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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】搬送ユニット
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/88 20060101AFI20240829BHJP
【FI】
B65G47/88 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024514565
(86)(22)【出願日】2022-09-02
(85)【翻訳文提出日】2024-03-26
(86)【国際出願番号】 EP2022074522
(87)【国際公開番号】W WO2023031436
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】102021123012.8
(32)【優先日】2021-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520054666
【氏名又は名称】ツォラー ウント フレーリッヒ ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】ZOLLER & FROEHLICH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】フレーリッヒ、クリストフ
(72)【発明者】
【氏名】ハーティンガー、シュテフェン
(72)【発明者】
【氏名】フィッシャー、アルミン
(72)【発明者】
【氏名】グラーフ、ベルンハルト
【テーマコード(参考)】
3F017
【Fターム(参考)】
3F017CA01
3F017CB01
3F017CD01
3F017DA34
3F017EA03
3F017FA03
3F017FA06
3F017FC01
3F017FD01
3F017FE03
3F017FE07
3F017FF01
(57)【要約】
本開示は、圧着機に搬送されるワイヤフェルールを有するベルトストリップのための搬送ユニットに関する。搬送ユニットは、フェルールチャネルを備えたベース本体を有し、このフェルールチャネルを通って、ベルトストリップが、搬送ノーズによって前進方向に徐々に移動され得る。搬送ノーズは、搬送スライダに枢動可能にヒンジ結合された搬送爪上に形成される。搬送スライダは、フェルールチャネルに対して平行に案内され、好ましくは、連結装置及び主ばねによって揺動するように駆動され得る。搬送ノーズは、前進方向及びフェルールチャネルに対して横方向の力によって、2つの対応するワイヤフェルールの間に押し込まれる。更に、ベルトストリップは、前進方向とは反対の引き込み方向において2つの保持ノーズによって支持され得る。2つの保持ノーズは、それぞれの保持爪に形成され、そのそれぞれのピボット軸受は、ベース本体に固定される。2つの保持ノーズは、前進方向及びフェルールチャネルに対して横方向のそれぞれの力によって2つ対応するワイヤフェルールの間に押し込まれる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フェルールチャネル(1)が内部に形成されたベース本体(4)を有する搬送ユニットであって、前記フェルールチャネル(1)を通って、ワイヤフェルール(16)を有するベルトストリップ(18)が搬送ノーズ(14b)を介して前進方向(2)に段階的に移動可能であり、前記搬送ノーズ(14a)は搬送爪(14)上に形成され、前記搬送爪(14)は、揺動して案内されて移動可能に駆動可能な搬送スライダ(10)に枢動可能に関節結合されており、前記搬送ノーズ(14b)は、2つの対応する2つワイヤフェルール(16)の間に挿入可能であり、前記ベルトストリップ(18)は、第1の保持ノーズ(22a)を介して前記前進方向(2)とは逆の引き込み方向に支持可能であり、前記第1の保持ノーズ(22a)は第1の保持爪(22)上に形成され、前記第1のピボット軸受(22b)は前記ベース本体に固定されており、前記第1の保持ノーズ(22a)は、2つの対応するワイヤフェルール(16)の間に挿入可能である搬送ユニットにおいて、前記ベルトストリップ(18)が、第2の保持ノーズ(24a)を介して前記引き込み方向に支持されることができ、前記第2保持ノーズ(24a)が第2の保持爪(24)上に形成され、前記第2のピボット軸受(24b)が前記ベース本体に固定されており、前記第2の保持ノーズ(24a)が、2つの対応するワイヤフェルール(16)の間に挿入可能であることを特徴とする、搬送ユニット。
