(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-10
(54)【発明の名称】炭素質材料の液化のための方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
C10G 1/00 20060101AFI20240903BHJP
B01J 19/12 20060101ALI20240903BHJP
C10G 1/06 20060101ALI20240903BHJP
H05B 6/64 20060101ALI20240903BHJP
【FI】
C10G1/00 H
B01J19/12 A
C10G1/06 B
H05B6/64 J
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505525
(86)(22)【出願日】2022-07-29
(85)【翻訳文提出日】2024-03-07
(86)【国際出願番号】 US2022038812
(87)【国際公開番号】W WO2023009788
(87)【国際公開日】2023-02-02
(32)【優先日】2021-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521300186
【氏名又は名称】キューウェイブ ソリューションズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】バダック,ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】ブース,ライアン
(72)【発明者】
【氏名】ハリス,ケイトリン
(72)【発明者】
【氏名】ラレー,クリフ
(72)【発明者】
【氏名】シュレーグル,スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】トロイアーノ,リチャード
(72)【発明者】
【氏名】コンロイ,ウェスレー
【テーマコード(参考)】
3K090
4G075
4H129
【Fターム(参考)】
3K090AB07
3K090AB20
3K090BB20
4G075AA13
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4G075FB13
4H129AA01
4H129BA01
4H129BA02
4H129BB03
4H129BC08
4H129BC30
4H129NA21
4H129NA46
(57)【要約】
電磁放射線を使用する方法を含む、炭素質材料を液化するための方法。炭素質材料を液化するためのシステム。システムは、反応物質を混合するための循環導管、及び/又は電磁放射線に依存する加熱装置を含み得る。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液化の方法であって、
水素供与体を提供することと、
固体炭素質材料と前記水素供与体とを接触させて、前記固体炭素質材料の少なくとも一部分を生成物に変換することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記水素供与体を前記提供することが、
(a)サセプタ材料に電磁エネルギーを照射し、加熱されたサセプタ材料を提供することと、
(b)前記水素供与体と前記加熱されたサセプタ材料とを接触させて、前記水素供与体を少なくとも300℃の温度に加熱することと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記電磁エネルギーが、マイクロ波エネルギーを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記固体炭素質材料と前記水素供与体との前記接触の場を提供するように構成された反応器を提供することと、
任意選択で、前記反応器内での前記固体炭素質材料と前記水素供与体との前記接触の前に、前記反応器を少なくとも300℃の予熱反応器温度まで予熱することと、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記予熱反応器温度が、約450℃~約550℃である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記固体炭素質材料と前記水素供与体との前記接触が、前記固体炭素質材料と前記水素供与体とを混合することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記固体炭素質材料と前記水素供与体との前記混合が、
(i)前記反応器内で前記固体炭素質材料及び前記水素供与体を攪拌すること、
(ii)(a)前記固体炭素質材料の少なくとも一部分、(b)前記水素供与体の少なくとも一部分、若しくは(c)それらの組み合わせを前記反応器から取り出し、次いで、前記反応器に戻すこと、又は
(iii)それらの組み合わせ、を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記固体炭素質材料と前記水素供与体との前記接触が、大気圧よりも大きい圧力で生じる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記大気圧よりも大きい圧力が、前記水素供与体の臨界圧力以上である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記固体炭素質材料と前記水素供与体との前記接触が、不活性雰囲気中で生じる、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記固体炭素質材料と前記水素供与体との前記接触の前に、前記固体炭素質材料を約100℃~約300℃の温度に加熱することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記固体炭素質材料が粒子状形態であり、約0.1μm~約5mmの平均粒径を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記固体炭素質材料と前記水素供与体との前記接触の前に、前記固体炭素質材料を粉砕することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記固体炭素質材料の前記粉砕が、
(i)循環流体及び(ii)炭素質材料の粒子を含む第1の流れをジェットミルの粉砕チャンバに配設して、(a)前記循環流体及び(b)粉砕された炭素質材料を含む第2の流れを生成することであって、前記ジェットミルが、前記循環流体によって加圧される、生成することと、
前記第2の流れをサイクロンセパレータに転送することであって、前記サイクロンセパレータが、前記粉砕された炭素質材料の第1の部分を前記粉砕された炭素質材料の第2の部分から分離するように構成されており、前記粉砕された炭素質材料の前記第1の部分が、閾値粒径以上の粒径を有する粒子を含み、前記粉砕された炭素質材料の前記第2の部分が、前記閾値粒径未満の粒径を有する粒子を含む、転送することと、
第1の収集器内に前記粉砕された炭素質材料の前記第1の部分を収集することと、
第2の収集器に、(1)前記循環流体及び(2)前記粉砕された炭素質材料の前記第2の部分を含む第3の流れを転送することであって、前記第2の収集器が、前記粉砕された炭素質材料の前記第2の部分を前記第3の流れから分離して、前記循環流体を含む第4の流れを生成するように構成されている、転送することと、
前記第4の流れを前記炭素質材料の追加の粒子と接触させて、第5の流れを生成することと、を含み、
前記粉砕された炭素質材料の前記第1の部分が、前記固体炭素質材料を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記循環流体が、窒素ガス、二酸化炭素、又はそれらの組み合わせを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記生成物が、流体生成物であり、前記流体生成物が、生成物ガス、生成物凝縮物、生成物液体、又はそれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記固体炭素質材料が、石炭を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記水素供与体が、テトラリンを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記水素供与体が、少なくとも300℃の温度を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記固体炭素質材料が、スラリー又はペーストの成分である、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
システムであって、
反応器と、
水素供与体フィーダと、
生成物液体収集リザーバと、備え、
前記水素供与体フィーダ及び前記生成物液体収集リザーバが、前記反応器と流体連通しており、
前記反応器が、炭素質材料フィーダからの炭素質材料を受容するように構成されており、
前記水素供与体フィーダが、前記反応器に水素供与体を提供するように構成されている、システム。
【請求項22】
前記反応器の内容物の少なくとも一部分を前記反応器から取り出し、次いで、前記反応器に戻すように構成された循環導管を更に備える、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記循環導管が、
(i)前記反応器、(ii)前記反応器及び前記水素供与体フィーダ、(iii)前記反応器及び前記生成物液体収集リザーバ、又は(iv)前記反応器、前記水素供与体フィーダ、及び前記生成物液体収集リザーバと流体連通しているポンプを備える、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記ポンプが、各サイクルにつき前記反応器の内容物の約2重量%~約15重量%を変位させるのに十分な空洞体積を有する容積式ポンプである、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
反応器ヒータを更に備える、請求項21に記載のシステム。
【請求項26】
コンデンサと、
生成物凝縮物収集リザーバと、を更に備え、
前記コンデンサが、前記反応器と流体連通しており、前記生成物凝縮物収集リザーバが、前記コンデンサと流体連通している、請求項21に記載のシステム。
【請求項27】
第1のプロセスガスフィーダを更に備え、前記第1のプロセスガスフィーダが、前記反応器、前記炭素質材料フィーダ、前記生成物液体収集リザーバ、又はそれらの組み合わせと流体連通している、請求項21に記載のシステム。
【請求項28】
前記第1のプロセスガスフィーダが、前記反応器及び前記炭素質材料フィーダと流体連通している、請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
第2のプロセスガスフィーダを更に備え、前記第2のプロセスガスフィーダが、前記生成物液体収集リザーバと流体連通している、請求項27に記載のシステム。
【請求項30】
前記炭素質材料フィーダが、ホッパーを備える、請求項21に記載のシステム。
【請求項31】
前記炭素質材料フィーダが、ロックホッパーを更に備え、前記ロックホッパーが、(i)前記ホッパーと前記反応器との間に配置されており、(ii)第1のプロセスガスフィーダ、前記ホッパー、前記反応器、又はそれらの組み合わせと流体連通している、請求項30に記載のシステム。
【請求項32】
前記反応器内に配設された混合装置を更に備える、請求項21に記載のシステム。
【請求項33】
前記水素供与体フィーダが、装置を備え、前記装置が、
電磁波透過性材料で少なくとも部分的に形成されたチューブと、
アプリケータであって、(i)前記チューブの第1の端部が、前記アプリケータに固定的に装着されているか、又はばね式で装着されており、(ii)前記チューブの少なくとも一部分が、前記アプリケータ内に配置されている、アプリケータと、を備える、請求項21に記載のシステム。
【請求項34】
前記チューブ内に配設されたサセプタ材料を更に備え、前記チューブ内の前記サセプタ材料の少なくとも一部分が前記アプリケータ内に配置されている、請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
前記サセプタ材料が、粒子状形態である、請求項34に記載のシステム。
【請求項36】
前記チューブの第2の端部が、前記アプリケータに固定的に装着されているか、又はばね式で装着されている、請求項33に記載のシステム。
【請求項37】
前記チューブの前記第1の端部が、前記アプリケータにばね式で装着されているか、前記チューブの前記第2の端部が、前記アプリケータにばね式で装着されているか、又は前記チューブの前記第1の端部と前記チューブの前記第2の端部の両方が、前記アプリケータにばね式で装着されている、請求項36に記載のシステム。
【請求項38】
前記装置と流体連通している熱交換器を更に備える、請求項33に記載のシステム。
【請求項39】
(i)前記第1のプロセスガスフィーダと前記反応器との間に配置された第1のバルブ、
(ii)前記水素供与体フィーダと前記反応器との間に配置された第2のバルブ、
(iii)前記コンデンサと前記反応器との間に配置された第3のバルブ、
(iv)前記生成物液体収集リザーバと前記反応器との間に配置された第4のバルブ、
(v)前記第1のプロセスガスフィーダと前記炭素質材料フィーダとの間に配置された第5のバルブ、
(vi)前記第2のプロセスガスフィーダと前記生成物液体収集リザーバとの間に配置された第6のバルブ、
(vii)前記反応器の第1の開口と前記循環導管の前記ポンプとの間に配置されており、前記反応器の前記第1の開口及び前記循環導管の前記ポンプと流体連通している第7のバルブ、並びに
(viii)前記生成物液体収集リザーバと前記循環導管との間に配置された第8のバルブからなる群から選択される少なくとも1つのバルブを更に備える、請求項21~38のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項40】
前記第7のバルブが、循環バルブであり、前記第4のバルブが、ドレンバルブである、請求項39に記載のシステム。
【請求項41】
前記第2のバルブが、前記水素供与体フィーダと前記循環導管との間に配置されている、請求項39に記載のシステム。
【請求項42】
前記第4のバルブが、前記反応器の第2の開口と前記循環導管の前記ポンプとの間に配置されており、前記第8のバルブが、前記循環導管の前記ポンプと前記生成物液体収集リザーバとの間に配置されている、請求項39に記載のシステム。
【請求項43】
液化の方法であって、
請求項39に記載のシステムを提供することと、
任意選択で、前記反応器ヒータを用いて前記反応器を、少なくとも300℃の予熱反応器温度まで加熱することと、
任意選択で、前記第1のプロセスガスフィーダからのプロセスガスを前記反応器内に配設して、前記反応器を大気圧よりも大きい圧力に加圧することと、
前記水素供与体を前記反応器内に配設することと、
任意選択で、前記反応器内で前記大気圧よりも大きい圧力を維持することと、
前記炭素質材料フィーダからの前記炭素質材料を前記反応器内に配設して、前記炭素質材料と前記反応器内の前記水素供与体とを接触させ、前記炭素質材料の少なくとも一部分を生成物に変換することと、
前記生成物凝縮物収集リザーバ内に生成物凝縮物を収集することと、
前記生成物液体収集リザーバ内に生成物液体を収集することと、を含む、方法。
【請求項44】
前記生成物凝縮物及び/又は前記生成物液体の前記収集の前に、前記コンデンサと前記反応器との間に配置された前記第3のバルブを介して前記反応器を減圧することを更に含む、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記炭素質材料フィーダから前記反応器内への前記炭素質材料の前記配設中及び/又は前記配設後に、前記炭素質材料及び前記水素供与体の少なくとも一部分を前記循環導管を介して取り出し、次いで、前記反応器に戻すことを更に含む、請求項43に記載の方法。
【請求項46】
前記反応器内で前記大気圧よりも大きい圧力を前記維持することが、(i)前記第1のプロセスガスフィーダからの追加量の前記プロセスガスを前記反応器内に配設すること、(ii)前記プロセスガスの一部分が前記コンデンサを介して前記反応器から排気されることを可能にすること、又は(iii)それらの組み合わせを含む、請求項43に記載の方法。
【請求項47】
前記炭素質材料フィーダからの前記炭素質材料の前記反応器内への前記配設が、
(i)前記ホッパーからの前記炭素質材料を前記ロックホッパー内に配設することと、
(ii)前記ロックホッパー内の前記炭素質材料を、前記第1のプロセスガスフィーダからの前記プロセスガスと接触させることと、
(iii)前記ロックホッパーからの前記炭素質材料を前記反応器内に配設することと、を含む、請求項43に記載の方法。
【請求項48】
前記炭素質材料フィーダからの前記炭素質材料の前記反応器内への前記配設の前に、前記炭素質を約100℃~約300℃の温度に加熱することを更に含む、請求項43に記載の方法。
【請求項49】
前記第1のバルブ、前記第2のバルブ、前記第3のバルブ、及び前記第4のバルブを、前記炭素質材料フィーダからの前記炭素質材料の前記反応器への前記配設の前及び/又は後に閉じることを更に含み、前記第1のバルブ、前記第2のバルブ、前記第3のバルブ、及び前記第4のバルブが、前記生成物を生成するのに有効な時間閉じられる、請求項43に記載の方法。
【請求項50】
前記生成物液体収集リザーバ内での前記生成物液体の前記収集の前に、前記第2のプロセスガスフィーダからの前記プロセスガスを前記生成物液体収集リザーバ内に配設することを更に含む、請求項43に記載の方法。
【請求項51】
前記生成物液体収集リザーバにおける前記生成物液体の前記収集が、(i)前記第4のバルブ、又は(ii)前記第4のバルブ及び前記第8のバルブを開くことを含む、請求項43に記載の方法。
【請求項52】
前記大気圧よりも大きい圧力が、前記水素供与体フィーダによって提供される前記水素供与体の前記臨界圧力以上である、請求項43に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年7月30日に出願された米国仮特許出願第63/227,406号の優先権を主張し、これは、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、液化のための方法及びシステムを含む、炭素質材料の液化に関する。
【背景技術】
【0003】
液化は、石炭などの炭素質材料を、燃料又は石油化学物質として使用することができる1つ以上の液体に変換するために使用することができるプロセスである。
【0004】
石炭の液化は、いくつかの方法で行われてきた。いくつかの方法は、蒸気及び酸素を使用して石炭をガス化して合成ガスを生成し、次いで、この合成ガスをフィッシャートロプシュ法で触媒と反応させて、合成ガスを、有用な炭化水素の範囲を含み得る1つ以上の液体に変換する。いくつかの方法は、粉砕された石炭を燃料として使用され得る1つ以上の液体に変換するために、高圧及び高温の溶媒の存在下で、粉砕された石炭を水素及び触媒と接触させる。
【0005】
しかしながら、これらの方法は、典型的には、エネルギー集約的、非効率的、環境に有害、又はそれらの組み合わせである。
【発明の概要】
【0006】
電磁放射線によって生成された熱に依存する方法及びシステムを含む、前述の欠点のうちの1つ以上を克服する液化のための方法及びシステムが本明細書に提供される。
【0007】
一態様では、液化の方法が提供される。いくつかの実施形態では、この方法は、水素供与体を提供することと、固体炭素質材料と水素供与体とを接触させて、固体炭素質材料の少なくとも一部分を生成物に変換することと、を含む。水素供与体は、少なくとも300℃の温度を有してもよい。固体炭素質材料と水素供与体との接触は、水素供与体の臨界圧力以上の圧力など、周囲圧よりも大きい圧力で生じ得る。
【0008】
別の態様では、液化のために使用され得るシステムを含むシステムが提供される。いくつかの実施形態では、システムは、反応器、水素供与体フィーダ、及び生成物液体収集リザーバを含む。水素供与体フィーダ及び生成物液体収集リザーバは、反応器と流体連通してもよい。反応器は、炭素質材料フィーダからの炭素質材料を受容するように構成されてもよい。水素供与体フィーダは、少なくとも300℃の温度を有する水素供与体などの水素供与体を反応器に提供するように構成されてもよい。システムはまた、反応器の内容物の少なくとも一部分を反応器から取り出し、次いで、反応器に戻すように構成された循環導管を含んでもよい。システムはまた、コンデンサ及び生成物凝縮物収集リザーバを含んでもよい。コンデンサは、反応器と流体連通してもよく、生成物凝縮物収集リザーバは、コンデンサと流体連通してもよい。システムはまた、反応器ヒータを含んでもよい。システムはまた、反応器、炭素質材料フィーダ、生成物液体収集リザーバ、又はそれらの組み合わせと流体連通し得る第1のプロセスガスフィーダなどの1つ以上のプロセスガスフィーダと、生成物液体収集リザーバと流体連通し得る第2のプロセスガスフィーダと、を含み得る。
【0009】
更なる態様では、本明細書に記載のシステムを使用する液化の方法が提供される。いくつかの実施形態では、この方法は、本明細書に記載のシステムのいずれかを提供することと、任意選択で、反応器ヒータを用いて反応器を、少なくとも300℃の予熱反応器温度に加熱することと、第1のプロセスガスフィーダからの不活性ガスなどのプロセスガスを反応器内に配設して、反応器を加圧することと、水素供与体を反応器内に配設することと、炭素質材料フィーダからの炭素質材料を反応器内に配設して、炭素質材料と反応器内の水素供与体とを接触させて、生成物を生成することと、生成物凝縮物収集リザーバ内に生成物凝縮物を収集することと、生成物液体収集リザーバ内に生成物液体を収集することと、を含む。反応器は、大気圧よりも大きい任意の圧力に加圧され得る。例えば、反応器は、水素供与体フィーダ内の水素供与体の臨界圧力以上の圧力に加圧されてもよく、方法は、生成物凝縮液及び生成物液体の収集の前に、水素供与体の臨界圧力以上の圧力などの大気圧以上の圧力を反応器内に維持することを含んでもよい。
【0010】
追加の態様は、続く説明に一部記載され、一部は、説明から明白であるか、又は本明細書に記載の態様の実施により学ばれてもよい。本明細書に記載される利点は、添付の特許請求の範囲に特に指摘される要素及び組み合わせにより実現され、達せられてもよい。前述の概要及び以下の発明を実施するための形態の両方は、単に例示的及び説明的であり、限定的ではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本明細書に記載されるシステムの実施形態の概略図である。
【
図2A】循環導管の実施形態を含む、本明細書に記載のシステムの実施形態の概略図である。
【
図2B】循環導管の実施形態を含む、本明細書に記載のシステムの実施形態の概略図である。
【
図2C】循環導管の実施形態を含む、本明細書に記載のシステムの実施形態の概略図である。
【
図2D】循環導管の実施形態を含む、本明細書に記載のシステムの実施形態の概略図である。
【
図3】コンデンサ及び凝縮物生成物収集リザーバを含む、本明細書に記載のシステムの実施形態の概略図である。
【
図4】反応器ヒータを含む、本明細書に記載されるシステムの実施形態の概略図である。
【
