(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-10
(54)【発明の名称】多重鎖キメラポリペプチド及び肝疾患の治療におけるその使用
(51)【国際特許分類】
A61K 38/17 20060101AFI20240903BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20240903BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20240903BHJP
A61P 9/00 20060101ALI20240903BHJP
A61P 11/00 20060101ALI20240903BHJP
A61P 3/06 20060101ALI20240903BHJP
A61P 9/12 20060101ALI20240903BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20240903BHJP
A61P 25/28 20060101ALI20240903BHJP
A61P 15/00 20060101ALI20240903BHJP
A61P 19/02 20060101ALI20240903BHJP
A61P 1/18 20060101ALI20240903BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20240903BHJP
A61P 9/10 20060101ALI20240903BHJP
A61P 27/12 20060101ALI20240903BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20240903BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240903BHJP
C07K 19/00 20060101ALI20240903BHJP
【FI】
A61K38/17 ZNA
A61P35/00
A61P1/16
A61P9/00
A61P11/00
A61P3/06
A61P9/12
A61P3/10
A61P25/28
A61P15/00
A61P19/02
A61P1/18
A61P25/00
A61P9/10
A61P27/12
A61P29/00
A61P43/00 111
C07K19/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024508340
(86)(22)【出願日】2022-08-11
(85)【翻訳文提出日】2024-03-25
(86)【国際出願番号】 US2022074855
(87)【国際公開番号】W WO2023019215
(87)【国際公開日】2023-02-16
(32)【優先日】2021-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521087117
【氏名又は名称】エイチシーダブリュー バイオロジックス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100205707
【氏名又は名称】小寺 秀紀
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100188433
【氏名又は名称】梅村 幸輔
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100214396
【氏名又は名称】塩田 真紀
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【氏名又は名称】川本 和弥
(74)【代理人】
【識別番号】100221741
【氏名又は名称】酒井 直子
(74)【代理人】
【識別番号】100114926
【氏名又は名称】枝松 義恵
(72)【発明者】
【氏名】ウォン ヒン シー.
(72)【発明者】
【氏名】チュー シャオユン
(72)【発明者】
【氏名】チャトゥルヴェーディー パラヴィ
(72)【発明者】
【氏名】ジョージ バーギーズ
(72)【発明者】
【氏名】シュレスタ ニラジ
(72)【発明者】
【氏名】ディー マイケル
【テーマコード(参考)】
4C084
4H045
【Fターム(参考)】
4C084AA02
4C084BA02
4C084BA08
4C084BA22
4C084BA23
4C084BA41
4C084BA44
4C084DC50
4C084MA05
4C084MA17
4C084MA66
4C084NA13
4C084NA14
4H045AA30
4H045BA41
4H045CA40
4H045EA20
(57)【要約】
本明細書では、多重鎖キメラポリペプチド、及び肝疾患の治療におけるその使用が提供される。
【選択図】
図32
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象における肝疾患又はメタボリックシンドロームを治療する方法であって、
前記対象に、
(a)以下:
(i)第1の標的結合ドメイン、
(ii)可溶性組織因子ドメイン、及び
(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン
を含む、第1のキメラポリペプチドと、
(b)以下:
(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、及び
(ii)第2の標的結合ドメイン
を含む、第2のキメラポリペプチドと
を含む多重鎖キメラポリペプチドの治療有効量を投与することを含み、
ここで、
前記第1のキメラポリペプチド及び前記第2のキメラポリペプチドが、一対の親和性ドメインの第1のドメイン及び第2のドメインの結合を介して会合し、かつ
前記第1の標的結合ドメインが、TGF-β受容体II(TGF-βRII)のリガンドに特異的に結合し、かつ前記第2の標的結合ドメインが、TGF-βRIIのリガンドに特異的に結合する、
前記方法。
【請求項2】
前記肝疾患が、脂肪肝疾患、脂肪肝、急性肝性ポルフィリン症、アラジール症候群、アルコール関連肝疾患、アルファ-1抗トリプシン欠損症、自己免疫性肝炎、良性肝腫瘍、胆管がん、胆道閉鎖症、バッド・キアリ症候群、肝硬変、クリグラー・ナジャー症候群、ガラクトース血症、ジルベール症候群、ヘモクロマトーシス、肝性脳症、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、肝腎症候群、妊娠性肝内胆汁うっ滞(ICP)、リソソーム酸リパーゼ欠損症(LAL-D)、肝嚢胞、肝がん、新生児黄疸、非アルコール性脂肪性肝疾患、非アルコール性脂肪性肝炎、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)、ライ症候群、1型糖原病、及びウィルソン病からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記メタボリックシンドロームが、冠動脈心疾患、肺疾患、胆嚢疾患、脂質異常症、高血圧症、2型糖尿病、認知症、がん、多嚢胞性卵巣症候群を含む婦人科異常、変形性関節症、膵炎、特発性頭蓋内圧亢進症、脳卒中、及び白内障からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFL)から非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)への進行、NASHから肝硬変への進行、及び肝硬変から肝細胞がんへの進行の速度のうちの1つ以上を低下させる方法であって、
NAFL、NASH、又は肝硬変を有すると同定又は診断された対象に、
(a)以下:
(i)第1の標的結合ドメイン、
(ii)可溶性組織因子ドメイン、及び
(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン
を含む、第1のキメラポリペプチドと、
(b)以下:
(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、及び
(ii)第2の標的結合ドメイン
を含む、第2のキメラポリペプチドと
を含む多重鎖キメラポリペプチドの治療有効量を投与することを含み、
ここで、
前記第1のキメラポリペプチド及び前記第2のキメラポリペプチドが、一対の親和性ドメインの第1のドメイン及び第2のドメインの結合を介して会合し、かつ
前記第1の標的結合ドメインが、TGF-β受容体II(TGF-βRII)のリガンドに特異的に結合し、かつ前記第2の標的結合ドメインが、TGF-βRIIのリガンドに特異的に結合する、
前記方法。
【請求項5】
NAFLからNASHへの進行速度の減少をもたらす、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
NASHから肝硬変への進行速度の減少をもたらす、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
肝硬変から肝細胞がんへの進行速度の減少をもたらす、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
対象の肝臓における炎症を低減する方法であって、
前記対象に、
(a)以下:
(i)第1の標的結合ドメイン、
(ii)可溶性組織因子ドメイン、及び
(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン
を含む、第1のキメラポリペプチドと、
(b)以下:
(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、及び
(ii)第2の標的結合ドメイン
を含む、第2のキメラポリペプチドと
を含む多重鎖キメラポリペプチドの治療有効量を投与することを含み、
ここで、
前記第1のキメラポリペプチド及び前記第2のキメラポリペプチドが、一対の親和性ドメインの第1のドメイン及び第2のドメインの結合を介して会合し、かつ
前記第1の標的結合ドメインが、TGF-β受容体II(TGF-βRII)のリガンドに特異的に結合し、かつ前記第2の標的結合ドメインが、TGF-βRIIのリガンドに特異的に結合する、
前記方法。
【請求項9】
対象の肝臓における糖新生を減少させる方法であって、
前記対象に、
(a)以下:
(i)第1の標的結合ドメイン、
(ii)可溶性組織因子ドメイン、及び
(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン
を含む、第1のキメラポリペプチドと、
(b)以下:
(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、及び
(ii)第2の標的結合ドメイン
を含む、第2のキメラポリペプチドと
を含む多重鎖キメラポリペプチドの治療有効量を投与することを含み、
ここで、
前記第1のキメラポリペプチド及び前記第2のキメラポリペプチドが、一対の親和性ドメインの第1のドメイン及び第2のドメインの結合を介して会合し、かつ
前記第1の標的結合ドメインが、TGF-β受容体II(TGF-βRII)のリガンドに特異的に結合し、かつ前記第2の標的結合ドメインが、TGF-βRIIのリガンドに特異的に結合する、
前記方法。
【請求項10】
対象の肝臓における脂肪生成を減少させる方法であって、
前記対象に、
(a)以下:
(i)第1の標的結合ドメイン、
(ii)可溶性組織因子ドメイン、及び
(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン
を含む、第1のキメラポリペプチドと、
(b)以下:
(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、及び
(ii)第2の標的結合ドメイン
を含む、第2のキメラポリペプチドと
を含む多重鎖キメラポリペプチドの治療有効量を投与することを含み、
ここで、
前記第1のキメラポリペプチド及び前記第2のキメラポリペプチドが、一対の親和性ドメインの第1のドメイン及び第2のドメインの結合を介して会合し、かつ
前記第1の標的結合ドメインが、TGF-β受容体II(TGF-βRII)のリガンドに特異的に結合し、かつ前記第2の標的結合ドメインが、TGF-βRIIのリガンドに特異的に結合する、
前記方法。
【請求項11】
対象の肝臓における肝細胞の老化を減少させる方法であって、
前記対象に、
(a)以下:
(i)第1の標的結合ドメイン、
(ii)可溶性組織因子ドメイン、及び
(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン
を含む、第1のキメラポリペプチドと、
(b)以下:
(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、及び
(ii)第2の標的結合ドメイン
を含む、第2のキメラポリペプチドと
を含む多重鎖キメラポリペプチドの治療有効量を投与することを含み、
ここで、
前記第1のキメラポリペプチド及び前記第2のキメラポリペプチドが、一対の親和性ドメインの第1のドメイン及び第2のドメインの結合を介して会合し、かつ
前記第1の標的結合ドメインが、TGF-β受容体II(TGF-βRII)のリガンドに特異的に結合し、かつ前記第2の標的結合ドメインが、TGF-βRIIのリガンドに特異的に結合する、
前記方法。
【請求項12】
対象の肝臓における代謝機能を再平衡化する方法であって、
前記対象に、
(a)以下:
(i)第1の標的結合ドメイン、
(ii)可溶性組織因子ドメイン、及び
(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン
を含む、第1のキメラポリペプチドと、
(b)以下:
(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、及び
(ii)第2の標的結合ドメイン
を含む、第2のキメラポリペプチドと
を含む多重鎖キメラポリペプチドの治療有効量を投与することを含み、
ここで、
前記第1のキメラポリペプチド及び前記第2のキメラポリペプチドが、一対の親和性ドメインの第1のドメイン及び第2のドメインの結合を介して会合し、かつ
前記第1の標的結合ドメインが、TGF-β受容体II(TGF-βRII)のリガンドに特異的に結合し、かつ前記第2の標的結合ドメインが、TGF-βRIIのリガンドに特異的に結合する、
前記方法。
【請求項13】
対象の肝臓における表1~4中の1つ以上の遺伝子の発現を調節する方法であって、
前記対象に、
(a)以下:
(i)第1の標的結合ドメイン、
(ii)可溶性組織因子ドメイン、及び
(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン
を含む、第1のキメラポリペプチドと、
(b)以下:
(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、及び
(ii)第2の標的結合ドメイン
を含む、第2のキメラポリペプチドと
を含む多重鎖キメラポリペプチドの治療有効量を投与することを含み、
ここで、
前記第1のキメラポリペプチド及び前記第2のキメラポリペプチドが、一対の親和性ドメインの第1のドメイン及び第2のドメインの結合を介して会合し、かつ
前記第1の標的結合ドメインが、TGF-β受容体II(TGF-βRII)のリガンドに特異的に結合し、かつ前記第2の標的結合ドメインが、TGF-βRIIのリガンドに特異的に結合する、
前記方法。
【請求項14】
前記投与が、
ACSS1、RETN、SLC2A4、PDK4、PNPLA3、GADD45B、PPARGC1A、CAV1、ENDOD1、REG3G、IGHG3、IGHG2B、SCGB3A1、GLYCAM1、IGHG2C、IGKC、LTF、MS4A1、JCHAIN、CD19、IGHM、IFI27L2A、ACKR3、LSP1、PMEPA1、CORO1A、GPX3、MYH8、NPPA、TCAP、FLNC、SLC36A2、MYH6、ACTC1、ACTA2、及びTPM2からなる群から選択される前記対象の肝臓における1つ以上の遺伝子の発現の、投与前の前記対象における前記1つ以上の遺伝子の発現レベルと比較した、減少
をもたらす、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記投与が、
SLC34A2及びCISHからなる群から選択される前記対象の肝臓における1つ以上の遺伝子の発現の、投与前の前記対象における前記1つ以上の遺伝子の発現レベルと比較した、増加
をもたらす、請求項13又は14に記載の方法。
【請求項16】
前記投与が、
CSF3R、IFI27L2A、GM17066、GNL3、FABP1、GM14303、AURKA、RPL14-PS1、QTRT2、G6PC、C8B、DYNLL1、LCN2、LRG1、CEBPD、COL4A3、ST3GAL5、RSAD2、9330162G02RIK、PINX1、SRA1、SPATA2L、PNRC1、MUP20、IL6RA、APOA1、IL1B、WDR54、CTCFLOS、GM16973、4632427E13RIK、IGHG2B、TGFB1I1、SELENBP2、SEMA6B、NEXN、ZFP653、NOB1、PCK1、FAM25C、MAPK15、GM16551、ESM1、RPL37RT、FAM133B、PDE8B、TUT1、S100A11、PDILT、PPARD、IER2、GM15401、MX2、WNK4、G0S2、BC005561、AA986860、JDP2、GM26982、NOP58、ACTB、GM14586、RPP38、GM13436、NT5DC2、IMPDH1、CYTIP、AI846148、CHKA、GM37963、NR0B2、CYP4A32、ALKBH2、FAU-PS2、PPP1R15A、KLF2、SLC25A22、GM13341、IGHM、SATB1、SNRPF、DNASE1L2、CD3EAP、GM2788、DANCR、ZFP612、NOP56、JUND、ID1、HSPB1、KLHDC8A、KLF10、ANGPT2、THBS1、GM44891、GM9752、ABLIM3、PTGES、GM28438、2410002F23RIK、FOSL2、CRIP3、JUN、ALAS1、GM2000、RHOC、LMCD1、GM2061、GM42595、GM11478、IKZF2、PNLDC1、COMTD1、SNORA31、COL20A1、AKAP12、C1QTNF12、1810032O08RIK、2310033P09RIK、GM47528、SERPINE2、NPFF、SERPINA3K、RFXANK、IGKV5-39、NAB2、MAFF、CEP85、CSAD、LTB4R1、1810012K08RIK、BCL7C、NRBP2、NLE1、ALKBH1、ARID5A、CFAP43、GM45767、CD8A、PPRC1、GM26870、TMC7、BCL6B、GM16348、GM26981、SLC16A3、TNFRSF12A、CYP2J9、NR4A2、MMP9、MIR17HG、TMEM191C、PCDH11X、HILPDA、RAPGEF4、GM17300、SLC25A47、KCNJ2、NYAP1、LAX1、RPS19-PS3、HES1、RGS16、DUSP1、GM43323、ASB4、MUC6、GM15502、UNG、FOXQ1、GM17936、UBE2C、SLC16A6、MIR7052、NLRP12、GM14286、FGF21、KLF5、GM37969、PF4、GM21738、HOTAIRM1、GM6493、LOR、MFSD2B、MATK、SYNE4、GM44694、TRBC1、GM37274、PLN、CXCR4、PHF24、SNORD104、SERPINA7、RGS4、TCIM、EGFR、GM37760、FBXL22、TEDC2、ENHO、GM26917、GM43775、4833411C07RIK、GM45053、INHBB、OPN3、SNHG15、B230206H07RIK、KCNE3、GM43305、C530043K16RIK、KLF4、LEPR、JCHAIN、TSKU、LGALS4、PCP4L1、GM44829、DUSP8、GM44620、IGFBP1、JUNB、GM32017、GM2814、GM37144、MYADML2OS、GM37666、HDC、SLFN4、A530041M06RIK、GM43359、GM2602、GM10277、FAM222A、FOXA3、AOC2、SERPINA1E、CTXN1、RAPGEF4OS2、SOCS2、PPAN、PRKAG2OS1、GADD45B、HOXA5、GRHL1、EIF4EBP3、OSGIN1、GM28513、MAP3K6、SLC34A2、B630019A10RIK、IGKC、PLIN4、ANGPTL4、DUSP5、EGR1、GM42507、GM14257、APOLD1、IER3、ZBTB16、GM37033、IGLC1、GADD45G、IGLC3、GM45244、RGS1、CXCL1、RNF225、GM44005、ANKRD37、NR4A1、GM8893、GM26762、CDKN1A、5330406M23RIK、IGLV1、IGKV3-2、FOS、GM43637、IGKV3-10、S100A9、GM15622、S100A8、MT1、RETNLG、MT2、IGKV19-93、GM45774、及びSERPINA4-PS1からなる群から選択される前記対象の肝臓における1つ以上の遺伝子の発現の、投与前の前記対象における前記1つ以上の遺伝子の発現レベルと比較した、減少
をもたらす、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記投与が、
DBP、IGKV4-55、PER3、MUP-PS10、GPAM、TMPRSS4、MUP-PS14、AC166078.1、MUP-PS12、GM2065、A530020G20RIK、ACSS2OS、DCLK3、KLF12、GM44669、MFSD9、B4GALNT3、GM3776、TMEM167-PS1、KRT23、LMBRD2、GM22935、SULT2A-PS1、SNAI3、GM15908、MIR6392、ACSS2、NR1D1、BC049987、CCDC85C、CES2C、ACPP、MUP2、PTK6、UGT1A5、1810008I18RIK、IL22RA1、ACSS3、ADNP、RDH16、SNTB1、4933411K16RIK、NTRK2、EXTL1、PSTPIP2、RASSF6、AQP4、UGT1A9、PROM1、ZFP608、FAM13A、NFE2、TEF、TNFAIP8L3、SCD1、MMD2、SYNE3、ACLY、C330021F23RIK、STON2、LRFN4、HHIPL1、WNT9B、NR1D2、1810049J17RIK、PDPR、NA、GM45884、SLC2A5、FAM83F、ZFP526、SGK2、GM43080、DEAF1、ME1、BMF、WDFY2、ADCY9、CLSTN3、ACOT11、LYST、LRTM1、OAT、VPS13C、E330011O21RIK、P2RY4、GM11437、RWDD2A、SVIL、ECHDC1、TRIM14、SLC10A5、TRHDE、MASP1、2900097C17RIK、NDST1、RDH9、1110002L01RIK、ABTB2、RGR、ACACB、SACM1L、DYRK2、ROBO1、GM44744、EIF4EBP2、KLHL24、CYP2A5、TIAM2、RAB43、GM13855、9130409I23RIK、STON1、USP9X、UGT3A1、9030616G12RIK、DOCK8、KLB、ACE、VLDLR、PCDHGC3、ABCA6、4932422M17RIK、GM45838、FARP2、GM47205、SP4、UGT1A6B、KLHL28、D130043K22RIK、ASIC5、PM20D2、A1CF、SORBS1、SLC10A2、GM10642、UTP14B、GM38394、AFP、INSIG1、HNF1AOS2、METTL4、LSS、MTMR9、HMGCR、GDAP10、ADRA1A、ZFP773、CRKL、CHRNE、STARD13、CRY2、FADS2、COG5、FV1、RCAN2、ABCB1A、PPARA、ATP7A、MVD、2610037D02RIK、TNFRSF14、SUCNR1、ECI3、ABCC4、LNCBATE1、MINDY2、BTBD7、4933404O12RIK、ABCD1、FMN1、FNIP2、ABHD15、NKX2-6、C77080、GM43611、SGTB、ACSL3、NR5A2、FAM198A、KCTD7、ACACA、ZFP955B、SULT2A3、FZD4、FASN、CYP3A59、ZFP354B、TNFSF10、SESN3、MN1、RNF152、DHCR24、SPHK2、SYTL5、GM6652、BAHCC1、GAREM1、MFSD4A、HGF、GM3571、NOS1AP、DIXDC1、KANK1、REPS2、ASAH2、SEMA3B、RNF103、ZC3H12C、CDS2、DCUN1D4、2900026A02RIK、CYYR1、EEPD1、P2RY2、CYP2C39、SEC22C、EHHADH、ABCA3、HIPK2、RBM20、GRAMD4、FCHSD2、MOB3A、HMGN3、KLHDC7A、VCP-RS、TERT、CYP3A41B、ARL13B、ZC3H12D、TLCD2、SNHG11、SORL1、GPR157、DNAJA4、TMEM253、TACO1、SPATA5L1、RHBG、COL15A1、PCDH12、IRS1、ASCC3、KIF16B、及びMR1からなる群から選択される前記対象の肝臓における1つ以上の遺伝子の発現の、投与前の前記対象における前記1つ以上の遺伝子の発現レベルと比較した、増加
をもたらす、請求項13又は16に記載の方法。
【請求項18】
前記対象が、肝疾患又はメタボリックシンドロームを有すると以前に同定又は診断されたことがある、請求項8~117のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記対象が、肝疾患を有すると以前に同定又は診断されたことがある、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記肝疾患が、脂肪肝疾患、脂肪肝、急性肝性ポルフィリン症、アラジール症候群、アルコール関連肝疾患、アルファ-1抗トリプシン欠損症、自己免疫性肝炎、良性肝腫瘍、胆管がん、胆道閉鎖症、バッド・キアリ症候群、肝硬変、クリグラー・ナジャー症候群、ガラクトース血症、ジルベール症候群、ヘモクロマトーシス、肝性脳症、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、肝腎症候群、妊娠性肝内胆汁うっ滞(ICP)、リソソーム酸リパーゼ欠損症(LAL-D)、肝嚢胞、肝がん、新生児黄疸、非アルコール性脂肪性肝疾患、非アルコール性脂肪性肝炎、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)、ライ症候群、1型糖原病、及びウィルソン病からなる群から選択される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記対象が、メタボリックシンドロームを有すると以前に同定又は診断されたことがある、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記メタボリックシンドロームが、冠動脈心疾患、肺疾患、胆嚢疾患、脂質異常症、高血圧症、2型糖尿病、認知症、がん、多嚢胞性卵巣症候群を含む婦人科異常、変形性関節症、膵炎、特発性頭蓋内圧亢進症、脳卒中、及び白内障からなる群から選択される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記第1の標的結合ドメイン及び前記可溶性組織因子ドメインが、前記第1のキメラポリペプチドにおいて互いに直接隣接する、請求項1~22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記第1のキメラポリペプチドが、前記第1のキメラポリペプチド中の前記第1の標的結合ドメインと前記可溶性組織因子ドメインとの間にリンカー配列を更に含む、請求項1~22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記可溶性組織因子ドメイン、及び前記一対の親和性ドメインの前記第1のドメインが、前記第1のキメラポリペプチドにおいて互いに直接隣接する、請求項1~24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記第1のキメラポリペプチドが、前記第1のキメラポリペプチド中の前記可溶性組織因子ドメインと前記一対の親和性ドメインの前記第1のドメインとの間にリンカー配列を更に含む、請求項1~24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記一対の親和性ドメインの前記第2のドメイン、及び前記第2の標的結合ドメインが、前記第2のキメラポリペプチドにおいて互いに直接隣接する、請求項1~26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
第2のキメラポリペプチドが、前記第2のキメラポリペプチド中の前記一対の親和性ドメインの前記第2のドメインと前記第2の標的結合ドメインとの間にリンカー配列を更に含む、請求項1~26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記第1の標的結合ドメイン及び前記第2の標的結合ドメインの一方又は両方が、抗原結合ドメインである、請求項1~28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記第1の標的結合ドメイン及び前記第2の標的結合ドメインの一方又は両方が、可溶性インターロイキン又はサイトカイン受容体である、請求項1~28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
前記第1のキメラポリペプチドが、1つ以上の追加の標的結合ドメインを更に含む、請求項1~30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記第2のキメラポリペプチドが、1つ以上の追加の標的結合ドメインを更に含む、請求項1~31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
前記可溶性組織因子ドメインが可溶性ヒト組織因子ドメインである、請求項1~32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
前記可溶性ヒト組織因子ドメインが、配列番号1と少なくとも80%同一である配列を含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
親和性ドメインの対が、ヒトIL-15受容体(IL-15Rα)のアルファ鎖由来のスシドメイン、及び可溶性IL-15である、請求項1~34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
前記第1の標的結合ドメインが可溶性TGF-βRIIを含む、請求項1~28及び30~35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
前記第1の標的結合ドメインが、配列番号2と少なくとも80%同一である第1の配列、及び配列番号2と少なくとも80%同一である第2の配列を含み、前記第1の配列及び第2の配列がリンカーによって分離されている、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記第1の標的結合ドメインが、配列番号2と少なくとも90%同一である第1の配列、及び配列番号2と少なくとも90%同一である第2の配列を含む、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記第1の標的結合ドメインが、配列番号2の第1の配列及び配列番号2の第2の配列を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記リンカーが配列番号3の配列を含む、請求項37~39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
前記第1の標的結合ドメインが、配列番号4と少なくとも80%同一である配列を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項42】
前記第1の標的結合ドメインが、配列番号4と少なくとも90%同一である配列を含む、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記第1の標的結合ドメインが、配列番号4の配列を含む、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記第1のキメラポリペプチドが、配列番号6と少なくとも80%同一である配列を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項45】
前記第1のキメラポリペプチドが、配列番号6と少なくとも90%同一である配列を含む、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記第1のキメラポリペプチドが配列番号6の配列を含む、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記第1のキメラポリペプチドが配列番号7の配列を含む、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記第2の標的結合ドメインが可溶性TGF-βRIIを含む、請求項1~28及び30~47のいずれか一項に記載の方法。
【請求項49】
前記第2の標的結合ドメインが、配列番号2と少なくとも80%同一である第1の配列、及び配列番号2と少なくとも80%同一である第2の配列を含み、前記第1の配列及び第2の配列がリンカーによって分離されている、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記第2の標的結合ドメインが、配列番号2と少なくとも90%同一である第1の配列、及び配列番号2と少なくとも90%同一である第2の配列を含む、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記第2の標的結合ドメインが、配列番号2の第1の配列及び配列番号2の第2の配列を含む、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記リンカーが配列番号3の配列を含む、請求項49~51のいずれか一項に記載の方法。
【請求項53】
前記第2の標的結合ドメインが、配列番号4と少なくとも80%同一である配列を含む、請求項48に記載の方法。
【請求項54】
前記第2の標的結合ドメインが、配列番号4と少なくとも90%同一である配列を含む、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記第2の標的結合ドメインが、配列番号4の配列を含む、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記第2のキメラポリペプチドが、配列番号5と少なくとも80%同一である配列を含む、請求項48に記載の方法。
【請求項57】
前記第1のキメラポリペプチドが、配列番号6と少なくとも80%同一である配列を含む、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記第2のキメラポリペプチドが、配列番号5と少なくとも90%同一である配列を含む、請求項56に記載の方法。
【請求項59】
前記第2のキメラポリペプチドが配列番号5の配列を含む、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記第1のキメラポリペプチドが配列番号6の配列を含む、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記第2のキメラポリペプチドが配列番号8の配列を含む、請求項59に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年8月11日に出願された米国特許出願第63/232,140号及び2022年4月13日に出願された米国特許出願第63/330,757号に対する優先権を主張し、いずれの内容もその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
配列表
本出願は、47039-0025WO1_SL_ST26.XMLという名称のXMLファイルとして電子的に提出された配列表を含む。2022年08月9日に作成されたXMLファイルは、83,507バイトのサイズである。XMLファイル内のデータは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
技術分野
本開示は、バイオテクノロジーの分野に関し、より具体的には、抗原結合分子及び肝疾患の治療に関する。
【背景技術】
【0004】
背景
約46kDaの分子量を有する263アミノ酸の内在性膜糖タンパク質であり、外因性血液凝固経路のトリガータンパク質である組織因子(TF)は、インビボでの凝固の主要なイニシエーターである。組織因子は、通常は循環血液と接触せず、循環凝固セリンプロテアーゼ因子に曝露されると凝固カスケードを開始する。血管損傷は、組織因子を発現する内皮下細胞を露出させ、既存の血漿因子VIIa(FVIIa)とのカルシウム依存性の高親和性複合体の形成をもたらす。セリンプロテアーゼFVIIaの組織因子への結合は、FXaへのFXの及びFIXaへのFIXの迅速な切断を促進する。次いで、得られたFXa及び活性膜表面のタンパク質分解活性は、少量のプロトロンビンをトロンビンに非効率的に変換する。FXaによって生成されたトロンビンは、血小板活性化を開始し、微量のプロ補因子第V因子(FV)及び第VIII因子(FVIII)を活性化して、活性補因子、第Va因子(FVa)及び第VIIIa因子(FVIIIa)にする。FIXaは、血小板表面上でFVIIIaと複合体化して内因性テナーゼ複合体を形成し、これがFXaの迅速な生成をもたらす。FXaはFVaと複合体を形成して、活性化された血小板表面上にプロトロンビナーゼ複合体を形成し、これがプロトロンビンのトロンビンへの迅速な切断をもたらす。
【0005】
組織因子-FVIIa複合体に加えて、最近の研究は、組織因子-FVIIa-FXa複合体がFVIIIを活性化することができ、これが開始期の間に更なるレベルのFVIIIaを提供することを示した。外因性経路は、限られた量のトロンビンの活性化を介して凝固を開始する際に最も重要であるが、内因性経路は、初期シグナルの劇的な増幅によって凝固を維持する。
【0006】
細胞表面上に発現される組織因子の多くは「暗号化」されており、凝固に完全に関与するためには「解読」されなければならない。細胞表面組織因子の「解読」のメカニズムは現時点ではまだ不明であるが、アニオン性リン脂質の露出がこのプロセスにおいて主要な役割を果たす。健康な細胞は、ホスファチジルセリン(PS)などの陰イオン性リン脂質を原形質膜の内葉に能動的に隔離する。細胞の損傷、活性化、又はサイトゾルCa2+レベルの増加に続いて、この二重層の非対称性が失われ、外葉上のPS曝露の増加をもたらし、これが細胞表面組織因子-FVIIa複合体の比活性を増加させる。PS曝露は、組織因子-FVIIa複合体によるFIX及びFXの活性化についての見かけのKmを減少させることが公知であるが、更なる機構としては、組織因子又は組織因子-FVIIaの立体構造再編成及びその後の基質結合部位の曝露が挙げられ得る。
【発明の概要】
【0007】
概要
対象における肝疾患又はメタボリックシンドロームを治療する方法であって、対象に、(a)以下:(i)第1の標的結合ドメイン、(ii)可溶性組織因子ドメイン、及び(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン、を含む、第1のキメラポリペプチドと、(b)以下:(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、及び(ii)第2の標的結合ドメイン、を含む、第2のキメラポリペプチドとを含む多重鎖キメラポリペプチドの治療有効量を投与することを含み、ここで、第1のキメラポリペプチド及び第2のキメラポリペプチドが、一対の親和性ドメインの第1のドメイン及び第2のドメインの結合を介して会合し、かつ、第1の標的結合ドメインがTGF-β受容体II(TGF-βRII)のリガンドに特異的に結合しかつ第2の標的結合ドメインがTGF-βRIIのリガンドに特異的に結合する、方法が本明細書で提供される。本明細書に記載の方法のいずれかのいくつかの実施形態では、肝疾患は、脂肪肝疾患、脂肪肝、急性肝性ポルフィリン症、アラジール症候群、アルコール関連肝疾患、アルファ-1抗トリプシン欠損症、自己免疫性肝炎、良性肝腫瘍、胆管がん、胆道閉鎖症、バッド・キアリ症候群、肝硬変、クリグラー・ナジャー症候群、ガラクトース血症、ジルベール症候群、ヘモクロマトーシス、肝性脳症、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、肝腎症候群、妊娠性肝内胆汁うっ滞(ICP)、リソソーム酸リパーゼ欠損症(LAL-D)、肝嚢胞、肝がん、新生児黄疸、非アルコール性脂肪性肝疾患、非アルコール性脂肪性肝炎、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)、ライ症候群、1型糖原病、及びウィルソン病の群から選択される。本明細書に記載の方法のいずれかのいくつかの実施形態では、メタボリックシンドロームは、冠動脈心疾患、肺疾患、胆嚢疾患、脂質異常症、高血圧症、2型糖尿病、認知症、がん、多嚢胞性卵巣症候群を含む婦人科異常、変形性関節症、膵炎、特発性頭蓋内圧亢進症、脳卒中、及び白内障の群から選択される。
【0008】
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFL)から非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)への進行、NASHから肝硬変への進行、及び肝硬変から肝細胞がんへの進行の速度のうちの1つ以上を低下させる方法であって、NAFL、NASH、又は肝硬変を有すると同定又は診断された対象に、(a)以下:(i)第1の標的結合ドメイン、(ii)可溶性組織因子ドメイン、及び(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン、を含む、第1のキメラポリペプチドと、(b)以下:(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、及び(ii)第2の標的結合ドメイン、を含む、第2のキメラポリペプチドとを含む多重鎖キメラポリペプチドの治療有効量を投与することを含み、ここで、第1のキメラポリペプチド及び第2のキメラポリペプチドが、一対の親和性ドメインの第1のドメイン及び第2のドメインの結合を介して会合し、かつ、第1の標的結合ドメインがTGF-β受容体II(TGF-βRII)のリガンドに特異的に結合しかつ第2の標的結合ドメインがTGF-βRIIのリガンドに特異的に結合する、方法も本明細書で提供される。本明細書に記載の方法のいずれかのいくつかの実施形態では、方法は、NAFLからNASHへの進行速度の減少をもたらす。本明細書に記載の方法のいずれかのいくつかの実施形態では、本方法は、NASHから肝硬変への進行速度の減少をもたらす。本明細書に記載の方法のいずれかのいくつかの実施形態では、本方法は、肝硬変から肝細胞がんへの進行速度の減少をもたらす。
【0009】
対象の肝臓における炎症を低減する方法であって、対象に、(a)以下:(i)第1の標的結合ドメイン、(ii)可溶性組織因子ドメイン、及び(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン、を含む、第1のキメラポリペプチドと、(b)以下(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、及び(ii)第2の標的結合ドメイン、を含む、第2のキメラポリペプチドとを含む多重鎖キメラポリペプチドの治療有効量を投与することを含み、ここで、第1のキメラポリペプチド及び第2のキメラポリペプチドが、一対の親和性ドメインの第1のドメイン及び第2のドメインの結合を介して会合し、かつ、第1の標的結合ドメインがTGF-β受容体II(TGF-βRII)のリガンドに特異的に結合しかつ第2の標的結合ドメインがTGF-βRIIのリガンドに特異的に結合する、方法も本明細書で提供される。
【0010】
対象の肝臓における糖新生を減少させる方法であって、対象に、(a)以下:(i)第1の標的結合ドメイン、(ii)可溶性組織因子ドメイン、及び(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン、を含む、第1のキメラポリペプチドと、(b)以下:(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、及び(ii)第2の標的結合ドメイン、を含む、第2のキメラポリペプチドとを含む多重鎖キメラポリペプチドの治療有効量を投与することを含み、ここで、第1のキメラポリペプチド及び第2のキメラポリペプチドが、一対の親和性ドメインの第1のドメイン及び第2のドメインの結合を介して会合し、かつ、第1の標的結合ドメインがTGF-β受容体II(TGF-βRII)のリガンドに特異的に結合しかつ第2の標的結合ドメインがTGF-βRIIのリガンドに特異的に結合する、方法も本明細書で提供される。
【0011】
対象の肝臓における脂肪生成を減少させる方法であって、対象に、(a)以下:(i)第1の標的結合ドメイン、(ii)可溶性組織因子ドメイン、及び(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン、を含む、第1のキメラポリペプチドと、(b)以下:(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、及び(ii)第2の標的結合ドメイン、を含む、第2のキメラポリペプチドとを含む多重鎖キメラポリペプチドの治療有効量を投与することを含み、ここで、第1のキメラポリペプチド及び第2のキメラポリペプチドが、一対の親和性ドメインの第1のドメイン及び第2のドメインの結合を介して会合し、かつ、第1の標的結合ドメインがTGF-β受容体II(TGF-βRII)のリガンドに特異的に結合しかつ第2の標的結合ドメインがTGF-βRIIのリガンドに特異的に結合する、方法も本明細書で提供される。
【0012】
対象の肝臓における肝細胞性老化を減少させる方法であって、対象に、(a)以下:(i)第1の標的結合ドメイン、(ii)可溶性組織因子ドメイン、及び(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン、を含む、第1のキメラポリペプチドと、(b)以下:(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、及び(ii)第2の標的結合ドメイン、を含む、第2のキメラポリペプチドとを含む多重鎖キメラポリペプチドの治療有効量を投与することを含み、ここで、第1のキメラポリペプチド及び第2のキメラポリペプチドが、一対の親和性ドメインの第1のドメイン及び第2のドメインの結合を介して会合し、かつ、第1の標的結合ドメインがTGF-β受容体II(TGF-βRII)のリガンドに特異的に結合しかつ第2の標的結合ドメインがTGF-βRIIのリガンドに特異的に結合する、方法も本明細書で提供される。
【0013】
対象の肝臓における代謝機能を再平衡化させる方法であって、対象に、(a)以下:(i)第1の標的結合ドメイン、(ii)可溶性組織因子ドメイン、及び(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン、を含む、第1のキメラポリペプチドと、(b)以下:(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、及び(ii)第2の標的結合ドメイン、を含む、第2のキメラポリペプチドとを含む多重鎖キメラポリペプチドの治療有効量を投与することを含み、ここで、第1のキメラポリペプチド及び第2のキメラポリペプチドが、一対の親和性ドメインの第1のドメイン及び第2のドメインの結合を介して会合し、かつ、第1の標的結合ドメインがTGF-β受容体II(TGF-βRII)のリガンドに特異的に結合しかつ第2の標的結合ドメインがTGF-βRIIのリガンドに特異的に結合する、方法も本明細書で提供される。
【0014】
対象の肝臓における表1~4中の1つ以上の遺伝子の発現を調節する方法であって、対象に、(a)以下:(i)第1の標的結合ドメイン、(ii)可溶性組織因子ドメイン、及び(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン、を含む、第1のキメラポリペプチドと、(b)以下:(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、及び(ii)第2の標的結合ドメイン、を含む、第2のキメラポリペプチドとを含む多重鎖キメラポリペプチドの治療有効量を投与することを含み、ここで、第1のキメラポリペプチド及び第2のキメラポリペプチドが、一対の親和性ドメインの第1のドメイン及び第2のドメインの結合を介して会合し、かつ、第1の標的結合ドメインがTGF-β受容体II(TGF-βRII)のリガンドに特異的に結合しかつ第2の標的結合ドメインが、TGF-βRIIのリガンドに特異的に結合する、方法も本明細書で提供される。本明細書に記載の方法のいずれかのいくつかの実施形態では、投与は、ACSS1、RETN、SLC2A4、PDK4、PNPLA3、GADD45B、PPARGC1A、CAV1、ENDOD1、REG3G、IGHG3、IGHG2B、SCGB3A1、GLYCAM1、IGHG2C、IGKC、LTF、MS4A1、JCHAIN、CD19、IGHM、IFI27L2A、ACKR3、LSP1、PMEPA1、CORO1A、GPX3、MYH8、NPPA、TCAP、FLNC、SLC36A2、MYH6、ACTC1、ACTA2、及びTPM2からなる群から選択される対象の肝臓における1つ以上の遺伝子の発現の、投与前の対象における1つ以上の遺伝子の発現レベルと比較した、減少をもたらす。本明細書に記載の方法のいずれかのいくつかの実施形態では、投与は、SLC34A2及びCISHからなる群から選択される対象の肝臓における1つ以上の遺伝子の発現の、投与前の対象における1つ以上の遺伝子の発現レベルと比較した、増加をもたらす。本明細書に記載の方法のいずれかのいくつかの実施形態では、投与は、CSF3R、IFI27L2A、GM17066、GNL3、FABP1、GM14303、AURKA、RPL14-PS1、QTRT2、G6PC、C8B、DYNLL1、LCN2、LRG1、CEBPD、COL4A3、ST3GAL5、RSAD2、9330162G02RIK、PINX1、SRA1、SPATA2L、PNRC1、MUP20、IL6RA、APOA1、IL1B、WDR54、CTCFLOS、GM16973、4632427E13RIK、IGHG2B、TGFB1I1、SELENBP2、SEMA6B、NEXN、ZFP653、NOB1、PCK1、FAM25C、MAPK15、GM16551、ESM1、RPL37RT、FAM133B、PDE8B、TUT1、S100A11、PDILT、PPARD、IER2、GM15401、MX2、WNK4、G0S2、BC005561、AA986860、JDP2、GM26982、NOP58、ACTB、GM14586、RPP38、GM13436、NT5DC2、IMPDH1、CYTIP、AI846148、CHKA、GM37963、NR0B2、CYP4A32、ALKBH2、FAU-PS2、PPP1R15A、KLF2、SLC25A22、GM13341、IGHM、SATB1、SNRPF、DNASE1L2、CD3EAP、GM2788、DANCR、ZFP612、NOP56、JUND、ID1、HSPB1、KLHDC8A、KLF10、ANGPT2、THBS1、GM44891、GM9752、ABLIM3、PTGES、GM28438、2410002F23RIK、FOSL2、CRIP3、JUN、ALAS1、GM2000、RHOC、LMCD1、GM2061、GM42595、GM11478、IKZF2、PNLDC1、COMTD1、SNORA31、COL20A1、AKAP12、C1QTNF12、1810032O08RIK、2310033P09RIK、GM47528、SERPINE2、NPFF、SERPINA3K、RFXANK、IGKV5-39、NAB2、MAFF、CEP85、CSAD、LTB4R1、1810012K08RIK、BCL7C、NRBP2、NLE1、ALKBH1、ARID5A、CFAP43、GM45767、CD8A、PPRC1、GM26870、TMC7、BCL6B、GM16348、GM26981、SLC16A3、TNFRSF12A、CYP2J9、NR4A2、MMP9、MIR17HG、TMEM191C、PCDH11X、HILPDA、RAPGEF4、GM17300、SLC25A47、KCNJ2、NYAP1、LAX1、RPS19-PS3、HES1、RGS16、DUSP1、GM43323、ASB4、MUC6、GM15502、UNG、FOXQ1、GM17936、UBE2C、SLC16A6、MIR7052、NLRP12、GM14286、FGF21、KLF5、GM37969、PF4、GM21738、HOTAIRM1、GM6493、LOR、MFSD2B、MATK、SYNE4、GM44694、TRBC1、GM37274、PLN、CXCR4、PHF24、SNORD104、SERPINA7、RGS4、TCIM、EGFR、GM37760、FBXL22、TEDC2、ENHO、GM26917、GM43775、4833411C07RIK、GM45053、INHBB、OPN3、SNHG15、B230206H07RIK、KCNE3、GM43305、C530043K16RIK、KLF4、LEPR、JCHAIN、TSKU、LGALS4、PCP4L1、GM44829、DUSP8、GM44620、IGFBP1、JUNB、GM32017、GM2814、GM37144、MYADML2OS、GM37666、HDC、SLFN4、A530041M06RIK、GM43359、GM2602、GM10277、FAM222A、FOXA3、AOC2、SERPINA1E、CTXN1、RAPGEF4OS2、SOCS2、PPAN、PRKAG2OS1、GADD45B、HOXA5、GRHL1、EIF4EBP3、OSGIN1、GM28513、MAP3K6、SLC34A2、B630019A10RIK、IGKC、PLIN4、ANGPTL4、DUSP5、EGR1、GM42507、GM14257、APOLD1、IER3、ZBTB16、GM37033、IGLC1、GADD45G、IGLC3、GM45244、RGS1、CXCL1、RNF225、GM44005、ANKRD37、NR4A1、GM8893、GM26762、CDKN1A、5330406M23RIK、IGLV1、IGKV3-2、FOS、GM43637、IGKV3-10、S100A9、GM15622、S100A8、MT1、RETNLG、MT2、IGKV19-93、GM45774、及びSERPINA4-PS1からなる群から選択される対象の肝臓における1つ以上の遺伝子の発現の、投与前の対象における1つ以上の遺伝子の発現レベルと比較した、減少をもたらす。本明細書に記載の方法のいずれかのいくつかの実施形態では、投与は、DBP、IGKV4-55、PER3、MUP-PS10、GPAM、TMPRSS4、MUP-PS14、AC166078.1、MUP-PS12、GM2065、A530020G20RIK、ACSS2OS、DCLK3、KLF12、GM44669、MFSD9、B4GALNT3、GM3776、TMEM167-PS1、KRT23、LMBRD2、GM22935、SULT2A-PS1、SNAI3、GM15908、MIR6392、ACSS2、NR1D1、BC049987、CCDC85C、CES2C、ACPP、MUP2、PTK6、UGT1A5、1810008I18RIK、IL22RA1、ACSS3、ADNP、RDH16、SNTB1、4933411K16RIK、NTRK2、EXTL1、PSTPIP2、RASSF6、AQP4、UGT1A9、PROM1、ZFP608、FAM13A、NFE2、TEF、TNFAIP8L3、SCD1、MMD2、SYNE3、ACLY、C330021F23RIK、STON2、LRFN4、HHIPL1、WNT9B、NR1D2、1810049J17RIK、PDPR、NA、GM45884、SLC2A5、FAM83F、ZFP526、SGK2、GM43080、DEAF1、ME1、BMF、WDFY2、ADCY9、CLSTN3、ACOT11、LYST、LRTM1、OAT、VPS13C、E330011O21RIK、P2RY4、GM11437、RWDD2A、SVIL、ECHDC1、TRIM14、SLC10A5、TRHDE、MASP1、2900097C17RIK、NDST1、RDH9、1110002L01RIK、ABTB2、RGR、ACACB、SACM1L、DYRK2、ROBO1、GM44744、EIF4EBP2、KLHL24、CYP2A5、TIAM2、RAB43、GM13855、9130409I23RIK、STON1、USP9X、UGT3A1、9030616G12RIK、DOCK8、KLB、ACE、VLDLR、PCDHGC3、ABCA6、4932422M17RIK、GM45838、FARP2、GM47205、SP4、UGT1A6B、KLHL28、D130043K22RIK、ASIC5、PM20D2、A1CF、SORBS1、SLC10A2、GM10642、UTP14B、GM38394、AFP、INSIG1、HNF1AOS2、METTL4、LSS、MTMR9、HMGCR、GDAP10、ADRA1A、ZFP773、CRKL、CHRNE、STARD13、CRY2、FADS2、COG5、FV1、RCAN2、ABCB1A、PPARA、ATP7A、MVD、2610037D02RIK、TNFRSF14、SUCNR1、ECI3、ABCC4、LNCBATE1、MINDY2、BTBD7、4933404O12RIK、ABCD1、FMN1、FNIP2、ABHD15、NKX2-6、C77080、GM43611、SGTB、ACSL3、NR5A2、FAM198A、KCTD7、ACACA、ZFP955B、SULT2A3、FZD4、FASN、CYP3A59、ZFP354B、TNFSF10、SESN3、MN1、RNF152、DHCR24、SPHK2、SYTL5、GM6652、BAHCC1、GAREM1、MFSD4A、HGF、GM3571、NOS1AP、DIXDC1、KANK1、REPS2、ASAH2、SEMA3B、RNF103、ZC3H12C、CDS2、DCUN1D4、2900026A02RIK、CYYR1、EEPD1、P2RY2、CYP2C39、SEC22C、EHHADH、ABCA3、HIPK2、RBM20、GRAMD4、FCHSD2、MOB3A、HMGN3、KLHDC7A、VCP-RS、TERT、CYP3A41B、ARL13B、ZC3H12D、TLCD2、SNHG11、SORL1、GPR157、DNAJA4、TMEM253、TACO1、SPATA5L1、RHBG、COL15A1、PCDH12、IRS1、ASCC3、KIF16B、及びMR1からなる群から選択される対象の肝臓における1つ以上の遺伝子の発現の、投与前の対象における1つ以上の遺伝子の発現レベルと比較した、増加をもたらす。
【0015】
本明細書に記載の方法のいずれかのいくつかの実施形態では、対象は、肝疾患又はメタボリックシンドロームを有すると以前に同定又は診断されたことがある。本明細書に記載の方法のいずれかのいくつかの実施形態では、対象は、肝疾患を有すると以前に同定又は診断されたことがある。本明細書に記載の方法のいずれかのいくつかの実施形態では、肝疾患は、脂肪肝疾患、脂肪肝、急性肝性ポルフィリン症、アラジール症候群、アルコール関連肝疾患、アルファ-1抗トリプシン欠損症、自己免疫性肝炎、良性肝腫瘍、胆管がん、胆道閉鎖症、バッド・キアリ症候群、肝硬変、クリグラー・ナジャー症候群、ガラクトース血症、ジルベール症候群、ヘモクロマトーシス、肝性脳症、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、肝腎症候群、妊娠性肝内胆汁うっ滞(ICP)、リソソーム酸リパーゼ欠損症(LAL-D)、肝嚢胞、肝がん、新生児黄疸、非アルコール性脂肪性肝疾患、非アルコール性脂肪性肝炎、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)、ライ症候群、1型糖原病、及びウィルソン病の群から選択される。本明細書に記載の方法のいずれかのいくつかの実施形態では、対象は、メタボリックシンドロームを有すると以前に同定又は診断されたことがある。本明細書に記載の方法のいずれかのいくつかの実施形態では、メタボリックシンドロームは、冠動脈心疾患、肺疾患、胆嚢疾患、脂質異常症、高血圧症、2型糖尿病、認知症、がん、多嚢胞性卵巣症候群を含む婦人科異常、変形性関節症、膵炎、特発性頭蓋内圧亢進症、脳卒中、及び白内障からなる群から選択される。
【0016】
本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン及び可溶性組織因子ドメインは、第1のキメラポリペプチドにおいて互いに直接隣接する。本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、第1のキメラポリペプチド中の第1の標的結合ドメインと可溶性組織因子ドメインとの間にリンカー配列を更に含む。本明細書に記載の方法のいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメイン、及び一対の親和性ドメインの第1のドメインは、第1のキメラポリペプチドにおいて互いに直接隣接する。本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチド中の第1のキメラポリペプチドは、可溶性組織因子ドメインと一対の親和性ドメインの第1のドメインとの間にリンカー配列を更に含む。
