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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】カーペット用第一基布材料
(51)【国際特許分類】
   D01F 8/04 20060101AFI20240829BHJP
   D04H 3/147 20120101ALI20240829BHJP
   D04H 1/4291 20120101ALI20240829BHJP
   D04H 1/4382 20120101ALI20240829BHJP
   D01F 8/06 20060101ALI20240829BHJP
   D01F 8/12 20060101ALI20240829BHJP
   D01F 8/14 20060101ALI20240829BHJP
【FI】
D01F8/04 Z
D04H3/147
D04H1/4291
D04H1/4382
D01F8/06
D01F8/12 Z
D01F8/14
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024514481
(86)(22)【出願日】2022-08-26
(85)【翻訳文提出日】2024-04-18
(86)【国際出願番号】 EP2022073779
(87)【国際公開番号】W WO2023036625
(87)【国際公開日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】21195329.4
(32)【優先日】2021-09-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】501080701
【氏名又は名称】フロイデンベルク パフォーマンス マテリアルズ ベー.フェー.
【氏名又は名称原語表記】Freudenberg Performance Materials B.V.
【住所又は居所原語表記】Westervoortsedijk 73, 6827 AV Arnhem, The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ヤン クロンプアーレンツ
(72)【発明者】
【氏名】マグヌス グンツェンホイザー
(72)【発明者】
【氏名】エリック ファン デン ホーフェン
(72)【発明者】
【氏名】マティアス ゲッテル
【テーマコード(参考)】
4L041
4L047
【Fターム(参考)】
4L041AA07
4L041BA02
4L041BA05
4L041BA21
4L041BC17
4L041BD11
4L041BD20
4L047AA14
4L047AA27
4L047AB02
4L047BB01
4L047BC03
4L047CC16
(57)【要約】
芯部に第1の熱可塑性ポリマー、鞘部に第2の熱可塑性ポリマーを含む第1の芯鞘型二成分系繊維と、芯部に第3の熱可塑性ポリマー、鞘部に第4の熱可塑性ポリマーを含む第2の芯鞘型二成分系繊維とを含む不織布を含むカーペット用第一基布材料であって、第1の芯鞘型二成分系繊維の芯部に含まれる第1の熱可塑性ポリマーが、第2の芯鞘型二成分系繊維の芯部に含まれる第3の熱可塑性ポリマーと異なるポリマー系列のポリマーであり、第1の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第2の熱可塑性ポリマーと、第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第4の熱可塑性ポリマーとが、好ましくは同じ溶融温度を有する同じポリマー系列のポリマーである、カーペット用第一基布材料。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
芯部に第1の熱可塑性ポリマー、鞘部に第2の熱可塑性ポリマーを含む第1の芯鞘型二成分系繊維と、芯部に第3の熱可塑性ポリマー、鞘部に第4の熱可塑性ポリマーを含む第2の芯鞘型二成分系繊維とを含む不織布を含むカーペット用第一基布材料であって、前記第1の芯鞘型二成分系繊維の前記芯部に含まれる前記第1の熱可塑性ポリマーが、前記第2の芯鞘型二成分系繊維の前記芯部に含まれる前記第3の熱可塑性ポリマーと異なるポリマー系列のポリマーであり、前記第1の芯鞘型二成分系繊維の前記鞘部に含まれる前記第2の熱可塑性ポリマーと、前記第2の芯鞘型二成分系繊維の前記鞘部に含まれる前記第4の熱可塑性ポリマーとが、好ましくは実質的に同じ溶融温度を有する同じポリマー系列のポリマーである、カーペット用第一基布材料。
【請求項2】
前記第1の芯鞘型二成分系繊維の前記鞘部に含まれる前記第2の熱可塑性ポリマーと、前記第2の芯鞘型二成分系繊維の前記鞘部に含まれる前記第4の熱可塑性ポリマーとが、同じポリマーである、請求項1記載のカーペット用第一基布材料。
【請求項3】
前記第1の芯鞘型二成分系繊維の前記鞘部に含まれる前記第2の熱可塑性ポリマーがポリオレフィン、好ましくはポリプロピレンであり、前記第2の芯鞘型二成分系繊維の前記鞘部に含まれる前記第4の熱可塑性ポリマーがポリオレフィン、好ましくはポリプロピレンである、請求項1または2記載のカーペット用第一基布材料。
【請求項4】
前記第1の芯鞘型二成分系繊維の前記芯部に含まれる前記第1の熱可塑性ポリマーがポリエステル、好ましくはポリエチレンテレフタレートであり、前記第2の芯鞘型二成分系繊維の前記芯部に含まれる前記第3の熱可塑性ポリマーがポリアミド、好ましくはポリアミド-6である、請求項1から3までのいずれか1項記載のカーペット用第一基布材料。
【請求項5】
前記第2の熱可塑性ポリマーがポリアミド、好ましくはポリアミド-6であり、前記第4の熱可塑性ポリマーがポリアミド、好ましくはポリアミド-6である、請求項1または2記載のカーペット用第一基布材料。
【請求項6】
前記第1の熱可塑性ポリマーがポリエステル、好ましくはポリエチレンテレフタレートであり、前記第3の熱可塑性ポリマーがポリオレフィン、好ましくはポリプロピレンである、請求項1、2、4または5のいずれか1項記載のカーペット用第一基布材料。
【請求項7】
前記不織布が、第1の芯鞘型二成分系繊維を含む第1の繊維層と、第2の芯鞘型二成分系繊維を含む第2の繊維層とを含む、請求項1から6までのいずれか1項記載のカーペット用第一基布材料。
【請求項8】
前記不織布が、第1の芯鞘型二成分系繊維を含む第3の繊維層および/または第2の芯鞘型二成分系繊維を含む第4の繊維層を含む、請求項7記載のカーペット用第一基布材料。
【請求項9】
第1の芯鞘型二成分系繊維を含む前記第3の繊維層が、第1の芯鞘型二成分系繊維を含む前記第1の繊維層に直接隣接するように配置されている、請求項8記載のカーペット用第一基布材料。
【請求項10】
前記第1の繊維層および/または前記第3の繊維層が、前記第2の繊維層と前記第4の繊維層との間に配置されている、請求項8または9記載のカーペット用第一基布材料。
【請求項11】
前記第2の繊維層および/または前記第4の繊維層が、前記第1の繊維層と前記第3の繊維層との間に配置されている、請求項8記載のカーペット用第一基布材料。
【請求項12】
第一基布としての請求項1から11までのいずれか1項記載のカーペット用第一基布材料と、前記第一基布に固定接続されたパイルヤーンとを含む、タフテッドカーペット。