【請求項2】
2つの前記保持爪(22、24)が、前記フェルールチャネル(1)に対して互いに反対側に位置する、請求項1に記載の搬送ユニット。
【請求項3】
挿入方向におけるピボット運動を制限するために前記ベース本体に固定された止め具(22d、24d)が、各保持爪(22、24)のために設けられている、請求項1又は2に記載の搬送ユニット。
【請求項4】
2つの前記保持爪(22、24)が、同一に構成されている、又は異なる厚さを有するように構成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の搬送ユニット。
【請求項5】
前記第2のピボット軸受(24b)が、前記フェルールチャネル(1)に沿って又は前記フェルールチャネル(1)に対して平行に延びる、前記搬送ユニットの蓋(6)の軸受部分(26)内に配置されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の搬送ユニット。
【請求項6】
2つの前記保持爪(22、24)が、前記搬送爪(14)と前記蓋(6)の外面との間に配置されている、請求項5に記載の搬送ユニット。
【請求項7】
3つの前記爪(14、22、24)のうちの少なくとも1つが、前記ピボット軸受(14b、22b、24b)に対して前記ノーズ(14a、22a、24a)の反対側にある延長部を有し、ピン(14c、22c、24c)が、前記延長部に取り付けられ、前記蓋(6)の外面を通って外向きに延びる、請求項5又は6に記載の搬送ユニット。
【請求項8】
前記搬送爪(14)の前記ピボット軸受(14b)は、前記搬送スライダ(10)上に配置され、前記搬送爪(14)の前記延長部のための凹部(20)が、前記搬送スライダ(10)内に形成されることを特徴とする、請求項7に記載の搬送ユニット。
【請求項9】
前記蓋(6)の前記軸受部分(26)が、実質的に前記搬送スライダ(10)の凹部(20)内に配置されている、請求項5に記載の搬送ユニット。
【請求項10】
分離プレート(28)が、前記搬送スライダ(10)に形成される又は取り付けられている、請求項1~9のいずれか一項に記載の搬送ユニット。
【請求項11】
前記分離プレート(28)が、前記前進方向(2)に向けられた延長部(28a)を有し、前記延長部(28a)に対して、個別のワイヤフェルール(16)の前側を前記前進方向(2)に対して横方向に接触させることができる、請求項10に記載の搬送ユニット。
【請求項12】
スリット状の通路凹部(28b)が、前記延長部(28a)と前記分離プレート(28)の主要部分との間に配置され、前記通路凹部(28b)に、前記ベルトストリップ(18)からワイヤフェルール(16)を切り離すための切断ナイフが挿入可能である、請求項10又は11に記載の搬送ユニット。
【請求項13】
前記分離プレート(28)の前記主要部分が、前記蓋(6)の内側の窪み(32)内に少なくとも部分的に配置及び/又は案内されている、請求項5から9のいずれか一項に記載かつ請求項12に記載の、搬送ユニット。
【請求項14】
前記蓋(6)の前記窪み(32)が、前記蓋(6)の前記軸受部分(26)を含み、前記軸受部分(26)は、前記分離プレート(28)の通路凹部(28c)を通って延びている、請求項13に記載の搬送ユニット。
【請求項15】
