(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】カメラまたはセンサのためのイメージャモジュール
(51)【国際特許分類】
G03B 17/02 20210101AFI20240829BHJP
G02B 7/02 20210101ALI20240829BHJP
G03B 17/08 20210101ALI20240829BHJP
G03B 30/00 20210101ALI20240829BHJP
H04N 23/50 20230101ALI20240829BHJP
【FI】
G03B17/02
G02B7/02 Z
G03B17/08
G03B30/00
H04N23/50
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516617
(86)(22)【出願日】2022-08-02
(85)【翻訳文提出日】2024-03-14
(86)【国際出願番号】 EP2022071668
(87)【国際公開番号】W WO2023041244
(87)【国際公開日】2023-03-23
(31)【優先権主張番号】102021210306.5
(32)【優先日】2021-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100161908
【氏名又は名称】藤木 依子
(72)【発明者】
【氏名】メールレ,アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】ビンクラー,モリッツ
(72)【発明者】
【氏名】バウアー,ニコライ
【テーマコード(参考)】
2H044
2H101
5C122
【Fターム(参考)】
2H044AJ06
2H101CC54
5C122DA09
5C122DA14
5C122EA04
5C122EA57
5C122FB03
5C122FC01
5C122FC02
5C122GE09
5C122GE18
5C122GE21
(57)【要約】
本発明は、好適には複数の部分から形成されているハウジング(2)、ハウジング(2)と固定的に結合されており、上に画像センサ(4)が配置されているセンサ支持体(3)、対物レンズ(5)、および対物レンズ(5)を保持して画像センサ(4)に対して位置合わせしている保持要素(6)を含む、カメラまたはセンサのためのイメージャモジュール(1)であって、保持要素(6)が、対物レンズ(5)に対して偏って配置された板状部分(6.1)およびこれに対して角度を付けて配置された首状部分(6.2)を有し、首状部分(6.2)が、対物レンズ(5)を部分的周囲領域にわたってのみ取り囲み、かつ対物レンズ(5)と好適には点状に溶接されている、イメージャモジュール(1)に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
好適には複数の部分から形成されているハウジング(2)、前記ハウジング(2)と固定的に結合されており、上に画像センサ(4)が配置されているセンサ支持体(3)、対物レンズ(5)、および前記対物レンズ(5)を保持して前記画像センサ(4)に対して位置合わせしている保持要素(6)を含む、カメラまたはセンサのためのイメージャモジュール(1)であって、前記保持要素(6)が、前記対物レンズ(5)に対して偏って配置された板状部分(6.1)およびこれに対して角度を付けて配置された首状部分(6.2)を有し、前記首状部分(6.2)が、前記対物レンズ(5)を部分的周囲領域にわたってのみ取り囲み、かつ前記対物レンズ(5)と好適には点状に溶接されている、イメージャモジュール(1)。
【請求項2】
前記保持要素(6)の前記板状部分(6.1)が、前記ハウジング(2)および/または前記センサ支持体(3)と、好適には点状に溶接されていることを特徴とする、請求項1に記載のイメージャモジュール(1)。
【請求項3】
前記保持要素(6)が金属から、好ましくは板金から作製されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のイメージャモジュール(1)。
【請求項4】
前記対物レンズ(5)が少なくとも前記首状部分(6.2)の領域内で、前記保持要素(6)と溶接するための金属輪郭を有することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のイメージャモジュール(1)。
【請求項5】
前記ハウジング(2)が少なくとも部分的に金属から作製されていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のイメージャモジュール(1)。
【請求項6】
前記センサ支持体(3)がプリント基板であり、かつ/または前記ハウジング(2)と形状結合式に結合されていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のイメージャモジュール(1)。
