(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】衣類処理装置
(51)【国際特許分類】
D06F 58/20 20060101AFI20240829BHJP
【FI】
D06F58/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024514365
(86)(22)【出願日】2022-08-31
(85)【翻訳文提出日】2024-03-01
(86)【国際出願番号】 CN2022116242
(87)【国際公開番号】W WO2023030394
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】202111023112.5
(32)【優先日】2021-09-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202111450553.3
(32)【優先日】2021-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524080531
【氏名又は名称】深▲セン▼洛克▲創▼新科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN ROBOROCK INNOVATION TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】ROOM 1802, BUILDING D1, NANSHAN ZHIYUAN, NO. 1001 XUEYUAN AVENUE, CHANGYUAN COMMUNITY, TAOYUAN STREET, NANSHAN DISTRICT, SHENZHEN, GUANGDONG 518000, CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】李 行
(72)【発明者】
【氏名】段 ▲傳▼林
(72)【発明者】
【氏名】▲ヤン▼ ▲亜▼▲東▼
(72)【発明者】
【氏名】黄 積佰
(72)【発明者】
【氏名】▲楊▼ 志▲敏▼
(72)【発明者】
【氏名】王 哲
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 明
(72)【発明者】
【氏名】林 成▲虎▼
(72)【発明者】
【氏名】方 俊俊
(72)【発明者】
【氏名】▲斉▼ 杭
(72)【発明者】
【氏名】▲許▼ 明
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 通
(72)【発明者】
【氏名】全 ▲剛▼
【テーマコード(参考)】
3B166
【Fターム(参考)】
3B166AA02
3B166AA05
3B166AB22
3B166AB29
3B166AB30
3B166AE01
3B166AE02
3B166AE07
3B166BA55
3B166CA01
3B166CA11
3B166CB01
3B166CB11
3B166EA03
3B166EA12
3B166EA25
3B166EA34
3B166EB03
3B166EB08
3B166EB17
3B166ED01
3B166ED02
3B166ED05
3B166EE04
(57)【要約】
本発明は、衣類処理装置を提供し、処理する衣類を収容するための内筒と、衣類を乾燥させるための乾燥モジュールとを備え、乾燥モジュールは、それぞれ内筒と連通する第1空気入口および第1空気出口を有する吸湿通路と、吸湿通路内に設けられて内筒と吸湿通路内で循環気流を形成する循環ファンと、再生通路と、再生通路内に設けられて再生通路内で除湿気流を形成する再生ファンと、吸湿通路および再生通路に設けられ、循環気流と除湿気流が流れる吸湿部材と、吸湿部材を吸湿通路および再生通路に対して移動させるための駆動手段とを備え、吸湿部材は、吸湿通路および再生通路に対して移動する過程中、循環気流中の水分を吸収し、水分を除湿気流を介して排出する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理される衣類を収容するための内筒と、
前記衣類を乾燥させるための乾燥モジュールとを備え、
前記乾燥モジュールは、
それぞれ前記内筒と連通する第1空気入口および第1空気出口を有する吸湿通路と、
前記吸湿通路内に設けられ、前記内筒と前記吸湿通路内で循環気流を形成するための循環ファンと、
再生通路と、
前記再生通路内に設けられ、前記再生通路内で除湿気流を形成するための再生ファンと、
前記吸湿通路と前記再生通路に設けられ、前記循環気流と前記除湿気流が流れるための吸湿部材と、
前記吸湿部材を前記吸湿通路と前記再生通路に対して移動させるための駆動手段と、を備え、
前記吸湿部材は、前記吸湿通路と前記再生通路に対して移動する過程中、前記循環気流中の水分を吸収し、前記水分を前記除湿気流を介して排出する、衣類処理装置。
【請求項2】
前記吸湿部材に吸湿剤が備えられ、前記吸湿剤は、ゼオライト、アルカリ金属シリカアルミネート、塩化リチウム、シリカゲル、変性シリカゲルおよび活性アルミナ中の少なくとも1つを含み、
前記乾燥モジュールは脱湿アセンブリをさらに備え、前記脱湿アセンブリは前記再生通路に設けられ、前記吸湿剤で吸収した水分を脱着させ、前記脱湿アセンブリは、加熱アセンブリ、超音波発生器およびマイクロ波発生器の中の少なくとも1つを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記吸湿部材は吸湿回転ディスクを備え、前記駆動手段は前記吸湿回転ディスクを前記吸湿通路と前記再生通路に対して回転させるように駆動し、前記吸湿回転ディスクは吸湿領域および再生領域を含み、前記吸湿領域は前記吸湿回転ディスクの前記循環気流が流れる領域であり、前記再生領域は前記吸湿回転ディスクの前記除湿気流が流れる領域であり、
前記乾燥モジュールは加熱アセンブリをさらに備え、前記加熱アセンブリは前記再生通路に設けられ、前記再生領域を覆う、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記吸湿部材は、外周上部クランプハウジング、外周下部クランプハウジングおよび周方向振動減衰部材をさらに備え、前記周方向振動減衰部材は前記吸湿回転ディスクの外周または前記ハウジングの内周に設けられ、前記外周上部クランプハウジングおよび前記外周下部クランプハウジングは前記吸湿回転ディスクと前記周方向振動減衰部材を挟持して固定する、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記外周上部クランプハウジングと前記外周下部クランプハウジングの接続箇所の外周に第1シールリングが設けられる、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記外周上部クランプハウジングまたは前記外周下部クランプハウジングの外周に駆動歯が設けられ、
前記駆動手段は駆動モータであり、前記駆動モータの出力端に歯車が設けられ、前記歯車は前記駆動歯と噛み合って前記吸湿部材を回転させるように駆動する、請求項4または5に記載の装置。
【請求項7】
前記乾燥モジュールは下部ハウジングを備え、前記下部ハウジングに、前記吸湿部材を取り付けるための第1取付部が設けられ、前記第1取付部の内側壁に第1ローラが設けられ、
前記外周上部クランプハウジングまたは前記外周下部クランプハウジングの外周に補助回転リングが設けられ、前記補助回転リングは前記第1ローラと連動して転動する、請求項4~6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記第1取付部の底面に第2ローラが設けられ、前記第2ローラは前記外周下部クランプハウジングの下面と連動して転動する、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記第1取付部の中心に短軸が設けられ、
前記吸湿部材は中心上部クランプ部材、中心下部クランプ部材および中心端面振動減衰部材をさらに備え、
前記吸湿回転ディスクの中心に第1穴が開設され、前記中心上部クランプ部材の中心に第2穴が開設され、前記中心下部クランプ部材の中心に第3穴が開設され、
前記中心上部クランプ部材と前記中心下部クランプ部材は前記第1穴を貫通して前記吸湿回転ディスクを挟持して固定し、前記第2穴と前記第3穴は前記短軸に嵌設されて前記吸湿部材と前記下部ハウジングを回転可能に接続させ、前記中心端面振動減衰部材は前記中心下部クランプ部材と前記吸湿回転ディスク間に設けられる、請求項7または8に記載の装置。
【請求項10】
前記吸湿回転ディスクは冷却領域をさらに含み、前記冷却領域は前記吸湿回転ディスクの回転方向に沿って前記再生領域の下流および前記吸湿領域の上流に位置する、請求項3~9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記乾燥モジュールは、下部ハウジングおよび上部ハウジングを備え、前記下部ハウジングに前記吸湿部材を取り付けるための第1取付部が設けられ、前記上部ハウジングに前記吸湿部材を取り付けるための第2取付部が設けられ、前記吸湿部材は前記第1取付部と前記第2取付部で形成された空間に回転可能に接続され、
前記第1取付部に第1仕切り部材が設けられ、前記第2取付部に第2仕切り部材が設けられ、前記第2仕切り部材は前記第1仕切り部材の真上に位置し、前記第1仕切り部材と前記第2仕切り部材は、前記吸湿回転ディスクを前記吸湿領域と前記再生領域に分ける、請求項3に記載の装置。
【請求項12】
前記第1取付部に第3仕切り部材がさらに設けられ、前記第3仕切り部材は前記吸湿領域に流入した循環気流を仕切るために使用される、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記吸湿部材と前記第1仕切り部材間に第1シール部材が設けられ、前記第1シール部材は前記第1仕切り部材の上端面に固定される、請求項11または12に記載の装置。
【請求項14】
前記吸湿部材と前記第2仕切り部材の間に第2シール部材が設けられ、前記第2シール部材は前記第2仕切り部材の下端面に固定され、前記第1シール部材の真上に位置する、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記第1仕切り部材および前記第2仕切り部材のうちの一方における前記吸湿部材に対向する端面にシール部材が設けられ、前記第1仕切り部材および前記第2仕切り部材のうちの他方における前記吸湿部材に対向する端面にシール部材が設けられなく、前記吸湿部材から予設距離で離れる、請求項11または12に記載の装置。
【請求項16】
前記第1仕切り部材および前記第2仕切り部材のうちの一方における前記吸湿部材に対向する端面に第1シール部材が設けられ、前記第1シール部材は前記吸湿部材に接触し、
前記第1仕切り部材および前記第2仕切り部材のうちの他方における前記吸湿部材に対向する端面に第2シール部材が設けられ、前記第2シール部材は前記吸湿部材から予設距離で離れる、請求項11または12に記載の装置。
【請求項17】
前記乾燥モジュールは上部ハウジングを備え、前記加熱アセンブリは前記上部ハウジングに設けられ、前記加熱アセンブリと前記上部ハウジングの間に断熱リングおよび第2シールリングが設けられる、請求項3に記載の装置。
【請求項18】
前記加熱アセンブリは、扇形のハウジング、および前記扇形のハウジング内に設けられたメッシュプレートと加熱管を備え、前記加熱管は前記メッシュプレートの下方に設けられ、前記メッシュプレートは複数の空気穴を有し、
前記扇形のハウジングの円周方向または半径側に空気入口が開設され、前記除湿気流は前記空気入口、前記メッシュプレート上の複数の空気穴および前記加熱管を順次流れて、前記再生領域に流れる、請求項3または17に記載の装置。
【請求項19】
前記複数の空気穴の直径は前記除湿気流の流れ方向に沿って減少する傾向がある、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記加熱管は前記複数の空気穴に対して前記扇形のハウジングの円心方向にずれる、請求項18または19に記載の装置。
【請求項21】
前記扇形のハウジングの側壁または下壁は外側へ延在して第3取付部を形成し、
前記加熱アセンブリは温度センサをさらに備え、前記温度センサは前記第3取付部に設けられる、請求項18~20のいずれか1項に記載の装置。
【請求項22】
フィルタをさらに備え、前記フィルタは、
前記吸湿通路中の前記吸湿部材の上流、前記再生通路中の前記再生ファンの上流、前記再生通路中の前記吸湿部材の下流の中の少なくとも1つの箇所に設けられる、請求項1または2に記載の装置。
【請求項23】
前記フィルタを自動的に清掃するための清掃アセンブリをさらに備え、前記清掃アセンブリは、
前記フィルタを噴射するための噴射機構、前記フィルタを振動させるための振動機構、前記フィルタを吹き付けるための吹付機構、前記フィルタを掻きだすための掻きだし機構の中の少なくとも1つを含む、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記清掃アセンブリは、前記噴射機構を備え、前記噴射機構は前記フィルタの下流に設けられ、前記噴射機構から噴出した液体の流れ方向は前記フィルタを流れる気流の方向と反対である、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記フィルタは濾過メッシュを備え、前記濾過メッシュは前記吸湿通路または前記再生通路内で傾斜して設けられ、
前記噴射機構は出水管およびノズルを備え、前記ノズルの一端が前記出水管に接続され、他端が扁平状であり、前記濾過メッシュの前記出水管に近い一端を覆う、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記吸湿部材は、第1吸湿部材および第2吸湿部材を備え、前記駆動手段は前記第1吸湿部材と前記第2吸湿部材を前記吸湿通路と前記再生通路に交互に位置させる、請求項1または2に記載の装置。
【請求項27】
前記吸湿部材は、吸湿帯を備え、前記駆動手段は、前記吸湿帯を前記吸湿通路と前記再生通路に対して直線移動させるように駆動する、請求項1または2に記載の装置。
【請求項28】
ハウジングをさらに備え、前記ハウジングの側面に第2空気入口および第2空気出口が設けられ、前記第2空気入口は前記再生通路の空気入口端と連通し、前記第2空気出口は前記再生通路の空気出口端と連通する、請求項1または2に記載の装置。
【請求項29】
前記空気入口端と前記空気出口端中の少なくとも1つに凝縮器が設けられる、請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記再生通路中の前記吸湿部材の下流に凝縮器が設けられ、前記凝縮器の空気出口は前記再生ファンの空気入口と連通して、前記再生通路を閉ループにする、請求項1または2に記載の装置。
【請求項31】
前記内筒の空気出口と前記吸湿部材の間に凝縮器が設けられる、請求項29または30に記載の装置。
【請求項32】
前記凝縮器は凝縮水が流れる蛇管を備える、請求項29~31のいずれか1項に記載の装置。
【請求項33】
ハウジングをさらに備え、前記乾燥モジュールは下部ハウジングを備え、前記下部ハウジングに第4取付部が設けられ、前記第4取付部は前記ハウジングに重なり合わせて固定され、前記乾燥モジュールを前記ハウジングに固定する、請求項1または2に記載の装置。
【請求項34】
前記第1空気入口、前記第1空気出口はそれぞれ可撓性管を介して前記内筒に接続される、請求項1または2に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年09月01日に提出した中国特許出願202111023112.5および2021年11月30日に提出した中国特許出願202111450553.3の優先権を主張し、そのすべての内容は参照によって本出願に組み込まれる。
【0002】
本開示は、家庭用電器の分野に関し、特に衣類処理装置に関する。
【背景技術】
【0003】
日常生活では、人々は通常、洗濯物を乾燥させるために物干しという手段を利用している。衣類の物干しは天候に左右され、雨天や暗所では効果的な衣類乾燥が困難である。乾燥機は、洗濯後の衣類を乾燥させることができるため、消費者の間で人気が高まっている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、上記問題中の1つまたは複数を緩和、軽減、あるいは解消するための機構を提供することには有利である。
【0005】
本開示の実施例は、衣類処理装置を提供し、処理する衣類を収容するための内筒と、衣類を乾燥させるための乾燥モジュールとを備え、乾燥モジュールは、それぞれ内筒と連通する第1空気入口および第1空気出口を有する吸湿通路と、吸湿通路内に設けられて内筒と吸湿通路内で循環気流を形成するための循環ファンと、再生通路と、再生通路内で設けられて再生通路内で除湿気流を形成するための再生ファンと、吸湿通路と再生通路に設けられて循環気流および除湿気流が流れるための吸湿部材と、吸湿部材を吸湿通路および再生通路に対して相対的に移動させるための駆動手段と、を備え、吸湿部材は、吸湿通路および再生通路に対して相対的に移動する過程中、循環気流中の水分を吸収し、水分を除湿気流を介して排出するために使用される。
【0006】
本開示のこれらおよび他の態様は、以下に説明する実施例によって明確に理解され、以下に説明する実施例によって明らかに説明される。
【0007】
図面において、特に断らない限り、複数の図面中の同一符号は同じまたは類似の部材または要素を示している。これらの図面は、必ずしも縮尺通りに描かれているわけではない。なお、これらの図面は本開示によるいくつかの実施形態のみを描いており、本開示の範囲を限定するものとして理解されない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1~
図6は本開示のいくつかの実施例による洗濯乾燥一体機の模式図を示し、
図7~
図43は本開示のいくつかの実施例による洗濯乾燥一体機の模式図を示し、
図44~
図47は本開示のいくつかの実施例による洗濯乾燥一体機を示す模式図である。
【0009】
【
図1】本開示のいくつかの実施例による洗濯乾燥一体機の斜視図である。
【
図6】温度センサ、吸湿通路および再生通路の構造図である。
【
図7】本開示のいくつかの実施例による洗濯乾燥一体機の斜視図である。
【
図8】本開示のいくつかの実施例による洗濯乾燥一体機の背面図である。
【
図9】本開示のいくつかの実施例による洗濯乾燥一体機の上面図である。