図5A】第1のプロセスガスフィーダを含む、本明細書に記載のシステムの実施形態の概略図である。
【
図5B】第1のプロセスガスフィーダを含む、本明細書に記載のシステムの実施形態の概略図である。
【
図6】第1のプロセスガスフィーダ及び第2のプロセスガスフィーダを含む、本明細書に記載のシステムの実施形態の概略図である。
【
図7】加熱装置及び熱交換器を含む水素供与体フィーダの実施形態を含む、本明細書に記載のシステムの実施形態の概略図である。
【
図8】ホッパー及びロックホッパーを含む炭素質材料フィーダの実施形態を含む、本明細書に記載のシステムの実施形態の概略図である。
【
図9】本明細書に記載のシステムの実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
液化のための方法及びシステムを本明細書に提供する。
【0013】
システム
本明細書に提供されるシステムは、システムの様々な構成要素及び構成要素間の関係(例えば、流体連通)に関して説明される。システムの複数の実施形態が本明細書に記載され、システムの任意の実施形態の任意の構成要素は、システムの異なる実施形態で使用され得る。
【0014】
本明細書で使用されるように、2つの構成要素は、配管及び/又は他の既知の機器を介して、流体が2つの構成要素間を、例えば、一方の構成要素に、かつ/又はから他方の構成要素に流れることを可能にするように、それらが直接接続されるか、又は間接的に接続されるとき、互いに「流体連通」している。バルブ又は他の装置は、存在する場合、互いに「流体連通」している2つの構成要素間の流体の流れを制御するために使用されてもよく、バルブ又は他の装置の存在は、本明細書で定義されるように、2つの構成要素が互いに「流体連通」することを妨げない。
【0015】
いくつかの実施形態では、システムは、反応器、水素供与体フィーダ、及び生成物液体収集リザーバを含む。水素供与体フィーダ及び生成物液体収集リザーバは、反応器と流体連通していてもよい。反応器は、炭素質材料フィーダからの炭素質材料を受容するように構成されてもよい。
【0016】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるシステムは、
図1に示される構成要素を含む。
図1のシステム100は、反応器110、水素供与体フィーダ120、生成物液体収集リザーバ130、及び炭素質材料フィーダ140を含む。
図1のシステム100の水素供与体フィーダ120及び生成物液体収集リザーバ130は、反応器110と流体連通している。
図1の反応器110は、炭素質材料フィーダ140から炭素質材料を受容するように構成されている。
図1の炭素質材料フィーダ140は、反応器110と流体連通してもよく、重力が炭素質材料フィーダ140から反応器110に炭素質材料を移送することを可能にするのに有効な場所に
図1に位置決めされるが、重力以外に、又は重力に加えて1つ以上の力を使用して、炭素質材料を炭素質材料フィーダ140から反応器110に提供する構成を含む他の構成が想定される。例えば、固体炭素質材料は、スラリーの構成要素であってもよく、炭素質材料フィーダ140は、反応器110と流体連通しているスラリーポンプを含んでもよい。水素供与体フィーダ120は、本明細書に記載されるように、少なくとも300℃の温度を有する水素供与体などの水素供与体を反応器110に提供するように構成されてもよい。
【0017】
反応器
本明細書に記載されるシステムの反応器は、固体炭素質材料と水素供与体との接触の場を提供するように構成された任意の反応器を含み得る。反応器が、所望の量の固体炭素質材料及び水素供与体を収容するのに十分な内部容積を有するとき、反応器は、「固体炭素質材料及び水素供与体の接触の場を提供するように構成されている」。
【0018】
反応器は、金属などの任意の材料で形成されてもよく、本明細書に記載のプロセス中に反応器が受けることができる圧力などの力に耐えることができる任意の形状を有してもよい。
【0019】
反応器は、反応器の内容物を混合するように構成された混合装置を含んでもよい。混合装置は、パドルミキサー、オーガミキサー、ガスミキサーなどを含むがこれらに限定されない、任意の既知の攪拌機を含み得る。
【0020】
反応器は、本明細書に記載のシステムの他の構成要素を収容するための1つ以上の開口を含んでもよい。1つ以上の開口の各々は、それぞれ、反応器からの出口のみ、入口のみ、又は出口と入口の両方(例えば、
図9の開口113)を収容し得る。例えば、反応器は、本明細書に記載されるように、循環導管を収容するための1つ以上の開口を含み得る。
【0021】
循環導管
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のシステムは、反応器の内容物(例えば、水素供与体及び炭素質材料)の少なくとも一部分を反応器から取り出し、次いで、反応器に戻すように構成された循環導管を含む。循環導管は、本明細書に記載の方法の任意の部分を通して、又はその間に、連続的に、断続的に、又はそれらの組み合わせで使用することができる。
【0022】
任意の特定の理論に拘束されることを望まないが、循環導管は、反応器の内容物の混合を助け、反応器からの反応器の内容物(例えば、反応物及び/又は生成物)の取り出しを助け、高温で観察された密度の変化にもかかわらず、又はそれらの組み合わせにもかかわらず、反応器の内容物間の適切な化学反応(例えば、化学反応の影響速度及び/又は収率)を促進し得ると考えられる。
【0023】
循環導管は、(i)反応器、(ii)反応器及び水素供与体フィーダ、(iii)反応器及び生成物液体収集リザーバ、又は(iv)反応器、水素供与体フィーダ、及び生成物液体収集リザーバと流体連通しているポンプを含み得る。ポンプは、反応器の内容物の少なくとも一部分を(a)反応器から取り出す、(b)反応器から取り出し、反応器に戻す、又は(c)反応器に戻すように構成されてもよい。言い換えると、ポンプによって加えられた力を使用して、反応器の内容物を反応器に/から取り出す、取り出し、戻す、又は戻すことができる。
【0024】
例えば、ポンプを使用して、開口を介して反応器の内容物の少なくとも一部分を取り出すことができる。その後、反応器の内容物の少なくとも一部分は、開口を介して反応器に戻されてもよく、開口は、反応器の内容物が反応器から取り出されたのと同じ開口であってもよいし、異なる開口であってもよい。
【0025】
いくつかの実施形態では、
図1のシステム100は、例えば、
図2A、
図2B、
図2C、及び
図2Dに示されるように、ポンプを含む。
図2A、
図2B、
図2C、及び
図2Dのシステム200、201、202、203のポンプ150は、それぞれ、反応器の内容物の少なくとも一部分を(a)反応器110から取り出す、(b)反応器110から取り出し、反応器110に戻す、又は(c)反応器110に戻すように構成されてもよい。ポンプ150は、システムの1つ以上の異なる構成要素と流体連通してもよい。
図2Aのシステム200の実施形態では、ポンプ150は、反応器110と流体連通している。
図2Bのシステム201の実施形態では、ポンプ150は、水素供与体フィーダ120及び反応器110と流体連通している。
図2Cに示されるシステム202の実施形態では、ポンプ150は、生成物液体収集リザーバ130及び反応器110と流体連通している。
図2Dに示されるシステム203の実施形態では、ポンプ150は、水素供与体フィーダ120、生成物液体収集リザーバ130、及び反応器110と流体連通している。
図2A、
図2B、
図2C、及び
図2Dの各々のポンプ150は、循環導管210の実施形態の一部である。
【0026】
循環導管は、一般的に、任意のタイプのポンプを含み得る。いくつかの実施形態では、ポンプは、容積式ポンプである。容積式ポンプなどのポンプは、各サイクルにつき反応器の内容物の約2重量%~約15重量%、約2重量%~約12重量%、約2重量%~約10重量%、約2重量%~約8重量%、又は約4重量%~約8重量%、又は約6重量%を変位させるのに十分な空洞体積を有し得る。例えば、反応器の内容物(固体炭素質材料、水素供与体、及び1つ以上の生成物を含んでもよい)が100kgの総重量を有する場合、ポンプは、各サイクルにつき反応器の内容物の約2kg~約15kgを変位させるのに十分な空洞体積を有してもよい。
【0027】
コンデンサ及び生成物凝縮物収集リザーバ
本明細書に提供されるシステムは、コンデンサ、又はコンデンサ及び生成物凝縮物収集リザーバを含んでもよい。コンデンサは、反応器と流体連通してもよく、生成物凝縮物収集リザーバは、コンデンサと流体連通してもよい。
【0028】
いくつかの実施形態では、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、及び
図2Dのシステム100、200、201、202、203は、それぞれ、例えば、
図3に示されるように、コンデンサ160及び生成物凝縮物収集リザーバ170を含む。
図3は、
図1の構成要素と、反応器110と流体連通しているコンデンサ160と、コンデンサ160と流体連通している生成物凝縮物収集リザーバ170とを含むシステム300を示す。
図3のシステム300は、
図1のシステム100の構成要素を含むが、コンデンサ160及び生成物凝縮物収集リザーバ170は、それぞれ、
図2A、
図2B、
図2C、及び
図2Dに示されるシステム200、201、202、203のいずれかに含まれてもよい。
【0029】
反応器ヒータ
いくつかの実施形態において、本明細書で提供されるシステムは、反応器ヒータを含む。反応器ヒータは、反応器及び/又は反応器の内容物の少なくとも一部分の温度を増加させ、かつ/又は維持するように構成され得る。反応器ヒータは、反応器に隣接して、又は反応器と接触して配置されてもよい。例えば、反応器ヒータは、反応器の少なくとも一部分に接触し得る。いくつかの実施形態では、反応器ヒータは、反応器が少なくとも部分的に浸され得る流体浴である。
【0030】
いくつかの実施形態では、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、及び
図3のシステム100、200、201、202、203、300は、それぞれ、例えば、
図4に示されるように、反応器ヒータ111も含む。
図4は、
図1の構成要素と、反応器110に少なくとも部分的に接触する反応器ヒータ111とを含むシステム400を示す。
図4のシステム400は、
図1のシステム100の構成要素を含むが、反応器ヒータ111は、それぞれ、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、及び
図3に示されるシステム200、201、202、203、300のいずれかに含まれてもよい。
【0031】
反応器に加えて、反応器ヒータは、本明細書に記載のシステムの1つ以上の他の構成要素を加熱するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、システムは、本明細書に記載のシステムの他の構成要素のうちの1つ以上を加熱するように構成された1つ以上の追加のヒータを含む。反応器ヒータ及び/又は1つ以上の追加のヒータの有効性は、絶縁材料などの任意の既知の機器又は材料で改善されてもよい。
【0032】
プロセスガスフィーダ
本明細書に提供されるシステムは、1つ以上のプロセスガスフィーダを含み得る。プロセスガスフィーダは、本明細書に記載のシステムの1つ以上の構成要素にプロセスガスを提供することができ、任意選択で、プロセスガスによって少なくとも部分的に提供される圧力を適用及び/又は維持することができる任意の装置であってもよい。プロセスガスは、不活性ガス(N2など)、反応性ガス(H2など)、又はそれらの組み合わせを含み得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるシステムは、反応器、炭素質材料フィーダ、生成物液体収集リザーバ、又はそれらの組み合わせと流体連通し得るプロセスガスフィーダを含む。いくつかの実施形態では、プロセスガスフィーダは、反応器及び炭素質材料フィーダと流体連通している。
【0034】
本開示の部分は、プロセスガスフィーダを「第1のプロセスガスフィーダ」及び「第2のプロセスガスフィーダ」と称するが、用語「第1の」及び「第2の」は、利便性のためにのみ使用され、システムが本明細書で「第2の」フィーダとして特徴付けられるフィーダを含む場合、「第1の」フィーダがシステム内に存在しなければならないことを示すものではない。
【0035】
いくつかの実施形態では、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3、及び
図4のシステム100、200、201、202、203、300、400は、それぞれ、例えば、
図5A及び
図5Bに示されるように、第1のプロセスガスフィーダ180も含む。
図5Aは、
図1の構成要素と、反応器110と流体連通している第1のプロセスガスフィーダ180とを含むシステム500の実施形態を示す。
図5Aに示されていないが、第1のプロセスガスフィーダ180は、生成物液体収集リザーバ130と直接流体連通してもよい。任意選択で、第1のプロセスガスフィーダ180からのプロセスガスは、
図5Aに示されるライン181によって、反応器110から生成物液体収集リザーバ130に提供されてもよい。
図5Bは、
図1の構成要素と、反応器110及び炭素質材料フィーダ140と流体連通している第1のプロセスガスフィーダ180とを含むシステム501の実施形態を示す。
図5Bには示されていないが、第1のプロセスガスフィーダ180は、生成物液体収集リザーバ130と直接流体連通してもよい。任意選択で、第1のプロセスガスフィーダ180からのプロセスガスは、
図5Bに示されるライン181によって、反応器110から生成物液体収集リザーバ130に提供されてもよい。
図5A及び
図5Bのシステム500、501はそれぞれ、
図1のシステム100の構成要素を含むが、第1のプロセスガスフィーダ180は、それぞれ、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3、及び
図4に示されるシステム200、201、202、203、300、400のいずれかに含まれてもよい。
【0036】
いくつかの実施形態では、本明細書のシステムは、生成物液体収集リザーバと流体連通し得るプロセスガスフィーダを含む。
【0037】
いくつかの実施形態では、
図5Bのシステム501は、例えば、
図6に示されるように、第2のプロセスガスフィーダを含む。
図6は、
図5Bの構成要素と、生成物液体収集リザーバ130と流体連通している第2のプロセスガスフィーダ190とを含むシステム600の実施形態を示す。
図6のシステム600は、
図5Bのシステム501の構成要素を含むが、第2のプロセスガスフィーダ190は、それぞれ、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3、
図4、及び
図5Aに示されるシステム200、201、202、203、300、400、500、501のうちのいずれかに含まれてもよい。
【0038】
水素供与体フィーダ
水素供与体フィーダは、反応器に水素供与体を提供するように構成されてもよい。水素供与体は、少なくとも100℃、少なくとも200℃、少なくとも300℃、又は少なくとも400℃の温度などの所望の温度で提供されてもよい。
【0039】
水素供与体フィーダは、電磁放射線を使用し得る。例えば、水素供与体フィーダは、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願第17/167,275号(米国特許出願公開第2021/0243857号の下で公開されている)及び国際出願第PCT/US21/16524号(WO2021/158729の下で公開されている)に記載されているシステム又は装置のいずれかを含んでもよい。
【0040】
いくつかの実施形態では、水素供与体フィーダは、装置を含み、装置は、電磁波透過性材料で少なくとも部分的に形成されたチューブと、アプリケータであって、(i)チューブの第1の端部が、アプリケータに固定的に装着されているか、又はばね式で装着されているか、(ii)チューブの少なくとも一部分が、アプリケータ内に配置されている、アプリケータと、を含む。水素供与体フィーダはまた、チューブ内に配設されたサセプタ材料を含み得、チューブ内のサセプタ材料の少なくとも一部分は、アプリケータ内に配置されている。サセプタ材料は、粒子状形態であってもよい。いくつかの実施形態では、チューブの第2の端部が、アプリケータに固定的に装着されているか、又はばね式で装着されている。いくつかの実施形態では、チューブの第1の端部は、アプリケータにばね式で装着されているか、チューブの第2の端部は、アプリケータにばね式で装着されているか、又はチューブの第1の端部とチューブの第2の端部の両方が、アプリケータにばね式で装着されている。
【0041】
いくつかの実施形態では、水素供与体フィーダは、装置と流体連通している熱交換器を含む。
【0042】
いくつかの実施形態では、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3、
図4、
図5A、
図5B、及び
図6のシステム100、200、201、202、203、300、400、500、501、600は、それぞれ、
図7に示されるように、水素供与体フィーダ120も含む。
図7は、
図1の構成要素と、装置121を含む水素供与体フィーダ120とを含むシステム700の実施形態を示す。装置121は、電磁波透過性材料で少なくとも部分的に形成されたチューブ122と、アプリケータ123とを含む。サセプタ材料は、チューブ122内に配設されてもよい。
図7のチューブ122の両端は、2つのヘッドユニット124及びディスクばね125を介してアプリケータ123にばね式で装着されているが、本明細書に記載されるものを含む他の構成が想定される。
図7のシステム700はまた、ポンプ121と流体連通している熱交換器126を含む。水素供与体は、装置121によって加熱されてもよく、加熱された水素供与体の全部又は一部分は、反応器110に提供され、熱交換器126を介して冷却されて、装置121、又はそれらの組み合わせに戻されてもよい。
図7のシステム700は、
図1のシステム100の構成要素を含むが、
図7の水素供与体フィーダ120は、それぞれ、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3、
図4、
図5A、
図5B、及び
図6に示されるシステム200、201、202、203、300、400、500、501、600のいずれかに含まれてもよい。
【0043】
本明細書に記載の装置は、コンテナを含んでもよい。コンテナは、サセプタ材料の粒子などのサセプタ材料を受容するように構成された内部容積を画定してもよい。コンテナは、入口、出口、又は入口及び出口を有してもよい。入口は、内部容積内で水素供与体を受容するための流体入口であってもよく、出口は、内部容積から水素供与体を排出するための流体出口であってもよい。装置は、1つのコンテナ(例えば、チューブ)又は2つ以上の(例えば、2つの)コンテナ(例えば、チューブ)を含んでもよい。チューブが特徴を有するように本明細書に記載されている場合、そのような特徴は、コンテナの特徴であってもよい。逆に、コンテナが特徴を有するように本明細書に記載されている場合、そのような特徴は、チューブの特徴であってもよい。
【0044】
コンテナは、チューブであってもよい。本明細書で使用する場合、「チューブ」という用語は、(i)細長い(例えば、少なくとも1.1:1、少なくとも1.5:1、又は少なくとも2:1の長さ:幅比)か、若しくは細長い部分を含むか、(ii)任意の点で非多角形(例えば、円形、楕円形など)である断面形状を有する内部容積を画定するか、又は(iii)それらの組み合わせであるコンテナを指す。
【0045】
チューブなどのコンテナの内部リザーバは、入口及び出口が存在するとき、入口及び出口と流体接続していてもよい。チューブなどのコンテナは、(i)直線の、湾曲した(例えば、1つ以上のコイルを特徴とする)、曲がった、若しくはこれらの組み合わせであってもよいか、(ii)任意の外側若しくは内側断面形状(例えば、多角形、非多角形など)又は面積を有してもよいか、又は(iii)任意の外寸若しくは内寸を有してもよい。「内側断面形状」及び「内寸」は、内部リザーバの断面形状、寸法、及び/又は容積を指してもよい。「外寸又は内寸」は、チューブが実質的に円筒形であるとき、又は内部リザーバが実質的に円形の断面形状を有するとき、それぞれ外径又は内径である。
【0046】
チューブなどのコンテナは、任意の外寸(複数可)及び任意の内寸(複数可)を有してもよい。外寸(複数可)と内寸(複数可)との間の差が、コンテナの壁の厚さを決定するため、外寸(複数可)及び内寸(複数可)は、コンテナの壁が、(i)圧力などの本明細書に記載の方法の1つ以上のパラメータに耐えることができるように、(ii)サセプタ材料にマイクロ波(例えば、特定の周波数及び/又は波長のマイクロ波)を効果的に、又は所望の程度まで照射することができるように、(iii)所望の場所にサセプタ材料の少なくとも一部分を保持することができるように、又は(iv)これらの組み合わせであるように、選択されてもよい。チューブなどのコンテナは、約5mm~約3m、約10mm~約3m、約20mm~約3m、約50mm~約3m、約100mm~約3m、約250mm~約3m、約500mm~約3m、約1m~約3m、又は約2m~約3mの外寸を有してもよく、内寸は、コンテナ(例えば、チューブ)の壁の所望の厚さを提供するように選択されてもよい。
【0047】
いくつかの実施形態では、チューブ、又はその少なくとも一部分は、実質的に円筒形であり、実質的に円形の断面形状を有する内部リザーバを有する。本明細書で使用される場合、「実質的に円筒形」という語句は、実質的に円形の外側断面形状を有する物体又はその一部を指し、その長さに沿った任意の点での物体の最小外径は、その長さに沿った任意の点での最大外径よりも20%(例えば、100及び少なくとも80)、15%(例えば、100及び少なくとも85)、10%(例えば、100及び少なくとも90)、5%(例えば、100及び少なくとも95)、又は1%(例えば、100及び少なくとも99)以下小さい。本明細書で使用される場合、「実質的に円形の」という語句は、その最大直径(例えば、チューブの外径、内部リザーバの内径)よりも20%(例えば、10及び少なくとも8)、15%(例えば、10及び少なくとも8.5)、10%(例えば、10及び少なくとも9)、5%(例えば、10及び少なくとも9.5)、又は1%(例えば、10及び少なくとも9.9)以下である最小直径(例えば、チューブの外径、内部リザーバの内径)を有する形状を指す。
【0048】
いくつかの実施形態では、電磁波透過性材料で形成されたチューブなどのコンテナの一部分は、実質的に円筒形であり、約3mm~約200mmの外径、及び約2mm~約150mmの内径を有する。いくつかの実施形態では、電磁波透過性材料で形成されたチューブなどのコンテナの一部分は、実質的に円筒形であり、約3mm~約150mmの外径、及び約2mm~約100mmの内径を有する。いくつかの実施形態では、電磁波透過性材料で形成されたチューブなどのコンテナの一部分は、実質的に円筒形であり、約3mm~約75mmの外径、及び約2mm~約60mmの内径を有する。いくつかの実施形態では、電磁波透過性材料で形成されたチューブなどのコンテナの一部分は、実質的に円筒形であり、約15mm~約75mmの外径、及び約10mm~約60mmの内径を有する。いくつかの実施形態では、電磁波透過性材料で形成されたチューブなどのコンテナの一部分は、実質的に円筒形であり、約45mm~約60mmの外径、及び約30mm~約44mmの内径を有する。いくつかの実施形態では、電磁波透過性材料で形成されたチューブなどのコンテナの一部分は、実質的に円筒形であり、約50mm~約54mmの外径、及び約40mm~約44mmの内径を有する。しかしながら、コンテナ(例えば、チューブ)を含む本明細書に記載の装置は、任意の流体流れに対応するようにスケーリングされてもよいため、他の寸法が想定される。例えば、電磁波透過性材料で形成されたチューブなどのコンテナの一部分は、実質的に円筒形であってもよく、約0.5m~約3m、約1m~約3m、又は約2m~約3mの外径、及び約0.4m~約2.9m、約0.9m~約2.9m、又は約1.9m~約2.9mの内径を有する。