前記フェルールチャネル(1)の足部上にばね付勢フラップ(30)を有する、請求項1~14のいずれか一項に記載の搬送ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧着機に挿入可能であり、ワイヤエンドスリーブを備えたベルトストリップを段階的に搬送する役割を果たす搬送ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、このような搬送ユニットが示されている。揺動駆動される搬送スライダは、それに関節結合された搬送爪を有し、そのピボット軸受は搬送スライダと共に揺動する。搬送爪の送りノーズは、これらが搬送ユニットのチャネルから個々に押し出されるように、それぞれのワイヤフェルールに取り付けられる。この目的のために、送りノーズは、前進方向に対して垂直に配向された接触領域を有し、それにより、前進運動中、送りノーズがワイヤフェルールと接触したままであり、ワイヤフェルールを前進方向に安全に搬送する。ベルトストリップ全体はその過程で同調される。送りノーズの他方の側は、前進方向とは反対の搬送スライダの戻り運動中、隣接するワイヤフェルールからスライドして離れ、それを引き戻さないように設計されている。
【0003】
同じ目的のための搬送ユニットは、特許文献2に開示されている。ピボット軸受が搬送スライダと共に揺動する搬送爪とは別に、搬送スライダは、原理的に同様に機能する停止爪も有し、停止爪のノーズ(アタッチメント)も個々のワイヤフェルールの間に入り込む。搬送爪とは異なり、停止爪は搬送ユニットのベース本体にヒンジ結合されている。停止爪のノーズは、前進方向に対して垂直に配向された接触領域を有し、この接触領域は、搬送爪の搬送ノーズの引き込み運動中、関連するワイヤフェルールと接触したままであり、ワイヤフェルールをしっかりと保持する。ここで、ベルトストリップ全体が所定位置に保持される。ノーズの他方の側は、搬送ノーズの前進運動中、隣接するワイヤフェルールから離れてスライドし、それを再び保持ように設計されている。
【0004】
特許文献2の図に示される設置位置では、停止爪はワイヤフェルールの上方に配置されている。停止爪の長いアームは、そのピボット軸受から、保持されるワイヤフェルールまで延びる。この長いアームの重量は、ばねによって増強されている。これは、搬送ユニットが、停止爪が下方からワイヤフェルールの間に突き刺さる反転設置位置に適していないことを意味する。なぜなら、この場合、停止爪の長いアームが、ノーズが突き刺さる力を低減させるからである。より一般的に言えば、このような搬送ユニットの欠点は、単一の停止爪の機能が搬送ユニットの設置位置に依存することである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】独国特許出願公開第19737148号明細書
【特許文献2】独国特許発明第19714964号明細書
【発明の概要】
【0006】
一方、本発明の目的は、様々な設置位置において保持機能が改善された搬送ユニットを作り出すことである。
この目的は、請求項1の特徴を有する搬送ユニットによって解決される。
【0007】
本発明の更なる有利な実施形態は、従属請求項に記載されている。
特許請求の範囲に記載の搬送ユニットは、フェルールチャネルが内部に形成されたベース本体を有し、フェルールチャネルを通って、ワイヤフェルールを有するベルトストリップが搬送ノーズを介して前進方向に段階的に移動可能である。搬送ノーズは搬送爪上に形成され、搬送爪はピボット軸受を介して搬送スライダに枢動可能に関節結合されている。搬送スライダは、フェルールチャネルに対して平行に案内され、好ましくは、連結装置(例えば、ピボット)及び主ばねを介して揺動するように駆動されてもよい。搬送ノーズは、前進方向に対して横方向の、かつフェルールチャネルに対して横方向の力で、2つのワイヤフェルールの間に押される。更に、ベルトストリップは、第1の保持ノーズを介して前進方向とは逆の引き込み方向に支持されてもよい。第1の保持ノーズは第1の保持爪上に形成され、その第1のピボット軸受はベース本体に固定されている。第1の保持ノーズはまた、前進方向及びフェルールチャネルに対して横方向の力で、2つのそれぞれのワイヤフェルール間に押される。本発明によれば、ベルトストリップはまた、第2の保持ノーズを介して引き込み方向に支持されてもよく、第2の保持ノーズは第2の保持爪上に形成され、その第2のピボット軸受もまたベース本体に固定される。第2の保持ノーズもまた、前進方向及びフェルールチャネルに対して横方向の力で、2つのワイヤフェルール間に押圧される。本発明による搬送ユニットでは、保持機能が、様々な設置位置において改善される。
【0008】