【請求項13】
前記パイルヤーンが、ポリアミドポリマー、好ましくはポリアミド-6ポリマーを主成分として含む、請求項12記載のタフテッドカーペット。
【請求項14】
請求項1から11までのいずれか1項記載のカーペット用第一基布材料および/または請求項12または13記載のタフテッドカーペットを含む、カーペットタイル。
【請求項15】
請求項1から11までのいずれか1項記載のカーペット用第一基布材料の製造方法であって、前記方法は、芯部に第1の熱可塑性ポリマー、鞘部に第2の熱可塑性ポリマーを含む第1の芯鞘型二成分系繊維を提供するステップと、芯部に第3の熱可塑性ポリマー、鞘部に第4の熱可塑性ポリマーを含む第2の芯鞘型二成分系繊維を提供するステップと、前記第1の芯鞘型二成分系繊維および前記第2の芯鞘型二成分系繊維を不織布に形成するステップとを含み、ここで、前記第1の芯鞘型二成分系繊維の前記芯部に含まれる前記第1の熱可塑性ポリマーは、前記第2の芯鞘型二成分系繊維の前記芯部に含まれる前記第3の熱可塑性ポリマーと異なるポリマー系列のポリマーであり、前記第1の芯鞘型二成分系繊維の前記鞘部に含まれる前記第2の熱可塑性ポリマーと、前記第2の芯鞘型二成分系繊維の前記鞘部に含まれる前記第4の熱可塑性ポリマーとは、好ましくは実質的に同じ溶融温度を有する同じポリマー系列のポリマーである、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カーペット用第一基布材料、特にタフテッドカーペットのカーペット用第一基布材料、特にカーペットタイルのカーペット用第一基布材料、カーペット用第一基布材料の製造方法、カーペット用第一基布材料を含むタフテッドカーペット、ならびにカーペット用第一基布材料および/またはタフテッドカーペットを含むカーペットタイルに関する。
【0002】
欧州特許出願公開第3009553号明細書には、芯部にポリアミドポリマーを含み、鞘部に末端または非末端二重結合を有するオレフィンの重合によって得られるポリマーを含む芯鞘型二成分系繊維から製造された少なくとも1つの不織布層を含むカーペットの第一基布が開示されている。
【0003】
欧州特許出願公開第3009553号明細書のカーペットの第一基布は、特にタフテッドカーペットのパイルヤーンがポリアミドで形成されている場合にタフテッドカーペットのケミカルリサイクルを容易にすることができるが、このようなカーペットの第一基布の加工安定性は、タフテッドカーペットの製造工程において必ずしも十分とはいえない。
【0004】
したがって、湿潤後に22°および100°の双方において十分な加工安定性を有するカーペット用第一基布材料であって、該カーペット用第一基布材料を含むタフテッドカーペットのケミカルリサイクルをも可能にするカーペット用第一基布材料を提供することが依然として望まれている。
【0005】
したがって、本発明の目的は、十分な加工安定性を有するカーペット用第一基布材料を提供しつつ、該カーペット用第一基布材料を含むタフテッドカーペットのリサイクルを容易にすることにある。
【0006】
本発明の目的は、請求項1から11までのいずれか1項記載の材料によって達成される。
【0007】
芯部に第1の熱可塑性ポリマー、鞘部に第2の熱可塑性ポリマーを含む第1の芯鞘型二成分系繊維と、芯部に第3の熱可塑性ポリマー、鞘部に第4の熱可塑性ポリマーを含む第2の芯鞘型二成分系繊維とを含む不織布を含むカーペット用第一基布材料であって、第1の芯鞘型二成分系繊維の芯部に含まれる第1の熱可塑性ポリマーが、第2の芯鞘型二成分系繊維の芯部に含まれる第3の熱可塑性ポリマーと異なるポリマー系列のポリマーであり、第1の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第2の熱可塑性ポリマーと、第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第4の熱可塑性ポリマーとが同じポリマー系列のポリマーであるカーペット用第一基布材料により、十分な加工安定性を有するカーペットの第一基布を提供しつつ、該カーペット用第一基布材料を含むタフテッドカーペットのリサイクルを容易にすることができる。
【0008】
第1の芯鞘型二成分系繊維の芯部は、1つ以上の熱可塑性ポリマーを、芯部の総重量に対して少なくとも75重量%、好ましくは少なくとも85重量%、より好ましくは少なくとも90重量%含むが、一般的に使用される添加剤、例えば、紡糸助剤、充填剤、難燃材料、UV防止剤、結晶化遅延剤/促進剤、可塑剤、熱安定剤、抗菌添加剤、帯電防止剤、着色剤またはそれらの任意の組み合わせを、芯部の総重量に対して最大25重量%、好ましくは最大20重量%、より好ましくは最大15重量%、さらにより好ましくは最大10重量%、最も好ましくは最大5重量%含むことができる。
【0009】
第1の芯鞘型二成分系繊維の芯部は、第1の熱可塑性ポリマーを主成分として含み、ここで、主成分という用語は、第1の芯鞘型二成分系繊維の芯部が、第1の熱可塑性ポリマーを50重量%超、好ましくは少なくとも75重量%、より好ましくは少なくとも90重量%、より好ましくは少なくとも95重量%含むことを意味すると理解される。第1の芯鞘型二成分系繊維の芯部は、第1の熱可塑性ポリマーと、任意に一般的に使用される添加剤とからなることができる。
【0010】
第2の芯鞘型二成分系繊維の芯部は、1つ以上の熱可塑性ポリマーを、芯部の総重量に対して少なくとも75重量%、好ましくは少なくとも85重量%、より好ましくは少なくとも90重量%含むが、一般的に使用される添加剤、例えば、紡糸助剤、充填剤、難燃材料、UV防止剤、結晶化遅延剤/促進剤、可塑剤、熱安定剤、抗菌添加剤、帯電防止剤、着色剤またはそれらの任意の組み合わせを、芯部の総重量に対して最大25重量%、好ましくは最大20重量%、より好ましくは最大15重量%、さらにより好ましくは最大10重量%、最も好ましくは最大5重量%含むことができる。
【0011】
第2の芯鞘型二成分系繊維の芯部は、第3の熱可塑性ポリマーを主成分として含み、ここで、主成分という用語は、第2の芯鞘型二成分系繊維の芯部が、第3の熱可塑性ポリマーを50重量%超、好ましくは少なくとも75重量%、より好ましくは少なくとも90重量%、より好ましくは少なくとも95重量%含むことを意味すると理解される。第2の芯鞘型二成分系繊維の芯部は、第3の熱可塑性ポリマーと、任意に一般的に使用される添加剤とからなることができる。
【0012】
第1の芯鞘型二成分系繊維の鞘部は、1つ以上の熱可塑性ポリマーを、鞘部の総重量に対して少なくとも75重量%、好ましくは少なくとも85重量%、より好ましくは少なくとも90重量%含むが、一般的に使用される添加剤、例えば、紡糸助剤、充填剤、難燃材料、UV防止剤、結晶化遅延剤/促進剤、可塑剤、熱安定剤、抗菌添加剤、帯電防止剤、着色剤またはそれらの任意の組み合わせを、芯部の総重量に対して最大25重量%、好ましくは最大20重量%、より好ましくは最大15重量%、さらにより好ましくは最大10重量%、最も好ましくは最大5重量%含むことができる。
【0013】
第1の芯鞘型二成分系繊維の鞘部は、第2の熱可塑性ポリマーを主成分として含み、ここで、主成分という用語は、第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部が、第2の熱可塑性ポリマーを50重量%超、好ましくは少なくとも75重量%、より好ましくは少なくとも90重量%、より好ましくは少なくとも95重量%含むことを意味すると理解される。第1の芯鞘型二成分系繊維の鞘部は、第2の熱可塑性ポリマーと、任意に一般的に使用される添加剤とからなることができる。
