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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 83/04 20060101AFI20240829BHJP
   A47K 5/02 20060101ALI20240829BHJP
   A47K 5/06 20060101ALI20240829BHJP
【FI】
B65D83/04 A
A47K5/02 Z
A47K5/06
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024515420
(86)(22)【出願日】2022-09-08
(85)【翻訳文提出日】2024-03-08
(86)【国際出願番号】 US2022076079
(87)【国際公開番号】W WO2023039451
(87)【国際公開日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】17/470,666
(32)【優先日】2021-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スコット デイビッド ホッホバーグ
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン デイビッド アンドレス
(72)【発明者】
【氏名】カイル ウィリアム ハリス
(72)【発明者】
【氏名】ニコール アリサ レニー ロケット ターナー
(72)【発明者】
【氏名】マシュー ジョン ベーム
(72)【発明者】
【氏名】クリスチャン アレキサンダー ジッペラー
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー アレン キング
(57)【要約】
複数の物品のための容器であって、本体と、本体の端部に固定的に連結された中空部材と、中空部材に移動可能に連結されたカップ部材と、を備える、容器。カップ部材が開位置にある場合に、カップ部材と中空部材とは離間して配置され、開口部を画定する。スライダは、カップ部材に移動可能に連結される。スライダはバネを有し、スライダがカップ部材に対して半径方向に移動された場合に、スライダは、物品を開口部に向かって移動させ、スライダ上のバネが撓む。分配後、バネは徐々に弛緩し、スライダをリセットする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いの上に積み重ねられた複数の物品のための容器であって、
中空形状を有し、長手方向軸線に沿って延在する本体であって、前記本体が、第1の閉鎖端部と、前記第1の閉鎖端部に対向する第2の開放端部と、を備える、本体と、
前記第2の端部において前記本体に固定的に連結された、中空部材と、
前記中空部材に移動可能に連結されたカップ部材であって、開位置において、前記カップ部材と前記中空部材とが離間して、前記第2の開放端部と連通する開口部を画定し、前記カップ部材が、前記容器の閉じた底端部を画定する基部を備える、カップ部材と、
前記開口部の向かい側に位置付けられ、バネを備えるスライダであって、前記スライダが、前記バネが弛緩する位置と前記バネが屈曲する位置との間で、半径方向に前記カップ部材に対して移動可能であるように、前記スライダが前記カップ部材に移動可能に連結される、スライダと、を備え、
閉位置では、前記開口部が閉じられ、前記開位置では、前記移動可能な開口部が少なくとも部分的に露出されて、前記複数の物品から、底部の物品を前記容器から取り出すことを可能にする、容器。
【請求項2】
前記スライダに接続され、前記カップ部材内に配置された係合部分を更に備え、前記係合部分が、前記複数の物品からの前記底部の物品に係合するように構成される、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記係合部分の反対側で前記スライダに接続され、前記カップ部材の外部に配置された把持部分を更に備え、
前記カップ部材の前記開位置において、前記把持部分は、前記底部の物品が、前記容器からの取り出しのために、底部の前記開口部を通って少なくとも部分的に延在するように、前記開口部に向かって移動されるように構成されて、前記係合部分が前記底部の物品を前記開口部に向かって移動させ、
前記容器から前記底部の物品を取り出した後に、前記把持部分は、前記係合部分が前記複数の物品からの連続する底部の物品に係合するように、前記バネによって前記開口部から徐々に離れるように移動されるように構成される、請求項2に記載の容器。
【請求項4】
前記カップ部材が、前記長手方向軸線に沿って及び/又は前記半径方向軸線の周りで、閉位置と開位置との間で、底部部材に対して移動可能である、請求項1~3のいずれか一項に記載の容器。
【請求項5】
前記中空の本体が、管状形状を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の容器。
【請求項6】
前記本体が、0重量%~約10重量%のプラスチックを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の容器。
【請求項7】
前記バネが板バネである、請求項1~6のいずれか一項に記載の容器。
【請求項8】
前記第1の閉鎖端部に取り付けられた杭を更に備え、前記杭が、前記中空部材内で、前記長手方向軸線に沿って、前記第2の開放端部に向かって延在する、請求項1~7のいずれか一項に記載の容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、容器に関し、より詳細には、複数の溶解性物品のための容器に関する。
【背景技術】
【0002】
シャンプー、コンディショナー、ボディウォッシュ、洗顔料、及びハンドソープを含むいくつかのパーソナルケア製品は、固体単位用量形態で入手可能である。このような製品としては、溶解性フィルム、固体中の圧縮粉末、繊維性構造体、多孔質発泡体、溶解性変形可能固体、粉末、バー、又はプリルが挙げられる。理想的には、これらの製品は、液体の水に曝露された場合に、ほぼ即座に溶解するように、製剤化され得る。しかしながら、これは、パーソナルケア製品が使用される場所(例えば、シャワー、バスタブ内、又はシンクに隣接する場所)にパーソナルケア製品を保管することが一般的に最も便利であるため、製品を保管すること、並びにサプライチェーン及び予想される貯蔵寿命を通して製品を保護することに関する問題を引き起こす。しかしながら、これらの便利な保管場所は、一般的に、非常に湿っている、及び/又は製品/物品は、使用前に偶発的に水がかかる可能性があり、製品を溶解させてパーソナルケア製品を液体にする及び/又は粘着性の汚れにする。
【0003】
現在、溶解可能な単位用量製品は、個別に包装され得る。しかしながら、これは、消費者が、使用前に各物品の包装を解いてパッケージを処分しなければならず、消費者は、一般に、シャワー内にゴミ箱又は再利用容器を有していないので、不便である。あるいは、消費者は、製品をシャワー、バスタブ、又はシンクから離して保管し得るが、その後、洗浄を所望する度に、物品を使用場所に持ち込むことを覚えておかなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、複数回用量の溶解可能な単位用量消費者製品を保持し得、消費者製品の便利で直感的な分配を可能し得、消費者が製品を使用することになるシャワー、バスタブ、又は流し台などの湿潤環境において容器を保管することを可能にする容器が、必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
互いの上に積み重ねられた複数の物品のための容器であって、本容器は、中空形状を有し、長手方向軸線に沿って延在する本体であって、第1の閉鎖端部と、第1の閉鎖端部に対向する第2の開放端部と、を備える、本体と、第2の端部において本体に固定的に連結された、中空部材と、中空部材に移動可能に連結されたカップ部材であって、開位置において、カップ部材と底部部材とが離間して、第2の開放端部と連通する開口部を画定し、カップ部材が、容器の閉じた底端部を画定する基部を備える、カップ部材と、開口部の向かい側に位置付けられ、バネを備えるスライダであって、スライダは、バネが弛緩する位置とバネが屈曲する位置との間で半径方向にカップ部材に対して移動可能であるように、スライダはカップ部材に移動可能に連結される、スライダと、を備え、閉位置では、開口部が閉じられ、開位置では、移動可能な開口部が少なくとも部分的に露出されて、複数の物品から、底部の物品を容器から取り出すことを可能にする。
【0006】
互いの上に積み重ねられた複数の物品のための容器であって、本容器は、中空管状形状を有し、長手方向軸線に沿って延在する本体であって、第1の閉鎖端部と、第1の閉鎖端部に対向する第2の開放端部と、を備える、本体と、第2の開放端部で本体に固定的に連結された底部部材と、底部部材に移動可能に連結された移動可能な部材と、を備え、それによって、移動可能な部材が、閉位置と開位置との間で底部部材に対して移動可能であり、移動可能な部材が、第2の開放端部と連通してそれを通る移動可能な開口部を画定し、移動可能な開口部が、長手方向軸線に対して角度を付けて延在し、閉位置において、移動可能な開口部が閉じられ、開位置において、移動可能な開口部が少なくとも部分的に露出されて、複数の物品のうちの底部の物品を容器から取り出すことを可能にし、移動可能な部材が、容器の閉じた底端部を画定する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本明細書は、本発明の主題を具体的に指摘し、かつ明確に特許請求する特許請求の範囲で締めくくられているが、本発明は、添付の図面に関連した以下の説明からより容易に理解され得る、と考えられる。
図1A】本発明の第1の態様による、複数の物品用の容器の正面斜視図である。
図1B図1の容器の概略断面図である。
図2図1の容器の分解斜視図である。
図3A図1の容器の中空部材の側面斜視図である。
図3B図3Aの中空部材の底部斜視図である。
図4A図1の容器のカップ部材の上部斜視図である。
図4B図4Aのカップ部材の底部斜視図である。
図5A図1の容器のカムアームの上部斜視図である。
図5B図5Aのカムアームの底部斜視図である。
図5C図5Aの線2-2に沿ったカムアームの断面図である。
図6図1の線1-1に沿った容器の一部の断面斜視図である。
図7A】容器のいくつかの要素が示されていない、閉じた構成における図1の容器の平面図である。
図7B図7Aの容器の上部斜視図である。
図7C図7Aの容器の正面斜視図である。
図8A】容器のいくつかの要素が示されていない、中間構成における図1の容器の平面図である。
図8B図8Aの容器の上部斜視図である。
図9A】容器のいくつかの要素が示されていない、開いた構成における図1の容器の平面図である。
図9B図9Aの容器の上部斜視図である。
図10A】本発明の第2の態様による、複数の物品用の容器の正面斜視図である。
図10B図10Aの容器の底部斜視図である。
図11図10Aの容器の分解斜視図である。
図12A図10Aの線3-3に沿った異なる構成における容器の断面図である。
図12B図10Aの線3-3に沿った異なる構成における容器の断面図である。
図13A】本発明の第3の態様による、開いた構成における複数の物品のための容器の正面斜視図である。
図13B図13Aの容器の底部斜視図である。
図13C】閉じた構成における図13Aの容器の正面斜視図である。
図14図13Aの容器の分解斜視図である。
図15A】容器のいくつかの要素が示されていない、図13Aの容器の一部の正面図である。
図15B図15Aの線5-5に沿った容器の断面図である。
図16A図13Aの線4-4に沿った異なる構成における容器の断面図である。
図16B図13Aの線4-4に沿った異なる構成における容器の断面図である。
図17A】それぞれ、本発明の第4の態様による、開いた構成及び閉じた構成における、複数の物品のための容器の正面斜視図である。
図17B】それぞれ、本発明の第4の態様による、開いた構成及び閉じた構成における、複数の物品のための容器の正面斜視図である。
図18図17Aの容器の分解斜視図である。
図19A】容器のいくつかの要素が示されていない、図17Aの容器の一部の正面図である。
図19B図19Aの線7-7に沿った容器の断面図である。
図20図17Aの線6-6に沿った容器の断面図である。
図21A】それぞれ、本発明の第5の態様による、閉じた構成及び開いた構成における、複数の物品のための容器の正面斜視図である。
図21B】それぞれ、本発明の第5の態様による、閉じた構成及び開いた構成における、複数の物品のための容器の正面斜視図である。
図21C図21Aの容器の分解斜視図である。
図22A】それぞれ、図21Aの線8-8に沿った、閉じた構成及び開いた構成における容器の断面図である。
図22B】それぞれ、図21Aの線8-8に沿った、閉じた構成及び開いた構成における容器の断面図である。
図23A】それぞれ、本発明の第6の態様による、開いた構成及び閉じた構成における、複数の物品のための容器の正面斜視図である。
図23B】それぞれ、本発明の第6の態様による、開いた構成及び閉じた構成における、複数の物品のための容器の正面斜視図である。
図24図23Aの容器の分解斜視図である。
図25A図23Aの容器の移動可能な部材及びスライダの、上部斜視図である。
図25B図25Aの移動可能な部材及びスライダの、底部斜視図である。
図26A】それぞれ、図23Aの容器のスライダの、正面斜視図及び底部斜視図である。
図26B】それぞれ、図23Aの容器のスライダの、正面斜視図及び底部斜視図である。
図27A】それぞれ、容器のいくつかの要素が図示されていない、図23Aの容器の一部の、正面斜視図及び平面図である。
図27B】それぞれ、容器のいくつかの要素が図示されていない、図23Aの容器の一部の、正面斜視図及び平面図である。
図28A】容器のいくつかの要素が示されていない、図27A及び図27Bとは異なる構成の、図23Aの容器の一部の、それぞれ、正面斜視図及び平面図である。
図28B】容器のいくつかの要素が示されていない、図27A及び図27Bとは異なる構成の、図23Aの容器の一部の、それぞれ、正面斜視図及び平面図である。
図29】固定杭を有する容器の断面図である。
図30A】閉位置にあるカップ部材、スライダ、及び中空部材の、斜視図である。
図30B】閉位置及び開位置/分配準備完了位置にあるスライダの、斜視図である。
図30C】開位置/分配準備完了位置にあるカップ部材、スライダ、及び中空部材の、斜視図である。
図30D】屈曲位置/物品が分配される位置にあるカップ部材、スライダ、及び中空部材の、斜視図である。
図30E】屈曲位置/物品が分配される位置にあるスライダの、斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書は、本発明を具体的に指摘し、明確に請求する「特許請求の範囲」をもって結論とするが、本開示は、以下の記載からよりよく理解されるものと考えられる。
【0009】
本明細書の全体を通して与えられる全ての最大数値制限は、それよりも低い全ての数値制限を、このようなより低い数値制限があたかも本明細書に明示的に記載されているかのように含むことが、理解されるべきである。本明細書の全体を通して与えられる全ての最小数極限値は、それよりも高い全ての数値限定を、このようなより高い数値限定があたかも本明細書に明示的に記載されているかのように含む。本明細書の全体を通して与えられる全ての数値範囲は、このような広い数値範囲内に入るあらゆる狭い数値範囲を、このような狭い数値範囲が全てあたかも本明細書に明示的に記載されているかのように含む。
【0010】
本発明は、複数の配置された物品を収納するための容器に関する。物品は、規則的、半規則的/見かけ上無作為、又は無作為な配置で配置され得る。いくつかの実施例では、物品を、互いの上に積み重ねることができる。その他の実施例では、物品は、並んで配置され得る。複数の物品は、例えば、シャンプー、コンディショナー、ボディウォッシュ、ハンドソープ、及び洗顔料を含む、固体形態のパーソナルケア及びその他の消費者製品であってもよい。複数の物品はまた、洗濯洗剤、布地柔軟剤、布地コンディショナー、家庭用クリーナー、食器用石鹸、食器洗浄機用洗剤、練り歯磨き、マウスウォッシュ等を含む消費者製品であり得る。容器は、複数の物品を貯蔵及び分配してもよく、いくつかの実施例では、物品は、互いの上に直接積み重ねられ得る、及び/又は材料が介在することなく並んで配置され得る。