【0049】
コンテナ(例えば、チューブ)は、圧力コンテナであってもよい。「圧力コンテナ」は、少なくとも1バール、少なくとも5バール、少なくとも10バール、少なくとも15バール、少なくとも20バール、又は少なくとも25バールの圧力に耐えるように構成されたコンテナを指す。
【0050】
入口及び出口は、存在する場合、水素供与体などの流体がそれぞれ、コンテナ(例えば、チューブ)に入ること及び出ることを可能にする任意のサイズ及び任意の場所の共有開口又は2つの開口を含んでもよい。例えば、コンテナがチューブであるときに、チューブは、チューブの第1の端部又は第2の端部に配置された入口を有してもよく、チューブは、それぞれ、チューブの第2の端部又は第1の端部に配置された出口を有してもよい。代替的に、チューブは、チューブの第1の端部に配置された入口及び出口、又はチューブの第2の端部に配置された入口及び出口を有してもよい。本明細書で使用される場合、「第1の端部」、「第1の端部での」、「第2の端部」、「第2の端部での」などの語句は、チューブなどのコンテナの終端点のうちの1つから始まり、コンテナ(例えば、チューブ)の反対側の端部(例えば、チューブ)に向かってコンテナ(例えば、チューブ)の長さの50%以下で延在する領域を指す。
【0051】
チューブなどのコンテナは、本明細書に記載の装置及びシステム内に存在するとき、又は本明細書に記載の方法で使用されるとき、任意の配向に配置されてもよい。例えば、チューブなどのコンテナは、コンテナ(例えば、チューブ)の長手方向軸が、装置を支持する表面(例えば、地面、床、天井、壁など)に平行(0°)であるように配置されてもよい。更なる例として、コンテナ(例えば、チューブ)は、その長手方向軸が、装置を支持する表面(例えば、地面、床、天井、壁など)に対して垂直(90°)であるように配置されてもよい。いくつかの実施形態では、コンテナ(例えば、チューブ)は、装置を支持する表面(例えば、地面、床、天井、壁など)に対して0°~90°の任意の角度で配置されている。例えば、コンテナ(例えば、チューブ)の長手方向軸と、装置を支持する表面(例えば、地面、床、天井、壁など)との間の角度は、0°~90°、10°~90°、20°~90°、30°~90°、40°~90°、50°~90°、60°~90°、70°~90°、又は80°~90°であってもよい。したがって、コンテナ(例えば、チューブ)が、入口及び出口を含むときに、コンテナの入口及び出口は、装置を支持する表面(例えば、地面、床、天井など)に対して同じ高さで、又は異なる高さで配置されてもよい。例えば、チューブの入口は、コンテナの出口よりも支持面の近くに配置されてもよく、それによってコンテナ(例えば、チューブ)が「アップフロー」モードで動作することを可能にする。代替的に、コンテナ(例えば、チューブ)の出口は、コンテナ(例えば、チューブ)の入口よりも支持面の近くに配置されてもよく、それによってコンテナ(例えば、チューブ)が「ダウンフロー」モードで動作することを可能にする。
【0052】
コンテナ(例えば、チューブ)は、任意の長さ、すなわち、第1の端部の終端点からの直線の距離か、又は存在する場合、第1のキャップから第2の端部までの距離か、又は存在する場合、コンテナ(例えば、チューブ)の第2のキャップまでの距離であってもよい。コンテナ(例えば、チューブ)は、例えば、約0.1m~約5m、約0.1m~約4m、約0.1m~約3m、約0.5m~約3m、約0.5m~約2m、約0.5m~約1.5m、又は約1m~約1.5mの長さを有してもよい。しかしながら、コンテナを含む本明細書に記載の装置は、任意の流体流れに対応するようにスケーリングされてもよいため、他の長さが想定される。
【0053】
コンテナ(例えば、チューブ)は、コンテナ内のサセプタ材料がマイクロ波などの電磁波を照射されることを可能にする任意の材料を含んで(例えば、それらで形成されて)もよい。いくつかの実施形態では、コンテナは、少なくとも部分的に、電磁波透過性材料を含む1つ以上の材料で形成されている。本明細書で使用される場合、「電磁波透過性材料」という語句は、1Lの水の温度を少なくとも5%増加させるのに十分な時間、本明細書に記載されるものなどの1つ以上のタイプの電磁波を照射されたときに、実質的に非加熱(すなわち、5%以下の温度増加)のままである材料を指す。言い換えれば、電磁波透過性材料は、使用のために選択された1つ以上のタイプの電磁波に関して透明であり、必ずしも全ての電磁波ではない。いくつかの実施形態では、コンテナ(例えば、チューブ)は、少なくとも部分的に、マイクロ波透過性材料を含む1つ以上の材料で形成されている。本明細書で使用される場合、「マイクロ波透過性材料」という語句は、1Lの水の温度を少なくとも5%増加させるのに十分な時間、マイクロ波を照射されたときに実質的に非加熱(すなわち、5%以下の温度増加)のままである材料、典型的には低損失誘電材料を指す。マイクロ波透過性材料などの電磁波透過性材料は、セラミック、ポリマー、ガラス、ガラス繊維、無機化合物(例えば、鉱物)、又はこれらの組み合わせから選択されてもよい。いくつかの実施形態では、無機化合物は、一般的に石英と称され得る縮合シリカを含む。いくつかの実施形態では、マイクロ波透過性材料などの電磁波透過性材料は、窒化ケイ素を含む。いくつかの実施形態では、マイクロ波透過性材料などの電磁波透過性材料は、セラミックを含む。いくつかの実施形態では、セラミックは、「SiAlON」セラミックと称され得る、シリコン、アルミニウム、窒素、及び酸素を含む。いくつかの実施形態では、セラミックは、アルミナを含む。アルミナは、最大10重量%、最大5重量%、又は最大1重量%の不純物、例えば、シリカ、カルシア、マグネシア、酸化鉄、酸化ナトリウム、チタニア、酸化クロム、酸化カリウム、酸化ホウ素、又はそれらの組み合わせを含んでもよい市販のアルミナであってもよい。いくつかの実施形態では、アルミナは、99.8%アルミナである(McDaniel Advanced Ceramic Technologies、Pennsylvania,USA)。
【0054】
コンテナ(例えば、チューブ)は、1つ以上の材料で形成されてもよい。例えば、アプリケータ内に配置されたチューブの少なくとも一部分は、1つ以上の電磁波透過性材料で形成されてもよく、一方、1つ以上の他の材料は、コンテナの残りの部分を形成するために使用されてもよい。例えば、コンテナは、セラミック及び金属で形成されてもよい。
【0055】
いくつかの実施形態では、コンテナ(例えば、チューブ)は、1つ以上の電磁波透過性材料で形成されたモノリシック構造である。本明細書で使用する場合、「モノリシック構造」という語句は、材料の単一のピース(例えば、セラミック、金属など)で形成された構造を指す。モノリシック構造を有するコンテナは、例えば、セラミックで完全に形成された単一のチューブ形状のピースを含むチューブであってもよい。セラミックモノリシック構造は、それぞれ第1の端部及び第2の端部の入口及び出口を含んでもよい。いくつかの実施形態では、モノリシック構造は、本明細書に提供される装置の別の部品、例えば、クランプ又はヘッドユニットの他の部品を収容するための1つ以上の構造的特徴(例えば、窪み、溝、隆起、フランジなど)を含む。しかしながら、モノリシック構造は、本明細書に提供される装置の別の部品を収容するように構成された1つ以上の構造的特徴を欠いてもよい。
【0056】
いくつかの実施形態では、コンテナ(例えば、チューブ)は、それぞれ、コンテナ(例えば、チューブ)の第1の端部に配置された第1のキャップ、コンテナ(例えば、チューブ)の第2の端部に配置された第2のキャップ、又はコンテナ(例えば、チューブ)の第1の端部及び第2の端部に配置された第1のキャップ及び第2のキャップを含む。いくつかの実施形態では、コンテナ(例えば、チューブ)の入口は、第1のキャップによって提供される。いくつかの実施形態では、コンテナ(例えば、チューブ)の出口は、第2のキャップによって提供される。例えば、第1のキャップ及び/又は第2のキャップは、それぞれ、水素供与体などの流体がコンテナ(例えば、チューブ)の内部リザーバに入る、又は出ることを可能にする開口部を画定してもよい。第1のキャップ及び/又は第2のキャップは、任意の材料で形成されてもよい。いくつかの実施形態では、第1のキャップ及び/又は第2のキャップは、コンテナ(例えば、チューブ)のマイクロ波透過性材料などの電磁波透過性材料の熱膨張係数と同一又は類似の(例えば、10%以内の)熱膨張係数を有する材料で形成されている。いくつかの実施形態では、第1のキャップ及び/又は第2のキャップは、金属で形成されている。金属は、合金、例えば、鉄、コバルト、及びニッケルを含む合金(例えば、KOVAR(登録商標)合金)であってもよい。いくつかの実施形態では、第1のキャップ及び/又は第2のキャップは、金属を含み、チューブの一部分は、セラミックを含み、第1のキャップ、第2のキャップ、又は第1のキャップと第2のキャップの両方は、チューブと第1のキャップ、第2のキャップ、又は第1のキャップと第2のキャップの両方との間にシールを形成する方式を含む、任意の方式で接合されている。例えば、コンテナ(例えば、チューブ)は、(i)セラミックと金属のろう付け、(ii)接着剤、(iii)チューブのねじ切り端部を、ねじ切りされてもよい第1のキャップ及び/又は第2のキャップに固定すること、又は(iv)これらの組み合わせによって、第1のキャップ、第2のキャップ、又は第1のキャップ及び第2のキャップに接合されてもよい。ろう付けは、圧力などの本明細書に記載の方法の1つ以上のパラメータに耐えるのに十分であり得るシールをもたらし得る。いくつかの実施形態では、コンテナ(例えば、チューブ)の一部分は、アルミナを含み、第1のキャップ、第2のキャップ、又は第1のキャップと第2のキャップの両方は、KOVAR(登録商標)合金を含む。KOVAR(登録商標)合金は、(i)セラミックと金属のろう付け、(ii)セラミック及びKOVAR(登録商標)合金の一方又は両方のねじ切り、又は(iii)これらの組み合わせによって、アルミナなどのセラミックに接合されてもよい。接着剤は、Sauereisen,Inc.(PA,USA)から市販されているものなどのセラミック接着剤であってもよい。第1のキャップ及び/又は第2のキャップは、概して、任意の形状を有してもよい。例えば、第1のキャップ及び/又は第2のキャップは、本明細書に記載のコンテナ(例えば、チューブ)、システム、又は装置の別の部品に対応する特徴(例えば、窪み、溝、隆起、フランジなど)を有してもよい。いくつかの実施形態では、第1のキャップ及び/又は第2のキャップは、第1のキャップ及び/又は第2のキャップが、第1のキャップ及び/又は第2のキャップと本明細書に記載の装置又はシステムの別の部品(例えば、ヘッドユニット)との間のシールなどの本明細書に記載のシールとして、又はその一部として使用されてもよいクランプ又は他のデバイスを収容することを可能にし得る1つ以上の特徴(例えば、任意の多角形又は非多角形の形状の窪み、溝、隆起、フランジなど)を含む。
【0057】
コンテナ(例えば、チューブ)の外寸は、アプリケータの寸法に適合するように選択されてもよい。アプリケータは、例えば、チューブが配置されている1つ以上の開口部を画定する構造を含んでもよい。コンテナ(例えば、チューブ)は、コンテナ(例えば、チューブ)がアプリケータの1つ以上の開口部の少なくとも一部分に接触することを可能にする外寸を有してもよい。コンテナ(例えば、チューブ)は、アプリケータの開口部の対応する寸法よりも約0.1mm~約10mm、約0.1mm~約5mm、約2mm~約4mm、又は約3mm~約3.5mm小さい外寸を有してもよい。アプリケータは、壁によって画定された1つ以上のチャンバを含んでもよく、壁の各々は、チューブが配置されている開口部を画定し、チューブの外寸と開口部の寸法との間の比較的小さい差は、マイクロ波漏れを低減又は排除してもよい。
【0058】
本明細書で使用されるとき、語句「固定的に装着されている」、「固定的に接合されている」などは、非弾性であるように構成されている貼り付けられた、又は固定された接続を説明し、これには、(i)恒久的であるように構成されており(例えば、2つの物体が溶接されている、又は物体が形成時に、マイクロ波ディスラプタを含む第2のキャップなどの2つの特徴を含む)、かつ/あるいは(ii)(a)(1)手で取り外すことができない(例えば、ツールで締め付けられたねじ切りされた留め具、いくつかのタイプの接着剤、締め付けられたカラー、2つの物体間の摩擦を提供する材料など)か、若しくは(2)締緩ツールを介さずに手で取り外すことができ(例えば、タブ及びスロット、隆起及び溝、いくつかのタイプの接着剤、物体間の摩擦を提供する材料など、対応する雄型及び雌型の特徴によって接続されている物体)、かつ/又は(b)本明細書に記載の方法の1つ以上のパラメータ、例えば、圧力、熱、熱膨張によって付与される力(複数可)などを失敗することなく、耐えることができる1つ以上の留め具又は特徴を含む接続を含む。
【0059】
チューブなどの装置、システム、又はその一部は、(i)サセプタ材料がコンテナ(例えば、チューブ)の内部リザーバ及び/又はキャップから逃げるのを防ぐこと、(ii)内部リザーバ、キャップ、ヘッドユニットなどの装置、システム、又はその一部内のサセプタ材料の場所を制御すること、(iii)サセプタ材料が流体に接触するのを防ぐこと、又は(iv)これらの組み合わせを行うために、1つ以上の保持デバイスを含んでもよい。1つ以上の保持デバイスは、コンテナ(例えば、チューブ)の入口内に配設された流体に対して透過性又は不透過性である材料を含んでもよい。1つ以上の保持デバイスは、システム又は装置内の任意の位置に位置してもよい。1つ以上の保持デバイスは、(i)チューブなどのコンテナによって画定された内部容積内に配設されるか、若しくはそれに隣接して配置されてもよく、かつ/又は(ii)流体が内部容積から流出することを可能にしながら、コンテナによって画定された内部容積内にサセプタ粒子を保持するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、保持デバイスは、膜を含む。いくつかの実施形態では、保持デバイスは、流体が通過することができるが、サセプタ粒子などのサセプタ材料が通過することができない複数の開口を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の保持デバイスは、スクリーンを含む。フレームを含んでもよい保持デバイス(例えば、膜、スクリーンなど)は、(i)コンテナ(例えば、チューブ)内若しくはコンテナ(例えば、チューブ)に隣接して、例えば、内部リザーバの一方の端部又は両方の端部に、キャップ内若しくはキャップに隣接して、(ii)ヘッドユニット内若しくはヘッドユニットに隣接して(例えば、ヘッドユニット内、ヘッドユニットとキャップとの間、かつ/又は流体がヘッドユニットから出るパイプ若しくは他のデバイス内に)、又は(iii)これらの組み合わせに位置決め(例えば、固定的に装着)されてもよい。保持デバイスに対して任意のふるい指定が選択されてもよく、例えば、保持デバイスは、任意の好適なメッシュ番号を有してもよい。いくつかの実施形態では、保持デバイスは、4~400、10~200、20~100、又は20~50のメッシュ番号を有するスクリーンである。いくつかの実施形態では、保持デバイスは、30メッシュスクリーンを含む。いくつかの実施形態では、保持機構内の開口の平均開口面積は、20平方mm未満、15平方mm未満、10平方mm未満、5平方mm未満、又は2平方mm未満である。いくつかの実施形態では、保持デバイスは、コンテナに結合されたスクリーン、コンテナに結合された穿孔板、又はコンテナの穿孔壁を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの保持デバイスは、コンテナ(例えば、チューブ)の流体入口に近接する第1の保持構造位置と、流体出口に近接する第2の保持構造位置と、を含む。コンテナ(例えば、チューブ)の入口内に配設された水素供与体などの流体に対して透過性であることに加えて、1つ以上の保持デバイスはまた、開口部を介して、又はそれ以外で、マイクロ波ディスラプタなどのコンテナ(例えば、チューブ)の1つ以上の他の構成要素を収容してもよい。マイクロ波ディスラプタは、例えば、1つ以上の保持デバイスによって画定された開口部内に配置された一部分を含んでもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の保持デバイスは、(i)流体に不透過性であってもよく、(ii)チューブの電磁波透過性材料と同一であっても異なってもよい、マイクロ波透過性材料などの電磁波透過性材料で少なくとも部分的に形成された1つ以上のハウジングを含む。サセプタ材料は、1つ以上のハウジング内に配設されてもよい。ハウジングは、概して任意の形状を有してもよく、コンテナ(例えば、チューブ)は、サセプタ材料が配設されている1つ以上のハウジングを含んでもよい。いくつかの実施形態では、サセプタ材料が配設されているハウジングは、少なくとも3:1(例えば、円筒形状)の長さ:幅比を有する細長いハウジングであり、それによって、水素供与体などの流体が細長いハウジングの外面及びチューブの内面によって少なくとも部分的に画定された領域を横断する「チューブ内チューブ」構成を形成する。いくつかの実施形態では、細長いハウジングのうちの2つ以上は、任意の方式で、コンテナ(例えば、チューブ)内に配置されている。いくつかの実施形態では、1つ以上のハウジングは、コンテナ(例えば、チューブ)に任意の方式で配置された3:1未満の長さ:幅比(例えば、球形、楕円形、正方形、長方形の形状)を有する1つ以上のカプセルを含む。ハウジング内に配設されたサセプタ材料は、粒子状形態、モノリシック形態、又はこれらの組み合わせなど、本明細書に記載のものを含む任意の形態であってもよい。
【0060】
アプリケータ
本明細書に記載の装置は、マイクロ波アプリケータなどのアプリケータを含んでもよい。アプリケータは、サセプタ材料が複数のマイクロ波などの複数の電磁波を照射される間、コンテナ(例えば、チューブ)が任意の方式で装着されている任意のデバイスを含んでもよい。アプリケータ内に導入された複数の電磁波は、複数の電波、複数のマイクロ波、複数の赤外線波、複数のガンマ線、任意の他のタイプの電磁波、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。複数の電磁波は、レーザによって、少なくとも部分的に発生してもよい。(i)「マイクロ波アプリケータ」と称されるもの、(ii)ホスティングマイクロ波と称されるもの、又は(iii)1つ以上のマイクロ波発生器とともに使用されるものを含む、本明細書で提供されるアプリケータのうちのいずれも、前述のタイプの電磁波の各々とともに使用されてもよい。
【0061】
1つ以上のコンテナ(例えば、チューブ)は、少なくとも部分的に、アプリケータ内に配置されてもよい。コンテナ(例えば、チューブ)の少なくとも一部分及び/又はサセプタ材料の少なくとも一部分は、アプリケータ内に配設された電磁波の少なくとも一部分が、それぞれ、コンテナの少なくとも一部分及び/又はサセプタ材料の少なくとも一部分に接触し、それを横断し、かつ/又は照射することを可能にする位置に位置するときに、アプリケータ「内に」配置されている。いくつかの実施形態では、アプリケータは、2つ以上の構成要素を含み、1つ以上のコンテナ(及び、存在する場合、1つ以上のコンテナ内のサセプタ材料)は、電磁波が配設されているアプリケータの構成要素(例えば、容器、モジュラーユニットなど)内に少なくとも部分的に配置されている。例えば、1つのコンテナ、2つのコンテナ、3つのコンテナ、4つのコンテナ、又はそれ超は、少なくとも部分的にアプリケータ内に配置されてもよい。各コンテナは、アプリケータ内に完全に、又は部分的に独立して配置されてもよい。例えば、コンテナがチューブであるときに、チューブは、アプリケータ内に完全に(例えば、チューブのいずれもアプリケータから突出しない)、又はアプリケータ内に部分的に(例えば、チューブの第1の端部又は第1及び第2の端部の両方がアプリケータから突出する)配置されてもよい。
【0062】
アプリケータは、コンテナ(例えば、チューブ)が装着されており、マイクロ波などの電磁波が導入される単一のピース(例えば、容器、モジュラーユニットなど)を含んでもよい。代替的に、アプリケータは、本明細書に記載されるようなマイクロ波が導入される容器又はモジュラーユニットなどの2つ以上のピース、及びコンテナ(例えば、チューブ)が任意の方式で装着されている装着装置(例えば、別個のブラケット及び/又は他の構造(例えば、台座、細長い支持体(例えば、ハンガー、ワイヤ、ロッド、ケーブルロープ、チェーン、配管(例えば、流体連通しているシステムの構成要素の配置など))など)などの少なくとも1つの別個のピースを含んでもよい。アプリケータは、容器及び少なくとも1つの別個のピースを含んでもよく、容器及び少なくとも1つの別個のピースは、同じ又は異なる場所に配置されてもよい。例えば、容器は、床、台座、第1の支持体など上に位置決めされてもよく、(チューブが任意の方式で装着されてもよい)少なくとも1つの別個のピースは、床、台座、支持体、又は天井、壁、第2の台座、第2の支持体などの別の場所に位置決めされてもよいか、又はそこから延在してもよい。
【0063】
いくつかの実施形態では、アプリケータは、第1の端部及び第2の端部を有し、容器の1つ以上の外壁、容器の内側の1つ以上の壁、又はこれらの組み合わせによって画定された1つ以上のチャンバを含む容器を含む。容器の第1の端部及び第2の端部は、例えば、容器の任意の2つの反対側の外壁を含んでもよい。容器の第1の端部、容器の第2の端部、容器の内側の1つ以上の壁、又はこれらの組み合わせは、開口部を画定してもよい。開口部(複数可)は、チューブを収容してもよい。例えば、チューブは、(a)容器の第1の端部、(b)容器の第2の端部、(c)容器の内側の1つ以上の壁、又は(d)これらの組み合わせによって画定される開口部に配置され得る。
【0064】
いくつかの実施形態では、アプリケータは、1つ、1~30個、1~25個、1~15個、1~10個、2~10個、2~8個、4~8個、又は4~6個のチャンバを含む。マイクロ波発生器は、複数のマイクロ波をチャンバ内に導入するように位置決めされてもよい。チャンバの数は、マイクロ波発生器の数よりも大きいか、等しいか、又はそれ未満であってもよい。マイクロ波などの複数の電磁波は、(i)容器の外壁によって画定された開口部を介して、(ii)チャンバ内に配設されたマイクロ波発生器の構成要素によって、(iii)導波路内に配設されたマイクロ波発生器の構成要素によって、又は(iv)これらの組み合わせでチャンバ内に導入されてもよい。本明細書で使用されるとき、「マイクロ波発生器」という語句は、アンテナ、同軸ケーブル、伝送路などのデバイスの構成要素を含む、マイクロ波を生成するデバイスを指す。いくつかの実施形態では、電磁波放射構造は、アンテナ、同軸ケーブルなどのマイクロ波発生器の1つ以上の構成要素を含む。本明細書に記載の方法が、マイクロ波以外の電磁波で実行されるときに、「マイクロ波発生器」は、本明細書に提供される他のタイプの電磁波の発生器で置き換えられてもよい。