【0014】
第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部は、1つ以上の熱可塑性ポリマーを、鞘部の総重量に対して少なくとも75重量%、好ましくは少なくとも85重量%、より好ましくは少なくとも90重量%含むが、一般的に使用される添加剤、例えば、紡糸助剤、充填剤、難燃材料、UV防止剤、結晶化遅延剤/促進剤、可塑剤、熱安定剤、抗菌添加剤、帯電防止剤、着色剤またはそれらの任意の組み合わせを、芯部の総重量に対して最大25重量%、好ましくは最大20重量%、より好ましくは最大15重量%、さらにより好ましくは最大10重量%、最も好ましくは最大5重量%含むことができる。
【0015】
第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部は、第4の熱可塑性ポリマーを主成分として含み、ここで、主成分という用語は、第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部が、第4の熱可塑性ポリマーを50重量%超、好ましくは少なくとも75重量%、より好ましくは少なくとも90重量%、より好ましくは少なくとも95重量%含むことを意味すると理解される。第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部は、第4の熱可塑性ポリマーと、任意に一般的に使用される添加剤とからなることができる。
【0016】
同じポリマー系列のポリマーという用語は、当業者にはよく知られているように、あるポリマーに含まれるモノマーと、さらなるポリマーに含まれるモノマーとが、同じ種類の化学結合によって連結されていることを意味すると理解される。例えば、第1のポリマーにおいて2つのモノマーがエステル単位、すなわちエステル結合によって連結されており、第2のポリマーにおいて2つのモノマーがエステル結合によって連結されている場合、第1のポリマーと第2のポリマーは、ポリエステルポリマー系列の構成要素である。例えば、第1のポリマーにおいて2つのモノマーがアミド単位、すなわちアミド結合によってされており、第2のポリマーにおいて2つのモノマーがアミド結合によって連結されている場合、第1のポリマーおよび第2のポリマーは、ポリアミドポリマー系列の構成要素である。
【0017】
好ましくは、第1の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第2の熱可塑性ポリマー中のモノマー間の化学結合の少なくとも50%と、第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第4の熱可塑性ポリマー中のモノマー間の化学結合の少なくとも50%とが、同じ化学結合である。より好ましくは、第1の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第2の熱可塑性ポリマー中のモノマー間の化学結合の少なくとも75%と、第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第4の熱可塑性ポリマー中のモノマー間の化学結合の少なくとも75%とが、同じ化学結合である。より好ましくは、第1の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第2の熱可塑性ポリマー中のモノマー間の化学結合の少なくとも90%と、第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第4の熱可塑性ポリマー中のモノマー間の化学結合の少なくとも90%とが、同じ化学結合である。さらにより好ましくは、第1の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第2の熱可塑性ポリマー中のモノマー間の化学結合の少なくとも95%と、第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第4の熱可塑性ポリマー中のモノマー間の化学結合の少なくとも95%とが、同じ化学結合である。最も好ましくは、第1の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第2の熱可塑性ポリマー中のモノマー間の化学結合の少なくとも98%と、第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第4の熱可塑性ポリマー中のモノマー間の化学結合の少なくとも98%とが、同じ化学結合である。
【0018】
第1の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第2の熱可塑性ポリマーは、第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第4の熱可塑性ポリマーと実質的に同じ溶融温度を有することができる。実質的に同じ溶融温度という用語は、第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第4の熱可塑性ポリマーの溶融温度と、第1の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第2の熱可塑性ポリマーの溶融温度との乖離が、10℃を超えないことを意味すると理解される。好ましくは、第4の熱可塑性ポリマーの溶融温度と、第2の熱可塑性ポリマーの溶融温度との乖離は、5℃を超えず、より好ましくは3℃を超えず、最も好ましくは1℃を超えない。第1の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第2の熱可塑性ポリマーが、第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第4の熱可塑性ポリマーと実質的に同じ溶融温度を有することにより、第2の熱可塑性ポリマーの溶融温度を超える温度でカーペット用第一基布材料にサーマルボンド加工を施すことができる、その際、第4の熱可塑性ポリマーが第2の熱可塑性ポリマーよりも著しく高い溶融温度を有する場合、またはその逆の場合に起こり得る、第4の熱可塑性ポリマーが繊維間の接触点におけるボンディング点の形成に寄与しないというリスクが生じることなく、繊維間の接触点におけるボンディング点が形成される。さらに、第4の熱可塑性ポリマーが第2の熱可塑性ポリマーよりも著しく低い溶融温度を有する場合、またはその逆の場合に起こり得る、第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第4の熱可塑性ポリマーのサーマルボンド加工中の望ましくない劣化が、防止または少なくとも低減される。
【0019】
一実施形態では、第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第4の熱可塑性ポリマーは、第1の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第2の熱可塑性ポリマーと同じ溶融温度を有し、ここで、同じ溶融温度という用語は、第4の熱可塑性ポリマーの溶融温度と、第2の熱可塑性ポリマーの溶融温度との乖離が、1℃未満、好ましくは0.5℃未満であることを意味すると理解される。