【0011】
容器は、中空管状形状を有し、長手方向軸線に沿って延在する本体を備える。いくつかの実施例では、本体は、任意の中空形状であり得る。例えば、多角形、角が丸い多角形、楕円形を含む円形、不規則な形状等を含む、任意の形状であり得る断面を有し得る。本体は、第1の端部と、第1の端部に対向する第2の端部と、を備える。少なくとも第2の端部は開いていてもよい。容器は、第2の端部で本体に固定的に連結され、長手方向軸線の周りに角度を付けて延在する第1の開口部を画定する中空部材を更に備える。容器は、カップ部材が長手方向軸線の周りで中空部材に対して回転可能であり得るように、中空部材に回転可能に連結されたカップ部材を更に備える。カップ部材は、長手方向軸線の周りに角度を付けて延在する、カップ部材を通る第2の開口部を画定する。カップ部材は、容器の閉じた底端部を画定し、本体の第2の端部に面する溝付きトラックを画定する基部を備える。容器は更に、中空部材及びカップ部材内に受容されるカムアームを備える。カムアームは、中空部材に移動可能に連結され、溝付きトラックと移動可能に係合する突出部を備え、中空部材とカップ部材との間の相対回転に起因して、カムアームが中空部材に対して移動するようにする。本体、中空部材、及びカップ部材は共に、複数の物品をその内部に収容する。中空部材及びカップ部材は、開いた構成と閉じた構成との間で、互いに対して回転可能である。開いた構成では、第1の開口部及び第2の開口部は、少なくとも部分的に互いに位置合わせされて、分配開口部を形成する。閉じた構成では、第1の開口部及び第2の開口部は、分配開口部を閉鎖するように、互いに位置合わせされていない。カムアームは、中空部材とカップ部材との間の相対回転に起因して、閉じた構成に対応する係合位置と開いた構成に対応する分配位置との間で移動する。係合位置において、カムアームは、複数の物品のうちの底部の物品に係合するように、構成されてもよい。カムアームは、中空部材とカップ部材との間の相対回転に起因して、底部の物品を移動させるように、更に構成されてもよく、それによって、カムアームの分配位置において、底部の物品は、分配開口部を通って少なくとも部分的に延在し、容器から取り出し可能であってもよい。
【0012】
容器は、容器内に保管された複数の物品と、容器が配置され得る外部環境(例えば、シャワー、流し台の近く、又は湿った浴室)に存在する水分との間の接触を、低減又は防止してもよい。したがって、容器は、外部の水分が容器内に保管された複数の物品によって吸収されることを、低減又は防止してもよい。更に、容器は、消費者が複数の物品を保管する容器を、シャワー、バスタブ、又はシンクなどの複数の物品を使用する湿潤環境に保管又は配置することを可能にし得る。
【0013】
場合によっては、本体は、実質的にプラスチックを含まなくてもよく、紙、ボール紙、及び/又は金属箔(例えば、アルミニウム又は鋼)から作製され得る。更に、中空部材、カップ部材、及びカムアームは、プラスチック製であってもよい。本体、中空部材、カップ部材、及びカムアームの相対的な寸法及び重量は、本体が容器の大部分を形成するように選択されてもよく、容器の全体的なプラスチック含有量は、完全にプラスチックで作製された従来の容器と比較して、低くてもよい。本体は、使用中の湿気から(例えば、はね、濡れた手等から)本体を保護するために、包装材料ラベル及び/又はコーティングによって、少なくとも部分的に覆われてもよい。
【0014】
場合によっては、容器が湿った表面上に置かれた場合に、基部を水分(例えば、滞留水)から分離するために、カップ部材の基部の下に支持部材が配置されてもよい。
【0015】
容器は、容器から底部の物品を分配するための、使いやすい直感的な分配機構を、更に提供してもよい。具体的には、閉じた構成から開いた構成への、長手方向軸線を中心とした第1の方向における中空部材とカップ部材との間の相対回転は、カムアームを係合位置から分配位置へと移動させてもよい。容器から底部の物品を取り出した後、第1の方向とは反対の第2の方向における、開いた構成から閉じた構成への中空部材とカップ部材との間の相対回転は、カムアームを分配位置から係合位置へと移動させ、複数の物品からの連続する底部の物品に係合させてもよい。したがって、複数の物品を、容器から容易かつ便利に分配することができる。いくつかの実施例では、容器は、水平に保管され得る。その他の実施例では、上部の物品を分配し得る。
【0016】
したがって、容器の開放及び底部の物品の分配は、消費者による単一の動作で達成されてもよい。具体的には、閉じた構成から開いた構成への中空部材とカップ部材との間の相対回転は、分配開口部を同時に露出させ、少なくとも部分的に分配開口部を通して、底部の物品を分配してもよい。更に、容器の閉鎖及び連続する底部の物品の将来の分配のための容器の始動もまた、消費者による別の単一動作で達成されてもよい。具体的には、開いた構成から閉じた構成への中空部材とカップ部材との間の相対回転は、分配開口部を閉じ、将来の分配のためにカムアームを連続する底部の物品に係合させてもよい。
【0017】
容器は、第1の端部で本体に連結されたキャップを、更に備えてもよい。キャップは、容器の閉じた上端部を画定するために、本体の第1の端部を閉じるように構成されてもよい。キャップは、容器の閉じた上端部に水が溜まるのを、阻止し得る。場合によっては、キャップは、紙及び/又はアルミニウムから作製され得る。このような場合、キャップを湿気から(例えば、容器の近くに配置され得るシャワーヘッドからの飛沫及び水から)保護するために、剛性又は可撓性のプラスチック被覆が、キャップ上に少なくとも部分的に配置されてもよい。
【0018】
容器は、本体内に摺動可能に受容され、複数の物品に係合するように構成されたフォロアを更に備えてもよく、それによって、複数の物品は、長手方向軸線に対してフォロアとカムアームとの間に少なくとも部分的に受容されてもよい。フォロアは、容器が転倒した場合に複数の物品の位置ずれを、低減又は防止してもよい。フォロアはまた、容器の内側に水分シンクを提供してもよい。水分シンクは、吸収性材料(例えば、吸収性ゲル化材料)、乾燥剤等を含み得る。
【0019】
中空部材は、本体に固定的に連結された第1の連結部分と、カップ部材に回転可能に連結された第2の連結部分と、を更に含んでもよい。第2の連結部分は、第1の開口部を、角度を付けたカットアウト部として画定してもよい。中空部材は、第1の連結部分と第2の連結部分との間に配置される突出部を、更に含んでもよい。突出部は、突出部が長手方向軸線に沿って本体とカップ部材との間に配置されるように、本体及びカップ部材のそれぞれと係合してもよい。具体的には、突出部は、カップ部材が本体に直接接触又は係合しないように、本体及びカップ部材の対応する軸方向端部と係合してもよい。これにより、カップ部材を本体に対して自由に回転させることが可能であり得る。カップ部材は、カップ部材の主要材料から作製されてもよい、又はカップ部材の把持及び回転を容易にする低ジュロ硬度材料などの追加材料であり得る、隆起部又はその他の構造を含んでもよい。
【0020】
中空部材は、第1の連結部分の外部表面上に配置された、複数の成形部分を更に備えてもよい。成形部分は、本体に係合して、本体と中空部材とを互いに対して回転方向及び/又は軸方向に固定してもよい。いくつかの実施例では、部材は、接着剤、圧着、及び/又はリベット締めなどによって、本体に永久的に接合されてもよい。その他の実施例では、部材は、本体に一時的に接合されてもよい。
【0021】
中空部材は、中空部材の端部に配置された、角度を付けられた突出部を更に備えてもよい。カップ部材は更に、中空部材とカップ部材との間の相対回転を可能にするために、中空部材の角度を付けられた突出部と移動可能に係合する、角度を付けられたスロットを画定してもよい。
【0022】
カップ部材は、第2の開口部を角度を付けられたカットアウト部として画定する環状部分とし得る部分と、基部の周縁部をその部分に接続する接続部分と、を更に備えてもよい。角度を付けられたスロットは、基部の周縁部と、環状部分と、接続部分と、の間に、画定されてもよい。
【0023】
カップ部材は、基部に対して遠位の端部に配置された唇状部を更に備えてもよい。中空部材は、唇状部が溝に対して回転可能であるように、その内部にカップ部材の唇状部を少なくとも部分的に受容する溝を、更に備えてもよい。
【0024】
中空部材は、中空部材の内側表面から延在する連結特徴部を、更に備えてもよい。カムアームは、カムアームを連結特徴部に枢動可能に連結するために、少なくとも部分的に連結特徴部を通して受容される連結要素を、更に備えてもよい。
【0025】
連結特徴部は、狭い開口部と、狭い開口部に隣接して配置された肩部と、肩部に隣接し、狭い開口部の反対側に配置された広い開口部と、を備えてもよい。カムアームの連結要素は、狭い開口内に少なくとも部分的に枢動可能に受容される狭い部分と、広い開口内に少なくとも部分的に枢動可能に受容され、肩部と係合する広い部分と、を備えてもよい。連結要素の広い部分と連結特徴部の肩部との間の係合は、連結要素を連結特徴部に固定してもよい。
【0026】
カムアームは、底部の物品をその上に受容するように構成される受容部分と、受容部分から延在し、受容部分に対して傾斜する係合部分と、を更に備えてもよい。係合部分は、底部の物品と係合し、分配開口部に向かって底部の物品を移動させるように、構成されてもよい。突出部は、受容部分から延在してもよい。具体的には、突出部及び係合部分は、受容部分の対向主表面から延在してもよい。更に、係合部分は、カムアームが係合位置から分配位置へと移動する場合に、底部の物品が分配開口部に向かって確実に移動することが可能であり得る。具体的には、係合部分は、底部の物品とカムアームとの間の実質的な滑りを防止してもよい。したがって、係合部分は、カムアームが分配位置へと移動する間、底部の物品が容器内で静止したままであることを防止し得る。
【0027】
カムアームは、係合部分から受容部分の遠位へと延在する湾曲部分を、更に備えてもよい。係合位置において、湾曲部分は、中空部材の内側表面に係合してもよい。
【0028】
カムアームの受容部分は、係合部分から離間したV字形ノッチを更に画定してもよい。場合によっては、V字形ノッチは、連結要素と選択的に係合することによって、カムアームのための回転停止部として作用してもよい。V字形ノッチは、カムアームが干渉なしに連結特徴部の周りを自由に回転することを可能にし得る。更に、(カムアームがプラスチックで作製されている場合)V字形ノッチは、容器のプラスチック含有量を更に低減してもよい。
【0029】
溝付きトラックは、第1の溝端部から第2の溝端部まで延在してもよい。係合位置において、カムアームの突出部は、溝付きトラックの第1の溝端部と係合してもよい。分配位置において、カムアームの突出部は、溝付きトラックの第2の溝端部と係合してもよい。突出部と第1の溝端部との間の係合は、係合位置に対応する第1の停止部として、作用してもよい。同様に、突出部と第2の溝端部との間の係合は、分配位置に対応する第2の停止部として、作用してもよい。
【0030】
基部は、第1の主表面と、第1の主表面の反対側の第2の主表面と、を備えてもよい。溝付きトラックは、第1の主表面から延在してもよい。カムアームは、第1の主表面上に少なくとも部分的に配置されてもよく、係合位置と分配位置との間で第1の主表面に沿って移動してもよい。場合によっては、カムアームは、基部の第1の主表面の平面に沿って、実質的に移動してもよい。
【0031】
基部は、第1の主表面から第2の主表面を越えて延在する連続側壁と、連続側壁に接続され、第1の主表面の遠位にある底壁と、を更に備えてもよい。連続側壁及び底壁は、それらの間に溝付きトラックを画定してもよい。連続側壁は、突出部と溝付きトラックとの間の確実な係合を容易にするために、好適な高さを有してもよい。
【0032】
基部は、第2の主表面から延在する複数の相互接続された唇状部と、第2の主表面から延在し、複数の相互接続された唇状部を取り囲む唇状部と、を更に備えてもよい。唇状部は、複数の相互接続された唇状部のうちの少なくともいくつかに接続されてもよい。複数の相互接続された唇状部のうちの少なくともいくつかは、複数の六角形形状を画定してもよい。複数の相互接続された唇状部のうちの少なくともいくつかは、連続側壁に接続されてもよい。唇状部及び相互接続された唇状部は、カップ部材に更なる剛性を提供してもよい。更に、唇状部及び相互接続された唇状部は、基部と、容器が配置される外部表面上に存在する場合がある水分(例えば、滞留水)と、の間の接触を、最小限にしてもよい。場合によっては、基部と外部表面上に存在する水分との間の接触を更に最小限にするために、追加の支持部材が、唇状部上に配置されてもよい。
【0033】
図1A及び図1Bは、それぞれ、本発明の第1の態様による、互いの上に積み重ねられた複数の配置された物品10のための容器100の、正面斜視図及び概略断面図を示す。更に、図2は、容器100の分解斜視図を示す。
【0034】
複数の物品10は、固体形態の消費者製品であってもよい。特に、複数の物品10は、シャンプー、コンディショナー、ボディウォッシュ、洗顔料、及びハンドソープを含むがこれらに限定されない、固体形態のパーソナルケア物品であってもよい。例えば、複数の物品10は、米国特許出願公開第2018/0333339号、同第2019/0282461号、及び同第2020/0405587号に記載されているように、水和した際に液体シャンプー、液体コンディショナー、液体ボディウォッシュ、液体洗顔料、及び/又は液体ハンドウォッシュになる繊維構造体又は多孔質発泡体構造体であってもよい。場合によっては、複数の物品10は、単位用量固体製品であってもよい。複数の物品10は、用途要件に応じて、円形、三角形、長方形、多角形、六角形などの、任意の好適な形状を有してもよい。複数の物品は、ディスペンサの断面と同様に成形され得る。互いの上に積み重ねられた複数の物品10は、底部の物品10Aを含む。底部の物品10Aは、複数の物品10のうち最下部の物品であってもよい。
【0035】
図1A図1B、及び図2を参照すると、容器100は、本体110を備える。本体110は、中空形状を有する。いくつかの実施例では、中空形状は管状であってもよい、及び/又は環状断面を有してもよい。その他の実施例では、中空形状は、楕円形を含む円形、正方形を含む長方形、六角形、別の多角形、凸形状、凹形状、涙滴形状、花形状、星形、又は任意のその他の好適な形状である断面を有し得る。中空管状形状は、本体110が複数の物品10のうちのいくつかをその内部に収容することを可能にしてもよい。図1A図1B及び図2に示すように、本体110は、中空の円筒形状を有してもよい。
【0036】
本体110は、第1の端部112と、第1の端部112に対向する第2の端部114と、を備える。換言すれば、第2の端部114は、第1の端部112の反対側にある。本体110は、長手方向軸線111に沿って延在する。具体的には、本体110は、第1の端部112と第2の端部114との間で、長手方向軸線111に沿って延在してもよい。少なくとも第2の端部114は開いていてもよい。換言すれば、本体110は、その第2の端部114において開いている。
【0037】
第1の端部112は閉じられていてもよい。例えば、図1に示すように、容器100は、第1の端部112において本体110に連結されたキャップ180を更に備えてもよい。キャップ180は、容器100の閉じた上端部102を画定するために、本体110の第1の端部112を閉じるように構成されてもよい。キャップ180は、例えば、湾曲した凹形状を有することによって、容器100の閉じた上端部102上に水が蓄積するのを防止してもよい。換言すれば、キャップ180は、容器100の閉じた上端部102上に水が溜まるのを阻止し得る。あるいは、いくつかの実施例では、本体110は、第1の端部112を閉じて、容器100の閉じた上端部102を画定するために、本体110と一体の上部部分を備えてもよい。換言すれば、本体110は、予め閉じられていてもよい。例えば、本体110は、第1の端部112を閉じて、容器100の閉じた上端部102を画定する上部を有するカップ又は缶(例えば、アルミニウム缶)と同様であってもよい。上部部分は、上記のキャップ180と同様に、容器100の閉じた上端部102上に水が蓄積するのを防止するように、構成されてもよい。
