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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】自動仕分け及び分配システム
(51)【国際特許分類】
   G07F 11/00 20060101AFI20240829BHJP
   B65G 33/04 20060101ALI20240829BHJP
【FI】
G07F11/00 Z
B65G33/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513975
(86)(22)【出願日】2022-09-01
(85)【翻訳文提出日】2024-02-28
(86)【国際出願番号】 CN2022116647
(87)【国際公開番号】W WO2023030469
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】63/240,361
(32)【優先日】2021-09-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524076578
【氏名又は名称】アニマー テクノロジーズ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ANIMAE TECHNOLOGIES LIMITED
【住所又は居所原語表記】Unit 542B, 5/F, Core Building 2, Hong Kong Science Park, No. 1 Science Park West Avenue, Shatin, New Territories Hong Kong 999077
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】チュン ワイ ルン ダビデ
(72)【発明者】
【氏名】ラム ヒウ クワン
【テーマコード(参考)】
3E046
【Fターム(参考)】
3E046BA01
3E046BB01
3E046BB02
3E046BB03
3E046BB07
3E046CB04
3E046DA10
3E046EA13
3E046EB01
(57)【要約】
自動仕分け及び分配システム(1000)は、対象物(109)が積み重ねられるキャビティ(101)を規定するフレーム(100)と、フレームに固定された横ロッド(104)によって規定されたレバー軸と、横ロッドに旋回可能に結合された駆動ユニット(103)と、駆動ユニットから上方に延び、駆動ユニットによって回転可能に駆動され、対象物を運ぶための上部及び下部螺旋状スロット(1022、1025)を含むソーター(102)と、ソーターの上端と係合可能なショックアブソーバー(105)とを含む。駆動ユニットが起動されると、駆動ユニットは、ソーターがスピンするように駆動する。対象物によりソーターに力が加えられると、駆動ユニットが下方に旋回し、ソーターが横に傾動して力を吸収し、力が解放されるとショックアブソーバーの反発力により後退する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動仕分け及び分配システム(1000)であって、
対象物(109)が積み重ねられるキャビティ(101)を集合的に規定する頂壁、底壁、及び側壁(1001)を含むフレーム(100)を含み、
前記システム(1000)は、レバー軸と、駆動ユニット(103)と、ソーター(102)と、ショックアブソーバー(105)と、第1スライド部材(120)と、デバイダ(108)と、第2スライド部材(119)と、1つ以上のセンサモジュール(106)とを含み、
前記レバー軸は、前記キャビティ(101)の下部で前記フレーム(100)に取り付けられた横ロッド(104)によって規定され、
前記駆動ユニット(103)は、前記横ロッド(104)に旋回可能に結合された一端を有し、レバーアームとして機能し、
前記ソーター(102)は、前記駆動ユニット(103)の他端から前記キャビティ(101)の上部まで上方に延びるシャフト(1021)と、前記シャフト(1021)の上部及び中間部に沿って延び、左ネジ(1023)及び右ネジ(1024)の一方によって規定された上部螺旋状スロット(1022)と、前記シャフト(1021)の下部に沿って延び、左ネジ(1023)及び右ネジ(1024)の他方によって規定された下部螺旋状スロット(1025)とを含み、前記ソーター(102)の下端は、前記駆動ユニット(103)に回転可能に結合され、前記駆動ユニット(103)によって駆動され、
前記ショックアブソーバー(105)は、前記キャビティ(101)の前記上部で前記フレーム(100)に固定され、前記ソーター(102)の上端は、前記ショックアブソーバー(105)と係合可能であり、
