(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】DLL3を標的とする抗原認識受容体及びその使用
(51)【国際特許分類】
C07K 19/00 20060101AFI20240829BHJP
C12N 15/62 20060101ALI20240829BHJP
C12N 15/85 20060101ALI20240829BHJP
C12N 15/867 20060101ALI20240829BHJP
C12N 5/10 20060101ALI20240829BHJP
C12N 5/0783 20100101ALI20240829BHJP
A61K 31/7088 20060101ALI20240829BHJP
A61K 48/00 20060101ALI20240829BHJP
A61K 9/51 20060101ALI20240829BHJP
A61K 35/17 20150101ALI20240829BHJP
A61K 35/28 20150101ALI20240829BHJP
A61K 35/545 20150101ALI20240829BHJP
A61K 39/395 20060101ALI20240829BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20240829BHJP
【FI】
C07K19/00
C12N15/62 Z ZNA
C12N15/85 Z
C12N15/867 Z
C12N5/10
C12N5/0783
A61K31/7088
A61K48/00
A61K9/51
A61K35/17
A61K35/28
A61K35/545
A61K39/395 N
A61P35/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513938
(86)(22)【出願日】2022-09-02
(85)【翻訳文提出日】2024-04-30
(86)【国際出願番号】 US2022042429
(87)【国際公開番号】W WO2023034555
(87)【国際公開日】2023-03-09
(32)【優先日】2021-09-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500213834
【氏名又は名称】メモリアル スローン ケタリング キャンサー センター
(71)【出願人】
【識別番号】399026731
【氏名又は名称】スローン - ケタリング・インスティテュート・フォー・キャンサー・リサーチ
(71)【出願人】
【識別番号】522023761
【氏名又は名称】メモリアル ホスピタル フォー キャンサー アンド アライド ディジージズ
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ジャスパース, ジャネケ イー.
(72)【発明者】
【氏名】ザマン, マルジャン
(72)【発明者】
【氏名】ブレントジェンズ, レニアー ジェイ.
【テーマコード(参考)】
4B065
4C076
4C084
4C085
4C086
4C087
4H045
【Fターム(参考)】
4B065AA94X
4B065AB01
4B065BA02
4B065CA25
4B065CA44
4C076AA65
4C076CC27
4C076FF34
4C084AA13
4C084MA38
4C084NA14
4C084ZB26
4C085AA14
4C085DD62
4C085EE01
4C086AA01
4C086AA02
4C086EA16
4C086MA01
4C086MA04
4C086MA38
4C086NA14
4C086ZB26
4C087AA01
4C087AA02
4C087BB37
4C087BB44
4C087BB65
4C087MA38
4C087NA14
4C087ZB26
4H045AA10
4H045AA11
4H045AA20
4H045AA30
4H045BA10
4H045BA41
4H045CA40
4H045DA76
4H045EA28
(57)【要約】
本開示の主題は、DLL3を特異的に標的とする抗原認識受容体、及びそのようなDLL3標的化抗原認識受容体を含む細胞を提供する。本開示の主題は、治療のためのDLL3標的化抗原認識受容体の使用を更に提供する。本開示の主題は、細胞外抗原結合ドメイン、膜貫通ドメイン、及び細胞内シグナル伝達ドメインを含む抗原認識受容体であって、細胞外抗原結合ドメインが、DLL3に特異的に結合する、抗原認識受容体を提供する。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、単鎖可変断片(scFv)である。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
細胞外抗原結合ドメイン、膜貫通ドメイン、及び細胞内シグナル伝達ドメインを含む抗原認識受容体であって、前記細胞外抗原結合ドメインが、DLL3に特異的に結合し、前記細胞外抗原結合ドメインが、
(a)配列番号1に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号3に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(b)配列番号11に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号12に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号13に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(c)配列番号21に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号22に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(d)配列番号28に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号29に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号30に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(e)配列番号21に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号38に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号39に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(f)配列番号46に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号47に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号48に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(g)配列番号21に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号56に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(h)配列番号21に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号64に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(i)配列番号70に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号71に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号72に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(j)配列番号21に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号80に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号81に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(k)配列番号87に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号88に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号89に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(l)配列番号96に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号97に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号98に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(m)配列番号21に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号106に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号107に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(n)配列番号95に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号115に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号116に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(o)配列番号21に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号123に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(p)配列番号135に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号136に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号137に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(q)配列番号21に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号145に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(r)配列番号151に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号152に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(s)配列番号11に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号136に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号161に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(t)配列番号96に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号167に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号168に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(u)配列番号21に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号176に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号177に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(v)配列番号184に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号185に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号186に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(w)配列番号11に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号194に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号195に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、又は
(x)配列番号201に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号202に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号203に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域を含む、抗原認識受容体。
【請求項2】
前記細胞外抗原結合ドメインが、単鎖可変断片(scFv)である、請求項1に記載の抗原認識受容体。
【請求項3】
前記細胞外抗原結合ドメインが、ヒトscFvである、請求項2に記載の抗原認識受容体。
【請求項4】
前記細胞外抗原結合ドメインが、任意選択で架橋されるFabである、請求項1に記載の抗原認識受容体。
【請求項5】
前記細胞外抗原結合ドメインが、F(ab)
2である、請求項1に記載の抗原認識受容体。
【請求項6】
前記scFv、Fab、及びF(ab)
2のうちの1つ以上が、異種配列を有する融合タンパク質に含まれて、前記細胞外抗原結合ドメインを形成する、請求項2~5のいずれか一項に記載の抗原認識受容体。
【請求項7】
前記細胞外抗原結合ドメインが、
(a)配列番号1に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号3に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(b)(b)配列番号11に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号12に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号13に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、又は
(c)配列番号21に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号22に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の抗原認識受容体。
【請求項8】
前記細胞外抗原結合ドメインが、
(a)配列番号4に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号6に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(b)配列番号14に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号15に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号16若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(c)配列番号4に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号23に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(d)配列番号31に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号32若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号33に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(e)配列番号40に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号41に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(f)配列番号49に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号50に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号51に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(g)配列番号57に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号59に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(h)配列番号4に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号65に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(i)配列番号73に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号74に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号75に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(j)配列番号57に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号82に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(k)配列番号90に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号280に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号91に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(l)配列番号99に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号100に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号101に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(m)配列番号4に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号112に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(n)配列番号117に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号100に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号118に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(o)配列番号124に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号125に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(p)配列番号57に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号130に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(q)配列番号138に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号139に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号140に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(r)配列番号57に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号146に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号125に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(s)配列番号124に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号59に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(t)配列番号73に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号74に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号162に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(u)配列番号169に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号170に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号171に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(v)配列番号178に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号50に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号179に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(w)配列番号187に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号188に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号189に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(x)配列番号4に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号196に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、又は
(y)配列番号57に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号204に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の抗原認識受容体。
【請求項9】
前記細胞外抗原結合ドメインが、
(a)配列番号4に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号6に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(b)配列番号14に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号15に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号16若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(c)配列番号4に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号23に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の抗原認識受容体。
【請求項10】
前記細胞外抗原結合ドメインが、
(a)配列番号1に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号3に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号4に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号6に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(b)配列番号11に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号12に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号13に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号14に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号15に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号16に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(c)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号22に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号4に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号23に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(d)配列番号28に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号29に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号30に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号31に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号32に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号33に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(e)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号38に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号39に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号40に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号41に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(f)配列番号46に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号47に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号48に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号49に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号50に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号51に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(g)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号56に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号57に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号59に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(h)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号64に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号4に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号65に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(i)配列番号70に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号71に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号72に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号73に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号74に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号75に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(j)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号80に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号81に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号57に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号82に記載のアミノ酸配列を含む領域CDR3を含む軽鎖可変領域、
(k)配列番号87に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号88に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号89に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号90に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号280に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号91に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(l)配列番号96に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号97に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号98に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号99に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号100に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号101に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(m)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号106に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号107に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号57に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号82に記載のアミノ酸配列を含む領域CDR3を含む軽鎖可変領域、
(n)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号106に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号107に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号4に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号112に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(o)配列番号96に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号115に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号116に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号117に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号100に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号118に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(p)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号123に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号124に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号125に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(p)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号123に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号124に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号125に記載のアミノ酸配列を含む領域CDR3を含む軽鎖可変領域、
(q)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号56に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号57に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号130に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(r)配列番号135に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号136に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号137に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号138に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号139に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号140に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(s)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号145に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号57に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号146に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号125に記載のアミノ酸配列を含む領域CDR3を含む軽鎖可変領域、
(t)配列番号151に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号152に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号57に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号82に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(u)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号123に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号124に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号59に記載のアミノ酸配列を含む領域CDR3を含む軽鎖可変領域、
(v)配列番号11に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号136に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号161に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号73に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号74に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号162に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(w)配列番号96に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号167に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号168に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号169に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号170に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号171に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(x)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号176に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号177に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号178に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号50に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号79に記載のアミノ酸配列を含む領域CDR3を含む軽鎖可変領域、
(y)配列番号184に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号185に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号186に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号187に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号188に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号189に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(z)配列番号11に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号194に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号195に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号4に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号196に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、又は
(aa)配列番号201に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号202に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号203に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号57に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号204に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の抗原認識受容体。
【請求項11】
前記細胞外抗原結合ドメインが、
(a)配列番号1に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号3に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号4に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号6に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(b)配列番号11に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号12に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号13に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号14に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号15に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号16に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、又は
(c)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号22に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号4に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号23に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の抗原認識受容体。
【請求項12】
前記細胞外抗原結合ドメインが、配列番号7、配列番号17、配列番号24、配列番号34、配列番号42、配列番号52、配列番号60、配列番号66、配列番号76、配列番号83、配列番号92、配列番号102、配列番号108、配列番号119、配列番号126、配列番号131、配列番号141、配列番号147、配列番号153、配列番号157、配列番号163、配列番号172、配列番号180、配列番号190、配列番号197、又は配列番号205に記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、若しくは約99%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の抗原認識受容体。
【請求項13】
前記細胞外抗原結合ドメインが、配列番号7、配列番号17、配列番号24、配列番号34、配列番号42、配列番号52、配列番号60、配列番号66、配列番号76、配列番号83、配列番号92、配列番号102、配列番号108、配列番号119、配列番号126、配列番号131、配列番号141、配列番号147、配列番号153、配列番号157、配列番号163、配列番号172、配列番号180、配列番号190、配列番号197、又は配列番号205に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の抗原認識受容体。
【請求項14】
前記細胞外抗原結合ドメインが、配列番号7、配列番号17、又は配列番号24に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の抗原認識受容体。
【請求項15】
前記細胞外抗原結合ドメインが、配列番号8、配列番号18、配列番号25、配列番号35、配列番号43、配列番号53、配列番号61、配列番号67、配列番号77、配列番号84、配列番号93、配列番号103、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号132、配列番号142、配列番号148、配列番号154、配列番号158、配列番号164、配列番号173、配列番号181、配列番号191、配列番号198、又は配列番号206に記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、若しくは約99%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の抗原認識受容体。
【請求項16】
前記細胞外抗原結合ドメインが、配列番号8、配列番号18、配列番号25、配列番号35、配列番号43、配列番号53、配列番号61、配列番号67、配列番号77、配列番号84、配列番号93、配列番号103、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号132、配列番号142、配列番号148、配列番号154、配列番号158、配列番号164、配列番号173、配列番号181、配列番号191、配列番号198、又は配列番号206に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項1~15のいずれか一項に記載の抗原認識受容体。
【請求項17】
前記細胞外抗原結合ドメインが、配列番号8、配列番号18、又は配列番号25に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の抗原認識受容体。
【請求項18】
前記細胞外抗原結合ドメインが、(a)配列番号7、配列番号17、配列番号24、配列番号34、配列番号42、配列番号52、配列番号60、配列番号66、配列番号76、配列番号83、配列番号92、配列番号102、配列番号108、配列番号119、配列番号126、配列番号131、配列番号141、配列番号147、配列番号153、配列番号157、配列番号163、配列番号172、配列番号180、配列番号190、配列番号197、又は配列番号205に記載の選択されたアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、若しくは約99%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び(b)配列番号8、配列番号18、配列番号25、配列番号35、配列番号43、配列番号53、配列番号61、配列番号67、配列番号77、配列番号84、配列番号93、配列番号103、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号132、配列番号142、配列番号148、配列番号154、配列番号158、配列番号164、配列番号173、配列番号181、配列番号191、配列番号198、又は配列番号206に記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、若しくは約99%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項1~17のいずれか一項に記載の抗原認識受容体。
【請求項19】
前記細胞外抗原結合ドメインが、(a)配列番号7、配列番号17、配列番号24、配列番号34、配列番号42、配列番号52、配列番号60、配列番号66、配列番号76、配列番号83、配列番号92、配列番号102、配列番号108、配列番号119、配列番号126、配列番号131、配列番号141、配列番号147、配列番号153、配列番号157、配列番号163、配列番号172、配列番号180、配列番号190、配列番号197、又は配列番号205に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び(b)配列番号8、配列番号18、配列番号25、配列番号35、配列番号43、配列番号53、配列番号61、配列番号67、配列番号77、配列番号84、配列番号93、配列番号103、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号132、配列番号142、配列番号148、配列番号154、配列番号158、配列番号164、配列番号173、配列番号181、配列番号191、配列番号198、又は配列番号206に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項1~18のいずれか一項に記載の抗原認識受容体。
【請求項20】
前記細胞外抗原結合ドメインが、(a)配列番号7、配列番号17、又は配列番号24に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び(b)配列番号8、配列番号18、又は配列番号25に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の抗原認識受容体。
【請求項21】
前記細胞外抗原結合ドメインが、
(a)配列番号7に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号8に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(b)配列番号17に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号18に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(c)配列番号24に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号25に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(d)配列番号34に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号35に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(e)配列番号42に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号43に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(f)配列番号52に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号53に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(g)配列番号60に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号61に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(h)配列番号66に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号67に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(i)配列番号76に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号77に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(j)配列番号83に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号84に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(k)配列番号92に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号93に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、並びに
(l)配列番号102に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号103に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域。
(m)配列番号108に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号109に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(n)配列番号108に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号113に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(o)配列番号119に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号120に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(p)配列番号126に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号127に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(q)配列番号131に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号132に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(r)配列番号141に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号142に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(s)配列番号147に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号148に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(t)配列番号153に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号154に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(u)配列番号157に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号158に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(v)配列番号163に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号164に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(w)配列番号172に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号173に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(x)配列番号180に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号181に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(y)配列番号190に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号191に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(z)配列番号197に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号198に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、又は
(aa)配列番号205に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号206に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項1~20のいずれか一項に記載の抗原認識受容体。
【請求項22】
前記細胞外抗原結合ドメインが、
(a)配列番号7に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号8に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(b)配列番号17に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号18に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、又は
(c)配列番号24に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号25に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項1~21のいずれか一項に記載の抗原認識受容体。
【請求項23】
前記細胞外抗原結合ドメインが、前記細胞外抗原結合ドメインの重鎖可変領域と軽鎖可変領域との間にリンカーを含む、請求項1~22のいずれか一項に記載の抗原認識受容体。
【請求項24】
前記リンカーが、配列番号209、配列番号210、配列番号211、配列番号212、配列番号213、若しくは配列番号214に記載のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる、請求項23に記載の抗原認識受容体。
【請求項25】
前記細胞外抗原結合ドメインが、前記細胞外抗原結合ドメインの5’末端に共有結合されたシグナルペプチドを含む、請求項1~24のいずれか一項に記載の抗原認識受容体。
【請求項26】
前記膜貫通ドメインが、CD8ポリペプチド、CD28ポリペプチド、CD3ζポリペプチド、CD4ポリペプチド、4-1BBポリペプチド、OX40ポリペプチド、ICOSポリペプチド、CTLA-4ポリペプチド、PD-1ポリペプチド、LAG-3ポリペプチド、2B4ポリペプチド、BTLAポリペプチド、又はこれらの組み合わせを含む、請求項1~25のいずれか一項に記載の抗原認識受容体。
【請求項27】
前記細胞内シグナル伝達ドメインが、CD3ζポリペプチドを含む、請求項1~26のいずれか一項に記載の抗原認識受容体。
【請求項28】
前記CD3ζポリペプチドが、配列番号221に記載のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる、請求項27に記載の抗原認識受容体。
【請求項29】
前記細胞内シグナル伝達ドメインが、少なくとも1つの共刺激シグナル伝達領域を更に含む、請求項1~27のいずれか一項に記載の抗原認識受容体。
【請求項30】
前記少なくとも1つの共刺激シグナル伝達領域が、CD28ポリペプチド、4-1BBポリペプチド、OX40ポリペプチド、ICOSポリペプチド、DAP-10ポリペプチド、又はこれらの組み合わせを含む、請求項28に記載の抗原認識受容体。
【請求項31】
前記少なくとも1つの共刺激シグナル伝達領域が、CD28ポリペプチドを含む、請求項30に記載の抗原認識受容体。
【請求項32】
前記CD28ポリペプチドが、配列番号7のアミノ酸180~220を含むか、又はそれからなる、請求項31に記載の抗原認識受容体。
【請求項33】
前記CD28ポリペプチドが、変異したYMNMモチーフを含む、請求項31に記載の抗原認識受容体。
【請求項34】
前記CD28ポリペプチドが、配列番号275、配列番号276、配列番号277、配列番号278、若しくは配列番号279に記載のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる、請求項31又は33に記載の抗原認識受容体。
【請求項35】
前記抗原認識受容体が、キメラ抗原受容体(CAR)、又はT細胞様融合タンパク質である、請求項1~34のいずれか一項に記載の抗原認識受容体。
【請求項36】
前記抗原認識受容体が、CARである、請求項1~35のいずれか一項に記載の抗原認識受容体。
【請求項37】
前記抗原認識受容体が、組換え的に発現される、請求項1~36のいずれか一項に記載の抗原認識受容体。
【請求項38】
前記抗原認識受容体が、ベクターから発現される、請求項1~37のいずれか一項に記載の抗原認識受容体。
【請求項39】
前記ベクターが、γ-レトロウイルスベクターである、請求項38に記載の抗原認識受容体。
【請求項40】
請求項1~39のいずれか一項に記載の抗原認識受容体を含む、細胞。
【請求項41】
前記細胞に、前記抗原認識受容体が形質導入される、請求項40に記載の細胞。
【請求項42】
前記抗原認識受容体が、前記細胞の表面上に構成的に発現される、請求項40又は41に記載の細胞。
【請求項43】
外因性IL-18ポリペプチドを更に含む、請求項40~42のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項44】
前記外因性IL-18ポリペプチドが、ヒトIL-18ポリペプチドである、請求項43に記載の細胞。
【請求項45】
前記細胞が、免疫応答性細胞である、請求項40~44のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項46】
前記細胞が、リンパ系統の細胞又は骨髄系統の細胞である、請求項40~45のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項47】
前記細胞が、T細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、及びリンパ系細胞が分化され得る幹細胞からなる群から選択される、請求項40~46のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項48】
前記細胞が、T細胞である、請求項40~47のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項49】
前記T細胞が、細胞傷害性Tリンパ球(CTL)又は制御性T細胞である、請求項47又は48に記載の方法。
【請求項50】
前記幹細胞が、多能性幹細胞である、請求項47に記載の細胞。
【請求項51】
前記多能性幹細胞が、胚様幹細胞又は人工多能性幹細胞である、請求項50に記載の細胞。
【請求項52】
請求項1~39のいずれか一項に記載の抗原認識受容体をコードする、核酸。
【請求項53】
請求項52に記載の核酸を含む、ベクター。
【請求項54】
前記ベクターが、γ-レトロウイルスベクターである、請求項53に記載のベクター。
【請求項55】
請求項52に記載の核酸を発現する、宿主細胞。
【請求項56】
前記宿主細胞が、T細胞である、請求項55に記載の宿主細胞。
【請求項57】
請求項40~51のいずれか一項に記載の細胞を含む、組成物。
【請求項58】
薬学的に許容される担体を更に含む薬学的組成物である、請求項57に記載の組成物。
【請求項59】
請求項52に記載の核酸を含む、脂質ナノ粒子。
【請求項60】
請求項59に記載の脂質ナノ粒子を含む、組成物。
【請求項61】
薬学的に許容される担体を更に含む薬学的組成物である、請求項60に記載の組成物。
【請求項62】
対象において疾患又は障害を治療又は改善する方法であって、前記対象に、請求項40~51のいずれか一項に記載の本開示の細胞、又は請求項57、58、60、若しくは61のいずれか一項に記載の組成物を投与することを含む、方法。
【請求項63】
前記疾患又は障害が、腫瘍である、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記腫瘍が、がんである、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記疾患又は障害が、肺の神経内分泌腫瘍、肺外神経内分泌がん、黒色腫、神経内分泌前立腺がん、乳がん、胃腸管の神経内分泌腫瘍、膵がん、甲状腺髄様がん、小細胞膀胱がん、卵巣小細胞がん、低悪性度神経膠腫、膠芽腫、及び神経芽腫からなる群から選択される、請求項62~64のいずれか一項に記載の方法。
【請求項66】
前記肺の神経内分泌腫瘍が、肺神経内分泌がん、大細胞神経内分泌がん、及び小細胞肺がんからなる群から選択される、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