【
図12】乾燥モジュールの下部ハウジングの構造図である。
【
図16】循環ファンと乾燥モジュールの下部ハウジングの接続方法を示す模式図である。
【
図17】可撓性管と下部ハウジングの接続方式を示す模式図である。
【
図22】吸湿部材を取り付けるための下部ハウジング第1取付部を示す分解図である。
【
図23】吸湿部材を取り付けるための上部ハウジングを示す分解図である。
【
図24】第1取付部、上部ハウジング、吸湿部材の取付分解図である。
【
図25】一体型下部ハウジングと吸湿部材の上部ハウジングの固定方法を示す模式図である。
【
図27】加熱アセンブリと再生ファンに関する構造の分解図である。
【
図28】加熱アセンブリと再生ファンに関する構造の斜視図である。
【
図33】加熱アセンブリの上部ハウジング上での取付位置を示す模式図である。
【
図35】加熱アセンブリのメッシュプレートの模式図である。
【
図37】凝縮器と下部ハウジングの固定方法を示す模式図である。
【
図39】フィルタと該フィルタを自動清掃するための噴射機構を示す模式図である。
【
図41】内筒空気出口ダクト中の凝縮器、濾過メッシュおよびその清掃アセンブリを示す模式図である。
【
図42】乾燥モジュールの他の取付位置を示す模式図である。
【
図43】乾燥モジュールの他の取付位置を示す模式図である。
【
図44】本開示のいくつかの実施例による洗濯乾燥一体機の構造模式図である。
【
図45】一実施形態の除湿通路の構造模式図である。
【
図46】別の実施形態の除湿通路の構造模式図である。
【
図47】さらに別の実施形態の除湿通路の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示では、特に断らない限り、「第1」、「第2」などの用語を用いて各種の要素を説明することは、これらの要素の位置関係、時系列関係または重要性関係を修飾することを意図せず、このような用語は1つの要素を別の要素と区別するためにのみ使用される。いくつかの例示では、第1要素および第2要素は該要素の同一例を示してもよく、場合によって、文脈の記述に基づいて、それらは異なる例を示してもよい。
【0011】
本明細書で使用される「再生」という用語は、少なくとも部分的に除湿することによって、比較的乾燥した物体を比較的乾燥した状態に戻す過程または操作を指す。「上流」および「下流」という用語は、空気入口を起点とする流路を流れるとき、気流が第1デバイスを経た後に第2デバイスが遭遇する相対位置を示すために使用され、第1デバイスは第2デバイスの「上流」にあり、第2デバイスは第1デバイスの「下流」にある。
【0012】
本開示に記載された各種の例示説明で使用される用語は、特定の例示を説明する目的でのみ使用され、限定することを意図するものではない。文脈上明示的に示されていない限り、要素の数は意図的に制限されなければ、該要素は1つまたは複数であってもよい。また、本開示で使用される「および/または」という用語は、列挙された項目中のあらゆる可能な組み合わせを含み、「AおよびB中の少なくとも1つ」という表現は、Aのみ、Bのみ、またはAおよびBの両方を指す。
【0013】
関連技術では、乾燥機は通常、蒸発器を用いて衣類収納空間(例えば内筒)内の湿った空気を加熱吸湿して高温空気を得るものである。高温空気が再び衣類収納空間に入り、衣類中の水を蒸発させることができる。しかし、蒸発器の全体温度が一定で、湿った空気が蒸発器に入る過程で、蒸発器の湿った空気への吸湿能力が低下し、吸湿効率が低く、乾燥時間が長くなり、消費電力も高くなる。特に気温の低い地域では、湿った空気の温度も下がるため、蒸発器の温度が吸湿温度に達しにくくなり、吸湿効率がさらに低下し、乾燥時間がより長くなり、消費電力もより高くなる。
【0014】
上記の問題に対して、本開示の実施例は、衣類処理装置を提供する。本開示の実施例の衣類処理装置は、処理する衣類を収容するための内筒と、内筒中の衣類を乾燥させるための乾燥モジュールを備える。乾燥モジュールは、それぞれ内筒と連通する第1空気入口および第1空気出口を有する吸湿通路と、吸湿通路内に設けられて内筒と吸湿通路内で循環気流を形成するための循環ファンと、再生通路と、再生通路内に設けられて再生通路内で除湿気流を形成するための再生ファンと、吸湿通路および再生通路に設けられて循環気流および除湿気流が流れるための吸湿部材と、および吸湿部材を吸湿通路および再生通路に対して移動させるための駆動手段とを備える。吸湿部材は吸湿通路および再生通路に対して移動する過程で、循環気流中の水分を吸収し、吸収した水分を除湿気流を介して排出させる。
【0015】
蒸発器を採用した乾燥機と比較して、本開示の実施例の衣類処理装置の体積がより小さく、乾燥効率がより高く、より経済的で、消費電力がより小さくなる。
【0016】
本開示の実施例では、衣類処理装置は衣類乾燥機能を有する装置である。衣類処理装置は、例えば衣類乾燥機能のみを有する乾燥機であってもよく、衣類洗濯機能と衣類乾燥機能を同時に有する洗濯乾燥一体機であってもよい。
【0017】
いくつかの実施例によれば、吸湿部材に吸湿剤を備えている。吸湿剤は、例えばゼオライト(分子篩)、アルカリ金属シリカアルミネート(13X分子篩)、塩化リチウム、シリカゲル、変性シリカゲル、活性アルミナなどの固体吸湿剤を挙げることができ、対応的に、吸湿部材は固体吸湿剤を備えている固体構造であってもよい。吸湿剤は、例えば塩化リチウム溶液、臭化リチウム溶液などの液体吸湿剤であってもよい。対応的に、吸湿部材は液体吸湿剤を入れた容器であってもよい。
【0018】
いくつかの実施例によれば、吸湿効果を高め、吸湿剤の持続可能な使用を達成し、コストを低減するために、乾燥モジュールは脱湿アセンブリをさらに含んでもよい。脱湿アセンブリは再生通路に設けられて吸湿剤で吸収した水分を脱着するために使用される。脱湿アセンブリは例えば加熱アセンブリ、超音波発生器、マイクロ波発生器などであってもよい。
【0019】
脱湿アセンブリの具体的な構造は吸湿剤に応じて決定することができる。例えば、ゼオライト(分子篩)、アルカリ金属シリカアルミネート(13X分子篩)、塩化リチウム、変性シリカゲル、活性アルミナなどの固体吸湿剤については、加熱アセンブリを用いて吸湿剤中の水分を脱着することができる。加熱アセンブリは、例えば電熱線、PTCヒーターなどの加熱機能を有する部品を含んでもよい。シリカゲルなどの熱安定性の高い固体吸湿剤については、温度感受性が低いため、加熱アセンブリを用いて水分を脱着することはあまり効果的ではない。代替的に、超音波発生器、マイクロ波発生器などを用いて、高周波数振動により吸湿剤中の水分を脱着することができる。液体吸湿剤については、加熱アセンブリを用いて吸収した水分を脱着することができる。さらに、液体吸湿剤を入れた容器に半透膜を設け、該半透膜は水分のみを透過させることで、再生過程で液体吸湿剤が水分とともに蒸発することを避け、液体吸湿剤の濃度および吸湿効果を確保することができる。
【0020】
いくつかの実施例によれば、駆動手段は吸湿部材を吸湿通路および再生通路に対して移動させるために使用される。駆動手段は例えば駆動モータ(すなわち電気駆動装置)、空気圧駆動器、油圧駆動器などであってもよい。
【0021】
いくつかの実施例によれば、吸湿部材は異なる形状、例えば円形の吸湿回転ディスク、帯状の吸湿帯、異なる形状の開口を有する容器などとして提供することができる。吸湿部材が吸湿通路および再生通路に対して移動する具体的な形態は、吸湿部材の形状に応じて決定することができる。
【0022】
例えば、吸湿部材が円形である吸湿回転ディスクの場合、駆動手段は吸湿回転ディスクを吸湿通路および再生通路に対して回転させるように駆動してもよいし、または吸湿通路および再生通路を吸湿回転ディスクに対して回転させるように駆動してもよい。吸湿部材が吸湿帯である場合、駆動手段は吸湿帯を吸湿通路および再生通路に対して往復直線移動させる(すなわち並進運動)ように駆動してもよいし、または吸湿通路および再生通路を吸湿帯に対して往復直線移動させるように駆動してもよい。吸湿部材が容器である場合、駆動手段は該容器を吸湿通路および再生通路に対して回転/直線移動させるように駆動してもよいし、または吸湿通路および再生通路を容器に対して回転/直線移動させるように駆動してもよい。別のいくつかの実施例では、2つ以上の吸湿部材を設け、駆動手段は異なる吸湿部材(または吸湿通路および再生通路)を駆動して、異なる吸湿部材を交互に吸湿通路および再生通路に位置させてもよい。
【0023】
以上の説明に基づいて、本開示の実施例の衣類処理装置、吸湿部材、脱湿アセンブリ、駆動手段などの構造はいずれも様々な実施形態を有し得ることが理解されたい。
【0024】
以下、衣類処理装置を洗濯乾燥一体機、吸湿部材を吸湿回転ディスク、脱湿アセンブリを加熱アセンブリ、駆動手段を駆動モータとして、本開示の実施例の衣類乾燥の態様を説明する。なお、本開示の実施例の衣類乾燥態様は他の実施形態の衣類処理装置、吸湿部材、脱湿アセンブリおよび駆動手段に同様に適用され得る。
【0025】
図1~
図6は本開示のいくつかの実施例による洗濯乾燥一体機100を示す。
【0026】
図1および
図2に示すように、洗濯乾燥一体機100は、水入口、水出口、内筒30、駆動部および乾燥モジュール20を備え、駆動部は内筒30に伝動可能に接続され、内筒30を回転させるように駆動し、水入口と水出口はそれぞれ内筒30と連通し、乾燥モジュール20は吸湿通路201、再生通路202および吸湿部材206を備え、吸湿通路201は第1空気入口611および第1空気出口612を有し、第1空気入口611および第1空気出口612はそれぞれ内筒30と連通し、吸湿通路201に循環ファン203が設けられて内筒30と吸湿通路201内で循環気流を形成し、再生通路202に再生ファン205が設けられて再生通路202内で除湿気流を形成し、吸湿部材206は吸湿通路201および再生通路202に設けられて、循環気流および除湿気流の両方が吸湿部材206を流れ、吸湿部材206は回転過程で吸湿通路201内の循環気流の水分を吸収し、水分を再生通路202の除湿気流を介して排出させるために使用される。
【0027】
具体的な応用では、洗濯乾燥一体機は、ハウジング10、コントローラーなどの部材をさらに含むが、これらに限定されない。内筒30および駆動部はハウジング10内に位置し、内筒30は、衣類などの洗濯物を収容するための収納空間を有し、ハウジング10の側面に内筒30に洗濯物を出し入れるための出し入れ口301が設けられる。ハウジング10の出し入れ口301に対応する位置に扉体101が開設され、扉体101はハウジング10に対して回動可能に接続される。扉体101の開閉はユーザが手動で操作することも、電子制御により操作することも可能である。
【0028】
ハウジング10の側部または上部に、洗濯乾燥一体機の動作状態に関する情報を表示するための表示装置が設けられる。表示装置は、液晶ディスプレイや発光ダイオードなどを含むが、これらに限定されない。ハウジング10に複数のボタンが設けられ、ボタンは押圧で操作される機械ボタンであってもよいし、タッチ操作によるタッチパッドであってもよい。ボタンは、コントローラーに洗濯機の制御指令を入力し、コントローラーが制御指令に応じて対応の部材を制御して制御指令を実行させるために使用される。その中で、コントローラーは各種の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理装置(DSPD)、プログラマブル論理装置(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、マイクロ中央制御素子、マイクロプロセッサまたは他の電子デバイスを使用して実現することができる。
【0029】
洗濯物を洗浄する時、ユーザはまず、出し入れ口301から洗濯物を入れ、洗浄液添加口から洗浄液を添加した後、扉体101を閉じ、水源に連通する進水管が水入口からコントローラーの制御下でユーザの指令に従って内筒30に注水し、その後ユーザはボタンから洗濯と遠心脱水指令を入力し、コントローラーは洗濯指令に従って駆動部を制御して内筒30を回転させて、洗濯物を洗浄し、洗浄過程の汚水を排水管を介して汚水排出箇所に流し、洗浄動作を完了させ、次にコントローラーは遠心脱水指令に従って駆動部を制御して内筒30を継続的に回転させ、遠心力を利用して洗濯物に残った水の大部分を振り切って、排水口を介して排出させ、洗濯物の乾燥過程を早めることが可能である。
【0030】
洗濯物の遠心脱水後、ユーザが入力した乾燥指令に従って、コントローラーは乾燥指令に従って、循環ファン203および再生ファン205を起動し、吸湿部材206を回転させるように制御する。
図2中の矢印に示すように、循環ファン203を利用して内筒30と吸湿通路201内で循環気流を形成する。循環ファン203の回転過程で、循環ファン203の両側に気圧差が形成され、流れる空気の流れが形成され、内筒30内の湿った空気が吸湿通路201の第1空気入口611から吸湿通路201内に入り、その後吸湿後の空気を吸湿通路201の第1空気出口612を介して内筒30内に排出させ、このようなガスが内筒30と吸湿通路201の内部で循環流動して循環気流を形成し、この循環気流により、内筒30内の湿った空気が吸湿通路201の第1空気入口611を介して連続的に吸湿通路201内に入り、吸湿部材206により吸湿処理を行い、吸湿後の乾燥空気が吸湿通路201の第1空気出口612を介して内筒30内に連続的に排出され、内筒30内の洗濯物は循環気流と連続的に熱交換して洗濯物に残った水分を奪い、洗濯物乾燥の目的を達成することができる。
【0031】
同時に、再生ファン205を使用して再生通路202内で除湿気流を形成し、再生通路202の空気入口端622と空気出口端621が内筒30外部に位置し、このように、再生ファン205の回転過程で、再生ファン205の両側に気圧差が形成され、流れる気流が形成され、内筒30外部の空気が空気入口端622を介して再生通路202内に入り、その後吸湿部材206を流れ、吸湿部材206上の水分を脱着し、さらに空気出口端621を介して内筒30の外部環境に排出させ、このようにして吸湿部材206の水分を低減し、吸湿部材206の吸水能力を継続して高くして、吸水効果を向上させることができる。
【0032】
乾燥過程で、吸湿部材206が回転し続けるので、吸湿部材206の吸湿通路201内に位置する部分では、湿った空気中の水分を吸収した後、再生通路202内に回転し、除湿気流を介してこの部分の水分を運び、この部分の含水量を低下させ、この部分が吸湿通路に回転する際に多くの水分を吸収でき、この部分の水分飽和による吸収効果の低下を回避することができる。
【0033】
これにより、本実施例が提供する洗濯乾燥一体機は、吸湿部材206を用いて内筒30から吸湿通路201内に入った湿った空気の水分を吸収した後、吸湿後の空気を内筒30に排出させ、連続的な循環により内筒30中の水分を徐々に減少させて乾燥目的を達成することができる。該洗濯乾燥一体機では、内筒30中の湿った空気を加熱して除湿するための蒸発器は不要であり、脱着過程でのみ吸湿部材206を加熱して水分を除去する必要がある。この形態を採用することで、低温環境下で除湿効果が低い従来の凝縮型またはヒートポンプ型除湿システムの欠点を回避でき、より幅広く適用できる。
【0034】
上記実施例では、
図2、
図3および
図4に示すように、吸湿通路201に濾過部204がさらに設けられ、濾過部204は吸湿部材206の第1空気入口611に近い一側に配置され、すなわち吸湿部材206の上流に配置されて吸湿部材206に入った気流を濾過し、および/または再生通路に濾過部204が設けられる。
【0035】
ここで、濾過部204はメッシュ構造であってもよいが、もちろん、濾過部204はくずに対するバリアとして機能することができる他の形態の構造であってもよく、本実施例では限定されるものではない。
【0036】
濾過部204は吸湿部材206の第1空気入口611に近い側に設けられ、吸湿通路201に入った湿った空気を濾過して、湿った空気中のくずが吸湿部材に接触して吸湿部材206の動作性能に影響を与えることを防止すると同時に、吸湿部材が加熱されて脱着した際に衣類のフレークが吸湿部材206に付着して発火し、吸湿部材206が損傷することを防止することもできる。
【0037】
同様に、外部汚れが再生ファン205に損傷を与えるのを回避し、外部への気流による空気汚染を回避するために、再生ファン205の上流にくず濾過部、例えば濾過メッシュを設けることが可能である。
【0038】
さらに、吸湿通路201に加熱アセンブリがさらに設けられる。
なお、内筒30の熱交換過程で、入った乾燥空気の温度が高い場合洗濯物からの水分交換が早まり、乾燥時間を短縮できるので、吸湿通路に加熱アセンブリを追加し、該加熱アセンブリは吸湿部材206の上流または下流に設けられ、加熱した湿った空気を吸湿し、または吸湿後の乾燥空気を加熱することができ、第1空気出口612から内筒30に入り、加熱アセンブリで加熱した空気は比較的高い温度を有し、内筒30内の温度を高めることができるので、洗濯物上の水分蒸発が早くなり、乾燥効率がより高く、乾燥効果がより良好である。
【0039】
本実施例では、加熱アセンブリと吸湿部材206は協力して湿った空気を乾燥処理することにより、加熱アセンブリの温度をあまり高くせず、加熱アセンブリの消費電力を抑えて省資源化を実現する。加熱アセンブリとしては、電熱線またはPTCヒーターなどの加熱機能を有するデバイスを使用でき、PTCヒーターはセラミック発熱デバイスとアルミチューブから構成される。PTCヒーターは、熱抵抗が小さく、熱交換効率が高いという利点を有し、オートサーモスタットや省電力型の電気ヒーターである。
【0040】
一例では、
図4に示すように、吸湿部材206は吸湿回転ディスク640および加熱アセンブリ630を備え、加熱アセンブリ630は吸湿回転ディスク640の再生領域を覆い、吸湿回転ディスク640の吸湿領域は吸湿通路201内に位置し、ここで、再生領域は吸湿回転ディスク640の除湿気流が流れる領域であり、吸湿領域は吸湿回転ディスク640の循環気流が流れる領域である。
【0041】
ここで、再生領域の面積および吸湿領域の面積は吸湿管路および再生管路の径方向断面積に応じて決定され、いくつかの実施例では、吸湿管路の径方向断面積は再生管路の径方向断面積よりも大きく、適応的に、再生領域の面積は吸湿領域の面積よりも小さく、吸湿管路の気流量を増やすだけでなく、ほとんどの吸湿回転ディスク640が吸湿領域に配置され、吸湿効率および吸湿効果をさらに向上させることができる。
【0042】