【0017】
本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、一対の親和性ドメインの第2のドメイン、及び第2の標的結合ドメインは、第2のキメラポリペプチドにおいて互いに直接隣接する。本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、第2のキメラポリペプチド中の一対の親和性ドメインの第2のドメインと第2の標的結合ドメインとの間にリンカー配列を更に含む。
【0018】
本明細書に記載の方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン及び第2の標的結合ドメインの一方又は両方は、抗原結合ドメインである。本明細書に記載の方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン及び第2の標的結合ドメインの一方又は両方は、可溶性インターロイキン又はサイトカイン受容体である。
【0019】
本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、1つ以上の追加の標的結合ドメインを更に含む。本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、1つ以上の追加の標的結合ドメインを更に含む。
【0020】
本明細書に記載の方法のいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、可溶性ヒト組織因子ドメインである。本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性ヒト組織因子ドメインは、配列番号1と少なくとも80%同一である配列を含む。本明細書に記載の方法のいずれかのいくつかの実施形態では、親和性ドメインの対は、ヒトIL-15受容体(IL-15Rα)のアルファ鎖由来のスシドメイン、及び可溶性IL-15である。
【0021】
本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインは、可溶性TGF-βRIIを含む。本明細書に記載の方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインは、配列番号2と少なくとも80%同一である第1の配列、及び配列番号2と少なくとも80%同一である第2の配列を含み、第1及び第2の配列は、リンカーによって分離されている。本明細書に記載の方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインは、配列番号2と少なくとも90%同一である第1の配列、及び配列番号2と少なくとも90%同一である第2の配列を含む。本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインは、配列番号2の第1の配列及び配列番号2の第2の配列を含む。本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、リンカーは、配列番号3の配列を含む。本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインは、配列番号4と少なくとも80%同一である配列を含む。本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインは、配列番号4と少なくとも90%同一である配列を含む。本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインは、配列番号4の配列を含む。本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、配列番号6と少なくとも80%同一である配列を含む。本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、配列番号6と少なくとも90%同一である配列を含む。本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、配列番号6の配列を含む。本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、配列番号7の配列を含む。
【0022】
本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第2の標的結合ドメインは、可溶性TGF-βRIIを含む。本明細書に記載の方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第2の標的結合ドメインは、配列番号2と少なくとも80%同一である第1の配列、及び配列番号2と少なくとも80%同一である第2の配列を含み、第1及び第2の配列は、リンカーによって分離されている。本明細書に記載の方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第2の標的結合ドメインは、配列番号2と少なくとも90%同一である第1の配列、及び配列番号2と少なくとも90%同一である第2の配列を含む。本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第2の標的結合ドメインは、配列番号2の第1の配列及び配列番号2の第2の配列を含む。本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、リンカーは、配列番号3の配列を含む。本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第2の標的結合ドメインは、配列番号4と少なくとも80%同一である配列を含む。本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第2の標的結合ドメインは、配列番号4と少なくとも90%同一である配列を含む。本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第2の標的結合ドメインは、配列番号4の配列を含む。本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、配列番号5と少なくとも80%同一である配列を含む。本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、配列番号6と少なくとも80%同一である配列を含む。本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、配列番号5と少なくとも90%同一である配列を含む。本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、配列番号5の配列を含む。本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、配列番号6の配列を含む。本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、配列番号8の配列を含む。
【0023】
本明細書中で使用される場合、用語「キメラ」は、2つの異なる供給源(例えば、2つの異なる天然に存在するタンパク質、例えば、同じ種又は異なる種由来)に元々由来するアミノ酸配列(例えば、ドメイン)を含むポリペプチドをいう。例えば、キメラポリペプチドは、少なくとも2つの異なる天然に存在するヒトタンパク質由来のドメインを含むことができる。いくつかの例では、キメラポリペプチドは、合成配列(例えば、scFv)であるドメインと、天然に存在するタンパク質(例えば、天然に存在するヒトタンパク質)に由来するドメインとを含み得る。いくつかの態様において、キメラポリペプチドは、合成配列である少なくとも2つの異なるドメイン(例えば、2つの異なるscFv)を含むことができる。
【0024】
「抗原結合ドメイン」は、1つ以上の異なる抗原に特異的に結合することができる、1つ以上のタンパク質ドメイン(例えば、単一のポリペプチド由来のアミノ酸から形成されるか、又は2つ以上のポリペプチド(例えば、同じ又は異なるポリペプチド)由来のアミノ酸から形成される)である。いくつかの例において、抗原結合ドメインは、天然に存在する抗体のものと同様の特異性及び親和性で抗原又はエピトープに結合することができる。いくつかの実施形態では、抗原結合ドメインは、抗体又はその断片であり得る。いくつかの実施形態では、抗原結合ドメインは、代替足場を含むことができる。抗原結合ドメインの非限定的な例は、本明細書に記載されている。抗原結合ドメインの更なる例は、当技術分野において公知である。
【0025】
「可溶性組織因子ドメイン」は、膜貫通ドメイン及び細胞内ドメインを欠く野生型哺乳動物組織因子タンパク質(例えば、野生型ヒト組織因子タンパク質)のセグメントに対して少なくとも70%の同一性(例えば、少なくとも75%の同一性、少なくとも80%の同一性、少なくとも85%の同一性、少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、少なくとも99%の同一性、又は100%の同一性)を有するポリペプチドを指す。可溶性組織因子ドメインの非限定的な例は、本明細書に記載されている。
【0026】
「可溶性インターロイキン受容体」という用語は、本明細書において最も広い意味で使用され、(例えば、生理学的条件下で、例えば、室温のリン酸緩衝生理食塩水中で)その天然リガンドのうちの1つ以上に結合することができる膜貫通ドメイン(及び任意選択で細胞内ドメイン)を欠くポリペプチドを指す。例えば、可溶性インターロイキン受容体は、野生型インターロイキン受容体の細胞外ドメインと少なくとも70%同一(例えば、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも95%同一、少なくとも99%同一、又は100%同一)であり、その天然リガンドのうちの1つ以上に特異的に結合するその能力を保持するが、その膜貫通ドメインを欠く(及び任意選択で、その細胞内ドメインを更に欠く)配列を含むことができる。可溶性インターロイキン受容体の非限定的な例は、本明細書に記載されている。
【0027】
「可溶性サイトカイン受容体」という用語は、本明細書において最も広い意味で使用され、(例えば、生理学的条件下で、例えば、室温のリン酸緩衝生理食塩水中で)その天然リガンドのうちの1つ以上に結合することができる膜貫通ドメイン(及び任意選択で細胞内ドメイン)を欠くポリペプチドを指す。例えば、可溶性サイトカイン受容体は、野生型サイトカイン受容体の細胞外ドメインと少なくとも70%同一(例えば、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも95%同一、少なくとも99%同一、又は100%同一)であり、その天然リガンドのうちの1つ以上に特異的に結合するその能力を保持するが、その膜貫通ドメインを欠く(任意選択で、その細胞内ドメインを更に欠く)配列を含むことができる。可溶性サイトカイン受容体の非限定的な例は、本明細書に記載されている。
【0028】
「抗体」という用語は、本明細書においてその最も広い意味で使用され、抗原又はエピトープに特異的に結合する1つ以上の抗原結合ドメインを含む特定のタイプの免疫グロブリン分子を含む。抗体は、具体的には、例えば、インタクトな抗体(例えば、インタクトな免疫グロブリン)、抗体断片、及び多重特異性抗体を含む。抗原結合ドメインの一例は、VH-VL二量体によって形成される抗原結合ドメインである。抗体の更なる例は、本明細書に記載される。抗体の更なる例は、当技術分野において公知である。
【0029】
「親和性」は、抗原結合部位とその結合パートナー(例えば、抗原又はエピトープ)との間の非共有結合相互作用の合計の強度を指す。別段の指示がない限り、本明細書で使用される場合、「親和性」は、抗原結合ドメインのメンバーと抗原又はエピトープとの間の1:1相互作用を反映する固有の結合親和性を指す。分子XのそのパートナーYに対する親和性は、解離平衡定数(KD)によって表すことができる。解離平衡定数に寄与する動力学的成分は、以下により詳細に記載される。親和性は、本明細書に記載されるものを含む、当技術分野で公知の一般的な方法によって測定することができる。親和性は、例えば、表面プラズモン共鳴(SPR)技術(例えば、BIACORE(登録商標))又はバイオレイヤー干渉法(例えば、FORTEBIO(登録商標))を使用して決定することができる。抗原結合ドメイン及びその対応する抗原又はエピトープに対する親和性を決定するための更なる方法は、当技術分野において公知である。
【0030】
「多重鎖ポリペプチド」は、本明細書で使用される場合、2つ以上(例えば、3、4、5、6、7、8、9、又は10)のタンパク質鎖(例えば、少なくとも第1のキメラポリペプチド及び第2のポリペプチド)を含むポリペプチドを指し、2つ以上のタンパク質鎖は、非共有結合を介して会合して四次構造を形成する。
【0031】
「親和性ドメインの対」という用語は、1×10-7M未満のKD(例えば、1×10-8M未満、1×10-9M未満、1×10-10M未満、又は1×10-11M未満)で互いに特異的に結合する2つの異なるタンパク質ドメインである。いくつかの例において、親和性ドメインの対は、一対の天然に存在するタンパク質であり得る。いくつかの実施形態では、親和性ドメインの対は、一対の合成タンパク質であり得る。親和性ドメインの対の非限定的な例は、本明細書に記載されている。
【0032】
「エピトープ」という用語は、抗原結合ドメインに特異的に結合する抗原の部分を意味する。エピトープは、例えば、表面に接近可能なアミノ酸残基及び/又は糖側鎖からなり得、特定の三次元構造特性、並びに特定の電荷特性を有し得る。立体構造エピトープ及び非立体構造エピトープは、後者ではなく前者への結合が、変性溶媒の存在下で失われ得るという点で区別される。エピトープは、結合に直接関与するアミノ酸残基、及び結合に直接関与しない他のアミノ酸残基を含んでもよい。抗原結合ドメインが結合するエピトープを同定するための方法は、当技術分野において公知である。
【0033】
「免疫エフェクター細胞」は、哺乳動物における病原性細胞(例えば、がん細胞)を直接又は間接的に認識し、及び/又はその細胞静止若しくは細胞死を引き起こすことができる、哺乳動物の免疫系の細胞を指す。免疫エフェクター細胞の非限定的な例としては、マクロファージ、Tリンパ球(例えば、細胞傷害性Tリンパ球及びTヘルパー細胞)、ナチュラルキラー細胞、好中球、単球、及び好酸球が挙げられる。免疫エフェクター細胞の更なる例は、当技術分野において公知である。
【0034】
「治療」という用語は、障害の少なくとも1つの症状を改善することを意味する。いくつかの例において、処置される障害はがんであり、がんの少なくとも1つの症状を改善することは、因子の異常な増殖、遺伝子発現、シグナル伝達、翻訳、及び/又は分泌を減少させることを含む。一般に、治療方法は、障害の少なくとも1つの症状を軽減する治療有効量の組成物を、そのような治療を必要とする対象、又はそのような治療を必要とすると決定された対象に投与することを含む。
【0035】
特段の記載がない限り、本明細書で用いられる全ての科学技術用語は、本発明が属する技術分野における当業者が一般に理解するのと同じ意味を有する。本発明で使用するための方法及び材料が本明細書に記載されている。当技術分野で公知の他の適切な方法及び材料も使用することができる。材料、方法、及び実施例は、単に例示的なものであり、限定を意図したものではない。本明細書中で言及される全ての刊行物、特許出願、特許、配列、データベースエントリー、及び他の参考文献は、その全体が参考として組み込まれる。矛盾のある場合、定義を含め本明細書が適用される。
【0036】
本発明の他の特徴及び利点は、以下の発明を実施するための形態及び図面、並びに特許請求の範囲から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】多重鎖キメラポリペプチド:(i)第1の標的結合ドメイン(A)、可溶性組織因子ドメイン、ドメインの親和性対の第1のドメイン(可溶性インターロイキンIL-15)、及び追加の標的結合ドメイン(B)を含む第1のキメラポリペプチド、並びに(ii)ドメインの親和性対の第2のドメイン(IL-15受容体アルファスシドメイン)、第2の標的結合ドメイン(C)、及び追加の抗原結合ドメイン(D)を含む第2のキメラポリペプチドの例示的な図を示す。上の模式図は、親和性ドメインの対を介した第1及び第2のキメラポリペプチドの会合を示す。下の概略図は、第1及び第2のキメラポリペプチドにおけるドメインの順序を示す。
【
図2】多重鎖キメラポリペプチド:(i)第1の標的結合ドメイン(A)、FVIIaへの可溶性組織因子ドメインの結合を除去するための5つのアミノ酸置換を含む可溶性組織因子ドメイン、ドメインの親和性対の第1のドメイン(D8N又はD8Aアミノ酸置換を含む可溶性インターロイキンIL-15)、及び追加の標的結合ドメイン(B)を含む、第1のキメラポリペプチド、並びに(ii)ドメインの親和性対の第2のドメイン(IL-15受容体アルファスシドメイン)、第2の標的結合ドメイン(C)、及び追加の抗原結合ドメイン(D)を含む、第2のキメラポリペプチドの例示的な図を示す。上の模式図は、親和性ドメインの対を介した第1及び第2のキメラポリペプチドの会合を示す。下の概略図は、第1及び第2のキメラポリペプチドにおけるドメインの順序を示す。本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチドのいずれかの他の実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、可溶性野生型ヒト組織因子ドメイン(野生型ヒト組織因子内の連続配列を含むか又はそれからなる)を含むか又はそれからなることができる。
【
図3】TGFRt15-TGFRs構築物の概略図を示す。
【
図4】TGFRt15-TGFRs構築物の更なる概略図を示す。
【
図5】TGFRt15-TGFRs及びTGFR-FcによるTGFβ1阻害の結果を示す。
【
図6】TGFRt15-TGFRs又は組換えIL-15を用いた32Dβ細胞増殖アッセイの結果を示す。
【
図7A】
図7A及び7Bは、TGFRt15-TGFRs中のIL-15及びTGFβRIIを、対応する抗体を用いてELISAを用いて検出した結果を示す。
【
図8】抗TF抗体樹脂上での結合及び溶出後のTGFRt15-TGFRsタンパク質含有細胞培養上清のクロマトグラフィプロファイルを示す折れ線グラフである。
【
図9】TGFRt15-TGFRsの分析SECプロファイルを示す。
【
図10】還元SDS-PAGEによって分析された脱グリコシル化前後のTGFRt15-TGFRsを示す。
【
図11A】
図11A及び11Bは、TGFRt15-TGFRs処置マウス及び対照処置マウスにおける脾臓重量及び免疫細胞種の割合を示す。
図85Aは、PBS対照と比較した、TGFRt15-TGFRsで処置したマウスにおける脾臓重量を示す。
図85Bは、PBS対照と比較した、TGFRt15-TGFRsで処置したマウスにおけるCD4+T細胞、CD8+T細胞、及びNK細胞の割合を示す。
【
図12A】
図12A及び12Bは、TGFRt15-TGFRsで処置されたマウスにおける92時間にわたる脾臓重量及び免疫刺激を示す。
図86Aは、TGFRt15-TGFRsで処置したマウスの処置後16、24、48、72、及び92時間目の脾臓重量を示す。
図86Bは、TGFRt15-TGFRsで処置したマウスにおける処置の16、24、48、72、及び92時間後の免疫細胞の割合を示す。
【
図13A】
図13A及び13Bは、TGFRt15-TGFRsで処置したマウスにおける経時的なKi67及びグランザイムB発現を示す。
【
図14】C57BL/6マウスにおけるTGFRt15-TGFRsによる脾細胞の細胞傷害性の増強を示す。
【
図15】膵臓がんマウスモデルにおける、PBS処置、化学治療単独、TGFRt15-TGFRs単独、又は化学治療及びTGFRt15-TGFRsの組合せに応答した腫瘍サイズの変化を示す。
【
図16】TGFRt15-TGFRsで処置したマウスから単離されたNK細胞の細胞傷害性を示す。
【
図17A】
図17A~17Cは、ウェスタン食餌を給餌され、TGFRt15-TGFRsで処置されたApoE-/-マウスにおけるTreg、NK細胞及びCD8+T細胞のインビボ刺激を示す。
【
図18A】
図18A~18Cは、TGFRt15-TGFRsでの処置後のC57BL/6マウスにおける免疫刺激を示す。
【
図19A】
図19A及び19Bは、ウェスタン食餌を給餌され、TGFRt15-TGFRsで処置されたApoE-/-マウスにおけるNK細胞及びCD8+T細胞の増殖のインビボ誘導を示す。
【
図20A】
図20A及び20Bは、TGFRt15-TGFRsによるNK細胞の処置後のNK細胞の細胞傷害性の増強を示す。
【
図21A】
図21A及び21Bは、TGFRt15-TGFRsでのNK細胞の処置後のNK細胞のADCC活性の増強を示す。
【
図22A】
図22A~22Hは、黒色腫マウスモデルにおける化学治療と組み合わせたTGFRt15-TGFRs+抗TRP1(TA99)の抗がん活性を示す。
【
図23A】
図23A~23Cは、TGFRt15-TGFRsによる、ApoE-/-マウスにおけるウェスタン食餌誘発性高血糖の改善を示す。
【
図24】TGFRt15-TGFRsで処置したときのCD44hiメモリーT細胞の上方制御を示す。
【
図25】db/dbマウスの肝臓におけるPBS(対照群)又はTGFRt15-TGFRs(TGFRt15-TGFRs群)の間で差次的に発現された遺伝子のRNA-seq分析を示す。
【
図26】老齢マウス肝臓におけるPBS(対照群)又はTGFRt15-TGFRs(TGFRt15-TGFRs群)間で差次的に発現された遺伝子のRNA-seq分析を示す。
【
図27】db/dbマウスの肝臓のRNA-seq分析のボルケーノプロットを示す。
【
図28】TGFRt15-TGFRs(HCW9218)及びPBS陰性対照で処置したdb/dbマウスの肝臓のRNA-seq分析によって測定した、差次的に発現された遺伝子を表すヒートマップを示す。
【
図29】老齢マウスの肝臓においてRNA-seqによって測定された差次的に発現された老化関連遺伝子及び炎症関連遺伝子のヒートマップを示す。
【
図30】db/dbマウスモデルにおけるTGFRt15-TGFRs(HCW9218)処置を調査するための研究設計の概略図を示す。
【
図31】10日目又は60日目の対照と比較した、TGFRt15-TGFRs(HCW9218)による処置後に定量的PCRによって測定された、肝臓におけるIL1β、IL1α、PAI-1、IL6、及びTnfαの相対的mRNA発現を示す。
【
図32】定量的PCRによって測定された、120日目における対照と比較した、1つ又は2つのTGFRt15-TGFRs(HCW9218)用量による処置後の肝臓におけるIL1β、IL1α、PAI-1、IL6、及びCdkn1aの相対的なmRNA発現を示す。
【
図33】TGFRt15-TGFRs(HCW9218)で処置した後の肝臓組織におけるIL-1α、IL-6、IL-8のタンパクレベルのELISAデータを、処置120日後の対照と比較して示す。
【
図34】TGFRt15-TGFRs(HCW9218)で処置した後の肝臓組織におけるPAI-1及びフィブロネクチンのタンパクレベルのELISAデータを、処置の120日後の対照と比較して示す。
【
図35】PBS陰性対照と比較した、2用量のTGFRt15-TGFRs(HCW9218)による処置後のp21+を発現する肝臓組織細胞の免疫蛍光染色を示す。
【
図36】PBSのみの陰性対照のTGFRt15-TGFRs(HCW9218)処置のいずれかを受けた老齢マウスの肝臓から生成されたRNA-seqデータによって検出された差次的に発現された遺伝子のヒートマップを示す。
【
図37】TGFRt15-TGFRs(HCW9218)で処置した後のカニクイザル由来の血液中のCD4、CD8、Treg及びCD16+NK細胞におけるKi67発現のフローサイトメトリー分析を示す。
【
図38】TGFRt15-TGFRs(HCW9218)で処置した後のカニクイザル由来の血液中のCD4、CD8、Treg及びCD16+NK細胞の絶対数のフローサイトメトリー分析を示す。
【
図39】TGFRt15-TGFRs処置がdb/dbマウスにおいて免疫細胞集団を増強することを示す。
【
図40】処置後4日目のdb/dbマウスにおける脾細胞の細胞傷害活性に対するTGFRt15-TGFRs処置又はTGFRt15
*-TGFRs処置の効果を示す。
【
図41】処置後4日目のdb/dbマウスにおける脾細胞のインターフェロン-γ産生に対するTGFRt15-TGFRs及びTGFRt15
*-TGFRs処置の効果及びインビトロαCD3/CD28刺激アッセイを示す。
【
図42】処置後4日目のdb/dbマウスにおける脾細胞の解糖活性に対するTGFRt15-TGFRsの効果を示す。
【
図43】処置後4日目のdb/dbマウスにおける脾細胞のミトコンドリア呼吸に対するTGFRt15-TGFRsの効果を示す。
【
図44】処置後4日後のdb/dbマウスにおける血漿TGFβ1及びTGFβ2レベルに対するTGFRt15-TGFRsの効果を示す。
【
図45】化学誘導肝損傷からのTGFRt15-TGFRs(HCW9218)の効果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0038】
詳細な説明
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は、世界中で主要な慢性肝疾患として浮上しており、世界中で10億人が罹患していると推定されている(Younossi et al.,Hepatology 69(6):2672-2682,2019)。NAFLDは、単離された脂肪症の場合の非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFL)から、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、線維性NASH、進行性線維症、肝硬変及び肝細胞がん(HCC)までの範囲の一連の肝臓疾患を表す(Meijnikman et al.,JHEP Rep.3(4):100301,2021)。
【0039】
NAFLDをもたらす代謝機構は、肝臓におけるエネルギー代謝の不均衡を反映する。肝臓が、主に炭水化物及び脂肪の形態の過剰なエネルギーをCO2に酸化することができないこと、又はそれを超低密度リポタンパク質として搬出することができないこと。これは、トリグリセリドとして肝臓におけるエネルギーの正味の蓄積をもたらし、これは、肥満個体及び脂肪異栄養症を有する個体におけるNAFLDの広範な存在を説明する。メタボリックシンドローム及び前糖尿病に関連する最も初期の欠陥の1つである骨格筋インスリン抵抗性はまた、摂取されたグルコースを骨格筋グリコーゲン合成からDNLのために肝臓へと逸らすことによって、肝臓のデノボ脂肪生成(DNL)及び高トリグリセリド血症の増加を通じてNAFLDの発症を促進することができる。グリコーゲンシンターゼのインスリン活性化が損なわれる肝臓インスリン抵抗性の発生(Loomba et al.,Cell 184(10):2537-2564,2021)は、グルコースを脂肪生成経路に向け直し、NAFLDを更に促進する。
【0040】
脂肪細胞機能不全はまた、NAFLDの発症を促進する。重度のNAFLD/NASHは先天性脂肪異栄養症の合併症であり、脂肪組織の欠如が肝臓に過剰な脂肪酸を貯蔵させ、重度のインスリン抵抗性をもたらす。脂肪肝の他の代謝性原因としては、(1)肝内脂肪分解の欠損、(2)トリグリセリド輸送の欠損、(3)肝臓DNLをもたらすグルコキナーゼ活性の増加、及び(4)肝臓ミトコンドリア/ペルオキシソームβ酸化の減少が挙げられる(Loomba et al.,Cell 184(10):2537-2564,2021)。
【0041】
肝細胞は、DNL経路を介して新たな脂質を合成するときに脂肪を蓄積し始め、適応応答は、毒性脂質代謝産物の生成に対抗し、遊離の過剰な脂肪酸のバランスをとる(Piccinin et al.,Nat.Rev.Gastroenterol.Hepatol.16(3):160-174,2019)。蓄積した毒性代謝産物は、肝臓の炎症状態を促進し、これは、増加した腸透過性及びディスバイオシスに由来するエンドトキシン、並びに炎症を起こした脂肪組織からのIL-6及びTNFの放出によって更に悪化する(Loomba et al.,Cell 184(10):2537-2564,2021;Yki-Jarvinen et al.,Nat.Rev.Gastroenterol.Hepatol.2021)。したがって、肝炎症性微小環境は、NAFLDの発症及びHCCへの進行において重要な役割を果たす。更に、サイトカイン媒介性肝細胞傷害及び死の後に、肝前駆細胞集団の増殖が続き、これは、炎症環境において、肝星細胞における線維形成応答を誘導し、それによって肝線維症及びNASHへの進行を促進する(Loomba et al.,Cell 184(10):2537-2564,2021)。最近、肝細胞の細胞老化もNAFLD発症の原因因子であることを示す証拠もある。
【0042】
NAFLDは、肝細胞における老化のいくつかのマーカー、例えば、老化に関連する損傷巣の増加、老化に関連する関連する拡張の増加及びより大きな核領域と関連している(Ogrodnik et al.,Nat.Comm.8:15691,2017)。肝細胞の老化はまた、肝臓のミトコンドリアβ酸化を損なうことが示され、それによって脂肪酸の排除を妨げ、トリグリセリドの蓄積を促進する(Ogrodnik et al.,Nat.Comm.8:15691,2017)。老化肝細胞の老化関連分泌表現型から分泌される炎症促進性因子のパラクリン効果は、正常な肝細胞の正常な代謝を破壊する(Loomba et al.,Cell 184(10):2537-2564,2021)。最後に、肝細胞性老化と脂肪肝との間の因果関係は、トランスジェニックマウス及び老化細胞除去カクテルを使用して解明された(Childs et al.,Nat.Rev.Drug Discov.16(10):718-735,2017)。
【0043】
本明細書において、本発明者らは、TGFRt15-TGFRsの皮下投与が、Db/Db及び自然老化マウスモデルにおいて、肝細胞の老化を排除し、肝臓の炎症微小環境を低下させ、肝臓の代謝機能を再バランスさせ、糖新生及び脂肪生成を減少させることができることを記載する。したがって、TGFRt15-TGFRsは、様々な肝疾患及びメタボリックシンドロームを治療する可能性を有する。
【0044】
肝疾患又はメタボリックシンドロームを有すると診断された対象において、肝疾患又はメタボリックシンドロームを処置する方法;非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFL)から非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)への進行、NASHから肝硬変への進行、及び肝硬変から肝細胞がんへの進行の速度のうちの1つ以上を低下させる方法;肝臓における炎症を低減することを必要としていると同定された対象の肝臓における炎症を低減する方法;肝臓における糖新生を減少させることを必要とすると同定された対象の肝臓における糖新生を減少させる方法;肝臓における脂肪生成を減少させることを必要とすると同定された対象の肝臓における脂肪生成を減少させる方法;肝臓における肝細胞老化を減少させることを必要としていると同定された対象の肝臓における肝細胞老化を減少させる方法;肝臓における代謝機能を再平衡化することを必要としていると同定された対象の肝臓における代謝機能を再平衡化する方法;及び肝臓における表1~4中の1つ以上の遺伝子の発現を調節することを必要としていると同定された対象の肝臓における表1~4中の1つ以上の遺伝子の発現を調節する方法であって、(a)以下:(i)第1の標的結合ドメイン、(ii)可溶性組織因子ドメイン、及び(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン、を含む、第1のキメラポリペプチドと、(b)以下:(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、及び(ii)第2の標的結合ドメイン、を含む、第2のキメラポリペプチドとを含む多重鎖キメラポリペプチドの治療有効量を投与することを含み、ここで、第1のキメラポリペプチド及び第2のキメラポリペプチドが、一対の親和性ドメインの第1のドメイン及び第2のドメインの結合を介して会合し、かつ、第1の標的結合ドメインがTGF-β受容体II(TGF-βRII)のリガンドに特異的に結合しかつ第2の標的結合ドメインがTGF-βRIIのリガンドに特異的に結合する、方法が本明細書で提供される。
【0045】
本明細書に記載される多重鎖キメラポリペプチドのいずれかのいくつかの例において、第1のキメラポリペプチド及び/又は第2のキメラポリペプチドの全長は、それぞれ独立して、約50アミノ酸~約3000アミノ酸、約50アミノ酸~約2500アミノ酸、約50アミノ酸~約2000アミノ酸、約50アミノ酸~約1500アミノ酸、約50アミノ酸~約1000アミノ酸、約50アミノ酸~約950アミノ酸、約50アミノ酸~約900アミノ酸、約50アミノ酸~約850アミノ酸、約50アミノ酸~約800アミノ酸、約50アミノ酸~約750アミノ酸、約50アミノ酸~約700アミノ酸、約50アミノ酸~約650アミノ酸、約50アミノ酸~約600アミノ酸、約50アミノ酸~約550アミノ酸、約50アミノ酸~約500アミノ酸、約50アミノ酸~約480アミノ酸、約50アミノ酸~約460アミノ酸、約50アミノ酸~約440アミノ酸、約50アミノ酸~約420アミノ酸、約50アミノ酸~約400アミノ酸、約50アミノ酸~約380アミノ酸、約50アミノ酸~約360アミノ酸、約50アミノ酸~約340アミノ酸、約50アミノ酸~約320アミノ酸、約50アミノ酸~約300アミノ酸、約50アミノ酸~約280アミノ酸、約50アミノ酸~約260アミノ酸、約50アミノ酸~約240アミノ酸、約50アミノ酸~約220アミノ酸、約50アミノ酸~約200アミノ酸、約50アミノ酸~約150アミノ酸、約50アミノ酸~約100アミノ酸、約100アミノ酸~約3000アミノ酸、約100アミノ酸~約2500アミノ酸、約100アミノ酸~約2000アミノ酸、約100アミノ酸~約1500アミノ酸、約100アミノ酸~約1000アミノ酸、約100アミノ酸~約950アミノ酸、約100アミノ酸~約900アミノ酸、約100アミノ酸~約850アミノ酸、約100アミノ酸~約800アミノ酸、約100アミノ酸~約750アミノ酸、約100アミノ酸~約700アミノ酸、約100アミノ酸~約650アミノ酸、約100アミノ酸~約600アミノ酸、約100アミノ酸~約550アミノ酸、約100アミノ酸~約500アミノ酸、約100アミノ酸~約480アミノ酸、約100アミノ酸~約460アミノ酸、約100アミノ酸~約440アミノ酸、約100アミノ酸~約420アミノ酸、約100アミノ酸~約400アミノ酸、約100アミノ酸~約380アミノ酸、約100アミノ酸~約360アミノ酸、約100アミノ酸~約340アミノ酸、約100アミノ酸~約320アミノ酸、約100アミノ酸~約300アミノ酸、約100アミノ酸~約280アミノ酸、約100アミノ酸~約260アミノ酸、約100アミノ酸~約240アミノ酸、約100アミノ酸~約220アミノ酸、約100アミノ酸~約200アミノ酸、約100アミノ酸~約150アミノ酸、約150アミノ酸~約3000アミノ酸、約150アミノ酸~約2500アミノ酸、約150アミノ酸~約2000アミノ酸、約150アミノ酸~約1500アミノ酸、約150アミノ酸~約1000アミノ酸、約150アミノ酸~約950アミノ酸、約150アミノ酸~約900アミノ酸、約150アミノ酸~約850アミノ酸、約150アミノ酸~約800アミノ酸、約150アミノ酸~約750アミノ酸、約150アミノ酸~約700アミノ酸、約150アミノ酸~約650アミノ酸、約150アミノ酸~約600アミノ酸、約150アミノ酸~約550アミノ酸、約150アミノ酸~約500アミノ酸、約150アミノ酸~約480アミノ酸、約150アミノ酸~約460アミノ酸、約150アミノ酸~約440アミノ酸、約150アミノ酸~約420アミノ酸、約150アミノ酸~約400アミノ酸、約150アミノ酸~約380アミノ酸、約150アミノ酸~約360アミノ酸、約150アミノ酸~約340アミノ酸、約150アミノ酸~約320アミノ酸、約150アミノ酸~約300アミノ酸、約150アミノ酸~約280アミノ酸、約150アミノ酸~約260アミノ酸、約150アミノ酸~約240アミノ酸、約150アミノ酸~約220アミノ酸、約150アミノ酸~約200アミノ酸、約200アミノ酸~約3000アミノ酸、約200アミノ酸~約2500アミノ酸、約200アミノ酸~約2000アミノ酸、約200アミノ酸~約1500アミノ酸、約200アミノ酸~約1000アミノ酸、約200アミノ酸~約950アミノ酸、約200アミノ酸~約900アミノ酸、約200アミノ酸~約850アミノ酸、約200アミノ酸~約800アミノ酸、約200アミノ酸~約750アミノ酸、約200アミノ酸~約700アミノ酸、約200アミノ酸~約650アミノ酸、約200アミノ酸~約600アミノ酸、約200アミノ酸~約550アミノ酸、約200アミノ酸~約500アミノ酸、約200アミノ酸~約480アミノ酸、約200アミノ酸~約460アミノ酸、約200アミノ酸~約440アミノ酸、約200アミノ酸~約420アミノ酸、約200アミノ酸~約400アミノ酸、約200アミノ酸~約380アミノ酸、約200アミノ酸~約360アミノ酸、約200アミノ酸~約340アミノ酸、約200アミノ酸~約320アミノ酸、約200アミノ酸~約300アミノ酸、約200アミノ酸~約280アミノ酸、約200アミノ酸~約260アミノ酸、約200アミノ酸~約240アミノ酸、約200アミノ酸~約220アミノ酸、約220アミノ酸~約3000アミノ酸、約220アミノ酸~約2500アミノ酸、約220アミノ酸~約2000アミノ酸、約220アミノ酸~約1500アミノ酸、約220アミノ酸~約1000アミノ酸、約220アミノ酸~約950アミノ酸、約220アミノ酸~約900アミノ酸、約220アミノ酸~約850アミノ酸、約220アミノ酸~約800アミノ酸、約220アミノ酸~約750アミノ酸、約220アミノ酸~約700アミノ酸、約220アミノ酸~約650アミノ酸、約220アミノ酸~約600アミノ酸、約220アミノ酸~約550アミノ酸、約220アミノ酸~約500アミノ酸、約220アミノ酸~約480アミノ酸、約220アミノ酸~約460アミノ酸、約220アミノ酸~約440アミノ酸、約220アミノ酸~約420アミノ酸、約220アミノ酸~約400アミノ酸、約220アミノ酸~約380アミノ酸、約220アミノ酸~約360アミノ酸、約220アミノ酸~約340アミノ酸、約220アミノ酸~約320アミノ酸、約220アミノ酸~約300アミノ酸、約220アミノ酸~約280アミノ酸、約220アミノ酸~約260アミノ酸、約220アミノ酸~約240アミノ酸、約240アミノ酸~約3000アミノ酸、約240アミノ酸~約2500アミノ酸、約240アミノ酸~約2000アミノ酸、約240アミノ酸~約1500アミノ酸、約240アミノ酸~約1000アミノ酸、約240アミノ酸~約950アミノ酸、約240アミノ酸~約900アミノ酸、約240アミノ酸~約850アミノ酸、約240アミノ酸~約800アミノ酸、約240アミノ酸~約750アミノ酸、約240アミノ酸~約700アミノ酸、約240アミノ酸~約650アミノ酸、約240アミノ酸~約600アミノ酸、約240アミノ酸~約550アミノ酸、約240アミノ酸~約500アミノ酸、約240アミノ酸~約480アミノ酸、約240アミノ酸~約460アミノ酸、約240アミノ酸~約440アミノ酸、約240アミノ酸~約420アミノ酸、約240アミノ酸~約400アミノ酸、約240アミノ酸~約380アミノ酸、約240アミノ酸~約360アミノ酸、約240アミノ酸~約340アミノ酸、約240アミノ酸~約320アミノ酸、約240アミノ酸~約300アミノ酸、約240アミノ酸~約280アミノ酸、約240アミノ酸~約260アミノ酸、約260アミノ酸~約3000アミノ酸、約260アミノ酸~約2500アミノ酸、約260アミノ酸~約2000アミノ酸、約260アミノ酸~約1500アミノ酸、約260アミノ酸~約1000アミノ酸、約260アミノ酸~約950アミノ酸、約260アミノ酸~約900アミノ酸、約260アミノ酸~約850アミノ酸、約260アミノ酸~約800アミノ酸、約260アミノ酸~約750アミノ酸、約260アミノ酸~約700アミノ酸、約260アミノ酸~約650アミノ酸、約260アミノ酸~約600アミノ酸、約260アミノ酸~約550アミノ酸、約260アミノ酸~約500アミノ酸、約260アミノ酸~約480アミノ酸、約260アミノ酸~約460アミノ酸、約260アミノ酸~約440アミノ酸、約260アミノ酸~約420アミノ酸、約260アミノ酸~約400アミノ酸、約260アミノ酸~約380アミノ酸、約260アミノ酸~約360アミノ酸、約260アミノ酸~約340アミノ酸、約260アミノ酸~約320アミノ酸、約260アミノ酸~約300アミノ酸、約260アミノ酸~約280アミノ酸、約280アミノ酸~約3000アミノ酸、約280アミノ酸~約2500アミノ酸、約280アミノ酸~約2000アミノ酸、約280アミノ酸~約1500アミノ酸、約280アミノ酸~約1000アミノ酸、約280アミノ酸~約950アミノ酸、約280アミノ酸~約900アミノ酸、約280アミノ酸~約850アミノ酸、約280アミノ酸~約800アミノ酸、約280アミノ酸~約750アミノ酸、約280アミノ酸~約700アミノ酸、約280アミノ酸~約650アミノ酸、約280アミノ酸~約600アミノ酸、約280アミノ酸~約550アミノ酸、約280アミノ酸~約500アミノ酸、約280アミノ酸~約480アミノ酸、約280アミノ酸~約460アミノ酸、約280アミノ酸~約440アミノ酸、約280アミノ酸~約420アミノ酸、約280アミノ酸~約400アミノ酸、約280アミノ酸~約380アミノ酸、約280アミノ酸~約360アミノ酸、約280アミノ酸~約340アミノ酸、約280アミノ酸~約320アミノ酸、約280アミノ酸~約300アミノ酸、約300アミノ酸~約3000アミノ酸、約300アミノ酸~約2500アミノ酸、約300アミノ酸~約2000アミノ酸、約300アミノ酸~約1500アミノ酸、約300アミノ酸~約1000アミノ酸、約300アミノ酸~約950アミノ酸、約300アミノ酸~約900アミノ酸、約300アミノ酸~約850アミノ酸、約300アミノ酸~約800アミノ酸、約300アミノ酸~約750アミノ酸、約300アミノ酸~約700アミノ酸、約300アミノ酸~約650アミノ酸、約300アミノ酸~約600アミノ酸、約300アミノ酸~約550アミノ酸、約300アミノ酸~約500アミノ酸、約300アミノ酸~約480アミノ酸、約300アミノ酸~約460アミノ酸、約300アミノ酸~約440アミノ酸、約300アミノ酸~約420アミノ酸、約300アミノ酸~約400アミノ酸、約300アミノ酸~約380アミノ酸、約300アミノ酸~約360アミノ酸、約300アミノ酸~約340アミノ酸、約300アミノ酸~約320アミノ酸、約320アミノ酸~約3000アミノ酸、約320アミノ酸~約2500アミノ酸、約320アミノ酸~約2000アミノ酸、約320アミノ酸~約1500アミノ酸、約320アミノ酸~約1000アミノ酸、約320アミノ酸~約950アミノ酸、約320アミノ酸~約900アミノ酸、約320アミノ酸~約850アミノ酸、約320アミノ酸~約800アミノ酸、約320アミノ酸~約750アミノ酸、約320アミノ酸~約700アミノ酸、約320アミノ酸~約650アミノ酸、約320アミノ酸~約600アミノ酸、約320アミノ酸~約550アミノ酸、約320アミノ酸~約500アミノ酸、約320アミノ酸~約480アミノ酸、約320アミノ酸~約460アミノ酸、約320アミノ酸~約440アミノ酸、約320アミノ酸~約420アミノ酸、約320アミノ酸~約400アミノ酸、約320アミノ酸~約380アミノ酸、約320アミノ酸~約360アミノ酸、約320アミノ酸~約340アミノ酸、約340アミノ酸~約3000アミノ酸、約340アミノ酸~約2500アミノ酸、約340アミノ酸~約2000アミノ酸、約340アミノ酸~約15
00アミノ酸、約340アミノ酸~約1000アミノ酸、約340アミノ酸~約950アミノ酸、約340アミノ酸~約900アミノ酸、約340アミノ酸~約850アミノ酸、約340アミノ酸~約800アミノ酸、約340アミノ酸~約750アミノ酸、約340アミノ酸~約700アミノ酸、約340アミノ酸~約650アミノ酸、約340アミノ酸~約600アミノ酸、約340アミノ酸~約550アミノ酸、約340アミノ酸~約500アミノ酸、約340アミノ酸~約480アミノ酸、約340アミノ酸~約460アミノ酸、約340アミノ酸~約440アミノ酸、約340アミノ酸~約420アミノ酸、約340アミノ酸~約400アミノ酸、約340アミノ酸~約380アミノ酸、約340アミノ酸~約360アミノ酸、約360アミノ酸~約3000アミノ酸、約360アミノ酸~約2500アミノ酸、約360アミノ酸~約2000アミノ酸、約360アミノ酸~約1500アミノ酸、約360アミノ酸~約1000アミノ酸、約360アミノ酸~約950アミノ酸、約360アミノ酸~約900アミノ酸、約360アミノ酸~約850アミノ酸、約360アミノ酸~約800アミノ酸、約360アミノ酸~約750アミノ酸、約360アミノ酸~約700アミノ酸、約360アミノ酸~約650アミノ酸、約360アミノ酸~約600アミノ酸、約360アミノ酸~約550アミノ酸、約360アミノ酸~約500アミノ酸、約360アミノ酸~約480アミノ酸、約360アミノ酸~約460アミノ酸、約360アミノ酸~約440アミノ酸、約360アミノ酸~約420アミノ酸、約360アミノ酸~約400アミノ酸、約360アミノ酸~約380アミノ酸、約380アミノ酸~約3000アミノ酸、約380アミノ酸~約2500アミノ酸、約380アミノ酸~約2000アミノ酸、約380アミノ酸~約1500アミノ酸、約380アミノ酸~約1000アミノ酸、約380アミノ酸~約950アミノ酸、約380アミノ酸~約900アミノ酸、約380アミノ酸~約850アミノ酸、約380アミノ酸~約800アミノ酸、約380アミノ酸~約750アミノ酸、約380アミノ酸~約700アミノ酸、約380アミノ酸~約650アミノ酸、約380アミノ酸~約600アミノ酸、約380アミノ酸~約550アミノ酸、約380アミノ酸~約500アミノ酸、約380アミノ酸~約480アミノ酸、約380アミノ酸~約460アミノ酸、約380アミノ酸~約440アミノ酸、約380アミノ酸~約420アミノ酸、約380アミノ酸~約400アミノ酸、約400アミノ酸~約3000アミノ酸、約400アミノ酸~約2500アミノ酸、約400アミノ酸~約2000アミノ酸、約400アミノ酸~約1500アミノ酸、約400アミノ酸~約1000アミノ酸、約400アミノ酸~約950アミノ酸、約400アミノ酸~約900アミノ酸、約400アミノ酸~約850アミノ酸、約400アミノ酸~約800アミノ酸、約400アミノ酸~約750アミノ酸、約400アミノ酸~約700アミノ酸、約400アミノ酸~約650アミノ酸、約400アミノ酸~約600アミノ酸、約400アミノ酸~約550アミノ酸、約400アミノ酸~約500アミノ酸、約400アミノ酸~約480アミノ酸、約400アミノ酸~約460アミノ酸、約400アミノ酸~約440アミノ酸、約400アミノ酸~約420アミノ酸、約420アミノ酸~約3000アミノ酸、約420アミノ酸~約2500アミノ酸、約420アミノ酸~約2000アミノ酸、約420アミノ酸~約1500アミノ酸、約420アミノ酸~約1000アミノ酸、約420アミノ酸~約950アミノ酸、約420アミノ酸~約900アミノ酸、約420アミノ酸~約850アミノ酸、約420アミノ酸~約800アミノ酸、約420アミノ酸~約750アミノ酸、約420アミノ酸~約700アミノ酸、約420アミノ酸~約650アミノ酸、約420アミノ酸~約600アミノ酸、約420アミノ酸~約550アミノ酸、約420アミノ酸~約500アミノ酸、約420アミノ酸~約480アミノ酸、約420アミノ酸~約460アミノ酸、約420アミノ酸~約440アミノ酸、約440アミノ酸~約3000アミノ酸、約440アミノ酸~約2500アミノ酸、約440アミノ酸~約2000アミノ酸、約440アミノ酸~約1500アミノ酸、約440アミノ酸~約1000アミノ酸、約440アミノ酸~約950アミノ酸、約440アミノ酸~約900アミノ酸、約440アミノ酸~約850アミノ酸、約440アミノ酸~約800アミノ酸、約440アミノ酸~約750アミノ酸、約440アミノ酸~約700アミノ酸、約440アミノ酸~約650アミノ酸、約440アミノ酸~約600アミノ酸、約440アミノ酸~約550アミノ酸、約440アミノ酸~約500アミノ酸、約440アミノ酸~約480アミノ酸、約440アミノ酸~約460アミノ酸、約460アミノ酸~約3000アミノ酸、約460アミノ酸~約2500アミノ酸、約460アミノ酸~約2000アミノ酸、約460アミノ酸~約1500アミノ酸、約460アミノ酸~約1000アミノ酸、約460アミノ酸~約950アミノ酸、約460アミノ酸~約900アミノ酸、約460アミノ酸~約850アミノ酸、約460アミノ酸~約800アミノ酸、約460アミノ酸~約750アミノ酸、約460アミノ酸~約700アミノ酸、約460アミノ酸~約650アミノ酸、約460アミノ酸~約600アミノ酸、約460アミノ酸~約550アミノ酸、約460アミノ酸~約500アミノ酸、約460アミノ酸~約480アミノ酸、約480アミノ酸~約3000アミノ酸、約480アミノ酸~約2500アミノ酸、約480アミノ酸~約2000アミノ酸、約480アミノ酸~約1500アミノ酸、約480アミノ酸~約1000アミノ酸、約480アミノ酸~約950アミノ酸、約480アミノ酸~約900アミノ酸、約480アミノ酸~約850アミノ酸、約480アミノ酸~約800アミノ酸、約480アミノ酸~約750アミノ酸、約480アミノ酸~約700アミノ酸、約480アミノ酸~約650アミノ酸、約480アミノ酸~約600アミノ酸、約480アミノ酸~約550アミノ酸、約480アミノ酸~約500アミノ酸、約500アミノ酸~約3000アミノ酸、約500アミノ酸~約2500アミノ酸、約500アミノ酸~約2000アミノ酸、約500アミノ酸~約1500アミノ酸、約500アミノ酸~約1000アミノ酸、約500アミノ酸~約950アミノ酸、約500アミノ酸~約900アミノ酸、約500アミノ酸~約850アミノ酸、約500アミノ酸~約800アミノ酸、約500アミノ酸~約750アミノ酸、約500アミノ酸~約700アミノ酸、約500アミノ酸~約650アミノ酸、約500アミノ酸~約600アミノ酸、約500アミノ酸~約550アミノ酸、約550アミノ酸~約3000アミノ酸、約550アミノ酸~約2500アミノ酸、約550アミノ酸~約2000アミノ酸、約550アミノ酸~約1500アミノ酸、約550アミノ酸~約1000アミノ酸、約550アミノ酸~約950アミノ酸、約550アミノ酸~約900アミノ酸、約550アミノ酸~約850アミノ酸、約550アミノ酸~約800アミノ酸、約550アミノ酸~約750アミノ酸、約550アミノ酸~約700アミノ酸、約550アミノ酸~約650アミノ酸、約550アミノ酸~約600アミノ酸、約600アミノ酸~約3000アミノ酸、約600アミノ酸~約2500アミノ酸、約600アミノ酸~約2000アミノ酸、約600アミノ酸~約1500アミノ酸、約600アミノ酸~約1000アミノ酸、約600アミノ酸~約950アミノ酸、約600アミノ酸~約900アミノ酸、約600アミノ酸~約850アミノ酸、約600アミノ酸~約800アミノ酸、約600アミノ酸~約750アミノ酸、約600アミノ酸~約700アミノ酸、約600アミノ酸~約650アミノ酸、約650アミノ酸~約3000アミノ酸、約650アミノ酸~約2500アミノ酸、約650アミノ酸~約2000アミノ酸、約650アミノ酸~約1500アミノ酸、約650アミノ酸~約1000アミノ酸、約650アミノ酸~約950アミノ酸、約650アミノ酸~約900アミノ酸、約650アミノ酸~約850アミノ酸、約650アミノ酸~約800アミノ酸、約650アミノ酸~約750アミノ酸、約650アミノ酸~約700アミノ酸、約700アミノ酸~約3000アミノ酸、約700アミノ酸~約2500アミノ酸、約700アミノ酸~約2000アミノ酸、約700アミノ酸~約1500アミノ酸、約700アミノ酸~約1000アミノ酸、約700アミノ酸~約950アミノ酸、約700アミノ酸~約900アミノ酸、約700アミノ酸~約850アミノ酸、約700アミノ酸~約800アミノ酸、約700アミノ酸~約750アミノ酸、約750アミノ酸~約3000アミノ酸、約750アミノ酸~約2500アミノ酸、約750アミノ酸~約2000アミノ酸、約750アミノ酸~約1500アミノ酸、約750アミノ酸~約1000アミノ酸、約750アミノ酸~約950アミノ酸、約750アミノ酸~約900アミノ酸、約750アミノ酸~約850アミノ酸、約750アミノ酸~約800アミノ酸、約800アミノ酸~約3000アミノ酸、約800アミノ酸~約2500アミノ酸、約800アミノ酸~約2000アミノ酸、約800アミノ酸~約1500アミノ酸、約800アミノ酸~約1000アミノ酸、約800アミノ酸~約950アミノ酸、約800アミノ酸~約900アミノ酸、約800アミノ酸~約850アミノ酸、約850アミノ酸~約3000アミノ酸、約850アミノ酸~約2500アミノ酸、約850アミノ酸~約2000アミノ酸、約850アミノ酸~約1500アミノ酸、約850アミノ酸~約1000アミノ酸、約850アミノ酸~約950アミノ酸、約850アミノ酸~約900アミノ酸、約900アミノ酸~約3000アミノ酸、約900アミノ酸~約2500アミノ酸、約900アミノ酸~約2000アミノ酸、約900アミノ酸~約1500アミノ酸、約900アミノ酸~約1000アミノ酸、約900アミノ酸~約950アミノ酸、約950アミノ酸~約3000アミノ酸、約950アミノ酸~約2500アミノ酸、約950アミノ酸~約2000アミノ酸、約950アミノ酸~約1500アミノ酸、約950アミノ酸~約1000アミノ酸、約1000アミノ酸~約3000アミノ酸、約1000アミノ酸~約2500アミノ酸、約1000アミノ酸~約2000アミノ酸、約1000アミノ酸~約1500アミノ酸、約1500アミノ酸~約3000アミノ酸、約1500アミノ酸~約2500アミノ酸、約1500アミノ酸~約2000アミノ酸、約2000アミノ酸~約3000アミノ酸、約2000アミノ酸~約2500アミノ酸、又は約2500アミノ酸~約3000アミノ酸であり得る。本明細書で提供される例示的な多重鎖キメラポリペプチドの図を
図1及び2に示す。
【0046】
本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチドのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載の第1の標的結合ドメインのいずれか)及び可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な可溶性組織因子ドメインのいずれか)は、第1のキメラポリペプチドにおいて互いに直接隣接している。本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチドのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、第1のキメラポリペプチド中の第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な第1の標的結合ドメインのいずれか)と可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な可溶性組織因子ドメインのいずれか)との間にリンカー配列(例えば、本明細書に記載の例示的なリンカー配列又は当技術分野で公知の例示的なリンカー配列のいずれか)を更に含む。
【0047】
本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチドのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な可溶性組織因子ドメインのいずれか)及び一対の親和性ドメインの第1のドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な親和性ドメインの対のいずれかの例示的な第1のドメインのいずれか)は、第1のキメラポリペプチドにおいて互いに直接隣接している。本明細書に記載される多重鎖キメラポリペプチドのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、第1のキメラポリペプチド中の可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載される例示的な可溶性組織因子ドメインのいずれか)と一対の親和性ドメインの第1のドメイン(例えば、本明細書に記載される例示的な親和性ドメインの対のいずれかの例示的な第1のドメインのいずれか)との間にリンカー配列(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知の例示的なリンカー配列のいずれか)を更に含む。
【0048】
本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチドのいずれかのいくつかの実施形態では、一対の親和性ドメインの第2のドメイン(例えば、本明細書に記載の親和性ドメインの例示的な対のいずれかの例示的な第2のドメインのいずれか)及び第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な第2の標的結合ドメインのいずれか)は、第2のキメラポリペプチドにおいて互いに直接隣接する。本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチドのいずれかのいくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、第2のキメラポリペプチド中の一対の親和性ドメインの第2のドメイン(例えば、本明細書に記載される例示的な親和性ドメインの対のいずれかの例示的な第2のドメインのいずれか)と第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載される例示的な第2の標的結合ドメインのいずれか)との間にリンカー配列(例えば、本明細書に記載される例示的なリンカー配列のいずれか)を更に含む。
【0049】
これらのキメラポリペプチド、核酸、ベクター、細胞、及び方法の非限定的な態様は以下に記載されており、限定することなく任意の組合せで使用することができる。これらのキメラポリペプチド、核酸、ベクター、細胞、及び方法の更なる局面は、当該分野で公知である。
【0050】
組織因子
ヒト組織因子は、以下の3つのドメインを含む263アミノ酸の膜貫通タンパク質である:(1)219アミノ酸のN末端細胞外ドメイン(残基1~219);(2)22アミノ酸膜貫通ドメイン(残基220~242);及び(3)21アミノ酸細胞質C末端テール(残基242~263)((UniProtKB識別番号:P13726)。細胞質尾部は、Ser253及びSer258に2つのリン酸化部位、並びにCys245に1つのS-パルミトイル化部位を含む。細胞質ドメインの欠失又は変異は、組織因子凝固活性に影響を及ぼさないことが見出された。組織因子は、Cys245でタンパク質の細胞内ドメインに1つのS-パルミトイル化部位を有する。Cys245は、細胞内ドメインのアミノ酸末端に位置し、膜表面に近い。組織因子膜貫通ドメインは、単一のα-ヘリックスから構成される。
【0051】
2つのフィブロネクチンIII型ドメインから構成される組織因子の細胞外ドメインは、6アミノ酸リンカーを介して膜貫通ドメインに連結される。このリンカーは、組織因子細胞外ドメインをその膜貫通ドメイン及び細胞質ドメインから分離するためのコンフォメーションの柔軟性を提供する。各組織因子フィブロネクチンIII型モジュールは、3つの逆平行β鎖を含有する上部シートドメイン及び4つのβ鎖を含有する下部シートを有する2つの重複βシートから構成される。β鎖は、鎖βAとβB、βCとβD、及びβEとβFとの間のβループによって連結されており、これらは全て、2つのモジュールにおいてコンフォメーションが保存されている。β鎖を連結する3つの短いαヘリックスセグメントが存在する。組織因子のユニークな特徴は、β10鎖とβ11鎖との間の17アミノ酸β-ヘアピンであり、これはフィブロネクチンスーパーファミリーの共通要素ではない。N末端ドメインはまた、β6Fとβ7Gとの間に12アミノ酸ループを含み、これはC末端ドメインには存在せず、組織因子に特有である。このようなフィブロネクチンIII型ドメイン構造は、タンパク質フォールドの免疫グロブリン様ファミリーの特徴であり、多種多様な細胞外タンパク質の間で保存されている。
【0052】
チモーゲンFVIIは、いったん組織に結合して活性組織因子-FVIIa複合体を形成すると、限定タンパク質分解によって迅速にFVIIaに変換される。約0.1nM(血漿FVIIの1%)の濃度で酵素として循環するFVIIaは、組織因子に直接結合することもできる。組織因子-FVIIa複合体上の組織因子とFVIIaとの間のアロステリック相互作用は、FVIIaの酵素活性を大きく増加させる:小さな発色性ペプチジル基質の加水分解速度の約20~100倍の増加、及び天然高分子基質FIX及びFXの活性化速度のほぼ100万倍の増加。組織因子への結合時のFVIIaの活性部位のアロステリック活性化に呼応して、リン脂質二重層上の組織形成因子-FVIIa錯体(すなわち、膜表面上のホスファチジル-L-セリンの露出時)は、Ca2+依存的にFIX又はFX活性化の速度を更に1,000倍増加させる。遊離FVIIaと比較して、組織因子-FVIIa-リン脂質複合体によるFX活性化のおよそ100万倍の全体的な増加は、凝固カスケードの重要な制御点である。
【0053】
