蓋及び前記コアを伸長位置に移動させることであって、前記キャビティ内の前記伸長位置で、前記蓋及び前記コアに加えられる圧力は、前記金型内で、材料が広がること、及び、所望の形状を有する物体を形成することをもたらす、前記蓋及び前記コアを伸張位置に移動させることとを実行するように構成された、前記第1の油圧ステージと、
前記フレームによって担持された第2の油圧ステージであって、前記第2の油圧ステージは、前記キャビティ内の前記伸長位置で、前記蓋及び前記コアに追加の圧力を加えるように構成された、前記第2の油圧ステージと、を備えることを特徴とする圧縮プレス。
【請求項13】
請求項12に記載の圧縮プレスであって、さらに、前記第1及び前記第2の油圧ステージを独立して制御するように構成された、油圧システムを備えることを特徴とする圧縮プレス。
【請求項14】
請求項12に記載の圧縮プレスであって、所定量の材料が前記金型の前記キャビティ内に堆積させられ、前記第1の油圧ステージによって加えられる前記圧力は、前記堆積させられた材料のフラッシングを防止することを特徴とする圧縮プレス。
【請求項15】
請求項12に記載の圧縮プレスであって、前記第2の油圧ステージによって加えらえる付加的な圧力は、前記物体の温度が下がる際、形成される前記物体の収縮を減少させることを特徴とする圧縮プレス。
【請求項16】
請求項12に記載の圧縮プレスであって、前記第1及び第2の油圧ステージが、それぞれ、前記キャビティ内の前記伸長位置にある前記蓋及び前記コアに圧力を加える間、前記金型は、冷却剤によって冷却されることを特徴とする圧縮プレス。
【請求項17】
請求項12に記載の圧縮プレスであって、前記第1及び前記第2の油圧ステージは、さらに、
前記キャビティ内の前記伸長位置にある間に、前記蓋及び前記コアに加えられた、それぞれの圧力を解放することと、
形成された物体が前記コアに取り付けられたままの状態で、前記蓋と前記コアを、前記伸長位置にある間に、前記キャビティから遠ざけるように移動させることと、を実行するように構成されることを特徴とする圧縮プレス。
【請求項18】
請求項17に記載の圧縮プレスであって、前記蓋は、前記コアが前記格納位置に戻される前に前記物体を前記コアから外す、ストリッパプレートとして機能することを特徴とする圧縮プレス。
【請求項19】
請求項12に記載の圧縮プレスであって、前記キャビティ内に堆積させられる材料は、プラスチックと木材とを含む複合材料であることを特徴とする圧縮プレス。
【請求項20】
請求項12に記載の圧縮プレスであって、前記キャビティ内の少なくとも1つの側壁は、前記物体上にロゴを形成するために、前記ロゴの形状にある隆起表面を有するように構成されることを特徴とする圧縮プレス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
この出願は、2021年9月1日に出願された、米国仮出願第63/239,501号の利益を主張し、その出願は、参照により全体として本明細書に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本開示は、パレットの分野に関し、より詳細には、パレット用の二重壁ブロック、及び、それを製造するための関連する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
従来のパレットは、典型的には、木製で、支持ブロックによって分離された、下部デッキと上部デッキを含む。支持ブロックは、フォークリフトやパレットジャッキからのタインなどの、持ち上げ部材を受け入れるための、下部デッキと上部デッキとの間の隙間を形成する。
【0004】
上部デッキは、典型的には、エンドデッキボードが、パレットの全長又は全幅にわたるコネクタボード上に組み立てられる、複数層である。エンドデッキボードは、コネクタボードを介して支持ブロックに釘付けされ、パレットの主要構造を構築する。エンドデッキボードは、また、リードボードとして知られる。中間デッキボードは、エンドデッキボード間に配置される。ベース層は、典型的には、エンドデッキボードが、コネクタボードと重ならない、単一層である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
その上に荷物を有するパレットを移動させるために、フォークリフト又はパレットジャッキからのタインが、下部デッキと上部デッキの間の隙間に挿入される。フォークリフトやパレットジャッキのオペレーターによっては、隙間との位置合わせ中に、タインが、支持ブロックに接触し得る。力が著しいと、支持ブロックは、破損し得る。
【0006】
支持ブロックは、典型的には、無垢材である。無垢材の支持ブロックは、優れた強度と耐久性を提供する。それらのサイズによっては、無垢材の支持ブロックは重くなり得、パレットの最終重量を増やす。各無垢材支持ブロックのコストは、典型的には、その体積と使用される木材の種類に基づく。
【課題を解決するための手段】
【0007】
要約