腫瘍が、小細胞肺がんである、請求項59に記載の方法。
【請求項68】
前記対象が、ヒトである、請求項62~67のいずれか一項に記載の方法。
【請求項69】
対象において疾患又は障害を治療又は改善するためのキットであって、請求項40~51のいずれか一項に記載の細胞、請求項52に記載の核酸、請求項59に記載の脂質ナノ粒子、又は請求項57、58、60、若しくは61のいずれか一項に記載の組成物を含む、キット。
【請求項70】
前記キットが、対象における疾患又は障害を治療又は改善するために前記細胞又は組成物を使用するための書面による説明書を更に含む、請求項69に記載のキット。
【請求項71】
請求項1~39のいずれか一項に記載のDLL3標的化抗原認識受容体を産生するための方法であって、前記細胞内に、前記抗原認識受容体をコードする核酸を導入することを含む、方法。
【請求項72】
対象において疾患又は障害を治療又は改善することにおける使用のための、請求項40~51のいずれか一項に記載の細胞、又は請求項57、58、60、若しくは61のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項73】
前記疾患又は障害が、腫瘍である、請求項72に記載の使用のための細胞又は組成物。
【請求項74】
前記腫瘍が、がんである、請求項73に記載の使用のための細胞又は組成物。
【請求項75】
前記疾患又は障害が、肺の神経内分泌腫瘍、肺外神経内分泌がん、黒色腫、神経内分泌前立腺がん、乳がん、胃腸管の神経内分泌腫瘍、膵がん、甲状腺髄様がん、小細胞膀胱がん、卵巣小細胞がん、低悪性度神経膠腫、膠芽腫、及び神経芽腫からなる群から選択される、請求項72~74のいずれか一項に記載の使用のための細胞又は組成物。
【請求項76】
前記肺の神経内分泌腫瘍が、肺神経内分泌がん、大細胞神経内分泌がん、及び小細胞肺がんからなる群から選択される、請求項75に記載の使用のための細胞又は組成物。
【請求項77】
前記腫瘍が、小細胞肺がんである、請求項76に記載の使用のための細胞又は組成物。
【請求項78】
前記対象が、ヒトである、請求項72~77のいずれか一項に記載の使用のための細胞又は組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年9月2日に出願された米国仮特許出願第63/240,189号に対する優先権を主張し、その内容は、その全体が参照により組み込まれ、それに対する優先権が主張される。
【0002】
配列表
本出願は、EFS-Webを介して提出された配列表を含み、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。2022年8月31日に作成された当該配列表は、0727341385.xmlという名称であり、264,802バイトのサイズである。
【0003】
1.序論
本開示の主題は、免疫療法のための方法及び組成物を提供する。これは、DLL3を特異的に標的とする抗原認識受容体(例えば、キメラ抗原受容体(CAR))、そのような受容体を含む細胞、及び治療のためにそのような細胞を使用する方法に関する。
【背景技術】
【0004】
2.背景技術
細胞ベースの免疫療法は、がんの治療のための治癒可能性を有する療法である。T細胞及び他の免疫細胞は、選択された抗原に特異的なキメラ抗原受容体(CAR)と称される、抗原のための人工又は合成受容体をコードする遺伝物質の導入を通じて、腫瘍抗原を標的とするように改変され得る。CARを使用した標的T細胞療法は、最近、血液悪性腫瘍及び固形腫瘍の治療において臨床的な成功を示している。
【0005】
DLL3は、高悪性度の肺の神経内分泌腫瘍(LU-NET)及び他の神経内分泌がんにおいて選択的に発現される。Lu-NETは、4つの組織学的バリアント、すなわち、典型的なカルチノイド(TC)、非定型カルチノイド(AC)、大細胞神経内分泌がん(LCNEC)及び小細胞肺がん(SCLC)に分類される異種の腫瘍ファミリーを包含する。DLL3の発現の増加は、SCLC及びLCNEC患者由来の異種移植片腫瘍において観察され、原発腫瘍においても確認された。Saunders et al.,Sci Translational Medicine(302):302ra136(2015)を参照されたい。SCLC及び肺LCNECの両方は、高悪性度及び予後不良の腫瘍であり、喫煙者においてより高い発生率を有する。肺LCNECは、SCLCと同様に、生物学的に攻撃的な挙動を示す。ステージごとに、肺LCNEC及びSCLCの生存曲線が重なり、更に、生存率は他のNSCLCよりも低い。予後は、切除可能な可能性のあるステージIの肺がんを有する患者であっても不良であり、5年生存率は27%から67%の範囲である。Iyoda A.et al.,J Thorac Cardiovasc Surg.138:446-453(2009)を参照されたい。
様々な疾患又は障害におけるDLL3の重要な役割を考慮すると、DLL3を標的とする免疫療法(例えば、CAR)が望ましい。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】Saunders et al.,Sci Translational Medicine(302):302ra136(2015)
【非特許文献2】Iyoda A.et al.,J Thorac Cardiovasc Surg.138:446-453(2009)
【発明の概要】
【0007】
3.発明の概要
本開示の主題は、DLL3を特異的に標的とする抗原認識受容体、及びそのようなDLL3標的化抗原認識受容体を含む細胞を提供する。本開示の主題は、治療のためのDLL3標的化抗原認識受容体の使用を更に提供する。
【0008】
本開示の主題は、細胞外抗原結合ドメイン、膜貫通ドメイン、及び細胞内シグナル伝達ドメインを含む抗原認識受容体であって、細胞外抗原結合ドメインが、DLL3に特異的に結合する、抗原認識受容体を提供する。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、単鎖可変断片(scFv)である。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、ヒトscFvである。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、任意選択で架橋されるFabである。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、F(ab)2である。ある特定の実施形態では、scFv、Fab、及びF(ab)2のうちの1つ以上は、異種配列を有する融合タンパク質に含まれて、細胞外抗原結合ドメインを形成する。
【0009】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、
(a)配列番号1に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号3に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(b)配列番号11に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号12に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号13に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(c)配列番号21に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号22に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(d)配列番号28に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号29に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号30に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(e)配列番号21に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号38に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号39に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(f)配列番号46に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号47に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号48に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(g)配列番号21に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号56に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(h)配列番号21に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号64に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(i)配列番号70に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号71に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号72に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(j)配列番号21に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号80に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号81に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(k)配列番号87に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号88に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号89に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(l)配列番号96に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号97に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号98に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(m)配列番号21に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号106に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号107に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(n)配列番号95に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号115に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号116に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(o)配列番号21に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号123に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(p)配列番号135に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号136に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号137に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(q)配列番号21に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号145に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(r)配列番号151に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号152に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(s)配列番号11に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号136に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号161に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(t)配列番号96に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号167に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号168に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(u)配列番号21に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号176に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号177に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(v)配列番号184に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号185に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号186に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(w)配列番号11に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号194に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号195に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、又は
(x)配列番号201に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号202に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号203に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域を含む。
【0010】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号1に記載のアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号3に記載のアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域を含む。
【0011】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号11に記載のアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号12に記載のアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号13に記載のアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域を含む。
【0012】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号21に記載のアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号22に記載のアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域を含む。
【0013】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、
(a)配列番号4に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号6に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(b)配列番号14に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号15に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号16若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(c)配列番号4に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号23に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(d)配列番号31に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号32若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号33に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(e)配列番号40に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号41に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(f)配列番号49に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号50に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号51に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(g)配列番号57に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号59に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(h)配列番号4に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号65に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(i)配列番号73に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号74に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号75に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(j)配列番号57に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号82に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(k)配列番号90に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号280に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号91に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(l)配列番号99に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号100に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号101に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(m)配列番号4に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号112に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(n)配列番号117に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号100に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号118に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(o)配列番号124に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号125に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(p)配列番号57に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号130に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(q)配列番号138に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号139に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号140に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(r)配列番号57に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号146に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号125に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(s)配列番号124に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号59に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(t)配列番号73に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号74に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号162に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(u)配列番号169に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号170に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号171に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(v)配列番号178に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号50に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号179に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(w)配列番号187に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号188に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号189に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(x)配列番号4に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号196に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、又は
(y)配列番号57に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号204に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域を含む。
【0014】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号4に記載のアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号6に記載のアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域を含む。
【0015】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号14に記載のアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号15に記載のアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号16又はその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域を含む。
【0016】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号4に記載のアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号23に記載のアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域を含む。
【0017】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、
(a)配列番号1に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号3に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号4に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号6に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(b)配列番号11に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号12に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号13に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号14に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号15に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号16に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(c)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号22に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号4に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号23に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(d)配列番号28に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号29に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号30に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号31に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号32に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号33に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(e)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号38に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号39に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号40に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号41に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(f)配列番号46に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号47に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号48に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号49に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号50に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号51に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(g)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号56に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号57に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号59に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(h)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号64に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号4に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号65に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(i)配列番号70に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号71に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号72に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号73に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号74に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号75に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(j)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号80に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号81に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号57に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号82に記載のアミノ酸配列を含む領域CDR3を含む軽鎖可変領域、
(k)配列番号87に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号88に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号89に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号90に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号280に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号91に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(l)配列番号96に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号97に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号98に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号99に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号100に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号101に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(m)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号106に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号107に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号57に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号82に記載のアミノ酸配列を含む領域CDR3を含む軽鎖可変領域、
(n)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号106に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号107に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号4に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号112に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(o)配列番号96に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号115に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号116に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号117に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号100に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号118に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(p)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号123に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号124に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号125に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(q)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号56に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号57に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号130に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(r)配列番号135に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号136に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号137に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号138に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号139に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号140に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(s)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号145に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号57に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号146に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号125に記載のアミノ酸配列を含む領域CDR3を含む軽鎖可変領域、
(t)配列番号151に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号152に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号57に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号82に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(u)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号123に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号124に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号59に記載のアミノ酸配列を含む領域CDR3を含む軽鎖可変領域、
(v)配列番号11に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号136に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号161に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号73に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号74に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号162に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(w)配列番号96に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号167に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号168に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号169に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号170に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号171に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(x)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号176に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号177に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号178に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号50に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号79に記載のアミノ酸配列を含む領域CDR3を含む軽鎖可変領域、
(y)配列番号184に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号185に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号186に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号187に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号188に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号189に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(z)配列番号11に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号194に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号195に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号4に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号196に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、又は
(aa)配列番号201に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号202に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号203に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号57に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号204に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域を含む。
【0018】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号1に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号3に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号4に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号6に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域を含む。
【0019】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号11に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号12に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号13に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号14に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号15に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号16に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域を含む。
【0020】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号22に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号4に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号23に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域を含む。
【0021】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号7、配列番号17、配列番号24、配列番号34、配列番号42、配列番号52、配列番号60、配列番号66、配列番号76、配列番号83、配列番号92、配列番号102、配列番号108、配列番号119、配列番号126、配列番号131、配列番号141、配列番号147、配列番号153、配列番号157、配列番号163、配列番号172、配列番号180、配列番号190、配列番号197、又は配列番号205に記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、若しくは約99%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号7、配列番号17、配列番号24、配列番号34、配列番号42、配列番号52、配列番号60、配列番号66、配列番号76、配列番号83、配列番号92、配列番号102、配列番号108、配列番号119、配列番号126、配列番号131、配列番号141、配列番号147、配列番号153、配列番号157、配列番号163、配列番号172、配列番号180、配列番号190、配列番号197、又は配列番号205に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号7に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号17に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号24に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。
【0022】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号8、配列番号18、配列番号25、配列番号35、配列番号43、配列番号53、配列番号61、配列番号67、配列番号77、配列番号84、配列番号93、配列番号103、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号132、配列番号142、配列番号148、配列番号154、配列番号158、配列番号164、配列番号173、配列番号181、配列番号191、配列番号198、又は配列番号206に記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、若しくは約99%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号8、配列番号18、配列番号25、配列番号35、配列番号43、配列番号53、配列番号61、配列番号67、配列番号77、配列番号84、配列番号93、配列番号103、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号132、配列番号142、配列番号148、配列番号154、配列番号158、配列番号164、配列番号173、配列番号181、配列番号191、配列番号198、又は配列番号206に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号8に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号18に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号25に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。
【0023】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、(a)配列番号7、配列番号17、配列番号24、配列番号34、配列番号42、配列番号52、配列番号60、配列番号66、配列番号76、配列番号83、配列番号92、配列番号102、配列番号108、配列番号119、配列番号126、配列番号131、配列番号141、配列番号147、配列番号153、配列番号157、配列番号163、配列番号172、配列番号180、配列番号190、配列番号197、又は配列番号205に記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、若しくは約99%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び(b)配列番号8、配列番号18、配列番号25、配列番号35、配列番号43、配列番号53、配列番号61、配列番号67、配列番号77、配列番号84、配列番号93、配列番号103、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号132、配列番号142、配列番号148、配列番号154、配列番号158、配列番号164、配列番号173、配列番号181、配列番号191、配列番号198、又は配列番号206に記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、若しくは約99%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。
【0024】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、(a)配列番号7、配列番号17、配列番号24、配列番号34、配列番号42、配列番号52、配列番号60、配列番号66、配列番号76、配列番号83、配列番号92、配列番号102、配列番号108、配列番号119、配列番号126、配列番号131、配列番号141、配列番号147、配列番号153、配列番号157、配列番号163、配列番号172、配列番号180、配列番号190、配列番号197、又は配列番号205に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び(b)配列番号8、配列番号18、配列番号25、配列番号35、配列番号43、配列番号53、配列番号61、配列番号67、配列番号77、配列番号84、配列番号93、配列番号103、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号132、配列番号142、配列番号148、配列番号154、配列番号158、配列番号164、配列番号173、配列番号181、配列番号191、配列番号198、又は配列番号206に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、(a)配列番号7、配列番号17、又は配列番号24に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び(b)配列番号8、配列番号18、又は配列番号25に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。
【0025】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、
(a)配列番号7に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号8に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(b)配列番号17に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号18に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(c)配列番号24に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号25に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(d)配列番号34に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号35に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(e)配列番号42に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号43に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(f)配列番号52に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号53に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(g)配列番号60に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号61に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(h)配列番号66に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号67に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(i)配列番号76に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号77に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(j)配列番号83に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号84に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(k)配列番号92に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号93に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(l)配列番号102に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号103に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(m)配列番号108に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号109に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(n)配列番号108に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号113に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(o)配列番号119に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号120に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(p)配列番号126に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号127に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(q)配列番号131に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号132に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(r)配列番号141に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号142に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(s)配列番号147に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号148に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(t)配列番号153に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号154に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(u)配列番号157に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号158に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(v)配列番号163に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号164に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(w)配列番号172に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号173に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(x)配列番号180に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号181に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(y)配列番号190に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号191に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(z)配列番号197に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号198に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、又は
(aa)配列番号205に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号206に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。
【0026】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号7に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号8に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。
【0027】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号17に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号18に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。
【0028】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号24に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号25に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。
【0029】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、細胞外抗原結合ドメインの重鎖可変領域と軽鎖可変領域との間にリンカーを含む。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号209、配列番号210、配列番号211、配列番号212、配列番号213、若しくは配列番号214に記載のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。
【0030】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、細胞外抗原結合ドメインの5’末端に共有結合されたシグナルペプチドを含む。ある特定の実施形態では、膜貫通ドメインは、CD8ポリペプチド、CD28ポリペプチド、CD3ζポリペプチド、CD4ポリペプチド、4-1BBポリペプチド、OX40ポリペプチド、ICOSポリペプチド、CTLA-4ポリペプチド、PD-1ポリペプチド、LAG-3ポリペプチド、2B4ポリペプチド、BTLAポリペプチド、又はこれらの組み合わせを含む。ある特定の実施形態では、細胞内シグナル伝達ドメインは、CD3ζポリペプチドを含む。ある特定の実施形態では、CD3ζポリペプチドは、配列番号221に記載のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。
【0031】
ある特定の実施形態では、細胞内シグナル伝達ドメインは、少なくとも1つの共刺激シグナル伝達領域を更に含む。ある特定の実施形態では、少なくとも1つの共刺激シグナル伝達領域は、CD28ポリペプチド、4-1BBポリペプチド、OX40ポリペプチド、ICOSポリペプチド、DAP-10ポリペプチド、又はこれらの組み合わせを含む。ある特定の実施形態では、少なくとも1つの共刺激シグナル伝達領域は、CD28ポリペプチドを含む。ある特定の実施形態では、CD28ポリペプチドは、配列番号7のアミノ酸180~220を含むか、又はそれからなる。ある特定の実施形態では、CD28ポリペプチドは、変異したYMNMモチーフを含む。ある特定の実施形態では、CD28ポリペプチドは、配列番号275、配列番号276、配列番号277、配列番号278、若しくは配列番号279に記載のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。
【0032】
特定の実施形態では、抗原認識受容体は、キメラ抗原受容体(CAR)、又はT細胞様融合タンパク質である。ある特定の実施形態では、抗原認識受容体は、CARである。
【0033】
ある特定の実施形態では、抗原認識受容体は、組換え的に発現される。ある特定の実施形態では、抗原認識受容体は、ベクターから発現される。ある特定の実施形態では、ベクターは、γ-レトロウイルスベクターである。
【0034】
本開示の主題は、細胞が本開示の抗原認識受容体を含むことを提供する。ある特定の実施形態では、細胞に、抗原認識受容体が形質導入される。ある特定の実施形態では、抗原認識受容体は、細胞の表面上に構成的に発現される。ある特定の実施形態では、細胞は、外因性IL-18ポリペプチドを更に含む。ある特定の実施形態では、外因性IL-18ポリペプチドは、ヒトIL-18ポリペプチドである。
【0035】
ある特定の実施形態では、細胞は、免疫応答性細胞である。ある特定の実施形態では、細胞は、リンパ系統の細胞又は骨髄系統の細胞である。ある特定の実施形態では、細胞は、T細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、及びリンパ細胞が分化され得る幹細胞からなる群から選択される。ある特定の実施形態では、細胞は、T細胞である。ある特定の実施形態では、T細胞は、細胞傷害性Tリンパ球(CTL)又は制御性T細胞である。ある特定の実施形態では、幹細胞は、多能性幹細胞である。ある特定の実施形態では、多能性幹細胞は、胚様幹細胞又は人工多能性幹細胞である。
【0036】
本開示の主題は、本開示の抗原認識受容体をコードする、核酸を更に提供する。本開示の主題は、本開示の核酸分子を含む、ベクターを更に提供する。ある特定の実施形態では、ベクターは、ウイルスベクターである。ある特定の実施形態では、ベクターは、γ-レトロウイルベクターである。
【0037】
加えて、本開示の主題は、本開示の核酸分子を発現する、宿主細胞を提供する。ある特定の実施形態では、宿主細胞は、T細胞である。
【0038】
本開示の主題は、本開示の細胞を含む、組成物を更に提供する。ある実施形態では、組成物は、薬学的に許容される担体を更に含む薬学的組成物である。
【0039】
本開示の主題はまた、本開示の抗原認識受容体をコードする、核酸を含む脂質ナノ粒子も提供する。更に、本開示の主題は、本明細書に開示される脂質ナノ粒子を含む組成物を提供する。ある特定の実施形態では、組成物は、薬学的に許容される担体を更に含む薬学的組成物である。
【0040】
本開示の主題は、対象における疾患又は障害を治療又は緩和する方法を更に提供する。ある特定の実施形態では、本方法は、本開示の細胞又は組成物を対象に投与することを含む。
【0041】