【0038】
容器100は、中空部材120(図2により、明確に示す)を更に備える。中空部材120は、本体110内に、少なくとも部分的に受容され得る。換言すれば、中空部材120の少なくとも一部は、本体110内に受容されてもよい。中空部材120は、第2の端部114において、本体110に固定的に連結されてもよい。中空部材120は、本体110に対して移動可能でなくてもよい。具体的には、中空部材120は、本体110に対して直線的に及び/又は回転的に移動しなくてもよい。したがって、中空部材120は、本体110と共に回転してもよい。中空部材120は、それを通って長手方向軸線111の周りに角度を付けて延在する、第1の開口部121(図2に示す)を画定する。
【0039】
容器100は、カップ部材140が長手方向軸線111の周りで中空部材120に対して回転可能であり得るように、中空部材120に回転可能に連結されたカップ部材140を更に備える。カップ部材140は、それを通って長手方向軸線111の周りに角度を付けて延在する、第2の開口部141(図2に示す)を画定する。
【0040】
カップ部材140の第2の開口部141は、中空部材120の第1の開口部121と形状及び寸法が実質的に同様であってもよく、それによって、第2の開口部141及び第1の開口部121は、少なくとも部分的に位置合わせされた際に、分配開口部106を画定してもよい。換言すれば、カップ部材140及び/又は中空部材120は、第1の開口部121及び第2の開口部141が少なくとも部分的に互いに位置合わせして分配開口部106を画定するように、長手方向軸線111の周りで互いに対して回転されてもよい。第1の開口部121及び第2の開口部141によって画定される分配開口部106は、複数の物品10からの少なくとも1つの物品(例えば、底部の物品10A)が分配されることを可能にする、好適な形状及び寸法を有してもよい。
【0041】
カップ部材140は、基部142を備える。基部142は、容器100の閉じた底端部104を画定する。閉じた底端部104は、容器100の閉じた上端部102の反対側にあってもよい。基部142は、本体110の第2の端部114に面する溝付きトラック145を、更に画定する。
【0042】
容器100は更に、中空部材120及びカップ部材140内に受容されるカムアーム160を備える。カムアーム160は、中空部材120に移動可能に連結されてもよい。例えば、カムアーム160は、中空部材120に、枢動可能に連結されてもよい。カムアーム160は、カムアーム160が中空部材120とカップ部材140との間の相対回転に起因して、中空部材120に対して移動するように、溝付きトラック145と移動可能に係合された突出部162(図2に示す)を備える。具体的には、溝付きトラック145と移動可能に係合された突出部162は、中空部材120とカップ部材140との間の相対回転に起因して、カムアーム160を中空部材120に対して移動させる。換言すれば、突出部162は、溝付きトラック145に沿って移動し、中空部材120とカップ部材140との間の相対回転に起因して、中空部材120に対するカムアーム160の移動を引き起こすように、構成されてもよい。
【0043】
中空部材120とカップ部材140との間の相対回転は、任意の好適な方法で達成され得る。例えば、中空部材120とカップ部材140との間の相対回転は、(中空部材120が、本体110に固定的に連結され得るので)カップ部材140に対して本体110を回転させることによって、本体110に対してカップ部材140を回転させることによって、又は本体110及びカップ部材140を互いに反対に回転させることによって、達成され得る。
【0044】
図1Bに示すように、本体110、中空部材120、及びカップ部材140は共に、複数の物品10をその内部に収容する。上述のように、複数の物品10の一部が、本体110に収容されていてもよい。更に、複数の物品10のうちの少なくとも1つは、中空部材120及びカップ部材140内に受容されてもよい。上述のように、複数の物品10は、底部の物品10Aを含み得る。容器100は、分配開口部106(図1に示す)を通して少なくとも底部の物品10Aを分配するように、構成されてもよい。場合によっては、容器100は、分配開口部106を通して複数の物品10の積み重ねから連続する底部の物品を順次分配するように、構成されてもよい。
【0045】
容器100は、フォロア185を更に含んでもよい。フォロア185は、本体110内に、摺動可能に受容されてもよい。具体的には、フォロア185は、本体110の内側表面に、摺動可能に係合してもよい。フォロア185は、複数の物品10が、長手方向軸線111に対してフォロア185とカムアーム160との間に少なくとも部分的に受容され得るように、複数の物品10に係合するように構成されてもよい。フォロワ185は、本体110と摺動可能に係合する区分と、本区分の端部に配置された基部と、を有してもよい。フォロア185の基部は、複数の物品10からの上部の物品10Bに係合してもよい。上部の物品10Bは、互いの上に積み重ねられた複数の物品10の最上部の物品であってもよい。フォロア185は、複数の物品10との係合を維持するために、長手方向軸線111に沿って摺動するように構成されてもよい。有利なことに、フォロア185は、容器100が転倒した場合に複数の物品10の位置ずれを、低減又は防止してもよい。換言すれば、フォロア185は、容器100が転倒した場合に複数の物品10を位置合わせした積み重ね体に維持してもよい。
【0046】
本体110は、容器100に耐圧縮性及び防湿性を提供するように、構成されてもよい。換言すれば、本体110は、複数の物品10を、圧縮(例えば、容器100がその輸送中又は使用中に受ける外力による)から保護してもよく、容器100内に保管された複数の物品10と容器100が配置される外部環境(例えば、シャワー)に存在する水分との間の接触を、低減又は防止してもよい。したがって、容器100は、外部の水分が容器100内に保管された複数の物品10によって吸収されることを、低減又は防止してもよい。
【0047】
本体110は、主に紙材料で作製されてもよく、実質的にプラスチックを含まなくてもよい。具体的には、本体110は、0重量%~5重量%のプラスチックを含んでもよい。紙材料で作製され本体110は、例えば、湿気、グリース/油、酸素等から本体110を保護するための障壁材料を含んでもよい。障壁材料は、コーティング(紙形成の前又は後に適用される)又はフィルム若しくはアルミニウム箔などの追加の構成層であってもよい。障壁材料の一例は、Michelman(登録商標)Incorporated(シンシナティ、オハイオ州)から市販されているVaporCoat(登録商標)2200Rである。しかしながら、障壁材料は、任意のその他の印刷された、噴霧された、又は積層された障壁材料を含んでもよい。
【0048】
いくつかの実施例では、本体110の紙材料は、螺旋状に巻かれてもよい。すなわち、紙材料は、内側層、外側層、及び内側層と外側層との間に配置された1つ以上の内部層を含んでもよい。更に、内側層、1つ以上の内部層、及び外側層のそれぞれは、マンドレルの周囲に巻き付けられてもよい。内部層、外側層、及び1つ以上の内側層のそれぞれは、障壁材料でコーティングされてもよい。一実施例では、内部層は、アルミニウム箔の層でコーティングされてもよい。更に、一実施例では、外側層は、VaporCoat(登録商標)2200Rでコーティングされてもよい。代替として、本体110は、一般に、円筒形状に形成され、その保護のための障壁材料を備え得る、カートンボードから構築されてもよい。
【0049】
キャップ180は、例えば、射出成形によってプラスチックで作られてもよい。あるいは、キャップ180は、形成されたパルプから作製され得、障壁材料が形成されたパルプに適用される。代替として、キャップ180は、金属(例えば、アルミニウム)から作製され得る。
【0050】
フォロア185は、主に、紙材質から作製されてもよい。更に、フォロア185は、容器100の内側に水分シンクを提供してもよい。換言すれば、フォロア185は、外部環境から容器100内へと侵入し得る水分を、吸収してもよい。
【0051】
中空部材120、カップ部材140、及びカムアーム160のそれぞれは、プラスチックで作製されてもよい。あるいは、中空部材120、カップ部材140、及びカムアーム160のそれぞれは、射出成形されたパルプ、又は射出成形された紙とプラスチックとの組み合わせから作製され得る。いくつかの実施例では、中空部材120、カップ部材140、及びカムアーム160のそれぞれは、アルミニウムから作製され得る。
【0052】
更に、容器100は、実質的に、紙及び/又はアルミニウムで作製されてもよい。いくつかの実施例では、容器100は、現行の液体シャンプーボトルよりも少ないプラスチック用量を含み得る。いくつかの実施例では、容器100は、60%未満のプラスチック、55%未満のプラスチック、又は50%未満のプラスチックを含有し得る。
【0053】
図3A及び図3Bは、それぞれ、中空部材120の側面斜視図及び底部斜視図を示す。中空部材120は、第1の連結部分122及び第2の連結部分124を備えてもよい。中空部材120は、第1の連結部分122と第2の連結部分124との間に配置された突出部123を、更に含んでもよい。
【0054】
図2図3A及び図3Bを参照すると、第1の連結部分122は、本体110に固定的に連結されてもよい。具体的には、第1の連結部分122は、その第2の端部114において、本体110に固定的に連結されてもよい。第1の連結部分122は、中空部材120を本体110へと固定的に連結するために、第2の端部114において本体110内に少なくとも部分的に受容されてもよい。場合によっては、第1の連結部分122は、第2の端部114において、本体110と締まり嵌めを形成するように、構成されてもよい。
【0055】
図3A及び図3Bに示すように、中空部材120は、第1の連結部分122の外側表面126上に配置された複数の成形部125を、更に備えてもよい。換言すれば、第1の連結部分122は、複数の成形部分125を備えてもよい。いくつかの実施例では、複数の成形部分125は、テーパ状であってもよい。更に、成形部分125は、突出部123からテーパ状であってもよい。複数の成形部分125は、中空部材120を本体110へと固定的に連結するために、第1の連結部分122と本体110との間の締まり嵌めの形成を容易にし得る。具体的には、成形部分125は、本体110と係合して、本体110及び中空部材120を互いに対して回転方向に及び/又は軸方向に固定してもよい。
【0056】
第2の連結部分124は、第1の開口部121(図2にもまた示す)を、角度を付けたカットアウト部として画定してもよい。また、第2の連結部分124は、カップ部材140に回転可能に連結されてもよい。換言すれば、カップ部材140は、第2の連結部分124の周りで回転可能である。具体的には、中空部材120は、溝130を更に備えてもよい。溝130は、突出部123に隣接して、第2の連結部分124上に配置されてもよい。溝130は、カップ部材140が中空部材120に対して回転可能であり得るように、カップ部材140の一部をその内部に少なくとも部分的に受容するように、構成されてもよい。
【0057】
中空部材120は、中空部材120の端部128に配置された、角度を付けられた突出部127を更に備えてもよい。端部128は、第1の連結部分122の遠位にあってもよい。角度を付けられた突出部127は、カップ部材140の一部と移動可能に係合して、中空部材120とカップ部材140との間の相対回転を可能にしてもよい。
【0058】
図3Bに示すように、中空部材120は更に、連結特徴部132を備えてもよい。連結特徴部132は、中空部材120の内側表面129から延在してもよい。具体的には、図3Bに示すように、連結特徴部132は、内側表面129から延在してもよく、中空部材120の端部128の近位にあってもよい。カムアーム160は、連結特徴部132を介して、中空部材120に枢動可能に連結されてもよい。
【0059】
連結特徴部132は、狭い開口部134と、狭い開口部134に隣接して配置された肩部135と、肩部135に隣接し、狭い開口部134の反対側に配置された広い開口部136と、を備えてもよい。狭い開口部134は、狭い幅134Wを有してもよく、広い開口部136は、広い幅136Wを有してもよい。いくつかの実施例では、広い幅136Wは、狭い幅134Wよりも約1.1倍~約3倍大きくてもよい。いくつかの実施例では、広い幅136Wは、狭い幅134Wよりも約2倍大きくてもよい。狭い開口部134、肩部135、及び広い開口部136は、カムアーム160の一部を受容して、カムアーム160を連結特徴部132に枢動可能に連結するように、構成されてもよい。
【0060】
図4A及び図4Bは、それぞれ、カップ部材140の上部斜視図及び底部斜視図を示す。上述のように、カップ部材140は、基部142を含む。更に、基部142は、溝付きトラック145を画定する。基部142は、周縁部142Eを更に含んでもよい。
【0061】
基部142は、第1の主表面144と、第1の主表面144の反対側の第2の主表面146と、を更に備えてもよい。溝付きトラック145は、第1の主表面144から延在してもよい。更に、溝付きトラック145は、第1の溝端部145Aから第2の溝端部145Bまで延在してもよい。
【0062】
図3A図4Bを参照すると、カップ部材140は、基部142に対して遠位の端部156に配置された唇状部143を備えてもよい。溝130(図3A及び図3Bに示す)は、唇状部143が溝130に対して回転可能であり得るように、カップ部材140の唇状部143をその内部に少なくとも部分的に受容してもよい。その結果、カップ部材140は、中空部材120の周りで回転可能であってもよい。
【0063】
基部142は、連続的な側壁147及び底壁148を更に備えてもよい。連続側壁147は、第1の主表面144から第2の主表面146を越えて延在してもよい。底壁148は、連続側壁147に接続されてもよく、第1の主表面144に対して遠位にあってもよい。連続側壁147及び底壁148は、それらの間に溝付きトラック145を画定してもよい。連続側壁147は、連続湾曲形状を有してもよく、溝付きトラック145の第1の溝端部145A及び第2の溝端部145Bを画定してもよい。
【0064】
図4Bに示すように、基部142は、第2の主表面146から延在する唇状部149を更に備えてもよい。基部142は、第2の主表面146から延在する複数の相互接続された唇状部150を、更に備えてもよい。唇状部149は、複数の相互接続された唇状部150を取り囲んでもよい。唇状部149は、複数の相互接続された唇状部150のうちの少なくともいくつかに接続されてもよい。複数の相互接続された唇状部150のうちの少なくともいくつかは、連続側壁147に接続されてもよい。更に、複数の相互接続された唇状部150のうちの少なくともいくつかは、複数の六角形形状153を画定してもよい。あるいは、複数の相互接続された唇状部150のうちの少なくともいくつかは、円形形状、三角形形状、長方形形状、及び任意の適切な多角形形状を含むがこれらに限定されない複数のその他の形状を、画定してもよい。
【0065】
更に、図4Bに示すように、カップ部材140は、環状部分であり得る部分152と、接続部分154と、を更に備えてもよい。部分152は、第2の開口部141を、角度を付けたカットアウト部として画定してもよい。更に、接続部分154は、基部142の周縁部142Eと、部分152と、を接続してもよい。
【0066】
カップ部材140は更に、中空部材120とカップ部材140との間の相対回転を可能にするために、中空部材120の角度を付けた突出部127(図3A及び図3Bに示す)と移動可能に係合する角度を付けたスロット151を、画定してもよい。いくつかの実施例では、角度を付けたスロット151は、基部142の周縁部142E、部分152、及び接続部分154の間に画定されてもよい。
【0067】
図5A及び図5Bは、それぞれ、カムアーム160の上部斜視図及び底部斜視図を示す。図5Cは、図5Aの線2-2に沿ったカムアーム160の断面図を示す。
【0068】