【0065】
本明細書で使用される場合、「容器の外壁によって画定された開口部を介してチャンバに導入される」という語句は、チャンバの外側に位置決めされたマイクロ波発生器でマイクロ波を導入することと、容器の外壁によって画定された開口部を介してマイクロ波をチャンバ内に導入することと、を含む。開口部を横断する前に、マイクロ波は、導波路、同軸ケーブル、又は他の伝送路を通過してもよい。
【0066】
本明細書で使用されるように、「チャンバ内に配設されたマイクロ波発生器によってチャンバ内に導入される」という語句は、チャンバ内に配置されているアンテナなどの少なくとも1つの構成要素を有するマイクロ波発生器でチャンバ内にマイクロ波を導入することを指す。このようなマイクロ波発生器の他の構成要素は、チャンバの外側に配置されてもよく、ケーブルを介して、チャンバ内に配置されているアンテナなどの1つ以上の構成要素に接続されてもよい。アンテナで、又はそれ以外で、チャンバの内側にマイクロ波を導入するとき、マイクロ波は、チャンバの外側に配置された導波路を通過しないことがあり、したがって、チャンバは導波路を含まないことがある。
【0067】
本明細書で使用されるように、「導波路内に配設されたマイクロ波発生器によってチャンバ内に導入される」という語句は、導波路内に配置されているアンテナなどの少なくとも1つの構成要素を有するマイクロ波発生器でマイクロ波を生成することを指す。このようなマイクロ波発生器の他の構成要素は、導波路の外側に配置されてもよく、ケーブルを介して、導波路内に配置されているアンテナなどの1つ以上の構成要素に接続されてもよい。マイクロ波が、アンテナ又はそれ以外で、導波路の内側に生成されるとき、マイクロ波は、容器の外壁によって画定された開口部を介してチャンバに入る前に、(i)導波路内のマイクロ波発生器の構成要素と(ii)チャンバ又はチャンバの開口部との間に存在する導波路の部分を含む、導波路の少なくとも一部分を横断してもよい。
【0068】
いくつかの実施形態では、1つ以上のマイクロ波発生器のうちの少なくとも1つは、複数のマイクロ波をチャンバのうちの少なくとも1つ内に導入するように位置決めされている。各チャンバは、1つ以上のマイクロ波発生器と関連付けられてもよい。いくつかの実施形態では、第1、第2、第3などのマイクロ波発生器は、それぞれ、複数のマイクロ波を第1、第2、第3などのチャンバ内に導入するように位置決めされている。いくつかの実施形態では、チャンバの数は、マイクロ波発生器の数を超える。したがって、マイクロ波発生器は、全てのチャンバに位置決めされていない場合がある。いくつかの実施形態では、装置は、3~6個のマイクロ波発生器と、4~6個のチャンバと、を含む。いくつかの実施形態では、チャンバの数は、マイクロ波発生器の数未満である。したがって、2つ以上のマイクロ波発生器は、1つ以上のチャンバに位置決めされてもよい。アプリケータのチャンバは、シングルモードチャンバ又はマルチモードチャンバであってもよい。いくつかの実施形態では、容器を含むアプリケータのチャンバは、マルチモードチャンバである。
【0069】
いくつかの実施形態では、サセプタ材料は、マイクロ波以外の電磁波を含む複数の電磁波を照射され、これらの非マイクロ波電磁波は、マイクロ波発生器のために本明細書に記載される場所のうちのいずれか1つ以上に位置し得る1つ以上のソース(例えば、発生器、アンテナなど)によって生成されてもよい。
【0070】
アプリケータはまた、1つ以上の導波路を含んでもよい。本明細書で使用されるように、「導波路」という用語は、(i)マイクロ波発生器とチャンバとの間に配置されており、(ii)マイクロ波がチャンバに入る前に通過する通路を含み、通路は、通路を横断するときにマイクロ波のエネルギー損失を低減又は排除するように構成されているデバイスを指す。したがって、導波路は、任意の外部形状を有してもよく、通路の形状及び寸法は、マイクロ波のエネルギー損失を低減又は排除するように構成されてもよい。導波路が存在するときに、それはチャンバの開口部から延在し、かつ/又はチャンバの開口部又はその近くに取り付けられてもよい。マイクロ波発生器は、導波路の他の端部に位置決めされ、かつ/又は取り付けられてもよい。導波チューブが延在する、かつ/又は取り付けられているチャンバの開口部は、アルミナ、TEFLON(登録商標)ポリテトラフルオロエチレン、溶融シリカなどのタイルなどの電磁波透過性材料(例えば、マイクロ波透過性材料)で少なくとも部分的に覆われてもよい。いくつかの実施形態では、導波路は、各チャンバとマイクロ波発生器との間に配置されている。1つ以上の導波路は、少なくとも1つのチューニングねじを含んでもよく、これは、インピーダンス整合を可能にする特徴であってもよい。
【0071】
アプリケータは、固体マイクロ波アプリケータを含んでもよい。固体マイクロ波アプリケータは、少なくとも1つのアンテナ、電力構成要素、及び電力構成要素と少なくとも1つのアンテナの各々とを接続するケーブル(例えば、同軸ケーブル)を含んでもよい。1つ以上のアンテナは、本明細書に開示されるアプリケータのチャンバ内に配置されてもよく、各チャンバを少なくとも部分的に画定する壁は、固体マイクロ波アプリケータのケーブルを収容し得る開口部を画定してもよい。例えば、アプリケータは、6つのチャンバを含んでもよく、6つのチャンバのうちの任意の数は、少なくとも1つのアンテナを含んでもよく、アンテナは、1つ以上の電力構成要素に接続されてもよい。1つ以上のアンテナは、本明細書に開示されるアプリケータの導波路内に配置されてもよく、各導波路を画定する任意の壁は、固体マイクロ波アプリケータのケーブルを収容し得る開口部を画定してもよい。例えば、アプリケータは、6つの導波路を含んでもよく、6つの導波路のうちの任意の数は、少なくとも1つのアンテナを含んでもよく、アンテナは、1つ以上の電力構成要素に接続されてもよい。更なる例として、アプリケータは、6つのチャンバと、1~6個の導波路を含んでもよく、6つのチャンバ及び1~6個の導波路のうちの任意の数は、少なくとも1つのアンテナを含んでもよく、アンテナは、1つ以上の電力構成要素に接続されてもよい。
【0072】
アプリケータはまた、1つのモジュラーアプリケータユニットか、又は少なくとも2つのモジュラーアプリケータユニットで形成されてもよい。いくつかの実施形態では、アプリケータは、1~30個のモジュラーアプリケータユニット、1~25個のモジュラーアプリケータユニット、1~20個のモジュラーアプリケータユニット、1~15個のモジュラーアプリケータユニット、1~10個のモジュラーアプリケータユニット、2~10個のモジュラーアプリケータユニットを含む。いくつかの実施形態では、アプリケータは、4~6個のモジュラーアプリケータユニットを含む。
【0073】
各モジュラーユニットは、(i)第1の側面及び第2の側面を有するチャンバと、(ii)第1の側面によって画定された第1の開口部と、(iii)第2の側面によって画定された第2の開口部と、(iv)チャンバの第3の開口部から延在する導波路と、含み得る。アプリケータの各モジュラーアプリケータユニットは、同一であってもよいか、又は少なくとも2つのモジュラーアプリケータユニットは、チャンバの寸法、導波路の寸法、チャンバ、導波路、及び/又は開口部の配向、若しくはこれらの組み合わせなど、任意の方式で異なってもよい。同一であっても異なっていても、アプリケータの任意の2つのモジュラーユニットは、同じ方式で配向されてもよい。各モジュラーユニットのチャンバは、シングルモードチャンバ又はマルチモードチャンバであってもよい。いくつかの実施形態では、各モジュラーユニットのチャンバは、シングルモードチャンバである。
【0074】
いくつかの実施形態では、モジュラーアプリケータユニットのうちの少なくとも2つは、互いに隣接して配置されており、チューブは、隣接するモジュラーアプリケータユニットの第1の開口部及び第2の開口部内に配置されている。いくつかの実施形態では、1~30個のモジュラーアプリケータユニットか、又は2~10このモジュラーアプリケータユニットが、互いに隣接して配置されており、チューブが、各モジュラーアプリケータユニットの第1の開口部及び第2の開口部内に配置されている。2つのモジュラーアプリケータユニットが互いに隣接しているときに、2つのモジュラーアプリケータユニットは、互いに接触してもよいか、又は接触しない場合がある。2つのモジュラーアプリケータユニットが互いに接触するとき、2つのモジュラーアプリケータユニットは、任意の方式で接合されてもよい。例えば、2つのモジュラーアプリケータユニットは、互いに固定的に装着されてもよい。いくつかの実施形態では、モジュラーアプリケータユニットは、対応する雄型及び雌型構造的特徴などの1つ以上の構造的特徴を含み、これらは、2つのモジュラーアプリケータユニットの配置及び/又は接合を可能にしてもよいか、又は緩和してもよい。
【0075】
いくつかの実施形態では、1つ以上のマイクロ波発生器の少なくとも1つは、複数のマイクロ波を1~30個のモジュラーアプリケータユニットの少なくとも1つ内に導入するように位置決めされている。いくつかの実施形態では、装置は、3~6個のマイクロ波発生器を含み、アプリケータは、4~6個のモジュラーアプリケータユニットを含むアプリケータである。
【0076】
チューブは、任意の方式でアプリケータに装着されてもよい。本明細書に記載されるように、チューブは、(i)キャップなどのチューブの一部分をアプリケータに、かつ/又は(ii)ヘッドユニットなどのチューブに接触する別個のデバイスをアプリケータに装着することによって、アプリケータに装着され得る。いくつかの実施形態では、チューブは、アプリケータにばね式で装着されている。いくつかの実施形態では、チューブは、アプリケータに固定的に装着されている。いくつかの実施形態では、第1の端部などのチューブの1つの部品は、アプリケータに固定的に装着されるか、又はばね式で装着されており、第2の端部などのチューブの別の部品は、アプリケータに固定的に装着されるか、又はばね式で装着されている。
【0077】
チューブがアプリケータに固定的に装着されているか、又はばね式で装着されているときに、第1のキャップ若しくは第2のキャップなどのチューブの1つの部品か、又はチューブに接触している第1のヘッドユニット若しくは第2のヘッドユニットなどの装置の別の部品は、(i)アプリケータの容器又はアプリケータのモジュラーアプリケータユニットのうちの1つに直接か、又は(ii)装着装置などのアプリケータの別の部品に装着されてもよい。装着装置は、チューブの一部分がアプリケータに装着されることを可能にする別個の部品(すなわち、容器又はモジュラーアプリケータユニットに接続されていない)であってもよい。装着装置の非限定的な例としては、台座と、ブラケットと、細長い支持体(例えば、ハンガー、チェーン、ケーブル、ロープ、ワイヤ、配管、ホースなど)と、が挙げられる。したがって、装着装置は、本明細書で提供されるシステム内で使用される配管、ホース、又は任意の接続ラインを含んでもよい。
【0078】
本明細書で使用されるとき、「ばね式で装着された」という語句は、弾性であるように構成され、したがって、2つの物体のうちの第1の物体が、(i)第1の物体へ力を加えたときに、第2の物体に対して移動し、(ii)力の除去時に、その元の位置又はその近くの位置に戻ることを可能にする、2つの物体間の接続を説明する。力は、例えば、加熱中に発生し得るチューブなどの装置の一部の膨張によって加えられてもよい。チューブの端部がアプリケータにばね式で装着されているとき、本明細書の装置は、(i)チューブの熱膨張によって付与される力、(ii)ばね式で装着された物体が移動する距離、又は(iii)これらの組み合わせを検出するための1つ以上のデバイスを含んでもよい。例えば、距離検出レーザは、ばね式で装着された物体(例えば、本明細書に記載されるようなヘッドユニット)に固定的に装着されてもよく、レーザ及びばね定数によって決定された距離の変化を使用して、力を計算してもよい。更なる例として、ロードセルは、1つ以上の力を検出又は決定するために使用されてもよい。
【0079】
いくつかの実施形態では、(i)チューブの第1の端部が、アプリケータにばね式で装着されているか、(ii)チューブの第2の端部が、アプリケータに固定的に装着されているか、(iii)チューブの第1の端部が、アプリケータにばね式で装着されており、チューブの第2の端部が、アプリケータに固定的に装着されているか、(iv)チューブの第1の端部が、アプリケータに固定的に装着されているか、(v)チューブの第2の端部が、アプリケータにばね式で装着されており、(vi)チューブの第1の端部が、アプリケータに固定的に装着されており、チューブの第2の端部が、アプリケータにばね式で装着されているか、又は(vii)チューブの第1の端部が、アプリケータにばね式で装着されており、チューブの第2の端部が、アプリケータにばね式で装着されている。
【0080】
本明細書に記載の装置は、(i)チューブの端部などのチューブに接触し、(ii)任意の方式でアプリケータに装着されるように構成されている少なくとも1つのヘッドユニットを含んでもよい。ヘッドユニットは、例えば、容器、モジュラーアプリケータユニット、又は装着装置に装着されてもよい。ヘッドユニットは、ねじ切りされた留め具(例えば、ねじ切りされたか、又は部分的にねじ切りされたボルト、ねじなど)などの1つ以上の留め具で装着されてもよい。ねじ切りされたか、又は部分的にねじ切りされた留め具を使用して、構成要素をアプリケータに固定するときに、アプリケータは、ねじ切りされたか、又は部分的ねじ切りされた窪み、アプリケータから突出するねじ切りされたか、又は部分的にねじ切りされたソケット、留め具がナットで配置及び固定されている開口部など、ねじ切りされたか、又は部分的にねじ切りされた留め具を受容するための対応する特徴を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ヘッドユニットは、1~30個の留め具、1~25個の留め具、1~20個の留め具、1~15個の留め具、1~10個の留め具、1~8個の留め具、1~6個の留め具、1~4個の留め具、1~3個の留め具、2つの留め具、又は1つの留め具で装着されている。ヘッドユニットは、溶接によって装着されてもよい。ヘッドユニットは、アプリケータの容器又はモジュラーアプリケータユニットの一体型構成要素であってもよい。装置は、1つのヘッドユニット、2つのヘッドユニット、又はそれ超を含んでもよく、「第1のヘッドユニット」又は「第2のヘッドユニット」の本明細書に記載される任意の特徴は、それぞれ、「第2のヘッドユニット」又は「第1のヘッドユニット」、又は任意の他のヘッドユニットの特徴であってもよい。
【0081】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の装置は、(i)第1の開口部を画定する第1のヘッドユニットと、(ii)第1の端部及び第2の端部を有する第1の留め具であって、第1の留め具が、第1の開口部に摺動可能に配置されており、第1の留め具の第2の端部が、アプリケータに固定的に装着されている、第1の留め具と、(iii)第1のヘッドユニットと第1の端部及び/又は第1の留め具の第2の端部との間に配置された第1の弾性圧縮可能な装置と、を含む。
【0082】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の装置は、(i)第1の開口部及び第2の開口部を画定する第1のヘッドユニットと、(ii)第1の端部及び第2の端部を有する第1の留め具であって、第1の留め具が、第1の開口部内に摺動可能に配置されており、第1の留め具の第2の端部がアプリケータに固定的に装着されている、第1の留め具と、(iii)第1の端部及び第2の端部を有する第2の留め具であって、第2の留め具が、第2の開口部内に摺動可能に配置されており、第1の留め具の第2の端部がアプリケータに固定的に装着されている、第2の留め具と、(iv)第1のヘッドユニットと第1の留め具の第1の端部及び/又は第2の端部との間に配置された第1の弾性圧縮可能な装置と、(v)第1のヘッドユニットと第2の留め具の第1の端部及び/又は第2の端部との間に配置された第2の弾性圧縮可能な装置であって、チューブの第1の端部及び第1のヘッドユニットが互いに接触する、第2の弾性圧縮可能な装置と、を含む。いくつかの実施形態では、装置はまた、(i)第1のヘッドユニットによって画定された第3の開口部と、(ii)第1の端部及び第2の端部を有する第3の留め具であって、第3の留め具が、第3の開口部内に摺動可能に配置されており、第3の留め具の第2の端部が、アプリケータに固定的に装着されている、第3の留め具と、(iii)第1のヘッドユニットと第3の留め具の第1の端部及び/又は第2の端部との間に配置された第3の弾性圧縮可能な装置と、を含む。いくつかの実施形態では、装置はまた、(i)第1のヘッドユニットによって画定された第4の開口部と、(ii)第1の端部及び第2の端部を有する第4の留め具であって、第4の留め具が、第4の開口部内に摺動可能に配置されており、第4の留め具の第2の端部が、アプリケータに固定的に装着されている、第4の留め具と、(iii)第1のヘッドユニットと第4の留め具の第1の端部及び/又は第2の端部との間に配置された第4の弾性圧縮可能な装置と、を含む。第1の端部及び第2の端部を有する4つを超える留め具が、ヘッドユニットを装着するために使用されるときに、次いで、弾性圧縮可能な装置が、第1のヘッドユニットと、4つを超える留め具の第1の端部及び/又は第2の端部の各々との間に配置されてもよい。
【0083】
本明細書で使用されるように、「摺動可能に装着された」、「摺動可能に配置された」などの語句は、自由に、又は力を加えたときのいずれかで、物体のうちの少なくとも1つの他の物体に対する移動を容易にする、2つの物体間の接続を説明する。
【0084】
本明細書で使用されるように、「弾性圧縮可能な装置」という用語は、1つ以上の力を加えたとき又は除去時に、元の形状及び/又は位置から逸脱し、元の形状及び/又は位置に戻るように構成されている能動又は受動装置を指す。概して、弾性圧縮可能な装置は、本明細書に提供される装置内の任意の位置(例えば、ヘッドユニットと容器との間、ヘッドユニットとスペーサブロックとの間、ヘッドユニットとより高速の第1の端部との間、及びヘッドユニットと留め具の第2の端部との間など)に配置されてもよい。弾性圧縮可能な装置は、チューブ、ヘッドユニット、スペーサブロックなどを含むが、これらに限定されない、本明細書に提供される装置の任意の構成要素の膨張に対応する位置に位置してもよい。弾性圧縮可能な装置(第1、第2、第3、及び第4の弾性圧縮可能な装置など)は、同じであっても異なっていてもよい。弾性圧縮可能な装置(第1、第2、第3、及び第4の弾性圧縮可能な装置など)は、ばね、空気圧ピストンなどの空気圧装置、油圧シリンダなどの油圧装置などを含んでもよい。ばねは、コイルばねを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ばねは、それぞれ、第1の留め具、第2の留め具、第3の留め具、又は第4の留め具など、1つ以上の留め具に摺動可能に装着された1つ以上の皿ばねを含む。いくつかの実施形態では、ばねは、それぞれ、第1の留め具、第2の留め具、第3の留め具、又は第4の留め具など、1つ以上の留め具に摺動可能に装着された2つ以上の皿ばねを含む。いくつかの実施形態では、1~1,000個、1~750個、1~500個、1~250個、1~100個、1~50個、1~25個、又は2~24個の皿ばねは、それぞれ、第1の留め具、第2の留め具、第3の留め具、又は第4の留め具などの1つ以上の留め具に摺動可能に装着されている。
【0085】
いくつかの実施形態では、ヘッドユニットは、少なくとも1つのプレートと、チューブの端部を受容するように構成された部分と、を含む。いくつかの実施形態では、装置は、(i)チューブの端部を受容するように構成された部分と、(ii)第1の開口部を画定するプレートと、(iii)第1の端部及び第2の端部を有する第1の留め具であって、第1の留め具が、第1の開口部内に摺動可能に配置されており、第1の留め具の第2の端部が、アプリケータに固定的に装着されている、第1の留め具と、(iv)プレートと第1の留め具の第1の端部及び/又は第2の端部との間に配置された第1の弾性圧縮可能な装置であって、チューブの端部を受容するように構成された部分が、(a)アプリケータとプレートとの間に配置されており、(b)プレート及びチューブに接触している、第1の弾性圧縮可能な装置と、を含む、第1のヘッドユニットを含む。チューブの端部を受容するように構成された部分は、プレートに接触する非平坦面(例えば、丸みを帯びた、湾曲した、先細りのなど)を含んでもよい。プレートは、チューブの端部を受容するように構成された部分の非平坦面に接触する実質的に平坦面を有してもよい。非平坦面は、本明細書に記載の方法の間に加えられ得る力など、チューブの端部を受容するように構成された部分に力が加えられるとき、チューブの端部を受容するように構成された部分が、プレートに対して移動することを可能にしてもよい。プレートは、チューブの端部を受容するように構成された部分に接触する非平坦面(例えば、丸みを帯びた、湾曲した、先細りのなど)を含んでもよい。チューブの端部を受容するように構成された部分は、プレートの非平坦面に接触する実質的に平坦面を有してもよい。プレートの非平坦面は、本明細書に記載の方法の間に加えられ得る力など、チューブの端部を受容するように構成された部分に力が加えられるとき、チューブの端部を受容するように構成された部分が、プレートに対して移動することを可能にしてもよい。いくつかの実施形態では、チューブの端部を受容するように構成された部分は、プレートの対応する平坦面に接触する平坦面を含む。
【0086】
いくつかの実施形態では、装置は、(i)チューブの端部を受容するように構成された部分と、(ii)プレートであって、第1の開口部及び第2の開口部、第1の端部及び第2の端部を有する第1の留め具であって、第1の留め具が、第1の開口部内に摺動可能に配置されており、第1の留め具の第2の端部がアプリケータに固定的に装着されている、第1の留め具、第1の端部及び第2の端部を有する第2の留め具であって、第2の留め具が、第2の開口部内に摺動可能に配置されており、第1の留め具の第2の端部がアプリケータに固定的に装着されている、第2の留め具、プレートと第1の留め具の第1の端部及び/又は第2の端部との間に配置された第1の弾性圧縮可能な装置、並びにプレートと第2の留め具の第1の端部及び/又は第2の端部との間に配置された第2の弾性圧縮可能な装置であって、チューブの端部を受容するように構成された部分が、(a)アプリケータとプレートとの間に配置されており、(b)プレート及びチューブに接触している、第2の弾性圧縮可能な装置と、を画定するプレートを含む、第1のヘッドユニットを含む。いくつかの実施形態では、装置は、プレートによって画定された第3の開口部と、第1の端部及び第2の端部を有する第3の留め具であって、第3の留め具が、第3の開口部内に摺動可能に配置されており、第3の留め具の第2の端部が、アプリケータに固定的に装着されている、第3の留め具と、プレートと第3の留め具の第1の端部及び/又は第2の端部との間に配置された第3の弾性圧縮可能な装置と、を含む。いくつかの実施形態では、装置は、プレートによって画定された第4の開口部と、第1の端部及び第2の端部を有する第4の留め具であって、第4の留め具が、第4の開口部内に摺動可能に配置されており、第4の留め具の第2の端部が、アプリケータに固定的に装着されている、第4の留め具と、プレートと第4の留め具の第1の端部及び/又は第2の端部との間に配置された第4の弾性圧縮可能な装置と、を含む。第1、第2、第3、及び第4の弾性圧縮可能な装置は、同じであっても異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、第1、第2、第3、又は第4の弾性圧縮可能な装置は、それぞれ、第1のヘッドユニットの第1の留め具、第2の留め具、第3の留め具、又は第4の留め具に摺動可能に装着された1つ以上の皿ばねを含む。いくつかの実施形態では、装置は、それぞれ、第1のヘッドユニットの第1の留め具、第2の留め具、第3の留め具、又は第4の留め具に摺動可能に装着された1~1,000個、1~750個、1~500個、1~250個、1~100個、1~50個、1~25個、又は2~24個の皿ばねを含む。
