IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 林 信涌の特許一覧

特表2024-532561警告機能を備える水素水発生装置及びその水素発生システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】警告機能を備える水素水発生装置及びその水素発生システム
(51)【国際特許分類】
   A61M 16/00 20060101AFI20240829BHJP
   A61M 16/10 20060101ALI20240829BHJP
【FI】
A61M16/00 370Z
A61M16/10 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024515300
(86)(22)【出願日】2022-09-05
(85)【翻訳文提出日】2024-04-18
(86)【国際出願番号】 CN2022116944
(87)【国際公開番号】W WO2023036068
(87)【国際公開日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】202122167078.0
(32)【優先日】2021-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524086522
【氏名又は名称】林 信涌
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】林 信涌
(57)【要約】
警告機能を備える水素水発生装置及びその水素発生システムにおいて、当該水素水発生装置は、水を収容するためのカップ体と、当該カップ体に設けられる給気構造、取っ手、細管、排気構造及び通水構造を含む。給気構造はカップ体の外部から水素含有ガスを受け付ける。細管は、カップ体の収容空間内に位置するとともに、給気構造に連接される。排気構造は、収容構造から水素含有ガスを受け付けてカップ体の外部に送り出すために用いられる。通水構造は、収容空間内の水をカップ体の外部に送り出すために用いられる。水素含有ガスは給気構造及び細管を経由して収容空間の水中に進入する。これにより、水素水及び加湿ガスが発生し、それぞれが通水構造及び排気構造からカップ体の外部に送り出される。システムが正常に動作している場合、カップ体は第1色の光を発し、正常に動作していない場合、カップ体は第2色の光を発する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
警告機能を備える水素水発生装置であって、
開口を有するハウジングと、前記開口に設けられる蓋体を含み、前記ハウジングが水を収容するための収容空間を形成するカップ体と、
前記カップ体の前記ハウジングに設けられて使用者に把持される取っ手と、
前記カップ体に設けられて前記カップ体の外部から水素含有ガスを受け付ける給気構造と、
前記収容空間内に設けられるとともに、前記給気構造と連通して前記水素含有ガスを受け付ける細管であって、一部が前記収容空間の水中に浸かり、且つ、当該細管の管壁が複数のホールを有することで、水素含有ガスがこれらのホールを通過して当該細管から前記収容空間内に排出され、且つ、水素含有ガスがこれらのホールを通過して収容空間の水中に進入することで水素水及び加湿ガスが発生する細管と、
前記カップ体に設けられて前記収容空間から前記加湿ガスを受け付けるとともに、前記加湿ガスを前記カップ体の外部に送り出す排気構造と、
前記カップ体に設けられて、前記収容空間内の前記水素水を前記カップ体の外部に送り出す通水構造、を含み、
水素水発生装置の外部から当該水素水発生装置に向かって発光し、且つ、発する光が前記カップ体を通過して前記カップ体から射出される発光部材は、前記水素水発生装置が正常な状態では前記第1色を提示し、且つ、正常でない状態では第2色を提示するLEDであることを特徴とする水素水発生装置。
【請求項2】
前記カップ体は透明な外壁を有し、前記発光部材は、前記カップ体に設けられて前記収容空間の内部に向かって発光し、且つ、発せられた光は前記透明な外壁を通過して前記カップ体から射出されることを特徴とする請求項1に記載の水素水発生装置。
【請求項3】
前記給気構造、前記排気構造及び前記通水構造は前記蓋体に位置することを特徴とする請求項1に記載の水素水発生装置。
【請求項4】
更に、取り外し可能に前記通水構造を被覆する通水蓋体を含み、当該通水蓋体はカバープレート及び延長コードを含むことを特徴とする請求項1に記載の水素水発生装置。
【請求項5】
前記細管は、更に、前記ホールにそれぞれ対応して、前記ホールを通過する前記水素含有ガスを濾過するとともに、前記水素含有ガスが前記ホールを通過して前記収容空間の水中に進入する際に、多数の微細な気泡を形成させる複数の小型フィルタコアを含むことを特徴とする請求項1に記載の水素水発生装置。
【請求項6】
更に、前記カップ体の外部における水素ガス濃度が予め定められた水素濃度の閾値よりも高いか否かを検出する水素ガス濃度検出装置を含み、これにより、前記カップ体は、前記水素ガス濃度検出装置により水素ガス濃度が前記予め定められた水素濃度の閾値よりも低い旨が検出された場合には前記第1色を提示し、前記予め定められた水素濃度の閾値よりも高い旨が検出された場合には前記第2色を提示することを特徴とする請求項1に記載の水素水発生装置。
【請求項7】
水素含有ガスを発生させる水素発生装置と、
水素水発生装置であって、
開口を有するハウジングと、前記開口に設けられる蓋体を含み、前記ハウジングが水を収容するための収容空間を形成するカップ体であって、取り外し可能に前記水素発生装置に装設されるカップ体、
前記カップ体の前記ハウジングに設けられて使用者に把持される取っ手、
前記カップ体に設けられて前記水素発生装置から前記水素含有ガスを受け付ける給気構造、
前記収容空間内に設けられるとともに、前記給気構造と連通して前記水素含有ガスを受け付ける細管であって、一部が前記収容空間の水中に浸かり、且つ、当該細管の管壁が複数のホールを有することで、水素含有ガスがこれらのホールを通過して当該細管から前記収容空間内に排出可能となり、且つ、前記水素含有ガスがこれらのホールを通過して前記収容空間の水中に進入することで水素水及び加湿ガスが発生する細管、
前記カップ体に設けられて前記収容空間から前記加湿ガスを受け付けるとともに、前記加湿ガスを前記カップ体の外部に送り出す排気構造、及び
前記カップ体に設けられて、前記収容空間内の前記水素水を前記カップ体の外部に送り出す通水構造、を含む水素水発生装置と、
水素ガス濃度が予め定められた水素ガス濃度の閾値を超えているか否かを検出する水素ガス検出装置と、
前記水素ガス検出装置に連接されており、前記水素ガス検出装置により前記水素ガス濃度が前記予め定められた水素ガス濃度の閾値を超えている旨が検出された場合に警告信号を発する警告装置、を含むことを特徴とする水素発生システム。
【請求項8】
前記警告装置は、前記水素発生装置に設けられて、前記水素ガス検出装置により前記水素ガス濃度が前記予め定められた水素ガス濃度の閾値を超えていない旨が検出された場合には、前記カップ体に第1色を提示させ、且つ、前記水素ガス検出装置により前記水素ガス濃度が前記予め定められた水素ガス濃度の閾値を超えている旨が検出された場合には、前記警告信号を発して前記カップ体に第2色を提示させるLED発光部材であることを特徴とする請求項7に記載の水素発生システム。
【請求項9】
前記警告装置は、前記水素水発生装置に設けられて、前記水素ガス検出装置により前記水素ガス濃度が前記予め定められた水素ガス濃度の閾値を超えていない旨が検出された場合には第1色を提示し、且つ、前記水素ガス検出装置により前記水素ガス濃度が前記予め定められた水素ガス濃度の閾値を超えている旨が検出された場合には、前記警告信号を発して前記カップ体に第2色を提示させるLED発光部材であることを特徴とする請求項7に記載の水素発生システム。
【請求項10】
前記水素ガス検出装置は、前記水素発生装置内に設けられており、前記水素発生装置内部の前記水素ガス濃度が前記予め定められた水素ガス濃度の閾値を超えているか否かを検出し、且つ、前記水素ガス検出装置により前記水素ガス濃度が前記予め定められた水素ガス濃度の閾値を超えている旨が検出された場合には、警告装置が前記警告信号を発して前記カップ体に第2色を提示させることを特徴とする請求項7に記載の水素発生システム。
