(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-05
(54)【発明の名称】生体電気インピーダンスモニター、電極アレイ、及び使用の方法
(51)【国際特許分類】
A61B 5/0537 20210101AFI20240829BHJP
A61B 5/0535 20210101ALI20240829BHJP
A61B 5/0295 20060101ALI20240829BHJP
【FI】
A61B5/0537
A61B5/0535
A61B5/0295
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024537294
(86)(22)【出願日】2022-08-31
(85)【翻訳文提出日】2024-04-25
(86)【国際出願番号】 US2022042165
(87)【国際公開番号】W WO2023034387
(87)【国際公開日】2023-03-09
(32)【優先日】2021-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524076291
【氏名又は名称】シーメッドエックス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】ハムスキ フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】ラインハート ロバート
(72)【発明者】
【氏名】アバ ディオス
(72)【発明者】
【氏名】グリオファ マーク オー
【テーマコード(参考)】
4C017
4C127
【Fターム(参考)】
4C017AA02
4C017AA03
4C017AC15
4C017BC07
4C127AA06
4C127FF02
4C127GG11
4C127GG18
(57)【要約】
ポータブル生体電気インピーダンスモニター、及びモニターを使用する方法は、細胞外流体レベル及び/又は心臓の信号を監視する及び測定することができる。モニターは、リードに沿って順番に及び軸上に配列される4つの電極を備える、4極アレイリードと、種々の周波数において、被験者の生体電気インピーダンス、細胞外液及び/又は心臓の信号を測定するように構成される、少なくとも4つの電極と結合される回路とを含むことがある。電極は、患者の胴又は患者の四肢のうちの1つで被験者/患者に接着される。ある実施形態は、商用インピーダンスコンバータ、ネットワークアナライザの2つの電極作用を、被験者の励磁及びインピーダンス測定のための4極作用に変換するように構成される、4極アナログフロントエンド患者インターフェイス回路を含む。
【選択図】
図22
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の特性を測定する方法であって、
流体モニターデバイスの電流源によって、それぞれ異なる周波数を持つ2つの励磁信号を生成することと、
患者に接着するように構成される複数の電極を持つ電極リードアレイによって、前記2つの励磁信号を送ることと、
前記電極リードアレイを介して、前記流体モニターデバイスにおいて、前記2つの励磁信号に基づいて、前記患者から2つの生体インピーダンス信号を受け取ることと、
前記流体モニターデバイスによって、前記2つの生体インピーダンス信号から生成される、水和の状態及び心臓の状態を監視することとを含む、方法。
【請求項2】
前記水和の状態を監視することはさらに、細胞外の水和の状態を決定するために、より低い周波数であって、15kHzより低い周波数を持つ前記励磁信号を監視することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記水和の状態を監視することはさらに、細胞外の及び細胞内の水和の状態を決定するために、より高い周波数であって、15kHzより大きい周波数を持つ前記励磁信号を監視することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記電極リードアレイは、4つの軸上に位置付けられた電極を持ち、前記2つの励磁信号を送ること及び前記2つの生体インピーダンス信号を受け取ることはさらに、前記軸上に位置付けられた電極の第一の電極及び第四の電極を使用して、前記2つの励磁信号を送ることと、前記軸上に位置付けられた電極の第二及び第三の電極を使用して、前記2つの生体インピーダンス信号を受け取ることとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記信号の状態は、心拍数、心臓の一回拍出量、心拍出量及び心周期信号うちの1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記2つの励磁信号を生成することは、2つの正弦波励磁信号を生成することをさらに含み、前記2つの生体インピーダンス信号を受け取ることは、前記第二及び第三の電極の間の差動電位を検出することと、前記流体モニターデバイスによって、前記検出された差動電位から、前記患者の前記生体インピーダンスを決定することとをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記差動電位を検出することは、前記第二及び第三の電極からの電圧を差動的に増幅すること、及びローパスフィルタリングすることをさらに含み、前記生体インピーダンスを前記決定することは、予め決められた間隔を空けて複数回、前記差動的に増幅され、及びローパスフィルタリングされた前記第二及び第三の電極からの電圧をサンプリングすることと、前記サンプリングされた電圧を加えて合計を生成することと、前記回数で前記合計を除算して平均化された電圧値を提供することと、前記平均化された電圧値をスケーリングすることと、前記スケーリングされた平均化された電圧値を、予め決められたオフセット値と組み合わせて前記差動インピーダンスの数値を生成することとをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記心臓の状態を監視することは、ゲイン-位相-周波数歪みを取り除くために、前記生体インピーダンス信号をデジタルフィルタリングし、位相補正することと、前記生体インピーダンス信号のパワースペクトル、及び前記パワースペクトルの自動畳み込み関数を使用して心拍数を推定することと、望まれないパワースペクトル成分を取り除くように呼吸の波を抑制して復元された形状の生体インピーダンス信号を生成することと、前記復元された生体インピーダンス信号の心臓サイクルを決定することと、前記心臓サイクル内のチェックポイントを使用して有効な左心室駆出時間(ELVET)を決定することと、干渉アーチファクトを示す少なくともいくつかの前記心臓サイクルを除くこととをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記心臓の状態を監視することは、前記生体インピーダンス信号に対する時間微分生体インピーダンス曲線上に点を配置することと、心臓の事象を最も正確に反映する前記配置された点を選択することとをさらに含む、有効な左心室駆出時間(ELVET)を決定することをさらに含む。
【請求項10】
前記心臓の状態を監視することは、前記生体インピーダンス信号のパワースペクトルを計算することによって心拍数を計算することと、前記信号を区別して、呼吸の高調波を抑制するために、前記パワースペクトルに、選択した振幅-周波数関数を掛けることと、前記結果であるパワースペクトルを自動で畳み込むことと、心拍数の推定として予め定められた周波数域における自動畳み込みの最大の振幅の値を決定することとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記心臓の状態を監視することは、心臓サイクルの前部を強調するために、前記生体インピーダンス信号をフィルタリングすることによって、心臓サイクルを決定することと、フィルタにかけた後に、前記生体インピーダンス信号のパワースペクトルの前記最初の5つの高調波を分析することによって、前記心臓サイクルの時間-振幅包絡線を計算することと、前記計算された時間-振幅包絡線との比較によって、心臓サイクルの前部を選択することと、誤って検出された前部を排除することとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
心臓サイクルを決定することは、個々の前記心臓サイクル内のチェックポイントを参照する時間及び振幅関係を検出することによって、時間及び振幅干渉アーチファクトを示す心臓サイクルを除くことと、個々の前記心臓サイクルの間で、前記時間及び振幅関係を比較することと、複数の比較基準に従って、アーチファクトの前記存在を示す選択された心臓サイクルを調べることとさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
心臓サイクルを決定することは、殻選択された心臓サイクルに対する多次元ベクトルを構成することと、前記多次元ベクトルを、他の心臓サイクルに対するこのようなベクトルと比較することと、他の心臓サイクルの隣接するベクトルを持たないベクトルを備える前記心臓サイクルを排除することとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記心臓の状態を監視することは、前記生体インピーダンス信号をフィルタリングすること、及び呼吸の波を抑制することを含む、有効な左心室駆出時間(ELVET)を決定することと、心臓サイクルを検出することと、前記生体インピーダンス信号の時間微分を計算することと、前記時間微分の最大値を決定することと、有効な駆出開始時間を決定することと、有効な駆出終了時間を決定することと、有効な駆出開始時間及び終了時間の間の時間における変化として、有効な左心室駆出時間を計算することとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記心臓の状態を監視することは、
特定の血液抵抗率(P)によって一回拍出量を決定することと、前記生体インピーダンス患者信号を受け取る2つの電極の間の距離Lを測定することと、基礎胸腔インピーダンスZを決定することと、有効な左心室駆出時間(ELVET)を決定することと、Kが患者の身体の組成に関する新しいスケールファクターである方程式によって、一回拍出量(SV)を計算することとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記心臓の状態を監視することは、一回拍出量及び心拍数の産出物としての心拍出量を決定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
モニタリングデバイスであって、
2つの励磁電流を提供し、励磁信号に応じて生体インピーダンス患者信号を受け取る、患者に接着されるように構成される電極リードアレイと、
前記2つの励磁信号を生成し、前記生体インピーダンス患者信号を受け取る患者インターフェイスに接続されるプロセッサを持ち、前記電極リードアレイに結合可能である、モニターデバイスとを含み、
前記プロセッサは、
前記生体インピーダンス患者信号に基づいて、前記患者に対する水和信号を生成し、
前記生体インピーダンス患者信号に基づいて、前記患者に対する心臓の信号を生成し、
前記水和信号及び前記心臓の信号に基づいて、前記患者の水和の状態及び心臓の状態を監視するように前記プロセッサを構成する複数の命令のラインを有する、モニタリングデバイス。
【請求項18】
患者に接着するように構成され、前記患者の胸の各側に沿って縦方向に位置決め可能であり、前記2つの励磁信号を前記患者へ注入し、励磁信号に応じて前記生体インピーダンス患者信号を受け取る、第二の電極リードアレイをさらに含む、請求項17に記載のモニタリングデバイス。
【請求項19】
前記2つの励磁信号は、5kHzの正弦波信号、及び100kHzの正弦波信号である、請求項17に記載のモニタリングデバイス。
【請求項20】
各電極リードアレイは、4つの軸上に位置付けられた電極をさらに含み、前記励磁信号は、前記4つの軸上に位置付けられた電極の第一の電極及び第四の電極を使用して提供され、前記4つの軸上に位置付けられた電極の第二の電極及び第三の電極を使用して受け取られる、請求項18に記載のモニタリングデバイス。
【請求項21】
前記モニターデバイスはバッテリーを動力源とする、請求項17に記載のモニタリングデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連する出願の相互参照)
本出願は、2021年8月31日に出願された、米国仮出願第63/239,085号に基づく利益を主張し、引用により本明細に組み込まれる。
【0002】
本開示は、インピーダンスを測定するための生体電気のデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