特許文献2からそれ自体知られているように、保持爪の保持ノーズは、前進方向に対して垂直に配向された接触領域を有し、この接触領域は、搬送ノーズの引き込み運動中、関連するワイヤフェルールと接触したままであり、ワイヤフェルールをしっかりと保持する。ベルトストリップ全体がこのようにして保持される。2つの保持ノーズのそれぞれ他方の側は、搬送ノーズの前進運動中、隣接するワイヤフェルールからスライドして離れ、それを再び保持しないように設計されている。
【0009】
本発明による搬送ユニットでは、2つの保持爪がフェルールチャネルに対して互いに反対側に位置する場合、保持機能は、異なる設置位置において更に改善される。
特許文献2では、挿入方向における単一の停止爪のピボット運動は、ノーズに隣接して形成され、ワイヤフェルールのカラー上に支持される停止爪の延長部によって制限される。この結果、停止爪の保持機能は、ワイヤフェルールのカラーの直径に依存する。対照的に、本発明によれば、ワイヤフェルールのカラーの直径からの保持機能の独立性を達成するために、保持ノーズから保持爪の残りの部分への移行部が単純な三日月形状である場合が好ましい。この目的のために、挿入方向におけるピボット運動を制限するためにベース本体に固定された止め具が各保持爪に対しては好ましく、この止め具に対して、保持爪の個別の延長部が接触することができ、この接触は、ピボット軸受に対して保持爪の保持ノーズの反対側に形成される。
【0010】
長い耐用年数のために、かつ精度の理由から、搬送ユニット全体が金属で作られる場合が特に好ましい。
保持ノーズ及び/又は搬送ノーズの力は、単にそれら自体の重量の力によって、又は個別の爪の重量部分の重量の力によって、装置に関連して生成することができる。重量部分は、爪及び/又はノーズの自重であり得る。
【0011】
好ましくは、本発明による搬送ユニットは、ワイヤフェルールがフェルールチャネルを通って水平に移動される設置位置において圧着機に設置される。
搬送ユニットの好ましい設置位置において、関連するノーズが、いずれの場合も2つのワイヤフェルールの間に下方から押されるならば、重量部分は、ピボット軸受に対してノーズの反対側の爪の延長部上に形成されなければならない。一方、ノーズが搬送ユニットの好ましい設置位置において2つのワイヤフェルールの間に上方から押されるならば、重量部分の場合、重量部分は、ノーズも形成される爪の領域上のピボット軸受に対して形成されなければならない。
【0012】
ワイヤフェルール間への爪の安全な挿入を保証するために、好ましい設置位置とは無関係に、個別の力の少なくとも一部が、個別の爪に対して作用するばねを介して生成される場合が特に好ましい。2つの保持爪の場合、このばねは、ベース本体に固定されたばねシステム上に支持される。搬送爪の場合、ばねは搬送スライダ上に支持される。3つの爪の全てが各々、ワイヤフェルールとの間に個別のノーズをクランプする個別のばねを有する場合が特に好ましい。
【0013】
装置技術及び組み立てに関しては、搬送ユニットの単純な設計において、2つの保持爪は同一である。代替的に、保持爪は、利用可能な設置スペースに適合させるために、異なる寸法、特に異なる厚さを有するように設計されてもよい。
【0014】
特定の構成例では、搬送ユニットの好ましい設置位置において、搬送ノーズ及び第1の保持ノーズは、いずれの場合も2つのワイヤフェルールの間で上方から押され、一方で、第2の保持ノーズは、いずれの場合も2つのワイヤフェルールの間で下方から押される。
【0015】
メンテナンスに関しては、好ましい設置位置において、フェルールチャネルに沿って又はそれに対して平行に延びる蓋が、ベース本体の外側に取り付けられる場合が有利である。
【0016】
組み立てに関しては、第2の保持爪の第2のピボット軸受が蓋の軸受部分内に配置される場合が有利である。軸受部分はまた、好ましい設置位置において、その上側にフェルールチャネルの壁部分を形成してもよい。
【0017】
好ましくは、2つの保持爪は、搬送爪と蓋の外面との間に配置される。
3つの爪のうちの少なくとも1つは、延長部を有してもよく、延長部は、個別のピボット軸受に対してノーズの反対側にある。爪のピボット運動と共に移動可能であるピンは、延長部に取り付けられてもよく、蓋の外面を通って外向きに延びる。影響を受けた爪の動きを観察することができ、故障の場合には、影響を受けた爪を、蓋を取り外す必要なく手動で移動させることができる。好ましくは、3つ爪の全てがそのようなピンを有する。