前記第1スライド部材(120)は、前記側壁(1001)から前記ソーター(102)の前記下部に向かって下方に傾斜し、
前記デバイダ(108)は、前記第1スライド部材(120)の下端に接続され、前記デバイダ(108)が前記対象物(109)の1つを通過させるような位置で前記ソーター(102)の前記下部に近接して配置され、
前記第2スライド部材(119)は、前記第1スライド部材(120)の下方に配置され、前記ソーター(102)の前記下部からピックアップポート(107)に向かって下方に傾斜し、
前記1つ以上のセンサモジュール(106)は、前記第2スライド部材(119)を通過する前記対象物(109)のうちの最下位の1つを検出するために、前記ピックアップポート(107)に近接する前記フレーム(100)上及び前記第2スライド部材(119)の近傍又は上に装着され、
前記駆動ユニット(103)が起動されると、前記駆動ユニット(103)は、前記ソーター(102)を駆動してその軸を中心に時計回り又は反時計回りにスピンさせ、多方向の力を生成して前記対象物(109)を再配置し、同時に前記対象物(109)を重力により前記ソーター(102)の前記下部まで下に運び、前記駆動ユニット(103)は、前記対象物(109)のうちの最下位の1つが分配された後に停止され、
前記対象物(114、115、116、117)によって前記ソーター(102)に横力が加えられた場合、前記駆動ユニット(103)は前記レバー軸を中心に下方に旋回し、前記ソーター(102)は横に傾動して、前記ショックアブソーバー(105)により前記横力を吸収し、前記横力が解放された後、前記ショックアブソーバー(105)の反発力によってその元の位置に戻る、ことを特徴とする自動仕分け及び分配システム(1000)。
【請求項2】
自動仕分け及び分配システム(1000)であって、
対象物(109)が積み重ねられるキャビティ(101)を集合的に規定する頂壁、底壁、及び側壁(1001)を含むフレーム(100)を備え、前記システム(1000)は、レバー軸と、駆動ユニット(103)と、ソーター(102)と、ショックアブソーバー(105)とを備え、
前記レバー軸は、前記キャビティ(101)の下部で前記フレーム(100)に取り付けられた横ロッド(104)によって規定され、
前記駆動ユニット(103)は、前記横ロッド(104)に旋回可能に結合された一端を有し、レバーアームとして機能し、
前記ソーター(102)は、前記駆動ユニット(103)の他端か前記キャビティ(101)の上部まで上方に延びるシャフト(1021)と、前記シャフト(1021)の上部及び中間部に沿って延び、左ネジ(1023)及び右ネジ(1024)の一方によって規定する上部螺旋状スロット(1022)と、前記シャフト(1021)の下部に沿って延び、前記左ネジ(1023)及び前記右ネジ(1024)の他方によって規定する下部螺旋状スロット(1025)とを備え、前記ソーター(102)の下端は、前記駆動ユニット(103)に回転可能に結合され、前記駆動ユニット(103)によって駆動され、
前記ショックアブソーバー(105)は、前記キャビティ(101)の前記上部で前記フレーム(100)に固定され、前記ソーター(102)の上端は、前記ショックアブソーバー(105)と係合可能であり、
前記駆動ユニット(103)が起動されると、前記駆動ユニット(103)は、前記ソーター(102)を駆動してその軸を中心に時計回り又は反時計回りにスピンさせ、多方向の力を生成して前記対象物(109)を再配置し、同時に前記対象物(109)を重力により前記ソーター(102)の前記下部まで下に運び、前記駆動ユニット(103)は、前記対象物(109)のうちの最下位の1つが分配された後に停止され、
前記対象物(114、115、116、117)によって前記ソーター(102)に横力が加えられた場合、前記駆動ユニット(103)は前記レバー軸を中心に下方に旋回し、前記ソーター(102)は前記側壁(1001)のうちの1つに向かって横に傾動して、前記ショックアブソーバー(105)により前記横力を吸収し、前記横力が解放された後、前記ショックアブソーバー(105)の反発力によってその元の位置に戻る、ことを特徴とする自動仕分け及び分配システム(1000)。
【請求項3】
前記フレーム(100)は、第1スライド部材(120)を含み、前記第1スライド部材(120)は、前記側壁(1001)のうちの別の1つから前記ソーター(102)の前記下部に向かって下方に傾斜して、前記対象物(109)が前記ソーター(102)の前記下部に向かって転がり又はスライドすることを容易にする、ことを特徴とする請求項2に記載の自動仕分け及び分配システム(1000)。
【請求項4】