ある特定の実施形態では、疾患又は障害は、DLL3を発現する。ある特定の実施形態では、疾患又は障害は、DLL3の過剰発現に関連する。ある特定の実施形態では、疾患又は障害は、腫瘍である。ある特定の実施形態では、腫瘍は、がんである。特定の実施形態では、疾患又は障害は、肺の神経内分泌腫瘍、肺外神経内分泌がん、黒色腫、神経内分泌前立腺がん、乳がん、胃腸管の神経内分泌腫瘍、膵がん、甲状腺髄様がん、小細胞膀胱がん、卵巣小細胞がん、低悪性度神経膠腫、膠芽腫、及び神経芽腫からなる群から選択される。特定の実施形態では、肺の神経内分泌腫瘍は、肺神経内分泌がん(定型カルチノイド腫瘍、及び非定型カルチノイド腫瘍を含む)、大細胞神経内分泌がん、及び小細胞肺がんからなる群から選択される。特定の実施形態では、腫瘍は、小細胞肺がんである。
【0042】
本開示の主題は、本開示の細胞、核酸、又は組成物を含む、対象における疾患又は障害を治療又は改善するためのキットを更に提供する。ある特定の実施形態では、キットは、対象における疾患又は障害を治療又は改善するために、本開示の細胞又は組成物を使用するための書面による説明書を更に含む。
【0043】
加えて、本開示の主題は、DLL3標的化抗原認識受容体を産生する方法であって、細胞内に、抗原認識受容体をコードする核酸を導入することを含む、方法を提供する。
【0044】
最後に、本開示の主題は、対象において疾患又は障害を治療又は改善することにおける使用のための、本明細書に開示される細胞及び/又は組成物を提供する。ある特定の実施形態では、疾患又は障害は、DLL3を発現する。ある特定の実施形態では、疾患又は障害は、DLL3の過剰発現に関連する。ある特定の実施形態では、疾患又は障害は、腫瘍である。ある特定の実施形態では、腫瘍は、がんである。特定の実施形態では、疾患又は障害は、肺の神経内分泌腫瘍、肺外神経内分泌がん、黒色腫、神経内分泌前立腺がん、乳がん、胃腸管の神経内分泌腫瘍、膵がん、甲状腺髄様がん、小細胞膀胱がん、卵巣小細胞がん、低悪性度神経膠腫、膠芽腫、及び神経芽腫からなる群から選択される。特定の実施形態では、肺の神経内分泌腫瘍は、肺神経内分泌がん(定型カルチノイド腫瘍、及び非定型カルチノイド腫瘍を含む)、大細胞神経内分泌がん、及び小細胞肺がんからなる群から選択される。特定の実施形態では、腫瘍は、小細胞肺がんである。
【0045】
4.図面の簡単な説明
以下の詳細な説明は、例として与えられるが、本発明を記載される特定の実施形態に限定することを意図するものではなく、添付の図面と併せて理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【
図1A】本明細書に開示される代表的なキメラ抗原受容体(CAR)の概略図を示す。Aは、切断されたEGFRドメインと共発現される、本明細書に開示されるCARのドメインの概略図を示す。
【
図1B】本明細書に開示される代表的なキメラ抗原受容体(CAR)の概略図を示す。Bは、検出のためのCD8シグナルペプチド及びフラグタグを有する、本明細書に開示される3つの代表的なCARの細胞外抗原結合ドメインの概略図を示す。VH:重鎖、VL:軽鎖。
【
図1C】本明細書に開示される代表的なキメラ抗原受容体(CAR)の概略図を示す。Cは、フローサイトメトリーによって測定した形質導入T細胞上の示されたCARの発現を示す。灰色:非形質導入T細胞。
【
図2A】本明細書に開示されるDLL3標的化BBz CARを発現するT細胞の機能的活性を示す。Aは、DLL3
+小細胞肺がん細胞株H82及びH69に対する、本明細書に開示される抗原認識受容体を発現するヒトT細胞の細胞傷害性を示す。
【
図2B】本明細書に開示されるDLL3標的化BBz CARを発現するT細胞の機能的活性を示す。Bは、長期増殖アッセイを示す。
【
図2C】本明細書に開示されるDLL3標的化BBz CARを発現するT細胞の機能的活性を示す。Cは、本明細書に開示されるDLL3標的化CARを発現する刺激されたヒトT細胞による、炎症誘発性サイトカインの分泌を示す。
【
図3A】本明細書に開示されるDLL3標的化28z CARを発現するT細胞のインビボ活性を示す。Aは、本明細書に開示される細胞を受容しているNSGマウスにおける転移性H82-GFP-ルシフェラーゼの腫瘍増殖を示す。
【
図3B】本明細書に開示されるDLL3標的化28z CARを発現するT細胞のインビボ活性を示す。Bは、本明細書に開示される細胞を受容しているNSGマウスの生存曲線を示す。
【
図4A】IL-18ポリペプチドを含む、本明細書に開示されるDLL3標的化28z CARを発現するT細胞の活性を示す。Aは、切断されたEGFRt、2J8-28z CAR、及び外因性IL-18ポリペプチドを有するレトロウイルスベクターの概略図を示す。
【
図4B】IL-18ポリペプチドを含む、本明細書に開示されるDLL3標的化28z CARを発現するT細胞の活性を示す。Bは、H82又はH69 SCLC細胞との共培養におけるCAR T細胞増殖を示す(1:5のE:T比)。
【
図4C】IL-18ポリペプチドを含む、本明細書に開示されるDLL3標的化28z CARを発現するT細胞の活性を示す。Cは、IL-18ポリペプチドを含む、本明細書に開示されるDLL3標的化28z CARを発現するT細胞を受容しているマウスにおけるH82腫瘍又はH69腫瘍の平均放射輝度を示す。
【
図5A】「2J8-28YSNVz」と指定されるCD28変異体ポリペプチドを含む、本明細書に開示されるDLL3標的化28z CARを発現するT細胞の活性を示す。Aは、H82腫瘍を有するマウスにおいて、本明細書に開示される2J8-28YSNVz CARを発現するT細胞の効果を示す。
【
図5B】「2J8-28YSNVz」と指定されるCD28変異体ポリペプチドを含む、本明細書に開示されるDLL3標的化28z CARを発現するT細胞の活性を示す。Bは、本明細書に開示され、外因性IL-18ポリペプチドを含む、2J8-28YSNVz CARを発現するT細胞を受容しているマウスにおける転移性SHP-77 SCLC腫瘍の平均放射輝度を示す。十字はGvHDによる死亡を示す。
【発明を実施するための形態】
【0047】
5.発明を実施するための形態
本開示の主題は、DLL3を特異的に標的とする抗原認識受容体(例えば、キメラ抗原受容体(CAR))を提供する。本開示の主題は、かかる受容体を含む細胞を更に提供する。細胞は、免疫応答性細胞、例えば、遺伝子改変された免疫応答性細胞(例えば、T細胞又はNK細胞)であり得る。本開示の主題はまた、治療、例えば、DLL3に関連する疾患又は障害を治療及び又は改善するためにそのような細胞を使用する方法を提供する。
【0048】
本開示の非限定的な実施形態は、本明細書及び実施例によって説明されている。
【0049】
制限のためではなく、開示を明確にする目的で、この詳細な説明は、以下のサブセクションに分けられる。
5.1.定義、
5.2.DLL3、
5.3.抗原認識受容体、
5.4.細胞、
5.5.組成物及びベクター、
5.6.ポリペプチド、
5.7.製剤及び投与、
5.8.治療方法、
5.9.キット、並びに
5.10.例示的な実施形態。
【0050】
5.1.定義
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解される意味を有する。以下の参考文献は、本発明で使用される用語の多くの一般的な定義を当業者に提供する。Singleton et al.,Dictionary of Microbiology and Molecular Biology(2nd ed.1994)、The Cambridge Dictionary of Science and Technology(Walker ed.,1988)、The Glossary of Genetics,5th Ed.,R.Rieger et al.(eds.),Springer Verlag(1991)、及びHale & Marham,The Harper Collins Dictionary of Biology(1991)。本明細書で使用される場合、以下の用語は、特に明記しない限り、以下にそれらに帰属する意味を有する。
【0051】
本明細書で使用される場合、「約」又は「およそ」という用語は、当業者によって決定される特定の値に対する許容誤差範囲内であることを意味し、それは、部分的には、その値がどのように測定又は決定されるか、すなわち、測定システムの限界に依存する。例えば、「約」は、当該技術分野における慣例に従って、3以内又は3を超える標準偏差を意味し得る。代替的に、「約」は、所与の値の20%まで、好ましくは10%まで、より好ましくは5%まで、及び更により好ましくは1%までの範囲を意味し得る。代替的に、特に生体系又はプロセスに関して、この用語は、値の1桁以内、好ましくは5倍以内、及びより好ましくは2倍以内であることを意味し得る。
【0052】
「免疫応答性細胞」とは、免疫応答又は前駆体、又はその子孫で機能する細胞を意味する。ある特定の実施形態では、免疫応答性細胞は、リンパ系統の細胞である。リンパ系統の細胞の非限定的な例としては、T細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、B細胞、及びリンパ系細胞が分化され得る幹細胞が挙げられる。ある特定の実施形態では、免疫応答性細胞は、骨髄系統の細胞である。
【0053】
「免疫応答性細胞を活性化させる」とは、免疫応答の開始をもたらす細胞内のシグナル伝達又はタンパク質発現の変化の誘導を意味する。例えば、リガンド結合及び免疫受容体チロシンベース抑制モチーフ(ITAM)に応答してCD3鎖がクラスター化すると、シグナル伝達カスケードが生成される。ある特定の実施形態では、外因性CARが抗原に結合すると、結合した受容体(例えば、CD4又はCD8、CD3γ/δ/ε/ζなど)の近くに多くの分子がクラスター化することを含む免疫学的シナプスの形成が起こる。膜結合シグナル伝達分子のこのクラスタリングにより、CD3鎖内に含有されるITAMモチーフがリン酸化されることができる。このリン酸化は順に、T細胞活性化経路を開始し、最終的にNF-κB及びAP-1などの転写因子を活性化させる。これらの転写因子は、T細胞のグローバル遺伝子発現を誘導して、マスターレギュレーターT細胞タンパク質の増殖及び発現のためのIL-2産生を増加させて、T細胞媒介性免疫応答を開始する。
【0054】
「免疫応答性細胞を刺激する」とは、堅牢で持続的な免疫応答をもたらすシグナルを意味する。様々な実施形態では、これは、免疫細胞(例えば、T細胞)の活性化後に、又は限定されないが、CD28、CD137(4-1BB)、OX40、CD40、及びICOSを含む受容体を介して同時に媒介される。複数の刺激シグナルを受信することは、堅牢で長期的なT細胞媒介性免疫応答を開始するために重要であり得る。T細胞は、すぐに阻害され、抗原に応答しなくなる可能性がある。これらの共刺激シグナルの効果は変化し得るが、それらは一般に、遺伝子発現の増加をもたらして、完全で持続的な根絶のために抗原に強く応答する長寿命かつ増殖性の抗アポトーシスT細胞を生成する。
【0055】
本明細書で使用される場合、「抗原認識受容体」という用語は、標的抗原(例えば、DLL3)を認識することができる受容体を指す。ある特定の実施形態では、抗原認識受容体は、標的抗原に結合すると、免疫細胞又は免疫応答性細胞(例えば、T細胞)を活性化させることができる。
【0056】
本明細書で使用される場合、「抗体」という用語は、無傷の抗体分子だけではなく、免疫原結合能力を保持する抗体分子の断片も意味する。そのような断片も、当該技術分野で周知であり、通常、インビトロ及びインビボの両方で使用される。したがって、本明細書で使用される場合、「抗体」という用語は、無傷の免疫グロブリン分子だけでなく、周知の活性断片F(ab’)2、及びFabも意味する。F(ab’)2、及び無傷の抗体のFe断片を欠くFab断片は、循環からより迅速に排泄され、無傷の抗体の非特異的組織結合が、より少なくなる場合がある(Wahl et al.,Nucl Med(1983);24:316-325)。本明細書で使用される場合、天然の抗体全体、二重特異性抗体、キメラ抗体、Fab、Fab’、単鎖V領域断片(scFv)、融合ポリペプチド、及び従来のものではない抗体を含む。ある特定の実施形態では、抗体は、ジスルフィド結合によって相互に接続された少なくとも2つの重(H)鎖及び2つの軽(L)鎖を含む糖タンパク質である。各重鎖は、重鎖可変領域(本明細書ではVHと略される)及び重鎖定常(CH)領域で構成される。重鎖定常領域は、CH1、CH2及びCH3の3つのドメインで構成される。各軽鎖は、軽鎖可変領域(本明細書ではVLと略される)及び軽鎖定常CL領域で構成される。軽鎖定常領域は、1つのドメインCLで構成される。VH領域及びVL領域は、フレームワーク領域(FR)と呼ばれる、より保存された領域が点在する、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる、超可変性の領域へと更に細分することができる。各VH及びVLは、アミノ末端からカルボキシ末端まで以下の順序:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4で配置された、3つのCDR及び4つのFRで構成される。重鎖及び軽鎖の可変領域は、抗原と相互作用する結合ドメインを含有する。抗体の定常領域は、免疫系の様々な細胞(例えば、エフェクター細胞)、及び古典的な補体系の第1の構成成分(C1q)を含む、宿主組織又は因子に対する免疫グロブリンの結合を媒介し得る。
【0057】
本明細書で使用される場合、「CDR」は、免疫グロブリン重鎖及び軽鎖の超可変領域である抗体の相補性決定領域アミノ酸配列として定義される。例えば、Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,4th U.S.Department of Health and Human Services,National Institutes of Health(1987)、又はIMGT numbering system(Lefranc,The Immunologist(1999);7:132-136、Lefranc et al.,Dev.Comp.Immunol.(2003);27:55-77)を参照されたい。一般に、抗体は、可変領域中に3つの重鎖及び3つの軽鎖のCDR又はCDR領域を含む。CDRは、抗原又はエピトープに対する抗体の結合のための接触残基の大部分を提供する。特定の実施形態では、CDR領域は、IMGT番号付けシステムを使用して描写される。特定の実施形態では、CDR領域は、http://www.imgt.org/IMGT_vquest/inputでアクセス可能なIMGT番号付けシステムを使用して描写される。
【0058】
本明細書で使用される場合、「単鎖可変断片」又は「scFv」という用語は、VH::VLヘテロ二量体を形成するように共有結合される免疫グロブリン(例えば、マウス又はヒト)の重鎖(VH)及び軽鎖(VL)の可変領域の融合タンパク質である。重鎖(VH)及び軽鎖(VL)は、直接的に接続されるか、又はペプチドをコードするリンカー(例えば、10、15、20、25個のアミノ酸)によって接続されるかのいずれかであり、VHのN末端をVLのC末端に接続するか、又はVHのC末端をVLのN末端に接続する。リンカーは通常、可撓性のためにグリシンが豊富であり、溶解性のためにセリン又はトレオニンが豊富である。リンカーは、細胞外抗原結合ドメインの重鎖可変領域及び軽鎖可変領域を連結し得る。リンカーの非限定的な例は、Shen et al.,Anal.Chem.80(6):1910-1917(2008)及びWO2014/087010に記載されており、その内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。ある特定の実施形態では、リンカーは、G4Sリンカーである。
【0059】
ある特定の実施形態では、リンカーは、以下に提供される配列番号209に記載のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。
GGGGSGGGGSGGGSGGGGS[配列番号209]
【0060】
ある特定の実施形態では、リンカーは、以下に提供される配列番号210に記載のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。
GGGGSGGGGSGGGGS[配列番号210]
【0061】
ある特定の実施形態では、リンカーは、以下に提供される配列番号211に記載のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。
GGGGSGGGGSGGGGSGGGSGGGGS[配列番号211]
【0062】
ある特定の実施形態では、リンカーは、以下に提供される配列番号212に記載のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。
GGGGSGGGGSGGGGSGGGGSGGGSGGGGS[配列番号212]
【0063】
ある特定の実施形態では、リンカーは、以下に提供される配列番号213に記載のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。
GGGGS[配列番号213]
【0064】
ある特定の実施形態では、リンカーは、以下に提供される配列番号214に記載のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。
GGGGSGGGGS[配列番号214]
【0065】
定常領域の除去及びリンカーの導入にもかかわらず、scFvタンパク質は、元の免疫グロブリンの特異性を保持する。単鎖Fvポリペプチド抗体は、Huston,et al.Proc.Nat.Acad.Sci.USA,(1988);85:5879-5883、米国特許第5,091,513号、同第5,132,405号及び同第4,956,778号、並びに米国特許公開第2005/0196754号及び同第2005/0196754号によって記載されるように、VH及びVLをコードする配列を含む核酸から発現することができる。阻害活性を有する拮抗性scFvが記載されている(例えば、Zhao et al.,Hyrbidoma(Larchmt)(2008);27(6):455-51、Peter et al.,J Cachexia Sarcopenia Muscle(2012);August 12、Shieh et al.,J Imunol(2009);183(4):2277-85、Giomarelli et al.,Thromb Haemost(2007);97(6):955-63、Fife eta.,J Clin Invst(2006);116(8):2252-61、Brocks et al.,Immunotechnology 1997 3(3):173-84、Moosmayer et al.,Ther Immunol 1995 2(10:31-40を参照されたい)。刺激活性を有する作動性scFvが記載されている(Peter et al.,J Biol Chern(2003);25278(38):36740-7、Xie et al.,Nat Biotech 1997 15(8):768-71、Ledbetter et al.,Crit Rev Immunol(1997);17(5-6):427-55、Ho et al.,BioChim Biophys Acta(2003);1638(3):257-66)。
【0066】
本明細書で使用される場合、「キメラ抗原受容体」又は「CAR」という用語は、免疫応答性細胞を活性化又は刺激することができる細胞内シグナル伝達ドメインに融合された細胞外抗原結合ドメイン、及び膜貫通ドメインを含む分子を指す。ある特定の実施形態では、CARの細胞外抗原結合ドメインは、scFvを含む。scFvは、抗体の可変重領域及び可変軽領域を融合することから得ることができる。代替的に又は追加的に、scFvは、Fabに由来し得る(抗体からの代わりに、例えば、Fabライブラリから得られる)。ある特定の実施形態では、scFvは、膜貫通ドメインに、次いで細胞内シグナル伝達ドメインに融合される。「実質的に同一」又は「実質的に相同」という用語は、参照アミノ酸配列(例えば、本明細書に記載のアミノ酸配列のうちのいずれか)又は参照核酸配列(例えば、本明細書に記載の核酸配列のうちのいずれか)に対して少なくとも約50%の相同性又は同一性を示すポリペプチド又は核酸分子を意味する。ある特定の実施形態では、そのような配列は、比較に使用されるアミノ酸又は核酸の配列と、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約99%、若しくは少なくとも約100%相同又は同一である。
【0067】
配列同一性は、配列分析ソフトウェア(例えば、Sequence Analysis Software Package of the Genetics Computer Group、University of Wisconsin Biotechnology Center、1710 University Avenue,Madison,Wis.53705、BLAST、BESTFIT、GAP、又はPILEUP/PRETTYBOXプログラム)を使用して測定することができる。そのようなソフトウェアは、様々な置換、欠失、及び/又は他の修飾に対して相同性の程度を割り当てることによって、同一又は類似の配列を一致させる。保存的置換としては、典型的には、以下の群内の置換が含まれる:グリシン、アラニン;バリン、イソロイシン、ロイシン;アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン;セリン、トレオニン;リジン、アルギニン;及びフェニルアラニン、チロシン。同一性の程度を決定するための例示的なアプローチでは、BLASTプログラムが使用されてもよく、e-3~e-100の確率スコアは、密接に関連する配列を示している。
【0068】
本明細書で使用される場合、2つのアミノ酸配列間の相同性パーセントは、2つの配列間の同一性パーセントに相当する。2つの配列間の同一性パーセントは、それらの2つの配列の最適アライメントのために導入される必要のあるギャップの数及び各ギャップの長さを考慮して、それらの配列によって共有された同一の位置の数の関数(すなわち、相同性%=同一の位置の数/位置の総数×100)である。配列の比較及び2つの配列間の同一性パーセントの決定は、数学的アルゴリズムを使用して達成することができる。
【0069】
2つのアミノ酸配列間の相同性パーセントは、PAM120重み残基表、ギャップ長ペナルティ12、及びギャップペナルティ4を使用した、ALIGNプログラム(バージョン2.0)に組み込まれたE.Meyers and W.Miller(Comput.Appl.Biosci.,4:11-17(1988))のアルゴリズムを使用して決定され得る。加えて、2つのアミノ酸配列間の相同性パーセントは、Blossum62行列又はPAM250行列のいずれか、及びギャップ重み16、14、12、10、8、6、又は4、及び長さ重み1、2、3、4、5、又は6を使用した、GCGソフトウェアパッケージ(www.gcg.comで利用可能)内のGAPプログラムに組み込まれたNeedleman and Wunsch(J.Mol.Biol.48:444-453(1970))のアルゴリズムを使用して決定され得る。
【0070】
追加的に又は代替的に、本明細書に記載される主題のアミノ酸配列は、例えば、関連配列を特定するために、公開データベースに対する検索を行うための「問い合わせ配列」として更に使用され得る。かかる検索は、Altschul,et al.(1990)J.Mol.Biol.215:403-10のXBLASTプログラム(バージョン2.0)を使用して実行され得る。本明細書に開示される指定された配列(例えば、scFv m903、m904、m905、m906、及びm900の重鎖及び軽鎖可変領域配列)と相同のアミノ酸配列を得るために、BLASTタンパク質検索が、XBLASTプログラム、スコア=50、文字長=3で実行され得る。比較目的のためにギャップドアライメントを得るために、ギャップドBLASTがAltschul et al.,(1997)Nucleic Acids Res.25(17):3389-3402に記載されるように利用され得る。BLAST、Gapped BLASTプログラムを利用する場合、それぞれのプログラム(例えば、XBLAST及びNBLAST)のデフォルトパラメータを使用することができる。
【0071】
「有効量」は、治療時に有益又は所望の臨床結果をもたらすのに十分な量である。有効量は、1回以上の用量で対象に投与され得る。ある特定の実施形態では、有効量は、疾患の進行を緩和するか、改善するか、安定化するか、逆行させるか、又は遅らせる、あるいは疾患の病理学的結果をその他の方法で減少させるのに十分な量であり得る。有効量は、症例ごとに医師によって決定され得、当業者の技能の範囲内である。いくつかの因子は、典型的には、有効量を達成するために適切な投薬量を決定する際に考慮される。これらの因子としては、対象の年齢、性別、及び体重、治療される状態、状態の重症度、並びに投与される細胞の形態及び有効濃度が挙げられる。
【0072】
本明細書で使用される場合、「保存的配列修飾」という用語は、アミノ酸配列を含む本開示のDLL3標的化CAR(例えば、細胞外抗原結合ドメイン)の結合特徴に有意に影響しないか、又は変化させないアミノ酸修飾を指す。保存的修飾は、アミノ酸置換、付加、及び欠失を含み得る。修飾は、部位特異的変異誘発及びPCR媒介性変異誘発などの当該技術分野で既知の標準的な技術によって、本開示のCARの細胞外抗原結合ドメインに導入することができる。アミノ酸は、電荷及び極性などの物理化学的特性に従って、グループに分類することができる。保存的アミノ酸置換は、アミノ酸残基が同じグループ内のアミノ酸で置き換えられたものである。例えば、アミノ酸は、電荷によって分類することができ、正に帯電したアミノ酸としては、リジン、アルギニン、ヒスチジンが挙げられ、負に帯電したアミノ酸としては、アスパラギン酸、グルタミン酸が挙げられ、中性電荷のアミノ酸としては、アラニン、アスパラギン、システイン、グルタミン、グリシン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、及びバリンが挙げられる。加えて、アミノ酸は、極性によって分類することができ、極性アミノ酸としては、アルギニン(塩基性極性)、アスパラギン、アスパラギン酸(酸性極性)、グルタミン酸(酸性極性)、グルタミン、ヒスチジン(塩基性極性)、リジン(塩基性極性)、セリン、トレオニン、及びチロシンが挙げられ、非極性アミノ酸としては、アラニン、システイン、グリシン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、トリプトファン、及びバリンが挙げられる。したがって、CDR領域内の1つ以上のアミノ酸残基を、同じグループからの他のアミノ酸残基と置き換えることができ、改変された抗体を、本明細書に記載の機能的アッセイを使用して、保持された機能(すなわち、上の(c)~(l)に示される機能)について試験することができる。ある特定の実施形態では、指定された配列又はCDR領域内の1つ以下、2つ以下、3つ以下、4つ以下、5つ以下の残基が改変される。
【0073】
本明細書で使用される場合、「内因性」という用語は、細胞又は組織において通常発現される核酸分子又はポリペプチドを指す。
【0074】
本明細書で使用される場合、「外因性」という用語は、細胞内に内因的に存在しない核酸分子又はポリペプチドを指す。したがって、「外因性」という用語は、外来性、異種性、並びに過剰発現核酸分子及びポリペプチド等の細胞内で発現される任意の組換え核酸分子又はポリペプチドを包含するであろう。「外因性」核酸とは、天然の野生型細胞に存在しない核酸を意味し、例えば、外因性核酸は、配列、位置/場所、又はその両方によって内因性の対応物とは異なり得る。明確にするために、外因性核酸は、その天然の内因性対応物と比較して同じ又は異なる配列を有してもよく、遺伝子操作によって細胞自体又はその前駆体に導入されてもよく、任意選択で、非天然プロモーター又は分泌配列などの代替調節配列に連結されてもよい。
【0075】
「異種核酸分子又はポリペプチド」という用語は、細胞、又は細胞から得られた試料中に通常は存在しない、核酸分子(例えば、cDNA、DNA、若しくはRNA分子)、又はポリペプチドを意味する。この核酸は、別の生物由来であってもよく、又は例えば、細胞若しくは試料において通常は発現しないmRNA分子であってもよい。
【0076】
「増加」とは、少なくとも約5%正に変化することを意味する。変化は、約5%、約10%、約25%、約30%、約50%、約75%、約100%、又はそれ以上であってもよい。
【0077】
「減少する」とは、少なくとも約5%負に変化することを意味する。変化は、約5%、約10%、約25%、約30%、約50%、約75%、又は更には約100%であってもよい。
【0078】
「単離された」、「精製された」、又は「生物学的に純粋な」という用語は、その天然状態で見られるように通常それに伴う成分から様々な程度に遊離している材料を指す。「分離する」は、元の供給源又は周囲からの分離の程度を示す。「精製する」は、単離よりも高い分離の程度を示す。「精製された」又は「生物学的に純粋な」タンパク質は、任意の不純物がタンパク質の生物学的特性に実質的に影響を及ぼさないか、又は他の有害な結果を引き起こさない程十分に他の材料を含まない。すなわち、核酸又はペプチドは、組換えDNA技法によって産生されたときに細胞物質、ウイルス物質、若しくは培養培地を実質的に含まないか、又は化学合成されたときに化学前駆体若しくは他の化学物質を実質的に含まない場合に精製されている。純度及び均一性は、典型的には、分析化学技術、例えば、ポリアクリルアミドゲル電気泳動又は高速液体クロマトグラフィーを使用して判定される。「精製された」という用語は、核酸又はタンパク質が電気泳動ゲルにおいて本質的に1つのバンドを生じることを示すことができる。修飾、例えば、リン酸化又はグリコシル化に供され得るタンパク質について、異なる修飾は、別々に精製され得る異なる単離されたタンパク質を生じ得る。
【0079】
「単離された細胞」という用語は、細胞に天然に伴う分子及び/又は細胞成分から分離される細胞を意味する。
【0080】
本明細書で使用される場合、「抗原結合ドメイン」という用語は、細胞上に存在する特定の抗原決定基又は抗原決定基のセットを特異的に結合することができるドメインを指す。
【0081】
「認識する」とは、標的に選択的に結合することを意味する。腫瘍を認識するT細胞は、腫瘍抗原に結合する受容体(例えば、CAR)を発現することができる。
【0082】
「シグナル配列」又は「リーダー配列」とは、分泌経路への進入を指示する新たに合成されたタンパク質のN末端に存在するペプチド配列(例えば、5、10、15、20、25又は30個のアミノ酸)を意味する。
【0083】
「特異的に結合する」又は「に特異的に結合する」又は「特異的に標的とする」とは、目的の生体分子(例えば、ポリペプチド、例えば、DLL3ポリペプチド)を認識する、かつ/又はそれに結合するが、試料、例えば、生体試料中の他の分子を実質的に認識しない、かつ/又はそれに結合しないポリペプチド又はその断片を意味し、これは、本開示のポリペプチド(例えば、DLL3ポリペプチド)を自然に含む。
【0084】
本明細書で使用される場合、「誘導体」という用語は、いくつかの他の化合物に由来し、その一般的な構造を維持する化合物を指す。例えば、いかなる限定もされないが、トリクロロメタン(クロロホルム)は、メタンの誘導体である。
【0085】
「含む(comprises)」、「含む(comprising)」という用語は、米国特許法においてそれらに起因する広範な意味を有することが意図され、「含む(includes)」、「含む(including)」などを意味し得る。
【0086】
本明細書で使用される場合、「治療」という用語は、治療される個体又は細胞の疾患経過を変更しようとする試みにおける臨床介入を指し、予防のために、又は臨床病理学の経過中のいずれかで実施することができる。治療の治療効果としては、限定されないが、疾患の発生若しくは再発を予防すること、症状の緩和、疾患の任意の直接的若しくは間接的な病理学的結果の軽減、転移を予防すること、疾患進行の速度を低減すること、疾患状態の改善若しくは緩和、並びに寛解又は改善された予後が挙げられる。疾患又は障害の進行を予防することによって、治療は、罹患したか、若しくは診断した対象、又は障害を有する疑いがある対象において、障害に起因する悪化を予防することができるだけではなく、治療は、障害のリスクがある対象、若しくは障害を有する疑いがある対象において、障害の発症又は障害の症状を予防することができる。
【0087】
本明細書における「個体」又は「対象」は、脊椎動物、例えば、ヒト又は非ヒト動物、例えば、哺乳動物である。哺乳動物には、ヒト、霊長類、家畜、スポーツ動物、げっ歯類、及びペットが含まれるが、これらに限定されない。非ヒト動物対象の非限定的な例としては、マウス、ラット、ハムスターなどのげっ歯類、並びにモルモット、ウサギ、イヌ、ネコ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、ウシ、ウマ、並びに類人猿及びサルなどの非ヒト霊長類が挙げられる。本明細書で使用される場合、「免疫無防備状態の(immunocompromised)」という用語は、免疫不全(immunodeficiency)を有する対象を指す。対象は、通常、健常な免疫系を有するヒトにおいて疾患を引き起こさないが、機能不全又は抑制された免疫系を有する人々に影響を及ぼす可能性のある生物によって引き起こされる日和見感染症に対して非常に脆弱である。
【0088】
本開示の主題の他の態様は、以下の開示に記載され、本開示の主題の範囲内である。
【0089】
5.2.DLL3
DLL3は、高悪性度の肺の神経内分泌腫瘍(LU-NET)及び他の神経内分泌がんにおいて選択的に発現される。Lu-NETは、4つの組織学的バリアント、すなわち、典型的なカルチノイド(TC)、非定型カルチノイド(AC)、大細胞神経内分泌がん(LCNEC)及び小細胞肺がん(SCLC)に分類される異種の腫瘍ファミリーを包含する。DLL3の発現の増加は、SCLC及びLCNEC患者由来の異種移植片腫瘍において観察され、原発腫瘍においても確認された。Saunders et al.,Sci Translational Medicine(302):302ra136(2015)を参照されたい。SCLC及び肺LCNECの両方は、高悪性度及び予後不良の腫瘍であり、喫煙者においてより高い発生率を有する。肺LCNECは、SCLCと同様に、生物学的に攻撃的な挙動を示す。ステージごとに、肺LCNEC及びSCLCの生存曲線が重なり、更に、生存率は他のNSCLCよりも低い。予後は、切除可能な可能性のあるステージIの肺がんを有する患者であっても不良であり、5年生存率は27%から67%の範囲である。Iyoda A.et al.,J Thorac Cardiovasc Surg.138:446-453(2009)を参照されたい。
【0090】
Deltaは、隣接細胞におけるシグナル伝達を活性化するNotchのショウジョウバエ(Drosophila)リガンドのうちの1つである。ヒトは、4つの既知のNotch受容体(NOTCH1~NOTCH4)、及びDelta様リガンドと称されるDeltaの3つの相同体:DLL1、DLL3、及びDLL4を有する。DLL1及びDLL4とは異なり、DLL3は、Notchシグナル伝達を活性化するよりもむしろ阻害することが報告されている。
【0091】
DLL3(Delta様3又はSCDO1としても知られる)は、Notch DSLリガンドのDelta様ファミリーのメンバーである。異常なDLL3発現(遺伝子型及び/又は表現型)は、がん幹細胞及び腫瘍開始細胞などの様々な腫瘍発生細胞亜集団と関連している。
【0092】
特定の実施形態では、抗原認識受容体は、ヒトDLL3に結合する。特定の実施形態では、ヒトDLL3は、UniProt参照番号:Q9NYJ7-1(配列番号215)若しくはその断片を有するアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。配列番号215を以下に提供する。特定の実施形態では、DLL3は、細胞外ドメイン、膜貫通ドメイン、及び細胞質ドメインを含む。特定の実施形態では、細胞外ドメインは、配列番号215のアミノ酸27~492を含むか又はそれらからなる。特定の実施形態では、膜貫通ドメインは、配列番号215のアミノ酸493~513を含むか又はそれらからなる。特定の実施形態では、細胞質ドメインは、配列番号215のアミノ酸514~618を含むか、又はそれらからなる。
【0093】
特定の実施形態では、DLL3の細胞外ドメインは、DSLドメイン、EGF様1ドメイン、EGF様2ドメイン、EGF様3ドメイン、EGF様4ドメイン、及びEGF様5ドメイン、並びにEGF様6ドメインを含む。ある特定の実施形態では、DSLドメインは、配列番号215のアミノ酸176~215を含むか、又はそれからなる。ある特定の実施形態では、EGF様1ドメインは、配列番号215のアミノ酸216~249を含むか、又はそれからなる。ある特定の実施形態では、EGF様2ドメインは、配列番号215のアミノ酸274~310を含むか、又はそれからなる。ある特定の実施形態では、EGF様3ドメインは、配列番号215のアミノ酸312~351を含むか、又はそれからなる。ある特定の実施形態では、EGF様4ドメインは、配列番号215のアミノ酸353~389を含むか、又はそれからなる。ある特定の実施形態では、EGF様5ドメインは、配列番号215のアミノ酸391~427を含むか、又はそれからなる。ある特定の実施形態では、EGF様6ドメインは、配列番号215のアミノ酸429~465を含むか、又はそれからなる。
【化1】
【0094】
ある特定の実施形態では、DLL3は、配列番号215に記載されるアミノ酸配列又はその断片と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、若しくは少なくとも約99%、少なくとも約100%同一であるアミノ酸配列を含むか、又はそれらからなる。
【0095】
特定の実施形態では、抗原認識受容体は、ヒトDLL3の一部に結合する。特定の実施形態では、抗原認識受容体は、DLL3の細胞外ドメインに結合する。ある特定の実施形態では、抗原認識受容体は、配列番号215のアミノ酸27~492に結合する。
【0096】
ある特定の実施形態では、抗原認識受容体は、DLL3のEGF様3ドメインに結合する。ある特定の実施形態では、抗原認識受容体は、配列番号215のアミノ酸312~351に結合する。ある特定の実施形態では、抗原認識受容体は、DLL3のEGF様4ドメインに結合する。ある特定の実施形態では、抗原認識受容体は、配列番号215のアミノ酸353~389に結合する。ある特定の実施形態では、抗原認識受容体は、DLL3のEGF様5ドメインに結合する。ある特定の実施形態では、抗原認識受容体は、配列番号215のアミノ酸391~427に結合する。ある特定の実施形態では、抗原認識受容体は、DLL3のEGF様6ドメインに結合する。ある特定の実施形態では、抗原認識受容体は、配列番号215のアミノ酸429~465に結合する。
【0097】
5.3.抗原認識受容体
本開示の抗原認識受容体は、DLL3を特異的に標的とするか、又はDLL3に結合する。ある特定の実施形態では、抗原認識受容体は、キメラ抗原受容体(CAR)である。ある特定の実施形態では、抗原認識受容体は、TCR様融合分子である。
【0098】
本開示の主題はまた、本開示の抗原認識受容体をコードする、核酸分子も提供する。ある特定の実施形態では、核酸分子は、本明細書に開示されるDLL3標的化抗原認識受容体のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む。
【0099】
5.3.1.細胞外抗原結合ドメイン
特定の実施形態では、抗原認識受容体の細胞外抗原結合ドメインは、DLL3に結合する。
【0100】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、scFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、ヒトscFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、ヒト化scFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、マウスscFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、scFvファージライブラリを抗原-Fc融合タンパク質でスクリーニングすることによって識別される。
【0101】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、Fabである。ある特定の実施形態では、Fabは、架橋される。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、F(ab)2である。
【0102】
前述の分子のうちのいずれかは、異種配列を有する融合タンパク質に含まれて、細胞外抗原結合ドメインを形成し得る。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、具現化されたscFv)は、結合親和性で、例えば、約1×10-8M以下、約5×10-9M以下、約1×10-9M以下、約5×10-10M以下、約1×10-10M以下、約5×10-11M以下、約1×10-11M以下、約5×10-12M以下、又は約1×10-12M以下の解離定数(KD)でDLL3(例えば、ヒトDLL3)に結合する。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、具現化されたscFv)は、結合親和性で、例えば、約1×10-8M以下、約5×10-9M以下、約1×10-9M以下、約5×10-10M以下、約1×10-10M以下、約5×10-11M以下、又は約1×10-11M以下、約5×10-12M以下、又は約1×10-12M以下の解離定数(KD)でDLL3(例えば、ヒトDLL3)に結合する。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、具現化されたscFv)は、結合親和性で、例えば、約5×10-9M以下の解離定数(KD)でDLL3(例えば、ヒトDLL3)に結合する。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、具現化されたscFv)は、結合親和性で、例えば、約1×10-9M以下の解離定数(KD)でDLL3(例えば、ヒトDLL3)に結合する。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、具現化されたscFv)は、結合親和性で、例えば、約3.5×10-9Mの解離定数(KD)でDLL3(例えば、ヒトDLL3)に結合する。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、具現化されたscFv)は、結合親和性で、例えば、約1.5×10-9Mの解離定数(KD)でDLL3(例えば、ヒトDLL3)に結合する。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、具現化されたscFv)は、結合親和性で、例えば、約1×10-12Mの解離定数(KD)でDLL3(例えば、ヒトDLL3)に結合する。
【0103】
細胞外抗原結合ドメインの結合は、例えば、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、FACS分析、バイオアッセイ(例えば、成長阻害)、又はウエスタンブロットアッセイによって確認することができる。これらのアッセイの各々は、一般に、目的の複合体に特異的な標識された試薬(例えば、抗体又はscFv)を使用することによって、特定の目的のタンパク質-抗体複合体の存在を検出する。例えば、scFvを放射性標識し、ラジオイムノアッセイ(RIA)で使用することができる(例えば、Weintraub,B.,Principles of Radioimmunoassays,Seventh Training Course on Radioligand Assay Techniques,The Endocrine Society,March,1986(参照により本明細書に組み込まれる)を参照されたい)。放射性同位体は、γカウンター若しくはシンチレーションカウンターの使用、又は自己放射線検査のような手段によって検出され得る。ある特定の実施形態では、DLL3標的化細胞外抗原結合ドメインは、蛍光マーカーで標識される。蛍光マーカーの非限定的な例としては、緑色蛍光タンパク質(GFP)、青色蛍光タンパク質(例えば、EBFP、EBFP2、アズライト(Azurite)、及びmKalama1)、シアン蛍光タンパク質(例えば、ECFP、セルリアン(Cerulean)、及びCyPet)、並びに黄色蛍光タンパク質(例えば、YFP、シトリン(Citrine)、Venus、及びYPet)が挙げられる。ある特定の実施形態では、DLL3標的化ヒトscFvは、GFPで標識される。
【0104】
ある特定の実施形態では、CDRは、IMGT番号付けシステムに従って特定される。
【0105】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号1に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号3に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号1~3を表1に提供する。
【0106】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号4に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号6に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号4~6を表1に提供する。
【0107】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号1に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号3に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号4に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載されるアミノ酸配列又は保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号6に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0108】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号1に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、配列番号3に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号4に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号6に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む。
【0109】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号7に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVHを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号7と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VHを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号7に記載のアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号7のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号9に記載する。配列番号7及び9は、以下の表1に提供される。
【0110】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号8に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVLを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号8と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号8に記載のアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号8のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号10に記載する。配列番号8及び10は、以下の表1に提供される。
【0111】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号7に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号8に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、scFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、「J8」と称される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結されている。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号210に記載のアミノ酸配列を含む。
【0112】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、重鎖可変領域(VH)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:VH-VL。
【0113】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、軽鎖可変領域(V
L)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、scFvであり、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表1】
【0114】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号11に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号12に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号13に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号11~13を表2に提供する。
【0115】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号14に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号15に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号16に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号14~16を表2に提供する。
【0116】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号11に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号12に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、配列番号13に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号14に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号15に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号146に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0117】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号11に記載のアミノ酸配列を含むCDR1と、配列番号12に記載のアミノ酸配列を含むCDR2と、配列番号13に記載のアミノ酸配列を含むCDR3と、を含む、VH、及び配列番号14に記載のアミノ酸配列を含むCDR1と、配列番号15に記載のアミノ酸配列を含むCDR2と、配列番号16に記載のアミノ酸配列を含むCDR3と、を含む、VLを含む。
【0118】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号17に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVHを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号17に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VHを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号17に記載のアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号17のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号19に記載する。配列番号17及び19を以下の表2に提供する。
【0119】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号18に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVLを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号18に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号18に記載のアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号18のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号20に記載する。配列番号16及び20を以下の表2に提供する。
【0120】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号17に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号18に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、scFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、「L22」と称される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結されている。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号210に記載のアミノ酸配列を含む。
【0121】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、重鎖可変領域(VH)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:VH-VL。
【0122】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、軽鎖可変領域(V
L)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表2】
【0123】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号22に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号21、2及び22を表3に提供する。
【0124】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号4に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号23に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号4、5及び23を表3に提供する。
【0125】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号22に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号4に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号23に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0126】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、配列番号22に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号4に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号23に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0127】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号24に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVHを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号24に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VHを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号24に記載のアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号24のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列は、配列番号26に記載されている。配列番号24及び26を以下の表3に提供する。
【0128】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号25に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVLを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号25に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号25に記載のアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号25のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号27に記載する。配列番号25及び27を以下の表3に提供する。
【0129】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号24に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号25に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、scFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、「B2」と称される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結されている。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号210に記載のアミノ酸配列を含む。
【0130】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、重鎖可変領域(VH)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:VH-VL。
【0131】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、軽鎖可変領域(V
L)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表3】
【0132】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号28に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号29に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号30に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号28~30を表4に提供する。
【0133】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号31に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号32に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号33に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号31~33を表4に提供する。
【0134】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号28に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号29に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号30に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号31に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号32に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号33に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0135】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号28に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号29に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号30に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号31に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号32に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号33に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0136】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号34に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVHを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号34に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VHを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号34に記載のアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号34のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号36に記載する。配列番号34及び36を以下の表4に提供する。
【0137】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号35に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVLを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号35に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号35に記載のアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号35のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号37に記載する。配列番号35及び37を以下の表4に提供する。
【0138】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号34に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号35に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、scFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、「A18」と称される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結されている。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号210に記載のアミノ酸配列を含む。
【0139】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、重鎖可変領域(VH)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:VH-VL。
【0140】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、軽鎖可変領域(V