【0018】
既に述べたように、搬送爪のピボット軸受は搬送スライダ上に配置されている。好ましくは、搬送爪の延長部及びばねのための凹部(例えば、窪み)が、搬送スライダ内に形成される。連結装置(例えばピボット)も搬送スライダに取り付けられ、主ばねが連結装置に係合する。
【0019】
2つの保持爪をフェルールチャネルに対して互いに反対側に装着することができるようにするために、蓋に固定された軸受部分もまた、実質的に搬送スライダの凹部内に配置されることが好ましい。第2の保持爪が装着された軸受部分は次に、蓋を装着する際のスペースを節約するために、搬送爪に可能な限り近接して配置することができる。
【0020】
好ましくは、分離プレートが、ワイヤフェルールを同じレベル、例えば高さレベルに維持するために、搬送スライダに形成される又は取り付けられる。
この目的のために、分離プレートは、好ましくは、前進方向に向けられた延長部を有し、この延長部は、前進方向に揺動して外に移動し、再び引き込まれる。個別のワイヤフェルールの前側は、ワイヤフェルールが分離されるときに、前進方向に対して横方向に延長部と接触することができる。
【0021】
通路凹部(例えば、スリット)は、延長部と分離プレートの主要部分との間で
分離プレート内に配置されてもよく、通路凹部に、ベルトストリップからワイヤフェルールを切り離すための切断ナイフが挿入可能である。
【0022】
分離プレートの主要部分は、蓋の内側の窪みに少なくとも部分的に配置及び/又は案内されてもよい。窪みは、蓋の軸受部分を含んでもよく、軸受部分は、分離プレートの主要部分の通路凹部を通って延びる。搬送爪のピンはまた、通路凹部を通って蓋の外面まで延びてもよい。
【0023】
フェルールチャネルの足部上のばね付勢フラップは、ベルトストリップの最後のワイヤフェルールがフェルールチャネル内で詰まることがないことを保証する。
本発明による搬送ユニットの構成例を図に示す。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明による搬送ユニットの構成例の図を示す。
図2】蓋及び分離プレートが省略されている、図1の搬送ユニットの別の図を示す。
図3】蓋及び分離プレートがここでも省略されている、図2の図における搬送ユニットを示す。
図4】蓋のみが省略されている、図2及び図3の図の搬送ユニットを示す。
図5】蓋が省略されている、図1図4の搬送ユニットの斜視図を示す。
図6】蓋及び分離プレートが省略されている、搬送ユニットの前部の斜視図を示す。
図7】搬送ユニットの斜視図を示す。
図8】搬送ユニットの蓋を、内側から見た図で示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下の図の説明において言及される方向「上」、「下」、「内側」及び「外側」は、圧着機における搬送ユニットの好ましい設置位置を指す。この設置位置では、搬送ユニットは圧着機の側壁内に配置され、ベルトストリップ及びワイヤフェルールは、搬送ユニットのフェルールチャネル内で水平に案内される。しかしながら、搬送ユニットはまた、圧着機の他の全ての設置位置に設置されてもよい。
【0026】
図1は、本発明による搬送ユニットの構成例の上面図を示す。0.5~2.5qmmのサイズのワイヤフェルールを有するベルトストリップが、搬送ユニットのフェルールチャネル1に挿入される。ベルトストリップの前進方向2は、図1において右から左に向けられる。
【0027】
フェルールチャネル1は、ベース本体4内に形成され、蓋6で覆われている。蓋6の反対側のベース本体4の側には、ピボット8がベース本体4から突出している。好ましい設置位置では、蓋6は外側にあり、ピボット8は圧着機の内側に向かって内向きに突出しており、それにより、ピボット8を揺動するように駆動することができ、蓋6を外側から取り外すことができる。
【0028】