【請求項7】
前記ハウジング(2)が、少なくとも、前記センサ支持体(3)と結合するための第1のハウジング部品(2.1)および蓋として形成された第2のハウジング部品(2.2)を含み、好ましくは前記第1および前記第2のハウジング部品(2.1、2.2)が材料結合式および/または形状結合式に結合されていることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のイメージャモジュール(1)。
【請求項8】
前記蓋として形成された第2のハウジング部品(2.2)が穴(7)を有し、前記穴(7)を前記対物レンズ(5)が通り抜けており、好適には前記ハウジング部品(2.2)と前記対物レンズ(5)との間のリング状の隙間(8)にパッキン(9)が嵌め込まれていることを特徴とする、請求項7に記載のイメージャモジュール(1)。
【請求項9】
前記対物レンズ(5)が、少なくとも1つの光学レンズ(10)を例えばレンズパケットの形態で有することを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載のイメージャモジュール(1)。
【請求項10】
前記対物レンズ(5)内に電気消費機器、例えば加熱機構が組み込まれており、かつ前記対物レンズ(5)のうち、前記偏って配置された保持要素(6)のおかげで空いている外周領域内で、電気接触(11)が実現されていることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載のイメージャモジュール(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラまたはセンサのためのイメージャモジュールに関する。
カメラまたはセンサの好ましい使用分野は、ビデオベースの運転者支援システム、工業および/または安全技術に関するカメラ用途、ならびに消費財、例えばスマートフォンおよびタブレットである。
【背景技術】
【0002】
カメラまたはセンサのためのイメージャモジュールは、通常は、センサ支持体上に配置された画像センサと、少なくとも1つの光学レンズを備えた対物レンズとを含む。対物レンズと画像センサとの軸方向の間隔が架橋されなければならず、かつ対物レンズが画像センサに対して位置合わせされなければならないので、対物レンズと画像センサとの間には、焦点位置を固定するために一方では対物レンズと、他方ではセンサ支持体と接着されている保持機構が設けられ得る。
【0003】
このような構成は、例示的には、対物レンズ要素群を備えた画像捕捉装置を開示しているDE102019200061A1から明らかである。対物レンズ要素群は、少なくとも1つのレンズが中に収容されている鏡筒を有し、この鏡筒は、画像捕捉装置の保持機構内に収容されており、保持機構は、センサ支持体と接着するための第1の保持接着領域、および鏡筒と接着するための第2の保持接着領域を有する。
【0004】
しかしながら接着剤化合物は、温度および/または湿度の影響下で膨潤しがちであるという欠点を有し、したがって調整された焦点位置は不安定である。さらに、接着剤は経年劣化によって特性を変化させる。これも同様に、対物レンズと画像センサとの軸方向の間隔の変化に基づき、ピンぼけという結果をまねき得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
それゆえ本発明は、温度および/または湿度の影響下でも、できるだけ安定した焦点位置を有する、カメラまたはセンサのためのイメージャモジュールを提示するという課題に取り組む。それだけでなく、このイメージャモジュールはできるだけ簡単に、およびそれにより安価に製造可能であるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題を解決するため、請求項1の特徴を有するイメージャモジュールが提案される。本発明の有利な変形形態は従属請求項から読み取ることができる。
カメラまたはセンサのために提案されたこのイメージャモジュールは、好適には複数の部分から形成されているハウジング、ハウジングと固定的に結合されており、上に画像センサが配置されているセンサ支持体、対物レンズ、および保持要素を含む。保持要素により、対物レンズが保持されており、かつ画像センサに対して位置合わせされている。この保持要素は、その際、対物レンズに対して偏って配置された板状部分およびこれに対して角度を付けて配置された首状部分を有し、首状部分は、対物レンズを部分的周囲領域にわたってのみ取り囲み、かつ対物レンズと好適には点状に溶接されている。
【0007】
よって、提案されたイメージャモジュールでは、対物レンズと対物レンズホルダつまり保持要素との通常は規定される接着結合が、溶接結合に置き換えられる。接着結合とは異なり、溶接結合により、温度および/または湿度の影響下でも安定した焦点位置が達成され得る。よって溶接結合により、対物レンズと保持要素との間のロバスト性のある結合が達成される。