L)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表4】
【0141】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号38に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号39に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号21、38、及び39を表5に提供する。
【0142】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号40に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号41に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号40、5及び41を表5に提供する。
【0143】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号38に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号39に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号40に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号41に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0144】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号38に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号39に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号40に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号41に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0145】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号42に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVHを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号42に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VHを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号42に記載のアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号42のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号44に記載する。配列番号42及び44を以下の表5に提供する。
【0146】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号43に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVLを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号43に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号43に記載のアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号43のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号45に記載する。配列番号43及び45を以下の表5に提供する。
【0147】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号42に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号43に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、scFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、「E9」と称される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結されている。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号210に記載のアミノ酸配列を含む。
【0148】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、重鎖可変領域(VH)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:VH-VL。
【0149】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、軽鎖可変領域(V
L)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表5】
【0150】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号46に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号47に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号48に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号46~48を表6に提供する。
【0151】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号49に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号50に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号49に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号49~51を表6に提供する。
【0152】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号46に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号47に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号48に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号49に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号50に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号51に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0153】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号46に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号47に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号48に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号49に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号50に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号51に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0154】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号52に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVHを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号52に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VHを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号52に記載のアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号52のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号54に記載する。配列番号52及び54を以下の表6に提供する。
【0155】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号53に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVLを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号51に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号53に記載のアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号53のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号55に記載する。配列番号53及び55を以下の表6に提供する。
【0156】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号52に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号53に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、scFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、「G3」と称される。特定の実施形態では、リンカーは、配列番号210に記載されるアミノ酸配列を含む。
【0157】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、重鎖可変領域(VH)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:VH-VL。
【0158】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、軽鎖可変領域(V
L)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表6】
【0159】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号56に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号21、2及び56を表7に提供する。
【0160】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号57に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号58に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号57~59を表7に提供する。
【0161】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号56に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号57に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号59に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0162】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号214に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号56に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号57に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号59に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0163】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号60に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVHを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号59に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VHを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号60に記載のアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号60のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号62に記載する。配列番号60及び62を以下の表7に提供する。
【0164】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVLを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号61に記載のアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号61のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号63に記載する。配列番号61及び63を以下の表7に提供する。
【0165】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号60に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号61に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、scFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、「M11」と称される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結されている。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号210に記載のアミノ酸配列を含む。
【0166】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、重鎖可変領域(VH)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:VH-VL。
【0167】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、軽鎖可変領域(V
L)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表7】
【0168】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号64に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号21、2及び64を表8に提供する。
【0169】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号4に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号65に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号4、5及び65を表8に提供する。
【0170】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号64に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号4に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号65に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0171】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号64に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号4に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号65に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0172】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号66に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVHを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号66に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VHを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号66に記載のアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号66のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号68に記載する。配列番号66及び68を以下の表8に提供する。
【0173】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号67に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVLを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号67に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号67に記載のアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号67のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号69に記載する。配列番号67及び69を以下の表8に提供する。
【0174】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号66に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号67に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、scFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、「O24」と称される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結されている。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号210に記載のアミノ酸配列を含む。
【0175】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、重鎖可変領域(VH)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:VH-VL。
【0176】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、軽鎖可変領域(V
L)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表8】
【0177】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号70に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号71に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号72に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号70~72を表9に提供する。
【0178】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号73に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号74に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号75に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号73~75を表9に提供する。
【0179】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号70に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号71に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号72に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号73に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号74に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号75に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0180】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号70に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号71に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号72に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号73に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号74に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号75に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0181】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号76に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVHを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号76に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VHを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号76に記載のアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号76のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号78に記載する。配列番号76及び78を以下の表9に提供する。
【0182】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号77に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVLを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号77に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号77に記載のアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号77のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号79に記載する。配列番号77及び79を以下の表9に提供する。
【0183】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号76に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号77に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、scFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、「P4」と称される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結されている。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号210に記載のアミノ酸配列を含む。
【0184】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、重鎖可変領域(VH)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:VH-VL。
【0185】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、軽鎖可変領域(V
L)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表9】
【0186】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号80に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号81に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号21、80及び81を表10に提供する。
【0187】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号57に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号82に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号57、58及び82を表10に提供する。
【0188】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号80に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号81に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号57に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号82に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0189】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号80に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号81に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号57に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号82に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0190】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号83に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVHを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号83に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVHを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号83に記載のアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号83のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号85に記載する。配列番号83及び85を以下の表10に提供する。
【0191】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号84に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVLを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号84に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号84に記載のアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号84のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号86に記載する。配列番号84及び86を以下の表10に提供する。
【0192】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号83に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号84に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、scFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、「J23」と称される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結されている。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号210に記載のアミノ酸配列を含む。
【0193】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、重鎖可変領域(VH)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:VH-VL。
【0194】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、軽鎖可変領域(V
L)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表10】
【0195】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号87に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号88に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号89に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号87~89を表11に提供する。
【0196】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号90に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号280に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号91に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号90、280及び91を表11に提供する。
【0197】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号87に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号88に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、配列番号89に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むVH CDR3を含むVH、並びに配列番号90に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号280に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号91に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0198】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号87に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号88に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号89に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号90に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号280に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号91に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0199】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号92に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVHを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号92に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VHを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号92に記載のアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号92のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号94に記載する。配列番号92及び94を以下の表11に提供する。
【0200】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号93に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVLを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号93に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号93に記載のアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号93のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号95に記載する。配列番号93及び95を以下の表11に提供する。
【0201】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号92に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号93に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、scFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、「K19」と称される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結されている。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号210に記載のアミノ酸配列を含む。
【0202】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、重鎖可変領域(VH)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:VH-VL。
【0203】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、軽鎖可変領域(V
L)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表11】
【0204】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号96に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号97に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号98に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号96~98を表12に提供する。
【0205】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号99に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号100に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号101に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号99~101を表12に提供する。
【0206】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号96に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号97に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号98に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号99に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号100に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号101に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0207】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号96に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号97に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号98に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号99に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号100に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号101に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0208】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号102に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVHを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号102に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VHを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号102に記載のアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号102のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号104に記載する。配列番号102及び104を以下の表12に提供する。
【0209】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号103に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVLを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号103に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号103に記載のアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号103のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号105に記載する。配列番号103及び105を以下の表12に提供する。
【0210】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号102に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号103に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、scFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、「N10」と称される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結されている。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号210に記載のアミノ酸配列を含む。
【0211】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、重鎖可変領域(VH)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:VH-VL。
【0212】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、軽鎖可変領域(V
L)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表12】
【0213】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号106に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号107に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号21、106及び107を表13に提供する。
【0214】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号57に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号82に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号57、58及び82を表13に提供する。
【0215】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号106に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号107に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号57に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号82に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0216】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号106に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号107に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号57に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号82に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0217】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号108に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVHを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号108に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VHを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号108に記載のアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号108のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号110に記載する。配列番号108及び110を以下の表13に提供する。
【0218】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号109に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVLを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号109に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号109に記載のアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号109のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号111に記載する。配列番号109及び111を以下の表13に提供する。
【0219】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号108に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号109に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、scFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、「B16-v1」と称される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結されている。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号210に記載のアミノ酸配列を含む。
【0220】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、重鎖可変領域(VH)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:VH-VL。
【0221】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、軽鎖可変領域(V
L)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表13】
【0222】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号106に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号107に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号21、106及び107を表14に提供する。
【0223】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号4に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号112に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号4、5及び112を、表14に提供する。
【0224】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号106に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号107に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号4に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号112に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0225】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号106に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号107に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号4に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号112に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0226】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号108に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVHを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号108に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VHを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号108に記載のアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号108のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号110に記載する。配列番号108及び110を以下の表14に提供する。
【0227】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号113に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVLを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号113に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号113に記載のアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号113のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号113に記載する。配列番号113及び114を以下の表14に提供する。
【0228】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号108に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号113に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、scFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、「B16-v2」と称される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結されている。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号210に記載のアミノ酸配列を含む。
【0229】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、重鎖可変領域(VH)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:VH-VL。
【0230】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、軽鎖可変領域(V
L)が配置されるように、次々と連結されなければならない。ある特定の実施形態では、
細胞外抗原結合ドメインが、scFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表14】
【0231】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号96に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号115に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号116に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号96、115及び116を表15に提供する。
【0232】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号117に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号100に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号118に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号117、100及び118を表15に提供する。
【0233】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号96に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号115に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号116に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号117に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号100に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号118に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0234】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号96に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号115に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号116に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号117に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号100に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号118に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0235】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号119に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVHを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号119に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VHを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号119に記載のアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号119のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号121に記載する。配列番号119及び121を以下の表15に提供する。
【0236】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号120に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVLを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号120に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号120に記載のアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号120のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号122に記載する。配列番号120及び122を以下の表15に提供する。
【0237】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号119に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号120に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、scFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、「E23」と称される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結されている。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号210に記載のアミノ酸配列を含む。
【0238】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、重鎖可変領域(VH)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:VH-VL。
【0239】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、軽鎖可変領域(V
L)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表15】
【0240】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号123に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号21、2及び123を表16に提供する。
【0241】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号124に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号125に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号124、58及び125を表16に提供する。
【0242】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号123に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号124に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号125に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0243】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号123に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号124に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号125に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0244】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号126に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVHを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号126に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VHを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号126に記載のアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号126のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号128に記載する。配列番号126及び128を以下の表16に提供する。
【0245】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号127に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVLを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号127に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号127に記載のアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号127のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号129に記載する。配列番号127及び129を以下の表16に提供する。
【0246】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号126に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号127に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、scFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、「F9」と称される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結されている。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号210に記載のアミノ酸配列を含む。
【0247】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、重鎖可変領域(VH)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:VH-VL。
【0248】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、軽鎖可変領域(V
L)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表16】
