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特表2024-532594センサ・アレイ、方法、システム、およびデバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】センサ・アレイ、方法、システム、およびデバイス
(51)【国際特許分類】
   G01P 3/66 20060101AFI20240829BHJP
   G08G 1/042 20060101ALN20240829BHJP
【FI】
G01P3/66 A
G08G1/042 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024536333
(86)(22)【出願日】2022-08-25
(85)【翻訳文提出日】2024-04-19
(86)【国際出願番号】 AU2022051053
(87)【国際公開番号】W WO2023023825
(87)【国際公開日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】2021107499
(32)【優先日】2021-08-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524073119
【氏名又は名称】メトロカウント ピーティーワイ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】METROCOUNT PTY LTD
【住所又は居所原語表記】15 O’Connor Close,North Coogee,Western Australia 6163,Australia
(74)【代理人】
【識別番号】100092897
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 正悟
(72)【発明者】
【氏名】カルヤライネン,サミ
(72)【発明者】
【氏名】ケニー,トーマス
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB09
5H181CC17
5H181DD01
(57)【要約】
本発明の好ましい一形態では、路上交通センサが提供され、路上交通センサは、基部と上方部分とを有する本体を備え、本体は、磁力計とバッテリとを含む電子構成要素を収容し、磁力計は、磁場の変化を監視するためのものであり、本体は、スリム・ライン構成であり、高速で走行する重量車両を支持することが可能であり、本体のスリム・ライン構成は、高さが25mm以下であり、電子構成要素を収納し、基部は、道路の上面に接着固定され、上面にはごくわずかな損傷が生じるだけである。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体によって横断される地面の表面に載せられる移動体センサであって、
基部と上方部分とを有する本体を備え、
前記本体が、磁力計とバッテリとを含む電子構成要素を収容し、前記磁力計が、磁場の変化を監視するためのものであり、
前記本体が、前記センサの上を高速で走行する物体を支持することが可能であり、前記物体が様々な速度で比較的妨げられずに前記センサの上を走行できるように、スリム・ライン構成および低背であり、
前記基部が、前記表面への損傷が確実にごくわずかとなるように、前記表面への接着固定のために実質的に平面な構成である、移動体センサ。
【請求項2】
前記基部が、前記表面への損傷を確実にごくわずかにしながら接着力を高めるためのへこみを含む、請求項1に記載の移動体センサ。
【請求項3】
交通分析のために前記磁力計によって収集されたデータに基づく情報または前記データを含む情報を送るための無線送信機を含む、請求項1または2に記載の移動体センサ。
【請求項4】
前記電子構成要素が、前記バッテリを充電するためのソーラー電池を含み、前記センサが、太陽によって自己充電可能である、請求項1から3のいずれか一項に記載の移動体センサ。
【請求項5】
前記電子構成要素が、前記ソーラー電池を含む第1の層と、残りの電子構成要素および前記バッテリを含むさらなる層とを含む層状構造内に配列される、請求項4に記載の交通分析用の移動体センサ。
【請求項6】
前記さらなる層が、電子機器の第1の層と、前記バッテリを含む第2の層とを備え、前記第1の層の高さが0.8cm以下であり、前記第2の層の高さが0.8cm以下である、請求項4に記載の路上交通センサ。
【請求項7】
前記層状構造が緩衝層を含み、各緩衝層が、電子構成要素の前記層に力を分散させるためのエラストマ性質を有する、請求項5または6に記載の路上交通センサ。
【請求項8】
前記緩衝層が、機械的衝撃波、せん断力、および熱膨張による機械的応力から前記電子構成要素を保護するように構成される、請求項7に記載の路上交通センサ。
【請求項9】
前記緩衝層の前記層状構造における垂直方向の厚さが0.1mm以上である、請求項7または8に記載の路上交通センサ。
【請求項10】
前記本体が、上りランプ、下りランプ、および前記上りランプと前記下りランプとの間の中央部分を含み、前記中央部分が、前記層状構造を収容するためのものである、請求項5から9のいずれか一項に記載の路上交通センサ。
【請求項11】
前記本体が、前記スリム・ライン構成に剛性を与えるために前記本体の側面から前記中央部分まで延在する剛性補強部分を含む、請求項10に記載の路上交通センサ。
【請求項12】
機械的衝撃波を分散および吸収するために前記電気構成要素を包囲する緩衝用包囲体を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の路上交通センサ。
【請求項13】
前記緩衝用包囲体の厚さが少なくとも1mmである、請求項12に記載の路上交通センサ。
【請求項14】
前記本体が、前記本体の残りの内部空洞を充填する剛性充填材とともに前記層状構造を内部に有する剛性ハウジングを備える、請求項1から13のいずれか一項に記載の路上交通センサ。
【請求項15】
サンプラを含み、前記サンプラが、前記磁力計を作動させることによって磁場の変化をサンプリングするためのものであり、前記サンプラが、前記サンプリングされた磁場を使用して前記サンプリングを制御する、請求項1から14のいずれか一項に記載の路上交通センサ。
【請求項16】
サンプラおよび振動センサを含み、前記サンプラが、前記磁力計を作動させることによって磁場の変化をサンプリングするためのものであり、前記サンプラが、前記振動センサを使用して振動レベルに応じて前記サンプリングを制御する、請求項1から15のいずれか一項に記載の路上交通センサ。
【請求項17】
前記バッテリが、完全に充電された場合、ソーラー充電なしで、中程度の交通量で少なくとも50日間の使用を実現する、請求項1から16のいずれか一項に記載の路上交通センサ。
【請求項18】
正午の数時間前から正午の数時間後まで晴天条件である場合、前記ソーラー・パネルが、1時間以内に12時間相当の実行時エネルギーを前記バッテリに投入することができる、請求項1から17のいずれか一項に記載の路上交通センサ。
【請求項19】
前記本体の3寸法サイズが、すべての3寸法において100mm×80mm×21mm以下である、請求項1から18のいずれか一項に記載の路上交通センサ。
【請求項20】
前記本体の3寸法サイズが、すべての3寸法において100mm×80mm×15mm以下である、請求項1から19のいずれか一項に記載の路上交通センサ。
【請求項21】
前記本体が、上りランプ、下りランプ、および前記上りランプと前記下りランプとの間の、前記電子構成要素を収容するための中央部分を、前記スリム・ライン構成に剛性を与えるために前記本体の側面から前記中央部分まで延在する剛性補強部分とともに含む、請求項1から20のいずれか一項に記載の路上交通センサ。
【請求項22】
タイムスタンプ付きの磁力計磁場情報をセンサ識別子とともに無線で送るように構成される、請求項1から21のいずれか一項に記載の路上交通センサ。
【請求項23】
前記センサが、交通流、車両速度、または別の特性を決定するためにセンサ・アレイ内で動作するときに、センサ・アレイ内での前記センサの配置に実質的に依存しないように構成される、請求項1から22のいずれか一項に記載の路上交通センサ。
【請求項24】
サンプラを含む路上交通センサであって、前記サンプラが、磁力計を作動させることによって磁場をサンプリングするためのものであり、前記サンプラが、測定された特性を使用して前記サンプリングを制御する、路上交通センサ。
【請求項25】
前記測定された特性が、前記サンプリングされた磁場を含む、請求項24に記載の路上交通センサ。
【請求項26】
振動センサを含み、前記測定された特性が、前記振動センサを使用して測定された振動を含む、請求項24に記載の路上交通センサ。
【請求項27】
前記サンプラが、前記測定された特性を使用して近くの車両交通に関する早期警告を提供し、前記早期警告に応答して磁場サンプリングを増加させるように構成される、請求項24から26のいずれか一項に記載の路上交通センサ。
【請求項28】
前記サンプラが、前記測定された特性が対向交通を示す場合、磁場サンプリングを少なくとも2倍に増加させることによってサンプリングを制御するように構成される、請求項24から26のいずれか一項に記載の路上交通センサ。
【請求項29】
前記サンプラが、前記測定された特性が対向交通を示す場合、磁場サンプリングを少なくとも3倍に増加させることによってサンプリングを制御するように構成される、請求項24から26のいずれか一項に記載の路上交通センサ。
【請求項30】
サンプラを使用して、磁力計を作動させることによって磁場をサンプリングするステップと、測定された特性に応じて前記サンプリングを制御するステップとを含む、道路交通データ収集方法。
【請求項31】
前記測定された特性が、前記サンプリングされた磁場を含む、請求項30に記載の道路交通データ収集方法。
【請求項32】
前記測定された特性が、振動センサを使用して測定された振動を含む、請求項30に記載の道路交通データ収集方法。
【請求項33】
近くの車両交通に関する早期警告を提供するステップと、前記早期警告に応答して前記磁場サンプリングを増加させるステップとを含む、請求項30から32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