【0008】
溶接結合はこれに加え、イメージャモジュールの組立時に利点を有する。なぜなら対物レンズは、溶接前に、画像センサに対して位置合わせして、その後、溶接継目を付けることで固定することができるからである。好適には点状にのみ溶接継目が付けられ、したがって溶接時の入熱は最小限である。
【0009】
溶接結合は、好適にはレーザによって生成され、したがってこれはレーザ溶接結合である。レーザにより、狙い通りに幾つかの溶接点が付けられ得る。
本発明の好ましい一実施形態によれば、保持要素の板状部分が、ハウジングおよび/またはセンサ支持体と、好適には点状に溶接されている。これにより、対物レンズの焦点位置は二重に固定されており、およびそれにより特に安定している。これはとりわけ有効であり、なぜなら、接着結合が完全になくされることにより、温度および/または湿度に関する変化が対物レンズの焦点位置に影響しないからである。溶接結合はここでもレーザによって生成され得る。好適には入熱を最小限に抑えるため、点状にのみ溶接継目が、つまり溶接点が付けられる。
【0010】
保持要素が金属から作製されることが好ましい。これにより、保持要素の溶接が可能であることが保証される。保持要素が板金から作製されることがさらに好ましく、なぜならこれは、打ち抜き部品/曲げ部品としての保持要素の特に安価な製造を可能にするからである。
【0011】
さらに、対物レンズが少なくとも保持要素の首状部分の領域内で、保持要素と溶接するための金属輪郭を有することが提案される。つまり対物レンズは、少なくとも部分的周囲領域内では金属から作製されている。これは、保持要素の首状部分によって取り囲まれている部分的周囲領域である。保持要素、とりわけ首状部分の形態に依存して、この部分的周囲領域は、180°より長くまたは短く延びていることができる。1つの首状部分のみが設けられている場合に限り、この首状部分は、少なくとも180°の、対物レンズの部分的周囲領域にわたって延びていることが好ましく、したがって少なくとも3つの溶接点を付けることで、対物レンズと保持要素との間のロバスト性のある結合が保証される。1つの連続した首状部分の代わりに複数の短い首状部分が設けられていてもよく、この場合、これらの首状部分が対物レンズと溶接される。例えば3つの短い首状部分を設けることができ、それらのうちの2つが、対物レンズを挟んで向かい合っている。
【0012】
さらに、ハウジングが少なくとも部分的に金属から作製されることが提案される。これは、保持要素とハウジングとの間の溶接結合を可能にする。さらに、金属ハウジングは特に高いロバスト性を有するので、その中に収容されるコンポーネントは、外部の影響から特に良く保護される。
【0013】
上に画像センサが配置されているセンサ支持体は、とりわけプリント基板であり得る。この場合、プリント基板上に配置された導体路を介し、画像センサが電気接触され得る。
本発明の変形形態では、センサ支持体が、ハウジングと形状結合式に結合されていることが提案される。この形状結合により、ハウジングに対するセンサ支持体の、およびそれによりその上に配置された画像センサの位置が固定され得る。形状結合は、例えば、少なくとも1つのハウジング側の幾何形状部によって生成可能であり、この幾何形状部が、センサ支持体の穴に噛み合う。好適にはこのような幾何形状部が少なくとも2つ、例えば3つまたは4つ設けられており、これらの幾何形状部がさらに好適には空間的に分散して配置されている。この場合には、幾何形状部が、同時にハウジングと保持要素との結合に利用され得る。例えば、幾何形状部が、保持要素を設置するための台座を形成し得る。この場合、幾何形状部の領域内で、保持要素とハウジングとが溶接され得る。
【0014】
ハウジングが、少なくとも、センサ支持体と結合するための第1のハウジング部品および蓋として形成された第2のハウジング部品を含むことが有利である。ハウジングのこの複数の部分からの形成形態は、イメージャモジュールの組立を容易にする。なぜなら、最初にセンサ支持体が画像センサと共にハウジング内に嵌め込まれてハウジングと結合され得るからである。続いて保持要素および対物レンズの組立が行われ、このとき対物レンズが画像センサに対して位置合わせされる。焦点位置を固定した後、蓋として形成された第2のハウジング部品を組み立てることができ、したがってハウジングが閉鎖され、その中に収容されたコンポーネントが最適に保護される。
【0015】
第1および第2のハウジング部品は、好適には材料結合式および/または形状結合式に結合されている。例えば、接触領域が、両方のハウジング部品が互いに噛み合う相じゃくりを指し示し得る。その代わりにまたはそれに加えて、両方のハウジング部品は相互に接着され得る。両方の措置(それぞれ単独でおよび組み合わせで)が、ハウジング内にごみが達することを防止する。接着による材料結合式の結合は、同時に結合領域内でのハウジングの封止をもたらす。
【0016】