図1A図1B、及び図3A図5Cを参照すると、カムアーム160は、受容部分163及び係合部分164を含んでもよい。受容部分163は、第1の主表面165と、第1の主表面165の反対側の第2の主表面166と、を備えてもよい。受容部分163は、その上に底部の物品10A(図1Bに示す)を受容するように、構成されてもよい。具体的には、図5Aに示すように、受容部分163は、その第1の主表面165上に底部の物品10Aを受容するように、構成されてもよい。カムアーム160の受容部分163は、係合部分164から離間したV字形ノッチ167を更に画定してもよい。場合によっては、V字形ノッチ167は、カムアーム160のための回転停止部として作用してもよい。V字形ノッチ167は、カムアーム160が干渉なしに連結特徴部132(図3Bに示す)の周りを自由に回転することを可能にし得る。更に、(カムアーム160がプラスチックで作製されている場合)V字形ノッチ167は、容器100のプラスチック含有量を更に低減してもよい。
【0069】
上述のように、カムアーム160は、突出部162を備える。突出部162は、受容部分163から延在してもよい。具体的には、突出部162は、受容部分163の第2の主表面166から延在してもよい。突出部162は、突出部162が溝付きトラック145の連続側壁147(図4Aに示す)に係合して、中空部材120とカップ部材140との間の相対回転の際に、溝付きトラック145に沿って移動するように、設計されてもよい(例えば、突出部162は適切な幅を有してもよい)。図5Bに示すように、突出部162は、実質的に、円筒形状を有していてもよい。しかしながら、突出部162は、溝付きトラック145の断面形状及び寸法に基づいて、任意の好適な形状及び寸法を有してもよい。
【0070】
係合部分164は、受容部分163から延在してもよい。具体的には、係合部分164は、受容部分163の第1の主表面165から延在してもよい。また、係合部分164は、受容部分163に対して傾斜していてもよい。図5Cに示すように、係合部分164は、受容部分163の第1の主表面165に対して、角度θを画定してもよい。いくつかの実施例では、角度θは、約60度~約120度であってもよい。いくつかの実施例では、係合部分164は、受容部分163に対して実質的に垂直であってもよい、すなわち、角度θは、約90度であってもよい。
【0071】
係合部分164は、底部の物品10A(図1Bに示す)と係合し、分配開口部106(図1Aに示す)に向かって底部の物品10Aを移動させるように、構成されてもよい。例えば、係合部分164は、分配開口部106に向かって底部の物品10Aのみを移動させるように、構成されてもよい。係合部分164が底部の物品10Aを移動させる間に、底部の物品10Aの上方に配置された複数の物品10からの次の物品10が、係合部分164の上部に接触してもよい。いくつかの使用事例において、係合部分164は、複数の物品10のうちの2つ、3つ、4つ、又は5つを分配開口部106に向かって移動させるように、構成されてもよい。
【0072】
図3A図5Cを参照すると、カムアーム160は、係合部分164から受容部分163の遠位へと延在する湾曲部分168を、更に備えてもよい。湾曲部分168は、中空部材120の内側表面129(図3Bに示す)に係合してもよい。
【0073】
カムアーム160は、連結要素170を更に備えてもよい。連結要素170は、カムアーム160を連結特徴部132に枢動可能に連結するために、少なくとも部分的に連結特徴部132(図3Bに示す)を通して、受容されてもよい。換言すれば、カムアーム160は、連結要素170が少なくとも部分的に連結特徴部132を通して受容された場合に、連結特徴部132の周りで枢動し得る。図5A及び図5Bに示すように、カムアーム160の連結要素170は、狭い部分172及び広い部分174を含んでもよい。連結要素170については、図6を参照して以下で更に説明する。
【0074】
図6は、図1の線1-1に沿った容器100の一部の断面斜視図を示す。
【0075】
上述のように、連結要素170は、カムアーム160を連結特徴部132に枢動可能に連結するために、少なくとも部分的に中空部材120の連結特徴部132を通して、受容されてもよい。具体的には、図6に示すように、狭い部分172は、狭い開口部134内に少なくとも部分的に、枢動可能に受容されてもよい。広い部分174は、広い開口部136内に少なくとも部分的に、枢動可能に受容されてもよい。更に、広い部分174は、肩部135と係合してもよい。換言すれば、カムアーム160は、狭い開口部134への狭い部分172の枢動連結、及び広い開口136への広い部分174の枢動連結を介して、連結特徴部132に枢動可能に連結されてもよい。更に、カムアーム160は、第1の主表面144上に少なくとも部分的に配置されてもよく、第1の主表面144に沿って移動してもよい。連結要素170の広い部分174と、連結特徴部132の肩部135と、の係合は、カムアーム160が基部142の第1の主表面144上に配置され、それに沿って移動することを、確実にしてもよい。
【0076】
更に、突出部123は、突出部123が長手方向軸線111に沿って本体110とカップ部材140との間に配置され得るように、本体110及びカップ部材140のそれぞれと係合してもよい。
【0077】
第1の連結部分122は、本体110に固定的に連結されてもよい。具体的には、成形部分125は、本体110と係合して、本体110及び中空部材120を互いに対して回転方向に及び/又は軸方向に固定してもよい。
【0078】
第2の連結部分124は、カップ部材140に回転可能に連結されてもよい。具体的には、溝130は、唇状部143が溝130に対して回転可能であり得るように、カップ部材140の唇状部143をその内部に少なくとも部分的に受容し得る。カップ部材140の唇状部143は、カップ部材140が中空部材120に対して回転可能であり得るように、中空部材120の溝130に係合してもよい。更に、角度を付けられたスロット151は、中空部材120の角度を付けられた突出部127と移動可能に係合して、中空部材120とカップ部材140との間の相対回転を可能にしてもよい。
【0079】
図7A図9Bは、中空部材120及びカップ部材140の異なる構成における、容器100を示す。本体110を含む容器100のいくつかの要素は、説明のために図7A図9Bには示されていない。更に、複数の物品10のいくつかは、図7A図7B、及び図8A図9Bにおいて、破線で示されている。複数の物品10は、図7Cには示されていない。
【0080】
具体的には、図7A図7B、及び図7Cはそれぞれ、中空部材120及びカップ部材140の閉じた構成190における容器100の平面図、平面斜視図、及び正面斜視図を示す。更に、図8A及び図8Bは、それぞれ、中空部材120及びカップ部材140の中間構成191における、容器100の平面図及び平面斜視図を示す。更に、図9A及び図9Bは、それぞれ、中空部材120及びカップ部材140の開いた構成192における、容器100の平面図及び平面斜視図を示す。カップ部材140の溝付きトラック145及びカムアーム160の突出部162は、説明のために、図7A図8A、及び図9Aに、破線で示されている。
【0081】
説明のために、カップ部材140は、図7A図9Bの中空部材120に対して回転されてもよい。したがって、以下に説明する回転方向は、中空部材120に対するカップ部材140の回転に対応する。あるいは、中空部材120を、カップ部材140に対して回転させてもよい。カップ部材140に対して本体110(図1に示す)を回転させることによって、中空部材120を、カップ部材140に対して回転させてもよい。また、カップ部材140と、中空部材120と、を互いに逆方向に回転させてもよい。開いた構成192を達成する中空部材120とカップ部材140との間の相対回転は、閉じた構成190を達成する中空部材120とカップ部材140との間の相対回転とは反対であることに、留意されたい。
【0082】
中空部材120及びカップ部材140は、開いた構成192(図9A及び図9Bに示す)と閉じた構成190(図7A図7Cに示す)との間で、互いに対して回転可能である。したがって、カムアーム160は、中空部材120とカップ部材140との間の相対回転に起因して、閉じた構成190に対応する係合位置195(図7Aに示す)と、開いた構成192に対応する分配位置197(図9A及び図9Bに示す)と、の間で移動する。
【0083】
図7A図7Cを参照すると、閉じた構成190では、第1の開口部121及び第2の開口部141は、分配開口部106(図1に示す)を閉鎖するために、互いに位置合わせされていない(図7Cに示す)。更に、閉じた構成190では、カムアーム160は、係合位置195にあってもよい。
【0084】
具体的には、閉じた構成190では、第1の開口部121及び第2の開口部141は、0度の重複を伴って、互いから完全に位置ずれしていてもよい。例えば、閉じた構成190では、第1の開口部121及び第2の開口部141は、長手方向軸線111(図1に示す)に対して約180度だけ、互いに角度を付けてオフセットされてもよい。
【0085】
図7Bに示すように、係合位置195において、カムアーム160は、複数の物品10からの底部の物品10Aに係合するように、構成されてもよい。更に、係合位置195において、湾曲部分168は、中空部材120の内側表面129に係合してもよい。更に、係合位置195において、カムアーム160の突出部162は、溝付きトラック145の第1の溝端部145A(図7Aに示す)と係合してもよい。底部の物品10Aは、カムアーム160の受容部分163上に受容される。
【0086】
カップ部材140は、長手方向軸線111の周りで、第1の方向D1(図1にも示す)に、中空部材120に対して回転されてもよい。カップ部材140が中空部材120に対して第1の方向D1に回転した際に、中空部材120及びカップ部材140は、中間形態191(図8A及び図8Bに示す)を達成することができる。
【0087】
図8A及び図8Bを参照すると、中間構成191において、第1の開口部121及び第2の開口部141は、少なくとも部分的に位置合わせされる。図8A及び図8Bに示すように、場合によっては、カムアーム160の湾曲部分168は、中間構成191において、中空部材120の内側表面129に係合してもよい。いくつかのその他の場合には、カムアーム160の湾曲部分168は、中間構成191において、中空部材120の内側表面129に係合しなくてもよい。中間構成191では、カムアーム160の突出部162は、溝付きトラック145の第1の溝端部145Aと第2の溝端部145Bとの間で、溝付きトラック145に係合してもよい。
【0088】
カップ部材140は、中間形態191から第1の方向D1とは反対の第2の方向D2(図1にも示す)に、中空部材120に対して回転されてもよく、それによって、中空部材120及びカップ部材140は、図7A図7Cに示し、上述したような、閉鎖形態190を達成する。
【0089】
カップ部材140は、中間構成191から第1の方向D1に、中空部材120に対して更に回転されてもよい。カップ部材140が中空部材120に対して第1の方向D1に更に回転した際に、中空部材120及びカップ部材140は、開いた構成192(図9A及び図9Bに示す)を達成することができる。
【0090】
底部の物品10A及び底部の物品10Aの上部の物品10は、図8A及び図8Bにおいて、実質的に位置合わせされて示されているが、底部の物品10Aは、中間構成191に基づいて、上部の物品10に対して外向きに延在してもよい。
【0091】
図9A及び図9Bを参照すると、開いた構成192では、第1の開口部121及び第2の開口部141は、少なくとも部分的に互いに位置合わせされて、分配開口部106を画定する。開いた構成192では、第1の開口部121と第2の開口部141との間の位置合わせの度合は、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、又は少なくとも95%であってもよい。場合によっては、第1の開口部121及び第2の開口部141は、開いた構成192において互いに完全に位置合わせ(すなわち、100%位置合わせ)されてもよい。更に、開いた構成192では、カムアーム160は、分配位置197にあってもよい。
【0092】
カムアーム160は、中空部材120とカップ部材140との間の相対回転に起因して、底部の物品10Aを移動させるように、更に構成されてもよく、それによって、カムアーム160の分配位置197において、底部の物品10Aは、分配開口部106を通って少なくとも部分的に延在し、容器100から取り出し可能であってもよい。すなわち、カムアーム160は、底部の物品10が容器100から取り出され得るように、少なくとも部分的に分配開口部106を通って、底部の物品10を移動させる。具体的には、カムアーム160の分配位置197において、底部の物品10Aは、分配開口部106を通って少なくとも部分的に延在して、容器100からの、底部の物品10Aの手動取り出しを、容易にし得る。
【0093】
したがって、係合位置195から分配位置197へのカムアーム160の移動により、底部の物品10Aは、カムアーム160の分配位置197における最上部の物品10に対して、外向きに延在してもよい。カムアーム160の係合部分164は、係合位置195から分配位置197へのカムアーム160の移動中に、底部の物品10Aに係合し、底部の物品10Aを、分配開口部106に向かって押してもよい。更に、分配位置197において、カムアーム160の突出部162は、溝付きトラック145の第2の溝端部145Bと係合してもよい。
【0094】
閉じた構成190から開いた構成193への、長手方向軸線111を中心とした第1の方向D1における中空部材120とカップ部材140との間の相対回転は、カムアーム160を係合位置195から分配位置197へと移動させてもよい。容器100から底部の物品10Aを取り出した後、第1の方向D1とは反対の第2の方向D2における、開いた構成192から閉じた構成190への中空部材120とカップ部材140との間の相対回転は、カムアーム160を分配位置197から係合位置195へと移動させ、複数の物品10からの連続する底部の物品10(すなわち、底部の物品10Aの上にある物品10)に係合させてもよい。したがって、連続する底部の物品10は、容器100から底部の物品10Aを取り出した後に、底部の物品10Aになることができる。連続する底部の物品10は、カムアーム160の受容部分163上に受容されてもよく、カムアーム160の係合部分164と係合されてもよい。このようにして、容器100は、複数の物品10の積み重ね体から、連続する底部の物品10Aを順次分配することを、可能にしてもよい。したがって、容器100は、底部の物品10Aを容器100から分配するための使いやすい分配機構を、提供してもよい。
【0095】
図10A及び図10Bは、それぞれ、本発明の第2の態様による複数の配置された物品10(図12A及び図12Bに示す)のための容器200の、正面斜視図及び底部斜視図を示す。更に、図11は、容器200の分解斜視図を示す。
【0096】
図10A図10B、及び図11を参照すると、容器200は、中空管状形状を有する本体210を備える。中空管状形状は、本体210が複数の物品10(図12A及び図12Bに示す)のうちの少なくともいくつかを、その内部に収容することを、可能にしてもよい。
【0097】
本体210は、第1の開放端部212と、第1の開放端部212に対向する第2の開放端部214と、を備える。換言すれば、第2の開放端部214は、第1の開放端部212の反対側にあってもよい。本体210は、長手方向軸線211に沿って延在する。具体的には、本体210は、第1の開放端部212と第2の開放端部214との間で、長手方向軸線211に沿って延在してもよい。
【0098】
容器200は、上部部材220を更に備える。上部部材220は、本体210内に、少なくとも部分的に受容されてもよい。換言すれば、上部部材220の少なくとも一部は、本体210内に受容されてもよい。上部部材220は、第1の開放端部212において、本体210に固定的に連結されてもよい。更に、上部部材220は、第1の開放端部212と連通する、上部開口部221を画定する。
【0099】
上部開口部221は、選択的に開閉されるように構成される。例えば、容器200は、上部開口部221を選択的に開閉するためのキャップ230を、更に備えてもよい。図10Aに示すように、キャップ230は、上部部材220の第1の開放端部212及び上部開口部221を選択的に開放するために、本体210から取り外される、又は取り外されてもよい。更に、図10Bに示すように、キャップ230は、本体210に取り出し可能に連結され、上部部材220の第1の開放端部212及び上部開口部221を選択的に閉じるように、構成されてもよい。キャップ230は、容器200の閉じた上端部202を画定してもよい。