FVIIは、N末端γ-カルボキシグルタミン酸リッチ(GLA)ドメイン、2つの上皮成長因子様ドメイン(EGF1及びEFG2)、及びC末端セリンプロテアーゼドメインを有する、406個のアミノ酸残基からなる約50kDaの単鎖ポリペプチドである。FVIIは、EGF2とプロテアーゼドメインとの間の短いリンカー領域中のIle-154-Arg152結合の特異的タンパク質分解切断によってFVIIaに活性化される。この切断は、Cys135及びCys262の単一ジスルフィド結合によって一緒に保持されている軽鎖及び重鎖をもたらす。FVIIaは、そのN末端GLAドメインを介してCa2+依存的にリン脂質膜に結合する。GLAドメインのすぐC末端には、芳香族スタック及び2つのEGFドメインがある。芳香族スタックは、単一のCa2+イオンに結合するEGF1ドメインにGLAを接続する。このCa2+結合部位の占有は、FVIIaアミド分解活性及び組織因子会合を増加させる。触媒三つ組は、His193、Asp242、及びSer344からなり、FVIIaプロテアーゼドメイン内の単一Ca2+イオンの結合は、その触媒活性にとって重要である。FVIIのFVIIaへのタンパク質分解活性化は、Ile153で新たに形成されたアミノ末端を遊離させ、折り返され、活性化ポケットに挿入され、Asp343のカルボキシレートと塩橋を形成してオキシアニオンホールを生成する。この塩橋の形成は、FVIIa活性にとって重要である。しかし、遊離FVIIaでは、タンパク質分解活性化の際にオキシアニオンホール形成は起こらない。結果として、FVIIaは、血漿プロテアーゼ阻害剤によってほとんど認識されないチモーゲン様状態で循環し、約90分の半減期で循環することを可能にする。
【0054】
膜表面上のFVIIa活性部位の組織因子媒介位置決めは、同族基質に対するFVIIaにとって重要である。遊離FVIIaは、その活性部位が膜表面の約80Å上に位置する状態で膜に結合した場合、安定な伸長構造をとる。FVIIaが組織因子に結合すると、FVa活性部位は、膜に約6Å近く再配置される。この調節は、FVIIa触媒三連構造と標的基質切断部位との適切な整列を補助し得る。GLAドメインのないFVIIaを使用して、活性部位が依然として膜上の同様の距離に位置していることが示されており、組織因子が、FVIIa-膜相互作用の非存在下でさえ、FVIIa活性部位の位置決めを完全に支持することができることを実証している。更なるデータは、組織因子細胞外ドメインが何らかの方法で膜表面に係留されている限り、組織因子が完全なFVIIaタンパク質分解活性を支持することを示した。しかしながら、FVIIaの活性部位を膜表面の80Åより上に上げると、組織因子-FVIIa複合体がFXを活性化する能力が大幅に低下したが、組織因子-FVIIaアミド分解活性は減少しなかった。
【0055】
アラニンスキャニング変異誘発は、FVIIaとの相互作用のための組織因子細胞外ドメインにおける特定のアミノ酸側鎖の役割を評価するために使用されてきた(Gibbs et al.,Biochemistry 33(47):14003-14010,1994;Schullek et al.,J Biol Chem 269(30):19399-19403,1994)。アラニン置換は、アラニン置換がFVIIa結合について5~10倍低い親和性を引き起こす限られた数の残基位置を同定した。これらの残基側鎖のほとんどは、高分子リガンド相互作用と一致して、結晶構造において溶媒に十分に曝露されていることが見出された。FVIIaリガンド結合部位は、2つのモジュール間の境界の広範な領域にわたって位置する。Cモジュールにおいて、突出するB-Cループ上に位置する残基Arg135及びPhe140は、FVIIaとの独立した接触を提供する。Leu133は、フィンガー様構造の基部に位置し、2つのモジュール間の間隙に詰め込まれている。これは、Lys20、Thr60、Asp58、及びIle22からなる重要な結合残基の主要なクラスターへの連続性を提供する。Thr60は部分的にのみ溶媒に露出しており、リガンドと有意に接触するのではなく局所的な構造的役割を果たしている可能性がある。結合部位は、Glu24及びGln110、並びに潜在的により遠い残基Val207を含むモジュール間角の凹側に伸長する。結合領域は、Asp58から、Lys48、Lys46、Gln37、Asp44、及びTrp45によって形成される凸状表面領域に及ぶ。Trp45及びAsp44は、独立してFVIIaと相互作用せず、このことは、Trp45位置での変異効果が、隣接するAsp44及びGln37側鎖の局所的パッキングのためのこの側鎖の構造的重要性を反映し得ることを示す。相互作用領域は更に、2つの表面露出芳香族残基Phe76及びTyr78を含み、これらはNモジュール中の疎水性クラスターの一部を形成する。
【0056】
組織因子-FVIIaの既知の生理学的基質は、FVII、FIX、及びFX並びにある種のプロテイナーゼ活性化受容体である。変異分析は、変異した場合に、小さなペプチジル基質に対する完全なFVIIaアミド分解活性を支持するが、高分子基質(すなわち、FVII、FIX、及びFX)活性化を支持するそれらの能力が欠損している多数の残基を同定した(Ruf et al.,J Biol Chem 267(31):22206-22210,1992;Ruf et al.,J Biol Chem 267(9):6375-6381,1992;Huang et al.,J Biol Chem 271(36):21752-21757,1996;Kirchhofer et al.,Biochemistry 39(25):7380-7387,2000)。残基159~165の組織因子ループ領域、及びこの柔軟なループ内又はそれに隣接する残基は、組織因子-FVIIa複合体のタンパク質分解活性に重要であることが示されている。これは、FVIIa活性部位からかなり離れている組織因子の提案された基質結合エキソサイト領域を規定する。わずかにかさ高い残基アラニンによるグリシン残基の置換は、組織因子-FVIIaタンパク質分解活性を有意に損なう。このことは、グリシンによって与えられる柔軟性が、組織因子高分子基質認識のための残基159~165のループ重要であることを示唆している。
【0057】
残基Lys165及びLys166も、基質認識及び結合に重要であることが実証されている。これらの残基のいずれかのアラニンへの変異は、組織因子補因子機能の有意な減少を生じる。Lys165及びLys166は互いに反対向きであり、Lys165はほとんどの組織因子-FVIIa構造においてFVIIaの方を指し、Lys166は結晶構造における基質結合エキソサイト領域の方を指す。FVIIaのLys165とGla35との間の推定塩橋形成は、FVIIaのGLAドメインとの組織因子相互作用が基質認識を調節するという考えを支持する。これらの結果は、組織因子外部ドメインのC末端部分が、FIX及びFXのGLA-ドメイン、可能な隣接EGF1ドメインと直接相互作用すること、並びにFVIIa GLA-ドメインの存在が、これらの相互作用を直接又は間接的に調節し得ることを示唆する。
【0058】
可溶性組織因子ドメイン
本明細書に記載のポリペプチド、組成物、又は方法のいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、シグナル配列、膜貫通ドメイン、及び細胞内ドメインを欠く野生型組織因子ポリペプチドであり得る。いくつかの例において、可溶性組織因子ドメインは、野生型組織因子ポリペプチドが、シグナル配列、膜貫通ドメイン、及び細胞内ドメインを欠き、選択されたアミノ酸において更に改変されている組織因子変異体であり得る。いくつかの例では、可溶性組織因子ドメインは可溶性ヒト組織因子ドメインであり得る。いくつかの例において、可溶性組織因子ドメインは、可溶性マウス組織因子ドメインであり得る。いくつかの例では、可溶性組織因子ドメインは可溶性ラット組織因子ドメインであり得る。可溶性ヒト組織因子ドメイン、マウス可溶性組織因子ドメイン、ラット可溶性組織因子ドメイン、及び変異体可溶性組織因子ドメインの非限定的な例を以下に示す。
【0059】
例示的な可溶性ヒト組織因子ドメイン(配列番号1)
SGTTNTVAAYNLTWKSTNFKTILEWEPKPVNQVYTVQISTKSGDWKSKCFYTTDTECDLTDEIVKDVKQTYLARVFSYPAGNVESTGSAGEPLYENSPEFTPYLETNLGQPTIQSFEQVGTKVNVTVEDERTLVRRNNTFLSLRDVFGKDLIYTLYYWKSSSSGKKTAKTNTNEFLIDVDKGENYCFSVQAVIPSRTVNRKSTDSPVECMGQEKGEFRE
【0060】
可溶性ヒト組織因子ドメインをコードする例示的な核酸(配列番号9)
AGCGGCACAACCAACACAGTCGCTGCCTATAACCTCACTTGGAAGAGCACCAACTTCAAAACCATCCTCGAATGGGAACCCAAACCCGTTAACCAAGTTTACACCGTGCAGATCAGCACCAAGTCCGGCGACTGGAAGTCCAAATGTTTCTATACCACCGACACCGAGTGCGATCTCACCGATGAGATCGTGAAAGATGTGAAACAGACCTACCTCGCCCGGGTGTTTAGCTACCCCGCCGGCAATGTGGAGAGCACTGGTTCCGCTGGCGAGCCTTTATACGAGAACAGCCCCGAATTTACCCCTTACCTCGAGACCAATTTAGGACAGCCCACCATCCAAAGCTTTGAGCAAGTTGGCACAAAGGTGAATGTGACAGTGGAGGACGAGCGGACTTTAGTGCGGCGGAACAACACCTTTCTCAGCCTCCGGGATGTGTTCGGCAAAGATTTAATCTACACACTGTATTACTGGAAGTCCTCTTCCTCCGGCAAGAAGACAGCTAAAACCAACACAAACGAGTTTTTAATCGACGTGGATAAAGGCGAAAACTACTGTTTCAGCGTGCAAGCTGTGATCCCCTCCCGGACCGTGAATAGGAAAAGCACCGATAGCCCCGTTGAGTGCATGGGCCAAGAAAAGGGCGAGTTCCGGGAG
【0061】
例示的な変異体可溶性ヒト組織因子ドメイン(配列番号10)
SGTTNTVAAYNLTWKSTNFATALEWEPKPVNQVYTVQISTKSGDWKSKCFYTTDTECALTDEIVKDVKQTYLARVFSYPAGNVESTGSAGEPLYENSPEFTPYLETNLGQPTIQSFEQVGTKVNVTVEDERTLVARNNTALSLRDVFGKDLIYTLYYWKSSSSGKKTAKTNTNEFLIDVDKGENYCFSVQAVIPSRTVNRKSTDSPVECMGQEKGEFRE
【0062】
例示的な変異体可溶性ヒト組織因子ドメイン(配列番号11)
SGTTNTVAAYNLTWKSTNFATALEWEPKPVNQVYTVQISTKSGDAKSKCFYTTDTECALTDEIVKDVKQTYLARVFSYPAGNVESTGSAGEPLAENSPEFTPYLETNLGQPTIQSFEQVGTKVNVTVEDERTLVARNNTALSLRDVFGKDLIYTLYYWKSSSSGKKTAKTNTNEFLIDVDKGENYCFSVQAVIPSRTVNRKSTDSPVECMGQEKGEFRE
【0063】
例示的な可溶性マウス組織因子ドメイン(配列番号12)
agipekafnltwistdfktilewqpkptnytytvqisdrsrnwknkcfsttdtecdltdeivkdvtwayeakvlsvprrnsvhgdgdqlvihgeeppftnap kflpyrdtnlgqpviqqfeqdgrklnvvvkdsltlvrkngtfltlrqvfgkdlgyiityrkgsstgkktnitntnefsidveegvsycffvqamifsrktnqnspgsstvcteqwksflge
【0064】
例示的な可溶性ラット組織因子ドメイン(配列番号13)
agtppgkafnltwistdfktilewqpkptnytytvqisdrsrnwkykctgttdtecdltdeivkdvnwtyearvlsvpwrnsthgketlfgthgeeppftnarkflpyrdtkigqpviqkyeqggtklkvtvkdsftlvrkngtfltlrqvfgndlgyiltyrkdsstgrktntthtneflidvekgvsycffaqavifsrktnhkspesitkcteqwksvlge
【0065】
いくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、配列番号1、10、11、12、又は13と少なくとも70%同一、少なくとも72%同一、少なくとも74%同一、少なくとも76%同一、少なくとも78%同一、少なくとも80%同一、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、又は100%同一である配列を含むことができる。いくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、そのN末端から1~20個のアミノ酸(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、若しくは20個)が除去された、及び/又はそのC末端から1~20個のアミノ酸(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、若しくは20個)が除去された、配列番号1、10、11、12、若しくは13の配列を含むことができる。
【0066】
当技術分野で理解され得るように、当業者は、異なる哺乳動物種間で保存されているアミノ酸の変異がタンパク質の活性及び/又は構造安定性を低下させる可能性がより高い一方で、異なる哺乳動物種間で保存されていないアミノ酸の変異はタンパク質の活性及び/又は構造安定性を低下させる可能性がより低いことを理解するであろう。
【0067】
本明細書に記載される多重鎖キメラポリペプチドのいずれかのいくつかの例において、可溶性組織因子ドメインは、第VIIa因子に結合することができない。本明細書に記載される多重鎖キメラポリペプチドのいずれかのいくつかの例において、可溶性組織因子ドメインは、不活性第X因子を第Xa因子に変換しない。本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチドのいずれかのいくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチドは、哺乳動物において血液凝固を刺激しない。
【0068】
いくつかの例では、可溶性組織因子ドメインは可溶性ヒト組織因子ドメインであり得る。いくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは可溶性マウス組織因子ドメインであり得る。いくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは可溶性ラット組織因子ドメインであり得る。
【0069】
いくつかの例では、可溶性組織因子ドメインは、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸位置20に対応するアミノ酸位置におけるリジン;成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸位置22に対応するアミノ酸位置のイソロイシン;成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸位置45に対応するアミノ酸位置のトリプトファン;成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸位置58に対応するアミノ酸位置のアスパラギン酸;成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸位置94に対応するアミノ酸位置におけるチロシン;成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸位置135に対応するアミノ酸位置にあるアルギニン;及び成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸位置140に対応するアミノ酸位置にあるフェニルアラニンのうちの1つ以上(2、3、4、5、6、又は7)を含まない。いくつかの実施形態では、変異可溶性組織因子は、配列番号10又は配列番号11のアミノ酸配列を有する。
【0070】
いくつかの例において、可溶性組織因子ドメインは、配列番号9と少なくとも70%同一、少なくとも72%同一、少なくとも74%同一、少なくとも76%同一、少なくとも78%同一、少なくとも80%同一、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、又は100%同一である配列を含む核酸によってコードされ得る。
【0071】
いくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、約20アミノ酸~約220アミノ酸、約20アミノ酸~約215アミノ酸、約20アミノ酸~約210アミノ酸、約20アミノ酸~約205アミノ酸、約20アミノ酸~約200アミノ酸、約20アミノ酸~約195アミノ酸、約20アミノ酸~約190アミノ酸、約20アミノ酸~約185アミノ酸、約20アミノ酸~約180アミノ酸、約20アミノ酸~約175アミノ酸、約20アミノ酸~約170アミノ酸、約20アミノ酸~約165アミノ酸、約20アミノ酸~約160アミノ酸、約20アミノ酸~約155アミノ酸、約20アミノ酸~約150アミノ酸、約20アミノ酸~約145アミノ酸、約20アミノ酸~約140アミノ酸、約20アミノ酸~約135アミノ酸、約20アミノ酸~約130アミノ酸、約20アミノ酸~約125アミノ酸、約20アミノ酸~約120アミノ酸、約20アミノ酸~約115アミノ酸、約20アミノ酸~約110アミノ酸、約20アミノ酸~約105アミノ酸、約20アミノ酸~約100アミノ酸、約20アミノ酸~約95アミノ酸、約20アミノ酸~約90アミノ酸、約20アミノ酸~約85アミノ酸、約20アミノ酸~約80アミノ酸、約20アミノ酸~約75アミノ酸、約20アミノ酸~約70アミノ酸、約20アミノ酸~約60アミノ酸、約20アミノ酸~約50アミノ酸、約20アミノ酸~約40アミノ酸、約20アミノ酸~約30アミノ酸、約30アミノ酸~約220アミノ酸、約30アミノ酸~約215アミノ酸、約30アミノ酸~約210アミノ酸、約30アミノ酸~約205アミノ酸、約30アミノ酸~約200アミノ酸、約30アミノ酸~約195アミノ酸、約30アミノ酸~約190アミノ酸、約30アミノ酸~約185アミノ酸、約30アミノ酸~約180アミノ酸、約30アミノ酸~約175アミノ酸、約30アミノ酸~約170アミノ酸、約30アミノ酸~約165アミノ酸、約30アミノ酸~約160アミノ酸、約30アミノ酸~約155アミノ酸、約30アミノ酸~約150アミノ酸、約30アミノ酸~約145アミノ酸、約30アミノ酸~約140アミノ酸、約30アミノ酸~約135アミノ酸、約30アミノ酸~約130アミノ酸、約30アミノ酸~約125アミノ酸、約30アミノ酸~約120アミノ酸、約30アミノ酸~約115アミノ酸、約30アミノ酸~約110アミノ酸、約30アミノ酸~約105アミノ酸、約30アミノ酸~約100アミノ酸、約30アミノ酸~約95アミノ酸、約30アミノ酸~約90アミノ酸、約30アミノ酸~約85アミノ酸、約30アミノ酸~約80アミノ酸、約30アミノ酸~約75アミノ酸、約30アミノ酸~約70アミノ酸、約30アミノ酸~約60アミノ酸、約30アミノ酸~約50アミノ酸、約30アミノ酸~約40アミノ酸、約40アミノ酸~約220アミノ酸、約40アミノ酸~約215アミノ酸、約40アミノ酸~約210アミノ酸、約40アミノ酸~約205アミノ酸、約40アミノ酸~約200アミノ酸、約40アミノ酸~約195アミノ酸、約40アミノ酸~約190アミノ酸、約40アミノ酸~約185アミノ酸、約40アミノ酸~約180アミノ酸、約40アミノ酸~約175アミノ酸、約40アミノ酸~約170アミノ酸、約40アミノ酸~約165アミノ酸、約40アミノ酸~約160アミノ酸、約40アミノ酸~約155アミノ酸、約40アミノ酸~約150アミノ酸、約40アミノ酸~約145アミノ酸、約40アミノ酸~約140アミノ酸、約40アミノ酸~約135アミノ酸、約40アミノ酸~約130アミノ酸、約40アミノ酸~約125アミノ酸、約40アミノ酸~約120アミノ酸、約40アミノ酸~約115アミノ酸、約40アミノ酸~約110アミノ酸、約40アミノ酸~約105アミノ酸、約40アミノ酸~約100アミノ酸、約40アミノ酸~約95アミノ酸、約40アミノ酸~約90アミノ酸、約40アミノ酸~約85アミノ酸、約40アミノ酸~約80アミノ酸、約40アミノ酸~約75アミノ酸、約40アミノ酸~約70アミノ酸、約40アミノ酸~約60アミノ酸、約40アミノ酸~約50アミノ酸、約50アミノ酸~約220アミノ酸、約50アミノ酸~約215アミノ酸、約50アミノ酸~約210アミノ酸、約50アミノ酸~約205アミノ酸、約50アミノ酸~約200アミノ酸、約50アミノ酸~約195アミノ酸、約50アミノ酸~約190アミノ酸、約50アミノ酸~約185アミノ酸、約50アミノ酸~約180アミノ酸、約50アミノ酸~約175アミノ酸、約50アミノ酸~約170アミノ酸、約50アミノ酸~約165アミノ酸、約50アミノ酸~約160アミノ酸、約50アミノ酸~約155アミノ酸、約50アミノ酸~約150アミノ酸、約50アミノ酸~約145アミノ酸、約50アミノ酸~約140アミノ酸、約50アミノ酸~約135アミノ酸、約50アミノ酸~約130アミノ酸、約50アミノ酸~約125アミノ酸、約50アミノ酸~約120アミノ酸、約50アミノ酸~約115アミノ酸、約50アミノ酸~約110アミノ酸、約50アミノ酸~約105アミノ酸、約50アミノ酸~約100アミノ酸、約50アミノ酸~約95アミノ酸、約50アミノ酸~約90アミノ酸、約50アミノ酸~約85アミノ酸、約50アミノ酸~約80アミノ酸、約50アミノ酸~約75アミノ酸、約50アミノ酸~約70アミノ酸、約50アミノ酸~約60アミノ酸、約60アミノ酸~約220アミノ酸、約60アミノ酸~約215アミノ酸、約60アミノ酸~約210アミノ酸、約60アミノ酸~約205アミノ酸、約60アミノ酸~約200アミノ酸、約60アミノ酸~約195アミノ酸、約60アミノ酸~約190アミノ酸、約60アミノ酸~約185アミノ酸、約60アミノ酸~約180アミノ酸、約60アミノ酸~約175アミノ酸、約60アミノ酸~約170アミノ酸、約60アミノ酸~約165アミノ酸、約60アミノ酸~約160アミノ酸、約60アミノ酸~約155アミノ酸、約60アミノ酸~約150アミノ酸、約60アミノ酸~約145アミノ酸、約60アミノ酸~約140アミノ酸、約60アミノ酸~約135アミノ酸、約60アミノ酸~約130アミノ酸、約60アミノ酸~約125アミノ酸、約60アミノ酸~約120アミノ酸、約60アミノ酸~約115アミノ酸、約60アミノ酸~約110アミノ酸、約60アミノ酸~約105アミノ酸、約60アミノ酸~約100アミノ酸、約60アミノ酸~約95アミノ酸、約60アミノ酸~約90アミノ酸、約60アミノ酸~約85アミノ酸、約60アミノ酸~約80アミノ酸、約60アミノ酸~約75アミノ酸、約60アミノ酸~約70アミノ酸、約70アミノ酸~約220アミノ酸、約70アミノ酸~約215アミノ酸、約70アミノ酸~約210アミノ酸、約70アミノ酸~約205アミノ酸、約70アミノ酸~約200アミノ酸、約70アミノ酸~約195アミノ酸、約70アミノ酸~約190アミノ酸、約70アミノ酸~約185アミノ酸、約70アミノ酸~約180アミノ酸、約70アミノ酸~約175アミノ酸、約70アミノ酸~約170アミノ酸、約70アミノ酸~約165アミノ酸、約70アミノ酸~約160アミノ酸、約70アミノ酸~約155アミノ酸、約70アミノ酸~約150アミノ酸、約70アミノ酸~約145アミノ酸、約70アミノ酸~約140アミノ酸、約70アミノ酸~約135アミノ酸、約70アミノ酸~約130アミノ酸、約70アミノ酸~約125アミノ酸、約70アミノ酸~約120アミノ酸、約70アミノ酸~約115アミノ酸、約70アミノ酸~約110アミノ酸、約70アミノ酸~約105アミノ酸、約70アミノ酸~約100アミノ酸、約70アミノ酸~約95アミノ酸、約70アミノ酸~約90アミノ酸、約70アミノ酸~約85アミノ酸、約70アミノ酸~約80アミノ酸、約80アミノ酸~約220アミノ酸、約80アミノ酸~約215アミノ酸、約80アミノ酸~約210アミノ酸、約80アミノ酸~約205アミノ酸、約80アミノ酸~約200アミノ酸、約80アミノ酸~約195アミノ酸、約80アミノ酸~約190アミノ酸、約80アミノ酸~約185アミノ酸、約80アミノ酸~約180アミノ酸、約80アミノ酸~約175アミノ酸、約80アミノ酸~約170アミノ酸、約80アミノ酸~約165アミノ酸、約80アミノ酸~約160アミノ酸、約80アミノ酸~約155アミノ酸、約80アミノ酸~約150アミノ酸、約80アミノ酸~約145アミノ酸、約80アミノ酸~約140アミノ酸、約80アミノ酸~約135アミノ酸、約80アミノ酸~約130アミノ酸、約80アミノ酸~約125アミノ酸、約80アミノ酸~約120アミノ酸、約80アミノ酸~約115アミノ酸、約80アミノ酸~約110アミノ酸、約80アミノ酸~約105アミノ酸、約80アミノ酸~約100アミノ酸、約80アミノ酸~約95アミノ酸、約80アミノ酸~約90アミノ酸、約90アミノ酸~約220アミノ酸、約90アミノ酸~約215アミノ酸、約90アミノ酸~約210アミノ酸、約90アミノ酸~約205アミノ酸、約90アミノ酸~約200アミノ酸、約90アミノ酸~約195アミノ酸、約90アミノ酸~約190アミノ酸、約90アミノ酸~約185アミノ酸、約90アミノ酸~約180アミノ酸、約90アミノ酸~約175アミノ酸、約90アミノ酸~約170アミノ酸、約90アミノ酸~約165アミノ酸、約90アミノ酸~約160アミノ酸、約90アミノ酸~約155アミノ酸、約90アミノ酸~約150アミノ酸、約90アミノ酸~約145アミノ酸、約90アミノ酸~約140アミノ酸、約90アミノ酸~約135アミノ酸、約90アミノ酸~約130アミノ酸、約90アミノ酸~約125アミノ酸、約90アミノ酸~約120アミノ酸、約90アミノ酸~約115アミノ酸、約90アミノ酸~約110アミノ酸、約90アミノ酸~約105アミノ酸、約90アミノ酸~約100アミノ酸、約100アミノ酸~約220アミノ酸、約100アミノ酸~約215アミノ酸、約100アミノ酸~約210アミノ酸、約100アミノ酸~約205アミノ酸、約100アミノ酸~約200アミノ酸、約100アミノ酸~約195アミノ酸、約100アミノ酸~約190アミノ酸、約100アミノ酸~約185アミノ酸、約100アミノ酸~約180アミノ酸、約100アミノ酸~約175アミノ酸、約100アミノ酸~約170アミノ酸、約100アミノ酸~約165アミノ酸、約100アミノ酸~約160アミノ酸、約100アミノ酸~約155アミノ酸、約100アミノ酸~約150アミノ酸、約100アミノ酸~約145アミノ酸、約100アミノ酸~約140アミノ酸、約100アミノ酸~約135アミノ酸、約100アミノ酸~約130アミノ酸、約100アミノ酸~約125アミノ酸、約100アミノ酸~約120アミノ酸、約100アミノ酸~約115アミノ酸、約100アミノ酸~約110アミノ酸、約110アミノ酸~約220アミノ酸、約110アミノ酸~約215アミノ酸、約110アミノ酸~約210アミノ酸、約110アミノ酸~約205アミノ酸、約110アミノ酸~約200アミノ酸、約110アミノ酸~約195アミノ酸、約110アミノ酸~約190アミノ酸、約110アミノ酸~約185アミノ酸、約110アミノ酸~約180アミノ酸、約110アミノ酸~約175アミノ酸、約110アミノ酸~約170アミノ酸、約110アミノ酸~約165アミノ酸、約110アミノ酸~約160アミノ酸、約110アミノ酸~約155アミノ酸、約110アミノ酸~約150アミノ酸、約110アミノ酸~約145アミノ酸、約110アミノ酸~約140アミノ酸、約110アミノ酸~約135アミノ酸、約110アミノ酸~約130アミノ酸、約110アミノ酸~約125アミノ酸、約110アミノ酸~約120アミノ酸、約110アミノ酸~約115アミノ酸、約115アミノ酸~約220アミノ酸、約115アミノ酸~約215アミノ酸、約115アミノ酸~約210アミノ酸、約115アミノ酸~約205アミノ酸、約115アミノ酸~約200アミノ酸、約115アミノ酸~約195アミノ酸、約115アミノ酸~約190アミノ酸、約115アミノ酸~約185アミノ酸、約115
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【0072】
リンカー配列
いくつかの実施形態では、リンカー配列は、フレキシブルリンカー配列であり得る。使用することができるリンカー配列の非限定的な例は、Klein et al.,Protein Engineering,Design & Selection 27(10):325-330,2014;Priyanka et al.,Protein Sci.22(2):153-167,2013に記載されている。いくつかの例では、リンカー配列は合成リンカー配列である。
【0073】
本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチドのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10個のリンカー配列(例えば、同じ又は異なるリンカー配列、例えば、本明細書に記載の又は当技術分野で公知の例示的なリンカー配列のいずれか)を含むことができる。本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチドのいずれかのいくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10個のリンカー配列(例えば、同じ又は異なるリンカー配列、例えば、本明細書に記載の又は当技術分野で公知の例示的なリンカー配列のいずれか)を含むことができる。
【0074】
いくつかの実施形態では、リンカー配列は、1アミノ酸~約100アミノ酸、1アミノ酸~約90アミノ酸、1アミノ酸~約80アミノ酸、1アミノ酸~約70アミノ酸、1アミノ酸~約60アミノ酸、1アミノ酸~約50アミノ酸、1アミノ酸~約45アミノ酸、1アミノ酸~約40アミノ酸、1アミノ酸~約35アミノ酸、1アミノ酸~約30アミノ酸、1アミノ酸~約25アミノ酸、1アミノ酸~約24アミノ酸、1アミノ酸~約22アミノ酸、1アミノ酸~約20アミノ酸、1アミノ酸~約18アミノ酸、1アミノ酸~約16アミノ酸、1アミノ酸~約14アミノ酸、1アミノ酸~約12アミノ酸、1アミノ酸~約10アミノ酸、1アミノ酸~約8アミノ酸、1アミノ酸~約6アミノ酸、1アミノ酸~約4アミノ酸、約2アミノ酸~約100アミノ酸、約2アミノ酸~約90アミノ酸、約2アミノ酸~約80アミノ酸、約2アミノ酸~約70アミノ酸、約2アミノ酸~約60アミノ酸、約2アミノ酸~約50アミノ酸、約2アミノ酸~約45アミノ酸、約2アミノ酸~約40アミノ酸、約2アミノ酸~約35アミノ酸、約2アミノ酸~約30アミノ酸、約2アミノ酸~約25アミノ酸、約2アミノ酸~約24アミノ酸、約2アミノ酸~約22アミノ酸、約2アミノ酸~約20アミノ酸、約2アミノ酸~約18アミノ酸、約2アミノ酸~約16アミノ酸、約2アミノ酸~約14アミノ酸、約2アミノ酸~約12アミノ酸、約2アミノ酸~約10アミノ酸、約2アミノ酸~約8アミノ酸、約2アミノ酸~約6アミノ酸、約2アミノ酸~約4アミノ酸、約4アミノ酸~約100アミノ酸、約4アミノ酸~約90アミノ酸、約4アミノ酸~約80アミノ酸、約4アミノ酸~約70アミノ酸、約4アミノ酸~約60アミノ酸、約4アミノ酸~約50アミノ酸、約4アミノ酸~約45アミノ酸、約4アミノ酸~約40アミノ酸、約4アミノ酸~約35アミノ酸、約4アミノ酸~約30アミノ酸、約4アミノ酸~約25アミノ酸、約4アミノ酸~約24アミノ酸、約4アミノ酸~約22アミノ酸、約4アミノ酸~約20アミノ酸、約4アミノ酸~約18アミノ酸、約4アミノ酸~約16アミノ酸、約4アミノ酸~約14アミノ酸、約4アミノ酸~約12アミノ酸、約4アミノ酸~約10アミノ酸、約4アミノ酸~約8アミノ酸、約4アミノ酸~約6アミノ酸、約6アミノ酸~約100アミノ酸、約6アミノ酸~約90アミノ酸、約6アミノ酸~約80アミノ酸、約6アミノ酸~約70アミノ酸、約6アミノ酸~約60アミノ酸、約6アミノ酸~約50アミノ酸、約6アミノ酸~約45アミノ酸、約6アミノ酸~約40アミノ酸、約6アミノ酸~約35アミノ酸、約6アミノ酸~約30アミノ酸、約6アミノ酸~約25アミノ酸、約6アミノ酸~約24アミノ酸、約6アミノ酸~約22アミノ酸、約6アミノ酸~約20アミノ酸、約6アミノ酸~約18アミノ酸、約6アミノ酸~約16アミノ酸、約6アミノ酸~約14アミノ酸、約6アミノ酸~約12アミノ酸、約6アミノ酸~約10アミノ酸、約6アミノ酸~約8アミノ酸、約8アミノ酸~約100アミノ酸、約8アミノ酸~約90アミノ酸、約8アミノ酸~約80アミノ酸、約8アミノ酸~約70アミノ酸、約8アミノ酸~約60アミノ酸、約8アミノ酸~約50アミノ酸、約8アミノ酸~約45アミノ酸、約8アミノ酸~約40アミノ酸、約8アミノ酸~約35アミノ酸、約8アミノ酸~約30アミノ酸、約8アミノ酸~約25アミノ酸、約8アミノ酸~約24アミノ酸、約8アミノ酸~約22アミノ酸、約8アミノ酸~約20アミノ酸、約8アミノ酸~約18アミノ酸、約8アミノ酸~約16アミノ酸、約8アミノ酸~約14アミノ酸、約8アミノ酸~約12アミノ酸、約8アミノ酸~約10アミノ酸、約10アミノ酸~約100アミノ酸、約10アミノ酸~約90アミノ酸、約10アミノ酸~約80アミノ酸、約10アミノ酸~約70アミノ酸、約10アミノ酸~約60アミノ酸、約10アミノ酸~約50アミノ酸、約10アミノ酸~約45アミノ酸、約10アミノ酸~約40アミノ酸、約10アミノ酸~約35アミノ酸、約10アミノ酸~約30アミノ酸、約10アミノ酸~約25アミノ酸、約10アミノ酸~約24アミノ酸、約10アミノ酸~約22アミノ酸、約10アミノ酸~約20アミノ酸、約10アミノ酸~約18アミノ酸、約10アミノ酸~約16アミノ酸、約10アミノ酸~約14アミノ酸、約10アミノ酸~約12アミノ酸、約12アミノ酸~約100アミノ酸、約12アミノ酸~約90アミノ酸、約12アミノ酸~約80アミノ酸、約12アミノ酸~約70アミノ酸、約12アミノ酸~約60アミノ酸、約12アミノ酸~約50アミノ酸、約12アミノ酸~約45アミノ酸、約12アミノ酸~約40アミノ酸、約12アミノ酸~約35アミノ酸、約12アミノ酸~約30アミノ酸、約12アミノ酸~約25アミノ酸、約12アミノ酸~約24アミノ酸、約12アミノ酸~約22アミノ酸、約12アミノ酸~約20アミノ酸、約12アミノ酸~約18アミノ酸、約12アミノ酸~約16アミノ酸、約12アミノ酸~約14アミノ酸、約14アミノ酸~約100アミノ酸、約14アミノ酸~約90アミノ酸、約14アミノ酸~約80アミノ酸、約14アミノ酸~約70アミノ酸、約14アミノ酸~約60アミノ酸、約14アミノ酸~約50アミノ酸、約14アミノ酸~約45アミノ酸、約14アミノ酸~約40アミノ酸、約14アミノ酸~約35アミノ酸、約14アミノ酸~約30アミノ酸、約14アミノ酸~約25アミノ酸、約14アミノ酸~約24アミノ酸、約14アミノ酸~約22アミノ酸、約14アミノ酸~約20アミノ酸、約14アミノ酸~約18アミノ酸、約14アミノ酸~約16アミノ酸、約16アミノ酸~約100アミノ酸、約16アミノ酸~約90アミノ酸、約16アミノ酸~約80アミノ酸、約16アミノ酸~約70アミノ酸、約16アミノ酸~約60アミノ酸、約16アミノ酸~約50アミノ酸、約16アミノ酸~約45アミノ酸、約16アミノ酸~約40アミノ酸、約16アミノ酸~約35アミノ酸、約16アミノ酸~約30アミノ酸、約16アミノ酸~約25アミノ酸、約16アミノ酸~約24アミノ酸、約16アミノ酸~約22アミノ酸、約16アミノ酸~約20アミノ酸、約16アミノ酸~約18アミノ酸、約18アミノ酸~約100アミノ酸、約18アミノ酸~約90アミノ酸、約18アミノ酸~約80アミノ酸、約18アミノ酸~約70アミノ酸、約18アミノ酸~約60アミノ酸、約18アミノ酸~約50アミノ酸、約18アミノ酸~約45アミノ酸、約18アミノ酸~約40アミノ酸、約18アミノ酸~約35アミノ酸、約18アミノ酸~約30アミノ酸、約18アミノ酸~約25アミノ酸、約18アミノ酸~約24アミノ酸、約18アミノ酸~約22アミノ酸、約18アミノ酸~約20アミノ酸、約20アミノ酸~約100アミノ酸、約20アミノ酸~約90アミノ酸、約20アミノ酸~約80アミノ酸、約20アミノ酸~約70アミノ酸、約20アミノ酸~約60アミノ酸、約20アミノ酸~約50アミノ酸、約20アミノ酸~約45アミノ酸、約20アミノ酸~約40アミノ酸、約20アミノ酸~約35アミノ酸、約20アミノ酸~約30アミノ酸、約20アミノ酸~約25アミノ酸、約20アミノ酸~約24アミノ酸、約20アミノ酸~約22アミノ酸、約22アミノ酸~約100アミノ酸、約22アミノ酸~約90アミノ酸、約22アミノ酸~約80アミノ酸、約22アミノ酸~約70アミノ酸、約22アミノ酸~約60アミノ酸、約22アミノ酸~約50アミノ酸、約22アミノ酸~約45アミノ酸、約22アミノ酸~約40アミノ酸、約22アミノ酸~約35アミノ酸、約22アミノ酸~約30アミノ酸、約22アミノ酸~約25アミノ酸、約22アミノ酸~約24アミノ酸、約25アミノ酸~約100アミノ酸、約25アミノ酸~約90アミノ酸、約25アミノ酸~約80アミノ酸、約25アミノ酸~約70アミノ酸、約25アミノ酸~約60アミノ酸、約25アミノ酸~約50アミノ酸、約25アミノ酸~約45アミノ酸、約25アミノ酸~約40アミノ酸、約25アミノ酸~約35アミノ酸、約25アミノ酸~約30アミノ酸、約30アミノ酸~約100アミノ酸、約30アミノ酸~約90アミノ酸、約30アミノ酸~約80アミノ酸、約30アミノ酸~約70アミノ酸、約30アミノ酸~約60アミノ酸、約30アミノ酸~約50アミノ酸、約30アミノ酸~約45アミノ酸、約30アミノ酸~約40アミノ酸、約30アミノ酸~約35アミノ酸、約35アミノ酸~約100アミノ酸、約35アミノ酸~約90アミノ酸、約35アミノ酸~約80アミノ酸、約35アミノ酸~約70アミノ酸、約35アミノ酸~約60アミノ酸、約35アミノ酸~約50アミノ酸、約35アミノ酸~約45アミノ酸、約35アミノ酸~約40アミノ酸、約40アミノ酸~約100アミノ酸、約40アミノ酸~約90アミノ酸、約40アミノ酸~約80アミノ酸、約40アミノ酸~約70アミノ酸、約40アミノ酸~約60アミノ酸、約40アミノ酸~約50アミノ酸、約40アミノ酸~約45アミノ酸、約45アミノ酸~約100アミノ酸、約45アミノ酸~約90アミノ酸、約45アミノ酸~約80アミノ酸、約45アミノ酸~約70アミノ酸、約45アミノ酸~約60アミノ酸、約45アミノ酸~約50アミノ酸、約50アミノ酸~約100アミノ酸、約50アミノ酸~約90アミノ酸、約50アミノ酸~約80アミノ酸、約50アミノ酸~約70アミノ酸、約50アミノ酸~約60アミノ酸、約60アミノ酸~約100アミノ酸、約60アミノ酸~約90アミノ酸、約60アミノ酸~約80アミノ酸、約60アミノ酸~約70アミノ酸、約70アミノ酸~約100アミノ酸、約70アミノ酸~約90アミノ酸、約70アミノ酸~約80アミノ酸、約80アミノ酸~約100アミノ酸、約80アミノ酸~約90アミノ酸、又は約90アミノ酸~約100アミノ酸の全長を有することができる。
【0075】
いくつかの実施形態では、リンカーは、グリシン(Gly又はG)残基が豊富である。いくつかの実施形態では、リンカーは、セリン(Ser又はS)残基が豊富である。いくつかの実施形態では、リンカーは、グリシン及びセリン残基が豊富である。いくつかの実施形態では、リンカーは、1つ以上のグリシン-セリン残基対(GS)、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、若しくは10個又はそれ以上のGS対を有する。いくつかの実施形態では、リンカーは、1つ以上のGly-Gly-Gly-Ser(GGGS)配列、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10個以上のGGGS配列を有する。いくつかの実施形態では、リンカーは、1つ以上のGly-Gly-Gly-Gly-Ser(GGGGS)配列、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、若しくは10又はそれ以上のGGGGS配列を有する。いくつかの態様において、リンカーは、1つ以上のGly-Gly-Ser-Gly(GGSG)配列、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、若しくは10個又はそれ以上のGGSG配列を有する。
【0076】
いくつかの実施形態では、リンカー配列は、GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号3)を含み得るか、又はそれからなり得る。いくつかの態様において、リンカー配列は、GGCGGTGGAGGATCCGGAGGAGGTGGCTCCGGCGGCGGAGGATCT(配列番号14)を含むか又はそれからなる核酸によってコードされ得る。いくつかの実施形態では、リンカー配列は、GGGSGGGS(配列番号15)を含むか、又はそれからなり得る。
【0077】
標的結合ドメイン
本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチドのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、及び/又は追加の1つ若しくは複数の標的結合ドメインは、TGF-βRIIのリガンドに特異的に結合する抗原結合ドメイン(例えば、本明細書に記載の若しくは当技術分野で公知の例示的な抗原結合ドメインのいずれか)、又はTGF-βRIIのリガンドに特異的に結合する可溶性インターロイキン若しくはサイトカイン受容体(例えば、本明細書に記載の例示的な可溶性インターロイキン受容体若しくは可溶性サイトカイン受容体のいずれか)であり得る。
【0078】
本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチドのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、及び/又は1つ若しくは複数の追加の標的結合ドメインは、それぞれ独立して、約5アミノ酸~約1000アミノ酸、約5アミノ酸~約950アミノ酸、約5アミノ酸~約900アミノ酸、約5アミノ酸~約850アミノ酸、約5アミノ酸~約800アミノ酸、約5アミノ酸~約750アミノ酸、約5アミノ酸~約700アミノ酸、約5アミノ酸~約650アミノ酸、約5アミノ酸~約600アミノ酸、約5アミノ酸~約550アミノ酸、約5アミノ酸~約500アミノ酸、約5アミノ酸~約450アミノ酸、約5アミノ酸~約400アミノ酸、約5アミノ酸~約350アミノ酸、約5アミノ酸~約300アミノ酸、約5アミノ酸~約280アミノ酸、約5アミノ酸~約260アミノ酸、約5アミノ酸~約240アミノ酸、約5アミノ酸~約220アミノ酸、約5アミノ酸~約200アミノ酸、約5アミノ酸~約195アミノ酸、約5アミノ酸~約190アミノ酸、約5アミノ酸~約185アミノ酸、約5アミノ酸~約180アミノ酸、約5アミノ酸~約175アミノ酸、約5アミノ酸~約170アミノ酸、約5アミノ酸~約165アミノ酸、約5アミノ酸~約160アミノ酸、約5アミノ酸~約155アミノ酸、約5アミノ酸~約150アミノ酸、約5アミノ酸~約145アミノ酸、約5アミノ酸~約140アミノ酸、約5アミノ酸~約135アミノ酸、約5アミノ酸~約130アミノ酸、約5アミノ酸~約125アミノ酸、約5アミノ酸~約120アミノ酸、約5アミノ酸~約115アミノ酸、約5アミノ酸~約110アミノ酸、約5アミノ酸~約105アミノ酸、約5アミノ酸~約100アミノ酸、約5アミノ酸~約95アミノ酸、約5アミノ酸~約90アミノ酸、約5アミノ酸~約85アミノ酸、約5アミノ酸~約80アミノ酸、約5アミノ酸~約75アミノ酸、約5アミノ酸~約70アミノ酸、約5アミノ酸~約65アミノ酸、約5アミノ酸~約60アミノ酸、約5アミノ酸~約55アミノ酸、約5アミノ酸~約50アミノ酸、約5アミノ酸~約45アミノ酸、約5アミノ酸~約40アミノ酸、約5アミノ酸~約35アミノ酸、約5アミノ酸~約30アミノ酸、約5アミノ酸~約25アミノ酸、約5アミノ酸~約20アミノ酸、約5アミノ酸~約15アミノ酸、約5アミノ酸~約10アミノ酸、約10アミノ酸~約1000アミノ酸、約10アミノ酸~約950アミノ酸、約10アミノ酸~約900アミノ酸、約10アミノ酸~約850アミノ酸、約10アミノ酸~約800アミノ酸、約10アミノ酸~約750アミノ酸、約10アミノ酸~約700アミノ酸、約10アミノ酸~約650アミノ酸、約10アミノ酸~約600アミノ酸、約10アミノ酸~約550アミノ酸、約10アミノ酸~約500アミノ酸、約10アミノ酸~約450アミノ酸、約10アミノ酸~約400アミノ酸、約10アミノ酸~約350アミノ酸、約10アミノ酸~約300アミノ酸、約10アミノ酸~約280アミノ酸、約10アミノ酸~約260アミノ酸、約10アミノ酸~約240アミノ酸、約10アミノ酸~約220アミノ酸、約10アミノ酸~約200アミノ酸、約10アミノ酸~約195アミノ酸、約10アミノ酸~約190アミノ酸、約10アミノ酸~約185アミノ酸、約10アミノ酸~約180アミノ酸、約10アミノ酸~約175アミノ酸、約10アミノ酸~約170アミノ酸、約10アミノ酸~約165アミノ酸、約10アミノ酸~約160アミノ酸、約10アミノ酸~約155アミノ酸、約10アミノ酸~約150アミノ酸、約10アミノ酸~約145アミノ酸、約10アミノ酸~約140アミノ酸、約10アミノ酸~約135アミノ酸、約10アミノ酸~約130アミノ酸、約10アミノ酸~約125アミノ酸、約10アミノ酸~約120アミノ酸、約10アミノ酸~約115アミノ酸、約10アミノ酸~約110アミノ酸、約10アミノ酸~約105アミノ酸、約10アミノ酸~約100アミノ酸、約10アミノ酸~約95アミノ酸、約10アミノ酸~約90アミノ酸、約10アミノ酸~約85アミノ酸、約10アミノ酸~約80アミノ酸、約10アミノ酸~約75アミノ酸、約10アミノ酸~約70アミノ酸、約10アミノ酸~約65アミノ酸、約10アミノ酸~約60アミノ酸、約10アミノ酸~約55アミノ酸、約10アミノ酸~約50アミノ酸、約10アミノ酸~約45アミノ酸、約10アミノ酸~約40アミノ酸、約10アミノ酸~約35アミノ酸、約10アミノ酸~約30アミノ酸、約10アミノ酸~約25アミノ酸、約10アミノ酸~約20アミノ酸、約10アミノ酸~約15アミノ酸、約15アミノ酸~約1000アミノ酸、約15アミノ酸~約950アミノ酸、約15アミノ酸~約900アミノ酸、約15アミノ酸~約850アミノ酸、約15アミノ酸~約800アミノ酸、約15アミノ酸~約750アミノ酸、約15アミノ酸~約700アミノ酸、約15アミノ酸~約650アミノ酸、約15アミノ酸~約600アミノ酸、約15アミノ酸~約550アミノ酸、約15アミノ酸~約500アミノ酸、約15アミノ酸~約450アミノ酸、約15アミノ酸~約400アミノ酸、約15アミノ酸~約350アミノ酸、約15アミノ酸~約300アミノ酸、約15アミノ酸~約280アミノ酸、約15アミノ酸~約260アミノ酸、約15アミノ酸~約240アミノ酸、約15アミノ酸~約220アミノ酸、約15アミノ酸~約200アミノ酸、約15アミノ酸~約195アミノ酸、約15アミノ酸~約190アミノ酸、約15アミノ酸~約185アミノ酸、約15アミノ酸~約180アミノ酸、約15アミノ酸~約175アミノ酸、約15アミノ酸~約170アミノ酸、約15アミノ酸~約165アミノ酸、約15アミノ酸~約160アミノ酸、約15アミノ酸~約155アミノ酸、約15アミノ酸~約150アミノ酸、約15アミノ酸~約145アミノ酸、約15アミノ酸~約140アミノ酸、約15アミノ酸~約135アミノ酸、約15アミノ酸~約130アミノ酸、約15アミノ酸~約125アミノ酸、約15アミノ酸~約120アミノ酸、約15アミノ酸~約115アミノ酸、約15アミノ酸~約110アミノ酸、約15アミノ酸~約105アミノ酸、約15アミノ酸~約100アミノ酸、約15アミノ酸~約95アミノ酸、約15アミノ酸~約90アミノ酸、約15アミノ酸~約85アミノ酸、約15アミノ酸~約80アミノ酸、約15アミノ酸~約75アミノ酸、約15アミノ酸~約70アミノ酸、約15アミノ酸~約65アミノ酸、約15アミノ酸~約60アミノ酸、約15アミノ酸~約55アミノ酸、約15アミノ酸~約50アミノ酸、約15アミノ酸~約45アミノ酸、約15アミノ酸~約40アミノ酸、約15アミノ酸~約35アミノ酸、約15アミノ酸~約30アミノ酸、約15アミノ酸~約25アミノ酸、約15アミノ酸~約20アミノ酸、約20アミノ酸~約1000アミノ酸、約20アミノ酸~約950アミノ酸、約20アミノ酸~約900アミノ酸、約20アミノ酸~約850アミノ酸、約20アミノ酸~約800アミノ酸、約20アミノ酸~約750アミノ酸、約20アミノ酸~約700アミノ酸、約20アミノ酸~約650アミノ酸、約20アミノ酸~約600アミノ酸、約20アミノ酸~約550アミノ酸、約20アミノ酸~約500アミノ酸、約20アミノ酸~約450アミノ酸、約20アミノ酸~約400アミノ酸、約20アミノ酸~約350アミノ酸、約20アミノ酸~約300アミノ酸、約20アミノ酸~約280アミノ酸、約20アミノ酸~約260アミノ酸、約20アミノ酸~約240アミノ酸、約20アミノ酸~約220アミノ酸、約20アミノ酸~約200アミノ酸、約20アミノ酸~約195アミノ酸、約20アミノ酸~約190アミノ酸、約20アミノ酸~約185アミノ酸、約20アミノ酸~約180アミノ酸、約20アミノ酸~約175アミノ酸、約20アミノ酸~約170アミノ酸、約20アミノ酸~約165アミノ酸、約20アミノ酸~約160アミノ酸、約20アミノ酸~約155アミノ酸、約20アミノ酸~約150アミノ酸、約20アミノ酸~約145アミノ酸、約20アミノ酸~約140アミノ酸、約20アミノ酸~約135アミノ酸、約20アミノ酸~約130アミノ酸、約20アミノ酸~約125アミノ酸、約20アミノ酸~約120アミノ酸、約20アミノ酸~約115アミノ酸、約20アミノ酸~約110アミノ酸、約20アミノ酸~約105アミノ酸、約20アミノ酸~約100アミノ酸、約20アミノ酸~約95アミノ酸、約20アミノ酸~約90アミノ酸、約20アミノ酸~約85アミノ酸、約20アミノ酸~約80アミノ酸、約20アミノ酸~約75アミノ酸、約20アミノ酸~約70アミノ酸、約20アミノ酸~約65アミノ酸、約20アミノ酸~約60アミノ酸、約20アミノ酸~約55アミノ酸、約20アミノ酸~約50アミノ酸、約20アミノ酸~約45アミノ酸、約20アミノ酸~約40アミノ酸、約20アミノ酸~約35アミノ酸、約20アミノ酸~約30アミノ酸、約20アミノ酸~約25アミノ酸、約25アミノ酸~約1000アミノ酸、約25アミノ酸~約950アミノ酸、約25アミノ酸~約900アミノ酸、約25アミノ酸~約850アミノ酸、約25アミノ酸~約800アミノ酸、約25アミノ酸~約750アミノ酸、約25アミノ酸~約700アミノ酸、約25アミノ酸~約650アミノ酸、約25アミノ酸~約600アミノ酸、約25アミノ酸~約550アミノ酸、約25アミノ酸~約500アミノ酸、約25アミノ酸~約450アミノ酸、約25アミノ酸~約400アミノ酸、約25アミノ酸~約350アミノ酸、約25アミノ酸~約300アミノ酸、約25アミノ酸~約280アミノ酸、約25アミノ酸~約260アミノ酸、約25アミノ酸~約240アミノ酸、約25アミノ酸~約220アミノ酸、約25アミノ酸~約200アミノ酸、約25アミノ酸~約195アミノ酸、約25アミノ酸~約190アミノ酸、約25アミノ酸~約185アミノ酸、約25アミノ酸~約180アミノ酸、約25アミノ酸~約175アミノ酸、約25アミノ酸~約170アミノ酸、約25アミノ酸~約165アミノ酸、約25アミノ酸~約160アミノ酸、約25アミノ酸~約155アミノ酸、約25アミノ酸~約150アミノ酸、約25アミノ酸~約145アミノ酸、約25アミノ酸~約140アミノ酸、約25アミノ酸~約135アミノ酸、約25アミノ酸~約130アミノ酸、約25アミノ酸~約125アミノ酸、約25アミノ酸~約120アミノ酸、約25アミノ酸~約115アミノ酸、約25アミノ酸~約110アミノ酸、約25アミノ酸~約105アミノ酸、約25アミノ酸~約100アミノ酸、約25アミノ酸~約95アミノ酸、約25アミノ酸~約90アミノ酸、約25アミノ酸~約85アミノ酸、約25アミノ酸~約80アミノ酸、約25アミノ酸~約75アミノ酸、約25アミノ酸~約70アミノ酸、約25アミノ酸~約65アミノ酸、約25アミノ酸~約60アミノ酸、約25アミノ酸~約55アミノ酸、約25アミノ酸~約50アミノ酸、約25アミノ酸~約45アミノ酸、約25アミノ酸~約40アミノ酸、約25アミノ酸~約35アミノ酸、約25アミノ酸~約30アミノ酸、約30アミノ酸~約1000アミノ酸、約30アミノ酸~約950アミノ酸、約30アミノ酸~約900アミノ酸、約30アミノ酸~約850アミノ酸、約30アミノ酸~約800アミノ酸、約30アミノ酸~約750アミノ酸、約30アミノ酸~約700アミノ酸、約30アミノ酸~約650アミノ酸、約30アミノ酸~約600アミノ酸、約30アミノ酸~約550アミノ酸、約30アミノ酸~約500アミノ酸、約30アミノ酸~約450アミノ酸、約30アミノ酸~約400アミノ酸、約30アミノ酸~約350アミノ酸、約30アミノ酸~約300アミノ酸、約30アミノ酸~約280アミノ酸、約3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85アミノ酸~約190アミノ酸、約190アミノ酸~約1000アミノ酸、約190アミノ酸~約950アミノ酸、約190アミノ酸~約900アミノ酸、約190アミノ酸~約850アミノ酸、約190アミノ酸~約800アミノ酸、約190アミノ酸~約750アミノ酸、約190アミノ酸~約700アミノ酸、約190アミノ酸~約650アミノ酸、約190アミノ酸~約600アミノ酸、約190アミノ酸~約550アミノ酸、約190アミノ酸~約500アミノ酸、約190アミノ酸~約450アミノ酸、約190アミノ酸~約400アミノ酸、約190アミノ酸~約350アミノ酸、約190アミノ酸~約300アミノ酸、約190アミノ酸~約280アミノ酸、約190アミノ酸~約260アミノ酸、約190アミノ酸~約240アミノ酸、約190アミノ酸~約220アミノ酸、約190アミノ酸~約200アミノ酸、約190アミノ酸~約195アミノ酸、約195アミノ酸~約1000アミノ酸、約195アミノ酸~約950アミノ酸、約195アミノ酸~約900アミノ酸、約195アミノ酸~約850アミノ酸、約195アミノ酸~約800アミノ酸、約195アミノ酸~約750アミノ酸、約195アミノ酸~約700アミノ酸、約195アミノ酸~約650アミノ酸、約195アミノ酸~約600アミノ酸、約195アミノ酸~約550アミノ酸、約195アミノ酸~約500アミノ酸、約195アミノ酸~約450アミノ酸、約195アミノ酸~約400アミノ酸、約195アミノ酸~約350アミノ酸、約195アミノ酸~約300アミノ酸、約195アミノ酸~約280アミノ酸、約195アミノ酸~約260アミノ酸、約195アミノ酸~約240アミノ酸、約195アミノ酸~約220アミノ酸、約195アミノ酸~約200アミノ酸、約200アミノ酸~約1000アミノ酸、約200アミノ酸~約950アミノ酸、約200アミノ酸~約900アミノ酸、約200アミノ酸~約850アミノ酸、約200アミノ酸~約800アミノ酸、約200アミノ酸~約750アミノ酸、約200アミノ酸~約700アミノ酸、約200アミノ酸~約650アミノ酸、約200アミノ酸~約600アミノ酸、約200アミノ酸~約550アミノ酸、約200アミノ酸~約500アミノ酸、約200アミノ酸~約450アミノ酸、約200アミノ酸~約400アミノ酸、約200アミノ酸~約350アミノ酸、約200アミノ酸~約300アミノ酸、約200アミノ酸~約280アミノ酸、約200アミノ酸~約260アミノ酸、約200アミノ酸~約240アミノ酸、約200アミノ酸~約220アミノ酸、約220アミノ酸~約1000アミノ酸、約220アミノ酸~約950アミノ酸、約220アミノ酸~約900アミノ酸、約220アミノ酸~約850アミノ酸、約220アミノ酸~約800アミノ酸、約220アミノ酸~約750アミノ酸、約220アミノ酸~約700アミノ酸、約220アミノ酸~約650アミノ酸、約220アミノ酸~約600アミノ酸、約220アミノ酸~約550アミノ酸、約220アミノ酸~約500アミノ酸、約220アミノ酸~約450アミノ酸、約220アミノ酸~約400アミノ酸、約220アミノ酸~約350アミノ酸、約220アミノ酸~約300アミノ酸、約220アミノ酸~約280アミノ酸、約220アミノ酸~約260アミノ酸、約220アミノ酸~約240アミノ酸、約240アミノ酸~約1000アミノ酸、約240アミノ酸~約950アミノ酸、約240アミノ酸~約900アミノ酸、約240アミノ酸~約850アミノ酸、約240アミノ酸~約800アミノ酸、約240アミノ酸~約750アミノ酸、約240アミノ酸~約700アミノ酸、約240アミノ酸~約650アミノ酸、約240アミノ酸~約600アミノ酸、約240アミノ酸~約550アミノ酸、約240アミノ酸~約500アミノ酸、約240アミノ酸~約450アミノ酸、約240アミノ酸~約400アミノ酸、約240アミノ酸~約350アミノ酸、約240アミノ酸~約300アミノ酸、約240アミノ酸~約280アミノ酸、約240アミノ酸~約260アミノ酸、約260アミノ酸~約1000アミノ酸、約260アミノ酸~約950アミノ酸、約260アミノ酸~約900アミノ酸、約260アミノ酸~約850アミノ酸、約260アミノ酸~約800アミノ酸、約260アミノ酸~約750アミノ酸、約260アミノ酸~約700アミノ酸、約260アミノ酸~約650アミノ酸、約260アミノ酸~約600アミノ酸、約260アミノ酸~約550アミノ酸、約260アミノ酸~約500アミノ酸、約260アミノ酸~約450アミノ酸、約260アミノ酸~約400アミノ酸、約260アミノ酸~約350アミノ酸、約260アミノ酸~約300アミノ酸、約260アミノ酸~約280アミノ酸、約280アミノ酸~約1000アミノ酸、約280アミノ酸~約950アミノ酸、約280アミノ酸~約900アミノ酸、約280アミノ酸~約850アミノ酸、約280アミノ酸~約800アミノ酸、約280アミノ酸~約750アミノ酸、約280アミノ酸~約700アミノ酸、約280アミノ酸~約650アミノ酸、約280アミノ酸~約600アミノ酸、約280アミノ酸~約550アミノ酸、約280アミノ酸~約500アミノ酸、約280アミノ酸~約450アミノ酸、約280アミノ酸~約400アミノ酸、約280アミノ酸~約350アミノ酸、約280アミノ酸~約300アミノ酸、約300アミノ酸~約1000アミノ酸、約300アミノ酸~約950アミノ酸、約300アミノ酸~約900アミノ酸、約300アミノ酸~約850アミノ酸、約300アミノ酸~約800アミノ酸、約300アミノ酸~約750アミノ酸、約300アミノ酸~約700アミノ酸、約300アミノ酸~約650アミノ酸、約300アミノ酸~約600アミノ酸、約300アミノ酸~約550アミノ酸、約300アミノ酸~約500アミノ酸、約300アミノ酸~約450アミノ酸、約300アミノ酸~約400アミノ酸、約300アミノ酸~約350アミノ酸、約350アミノ酸~約1000アミノ酸、約350アミノ酸~約950アミノ酸、約350アミノ酸~約900アミノ酸、約350アミノ酸~約850アミノ酸、約350アミノ酸~約800アミノ酸、約350アミノ酸~約750アミノ酸、約350アミノ酸~約700アミノ酸、約350アミノ酸~約650アミノ酸、約350アミノ酸~約600アミノ酸、約350アミノ酸~約550アミノ酸、約350アミノ酸~約500アミノ酸、約350アミノ酸~約450アミノ酸、約350アミノ酸~約400アミノ酸、約400アミノ酸~約1000アミノ酸、約400アミノ酸~約950アミノ酸、約400アミノ酸~約900アミノ酸、約400アミノ酸~約850アミノ酸、約400アミノ酸~約800アミノ酸、約400アミノ酸~約750アミノ酸、約400アミノ酸~約700アミノ酸、約400アミノ酸~約650アミノ酸、約400アミノ酸~約600アミノ酸、約400アミノ酸~約550アミノ酸、約400アミノ酸~約500アミノ酸、約400アミノ酸~約450アミノ酸、約450アミノ酸~約1000アミノ酸、約450アミノ酸~約950アミノ酸、約450アミノ酸~約900アミノ酸、約450アミノ酸~約850アミノ酸、約450アミノ酸~約800アミノ酸、約450アミノ酸~約750アミノ酸、約450アミノ酸~約700アミノ酸、約450アミノ酸~約650アミノ酸、約450アミノ酸~約600アミノ酸、約450アミノ酸~約550アミノ酸、約450アミノ酸~約500アミノ酸、約500アミノ酸~約1000アミノ酸、約500アミノ酸~約950アミノ酸、約500アミノ酸~約900アミノ酸、約500アミノ酸~約850アミノ酸、約500アミノ酸~約800アミノ酸、約500アミノ酸~約750アミノ酸、約500アミノ酸~約700アミノ酸、約500アミノ酸~約650アミノ酸、約500アミノ酸~約600アミノ酸、約500アミノ酸~約550アミノ酸、約550アミノ酸~約1000アミノ酸、約550アミノ酸~約950アミノ酸、約550アミノ酸~約900アミノ酸、約550アミノ酸~約850アミノ酸、約550アミノ酸~約800アミノ酸、約550アミノ酸~約750アミノ酸、約550アミノ酸~約700アミノ酸、約550アミノ酸~約650アミノ酸、約550アミノ酸~約600アミノ酸、約600アミノ酸~約1000アミノ酸、約600アミノ酸~約950アミノ酸、約600アミノ酸~約900アミノ酸、約600アミノ酸~約850アミノ酸、約600アミノ酸~約800アミノ酸、約600アミノ酸~約750アミノ酸、約600アミノ酸~約700アミノ酸、約600アミノ酸~約650アミノ酸、約650アミノ酸~約1000アミノ酸、約650アミノ酸~約950アミノ酸、約650アミノ酸~約900アミノ酸、約650アミノ酸~約850アミノ酸、約650アミノ酸~約800アミノ酸、約650アミノ酸~約750アミノ酸、約650アミノ酸~約700アミノ酸、約700アミノ酸~約1000アミノ酸、約700アミノ酸~約950アミノ酸、約700アミノ酸~約900アミノ酸、約700アミノ酸~約850アミノ酸、約700アミノ酸~約800アミノ酸、約700アミノ酸~約750アミノ酸、約750アミノ酸~約1000アミノ酸、約750アミノ酸~約950アミノ酸、約750アミノ酸~約900アミノ酸、約750アミノ酸~約850アミノ酸、約750アミノ酸~約800アミノ酸、約800アミノ酸~約1000アミノ酸、約800アミノ酸~約950アミノ酸、約800アミノ酸~約900アミノ酸、約800アミノ酸~約850アミノ酸、約850アミノ酸~約1000アミノ酸、約850アミノ酸~約950アミノ酸、約850アミノ酸~約900アミノ酸、約900アミノ酸~約1000アミノ酸、約900アミノ酸~約950アミノ酸、又は約950アミノ酸~約1000アミノ酸のアミノ酸の総数を有し得る。