測定された特性が対向交通を示す場合、磁場サンプリングを少なくとも2倍に増加させることによってサンプリングを制御するステップを含む、請求項30から33のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
サンプラおよび振動センサを含む路上交通センサであって、前記サンプラが、磁力計を作動させることによって磁場の変化をサンプリングするためのものであり、前記サンプラが、前記振動センサを使用して、振動に応答して前記サンプリングを制御する、路上交通センサ。
【請求項36】
サンプラを使用して磁場をサンプリングするステップと、振動センサに応答して前記サンプリングを制御するステップとを含む、道路交通データ収集方法。
【請求項37】
道路網上に表面搭載型無線センサのセンサ・アレイを設けるステップであって、前記アレイのうちの少なくともいくつかが、それぞれ、道路の対応する区画に沿って離間した2つ以上の表面搭載型無線センサを備える、ステップと、前記センサから情報を受信するステップと、受信した情報を分析して車両体積情報を決定するステップであって、前記分析が、前記道路から分離したかまたは他の状態で故障している表面搭載型無線路上センサを補償することを含む、ステップとを含む、道路交通データ収集方法。
【請求項38】
受信した情報を分析する前記ステップが車両速度情報も決定する、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
各センサが、前記対応するセンサ・アレイ内での前記各センサの配置に実質的に依存しないように構成される、請求項37または38に記載の方法。
【請求項40】
前記情報の分析が、前記センサとは別のシステムによって提供される、請求項37から39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
センサ・アレイが磁力計情報をセンサ・ゲートウェイに送り、前記センサ・ゲートウェイが前記センサの前記配置に依存しない、請求項37から40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
前記情報の分析が、前記センサ・ゲートウェイおよび前記センサとは別のシステムによって実行される、請求項37から41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
前記受信した情報の分析が、精度を向上させるために各アレイ内のセンサ測定値の組合せを使用することを含む、請求項37から42のいずれか一項に記載の方法。
【請求項44】
アレイ内の前記センサ間の不正確な物理的間隔の測定値を考慮するステップを含む、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記情報の分析が、センサが前記情報を送ってから5分未満内に実行される、請求項37から44のいずれか一項に記載の方法。
【請求項46】
前記道路から分離したかまたは他の状態で故障している表面搭載型無線路上センサの数を制限するために予防的にアラートを発するステップを含む、請求項37から45のいずれか一項に記載の方法。
【請求項47】
表面搭載型無線路上センサが前記道路から分離したかまたは他の状態で故障していることに起因してセンサ・アレイが単一の表面搭載型無線路上センサしか機能していない状態に近づいたときに予防的にアラートを発するステップを含む、請求項37から45のいずれか一項に記載の方法。
【請求項48】
交通分析のためのシステムであって、道路網内に配置される表面搭載型無線路上センサのセンサ・アレイであって、前記センサ・アレイのうちの少なくともいくつかが、それぞれ、道路の対応する区画に沿って離間した少なくとも3つの表面搭載型無線路上センサを含む、センサ・アレイと、前記センサから情報を受信するための受信機と、受信した情報を分析して車両速度情報を決定するための分析器であって、前記道路から分離したかまたは他の状態で故障している表面搭載型無線路上センサを補償するように構成される、分析器とを含む、システム。
【請求項49】
各センサが、センサ・アレイ内での前記各センサの配置に実質的に依存しないように構成される、請求項48に記載のシステム。
【請求項50】
前記分析器が、前記センサとは別のシステム設備によって提供される、請求項48または49に記載のシステム。
【請求項51】
前記センサ・アレイから情報を受信するためのセンサ・ゲートウェイを含み、前記センサ・ゲートウェイが、前記センサの前記配置に依存しない、請求項48から50のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項52】
前記分析器が、前記センサ・ゲートウェイおよび前記センサとは別のシステム設備によって提供される、請求項48から51のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項53】
前記分析器が、精度を向上させるために各アレイ内のセンサ測定値の組合せを使用するように構成される、請求項48から52のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項54】
前記分析器が、アレイ内の前記センサ間の不正確な物理的間隔の測定値を考慮するように構成される、請求項53に記載のシステム。
【請求項55】
前記システムが、センサが前記情報を送ってから5分未満内に前記情報を分析するように構成される、請求項48から54のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項56】
前記道路から分離したかまたは他の状態で故障している表面搭載型無線路上センサの数を制限するために予防的にアラートを発するための通知器を含む、請求項48から55のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項57】
表面搭載型無線路上センサが前記道路から分離したかまたは他の状態で故障していることに起因してセンサ・アレイが単一の表面搭載型無線路上センサしか機能していない状態に近づいたときに予防的にアラートを発するための通知器を含む、請求項48から55のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項58】
道路網に1つまたは複数のセンサを追加する方法であって、道路網上に表面搭載型無線センサのアレイを設けるステップと、各アレイに関して、前記アレイに関連付けられた道路の区画に沿って所定の方式でセンサを物理的に離すステップと、前記センサから情報を受信するステップと、前記受信した情報を分析して、追加のセンサをアレイに関連付けるステップであって、前記追加のセンサが、前記道路から分離したかまたは他の状態で故障しているセンサを交換するために追加されたものである、ステップとを含む、方法。
【請求項59】
前記分析が、測定値を監視して、追加のセンサをアレイと関連付ける必要があることを示唆する時間に関連した測定値を前記追加のセンサが提供するかどうかを判定することを含む、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
各アレイ内で、前記センサが所定の距離だけ離れている、請求項58または59に記載の方法。
【請求項61】
道路網内に位置する表面搭載型無線センサのアレイであって、各アレイにおいて、前記センサが、前記アレイに関連付けられた道路の区画に沿って所定の方式でセンサを物理的に離されている、アレイと、前記センサから情報を受信するための受信機と、前記受信した情報を分析して、追加のセンサをアレイに関連付けるための分析器であって、前記追加のセンサが、前記道路から分離したかまたは他の状態で故障しているセンサを交換するために追加されたものである、分析器とを含む、道路交通分析システム。
【請求項62】
前記分析器が、測定値を監視して、追加のセンサをアレイと関連付ける必要があることを示唆する時間に関連した測定値を前記追加のセンサが提供するかどうかを判定するように構成される、請求項61に記載のシステム。
【請求項63】
各アレイ内で、前記センサが所定の距離だけ離れている、請求項61または62に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体の検出、ログ記録、データ処理、および分析のシステムならびに方法、その構成要素、ならびにそれに対する付属品に関する。本発明は、一実施形態において、路上交通システム、ならびに車両の動きに関するデータを検出、記録、処理、および分析するために展開される装置ならびに方法論、具体的には車両の動きのデータを捕捉するためのセンサにおいて、車両の動きを確認することに有用であるが、これに限定されない。
【0002】
他の実施形態では、本発明は、地面の表面上のセンサが載せられている場所の上または近くを横断する移動体を感知する際に有用である。
【0003】
本明細書全体を通じて、文脈上他の解釈が必要な場合を除き、「備える(comprise)」という単語、または「備える(comprises)」もしくは「備える(comprising)」などの変形は、指定された整数または整数のグループを含むことを意味するが、他の整数または整数のグループを除外することを意味するものではないと理解される。
【背景技術】
【0004】
背景技術に関する以下の解説は、本発明の理解を容易にすることのみを意図している。解説は、言及された内容のいずれかが本出願の優先日における共通の一般知識の一部であったことを肯定または容認するものではないことを理解されたい。
【0005】
道路網を維持および改善するためには、路上交通センサを使用して道路網を監視することが重要である。
【0006】
交通監視用としていくつものデバイス、システム、および手法が市場で入手可能である。
【0007】
これらのデバイスを改善することができれば、または少なくとも一般大衆に有用な選択肢を提供することができれば有利であろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書に記載の実施形態の一態様によれば、移動体センサが提供され、移動体センサは、基部と上方部分とを有する本体を備え、本体は、磁力計とバッテリとを含む電子構成要素を収容し、磁力計は、磁場の変化を監視するためのものであり、本体は、スリム・ライン構成であり、センサの上を高速で走行する物体を支持することが可能であり、本体のスリム・ライン構成は、物体が様々な速度で比較的妨げられずにセンサの上を走行できるように低背であり、基部は、上面への損傷が確実にごくわずかとなるように、物体が横断する地面の上面に接着固定されるために実質的に平面な構成である。