蓋として形成された第2のハウジング部品は好適には穴を有し、この穴を対物レンズが通り抜けている。これにより、対物レンズ内に収容された光学系が、第2のハウジング部品によって覆われないことが保証されている。ハウジングを封止するため、ハウジング部品と対物レンズとの間のリング状の隙間にパッキンが嵌め込まれることが有利である。パッキンは、対物レンズの周りを一周しているリング状の溝内に収容することができ、したがってパッキンは対物レンズと一緒に組み立てられる。リング状の溝内でのパッキンの収容は、蓋として形成された第2のハウジング部品を組み立てる際に、パッキンがずれることを防止する。第2のハウジング部品の穴が首部に囲まれていることがさらに好ましく、この首部が、第2のハウジング部品を組み立てると、パッキンに接する。こうすることで、ハウジングの封止がさらに最適化され得る。
【0017】
対物レンズが、光学系を形成する少なくとも1つの光学レンズを有することが好ましい。複数の光学レンズは、例えばレンズパケット(Linsenpaket)の形態でまとめられ得る。レンズパケットは、予め組み立てられてユニットとして対物レンズに嵌め込むことができ、したがって組立がさらに簡略化される。
【0018】
それだけでなく、対物レンズ内に電気消費機器、例えば加熱機構が組み込まれており、かつ対物レンズのうち、偏って配置された保持要素のおかげで空いている外周領域内で、電気接触が実現されていることが提案される。それゆえ、提案された保持要素の偏った配置は、同時に複数の利点を有する。第1の利点は、材料および費用が節減され得ることにある。これに加えこの保持要素は、必要な電気接触を容易にする空きスペースを残している。電気接触は、導体路、ケーブル、および/またはピンにより生成され得る。これらの要素を収容するための空間は、保持要素の偏った配置のおかげで十分にある。
【0019】
本発明の好ましい実施形態を、以下に添付の図面に基づいてより詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の第1の好ましい実施形態に基づくイメージャモジュールの、一部が切り取られた透視図である。
【
図2】
図1のイメージャモジュールの縦断面図である。
【
図3】
図1のイメージャモジュールのさらなる縦断面図であり、ただし90°回転している。
【
図4a】
図1のイメージャモジュールの、組立前の対物レンズおよび保持装置の上面図である。
【
図4b】
図1のイメージャモジュールの、組立後の対物レンズおよび保持装置の上面図である。
【
図5】嵌め込まれたセンサ支持体および画像センサを備えた、
図1のイメージャモジュールのハウジングの透視図である。
【
図6】保持要素および対物レンズを嵌め込んだ後の、
図5のハウジングの透視図である。
【
図7】
図6のハウジングを示す図であり、ただし45°回転しており、かつ溶接点の表示を有する。
【
図8】
図7のハウジングを示す図であり、ただしさらに180°回転している。
【
図9】本発明のさらなる好ましい一実施形態に基づくイメージャモジュールの透視図である(蓋部品なし)。
【
図10】
図9のイメージャモジュールの縦断面図であり、ただし蓋部品を備えている。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、本発明によるイメージャモジュール1の第1の好ましい実施形態を示している。イメージャモジュール1は、第1のハウジング部品2.1および第2のハウジング部品2.2を備えたハウジング2を含む。第1のハウジング部品2.1内には、センサ支持体3が、その上に配置された画像センサ4と共に嵌め込まれている。画像センサ4の上方には、少なくとも1つのレンズ10を好適にはレンズパケットの形態で備えた対物レンズ5が配置されており、画像センサ4に対して位置合わせされている。対物レンズ5は、保持要素6によって保持および固定されている。保持要素6の上方に第2のハウジング部品2.2が配置されており、対物レンズ5はハウジング部品2.2の穴7を通り抜けている。
【0022】
とりわけ
図2および
図3から分かるように、対物レンズ5とハウジング部品2.2との間のリング状の隙間8にパッキン9が嵌め込まれており、したがってハウジング2は外に向かって封止されている。
【0023】
図2および
図3からはさらに、保持要素6が対物レンズ5に対して偏って配置されており、したがって保持要素6が対物レンズ5を一部で、つまり部分的周囲領域にわたってのみ取り囲んでいることが明らかである。これに加え保持要素6は、板状部分6.1および板状部分6.1に対して角度を付けて、ここでは直角に配置されている首状部分6.2を有する。これにより首状部分6.2により、保持要素6と対物レンズ5との結合が簡単な様式で生成され得る。
【0024】
図4aおよび
図4bは、首状部分6.2が、ここでは180°の角度αに相当する部分的周囲領域にわたって延びていることを示している。ただし角度αは自由に選択され得る。1つの個別の首状部分6.2の代わりに、
図9および