【0079】
本明細書に記載の任意の標的結合ドメインは、1×10-7M未満、1×10-8M未満、1×10-9M未満、1×10-10M未満、1×10-11M未満、1×10-12M未満、又は1×10-13M未満の解離平衡定数(KD)でTGF-βRIIのリガンドに結合することができる。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される抗原結合タンパク質構築物は、約1×10-3M~約1×10-5M、約1×10-4M~約1×10-6M、約1×10-5M~約1×10-7M、約1×10-6M~約1×10-8M、約1×10-7M~約1×10-9M、約1×10-8M~約1×10-10M、又は約1×10-9M~約1×10-11M(両端を含む)のKDで同定抗原に結合することができる。
【0080】
本明細書に記載のいずれかの標的結合ドメインは、TGF-βRII(例えば、TGF-β)のリガンドに、約1pM~約30nMのKDで結合することができる。(例えば、約1pM~約25nM、約1pM~約20nM、約1pM~約15nM、約1pM~約10nM、約1pM~約5nM、約1pM~約2nM、約1pM~約1nM、約1pM~約950pM、約1pM~約900pM、約1pM~約850pM、約1pM~約800pM、約1pM~約750pM、約1pM~約700pM、約1pM~約650pM、約1pM~約600pM、約1pM~約550pM、約1pM~約500pM、約1pM~約450pM、約1pM~約400pM、約1pM~約350pM、約1pM~約300pM、約1pM~約250pM、約1pM~約200pM、約1pM~約150pM、約1pM~約100pM、約1pM~約90pM、約1pM~約80pM、約1pM~約70pM、約1pM~約60pM、約1pM~約50pM、約1pM~約40pM、約1pM~約30pM、約1pM~約20pM、約1pM~約10pM、約1pM~約5pM、約1pM~約4pM、約1pM~約3pM、約1pM~約2pM、約2pM~約30nM、約2pM~約25nM、約2pM~約20nM、約2pM~約15nM、約2pM~約10nM、約2pM~約5nM、約2pM~約2nM、約2pM~約1nM、約2pM~約950pM、約2pM~約900pM、約2pM~約850pM、約2pM~約800pM、約2pM~約750pM、約2pM~約700pM、約2pM~約650pM、約2pM~約600pM、約2pM~約550pM、約2pM~約500pM、約2pM~約450pM、約2pM~約400pM、約2pM~約350pM、約2pM~約300pM、約2pM~約250pM、約2pM~約200pM、約2pM~約150pM、約2pM~約100pM、約2pM~約90pM、約2pM~約80pM、約2pM~約70pM、約2pM~約60pM、約2pM~約50pM、約2pM~約40pM、約2pM~約30pM、約2pM~約20pM、約2pM~約10pM、約2pM~約5pM、約2pM~約4pM、約2pM~約3pM、約5pM~約30nM、約5pM~約25nM、約5pM~約20nM、約5pM~約15nM、約5pM~約10nM、約5pM~約5nM、約5pM~約2nM、約5pM~約1nM、約5pM~約950pM、約5pM~約900pM、約5pM~約850pM、約5pM~約800pM、約5pM~約750pM、約5pM~約700pM、約5pM~約650pM、約5pM~約600pM、約5pM~約550pM、約5pM~約500pM、約5pM~約450pM、約5pM~約400pM、約5pM~約350pM、約5pM~約300pM、約5pM~約250pM、約5pM~約200pM、約5pM~約150pM、約5pM~約100pM、約5pM~約90pM、約5pM~約80pM、約5pM~約70pM、約5pM~約60pM、約5pM~約50pM、約5pM~約40pM、約5pM~約30pM、約5pM~約20pM、約5pM~約10pM、約10pM~約30nM、約10pM~約25nM、約10pM~約20nM、約10pM~約15nM、約10pM~約10nM、約10pM~約5nM、約10pM~約2nM、約10pM~約1nM、約10pM~約950pM、約10pM~約900pM、約10pM~約850pM、約10pM~約800pM、約10pM~約750pM、約10pM~約700pM、約10pM~約650pM、約10pM~約600pM、約10pM~約550pM、約10pM~約500pM、約10pM~約450pM、約10pM~約400pM、約10pM~約350pM、約10pM~約300pM、約10pM~約250pM、約10pM~約200pM、約10pM~約150pM、約10pM~約100pM、約10pM~約90pM、約10pM~約80pM、約10pM~約70pM、約10pM~約60pM、約10pM~約50pM、約10pM~約40pM、約10pM~約30pM、約10pM~約20pM、約15pM~約30nM、約15pM~約25nM、約15pM~約20nM、約15pM~約15nM、約15pM~約10nM、約15pM~約5nM、約15pM~約2nM、約15pM~約1nM、約15pM~約950pM、約15pM~約900pM、約15pM~約850pM、約15pM~約800pM、約15pM~約750pM、約15pM~約700pM、約15pM~約650pM、約15pM~約600pM、約15pM~約550pM、約15pM~約500pM、約15pM~約450pM、約15pM~約400pM、約15pM~約350pM、約15pM~約300pM、約15pM~約250pM、約15pM~約200pM、約15pM~約150pM、約15pM~約100pM、約15pM~約90pM、約15pM~約80pM、約15pM~約70pM、約15pM~約60pM、約15pM~約50pM、約15pM~約40pM、約15pM~約30pM、約15pM~約20pM、約20pM~約30nM、約20pM~約25nM、約20pM~約20nM、約20pM~約15nM、約20pM~約10nM、約20pM~約5nM、約20pM~約2nM、約20pM~約1nM、約20pM~約950pM、約20pM~約900pM、約20pM~約850pM、約20pM~約800pM、約20pM~約750pM、約20pM~約700pM、約20pM~約650pM、約20pM~約600pM、約20pM~約550pM、約20pM~約500pM、約20pM~約450pM、約20pM~約400pM、約20pM~約350pM、約20pM~約300pM、約20pM~約250pM、約20pM~約20pM、約200pM~約150pM、約20pM~約100pM、約20pM~約90pM、約20pM~約80pM、約20pM~約70pM、約20pM~約60pM、約20pM~約50pM、約20pM~約40pM、約20pM~約30pM、約30pM~約30nM、約30pM~約25nM、約30pM~約30nM、約30pM~約15nM、約30pM~約10nM、約30pM~約5nM、約30pM~約2nM、約30pM~約1nM、約30pM~約950pM、約30pM~約900pM、約30pM~約850pM、約30pM~約800pM、約30pM~約750pM、約30pM~約700pM、約30pM~約650pM、約30pM~約600pM、約30pM~約550pM、約30pM~約500pM、約30pM~約450pM、約30pM~約400pM、約30pM~約350pM、約30pM~約300pM、約30pM~約250pM、約30pM~約200pM、約30pM~約150pM、約30pM~約100pM、約30pM~約90pM、約30pM~約80pM、約30pM~約70pM、約30pM~約60pM、約30pM~約50pM、約30pM~約40pM、約40pM~約30nM、約40pM~約25nM、約40pM~約30nM、約40pM~約15nM、約40pM~約10nM、約40pM~約5nM、約40pM~約2nM、約40pM~約1nM、約40pM~約950pM、約40pM~約900pM、約40pM~約850pM、約40pM~約800pM、約40pM~約750pM、約40pM~約700pM、約40pM~約650pM、約40pM~約600pM、約40pM~約550pM、約40pM~約500pM、約40pM~約450pM、約40pM~約400pM、約40pM~約350pM、約40pM~約300pM、約40pM~約250pM、約40pM~約200pM、約40pM~約150pM、約40pM~約100pM、約40pM~約90pM、約40pM~約80pM、約40pM~約70pM、約40pM~約60pM、約40pM~約50pM、約50pM~約30nM、約50pM~約25nM、約50pM~約30nM、約50pM~約15nM、約50pM~約10nM、約50pM~約5nM、約50pM~約2nM、約50pM~約1nM、約50pM~約950pM、約50pM~約900pM、約50pM~約850pM、約50pM~約800pM、約50pM~約750pM、約50pM~約700pM、約50pM~約650pM、約50pM~約600pM、約50pM~約550pM、約50pM~約500pM、約50pM~約450pM、約50pM~約400pM、約50pM~約350pM、約50pM~約300pM、約50pM~約250pM、約50pM~約200pM、約50pM~約150pM、約50pM~約100pM、約50pM~約90pM、約50pM~約80pM、約50pM~約70pM、約50pM~約60pM、約60pM~約30nM、約60pM~約25nM、約60pM~約30nM、約60pM~約15nM、約60pM~約10nM、約60pM~約5nM、約60pM~約2nM、約60pM~約1nM、約60pM~約950pM、約60pM~約900pM、約60pM~約850pM、約60pM~約800pM、約60pM~約750pM、約60pM~約700pM、約60pM~約650pM、約60pM~約600pM、約60pM~約550pM、約60pM~約500pM、約60pM~約450pM、約60pM~約400pM、約60pM~約350pM、約60pM~約300pM、約60pM~約250pM、約60pM~約200pM、約60pM~約150pM、約60pM~約100pM、約60pM~約90pM、約60pM~約80pM、約60pM~約70pM、約70pM~約30nM、約70pM~約25nM、約70pM~約30nM、約70pM~約15nM、約70pM~約10nM、約70pM~約5nM、約70pM~約2nM、約70pM~約1nM、約70pM~約950pM、約70pM~約900pM、約70pM~約850pM、約70pM~約800pM、約70pM~約750pM、約70pM~約700pM、約70pM~約650pM、約70pM~約600pM、約70pM~約550pM、約70pM~約500pM、約70pM~約450pM、約70pM~約400pM、約70pM~約350pM、約70pM~約300pM、約70pM~約250pM、約70pM~約200pM、約70pM~約150pM、約70pM~約100pM、約70pM~約90pM、約70pM~約80pM、約80pM~約30nM、約80pM~約25nM、約80pM~約30nM、約80pM~約15nM、約80pM~約10nM、約80pM~約5nM、約80pM~約2nM、約80pM~約1nM、約80pM~約950pM、約80pM~約900pM、約80pM~約850pM、約80pM~約800pM、約80pM~約750pM、約80pM~約700pM、約80pM~約650pM、約80pM~約600pM、約80pM~約550pM、約80pM~約500pM、約80pM~約450pM、約80pM~約400pM、約80pM~約350pM、約80pM~約300pM、約80pM~約250pM、約80pM~約200pM、約80pM~約150pM、約80pM~約100pM、約80pM~約90pM、約90pM~約30nM、約90pM~約25nM、約90pM~約30nM、約90pM~約15nM、約90pM~約10nM、約90pM~約5nM、約90pM~約2nM、約90pM~約1nM、約90pM~約950pM、約90pM~約900pM、約90pM~約850pM、約90pM~約800pM、約90pM~約750pM、約90pM~約700pM、約90pM~約650pM、約90pM~約600pM、約90pM~約550pM、約90pM~約500pM、約90pM~約450pM、約90pM~約400pM、約90pM~約350pM、約90pM~約3
00pM、約90pM~約250pM、約90pM~約200pM、約90pM~約150pM、約90pM~約100pM、約100pM~約30nM、約100pM~約25nM、約100pM~約30nM、約100pM~約15nM、約100pM~約10nM、約100pM~約5nM、約100pM~約2nM、約100pM~約1nM、約100pM~約950pM、約100pM~約900pM、約100pM~約850pM、約100pM~約800pM、約100pM~約750pM、約100pM~約700pM、約100pM~約650pM、約100pM~約600pM、約100pM~約550pM、約100pM~約500pM、約100pM~約450pM、約100pM~約400pM、約100pM~約350pM、約100pM~約300pM、約100pM~約250pM、約100pM~約200pM、約100pM~約150pM、約150pM~約30nM、約150pM~約25nM、約150pM~約30nM、約150pM~約15nM、約150pM~約10nM、約150pM~約5nM、約150pM~約2nM、約150pM~約1nM、約150pM~約950pM、約150pM~約900pM、約150pM~約850pM、約150pM~約800pM、約150pM~約750pM、約150pM~約700pM、約150pM~約650pM、約150pM~約600pM、約150pM~約550pM、約150pM~約500pM、約150pM~約450pM、約150pM~約400pM、約150pM~約350pM、約150pM~約300pM、約150pM~約250pM、約150pM~約200pM、約200pM~約30nM、約200pM~約25nM、約200pM~約30nM、約200pM~約15nM、約200pM~約10nM、約200pM~約5nM、約200pM~約2nM、約200pM~約1nM、約200pM~約950pM、約200pM~約900pM、約200pM~約850pM、約200pM~約800pM、約200pM~約750pM、約200pM~約700pM、約200pM~約650pM、約200pM~約600pM、約200pM~約550pM、約200pM~約500pM、約200pM~約450pM、約200pM~約400pM、約200pM~約350pM、約200pM~約300pM、約200pM~約250pM、約300pM~約30nM、約300pM~約25nM、約300pM~約30nM、約300pM~約15nM、約300pM~約10nM、約300pM~約5nM、約300pM~約2nM、約300pM~約1nM、約300pM~約950pM、約300pM~約900pM、約300pM~約850pM、約300pM~約800pM、約300pM~約750pM、約300pM~約700pM、約300pM~約650pM、約300pM~約600pM、約300pM~約550pM、約300pM~約500pM、約300pM~約450pM、約300pM~約400pM、約300pM~約350pM、約400pM~約30nM、約400pM~約25nM、約400pM~約30nM、約400pM~約15nM、約400pM~約10nM、約400pM~約5nM、約400pM~約2nM、約400pM~約1nM、約400pM~約950pM、約400pM~約900pM、約400pM~約850pM、約400pM~約800pM、約400pM~約750pM、約400pM~約700pM、約400pM~約650pM、約400pM~約600pM、約400pM~約550pM、約400pM~約500pM、約500pM~約30nM、約500pM~約25nM、約500pM~約30nM、約500pM~約15nM、約500pM~約10nM、約500pM~約5nM、約500pM~約2nM、約500pM~約1nM、約500pM~約950pM、約500pM~約900pM、約500pM~約850pM、約500pM~約800pM、約500pM~約750pM、約500pM~約700pM、約500pM~約650pM、約500pM~約600pM、約500pM~約550pM、約600pM~約30nM、約600pM~約25nM、約600pM~約30nM、約600pM~約15nM、約600pM~約10nM、約600pM~約5nM、約600pM~約2nM、約600pM~約1nM、約600pM~約950pM、約600pM~約900pM、約600pM~約850pM、約600pM~約800pM、約600pM~約750pM、約600pM~約700pM、約600pM~約650pM、約700pM~約30nM、約700pM~約25nM、約700pM~約30nM、約700pM~約15nM、約700pM~約10nM、約700pM~約5nM、約700pM~約2nM、約700pM~約1nM、約700pM~約950pM、約700pM~約900pM、約700pM~約850pM、約700pM~約800pM、約700pM~約750pM、約800pM~約30nM、約800pM~約25nM、約800pM~約30nM、約800pM~約15nM、約800pM~約10nM、約800pM~約5nM、約800pM~約2nM、約800pM~約1nM、約800pM~約950pM、約800pM~約900pM、約800pM~約850pM、約900pM~約30nM、約900pM~約25nM、約900pM~約30nM、約900pM~約15nM、約900pM~約10nM、約900pM~約5nM、約900pM~約2nM、約900pM~約1nM、約900pM~約950pM、約1nM~約30nM、約1nM~約25nM、約1nM~約20nM、約1nM~約15nM、約1nM~約10nM、約1nM~約5nM、約2nM~約30nM、約2nM~約25nM、約2nM~約20nM、約2nM~約15nM、約2nM~約10nM、約2nM~約5nM、約4nM~約30nM、約4nM~約25nM、約4nM~約20nM、約4nM~約15nM、約4nM~約10nM、約4nM~約5nM、約5nM~約30nM、約5nM~約25nM、約5nM~約20nM、約5nM~約15nM、約5nM~約10nM、約10nM~約30nM、約10nM~約25nM、約10nM~約20nM、約10nM~約15nM、約15nM~約30nM、約15nM~約25nM、約15nM~約20nM、約20nM~約30nM、及び約20nM~約25nM)。
【0081】
本明細書に記載の標的結合ドメインのいずれも、約1nM~約10nM(例えば、約1nM~約9nM、約1nM~約8nM、約1nM~約7nM、約1nM~約6nM、約1nM~約5nM、約1nM~約4nM、約1nM~約3nM、約1nM~約2nM、約2nM~約10nM、約2nM~約9nM、約2nM~約8nM、約2nM~約7nM、約2nM~約6nM、約2nM~約5nM、約2nM~約4nM、約2nM~約3nM、約3nM~約10nM、約3nM~約9nM、約3nM~約8nM、約3nM~約7nM、約3nM~約6nM、約3nM~約5nM、約3nM~約4nM、約4nM~約10nM、約4nM~約9nM、約4nM~約8nM、約4nM~約7nM、約4nM~約6nM、約4nM~約5nM、約5nM~約10nM、約5nM~約9nM、約5nM~約8nM、約5nM~約7nM、約5nM~約6nM、約6nM~約10nM、約6nM~約9nM、約6nM~約8nM、約6nM~約7nM、約7nM~約10nM、約7nM~約9nM、約7nM~約8nM、約8nM~約10nM、約8nM~約9nM、及び約9nM~約10nM)のKDを有するTGFβRIIのリガンドに結合し得る。
【0082】
当技術分野で公知の様々な異なる方法を使用して、本明細書に記載の抗原結合タンパク質構築物のいずれかのKD値を決定することができる(例えば、電気泳動移動度シフトアッセイ、フィルター結合アッセイ、表面プラズモン共鳴、及び生体分子結合動態アッセイなど)。
【0083】
抗原結合ドメイン
本明細書に記載される多重鎖キメラポリペプチドのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン及び第2の標的結合ドメインは、同じ抗原に特異的に結合する。これらの多重鎖キメラポリペプチドのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン及び第2の標的結合ドメインは、同じエピトープに特異的に結合する。これらの多重鎖キメラポリペプチドのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン及び第2の標的結合ドメインは、同じアミノ酸配列を含む。
【0084】
本明細書に記載される多重鎖キメラポリペプチドのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン及び第2の標的結合ドメインは、異なる抗原に特異的に結合する。
【0085】
本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチドのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン及び第2の標的結合ドメインの一方又は両方は、抗原結合ドメインである。本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチドのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン及び第2の標的結合ドメインは、それぞれ抗原結合ドメインである。
【0086】
本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチドのいずれかのいくつかの実施形態では、抗原結合ドメインは、scFv又は単一ドメイン抗体(例えば、VHH又はVNARドメイン)を含むか、又はそれである。
【0087】
一部の例では、抗原結合ドメイン(例えば、本明細書に記載の抗原結合ドメインのいずれか)は、TGF-βRIIのリガンドに特異的に結合することができる(例えば、それぞれが参照により本明細書に組み込まれる、US 2021/0061897、US 2020/0399358、US 2020/0392221、US 2019/0315850、及びUS 2019/0177406に記載のTGF-βに特異的に結合することができる抗原結合ドメインを参照されたい)。
【0088】
本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチドのいずれかに存在する抗原結合ドメインは、それぞれ独立して、VHHドメイン、VNARドメイン、及びscFvからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される抗原結合性ドメインのいずれかは、BiTe、(scFv)2、ナノボディ、ナノボディ-HSA、DART、TandAb、scダイアボディ(Diabody)、scダイアボディ-CH3、scFv-CH-CL-scFv、HSAbody、scダイアボディ-HAS、又はタンデム-scFvである。多重鎖キメラポリペプチドのいずれかにおいて使用することができる抗原結合ドメインの更なる例は、当技術分野において公知である。
【0089】
VHHドメインは、ラクダ科動物において見出すことができる単一単量体可変抗体ドメインである。VNARドメインは、軟骨魚類において見出すことができる単一単量体可変抗体ドメインである。VHHドメイン及びVNARドメインの非限定的な態様は、例えば、Cromie et al.,Curr.Top.Med.Chem.15:2543-2557,2016;De Genst et al.,Dev.Comp.Immunol.30:187-198,2006;De Meyer et al.,Trends Biotechnol.32:263-270,2014;Kijanka et al.,Nanomedicine 10:161-174,2015;Kovaleva et al.,Expert.Opin.Biol.Ther.14:1527-1539,2014;Krah et al.,Immunopharmacol.Immunotoxicol.38:21-28,2016;Mujic-Delic et al.,Trends Pharmacol.Sci.35:247-255,2014;Muyldermans,J.Biotechnol.74:277-302,2001;Muyldermans et al.,Trends Biochem.Sci.26:230-235,2001;Muyldermans,Ann.Rev.Biochem.82:775-797,2013;Rahbarizadeh et al.,Immunol.Invest.40:299-338,2011;Van Audenhove et al.,EBioMedicine 8:40-48,2016;Van Bockstaele et al.,Curr.Opin.Investig.Drugs 10:1212-1224,2009;Vincke et al.,Methods Mol.Biol.911:15-26,2012、and Wesolowski et al.,Med.Microbiol.Immunol.198:157-174,2009に記載されている。
【0090】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチド中の抗原結合ドメインのそれぞれは、両方ともVHHドメインであるか、又は少なくとも1つの抗原結合ドメインがVHHドメインである。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチド中の抗原結合ドメインのそれぞれは、両方ともVNARドメインであるか、又は少なくとも1つの抗原結合ドメインがVNARドメインである。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチド中の抗原結合ドメインのそれぞれは、両方ともscFvドメインであるか、又は少なくとも1つの抗原結合ドメインがscFvドメインである。
【0091】
いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチド中に存在するポリペプチドのうちの2つ又はそれを超えるポリペプチドは、本明細書中に記載される抗原結合ドメインのいずれか、例えば、抗体の抗原結合断片(例えば、本明細書中に記載される抗体の抗原結合断片のいずれか)、VHH-scAb、VHH-Fab、Dual scFab、F(ab’)2、ダイアボディ、crossMab、DAF(ツーインワン)、DAF(フォーインワン)、DutaMab、DT-IgG、ノブインホール共通軽鎖、ノブインホールアセンブリ、電荷対、Fabアーム交換、SEEDbody、LUZ-Y、Fcab、κλ-body、直交Fab、DVD-IgG、IgG(H)-scFv、scFv-(H)IgG、IgG(L)-scFv、scFv-(L)IgG、IgG(L,H)-Fv、IgG(H)-V、V(H)-IgG、IgG(L)-V、V(L)-IgG、KIH IgG-scFab、2scFv-IgG、IgG-2 scFv、scFv 4-Ig、Zybody、DVI-IgG、ダイアボディ-CH 3、トリプルボディ、ミニ抗体、ミニボディ、TriBiミニボディ、scFv-CH3 KIH、Fab-scFv、F(ab’)2-scFv2、scFv-KIH、Fab-scFv-Fc、4価HCAb、scダイアボディ-Fc、ダイアボディ-Fc、タンデムscFv-Fc、イントラボディ、ドック及びロック、lmmTAC、IgG-IgGコンジュゲート、Cov-X-Body及びscFv 1-PEG-scFv2を形成するために集合することができる(例えば、非共有結合的に集合する)。例えば、Spiess et al.,Mol.Immunol.67:95-106,2015を参照されたく、これらの要素の説明のために、これらと共に、その全体が組み込まれる。抗体の抗原結合断片の非限定的な例としては、Fv断片、Fab断片、F(ab’)2断片及びFab’断片が挙げられる。抗体の抗原結合断片の更なる例は、IgGの抗原結合断片(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、又はIgG4の抗原結合断片)(例えば、ヒト又はヒト化IgGの抗原結合断片、例えば、ヒト又はヒト化IgG1、IgG2、IgG3、又はIgG4);IgAの抗原結合性断片(例えば、IgA1又はIgA2の抗原結合性断片)(例えば、ヒト又はヒト化IgAの抗原結合性断片、例えば、ヒト又はヒト化IgA1又はIgA2);IgDの抗原結合断片(例えば、ヒト又はヒト化IgDの抗原結合断片);IgEの抗原結合性断片(例えば、ヒトIgE又はヒト化IgEの抗原結合性断片);又はIgMの抗原結合断片(例えば、ヒト又はヒト化IgMの抗原結合断片)である。
【0092】
「Fv」断片は、1つの重鎖可変ドメイン及び1つの軽鎖可変ドメインの非共有結合二量体を含む。
【0093】
「Fab」断片は、Fv断片の重鎖可変ドメイン及び軽鎖可変ドメインに加えて、軽鎖の定常ドメイン及び重鎖の第1の定常ドメイン(CH1)を含む。
【0094】
「F(ab’)2」断片は、ヒンジ領域の近くでジスルフィド結合によって連結された2つのFab断片を含む。
【0095】
「二重可変ドメイン免疫グロブリン」又は「DVD-Ig」は、例えば、DiGiammarino et al.,Methods Mol.Biol.899:145-156,2012;Jakob et al.,MABs 5:358-363,2013;及び米国特許第7612181号;同第8,258,268号;同第8,586,714号;同第8,716,450号;同第8,722,855号;同第8735546号;及び同第8822645号に記載されている多価及び多重特異性結合タンパク質を指し、これらはそれぞれ、その全体が参照により組み込まれる。
【0096】
DARTは、例えばGarber,Nature Reviews Drug Discovery 13:799-801,2014に記載されている。
【0097】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の抗原結合ドメインのいずれかは、タンパク質、炭水化物、脂質、及びこれらの組合せからなる群から選択される抗原に結合することができる。
【0098】
抗原結合ドメインの更なる例及び態様は、当技術分野において公知である。
【0099】
可溶性受容体
本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチドのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン及び第2の標的結合ドメインの一方又は両方は、可溶性インターロイキン受容体、可溶性サイトカイン受容体又はリガンド受容体である。いくつかの実施形態では、可溶性受容体は、可溶性TGF-β受容体II(TGF-βRII)である(Yung et al.,Am.J.Resp.Crit.Care Med.194(9):1140-1151,2016に記載されているものを参照されたい)、又は可溶性TGF-βRIII(例えば、Heng et al.,Placenta 57:320,2017に記載されているものを参照されたい)。
【0100】
可溶性インターロイキン受容体及び可溶性サイトカイン受容体の更なる例は、当該分野で公知である。
【0101】
追加の標的結合ドメイン
多重鎖キメラポリペプチドのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、1つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10)の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知の例示的な標的結合ドメインのいずれか)を更に含み、1つ以上の追加の抗原結合ドメインのうちの少なくとも1つは、可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知の例示的な可溶性組織因子ドメインのいずれか)と一対の親和性ドメインの第1のドメイン(例えば、本明細書に記載される親和性ドメインの例示的な対のいずれかの例示的な第1のドメインのいずれか)との間に位置する。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載される例示的な可溶性組織因子ドメインのいずれか)と、1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの少なくとも1つ(例えば、本明細書に記載される例示的な標的結合ドメインのいずれか)との間のリンカー配列(例えば、本明細書に記載される例示的なリンカー配列のいずれか)、及び/又は1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの少なくとも1つ(例えば、本明細書に記載されるか又は当技術分野で公知の例示的な標的結合ドメインのいずれか)と、一対の親和性ドメインの第1のドメイン(例えば、本明細書に記載される例示的な親和性ドメインの対の本明細書に記載される例示的な第1のドメインのいずれか)との間のリンカー配列(例えば、本明細書に記載されるか、当技術分野で公知の例示的なリンカー配列のいずれか)を更に含み得る。
【0102】
本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチドのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、第1のキメラポリペプチドのN末端及び/又はC末端に、1つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10)の追加の標的結合ドメインを更に含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの少なくとも1つ(例えば、本明細書に記載の又は当技術分野で公知の例示的な標的結合ドメインのいずれか)は、第1のキメラポリペプチド中の一対の親和性ドメインの第1のドメイン(例えば、本明細書に記載の親和性ドメインの例示的な対のいずれかの本明細書に記載の例示的な第1のドメインのいずれか)に直接隣接する。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの少なくとも1つ(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知の例示的な標的結合ドメインのいずれか)と、一対の親和性ドメインの第1のドメイン(例えば、本明細書に記載される親和性ドメインの例示的な対のいずれかの本明細書に記載される例示的な第1のドメインのいずれか)との間に、リンカー配列(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知の例示的なリンカー配列のいずれか)を更に含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの少なくとも1つ(例えば、本明細書に記載されている又は当技術分野で公知の例示的な標的結合ドメインのいずれか)は、第1のキメラポリペプチド中の第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載されている又は当技術分野で公知の例示的な標的結合ドメインのいずれか)に直接隣接する。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの少なくとも1つ(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知の例示的な標的結合ドメインのいずれか)と第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知の例示的な標的結合ドメインのいずれか)との間にリンカー配列(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知の例示的なリンカー配列のいずれか)を更に含む。
【0103】
本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチドのいずれかのいくつかの実施形態では、1つ以上の追加の標的結合ドメインの少なくとも1つ(例えば、本明細書に記載の又は当技術分野で公知の例示的な標的結合ドメインのいずれか)は、第1のキメラポリペプチドのN及び/又はC末端に配置され、1つ以上の追加の標的結合ドメインの少なくとも1つ(例えば、本明細書に記載の又は当技術分野で公知の例示的な標的結合ドメインのいずれか)は、第1のキメラポリペプチド中の可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載の又は当技術分野で公知の例示的な可溶性組織因子ドメインのいずれか)と一対の親和性ドメインの第1のドメイン(例えば、本明細書に記載の親和性ドメインの例示的な対のいずれかの例示的な第1のドメインのいずれか)との間に位置する。いくつかの実施形態では、N末端に配置された1つ以上の追加の標的結合ドメインの少なくとも1つの追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知の例示的な標的結合ドメインのいずれか)は、第1のキメラポリペプチド中の第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知の例示的な標的結合ドメインのいずれか)又は一対の親和性ドメインの第1のドメイン(例えば、本明細書に記載される親和性ドメインの例示的な対のいずれかの本明細書に記載される例示的な第1のドメインのいずれか)に直接隣接する。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、第1のキメラポリペプチド中の少なくとも1つの追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知の例示的な標的結合ドメインのいずれか)と第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知の例示的な標的結合ドメインのいずれか)又は一対の親和性ドメインの第1のドメイン(例えば、本明細書に記載される親和性ドメインの例示的な対のいずれかの本明細書に記載される例示的な第1のドメインのいずれか)との間に配置されたリンカー配列(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知のリンカー配列のいずれか)を更に含む。いくつかの実施形態では、C末端に配置された1つ以上の追加の標的結合ドメインの少なくとも1つの追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知の例示的な標的結合ドメインのいずれか)は、第1のキメラポリペプチド中の第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知の例示的な標的結合ドメインのいずれか)又は一対の親和性ドメインの第1のドメイン(例えば、本明細書に記載される親和性ドメインの例示的な対のいずれかの例示的な第1のドメインのいずれか)に直接隣接する。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、第1のキメラポリペプチド中の少なくとも1つの追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知の例示的な標的結合ドメインのいずれか)と第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知の例示的な標的結合ドメインのいずれか)又は一対の親和性ドメインの第1のドメイン(例えば、本明細書に記載される親和性ドメインの例示的な対のいずれかの本明細書に記載される例示的な第1のドメインのいずれか)との間に配置されたリンカー配列(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知のリンカー配列のいずれか)を更に含む。いくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載される例示的な可溶性組織因子ドメインのいずれか)と一対の親和性ドメインの第1のドメイン(例えば、本明細書に記載される第1のドメインのいずれか又は本明細書に記載される例示的な親和性ドメインの対のいずれか)との間に位置する1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの少なくとも1つ(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知の例示的な標的結合ドメインのいずれか)は、可溶性組織因子ドメイン、及び/又は一対の親和性ドメインの第1のドメインに直接隣接する。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、(i)可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な可溶性組織因子ドメインのいずれか)と一対の親和性ドメインの第1のドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な親和性ドメインの対のいずれかの例示的な第1のドメインのいずれか)との間に位置する、可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な可溶性組織因子ドメインのいずれか)と1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの少なくとも1つ(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知の例示的な標的結合ドメイン)との間、及び/又は(ii)一対の親和性ドメインの第1のドメインと、可溶性組織因子ドメインと一対の親和性ドメインの第1のドメインとの間に位置する、一対の親和性ドメインの第1のドメインと1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの少なくとも1つとの間、に配置されたリンカー配列(例えば、本明細書に記載の例示的なリンカー配列のいずれか)を更に含む。
【0104】
本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチドのいずれかのいくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、第2のキメラポリペプチドのN末端及び/又はC末端に、1つ以上(例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、又は10)の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な標的結合ドメインのいずれか)を更に含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知の例示的な標的結合ドメインのいずれか)のうちの少なくとも1つは、第2のキメラポリペプチド中の一対の親和性ドメインの第2のドメイン(例えば、本明細書に記載される親和性ドメインの例示的な対のいずれかの例示的な第2のドメインのいずれか)に直接隣接する。いくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、第2のキメラポリペプチド中の1つ以上の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知の例示的な標的結合ドメインのいずれか)のうちの少なくとも1つと、一対の親和性ドメインの第2のドメイン(例えば、本明細書に記載される親和性ドメインの例示的な対のいずれかの本明細書に記載される第2のドメインのいずれか)との間にリンカー配列(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知の例示的なリンカー配列のいずれか)を更に含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載されている又は当技術分野で公知の例示的な標的結合ドメインのいずれか)のうちの少なくとも1つは、第2のキメラポリペプチド中の第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載されている又は当技術分野で公知の標的結合ドメインのいずれか)に直接隣接する。いくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、第2のキメラポリペプチド中の1つ以上の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知の例示的な標的結合ドメインのいずれか)のうちの少なくとも1つと第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知の例示的な標的結合ドメインのいずれか)との間にリンカー配列(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知の例示的なリンカー配列のいずれか)を更に含む。
【0105】
本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチドのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、及び1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの2つ以上(例えば、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、又は10以上)は、同じ抗原に特異的に結合する。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、及び1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの2つ以上(例えば、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、又は10以上)は、同じエピトープに特異的に結合する。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、及び1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの2つ以上(例えば、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、又は10以上)は、同じアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、及び1つ以上の追加の標的結合ドメインはそれぞれ、同じ抗原に特異的に結合する。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、及び1つ以上の追加の標的結合ドメインはそれぞれ、同じエピトープに特異的に結合する。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、及び1つ以上の追加の標的結合ドメインはそれぞれ、同じアミノ酸配列を含む。
【0106】
本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチドのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、及び1つ以上の追加の標的結合ドメインは、異なる抗原に特異的に結合する。本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチドのいずれかのいくつかの態様において、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、及び1つ以上の標的結合ドメインのうちの1つ以上(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、又は10以上)は、抗原結合ドメインである。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、及び1つ以上の追加の標的結合ドメインはそれぞれ、抗原結合ドメイン(例えば、scFv又は単一ドメイン抗体)である。
【0107】
親和性ドメインの対
いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチドは、1)一対の親和性ドメインの第1のドメインを含む第1のキメラポリペプチド、及び2)一対の親和性ドメインの第2のドメインを含む第2のキメラポリペプチドを含み、その結果、第1のキメラポリペプチド及び第2のキメラポリペプチドは、一対の親和性ドメインの第1のドメイン及び第2のドメインの結合を介して会合する。いくつかの態様において、親和性ドメインの対は、ヒトIL-15受容体(IL15Rα)のアルファ鎖由来のスシドメイン、及び可溶性IL-15である。短いコンセンサス反復又は1型糖タンパク質モチーフとしても知られるスシドメインは、タンパク質-タンパク質相互作用における一般的なモチーフである。スシドメインは、補体成分C1r、C1s、H因子、及びC2m、並びに非免疫学的分子XIII因子及びβ2-糖タンパク質を含む多くのタンパク質結合分子上で同定されている。典型的なスシドメインは、約60アミノ酸残基を有し、4つのシステインを含有する(Ranganathan,Pac.Symp Biocomput.2000:155-67)。第1のシステインは第3のシステインとジスルフィド結合を形成することができ、第2のシステインは第4のシステインとジスルフィド架橋を形成することができる。親和性ドメインの対の一方のメンバーが可溶性IL-15であるいくつかの実施形態では、可溶性IL15は、D8N又はD8Aアミノ酸置換を有する。親和性ドメインの対の一方のメンバーがヒトIL-15受容体(IL15Rα)のアルファ鎖であるいくつかの実施形態では、ヒトIL15Rαは成熟全長IL15Rαである。いくつかの実施形態では、親和性ドメインの対は、バルナーゼ及びバーンスターである。いくつかの実施形態では、親和性ドメインの対は、PKA及びAKAPである。いくつかの実施形態では、親和性ドメインの対は、変異RNase I断片に基づくアダプター/ドッキングタグモジュール(Rossi,Proc Natl Acad Sci USA.103:6841-6846,2006;Sharkey et al.,Cancer Res.68:5282-5290,2008;Rossi et al.,Trends Pharmacol Sci.33:474-481,2012)又はタンパク質シンタキシン、シナプトタグミン、シナプトブレビン、及びSNAP25の相互作用に基づくSNAREモジュール(Deyev et al.,Nat Biotechnol.1486-1492,2003)である。
【0108】
いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチドは、一対の親和性ドメインの第1のドメインを含み、多重鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチドは、一対の親和性ドメインの第2のドメインを含み、ここで、一対の親和性ドメインの第1のドメイン及び一対の親和性ドメインの第2のドメインは、解離平衡定数(KD)が1×10-7M未満、1×10-8M未満、1×10-9M未満、1×10-10M未満、1×10-11M未満、1×10-12M未満、又は1×10-13M未満で互いにに結合する。いくつかの実施形態では、一対の親和性ドメインの第1のドメイン及び一対の親和性ドメインの第2のドメインは、KDが、約1x10-4M~約1x10-6M、約1x10-5M~約1x10-7M、約1x10-6M~約1x10-8M、約1x10-7M~約1x10-9M、約1x10-8M~約1x10-10M、約1x10-9M~約1x10-11M、約1x10-10M~約1x10-12M、約1x10-11M~約1x10-13M、約1x10-4M~約1x10-5M、約1x10-5M~約1x10-6M、約1x10-6M~約1x10-7M、約1x10-7M~約1x10-8M、約1x10-8M~約1x10-9M、約1x10-9M~約1x10-10M、約1x10-10M~約1x10-11M、約1x10-11M~約1x10-12M、又は約1x10-12M~約1x10-13M(両端を含む)で互いに結合する。当技術分野で公知の様々な異なる方法のいずれかを使用して、一対の親和性ドメインの第1のドメインと一対の親和性ドメインの第2のドメインとの結合のKD値を決定することができる(例えば、電気泳動移動度シフトアッセイ、フィルター結合アッセイ、表面プラズモン共鳴及び生体分子結合速度論アッセイなど)。
【0109】
いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチドは、一対の親和性ドメインの第1のドメインを含み、多重鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチドは、一対の親和性ドメインの第2のドメインを含み、一対の親和性ドメインの第1のドメイン、一対の親和性ドメインの第2のドメイン、又はその両方は、約10~100アミノ酸長である。例えば、一対の親和性ドメインの第1のドメイン、一対の親和性ドメインの第2のドメイン、又はその両方は、約10~100アミノ酸長、約15~100アミノ酸長、約20~100アミノ酸長、約25~100アミノ酸長、約30~100アミノ酸長、約35~100アミノ酸長、約40~100アミノ酸長、約45~100アミノ酸長、約50~100アミノ酸長、約55~100アミノ酸長、約60~100アミノ酸長、約65~100アミノ酸長、約70~100アミノ酸長、約75~100アミノ酸長、約80~100アミノ酸長、約85~100アミノ酸長、約90~100アミノ酸長、約95~100アミノ酸長、約10~95アミノ酸長、約10~90アミノ酸長、約10~85アミノ酸長、約10~80アミノ酸長、約10~75アミノ酸長、約10~70アミノ酸長、約10~65アミノ酸長、約10~60アミノ酸長、約10~55アミノ酸長、約10~50アミノ酸長、約10~45アミノ酸長、約10~40アミノ酸長、約10~35アミノ酸長、約10~30アミノ酸長、約10~25アミノ酸長、約10~20アミノ酸長、約10~15アミノ酸長、約20~30アミノ酸長、約30~40アミノ酸長、約40~50アミノ酸長、約50~60アミノ酸長、約60~70アミノ酸長、約70~80アミノ酸長、約80~90アミノ酸長、約90~100アミノ酸長、約20~90アミノ酸長、約30~80アミノ酸長、約40~70アミノ酸長、約50~60アミノ酸長、又はその間の任意の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、一対の親和性ドメインの第1のドメイン、一対の親和性ドメインの第2のドメイン、又はその両方は、約10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、又は100アミノ酸長である。
【0110】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される一対の親和性ドメインの第1及び/又は第2のドメインのいずれも、一対の親和性ドメインの第1及び/又は第2のドメインの機能がインタクトなままである限り、そのN末端及び/又はC末端に1つ以上の追加のアミノ酸(例えば、1、2、3、5、6、7、8、9、10個、又はそれ以上のアミノ酸)を含むことができる。例えば、ヒトIL-15受容体(IL15Rα)のアルファ鎖由来のスシドメインは、可溶性IL-15に結合する能力を依然として保持しながら、N末端及び/又はC末端に1つ以上の追加のアミノ酸を含むことができる。加えて、又は代替的に、可溶性IL-15は、ヒトIL-15受容体(IL15Rα)のα鎖由来のスシドメインに結合する能力を依然として保持しながら、N末端及び/又はC末端に1つ以上の追加のアミノ酸を含み得る。
【0111】
IL-15受容体アルファ(IL15Rα)のアルファ鎖由来のスシドメインの非限定的な例は、ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIR(配列番号16)と少なくとも70%同一、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも95%同一、少なくとも99%同一、又は100%同一である配列を含み得る。いくつかの態様において、IL15Rαのアルファ鎖由来のスシドメインは、ATTACATGCCCCCCTCCCATGAGCGTGGAGCACGCCGACATCTGGGTGAAGAGCTATAGCCTCTACAGCCGGGAGAGGTATATCTGTAACAGCGGCTTCAAGAGGAAGGCCGGCACCAGCAGCCTCACCGAGTGCGTGCTGAATAAGGCTACCAACGTGGCTCACTGGACAACACCCTCTTTAAAGTGCATCCGG(配列番号17)を含むヌクレオチド配列によってコードされ得る。
【0112】
いくつかの実施形態では、可溶性IL-15は、NWVNVISDLKKIEDLIQSMHIDATLYTESDVHPSCKVTAMKCFLLELQVISLESGDASIHDTVENLIILANNSLSSNGNVTESGCKECEELEEKNIKEFLQSFVHIVQMFINTS(配列番号18)と少なくとも70%同一、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも95%同一、少なくとも99%同一、又は100%同一である配列を含み得る。いくつかの実施形態では、可溶性IL-15は、AACTGGGTGAACGTCATCAGCGATTTAAAGAAGATCGAAGATTTAATTCAGTCCATGCATATCGACGCCACTTTATACACAGAATCCGACGTGCACCCCTCTTGTAAGGTGACCGCCATGAAATGTTTTTTACTGGAGCTGCAAGTTATCTCTTTAGAGAGCGGAGACGCTAGCATCCACGACACCGTGGAGAATTTAATCATTTTAGCCAATAACTCTTTATCCAGCAACGGCAACGTGACAGAGTCCGGCTGCAAGGAGTGCGAAGAGCTGGAGGAGAAGAACATCAAGGAGTTTCTGCAATCCTTTGTGCACATTGTCCAGATGTTCATCAATACCTCC(配列番号19)の配列を含む核酸によってコードされ得る。
【0113】
いくつかの実施形態では、可溶性IL-15は、D8Nアミノ酸置換を含み得る。いくつかの実施形態では、D8N変異体を有する可溶性IL-15(IL15D8N)は、NWVNVISNLKKIEDLIQSMHIDATLYTESDVHPSCKVTAMKCFLLELQVISLESGDASIHDTVENLIILANNSLSSNGNVTESGCKECEELEEKNIKEFLQSFVHIVQMFINTS(配列番号70)と少なくとも70%同一、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも95%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、又は100%同一である配列を含み得る。いくつかの実施形態では、D8N変異体を有する可溶性IL-15(IL15D8N)は、AACTGGGTGAATGTAATAAGTAATTTGAAAAAAATTGAAGATCTTATTCAATCTATGCATATTGATGCTACTTTATATACGGAAAGTGATGTTCACCCCAGTTGCAAAGTAACAGCAATGAAGTGCTTTCTCTTGGAGTTACAAGTTATTTCACTTGAGTCCGGAGATGCAAGTATTCATGATACAGTAGAAAATCTGATCATCCTAGCAAACAACAGTTTGTCTTCTAATGGGAATGTAACAGAATCTGGATGCAAAGAATGTGAGGAACTGGAGGAAAAAAATATTAAAGAATTTTTGCAGAGTTTTGTACATATTGTCCAAATGTTCATCAACACTTCT(配列番号71)の配列を含む核酸によってコードされ得る。
【0114】
シグナル配列
いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチドは、そのN末端にシグナル配列を含む第1のキメラポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチドは、そのN末端にシグナル配列を含む第2のキメラポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチド及び多重鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチドの両方が、シグナル配列を含む。当業者によって理解されるように、シグナル配列は、タンパク質を分泌経路に方向付ける、多数の内因的に産生されたタンパク質のN末端に存在するアミノ酸配列である(例えば、タンパク質は、特定の細胞内小器官に存在するように、細胞膜に存在するように、又は細胞から分泌されるように方向付けられる)。シグナル配列は不均一であり、それらの一次アミノ酸配列が大きく異なる。しかしながら、シグナル配列は、典型的には16~30アミノ酸長であり、親水性の、通常は正に荷電したN末端領域、中央疎水性ドメイン、及びシグナルペプチダーゼの切断部位を含むC末端領域を含む。