【0009】
一実施形態では、現場での本体の高さは上面から約25mm以下であり、本体の上を走行する物体の速度は、0km/hr超から180km/hrまでの範囲またはそれ以上で変化する。
【0010】
代替の実施形態では、センサは、地面の上面に形成された浅い窪み内に配置され、それにより、現場での本体の高さは、実質的に同一平面上にあるか、または上面の平面よりもわずかに低くなる。
【0011】
別の実施形態では、センサは、交通分析のために磁力計によって収集されたデータに基づく情報またはそのデータを含む情報を送るための無線送信機を含む。
【0012】
さらなる実施形態では、電子構成要素は、バッテリを充電するためのソーラー電池を含み、路上交通センサは、太陽によって自己充電可能である。
【0013】
別の実施形態では、電子構成要素は、ソーラー電池を含む第1の層と、残りの電子構成要素およびバッテリを含むさらなる層とを含む層状構造内に配列される。
【0014】
さらなる実施形態では、さらなる層は、電子機器の第1の層と、バッテリを含む第2の層とを備え、第1の層の高さは0.8cm以下であり、第2の層の高さは0.8cm以下である。
【0015】
別の実施形態では、層状構造は緩衝層を含み、各緩衝層は、電子構成要素の層に力を分散させるためのエラストマ性質を有する。
【0016】
さらなる実施形態では、緩衝層は、機械的衝撃波、せん断力、および熱膨張による機械的応力から電子構成要素を保護するように構成される。
【0017】
別の実施形態では、緩衝層の層状構造における垂直方向の厚さは、0.1mm以上である。
【0018】
さらなる実施形態では、緩衝層はA10からA20の間のショア硬度を有する。
【0019】
別の実施形態では、本体は、上りランプ、下りランプ、および上りランプと下りランプとの間の中央部分を含み、中央部分は、層状構造を収容するためのものである。
【0020】
さらなる実施形態では、本体は、スリム・ライン構成に剛性を与えるために本体の側面から中央部分まで延在する剛性補強部分を含む。
【0021】
別の実施形態では、路上交通センサは、機械的衝撃波を分散および吸収するために電気構成要素を包囲する緩衝用包囲体を含む。
【0022】
さらなる実施形態では、緩衝用包囲体の厚さは少なくとも0.1mmである。
【0023】
別の実施形態では、緩衝用包囲体の厚さは少なくとも0.5mmである。
【0024】
さらなる実施形態では、本体は、本体の残りの内部空洞を充填する剛性充填材とともに層状構造を内部に有する剛性ハウジングを備える。
【0025】
別の実施形態では、路上交通センサはサンプラを含み、サンプラは、磁力計を作動させることによって磁場の変化をサンプリングするためのものであり、サンプラは、サンプリングされた磁場を使用してサンプリングを制御する。
【0026】
さらなる実施形態では、路上交通センサは、サンプラおよび振動センサを含み、サンプラは、磁力計を作動させることによって磁場の変化をサンプリングするためのものであり、サンプラは、振動センサを使用して振動レベルに応じてサンプリングを制御する。
【0027】
別の実施形態では、バッテリは、完全に充電された場合、ソーラー充電なしで、中程度の交通量で少なくとも50日間の使用を実現する。
【0028】
さらなる実施形態では、バッテリは、完全に充電された場合、ソーラー充電なしで、中程度の交通量で少なくとも90日間の使用を実現する。
【0029】
別の実施形態では、正午の数時間前から正午の数時間後まで晴天条件である場合、ソーラー・パネルは、1時間以内に12時間相当の実行時エネルギーをバッテリに投入することができる。
【0030】
さらなる実施形態では、本体の3寸法サイズは、すべての3寸法において100mm×80mm×21mm以下である。
【0031】
別の実施形態では、本体の3寸法サイズは、すべての3寸法において100mm×80mm×15mm以下である。
【0032】
さらなる実施形態では、本体は、上りランプ、下りランプ、および上りランプと下りランプとの間の、電子構成要素を収容するための中央部分を、スリム・ライン構成に剛性を与えるために本体の側面から中央部分まで延在する剛性補強部分とともに含む。
【0033】
別の実施形態では、路上交通センサは、タイムスタンプ付きの磁力計磁場情報をセンサ識別子とともに無線で送るように構成される。
【0034】
さらなる実施形態では、センサは、交通流、車両速度、または別の特性を決定するためにセンサ・アレイ内で動作するときに、センサ・アレイ内でのセンサの配置に実質的に依存しないように構成される。
【0035】
本明細書に記載の実施形態の一態様によれば、サンプラを含む路上交通センサが提供され、サンプラは、磁力計を作動させることによって磁場をサンプリングするためのものであり、サンプラは、測定された特性を使用してサンプリングを制御する。
【0036】
一実施形態では、測定された特性は、サンプリングされた磁場を含む。
【0037】
別の実施形態では、路上交通センサは振動センサを含み、測定された特性は、振動センサを使用して測定された振動を含む。
【0038】
さらなる実施形態では、サンプラは、測定された特性を使用して近くの車両交通に関する早期警告を提供し、早期警告に応答して磁場サンプリングを増加させるように構成される。
【0039】
別の実施形態では、サンプラは、測定された特性が対向交通を示す場合、磁場サンプリングを少なくとも2倍に増加させることによってサンプリングを制御するように構成される。
【0040】
さらなる実施形態では、サンプラは、測定された特性が対向交通を示す場合、磁場サンプリングを少なくとも3倍に増加させることによってサンプリングを制御するように構成される。
【0041】
別の実施形態では、サンプラは、測定された特性が対向交通を示す場合、磁場サンプリングを少なくとも5倍に増加させることによってサンプリングを制御するように構成される。
【0042】
本明細書に記載の実施形態の一態様によれば、サンプラを使用して、磁力計を作動させることによって磁場をサンプリングするステップと、測定された特性に応じてサンプリングを制御するステップとを含む、道路交通データ収集方法が提供される。
【0043】
別の実施形態では、測定された特性は、サンプリングされた磁場を含む。
【0044】
さらなる実施形態では、測定された特性は、振動センサを使用して測定された振動を含む。
【0045】
別の実施形態では、方法は、近くの車両交通に関する早期警告を提供するステップと、早期警告に応答して磁場サンプリングを増加させるステップとを含む。
【0046】
さらなる実施形態では、方法は、測定された特性が対向交通を示す場合、磁場サンプリングを少なくとも2倍に増加させることによってサンプリングを制御するステップを含む。
【0047】
別の実施形態では、方法は、測定された特性が対向交通を示す場合、磁場サンプリングを少なくとも3倍に増加させることによってサンプリングを制御するステップを含む。
【0048】
さらなる実施形態では、方法は、測定された特性が対向交通を示す場合、磁場サンプリングを少なくとも5倍に増加させることによってサンプリングを制御するステップを含む。
【0049】
本明細書に記載の実施形態の一態様によれば、サンプラおよび振動センサを含む路上交通センサが提供され、サンプラは、磁力計を作動させることによって磁場の変化をサンプリングするためのものであり、サンプラは、振動センサを使用して、振動に応答してサンプリングを制御する。
【0050】
本明細書に記載の実施形態の別の態様によれば、道路交通データ収集方法が提供され、道路交通データ収集方法は、サンプラを使用して磁場をサンプリングするステップと、振動センサに応答してサンプリングを制御するステップとを含む。
【0051】
本明細書に記載の実施形態のさらなる態様によれば、道路交通データ収集方法が提供され、道路交通データ収集方法は、道路網上に表面搭載型無線センサのセンサ・アレイを設けるステップであって、アレイのうちの少なくともいくつかが、それぞれ、道路の対応する区画に沿って離間した3つ以上の表面搭載型無線センサを備える、ステップと、センサから情報を受信するステップと、受信した情報を分析して車両速度情報を決定するステップであって、分析が、道路から分離したかまたは他の状態で故障している表面搭載型無線路上センサを補償することを含む、ステップとを含む。
【0052】
別の実施形態では、各センサは、対応するセンサ・アレイ内でのセンサの配置に実質的に依存しないように構成される。
【0053】
さらなる実施形態では、情報を分析するステップが、センサとは別のシステムによって提供される。
【0054】
別の実施形態では、センサ・アレイは、磁力計情報をセンサ・ゲートウェイに送り、センサ・ゲートウェイは、センサの配置に依存しない。
【0055】
さらなる実施形態では、情報の分析は、センサ・ゲートウェイおよびセンサとは別のシステムによって実行される。
【0056】
別の実施形態では、受信した情報の分析は、精度を向上させるために各アレイ内のセンサ測定値の組合せを使用することを含む。
【0057】
さらなる実施形態では、方法は、アレイ内のセンサ間の不正確な物理的間隔の測定値を考慮するステップを含む。
【0058】
別の実施形態では、情報の分析は、センサが情報を送ってから15分未満内に実行される。
【0059】
さらなる実施形態では、情報の分析は、センサが情報を送ってから5分未満内に実行される。
【0060】
別の実施形態では、方法は、道路から分離したかまたは他の状態で故障している表面搭載型無線路上センサの数を制限するために予防的にアラートを発して、体積、速度、または分類/長さのデータが損失する前に任意のセンサの修理または復元を可能にするステップを含む。
【0061】
さらなる実施形態では、本方法は、表面搭載型無線路上センサが道路から分離したかまたは他の状態で故障していることに起因してセンサ・アレイが単一の表面搭載型無線路上センサしか機能していない状態に近づいたときに予防的にアラートを発することを含む。
【0062】
本明細書に記載の実施形態のさらなる態様によれば、交通分析のためのシステムが提供され、交通分析のためのシステムは、道路網内に配置される表面搭載型無線路上センサのセンサ・アレイであって、センサ・アレイのうちの少なくともいくつかが、それぞれ、道路の対応する区画に沿って離間した少なくとも3つの表面搭載型無線路上センサを含む、センサ・アレイと、センサから情報を受信するための受信機と、受信した情報を分析して車両速度情報を決定するための分析器であって、道路から分離したかまたは他の状態で故障している表面搭載型無線路上センサを補償するように構成される、分析器とを含む。