【請求項11】
前記水素ガス検出装置は前記水素発生装置の外部に設けられており、前記水素ガス検出装置は、無線伝送方式で前記水素発生装置に連接されて、前記水素発生装置周辺の水素ガス濃度が前記予め定められた水素ガス濃度の閾値を超えているか否かを検出し、且つ、前記水素ガス検出装置により前記水素ガス濃度が前記予め定められた水素ガス濃度の閾値を超えている旨が検出された場合には、前記警告装置が前記警告信号を発して前記カップ体に第2色を提示させることを特徴とする請求項7に記載の水素発生システム。
【請求項12】
更に、複数の関連水素発生装置を含み、各関連水素発生装置は関連カップ体及び関連警告装置を含み、前記関連警告装置は前記関連水素発生装置のハウジング又は前記関連カップ体に設けられ、前記水素ガス検出装置は、無線伝送方式で前記複数の関連水素発生装置に連接され、これにより、前記水素ガス検出装置によって、前記水素発生装置周辺の前記水素ガス濃度又は前記複数の関連水素発生装置周辺の前記水素ガス濃度が前記予め定められた水素ガス濃度の閾値を超えている旨が検出された場合、前記警告装置及び前記関連警告装置は、それぞれ、前記カップ体及び前記関連カップ体に第2色を提示させることを特徴とする請求項7に記載の水素発生システム。
【請求項13】
前記警告装置は、前記水素ガス検出装置により前記水素ガス濃度が前記予め定められた水素ガス濃度の閾値を超えている旨が検出された場合に、警告信号として警告音を発する音声発生部材であることを特徴とする請求項7に記載の水素発生システム。
【請求項14】
前記水素発生装置は、更に、前記カップ体が前記水素発生装置に設置されているときに前記水素水発生装置の前記カップ体内における水のレベルを検知する静電容量式水位計を有することを特徴とする請求項7に記載の水素発生システム。
【請求項15】
前記水素発生装置は、更に、前記静電容量式水位計に接続される制御モジュールを含み、前記静電容量式水位計は高水位検出器及び低水位検出器を含み、前記カップ体が前記水素発生装置から取り外されて、前記高水位検出器及び前記低水位検出器が前記カップ体内の高水位及び低水位を検知不可能になると、制御モジュールは、前記水素含有ガスの発生を停止するよう前記水素発生装置を制御することを特徴とする請求項14に記載の水素発生システム。
【請求項16】
前記水素発生装置は、更に、
水を収容するためのタンクと、
前記タンク内に設けられて、前記タンク内の水を受け付けるとともに、水を電気分解することで前記水素含有ガスを発生させる電解槽と、
前記タンクに垂直に重ねられるとともに、前記タンクと連通して、前記タンクから前記水素含有ガスを受け付ける統合型流路装置と、
前記統合型流路装置に連接されて、前記統合型流路装置から前記水素含有ガスを受け付けて濾過する凝縮フィルタ装置と、
前記タンクに垂直に重ねられるとともに、前記タンクと前記統合型流路の間に位置し、前記統合型流路装置に連接されて、濾過された前記水素含有ガスを受け付けて加湿する加湿装置、を含むことを特徴とする請求項7に記載の水素発生システム。
【請求項17】
前記凝縮フィルタ装置は凝縮流路を有し、且つ、前記凝縮フィルタ装置は、取り外し可能に前記統合型流路装置内に嵌入されて、前記統合型流路装置から水素含有ガスを受け付けるとともに、前記凝縮流路内で前記水素含有ガスを濾過することを特徴とする請求項16に記載の水素発生システム。
【請求項18】
前記水素発生装置は、更に、アトマイザーを含み、当該アトマイザーは、前記統合型流路装置に連接されて、前記統合型流路装置から加湿された前記水素含有ガスを受け付けることで、発生させた霧化ガスと前記水素含有ガスを混合してヘルスケアガスを形成し、送り出すことを特徴とする請求項16に記載の水素発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素水及び加湿ガスを発生可能な水素水発生装置及びその水素発生システムに関し、特に、水素水及び加湿ガスを発生可能であり、且つ、警告機能を備える水素水発生装置及びその水素発生システムに関する。
【背景技術】
【0002】
これまで、人類は生命を非常に重視してきた。数多くの医療技術の開発は、どれも疾病に対抗し、人類の命を永らえさせるためのものである。また、過去の医療方式は、大部分が受動的なものであった。即ち、疾病が発生した際には、病因を診断してから、症状に対し、例えば、手術、投薬、癌に対する化学療法や放射線治療、或いは、慢性疾患における養生、リハビリ、矯正等の医療行為を施してきた。しかし、近年は、多くの医療専門家が、例えば、健康食品の研究や、遺伝性疾患のスクリーニング及び早期予防といった予防的な医療手法を次第に研究するようになっており、将来発生し得る疾病をより積極的に予防しようとしている。そのほか、人類の寿命を延ばそうと、塗布型のケア用品や抗酸化食物/薬物等を含む数多くの抗老化、抗酸化技術が徐々に開発されており、一般の人々に幅広く使用されている。
【0003】
フリーラジカルとは、1つ又は複数の不対電子を有する分子又はイオンのことであり、大変活発であるとの特性を持ち、安定を維持するために付近の電子を奪って自身の中に取り込む傾向がある。人体の正常な新陳代謝は一種の酸化反応であり、自ずとフリーラジカルを発生させる。また、人体の正常な活動を維持するためには、数多くの有用な化学物質を作ったり、外部からの病原菌に抵抗したりせねばならない。例えば、酵素の産生や、白血球による病原菌の貪食等が行われるが、このときにもフリーラジカルが発生する。また、上記の内的要因以外にも、人体は、例えば、喫煙やアルコール依存症等の悪習慣、放射線、紫外線及び電磁波、ひいては各種環境汚染といった様々な外部環境の影響によってフリーラジカルを余分に発生させる。フリーラジカルの酸化力は大変強いため、細胞を攻撃して損傷させてしまう。現在の研究によれば、フリーラジカルは、各種慢性疾患、癌、ひいては老化の主な原因とされている。
【0004】
上記のフリーラジカルは、吸入した水素との合成により水として体外に排出することができる。これは、水素が還元力の強い抗酸化物質だからである。水素により人体のフリーラジカルの数を減少させることで、酸性体質を健康なアルカリ体質に戻すとの機能を達成可能である。また、これにより、抗酸化、抗老化、ひいては、慢性疾患の除去や美容・ヘルスケア効果も達成される。更に、臨床試験では、寝たきり患者を対象に、長期的な高濃度酸素の呼吸により肺に損傷が生じた場合には、水素ガスを吸入させることで肺損傷の症状を緩和可能なことが示されている。しかし、人体の気管の構造は過度に乾燥したガスの吸入には適していないため、水素ガスは適度に加湿しなければ患者に吸入させることができない。
【0005】
加湿した水素ガスを吸入させる方式のほか、水素を豊富に含む水(水素ガス水又は水素水)を医療的に飲用又は注射することでも各種疾病の予防又は治療効果を達成可能である。しかし、水素ガスは水への溶解度が低いため、人体は比較的大量の水素水を飲用又は注射しなければ良好な治療効果を達成することができない。そのため、加湿水素ガス及び水素水を如何に効率よく製造するかが当該分野における早急に達成すべき目標となっている。
【0006】
加湿水素ガス及び水素水は、フリーラジカルを除去することで疾病の予防又は抗老化を可能とするものであり、病院又は医療機関の類いで使用可能なほか、家庭生活で使用すれば更に疾病の早期予防効果を達成できる。従来技術において、家庭用の水素水発生装置は、水を電気分解するか、マグネシウムと水を反応させて水中に水素を含有させるというものである。しかし、水を電気分解する方式の場合には、電極にミネラルが堆積して水質に影響を及ぼし、マグネシウム反応方式の場合には水中に酸化マグネシウムが残留してしまう。よって、いずれも濾過プロセスを経なければ生成される水素水の品質を保証できないが、濾過プロセスが増えることで水素水中の一部の水素が外部に散逸し、効果を低下させてしまう。そこで、家庭生活で使用するために、手順が簡単で、且つ過剰な残留物又はミネラルが生じない水素水発生装置を開発する必要がある。
【0007】