前記第1スライド部材(120)の下端にデバイダ(108)が接続され、前記デバイダ(108)が前記対象物(109)の1つを通過させるような位置で前記ソーター(102)の前記下部に近接して配置される、ことを特徴とする請求項3に記載の自動仕分け及び分配システム(1000)。
【請求項5】
前記フレーム(100)は、第2スライド部材(119)をさらに含み、前記第2スライド部材(119)は、前記第1スライド部材(120)の下方に配置され、前記ソーター(102)の前記下部から前記側壁(1001)上に設けられたピックアップポート(107)に向かって下方に傾斜する、ことを特徴とする請求項4に記載の自動仕分け及び分配システム(1000)。
【請求項6】
前記システム(1000)は、1つ以上のセンサモジュール(106)をさらに含み、前記1つ以上のセンサモジュール(106)は、前記第2スライド部材(119)を通過する前記対象物(109)のうちの最下位の1つを検出するために、前記ピックアップポート(107)に近接する前記フレーム(100)上及び前記第2スライド部材(119)の近傍又は上に装着される、ことを特徴とする請求項5に記載の自動仕分け及び分配システム(1000)。
【請求項7】
前記多方向の力は、前記キャビティ(101)の前記上部にある前記対象物(109)を押しのけて、前記キャビティ(101)の前記下部にある前記対象物(109)に加わる圧力を解放する上向き力(111)と、前記対象物(109)を前記下部螺旋状スロット(1025)に嵌合させる下向き力(112)とを含む、ことを特徴とする請求項2に記載の自動仕分け及び分配システム(1000)。
【請求項8】
前記ショックアブソーバー(105)は、前記側壁(1001)のうちの前記1つの内面に取り付けられる、ことを特徴とする請求項2に記載の自動仕分け及び分配システム(1000)。
【請求項9】
前記ソーター(102)の前記下端は、出力シャフト(118)を介して前記駆動ユニット(103)に回転可能に結合され、前記駆動ユニット(103)によって駆動される、ことを特徴とする請求項2に記載の自動仕分け及び分配システム(1000)。
【請求項10】
前記出力シャフト(118)の上端が前記ソーター(102)の前記下端に同軸に接続され、前記出力シャフト(118)の下端が前記駆動ユニット(103)に回転可能に結合され、前記駆動ユニット(103)によって駆動される、ことを特徴とする請求項9に記載の自動仕分け及び分配システム(1000)。
【請求項11】
前記ソーター(102)は、前記駆動ユニット(103)、前記横ロッド(104)、前記出力シャフト(118)、及び前記ショックアブソーバー(105)と組み合わされてサスペンションダンパシステムを形成して、前記横力を吸収し、前記ソーター(102)の位置をリセットする、ことを特徴とする請求項10に記載の自動仕分け及び分配システム(1000)。
【請求項12】
前記側壁(1001)のうちの前記1つは、前記フレーム(100)の後側に位置する、ことを特徴とする請求項2に記載の自動仕分け及び分配システム(1000)。
【請求項13】
前記ピックアップポート(107)は、前記フレーム(100)の前側に位置する前記側壁のうちの1つに設けられて、前記対象物(109)のピックアップを容易にする、ことを特徴とする請求項5に記載の自動仕分け及び分配システム(1000)。
【請求項14】
前記1つ以上のセンサモジュール(106)は、赤外線センサ、超音波センサ、近接センサ、コンピュータビジョンセンサ、光学センサ、重量センサ、及びリミットスイッチセンサからなる群から選択される1つ以上のセンサを含む、ことを特徴とする請求項6に記載の自動仕分け及び分配システム(1000)。
【請求項15】
前記対象物(109)は、円形、トイカプセル形、箱形、円筒形、及び不規則な形状からなる群から選択される形状を有する、ことを特徴とする請求項2に記載の自動仕分け及び分配システム(1000)。
【請求項16】
前記駆動ユニット(103)は、前記ソーター(102)を駆動してその軸を中心に時計回り又は反時計回りにスピンさせるモーター(1031)を含む、ことを特徴とする請求項2に記載の自動仕分け及び分配システム(1000)。
【請求項17】
前記ソーター(102)は、縦スクリューコンベアの形態である、ことを特徴とする請求項2に記載の自動仕分け及び分配システム(1000)。
【請求項18】
前記ショックアブソーバー(105)は、
スロット(123)が形成された底壁を有するハウジング(124)であって、前記ソーター(102)の前記上端が前記スロット(123)を介して前記ハウジング(124)に挿入されるハウジング(124)と、
前記ハウジング(124)内に固定された少なくとも1つのスライドロッド(125)と、
前記少なくとも1つのスライドロッド(125)に沿ってスライド可能なスライドブロック(121)と、
弾性コンポーネント(122)と、を含み、