【0063】
さらなる実施形態では、各センサは、センサ・アレイ内での各センサの配置に実質的に依存しないように構成される。
【0064】
別の実施形態では、分析器は、センサとは別のシステム設備によって提供される。
【0065】
さらなる実施形態では、システムは、センサ・アレイから情報を受信するためのセンサ・ゲートウェイを含み、センサ・ゲートウェイは、センサの配置に依存しない。
【0066】
別の実施形態では、分析器は、センサ・ゲートウェイおよびセンサとは別のシステム設備によって提供される。
【0067】
さらなる実施形態では、分析器は、精度を向上させるために各アレイ内のセンサ測定値の組合せを使用するように構成される。
【0068】
別の実施形態では、分析器は、アレイ内のセンサ間の不正確な物理的間隔の測定値を考慮するように構成される。
【0069】
さらなる実施形態では、システムは、センサが情報を送ってから5分未満内に情報を分析するように構成される。
【0070】
別の実施形態では、システムは、道路から分離したかまたは他の状態で故障している表面搭載型無線路上センサの数を制限するために予防的にアラートを発するための通知器を含む。
【0071】
さらなる実施形態では、システムは、表面搭載型無線路上センサが道路から分離したかまたは他の状態で故障していることに起因してセンサ・アレイが単一の表面搭載型無線路上センサしか機能していない状態に近づいたときに予防的にアラートを発するための通知器を含む。
【0072】
本明細書に記載の実施形態の別の態様によれば、道路網に1つまたは複数のセンサを追加する方法が提供され、方法は、道路網上に表面搭載型無線センサのアレイを設けるステップと、各アレイに関して、アレイに関連付けられた道路の区画に沿って所定の方式でセンサを物理的に離すステップと、センサから情報を受信するステップと、受信した情報を分析して、追加のセンサをアレイに関連付けるステップであって、追加のセンサが、道路から分離したかまたは他の状態で故障しているセンサを交換するために追加されたものである、ステップとを含む。
【0073】
さらなる実施形態では、分析は、測定値を監視して、追加のセンサをアレイに関連付ける必要があることを示唆する時間に関連した測定値を追加のセンサが提供するかどうかを判定することを含む。
【0074】
別の実施形態では、各アレイ内で、センサは所定の距離だけ離れている。
【0075】
さらなる実施形態では、距離は、4mから10mの間である。
【0076】
本明細書に記載の実施形態の一態様によれば、道路交通分析システムが提供され、道路交通分析システムは、道路網内に位置する表面搭載型無線センサのアレイであって、各アレイにおいて、センサが、アレイに関連付けられた道路の区画に沿って所定の方式でセンサを物理的に離されている、アレイと、センサから情報を受信するための受信機と、受信した情報を分析して、追加のセンサをアレイに関連付けるための分析器であって、追加のセンサが、道路から分離したかまたは他の状態で故障しているセンサを交換するために追加されたものである、分析器とを含む。
【0077】
さらなる実施形態では、分析器は、測定値を監視して、追加のセンサをアレイに関連付ける必要があることを示唆する時間に関連した測定値を追加のセンサが提供するかどうかを判定するように構成される。
【0078】
別の実施形態では、各アレイ内で、センサは所定の距離だけ離れている。
【0079】
方法およびシステムのそれぞれにおいて、分析器による分析はコンピュータで実施される。多数のセンサを用いる場合、分析が自動化されることにより、比較的大量のコンピュータ処理能力が必要になる場合がある。
【0080】
以下に提供される実施形態の図面および説明ならびに特許請求の範囲により、さらなる実施形態の他の形式および利点が明らかになることが認識されるべきである。
【0081】
図面および明細書全体を読むことにより、さらなる利点および好ましい特徴が明らかになるであろう。
【0082】
次に、本発明のよりよい理解を容易にするために、添付図面を参照していくつかの好ましい実施形態を説明する。
【0083】
図1から図10は、本発明の第1の好ましい実施形態による道路交通センサの様々な図を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0084】
図1】道路交通センサの端面図である。
図2】道路交通センサの上面図である。
図3】道路交通センサの底面斜視図である。
図4】上部を取り外した道路交通センサの側面斜視図である。
図5図4の平面図である。
図6】道路交通センサの概略的な輪郭の上面図および端面図である。
図7】道路交通センサの様々な平面斜視図、正面斜視図、および側面斜視図である。
図8図6のより詳細な図である。
図9】道路交通センサの端面および側面の別の詳細図である。
図10】道路交通センサ内の電子構成要素用のコンパートメントを示す部分断面図である。
図11】本発明の第1の好ましい実施形態による道路交通センサの様々な図である。
図12】本発明の第1の好ましい実施形態による道路交通センサの様々な図である。
図13図1から図12に示される道路交通センサに関する様々なさらなる図である。
図14】本発明の好ましい実施形態によるシステムの様々な図である。
図15】本発明の好ましい実施形態による方法の様々な図である。
図16】本発明の好ましい実施形態による方法の様々な図である。
図17】本発明の好ましい実施形態による方法の様々な図である。
図18】本発明の好ましい実施形態による方法の様々な図である。
図19】本発明の好ましい実施形態によるシステムの様々な図である。
図20】2車線の道路に沿ってそれぞれが延在する2つの路上交通アレイの配置を示す図である。
図21】道路内センサが道路の一区画にどのように設置されるかを示す一連の写真を含む図である。
図21a】センサ用の道路の一区画をマーキングすることを示す図である。
図21b】路面を加熱することを示す図である。
図21c】取り付けパッドを配置することを示す図である。
図21d】付着させるために取り付けパッドを所定の温度まで加熱することを示す図である。
図21e】付着させるために取り付けパッドを所定の温度まで加熱することを示す図である。
図21f】取り付けパッドに恒久的に接着させるためにセンサ・ブロックを取り付けパッド上に配置することを示す図である。
図21g】アルミニウム・ハウジングが設けられた道路内センサの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0085】
実施形態のそれぞれは具体的に説明されているが、本発明は実施形態のいずれか1つの特定の特徴または要素に限定されるものと解釈されるべきではないことを理解されたい。また、本発明は、いくつかの実施形態または実施形態に関連して説明された変形形態の特徴に限定されるものと解釈されるべきではない。
【0086】
図1を参照すると、本発明の第1の好ましい実施形態による路上交通センサ10が示されている。
【0087】
路上交通センサ10は、基部14と上方部分16とを有する本体12を含む。実施形態では、上方部分16は、対向する側方ランプ17、上りランプ18、および下りランプ20を含む。上りランプ18および下りランプ20は逆向きに傾斜している。基部14は下面21を提供し、上方部分16の内部には、下面を提供するために剛性充填材が充填されている(図3を参照)。下面21は、センサ10の使用時に道路の上面を傷つけることなく、道路の上面に接着固定されるように構成される。
【0088】
本体12は、磁力計24と、バッテリ26と、ソーラー電池28と、無線送信機30とを含む電子構成要素22を収容する。磁力計24は、車両の通過によって引き起こされる磁場の変化を監視するために設けられている。無線送信機30は、磁力計24によって収集されたデータからの情報を交通分析のために中央サーバに送るために設けられている。交通センサは、磁力計情報およびセンサ識別子を送るように構成される。実施形態では、中間センサ・ゲートウェイによって、タイムスタンプおよびゲートウェイ識別子が追加される。
【0089】
有利には、本体12は、スリム・ライン構成35を有し、高速で走行する重量車両を支持することが可能である。車両は、120km/hr以上の速度で走行し、重量が1トンを超える可能性がある。
【0090】
スリム・ライン構成35は、本体12の高さ37を25mm以下にし、電子構成要素22を収容する。本体12の基部14は、道路34の上面32に接着固定されるように設けられ、上面32には、ごくわずかな損傷が生じるだけである。加熱可能な接着パッドを使用すると、設置に数分かかる場合がある。
【0091】
本明細書の文脈において、ごくわずかな損傷は、一部の舗装標識で行われるような、上面の上部への数ミリメートルの研磨を含む。このような研磨は、寿命の観点において路面の完全性を著しく損なうことはないとみなされる。この実施形態では、ホット・グルーまたは溶解可能なパッドを含む接着剤を使用してセンサ10を貼付する場合、研磨は実施されない。道路の上面32に損傷は与えられない。いずれにせよ、本体は、上面に損傷を与える必要なく、道路の上面に接着固定されるように構成される。
【0092】
路上交通センサ10は、路面に固定された場合、センサのごく近傍の車両交通量、路面温度、および機械振動レベルを報告する無線センサとして機能する。センサは、ブチル接着パッドなどの永久または半永久接着剤を利用した非破壊的な設置および除去プロセスを通じて、迅速に(数分以内に)設置可能であり、アスファルトまたはコンクリートの路面に与える影響はごくわずかであるように意図されている。
【0093】
電子構成要素22は、層状構造36内に配列される。層状構造36は、ソーラー電池28を含む第1の層38と、残りの電子構成要素およびバッテリ26を含むさらなる層40とを含む。さらなる層40は、ソーラー電池28を除く電子構成要素のすべての電子機器46を含む。電子機器46は、回路およびバッテリ26を備えたプリント回路基板として設けられる。
【0094】
実施形態では、第1の層38およびさらなる層40はそれぞれ、有利には、高さが0.8mm未満である。
【0095】