圧縮成形システムは、溶融プラスチックをアウトプットする第1の押出機と、第1の押出機から下流側で、溶融プラスチックを木材チップと混合して複合材料をアウトプットするように構成された、第2の押出機とを含む。移送バルブは、第2の押出機から下流側にあり、移送バルブに関連付けられる、内側ブロックアウトプットと外側ブロックアウトプットとの間で、複合材料を交互に送る。
【0008】
少なくとも1つの内側ブロックアセンブリは、移送バルブに関連付けられた内側ブロックアウトプットから、複合材料を受け取る少なくとも1つの内側ブロック金型と、少なくとも1つの内側ブロック金型内の複合材料を、一側に開口部を有する、所望の形状の、少なくとも1つの内側ブロックにプレスするための、少なくとも1つの内側ブロック金型と位置合わせされた少なくとも1つの内側ブロックプレスを含む。少なくとも1つの外側ブロックアセンブリは、移送バルブに関連付けられた外側ブロックアウトプットから複合材料を受け取る少なくとも1つの外側ブロック金型と、少なくとも1つの外側ブロック金型内の複合材料を、一側に開口部を有する、所望の形状の、少なくとも1つの外側ブロックにプレスするための、少なくとも1つの外側ブロック金型と位置合わせされた、少なくとも1つの外側ブロックプレスと、を含む。
【0009】
プレスアセンブリは、少なくとも1つの内側及び外側ブロックアセンブリから下流側にあり、少なくとも1つの内側ブロックの1つを、少なくとも1つの外側ブロックの1つの開口部に押し込み、二重壁ブロックを形成する。
【0010】
圧縮成形システムは、さらに、内側ブロックカルーセル及び外側ブロックカルーセルを含み得る。少なくとも1つの内側ブロックアセンブリは、内側ブロックカルーセル上に間隔を置いて配置された、複数の内側ブロックアセンブリを含み得る。少なくとも1つの外側ブロックアセンブリは、外側ブロックカルーセル上に間隔を置いて配置された、複数の外側ブロックアセンブリを含み得る。内側及び外側ブロックカルーセルは、回転するように構成され、複合材料は、少なくとも1つの内側及び外側ブロック金型が、それぞれの内側及び外側ブロックカルーセル上で利用可能になると、少なくとも1つの内側及び外側ブロック金型に交互に堆積させられる。
【0011】
圧縮成形システムは、さらに、内側ブロック冷却システム及び外側ブロック冷却システムを含み得る。内側ブロック冷却システムは、内側ブロック金型内の複合材料が、内側ブロック金型に関連付けられた少なくとも1つの内側ブロックプレスによって圧力をかけられるときに、各内側ブロック金型を通して冷却剤を循環させる。外側ブロック冷却システムは、外側ブロック金型内の複合材料が、外側ブロック金型に関連付けられた少なくとも1つの外側ブロックプレスによって圧力をかけられるとき、各外側ブロック金型を通して冷却剤を循環させる。
【0012】
内側及び外側ブロック金型は、圧力がかけられる間、冷却され得、内側及び外側ブロックが、柔らかであったり、垂れたりすることなく、それぞれの内側及び外側ブロック金型から取り外されるように、複合材料が安定化することを可能にする。
【0013】
圧縮成形システムは、さらに、内側ブロック金型アセンブリと外側ブロック金型アセンブリとの間に配置された、ロボットアームを含み得、少なくとも1つの内側ブロックと少なくとも1つの外側ブロックが、少なくとも1つの内側ブロック金型と少なくとも1つの外側ブロック金型から出るときに、少なくとも1つの内側ブロックと少なくとも1つの外側ブロックを交互に掴むように構成される。内側ブロックコンベヤは、ロボットアームとプレスアセンブリとの間に配置され、ロボットアームから少なくとも1つの内側ブロックを受け取る。外側ブロックコンベヤは内側ブロックコンベヤに隣接し、ロボットアームとプレスアセンブリとの間に配置されて、ロボットアームから少なくとも1つの外側ブロックを受け取る。プレスアセンブリは、少なくとも1つの内側ブロック及び少なくとも1つの外側ブロックを、内側及び外側ブロックコンベヤから受け取り得る。
【0014】
圧縮成形システムは、さらに、内側ブロックコンベヤ及び外側ブロックコンベヤに隣接する、第1の冷却スプレーを備え、少なくとも1つの内側ブロック及び外側ブロックが、それぞれの内側ブロックコンベヤ及び外側ブロックコンベヤ上を、プレスアセンブリまで移動するとき、少なくとも1つの内側ブロック及び外側ブロックを冷却するように構成され得る。
【0015】
圧縮成形システムは、さらに、プレスアセンブリから二重壁ブロックを受け取るための、単一のコンベヤを含み得る。第2の冷却スプレーは、単一のコンベヤに隣接し得、二重壁ブロックが単一のコンベヤ上を移動するときに、二重壁ブロックを冷却する。
【0016】
二重壁ブロックの外側ブロックの温度は、二重壁ブロックの内側ブロックの温度よりも高く、外側ブロックが冷えるにつれ、外側ブロックは内側ブロック上に収縮して、内側ブロックと外側ブロックの間の界面に密封を生成する。
【0017】
複合材料は、約50%のプラスチックと約50%の木材であり得る。二重壁ブロックは、中空の中心部を備えて形成され得る。内側ブロックは、5側面ブロックとして構成され、残りの側面に開口部を有し得、外側ブロックは、5側面ブロックとして構成され、残りの側面に開口部を有し得る。内側ブロックと外側ブロックは、内側ブロックの開口部が外側ブロックの開口部に面するように配向され得る。