【0115】
いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチド、多重鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチド、又はその両方は、アミノ酸配列MKWVTFISLLFLFSSAYS(配列番号20)を有するシグナル配列を含む。いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチド、多重鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチド、又はその両方は、配列ATGAAATGGGTGACCTTTATTTCTTTACTGTTCCTCTTTAGCAGCGCCTACTCC(配列番号21)、ATGAAGTGGGTCACATTTATCTCTTTACTGTTCCTCTTCTCCAGCGCCTACAGC(配列番号22)、又はATGAAATGGGTGACCTTTATTTCTTTACTGTTCCTCTTTAGCAGCGCCTACTCC(配列番号23)によってコードされるシグナル配列を含む。
【0116】
いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチド、多重鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチド、又はその両方は、アミノ酸MKCLLYLAFLFLGVNC(配列番号24)を有する単一配列を含む。いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチド、多重鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチド、又はその両方は、アミノ酸配列MGQIVTMFEALPHIIDEVINIVIIVLIIITSIKAVYNFATCGILALVSFLFLAGRSCG(配列番号25)を有する単一配列を含む。いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチド、多重鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチド、又はその両方は、アミノ酸配列MPNHQSGSPTGSSDLLLSGKKQRPHLALRRKRRREMRKINRKVRRMNLAPIKEKTAWQHLQALISEAEEVLKTSQTPQNSLTLFLALLSVLGPPVTG(配列番号26)を有する単一配列を含む。いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチド、多重鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチド、又はその両方は、アミノ酸配列MDSKGSSQKGSRLLLLLVVSNLLLCQGVVS(配列番号27)を有する単一配列を含む。当業者は、本明細書に記載される多重鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチド及び/又は第2のキメラポリペプチドにおける使用のための他の適切なシグナル配列を認識するであろう。
【0117】
いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチド、多重鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチド、又はその両方は、約10~100アミノ酸長であるシグナル配列を含む。例えば、単一の配列は、約10~100アミノ酸長、約15~100アミノ酸長、約20~100アミノ酸長、約25~100アミノ酸長、約30~100アミノ酸長、約35~100アミノ酸長、約40~100アミノ酸長、約45~100アミノ酸長、約50~100アミノ酸長、約55~100アミノ酸長、約60~100アミノ酸長、約65~100アミノ酸長、約70~100アミノ酸長、約75~100アミノ酸長、約80~100アミノ酸長、約85~100アミノ酸長、約90~100アミノ酸長、約95~100アミノ酸長、約10~95アミノ酸長、約10~90アミノ酸長、約10~85アミノ酸長、約10~80アミノ酸長、約10~75アミノ酸長、約10~70アミノ酸長、約10~65アミノ酸長、約10~60アミノ酸長、約10~55アミノ酸長、約10~50アミノ酸長、約10~45アミノ酸長、約10~40アミノ酸長、約10~35アミノ酸長、約10~30アミノ酸長、約10~25アミノ酸長、約10~20アミノ酸長、約10~15アミノ酸長、約20~30アミノ酸長、約30~40アミノ酸長、約40~50アミノ酸長、約50~60アミノ酸長、約60~70アミノ酸長、約70~80アミノ酸長、約80~90アミノ酸長、約90~100アミノ酸長、約20~90アミノ酸長、約30~80アミノ酸長、約40~70アミノ酸長、約50~60アミノ酸長、又はその間の任意の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、シグナル配列は、約10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、又は100アミノ酸長である。
【0118】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるシグナル配列のいずれかは、シグナル配列の機能がインタクトなままである限り、そのN末端及び/又はC末端に1つ以上の追加のアミノ酸(例えば、1、2、3、5、6、7、8、9、10個、又はそれ以上のアミノ酸)を含み得る。例えば、アミノ酸MKCLLYLAFLFLGVNC(配列番号28)を有するシグナル配列は、多重鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチド、多重鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチド、又はその両方を分泌経路に向かわせる機能を依然として保持しながら、N末端又はC末端に1つ以上の追加のアミノ酸を含むことができる。
【0119】
いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチド、多重鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチド、又はその両方は、多重鎖キメラポリペプチドを細胞外空間に誘導するシグナル配列を含む。このような実施形態は、単離及び/又は精製が比較的容易な多重鎖キメラポリペプチドを産生するのに有用である。
【0120】
ペプチドタグ
いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチドは、(例えば、第1のキメラポリペプチドのN末端又はC末端に)ペプチドタグを含む第1のキメラポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチドは、(例えば、第2のキメラポリペプチドのN末端又はC末端に)ペプチドタグを含む第2のキメラポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチド及び多重鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチドの両方が、ペプチドタグを含む。いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチド、多重鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチド、又はその両方は、2つ以上のペプチドタグを含む。
【0121】
多重鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチド、多重鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチド、又はその両方に含まれ得る例示的なペプチドタグとしては、Aviタグ(GLNDIFEAQKIEWHE;配列番号29)、カルモジュリンタグ(KRRWKKNFIAVSAANRFKKISSSGAL;配列番号30)、ポリグルタミン酸タグ(EEEEEE;配列番号31)、E-タグ(GAPVPYPDPLEPR;配列番号32)、FLAG-タグ(DYKDDDDK;配列番号33)、HA-タグ、ヘマグルチニン由来のペプチド(YPYDVPDYA;配列番号34)、hisタグ(HHHHH(配列番号35);HHHHHH(配列番号36);HHHHHHH(配列番号37);HHHHHHHH(配列番号38);HHHHHHHHH(配列番号39);又はHHHHHHHHHH(配列番号40))、myc-タグ(EQKLISEEDL;配列番号41)、NE-タグ(TKENPRSNQEESYDDNES;配列番号42)、S-タグ、(KETAAAKFERQHMDS;配列番号43)、SBP-タグ(MDEKTTGWRGGHVVEGLAGELEQLRARLEHHPQGQREP;配列番号44)、Sofタグ1(SLAELLNAGLGGS;配列番号45)、Softタグ3(TQDPSRVG;配列番号46)、Spot-タグ(PDRVRAVSHWSS;配列番号47)、Strep-タグ(WSHPQFEK;配列番号48)、TCタグ(CCPGCC;配列番号49)、Tyタグ(EVHTNQDPLD;配列番号50)、V5タグ(GKPIPNPLLGLDST;配列番号51)、VSV-タグ(YTDIEMNRLGK;配列番号52)、及びXpressタグ(DLYDDDDK;配列番号53)が挙げられる。いくつかの実施形態では、組織因子タンパク質はペプチドタグである。
【0122】
多重鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチド、多重鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチド、又はその両方に含まれ得るペプチドタグは、多重鎖キメラポリペプチドに関連する種々の適用のいずれかにおいて使用され得る。例えば、ペプチドタグは、多重鎖キメラポリペプチドの精製において使用され得る。1つの非限定的な例として、多重鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチド(例えば、組換え発現された第1のキメラポリペプチド)、多重鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチド(例えば、組換え発現された第2のキメラポリペプチド)、又はその両方は、mycタグを含むことができ、mycタグ付き第1のキメラポリペプチド、mycタグ付き第2のキメラポリペプチド、又はその両方を含む多重鎖キメラポリペプチドは、mycタグを認識する抗体を用いて精製することができる。mycタグを認識する抗体の1つの非限定的な例は、市販されていないDevelopmental Studies Hybridoma Bankから入手可能な9E10である。別の非限定的な例として、多重鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチド(例えば、組換え発現された第1のキメラポリペプチド)、多重鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチド(例えば、組換え発現された第2のキメラポリペプチド)、又はその両方は、ヒスチジンタグを含むことができ、ヒスチジンタグ付き第1のキメラポリペプチド、ヒスチジンタグ付き第2のキメラポリペプチド、又はその両方を含む多重鎖キメラポリペプチドは、ニッケル又はコバルトキレートを使用して精製することができる。当業者は、多重鎖キメラポリペプチドを精製する際に使用するための他の適切なタグ及びこれらのタグに結合する作用物質を承知している。いくつかの実施形態では、ペプチドタグは、精製後に多重鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチド及び/又は第2のキメラポリペプチドから除去される。いくつかの実施形態では、ペプチドタグは、精製後に多重鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチド及び/又は第2のキメラポリペプチドから除去されない。
【0123】
多重鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチド、多重鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチド、又は両方に含まれ得るペプチドタグは、例えば、多重鎖キメラポリペプチドの免疫沈降、多重鎖キメラポリペプチドのイメージング(例えば、ウェスタンブロッティング、ELISA、フローサイトメトリー、及び/又は免疫細胞化学を介して)、及び/又は多重鎖キメラポリペプチドの可溶化において使用され得る。
【0124】
いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチド、多重鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチド、又はその両方は、約10~100アミノ酸長であるペプチドタグを含む。例えば、ペプチドタグは、約10~100アミノ酸長、約15~100アミノ酸長、約20~100アミノ酸長、約25~100アミノ酸長、約30~100アミノ酸長、約35~100アミノ酸長、約40~100アミノ酸長、約45~100アミノ酸長、約50~100アミノ酸長、約55~100アミノ酸長、約60~100アミノ酸長、約65~100アミノ酸長、約70~100アミノ酸長、約75~100アミノ酸長、約80~100アミノ酸長、約85~100アミノ酸長、約90~100アミノ酸長、約95~100アミノ酸長、約10~95アミノ酸長、約10~90アミノ酸長、約10~85アミノ酸長、約10~80アミノ酸長、約10~75アミノ酸長、約10~70アミノ酸長、約10~65アミノ酸長、約10~60アミノ酸長、約10~55アミノ酸長、約10~50アミノ酸長、約10~45アミノ酸長、約10~40アミノ酸長、約10~35アミノ酸長、約10~30アミノ酸長、約10~25アミノ酸長、約10~20アミノ酸長、約10~15アミノ酸長、約20~30アミノ酸長、約30~40アミノ酸長、約40~50アミノ酸長、約50~60アミノ酸長、約60~70アミノ酸長、約70~80アミノ酸長、約80~90アミノ酸長、約90~100アミノ酸長、約20~90アミノ酸長、約30~80アミノ酸長、約40~70アミノ酸長、約50~60アミノ酸長、又はその間の任意の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、ペプチドタグは、約10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、又は100アミノ酸長である。
【0125】
多重鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチド、多重鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチド、又はその両方に含まれるペプチドタグは、任意の適切な長さであり得る。例えば、ペプチドタグは、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、又はそれ以上のアミノ酸長であり得る。多重鎖キメラポリペプチドが2つ以上のペプチドタグを含む実施形態では、2つ以上のペプチドタグは、同じ又は異なる長さであり得る。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるペプチドタグのいずれかは、ペプチドタグの機能がインタクトなままである限り、N末端及び/又はC末端に1つ以上の追加のアミノ酸(例えば、1、2、3、5、6、7、8、9、10個、又はそれ以上のアミノ酸)を含み得る。例えば、アミノ酸配列EQKLISEEDL(配列番号54)を有するmycタグは、抗体によって結合される能力を依然として保持しながら、1つ以上の追加のアミノ酸を(例えば、ペプチドタグのN末端及び/又はC末端に)含むことができる。
【0126】
例示的な多重鎖キメラポリペプチド
本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチドのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン及び第2の標的結合ドメインは、それぞれ独立して、TGF-βに特異的に結合する。これらの多重鎖キメラポリペプチドのいくつかの例において、第1の標的結合ドメイン及び可溶性組織因子ドメインは、第1のキメラポリペプチドにおいて互いに直接隣接する。これらの多重鎖キメラポリペプチドのいくつかの例において、第1のキメラポリペプチドは、第1のキメラポリペプチド中の第1の標的結合ドメインと可溶性組織因子ドメインとの間にリンカー配列(例えば、本明細書に記載される例示的なリンカーのいずれか)を更に含む。
【0127】
これらの多重鎖キメラポリペプチドのいくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメイン、及び一対の親和性ドメインの第1のドメインは、第1のキメラポリペプチドにおいて互いに直接隣接する。これらの多重鎖キメラポリペプチドのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、第1のキメラポリペプチド中の可溶性組織因子ドメインと一対の親和性ドメインの第1のドメインとの間にリンカー配列(例えば、本明細書に記載される例示的なリンカーのいずれか)を更に含む。
【0128】
これらの多重鎖キメラポリペプチドのいくつかの実施形態では、一対の親和性ドメインの第2のドメイン、及び第2の標的結合ドメインは、第2のキメラポリペプチドにおいて互いに直接隣接する。これらの多重鎖キメラポリペプチドのいくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、第2のキメラポリペプチド中の一対の親和性ドメインの第2のドメインと第2の標的結合ドメインとの間にリンカー配列(例えば、本明細書に記載される例示的なリンカーのいずれか)を更に含む。
【0129】
これらの多重鎖キメラポリペプチドのいくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、本明細書に記載される例示的な可溶性組織因子ドメインのいずれかであり得る。これらの多重鎖キメラポリペプチドのいくつかの実施形態では、親和性ドメインの対は、本明細書に記載される親和性ドメインの例示的な対のいずれかであり得る。
【0130】
これらの多重鎖キメラポリペプチドのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン及び第2の標的結合ドメインは、それぞれ独立して、TGF-βに特異的に結合する。これらの多重鎖キメラポリペプチドのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン及び第2の標的結合ドメインは、同じエピトープに特異的に結合する。これらの多重鎖キメラポリペプチドのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン及び第2の標的結合ドメインは、同じアミノ酸配列を含む。
【0131】
これらの多重鎖キメラポリペプチドのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン及び第2の標的結合ドメインは、可溶性TGF-β受容体(例えば、可溶性TGFβRII受容体、例えば、可溶性ヒトTGFβRII)である。これらの多重鎖キメラポリペプチドのいくつかの実施形態では、可溶性ヒトTGFRβRIIは、可溶性ヒトTGFRβRIIの第1の配列及び可溶性ヒトTGFRβRIIの第2の配列を含む。これらの多重鎖キメラポリペプチドのいくつかの実施形態では、可溶性ヒトTGFRβRIIは、可溶性ヒトTGFRβRIIの第1の配列と可溶性ヒトTGFRβRIIの第2の配列との間に配置されたリンカーを含む。これらの多重鎖キメラポリペプチドのいくつかの例において、リンカーは、配列GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号3)を含む。
【0132】
これらの多重鎖キメラポリペプチドのいくつかの実施形態では、可溶性ヒトTGFRβRII受容体の第1の配列は、以下と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、又は100%同一)の配列を含む:IPPHVQKSVNNDMIVTDNNGAVKFPQLCKFCDVRFSTCDNQKSCMSNCSITSICEKPQEVCVAVWRKNDENITLETVCHDPKLPYHDFILEDAASPKCIMKEKKKPGETFFMCSCSSDECNDNIIFSEEYNTSNPD(配列番号2)。
【0133】
これらの多重鎖キメラポリペプチドのいくつかの実施形態では、可溶性ヒトTGFRβRII受容体の第2の配列は、以下と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、又は100%同一)の配列を含む:IPPHVQKSVNNDMIVTDNNGAVKFPQLCKFCDVRFSTCDNQKSCMSNCSITSICEKPQEVCVAVWRKNDENITLETVCHDPKLPYHDFILEDAASPKCIMKEKKKPGETFFMCSCSSDECNDNIIFSEEYNTSNPD(配列番号2)。
【0134】
これらの多重鎖キメラポリペプチドのいくつかの実施形態では、可溶性ヒトTGFRβRII受容体の第1の配列は、以下と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、又は100%同一)の配列によってコードされる:ATCCCCCCCCATGTGCAAAAGAGCGTGAACAACGATATGATCGTGACCGACAACAACGGCGCCGTGAAGTTTCCCCAGCTCTGCAAGTTCTGCGATGTCAGGTTCAGCACCTGCGATAATCAGAAGTCCTGCATGTCCAACTGCAGCATCACCTCCATCTGCGAGAAGCCCCAAGAAGTGTGCGTGGCCGTGTGGCGGAAAAATGACGAGAACATCACCCTGGAGACCGTGTGTCACGACCCCAAGCTCCCTTATCACGACTTCATTCTGGAGGACGCTGCCTCCCCCAAATGCATCATGAAGGAGAAGAAGAAGCCCGGAGAGACCTTCTTTATGTGTTCCTGTAGCAGCGACGAGTGTAACGACAACATCATCTTCAGCGAAGAGTACAACACCAGCAACCCTGAT(配列番号55)。
【0135】
これらの多重鎖キメラポリペプチドのいくつかの実施形態では、可溶性ヒトTGFRβRII受容体の第2の配列は、以下と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、又は100%同一)の配列によってコードされる:ATTCCTCCCCACGTGCAGAAGAGCGTGAATAATGACATGATCGTGACCGATAACAATGGCGCCGTGAAATTTCCCCAGCTGTGCAAATTCTGCGATGTGAGGTTTTCCACCTGCGACAACCAGAAGTCCTGTATGAGCAACTGCTCCATCACCTCCATCTGTGAGAAGCCTCAGGAGGTGTGCGTGGCTGTCTGGCGGAAGAATGACGAGAATATCACCCTGGAAACCGTCTGCCACGATCCCAAGCTGCCCTACCACGATTTCATCCTGGAAGACGCCGCCAGCCCTAAGTGCATCATGAAAGAGAAAAAGAAGCCTGGCGAGACCTTTTTCATGTGCTCCTGCAGCAGCGACGAATGCAACGACAATATCATCTTTAGCGAGGAATACAATACCAGCAACCCCGAC(配列番号56)。
【0136】
これらの多重鎖キメラポリペプチドのいくつかの実施形態では、可溶性TGF-β受容体は、以下と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、又は100%同一)の配列を含む:IPPHVQKSVNNDMIVTDNNGAVKFPQLCKFCDVRFSTCDNQKSCMSNCSITSICEKPQEVCVAVWRKNDENITLETVCHDPKLPYHDFILEDAASPKCIMKEKKKPGETFFMCSCSSDECNDNIIFSEEYNTSNPDGGGGSGGGGSGGGGSIPPHVQKSVNNDMIVTDNNGAVKFPQLCKFCDVRFSTCDNQKSCMSNCSITSICEKPQEVCVAVWRKNDENITLETVCHDPKLPYHDFILEDAASPKCIMKEKKKPGETFFMCSCSSDECNDNIIFSEEYNTSNPD(配列番号4)。
【0137】
これらの多重鎖キメラポリペプチドのいくつかの実施形態では、可溶性TGF-β受容体は、以下と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、又は100%同一)の配列によってコードされる:ATCCCCCCCCATGTGCAAAAGAGCGTGAACAACGATATGATCGTGACCGACAACAACGGCGCCGTGAAGTTTCCCCAGCTCTGCAAGTTCTGCGATGTCAGGTTCAGCACCTGCGATAATCAGAAGTCCTGCATGTCCAACTGCAGCATCACCTCCATCTGCGAGAAGCCCCAAGAAGTGTGCGTGGCCGTGTGGCGGAAAAATGACGAGAACATCACCCTGGAGACCGTGTGTCACGACCCCAAGCTCCCTTATCACGACTTCATTCTGGAGGACGCTGCCTCCCCCAAATGCATCATGAAGGAGAAGAAGAAGCCCGGAGAGACCTTCTTTATGTGTTCCTGTAGCAGCGACGAGTGTAACGACAACATCATCTTCAGCGAAGAGTACAACACCAGCAACCCTGATGGAGGTGGCGGATCCGGAGGTGGAGGTTCTGGTGGAGGTGGGAGTATTCCTCCCCACGTGCAGAAGAGCGTGAATAATGACATGATCGTGACCGATAACAATGGCGCCGTGAAATTTCCCCAGCTGTGCAAATTCTGCGATGTGAGGTTTTCCACCTGCGACAACCAGAAGTCCTGTATGAGCAACTGCTCCATCACCTCCATCTGTGAGAAGCCTCAGGAGGTGTGCGTGGCTGTCTGGCGGAAGAATGACGAGAATATCACCCTGGAAACCGTCTGCCACGATCCCAAGCTGCCCTACCACGATTTCATCCTGGAAGACGCCGCCAGCCCTAAGTGCATCATGAAAGAGAAAAAGAAGCCTGGCGAGACCTTTTTCATGTGCTCCTGCAGCAGCGACGAATGCAACGACAATATCATCTTTAGCGAGGAATACAATACCAGCAACCCCGAC(配列番号57)。
【0138】
いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、以下と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、又は100%同一)の配列を含むことができる:IPPHVQKSVNNDMIVTDNNGAVKFPQLCKFCDVRFSTCDNQKSCMSNCSITSICEKPQEVCVAVWRKNDENITLETVCHDPKLPYHDFILEDAASPKCIMKEKKKPGETFFMCSCSSDECNDNIIFSEEYNTSNPDGGGGSGGGGSGGGGSIPPHVQKSVNNDMIVTDNNGAVKFPQLCKFCDVRFSTCDNQKSCMSNCSITSICEKPQEVCVAVWRKNDENITLETVCHDPKLPYHDFILEDAASPKCIMKEKKKPGETFFMCSCSSDECNDNIIFSEEYNTSNPDSGTTNTVAAYNLTWKSTNFKTILEWEPKPVNQVYTVQISTKSGDWKSKCFYTTDTECDLTDEIVKDVKQTYLARVFSYPAGNVESTGSAGEPLYENSPEFTPYLETNLGQPTIQSFEQVGTKVNVTVEDERTLVRRNNTFLSLRDVFGKDLIYTLYYWKSSSSGKKTAKTNTNEFLIDVDKGENYCFSVQAVIPSRTVNRKSTDSPVECMGQEKGEFRENWVNVISDLKKIEDLIQSMHIDATLYTESDVHPSCKVTAMKCFLLELQVISLESGDASIHDTVENLIILANNSLSSNGNVTESGCKECEELEEKNIKEFLQSFVHIVQMFINTS(配列番号6)。
【0139】
いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、以下と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、又は100%同一)の配列によってコードされる:ATCCCCCCCCATGTGCAAAAGAGCGTGAACAACGATATGATCGTGACCGACAACAACGGCGCCGTGAAGTTTCCCCAGCTCTGCAAGTTCTGCGATGTCAGGTTCAGCACCTGCGATAATCAGAAGTCCTGCATGTCCAACTGCAGCATCACCTCCATCTGCGAGAAGCCCCAAGAAGTGTGCGTGGCCGTGTGGCGGAAAAATGACGAGAACATCACCCTGGAGACCGTGTGTCACGACCCCAAGCTCCCTTATCACGACTTCATTCTGGAGGACGCTGCCTCCCCCAAATGCATCATGAAGGAGAAGAAGAAGCCCGGAGAGACCTTCTTTATGTGTTCCTGTAGCAGCGACGAGTGTAACGACAACATCATCTTCAGCGAAGAGTACAACACCAGCAACCCTGATGGAGGTGGCGGATCCGGAGGTGGAGGTTCTGGTGGAGGTGGGAGTATTCCTCCCCACGTGCAGAAGAGCGTGAATAATGACATGATCGTGACCGATAACAATGGCGCCGTGAAATTTCCCCAGCTGTGCAAATTCTGCGATGTGAGGTTTTCCACCTGCGACAACCAGAAGTCCTGTATGAGCAACTGCTCCATCACCTCCATCTGTGAGAAGCCTCAGGAGGTGTGCGTGGCTGTCTGGCGGAAGAATGACGAGAATATCACCCTGGAAACCGTCTGCCACGATCCCAAGCTGCCCTACCACGATTTCATCCTGGAAGACGCCGCCAGCCCTAAGTGCATCATGAAAGAGAAAAAGAAGCCTGGCGAGACCTTTTTCATGTGCTCCTGCAGCAGCGACGAATGCAACGACAATATCATCTTTAGCGAGGAATACAATACCAGCAACCCCGACAGCGGCACAACCAACACAGTCGCTGCCTATAACCTCACTTGGAAGAGCACCAACTTCAAAACCATCCTCGAATGGGAACCCAAACCCGTTAACCAAGTTTACACCGTGCAGATCAGCACCAAGTCCGGCGACTGGAAGTCCAAATGTTTCTATACCACCGACACCGAGTGCGATCTCACCGATGAGATCGTGAAAGATGTGAAACAGACCTACCTCGCCCGGGTGTTTAGCTACCCCGCCGGCAATGTGGAGAGCACTGGTTCCGCTGGCGAGCCTTTATACGAGAACAGCCCCGAATTTACCCCTTACCTCGAGACCAATTTAGGACAGCCCACCATCCAAAGCTTTGAGCAAGTTGGCACAAAGGTGAATGTGACAGTGGAGGACGAGCGGACTTTAGTGCGGCGGAACAACACCTTTCTCAGCCTCCGGGATGTGTTCGGCAAAGATTTAATCTACACACTGTATTACTGGAAGTCCTCTTCCTCCGGCAAGAAGACAGCTAAAACCAACACAAACGAGTTTTTAATCGACGTGGATAAAGGCGAAAACTACTGTTTCAGCGTGCAAGCTGTGATCCCCTCCCGGACCGTGAATAGGAAAAGCACCGATAGCCCCGTTGAGTGCATGGGCCAAGAAAAGGGCGAGTTCCGGGAGAACTGGGTGAACGTCATCAGCGATTTAAAGAAGATCGAAGATTTAATTCAGTCCATGCATATCGACGCCACTTTATACACAGAATCCGACGTGCACCCCTCTTGTAAGGTGACCGCCATGAAATGTTTTTTACTGGAGCTGCAAGTTATCTCTTTAGAGAGCGGAGACGCTAGCATCCACGACACCGTGGAGAATTTAATCATTTTAGCCAATAACTCTTTATCCAGCAACGGCAACGTGACAGAGTCCGGCTGCAAGGAGTGCGAAGAGCTGGAGGAGAAGAACATCAAGGAGTTTCTGCAATCCTTTGTGCACATTGTCCAGATGTTCATCAATACCTCC(配列番号58)。
【0140】
いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、以下と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、又は100%同一)の配列を含むことができる:MKWVTFISLLFLFSSAYSIPPHVQKSVNNDMIVTDNNGAVKFPQLCKFCDVRFSTCDNQKSCMSNCSITSICEKPQEVCVAVWRKNDENITLETVCHDPKLPYHDFILEDAASPKCIMKEKKKPGETFFMCSCSSDECNDNIIFSEEYNTSNPDGGGGSGGGGSGGGGSIPPHVQKSVNNDMIVTDNNGAVKFPQLCKFCDVRFSTCDNQKSCMSNCSITSICEKPQEVCVAVWRKNDENITLETVCHDPKLPYHDFILEDAASPKCIMKEKKKPGETFFMCSCSSDECNDNIIFSEEYNTSNPDSGTTNTVAAYNLTWKSTNFKTILEWEPKPVNQVYTVQISTKSGDWKSKCFYTTDTECDLTDEIVKDVKQTYLARVFSYPAGNVESTGSAGEPLYENSPEFTPYLETNLGQPTIQSFEQVGTKVNVTVEDERTLVRRNNTFLSLRDVFGKDLIYTLYYWKSSSSGKKTAKTNTNEFLIDVDKGENYCFSVQAVIPSRTVNRKSTDSPVECMGQEKGEFRENWVNVISDLKKIEDLIQSMHIDATLYTESDVHPSCKVTAMKCFLLELQVISLESGDASIHDTVENLIILANNSLSSNGNVTESGCKECEELEEKNIKEFLQSFVHIVQMFINTS(配列番号7)。
【0141】
いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、以下と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、又は100%同一)の配列によってコードされる:ATGAAGTGGGTGACCTTCATCAGCCTGCTGTTCCTGTTCTCCAGCGCCTACTCCATCCCCCCCCATGTGCAAAAGAGCGTGAACAACGATATGATCGTGACCGACAACAACGGCGCCGTGAAGTTTCCCCAGCTCTGCAAGTTCTGCGATGTCAGGTTCAGCACCTGCGATAATCAGAAGTCCTGCATGTCCAACTGCAGCATCACCTCCATCTGCGAGAAGCCCCAAGAAGTGTGCGTGGCCGTGTGGCGGAAAAATGACGAGAACATCACCCTGGAGACCGTGTGTCACGACCCCAAGCTCCCTTATCACGACTTCATTCTGGAGGACGCTGCCTCCCCCAAATGCATCATGAAGGAGAAGAAGAAGCCCGGAGAGACCTTCTTTATGTGTTCCTGTAGCAGCGACGAGTGTAACGACAACATCATCTTCAGCGAAGAGTACAACACCAGCAACCCTGATGGAGGTGGCGGATCCGGAGGTGGAGGTTCTGGTGGAGGTGGGAGTATTCCTCCCCACGTGCAGAAGAGCGTGAATAATGACATGATCGTGACCGATAACAATGGCGCCGTGAAATTTCCCCAGCTGTGCAAATTCTGCGATGTGAGGTTTTCCACCTGCGACAACCAGAAGTCCTGTATGAGCAACTGCTCCATCACCTCCATCTGTGAGAAGCCTCAGGAGGTGTGCGTGGCTGTCTGGCGGAAGAATGACGAGAATATCACCCTGGAAACCGTCTGCCACGATCCCAAGCTGCCCTACCACGATTTCATCCTGGAAGACGCCGCCAGCCCTAAGTGCATCATGAAAGAGAAAAAGAAGCCTGGCGAGACCTTTTTCATGTGCTCCTGCAGCAGCGACGAATGCAACGACAATATCATCTTTAGCGAGGAATACAATACCAGCAACCCCGACAGCGGCACAACCAACACAGTCGCTGCCTATAACCTCACTTGGAAGAGCACCAACTTCAAAACCATCCTCGAATGGGAACCCAAACCCGTTAACCAAGTTTACACCGTGCAGATCAGCACCAAGTCCGGCGACTGGAAGTCCAAATGTTTCTATACCACCGACACCGAGTGCGATCTCACCGATGAGATCGTGAAAGATGTGAAACAGACCTACCTCGCCCGGGTGTTTAGCTACCCCGCCGGCAATGTGGAGAGCACTGGTTCCGCTGGCGAGCCTTTATACGAGAACAGCCCCGAATTTACCCCTTACCTCGAGACCAATTTAGGACAGCCCACCATCCAAAGCTTTGAGCAAGTTGGCACAAAGGTGAATGTGACAGTGGAGGACGAGCGGACTTTAGTGCGGCGGAACAACACCTTTCTCAGCCTCCGGGATGTGTTCGGCAAAGATTTAATCTACACACTGTATTACTGGAAGTCCTCTTCCTCCGGCAAGAAGACAGCTAAAACCAACACAAACGAGTTTTTAATCGACGTGGATAAAGGCGAAAACTACTGTTTCAGCGTGCAAGCTGTGATCCCCTCCCGGACCGTGAATAGGAAAAGCACCGATAGCCCCGTTGAGTGCATGGGCCAAGAAAAGGGCGAGTTCCGGGAGAACTGGGTGAACGTCATCAGCGATTTAAAGAAGATCGAAGATTTAATTCAGTCCATGCATATCGACGCCACTTTATACACAGAATCCGACGTGCACCCCTCTTGTAAGGTGACCGCCATGAAATGTTTTTTACTGGAGCTGCAAGTTATCTCTTTAGAGAGCGGAGACGCTAGCATCCACGACACCGTGGAGAATTTAATCATTTTAGCCAATAACTCTTTATCCAGCAACGGCAACGTGACAGAGTCCGGCTGCAAGGAGTGCGAAGAGCTGGAGGAGAAGAACATCAAGGAGTTTCTGCAATCCTTTGTGCACATTGTCCAGATGTTCATCAATACCTCC(配列番号59)。
【0142】
いくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、以下と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、又は100%同一)の配列を含むことができる:IPPHVQKSVNNDMIVTDNNGAVKFPQLCKFCDVRFSTCDNQKSCMSNCSITSICEKPQEVCVAVWRKNDENITLETVCHDPKLPYHDFILEDAASPKCIMKEKKKPGETFFMCSCSSDECNDNIIFSEEYNTSNPDGGGGSGGGGSGGGGSIPPHVQKSVNNDMIVTDNNGAVKFPQLCKFCDVRFSTCDNQKSCMSNCSITSICEKPQEVCVAVWRKNDENITLETVCHDPKLPYHDFILEDAASPKCIMKEKKKPGETFFMCSCSSDECNDNIIFSEEYNTSNPDITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIR(配列番号5)。
【0143】
いくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、以下と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、又は100%同一)の配列によってコードされる:ATCCCCCCCCATGTGCAAAAGAGCGTGAACAACGATATGATCGTGACCGACAACAACGGCGCCGTGAAGTTTCCCCAGCTCTGCAAGTTCTGCGATGTCAGGTTCAGCACCTGCGATAATCAGAAGTCCTGCATGTCCAACTGCAGCATCACCTCCATCTGCGAGAAGCCCCAAGAAGTGTGCGTGGCCGTGTGGCGGAAAAATGACGAGAACATCACCCTGGAGACCGTGTGTCACGACCCCAAGCTCCCTTATCACGACTTCATTCTGGAGGACGCTGCCTCCCCCAAATGCATCATGAAGGAGAAGAAGAAGCCCGGAGAGACCTTCTTTATGTGTTCCTGTAGCAGCGACGAGTGTAACGACAACATCATCTTCAGCGAAGAGTACAACACCAGCAACCCTGATGGAGGTGGCGGATCCGGAGGTGGAGGTTCTGGTGGAGGTGGGAGTATTCCTCCCCACGTGCAGAAGAGCGTGAATAATGACATGATCGTGACCGATAACAATGGCGCCGTGAAATTTCCCCAGCTGTGCAAATTCTGCGATGTGAGGTTTTCCACCTGCGACAACCAGAAGTCCTGTATGAGCAACTGCTCCATCACCTCCATCTGTGAGAAGCCTCAGGAGGTGTGCGTGGCTGTCTGGCGGAAGAATGACGAGAATATCACCCTGGAAACCGTCTGCCACGATCCCAAGCTGCCCTACCACGATTTCATCCTGGAAGACGCCGCCAGCCCTAAGTGCATCATGAAAGAGAAAAAGAAGCCTGGCGAGACCTTTTTCATGTGCTCCTGCAGCAGCGACGAATGCAACGACAATATCATCTTTAGCGAGGAATACAATACCAGCAACCCCGACATTACATGCCCCCCTCCCATGAGCGTGGAGCACGCCGACATCTGGGTGAAGAGCTATAGCCTCTACAGCCGGGAGAGGTATATCTGTAACAGCGGCTTCAAGAGGAAGGCCGGCACCAGCAGCCTCACCGAGTGCGTGCTGAATAAGGCTACCAACGTGGCTCACTGGACAACACCCTCTTTAAAGTGCATCCGG(配列番号60)。
【0144】
いくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、以下と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、又は100%同一)の配列を含むことができる:MKWVTFISLLFLFSSAYSIPPHVQKSVNNDMIVTDNNGAVKFPQLCKFCDVRFSTCDNQKSCMSNCSITSICEKPQEVCVAVWRKNDENITLETVCHDPKLPYHDFILEDAASPKCIMKEKKKPGETFFMCSCSSDECNDNIIFSEEYNTSNPDGGGGSGGGGSGGGGSIPPHVQKSVNNDMIVTDNNGAVKFPQLCKFCDVRFSTCDNQKSCMSNCSITSICEKPQEVCVAVWRKNDENITLETVCHDPKLPYHDFILEDAASPKCIMKEKKKPGETFFMCSCSSDECNDNIIFSEEYNTSNPDITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIR(配列番号8)。
【0145】
いくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、以下と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、又は100%同一)の配列によってコードされる:ATGAAGTGGGTGACCTTCATCAGCCTGCTGTTCCTGTTCTCCAGCGCCTACTCCATCCCCCCCCATGTGCAAAAGAGCGTGAACAACGATATGATCGTGACCGACAACAACGGCGCCGTGAAGTTTCCCCAGCTCTGCAAGTTCTGCGATGTCAGGTTCAGCACCTGCGATAATCAGAAGTCCTGCATGTCCAACTGCAGCATCACCTCCATCTGCGAGAAGCCCCAAGAAGTGTGCGTGGCCGTGTGGCGGAAAAATGACGAGAACATCACCCTGGAGACCGTGTGTCACGACCCCAAGCTCCCTTATCACGACTTCATTCTGGAGGACGCTGCCTCCCCCAAATGCATCATGAAGGAGAAGAAGAAGCCCGGAGAGACCTTCTTTATGTGTTCCTGTAGCAGCGACGAGTGTAACGACAACATCATCTTCAGCGAAGAGTACAACACCAGCAACCCTGATGGAGGTGGCGGATCCGGAGGTGGAGGTTCTGGTGGAGGTGGGAGTATTCCTCCCCACGTGCAGAAGAGCGTGAATAATGACATGATCGTGACCGATAACAATGGCGCCGTGAAATTTCCCCAGCTGTGCAAATTCTGCGATGTGAGGTTTTCCACCTGCGACAACCAGAAGTCCTGTATGAGCAACTGCTCCATCACCTCCATCTGTGAGAAGCCTCAGGAGGTGTGCGTGGCTGTCTGGCGGAAGAATGACGAGAATATCACCCTGGAAACCGTCTGCCACGATCCCAAGCTGCCCTACCACGATTTCATCCTGGAAGACGCCGCCAGCCCTAAGTGCATCATGAAAGAGAAAAAGAAGCCTGGCGAGACCTTTTTCATGTGCTCCTGCAGCAGCGACGAATGCAACGACAATATCATCTTTAGCGAGGAATACAATACCAGCAACCCCGACATTACATGCCCCCCTCCCATGAGCGTGGAGCACGCCGACATCTGGGTGAAGAGCTATAGCCTCTACAGCCGGGAGAGGTATATCTGTAACAGCGGCTTCAAGAGGAAGGCCGGCACCAGCAGCCTCACCGAGTGCGTGCTGAATAAGGCTACCAACGTGGCTCACTGGACAACACCCTCTTTAAAGTGCATCCGG(配列番号61)。
【0146】
いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、以下と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも85%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも95%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、又は100%同一)の配列を含むことができる:IPPHVQKSVNNDMIVTDNNGAVKFPQLCKFCDVRFSTCDNQKSCMSNCSITSICEKPQEVCVAVWRKNDENITLETVCHDPKLPYHDFILEDAASPKCIMKEKKKPGETFFMCSCSSDECNDNIIFSEEYNTSNPDGGGGSGGGGSGGGGSIPPHVQKSVNNDMIVTDNNGAVKFPQLCKFCDVRFSTCDNQKSCMSNCSITSICEKPQEVCVAVWRKNDENITLETVCHDPKLPYHDFILEDAASPKCIMKEKKKPGETFFMCSCSSDECNDNIIFSEEYNTSNPDITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIR(配列番号62)。
【0147】
いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、以下と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも85%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも95%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、又は100%同一)の配列によってコードされる:ATCCCCCCCCATGTGCAAAAGAGCGTGAACAACGATATGATCGTGACCGACAACAACGGCGCCGTGAAGTTTCCCCAGCTCTGCAAGTTCTGCGATGTCAGGTTCAGCACCTGCGATAATCAGAAGTCCTGCATGTCCAACTGCAGCATCACCTCCATCTGCGAGAAGCCCCAAGAAGTGTGCGTGGCCGTGTGGCGGAAAAATGACGAGAACATCACCCTGGAGACCGTGTGTCACGACCCCAAGCTCCCTTATCACGACTTCATTCTGGAGGACGCTGCCTCCCCCAAATGCATCATGAAGGAGAAGAAGAAGCCCGGAGAGACCTTCTTTATGTGTTCCTGTAGCAGCGACGAGTGTAACGACAACATCATCTTCAGCGAAGAGTACAACACCAGCAACCCTGATGGAGGTGGCGGATCCGGAGGTGGAGGTTCTGGTGGAGGTGGGAGTATTCCTCCCCACGTGCAGAAGAGCGTGAATAATGACATGATCGTGACCGATAACAATGGCGCCGTGAAATTTCCCCAGCTGTGCAAATTCTGCGATGTGAGGTTTTCCACCTGCGACAACCAGAAGTCCTGTATGAGCAACTGCTCCATCACCTCCATCTGTGAGAAGCCTCAGGAGGTGTGCGTGGCTGTCTGGCGGAAGAATGACGAGAATATCACCCTGGAAACCGTCTGCCACGATCCCAAGCTGCCCTACCACGATTTCATCCTGGAAGACGCCGCCAGCCCTAAGTGCATCATGAAAGAGAAAAAGAAGCCTGGCGAGACCTTTTTCATGTGCTCCTGCAGCAGCGACGAATGCAACGACAATATCATCTTTAGCGAGGAATACAATACCAGCAACCCCGACATTACATGCCCCCCTCCCATGAGCGTGGAGCACGCCGACATCTGGGTGAAGAGCTATAGCCTCTACAGCCGGGAGAGGTATATCTGTAACAGCGGCTTCAAGAGGAAGGCCGGCACCAGCAGCCTCACCGAGTGCGTGCTGAATAAGGCTACCAACGTGGCTCACTGGACAACACCCTCTTTAAAGTGCATCCGG(配列番号63)。
【0148】
いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、以下と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも85%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも95%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、又は100%同一)の配列を含むことができる:MKWVTFISLLFLFSSAYSIPPHVQKSVNNDMIVTDNNGAVKFPQLCKFCDVRFSTCDNQKSCMSNCSITSICEKPQEVCVAVWRKNDENITLETVCHDPKLPYHDFILEDAASPKCIMKEKKKPGETFFMCSCSSDECNDNIIFSEEYNTSNPDGGGGSGGGGSGGGGSIPPHVQKSVNNDMIVTDNNGAVKFPQLCKFCDVRFSTCDNQKSCMSNCSITSICEKPQEVCVAVWRKNDENITLETVCHDPKLPYHDFILEDAASPKCIMKEKKKPGETFFMCSCSSDECNDNIIFSEEYNTSNPDITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIR(配列番号64)。
【0149】
いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、以下と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも85%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも95%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、又は100%同一)の配列によってコードされる:ATGAAGTGGGTGACCTTCATCAGCCTGCTGTTCCTGTTCTCCAGCGCCTACTCCATCCCCCCCCATGTGCAAAAGAGCGTGAACAACGATATGATCGTGACCGACAACAACGGCGCCGTGAAGTTTCCCCAGCTCTGCAAGTTCTGCGATGTCAGGTTCAGCACCTGCGATAATCAGAAGTCCTGCATGTCCAACTGCAGCATCACCTCCATCTGCGAGAAGCCCCAAGAAGTGTGCGTGGCCGTGTGGCGGAAAAATGACGAGAACATCACCCTGGAGACCGTGTGTCACGACCCCAAGCTCCCTTATCACGACTTCATTCTGGAGGACGCTGCCTCCCCCAAATGCATCATGAAGGAGAAGAAGAAGCCCGGAGAGACCTTCTTTATGTGTTCCTGTAGCAGCGACGAGTGTAACGACAACATCATCTTCAGCGAAGAGTACAACACCAGCAACCCTGATGGAGGTGGCGGATCCGGAGGTGGAGGTTCTGGTGGAGGTGGGAGTATTCCTCCCCACGTGCAGAAGAGCGTGAATAATGACATGATCGTGACCGATAACAATGGCGCCGTGAAATTTCCCCAGCTGTGCAAATTCTGCGATGTGAGGTTTTCCACCTGCGACAACCAGAAGTCCTGTATGAGCAACTGCTCCATCACCTCCATCTGTGAGAAGCCTCAGGAGGTGTGCGTGGCTGTCTGGCGGAAGAATGACGAGAATATCACCCTGGAAACCGTCTGCCACGATCCCAAGCTGCCCTACCACGATTTCATCCTGGAAGACGCCGCCAGCCCTAAGTGCATCATGAAAGAGAAAAAGAAGCCTGGCGAGACCTTTTTCATGTGCTCCTGCAGCAGCGACGAATGCAACGACAATATCATCTTTAGCGAGGAATACAATACCAGCAACCCCGACATTACATGCCCCCCTCCCATGAGCGTGGAGCACGCCGACATCTGGGTGAAGAGCTATAGCCTCTACAGCCGGGAGAGGTATATCTGTAACAGCGGCTTCAAGAGGAAGGCCGGCACCAGCAGCCTCACCGAGTGCGTGCTGAATAAGGCTACCAACGTGGCTCACTGGACAACACCCTCTTTAAAGTGCATCCGG(配列番号65)。
【0150】
いくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、以下と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも85%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも95%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、又は100%同一)の配列を含むことができる:IPPHVQKSVNNDMIVTDNNGAVKFPQLCKFCDVRFSTCDNQKSCMSNCSITSICEKPQEVCVAVWRKNDENITLETVCHDPKLPYHDFILEDAASPKCIMKEKKKPGETFFMCSCSSDECNDNIIFSEEYNTSNPDGGGGSGGGGSGGGGSIPPHVQKSVNNDMIVTDNNGAVKFPQLCKFCDVRFSTCDNQKSCMSNCSITSICEKPQEVCVAVWRKNDENITLETVCHDPKLPYHDFILEDAASPKCIMKEKKKPGETFFMCSCSSDECNDNIIFSEEYNTSNPDSGTTNTVAAYNLTWKSTNFKTILEWEPKPVNQVYTVQISTKSGDWKSKCFYTTDTECDLTDEIVKDVKQTYLARVFSYPAGNVESTGSAGEPLYENSPEFTPYLETNLGQPTIQSFEQVGTKVNVTVEDERTLVRRNNTFLSLRDVFGKDLIYTLYYWKSSSSGKKTAKTNTNEFLIDVDKGENYCFSVQAVIPSRTVNRKSTDSPVECMGQEKGEFRENWVNVISNLKKIEDLIQSMHIDATLYTESDVHPSCKVTAMKCFLLELQVISLESGDASIHDTVENLIILANNSLSSNGNVTESGCKECEELEEKNIKEFLQSFVHIVQMFINTS(配列番号66)。
【0151】
いくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、以下と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも85%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも95%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、又は100%同一)の配列によってコードされる:ATCCCACCGCACGTTCAGAAGTCGGTGAATAACGACATGATAGTCACTGACAACAACGGTGCAGTCAAGTTTCCACAACTGTGTAAATTTTGTGATGTGAGATTTTCCACCTGTGACAACCAGAAATCCTGCATGAGCAACTGCAGCATCACCTCCATCTGTGAGAAGCCACAGGAAGTCTGTGTGGCTGTATGGAGAAAGAATGACGAGAACATAACACTAGAGACAGTTTGCCATGACCCCAAGCTCCCCTACCATGACTTTATTCTGGAAGATGCTGCTTCTCCAAAGTGCATTATGAAGGAAAAAAAAAAGCCTGGTGAGACTTTCTTCATGTGTTCCTGTAGCTCTGATGAGTGCAATGACAACATCATCTTCTCAGAAGAATATAACACCAGCAATCCTGACGGAGGTGGCGGATCCGGAGGTGGAGGTTCTGGTGGAGGTGGGAGTATTCCTCCCCACGTGCAGAAGAGCGTGAATAATGACATGATCGTGACCGATAACAATGGCGCCGTGAAATTTCCCCAGCTGTGCAAATTCTGCGATGTGAGGTTTTCCACCTGCGACAACCAGAAGTCCTGTATGAGCAACTGCTCCATCACCTCCATCTGTGAGAAGCCTCAGGAGGTGTGCGTGGCTGTCTGGCGGAAGAATGACGAGAATATCACCCTGGAAACCGTCTGCCACGATCCCAAGCTGCCCTACCACGATTTCATCCTGGAAGACGCCGCCAGCCCTAAGTGCATCATGAAAGAGAAAAAGAAGCCTGGCGAGACCTTTTTCATGTGCTCCTGCAGCAGCGACGAATGCAACGACAATATCATCTTTAGCGAGGAATACAATACCAGCAACCCCGACTCAGGCACTACAAATACTGTGGCAGCATATAATTTAACTTGGAAATCAACTAATTTCAAGACAATTTTGGAGTGGGAACCCAAACCCGTCAATCAAGTCTACACTGTTCAAATAAGCACTAAGTCAGGAGATTGGAAAAGCAAATGCTTTTACACAACAGACACAGAGTGTGACCTCACCGACGAGATTGTGAAGGATGTGAAGCAGACGTACTTGGCACGGGTCTTCTCCTACCCGGCAGGGAATGTGGAGAGCACCGGTTCTGCTGGGGAGCCTCTGTATGAGAACTCCCCAGAGTTCACACCTTACCTGGAGACAAACCTCGGACAGCCAACAATTCAGAGTTTTGAACAGGTGGGAACAAAAGTGAATGTGACCGTAGAAGATGAACGGACTTTAGTCAGAAGGAACAACACTTTCCTAAGCCTCCGGGATGTTTTTGGCAAGGACTTAATTTATACACTTTATTATTGGAAATCTTCAAGTTCAGGAAAGAAAACAGCCAAAACAAACACTAATGAGTTTTTGATTGATGTGGATAAAGGAGAAAACTACTGTTTCAGTGTTCAAGCAGTGATTCCCTCCCGAACAGTTAACCGGAAGAGTACAGACAGCCCGGTAGAGTGTATGGGCCAGGAGAAAGGGGAATTCAGAGAAAACTGGGTGAATGTAATAAGTAATTTGAAAAAAATTGAAGATCTTATTCAATCTATGCATATTGATGCTACTTTATATACGGAAAGTGATGTTCACCCCAGTTGCAAAGTAACAGCAATGAAGTGCTTTCTCTTGGAGTTACAAGTTATTTCACTTGAGTCCGGAGATGCAAGTATTCATGATACAGTAGAAAATCTGATCATCCTAGCAAACAACAGTTTGTCTTCTAATGGGAATGTAACAGAATCTGGATGCAAAGAATGTGAGGAACTGGAGGAAAAAAATATTAAAGAATTTTTGCAGAGTTTTGTACATATTGTCCAAATGTTCATCAACACTTCT(配列番号67)。
