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特表2024-532721コンピュータ実装システム及びコンピュータ実装方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-10
(54)【発明の名称】コンピュータ実装システム及びコンピュータ実装方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 15/00 20060101AFI20240903BHJP
   A63F 13/795 20140101ALI20240903BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20240903BHJP
   A63F 13/63 20140101ALI20240903BHJP
   H04L 67/131 20220101ALI20240903BHJP
【FI】
G06F15/00 410B
A63F13/795
A63F13/79
A63F13/63
H04L67/131
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024507001
(86)(22)【出願日】2022-08-02
(85)【翻訳文提出日】2024-03-27
(86)【国際出願番号】 EP2022071664
(87)【国際公開番号】W WO2023012148
(87)【国際公開日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】2111100.0
(32)【優先日】2021-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】2112093.6
(32)【優先日】2021-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】524046238
【氏名又は名称】フェリックス レーマー
(74)【代理人】
【識別番号】100108604
【弁理士】
【氏名又は名称】村松 義人
(72)【発明者】
【氏名】フェリックス レーマー
(57)【要約】
本発明は、複数のユーザが条件に従っているとの確認、例えば、それらのユーザがゲームをプレイすることに同意及びコミットしているとの確認を受信するインターフェースを構成することと、複数のユーザのそれぞれの代わりにプロバイダサーバ上でアクションのセットを実行するようにエミュレータを構成することと、を含むホストサーバを動作させる方法に存する。上記アクションのセットは、少なくとも1人のユーザによって定義される。エミュレータは、エミュレーションされたアクションのセットのそれぞれのアウトカムを決定及び比較し、アウトカムを複数のユーザのそれぞれに通信する。本発明は、そのようなエミュレータと通信して、アクションのセットのセキュアで効率的な実施をサポートするように構成されるプロバイダサーバを動作させる方法にも存する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザから受信を行うインターフェースを構成することと、プロバイダサーバを動作させることとを含むホストサーバを動作させる方法であって、該方法は、
複数のユーザインターフェースと通信するインターフェースを提供することと、
アクションのセットを決定するとともにプロバイダサーバ上で実行される命令と、条件とを前記ユーザインターフェースから受信することと、
前記アクションのセット及び前記条件が第1のユーザ及び第2のユーザを含む前記複数のユーザによって承認されるか否かを判定することと、
前記条件が満たされたことに応答してエミュレータを構成することと、
を含み、
前記エミュレータは、
前記アクションのセット及び前記条件が承認されていると判定されると、プロバイダサーバとの通信を確立することと、
前記プロバイダサーバ上で前記アクションのセットの自動実行を開始することによって、前記複数のユーザのそれぞれに対する前記アクションのセットをエミュレーションすることと、
前記アクションのアウトカムを用いて前記複数のユーザインターフェースを更新することと、
を行うように構成される、方法。
【請求項2】
前記複数のユーザのエミュレーションを並列に行う、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記条件が満たされたことに応答して、前記アクションのセットをロックし、前記複数のユーザのいずれかによる再構成を抑制する、
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記サーバは、前記エミュレーションの前記アウトカムの進捗を少なくとも部分的に前記インターフェースに通信する、
請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記進捗は、前記複数のユーザにストリーミングされる、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
受動的なユーザが、アクションの前記エミュレーションに参加することなく、前記インターフェースへの前記エミュレーションの前記アウトカムの前記進捗を視聴することを前記インターフェースを介して要求し、前記サーバは、前記エミュレーションの前記アウトカムの進捗を前記インターフェースに通信する、
請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのそれぞれの前記アクションのセットの前記エミュレーション及び/又は前記インターフェースへの前記エミュレーションの前記アウトカムの進捗が繰り返される、
請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記アクションのセットの前記エミュレーションは、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザのそれぞれの個別のエミュレータ及び/又はエミュレーションプロセスを含む、
請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のユーザについてエミュレーションされた前記アクションのセットの前記アウトカムは、前記第2のユーザについてエミュレーションされた前記アクションのセットの前記アウトカムと比較される、
請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
アクションのセットの前記アウトカムが、スコアを決定する、
請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のユーザ及び前記第2のユーザは、それらのそれぞれのアクションのセットに資産を配分し、前記エミュレーションの前記アウトカムは、前記それぞれのスコアを決定する前記それぞれの資産を変更し、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザの前記スコアが比較される、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
すべてのエミュレーションが完了したときに累積された前記資産は、最大のスコアを有する前記ユーザに配分される、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記複数のユーザは、該ユーザが、前記アクションのセットを定義し及び/又は前記条件を満たすためにホストサーバと連携する際に経由するユーザインターフェースを介して前記インターフェースを操作し、
前記条件が満たされると、前記ホストサーバは、エンドポイントを介して前記プロバイダサーバとの接続を確立し及び/又は前記複数のユーザのそれぞれの前記アクションのセットをエミュレーションする、
請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
実行される前記アクションは、電子ゲームプレイアクション及び/又はゲーム内キャラクターと、ユーザクションとのうちの少なくとも一つを含む、
請求項1~13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記電子ゲームプレイはカジノゲームを表す、
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ホストサーバはオンラインカジノであり、前記プロバイダサーバはゲームプロバイダである、
請求項13~16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
複数のユーザによって決定された命令をエミュレータを介して実行するように構成されるプロバイダサーバを構成する方法であって、
アクションのセットを決定する命令を受信するようにインターフェースを構成することであり、前記アクションのセットは、(i)複数のリモートユーザによって決定され、及び/又は、(ii)ホストサーバから受信された要求によって決定されることと、
前記ホストサーバのエミュレータと連携するように構成される複数のエンドポイントを設けることと、
を含み、
該エンドポイントは、
アクションを選択するユーザの操作をシミュレーションする前記エミュレータからの入力と、
アクションを実行する前記エミュレータからの要求と、
のうちの少なくとも一方を受信するように構成され、
前記アクションは、複数の異なるユーザから決定されたアクションのセットの一部であり、
前記エミュレータから受信された前記アクションのセットを実行し、前記複数のエンドポイントを介して前記アクションのアウトカムを用いて、複数のユーザインターフェースのうちの少なくとも1つ及び前記エミュレータを更新するようにプロセッサを構成することを更に含む、
方法。
【請求項18】
アクションを実行するプラットフォームを提供するプロバイダサーバ上でアクションを自動的に実行するシステムを構成する方法であって、前記アクションは、複数のユーザによって決定され、該方法は、
インターフェースを介して、アクションのセット及び条件を構成し、前記アクションのセット及び前記条件を承認することであって、前記アクションのセット及び前記条件は、第1のユーザ及び第2のユーザを含む前記複数のユーザによって決定及び承認されることと、
前記条件が満たされたことに応答して、前記アクションのセットの自動実行を前記プロバイダサーバ上で開始することであって、前記アクションのセットの前記実行はエミュレーションされることと、
前記複数のユーザのそれぞれに対する前記アクションのセットをエミュレーションすることと、
を含む、方法。
【請求項19】
前記プロバイダサーバは、アグリゲータを介して選択可能にアクセスされる複数のプロバイダサーバのうちの1つであり、前記アグリゲータは、前記方法の少なくとも一部分について、前記ユーザのうちの少なくとも1人、ホストサーバ及びプロバイダサーバの間の中間ゲートウェイとして機能する、
請求項1~18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
インターフェースを複数のユーザに提供し、プロバイダサーバを動作させるように構成されるホストサーバであって、
複数のユーザインターフェースと通信することと、
アクションのセット及び条件を決定する命令を受信することと、
前記アクションのセット及び前記条件が、第1のユーザ及び第2のユーザを含む前記複数のユーザによって承認されるか否かを判定することと、
を行うように構成される、インターフェースと、
前記アクションのセット及び前記条件が承認されていると判定されると、プロバイダサーバとの通信を確立することと、
前記リモートサーバ上での前記アクションのセットの自動実行を開始し、前記アクションのアウトカムを用いて前記複数のユーザインターフェースを更新することと、
を行うように構成される、エミュレータと、
を備える、ホストサーバ。
【請求項21】