これは、血液などの胸腔内の流体レベルを監視するために、人間のインピーダンスを測定する技術において知られている。特に、これは、引用によって全体が本明細書に組み込まれる米国特許第5,443,073号(Wang他)において説明されるように、血流及び心臓のパフォーマンスの特性を示すものとして、心電図(EKG)信号と併せて、人間の胸腔インピーダンスを測定するためのインピーダンスモニターを使用するとして知られる。一回拍出量(SV)及び心拍出量(CO)の決定のための、非侵襲的な胸腔インピーダンス測定のためのポータブルデバイスは、米国特許第7,474,918号において説明される。米国特許第7,474,918号において説明される、生体電気インピーダンス測定のための、比較的小さく簡単な、持ち運び可能な、非侵襲的なデバイスは、引用によりまた本明細書に組み込まれるこの特許で詳述される、非常に多くの先行の侵襲的な及び非侵襲的な胸腔インピーダンス測定デバイス及び方法より優れていた。
【0004】
心不全(CHF)又は腎臓病などの一定の病状が、胸腔内の流体レベル及びレベルの変動と相互に関連することが、さらに知られている。
【0005】
さらに、被験者における組織の水和のレベル、特に細胞外液(ECF)レベルをリアルタイム/ほぼリアルタイムで監視して、例えば人工透析などに対する対象の反応を測ることができることは、有用だろう。
【0006】
先述の要約は、以降の本開示の詳細な記述と同様に、添付の図面と併せて読むときに、より良く理解されるであろう。図解の目的のために、現在好ましい図の実施形態に示す。しかしながら、本開示は、図に示す正確な配置及び手段に限らないことが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】胸腔インピーダンス測定のための、ユーザに接続された流体インピーダンスモニターの第一の実施形態でああ
【
図2】
図1のモニターのベースユニットの前面の正面斜視図である。
【
図3A】第一の好ましい実施形態で使用される、
図1のインピーダンスモニターの電極アレイアセンブリの斜視図である。
【
図3B】
図3Aの電極アレイアセンブリの、電極パッドアセンブリの第一の側の平面図である。
【
図3C】
図3Aの電極アレイアセンブリの、電極パッドアセンブリの第二の側の平面図である。
【
図3D】
図3Aの第一及び第二の電極アレイアセンブリから分離した、
図3Bの電極パッドアセンブリを示す平面図である。
【
図3E】第二の好ましい実施形態による、電極アレイアセンブリのコンポーネントの斜視図である。
【
図4】現存する先行技術の胸腔インピーダンスモニターベースユニットの、主要な回路部品ブロック図である。
【
図5】人の胸腔流体レベルを監視する方法のステップの図である。
【
図6A】現存するベースユニットの詳細な作用において説明するフロー図である。
【
図6B】現存するベースユニットの詳細な作用において説明するフロー図である。
【
図6C】現存するベースユニットの詳細な作用において説明するフロー図である。
【
図6D】現存するベースユニットの詳細な作用において説明するフロー図である。
【
図7】細胞外液(ECF)患者監視のためのベースユニットの、回路部品の機能的なブロック図である。
【
図8】望まれるように、細胞外液(ECF)又は従来の胸腔インピーダンスの患者監視を選択的に提供するために、
図7からさらに変更される、ベースユニットの回路部品の機能ブロック図である。
【
図9】4極フロントエンド患者インターフェイスを通じて動作するインピーダンスコンバータ及びネットワーク回線を組み込むために、
図8からさらに変更される、ベースユニットの回路部品の機能ブロック図である。
【
図10】
図9の4極フロントエンド患者インターフェイスとともに使用される、インピーダンスコンバータ及びネットワーク回線のコンポーネントの機能ブロック図である。
【
図11】
図9及び
図10のインピーダンスコンバータ及びネットワーク回線とともに使用される、
図9の4極フロントエンド患者インターフェイスのコンポーネントの機能ブロック図である。
【
図12】被験者における細胞外液を測定するための、任意の対象システムの、ある可能な用途を図示する。
【
図13】
図11の4極アナログフロントエンド患者インターフェイスの実施形態のための、詳細な回路図である。
【
図14】
図11の4極アナログフロントエンド患者インターフェイスの実施形態のための、詳細な回路図である。
【
図15】
図11の4極アナログフロントエンド患者インターフェイスの実施形態のための、詳細な回路図である。
【
図16】
図11の4極アナログフロントエンド患者インターフェイスの実施形態のための、詳細な回路図である。
【
図17A】流体インピーダンスモニターの第二の実施形態の正面図である。
【
図17B】流体インピーダンスモニターの第二の実施形態の背面図である。
【
図19A】
図18に示す単体の電極リードアレイのさらなる詳細を図示する。
【
図19B】
図18に示す単体の電極リードアレイのさらなる詳細を図示する。
【
図20】
図17A及び17Bのモニターのための、2つの電極リードアレイの実装を図示する。
【
図21A】
図20に示す2つの電極リードアレイのさらなる詳細を図示する。
【
図21B】
図20に示す2つの電極リードアレイのさらなる詳細を図示する。
【
図21C】流体モニターのこの第二の実施形態において、タイミングがECG信号を使用して測定されることがある、心周期上の点を図示する。
【
図22】
図17A-17Bに示すモニターハウジングに収容されるモニターの回路基板を図示する。
【
図23】流体モニターの第二の実施系チアに使用されることがある、出力信号発生器回路を図示する。
【
図24】流体モニターの第二の実施形態に使用されることがある、入力信号調整回路を図示する。
【
図25】流体モニターの第二の実施形態に使用されることがある、微分回路を図示する。
【
図26】患者のインピーダンスを測定する方法のフローチャートである。
【
図27】患者のインピーダンスを測定する方法のさらなる詳細を図示する。
【
図28】生体インピーダンスに基づいて、心臓の特性を決定する方法のフローチャートである。
【
図29】心拍数を推定する方法のフローチャートである。
【
図30】心臓サイクルを決定する方法のフローチャートである。
【
図31】各心臓サイクルに対するベクトルを構築する方法のフローチャートである。
【
図32】一回拍出量を決定する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
開示の一様態に従って、被験者の組織の水和を監視するためのデバイスは、被験者に物理的に付着する及び電気的に結合することができる、少なくとも4つの電極、及び15キロヘルツ又は115kHzより小さい(<15kHz)周波数において患者の生体電気組織インピーダンスを測定するための、少なくとも4つの電極のうちの4つに結合した回路を含む。その上、デバイス及び方法は、患者の心臓からECGデータを測定し、このECGデータを、以下に述べるように使用することができる。
【0009】
ある実施形態において、デバイスは、複数の周波数を使用して、少なくとも4つの電極を使用する、患者の組織の水和を監視する方法を容易にすることができる。方法は、細胞外水和を決定するために、15kHzよりも低い低周波を、及び/又は細胞外及び細胞内の水和を決定するために、15kHzより大きく115kHzまでのような高周波を監視するように使用されることがある。
【0010】
別の実施形態において、電極アレイ、及びユーザの身体の電気的な特性を監視するための生理学的電子モニターを備える用途のための電極アレイを含む、操作可能に結合されたインピーダンス測定デバイスが提供され得る。
この方法は、線形電極アレイリードに沿って順番に軸上に配列される第一、第二、第三及び第四の電極を含む線形電極アレイリード(
図18-21にその例が示される)を使用し、インピーダンス測定デバイスから第一及び第四の電極へ正弦波電流を印加し、インピーダンス測定装置を用いて第二及び第三の電極の間の差動電位を検出し、検出された差動電位からユーザのインピーダンスを決定する。別の実施形態において、インピーダンス測定デバイス上で決定されたインピーダンスの数値を計算する方法が開示され、検出プロセスは、第二及び第三の電極からの電圧を差動増幅し、ローパスフィルタリングし、計算プロセスは、差動増幅され、ローパスフィルタリングされた、第二及び第三の電極からの電圧を、予め決められた間隔で複数回サンプリングすることと、サンプリングされた電圧を加算して和を生成することとを含み、平均化された電圧値をスケーリングし、スケーリングされた平均化された電圧を、予め決められたオフセット値と組み合わせて、差動インピーダンスの数値を生成する。別の実施形態において、電極パッドを用いて電極の患者へ接続することは、第一、第二、第三及び第四の電極パッドの各々を、適切に作用するようにユーザへ結合するように、電極アレイをユーザへ付着することを含む。
【0011】
別の実施形態において、患者のための心拍数、心臓の一回拍出量及び心拍出量信号を導出するための、患者の生体インピーダンス信号を処理する方法が提供される。方法は、ゲイン-位相-周波数歪みを取り除くために生体インピーダンス信号をデジタルフィルタリングし及び位相補正し、生体インピーダンス信号のパワースペクトル及び前記パワースペクトルの自動畳み込み関数を使用して心拍数を推定し、望まれないパワースペクトル成分を取り除いて、復元された形状の生体インピーダンス信号を生成するために呼吸の波を抑制し、復元された生体インピーダンス信号の1又は複数の心臓サイクルを決定し、前記心臓サイクル内のチェックポイントを使用して及び干渉アーチファクトを示す少なくともいくつかの前記心臓サイクルを除いて、有効な左心室駆出時間(ELVET)を決定する。方法はまた、生体インピーダンスに対する時間微分生体インピーダンス曲線上に点を配置し、心臓の事象を最も正確に反映する点を選択する。
【0012】
別の様態において、心拍数を推定する方法は、(生体インピーダンスモニターデバイスからの)生体インピーダンス信号のパワースペクトルを計算し、信号を区別して、呼吸の高調波を抑制するためにパワースペクトルに選択された振幅-周波数関数を掛け、公式に従って結果であるパワースペクトルを自動で畳み込み、心拍数の推定として予め定められた周波数域における自動畳み込みの最大の振幅の値を決定することが提供される。
【0013】
別の様態において、心臓サイクルを決定する方法が提供され、この方法は、心臓サイクルの前部(各心臓サイクルの開始)を強調するために、整体インピーダンスモニターからの生体インピーダンス信号をフィルタリングする、フィルタリングの後に、前記生体インピーダンス信号のパワースペクトルの最初の5つの高調波を分析することによって、心臓サイクルの時間-振幅包絡線を計算する、前記計算された時間-振幅包絡線との比較によって、心臓サイクルの前部を選択する、及び誤って検出された前部を排除する。干渉アーチファクトを示す心臓サイクルを除く方法は、また、複数の心臓サイクルのうちの各々の中のチェックポイントを参照する、時間及び振幅関係を検出し、複数の心臓サイクルのうちの各々の間の、時間及び振幅関係を比較する、及び、さらに、複数の比較基準に従って、干渉アーチファクトの存在を示す選択された心臓サイクルを調べる。
【0014】
別の様態において、各選択された心臓サイクルに対する多次元ベクトルを構築する方法は、多次元ベクトルを、他の心臓サイクルに対するこのようなベクトルと比較すること、及び他の心臓サイクルの隣接するベクトルを有さないベクトルを備える心臓サイクルを排除することによって、提供される。別の様態において、有効な左心室駆出時間(ELVET)を決定する方法が提供され、これは、(生体インピーダンスモニターデバイスからの)生体インピーダンス信号、及びその中の呼吸の波をフィルタリングし、心臓サイクルを検出し、生体インピーダンス信号の時間微分を計算し、時間微分の最大値を決定し、有効な駆出開始時間を決定し、有効な駆出終了時間を決定し、有効な駆出開始及び終了時間の間における変化として、有効な左心室駆出時間(ELVET)を計算する。
【0015】
別の様態において、一回拍出量を決定する方法は、生体インピーダンスモニターを使用して、固有血液抵抗率(P)を決定し、患者に接着される2つの生体インピーダンス電極の間の距離Lを測定し、基礎胸腔インピーダンスZを決定し、有効な左心室駆出時間(ELVET)を決定し、Kは患者の身体組成に関する新規のスケール因子である方程式に従って一回拍出量SVを計算する。一回拍出量の産出物としての心拍出量を決定する方法、及び心拍数が、また開示される。
【0016】
医療患者などの被験者を監視するプロセスは、電極を対象/患者の身体上の点で接触させ、第一の組の電極の間に非常に低いアンペア数の交流電流を流し、第一の組の間の対象/患者上に配置される第二の組の電極を介して身体の電圧を測定し、身体の胸腔電圧(V)を第一に測定して、次に、測定された電流(I)及び胸腔電圧(V)に基づいて平均の胸腔(基礎)インピーダンスの値、Zo計算することによって平均のインピーダンスの値Zoを計算し、差が確立された許容差内であるかを決定するために、対象/患者が知られて安定状態であったときに、既に好ましく確立された基準値との比較のために平均のインピーダンスの値を表示することが開示される。開示される方法は、全ての必要な機能を実施する、バッテリーを動力とする携帯型ベースユニットを有する流体モニターを使用して、実施されることがある。例えば、米国特許第7,474,918号(胸腔インピーダンスモニター)において開示されるデバイス及びシステムが使用されることがある。