図示のように、ソーラー電池28、電子機器46、およびバッテリ26は、それぞれがその幅および広がりよりも狭いという点で、層状構造36内でスリム・ライン構成を成している。説明したように、スリム・ライン構成35は、本体12の高さを25mmにし、電子構成要素22を収容する。
【0096】
本体12は、四角錐台形状の剛性舗装標識に類似しており、側方ランプ17、上りランプ18、および下りランプ20を設けている。路上交通センサ10は、ソーラー電池28、バッテリ26、および太陽によって自己充電する。路上交通センサ10は、長期間にわたって収集された情報を有利に中継することが可能である。
【0097】
他の好ましい実施形態では、スリム・ライン構成35は、本体12の高さを20mm以下にし、電子構成要素22を収容する。さらに他の実施形態では、上りランプ18および下りランプ20は存在しない。むしろ、上方部分16は、電子構成要素22用の薄く隆起したハウジングを備える。
【0098】
層状構造36は、いくつかの緩衝層48を含む。各緩衝層48は、有利には、層状構造36内の電子構成要素22の層に力を分散させるためのエラストマ性質を有する。
【0099】
緩衝層48は、一般的な道路交通環境に関連する機械的衝撃波、せん断力、および熱膨張によって引き起こされる機械的応力から電子構成要素22を保護するように構成される。本実施形態では、緩衝層48はそれぞれ、A10からA20の間のショア硬度を有する。
【0100】
実施形態では、機械的衝撃波を分散および吸収するために、緩衝用包囲体50が電子構成要素22を包囲する。緩衝用包囲体は、電子構成要素22を包むエラストマ材料のブロックを備える。
【0101】
上りランプ18と下りランプ20との間に中央部分54が設けられる。中央部分54は、側壁55を含み、層状構造36を収容するために設けられる。
【0102】
本体12は、スリム・ライン構成35に剛性を与えるために本体12の側面56から中央部分54の側壁55まで延在する剛性補強部分を含む。
【0103】
緩衝用包囲体50は、上方部分16を提供する本体12の剛性プラスチックに直接接触する。本体12は、基部14を含み、層状構造36を収容する剛性ハウジング58を提供する。剛性充填材が本体12の残りの内部空洞60を充填して、路上交通センサ10を形成する。
【0104】
バッテリ26は、完全に充電された場合、ソーラー充電なしで、中程度の交通量で少なくとも75日間の路上交通センサ10の使用を実現する。言い換えれば、路上交通センサ10は、ソーラー充電なしで少なくとも2.5か月間機能することが可能である。
【0105】
正午の数時間前から正午の数時間後まで晴天条件である場合、ソーラー電池24は、1時間以内に12時間相当の実行時エネルギーをバッテリ26に投入することができる。
【0106】
実施形態では、本体の3寸法サイズは、3寸法で約100mm×80mm×21mmである。当然ながら、ランプのない大幅に薄い本体を含む様々な構成が可能である。
【0107】
路上交通センサ10は、センサ10の上を移動する車両65によって引き起こされる局所磁場68の変化をサンプリングするように構成されたサンプラ64を含む。サンプラ64は、磁力計24を選択的に作動させ、サンプリングされた磁場を使用してサンプリング周波数を制御するように構成される。
【0108】
より具体的には、サンプラ64は、磁力計を作動させて第1の周波数領域70に従ってサンプリングすることによって磁場68を監視するように構成される。磁場がサンプリングされ、車両の走行を示していると見られる場合、サンプラ64は、サンプリングをより高い周波数領域72に有利に変更する。このようにして、バッテリ寿命に過度の影響を与えずに、はるかに高い周波数でサンプリングすることが可能になる。
【0109】
車両65がセンサ10の上を走行するとき、生じる得る局所磁場は、例えば波形74に従う可能性がある。磁場の摂動を感知すると、サンプラ64は、第1のサンプリング周波数76から第2のより高いサンプリング周波数78に切り替わり、その後、再び第1のサンプリング周波数76に切り替わる。再び第1のサンプリング周波数76に切り替わることは、磁場が安定したように見えた時点で行われてもよい。
【0110】
サンプリングされた磁力計波形を使用して生成された磁力計情報は、道路交通センサ10によって測定され、センサ識別子とともにセンサ・ゲートウェイに送られる。センサ・ゲートウェイは、センサ識別子、磁力計情報、およびタイムスタンプを処理のために外部サーバに送る。この実施形態では、これは、ほぼリアルタイムで行われる。
【0111】
本発明の第2の特定の実施形態によれば、道路交通センサ100が提供される。道路交通センサ100は、サンプラ102、磁力計104、および振動センサ106を含む。サンプラ102は、磁力計104を作動させてその出力をサンプリングすることによって磁場の変化をサンプリングするために設けられる。
【0112】
有利には、サンプラはさらに、振動センサ106を作動させてその出力をサンプリングすることによって振動レベルの変化をサンプリングするように構成される。さらに、サンプラ106は、振動センサ106を使用して測定された振動レベルに応じて、磁力計104のサンプリングを有利に制御するように構成される。これは、磁場の摂動が感知されるよりかなり前にサンプラがより高い周波数領域に変更できるはずであるという理由から有利であると考えられる。両方の実施形態において、サンプラは、測定された特性108を使用して、磁力計のサンプリングおよび作動を制御する。
【0113】
第2の実施形態では、測定された特性106は、近くの車両交通に関する早期警告を提供するために有利に使用され、それに応答して磁場サンプリングを増加させる。磁場サンプリングは、第1の周波数で行われる。測定された特性が対向交通を示す場合、周波数は、有利には2倍に増加される。このようにして、道路交通データ収集方法110が提供される。
【0114】
路上交通センサ10は、タイムスタンプ付きの磁力計磁場情報をセンサ識別子とともに無線で送るように構成される。センサ10を使用して、第2の道路に沿って延在する一連の道路センサ10’を備えるセンサ・アレイの一部を形成することによって車両速度情報を提供することが可能である。特に、センサ10は、交通流、車両速度、または他の特性を決定するために使用されるときでも、センサ・アレイ内でのセンサの配置に実質的に依存しないように構成される。
【0115】
別の実施形態では、Microchip SAMなどの低電力マイクロコントローラと、3軸磁力計と、ISM帯域(866MHz、920MHz)無線と、ソーラー充電バッテリ管理デバイスと、超低電力DC対DC変換器とを備える路上交通センサが提供される。
【0116】
センサは、有利には、内蔵温度計を使用して擬似路面温度を測定することが可能である。実施形態では、測定される温度は、磁力計を囲む埋込用化合物の温度下にある磁力計構成要素の温度であり、この温度は、デバイス周囲の温度となるが、埋込用材料の熱容量とその熱伝導率との複合効果によるヒステリシス効果を伴う可能性が高い。
【0117】
センサは、路面上に直接設置可能であり、車線内の隆起した舗装標識に典型的な外形および外観をしている。ISM(915MHz)またはSRD(868MHz)帯域無線を介して、センサのほぼ近傍に設置されたゲートウェイ・デバイスとの通信が行われ、ゲートウェイ・デバイスを利用して、オンライン環境で動作するサービスにメッセージを転送し、ゲートウェイ・デバイスを正確な時間源として利用する。
【0118】
一実施形態の収容される構成要素には、おおよその寸法が75mm×29mm×1.5mmのソーラー・パネル(OCVは3Vから5Vの間)、おおよその寸法が40mm×28mm×3mm(構成要素の高さを含む)のプリント回路基板、おおよその寸法が35mm×25mm×7mmの3.2V 500mAhリン酸鉄リチウム(LiFePO4)バッテリ、25mm×25mm未満のピエゾ・フィルムまたはダイヤフラム式の振動トランスデューサ、ならびにバッテリおよびソーラー・パネルを回路に接続するために必要な低電流(直径1mm以下)の絶縁ワイヤが含まれる。
【0119】
バッテリとソーラー・パネルとを組み合わせることは、デバイスを永続的に(構成要素の疲労がデバイスの故障または機能障害を引き起こすまで)稼働させるのに十分な容量を提供すること目的としている。この実施形態では、バッテリをフル充電すると、日光が当たらない状態でおおよそ90日(約2200時間)持続する。夏季のオーストラリアのパースなどの晴天気候では、直射日光下においてバッテリが完全に充電されるまでに約3日かかる(最大充電電流は約50mAである)。
【0120】
任意の向きのX軸、Y軸、およびZ軸を有する3軸磁力計を使用して、車両の動きによって引き起こされる局所磁場のベクトル方向および大きさの変動を測定し、その変動から、デバイスのごく近傍の車両の存在、おおよその進行方向を検出し、車両の全体的な識別子を生成する。
【0121】
磁気センサの高サンプリング・レート・モードを事前にトリガできるように、ピエゾ振動トランスデューサを使用して、近くの車両交通に関する早期警告を提供する。振動トランスデューサは、近くの路面が経験する振動レベルの相対的な測定値を提供するためにも利用され、測定値は、道路管理当局への伝達のためにオンライン・サービスに報告され、したがって、近くの路面の残りの寿命を推定するための追加データが提供される。ISM/SRD無線デバイスは、ほぼ近傍にあるゲートウェイ・デバイスとの超低電力通信を提供する。
【0122】
ハウジングは、硬質で頑丈な光学透明性およびUV安定性のあるプラスチック、本実施形態ではポリカーボネートで構成された外側シェルを備える。ポリカーボネートが好ましいが、他の実施形態では、MABS(メチル・メタクリレート・アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)が使用される。
【0123】
外側シェルの最上部分(中央空洞の上)の厚さは4mmであり、外側および傾斜壁の厚さは3mmであり、内側支柱の厚さは2mmである。外側シェルの外側の最大寸法は100mm×80mm×21mmであり、中央空洞は76mm×30mm×17mmである。
【0124】
基部14の下面21の路面への接着は、「ブチル・パッド」を使用して達成され、ブチル・パッドは、トーチによって融点まで加熱され、非常に急速に冷却され、事実上瞬時に付着する。主な設置時間は、路面およびブチル・パッドを必要な温度まで加熱する時間であり、典型的には60秒以内である。