ストアを更に備え、該ストアは、前記アクションのセットの前記アウトカムをコレートし、前記インターフェースを介してゲームプレイをリプレイする、
請求項20に記載のホストサーバ。
【請求項22】
前記ストアは、前記ゲームプレイをリプレイする前に前記アウトカムをコレート及び記録する、
請求項21に記載のホストサーバ。
【請求項23】
複数のユーザによって決定された命令を実行するように構成されたプロバイダサーバであって、
アクションのセットを決定する命令を受信するように構成されるインターフェースであって、前記アクションのセットは、(i)複数のリモートユーザによって決定され、及び/又は、(ii)ホストサーバから受信された要求によって決定される、インターフェースと、
ホストサーバのエミュレータと連携するように構成される複数のエンドポイントであって、アクションを選択するユーザの操作をシミュレーションする前記エミュレータからの入力と、アクションを実行する前記エミュレータからの要求と、のうちの少なくとも一方を受信するように構成されるとともに、前記アクションが、複数の異なるユーザから決定されたアクションのセットの一部とされたエンドポイントと、
前記エミュレータから受信された前記アクションのセットを実行し、前記複数のエンドポイントを介して前記アクションのアウトカムを用いて、複数のユーザインターフェースのうちの少なくとも1つ及び前記エミュレータを更新するように構成されたプロセッサと、
を備える、プロバイダサーバ。
【請求項24】
請求項18に記載のホストサーバ及び請求項19に記載のプロバイダサーバのうちの少なくとも一方に接続される、中間ゲートウェイとして少なくとも部分的に機能するように構成される、アグリゲータ。
【請求項25】
コンピュータシステムのプロセッサによって実行された結果として、前記コンピュータシステムに、請求項1~19のいずれか1項に記載のコンピュータ実装方法を実行させる実行可能命令を記憶している、
非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的には、オンライン環境において、2人以上のユーザのアクションを協調させるとともに、それらユーザ間のインタラクション(interaction)及び/又はアウトカム(outcome)をセキュアにする方法及びシステムに関する。本開示は、上記アクションを実行するユーザインターフェース、ホストサーバ及びリモートサーバ等のシステム要素の間のインタラクション、及びそれらのシステム要素に特に適しているが、これらに限定されるものではない。事例では、2人以上のユーザが、ゲーム、例えばスロット等のオンラインカジノゲームにおいて対戦するオンラインゲームインタラクション中にセキュアで協調されたアクションを可能にする。
【背景技術】
【0002】
特にユーザがシングルプレイヤオンラインゲームをプレイしている最中に、ユーザがリモートサーバ上でアクションを行うことが知られている。マルチプレイヤオンラインゲームでは、そのシステム及び方法が、インフラストラクチャにおける制限に対応しなければならないとともに不正行為を抑制しなければならないので、より複雑である。リモートサーバは、ルーター間の一連のジャンプ又はホップと、ルーター自体と、データパケットのハンドリングとによって引き起こされるネットワークのレイテンシ(latency)のためにそれらの応答性が制限を受ける可能性がある。命令とアクションとの間のラグは、システムが不十分であることを示すだけでなく、ゲームプレイを攻撃に対して脆弱にする可能性がある。
【0003】
いくつかのアクションは、正確で確定的なアウトカムを必要とし、そのため、予測的なアウトカムは、受け入れることができなくなる。ラグと組み合わさると、ユーザ又はプレイヤによって必要とされるアクションは、一貫性がないもの又は同期していないものとなる可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
概説すると、本発明は、複数のユーザが条件に従っているとの確認、例えば、複数のユーザが、ゲームプレイを表すアクションのセットについて同意しており、このゲームをプレイすることにコミットしているとの確認を受信するインターフェースを構成することと、複数のユーザのそれぞれの代わりにプロバイダサーバ上でアクションのセットを実行するようにエミュレータを構成することとを含み、上記アクションのセットは、少なくとも1人のユーザによって定義され、エミュレータは、エミュレーションされたアクションのセットのそれぞれのアウトカムを確定及び比較し、このアウトカムを複数のユーザのそれぞれに通信する、ホストサーバを動作させる方法に関する。本発明は、そのようなエミュレータと通信してアクションのセットのセキュアで効率的な実施をサポートするように構成されるプロバイダサーバにも関する。従来のシングルプレイヤゲームでは、ユーザがブラウザを開いて、オンラインカジノ等のオンラインゲーミングホストプラットフォームに接続し、このオンラインゲーミングホストプラットフォームが、ゲームプロバイダのサーバと通信して、ユーザのゲームセッションを確立する。しかしながら、ゲーミングホストプラットフォーム、ゲームプロバイダのサーバ又は複数のプレイヤをサポートするシステムの任意の部分を構成するには、少なくとも低減されたラグ、改善されたセキュリティ、同期された通信及びより少ない不正行為を有するゲームプレイを可能にするアクションのセキュアで効率的な実施を提供する代替の接続及び動作が必要とされる。
【0005】
本発明の一態様によれば、複数のユーザから受信を行うインターフェースを構成することと、プロバイダサーバを動作させることとを含む、ホストサーバを動作させる方法がある。インターフェースは、ユーザインタラクション(interaction)用及び/又はゲーム設定(configuration)用のAPIエンドポイントとすることができる。該方法は、複数のユーザインターフェースと通信するインターフェースを提供することを含む。ユーザインターフェースは、ブラウザ、モバイルデバイス上のアプリケーション、デスクトップコンピュータアプリケーション又はゲーミングデバイス等の、アプリケーションプログラムインターフェース(API:application program interface)をサポートする任意のデバイスとすることができる。該方法は、アクションのセットを決定するとともにプロバイダサーバ上で実行される命令と、条件とをユーザインターフェースから受信することも含む。アクションのセットは、ゲーム内の所定のアクションとすることができ、カジノスロットゲームを例にすると、リールのスピン数と、スピンの速度と、ベット(bet)サイズとを設定することを含むことができる。一方、条件には、アクションを実行し、ゲームをプレイするために必要とされる数のユーザからコミットメントを受信すること含めることができる。本発明は、アクションのセット及び条件が、第1のユーザ及び第2のユーザを含む複数のユーザによって承認されているか否か判定することと、条件が満たされたことに応答してエミュレータを構成することとを更に含み、エミュレータは、アクションのセット及び条件が承認されていると判定されると、プロバイダサーバとの通信を確立することと、プロバイダサーバ上でアクションのセットの自動実行を開始することによって、複数のユーザのそれぞれのアクションのセットをエミュレーションすることと、アクションのアウトカムを用いて複数のユーザインターフェースを更新することとを行うように構成される。エミュレータは、リモートサーバとの通信チャネルの確立と、上記サーバとの通信の管理と、リモートサーバによって実行されるアクションのセットの決定/制御と、上記アクションのセットのアウトカムの確定とのうちの少なくとも1つを行うように機能することができる。
【0006】
本発明は、2人以上のユーザに対応することができる。各ユーザは、エミュレータを介して、各参加ユーザに共通のアクションのセットを実行することができる。エミュレータは、自動化APIのように機能することができ、プロバイダサーバからエンドポイントを探索することができる。エミュレータは、プロバイダサーバとすることができるサービスプロバイダと直列又は並列に通信することができ、各ユーザは、アクションのセットの個別の異なるエミュレーションによって表す(represent)ことができる。アクションのセットは、参加ユーザごとに個別に実行することができる。上記アクションのセットは、並列に実行することができる。エミュレータは、プレイヤの代わりにアクションのセットを実行することができる。
【0007】
全体として、プロバイダサーバのエミュレータ及び対応するインターフェースは、ホストサーバとプロバイダサーバとの間に専用のセキュアなチャネルを提供すると言うことができる。エミュレータの機能により、対戦するユーザによる不正行為を抑制することができ、また、セキュアなチャネルにより、エミュレータが、ゲームプレイ及び/又はゲームプレイの各ステージを同期させることと、セキュリティを改善し及び/又はゲームプレイ中のレイテンシーを最小にすることとを可能にする。
【0008】
複数のユーザのエミュレーションを並列に行うことができる。上記条件が満たされたことに応答して、アクションのセットをロックし、複数のユーザのいずれによる再構成を抑制することができる。換言すれば、ユーザ固有のパラメータを有する情報を送信することによって、エンドポイントを有する1つ以上の通信チャネルを参加ユーザによって共有することができる。
【0009】
或いは、各ゲームのエミュレーションを、そのゲームの専用エンドポイントを介して行うことができる。エミュレーションは、集中型にすることができ、例えばゲームに参加する異なるユーザからの通信及び/又は要求は、ユーザごとに異なるパラメータを有することができる。複数のユーザのエミュレーションは直列に行うことができる。
【0010】
ホストサーバ及び/又はプロバイダサーバは、エミュレーションのアウトカムに関する進捗(progress)をインターフェース及び/又はユーザに少なくとも部分的に通信することができる。プロバイダサーバは、エミュレータを介してアクションのセット、例えばゲームプレイに関する進捗に関してホストサーバを更新することができる一方、ホストサーバ内の補助的機能は、追加の情報をユーザに提供することができる。エミュレータによって要求されている及び/又はプロバイダサーバによって実行されている、アクションのセットに関するステータス及び/又は進捗は、複数のユーザに通信及び/又はストリーミングすることができる。
【0011】
アクションのセットに関するステータス及び/又は進捗は、エミュレータを介してアクションのセットを要求する参加者に通信及び/又はストリーミングすることができ、加えて、ホストサーバに視聴を要求する少なくとも1人の参加していない第三者に通信及び/又はストリーミングすることもできる。アクションのセットを実行するエミュレータを調べるためのアクセス用の個別のエンドポイントをホストサーバ及び/又はプロバイダサーバ内に構成することができる。
【0012】
第三者は、アクションのエミュレーションに参加することなく、インターフェースへのエミュレーションのアウトカムの進捗を視聴することをインターフェースを介して要求する受動的なユーザである場合があり、サーバは、エミュレーションのアウトカムの進捗をインターフェースに通信する。
【0013】