【0152】
いくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、以下と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも85%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも95%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、又は100%同一)の配列を含むことができる:MGVKVLFALICIAVAEAIPPHVQKSVNNDMIVTDNNGAVKFPQLCKFCDVRFSTCDNQKSCMSNCSITSICEKPQEVCVAVWRKNDENITLETVCHDPKLPYHDFILEDAASPKCIMKEKKKPGETFFMCSCSSDECNDNIIFSEEYNTSNPDGGGGSGGGGSGGGGSIPPHVQKSVNNDMIVTDNNGAVKFPQLCKFCDVRFSTCDNQKSCMSNCSITSICEKPQEVCVAVWRKNDENITLETVCHDPKLPYHDFILEDAASPKCIMKEKKKPGETFFMCSCSSDECNDNIIFSEEYNTSNPDSGTTNTVAAYNLTWKSTNFKTILEWEPKPVNQVYTVQISTKSGDWKSKCFYTTDTECDLTDEIVKDVKQTYLARVFSYPAGNVESTGSAGEPLYENSPEFTPYLETNLGQPTIQSFEQVGTKVNVTVEDERTLVRRNNTFLSLRDVFGKDLIYTLYYWKSSSSGKKTAKTNTNEFLIDVDKGENYCFSVQAVIPSRTVNRKSTDSPVECMGQEKGEFRENWVNVISNLKKIEDLIQSMHIDATLYTESDVHPSCKVTAMKCFLLELQVISLESGDASIHDTVENLIILANNSLSSNGNVTESGCKECEELEEKNIKEFLQSFVHIVQMFINTS(配列番号68)。
【0153】
いくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、以下と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも85%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも95%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、又は100%同一)の配列によってコードされる:ATGGGAGTGAAAGTTCTTTTTGCCCTTATTTGTATTGCTGTGGCCGAGGCCATCCCACCGCACGTTCAGAAGTCGGTGAATAACGACATGATAGTCACTGACAACAACGGTGCAGTCAAGTTTCCACAACTGTGTAAATTTTGTGATGTGAGATTTTCCACCTGTGACAACCAGAAATCCTGCATGAGCAACTGCAGCATCACCTCCATCTGTGAGAAGCCACAGGAAGTCTGTGTGGCTGTATGGAGAAAGAATGACGAGAACATAACACTAGAGACAGTTTGCCATGACCCCAAGCTCCCCTACCATGACTTTATTCTGGAAGATGCTGCTTCTCCAAAGTGCATTATGAAGGAAAAAAAAAAGCCTGGTGAGACTTTCTTCATGTGTTCCTGTAGCTCTGATGAGTGCAATGACAACATCATCTTCTCAGAAGAATATAACACCAGCAATCCTGACGGAGGTGGCGGATCCGGAGGTGGAGGTTCTGGTGGAGGTGGGAGTATTCCTCCCCACGTGCAGAAGAGCGTGAATAATGACATGATCGTGACCGATAACAATGGCGCCGTGAAATTTCCCCAGCTGTGCAAATTCTGCGATGTGAGGTTTTCCACCTGCGACAACCAGAAGTCCTGTATGAGCAACTGCTCCATCACCTCCATCTGTGAGAAGCCTCAGGAGGTGTGCGTGGCTGTCTGGCGGAAGAATGACGAGAATATCACCCTGGAAACCGTCTGCCACGATCCCAAGCTGCCCTACCACGATTTCATCCTGGAAGACGCCGCCAGCCCTAAGTGCATCATGAAAGAGAAAAAGAAGCCTGGCGAGACCTTTTTCATGTGCTCCTGCAGCAGCGACGAATGCAACGACAATATCATCTTTAGCGAGGAATACAATACCAGCAACCCCGACTCAGGCACTACAAATACTGTGGCAGCATATAATTTAACTTGGAAATCAACTAATTTCAAGACAATTTTGGAGTGGGAACCCAAACCCGTCAATCAAGTCTACACTGTTCAAATAAGCACTAAGTCAGGAGATTGGAAAAGCAAATGCTTTTACACAACAGACACAGAGTGTGACCTCACCGACGAGATTGTGAAGGATGTGAAGCAGACGTACTTGGCACGGGTCTTCTCCTACCCGGCAGGGAATGTGGAGAGCACCGGTTCTGCTGGGGAGCCTCTGTATGAGAACTCCCCAGAGTTCACACCTTACCTGGAGACAAACCTCGGACAGCCAACAATTCAGAGTTTTGAACAGGTGGGAACAAAAGTGAATGTGACCGTAGAAGATGAACGGACTTTAGTCAGAAGGAACAACACTTTCCTAAGCCTCCGGGATGTTTTTGGCAAGGACTTAATTTATACACTTTATTATTGGAAATCTTCAAGTTCAGGAAAGAAAACAGCCAAAACAAACACTAATGAGTTTTTGATTGATGTGGATAAAGGAGAAAACTACTGTTTCAGTGTTCAAGCAGTGATTCCCTCCCGAACAGTTAACCGGAAGAGTACAGACAGCCCGGTAGAGTGTATGGGCCAGGAGAAAGGGGAATTCAGAGAAAACTGGGTGAATGTAATAAGTAATTTGAAAAAAATTGAAGATCTTATTCAATCTATGCATATTGATGCTACTTTATATACGGAAAGTGATGTTCACCCCAGTTGCAAAGTAACAGCAATGAAGTGCTTTCTCTTGGAGTTACAAGTTATTTCACTTGAGTCCGGAGATGCAAGTATTCATGATACAGTAGAAAATCTGATCATCCTAGCAAACAACAGTTTGTCTTCTAATGGGAATGTAACAGAATCTGGATGCAAAGAATGTGAGGAACTGGAGGAAAAAAATATTAAAGAATTTTTGCAGAGTTTTGTACATATTGTCCAAATGTTCATCAACACTTCT(配列番号69)。
【0154】
組成物/キット
本明細書に記載される任意の多重鎖キメラポリペプチド、細胞のいずれか、又は核酸のいずれかのうちの少なくとも1つを含む組成物(例えば、医薬組成物)も本明細書において提供される。いくつかの実施形態では、組成物は、本明細書に記載される多重鎖キメラポリペプチドのいずれかの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、免疫細胞のいずれか(例えば、本明細書に記載される免疫細胞のいずれか、例えば、本明細書に記載される方法のいずれかを使用して産生される免疫細胞のいずれか)を含む。
【0155】
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、異なる投与経路(例えば、静脈内、皮下)のために製剤化される。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、薬学的に許容される担体(例えば、リン酸緩衝生理食塩水)を含むことができる。
【0156】
医薬組成物の単回又は複数回投与は、例えば、対象によって必要とされ、許容される投与量及び頻度に応じて、それを必要とする対象に与えることができる。製剤は、状態、疾患又は症状を効果的に治療、予防又は改善するのに十分な量の活性剤を提供すべきである。
【0157】
本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチド、組成物、核酸、又は細胞(例えば、免疫細胞)のいずれかを含むキットも本明細書で提供される。いくつかの態様において、キットは、本明細書に記載の方法のいずれかを実施するための説明書を含むことができる。いくつかの実施形態では、キットは、本明細書に記載される医薬組成物のいずれかの少なくとも1用量を含むことができる。
【0158】
核酸/ベクター
本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチドのいずれかをコードする核酸も本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、第1の核酸は第1のキメラポリペプチドをコードすることができ、第2の核酸は第2のキメラポリペプチドをコードすることができる。いくつかの実施形態では、単一の核酸が、第1のキメラポリペプチド及び第2のキメラポリペプチドの両方をコードすることができる。
【0159】
本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチドのいずれかをコードする核酸のいずれかを含むベクターも本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、第1のベクターは、第1のキメラポリペプチドをコードする核酸を含むことができ、第2のベクターは、第2のキメラポリペプチドをコードする核酸を含むことができる。いくつかの実施形態では、単一のベクターは、第1のキメラポリペプチドをコードする第1の核酸及び第2のキメラポリペプチドをコードする第2の核酸を含むことができる。
【0160】
本明細書に記載されるベクターのいずれも、発現ベクターであり得る。例えば、発現ベクターは、第1のキメラポリペプチド及び第2のキメラポリペプチドをコードする配列に作動可能に連結されたプロモーター配列を含み得る。
【0161】
ベクターの非限定的な例としては、プラスミド、トランスポゾン、コスミド、及びウイルスベクター(例えば、任意のアデノウイルスベクター(例えば、pSV又はpCMVベクター)、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター、レンチウイルスベクター、及びレトロウイルスベクター)、並びに任意のGateway(登録商標)ベクターが挙げられる。ベクターは、例えば、発現のために十分なシス作用性エレメントを含むことができ、発現のための他のエレメントは、宿主哺乳動物細胞によって、又はインビトロ発現系において供給され得る。当業者は、本明細書に記載される多重鎖キメラポリペプチドのいずれかを作製するための適切なベクター及び哺乳動物細胞を選択することができる。
【0162】
細胞
本明細書に記載される多重鎖キメラポリペプチドのいずれかをコードする(例えば、第1及び第2のキメラポリペプチドの両方をコードする)、本明細書に記載される核酸のいずれかを含む細胞(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知の例示的な細胞のいずれか)も本明細書に提供される。本明細書に記載される第1のキメラポリペプチドのいずれかをコードする本明細書に記載される核酸のいずれかを含む細胞(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知の例示的な細胞のいずれか)も本明細書に提供される。本明細書に記載の第2のキメラポリペプチドのいずれかをコードする本明細書に記載の核酸のいずれかを含む細胞(例えば、本明細書に記載の又は当技術分野で公知の例示的な細胞のいずれか)も提供される。
【0163】
本明細書に記載される多重鎖キメラポリペプチドのいずれかをコードする(例えば、第1及び第2のキメラポリペプチドの両方をコードする)、本明細書に記載されるベクターのいずれかを含む細胞(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知の例示的な細胞のいずれか)も本明細書に提供される。本明細書に記載される第1のキメラポリペプチドのいずれかをコードする本明細書に記載されるベクターのいずれかを含む細胞(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知の例示的な細胞のいずれか)も本明細書に提供される。本明細書に記載される第2のキメラポリペプチドのいずれかをコードする本明細書に記載されるベクターのいずれかを含む細胞(例えば、本明細書に記載される又は当技術分野で公知の例示的な細胞のいずれか)も本明細書に提供される。
【0164】
本明細書に記載される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、細胞は真核細胞であり得る。本明細書で使用される場合、「真核細胞」という用語は、別個の膜結合核を有する細胞を指す。このような細胞としては、例えば、哺乳動物(例えば、げっ歯類、非ヒト霊長類、又はヒト)、昆虫、真菌、又は植物細胞が挙げられ得る。いくつかの実施形態では、真核細胞は、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)などの酵母細胞である。いくつかの態様において、真核細胞は、高等真核生物、例えば、哺乳動物、鳥類、植物、又は昆虫細胞である。哺乳動物細胞の非限定的な例としては、チャイニーズハムスター卵巣細胞及びヒト胚性腎細胞(例えば、HEK293細胞)が挙げられる。
【0165】
核酸及び発現ベクターを細胞(例えば、真核細胞)に導入する方法は、当技術分野において公知である。核酸を細胞に導入するために使用され得る方法の非限定的な例としては、リポフェクション、トランスフェクション、エレクトロポレーション、マイクロインジェクション、リン酸カルシウムトランスフェクション、デンドリマーベースのトランスフェクション、カチオン性ポリマートランスフェクション、細胞圧搾、ソノポレーション、光学的トランスフェクション、インペールフェクション、流体力学的送達、マグネトフェクション、ウイルス形質導入(例えば、アデノウイルス及びレンチウイルス形質導入)、及びナノ粒子トランスフェクションが挙げられる。
【0166】
多重鎖キメラポリペプチドを産生する方法
多重鎖キメラポリペプチドの産生をもたらすのに十分な条件下で培養培地中で本明細書に記載される細胞のいずれかを培養すること;並びに細胞及び/又は培養培地から多重鎖キメラポリペプチドを回収することを含む、本明細書に記載される多重鎖キメラポリペプチドのいずれかを産生する方法も本明細書において提供される。
【0167】
本明細書に記載の任意の細胞を、第1のキメラポリペプチドの産生をもたらすのに十分な条件下で第1の培養培地中で培養することと、細胞及び/又は第1の培養培地から第1のキメラポリペプチドを回収することと、第2のキメラポリペプチドの産生をもたらすのに十分な条件下で、本明細書に記載される細胞のいずれかを第2の培養培地中で培養することと、細胞及び/又は第2の培養培地から第2のキメラポリペプチドを回収することと、回収された第1のキメラポリペプチドと回収された第2のキメラポリペプチドとを組み合わせて(例えば、混合して)、多重鎖キメラポリペプチド(例えば、本明細書に記載される多重鎖キメラポリペプチドのいずれか)を形成することと、を含む本明細書に記載の任意の多重鎖キメラポリペプチドを産生する方法も本明細書で提供される。
【0168】
多重鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、又は第2のキメラポリペプチドの、細胞(例えば、真核細胞)からの回収は、当技術分野で周知の技術(例えば、硫安沈殿、ペグ沈、イオン交換クロマトグラフィ(陰イオン又は陽イオン)、疎水性相互作用に基づくクロマトグラフィ、メタルアフィニティークロマトグラフィ、リガンドアフィニティークロマトグラフィ、及びサイズ排除クロマトグラフィ)を用いて行うことができる。
【0169】
細胞を培養する方法は、当技術分野において周知である。細胞は、増殖、分化及び成長に有利な条件下でインビトロで維持することができる。簡潔に述べると、細胞は、細胞(例えば、任意の細胞)を、細胞生存性及び増殖を支持するために必要な増殖因子及びサプリメントを含む細胞培養培地と接触させることによって培養することができる。
【0170】
本明細書に記載の方法のいずれかによって産生された多重鎖キメラポリペプチド(例えば、本明細書に記載の多重鎖キメラポリペプチドのいずれか)、第1のキメラポリペプチド(例えば、第1のキメラポリペプチドのいずれか)、又は第2のキメラポリペプチド(例えば、本明細書に記載の第2のキメラポリペプチドのいずれか)も本明細書に提供される。
【0171】
老化細胞
老化は、表現型変化、アポトーシスに対する耐性、及び損傷感知シグナル伝達経路の活性化を伴う不可逆的増殖停止の形態である。細胞老化は、増殖する能力を失った培養ヒト線維芽細胞において最初に記載され、約50回の集団倍加(ヘイフリック限界と呼ばれる)後に永続的な停止に達した。老化は、酸化的及び遺伝毒性ストレス、DNA損傷、テロメア消耗、発がん性活性化、ミトコンドリア機能不全、又は化学療法剤を含む、広範囲の内因性及び外因性傷害によって誘導され得るストレス応答と考えられる。
【0172】
老化細胞は代謝的に活性のままであり、それらの分泌表現型を介して組織の止血、疾患及び老化に影響を及ぼし得る。老化は、生理学的プロセスと考えられており、創傷治癒、組織恒常性、再生、及び線維症制御の促進において重要である。例えば、老化細胞の一過性誘導は、創傷治癒中に観察され、創傷の回復に寄与する。おそらく、老化の最も重要な役割の1つは、腫瘍抑制におけるその役割である。しかしながら、老化細胞の蓄積はまた、老化及び加齢に関連する疾患及び状態を推進する。老化表現型はまた、慢性炎症応答を誘発し、その結果、慢性炎症状態を増大させて腫瘍増殖を促進することができる。老化と加齢との関連は、老化細胞が加齢組織に蓄積するという観察に最初に基づいた。トランスジェニックモデルの使用は、多くの年齢関連病理における老化細胞の系統的な検出を可能にした。老化細胞を選択的に排除する戦略は、老化細胞が実際に老化及び関連する病理において原因となる役割を果たすことができることを実証している。
【0173】
老化細胞は、形態、クロマチン組織化、遺伝子発現、及び代謝の変化を含む重要かつ独特の特性を示す。(i)サイクリン依存性キナーゼの阻害剤であるp16及びp21の発現の増加、(ii)リソソーム活性のマーカーである老化関連β-ガラクトシダーゼの存在、(iii)老化関連ヘテロクロマチンフォーカスの出現及びラミンB1レベルの下方制御、(iv)抗アポトーシスBCLファミリータンパク質の発現の増加によって引き起こされるアポトーシスに対する抵抗性、並びに(v)CD26(DPP4)、CD36(スカベンジャー受容体)、フォークヘッドボックス4(FOXO4)、及び分泌キャリア膜タンパク質4(SCAMP4)の上方制御など、細胞老化に関連するいくつかの生化学的及び機能的特性が存在する。老化細胞はまた、炎症性シグネチャー、いわゆる老化関連分泌表現型(SASP)を発現する。SASPを介して、老化細胞は、細胞自律的様式で作用して老化を強化し(自己分泌効果)、微小環境と連絡してそれを改変する(パラ分泌効果)、広範な炎症性サイトカイン(IL-6、IL-8)、増殖因子(TGF-β)、ケモカイン(CCL-2)、及びマトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP-3、MMP-9)を産生する。SASP因子は、老化監視、老化細胞の免疫媒介クリアランスを誘発することによって腫瘍抑制に寄与し得る。しかしながら、慢性炎症も腫瘍形成の既知の駆動因子であり、蓄積された証拠は、慢性SASPもがん及び加齢関連疾患をブーストし得ることを示す。
【0174】
老化細胞の分泌プロファイルは状況に依存する。例えば、ヒト線維芽細胞における異なるミトコンドリア機能不全によって誘導されるミトコンドリア機能不全関連老化(MiDAS)は、IL-1依存性炎症因子が欠損しているSASPの出現をもたらした。NAD+/NADH比の減少は、p53の活性化を介してMiDASを誘導するAMPKシグナル伝達を活性化した。結果として、p53は、炎症促進性SASPの重要な誘導因子であるNF-κBシグナル伝達を阻害した。対照的に、ヒト細胞における持続的なDNA損傷によって引き起こされた細胞老化は、炎症性SASPを誘導し、これは、血管拡張性失調症変異(ATM)キナーゼの活性化に依存したが、p53の活性化には依存しなかった。特に、IL-6及びIL-8の発現及び分泌レベルが増加した。異所性発現p16INK4a及びp21CIP1によって引き起こされる細胞の老化が、炎症性SASPを伴わないヒト線維芽細胞において老化表現型を誘導することも実証され、このことは、増殖停止自体がSASPを刺激しなかったことを示す。
【0175】
老化の最も明確な特徴の1つは、安定な成長停止である。これは、2つの重要な経路、p16/Rb及びp53/p21によって達成され、これらの両方は腫瘍抑制において中心的である。DNA損傷は、以下をもたらす:(1)クロマチンにおけるγH2Ax(ヒストンコード遺伝子)及び53BP1(DNA損傷応答に関与する)の高い沈着:これは、キナーゼカスケードの活性化をもたらし、最終的にp53活性化をもたらす、並びに(2)p16INK4a及びARF(両方ともCDKN2Aによってコードされる)及びP15INK4b(CDKN2Bによってコードされる)の活性化:p53は、サイクリン依存性キナーゼインヒビター(p21)の転写を誘導し、p16INK4a及びp15INK4bの両方と共に、細胞周期進行のための遺伝子(CDK4及びCDK6)をブロックする。これは最終的に網膜芽腫タンパク質(Rb)の低リン酸化及びG1期での細胞周期停止をもたらす。
【0176】
老化細胞を選択的に死滅させることは、正常な老化との関連でマウスの健康期間を有意に改善し、加齢に関連する疾患又はがん治療の結果を改善することが示されている(Ovadya,J Clin Invest.128(4):1247-1254,2018)。天然では、老化細胞は通常、自然免疫細胞によって除去される。老化の誘導は、損傷/変化した細胞の潜在的な増殖及び形質転換を防止するだけでなく、主にナチュラルキラー(NK)細胞(IL-15及びCCL2など)及びマクロファージ(CFS-1及びCCL2など)の化学誘引物質として機能するSASP因子の産生を介して組織修復にも有利に働く。これらの自然免疫細胞は、ストレスを受けた細胞を排除するための免疫監視機構を媒介する。老化細胞は通常、NK細胞活性化受容体NKG2D及びDNAM-1リガンドを上方制御し、これらはストレス誘導性リガンドのファミリーに属し、感染性疾患及び悪性腫瘍に対する第1線の免疫防御の重要な構成要素である。受容体が活性化されると、NK細胞は、その細胞溶解機構を介して老化細胞の死を特異的に誘導することができる。老化細胞の免疫監視におけるNK細胞の関与は、肝線維症(Sagiv,Oncogene 32(15):1971-1977,2013)、肝細胞がん(Iannello,J Exp Med 210(10):2057-2069,2013)、多発性ミエローマ(Soriani,Blood 113(15):3503-3511,2009)、及びメバロン酸経路の機能不全によってストレスを受けたグリオーマ細胞(Ciaglia,Int J Cancer 142(1):176-190,2018)において指摘されている。子宮内膜細胞は、急性細胞老化を受け、脱落膜細胞に分化しない。分化した脱落膜細胞は、IL-15を分泌し、それによって、子宮NK細胞を動員して、未分化老化細胞を標的化し、排除し、したがって、子宮内膜を再構築し、若返らせるのに役立つ(Brighton,Elife 6:e31274,2017)。同様の機構で、肝線維症の間、p53発現老化肝サテライト細胞は、常在クッパーマクロファージ及び新たに浸潤したマクロファージの極性化を、老化細胞除去活性を示す炎症促進性M1表現型に向かって歪めた。F4/80+マクロファージは、分娩後子宮機能を維持するために、マウス子宮老化細胞のクリアランスにおいて重要な役割を果たすことが示されている。
【0177】
老化細胞は、主にNKG2D(NK細胞上で発現される)、ケモカイン、及び他のSASP因子に対するリガンドを上方制御することによって、NK細胞を動員する。肝線維症のインビボモデルは、活性化されたNK細胞による老化細胞の有効なクリアランスを示している(Krizhanovsky,Cell 134(4):657-667,2008)。研究は、肝線維症((Krizhanovsky,Cell 134(4):657-667,2008)、変形性関節症(Xu,J Gerontol A Biol Sci Med Sci 72(6):780-785,2017)、及びパーキンソン病(Chinta,Cell Rep 22(4):930-940,2018)を含む老化を研究するための様々なモデルを記載している。老化細胞を研究するための動物モデルは、Krizhanovsky,Cell 134(4):657-667,2008;Baker,Nature 479(7372):232-236,2011;Farr,Nat Med 23(9):1072-1079,2017;Bourgeois,FEBS Lett 592(12):2083-2097,2018;Xu,Nat Med 24(8):1246-1256,2018)に記載される。
【0178】
対象における肝疾患又はメタボリックシンドロームを治療する方法
対象における肝疾患又はメタボリックシンドロームを治療する方法であって、対象に、(a)以下:(i)第1の標的結合ドメイン、(ii)可溶性組織因子ドメイン、及び(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン、を含む、第1のキメラポリペプチドと、(b)以下:(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、及び(ii)第2の標的結合ドメイン、を含む、第2のキメラポリペプチドとを含む多重鎖キメラポリペプチドの治療有効量を投与することを含み、ここで、第1のキメラポリペプチド及び第2のキメラポリペプチドが、一対の親和性ドメインの第1のドメイン及び第2のドメインの結合を介して会合し、かつ、第1の標的結合ドメインがTGF-β受容体II(TGF-βRII)のリガンドに特異的に結合しかつ第2の標的結合ドメインがTGF-βRII(例えば、本明細書中に記載される例示的な多重鎖キメラポリペプチドのいずれか)のリガンドに特異的に結合する、方法も本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、対象は、肝疾患又はメタボリックシンドロームを有すると診断又は同定される。
【0179】
いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチドは、筋肉内投与、皮下投与、静脈内投与、肝内投与、又は腹腔内投与を介して投与される。
【0180】
いくつかの実施形態では、肝疾患は、脂肪肝疾患、脂肪肝、急性肝性ポルフィリン症、アラジール症候群、アルコール関連肝疾患、アルファ-1抗トリプシン欠損症、自己免疫性肝炎、良性肝腫瘍、胆管がん、胆道閉鎖症、バッド・キアリ症候群、肝硬変、クリグラー・ナジャー症候群、ガラクトース血症、ジルベール症候群、ヘモクロマトーシス、肝性脳症、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、肝腎症候群、妊娠性肝内胆汁うっ滞(ICP)、リソソーム酸リパーゼ欠損症(LAL-D)、肝嚢胞、肝がん、新生児黄疸、非アルコール性脂肪性肝疾患、非アルコール性脂肪性肝炎、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)、ライ症候群、1型糖原病、及びウィルソン病の群から選択される。いくつかの実施形態では、メタボリックシンドロームは、冠動脈心疾患、肺疾患、胆嚢疾患、脂質異常症、高血圧症、2型糖尿病、認知症、がん、多嚢胞性卵巣症候群を含む婦人科異常、変形性関節症、膵炎、特発性頭蓋内圧亢進症、脳卒中、及び白内障の群から選択される。肝疾患及びメタボリックシンドロームの治療を成功させるための方法は、当技術分野において公知である。
【0181】
いくつかの実施形態では、対象は、2型真性糖尿病を有すると以前に同定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、脂肪萎縮を有すると以前に同定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、脂肪異栄養症を有すると以前に同定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、肝硬変を有すると以前に同定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、NAFLDを有すると以前に特定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、非アルコール性脂肪性肝炎を有すると以前に同定又は診断されたことがない。
【0182】
NAFLからNASHへの進行速度、NASHから肝硬変への進行速度、及び肝硬変から肝細胞がんへの進行速度のうちの1つ以上を低下させる方法
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFL)から非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)への進行、NASHから肝硬変への進行、及び肝硬変から肝細胞がんへの進行の速度のうちの1つ以上を低下させる方法であって、NAFL、NASH、又は肝硬変を有すると同定又は診断された対象に、(a)以下:(i)第1の標的結合ドメイン、(ii)可溶性組織因子ドメイン、及び(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン、を含む、第1のキメラポリペプチドと、(b)以下:(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、及び(ii)第2の標的結合ドメイン、を含む、第2のキメラポリペプチドとを含む多重鎖キメラポリペプチドの治療有効量を投与することを含み、ここで、第1のキメラポリペプチド及び第2のキメラポリペプチドが、一対の親和性ドメインの第1のドメイン及び第2のドメインの結合を介して会合し、かつ、第1の標的結合ドメインがTGF-β受容体II(TGF-βRII)のリガンドに特異的に結合しかつ第2の標的結合ドメインがTGF-βRII(例えば、本明細書中に記載される例示的な多重鎖キメラポリペプチドのいずれか)のリガンドに特異的に結合する、方法も本明細書で提供される。
【0183】
いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチドは、筋肉内投与、皮下投与、静脈内投与、肝内投与、又は腹腔内投与を介して投与される。
【0184】
いくつかの実施形態では、本方法は、例えば、治療前の進行速度又はNAFLを有すると同定され、治療を受けていない又は異なる治療を受けている類似の対象における進行速度と比較した、NAFLからNASHへの進行速度の減少(例えば、約1%の減少~約100%の、約1%の減少~約95%の減少、約1%の減少~約90%の減少、約1%の減少~約85%の減少、約1%の減少~約80%の減少、約1%の減少~約75%の減少、約1%の減少~約70%の減少、約1%の減少~約65%の減少、約1%の減少~約60%の減少、約1%の減少~約55%の減少、約1%の減少~約50%の減少、約1%の減少~約45%の減少、約1%の減少~約40%の減少、約1%の減少~約35%の減少、約1%の減少~約30%の減少、約1%の減少~約25%の減少、約1%の減少~約20%の減少、約1%の減少~約15%の減少、約1%の減少~約10%の減少、約1%の減少~約5%の減少、約5%の減少~約100%の減少、約5%の減少~約95%の減少、約5%の減少~約90%の減少、約5%の減少~約85%の減少、約5%の減少~約80%の減少、約5%の減少~約75%の減少、約5%の減少~約70%の減少、約5%の減少~約65%の減少、約5%の減少~約60%の減少、約5%の減少~約55%の減少、約5%の減少~約50%の減少、約5%の減少~約45%の減少、約5%の減少~約40%の減少、約5%の減少~約35%の減少、約5%の減少~約30%の減少、約5%の減少~約25%の減少、約5%の減少~約20%の減少、約5%の減少~約15%の減少、約5%の減少~約10%の減少、約10%の減少~約100%の減少、約10%の減少~約95%の減少、約10%の減少~約90%の減少、約10%の減少~約85%の減少、約10%の減少~約80%の減少、約10%の減少~約75%の減少、約10%の減少~約70%の減少、約10%の減少~約65%の減少、約10%の減少~約60%の減少、約10%の減少~約55%の減少、約10%の減少~約50%の減少、約10%の減少~約45%の減少、約10%の減少~約40%の減少、約10%の減少~約35%の減少、約10%の減少~約30%の減少、約10%の減少~約25%の減少、約10%の減少~約20%の減少、約10%の減少~約15%の減少、約15%の減少~約100%の減少、約15%の減少~約95%の減少、約15%の減少~約90%の減少、約15%の減少~約85%の減少、約15%の減少~約80%の減少、約15%の減少~約75%の減少、約15%の減少~約70%の減少、約15%の減少~約65%の減少、約15%の減少~約60%の減少、約15%の減少~約55%の減少、約15%の減少~約50%の減少、約15%の減少~約45%の減少、約15%の減少~約40%の減少、約15%の減少~約35%の減少、約15%の減少~約30%の減少、約15%の減少~約25%の減少、約15%の減少~約20%の減少、約20%の減少~約100%の減少、約20%の減少~約95%の減少、約20%の減少~約90%の減少、約20%の減少~約85%の減少、約20%の減少~約80%の減少、約20%の減少~約75%の減少、約20%の減少~約70%の減少、約20%の減少~約65%の減少、約20%の減少~約60%の減少、約20%の減少~約55%の減少、約20%の減少~約50%の減少、約20%の減少~約45%の減少、約20%の減少~約40%の減少、約20%の減少~約35%の減少、約20%の減少~約30%の減少、約20%の減少~約25%の減少、約25%の減少~約100%の減少、約25%の減少~約95%の減少、約25%の減少~約90%の減少、約25%の減少~約85%の減少、約25%の減少~約80%の減少、約25%の減少~約75%の減少、約25%の減少~約70%の減少、約25%の減少~約65%の減少、約25%の減少~約60%の減少、約25%の減少~約55%の減少、約25%の減少~約50%の減少、約25%の減少~約45%の減少、約25%の減少~約40%の減少、約25%の減少~約35%の減少、約25%の減少~約30%の減少、約30%の減少~約100%の減少、約30%の減少~約95%の減少、約30%の減少~約90%の減少、約30%の減少~約85%の減少、約30%の減少~約80%の減少、約30%の減少~約75%の減少、約30%の減少~約70%の減少、約30%の減少~約65%の減少、約30%の減少~約60%の減少、約30%の減少~約55%の減少、約30%の減少~約50%の減少、約30%の減少~約45%の減少、約30%の減少~約40%の減少、約30%の減少~約35%の減少、約35%の減少~約100%の減少、約35%の減少~約95%の減少、約35%の減少~約90%の減少、約35%の減少~約85%の減少、約35%の減少~約80%の減少、約35%の減少~約75%の減少、約35%の減少~約70%の減少、約35%の減少~約65%の減少、約35%の減少~約60%の減少、約35%の減少~約55%の減少、約35%の減少~約50%の減少、約35%の減少~約45%の減少、約35%の減少~約40%の減少、約40%の減少~約100%の減少、約40%の減少~約95%の減少、約40%の減少~約90%の減少、約40%の減少~約85%の減少、約40%の減少~約80%の減少、約40%の減少~約75%の減少、約40%の減少~約70%の減少、約40%の減少~約65%の減少、約40%の減少~約60%の減少、約40%の減少~約55%の減少、約40%の減少~約50%の減少、約40%の減少~約45%の減少、約45%の減少~約100%の減少、約45%の減少~約95%の減少、約45%の減少~約90%の減少、約45%の減少~約85%の減少、約45%の減少~約80%の減少、約45%の減少~約75%の減少、約45%の減少~約70%の減少、約45%の減少~約65%の減少、約45%の減少~約60%の減少、約45%の減少~約55%の減少、約45%の減少~約50%の減少、約50%の減少~約100%の減少、約50%の減少~約95%の減少、約50%の減少~約90%の減少、約50%の減少~約85%の減少、約50%の減少~約80%の減少、約50%の減少~約75%の減少、約50%の減少~約70%の減少、約50%の減少~約65%の減少、約50%の減少~約60%の減少、約50%の減少~約55%の減少、約55%の減少~約100%の減少、約55%の減少~約95%の減少、約55%の減少~約90%の減少、約55%の減少~約85%の減少、約55%の減少~約80%の減少、約55%の減少~約75%の減少、約55%の減少~約70%の減少、約55%の減少~約65%の減少、約55%の減少~約60%の減少、約60%の減少~約100%の減少、約60%の減少~約95%の減少、約60%の減少~約90%の減少、約60%の減少~約85%の減少、約60%の減少~約80%の減少、約60%の減少~約75%の減少、約60%の減少~約70%の減少、約60%の減少~約65%の減少、約65%の減少~約100%の減少、約65%の減少~約95%の減少、約65%の減少~約90%の減少、約65%の減少~約85%の減少、約65%の減少~約80%の減少、約65%の減少~約75%の減少、約65%の減少~約70%の減少、約70%の減少~約100%の減少、約70%の減少~約95%の減少、約70%の減少~約90%の減少、約70%の減少~約85%の減少、約70%の減少~約80%の減少、約70%の減少~約75%の減少、約75%の減少~約100%の減少、約75%の減少~約95%の減少、約75%の減少~約90%の減少、約75%の減少~約85%の減少、約75%の減少~約80%の減少、約80%の減少~約100%の減少、約80%の減少~約95%の減少、約80%の減少~約90%の減少、約80%の減少~約85%の減少、約85%の減少~約100%の減少、約85%の減少~約95%の減少、約85%の減少~約90%の減少、約90%の減少~約100%の減少、約90%の減少~約95%の減少、約95%の減少~約100%の減少、約95%~約99%)をもたらす。
【0185】
いくつかの実施形態では、本方法は、例えば、治療前の進行速度又はNASHを有すると同定され、治療を受けていない若しくは異なる治療を受けている類似の対象における進行速度と比較して、NASHから肝硬変への進行速度の減少(例えば、約1%の減少から約100%の減少、又は本明細書に記載のこの範囲の部分範囲のいずれか)をもたらす。
【0186】
いくつかの実施形態では、本方法は、例えば、治療前の進行速度、又は肝硬変を有すると同定され、治療を受けていないか若しくは異なる治療を受けている類似の対象における進行速度と比較して、肝硬変から肝細胞がんへの進行速度の減少(例えば、約1%の減少~約100%の減少、又は本明細書に記載されるこの範囲の部分範囲のいずれか)をもたらす。
【0187】
対象の肝臓における炎症を低減する方法
対象の肝臓における炎症を低減させる方法であって、対象に、(a)以下:(i)第1の標的結合ドメイン、(ii)可溶性組織因子ドメイン、及び(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン、を含む、第1のキメラポリペプチドと、(b)以下:(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、及び(ii)第2の標的結合ドメイン、を含む、第2のキメラポリペプチドとを含む多重鎖キメラポリペプチドの治療有効量を投与することを含み、ここで、第1のキメラポリペプチド及び第2のキメラポリペプチドが、一対の親和性ドメインの第1のドメイン及び第2のドメインの結合を介して会合し、かつ、第1の標的結合ドメインがTGF-β受容体II(TGF-βRII)のリガンドに特異的に結合しかつ第2の標的結合ドメインがTGF-βRII(例えば、本明細書中に記載される例示的な多重鎖キメラポリペプチドのいずれか)のリガンドに特異的に結合する、方法も本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、対象は、肝臓における炎症の低減を必要としていると特定される。対象の肝臓における炎症のレベルを決定するための方法は、当該技術分野において公知であり、例えば、対象の肝臓における1つ以上の炎症性サイトカインの発現のレベルを検出することを含む。
【0188】
いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチドは、筋肉内投与、皮下投与、静脈内投与、肝内投与、又は腹腔内投与を介して投与される。
【0189】
いくつかの実施形態では、本方法は、例えば、投与前の対象の肝臓における炎症のレベルと比較して、対象(例えば、本明細書に記載される対象のいずれか)の肝臓における炎症のレベルの減少(例えば、約1%の減少~約100%の減少、又は本明細書に記載されるこの範囲の部分範囲のいずれか)をもたらす。
【0190】
いくつかの実施形態では、対象は、肝疾患(例えば、本明細書に記載されている又は当技術分野で公知の例示的な肝疾患のいずれか)又はメタボリックシンドローム(例えば、本明細書に記載されている又は当技術分野で公知の例示的なメタボリックシンドロームのいずれか)を有すると以前に同定又は診断されたことがある。いくつかの実施形態では、対象は、肝疾患(例えば、本明細書に記載されている又は当技術分野で公知の例示的な肝疾患のいずれか)を有すると以前に同定又は診断されたことがある。いくつかの実施形態では、肝疾患は、脂肪肝疾患、脂肪肝、急性肝性ポルフィリン症、アラジール症候群、アルコール関連肝疾患、アルファ-1抗トリプシン欠損症、自己免疫性肝炎、良性肝腫瘍、胆管がん、胆道閉鎖症、バッド・キアリ症候群、肝硬変、クリグラー・ナジャー症候群、ガラクトース血症、ジルベール症候群、ヘモクロマトーシス、肝性脳症、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、肝腎症候群、妊娠性肝内胆汁うっ滞(ICP)、リソソーム酸リパーゼ欠損症(LAL-D)、肝嚢胞、肝がん、新生児黄疸、非アルコール性脂肪性肝疾患、非アルコール性脂肪性肝炎、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)、ライ症候群、1型糖原病、及びウィルソン病の群から選択される。いくつかの実施形態では、対象は、メタボリックシンドローム(例えば、本明細書に記載されている又は当技術分野で公知の例示的なメタボリックシンドロームのいずれか)を有すると以前に同定又は診断されたことがある。いくつかの実施形態では、メタボリックシンドロームは、冠動脈心疾患、肺疾患、胆嚢疾患、脂質異常症、高血圧症、2型糖尿病、認知症、がん、多嚢胞性卵巣症候群を含む婦人科異常、変形性関節症、膵炎、特発性頭蓋内圧亢進症、脳卒中、及び白内障の群から選択される。
【0191】
いくつかの実施形態では、対象は、2型真性糖尿病を有すると以前に同定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、脂肪萎縮を有すると以前に同定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、脂肪異栄養症を有すると以前に同定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、肝硬変を有すると以前に同定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、NAFLDを有すると以前に特定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、非アルコール性脂肪性肝炎を有すると以前に同定又は診断されたことがない。
【0192】
対象の肝臓における糖新生を減少させる方法
対象の肝臓における糖新生を減少させる方法であって、対象に、(a)以下:(i)第1の標的結合ドメイン、(ii)可溶性組織因子ドメイン、及び(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン、を含む、第1のキメラポリペプチドと、(b)以下:(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、及び(ii)第2の標的結合ドメイン、を含む、第2のキメラポリペプチドとを含む多重鎖キメラポリペプチドの治療有効量を投与することを含み、ここで、第1のキメラポリペプチド及び第2のキメラポリペプチドが、一対の親和性ドメインの第1のドメイン及び第2のドメインの結合を介して会合し、かつ、第1の標的結合ドメインがTGF-β受容体II(TGF-βRII)のリガンドに特異的に結合しかつ第2の標的結合ドメインがTGF-βRII(例えば、本明細書中に記載される例示的な多重鎖キメラポリペプチドのいずれか)のリガンドに特異的に結合する、方法も本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、対象は、肝臓における糖新生の減少を必要としていると同定される。対象の肝臓における糖新生のレベルを検出する方法は、当技術分野において公知である。
【0193】
いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチドは、筋肉内投与、皮下投与、静脈内投与、肝内投与、又は腹腔内投与を介して投与される。
【0194】
いくつかの実施形態では、本方法は、例えば、投与前の対象の肝臓における糖新生のレベルと比較して、対象(例えば、本明細書に記載される対象のいずれか)の肝臓における糖新生のレベルの減少(例えば、約1%の減少~約100%の減少、又は本明細書に記載されるこの範囲の部分範囲のいずれか)をもたらす。
【0195】
いくつかの実施形態では、対象は、肝疾患(例えば、本明細書に記載されている又は当技術分野で公知の例示的な肝疾患のいずれか)又はメタボリックシンドローム(例えば、本明細書に記載されている又は当技術分野で公知の例示的なメタボリックシンドロームのいずれか)を有すると以前に同定又は診断されたことがある。いくつかの実施形態では、対象は、肝疾患(例えば、本明細書に記載されている又は当技術分野で公知の例示的な肝疾患のいずれか)を有すると以前に同定又は診断されたことがある。いくつかの実施形態では、肝疾患は、脂肪肝疾患、脂肪肝、急性肝性ポルフィリン症、アラジール症候群、アルコール関連肝疾患、アルファ-1抗トリプシン欠損症、自己免疫性肝炎、良性肝腫瘍、胆管がん、胆道閉鎖症、バッド・キアリ症候群、肝硬変、クリグラー・ナジャー症候群、ガラクトース血症、ジルベール症候群、ヘモクロマトーシス、肝性脳症、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、肝腎症候群、妊娠性肝内胆汁うっ滞(ICP)、リソソーム酸リパーゼ欠損症(LAL-D)、肝嚢胞、肝がん、新生児黄疸、非アルコール性脂肪性肝疾患、非アルコール性脂肪性肝炎、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)、ライ症候群、1型糖原病、及びウィルソン病の群から選択される。いくつかの実施形態では、対象は、メタボリックシンドローム(例えば、本明細書に記載されている又は当技術分野で公知の例示的なメタボリックシンドロームのいずれか)を有すると以前に同定又は診断されたことがある。いくつかの実施形態では、メタボリックシンドロームは、冠動脈心疾患、肺疾患、胆嚢疾患、脂質異常症、高血圧症、2型糖尿病、認知症、がん、多嚢胞性卵巣症候群を含む婦人科異常、変形性関節症、膵炎、特発性頭蓋内圧亢進症、脳卒中、及び白内障の群から選択される。
【0196】
いくつかの実施形態では、対象は、2型真性糖尿病を有すると以前に同定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、脂肪萎縮を有すると以前に同定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、脂肪異栄養症を有すると以前に同定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、肝硬変を有すると以前に同定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、NAFLDを有すると以前に特定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、非アルコール性脂肪性肝炎を有すると以前に同定又は診断されたことがない。
【0197】
対象の肝臓における脂肪生成を減少させる方法
対象の肝臓における脂肪生成を減少させる方法であって、対象に、(a)以下:(i)第1の標的結合ドメイン、(ii)可溶性組織因子ドメイン、及び(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン、を含む、第1のキメラポリペプチドと、(b)以下:(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、及び(ii)第2の標的結合ドメイン、を含む、第2のキメラポリペプチドとを含む多重鎖キメラポリペプチドの治療有効量を投与することを含み、ここで、第1のキメラポリペプチド及び第2のキメラポリペプチドが、一対の親和性ドメインの第1のドメイン及び第2のドメインの結合を介して会合し、かつ、第1の標的結合ドメインがTGF-β受容体II(TGF-βRII)のリガンドに特異的に結合しかつ第2の標的結合ドメインがTGF-βRII(例えば、本明細書中に記載される例示的な多重鎖キメラポリペプチドのいずれか)のリガンドに特異的に結合する、方法が本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、対象は、肝臓における脂肪生成の減少を必要としていると特定される。対象の肝臓における脂肪生成のレベルを検出するための方法は、当技術分野において公知である。
【0198】
いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチドは、筋肉内投与、皮下投与、静脈内投与、肝内投与、又は腹腔内投与を介して投与される。
【0199】
いくつかの実施形態では、本方法は、例えば、投与前の対象の肝臓における脂肪生成のレベルと比較して、対象(例えば、本明細書に記載される対象のいずれか)の肝臓における脂肪生成のレベルの減少(例えば、約1%の減少~約100%の減少、又は本明細書に記載されるこの範囲の部分範囲のいずれか)をもたらす。
【0200】
いくつかの実施形態では、対象は、肝疾患(例えば、本明細書に記載されている又は当技術分野で公知の例示的な肝疾患のいずれか)又はメタボリックシンドローム(例えば、本明細書に記載されている又は当技術分野で公知の例示的なメタボリックシンドロームのいずれか)を有すると以前に同定又は診断されたことがある。いくつかの実施形態では、対象は、肝疾患(例えば、本明細書に記載されている又は当技術分野で公知の例示的な肝疾患のいずれか)を有すると以前に同定又は診断されたことがある。いくつかの実施形態では、肝疾患は、脂肪肝疾患、脂肪肝、急性肝性ポルフィリン症、アラジール症候群、アルコール関連肝疾患、アルファ-1抗トリプシン欠損症、自己免疫性肝炎、良性肝腫瘍、胆管がん、胆道閉鎖症、バッド・キアリ症候群、肝硬変、クリグラー・ナジャー症候群、ガラクトース血症、ジルベール症候群、ヘモクロマトーシス、肝性脳症、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、肝腎症候群、妊娠性肝内胆汁うっ滞(ICP)、リソソーム酸リパーゼ欠損症(LAL-D)、肝嚢胞、肝がん、新生児黄疸、非アルコール性脂肪性肝疾患、非アルコール性脂肪性肝炎、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)、ライ症候群、1型糖原病、及びウィルソン病の群から選択される。いくつかの実施形態では、対象は、メタボリックシンドローム(例えば、本明細書に記載されている又は当技術分野で公知の例示的なメタボリックシンドロームのいずれか)を有すると以前に同定又は診断されたことがある。いくつかの実施形態では、メタボリックシンドロームは、冠動脈心疾患、肺疾患、胆嚢疾患、脂質異常症、高血圧症、2型糖尿病、認知症、がん、多嚢胞性卵巣症候群を含む婦人科異常、変形性関節症、膵炎、特発性頭蓋内圧亢進症、脳卒中、及び白内障の群から選択される。
【0201】
いくつかの実施形態では、対象は、2型真性糖尿病を有すると以前に同定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、脂肪萎縮を有すると以前に同定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、脂肪異栄養症を有すると以前に同定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、肝硬変を有すると以前に同定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、NAFLDを有すると以前に特定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、非アルコール性脂肪性肝炎を有すると以前に同定又は診断されたことがない。
【0202】
対象の肝臓における肝細胞の老化を減少させる方法
対象の肝臓における肝細胞性老化を減少させる方法であって、対象に、(a)以下:(i)第1の標的結合ドメイン、(ii)可溶性組織因子ドメイン、及び(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン、を含む、第1のキメラポリペプチドと、(b)以下:(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、及び(ii)第2の標的結合ドメイン、を含む、第2のキメラポリペプチドとを含む多重鎖キメラポリペプチドの治療有効量を投与することを含み、ここで、第1のキメラポリペプチド及び第2のキメラポリペプチドが、一対の親和性ドメインの第1のドメイン及び第2のドメインの結合を介して会合し、かつ、第1の標的結合ドメインがTGF-β受容体II(TGF-βRII)のリガンドに特異的に結合しかつ第2の標的結合ドメインがTGF-βRII(例えば、本明細書中に記載される例示的な多重鎖キメラポリペプチドのいずれか)のリガンドに特異的に結合する、方法も本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、対象は、肝臓における肝細胞の老化の減少を必要としていると特定される。対象の肝臓における肝細胞の老化のレベルを決定するための方法は、当技術分野において公知である。
【0203】
いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチドは、筋肉内投与、皮下投与、静脈内投与、肝内投与、又は腹腔内投与を介して投与される。
【0204】
いくつかの実施形態では、本方法は、例えば、投与前の対象の肝臓における肝細胞の老化のレベルと比較して、対象(例えば、本明細書に記載されている対象のいずれか)の肝臓における肝細胞の老化のレベルの減少(例えば、約1%の減少~約100%の減少、又は本明細書に記載されているこの範囲の部分範囲のいずれか)をもたらす。
【0205】
いくつかの実施形態では、対象は、肝疾患(例えば、本明細書に記載されている又は当技術分野で公知の例示的な肝疾患のいずれか)又はメタボリックシンドローム(例えば、本明細書に記載されている又は当技術分野で公知の例示的なメタボリックシンドロームのいずれか)を有すると以前に同定又は診断されたことがある。いくつかの実施形態では、対象は、肝疾患(例えば、本明細書に記載されている又は当技術分野で公知の例示的な肝疾患のいずれか)を有すると以前に同定又は診断されたことがある。いくつかの実施形態では、肝疾患は、脂肪肝疾患、脂肪肝、急性肝性ポルフィリン症、アラジール症候群、アルコール関連肝疾患、アルファ-1抗トリプシン欠損症、自己免疫性肝炎、良性肝腫瘍、胆管がん、胆道閉鎖症、バッド・キアリ症候群、肝硬変、クリグラー・ナジャー症候群、ガラクトース血症、ジルベール症候群、ヘモクロマトーシス、肝性脳症、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、肝腎症候群、妊娠性肝内胆汁うっ滞(ICP)、リソソーム酸リパーゼ欠損症(LAL-D)、肝嚢胞、肝がん、新生児黄疸、非アルコール性脂肪性肝疾患、非アルコール性脂肪性肝炎、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)、ライ症候群、1型糖原病、及びウィルソン病の群から選択される。いくつかの実施形態では、対象は、メタボリックシンドローム(例えば、本明細書に記載されている又は当技術分野で公知の例示的なメタボリックシンドロームのいずれか)を有すると以前に同定又は診断されたことがある。いくつかの実施形態では、メタボリックシンドロームは、冠動脈心疾患、肺疾患、胆嚢疾患、脂質異常症、高血圧症、2型糖尿病、認知症、がん、多嚢胞性卵巣症候群を含む婦人科異常、変形性関節症、膵炎、特発性頭蓋内圧亢進症、脳卒中、及び白内障の群から選択される。
【0206】
いくつかの実施形態では、対象は、2型真性糖尿病を有すると以前に同定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、脂肪萎縮を有すると以前に同定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、脂肪異栄養症を有すると以前に同定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、肝硬変を有すると以前に同定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、NAFLDを有すると以前に特定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、非アルコール性脂肪性肝炎を有すると以前に同定又は診断されたことがない。
【0207】
対象の肝臓における代謝機能を再平衡化する方法
対象の肝臓における代謝機能を再平衡化させる方法であって、対象に、(a)以下:(i)第1の標的結合ドメイン、(ii)可溶性組織因子ドメイン、及び(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン、を含む、第1のキメラポリペプチドと、(b)以下:(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、及び(ii)第2の標的結合ドメイン、を含む、第2のキメラポリペプチドとを含む多重鎖キメラポリペプチドの治療有効量を投与することを含み、ここで、第1のキメラポリペプチド及び第2のキメラポリペプチドが、一対の親和性ドメインの第1のドメイン及び第2のドメインの結合を介して会合し、かつ、第1の標的結合ドメインがTGF-β受容体II(TGF-βRII)のリガンドに特異的に結合しかつ第2の標的結合ドメインがTGF-βRII(例えば、本明細書中に記載される例示的な多重鎖キメラポリペプチドのいずれか)のリガンドに特異的に結合する、方法も本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、対象は、肝臓における代謝機能の再平衡化を必要としていると特定される。対象の肝臓における代謝機能の再平衡化を決定するための方法は、当技術分野において公知である。代謝機能の再平衡化の非限定的な実施形態としては、血糖値(例えば、対象におけるヘモグロビンA1cレベル又は空腹時血糖値)の正常化、インスリン抵抗性の低減、及びRetn(レジスチン)の遺伝子発現の正常化が挙げられる。
【0208】
いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチドは、筋肉内投与、皮下投与、静脈内投与、肝内投与、又は腹腔内投与を介して投与される。
【0209】