図2は、図1の搬送ユニットを外側から見た側面図で示しており、蓋6及び分離プレート(図4に示されている)は省略されている。この表現では、前進方向2は左から右である。ピボット8がベース本体4の内側にある搬送スライダ10に挿入され、そこに取り付けられていることが分かる。搬送スライダ10には、ピボット8によって、主ばね12の力に抗して前進方向2に対して図2に示す位置まで張力が加えられ、その結果、主ばね12が搬送スライダ10を前進方向2に移動させる。搬送ノーズ(図4にも示されている)がベルトストリップ18の2つのワイヤフェルール16の間に移動される搬送爪14は、ピボット軸受(図4に示されている)を介して一緒に駆動される。搬送爪14のピボット軸受は、搬送スライダ10の窪み又は凹部20内に配置される。
【0029】
従来技術から原理的に知られているように、第1の保持爪22は、ピボット軸受22bを介してベース本体4に装着される。第1の保持ノーズ22aがワイヤフェルール16間に上方から挿入される。
【0030】
本発明によれば、ピボット軸受24bを介して第2の保持爪24が設けられている。第2の保持ノーズ24aがワイヤフェルール16の間に下方から突き刺さる。示された構成例では、2つの保持爪22、24は同一の設計のものであり、フェルールチャネル1又は前進方向2に対して対称に配置される。本発明による搬送ユニットの動作中、2つの保持爪22、24は、ほぼ均一に枢動する。しかしながら、本発明によれば、2つの保持爪22、24の一方が枢動しないことも可能であり、それにより、保持機能が他方の保持爪22、24によってのみ実現される。
【0031】
図2に示される2つの保持爪22、24の枢動された位置において、それらは、挿入方向におけるピボット運動を制限するためにベース本体に固定された止め具22d、24dに対して個別の延長部で静止する。延長部は、保持爪22、24のそれぞれの保持ノーズ22a、24aの反対側(図2の左側)にあるそれぞれのピボット軸受22b、24bに対して形成される。第1の保持爪22用の止め具22dは、ベース本体4に形成され、第2の保持爪24のための止め具24dが、軸受部分26の凹部内に形成される。
【0032】
第1の保持爪22のピボット軸受22bとは対照的に、第2の保持爪24のピボット軸受24bは、軸受部分26の凹部内に同様に配置される。軸受部分26は、上述したように、ベース本体4に取り付けられた蓋6に取り付けられている。
【0033】
図2は、最大に引き戻された位置にある2つの保持ノーズ22a、24a及び覆われた搬送ノーズと、前進方向2に対して最大に引き込まれた位置にある搬送スライダ10とを示しており、主ばね12には最大に張力が加えられている。
【0034】
図3によれば、図2に示された位置から出発して、搬送ノーズ14bは、この時点では、主ばね12を介して前進方向に移動されており、それにより、ワイヤフェルール16が、フェルールチャネル1から既に部分的に押し出されている。後続のワイヤフェルール16は、2つの保持ノーズ22a、24aをフェルールチャネル1から押し出している。この目的のために、2つの保持爪22、24は、それらのピボット軸受22b、24bの周りで枢動される。
【0035】
図4は、図2及び図3に示される搬送ユニットの側面図を示す。前進運動の終わりが示されており、そこでは、搬送ノーズ14が搬送スライダ10によって引き込まれるときにベルトストリップ18が後ろ向きに移動するのを防止するために、2つの保持ノーズ22a、24aが揺れてフェルールチャネル1内に戻っている。
【0036】
図4はまた、搬送爪14のピボット軸受14bを示しているが、これはここでは、軸受部分26によって前進方向にカバーの外に移動されているからである。
分離プレート28(図1図3では省略されている)は、搬送スライダ10に取り付けられ、搬送スライダ10と共に揺動する。分離プレート28は、図4では半透明で示されている。分離プレート28は、前進方向に向けられた延長部28aを有し、延長部28aは、図4に示される回転位置において関連するワイヤフェルール16と共に前進方向に移動されている。影響を受けた対応するワイヤフェルール16の前側は、ワイヤフェルール16が分離されるときに、前進方向に対して横方向に延長部28aと接触することができる。分離プレート28は、ワイヤフェルール16を1つの高さレベルに維持する役割を果たす。
【0037】