【0018】
さらに別の態様は、フレームと、フレームによって担持され、それを貫通する開口部を有する可動蓋と、フレームによって担持され、格納位置と伸長位置との間で移動可能なコアを含むエンクロージャと、を含む、圧縮プレスに向けられる。コアは蓋の開口部と位置合わせされる。
【0019】
第1の油圧ステージは、フレームによって担持され、伸長位置にあるコアが、蓋の開口部を通って延びる状態に、コアを格納位置から伸長位置に移動させ、そして、蓋とコアが、材料がその中に堆積させられたキャビティを有する金型に接触するように、蓋とコアを、伸長位置に移動させるように構成される。キャビティ内の伸長位置にある蓋とコアに、圧力が加えられると、圧力は、材料が広がることをもたらし、金型内で所望の形状を有する物体を形成する。第2の油圧ステージはフレームによって担持され、キャビティ内の伸長位置にある、蓋及びコアに追加の圧力を加えるように構成される。
【0020】
他の態様は、上述の圧縮成形システムを操作する方法、及び、上述の圧縮プレスを操作する方法に向けられる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本開示による圧縮成形された内側ブロックの斜視図である。
【
図2】本開示による圧縮成形された外側ブロックの斜視図である。
【
図3】整列した、
図1及び
図2に示された、圧縮成形された内側ブロック及び外側ブロックの斜視図である。
【
図4】一緒に押し込まれて二重壁ブロックを形成した、
図1及び
図2に示された、圧縮成形された内側ブロック及び外側ブロックの斜視図である。
【
図5】整列した、
図1及び
図2に示された、圧縮成形された内側ブロック及び外側ブロックの側断面図である。
【
図6】一緒に押し込まれて二重壁ブロックを形成した、
図1及び
図2に示された、圧縮成形された内側ブロック及び外側ブロックの側断面図である。
【
図7】
図4に示された、二重壁ブロックの側断面図である。
【
図8】
図1及び
図2に示された、圧縮成形された内側ブロック及び外側ブロックを形成するための圧縮成形システムのブロック図である。
【
図9】
図1及び
図2に示された、内側ブロック及び外側ブロックを形成するために使用される、多段圧縮プレスの動作を示す図である。
【
図10】
図1及び
図2に示された、内側ブロック及び外側ブロックを形成するために使用される、多段圧縮プレスの動作を示す図である。
【
図11】
図1及び
図2に示された、内側ブロック及び外側ブロックを形成するために使用される、多段圧縮プレスの動作を示す図である。
【
図12】
図1及び
図2に示された、内側ブロック及び外側ブロックを形成するために使用される、多段圧縮プレスの動作を示す図である。
【
図13】
図1及び
図2に示された、内側ブロック及び外側ブロックを形成するために使用される、多段圧縮プレスの動作を示す図である。
【
図14】
図13に示される多段圧縮プレスから、内側ブロックを取り外すために使用される、ロボットアームの動作を示す図である。
【
図15】複合材料が、それぞれの内側及び外側のブロック金型キャビティ内に、どのように堆積させられるかの動作を示す図である。
【
図16】複合材料が、それぞれの内側及び外側のブロック金型キャビティ内に、どのように堆積させられるかの動作を示す図である。
【
図17】複合材料が、それぞれの内側及び外側のブロック金型キャビティ内に、どのように堆積させられるかの動作を示す図である。
【
図18】複合材料が、それぞれの内側及び外側のブロック金型キャビティ内に、どのように堆積させられるかの動作を示す図である。
【
図19】圧縮成形プロセス中に形成された、ロゴを有する二重壁ブロックの斜視図である。
【
図20】
図6に示される圧縮成形システムの動作の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
詳細な説明
本説明は、例示的な実施形態が示される、添付図面を参照してなされる。しかしながら、多くの異なる実施形態が使用され得、したがって、説明は、本明細書に記載される特定の実施形態に限定されるものとして解釈されるべきでない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が、詳細かつ完全であるように提供される。全体を通じて同様の番号は同様の要素に言及し、異なる実施形態における同様の要素を示すためにプライム表記が使用される。
【0023】
まず、
図1及び
図2を参照すると、以下でより詳細に説明されるように、圧縮成形が、パレットで使用する、内側ブロック20及び外側ブロック30を形成するために用いられる。内側ブロック20は、5側面のブロックであり、残りの側面に開口部22を備える。同様に、外側ブロック30は、5側面のブロックであり、残りの側面に開口部32を備える。内側及び外側ブロック20、30が形成されたすぐ後、内側ブロック20は、外側ブロック30の開口部32に挿入され、
図3及び