前記弾性コンポーネント(122)は、前記側壁(1001)のうちの前記1つに向かって延びる前記少なくとも1つのスライドロッド(125)の一端に装着され、前記側壁(1001)のうちの前記1つから離れて延びる前記少なくとも1つのスライドロッド(125)の他端に前記スライドブロック(121)を押し付けるように付勢力を加え、
前記対象物(114、115、116、117)によって前記横力が前記ソーター(102)に加えられた場合、前記ソーター(102)は、前記側壁(1001)のうちの前記1つに向かって横に傾動し、前記ソーター(102)の前記上端は、前記スロット(123)に沿って移動し、前記弾性コンポーネント(122)の前記付勢力に抗して前記スライドブロック(121)を押し、それによって、前記対象物(114、115、116、117)の前記横力を吸収し、前記対象物(114、115、116、117)の前記横力が解放された後に、前記弾性コンポーネント(122)は反発して前記スライドブロック(121)を押し戻し、傾動したソーター(102)はその元の位置に戻す、ことを特徴とする請求項2に記載の自動仕分け及び分配システム(1000)。
【請求項19】
前記弾性コンポーネント(122)は、前記少なくとも1つのスライドロッド(125)、又は前記少なくとも1つのスライドロッド(125)のそれぞれの周りに巻き付けられるコイルスプリングである、ことを特徴とする請求項18に記載の自動仕分け及び分配システム(1000)。
【請求項20】
前記シャフト(1021)の前記上部及び中間部に沿って延びる前記上部螺旋状スロット(1022)は、前記左ネジ(1023)によって規定され、前記シャフト(1021)の前記下部に沿って延びる前記下部螺旋状スロット(1025)は、前記右ネジ(1024)によって規定され、前記駆動ユニット(103)は、前記ソーター(102)を駆動してその軸を中心に反時計回りにスピンさせる、ことを特徴とする請求項2に記載の自動仕分け及び分配システム(1000)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の相互参照>
本出願は、2021年9月2日に出願された米国仮特許出願第63/240,361号の利益を主張し、その内容全体が参照により全体として本明細書に組み込まれる。
本出願は、仕分け及び分配システム、特に、積み重ねられた対象物のための自動仕分け及び分配システムに関する。
【背景技術】
【0002】
分配装置は、様々な形状やサイズの幅広い対象物を分配するために広く利用されている。分配装置は、自動販売機、食品ディスペンサー、及びトイカプセルマシンを含み得るが、これらに限定されない。これらの分配装置は、使用される保管スペースの量を最大化するように対象物を積み重ねるための保管エリアとしても機能する。しかしながら、積み重ねられた対象物は、詰まるか、又はコレクショントレーに完全に落下していない可能性がある。さらに、上の部分の対象物は、下の部分の対象物に力を加えて、下の部分の対象物が崩れて分配できなくなる場合がある。
【0003】
自動仕分けシステムは、現代の製造環境や倉庫で対象物を仕分けしたり、対象物を特定の目的地に転送したりするために一般的に使用されている。自動仕分けシステムは、エラーを減らし、効率を高めるのに役立つ。
【発明の概要】
【0004】
したがって、本開示の目的の一つは、積み重ねられた対象物のための自動仕分け及び分配システムを提供することである。
【0005】
他の目的および利点は、以下の明細書及び図面を考慮すると明らかになるであろう。
【0006】
従来技術の欠点の少なくとも1つを克服もしくは改善すること、あるいは有用な代替案を提供することも本開示の目的の一つである。
【0007】
本開示によれば、積み重ねられた対象物ための自動仕分け及び分配システムが提供される。自動仕分け及び分配システムは、フレームと、レバー軸と、駆動ユニットと、ソーターと、ショックアブソーバーとを含んでもよい。フレームは、対象物が積み重ねられるキャビティを集合的に規定する頂壁、底壁、及び側壁を有する。前記レバー軸は、前記キャビティの下部で前記フレームに取り付けられた横ロッドによって規定される。前記駆動ユニットは、前記横ロッドに旋回可能に結合された一端を有し、レバーアームとして機能する。前記ソーターは、前記駆動ユニットの他端から前記キャビティの上部まで上方に延びるシャフトと、前記シャフトの上部及び中間部に沿って延び、左ネジ及び右ネジの一方によって規定された上部螺旋状スロットと、前記シャフトの下部に沿って延び、左ネジ及び右ネジの他方によって規定された下部螺旋状スロットとを含み、前記ソーターの下端は前記駆動ユニットに回転可能に結合され、前記駆動ユニットによって駆動される。前記ショックアブソーバーは、前記キャビティの前記上部で前記フレームに固定され、前記ソーターの上端は、前記ショックアブソーバーと係合可能である。前記駆動ユニットが起動されると、前記駆動ユニットは、前記ソーターを駆動してその軸を中心に時計回り又は反時計回りにスピンさせ、多方向の力を生成して前記対象物を再配置し、同時に前記対象物を重力により前記ソーターの下部まで下に運び、前記駆動ユニットは、前記対象物のうちの最下位の1つが分配された後に停止される。前記対象物によって前記ソーターに横力が加えられた場合、前記駆動ユニットは前記レバー軸を中心に下方に旋回し、前記ソーターは横に傾動して、前記ショックアブソーバーにより前記横力を吸収し、前記横力が解放された後、前記ショックアブソーバーの反発力によってその元の位置に戻る。