エミュレータは、ユーザの代わりにアクションのセットを実行するようにプロバイダサーバに指示することができる。プロバイダサーバは、ユーザ及び/又はエミュレータに応答を与えることができる。ホストサーバは、アクションのセットの実行及びアクションのセットのアウトカムについてのシミュレーション及び/又はリプレイのうちの少なくとも一方をコレート(collate)し、このコレートされた情報をユーザインターフェース上に提示することができる。このようにして、ゲームプレイを表すアクションのセットは、ホストサーバによって記録及び/又はリプレイすることができる。各ゲームのリプレイは、ホストサーバによって収集することができ、また、それぞれのプレイヤ若しくはオブザーバー又はすべてのプレイヤ若しくはオブザーバーに一括して提示することができる。ゲームプレイを表すアクションのセットのアウトカムは、ゲームの記録及びリプレイによる影響を受けない。なぜならば、結果の配信は、アクションのセットを実行するのに必要とされる通常の時間量とほぼ一致するように延期されているにすぎないからである。この第2の手法は、複数のユーザに対応するように変更を行うためのプロバイダサーバによる動作方法への変更を最小にする。その上、ホストサーバによるゲーム結果と、シミュレーション及び/又はリプレイとのコレーション(collation)は、ゲームプレイへのあらゆる改ざんを抑制するセキュアで効率的な通信を提供することができる。したがって、同期問題は抑制され、各ユーザは、ゲームプレイが他のゲームプレイヤとほぼ同時に行われていると知覚することができる。
【0014】
第1のユーザ及び第2のユーザのそれぞれのアクションのセットのエミュレーション及び/又はインターフェースへのエミュレーションのアウトカムの進捗は繰り返すことができる。アクションのセットのエミュレーションは、第1のユーザ及び第2のユーザのそれぞれの個別のエミュレータ及び/又はエミュレーションプロセスを含むことができる。或いは、単一のエミュレータが、すべての参加ユーザの代わりにそのアクションのセットを実行することができる。
【0015】
第1のユーザについてエミュレーションされたアクションのセットのアウトカムは、第2のユーザについてエミュレーションされたアクションのセットのアウトカムと比較することができる。アクションのセットのアウトカムは、スコアを決定することができる。第1のユーザ及び第2のユーザは、それらのそれぞれのアクションのセットに資産(resource)を配分し、エミュレーションのアウトカムは、それぞれのスコアを決定するそれぞれの資産を変更することができ、また、第1のユーザ及び第2のユーザのスコアは比較される。すべてのエミュレーションが完了したときに累積された資産は、最大のスコアを有するユーザに配分することができる。
【0016】
疑義を避けるためにいうと、本明細書において第1のユーザ及び第2のユーザというとき、これは、本発明を2人の参加プレイヤに限定するものではなく、本発明は、例えば100人まで若しくは1000人まで又はそれよりも多くの人数の任意の数のユーザ向けに拡大することができる。
【0017】
複数のユーザは、該ユーザが、アクションのセットを定義し及び/又は条件を満たすためにホストサーバと連携する際に経由するユーザインターフェースを介してインターフェースを操作することができ、条件が満たされると、ホストサーバは、エンドポイントを介してプロバイダサーバとの接続を確立することができ、及び/又は、複数のユーザのそれぞれのアクションのセットをエミュレーションすることができる。エミュレータは、各プレイヤのゲームプレイ及び/又はビューイングウィンドウを要求することができ、プロバイダサーバは、接続、例えばURLを返す。
【0018】
ユーザのエミュレーションごとにエンドポイントを設けることもできるし、ゲームに参加するすべてのユーザに単一のエンドポイントを設けることもでき、エンドポイントに送信される要求は、ユーザごとに異なるパラメータを有するであろう。
【0019】
ユーザインターフェースは、ブラウザ、モバイルデバイス上のアプリケーション、デスクトップコンピュータアプリケーション又はゲーミングデバイス等のアプリケーションプログラムインターフェース(API)をサポートする任意のデバイスとすることができる。
【0020】
実行されるアクションは、電子ゲームプレイアクションと、及び/又は、ゲーム内キャラクターアクション、非プレイヤキャラクターアクション及びユーザクションのうちの少なくとも1つと、を含んでも良い。電子ゲームプレイは、カジノゲームを表すことができる。ホストサーバは、オンラインカジノとすることができる。プロバイダサーバは、ゲームプロバイダとすることができる。カジノゲームは、スロット、ビンゴ、サイコロ及び他のそのようなゲームを含むことができるが、これらに限定されるものではない。本発明によって、対戦するプレイヤの間のバトル又はゲームが可能になる。
【0021】
本発明の別の態様によれば、複数のユーザによって決定された命令をエミュレータを介して実行するように構成されるプロバイダサーバを構成する方法であって、アクションのセットを決定する命令を受信するようにインターフェースを構成することであり、上記アクションのセットは、(i)複数のリモートユーザによって決定され、及び/又は、(ii)ホストサーバから受信された要求によって決定されることと、ホストサーバのエミュレータと連携するように構成される複数のエンドポイントを設けることと、を含み、上記エンドポイントは、アクションを選択するユーザの操作をシミュレーションするエミュレータからの入力と、アクションを実行するエミュレータからの要求と、のうちの少なくとも一方を受信するように構成され、上記アクションは、複数の異なるユーザから決定されたアクションのセットの一部であり、エミュレータから受信されたアクションのセットを実行し、複数のエンドポイントを介してアクションのアウトカムを用いて、複数のユーザインターフェースのうちの少なくとも1つ及びエミュレータを更新するようにプロセッサを構成することを更に含む、方法がある。
【0022】
プロバイダサーバは、アクションのセットを実施し、及び/又は、ホストサーバ及び/又はエミュレータからの要求を満たすように機能する。プロバイダサーバは、「マウスアンドクリック」等の操作命令に対応することができるが、操作固有の要求をエミュレータから直接受信するように構成されていることが好ましく、また、上記要求は、ユーザ固有のパラメータとともに符号化することができる。
【0023】
本発明の別の態様によれば、アクションを実行するプラットフォームを提供するプロバイダサーバ上でアクションを自動的に実行するシステムを構成する方法であって、上記アクションは、複数のユーザによって決定され、本方法は、インターフェースを介して、アクションのセット及び条件を構成し、アクションのセット及び条件を承認することであって、アクションのセット及び条件は、第1のユーザ及び第2のユーザを含む複数のユーザによって決定及び承認されることと、上記条件が満たされたことに応答して、アクションのセットの自動実行をプロバイダサーバ上で開始することであって、アクションのセットの実行はエミュレーションされることと、複数のユーザのそれぞれのアクションのセットをエミュレーションすることと、を含む、方法がある。
【0024】
プロバイダサーバは、アグリゲータを介して選択可能にアクセスされる複数のプロバイダサーバのうちの1つであり、上記アグリゲータは、方法の少なくとも一部分について、ユーザのうちの少なくとも1人、ホストサーバ及びプロバイダサーバの間の中間ゲートウェイとして機能するようにすることができる。プロバイダサーバは、ゲームプロバイダとすることができ、アクションのセットは、ゲームプレイとすることができる。
【0025】
本発明の別の態様によれば、インターフェースを複数のユーザに提供し、プロバイダサーバを動作させるように構成されるホストサーバであって、複数のユーザインターフェースと通信することと、アクションのセット及び条件を決定する命令を受信することと、アクションのセット及び条件が、第1のユーザ及び第2のユーザを含む複数のユーザによって承認されるか否かを判定することと、を行うように構成される、インターフェースと、アクションのセット及び条件が承認されていると判定されると、プロバイダサーバとの通信を確立することと、リモートサーバ上でのアクションのセットの自動実行を開始し、アクションのアウトカムを用いて複数のユーザインターフェースを更新することとを行うように構成される、エミュレータと、を備える、ホストサーバがある。
【0026】
本発明の別の態様によれば、複数のユーザによって決定された命令を実行するように構成されたプロバイダサーバであって、アクションのセットを決定する命令を受信するように構成されるインターフェースであって、上記アクションのセットは、(i)複数のリモートユーザによって決定され、及び/又は、(ii)ホストサーバから受信された要求によって決定される、インターフェースと、ホストサーバのエミュレータと連携するように構成される複数のエンドポイントであって、アクションを選択するユーザの操作をシミュレーションするエミュレータからの入力と、アクションを実行するエミュレータからの要求と、のうちの少なくとも一方を受信するように構成されるとともに、上記アクションが、複数の異なるユーザから決定されたアクションのセットの一部とされたエンドポイントと、エミュレータから受信されたアクションのセットを実行し、複数のエンドポイントを介してアクションのアウトカムを用いて、複数のユーザインターフェースのうちの少なくとも1つ及びエミュレータを更新するように構成されたプロセッサと、を備える、プロバイダサーバがある。
【0027】
本発明の別の態様によれば、本明細書に記載され特許請求されるホストサーバ及びプロバイダサーバのうちの少なくとも一方に接続される中間ゲートウェイとして少なくとも部分的に機能するように構成される、アグリゲータがある。
【0028】
本発明の別の態様によれば、コンピュータシステムのプロセッサによって実行された結果として、コンピュータシステムに、本明細書において特許請求されるコンピュータ実装方法のうちの少なくとも1つを実行させる実行可能命令を記憶している、非一時的コンピュータ可読記憶媒体がある。
【0029】
全体として、本発明によって、少なくとも2人のプレイヤが、セキュアであり且つ不正行為を抑制する方法で互いに対戦することが可能になる。これは、ゲームプレイに必要とされるアクションのセットを、対戦するユーザの代わりに実行するエミュレータを実装するホストサーバを通じて達成することができる。本明細書における方法及びシステムによって、必要とされるリソースはより少なくなる。なぜならば、エミュレータは、セキュリティの改善と、ゲームプレイの同期と、ゲームプレイの各ステージの同期と、すべてが異なるリモートロケーションに存在する可能性があるユーザ、ホストサーバ及びプロバイダサーバの間で発生する可能性があるレイテンシー問題の最小化とのうちの少なくとも1つを行うことができるからである。本発明によって、ゲームプレイをエミュレーションするアクションのセットの通信及び/又は処理においてリソースの効率的な使用が可能になる。
【0030】
次に、本開示の態様及び例を、単なる例として以下の添付図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】ユーザが既存のゲームのアクションをチェックすることができるとともに、ユーザが新たなゲームへの参加若しくは新たなゲームの鑑賞、又は新たなゲーム及びアクションのセットの作成を選択することができるユーザインターフェースの一部を示す図である。
図2】ユーザが別のゲームの検索、又はゲームにおいて行われるアクションの設定を行うことができるユーザインターフェースの一部を示す図である。
図3】操作可能ボタンがユーザに対して非アクティブ化されているゲームプレイ中のそれぞれのユーザインターフェースの一部の概略図を示す。
図4】ゲームのアウトカムのそれぞれのユーザインターフェースの一部の概略図を示す。
図5】賞金ゲームの履歴を含むユーザインターフェースの一部を示す図である。
図6】複数のプレイヤのボットを含むことができるエミュレータによって実施されるゲームプレイのステージを示す図である。
図7】エミュレータのそれぞれのボットによって操作されている、非アクティブ化されたボタンが示される、ゲームプレイ中のそれぞれのユーザインターフェースの一部の概略図である。
図8】ゲームプレイが完了した後のそれぞれのユーザインターフェースの一部の概略図である。
図9】ゲームプレイに適したアクションをマルチプレイヤで実行するためのシステムのシステム図である。
図10】マルチプレイヤゲーム中に行われるステップのフローチャートである。
図11】システムの要素の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