延長部28aと分離プレート28の主要部分との間にはスリット状の通路凹部28bが形成されており、この通路凹部28bに、関連するワイヤフェルール16をベルトストリップ18から分離するための切断ナイフが挿入される。
【0038】
搬送スライダ10及びそれに装着されたばね付勢搬送爪14のその後の引き込みにより、搬送ノーズ14aは、ベルトストリップ18の先頭のワイヤフェルール16上をスライドし、次のワイヤフェルール16を、その断面に関係なく、搬送ユニットの分離エッジへのその後の前進ストローク中に搬送し、そこでワイヤフェルール16は切断ナイフによって別個に切断され得る。
【0039】
引き込み中、ベルトストリップ18は、ワイヤフェルール16のカラーと係合する2つのばね付勢保持爪22、24によって保持される。
図5は、図1図4の搬送ユニットの斜視図を示しており、蓋6のみが省略されている。分離プレート28は、半透明で示されてはいない。位置は、図4の位置にほぼ対応する。
【0040】
3つの爪14、22、24の全てが、ピボット軸受14b、22b、24bに対してノーズ14a、22a、24aの反対側にある延長部を有する。前進方向に対して横方向に配置されたピン14c、22c、24cは、各延長部に取り付けられ、蓋6の外面を通って外向きに延びている。
【0041】
分離プレート28は、中央通路凹部28cを有し、それを通って搬送爪(図5には図示せず)のピン14c及び第2の保持爪24のピン24cが延びる。更に、蓋6の組み立て中には、第2の保持爪24が装着されている分離プレート28の軸受部分26が、分離プレート28の中央通路凹部28cを通過する。
【0042】
図6は、搬送ユニットの正面からの斜視図を示しており、ここでも、蓋6及び分離プレート28が省略されている。この斜視図では、ワイヤフェルール16が省略されているので、フェルールチャネル1のステッピングを見ることができ、それによって、フェルールチャネル1はワイヤフェルール16の形状に適合される。ばね付勢フラップ30がベルトストリップ18の最後のワイヤフェルール16がフェルールチャネル1内で詰まるのを防止するために、スリーブチャネル1の一方の足部に設けられていることも分かる。
【0043】
図7は、蓋6を含む搬送ユニットの斜視図を示す。蓋6は、分離プレート28のためのガイドとしての役割を果たす窪み32をその内側に有する。
図8は、図1の蓋6を、内側から見た図で示す。窪み32が示されている。窪み32は、前進方向に対して平行な2つの縁部を有し、これらの縁部は、分離プレート28の揺動運動中に分離プレート28のためのガイドとして役割を果たす。
【0044】
第2の保持爪24が装着されている軸受部分26は、蓋6の窪み32からベース本体4に向かって、すなわち搬送ユニットの好ましい設置位置において内向き延びる。
図に示す本発明による搬送ユニットの構成例では、前進方向2に対して横方向に、又はフェルールチャネル1に対して横方向に、外側から内側に向かって、最も外側の爪14、22、24の、爪の外側端部部分14c、22c、24c、次に蓋6の外面、次に分離プレート28を有する蓋6の窪み32、次に蓋6の軸受部分26及び2つの保持爪22、24、次に搬送爪14、次にフェルールチャネル1の細い又は狭い部分、そして最後に最も内側のピボット8の外側端部部分の順で一連の構成要素が得られる。この図では、搬送スライダ10の凹部20は、2つの保持爪22、24にわたって、及び搬送爪14にわたって延びる。
【符号の説明】
【0045】
1 フェルールチャネル
2 前進方向
4 ベース本体
6 蓋
8 ピボット
10 搬送スライダ
12 主ばね
14 搬送爪
14a 搬送ノーズ
14b 搬送爪のピボット軸受
14c ピン
16 ワイヤフェルール
18 ベルトストリップ
20 搬送スライダの凹部
22 第1の保持爪
22a 第1の保持ノーズ
22b 第1のピボット軸受
22c ピン
22d 第1の止め具
24 第2の保持爪
24a 第2の保持ノーズ
24b 第2のピボット軸受
24c ピン
24d 第2の止め具
26 蓋の軸受部分
28 分離プレート
28a 延長部
28b スリット状の通路凹部
28c 中央通路凹部
30 ばね付勢フラップ
32 蓋の窪み
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】