図4に示されるように、圧縮成形された二重壁ブロック40を形成する。圧縮成形された二重壁ブロック40は、また、二重壁ブロック、又は、支持ブロックと称され得る。
【0024】
内側ブロック20の向きに応じて、二重壁ブロックは、二重壁を有する4つ又は5つの側面を有するであろう。内側ブロックの空洞が露出されるように、内側ブロックが外側ブロック内に配置されると、5つの側面を持つ二重壁ブロックが生じる。開口部の反対側が5番目の二重壁になるであろう。中空の中央部を有する二重壁ブロック40を備えたパレットは、中実の木材ブロックの使用と比較して、パレットの重量を軽減し、一方で、また、耐久性と強度を提供する。
【0025】
一構成では、内側ブロック20及び外側ブロック30は、
図5に示されるように、内側ブロック20の開口部22が外側ブロック30の開口部32に面するように、配向され得る。内側ブロック20及び外側ブロック30の側面図は、それぞれのブロックの壁厚を示す、破線24、34を含む。この構成では、二重壁ブロック40は、二重壁を有する4つの側面を有する。
【0026】
内側及び外側ブロック20、30が形成されたすぐ後、それらが冷える間に、内側ブロック20は、外側ブロック30の開口部32内に挿入され、
図6に示されるように、二重壁ブロック40を形成する。以下でより詳細に説明されるように、内側ブロック20は、より暖かい外側ブロック30に挿入される前に予め冷却される。二重壁ブロック40が形成された後、冷却スプレーは、より温かい外側ブロック30を冷却し続け、その結果、外側ブロック30は、内側ブロック20上に収縮し、一方で、気密シールを生成する。
【0027】
他の構成では、内側ブロック20の向きは、外側支持ブロック30の開口部32に挿入される前に、90度又は180度回転させられ得る。これは、二重壁ブロック40が、二重壁を有する5つの側面を有することを可能にし、向上した耐久性を提供する。
【0028】
次に、二重壁ブロック40を形成するために使用される圧縮成形システム50が、
図8を参照して説明されるであろう。圧縮成形システム50は、一対の押出機を含む。第1の押出機は、リサイクルされた熱可塑性プラスチックを受け取り、プラスチックを溶融する、可塑化押出機60である。リサイクルされた熱可塑性プラスチックは、費用効果が高いが、代替として、リサイクルされていない(つまり、未使用の)熱可塑性プラスチックが、使用され得る。次いで、溶融されたプラスチックは、混合押出機70である、第2の押出機に移送される。混合押出機70は、溶融プラスチックを、木材充填材ホッパー80から受け取った木材チップと混合して、複合材料を形成する。混合押出機70のアウトプットは、複合材料を移送バルブ90に送る。
【0029】
木材チップを添加する前に、リサイクルされた熱可塑性プラスチックを可塑化する利点がある。リサイクルされた熱可塑性プラスチックと木材チップを同時に可塑化する場合の問題は、リサイクルされた熱可塑性プラスチックを可塑化するのに必要な温度は、木材チップが燃焼することをもたらすことである。プラスチックを溶融するには、約370°Fの温度が必要とされる。プラスチックが溶融される前に木材チップが添加されると、木材チップが、押出機の効率を低下させる。
【0030】
混合押出機70では、木材チップは、混合押出機70の圧縮セクションに入る前に、溶融プラスチックに添加される。木材チップはそのとき、溶融プラスチックの温度を、圧縮成形に最適な温度まで冷却する冷却剤として機能する。溶融したプラスチックの温度は、約370°Fから約300°Fに下げられる。この下げられた温度で、複合材料は、混合させられ、完全に接液した木材繊維は、ガスが発生し始めていない温度で、接着一体化させられている。
【0031】
2つのカルーセル100、120は、連続的な圧縮成形プロセスを可能にするために使用される。内側ブロックカルーセル100は、内側ブロック20用であり、外側ブロックカルーセル120は、外側ブロック30用である。移送バルブ90は、内側ブロックカルーセル100の内側ブロック金型102に対する、移送バルブ90に関連付けられた内側ブロックアウトプットと、外側ブロックカルーセル120の外側ブロック金型122に対する、移送バルブ90に関連付けられた外側ブロックアウトプットとの間で、複合材料を交互に送る。
【0032】
内側ブロックカルーセル100は、内側ブロックカルーセル上に間隔を置いて配置された、複数の内側ブロックアセンブリを含む。以下により詳細に説明されるように、各内側ブロックアセンブリは、移送バルブ90に関連付けられた内側ブロックアウトプットから複合材料を受け取るための、少なくとも1つの内側ブロック金型102と、少なくとも1つの内側ブロック金型102と位置合わせされた、少なくとも1つの内側ブロックプレスとを含む。少なくとも1つの内側ブロックプレスは、少なくとも1つの内側ブロック金型102内の複合材料を、一側に開口部22を有する、所望の形状の少なくとも1つの内側ブロック20にプレスするように構成される。
【0033】