吸湿回転ディスク640の回転過程で、吸湿回転ディスク640の各部分は吸湿通路201から再生通路202に回転し、また再生通路202から吸湿通路201に回転し、すなわち吸湿回転ディスク640の各部分は吸湿領域から再生領域に回転してから、再生領域から吸湿領域に回転するので、吸湿回転ディスク640の吸湿領域に位置する部分は吸湿通路201内の湿った空気の水分を吸収した後、この部分が再生領域に回転し、加熱アセンブリ630によりこの部分を加熱し、該部分の水分を高速に脱着させ、除湿気流を介して水分を再生通路202の空気出口端621に運んで外部に排出させ、吸湿回転ディスク640の回転過程で、吸湿回転ディスク640は吸湿通路201内の湿った空気中の水分を連続的に吸収でき、回転ディスクが吸収した水分を連続的に排出でき、吸湿回転ディスク640は常に良好な吸水能力を有し、吸湿効率および吸湿効果を向上させることができる。
【0043】
一例では、
図4に示すように、加熱アセンブリ630はカバー体631を備え、カバー体631は吸湿回転ディスク640の再生領域を覆い、カバー体631の再生領域に対応する位置に再生通路202と連通する開口が開設され、カバー体631内に再生加熱部632が設けられる。
【0044】
ここで、カバー体631は吸湿回転ディスク640の再生領域を覆い、吸湿回転ディスク640の第1空気入口611から離れた側に位置するので、除湿気流が吸湿回転ディスク640の再生領域に位置する部分と接触することを妨げず、再生通路202内の除湿気流と吸湿回転ディスク640の接触面積が最大になり、より多くの水分を運ぶことが可能である。カバー体631は吸湿回転ディスク640の吸湿領域と再生領域を仕切り、再生加熱部632を固定するために使用され、吸湿回転ディスク640の回転過程で、カバー体631および加熱アセンブリ630とともに回転せず、すなわち、吸湿回転ディスク640はカバー体631および加熱アセンブリ630に対して相対的に回転し、再生加熱部632は吸湿回転ディスク640の再生加熱部632に隣接する領域が加熱される。吸湿回転ディスク640の再生領域中の水分をより良好に加熱して脱着する目的を達成するために、再生加熱部632はできるだけ吸湿回転ディスク640に近い位置に配置される。
【0045】
再生ファン205の作用により、気流が外部から再生通路202に入り、再生加熱部632、および再生領域を順次流れ、その後再生通路202の出口から外部へ排出され、このような設定では、再生加熱部632は再生領域の上流に配置され、加熱された気流が再生領域と熱交換して水分を脱着させ、もちろん、再生加熱部632は再生領域の下流に配置されてもよいし、再生領域の上流と下流にそれぞれ再生加熱部632を設けてもよい。
【0046】
外部汚れによる再生ファン205の損傷および外部へ排出する気流による空気汚染を防ぐために、再生ファン205の上流にくず濾過部、例えば濾過メッシュが設けられ、吸湿ディスク642の下流に再生通路202内で空気濾過部、例えばヘパフィルタが設けられる。
【0047】
同様に、再生加熱部632は、電熱線またはPTCヒーターなどの加熱機能を有するデバイスを含む。
【0048】
一実施例では、
図4に示すように、吸湿回転ディスク640は吸湿ディスク642および吸湿ディスク642に伝動可能に接続されされた回転部を備え、吸湿ディスク642の外部にハウジング207が覆われ、吸湿ディスク642は回転部の駆動下でハウジング207に対して回転し、ハウジング207はそれぞれ吸湿管路および再生管路と連通し、具体的には、ハウジング207上にそれぞれ吸湿管路接続口および再生管路接続口が開設され、吸湿管路接続口および再生管路接続口を介して、ハウジング207の内部空間が吸湿通路の一部と再生通路の一部に仕切られる。
【0049】
ここで、吸湿ディスク642は一定の厚さを有する円盤状構造であり、吸湿ディスク642が占める空間を小さくすることができ、吸湿回転ディスク640の全体体積を小さくすることができる。そして、吸湿ディスク642は、例えば綿、繊維、ゼオライト、塩化リチウム、シリカゲルなどの吸収能力の強い材料で構成される。回転部は回転軸641および回転軸641に接続されたモータを備え、回転軸641は吸湿ディスク642の中央に設けられ、モータによって回転軸641を回転させ、回転軸641に接続された吸湿ディスク642を回転させる。ハウジング207は吸湿ディスク642、回転軸641およびモータを収納するために使用され、カバー体631のエッジがハウジング207に固定的に接続され、吸湿ディスク642が回転し、カバー体631が回転しない目的を達成し、ハウジング207が吸湿通路201および再生通路202と連通し、吸湿通路201内の循環気流および再生通路202内の気流のスムーズな循環を実現する。
【0050】
別の実施例では、洗濯乾燥一体機はハウジング207をさらに備え、吸湿部材206はハウジング207内に位置し、吸湿部材206は固定的に設けられ、ハウジング207は吸湿部材206に対して回転または往復回転し、すなわち吸湿ディスク642が固定的に設けられ、ハウジング207は回転軸641を介して吸湿ディスク642に対して回転または往復回転するように設定される。この時、ハウジング207は両端の中心位置に入口および出口開口が設けられ、吸湿通路および再生通路と連通し、再生加熱部632は対応して吸湿ディスク642に対して回転し、再生加熱部632がハウジング207と同期して回転するかどうかはここで限定されなく、すなわち、再生加熱部632が回転過程で吸湿ディスク642を吸湿領域と再生領域に区別することができれば、同期回転でも非同期回転でも可能である。または、ハウジング207が往復回転するとき、完全な円周回転をせず、例えば±180°の範囲で往復回転する場合、ハウジング207と連通する吸湿通路および再生通路をフレキシブルチューブとして設定し、ハウジングの往復回転に適応させることが可能である。もちろん、ハウジング207の連通開口が吸湿通路201および再生通路202とどのように設定するかについては、中心位置からずれて本分野の通常知識の助けを借りて実現されてもよく、本実施例では可能な様々な形態を与えるだけで、どの形態をとるかを限定するものではない。
【0051】
別のいくつかの実施例では、
図5に示すように、再生通路202に凝縮アセンブリ40が設けられ、凝縮アセンブリ40は再生通路202内の除湿気流を冷却して除湿気流を乾燥させるために使用される。凝縮アセンブリを設けない構造では、再生通路が再生領域水分を含んだ湿った気流として外部に排出されるため、浴室や洗濯室に置かれた洗濯乾燥一体機では室内空気の湿度が高くなり、特に高温多湿の気候が多い地域では使用感が悪くなったり、乾燥気候の地域では室内の快適度が高くなったりするので、必要に応じて凝縮アセンブリ40を適切に設置すればよい。
【0052】
ここで、凝縮アセンブリ40は従来の凝縮装置を利用してもよく、具体的な応用では、再生通路202の空気入口端622および空気出口端621は両方とも凝縮装置を貫通し、このように空気入口端622から再生通路202に入った空気がまず凝縮アセンブリ40によって冷却され、空気中の水分の一部が凝縮して液体になり、空気がより乾燥した状態になり、次に吸湿回転ディスク640の再生領域を通過して、吸湿回転ディスク640上の水分を運び、その後凝縮アセンブリ40を通過させて吸収した水分が凝縮して液体になり、外部に排出される空気中の水分を低減させ、ガスとともに多量の水分が外部に排出されて外部が多湿になり外部環境に影響を与えることを回避することができる。凝縮した水分は凝縮アセンブリ40の排液管401から排出することができ、なお、構造をよりコンパクトで使いやすくするために、排液管401は内筒30からの汚水を排出する排出管と同じ管路を共有することができる。
【0053】
いくつかのさらなる実施例では、
図6に示すように、洗濯乾燥一体機はコントローラーをさらに備え、吸湿通路201内に温度センサ50がさらに設けられ、コントローラーはそれぞれ温度センサ50および加熱アセンブリに電気的に接続され、コントローラーは温度センサ50の検出温度に応じて加熱アセンブリのオンオフを制御するために使用される。
【0054】
温度センサ50を用いて吸湿通路201内のガスの温度を検出した後、コントローラーは温度センサ50で検出した温度値と予め設定した温度値とを比較し、検出した温度値が予め設定した温度値以上である場合、加熱アセンブリをオフに制御し、検出した温度値が予め設定した温度値未満である場合、加熱アセンブリをオンに制御し、循環気流の温度が安定し、循環気流の温度が高すぎて内筒30内の洗濯物に損傷を与えることを防止することができる。
【0055】
さらに、内筒30内または内筒30の出口通路内に内筒30の湿度を検出するための湿度センサがさらに設けられる。
【0056】
湿度センサは内筒30内または内筒30の出口通路内の湿度を検出し、検出した湿度値をハウジング10の表示装置に表示させ、内筒30内の乾燥状況をユーザに認識させるために使用される。湿度値に応じて乾燥時間を制御する。
【0057】
さらに、湿度センサの数は2つ以上であり、温度センサ50は吸湿通路201の異なる位置に配置される。
【0058】
湿度センサの数を増やして、内筒30内または内筒30の出口通路内の異なる位置の湿度を検出し、内筒30の湿度状況を総合的に把握し、1つの位置を検出する単一の湿度センサによる不正確な検出という問題を回避することができる。湿度センサの数は内筒30または出口通路の大きさに応じて設計すればよく、本実施例では厳密に限定されるものではない。
【0059】
いくつかのさらなる実施例では、
図1に示すように、洗濯乾燥一体機はハウジング10をさらに備え、内筒30および駆動部はハウジング10内に配置され、再生通路202は少なくとも一部が内筒30とハウジング10間に位置し、ハウジング10の側面に第2空気出口102および第2空気入口103が設けられ、第2空気出口102は再生通路202の空気出口端621と連通し、第2空気入口103は再生通路202の空気入口端622と連通し、ここで、ハウジング10の第2空気出口102および第2空気入口103が設定された側は、洗濯乾燥一体機の動作時にユーザに向き合う側であるので、第2空気出口102および第2空気入口103はそれぞれ該側面に設けられてユーザが洗濯乾燥一体機を置きやすくなるようにする。
【0060】
ここで、ハウジング10の第2空気出口102および第2空気入口103が設けられる側は扉体101が設定されている側でもあるので、洗濯乾燥一体機の乾燥過程で、外部の障害物(壁など)で第2空気出口102および第2空気入口103が塞がれることがなく、再生通路202に十分な空気が入り、再生通路202からスムーズに排出することができる。
【0061】
再生通路202を内筒30とハウジング10間に設けることで、内筒30とハウジング10間の空間を十分に活用して、洗濯乾燥一体機の構造をよりコンパクトにすることができる。
【0062】
なお、本明細書でサイトドア型のドラム洗濯機を例として本開示の実施例の衣類乾燥形態を説明するが、本開示の実施例の衣類乾燥形態は任意の洗濯機に適用され得、サイトドア型のドラム洗濯機、トップドア型のドラム洗濯機、ウェーブ洗濯機、攪拌洗濯機、小型(mini)洗濯機などを含むが、これらに限定されない。
【0063】
図7~
図43は本開示の別のいくつかの実施例による洗濯乾燥一体機1000を示す。
【0064】
図7~
図9はそれぞれ本開示の実施例による洗濯乾燥一体機1000の斜視図、背面図および上面図である。
図10~
図11はそれぞれ
図8~
図9中の乾燥モジュール2000の上面図および斜視図である。
【0065】
図7~
図9に示すように、洗濯乾燥一体機1000は、処理(ここでの「処理」は洗濯処理でも乾燥処理であってもよい)される衣類を収容するドラム1100を備え、ドラム1100は内筒と外筒からなり、内筒は処理する衣類を収容し、駆動手段の作用下で回転し、外筒はサスペンションによって機器に固定される。洗濯乾燥一体機1000のハウジング1200のドラム1100に対応する位置に扉体1110が開設される。扉体1110はハウジング1200に回動可能に接続される。扉体1110の開閉はユーザが手動で制御してもよいし、電子コントローラーによって制御してもよい。
【0066】
図7~
図9に示すように、洗濯乾燥一体機1000はドラム1100中の衣類を乾燥させるための乾燥モジュール2000を備える。乾燥モジュール2000はドラム1100の上方に配置される。
【0067】
図10、
図11に示すように、本開示の実施例では、乾燥モジュール2000は吸湿通路、再生通路、循環ファン2100、吸湿部材2200、駆動手段2300および再生ファン2400を含む。
【0068】
図8に示すように、吸湿通路の第1空気入口2901はドラム1100の空気出口ダクト1300と連通する。吸湿通路の第1空気出口2902はドラム1100の空気入口ダクトと連通し、例えば、
図11に示すように、第1空気出口2902は接続部材1400を介してドラム1100(
図11では図示しない)の空気入口ダクトと連通する。循環ファン2100は吸湿通路内に配置され、ドラム1100と吸湿通路内で循環気流を形成する。再生ファン2400は再生通路内に配置され、再生通路内で除湿気流を形成する。
【0069】
吸湿部材2200の一部は吸湿通路上に配置され、他の部分は再生通路上に配置され、吸湿通路中の循環気流と再生通路中の除湿気流が両方とも吸湿部材2200を流れる。駆動手段2300は例えば駆動モータであり、吸湿部材2200を吸湿通路および再生通路に対して移動(例えば回転)させる。吸湿部材2200の回転過程で、循環気流中の水分を吸収し、該水分を除湿気流を介して排出させる。
【0070】
いくつかの実施例によれば、吸湿部材2200は吸湿回転ディスク2201を備えてもよい。吸湿回転ディスク2201上に水分吸収用の吸湿剤が備えている。吸湿剤は、例えばゼオライト(分子篩)、アルカリ金属シリカアルミネート(13X分子篩)、塩化リチウム、シリカゲル、変性シリカゲル、活性アルミナなどであり得る。
【0071】
駆動手段2300は、吸湿回転ディスク2201を吸湿通路および再生通路に対して回転させるように駆動するために使用される。吸湿回転ディスク2201に循環気流と除湿気流が同時に流れる。ここで、吸湿回転ディスク2201の循環気流が流れる領域は吸湿領域であり、除湿気流が流れる領域は再生領域である。
【0072】
いくつかの実施例によれば、
図10、
図11に示すように、乾燥モジュール2000は、再生通路に設けられた加熱アセンブリ2500と凝縮器2600をさらに備えてもよい。加熱アセンブリ2500は吸湿部材2200(吸湿回転ディスク2201)の再生領域を覆い、吸湿部材2200(吸湿回転ディスク2201)の再生領域を加熱して、吸湿部材2200(吸湿回転ディスク2201)で吸収した水分を脱着させる。凝縮器2600は、吸湿部材2200の再生領域から流出した除湿気流を凝縮させて、除湿気流を乾燥させるために使用される。凝縮器2600は、
図37に示すように、水入口2610と水出口2620を有する。
【0073】
いくつかの実施例によれば、乾燥モジュール2000は上部ハウジングおよび下部ハウジングをさらに備える。上部ハウジングおよび下部ハウジングは乾燥モジュール2000の各部材を覆って固定し、乾燥モジュール2000を一体化したモジュールとして形成する。
【0074】
いくつかの実施例によれば、乾燥モジュール2000の上部ハウジングと下部ハウジングは乾燥モジュール2000の単一部材にそれぞれ対応する別々のハウジングであってもよいし、乾燥モジュール2000の複数の部材に対応する一体化ハウジングであってもよい。例えば、
図10および
図11に示す実施例では、乾燥モジュール2000の下部ハウジング2700は一体化ハウジングであり、
図12は該一体化下部ハウジング2700の構造図をさらに示す。
図12に示すように、下部ハウジング2700に循環ファン2100を取り付けるための取付部2710、吸湿部材2200を取り付けるための取付部2720(すなわち第1取付部)、再生ファン2400を取り付けるための取付部2730、凝縮器2600を取り付けるための取付部2740が設けられる。乾燥モジュール2000の上部ハウジングは別々のハウジングであり、循環ファン2100を取り付けるための上部ハウジング2810、吸湿部材2200を取り付けるための上部ハウジング2820、凝縮器2600を取り付けるための上部ハウジング2830などを含む。
【0075】
いくつかの実施例によれば、
図9~
図11に示すように、乾燥モジュール2000の下部ハウジング2700に複数の第4取付部2701が設けられ、上部ハウジング2820に第5取付部2801が設けられる。第4取付部2701および第5取付部2801は洗濯乾燥一体機1000のハウジング1200に重ね合わせて固定され、乾燥モジュール2000全体の取付および固定を実現する。この実施例では、乾燥モジュール2000はドラム1100に直接に剛性接続することがなく、ドラム1100の動作過程での振動が乾燥モジュール2000(特に吸湿部材2200)に伝わることがなく、乾燥モジュール2000の安定性および信頼性を向上させることが可能である。
【0076】
いくつかの実施例によれば、
図8および
図11に示すように、乾燥モジュール2000の吸湿通路の第1空気入口2901は可撓性管(例えばコルゲートホース)2903を介してドラム1100の空気出口ダクト1300と連通することが可能である。いくつかの実施例によれば、空気出口ダクト1300にくずや糸くずを濾過するためのフィルタ(例えば濾過メッシュ)が設けられる。また、接続部材1400は可撓性管を介してドラム1100の空気入口ダクトと連通することが可能である(
図8および
図11では図示しない)。これにより、ドラム1100の振動が乾燥モジュール2000(特に吸湿部材2200)に伝わることがなく、乾燥モジュール2000の安定性および信頼性を向上させることができる。
【0077】
いくつかの実施例によれば、
図10および
図11に示すように、乾燥モジュール2000の各部材(循環ファン2100、吸湿部材2200、駆動手段2300、再生ファン2400、加熱アセンブリ2500、凝縮器2600などを含む)が水平に配置され、回転部材(循環ファン2100、吸湿部材2200、駆動手段2300、再生ファン2400を含む)の回転軸に実質的に平行であり、洗濯乾燥一体機1000の上部ハウジングおよびドラム1100の回転軸に実質的に垂直に配置されている。この実施例によれば、洗濯乾燥一体機1000の高さを最小限に抑え、省スペースを実現する。
【0078】
なお、ドラム1100は通常回転軸が床面に平行な円筒形構造であるため、ドラム1100の側面の上方には(真上とは対照的に)より多くの空間が利用可能であることを理解されたい。いくつかの実施例によれば、乾燥モジュール2000のいくつかの部材をドラム1100の側面上方とハウジング1200間の空間に設けて、洗濯乾燥一体機1000の内部空間を十分に活用することができ、洗濯乾燥一体機1000の構造がよりコンパクトで、体積がより小さくなる。例えば、