【0008】
一実施形態では、前記フレームは、第1スライド部材を含む。前記第1スライド部材は、前記側壁の別の1つから前記ソーターの前記下部に向かって下方に傾斜して、前記対象物が前記ソーターの前記下部に向かって転がり又はスライドすることを容易にする。
【0009】
一実施形態では、前記第1スライド部材の下端にデバイダが接続され、前記デバイダが前記対象物の1つを通過させるような位置で前記ソーターの下部に近接して配置される。
【0010】
一実施形態では、前記フレームは、第2スライド部材をさらに含む。前記第2スライド部材は、前記第1スライド部材の下方に配置され、前記ソーターの下部から前記側壁に設けられたピックアップポートに向かって下方に傾斜する。
【0011】
一実施形態では、前記システムは、1つ以上のセンサモジュールをさらに含む。前記1つ以上のセンサモジュールは、前記第2スライド部材を通過する前記対象物のうちの最下位の1つを検出するために、前記ピックアップポートに近接する前記フレーム上及び前記第2スライド部材の近傍又は上に装着される。
【0012】
一実施形態では、前記多方向の力は、前記キャビティの前記上部にある前記対象物を押しのけて、前記キャビティの前記下部にある前記対象物に加わる圧力を解放する上向き力と、前記対象物を前記下部螺旋状スロットに嵌合させる下向き力とを含む。
【0013】
一実施形態では、ショックアブソーバーは、前記側壁のうちの1つの内面に取り付けられる。
【0014】
一実施形態では、前記ソーターの下端は、出力シャフトを介して駆動ユニットに回転可能に結合され、駆動ユニットによって駆動される。
【0015】
一実施形態では、出力シャフトの上端は、ソーターの下端に同軸に接続され、出力シャフトの下端は、駆動ユニットに回転可能に結合され、駆動ユニットによって駆動される。
【0016】
一実施形態では、ソーターは、駆動ユニット、横ロッド、出力シャフト、及びショックアブソーバーと組み合わされてサスペンションダンパシステムを形成して、横力を吸収し、ソーターの位置をリセットする。
【0017】
一実施形態では、側壁のうちの1つは、フレームの後側に位置する。
【0018】
一実施形態では、ピックアップポートは、フレームの前側に位置する側壁のうちの1つに設けられて、対象物のピックアップを容易にする。
【0019】
一実施形態では、1つ以上のセンサモジュールは、赤外線センサ、超音波センサ、近接センサ、コンピュータビジョンセンサ、光学センサ、重量センサ、及びリミットスイッチセンサからなる群から選択される1つ以上のセンサを含む。
【0020】
一実施形態では、対象物は、円形、トイカプセル形、箱形、円筒形、及び不規則な形状からなる群から選択される形状を有する。
【0021】
一実施形態では、駆動ユニットは、ソーターを駆動してその軸を中心に時計回り又は反時計回りにスピンさせるモーターを含む。
【0022】
一実施形態では、ソーターは、縦スクリューコンベアの形態である。
【0023】
一実施形態では、ショックアブソーバーは、スロットが形成された底壁を有するハウジングであって、前記ソーターの前記上端が前記スロットを介して前記ハウジングに挿入されるハウジングと、前記ハウジング内に固定された少なくとも1つのスライドロッドと、前記少なくとも1つのスライドロッドに沿ってスライド可能なスライドブロックと、弾性コンポーネントとを含む。前記弾性コンポーネントは、前記側壁のうちの前記1つに向かって延びる前記少なくとも1つのスライドロッドの一端に装着され、前記側壁のうちの前記1つから離れて延びる前記少なくとも1つのスライドロッドの他端に前記スライドブロックを押し付けるように付勢力を加える。対象物によってソーターに横力が加えられた場合、ソーターは、側壁のうちの1つに向かって横に傾動し、ソーターの上端は、スロットに沿って移動し、弾性コンポーネントの付勢力に抗してスライドブロックを押し、それによって、対象物の横力を吸収する。対象物の横力が解放された後に、弾性コンポーネントは反発してスライドブロックを押し戻し、傾動したソーターはその元の位置に戻す。
【0024】
一実施形態では、弾性コンポーネントは、少なくとも1つのスライドロッド、又は少なくとも1つのスライドロッドのそれぞれの周りに巻き付けられるコイルスプリングである。
