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特表2024-532582欠陥のある充電ステーションを判定するための方法
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  • 特表-欠陥のある充電ステーションを判定するための方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】欠陥のある充電ステーションを判定するための方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 13/00 20060101AFI20240829BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20240829BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240829BHJP
【FI】
H02J13/00 301D
H02J13/00 J
H02J7/00 P
H02J7/00 301A
G06Q50/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516605
(86)(22)【出願日】2022-09-14
(85)【翻訳文提出日】2024-05-08
(86)【国際出願番号】 EP2022075480
(87)【国際公開番号】W WO2023046542
(87)【国際公開日】2023-03-30
(31)【優先権主張番号】102021004761.3
(32)【優先日】2021-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】598051819
【氏名又は名称】メルセデス・ベンツ グループ アクチェンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Mercedes-Benz Group AG
【住所又は居所原語表記】Mercedesstrasse 120,70372 Stuttgart,Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100090583
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 清
(74)【代理人】
【識別番号】100098110
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 みどり
(72)【発明者】
【氏名】フローリアン・キルヒナー
(72)【発明者】
【氏名】カーステン・シェック
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル・ザイファーライン-シュナイダー
(72)【発明者】
【氏名】フレデリケ・ドレクスラー
(72)【発明者】
【氏名】ドミニク・フォリ
【テーマコード(参考)】
5G064
5G503
5L050
【Fターム(参考)】
5G064AA01
5G064AA04
5G064BA02
5G064CB08
5G064CB17
5G064DA05
5G064DA11
5G503AA01
5G503BA04
5G503BB01
5G503CB09
5G503EA08
5G503FA01
5G503FA06
5G503GD04
5L050CC11
(57)【要約】
本発明は、バッテリ駆動車両用の欠陥のある充電ステーション(1)を判定するための方法に関し、充電ステーション(1)は、利用データを収集し、利用データを中央計算ユニットに伝送し、中央計算ユニットは、利用データを分析し、続いて、中央計算ユニットは、利用データに含まれる、充電ステーション(1)の少なくとも1つの利用パラメータが、規定の目標範囲内又は規定の目標範囲外にある場合に、少なくとも1つの充電ステーション(1)の故障を判定する。本発明による方法は、規定の地理的な領域(2)において相互に隣接して配置されている、1つ以上の充電ステーションネットワークの少なくとも2つの充電ステーション(1)が、共通の充電ステーションクラスタ(C1、C2、C3、C4)に対応付けられ、個々の利用パラメータの目標範囲は、充電ステーションクラスタ(C1、C2、C3、C4)において基準充電ステーションとして分類された少なくとも1つの充電ステーション(1)の利用データからそれぞれ導出されることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリ駆動車両用の欠陥のある充電ステーション(1)を判定するための方法であって、
前記充電ステーション(1)は、利用データを収集し、前記利用データを中央計算ユニットに伝送し、前記中央計算ユニットは、前記利用データを分析し、続いて、前記中央計算ユニットは、前記利用データに含まれる、充電ステーション(1)の少なくとも1つの利用パラメータが、規定の目標範囲外にある場合に、少なくとも1つの充電ステーション(1)の故障を判定する、前記方法において、
規定の地理的な領域(2)において相互に隣接して配置されている、1つ以上の充電ステーションネットワークの少なくとも2つの充電ステーション(1)が、共通の充電ステーションクラスタ(C1、C2、C3、C4)に対応付けられ、個々の利用パラメータの前記目標範囲は、前記充電ステーションクラスタ(C1、C2、C3、C4)において基準充電ステーションとして分類された少なくとも1つの充電ステーション(1)の利用データからそれぞれ導出されることを特徴とする、前記方法。