同様に、外側ブロックカルーセル120は、外側ブロックカルーセル上に間隔を置いて配置された、複数の外側ブロックアセンブリを含む。以下により詳細に説明されるように、各外側ブロックアセンブリは、移送バルブ90に関連付けられた外側ブロックアウトプットから複合材料を受け取るための、少なくとも1つの外側ブロック金型122と、少なくとも1つの外側ブロック金型122と位置合わせされた、少なくとも1つの外側ブロックプレスとを含む。少なくとも1つの外側ブロックプレスは、少なくとも1つの外側ブロック金型122内の複合材料を、一側に開口部32を有する、所望の形状の少なくとも1つの外側ブロック30にプレスするように構成される。
【0034】
内側ブロックカルーセル100が回転し、内側ブロック金型102が利用可能になると、移送バルブ90は、内側ブロック金型キャビティ104内に、堆積されるべき所定量の複合材料を送る。次いで、内側ブロック金型キャビティ104は、それに関連付けられた内側ブロック圧縮プレスを用いて閉じられる。内側ブロック圧縮プレスは、フローティングコアを、内側ブロック金型キャビティ104内に押し込む。これは、複合材料が、所望の形状の内側ブロック20へと流動することをもたらす。
【0035】
フローティングコアが、内側ブロック金型キャビティ104内に押し入った後、内側ブロックカルーセル100が回転する。外側ブロックカルーセル120が回転し、外側ブロック金型122が利用可能になると、移送バルブ90は、外側ブロック金型キャビティ124内に、堆積されるべき所定量の複合材料を送る。次いで、外側ブロック金型キャビティ124は、それに関連付けられる外側ブロック圧縮プレスを用いて閉じられる。外側ブロック圧縮プレスは、フローティングコアを、外側ブロック金型キャビティ124内に押し込む。これは、複合材料が、所望の形状の外側ブロック30へと流動することをもたらす。
【0036】
コアが、外側ブロック金型キャビティ124内に押し入った後、外側ブロックカルーセル120が回転する。回転中、移送バルブ90は、次に利用可能な内側ブロック金型キャビティ104内に、堆積されるべき所定量の複合材料を送る。内側及び外側ブロック金型キャビティ104、124への複合材料の交互の堆積は、内側及び外側ブロック金型102、122が、それぞれのカルーセル100、120上で利用可能になる際の連続プロセスである。
【0037】
圧縮成形システム50は、内側ブロック20と外側ブロック30を一貫して形成するように構成される。これは、材料、装置、プロセス間の多くの相互依存性に基づく。
【0038】
内側ブロックと外側ブロックを形成するために使用されるプラスチックの木材に対する比率は、変化し得る。一例では、混合押出機70からの複合材料は、約50%のプラスチックと、約50%の木材である。比率は、二重壁ブロックの所望の釘保持力に合致するようにバランスさせられ得る。他の例では、複合材料内の木材の比率は、30-50%の間で変化し得、一方、対応するプラスチックの量は70-50%の間で変化し得る。これらの比率の例は、説明目的のためであり、限定ではない。
【0039】
混合押出機70からの複合材料の温度は、約300°Fである。これは、複合材料が、それぞれの内側及び外側の金型キャビティ104、124内によく流動し、良好な粘稠度を有する良好な混合物を有することを可能にする。
【0040】
内型102及び外型122内に堆積させられた後の複合材料の冷却は、また、要因である。圧力下にある間の、内側及び外側の金型102、122の冷却は、柔らかであったり、垂れたりすることなく、内側及び外側のブロック20、30を、それぞれの金型から取り出すために、複合材料が、十分に硬く硬化する(すなわち、安定化する)ことを可能にする。
【0041】
内側ブロックカルーセル100及び外側ブロックカルーセル120は、それらが回転させられる際に、内側ブロック20及び外側ブロック30が冷える、十分な時間を可能にするために、冷却剤106、126に基づいて寸法設定される。冷却剤106、126は、例えば、内側ブロック金型102及び外側ブロック金型122を通って循環させられる、冷水である。各カルーセル上の金型の数は、内側及び外側ブロック20、30が、それぞれの金型102、122から取り外されるよう、複合材料が十分に冷えるのに、どれくらいの時間を必要とするであろうかによって決定される。
【0042】
図示の圧縮成形システム50では、内側ブロックカルーセル100は14個の金型102を有し、外側ブロックカルーセル120は14個の金型122を有する。各カルーセル上の金型は7つのステーションにグループ化され、各ステーションは、2つの金型を有する。ステーションごとの両方の金型は、同時に複合材料を充填させられる。
【0043】
内側ブロック金型102が回転させられると、各内側ブロック金型102に関連付けられた内側ブロック圧縮プレスからのフローティングコアは、内側ブロック金型キャビティ104内にとどまる。同様に、外側ブロック金型122が回転させられると、各金型122に関連付けられた外側ブロック圧縮プレスからのフローティングコアは、外側ブロック金型キャビティ124内にとどまる。
【0044】