【0017】
別の様態において、被験者の細胞外液の状態を監視するように前述のデバイスを動作させることに対する方法が開示され、方法は、線形配置における4つの電極を、被験者の肌に接続し、15kHz未満から115kHzまでの間の1つの周波数又は複数の周波数を持つ発振電圧を生成し、発振電圧信号から直流電流(DC)バイアスを取り除き、発振電圧信号を、15kHz未満から115kHzまでの間の周波数を持つ発振電流へ変換し、発振電流を第一の組の電極の間で被験者に流し、被験者上の第一の組の電極の間に位置する第二の組の電極を介して被験者から電圧をサンプリングし、差動電圧信号を交流電流へ変換し、電流出力を提供するために、発振電圧信号から取り除かれたDCバイアスに等しい一定のバイアスを交流電流に加え、電流出力から、被験者に対する1又は複数の生体測定インピーダンスの値を決定する。
【0018】
さらに別の様態において、被験者の肌に、線形アレイの4つの間隔を空けた電極を接着し、4つの電極の外側の組の間で、患者に15kHz未満から115kHzまでの間の周波数を持つ発振電流を流し、4つの電極の内側の組を介して被験者から電圧レベルを感知し、管理された電圧レベルから被験者の生体測定インピーダンスの値を計算し、計算された生体測定インピーダンスの値をヒューマンインターフェイスデバイスへ出力する、被験者の細胞外液の状態を監視する方法が開示される。
【0019】
モニターデバイスの第二の実施形態は、200キロヘルツよりも小さい周波数において、患者の生体電気組織インピーダンスを測定するために、被験者に物理的に付着させる及び電気的に結合することができる少なくとも4つの電極、及び少なくとも4つの電極のうちの4つに結合された回路を使用して、被験者の(第一の実施形態のように)組織の水和、及び血流力学の変量を監視する。
【0020】
対象/患者の身体上の点に電極を接触させ、電極の第一の組の間に非常に低いアンペア数の交流電流を流し、第一の組の間の対象/患者上に配置される第二の組の電極を介して身体の電圧を測定し、印加電流(I)及び測定された電圧(V)に基づいて平均化されたインピーダンスの値Zoを計算し、差が確立された許容差内であるかを決定するために、好ましくは、対象/患者が知られ、安定状態であったときに既に確立された基準値との比較のために、平均化されたインピーダンスの値を表示する、医療官はなどの被験者を監視するプロセスが開示される。
【0021】
EKG信号は一般的に、波とみなされる摂動として、電気的な心臓の事象を表示する。心臓の鼓動は、EKG信号において、一組の隣接するQ及びSの波の谷の間のR波の頂点として、最も明確に反映される。医療患者などの被験者を監視するプロセスは、電極を、対象/患者の身体上の点に接触させる、及び動き又は離れた電極の配置によって作られるものなどのノイズのある条件の存在において、小さな生体電位信号を抽出する、増幅する及びフィルタリングするように設計される、ECG生体電位測定のための信号調整回路へつなぎ合わせることが開示される。この設計は、出力信号を獲得するために、非常に低い電力のアナログ-デジタルコンバータ(ADC)又は埋め込みマイクロコントローラーを与える。
【0022】
(モニターデバイスの第一の実施形態)
図1は、電極によってユーザUへ接続される、監視システム又は「モニター」10の実施形態を描く。システム10は、小さく手で運ぶことができるベースユニット20に結合される、4つの電極アレイアセンブリ100を含む患者インターフェイスを使用して、胸腔インピーダンスを測定する。
【0023】
図2は、ベースユニット20の前面パネル24を描く。ベースユニット20は、比較的軽量であり、比較的小さな(すなわち、手で運ぶことができる)ハウジング22に含まれる。望ましくは、ベースユニット20は、移送を容易にするために、ハンドル36とともに提供される。ベースユニット20は、コネクタポート26に加えて、電極アレイアセンブリ100の接続端を受け取るための、いくつかのユーザインターフェイスを含む。これらのインターフェイスは、xx.xオームのように、好ましくデジタルで表示する3桁のディスプレイ(例えば、3つのLEDの7セグメントディスプレイ)、システム10を開始するためのスタートスイッチ28、低バッテリーアラートライト32、及びアラートライトを切断するケーブルを好ましくは含む。好ましくは、ベースユニット20は、合図することを目的に、ビーパー86(
図4に見える)又は他の音声生成器をまた含む。あるいは、追加のアラートライト(制限されない)が、ビーパー86に置き換えられることがある。
【0024】
ベースユニット20は、スタートスイッチ28が作動された後に、患者の基礎インピーダンスを測定し、決定し、及び表示する全ての必要なステップを実施するように、好ましく構成される。しかしながら、システム10は、いかなる患者の診断上のパラメータを提供しない。つまり、これは、予め定められた患者の身体の固定の長さにわたるインピーダンスの測定のみを提供する。この値は、他のインピーダンスの値、又は限界値と比較することができる、及び患者の「乾燥」又は「水和のレベル」の相対的測定として使用することができる。類似物は、患者の心臓収縮の及び心臓弛緩の血圧を表示する血圧計とすることがあるが、患者が高血圧を有す又は有しないかどうかを診断しない。システム10によって提供される情報は、ヘルスケア又は他の専門家によって、彼らの特定の目的の情報の用途を識別するために、種々の他のパラメータと併せて評価されるだろう。
【0025】
ベースユニット20は、次の出力を提供することがある。3桁のLEDディスプレイ30は、好ましく、xx.xとしてインピーダンスの値を表示することがある。測定の間、回転する/点滅するパターンは、測定が進行中であることを示すように、表示することできる。ユーザUがインピーダンスの値のみを記録するために、システムソフトウェアは、インピーダンス以外のいかなる数値を好んで表示しないことがある。これは、数値として表すカウントダウンタイマー、及びエラー及び診断上のコードが存在するべきでないことを意味する。ベースユニット20は、有効なインピーダンス測定を実施しないことがあること、又はインピーダンスの値が、(例えば、5から55オームなどの)予め設定された測定範囲外であることを検出する事象において、(ビーパー又は発光するライトによって)エラー条件を示すことがある。電極アレイアセンブリがシステムから切断される場合、ケーブル切断アラートライト34が点灯するだろう。
【0026】
ベースユニット20は、バッテリー電圧が、信頼できるインピーダンス測定を可能にするレベルを下回ることを検出する場合に、低バッテリー表示ライト32を作動させることがある。低バッテリー電圧条件の事象において、ベースユニット20は、例えば、30(+/-2)秒の間に、10(+/-0.5)秒ごとに一度の割合で、このLED32を明滅させることがある。バッテリー電圧が5.25ボルトを下回るが、4.75ボルトより上を維持する場合、バッテリー電源が下がっているが、まだ受け入れ可能であることを示すために、明滅するするバッテリー条件LED32と併せてインピーダンスの結果が表示されるだろう。バッテリー電圧が4.75ボルトを下回る場合、LED32と34の両方は、バッテリー電圧が低く、正確な結果を表示し得ないことを示すために、明滅させることができる。正確な測定を行うことができないにもかかわらず、好ましくは、ベースユニット20におけるマイクロコントローラー80は、ユニットの状態をユーザに警告するために、4.75ボルト以下で動作し続ける。
【0027】
ベースユニット20は、種々のビーパーアラートを、ユーザに提供するように構成することができる。好ましくは、ベースユニット20は、測定が完了し、表示された値を記録すべきことを示すために、ビープ音を出す。ビーパー86は、さらに、例えば、ベースユニット20が最初に起動されたとき、ユニットが初期化している間、電力供給が安定している間、測定が行われている間、及び/又はユニットが自信を停止する前などの、他の異なる条件又はステップ、を示すために作動することがある。ビーパー86はまた、成功の測定が達成されなかった、又はエラー条件が検出された場合に、作動されることがある。異なるビープ音のパターンは、ベースユニット20の異なる状態を含む、異なる条件に対して使用されることがある。
【0028】
ベースユニット20は、スタートスイッチ28が作動された後に、患者の基礎胸腔インピーダンスを測定する、決定する及び表示するために、全ての必要なすステップを実施するように構成されていた。しかしながら、システム10は、いかなる患者の診断上のパラメータを提供しない。つまり、患者の身体の予め定められた固定の長さにわたって、インピーダンスの測定のみを提供する。この値は、患者の他のインピーダンスの値と、又は制限値に対して、比較されることがある。システム10によって提供される情報は、ヘルスケア又は他の専門家によって、彼らの特定の目的のために、情報の用途を識別するために、種々の他のパラメータと併せて評価されるだろう。
【0029】
ベースユニット20は、次の出力を提供した。3桁のLEDディスプレイ30は、好ましくは、xx.xのようにインピーダンスの値を表示する。測定の間、回転する/点滅するパターンは、測定が進行中であることを示すために表示される。ユーザUが、インピーダンスの値のみを記録することを確実にするために、システムソフトウェアは、好ましくは、インピーダンス以外のいかなる数値を表示しない。これは、数値として表されるカウントダウンタイマー、及びエラー又は診療上のコードが存在するべきでないことを意味する。ベースユニット20は、また、有効なインピーダンス測定を実施できないことがある、又はインピーダンスの値が、(例えば、5から55オームなどの)予め設定された測定範囲外であることを検出する事象において、(ビーパー又は発光するライトによって)エラー条件を示す。電極アレイアセンブリがシステムから切断された場合、ケーブル切断アラートライト34が点灯する。
【0030】
ベースユニット20は、バッテリー電圧が、信頼できるインピーダンス測定を可能にするレベルを下回る場合に、低バッテリー表示ライト32を作動させる。低バッテリー電圧条件の事象において、ベースユニット20は、例えば、30(+/-2)秒の間に、10(+/-0.5)秒ごとに一度の割合で、このLED32を明滅させることがある。バッテリー電圧が、5.25ボルトを下回るが、4.75ボルトより上を維持する場合、バッテリー電力が下がっているが、まだ許容可能であることを示すために、インピーダンスの結果はまだ、明滅するバッテリー条件LED32と併せて表示されない。バッテリー電圧が5.25ボルトを下回るが、4.75ボルトより上を維持する場合、バッテリー電力が下がっているが、まだ受け入れ可能であることを示すために、インピーダンスの結果は、明滅するバッテリー条件LED32と併せてなお表示されることがある。バッテリー電圧が4.75ボルトを下回った場合、LED32,34の両方は、バッテリー電圧が低く、正確な結果が表示されないことがあることを示すために、明滅させられることがある。好ましくは、正確な測定を行うことができないにも関わらず、ユニットの状態をユーザに警告するために、ベースユニット20におけるマイクロコントローラー80は、4.75ボルト以下で動作し続ける。
【0031】
ベースユニット20は、種々のビーパーアラートを、ユーザへ提供するように構成されることがある。好ましくは、ベースユニット20は、測定が完了し、表示される値を記録するべきことを示すために、ビープ音を発する。ビーパー86は、例えば、ベースユニット20が最初に作動するとき、ユニットが初期化している間、電力供給が安定している間、測定が行われている間、及び/又はユニットが自身を停止する前など、他に、異なる条件又はステップを示すために、さらに作動させられることがある。ビーパー86は、測定の成功が達成されなかった、又はエラー条件が検された事象においてまた、作動されることがある。異なるビープ音のパターンが、ベースユニット20の異なる状況を含む、異なる条件に対して使用されることが提案される。
【0032】
図3A-3Dを参照すると、電極アレイアセンブリの第一の好ましい実施形態は、単体の、第一端112及び第二端114を有する、線形電極アレイリード110を含む。電気コネクタ116は、第一端112において提供される。電気コネクタ116は、コネクタポート26へ、作用するように接続する。第一から第四の電極120、122、124、126は、リード110の長さに沿って、軸方向に配列され、間隔をあける。以下でさらに述べるように、好ましくは、第一及び第四の電極120,126は、電流源であるが、好ましくは、第二及び第三の電極122、124は、電位を測定する。電極120-126はリード110に沿って固定されるために、第一の予め決められた距離DIの間隔を空ける第一及び第二の電極120、122、及び等しく予め決められた距離D2の間隔を空ける第三及び第四の電極124、126で、それらの互いに対する間隔もまた固定され、予め決められる。
【0033】