【0025】
一実施形態では、シャフトの上部及び中間部に沿って延びる上部螺旋状スロットは、左ネジによって規定され、シャフトの下部に沿って延びる下部螺旋状スロットは、右ネジによって規定され、駆動ユニットは、ソーターを駆動してその軸を中心に反時計回りにスピンさせる。
【0026】
「スピン」の動作と重力により、中心キャビティ内の積み重ねられた対象物が再配置される。従って、積み重ねられた対象物に加えられた圧力が解放されて、詰まりが防止される。
【0027】
対象物の重量により、ソーターが後壁に向かって押し付けられる場合がある。ソーターは、駆動ユニット、レバーアーム、出力シャフト、及びショックアブソーバーと組み合わされてサスペンションダンパシステムを形成して、揺れを軽減し、ソーターの位置をリセットする。サスペンションダンパシステムがない場合、積み重ねられた対象物の重量がソーターにかかりすぎると、ソーターは、スピンを停止する可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0028】
添付の図面を参照して、例として本開示の実施形態を説明する。
図1】本開示の一実施形態による自動仕分け及び分配システムの側面図である。
図2】本開示の一実施形態による、図1の自動仕分け及び分配システムの側面図であり、下の部分にある対象物が円弧を形成して詰まりを引き起こし、ソーターが傾動することを示す。
図3】本開示の一実施形態による、弾性コンポーネントが通常状態にあるショックアブソーバーの上面断面図である。
図4】本開示の一実施形態による、弾性コンポーネントが圧縮状態にある図3のショックアブソーバーの上面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本明細書及び特許請求の範囲全体を通じて、ある要素が別の要素に「結合される」又は「接続される」と言われる場合、これは必ずしも、ある要素が別の要素に締結、固定、又はその他の方法で取り付けられることを意味するわけではないことに留意されたい。代わりに、「結合される」または「接続される」という用語は、ある要素が別の要素に直接又は間接的に接続されるか、別の要素と機械的又は電気的に接続されることを意味する。
【0030】
本開示は、積み重ねられた対象物のための自動仕分け及び分配システムに関する。図1を参照すると、対象物109を分配するための自動仕分け及び分配システム1000の実施形態が示される。この実施形態では、自動仕分け及び分配システム1000は、対象物109が保持され、積み重ねられる中心キャビティ101を集合的に規定する頂壁、底壁、及び側壁1001を有するフレーム100を含む。
【0031】
システム1000は、ソーター102、駆動ユニット103、横ロッド104によって規定されたレバー軸、ショックアブソーバー105、センサモジュール106、ピックアップポート107、デバイダ108、第1スライド部材120、及び第2スライド部材119を含んでもよい。
【0032】
横ロッド104は、キャビティ101の下部でフレーム100に取り付けられ、レバー軸を規定してもよい。駆動ユニット103は、横ロッド104に旋回可能に結合された一端を有し、レバーアームとして機能する。
【0033】
ソーター102は、駆動ユニット103の他端からキャビティ101の上部まで上方に延びるシャフト1021と、前記シャフト1021の上部及び中間部に沿って延び、左ネジ1023及び右ネジ1024の一方によって規定された上部螺旋状スロット1022と、前記シャフト1021の下部に沿って延び、左ネジ1023及び右ネジ1024の他方によって規定された下部螺旋状スロット1025とを含む。上部及び下部螺旋状スロット1022、1025は、対象物109を受けて運ぶようにサイズ及び形状が調整されている。
【0034】
図1及び2に示す実施形態によれば、シャフト1021の上部及び中間部に沿って延びる上部螺旋状スロット1022は左ネジ1023によって規定され、シャフト1021の下部に沿って延びる下部螺旋状スロット1025は、右ネジ1024によって規定される。駆動ユニット103がソーター102を駆動してその軸を中心に反時計回りにスピンさせると、スピンしているソーター102は、キャビティ101の上部及び中間部にある対象物109を押しのける上向き力111と、キャビティ101の下部にある対象物109を下部螺旋状スロット1025に嵌合する下向き力112を生成する。
【0035】
一実施形態では、ソーター102は、側壁1001のうちの1つの内面に近接して、そこから離間して配置されてもよい。図示の実施形態では、ソーター102は、フレーム100の後側に位置する側壁の内面に近接して、そこから離間して装着されてもよい。図示の実施形態では、ソーター102は、縦スクリューコンベアの形態であってもよい。