【0125】
電子構成要素22は、外側ハウジングの中央空洞内に収容され、それぞれ、非常に柔らかく(ショア硬度A10からA20)光学透明性およびUV安定性のあるエレクトロルーブUR5048などのポリウレタン化合物の層内に組み込まれる(およびその層によって分離される)。次いで、外側ハウジング内の残りの空洞は、MG ChemicalsのMG-832HTなどの非常に硬質で非常に強力で不透明なエポキシで充填される。
【0126】
硬質で強力で不透明なエポキシは、圧縮強度および引張強度を提供し、低速時であるか、高速時であるか、車両(普通車、トラック、およびバス)のタイヤが一時的にデバイスの真上で停止しているかを問わず、車両のタイヤがデバイスに衝撃を与えることによって発生する機械的力によってハウジングが大幅に圧縮または破損しないように考慮されることを保証する。内側の軟質ポリウレタン化合物は、分散および吸収(エラストマの既知の挙動に従って、圧縮および/または歪曲した材料格子に蓄えられたエネルギー)を介して、傷つきやすい電子構成要素)を保護する。
【0127】
ソーラー・パネルは外側ハウジングの上部に最も近くに取り付けられ、回路基板およびバッテリはソーラー・パネルの下に隣り合って取り付けられる。いくつかの実施形態では、外側シェルとソーラー・パネルとの間の軟質ポリウレタン層の厚さは、おおよそ0.2mmから0.6mmである。いくつかの実施形態では、構成要素がデバイスの基部に面するように取り付けられた、ソーラー・パネルと回路基板との間の軟質ポリウレタン層の厚さは、おおよそ0.8mmから1mmである。いくつかの実施形態では、ソーラー・パネルとバッテリとの間の軟質ポリウレタン層の厚さは、0.2mmから1mmの範囲である。回路基板の構成要素側の軟質ポリウレタン層の厚さは、少なくとも2.5mmであり、最大で5mmの厚さとすることができる。バッテリ下の軟質ポリウレタンの厚さは、0.5mmから1mmである。
【0128】
バッテリおよびPCBは、ソーラー・パネルの下で隣り合っており、ソーラー・パネルからおおよそ1mmの軟質エラストマ化合物の分だけ離間している。バッテリとPCBとの間の最も近いスペースは、約0.5mmから1mmであり、この場合もやはりエラストマ化合物で充填される。このバッテリは、バッテリとセンサの基部までの残りのスペースを充填する硬質エポキシとの間に、0.5mmのエラストマ化合物の薄い層のみを有する。電子構成要素を含むPCBの底面側は、その領域が(熱膨張によっても発生し得る)機械的応力の影響を最も受けやすいため、より厚いエラストマ化合物の層(少なくとも2.5mm、最大5mm)を有する。
【0129】
解説したように、ハウジングは、スタッドに衝突するタイヤの機械的衝撃から電子機器を保護する。この実施形態では、機械的衝撃波を分散および吸収する(したがって、PCBおよび構成要素の物理的破壊の可能性を減少させる)、電子機器を直接囲む軟質かつ可撓性の化合物(エレクトロルーブUR5048など)を用いた複数の埋込用化合物の使用と組み合わせたレイアウトによって、保護が実現されている。埋込用化合物の外側層は、(このような材料を通じて非常によく伝播する衝撃波とは対照的な)静的圧縮に耐えるための剛性、ならびに(破断および曲げに耐えるための)曲げ力を提供する。軟質の内側化合物は、硬質の外側封止材を通って伝播する衝撃波の大きさを低減するように設計される。
【0130】
本実施形態では、前述の層状構造は長方形で提供される。
【0131】
他の実施形態では、ハウジングは、説明された外側シェル/ハウジングの形状と同様の形状の傾斜ゴム・マットに置き換えられる。
【0132】
様々な実施形態において、センサによって送られる磁力計情報には、完全な波形は含まれない。むしろ、センサは、基準点およびシグネチャを含む完全な磁力計波形から導出される様々な特性を送るように構成される。一実施形態において送られる情報には、センサ識別子、アクティビティ開始タイムスタンプ、アクティビティ停止タイムスタンプ、アクティビティが開始される前に磁場が静止状態から摂動された状態にあったことを示すもの、アクティビティが停止した後も磁場が静止状態から摂動された状態にあることを示すもの、および推定された重心基準点が含まれる。
【0133】
検討される手法の1つは、完全な波形に対するアンサンブル加重平均インデックス(各インデックスでのサンプルの大きさによって与えられる重み付け)を計算し、そのインデックスでのタイムスタンプを計算することを含む。これは、剛体の重心を計算することに類似していると考えることができる。
【0134】
波形シグネチャを含めることも可能である。検討される手法の1つは、波形内で見出された最初のピークまたは谷からの最初の128個のサンプルのDCT-II変換(波形の長さが十分でない場合はゼロ・パディング)を行い、大きさを圧縮した後に、変換の最初の4個~12個の係数を組み合わせることによって小さいベクトルを生成することである。
【0135】
さらなる実施形態では、有利には上部路面への物理的損傷を必要としない、強化された本体および電子構成要素を含むスリム・ライン構成が提供される。電子構成要素には、磁力計、ソーラー電池、およびバッテリが含まれ、構成要素は、強化された本体の一部に挿入されるモジュールを含み、強化された本体は、基部と、1トンを超える車両交通を支持する2つのランプ部分とを含み、基部は、上部路面に接着固定されるように構成され、バッテリの高さは10mm以下である。
【0136】
デバイスの利点は、測定時間の延長が特に重要である道路交通業界において、路面を損傷することなく測定を提供できることを含み、これは、1トンを超える車両を含む大型車両に対応することができる。
【0137】
さらなる実施形態によれば、道路交通データ収集方法150が提供される。ブロック152において、方法150は、いくつかの交差点近くの道路網158上に表面搭載型無線センサ156のセンサ・アレイ154を設けるステップを含み、アレイ154のうちの少なくともいくつかは、それぞれ、道路の対応する区画に沿って離間した3つ以上の表面搭載型無線センサ156を備える。実施形態では、様々な2車線道路の車線の中央にある各アレイ156内に、4つのセンサ156が配置される。各アレイ154内のセンサ156は、隣接するセンサ・ゲートウェイ153と通信する。
【0138】
ブロック155において、方法150は、センサ156から情報を受信するステップを含む。情報は、磁力計情報、センサ識別情報、およびタイムスタンプ情報を含む。
【0139】
ブロック157において、方法150は、受信した情報を分析して車両速度および他の情報を決定するステップを含む。ブロック157において、分析は、道路から分離したかまたは他の状態で故障している表面搭載型無線路上センサを補償することを含む。この点に関して、センサ156の故障は、掘削せずに路面にセンサを固定する際の接着性質により、センサが道路から分離する場合に比べて比較的起こりにくい事象であり得ることを理解されたい。
【0140】
方法150は、着信情報キャッシュを維持し、磁気波形情報が、センサ識別子、タイムスタンプ、およびゲートウェイ識別子とともに提供される。対応するセンサ・アレイを決定するために、方法150は、センサ識別子およびセンサ・アレイ・ストアを検索する。これにより、各センサ・アレイのゲートウェイID、タイムスタンプ、および磁気波形情報に基づく分析が可能になる。分析には、車両、およびアレイの順序付けされた調整済みタイムスタンプを識別することが含まれる。調整済みタイムスタンプが、基準を満たしておらず、センサが路面から除去されていることを示している場合、システムは、これを調整して、残りの調整済みタイムスタンプから車両速度を最適に推定する。車両、および予想されるセンサ測定値の欠落を識別するために、様々な相関手法が適用されてもよい。
【0141】
道路に沿って離間した3つ以上の表面搭載型無線センサ156のアレイ154を設けることは、方法150において大きな利点を与えると考えられる。まず、各アレイ内の機能しているセンサの対から速度に関する情報を判断することが可能である。n個の機能しているセンサを有するアレイでは、n(n-1)/2対が存在することになり、それぞれが測定値を提供する。実施形態では、アレイ内のセンサは、設置される際、それぞれ一連の隣接する各センサから設定間隔を置いて配置される。方法150の設定間隔は5mである。
【0142】
一実施形態では、分析器の機能は次の通りである。分析器は、センサ識別子を用いてセンサから情報を収集する。分析器は、設定期間だけ待機する166。ブロック168において、分析器は、センサ識別子に対応するセンサ・アレイ内のすべてのセンサを決定する。
【0143】
この期間が経過した後、分析器は、センサが路面から除去されたことを示す任意の測定値がセンサから受信されたかどうかを判定する。
【0144】
この判定は、一般に、車両がセンサ・アレイ上を通過するのが観察されたときの測定間の設定時間間隔の倍数を分析することによって実現される。方法はまた、有利には、測定間の時間間隔の増加を見つけることによって、加速を把握する。時間間隔が予想より大幅に長い場合、これは、センサが路面から取り外されていることを示している。
【0145】
分析は、アレイ内の離間したセンサの設定間隔に基づいて、測定値から車両の走行速度を決定する。情報を分析して、スプリアス測定値を決定し、特定のセンサ間の設定距離内でセンサ間の5メートルの既知の調整を考慮する。有利なことに、システムは、時間の経過とともに、センサ間の間隔の変化を特徴付けるように構成される。特に、別の実施形態では、センサ間の距離は、別の方法で記録され、センサによって送られたGPS情報を使用して決定される。本実施形態では、各センサにGPSを設けることは好ましくない。他の実施形態では、各センサにGPSを設けることは好ましい。
【0146】
それぞれが少なくとも3つのセンサを有するノードのアレイを有することにより、速度測定値を決定できるn個の機能しているセンサの各アレイにn(n-1)/2対のセンサが存在するため、精度を高めることができるはずである。
【0147】
本発明のさらに好ましい実施形態によれば、システム200が提供される。システム200は、道路網206内に位置する表面搭載型無線路上センサ204のセンサ・アレイ202を含み、センサ・アレイ202のうちの少なくともいくつかは、それぞれ、道路の対応する区画に沿って離間した少なくとも3つの表面搭載型無線路上センサ204を備える。システムは、センサ204から情報を受信するための受信機208と、受信した情報を分析して車両速度情報を決定するための分析器210とを含むオンライン・サーバ設備205を含む。分析器210は、道路から分離したかまたは他の状態で故障している表面搭載型無線路上センサを補償するように構成される。