内側ブロックカルーセル100上のステーション内の1対の内側ブロック金型102が、回転内のある点に到達した後、圧縮金型プレスからのそれぞれのフローティングコアが、内側ブロック金型キャビティ104から取り外され、これは、次いで、内側ブロック20を、キャビティから引っ張る。内側ブロック20が冷えるにつれて、内側ブロック20は、それぞれのコア上に収縮する傾向がある。その結果、コアが、内側ブロック金型キャビティ104から取り外されるとき、内側ブロック20は、それぞれのフローティングコア上にとどまる。
【0045】
ロボットアーム130は、内側ブロックカルーセル100と外側ブロックカルーセル120との間に配置される。ロボットアーム130は、一対の内側ブロック20を掴むための揺動アームである。ロボットアーム130が一対の内側ブロック20を掴むと、内側ブロック圧縮プレスからのストリッパプレートが下降し、内側ブロック20をそれぞれのフローティングコアから押し出す。次に、ロボットアーム130は、内側ブロック20を、内側ブロックコンベヤ140上に置く。
【0046】
同様に、外側ブロックカルーセル120上のステーション内の1対の外側ブロック金型122が、回転内のある点に到達した後、圧縮金型プレスからのそれぞれのコアが、外側ブロック金型キャビティ124から取り外され、これは、次いで、外側ブロック30をキャビティ124から引っ張る。ロボットアーム130は、一対の外側のブロック30を掴むために使用される。ロボットアーム130が、一対の外側ブロック30を掴むと、外側ブロック圧縮プレスからのストリッパプレートが下降し、外側ブロック30を、それぞれのコアから押し出す。次に、ロボットアーム130は、内側ブロックコンベヤ140に隣接する外側ブロックコンベヤ150上に、外側ブロック30を置く。
【0047】
内側ブロックコンベヤ140と外側ブロックコンベヤ150は、それらが、異なる速度で移動するため、分離される。内側ブロックコンベヤ140は、外側ブロックコンベヤ150よりも遅い。これは、内側ブロック20が冷えるためのより多くの時間を可能にする。
【0048】
内側ブロック20及び外側ブロック30が、内側ブロックコンベヤ140及び外側ブロックコンベヤ150を下流に移動するにつれて、それらは、冷却スプレー160によって冷却させられる。プレスアセンブリ170は、内側ブロックコンベヤ140及び外側ブロックコンベヤ150の下流に配置され、内側ブロック20及び外側ブロック30を受け取る。プレスアセンブリ170は、内側ブロック20を外側ブロック30の開口部32に押し込み、一方で、外側ブロック30が内側ブロック20に向かって押し付けられるように構成される。
【0049】
二重壁ブロック40を形成するために、内側ブロック20と外側ブロック30が互いに押し付けられた後、新たに形成された二重壁ブロック40は、単一のコンベヤ180を下流に移動する。二重壁ブロック40は、さらに、冷却スプレー162によって冷却させられる。外側ブロック30は、内側ブロック20よりも暖かいため、外側ブロック30が冷えるにつれて、外側ブロック30は、内側ブロック20上に収縮して、内側ブロック20と外側ブロック30との間の界面に密封を生成する。
【0050】
次に、
図9-
図13を参照すると、圧縮された内側及び外側ブロック20、30を形成するための、上述した内側及び外側ブロック圧縮プレスが、より詳細に説明されるであろう。説明のために、内側及び外側ブロック圧縮プレスは、全体として、圧縮プレス200と称されるであろう。圧縮プレス200は、有利には、多段圧縮プレスとして構成され、内側ブロック金型102及び外側ブロック金型122に対して、同一である。
【0051】
圧縮プレス200は、
図9に示されるように、第1の油圧ステージ230と第2の油圧ステージ240とを含む。両方の油圧ステージは、油圧システム250によって独立して制御される。
【0052】
一実施形態では、図示されるように、第1及び第2の油圧ステージ230、240は、単一のユニットとして形成される。第1及び第2の油圧ステージ230、240は、単一のシリンダを共有する。あるいは、第1及び第2の油圧ステージ230、240は、各ステージが、それらの独自のシリンダを有するように、別個のユニットとして形成され得る。
【0053】
内側ブロック金型102は、一対の内側ブロック20用に寸法決めされる。あるいは、一対の内側ブロック20は、一対の隣り合った内側ブロック金型102を使用して形成され得、各内側ブロック金型102は、単一の内側ブロック20用に寸法決めされる。上述されたように、各カルーセル100、120はステーションに分割され、各ステーションは、一対の内側ブロック20又は一対の外側ブロック30を形成するために使用される。
【0054】
圧縮プレス200は、ベース213に固定されたフレーム211を含む。ベース213は、例えば、内側又は外側ブロックカルーセル100、120の一部であり得る。可動蓋210は、フレーム211によって担持され、可動蓋210を貫通する一対の開口部を有する。一対のエンクロージャ215は、フレーム211によって担持され、格納位置と伸長位置との間で移動可能な一対のコア220を含む。一対のコア220は、蓋210のそれぞれの開口部と位置合わせされる。コア220は、また、フローティングコアと称され得る。