【請求項2】
基準充電ステーションのグループが、それぞれの前記目標範囲を導出する際に考慮され、規定の許容閾値内で一致する各利用パラメータを有する充電ステーション(1)が、基準充電ステーションとして使用されることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記充電ステーションクラスタ(C1、C2、C3、C4)の前記充電ステーション(1)の少なくとも半分が、基準充電ステーションとして使用されることを特徴とする、請求項2記載の方法。
【請求項4】
1つの領域(2)に対して少なくとも2つの充電ステーションクラスタ(C1、C2、C3、C4)が決定されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項記載の方法。
【請求項5】
少なくとも2つの充電ステーション(1)が、共通の領域(2)内で相互に隣接して配置されることを決定するために、以下の充電ステーション特性:
-地理的位置;
-識別番号;
-識別名;
-識別アドレス;及び/又は
-エリアトークン
の内の少なくとも1つが検査されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項記載の方法。
【請求項6】
前記利用データを形成するために、以下の利用パラメータ:
-充電プロセス中の充電電圧及び/又は電流強度;
-充電プロセス中の充電出力;
-充電プロセスの持続時間;
-充電プロセス中に伝達されるエネルギ量;
-充電ステーション(1)の非利用の期間に対する、前記充電ステーション(1)において実施された充電プロセスの期間の時間比率;
-規定の期間にわたる充電プロセスの回数;
-診断状態;及び/又は
-警告メッセージ
の内の少なくとも1つが使用されることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項記載の方法。
【請求項7】
充電インタフェースのタイプが一致し、及び/又は利用可能な充電電力が規定の許容閾値内で一致する充電ステーション(1)のみが、共通の充電ステーションクラスタ(C1、C2、C3、C4)に含まれることを特徴とする、請求項1から6いずれか一項記載の方法。
【請求項8】
前記中央計算ユニットによって、前記利用データの前記分析のために人工知能が使用されることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項記載の方法。
【請求項9】
少なくとも1つの充電ステーション(1)の機能状態にある動作状態又は機能状態にない動作状態に関する情報が、少なくとも1つの車両への出力のために前記中央計算ユニットから伝送されることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念に詳細に規定されているような、バッテリ駆動車両用の欠陥のある充電ステーションを判定するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
充電ポイントと称されることも多い充電ステーションは、車両における電気車両用バッテリの再充電を実現する。充電ステーションは種々の形態で存在している。つまり、充電ステーションは、例えば、充電インタフェース、即ち使用可能なプラグ又はソケットタイプ、並びに充電に使用される電流によって区別される。つまり、それぞれが、直流電流、交流電流及び/又は三相交流電流を用いて充電するための充電インタフェースを有する複数の充電ステーションが存在するので、それぞれが異なる電圧及び/又は電流強度、従って異なる充電出力を提供することができる。充電出力が大きくなるほど、典型的には、電気車両用バッテリをより短時間で充電することができる。
【0003】
充電ステーションにおける充電プロセスは、タンクへの液体燃料の充填に比べて時間が掛かり、このことは、特に長距離の移動を行う場合、バッテリの電気により駆動可能な車両の複数回の充電プロセスを前もって計画することが必要になる。このために、車両運転手は、典型的には、自身の移動ルートに沿ったどの位置に充電ステーションが存在するか、また例えば各地の充電ステーションの数、負荷率、即ち各充電ステーションの稼働率、電力価格等の充電のための周辺条件はどのようなものであるかについての情報を取得する。このために、車両運転手は、充電停車計画アシスタントも利用することができる。種々の理由から、車両の到着時に、例えば欠陥に起因して充電ステーションを利用できない場合がある。このことは特に、高速道路のサービスエリアのような充電ステーションの数が限られているが利用頻度の高い場所では、充電ステーションが空くまで車両は待機しなければならないか、又は全ての車両を同時に充電できない場合があるので、不愉快に感じられる。
【0004】
充電ステーションは、典型的には、ステータスを検出して、第三者、例えば充電ステーションの運営者に伝送する。ステータスは、例えば、状態「利用可」、「使用中/占有中」、「停止中」、「利用不可」の内の一つを含む。しかしながらその際に、充電ステーションが自身の実際の状態を誤って検出すること、つまり例えば、機能障害を有しているにもかかわらず、状態「利用可」を伝送することが起こり得る。これによって、バッテリの電気により駆動可能な車両の車両運転手が場合によっては、自身の車両を欠陥のある充電ステーションにおいて充電できると思い込むので、運転手にとってのユーザ快適性が制限される可能性がある。勿論、誤った検出によって、別の状態、例えば「占有」が伝送されるという結果も起こり得る。
【0005】