図9~
図11に示す実施例では、循環ファン2100、駆動手段2300、再生ファン2400、凝縮器2600などの部材はいずれもドラム1100の側面上方に配置される。この実施例では、洗濯乾燥一体機1000の全体高さはドラム1100の直径とドラム1100の真上の部材(すなわち吸湿部材220)の厚さに依存する。
【0079】
いくつかの実施例によれば、乾燥モジュール2000の直径が最も大きい2つの回転部材の回転軸をそれぞれドラム1100の回転軸の両側に設定し、両者がドラム1100の回転軸に対して非面一で垂直である。これにより、洗濯乾燥一体機1000の内部空間をさらに活用し、構造がよりコンパクトで、体積がより小さくなる。例えば、
図9~
図11に示す実施例では、直径が最も大きい2つの回転部材は吸湿部材2200と循環ファン2100であり、吸湿部材2200と循環ファン2100の回転軸はそれぞれドラム1100の左側および右側に配置され(洗濯乾燥一体機1000の正面図から見て)、ドラム1100の回転軸に対して非面一で垂直である。
【0080】
図13~
図15はそれぞれ循環ファン2100の上面図、底面図および分解図を示す。
図13~
図15に示すように、循環ファン2100はモータ2110、上部ハウジング2810、ファンインペラ2120およびシーリングガスケット2130を含む。
【0081】
いくつかの実施例によれば、上部ハウジング2810は、流体設計要件を満たすようにウォームシェル形状であり、乾燥モジュール2000の吸湿通路に最大の空気流および空気速度を提供するための流路として機能することができる。上部ハウジング2810に管路を固定するための管路固定クリップ2811と、線路(例えばモータ2110の電源線、制御線など)を固定するための線路固定クリップ2812が設けられる。モータ2110と上部ハウジング2810はネジで固定され得る。
【0082】
図16は、循環ファン2100の乾燥モジュール2000と一体された下部ハウジング2700の構成を示す。
図16に示すように、上部ハウジング2810はネジ2904で取付部2710に固定され、循環ファン2100と下部ハウジング2700を固定的に接続することができる。シーリングガスケット2130は上部ハウジング2810と取付部2710の接続部に配置される。いくつかの実施例によれば、循環ファン2100を下部ハウジング2700に容易に取り付け、循環ファン2100のシール性を高めるために、取付部2710のエッジまたは上部ハウジング2810のエッジにシーリングガスケット2130を置くための皿孔を設けてもよい(
図16では図示しない)。
【0083】
いくつかの実施例によれば、循環ファン2100の空気入口は吸湿通路の第1空気入口2901であり得る。対応的に、循環ファン2100の空気入口は可撓性管2903を介して内筒の空気出口ダクトと連通する。いくつかの実施例によれば、
図17に示すように、位置決めピンを介して可撓性管2903と押圧板2905を接続し、ネジ2906で押圧板2905を下部ハウジング2700の取付部2710に固定し、可撓性管2903を循環ファン2100の空気入口に接続し、可撓性管2903の他端を同様に空気出口ダクトの空気出口に接続することもできる。
【0084】
循環ファン2100の作用下で、吸湿通路と内筒の間で循環気流を形成する。
図18は本開示の実施例の循環気流の流れ方向を示す。
図18に示すように、循環ファン2100の作用下で、内筒中の気流が順次に内筒の空気出口ダクト(フィルタが設けられる)、可撓性管2903を通過して吸湿通路の第1空気入口2901、すなわち循環ファン2100の空気入口(矢印Aに示す)に入る。気流は、循環ファン2100の空気出口から吸湿回転ディスク2201の下側(矢印Bに示す)に流れ、吸湿回転ディスク2201を通過して吸湿回転ディスク2201の上側に到達し(矢印Cに示す)、吸湿回転ディスク2201の上側空間(吸湿領域に対応する)で流動し(矢印Dに示す)、吸湿通路の第1空気出口2902および接続部材1400から内筒に入る(矢印Eに示す)。
【0085】
図19、
図20はそれぞれ吸湿部材2200の分解図および組立完了後の斜視図を示す。
図21は下部ハウジング2700の上面図を示す。
【0086】
いくつかの実施例によれば、
図19に示すように、吸湿部材2200は吸湿回転ディスク2201、外周上部クランプハウジング2202、外周下部クランプハウジング2203および周方向振動減衰部材2204を備える。周方向振動減衰部材2204は吸湿回転ディスク2201の外周または外周上部クランプハウジング2202および/または外周下部クランプハウジング2203の内周壁に設けられる。外周上部クランプハウジング2202と外周下部クランプハウジング2203は、吸湿回転ディスク2201と周方向振動減衰部材2204を挟持して固定する。挟持固定は例えばクリップ、ネジ、接着などによって実現する。
【0087】
周方向振動減衰部材2204は例えば発泡体、軟質ゴム、ウールトップなどの材料であってもよい。周方向振動減衰部材2204は吸湿回転ディスク2201の外周、または外周上部クランプハウジング2202および/または外周下部クランプハウジング2203の内周壁に取り付けられ、吸湿回転ディスク2201の外輪と外周上部クランプハウジング2202および外周下部クランプハウジング2203の内輪間でクッションを形成し、吸湿回転ディスク2201を保護する作用を果たし、吸湿回転ディスク2201(特に吸湿回転ディスク2201が分子篩などの脆い材料として実現される場合)は、回転中に外周上部クランプハウジング2202と外周下部クランプハウジング2203と衝突して損傷してしまうことを防止する。
【0088】
いくつかの実施例によれば、
図19、
図20に示すように、外周上部クランプハウジング2202と外周下部クランプハウジング2203の接続部または単独の外周上部クランプハウジング2202または単独の外周下部クランプハウジング2203の外周に第1シールリング2205が設けられる。第1シールリング2205は例えば発泡体、軟質ゴム、ウールトップなどの材料であり得る。第1シールリング2205は外周上部クランプハウジング2202と外周下部クランプハウジング2203の接続部をシールする一方、下部ハウジング2700に設けられた第1取付部2720中のハウジングシールリング2724とともに回転シールを形成し、内筒から上昇する湿った気流が吸湿回転ディスク2201を通じてほとんど吸湿でき、吸湿回転ディスク2201の外周と下部ハウジング2700の内周間の隙間から逃げることがなく、吸湿効果を確保することができる。
【0089】
いくつかの実施例によれば、
図19、
図20に示すように、吸湿部材2200は中心上部クランプ部材2206、中心下部クランプ部材2207および中心端面振動減衰部材2208を備える。吸湿回転ディスク2201の中心に第1穴2209が開設され、中心上部クランプ部材2206の中心に第2穴2210が開設され、中心下部クランプ部材2207の中心に第3穴2211が開設される。中心上部クランプ部材2206と中心下部クランプ部材2207は第1穴2209を通過して、吸湿回転ディスク2201を挟持固定する。挟持固定は例えばクリップ、ネジ、接着などによって実現することができる。第1穴2209、第2穴2210および第3穴2211はいずれも下部ハウジング2700の第1取付部2720の中心の短軸2721に嵌設されることにより、吸湿部材2200と下部ハウジング2700を回転可能に接続する。中心端面振動減衰部材2208は中心下部クランプ部材2207に嵌設され、中心下部クランプ部材2207と吸湿回転ディスク2201間に位置し、吸湿回転ディスク2201を保護し、吸湿回転ディスク2201の回転中、中心下部クランプ部材2207と摩擦して損傷するのを回避するために使用される。
【0090】
いくつかの実施例によれば、
図19、
図20に示すように、外周上部クランプハウジング2202の外周に駆動歯が設けられる。なお、別の実施例では、駆動歯は外周下部クランプハウジング2203の外周に設けられてもよい。駆動手段2300は駆動モータであり得、該駆動モータの出力端に歯車が設けられる。駆動モータの歯車は外周上部クランプハウジング2202上の駆動歯と噛み合って、吸湿部材2200を回転させる。外周上部クランプハウジング2202の外周にベルト溝を設け、駆動モータはベルト伝動によって吸湿部材2200を回転させるように駆動する。
【0091】
なお、吸湿部材2200の駆動方法は、
図20に示す外周駆動方法に限定されない。別のいくつかの実施例では、他の方法を用いて吸湿部材2200を回転させるように駆動してもよい。例えば、駆動手段2300の出力端を中心上部クランプ部材2206または中心下部クランプ部材2207に接続され、中心上部クランプ部材2206または中心下部クランプ部材2207により吸湿部材2200を回転させ、すなわち、中心駆動方法を用いて吸湿部材2200を回転させるように駆動してもよい。通常、中心駆動の駆動方法では、駆動手段2300を吸湿部材2200の垂直方向(上方または下方)に設ける必要がある。
図20に示す外周駆動の駆動方法では、駆動手段2300は吸湿部材2200に水平に設けられる。中心駆動の駆動方法は外周駆動の駆動方法よりも、垂直方向の占有空間がより多くなるため、洗濯乾燥一体機の高さおよび体積が増加してしまう。しかし、中心駆動の駆動方法は、駆動手段2300によって吸湿部材2200の回転を直接駆動することができ、外周駆動のように駆動手段の出力端に歯車またはベルトを追加して吸湿部材2200を駆動する必要がないため、駆動手段2300の構造を簡略化し、中心軸のトルクを低減することが可能である。当業者は、実際のニーズに応じて、適切な駆動方法を用いて吸湿部材2200の回転を駆動することができる。
【0092】
いくつかの実施例によれば、
図19、
図20に示すように、外周上部クランプハウジング2202の外周に補助回転リング2212が設けられる。
図21に示すように、下部ハウジング2700に吸湿部材2200を取り付けるための第1取付部2720が設けられ、第1取付部2720の内側壁に第1ローラ2722が設けられ。第1ローラ2722は例えば第1取付部2720の内側壁に設けられて外側に突出する取付部に設けられてもよい。第1ローラ2722の回転軸は吸湿部材2200の回転軸と平行である。
【0093】
吸湿部材2200の回転中、補助回転リング2212は第1ローラ2722と連動して転動し、吸湿部材2200の安定な回転を確保し、吸湿部材2200と下部ハウジング2700の内輪間の摺動摩擦を解消することができる。第1ローラ2722は柔軟ローラであり得、その直径は弾性的に可変であり、すなわち、第1ローラ2722が径方向に押し付けられる際に、押し付けられる点と第1ローラ2722の回転軸間の距離が可変である。吸湿部材2200の回転中、吸湿部材2200の回転軸は短軸2721に対してずれる場合、補助回転リング2212は第1ローラ2722を押し付けて変形させるが、補助回転リング2212と第1ローラ2722の当接により摺動摩擦力が発生することがない。補助回転リング2212と第1ローラ2722の協働により、吸湿部材2200の不安定で不均一な回転による下部ハウジング2700の内輪との衝突を緩和し、衝突による吸湿部材2200(特に吸湿回転ディスク2201)の損傷を回避することができる。
【0094】
なお、
図19、
図20に示すように、補助回転リング2212を外周上部クランプハウジング2202の外周に設けることに加えて、補助回転リング2212を外周下部クランプハウジング2203の外周に設けてもよい。また、本開示の実施例では、第1ローラ2722の数を制限しない。当業者は、
図21に示すように、5つの第1ローラ2722を設けてもよいし、より多くまたはより少ない数の第1ローラ2722を設けてもよい。
【0095】
いくつかの実施例によれば、
図21に示すように、第1取付部2720の底面に第2ローラ2723が設けられる。第2ローラ2723は例えば第1取付部2720の底面のエッジに設けられる。第2ローラ2723は剛性ローラであり得、その直径は固定である。第2ローラ2723の回転軸は吸湿部材2200の回転軸と垂直である。吸湿部材2200の回転過程中、第2ローラ2723は外周下部クランプハウジング2203の下面と連動して転動して、外周下部クランプハウジング2203を支持し、吸湿部材2200と下部ハウジング2700の底面の摩擦を解消することが可能である。
【0096】
なお、本開示の実施例は第2ローラ2723の数を制限しないことに留意されたい。当業者は、
図21に示すように、4つの第2ローラ2723を設けてもよいし、より多くまたはより少ない数の第2ローラ2723を設けてもよい。
【0097】
図22、
図23はそれぞれ吸湿部材2200を取り付けるための下部ハウジング第1取付部2720、および上部ハウジング2820の分解図を示す。
図24は第1取付部2720、上部ハウジング2820、吸湿部材2200の取付を示す分解図である。
【0098】
いくつかの実施例によれば、
図22~
図24に示すように、乾燥モジュール2000の下部ハウジング2700は一体型の下部ハウジングであり得、その上に吸湿部材2200を取り付けるための第1取付部2720が設けられる。乾燥モジュール2000は、吸湿部材2200を取り付けるための単独の上部ハウジング2820をさらに備える。上部ハウジング2820は、吸湿部材2200を取り付けるための円形の第2取付部2821に加えて、吸湿通路の第1空気出口2902も備える。吸湿部材2200は第1取付部2720の短軸2721に回転可能に接続され、吸湿部材2200は第1取付部2720および第2取付部2821から構成された実質的な円筒形空間に回転可能に接続される。
【0099】
いくつかの実施例によれば、
図22~
図24に示すように、第1取付部2720に第1仕切り部材2725が設けられ、第2取付部2821に第2仕切り部材2822が設けられる。下部ハウジング2700と上部ハウジング2820が固定的に接続された後、第2仕切り部材2822は第1仕切り部材2725の真上に位置し、吸湿部材2200が位置する円筒形空間を吸湿領域2907と再生領域2908に仕切り、すなわち、第1仕切り部材2725および第2仕切り部材2822は吸湿回転ディスク2201を吸湿領域2907と再生領域2908に仕切る。循環気流は吸湿回転ディスク2201の下方から吸湿回転ディスク2201の吸湿領域2907に流入し、吸湿領域2907は循環気流中の水分を吸収するために使用される。除湿気流は吸湿回転ディスク2201の上方から吸湿回転ディスク2201の再生領域2908に流入して、吸湿回転ディスク2201で吸収した水分を除湿気流を介して排出し、吸湿回転ディスク2201の再生と再利用を実現する。
【0100】
いくつかの実施例によれば、
図22および
図24に示すように、下部ハウジング2700の第1取付部2720に少なくとも1つの第3仕切り部材2726がさらに設けられる。少なくとも1つの第3仕切り部材2726は、吸湿領域2907を少なくとも第1吸湿領域2907-1および第2吸湿領域2907-2の2つの部分に仕切り、吸湿領域2907に流入した循環気流を仕切る。循環気流は循環ファンを介して下部ハウジング2700と吸湿部材2200の空間に入った後、第3仕切り部材2726によって少なくとも2つの部分に比較的均一に分けられ(すなわち、2つの部分の気流量がほぼ同じ)、循環気流が遠心力作用により吸湿部材2200の円周に多く運ばれ、円心付近の気流が小さくなることを防止することができる。この実施例によれば、吸湿部材2200の吸湿効率を向上させ、均一で安定した吸湿を実現することができる。
【0101】
いくつかの実施例によれば、
図22、
図24に示すように、吸湿部材2200と下部ハウジング2700の第1仕切り部材2725の間に第1シール部材が設けられ、第1シール部材は(例えばネジ、クリップ、接着などで)第1仕切り部材2725の上端面に固定される。第1シール部材は、例えばシールストリップ2728および金属押圧シート2727から構成される。シールストリップ2728は、例えばゴム、発泡体、ウールトップなどの材料であってもよい。金属押圧シート2727はネジまたは接着剤によってシールストリップ2728に接続されてシールストリップ2728を第1仕切り部材2725に固定する。
【0102】
上記の実施例と同様に、
図23、
図24に示すように、吸湿部材2200と上部ハウジング2820の第2仕切り部材2822の間に第2シール部材が設けられ、第2シール部材は(例えばネジ、クリップ、接着などで)第2仕切り部材2822の下端面に固定され、第1シール部材2727と2728の真上に位置する。第2シール部材は、例えばシールリング2824および金属押圧シート2823から構成される。シールリング2824は、例えばゴム、発泡体、ウールトップなどの材料であってもよい。金属押圧シート2823はネジまたは接着剤によってシールリング2824に接続されてシールリング2824を第2仕切り部材2822に固定する。
【0103】
第1シール部材2727、2728および第2シール部材2823、2824は、吸湿部材2200と下部ハウジング2700間の動的シールを実現することができ、すなわち、吸湿部材2200の回転過程中、吸湿領域2907と再生領域2908が仕切られて相対的にシールされる。吸湿領域2907の循環気流は、第1仕切り部材2725および第2仕切り部材2822を通過して再生領域2908にできるだけ少なく到達し、再生領域2908の除湿気流も、第1仕切り部材2725および第2仕切り部材2822を通過して吸湿領域2907にできるだけ少なく到達する。
【0104】
いくつかの実施例によれば、第1シール部材および第2シール部材、特にシールストリップ2728およびシールリング2824と吸湿部材2200の間隔を適度に小さく設定することができ、例えば0.2~5mm、または0.6~0.8mmは比較的容易に達成することが可能である。このように、吸湿回転ディスクの回転過程中、第1シール部材および第2シール部材に接触して回転抵抗が増加することがなく、良好な動的シール効果が得られる。
図23、24に示す実施例では、第1仕切り部材2725、第2仕切り部材2822の吸湿部材2200に対向する端面にいずれもシール部材が設けられる。別の実施例では、第1仕切り部材2725と第2仕切り部材2822のうちの一方の吸湿部材2200に対向する端面にのみシール部材を設け、第1仕切り部材2725と第2仕切り部材2822中の他方は吸湿部材2200に直接対向し(すなわちシール部材がない)、吸湿部材2200から予設距離で離れる。予設距離は通常適度に小さく設定され、例えば0.2~5mmに設定してもよい。