そのほか、上記の水素水発生装置は水中に水素含有ガスを添加するため、装置に異常が発生して水素含有ガスが外部に漏洩すると、想定外の事態が発生する恐れがある。よって、上記の異常事態について使用者に警告を発し、事故を回避することも同様に必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、構造がシンプルで、操作しやすく、水素水及び加湿ガスを効果的に発生可能な警告機能を備える水素水発生装置及びその水素発生システムを提供するとともに、過剰な残留物又はミネラルが生じない水素水発生装置を提供し、更に、直覚的で効果的な警告機能を提供可能として、より実用性を持たせることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を実現するために、本発明は、警告機能を備える水素水発生装置を開示する。当該水素水発生装置は、特徴として、開口を有するハウジングと、前記開口に設けられる蓋体を含み、前記ハウジングが水を収容するための収容空間を形成するカップ体と、前記カップ体の前記ハウジングに設けられて使用者に把持される取っ手と、前記カップ体に設けられて前記カップ体の外部から水素含有ガスを受け付ける給気構造と、前記収容空間内に設けられるとともに、前記給気構造と連通して前記水素含有ガスを受け付ける細管であって、一部が前記収容空間の水中に浸かり、且つ、当該細管の管壁が複数のホールを有することで、水素含有ガスがこれらのホールを通過して当該細管から前記収容空間内に排出され、且つ、水素含有ガスがこれらのホールを通過して収容空間の水中に進入することで水素水及び加湿ガスが発生する細管と、前記カップ体に設けられて前記収容空間から前記加湿ガスを受け付けるとともに、前記加湿ガスを前記カップ体の外部に送り出す排気構造と、前記カップ体に設けられて、前記収容空間内の前記水素水を前記カップ体の外部に送り出す通水構造、を含む。
【0010】
水素水発生装置の外部から当該水素水発生装置に向かって発光し、且つ、発する光が前記カップ体を通過して前記カップ体から射出される発光部材は、前記水素水発生装置が正常な状態では前記第1色を提示し、且つ、正常でない状態では第2色を提示するLEDである。
【0011】
前記カップ体は透明な外壁を有する。前記発光部材は、前記カップ体に設けられて前記収容空間の内部に向かって発光し、且つ、発せられた光は前記透明な外壁を通過して前記カップ体から射出される。
【0012】
前記給気構造、前記排気構造及び前記通水構造は前記蓋体に位置する。
【0013】
更に、取り外し可能に前記通水構造を被覆する通水蓋体を含み、当該通水蓋体はカバープレート及び延長コードを含む。
【0014】
前記細管は、更に、前記ホールにそれぞれ対応して、前記ホールを通過する前記水素含有ガスを濾過するとともに、前記水素含有ガスが前記ホールを通過して前記収容空間の水中に進入する際に、多数の微細な気泡を形成させる複数の小型フィルタコアを含む。
【0015】
更に、前記カップ体の外部における水素ガス濃度が予め定められた水素濃度の閾値よりも高いか否かを検出する水素ガス濃度検出装置を含み、これにより、前記カップ体は、前記水素ガス濃度検出装置により水素ガス濃度が前記予め定められた水素濃度の閾値よりも低い旨が検出された場合には前記第1色を提示し、前記予め定められた水素濃度の閾値よりも高い旨が検出された場合には前記第2色を提示する。
【0016】
更に、水素発生システムを開示する。当該水素発生システムは、特徴として、水素含有ガスを発生させる水素発生装置と、水素水発生装置を含む。当該水素水発生装置は、開口を有するハウジングと、前記開口に設けられる蓋体を含み、前記ハウジングが水を収容するための収容空間を形成するカップ体であって、取り外し可能に前記水素発生装置に装設されるカップ体と、前記カップ体の前記ハウジングに設けられて使用者に把持される取っ手と、前記カップ体に設けられて前記水素発生装置から前記水素含有ガスを受け付ける給気構造と、前記収容空間内に設けられるとともに、前記給気構造と連通して前記水素含有ガスを受け付ける細管であって、一部が前記収容空間の水中に浸かり、且つ、当該細管の管壁が複数のホールを有することで、水素含有ガスがこれらのホールを通過して当該細管から前記収容空間内に排出可能となり、且つ、前記水素含有ガスがこれらのホールを通過して前記収容空間の水中に進入することで水素水及び加湿ガスが発生する細管と、前記カップ体に設けられて前記収容空間から前記加湿ガスを受け付けるとともに、前記加湿ガスを前記カップ体の外部に送り出す排気構造と、前記カップ体に設けられて、前記収容空間内の前記水素水を前記カップ体の外部に送り出す通水構造、を含む。また、水素発生システムは、水素ガス濃度が予め定められた水素ガス濃度の閾値を超えているか否かを検出する水素ガス検出装置と、前記水素ガス検出装置に連接されており、前記水素ガス検出装置により前記水素ガス濃度が前記予め定められた水素ガス濃度の閾値を超えている旨が検出された場合に警告信号を発する警告装置、を含む。
【0017】
前記警告装置は、前記水素発生装置に設けられて、前記水素ガス検出装置により前記水素ガス濃度が前記予め定められた水素ガス濃度の閾値を超えていない旨が検出された場合には、前記カップ体に第1色を提示させ、且つ、前記水素ガス検出装置により前記水素ガス濃度が前記予め定められた水素ガス濃度の閾値を超えている旨が検出された場合には、前記警告信号を発して前記カップ体に第2色を提示させるLED発光部材である。
【0018】
前記警告装置は、前記水素水発生装置に設けられて、前記水素ガス検出装置により前記水素ガス濃度が前記予め定められた水素ガス濃度の閾値を超えていない旨が検出された場合には第1色を提示し、且つ、前記水素ガス検出装置により前記水素ガス濃度が前記予め定められた水素ガス濃度の閾値を超えている旨が検出された場合には、前記警告信号を発して前記カップ体に第2色を提示させるLED発光部材である。
【0019】
前記水素ガス検出装置は、前記水素発生装置内に設けられており、前記水素発生装置内部の前記水素ガス濃度が前記予め定められた水素ガス濃度の閾値を超えているか否かを検出し、且つ、前記水素ガス検出装置により前記水素ガス濃度が前記予め定められた水素ガス濃度の閾値を超えている旨が検出された場合には、警告装置が前記警告信号を発して前記カップ体に第2色を提示させる。
【0020】
前記水素ガス検出装置は前記水素発生装置の外部に設けられている。前記水素ガス検出装置は、無線伝送方式で前記水素発生装置に連接されて、前記水素発生装置周辺の水素ガス濃度が前記予め定められた水素ガス濃度の閾値を超えているか否かを検出し、且つ、前記水素ガス検出装置により前記水素ガス濃度が前記予め定められた水素ガス濃度の閾値を超えている旨が検出された場合には、前記警告装置が前記警告信号を発して前記カップ体に第2色を提示させる。
【0021】
更に、複数の関連水素発生装置を含む。各関連水素発生装置は関連カップ体及び関連警告装置を含む。前記関連警告装置は前記関連水素発生装置のハウジング又は前記関連カップ体に設けられる。前記水素ガス検出装置は、無線伝送方式で前記複数の関連水素発生装置に連接され、これにより、前記水素ガス検出装置によって、前記水素発生装置周辺の前記水素ガス濃度又は前記複数の関連水素発生装置周辺の前記水素ガス濃度が前記予め定められた水素ガス濃度の閾値を超えている旨が検出された場合、前記警告装置及び前記関連警告装置は、それぞれ、前記カップ体及び前記関連カップ体に第2色を提示させる。
【0022】
前記警告装置は、前記水素ガス検出装置により前記水素ガス濃度が前記予め定められた水素ガス濃度の閾値を超えている旨が検出された場合に、警告信号として警告音を発する音声発生部材である。
【0023】
前記水素発生装置は、更に、前記カップ体が前記水素発生装置に設置されているときに前記水素水発生装置の前記カップ体内における水のレベルを検知する静電容量式水位計を有する。
【0024】
前記水素発生装置は、更に、前記静電容量式水位計に接続される制御モジュールを含む。前記静電容量式水位計は高水位検出器及び低水位検出器を含む。前記カップ体が前記水素発生装置から取り外されて、前記高水位検出器及び前記低水位検出器が前記カップ体内の高水位及び低水位を検知不可能になると、制御モジュールは、前記水素含有ガスの発生を停止するよう前記水素発生装置を制御する。
【0025】