従って、実際に欠陥のある充電ステーションを判定するための改善された方法を提供することが必要とされている。
【0006】
特許文献1からは、電気車両用の充電ステーションの信頼性を評価するための方法及び装置が公知である。この刊行物に開示されている方法によれば、計算ユニットによって、ある充電ステーションについて経時的に収集された利用データが分析され、規定の限界値を下回る充電時間でもって、その充電ステーションにおいて最低回数実施された充電プロセスの存在について検査される。続いて、その種の充電プロセスの回数に応じて、その充電ステーションの信頼性係数が求められる。この計算には、例えば充電ステーションの負荷量、規定の限界値を下回るエネルギ量しか伝送されなかった充電プロセスの回数、不首尾に終わった充電プロセスの回数等のような別の特性量を含めることもできる。
充電ステーションを監視するための類似の方法は、特許文献2からも公知である。この方法では、充電ステーションネットワークから受信した、充電ステーションの利用データを分析するために、機械学習モデルが使用される。この刊行物に開示されている方法を用いて、故障の充電ステーションを識別することができ、また将来的に故障する充電ステーションを、確率値を用いて予測することができる。このために、ある充電ステーションの利用データだけではなく、充電ステーションネットワークの複数の充電ステーションの利用データも評価することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】WO2021/089914A1
【特許文献2】WO2021/028615A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が基礎とする課題は、充電ステーションが実際に故障しているのか、又は充電プロセスを実施するために利用可能であるのかについて非常に信頼性の高い情報提供を実現する、バッテリ電気駆動可能な車両用の欠陥のある充電ステーションを判定するための改善された方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、上記課題は、請求項1の特徴を有する、バッテリ駆動可能車両用の欠陥のある充電ステーションを判定するための改善された方法によって解決される。有利な実施形態及び発展形態は、請求項1の従属請求項より明らかになる。
【0010】
冒頭で述べたような欠陥のある充電ステーションを判定するための方法では、充電ステーションが、分析のために利用データを中央計算ユニットに伝送し、続いて、中央計算ユニットは、利用データに含まれる少なくとも1つの利用パラメータが規定の目標範囲外にある場合に、少なくとも1つの充電ステーションの故障を判定し、この際、本発明によれば、規定の地理的な領域において相互に隣接して配置されている、1つ以上の充電ステーションネットワークの少なくとも2つの充電ステーションが、共通の充電ステーションクラスタに対応付けられ、個々の利用パラメータの目標範囲が、充電ステーションクラスタにおいて基準充電ステーションとして分類された少なくとも1つの充電ステーションの利用データからそれぞれ導出される。
【0011】
本発明による方法を用いて、充電ステーションに実際に欠陥があるか否かについての確度を、公知の方法に比べて向上させることができる。この向上は、相互に近接して配置されている充電ステーションを直接的に比較することに基づく。何故ならば、そのような相互に近接して配置されている充電ステーションは、類似する利用特性を示し、従って、利用特性を直接的に比較して、「典型的な」利用パターン、及びそれらの典型的な利用パターンに対する相応の偏差を確認できるからである。少なくとも1つの充電ステーションの「典型的ではない」利用をこのようにして決定することによって、例えば、欠陥のある充電ステーションを、欠陥のある充電ステーションとして識別するために、先ず人間が手動で報告をする必要がなくなる。
【0012】
例えば、規定の地理的な領域は、ショッピングモール又はホームセンタの駐車場、高速道路のサービスエリア、道路の一部等である。「相互に隣接する」とは、この関係において、充電ステーションが直接的又は間接的に近接して配置されていることを意味する。直接的に相互に隣接して配置されている2つの充電ステーション間の距離は、典型的には、1台分又は数台分の車幅又は車長である。相互に間隔を空けた間接的な充電ステーションでは、充電ステーションクラスタに属する個々の充電ステーション間に、樹木、壁、街灯、緑地帯、建物、建物の一部、又は充電ステーションを含まない駐車スペースのような障害物が存在する場合もある。充電ステーションは一列に配置されていてもよいし、複数の列において、例えば相互に格子状に配置されていてもよい。個々の列は、相互にずれていてもよい、及び/又は相互に所定角度で傾斜されていてもよい。また充電ステーションは、複数の車両を同時に充電するための、複数の、例えば2つの充電インタフェースを有していてもよい。
【0013】
例えば、充電ステーションクラスタは、レストラン前の歩道と車道の間において、一列で直接的に相互に隣接して配置されている4つの充電ステーション(及び相応の駐車スペース)から形成される。別の充電ステーションクラスタでは、例えば、2つの充電ステーションが、高層ビルの第1の建物面の前に位置し、別の2つの充電ステーションが、高層ビルのその建物面とは反対側に位置する。ここでは、個々の充電ポイントペア間に高層ビルが存在しているにもかかわらず、4つの充電ステーションを共通の充電ステーションクラスタに対応付けることができる。何故ならば、それら4つの充電ポイントの利用特性は同じであって、従って同一の典型的な利用パターンを利用パラメータから識別できるからである。