【0100】
上部部材220は、本体210の第1の開放端部212に固定的に連結された環状部分であり得る部分222を、備えてもよい。部分222は、第1の開口端部212と位置合わせされた上部開口部221を画定してもよい。上部部材220は、部分222に連結された係合部分224を、更に備えてもよい。いくつかの実施例では、係合部分224は、部分222と一体であってもよい。係合部分224は、上部開口部221内に、少なくとも部分的に延在してもよい。具体的には、係合部分224は、部分222の内側表面223から延在し、少なくとも部分的に、上部開口部221内に延在してもよい。
【0101】
係合部分224は、長手方向軸線211に対して斜めに傾斜した、傾斜平面225を備えてもよい。傾斜平面225は、上部の物品10B(図12A及び図12Bに示す)と係合し、上部の物品10Bを複数の物品10の残りから分離するように、構成されてもよい。傾斜平面225は、長手方向軸線211に対して、角度α(図12A及び図12Bに示す)の範囲を定めてもよい。いくつかの実施例では、角度αは、約10度~約60度であってもよい。
【0102】
容器200は更に、本体210内に摺動可能に受容されるプッシャ240を備える。プッシャ240は、本体210の内側表面に、摺動可能に係合してもよい。プッシャ240は、長手方向軸線211に沿って、移動可能であってもよい。プッシャ240は、容器200の移動可能な閉じた底端部204(図10Bに示す)を画定する。本体210は、その内部にプッシャ240を保持するための、任意の好適な特徴を備えてもよい。例えば、本体210は、本体210内に延在し、第2の開放端部214の近位にある、1つ以上の停止特徴部216(図12A及び図12Bに示す)を備えてもよい。1つ以上の停止特徴部216は、本体210内に延在する、連続壁、例えば、環状壁を備えてもよい。プッシャ240は、プッシャ240が本体210内に保持され得るように、1つ以上の停止特徴部216に係合してもよい。
【0103】
本体210は、容器200に耐圧縮性及び防湿性を提供するように、構成されてもよい。換言すれば、本体210は、複数の物品10(図12A及び図12Bに示す)を、圧縮(例えば、容器200がその輸送中又は使用中に受ける外力による)から保護してもよく、容器200内に保管された複数の物品10と容器200が配置される外部環境(例えば、シャワー)に存在する水分との間の接触を、低減又は防止してもよい。したがって、容器200は、外部の水分が容器200内に保管された複数の物品10によって吸収されることを、低減又は防止してもよい。
【0104】
本体210は、主に紙材料で作製されてもよく、実質的にプラスチックを含まなくてもよい。具体的には、本体210は、0重量%~5重量%のプラスチックを含んでもよい。紙材料で作製された本体210は、例えば、湿気、グリース/油、酸素等から本体210を保護するための障壁材料を含んでもよい。更に、キャップ230は、形成されたパルプで作製されてもよく、障壁材料が形成されたパルプに適用される。更に、上部部材220は、プラスチックで作製されてもよい。あるいは、上部部材220は、射出成形されたパルプ、又は射出成形された紙とプラスチックとの組み合わせから、作製されてもよい。同様に、プッシャ240は、プラスチック、射出成形されたパルプ、又は射出成形された紙とプラスチックとの組み合わせから作製されてもよい。更に、容器200は、実質的に、紙及び/又はアルミニウムで作製されてもよい。いくつかの実施例では、容器200は、現行の液体シャンプーボトルよりも少ないプラスチック用量を含み得る。いくつかの実施例では、容器200は、60%未満のプラスチック、55%未満のプラスチック、又は50%未満のプラスチックを含有し得る。
【0105】
図12A及び図12Bは、図10Aの線3-3に沿った、容器200の断面図を示す。キャップ230(図11に示す)は、本体210から取り外されてもよく、図12A及び図12Bには示されていない。プッシャ240は、図12Aの第1の位置242にあり、プッシャ240は、図12Bの第2の位置244にある。
【0106】
図12Aに示すように、複数の物品10は、本体210内に、プッシャ240に隣接して受容されてもよい。本実施例では、複数の物品10が、プッシャ240の上に積み重ねられる。プッシャ240の第1の位置242において、複数の物品10は、上部部材220の上部開口部221とプッシャ240との間に、長手方向軸線211に沿って、配置されてもよい。更に、複数の物品10は、上部の物品10Bを含む。
【0107】
上述のように、プッシャ240は、図12Aの第1の位置242にある。第1の位置242は、容器200の保管構成に対応してもよい。容器200の保管構成では、プッシャ240は、本体210の第2の開放端部214の近位に静置してもよい。例えば、プッシャ240は、第1の位置242において、本体210の1つ以上の停止特徴部216と係合し、その上に静置してもよい。
【0108】
プッシャ240は、プッシャ240によって画定された容器200の移動可能な閉じた底端部204に、方向D3で力を加えた際に、第2の位置244(図12Bに示す)に移動し得る。方向D3は、長手方向軸線211に沿って、本体210の第2の開放端部214から第1の開放端部212及び上部部材220の上部開口部221に向かう方向であってもよい。いくつかの実施例では、プッシャ240は、プッシャ240の第1の位置242に向かって、付勢されてもよい。バネ等の付勢部材が、プッシャ240を、第1の位置242に向かって付勢してもよい。
【0109】
図12Bに示すように、プッシャ240に、方向D3で力を加えた際に、プッシャ240は、第2の位置244に移動し得る。第2の位置244は、複数の物品10のうちの少なくとも1つ(例えば、上部の物品10B)が、上部開口部221から取り出し可能であり得る、位置であってもよい。具体的には、プッシャ240は、複数の物品10のうちの上部の物品10Bが、上部開口部221から取り出し可能であり得るように、長手方向軸線211に沿って、上部開口部221に向かって、移動可能であってもよい。上部の物品10Bは、プッシャ240が第2の位置244にある場合に、係合部分224の傾斜平面225と係合してもよい。傾斜平面225は、上部の物品10Bと係合して、上部の物品10Bを複数の物品10の残りから分離してもよい。上部の物品10Bは、傾斜平面225と係合した際に、上部開口部221から外向きに傾斜してもよく、容器200から取り出されてもよい。積み重ね体から、連続する物品10を同様に取り出してもよい。このようにして、容器200は、複数の物品10の積み重ね体から、連続する上部の物品10Bを順次分配することを、可能にしてもよい。したがって、容器200は、上部の物品10Bを容器200から分配するための使いやすい分配機構を、提供してもよい。
【0110】
図13A図13B、及び図13Cは、それぞれ、本発明の第3の態様による複数の配置された物品10(図16A及び図16Bに示す)のための容器300の、正面斜視図、底部斜視図、及び別の正面斜視図を示す。更に、図14は、容器300の分解斜視図を示す。
【0111】
図13A図13C、及び図14を参照すると、容器300は、中空管状形状を有する本体310を備える。中空管状形状は、本体310が複数の物品10(図16A及び図16Bに示す)のうちの少なくともいくつかを、その内部に収容することを、可能にしてもよい。
【0112】
本体310は、第1の開放端部312と、第1の開放端部312に対向する第2の開放端部314と、を備える。換言すれば、第2の開放端部314は、第1の開放端部312の反対側にあってもよい。本体310は、長手方向軸線311に沿って延在する。具体的には、本体310は、第1の開放端部312と第2の開放端部314との間で、長手方向軸線311に沿って延在してもよい。
【0113】
容器300は、上部部材320(図14により、明確に示す)を更に備える。上部部材320は、本体310内に、少なくとも部分的に受容されてもよい。換言すれば、上部部材320の少なくとも一部は、本体310内に受容されてもよい。上部部材320は、第1の開放端部312において、本体310に固定的に連結されてもよい。更に、上部部材320は、第1の開放端部312と連通する、上部開口部321を画定する。
【0114】
容器300は、移動可能な部材330が、長手方向軸線311の周りで上部部材320に対して回転可能であり得るように、上部部材320に回転可能に連結された、移動可能な部材330を更に備えてもよい。移動可能な部材330は、容器300の閉じた上端部302を画定してもよい。
【0115】
移動可能な部材330は、それを通る移動可能な開口部331を、更に画定してもよい。移動可能な開口部331は、上部開口部321と選択的に位置合わせされてもよく、位置合わせされなくてもよい。移動可能な部材330は、長手方向軸線311を中心として、方向D4に沿って回転されて、移動可能な開口部331を、上部開口部321と位置合わせする、又は位置合わせしない(例えば、移動可能な開口部331及び上部開口部321を位置合わせしない)ことができる。移動可能な部材330はまた、長手方向軸線311を中心として、方向D4とは反対に回転されて、移動可能な開口部331を、上部開口部321と位置合わせする、又は位置合わせしない(例えば、移動可能な開口部331及び上部開口部321を位置合わせする)ことができる。
【0116】
図13A及び図13Bに示すように、移動可能な部材330の移動可能な開口部331は、上部部材320の上部開口部321と位置合わせされてもよい。移動可能な開口部331は、容器300からの上部の物品10B(図16A及び図16Bに示す)の取り出しを可能にするように、上部部材320の上部開口部321と、選択的かつ少なくとも部分的に、位置合わせされてもよい。更に、図13Cに示すように、移動可能な部材330は、移動可能な開口部331が上部開口部321から位置ずれしている場合に、上部開口部321を閉じてもよい(図13Cに、破線で示す)。
【0117】
容器300は更に、本体310内に摺動可能に受容され、長手方向軸線311に沿って移動可能である、プッシャ340を備える。プッシャ340は、本体310の内側表面に、摺動可能に係合してもよい。プッシャ340は、容器300の移動可能な閉じた底端部304(図13Bに示す)を画定する。本体310は、その内部にプッシャ340を保持するための、任意の好適な特徴を備えてもよい。例えば、本体310は、本体310内に延在し、第2の開放端部314の近位にある、1つ以上の停止特徴部316(図16A及び図16Bに示す)を備えてもよい。1つ以上の停止特徴部316は、本体310内に延在する連続壁を備えてもよい。プッシャ340は、プッシャ340が本体310内に保持され得るように、1つ以上の停止特徴部316に係合してもよい。
【0118】
本体310は、容器300に耐圧縮性及び防湿性を提供するように、構成されてもよい。換言すれば、本体310は、複数の物品10(図16A及び図16Bに示す)を、圧縮(例えば、容器300がその輸送中又は使用中に受ける外力による)から保護してもよく、容器300内に保管された複数の物品10と容器300が配置される外部環境(例えば、シャワー)に存在する水分との間の接触を、低減又は防止してもよい。したがって、容器300は、外部の水分が容器300内に保管された複数の物品10によって吸収されることを、低減又は防止してもよい。
【0119】
本体310は、主に紙材料で作製されてもよく、実質的にプラスチックを含まなくてもよい。具体的には、本体310は、0重量%~5重量%のプラスチックを含んでもよい。紙材料で作製された本体310は、例えば、湿気、グリース/油、酸素等から本体310を保護するための障壁材料を含んでもよい。更に、移動可能な部材330は、形成されたパルプで作製されてもよく、障壁材料が形成されたパルプに適用される。更に、上部部材320は、プラスチックで作製されてもよい。あるいは、上部部材320は、射出成形されたパルプ、又は射出成形された紙とプラスチックとの組み合わせから、作製されてもよい。同様に、プッシャ340は、プラスチック、射出成形されたパルプ、又は射出成形された紙とプラスチックとの組み合わせから作製されてもよい。更に、容器300は、実質的に、紙及び/又はアルミニウムで作製されてもよい。いくつかの実施例では、容器300は、現行の液体シャンプーボトルよりも少ないプラスチック用量を含み得る。いくつかの実施例では、容器300は、60%未満のプラスチック、55%未満のプラスチック、又は50%未満のプラスチックを含有し得る。
【0120】
図15Aは、容器300の一部の正面図を示す。容器300のいくつかの要素は、説明のために図15Aには示されていない。図15Bは、図15Aの線5-5に沿った容器300の断面図を示す。
【0121】
図15A及び図15Bを参照すると、上部開口部321は、中心軸線350の周りに2つの対称部分351A、351Bを備えてもよい。各対称部分351A、351Bは、中心軸線350から凹状端部352まで、延在してもよい。各対称部分351A、351Bは、中心軸線350における最小幅W1と、凹状端部352によって画定される最大幅W2と、を有してもよい。いくつかの実施例では、最大幅W2は、最小幅W1の2倍より大きくてもよい。
【0122】
同様に、移動可能な開口部331は、中心軸線353の周りに2つの対称部分354A、354Bを備えてもよい。各対称部分354A、354Bは、中心軸線353から凹状端部355まで、延在してもよい。各対称部分354A、354Bは、中心軸線353における最小幅W3と、凹状端部355によって画定される最大幅W4と、を有してもよい。いくつかの実施例では、最大幅W4は、最小幅W3の2倍より大きくてもよい。
【0123】
したがって、上部開口部321及び移動可能な開口部331のそれぞれは、それぞれの中心軸線350、353の周りに、それぞれの2つの対称部分(すなわち、上部開口部321の対称部分351A、351B、及び移動可能な開口部331の対称部分354A、354B)を備えてもよい。更に、上部開口部321及び移動可能な開口部331のそれぞれは、長手方向軸線311に対して、角度を付けて延在してもよい。いくつかの実施例では、上部開口部321及び移動可能な開口部331のそれぞれは、長手方向軸線311の周りで、少なくとも150度の全角度βの範囲を定めてもよい。いくつかの実施例では、全角度βは、約150度~約180度であってもよい。
【0124】
上部開口部321及び移動可能な開口部331は、図15A及び図15Bにおいて、互いに位置合わせされて示されており、したがって、対応する中心軸線350、353もまた、互いに位置合わせされている。更に、上部開口部321及び移動可能な開口部331は、実質的に同様の形状を有してもよい。いくつかの実施例では、上部開口部321の最小幅W1は、移動可能な開口部331の最小幅W3に等しくてもよい。更に、いくつかの実施例では、上部開口部321の最大幅W2は、移動可能な開口部331の最大幅W4に等しくてもよい。
【0125】
図16A及び図16Bは、図13Aの線4-4に沿った、容器300の断面図を示す。上部開口部321及び移動可能な開口部331は、図16A及び図16Bにおいて、位置合わせされる。プッシャ340は、図16Aの第1の位置342にあり、プッシャ340は、図16Bの第2の位置344にある。
【0126】
図16Aに示すように、複数の物品10は、本体310内に受容され、プッシャ340の上部に積み重ねられてもよい。複数の物品10は、長手方向軸線311に沿って、移動可能な部材330とプッシャ340との間に配置されてもよい。更に、複数の物品10は、上部の物品10Bを含む。
【0127】
上述のように、プッシャ340は、図16Aの第1の位置342にある。第1の位置342は、容器300の保管構成に対応してもよい。容器300の保管構成では、プッシャ340は、本体310の第2の開放端部314の近位に静置してもよい。例えば、プッシャ340は、第1の位置342において、本体310の1つ以上の停止特徴部316と係合し、その上に静置してもよい。
【0128】