図10に示した本発明によるイメージャモジュール1のさらなる実施形態に倣って、複数のより短い首状部分6.2を設けてもよい。
【0025】
とりわけ
図3から、保持要素6が、台座の形態のハウジング側の幾何形状部13上で支えられていることが分かる。これらの幾何形状部13は、センサ支持体3の穴14内に嵌め込まれており、センサ支持体3を越えて突き出ている。このようにして、センサ支持体3とハウジング2との形状結合が達成されている。例示的に
図5に示しているように全部で4つの幾何形状部13を設けることができ、組立の際には、これらの幾何形状部13にセンサ支持体3が上から差し込まれる。その後、幾何形状部13上に保持要素6が設置され得る。続いて対物レンズ5を画像センサ4の上方に据えて、画像センサ4に対して位置合わせして、長期的な固定のために保持要素6と溶接することができ、したがって例示的に
図6に示した構成が得られる。
【0026】
保持要素6と対物レンズ5およびハウジング2との結合が、
図7および
図8に基づいて付けられ得る幾つかの溶接点12を介して行われることが好ましい。ロバスト性のある結合を生成するには、それぞれ3つの溶接点12で十分であり、これらの溶接点12のうち、それぞれ2つが向かい合うように配置される。
【0027】
保持要素6の偏った配置によって生じている空きスペースは、例示的に
図9および
図10に示しているように、対物レンズ5内に組み込まれている電気消費機器(不図示)の電気接触11を実現するために利用され得る。
図9および
図10に示した保持要素6の板状部分6.1は、
図1~
図8の保持要素6の場合より明らかに大きく形成されているにもかかわらず、接触手段を収容するための空きスペースは十分に残っている。
【手続補正書】
【提出日】2024-03-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
好適には複数の部分から形成されているハウジング(2)、前記ハウジング(2)と固定的に結合されており、上に画像センサ(4)が配置されているセンサ支持体(3)、対物レンズ(5)、および前記対物レンズ(5)を保持して前記画像センサ(4)に対して位置合わせしている保持要素(6)を含む、カメラまたはセンサのためのイメージャモジュール(1)であって、前記保持要素(6)が、前記対物レンズ(5)に対して偏って配置された板状部分(6.1)およびこれに対して角度を付けて配置された首状部分(6.2)を有し、前記首状部分(6.2)が、前記対物レンズ(5)を部分的周囲領域にわたってのみ取り囲み、かつ前記対物レンズ(5)と好適には点状に溶接されている、イメージャモジュール(1)。
【請求項2】
前記保持要素(6)の前記板状部分(6.1)が、前記ハウジング(2)および/または前記センサ支持体(3)と、好適には点状に溶接されていることを特徴とする、請求項1に記載のイメージャモジュール(1)。
【請求項3】
前記保持要素(6)が金属から、好ましくは板金から作製されていることを特徴とする、請求項
1に記載のイメージャモジュール(1)。
【請求項4】
前記対物レンズ(5)が少なくとも前記首状部分(6.2)の領域内で、前記保持要素(6)と溶接するための金属輪郭を有することを特徴とする、請求項
1に記載のイメージャモジュール(1)。
【請求項5】
前記ハウジング(2)が少なくとも部分的に金属から作製されていることを特徴とする、請求項
1に記載のイメージャモジュール(1)。
【請求項6】
前記センサ支持体(3)がプリント基板であり、かつ/または前記ハウジング(2)と形状結合式に結合されていることを特徴とする、請求項
1に記載のイメージャモジュール(1)。
【請求項7】
前記ハウジング(2)が、少なくとも、前記センサ支持体(3)と結合するための第1のハウジング部品(2.1)および蓋として形成された第2のハウジング部品(2.2)を含み、好ましくは前記第1および前記第2のハウジング部品(2.1、2.2)が材料結合式および/または形状結合式に結合されていることを特徴とする、請求項
1に記載のイメージャモジュール(1)。
【請求項8】
前記蓋として形成された第2のハウジング部品(2.2)が穴(7)を有し、前記穴(7)を前記対物レンズ(5)が通り抜けており、好適には前記ハウジング部品(2.2)と前記対物レンズ(5)との間のリング状の隙間(8)にパッキン(9)が嵌め込まれていることを特徴とする、請求項7に記載のイメージャモジュール(1)。
【請求項9】
前記対物レンズ(5)が、少なくとも1つの光学レンズ(10)を例えばレンズパケットの形態で有することを特徴とする、請求項
1に記載のイメージャモジュール(1)。
【請求項10】
前記対物レンズ(5)内に電気消費機器、例えば加熱機構が組み込まれており、かつ前記対物レンズ(5)のうち、前記偏って配置された保持要素(6)のおかげで空いている外周領域内で、電気接触(11)が実現されていることを特徴とする、請求項
1に記載のイメージャモジュール(1)。
【国際調査報告】