【0014】
例えば、中央計算ユニットは、少なくとも1つの基準充電ステーションを決定する。
【0015】
中央計算ユニットは、例えば、ただ1つの充電ステーションを基準充電ステーションとして決定してもよい。このために、中央計算ユニットは例えば、最も新しい充電ステーション、即ち最後に設置された充電ステーションを選択する。何故ならば、部品が新しいことに基づき、より古い充電ステーションに比べて故障の可能性は低いからである。続いて、基準充電ステーションの利用特性が考察される。種々の利用パラメータについては後述するが、ここでは、利用パラメータとして、例示的に充電プロセスの充電時間について言及する。基準充電ステーションについて、規定の期間内、例えば1日、1週間又は数ヶ月においてその基準充電ステーションにおいて実施された充電プロセスの78%以上の充電時間は、30~40分の値範囲内にある。この値範囲は、充電ステーションクラスタの別の充電ステーションにとっての目標範囲として使用される。この場合、その種の充電ステーションが、規定回数の充電プロセス、例えば、規定の期間内にその充電ステーションにおいて実施された充電プロセスのうちの1回又は少なくとも50%の充電時間が僅か5分であるか、又は例えば丸々60分掛かる場合、その充電ステーションについての欠陥、又は故障が判定される。「過度に短い」充電時間は、例えば充電出力が過度に低いことに起因して予定通りに充電プロセスが行われず、相応に充電プロセスが終了したことを、車両運転手が早期に気付いた場合に存在していると考えられる。「過度に長い」充電時間は、車両運転手が故障に気付かず、例えば充電出力が低いことに起因して車両の電気車両用バッテリが60分を経過しても十分に充電されていない場合に存在していると考えられる。
【0016】
中央計算ユニットは、例えば、有効な値範囲を決定するために「成功した」充電プロセスのみを考慮すべきことを設定することもできる。例えば、充電プロセスは、規定の最低エネルギ量、例えば20kWhのエネルギ量が充電されたときにのみ成功している。
【0017】
ここで、共有の充電ステーションクラスタの種々の充電ステーションは、1つ以上の充電ステーションネットワークに対応付けることができる。例えば、充電ステーションネットワークは、特定のベンダによって運営される全ての充電ステーション総体を指す。即ち、本発明による方法でもって、種々のベンダ、例えばAllego、Ionity、EnBW等の充電ステーションを同時に比較することが可能になる。このために、中央計算ユニットは、充電ステーションネットワーク運営者の相応のインフラストラクチャと通信する。
【0018】
少なくとも1つの基準充電ステーションは、利用データにおいて識別された利用パターンに応じて決定することもできる。
【0019】
利用パターンは、中央計算ユニットによって、充電ステーションから経時的に受信した利用データにおいて種々の方式で識別することができる。例えば、それぞれの利用パラメータが、充電ステーションクラスタの充電ステーションにおいて実施された充電プロセスの規定の割合に関して、利用パラメータ固有の値範囲内にある場合、利用パターンが存在すると考えられる。規定の割合は、例えば、充電プロセスの少なくとも50%、60%、70%、80%又は90%の頻度とすることができる。つまり、相応の利用パラメータ(例えば充電時間)は、規定のスパン内に充電ステーションクラスタの充電ステーションにおいて実施された充電プロセスの半分以上において、利用パラメータ固有の値範囲(例えば30~45分)内にある。利用パターンを発見するために、複数の利用パラメータを同時に考慮することもでき(例えば、M~N分の充電プロセス中のX~YkWの充電出力)、またその際に、複数の利用パラメータは相互に依存していてもよい。
【0020】
従って、本方法の有利な発展形態では、基準充電ステーションのグループ、即ち少なくとも2つの基準充電ステーションがそれぞれの利用パラメータ固有の目標範囲を導出するために考慮され、ここでは、規定の許容閾値内で一致する各利用パラメータを有する充電ステーションが、基準充電ステーションとして使用される。これによって、中央計算ユニットが(1つ以上の)基準充電ステーションを恣意的に決定する必要はなくなる。換言すれば、充電ステーションクラスタの内の複数の充電ステーションが基準充電ステーションとして自動的に決定され、それらの充電ステーションから、充電ステーションの典型的な利用特性も得られる。これによって、例えばその種の充電ステーションが、実際は典型的な利用特性を示していないか、又は少なくとも偏差した利用特性を示す充電ステーションが基準充電ステーションとして恣意的に選択されるというリスクを低減することができる。
【0021】
充電時間の例に戻ると、4つの充電ステーションを含む充電ステーションクラスタの3つの充電ステーションの充電時間が、規定の観察時間、例えば1日、2週間又は1ヶ月にわたり、いずれも8分から125分の範囲内にある。しかしながら、充電ステーションクラスタの欠陥のある第4の充電ステーションについては、全ての充電プロセスの充電時間が30秒から2分半の範囲にあり、従って、機能状態にある充電ステーションの充電時間からは顕著に偏差している。従って、機能状態にある充電ステーションが基準充電ステーションとして決定され、また充電プロセスの75%がこの時間ウィンドウ内にあることから、充電時間に関する目標範囲は、20~25分に設定される。75%の代わりに、より大きい値又はより小さい値が選択される場合、充電時間は相応にシフトされ、例えば18~35分又は21~22分にシフトされる。