【0105】
別のいくつかの実施例では、第1仕切り部材2725と第2仕切り部材2822にシール部材が設けられなくてもよい。第1仕切り部材2725と第2仕切り部材2822はいずれも吸湿部材2200に直接対向し、吸湿部材2200から小さい間隔(すなわち予設距離)で離れる。
【0106】
別のいくつかの実施例では、第1仕切り部材2725と第2仕切り部材2822のうちの一方の吸湿部材2200に対向する端面に第1シール部材が設けられ、第1シール部材は吸湿部材2200に接触する(すなわち、吸湿回転ディスク2201の回転過程中、吸湿回転ディスク2201と干渉しない)。第1シール部材は例えばウールである。第1仕切り部材2725と第2仕切り部材2822中の他方の吸湿部材2200に対向する端面に第2シール部材が設けられ、第2シール部材は吸湿部材2200から予設距離で離れる(すなわち、吸湿回転ディスク2201の回転過程中、吸湿回転ディスク2201と干渉しない)。第2シール部材は例えばシールゴムである。予設距離は通常適度に小さく設定され、例えば0.2~5mmに設定してもよい。
【0107】
図25は、一体型の下部ハウジング2700と吸湿部材2200の上部ハウジング2820の例示的な固定方法を示す。
図25に示すように、上部ハウジング2820と下部ハウジング2700の第1取付部2720の接続箇所にハウジングシールリング2724が設けられる。ハウジングシールリング2724は吸湿部材2200が所在する空間のシール性を確保するために使用される。ハウジングシールリング2724は、例えばゴムパッド、シリカゲルパッドなどであってもよい。上部ハウジング2820または下部ハウジング2700の第1取付部2720内に、ハウジングシールリング2724を取り付けるための凹部が設けられる。ハウジングシールリング2724が該凹部に取り付けられ、上部ハウジング2820と第1取付部2720をスナップした後にボルトで固定する。
【0108】
図12を参照すると、乾燥モジュール2000の一体型の下部ハウジング2700に再生ファン2400を取り付けるための取付部2730が設けられる。取付部2730は再生ファン2400に対応する単独の上部ハウジングと協働して、再生ファン2400を下部ハウジング2700の取付部2730に固定する。再生ファン2400は、例えばパッケージングされたファンモジュールであってもよい。
【0109】
再生ファン2400の作用下で、再生通路に除湿気流を形成することができる。
図26は本開示の実施例の除湿気流の流れ方向を示す。
図26に示すように、再生ファン2400の作用下で、除湿気流は再生ファン2400の空気入口に入り(矢印Aに示す)、再生ファン2400を通過して第1接続部材2909を介して加熱アセンブリ2500に入る(矢印B、Cに示す)。加熱アセンブリ2500は吸湿回転ディスク2201の再生領域の上方に配置される。除湿気流は加熱アセンブリ2500に流入した後、上から下へ吸湿回転ディスク2201の再生領域を通過し(矢印Dに示す)、その後に凝縮器2600に流入する(矢印Eに示す)。凝縮器2600のハウジング(
図26で図示しない)の空気出口は第2接続部材2910を介して再生ファン2400の空気入口と連通し、再生通路が閉ループになる。凝縮器2600で凝縮した後の除湿気流は第2接続部材2910を介して再び再生ファン2400の空気入口に流入し(矢印Aに示す)、除湿気流が再生通路で循環して流動することができる。閉ループの再生通路は除湿気流と洗濯乾燥一体機の外部環境との相互作用を防ぎ、外部環境への影響(例えば外部空気の湿度など)を低減することができる。
【0110】
別のいくつかの実施例では、再生通路は開ループの通路であってもよい。例えば、前記
図1および
図5に示す実施例では、洗濯乾燥一体機のハウジング10の側面に第2空気出口102および第2空気入口103が設けられ、第2空気出口102は再生通路202の空気出口端621と連通し、第2空気入口103は再生通路202の空気入口端622と連通する。この実施例では、空気出口端621と空気入口端622中の少なくとも1つに凝縮器が設けられる。ここで、空気出口端621に設けられた凝縮器は外部に排出した除湿気流を凝縮乾燥することができ、外部に排出する気流の湿度を低減させ、外部環境への影響を回避することができる。空気入口端622に設けられた凝縮器は再生通路に流入した外部気流を乾燥させ、再生領域の除湿効果を向上させることができる。
【0111】
いくつかの実施例によれば、空気入口端622に電気補助加熱アセンブリを設けてもよい。電気補助加熱アセンブリは、再生通路202に流入した除湿気流を予熱して、再生領域の除湿効果を向上させるために使用される。
【0112】
吸湿回転ディスク2201の回転過程中、吸湿回転ディスク2201の各部分は吸湿通路から再生通路に回転してから、再生通路から吸湿通路に回転し、このように、吸湿回転ディスク2201の吸湿領域での部分が吸湿通路内の湿った循環気流中の水分を吸収した後、該部分が再生領域に回転する。加熱アセンブリ2500は該部分を加熱して、該部分の水分を急速に除湿気流に脱着させ、除湿気流が高温の水蒸気を含んだ気流(すなわち高温高湿気流)となる。凝縮器2600は高温高湿気流を凝縮して低温乾燥気流を得、凝縮水が凝縮水出口から凝縮器2600から排出される。凝縮器2600の処理で得られた低温乾燥気流は再び再生ファン2400の空気入口に流入し(上記閉ループの再生通路に対応する)、または外部に排出する(上記開ループの再生通路に対応する)。
【0113】
加熱アセンブリ2500は吸湿回転ディスク2201の再生領域の上方に設けられ再生領域を覆う。
図27、
図28はそれぞれ加熱アセンブリ2500と再生ファン2400に関する構造の分解図および斜視図である。
図26~
図28に示すように、再生ファン2400は再生ファン上部ハウジング2410と再生ファン下部ハウジング2420に固定される。加熱アセンブリ2500は第1接続部材2909を介して再生ファン2400の空気出口と連通する。加熱アセンブリ2500と第1接続部材2909の接続箇所に第1シーリングガスケット2912が設けられる。加熱アセンブリ2500は第3接続部材2911を介して吸湿部材に対応するモジュール上部ハウジングに接続され、例えば、
図24に示す上部ハウジング2820の上端面の扇形切り欠けに接続される。再生ファン2400の空気入口は第2接続部材2910を介して凝縮器2600のハウジングに接続される(
図27、28で図示しない)。第2接続部材2910と凝縮器2600ハウジングの接続箇所に第2シーリングガスケット2913が設けられる。
【0114】
図29、
図30はそれぞれ第1接続部材2909の斜視図および分解図であり、
図31、
図32はそれぞれ第2接続部材2910の斜視図および分解図である。
図29~
図32に示すように、第1接続部材2909は上下の2つの部分、すなわち第1接続部材上部2914および第1接続部材下部2915に分けられる。第1接続部材上部2914および第1接続部材下部2915は別々に加工してから両者を溶接またはボルト締結して、第1接続部材2909を得ることができる。同様に、第2接続部材2910は上下の2つの部分、すなわち第2接続部材上部2916および第2接続部材下部2917に分けられてもよい。第2接続部材上部2916および第2接続部材下部2917は別々に加工してから両者を溶接またはボルト締結して第2接続部材2910を得ることができる。
【0115】
第1接続部材2909および第2接続部材2910を2つの部分に分けることにより、両者の加工難易度を下げ、両者の製造性を確保することが可能である。さらに、第1接続部材2909および第2接続部材2910の形状は再生通路中の再生ファン2400、加熱アセンブリ2500、凝縮器2600などの部材の構造および配列に基づいて決定されるので、再生通路中の他の部材と協働して、再生通路のシールおよび除湿気流の流れ方向の調整の効果を得ることができる。
【0116】
第1接続部材2909は柔軟な一体構造であり、両端の入口部と出口部は変形して凝縮器ハウジングの出口と再生ファンの空気入口ハウジング内に進入し、変形を回復してボルト締結によりシール接続を形成することが可能である。
【0117】
図33は加熱アセンブリ2500の上部ハウジング2820での取付位置の模式図である。
図33に示すように、加熱アセンブリ2500は上部ハウジング2820に設けられ、加熱アセンブリ2500と上部ハウジング2820間に断熱リング2918および第2シールリング2919が設けられる。断熱リング2918は熱絶縁または断熱材料で作製される。いくつかの実施例では、断熱リング2918は金属材料を採用してもよい。第2シールリング2919はシリカゲル、ゴム、発泡体などの材料であってもよい。
【0118】
図33に示すように、第2シールリング2919は断熱リング2918を覆い、第2シールリング2919は上部ハウジング2820および断熱リング2918に直接接触する。吸湿回転ディスクの再生領域は加熱アセンブリ2500の下方に配置される。加熱アセンブリ2500と上部ハウジング2820の間に断熱リング2918および第2シールリング2919を設けることで、吸湿回転ディスクを空間的に吸湿領域と再生領域に分けて、除湿気流が吸湿回転ディスクをスムーズに通過することが可能である。
【0119】
なお、加熱アセンブリ2500の温度が高いため、加熱アセンブリ2500が上部ハウジング2820(上部ハウジング2820は例えばプラスチック材料)に直接接触すると、時間の経過に伴って、上部ハウジング2820の変形または損傷が発生することを理解されたい。断熱リング2918および第2シールリング2919を設けることで、加熱アセンブリ2500と上部ハウジング2820の間で温度伝達用のクッション領域を設けて、高温による上部ハウジング2820の変形または損傷を回避することができる。
【0120】
図34~
図36はそれぞれ加熱アセンブリ2500の斜視図、メッシュプレート2550の模式図および加熱アセンブリ2500の底面図である。
図34~
図36に示すように、加熱アセンブリ2500は、扇形のハウジング2510、扇形のハウジング2510内に設けられたメッシュプレート2520、および加熱管2530を備える。加熱管2530はメッシュプレート2520の下方に設けられ、メッシュプレート2520に複数の空気穴2521が設けられる。
【0121】
扇形のハウジング2510の円周方向または半径側に空気入口2540が開設され、第1接続部材2909(
図26~
図28を参照)から流出した除湿気流が空気入口2540から扇形のハウジング2510内のメッシュプレート2520の上方の空間に流入した後、メッシュプレート2520のメッシュ穴2521を通過し、加熱管2530で加熱された後、下向きに吸湿回転ディスク上の再生領域に流れる。加熱管2530で加熱された後の高温除湿気流は再生領域の水分を脱着させることができる。
【0122】
いくつかの実施例によれば、メッシュプレート2520上の複数の空気穴2521の直径は完全に同一でなくてもよい。複数の空気穴2521の直径は、加熱アセンブリ2500中の除湿気流の流れ方向に沿って順次縮小されてもよい。これにより、空気の流量を調節し、除湿気流を均一にメッシュプレート2520を通過させ、加熱管2530が除湿気流を均一に加熱することができる。例えば、
図34および
図35に示すように、空気入口2540が扇形のハウジング2510の円周方向に開設された場合、除湿気流が扇形のハウジング2510の内部での流れ方向は円周から円心への方向である。対応的に、メッシュプレート2520上の複数の空気穴2521の直径は扇形のハウジングの円周から円心への方向(
図35中の矢印に示す)に減少する傾向があるため、空気の流量を調節し、加熱管2530が除湿気流を均一に加熱することができる。
【0123】
別のいくつかの実施例では(
図34~
図36で図示しない)、空気入口2540は扇形のハウジング2510の半径側に設けられてもよい。このような場合、除湿気流は扇形のハウジング2510の内部で半径にほぼ垂直な方向(周方向)に沿って流動し、言い換えれば、空気入口が所在する半径側から扇形のハウジング2510のもう1つの半径側への方向に沿って流動する。対応的に、空気入口が所在する半径側からもう1つの半径側への方向に、メッシュプレート2520上の複数の空気穴2521の直径が減少する傾向がある。これにより、メッシュプレート2520を通過する空気の流量を調節し、加熱管2530が除湿気流を均一に加熱することができ、さらに加熱された後の高温除湿気流が吸湿回転ディスクの再生領域を均一に除湿して除湿効果を向上させることができる。
【0124】
いくつかの実施例によれば、
図36に示すように、加熱管2530は空気穴2521の真下ではなく、空気穴2521に対して扇形のハウジングの円心方向に向かってずれる。加熱管2530の位置が空気穴2521に対してずれているため、加熱管2530は空気穴2521を通過する除湿気流に対して大きな抵抗を形成することがない。また、除湿気流が空気入口2540に入って空気穴2521を通過する時、除湿気流が扇形のハウジングの円周から円心へ方向の速度がある(
図35の矢印に示す)。加熱管2530を、空気穴2521に対して扇形のハウジングの円心方向にずれる位置に設置することで、空気穴2521を通過した除湿気流を加熱管2530に対向させることができ、除湿気流に対する加熱管2530の加熱効率を向上させることができる。
【0125】
いくつかの実施例によれば、
図34および
図36に示すように、扇形のハウジング2510の下壁が外部へ延在して第3取付部2550が形成される。なお、別の実施例では、第3取付部は他の位置に設けられてもよく、例えば扇形のハウジング2510の側壁に設けられてもよい。加熱アセンブリ2500は温度センサ2560をさらに備えてもよい。温度センサ2560は第3取付部2550に設けられる。
【0126】
温度センサ2560は、加熱アセンブリ2500の温度を検出して、加熱管2530のオンオフを制御するために使用される。いくつかの実施例では、温度センサ2560の外部に熱伝導性シート2570が覆われる。すなわち、温度センサ2560は熱伝導性シート2570で覆われて、第3取付部2550に取り付けられる。なお、加熱後の除湿気流が加熱アセンブリ2500内で乱流を形成する可能性があるため、加熱アセンブリ2500内の温度は安定しないことを理解されたい。温度センサ2560を直接使用して加熱アセンブリ2500内の気流の温度を検出すると、温度センサ2560が検出した温度値は変動し、不安定になり、加熱管2530の効果的な制御に有利でない。温度センサ2560を熱伝導性シート2570内に設けて、加熱アセンブリ2500内の温度は熱伝導によってまず熱伝導性シート2570に伝導され、温度センサ2560は熱伝導性シート2570の温度を検出する。熱伝導性シート2570の温度は気流の温度に対してより安定している。したがって、温度センサ2560が気流の温度を直接検出する場合よりも、温度センサ2560は熱伝導性シート2570の温度値を検出することにより、温度検出の安定性および精度が向上し、加熱管2530を効果的に制御することができる。
【0127】
上記のように、加熱アセンブリ2500は除湿気流を加熱して高温気流を得る。該高温気流は吸湿回転ディスクの再生領域の水分を脱着させて高温高湿気流を得る。高温高湿気流は凝縮器2600を流れて加熱されて得られた高温高湿気流は継続的に凝縮器2600に流入して高温高湿気流が凝縮して低温乾燥気流になり、凝縮水が凝縮水出口を介して凝縮器2600から排出される。凝縮器2600で処理されて得られた低温乾燥気流は再び再生ファン2400の空気入口に入り(上記閉ループの再生通路に対応する)、または外部に排出される(上記開ループの再生通路に対応する)。
【0128】
図37は凝縮器2600と下部ハウジング2700の固定方法の模式図である。
図37に示すように、凝縮器上部ハウジング2830は下部ハウジング2700中の凝縮器を取り付けるための取付部2740(すなわち、凝縮器下部ハウジング)と協働する。凝縮器上部ハウジング2830は凝縮器2600を備え、凝縮器2600周囲のシールストリップ2920を下向きに押し付け、取付部2740にシール固定される。凝縮器上部ハウジング2830と取付部2740は凝縮器2600の完全なハウジング、すなわち凝縮器ハウジングを形成する。凝縮器ハウジングに空気出口2631が設けられ、空気出口2631は第2接続部材2910を介して再生ファン2400の空気入口に接続される(
図26~
図28を参照)。
【0129】
図38は凝縮器ハウジング2630の断面図である。
図38に示すように、再生領域2908を通過した高温高湿の除湿気流は凝縮器ハウジング2630に入り(矢印Aに示す)、凝縮器2600(
図38で図示しない)の乾燥処理(矢印Bに示す)を経って、空気出口2631から第2接続部材2910に流出する(矢印Cに示す)。
【0130】
いくつかの実施例によれば、
図38に示すように、凝縮器ハウジング2630の底面の空気出口2631に近い位置にバッフル2632が設けられる。バッフル2632は、凝縮器2600の凝縮効果を高め、除湿気流を凝縮器2600で十分に乾燥させる。例えば、バッフル2632は、凝縮器ハウジング2630に入った除湿気流が凝縮器2600を通過せず、凝縮器2600と凝縮器ハウジング2630底面間の隙間から直接流出して、この部分の気流が凝縮乾燥しないことを防止することができる。
【0131】
図37に示すように、凝縮器2600に凝縮水が流れる凝縮水管2640が設けられる。凝縮水管2640は水入口2610と水出口2620をさらに含む。
図37中の矢印Aに示す方向は、凝縮器2600での除湿気流の流れ方向である。
【0132】
いくつかの実施例によれば、凝縮水管2640に凝縮水状態を検出するための温度センサ、流量センサなどのセンサが設けられ、または凝縮水進水管の外部に凝縮水が凝縮水管2640を流れるかどうかを検出するためのインダクタンスセンサが設けられる。センサにより検出した状態データに基づいて、凝縮水管2640中の水流を調節するか、または警報を発し、凝縮器2600の通常動作を確保し、凝縮効果を向上させることができる。例えば、温度センサで検出した凝縮水の温度が高すぎると、現在の凝縮効果が悪い可能性があり、凝縮水の流量を適切に増加させ、凝縮水の水温を下げて凝縮効果を向上させることができる。また、例えば、流量センサで検出した凝縮水の流量が小さすぎると、凝縮水管2640は漏れリスクがあり、警報メッセージを発して、凝縮水管2640を点検また修理するようにユーザに警告してもよい。もちろん、凝縮器ハウジングの空気入口および/または空気出口に温度センサを設け、温度検出値または温度検出差値または空気入口と空気出口の温度差値に基づいて凝縮器が通常動作しているかどうかを決定することが可能である。