いくつかの実施形態では、対象は、肝疾患(例えば、本明細書に記載されている又は当技術分野で公知の例示的な肝疾患のいずれか)又はメタボリックシンドローム(例えば、本明細書に記載されている又は当技術分野で公知の例示的なメタボリックシンドロームのいずれか)を有すると以前に同定又は診断されたことがある。いくつかの実施形態では、対象は、肝疾患(例えば、本明細書に記載されている又は当技術分野で公知の例示的な肝疾患のいずれか)を有すると以前に同定又は診断されたことがある。いくつかの実施形態では、肝疾患は、脂肪肝疾患、脂肪肝、急性肝性ポルフィリン症、アラジール症候群、アルコール関連肝疾患、アルファ-1抗トリプシン欠損症、自己免疫性肝炎、良性肝腫瘍、胆管がん、胆道閉鎖症、バッド・キアリ症候群、肝硬変、クリグラー・ナジャー症候群、ガラクトース血症、ジルベール症候群、ヘモクロマトーシス、肝性脳症、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、肝腎症候群、妊娠性肝内胆汁うっ滞(ICP)、リソソーム酸リパーゼ欠損症(LAL-D)、肝嚢胞、肝がん、新生児黄疸、非アルコール性脂肪性肝疾患、非アルコール性脂肪性肝炎、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)、ライ症候群、1型糖原病、及びウィルソン病の群から選択される。いくつかの実施形態では、対象は、メタボリックシンドローム(例えば、本明細書に記載されている又は当技術分野で公知の例示的なメタボリックシンドロームのいずれか)を有すると以前に同定又は診断されたことがある。いくつかの実施形態では、メタボリックシンドロームは、冠動脈心疾患、肺疾患、胆嚢疾患、脂質異常症、高血圧症、2型糖尿病、認知症、がん、多嚢胞性卵巣症候群を含む婦人科異常、変形性関節症、膵炎、特発性頭蓋内圧亢進症、脳卒中、及び白内障の群から選択される。
【0210】
いくつかの実施形態では、対象は、2型真性糖尿病を有すると以前に同定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、脂肪萎縮を有すると以前に同定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、脂肪異栄養症を有すると以前に同定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、肝硬変を有すると以前に同定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、NAFLDを有すると以前に特定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、非アルコール性脂肪性肝炎を有すると以前に同定又は診断されたことがない。
【0211】
対象の肝臓における表1~4中の1つ以上の遺伝子の発現を調節する方法
対象の肝臓における表1~4中の1つ以上(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、15以上、20以上、又は30以上)の遺伝子の発現を調節する方法であって、(a)以下:(i)第1の標的結合ドメイン、(ii)可溶性組織因子ドメイン、及び(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン、を含む、第1のキメラポリペプチドと、(b)以下:(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、及び(ii)第2の標的結合ドメイン、を含む、第2のキメラポリペプチドとを含む多重鎖キメラポリペプチドの治療有効量を投与することを含み、ここで、第1のキメラポリペプチド及び第2のキメラポリペプチドが、一対の親和性ドメインの第1のドメイン及び第2のドメインの結合を介して会合し、かつ、第1の標的結合ドメインが、GF-β受容体IIのリガンド(TGF-βRII)に特異的に結合しかつ第2の標的結合ドメインがTGF-βRIIのリガンド(例えば、本明細書中に記載される例示的な多重鎖キメラポリペプチドのいずれか)に特異的に結合する、方法も提供される。いくつかの実施形態では、対象は、その肝臓において表1~4に列挙される1つ以上の遺伝子の発現の調節を必要としていると同定される。
【0212】
いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチドは、筋肉内投与、皮下投与、静脈内投与、肝内投与、又は腹腔内投与を介して投与される。
【0213】
いくつかの実施形態では、投与は、ACSS1、RETN、SLC2A4、PDK4、PNPLA3、GADD45B、PPARGC1A、CAV1、ENDOD1、REG3G、IGHG3、IGHG2B、SCGB3A1、GLYCAM1、IGHG2C、IGKC、LTF、MS4A1、JCHAIN、CD19、IGHM、IFI27L2A、ACKR3、LSP1、PMEPA1、CORO1A、GPX3、MYH8、NPPA、TCAP、FLNC、SLC36A2、MYH6、ACTC1、ACTA2、及びTPM2の群から選択される対象の肝臓における1つ以上の(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、15以上、又は20以上の)遺伝子の発現の、投与前の対象における1つ以上の遺伝子の発現レベルと比較した、減少(例えば、約1%の減少~約100%の減少、又は本明細書に記載されるこの範囲の部分範囲のいずれか)をもたらす。
【0214】
いくつかの実施形態では、投与は、SLC34A2及びCISHからなる群から選択される対象の肝臓における1つ以上の遺伝子の発現の、投与前の対象における1つ以上の遺伝子の発現レベルと比較した、増加(例えば、約1%の増加~約500%の増加、約1%の増加~約400%の増加、約1%の増加~約300%の増加、約1%の増加~約200%の増加、約1%の増加~約150%の増加、約1%の増加~約100%の増加、約1%の増加~約80%の増加、約1%の増加~約60%の増加、約1%の増加~約40%の増加、約1%の増加~約20%の増加、約1%の増加~約10%の増加、約1%の増加~約5%の増加、約5%の増加~約500%の増加、約5%の増加~約400%の増加、約5%の増加~約300%の増加、約5%の増加~約200%の増加、約5%の増加~約150%の増加、約5%の増加~約100%の増加、約5%の増加~約80%の増加、約5%の増加~約60%の増加、約5%の増加~約40%の増加、約5%の増加~約20%の増加、約5%の増加~約10%の増加、約10%の増加~約500%の増加、約10%の増加~約400%の増加、約10%の増加~約300%の増加、約10%の増加~約200%の増加、約10%の増加~約150%の増加、約10%の増加~約100%の増加、約10%の増加~約80%の増加、約10%の増加~約60%の増加、約10%の増加~約40%の増加、約10%の増加~約20%の増加、約20%の増加~約500%の増加、約20%の増加~約400%の増加、約20%の増加~約300%の増加、約20%の増加~約200%の増加、約20%の増加~約150%の増加、約20%の増加~約100%の増加、約20%の増加~約80%の増加、約20%の増加~約60%の増加、約20%の増加~約40%の増加、約40%の増加~約500%の増加、約40%の増加~約400%の増加、約40%の増加~約300%の増加、約40%の増加~約200%の増加、約40%の増加~約150%の増加、約40%の増加~約100%の増加、約40%の増加~約80%の増加、約40%の増加~約60%の増加、約60%の増加~約500%の増加、約60%の増加~約400%の増加、約60%の増加~約300%の増加、約60%の増加~約200%の増加、約60%の増加~約150%の増加、約60%の増加~約100%の増加、約60%の増加~約80%の増加、約80%の増加~約500%の増加、約80%の増加~約400%の増加、約80%の増加~約300%の増加、約80%の増加~約200%の増加、約80%の増加~約150%の増加、約80%の増加~約100%の増加、約100%の増加~約500%の増加、約100%の増加~約400%の増加、約100%の増加~約300%の増加、約100%の増加~約200%の増加、約100%の増加~約150%の増加、約150%の増加~約500%の増加、約150%の増加~約400%の増加、約150%の増加~約300%の増加、約150%の増加~約200%の増加、約200%の増加~約500%の増加、約200%の増加~約400%の増加、約200%の増加~約300%の増加、約300%の増加~約500%の増加、約300%の増加~約400%の増加、又は約400%の増加~約500%の増加)をもたらす。
【0215】
いくつかの実施形態では、投与は、CSF3R、IFI27L2A、GM17066、GNL3、FABP1、GM14303、AURKA、RPL14-PS1、QTRT2、G6PC、C8B、DYNLL1、LCN2、LRG1、CEBPD、COL4A3、ST3GAL5、RSAD2、9330162G02RIK、PINX1、SRA1、SPATA2L、PNRC1、MUP20、IL6RA、APOA1、IL1B、WDR54、CTCFLOS、GM16973、4632427E13RIK、IGHG2B、TGFB1I1、SELENBP2、SEMA6B、NEXN、ZFP653、NOB1、PCK1、FAM25C、MAPK15、GM16551、ESM1、RPL37RT、FAM133B、PDE8B、TUT1、S100A11、PDILT、PPARD、IER2、GM15401、MX2、WNK4、G0S2、BC005561、AA986860、JDP2、GM26982、NOP58、ACTB、GM14586、RPP38、GM13436、NT5DC2、IMPDH1、CYTIP、AI846148、CHKA、GM37963、NR0B2、CYP4A32、ALKBH2、FAU-PS2、PPP1R15A、KLF2、SLC25A22、GM13341、IGHM、SATB1、SNRPF、DNASE1L2、CD3EAP、GM2788、DANCR、ZFP612、NOP56、JUND、ID1、HSPB1、KLHDC8A、KLF10、ANGPT2、THBS1、GM44891、GM9752、ABLIM3、PTGES、GM28438、2410002F23RIK、FOSL2、CRIP3、JUN、ALAS1、GM2000、RHOC、LMCD1、GM2061、GM42595、GM11478、IKZF2、PNLDC1、COMTD1、SNORA31、COL20A1、AKAP12、C1QTNF12、1810032O08RIK、2310033P09RIK、GM47528、SERPINE2、NPFF、SERPINA3K、RFXANK、IGKV5-39、NAB2、MAFF、CEP85、CSAD、LTB4R1、1810012K08RIK、BCL7C、NRBP2、NLE1、ALKBH1、ARID5A、CFAP43、GM45767、CD8A、PPRC1、GM26870、TMC7、BCL6B、GM16348、GM26981、SLC16A3、TNFRSF12A、CYP2J9、NR4A2、MMP9、MIR17HG、TMEM191C、PCDH11X、HILPDA、RAPGEF4、GM17300、SLC25A47、KCNJ2、NYAP1、LAX1、RPS19-PS3、HES1、RGS16、DUSP1、GM43323、ASB4、MUC6、GM15502、UNG、FOXQ1、GM17936、UBE2C、SLC16A6、MIR7052、NLRP12、GM14286、FGF21、KLF5、GM37969、PF4、GM21738、HOTAIRM1、GM6493、LOR、MFSD2B、MATK、SYNE4、GM44694、TRBC1、GM37274、PLN、CXCR4、PHF24、SNORD104、SERPINA7、RGS4、TCIM、EGFR、GM37760、FBXL22、TEDC2、ENHO、GM26917、GM43775、4833411C07RIK、GM45053、INHBB、OPN3、SNHG15、B230206H07RIK、KCNE3、GM43305、C530043K16RIK、KLF4、LEPR、JCHAIN、TSKU、LGALS4、PCP4L1、GM44829、DUSP8、GM44620、IGFBP1、JUNB、GM32017、GM2814、GM37144、MYADML2OS、GM37666、HDC、SLFN4、A530041M06RIK、GM43359、GM2602、GM10277、FAM222A、FOXA3、AOC2、SERPINA1E、CTXN1、RAPGEF4OS2、SOCS2、PPAN、PRKAG2OS1、GADD45B、HOXA5、GRHL1、EIF4EBP3、OSGIN1、GM28513、MAP3K6、SLC34A2、B630019A10RIK、IGKC、PLIN4、ANGPTL4、DUSP5、EGR1、GM42507、GM14257、APOLD1、IER3、ZBTB16、GM37033、IGLC1、GADD45G、IGLC3、GM45244、RGS1、CXCL1、RNF225、GM44005、ANKRD37、NR4A1、GM8893、GM26762、CDKN1A、5330406M23RIK、IGLV1、IGKV3-2、FOS、GM43637、IGKV3-10、S100A9、GM15622、S100A8、MT1、RETNLG、MT2、IGKV19-93、GM45774、及びSERPINA4-PS1からなる群から選択される対象の肝臓における1つ又は複数(例えば、2以上、3以上、4以上、5以上、6以上、7以上、8以上、9以上、10以上、15以上、20以上、30以上)の遺伝子の発現の、投与前の対象における1つ以上の遺伝子の発現レベルと比較した、減少(例えば、約1%の減少~約100%の減少、又は本明細書に記載のこの範囲の部分範囲のいずれか)をもたらす。
【0216】
いくつかの実施形態では、投与は、DBP、IGKV4-55、PER3、MUP-PS10、GPAM、TMPRSS4、MUP-PS14、AC166078.1、MUP-PS12、GM2065、A530020G20RIK、ACSS2OS、DCLK3、KLF12、GM44669、MFSD9、B4GALNT3、GM3776、TMEM167-PS1、KRT23、LMBRD2、GM22935、SULT2A-PS1、SNAI3、GM15908、MIR6392、ACSS2、NR1D1、BC049987、CCDC85C、CES2C、ACPP、MUP2、PTK6、UGT1A5、1810008I18RIK、IL22RA1、ACSS3、ADNP、RDH16、SNTB1、4933411K16RIK、NTRK2、EXTL1、PSTPIP2、RASSF6、AQP4、UGT1A9、PROM1、ZFP608、FAM13A、NFE2、TEF、TNFAIP8L3、SCD1、MMD2、SYNE3、ACLY、C330021F23RIK、STON2、LRFN4、HHIPL1、WNT9B、NR1D2、1810049J17RIK、PDPR、NA、GM45884、SLC2A5、FAM83F、ZFP526、SGK2、GM43080、DEAF1、ME1、BMF、WDFY2、ADCY9、CLSTN3、ACOT11、LYST、LRTM1、OAT、VPS13C、E330011O21RIK、P2RY4、GM11437、RWDD2A、SVIL、ECHDC1、TRIM14、SLC10A5、TRHDE、MASP1、2900097C17RIK、NDST1、RDH9、1110002L01RIK、ABTB2、RGR、ACACB、SACM1L、DYRK2、ROBO1、GM44744、EIF4EBP2、KLHL24、CYP2A5、TIAM2、RAB43、GM13855、9130409I23RIK、STON1、USP9X、UGT3A1、9030616G12RIK、DOCK8、KLB、ACE、VLDLR、PCDHGC3、ABCA6、4932422M17RIK、GM45838、FARP2、GM47205、SP4、UGT1A6B、KLHL28、D130043K22RIK、ASIC5、PM20D2、A1CF、SORBS1、SLC10A2、GM10642、UTP14B、GM38394、AFP、INSIG1、HNF1AOS2、METTL4、LSS、MTMR9、HMGCR、GDAP10、ADRA1A、ZFP773、CRKL、CHRNE、STARD13、CRY2、FADS2、COG5、FV1、RCAN2、ABCB1A、PPARA、ATP7A、MVD、2610037D02RIK、TNFRSF14、SUCNR1、ECI3、ABCC4、LNCBATE1、MINDY2、BTBD7、4933404O12RIK、ABCD1、FMN1、FNIP2、ABHD15、NKX2-6、C77080、GM43611、SGTB、ACSL3、NR5A2、FAM198A、KCTD7、ACACA、ZFP955B、SULT2A3、FZD4、FASN、CYP3A59、ZFP354B、TNFSF10、SESN3、MN1、RNF152、DHCR24、SPHK2、SYTL5、GM6652、BAHCC1、GAREM1、MFSD4A、HGF、GM3571、NOS1AP、DIXDC1、KANK1、REPS2、ASAH2、SEMA3B、RNF103、ZC3H12C、CDS2、DCUN1D4、2900026A02RIK、CYYR1、EEPD1、P2RY2、CYP2C39、SEC22C、EHHADH、ABCA3、HIPK2、RBM20、GRAMD4、FCHSD2、MOB3A、HMGN3、KLHDC7A、VCP-RS、TERT、CYP3A41B、ARL13B、ZC3H12D、TLCD2、SNHG11、SORL1、GPR157、DNAJA4、TMEM253、TACO1、SPATA5L1、RHBG、COL15A1、PCDH12、IRS1、ASCC3、KIF16B、及びMR1からなる群から選択される対象の肝臓における1つ以上の遺伝子の発現の、投与前の対象における1つ以上の遺伝子の発現レベルと比較した、増加をもたらす。
【0217】
いくつかの実施形態では、対象は、肝疾患(例えば、本明細書に記載されている又は当技術分野で公知の例示的な肝疾患のいずれか)又はメタボリックシンドローム(例えば、本明細書に記載されている又は当技術分野で公知の例示的なメタボリックシンドロームのいずれか)を有すると以前に同定又は診断されたことがある。いくつかの実施形態では、対象は、肝疾患(例えば、本明細書に記載されている又は当技術分野で公知の例示的な肝疾患のいずれか)を有すると以前に同定又は診断されたことがある。いくつかの実施形態では、肝疾患は、脂肪肝疾患、脂肪肝、急性肝性ポルフィリン症、アラジール症候群、アルコール関連肝疾患、アルファ-1抗トリプシン欠損症、自己免疫性肝炎、良性肝腫瘍、胆管がん、胆道閉鎖症、バッド・キアリ症候群、肝硬変、クリグラー・ナジャー症候群、ガラクトース血症、ジルベール症候群、ヘモクロマトーシス、肝性脳症、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、肝腎症候群、妊娠性肝内胆汁うっ滞(ICP)、リソソーム酸リパーゼ欠損症(LAL-D)、肝嚢胞、肝がん、新生児黄疸、非アルコール性脂肪性肝疾患、非アルコール性脂肪性肝炎、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)、ライ症候群、1型糖原病、及びウィルソン病の群から選択される。いくつかの実施形態では、対象は、メタボリックシンドローム(例えば、本明細書に記載されている又は当技術分野で公知の例示的なメタボリックシンドロームのいずれか)を有すると以前に同定又は診断されたことがある。いくつかの実施形態では、メタボリックシンドロームは、冠動脈心疾患、肺疾患、胆嚢疾患、脂質異常症、高血圧症、2型糖尿病、認知症、がん、多嚢胞性卵巣症候群を含む婦人科異常、変形性関節症、膵炎、特発性頭蓋内圧亢進症、脳卒中、及び白内障の群から選択される。
【0218】
いくつかの実施形態では、対象は、2型真性糖尿病を有すると以前に同定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、脂肪萎縮を有すると以前に同定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、脂肪異栄養症を有すると以前に同定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、肝硬変を有すると以前に同定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、NAFLDを有すると以前に特定又は診断されたことがない。いくつかの実施形態では、対象は、非アルコール性脂肪性肝炎を有すると以前に同定又は診断されたことがない。
【0219】
追加の治療用物質
本明細書に記載の方法のいずれかのいくつかの実施形態は、治療有効量の1つ以上の追加の治療用物質を対象(例えば、本明細書に記載の対象のいずれか)に投与することを更に含むことができる。1つ以上の追加の治療用物質は、多重鎖キメラポリペプチド(例えば、本明細書に記載される多重鎖キメラポリペプチドのいずれか)と実質的に同時に対象に投与することができる。いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチド(例えば、本明細書に記載される多重鎖キメラポリペプチドのいずれか)の投与前に、1つ以上の追加の治療用物質を対象に投与することができる。いくつかの実施形態では、多重鎖キメラポリペプチド(例えば、本明細書に記載多重鎖キメラポリペプチドのいずれか)を対象に投与した後に、1つ以上の追加の治療用物質を対象に投与することができる。
【0220】
追加の治療用物質の非限定的な例としては抗炎症剤、抗がん剤、活性化受容体アゴニスト、免疫チェックポイント阻害剤、HLA特異的阻害性受容体を遮断するための作用物質、グルコゲンシンターゼキナーゼ(GSK)3阻害剤、抗体、及びエクスビボ活性化免疫細胞が挙げられる。
【0221】
抗がん剤の非限定的な例としては、代謝拮抗薬(例えば、5-フルオロウラシル(5-FU)、6-メルカプトプリン(6-MP)、カペシタビン、シタラビン、フロクスウリジン、フルダラビン、ゲムシタビン、ヒドロキシカルバミド、メトトレキサート、6-チオグアニン、クラドリビン、ネララビン、ペントスタチン、又はペメトレキセド)、植物アルカロイド(例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、カンプトテシン、9-メトキシカンプトテシン、コロナリジン、タキソール、ナウクレオラルズ(naucleaorals)、ジプレニル化インドールアルカロイド、モンタミン、シスキニイン、プロトベルベリン、ベルベリン、サンギナリン、ケレリトリン、ケリドニン、リリオデニン、クリボリン、β-カルボリン、アントフィン、チロホリン、クリプトレピン、ネオクリプトレピン、コリノリン、サンパンギン、カルバゾール、クリナミン、モンタニン、エリプチシン、パクリタキセル、ドセタキセル、エトポシド、テニソピド、イリノテカン、トポテカン、又はアクリドンアルカロイド)、プロテアソーム阻害剤(例えば、ラクタシスチン、ジスルフィラム、エピガロカテキン-3-ガレート、マリゾミブ(サリノスポラミドA)、オプロゾミブ(ONX-0912)、デランゾミブ(CEP-18770)、エポキソミシン、MG 132、β-ヒドロキシβ-メチルブチレート、ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ、又はイキサゾミブ)、抗腫瘍抗生物質(例えば、ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン、ミトキサントロン、イダルビシン、アクチノマイシン、プリカマイシン、マイトマイシン又はブレオマイシン)、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤(例えば、ボリノスタット、パノビノスタット、ベリノスタット、ジビノスタット、アベキシノスタット、デプシペプチド、エンチノスタット、酪酸フェニル、バルプロ酸、トリコスタチンA、ダシノスタット、モセチノスタット、プラシノスタット、ニコチンアミド、カンビノール、テノビン1、テノビン6、シルチノール、リコリノスタット、テフィノスタット、ケベトリン、キシノスタット、レスミノスタット、タセジナリン、シダミド、又はセリシスタット)、チロシンキナーゼ阻害剤(例えば、アキシチニブ、ダサチニブ、エンコラチニブ、エルロチニブ、イマチニブ、ニロチニブ、パゾパニブ及びスニチニブ)、及び化学療法剤(例えば、全トランス型レチノイン酸、アザシチジン、アザチオプリン、ドキシフルリジン、エポチロン、ヒドロキシ尿素、イマチニブ、テニポシド、チオグアニン、バルルビシン、ベムラフェニブ及びレナリドミド)が挙げられる。化学療法剤の更なる例としては、アルキル化剤、例えば、メクロレタミン、シクロホスファミド、クロラムブシル、メルファラン、イホスファミド、チオテパ、ヘキサメチルメラミン、ブスルファン、アルトレタミン、プロカルバジン、ダカルバジン、テモゾロミド、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン、カルボプラチン、シスプラチン、及びオキサリプラチンが挙げられる。
【0222】
活性化受容体アゴニストの非限定的な例としては、抗CD16抗体(例えば、抗CD16/CD30二重特異性モノクローナル抗体(BiMAB))及びFcベースの融合タンパク質を含む、NK細胞の細胞傷害性を活性化及び増強する受容体を活性化するための任意のアゴニストが挙げられる。チェックポイント阻害剤の非限定的な例としては、抗PD-1抗体(例えば、MEDI0680)、抗PD-L1抗体(例えば、BCD-135、BGB-A333、CBT-502、CK-301、CS1001、FAZ053、KN035、MDX-1105、MSB2311、SHR-1316、抗PD-L1/CTLA-4二重特異性抗体KN046、抗PD-L1/TGFβRII融合タンパク質M7824、抗PD-L1/TIM-3二重特異性抗体LY3415244、アテゾリズマブ、又はアベルマブ)、抗TIM3抗体(例えば、TSR-022、Sym023、又はMBG453)、及び抗CTLA-4抗体(例えば、AGEN1884、MK-1308、又は抗CTLA-4/OX40二重特異性抗体ATOR-1015)が挙げられる。HLA特異的阻害性受容体を遮断するための作用物質の非限定的な例としては、モナリズマブ(例えば、抗HLA-E NKG2A阻害性受容体モノクローナル抗体)が挙げられる。GSK3阻害剤の非限定的な例としては、チデグルシブ又はCHIR99021が挙げられる。更なる治療用物質として使用することができる抗体の非限定的な例としては、抗CD26抗体(例えば、YS110)、抗CD36抗体、及びNK細胞上のFc受容体(例えば、CD16)に結合して活性化することができる任意の他の抗体又は抗体構築物が挙げられる。いくつかの実施形態では、更なる治療用物質は、インスリン又はメトホルミンであり得る。
【0223】
インビトロ活性化免疫細胞の非限定的な例としては、制御性T細胞、CAR制御性T細胞、NK細胞、CAR-NK細胞、細胞傷害性T細胞、及びCAR細胞傷害性T細胞が挙げられる。
【実施例】
【0224】
本発明を以下の実施例において更に説明するが、これらは特許請求の範囲に記載される本発明の範囲を限定するものではない。
【0225】
実施例1.例示的な多重鎖キメラポリペプチドの構築及びその特性の評価
2つの多重鎖キメラポリペプチドを作製し、それらの特性を評価した。2つの多重鎖キメラポリペプチドの各々は、第1の標的結合ドメイン及びドメインの親和性対の第1のドメインに共有結合した可溶性組織因子ドメインを含む第1のキメラポリペプチドを含む。2つの多重鎖キメラポリペプチドのそれぞれにおける第2のキメラポリペプチドは、ドメインの親和性対の第2のドメイン、及び第2の標的結合ドメインを含む。
【0226】
多重鎖キメラポリペプチドの構築の基礎となる論理の説明
組織因子(TF)は、236アミノ酸残基を含有する安定な膜貫通タンパク質である。組織因子の短縮型組換え219アミノ酸細胞外ドメインは可溶性であり、細菌又は哺乳動物細胞において高レベルで発現されることが知られている。特定の理論に束縛されることを望むものではないが、本出願人らは、219-aa組織因子が、独特の多重鎖キメラポリペプチドの作製のためのコネクターリンカーとして使用され得ると推測した。
【0227】
可溶性組織因子ドメインを含む第1のキメラポリペプチドは、発酵ブロス中で増殖させたCHO細胞によって高レベルで産生された。これらの第1のキメラポリペプチドを、固体マトリックス上に結合させた抗組織因子モノクローナル抗体(mAb)によって精製した。注目すべきことに、組織因子は、FVIIa及びFXに対する結合部位を含む。FXに対する組織因子-FVIIa複合体の触媒活性は、組織因子がリン脂質二重層に固定されていない場合、約100万倍低い。したがって、特定の理論に拘束されることを望むものではないが、本出願人らは、第1のキメラポリペプチドの構築において膜貫通を伴わない組織因子の219-aaの細胞外ドメインを使用することにより、第1のキメラポリペプチドにおける組織因子の凝固促進活性が排除され得ると推測した。219-aa組織因子の凝固促進活性を更に低減又は排除するために、組織因子における選択変異を、特にFVIIa結合部位の結合エネルギーに寄与することが知られている7アミノ酸残基において作製することができる。
【0228】
記載されたキメラポリペプチドの結合相互作用の特徴決定
第1及び第2のキメラポリペプチドが互いに結合して多重鎖キメラポリペプチドを形成するかどうかを決定するために、インビトロで結合アッセイを行った。可溶性組織因子ドメインを含む第1のキメラポリペプチドが抗TF mAbによって認識及び結合されるかどうかを決定するために、インビトロ結合アッセイを行った。注目すべきことに、データは、変異組織因子タンパク質が、組織因子上のFX結合部位に結合することが知られている抗TF mAbによって依然として認識され、選択的に結合されることを示した。scFv又はサイトカインに共有結合した可溶性組織因子ドメインを含む第1のキメラポリペプチド(
図1及び
図2を参照のこと)が、機能的scFv又はサイトカインを有するかどうかを決定するために、インビトロ結合アッセイを実施した。前述のアッセイからのデータは、予想される生物学的活性を有する精製された第1のキメラポリペプチドと一致した(例えば、scFvは、予想される標的抗原に選択的に結合するか、又はサイトカインは、予想される受容体若しくは結合タンパク質に選択的に結合する)。
【0229】
加えて、互いに結合した第1及び第2のキメラポリペプチドを含む2つの多重鎖キメラポリペプチドを使用して行われた実験は、予想される標的結合活性を実証する(例えば、多重鎖キメラポリペプチドは、第1の標的結合ドメインによって特異的に認識される標的及び第2の標的結合ドメインによって特異的に認識される標的に特異的に結合する)。
【0230】
前述の結果に基づいて、本出願人らは、可溶性組織因子コネクターリンカーが、scFv、インターロイキン、サイトカイン、インターロイキン受容体、又はサイトカイン受容体のいずれかをコードするポリペプチドを、可溶性組織因子ドメインに対して、及び互いに対して三次元空間において適切に提示することを提供又は可能にし、その結果、それぞれが予想される生物学的特性及び活性を保持したと結論付けた。
【0231】
第1及び第2のキメラポリペプチドの両方が同時発現された場合、ヘテロ二量体複合体は、高レベルで発酵ブロス中に分泌された。複合体を捕捉し、アフィニティークロマトグラフィを用いて固体マトリックスに結合した抗TF mAbによって容易に精製した。これらの多重鎖キメラポリペプチドの第1及び第2の標的結合ドメインは、インビトロ結合アッセイによってアッセイされるように、それらの予想される生物学的活性を保持した。したがって、多重鎖キメラポリペプチドのアセンブリは、生物学的活性のためのドメインの適切な空間ディスプレイ及びフォールディングを提供する。重要なことに、多重鎖キメラポリペプチドの空間的配置は、組織因子上のFX結合部位を妨害せず、これは、アフィニティー精製のための抗TF mAbの使用を可能にする。
【0232】
記載されたキメラポリペプチドの安定性の特徴決定
両方の精製多重鎖キメラポリペプチドは安定である。これらの多重鎖キメラポリペプチドは、ヒト血清中、37℃で72時間インキュベートした場合、構造的にインタクトであり、完全に生物学的に活性である。
【0233】
記載されたキメラポリペプチドの凝集する傾向の特徴決定
開発された両方の精製多重鎖キメラポリペプチドは、PBS中で4℃で保存した場合に凝集体を形成しない。
【0234】
記載されたキメラポリペプチドの粘度の特徴決定
多重鎖キメラポリペプチドがPBS中50mg/mLもの高濃度で製剤化される場合、粘度の問題はない。
【0235】
多重鎖キメラポリペプチドプラットフォームの更なる適用
これらの研究からのデータは、本明細書に記載されるプラットフォーム技術が、接着分子、受容体、サイトカイン、リガンド、及びケモカインを含むがこれらに限定されない、本明細書に記載されるフォーマットのいずれかにおいて、抗体に由来する標的結合ドメインに融合され得る分子を作製するために利用され得ることを示す。適切な標的結合ドメインにより、得られた多重鎖キメラポリペプチドは、様々な免疫エフェクター細胞のコンジュゲーションを促進し、がん細胞、ウイルス感染細胞、又は老化細胞を含む標的細胞の破壊を媒介することができる。多重鎖キメラポリペプチド中の他のドメインは、標的細胞に対するエフェクター細胞の細胞傷害性を増強するために、免疫系を刺激し、活性化し、誘引する。
【0236】
実施例2:TGFRt15-TGFRs融合タンパク質の生成及び特徴決定
TGFβ受容体II/IL-15RαSu及びTGFβ受容体II/TF/IL-15融合タンパク質を含む融合タンパク質複合体を生成した(
図3及び
図4)。ヒトTGFβ受容体II(Ile24-Asp159)、組織因子219、及びIL-15配列をUniProtウェブサイトから入手し、これらの配列のDNAをGenewizによって合成した。具体的には、2つのTGFβ受容体II配列をG4S(3)リンカーと連結してTGFβ受容体IIの一本鎖バージョンを生成し、次いで組織因子219のN末端コード領域、続いてIL-15のN末端コード領域に直接連結コード領域に連結する構築物を作製した。
【0237】
IL-15のN末端に続く組織因子219のN末端に連結された2つのTGFβ受容体IIを含む構築物の核酸配列及びタンパク質配列を以下に示す。
【0238】
2つのTGFβ受容体II/TF/IL-15構築物の核酸配列(シグナルペプチド配列を含む)は、以下の通りである。
(シグナルペプチド)
ATGAAGTGGGTGACCTTCATCAGCCTGCTGTTCCTGTTCTCCAGCGCCTACTCC
(2つのヒトTGFβ受容体II断片)
ATCCCCCCCCATGTGCAAAAGAGCGTGAACAACGATATGATCGTGACCGACAACAACGGCGCCGTGAAGTTTCCCCAGCTCTGCAAGTTCTGCGATGTCAGGTTCAGCACCTGCGATAATCAGAAGTCCTGCATGTCCAACTGCAGCATCACCTCCATCTGCGAGAAGCCCCAAGAAGTGTGCGTGGCCGTGTGGCGGAAAAATGACGAGAACATCACCCTGGAGACCGTGTGTCACGACCCCAAGCTCCCTTATCACGACTTCATTCTGGAGGACGCTGCCTCCCCCAAATGCATCATGAAGGAGAAGAAGAAGCCCGGAGAGACCTTCTTTATGTGTTCCTGTAGCAGCGACGAGTGTAACGACAACATCATCTTCAGCGAAGAGTACAACACCAGCAACCCTGATGGAGGTGGCGGATCCGGAGGTGGAGGTTCTGGTGGAGGTGGGAGTATTCCTCCCCACGTGCAGAAGAGCGTGAATAATGACATGATCGTGACCGATAACAATGGCGCCGTGAAATTTCCCCAGCTGTGCAAATTCTGCGATGTGAGGTTTTCCACCTGCGACAACCAGAAGTCCTGTATGAGCAACTGCTCCATCACCTCCATCTGTGAGAAGCCTCAGGAGGTGTGCGTGGCTGTCTGGCGGAAGAATGACGAGAATATCACCCTGGAAACCGTCTGCCACGATCCCAAGCTGCCCTACCACGATTTCATCCTGGAAGACGCCGCCAGCCCTAAGTGCATCATGAAAGAGAAAAAGAAGCCTGGCGAGACCTTTTTCATGTGCTCCTGCAGCAGCGACGAATGCAACGACAATATCATCTTTAGCGAGGAATACAATACCAGCAACCCCGAC
(ヒト組織因子219)
AGCGGCACAACCAACACAGTCGCTGCCTATAACCTCACTTGGAAGAGCACCAACTTCAAAACCATCCTCGAATGGGAACCCAAACCCGTTAACCAAGTTTACACCGTGCAGATCAGCACCAAGTCCGGCGACTGGAAGTCCAAATGTTTCTATACCACCGACACCGAGTGCGATCTCACCGATGAGATCGTGAAAGATGTGAAACAGACCTACCTCGCCCGGGTGTTTAGCTACCCCGCCGGCAATGTGGAGAGCACTGGTTCCGCTGGCGAGCCTTTATACGAGAACAGCCCCGAATTTACCCCTTACCTCGAGACCAATTTAGGACAGCCCACCATCCAAAGCTTTGAGCAAGTTGGCACAAAGGTGAATGTGACAGTGGAGGACGAGCGGACTTTAGTGCGGCGGAACAACACCTTTCTCAGCCTCCGGGATGTGTTCGGCAAAGATTTAATCTACACACTGTATTACTGGAAGTCCTCTTCCTCCGGCAAGAAGACAGCTAAAACCAACACAAACGAGTTTTTAATCGACGTGGATAAAGGCGAAAACTACTGTTTCAGCGTGCAAGCTGTGATCCCCTCCCGGACCGTGAATAGGAAAAGCACCGATAGCCCCGTTGAGTGCATGGGCCAAGAAAAGGGCGAGTTCCGGGAG
(ヒトIL-15)
AACTGGGTGAACGTCATCAGCGATTTAAAGAAGATCGAAGATTTAATTCAGTCCATGCATATCGACGCCACTTTATACACAGAATCCGACGTGCACCCCTCTTGTAAGGTGACCGCCATGAAATGTTTTTTACTGGAGCTGCAAGTTATCTCTTTAGAGAGCGGAGACGCTAGCATCCACGACACCGTGGAGAATTTAATCATTTTAGCCAATAACTCTTTATCCAGCAACGGCAACGTGACAGAGTCCGGCTGCAAGGAGTGCGAAGAGCTGGAGGAGAAGAACATCAAGGAGTTTCTGCAATCCTTTGTGCACATTGTCCAGATGTTCATCAATACCTCC(配列番号59)
【0239】
TGFβ受容体II/TF/IL-15融合タンパク質のアミノ酸配列(リーダー配列を含む)は以下の通りである。
(シグナルペプチド)
MKWVTFISLLFLFSSAYS
(ヒトTGFβ受容体II)
IPPHVQKSVNNDMIVTDNNGAVKFPQLCKFCDVRFSTCDNQKSCMSNCSITSICEKPQEVCVAVWRKNDENITLETVCHDPKLPYHDFILEDAASPKCIMKEKKKPGETFFMCSCSSDECNDNIIFSEEYNTSNPDGGGGSGGGGSGGGGSIPPHVQKSVNNDMIVTDNNGAVKFPQLCKFCDVRFSTCDNQKSCMSNCSITSICEKPQEVCVAVWRKNDENITLETVCHDPKLPYHDFILEDAASPKCIMKEKKKPGETFFMCSCSSDECNDNIIFSEEYNTSNPD
(ヒト組織因子219)
SGTTNTVAAYNLTWKSTNFKTILEWEPKPVNQVYTVQISTKSGDWKSKCFYTTDTECDLTDEIVKDVKQTYLARVFSYPAGNVESTGSAGEPLYENSPEFTPYLETNLGQPTIQSFEQVGTKVNVTVEDERTLVRRNNTFLSLRDVFGKDLIYTLYYWKSSSSGKKTAKTNTNEFLIDVDKGENYCFSVQAVIPSRTVNRKSTDSPVECMGQEKGEFRE
(ヒトIL-15)
NWVNVISDLKKIEDLIQSMHIDATLYTESDVHPSCKVTAMKCFLLELQVISLESGDASIHDTVENLIILANNSLSSNGNVTESGCKECEELEEKNIKEFLQSFVHIVQMFINTS(配列番号7)
【0240】
2つのTGFβ受容体IIを、Genewizによって合成されたIL-15RαSu鎖に直接結合させることによっても、構築物を作製した。IL-15RαSuのN末端に連結されたTGFβ受容体IIを含む構築物の核酸及びタンパク質配列を以下に示す。
【0241】
TGFβ受容体II/IL-15 RαSu構築物の核酸配列(シグナルペプチド配列を含む)は、以下の通りである。
(シグナルペプチド)
ATGAAGTGGGTGACCTTCATCAGCCTGCTGTTCCTGTTCTCCAGCGCCTACTCC
(2つのヒトTGFβ受容体II断片)
ATCCCCCCCCATGTGCAAAAGAGCGTGAACAACGATATGATCGTGACCGACAACAACGGCGCCGTGAAGTTTCCCCAGCTCTGCAAGTTCTGCGATGTCAGGTTCAGCACCTGCGATAATCAGAAGTCCTGCATGTCCAACTGCAGCATCACCTCCATCTGCGAGAAGCCCCAAGAAGTGTGCGTGGCCGTGTGGCGGAAAAATGACGAGAACATCACCCTGGAGACCGTGTGTCACGACCCCAAGCTCCCTTATCACGACTTCATTCTGGAGGACGCTGCCTCCCCCAAATGCATCATGAAGGAGAAGAAGAAGCCCGGAGAGACCTTCTTTATGTGTTCCTGTAGCAGCGACGAGTGTAACGACAACATCATCTTCAGCGAAGAGTACAACACCAGCAACCCTGATGGAGGTGGCGGATCCGGAGGTGGAGGTTCTGGTGGAGGTGGGAGTATTCCTCCCCACGTGCAGAAGAGCGTGAATAATGACATGATCGTGACCGATAACAATGGCGCCGTGAAATTTCCCCAGCTGTGCAAATTCTGCGATGTGAGGTTTTCCACCTGCGACAACCAGAAGTCCTGTATGAGCAACTGCTCCATCACCTCCATCTGTGAGAAGCCTCAGGAGGTGTGCGTGGCTGTCTGGCGGAAGAATGACGAGAATATCACCCTGGAAACCGTCTGCCACGATCCCAAGCTGCCCTACCACGATTTCATCCTGGAAGACGCCGCCAGCCCTAAGTGCATCATGAAAGAGAAAAAGAAGCCTGGCGAGACCTTTTTCATGTGCTCCTGCAGCAGCGACGAATGCAACGACAATATCATCTTTAGCGAGGAATACAATACCAGCAACCCCGAC
(ヒトIL-15Rαスシドメイン)
ATTACATGCCCCCCTCCCATGAGCGTGGAGCACGCCGACATCTGGGTGAAGAGCTATAGCCTCTACAGCCGGGAGAGGTATATCTGTAACAGCGGCTTCAAGAGGAAGGCCGGCACCAGCAGCCTCACCGAGTGCGTGCTGAATAAGGCTACCAACGTGGCTCACTGGACAACACCCTCTTTAAAGTGCATCCGG(配列番号61)
【0242】
2つのTGFβ受容体II/IL-15RαSu構築物のアミノ酸配列(シグナルペプチド配列を含む)は、以下の通りである。
(シグナルペプチド)
MKWVTFISLLFLFSSAYS
(2つのヒトTGFβ受容体II細胞外ドメイン)
IPPHVQKSVNNDMIVTDNNGAVKFPQLCKFCDVRFSTCDNQKSCMSNCSITSICEKPQEVCVAVWRKNDENITLETVCHDPKLPYHDFILEDAASPKCIMKEKKKPGETFFMCSCSSDECNDNIIFSEEYNTSNPDGGGGSGGGGSGGGGSIPPHVQKSVNNDMIVTDNNGAVKFPQLCKFCDVRFSTCDNQKSCMSNCSITSICEKPQEVCVAVWRKNDENITLETVCHDPKLPYHDFILEDAASPKCIMKEKKKPGETFFMCSCSSDECNDNIIFSEEYNTSNPD
(ヒトIL-15Rαスシドメイン)
ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIR(配列番号8)
【0243】
いくつかの場合において、リーダーペプチドは、インタクトなポリペプチドから切断されて、可溶性又は分泌され得る成熟形態を生成する。
【0244】
TGFβR/IL-15RαSu及びTGFβR/TF/IL-15構築物を、以前に記載されたように改変レトロウイルス発現ベクターにクローニングし(Hughes MS,Yu YY,Dudley ME,Zheng Z,Robbins PF,Li Y,et al.Transfer of a TCR gene derived from a patient with a marked antitumor response conveys highly active T-cell effector functions.Hum Gene Ther 2005;16:457-72)、発現ベクターをCHO-K1細胞にトランスフェクトした。CHO-K1細胞における2つの構築物の同時発現は、可溶性TGFβR/TF/IL-15:TGFβR/IL-15RαSuタンパク複合体(TGFRt15-TGFRsと呼ばれる)の形成及び分泌を可能にし、これは抗TF IgG1親和性及び他のクロマトグラフィ法によって精製することができる。
【0245】
HEK-Blue TGFβ細胞におけるTGFβ1活性に対するTGFRt15-TGFRsの効果
TGFRt15-TGFRsにおけるTGFβRIIの活性を評価するために、HEK-Blue TGFβ細胞におけるTGFβ1の活性に対するTGFRt15-TGFRsの効果を分析した。HEK-Blue TGFβ細胞(Invivogen)を、予め温めたPBSで2回洗浄し、試験培地(DMEM、10%熱不活性化FCS、1×グルタミン、1×anti-anti、及び2×グルタミン)中に5×10
5細胞/mLで再懸濁した。平底96ウェルプレートにおいて、50μLの細胞を各ウェルに添加し(2.5x10
4細胞/ウェル)、続いて50μLの0.1nM TGFβ1(R&D systems)を添加した。次いで、1:3連続希釈で調製したTGFRt15-TGFRs又はTGFR-Fc(R&D Systems)をプレートに添加して、200μLの総容量に到達させた。37℃で24時間インキュベートした後、40μLの誘導HEK-Blue TGFβ細胞上清を、平底96ウェルプレート中の160μLの予め温めたQUANTI-Blue(Invivogen)に添加し、37℃で1~3時間インキュベートした。次いで、620~655nMでプレートリーダー(Multiscan Sky)を使用してOD値を決定した。各タンパク質試料のIC
50をGraphPad Prism 7.04で計算した。TGFRt15-TGFRs及びTGFR-FcのIC
50は、それぞれ216.9pM及び460.6pMであった。これらの結果は、TGFRt15-TGFRsにおけるTGFβRIIドメインが、HEK-Blue TGFβ細胞におけるTGFβ1の活性を遮断することができることを示した(
図5)。
【0246】
TGFRt15-TGFR中のIL-15は、IL-2 Rβ及び共通γ鎖含有32Dβ細胞増殖を促進する
TGFRt15-TGFRsにおけるIL-15の活性を評価するために、IL2Rβ及び共通γ鎖を発現する32Dβ細胞を使用し、細胞増殖の促進に対するそれらの効果を評価して、TGFRt15-TGFRsのIL-15活性を組換えIL-15と比較した。IL-15依存性32Dβ細胞をIMDM-10%FBSで5回洗浄し、ウェルに2×10
4細胞/ウェルで播種した。連続希釈したTGFRt15-TGFRs又はIL-15を細胞に添加した(
図6)。細胞を37
oCのCO
2インキュベータ内で3日間インキュベートした。3日目に10μLのWST1を各ウェルに添加し、37
oCのCO
2インキュベータ内で更に3時間インキュベートすることによって、細胞増殖を検出した。450nmでの吸光度を、生成されたホルマザン色素の量を分析することによって測定した。
図5に示されるように、TGFRt15-TGFRs及びIL-15は32Dβ細胞増殖を促進し、TGFRt15-TGFRs及びIL-15のEC
50はそれぞれ1901pM及び10.63pMであった。
【0247】
ELISAを用いた、対応する抗体によるTGFRt15-TGFRs中のIL-15及びTGFβRIIドメインの検出
96ウェルプレートを、R5(コーティング緩衝液)中の100μL(8μg/mL)の抗TF IgG1でコーティングし、室温(RT)で2時間インキュベートした。プレートを3回洗浄し、100μLのPBS中1%BSAでブロッキングした。TGFRt15-TGFRsを1:3連続希釈で添加し、室温で60分間インキュベートした。3回洗浄した後、50ng/mLのビオチン化抗IL-15抗体(BAM247、R&D Systems)又は200ng/mLのビオチン化抗TGFβRII抗体(BAF241、R&D Systems)をウェルに添加し、室温で60分間インキュベートした。次に、プレートを3回洗浄し、ウェル当たり100μLの0.25μg/mLのHRP-SA(Jackson ImmunoResearch)を添加し、室温で30分間インキュベートし、続いて4回洗浄し、100μLのABTSと共に室温で2分間インキュベートした。405nmでの吸光度を読み取った。
図7A及び7Bに示されるように、TGFRt15-TGFRsにおけるIL-15及びTGFβRIIドメインは、個々の抗体によって検出された。
【0248】
抗TF抗体アフィニティーカラムからのTGFRt15-TGFRsの精製溶出クロマトグラフ
細胞培養から回収したTGFRt15-TGFRsを、5カラム容量のPBSで平衡化した抗TF抗体アフィニティーカラムにロードした。試料ローディング後、カラムを5カラム容量のPBSで洗浄し、続いて6カラム容量の0.1M酢酸(pH 2.9)で溶出した。280溶出ピークを収集し、次いで1M Tris塩基でpH7.5~8.0に中和した。次いで、中和された試料を、30kDa分子量カットオフを有するAmicon遠心分離フィルターを使用してPBSに緩衝液交換した。
図8に示すように、抗TFアフィニティーカラムは、融合パートナーとしてTFを含有するTGFRt15-TGFRsに結合した。緩衝液交換したタンパク質試料を、更なる生化学的分析及び生物学的活性試験のために2~8℃で保存した。各溶出後、抗TF抗体アフィニティーカラムを、6カラム容量の0.1Mグリシン(pH2.5)を用いてストリッピングした。次いで、カラムを、5カラム容量のPBS及び7カラム容量の20%エタノールを使用して中和して保存した。抗TF抗体アフィニティーカラムをGE Healthcare AKTA Avantシステムに接続した。流速は、2mL/分であった溶出工程を除いた全ての工程について4mL/分であった。
【0249】
TGFRt15-TGFRsの分析用サイズ排除クロマトグラフィ(SEC)分析
Superdex 200 Increase 10/300 GLゲル濾過カラム(GE Healthcare製)をAKTA Avantシステム(GE Healthcare製)に接続した。カラムを2カラム容量のPBSで平衡化した。流速は0.7mL/分であった。PBS中にTGFRt15-TGFRsを含有する試料を、キャピラリーループを使用してSuperdex 200カラムに注入し、SECによって分析した。試料のSECクロマトグラフを
図9に示す。SECの結果は、TGFRt15-TGFRsについて4つのタンパク質ピークを示した。
【0250】
TGFRt15-TGFRsの還元SDS-PAGE分析
TGFRt15-TGFRsタンパク質の純度及び分子量を決定するために、抗TF抗体アフィニティーカラムで精製したタンパク質試料を、ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル(4~12%NuPAGE Bis-Trisゲル)電気泳動(SDS-PAGE)法により還元条件下で分析した。電気泳動後、ゲルをInstantBlueで約30分間染色し、続いて精製水中で一晩脱色した。
【0251】
TGFRt15-TGFRsタンパク質がCHO細胞における翻訳後に糖鎖付加を受けることを確認するために、New England BiolabsからのProtein Deglycosylation Mix IIキット及び製造業者の指示を用いて脱グリコシル化実験を行った。
図10は、非脱グリコシル化(赤色の輪郭のレーン1)及び脱グリコシル化(黄色の輪郭のレーン2)状態の試料の還元SDS-PAGE分析を示す。結果は、TGFRt15-TGFRsタンパク質がCHO細胞中で発現された場合にグリコシル化されることを示した。脱グリコシル化後、精製試料は、還元SDSゲルにおいて予想される分子量(69kDa及び39kDa)を示した。レーンMには、10ulのSeeBlue Plus2予備染色標準をロードした。
【0252】
C57BL/6マウスにおけるTGFRt15-TGFRsの免疫刺激活性
TGFRt15-TGFRsは、2つのTGFβRIIドメイン、ヒト組織因子219断片、及びヒトIL-15、の可溶性融合体である、第1のポリペプチドと、2つのTGFβRIIドメイン、及びヒトIL-15受容体アルファ鎖のスシドメイン、の可溶性融合体である、第2のポリペプチドと、を含む多重鎖ポリペプチド(本明細書に記載されるA型多重鎖ポリペプチド)である。
【0253】
野生型C57BL/6マウスを、対照溶液又は0.3mg/kg、1mg/kg、3mg/kg、若しくは10mg/kgの用量のTGFRt15-TGFRsのいずれかで皮下処置した。処置の4日後、脾臓重量及び脾臓に存在する種々の免疫細胞型の割合を評価した。
図11Aに示すように、TGFRt15-TGFRsで処置したマウスにおける脾臓重量は、TGFRt15-TGFRsの投与量の増加とともに増加した。更に、1mg/kg、3mg/kg及び10mg/kgのTGFRt15-TGFRsで処置したマウスにおける脾臓重量は、それぞれ、対照溶液で処置したマウスと比較して高かった。更に、対照処置マウス及びTGFRt15-TGFRs処置マウスの脾臓内に存在するCD4
+T細胞、CD8
+T細胞、NK細胞、及びCD19
+B細胞の割合を評価した。
図11Bに示されるように、TGFRt15-TGFRsで処置されたマウスの脾臓において、CD8
+T細胞及びNK細胞の割合は両方とも、TGFRt15-TGFRsの投与量の増加とともに増加した。特に、CD8
+T細胞の割合は、対照処置マウスと比較して、0.3mg/kg、3mg/kg、及び10mg/kgのTGFRt15-TGFRsで処置したマウスにおいてより高く、NK細胞の割合は、対照処置マウスと比較して、0.3mg/kg、1mg/kg、3mg/kg、及び10mg/kgのTGFRt15-TGFRsで処置したマウスにおいてより高かった。これらの結果は、TGFRt15-TGFRsが脾臓内の免疫細胞、特にCD8
+T細胞及びNK細胞を刺激することができることを実証する。
【0254】
TGFRt15-TGFRs分子の薬物動態を野生型C57BL/6マウスにおいて評価した。マウスを3mg/kgの用量のTGFRt15-TGFRsで皮下処置した。マウス血液を様々な時点で尾静脈から採取し、血清を調製した。マウス血清中のTGFRt15-TGFRs濃度をELISA(捕捉:抗ヒト組織因子抗体;検出:ビオチン化抗ヒトTGFβ受容体抗体、続いてペルオキシダーゼコンジュゲートストレプトアビジン及びABTS基質)で決定した。結果は、TGFRt15-TGFRsの半減期がC57BL/6マウスにおいて12.66時間であることを示した。
【0255】
マウスにおける経時的なTGFRt15-TGFRsの免疫刺激活性を評価するために、マウス脾細胞を調製した。
図12Aに示されるように、TGFRt15-TGFRsで処置したマウスにおける脾臓重量は、処置後48時間で増加し、経時的に増加し続けた。更に、対照処置マウス及びTGFRt15-TGFRs処置マウスの脾臓内に存在するCD4
+T細胞、CD8
+T細胞、NK細胞、及びCD19
+B細胞の割合を評価した。
図12Bに示されるように、TGFRt15-TGFRsで処置されたマウスの脾臓において、CD8
+T細胞及びNK細胞の割合は両方とも、処置の48時間後に増加し、単回用量処置の後に経時的にますます高かった。これらの結果は、TGFRt15-TGFRsが脾臓内の免疫細胞、特にCD8
+T細胞及びNK細胞を刺激することができることを更に実証する。
【0256】
更に、脾細胞のKi67発現に基づく免疫細胞の動的増殖及びグランザイムB発現に基づく細胞傷害能を、TGFRt15-TGFRsの単回投与(3mg/kg)後にマウスから単離した脾細胞において評価した。
図13A及び13Bに示されるように、TGFRt15-TGFRsで処置されたマウスの脾臓において、NK細胞によるKi67及びグランザイムBの発現は、処置の24時間後に増加し、CD8
+T細胞及びNK細胞のその発現は両方とも、単回用量処置の48時間後及びその後の時点で増加した。これらの結果は、TGFRt15-TGFRsが、CD8
+T細胞及びNK細胞の数を増加させるだけでなく、これらの細胞の細胞傷害性も増強することを実証する。TGFRt15-TGFRsの単回投与処置は、CD8
+T細胞及びNK細胞を少なくとも4日間増殖させた。
【0257】
腫瘍細胞に対するTGFRt15-TGFRs処置マウス由来の脾細胞の細胞傷害性も評価した。マウスモロニー白血病細胞(Yac-1)をCellTrace Violetで標識し、腫瘍標的細胞として使用した。脾細胞を、TGFRt15-TGFRs(3mg/kg)処置マウス脾臓から、処置後の様々な時点で調製し、エフェクター細胞として使用した。標的細胞をエフェクター細胞とE:T比=10:1で混合し、37℃で20時間インキュベートした。標的細胞生存率を、フローサイトメトリーを使用して、ヨウ化プロピジウム陽性のバイオレット標識Yac-1細胞の分析によって評価した。Yac-1腫瘍阻害の割合を、式、(1-[実験試料中の生存Yac-1細胞数]/[脾細胞を含まない試料中の生存Yac-1細胞数])×100を用いて計算した。
図14に示すように、TGFRt15-TGFRs処置マウスからの脾細胞は、対照マウス脾細胞よりもYac-1細胞に対してより強い細胞傷害性を有していた。
【0258】
化学療法及び/又はTGFRt15-TGFRsに応答した腫瘍サイズ分析
膵臓がん細胞(SW1990、ATCC(登録商標)CRL-2172)をC57BL/6 scidマウス(The Jackson Laboratory、001913、2×10
6細胞/マウス、100μLのHBSS中)に皮下(s.c.)注射して、膵臓がんマウスモデルを確立した。腫瘍細胞注射の2週間後、これらのマウスにおいて、アブラキサン(Celgene、68817-134、5mg/kg、i.p.)及びゲムシタビン(Sigma Aldrich、G6423、40mg/kg、i.p.)の組合せを腹腔内で化学療法を開始し、続いてTGFRt15-TGFRs(3mg/kg、s.c.)を用いて2日間免疫療法を行った。上記の手順を1治療サイクルとみなし、更に3サイクル繰り返した(1サイクル/週)。対照群は、PBS、化学療法薬(ゲムシタビン及びアブラキサン)、又はTGFRt15-TGFRs単独を受けたSW1990注射マウスとして設定した。処置サイクルと共に、各動物の腫瘍サイズを測定し、SW1990細胞を注射してから2ヶ月後に実験が終了するまで1日おきに記録した。腫瘍体積の測定を群ごとに分析し、結果は、化学治療及びTGFRt15-TGFRsの組合せを受けた動物が、PBS群と比較して有意に小さい腫瘍を有したが、化学治療もTGFRt15-TGFRs治療も単独では組合せほど十分に機能しなかったことを示した(
図15)。
【0259】
インビトロ老化B16F10黒色腫モデル
次に、活性化マウスNK細胞による老化B16F10黒色腫細胞のインビトロ死滅を評価した。B16F10老化細胞(B16F10-SNC)細胞をCellTraceバイオレットで標識し、異なるE:T比のインビトロ2t2活性化マウスNK細胞(TGFRt15-TGFRs 10mg/kgを4日間注射したC57BL/6マウスの脾臓から単離した)と共に16時間インキュベートした。細胞をトリプシン処置し、洗浄し、ヨウ化プロピジウム(PI)溶液を含有する完全培地に再懸濁した。細胞傷害性をフローサイトメトリーによって評価した(
図16)。
【0260】
実施例3:TGFRt15-TGFRによるインビボでのNK細胞の刺激
ウェスタン食餌を与えられたApoE
-/-マウスにおける免疫刺激に対するTGFRt15-TGFRs構築物の効果を決定するために、一連の実験を行った。これらの実験では、6週齢の雌B6.129P2-ApoE
tm1Unc/Jマウス(Jackson Laboratory)に、21%脂肪、0.15%コレステロール、34.1%スクロース、19.5%カゼイン、及び15%デンプン(TD88137、Envigo Laboratories)を含有するウェスタン食餌を与えた。ウェスタン食餌の8週間後、マウスにTGFRt15-TGFRsを3mg/kgで皮下注射した。処置の3日後、マウスを16時間絶食させ、次いで、血液試料を後眼窩静脈叢穿刺を介して採取した。血液を10μLの0.5MのEDTAと混合し、20μLの血液をリンパ球サブセット分析のために採取した。赤血球をACK(0.15M NH
4Cl、1.0mM KHCO
3、0.1mM Na
2EDTA、pH7.4)で溶解し、リンパ球を抗マウスCD8α及び抗マウスNK1.1抗体で、FACS染色緩衝液(PBS中1%BSA)中4℃で30分間染色した。細胞を1回洗浄し、BD FACS Celestaで分析した。Treg染色のために、ACK処置血液リンパ球を、抗マウスCD4抗体及び抗マウスCD25抗体を用いて、FACS染色緩衝液中、4℃で30分間染色した。細胞を1回洗浄し、固定/透過処置作業溶液中に再懸濁し、室温で60分間インキュベートした。細胞を1回洗浄し、透過化緩衝液に再懸濁した。試料を室温で5分間、300~400×gで遠心分離し、次いで上清を廃棄した。細胞ペレットを残りの体積に再懸濁し、体積を1×透過化緩衝液で約100μLに調整した。抗Foxp3抗体を細胞に添加し、細胞を室温で30分間インキュベートした。透過化緩衝液(200μL)を細胞に添加し、細胞を300~400×gで5分間、室温で遠心分離した。細胞をフローサイトメトリー染色緩衝液に再懸濁し、フローサイトメータで分析した。