好ましくは、同一の第一及び第二の電極パッドアセンブリ140は、電極120-126へ開放可能に接続される。好ましい電極パッドアセンブリは、第一の電極パッド146及び第二の電極パッド150を取り付けられた、重なり合った矢形ボディ部材142を含む。ボディ部材142は、第一の面142aを有し、電極パッド146、150は、この第一の面142a上に露出する。ボディ部材の第二の面142b上において、電極パッド146、150に固定して接続された雄型スナップ要素152が露出する。雄型スナップ152は、リード110の電極120-126において提供される、相補的な雌型スナップ要素128と開放的に接続するように適合される。このような心臓リードに電極パッドを結合するために使用される、いかなる他の従来の構成がまた、使用されることがある。
【0034】
好ましくは、ボディ部材142は、製造の間に、コンタクト型接着剤を用いて、第一の面142a上を予め被覆する。取り外し可能な接着剤保護フィルム144は、好ましく提供される。好ましくは、電極パッド146、150は、コンタクト型接着剤と併せて作用し、電極パッド146,150が、ユーザの肌に開放可能に接着することを可能にする、導電性のハイドロゲルで被覆される。電極アレイアセンブリ110に組み込まれる、電極120-126及び電極パッド146、150は、既成の商業的に利用可能なコンポーネントである。
【0035】
図3Eを参照すると、第二の実施形態の電極アレイアセンブリ100´は、第二の実施形態の電極アレイリード110´は、実質的により短く、接続コード130は、電極アレイリード110´を、ベースユニット20へ接続するように提供されることを除いて、第一の実施形態の電極アレイアセンブリ100に概して類似する。接続コード130は、第一端132、第二端134、アレイリードコネクタ116と接続するように構成される第一端132における第一コネクタ136、ベースユニットコネクタポート26と接続するように構成される第二端134における第二コネクタ138を有する。電極パッドアセンブリ140は、
図3Eの図解から省かれるが、従来の伝導性パッドが、第二の実施形態の電極アレイアセンブリ100´の一部として使用される。
【0036】
アレイリード110、110´の各々は、その長さに沿って自由に変えることができる。適切に作用するようにユーザに接続される、第一及び第二の電極120、122の間、並びに第三及び第四の電極124、126の間の間隔は、全てのユーザに対して同じであるのが好ましいが、与えられたアレイリード110、110´の適応性、第二の電極122及び第三の電極124の間の間隔は、種々のサイズのユーザに適応するように調節することができる。つまり、長い胸骨を有するユーザに対して、上記で示すように置かれる電極120-126とともに、電極アレイリード110、110´は、ユーザがより短い胸骨を有し、上記で示すように置かれる電極120-126をまた有する場合よりも、第二及び第三の電極122、124の間でより十分に広がる。
【0037】
図4は、信号生成回路50、電圧検出回路60及びインピーダンス計算回路70を含み得るベースユニット20の、ハードウェア及び回路40の理を図示する。インピーダンス計算回路70は、アナログ/デジタルコンバータ72、データ収集回路74及び分析及び記憶回路76を含む。電力管理回路82と併せて、インピーダンス計算回路70は、マイクロコントローラー80によって提供される。
【0038】
信号生成回路50は、安定した励磁電流(I)を生成する。電流源分岐回路52は、絶縁変圧器54、接続コード130及び電極アレイリード110を介して、100+-10kHz及び5+/-5kHz(第一及び第四の電極120、126に好ましい周波数))において約2mA又はそれより小さく、好ましくは0.98+-0.01mAの電流を供給するために、定電流源(描かれない)及びクロック発振器(描かれない)を含む。電流源分岐回路52は、装置部品の故障を含む全ての条件の下で、4mAより小さい電流を出力するように構成される。電流の波形は、10%より低い全高調波歪のある正弦波となることがある。4つの電極のうちの2つ、好ましくは、第二及び第三の電極122、124にわたる電圧値は、絶縁変圧器62を介して、増幅器及びローパスフィルタ分岐回路64へ流される。ローパスフィルタ分岐回路64は、例えば、規格住宅の60Hzの電流で動作する家庭用品などの周囲の発生源からの外部の電気的干渉を取り除くように機能する。好まれるローパスフィルタ分岐回路64のカットオフ周波数は、約50Hzである。ベースユニット20は、励磁電流源に電圧を加えたときに、検出電極122、124間に発達された電圧を測定する。電圧のレベルは、(2mAの電流において約10オームから50オームのインピーダンス測定の予期される範囲を提供するために)約18ミリボルトと104ミリボルトとの間とする。
【0039】
PIC 16F873デバイスとすることがあるマイクロコントローラー80は、励磁電流を生成し、アナログからデジタルへのコンバータ72の入力において、増幅器及びローパスフィルタ64から、フィルタリングされた電圧アナログ信号を受け取る。ある実施形態において、送り込まれた電流は、スタートスイッチ28が作動された後は、ユーザが静止状態へ落ち着かせることを可能にするために、短い期間(例えば、15から30秒)は生成されない。電流は、次に、測定を実施するために、予め決められた期間、例えば30秒などで送り込まれることがある。A/Dコンバータ72からサンプリングされた電圧値は、30秒の期間の全て又はほとんどに対して、およそ1秒につき5つのサンプルの割合で、マイクロコントローラー80のデータ収集回路74によって受け取られる。マイクロコントローラー80のデータ分析及び記憶回路76は、A/Dコンバータ72によって生成されたカウントを合計し、インピーダンスの値に変換される平均の電圧値を提供するために取得されたサンプルの総数で合計を除算する。電気抵抗の10分の1のインピーダンスの生成に使用されるアルゴリズムは、平均化されたA/Dカウント×ゲイン+オフセットであり、好ましい回路において、ゲインは0.6112であり、オフセットは1.1074である。ゲイン及びオフセットは、エレクトロニクス設計及び動作範囲に基づき、全てのベースユニット20に対して使用される。各システム10は、これらの数字の用途に適応するように補正される。データ分析回路76はまた、種々のディスプレイ30、32、及び34を制御する。電力管理回路82は、システム10の作用を制御するために、ベースユニット回路40における、電力の生成及び分配を制御する。電力管理回路82の特定の機能は、プロセッサへ電力を提供する第一の機能82a、A/Dコンバータへ電力を提供する第二の機能82b、及び入力電圧を監視する第三の機能82cを含む。電力供給90は、従来の乾電池によって、又は従来の120Vのコンセントへ接続される外部電源アダプタ(示されない)によって提供されることがある。
【0040】
ベースユニット20は、論理レベル信号とともに作用するために、シリアルポート84とともに提供されることがある。シリアルデータのタイミングはRS232信号、又は他の従来のデータ転送フォーマットに類似することがある。ベースユニット20は、例えば、9600ボーにおいて、8ビットデータ、1スタートビット、1ストップビット及びパリティビットフォーマット無しで動作するように構成されるものなど、シリアルポートとともに提供されることが望ましい。ベースユニット20は、例えば、9600ボーにおいて、8ビットデータ、1スタートビット、1ストップビット、とともに、パリティビットフォーマット無しに動作するように構成されるものなどの、シリアルポートとともに提供されることが好ましい。外部レベル変換器は、ベースユニットをPC又はPALMデバイスへつなぎ合わせる必要があることがある。特定のコマンドの受け取りにおいて、ベース20ユニットは、インピーダンス測定の読み取り値の全て又はサブセット(例えば、最新の10つ)に関する情報を送信するように構成される。この情報は、また、測定の日付及び時間、インピーダンスの値、及び/又はユニットのシリアル番号を含むことがある。
【0041】
図5に関して、人の胸腔の流体レベルを監視する方法は、本書で説明するように、胸腔インピーダンスモニター10を提供する、第一のステップ210を含む。第二のステップ220において、ユーザは、かれらの胸腔インピーダンスの測定を得る。この第二のステップ220を達成するために、第三のステップ230において、ユーザは第一から第四の電極120-126を、電極パッド146、150を介して、上述のようにユーザの身体へ接続する。
【0042】
所定の位置の電極120-126とともに、第四のステップ240において、ユーザは、スタートスイッチ28を作動することによって、インピーダンスモニターIOの作用を開始する。ユーザは、測定期間の間までは、「比較的」そのままでいるべきである。システム10は、比較的高周波数(例えば、約100kHz)の非常に低いアンペア数(約2mA又はそれ未満)の電流をユーザへ送り込み、ある期間(例えば約30秒)第二及び第三の電極122、124から電圧の読み取り値を取得し、平均の胸腔(基礎)インピーダンスを計算し、次に、好ましくは予め決められた期間(例えば、15秒から20分)に対する、平均の値を表示する。特に、スタートスイッチ28の作動は、一連のステップ242-314を開始する。要するに、インピーダンスモニター10が適切に機能することを推定すると、スタートスイッチ28の作動は、ベースユニットディスプレイ30上への、ユーザの胸腔インピーダンス(オーム値で測定される)の表示に達する。読み取り値が得られると、第五ステップ320において、ユーザが、時間とともに、取得した読み取り値をインピーダンス測定値の記録に記録することが望ましい。
【0043】
好ましくは、ユーザは、胸腔インピーダンスのために、一日に一度のみ、システム10を使用することを必要とするが、必要とされる又は望まれる場合は、一日に一度以上取得されることがある。テストに求められる総時間は短時間で、だいたい5分ほどである。好ましくは、測定値を比較する能力を向上するために、一日の同じ時間において、測定値が取得されるべきである(胸腔インピーダンス測定値は、胸腔の流体レベルに影響を及ぼす、食べる、飲む及び他の活動によって、一日の間にわたって特に異なる)。より具体的には、テストは、毎日、ユーザが一日の最初の食事を食べた後に実施される。例えば、投薬(例えば、利尿薬)又は運動の影響を監視するために、テストはより頻繁に行われることがある。
【0044】
上述の基礎胸腔インピーダンスモニタリングデバイスは、患者の組織における相対的な流体レベルをより良く監視するために、異なる手段において、修正して使用されることがあると分かっている。より具体的には、患者などの被験者の相対的な水和状態は、周波数測定の異なる範囲にわたって、オームで報告されるインピーダンスの値(Z)に基づくことが可能であることが見出された。細胞外水(「ECW」)と時には呼ばれる細胞外液(「ECF」)は、人間の組織において、細胞膜を囲う流体である。細胞内水(「ICW」)と時には呼ばれる細胞内液(「ICF」)は、人間の組織を形成すする細胞膜に閉じ込められた流体である。ECF/ECW及びICF/ICWは、主な電気抵抗エンティティである細胞膜は、その脂質層のために、分離する(容量性の)ふるまいを有する。送り込まれた電流のふるまいは、「低」及び「高」周波数に対して異なるだろうということが見出されている。低周波数の電流は、ECF/ECWを介して細胞の周りを流れるのみであるが、高周波数の電流はまた、細胞膜及びICF/ICWを流れるだろう。胸腔インピーダンス測定は、それゆえに、2つの尺度がある。「低周波数」は、十分に低周波数の大きさの生体電気インピーダンス測定電流を指すために、被験者の組織における細胞外液成分のみ又は本質的に細胞外液成分のみ介して流れるように、以下で使用される。「低周波数」のインピーダンス測定電流は、15kHzよりも小さく(<15kHz)、好ましくは10kHzよりも小さく、さらに好ましくは、約5kHzのみとすることがある。「高周波数」は、被験者の組織の細胞内(ICF)及び細胞外(ECF)液成分の両方を介して又は本質的に介して流れるために、十分に高周波数の大きさのインピーダンス測定電流を指すように、以下で使用される。「高周波」インピーダンス測定電流は、それゆえに、15kHzより大きく(>15kHz)、さらに50kHzより大きく(>50kHz)、より典型的には、記述される米国特許出願第7,474,918号のデバイスのように約100kHzとなる。例えば、透析治療などのEC流体容量における相対的変化の程度としての、患者が治療的干渉を受けている際のこれらのECF/ECWインピーダンスの値のシリアル決定に、臨床上の利点が存在する。
【0045】
図7に関して、修正された患者インターフェイスを備える修正されたシステム410は、設計を単純化するために、及びインピーダンスの値を生成されたECF/ECWの測定を可能にするために、
図4のそれと置き換えた。同じままである患者のリードアレイと別として、システムの他のコンポーネントは、ベースユニット420に再度収容される。具体的に、5kHzの信号源452は、最初の100kHzの信号源52と置き換えられ、適切なフィルタ454、464を備える適切な動作可能な増幅器は、最初の絶縁変圧器54、62及び増幅器/フィルタ64と置き換えられる。加えて、RMSからDCへのコンバータICチップ462は、主なマイクロコントローラー80上の計算負荷を減らすために、前部のインピーダンス測定のための検出器として提供される。患者インターフェイス回路の変化を表す電源482a、482bの特性へのわずかな修正がある。マイクロコントローラー80のソフトウェアの無変化は、10進法形式でインピーダンスの値を出力するために、又は音声出力/ビーパーを動作させるために、ディスプレイ30を駆動し続けることを必要とする。