【0133】
いくつかの実施例によれば、
図37に示すように、凝縮水管2640は蛇管(serpentine pipe)であってもよい。
図37の例では、凝縮水管2640は凝縮器2600で迂回して配置され、除湿気流と凝縮水管2640の接触面積を増加させ、除湿気流を十分に凝縮することができる。
図37に示すように、凝縮器2600は、除湿気流の流れ方向に(矢印Aを参照)互いに対向する第1側および第2側を有し、第1側は第2側の下流に位置している。図示しない例では、凝縮水管2640の水入口2610と水出口2620はいずれも凝縮器2600の側壁に位置し、該側壁は凝縮器2600の第1側および第2側に接続され、第2側よりも、水入口2610と水出口2620が第1側により近い。このような例では、凝縮水管2640は水入口2610から第1ジグザグ(zig-zag)経路に沿って凝縮器2600の第2側に向かって第1側から離れた位置まで延在し、該位置から第2ジグザグ経路に沿って第1側に向かって水出口2620まで延在し、第1ジグザグ経路の長さが第2ジグザグ経路の長さよりも大きく、例えば第2ジグザグ経路の2倍である。なお、このような配置は、除湿気流の放熱により、凝縮器2600の第1側から凝縮器2600の第2側へ、凝縮水の温度が徐々に上昇し、その一方で、凝縮水の熱吸収により、凝縮器2600の第2側から凝縮器2600の第1側へ、除湿気流の温度が徐々に低下し、凝縮過程中、除湿気流と凝縮水が一定の温度差を維持し、凝縮効果を向上させるので、有利であることを理解されたい。
【0134】
上記の実施例では、凝縮器2600は水冷式凝縮器であり、すなわち、流動する凝縮水を冷却媒体として、除湿気流の凝縮時に放出した熱を運ぶ。別のいくつかの実施例では、凝縮器2600は空気式凝縮器(空気を冷却媒体とする)、蒸発式凝縮器(水と空気を冷却媒体とする)などであってもよい。
【0135】
図8および
図11を参照すると、吸湿通路の第1空気入口2901はドラム1100の空気出口ダクト1300と連通する。循環ファン2100の作用下で、ドラム1100内の湿った空気は吸湿部材2200(吸湿回転ディスク2201)の吸湿領域に誘導されて除湿される。
【0136】
いくつかの実施例によれば、吸湿通路中の吸湿部材2200の上流に第1フィルタが設けられる。第1フィルタは、例えばドラム1100の空気出口ダクト1300に設けられてもよいし、または吸湿通路の第1空気入口2901に設けられてもよい。第1フィルタは例えば濾過メッシュであり、ドラム1100の湿った空気中の衣類糸くずを遮断して濾過し、糸くずが吸湿回転ディスク2201に入って吸湿回転ディスク2201が閉鎖して除湿効果に影響を与えることを回避することができる。さらに、第1フィルタは、糸くずが吸湿回転ディスク2201の吸湿領域に付着し、吸湿回転ディスク2201が回転して糸くずを再生領域に運び、加熱アセンブリ2500で着火されることも防止することができる。
【0137】
いくつかの実施例によれば、再生通路は開ループ通路である場合、再生通路中の再生ファンの上流に第2フィルタが設けられ、吸湿部材の下流に第3フィルタが設けられる。第2フィルタは、例えば濾過メッシュであり、外部環境中の汚染物が再生通路に入り、再生ファンを損傷することを防止するために使用される。第3フィルタは空気フィルタ、例えばヒッパ濾過メッシュであり、外部環境に排出される気流が空気を汚染することを防止するために使用される。
【0138】
いくつかの実施例によれば、洗濯乾燥一体機に、フィルタ(例えば上記の第1フィルタ、第2フィルタ、第3フィルタ)を自動的に清掃するための清掃アセンブリがさらに設けられる。清掃アセンブリは例えば、フィルタを噴射するための噴射機構、フィルタを振動させる振動機構、フィルタを吹き付けるための吹付機構、フィルタを掻きだすための掻きだし機構などであり得る。以下、清掃アセンブリを噴射機構とする例を挙げて、本開示の実施例のフィルタ自動清掃態様を説明する。
【0139】
いくつかの実施例によれば、噴射機構はフィルタの下流に設けられ、噴出した液体の流れ方向が該フィルタを流れる気流の方向と反対である。実施例では、噴射機構から噴出した液体の流れ方向は対応のフィルタを流れる気流の方向と完全に反対であってもよく(2つの方向の夾角が180度)、対応のフィルタを流れる気流の方向とほぼ反対であってもよい(2つの方向の夾角が鈍角)。
図39は本開示の実施例によるフィルタ1500およびフィルタ1500を自動的に清掃するための噴射機構1600を示す模式図である。
図39中の矢印Aに示す方向はフィルタ1500を流れる気流の方向であり、矢印Bに示す方向は噴射機構1600から噴出した液体の流れ方向である。
【0140】
フィルタ1500は、例えば濾過メッシュであり、該濾過メッシュは対応の通路内(例えばドラム1100の空気出口ダクト1300、吸湿通路の第1空気入口2901、再生通路中の再生ファンの上流または再生通路中の吸湿部材の下流など、
図39で図示しない)傾斜して設けられる。フィルタ1500(すなわち濾過メッシュ1500)を対応の通路内で傾斜して設けることで、第1に、濾過メッシュの面積を増加させ、濾過メッシュ面積が小さい場合閉鎖して気流通過効率に影響を与えることを防止することができ、第2に、噴射機構1600が濾過メッシュ1500を清掃する過程中、適切に清掃できない部分があっても、その後の気流通過効率に影響を与えることがなく、第3に、濾過メッシュ1500の傾斜角度が小さいため、糸くずなどのくずが濾過メッシュに埋め込まれて噴射機構1600によって容易に洗い流されないことを効果的に防止することができる。
【0141】
いくつかの実施例によれば、洗濯乾燥一体機は水道管に接続された水入口を含んでもよい。水入口から洗濯乾燥一体機に流入した水流が3つの経路に分かれる。第1経路が内筒に接続され、内筒中の衣類を清掃し、第2経路が凝縮器に接続されて凝縮水として利用し、第3経路が噴射機構1600に接続されてフィルタ1500を噴射清掃する。いくつかの実施例によれば、
図39に示すように、噴射機構1600は出水管1610およびノズル1620を含む。ノズル1620の一端は出水管1610に接続され、他端は扁平状で濾過メッシュ1500の出水管1610に近い一端を覆う。
図40はさらに出水管1610およびノズル1620の詳細を示す図である。
図40に示すように、ノズル1620は、出水管1610に接続された変換部1621と鴨居状の延在部1622を含む。この実施例では、ノズル1620は、出水管1610と濾過メッシュ1500を接続するために使用され、出水管1610から濾過メッシュ1500へ徐々に扁平状になり、出水管1610から噴出した水流が濾過メッシュ1500の幅全体を覆って、濾過メッシュを効果的に清掃することができる。
【0142】
なお、本開示の実施例では、ノズル1620から噴出した水流が濾過メッシュ1500全体を覆うことができれば、濾過メッシュ1500とノズル1620の具体的な位置関係は制限されないことに留意されたい。例えば、濾過メッシュ1500は、対応の通路(例えば内筒の空気出口ダクト、吸湿通路の第1空気入口、再生通路中の再生ファンの上流など)内で傾斜して設けられまたは水平に設けられる。ノズル1620は濾過メッシュ1500に面するように設けられてもよいし、濾過メッシュ1500に対して一定の傾斜角度で設けられてもよい。ノズル1620は濾過メッシュ1500に接触してもよい、濾過メッシュ1500と一定の隙間があってもよい。
【0143】
いくつかの実施例によれば、上記の再生通路に凝縮器2600が設けられることに加えて、洗濯乾燥一体機の内筒の空気出口と吸湿部材2200間に凝縮器を設けてもよい。この実施例によれば、内筒から流出した高温多湿気流をまず凝縮し、その含水量を減らすことが可能である。その後、吸湿回転ディスクによって吸湿処理を行って吸湿効率を向上させることができる。
【0144】
いくつかの実施例によれば、内筒の空気出口と吸湿部材2200間に設けられた凝縮器は内筒の空気出口ダクトに設けられた第1フィルタ(濾過メッシュ)およびその清掃アセンブリと協働することができる。
図41は内筒の空気出口ダクト中の凝縮器2921、濾過メッシュ2922およびその清掃アセンブリ2923を示す模式図である。
【0145】
いくつかの実施例によれば、
図41に示すように、内筒の空気出口ダクト1300に濾過メッシュ2922が傾斜して設けられる。清掃アセンブリ2923は例えば第1進水管であり、濾過メッシュ2922に噴水して濾過メッシュの濾過面を洗浄するために使用される。凝縮器2921は例えば第2進水管であり、内筒空気出口ダクト1300の外壁1302にゆっくりと噴水して外壁1302の低温を維持し、空気出口ダクト1300を流れる高温多湿気流を凝縮乾燥する。いくつかの実施例によれば、第2進水管2921から噴出した凝縮水が取り残されないようにするために、空気出口ダクト1300外部に外管が嵌設され、空気出口ダクト1300の外壁1302と外管に嵌設された内壁間に水流空間を形成して、凝縮水を内筒、外筒または洗濯乾燥一体機の出口ダクトに誘導する。
【0146】
なお、上記で説明した乾燥モジュール2000は本開示の乾燥モジュールの例示的な実施例に過ぎない。乾燥モジュール2000の各技術特徴は他の技術特徴に置き換えられてもよく、本開示の別のいくつかの実施例の乾燥モジュールをもたらす。
【0147】
なお、本開示では、乾燥モジュールの取付方法を制限しない。上記で説明した実施例では、乾燥モジュール2000は一体化した下部ハウジング2700と別々の上部ハウジング、例えば循環ファン上部ハウジング2810、吸湿部材上部ハウジング2820、凝縮器上部ハウジング2830などを備える。乾燥モジュール2000は下部ハウジング2700上の第4取付部2701を介して洗濯乾燥一体機のハウジング1200に重ね合わせて固定される。また、乾燥モジュール2000とドラム1100の空気出口ダクト、空気入口ダクトの接続箇所にいずれも可撓性管が設けられる。これにより、ドラム1100の振動が乾燥モジュール2000に伝達されて乾燥モジュール2000が破損するのを防止することができる。
【0148】
別のいくつかの実施例では、乾燥モジュールの下部ハウジングと上部ハウジングの両方は別々であり、すなわち、乾燥モジュールは循環ファンハウジング、吸湿部材ハウジング、再生ファンハウジング、凝縮器ハウジングなどの各部材から構成され得る。この実施例によれば、乾燥モジュールの各部材をモジュール化し、単一部材のメンテナンスや交換が容易となり、ひいては乾燥モジュール全体のメンテナンスが容易となる。
【0149】
上記実施例では、乾燥モジュールの各部材はドラムの外筒体に固定的に接続される。これにより、空間を節約し、洗濯乾燥一体機の高さを抑えることができる。
【0150】
別のいくつかの実施例では、吸湿部材(特に吸湿回転ディスク)は乾燥モジュールの他の部材よりも壊れやすく、振動の影響を受けやすいが、他の部材が振動の影響を受けにくいので、吸湿部材ハウジングを洗濯乾燥一体機のハウジングに固定接続し、他の部材を内筒の外筒に固定接続することができる。これにより、吸湿部材(特に吸湿回転ディスク)が振動影響により損傷するのを回避する同時に、一体成形された乾燥モジュールの下部ハウジングのコストを削減することができる。振動影響をさらに低減するために、この実施例では、吸湿部材と他の振動する可能性のある部材間の管路は可撓性管を介して接続されて防振する。
【0151】
なお、本開示はドラム1100と乾燥モジュール2000の位置関係を制限しない。上記の乾燥モジュール2000をドラム1100の上方に設けるだけでなく、乾燥モジュール2000をドラム1100の後方(
図42に示す)、下方(
図43に示す)などに設けることが可能である。
【0152】
なお、本開示は内筒の空気出口ダクトの位置を制限しない。上記の内筒の空気出口ダクト1300をドラム1100の左後方(
図8に示す)に設けるだけでなく、空気出口ダクト1300をドラム1100の左前方、右後方、右前方などに設けることが可能である。なお、空気出口ダクト1300の位置を調整した後、乾燥モジュールの他の部材(例えば循環ファン、吸湿部材等)の位置も対応して調整する必要がある。
【0153】
いくつかの実施例によれば、上記の清掃アセンブリによりフィルタを自動的に清掃することだけでなく、手動で清掃フィルタを清掃してもよい。いくつかの実施例によれば、空気出口ダクト1300が内筒の左後方から内筒の左前方まで延在する。濾過メッシュが取り付けられた濾過メッシュボックスが空気出口ダクト1300中の洗濯乾燥一体機に近い前面板または側面板に配置されるので、ユーザが手動で濾過メッシュを容易に取り出すことができる。なお、手動で濾過メッシュを取り出す必要があるので、空気出口ダクト1300は実際に濾過メッシュボックスで遮断される。したがって、空気出口ダクト1300の気密性および完全性を確保するために、濾過メッシュボックスの位置をシールする必要がある。
【0154】
いくつかの実施例によれば、上記の吸湿領域と再生領域に加えて、吸湿回転ディスクに冷却領域を設けてもよい。すなわち、吸湿回転ディスクを吸湿領域、再生領域、冷却領域の3つの扇形領域に分ける。冷却領域は吸湿回転ディスクの回転方向に沿って再生領域の下流と吸湿領域の上流に位置する。吸湿回転ディスク上のある部分は再生領域で加熱された後、冷却領域に回転して冷却され、その後吸湿領域に回転して内筒からの高温多湿気流を吸湿して、吸湿効果を高め、吸湿回転ディスクの温度が高すぎて吸湿効果に悪影響を与えることを回避することができる。
【0155】
いくつかの実施例によれば、上記冷却領域に対応する冷却通路を設置する。冷却通路は、冷却領域に気流を導入するために使用され、吸湿回転ディスクの冷却領域内での部分を冷却する。いくつかの実施例では、冷却通路は吸湿通路および再生通路と異なる通路であり、冷却通路に独立のファンを設けて冷却通路に気流を発生させる。別のいくつかの実施例では、冷却通路は再生通路の一部を再利用し、冷却通路中の気流が再生ファンによって生成される。例えば、再生ファンの空気出口はそれぞれ再生通路と冷却通路に接続されて、再生通路と冷却通路に気流を発生させる。ここで、再生通路中の気流(すなわち除湿気流)が加熱アセンブリによって加熱された後、吸湿回転ディスクの再生領域内での部分を除湿し、冷却通路中の気流は加熱せずに冷却領域を直接ながれ、吸湿回転ディスクの冷却領域内での部分を冷却する。
【0156】
いくつかの実施例によれば、上記の円形の吸湿回転ディスクに加えて、吸湿部材は帯状の吸湿帯であってもよい。対応的に、駆動手段は吸湿帯を吸湿通路および再生通路に対して往復直線移動(すなわち並進運動)させるように駆動するか、または吸湿通路および再生通路を吸湿帯に対して直線移動させるように駆動する。吸湿帯上の吸湿通路に位置を合わせた領域は、湿った循環気流を吸湿するために使用され、吸湿帯上の再生通路に位置を合わせた領域は除湿のために使用される。
【0157】
いくつかの実施例によれば、吸湿部材は吸湿平面であってもよい。吸湿通路および再生通路はそれぞれ複数である。複数の吸湿通路と複数の再生通路は水平方向に交互に設けられ、垂直方向に沿って吸湿平面を通過する。例えば、2つの吸湿通路と2つの再生通路を設け、4つの通路は水平方向において左から右へ、吸湿通路-再生通路-吸湿通路-再生通路の順序で配置される。
【0158】
いくつかの実施例によれば、駆動手段は吸湿平面を水平方向に沿って段階的に往復移動させるように駆動する。すなわち、駆動手段は、吸湿平面を水平方向に一定距離ずつ駆動して所定の位置に到達させ、所定位置で一定時間固定した後、吸湿平面を次の位置まで移動させるように駆動する。吸湿平面が所定位置にあるとき、吸湿平面上の吸湿通路に位置を合わせた第1領域は湿った循環気流を吸湿するために使用され、吸湿平面の再生通路に位置を合わせた第2領域は除湿のために使用される。吸湿平面が次の位置まで移動した後、もともと吸湿通路に位置を合わせた第1領域は再生通路に一致して除湿を行い、もともと再生通路に位置を合わせた第2領域は吸湿通路に一致して吸湿を行う。
【0159】
別のいくつかの実施例によれば、駆動手段は吸湿平面を水平方向に沿って連続的に往復移動させるように駆動する。吸湿平面は水平に移動する過程中、吸湿平面上の吸湿通路に位置を合わせた第1領域は湿った循環気流を吸湿するために使用され、吸湿平面上の再生通路に位置を合わせた第2領域は除湿のために使用される。第1領域が再生通路に位置を合わせるまで移動すると除湿を行い、第2領域が吸湿通路に位置を合わせるまで移動すると吸湿を行う。
【0160】
上記実施例によれば、吸湿平面は水平方向に沿って往復移動し、吸湿平面上の各領域が周期的に吸湿、除湿して吸湿除湿効率を向上させることができる。さらに、複数の吸湿通路と複数の再生通路を交互に設置することで、吸湿平面上のすべての位置を吸湿または除湿の動作状態にすることができ、吸湿除湿効率を向上させることが可能である。
【0161】
いくつかの実施例によれば、吸湿部材は移動する必要なく固定的に設けられる。駆動手段は、吸湿通路および再生通路を吸湿部材に交互に位置させ、吸湿部材が吸湿、除湿を交互に行う。駆動手段は例えば管路切り替え機構として構成され、管路を切り替えて吸湿通路および再生通路を吸湿部材に交互に連通する。この実施例では、吸湿部材は固定的に設けられるので、移動時の摩擦による吸湿部材の損傷を回避でき、吸湿部材の移動時の動的シールも問題ない。しかし、吸湿部材が1つしかないため、吸湿と除湿を同時に行うことができず、それに伴い、衣類乾燥時間が長くなってしまう。
【0162】
いくつかの実施例によれば、複数の吸湿部材、例えば、第1吸湿部材および第2吸湿部材の2つの吸湿部材を設けてもよい。駆動手段は、第1吸湿部材および第2吸湿部材を吸湿通路および再生通路に交互に位置させ、第1吸湿部材および第2吸湿部材が交互に吸湿、除湿を行う。さらに、複数の吸湿部材が設けるので、1つの吸湿部材の吸湿過程ともう1つの吸湿部材の除湿過程を同時に行うことができ、先の実施例に比べて衣類の乾燥効率を向上させることが可能である。
【0163】
駆動手段は、例えば管路切り替え機構として構成され、管路を切り替えて吸湿通路および再生通路を第1吸湿部材および第2吸湿部材に交互に連通する。この実施例では、第1吸湿部材および第2吸湿部材は移動する必要なく固定的に設けられるので、移動時の摩擦による吸湿部材の損傷を回避でき、吸湿部材の移動時の動的シールも問題ない。
【0164】
図44~
図47は、本開示のいくつかの実施例による洗濯乾燥一体機を示す模式図である。
【0165】