図17A~17Cは、TGFRt15-TGFRsによる処置が、ウェスタン食餌を与えたApoE
-/-マウスにおけるNK細胞及びCD8
+T細胞の割合を増加させたことを示す。
【0261】
実施例4:インビボでの免疫細胞の増殖の誘導
C57BL/6マウスにおける免疫刺激に対するTGFRt15-TGFRs構築物の効果を決定するために、一連の実験を行った。これらの実験において、C57BL/6マウスを、対照溶液(PBS)又は0.1、0.3、1、3、及び10mg/kgのTGFRt15-TGFRsで皮下処置した。処置マウスを処置後4日目に安楽死させた。脾臓重量を測定し、脾細胞懸濁液を調製した。脾細胞懸濁液を、コンジュゲート抗CD4、抗CD8、及び抗NK 1.1(NK)抗体で染色した。細胞を増殖マーカーKi67について更に染色した。
図18Aは、TGFRt15-TGFRsで処置したマウスにおける脾臓重量が、TGFRt15-TGFRsの投与量の増加とともに増加したことを示す。更に、1mg/kg、3mg/kg及び10mg/kgのTGFRt15-TGFRsで処置したマウスにおける脾臓重量は、対照溶液のみで処置したマウスと比較して高かった。CD8
+T細胞及びNK細胞の割合は両方とも、TGFRt15-TGFRsの投与量の増加とともに増加した(
図18B)。最後に、TGFRt15-TGFRsは、試験したTGFRt15-TGFRsの全ての用量で、CD8
+T細胞及びNK細胞の両方において細胞増殖マーカーKi67の発現を有意に上方制御した(
図18C)。これらの結果は、TGFRt15-TGFRs処置が、C57BL/6マウスにおいてCD8
+T細胞及びNK細胞の両方の増殖を誘導したことを実証する。
【0262】
ウェスタン食餌を与えられたApoE
-/-マウスにおける免疫刺激に対するTGFRt15-TGFRs構築物の効果を決定するために、一連の実験を行った。これらの実験では、6週齢の雌B6.129P2-ApoE
tm1Unc/Jマウス(Jackson Laboratory)に、21%脂肪、0.15%コレステロール、34.1%スクロース、19.5%カゼイン、及び15%デンプン(TD88137、Envigo Laboratories)を含有するウェスタン食餌を与えた。ウェスタン食餌の8週間後、マウスにTGFRt15-TGFRsを3mg/kgで皮下注射した。処置の3日後、マウスを16時間絶食させ、次いで、血液試料を後眼窩静脈叢穿刺を介して収集した。血液を10μLの0.5 MのEDTAと混合し、20μLの血液をリンパ球サブセット分析のために採取した。赤血球をACK(0.15 M NH
4Cl、1.0mM KHCO
3、0.1mM Na
2EDTA、pH 7.4)で溶解し、リンパ球を抗マウスCD8α及び抗マウスNK1.1抗体で、FACS染色緩衝液(PBS中1%BSA)中4℃で30分間染色した。細胞を1回洗浄し、固定緩衝液(BioLegendカタログ番号420801)中に室温で20分間再懸濁した。細胞を350×gで5分間遠心分離し、固定した細胞をIntracellular Staining Permeabilization Wash Buffer(BioLegend Cat#421002)に再懸濁し、次いで350×gで5分間遠心分離した。次いで、細胞を抗Ki67抗体で室温にて20分間染色した。細胞をIntracellular Staining Permeabilization Wash Bufferで2回洗浄し、350×gで5分間遠心分離した。次いで、細胞をFACS染色緩衝液に再懸濁した。リンパ球サブセットをBD FACS Celestaで分析した。
図19A及び19Bに記載されるように、TGFRt15-TGFRsによるApoE
-/-マウスの処置は、NK及びCD8
+T細胞における増殖(Ki67陽性染色)を誘導した。
【0263】
実施例5:多重鎖構築物での処置後のNK媒介性細胞傷害性
TGFRt15-TGFRsによるNK細胞の処置がNK細胞の細胞傷害性を増強するかどうかを決定するために、一連の実験を行った。これらの実験において、ヒトDaudi Bリンパ腫細胞をCellTrace Violet(CTV)で標識し、腫瘍標的細胞として使用した。マウスNKエフェクター細胞を、3mg/kgでのTGFRt15-TGFRs皮下処置の4日後に、C57BL/6雌マウス脾臓の磁気セルソーティング法(Miltenyi Biotec)を使用するNK1.1陽性選択により単離した。ヒトNKエフェクター細胞を、RosetteSep/ヒトNK細胞試薬(Stemcell Technologies)を用いてヒト血液バフィーコートに由来する末梢血単核細胞から単離した。標的細胞(ヒトDaudi B細胞リンパ腫細胞)を、エフェクター細胞(マウスNKエフェクター細胞又はヒトNKエフェクター細胞のいずれか)と、50nM TGFRt15-TGFRsが存在する状態又はTGFRt15-TGFRsが存在しない状態(対照)で混合し、37℃で、マウスNK細胞については44時間、ヒトNK細胞については20時間インキュベートした。標的細胞(Daudi)生存率を、フローサイトメトリーを使用して、ヨウ化プロピジウム陽性CTV標識細胞の分析によって評価した。Daudi阻害の割合を、式(1-実験試料中の生存腫瘍細胞数/NK細胞を含まない試料中の生存腫瘍細胞数)×100を使用して計算した。
図20は、マウス(
図20A)及びヒト(
図20B)NK細胞が、TGFRt15-TGFRsによるNK細胞活性化後に、TGFRt15-TGFRs活性化の非存在下よりもDaudi B細胞に対して有意に強い細胞傷害性を有したことを示す。
【0264】
TGFRt15-TGFRsによる処置後のマウス及びヒトNK細胞の抗体依存性細胞傷害(ADCC)を決定するために、一連の実験を行った。これらの実験において、ヒトDaudi Bリンパ腫細胞をCellTrace Violet(CTV)で標識し、腫瘍標的細胞として使用した。マウスNKエフェクター細胞を、3mg/kgでのTGFRt15-TGFRs皮下処置の4日後に、C57BL/6雌マウス脾臓の磁気セルソーティング法(Miltenyi Biotec)を使用するNK1.1陽性選択により単離した。ヒトNKエフェクター細胞を、RosetteSep/ヒトNK細胞試薬(Stemcell Technologies)を用いてヒト血液バフィーコートに由来する末梢血単核細胞から単離した。標的細胞(Daudi B細胞)を、エフェクター細胞(マウスNKエフェクター細胞又はヒトNKエフェクター細胞のいずれか)と、抗CD20抗体(10nM Rituximab、Genentech)の存在及び50nM TGFRt15-TGFRsの存在又はTGFRt15-TGFRs(対照)の非存在下で混合し、37℃で、マウスNK細胞については44時間、ヒトNK細胞については20時間インキュベートした。Daudi B細胞は、抗CD20抗体に対するCD20標的を発現する。インキュベーション後、フローサイトメトリーを使用して、ヨウ化プロピジウム陽性CTV標識標的細胞を分析することによって、標的細胞生存率を評価した。Daudi阻害の割合を、式(1-実験試料中の生存腫瘍細胞数/NK細胞を含まない試料中の生存腫瘍細胞数)×100を使用して計算した。
図21は、マウスNK細胞(
図21A)及びヒトNK細胞(
図21B)が、TGFRt15-TGFRsによるNK細胞活性化後に、TGFRt15-TGFRs活性化の非存在下よりも、Daudi B細胞に対して強いADCC活性を有したことを示す。
【0265】
実施例6:がんの治療
黒色腫マウスモデルにおける化学治療と組み合わせたTGFRt15-TGFRs+抗TRP1(TA99)の抗ガン活性を評価するために、一連の実験を行った。これらの実験では、C57BL/6マウスに0.5×10
6個のB16F10黒色腫細胞を皮下注射した。マウスを、1日目、4日目、及び7日目にドセタキセル(10mg/kg)(DTX)の3回投与で処置し、続いて9日目にTGFRt15-TGFRs(3mg/kg)+抗TRP1抗体TA99(200μg)の組合せ免疫療法の単回投与で処置した。
図22Aは、治療レジメンの概略図を示す。腫瘍成長をキャリパー測定によってモニターし、腫瘍体積を、式V=(L×W
2)/2を使用して計算し、式中、Lは最大腫瘍直径であり、Wは垂直腫瘍直径である。
図22Bは、DTX+TGFRt15-TGFRs+TA99による処置が、生理食塩水対照群及びDTX処置群と比較して、腫瘍増殖を有意に減少させたことを示す(N=10、
****p<0.001、多重t検定分析)。
【0266】
B16F10腫瘍モデルにおける免疫細胞サブセットを評価するために、末梢血分析を行った。これらの実験では、C57BL/6マウスにB16F10細胞を注射し、DTX、DTX+TGFRt15-TGFRs+TA99、又は生理食塩水で処置した。DTX+TGFRt15-TGFRs+TA99群については免疫療法後2日目、5日目及び8日目に、DTX群及び生理食塩水群については腫瘍注射後11日目に、B16F10腫瘍を有するマウスの顎下腺から採血した。RBCをACK溶解緩衝液中で溶解し、リンパ球を洗浄し、抗NK 1.1、抗CD8、及び抗CD4抗体で染色した。細胞をフローサイトメトリー(Celesta-BD Bioscience)によって分析した。
図22C~22Eは、DTX+TGFRt15-TGFRs+TA99処置が、生理食塩水及びDTX処置群と比較して、腫瘍におけるNK細胞及びCD8
+T細胞の割合の増加を誘導したことを示す。
【0267】
17日目に、Trizolを使用して、生理食塩水、DTX又はDTX+TGFRt15-TGFRs+TA99で処置したマウスの腫瘍から全RNAを抽出した。全RNA(1μg)を、QuantiTect Reverse Transcription Kit(Qiagen)を使用するcDNA合成のために使用した。老化細胞マーカーである(F)p21(G)DPP4及び(H)IL6のためのFAM標識された予め設計されたプライマーを使用して、CFX96 Detection System(Bio-Rad)を用いてリアルタイムPCRを行った。ハウスキーピング遺伝子18SリボソームRNAを内部対照として使用して、発現レベルの変動性を正規化した。18S rRNAに対する各標的mRNAの発現を、ΔCt=Ct
標的-Ct
18Sである2
-Δ(ΔCt)としてのCtに基づいて計算した。データは、生理食塩水対照と比較した変化倍率として提示される。
図22F~22Hは、DTX処置が老化腫瘍細胞の増加を誘導し、その後、TGFRt15-TGFRs+TA99免疫療法による処置後に減少したことを示す。
【0268】
TGFRt15-TGFRsによるApoE
-/-マウスにおけるウェスタン食餌誘発性高血糖の改善を調べるために、一連の実験を行った。これらの実験では、6週齢の雌B6.129P2-ApoE
tm1Unc/Jマウス(Jackson Laboratory)に、21%脂肪、0.15%コレステロール、34.1%スクロース、19.5%カゼイン、及び15%デンプン(TD88137、Envigo Laboratories)を含有するウェスタン食餌を与えた。ウェスタン食餌の8週間後、マウスにTGFRt15-TGFRsを3mg/kgで皮下注射した。処置の3日後、マウスを16時間絶食させ、次いで、血液試料を後眼窩静脈叢穿刺を介して収集した。血中グルコースを、グルコースメーター(OneTouch UltraMini)及び一滴の新鮮な血液を使用したGenUltimated試験片を用いて検出した。
図23Aに示すように、TGFRt15-TGFRs処置は、西洋型食餌によって誘導された高血糖を低減した。血漿インスリン及びレジスチンレベルを、Eve TechnologiesによるMouse Rat Metabolic Arrayを用いて分析した。以下の式を使用してHOMA-IRを計算した:恒常性モデル評価-インスリン抵抗性=グルコース(mg/dL)
*インスリン(mU/mL)/405。
図23Bに示すように、TGFRt15-TGFRs処置は、非処置群と比較してインスリン抵抗性を減少させた。
【0269】
実施例7:CD44メモリーT細胞の上方制御
TGFRt15-TGFRで処置した際のCD44メモリーT細胞の上方制御を評価するために、一連の実験を行った。これらの実験では、C57BL/6マウスをTGFRt15-TGFRsで皮下処置した。処置したマウスを安楽死させ、処置の4日後(TGFRt15-TGFRs)に単一脾細胞懸濁液を調製した。調製した脾細胞を蛍光色素結合抗CD4、抗CD8及び抗CD44抗体で染色し、CD4
+T細胞又はCD8
+T細胞中のCD44
highT細胞の割合をフローサイトメトリーで分析した。結果は、TGFRt15-TGFRsが、CD4
+及びCD8
+T細胞上のメモリーマーカーCD44の発現を上方制御したことを示す(
図24)。これらの知見は、TGFRt15-TGFRsがマウスT細胞を誘導して記憶T細胞に分化させることができたことを示す。
【0270】
実施例8:TGFRt15-TGFRsでの処置後のdb/dbマウスの肝臓におけるトランスクリプトームの制御
5週齢の雄BKS.Cg-Dock7m+/+Leprdb/J(db/db)マウスに標準固形飼料を与え、飲料水を自由摂取させた。6週齢で、マウスを無作為に対照群及び処置群に割り当てた(n=5/群)。処置群は、6週齢及び12週齢で3mg/kgの皮下注射によってTGFRt15-TGFRsを受けたが、対照群はビヒクル(PBS)のみを受けた。研究終了時(2回目の投与の4週間後)に、マウスを安楽死させ、肝臓を回収した。肝臓の半分をTRIzol試薬(Invitrogen)でホモジナイズし、全組織RNAをRNeasy Mini Kit(Qiagen)で精製した。抽出したRNA試料を、Qubit 2.0 Fluorometer(Life Technologies,Carlsbad,CA,USA)を使用して定量化し、RNA完全性を、Agilent TapeStation 4200(Agilent Technologies,Palo Alto,CA,USA)を使用して確認した。
【0271】
Illumina用のNEBNext Ultra II RNA Library Prep Kitを製造業者(NEB,Ipswich,MA,USA)の指示に従って使用して、RNA配列決定ライブラリを調製した。簡単に説明すると、まずmRNAをオリゴ(dT)ビーズで濃縮した。濃縮されたmRNAを94℃で15分間断片化した。続いて、第1鎖及び第2鎖cDNAを合成した。cDNA断片を末端修復し、3’末端でアデニル化し、ユニバーサルアダプターをcDNA断片にライゲーションした後、インデックス付加及びサイクル制限PCRによるライブラリ濃縮を行った。配列決定ライブラリをAgilent TapeStation(Agilent Technologies,Palo Alto,CA,USA)で検証し、Qubit 2.0 Fluorometer(Invitrogen,Carlsbad,CA)を使用することによって、並びに定量的PCR(KAPA Biosystems,Wilmington,MA,USA)によって定量化した。
【0272】
配列決定ライブラリを1つのフローセルレーン上にクラスター化した。クラスター化後、フローセルを、製造業者の指示に従ってIllumina HiSeq装置(4000又は同等物)にロードした。2×150bpのペアエンド(PE)構成を使用して試料を配列決定した。HiSeq Control Software(HCS)によって画像分析及び塩基呼び出しを行った。Illumina HiSeqから生成された生配列データ(.bclファイル)をfastqファイルに変換し、Illuminaのbcl2fastq 2.17ソフトウェアを使用して逆多重化した。1つのミスマッチを、インデックス配列同定のために許容した。
【0273】
Trimmomatic v.0.36を使用して、配列リードをトリミングして、可能性のあるアダプター配列及び低品質のヌクレオチドを除去した。トリミングされたリードを、STARアライナv.2.5.2bを使用して、ENSEMBL上で利用可能なハツカネズミ(Mus musculus)GRCm38参照ゲノムにマッピングした。STARアライナは、スプライス部位を検出し、それらを組み込んでリード配列全体の整列を助けるスプライスアライナである。BAMファイルは、この工程の結果として生成された。
【0274】
Subreadパッケージv.1.5.2からのfeatureCountを使用することによって、固有の遺伝子ヒットカウントを計算した。ヒットカウントを要約し、注釈ファイルのgene_id特徴を使用して報告した。エクソン領域内に含まれるユニークリードのみをカウントした。鎖特異的ライブラリ調製を実施した場合、リードを鎖特異的に計数した。
【0275】
遺伝子ヒットカウントの抽出後、遺伝子ヒットカウント表を下流の差次的発現分析に使用した。DESeq2を使用して、試料の処置特異的群間の遺伝子発現の比較を行った。Wald検定を使用して、p値及びlog2変化倍率を生成した。調整されたp値<0.05及び絶対log2変化倍率>1を有する遺伝子を、各比較について差次的に発現された遺伝子と呼んだ。
【0276】
統計的に有意な遺伝子セットについて、ソフトウェアGeneSCF v.1.1-p2を実行することによって、遺伝子オントロジー分析を行った。mgi GOリストを使用して、遺伝子のセットをそれらの生物学的プロセスに基づいてクラスター化し、それらの統計的有意性を決定した。
【0277】
選択的にスプライシングされた転写物の発現レベルを推定するために、スプライスバリアントヒットカウントを、ゲノムにマッピングされたRNA-seqリードから抽出した。DEXSeqを使用して、遺伝子のエクソン(及び接合部)上のリードカウントの有意差について試験することによって、2つ以上の試料を有する群について、差次的にスプライシングされた遺伝子を同定した。1つの試料のみを有する群について、エキソンヒットカウント表を提供した。
【0278】
下方制御又は上方制御された有意な遺伝子を、機能に従って4つの群に分けた。ヒートマップは、遺伝子機能に従ってGraphPadを用いて構築した。
図25並びに表1及び2に示されるように、グルコース制御に関与する6つの遺伝子がダウンレギュレートされ、老化制御に関連する3つの遺伝子が下方制御され、1つの遺伝子が上方制御され、炎症に関与する19個の遺伝子は、1個の遺伝子を除いて大部分がダウンレギュレートされ、血管制御に関連する9個の遺伝子がダウンレギュレートされた。
【0279】
グルコースを制御する6つの遺伝子のうち、そのうちの4つ(Pdk4、Pnpla3、Gadd45b、及びPpargc1a)が糖新生に関連していた。これらの4つの遺伝子の下方制御は、糖新生の減少を引き起こし得、従って循環グルコースを減少させ得る。Retnの下方制御は、インスリン抵抗性の減少に関連していた。Slc2a4の下方制御は、脂肪組織に輸送されるグルコースを遅くし、筋肉を刺激し得る。
【0280】
Slc34a2の上方制御と共にCav1及びEndod1の下方制御は、細胞増殖を促進し、老化を減少させる。Acss1の下方制御は、グルコース非依存性酢酸媒介細胞生存及び腫瘍増殖を減少させ得る。
【0281】
18個の遺伝子の下方制御及びCishの上方制御は、炎症応答に関与する細胞及び分子の下方制御に関連する。血管制御に関連する9つの遺伝子の下方制御は、TGFRt15-TGFRs処置によって変化した肝臓における異なる血管環境を反映し得る。
【0282】
これらの知見は、TGFRt15-TGFRs処置が、db/dbマウスの肝臓におけるグルコース制御、老化、炎症、及び血管制御に関連する遺伝子発現を抑制することを示す。
【0283】
(表1)TGFRt15-TGFRsでの処置後のdb/dbマウスの肝臓におけるトランスシプトームの制御
【0284】
(表2)TGFRt15-TGFRsでの処置後のdb/dbマウスの肝臓におけるトランスクリプトームの制御
【0285】
実施例9-老齢マウス肝臓におけるPBS(対照群)又はTGFRt15-TGFRs(TGFRt15-TGFRs群)の間で差次的に発現された遺伝子のRNA-seq分析
C57BL/6、76週齢マウスをJackson Laboratoryから購入した。マウスを、温度及び光が制御された環境中に収容した。マウスを2つの群に分け、PBS(PBS対照群)又は3mg/kgの用量のTGFRt15-TGFRs(TGFRt15-TGFRs群)のいずれかで皮下処置した。処置後60日目に、マウスを安楽死させ、肝臓を採取した。採取した肝臓を、1.7mLエッペンドルフチューブ中で液体窒素中に保存した。試料を、1mLのTrizol(Thermo Fischer)中でホモジナイザーを使用することによってホモジナイズした。ホモジナイズした組織を新鮮なエッペンドルフチューブに移した。RNeasy Mini Kit(Qiagen#74106)を製造業者の指示に従って使用して、全RNAを抽出した。
【0286】
ライブラリ調製、配列決定反応及びバイオインフォマティクス分析を、GENEWIZ,LLC.(South Plainfield,NJ,USA)で以下のように行った。ポリA選択及びHiSeq配列決定を伴うライブラリ調製抽出されたRNA試料を、Qubit 2.0 Fluorometer(Life Technologies,Carlsbad,CA,USA)を使用して定量化し、RNA完全性を、Agilent TapeStation 4200(Agilent Technologies,Palo Alto,CA,USA)を使用して確認した。Illumina用のNEBNext Ultra II RNA Library Prep Kitを製造業者(NEB,Ipswich,MA,USA)の指示に従って使用して、RNA配列決定ライブラリを調製した。簡単に説明すると、まずmRNAをオリゴ(dT)ビーズで濃縮した。濃縮されたmRNAを94℃で15分間断片化した。続いて、第1鎖及び第2鎖cDNAを合成し、cDNA断片を末端修復し、3’末端でアデニル化した。ユニバーサルアダプターをcDNA断片にライゲーションし、続いてインデックス付加及びサイクル制限PCRによるライブラリ濃縮を行った。配列決定ライブラリをAgilent TapeStation(Agilent Technologies,Palo Alto,CA,USA)で検証し、Qubit 2.0 Fluorometer(Invitrogen,Carlsbad,CA)を使用することによって、並びに定量的PCR(KAPA Biosystems,Wilmington,MA,USA)によって定量化した。配列決定ライブラリを1つのフローセルレーン上にクラスター化した。クラスター化後、フローセルを、製造業者の指示に従ってIllumina HiSeq装置(4000又は同等物)にロードした。2×150bpのペアエンド(PE)構成を使用して試料を配列決定した。HiSeq Control Software(HCS)によって画像分析及び塩基呼び出しを行った。Illumina HiSeqから生成された生配列データ(.bclファイル)をfastqファイルに変換し、Illuminaのbcl2fastq 2.17ソフトウェアを使用して逆多重化した。1つのミスマッチを、インデックス配列同定のために許容した。Trimmomatic v.0.36を使用して、配列リードをトリミングして、可能性のあるアダプター配列及び低品質のヌクレオチドを除去した。トリミングされたリードを、STARアライナv.2.5.2bを使用して、ENSEMBL上で利用可能なハツカネズミGRCm38参照ゲノムにマッピングした。STARアライナは、スプライス部位を検出し、それらを組み込んでリード配列全体の整列を助けるスプライスアライナである。BAMファイルは、この工程の結果として生成された。Subreadパッケージv.1.5.2からのfeature countを使用することによって、固有の遺伝子ヒットカウントを計算した。ヒットカウントを要約し、注釈ファイルのgene_id特徴を使用して報告した。エクソン領域内に含まれるユニークリードのみをカウントした。鎖特異的ライブラリ調製を実施した場合、リードを鎖特異的に計数した。遺伝子ヒットカウントの抽出後、遺伝子ヒットカウント表を下流の差次的発現分析に使用した。DESeq2を使用して、試料の処置特異的群間の遺伝子発現の比較を行った。Wald検定を使用して、p値及びlog2変化倍率を生成した。調整されたp値<0.05及び絶対log2変化倍率>1を有する遺伝子を、各比較について差次的に発現された遺伝子と呼んだ。統計的に有意な遺伝子セットについて、ソフトウェアGeneSCF v.1.1-p2を実行することによって、遺伝子オントロジー分析を行った。mgi GOリストを使用して、遺伝子のセットをそれらの生物学的プロセスに基づいてクラスター化し、それらの統計的有意性を決定した。選択的にスプライシングされた転写物の発現レベルを推定するために、スプライスバリアントヒットカウントを、ゲノムにマッピングされたRNA-seqリードから抽出した。DEXSeqを使用して、遺伝子のエクソン(及び接合部)上のリードカウントの有意差について試験することによって、2つ以上の試料を有する群について、差次的にスプライシングされた遺伝子を同定した。1つの試料のみを有する群について、エキソンヒットカウント表を提供した。
【0287】
下方制御又は上方制御された有意な遺伝子を、機能に従って4つの群に分けた。平均変化倍率は、実験群を平均対照群で割ることによって計算した。ヒートマップは、遺伝子機能に従ってGraphPadを用いて構築した。
図26並びに表3及び4に示されるように、ほとんどの老化及び炎症遺伝子は、PBS対照群と比較して、TGFRt15-TGFRs処置群の肝臓において下方制御された。
【0288】
(表3)老齢マウス肝臓におけるPBS(対照群)又はTGFRt15-TGFRs(TGFRt15-TGFRs群)の間で差次的に発現された遺伝子のRNA-seq分析
【0289】
(表4)老齢マウス肝臓におけるPBS(対照群)又はTGFRt15-TGFRs(TGFRt15-TGFRs群)の間で差次的に発現された遺伝子のRNA-seq分析
【0290】
実施例10:TGFRt15-TGFRs処置は、肝臓における糖代謝、脂質代謝、及びアミノ酸代謝に関連する遺伝子を下方制御する
II型糖尿病(T2D)が代謝疾患であり、肝臓が身体エネルギー代謝を支配する重要な代謝臓器であるという事実を考慮して、db/dbマウスの肝臓に対するRNA-seq分析をTGFRt15-TGFRs処置後に行った。差次的に発現された肝臓遺伝子は、処置db/dbマウス及び未処置対照db/dbマウスにおいて検出された。
図27に示すように、1つの遺伝子が上方制御され、32の遺伝子が下方制御され、これらを一緒に機能に基づいて4つのクラスターにグループ分けした。グルコース、脂肪、又はアミノ酸代謝に関連する8つの遺伝子の発現は、
図28に示すように、TGFRt15-TGFRs処置後の肝臓において有意に減少した。例えば、レジスチン(Retn)は、トール様受容体4シグナル伝達経路を部分的に介してマウスにおいてインスリン抵抗性を誘導することが示されており、TGFRt15-TGFRs処置後のRetnの下方制御は、インスリン抵抗性の低減に寄与し得る。
図28に示されるように、細胞老化に関連する遺伝子、Cav1、Endod1、Pdk4、及びGadd45bの発現もまた、TGFRt15-TGFRs処置後に下方制御され、TGFRt15-TGFRs処置が肝臓における老化細胞レベルを減少させ得ることを示す。
図28に示すように、14個の炎症誘発性遺伝子が下方制御され、1個の遺伝子が上方制御され(Cish)、TGFRt15-TGFRs処置が肝炎を低減したことが示された。
図28に示すように、血管制御に関連する9つの遺伝子の発現も減少した。この結果は更に、db/dbマウスにおけるSNC及びSASPの減少が、糖尿病における血管の健康に好ましい影響を与え得ることを示す。総合すると、これらのRNA-seq結果は、TGFRt15-TGFRs処置が、細胞の老化、SASP、及び代謝機能不全によって誘導される糖新生を減少させて、グルコースの代謝、代謝恒常性を改善し、T2D db/dbマウスの肝臓における無菌性炎症を低下させることを示す。
【0291】
実施例11:老化関連遺伝子は、TGFRt15-TGFRsで処置された老齢マウスの肝臓において下方制御される
末梢器官の老化細胞(SNC)及び老化関連分泌表現型(SASP)に対するTGFRt15-TGFRs処置の効果を調査するために、老齢マウス(76週齢)における炎症及び老化関連遺伝子の発現をRNA-seqによって調べた。老齢マウスに、TGFRt15-TGFRs(3mg/kg)又はPBS(陰性対照)の1回又は2回のいずれかの皮下投与を行った。RNA-seq分析を、全体的な転写変化を決定するために、TGFRt15-TGFRs処置の60又は90日後に単離された肝臓に対して行った。有意な差次的に発現された遺伝子を、それらの遺伝子オントロジーによってクラスター化し、遺伝子オントロジータームの富化を、Fisher正確確率検定(GeneSCF v1.1-p2)を使用して試験した。TGFRt15-TGFRsで処置した老齢マウスの肝臓は、PBS処置マウスと比較して、合計539の差次的に発現したmRNAを有する遺伝子発現の有意な変化を示した。
図29に示されるように、RNA-seq分析は、Cdkn1a、Nle1、Jund、Sema3b、Bcl6、Bcl7c及びGadd45βを含む遺伝子の有意な下方制御、並びに老化及び炎症関連遺伝子(例えば、サイトカイン:Il6rα、Il1α、Il-6、Tnfα、S100a8、S100a9、S100a11、Lcn2、Retnlg、Inhbb;ケモカイン:Cxcl1、Cxcr4、Mt1、及びMt2;メタロプロテイナーゼ:Mmp9;遺伝子発現及びシグナル伝達経路:例えば、Cebpd、Klf12、Egr1、Egfr、Gadd45β、Gadd45g、Pparα、Pparδ、Fos、Fosl2、Jun、Junb、Mapk15、Adcy9)の上方制御を示した。
【0292】
実施例12:TGFRt15-TGFRsで処置した老齢マウスの末梢器官における細胞老化
老齢マウスの末梢器官における細胞老化及び老化関連分泌表現型(SASP)に対するTGFRt15-TGFRs処置の影響を更に分析するために、qRT-PCR、ELISA、及び免疫蛍光研究を、選択されたマーカーについて行った。
図30に示すように、TGFRt15-TGFRs処置の1用量又は2用量のいずれかを老齢マウスに与えた。
図31に示すように、単回用量TGFRt15-TGFRs処置の10日後又は60日後のいずれかの老齢マウスの肝臓のqRT-PCR分析は、PBS対照マウスと比較して、細胞老化及びSASPシグネチャー遺伝子、PAI-1、Il1a、Il6、Il1β、及びTnfaについての遺伝子発現の有意な減少を示した。
図32に示すように、2用量TGFRt15-TGFR処置はまた、処置開始後120日目に、対照群に対して、肝臓におけるIl1a、Cdkn1a、PAI、Il1b、及びIl6転写物の有意な減少をもたらした。
図33に示すように、肝臓IL-1α、IL-6及びIL-8の減少も、ELISAによってタンパク質レベルで観察された。
図34に示されるように、2用量処置レジメンにおいて、TGFRt15-TGFRsによる処置は、バイオマーカーPAI-1及びフィブロネクチンを低下させ、これは、TGFRt15-TGFRsによる処置が老齢マウスにおける肝線維症を減少させることができることを示し、実施例10のRNA-seq研究において観察されたCol4a3及びCol20a1発現の有意な下方制御と一致する。
図35に示すように、老齢マウス肝臓切片の免疫蛍光染色により、TGFRt15-TGFRs処置で減少したp21+SNCsの蓄積が確認された。
【0293】
老齢マウスの肝臓における遺伝子発現に対するTGFRt15-TGFRs処置の老化細胞除去活性及び老化細胞阻害(senomorphic)活性の持続性を更に調べるために、RNA-seq研究を行った。老化及び炎症関連(SASP)遺伝子の有意な下方制御(例えば、Cdkn1a)又は上方制御(例えば、Tert)(例えば、サイトカイン:Il7、Il15、Il18、S100g、S100a1、S100a4、S100a6、S100a10、S100a16、S100g;ケモカイン:Ccl2、Ccl4、Ccl6、Ccl7、Ccl8、Ccl9、Ccl24、Ccl25、Ccl27、Cxcl1、Cxcl10、Cxcl11;金属タンパク質:Mmp12、Mmp13、Mmp27;遺伝子発現及びシグナル伝達経路:Klf1、Klf3、Klf7、Klf9、Klf13、Egr1、Pparα、Jun、Fosl2;Mapk3、Mapk6、Mapk7、Mapk9、Mapk12、Mapk15、Adcy1、Adcy3、Adcy5、Adcy6、Adcy9、Adcy10)、並びに肝臓機能に関連する遺伝子(例えば、Dbp、Tef)及び免疫刺激に関連する遺伝子(例えば、Lyst、Sesn2、Sesn3)が、TGFRt15-TGFRs処置後に観察された。これらのRNA-seq研究の結果を、
図36のヒートマップとして示す。
【0294】
実施例13:若齢及び老齢マウスの肝臓におけるTGFRt15-TGFRの老化細胞除去機能及び老化細胞阻害機能
TGFRt15-TGFRのTGFβRII成分が老化細胞除去機能及び老化細胞阻害機能を示すかどうかを更に評価するために、若齢マウス及び老齢マウスを単回用量のTGFRt15-TGFRで処置し、処置の10日後に肝臓のRNA-seq分析を行った。TGFRt15-TGFRs処置は、肝臓におけるCdkn1a及び多くの概日時計遺伝子の発現を有意に低下させた。処置の120日後のTGFRt15-TGFRs及びTGFRt15
*-TGFRsの影響の比較も行った。
図36に示すように、処置マウスの肝臓のRNA-seq分析は、TGFRt15
*-TGFRではなくTGFRt15-TGFRがCdkn 1 a発現の下方制御を維持し、両方の処置がPBS処置と比較してTert遺伝子発現を上方制御し続けたことを示した。興味深いことに、TGFRt15
*-TGFRs処置は、TGFRt15-TGFRs処置又は対照群と比較して、概日分子時計活性化因子遺伝子Arntl及びNpas2を有意に増加させた。TGFRt15
*-TGFRsは免疫細胞の増殖を活性化も促進もしなかったことから、TGFRt15-TGFRsのTGFβRII成分によるTGF-βの直接的な中和が、TGFRt15-TGFRsの老化細胞除去活性及び老化細胞阻害活性に寄与し得ることが示唆される。これはまた、TGFRt15-TGFRsのIL-15成分が長期間持続する老化細胞除去活性を提供することを示唆する。
【0295】
まとめると、これらの実施例は、TGFRt15-TGFRs処置が、SNC及びSASPに関連する遺伝子を永続的に減少させ、自然に老化したマウスにおける免疫活性を増強することを示す。それはまた、TGFRt15-TGFRs処置が、自然に老化したマウスの肝細胞の代謝機能、線維症、及び概日リズムを改善することを示唆する。
【0296】
実施例14:TGFRt15-TGFRs処置は、安全であり、マウス及び非ヒト霊長類において耐容性がある
TGFRt15-TGFRs処置の短期及び長期毒性試験を、マウス及び非ヒト霊長類において実施した。1日目及び15日目の2回用量の5~100mg/kgのTGFRt15-TGFRsの皮下投与は、C57BL/6マウスにおけるGLP毒性試験において良好な耐容性を示し、死亡は観察されず、臨床徴候及び臨床病理における試験物質に関連する変化はなかった。カニクイザルにおけるGLP毒性試験において、1日目及び15日目に2回の用量で1~10mg/kgのTGFRt15-TGFRsの皮下投与もまた、良好な耐容性を示した。臨床徴候、体重、眼科学、ECG、血圧、又は肉眼的病状において、試験物質に関連する変化はなかった。血清中のMCP-1の用量依存的増加並びにTGFβ1及びTGFβ2の減少が観察された。免疫表現型検査は、TGFRt15-TGFRsが、Ki67+細胞の割合並びにCD4+、CD8+、Treg及びCD16+NK細胞の絶対数の用量依存的増加を誘導したことを示した(
図37及び38)。カニクイザルにおける複数回用量皮下TGFRt15-TGFRs投与の副作用は、10mg/kgという高い用量レベルであっても観察されなかった。
【0297】
薬物動態分析は、カニクイザルにおいて1mg/kg~10mg/kgで皮下投与されたTGFRt15-TGFRsについて12~21時間の半減期を示した。結果はまた、TGFRt15-TGFRsへの曝露が、14日間隔での反復投与後にTGFRt15-TGFRsの明らかな蓄積を伴わずに、用量依存的様式で血清レベルを増加させたことを確認する。
【0298】
TGFRt15-TGFRsの活性及び耐容性も、自然に老化したC57BL/6マウスにおいて評価した。3mg/kgのTGFRt15-TGFR(N=20)又はPBS(対照;N=20)で皮下処置された76週齢マウスを、体重及び全生存の変化について毎週観察した。その後の研究では、90週齢のマウスを、TGFRt15-TGFRsの皮下3mg/kg用量で45日間隔で2回処置した。血液を様々な時点で採取して、免疫細胞サブセット頻度を評価した。予想通り、TGFRt15-TGFRs処置は、処置4週間後にベースラインに戻った血液中のCD8+T細胞及びNK細胞の割合の有意な増加を媒介した。
【0299】
TGFRt15-TGFRs処置は、治療用量(3mg/kg)よりも有意に高い用量レベルで、マウス及び非ヒト霊長類によって十分に耐容性を示された。自然に老化したマウスの健康範囲に対して観察されたTGFRt15-TGFRs処置の長期有害効果もなかった。
【0300】
実施例15.TGFRt15-TGFRs処置は、db/dbマウスにおいて免疫細胞集団を増強する
Jackson Lab(Bar Harbor,ME)からの5週齢の雄db/dbマウス[BKS.Cg-Dock7
m+/+Lepr
db/J(Dock7
mの野生型、Lepr
dbのホモ接合型)、株#000642]に、標準的な食餌(Irradiated 2018 Teklad global 18%protein rodent diet,Envigo)を与え、飲料水を自由摂取させた。マウスを以下のように3群に分けた。PBS対照群(n=6)、TGFRt15-TGFRs群(n=6)及びTGFRt15
*-TGFRs群(n=6)。マウスを、PBS、TGFRt15-TGFRs(3mg/kg)及びTGFRt15
*-TGFRs(3mg/kg)で皮下処置した。マウスを安楽死させ、脾臓を採取し、単一細胞懸濁液に処置した。TGFRt15-TGFRsによる処置後の免疫細胞の異なるサブセットを評価するために、単一細胞懸濁液を調製した。RBCを、室温で5分間、ACK緩衝液中で溶解した。残りの細胞をFACS緩衝液(0.5%BSA(EMD Millipore)及び0.001%アジ化ナトリウム(Sigma)を含む1×PBS(Hyclone))中で洗浄した。脾臓における異なるタイプの免疫細胞を評価するために、細胞表面CD3、CD45、CD8及びNK1.1(BioLegend)に特異的な抗体を用いて、細胞を室温で30分間染色した。表面染色後、細胞をFACS緩衝液(0.5%BSA(EMD Millipore)及び0.001%アジ化ナトリウム(Sigma)を含む1×PBS(Hyclone))中で洗浄した(1500 RPM、室温で5分間)。2回洗浄した後、細胞を固定緩衝液に再懸濁し、フローサイトメトリー(Celesta-BD Bioscience)によって分析した。
図39の結果は、TGFRt15-TGFRsによる処置が、総脾細胞を増加させ、脾サブセットにおけるCD3
+CD8
+、CD3
-NK1.1
+、及びCD3
+CD45
+免疫細胞の割合も増加させるが、TGFRt15
*-TGFRsによる処置は、これらの細胞集団の割合に影響を及ぼさなかったことを示す。TGFRt15-TGFRs処置はまた、セントラルメモリー細胞集団及びエフェクターメモリー細胞集団を増加させる(
図39)。これらの結果は、TGFRt15-TGFRsのIL-15活性が、db/dbマウスの血中のCD8
+T細胞及びNK細胞の増加に関与し、CD3
+CD8
+、CD3
-NK1.1
+、及びCD3
+CD45
+免疫細胞を増殖させることができることを示唆する。
【0301】
実施例16.TGFRt15-TGFRs処置は、処置後4日目のdb/dbマウスにおける脾細胞の細胞傷害活性を増強する
5週齢の雄db/dbマウスをJackson Laboratoryから購入した。マウスを、温度及び光が制御された環境中に収容した。マウスを以下のように3群に分けた。生理食塩水対照群(n=5)、TGFRt15-TGFRs群(n=5)及びTGFRt15*-TGFRs群(n=6)。マウスを、PBS、TGFRt15-TGFRs(3mg/kg)及びTGFRt15*-TGFRs(3mg/kg)で皮下処置した。マウスを安楽死させ、脾臓を採取し、単一細胞懸濁液に処置した。Yac-1細胞に対する脾細胞の細胞傷害活性を評価するために、単細胞懸濁液を調製した。Yac-1細胞をCellTrace Violetで標識し、脾細胞と混合し(E:T 20:1)、20時間インキュベートした。細胞を洗浄し、ヨウ化プロピジウム(PI)溶液(Sigma Aldrich,St.Louis,MO)を含有する完全培地に再懸濁した。細胞傷害性は、前述のようにフローサイトメトリーによって評価した。
【0302】
図40の結果は、TGFRt15-TGFRsでの処置が、TGFRt15
*-TGFRs処置脾細胞と比較して、脾細胞の細胞傷害活性を有意に増加させることを示す。
【0303】
実施例17.TGFRt15-TGFRs処置は、処置後4日目及びインビトロαCD3/CD28刺激アッセイ後のdb/dbマウスにおける脾細胞のIFN-γ産生を増強する
5週齢の雄db/dbマウスをJackson Laboratoryから購入した。マウスを、温度及び光が制御された環境中に収容した。マウスを以下のように3群に分けた。生理食塩水対照群(n=5)、TGFRt15-TGFRs群(n=5)及びTGFRt15*-TGFRs群(n=6)。マウスを、PBS、TGFRt15-TGFRs(3mg/kg)及びTGFRt15*-TGFRs(3mg/kg)で皮下処置した。マウスを安楽死させ、脾臓を採取し、単一細胞懸濁液に処置した。単一細胞懸濁液を96ウェルU底プレートに2×105細胞/ウェルで播種し、1:1のビーズ対細胞比でMiltyeni T細胞活性化/増殖キットで刺激した。細胞を4日間培養し、上清を回収して、Magpix多重サイトカインアッセイを用いて放出されたTNF-α又はIFN-γサイトカインを測定した。
【0304】
図41のデータは、TGFRt15-TGFRs及びTGFRt15
*-TGFRsの両方が、処置後4日目のdb/dbマウス及びインビトロαCD3/CD28刺激アッセイにおいて脾細胞のインターフェロン-γ産生を増強することを示す。
【0305】
実施例18.TGFRt15-TGFRs処置は、処置後4日目のdb/dbマウスにおける脾細胞の解糖活性を増強する
5週齢の雄db/dbマウスをJackson Laboratoryから購入した。マウスを、温度及び光が制御された環境中に収容した。マウスを以下のように3群に分けた。生理食塩水対照群(n=5)、TGFRt15-TGFRs群(n=5)及びTGFRt15*-TGFRs群(n=6)。マウスを、PBS、TGFRt15-TGFRs(3mg/kg)及びTGFRt15*-TGFRs(3mg/kg)で皮下処置した。マウスを4日目に安楽死させ、脾臓を採取し、単一細胞懸濁液に処置した。脾細胞の解糖活性を測定するために単一細胞懸濁液を調製し、細胞を洗浄し、seahorse培地に再懸濁し、4×106細胞/mLに再懸濁した。細胞を、解糖ストレス試験のために、2mMのL-グルタミンを補充したSeahorse XF RPMI培地(pH 7.4)中のCell-TakコーティングSeahorse Bioanalyzer XFe96培養プレートに50μl/ウェルで播種した。細胞を37℃で30分間プレートに付着させた。更に、130μlのアッセイ培地をプレートの各ウェルに加えた(バックグラウンドウェルも)。プレートを37℃、非CO2インキュベータ中で1時間インキュベートした。解糖ストレス試験のために、較正プレートは、Seahorseアッセイ培地中で調製したグルコース/オリゴマイシン/2DGの10×溶液を含有し、20μLのグルコース/オリゴマイシン/2DGを細胞外フラックスプレートの各ポートに添加し、これを一晩較正した。解糖ストレス試験は、細胞外酸性化速度(ECAR)に基づき、解糖、解糖能力及び解糖予備能を含む解糖機能の3つの重要なパラメータを測定する。完全ECAR分析は、4つの段階:非解糖酸性化(薬物なし)、解糖(10mMグルコース)、最大解糖誘導/解糖能力(2μMオリゴマイシン)、及び解糖リザーブ(100mM 2-DG)からなった。実験の終わりに、データをGraph Pad Prismファイルとしてエクスポートした。XF解糖ストレス試験レポート作成装置は、WaveデータからXF細胞解糖ストレス試験パラメータを自動的に計算した。Waveソフトウェア(Agilent)を使用してデータを分析した。
【0306】
図42に示されるように、TGFRt15-TGFRs療法の4日後にdb/dbマウスから単離された脾細胞は、生理食塩水又はTGFRt15
*-TGFRs処置群の脾細胞と比較した場合、基礎糖分解、能力、及び保存率の増強を示した。
【0307】
実施例19.TGFRt15-TGFRs処置は、処置後4日目のdb/dbマウスにおける脾細胞のミトコンドリア呼吸を増強する
5週齢の雄db/dbマウスをJackson Laboratoryから購入した。マウスを、温度及び光が制御された環境中に収容した。マウスを以下のように3群に分けた。生理食塩水対照群(n=5)、TGFRt15-TGFRs群(n=5)及びTGFRt15*-TGFRs群(n=6)。マウスを、PBS、TGFRt15-TGFRs(3mg/kg)及びTGFRt15*-TGFRs(3mg/kg)で皮下処置した。マウスを4日目に安楽死させ、脾臓を採取し、単一細胞懸濁液に処置した。脾細胞の解糖活性を測定するために単一細胞懸濁液を調製し、細胞を洗浄し、seahorse培地に再懸濁し、4×106細胞/mLに再懸濁した。細胞を、解糖ストレス試験のために、2mMのL-グルタミンを補充したSeahorse XF RPMI培地(pH 7.4)中のCell-TakコーティングSeahorse Bioanalyzer XFe96培養プレートに50μl/ウェルで播種した。細胞を37℃で30分間プレートに付着させた。更に、130μlのアッセイ培地をプレートの各ウェルに加えた(バックグラウンドウェルも)。プレートを37℃の非CO2インキュベータ中で1時間インキュベートした。ミトコンドリアストレス試験のために、較正プレートは、Seahorseアッセイ培地中で調製したオリゴマイシン/FCCP/ロテノンの10×溶液を含有し、20μLのオリゴマイシン、FCCP及びロテノンを、一晩較正した細胞外フラックスプレートの各ポートに添加した。XFe96 Extracellular Flux Analyzerを使用して酸素消費速度(OCR)を測定した。完全なOCR分析は、4つの段階からなった:基礎呼吸(薬物なし)、ATP関連呼吸/プロトン漏出(1.5μM mMオリゴマイシン)、最大呼吸(2μM FCCP)、及び予備呼吸(0.5μMロテノン)。実験の終わりに、データをGraph Pad Prismファイルとしてエクスポートした。XFミトコンドリアストレス試験レポート作成部は、ExcelにエクスポートされたWaveデータからXFミトコンドリアストレス試験パラメータを自動的に計算する。Waveソフトウェア(Agilent)を使用してデータを分析した。
【0308】
図43に示されるように、TGFRt15-TGFRs療法の4日後にdb/dbマウスから単離された脾細胞は、生理食塩水又はTGFRt15
*-TGFRs処置群の脾細胞と比較した場合、基礎呼吸、ミトコンドリア呼吸、能力、及びATP産生の増強を示した。
【0309】
実施例20.TGFRt15-TGFRs処置は、処置後1日目のdb/dbマウスにおける血漿TGFβ1及びTGFβ2レベルを減少させる
5週齢の雄db/dbマウスをJackson Laboratoryから購入した。マウスを、温度及び光が制御された環境中に収容した。マウスを以下のように3群に分けた。生理食塩水対照群(n=5)、TGFRt15-TGFRs群(n=5)及びTGFRt15
*-TGFRs群(n=6)。マウスを、PBS、TGFRt15-TGFRs(3mg/kg)及びTGFRt15
*-TGFRs(3mg/kg)で皮下処置した。血液を顎下静脈からEDTAを含有するチューブに採取し、血漿を遠心分離によって単離した。血漿中TGF-βレベルを、サイトカインアレイ、TGFβ3-plex(TGFβ1-3)(Eve Technologies,Calgary,AL,Canada)を用いて分析した。
図44に示されるように、血漿中TGFβ1レベル及び血漿中TGFβ2レベルは、PBS又はTGFRt15
*-TGFRs処置群と比較して、TGFRt15-TGFRs処置後4日目のdb/dbマウスにおいて減少した。
【0310】
実施例21.TGFRt15
*
-TGFRsの生成
TGFR/IL15RαSu及びTGFR/TF/IL-15D8N融合タンパク質を含む融合タンパク質複合体を生成した。ヒトTGF-b受容体(TGFR)、IL-15アルファ受容体スシドメイン(IL15RaSu)、組織因子(TF)、及びD8N変異体を有するIL-15(IL15D8N)配列を、GenBankウェブサイトから入手し、これらの配列のDNA断片をGenewizによって合成した。具体的には、TGFR配列をIL15RaSuのN末端コード領域に連結し、TGFR配列を組織因子219のN末端に連結し、続いてIL-15D8NのN末端コード領域に連結する構築物を作製した。
【0311】
TGFR/IL15RαSu構築物の核酸配列(シグナルペプチド配列を含む)は、以下の通りである。
(シグナルペプチド)
ATGAAGTGGGTGACCTTCATCAGCCTGCTGTTCCTGTTCTCCAGCGCCTACTCC
(一本鎖ヒトTGF-β受容体IIホモ二量体)
ATCCCCCCCCATGTGCAAAAGAGCGTGAACAACGATATGATCGTGACCGACAACAACGGCGCCGTGAAGTTTCCCCAGCTCTGCAAGTTCTGCGATGTCAGGTTCAGCACCTGCGATAATCAGAAGTCCTGCATGTCCAACTGCAGCATCACCTCCATCTGCGAGAAGCCCCAAGAAGTGTGCGTGGCCGTGTGGCGGAAAAATGACGAGAACATCACCCTGGAGACCGTGTGTCACGACCCCAAGCTCCCTTATCACGACTTCATTCTGGAGGACGCTGCCTCCCCCAAATGCATCATGAAGGAGAAGAAGAAGCCCGGAGAGACCTTCTTTATGTGTTCCTGTAGCAGCGACGAGTGTAACGACAACATCATCTTCAGCGAAGAGTACAACACCAGCAACCCTGATGGAGGTGGCGGATCCGGAGGTGGAGGTTCTGGTGGAGGTGGGAGTATTCCTCCCCACGTGCAGAAGAGCGTGAATAATGACATGATCGTGACCGATAACAATGGCGCCGTGAAATTTCCCCAGCTGTGCAAATTCTGCGATGTGAGGTTTTCCACCTGCGACAACCAGAAGTCCTGTATGAGCAACTGCTCCATCACCTCCATCTGTGAGAAGCCTCAGGAGGTGTGCGTGGCTGTCTGGCGGAAGAATGACGAGAATATCACCCTGGAAACCGTCTGCCACGATCCCAAGCTGCCCTACCACGATTTCATCCTGGAAGACGCCGCCAGCCCTAAGTGCATCATGAAAGAGAAAAAGAAGCCTGGCGAGACCTTTTTCATGTGCTCCTGCAGCAGCGACGAATGCAACGACAATATCATCTTTAGCGAGGAATACAATACCAGCAACCCCGAC
(IL15受容体α鎖のスシドメイン)
ATTACATGCCCCCCTCCCATGAGCGTGGAGCACGCCGACATCTGGGTGAAGAGCTATAGCCTCTACAGCCGGGAGAGGTATATCTGTAACAGCGGCTTCAAGAGGAAGGCCGGCACCAGCAGCCTCACCGAGTGCGTGCTGAATAAGGCTACCAACGTGGCTCACTGGACAACACCCTCTTTAAAGTGCATCCGG(配列番号61)
【0312】
TGFR/TF/IL15D8N構築物の核酸配列(シグナルペプチド配列を含む)は、以下の通りである。
(シグナルペプチド)
ATGGGAGTGAAAGTTCTTTTTGCCCTTATTTGTATTGCTGTGGCCGAGGCC
(単鎖ヒトTGF-β受容体IIホモ二量体)
ATCCCACCGCACGTTCAGAAGTCGGTGAATAACGACATGATAGTCACTGACAACAACGGTGCAGTCAAGTTTCCACAACTGTGTAAATTTTGTGATGTGAGATTTTCCACCTGTGACAACCAGAAATCCTGCATGAGCAACTGCAGCATCACCTCCATCTGTGAGAAGCCACAGGAAGTCTGTGTGGCTGTATGGAGAAAGAATGACGAGAACATAACACTAGAGACAGTTTGCCATGACCCCAAGCTCCCCTACCATGACTTTATTCTGGAAGATGCTGCTTCTCCAAAGTGCATTATGAAGGAAAAAAAAAAGCCTGGTGAGACTTTCTTCATGTGTTCCTGTAGCTCTGATGAGTGCAATGACAACATCATCTTCTCAGAAGAATATAACACCAGCAATCCTGACGGAGGTGGCGGATCCGGAGGTGGAGGTTCTGGTGGAGGTGGGAGTATTCCTCCCCACGTGCAGAAGAGCGTGAATAATGACATGATCGTGACCGATAACAATGGCGCCGTGAAATTTCCCCAGCTGTGCAAATTCTGCGATGTGAGGTTTTCCACCTGCGACAACCAGAAGTCCTGTATGAGCAACTGCTCCATCACCTCCATCTGTGAGAAGCCTCAGGAGGTGTGCGTGGCTGTCTGGCGGAAGAATGACGAGAATATCACCCTGGAAACCGTCTGCCACGATCCCAAGCTGCCCTACCACGATTTCATCCTGGAAGACGCCGCCAGCCCTAAGTGCATCATGAAAGAGAAAAAGAAGCCTGGCGAGACCTTTTTCATGTGCTCCTGCAGCAGCGACGAATGCAACGACAATATCATCTTTAGCGAGGAATACAATACCAGCAACCCCGAC
(ヒト組織因子219)
TCAGGCACTACAAATACTGTGGCAGCATATAATTTAACTTGGAAATCAACTAATTTCAAGACAATTTTGGAGTGGGAACCCAAACCCGTCAATCAAGTCTACACTGTTCAAATAAGCACTAAGTCAGGAGATTGGAAAAGCAAATGCTTTTACACAACAGACACAGAGTGTGACCTCACCGACGAGATTGTGAAGGATGTGAAGCAGACGTACTTGGCACGGGTCTTCTCCTACCCGGCAGGGAATGTGGAGAGCACCGGTTCTGCTGGGGAGCCTCTGTATGAGAACTCCCCAGAGTTCACACCTTACCTGGAGACAAACCTCGGACAGCCAACAATTCAGAGTTTTGAACAGGTGGGAACAAAAGTGAATGTGACCGTAGAAGATGAACGGACTTTAGTCAGAAGGAACAACACTTTCCTAAGCCTCCGGGATGTTTTTGGCAAGGACTTAATTTATACACTTTATTATTGGAAATCTTCAAGTTCAGGAAAGAAAACAGCCAAAACAAACACTAATGAGTTTTTGATTGATGTGGATAAAGGAGAAAACTACTGTTTCAGTGTTCAAGCAGTGATTCCCTCCCGAACAGTTAACCGGAAGAGTACAGACAGCCCGGTAGAGTGTATGGGCCAGGAGAAAGGGGAATTCAGAGAA
(ヒトIL-15D8N)
AACTGGGTGAATGTAATAAGTAATTTGAAAAAAATTGAAGATCTTATTCAATCTATGCATATTGATGCTACTTTATATACGGAAAGTGATGTTCACCCCAGTTGCAAAGTAACAGCAATGAAGTGCTTTCTCTTGGAGTTACAAGTTATTTCACTTGAGTCCGGAGATGCAAGTATTCATGATACAGTAGAAAATCTGATCATCCTAGCAAACAACAGTTTGTCTTCTAATGGGAATGTAACAGAATCTGGATGCAAAGAATGTGAGGAACTGGAGGAAAAAAATATTAAAGAATTTTTGCAGAGTTTTGTACATATTGTCCAAATGTTCATCAACACTTCT
【0313】
TGFR/IL15RaSu融合タンパク質のアミノ酸配列(シグナルペプチド配列を含む)は以下の通りである。
(シグナルペプチド)
MKWVTFISLLFLFSSAYS
(一本鎖ヒトTGF-β受容体IIホモ二量体)
IPPHVQKSVNNDMIVTDNNGAVKFPQLCKFCDVRFSTCDNQKSCMSNCSITSICEKPQEVCVAVWRKNDENITLETVCHDPKLPYHDFILEDAASPKCIMKEKKKPGETFFMCSCSSDECNDNIIFSEEYNTSNPDGGGGSGGGGSGGGGSIPPHVQKSVNNDMIVTDNNGAVKFPQLCKFCDVRFSTCDNQKSCMSNCSITSICEKPQEVCVAVWRKNDENITLETVCHDPKLPYHDFILEDAASPKCIMKEKKKPGETFFMCSCSSDECNDNIIFSEEYNTSNPD
(ヒトIL-15受容体αスシドメイン)
ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIR(配列番号8)
【0314】
TGFR/TF/IL15D8N融合タンパク質のアミノ酸配列(シグナルペプチド配列を含む)は以下の通りである。
(シグナルペプチド)
MGVKVLFALICIAVAEA
(一本鎖ヒトTGF-β受容体IIホモ二量体)
IPPHVQKSVNNDMIVTDNNGAVKFPQLCKFCDVRFSTCDNQKSCMSNCSITSICEKPQEVCVAVWRKNDENITLETVCHDPKLPYHDFILEDAASPKCIMKEKKKPGETFFMCSCSSDECNDNIIFSEEYNTSNPDGGGGSGGGGSGGGGSIPPHVQKSVNNDMIVTDNNGAVKFPQLCKFCDVRFSTCDNQKSCMSNCSITSICEKPQEVCVAVWRKNDENITLETVCHDPKLPYHDFILEDAASPKCIMKEKKKPGETFFMCSCSSDECNDNIIFSEEYNTSNPD
(組織因子)
SGTTNTVAAYNLTWKSTNFKTILEWEPKPVNQVYTVQISTKSGDWKSKCFYTTDTECDLTDEIVKDVKQTYLARVFSYPAGNVESTGSAGEPLYENSPEFTPYLETNLGQPTIQSFEQVGTKVNVTVEDERTLVRRNNTFLSLRDVFGKDLIYTLYYWKSSSSGKKTAKTNTNEFLIDVDKGENYCFSVQAVIPSRTVNRKSTDSPVECMGQEKGEFRE
(IL-15D8N)
NWVNVISNLKKIEDLIQSMHIDATLYTESDVHPSCKVTAMKCFLLELQVISLESGDASIHDTVENLIILANNSLSSNGNVTESGCKECEELEEKNIKEFLQSFVHIVQMFINTS(配列番号68)
【0315】
以前に記載されているように(Hughes MS,Yu YY,Dudley ME,Zheng Z,Robbins PF,Li Y,et al)、TGFR/IL15RαSu及びTGFR/TF/IL-15D8N構築物を改変レトロウイルス発現ベクターにクローニングした。発現ベクターをCHO-K1細胞にトランスフェクトした。CHO-K1細胞における2つの構築物の同時発現は、抗TF親和性によって精製することができる可溶性TGFR/IL15RαSu-TGFR/TF/IL-15D8Nタンパク複合体(TGFRt15*-TGFRsと呼ばれる)の形成及び分泌を可能にした。
【0316】
実施例22.化学的に誘導された肝臓損傷からのTGFRt15-TGFRsの保護
B6C3F1雄マウスをThe Jackson Laboratoryから購入した。マウスを以下のように2群に分けた。生理食塩水対照群(n=6)及びTGFRt15-TGFRs群(n=6)。全てのマウス(14日齢)を、研究0日目(SD0)にDEN(1mg/kg、ジエチルニトロソアミン)で腹膜処置した。CCl
4(0.2mL/kg、四塩化炭素)を8週齢のマウスに腹腔内注射し(SD42)、更に14週間まで週に2回治療を続けた。TGFRt15-TGFRsをSD43及びSD71に皮下注射した(3mg/kg)。処置マウスをSD161に安楽死させ、肝臓を採取し、4%ホルマリン中に包埋した。肝臓切片をヘマトキシリン及びエオシンで染色した。腫瘍、脂肪症及び肝細胞バルーニングを光学顕微鏡下で検査した。肝損傷の重症度は、軽度(1)、中等度(2)及び重度(3)として表した。対応のないt検定によってGraphPad Prism 9を使用して統計分析を行った。各試験について、0.05未満のP値を統計的に有意であるとみなした。
図45に示すように、TGFRt15-TGFRsは、B6C3F1マウスにおいて、DEN及びCCl
4によって誘導された肝腫瘍の発生及び成長、脂肪症並びに肝細胞バルーニングを有意に阻害した。
【0317】
他の実施形態
本発明を、発明を実施するための形態と併せて説明してきたが、前述の説明は、例示を意図したものであり、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲を限定するものではないことを理解されたい。他の態様、利点、及び変更は、以下の特許請求の範囲内である。
【配列表】
【国際調査報告】