前記水素発生装置は、更に、水を収容するためのタンクと、前記タンク内に設けられて、前記タンク内の水を受け付けるとともに、水を電気分解することで前記水素含有ガスを発生させる電解槽と、前記タンクに垂直に重ねられるとともに、前記タンクと連通して、前記タンクから前記水素含有ガスを受け付ける統合型流路装置と、前記統合型流路装置に連接されて、前記統合型流路装置から前記水素含有ガスを受け付けて濾過する凝縮フィルタ装置と、前記タンクに垂直に重ねられるとともに、前記タンクと前記統合型流路の間に位置し、前記統合型流路装置に連接されて、濾過された前記水素含有ガスを受け付けて加湿する加湿装置、を含む。
【0026】
前記凝縮フィルタ装置は凝縮流路を有する。且つ、前記凝縮フィルタ装置は、取り外し可能に前記統合型流路装置内に嵌入されて、前記統合型流路装置から水素含有ガスを受け付けるとともに、前記凝縮流路内で前記水素含有ガスを濾過する。
【0027】
前記水素発生装置は、更に、アトマイザーを含む。当該アトマイザーは、前記統合型流路装置に連接されて、前記統合型流路装置から加湿された前記水素含有ガスを受け付けることで、発生させた霧化ガスと前記水素含有ガスを混合してヘルスケアガスを形成し、送り出す。
【発明の効果】
【0028】
上記の構造により、本発明は以下の技術的効果を実現可能である。
【0029】
1.水素水及び加湿した水素含有ガス(又は加湿ガス)を迅速且つ容易に形成可能である。また、発生する水素水は過剰なミネラル又は酸化マグネシウムを含まないため、濾過手順を実施する必要がなく、高い溶解度を保つことが可能である。
【0030】
2.発光部材により水素水発生装置のカップ体内における微細な気泡を照射することで外観上の視覚効果も発生させられるため、消費者の購買意欲を刺激可能であるとともに、使用者に現在のシステムの動作状況を把握させることも可能である。
【0031】
3.加えて、水素水発生装置内の水位を検出可能なだけでなく、水素水発生装置が水素発生装置から分離したか否かを検出して水素含有ガスの発生を停止させることも可能なため、システム及び使用者の安全が更に確実に保証される。
【0032】
4.水素含有ガスの外部漏洩の有無や、環境水素濃度の基準超過状況を検出することで、使用者に注意喚起するか、装置を直接停止させて事故の発生を回避することが可能となる。
【0033】
水素ガス濃度検出装置、水素ガス濃度検出装置の本発明の利点及び精神に関しては、以下の発明についての詳細な記載及び添付の図面から更に理解可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1図1は、本発明の具体的実施例に基づく水素発生システムの概略図を示す。
図2図2は、図1の水素発生システムにおける水素発生装置及び水素水発生装置の概略図を示す。
図3図3は、図2の水素水発生装置の内部構造の概略図を示す。
図4図4は、本発明の別の具体的実施例に基づく水素水発生装置の内部構造図を示す。
図5図5は、図3における細管の構造の分解図を示す。
図6図6は、図5における細管の概略断面図を示す。
図7図7は、本発明の別の具体的実施例に基づく水素発生システムの概略図を示す。
図8A図8Aは、本発明の具体的実施例に基づく外部水素ガス検知組立体の概略図を示す。
図8B図8Bは、本発明の別の具体的実施例に基づく外部水素ガス検知組立体の概略図を示す。
図9図9は、本発明の別の具体的実施例に基づく外部水素ガス検知組立体と複数の水素発生システムとの連携の概略図を示す。
図10A図10Aは、本発明の具体的実施例に基づく水素発生装置のタンク、電解槽及び放熱器の概略組立図を示す。
図10B図10Bは、図10Aのタンク、電解槽及び放熱器の断面図を示す。
図10C図10Cは、本発明の別の具体的実施例に基づく水素発生装置のタンク、電解槽及び放熱器の断面図を示す。
図11図11は、図10Aの水素発生装置のタンク、放熱器及びファンの別の角度からの概略構造図を示す。
図12図12は、本発明の具体的実施例に基づく水素発生装置の簡易的な概略分解図を示す。
図13図13は、図12における水素発生装置の別の角度からの簡易的な概略図を示す。
図14図14は、本発明の具体的実施例に基づく水素発生装置の簡易的な概略分解図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図1及び図2を参照する。図1は、本発明の具体的実施例に基づく水素発生システム1の概略図を示す。図2は、図1の水素発生システム1における水素発生装置10及び警告機能を備える水素水発生装置12の概略図を示す。図1及び図2に示すように、水素水発生装置12は取り外し可能に水素発生装置10に装設される。水素発生装置10は水素含有ガスを発生可能である。実用において、水素発生装置10の内部には、水を電気分解する方式で濾過後の水素含有ガスを供給するために、電解槽、凝縮フィルタ、統合型流路、加湿装置、活性炭フィルタロッド等の部材が含まれ得る。或いは、水素発生装置10は、水素含有ガスを貯蔵するためのガス貯蔵ユニットを含み、ガス貯蔵ユニットから水素含有ガスを直接供給してもよい。
【0036】
図2及び図3を合わせて参照する。図3は、図2の水素水発生装置12の内部構造の概略図を示す。図2及び図3に示すように、水素水発生装置12は、カップ体120、給気構造122、細管124、排気構造126及び通水構造128を有する。カップ体120はハウジング1201及び蓋体1202を含む。ハウジング1201は開口を有しており、蓋体1202は開口を被覆するよう開口に設けられる。また、ハウジングは水を収容可能な収容空間1200を形成する。給気構造122、排気構造126及び通水構造128は、カップ体120の蓋体1202に設けられており、収容空間1200とカップ体120の外部を連通させるために用いられる。細管124はカップ体120の収容空間1200内に設けられる。また、収容空間1200に水が収容されると、細管124の一部は水中に浸かる。そのほか、細管124は、一方の側が給気構造122に接続され、水中に浸かる他方の側に複数のホール1240がそれぞれ備わっている。
【0037】
水素水発生装置12が水素発生装置10に接続されているとき、水素発生装置10が発生又は供給した水素含有ガスは、給気構造122で受け付け可能となる。続いて、水素含有ガスは、更に細管124内に進入すると、細管124のうち水中に浸かっている部分のホール1240を通過して、収容空間1200に収容されている水に進入する。水素含有ガスは、細管124の内部からホール1240を通過して収容体10に進入したあと、水中に微細な気泡を形成することで、水素含有ガスと水との接触面積を増大させる。
【0038】
水素含有ガスは、細管124のホール1240を通過したあと、大量の微細な気泡を形成して水中に浮かび、上方へと移動する。気泡は上方へ移動する過程で水気を帯びて加湿される。また、大量の微細な気泡という形式は、水素含有ガスと水との接触面積を大幅に増大させるため、加湿の度合いが更に強化される。加湿された水素含有ガスは加湿ガスと称してもよい。一方、水素含有ガスは、大量の微細な気泡を形成することで水中に効果的に分散可能となり、水中への水素の溶解度を向上させるため、加湿ガスと水素水を同時に形成又は発生させられる。
【0039】
再び図2及び図3を参照する。本具体的実施例における水素水発生装置12の通水構造128は、カップ体120の天井部である蓋体1202に位置するとともに、取り外し可能に通水構造128を被覆する通水蓋体1280を有する。通水構造128が通水構造128から除去又は開放されると、収容空間1200内で発生した水素水は通水構造128からカップ体120の外部に送り出し可能となる。或いは、カップ体120の外部からの補充水を通水構造128からカップ体120の収容空間1200内に進入させることも可能となる。実用において、通水蓋体1280は、通水構造128を被覆するためのカバープレートと、カバープレートに接続される延長コードを含む。これにより、カバープレートは、通水構造128から開放された場合でも、延長コードにより蓋体1202に接続されたままとなり得るため、落下又は紛失の恐れがない。
【0040】
そのほか、本具体的実施例における水素水発生装置12の排気構造126は、カップ体120の上方である蓋体1202に設けられる。上述したように、水素含有ガスは、細管124のホール1240を通過したあと、水中に進入して微細な気泡を形成するとともに上昇し、上昇の過程で加湿される。加湿された水素含有ガスは、上昇して収容空間1200の上方に集まるため、排気構造126により収集されてカップ体120の外部に送り出し可能となる。この排気構造126は、加湿された水素含有ガス(加湿ガスと称してもよい)を患者に直接吸入させてもよいし、携帯式又は固定式の霧化/揮発性ガス発生器に接続されて、加湿された水素含有ガスと霧化/揮発性ガス発生器で発生した霧化ガス(霧化ガスとは、水蒸気、霧化薬液、揮発性精油及びそれらの組み合わせからなる群のうちのいずれかとすることができる)とで混合ガスを形成したあと患者に吸入させてもよい。