次に、限定ではなく例示を目的として、実現可能な例及びユースケースを提供する。以下の説明は、ゲームプレイによって表される協調されたアクションの構成に関するものである。特に、本発明は、アクションのセットの構成と、これらのアクションが開始され、アウトカムがその後決定される前に満たされるべき条件の設定とに関する。
【0033】
用語「ユーザ」は、人間のオペレーター等のオペレーターがアクションのセットを設定するときに適用される。用語「プレイヤ」は、アクションのセットがゲームプレイに関係しているときに使用される。ただし、用語「ユーザ」及び「プレイヤ」は、交換可能であると考えられる。
【0034】
より具体的には、この例では、第1のユーザが、第2のユーザによって承認されたプレイヤ対プレイヤのカジノゲーム、例えばスロットゲームを構成する。第1のユーザ及び第2のユーザの代わりにそれぞれ実行されたそれぞれのアクションの結果を比較することによってゲームのアウトカムが決定される前に、ゲームプレイによって表されるアクションのセットが、各プレイヤの代わりにエミュレーションされる。換言すれば、各ユーザは、承認されたゲーム設定に従って、例えばスロットスピン数であるアクションのセットを実行することに同意し、エミュレータによって、対応するアクションが実行されるとともにアウトカムが決定される。最高スコアを取得したユーザが、自身の「賞金」と他のすべてのプレイヤの賞金とを獲得する。
【0035】
この例は、スロットゲーム又はカジノゲームに限定されるものではなく、ゲームプレイ中のユーザのアクションをエミュレーションすることができるいずれのマルチプレイヤゲームにも適用することができる。以下に提供される例は、2人のユーザ又はプレイヤを示しているが、本発明は、任意の数のユーザ、例えば100人まで若しくは1000人まで又はそれよりも多くの人数に拡大することができる。
【0036】
従来のシングルプレイヤゲームでは、ユーザがブラウザを開き、オンラインカジノ等のオンラインゲーミングホストプラットフォームに接続し、このオンラインゲーミングホストプラットフォームが、ゲームプロバイダのサーバと通信して、ユーザのゲームセッションを確立する。しかしながら、ゲーミングホストプラットフォーム、ゲームプロバイダのサーバ又は複数のプレイヤをサポートするシステムの任意の部分を構成するには、ラグが低減され、不正行為がより少ないゲームプレイを可能にするとともに、アクションのセキュアで効率的な実施を提供する、代替の接続及び動作が必要とされる。
【0037】
本発明は、複数のユーザに適しているが、図1図10における以下の例は、2人のユーザすなわち第1のプレイヤ及び第2のプレイヤが、エミュレータを通じて個別にプレイする共通のスロットゲームを構成する対戦において互いにプレイするときに関与するステップを例示する。第3の参加者がプレイすることなくゲームを鑑賞することも可能である。
【0038】
エミュレータは、「ボット」と呼ぶことができ、アクションのセット、通信動作のうちの少なくとも1つを実行し、条件が満たされたか否か判定し、アクションのセットのアウトカムを決定するように機能する。これらのアクションは、プレイヤに代わってゲームの設定の通りにゲームプレイをシミュレーションする。アクションのセットが実行されている間、プレイヤは、実行されている自身のゲームプレイすなわちアクションのセットと、他のプレイヤのゲームプレイとを視聴することができる。ゲームプレイは、好ましくはライブストリームで視聴される。アクションのセットが開始した後及び/又はゲームプレイが開始した後、プレイヤは、ゲームプレイを中断又は調整することができず、したがって、プレイヤによる改変又は不正行為が防止されることに留意することが重要である。
【0039】
本発明は、プレイヤ達を更に魅了するものであり、対戦タイプの環境において、少なくとも1人の他のプレイヤよりも高いスコア又は賞金、及び成功を得るためのより多くの機会をプレイヤに提供する。
【0040】
ユーザは、インターフェースを介してゲームホスト及び/又は他のユーザと連携する。このインターフェースは、ユーザが図1に示されるような画面にアクセスすることを可能にする、ブラウザ、デスクトップアプリケーション、モバイルアプリケーション、又は他の任意のタイプのアプリケーションのうちの1つを含むことができる。図1において、プレイヤには、プレイするために利用可能なゲームの概要と、プレイヤ自身が設計したゲームを追加することを可能にする選択可能なゲーム作成ボタン1とが提示される。ゲームは、作成されると、同じ画面上に新たな行として表示される。ゲームの概要は、次のような列を含むテーブルを有する。すなわち、列として、参加又は鑑賞することができるゲームを特定するスロットゲーム名2;ゲームにおけるプレイヤ、及びプレイヤのユーザ名、及び/又はゲーム「Chaos Crem」の省略符号によって示されるように、別のプレイヤが参加するための空き枠を列挙する、プレイヤ3;この例では50ユーロとして示されているが、ポイント、ステータスレベル又はそれ以外の賭けの対象等の別の額とすることもできる、参加のコストを示すエントリーコスト4;参加しているプレイヤがどのようなゲームに参加しているのかが分かるようにするための、ゲームのスタイル又はゲームフォーマットの名称を示すゲーム詳細5;例えば、4人定員の場合に3人のプレイヤが参加している場合には「3/4」との表示がなされる、ゲームが十分なプレイヤを有してプレイの準備ができているのか、若しくはプレイしているのか、又は定員に達しているか否かを示すプレイヤ数6;並びに、プレイヤが参加することなく別のゲームを鑑賞するのか又はゲームに参加するのかのいずれかを行うことを可能にするボタン8をプレイヤが選択することができる参加ボタン列7、がある。
【0041】
ゲーム作成ボタン1が図1において選択された場合に、図2のインターフェースがプレイヤに提示され、このインターフェースにおいて、プレイヤは、図1のテーブルに追加されるゲームを作成することができる。このゲーム作成用のインターフェースにおいて、プレイヤは、従うべきアクションのセットに類似する好ましいゲームを検索する検索ボタン9を選択することもできるし、ゲームの選択項目が提示されて、そこからゲームを選ぶこともできる。スロットゲームに関する変数を構成する際に、ユーザは、ボーナスバイ10のオプションを選択することもできるし、及び/又は、スピン11のドロップダウンメニューを選択することもでき、したがって、プレイされるゲームが、例えば、5スピン、10スピン、20スピン又は50スピンのいずれを伴うのかを選ぶことができる。ベースベットサイズ13は、ベットウィンドウ14に金額を入力することによって構成することができ、例えば、各ベットの金額は5ユーロとされる。
【0042】
図示していないが、図2に示すようなゲームを作成するインターフェースは、ゲームをプレイするために必要とされるプレイヤ数を選択するための、ドロップダウンメニュー等のインターフェースを提供することができる。さらに、プレイヤは、図1における選択項目から除去される前の選択された期間の間のみゲームを利用可能とするために、有効期限を設定することができる。
【0043】
ゲームのパラメータを強調する概要15が提示される。全体的に、このインターフェースによって、プレイヤは、実行されるアクションのセットを選択し、そのアクションのセット内の変数を変更することが可能になる。ゲームを設定した後、ユーザは、作成ボタン16を選択して、ゲームを図1のテーブルにロードすることができ、別のプレイヤが図1の参加ボタンを選択することを待機することができる。第2のプレイヤ/ユーザは、作成済みの既存のゲームのうちの1つを承認することもできるし、自身のゲームを作成することもできる。
【0044】
図1を再び参照すると、ゲームの条件を満たすのに必要とされる最後のプレイヤが、参加ボタン8をクリックすると、ゲームが開始可能となる。アカウントに十分なクレジットを有すること、又はゲームがまだアクティブであること等の他の条件を満たすことが必要とされる場合もあるが、主な条件は、少なくとも1人のプレイヤがゲームを作成済みであり、必要とされる数のプレイヤが参加していることである。「Sweet Bonanza」ゲームは、2人のプレイヤを必要とし、2人目のプレイヤが参加ボタン8をクリックしたときに開始される。このクリックによって、「参加」ボタンは、「ゲーム鑑賞」ボタン8に変化する。「Chaos Crem」ゲームは、もう1人のプレイヤが開始前に参加ボタン8をクリックするのを待っている。ゲームに必要とされるプレイヤ数は任意の数とすることができ、例えば、プレイヤ数の列6が、99/100を示していた場合には、ゲームは、100人目のプレイヤがそれぞれの参加ボタンをクリックしたときに開始される。
【0045】
本例では、2人のプレイヤが対戦し、最後のプレイヤがゲームに参加すると、図3に示すように、各プレイヤには、自身のゲームのビューと、他のプレイヤのゲームのそれぞれのビューとが提示される。プレイヤ1 18aは、1000ユーロの残高17aを有する一方、プレイヤ2 18bは、1000ユーロの残高17bを有する。プレイヤの残高は、ゲームへのエントリー代金支払いのために既に差し引かれており、ゲームが完了するまで変化しない。各プレイヤのインターフェースには、ゲーム名19と、ゲームチャレンジ20と、エントリーコスト21と、現在の残高22と、残りのスピン数23とが表示される。ゲームチャレンジは、チャレンジがボーナスバイを含むか否か、又はスピンが何回行われるのか等のゲームアクティビティのタイプを示す。
【0046】
図3のゲームプレイインターフェースは、ゲームクリエーターによって設定されて、作成されたゲームに参加した他のプレイヤによって承認されたアクションのセットの結果であるゲームプレイを表示するウィンドウ24を含む。このウィンドウは、最終的なアウトカムの前における数字の位置の変化、又はスピンによって導かれるアウトカムを導く当該スピンを示す、スロットスタイルの画像を含むことができる。代替のアプリケーションでは、アクションのセットは、バトル又は対戦してアウトカムを決定するキャラクター又はアバターを表すことができる。各ゲームは、ウィンドウ24内にそれ自体のインターフェース又はスタイルを有することができ、及び/又は、図3に提示される情報の配置を変更することができる。
【0047】
最後のプレイヤがゲームに参加すると、ゲームプレイのいくつかのパラメータは、ロックされることに留意されたい。このロックは、「取り消し線」が表示されているボタン、すなわち、ベットサイズボタン25、ベット速度ボタン26、ボーナスバイボタン27及びプレイボタン28についてなされており、シングルプレイヤゲーム中は通常選択可能であるボタンが非アクティブ化されたものとしてユーザに示される。開始残高29も固定されて示される。ボタンを非アクティブ化するのは、そのボタンが通常実行する機能を無効にするとともに、それらのボタンが選択されると実行される機能及びアクションが、エミュレータによって実行されるアクションのセットとして自動的に処理されるようにするためである。
【0048】
ゲームがエミュレータによってプレイされるとき、各ユーザは、アクションのセットすなわちゲームプレイが実行された結果を、ウィンドウ24のコンテンツ、例えばスロットのスクロールホイールの変化、及び、現在の残高22における各ゲームのアウトカムで見ることができる。
【0049】
アクションのセットが完了し、ゲームプレイが終了した後、エミュレータは、参加プレイヤのそれぞれの賞金等のスコアを決定する。図4の例では、2人のプレイヤが対戦した結果、敗者30及び勝者31が決定し、それらの者の新たな残高32、33がそれぞれ1000ユーロ及び1019.30ユーロとして示されている。敗者30の残高は同じままである一方、勝者の残高は、その残高を19.30ユーロだけ増加させている。これは、9.50ユーロ及び9.80ユーロの個々の賞金34、35に基づいており、対戦の勝者36の決定に基づいて、各プレイヤの全体の賞金が合計され、総合勝者に配分されたものである。換言すれば、エミュレータは、結果の報告及び総合勝者のステータスの更新を行うことによってユーザ/プレイヤのそれぞれを更新する前に、エミュレーションされたアクションのセットのそれぞれのアウトカムを決定及び比較する。