【0087】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の装置の1つ以上の皿ばねは、一般に「BELLEVILLE(登録商標)Washers」と称され得るKEY BELLEVILLES(登録商標)皿ばね(USA)を含む。
【0088】
第1のヘッドユニットは、チューブの第1の端部などのチューブの一部分に接触してもよい。第1のヘッドユニットは、第1のシールを含んでもよく、チューブの第1の端部などのチューブの一部分は、第1のシールに接触する。第1のシールは、任意の既知のシールを含んでもよく、流体漏出の可能性を防止又は排除する、かつ/又は圧力などの、本明細書に記載の方法の1つ以上のパラメータに耐えるように選択されてもよい。第1のシールは、それがチューブの第1の端部及び第1のヘッドユニットに接触することを可能にする任意の位置に配置されてもよい。例えば、第1のシールは、(i)チューブの外面(例えば、実質的に円筒形のチューブの円周)を迂回することか、(ii)チューブの終端部分(例えば、入口を画定する表面)に接触することか、又は(iii)これらの組み合わせを行ってもよい。
【0089】
いくつかの実施形態では、第1のシールは、ゴムを含む。例えば、第1のシールは、第1のヘッドユニットに接触する第1の端部(例えば、第1のキャップ)などのチューブの部分が実質的に円筒形であるときに、実質的に円形であってもよいゴムリングを含んでもよい。いくつかの実施形態では、第1のシールは、金属リングなどの金属を含む。いくつかの実施形態では、第1のヘッドユニットは、チューブの第1の端部(例えば、第1のキャップ)などのチューブの一部分を受容するように構成された窪みを含む。第1のシールは、存在する場合、窪み内に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、第1のヘッドユニットは、シールの少なくとも一部分を受容するように構成された窪みを含み、シールは、第1のヘッドユニットの窪み内に配置されている。いくつかの実施形態では、チューブ(例えば、キャップ)は、シールの少なくとも一部分を受容するように構成された窪みを含み、シールは、チューブの窪み内に配置されている。チューブの窪みは、チューブのキャップ又は他の部分に位置してもよく、いくつかの実施形態では、チューブの外面(例えば、実質的に円筒形のチューブの円周)を迂回してもよい。いくつかの実施形態では、第1のヘッドユニットは、シールの第1の部分を受容するように構成された窪みを含み、チューブ(例えば、キャップ)は、シールの第2の部分を受容するように構成された窪みを含み、シールは、第1のヘッドユニット及びチューブの窪み内に配置されている。第1のヘッドユニットは、概して、開口部を収容し、チューブに接触することができる任意の形状を有してもよい。
【0090】
本明細書で使用されるように、「シール」という用語、「第1のシール」という語句、「第2のシール」という語句などは、2つの物体間の流体漏出の可能性を排除又は低減する2つの物体間の閉鎖を指す。「シール」は、(i)2つの物体(例えば、溶接され、ろう付けされ、留められ、クランプされ、接着剤などと一緒に接着されている2つの物体)の間の接触、(ii)2つの物体の両方の間に配置されており、2つの物体の両方に接触しているデバイス、又は(iii)これらの組み合わせを含んでもよい。2つの物体の両方の間に配置されており、2つの物体の両方に接触しているデバイスは、例えば、ゴムシール(例えば、VITON(登録商標)ゴムシール)、金属シール(例えば、PARKER HANNIFIN(登録商標)金属シール)、ガスケットなどを含んでもよい。
【0091】
ヘッドユニットは、チューブの入口に流体を提供するか、又はチューブの出口から出る流体がヘッドユニットから出ることを可能にするように構成された1つ以上の開口部を画定してもよい。1つ以上の開口部は、1つ以上のチャネルを含み得る。ヘッドユニットは、クランプ又は他のデバイスを固定するための留め具が摺動可能に配置されている1つ以上の開口部を画定してもよい。
【0092】
いくつかの実施形態では、チューブは、キャップを含んでもよく、キャップは、ヘッドユニットに溶接されるか、クランプされるか、又はヘッドユニットを含んでもよい(例えば、キャップ及びヘッドユニットは、単一の物体の一体部品である)。したがって、シールは含まれなくてもよい。
【0093】
いくつかの実施形態では、装置はまた、第1の開口部を画定する第2のヘッドユニットと、第1の端部及び第2の端部を有する第1の留め具であって、第1の留め具が、第1の開口部に摺動可能に配置されており、第1の留め具の第2の端部が、アプリケータに固定的に装着されている、第1の留め具と、第2のヘッドユニットと第1の端部及び/又は第1の留め具の第2の端部との間に配置された第1の弾性圧縮可能な装置と、を含む。
【0094】
いくつかの実施形態では、装置はまた、第1の開口部及び第2の開口部を画定する第2のヘッドユニットと、第1の端部及び第2の端部を有する第1の留め具であって、第1の留め具が、第1の開口部内に摺動可能に配置されており、第1の留め具の第2の端部がアプリケータに固定的に装着されている、第1の留め具と、第1の端部及び第2の端部を有する第2の留め具であって、第2の留め具が、第2の開口部内に摺動可能に配置されており、第1の留め具の第2の端部がアプリケータに固定的に装着されている、第2の留め具と、第2のヘッドユニットと第1の留め具の第1の端部及び/又は第2の端部との間に配置された第1の弾性圧縮可能な装置と、第2のヘッドユニットと第2の留め具の第1の端部及び/又は第2の端部との間に配置された第2の弾性圧縮可能な装置であって、チューブの第2の端部及び第2のヘッドユニットが互いに接触する、第2の弾性圧縮可能な装置と、を含む。いくつかの実施形態では、装置は、第2のヘッドユニットによって画定された第3の開口部と、第1の端部及び第2の端部を有する第3の留め具であって、第3の留め具が、第3の開口部内に摺動可能に配置されており、第3の留め具の第2の端部が、アプリケータに固定的に装着されている、第3の留め具と、第2のヘッドユニットと第3の留め具の第1の端部及び/又は第2の端部との間に配置された第3の弾性圧縮可能な装置と、を含む。いくつかの実施形態では、装置は、第2のヘッドユニットによって画定された第4の開口部と、第1の端部及び第2の端部を有する第4の留め具であって、第4の留め具が、第4の開口部内に摺動可能に配置されており、第4の留め具の第2の端部が、アプリケータに固定的に装着されている、第4の留め具と、第2のヘッドユニットと第4の留め具の第1の端部及び/又は第2の端部との間に配置された第4の弾性圧縮可能な装置と、を含む。第1、第2、第3、及び第4の弾性圧縮可能な装置は、第1のヘッドユニットのために選択された装置と同じであっても異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、第1、第2、第3、又は第4の弾性圧縮可能な装置は、それぞれ、第2のヘッドユニットの第1の留め具、第2の留め具、第3の留め具、又は第4の留め具に摺動可能に装着された1つ以上の皿ばねを含む。いくつかの実施形態では、装置は、それぞれ、第2のヘッドユニットの第1の留め具、第2の留め具、第3の留め具、又は第4の留め具に摺動可能に装着された1~1,000個、1~750個、1~500個、1~250個、1~100個、1~50個、1~25個、又は2~24個の皿ばねを含む。
【0095】
第2のヘッドユニットは、チューブの第2の端部などのチューブの一部分に接触してもよい。第2のヘッドユニットは、第2のシールを含んでもよく、チューブの第2の端部(例えば、第2のキャップ)などのチューブの一部分は、第2のシールに接触する。第2のシールは、任意の既知のシールを含んでもよく、流体漏出の可能性を防止又は排除する、かつ/又は圧力などの、本明細書に記載の方法の1つ以上のパラメータに耐えるように選択されてもよい。いくつかの実施形態では、第2のシールは、ゴムを含む。例えば、第2のシールは、第2のヘッドユニットに接触する第2の端部(例えば、第2のキャップ)などのチューブの部分が実質的に円筒形であるときに、実質的に円形であってもよいゴムリングを含んでもよい。いくつかの実施形態では、第2のシールは、金属リングなどの金属を含む。いくつかの実施形態では、第2のヘッドユニットは、チューブの第2の端部(例えば、第2のキャップ)などのチューブの一部分を受容するように構成された窪みを含む。第2のシールは、存在する場合、窪み内に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、第2のヘッドユニットは、シールの少なくとも一部分を受容するように構成された窪みを含み、シールは、第2のヘッドユニットの窪み内に配置されている。いくつかの実施形態では、チューブ(例えば、キャップ)は、シールの少なくとも一部分を受容するように構成された窪みを含み、シールは、チューブの窪み内に配置されている。いくつかの実施形態では、第2のヘッドユニットは、シールの第1の部分を受容するように構成された窪みを含み、チューブ(例えば、キャップ)は、シールの第2の部分を受容するように構成された窪みを含み、シールは、第2のヘッドユニット及びチューブの窪み内に配置されている。第2のヘッドユニットは、概して、開口部を収容し、チューブに接触することができる任意の形状を有してもよい。第2のヘッドユニットは、概して、開口部を収容し、チューブに接触することができる任意の形状を有してもよい。
【0096】
いくつかの実施形態では、装置は、アプリケータに固定的に装着されているヘッドユニットを含む。いくつかの実施形態では、装置は、第1のヘッドユニットと、第2のヘッドユニットと、を含み、第1のヘッドユニット及び第2のヘッドユニットの一方又は両方は、アプリケータに固定的に装着されている。
【0097】
いくつかの実施形態では、ヘッドユニットは、チューブに固定的に装着されている。例えば、(i)第1のヘッドユニットが、チューブの第1の端部に固定的に装着されてもよいか、(ii)第2のヘッドユニットが、チューブの第2の端部に固定的に装着されてもよいか、又は(iii)第1のヘッドユニットが、チューブの第1の端部に固定的に装着されてもよく、第2のヘッドユニットが、チューブの第2の端部に固定的に装着されてもよい。ヘッドユニットは、ヘッドユニットの少なくとも一部分をチューブの少なくとも一部分に溶接することによって、チューブに固定的に装着されてもよい。例えば、チューブが金属キャップ(例えば、KOVAR(登録商標)合金金属キャップ)を含むときに、金属キャップは、ヘッドユニットに溶接されてもよい。いくつかの実施形態では、(i)第1のヘッドユニットが、チューブの第1の端部に溶接されているか、(ii)第2のヘッドユニットが、チューブの第2の端部に溶接されているか、又は(iii)第1のヘッドユニットが、チューブの第1の端部に溶接されており、第2のヘッドユニットが、チューブの第2の端部に溶接されている。
【0098】
アプリケータは、概して、マイクロ波を保持することができる材料を含む任意の材料で作製されてもよい。いくつかの実施形態では、アプリケータは、ステンレス鋼などの金属で形成されている。
【0099】
アプリケータは、任意の厚さの外壁及び/又は内壁(例えば、容器のそれらの分割チャンバ)を有してもよい。いくつかの実施形態では、外壁及び/又は内壁は、約0.0002m~約0.05m、約0.0005m~約0.05m、約0.001m~約0.04m、約0.002m~約0.03m、約0.002m~約0.02m、約0.002m~約0.01m、約0.002m~約0.05m、約0.002m~約0.005m、約0.003m~約0.004m、又は約0.003m~約0.0032mの厚さを有する。容器及び容器のチャンバ(複数可)は、概して、任意の寸法を有してもよい。容器が2つ以上のチャンバを含む場合、次いで、チャンバの各々は、同じ寸法又は異なる寸法を有してもよい。容器又はモジュラーユニットのチャンバは、多角形チャンバ(例えば、正方形、矩形、三角形などの断面形状)か、又は非多角形チャンバ(例えば、円形、楕円形などの断面形状)であってもよい。容器又はモジュラーユニット内の容器及び/又はチャンバは、マルチモードチャンバ又はシングルモードチャンバとして構成され(例えば、寸法決定され)てもよい。容器又はモジュラーユニット内の容器及び/又はチャンバは、複数のマイクロ波などの電磁波の少なくとも一部分が、加熱効率を向上させ得る、チューブ又はチューブ内のサセプタ材料に向けられるように構成され(例えば、寸法設定され)てもよい。
【0100】
いくつかの実施形態では、アプリケータは、1つ以上のセンサを含んでもよい。1つ以上のセンサは、赤外線温度センサなどの温度センサを含んでもよい。温度センサは、チューブの外部温度など、チューブの温度を監視又は決定するために使用されてもよい。アプリケータの1つ以上のチャンバは、温度センサを含んでもよく、温度センサは、チューブに沿った温度勾配が決定及び/又は監視されることを可能にしてもよい。チューブを通過する流体が加熱されるにつれて、チューブの温度は、その第1の端部からその第2の端部まで増加し得る。この勾配を監視又は決定することにより、任意の望ましい方式で、温度勾配を制御するように調整されてもよい。1つ以上のセンサは、距離検出センサを含んでもよい。1つ以上のセンサは、1つ以上のセンサによって収集されたデータに応答して、装置又はシステムのマイクロ波発生器などの構成要素の1つ以上のパラメータを調整するコントローラと通信していてもよい。例えば、コントローラは、温度センサなどの1つ以上のセンサから収集されたデータに応答して、マイクロ波発生器の1つ以上のパラメータ(例えば、電力、周波数など)を調整してもよい。
【0101】
サセプタ材料
本明細書で使用されるように、「サセプタ材料」という語句は、マイクロ波などの電磁エネルギーを熱に変換する材料を指す。サセプタ材料は、金属、半金属、誘電体、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。サセプタ材料は、酸化鉄などの金属酸化物を含んでもよい。いくつかの実施形態では、サセプタ材料は、炭化ケイ素を含む。いくつかの実施形態では、サセプタ材料は、炭化ケイ素、磁鉄鉱、ゼオライト、石英、フェライト、カーボンブラック、黒鉛、花崗岩、又はこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、サセプタ材料は、磁鉄鉱を含む。いくつかの実施形態では、サセプタ材料は、サセプタの重量に基づいて、少なくとも25重量%、少なくとも50重量%、少なくとも75重量%、又は100重量%の量の磁鉄鉱を含む。例えば、サセプタ材料は、(i)サセプタ材料の重量に基づいて、少なくとも25重量%、少なくとも50重量%、少なくとも75重量%の量の磁鉄鉱と、(ii)充填剤及び/又は磁鉄鉱以外の酸化鉄などの第2のサセプタ材料と、を含んでもよい。いくつかの実施形態では、サセプタ材料は、サセプタ材料の重量に基づいて、少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも50重量%、少なくとも75重量%、又は100重量%の量の金属、半金属、誘電体、又はそれらの組み合わせを含む。
【0102】
サセプタ材料は、任意の形態であってもよい。例えば、サセプタ材料は、粒子状形態、モノリシック形態、又はこれらの組み合わせであってもよい。サセプタ粒子が粒子状形態であるときに、粒子は互いに物理的に結合していても、又は結合していなくてもよい。サセプタ材料は、サセプタ材料の複数の焼結粒子などの焼結材料を含んでもよい。サセプタ材料は、サセプタ材料の多孔質粒子及び/又はサセプタ材料の多孔質モノリスなどの多孔質材料を含んでもよい。いくつかの実施形態では、サセプタ材料は、流体がチューブ内に配設されること、及び/又はチューブを横断することを可能にする形態である。いくつかの実施形態において、サセプタ材料は、チューブの外側の流体又は他の材料が加熱されることを可能にする形態である。例えば、流体又は織物などの材料は、チューブの外面に接触し、それによって流体又は材料を加熱してもよい。
【0103】
サセプタ材料が粒子状形態であるときに、粒子は、実質的に均一なサイズ、又は不均一なサイズを有してもよく、粒子は、任意の規則的又は不規則な形状(例えば、球、プラグ、シェービング、針など)であってもよい。粒子状形態であるときに、サセプタ材料は、約1nm~約10mm、約5nm~約10mm、約10nm~約10mm、約50nm~約10mm、約100nm~約10mm、約500nm~約10mm、約1μm~約10mm、約25μm~約10mm、約75μm~約10mm、約0.1mm~約10mm、約0.5mm~約10mm、約0.5mm~約8mm、約0.5mm~約7mm、約0.1mm~約5mm、約0.5mm~約5mm、約0.5mm~約4mm、約0.5mm~約3mm、又は約0.5mm~約2mmの平均最大寸法を有してもよい。いくつかの実施形態では、サセプタ材料は、粒子状形態であり、サセプタ材料は、約1nm~約50nm、約3nm~約40nm、又は約3nm~約35nmの平均最大寸法を有する。例えば、サセプタ材料は、約3nm~約32nmの平均直径を有するFe3O4ナノ粒子を含んでもよい。サセプタ材料は、シードレス熱分解技術などの任意の既知の技術によって合成されたナノ粒子を含んでもよい(例えば、Mohapatra,J.et al.Phys.Chem.Chem.Phys.,2018,20,12879-12887を参照)。サセプタ材料の粒子が実質的に球形又は球形であるときに、平均最大寸法は平均最大径である。いかなる特定の理論にも拘束されることを望まないが、サセプタ材料の粒子のサイズの選択は、加熱効率、圧力低下などの、本明細書に記載の方法の1つ以上の特性を変化させ得ると考えられ、したがって、粒径は、それに応じて選択されてもよい。
【0104】
チューブの内部リザーバは、任意の量のサセプタ材料を含有してもよい。いくつかの実施形態では、サセプタ材料は、チューブの内部リザーバ(又は1つ以上の保持デバイスが存在し、したがって、利用可能な部分を画定する場合、内部リザーバチューブの利用可能な部分)内に、内部リザーバ又はその利用可能な部分の体積の約30%~約100%、約50%~約100%、約70%~約100%、約90%~約100%、又は約100%の量で存在する。
【0105】
いくつかの実施形態では、チューブの内部リザーバは、流体がチューブ内に配設されることを可能にする量のサセプタ材料を含有する。いくつかの実施形態では、サセプタ材料は、内部リザーバ若しくはその利用可能な部分の容積で約30%~約90%、内部リザーバ若しくはその利用可能な部分の容積で約30%~約80%、内部リザーバ若しくはその利用可能な部分の容積で約30%~約70%、内部リザーバ若しくはその利用可能な部分の容積で約40%~約60%、又は内部リザーバ若しくはその利用可能な部分の容積で約50%の量で、チューブの内部リザーバ(又は、1つ以上の保持デバイスが存在し、したがって、利用可能な部分を画定するときに、内部リザーバの利用可能な部分)に存在する。
【0106】
サセプタ材料がモノリシック形態にあるときに、サセプタ材料のモノリスは、概して、(i)チューブ又はチューブ内のハウジング内のその配設か、(ii)流体がチューブを横断することか、又は(iii)これらの組み合わせを可能にする任意のサイズ又は形状を有してもよい。いくつかの実施形態では、サセプタ材料のモノリスは、少なくとも3:1(例えば、円筒形状)の長さ:幅比を有する1つ以上の細長いモノリスを含み、それによって、流体が細長いモノリスの外面及びチューブの内面によって少なくとも部分的に画定された領域を横断してもよい「チューブ内チューブ」構成を形成する。いくつかの実施形態では、細長いモノリスのうちの2つ以上は、任意の方式で、チューブ内に配置されている。いくつかの実施形態では、サセプタ材料のモノリスは、チューブ又はその利用可能な部分の内部リザーバの寸法に対応する寸法又は形状を有し、これは、チューブがチューブの外側で流体又は材料(例えば、チューブの外面に接触する流体又は材料)を加熱するように構成されているときに望ましくあり得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のモノリスは、チューブに任意の方式で配置された3:1未満の長さ:幅比(例えば、球形、矩形、正方形、又は楕円形状)を有する1つ以上のカプセル形状モノリスを含む。2つ以上のモノリスがチューブ内に存在するときに、2つ以上のモノリスは、任意の規則的又は不規則なパターンでチューブ内に配置されてもよい。
【0107】
サセプタ材料は、1つ以上の添加剤を含んでもよい。1つ以上の添加剤は、(i)サセプタ材料とともにチューブ内に配設されている(例えば、サセプタ材料内に均一に、又は不均一に分散された)、かつ(ii)複数のマイクロ波を熱に変換することができない、充填剤などの任意の材料を含んでもよい。充填剤は、例えば、サセプタ材料の取り扱いを容易にし、チューブ内の流体流に対する抵抗を低減し、チューブ内のサセプタ材料の異なる分散を達成するなど、任意の理由で含まれてもよい。充填剤を使用して、チューブ内のサセプタ材料の濃度勾配を達成してもよい。例えば、充填剤は、チューブ内に配設された流体が、流体がチューブを横断するにつれて連続的に又は断続的に増加(又は減少)するサセプタ材料の濃度又は量に遭遇することを可能にしてもよい。1つ以上の添加剤は、サセプタ材料の重量に基づいて、50重量%を超えない総量で、サセプタ材料内に存在してもよい。言い換えれば、2つの添加剤を含むサセプタ材料が100gの質量を有する場合、次いで、2つの添加剤の質量の合計は50gを超えない。いくつかの実施形態では、1つ以上の添加剤は、サセプタの重量に基づいて、約0.001重量%~10重量%の量でサセプタ内に存在する。
【0108】
マイクロ波発生器
任意の既知のマイクロ波発生器は、装置を含むか、又は本明細書に記載される方法で使用されてもよい。装置が2つ以上のマイクロ波発生器を含むときに、2つ以上のマイクロ波発生器は、同じであっても、又は異なってもよい。装置が2つ以上のマイクロ波発生器を含むときに、2つ以上のマイクロ波発生器は、本明細書に記載の方法の間、同じ又は異なるパラメータ(例えば、電力、周波数、波長など)で動作してもよい。
【0109】