【0046】
図8は、
図7のシステムのさらなる変更(又は最初の
図4のデバイスの代わりの修正)を示す。
図8のシステム510は、100kHz信号(電流)源52及び回路を備える従来の胸腔インピーダンス測定、又は低周波(5kHz)信号(電流)源452及び関連する励磁及び測定回路を備えるECF/Wインピーダンス測定のどちらかを可能にする。再度、患者のリードアレイ100と別として、他のコンポーネントは、ベースユニットに収容される。CMOSアナログスイッチ回路558は、電流源のユーザの選択のために、マイクロコントローラー580を介して、DPDTスイッチを制御するために提供される。マイクロコントローラーの既存のコーディングは、ユーザによって選択された電流源に基づいて自動的に使用される適切な図とともに、記憶と、補正ゲイン及びオフセット図の2つのセットの使用とを可能にするために修正される。
【0047】
図9は、
図7の低周波システムのさらなる改良を表す。再度、患者リードアレイは別として、システム610のコンポーネントが、ベースユニット620に収容される。ここで、商用回線、アナログデバイスAD5933 1 MPSP、12Bitインターフェイスコンバータ、ネットワークアナライザ650は、電流発生器、電圧受信機及びインピーダンスデータプロセッサとして提供される。AD5933インピーダンスコンバータ、ネットワークアナライザ650の機能ブロック図を、
図10において明らかにする。AD5933回路650は、特定の周波数における励磁信号を、測定されるべき外部インピーダンス(すなわち、患者/対象)へ、VOUTにおいて生成する及び提供する、出力又は送信段階を有する。これは、外部インピーダンスを流れたあとに、励磁信号をVINにおいてサンプリングする、入力又は受信段階を有する。入力段階は、電流電圧増幅器、続いてプログラム可能なゲイン増幅器、アンチエイリアジング(ローパス)フィルタ、及びアナログ-デジタルコンバータ(ADC)を含む。ADCの出力は、計算された実数の(E)及び虚数の(I)データワードを出力する離散フーリエ変換アルゴリズムを備える、オンボードD SPエンジンへ流される。これらのワードは、インピーダンス(Z)の値の計算のために、AD5933回路から、マイクロプロセッサコントローラ680へ流れる。
【0048】
AD5933回路650は、4極アナログフロントエンド患者インターフェイス660、
図11において表される機能ブロック図と組み合わせて使用される。見られるように、4極アナログフロントエンド患者インターフェイス660は、VIN、BOUT、AD5933回路650のRFB接続点の間で接続される。4極アナログフロントエンド患者インターフェイス660は、AD5933回路650の両極インピーダンス作用を、4極作用へと変換する。AD5933回路650は、2極性インピーダンス測定デバイスとして動作するように構成され、この事実は、使用の適用の範囲を厳密に制限し、例えば、スペクトル特性評価の適用は、得られるインピーダンス測定が電極-皮膚インピーダンスだけでなく電極分極インピーダンスを包含するために、基本的に除かれる。AD5933回路650の別の重要な制限は、安全性の問題である。電圧出力VOUTは、DCレベル成分、DCバイアスを含む。この不均衡は、電極と身体との間にDC電圧を作り出し、それが使用されることがある被験者の身体に、対象にとって健康上の危険となり得るDC電流を導入する。AD5933回路650は、送り込まれた電流についていかなる制御をそれ自身が提供しない、電圧駆動測定システムである。送り込まれた電流が、例えば、国際電気標準会議IEC-60601によって、電子医療機器に対して設定された制限などの、認められる制限よりも大きくなり得るために、これは個別の安全上の危険問題となる。これらの多くの理由により、AD5933回路650は、人間の生体電気インピーダンス又は4極インピーダンスの決定に、それ自身が適さない。
【0049】
4つの端子である、4極アナログフロントエンド患者インターフェイス660は、AD5933回路650と、被験者との間のインターフェイスを提供する。のように、それらの各々を相互接続するために、適切な入力及び出力段階を有さなければならない。
【0050】
4つの端子である、4極アナログフロントエンド患者インターフェイス660は、1つはAD5933回路650から被験者の身体を向き、もう1つは被験者の身体からAD5933回路650を向く、2つの電圧電流コンバータの組み合わせとみなされることがある。AD5933回路650は、そのVOUT出力において電圧を印加し、そのVIN入力に流れる電流を予想するために、AD5933回路650を備える、4つの端子の4極アナログフロントエンド患者インターフェイス660のインターフェイスは、電圧の入力及び電流の出力を有する。電流源出力は、VIN入力においてAD5933回路650によって予想される電流である、VOUTと身体のインピーダンスとの比率からの結果である電流を生成する。入力が差動電圧測定チャンネルの間、身体側において、4つの端子の4極アナログフロントエンド660は、出力としての電流源を提供する。電流源は、交流で被験者を励起する。この場合において、900pA rmsの出力電流は、電気的安全のためのIEC-60601を完全に満たすために選択されるが、そのレベルは、現在望ましいとするのみで、測定の目的のために、固定される又は求められることはない。
【0051】
4つの端子の4極アナログフロントエンド患者インターフェイス660の作用は、以下で説明することができる。AD5933回路650のAC電圧出力(VOUT)は、バイアス除去及び60Hz抑制のために、500Hzにおいてフィルタリングする第一の命令を提供するハイパスフィルタ(HPF)を少なくとも含む、第一の電圧電流コンバータの入力へ流れる。これはまた、1000Hzにおいてフィルタリングする第二の命令のために、ローパスフィルタ(LPF)を介して流れることがある。HPF又は組み合わされたHPF/LPFは、他の種類、又はノッチ又はバンドパスフィルタ(BPF)と取り換えられることがある。フィルタリングされたAC電圧(Vac)は、被験者の身体へAC電流(+I又はIout)を送り込む、第一の電圧電流コンバータの電圧制御電流源(VCCS)を駆動する。I+/Ioutは、Vac、つまりフィルタリングされたVOUTに直接比例する。AC電流I+/Ioutは、被験者の身体にわたって、代人の電圧電流コンバータによって感知される電圧降下を生じさせる。被験者の身体における電圧降下が、第二の電圧電流コンバータを駆動するために、被験者の身体における電圧降下に比例するAC電流を生成する。最終的に、DC成分は、生成されたAC電流に加えられる。この加えられたDC成分は、VOUTから最初に取り除かれたDCバイアスに等しい。結果である交流は、AD5933回路650のVIN及びRFB接続へ送り込まれる。
【0052】
図12は、被験者との任意のシステム410、510、610の用途を図示する。単体の、線形電極アレイリード110は、電極パッドアセンブリ140は、患者Uに接着される。提案される内側の(電圧)電極の間の間隔は、約10センチメートルであるが、異なるリード配置及び異なる電極間隔が使用され得る。電極は、患者Uに直線に接触させるが、
図1のように患者の胴、又は肢のどちらも接触されることがある。
図12において、電極は被験者の脚に接触され、透析が進行中の患者において、ECF流体レベルの変化を監視するために使用されることがある。いくつかの実施形態において、複数の身体のセグメントは、組織/身体の水和に対するそれらのICF及びECFへの寄与に対して、測定されることがある。
【0053】
その上、ユニット410、510、620は、低周波、外側の2つの電極120、126の間の低アンペア数の電流を生成し、送り込み、内側の組の電極122、124の間の電圧測定値を取得する。インピーダンスの値は、ユニット410、510、610によって計算され、ディスプレイ30へアップロードされる。それぞれの測定値は、間隔を空けた時間間隔において取得し、表示する、又は一連の測定値は、例えば、測定値の平均化された非重複の又は重複のシリアルブロックなどの種々の方法で作成し、組み合わせることができる。透析などの手順への、リアルタイム/ほぼリアルタイムの患者/対象の反応は、ディスプレイ上の測定されたインピーダンスの値の変化を観測することによって、監視することができる。
【0054】
ECF/ECWの測定は、(1)低周波信号の使用、及び(2)被験者の胴又は任意の肢のどこかへ電極を配置する能力による、心配に関する目的のための胸腔インピーダンス測定と異なることが認識されるであろう。肢の位置は、
図12によって図示されるような、透析患者のECFの監視などの一定の応用に対して、実際に好まれる。
【0055】
図13-16は、提案される4極アナログフロントエンド患者インターフェイス660コンポーネントの詳細な図である。
図13は、第一の電圧電流コンバータに関連付けられた分岐回路をフィルタリングすることの詳細を提供する。AD5933回路650のVOUT端子からの信号は、ハイパスフィルタ次にローパスフィルタを介して流れ、フィルタリングされた電圧出力であって、
図14において詳細が描かれる、第一の電圧電流コンバータの電圧制御電流源(VCCS)へ流れるVacを提供する。また、
図14において描かれるのは、安全配慮のために被験者を流れる交流電流の大きさを監視する、任意の、分離された電流感知出力である。電圧は、V+、V-の電極を介して、被験者から得られる。R_Bodyは、V+、V-の電極間の身体の抵抗を表す。この図におけるU2及びU3、及び
図15におけるUSは、電流出力を提供する相互コンダクタンス増幅器である。
【0056】
図15は、第二の電圧電流コンバータの詳細を描く。V+、V電圧は、U4増幅器において組み合わされ、差動電圧出力は、AD5933において差動電圧を電流へ変換して、電圧信号の取り除かれたものに等しいバイアスを加えるUS電圧電流コンバータへ流れる。結果である電流(電流出力)は、AD5933回路650のVIN及びRFB端子に送り込まれる。
【0057】
図16は、
図14におけるT1変圧器の出力側に接続された、電流センサRMS検出器の詳細を提供する。構成されるように、これは、デバイスコントローラー80の入力など、監視回路によってつながれることがあるRMSバッファ電圧出力を提供する。これは、光源ダイオードD5の形態において、超過電流アラームに電力を供給する。
【0058】
(流体モニターデバイス及び方法の第二の実施形態)
ここで、モニターデバイス及び方法の第二の実施形態は、複数の周波数における水和信号が決定されることがある、又は心臓の信号が測定される及び監視されることもあると開示される。心臓の信号の監視は、複数の周波数を使用する少なくとも4つの電極を使用する患者の組織の水和を監視する方法と、細胞外の水和を決定するための15kHz未満の分析である、低周波を監視する方法と、細胞外及び細胞内の水和を決定するための15kHzより大きい分析である、高周波を監視する方法と、ユーザのインピーダンスを決定するために、電極アレイ及び操作可能に結合されたインピーダンス測定デバイスを使用する方法と、インピーダンス測定デバイス上で決定されたインピーダンスの数値を計算する方法と、ユーザの流体レベルを測定する方法と、心拍数、心臓の一回拍出量及び心拍出量の導出のために患者の生体インピーダンス信号を処理する方法と、有効な左心室駆出時間(ELVET)を決定する方法と、心拍数を推定する方法と、心臓サイクルを決定する方法と、干渉アーチファクトの存在する心臓サイクルを除く方法と、各選択された心臓サイクルに対対する多次元ベクトルを構成する方法と、一回拍出量を決定する方法と、一回拍出量及び心拍数の生成物としての心拍出量を決定する方法とを含む、種々の診断及び測定方法を容易にする。これらの方法の各々、及び流体モニターデバイスの第二の実施形態を使用して実装されることがあるそれらの処理は、以下でより詳細に説明する。
【0059】
心臓の監視(測定されたECG電圧に基づく)は、心拍出量(CO)を推定することができる、心電図(EKG)信号からの心拍数(HR)の決定、及び胸腔インピーダンス信号からの一回拍出量(SV)の決定の両方を含むことがある。心拍数は、いくつかの手法において決定することができる。心音図は、心拍数を決定する最も正確な方法のうちの1つとみなされる。しかしながら、使用上の実践上の困難さのために、心音図の方法は、いかなる継続的な又は長期間の監視のために、一般的に利用されない。よって、心拍数は、最も典型的に、心電図(EKG)によって決定される。アナログEKG信号は、典型的に、波と呼ばれる摂動のような電気的な心臓の事象を表示する。心臓の鼓動は、隣接するQ及びS波の谷の組の間のR波の頂点として、EKG信号において最も明確に反映される。適切なQRS波パルスを自動的に識別する基礎的及び一般的に使用される方法は、EKG信号の連続するデータ点の間の電圧変化の割合が監視され、閾値の値と比較される、閾値の方法である。閾値の値を超える傾きは、QRSパルスの一部に関連付くとみなされる。この方法は一般に、時間の80%より高く成功して、連続するR波の間隔を検出するが、重要な勾配変換に関連付けられることもある、ペースメーカー、筋肉のノイズ、T又はP波の付近である60Hzの干渉不規則な信号成分のソースを扱うことにおいて、典型的に困難さを有する。