【0020】
第1の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第2の熱可塑性ポリマーと、第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第4の熱可塑性ポリマーとは、同じポリマーであってもよく、それにより、カーペット用第一基布材料の製造に必要な原材料の数を減らすことができる。
【0021】
第1の芯鞘型二成分系繊維の芯部と第1の芯鞘型二成分系繊維の鞘部との重量比は、90:10~40:60で変化させることができるが、好ましくは85:15~45:55の範囲であり、より好ましくは80:20~60:40の範囲である。
【0022】
第2の芯鞘型二成分系繊維の芯部と第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部との重量比は、90:10~40:60で変化させることができるが、好ましくは85:15~45:55の範囲であり、より好ましくは80:20~60:40の範囲である。
【0023】
カーペット用第一基布材料において、第1の芯鞘型二成分系繊維は、任意の断面形状を示すことができる。好ましくは、第1の芯鞘型二成分系繊維の断面形状は、円形または楕円形である。しかし、第1の芯鞘型二成分系繊維の断面形状は、三角形、矩形、または二葉状や三葉状のような多葉状であってもよい。
【0024】
カーペット用第一基布材料において、第2の芯鞘型二成分系繊維は、任意の断面形状を示すことができる。好ましくは、第2の芯鞘型二成分系繊維の断面形状は、円形または楕円形である。しかし、第2の芯鞘型二成分系繊維の断面形状は、三角形、矩形、または二葉状や三葉状のような多葉状であってもよい。
【0025】
第1の芯鞘型二成分系繊維および/または第2の芯鞘型二成分系繊維の特定の断面形状を選択することにより、第1の芯鞘型二成分系繊維および/または第2の芯鞘型二成分系繊維間のボンディング強度を微調整することができ、カーペット用第一基布材料とパイルヤーンとの間の摩擦を改善することができる。
【0026】
本発明の範囲内において、繊維という用語は、ステープルファイバーおよびフィラメントの双方を指すことが理解される。ステープルファイバーとは、2~200mmの範囲の特定の比較的短い長さを有する繊維である。フィラメントとは、200mmを超える、好ましくは500mmを超える、より好ましくは1000mmを超える長さを有する繊維である。フィラメントは、例えば、紡糸口金の紡糸孔を通してフィラメントを連続的に押出し紡糸することによって形成される場合、実質的にエンドレスであることさえある。好ましくは、カーペット用第一基布材料の不織布に含まれる第1の芯鞘型二成分系繊維をフィラメントとし、かつ/またはカーペット用第一基布材料の不織布に含まれる第2の芯鞘型二成分系繊維をフィラメントとすることにより、カーペット用第一基布材料および/またはタフテッドカーペットおよび/またはカーペットタイルの破断強度および/または引裂強度がさらに向上する。
【0027】
カーペット用第一基布材料において、第1の芯鞘型二成分系繊維の線密度は様々であってよいが、好ましくは、第1の芯鞘型二成分系繊維の線密度は、1dtex~25dtexの範囲であり、より好ましくは2~20dtexの範囲であり、最も好ましくは5~15dtexの範囲である。繊維の線密度はdtexで表され、これは繊維の長さ10,000m当たりのグラム単位の重量である。
【0028】
カーペット用第一基布材料において、第2の芯鞘型二成分系繊維の線密度は様々であってよいが、好ましくは、第2の芯鞘型二成分系繊維の線密度は、1dtex~25dtexの範囲であり、より好ましくは2~20dtexの範囲であり、最も好ましくは5~15dtexの範囲である。
【0029】
これらの好ましい線密度範囲を有する第1の芯鞘型二成分系繊維および/またはこれらの好ましい線密度範囲を有する第2の芯鞘型二成分系繊維を含む不織布を含むカーペット用第一基布材料により、最低限の加工安定性に加え、カーペットの第一基布のタフティング中に最低限のステッチ保持能力、すなわちタフトを所定の位置に保持する能力を有する第一基布を提供することが可能となる。
【0030】
カーペット用第一基布材料は、異なる線密度の混合物を有する第1の芯鞘型二成分系繊維を含むことができ、かつ/または異なる線密度の混合物を有する第2の芯鞘型二成分系繊維を含むことができる。
【0031】
カーペット用第一基布材料に含まれる不織布は、原則として、例えば、カーディング工程、ウェットレイド工程、エアレイド工程などの周知の工程によって製造されたステープルファイバー不織布やそれらの任意の組み合わせなどの任意のタイプの不織布であってよい。しかし、好ましくは、カーペット用第一基布材料に含まれる不織布は、公知のスパンボンドプロセスであって、フィラメントを紡糸口金から押し出し、次いでフィラメントのウェブとしてコンベアベルト上に敷き、次いでこのウェブにボンディングとしても知られる結合処理を施して不織布を形成するプロセスによって、または2段法であって、フィラメントを紡糸してボビンに、好ましくはマルチフィラメントヤーンの形態で巻き付け、次いでフィラメントまたはマルチフィラメントヤーンを巻き出し、フィラメントをフィラメントのウェブとしてコンベアベルト上に敷き、このウェブに結合処理を施して不織布を形成する方法によって製造されたフィラメントから構成される不織布である。
【0032】
カーペット用第一基布材料に含まれる不織布は、機械的結合、例えばステッチング、機械的ニードリングおよび/または流体ジェットによる流体力学的結合、特にハイドロエンタングルメントによる結合、化学的結合、例えばバインダー分散液またはバインダー溶液をウェブに施与し、これを一般に乾燥させ、任意に硬化させることによる結合、および/または熱結合、例えばカレンダリング、超音波接合および/または熱風接合による結合を含む、任意の適切な公知の結合技術によって結合させることができる。好ましくは、カーペット用第一基布材料に含まれる不織布は、熱結合、より好ましくは熱風接合によって結合される。
【0033】
一実施形態では、第1の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第2の熱可塑性ポリマーはポリアミドであり、第4の熱可塑性ポリマーはポリアミドである。
【0034】
ポリアミドの溶融温度は様々であってよいが、好ましくは、ポリアミドの溶融温度は、180℃~300℃、より好ましくは200℃~270℃、最も好ましくは215℃~230℃の範囲である。
【0035】
第1の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第2の熱可塑性ポリマーとして構成されるポリアミド、および第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第4の熱可塑性ポリマーとして構成されるポリアミドは、それぞれ独立して選択されるポリアミドまたはコポリアミドであってよく、好ましくは、ポリアミド-6、再生ポリアミド-6、バイオベースポリアミド-6、すなわち再生可能な供給源から得られたモノマーから重合されたポリアミド-6、ならびにこれらのコポリマーおよび/またはブレンドからなる群から選択される。再生ポリアミド-6および/またはバイオベースポリアミド-6を選択することにより、さらに、より持続可能な様式で第一基布材料を製造することが可能になる。