1つ以上のマイクロ波発生器は、マグネトロン連続波(CW)若しくはパルスマイクロ波発生器、固体固定周波数若しくは可変周波数マイクロ波発生器、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。1つ以上のマイクロ波発生器は、概して、任意の電力(例えば、200W~100kW)であってもよく、かつ/又は任意の周波数(例えば、915MHz~28GHz)及び/又は波長(1mm~1m)で動作してもよい。1つ以上のマイクロ波発生器は、SAIREM(登録商標)マイクロ波発生器(Decines-Charpiue、仏)などの市販のマイクロ波発生器を含んでもよい。1つ以上のマイクロ波発生器は、以下の表から選択された1つ以上のマイクロ波発生器を含んでもよい。
【表1】
【0110】
いくつかの実施形態では、1つ以上のマイクロ波発生器は、前述の表の実施形態1~12から独立して選択された1~10個のマイクロ波発生器を含む。
【0111】
炭素質材料フィーダ
本明細書のシステムは、炭素質材料フィーダを含んでもよい。炭素質材料フィーダは、反応器などのシステムの構成要素に炭素質材料を提供するように構成されてもよい。炭素質フィーダは、任意の力を使用して、反応器などのシステムの構成要素に炭素質材料を提供するように構成されてもよい。力は、重力を含んでもよい。
【0112】
いくつかの実施形態では、炭素質材料フィーダは、ホッパーを含む。いくつかの実施形態では、炭素質材料フィーダは、ホッパー及びロックホッパーを含む。ロックホッパーは、典型的には、ホッパーと反応器との間に配置されている。ロックホッパーは、ホッパー、反応器、又はホッパーと反応器の両方と流体連通してもよい。
【0113】
炭素質材料フィーダの少なくとも1つの構成要素は、プロセスガスフィーダと流体連通してもよい。例えば、プロセスガスフィーダは、炭素質材料フィーダのロックホッパーと流体連通してもよい。
【0114】
いくつかの実施形態では、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3、
図4、
図5A、
図5B、
図6、及び
図7のシステム100、200、201、202、203、300、400、500、501、600、700は、それぞれ、
図8に示されるように、炭素質材料フィーダ140も含む。
図8は、
図5Bの構成要素と、ホッパー141及びロックホッパー142を含む炭素質材料フィーダ140とを含むシステム800の実施形態を示す。ロックホッパー142は、第1のプロセスガスフィーダ180と流体連通しているが、他の構成が想定される。ホッパー141及びロックホッパー142は、互いに流体連通してもよい。ロックホッパー142及び反応器110は、互いに流体連通してもよい。
図7のシステム800は、
図5Bのシステム501の構成要素を含むが、
図8の炭素質材料フィーダ140は、それぞれ、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3、
図4、
図5A、
図6、及び
図7に示されるシステム100、200、201、202、203、300、400、500、600のいずれかに含まれてもよい。
【0115】
炭素質材料フィーダは、ヒータを含んでもよい。ヒータは、反応器又はシステムの他の構成要素への炭素質材料の配設の前に、炭素質材料フィーダの少なくとも一部分に配設された炭素質材料を加熱するために使用され得る。
【0116】
炭素質材料がペースト又はスラリーの成分である場合、炭素質材料フィーダは、ペースト又はスラリーを輸送するように構成された装置を含んでもよい。炭素質材料フィーダは、例えば、反応器と流体連通しているポンプ(例えば、スラリーポンプ)と、固体炭素質材料を含むスラリーが配設されたリザーバとを含んでもよい。
【0117】
バルブ
本明細書に記載のシステムは、1つ以上のバルブを含み得る。1つ以上のバルブは、システムの構成要素間の流体及び/又は炭素質材料の移動を制御するために使用されてもよい。バルブ又はバルブの組み合わせは、本明細書に記載されるプロセス中に開閉され得る。
【0118】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のシステムは、第1のプロセスガスフィーダと反応器との間に配置されたバルブ、水素供与体フィーダと反応器との間に配置されたバルブ、コンデンサと反応器との間に配置されたバルブ、生成物液体収集リザーバと反応器との間に配置されたバルブ、第1のプロセスガスフィーダと炭素質材料フィーダとの間に配置されたバルブ、第2のプロセスガスフィーダと生成物液体収集リザーバとの間に配置されたバルブ、反応器の第1の開口と循環導管のポンプとの間に配置されており、反応器の第1の開口と循環導管のポンプと流体連通しているバルブ、反応器とポンプの第2の開口とポンプとの間に配置され、それらと流体連通しているバルブ、又はそれらの組み合わせを含む。
【0119】
本開示の部分は、「第1のバルブ」、「第2のバルブ」、「第3のバルブ」などとして様々なバルブを参照するが、「第1の」、「第2の」、「第3の」などの用語は、利便性のためにのみ使用され、システムが本明細書でより高い番号のバルブ(例えば、「第4の」又は「第6の」)として特徴付けられるバルブを含む場合、より低い番号のバルブ(例えば、「第3の」)がシステム内に存在しなければならないことを示すものではない。
【0120】
システムの1つ以上のバルブは、独立して、任意のタイプのバルブ(例えば、ゲートバルブ、グローブバルブ、アングルバルブ、ボールバルブ、プラグバルブ、ダイヤフラムバルブなど)を含んでもよく、任意の目的(例えば、循環バルブ、ドレンバルブなど)を果たしてもよい。
【0121】
例えば、システムは、反応器の第1の開口と循環導管のポンプとの間に配置されたバルブを含み得、バルブは循環バルブである。更なる例として、システムはまた、反応器の第2の開口と循環導管のポンプとの間に配置されたバルブを含んでもよく、バルブはドレンバルブである。なおも更なる例として、システムはまた、反応器の第2の開口と生成物液体収集リザーバとの間に配置されたバルブを含んでもよく、バルブはドレンバルブである。
【0122】
システムが循環導管を含む場合、例えば、
図9に示されるように、水素供与体フィーダと反応器との間に配置されたバルブは、より具体的には、水素供与体フィーダと循環導管との間に配置されてもよく、例えば、
図9に示されるように、反応器と生成物液体収集リザーバとの間に配置されたバルブは、より具体的には、反応器と循環導管との間に配置されてもよい。
【0123】
システムの一実施形態が、
図9に示される。
図9のシステム900は、反応器110及び反応器110に少なくとも部分的に接触する反応器ヒータ111を含む。
図9のシステム900はまた、炭素質材料フィーダ140を含む。
図9のシステム900の炭素質材料フィーダ140は、ホッパー141及びロックホッパー142を含む。ロックホッパー142は、ホッパー141、反応器110、及び第1のプロセスガスフィーダ180と流体連通しており、第1のプロセスガスフィーダ180もまた、反応器110と流体連通している。
図9のシステム900はまた、反応器110と流体連通しているコンデンサ160と、コンデンサ160と流体連通している生成物凝縮物収集リザーバ170とを含む。
図9のシステム900はまた、循環導管210を含む。循環導管210は、反応器110と流体連通しているポンプ150を含む。
図9のシステム900はまた、装置121を含む水素供与体フィーダ120を含む。装置121は、電磁波透過性材料で少なくとも部分的に形成されたチューブ122と、アプリケータ123とを含む。サセプタ材料は、チューブ122内に配設されてもよい。
図9のチューブ122の両端は、2つのヘッドユニット124及びディスクばね125を介してアプリケータ123にばね式で装着されているが、本明細書に記載されるものを含む他の構成が想定される。
図9のシステム900はまた、ポンプ121と流体連通している熱交換器126を含む。水素供与体は、装置121によって加熱されてもよく、加熱された水素供与体の全部又は一部分は、反応器110に提供され、熱交換器126を介して冷却されて、装置121、又はそれらの組み合わせに戻されてもよい。
図9のシステム900はまた、反応器110及び循環導管210と流体連通している生成物液体収集リザーバ130、及び生成物液体収集リザーバ130と流体連通している任意の第2のプロセスガスフィーダ190を含む。第2のプロセスガスフィーダ190が存在しない場合、第1のプロセスガスフィーダ180からのプロセスガスは、
図9に示される任意のライン181によって、反応器110から生成物液体収集リザーバ130に提供されてもよい。
図9のシステム900はまた、第1のプロセスガスフィーダ180と反応器110との間に配置された第1のバルブ1と、水素供与体フィーダ120と反応器110、より具体的には、水素供与体フィーダ120と循環導管210との間に配置された第2のバルブ2と、コンデンサ160と反応器110との間に配置された第3のバルブ3と、反応器110の第2の開口113と生成物液体収集リザーバ130、より具体的には、反応器110と循環導管210のポンプ150との間に配置された第4のバルブ4と、を含む。
【0124】
図9のシステム900はまた、第1のプロセスガスフィーダ180と炭素質材料フィーダ140、炭素質材料フィーダ140のロックホッパー142との間に、配置された第5のバルブ5を含む。
【0125】
図9のシステム900はまた、任意選択の第2のプロセスガスフィーダ190と生成物液体収集リザーバ130との間に配置された第6のバルブ6を含む。
【0126】
図9のシステム900はまた、反応器110の第1の開口112と循環導管210のポンプ150との間に配置された第7のバルブを含む。
【0127】
図9のシステム900はまた、生成物液体収集リザーバ130と反応器110、より具体的には、生成物液体収集リザーバ130と循環導管210との間に配置された第8のバルブを含む。
【0128】
図9のシステム900はまた、ホッパー141とロックホッパー142との間に配置された第9のバルブ9と、ロックホッパー142と反応器110との間に配置された第10のバルブ10とを含む。これらのバルブは、ロックホッパー142をシステムの他の構成要素から密封することを可能にし得、それによって、炭素質材料を第1のプロセスガスフィーダ180からのプロセスガスと接触させること、炭素質材料を加熱すること、又はそれらの組み合わせなどによって、ロックホッパー142内の炭素質材料を反応のために調製することを可能にする。
【0129】
図9のシステム900は、第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、及び第10のバルブを含むように示されているが、これらのバルブの任意の組み合わせは、それぞれ、
図9のシステム900、又は
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3、
図4、
図5A、
図6、
図7、及び
図8に示されるシステム100、200、201、202、203、300、400、500、600、700、800に現れることができる。
【0130】
方法
液化の方法を本明細書に提供する。この方法は、概して、任意の機器で実行されてもよく、いくつかの実施形態では、この方法は、本明細書に記載のシステムで実行される。本明細書に記載の方法は、バッチ液化プロセス又は連続液化プロセスを含んでもよい。
【0131】
いくつかの実施形態では、この方法は、水素供与体を提供することと、固体炭素質材料と水素供与体とを接触させて、固体炭素質材料の少なくとも一部分を流体生成物などの生成物に変換することと、を含む。流体生成物は、気体、液体、又はそれらの組み合わせを含み得る。水素供与体は、任意の温度で提供されてもよく、例えば、水素供与体は、少なくとも100℃、少なくとも200℃、又は少なくとも300℃の温度を有してもよい。固体炭素質材料と水素供与体との接触は、任意の圧力で生じ得る。圧力は、大気圧(例えば、約0psig)、又は大気圧よりも大きい任意の圧力であり得る。いくつかの実施形態では、固体炭素質材料と水素供与体との接触は、水素供与体の臨界圧力以上の圧力で発生する。いくつかの実施形態では、固体炭素質材料と水素供与体との接触は、水素供与体の臨界圧力よりも約10psi少ない圧力から水素供与体の臨界圧力までの範囲の圧力で生じる。
【0132】
いくつかの実施形態では、この方法は、水素供与体を提供することと、固体炭素質材料の少なくとも一部分を生成物に変換するために、水素供与体の臨界圧力以上の圧力で固体炭素質材料と水素供与体とを接触させることと、を含む。水素供与体は、少なくとも300℃の温度を有し得る。
【0133】
水素供与体は、概して、固体炭素質材料及び水素供与体から望ましい生成物を生成するのに有効な任意の温度で提供することができる。いくつかの実施形態では、水素供与体は、約300℃~約600℃、約350℃~約600℃、約400℃~約600℃、425℃~約575℃、450℃~約550℃、又は475℃~約525℃の温度を有する。
【0134】
臨界圧力以上の圧力は、プロセスで使用されている水素供与体に依存し得る。いくつかの実施形態では、臨界圧力以上の圧力は、約550psig~約750psig(約3.8MPa~約5.17MPa)、又は約650psig~約700psig(約4.48MPa~約4.83MPa)である。
【0135】
水素供与体の提供は、例えば、少なくとも100℃、少なくとも200℃、少なくとも300℃、又は少なくとも400℃の温度に水素供与体を加熱することを含み得る。
【0136】
水素供与体の加熱は、任意の既知の技術を使用して達成されてもよい。例えば、水素供与体フィーダは、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願第17/167,275号(米国特許出願公開第2021/0243857号の下で公開されている)及びPCT国際出願第PCT/US21/16524号(WO2021/158729の下で公開されている)に記載されている方法、システム又は装置のいずれかを使用することによって、少なくとも部分的に加熱されてもよい。いくつかの実施形態では、水素供与体の提供は、(a)サセプタ粒子などのサセプタ材料に電磁エネルギーを照射して、加熱されたサセプタ粒子などの加熱されたサセプタ材料を提供することと、(b)水素供与体を加熱されたサセプタ粒子と接触させて、水素供与体を少なくとも300℃の温度などに加熱することと、を含む。電磁エネルギーは、マイクロ波エネルギーを含み得る。水素供与体を加熱されたサセプタ粒子と接触させる前に、水素供与体は、任意の既知の技術を使用して(例えば、少なくとも200℃の温度まで)予熱され得る。
【0137】
水素供与体を提供する方法は、電磁波を照射されたサセプタ材料を含有するチューブに水素供与体を通過させることを含んでもよい。水素供与体、又はその一部分は、所望の温度に達するまで、加熱装置のチューブを1回以上通過してもよい。
【0138】
いくつかの実施形態では、この方法は、水素供与体を、加熱サセプタ粒子などの加熱されたサセプタ材料に接触させ、それにより、水素供与体を、少なくとも100℃/分、少なくとも200℃/分、少なくとも300℃/分、少なくとも400℃/分、又は少なくとも500℃/分の速度で加熱することを含む。方法は、バッチプロセス又は連続プロセスを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ステップ(b)は、水素供与体を加熱されたサセプタ粒子の容積を通って流すことを含む。いくつかの実施形態では、ステップ(a)及び(b)は、サセプタ粒子及び水素供与体を受容する共通のコンテナ(例えば、チューブ)内で実施される。
【0139】
いくつかの実施形態では、この方法は、本明細書に記載の加熱装置を提供することと、水素供与体を、ある流量で、コンテナ(例えば、チューブ)の入口に配設することと、複数の電磁波をアプリケータ内に導入して、サセプタ材料の少なくとも一部分に複数の電磁波を照射し、水素供与体がチューブ内にある間に、熱を発生させて、加熱された水素供与体を生成することと、チューブの出口で、加熱された水素供与体を収集することと、を含む。いくつかの実施形態では、方法はまた、(i)加熱された水素供与体の少なくとも一部分をチューブの入口に配設することと、(ii)複数の電磁波をアプリケータ内に導入して、サセプタ材料の少なくとも一部分に複数の電磁波を照射し、加熱された水素供与体がチューブ内にある間に、熱を発生させて、更に加熱された水素供与体を生成することと、(iii)チューブの出口で、更に加熱された水素供与体を収集することと、を含む。ステップ(i)~(iii)を1回以上繰り返して、増加した温度を有する更に加熱された水素供与体を生成してもよい。いくつかの実施形態では、方法はまた、入口内に加熱された水素供与体を配設する前に、加熱された流体の温度を少なくとも5%低減することを含む。温度は、本明細書に記載されるように、熱交換器によって低減され得る。
【0140】
水素供与体を提供するためのステップは、同時に、実質的に連続的な方式で、又はそれらの組み合わせで実行されてもよい。
【0141】
水素供与体は、コンテナ(例えば、チューブ)内の任意の所望の滞留時間を有してもよい。水素供与体は、10分、8分、5分、3分、又は1分以下の滞留時間を有してもよい。いくつかの実施形態では、水素供与体は、0.1~5分の滞留時間を有する。本明細書で使用される場合、「滞留時間」という語句は、(i)方法が連続しているときに、流体がコンテナ(例えば、チューブ)内を1回通過する間に水素供与体がコンテナ内で過ごす時間、又は(ii)水素供与体が加熱されたサセプタ粒子との接触を維持する時間を指す。
【0142】
水素供与体は、任意の流量で、チューブ内に配設されてもよいか、又はサセプタ材料の容積を通過してもよい。流量はチューブのサイズなどの番号パラメータに基づいて選択されてもよい。いくつかの実施形態では、流量は約0.1リットル/分~約1,000リットル/分、約0.1リットル/分~約750リットル/分、約0.1リットル/分~約500リットル/分、約0.1リットル/分~約250リットル/分、約0.1リットル/分~約100リットル/分、約0.1リットル/分~約50リットル/分、約0.1リットル/分~約25リットル/分、約0.1リットル/分~約10リットル/分、約0.1リットル/分~約5リットル/分、約0.2リットル/分~約3リットル/分、約0.2リットル/分~約1.2リットル/分、約900リットル/分~約1,000リットル/分、約800リットル/分~約1,000リットル/分、約700リットル/分~約1,000リットル/分、約600リットル/分~約1,000リットル/分、約500リットル/分~約1,000リットル/分、約400リットル/分~約1,000リットル/分、約300リットル/分~約1,000リットル/分、約250リットル/分~約1,000リットル/分、約200リットル/分~約1,000リットル/分、約100リットル/分~約1,000リットル/分、約75リットル/分~約1,000リットル/分、約50リットル/分~約1,000リットル/分、約10リットル/分~約1,000リットル/分である。いくつかの実施形態では、流量は、少なくとも5リットル/分、少なくとも10リットル/分、少なくとも15リットル/分、又は少なくとも20リットル/分である。本明細書で使用されるように、「流量」という用語は、水素供与体がチューブの入口に配設されている速度を指す。水素供与体の温度が上昇するにつれて、水素供与体の粘度が低下してもよく、それによって流量が増加し得る可能性が増加する。装置又は方法は、この現象に対応する、かつ/又は流量の増加傾向に対抗する1つ以上の特徴を含んでもよい。いかなる特定の理論にも拘束されることを望まないが、水素供与体の質量流量は、粘度の変化及び/又は他の理由によって容積流量が変化しても、依然として一定であり得る。
【0143】
水素供与体は、任意の既知の機器によってコンテナ(例えば、チューブ)に提供されてもよい。例えば、ダイヤフラムポンプ又は遠心ポンプなどのポンプは、(i)チューブ内に水素供与体を配設する、(ii)水素供与体を熱交換器に転送する、(iii)水素供与体を反応器に転送する、又は(iv)それらの組み合わせに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、容積式ポンプなどのポンプは、ある水素供与体でチューブ内に流体を配設するために使用される。いくつかの実施形態では、バルブは、チューブ内に配設された水素供与体に、所望の流量を付与するために使用される。
【0144】
任意の圧力は、本明細書に提供される方法の全部又は一部分の間、コンテナ(例えば、チューブ)内側に存在してもよい。いくつかの実施形態では、チューブ内側の圧力(及び任意選択で、反応器などの本明細書に記載のシステムの1つ以上の構成要素)は、水素供与体の臨界圧力よりも大きい。いくつかの実施形態では、チューブ内側の圧力(及び任意選択で、反応器などの本明細書に記載のシステムの1つ以上の構成要素)は、水素供与体の臨界圧力を少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも25%、又は少なくとも50%超える。いくつかの実施形態では、コンテナ(例えば、チューブ)内側の圧力(及び任意選択で、反応器などの本明細書に記載のシステムの1つ以上の構成要素)は、水素供与体の臨界圧力を約1%~約50%、約5%~約50%、約10%~約50%、又は約25%~約50%超える。このパラメータは、水素供与体が気相に変換される可能性を排除又は低減し得る。水素供与体は、コンテナ(例えば、チューブ)内に配設される前、最中、及び後に、その臨界圧力を超える圧力で維持されてもよい。いくつかの実施形態では、水素供与体は、(i)コンテナ(例えば、チューブ)内に配設される前に、(ii)コンテナ(例えば、チューブ)の第2の端部での収集中及び/若しくは収集後に、又は(iii)それらの組み合わせによって加圧される。したがって、加熱された水素供与体又は更に加熱された水素供与体は、更なる使用のためにその収集後、水素供与体の臨界圧力を超える圧力で維持されてもよい。例えば、方法が、加熱されたサセプタ粒子の容積を通って水素供与体を流れることを含むときに、加熱されたサセプタ粒子の容積を通って水素供与体を流すことは、水素供与体の気化を防止するために高圧で実施され得る。いくつかの実施形態では、本明細書で提供する方法の全部又は一部分の間のコンテナ(例えば、チューブ)内側の圧力は、約1バール~約250バール、約1.1バール~約250バール、約5バール~約250バール、約5バール~約225バール、約5バール~約200バール、約5バール~約150バール、約5バール~約100バール、又は約10バール~約100バールである。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される方法の全部又は一部分の間のコンテナ(例えば、チューブ)内側の圧力は、少なくとも2バール、少なくとも5バール、少なくとも10バール、少なくとも25バール、少なくとも50バール、少なくとも100バール、少なくとも150バール、又は少なくとも200バールである。
【0145】
チューブ内に配設されるとき、水素供与体は、流体の凍結点を超える周囲温度にあってもよい。いくつかの実施形態では、水素供与体は、それがチューブ内に初めて配設されるとき、約15℃~約35℃の温度を有する。いくつかの実施形態では、水素供与体は、それがチューブ内に初めて配設されるとき、約20℃~約30℃の温度を有する。
【0146】
いくつかの実施形態では、水素供与体は、コンテナ(例えば、チューブ)に配設される前に、室温よりも高い温度に予熱される。例えば、水素供与体は、コンテナ(例えば、チューブ)に配設される前に、少なくとも50℃、少なくとも100℃、少なくとも150℃、又は少なくとも200℃の温度まで予熱されてもよい。水素供与体の予熱は、電磁放射線に依存しない技術を含む、任意の既知の熱源又は技術を使用して達成されてもよい。