【0055】
次に、
図10に示されるように、複合材料202が、内側ブロック金型102のキャビティ104内に堆積させられる。第1の油圧ステージ230は、
図11に示されるように、フレーム211によって担持され、一対のコア220を、格納位置から伸長位置に移動させるように構成される。一対のコア220が伸長位置にあるとき、それらは蓋210の一対の開口部を通って延びる。
【0056】
次に、
図12に示されるように、伸長位置にある、蓋210及び一対のコア220が移動させられ、それぞれが、材料202が内部に堆積させられたキャビティ104を有する、一対の金型102に接触する。蓋210、及び、キャビティ104内で拡張位置にある一対のコア220に圧力が加えられると、圧力は、一対の金型102内で、材料が広がることをもたらし、所望の形状を有する物体(例えば、内側ブロック20)を形成する。第2の油圧ステージ240は、フレーム211によって担持され、蓋210、及び、キャビティ104内で伸長位置にある一対のコア220に追加の圧力を加えるように構成される。
【0057】
複合材料202が、内側ブロック金型102のそれぞれの内側ブロックキャビティ104内に堆積させられた後、第1の油圧ステージ230は、内側ブロックキャビティ104を密封するために使用される蓋210を過ぎて半分ほど、コア220を外に延ばすか、又は、コア220を事前移動させる。フローティングコア220は、蓋210を通って延びる。
【0058】
フローティングコア220は、その中の複合材料202を有する内側ブロックキャビティ104内に移動する。このプロセス中、複合材料202は、内側金型キャビティ104内に均一に広げられ、複合材料202のフラッシングを防ぐ。プロセスのこの時点で、第2の油圧ステージ240は、押し下げを継続し、蓋210とフローティングコア220は、内側ブロック金型102に対して、圧力をかけられたままである。
【0059】
内側ブロック金型102内の内側ブロック20が冷えるにつれて、内側ブロック20は、収縮し始める。この収縮を防ぐために、フローティングコア220は、内側ブロック金型キャビティ104内で圧力をかけられ、押し戻す。また、内側ブロック金型キャビティ104を形成する鋼壁は、複合材料202を押し戻す。
【0060】
これは、有利には、内側ブロック20の寸法が、内側ブロックキャビティ104の寸法とほぼ同じであることを可能にする。単一の油圧ステージが使用される典型的な圧縮成形プロセスでは、成形される部品は、典型的には、金型の寸法の5-8パーセント以内、収縮する。内側ブロック20は、内側ブロック金型キャビティ104の寸法の2パーセント以下収縮する。
【0061】
内側ブロック20の収縮を制御することによって、圧縮成形システム200は、内側ブロック金型キャビティ104内に堆積させられる複合材料202の体積の変動に耐えることができる。複合材料202の体積は、例えば最大15%まで変動し得る。
【0062】
多段圧縮プレス200は、内側ブロック20の物理的特性を確実にするのに役立つ。十分な収縮が、一段圧縮プレスで導入されると、部品内に、応力線やその他の欠陥が現れ始める。
【0063】
第1及び第2の油圧ステージ230、240が、内側ブロック金型102を、その内部の複合材料202と係合させて圧力を維持した後、内側ブロックカルーセル100が回転するにつれて、内側ブロック金型102は、冷却剤106によって冷却させられる。一実施形態では、冷却剤106は、その中のキャビティ104に隣接する内側ブロック金型102内を循環する冷水である。
【0064】
各内側ブロック金型102が、内側ブロックカルーセル100上で完全に回転させられた後、内側ブロック20が取り外される。第1及び第2の油圧ステージ230、240は、
図13に示されるように、フローティングコア220を内側ブロック金型キャビティ104から除去するために圧力を解放する。フローティングコア220が取り外されると、内側ブロック20は、フローティングコア220上で収縮しているため、内側ブロック20が取り外される。
【0065】
フローティングコア220から内側ブロック20を取り外すために、蓋210が、フローティングコア220から内側ブロック20を係合解除するストリッパプレートとして機能し、その結果、フローティングコアは、完全に後退させられ得る。内側ブロック20が蓋210によって係合解除される前に、
図14に示されるように、ロボットアーム130は、一対の内側ブロックを掴み、それらを内側ブロックコンベヤ140上に置く。
【0066】
ここで、
図15-
図18を参照すると、それぞれの内側及び外側ブロック金型キャビティ104、124内へ、複合材料を堆積させることが、より詳細に説明されるであろう。上述の移送バルブ90は、複合材料シャトル300と連携して動作する。
【0067】
複合材料シャトル300は、内側ブロックカルーセル100と外側ブロックカルーセル120との間を往復する。複合材料シャトル300は、必要に応じて複合材料を堆積させるために、一対の離間したヘッド310、320を含む。ヘッド310、320は、内側ブロックアウトプット及び外側ブロックアウトプットと称され得る。