【0036】
一実施形態では、第1の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第2の熱可塑性ポリマーはポリアミド-6であり、第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第4の熱可塑性ポリマーはポリアミド-6である。
【0037】
一実施形態では、第1の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第2の熱可塑性ポリマーはポリオレフィンであり、第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第4の熱可塑性ポリマーはポリオレフィンである。
【0038】
ポリオレフィンの溶融温度は様々であってよいが、好ましくは、ポリオレフィンの溶融温度は、80℃~200℃、より好ましくは100℃~180℃、最も好ましくは150℃~170℃の範囲である。
【0039】
第1の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第2の熱可塑性ポリマーとして構成されるポリオレフィン、および第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第4の熱可塑性ポリマーとして構成されるポリオレフィンは、それぞれ、ポリエチレン、ポリプロピレン、例えばアイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレンもしくはアタクチックポリプロピレン、ならびにそれらのコポリマーおよび/またはブレンドからなる群から独立して選択されるポリオレフィンであってもよい。
【0040】
一実施形態では、第1の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第2の熱可塑性ポリマーはポリプロピレンであり、第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第4の熱可塑性ポリマーはポリプロピレンである。
【0041】
一実施形態では、第1の芯鞘型二成分系繊維の芯部に含まれる第1の熱可塑性ポリマーはポリエステルであり、第2の芯鞘型二成分系繊維の芯部に含まれる第3の熱可塑性ポリマーはポリアミドである。
【0042】
第1の芯鞘型二成分系繊維の芯部に含まれるポリエステルは、より持続可能な様式での第一基布材料の製造を可能にするために、再生ポリエステル、好ましくは再生ポリエチレンテレフタレートであってもよい。
【0043】
一実施形態では、第1の芯鞘型二成分系繊維の芯部に含まれる第1の熱可塑性ポリマーはポリエステルであり、第2の芯鞘型二成分系繊維の芯部に含まれる第3の熱可塑性ポリマーはポリアミドであり、これは特に、第1の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第2の熱可塑性ポリマーがポリオレフィンであり、第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第4の熱可塑性ポリマーがポリオレフィンである場合に該当する。第1の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第2の熱可塑性ポリマーがポリアミド、特にポリアミド-6であり、第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第4の熱可塑性ポリマーがポリアミド、特にポリアミド-6であり、第1の芯鞘型二成分系繊維の芯部に含まれる第1の熱可塑性ポリマーがポリエステル、好ましくはポリエチレンテレフタレートである場合、タフテッドカーペット、特にカーペットタイルの安定性が、ポリアミドからなる芯部とポリオレフィンからなる鞘部とを有する芯鞘型二成分系繊維からなるタフテッドカーペット、特にカーペットタイルの寸法安定性と比較して改善されていることが観察された。
【0044】
好ましい一実施形態では、第1の芯鞘型二成分系繊維の芯部に含まれる第1の熱可塑性ポリマーをポリエステル、好ましくはポリエチレンテレフタレートとし、第2の芯鞘型二成分系繊維の芯部に含まれる第3の熱可塑性ポリマーをポリアミド-6とし、好ましくは、第1の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第2の熱可塑性ポリマーをポリプロピレンとし、好ましくは、第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第4の熱可塑性ポリマーをポリプロピレンとすることにより、カーペット用第一基布材料を含むタフテッドカーペットならびに/またはカーペット用第一基布材料および/もしくはタフテッドカーペットを含むカーペットタイルの、ポリアミド-6からその構成モノマーへの解重合ステップと、ポリアミド-6への再重合ステップとを含むプロセスでのケミカルリサイクルが可能となり、これは特に、タフテッドカーペットのパイルヤーンが、ポリアミド-6を含むかまたはポリアミド-6からなる場合に該当する。ケミカルリサイクルプロセスにおいて、ポリアミドをそのモノマーに解重合することができ、それらのモノマーを、望ましくないモノマーを除去するための高コストの分離措置を行うことなく、新たなポリアミドを合成するために使用することができる。第1の熱可塑性ポリマーをポリエステル、好ましくはポリエチレンテレフタレートとすることにより、タフテッドカーペット、特にカーペット用第一基布材料を含むカーペットタイルに十分な加工安定性および/または寸法安定性を提供することができる。
【0045】
一実施形態では、第1の熱可塑性ポリマーはポリエステル、好ましくはポリエチレンテレフタレートであり、第3の熱可塑性ポリマーはポリオレフィン、例えばポリプロピレンまたはポリメチルペンテンであり、好ましくはポリプロピレンである。
【0046】
一実施形態では、第1の熱可塑性ポリマーはポリエステルであり、第3の熱可塑性ポリマーはポリオレフィンであり、これは特に、第1の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第2の熱可塑性ポリマーがポリアミドであり、第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第4の熱可塑性ポリマーがポリアミドである場合に該当する。
【0047】