図44に示すように、洗濯乾燥一体機は、衣類を収容するための少なくとも2つの容器330、除湿装置350および濾過アセンブリ70を備える。容器330内で洗濯と乾燥を実現し、または乾燥のみを実現してもよい。除湿装置350は容器330内の衣類を選択的に除湿処理し、濾過アセンブリ70は容器330から流出されてから除湿装置350に供給される気流を濾過処理する。複数の容器330は除湿装置350を共有するので、構造を簡略化し、衣類処理装置の全体高さまたは幅が減少し、それによって、装置全体の体積およびコストが減少し、濾過アセンブリ70の使用により、ファズなどの異物が除湿装置350の内部に入ったり、除湿装置350の表面を覆って除湿効果に影響を与えることを防止する。除湿装置350は例えば上記の実施例における乾燥モジュール20または乾燥モジュール2000として構成される。
【0166】
各容器330は空気入口通路32と空気出口通路34を含む。
【0167】
前記除湿装置350は前記容器330内の衣類を選択的に除湿処理し、前記容器330の空気出口通路34に接続された空気入口セグメント522と前記容器330の空気入口通路32に接続された空気出口セグメント524を含む。
【0168】
いくつかの実施例では、除湿装置350は吸湿通路520、除湿通路540および吸湿除湿アセンブリ560を備える。
【0169】
吸湿除湿アセンブリ560は吸湿通路520および除湿通路540に回転可能に設けられて、回転過程中、容器330から吸湿通路520内に排出された循環気流の水分を吸収し、水分を除湿通路540の除湿気流を介して排出するために使用される。いくつかの実施例では、吸湿除湿アセンブリ560は、吸湿通路520と連通する吸湿エリアおよび除湿通路540と連通する除湿エリアを含む。いくつかの実施例では、吸湿除湿アセンブリ560は一定厚さを有する円盤状構造であり、吸湿除湿アセンブリ560は吸収能力の高い材料、例えば綿や繊維などで作製される。吸湿除湿アセンブリ560は、駆動手段(図示せず)、例えば駆動モータによって駆動されて吸湿通路520および除湿通路540に対して相対的に回転する。
【0170】
吸湿通路520は、吸湿除湿アセンブリ560(具体的に吸湿除湿アセンブリ560の吸湿エリア)の空気入口側の空気入口セグメント522、吸湿除湿アセンブリ560(具体的に吸湿除湿アセンブリ560の除湿エリア)の空気出口側の空気出口セグメント524を含み、吸湿通路520の空気入口セグメント522は除湿装置350の空気入口セグメント522を形成し、吸湿通路520の空気出口セグメント524は除湿装置350の空気出口セグメント524を形成し、吸湿通路520の空気入口セグメント522と空気出口セグメント524はそれぞれ容器330の空気出口通路34および空気入口通路32と選択的に流体的に連通する。例えば、一方の容器330内の衣類を乾燥処理する必要がある時、吸湿通路520の空気入口セグメント522および空気出口セグメント524は、それぞれ該容器330の空気出口通路34および空気入口通路32に流体的に連通し、他の容器330の空気出口通路34と空気入口通路32の連通が遮断される。さらに、吸湿通路520内にファン526が設けられ、容器330と吸湿通路520内で循環気流を形成する。いくつかの実施例では、吸湿通路520の空気出口セグメント524内にヒーターが設けられ、乾燥容器330に入った乾燥気流の温度を高め、乾燥される容器330内の衣類の乾燥速度を増加させることができる。いくつかの実施例では、吸湿通路520の空気入口セグメント522内に凝縮器が設けられ、乾燥される容器330から排出した気流を予備除湿し、凝縮器は濾過アセンブリ70の気流方向の上流に設けられ、このように、吸湿除湿アセンブリ560に入った気流の湿度を減少する一方、一部の糸くずを凝縮水を介して直接運び、フィルタ720の1回の使用時間を短縮し、言い換えれば、濾過アセンブリ70の清掃頻度を減らす。除湿通路540内にヒーター542、熱交換器544およびファン546が設けられる。いくつかの実施例では、ヒーター542は除湿エリアの空気入口側に配置され、熱交換器544は除湿エリアの空気出口側に配置される。ファン546は、強制気流を生成し、気流がヒーター542を通過する際に加熱され、加熱された乾燥気流は除湿エリアを流れて、除湿エリア内の湿気を除去する。なお、ヒーター542は除湿エリアの空気出口側の吸湿除湿アセンブリ560に近い位置に配置されて、吸湿除湿アセンブリ560の除湿エリアを加熱し、除湿エリアの湿気脱着を促進する。いくつかの実施例では、ヒーター542を設けず、排気部の熱交換器544を利用して気流加熱を行うことも可能である。除湿通路540の入口セグメント内に濾過装置例えばフィルタが設けられてもよい。一例では、濾過装置は除湿エリアおよび/またはヒーター542および/またはファン546の上流に位置し、除湿エリアおよび/またはヒーター542および/またはファン546を保護する。動作時に、乾燥される容器330から排出した気流(通常、湿った気流)は濾過アセンブリ70を通過した後吸湿エリアに入り、吸湿除湿アセンブリ560の吸湿エリアに位置する部分はそれを流れる気流中の湿気水分を吸着し、それを流れる気流の湿度が低下して乾燥気流を形成し、吸湿エリアから流出した乾燥気流は吸湿通路520の空気出口セグメント524、容器330の空気入口通路32を介して容器330内に戻し、次の循環に入るため、容器330内の湿度が所定の目標値に到達するまで循環気流を形成し、吸湿除湿アセンブリ560の吸湿エリアに位置し湿気吸着した部分は、吸湿除湿アセンブリ560の回転に伴って除湿エリアに入り、湿気は除湿エリアで加熱された乾燥気流によって運ばれ、該吸湿除湿アセンブリ560の乾燥部分は次回に吸湿エリアまで回転する際に再び湿気を吸着することができる。
【0171】
図45を参照すると、いくつかの実施例では、熱交換器544は冷却媒体例えば凝縮水が通過するための冷却通路5442、気流が通過するための通気通路5444、および凝縮水排出口5446を備える。除湿装置350の除湿エリアから流出した高温多湿気流は熱交換器544を通過する際に、冷却通路5442と熱交換し、大部分の湿気は凝縮水として凝縮され、凝縮水排出口5446から排出され、冷却後の乾燥気流は熱交換器544の通気通路5444の排気口5448から排出される。一例では、前記排気口5448はファン546の空気入口と連通するので、除湿通路540内で循環回路が形成され、外部環境への影響を低減することができる。
【0172】
図46を参照すると、いくつかの実施例では、熱交換器544の排気口5448は洗濯乾燥一体機の外部と連通してもよく、熱交換器544で処理された気流は洗濯乾燥一体機の外部に直接排出することができる。
【0173】
図47を参照すると、いくつかの実施例では、ファン546の空気入口通路5462は熱交換器544の内部を通過し、除湿装置350の除湿エリアから流出した高温多湿気流は熱交換器544を通過する際に、ファン546の空気入口通路5462内の冷気流と熱交換して、高温多湿気流中の水分を除去して高温多湿気流の温度を下げ、最後に熱交換器544の排気口5448から排出され、ファン546の空気入口通路5462内の気流は熱交換器544を流れる際に予め加熱され、エネルギの部分的な再利用が可能となり、省エネルギー化を図ることができる。
【0174】
なお、いくつかの実施例では、熱交換器544を省略して、除湿通路540の空気出口側から排出した気流は洗濯乾燥一体機の外部に直接排出されてもよい。
【0175】
除湿装置350は切り替え機構90、92、94を介していずれか1つの容器330に選択的に流体的に連通してもよい。切り替え機構90、92、94はバルブ、電磁弁などの形態であってもよい。
【0176】
いくつかの実施例では、除湿装置350の吸湿通路520は切り替え機構90、92、94を介していずれか1つの容器330に選択的に流体的に連通する。いくつかの実施形態では、切り替え機構90、92、94は除湿装置350の空気出口セグメント524と容器330の空気入口通路32の接続箇所に設けられた第1切り替え機構90、および容器330の空気出口通路34に設けられた第2切り替え機構92、94を備える。必要に応じて、第1切り替え機構90および第2切り替え機構92、94はそれぞれ一方の容器330と除湿装置350の空気出口セグメント524および空気入口セグメント522を連通し、他方の容器330と除湿装置350の空気出口セグメント524および空気入口セグメント522の接続を遮断する。第1切り替え機構90/第2切り替え機構92、94は除湿装置350の空気出口セグメント524/空気入口セグメント522と容器330の空気入口通路32/空気出口通路34の接続部に設けられる。代替形態として、第1切り替え機構90/第2切り替え機構92は1つ以上であり、それぞれ各容器330の空気入口通路32/空気出口通路34内に設けられ、
図44では2つの第2切り替え機構92、94を設ける場合を示し、必要に応じて、一方の容器330の空気入口通路32/空気出口通路34中の切り替え機構90/92、94を開き、他の容器330の空気入口通路32/空気出口通路34中の切り替え機構90/92、94を閉じ、一方の容器330と除湿装置350を流体的に連通し、他の容器330と除湿装置350の間の流体接続を遮断する。濾過アセンブリ70は、容器330から排出した気流を除湿装置350に入る前に濾過処理して、容器330から排出したファズなどの異物が除湿装置350に進入するのを防止するために使用される。例えば、容器330から排出したファズなどの異物が吸湿除湿アセンブリ560の内部に進入するか、または吸湿除湿アセンブリ560の表面を覆って吸湿除湿アセンブリ560の除湿効果に影響を与えることを防止する。
【0177】
濾過アセンブリ70は、容器330から排出した気流が除湿装置350に入る前に濾過処理して、容器330から排出したファズなどの異物が除湿装置350に入ることを防止する。例えば、容器330から排出したファズなどの異物が吸湿除湿アセンブリ560の内部に進入するか、または吸湿除湿アセンブリ560の表面を覆って吸湿除湿アセンブリ560の吸湿除湿効果に影響を与えることを防止する。
【0178】
いくつかの実施例では、濾過アセンブリ70は除湿装置350の空気入口セグメント522に設けられ、すなわち第2切り替え機構と除湿装置(具体的に吸湿除湿アセンブリ560)間に設けられる。なお、濾過アセンブリ70は容器330の空気出口通路34に設けられてもよく、第2切り替え機構は濾過アセンブリ70の気流方向に沿った下流に設けられ(すなわち気流方向に沿って濾過アセンブリ70が第2切り替え機構と容器330間に位置し、または第2切り替え機構が濾過アセンブリ70と除湿装置350間に位置する)、または第2切り替え機構は濾過アセンブリ70の気流方向に沿った上流に設けられ(すなわち気流方向に沿って第2切り替え機構が濾過アセンブリ70と容器330間に位置し、または濾過アセンブリ70が第2切り替え機構と除湿装置350間に位置する)、一実施例では、濾過アセンブリ70は1つまたは複数であり得、1つの場合、除湿装置350の空気入口セグメント522に設けられ、複数の場合、複数の容器330の空気出口通路34に別々に設けられる。
【0179】
濾過アセンブリ70はフィルタ720とフィルタ自浄装置740を備え、または濾過アセンブリ70は着脱可能なフィルタ720およびその取付ホルダを備える。フィルタ720が着脱可能である場合、ユーザはセンサのセンシングデータに基づいてフィルタ720を手動で清掃することができ、もちろん、毎回の作業が終了した清掃、または随時清掃することができ、具体的な清掃方法は、フィルタ720を手動で取り外して洗浄や拭き取り名を行うことである。
【0180】
フィルタ720の具体的な形態は、濾過メッシュであるが、これに限定されなく、濾過メッシュのメッシュ数は必要に応じて設定することができる。フィルタ720の数は限定されず、例えば、1段濾過を採用し、フィルタ720を容器330の空気出口通路34または除湿装置350の空気入口セグメント522に設け、または、2段以上の濾過を採用し、容器330の空気出口通路34および除湿装置350の空気入口セグメント522にフィルタ720を設け、濾過効果を高める。
【0181】
フィルタ自浄装置740は、フィルタ720を自動的に清掃し、フィルタ720の濾過機能を確保するために使用される。清掃方法は、液体噴射、振動、吹き付けまたは掻きだしなどがある。例えば、フィルタ自浄装置740は、フィルタ720を噴射するための噴射機構740、フィルタ720を振動させるための振動機構(例えば振動モータで濾過メッシュを振動させる)、フィルタ720を吹き付けるための吹付機構(例えば吸湿通路520のファン526の逆方向回転により逆方向気流を生成し、清掃時フィルタ720を流れる気流方向が乾燥時フィルタ720を流れる気流方向は反対であり、特にファン526が吸湿通路520の空気入口セグメント522に設けられると効果がより良く、もちろん、フィルタ720を逆方向に吹き付けるための専用のファンを別に設けてもよい)、またはフィルタ720を掻きだすための掻きだし機構、例えばスクレーパーを備え、該スクレーパーは手動または電気的に使用可能であり、フィルタ720がある程度目詰まりしていることが検知されると、センサ信号に応じて、制御システムは電気スクレーパーを制御してフィルタ720の吸着表面に沿って掻きだし、吸着した糸くずなどのくずを清掃する。必要に応じて、洗濯乾燥一体機のコントローラーはフィルタ自浄装置740を制御してフィルタ720を手動で清掃することが可能である。
【0182】
以下、液体噴射を例にして詳細に説明する。噴射機構740はノズル742とノズルに給水するための給水システム744を備え、ノズル742はフィルタ720に面し、給水システム744はスイッチ、例えばバルブ(図示しない)を介して洗濯乾燥一体機の給水水路(図示しない)に接続され、洗濯乾燥一体機のコントローラーによってスイッチのオンオフを制御する。一例では、噴射機構740のノズル742はフィルタ720の除湿装置350に近い側(すなわち容器330の空気出口から離れた側)に設けられ、容器330から排出した糸くずなどの異物が通常フィルタ720の除湿装置350から離れた側(すなわち容器330の空気出口に近い側)に吸着される。このように、噴射機構740から噴出した流体、例えば水、はフィルタ720を流れる方向は、容器330から排出した気流がフィルタ720を流れる方向とは反対である。このようにすれば、噴射機構740から噴出した流体はフィルタ720に吸着した糸くずをフィルタ720から容易に分離し、水流とともに洗濯乾燥一体機の排水通路に入って洗濯乾燥一体機から排出される。例えば、フィルタ720例えば濾過メッシュは容器330の空気出口通路または吸湿通路520の空気入口セグメント522内に傾斜して設けられる場合、噴射機構740のノズル742は濾過メッシュの除湿装置350に近い側に配置され濾過メッシュの中央線以上の位置に配置され、ノズル744から噴出した液体が濾過メッシュ全体をできるだけ覆い、濾過メッシュを効果的に清掃することができる。なお、前記濾過メッシュは水平、垂直、部分傾斜と部分垂直、または部分水平と部分傾斜などに設けられ、ノズル742の噴射方向は、清掃過程の起動時にフィルタ720の全部面積を最大限に噴霧しやすいように設定されることを理解されたい。
【0183】
液体噴射を用いる場合、フィルタ720およびフィルタ自浄装置は除湿通路の空気入口セグメント522内に設けられ、清掃後の流体は吸湿通路の空気入口セグメント522からそれに流体的に接続された容器330(例えば容器330を上下に重ねた場合、清掃時または清掃完了後、下部の容器330が吸湿通路の空気入口セグメント522に連通し、上部の容器330が吸湿通路の空気入口セグメント522間の連通は第2切り替え機構92によって遮断され)の空気出口通路34を介して該容器330の排水通路に流入した後洗濯乾燥一体機の外部に排出される。例えば、
図44中の上部容器330内の衣類を乾燥させる必要がある時、コントローラーは第1切り替え機構90を制御して除湿装置350の空気出口セグメント524と上部容器330の空気入口通路32を連通し、除湿装置350の空気出口セグメント524と下部容器330の空気入口通路32の連通を遮断する同時に、コントローラーは上部容器330の空気出口通路34中の第2切り替え機構92を制御して除湿装置350の空気入口セグメント522と上部容器330の空気出口通路34を連通し、下部容器330の空気出口通路34中の第2切り替え機構94を制御して除湿装置350の空気入口セグメント522と下部容器330の空気出口通路34の連通を遮断する。
図44中の下部容器330内の衣類を乾燥させる必要がある時、コントローラーは第1切り替え機構90を制御して除湿装置350の空気出口セグメント524と下部容器330の空気入口通路32を連通し、除湿装置350の空気出口セグメント524と上部容器330の空気入口通路32の連通を遮断する同時に、コントローラーは下部容器330の空気出口通路34中の第2切り替え機構94を制御して除湿装置350の空気入口セグメント522と下部容器330の空気出口通路34を連通し、上部容器330の空気出口通路34中の第2切り替え機構92を制御して除湿装置350の空気入口セグメント522と上部容器330の空気出口通路34の連通を遮断する。乾燥完了後フィルタ720を清掃する必要がある時、コントローラーは上部容器330の空気出口通路34中の第2切り替え機構92を制御して除湿装置350の空気入口セグメント522と上部容器330の空気出口通路34の連通を遮断し、下部容器330の空気出口通路34中の第2切り替え機構94を制御して除湿装置350の空気入口セグメント522と下部容器330の空気出口通路34を連通し、清掃後の液体が下部容器330の空気出口通路34から下部容器330の排水通路を介して排出され、下部容器330の空気出口通路34と下部容器330の排水通路とはバルブを介して連通または遮断され得る。
【0184】
すなわち、上部容器330の乾燥衣類過程中、第2切り替え機構92は上部容器330の空気出口通路34と除湿装置350の空気入口セグメント522を連通し、第2切り替え機構94は下部容器330の空気出口通路34と除湿装置350の空気入口セグメント522の連通を遮断し、フィルタ720を噴射して清掃する時、第2切り替え機構94を短時間で開いて噴射水を下部容器330または排水通路に排出する。下部容器330の乾燥衣類過程中、第2切り替え機構92は上部容器330の空気出口通路34と除湿装置350の空気入口セグメント522の連通を常に遮断し、第2切り替え機構94は下部容器330の空気出口通路34と除湿装置350の空気入口セグメント522を常に連通し、下部容器330の気流がフィルタ720を通過して除湿装置に流れ、フィルタ720を噴射して清掃するための液体が以上の気流と反対方向に下部容器330または排水通路に流れる。
【0185】