【0041】
実用において、排気構造126が加湿された水素含有ガスを送り出す際の流量は0.01~12L/minの範囲内とすることができ、例えば、人体の呼吸量に合わせて1~6L/minの間とする。そのほか、使用者が水素水を取り出しやすいよう、水素水発生装置12は、カップ体120におけるハウジング1202の外表面に設けられて、使用者が把持することで水素水を注ぎやすくなる取っ手121(図1及び図2に示す)を含んでもよい。
【0042】
水素発生システムの動作時には異常事態が発生する場合がある。例えば、長期間使用しているうちに、水素発生装置10又は水素水発生装置12が劣化して機器が故障したり、使用者の不適切な操作によって水素ガスが外部に漏洩したりする等の問題が生じ得る。これらの異常事態は事故を招来する恐れがあるため、使用者への警告を可能とするメカニズムを有して、現在のシステムの動作が正常か否かを使用者に提示する必要がある。これに対し、本発明では、正常動作の場合と異常動作の場合とでカップ体120が異なる色の光線を発する方式で使用者に注意を促す。例えば、水素発生装置10又は水素水発生装置12が正常な動作状態である場合、カップ体120は青色光又は緑色光を発し得るが、水素発生装置10又は水素水発生装置12が正常な動作状態ではない場合、カップ体120は黄色光又は赤色光を発し得る。よって、使用者は、カップ体120の色からシステムが正常に動作しているか否かを直接把握可能である。そのほか、水素発生装置10又は水素水発生装置12は、システムの状況に応じて特定の動作を直接行うことでシステム全体を保護してもよい。
【0043】
詳細には、再び図2を参照する。図2に示すように、水素発生装置10における水素水発生装置12が装設される位置に、静電容量式水位計100及び発光部材102を設けてもよい。静電容量式水位計100は、水素水発生装置12が水素発生装置10に装設されているときに、水素水発生装置12のカップ体120内における水位レベルを検出可能である。詳述すると、静電容量式水位計100は、カップ体120内の高水位及び低水位をそれぞれ測定可能な2つの測定ユニットを含む。これにより、水素水発生装置12内の水を補充すべきか否かを使用者に把握させることができる。また、水素水発生装置12が水素発生装置10に装設されているときに、水素発生装置10で発生した水素含有ガスは、給気構造122を通じてカップ体120の収容空間1200内に進入する。しかし、水素水発生装置12が水素発生装置10から取り外された場合には、水素発生装置10で発生した水素含有ガスが外部に漏洩して想定外の事故を招来する恐れがある。水素発生装置10上の静電容量式水位計100は、上述した水素含有ガスの外部漏洩事故を回避するために使用可能である。本具体的実施例において、水素発生装置10は、静電容量式水位計100に接続される制御モジュールを含み得る。水素水発生装置12が水素発生装置10から分離すると、静電容量式水位計100の2つの測定ユニットは、カップ体120内の高水位又は低水位を検出不可能となるため、水位を検出不可能な旨の信号を制御モジュールに送信する。或いは、静電容量式水位計100がいずれの水位も検出していない旨が制御モジュールによって能動的に検証される。続いて、制御モジュールは、水素含有ガスの発生を停止するよう水素発生装置10を制御する。これにより、水素発生装置10の水素含有ガスが外部に漏洩するとの事故を防止可能となる。
【0044】
上記の具体的実施例では、水位計を利用することで、水位の測定と、水素水発生装置12が水素発生装置10に接続されているか否かを検出して水素含有ガスの外部漏洩を回避するとの機能が同時に達成される。しかし、実用においては、水素発生装置10における水素水発生装置12が装設される位置に接触検出ユニットを別途設け、カップ体120がこの接触検出ユニットに接触したか否かを検出することで、水素水発生装置12が水素発生装置10に接続されているか否かを判断してもよい。
【0045】
水素発生装置10上の発光部材102は、水素水発生装置12が水素発生装置10に装設されているときにカップ体120に対し光線を発する。本具体的実施例において、カップ体120の外壁は透明とすることが可能なため、発光部材102から発せられた光線はカップ体120を通過して収容空間1200内に進入可能である。注意すべき点として、発光部材102の位置や数等は、図2に示す位置及び数に限らず、使用者又は設計者のニーズに応じて設計を決定してもよい。また、実用において、発光部材102は発光ダイオード(LED)としてもよいが、これに限らず、光線を発することのできるいずれの部材であっても本発明に適用可能である。
【0046】
水素含有ガスは、収容空間1200の水中で微細な気泡を形成して上昇する。そのため、発光部材102から発せられた光線は、収容空間1200に進入したあとこれらの微細な気泡により屈折又は反射してから、透明な外壁を通過して外部に到達する。カップ体120は透明な外壁を有しているため、使用者は、透明な外壁を通じて、細管124の管壁に大量の水素含有ガスの微細な気泡が発生して上方へ浮遊していることを観察可能である。且つ、発光部材102から発せられた光線は、これらの微細な気泡に照射されて光線の偏向又は反射を生じ、使用者に収容体20内部の光線の変化を感じさせることで、視覚的な美しさとの効果を達成する。
【0047】
そのほか、発光部材102は異なる発光モードを有してもよい。実用において、発光部材102は、前述の制御モジュールに制御されてこれらの発光モードを実行可能である。異なる発光モードにおいて、発光部材102は異なる色の光を発するか、異なる点滅方式を呈することが可能である。例えば、水素発生ガスがカップ体120に進入する際の流量が大きい場合、発光部材102は点滅周波数の高い光線を発してもよい。また、水素発生装置10及び水素水発生装置12が正常に動作している場合(例えば、水素含有ガスの送り込み速度が正常範囲の場合、又は、静電容量式水位計100が正常に動作している場合等)、発光部材102は、例えば、青色光又は緑色光といった第1色を有する光を発することで、現在のシステムの動作が正常である旨を使用者に提示してもよい。しかし、水素発生装置10及び水素水発生装置12が正常に動作していない場合(例えば、水素含有ガスの送り込み速度が正常範囲でない場合、又は、水素含有ガスの送り込みがない場合、或いは、静電容量式水位計100が故障した場合等)、発光部材102は、例えば、黄色光又は赤色光といった第2色を有する光を発することで、現在のシステムが正常でない旨又は故障している旨を使用者に提示してもよい。これにより、発光部材102は、異なる視覚効果を奏し得るだけでなく、現在のシステムの状態を使用者に提示することで、システム装置及び使用者の安全を確実に保証することも可能である。
【0048】
上記の発光部材は、水素水発生装置内に設けてもよい。ここで、図4を参照する。図4は、本発明の別の具体的実施例に基づく水素水発生装置12の内部構造図を示す。図4に示すように、水素水発生装置12は、更に、カップ体120の蓋体1202に設けられて収容空間1200に光線を発することが可能な発光部材130を含む。これにより、光線は、微細な気泡により屈折又は反射したあと、カップ体120の透明な外壁を通過して外部に到達する。この発光部材130は、水素水発生装置12の制御ユニット(図示しない)により制御してもよいし、水素水発生装置12に接続されている装置(例えば、水素発生装置10)により制御してもよい。また、発光部材130の数及び設置位置は、使用者又は設計者のニーズに応じて決定可能である。発光部材130は、上述した具体的実施例の発光部材102と同様に、異なる視覚効果を奏し得るだけでなく、異なる発光モードにより現在のシステムの状態を使用者に提示することで、システム装置及び使用者の安全を確実に保証することも可能である。注意すべき点として、本具体的実施例における水素水発生装置12のその他のユニットは、構造及び機能が上述した具体的実施例における対応するユニットとほぼ同じであるため、ここでは改めて詳述しない。