好ましい一実施形態では、第1の熱可塑性ポリマーはポリエチレンテレフタレートであり、第3の熱可塑性ポリマーはポリオレフィン、好ましくはポリプロピレンまたはポリメチルペンテンであり、好ましくは、第1の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第2の熱可塑性ポリマーはポリアミド、特にポリアミド-6であり、好ましくは、第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第4の熱可塑性ポリマーはポリアミド、特にポリアミド-6である。第1の熱可塑性ポリマーをポリエステル、好ましくはポリエチレンテレフタレートとすることにより、タフテッドカーペット、特にカーペット用第一基布材料を含むカーペットタイルに十分な加工安定性および/または寸法安定性を提供することができ、一方で、第1の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれ、かつ第2の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれるポリアミド、特にポリアミド-6により、カーペット用第一基布材料を含むタフテッドカーペットならびに/またはカーペット用第一基布材料および/もしくはタフテッドカーペットを含むカーペットタイルの、ポリアミド-6からその構成モノマーへの解重合ステップと、該モノマーからポリアミド-6への再重合ステップとを含むプロセスでのケミカルリサイクルが可能となり、これは特に、タフテッドカーペットのパイルヤーンが、ポリアミド-6を含む場合に該当する。第2の芯鞘型二成分系繊維の芯部に含まれる第3の熱可塑性ポリマーをポリオレフィンとすることにより、カーペット用第一基布材料をより経済的に製造することができ、しかもタフテッドカーペットおよび/またはカーペットタイルのケミカルリサイクルが可能であり、しかもカーペット用基布材料に十分な加工安定性を提供することができる。
【0048】
カーペット用第一基布材料は、第1の芯鞘型二成分系繊維と第2の芯鞘型二成分系繊維との混合物、好ましくは均質な混合物を含む1つ以上の繊維層を含むことができ、これにより、カーペット用第一基布材料の繊維層間の剥離の防止または少なくとも低減が可能となる。
【0049】
カーペット用第一基布材料は、カーペット用第一基布材料の加工安定性を改善するために、第1の芯鞘型二成分系繊維を含む第1の繊維層と、第2の芯鞘型二成分系繊維を含む第2の繊維層とを含むことができる。第1の繊維層は、好ましくは、第1の芯鞘型二成分系繊維からなる。第2の繊維層は、好ましくは、第2の芯鞘型二成分系繊維からなる。
【0050】
カーペット用第一基布材料は、第1の芯鞘型二成分系繊維を含む第3の繊維層、および/または第2の芯鞘型二成分系繊維を含む第4の繊維層をさらに含むことができる。第3の繊維層は、好ましくは、第1の芯鞘型二成分系繊維からなる。第4の繊維層は、好ましくは、第2の芯鞘型二成分系繊維からなる。
【0051】
第1の芯鞘型二成分系繊維を含む第3の繊維層は、第1の芯鞘型二成分系繊維を含む第1の繊維層に直接隣接するように、好ましくは第1の芯鞘型二成分系繊維を含む第1の繊維層に対して面平行となるように配置することができ、これにより、カーペット用第一基布材料が改善された加工安定性を有することが可能となる。
【0052】
第2の芯鞘型二成分系繊維を含む第4の繊維層は、第2の芯鞘型二成分系繊維を含む第2の繊維層に直接隣接するように、好ましくは第2の芯鞘型二成分系繊維を含む第2の繊維層に対して面平行となるように配置することができる。
【0053】
一実施形態では、第2の芯鞘型二成分系繊維を含む第4の繊維層は、第1の芯鞘型二成分系繊維を含む第3の繊維層に直接隣接するように、好ましくは第1の芯鞘型二成分系繊維を含む第3の繊維層に対して面平行となるように配置されており、第1の芯鞘型二成分系繊維を含む第3の繊維層は、第2の芯鞘型二成分系繊維を含む第2の繊維層に直接隣接するように、好ましくは第2の芯鞘型二成分系繊維を含む第2の繊維層に対して面平行となるように配置されており、第2の芯鞘型二成分系繊維を含む第2の繊維層は、第1の芯鞘型二成分系繊維を含む第1の繊維層に直接隣接するように、好ましくは第1の芯鞘型二成分系繊維を含む第1の繊維層に対して面平行となるように配置されている。
【0054】
一実施形態では、第2の芯鞘型二成分系繊維を含む第2の繊維層および/または第2の芯鞘型二成分系繊維を含む第4の繊維層は、第1の芯鞘型二成分系繊維を含む第1の繊維層と第1の芯鞘型二成分系繊維を含む第3の繊維層との間に配置されており、それにより、個々の層間の収縮効果および/または膨張効果の差異によるカーペットタイルのディッシングまたはドーミングが防止または少なくとも低減される。
【0055】
好ましい一実施形態では、第1の芯鞘型二成分系繊維を含む第1の繊維層および/または第1の芯鞘型二成分系繊維を含む第3の繊維層は、第2の芯鞘型二成分系繊維を含む第2の繊維層と第2の芯鞘型二成分系繊維を含む第4の繊維層との間に配置されており、それにより、個々の層間の収縮効果および/または膨張効果の差異によるカーペットタイルのディッシングまたはドーミングが防止または少なくとも低減されるとともに、カーペット用第一基布材料が改善された加工安定性を有することが可能となる。
【0056】
第3の繊維層および/または第4の繊維層は、第1の芯鞘型二成分系繊維と第2の芯鞘型二成分系繊維との混合物、好ましくは均質な混合物からなることができ、これにより、カーペット用第一基布材料の繊維層間の剥離強度の向上が可能となる。
【0057】
カーペット用第一基布材料に含まれる不織布は、30g/m~250g/mの重量、好ましくは40g/m~200g/mの重量、より好ましくは50g/m~150g/mの重量、より好ましくは60g/m~140g/mの重量、より好ましくは65g/m~125g/mの重量、最も好ましくは70g/m~120g/mの重量を有することができる。
【0058】
カーペット用第一基布材料は、そのようなカーペットの第一基布の、湿潤後の22℃および100℃の双方での加工安定性をさらに改善するために、補強層、好ましくはスクリムを含むことができる。
【0059】
スクリムは、レイドスクリムであってもスクリム織物であってもよい。当業者にはよく知られているように、スクリムは、レイドスクリムであってもスクリム織物であっても、少なくとも2組の平行糸から構成される開格子構造であり、第1の平行糸群は、第2の平行糸群に対してある角度、一般的には90°の角度で配向されている。第1の平行糸群を、化学結合によって第2の平行糸群に接続させることでレイドスクリムを形成することができ、また、第1の平行糸群を第2の平行糸群と織り合わせることでスクリム織物を形成することができる。一実施形態では、スクリムの開口部は、少なくとも1mm、好ましくは少なくとも2mm、より好ましくは5mmの、スクリムの平面における少なくとも1つの寸法を有する。
【0060】
好ましくは、第一基布材料は、カーペット用第一基布材料の総重量に対して多くとも45重量%のポリエステルを含み、より好ましくは、第一基布材料は、カーペット用第一基布材料の総重量に対して多くとも40重量%のポリエステルを含む。
【0061】
本発明の目的は、上述したいずれかの実施形態によるカーペット用第一基布材料と、該第一基布に固定接続されたパイルヤーンとを含むタフテッドカーペットによってさらに達成することができる。
【0062】
パイルヤーンは、1つ以上の熱可塑性ポリマーを、パイルヤーンの総重量に対して少なくとも75重量%、好ましくは少なくとも85重量%、より好ましくは少なくとも90重量%含むが、一般的に使用される添加剤、例えば、紡糸助剤、充填剤、難燃材料、UV防止剤、結晶化遅延剤/促進剤、可塑剤、熱安定剤、抗菌添加剤、帯電防止剤、着色剤またはそれらの任意の組み合わせを、芯部の総重量に対して最大25重量%、好ましくは最大20重量%、より好ましくは最大15重量%、さらにより好ましくは最大10重量%、最も好ましくは最大5重量%含むことができる。