【0036】
ソーター102の下端は、駆動ユニット103に回転可能に結合され、駆動ユニット103によって駆動されてもよい。ソーター102の上端は、ショックアブソーバー105に設けられたスロット123内でスライド可能であってもよい。
【0037】
ショックアブソーバー105は、キャビティ101の上部でフレーム100に固定されてもよい。図示の実施形態では、ショックアブソーバー105は、フレーム100の後側に位置する側壁の内面に取り付けられている。ソーター102の上端は、ショックアブソーバー105と係合可能であってもよい。
【0038】
図3及び4は、ショックアブソーバー105の一実施形態を示す。ショックアブソーバー105は、ハウジング124、少なくとも1つのスライドロッド125、スライドブロック121、及び弾性コンポーネント122を含んでもよい。ハウジング124は、スロット123が形成された底壁を有してもよい。ソーター102の上端は、スロット123を介してハウジング124に挿入することができる。少なくとも1つのスライドロッド125は、ハウジング124内に固定されてもよく、スライドブロック121は、少なくとも1つのスライドロッド125に沿ってスライド可能であってもよい。弾性コンポーネント122は、側壁1001のうちの1つに向かって延びる少なくとも1つのスライドロッド125の一端に装着され、該側壁1001のうちの1つから離れて延びる少なくとも1つのスライドロッド125の他端にスライドブロック121を押し付けるように付勢力を加えてもよい。対象物114、115、116、117によってソーター102に横力が加えられた場合、図2に示すように、ソーター102は、側壁1001のうちの1つに向かって横に傾動し、ソーター102の上端はスロット123に沿って移動し、弾性コンポーネント122の付勢力に抗してスライドブロック121を押し、それによって、対象物114、115、116、117の横力を吸収する。対象物114、115、116、117の横力が解放された後に、弾性コンポーネント122は反発してスライドブロック121を押し戻し、傾動したソーター102はその元の位置に戻す。弾性コンポーネント122は、スライドロッド125の周りに巻き付けられるコイルスプリングや、圧縮及び伸縮可能なゴムバンドの形態であってもよい。スロット123に沿って移動したソーター102の上端の距離は、ソーター102に加えられる力に比例する。ソーター102に加えられる力が大きくなるほど、ソーター102の上端は側壁に近づく。
【0039】
一実施形態では、ソーター102の下端は、出力シャフト118を介して駆動ユニット103に回転可能に結合され、駆動ユニット103によって駆動されてもよい。出力シャフト118は、駆動ユニット103の他端から上方に延びてもよい。出力シャフト118の下端は、駆動ユニット103に回転可能に結合され、駆動ユニット103によって駆動されてもよい。ソーター102の下端は、出力シャフト118の上端に同軸に接続されてもよい。
【0040】
フレーム100は、側壁1001のうちの別の1つからソーター102の下部に向かって下方に傾斜して、対象物109がソーター102の下部に向かって転がり又はスライドすることを容易にする第1スライド部材120を含んでもよい。
【0041】
デバイダ108は、対象物109の望ましくない分配を防止するために、第1スライド部材120の下端に取り付けられてもよい。デバイダ108は、デバイダ108が対象物109のうちの1つを通過できるような位置でソーター102の下部に近接して配置されてもよい。
【0042】
フレーム100は、第1スライド部材120の下に配置された第2スライド部材119をさらに含んでもよい。第2スライド部材119は、ソーター102の下部から側壁1001のうちの1つに位置するピックアップポート107に向かって下方に傾斜してもよい。図示の実施形態では、ピックアップポート107は、フレーム100の前側に位置する側壁1001のうちの1つに設けられて、対象物109のピックアップを容易にする。
【0043】
当業者には理解されるように、本開示の駆動ユニット103は、ソーター102を駆動するためのモーター1031及びギア、ならびにソーター102の回転を制御するためにモーター1031及びセンサモジュール106に電気的に接続された回路(図示せず)などの機械及び電気コンポーネントを含む。モーター1031は時計回り又は反時計回りに回転することができる。駆動ユニット103起動されると、駆動ユニット103は、ソーター102を駆動してその軸を中心に時計回り又は反時計回りにスピンさせる。ソーター102のスピン動作と重力により、キャビティ101内の積み重ねられた対象物109を移動及び再配置する多方向の力を生成し、同時に対象物109を重力によってソーター102の下部まで運ぶことができる。駆動ユニット103は、対象物109のうちの最下位の1つが分配された後に停止することができる。