【0147】
いくつかの実施形態では、加熱された水素供与体又は更に加熱された水素供与体は、約50℃~約1,500℃、約100℃~約1,250℃、約100℃~約1,000℃、約100℃~約900℃、約100℃~約800℃、約100℃~約700℃、約100℃~約600℃、約100℃~約500℃、約200℃~約500℃、約300℃~約500℃、又は約400℃~約500℃の温度を有する。いくつかの実施形態では、加熱された水素供与体又は更に加熱された水素供与体は、約100℃~約600℃、約200℃~約600℃、約300℃~約600℃、約400℃~約600℃、又は約500℃~約600℃の温度を有する。いくつかの実施形態では、加熱された水素供与体又は更に加熱された水素供与体は、約100℃~約700℃、約200℃~約700℃、約300℃~約700℃、約400℃~約700℃、約500℃~約700℃、約600℃~約700℃の温度を有する。
【0148】
いくつかの実施形態では、本発明で提供する方法は、水素供与体を少なくとも200℃、少なくとも250℃、少なくとも300℃、少なくとも400℃、又は少なくとも500℃加熱する。
【0149】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の電磁放射線を照射されたサセプタ材料は、約50℃~約1,500℃、約100℃~約1,250℃、約100℃~約1,000℃、約100℃~約900℃、約100℃~約800℃、約100℃~約700℃、約100℃~約600℃、約100℃~約500℃、約200℃~約500℃、約300℃~約500℃、約400℃~約500℃、約250℃~約1,500℃、約350℃~約1,500℃、約450℃~約1,500℃、約300℃~約1,000℃、約300℃~約800℃、又は約300℃~約700℃の温度を有する。
【0150】
いくつかの実施形態では、本発明で提供する方法は、主に加熱されたサセプタ材料との直接熱交換によって、水素供与体を加熱する。言い換えると、水素供与体に付与された熱又は温度上昇の大部分(>50%)は、熱サセプタ材料との直接熱交換から生じる。いくつかの実施形態では、水素供与体の加熱の25パーセント未満、20パーセント未満、15パーセント未満、10パーセント未満、又は5パーセント未満は、電磁エネルギーの直接吸収によって引き起こされる。水素供与体が電磁エネルギーを直接吸収する能力は、その温度が上昇するにつれて低下してもよい。温度の上昇は、例えば、水素供与体の誘電率を低下させ、それによって、照射されたサセプタ材料によって達成される加熱の割合を増加させてもよい。
【0151】
固体炭素質材料と水素供与体との接触は、触媒、液体、又はそれらの組み合わせの存在下で、少なくとも部分的に生じ得る。液体は、固体炭素質材料及び水素供与体のうちの少なくとも1つが可溶性である溶媒を含み得る。溶媒は、不活性溶媒であってもよい。
【0152】
固体炭素質材料と水素供与体との接触は、固体炭素質材料と水素供与体とを混合することを含み得る。固体炭素質材料と水素供与体との混合は、当技術分野で既知の任意の技術を使用して達成され得る。いくつかの実施形態では、固体炭素質材料と水素供与体との混合は、(i)反応器内で固体炭素質材料及び水素供与体を攪拌すること、(ii)固体炭素質材料及び/若しくは水素供与体の少なくとも一部分を反応器から取り出し、次いで、反応器に戻すこと、又は(iii)それらの組み合わせを含む。固体炭素質材料及び/又は水素供与体の少なくとも一部分を反応器から取り出し、次いで反応器に戻すことは、本明細書に記載されるように、循環導管を用いて達成されてもよい。攪拌は、本明細書に記載される混合デバイスのいずれかを用いて達成され得る。
【0153】
固体炭素質材料と水素供与体との接触は、水素供与体溶媒を提供することと、任意選択で、水素供与体溶媒を室温よりも高い温度に加熱することと、固体炭素質材料を水素供与体溶媒に分散させてスラリーを形成することと、次いで、スラリーを反応器内に配設することと、を含み得る。スラリーは、例えば、本明細書に記載されるように、炭素質材料フィーダによって反応器にポンピングされ得る。
【0154】
固体炭素質材料と水素供与体との接触は、不活性雰囲気中で生じ得る。不活性雰囲気は、本明細書に記載されるように、プロセスガスフィーダなど、当技術分野で既知の任意の技術によって提供され得る。
【0155】
いくつかの実施形態では、この方法は、反応器内での固体炭素質材料と水素供与体との接触の前に、反応器を少なくとも300℃の予熱反応器温度まで予熱することを含む。予熱反応器温度は、約300℃~約600℃、約350℃~約600℃、約400℃~約600℃、425℃~約575℃、450℃~約550℃、又は475℃~約525℃であり得る。
【0156】
いくつかの実施形態では、この方法は、固体炭素質材料と水素供与体との接触の前に、固体炭素質材料を約100℃~約300℃、約125℃~約275℃、約150℃~約250℃、又は約175℃~約275℃の温度に加熱することを含む。
【0157】
本明細書に記載される方法は、流体生成物を生成し得る。流体生成物は、気体、液体、又はそれらの組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態では、流体生成物は、生成物凝縮物、生成物液体、又はそれらの組み合わせを含む。
【0158】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供する液化の方法は、本明細書に記載のシステムを使用する。方法は、
図1~
図9に示されるシステムのいずれかなど、本明細書に記載されるシステムを提供することを含み得る。
【0159】
いくつかの実施形態では、この方法は、反応器ヒータで反応器を予熱反応器温度に加熱することを含む。予熱反応器温度は、少なくとも300℃の温度であってもよい。
【0160】
いくつかの実施形態では、この方法は、プロセスガスフィーダからの不活性ガスなどのプロセスガスを反応器内に配設して、反応器を加圧することを含む。反応器は、大気圧よりも大きい任意の圧力に加圧され得る。いくつかの実施形態では、反応器は、水素供与体の臨界圧力以上の圧力に加圧される。
【0161】
いくつかの実施形態では、この方法は、水素供与体を反応器内に配設することを含む。本明細書で説明されるように、水素供与体は、反応器内で少なくとも300℃の温度を有してもよい。
【0162】
いくつかの実施形態では、この方法は、水素供与体の臨界圧力以上の圧力など、大気圧よりも大きい圧力を反応器内で維持することを含む。反応器内での圧力の維持は、任意の既知の技術によって達成されてもよい。いくつかの実施形態では、水素供与体の臨界圧力以上の圧力などの反応器内の圧力の維持は、(i)プロセスガスフィーダからの不活性ガスなどの追加量のプロセスガスを反応器内に配設すること、(ii)プロセスガスの一部分がシステムのバルブ又は構成要素(コンデンサなど)を介して反応器から排気されることを可能にすること、又は(iii)それらの組み合わせを含む。
【0163】
いくつかの実施形態では、この方法は、炭素質材料フィーダからの材料を反応器内に配設して、炭素質材料と反応器内の水素供与体とを接触させて、生成物を生成することを含む。炭素質材料フィーダからの炭素質材料の反応器内への配設は、(i)ホッパーからの炭素質材料をロックホッパー内に配設することと、(ii)ロックホッパー内の炭素質材料をプロセスガスフィーダからの不活性ガスなどのプロセスガスと接触させることと、(iii)ロックホッパーからの炭素質材料を反応器内に配設することと、を含み得る。
【0164】
固体炭素質材料は、反応器内に配設される前に、任意選択で加熱されてもよい。いくつかの実施形態では、この方法は、炭素質材料フィーダからの炭素質材料の反応器内への配設の前に、固体炭素質を約100℃~約300℃、又は約150℃~約250℃の温度に加熱することを含む。
【0165】
炭素質材料フィーダから反応器内への炭素質材料の配設中及び/又は配設後に、炭素質材料及び水素供与体の少なくとも一部分を循環導管を介して取り出し、次いで、反応器に戻すことを更に含み得る。
【0166】
いくつかの実施形態では、この方法は、(i)第1のプロセスガスフィーダと反応器との間に配置された第1のバルブと、(ii)水素供与体フィーダと反応器との間に配置された第2のバルブと、(iii)コンデンサと反応器との間に配置された第3のバルブと、(iv)反応器と循環導管(又は液体収集リザーバ)との間に配置された第4のバルブと、を含む、
図9のシステムなどのシステムで実行され、この方法は、炭素質材料フィーダからの炭素質材料の反応器内への配設の前及び/又は後に、第1のバルブ、第2のバルブ、第3のバルブ、及び第4のバルブを閉じることを含む。第1のバルブ、第2のバルブ、第3のバルブ、及び第4のバルブは、生成物を生成するのに有効な時間の間閉じられ得る。
【0167】
いくつかの実施形態では、この方法は、生成物凝縮物収集リザーバに生成物凝縮物を収集すること、生成物液体収集リザーバに生成物液体を収集すること、又はそれらの組み合わせを含む。不活性ガスなどのプロセスガスは、生成物液体収集リザーバに生成物液体を収集する前に、生成物液体収集リザーバに配設されてもよい。いくつかの実施形態では、この方法は、生成物液体収集リザーバと反応器との間に配置されたバルブと、任意選択で、反応器の第2の開口とポンプとの間に配置されたバルブとを含むシステムで実行され、生成物液体収集リザーバ内の生成物液体の収集は、第4のバルブ及び第8のバルブを開くことを含む。
【0168】
方法は、生成物凝縮物及び/又は生成物液体を収集する前に、反応器を減圧することを含み得る。反応器の減圧は、コンデンサと反応器との間に配置されたバルブなどのバルブを介して達成されてもよい。バルブは、所望の減圧速度を達成するのに有効な様式で開かれてもよい。
【0169】
炭素質材料
本明細書で使用される場合、「炭素質材料」という語句は、本明細書で定義されるように、置換炭化水素を含む炭化水素などの炭素の全体又は一部で構成されている天然又は非天然材料を指す。炭素は、「炭素質材料」中に、炭素質材料の重量に基づいて、少なくとも50重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、少なくとも85重量%、又は少なくとも90重量%の量で存在し得る。本明細書で使用される場合、「固体炭素質材料」という語句は、室温(すなわち、20℃~25℃)及び大気圧で固体である炭素質材料を指す。「固体炭素質材料」は、40重量%未満、35重量%未満、30重量%未満、25重量%未満、20重量%未満、15重量%未満、10重量%未満、又は5重量%未満の水分含有量を有し得る。
【0170】
固体炭素質材料の非限定的な例としては、石炭、コークス、樹脂、カーボンブラック、パラフィン、オレフィン、ピッチ(例えば、コールタールピッチ)、オイルサンド、オイルシェール、ブラックシェール、タール、タールサンド、ビチューメン(例えば、天然アスファルト、アスファルタイド、及びアスファルトイドなど)、ケロジェン(例えば、トルバナイト、コロンガイトなど)、鉱物ワックスなどが挙げられ、又はこれらに由来し得る。
【0171】
固体炭素質材料は、任意の物理的形態であり得る。いくつかの実施形態では、固体炭素質材料は、粒子状形態である。固体炭素質材料が粒子状形態であるときに、粒子は互いに物理的に結合していても、又は結合していなくてもよい。炭素質材料は、約0.1μm~約5mm、約0.1μm~約4mm、約0.1μm~約3mm、約0.1μm~約2mm、約0.1μm~約1mm、約0.1mm~約1mm、約0.2mm~約1mm、約0.3mm~約1mm、約0.4mm~約1mm、又は約0.5mm~約1mmの平均粒径を有し得る。平均粒径は、ふるい分析又は動的光散乱などの任意の既知の技術によって判定され得る。
【0172】
いくつかの実施形態では、固体炭素質材料は、スラリー(すなわち、固体炭素質材料の流動性懸濁液)又はペースト(すなわち、固体炭素質材料と液体との非流動性混合物)の成分である。スラリー又はペーストは、本明細書に記載されるように、水素供与体と接触させてもよい。例えば、スラリー又はペーストは、本明細書の方法に記載されるように、反応器内に配設され得る。スラリー又はペーストは、固体炭素質材料及び1つ以上の液体を含み得る。スラリー又はペーストの1つ以上の液体は、極性及び/又は非極性液体を含み得、1つ以上の液体は、水素供与体液体、非水素供与体液体、又はそれらの組み合わせを含み得る。
【0173】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、固体炭素質材料と水素供与体との接触の前に、固体炭素質材料を粉砕することを含む。固体炭素質材料は、ジェット粉砕などの任意の既知の技術を使用して粉砕され得る。固体炭素質材料を粉砕するために使用され得るジェット粉砕の方法には、参照により本明細書に組み込まれる国際出願PCT/US2020/012522(国際公開第WO2020/146337号の下で公開されている)に記載されている方法が含まれる。いくつかの実施形態では、固体炭素質材料の粉砕は、(i)循環流体及び(ii)炭素質材料の粒子を含む第1の流れをジェットミルの粉砕チャンバに配設して、(a)循環流体及び(b)粉砕された炭素質材料を含む第2の流れを生成することであって、ジェットミルが、循環流体によって加圧される、生成することと、第2の流れをサイクロンセパレータに転送することであって、サイクロンセパレータが、粉砕された炭素質材料の第1の部分を粉砕された炭素質材料の第2の部分から分離するように構成されており、粉砕された炭素質材料の第1の部分が、閾値粒径以上の粒径を有する粒子を含み、粉砕された炭素質材料の第2の部分が、閾値粒径未満の粒径を有する粒子を含む、転送することと、第1の収集器内に粉砕された炭素質材料の第1の部分を収集することと、第2の収集器に、(1)循環流体及び(2)粉砕された炭素質材料の第2の部分を含む第3の流れを転送することであって、第2の収集器が、粉砕された炭素質材料の第2の部分を第3の流れから分離して、循環流体を含む第4の流れを生成するように構成されている、転送することと、第4の流れを炭素質材料の追加の粒子と接触させて、第5の流れを生成することと、を含み、粉砕された炭素質材料の第1の部分が、固体炭素質材料を含む。循環流体は、無酸素ガスを含んでもよい。いくつかの実施形態では、循環流体は、窒素ガス、二酸化炭素、又はそれらの組み合わせを含む。
【0174】
水素供与体
本明細書で使用される場合、「水素供与体」という語句は、(i)水素ガス、(ii)脱水素化され、それによって水素原子を炭素質材料に移送することができる化合物、又は(iii)本明細書の組み合わせを指す。
【0175】
いくつかの実施形態では、水素供与体は、炭化水素を含む。炭化水素は、環状、例えば、多環式、不飽和(例えば、芳香族)化合物の少なくとも部分的に水素化された誘導体、又はそれらの組み合わせであってもよい。例えば、炭化水素は、多環式芳香族化合物の少なくとも部分的に水素化された誘導体であってもよい。いくつかの実施形態では、炭化水素は、テトラリン及び/又はデカリンなどのナフタレンの少なくとも部分的に水素化された誘導体である。
【0176】
本明細書で使用されるように、「炭化水素」という用語は、炭素及び水素で形成されている構造を有する化合物、及び炭化水素が置換されている場合、任意選択的に1つ以上の置換基を有する化合物を指す。いくつかの実施形態では、炭化水素は、C1~C40炭化水素である。いくつかの実施形態では、炭化水素は、C1~C30炭化水素である。いくつかの実施形態では、炭化水素は、C1~C20炭化水素である。いくつかの実施形態では、炭化水素は、C5~C15炭化水素又はC10~C20炭化水素である。本明細書で使用されるように、「C1~C40炭化水素」、「C1~C30炭化水素」、「C1~C20炭化水素」などの語句は、概して、それぞれ、1~40個の炭素原子、1~30個の炭素原子、又は1~20個の炭素原子を含有する脂肪族炭化水素及び/又は芳香族炭化水素を指す。C1~C40炭化水素の例としては、脂肪族炭化水素、環状炭化水素、芳香族炭化水素などが挙げられるが、これらに限定されず、全ての置換、非置換、分枝、及び直鎖の類似体及び/又はその誘導体(例えば、その部分的又は完全に水素化された誘導体)が挙げられ、各例では、1~40個の炭素原子を有する。環状脂肪族炭化水素又は芳香族炭化水素の例としては、アントラセン、アズレン、ビフェニル、フルオレン、インダン、インデン、フェナントレン、ベンゼン、ナフタレン、トルエン、キシレン、メシチレンなどが挙げられるが、これらに限定されず、これらの全ての置換、非置換、(部分的又は完全な)水素化、及び/又はヘテロ原子置換誘導体が挙げられる。
【0177】
別段の指示がない限り、「置換された」という用語は、化学構造又は部分を説明するために使用されるときに、その構造又は部分の誘導体を指し、その水素原子のうちの1つ以上は、アルコール、アルコキシ、アルカノイルオキシ、アルコキシカルボニル、アルケニル、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アルキルカルボニルオキシ(-OC(O)アルキル)、アミド(-C(O)NH-アルキル-又は-アルキルNHC(O)アルキル)、三級アミン(アルキルアミノ、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ)、アリール、アリールアルキル、アリールオキシ、アゾ、カルバモイル(-NHC(O)O-アルキル-又は-OC(O)NH-アルキル)、カルバミル(例えば、CONH2、並びにCONH-アルキル、CONH-アリール、及びCONH-アリールアルキル)、カルボキシル、カルボン酸、シアノ、エステル、エーテル(例えばメトキシ、エトキシ)、ハロ、ハロアルキル、(例えば、-CCl3、-CF3、C(CF3)3)、ヘテロアルキル、イソシアン酸、イソチオシアン酸、ニトリル、ニトロ、リン酸ジエステル、硫化物、スルホンアミド(例えば、SO2NH2、SO2NR’R”)、スルホン、スルホニル(アルキルスルホニル、アリールスルホニル、及びアリールアルキルスルホニルを含む)、スルホキシド、チオール(例えば、スルフヒドリル、チオエーテル)、又は尿素を含む。
【0178】
アルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、4,4-ジメチルペンチル、オクチル、2,2,4-トリメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル、及びドデシルが挙げられるが、これらに限定されない。シクロアルキル部分は、単環式又は多環式であってもよく、例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びアダマンチルが挙げられる。アルキル部分の追加の例は、直鎖状、分岐状、及び/又は環状部分(例えば、1-エチル-4-メチル-シクロヘキシル)を有する。代表的なアルケニル部分としては、ビニル、アリル、1-ブテニル、2-ブテニル、イソブチレニル、1-ペンテニル、2-ペンテニル、3-メチル-1-ブテニル、2-メチル-2-ブテニル、2,3-ジメチル-2-ブテニル、1-ヘキセニル、2-ヘキセニル、3-ヘキセニル、1-ヘプテニル、2-ヘプテニル、3-ヘプテニル、1-オクテニル、2-オクテニル、3-オクテニル、1-ノネニル、2-ノネニル、3-ノネニル、1-デセニル、2-デセニル及び3-デセニルが挙げられる。代表的なアルキニル部分としては、アセチレニル、プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、1-ペンチニル、2-ペンチニル、3-メチル-1-ブチニル、4-ペンチニル、1-ヘキシニル、2-ヘキシニル、5-ヘキシニル、1-ヘプチニル、2-ヘプチニル、6-ヘプチニル、1-オクチニル、2-オクチニル、7-オクチニル、1-ノニニル、2-ノニニル、8-ノニニル、1-デシニル、2-デシニル、及び9-デシニルが挙げられる。アリール又はアリールアルキル部分の例としては、アントラセニル、アズレニル、ビフェニル、フルオレニル、インダン、インデニル、ナフチル、フェナントレニル、フェニル、1,2,3,4-テトラヒドロ-ナフタレン、トリル、キシリル、メシチル、ベンジルなどが挙げられるが、これらに限定されず、これらの任意のヘテロ原子置換誘導体を含む。
【0179】
実施形態
以下は、本明細書に記載の方法及びシステムの実施形態の非限定的なリストである。
【0180】
実施形態1.液化の方法であって、水素供与体を提供することと、固体炭素質材料と水素供与体とを接触させて、固体炭素質材料の少なくとも一部分を生成物に変換することと、を含む方法。
【0181】
実施形態2.生成物が、流体生成物である、実施形態1に記載の方法。
【0182】
実施形態3.流体生成物が、生成物ガス、生成物凝縮物、生成物液体、又はそれらの組み合わせを含む、実施形態2に記載の方法。
【0183】
実施形態4.水素供与体の提供が、(a)サセプタ粒子などのサセプタ材料に電磁エネルギーを照射して、加熱されたサセプタ粒子などの加熱されたサセプタ材料を提供することと、(b)水素供与体と加熱されたサセプタ粒子などの加熱されたサセプタ材料とを接触させて、水素供与体を温度に加熱することと、を含む、先行実施形態のいずれかに記載の方法。
【0184】
実施形態5.加熱されたサセプタ粒子などの加熱されたサセプタ材料が、約50℃~約1,500℃、約100℃~約1,250℃、約100℃~約1,000℃、約100℃~約900℃、約100℃~約800℃、約100℃~約700℃、約100℃~約600℃、約100℃~約500℃、約200℃~約500℃、約300℃~約500℃、約400℃~約500℃、約250℃~約1,500℃、約350℃~約1,500℃、約450℃~約1,500℃、約300℃~約1,000℃、約300℃~約800℃、又は約300℃~約700℃の温度を有する、実施形態4に記載の方法。
【0185】
実施形態6.(i)水素供与体が、少なくとも300℃、約50℃~約1,500℃、約100℃~約1,250℃、約100℃~約1,000℃、約100℃~約900℃、約100℃~約800℃、約100℃~約700℃、約100℃~約600℃、約100℃~約500℃、約200℃~約500℃、約300℃~約500℃、約400℃~約500℃、約200℃~約600℃、約300℃~約600℃、約400℃~約600℃、又は約500℃~約600℃、約200℃~約700℃、約300℃~約700℃、約400℃~約700℃、約500℃~約700℃、又は約600℃~約700℃の温度を有するか、又は(ii)水素供与体の温度がそのような温度である、先行実施形態のいずれかに記載の方法。
【0186】
実施形態7.水素供与体と加熱されたサセプタ材料との接触が、水素供与体を、少なくとも100℃/分、少なくとも200℃/分、少なくとも300℃/分、少なくとも400℃/分、又は少なくとも500℃/分の速度で加熱する、実施形態4~6のいずれかに記載の方法。
【0187】
実施形態8.電磁エネルギーが、マイクロ波エネルギーを含む、実施形態4~7のいずれかに記載の方法。
【0188】
実施形態9.固体炭素質材料と水素供与体との接触の場を提供するように構成された反応器を提供することを更に含み、水素供与体と固体炭素質材料との接触が、少なくとも部分的に、反応器内で生じる、先行実施形態のいずれかに記載の方法。
【0189】
実施形態10.反応器内での固体炭素質材料と水素供与体との接触の前に、反応器を少なくとも300℃の予熱反応器温度まで予熱することとを更に含む、実施形態9に記載の方法。
【0190】