【0022】
本発明による方法の更に有利な構成に従い、充電ステーションクラスタの充電ステーションの少なくとも半分が基準充電ステーションとして使用される。充電ステーションクラスタの充電ステーションの少なくとも半分を使用することによって、充電ステーションクラスタにとっては典型的である、機能状態にある充電ステーションの利用パラメータを、非常に高い信頼性でもって判定することができる。4つの充電ステーションを備えた充電ステーションクラスタにおいて、その内の1つのみが基準充電ステーションとして使用される場合、その充電ステーションの利用特性が実際の典型的な利用特性を十分には反映しないリスクがある。つまり、自動的な選択を行う場合、どの充電ステーションを基準充電ステーションとして決定すべきかは定かでない。これに対して、充電ステーションクラスタの充電ステーションの少なくとも半分が基準充電ステーションとして使用される場合、それによって、利用パターンの発見のためにより多くの利用データが考慮されるので、このリスクを低減することができる。
【0023】
ここで、上記の工程では、先ず全ての充電ステーションの利用パラメータが、規定の期間について評価される。各利用パラメータについては、個々の充電ポイントを基準充電ステーションとして特徴付けるために、それら個々の充電ポイントの利用パラメータがどの程度異なってもよいかを規定する許容閾値が決定される。許容閾値として固定値が定義されてもよいが、それによって場合によっては、(例えば、充電ステーションが相互に過度に大きく異なるため)基準充電ステーションが発見されない可能性がある。若しくは、そのような値は、中央計算ユニットから受信した利用パラメータに応じて定義されてもよい。続いて、基準充電ステーションが決定され、また利用パラメータの目標範囲が規定される。続いて、例えば、相応の目標範囲外にある少なくとも1つの充電プロセスが実施されたことから、残りの充電ステーションの利用パラメータが各目標範囲外にあるか否かが検査される。
【0024】
例えば、充電ステーションにおいて実施された充電プロセスの80%以上についての充電時間が、第1の充電ステーションでは23~31分であり、第2の充電ステーションでは18~22分であり、第3の充電ステーションで1~4分であり、第4の充電ステーションでは24~29分である。従って、第1、第2及び第4の充電ステーションが基準充電ステーションとして選択され、充電ステーションにおいて実施された充電プロセスの少なくとも65%について、充電プロセスの持続時間の目標範囲が、例えば16~35分に決定される。この場合、顕著な差異に起因して、第3の充電ステーションが欠陥のある充電ステーションとして判定される。
【0025】
本方法の更に有利な構成では、1つの領域に対して少なくとも2つの充電ステーションクラスタが決定される。領域内に設置された充電ステーションを複数の充電ステーションクラスタに更に細分化することによって、個々の充電ステーションの利用データをより精密に細分化することができ、またそれによって、利用パラメータから導出された利用パターン、又はその利用パラメータにおいて識別された利用パターンにおけるより細かい相違を識別することができる。これによって、充電ステーションを、その特性に応じて、個々の充電ステーションクラスタに区分けすることができる。これによって、機能状態にある充電ステーションと機能状態にない充電ステーションとをより高い信頼性でもって区別することができる。
【0026】
本発明による方法の更に有利な構成に従い、少なくとも2つの充電ステーションが共通の領域内で相互に隣接して配置されることを決定するために、以下の充電ステーション特性の内の少なくとも1つが検査される:
-地理的位置;
-識別番号;
-識別名;
-識別アドレス;及び/又は
-エリアトークン。
【0027】
一般的に、充電ステーションが特定の充電ステーション特性又はメタデータを中央計算ユニットに伝送すること、若しくは中央計算ユニットが相応の充電ステーション特性を充電ステーションから呼び出すことが可能である。充電ステーション特性には、例えば、地理的位置、一義的な識別番号、識別名、識別アドレス、及び/又はエリアトークンが含まれる。充電ステーションクラスタ内に配置されている充電ステーション、つまり例えば、ある場所を通って延びる道路の特定の道路区間内に設置されている充電ステーションの識別番号の少なくとも一部は同一であってもよい。識別番号は、例えば15桁の数字を含んでもよく、この場合、同一の充電ステーションクラスタの充電ステーションについて、連続する5桁の数字は同じである。数字の代わりに文字が使用される識別名についても同じことが当てはまる。文字及び数字及び/又は特殊文字が混在していてもよい。つまり、一般的に、充電ステーションの識別アドレスは、文字、数字、及び/又はスペース又はハイフンのような特殊記号の任意の組み合わせを含むことができる。メタ情報は、規定の地理的な領域、又は規定の地理的な領域の少なくとも一部を表すエリアトークンも含むことができる。その種のエリアトークンは、例えば以下の情報を含むことができる:例えば、レストランXYの前の駐車場、住所はHauptstrasse17、又は高速道路のサービスエリアの駐車場A5キロメートル217、駐車場列4及び5。地理的位置は、例えば、地理座標、特にGPS座標を含むことができる。上述の充電ステーション特性を用いて、各充電ステーションの設置個所の一義的な位置決定が実現され、このことは、充電ステーションと充電ステーションクラスタとの一義的な対応付けを可能にする。
【0028】