【0148】
システム200の機能は方法150と一致する。方法150と同様に、各センサ202は、磁力計波形情報およびセンサ識別情報をタイムスタンプとともに効果的に送る。各センサは、分析器210によって知られている対応するセンサ・アレイ内での各センサの配置に実質的に依存しない。分析は、センサ204とは別のオンライン・システム内に設けられた分析器210を用いて実行される。
【0149】
システム200は、各センサ・アレイ202のセンサ204と通信するいくつかのゲートウェイ214を含む。各センサ・アレイ202内のセンサ204は、磁力計情報をセンサ・ゲートウェイ214に送り、センサ・ゲートウェイ214はセンサ204の配置に依存しない。オンライン・システム205および分析器210は、センサ・ゲートウェイ214およびセンサ204から分離している。
【0150】
分析器210は、精度を向上させるために各アレイのセンサ測定値の組合せを使用して、受信した情報を分析するように構成される。前と同様に、分析は、各アレイのセンサ間の道路の対応する区画上の不正確な設定された物理的間隔を考慮する。
【0151】
分析はリアルタイムで実行され、センサが交通関連情報(車両速度関連情報)を提供する情報を送ってから5分未満内に分析が実行されることが理想的である。
【0152】
システムは、道路から分離したかまたは他の状態で故障している表面搭載型無線路上センサの数を制限するために予防的にアラート218を発する通知器216を含む。これは、表面搭載型センサが路面から分離した(または故障している)ことを(道路の特定の区画を担当する)メンテナンス業者に通知できるという理由から有利であると考えられる。
【0153】
さらに、一実施形態では、対応するアレイ内の表面搭載型無線路上センサが道路から分離した(または故障している)ことに起因してセンサ・アレイが単一の表面搭載型無線路上センサしか機能していない状態に近づいたときに予防的にアラートを発する通知器216によって、速度関連情報が維持される。
【0154】
システム200は、無線路上センサ204のそれぞれに対して路上交通センサ10を有利に使用する。従来の道路交通センサ・システムとは異なり、路上交通センサを使用することは、加熱可能な接着パッドを使用することでセンサ・ノードの設置、メンテナンス、および交換が比較的簡単になり、路面の掘削および修理が必要ないことを意味する。
【0155】
関連する一実施形態では、センサは、表面に取り付けられ、レーン内のデバイスの冗長アレイとして配列される。時間の経過とともにセンサが道路から分離したとき、システムは、組み込みレベルの冗長性を備えて有利に動作することができる。物理センサは、物理センサ自体の配置および隣接するピアに依存せず、ゲートウェイは、センサの配置および物理的な道路車線に依存せず、センサまたはゲートウェイ・レベルでは処理は実行されず、センサ・アレイの構成および処理はクラウドベースの環境にのみ適用される。
【0156】
一実施形態によるマッピング手法の1つは、個々のセンサによって作成されたデータを仮想デバイス・アレイにマッピングすることを含む。より具体的には、手法は、個々のセンサ・データを取り込み、各センサ時系列を同じアレイ・レーンの他のセンサによる他の各センサ時系列を用いて分析して、個々のカウント、速度、および分類を作成することを含む。採用されたアルゴリズムは、オンザフライで相関処理中に欠落しているセンサを検出および補正し、以下の動作モードを提供する。
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健全、冗長:すべてのデバイスがアクティブである。
障害は検出されなかった。
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機能低下、冗長:少なくとも3つのセンサがアクティブであり、デバイスが欠落している。
1つまたは複数のセンサに障害が発生したが、冗長性を提供するのに十分なデバイスが動作している。
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機能低下、アクティブ:2つのセンサ
2つのセンサを除くすべてのセンサに障害が発生した。アレイは引き続き正常に動作するが、冗長性は失われる。さらにセンサに障害が発生すると、アレイに影響を及ぼす。
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機能低下、エラー:1つのセンサ
アレイは高精度で動作できなくなり、作成されるデータは現在、カウントに制限される。
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障害発生:すべてのセンサが欠落している
現在、ライブ・データを取得することができない。
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機能低下ステータスを報告することにより、体積、速度、または分類/長さのデータが失われる前にセンサを修理/復元することが可能になる。
【0157】
本発明のさらに別の実施形態では、道路網に1つまたは複数のセンサを追加する方法が提供され、方法は、道路網上に表面搭載型無線センサのアレイを設けるステップと、各アレイに関して、アレイに関連付けられた道路の区画に沿って所定の方式でセンサを物理的に離すステップと、センサから情報を受信するステップと、受信した情報を分析して、追加のセンサをアレイに関連付けるステップであって、追加のセンサが、道路から分離したかまたは他の状態で故障しているセンサを交換するために追加されたものである、ステップとを含む。
【0158】
本方法は、追加のセンサをインストーラによって手動でアレイに関連付ける必要がないという理由から有利であると考えられる。インストーラは、既存のアレイに対して新しいセンサを適切な位置に配置するだけであり、システムが、測定値を相関付けて、追加のセンサを既存のアレイに関連付ける。アレイのすべてのセンサが路面から除去されると、分析対象の測定値がなくなる。このため、路面上の適切な位置に、少なくとも1つの既存の機能するセンサ・アレイが存在する必要がある。存在しない場合、道路網上の位置を手動で指定して、アレイを手動で追加する必要がある。
【0159】
分析は、測定値を監視して、アレイに関連付けられていない追加のセンサをアレイに関連付ける必要があることを示唆する時間に関連した測定値をその追加のセンサが提供するかどうかを判定することを含む。特定の一実施形態は、各アレイ内でノードが所定の距離だけ離れているという制限を有する。
【0160】
別の実施形態は、道路交通分析システムを含み、道路交通分析システムは、道路網内に位置する表面搭載型無線センサのアレイであって、各アレイにおいて、センサが、アレイに関連付けられた道路の区画に沿って所定の方式でセンサを物理的に離されている、アレイと、センサから情報を受信するための受信機と、受信した情報を分析して、追加のセンサをアレイに関連付けるための分析器であって、追加のセンサが、受信した情報を分析して追加のセンサをアレイに関連付けるために、道路から分離したセンサを交換するために追加されたものであり、追加のセンサが、道路から分離したかまたは他の状態で故障しているセンサを交換するために追加されたものである、分析器とを含む。
【0161】
分析器は、測定値を監視して、未割り当てのセンサをアレイに関連付ける必要があることを示唆する時間に関連した測定値をその未割り当てのセンサが提供するかどうかを判定するように構成される。
【0162】
システムおよび方法では、センサ・デバイスは、通信プロセスに関与して、通信ゲートウェイに自動的に関連付けられる。通信ゲートウェイとの関連付けは、信号強度手法を利用し、通信信号が良好なゲートウェイを選択する。センサは、理想的には、1つを主要ゲートウェイとし、その他を2次的な予備ゲートウェイとする2つ以上のゲートウェイに関連付けられる。有利には、システムは、相関手法を使用してアレイをセンサに自動的に割り当てるように構成される。これは、センサのいくつかが道路上のその位置から外れている、かつ/または現場から除去されているときに、交換用センサを追加するプロセスが、アレイをオンライン・システムのセンサ識別子に関連付けることなく交換用センサを単に固定するだけのプロセスになるという理由から有利であると考えられる。
【0163】
分析は、センサが追加されたことを示す測定パターンをシステムが特定することを含む。この指示は、車両の動きに関連する予想される測定パターンと一致する一貫した測定値を監視することを含む。
【0164】
例えば、システムが、センサID56846778489およびセンサID4649815687という2つのノードを有するアレイがあることを示し、未割り当てのセンサID5787638877が、これらの各センサの上を走行する車両によってノードが所定の状態で分離されていることを示す測定値を一貫して提供した場合、未割り当てのセンサID5787638877は、そのアレイに関連付けられる。
【0165】
実施形態はまた、分析器が明らかに無関係なセンサおよび/または無関係なアレイを除外するのを支援するために、ゲートウェイが分析器とのセンサ通信にゲートウェイ識別子を追加することを含んでもよい。
【0166】
セキュリティ上の理由から、方法およびシステムは、システム内のセンサ認証を必要とする場合がある。
【0167】
一実施形態では、特定のゲートウェイについて承認ストアが維持される。認証ストアは、メイン・システムとの通信のために所与のゲートウェイに特定のセンサのみが「関連付けられる」ことを保証する。
【0168】
一実施形態では、センサが動作するには、アクティブであることがわかっている「ゲートウェイ」が必要である。これが必要となるのは、a)センサが起動するとき、またはb)ゲートウェイがまだ見つからず、再試行プロセスが開始される場合、またはc)以前に利用されたゲートウェイが相当の期間にわたって応答しなかった場合であり、(a)、(b)、または(c)のいずれかに該当する場合、デバイスは、(利用されている)無線チャネルの所定のセットをスキャンし、1つまたは複数のゲートウェイが応答すると、(チャネル・スキャンに対する応答によって決定される)最も強い無線信号強度を有するゲートウェイの使用を開始する。ゲートウェイが応答しない場合、デバイスは、オフラインの超低電力モードになり、(上記(b)に従って)既定のスケジュールで試行を続ける。