【0249】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号56に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号21、2及び56を表17に提供する。
【0250】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号57に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号130に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号57、58及び130を表17に提供する。
【0251】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号56に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号57に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号130に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0252】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号56に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号57に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号130に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0253】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号131に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVHを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号131に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VHを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号131に記載のアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号131のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号133に記載する。配列番号131及び133を以下の表17に提供する。
【0254】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号132に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVLを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号132に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号132に記載のアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号132のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号134に記載する。配列番号132及び134を以下の表17に提供する。
【0255】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号131に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号132に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、scFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、「L12」と称される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結されている。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号210に記載のアミノ酸配列を含む。
【0256】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、重鎖可変領域(VH)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:VH-VL。
【0257】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、軽鎖可変領域(V
L)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表17】
【0258】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号135に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号136に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号137に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号135~137を表17に提供する。
【0259】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号138に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号139に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号140に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号139~140を表17に提供する。
【0260】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号135に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号136に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号137に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号138に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号139に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号140に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0261】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号135に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号136に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号137に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号138に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号139に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号140に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0262】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号141に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVHを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号141に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VHを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号141に記載のアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号141のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号143に記載する。配列番号141及び143を以下の表18に提供する。
【0263】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号142に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVLを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号142に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号142に記載のアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号142のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号144に記載する。配列番号142及び144を以下の表18に提供する。
【0264】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号141に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号142に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、scFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、「B22」と称される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結されている。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号210に記載のアミノ酸配列を含む。
【0265】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、重鎖可変領域(VH)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:VH-VL。
【0266】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、軽鎖可変領域(V
L)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表18】
【0267】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号145に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号21、2及び145を表19に提供する。
【0268】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号57に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号146に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号125に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号57、146及び125を表19に提供する。
【0269】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号145に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号57に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号146に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号125に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0270】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号145に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号57に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号146に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号125に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0271】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号147に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVHを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号147に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VHを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号147に記載のアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号147のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号149に記載する。配列番号147及び149を以下の表19に提供する。
【0272】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号148に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVLを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号148に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号148に記載のアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号148のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号150に記載する。配列番号148及び150を以下の表19に提供する。
【0273】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号147に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号148に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、scFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、「C22」と称される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結されている。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号210に記載のアミノ酸配列を含む。
【0274】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、重鎖可変領域(VH)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:VH-VL。
【0275】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、軽鎖可変領域(V
L)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表19】
【0276】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号151に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号152に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号151、2及び152を表20に提供する。
【0277】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号57に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号82に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号57、58及び82を表20に提供する。
【0278】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号151に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号152に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号57に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号82に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0279】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号151に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号152に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号57に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号82に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0280】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号151に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVHを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号153に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VHを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号153に記載のアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号153のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号155に記載する。配列番号153及び155を以下の表20に提供する。
【0281】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号154に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVLを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号154に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号154に記載のアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号154のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号156に記載する。配列番号154及び156を以下の表20に提供する。
【0282】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号153に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号154に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、scFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、「D8」と称される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結されている。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号210に記載のアミノ酸配列を含む。
【0283】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、重鎖可変領域(VH)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:VH-VL。
【0284】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、軽鎖可変領域(V
L)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表20】
【0285】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号123に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号21、2及び123を表21に提供する。
【0286】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号124に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号59に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号124、58及び59を表21に提供する。
【0287】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号123に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号124に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号59に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0288】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号123に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号124に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号59に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0289】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号157に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVHを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号157に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VHを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号157に記載のアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号157のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号159に記載する。配列番号157及び159を以下の表21に提供する。
【0290】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号158に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVLを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号158に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号158に記載のアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号158のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号160に記載する。配列番号158及び160を以下の表21に提供する。
【0291】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号157に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号158に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、scFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、「G16」と称される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結されている。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号210に記載のアミノ酸配列を含む。
【0292】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、重鎖可変領域(VH)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:VH-VL。
【0293】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、軽鎖可変領域(V
L)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表21】
【0294】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号11に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号136に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号161に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号11、136及び161を表22に提供する。
【0295】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号73に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号74に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号162に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号73、74及び162を表22に提供する。
【0296】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号11に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号136に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号161に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号73に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号74に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号162に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0297】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号11に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号136に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号161に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号73に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号74に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号162に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0298】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号163に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVHを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号163に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VHを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号163に記載のアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号163のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号165に記載する。配列番号163及び165を以下の表22に提供する。
【0299】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号164に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVLを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号148に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号164に記載のアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号164のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号166に記載する。配列番号164及び166を以下の表22に提供する。
【0300】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号163に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号164に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、scFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、「F21」と称される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結されている。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号210に記載のアミノ酸配列を含む。
【0301】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、重鎖可変領域(VH)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:VH-VL。
【0302】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、軽鎖可変領域(V
L)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表22】
【0303】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号96に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号167に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号168に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号96、167及び168を表23に提供する。
【0304】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号169に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号170に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号171に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号169~171を表23に提供する。
【0305】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号96に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号167に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号168に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号169に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号170に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号171に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0306】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号96に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号167に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号168に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号169に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号170に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号171に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0307】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号172に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVHを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号172に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VHを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号172に記載のアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号172のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号174に記載する。配列番号172及び174を以下の表23に提供する。
【0308】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号173に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVLを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号173に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号173に記載のアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号173のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号175に記載する。配列番号173及び175を以下の表23に提供する。
【0309】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号172に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号173に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、scFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、「N12」と称される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結されている。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号210に記載のアミノ酸配列を含む。
【0310】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、重鎖可変領域(VH)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:VH-VL。
【0311】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、軽鎖可変領域(V
L)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表23】
【0312】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号176に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号177に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号21、176及び177を表24に提供する。
【0313】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号178に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号50に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号179に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号178、50及び179を表24に提供する。
【0314】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号176に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、配列番号177に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号178に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号50に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号179に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0315】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号21に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号176に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号177に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号178に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号50に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号179に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0316】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号180に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVHを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号180に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VHを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号180に記載のアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号180のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号182に記載する。配列番号180及び182を以下の表24に提供する。
【0317】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号181に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVLを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号181に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号181に記載のアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号181のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号183に記載する。配列番号181及び183を以下の表24に提供する。
【0318】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号180に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号181に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、scFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、「G23」と称される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結されている。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号210に記載のアミノ酸配列を含む。
【0319】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、重鎖可変領域(VH)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:VH-VL。
【0320】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、軽鎖可変領域(V
L)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表24】
【0321】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号184に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号185に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号186に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号184~186を表25に提供する。
【0322】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号187に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号188に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号189に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号187~189を表25に提供する。
【0323】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号184に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号185に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、配列番号186に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、配列番号187に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号188に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号189に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0324】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号184に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号185に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号186に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号187に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号188に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号189に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0325】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号190に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVHを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号190に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VHを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号190に記載のアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号190のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号192に記載する。配列番号190及び192を以下の表25に提供する。
【0326】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号191に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVLを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号191に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号191に記載のアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号191のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号193に記載する。配列番号191及び193を以下の表25に提供する。
【0327】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号190に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号191に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、scFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、「I1」と称される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結されている。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号210に記載のアミノ酸配列を含む。
【0328】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、重鎖可変領域(VH)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:VH-VL。
【0329】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、軽鎖可変領域(V
L)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表25】
【0330】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号11に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号194に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号195に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号11、194及び195を表26に提供する。
【0331】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号4に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号196に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号4、5及び196を、表26に提供する。
【0332】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号11に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号194に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号195に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号4に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号196に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0333】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号11に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号194に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号195に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号4に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号196に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0334】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号197に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVHを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号197に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VHを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号197に記載のアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号197のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号199に記載する。配列番号197及び199を以下の表26に提供する。
【0335】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号198に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVLを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号198に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号198に記載のアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号198のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号200に記載する。配列番号198及び200を以下の表26に提供する。
【0336】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号197に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号198に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、scFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、「C8」と称される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結されている。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号210に記載のアミノ酸配列を含む。
【0337】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、重鎖可変領域(VH)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:VH-VL。
【0338】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、軽鎖可変領域(V
L)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表26】
【0339】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号201に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号202に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号203に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号201~203を表27に提供する。
【0340】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号57に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号204に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号57、58及び204を表27に提供する。
【0341】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号201に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号202に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号203に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号57に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号204に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0342】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号201に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号202に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号203に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号57に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号204に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0343】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号205に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVHを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号205に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VHを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号205に記載のアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号205のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号207に記載する。配列番号205及び207を以下の表27に提供する。
【0344】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号206に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)相同又は同一であるアミノ酸配列を含むVLを含む。例えば、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号206に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同であるか又は同一であるアミノ酸配列を含む、VLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、配列番号206に記載のアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号206のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列を、配列番号208に記載する。配列番号206及び208を以下の表27に提供する。
【0345】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)は、配列番号205に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号206に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、scFvである。ある特定の実施形態では、scFvは、「O18」と称される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結されている。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号210に記載のアミノ酸配列を含む。
【0346】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、重鎖可変領域(VH)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:VH-VL。
【0347】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、軽鎖可変領域(V
L)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表27】
【0348】
特定の配列(配列番号7、配列番号8、配列番号17、配列番号18、配列番号24、配列番号25、配列番号34、配列番号35、配列番号42、配列番号43、配列番号52、配列番号53、配列番号60、配列番号61、配列番号66、配列番号67、配列番号76、配列番号77、配列番号83、配列番号84、配列番号92、配列番号93、配列番号102、配列番号103、配列番号108、配列番号109、配列番号113、配列番号119、配列番号120、配列番号126、配列番号127、配列番号131、配列番号132、配列番号141、配列番号142、配列番号147、配列番号148、配列番号153、配列番号154、配列番号157、配列番号158、配列番号163、配列番号164、配列番号172、配列番号173、配列番号180、配列番号181、配列番号190、配列番号191、配列番号197、配列番号198、配列番号205、又は配列番号206)と少なくとも約80%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、若しくは少なくとも約95%(例えば、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、若しくは約99%)の相同性又は同一性を有するVHアミノ酸配列及び/又はVLアミノ酸配列は、指定された配列(複数可)に対する置換(例えば、保存的置換)、挿入、又は欠失を含み得るが、DLL3に結合する能力を保持し得る。
【0349】
ある特定の実施形態では、合計1~10個のアミノ酸が、特定の配列(例えば、配列番号7、配列番号8、配列番号17、配列番号18、配列番号24、配列番号25、配列番号34、配列番号35、配列番号42、配列番号43、配列番号52、配列番号53、配列番号60、配列番号61、配列番号66、配列番号67、配列番号76、配列番号77、配列番号83、配列番号84、配列番号92、配列番号93、配列番号102、配列番号103、配列番号108、配列番号109、配列番号113、配列番号119、配列番号120、配列番号126、配列番号127、配列番号131、配列番号132、配列番号141、配列番号142、配列番号147、配列番号148、配列番号153、配列番号154、配列番号157、配列番号158、配列番号163、配列番号164、配列番号172、配列番号173、配列番号180、配列番号181、配列番号190、配列番号191、配列番号197、配列番号198、配列番号205、又は配列番号206)において置換、挿入、及び/又は欠失される。ある特定の実施形態では、置換、挿入、又は欠失は、細胞外抗原結合ドメインのCDRの外側の領域(例えば、FR)で生じる。ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、その配列(配列番号7、8、17、18、24、25、34、35、42、43、52、53、60、61、66、67、76、77、83、84、92、93、102、103、108、109、113、119、120、126、127、131、132、141、142、147、148、153、154、157、158、163、164、172、173、180、181、190、191、197、198、205、又は206)の翻訳後修飾を含む、配列番号7、8、17、18、24、25、34、35、42、43、52、53、60、61、66、67、76、77、83、84、92、93、102、103、108、109、113、119、120、126、127、131、132、141、142、147、148、153、154、157、158、163、164、172、173、180、181、190、191、197、198、205、又は206から選択されるVH配列及び/又はVL配列を含む。
【0350】