プッシャ340は、プッシャ340によって画定された容器300の移動可能な閉じた底端部304に、方向D5で力を加えた際に、第2の位置344(図16Bに示す)に移動し得る。方向D5は、長手方向軸線311に沿って、本体310の第2の開放端部314から第1の開放端部312に向かう方向であってもよい。いくつかの実施例では、プッシャ340は、プッシャ340の第1の位置342に向かって、付勢されてもよい。バネ等の付勢部材が、プッシャ340を、第1の位置342に向かって付勢してもよい。
【0129】
図16Bに示すように、プッシャ340に、方向D5で力を加えた際に、プッシャ340は、第2の位置344に移動し得る。第2の位置344は、複数の物品10のうちの少なくとも1つが、上部開口部321から取り出し可能であり得る、位置であってもよい。具体的には、プッシャ340は、複数の物品10のうちの上部の物品10Bが、上部開口部321から取り外し可能であり得るように、長手方向軸線311に沿って、上部開口部321に向かって、移動可能であってもよい。更に、複数の物品10からの上部の物品10Bは、上部開口部321と位置合わせされた移動可能な開口部331から、取り出し可能であってもよい。
【0130】
上部の物品10Bは、プッシャ340を第2の位置344に移動させ、その後、上部開口部321及び移動可能な開口部331のそれぞれを通して、上部の物品10Bを取り出すことによって、手動で取り出されてもよい。上部開口部321及び移動可能な開口部331のそれぞれの凹状端部352、355、及びそれぞれの最大幅W2、W4(図15Aに示す)は、上部開口部321及び移動可能な開口部331のそれぞれを通して、上部の物品10Bを手動で取り外すために、上部の物品10Bを把持することを、容易にし得る。積み重ね体から、連続する物品10を同様に取り出してもよい。このようにして、容器300は、物品10の積み重ね体から、連続する上部の物品10Bを順次分配することを、可能にしてもよい。したがって、容器300は、上部の物品10Bを容器300から分配するための使いやすい分配機構を、提供してもよい。
【0131】
図17A及び図17Bは、本発明の第4の態様による、互いの上に積み重ねられた複数の物品10(図20に示す)のための容器400の、異なる構成を示す、正面斜視図である。更に、図18は、容器400の分解斜視図を示す。
【0132】
図17A図17B、及び図18を参照すると、容器400は、中空管状形状を有する本体410を備える。中空管状形状は、本体410が、複数の物品10(図20に示す)のうちの少なくともいくつかを、その内部に収容することを、可能にしてもよい。
【0133】
本体410は、第1の閉鎖端部412と、第1の閉鎖端部412に対向する第2の開放端部414と、を備える。換言すれば、第2の開放端部414は、第1の閉鎖端部412の反対側にあってもよい。本体410は、長手方向軸線411に沿って延在する。具体的には、本体410は、第1の閉鎖端部412と第2の開放端部414との間で、長手方向軸線411に沿って延在してもよい。第1の閉鎖端部412は、容器400の閉じた上端部402を画定してもよい。
【0134】
容器400は、底部部材420(図18により、明確に示す)を更に備える。底部部材420は、本体410に、少なくとも部分的に受容されてもよい。換言すれば、底部部材420の少なくとも一部は、本体410内に受容されてもよい。底部部材420は、第2の開放端部414において、本体410に固定的に連結されてもよい。更に、底部部材420は、第2の開放端部414と連通する、底部開口部421を画定してもよい。底部開口部421は、長手方向軸線411に対して、角度を付けて延在してもよい。
【0135】
容器400は、移動可能な部材430が、閉位置432(図17Bに示す)と開位置434(図17Aに示す)との間で、底部部材420に対して移動可能であり得るように、底部部材420に移動可能に連結された移動可能な部材430を、更に備える。移動可能な部材430は、容器400の閉じた底端部404を画定する。
【0136】
移動可能な部材430は、閉位置432と開位置434との間で(例えば、開位置434から閉位置432へ)、移動可能な部材430を移動させるために、長手方向軸線411の周りで、方向D6に沿って回転されてもよい。移動可能な部材430はまた、閉位置432と開位置434との間で(例えば、閉位置432から開位置434へ)、移動可能な部材430を移動させるために、長手方向軸線411の周りで、方向D6とは反対に回転されてもよい。
【0137】
閉位置432では、移動可能な開口部431は閉じられてもよい。具体的には、閉位置432において、移動可能な開口部431は、底部開口部421からずれていてもよい。開位置434において、移動可能な開口部431は、複数の物品10からの底部の物品10A(図20に示す)の、容器400からの取り外しを可能にするために、少なくとも部分的に露出されてもよい。具体的には、開位置434において、移動可能な開口部431は、底部開口部421と少なくとも部分的に位置合わせされてもよい。
【0138】
本体410は、容器400に耐圧縮性及び防湿性を提供するように、構成されてもよい。換言すれば、本体410は、複数の物品10(図20に示す)を、圧縮(例えば、容器400がその輸送中又は使用中に受ける外力による)から保護してもよく、複数の物品10と容器400が配置される外部環境(例えば、シャワー)に存在する水分との間の接触を、低減又は防止してもよい。したがって、容器400は、外部の水分が容器400内に保管された複数の物品10によって吸収されることを、低減又は防止してもよい。
【0139】
本体410は、主に紙材料で作製されてもよく、実質的にプラスチックを含まなくてもよい。具体的には、本体410は、0重量%~5重量%のプラスチックを含んでもよい。紙材料で作製された本体410は、例えば、湿気、グリース/油、酸素等から本体410を保護するための障壁材料を含んでもよい。更に、移動可能な部材430は、形成されたパルプで作製されてもよく、障壁材料が形成されたパルプに適用される。更に、底部部材420は、プラスチックで作製されてもよい。あるいは、底部部材420は、射出成形されたパルプ、又は射出成形された紙とプラスチックとの組み合わせから、作製されてもよい。更に、容器400は、実質的に、紙及び/又はアルミニウムで作製されてもよい。いくつかの実施例では、容器400は、現行の液体シャンプーボトルよりも少ないプラスチック用量を含み得る。いくつかの実施例では、容器400は、60%未満のプラスチック、55%未満のプラスチック、又は50%未満のプラスチックを含有し得る。
【0140】
図19Aは、容器400の一部の正面図を示す。容器400のいくつかの要素は、説明のために図19Aには示されていない。図19Bは、図19Aの線7-7に沿った容器400の断面図を示す。
【0141】
図19A及び図19Bを参照すると、底部開口部421は、中心軸線450の周りに2つの対称部分451A、451Bを備えてもよい。各対称部分451A、451Bは、中心軸線450から凹状端部452まで、延在してもよい。いくつかの実施例では、各対称部分451A、451Bは、中心軸線450における最小幅W5と、凹状端部452によって画定される最大幅W6と、を有してもよい。いくつかの実施例では、最大幅W6は、最小幅W5の2倍より大きくてもよい。更に、底部開口部421は、長手方向軸線411の周りに、少なくとも150度の全角度γ1の範囲を定めてもよい。いくつかの実施例では、全角度γ1は、約150度~約180度であってもよい。
【0142】
更に、移動可能な開口部431は、中心軸線460の周りに2つの対称部分451C、451Dを備えてもよい。図19Aに示すように、移動可能な開口部431と底部開口部421とが互いに位置合わせされた場合、中心軸線460は、中心軸線450と一致し得る。各対称部分451C、451Dは、中心軸線460から凹状端部454まで延在してもよい。更に、各対称部分451C、451Dは、中心軸線における最小幅W7と、凹状端部454によって画定される最大幅W8と、を有してもよい。いくつかの実施例では、最大幅W8は、最小幅W7の2倍より大きくてもよい。更に、移動可能な開口部431は、長手方向軸線411の周りに、少なくとも150度の全角度γ2の範囲を定めてもよい。いくつかの実施例では、全角度γ2は、約150度~約180度であってもよい。場合によっては、移動可能な開口部431は、底部開口部421と実質的に同様の形状を有してもよい。
【0143】
図20は、図17Aの線6-6に沿った容器400の断面図を示す。移動可能な部材430は、図20では開位置434にあり、底部開口部421が少なくとも部分的に露出されて、複数の物品10からの底部の物品10Aを、容器400から取り出すことを、可能にする場合がある。底部の物品10Aは、例えば、底部開口部421及び移動可能な開口部431を通して底部の物品10Aを把持することによって、手動で取り出されてもよい。凹状端部452、453及び最大幅W4、W6(図19Aに示す)は、底部開口部421及び移動可能な開口部431のそれぞれを通して、底部の物品10Aを手動で取り外すために、底部の物品10Aを把持することを、容易にし得る。代替的に、底部の物品10Aは、少なくとも底部の物品10Aが、重力下で底部開口部421及び移動可能な開口部431を通って移動するように、容器400を振るか、傾けることによって、手動で取り出されてもよい。したがって、容器400は、底部の物品10Aを容器400から分配するための使いやすい分配機構を、提供してもよい。
【0144】
図21A及び図21Bは、本発明の第5の態様による、互いの上に積み重ねられた複数の物品10(図22A及び図22Bに示す)のための容器500の、異なる構成の、正面斜視図である。更に、図21Cは、容器500の分解斜視図を示す。
【0145】
図21A図21Cを参照すると、容器500は、中空管状形状を有する本体510を備える。中空管状形状は、本体510が複数の物品10(図22A及び図22Bに示す)のうちの少なくともいくつかを、その内部に収容することを、可能にしてもよい。
【0146】
本体510は、第1の閉鎖端部512と、第1の閉鎖端部512に対向する第2の開放端部514と、を備える。換言すれば、第2の開放端部514は、第1の閉鎖端部512の反対側にあってもよい。本体510は、長手方向軸線511に沿って延在する。具体的には、本体510は、第1の閉鎖端部512と第2の開放端部514との間で、長手方向軸線511に沿って延在してもよい。第1の閉鎖端部512は、容器500の閉じた上端部502を画定してもよい。
【0147】
容器500は、底部部材520を更に備える。底部部材520は、本体510に、少なくとも部分的に受容されてもよい。換言すれば、底部部材520の少なくとも一部は、本体510内に受容されてもよい。底部部材520は、第2の開放端部514において、本体510に固定的に連結されてもよい。更に、底部部材520は、第2の開放端部514と連通する、底開口部521(図21B及び図21Cに示す)を画定してもよい。底部開口部521は、第2の開口端部514と位置合わせされ、第2の開口端部514からオフセットされてもよい。底部部材520は、第2の開口端部514の遠位に、底部開口部521を有する、中空管状形状を有してもよい。
【0148】
容器500は、移動可能な部材530が、閉位置532(図21Aに示す)と開位置534(図21Bに示す)との間で、底部部材520に対して移動可能であり得るように、底部部材520に移動可能に連結された移動可能な部材530を、更に備える。移動可能な部材530は、容器500の閉じた底端部504を画定する。
【0149】
移動可能な部材530は、第2の開放端部514と連通する、それを通る移動可能な開口部531(図21Bに示す)を更に画定する。移動可能な開口部531は、長手方向軸線511に対して、角度を付けて延在する。移動可能な開口部531は、図19Aの容器400の移動可能な開口部431と、同様の形状であってもよい。したがって、移動可能な開口部531は、長手方向軸線511の周りに、少なくとも150度の全角度の範囲を定めてもよい。更に、移動可能な開口部531は、中心軸線(図示せず)の周りに2つの対称部分(図示せず)を備えてもよい。各対称部分は、中心軸線から凹状端部(図示せず)まで、延在してもよい。各対称部分は、中心軸線における最小幅と、凹状端部によって画定される最大幅と、を有してもよい。
【0150】
移動可能な部材530は、閉位置532と開位置534との間で、長手方向軸線511に沿って、底部部材520に対して摺動可能であってもよい。移動可能な部材530を、長手方向軸線611に沿って、方向D7に摺動させて、移動可能な部材530を、閉位置532から開位置534へと移動させてもよい。移動可能な部材530は、長手方向軸線611に沿って、方向D7とは反対に摺動されて、移動可能な部材530を、開位置534から閉位置532へと移動させてもよい。
【0151】
閉位置532では、移動可能な開口部531は閉じられてもよい。具体的には、閉位置532において、底部部材520は、移動可能な開口部531を覆ってもよい。開位置534において、移動可能な開口部531は、複数の物品10からの底部の物品10A(図22A及び図22Bに示す)の、容器500からの取り外しを可能にするために、少なくとも部分的に露出されてもよい。具体的には、開位置534において、移動可能な開口部531は、長手方向軸線511に対して、底部部材520から少なくとも部分的にオフセットされてもよい。換言すれば、開位置534において、移動可能な開口部531の少なくとも一部は、長手方向軸線511に対して、底部部材520から軸方向にオフセットされてもよい。
【0152】
本体510は、容器500に耐圧縮性及び防湿性を提供するように、構成されてもよい。換言すれば、本体510は、複数の物品10(図20に示す)を、圧縮(例えば、容器500がその輸送中又は使用中に受ける外力による)から保護してもよく、容器500内に保管された複数の物品10と容器500が配置される外部環境(例えば、シャワー)からの水分との間の接触を、低減又は防止してもよい。したがって、容器500は、外部の水分が容器500内に保管された複数の物品10によって吸収されることを、低減又は防止してもよい。
【0153】
本体510は、主に紙材料で作製されてもよく、実質的にプラスチックを含まなくてもよい。具体的には、本体510は、0重量%~5重量%のプラスチックを含んでもよい。紙材料で作製された本体510は、例えば、湿気、グリース/油、酸素等から本体510を保護するための障壁材料を含んでもよい。更に、底部部材520及び移動可能な部材530は、プラスチックで作製されてもよい。あるいは、底部部材520及び移動可能な部材530は、射出成形されたパルプ、又は射出成形された紙とプラスチックとの組み合わせから、作製されてもよい。更に、容器500は、実質的に、紙及び/又はアルミニウムで作製されてもよい。いくつかの実施例では、容器500は、現行の液体シャンプーボトルよりも少ないプラスチック用量を含み得る。いくつかの実施例では、容器500は、60%未満のプラスチック、55%未満のプラスチック、又は50%未満のプラスチックを含有し得る。
【0154】
図22A及び図22Bは、図21Aの線8-8に沿った、容器500の断面図を示す。移動可能な部材530は、図22Aの閉位置532にあってもよく、移動可能な部材530は、図22Bの開位置534にあってもよい。
【0155】
移動可能な部材530は、底部部材520に対して長手方向軸線511に沿って、閉位置532から開位置534まで摺動されてもよく、それによって、移動可能な開口部531は、底部部材520から長手方向軸線511に対して、少なくとも部分的にオフセットされて、複数の物品10からの底部の物品10Aを、容器500から取り出すことを、可能にする場合がある。底部の物品10Aは、例えば、移動可能な開口部531を通して底部の物品10Aを把持することによって、手動で取り出されてもよい。代替的に、底部の物品10Aは、少なくとも底部の物品10Aが、重力下で移動可能な開口部531を通って移動するように、移動可能な部材530が開位置534にある状態で、容器500を振るか、傾けることによって、手動で取り出されてもよい。したがって、容器500は、底部の物品10Aを容器500から分配するための使いやすい分配機構を、提供してもよい。
【0156】
図23A及び図23Bは、本発明の第6の態様による、互いの上に積み重ねられた複数の物品10(図26A図27Bに示す)のための容器600の、異なる構成の、正面斜視図である。更に、図24は、容器600の分解斜視図を示す。