【0060】
心臓の血行動態の監視は、その機械的なふるまいに密接に関係する心筋の機能的な状態に関する、非常に貴重な生理学的情報を提供することができる。血流の量的な測定、又は心拍出量(CO)は、心臓の能力を評価することにおいて、最も使用しやすいパラメータのうちの1つであるが、最も測定が難しいもののうちの1つでもある。これは、心臓の現実のポンピングアクションを反映しない心電図(EKG)によって達成されることはできない。侵襲的な方法が最も正確であるとみなされる。それらに関連付けられるリスクはしばしば、それらが、動脈循環への直接のアクセスを必要とするために、受け入れ不可のトレードオフである。加えて、侵襲的な方法は、それぞれの測定に適さず、病院の外で普通に実施することができない。その上、侵襲的な方法は、時間の消費、及び技能のある人員の必要の項目を、大いに要求する。インピーダンス心拍記録法は、実際上リスク無しに心臓の機械的活動を監視する、1つの非侵襲的方法として見つけられた。これは、看護師及び技術の無いスタッフによって、便利よく扱うことができる。これは、通常、適度な患者の動作を許容し、継続した長期間の監視のために、放置することができる。米国特許第3,340,867号、ここではKubicek他のRE30,101は、2つの中央の電極からインピーダンスの異なる信号を提供するために、4つの電極を、2つは患者の首の周り、2つは患者の胴の周りで利用するインピーダンス脈波計を開示する。電極の内側の組が、患者の心臓の上及び下で患者上の電圧レベルを管理するために使用される間、電極の最も外側の組は、小さい振幅の大きさ、高周波数の交流電流を、患者に印加する。電極の内側の組の各々における患者のインピーダンスは、管理された電圧及び既知の印加電流から決定することができる。Kubicek他によると、一回拍出量(SV)は、以下のようにインピーダンスZに関連し、ここで、Rは血液抵抗率であり、Lは内側の電圧感知電極の間の距離であり、Z sub oは内側の電圧感知電極から決定された平均胸部インピーダンスであり、VETは心室駆出時間であり、dZ/dt sub minは時間微分インピーダンス信号の最大の負の傾きの変化であり、これは中央の2つの電極で決定されたインピーダンスの間の時間微分差である。上記の方程式は、Kubicekの方程式と呼ばれる。毎分の心拍出量は、毎分の鼓動における一回拍出量の時間の心拍数である。Kubicek方程式は、(1)胸腔は、一様の断面積及び同質の導電性素材を備える円柱形の形状の2つの導電性組織経路、比較的低い抵抗率を備える血液である第一の経路、及び比較的高い抵抗率を備える全ての他の組織である第二の経路から成る円柱であること、(2)最大のインピーダンスの変化、及び心周期の間の一回拍出量の間の関係が線形であること、(3)それぞれの特定の組織容積は、モデルを発展させることにおいて非常に使いづらい(平行カラムモデルは、完全な胸腔測定に依拠する)こと、(4)生理的に安全な周波数である、100kHzの周波数において、相対的な胸腔インピーダンスの変化は、特に実際の成分と比較するときに最大であるので、リアクタンスは、インピーダンスを決定することにおいて、小さな誤差とともに無視され得ることを仮定する、並列カラムモデルに基づく。
【0061】
さらに、インピーダンス及び一回拍出量に関する別のモデル及び方程式は、Sramekにより提唱される。Sramekによると、一回拍出量は、Hは患者の身長であるとして、インピーダンスZに関連する。Sramek方程式は、胸腔の円錐台モデルに基づく。Sramekモデルは、Kubicekモデルにわたるいくつかの改善及び精度を説明するが、その主要な仮定はなお、Kubicekモデルのそれらに類似する。その利点にもかかわらず、インピーダンス心拍記録法は、3つの主要な理由であって、(1)方法及びモデルと、より受け入れられる侵襲的な技法の結果との弱い相関、(2)さらに、技能のある技術オペレーターへの比較的高い依存、及び(3)さらに、帯電極の使用及び取付けに関連付けられる患者の不快及び/又は不安のために、臨床医によって十分に受け入れられていない。主要な理由である、弱い相関は、単一の原因、すなわち、インピーダンス心拍記録法、及びその数学的モデルを、直接心臓生理学に関連させることが継続してできないことに遡ることができると信じられている。
【0062】
以下は、本書で頻繁に使用されるいくつかの用語の定義及び略語で、心拍数(HR)は、毎分心臓が収縮する回数である。心室駆出時間(VET)は、心室の外の血液の動きがある間の、大動脈弁を開くこと及び閉じることの時間間隔である。一回拍出量(SV)は、心臓の毎回の収縮に伴う、心室(特に左心室)によって押し出される血液の体積である。心拍出量(CO)は、毎分に伴う、体循環へ向かって心臓の外に押し出される血液の量である。駆出率(EF)は、各収縮に伴って駆出される心室における血液の割合である、比率SV/EDVであり、異常であるとされる50%未満を伴う心臓の強さに直接関係する。拡張末期量(EDV)は、駆出前の心室を満たす血液の体積である。現在利用される心電図閾値方法を使用して決定され得るよりも、心拍数をより正確に決定することが望まれるだろう。一回拍出量、心拍出量、及び認識され、受け入れられた侵襲的な手順の手法によって決定される一回拍出量、心拍出量などにより密接に相関関係にあるが、電流インピーダンス心電図システムによって必要とされる技術的な技能オペレーターを必要とせず、システム使用される上での患者への不快を最小にし、つまり、患者の状態の比較的長期間の監視を可能にする、関連する心臓機能のパラメータを推定するための、非侵襲的な、心臓グラフィックインピーダンスの監視を提供することが、さらに望まれるだろう。本書で開示されるデバイス及び方法は、複数の周波数のインピーダンス及びECG電圧測定を使用する患者の血行動態の監視を実施するための、上記の方法を使用することがある。
【0063】
図17A及び17Bは、タブレットコンピュータのフォームファクターを有する流体インピーダンスモニター1700の第二の実施形態の各々である、正面図及び背面図である。モニターデバイス1700は、デバイスを起動する/停止するための電源ボタン1702、モニターデバイスの簡単な運搬のためのハンドル1704、及び多くの医療データを、モニターデバイスのオペレーターに対して表示することができる(タブレットコンピュータのフォームファクターのうちの)大型ディスプレイを持つことがある。ディスプレイは、タッチスクリーンである、又はではないことがある。ある実施形態において、デバイス1700は、既存のタブレットコンピュータを中心に、及び基づいて構築され得る。
【0064】
モニターデバイス1700は、また、オペレーターに対して音声を再生するスピーカー、電力が入っている/切れている、ワイヤレスネットワーク接続などのなどを含む、モニターデバイスのステータスを示すステータスライトのセット1708を持つことがある。モニターデバイス1700は、また、オペレーターに流体モニターデバイス1700の機能及び作用を制御することを可能にする、ナビゲーションコントローラー1710を持つことがある。
図17Aにおいて示す例において、ナビゲーションコントローラーは、よく知られたD-padコントローラーとすることがある。モニターデバイス1700は、第一の実施形態に対する上述の同じ水和測定及び監視方法を実施し、また、心臓の信号を測定/監視し、水和データ及び心臓のデータを使用する後述の方法を実施する。
【0065】
(第二の実施形態に対する電極リードアレイの実施形態)
図18は、
図17A及び17Bのモニターのための単一の電リードアレイ1800の、患者上に置かれるときの第一の実装を図示し、
図19A、19Bは、
図18において示される単一の電極リードアレイ1800のさらなる詳細を図示する。電極リードアレイ1800は、
図18において示すように患者上にとどめておくことがあり、適する材料で作られ得る。電極リードアレイ1800は、軸上に位置付けられ、間隔を空けて、患者の身体を下ろす第一の電極1802、第二の電極1804、第三の電極1806、第四の電極1808を持つことがある。電極はまた、信号を患者へ送り、患者の身体からの信号を受け取るために、ワイヤ/コードが電極リードアレイへ/から、接続/切断できるようにするコネクタをその末端に持つことがある。
【0066】
電極リードアレイ1800及び電極1802-1808は、信号(電圧及び/又は電流)を患者へ送り、患者の信号(水和信号及び心臓の信号を含む)を測定するために、患者の身体へ接着されることがある。ある実施形態において、第一及び第四の電極1802、1808は、電流を患者へ送り、電極リードアレイ1800の反対の末端に配置される電流源であるが、第二及び第三の電極1804、1806は、患者の身体から電位を測定し、電流源に隣接して配置されるのが好ましい。例えば、正弦波電流は、インピーダンス測定デバイス1700から、第一及び第四の電極へ印加されることがあり、モニターデバイスは、検出された差動電位からユーザのインピーダンスを決定するために、第二及び第三の電極の間の差動電位を検出することがある。電極1802-1808は、電極リードアレイ1800に沿って固定することができ、それらの互いに対する間隔も、予め決定された間隔D1の間隔を空ける第一及び第二の電極1802、1804、及び予め決定された間隔D2に等しく距離を空ける第三及び第四の電極1806、1808として、固定する及び予め決定される。予め決定されたD1、D2は、約5センチメートル又は約2インチとすることができる。
【0067】
患者の身体に置いておく電極リードアレイ1800の側面は、製造の間にコンタクト型接着剤で予め被膜することがある。取り外し可能な、粘着性の保護フィルムは、電極リードアレイ1800が患者に接着されているときに、取り外されることを提供され得る。好ましくは、電極1802-1808は、コンタクト型接着剤と併せて作用する導電性のハイドロゲルで被膜することがあり、電極リードアレイ1800が、ユーザの肌に開放可能に接着できるようにする。
【0068】
図19A及び19Bにおいて示すように、電極リードアレイ1800は、本書におけるように形成される電極1802-1808を持つ電極リード1902へ開放可能に接続する、コネクタ1900を持つことがある。
図19Bにおいて示すように、各電極1802-1808は、電極をコネクタ1900へ接続する、それの1つのワイヤをもつ。ある実施形態において、電極リードアレイ1800は、マイラー材料とすることがある柔軟層1906上に接着される/形成される、伝導性トレースパッド層1904上に形成される1又は複数の電極1802-1808を持つことがある。
【0069】
図20は、
図17A及び17Bのモニターとともに使用するための、二重電極リードアレイ2000を図示し、
図21A、21Bは、
図20に示す二重電極リードアレイ2000のさらなる詳細を図示する。二重電極リードアレイ2000は、
図20に示すように患者の身体の両側に置かれる及び接着される、2つの単一の電極リードアレイ1800である。二重電極リードアレイ2000の両側は、上述のような同一の間隔及び構成を持つ、軸上に合わせて配置される4つの電極1802-1808の同一の組を持つ。
図21Aに示すように、二重電極リードアレイ2000は、(示すように、リードアレイをモニターデバイスに電気的に接続する)同一のコネクタ1900を持つが、コネクタは、どちらか1つが4つの電極の各組のための1つのリードへ通じる、2つのリード1902A、1902Bを受け入れる。
図21Bにおいて示すように、二重電極リードアレイ2000の両側は、単体の電極リードアレイとして、類似する材料から作成されることがある。
【0070】
単体の及び二重の電極リードアレイ1800、2000の両方は、高周波電流を印加するように機能し、結果である電圧の変化を測定し、差動ECG電圧を測定する。単体の電極リードアレイ1800は、水和/流体測定及び監視を実施するために、流体モニター1700の第二の実施形態とともに使用されることがある。二重電極リードアレイ2000は、水和及び心臓の信号(作動ECG電圧)が監視及び測定されているときに、使用されることがある。
【0071】
二重電極リードアレイ2000は、ECGのために使用され、三角法を提供し、患者ECG信号におけるZ、Q、R、S、J、ST、T及び新しいE点を決定するために、
図21Cに示されるような基準目印認識のための信号処理要求を満たすのに十分なECG信号忠実度でECG電圧を取り込む。解剖学的構造及び疾病状態の違いのために、両側性構造が、3リード法で必要とされるECG忠実度を作り出す場合がある。Z点はECGの等電位基準線であり、Q波は、R波に先行する任意の負の振れである。Z点は、ECGの等電位の基準線であるが、Q波は、R波に先行する任意の負の振れである。Q波は、心室中隔の通常の左から右への脱分極を表す。R波は、初期の心室脱分極を表す、P波及びR波の後の、第一の上向きの振れである。S波は、R波の後に発生する、QRS複合体の第一の下方への振れである。J点は、心電図(ECG)上のQRS複合体とSTセグメントとの連結点を示し、脱分極の終わり、及び再分極の開始を表す。STセグメントは、ECG上で、心室脱分極の終わりと、心室再分極の開始との間の領域を囲む。言い換えると、これは、QRS複合体の終わりからT波の開始までのエリアに対応する。心電図(ECG)上のT波は、特に心室再分極を表す。E点は、T波の終わりを表す。