ある特定の実施形態では、本開示のCARの細胞外抗原結合ドメインは、DLL3(例えば、ヒトDLL3)への結合について、例えば、本開示のscFv(例えば、)のうちのいずれか1つのVH CDR1配列、VH CDR2配列、及びVH CDR3配列、並びにVL CDR1配列、VL CDR2配列、及びVL CDR3配列を含む参照抗体又はその抗原結合断片と交差競合する。ある特定の実施形態では、本開示のCARの細胞外抗原結合ドメインは、DLL3(例えば、ヒトDLL3)への結合について、例えば、本開示のscFv(例えば、J8、L22、B2、A18、E9、G3、M11、O24、P4、J23、K19、N10、B16-v1、B16-v2、E23、F9、L12、B22、C22、D8、G16、F21、N12、及びG23)のうちのいずれか1つのVH配列及びVL配列を含む参照抗体又はその抗原結合部分と交差競合する。
【0351】
ある特定の実施形態では、本開示のCARの細胞外抗原結合ドメインは、DLL3(例えば、ヒトDLL3)への結合について、scFv J8のVH CDR1配列、VH CDR2配列、及びVH CDR3配列、並びにVL CDR1配列、VL CDR2配列、及びVL CDR3配列を含む参照抗体又はその抗原結合部分と交差競合する。例えば、本開示のCARの細胞外抗原結合ドメインは、DLL3(例えば、ヒトDLL3)への結合について、配列番号1に記載されるアミノ酸配列を含むVH CDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列を含むVH CDR2、配列番号3に記載されるアミノ酸配列を含むVH CDR3、配列番号4に記載されるアミノ酸配列を含むVL CDR1、配列番号5に記載される配列を有するアミノ酸を含むVL CDR2、及び配列番号6に記載される配列を有するアミノ酸を含むVL CDR3を含む、参照抗体又はその抗原結合部分と交差競合する。ある特定の実施形態では、本開示のCARの細胞外抗原結合ドメインは、DLL3(例えば、ヒトDLL3)への結合について、scFv J8のVH配列及びVL配列を含む参照抗体又はその抗原結合部分と交差競合する。例えば、本開示のCARの細胞外抗原結合ドメインは、DLL3(例えば、ヒトDLL3)への結合について、配列番号7に記載の配列を有するアミノ酸を含むVH、及び配列番号8に記載の配列を有するアミノ酸を含むVLを含む参照抗体又はその抗原結合部分と交差競合する。
【0352】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、参照抗体又はその抗原結合部分と同じDLL3(例えば、ヒトDLL3)上のエピトープ領域に結合する。例えば、本開示のCARの細胞外抗原結合ドメインは、例えば、本開示のscFv(例えば、J8、L22、B2、A18、E9、G3、M11、O24、P4、J23、K19、N10、B16-v1、B16-v2、E23、F9、L12、B22、C22、D8、G16、F21、N12、及びG23)のうちのいずれか1つのVH CDR1配列、VH CDR2配列、及びVH CDR3配列、並びにVL CDR1配列、VL CDR2配列、及びVL CDR3配列を含む参照抗体又はその抗原結合部分と同じDLL3(例えば、ヒトDLL3)上のエピトープ領域に結合する。ある特定の実施形態では、本開示のCARの細胞外抗原結合ドメインは、例えば、本開示のscFv(例えば、J8、L22、B2、A18、E9、G3、M11、O24、P4、J23、K19、N10、B16-v1、B16-v2、E23、F9、L12、B22、C22、D8、G16、F21、N12、及びG23)のうちのいずれか1つのVH配列及びVL配列を含む参照抗体又はその抗原結合部分と同じDLL3(例えば、ヒトDLL3)上のエピトープ領域に結合する。
【0353】
ある特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは、DLL3(例えば、ヒトDLL3)への結合について、参照抗体又はその抗原結合部分と交差競合する。例えば、本開示のCARの細胞外抗原結合ドメインは、DLL3(例えば、ヒトDLL3)への結合について、例えば、本開示のscFv(例えば、J8、L22、B2、A18、E9、G3、M11、O24、P4、J23、K19、N10、B16-v1、B16-v2、E23、F9、L12、B22、C22、D8、G16、F21、N12、及びG23)のうちのいずれか1つのVH CDR1配列、VH CDR2配列、及びVH CDR3配列、並びにVL CDR1配列、VL CDR2配列、及びVL CDR3配列を含む参照抗体又はその抗原結合部分と交差競合する。ある特定の実施形態では、本開示のCARの細胞外抗原結合ドメインは、例えば、本開示のscFv(例えば、J8、L22、B2、A18、E9、G3、M11、O24、P4、J23、K19、N10、B16-v1、B16-v2、E23、F9、L12、B22、C22、D8、G16、F21、N12、及びG23)のうちのいずれか1つのVH配列及びVL配列を含む参照抗体又はその抗原結合部分と同じDLL3(例えば、ヒトDLL3)上のエピトープ領域に結合する。
【0354】
DLL3(例えば、ヒトDLL3)への結合について参照抗体又はその抗原結合部分と交差競合するか、又は競合する細胞外抗原結合ドメインは、限定されないが、ELISA、ラジオイムノアッセイ(RIA)、Biacore、フローサイトメトリー、ウエスタンブロッティング、及び任意の他の好適な定量的又は定性的抗体結合アッセイを含む、当該技術分野で既知の日常的な方法を使用することによって特定することができる。競合ELISAは、J.Walkerによって編集された、Morris,“Epitope Mapping of Protein Antigens by Competition ELISA”,The Protein Protocols Handbook(1996),pp 595-600に記載されており、これは参照によりその全体が組み込まれる。ある特定の実施形態では、抗体結合アッセイは、DLL3ポリペプチドに対する参照抗体の初期結合を測定することと、参照抗体を試験細胞外抗原結合ドメインと混合することと、試験細胞外抗原結合ドメインの存在下で、参照抗体のDLL3ポリペプチドに対する第2の結合を測定することと、初期結合を参照抗体の第2の結合と比較することとを含み、初期結合と比較して、DLL3ポリペプチドに対する参照抗体の第2の結合の減少は、試験細胞外抗原結合ドメインが、DLL3への結合について、参照抗体、例えば、同じ又は実質的に同じエピトープ、重複エピトープ、又は隣接するエピトープを認識する抗体と交差競合することを示す。ある特定の実施形態では、参照抗体は、例えば、蛍光色素、ビオチン、又はペルオキシダーゼで標識される。ある特定の実施形態では、DLL3ポリペプチドは、細胞内、例えば、フローサイトメトリー試験で発現される。ある特定の実施形態では、DLL3ポリペプチドは、Biacoreシップ(例えば、Biacore試験において)、又は表面プラズモン共鳴分析に好適な他の培地を含む表面上に固定化される。(DLL3に結合しない)完全に無関係な抗体の存在下における参照抗体の結合は、対照の高い値として機能し得る。低値対照は、標識された参照抗体を標識されていない参照抗体とともにインキュベートすることによって得ることができ、標識された参照抗体の競合及び結合減少が生じるであろう。ある特定の実施形態では、参照抗体のDLL3ポリペプチドへの結合を少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%低減させる試験細胞外抗原結合ドメインは、DLL3への結合について参照抗体と交差競合する細胞外抗原結合ドメインであると考えられる。ある特定の実施形態では、アッセイは、室温で実行される。
【0355】
特定の実施形態では、抗体結合アッセイは、DLL3ポリペプチドへの試験細胞外抗原結合ドメインの初期結合を測定することと、試験細胞外抗原結合ドメインを参照抗体と混合することと、参照抗体の存在下で、試験細胞外抗原結合ドメインのDLL3ポリペプチドへの第2の結合を測定することと、試験細胞外抗原結合ドメインの初期結合を、試験細胞外抗原結合ドメインの第2の結合と比較することとを含み、初期結合と比較して、試験細胞外抗原結合ドメインのDLL3ポリペプチドへの第2の結合の減少は、試験細胞外抗原結合ドメインが、DLL3への結合について、参照抗体、例えば、同じ又は実質的に同じエピトープ、重複エピトープ、又は隣接するエピトープを認識する抗体と交差競合することを示す。ある特定の実施形態では、試験細胞外抗原結合ドメインは、例えば、蛍光色素、ビオチン、又はペルオキシダーゼで標識される。特定の実施形態では、DLL3ポリペプチドは、細胞内、例えば、フローサイトメトリー試験で発現される。ある特定の実施形態では、DLL3ポリペプチドは、Biacoreシップ(例えば、Biacore試験において)、又は表面プラズモン共鳴分析に好適な他の培地を含む表面上に固定化される。(DLL3に結合しない)完全に無関係な抗体の存在下における試験細胞外抗原結合ドメインの結合は、対照の高い値として機能し得る。低値対照は、標識された試験細胞外抗原結合ドメインを標識されていない試験細胞外抗原結合ドメインとともにインキュベートすることによって得ることができ、標識された試験細胞外抗原結合ドメインの競合及び結合減少が生じるであろう。特定の実施形態では、DLL3ポリペプチドへの結合が、参照抗体の存在下で少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%減少する試験細胞外抗原結合ドメインは、DLL3への結合について参照抗体と交差競合する細胞外抗原結合ドメインであると考えられる。ある特定の実施形態では、アッセイは、室温で実行される。
【0356】
ある特定の非限定的な実施形態では、本開示のCARの細胞外抗原結合ドメインは、細胞外抗原結合ドメインの重鎖可変領域及び軽鎖可変領域を接続するリンカーを含む。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号209に記載のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号210に記載のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号211に記載のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号212に記載のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号213に記載のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号214に記載のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。
【0357】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、重鎖可変領域(VH)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:VH-VL。
【0358】
特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメイン内の可変領域は、細胞外抗原結合ドメインのN末端に、軽鎖可変領域(VL)が配置されるように、次々と連結されなければならない。特定の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインがscFvである場合、可変領域は、N末端からC末端に配置される:VL-VH。
【0359】
5.3.2.キメラ抗原受容体(CAR)
ある特定の実施形態では、抗原認識受容体は、CARである。CARは、免疫エフェクター細胞上に目的の特異性を移植するか、又は付与する操作された受容体である。CARはモノクローナル抗体の特異性をT細胞に移植するために使用することができ、そのコード配列の移植はレトロウイルスベクターによって促進される。
【0360】
3世代のCARが存在する。「第1世代」のCARは、典型的には、細胞質/細胞内シグナル伝達ドメインに融合される膜貫通ドメインに融合される細胞外抗原結合ドメイン(例えば、scFv)で構成される。「第1世代」のCARは、新規な抗原認識を提供することができ、HLA媒介性抗原提示とは無関係に、単一の融合分子中のCD3ζ鎖シグナル伝達ドメインを介してCD4+及びCD8+ T細胞の両方の活性化を引き起こすことができる。「第2世代」のCARは、様々な共刺激分子(例えば、CD28、4-1BB、ICOS、OX40)からの細胞内シグナル伝達ドメインをCARの細胞質尾部に付加して、T細胞に追加のシグナルを提供する。「第2世代」のCARは、共刺激(例えば、CD28又は4-1BB)及び活性化(CD3ζ)の両方を提供するものを含む。「第3世代」のCARは、複数の共刺激(例えば、CD28及び4-1BB)並びに活性化(CD3ζ)を提供するものを含む。ある特定の実施形態では、抗原認識受容体は、第1世代のCARである。ある特定の実施形態では、抗原認識受容体は、共刺激分子又はその断片の細胞内シグナル伝達ドメインを含まないCARである。ある特定の実施形態では、抗原認識受容体は、第2世代のCARである。
【0361】
特定の実施形態では、CARは、DLL3に特異的に結合する細胞外抗原結合ドメイン、膜貫通ドメイン、及び細胞内シグナル伝達ドメインを含む。
【0362】
5.3.2.1.CARの細胞外抗原結合ドメイン
CARの細胞外抗原結合ドメインは、本明細書、例えば、セクション4.3.1に開示される任意の細胞外抗原結合ドメインであり得る。
【0363】
特定の実施形態では、CARは、セクション4.3.1に開示される細胞外抗原結合ドメインを含む。
【0364】
加えて、細胞外抗原結合ドメインは、新生タンパク質を内皮小胞体内に導くリーダー又はシグナルペプチドを含むことができる。CARがグリコシル化され、細胞膜内に固定される場合、シグナルペプチド又はリーダーは、必須であり得る。シグナル配列又はリーダーは、分泌経路への侵入を指示する新たに合成されたタンパク質のN末端に存在するペプチド配列(約5個、約10個、約15個、約20個、約25個、又は約30個のアミノ酸長)であり得る。ある特定の実施形態では、シグナルペプチドは、細胞外抗原結合ドメインの5’末端に共有結合されている。ある特定の実施形態では、シグナルペプチドは、CD8ポリペプチドを含み、例えば、CARは、切断型CD8シグナルペプチドを含む。
【0365】
5.3.2.2.CARの膜貫通ドメイン
ある特定の非限定的な実施形態では、CARの膜貫通ドメインは、膜の少なくとも一部分にまたがる疎水性アルファヘリックスを含む。異なる膜貫通ドメインは、異なる受容体安定性をもたらす。抗原認識後、受容体がクラスター化し、シグナルが細胞に伝達される。本開示の主題によれば、CARの膜貫通ドメインは、CD8の天然若しくは修飾膜貫通ドメイン又はその断片、CD28の天然若しくは修飾膜貫通ドメイン又はその断片、CD3ζの天然若しくは修飾膜貫通ドメイン又はその断片、CD4の天然若しくは修飾膜貫通ドメイン又はその断片、4-1BBの天然若しくは修飾膜貫通ドメイン又はその断片、OX40の天然若しくは修飾膜貫通ドメイン又はその断片、その断片、ICOSの天然若しくは修飾膜貫通ドメイン又はその断片、CD84の天然若しくは修飾膜貫通ドメイン又はその断片、CD166の天然若しくは修飾膜貫通ドメイン又はその断片、CD8aの天然若しくは修飾膜貫通ドメイン又はその断片、CD8bの天然若しくは修飾膜貫通ドメイン又はその断片、ICAM-1の天然若しくは修飾膜貫通ドメイン又はその断片、CTLA-4の天然若しくは修飾膜貫通ドメイン又はその断片、CD27の天然若しくは修飾膜貫通ドメイン若しくはその断片、CD40の天然若しくは修飾膜貫通ドメイン若しくはその断片、NKGD2若しくはその断片、あるいはこれらの組み合わせを含み得る。
【0366】
ある特定の実施形態では、CARの膜貫通ドメインは、CD8ポリペプチド(例えば、CD8の膜貫通ドメイン又はその断片)を含む。ある特定の実施形態では、CARの膜貫通ドメインは、ヒトCD8の膜貫通ドメイン又はその断片を含む。ある特定の実施形態では、CD8ポリペプチドは、NCBI参照番号NP_001139345.1(配列番号216)を有するアミノ酸配列若しくはその断片と少なくとも約85%、約90%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同若しくは同一であるアミノ酸配列を含むか、若しくはそれからなり、かつ/又は任意選択で、最大1つ、若しくは最大2つ、若しくは最大3つの保存的アミノ酸置換を含んでもよい。ある特定の実施形態では、CD8ポリペプチドは、少なくとも20個、若しくは少なくとも30個、若しくは少なくとも40個、若しくは少なくとも50個、及び最大235個のアミノ酸長である、配列番号216の連続部分であるアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。代替的に又は追加的に、非限定的な様々な実施形態では、CD8ポリペプチドは、配列番号216のアミノ酸1~235、1~50、50~100、100~150、150~200、137~209、若しくは200~235のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。ある特定の実施形態では、CARの膜貫通ドメインは、配列番号216のアミノ酸137~209を含むか、又はそれからなるCD8ポリペプチドを含む。配列番号216を以下に提供する。
MALPVTALLLPLALLLHAARPSQFRVSPLDRTWNLGETVELKCQVLLSNPTSGCSWLFQPRGAAASPTFLLYLSQNKPKAAEGLDTQRFSGKRLGDTFVLTLSDFRRENEGYYFCSALSNSIMYFSHFVPVFLPAKPTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDIYIWAPLAGTCGVLLLSLVITLYCNHRNRRRVCKCPRPVVKSGDKPSLSARYV[配列番号216]
【0367】
ある特定の実施形態では、CARの膜貫通ドメインは、マウスCD8の膜貫通ドメイン又はその断片を含む。ある特定の実施形態では、CD8ポリペプチドは、NCBI参照番号AAA92533.1(配列番号217)を有するアミノ酸配列若しくはその断片と少なくとも約85%、約90%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同若しくは同一であるアミノ酸配列を含むか、若しくはそれからなり、かつ/又は任意選択で、最大1つ、若しくは最大2つ、若しくは最大3つの保存的アミノ酸置換を含んでもよい。ある特定の実施形態では、CD8ポリペプチドは、配列番号217の連続部分であるアミノ酸配列を含むか、又はそれからなり、少なくとも約20個、又は少なくとも約30個、又は少なくとも約40個、又は少なくとも約50個、又は少なくとも約60個、又は少なくとも約70個、又は少なくとも約100個、又は少なくとも約200個、及び最大247個のアミノ酸長である。代替的に又は追加的に、非限定的な様々な実施形態では、CD8ポリペプチドは、配列番号217のアミノ酸1~247、1~50、50~100、100~150、150~200、151~219、若しくは200~247のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。ある特定の実施形態では、CARの膜貫通ドメインは、配列番号217のアミノ酸151~219を含むか、又はそれからなるCD8ポリペプチドを含む。配列番号217を以下に提供する。
【化2】
【0368】
ある特定の実施形態では、本開示のCARの膜貫通ドメインは、CD28ポリペプチド(例えば、CD28の膜貫通ドメイン又はその断片)を含む。
【0369】
ある特定の実施形態では、CARの膜貫通ドメインは、ヒトCD28の膜貫通ドメイン又はその断片を含む。特定の実施形態では、CD28ポリペプチドは、NCBI参照番号NP_006130(配列番号218)又はその断片を有するアミノ酸配列と少なくとも約85%、約90%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%若しくは100%相同若しくは同一であるアミノ酸配列を含むか、若しくはそれからなり、かつ/又は任意選択で、最大1つ、若しくは最大2つ、若しくは最大3つの保存的アミノ酸置換を含み得る。ある特定の非限定的な実施形態では、CD28ポリペプチドは、少なくとも20個、若しくは少なくとも30個、若しくは少なくとも40個、若しくは少なくとも50個、及び最大220個のアミノ酸長である配列番号218の連続部分であるアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。代替的に又は追加的に、非限定的な様々な実施形態では、CD28ポリペプチドは、配列番号218のアミノ酸1~220、1~50、50~100、100~150、150~200、153~179、若しくは200~220のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。ある特定の実施形態では、CARの膜貫通ドメインは、配列番号218のアミノ酸153~179を含むか、又はそれからなるCD28ポリペプチドを含む。配列番号218を以下に提供する。
【化3】
【0370】
ある特定の実施形態では、CARの膜貫通ドメインは、CD28ポリペプチド(例えば、マウスCD28の膜貫通ドメイン又はその断片)を含む。ある特定の実施形態では、CD28ポリペプチドは、NCBI参照番号NP_031668.3(配列番号219)を有するアミノ酸配列若しくはその断片と少なくとも約85%、約90%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは100%相同若しくは同一であるアミノ酸配列を含むか、若しくはそれからなり、かつ/又は任意選択で、最大1つ、若しくは最大2つ、若しくは最大3つの保存的アミノ酸置換を含んでもよい。ある特定の非限定的な実施形態では、CD28ポリペプチドは、少なくとも20個、若しくは少なくとも30個、若しくは少なくとも40個、若しくは少なくとも50個、及び最大218個のアミノ酸長である、配列番号219の連続部分であるアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。代替的に又は追加的に、非限定的な様々な実施形態では、CD28ポリペプチドは、配列番号219のアミノ酸1~220、1~50、50~100、100~150、150~200、151~177、若しくは200~218のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。ある特定の実施形態では、CARの膜貫通ドメインは、配列番号219のアミノ酸151~177を含むか、又はそれからなるCD28ポリペプチドを含む。配列番号219を以下に提供する。
【化4】
【0371】
ある特定の非限定的な実施形態では、CARは、細胞外抗原結合ドメインを膜貫通ドメインに連結するスペーサー領域を更に含む。スペーサー領域は、CARの活性化活性を維持しながら抗原認識を促進するために抗原結合ドメインを異なる方向に配向させるのに十分な柔軟性を有することができる。
【0372】
ある特定の実施形態では、CARのヒンジ/スペーサー領域は、CD8の天然若しくは修飾ヒンジ領域又はその断片、CD28の天然若しくは修飾ヒンジ領域又はその断片、CD3ζの天然若しくは修飾ヒンジ領域又はその断片、CD40の天然若しくは修飾ヒンジ領域又はその断片、4-1BBの天然若しくは修飾ヒンジ領域又はその断片、OX40の天然若しくは修飾ヒンジ領域又はその断片、CD84の天然若しくは修飾ヒンジ領域又はその断片、CD166の天然若しくは修飾ヒンジ領域又はその断片、CD8aの天然若しくは修飾ヒンジ領域又はその断片、CD8bの天然若しくは修飾ヒンジ領域又はその断片、ICOSの天然若しくは修飾ヒンジ領域又はその断片、ICAM-1の天然若しくは修飾ヒンジ領域又はその断片、CTLA-4の天然若しくは修飾ヒンジ領域又はその断片、CD27の天然若しくは修飾ヒンジ領域又はその断片、CD40の天然若しくは修飾ヒンジ領域又はその断片、NKGD2の天然若しくは修飾ヒンジ領域又はその断片、(免疫応答に関連するタンパク質をベースとしない)合成ポリペプチド、あるいはこれらの組み合わせを含む。ヒンジ/スペーサー領域は、IgG1からのヒンジ領域、又は免疫グロブリンのCH2CH3領域及びCD3の一部分、CD28ポリペプチドの一部分(例えば、配列番号218若しくは219の一部分)、CD8ポリペプチドの一部分(例えば、配列番号216若しくは217の一部分)、それと少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、若しくは少なくとも約100%相同若しくは同一である前述のうちのいずれかの変形、又は合成スペーサー配列であり得る。
【0373】
5.3.2.3.CARの細胞内シグナル伝達ドメイン
ある特定の実施形態では、CARは、細胞内シグナル伝達ドメインを含む。ある特定の非限定的な実施形態では、CARの細胞内シグナル伝達ドメインは、CD3ζポリペプチドを含む。CD3ζは、細胞(例えば、リンパ系統の細胞、例えば、T細胞)を活性化させるか、又は刺激することができる。野生型(「天然」)CD3ζは、3つの機能性免疫受容体チロシンベース活性化モチーフ(ITAM)、3つの機能性塩基性リッチ伸長(basic-rich stretch、BRS)領域(BRS1、BRS2及びBRS3)を含む。CD3ζは、抗原が結合した後、活性化シグナルを細胞(例えば、リンパ系統の細胞、例えば、T細胞)に伝達する。CD3ζ鎖の細胞内シグナル伝達ドメインは、内因性TCRからのシグナルの主要伝達物質である。
【0374】
特定の実施形態では、CARの細胞内シグナル伝達ドメインは、天然CD3ζを含む。ある特定の実施形態では、CD3ζポリペプチドは、NCBI参照番号NP_932170(配列番号220)を有するアミノ酸配列若しくはその断片と少なくとも約85%、約90%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくは約100%相同若しくは同一であるアミノ酸配列を含むか、若しくはそれからなり、かつ/又は任意選択で、最大1つ、若しくは最大2つ、若しくは最大3つの保存的アミノ酸置換を含んでもよい。ある特定の非限定的な実施形態では、CD3ζポリペプチドは、少なくとも20個、若しくは少なくとも30個、若しくは少なくとも40個、若しくは少なくとも50個、及び最大164個のアミノ酸長である、配列番号220の連続部分であるアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。代替的に又は追加的に、非限定的な様々な実施形態では、CD3ζポリペプチドは、配列番号220のアミノ酸1~164、1~50、50~100、52~164、100~150、若しくは150~164のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。ある特定の実施形態では、CARの細胞内シグナル伝達ドメインは、配列番号220のアミノ酸52~164を含むか、又はそれからなるCD3ζポリペプチドを含む。配列番号220を以下に提供する。
【化5】
【0375】
特定の実施形態では、CARの細胞内シグナル伝達ドメインは、配列番号221に記載されるアミノ酸配列を含むか又はそれからなるCD3ポリペプチドを含む。配列番号221を以下に提供する。
RVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR[配列番号221]
【0376】
配列番号221のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列は、以下に提供する配列番号222に記載されている。
AGAGTGAAGTTCAGCAGGAGCGCAGACGCCCCCGCGTACCAGCAGGGCCAGAACCAGCTCTATAACGAGCTCAATCTAGGACGAAGAGAGGAGTACGATGTTTTGGACAAGAGACGTGGCCGGGACCCTGAGATGGGGGGAAAGCCGAGAAGGAAGAACCCTCAGGAAGGCCTGTACAATGAACTGCAGAAAGATAAGATGGCGGAGGCCTACAGTGAGATTGGGATGAAAGGCGAGCGCCGGAGGGGCAAGGGGCACGATGGCCTTTACCAGGGTCTCAGTACAGCCACCAAGGACACCTACGACGCCCTTCACATGCAGGCCCTGCCCCCTCGC[配列番号222]
【0377】
特定の実施形態では、CARの細胞内シグナル伝達ドメインは、少なくとも共刺激シグナル伝達領域を更に含む。ある特定の実施形態では、共刺激シグナル伝達領域は、少なくとも1つの共刺激分子又はその断片を含む。ある特定の実施形態では、共刺激シグナル伝達領域は、少なくとも1つの共刺激分子の細胞内ドメイン又はその断片を含む。
【0378】
本明細書で使用される場合、「共刺激分子」は、抗原に対するリンパ球の効率的な応答を提供することができる、抗原受容体又はそのリガンド以外の細胞表面分子を指す。ある特定の実施形態では、共刺激分子は、最適なリンパ球活性化を提供することができる。共刺激分子の非限定的な例としては、CD28、4-1BB、OX40、ICOS、DAP-10、CD27、CD40、NKGD2、CD2、FN14、HVEM、LTBR、CD28H、TNFR1、TNFR2、BAFF-R、BCMA、TACI、TROY、RANK、CD40、CD27、CD30、EDAR、XEDAR、GITR、DR6、及びNGFR、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。共刺激分子は、共刺激リガンドに結合することができ、これは、その受容体に結合すると、共刺激応答、すなわち、抗原認識受容体(例えば、キメラ抗原受容体(CAR))がその標的抗原に結合するときに提供される刺激に影響を与える細胞内応答を生成する、細胞表面上に発現されるタンパク質である。一例として、4-1BBリガンド(すなわち、4-1BBL)は、CARシグナルと組み合わせてCAR+ T細胞のエフェクター細胞機能を誘導する細胞内シグナルを提供するために、4-1BBに結合し得る。
【0379】
ある特定の実施形態では、CARの細胞内シグナル伝達ドメインは、CD28ポリペプチド、例えば、CD28の細胞内ドメイン又はその断片を含む共刺激シグナル伝達領域を含む。特定の実施形態では、CARの細胞内シグナル伝達ドメインは、CD28ポリペプチド、例えば、ヒトCD28の細胞内ドメイン又はその断片を含む共刺激シグナル伝達領域を含む。ある特定の実施形態では、CD28ポリペプチドは、配列番号218に記載のアミノ酸配列若しくはその断片と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、若しくは少なくとも約99%、少なくとも約100%相同若しくは同一のアミノ酸配列を含むか、若しくはそれからなり、かつ/又は任意選択で、最大1つ、若しくは最大2つ、若しくは最大3つの保存的アミノ酸置換を含んでもよい。ある特定の非限定的な実施形態では、CD28ポリペプチドは、少なくとも20個、若しくは少なくとも30個、若しくは少なくとも40個、若しくは少なくとも50個、及び最大220個のアミノ酸長である、配列番号218の連続部分であるアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。代替的に又は追加的に、非限定的な様々な実施形態では、CD28ポリペプチドは、配列番号218のアミノ酸1~220、1~50、50~100、100~150、114~220、150~200、180~220、若しくは200~220のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。ある特定の実施形態では、CARの細胞内シグナル伝達ドメインは、配列番号218のアミノ酸180~220のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなるCD28ポリペプチドを含む共刺激シグナル伝達領域を含む。
【0380】
特定の実施形態では、CARの細胞内シグナル伝達ドメインは、CD28ポリペプチド、例えば、マウスCD28の細胞内ドメイン又はその断片を含む共刺激シグナル伝達領域を含む。ある特定の実施形態では、CD28ポリペプチドは、配列番号219に記載のアミノ酸配列若しくはその断片と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、若しくは少なくとも約99%、少なくとも約100%相同若しくは同一のアミノ酸配列を含むか、若しくはそれからなり、かつ/又は任意選択で、最大1つ、若しくは最大2つ、若しくは最大3つの保存的アミノ酸置換を含んでもよい。非限定的なある特定の実施形態では、CD28ポリペプチドは、少なくとも約20個、若しくは少なくとも約30個、若しくは少なくとも約40個、若しくは少なくとも約50個、及び最大218個のアミノ酸長である、配列番号219の連続部分であるアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。代替的に又は追加的に、非限定的な様々な実施形態では、CD28ポリペプチドは、配列番号219のアミノ酸1~218、1~50、50~100、100~150、150~218、178~218、若しくは200~218のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。ある特定の実施形態では、本開示のCARの共刺激シグナル伝達領域は、配列番号219のアミノ酸178~218を含むか、又はそれからなるCD28ポリペプチドを含む。
【0381】
特定の実施形態では、本開示のCARの共刺激シグナル伝達領域は、変異したYMNMモチーフを含むCD28ポリペプチドを含む。CD28は、共刺激分子としての機能を通じて、T細胞活性化において重要な役割を果たす膜貫通タンパク質である。CD28は、CD28の有効なシグナル伝達に重要な細胞内モチーフを含む細胞内ドメインを有する。特定の実施形態では、CD28細胞内ドメインは、TCR刺激後のシグナル伝達経路を調節する細胞内サブドメイン(「細胞内モチーフ」としても知られている)を含む。CD28は、3つの細胞内モチーフ:YMNMモチーフ、及び2つのプロリンリックモチーフ:PRRPモチーフ、及びPYAPモチーフを含む。CD28細胞内モチーフは、それらのSH2又はSH3ドメインを介してこれらのモチーフと相互作用する多数のアダプター分子についてのドッキング部位として機能することができる。そのような相互作用は、遺伝子発現を調節する転写因子上で終結する下流シグナルを伝達する。例えば、天然YMNMモチーフは、ホスホイノシチド3-キナーゼ(PI3K)のp85サブユニットに結合する。天然YMNMモチーフはまた、成長因子受容体結合タンパク質2(Grb2)及び/又はGrb2関連アダプタータンパク質2(GADS)に結合する。Grb2はGab1及びGab2に結合し、これは次にPI3Kのp85サブユニットを動員することができる。
【0382】
特定の実施形態では、天然YMNMモチーフは、YMNM(配列番号224)に記載されるアミノ酸配列からなる。特定の実施形態では、天然YMNMモチーフは、コンセンサス配列YMxM(配列番号225)を介して、PI3Kのp85サブユニットに結合し、ここで、xは、アスパラギン酸(N)ではない。特定の実施形態では、天然YMNMモチーフは、コンセンサス配列YxNx(配列番号226)を介して、Grb2及び/又はGADに結合し、ここで、xは、メチオニン(M)ではない。
【0383】
特定の実施形態では、本開示の変異したYMNMモチーフを含むCD28ポリペプチドは、天然YMNMモチーフを含むCD28分子と比較して、PI3Kのp85サブユニットの動員が低減している。特定の実施形態では、PI3Kのp85サブユニットは、変異したYMNMモチーフに結合せず、それによって、CD28ポリペプチドへのPI3Kのp85サブユニットの動員を低減する。PI3Kのp85サブユニットの結合をブロックする変異したYMNMモチーフは、Grb2及び/又はGADSへの結合を保持する。したがって、Grb2/GADSの下流シグナル伝達は無傷のままであり、例えば、IL-2分泌につながる下流シグナル伝達は無傷のままである。そのような変異したYMNMモチーフは、「GADS/Grb2許容変異体」と称される。
【0384】
特定の実施形態では、変異したYMNMは、PI3Kのp85サブユニットに結合するが、Grb2及び/又はGADSに結合しない。PI3K p85の結合が保持されるため、PI3Kの下流シグナル伝達は無傷のままである。Grb2/GADSの結合がブロックされるため、Grb2のGab1及びGab2への結合によって誘発されるPI3K p85サブユニットの動員は、低減又はブロックされる。加えて、Grb2/GADSの下流シグナル伝達はブロックされる。そのような変異したYMNMモチーフは、「PI3K許容変異体」と称される。
【0385】
特定の実施形態では、変異したYMNMは、PI3Kのp85サブユニットに結合せず、Grb2及び/又はGADSに結合しない。そのような変異したYMNMモチーフは、「非機能性変異体」と称される。非機能性変異体は、YMNMモチーフでのCD28へのPI3K、Grb2、又はGADSの結合を提供しないが、これらのシグナル伝達分子がCD28分子内の他の場所で結合することを妨げない。
【0386】
特定の実施形態では、変異したYMNMは、YMNMモチーフに存在する2つのメチオニン残基、すなわち、YMxx又はYxxMのうちの1つのメチオニン残基のみを保持する。これらのモチーフは、PI3Kのp85サブユニットに結合することができるメチオニン残基の数を制限することによって、PI3Kを介したシグナル伝達を潜在的に調節する。そのような変異したYMNMモチーフは、「ハイブリッド「HEMI」変異体」と称される。
【0387】
特定の実施形態では、変異したYMNMモチーフは、GADS/Grb-2許容変異体である。特定の実施形態では、変異したYMNMモチーフは、YxNx(配列番号226)に記載されるアミノ酸配列からなり、ここで、xは、メチオニン(M)ではない。特定の実施形態では、xは、アミノ酸A、R、N、D、C、E、Q、G、H、I、K、F、P、S、T、W、Y、V、及びLからなる群から選択される。特定の実施形態では、変異したYMNMモチーフは、YENV(配列番号227)、YSNV(配列番号228)、YKNL(配列番号229)、YENQ(配列番号230)、YKNI(配列番号231)、YINQ(配列番号232)、YHNK(配列番号233)、YVNQ(配列番号234)、YLNP(配列番号235)、YLNT(配列番号236)、YDND(配列番号237)、YENI(配列番号238)、YENL(配列番号239)、YKNQ(配列番号240)、YKNV(配列番号241)、又はYANG(配列番号242)に記載されるアミノ酸配列からなる。特定の実施形態では、変異したYMNMモチーフは、YSNV(配列番号228)に記載されるアミノ酸配列からなる。特定の実施形態では、変異したYMNMモチーフは、YKNI(配列番号231)に記載されるアミノ酸配列からなる。特定の実施形態では、変異したYMNMモチーフは、YENV(配列番号227)に記載されるアミノ酸配列からなる。特定の実施形態では、変異したYMNMモチーフは、YKNL(配列番号229)に記載されるアミノ酸配列からなる。
【0388】
特定の実施形態では、変異したYMNMモチーフは、PI3K許容変異体である。特定の実施形態では、変異したYMNMモチーフは、YMxM(配列番号225)に記載されるアミノ酸配列からなり、ここで、xは、アスパラギン酸(N)ではない。特定の実施形態では、xは、アミノ酸A、R、D、C、E、Q、G、H、I、K、M、F、P、S、T、W、Y、V、及びLからなる群から選択される。特定の実施形態では、変異したYMNMモチーフは、YMDM(配列番号243)、YMPM(配列番号244)、YMRM(配列番号245)、又はYMSM(配列番号246)に記載されるアミノ酸配列からなる。特定の実施形態では、変異したYMNMモチーフは、YMDM(配列番号243)に記載されるアミノ酸配列からなる。
【0389】
特定の実施形態では、変異したYMNMモチーフは、YbxM(配列番号247)に記載されるアミノ酸配列からなり、ここで、xは、アスパラギン酸(N)ではなく、bは、メチオニン(M)ではない。特定の実施形態では、xは、アミノ酸A、R、D、C、E、Q、G、H、I、K、M、F、P、S、T、W、Y、V、及びLからなる群から選択される。特定の実施形態では、bは、アミノ酸A、R、N、C、E、Q、G、H、I、K、N、F、P、S、T、W、Y、V、及びLからなる群から選択される。特定の実施形態では、変異したYMNMモチーフは、YTHM(配列番号248)、YVLM(配列番号249)、YIAM(配列番号250)、YVEM(配列番号251)、YVKM(配列番号252)、又はYVPM(配列番号253)に記載されるアミノ酸配列からなる。
【0390】
特定の実施形態では、変異したYMNMモチーフは、YMxb(配列番号254)に記載されるアミノ酸配列からなり、ここで、xは、アスパラギン酸(N)ではなく、bは、メチオニン(M)ではない。特定の実施形態では、xは、アミノ酸A、R、D、C、E、Q、G、H、I、K、M、F、P、S、T、W、Y、V、及びLからなる群から選択される。特定の実施形態では、bは、アミノ酸A、R、N、C、E、Q、G、H、I、K、N、F、P、S、T、W、Y、V、及びLからなる群から選択される。特定の実施形態では、変異したYMNMモチーフは、YMAP(配列番号255)に記載されるアミノ酸配列からなる。
【0391】
ある特定の変異したYMNMモチーフは、Mol Cell Proteomics.2010 Nov;9(11):2391-404、Virology.2015 May;0:568-577に記載されており、その両方は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0392】
特定の実施形態では、変異したYMNMモチーフは、ハイブリッド「HEMI」変異体である。特定の実施形態では、変異したYMNMモチーフは、YMNx(配列番号256)又はYxNM(配列番号257)に記載されるアミノ酸配列からなり、ここで、xは、メチオニン(M)ではない。特定の実施形態では、xは、アミノ酸A、R、N、C、E、Q、G、H、I、K、N、F、P、S、T、W、Y、V、及びLからなる群から選択される。特定の実施形態では、変異したYMNMモチーフは、YMNV(配列番号258)、YENM(配列番号259)、YMNQ(配列番号260)、YMNL(配列番号261)、又はYSNM(配列番号262)に記載されるアミノ酸配列からなる。
【0393】
特定の実施形態では、変異したYMNMモチーフは、非機能性変異体である。特定の実施形態では、変異したYMNMモチーフは、アミノ酸配列Ybxb(配列番号263)からなり、ここで、xは、アスパラギン酸(N)ではなく、bは、メチオニン(M)ではない。特定の実施形態では、xは、A、R、D、C、E、Q、G、H、I、K、M、F、P、S、T、W、Y、V、及びLからなる群から選択される。特定の実施形態では、bは、A、R、N、D、C、E、Q、G、H、I、K、F、P、S、T、W、Y、V、及びLからなる群から選択される。特定の実施形態では、変異したYMNMモチーフは、YGGG(配列番号264)、YAAA(配列番号265)、YFFF(配列番号266)、YETV(配列番号267)、YQQQ(配列番号268)、YHAE(配列番号269)、YLDL(配列番号270)、YLIP(配列番号271)、YLRV(配列番号272)、YTAV(配列番号273)、又はYVHV(配列番号274)に記載されるアミノ酸配列からなる。特定の実施形態では、変異したYMNMモチーフは、YGGG(配列番号264)に記載されるアミノ酸配列からなる。
【0394】
特定の実施形態では、本開示のキメラ受容体の細胞内シグナル伝達ドメインは、YENV(配列番号227)に記載されるアミノ酸配列からなる変異したYMNMモチーフを含むCD28ポリペプチドを含む共刺激シグナル伝達ドメインを含み、CD28ポリペプチドは、配列番号275に記載されるアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。配列番号275を以下に提供する。
RSKRSRLLHSDYENVTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRS[配列番号275]
【0395】
特定の実施形態では、本開示のキメラ受容体の細胞内シグナル伝達ドメインは、YKNI(配列番号231)に記載されるアミノ酸配列からなる変異したYMNMモチーフを含むCD28ポリペプチドを含む共刺激シグナル伝達ドメインを含み、CD28ポリペプチドは、配列番号276に記載されるアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。配列番号276を以下に提供する。
RSKRSRLLHSDYKNITPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRS[配列番号276]
【0396】
特定の実施形態では、本開示のキメラ受容体の細胞内シグナル伝達ドメインは、YMDM(配列番号243)に記載されるアミノ酸配列からなる変異したYMNMモチーフを含むCD28ポリペプチドを含む共刺激シグナル伝達ドメインを含み、CD28ポリペプチドは、配列番号277に記載されるアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。配列番号277を以下に提供する。
RSKRSRLLHSDYMDMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRS[配列番号277]
【0397】
特定の実施形態では、本開示のキメラ受容体の細胞内シグナル伝達ドメインは、YGGG(配列番号264)に記載されるアミノ酸配列からなる変異したYMNMモチーフを含むCD28ポリペプチドを含む共刺激シグナル伝達ドメインを含み、CD28ポリペプチドは、配列番号278に記載されるアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。配列番号278を以下に提供する。
RSKRSRLLHSDYGGGTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRS[配列番号278]
【0398】
特定の実施形態では、本開示のキメラ受容体の細胞内シグナル伝達ドメインは、YSNV(配列番号228)に記載されるアミノ酸配列からなる変異したYMNMモチーフを含むCD28ポリペプチドを含む共刺激シグナル伝達ドメインを含み、CD28ポリペプチドは、配列番号279に記載されるアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。配列番号279を以下に提供する。
RSKRSRLLHSDYSNVTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRS[配列番号279]
【0399】
特定の実施形態では、本開示のCARの細胞内シグナル伝達ドメインは、変異したYMNMモチーフ(本明細書に開示される)を含むCD28ポリペプチドを含む第1の共刺激シグナル伝達ドメイン、及び共刺激分子の細胞内ドメインを含む第2の共刺激シグナル伝達ドメインを含む。変異したYMNMモチーフを含むCD28ポリペプチドを含むCARに関する追加情報は、国際特許公開第2021/158850号(その全体が参照により組み込まれる)に見出すことができる。
【0400】
ある特定の実施形態では、CARの細胞内シグナル伝達ドメインは、4-1BBポリペプチド、例えば、4-1BBの細胞内ドメイン又はその断片を含む共刺激シグナル伝達領域を含む。特定の実施形態では、CARの細胞内シグナル伝達ドメインは、4-1BBポリペプチド、例えば、ヒト4-1BBの細胞内ドメイン又はその断片を含む共刺激シグナル伝達領域を含む。特定の実施形態では、4-1BBポリペプチドは、NCBI参照番号NP_001552(配列番号221)を有するアミノ酸配列若しくはその断片と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、若しくは少なくとも約99%、少なくとも約100%相同若しくは同一であるアミノ酸配列を含むか、若しくはそれからなり、かつ/又は任意選択で、最大1つ、若しくは最大2つ、若しくは最大3つの保存的アミノ酸置換を含み得る。非限定的なある特定の実施形態では、4-1BBポリペプチドは、少なくとも20個、若しくは少なくとも30個、若しくは少なくとも40個、若しくは少なくとも50個、若しくは少なくとも100個、若しくは少なくとも150個、若しくは少なくとも150個、及び最大255個のアミノ酸長である、配列番号223の連続部分であるアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。代替的に又は追加的に、非限定的な様々な実施形態では、4-1BBポリペプチドは、配列番号223のアミノ酸1~255、1~50、50~100、100~150、150~200、又は200~255のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。ある特定の実施形態では、CARの細胞内シグナル伝達ドメインは、配列番号223のアミノ酸214~255のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる4-1BBポリペプチドを含む共刺激シグナル伝達領域を含む。配列番号223を以下に提供する。
【化6】
【0401】
ある特定の実施形態では、CARの細胞内シグナル伝達ドメインは、2つ以上の共刺激分子の細胞内ドメイン又はその部分(例えば、CD28の細胞内ドメイン又はその断片及び4-1BBの細胞内ドメイン若しくはその断片、又はCD28の細胞内ドメイン若しくはその断片及びOX40の細胞内ドメイン若しくはその断片)を含む共刺激シグナル伝達領域を含む。
【0402】
ある特定の実施形態では、本開示のCARは、ヒト細胞内で核酸配列を発現するための誘導性プロモーターを更に含む。CAR遺伝子の発現に使用するためのプロモーターは、ユビキチンC(UbiC)プロモーターなどの構成的プロモーターであり得る。
【0403】
5.3.2.4.例示的なCAR
ある特定の実施形態では、CARは、DLL3標的化CARである。ある特定の実施形態では、CARは、(a)(i)配列番号1に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号3に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに(ii)配列番号4に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号6に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む、細胞外抗原結合ドメイン、(b)CD28ポリペプチド(例えば、ヒトCD28の膜貫通ドメイン又はその断片)を含む、膜貫通ドメイン、並びに(c)(i)CD3ζポリペプチド、及び(ii)CD28ポリペプチド(例えば、ヒトCD28の細胞内ドメイン又はその断片)を含む共刺激シグナル伝達領域を含む、細胞内シグナル伝達ドメインを含む。特定の実施形態では、膜貫通ドメインは、配列番号218のアミノ酸153~179を含むCD28ポリペプチドを含む。ある特定の実施形態では、細胞内シグナル伝達ドメインは、(i)配列番号221に記載されるアミノ酸配列を含むCD3ζポリペプチド、及び(ii)配列番号218のアミノ酸180~220を含むCD28ポリペプチドを含む共刺激シグナル伝達領域を含む。特定の実施形態では、VH及びVLは、配列番号210に記載されるアミノ酸配列を含むか又はそれからなるリンカーを介して連結される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、N末端からC末端に配置される:VL-VH。ある特定の実施形態では、CARは、「J8-LH_h28z」として設計される。
【0404】
ある特定の実施形態では、CARは、DLL3標的化CARである。ある特定の実施形態では、CARは、(a)(i)配列番号1に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号3に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに(ii)配列番号4に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号6に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む、細胞外抗原結合ドメイン、(b)CD28ポリペプチド(例えば、ヒトCD28の膜貫通ドメイン又はその断片)を含む、膜貫通ドメイン、並びに(c)(i)CD3ζポリペプチド、及び(ii)4-1BBポリペプチド(例えば、4-1BBの細胞内ドメイン又はその断片)を含む共刺激シグナル伝達領域を含む、細胞内シグナル伝達ドメインを含む。特定の実施形態では、膜貫通ドメインは、配列番号218のアミノ酸153~179を含むCD28ポリペプチドを含む。ある特定の実施形態では、細胞内シグナル伝達ドメインは、(i)配列番号221に記載されるアミノ酸配列を含むCD3ζポリペプチド、及び(ii)配列番号223のアミノ酸214~255を含む4-1BBポリペプチドを含む共刺激シグナル伝達領域を含む。特定の実施形態では、VH及びVLは、配列番号210に記載されるアミノ酸配列を含むか又はそれからなるリンカーを介して連結される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、N末端からC末端に配置される:VL-VH。ある特定の実施形態では、CARは、「J8-LH_hBBz」として設計される。
【0405】
ある特定の実施形態では、CARは、DLL3標的化CARである。ある特定の実施形態では、CARは、(a)(i)配列番号11に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号12に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号13に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに(ii)配列番号14に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号15に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号16に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む、細胞外抗原結合ドメイン、(b)CD28ポリペプチド(例えば、ヒトCD28の膜貫通ドメイン又はその断片)を含む、膜貫通ドメイン、並びに(c)(i)CD3ζポリペプチド、及び(ii)CD28ポリペプチド(例えば、CD28の細胞内ドメイン又はその断片)を含む共刺激シグナル伝達領域を含む、細胞内シグナル伝達ドメインを含む。特定の実施形態では、膜貫通ドメインは、配列番号218のアミノ酸153~179を含むCD28ポリペプチドを含む。ある特定の実施形態では、細胞内シグナル伝達ドメインは、(i)配列番号221に記載されるアミノ酸配列を含むCD3ζポリペプチド、及び(ii)配列番号218のアミノ酸180~220を含むCD28ポリペプチドを含む共刺激シグナル伝達領域を含む。特定の実施形態では、VH及びVLは、配列番号210に記載されるアミノ酸配列を含むか又はそれからなるリンカーを介して連結される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、N末端からC末端に配置される:VH-VL。ある特定の実施形態では、CARは、「L22-HL_h28z」として設計される。
【0406】
ある特定の実施形態では、CARは、DLL3標的化CARである。ある特定の実施形態では、CARは、(a)(i)配列番号11に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号12に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号13に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに(ii)配列番号14に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号15に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号16に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む、細胞外抗原結合ドメイン、(b)CD28ポリペプチド(例えば、ヒトCD28の膜貫通ドメイン又はその断片)を含む、膜貫通ドメイン、並びに(c)(i)CD3ζポリペプチド、及び(ii)4-1BBポリペプチド(例えば、4-1BBの細胞内ドメイン又はその断片)を含む共刺激シグナル伝達領域を含む、細胞内シグナル伝達ドメインを含む。特定の実施形態では、膜貫通ドメインは、配列番号218のアミノ酸153~179を含むCD28ポリペプチドを含む。ある特定の実施形態では、細胞内シグナル伝達ドメインは、(i)配列番号221に記載されるアミノ酸配列を含むCD3ζポリペプチド、及び(ii)配列番号223のアミノ酸214~255を含む4-1BBポリペプチドを含む共刺激シグナル伝達領域を含む。特定の実施形態では、VH及びVLは、配列番号210に記載されるアミノ酸配列を含むか又はそれからなるリンカーを介して連結される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、N末端からC末端に配置される:VH-VL。ある特定の実施形態では、CARは、「L22-HL_hBBz」として設計される。
【0407】
ある特定の実施形態では、CARは、DLL3標的化CARである。ある特定の実施形態では、CARは、(a)(i)配列番号21に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号22に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに(ii)配列番号4に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号23に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む、細胞外抗原結合ドメイン、(b)CD28ポリペプチド(例えば、ヒトCD28の膜貫通ドメイン又はその断片)を含む、膜貫通ドメイン、並びに(c)(i)CD3ζポリペプチド、及び(ii)CD28ポリペプチド(例えば、CD28の細胞内ドメイン又はその断片)を含む共刺激シグナル伝達領域を含む、細胞内シグナル伝達ドメインを含む。特定の実施形態では、膜貫通ドメインは、配列番号218のアミノ酸153~179を含むCD28ポリペプチドを含む。ある特定の実施形態では、細胞内シグナル伝達ドメインは、(i)配列番号221に記載されるアミノ酸配列を含むCD3ζポリペプチド、及び(ii)配列番号218のアミノ酸180~220を含むCD28ポリペプチドを含む共刺激シグナル伝達領域を含む。特定の実施形態では、VH及びVLは、配列番号210に記載されるアミノ酸配列を含むか又はそれからなるリンカーを介して連結される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、N末端からC末端に配置される:VL-VH。ある特定の実施形態では、CARは、「B2-LH_h28z」として設計される。
【0408】
ある特定の実施形態では、CARは、DLL3標的化CARである。ある特定の実施形態では、CARは、(a)(i)配列番号21に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号22に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに(ii)配列番号4に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号23に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む、細胞外抗原結合ドメイン、(b)CD28ポリペプチド(例えば、ヒトCD28の膜貫通ドメイン又はその断片)を含む、膜貫通ドメイン、並びに(c)(i)CD3ζポリペプチド、及び(ii)4-1BBポリペプチド(例えば、4-1BBの細胞内ドメイン又はその断片)を含む共刺激シグナル伝達領域を含む、細胞内シグナル伝達ドメインを含む。特定の実施形態では、膜貫通ドメインは、配列番号218のアミノ酸153~179を含むCD28ポリペプチドを含む。ある特定の実施形態では、細胞内シグナル伝達ドメインは、(i)配列番号221に記載されるアミノ酸配列を含むCD3ζポリペプチド、及び(ii)配列番号223のアミノ酸214~255を含む4-1BBポリペプチドを含む共刺激シグナル伝達領域を含む。特定の実施形態では、VH及びVLは、配列番号210に記載されるアミノ酸配列を含むか又はそれからなるリンカーを介して連結される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、N末端からC末端に配置される:VL-VH。ある特定の実施形態では、CARは、「B2-LH_hBBz」として設計される。
【0409】
ある特定の実施形態では、CARは、DLL3標的化CARである。ある特定の実施形態では、CARは、(a)(i)配列番号1に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号3に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに(ii)配列番号4に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号6に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む、細胞外抗原結合ドメイン、(b)CD28ポリペプチド(例えば、ヒトCD28の膜貫通ドメイン又はその断片)を含む、膜貫通ドメイン、並びに(c)(i)CD3ζポリペプチド、及び(ii)YSNV(配列番号228)に記載されるアミノ酸配列からなる変異したYMNMモチーフを含むCD28ポリペプチドを含む共刺激シグナル伝達領域を含む、細胞内シグナル伝達ドメインを含む。特定の実施形態では、膜貫通ドメインは、配列番号218のアミノ酸153~179を含むCD28ポリペプチドを含む。ある特定の実施形態では、細胞内シグナル伝達ドメインは、(i)配列番号221に記載されるアミノ酸配列を含むCD3ζポリペプチド、及び(ii)配列番号279に記載されるアミノ酸配列を含むか、又はそれからなるCD28ポリペプチドを含む共刺激シグナル伝達領域を含む。特定の実施形態では、VH及びVLは、配列番号210に記載されるアミノ酸配列を含むか又はそれからなるリンカーを介して連結される。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、N末端からC末端に配置される:VL-VH。ある特定の実施形態では、CARは、「2J8-28YSNVz」として設計される。
【0410】
5.3.3.TCR様融合分子
ある特定の実施形態では、抗原認識受容体は、TCR様融合分子である。TCR融合分子の非限定的な例としては、HLA非依存性TCRベースのキメラ抗原受容体(別名「HIT-CAR」、例えば、国際特許出願第PCT/US19/017525号(その全体が参照により組み込まれる)に開示されているもの)、及びT細胞受容体融合構築物(TRuC)(例えば、Baeuerle et al.,“Synthetic TRuC receptors engaging the complete T cell receptor for potent anti-tumor response,”Nature Communications volume 10,Article number:2087(2019)(その全体が参照により組み込まれる)に開示されているもの)が挙げられる。
【0411】
ある特定の実施形態では、TCR様融合分子は、細胞外抗原結合ドメイン及び定常ドメインを含む抗原結合鎖を含み、TCR様融合分子は、HLA非依存的な方法で抗原に結合する。ある特定の実施形態では、定常ドメインは、天然又は修飾TRACペプチド、天然又は修飾TRBCペプチド、天然又は修飾TRDCペプチド、天然又は修飾TRGCペプチド、及びそれらの任意のバリアント又は機能的断片からなる群から選択されるT細胞受容体定常領域を含む。ある特定の実施形態では、定常ドメインは、天然又は修飾TRACペプチドを含む。ある特定の実施形態では、定常ドメインは、天然又は修飾TRBCペプチドを含む。ある特定の実施形態では、定常ドメインは、ホモ二量体又はヘテロ二量体を別の定常ドメインとともに形成することができる。ある特定の実施形態では、抗原結合鎖は、CD3ζポリペプチドと会合することができる。ある特定の実施形態では、抗原結合鎖は、抗原に結合すると、抗原結合鎖に会合するCD3ζポリペプチドを活性化させることができる。ある特定の実施形態では、CD3ζポリペプチドの活性化は、免疫応答性細胞を活性化させることができる。ある特定の実施形態では、TCR様融合分子は、CD3複合体と組み合わさって、HLA非依存性抗原認識を提供することができる。ある特定の実施形態では、TCR様融合分子は、CD3/TCR複合体における内因性TCRを置き換える。ある特定の実施形態では、TCR様融合分子の細胞外抗原結合ドメインは、別の細胞外抗原結合ドメインで二量体化することができる。ある特定の実施形態では、TCR様融合分子の細胞外抗原結合ドメインは、細胞表面受容体用のリガンド、細胞表面リガンド用の受容体、抗体若しくはその断片の抗原結合部分、又はTCRの抗原結合部分を含む。ある特定の実施形態では、TCR様融合分子の細胞外抗原結合ドメインは、1つ又は2つの免疫グロブリン可変領域を含む。ある特定の実施形態では、TCR様融合分子の細胞外抗原結合ドメインは、抗体の重鎖可変領域(VH)を含む。ある特定の実施形態では、TCR様融合分子の細胞外抗原結合ドメインは、抗体の軽鎖可変領域(VL)を含む。ある特定の実施形態では、TCR様融合分子の細胞外抗原結合ドメインは、別の細胞外抗原結合ドメインで二量体化することができる。ある特定の実施形態では、TCR様融合分子の細胞外抗原結合ドメインは、抗体のVHを含み、VHは、抗体のVLを含む別の細胞外抗原結合ドメインで二量体化し、可変断片(fragment variable、Fv)を形成することができる。ある特定の実施形態では、TCR様融合分子の細胞外抗原結合ドメインは、抗体のVLを含み、VLは、抗体のVHを含む別の細胞外抗原結合ドメインで二量体化し、可変断片(Fv)を形成することができる。
【0412】
5.4.細胞
本開示の主題は、本開示のDLL3標的化抗原認識受容体(例えば、セクション4.3に開示されているもの)を含む、細胞を提供する。ある特定の実施形態では、細胞は、リンパ系の細胞、骨髄系の細胞、リンパ系の細胞が由来し得る幹細胞、及び骨髄系の細胞が由来し得る幹細胞からなる群から選択される。ある特定の実施形態では、細胞は、免疫応答性細胞である。ある特定の実施形態では、免疫応答性細胞は、リンパ系統の細胞である。
【0413】