【0050】
プレイされたゲームの履歴は、図5に示すように記録することができる。図5では、ゲーム名37が、勝利プレイヤ38、エントリー金額39、ゲーム詳細40、プレイヤ数及び賞金金額42とともに記録される。この履歴から、以前のアクションのセットを分析することができ、その分析から統計又はパターンを求めることができる。履歴は、エラー及び/又は不正行為を監視するのに使用することができる。
【0051】
[エミュレータ/ボット]
ゲームプレイ等をサポートするアクションのセットは、プレイヤごとに独立して実行することができる。アクションのセットは、プレイヤの代わりにエミュレータによって実行することができる。アクションのセットは、複数のアクションのセットを実行することができる、つまり、複数のプレイヤのエミュレーションを提供することができる、エミュレータによって実行することができる。複数のプレイヤのエミュレーションは、同時に実行することができる。
【0052】
したがって、エミュレータの機能のサブセットは、特定のゲームの特定のプレイヤのアクションのセットを実施することができる。このサブセットは、ボットのように機能することができる。ボットは、アクションのセットを実施するよう要求した任意のユーザ又はプレイヤの要望に応じて特定のアクションのセットを実施するように構成することができる。ゲームプレイの状況下における本明細書での例において、エミュレータは、ユーザの代わりにゲームをプレイするためにスタンバイ状態にあることができ、ゲームのボット、例えばエミュレータの機能のサブセットを実装することによってこれを行うことができる。エミュレータは、複数のアクションのセットを実施することができるので、エミュレータは、複数のボットを実装していると言うことができる。或いは、複数のエミュレータを構成し、各エミュレータが個々のボットの機能を提供することも可能である。
【0053】
エミュレータは、プレイされる各ゲームの各プレイヤごとにボットを実装することができる。エミュレータは、同じゲームに参加しているボットを同期させることができ、このようにして、ゲームプレイは、ほぼ同時に実行されているアクションのセット内の特定のアクションと同期される。
【0054】
アクションのセットは、ステージを含むことができ、本明細書におけるゲーミングの例では、図6は、例として、エミュレータが2人の対戦するプレイヤを表す2つのボットを実施するときに実行するゲームプレイアクション及び/又はステージを示している。図6の図表に示すように、エミュレータは、以下を監視する。ボット番号43、これは、サーバが、例えば100ボットから1000ボットの間のサーバの収容能力内の数の複数のボット機能を実装することができるためである;ボットの現在の状態を示すとともに、ゲームプレイを表すアクションのセットを同期させるエミュレータの能力を改善するアクション44;プレイされている掛け金又は資産である、プレイヤによって同意された金額45;ボットが、例えばプレイの準備ができているのか、動作しているのか、及び新たなゲームのサポートに利用可能であるのかを示すステータス46。
【0055】
ボットの監視は、アクションのセットの実行に関連した問題を検出するために使用することができる。これらの問題には、レイテンシー問題若しくは接続問題又はシステムの異なる部分間の障害、例えば、ユーザと、エミュレータをサポートするサーバとの間の障害及び/又はエミュレータと、ゲームプレイをサポートするためにアクションのセットを移植する(implant)サーバとの間の障害が含まれる可能性がある。
【0056】
2人のプレイヤが、エミュレータを起動させて、自身の代わりにゲームをプレイすることによって対戦する場合についての図6の例では、ボットは、待機47;開始48;プレイ49;及び残高リセット50を含むアクション44を繰り返すように構成される。ボットが開始を待機している(47)間、それらのボットの残高金額45は0ユーロである(51)。2人のプレイヤのうちの2人目がゲームに参加すると、ボットがそれぞれのプレイヤに割当てられ、10ユーロのプレイヤエントリーコスト52が残高に加えられる。エミュレータが各ボットのゲームプレイ開始の準備を完了すると、アクション44のステータスが「開始」に設定される。エントリーコストは、プレイヤのうちの1人によって設定済みであり、他のプレイヤによって承認済みである。10ユーロのエントリーコスト52は、スピンごとに1ユーロというゲームプレイの単なる例として提示されているにすぎず、ゲームは、スピンを10回行うように構成されている。準備は、ゲームプロバイダとの接続を構成することと、ベット金額、プレイ速度及び実行されるアクションの数等のゲームプレイのパラメータを設定することとのうちの少なくとも一方を含むことができる。各ボットは、アクションのセットを実行することによってプレイし、各ボットの残高金額を9.50ユーロ及び10.50ユーロにそれぞれ更新する。アクションのセットの実行中に多数の可能なアウトカムが存在するので、このステージにおける残高金額は、単なる例として提示されているにすぎない。各ボットは、アクションのセットを実行することによってプレイを行い、アクションの出力は、ゲームプレイが完了した後の全体的なアウトカムを決定する。その後、エミュレータは、いずれのプレイヤが最高の賞金又はスコアを有するのかを判定する。この例では、残高のリセット前に、ボット1は8.70ユーロをスコアしており、ボット2は9.80ユーロをスコアしている。
【0057】
この例では、ボット2によって表されるプレイヤが、ボット1によって表されるプレイヤの賞金、すなわち18.50ユーロを獲得する。異なるゲームプレイルールを設定することができる。本発明は、本明細書における例によって限定されるものでないことに留意されたい。
【0058】
ボット間のアクションのセットのアウトカム、例えば、どちらのプレイヤ/ボットがゲームに勝利したのかを決定した後、残高はリセットされ、ボットは、アクションのセットの次のエミュレーションに備えて「待機」状態に戻る。
【0059】
図7は、2人の対戦ユーザ18a、18bがゲームプレイ中に体験するインターフェースを示している。このユーザインターフェースにおいて、各プレイヤは、自身のゲームプレイウィンドウと、自身の対戦相手のウィンドウとを見ることができる。各ウィンドウは、プレイヤのうちの一方が設定し、他方が参加したゲームの詳細を提示する。ウィンドウは、ゲーム名55、ゲームチャレンジ56の説明、エントリーコスト57、現在の残高58、残りスピン59、ゲームプレイウィンドウ60、ベットサイズ61、ベット速度62、開始残高63、ボーナスバイボタン64及びプレイボタン65等の詳細を含む。ゲームチャレンジは、このチャレンジがボーナスバイを含むか否か、又はスピンが何回行われるのか等のゲームアクティビティのタイプを示す。
【0060】
各ユーザは、10ユーロの資金66a、66bを開始残高63に預託し、その結果、現在の残高58、67a、67bは1000ユーロになっている。エミュレータは、ボット69a、69bの機能によって、ベットサイズ61、ベット速度62並びにボーナスバイボタン64及びプレイボタン65の制御と、開始残高をゲームプレイの一部として費やす権限とを有する。上述したように、エミュレータがプレイを制御し、ユーザがゲームを放棄することも、同意済みのゲーム設定を変更することもできないようにボットによって制御されるボタンは、ユーザのインターフェースにおいて非アクティブ化される。
【0061】
ゲームプレイの間、ゲームプレイウィンドウ60においてスロットリールを視聴することができる。このスロットリールは、ゲーム設定中にユーザによって提供された命令に従ってベットサイズを設定したボット69a、69bによってアクティブ化される。ゲームチャレンジ56が「ボーナスバイ」64を含む場合に、ボットは、上記ボタンの押下を再現するアクションを実行することができる。
【0062】
例として、図7のゲームの結果が図8に示されている。図8において、第1のプレイヤ18a及び第2のプレイヤ18bには、各プレイヤのゲームプレイの結果75a、75b、すなわち、第1のプレイヤの結果は12ユーロの勝ちである一方、第2のプレイヤは12.50ユーロを得たことが提示される。最も多くの賞金を有する最高の結果を達成したプレイヤが、他のプレイヤの賞金を獲得する。したがって、この例では、第1のユーザの残高78は1000ユーロに維持される一方、第2のユーザの残高79は1024.50ユーロに増加する。
【0063】
[システムアーキテクチャ-シングルプレイヤ]
オンラインカジノのウェブサイトを介してゲームプレイ可能なオンラインスロット等の従来のシングルプレイヤゲームでは、ユーザは、ブラウザを開き、カジノウェブサイトを介してゲームを開始する。オンラインカジノは、ゲーミングセッションを開き、ゲーム要求をプロバイダサーバに直接するか、又は、マルチポイントアクセスを多くのゲーム及びそれらの関連したプロバイダのサーバに提供するアグリゲータを介してプロバイダサーバに送信する。
【0064】
ゲーム要求に応答して、ゲームプロバイダのサーバは、URLをユーザのカジノに直接又はアグリゲータを介して送信する。URLは、その後、クライアントのブラウザにおいてロードされ、ゲームインターフェースがプレイイングウィンドウに表示される。ユーザは、その後、ゲームを開始する前に、ゲームインターフェースを先行して動作させてゲームを設定する。この設定は、オンラインカジノの例では、必要とされる画面上のボタンをクリック又は押すことによって「ベット」又は「プレイ」を開始することを伴う。「プレイ」をクリックすることによって、URLを介して、スロットマシンのリールのスピン等のアクションを実行する指示がゲームプロバイダサーバに与えられる。ゲームプロバイダのサーバは、その後、直接又はアグリゲータを介して、プレイが開始されたカジノと通信し、ゲーム設定の詳細と、アウトカム、例えば勝利又は敗北とを提供し、カジノウェブサイトは、ブラウザを更新することによってユーザのプロファイル及び/又はセッションを更新する。
【0065】
[システムアーキテクチャ-マルチプレイヤ]
本明細書における例によれば、マルチプレイヤゲームをサポートするために、図9に示すようなゲーミングシステム100が提供される。このゲーミングシステムは、互いにリモート配置することができる個々の要素を有する。これらの要素には、デスクトップコンピュータ、タブレット又は電話機等の人間が操作可能な任意のコンピューティングデバイスとすることができる、P~Pの符号が付けられたユーザデバイス102と;ユーザデバイス102のインターフェースを提供するとともに、リソース、例えば、スロット等のゲームを提供するか又はゲームへのアクセスを提供するオンラインカジノ等のゲーミングウェブサイトへのアクセスをホストするホストサーバ104と;ホストサーバ104又はその一部に関連付けられているとともに、エミュレーション機能をそれぞれのプレイヤデバイスP~Pに提供するE~Eの符号が付けられた個々のサブエミュレータ106a...106nを提供するように構成されているエミュレータ106と;リソースを提供し及び/又は命令を実行して、例えば、ホストサーバ104によって提供されるオンラインカジノのスロットゲーム等の、プレイヤデバイス102が構成し及び/又は動作させることができる相互動作可能なゲームを提供する少なくとも1つのプロバイダサーバ108と;2つ以上のプロバイダサーバ108にアクセスするための中間接続を提供するものであるとともに、複数のプロバイダサーバへの単一のアクセスポイントを提供するように構成される、アグリゲータ110と、が含まれる。
【0066】