【0157】
図23A図23B、及び図24を参照すると、容器600は、中空管状形状を有する本体610を備える。中空管状形状は、本体610が複数の物品10(図26A図27Bに示す)のうちの少なくともいくつかを、その内部に収容することを、可能にしてもよい。
【0158】
本体610は、第1の閉鎖端部612と、第1の閉鎖端部612に対向する第2の開放端部614と、を備える。換言すれば、第2の開放端部614は、第1の閉鎖端部612の反対側にあってもよい。本体610は、長手方向軸線611に沿って延在する。具体的には、本体610は、第1の閉鎖端部612と第2の開放端部614との間で、長手方向軸線611に沿って延在してもよい。第1の閉鎖端部612は、容器600の閉じた上端部602を画定してもよい。
【0159】
容器600は、底部部材620を更に備える。底部部材620は、第2の開放端部614において、本体610に固定的に連結されてもよい。更に、底部部材620は、第2の開放端部614と連通する、底部開口部621を画定してもよい。底部開口部621は、長手方向軸線611に対して、角度を付けて延在してもよい。底部開口部621は、図19Aの容器400の底部開口部421と同様であってもよい。したがって、底部開口部621は、長手方向軸線611の周りに、少なくとも150度の全角度の範囲を定めてもよい。更に、底部開口部621は、中心軸線(図示せず)の周りに2つの対称部分(図示せず)を備えてもよい。各対称部分は、中心軸線から凹状端部(図示せず)まで、延在してもよい。各対称部分は、中心軸線における最小幅と、凹状端部によって画定される最大幅と、を有してもよい。
【0160】
容器600は、移動可能な部材630が、閉位置632(図23Bを参照)と開位置634(図23Aを参照)との間で、底部部材620に対して移動可能であり得るように、底部部材620に移動可能に連結された移動可能な部材630を、更に備える。移動可能な部材630は、容器600の閉じた底端部604を画定する。
【0161】
移動可能な部材630は、第2の開放端部614と連通する、それを通る移動可能な開口部631を更に画定する。移動可能な開口部631は、長手方向軸線611に対して、角度を付けて延在する。移動可能な開口部631は、図19Aの容器400の移動可能な開口部431と、同様であってもよい。したがって、移動可能な開口部631は、長手方向軸線611の周りに、少なくとも150度の全角度の範囲を定めてもよい。更に、移動可能な開口部631は、中心軸線(図示せず)の周りに2つの対称部分(図示せず)を備えてもよい。各対称部分は、中心軸線から凹状端部(図示せず)まで、延在してもよい。各対称部分は、中心軸線における最小幅と、凹状端部によって画定される最大幅と、を有してもよい。
【0162】
移動可能な部材630は、閉位置632と開位置634との間で(例えば、開位置634から閉位置632へ)、移動可能な部材630を移動させるために、長手方向軸線611の周りで、方向D8に沿って回転されてもよい。移動可能な部材630はまた、閉位置632と開位置634との間で(例えば、閉位置632から開位置634へ)、移動可能な部材630を移動させるために、長手方向軸線611の周りで、方向D8とは反対に回転されてもよい。
【0163】
閉位置632では、移動可能な開口部631は閉じられてもよい。具体的には、閉位置632において、移動可能な開口部631は、底部開口部621からずれていてもよい。開位置634において、移動可能な開口部631は、複数の物品10からの底部の物品10A(図27Bに示す)の、容器600からの取り外しを可能にするために、少なくとも部分的に露出されてもよい。具体的には、開位置634において、移動可能な開口部631は、底部開口部621と少なくとも部分的に位置合わせされてもよい。
【0164】
移動可能な部材630は、容器600の閉じた底端部604を画定する底部636を、更に備えてもよい。底部部分636は、それを通るスロット635を画定してもよい。容器600は、スライダ640を更に含んでもよい。スライダ640は、スロット635を通して少なくとも部分的に受容されてもよい。
【0165】
本体610は、容器600に耐圧縮性及び防湿性を提供するように、構成されてもよい。換言すれば、本体610は、複数の物品10(図27A図28Bに示す)を、圧縮(例えば、容器600がその輸送中又は使用中に受ける外力による)から保護してもよく、容器600内に保管された複数の物品10と容器600が配置される外部環境(例えば、シャワー)からの水分との間の接触を、低減又は防止してもよい。したがって、容器600は、外部の水分が容器600内に保管された複数の物品10によって吸収されることを、低減又は防止してもよい。
【0166】
本体610は、主に紙材料で作製されてもよく、実質的にプラスチックを含まなくてもよい。具体的には、本体610は、0重量%~10重量%のプラスチック、あるいは0重量%~5重量%のプラスチックを含んでもよい。紙材料で作製された本体610は、例えば、湿気、グリース/油、酸素等から本体610を保護するための障壁材料を含んでもよい。更に、移動可能な部材630は、形成されたパルプで作製されてもよく、障壁材料が形成されたパルプに適用される。更に、底部部材620及びスライダ640は、プラスチックで形成されてもよい。あるいは、底部部材620及びスライダ640は、射出成形されたパルプ、又は射出成形された紙とプラスチックとの組み合わせから、作製されてもよい。更に、容器600は、実質的に、紙及び/又はアルミニウムで作製されてもよい。いくつかの実施例では、容器600は、現行の液体シャンプーボトルよりも少ないプラスチック用量を含み得る。いくつかの実施例では、容器600は、60%未満のプラスチック、55%未満のプラスチック、又は50%未満のプラスチックを含有し得る。
【0167】
図25A及び図25Bは、それぞれ、移動可能な部材630及びスライダ640の上部斜視図及び底部斜視図を示す。更に、図26A及び図26Bは、それぞれ、スライダ640の正面斜視図及び底部斜視図を示す。
【0168】
図25A図26Bを参照すると、スライダ640は、スロット635を通して摺動可能に受容される、摺動部分642(図26A及び図26Bに示す)を備えてもよい。スライダ640は、摺動部分642に接続される係合部分644を、更に備えてもよい。係合部分644は、移動可能な部材630内に配置されてもよい。係合部分644は、複数の物品10からの底部の物品10A(図27Aに示す)に係合するように、構成されてもよい。スライダ640は、係合部分644の反対側で摺動部分642に接続された把持部分646を、更に備えてもよい。把持部分646は、移動可能な部材630の外部に配置されてもよい。係合部分644及び把持部分646のそれぞれは、摺動部分642をスロット635内に固定するために、スロット635よりも幅広であってもよい。摺動部分642は、スロット635より狭くてもよい、又はスロット635と実質的に同様の幅を有してもよい。
【0169】
係合部分644は、実質的に、平面形状を有してもよい。スライダ640は、移動可能な開口部631の遠位にあり得る係合部分644の端部から延在する、端部648を更に備える。端部648は、係合部分644によって定義される平面に対して傾斜していてもよい。いくつかの実施例では、端部648は、係合部分644によって画定される平面に対して、実質的に垂直であってもよい。
【0170】
図27A及び図27Bは、それぞれ、容器600の一部の、正面斜視図及び平面図を示す。更に、図28A及び図28Bは、それぞれ、図27A及び図27Bに示すものとは異なる構成の容器600の一部の、正面斜視図及び平面図を示す。容器600のいくつかの要素は、説明のために図27A図28Bには示されていない。更に、図27A図28Bでは、複数の物品10を破線で示している。
【0171】
移動可能な部材630は、図27A図28Bの開位置634にあってもよい。換言すれば、移動可能な開口部631は、図27A図28Bの底部の物品10Aの取り出しを可能にするように、底部開口部621と少なくとも部分的に位置合わせされてもよい。
【0172】
図26A図28Bを参照すると、移動可能な部材630の開位置634において、把持部分646は、底部開口部621に向かって移動されて、摺動部分642(図26A及び図26Bに示す)を、スロット635(図25Bに示す)に沿って摺動させ、係合部分644が、底部の物品10Aを底部開口部621に向かって移動させるように構成されてもよく、底部の物品10Aは、容器600から取り出すために、底部開口部621を通って少なくとも部分的に延在する。いくつかの実施例では、スライダ640は、底部開口部621から離れるように、付勢されてもよい。具体的には、スライダ640は、底部開口621の遠位にあり得るスロット635(図25Bに示す)の端部に向かって、付勢されてもよい。端部648は、底部の物品10Aと係合し、底部開口部621に向かって底部の物品10Aを押してもよい。
【0173】
更に、容器600から底部の物品10Aを取り出した後、把持部分646は、係合部分644が、複数の物品10から連続する底部の物品10に係合するように、底部開口部621から離れるように移動されるように、構成されてもよい。連続する底部の物品10は、底部の物品10Aの上に積み重ねられた物品であってもよい。上述のように、スライダ640は、底部開口部621から離れるように、付勢されてもよい。したがって、いくつかの実施例では、容器600から底部の物品10Aを取り出した後、スライダ640は、底部開口部621から自動的に離れるように、移動してもよい。更に、容器600は、複数の物品10の積み重ね体から、連続する底部の物品10Aを順次分配することを、可能にしてもよい。したがって、容器600は、底部の物品10Aを容器600から分配するための使いやすい分配機構を、提供してもよい。
【0174】
図29を参照すると、容器700は、杭710を含んでもよいが、これは、本明細書に記載される実施形態のいずれかに、所望により含まれ得る。杭710は、各溶解性物品の少なくとも1つの開口部を通して配置されて、分配中に、溶解性物品を、インラインに保つのを手助けし得る。杭710は、溶解性物品に穴を開け、それによって、開口部を形成し得る、及び/又は物品が包装される前に開口部を形成し得る。杭710は、溶解性物品の引き裂きを回避又は最小化するために、滑らかな構造を有し得る。杭710は、容器の内部に配置されてもよく、上端部702から、例えば上端部702のほぼ中心で、底端部704に向かって、容器の長さに沿って延在し得る。杭の杭遠位端部715は、底端部704に接触しなくてもよい。代わりに、杭遠位端部715と分配される溶解性物品との間に、十分な空間が必要とされる場合があり、したがって、分配中に、1つ以上の物品が詰まることはない。なお、遠位端部715は、物品が捻じれるか、跳ねたり、分配をより困難にする可能性があるために、底端部704から、あまり離れていなくてもよい。遠位端部は、1つの物品のみが容器内に残されている場合であっても、分配される物品が跳ねるか、捻じれるか、又はその他の方法で妨害されることなく、円滑な分配を可能にする高さに位置付けられ得る。繊維状物品では、杭遠位端部は、分配される次の物品(例えば、ディスペンサの底端部にある物品)の上面から離間させ得るが、いくつかの実施例では、杭遠位端部は、分配される次の物品の上面から約1.5物品の高さで離間させ得ることが、見出された。
【0175】
図30A及び図30C図30Dは、それぞれ、閉位置、開位置/分配準備完了位置、及び屈曲位置/物品が分配される位置にあるカップ部材840、スライダ850、及び中空部材820の、斜視図を示す。本明細書に記載される容器100のような容器は、移動可能な部材が底部部材に対して閉位置と開位置との間で移動可能であるように、1つ以上のヒンジ860を介して中空部材820に移動可能に連結されたカップ部材840を、更に備え得る。カップ部材は、長手方向軸線zに沿って、及び/又は半径方向軸zの周りで、移動可能であり得る。開いた構成又は屈曲構成にある場合、カップ部材840と中空部材820との間に空間があり、開口部841を画定し、それを通して物品が分配され得る。
【0176】
スライダ850は、図30B及び図30Eに示され、カップ部材840に移動可能に接続され得、開口部841に対向して位置付けられ得る。スライダ850は、複数の物品から底部の物品に係合するように構成された係合部分853を含み得る。係合部分853は、スライダ850の端部に向かって、又はそこに位置付けられ得るが、係合部分853が中空部材820の中に延在するように位置付けられ得る。スライダ850はまた、係合部分853の遠位にあるスライダ850の端部でスライダに接続された、把持部分857を含み得る。把持部分857は、移動可能な部材840の外縁とほぼ一致して位置付けられ得る、あるいは、把持部分857は、移動可能な部材840の外縁部の外側に位置付けられ得る。係合部分853の同じ端部であるが反対側で、バネをスライダ850に接続し得る。いくつかの実施例では、バネは、板バネであり得る。いくつかの実施例では、バネは、スライダ850及び/又はカップ部材840と同じ材料から作製され得る。その他の実施例では、バネは、スライダ850及び/又はカップ部材840とは異なる材料、例えば金属から作製され得る。図30Bでは、スライダ850のバネ855は、図30Aの閉位置及び図30Cの開位置に対応して、弛緩している。図30Eでは、バネ30Eは、図30Dの屈曲位置に対応して屈曲している。
【0177】
物品を分配するために、ディスペンサが開かれ、次に、スライダ850が、カップ部材840の直径dに沿って、一般に、開口部841に向かって、画定された経路内で移動される。スライド850は、ユーザが1本以上の指で把持部分857を押すことによって、移動され得る。スライダ850が移動した際に、係合部分853は、開口部841に向かって半径方向に移動する。係合部分853が移動した際に、図30Eに示すように、物品を開口部841に向かって運び、バネ855を屈曲位置に押す。屈曲位置では、バネは、カップ部材に取り付けられた棚部を押し、それによって、バネが撓む。図30D及び図30Eに示す屈曲位置では、ユーザは、2本の指の間で物品を容易に把持し得るが、バネは、図30B及び図30Cに示す開位置に、徐々にリセットされる。次に、ユーザは、カップ部材840が中空部材820に連結されるまで、ヒンジ860によって画定される軸hの周りでカップ部材120を回転させることによって、ディスペンサを閉じ得る。
【0178】
組合せ
A.複数の物品用の容器であって、
中空管状形状を有し、長手方向軸線に沿って延在する本体であって、第1の端部と、第1の端部に対向する第2の端部と、を備え、少なくとも第2の端部が開いている、本体と、
第2の端部において本体に固定的に連結され、長手方向軸線の周りに角度を付けて延在する、それを通る第1の開口部を画定する、中空部材と、
カップ部材が、長手方向軸線の周りで中空部材に対して回転可能であり、カップ部材が、長手方向軸線の周りに角度を付けて、それを通って延在する、第2の開口部を画定するように、中空部材に回転可能に連結されたカップ部材であって、容器の閉じた底端部を画定し、本体の第2の端部に面する溝付きトラックを画定する基部を備える、カップ部材と、
中空部材及びカップ部材内に受容されたカムアームであって、中空部材に移動可能に連結され、溝付きトラックに移動可能に係合された突出部を備え、それによって、中空部材とカップ部材との間の相対回転に起因してカムアームが中空部材に対して移動する、カムアームと、を備え、
本体、中空部材及びカップ部材が、共に複数の物品をその内部に受容し、
中空部材及びカップ部材が、開いた構成と閉じた構成との間で互いに対して回転可能であり、開いた構成において、第1の開口部及び第2の開口部が、分配開口部を画定するように互いに少なくとも部分的に位置合わせされ、閉じた構成において、第1の開口部及び第2の開口部が、分配開口部を閉じるように互いに位置合わせされず、
カムアームが、中空部材とカップ部材との間の相対回転によって、閉じた構成に対応する係合位置と開いた構成に対応する分配位置との間で移動し、係合位置において、カムアームが、複数の物品のうちの底部の物品に係合するように構成され、カムアームが、カムアームの分配位置において、底部の物品が少なくとも部分的に分配開口部を通って延在し、容器から取り出し可能であるように、中空部材とカップ部材との間の相対回転によって底部の物品を移動させるように、更に構成される、容器。