ある特定の実施形態では、本細胞は、リンパ系統の細胞である。リンパ系統の細胞は、抗体の産生、細胞免疫系の調節、血液中の外来物質の検出、宿主にとって外来の細胞の検出などを提供することができる。リンパ系統の細胞の非限定的な例としては、T細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、B細胞、樹状細胞、リンパ系細胞が分化され得る幹細胞が挙げられる。ある特定の実施形態では、幹細胞は、多能性幹細胞(例えば、胚性幹細胞)である。
【0414】
ある特定の実施形態では、細胞は、T細胞である。T細胞は、胸腺内で成熟し、主に細胞媒介性免疫に関与するリンパ球であり得る。T細胞は、適応免疫系に関与している。本開示の主題のT細胞は、ヘルパーT細胞、細胞傷害性T細胞、メモリーT細胞(セントラルメモリーT細胞、幹細胞様メモリーT細胞(又は幹細胞様メモリーT細胞)、及び2つのタイプのエフェクターメモリーT細胞、例えば、TEM細胞及びTEMRA細胞、調節性T細胞(サプレッサーT細胞としても知られる)、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)、ナチュラルキラーT細胞、粘膜関連インバリアントT細胞、及びγδ T細胞を含むが、これらに限定されない、任意のタイプのT細胞であり得る。細胞傷害性T細胞(CTL又はキラーT細胞)は、感染した体細胞又は腫瘍細胞の死を誘導することができるTリンパ球のサブセットである。患者自身のT細胞は、抗原認識受容体、例えば、CARの導入を通じて、特定の抗原を標的とするように遺伝子改変され得る。ある特定の実施形態では、免疫応答性細胞は、T細胞である。T細胞は、CD4+ T細胞又はCD8+ T細胞であり得る。ある特定の実施形態では、T細胞は、CD4+ T細胞である。ある特定の実施形態では、T細胞は、CD8+ T細胞である。
【0415】
ある特定の実施形態では、細胞は、NK細胞である。ナチュラルキラー(NK)細胞は、細胞媒介性免疫の一部であり、先天性免疫応答中に作用するリンパ球であり得る。NK細胞は、標的細胞に対する細胞傷害性効果を実行するために、事前の活性化を必要としない。
【0416】
本開示の主題のヒトリンパ球の種類には、限定されないが、末梢ドナーリンパ球が含まれる。例えば、Sadelain et al.,Nat Rev Cancer(2003);3:35-45(CARを発現するように遺伝子改変された末梢ドナーリンパ球を開示する)、Morgan,R.A.,et al.2006 Science 314:126-129(α及びβヘテロ二量体を含む完全長の腫瘍抗原認識T細胞受容体複合体を発現するように遺伝子改変された末梢ドナーリンパ球を開示する)、Panelli et al.,J Immunol(2000);164:495-504、Panelli et al.,J Immunol(2000);164:4382-4392(腫瘍生検における腫瘍浸潤リンパ球(TIL)に由来するリンパ球培養物を開示する)、並びにDupont et al.,Cancer Res(2005);65:5417-5427、Papanicolaou et al.,Blood(2003);102:2498-2505(人工抗原提示細胞(AAPC)又はパルス樹状細胞を使用する選択的にインビトロ増殖された抗原特異的末梢血白血球を開示する)である。
【0417】
細胞(例えば、T細胞)は、自己、非自己(例えば、同種異系)、又は操作された前駆細胞若しくは幹細胞にインビトロで由来し得る。
【0418】
本開示の主題の細胞は、骨髄系統の細胞であり得る。骨髄系統の細胞の非限定的な例としては、単球、マクロファージ、好中球、樹状細胞、好塩基球、好中球、好酸球、巨核球、肥満細胞、赤血球、血小板、及び骨髄細胞が分化され得る幹細胞が挙げられる。ある特定の実施形態では、幹細胞は、多能性幹細胞(例えば、胚性幹細胞又は人工多能性幹細胞)である。
【0419】
ある特定の実施形態では、本開示の細胞は、腫瘍微小環境を調節することができる。腫瘍は、免疫認識及び排除から自身を保護するための悪性細胞による一連のメカニズムを伴う、宿主の免疫応答に対して敵対的な微小環境を有する。この「敵対的腫瘍微小環境」は、浸潤制御性CD4+ T細胞(Treg)、骨髄由来サプレッサー細胞(MDSC)、腫瘍関連マクロファージ(TAM)、TGF-βを含む免疫抑制サイトカイン、及び活性化T細胞によって発現される免疫抑制受容体(CTLA-4及びPD-1)を標的とするリガンドの発現を含む様々な免疫抑制因子を含む。これらの免疫抑制メカニズムは、寛容の維持及び不適切な免疫応答の抑制において役割を果たすが、腫瘍微小環境内では、これらのメカニズムは、有効な抗腫瘍免疫応答を妨げる。集合的に、これらの免疫抑制因子は、標的腫瘍細胞との遭遇時に、養子移植されたCAR修飾T細胞の著しいアネルギー又はアポトーシスのいずれかを誘導することができる。
【0420】
ある特定の実施形態では、細胞が抗原認識受容体を発現するように、細胞に、本開示のDLL3標的化抗原認識受容体が形質導入され得る。
【0421】
ある特定の実施形態では、本開示の細胞は、免疫抑制活性又は免疫刺激活性を有するポリペプチドに結合する可溶性単鎖可変断片(scFv)を更に含む。特定の実施形態では、免疫抑制活性は、免疫応答の減少をもたらす細胞(例えば、活性化免疫応答性細胞)におけるシグナル伝達の誘導又はタンパク質発現の変化を指す。結合を介して免疫応答を抑制又は減少させることが知られているポリペプチドとしては、CD47、PD-1、CTLA-4、並びにSIRPα、PD-L1、PD-L2、B7-1、及びB7-2を含む、それらの対応するリガンドが挙げられる。そのようなポリペプチドは、腫瘍微小環境に存在し、腫瘍細胞に対する免疫応答を阻害する。様々な実施形態では、免疫抑制ポリペプチド及び/又はそれらのリガンドの相互作用を阻害、遮断、又は拮抗することは、免疫応答性細胞の免疫応答を増強する。
【0422】
ある特定の実施形態では、免疫刺激活性は、免疫応答の増加をもたらす細胞(例えば、活性化免疫応答性細胞)におけるシグナル伝達の誘導又はタンパク質発現の変化を指す。免疫刺激活性は、炎症促進活性を含み得る。結合を介して免疫応答を刺激又は増加させることが知られているポリペプチドとしては、CD28、OX-40、4-IBB、並びにB7-1、B7-2、OX-40L、及び4-1BBLを含む、それらの対応するリガンドが挙げられる。そのようなポリペプチドは、腫瘍微小環境に存在し、腫瘍細胞に対する免疫応答を活性化する。様々な実施形態では、炎症誘発性ポリペプチド及び/又はそれらのリガンドを促進、刺激、又はアゴナイズすることは、免疫応答性細胞の免疫応答を増強する。
【0423】
CAR及び免疫抑制活性又は免疫刺激活性を有するポリペプチドに結合する可溶性scFvを含む細胞は、国際特許公開第2014/134165号(その全体が参照により組み込まれる)に開示されている。
【0424】
ある特定の実施形態では、本開示の細胞は、外因性CD40Lを更に含む。CAR及び外因性CD40Lを含む細胞は、国際特許公開第2014/134165号に開示されている。
【0425】
更に、ある特定の実施形態では、本開示の細胞は、IL-18を発現するように操作される。ある特定の実施形態では、本開示の細胞は、外因性IL-18ポリペプチド又はその断片を更に含む。ある特定の実施形態では、本開示の細胞は、IL-18遺伝子座に、IL-18遺伝子発現を増加させることができる修飾プロモーター/エンハンサーを更に含み、例えば、構成的又は誘導的プロモーターを配置して、IL-18遺伝子発現を駆動する。キメラ受容体を含み、例えば、IL-18遺伝子座における外因性IL-18ポリペプチド若しくはその断片、又は修飾プロモーター/エンハンサーを含む、IL-18を発現するように操作された細胞は、国際特許公開第2018/027155号(その全体が参照により組み込まれる)に開示されている。
【0426】
付加的又は代替的に、本開示の細胞は、IL-33を発現するように操作される。ある特定の実施形態では、本開示の細胞は、外因性IL-33ポリペプチド又はその断片を更に含む。ある特定の実施形態では、本開示の細胞は、IL-33遺伝子座に、IL-33遺伝子発現を増加させることができる修飾プロモーター/エンハンサーを更に含み、例えば、構成的又は誘導的プロモーターを配置して、IL-33遺伝子発現を駆動する。キメラ受容体を含み、例えば、IL-33遺伝子座における外因性IL-33ポリペプチド若しくはその断片、又は修飾プロモーター/エンハンサーを含む、IL-33を発現するように操作された細胞は、国際特許公開第2019/099479号(その全体が参照により組み込まれる)に開示されている。
【0427】
付加的又は代替的に、本開示の細胞は、IL-36を発現するように操作される。ある特定の実施形態では、本開示の細胞は、外因性IL-36ポリペプチド又はその断片を更に含む。ある特定の実施形態では、本開示の細胞は、IL-36遺伝子座に、IL-36遺伝子発現を増加させることができる修飾プロモーター/エンハンサーを更に含み、例えば、構成的又は誘導的プロモーターを配置して、IL-36遺伝子発現を駆動する。キメラ受容体を含み、例えば、IL-36遺伝子座における外因性IL-36ポリペプチド若しくはその断片、又は修飾プロモーター/エンハンサーを含む、IL-36を発現するように操作された細胞は、国際特許公開第2019/099483号(その全体が参照により組み込まれる)に開示されている。
【0428】
5.4.1.例示される細胞
ある特定の実施形態では、細胞は、抗原認識受容体を含む。ある特定の実施形態では、抗原認識受容体は、CARである。ある特定の実施形態では、CARは、DLL3標的化CARである。ある特定の実施形態では、CARは、(a)(i)配列番号1に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号3に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに(ii)配列番号4に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号6に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む、細胞外抗原結合ドメイン、(b)CD28ポリペプチド(例えば、ヒトCD28の膜貫通ドメイン又はその断片)を含む、膜貫通ドメイン、並びに(c)(i)CD3ζポリペプチド、及び(ii)CD28ポリペプチド(例えば、CD28の細胞内ドメイン又はその断片)を含む共刺激シグナル伝達領域を含む、細胞内シグナル伝達ドメインを含む。特定の実施形態では、膜貫通ドメインは、配列番号218のアミノ酸153~179を含むCD28ポリペプチドを含む。ある特定の実施形態では、細胞内シグナル伝達ドメインは、(i)配列番号221に記載されるアミノ酸配列を含むCD3ζポリペプチド、及び(ii)配列番号218のアミノ酸180~220を含むCD28ポリペプチドを含む共刺激シグナル伝達領域を含む。
【0429】
ある特定の実施形態では、細胞は、抗原認識受容体を含む。ある特定の実施形態では、抗原認識受容体は、CARである。ある特定の実施形態では、CARは、DLL3標的化CARである。ある特定の実施形態では、CARは、(a)(i)配列番号1に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号3に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに(ii)配列番号4に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号6に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む、細胞外抗原結合ドメイン、(b)CD28ポリペプチド(例えば、ヒトCD28の膜貫通ドメイン又はその断片)を含む、膜貫通ドメイン、並びに(c)(i)CD3ζポリペプチド、及び(ii)YSNV(配列番号228)に記載されるアミノ酸配列からなる変異したYMNMモチーフを含むCD28ポリペプチドを含む共刺激シグナル伝達領域を含む、細胞内シグナル伝達ドメインを含む。特定の実施形態では、膜貫通ドメインは、配列番号218のアミノ酸153~179を含むCD28ポリペプチドを含む。ある特定の実施形態では、細胞内シグナル伝達ドメインは、(i)配列番号221に記載されるアミノ酸配列を含むCD3ζポリペプチド、及び(ii)配列番号279に記載されるアミノ酸配列を含むか、又はそれからなるCD28ポリペプチドを含む共刺激シグナル伝達領域を含む。
【0430】
ある特定の実施形態では、細胞は、抗原認識受容体及び外因性IL-18ポリペプチドを含む。ある特定の実施形態では、抗原認識受容体は、CARである。ある特定の実施形態では、CARは、DLL3標的化CARである。ある特定の実施形態では、CARは、(a)(i)配列番号1に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号3に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに(ii)配列番号4に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号6に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む、細胞外抗原結合ドメイン、(b)CD28ポリペプチド(例えば、ヒトCD28の膜貫通ドメイン又はその断片)を含む、膜貫通ドメイン、並びに(c)(i)CD3ζポリペプチド、及び(ii)CD28ポリペプチド(例えば、CD28の細胞内ドメイン又はその断片)を含む共刺激シグナル伝達領域を含む、細胞内シグナル伝達ドメインを含む。特定の実施形態では、膜貫通ドメインは、配列番号218のアミノ酸153~179を含むCD28ポリペプチドを含む。ある特定の実施形態では、細胞内シグナル伝達ドメインは、(i)配列番号221に記載されるアミノ酸配列を含むCD3ζポリペプチド、及び(ii)配列番号218のアミノ酸180~220を含むCD28ポリペプチドを含む共刺激シグナル伝達領域を含む。ある特定の実施形態では、外因性IL-18ポリペプチドは、ヒトIL-18ポリペプチドである。
【0431】
ある特定の実施形態では、細胞は、抗原認識受容体及び外因性IL-18ポリペプチドを含む。ある特定の実施形態では、抗原認識受容体は、CARである。ある特定の実施形態では、CARは、DLL3標的化CARである。ある特定の実施形態では、CARは、(a)(i)配列番号1に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号3に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに(ii)配列番号4に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号6に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む、細胞外抗原結合ドメイン、(b)CD28ポリペプチド(例えば、ヒトCD28の膜貫通ドメイン又はその断片)を含む、膜貫通ドメイン、並びに(c)(i)CD3ζポリペプチド、及び(ii)YSNV(配列番号228)に記載されるアミノ酸配列からなる変異したYMNMモチーフを含むCD28ポリペプチドを含む共刺激シグナル伝達領域を含む、細胞内シグナル伝達ドメインを含む。特定の実施形態では、膜貫通ドメインは、配列番号218のアミノ酸153~179を含むCD28ポリペプチドを含む。ある特定の実施形態では、細胞内シグナル伝達ドメインは、(i)配列番号221に記載されるアミノ酸配列を含むCD3ζポリペプチド、及び(ii)配列番号279に記載されるアミノ酸配列を含むか、又はそれからなるCD28ポリペプチドを含む共刺激シグナル伝達領域を含む。ある特定の実施形態では、外因性IL-18ポリペプチドは、ヒトIL-18ポリペプチドである。
【0432】
5.5.核酸組成物及びベクター
本開示の主題は、本明細書で開示されるDLL3標的化抗原認識受容体(例えば、セクション4.3に開示されるもの)をコードする、核酸を提供する。更に、本明細書に開示される核酸を含む、核酸組成物が提供される。かかる核酸組成物を含む、細胞もまた提供される。
【0433】
ある特定の実施形態では、核酸組成物は、本開示のDLL3標的化抗原認識受容体に作動可能に連結されるプロモーターを更に含む。
【0434】
ある特定の実施形態では、プロモーターは、内因性又は外因性である。ある特定の実施形態では、外因性プロモーターは、伸長因子(EF)-1プロモーター、サイトメガロウイルス前初期プロモーター(CMV)プロモーター、シミアンウイルス40初期プロモーター(SV40)プロモーター、ホスホグリセリン酸キナーゼ(PGK)プロモーター、及びメタロチオネインプロモーターから選択される。ある特定の実施形態では、プロモーターは、誘導性プロモーターである。ある特定の実施形態では、誘導性プロモーターは、NFAT転写応答エレメント(TRE)プロモーター、CD69プロモーター、CD25プロモーター、及びIL-2プロモーターから選択される。
【0435】
組成物及び核酸組成物は、当該技術分野で知られている方法によって、又は本明細書に記載されるように、対象に投与されるか、かつ/細胞に送達されることができる。細胞(例えば、T細胞又はNK細胞)の遺伝子改変は、組換えDNA構築物を実質的に均質な細胞組成物に形質導入することによって達成することができる。ある特定の実施形態では、レトロウイルスベクター(例えば、ガンマレトロウイルスベクター又はレンチウイルスベクター)は、DNA構築物を細胞に導入するために用いられる。例えば、抗原認識受容体をコードするポリヌクレオチドを、レトロウイルスベクターにクローニングすることができ、発現を、その内因性プロモーター、レトロウイルス長末端反復、又は目的の標的細胞型に特異的なプロモーターから駆動することができる。非ウイルスベクターも同様に使用され得る。
【0436】
本開示のDLL3標的化抗原認識受容体(例えば、CAR)を含むための細胞の初期遺伝子改変のために、レトロウイルスベクターを形質導入のために使用することができるが、任意の他の好適なウイルスベクター又は非ウイルス送達系を使用することができる。抗原認識受容体は、単一のマルチシストロン発現カセット、単一のベクターの複数の発現カセット、又は複数のベクターにおいて構築することができる。ポリシストロン発現カセットを作成するエレメントの例としては、限定されないが、様々なウイルス及び非ウイルスの内部リボソームエントリー部位(IRES、例えば、FGF-1 IRES、FGF-2 IRES、VEGF IRES、IGF-II IRES、NF-κB IRES、RUNX1 IRES、p53 IRES、A型肝炎IRES、C型肝炎IRES、ペストウイルスIRES、アフトウイルスIRES、ピコルナウイルスIRES、ポリオウイルスIRES、及び脳心筋炎ウイルスIRES)、並びに切断可能なリンカー(例えば、2Aペプチド、例えば、P2A、T2A、E2A及びF2Aペプチド)が挙げられるが、これらに限定されない。レトロウイルスベクターと適切なパッケージ化ラインとの組み合わせも好適であり、カプシドタンパク質はヒト細胞に感染するために機能するであろう。PA12(Miller et al.,(1985)Mol Cell Biol(1985);5:431-437)、PA317(Miller,et al.,Mol Cell Biol(1986);6:2895-2902)、及びCRIP(Danos et al.,Proc Natl Acad Sci USA(1988);85:6460-6464)を含むが、これらに限定されない様々な両種性ウイルス産生細胞株が知られている。非両種性粒子、例えば、VSVG、RD114又はGALVエンベロープ及び当該技術分野で既知の任意の他のもので偽型化された粒子も好適である。
【0437】
可能な形質導入方法としてはまた、細胞とプロデューサー細胞との直接共培養(Bregni et al.,Blood(1992);80:1418-1422)、あるいはウイルス上清単独、又は適切な成長因子及びポリカチオンを含むか若しくは含まない濃縮ベクターストックを用いた培養(Xu et al.,Exp Hemat(1994);22:223-230、及びHughes et al.J Clin Invest(1992);89:1817)が挙げられる。
【0438】
他の形質導入ウイルスベクターを使用して、細胞を修飾することができる。ある特定の実施形態では、選択されたベクターは、高い感染効率並びに安定した組み込み及び発現を示す(例えば、Cayouette et al.,Human Gene Therapy 8:423-430,1997、Kido et al.,Current Eye Research 15:833-844,1996、Bloomer et al.,Journal of Virology 71:6641-6649,1997、Naldini et al.,Science 272:263-267,1996、及びMiyoshi et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.94:10319,1997を参照されたい)。使用することができる他のウイルスベクターとしては、例えば、アデノウイルス、レンチウイルス、及びアデナ随伴ウイルスベクター、ワクシニアウイルス、ウシパピローマウイルス、又はエプスタインバーウイルスなどのヘルペスウイルスが挙げられる(また、例えば、Miller,Human Gene Thera(1990);15-14、Friedman,Science 244:1275-1281,1989、Eglitis et al.,BioTechniques(1988);6:608-614、Tolstoshev et al.,Cur Opin Biotechnol(1990);1:55-61、Sharp,The Lancet(1991);337:1277-78、Cornetta et al.,Nucleic Acid Research and Molecular Biology 36:311-22,1987、Anderson,Science(1984);226:401-409;Moen,Blood Cells 17:407-16,1991、Miller et al.,Biotechnol(1989);7:980-90、LeGal La Salle et al.,Science(1993);259:988-90、及びJohnson,Chest(1995)107:77S-83Sのベクターも参照されたい)。レトロウイルスベクターは、特に十分に開発され、臨床現場で使用されている(Rosenberg et al.,N Engl J Med(1990);323:370,1990、Anderson et al.、米国特許第5,399,346号)。
【0439】
非ウイルスアプローチもまた、細胞の遺伝子改変のために使用することができる。例えば、核酸分子は、リポフェクションの存在下で(Feigner et al.,Proc Natl Acad Sci U.S.A.(1987);84:7413、Ono et al.,Neurosci Lett(1990);17:259、Brigham et al.,Am J Med Sci(1989);298:278、Staubinger et al.,Methods in Enzymol(1983);101:512、Wu et al.,J Biol Chem(1988);263:14621、Wu et al.,J Biol Chem(1989);264:16985)、又は外科的条件下での微量注射により(Wolff et al.,Science(1990);247:1465)、核酸を投与することによって細胞に導入することができる。遺伝子移入のための他の非ウイルス手段としては、リン酸カルシウム、DEAEデキストラン、エレクトロポレーション、及びプロトプラスト融合を使用したインビトロでのトランスフェクションが挙げられる。リポソームはまた、DNAの細胞への送達に潜在的に有益であり得る。正常な遺伝子の、対象の罹患組織への移植は、正常な核酸をエクスビボで培養可能な細胞型(例えば、自己若しくは異種の一次細胞又はその子孫(progeny))に移入することによっても達成され得、その後、細胞(又はその子孫(descendant))を標的組織に注射するか、又は全身的に注射する。組換え受容体は、トランスポザーゼ又は標的ヌクレアーゼ(例えば、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、メガヌクレアーゼ、若しくはTALEヌクレアーゼ、CRISPR)を使用して誘導又は取得することもできる。一過性発現は、RNAエレクトロポレーションによって得られ得る。
【0440】
任意の標的ゲノム編集方法を使用して、本開示の抗原認識受容体を細胞又は対象に送達することもできる。ある特定の実施形態では、CRISPRシステムは、本明細書に開示される本開示の抗原認識受容体を送達するために使用される。ある特定の実施形態では、ジンクフィンガーヌクレアーゼは、抗原認識受容体を送達するために使用される。ある特定の実施形態では、TALEN系が、本開示の抗原認識受容体を送達するために使用される。
【0441】
クラスター化して規則的な配置の短い回文配列(CRISPR)系は、原核細胞で発見されたゲノム編集ツールである。ゲノム編集に利用される場合、CRISPR系は、Cas9(crRNAをガイドとして利用してDNAを修飾することができるタンパク質)、CRISPR RNA(crRNA、Cas9と活性複合体を形成するtracrRNA(一般にヘアピンループ形態)に結合する領域とともに、Cas9を宿主DNAの正しい部分に導くためにCas9によって使用されるRNAを含む)、トランス活性化crRNA(tracrRNA、crRNAに結合し、Cas9と活性複合体を形成する)、及びDNA修復テンプレートの任意の部分(特定のDNA配列の挿入を可能にする細胞修復プロセスを導くDNA)を含む。CRISPR/Cas9は、標的細胞にトランスフェクトするためにプラスミドを用いることが多い。crRNAは、Cas9が細胞内の標的DNAを識別し、それに直接結合するために使用する配列であるため、各用途ごとに設計される必要がある。CAR発現カセットを担持する修復テンプレートは、切断の両側の配列と重複し、挿入配列をコードする必要があるため、各用途ごとに設計する必要もある。複数のcrRNA及びtracrRNAを一緒にパッケージ化して、単一ガイドRNA(sgRNA)を形成することができる。このsgRNAは、Cas9遺伝子と一緒に接合され、細胞にトランスフェクトするためにプラスミドに作製され得る。
【0442】
ジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)は、ジンクフィンガーDNA結合ドメインをDNA開裂ドメインと組み合わせることによって生成される人工制限酵素である。ジンクフィンガードメインは、ジンクフィンガードメインがゲノム内の所望の配列を標的とするのを可能にする特定のDNA配列を標的とするように操作され得る。個々のZFNのDNA結合ドメインは、典型的には、複数の個々のジンクフィンガー反復を含有し、各々が複数の塩基対を認識することができる。新しいジンクフィンガードメインを生成する最も一般的な方法は、既知の特異性のより小さいジンクフィンガー「モジュール」を組み合わせることである。ZFNにおける最も一般的な切断ドメインは、II型制限エンドヌクレアーゼFokIからの非特異的切断ドメインである。内因性相同組換え(HR)機構及びCAR発現カセットを担持する相同DNAテンプレートを使用して、ZFNを使用して、CAR発現カセットをゲノムに挿入することができる。標的配列がZFNによって切断されるとき、HR機構は、損傷した染色体と相同DNAテンプレートとの間の相同性を探索し、次いで、染色体の2つの壊れた末端の間の鋳型の配列をコピーし、それによって相同DNAテンプレートがゲノムに組み込まれる。
【0443】
転写活性化因子様エフェクタヌクレアーゼ(TALEN)は、DNAの特定の配列を切断するように操作することができる制限酵素である。TALEN系は、ZFNとほぼ同じ原理で動作する。これらは、転写活性化因子様エフェクターDNA結合ドメインをDNA切断ドメインと組み合わせることによって生成される。転写活性化因子様エフェクター(TALE)は、特定のヌクレオチドを強く認識する2つの可変位置を有する33~34個のアミノ酸反復モチーフで構成される。これらのTALEのアレイを組み立てることによって、TALE DNA結合ドメインは、所望のDNA配列を結合し、それによってヌクレアーゼをゲノム内の特定の場所で切断するよう誘導するように操作され得る。ポリヌクレオチド療法方法で使用するためのcDNA発現は、任意の好適なプロモーター(例えば、ヒトサイトメガロウイルス(CMV)、シミアンウイルス40(SV40)、又はメタロチオネインプロモーター)から指示され、任意の適切な哺乳動物調節エレメント又はイントロン(例えば、伸長因子1aエンハンサー/プロモーター/イントロン構造)によって調節され得る。例えば、必要に応じて、特定の細胞型における遺伝子発現を優先的に指示することが知られているエンハンサーを使用して、核酸の発現を指示することができる。使用されるエンハンサーは、限定されないが、組織又は細胞特異的エンハンサーとして特徴付けられるものを含むことができる。代替的に、ゲノムクローンが治療用構築物として使用される場合、調節は、同族の調節配列によって、又は必要に応じて、上述のプロモーター若しくは調節エレメントのうちのいずれかを含む、異種源に由来する調節配列によって媒介され得る。
【0444】
5.5.1.送達方法
ゲノム編集剤/系を送達するための方法は、必要性に応じて変化し得る。ある特定の実施形態では、選択されたゲノム編集方法の構成成分は、1つ以上のプラスミド中のDNA構築物として送達される。ある特定の実施形態では、構成成分は、ウイルスベクターを介して送達される。一般的な送達方法には、エレクトロポレーション、マイクロインジェクション、遺伝子銃、インパレフェクション、静水圧、連続注入、音波処理、マグネトフェクション、アデノ随伴ウイルス、ウイルスベクターのエンベロープタンパク質偽型化、複製コンピテントベクターシス及びトランス作用エレメント、単純ヘルペスウイルス、及び化学ビヒクル(例えば、オリゴヌクレオチド、リポプレックス、ポリマーソーム、ポリプレックス、デンドリマー、無機ナノ粒子、及び細胞透過性ペプチド)が含まれるが、これらに限定されない。
【0445】
特定の実施形態では、送達方法は、コロイドの使用を含む。本明細書で使用される場合、用語「コロイド」は、1つの相(例えば、分散相)が他の相(例えば、連続相)に分布する、2つ以上の相が存在する系を指す。更に、位相のうちの少なくとも1つは、小さい寸法(約10-9~約10-6mの範囲内)を有する。本開示の主題に包含されるコロイドの非限定的な例としては、巨大分子複合体、ナノカプセル、微粒子、ビーズ、及び脂質ベースの系(例えば、ミセル、リポソーム、及び脂質ナノ粒子)が挙げられる。
【0446】
特定の実施形態では、送達方法は、リポソームの使用を含む。本明細書で使用される場合、「リポソーム」という用語は、有機溶媒中に溶解され、次いで水性媒体中に分散された脂質から生成された単層又は多層の球状脂質二重層構造を指す。活性薬学的成分(例えば、本明細書に開示される核酸組成物)を細胞に送達するために実験的及び治療的に使用され、リポソームは細胞膜と融合するため、内容物は細胞質に移される。
【0447】
特定の実施形態では、送達方法は、脂質ナノ粒子の使用を含む。本明細書で使用される場合、「脂質ナノ粒子」という用語は、ナノメートルのオーダー(例えば、約1nm~約1,000nm)の少なくとも1つの寸法を有し、少なくとも1つの脂質を含む粒子を指す。特定の実施形態では、脂質ナノ粒子は、細胞に送達するための活性薬学的成分(例えば、本明細書に開示される核酸組成物)を含むことができる。脂質ナノ粒子の形態は、リポソームとは異なり得る。リポソームは、親水性コアを取り囲む脂質二重層によって特徴付けられるが、脂質ナノ粒子は、カチオン性脂質及び/又はイオン化可能な脂質が活性薬学的成分(例えば、本明細書に開示される核酸組成物)の周りの反転ミセルに編成される、電子密度の高いコアを有する。脂質ナノ粒子及びリポソームの形態及び特性に関する更なる情報は、Wilczewska,et al.,Pharmacological reports 64,no.5(2012):1020-1037、Eygeris et al.,Accounts of Chemical Research 55,no.1(2021):2-12、Zhang et al.,Chemical Reviews 121,no.20(2021):12181-12277、及びFan et al.,Journal of pharmaceutical and biomedical analysis 192(2021):113642に見出され得る。
【0448】
特定の実施形態では、脂質ナノ粒子は、約30nm~約150nm、約40nm~約150nm、約50nm~約150nm、約60nm~約130nm、約70nm~約110nm、約70nm~約100nm、約80nm~約100nm、約90nm~約100nm、約70~約90nm、約80nm~約90nm、約70nm~約80nm、又は約30nm、35nm、40nm、45nm、50nm、55nm、60nm、65nm、70nm、75nm、80nm、85nm、90nm、95nm、100nm、105nm、110nm、115nm、120nm、125nm、130nm、135nm、140nm、145nm、又は150nmの平均直径を有する。
【0449】
特定の実施形態では、脂質ナノ粒子は、カチオン性脂質又はイオン化可能な脂質を含むことができる。「カチオン性脂質」という用語は、恒久的な正電荷を有する頭部基を含む脂質を指す。本開示の主題に包含されるカチオン性脂質の非限定的な例としては、1,2-ジ-O-オクタデセニル-3-トリメチルアンモニウム-プロパン(DOTMA)、1,2-ジオレオイル-3-トリメチルアンモニウム-プロパン(DOTAP)、2,3-ジオレイルオキシ-N-[2-(スペルミンカルボキサミド)エチル]-N,N-ジメチル-1-プロパンアミニウムトリフルオロアセテート(DOSPA)、及びエチルホスファチジルコリン(ePC)が挙げられる。
【0450】
本明細書で使用される場合、「イオン化可能脂質」という用語は、低pHでプロトン化され、生理学的pHで中性である脂質を指す。イオン化可能な脂質のpH感受性は、中性脂質が血液細胞のアニオン性膜との相互作用が少なく、したがって、脂質ナノ粒子の生体適合性が改善されるため、インビボでの送達(例えば、本明細書に開示される核酸組成物の送達)に特に有益である。エンドソームに捕捉されると、イオン化可能な脂質はプロトン化され、膜の不安定化を促進して、ナノ粒子のエンドソーム脱出を可能にする。本開示の主題に包含されるイオン化可能な脂質の非限定的な例としては、テトラキス(8-メチルノニル)3,3’,3’’,3’’’-(((メチルアザンジイル)ビス(プロパン-3,1ジイル))ビス(アザントリイル))テトラプロピオネート、デシル(2-(ジオクチルアンモニオ)エチル)ホスフェート、((4-ヒドロキシブチル)アザンジイル)ビス(ヘキサン-6,1-ジイル)ビス(2-ヘキシルデカノエート)、ビス(2-(ドデシルジスルファニル)エチル)3,3’-((3-メチル-9-オキソ-10-オキサ-13,14-ジチア-3,6-ジアザヘキサコシル)アザンジイル)ジプロピオネート、1,1’-((2-(4-(2-((2-(ビス(2-ヒドロキシドデシル)アミノ)エチル)(2-ヒドロキシドデシル)アミノ)エチル)ピペラジン-1-イル)エチル)アザンジイル)ビス(ドデカン-2-オール)、cKK-E12、3,6-ビス(4-(ビス(2-ヒドロキシドデシル)アミノ)ブチル)ピペラジン-2,5-ジオン、(6Z,9Z,28Z,31Z)-ヘプタトリアコンタ-6,9,28,31-テトラエン-19-イル4-(ジメチルアミノ)ブタノアート、ヘキサ(オクタン-3-イル)9,9’,9’’,9’’’,9’’’’,9’’’’’-((((ベンゼン-1,3,5-トリカルボニル)イリス(アザンジイル))トリス(プロパン-3,1-ジイル))トリス(アザントリイル))ヘキサノナノエート、ヘプタデカン-9-イル8-((2-ヒドロキシエチル)(6-オキソ-6-(ウンデシルオキシ)ヘキシル)アミノ)オクタノエート、及び(((3,6-ジオキソピペラジン-2,5-ジイル)ビス(ブタン-4,1-ジイル)ビス(アザントリイル))テトラキス(エタン-2,1-ジイル)(9Z,9’Z,9’’Z,9’’’Z,12Z,12’Z,12’’Z,12’’’Z)-テトラキス(オクタデカ-9,12-ジエノエート)が挙げられる。
【0451】
更に、特定の実施形態では、脂質ナノ粒子は、他の脂質を含むことができる。例えば、限定されないが、本開示の主題の脂質ナノ粒子は、リン脂質、コレステロール、ポリエチレングリコール(PEG)官能性脂質(PEG-脂質)を含むことができる。これらの脂質は、脂質ナノ粒子の特定の特性(例えば、安定性、生体内分布など)を改善することができる。例えば、コレステロールは、完全性及び剛性を調節することによって、脂質ナノ粒子の安定性を増強する。脂質ナノ粒子中に存在する他の脂質の非限定的な例としては、コレステロール、DC-コレステロール、β-シトステロール、BHEM-コレステロール、ALC-0159、ジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)、ジオレオイルホスファチジルコリン(DOPC)、ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)、ジオレオイルホスファチジルグリセロール(DOPG)、ジパルミトイルホスファチジルグリセロール(DPPG)、ジオレオイルホスファチジルエタノールアミン(DOPE)、パルミトイルオレオイルホスファチジルコリン(POPC)、パルミトイルオレオイル-ホスファチジルエタノールアミン(POPE)、及びジオレオイル-ホスファチジルエタノールアミン4-(N-マレイミドメチル)-シクロヘキサン-1-カルボキシレート(DOPE-mal)、ジパルミトイルホスファチジルエタノールアミン(DPPE)、ジミリストイルホスホエタノールアミン(DMPE)、ジステアロイルホスファチジルエタノールアミン(DSPE)、16-O-モノメチルPE、16-O-ジメチルPE、18-1-トランスPE、1-ステアリオイル-2-オレオイル-ホスファチジエタノールアミン(SOPE)、並びにl,2-ジエライドイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(transDOPE)が挙げられる。
【0452】
特定の実施形態では、脂質ナノ粒子は、リガンドに結合する標的化部分を含むことができる。標的化部分の使用は、活性薬学的成分(例えば、本明細書に開示される核酸組成物)の、リガンドを発現する標的細胞(例えば、T細胞)への選択的送達を可能にする。特定の実施形態では、標的化部分は、細胞表面受容体に結合する抗体又はその抗原結合断片であり得る。例えば、限定されないが、標的化ドメインは、T細胞(例えば、CD3、CD4、CD8、CD16、CD40L、CD95、FasL、CTLA-4、OX40、GITR、LAG3、ICOS、及びPD-1)の表面上に発現される受容体に結合する抗体又はその抗原結合断片である。
【0453】
特定の実施形態では、送達方法は、インビボ送達方法である。特定の実施形態では、送達方法は、エクスビボ送達方法である。
【0454】
5.6.ポリペプチド
本開示の主題は、配列における変化を生成することによって、アミノ酸配列又は核酸配列を最適化するための方法を提供する。そのような変化は、ある特定の変異、欠失、挿入、又は翻訳後修飾を含み得る。本開示の主題は、本明細書に開示される任意の天然に存在するポリペプチド(限定されないが、DLL3、CD8、CD28、4-1BB、及びCD3ζを含む)の類似体を更に含む。類似体は、アミノ酸配列の差異、翻訳後修飾、又はその両方が、本明細書に開示される天然に存在するポリペプチドと異なり得る。類似体は、本開示の主題の天然に存在するアミノ酸配列の全部又は一部に対して、少なくとも約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、若しくはそれ以上の相同性又は同一性を示すことができる。配列長の比較は、少なくとも5アミノ酸残基、10アミノ酸残基、15アミノ酸残基、又は20アミノ酸残基、例えば、少なくとも25アミノ酸残基、50アミノ酸残基、若しくは75アミノ酸残基、又は100アミノ酸残基を超える。再び、同一性の程度を決定するための例示的なアプローチでは、BLASTプログラムが使用されてもよく、e-3~e-100の確率スコアは、密接に関連する配列を示している。修飾は、ポリペプチドのインビボ及びインビトロの化学的誘導体化、例えば、アセチル化、カルボキシル化、リン酸化、又はグリコシル化を含み、かかる修飾は、ポリペプチドの合成中、又は処理中、又は単離された修飾酵素による処理の後に生じ得る。類似体はまた、一次配列の変化によって、天然に存在するポリペプチドとは異なり得る。これらには、天然の遺伝子バリアントと誘導された遺伝子バリアント(例えば、Sambrook,Fritsch and Maniatis,Molecular Cloning: A Laboratory Manual(2d ed.),CSH Press,1989、又はAusubel et al.(前掲)に記載されるように、放射線照射若しくはエタンメチルサルフェートへの曝露によるランダム変異誘発から、又は部位特異的変異誘発によって生じるもの)が含まれる。L-アミノ酸以外の残基、例えば、D-アミノ酸、又は天然に存在しない若しくは合成されたアミノ酸、例えば、β若しくはγアミノ酸を含有する環化ペプチド、分子、及び類似体も含まれる。
【0455】
完全長ポリペプチドに加えて、本開示の主題はまた、本明細書に開示されるポリペプチドのうちのいずれかの断片を提供する。本明細書で使用される場合、「断片」という用語は、少なくとも5、10、13、又は15個のアミノ酸を意味する。ある特定の実施形態では、断片は、少なくとも20個の連続アミノ酸、少なくとも30個の連続アミノ酸、又は少なくとも50個の連続アミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、断片は、少なくとも60~80個、100個、200個、300個、又はそれ以上の連続アミノ酸を含む。断片は、当業者に既知の方法によって生成され得るか、又は通常のタンパク質処理(例えば、生物学的活性に必要とされない新生ポリペプチドからのアミノ酸の除去、又は代替のmRNAスプライシング若しくは代替のタンパク質処理イベントによるアミノ酸の除去)から生じ得る。
【0456】
5.7.製剤及び投与
本開示の主題は、本開示の細胞を含む、組成物を提供する。ある特定の実施形態では、本組成物は、薬学的に許容される担体を更に含む薬学的組成物である。本開示の細胞を含む組成物は、滅菌液体調製物、例えば、等張水溶液、懸濁液、エマルション、分散液、又は粘性組成物として便利に提供することができ、これらは、選択されたpHに緩衝化されてもよい。液体調製物は、通常、ゲル、他の粘性組成物、及び固体組成物よりも調製が容易である。追加的に、液体組成物は、特に注射によって投与することがいくらかより便利である。一方、粘性組成物は、特定の組織とのより長い接触期間を提供するのに適切な粘度範囲内で製剤化することができる。液体又は粘性組成物は、担体を含むことができ、担体は、例えば、水、生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコールなど)、及びそれらの好適な混合物を含有する溶媒又は分散媒であり得る。
【0457】
滅菌注射可能溶液は、必要な量の適切な溶媒に、必要に応じて様々な量の他の成分とともに遺伝子改変された細胞を組み込むことによって調製することができる。そのような組成物は、滅菌水、生理食塩水、グルコース、デキストロースなどの好適な担体、希釈剤、又は賦形剤との混合物中にあってもよい。組成物を凍結乾燥することもできる。組成物は、投与経路及び所望の調製物に応じて、湿潤剤、分散剤、又は乳化剤(例えば、メチルセルロース)、pH緩衝剤、ゲル化剤若しくは粘度増強添加剤、防腐剤、香料剤、色素などの補助物質を含有することができる。“REMINGTON’S PHARMACEUTICAL SCIENCE”,17th edition,1985(参照により本明細書に組み込まれる)などの標準的なテキストを、過度の実験なしに好適な調製物を調製するために参照してもよい。
【0458】
組成物の安定性及び無菌性を向上させる様々な添加剤(抗菌防腐剤、酸化防止剤、キレート剤、及び緩衝剤を含む)を添加することができる。微生物の活動の予防は、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノールソルビン酸などの種々の抗菌剤及び抗真菌剤によって確実にすることができる。注射可能医薬品の吸収の延長は、吸収を遅延させる薬剤、例えばモノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンの使用によってもたらされ得る。しかしながら、本開示の主題によれば、使用される任意のビヒクル、希釈剤、又は添加剤は、遺伝子改変細胞と適合性でなければならない。
【0459】
これらの組成物は、等張であることができ、すなわち、それらは、血液及び涙液と同じ浸透圧を有することができる。組成物の所望の等張性は、塩化ナトリウム、又はデキストロース、ホウ酸、酒石酸ナトリウム、プロピレングリコール、又は他の無機若しくは有機溶質などの他の薬学的に許容される薬剤を使用して達成され得る。塩化ナトリウムは、特に、ナトリウムイオンを含有する緩衝液用であり得る。
【0460】
組成物の粘度は、必要に応じて、薬学的に許容される増粘剤を使用して、選択されたレベルで維持することができる。例えば、メチルセルロースは、容易かつ経済的に入手可能であり、取り扱いが容易である。他の好適な増粘剤として、例えば、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボマーなどが挙げられる。増粘剤の濃度は、選択された薬剤に依存する。重要な点は、選択した粘度を達成する量を使用することである。明らかに、好適な担体及び他の添加剤の選択は、正確な投与経路及び特定の剤形、例えば、液体剤形の性質(例えば、組成物が溶液、懸濁液、ゲル、又は時間放出形態若しくは液体充填形態などの別の液体形態に製剤化されるかどうか)に依存する。
【0461】
本開示の細胞を含む組成物は、疾患又は障害を治療又は緩和するために、対象に全身的に又は直接的に提供することができる。ある特定の実施形態では、本開示の細胞又はそれを含む組成物は、目的の臓器(例えば、新生物形成に罹患した臓器)に直接注射される。代替的に、本開示の細胞又はそれを含む組成物は、例えば、循環系(例えば、腫瘍血管系)への投与によって、目的の臓器に間接的に提供される。増殖剤及び分化剤は、インビトロ又はインビボで細胞(例えば、T細胞又はNK細胞)の産生を増加させるために、細胞又は組成物の投与前、投与中又は投与後に提供することができる。
【0462】
本開示の細胞は、任意の生理学的に許容されるビヒクルにおいて、通常は血管内に投与され得るが、それらはまた、骨又は他の好都合な部位に導入され得、そこで細胞は、再生及び分化のための適切な部位(例えば、胸腺)を見出すことができる。
【0463】
投与される細胞の量は、治療されている対象によって異なることができる。ある特定の実施形態では、約104~約1010、約104~約107、約105~約107、約105~約109、又は約106~約108の本開示の細胞が、対象に投与される。より効果的な細胞は、更に少ない数で投与されてもよい。通常、少なくとも約l×l05個の細胞が投与され、最終的に約l×l010個以上に達する。ある特定の実施形態では、少なくとも約1×105個、5×105個、1×106個、約5×106個、約1×107個、約5×107個、約1×108個、又は約5×108個の本開示の細胞が、対象に投与される。ある特定の実施形態では、約1×106個の本開示の細胞が、対象に投与される。有効用量とみなされるものの正確な決定は、特定の対象のサイズ、年齢、性別、体重、及び状態を含む、各対象に個々の要因に基づいてもよい。投与量は、本開示及び当業者の知識から当業者によって容易に確認され得る。
【0464】
本開示の細胞は、精製された細胞集団を含むことができる。当業者は、蛍光活性化細胞選別(FACS)などの様々な周知の方法を使用して、集団における本開示の細胞のパーセンテージを容易に決定することができる。本開示の免疫応答性細胞を含む集団における純度の好適な範囲は、約50%~約55%、約5%~約60%、及び約65%~約70%である。ある特定の実施形態では、純度は、約70%~約75%、約75%~約80%、又は約80%~約85%である。ある特定の実施形態では、純度は、約85%~約90%、約90%~約95%、及び約95%~約100%である。投与量は、当業者によって容易に調整することができる(例えば、純度を低下させるには、投与量を増加させることが必要であり得る)。細胞は、注射、カテーテルなどによって導入され得る。
【0465】
当業者は、組成物中の細胞並びに任意の添加剤、ビヒクル、及び/又は担体の量を容易に決定し、方法において投与することができる。典型的には、任意の添加剤(活性細胞(複数可)及び/又は薬剤(複数可)に加えて)は、リン酸緩衝生理食塩水溶液中に0.001~50%(重量)溶液の量で存在し、有効成分は、約0.0001~約5重量%、約0.0001~約1重量%、約0.0001~約0.05重量%、又は約0.001~約20重量%、約0.01~約10重量%、又は約0.05~約5重量%などのマイクログラム~ミリグラムのオーダーで存在する。動物又はヒトに投与される任意の組成物について、以下を決定することができる:例えば、好適な動物モデル、例えば、マウスなどのげっ歯類における致死量(LD)及びLD50を決定することによる毒性、好適な応答を誘発する組成物(複数可)の投与量、組成物における構成成分の濃度、並びに組成物(複数可)の投与時期。そのような決定は、当業者の知識、本開示、及び本明細書で引用される文書からの過度の実験を必要とせず、連続的な投与の時間は、過度の実験なしで確認することができる。
【0466】
ある特定の実施形態では、組成物は、本開示の細胞と、薬学的に許容される担体と、を更に含む、薬学的組成物である。
【0467】
組成物の投与は、自己又は異種であり得る。例えば、細胞は、1対象から得て、同じ対象又は異なる適合性の対象に投与することができる。末梢血由来細胞又はそれらの子孫(例えば、インビボ、エクスビボ、又はインビトロ由来)を投与することができる。本開示の組成物(例えば、本開示の細胞を含む薬学的組成物)を投与する場合、それは、単位用量の注射可能な形態(溶液、懸濁液、エマルション)で製剤化され得る。
【0468】
本開示の細胞及び組成物は、経口投与、静脈内投与、皮下投与、結節内投与、腫瘍内投与、髄腔内投与、硝子体内投与、胸膜内投与、骨内投与、腹腔内投与、胸膜投与、及び対象への直接投与を含むが、これらに限定されない、当該技術分野で既知の任意の方法によって投与され得る。
【0469】
追加的又は代替的に、本開示の主題はまた、本明細書に開示される核酸又は核酸組成物を含む(例えば、セクション5.5.1に記載される)脂質ナノ粒子を含む組成物を提供する。本開示の脂質ナノ粒子を含む組成物は、滅菌及び/又は発熱物質フリーとして便利に提供することができる。組成物は、米国薬局方(USP)、欧州薬局方(EP)、英国薬局方、及び/又は国際薬局方の基準を満たすように調製することができる。
【0470】
本開示の脂質ナノ粒子を含む組成物は、薬学的に許容される賦形剤を含むことができる。薬学的に許容される賦形剤の非限定的な例としては、不活性希釈剤、分散剤、造粒剤、表面活性剤、乳化剤、崩壊剤、結合剤、防腐剤、緩衝剤、潤滑剤、及び/又は油が挙げられる。更に、カカオバター及び坐剤ワックス、着色剤、コーティング剤、甘味剤、香味剤、及び/又は香料剤などの賦形剤が、組成物中に存在し得る。
【0471】
特定の実施形態では、本開示の脂質ナノ粒子を含む組成物は、注射可能な調製物として調製することができる。これらの注射可能な調製物には、水、リンゲル溶液、U.S.P.、等張性塩化ナトリウム溶液、及び/又は油(例えば、オレイン酸)を含むが、これらに限定されない、薬学的に許容されるビヒクル及び溶媒を含むことができる。特定の実施形態では、本開示の脂質ナノ粒子を含む注射用調製物は、水溶性が低い結晶性又は非晶質材料の液体懸濁液を含むことができる。これらの低い水溶性材料の使用は、皮下又は筋肉内注射からの吸収を遅らせることを可能にする。代替的又は追加的に、本開示の脂質ナノ粒子を含む組成物は、直腸又は膣投与、経口投与、局所投与及び/又は経皮投与、皮内投与、肺投与、鼻腔投与、口腔投与、又は眼科投与のために調製することができる。本開示の脂質ナノ粒子を含む医薬組成物を製剤化及び調製するための様々な方法に関する追加的な情報は、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,22nd Edition,A.R.Gennaro,Lippincott,Williams & Wilkins,Baltimore,Md.,2012に見出すことができる。
【0472】
特定の実施形態では、本開示の脂質ナノ粒子を含む組成物は、制御放出又は持続放出のために製剤化され得る。本明細書で使用される場合、「制御放出」という用語は、治療転帰をもたらすための特定の放出パターンに適合する医薬組成物又は化合物放出プロファイルを指す。本明細書で使用される場合、「持続放出」という用語は、特定の期間にわたる放出速度に適合する医薬組成物又は化合物を指す。期間は、時間、日、週、月、及び年を含み得るが、これらに限定されない。
【0473】
本開示の脂質ナノ粒子を含む組成物は、抗原に対する免疫応答を誘導及び/若しくは増強するため、並びに/又は腫瘍、例えば、MUC16に関連する腫瘍を治療及び/若しくは予防するために、全身的に又は直接的に対象に提供することができる。特定の実施形態では、本開示の脂質ナノ粒子又はそれを含む組成物は、インビボで免疫応答性細胞に提供される。特定の実施形態では、本開示の脂質ナノ粒子又はそれを含む組成物は、目的の臓器(例えば、腫瘍に罹患した臓器)に直接注射される。あるいは、本開示の脂質ナノ粒子又はそれを含む組成物は、例えば、循環系(例えば、腫瘍血管系)への投与によって、目的の臓器に間接的に提供される。特定の実施形態では、本開示の脂質ナノ粒子又はそれを含む組成物は、エクスビボで免疫応答性細胞に提供される。増殖剤及び分化剤は、エクスビボ又はインビボで細胞(例えば、T細胞又はNK細胞)の産生を増加させるために、脂質ナノ粒子又は組成物の投与前、投与中又は投与後に提供することができる。
【0474】
本開示の脂質ナノ粒子は、任意の生理学的に許容されるビヒクルにおいて、通常は血管内に投与され得るが、それらはまた、骨又は他の好都合な部位に導入され得、そこで細胞は、再生及び分化のための適切な部位(例えば、胸腺)を見出すことができる。
【0475】
投与される細胞の量は、治療されている対象によって異なることができる。特定の実施形態では、約0.001mg/kg~約10mg/kg、約0.005mg/kg~約10mg/kg、約0.01mg/kg~約10mg/kg、約0.05mg/kg~約10mg/kg、約0.1mg/kg~約10mg/kg、約1mg/kg~約10mg/kg、約2mg/kg~約10mg/kg、約5mg/kg~約10mg/kg、約0.0001mg/kg~約5mg/kg、約0.001mg/kg~約5mg/kg、約0.005mg/kg~約5mg/kg、約0.01mg/kg~約5mg/kg、約0.05mg/kg~約5mg/kg、約0.1mg/kg~約5mg/kg、約1mg/kg~約5mg/kg、約2mg/kg~約5mg/kg、約0.0001mg/kg~約2.5mg/kg、約0.001mg/kg~約2.5mg/kg、約0.005mg/kg~約2.5mg/kg、約0.01mg/kg~約2.5mg/kg、約0.05mg/kg~約2.5mg/kg、約0.1mg/kg~約2.5mg/kg、約1mg/kg~約2.5mg/kg、約2mg/kg~約2.5mg/kg、約0.0001mg/kg~約1mg/kg、約0.001mg/kg~約1mg/kg、約0.005mg/kg~約1mg/kg、約0.01mg/kg~約1mg/kg、約0.05mg/kg~約1mg/kg、約0.1mg/kg~約1mg/kg、約0.0001mg/kg~約0.25mg/kg、約0.001mg/kg~約0.25mg/kg、約0.005mg/kg~約0.25mg/kg、約0.01mg/kg~約0.25mg/kg、約0.05mg/kg~約0.25mg/kg、又は約0.1mg/kg~約0.25mg/kgの本開示の脂質ナノ粒子が対象に投与される。特定の実施形態では、約0.005mg/kg~約2.5mg/kg、約0.1mg/kg~約1mg/kg、又は約0.05mg/kg~約1mg/kgの本開示の細胞が対象に投与される。有効用量とみなされるものの正確な決定は、特定の対象のサイズ、年齢、性別、体重、及び状態を含む、各対象に個々の要因に基づいてもよい。投与量は、本開示及び当業者の知識から当業者によって容易に確認され得る。投与量は、当業者によって容易に調整することができる(例えば、純度を低下させるには、投与量を増加させることが必要であり得る)。
【0476】
5.8.治療方法
本開示の細胞及びそれを含む組成物は、対象における疾患又は障害を治療又は緩和するために使用することができる。特定の実施形態では、疾患又は障害は、DLL3に関連する。特定の実施形態では、疾患又は障害は、DLL3の過剰発現に関連する。
【0477】
ある特定の実施形態では、本方法は、それを必要とする対象に、本開示の細胞又はそれを含む組成物を投与することを含む。ある特定の実施形態では、細胞は、T細胞である。T細胞は、CD4+ T細胞又はCD8+ T細胞であり得る。ある特定の実施形態では、T細胞は、CD4+ T細胞である。
【0478】
追加的又は代替的に、本開示の脂質ナノ粒子及びそれを含む組成物は、対象における疾患又は障害を治療又は改善するために使用することができる。ある特定の実施形態では、疾患又は障害は、DLL3に関連する。特定の実施形態では、疾患又は障害は、DLL3の過剰発現に関連する。ある特定の実施形態では、方法は、本開示の脂質ナノ粒子又はそれを含む組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む。
【0479】
治療のために、投与量は、所望の効果を生み出すのに有効な量である。有効量は1回の投与又は一連の投与で提供され得る。有効量は、ボーラスで、又は連続灌流によって提供することができる。
【0480】
ある特定の実施形態では、疾患又は障害は、腫瘍である。ある特定の実施形態では、本開示の細胞及び組成物は、対象における腫瘍負荷を低減し、腫瘍細胞の数を減少させ、腫瘍サイズを減少させ、かつ/又は腫瘍を根絶し、かつ/又は対象の生存を増加若しくは延長することができる。ある特定の実施形態では、腫瘍は、がんである。
【0481】
疾患及び障害の非限定的な例としては、肺の神経内分泌腫瘍、肺外神経内分泌がん、黒色腫、神経内分泌前立腺がん、乳がん、胃腸管の神経内分泌腫瘍、膵がん、甲状腺髄様がん、小細胞膀胱がん、卵巣小細胞がん、低悪性度神経膠腫、膠芽腫、及び神経芽腫が挙げられる。肺の神経内分泌腫瘍の非限定的な例としては、肺神経内分泌がん(定型カルチノイド腫瘍、及び非定型カルチノイド腫瘍を含む)、大細胞神経内分泌がん、及び小細胞肺がんが挙げられる。特定の実施形態では、腫瘍は、小細胞肺がんである。ある特定の実施形態では、黒色腫は、ブドウ膜黒色腫である。ある特定の実施形態では、乳がんは、トリプルネガティブ乳がんである。
【0482】
更なる修飾を、DLL3特異的CARを発現する操作された免疫細胞(例えば、T細胞)に導入して、免疫学的合併症(「悪性T細胞形質転換」として知られる)、例えば、移植片対宿主病(GvHD)のリスクを回避又は最小化することができる。操作された免疫細胞の修飾は、自殺遺伝子をDLL3特異的CAR発現T細胞内に操作することを含み得る。好適な自殺遺伝子としては、単純ヘルペスウイルスチミジンキナーゼ(hsv-tk)、誘導性カスパーゼ9自殺遺伝子(iCasp-9)、及び切断型ヒト上皮成長因子受容体(EGFRt)ポリペプチドが挙げられるが、これらに限定されない。ある特定の実施形態では、自殺遺伝子は、EGFRtポリペプチドである。EGFRtポリペプチドは、抗EGFRモノクローナル抗体(例えば、セツキシマブ)を投与することによって、T細胞排除を可能にすることができる。EGFRtは、DLL3特異的CARの細胞内ドメインのC末端に共有結合することができる。自殺遺伝子は、本開示のDLL3特異的CARをコードする核酸を含むベクター内に含むことができる。本開示のDLL3特異的CARに自殺遺伝子を組み込むことにより、非常に短い期間内に大部分のCAR T細胞を排除する能力を伴う更なる安全性レベルが得られる。自殺遺伝子を組み込まれた本開示の操作された免疫細胞(例えば、T細胞)は、CAR T細胞注入後の所与の時点で先制的に排除されるか、又は最も初期の毒性徴候で根絶され得る。
【0483】
5.9.キット
本開示の主題は、対象における疾患又は障害を又は緩和するためのキットを提供する。ある特定の実施形態では、本キットは、本開示の細胞又はそれを含む組成物を含む。ある特定の実施形態では、キットは、滅菌容器を含み、そのような容器は、箱、アンプル、ボトル、バイアル、チューブ、バッグ、パウチ、ブリスターパック、又は当該技術分野で既知の他の好適な容器形態であり得る。そのような容器は、プラスチック、ガラス、積層紙、金属ホイル、又は医薬品を保持するのに適した他の材料で作製することができる。ある特定の非限定的な実施形態では、キットは、本開示のDLL3標的化抗原認識受容体(例えば、CAR)をコードする核酸分子を含む。
【0484】
必要に応じて、細胞及び/又は核酸分子は、疾患又は障害を有するか、又はそれを発症するリスクがある対象に細胞又は核酸分子を投与するための説明書とともに提供される。説明書は、一般に、腫瘍又は新生物を治療及び/又は予防するための組成物の使用に関する情報を含む。ある特定の実施形態では、説明書は、治療剤の説明、腫瘍若しくは新生物の治療若しくは予防のための投薬スケジュール及び投与、予防措置、警告、適応症、対抗適応症、過剰投与情報、有害反応、動物薬理学、臨床研究、並びに/又は参考事項のうちの少なくとも1つを含む。説明書は、容器に直接(存在する場合)、又は容器に適用されるラベルとして、又は容器内若しくは容器とともに供給される別個のシート、パンフレット、カード、若しくはフォルダとして印刷され得る。
【0485】
5.10.例示的な実施形態
A1.ある特定の非限定的な実施形態では、本開示の主題は、細胞外抗原結合ドメイン、膜貫通ドメイン、及び細胞内シグナル伝達ドメインを含む抗原認識受容体であって、細胞外抗原結合ドメインが、DLL3に特異的に結合し、細胞外抗原結合ドメインが、
(a)配列番号1に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号3に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(b)配列番号11に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号12に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号13に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(c)配列番号21に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号22に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(d)配列番号28に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号29に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号30に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(e)配列番号21に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号38に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号39に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(f)配列番号46に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号47に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号48に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(g)配列番号21に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号56に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(h)配列番号21に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号64に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(i)配列番号70に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号71に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号72に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(j)配列番号21に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号80に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号81に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(k)配列番号87に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号88に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号89に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(l)配列番号96に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号97に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号98に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(m)配列番号21に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号106に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号107に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(n)配列番号95に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号115に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号116に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(o)配列番号21に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号123に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(p)配列番号135に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号136に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号137に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(q)配列番号21に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号145に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(r)配列番号151に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号152に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(s)配列番号11に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号136に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号161に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(t)配列番号96に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号167に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号168に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(u)配列番号21に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号176に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号177に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(v)配列番号184に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号185に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号186に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(w)配列番号11に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号194に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号195に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、又は