【0068】
図16に示されるように、内側ブロックカルーセル100に関連付けられたヘッド320は、内側ブロック金型102と位置合わせされる。次に、
図17に示されるように、ヘッド320は、複合材料202を堆積させるために、一対の内側ブロック金型キャビティ104上に移動させられる。
【0069】
複合材料が堆積させられた後、
図18に示されるように、ヘッド320が、内側ブロック金型102から離れるように移動させられる。複合材料202は、上述されたように、今や、多段圧縮プレス200を使用して、圧縮させられる準備ができている。
【0070】
ここで、
図19を参照すると、二重壁ブロック40は、ロゴ43を有するように構成される。外側ブロック金型キャビティ124は、キャビティ124の1つ以上の側壁に、ロゴ43の形状の隆起表面を有するように変更される。
【0071】
本開示の別の態様は、上述された圧縮成形システム50を操作する方法に向けられる。次に、参照が、
図20の流れ
図300に向けられる。開始(ブロック302)から、方法は、ブロック304で、第1の押出機60から溶融プラスチックを押し出し、次に、ブロック306で、第1の押出機の下流で、第2の押出機70を使用して、溶融プラスチックを木材チップと混合して、複合材料をアウトプットすることを含む。ブロック308で、移送バルブ90は、内側ブロック金型102と外側ブロック金型122の間で、複合材料を送るために交互に作動させられる。
【0072】
各内側ブロック金型102は、複合材料を、一側に開口部22を有する所望の形状の内側ブロック20に圧縮するために、内側ブロック金型と関連付けられた内側ブロックプレスを有する(ブロック310)。各外側ブロック金型122は、複合材料を、一側に開口部32を有する所望の形状の外側ブロック30に圧縮するために、外側ブロック金型と関連付けられた外側ブロックプレスを有する(ブロック312)。ブロック314で、二重壁ブロック40を形成するため、プレスアセンブリ170が、内側ブロック20の1つを外側ブロック30の1つの開口部32に押し込むように操作される。方法は、ブロック316で終了する。
【0073】
本開示のさらに別の態様は、上述されたような圧縮プレス200を操作する方法に向けられる。次に、参照が、
図21の流れ
図350に向けられる。開始(ブロック352)から、ブロック354で、フレーム211によって担持され、可動蓋210を貫通して延びる開口部を有する、可動蓋210が準備される。ブロック356で、フレームによって担持されるエンクロージャ215が準備される。エンクロージャ215は、格納位置と伸長位置との間で移動可能なコア220を含む。コア220は、蓋210の開口部と位置合わせされる。
【0074】
方法は、ブロック358で、第1の油圧ステージ230を動作させて、コア220を格納位置から伸長位置に移動させることを含み、伸長位置にあるコア220は、蓋210の開口部を通って延びる。次に、第1の油圧ステージ230は、ブロック360で、蓋210及びコア220を伸長位置に移動させ、内部に材料202が堆積させられたキャビティ104を有する金型102に接触させる。
【0075】
ブロック362で、第1の油圧ステージ230によって、蓋210、及び、キャビティ104内の拡張位置にあるコア220に圧力が加えられると、圧力は、材料202が広がることをもたらし、金型102内で所望の形状を有する物体20を形成する。方法は、さらに、ブロック364で、第2の油圧ステージ240を動作させて、蓋210、及び、キャビティ104内の伸長位置にあるコア220に、追加の圧力を加えることを含む。
【0076】
ブロック366で、第1及び第2の油圧ステージ230、240によって圧力が解放され、金型キャビティ104からコア220を取り除く。コア220が除去されると、物体20が、また、除去される。ブロック368で、蓋210が、ストリッパプレートとして機能し、コア220から物体20を取り外し、その結果、コアは、完全に後退させられ得る。方法は、ブロック370で終了する。
【0077】
多くの修正及び他の実施形態が、前述の説明及び関連する図面に提示された教示の恩恵を受ける当業者に、浮かぶであろう。例えば、圧縮プレス200を備えた上述の圧縮成形システム50は、他のタイプの圧縮成形部品を形成するように修正され得る。他のタイプの圧縮成形部品は、例えば、パレットで使用するための、より耐久性のあるボードの形をとり得る。
【0078】
この例では、ボードが金型内に配置される。ボードは、サイズが均一であるとは限らない。例えば、ボードの幅は4インチから3インチまで変化し得る。ボードは金型内で持ち上げられ、複合材料が、金型内でボードの周囲に圧縮させられる。複合材料は、約50%のプラスチックと約50%の木材の比率を有し得る。最終結果は、寸法が均一な積層ボードである。
【0079】
したがって、上記は例示的な実施形態に限定されるものではなく、修正及び他の実施形態が、添付の特許請求の範囲内に含まれることを意図されることが理解される。
【国際調査報告】