【0063】
第一基布に固定接続されたパイルヤーンは、任意の適切なポリアミド、好ましくはポリアミド-6を含むことができる。好ましくは、パイルヤーンは、ポリアミド、最も好ましくはポリアミド-6を主成分として含み、ここで、主成分という用語は、パイルヤーンがポリアミドを50重量%超、好ましくは少なくとも75重量%、より好ましくは少なくとも90重量%、より好ましくは少なくとも95重量%含むことを意味すると理解され、それにより、カーペット用第一基布材料を含むタフテッドカーペットおよび/またはタフテッドカーペットを含むカーペットタイルの、ポリアミド-6からその構成モノマーへの解重合ステップと、該モノマーからポリアミド-6への再重合ステップとを含むプロセスでの効率的なケミカルリサイクルが可能となり得る。
【0064】
タフテッドカーペットは、カーペット用第一基布材料を含むことができ、ここで、第1の芯鞘型二成分系繊維の鞘部に含まれる第2の熱可塑性ポリマーはポリアミド、好ましくはポリアミド-6であり、第4の熱可塑性ポリマーはポリアミド、好ましくはポリアミド-6であるものとし、またタフテッドカーペットは、第一基布に固定接続されたパイルヤーンを含むことができ、ここで、パイルヤーンは、ポリアミド、好ましくはポリアミド-6を含み、例えば欧州特許出願公開第1598476号明細書または国際公開第2012/076348号に開示されているようなプロセスを適用してパイルヤーンとカーペット用第一基布材料との間にサーマルボンドが形成されることにより、タフテッドカーペットにおいて、ISO 4919によるタフト結合強度の増加を提供することが可能となる。
【0065】
タフテッドカーペットは、タフテッドカーペットの寸法安定性をさらに改善するために、補強層、好ましくはスクリムを含むことができる。補強層は、カーペット用第一基布材料中に含めることも、タフテッドカーペットにおいてカーペットの第一基布およびパイルヤーンの下方に位置するように含めることもできる。
【0066】
スクリムは、レイドスクリムであってもスクリム織物であってもよい。当業者にはよく知られているように、スクリムは、レイドスクリムであってもスクリム織物であっても、少なくとも2組の平行糸から構成される開格子構造であり、第1の平行糸群は、第2の平行糸群に対してある角度、一般的には90°の角度で配向されている。第1の平行糸群を、化学結合によって第2の平行糸群に接続させることでレイドスクリムを形成することができ、また、第1の平行糸群を第2の平行糸群と織り合わせることでスクリム織物を形成することができる。一実施形態では、スクリムの開口部は、少なくとも1mm、好ましくは少なくとも2mm、より好ましくは5mmの、スクリムの平面における少なくとも1つの寸法を有する。
【0067】
第一基布としての上述したいずれかの実施形態によるカーペット用第一基布材料と、該第一基布に固定接続されたパイルヤーンとを含むタフテッドカーペットにより、タフテッドカーペットの、ポリアミド-6リサイクルプロセスにおけるケミカルリサイクルが可能となる。好ましくは、タフテッドカーペットは、ポリエステルを、カーペット用第一基布材料およびパイルヤーンの総重量に対して多くとも10重量%、より好ましくは、多くとも6重量%含む。好ましくは、タフテッドカーペットが、ポリエステルを、カーペット用第一基布材料およびパイルヤーンの総重量に対して多くとも5重量%、より好ましくは多くとも4重量%、最も好ましくは多くとも3重量%含むことにより、特に、パイルヤーンがポリアミドを主成分として含むか、またはポリアミド、特にポリアミド-6からなる場合に、タフテッドカーペットの、ポリアミド-6からその構成モノマーへの解重合ステップと、ポリアミド-6への再重合ステップとを含むプロセスでの効率的なケミカルリサイクルが可能となる。
【0068】
本発明の目的は、上述したいずれかの実施形態によるカーペット用第一基布材料および/または上述したいずれかの実施形態によるタフテッドカーペットを含むカーペットタイルによってさらに達成することができる。
【0069】
カーペットタイルは、カーペット用第一基布材料に固定接続されたパイルヤーンを含むタフト加工済みのカーペットの第一基布と下層構造体との間に分離層をさらに含むことができ、それにより、カーペット用第一基布材料およびパイルヤーンから下層構造体を分離してケミカルリサイクルプロセスを改善することができる。
【0070】
実施例
実施例1
4つの繊維層を含む不織布を含むカーペット用第一基布材料を提供し、ここで、繊維は、15dtexの線密度を有していた。
【0071】
第1の繊維層は、溶融温度250℃のポリエチレンテレフタレートの芯部と、溶融温度165℃、メルトフローインデックス25g/10minのポリプロピレンの鞘部とを80:20の重量比で含む第1の芯鞘型二成分系フィラメントからなる。
【0072】
第2の繊維層は、溶融温度220℃のポリアミド-6の芯部と、溶融温度165℃、メルトフローインデックス25g/10minのポリプロピレンの鞘部とを77:23の重量比で含む第2の芯鞘型二成分系フィラメントからなる。
【0073】
第3の繊維層は、溶融温度250℃のポリエチレンテレフタレートの芯部と、溶融温度165℃、メルトフローインデックス25g/10minのポリプロピレンの鞘部とを80:20の重量比で含む第1の芯鞘型二成分系フィラメントからなる。
【0074】
第4の繊維層は、溶融温度220℃のポリアミド-6の芯部と、溶融温度165℃、メルトフローインデックス25g/10minのポリプロピレンの鞘部とを77:23の重量比で含む第2の芯鞘型二成分系フィラメントからなる。
【0075】
第3の繊維層は、第1の繊維層に直接隣接するように配置されており、第1の繊維層は第4の繊維層に直接隣接するように配置されており、第4の繊維層は、第2の繊維層に直接隣接するように配置されている。
【0076】
不織布の重量は110g/mであった。
【0077】
実施例2
4つの繊維層を含む不織布を含むカーペット用第一基布材料を提供し、ここで、繊維は、15dtexの線密度を有していた。
【0078】
第1の繊維層は、溶融温度250℃のポリエチレンテレフタレートの芯部と、溶融温度165℃、メルトフローインデックス25g/10minのポリプロピレンの鞘部とを80:20の重量比で含む第1の芯鞘型二成分系フィラメントからなる。
【0079】
第2の繊維層は、溶融温度220℃のポリアミド-6の芯部と、溶融温度165℃、メルトフローインデックス25g/10minのポリプロピレンの鞘部とを77:23の重量比で含む第2の芯鞘型二成分系フィラメントからなる。
【0080】
第3の繊維層は、溶融温度250℃のポリエチレンテレフタレートの芯部と、溶融温度165℃、メルトフローインデックス25g/10minのポリプロピレンの鞘部とを80:20の重量比で含む第1の芯鞘型二成分系フィラメントからなる。
【0081】
第4の繊維層は、溶融温度220℃のポリアミド-6の芯部と、溶融温度165℃、メルトフローインデックス25g/10minのポリプロピレンの鞘部とを77:23の重量比で含む第2の芯鞘型二成分系フィラメントからなる。
【0082】