(x)配列番号201に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号202に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号203に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域を含む、抗原認識受容体を提供する。
A2.細胞外抗原結合ドメインが、単鎖可変断片(scFv)である、A1に記載の抗原認識受容体。
A3.細胞外抗原結合ドメインが、ヒトscFvである、A2に記載の抗原認識受容体。
A4.細胞外抗原結合ドメインが、任意選択で架橋されるFabである、A1に記載の抗原認識受容体。
A5.細胞外抗原結合ドメインが、F(ab)2である、A1に記載の抗原認識受容体。
A6.scFv、Fab、及びF(ab)2のうちの1つ以上が、異種配列を有する融合タンパク質に含まれて、細胞外抗原結合ドメインを形成する、A2~A5のいずれか1つに記載の抗原認識受容体。
A7.細胞外抗原結合ドメインが、
(a)配列番号1に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号3に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(b)配列番号11に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号12に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号13に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域、又は
(c)配列番号21に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号22に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む重鎖可変領域を含む、A1~A6のいずれか1つに記載の抗原認識受容体。
A8.細胞外抗原結合ドメインが、
(a)配列番号4に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号6に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(b)配列番号14に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号15に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号16若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(c)配列番号4に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号23に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(d)配列番号31に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号32若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号33に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(e)配列番号40に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号41に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(f)配列番号49に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号50に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号51に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(g)配列番号57に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号59に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(h)配列番号4に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号65に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(i)配列番号73に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号74に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号75に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(j)配列番号57に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号82に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(k)配列番号90に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号280に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号91に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(l)配列番号99に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号100に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号101に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(m)配列番号4に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号112に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(n)配列番号117に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号100に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号118に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(o)配列番号124に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号125に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(p)配列番号57に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号130に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(q)配列番号138に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号139に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号140に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(r)配列番号57に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号146に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号125に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(s)配列番号124に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号59に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(t)配列番号73に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号74に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号162に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(u)配列番号169に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号170に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号171に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(v)配列番号178に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号50に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号179に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(w)配列番号187に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号188に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号189に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(x)配列番号4に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号196に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、又は
(y)配列番号57に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号204に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域を含む、A1~A7のいずれか1つに記載の抗原認識受容体。
A9.細胞外抗原結合ドメインが、
(a)配列番号4に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号6に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(b)配列番号14に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号15に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号16若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(c)配列番号4に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号23に記載のアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含むCDR3を含む軽鎖可変領域を含む、A1~A8のいずれか1つに記載の抗原認識受容体。
A10.細胞外抗原結合ドメインが、
(a)配列番号1に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号3に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号4に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号6に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(b)配列番号11に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号12に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号13に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号14に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号15に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号16に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(c)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号22に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号4に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号23に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(d)配列番号28に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号29に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号30に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号31に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号32に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号33に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(e)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号38に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号39に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号40に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号41に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(f)配列番号46に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号47に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号48に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号49に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号50に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号51に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む、軽鎖可変領域、
(g)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号56に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号57に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号59に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(h)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号64に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号4に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号65に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(i)配列番号70に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号71に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号72に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号73に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号74に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号75に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(j)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号80に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号81に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号57に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号82に記載のアミノ酸配列を含む領域CDR3を含む軽鎖可変領域、
(k)配列番号87に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号88に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号89に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号90に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号280に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号91に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(l)配列番号96に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号97に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号98に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号99に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号100に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号101に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(m)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号106に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号107に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号57に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号82に記載のアミノ酸配列を含む領域CDR3を含む軽鎖可変領域、
(n)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号106に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号107に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号4に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号112に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(o)配列番号96に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号115に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号116に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号117に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号100に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号118に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(p)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号123に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号124に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号125に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(p)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号123に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号124に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号125に記載のアミノ酸配列を含む領域CDR3を含む軽鎖可変領域、
(q)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号56に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号57に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号130に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(r)配列番号135に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号136に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号137に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号138に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号139に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号140に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(s)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号145に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号57に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号146に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号125に記載のアミノ酸配列を含む領域CDR3を含む軽鎖可変領域、
(t)配列番号151に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号152に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号57に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号82に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(u)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号123に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号124に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号59に記載のアミノ酸配列を含む領域CDR3を含む軽鎖可変領域、
(v)配列番号11に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号136に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号161に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号73に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号74に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号162に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(w)配列番号96に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号167に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号168に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号169に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号170に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号171に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(x)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号176に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号177に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号178に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号50に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号79に記載のアミノ酸配列を含む領域CDR3を含む軽鎖可変領域、
(y)配列番号184に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号185に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号186に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号187に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号188に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号189に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(z)配列番号11に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号194に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号195に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号4に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号196に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、又は
(aa)配列番号201に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号202に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号203に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号57に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号58に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号204に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域を含む、A1~A9のいずれか1つに記載の抗原認識受容体。
A11.細胞外抗原結合ドメインが、
(a)配列番号1に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号3に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号4に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号6に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(b)配列番号11に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号12に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号13に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号14に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号15に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号16に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、又は
(c)配列番号21に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号22に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号4に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号5に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号23に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域を含む、A1~A10のいずれか1つに記載の抗原認識受容体。
A12.細胞外抗原結合ドメインが、配列番号7、配列番号17、配列番号24、配列番号34、配列番号42、配列番号52、配列番号60、配列番号66、配列番号76、配列番号83、配列番号92、配列番号102、配列番号108、配列番号119、配列番号126、配列番号131、配列番号141、配列番号147、配列番号153、配列番号157、配列番号163、配列番号172、配列番号180、配列番号190、配列番号197、又は配列番号205に記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、若しくは約99%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、A1~A11のいずれか1つに記載の抗原認識受容体。
A13.細胞外抗原結合ドメインが、配列番号7、配列番号17、配列番号24、配列番号34、配列番号42、配列番号52、配列番号60、配列番号66、配列番号76、配列番号83、配列番号92、配列番号102、配列番号108、配列番号119、配列番号126、配列番号131、配列番号141、配列番号147、配列番号153、配列番号157、配列番号163、配列番号172、配列番号180、配列番号190、配列番号197、又は配列番号205に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、A1~A12のいずれか1つに記載の抗原認識受容体。
A14.細胞外抗原結合ドメインが、配列番号7、配列番号17、又は配列番号24に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、A1~A13のいずれか1つに記載の抗原認識受容体。
A15.細胞外抗原結合ドメインが、配列番号8、配列番号18、配列番号25、配列番号35、配列番号43、配列番号53、配列番号61、配列番号67、配列番号77、配列番号84、配列番号93、配列番号103、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号132、配列番号142、配列番号148、配列番号154、配列番号158、配列番号164、配列番号173、配列番号181、配列番号191、配列番号198、又は配列番号206に記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、若しくは約99%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、A1~A14のいずれか1つに記載の抗原認識受容体。
A16.細胞外抗原結合ドメインが、配列番号8、配列番号18、配列番号25、配列番号35、配列番号43、配列番号53、配列番号61、配列番号67、配列番号77、配列番号84、配列番号93、配列番号103、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号132、配列番号142、配列番号148、配列番号154、配列番号158、配列番号164、配列番号173、配列番号181、配列番号191、配列番号198、又は配列番号206に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、A1~A15のいずれか1つに記載の抗原認識受容体。
A17.細胞外抗原結合ドメインが、配列番号8、配列番号18、又は配列番号25に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、A1~A16のいずれか1つに記載の抗原認識受容体。
A18.細胞外抗原結合ドメインが、(a)配列番号7、配列番号17、配列番号24、配列番号34、配列番号42、配列番号52、配列番号60、配列番号66、配列番号76、配列番号83、配列番号92、配列番号102、配列番号108、配列番号119、配列番号126、配列番号131、配列番号141、配列番号147、配列番号153、配列番号157、配列番号163、配列番号172、配列番号180、配列番号190、配列番号197、又は配列番号205に記載の選択されたアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、若しくは約99%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び(b)配列番号8、配列番号18、配列番号25、配列番号35、配列番号43、配列番号53、配列番号61、配列番号67、配列番号77、配列番号84、配列番号93、配列番号103、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号132、配列番号142、配列番号148、配列番号154、配列番号158、配列番号164、配列番号173、配列番号181、配列番号191、配列番号198、又は配列番号206に記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、若しくは約99%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、A1~A17のいずれか1つに記載の抗原認識受容体。
A19.細胞外抗原結合ドメインが、(a)配列番号7、配列番号17、配列番号24、配列番号34、配列番号42、配列番号52、配列番号60、配列番号66、配列番号76、配列番号83、配列番号92、配列番号102、配列番号108、配列番号119、配列番号126、配列番号131、配列番号141、配列番号147、配列番号153、配列番号157、配列番号163、配列番号172、配列番号180、配列番号190、配列番号197、又は配列番号205に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び(b)配列番号8、配列番号18、配列番号25、配列番号35、配列番号43、配列番号53、配列番号61、配列番号67、配列番号77、配列番号84、配列番号93、配列番号103、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号132、配列番号142、配列番号148、配列番号154、配列番号158、配列番号164、配列番号173、配列番号181、配列番号191、配列番号198、又は配列番号206に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、A1~A18のいずれか1つに記載の抗原認識受容体。
A20.細胞外抗原結合ドメインが、(a)配列番号7、配列番号17、又は配列番号24に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び(b)配列番号8、配列番号18、又は配列番号25に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、A1~A19のいずれか1つに記載の抗原認識受容体。
A21.細胞外抗原結合ドメインが、
(a)配列番号7に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号8に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(b)配列番号17に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号18に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(c)配列番号24に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号25に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(d)配列番号34に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号35に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(e)配列番号42に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号43に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(f)配列番号52に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号53に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(g)配列番号60に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号61に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(h)配列番号66に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号67に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(i)配列番号76に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号77に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(j)配列番号83に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号84に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(k)配列番号92に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号93に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、並びに
(l)配列番号102に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号103に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域。
(m)配列番号108に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号109に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(n)配列番号108に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号113に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(o)配列番号119に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号120に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(p)配列番号126に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号127に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(q)配列番号131に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号132に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(r)配列番号141に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号142に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(s)配列番号147に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号148に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(t)配列番号153に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号154に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(u)配列番号157に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号158に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(v)配列番号163に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号164に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(w)配列番号172に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号173に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(x)配列番号180に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号181に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(y)配列番号190に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号191に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(z)配列番号197に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号198に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、又は
(aa)配列番号205に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号206に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、A1~A20のいずれか1つに記載の抗原認識受容体。
A22.細胞外抗原結合ドメインが、
(a)配列番号7に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号8に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(b)配列番号17に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号18に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、又は
(c)配列番号24に記載のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号25に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、A1~A21のいずれか1つに記載の抗原認識受容体。
A23.細胞外抗原結合ドメインが、細胞外抗原結合ドメインの重鎖可変領域と軽鎖可変領域との間にリンカーを含む、A1~A22のいずれか1つに記載の抗原認識受容体。
A24.リンカーが、配列番号209、配列番号210、配列番号211、配列番号212、配列番号213、又は配列番号214に記載されるアミノ酸配列を含むか又はそれからなる、A23に記載の抗原認識受容体。
A25.細胞外抗原結合ドメインが、細胞外抗原結合ドメインの5’末端に共有結合されたシグナルペプチドを含む、A1~A24のいずれか1つに記載の抗原認識受容体。
A26.膜貫通ドメインが、CD8ポリペプチド、CD28ポリペプチド、CD3ζポリペプチド、CD4ポリペプチド、4-1BBポリペプチド、OX40ポリペプチド、ICOSポリペプチド、CTLA-4ポリペプチド、PD-1ポリペプチド、LAG-3ポリペプチド、2B4ポリペプチド、BTLAポリペプチド、又はそれらの組み合わせを含む、A1~A25のいずれか1つに記載の抗原認識受容体。
A27.細胞内シグナル伝達ドメインが、CD3ζポリペプチドを含む、A1~A26のいずれか1つに記載の抗原認識受容体。
A28.CD3ζポリペプチドが、配列番号221に記載のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる、A27に記載の抗原認識受容体。
A29.細胞内シグナル伝達ドメインが、少なくとも1つの共刺激シグナル伝達領域を更に含む、A1~A27のいずれか1つに記載の抗原認識受容体。
A30.少なくとも1つの共刺激シグナル伝達領域が、CD28ポリペプチド、4-1BBポリペプチド、OX40ポリペプチド、ICOSポリペプチド、DAP-10ポリペプチド、又はこれらの組み合わせを含む、A28に記載の抗原認識受容体。
A31.少なくとも1つの共刺激シグナル伝達領域が、CD28ポリペプチドを含む、A30に記載の抗原認識受容体。
A32.CD28ポリペプチドが、配列番号7のアミノ酸180~220を含むか、又はそれからなる、A31に記載の抗原認識受容体。
A33.CD28ポリペプチドが、変異したYMNMモチーフを含む、A31に記載の抗原認識受容体。
A34.CD28ポリペプチドが、配列番号275、配列番号276、配列番号277、配列番号278、若しくは配列番号279に記載のアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる、A31又はA33に記載の抗原認識受容体。
A35.抗原認識受容体が、キメラ抗原受容体(CAR)、又はT細胞様融合タンパク質である、A1~A34のいずれか1つに記載の抗原認識受容体。
A36.抗原認識受容体が、CARである、A1~A35のいずれか1つに記載の抗原認識受容体。
A37.抗原認識受容体が、組換え的に発現される、A1~A36のいずれか1つに記載の抗原認識受容体。
A38.抗原認識受容体が、ベクターから発現される、A1~A37のいずれか1つに記載の抗原認識受容体。
A39.ベクターが、γ-レトロウイルスベクターである、A38に記載の抗原認識受容体。
B1.ある特定の非限定的な実施形態では、本開示の主題は、請求項1~39のいずれか一項に記載の抗原認識受容体を含む、細胞を提供する。
B2.細胞に、抗原認識受容体が形質導入される、B1に記載の細胞。
B3.抗原認識受容体が、細胞の表面上に構成的に発現される、B1又はB2に記載の細胞。
B4.外因性IL-18ポリペプチドを更に含む、B1~B3のいずれか1つに記載の細胞。
B5.外因性IL-18ポリペプチドが、ヒトIL-18ポリペプチドである、B4に記載の細胞。
B6.細胞が、免疫応答性細胞である、B1~B5のいずれか1つに記載の細胞。
B7.細胞が、リンパ系統の細胞又は骨髄系統の細胞である、B1~B6のいずれか1つに記載の細胞。
B8.細胞が、T細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、及びリンパ系細胞が分化され得る幹細胞からなる群から選択される、B1~B7のいずれか1つに記載の細胞。
B9.細胞が、T細胞である、B1~B8のいずれか1つに記載の細胞。
B10.T細胞が、細胞傷害性Tリンパ球(CTL)又は制御性T細胞である、B8又はB9に記載の細胞。
B11.幹細胞が、多能性幹細胞である、B8に記載の細胞。
B12.多能性幹細胞が、胚様幹細胞又は人工多能性幹細胞である、B11に記載の細胞。
C.ある特定の実施形態では、本開示の主題は、A1~A39のいずれか1つに記載の抗原認識受容体をコードする核酸を提供する。
D1.ある特定の実施形態では、本開示の主題は、Cのいずれか1つに記載の核酸を含むベクターを提供する。
D2.ベクターが、γ-レトロウイルスベクターである、D1に記載のベクター。
E1.ある特定の実施形態では、本開示の主題は、Cの核酸を発現する宿主細胞を提供する。
E2.宿主細胞が、T細胞である、請求項55に記載の宿主細胞。
F1.ある特定の実施形態では、本開示の主題は、B1~B12のいずれか1つに記載の細胞を含む、組成物を提供する。
F2.薬学的に許容される担体を更に含む薬学的組成物である、F1に記載の組成物。
G.ある特定の実施形態では、本開示の主題は、Cの核酸を含む、脂質ナノ粒子を提供する。
H1.ある特定の実施形態では、本開示の主題は、Gの脂質ナノ粒子を含む、組成物を提供する。
H2.薬学的に許容される担体を更に含む薬学的組成物である、H1に記載の組成物。
I1.ある特定の実施形態では、本開示の主題は、対象において疾患又は障害を治療又は改善する方法であって、B1~B12のいずれか1つに記載の本開示の細胞、又は請求項F1、F2、H1、若しくはH2のいずれか1つに記載の組成物を対象に投与することを含む、方法を提供する。
I2.疾患又は障害が、腫瘍である、I1に記載の方法。
I3.腫瘍が、がんである、I2に記載の方法。
I4.疾患又は障害が、肺の神経内分泌腫瘍、肺外神経内分泌がん、黒色腫、神経内分泌前立腺がん、乳がん、胃腸管の神経内分泌腫瘍、膵がん、甲状腺髄様がん、小細胞膀胱がん、卵巣小細胞がん、低悪性度神経膠腫、膠芽腫、及び神経芽腫からなる群から選択される、I1~I3のいずれか1つに記載の方法。
I5.肺の神経内分泌腫瘍が、肺神経内分泌がん、大細胞神経内分泌がん、及び小細胞肺がんからなる群から選択される、I4に記載の方法。
I6.腫瘍が、小細胞肺がんである、I5に記載の方法。
I7.対象が、ヒトである、I1~I6のいずれか1つに記載の方法。
J1.ある特定の実施形態では、本開示の主題は、対象において疾患又は障害を治療又は改善するためのキットであって、B1~B12のいずれか1つに記載の細胞、Cの核酸、Fの脂質ナノ粒子、又はF1、F2、H1、若しくはH2のいずれか1つに記載の組成物を含む、キットを提供する。
J2.キットが、対象における疾患又は障害を治療又は改善するために細胞又は組成物を使用するための書面による説明書を更に含む、J1に記載のキット。
K.ある特定の実施形態では、本開示の主題は、細胞内に、抗原認識受容体をコードする核酸を導入することを含む、A1~A39のいずれか1つに記載のDLL3標的化抗原認識受容体を産生するための方法を提供する。
L1.ある特定の実施形態では、本開示の主題は、対象において疾患又は障害を治療又は改善する際における使用のための、B1~B12のいずれか1つに記載の細胞、又はF1、F2、H1、若しくはH2のいずれか1つに記載の組成物を提供する。
L2.疾患又は障害が腫瘍である、L1に記載の使用のための細胞又は組成物。
L3.腫瘍ががんである、L2に記載の使用のための細胞又は組成物。
L4.疾患又は障害が、肺の神経内分泌腫瘍、肺外神経内分泌がん、黒色腫、神経内分泌前立腺がん、乳がん、胃腸管の神経内分泌腫瘍、膵がん、甲状腺髄様がん、小細胞膀胱がん、卵巣小細胞がん、低悪性度神経膠腫、膠芽腫、及び神経芽腫からなる群から選択される、L1~L3のいずれか1つに記載の使用のための細胞又は組成物。
L5.肺の神経内分泌腫瘍が、肺神経内分泌がん、大細胞神経内分泌がん、及び小細胞肺がんからなる群から選択される、L4に記載の使用のための細胞又は組成物。
L6.腫瘍が、小細胞肺がんである、L5に記載の使用のための細胞又は組成物。
L7.対象が、ヒトである、L1~L6のいずれか1つに記載の使用のための細胞又は組成物。
【実施例】
【0486】
6.実施例
本開示の実施は、特に明記しない限り、当該技術分野の十分に範囲内にある、分子生物学(組換え技法を含む)、微生物学、細胞生物学、生化学、及び免疫学の従来の技法を用いる。そのような技法は、“Molecular Cloning:A Laboratory Manual”,second edition(Sambrook,1989)、“Oligonucleotide Synthesis”(Gait,1984)、“Animal Cell Culture”(Freshney,1987)、“Methods in Enzymology”“Handbook of Experimental Immunology”(Weir,1996)、”Gene Transfer Vectors for Mammalian Cells”(Miller and Calos,1987)、“Current Protocols in Molecular Biology”(Ausubel,1987)、“PCR:The Polymerase Chain Reaction”,(Mullis,1994)、“Current Protocols in Immunology”(Coligan,1991)などの文献に十分に説明されている。これらの技法は、本明細書に開示されるポリヌクレオチド及びポリペプチドの産生に適用可能であり、そのため、本開示の主題を作製及び実施する際に考慮され得る。特定の実施形態のための特に有用な技法は、以下のセクションで論じられるであろう。
【0487】
以下の実施例は、当業者に、本開示の主題の抗体、多重特異性抗体、それらを含む組成物、スクリーニング、及び治療方法をどのように作製及び使用するかに関する完全な開示及び説明を提供するために提示されており、発明者らが本開示の主題とみなすことの範囲を限定することを意図するものではない。上記に提供される一般的な説明を考慮すると、様々な他の実施形態が実施され得ることが理解される。
【0488】
実施例1-本開示のDLL3標的化CARの生成
本明細書に開示される以下の3つのDLL3標的化CARを生成した:J8 CAR、B2 CAR、及びL22 CAR。それらの親和性、結合ドメイン、及び特異性を決定するために、J8 CAR、B2 CAR、及びL22 CARのscFvを含む抗体を分析した。新規のヒト抗DLL3抗体の親和性、結合ドメイン、及び特異性を、以下の表28に示す。
【表28】
【0489】
これらのCARの構造を
図1A及び1Bに示す。
図1Aに示されるように、特定のCARは、CD3ζポリペプチドを含む細胞内シグナル伝達ドメイン、及び4-1BBポリペプチド(例えば、ヒト4-1BBの細胞内ドメイン又はその断片)(「BBz」CARと称される)を含む共刺激シグナル伝達領域を含み、特定のCARは、CD3ζポリペプチドを含む細胞内シグナル伝達ドメイン、及びCD28ポリペプチド(例えば、ヒトCD28の細胞内ドメイン又はその断片)(「28z」CARと称される)を含む共刺激シグナル伝達領域を含む。更に、
図1Cに示されるように、これらのCARは、形質導入されたT細胞の表面上で十分に発現される。以下の
図2A及び2Bに示されるCARはBBz CARであり、以下の
図3A及び3Bに示されるCARは28z CARである。B2は、「3-B2」とも称される。J8は、「2-J8」とも称される。L22は、「9-L22」とも称される。
【0490】
実施例2-DLL3標的化CAR T細胞の細胞傷害性
本開示のDLL3標的化28z CAR(J8、B2、及びL22)を含むT細胞を開発した(
図1A~1C)。これらのBBz CAR T細胞の細胞傷害性及び増殖を試験した。
図2Aに示されるように、J8-BBzCARを含むヒトT細胞、B2-BBzCARを含むヒトT細胞、及びL22-BBzCARを含むヒトT細胞は、DLL3
+小細胞肺がん(SCLC)細胞株(H82及びH69)に対して特異的なインビトロ細胞傷害性を示し、DLL3ノックアウトSCLC細胞株(H82-KO)に対していかなる効果も示さなかった。更に、J8-BBzCAR T細胞、B2-BBzCAR T細胞、及びL22-BBzCAR T細胞は、DLL3
+ 293細胞による刺激時に増殖し(
図2Bを参照されたい)、炎症性サイトカインを分泌した(
図2Cを参照されたい)。DLL3を標的としない4H11-CARを陰性対照として使用した。
【0491】
加えて、J8-28zCAR T細胞、B2-28zCAR T細胞、及びL22-28zCAR T細胞のインビボ活性を決定した。NSGマウスは、腫瘍細胞接種の7日後に3×10
6個の静脈内28zCAR T細胞を受けた。
図3Aに示されるように、J8-28zCAR T細胞、B2-28zCAR T細胞、及びL22-28zCAR T細胞は、転移性H82-GFP-ルシフェラーゼの腫瘍増殖を低減させた。更に、
図3Bに示されるように、全てのJ8-28zCAR T細胞、B2-28zCAR T細胞、及びL22-28zCAR T細胞は、全身性H82腫瘍を有するNSGマウスの生存時間を延長した。
【0492】
実施例3-外因性IL-18を含むDLL3標的化CAR T細胞の細胞傷害性
本開示のDLL3標的化28z CAR(J8、「2-J8」とも称される)を含み、外因性IL-18ポリペプチドを発現するT細胞を開発した(
図4A、「2J8-28z_IL18」とも称される)。これらの2J8-28z_IL18 CAR T細胞の細胞傷害性及び増殖を試験した。
図4Bに示されるように、2J8-28z_IL18を含むT細胞は、H82腫瘍細胞及びH69 SCLC腫瘍細胞(1:5のE:T比)で刺激すると増殖し(
図2Bを参照されたい)、後者は、対照と比較して、DLL3の低発現を有することを特徴とする。
【0493】
加えて、2J8-28z_IL18 T細胞のインビボ活性を決定した。全身性H82又はH69腫瘍を有するマウスは、腫瘍細胞移植の4日後(H82腫瘍)又は7日後(H69腫瘍)に、1×10
6個の静脈内2J8-28z_IL18 T細胞を受けた。
図4Cに示されるように、2J8-28z_IL18は、増加した抗腫瘍有効性を示した。全体として、これらのデータは、IL-18のCAR T細胞分泌が、抗DLL3 CAR T細胞療法の抗腫瘍有効性を非常に増加させることを示す。
【0494】
次に、CD28共刺激ドメインの変異がこれらのCAR T細胞の有効性を改善することができるかどうかを決定した。本開示のDLL3標的化28z CAR(J8、「2-J8」とも称される)を含むT細胞を開発した。
図5Aに示されるように、CD28共刺激ドメインにおけるYMNMモチーフのYSNV(28YSNV)への変異は、転移性H82腫瘍を有するマウスにおいて2J8 CAR T細胞の抗腫瘍有効性を増加させた。特に、2J8-28YSNVz CAR T細胞で処置されたマウスの生存時間は延長された。
【0495】
最後に、外因性IL-18ポリペプチドの発現が、CAR DLL3標的化28z CAR(J8、「2J8-28YSNVz」とも称される)の抗腫瘍有効性を増加させることができるかどうかを決定した。したがって、2J8-28YSNVz CAR及び外因性IL-18ポリペプチド(「2J8-28YSNVz_IL18」とも称される)を発現するT細胞を開発した。
図5Bに見られるように。28YSNV共刺激を伴い、IL-18サイトカインを分泌するCAR T細胞(2J8-28YSNVz_IL18)は、転移性SHP-77 SCLC腫瘍を有するマウスにおいて、野生型CD28共刺激と同様に強力な抗腫瘍有効性を示した(2J8-28z_IL18)。特に、2J8-28YSNVz_IL18は、より少ない移植片対宿主病(GvhD)を誘導した。
【0496】
本開示の主題の実施形態
上記の説明から、様々な用途及び条件にそれを採用するために、本開示の主題に対して変形及び修正が行われ得ることが明らかになるであろう。このような実施形態もまた、以下の特許請求の範囲の範囲内である。
【0497】
本明細書における変数の任意の定義における要素のリストの記載は、列挙された要素の任意の単一の要素若しくは組み合わせ(又はサブコンビネーション)としてのその変数の定義を含む。本明細書における実施形態の記載は、任意の単一の実施形態として、又は任意の他の実施形態若しくはその一部分と組み合わせて、その実施形態を含む。
【0498】
本明細書に記載されている全ての特許及び刊行物は、それぞれの独立した特許及び刊行物が参照により組み込まれることが具体的及び個別に示された場合と同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
【配列表】
【国際調査報告】