【0072】
時間関係は、受け入れ可能な信号であるために、次のように定められる。
B>Q、
C>R、
X>T、
ST>B、
X>E、
X>ST、
B>R、
(X-C)>(C-B)
BはSTセグメントの後、
BはRの前、
BからCの時間は、CからXの時間より大きい、
CはRの前、
XはTに非常に近い、
XはEから非常に遠い、及び
XはSTの後。
【0073】
図22は、二重電極リードアレイ2000が患者に接着されるときに(二重電極リードアレイ2000の位置の例は、
図20に示す)、患者の流体信号(水和)及び心臓の信号の両方を測定する/監視することができる、
図17A-17Bに示すモニターハウジングに収容されるモニター1700の回路基板2200を図示する。回路基板は、多周波電流源/信号生成回路52と、増幅器及びフィルタ部分54とを含む、励磁部分50を持つことがある。信号生成回路50は、患者電極リード1800、2000への接続コードを介して増幅器及びフィルタ54の一部となることがある絶縁変圧器を介して、100+/-0.10kHz及び5+/-1kHzにおいて、1mA又はそれ未満、好ましくは、0.98+/-0.01mAの電流を、第一及び第四の電極1802、1808へ提供するために、既知の電流源(描かれない)及びクロック発振器(描かれない)を使用して、電流源分岐回路52を使用して、定常励磁電流(I)を生成する。電流源分岐回路52は、装置部品の故障を含む機器成分の全ての条件下で、4mA未満の電流を出力するように構成される。電流の波形は、全高調波歪の10%未満の正弦波とすることがある。第二及び第三の電極804、806などの、4つの電極のうちの2つの間の電圧値は、増幅器及びローパスフィルタ分岐回路へ接続される、絶縁変圧器を含む増幅器及びフィルタ部分64を介して渡される。ローパスフィルタ分岐回路は、例えば、規格住宅の60Hzの電流で動作する家庭用品など、例えば、規格住宅の60Hzの電流で動作する家庭用品など、周囲の発生源からの外部の電気的干渉を取り除くように機能する。ローパスフィルタ分岐回路のカットオフ周波数の例を、約50Hzとすることがある。ベースユニット1700は、励磁電流源が電圧を加えられたときに、検出電極1804、1806発生された電圧を測定する。測定された電圧レベルは、(2mA電流における10オームから50オームのインピーダンス測定の予期される範囲を提供するために)18ミリボルトから、104ミリボルトの間となることがある。
【0074】
回路2200は、(励磁回路50及びインピーダンス測定部分60を含む)患者インターフェイスへ接続されたマイクロコントローラー80、及び電源90をさらに含む。マイクロコントローラー80は、データ処理のための未処理信号の無線出力2212を生成し、示すようにモニターデバイス1700に結合されることがある流体モニターシステム2220によって、表示することがある。流体モニターシステム2220は、データ処理を実施し、患者監視データを表示するために、流体モニターコンピュータシステム2220によって実行されるコンピュータコード/命令の複数のラインを持つ、コンピュータシステムとすることがある。マイクロコントローラー80はまた、データ処理のための未処理信号のUSB出力2214を生成し、別のコンピュータシステムによって表示することがある。USB出力2214は、タブレットコンピュータ又は流体モニターシステム2220などの、他のコンピュータへの出力とすることがある。マイクロコントローラーは、PIC16F87デバイスなどの、任意の知られたマイクロコントローラーとして、励磁電流の生成を制御し、増幅器及びローパスフィルタ64から、RMSからDCへのコンバータ2202の入力においてフィルタリングされた電圧アナログ信号を受け取ることがある。
【0075】
ユーザが静止状態へ落ち着かせることを可能にするためにスタートスイッチ28が作動された後は、送り込まれた電流は、短時間(例えば、15から30秒)に生成することができない。測定を実施するために、例えば、30秒などの予め定められた期間、電流が患者へ送り込まれることがある。サンプリングされ、AD変換72された電圧値は、マイクロコントローラー80のデータ獲得回路77によって、例えば、30秒間のうちの全て又はほとんどにつき約500サンプル毎秒などのレートで受け取られる。マイクロコントローラーのデータ分析及び記憶回路は、インピーダンスの値に変換される平均電圧を提供するために、A/Dコンバータ72によって生成されたカウントを合計し、得られたサンプルの総数で除算する。10分の1オームにおいてインピーダンスを生成するために使用されるアルゴリズムは、平均したA/Dカウント×ゲイン+オフセットであり、好ましい回路において、ゲインは0.6112で、オフセットは1.1074である。ゲイン及びオフセットは、エレクトロニクス設計及び動作範囲に基づき、全てのベースユニット20に対して使用される。
【0076】
図22に示されないとはいえ、回路基板2200、データ分析回路はまた、種々のディスプレイ30、32及び34を制御することができる。電源90は、システムの作用を管理するためのベースユニット回路2200において電力の生成及び分配を管理する、電力管理回路82を持つことがある。電力管理回路82の特定の機能は、プロセッサに電力を提供する第一の機能82Aと、アナログエレクトロニクスに電力を提供する機能82Bとを含む。電源90は、ドライセルバッテリー(示されない)によって、又は従来のACコンセントへ接続される外部電源アダプタ(示されない)によって提供されることがある。
【0077】
モニターデバイス1700は、論理レベル信号を扱うために、タブレットコンピュータ又はPC接続を提供するUSBポートとともに提供されることがある。USB又はシリアルポートが存在することもあり、シリアルデータへの時期は、RS232信号又は他の従来のデータ転送フォーマットに類似することがある。
【0078】
モニターデバイス1700はまた、出力刺激信号源生成回路2300であり、例示的な実装が
図23に示される。刺激出力信号源は、周波数がMCU80によって制御される電圧正弦波52回路によって生成される。正弦波は、0Hzから12.5mHzの間の任意の周波数に、高い精度でセットすることができる。この波形は、増幅され、次に定電流波形へ変換されるのに先行して、任意のDCバイアスを取り除くためにフィルタリングされる。電流波形への変換は、患者に使用する前に、補正における抵抗値によって制御されるMCUによって実施される。モニターデバイス1700はまた、
図24に示す例示的な実装を備える、入力信号調整回路2400を持つことがある。患者プローブ帰還信号は、所定のゲイン特性によって、ローパスフィルタ及び増幅器回路を介して変更される。結果である信号は、その二乗平均平方根(RMS)等価電圧へ変換される、主要な正弦波電圧である。RMS DC値は、信号に残された高周波アーチファクト、又はシステムノイズが存在しないことを確実にするために、ローパスフィルタで処理される。RMS DC値は、デジタルフォーマット及びZOUTとしての出力への変換の間に、十分な分解能を確実にするために、固定されたゲインによって再度増幅される。アナログZOUT信号は、次に、高い精度のアナログデジタル(ADC)コンバータによって、デジタルフォーマットへ変換される。結果であるデジタル値は、血行動態データを生成するために、ソフトウェアによって使用される。
【0079】
モニターデバイス1700の微分回路2500(
図25に示す例示的な実装)は、RMS帰還信号の時間変化勾配である、dZ/dtを作り出すために、ZOUT信号を変形することができる。結果である時間微分信号は、MCUによって制御される可変ゲインによって増幅される。結果である信号(dZ/dt)は、次に、デジタルフォーマットへの変換の間に、十分な分解能を確実にするために、固定されたゲインで増幅される。このアナログ信号は、次に、高い精度のアナログデジタル(ADC)コンバータによって、デジタルフォーマットへ変換される。結果であるデジタル値は、対象の血行動態パラメータを計算するソフトウェアによって使用される。
【0080】
これらの実施形態において、心臓の信号生成は、(インピーダンス測定のための)複数の周波数の電流が使用されることにおいて異なる。その上、dZ/dt波形のスペクトル分析を開始するために心周期の点(タイミング)を決定する、よく知られたECG信号が使用される典型的なシステムと異なり、測定されたEC信号がタイミングで使用されるだけでなく、一回拍出量計算のために処理されるために、点Z、Q、R、S、ST、T及びdZ/dt上のX点と必ず同時に起こるECG T波の終わりである、私たちはEと呼ぶ新しい点を決定する。
【0081】
図26は、電極アレイ及び操作可能に結合されたインピーダンス測定デバイスを使用して、患者のインピーダンスを測定する方法2600のフローチャートである。ユーザの身体の電気的特性を監視するために使用される、生理学的電子モニターとともに使用する電極アレイは、患者に接着する(2602)ことができる。第一、第二、第三及び第四の電極を含む線形電極アレイを使用する方法は、順番に、線形電極アレイリードの軸上に沿って配列される(この例は、
図18-21に示す)。方法は次に、インピーダンス測定デバイスから第一及び第四の電極(線形電極アレイリードの外側の電極)へ、正弦波電流を印加する(2604)。方法は次に、インピーダンス測定デバイスで、第二及び第三の電極(線形電極アレイリードの中間の電極)の間の差動電位を検出する(2606)ことができる。インピーダンス測定デバイスは、中間の電極で受け取られた信号を処理することができる。方法は次に、検出された差動電位から、ユーザのインピーダンスを決定する(2608)ことができる。
【0082】
図27は、インピーダンス測定デバイス上で決定されたインピーダンスの数値を計算するために、患者のインピーダンスを測定する方法2700のさらなる詳細を図示する。方法は、第二及び第三の電極(中間の電極)から、電圧を差動増幅する及びローパスフィルタリングする(2702)。方法は、次に、予め決められた期間で何度も、差動増幅及びローパスフィルタリングされた、第二及び第三の電極からの電圧をサンプリングして(2704)、合計を生成するためにサンプリングされた電圧を加える(2706)ことによって、インピーダンスを計算する。方法は、次に、平均化された電圧値を提供することによって平均化された電圧値を提供する回数によって合計を除算し(2708)、平均化された電圧値をスケーリングし(2710)、差動インピーダンスの数値を生成するために、スケーリングされた平均化された電圧値を、予め決められたオフセット値を組み合わせる。
【0083】
図28は、患者の心拍数、心臓の一回拍出量及び心拍出量信号を含む生体インピーダンスに基づいて、心臓特性を決定する方法2800のフローチャートを図示する。方法は、ゲイン位相周波数歪みを取り除くために、生体インピーダンス信号をデジタルフィルタリング及び位相補正をして(2802)、生体インピーダンス信号及びパワースペクトルの自動畳み込み関数のパワースペクトルを使用して、心拍数を推定する。方法は、望まれないパワースペクトル成分を取り除き、復元された形状の生体インピーダンス信号を生成するために、呼吸の波を抑制する(2806)。方法は、次に、復元された生体インピーダンス信号の1又は複数の心臓サイクルを決定し(2802)、前記心臓サイクル内のチェックポイントを使用して、有効な左心室駆出時間(ELVET)を決定する。方法は、次に、干渉アーチファクトを示す、少なくともいくつかの前記心臓サイクルを除く。方法はまた、時間微分生体インピーダンス曲線上に点を配置し、心臓の事象を最も正確に反映する点を選択することがある。
【0084】
図29は、心拍数を推定する方法2900のフローチャートである。方法は、(生体インピーダンスモニターデバイスからの)生体インピーダンス信号のパワースペクトルを計算し(2902)、信号を区別するために、パワースペクトルに、選択された振幅-周波数関数を乗算する(2904)。方法は、呼吸の高調波を抑制し、公式に従って結果であるパワースペクトルに自動畳み込みを行い(2906)、心拍数の推定として予め定められた周波数域における自動畳み込みの最大の振幅値を決定する。
【0085】
図30は、心臓サイクルを決定する方法3000のフローチャートである。方法は、心臓サイクルの前部(各心臓サイクルの始まり)を強調するために、生体インピーダンスモニターからの生体インピーダンス信号をフィルタリングし(3002)、フィルタリングの後に、生体インピーダンス信号のパワースペクトルの最初の5つの高調波を分析することによって、心臓サイクルの時間-振幅包絡線を計算する(3004)。方法は、次に、前記計算された時間-振幅包絡線との比較によって、心臓サイクルを選択し(3006)、誤って検出された前部を排除する。別の実施形態において、干渉アーチファクトを示す心臓サイクルを除く方法はまた、複数の心臓サイクルのうちの各々の内のチェックポイントを参照する時間及び振幅関係を検出し、複数の心臓サイクルのうちの各々の間の時間及び振幅関係を比較し、さらに、複数の比較基準に従って、アーチファクトの存在を示す選択された心臓サイクルを調べる。別の様態において、方法は、各心臓サイクルに対するベクトル、特に、各選択された心臓サイクルに対する多次元ベクトルを構築する。方法は、多次元ベクトル、他の心臓サイクルに対するこのようなベクトルを比較し、隣接する他の心臓サイクルのベクトルを持たないベクトルを備える心臓サイクルを排除する。