各ユーザデバイス102は、ユーザ接続112を介してホストサーバ104に接続可能となっている。エミュレータ106又は各サブエミュレータ106aは、エミュレータ接続114を介してアグリゲータ110に接続可能となっている。アグリゲータは、更に、アグリゲータ接続116を介してプロバイダサーバ108に接続可能となっている。アグリゲータ110及びアグリゲータ接続116は不可欠なものではなく、エミュレータ106又は各サブエミュレータ106aは、アグリゲータ110を介さずにプロバイダサーバ108に接続可能とすることができることに留意されたい。プロバイダ接続118によって、ユーザデバイス102をプロバイダサーバ108に接続することが可能になる。各エミュレータは、アグリゲータ又はプロバイダサーバへの独自の接続を有するように構成することもできる。
【0067】
システム100及びその要素は、単独で又は組み合わされることによって、プロバイダサーバ108上で実行されるアクションを、プレイヤデバイス102上で設定することを可能とする。これらのアクションは、ゲームプレイによって例示され、特に、アクションのセットの構成と、これらのアクション、例えばゲームプレイが開始される前に満たされる条件の設定とによって例示される。上述したように、各プレイヤは、システムの「ユーザ」である。さらに、プロバイダサーバ上で実行されるアクションのセットは、複数のユーザ102のそれぞれの代わりにホストサーバ104のエミュレータ106によって開始され、上記アクションのセットは、少なくとも1人のユーザによって定義され、エミュレータは、エミュレーションされたアクションのセットのそれぞれのアウトカムを決定及び比較し、アウトカムを複数のユーザのそれぞれに通信する。
【0068】
エミュレータ106は、ホストサーバ104がプロバイダサーバ108と動作可能に連携してアクションのセットを実行することを可能にするように機能する。アクションのセットは、ユーザデバイス102上で設定され、ホストサーバに通信され、エミュレータは、ユーザの代わりにアクションのセットを実行する。本例では、エミュレータは、ユーザの代わりにゲームを実行する。ゲームは、数サイクルの同じアクションを含むことができ、例えば、ゲームがプレイされるごとにホイールのスピンを繰り返す。
【0069】
使用中、自身のそれぞれのユーザ接続112を介してホストサーバ104上のオンラインカジノにアクセスした2人以上のプレイヤが、ゲームに必要とされるアクションのセットを構成する。ゲームを開始するための条件が満たされると、その後のアクション及びアウトカムの決定は、ホストサーバ104及びエミュレータ106に委ねられる。エミュレータ106は、要求をプロバイダサーバ104に送信することによって、複数のユーザのデバイス102それぞれのゲームセッションを作成する。この要求は、少なくとも1つのエンドポイントを構成し、URLを提供することを求める要求である。このURLは、次のものの少なくとも1つのURLである。すなわち、ホストサーバ104にアクセスする任意のユーザデバイス102が、ボタン8をクリックしてゲームを鑑賞することができるビューオンリーセッションであって、このセッションでは、ゲームの変更又はゲームとのゲームの鑑賞以外のインタラクションが可能でない;スロットゲームの場合には、ベットサイズの調整、スピンの数の選択、及びベットが実施される速度の調整が含まれうる、ゲームを行うために実行されるアクションのセットに関連付けられたパラメータを設定するという、ユーザに与えられたゲームセッションを設定及び/又は編集する権限;ゲームプレイを開始するエンドポイント、例えば、ユーザデバイス102の代わりにベットを行うエンドポイント;並びに、ゲームにおけるオプションを選択するエンドポイント、例えば、ユーザデバイス102の代わりにボーナスバイを行うエンドポイント、のうちの少なくとも1つのURLである。
【0070】
ホストサーバ104は、アグリゲータが使用されるときは、ゲームセッションを作成し及び/又はすべての既存のスロットゲームをアグリゲータ110から取り出すために、アグリゲータに関するエンドポイントも要求することができる。ホストサーバは、クライアントの残高を取り出すエンドポイント、及び/又は、エミュレータがアクションを実行した後、例えばスロットにおいてベットを行った後に、コールバック(メッセージ/レスポンス)を取り出し、そのアクション/ベットの結果を受信するエンドポイント等の、必要とされるデータをアグリゲータから受信するためのエンドポイントを提供することができる。
【0071】
ユーザは、自身のデバイス102を介して、ゲームプレイを表すアクションのセットを実施するサーバプロバイダともはや直接連携することがなく、エミュレータ106は、すべての参加ユーザの代わりに、単一のエンティティとして又は個々のユーザのためのエミュレータ106aとともに、この機能を実行する。換言すれば、エミュレータは、ユーザデバイス102によって実行される動作をシミュレーションするというやり方で、プロバイダサーバ108に命令を提供する。シミュレーションは、マウスアンドクリック操作をシミュレーションする命令、及び/又は、ゲームプレイ前、ゲームプレイ中、及びゲームプレイ後に実行されるアクションを表現する要求を送信する命令を提供することができる。
【0072】
そのようなエンドポイントを要求し、そのようなエンドポイントと連携するようにエミュレータを構成することができるだけでなく、プロバイダサーバをエミュレータと連携するように構成することもできる。その場合、プロバイダサーバ108は、エミュレータからの要求に応答してゲームセッションを提供するように構成される。このゲームセッションは、少なくとも1つのエンドポイントを確立し、URLを送信することを含む。このURLは、次のものの少なくとも1つのURLである。すなわち、ビューオンリーセッションであって、当該セッションにアクセスする任意のユーザデバイス102がゲームを鑑賞することができるが、ゲームの変更又はゲームとのゲームの鑑賞以外のインタラクションが防止され得る、ビューオンリーセッションのURL;ユーザのゲームセッションを設定及び/又は編集する権限をエミュレータに提供するためのURLであって、それを用いて、ゲームを行うために実行されるアクションのセットに関連付けられた、例えばスロットゲームの場合には、ベットサイズの調整、スピンの数の選択、及びベットが実施される速度の調整が含まれうる、パラメータが設定されるURL;ゲームプレイを開始するエンドポイント、例えば、ユーザデバイス102の代わりにベットを行うエンドポイントのURL;並びに、エミュレータが、ゲームにおけるオプションを選択し、例えば、ユーザデバイス102の代わりにボーナスバイを行うことを可能にするエンドポイントのURL、のうちの少なくとも1つである。さらに、エミュレータ106及びプロバイダサーバ108はそれぞれ、アクション固有の命令のフォーマットで、要求を送信及び受信するように構成することができる。
【0073】
全体として、エミュレータ106及びプロバイダサーバ108の対応するインターフェースは、ホストサーバ104と、プロバイダサーバ及び最終的にはユーザ102との間の専用化されたセキュアなチャネル114、116、118を提供すると言うことができる。エミュレータの機能により、対戦するユーザによる不正行為が抑制されるだけでなく、セキュアなチャネルが、エミュレータがゲームプレイ及び/又はゲームプレイの各ステージを同期させて、セキュリティを改善し及び/又はゲームプレイ中のレイテンシーを最小にすることができるようにもする。
【0074】
[動作-マルチプレイヤ]
使用中に、ホストサーバ104は、マルチプレイヤゲームへのアクセスを提供する。設定されたゲームが、必要とされる数のプレイヤによって承認されると条件が満たされる。ホストサーバが、コミットされたプレイヤによる承認、例えば、必要とされる最後のプレイヤの「参加」8のクリックを、すべてのプレイヤがプレイすることに応じ、同意しているとの確認として処理する。ホストサーバは、その後、プロバイダサーバ108上でゲームを表すアクションのセットを実行し、ゲームのアウトカムを決定するようにエミュレータ106を構成する。ホストサーバは、その後、各ユーザを更新することができる。
【0075】
同様に、プロバイダサーバ108は、ホストサーバに存在するエミュレータを介して、複数のユーザによって決定された命令を受信して実行するように構成される。命令は、リモートユーザによって構成され、エミュレータによって発行されるアクションのセットを表す。プロバイダサーバは、ホストサーバのエミュレータと連携するように構成される複数のエンドポイントを構成し、これらのエンドポイントは、アクションを選択するユーザの操作をシミュレーションするエミュレータからの入力と、アクションを実行するエミュレータからの要求とのうちの少なくとも一方を受信するように構成される。プロバイダサーバは、エミュレータから受信されたアクションのセットを実行し及び/又は複数のエンドポイントを介してアクションのアウトカムを用いて複数のユーザインターフェースのうちの少なくとも1つ及びエミュレータを更新するように構成される、少なくとも1つのプロセッサを有する。
【0076】
図10は、アクションのセットが、ユーザによってユーザデバイス102上で設定され、複数のユーザのそれぞれの代わりにエミュレータ106によって制御され、プロバイダサーバ108上で実行される、というシステムの内部で実行されるステップを少なくとも部分的に示している。エミュレータは、エミュレーションされたアクションのセットのそれぞれのアウトカムを決定及び比較し、アウトカムを複数のユーザのそれぞれに通信する。上記と同様に、非限定的な例として、本発明は、ゲームプレイを使用して説明され、特に、2人のプレイヤがゲームで対戦し、第3のユーザがゲームを鑑賞するゲームプレイを使用して説明される。
【0077】
ゲームを確立してプレイするプロセスは、ユーザである第1のプレイヤ1(P1)が自身のデバイス102上でブラウザ又はアプリケーション等の同様のインターフェースを開き、オンラインカジノをホストするホストサーバ104に要求を送信することで開始する。これに応答して、ホストサーバは、図1で示したようなゲーミングインターフェースを提供するURLをユーザ(P1)デバイス102に送信する。このゲーミングインターフェースには、3つのオプション、すなわち、ゲームの作成、ゲームへの参加、又はゲームの鑑賞のオプションが提示される。
【0078】
ホストサーバ104及びユーザデバイス102(P1)を介して、第1のプレイヤは、ゲーム作成を選択し、図2に提示されるインターフェースを使用してゲームを設定する。ゲーム及びゲームを実行する対応するアクションのセットが構成されると、ゲームが、ゲームをプレイする条件が満たされるまで、すなわち、必要とされる数のプレイヤがゲームに参加するまで示される「参加」ボタンとともに図1に示す一覧に追加される。本例では、ゲームは、2人のプレイヤ用であり、スピンごとに5ユーロの賭け金を要する、20スピンのスロットゲームのリールとして構成されている。
【0079】
ホストサーバ104及び別のユーザデバイス102(P2)を介して、第2のプレイヤは、自身のデバイス102上でブラウザ又は同様のアプリケーション等のインターフェースを開き、要求をホストサーバ104に送信する。これに応答して、ホストサーバは、図1に示したようなゲーミングインターフェースを提供するURLを第2のプレイヤ(P2)のユーザデバイス102に送信する。このゲーミングインターフェースには、3つのオプション、すなわち、ゲームの作成、ゲームへの参加、又はゲームの鑑賞のオプションが提示される。第2のプレイヤ(P2)は、第1のプレイヤ(P1)によって作成されたゲームへの参加を選択する。「参加」8を選択することによって、第2のプレイヤは、第1のプレイやによって設定されたパラメータを承認したことになり、必要とされる数のプレイヤがプレイすることにコミットしているという条件が満たされる。
【0080】