【0049】
上述した具体的実施例において、細管124は、水素含有ガスを収容空間1200の水中に送り出して多数の微細な気泡を形成するために使用可能である。以下では、細管124の構造及び機能について詳述する。ここで、図5及び図6を参照する。図5図3における細管124の構造の分解図を示し、図6図5における細管124の概略断面図を示す。図5及び図6に示すように、細管124は注気カラム1242及び注気ベース1244を含む。注気カラム1242は、一方の側が給気構造122に連接されており、且つ、第1注気流路1243を有している。注気ベース1244の位置は収容空間1200の水中に浸かり得る。且つ、注気ベース1244は、更に、注気ベース体1245及び注気蓋体1246を含む。注気ベース体1245は注気カラム1242に連接されており、且つ、第2注気流路1247及び複数の注気ホール1248を有する。第2注気流路1247は第1注気流路1243に連接されており、注気ホール1248は第2注気流路1247に連接されている。注気蓋体1246は、注気ベース体1245に嵌め合わされるとともに、各注気ホール1248にそれぞれ対応する複数のホール1240が設けられている。よって、ホール1240は、注気ホール1248を介して第2注気流路1247にそれぞれ連接される。水素含有ガスが給気構造122から細管124に進入する際に、水素含有ガスは、第1注気流路1243、第2注気流路1247及び注気ホール1248を順に通過する。そして、最後に、ホール1240を経由して収容空間1200の水中に進入することで気泡状態を形成する。
【0050】
実用において、ホール1240は、使用者又は設計者のニーズに応じてサイズを設計可能であり、形成される気泡のサイズはホール1240に応じて変化する。しかし、本具体的実施例において、ホール1240と注気ホール1248の間には、水中に注入される水素含有ガスの品質及び安全性の懸念を確実になくすために、ホール1240を通過する水素含有ガスを濾過するための小型フィルタコア1249を設けてもよい。この小型フィルタコア1249は、更に、水素含有ガスを微細な気泡に分断することで水との接触面積を増大させ、水中への水素含有ガスの溶解濃度を向上させることも可能である。よって、本具体的実施例で形成される気泡のサイズは、ホール1240ではなく、小型フィルタコア1249により制御可能である。実際に応用する際には、小型フィルタコア1249を活性炭フィルタコア、飲用水フィルタコア等としてもよいが、これらに限らない。そのほか、細管124は、更に、小型フィルタコア1249を収容及び固定するための複数の固定ホール1251を有する固定部材1250を含む。また、注気ベース体1245は、注気蓋体1246に面する表面に、固定部材1250を収容するための凹溝1252を有する。
【0051】
図5に示すように、ホール1240は、収容空間1200に面する開口が注気ホール1248に面する開口の面積よりも大きい中空の円錐台構造をなしている。これにより、微細な気泡である水素含有ガスが水中に注入される際の分散度合いを向上させることができる。反対に、収容空間1200に面する開口が注気ホール1248に面する開口の面積よりも小さい場合には、微細な気泡状態の水素含有ガスが集合して大きな気泡状態となるため、飲用水における水素含有ガスの接触面積が低下する。
【0052】
各ホール1240から流出する水素含有ガスの量を平均的に割り当て可能とすることで、微細な気泡状態の水素含有ガスの送り出し効率を向上させるとともに、収容空間1200内の水に均一な水素溶解量を持たせるために、第2注気流路1247は、第1注気流路1243との連接箇所から注気ベース体1245の両端に向かって徐々に大きくなっている。よって、第2注気流路1247は、中央が狭く、両端が広い流路設計となっており、連接箇所から両端に向かって水素含有ガスの流量を増加させることが可能である。これにより、ホール1240の全てが十分に活用されることなく、水素含有ガスの大部分が第1注気流路1243との連接箇所の近傍から水中に注入されるとの事態が回避される。
【0053】
前述の具体的実施例で述べたように、水素発生装置10に装設される発光部材102又は水素水発生装置12内の発光部材130は、複数の発光モードを有して異なる色の光を発することで、現在のシステムの動作が正常か否か、例えば、水素含有ガスの外部漏洩が存在するか否かを使用者に提示可能である。上記の異常事態に対し、本発明の水素発生システムは、水素発生装置外部の水素ガス濃度を検出する装置を含んでもよい。ここで、図7を参照する。図7は、本発明の別の具体的実施例に基づく水素発生システム1の概略図を示す。図7に示すように、本具体的実施例と上述した具体的実施例との違いとして、本具体的実施例における水素発生システム1の水素発生装置10は、更に、水素発生装置10の外部における水素ガス濃度を検出可能な水素ガス濃度検出装置104を含む。注意すべき点として、本具体的実施例における水素発生システム1のその他のユニットは、上述した具体的実施例における対応するユニットと同じ又は類似の構造及び機能を有するため、ここでは改めて詳述しない。よって、本発明において、水素発生システムは、システム外への水素ガスの漏洩有無を使用者に警告するために、水素発生装置、水素水発生装置(カップ体、取っ手、給気構造、細管、排気構造及び通水構造等を含む)、水素ガス検出装置及び警告装置を含み得る。具体的実施例において、警告装置は、前述の水素発生装置10に設けられる発光部材102とし、透明な外壁を有する水素水発生装置12のカップ体120に対し発光することで警告信号(第2色の光)を発生させてもよい。或いは、別の具体的実施例において、警告装置は、前述のカップ体120に設けられる発光部材130とし、透明な外壁を有するカップ体120に対し発光することで警告信号(第2色の光)を発生させてもよい。更に、警告装置は、水素発生装置又は水素水発生装置に設けられる音声発生部材としてもよく、前述の異常事態が発生した場合に、警告信号として警告音を発生させることで使用者にシステム異常を提示してもよい。
【0054】
図7の具体的実施例において、水素発生装置10の制御ユニットは、水素ガス濃度検出装置104が検出した外部の水素濃度と予め定められた水素濃度の閾値を比較可能である。水素発生システム1の外部における水素濃度が予め定められた水素濃度の閾値よりも高い旨が比較により得られた場合、制御ユニットは水素含有ガスが外部に漏洩していると判断可能である。続いて、制御ユニットは、水素発生装置10上の発光部材102又は水素水発生装置12内の発光部材130が、例えば黄色光又は赤色光といった前述の第2色の光を発することで、現在のシステムが正常でない旨又は故障している旨を使用者に提示するよう制御する。また、反対に、制御ユニットが、水素発生システム1の外部における水素濃度が予め定められた水素濃度の閾値よりも低い旨を比較により得た場合、制御ユニットは、水素発生装置10上の発光部材102又は水素水発生装置12内の発光部材130が、例えば青色光又は緑色光といった前述の第1色の光を発することで、現在のシステムが今のところ正常に動作している旨を使用者に提示するよう制御する。注意すべき点として、実用においては、水素発生システム1の外部における水素濃度が予め定められた水素濃度の閾値よりも低い旨が比較により得られることは、必ずしもシステムの正常動作を意味せず、水素発生システム1に水素ガスの外部漏洩以外の正常でない状態又は故障状態が発生している場合もある。制御ユニットは、これらの正常でない又は故障している状態を検出した場合にも、発光部材102又は発光部材130が第2色の光を発することで現在のシステムが正常でない旨又は故障している旨を使用者に警告するよう制御する。
【0055】
制御ユニットは、水素ガス濃度検出装置104により検出された外部の水素ガス濃度から水素発生システム1に水素含有ガスの外部漏洩が存在すると判断した場合、発光部材102又は130の発光モードを変更するだけでなく、水素発生装置10による水素ガスの発生を直接停止させることで、想定外の事態の発生を回避してもよい。
【0056】