【0044】
図1に示すように、多方向の力は、方向矢印111で示される上向き力と、方向矢印112で示される下向き力を含んでもよい。上向き力111は、キャビティ101の上部にある対象物109を押しのけて、キャビティ101の下部にある対象物109に加えられた圧力を解放することができ、同時に、下向き力112は、対象物109を下部螺旋状スロット1025に嵌合し、対象物109のうちの最下位の1つがデバイダ108を通過し、ピックアップポート107に向かって第2スライド部材119上を転がるか又はスライドするまで、対象物109をソーター102の下部まで下に運ぶことができる。デバイダ108は、残りの対象物109をブロックし、一度に1つの対象物だけが分配されることを保証することができる。
【0045】
本出願における自動仕分け及び分配システム1000は、ピックアップポート107に近接するフレーム100の上及び第2スライド部材119の近傍又は上に装着された1つ以上のセンサモジュール106を含んでもよく、それによって、第2スライド部材119を通過する対象物109のうちの最下位の1つを検出し、その後、駆動ユニット103を停止することができる。1つ以上のセンサモジュール106は、赤外線センサ、超音波センサ、近接センサ、コンピュータビジョンセンサ、光学センサ、重量センサ、リミットスイッチセンサ、又は任意の他の適切なセンサを含み得る1つ以上のセンサを含む。例えば、第2スライド部材119の上方に赤外線センサが装着されてもよく、第2スライド部材119上に重量センサが設けられてもよい。図示の実施形態では、センサモジュール106は、ピックアップポート107の上に位置するコンパートメントに埋め込むことができる。
【0046】
図2を参照すると、下部に積み重ねられた対象物114、115、116、117による円弧の形成が示されている。これにより詰まりが発生し、対象物を分配できなくなる。円弧形成の原因は、対象物の重量、側壁の角度、及び摩擦などを含み得るが、これらに限定されない。詰まりを防止するために、ソーター102のスピン動作により、多方向の力を生成して対象物109を再配置することができ、したがって、積み重ねられた対象物109に加えられた圧力を低減することができる。
【0047】
図2を参照すると、積み重ねられた対象物109によってソーター102に加えられた横力を表す方向矢印110が示されている。対象物114、115、116、117によってソーター102に横力が加えられた場合、駆動ユニット103は、横ロッド104によって規定されたレバー軸を中心に下方に旋回することができ、ソーター102は、積み重ねられた対象物109から離れて、側壁1001のうちの1つに向かって側方に傾動することができ、それによって、対象物109に加えられた圧力を解放し、対象物109の詰まりを防止するので、ソーター102のスピンが停止されない。ソーター102は、ショックアブソーバー105の反発力によってその元の位置に戻る。
【0048】
ソーター102は、駆動ユニット103、横ロッド104、出力シャフト118、及びショックアブソーバー105と組み合わされてサスペンションダンパシステムを形成して、揺れを軽減し、ソーター102の位置をリセットする。サスペンションダンパシステムがない場合、積み重ねられた対象物109の重量がソーター102にかかりすぎると、ソーター102は、スピンを停止する可能性がある。
【0049】
本出願の自動仕分け及び分配システム1000は、異なるサイズ及び形状の様々な対象物の大量の積み重ねをサポートし、利用される保管スペースの量を最大化することができる。対象物の形状は、円形、トイカプセル形、箱形、円筒形、及び不規則な形状を含み得るが、これらに限定されない。システムの様々な部分の寸法は、容量、対象物のサイズ、対象物の重量、及び設置スペースなどの異なる要件に合わせて、大きさが変更可能である。
【0050】
自動仕分け及び分配システムは、詰まりを防止し、対象物の分配の成功率を高めることができる。
【0051】
さらに、自動仕分け及び分配システムは、これらに限定されないが、商品の配布、販売促進、景品くじ、及びセルフサービスピックアップなどの用途に使用できるという点で有利である。
【0052】
当業者であれば、広範に説明した保護の範囲から逸脱することなく、特定の実施形態に示すように本開示に対して多くの変形及び/又は修正を行うことができることが理解されるであろう。したがって、本実施形態は、すべての点において例示的なものであり、限定的なものではないと考えられる。
【0053】
本明細書に含まれる先行技術への言及は、別段の指示がない限り、当該情報が一般常識であることを認めるものではない。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】