本発明による方法の更に有利な構成では、更に、利用データを形成するために、以下の利用パラメータの内の少なくとも1つが使用される:
-充電プロセス中の充電電圧及び/又は電流強度;
-充電プロセス中の充電出力;
-充電プロセスの持続時間;
-充電プロセス中に伝達されるエネルギ量;
-充電ステーションの非利用の期間に対する、充電ステーションにおいて実施された充電プロセスの期間の時間比率;
-規定の期間にわたる充電プロセスの回数;
-診断状態;及び/又は
-警告メッセージ。
【0029】
充電ステーションが機能状態にあるか、機能状態にないかを分類するために、一般的には、充電ステーションの個々の利用パラメータを比較することができるか、又はそれらの任意の組み合わせも考慮することができる。つまり例えば、充電プロセス中の充電電圧及び/又は電流強度を、規定の期間内に実施された充電プロセスの回数と結合させることができる。つまり例えば、機能状態にある充電ステーションの目標範囲は、例えば500Vを下回る充電電圧での充電プロセスが1日の内に5回以上実施されてはならず、またそれと同時に、1日の内に充電ステーションにおいて実施される充電プロセスの少なくとも90%が、500Vを超える充電電圧でもって実施されなければならないとすることができる。一般的に、2つ以上の利用パラメータ、つまり例えば3つの利用パラメータを結合させることができる。つまり例えば、相応の充電ステーションが機能状態にあると分類されるためには、充電プロセスが少なくとも20分間持続されなければならないというように、目標範囲を定義することができる。
【0030】
本発明による方法の更に有利な構成によれば、充電インタフェースのタイプが一致し、及び/又は利用可能な充電出力が規定の許容閾値内で一致する充電ステーションのみが、共通の充電ステーションクラスタに含まれる。これによって、類似の充電ステーションを充電ステーションクラスタに統合することができる。これによって、特定の充電ステーションが、近接する他の充電ステーションと構造的に一致しないことから、その特定の充電ステーションが欠陥のある充電ステーションとして分類されることを阻止できる。更に、異なる構造様式の充電ステーションの利用特性も異なることが想定される。つまり例えば、比較的高い充電出力を有する充電ステーションは、典型的には、比較的低い充電出力を有する充電ステーションよりも短い充電プロセスに対して利用される。それと共に、機能状態にある同一のタイプの充電ステーションの利用パラメータとの一致度が更に高い個々の利用パラメータについての各目標範囲を定義することができる。
【0031】
つまり例えば、充電インタフェースとしてコンバインド充電システム(CCS:Combined Charging System)を有する充電ステーションのみが、充電ステーションクラスタに含まれる。それらの充電ステーションは、その充電出力に応じて、例えば50kW未満の充電出力、50kW~149kWの充電出力、及び150kW以上の充電出力に応じて、個々のサブクラスタに分割することができる。
【0032】
本発明による方法の更に有利な構成では、更に、中央計算ユニットによって、利用データの分析のために人工知能が使用される。人工知能を用いて、個々の異なる利用パラメータ間に論理的な関係が期待されない場合であっても、利用データにおいて利用パターンをより高い信頼性でもって識別することができる。このことは、機能状態にある充電ステーションについての目標領域の更に明確な定義を実現する。つまり、相応のAIモデルは、例えば、充電ステーションが基準充電ステーションとして特徴付けられるようにするために、それらの充電ステーションの個々の利用パラメータがどの程度まで異なってよいかを表す許容閾値も規定することができる。
【0033】
好適には、少なくとも1つの充電ステーションの機能状態にある動作状態又は機能状態にない動作状態に関する情報が、少なくとも1つの車両への出力のために中央計算ユニットから伝送される。相応に、目下機能状態にない、又は将来的に機能状態にない充電ステーションに関する情報を、車両運転手が自身の移動ルートを計画するために使用することができる。つまり、機能状態にあって、且つ空いている、即ち占有されていないと充電ステーション運営者によってマークされた、充電停車の実施が予定されている充電ステーションが実際には機能状態にないことから、休暇の目的位置までの経路上に位置する高速道路のサービスエリアにおいて、計画された充電停車を実施できない見込みがあるという情報を車両運転手に通知することができる。従って、車両運転手には、欠陥のある充電ステーションに関する情報を早期に通知することができ、相応に自身の移動の計画を適合させることができる。これによって、本発明による方法を用いて、機能状態にない充電ステーションにおいて車両運転手が充電プロセスを実施しようとすることがより高い信頼性でもって阻止されるので、車両運転手にとってのユーザ快適性を改善することができる。また、ウェブクライアントを介して、例えば、車両外部から既存のインターネットコネクションを用いるモバイル端末装置又はPCを介して、相応の情報を呼び出すことができる。
【0034】
充電ステーション、充電ステーションクラスタ、充電ステーションネットワーク、中央計算ユニット及び/又は車両の間の情報の伝送は任意の方式で行うことができる。情報伝送は、例えば、有線又は無線を用いて行うことができる。特に、情報の少なくとも一部が、インターネットを介して伝送される。好適には、車両は移動無線を介して、中央計算ユニットと通信を行うように接続されている。
【0035】