【0169】
他の実施形態では、オペレータは、オンライン・システム内のどのアレイにどのセンサが属するかを指定する必要がある。アレイ内のセンサの順序は自動で決定される。
【0170】
第3の特定の実施形態では、システムは、センサのアレイに関連付けられた基地局ユニットを含む遠隔測定システムにおいて具現化され、これにより、これらの基地局ユニットは、カスタム・ハードウェアと既製のハードウェアとの組合せに基づいており、Linux(登録商標)動作環境内で独自のソフトウェアを稼働する。
【0171】
基地局ユニットは、すべてのセンサ・データの基本的な行き先であるクラウド・サービスと通信する。これらのサービスは、センサ・データを集約、履歴化、および処理して、車両の体積、速度、および分類データを作成する。
【0172】
このシステムは、数分から数時間までのカスタム間隔でほぼリアルタイムのトレンド・データの作成を実現するように具現化され、これにより、クライアントはほぼリアルタイムで交通流を監視することが可能になる。
【0173】
路上センサは、堅牢性および交通上の耐摩耗性を向上させるための鋳造アルミニウム・ハウジングを備え、鋳造アルミニウム・ハウジングは、LED駆動回路と、高感度かつ狭ピッチな電子機器とを収容する。
【0174】
3つの軸を修正および結合して単一のデータ・ストリームにすることによって、走行中央値を除去するための後処理済みの磁力計データに適合する走行信号中央値の問題に対処し、これは、車両による地球の地磁気の摂動に対処するものであり、前述の実施形態で説明したハウジングに対する代替のハウジングを採用することが含まれる。
【0175】
以前は、透明なポリカーボネート・シェルに構成要素を詰め、次いで樹脂を埋め込んで(主に)RF透過性ハウジングを実現していた。本実施形態では、このRF透過性ハウジングは、RF透過性がない鋳造アルミニウム・ハウジングに置き換えられ、したがって、システムのアンテナ態様の再設計が必要になる。したがって、鋳造アルミニウム・ハウジングの外面の樹脂が充填された空洞内にISM帯域RFアンテナが組み込まれ、これにより、RF信号は、その空洞がRF基地局デバイスまで見通すことができる100mの範囲内で通信可能な状態を維持することが可能になる。
【0176】
許容可能なインピーダンス、十分な効率、反射により誘発されるマルチパス・フェーディングがない状態を維持するために、PCBタイプのアンテナが使用され、これにより、アンテナは、システムがターゲットごとに通信できるように所定の鋳造アルミニウム・ハウジング上の特定の空洞内に容易に組み立てられる。
【0177】
効果的なサンプリング・レートを最適に採用し、車線内の車両と隣接車線の車両とを区別する方法を提供するために、強化された磁気データ分析を具現化するアルゴリズムが提供される。これは、磁力計のX軸、Y軸、およびZ軸のそれぞれのデルタの相対平均電力を調べることによって実現される。磁力計のx軸は交通流に対して垂直であり、y軸は交通流と平行であり、z軸は上下方向であると仮定する。
【0178】
このことから、車両が存在する期間にわたる各軸の相対的な変動(基準線に対して相対的なデルタ)は、
(a)x軸において一方の符号(正または負)のみの変動を引き起こし、
(b)y軸において比較的弱い変動を引き起こし、
(c)z軸において比較的弱い変動を引き起こす。
【0179】
データ分析は、車線内の車両が強いy軸変動およびz軸変動を引き起こし、磁力計の上を直接通過しない車両の場合は弱い変動を引き起こすことを示している。
【0180】
したがって、閾値は、車両の車線内/車線外の状態に関して統計的に関連性の高い予測を行うための実用的なメカニズムを提供する大規模なデータ分析を通じて経験的に決定される。
【0181】
この方法論は、オフセットが除去された軸信号からの結合ベクトル・ノルムを利用する従来の方法とは対照的に、磁力計の各軸の信号の導関数を個別に利用する。
【0182】
x軸およびy軸の変動は、検出された車両の車線内または車線外の状態とほとんど相関しないことに留意されたい。このことから、車線内の車両はz軸信号の平均値の上下両方で比較的強いz軸変動を発生させ、一方、車線外の交通車両は(信号の摂動が発生するとき)、z軸信号を一方向にのみ(設置場所でのセンサ軸の向きおよび地球の磁気傾斜角に応じて、平均値の上または下のいずれかに)摂動させる。したがって、この方法論は、車両の存続期間にわたるz軸の摂動を追跡し、十分な振幅の正符号と負符号との両方のz軸摂動が検出された場合にのみ車両を車線内の車両として認めることを利用する。
【0183】
さらなる実施形態では、車両記録の生成元となる複数の関連するセンサからの個々のイベントすべてではなく最終的な車両データ(単一のタイムスタンプ、長さ、速度など)がクラウド・サーバにプッシュされるように、車両生成プロセス/計算を基地局のエッジ・デバイスに移行できるように特別にプログラムされた低処理能力/低メモリ・アルゴリズムを含む車両記録生成プロセスが提供される。これにより、関連するクラウド・サービス内での計算時間および空き容量要件を削減することでコストを削減することができ、また、設置場所にサイネージを併置して車両情報を真のリアルタイムで表示することもできる。
【0184】
さらに、他の実施形態では、複数の関連するセンサのイベントから、未処理の車両の長さが計算される。したがって、反復設計プロセスを採用して未処理の車両の長さを補償するためのアルゴリズムが具現化され、その結果、既存の技術の結果から、誤差が許容範囲にある補正された車両の長さが得られる。
【0185】
次に、本実施形態による、アルミニウム・ハウジング・ユニットで構築されたセンサの図21に示すような道路内配列での設置について説明する。
【0186】
さらに、図21aに示すように、プロセスは、交通車線の中央の各センサ位置をマーキングすることから始まる。速度が60km/h以下の場合、センサ間で3mの間隔が使用される。60km/hを超える速度の場合、4mの間隔が使用される。取り付けパッドを適切に付着させることができるように、遊離した物質が車線から取り除かれる。
【0187】
図21bに示すように、各センサが設置される場所の周囲の路面が、ガス・バーナによって140°C/285°Fまで加熱される。図21cに示すように、加熱された領域に取り付けパッドが配置され、正しい間隔が維持されていること、また各パッドが道路の方向に合わせて位置合せされていることを確実にする。
【0188】
図21dおよび図21eに示すように、ガス・バーナを使用して取り付けパッドを少なくとも240°C/465°Fの最終温度まで加熱する。パッドが十分に加熱されると、パッドは、粘稠液のような外見になるはずであり、少量の煙を放出することがある。
【0189】
図21fに示すように、パッドの中央にセンサ・ユニットが配置され、パッドのごく一部が、エッジの周囲に均等にはみ出たままとなる。スタッドの上にそっと立つことによって圧力がかかり、位置合せが確実に維持される。
【0190】
図21gは、結果として得られる現場でのセンサ・ユニットを示す。
【0191】
説明された上述の実施形態のそれぞれは、路面への損傷および干渉を最小限に抑えながら路面を覆うセンサの位置を示しているが、降雪および凍結が起こりやすい寒冷気候では、除雪車が配備されて、路面から雪および氷を取り除くために路面をこする可能性があるため、センサ・ユニットを路面上に突出させることは実現不可能であり、突出していると、センサ・ユニットが除雪車の作業に干渉することになる。
【0192】
これらの環境では、センサ・ユニットは実際には、センサ・ユニットの上面が路面と同一平面上にあるかまたは路面よりわずかに低くなるように路面に組み込まれる。このような状況では、センサの高さを最小限に抑えることが重要であり、そのため、道路を削り取って小さな窪みを形成する必要があり、その窪みの中にセンサを、道路内に形成された凹部に収まるように最適に配置し、除雪車または他の道路をこする機械との接触を回避することができる。
【0193】
出願人は、十分な計算能力があれば、将来的には(アレイ内の順序に加えて)センサ対アレイのマッピングを自動決定することが可能になると考えている。特に、信号強度に基づいて最も近いゲートウェイが選択され、追加されたノードを識別子に関連付ける相関付けの一部としてゲートウェイ識別子が使用される場合、このようなシステムは、比較的限られた数のアレイでも確実に可能であるはずである。
【0194】
明らかなように、システムおよび方法のそれぞれは、無線通信および分析に関して、自動化されたコンピュータ実施システムおよびコンピュータ実施方法を含む。様々な好ましい実施形態では、測定値の照合は、5m間隔などの所定のセンサ間隔に基づく。各センサ・アレイ内のn個のセンサを使用して、速度関連情報および他の情報を決定するための様々な照合(分析)手法が採用されてもよい。
【0195】
明らかなように、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な変更および同等の形態が提供されてもよい。これには、添付の特許請求の範囲の範囲内の修正、ならびにすべての修正、代替構造および均等物が含まれる。
【0196】
本発明を図面に示される特定の実施形態に限定する意図はない。本発明は、その全範囲を考慮すると、出願人および本発明にとって有益であると解釈されるべきである。
【0197】
本明細書において、特定の特徴の存在は、さらなる特徴の存在を妨げるものではない。「備える」、「含む」、「または」、および「有する」という単語は、排他的な意味ではなく、包括的な意味で解釈されるべきである。
【0198】
本明細書における解説はいずれも本発明の文脈を説明することを意図していると認識されるべきである。解説された内容が、特定の国もしくは地域における先行技術基盤または関連する一般知識の一部を形成したことを認めるものとして解釈されるべきではない。
図1
図2
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図17
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図21a
図21b
図21c
図21d
図21e
図21f
図21g
【国際調査報告】