実施形態11.予熱反応器温度が、約300℃~約600℃、約350℃~約600℃、約400℃~約600℃、425℃~約575℃、450℃~約550℃、又は475℃~約525℃である、実施形態10に記載の方法。
【0191】
実施形態12.固体炭素質材料と水素供与体との接触が、固体炭素質材料と水素供与体とを混合することを含む、先行実施形態のいずれかに記載の方法。
【0192】
実施形態13.固体炭素質材料と水素供与体との混合が、(i)反応器内で固体炭素質材料と水素供与体を攪拌すること、(ii)(a)固体炭素質材料の少なくとも一部分、(b)水素供与体の少なくとも一部分、若しくは(c)それらの組み合わせを反応器から取り出し、次いで、反応器に戻すこと、又は(iii)それらの組み合わせを含む、実施形態12に記載の方法。
【0193】
実施形態14.固体炭素質材料と水素供与体との接触は、触媒、液体、又はそれらの組み合わせの存在下で、少なくとも部分的に生じる、先行実施形態のいずれかに記載の方法。
【0194】
実施形態15.液体は、固体炭素質材料及び水素供与体のうちの少なくとも1つが可溶性である溶媒を含む、実施形態14に記載の方法。溶媒は、不活性溶媒であってもよい。
【0195】
実施形態16.固体炭素質材料と水素供与体との接触は、大気圧よりも大きい圧力で生じる、先行実施形態のいずれかに記載の方法。
【0196】
実施形態17.固体炭素質材料と水素供与体との接触が、水素供与体の臨界圧力以上の圧力、又は水素供与体の臨界圧力に対する水素供与体の臨界圧力よりも約10psi少ない圧力で生じる、先行実施形態のいずれかに記載の方法。
【0197】
実施形態18.圧力が、水素供与体の臨界圧を少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも25%、又は少なくとも50%超える、実施形態17に記載の方法。
【0198】
実施形態19.臨界圧力以上の圧力が、約550psig~約750psig(約3.8MPa~約5.17MPa)、又は約650psig~約700psig(約4.48MPa~約4.83MPa)である、実施形態17又は18に記載の方法。
【0199】
実施形態20.固体炭素質材料と水素供与体との接触が、不活性雰囲気中で生じる、先行実施形態のいずれかに記載の方法。
【0200】
実施形態21.固体炭素質材料と水素供与体との接触の前に、固体炭素質材料を約100℃~約300℃、約125℃~約275℃、約150℃~約250℃、又は約175℃~約275℃の温度に加熱することを更に含む、先行実施形態のいずれかに記載の方法。
【0201】
実施形態22.固体炭素質材料が、粒子状形態である、先行実施形態のいずれかに記載の方法。
【0202】
実施形態23.固体炭素質材料が、約0.1μm~約5mm、約0.1μm~約4mm、約0.1μm~約3mm、約0.1μm~約2mm、約0.1μm~約1mm、約0.1mm~約1mm、約0.2mm~約1mm、約0.3mm~約1mm、約0.4mm~約1mm、又は約0.5mm~約1mmの平均粒径を有する、実施形態22に記載の方法。
【0203】
実施形態24.炭素が、固体炭素質材料中に、固体炭素質材料の重量に基づいて、少なくとも50重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、少なくとも85重量%、又は少なくとも90重量%の量で存在する、先行実施形態のいずれかに記載の方法。
【0204】
実施形態25.固体炭素質材料が、40重量%未満、35重量%未満、30重量%未満、25重量%未満、20重量%未満、15重量%未満、10重量%未満、又は5重量%未満の水分含有量を有する、先行実施形態のいずれかに記載の方法。
【0205】
実施形態26.固体炭素質材料が、石炭、コークス、樹脂、カーボンブラック、パラフィン、オレフィン、ピッチ(例えば、コールタールピッチ)、オイルサンド、オイルシェール、ブラックシェール、タール、タールサンド、ビチューメン(例えば、天然アスファルト、アスファルタイド、及びアスファルトイドなど)、ケロジェン(例えば、トルバナイト、コロンガイトなど)、鉱物ワックス又はそれらの組み合わせを含むか、又はそれらに由来する、先行実施形態のいずれかに記載の方法。
【0206】
実施形態27.固体炭素質材料と水素供与体との接触の前に、固体炭素質材料を粉砕することを更に含む、先行実施形態のいずれかに記載の方法。
【0207】
実施形態28.固体炭素質材料の粉砕が、(i)循環流体及び(ii)炭素質材料の粒子を含む第1の流れをジェットミルの粉砕チャンバに配設して、(a)循環流体及び(b)粉砕された炭素質材料を含む第2の流れを生成することであって、ジェットミルが、循環流体によって加圧される、生成することを含む、実施形態27に記載の方法。
【0208】
実施形態29.第2の流れをサイクロンセパレータに転送することであって、サイクロンセパレータが、粉砕された炭素質材料の第1の部分を粉砕された炭素質材料の第2の部分から分離するように構成されており、粉砕された炭素質材料の第1の部分が、閾値粒径以上の粒径を有する粒子を含み、粉砕された炭素質材料の第2の部分が、閾値粒径未満の粒径を有する粒子を含む、転送することと、第1の収集器内に粉砕された炭素質材料の第1の部分を収集することと、第2の収集器に、(1)循環流体及び(2)粉砕された炭素質材料の第2の部分を含む第3の流れを転送することであって、第2の収集器が、粉砕された炭素質材料の第2の部分を第3の流れから分離して、循環流体を含む第4の流れを生成するように構成されている、転送することと、第4の流れを炭素質材料の追加の粒子と接触させて、第5の流れを生成することと、を更に含み、粉砕された炭素質材料の第1の部分が、固体炭素質材料を含む、実施形態28に記載の方法。
【0209】
実施形態30.循環流体が、窒素ガス、二酸化炭素、又はそれらの組み合わせを含む、実施形態28又は29に記載の方法。
【0210】
実施形態31.水素供与体が、炭化水素を含む、先行実施形態のいずれかに記載の方法。
【0211】
実施形態32.炭化水素が、C1~C40炭化水素、C1~C30炭化水素、C1~C20炭化水素、C5~C15炭化水素、又はC10~C20炭化水素である、実施形態31に記載の方法。
【0212】
実施形態33.炭化水素が、環状(例えば、多環式)、不飽和(例えば、芳香族)化合物の少なくとも部分的に水素化誘導体、又はそれらの組み合わせである、実施形態31又は32に記載の方法。
【0213】
実施形態34.炭化水素が、多環式芳香族化合物の少なくとも部分的に水素化された誘導体である、実施形態31~33のいずれかに記載の方法。
【0214】
実施形態35.炭化水素が、テトラリン及び/又はデカリンなどのナフタレンの少なくとも部分的に水素化された誘導体である、実施形態34に記載の方法。
【0215】
実施形態36.水素供与体が、少なくとも300℃の温度を有する、先行実施形態のいずれかに記載の方法。
【0216】
実施形態37.固体炭素質材料が、スラリー又はペーストの成分である、先行実施形態のいずれかに記載の方法。
【0217】
実施形態38.システムであって、
(A)反応器、水素供与体フィーダ、及び生成物液体収集リザーバであって、水素供与体フィーダ及び生成物液体収集リザーバが、反応器と流体連通しており、反応器が、炭素質材料フィーダからの炭素質材料を受容するように構成されており、水素供与体フィーダが、反応器に水素供与体を提供するように構成されている、反応器、水素供与体フィーダ、及び生成物液体収集リザーバ、又は
(B)反応器、水素供与体フィーダ、生成物液体収集リザーバであって、水素供与体フィーダ及び生成物液体収集リザーバが、反応器と流体連通しており、反応器が、炭素質材料フィーダからの炭素質材料を受容するように構成されており、水素供与体フィーダが、反応器に水素供与体を提供するように構成されており、循環導管が、反応器の内容物の少なくとも一部分を反応器から取り出し、次いで、任意選択で、反応器、反応器ヒータ、コンデンサ、及び生成物凝縮物収集リザーバに戻すように構成されており、コンデンサが、反応器と流体連通しており、生成物凝縮物収集リザーバが、コンデンサと流体連通している、生成物液体収集リザーバ、第1のプロセスガスフィーダであって、第1のプロセスガスフィーダが、反応器、炭素質材料フィーダ、生成物液体収集リザーバ、又はそれらの組み合わせと流体連通している、第1のプロセスガスフィーダ、第2のプロセスガスフィーダであって、第2のプロセスガスフィーダが、生成物液体収集リザーバと流体連通している、第2のプロセスガスフィーダ、炭素質材料フィーダが、ホッパーと、ロックホッパーと、を備え、ロックホッパーが、(i)ホッパー反応器との間に配置されており、(ii)第1のプロセスガスフィーダ、ホッパー、反応器、又はそれらの組み合わせと流体連通しており、水素供与体フィーダが、任意選択で、装置を含み、装置が、電磁波透過性材料の少なくとも一部に形成されたチューブと、アプリケータと、を備え、(i)チューブの第1の端部が、固定的に装着されているか、又はばね式に装着されており、(ii)チューブの少なくとも一部分が、アプリケータに配置されており、任意選択で、熱交換器が、装置と流体連通しており、少なくとも1つのバルブが、(i)第1のプロセスガスフィーダと反応器との間に配置された第1のバルブ、(ii)水素供与体フィーダと反応器との間に配置された第2のバルブ、(iii)コンデンサと反応器との間に配置された第3のバルブ、(iv)生成物液体収集リザーバと反応器との間に配置された第4のバルブ、(v)第1のプロセスガスフィーダと炭素質材料フィーダとの間に配置された第5のバルブ、(vi)第2のプロセスガスフィーダと生成物液体収集リザーバとの間に配置された第6のバルブ、(vii)反応器の第1の開口と循環導管のポンプとの間に配置されており、反応器の第1の開口と循環導管のポンプと流体連通している第7のバルブ、及び(viii)生成物液体収集リザーバと循環導管との間に配置された第8のバルブからなる群から選択される、反応器、水素供与体フィーダ、生成物液体収集リザーバを備える、システム。
【0218】
実施形態39.反応器の内容物の少なくとも一部分を反応器から取り出し、次いで、反応器に戻すように構成された循環導管を更に備える、実施形態38に記載のシステム。
【0219】
実施形態40.循環導管が、(i)反応器、(ii)反応器及び水素供与体フィーダ、(iii)反応器及び生成物液体収集リザーバ、又は(iv)反応器、水素供与体フィーダ、及び生成物液体収集リザーバと流体連通しているポンプを備える、実施形態39に記載のシステム。
【0220】
実施形態41.ポンプが、各サイクルごとに、反応器の内容物の約2重量%~約30重量%、約2重量%~約20重量%、各サイクルにつき反応器の内容物の約2重量%~約15重量%、約2重量%~約12重量%、約2重量%~約10重量%、約2重量%~約8重量%、又は約4重量%~約8重量%、又は約6重量%を変位させるのに十分な空洞体積を有する容積式ポンプである、実施形態40に記載のシステム。
【0221】
実施形態42.コンデンサと、生成物コンデンサ収集リザーバと、を更に備え、コンデンサが、反応器と流体連通しており、生成物コンデンサ収集リザーバが、コンデンサと流体連通している、実施形態38~41のいずれかに記載のシステム。
【0222】
実施形態43.反応器ヒータを更に備える、実施形態38~42のいずれかに記載のシステム。
【0223】
実施形態44.反応器ヒータが、反応器に隣接して、又は反応器と接触して配置されている、実施形態43に記載のシステム。
【0224】
実施形態45.反応器ヒータは、反応器が少なくとも部分的に浸されている流体浴である、実施形態43又は44に記載のシステム。
【0225】
実施形態46.第1のプロセスガスフィーダを更に含み、第1のプロセスガスフィーダが、反応器、炭素質材料フィーダ、生成物液体収集リザーバ、又はそれらの組み合わせと流体連通している、実施形態38~45のいずれかに記載のシステム。
【0226】
実施形態47.第1のプロセスガスフィーダが、反応器、炭素質材料フィーダ、生成物液体収集リザーバ、又はそれらの組み合わせと流体連通している、実施形態46に記載のシステム。
【0227】
実施形態48.第2のプロセスガスフィーダを更に備え、第2のプロセスガスフィーダが、生成物液体収集リザーバと流体連通している、実施形態38~47のいずれかに記載のシステム。
【0228】
実施形態49.炭素質材料フィーダが、ホッパーを備える、実施形態38~48のいずれかに記載のシステム。
【0229】
実施形態50.炭素質材料フィーダが、ロックホッパーを更に備える、実施形態38~49のいずれかに記載のシステム。
【0230】
実施形態51.ロックホッパーが、(i)ホッパーと反応器との間に配置されており、(ii)第1のプロセスガスフィーダ、ホッパー、反応器、又はそれらの組み合わせと流体連通している、実施形態50に記載のシステム。
【0231】
実施形態52.炭素質材料フィーダが、反応器と流体連通しているポンプ(例えば、スラリーポンプ)及び固体炭素質材料を含むスラリーが配設されたリザーバなどの、ペースト又はスラリーを輸送するように構成された装置を含む、実施形態38~51のいずれかに記載のシステム。
【0232】
実施形態53.反応器内に配設された混合装置を更に備える、実施形態38~52のいずれかに記載のシステム。
【0233】
実施形態54.水素供与体フィーダが、装置を備え、装置が、電磁波透過性材料で少なくとも部分的に形成されたチューブと、アプリケータであって、(i)チューブの第1の端部が、アプリケータに固定的に装着されているか、又はばね式で装着されているか、(ii)チューブの少なくとも一部分が、アプリケータ内に配置されている、アプリケータと、を備える、実施形態38~53のいずれかに記載のシステム。
【0234】
実施形態55.チューブ内に配設されたサセプタ材料を更に備え、チューブ内のサセプタ材料の少なくとも一部分がアプリケータ内に配置されている、実施形態54に記載のシステム。
【0235】
実施形態56.サセプタ材料が、粒子状形態である、実施形態55に記載のシステム。
【0236】
実施形態57.チューブの第2の端部が、アプリケータに固定的に装着されているか、又はばね式で装着されている、実施形態54~56のいずれかに記載の装置。
【0237】
実施形態58.チューブの第1の端部が、アプリケータにばね式で装着されているか、チューブの第2の端部が、アプリケータにばね式で装着されているか、又はチューブの第1の端部とチューブの第2の端部の両方が、アプリケータにばね式で装着されている、実施形態54~57に記載のシステム。
【0238】
実施形態59.装置と流体連通している熱交換器を更に備える、実施形態54~58のいずれかに記載のシステム。
【0239】
実施形態60.(i)第1のプロセスガスフィーダと反応器との間に配置された第1のバルブ、(ii)水素供与体フィーダと反応器との間に配置された第2のバルブ、(iii)コンデンサと反応器との間に配置された第3のバルブ、(iv)生成物液体収集リザーバと反応器との間に配置された第4のバルブ、又はそれらの任意の組み合わせを更に備える、実施形態38~59のいずれかに記載のシステム。
【0240】
実施形態61.(i)第1のプロセスガスフィーダと炭素質材料フィーダとの間に配置された第5のバルブ、及び/又は(ii)第2のプロセスガスフィーダと生成物液体収集リザーバとの間に配置された第6のバルブを更に備える、実施形態38~60のいずれかに記載のシステム。
【0241】
実施形態62.(i)反応器の第1の開口と循環導管のポンプとの間に配置されており、反応器の第1の開口と循環導管のポンプと流体連通している第7のバルブ、及び/又は(ii)生成物液体収集リザーバと循環導管との間に配置された第8のバルブを更に備える、実施形態38~61のいずれかに記載のシステム。
【0242】
実施形態63.第1のバルブ、第2のバルブ、第3のバルブ、第4のバルブ、第5のバルブ、第6のバルブ、第7のバルブ、及び第8のバルブの各々が、存在する場合、ゲートバルブ、グローブバルブ、アングルバルブ、ボールバルブ、プラグバルブ、及びダイヤフラムバルブからなる群から独立して選択される、実施形態60~62のいずれかに記載のシステム。
【0243】
実施形態64.第7のバルブが、循環バルブであり、第4のバルブが、ドレンバルブである、実施形態60~62のいずれかに記載のシステム。
【0244】
実施形態65.第2のバルブが、水素供与体フィーダと循環導管との間に配置されている、実施形態60~64のいずれかに記載のシステム。
【0245】
実施形態66.第4のバルブが、反応器の第2の開口と循環導管のポンプとの間に配置されており、第8のバルブが、循環導管のポンプと生成物液体収集リザーバとの間に配置されている、実施形態60~65のいずれかに記載のシステム。
【0246】
実施形態67.液化の方法であって、実施形態38~66のいずれかに記載のシステムを提供することと、任意選択的に、反応器ヒータを用いて反応器を、少なくとも100℃、少なくとも200℃、又は少なくとも300℃の予熱反応器温度に加熱することと、任意選択的に、第1のプロセスガスフィーダからのプロセスガスを反応器内に配設して、反応器を大気圧よりも大きい圧力に加圧することと、水素供与体を反応器内に配設することと、任意選択で、反応器を大気圧よりも大きい圧力に維持することと、炭素質材料フィーダからの炭素質材料を反応器内に配設して、炭素質材料と反応器内の水素供与体とを接触させて、炭素質材料の少なくとも1つ以上の部分を生成物に変換することと、生成物凝縮物収集リザーバ内に生成物凝縮物を収集することと、生成物液体収集リザーバ内に生成物液体を収集することと、を含む、方法。
【0247】
実施形態68.生成物凝縮物及び/又は生成物液体の収集の前に、コンデンサと反応器との間に配置された第3のバルブを介して反応器を減圧することを更に含む、実施形態67に記載の方法。
【0248】
実施形態69.炭素質材料フィーダから反応器内への炭素質材料の配設中及び/又は配設後に、炭素質材料及び水素供与体の少なくとも一部分を循環導管を介して取り出し、次いで、反応器に戻すことを更に含む、実施形態67又は68に記載の方法。
【0249】
実施形態70.反応器内で大気圧よりも大きい圧力を維持することが、(i)第1のプロセスガスフィーダからの追加量のプロセスガスを反応器内に配設すること、(ii)プロセスガスの一部分がコンデンサを介して反応器から排気されることを可能にすること、又は(iii)それらの組み合わせを含む、実施形態67~69のいずれかに記載の方法。
【0250】
実施形態71.炭素質材料フィーダからの炭素質材料の反応器内への配設が、(i)炭素質材料をホッパーからロックホッパーに配設することと、(ii)ロックホッパー内の炭素質材料を第1のプロセスガスフィーダからのプロセスガスと接触させることと、(iii)炭素質材料をロックホッパーから反応器内に配設することと、を含む、実施形態67~70のいずれかに記載の方法。
【0251】
実施形態72.炭素質材料フィーダからの炭素質材料の反応器内への配設の前に、固体炭素質材料を約100℃~約300℃の温度に加熱することを更に含む、実施形態67~71のいずれかに記載の方法。
【0252】
実施形態73.第1のバルブ、第2のバルブ、第3のバルブ、及び第4のバルブを、炭素質材料フィーダから反応器内への炭素質材料の配置の前及び/又は後に閉じることを更に含み、第1のバルブ、第2のバルブ、第3のバルブ、及び第4のバルブが、生成物を生成するのに有効な時間閉じられる、実施形態67~72のいずれかに記載の方法。
【0253】
実施形態74.生成物液体収集リザーバ内での生成物液体の収集の前に、第2のプロセスガスフィーダから生成物液体収集リザーバ内にプロセスガスを配設することを更に含む、実施形態67~73のいずれかに記載の方法。
【0254】
実施形態75.生成物液体収集リザーバ内の生成物液体の収集が、(i)第4のバルブ、又は(ii)第4のバルブ及び第8のバルブを開くことを含む、実施形態67~74のいずれかに記載の方法。
【0255】
実施形態76.大気圧よりも大きい圧力が、水素供与体フィーダによって提供される水素供与体の臨界圧力以上である、実施形態67~75のいずれかに記載の方法。
【0256】
参照される全ての刊行物は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。更に、参照により本明細書に組み込まれる参照における用語の定義又は使用が、本明細書に提供されるその用語の定義と矛盾する場合、本明細書に提供されるその用語の定義が適用され、参照におけるその用語の定義は適用されない。
【0257】
従来技術の特定の態様は、様々な実施形態の開示を容易にするために考察されてきたが、出願人は、これらの技術的態様を決して放棄せず、本開示は、本明細書で考察される従来の技術的態様のうちの1つ以上を包含してもよいことが想定される。
【0258】
本開示は、既知の方法及びプロセスの問題及び欠陥のうちの1つ以上に対処し得る。しかしながら、様々な実施形態が、いくつかの技術領域における他の問題及び欠陥に対処するのに有用であることが証明され得ることが想定される。したがって、本開示は、必ずしも、本明細書で考察さられる特定の問題又は欠陥のいずれかに対処することに限定されると解釈されるべきではない。
【0259】
本明細書において、文書、行為、又は知識の項目が言及又は考察される場合、この参照又は考察は、文書、行為、若しくは知識の項目、若しくはそれらの任意の組み合わせが優先日にあったこと、公開されていること、一般に知られていること、一般的な知識の一部であること、又は適用される法定条項の下で他の方法で先行技術を構成することを認めるものではなく、又は本明細書が関連する任意の問題を解決しようとする試みに関連することが知られている。
【0260】
本明細書で提供される説明において、「含む」、「である」、「含有する」、「有する」、及び「備える」という用語は、非限定的に使用され、したがって、「含むが、これらに限定されない」ことを意味すると解釈されるべきである。方法又は装置が、様々なステップ又は構成要素を「備える」という点で特許請求又は記載される場合、方法又は装置は、別段の定めのない限り、様々なステップ又は構成要素から「本質的になる」又は「からなる」こともできる。
【0261】
用語「a」、「an」、及び「the」は、複数の代替物、例えば、少なくとも1つを含むことが意図される。例えば、「固体炭素質材料」、「水素供与体」、「ポンプ」などの開示は、別段の指定がない限り、1つを超える固体炭素質材料、水素供与体、ポンプなどの混合物又は組み合わせを包含することを意味する。
【0262】
様々な数値範囲が、本明細書に開示されてもよい。出願人が任意のタイプの範囲を開示又は特許請求する場合、出願人の意図は、別段の指定がない限り、その範囲の終点、及びその中に包含されるサブ範囲の任意のサブ範囲及び組み合わせを含む、そのような範囲が合理的に包含する可能性のある各番号を個別に開示又は特許請求することである。更に、本明細書に開示される範囲の全ての数値的終点は、近似的である。代表的な例として、出願人は、いくつかの実施形態では、ポンプが、各サイクルにつき約2重量%~約15重量%、又は反応器の内容物を変位させるのに十分な空洞体積を有し得ることを開示する。この範囲は、約2%及び約15%を包含すると解釈されるべきであり、これらの値のうちのいずれかの範囲及びサブ範囲を含む、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、及び14%の各々「約」を更に包含する。
【0263】
本明細書で使用されるように、「約」という用語は、それが使用される数の数値のプラス又はマイナス10%を意味する。
【国際調査報告】