本発明による方法においても、充電ステーションが誤って分類される危険は存在する。従って、充電ステーションの正しい分類がどれほど高い信頼度で行われたかの信頼値を決定することができ、またその信頼値を車両において示すことができる。車両運転手は、中央計算ユニットの評価を信用したいか否かを、その車両運転手自身が信頼値に基づいて建設的に判断することができる。例えば、充電ステーションクラスタの個々の充電ステーション、特に基準充電ステーションの利用特性がどの程度異なるかに応じて、信頼値を決定することができる。充電ステーションの利用パラメータがそれぞれ相互に近い場合(つまり例えば、基準充電ステーションの各利用パラメータが異なってもよい許容閾値が比較的小さい値を有する場合)、比較的高い信頼値、例えば95%を指定することができる。
【0036】
欠陥のある充電ステーションを判定するための本発明による方法の更に有利な構成は、唯一の図面を参照して下記において詳細に説明する実施例からも明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】複数の充電ステーションを含む領域の概略的な平面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0038】
図1は、ここでは高速道路のサービスエリアである、規定の地理的な領域2を示す。領域2には、ガソリンスタンド3、レストラン4、並びに隣接する大規模の駐車場5が存在する。ガソリンスタンド3の隣及びレストラン4の前に、個々の駐車スペースが存在する。ガソリンスタンド3の隣の駐車スペース、レストラン4の前の駐車スペース、並びに駐車場5の一部の駐車スペースは、それぞれ、バッテリの電気により駆動可能な車両の充電プロセスを実施するための充電ステーション1を有する。見易くするために、全ての充電ステーション1には参照記号を付していない。バッテリの電気により駆動可能な車両は、専らバッテリの電気により駆動可能な車両であってもよいし、プラグインハイブリッド車両であってもよい。
【0039】
充電ステーション1の耐用年数の間に、充電ステーションの運営者は、充電ステーション1に実際には欠陥があるにもかかわらず、充電ステーション1が機能状態にあることを報告することが度々生じる。そのような実際に欠陥のある充電ステーション1を、本発明による方法を用いて判定することができる。このために、充電ステーション1の利用が、近隣の充電ステーション1と比較される。これによって、典型的な利用パターンについての偏差を識別することができ、この偏差は、充電ステーション1の欠陥を示唆する。
【0040】
このために、領域2において相互に隣接する充電ステーション1が、少なくとも1つの充電ステーションクラスタC1、C2、C3、C4に区分けされる。図1の例では、ガソリンスタンド3の隣の充電スタンド1が第1の充電ステーションクラスタC1に、レストラン4の前の充電スタンド1が第2の充電ステーションクラスタC2に、駐車場5の駐車スペースの一部が第3の充電ステーションクラスタC3に、また駐車場5の駐車スペースの一部が第4の充電ステーションクラスタC4に区分けされる。各充電ステーションクラスタC1~C4に区分けされた充電ステーション1が位置的に近接していることに基づいて、各充電ステーション1の利用特性は相互に類似すると仮定することができる。このことは、ある充電ステーション1の利用特性が、各充電ステーションクラスタの近接の充電ステーション1の利用特性から偏差する場合に、その充電ステーション1には欠陥があると分類することが可能になる。
【0041】
典型的な利用特性からの偏差を識別するために、個々の充電ステーション1から中央計算ユニットに伝送された利用データが分析され、充電ステーション1の利用データの少なくとも1つの利用パラメータが、規定の目標範囲外にある場合には、少なくとも1つの充電ステーション1の故障が判定される。本発明によれば、この目標範囲が、個々の充電ステーション1から伝送された利用データに応じて、充電ステーションクラスタC1~C4毎に個別に規定される。このことは、機能状態にある充電ステーション1にとって典型的な目標範囲の非常に正確な定義を実現し、それによって、欠陥のある充電ステーション1も相応に非常に高い信頼性でもって発見することができる。
【0042】
例えば、1時間の期間にわたる、充電ポイントの負荷率を評価することができる。例えば、下記において更に説明する第2のサブクラスタC2.2の各充電ポイント1の負荷率は、91%、93%、8%、6%及び94%である。ここで、負荷率の目標範囲は、現在の負荷率に応じて決定される。例えば、機能状態にあると見做されるためには、個々の充電ステーションが第2のサブクラスタC2.2内に存在する充電ステーション1の35%から少なくとも半分の最大負荷率偏差を示してもよいことが規定される。このことは、91%、93%及び94%の負荷率を有する充電ステーション1に該当する。従って、中央計算ユニットは、8%及び6%の負荷率を有する2つの充電ステーション1について欠陥を判定する。この例では、91%の負荷率を有する充電ステーション1と、94%の負荷率を有する充電ステーション1との最大偏差は僅か3%なので、許容閾値として、35%の代わりに、より低い値、例えば5%が選択されてもよい。相応の許容閾値は、ハードコーディングされてもよいし、利用パラメータの実際の特性に応じてフレキシブルに決定されてもよい。特に、人工知能がこの許容閾値を求める。
【0043】