液体噴射の場合、フィルタ720およびフィルタ自浄装置740は容器330の空気出口通路34に設けられてもよく、例えば、各容器330の空気出口通路34にフィルタ720およびフィルタ自浄装置740を設け、清掃後の液体が対応の容器330の空気出口通路34を介して該容器330の排水通路から排出される。
【0186】
なお、フィルタ自浄装置740の水流は別に設けられた流体管路を介して一方の容器330の貯水筒または排水管路、例えば最下の容器330の貯水筒または排水管路に流れ、このとき上部容器330の空気出口通路34と下部容器330の空気出口通路34の交差部にのみ第2切り替え機構を設け、上下容器出口通路34と除湿装置350の空気入口セグメントの連通を切り替えることができる。
【0187】
清掃頻度は、必要に応じて設定すればよく、例えば、毎回衣類を除湿処理した後に、フィルタ720を清掃処理してもよい。衣類を数回除湿処理した後フィルタ720を清掃処理してもよい。清掃処理の噴射時間と噴射水の速度などのパラメータは必要に応じて設定すればよく、清掃処理の噴射時間と噴射水の速度は固定であってもよく、必要に応じて調整してもよく、例えば、毎回衣類を除湿処理した後にフィルタ720を清掃処理すると、噴射時間が比較的短く噴射水の速度も比較的小さく、衣類を数回除湿処理した後にフィルタ720を清掃処理すると、噴射時間が比較的長く、噴射水の速度も比較的大きく、またはフィルタ720にセンサを設け、フィルタ720の目詰まりがより深刻であると検出した場合、例えば通路上の空気圧センサを設け、管路上の空気圧がある閾値まで低下すると、フィルタの目詰まりがより深刻であると示し、洗濯乾燥一体機のコントローラーは噴射機構の噴射時間および/または噴射水の速度を増やして、清掃力を高めることができる。
【0188】
衣類を収容するための容器330は洗濯乾燥一体機の衣類処理ドラムであり、衣類を収容するための少なくとも2つの容器330は上下または水平に重なってもよい。例えば、
図44に示す洗濯乾燥一体機は、上下に重なっている上部衣類処理ドラムおよび下部衣類処理ドラムであってもよい。なお、
図44に示す洗濯乾燥一体機では、上部衣類処理ドラムは乾燥ドラムであり、下部衣類処理ドラムは洗濯ドラムであってもよく、または下部衣類処理ドラムは乾燥ドラムであり、上部衣類処理ドラムは洗濯ドラムであってもよく、または上部衣類処理ドラムと下部衣類処理ドラムは両方とも選択乾燥ドラムであってもよい。
【0189】
上記の実施例では、洗濯乾燥一体機を例として複数の容器が同一の除湿装置を共有する衣類乾燥形態を説明したが、上記衣類乾燥形態は衣類乾燥機能のみを有する(衣類洗濯機能を有しない)乾燥機にも適用可能であり、すなわち、
図44に示す衣類処理装置は、乾燥機であってもよい。対応的に、衣類を収容するための容器330は上下に重なっている上部乾燥ドラムと下部乾燥ドラムを含む。
【0190】
本開示の実施例は、洗濯乾燥一体機の使用方法をさらに提供し、この方法は、以下のステップを含む。
除湿ステップ:除湿装置は一方の容器に選択的に流体的に接続されその内の衣類を除湿処理し、ここで、前記容器から流出した気流が濾過アセンブリを通過した後、除湿装置に入る。
清掃ステップ:前記フィルタ自浄装置は前記フィルタを清掃処理する。
【0191】
いくつかの実施例では、前記除湿ステップは、前記除湿装置から排出して前記容器に入った気流の温度が所定温度よりも小さくするように制御するステップをさらに含む。一例では、容器の空気入口付近に温度センサを設け、センサは、容器空気入口に入った気流の温度が所定温度、例えば75度よりも高いと検出する時、コントローラーはヒーターの加熱温度を制御し、例えば加熱温度を低下させ、除湿エリアに入る気流の温度を低下させ、それによって吸湿除湿アセンブリ自身の温度を低下させ、吸湿エリアから流出して容器に入る気流の温度を低下させてもよい。
【0192】
フィルタ自浄装置はフィルタを清掃処理する方法は、噴射、吹き付け、振動または掻きだしなどである。
【0193】
上記実施例が提供する洗濯乾燥一体機は、少なくとも以下の特性を有する。
【0194】
複数の容器は同一除湿装置を共有し、衣類処理装置の構造を簡略化でき、衣類処理装置の全体高さまたは幅を減少させ、装置全体の体積およびコストを下げ、フィルタの使用により、ファズなどの異物が除湿装置内部に進入するか、または除湿装置の表面を覆って除湿効果を影響することを防止し、濾過アセンブリはフィルタ自浄装置を備え、フィルタを自動的に清掃処理し、長期間の使用でもフィルタの濾過機が低下しないようにし、除湿装置を強力に保護し、除湿装置の使用寿命を延長することができる。
【0195】
図面を参照しながら本開示の実施例を説明したが、本開示の範囲はこれらの実施例または例示によって制限されなく、特許請求の範囲およびその等同範囲によってのみ限定されることが理解されたい。実施例または例示中の各種の要素を省略したり、等価物に置き換えたりすることができる。また、技術の進化に伴い、ここで記載された要素の多くは、本開示後に現れる同等要素に置き換えられる可能性があることを理解されたい。
【0196】
本明細書において、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」などの用語で示す方位または位置関係または大きさは、図面に示す方位または位置関係または大きさに基づくものであり、これらの用語は説明の目的でのみ使用され、かかる装置またはデバイスは必ずしも特定の方位を有し、特定の方位で構成および操作する必要があることを指示または暗示するものではなく、本開示の保護範囲を限定するものとして理解されない。
【0197】
また、「第1」、「第2」、「第3」などの用語は説明の目的でのみ使用され、相対重要性またはかかる技術特徴の数を指示または暗示するものではない。これにより、「第1」、「第2」、「第3」で修飾された特徴は、明示的または暗黙的に1つ以上の特徴を含むことができる。本開示の説明において、「複数」とは、明示的かつ具体的に限定しない限り、2つ以上を意味する。
【0198】
本開示では、特に明示的に限定しない限り、「取付」、「連結」、「接続」、「固定」などの用語は広義的に理解され得、例えば、固定的に接続してもよく、着脱可能に接続してもよく、または一体的に接続してもよいし、機械的に接続してもよく、電気的に接続してもよく、通信可能に接続してもよいし、直接に連結してもよく、中間媒介を介して間接的に連結してもよく、2つのデバイス内部の連通または2つのデバイスの相互作用関係であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて本開示での上記用語の具体的な意味を理解することができる。
【0199】
本開示では、特に明示的に限定しない限り、第1特徴は第2特徴の「上」または「下」に配置されることは、第1および第2特徴の直接接触を含んでもよく、直接ではなく別の特徴を介する第1および第2特徴の接触を含んでもよい。さらに、第1特徴は第2特徴の「上」、「上方」および「上面」に配置されることは、第1特徴が第2特徴の真上および斜め上方にあることを含み、または第1特徴の水平高さが第2特徴よりも高いことを含んでもよい。第1特徴は第2特徴の「下」、「下方」および「下面」に配置されることは、第1特徴が第2特徴の真下および斜め下方にあることを含んでもよく、または第1特徴の水平高さが第2特徴よりも小さいことを含んでもよい。
【0200】
本明細書は、本開示を実施するための多数の異なる実施形態または例を提供する。なお、これらの異なる実施形態または例はすべて例示的なものであることを理解されたい。本開示の保護範囲は特許請求の範囲に従うものとする。
【手続補正書】
【提出日】2024-03-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理される衣類を収容するための内筒と、
前記衣類を乾燥させるための乾燥モジュールとを備え、
前記乾燥モジュールは、
それぞれ前記内筒と連通する第1空気入口および第1空気出口を有する吸湿通路と、
前記吸湿通路内に設けられ、前記内筒と前記吸湿通路内で循環気流を形成するための循環ファンと、
再生通路と、
前記再生通路内に設けられ、前記再生通路内で除湿気流を形成するための再生ファンと、
前記吸湿通路と前記再生通路に設けられ、前記循環気流と前記除湿気流が流れるための吸湿部材と、
前記吸湿部材を前記吸湿通路と前記再生通路に対して移動させるための駆動手段と、を備え、
前記吸湿部材は、前記吸湿通路と前記再生通路に対して移動する過程中、前記循環気流中の水分を吸収し、前記水分を前記除湿気流を介して排出
し、
前記乾燥モジュールは、脱湿アセンブリをさらに備え、前記脱湿アセンブリは、前記再生通路に設けられている、衣類処理装置。
【請求項2】
前記吸湿部材に吸湿剤が備えられ、前記吸湿剤は、ゼオライト、アルカリ金属シリカアルミネート、塩化リチウム、シリカゲル、変性シリカゲルおよび活性アルミナ中の少なくとも1つを含み
、
前記脱湿アセンブリは
、前記吸湿剤で吸収した水分を脱着させ、前記脱湿アセンブリは、加熱アセンブリ、超音波発生器およびマイクロ波発生器の中の少なくとも1つを備える、請求項1に記載の
衣類処理装置。
【請求項3】
前記吸湿部材は吸湿回転ディスクを備え、前記駆動手段は前記吸湿回転ディスクを前記吸湿通路と前記再生通路に対して回転させるように駆動し、前記吸湿回転ディスクは吸湿領域および再生領域を含み、前記吸湿領域は前記吸湿回転ディスクの前記循環気流が流れる領域であり、前記再生領域は前記吸湿回転ディスクの前記除湿気流が流れる領域であり、
前記乾燥モジュールは加熱アセンブリをさらに備え、前記加熱アセンブリは前記再生通路に設けられ、前記再生領域を覆う、請求項1または2に記載の
衣類処理装置。
【請求項4】
前記吸湿部材は、外周上部クランプハウジング、外周下部クランプハウジングおよび周方向振動減衰部材をさらに備え、前記周方向振動減衰部材は前記吸湿回転ディスクの外周、または
前記外周上部クランプハウジングの内周および/または前記外周下部クランプハウジングの内周に設けられ、前記外周上部クランプハウジングおよび前記外周下部クランプハウジングは前記吸湿回転ディスクと前記周方向振動減衰部材を挟持して固定する、請求項3に記載の
衣類処理装置。
【請求項5】
前記外周上部クランプハウジングと前記外周下部クランプハウジングの接続箇所の外周に第1シールリングが設けられる、請求項4に記載の
衣類処理装置。
【請求項6】
前記外周上部クランプハウジングまたは
前記外周下部クランプハウジングの外周に駆動歯が設けられ、
前記駆動手段は駆動モータであり、前記駆動モータの出力端に歯車が設けられ、前記歯車は前記駆動歯と噛み合って前記吸湿部材を回転させるように駆動する、請求項
4に記載の
衣類処理装置。
【請求項7】
前記乾燥モジュールは下部ハウジングを備え、前記下部ハウジングに、前記吸湿部材を取り付けるための第1取付部が設けられ、前記第1取付部の内側壁に第1ローラが設けられ、
前記外周上部クランプハウジングまたは前記外周下部クランプハウジングの外周に補助回転リングが設けられ、前記補助回転リングは前記第1ローラと連動して転動する、請求項
4に記載の
衣類処理装置。
【請求項8】
前記第1取付部の底面に第2ローラが設けられ、前記第2ローラは前記外周下部クランプハウジングの下面と連動して転動する、請求項7に記載の
衣類処理装置。
【請求項9】
前記第1取付部の中心に短軸が設けられ、
前記吸湿部材は中心上部クランプ部材、中心下部クランプ部材および中心端面振動減衰部材をさらに備え、
前記吸湿回転ディスクの中心に第1穴が開設され、前記中心上部クランプ部材の中心に第2穴が開設され、前記中心下部クランプ部材の中心に第3穴が開設され、
前記中心上部クランプ部材と前記中心下部クランプ部材は前記第1穴を貫通して前記吸湿回転ディスクを挟持して固定し、前記第2穴と前記第3穴は前記短軸に嵌設されて前記吸湿部材と前記下部ハウジングを回転可能に接続させ、前記中心端面振動減衰部材は前記中心下部クランプ部材と前記吸湿回転ディスク間に設けられる、請求項
7に記載の
衣類処理装置。
【請求項10】
前記吸湿回転ディスクは冷却領域をさらに含み、前記冷却領域は前記吸湿回転ディスクの回転方向に沿って前記再生領域の下流および前記吸湿領域の上流に位置する、請求項3に記載の
衣類処理装置。
【請求項11】
前記乾燥モジュールは、下部ハウジングおよび上部ハウジングを備え、前記下部ハウジングに前記吸湿部材を取り付けるための第1取付部が設けられ、前記上部ハウジングに前記吸湿部材を取り付けるための第2取付部が設けられ、前記吸湿部材は前記第1取付部と前記第2取付部で形成された空間に回転可能に接続され、
前記第1取付部に第1仕切り部材が設けられ、前記第2取付部に第2仕切り部材が設けられ、前記第2仕切り部材は前記第1仕切り部材の真上に位置し、前記第1仕切り部材と前記第2仕切り部材は、前記吸湿回転ディスクを前記吸湿領域と前記再生領域に分ける、請求項3に記載の
衣類処理装置。
【請求項12】
前記第1取付部に第3仕切り部材がさらに設けられ、前記第3仕切り部材は前記吸湿領域に流入した前記循環気流を仕切るために使用される、請求項11に記載の
衣類処理装置。
【請求項13】
前記吸湿部材と前記第1仕切り部材間に第1シール部材が設けられ、前記第1シール部材は前記第1仕切り部材の上端面に固定される、請求項1
1に記載の
衣類処理装置。
【請求項14】
前記吸湿部材と前記第2仕切り部材の間に第2シール部材が設けられ、前記第2シール部材は前記第2仕切り部材の下端面に固定され、前記第1シール部材の真上に位置する、請求項13に記載の
衣類処理装置。
【請求項15】
前記第1仕切り部材および前記第2仕切り部材のうちの一方における前記吸湿部材に対向する端面にシール部材が設けられ、前記第1仕切り部材および前記第2仕切り部材のうちの他方における前記吸湿部材に対向する端面にシール部材が設けられなく、前記吸湿部材から予設距離で離れる、請求項1
1に記載の
衣類処理装置。
【請求項16】
前記第1仕切り部材および前記第2仕切り部材のうちの一方における前記吸湿部材に対向する端面に第1シール部材が設けられ、前記第1シール部材は前記吸湿部材に接触し、
前記第1仕切り部材および前記第2仕切り部材のうちの他方における前記吸湿部材に対向する端面に第2シール部材が設けられ、前記第2シール部材は前記吸湿部材から予設距離で離れる、請求項1
1に記載の
衣類処理装置。
【請求項17】
前記乾燥モジュールは上部ハウジングを備え、前記加熱アセンブリは前記上部ハウジングに設けられ、前記加熱アセンブリと前記上部ハウジングの間に断熱リングおよび第2シールリングが設けられる、請求項3に記載の
衣類処理装置。
【請求項18】
前記加熱アセンブリは、扇形のハウジング、および前記扇形のハウジング内に設けられたメッシュプレートと加熱管を備え、前記加熱管は前記メッシュプレートの下方に設けられ、前記メッシュプレートは複数の空気穴を有し、
前記扇形のハウジングの円周方向または半径側に空気入口が開設され、前記除湿気流は前記空気入口、前記メッシュプレート上の複数の空気穴および前記加熱管を順次流れて、前記再生領域に流れる、請求項
3に記載の
衣類処理装置。
【請求項19】
前記複数の空気穴の直径は前記除湿気流の流れ方向に沿って減少する傾向がある、請求項18に記載の
衣類処理装置。
【請求項20】
前記加熱管は前記複数の空気穴に対して前記扇形のハウジングの円心方向にずれる、請求項1
8に記載の
衣類処理装置。
【請求項21】
前記扇形のハウジングの側壁または下壁は外側へ延在して第3取付部を形成し、
前記加熱アセンブリは温度センサをさらに備え、前記温度センサは前記第3取付部に設けられる、請求項1
8に記載の
衣類処理装置。
【請求項22】
フィルタをさらに備え、前記フィルタは、
前記吸湿通路中の前記吸湿部材の上流、前記再生通路中の前記再生ファンの上流、前記再生通路中の前記吸湿部材の下流の中の少なくとも1つの箇所に設けられる、請求項1または2に記載の
衣類処理装置。
【請求項23】
前記フィルタを自動的に清掃するための清掃アセンブリをさらに備え、前記清掃アセンブリは、
前記フィルタ
に流体を噴射するための噴射機構、前記フィルタを振動させるための振動機構、前記フィルタ
に気体を吹き付けるための吹付機構、前記フィルタ
の表面を掻きだすための掻きだし機構の中の少なくとも1つを含む、請求項22に記載の
衣類処理装置。
【請求項24】
前記清掃アセンブリは、前記噴射機構を備え、前記噴射機構は前記フィルタの下流に設けられ、前記噴射機構から噴出した液体の流れ方向は前記フィルタを流れる気流の方向と反対である、請求項23に記載の
衣類処理装置。
【請求項25】
前記フィルタは濾過メッシュを備え、前記濾過メッシュは前記吸湿通路または前記再生通路内で傾斜して設けられ、
前記噴射機構は出水管およびノズルを備え、前記ノズルの一端が前記出水管に接続され、他端が扁平状であり、前記濾過メッシュの前記出水管に近い一端を覆う、請求項24に記載の
衣類処理装置。
【請求項26】
前記吸湿部材は、第1吸湿部材および第2吸湿部材を備え、前記駆動手段は前記第1吸湿部材と前記第2吸湿部材を前記吸湿通路と前記再生通路に交互に位置させる、請求項1または2に記載の
衣類処理装置。
【請求項27】
前記吸湿部材は、吸湿帯を備え、前記駆動手段は、前記吸湿帯を前記吸湿通路と前記再生通路に対して直線移動させるように駆動する、請求項1または2に記載の
衣類処理装置。
【請求項28】
ハウジングをさらに備え、前記ハウジングの側面に第2空気入口および第2空気出口が設けられ、前記第2空気入口は前記再生通路の空気入口端と連通し、前記第2空気出口は前記再生通路の空気出口端と連通する、請求項1または2に記載の
衣類処理装置。
【請求項29】
前記空気入口端と前記空気出口端中の少なくとも1つに凝縮器が設けられる、請求項28に記載の
衣類処理装置。
【請求項30】
前記再生通路中の前記吸湿部材の下流に凝縮器が設けられ、前記凝縮器の空気出口は前記再生ファンの空気入口と連通して、前記再生通路を閉ループにする、請求項1または2に記載の
衣類処理装置。
【請求項31】
前記内筒の空気出口と前記吸湿部材の間に
さらに他の凝縮器が設けられる、請求項29に記載の
衣類処理装置。
【請求項32】
前記凝縮器は凝縮水が流れる蛇管を備える、請求項2
9に記載の衣類処理装置。
【請求項33】
ハウジングをさらに備え、前記乾燥モジュールは下部ハウジングを備え、前記下部ハウジングに第4取付部が設けられ、前記第4取付部は前記ハウジングに重なり合わせて固定され、前記乾燥モジュールを前記ハウジングに固定する、請求項1または2に記載の
衣類処理装置。
【請求項34】
前記第1空気入口、前記第1空気出口はそれぞれ可撓性管を介して前記内筒に接続される、請求項1または2に記載の
衣類処理装置。
【国際調査報告】