第2色の光を発するよう発光部材102又は発光部材130を直接制御するために、上記の水素ガス濃度検出装置は、水素発生装置に設置可能なほか、水素水発生装置12上の例えばカップ体120に設置してもよい。水素水発生装置12に装設される水素ガス濃度検出装置は、水素水発生装置12が水素発生装置10に装設されるときに水素発生装置10の制御ユニットに電気的に接続されてもよく、検出結果を制御ユニットに送信する。そして、制御ユニットは、検出結果に基づき発光部材の発光モードを制御するか、水素発生装置10による水素含有ガスの発生を停止させる。
【0057】
また、水素ガス濃度検出装置は、水素発生装置及び水素水発生装置以外に設けてもよい。ここで、図8A及び図8Bを参照する。図8Aは、本発明の具体的実施例に基づく外部水素ガス検知組立体14の概略図を示し、図8Bは、本発明の別の具体的実施例に基づく外部水素ガス検知組立体14’の概略図を示す。図8Aに示すように、外部水素ガス検知組立体14は、プラグ(図示しない)を有する構造としてもよく、水素発生装置10の電源プラグ16と隣接する電源ソケットSに直接挿し込まれる。また、図8Bに示すように、外部水素ガス検知組立体14’は、プラグ及びソケット143’を有する構造であり、電源ソケットSに直接挿し込み可能である。且つ、水素発生装置10の電源プラグ16は、外部水素ガス検知組立体14’のソケット143に挿し込まれる。上述した具体的実施例において、外部水素ガス検知組立体14は水素発生システム1の一部としてもよい。図8Aの実施例において、外部水素ガス検知組立体14は、水素発生装置10と信号をやり取りし、検出した外部環境の水素ガス濃度を水素発生装置10の制御ユニットに送信して比較することで、水素発生システム1の外部における水素ガス濃度が基準を超えているか否かを判断可能とする。或いは、外部水素ガス検知組立体14は、水素発生システム1の外部における水素ガス濃度が基準を超えているか否かを直接判断可能であり、水素発生装置10の制御ユニットに対し、発光部材による発光モードの変更及び水素の発生停止を制御するよう通知する。また、図8Bの実施例では、前述の機能以外に、水素発生システム1の外部における水素ガス濃度が基準を超えている旨を検出した場合、外部水素ガス検知組立体14’は、水素発生装置10の制御ユニットを経由することなく、電源ソケットSからの電気供給を直接停止させることで水素発生装置10を直接停止させることも可能である。
【0058】
図9を参照する。図9は、本発明の別の具体的実施例に基づく外部水素ガス検知組立体14と複数の水素発生システム1との連携の概略図を示す。図9に示すように、外部水素ガス検知組立体14は、複数の水素発生システム1における水素発生装置10の制御ユニットと同時に信号をやり取りしてもよい。注意すべき点として、図9は、外部水素ガス検知組立体14が4つの水素発生システム1と連携する場合を示しているが、実用において、水素発生システム1は4つに限らない。本具体的実施例において、これらの水素発生システム1と外部水素ガス検知組立体14は同一エリアに位置する。よって、外部水素ガス検知組立体14は、これらの水素発生システム1の外部環境における水素ガス濃度を検知可能である。そして、水素ガス濃度の基準超過が検知された場合には、各水素発生システム1の発光部材が発光モードを変更するとともに、水素の発生が停止される。ひいては、各水素発生システム1が直接停止することで、各水素発生システム1及び使用者の安全を確実に保証する。
【0059】
次に、上述した具体的実施例における水素発生装置の内部構造について更に説明する。図10A及び図10Bを参照する。図10Aは、本発明の具体的実施例に基づく水素発生装置5のタンク51、電解槽52及び放熱器53の概略組立図を示す。また、図10Bは、図10のタンク51、電解槽52及び放熱器53の断面図である。図10A及び図10Bに示すように、本具体的実施例において、電解槽52は、タンク51内に位置しており、タンク51内の水を受け付けて電気分解を行うことで水素含有ガスを発生させる。放熱器53の給水管531、吐水管532及びパイプ構造533はいずれも偏平管構造をなしている。且つ、タンク51の内部空間と放熱器53の給水管531、吐水管532及びパイプ構造533の内部を連通させるために、タンク51の第1開口514及び第2開口515の形状は、それぞれ、給水管531及び吐水管532の形状に対応している。実用において、図10Aに示すように、給水管531、吐水管532及びパイプ構造533の幅はタンク51の側面の長さと等しくてもよい。つまり、タンク51の第1開口514及び第2開口515は大きな面積及びカバー範囲を有している。よって、水素発生装置の動作時に、熱エネルギーを含む電解水は、タンク51の第1開口514を通じて大量且つ急速に放熱器53へ流動してから、パイプ構造533を通過することで放熱可能となる。且つ、放熱後の電解水も、タンク51の第2開口515を通じて急速にタンク51へ回帰可能となるため、放熱速度が向上する。ただし、放熱器53の給水管531、吐水管532及びパイプ構造533の幅はこれに限らず、幅は任意の長さとしてもよいし、必要に応じて決定してもよい。更に、本具体的実施例において、熱エネルギーを含む電解水がパイプ構造533内に留まる時間を長引かせて放熱効率を向上させるために、パイプ構造533は波型状の遅延構造5331を有している。実用において、遅延構造5331の形状及び設置方式はこれに限らず、上述した具体的実施例の形状及び設置方式としてもよい。
【0060】
本発明における水素発生装置の放熱器は、タンクの右側に位置する(図10A参照)だけでなく、タンクの左側に位置してもよい。更に、本発明における水素発生装置の放熱器の数及び設置位置もこれに限らない。ここで、図10Cを参照する。図10Cは、本発明の別の具体的実施例に基づく水素発生装置5のタンク51、電解槽52及び放熱器53の断面図を示す。本具体的実施例において、水素発生装置5は、タンク51の左右両側にそれぞれ設けられる2組の放熱器53を同時に含んでもよい。本具体的実施例におけるタンク51、電解槽52及び放熱器53の機能は、上述した具体的実施例における対応する部材の機能とほぼ同じであるため、ここでは改めて詳述しない。そのほか、放熱速度を向上させるために、水素発生装置は、更に、パイプ構造の外側に設けられる複数の放熱フィンを含んでもよい。
【0061】
図10A図10B及び図11を参照する。図11は、図10Aの具体的実施例における水素発生装置5のタンク51、放熱器53及びファン55の別の角度からの概略構造図を示す。図10A図10B及び図11に示すように、放熱器53がタンク51に接続されたあと、放熱器53の給水管531、吐水管532、パイプ構造533及びタンク51の側壁は放熱風路54を形成する。水素発生装置5は、更に、外部環境から空気を放熱風路54に導入するために、放熱風路54に対応するファン55を含んでもよい。実用において、放熱器53が放熱する際、電気分解後の電解水に発生した熱エネルギーは全て放熱器53のパイプ構造533に伝達される。このとき、ファン55は、外気を放熱風路54に導入することで、パイプ構造533の熱エネルギー及び温度を低下可能とする。注意すべき点として、本発明における水素発生装置のファンの数及び設置位置はこれに限らない。具体的実施例において、ファンは、放熱風路の両端にそれぞれ設けられる第1ファン及び第2ファンを含んでもよい。第1ファンは外部環境の空気を放熱風路に導入可能であり、第2ファンは放熱風路の空気を外部環境に導出可能である。別の具体的実施例において、水素発生装置がタンクの左右両側にそれぞれ設けられる2組の放熱器を同時に含む場合、水素発生装置は、タンクの左右両側にそれぞれ設けられ、且つ、放熱器により形成される放熱風路に対応する2組のファンを含んでもよい。
【0062】
図12及び図13を参照する。図12は、本発明の具体的実施例に基づく水素発生装置6の簡易的な概略分解図を示す。図13は、図12における水素発生装置6の別の角度からの簡易的な概略図を示す。図12及び図13に示すように、本具体的実施例における水素発生装置6は、電解槽(図示しない)、タンク602、加湿装置603、統合型流路装置604、凝縮フィルタ装置605、水素水カップ606及びアトマイザー607を含む。加湿装置603はタンク602に垂直に重ねられ、統合型流路装置604は加湿装置603に垂直に重ねられる。また、凝縮フィルタ装置605は、統合型流路装置604内の収容空間に配置される。
【0063】