複数の充電ステーション1が共通の充電ステーションクラスタC1~C4に収容されるためには、それらの充電ステーション1が相互に隣接して設置される必要がある。この関係において、「相互に隣接して」とは、直接的に隣接していること、又は間接的に隣接していることを意味する。このことは、一般的には、図1において充電ステーションクラスタC1~C4に対応付けられているいずれの充電ステーション1も単一の充電ステーションクラスタ(図示せず)に対応付けることも可能であることを意味する。
【0044】
図1では、充電ステーションクラスタC4と一列に並んでいる一部の充電ステーション1は、充電ステーションクラスタC4には対応付けられていない。これについては種々の理由が考えられる。例えば、充電ステーション1が構造的に異なるものであることから、それらの充電ステーション1が第4の充電ステーションクラスタC4から除外されている。例えば、第4の充電ステーションクラスタC4に追加されていない充電ステーション1は、異なる充電インタフェースを有し、従って、機能状態の判定からは除外されるべきである。
【0045】
各充電ステーション1は、それらの充電ステーション1から提供される最大充電出力によって区別されてもよい。つまり例えば、第2の充電ステーションクラスタC2は、2つのサブクラスタC2.1及びC2.2に分割されてもよい。この場合、第1のサブクラスタC2.1の充電ステーション1は、例えば50~149kWの最大充電出力を有し、第2のサブクラスタC2.2の充電ステーション1は、150kW以上の最大充電出力を有する。相応に、より少ないサブクラスタが設けられてもよいし、充電出力に応じたより精密な細分化が行われるべき場合には、より多くのサブクラスタが設けられてもよい。
図1
【手続補正書】
【提出日】2024-05-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリ駆動車両用の欠陥のある充電ステーション(1)を判定するための方法であって、
前記充電ステーション(1)は、利用データを収集し、前記利用データを中央計算ユニットに伝送し、前記中央計算ユニットは、前記利用データを分析し、続いて、前記中央計算ユニットは、前記利用データに含まれる、充電ステーション(1)の少なくとも1つの利用パラメータが、規定の目標範囲外にある場合に、少なくとも1つの充電ステーション(1)の故障を判定する、前記方法において、
規定の地理的な領域(2)において相互に隣接して配置されている、1つ以上の充電ステーションネットワークの少なくとも2つの充電ステーション(1)が、共通の充電ステーションクラスタ(C1、C2、C3、C4)に対応付けられ、個々の利用パラメータの前記目標範囲は、前記充電ステーションクラスタ(C1、C2、C3、C4)において基準充電ステーションとして分類された少なくとも1つの充電ステーション(1)の利用データからそれぞれ導出されることを特徴とする、前記方法。
【請求項2】
基準充電ステーションのグループが、それぞれの前記目標範囲を導出する際に考慮され、規定の許容閾値内で一致する各利用パラメータを有する充電ステーション(1)が、基準充電ステーションとして使用されることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記充電ステーションクラスタ(C1、C2、C3、C4)の前記充電ステーション(1)の少なくとも半分が、基準充電ステーションとして使用されることを特徴とする、請求項2記載の方法。
【請求項4】
1つの領域(2)に対して少なくとも2つの充電ステーションクラスタ(C1、C2、C3、C4)が決定されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項記載の方法。
【請求項5】
少なくとも2つの充電ステーション(1)が、共通の領域(2)内で相互に隣接して配置されることを決定するために、以下の充電ステーション特性:
-地理的位置;
-識別番号;
-識別名;
-識別アドレス;及び/又は
-エリアトークン
の内の少なくとも1つが検査されることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項記載の方法。
【請求項6】
前記利用データを形成するために、以下の利用パラメータ:
-充電プロセス中の充電電圧及び/又は電流強度;
-充電プロセス中の充電出力;
-充電プロセスの持続時間;
-充電プロセス中に伝達されるエネルギ量;
-充電ステーション(1)の非利用の期間に対する、前記充電ステーション(1)において実施された充電プロセスの期間の時間比率;
-規定の期間にわたる充電プロセスの回数;
-診断状態;及び/又は
-警告メッセージ
の内の少なくとも1つが使用されることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項記載の方法。
【請求項7】
充電インタフェースのタイプが一致し、及び/又は利用可能な充電電力が規定の許容閾値内で一致する充電ステーション(1)のみが、共通の充電ステーションクラスタ(C1、C2、C3、C4)に含まれることを特徴とする、請求項1からいずれか一項記載の方法。
【請求項8】
前記中央計算ユニットによって、前記利用データの前記分析のために人工知能が使用されることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項記載の方法。
【請求項9】
少なくとも1つの充電ステーション(1)の機能状態にある動作状態又は機能状態にない動作状態に関する情報が、少なくとも1つの車両への出力のために前記中央計算ユニットから伝送されることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項記載の方法。
【国際調査報告】