第3の繊維層は、第4の繊維層に直接隣接するように配置されており、第4の繊維層は、第1の繊維層に直接隣接するように配置されており、第1の繊維層は、第2の繊維層に直接隣接するように配置されている。
【0083】
不織布の重量は110g/mであった。
【0084】
実施例3
4つの繊維層を含む不織布を含むカーペット用第一基布材料を提供し、ここで、繊維は、15dtexの線密度を有していた。
【0085】
第1の繊維層は、溶融温度250℃のポリエチレンテレフタレートの芯部と、溶融温度165℃、メルトフローインデックス25g/10minのポリプロピレンの鞘部とを80:20の重量比で含む第1の芯鞘型二成分系フィラメントからなる。
【0086】
第2の繊維層は、溶融温度220℃のポリアミド-6の芯部と、溶融温度165℃、メルトフローインデックス25g/10minのポリプロピレンの鞘部とを77:23の重量比で含む第2の芯鞘型二成分系フィラメントからなる。
【0087】
第3の繊維層は、溶融温度250℃のポリエチレンテレフタレートの芯部と、溶融温度165℃、メルトフローインデックス25g/10minのポリプロピレンの鞘部とを80:20の重量比で含む第1の芯鞘型二成分系フィラメントからなる。
【0088】
第4の繊維層は、溶融温度220℃のポリアミド-6の芯部と、溶融温度165℃、メルトフローインデックス25g/10minのポリプロピレンの鞘部とを77:23の重量比で含む第2の芯鞘型二成分系フィラメントからなる。
【0089】
第4の繊維層は、第3の繊維層に直接隣接するように配置されており、第3の繊維層は、第1の繊維層に直接隣接するように配置されており、第1の繊維層は、第2の繊維層に直接隣接するように配置されている。
【0090】
不織布の重量は110g/mであった。
【0091】
実施例4
4つの繊維層を含む不織布を含むカーペット用第一基布材料を提供し、ここで、繊維は、15dtexの線密度を有していた。
【0092】
第1の繊維層は、溶融温度250℃のポリエチレンテレフタレートの芯部と、溶融温度165℃、メルトフローインデックス25g/10minのポリプロピレンの鞘部とを80:20の重量比で含む第1の芯鞘型二成分系フィラメントからなる。
【0093】
第2の繊維層は、溶融温度220℃のポリアミド-6の芯部と、溶融温度165℃、メルトフローインデックス25g/10minのポリプロピレンの鞘部とを77:23の重量比で含む第2の芯鞘型二成分系フィラメントからなる。
【0094】
第3の繊維層は、溶融温度250℃のポリエチレンテレフタレートの芯部と、溶融温度165℃、メルトフローインデックス25g/10minのポリプロピレンの鞘部とを80:20の重量比で含む第1の芯鞘型二成分系フィラメントからなる。
【0095】
第4の繊維層は、溶融温度220℃のポリアミド-6の芯部と、溶融温度165℃、メルトフローインデックス25g/10minのポリプロピレンの鞘部とを77:23の重量比で含む第2の芯鞘型二成分系フィラメントからなる。
【0096】
第3の繊維層は、第4の繊維層に直接隣接するように配置されており、第4の繊維層は、第2の繊維層に直接隣接するように配置されており、第2の繊維層は、第1の繊維層に直接隣接するように配置されている。
【0097】
不織布の重量は110g/mであった。
【0098】
比較例1
欧州特許出願公開第3009553号明細書による、4つの繊維層から構成される不織布を含むカーペット用第一基布材料を提供し、ここで、繊維は、15dtexの線密度を有し、各繊維層は、ポリアミド-6の芯部とポリプロピレンの鞘部とを77:23の重量比で含む芯鞘型二成分系フィラメントからなっていた。
【0099】
不織布の重量は110g/mであった。
【0100】
カーペット用第一基布材料にタフト加工を施して、カーペット用第一基布材料と該第一基布に固定接続されたパイルヤーンとを含むタフテッドカーペットにした。パイルヤーンは、2700dtexの線密度を有するポリアミド-6パイルヤーンであった。タフテッドカーペットは、パイルヤーンを幅方向に1/10インチの間隔で含み、流れ方向に10cmあたり50本のパイルヤーンを含んでいた。
【0101】
幅50cm、長さ600cmのカーペット用基布材料に、1mの面積に200mlの水を吹き付けることによる湿潤条件下で流れ方向に30kg/mの荷重をかけることにより、カーペット用第一基布材料の22℃での加工安定性を求め、これは、流れ方向および幅方向の寸法変化として定められる。
【0102】
幅50cm、長さ600cmのカーペット用基布材料に、流れ方向に30kg/mの荷重をかけ、1mの面積に200mlの水を吹き付けることによる湿潤条件下で100℃での流れ方向および幅方向の寸法変化を測定することにより、カーペット用第一基布材料の100℃での加工安定性を求める。カーペット用第一基布材料を、100℃の温度に達するまで加熱する。100℃に達した後、カーペット用第一基布材料をオーブンから取り出す。加工安定性は、流れ方向および幅方向の寸法変化として定められ、カーペット用第一基布材料をオーブンから取り出した直後に測定する。
【0103】
カーペット用第一基布材料と、該第一基布に固定接続されたパイルヤーンとを含むタフテッドカーペットの自由収縮率を、幅50cm、長さ50cmのタフテッドカーペットを100℃のオーブン中で15分間加熱し、流れ方向および幅方向の寸法変化を測定することによって求める。
【0104】
【表1】
【0105】
実施例1~実施例4によるカーペット用第一基布材料は、22℃で30kg/mの荷重において、比較例1よりも著しく改善された加工安定性を有し、すなわち、流れ方向(MD)および幅方向(CMD)の双方において、より少ない寸法変化を示す。
【0106】
実施例1~実施例4によるカーペット用第一基布材料は、湿潤後に、100℃で30kg/mの荷重において、比較例1よりも著しく改善された加工安定性を有し、すなわち、流れ方向(MD)および幅方向(CMD)の双方において、より少ない寸法変化を示す。
【0107】
実施例1~実施例4によるカーペット用第一基布材料は、少なくとも流れ方向において、比較例1よりも改善された自由収縮率を有する。
【0108】
実施例1および実施例3によるカーペット用第一基布材料は、22℃で30kg/mの荷重において、実施例2および実施例4よりもなおもさらに改善された加工安定性を有し、すなわち、流れ方向(MD)および幅方向(CMD)の双方において、より少ない寸法変化を示す。
【0109】
実施例1および実施例3によるカーペット用第一基布材料は、実施例2および実施例4と比較して、湿潤後、100℃で30kg/mの荷重でさらに改善された加工安定性を有する、すなわち、流れ方向(MD)および幅方向(CMD)の双方において、より少ない寸法変化を示す。
【0110】
実施例3によるカーペット用第一基布材料は、第1の芯鞘型二成分系繊維および第2の芯鞘型二成分系繊維に関する繊維層の順序において対称的なビルドアップを含み、それにより、実施例1と比較して、個々の繊維層の間の収縮効果および/または膨張効果の差差異によるカーペット用第一基布材料を含むカーペットタイルのディッシングまたはドーミングのリスクが防止または少なくとも低減される。
【0111】
カーペット用第一基布材料は、主にカーペットの第一基布としての使用に適しているが、この材料は、(クッション性のある)ビニル床材、濾過媒体、屋根下地シートまたはビチューメン屋根膜用の担体として使用することもできる。
【国際調査報告】