凝縮フィルタ装置605は、水素含有ガスを濾過するために使用可能であり、且つ、凝縮流路6051を有し得る。実際に応用する際、凝縮フィルタ装置605は、統合型流路装置604内に嵌入可能であるとともに、統合型流路装置604の側辺から抜き出して容易に交換可能である。よって、水素発生装置6全体を分解して交換する必要がない。ただし、これに限らず、凝縮フィルタ装置605は、固定的に統合型流路装置604内に設けられてもよい。加湿装置603は、加湿室(図示しない)及び連通室6031を含む。加湿室には補充水が収容されており、水素含有ガスを加湿するために使用可能である。連通室6031は、タンク602と統合型流路装置603を連通することで、タンク602に設けられる電解槽で発生した水素含有ガスを凝縮フィルタ装置605の凝縮流路6051に進入させるために使用可能である。水素水カップ606は、飲用水を収容するために使用可能である。且つ、水素水カップ606は、水素含有ガスを飲用水に注入して水素含有水を形成するために用いられる。統合型流路装置604は、給気流路6041、排気流路6042及びガス連通流路6043を含む。給気流路6041及び排気流路6042は選択的に水素水カップ606に連接可能であり、ガス連通流路6043は選択的に給気流路6041及び排気流路6042に連接可能である。アトマイザー607は、統合型流路装置604の排気流路6042に連接されて水素含有ガスを受け付けるとともに、霧化ガスを別途発生させて水素含有ガスと混合することでヘルスケアガスを形成可能である。そのほか、加湿装置603、凝縮フィルタ装置605、アトマイザー607及び水素水カップ606は統合型流路装置604に嵌合又は直接連接されてもよい。
【0064】
よって、電解槽で発生した水素含有ガスは、タンク602の水面から離れると、迅速に加湿装置603の連通室6031に進入する。続いて、水素含有ガスは、加湿装置603の連通室6031、凝縮フィルタ装置605の凝縮流路6051、統合型流路装置604の給気流路6041、排気流路6042及びアトマイザー607を順に通過する。なお、水素含有ガスは選択的に水素水カップ606を通過してもよい。ただし、理解すべき点として、上記の水素含有ガスの流動方向は本発明における放熱器を有する水素発生装置の一実施例であって、当業者は、必要に応じて自発的に各部材の順序を調整してもよく、上記に限らない。
【0065】
アトマイザー607は、霧化ガスを発生させて水素含有ガスと混合することで、ヘルスケアガスを形成可能である。霧化ガスは、水蒸気、霧化薬液及び揮発性精油からなる群のうちの1種類又はそれらの組み合わせから選択可能である。具体的実施例において、アトマイザー607は発振器を含む。発振器は、アトマイザー607に添加された水、霧化薬液又は揮発性精油を振動により霧化させて霧化ガスを発生させたる。そして、混合ガスと霧化ガスを混合することでヘルスケアガスが形成される。アトマイザー607は、使用者のニーズに応じて選択的にオン又はオフすることで、霧化ガスが混合されたヘルスケアガスを供給して使用者に吸入させたり、混合ガス(即ち、第2酸素ガスで希釈した水素含有ガス)のみを供給して使用者に吸入させたりすることが可能である。
【0066】
前述のウォーターポンプは、上記具体的実施例の設置方式のほかに、その他の態様としてもよい。図12に示すように、具体的実施例において、ウォーターポンプ608は、タンク602の底部に設けられるとともに、タンク602の下キャビティに接続可能である。実用において、ウォーターポンプ608は、羽根部により、タンク608内の下キャビティに位置する電解水を電解槽に導入することで、電気分解効率を向上可能とする。また、ウォーターポンプ608は、下キャビティに位置する電解水を加速させて上キャビティに流動させるため、上キャビティに位置する電解水も加速されて第1開口から放熱器へと流動し、放熱を行う。これにより、放熱効率が向上する。
【0067】
つまり、本発明における水素発生装置は、熱エネルギーを含む電解水を仕切りによってタンクの上キャビティに隔離するとともに、上下のキャビティを接続する放熱器によって効果的に放熱することが可能である。且つ、本発明における水素発生装置は、放熱風路に設けられる放熱器及びファンにより放熱器の熱エネルギーを低下させることで、放熱効率を向上可能とする。加えて、本発明における水素発生装置は、ウォーターポンプによってタンク内の電解水を能動的に放熱器に導入し、放熱することでも放熱効率を向上させられる。そのほか、水素発生装置は、放熱器のパイプ構造内に経路の長さを延長させる構造を備えることで、放熱効率を向上可能とする。
【0068】
また、本発明における水素発生装置は、前述の配置方式のほかに、その他の態様としてもよい。ここで、図14を参照する。図14は、本発明の具体的実施例に基づく水素発生装置7の簡易的な概略分解図を示す。図14に示すように、本具体的実施例と上述した具体的実施例との違いとして、本具体的実施例の水素発生装置7は、タンク702、統合型流路装置704、凝縮フィルタ装置705及びアトマイザー707のみを含む。統合型流路装置704はタンク602に垂直に重ねられ、凝縮フィルタ装置605は統合型流路装置604内に設けられる。また、アトマイザー707は統合型流路装置604に接続される。タンク702の電解槽で発生した水素含有ガスは、タンク702の水面を離れると迅速に連通室7021に進入する。続いて、水素含有ガスは、連通室7021、凝縮フィルタ装置705の凝縮流路、統合型流路装置704の給気流路、排気流路及びアトマイザー707を順に通過する。
【0069】
また、本発明の水素発生装置7は、更に、統合型流路装置704に設けられるとともに、統合型流路装置704の流路と連通する補水口708を含む。実用において、補水口708は、統合型流路装置704の排気流路と連通可能である。水素発生装置7が長時間にわたり反応しているうちに、タンク702の水量は徐々に減少する。そのため、使用者は、補水口708から水を加えることでタンク702内の水量を補充可能である。使用者が補水口708から補水すると、水は、凝縮フィルタ装置705の凝縮流路、連通室7021を通過してタンク702に到達する。更に、凝縮フィルタ装置705が動作する際に、凝縮フィルタ装置705は、電解水中の電解質を濾過することで電解質を凝縮流路内に残留させる。そのため、使用者が補水口708から補水して水が凝縮流路を通過する際に、凝縮流路内に残留した電解質も水とともにタンク702へ回帰可能となる。注意すべき点として、補水口708の設置位置はこれに限らない。具体的実施例において、補水口はアトマイザーと連通してもよい。また、別の具体的実施例において、補水口は凝縮フィルタ装置の凝縮流路と直接連通してもよい。
【0070】
以上述べたように、本発明における水素水発生装置及び水素発生システムは、水素水及び加湿した水素含有ガス(又は加湿ガス)を容易に形成可能である。また、発生する水素水は過剰なミネラル又は酸化マグネシウムを含まないため、濾過手順を実施する必要がなく、高い溶解度を保つことが可能である。そのほか、発光部材により水素水発生装置のカップ体内における微細な気泡を照射することで外観上の視覚効果も発生させられるため、消費者の購買意欲を刺激可能であるとともに、使用者に現在のシステムの動作状況を把握させることも可能である。加えて、水素発生装置上の静電容量式水位計は、水素水発生装置内の水位を検出可能なだけでなく、水素水発生装置が水素発生装置から分離したか否かを検出して水素含有ガスの発生を停止させることも可能なため、システム及び使用者の安全が更に確実に保証される。水素発生システムは、更に、水素含有ガスの外部漏洩の有無や、環境水素濃度の基準超過状況を検出することで、使用者に注意喚起するか、装置を直接停止させて事故の発生を回避可能とする装置上又は装置外部の水素ガス濃度検出装置を含む。
【0071】
以上の好ましい具体的実施例についての詳細な記述は、本発明の特徴及び精神をより明瞭に記載可能とすることを意図しており、上記で開示した好ましい具体的実施例によって本発明の範囲を制限するものではない。むしろ、上記の詳細な記述は、各種の変更を網羅可能とし、且つ、本発明が請求しようとする権利範囲の範疇で等価性を持って構成することを目的としている。従って、本発明が請求する権利範囲の範疇は、全ての可能な変更及び均等性を有する構成が網羅されるよう、上記の説明に基づき最も広く解釈すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10A
図10B
図10C
図11
図12
図13
図14
【国際調査報告】