本発明は、互いに対戦してプレイすることにコミットしたユーザの代わりに行うゲームプレイのエミュレーションをサポートするシステム、又はその要素にも存する。本明細書における教示を考慮すると、プレイヤ数は、システムの収容能力によってのみ制限され、そのため、2人よりも多くのプレイヤ、例えば、20人まで若しくは50人まで、更には100人以上まで、又はそれよりも多くのプレイヤが対戦できることは明らかである。さらに、本例では、ゲームは、第1のプレイヤによって提案され、残りのプレイヤによって承認されるが、ホストサーバ104は、ゲームの開始及びゲームへの「参加」の一括した同意を行う前に、プレイヤがゲームパラメータのセットを交換することができ及び/又はゲームパラメータのセットに同意することができ、ゲームプレイの開始をトリガーすることができるようにするような通信メカニズムを提供することができる。その上、複数のプレイヤのそれぞれは、ゲームプレイを表す2つ以上の異なるアクションのセットが競合するように、すなわち、ゲームアクションが、ゲームで対戦するプレイヤごとに同じでないようにすることができる。たとえば、第1のプレイヤが、スピンごとに5ユーロの賭け金を有するスロットゲームにおいてリールの20スピンを選択する一方、第2のプレイヤが、スピンごとに7ユーロの賭け金を有するスロットゲームにおいてリールの15スピンを選択するように、自身のゲームパラメータをそれぞれ設定することができるとともに、最高スコアを有するプレイヤが賞金のすべてを獲得するようにゲームを設定することができる。
【0081】
第2のプレイヤ(P2)が、第1のプレイヤのゲームへの「参加」を選択すると、ホストサーバ104は、第1のプレイヤ及び第2のプレイヤ(P1、P2)のゲームプレイを実施するのに必要とされるアクションのセットを実行するエミュレータ106を割当てる。単一のエミュレータが、複数のプレイヤの代わりに複数のゲームを同時に処理することができる。付加的に又は代替的に、エミュレータの処理機能は、細分され、(i)第1のプレイヤによって構成されたゲームに参加するプレイヤのすべてについて一括して、又は(ii)プレイヤごとに個別に、ゲームプレイをシミュレーションする1つ以上のサブエミュレータ106aを構成することができる。簡単にするために、本明細書における例は、一般的にエミュレータを指す。
【0082】
第2のプレイヤ(P2)が「参加」を選択した後、エミュレータ106は、新たなゲームの要求をプロバイダサーバ108に送信する。この送信は、アグリゲータを介することができる。プロバイダサーバは、必要とされるゲームを開き、URLをエミュレータに送信することによって応答する。
【0083】
ホストサーバ104を介して、第3のユーザデバイス102(P3)は、自身のデバイス102上でブラウザ又はアプリケーション等の同様のインターフェースを開き、要求をホストサーバ104に送信する。これに応答して、ホストサーバは、図1のようなゲーミングインターフェースを提供するURLを第3のプレイヤ(P3)のユーザデバイス102に送信する。このゲーミングインターフェースには、3つのオプション、すなわち、ゲームの作成、ゲームへの参加、又はゲームの鑑賞のオプションが提示される。第3のプレイヤ(P3)は、第1のプレイヤ(Pl)と第2のプレイヤ(P2)との間でゲームが開始したときにそのゲームを鑑賞することを選択する。
【0084】
プロバイダサーバ108によって送信されるURLは、(i)参加ユーザのデバイス102(P1、P2及びP3)のそれぞれに中継されて、各ユーザのデバイスがゲームプレイを表示することを可能にするビューオンリーURLと、(ii)エミュレータ106がプロバイダサーバと通信し、ユーザデバイス102の代わりにゲームをプレイすることを可能にする「ゲームプレイ」URLとを含む。各ユーザは、その後、図3のように、自身のプレイイングウィンドウと、他のプレイヤのプレイイングウィンドウとを見る。
【0085】
ゲームプレイURLを使用して、エミュレータ106は、各プレイヤのゲームプレイを表すアクションのセットをエミュレーションする要求をプロバイダサーバ108に送信する。これに応答して、プロバイダサーバは、ホストサーバ104においてゲームステータスを更新し、次いで、ホストサーバ104は、プレイヤ及びビューアーに更新を中継する。エミュレータがする要求は、エミュレータが、プレイヤの代わりに、プレイの待機;開始金額の確認;プレイ、例えばスロットのリールのスピンのアクティブ化;設定された回数のプレイのアクティブ化の繰り返し;各プレイヤの残高又はスコアの更新;対戦するプレイヤのうちのいずれが最高スコアを取得し、ボットのうちのいずれが勝者であったかの決定;勝者への賞金の配分;及び対戦するプレイヤのユーザデバイス102のそれぞれのプロファイルの更新、のうちの少なくとも1つについての信号を含む。
【0086】
本明細書における例は、3人の人間の参加者に基づいている。2人は対戦するプレイヤであり、第3のプレイヤはゲームを観覧する。対戦するプレイヤのうちの少なくとも一方は、非プレイヤエンティティとすることができ、ホストサーバ104によってシミュレーションすることができる。
【0087】
[動作-第三者オブザーバー(非参加プレイヤ)]
プレイヤの代わりにエミュレータ106がゲームプレイを表すアクションのセットを実行することができ、エミュレータ106及び/又はホストサーバとサーバプロバイダ108との間のインタラクションは、以下に示される2つの手法のうちの少なくとも一方により行うことができる。
1)エミュレータ106が、そのユーザ又は複数のユーザの代わりにベットを行う。エミュレータは、第三者がプレイすることなくゲームを鑑賞することができることも要求することができる。プロバイダサーバは、これらの要求に対応することができ、プロバイダ接続118を介して、エミュレータからの要求に基づいて、ゲームを鑑賞しているすべてのユーザフロントエンドを更新することができる。ただし、この要求に対応することは、プロバイダサーバが、これらの要求に対応しこれらの要求をサポートするようにそれらの動作を変更することが必要となる可能性があることが想定される。しかしながら、いくつかのプロバイダサーバ108は、エミュレーションのアウトカムに関する進捗を少なくとも部分的にインターフェース及び/又は個々のプレイヤ単位で各ユーザに通信するように構成されている。これは、ライブのゲームプレイ及び/又はインタラクションが各特定のプレイヤ及び/又はプレイヤの代わりにアクションのセットを実行するそれらのエミュレータに制限されることを意味する。そのような個々の構成は、エンドポイントへのアクセスを制限する可能性があり、したがって、他のプレイヤ及び第三者オブザーバーがゲームプレイを同時に鑑賞することを抑制する可能性がある。プロバイダサーバの再構成を行うことによりエンドポイントへのアクセスを開くことが可能であるが、そのような再構成は、規制要件を満たすためのプログラムの更新、再プログラミング後のプログラム不安定性によるリスクの増加のうちの少なくとも一方を伴う可能性がある。
2)エミュレータ106が、そのユーザ又は複数のユーザの代わりにベットを行う。エミュレータは、第三者がプレイすることなくゲームを鑑賞することができるようにすることも要求することができる。プロバイダサーバ108がこれらの要求に対応して、プロバイダ接続118を介して各ユーザを更新するのではなく、プロバイダサーバは、エミュレータ106とのみ通信を行う。それにより、プロバイダサーバは、エミュレータからの要求に対応して要求をサポートし、複数のユーザにゲームプレイへのアクセスを提供するようにそれらの動作を修正する必要がない。エミュレータ106は、ユーザの代わりにベット(アクションのセットの要求された実行)を行った後、ホストサーバ104のアクション/ユーザインターフェースを介して結果を受信し、それらの結果を処理する。ホストサーバは、対戦するプレイヤ及び第三者であるオブザーバーがゲームプレイを視聴することができるように、対戦する各プレイヤのゲームプレイを表す各アクションのセットについてプロバイダサーバ108の応答をコレートする。
【0088】
上述した第2の手法を実施する一例では、第1のプレイヤ1(P1)が、第2のプレイヤ(P2)が承認及び参加するゲームを確立した後、エミュレータ106がそれぞれのプレイヤに割当てられ、第1のプレイヤ及び第2のプレイヤ(P1、P2)のゲームプレイを実施するのに必要とされるアクションのセットを実行する。プロバイダサーバ108は、その後、上述したように、必要とされるゲームを開き、URLをエミュレータに送信することによって応答することができる。プロバイダサーバ108によって送信されるURLは、エミュレータ106がプロバイダサーバ108と通信し、ユーザデバイス102のそれぞれの代わりにゲームをプレイすることを可能にする「ゲームプレイ」URLを含むことができる。これらのURLに接続されたエミュレータ(複数の場合もある)106は、図3に示されたように、対戦するユーザが自身のゲームプレイに加えて、対戦している他のユーザのゲームプレイも自身のユーザインターフェースにおいて視聴することができるように、ゲームプレイ情報をコレートする。第三者も、ホストサーバ104によってコレートされるゲームプレイの視聴の許可を受けることができる。
【0089】
同期の問題を抑制し、各ユーザが、他のゲームプレイヤとほぼ同時にゲームプレイが行われているとを知覚することを可能にするために、プロバイダサーバは、アクションのセット、例えばゲームを実行するための所定のゲーム設定及び/又は規制要件に引き続き準拠しながら、ゲームプレイの上記アクションのセットを加速された速度で実行することができる。各ゲームの結果は、ホストサーバ104のエミュレータ及びユーザインターフェースに提供することができ、ホストサーバは、その後、ゲームを鑑賞し、結果が提示される前にシミュレーション及び/又はリプレイを提供しているすべてのユーザの結果を取得する。
【0090】
加速された速度により、アクションのセットが実行されその結果がプレイヤに提示されるまでに通常必要な時間の数分の1の時間内で、ゲームプレイ、例えば各個々のスピン又はスピンのすべてを完結することができるようになる。通常のゲームプレイ中、ユーザは、ゲームプレイを表すアクションのセットを開始し、ゲームがアクションのセットによって表されることに応じて、1秒~5秒の期間にわたって応答を観察することがある。ブラックジャックゲームの結果は、比較的素早く作動させることができる一方、ルーレット又はスロットのゲームは、結果が判明するのに時間を要する。エミュレータ106が、ゲーム結果をコレートし、シミュレーション及び/又はリプレイを提供する前に、プロバイダサーバ108と通信してゲーム結果を取得することを考慮すると、アクションのセットの開始と結果の取得との間の時間を短縮することができ、結果は、10ms以内の期間、好ましくは1ms以内の期間で提供される。
【0091】
したがって、ホストサーバ104は、ゲームがプレイされるときにゲームプレイを表すアクションのセットの進捗及びアウトカムを中継するのではなく、ゲームプレイをリアルタイムで記録及びリプレイする。各ゲームのリプレイは、ホストサーバによって収集することができ、各プレイヤ又は各オブザーバーに一括して提示することができる。ゲームプレイのアウトカムは、ゲームの記録及びリプレイによる影響を受けない。なぜならば、結果の配信は、アクションのセットを実行するのに必要とされる通常の時間量とほぼ一致するように延期されているにすぎないからである。1ms~10ms等の軽微な遅延はユーザに感知されない。
【0092】
この第2の手法は、複数のユーザに対応するための変更をプロバイダサーバに行う必要性を回避するだけでなく、ホストサーバ104によるゲーム結果のコレート並びにシミュレーション及び/又はリプレイが、ゲームプレイへのあらゆる改ざんを抑制するセキュアで効率的な通信を提供することを可能とする。
【0093】
[要素アーキテクチャ]