【0179】
B.長手方向軸線を中心とした、第1の方向における、閉じた構成から開いた構成への、中空部材とカップ部材との間の相対回転が、カムアームを、係合位置から分配位置へと移動させ、容器から底部の物品を取り出した後、第1の方向と反対の第2の方向における、開いた構成から閉じた構成への、中空部材とカップ部材との間の相対回転が、カムアームを分配位置から係合位置へと移動させ、複数の物品からの連続する底部の物品に係合させる、段落Aに記載の容器。
【0180】
C.第1の端部で本体に連結されたキャップを更に備え、キャップが、本体の第1の端部を閉じて容器の閉じた上端部を画定するように構成される、段落A又はBに記載の容器。
【0181】
D.複数の物品が、長手方向軸線に対して、フォロワとカムアームとの間に少なくとも部分的に受容されるように、本体内に摺動可能に受容され、複数の物品に係合するように構成されたフォロワを更に備える、段落A~Cのいずれか一項に記載の容器。
【0182】
E 中空部材が、
本体に固定的に連結された、第1の連結部分と、
カップ部材に回転可能に連結された第2の連結部分であって、第1の開口部を、角度を付けたカットアウト部として画定する、第2の連結部分と、
第1の連結部分と第2の連結部分との間に配置された突出部であって、長手方向軸線に沿って本体とカップ部材との間に配置されるように、本体及びカップ部材のそれぞれと係合する、突出部と、を備える、段落A~Dのいずれか一項に記載の容器。
【0183】
F 中空部材が、第1の連結部分の外部表面上に配置された複数の成形部分を更に備え、成形部分が、本体と係合して、本体及び中空部材を互いに対して回転方向及び/又は軸方向に固定する、段落Eに記載の容器。
【0184】
G 中空部材が、中空部材の端部に配置された角度を付けた突出部を更に備え、カップ部材が、中空部材の角度を付けた突出部と移動可能に係合して、中空部材とカップ部材との間の相対回転を可能にする角度を付けたスロットを更に画定する、段落A~Fのいずれか一項に記載の容器。
【0185】
H カップ部材が、
角度を付けたカットアウト部としての第2の開口部を画定する部分と、
基部の周縁部と当該部分とを接続する、接続部分と、を更に備え、
角度を付けたスロットが、基部の周縁部と、当該部分と、接続部分と、の間に画定される、段落Gに記載の容器。
【0186】
I カップ部材が、基部に対して遠位の端部に配置された唇状部を更に備え、中空部材は、唇状部が溝に対して回転可能であるように、カップ部材の唇状部を少なくとも部分的に受容する溝を更に備える、段落A~Hのいずれか一項に記載の容器。
【0187】
J 中空部材が、中空部材の内側表面から延在する連結特徴部を更に備え、カムアームが、カムアームを連結特徴部に枢動可能に連結するために、連結特徴部を通して少なくとも部分的に受容される連結要素を更に備える、段落A~Iのいずれか一項に記載の容器。
【0188】
K 連結特徴部が、狭い開口部と、狭い開口部に隣接して配置された肩部と、肩部に隣接して狭い開口部の反対側に配置された広い開口部と、を備え、カムアームの連結要素が、狭い開口部内に少なくとも部分的に枢動可能に受容された狭い部分と、広い開口部内に少なくとも部分的に枢動可能に受容され、肩部と係合する広い部分と、を備える、段落Jに記載の容器。
【0189】
L カムアームが、底部の物品をその上に受容するように構成された受容部分と、受容部分から延在し、受容部分に対して傾斜した係合部分と、を更に備え、係合部分が、底部の物品と係合し、分配開口部に向かって底部の物品を移動させるように構成され、突出部が、受容部分から延在する、段落A~Kのいずれか一項に記載の容器。
【0190】
M カムアームが、係合部分から受容部分の遠位に延在する湾曲部分を更に備え、係合位置において、湾曲部分が、中空部材の内側表面に係合する、段落Lに記載の容器。
【0191】
N カムアームの受容部分が、係合部分から離間したV字型ノッチを更に画定する、段落L又はMに記載の容器。
【0192】
O 溝付きトラックが、第1の溝端部から第2の溝端部まで延在し、係合位置において、カムアームの突出部が溝付きトラックの第1の溝端部と係合し、分配位置において、カムアームの突出部が溝付きトラックの第2の溝端部と係合する、段落A~Nのいずれか一項に記載の容器。
【0193】
P 基部が、第1の主表面と、第1の主表面の反対側の第2の主表面と、を備え、溝付きトラックが、第1の主表面から延在し、カムアームが、少なくとも部分的に第1の主表面上に配置され、係合位置と分配位置との間で第1の主表面に沿って移動する、段落A~Oのいずれか一項に記載の容器。
【0194】
Q 基部が、第1の主表面から第2の主表面を越えて延在する連続側壁と、連続側壁に接続され、第1の主表面の遠位にある底壁と、を更に備え、連続側壁及び底壁が、それらの間に、溝付きトラックを画定する、段落Pに記載の容器。
【0195】
R 基部が、第2の主表面から延在する複数の相互接続された唇状部と、第2の主表面から延在し、複数の相互接続された唇状部を取り囲む唇状部と、を更に備え、唇状部が、複数の相互接続された唇状部のうちの少なくともいくつかに接続され、複数の相互接続された唇状部のうちの少なくともいくつかが、複数の六角形形状を画定し、複数の相互接続された唇状部のうちの少なくともいくつかが、連続側壁に接続される、段落Qに記載の容器。
【0196】
S 本体が、0重量%~5重量%のプラスチックを含む、段落A~Rのいずれか一項に記載の容器。
【0197】
T 複数の物品のための容器であって、
中空管状形状を有し、長手方向軸線に沿って延在する本体であって、第1の開放端部と、第1の開放端部に対向する第2の開放端部と、を備える、本体と、
第1の開放端部において本体に固定的に連結された上部部材であって、第1の開放端部と連通する上部開口部を画定し、上部開口部が選択的に開閉されるように構成される、上部部材と、
本体内に摺動可能に受容され、長手方向軸線に沿って移動可能なプッシャであって、容器の移動可能な閉じた底端部を画定する、プッシャと、を備え、
複数の物品が、本体内に受容され、プッシャの上部に積み重ねられ、プッシャが、複数の物品のうちの上部の物品が上部開口部から取り出し可能であるように、上部開口部に向かって長手方向軸線に沿って移動可能である、容器。
【0198】
U 本体に取り出し可能に連結され、上部部材の第1の開放端部及び上部開口部を選択的に閉じるように構成されたキャップを更に備える、段落Tに記載の容器。
【0199】
V 上部部材が、
本体の第1の開放端部に固定的に連結され、第1の開放端部と位置合わせされた、上部開口を画定する部分と、
当該部分に連結され、上部開口部内に少なくとも部分的に延在する係合部分であって、長手方向軸線に対して斜めに傾斜した傾斜平面を備え、傾斜平面が、上部の物品と係合し、上部の物品を複数の物品の残部から分離するように構成される、係合部分と、を備える、段落T又はUに記載の容器。
【0200】
W 移動可能な部材が、長手方向軸線の周りで上部部材に対して回転可能であるように、上部部材に回転可能に連結された移動可能な部材を更に備え、移動可能な部材が、上部部材の上部開口部と選択的かつ少なくとも部分的に位置合わせされて、上部の物品の容器からの取り外しを可能にする、それを通る移動可能な開口部を画定し、移動可能な部材は、移動可能な開口部が上部開口部から位置合わせされていない場合に、上部開口部を閉じる、段落Tに記載の容器。
【0201】
X 上部開口部及び移動可能な開口部のそれぞれが、長手方向軸線に対して角度を付けて延在し、長手方向軸線の周りに少なくとも150度の全角度にわたり、上部開口部及び移動可能な開口部のそれぞれが、中心軸線の周りに2つの対称部分を備え、各対称部分が、中心軸線から凹状端部まで延在し、各対称部分が、中心軸線において最小幅を有し、凹状端部によって画定される最大幅を有する、段落Wに記載の容器。
【0202】
Y 複数の物品のための容器であって、
中空管状形状を有し、長手方向軸線に沿って延在する本体であって、第1の閉鎖端部と、第1の閉鎖端部に対向する第2の開放端部と、を備える、本体と、
第2の開放端部で本体に固定的に連結された底部部材と、
底部部材に移動可能に連結された移動可能な部材であって、底部部材に対して閉位置と開位置との間で移動可能であり、第2の開口端と連通する移動可能開口を画定し、長手方向軸線に対して角度を付けて延在する、移動可能な部材と、を備え、
閉位置において、移動可能な開口部が閉じられ、開位置において、移動可能な開口部が少なくとも部分的に露出されて、複数の物品のうちの底部の物品を容器から取り出すことを可能にし、移動可能な部材が、容器の閉じた底端部を画定する、複数の物品のための容器。
【0203】
Z 底部部材が、第2の開放端部と連通する底部開口部を画定し、底部開口部が、長手方向軸線に対して角度を付けて延在し、移動可能な部材が、閉位置と開位置との間で長手方向軸線を中心として底部部材に対して回転可能であり、閉位置において、移動可能な開口部が底部開口部から位置合わせされず、開位置において、移動可能な開口部が底部開口部と少なくとも部分的に位置合わせされる、段落Yに記載の容器。
【0204】
AA 底部開口部が、長手方向軸線の周りに少なくとも150度の全角度にわたり、中心軸線の周りに2つの対称部分を備え、各対称部分が、中心軸線から凹状端部まで延在し、各対称部分が、中心軸線において最小幅を有し、凹状端部によって画定される最大幅を有する、段落Zに記載の容器。
【0205】
AB 移動可能な部材が、容器の閉じた底端部を画定する底部部分を備え、底部部分が、それを通るスロットを画定し、容器が、スライダを更に備え、スライダが、
スロットを通して摺動可能に受容される摺動部分と、
摺動部分に接続され、移動可能な部材内に配置された係合部分であって、複数の物品のうちの底部の物品に係合するように構成された、係合部分と、
係合部分の反対側で摺動部分に接続され、移動可能な部材の外側に配置された把持部分と、を備え、
係合部分及び把持部分のそれぞれが、摺動部分をスロット内に固定するために、スロットよりも幅広であり、
移動可能な部材の開位置において、把持部分は、底部の物品が、容器からの取り出しのために、底部の開口部を通って少なくとも部分的に延在するように、底部開口部に向かって移動されるように構成され、摺動部分をスロットに沿って摺動させ、係合部分が、底部の物品を底部開口部に向かって移動させ、
容器から底部の物品を取り出した後、記把持部分は、係合部分が複数の物品からの連続する底部の物品に係合するように、底部開口部から離れるように移動されるように構成される、段落Zに記載の容器。
【0206】
AC 移動可能な部材が、閉位置と開位置との間で、長手方向軸線に沿って底部部材に対して摺動可能であり、閉位置において、底部部材が移動可能な開口部を覆い、開位置において、移動可能な開口部が、長手方向軸線に対して、底部部材から少なくとも部分的にオフセットされる、段落Yに記載の容器。
【0207】
AD 移動可能な開口部が、長手方向軸線の周りに少なくとも150度の全角度にわたり、中心軸線の周りに2つの対称部分を備え、各対称部分が、中心軸線から凹状端部まで延在し、各対称部分が、中心軸において最小幅を有し、凹状端部によって画定される最大幅を有する、段落Y、Z、AA、及びABのいずれか一項に記載の容器。
【0208】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本明細書に引用される全ての文書は、除外又は限定することが明言されない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いずれの文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求されるいずれの発明に対する先行技術であるともみなされず、あるいはそれを単独で又はその他の任意の参考文献又は複数の参考文献と組み合わせた場合に、このようないずれの発明も教示、示唆、又は開示するとはみなされない。更に、本文献における用語のいずれの意味又は定義も、参照により組み込まれた文献内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文献においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0209】
本発明の特定の実施形態を例示及び記載してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々なその他の変更及び修正を行うことができる点が、当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのこのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図6
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11
図12A
図12B
図13A
図13B
図13C
図14
図15A
図15B
図16A
図16B
図17A
図17B
図18
図19A
図19B
図20
図21A
図21B
図21C
図22A
図22B
図23A
図23B
図24
図25A
図25B
図26A
図26B
図27A
図27B
図28A
図28B
図29
図30A
図30B
図30C
図30D
図30E
【手続補正書】
【提出日】2024-03-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いの上に積み重ねられた複数の物品のための容器であって、
中空形状を有し、長手方向軸線に沿って延在する本体であって、前記本体が、第1の閉鎖端部と、前記第1の閉鎖端部に対向する第2の開放端部と、を備える、本体と、
前記第2の端部において前記本体に固定的に連結された、中空部材と、
前記中空部材に移動可能に連結されたカップ部材であって、開位置において、前記カップ部材と前記中空部材とが離間して、前記第2の開放端部と連通する開口部を画定し、前記カップ部材が、前記容器の閉じた底端部を画定する基部を備える、カップ部材と、
前記開口部の向かい側に位置付けられ、バネを備えるスライダであって、前記スライダが、前記バネが弛緩する位置と前記バネが屈曲する位置との間で、半径方向に前記カップ部材に対して移動可能であるように、前記スライダが前記カップ部材に移動可能に連結される、スライダと、を備え、
閉位置では、前記開口部が閉じられ、前記開位置では、前記移動可能な開口部が少なくとも部分的に露出されて、前記複数の物品から、底部の物品を前記容器から取り出すことを可能にする、容器。
【請求項2】
前記スライダに接続され、前記カップ部材内に配置された係合部分を更に備え、前記係合部分が、前記複数の物品からの前記底部の物品に係合するように構成される、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記係合部分の反対側で前記スライダに接続され、前記カップ部材の外部に配置された把持部分を更に備え、
前記カップ部材の前記開位置において、前記把持部分は、前記底部の物品が、前記容器からの取り出しのために、底部の前記開口部を通って少なくとも部分的に延在するように、前記開口部に向かって移動されるように構成されて、前記係合部分が前記底部の物品を前記開口部に向かって移動させ、
前記容器から前記底部の物品を取り出した後に、前記把持部分は、前記係合部分が前記複数の物品からの連続する底部の物品に係合するように、前記バネによって前記開口部から徐々に離れるように移動されるように構成される、請求項2に記載の容器。
【請求項4】
前記カップ部材が、前記長手方向軸線に沿って及び/又は前記半径方向軸線の周りで、閉位置と開位置との間で、底部部材に対して移動可能である、請求項1に記載の容器。
【請求項5】
前記中空の本体が、管状形状を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項6】
前記本体が、0重量%~約10重量%のプラスチックを含む、請求項1に記載の容器。
【請求項7】
前記バネが板バネである、請求項1に記載の容器。
【請求項8】
前記第1の閉鎖端部に取り付けられた杭を更に備え、前記杭が、前記中空部材内で、前記長手方向軸線に沿って、前記第2の開放端部に向かって延在する、請求項1に記載の容器。
【国際調査報告】