【0086】
図31は、有効な左心室駆出時間(ELVET)を決定する方法3100のフローチャートである。方法は、(生体インピーダンスモニターデバイスからの)生体インピーダンス信号をフィルタリングし(3102)、フィルタリングされた信号の呼吸の波を抑制する(3104)。方法は、心臓サイクルを検出し(3106)、生体インピーダンス信号の時間微分を計算し(3108)、時間微分の最大値を決定する(3100)。方法は、次に、有効な駆出開始時間を決定し(3112)、有効な駆出終了時間を決定し(3114)、有効な駆出開始及び終了時間の間の時間における変化としての有効な左心室駆出時間(ELVET)を計算する(3116)。
【0087】
図32は、一回拍出量を決定する方法3200のフローチャートである。生体インピーダンスモニターを使用する方法は、固有血液抵抗率(P)を決定し、患者へ接触させられる2つの生体インピーダンス電極の間の距離Lを測定し(3204)、基礎胸腔インピーダンスを決定する(3206)。方法は、有効な左心室駆出時間(ELVET)を決定し、Kは、患者の身体の組成に関する新しいスケールファクターである方程式によって、一回拍出量SVを計算する。一回拍出量及び心拍数の産出物としての心拍出量を決定する方法も開示される。
【0088】
説明を目的とする先の記述は、特定の実施形態を参照した。しかしながら、上の例示的な解説は、開示された明確な形態に、開示を網羅的になるように又は制限するように意図しない。多くの変更及び変動が、上記の教示の点から見ると可能である。開示の原理及びその実践的な応用を最良に説明するために、実施形態が選ばれ、記述され、それによって、当業者が、開示内容及び意図される特定の使用に適するような種々の変更とともに種々の実施形態を最良に利用することを可能にする。
【0089】
本書で開示するシステム及び方法は、1又は複数のコンポーネント、システム、サーバ、機器、他のサブコンポーネントを介して実装されることがある、又はこのようなコンポーネントの間に分配されることがある。システムとして実装されたとき、このようなシステムは、とりわけ、汎用目的コンピュータにおいて認められるソフトウェアモジュールなどのコンポーネント、汎用目的CPU、RAMなどを含む及び/又は伴うことがある。新方式がサーバ上に存在する実装において、このようなサーバは、汎用目的コンピュータにおいて認められるなどのCPU、RAMなどのコンポーネントを含む又は伴うことがある。
【0090】
加えて、本書のシステム及び方法は、上記の説明を越えて、異種の又は全く異なるソフトウェア、ハードウェア、及び/又はファームウェアコンポーネントを備える実装を介して達成されることがある。このような他のコンポーネント(例えば、ソフトウェア、処理コンポーネントなど)、及び/又は本発明に関連付けられた又は本発明を具体化するコンピュータ可読メディアに関して、例えば、本書の新方式の様態は、多数の汎用目的又は専用目的コンピューティングシステム又は構造とともに、矛盾なく実装することができる。本書の新方式との使用に適し得る、種々の例示的なコンピューティングシステム、環境及び/又は構造は、パーソナルコンピュータ内部の又はパーソナルコンピュータ上に具体化されるソフトウェア又は他のコンポーネント、経路指定/接続的コンポーネントなどのサーバ又はサーバコンピューティングデバイス、ハンドヘルド又はラップトップデバイス、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースのシステム、セットトップボックス、消費家電デバイス、ネットワークPC、他の存在するコンピュータプラットフォーム、上記のシステム又はデバイスの1又は複数を含む分散コンピューティング環境などを含むことがあるが、これらに限定されない。
【0091】
場合によっては、システム及び方法の様態は、プログラムモジュールを含む論理/論理命令を介して実現され又は実施され、例えば、このようなコンポーネント又は回路と関連して実行される。概して、プログラムモジュールは、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含むことがあり、これは特定のタスクを実施する、又は本書の特定の命令を実装する。発明は、また、分散ソフトウェア、コンポーネント、又は回路設定の文脈において実践されることがある。分配設定において、制御/命令は、メモリ記憶デバイスを含むローカル又はリモートコンピュータ記憶メディアの両方から発生することがある。
【0092】
本書のソフトウェア、回路及びコンポーネントは、また、1又は複数の種類のコンピュータ可読メディアを含む及び/又は利用することができる。コンピュータ可読メディアは、このような回路及び/又はコンピューティングコンポーネント上に常駐する、関連可能な、任意の使用可能なメディアとすることができ、又はこのような回路及び/又はコンピューティングコンポーネントによってアクセスされることができる。例として、制限しないものとして、コンピュータ可読メディアは、コンピュータ記憶メディア及び通信メディアを含むことがある。コンピュータ記憶メディアは、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール又は他のデータなどの情報の記憶のための任意の方法又は技術で実装される、揮発性の及び不揮発性の、取り外し可能の及び取り外し不可のメディアを含む。コンピュータ記憶メディアは、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ又は他のメモリ技術、CD-ROM、デジタルバーサタイルディスク(DVD)又は他の光学記憶、磁気テープ、磁気ディスク記憶又は他の磁気記憶デバイス、若しくは好まれる情報を記憶するために使用することができ、コンピューティングコンポーネントによってアクセスされることができる任意の他の媒体を含むが、これらに限らない。通信メディアは、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール及び/又は他のコンポーネントを含むことができる。さらに、通信メディアは、有線ネットワーク又は直接有線接続などの有線メディアを、一時的なメディアを含む本書における任意のこのような種類のメディアが存在しなくとも、含むことができる。上記の任意の組み合わせはまた、コンピュータ可読メディアの範囲内に含まれる。
【0093】
本記述において、用語コンポーネント、モジュール、デバイスなどは、多様な手段において実装することができる任意の種類の論理又は機能、ソフトウェア要素、回路、ブロック及びプロセスを参照することがある。例えば、種々の回路及び/又はブロックの機能は、互いに組み合わせて、任意の他の数のモジュールにすることができる。各モジュールはさらに、本書の新方式の機能を実装するために中央処理装置によって読み取られるように、実体メモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ、リードオンリーメモリ、CD-ROMメモリ、ハードディスクドライブなど)上に記憶されるソフトウェアプログラムとして実装されることがある。また、モジュールは、送信搬送波を介して汎用目的コンピュータ又は処理/グラフィックハードウェアへ送信される、プログラミング命令を含むことができる。さらに、モジュールは、本書の新方式に包含される機能を実装する、ハードウェア論理回路として実装することができる。最終的に、モジュールは、専用目的命令(SIMD命令)、field programmable logic arrays又は望まれるレベルのパフォーマンス及びコストを提供するそれらの任意の混成を使用して、実装することができる。
【0094】
本書で開示されるように、開示と一貫する特徴は、コンピュータハードウェア、ソフトウェア及び/又はファームウェアを介して実装されることがある。例えば、本書で開示されるシステム及び方法は、例えば、データベース、デジタル電子回路、ファームウェア、ソフトウェア又はそれらの組み合わせをまた含むコンピュータなどのデータプロセッサを含む種々の形態において具体化されることがある。さらに、いくつかの開示された実装は、特定のハードウェアコンポーネントを記述するが、本書の新方式と一貫するシステム及び方法は、ハードウェア、ソフトウェア及び/又はファームウェアの任意の組み合わせとともに実装されることがある。その上、上述の特徴、並びに他の様態及び本書の新方式の原理は、種々の環境において実装されることがある。このような環境及び関連する応用は、発明に従って種々のルーチン、プロセス及び/又は作用を実施するために、特別に構築されることがある、又はそれらは、必要な機能性を提供するために、コードによって選択的に作動される又は構成されることがある、汎用目的コンピュータ又はコンピューティングプラットフォームを含むことがある。本書で開示されるプロセスは、任意の特定のコンピュータ、ネットワーク、アーキテクチャ、環境又は他の機器に固有に関連しない。例えば、種々の汎用目的マシンは、発明の教示に従って書き込まれるプログラムとともに使用されることがある、又は必要とされる方法及び技法を実施するために専門の機器又はシステムを構築するために、より便利となることがある。
【0095】
論理のような本書に記述する方法及びシステムの様態はまた、特定用途向け集積回路と同様に、field programmable gate arrays(「FPGA」)、programmable array logic(「PAL」)デバイス、電気的にプログラム可能な論理及びメモリデバイス、及びスタンダードセルベースのデバイスなどのプログラム可能な論理デバイス(「PLD」)を含む、任意の多様な回路に機能的にプログラムされるように、実装されることがある。実装する様態に対するいくつかの他の可能性は、メモリデバイス、メモリを備えるマイクロコントローラー(EEPROMなど)、埋め込みマイクロプロセッサ、ファームウェア、ソフトウェアなどを含む。さらに、様態は、ソフトウェアベースの回路エミュレーション、ディスクリートロジック(連続的及び組み合わせ)、カスタムデバイス、ファジィ(ニューラル)論理、量子デバイス及び任意の上記のデバイスの種類のハイブリッドを有するマイクロプロセッサで具体化されることがある。基本的なデバイス技術は、例えば、相補型MOS(「CMOS」)のような金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(「MOSFET」)技術、エミッタ結合論理(「ECL」)のようなバイポーラ技術、ポリマー技術(例えば、シリコン複合ポリマー及び金属複合ポリマー金属構造)、アナログとデジタルとの混成などの、多様なコンポーネントの種類において提供されることがある。
【0096】
本書で開示する種々の論理及び/又は機能は、それらの行動、レジスタ転送、論理コンポーネント及び/又は他の特性の点において、ハードウェア、ファームウェア及び/又は種々のマシン可読又はコンピュータ可読メディアで具体化されるデータ及び/又は命令の任意の数の組み合わせを使用することを可能にすることができることにまた留意されたい。このようなフォーマット化されたデータ及び/又は命令が付帯化されることがあるコンピュータ可読メディアは、一時的なメディアを含まないが、種々の形態(例えば、光学、磁気又は半導体記憶メディア)の不揮発性記憶メディアを含むが、これらに限定されない。文脈が明確に別様に必要としない限りは、記述全体にわたって、「含む」、「含んでいる」などの語は、排他的又は網羅的な意味に反するように、包括的な意味で解釈されるべきであり、これは、「含むが、これに限られない」の意味で述べるべきである。単数又は複数を使用する語はまた、複数又は単数をそれぞれ含む。加えて、「本書で」、「下文で」、「上記の」、「下記の」の語、及び類似の趣旨の語は、この出願を全体として指し、本出願の任意の特定の部分を指さない。2又はより多くの項目の参照において「又は」の語が使用されるとき、その語は、リストにおける任意の項目、リストにおける全ての項目、及びリストにおける項目の任意の組み合わせ、の解釈を包含する。
【0097】
発明の一定の現在好まれる実装が本書で明確に記述されでも、本書で示され、記述される種々の実装の変動及び変更は、本発明の本質及び範囲から離れることなく、作成することができることが、属する当業者にとって明らかとなるだろう。従って、法律の適用可能な規則によって必要とされる範囲にのみ制限されることを意図する。
【0098】
上記は開示の特定の実施形態を参照するが、この実施形態における変化は、本開示の原理及び範囲から離れることなく、添付の特許請求の範囲によって定められる範囲を作成できることが、当業者によって認識されるだろう。
【国際調査報告】