システム100の要素、すなわち、ユーザデバイス102、ホストサーバ104、プロバイダサーバ108及びアグリゲータ100は、コンピュータ200を含むように構成される。図11は、要素のそれぞれを制御するように構成されるシステム100のコンピュータ200の概略図である。コンピュータ200は、要素に対して採用された追加の構成要素を収容するようにサイズをスケーラブルとすることができる。コンピュータ200は、バス202と、少なくとも1つのプロセッサ204と、少なくとも1つの通信ポート206と、メインメモリ208及び/又は着脱可能記憶媒体210と、リードオンリーメモリ212と、ランダムアクセスメモリ214とを含む。コンピュータ200の構成要素は、2つ以上のデバイスにわたって実装させることもできるし、単一のコンピュータ200に実装させることもできる。コンピュータは、バッテリー216も含むことができる。ポート206は、入力手段218及び出力接続220によって補完することができる。プロセッサ204は、Intel(商標)プロセッサ、AMD(商標)プロセッサ又はARMプロセッサ等の任意のそのようなデバイスとすることができるが、これらに限定されるものではない。プロセッサは、そのデバイスに特に専用化されたものであってもよい。ポート206は、RS-232接続等の有線接続とすることもできるし、Bluetooth接続又は任意のそのような無線接続とすることもできる。ポートは、ローカルエリアネットワーク(LAN:Local Area Network)、ワイドエリアネットワーク(WAN:Wide Area Network)、又はコンピュータ200が接続する任意のネットワーク等のネットワーク上で通信するように構成することができる。リードオンリーメモリ212は、プロセッサ204の命令を記憶することができる。
【0094】
バス202は、プロセッサ204を他のメモリ210、212、214、208及びポート206、並びに入力接続218及び出力接続220と通信可能に結合する。バスは、例えば、使用される記憶デバイスに応じて、PCI/PCI-X又はSCSIベースのシステムバスとすることができる。着脱可能メモリ210は、例えば、任意の種類の外部ハードドライブ、フロッピードライブ、フラッシュドライブとすることができる。デバイス及びその中の構成要素は、例として提供されており、本発明の範囲を限定するものではない。プロセッサ204は、上記方法を実施することができ、本明細書に説明される計算のうちの任意のものを実行することができる。プロセッサ204は、リモートサーバ又は他のデバイスから情報を取り出し及び/又は受信するように構成することができる。
【0095】
要素としてのコンピュータ200は、例えば、モバイルデバイス上のアプリケーションを介して別の要素から受信された命令を処理するアプリケーションプログラムインターフェース(API)222も含んでいてもよい。コンピュータは、システムがサポートするゲームのそれぞれのDLLを保持するゲームストア224を含むことができる。パラメータストア226及び条件ストア228は、過去及び現在のゲームプレイの詳細な記録を保持することができる。ゲームメモリ230は、アクティブなゲームの詳細と、プレイされたゲームの履歴とを記憶することができる。セキュリティモジュール232は、記憶されたデータ及びコンピュータ200から通信されるデータの通信及びセキュリティに追加のセキュリティレベルを提供することができる。
【0096】
本開示のいくつかの実施形態を本明細書において説明及び図示してきたが、当業者であれば、本明細書に説明した機能を実行し及び/又は本明細書に説明した結論及び/又は利点の1つ以上を得るために、様々な他の手段及び/又は構造を容易に想像することができるであろう。そのような変形及び/又は修正のそれぞれは、本開示の範囲内にあるとみなされる。より一般的に言えば、当業者であれば、本明細書に説明されるすべてのパラメータ、寸法、材料、及び構成は例示であることが意図され、実際のパラメータ、寸法、材料、及び/又は構成は、特定の用途又は本開示の教示が使用される用途に依存することを容易に理解するであろう。当業者であれば、日常的なものにすぎない実験を使用して、本明細書に説明される本開示の特定の実施形態の多くの均等形態を認識し又は把握することができるであろう。
【0097】
したがって、上記実施形態は単なる例として提示されているにすぎず、添付の特許請求の範囲及びその均等形態の範囲内において、本発明は、具体的に説明及び特許請求されているものと別の方法で実施することができることが分かる。本発明は、本明細書に説明される各個別の特徴、システム、物品、材料、及び/又は方法を対象としている。加えて、2つ以上のそのような特徴、システム、物品、材料、及び/又は方法が互いに相反するものでない限り、そのような特徴、システム、物品、材料、及び/又は方法の任意の組み合わせは、本発明の範囲内に含まれる。
【0098】
本明細書及び特許請求の範囲に使用される、個数が指定されていないものは、そうでないことが明確に示されていない限り、「少なくとも1つ」を意味するものと理解されるべきである。本明細書及び特許請求の範囲に使用される用語「及び/又は」は、そのように等位接続される要素の「一方又は双方」を意味するものと理解されるべきである。すなわち、要素は、場合に応じて結合的に存在することもあるし、分離的に存在することもある。そうでないことが明確に示されていない限り、「及び/又は」という文言を用いた節によって具体的に特定された要素以外に、その節で具体的に特定された要素に関係しているか又は関係していないかを問わず、他の要素が任意選択的に存在してもよい。したがって、非限定的な例として、「A及び/又はB」というとき、この用語は、「備える(comprising)」又は「含む(comprising)」等のオープンエンド型の文言とともに使用される場合に、1つの実施形態では、Bを伴わないA(任意選択的にB以外の要素を含む)を指すこともできるし、別の実施形態では、Aを伴わないB(任意選択的にA以外の要素を含む)を指すこともできるし、更に別の実施形態では、A及びBの双方(任意選択的に他の要素を含む)を指すこともできる。
【0099】
本出願において本明細書及び特許請求の範囲で使用されるように、「又は」(「または」、「若しくは」も含む。)は、上記で定義した「及び/又は」と同じ意味を有すると理解されるべきである。例えば、一覧内の項目を分離するとき、「又は」又は「及び/又は」は、包括的であると解釈されるものとする。すなわち、複数の要素又は要素の一覧のうちの少なくとも1つを含むが、2つ以上も含み得るし、任意選択的に、一覧にない追加の項目も含み得ると解釈されるものとする。「~のうちの1つのみ」若しくは「~のうちの正確に1つ」等のそうでないことを明確に示す用語、又は、特許請求の範囲において使用されるときの「~からなる(consisting of)」のみが、複数の要素又は一覧の要素のうちの正確に1つの要素を含むことを指す。一般に、本出願において使用される用語「又は」は、「いずれか」、「~のうちの一方」、「~のうちの一方のみ」、又は「~のうちの正確に一方」等の排他性を示す用語を伴うときにのみ排他的選択肢(すなわち「一方又は他方であって、双方ではない」)を示すものと解釈されるものとする。「本質的に~からなる」が特許請求の範囲において使用されるとき、これは、特許法の分野において使用されるその通常の意味を有するものとする。
【0100】
本出願において本明細書及び特許請求の範囲で使用されるように、1つ以上の要素の一覧に関する「少なくとも1つ」という用語は、要素の一覧内の要素のうちの任意の1つ以上から選択された少なくとも1つの要素を意味するものと理解されるべきであり、必ずしも、要素の一覧内に具体的に列挙されたありとあらゆる要素のうちの少なくとも1つを含むとは限らず、要素の一覧内の要素の任意の組み合わせを除外するものでもない。この定義によって、「少なくとも1つ」という文言が指す要素の一覧内に具体的に特定された要素以外の要素が、それらの具体的に特定された要素に関係しているか又は関係していないかを問わず、任意選択的に存在し得ることも可能になる。したがって、非限定的な例として、「A及びBのうちの少なくとも一方」(又は、同等の意味として、「A又はBのうちの少なくとも一方」、又は、同等の意味として「A及び/又はBのうちの少なくとも一方」)は、1つの実施形態では、Bが存在せず、任意選択的に2つ以上を含む少なくとも1つのA(及び任意選択的にB以外の要素を含む);別の実施形態では、Aが存在せず、任意選択的に2つ以上を含む少なくとも1つのB(及び任意選択的にA以外の要素を含む);更に別の実施形態では、任意選択的に2つ以上を含む少なくとも1つのA、及び、任意選択的に2つ以上を含む少なくとも1つのB(及び任意選択的に他の要素を含む);等を指すものとすることができる。
【0101】
上記本明細書だけでなく特許請求の範囲においても、「~を備える(comprising)」、「~を含む(including)」、「~を保持する(carrying)」、「~を有する(having)」、「~を包含する(containing)」、「~を伴う(involving)」、「~を保有する(holding)」等のすべての移行句は、オープンエンド型である。すなわち「~を含むが、これらに限定されるものではない」と理解されるべきである。米国特許庁特許審査手続便覧(United States Patent Office Manual of Patent Examining Procedures)のセクション2111.03に規定されているように、「~からなる」及び「本質的に~からなる」という移行句のみが、それぞれクローズ型又は準クローズ型の移行句であるものとされる。請求項の要素を修飾する特許請求の範囲における「第1」、「第2」、「第3」等の順序を表す用語の使用は、その用語だけで、或る請求項の要素が別の請求項の要素を上回る何らかの優先順位、先行性、又は順序を暗示するものでもなければ、方法の動作が実行される時間的順序を暗示するものでもなく、請求項の要素を区別するために、或る特定の名称を有する或る請求項の要素を同じ名称(順序を表す用語の使用を除く)を有する別の要素と区別する単なるラベルとして使用されているにすぎない。
【0102】
本発明は、本明細書に説明若しくは暗示され、若しくは図面に図示若しくは内在されたいずれかの個別の特徴にも存するし、又は、いずれかのそのような特徴の任意の組み合わせ若しくはいずれかのそのような特徴若しくは組み合わせの任意の一般化したものにも存する。したがって、本開示は、上述したものを含む様々な技術的問題の技術的解決策を提供するが、技術的解決策は、上述したものに限定されるものではない。
【0103】
上述の例は、本開示を限定するものではなく例示するものであり、当業者であれば、添付の特許請求の範囲によって画定される本開示の範囲から逸脱することなく、多くの代替の例の設計が可能であることに留意すべきである。特許請求の範囲において、括弧内に記載された任意の参照符号も特許請求の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。用語「~を備える」及び「~を含む」並びに同様の用語は、いずれかの請求項又は本明細書全体に列挙されたもの以外の要素又はステップの存在を除外するものではない。本明細書において、「~を備える」又は「~を含む」は、「~を含む又は~からなる」を意味する。本明細書全体を通して、用語「~を備える」若しくは「~を含む」、又は「~を備え」若しくは「~を含み」等の変形形態は、明記された要素、完全体若しくはステップ、又は明記された一群の要素、完全体若しくはステップを含むことを意味していると理解されるが、他の任意の要素、完全体若しくはステップ、又は他の任意の一群の要素、完全体若しくはステップを除外することを意味するものでないと理解される。単数形で言及された要素は、そのような要素が複数形であることを除外するものではなく、その逆も同じである。本開示は、いくつかの異なる要素を備えるハードウェアと、適切にプログラミングされたコンピュータとによって実施することができる。いくつかの手段を列挙したデバイスの請求項において、これらの手段のうちのいくつかは、同一のハードウェアによって具現化することができる。或る特定の手段が互いに異なる従属請求項に列挙されているということだけで、これらの手段を組み合わせたものを有利に使用することができないことを示すものではない。用語「ユーザ」は、本明細書では、人間を指す場合もあるし、プロセッサベースのリソースを指す場合もある。
図1
図2
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図11
【国際調査報告】