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特表2024-532800超音波ホーン要素を通るように材料を通過させる、超音波材料配置・圧縮成形デバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-10
(54)【発明の名称】超音波ホーン要素を通るように材料を通過させる、超音波材料配置・圧縮成形デバイス
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/209 20170101AFI20240903BHJP
   B29C 64/118 20170101ALI20240903BHJP
   B29C 64/218 20170101ALI20240903BHJP
   B29C 64/295 20170101ALI20240903BHJP
   B29C 64/393 20170101ALI20240903BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20240903BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20240903BHJP
   B33Y 50/02 20150101ALI20240903BHJP
【FI】
B29C64/209
B29C64/118
B29C64/218
B29C64/295
B29C64/393
B33Y10/00
B33Y30/00
B33Y50/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024508694
(86)(22)【出願日】2022-03-28
(85)【翻訳文提出日】2024-04-10
(86)【国際出願番号】 US2022071380
(87)【国際公開番号】W WO2023019036
(87)【国際公開日】2023-02-16
(31)【優先権主張番号】17/400,748
(32)【優先日】2021-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ダイニーマ
(71)【出願人】
【識別番号】520128820
【氏名又は名称】ノースロップ グラマン システムズ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100210398
【弁理士】
【氏名又は名称】横尾 太郎
(72)【発明者】
【氏名】ベンソン,バーノン・エム
【テーマコード(参考)】
4F213
【Fターム(参考)】
4F213AB11
4F213AB16
4F213AB25
4F213AC02
4F213AD16
4F213WA25
4F213WB01
4F213WK01
4F213WK03
4F213WL02
4F213WL25
4F213WL32
4F213WL74
4F213WL85
(57)【要約】
ツール(68)または基板の上で連続モノフィラメント材料または連続合成フィラメント材料を層ごとに敷設することにより部品(66)を製作するための連続フィラメント積層製造機械(10)。本機械は、3自由度で動くように動作可能である、ロボット(12)などの、システムと、連続フィラメント材料を蒸着させるように構成された、システムに連結された配置モジュール(100)と、を含む。配置モジュール(100)は、材料を部品まで案内するためのガイド(64)と、配置モジュール(100)から蒸着されるときの材料を圧縮成形するための超音波圧縮成形デバイス(102)と、を含む。圧縮成形デバイスは、敷設されて圧縮成形される前に材料が通過するところである少なくとも1つのガイド孔(106)を有する超音波ホーン(104)を含む。超音波ホーン(104)は、材料を融解させるかまたは流動させるために、および、ツールまたは基板に対して材料が融合されて圧縮成形されるようにするために、超音波で振動させられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板またはツールの上で連続モノフィラメント材料または連続合成フィラメント材料を層ごとに敷設することにより部品を製作するための連続フィラメント積層製造機械であって、
少なくとも3自由度で動くように動作可能であるシステムと、
前記連続フィラメント材料を蒸着させるように構成された、前記システムに連結された配置モジュールと
を備え、
前記配置モジュールは、
前記材料を前記部品まで案内するためのガイドと、
前記配置モジュールから蒸着されるときの前記材料を圧縮成形するための少なくとも1つの超音波圧縮成形デバイスと
を含み、
前記少なくとも1つの圧縮成形デバイスは、敷設されて圧縮成形される前に前記材料が通過するところである少なくとも1つのガイド孔を有する少なくとも1つの超音波ホーンを含み、
前記少なくとも1つの超音波ホーンは、前記材料を融解させるかまたは流動させるために、および、前記ツールまたは前記基板に対して前記材料が融合されて圧縮成形されるようにするために、超音波で振動させられる、
連続フィラメント積層製造機械。
【請求項2】
前記少なくとも1つのホーンが対称性を有する、
請求項1に記載の機械。
【請求項3】
前記少なくとも1つのガイド孔が、2つのガイド孔であり、
前記2つのガイド孔は、前記ホーンが反転させられ得て蒸着するためにいずれかのガイド孔を前記材料が通過するのを可能にし得るようにするために、互いに対して対称に構成されている、
請求項2に記載の機械。
【請求項4】
前記少なくとも1つの超音波ホーンが、複数の超音波ホーンであり、
前記複数の超音波ホーンは、ガイド孔を各々有し、連続フィラメント材料を別個に蒸着させて圧縮成形する、
請求項1に記載の機械。
【請求項5】
前記複数の超音波ホーンが2つの別個の列のホーンとなるように構成され、
前記ホーンが互いにオフセットされ、一方の列の前記ホーンが、別の列のホーンの間で前記材料を蒸着させる、
請求項4に記載の機械。
【請求項6】
前記ホーンが、前記ホーンによって蒸着されるときの前記材料フィラメントの圧縮成形フットプリントの重複部分を存在させるように、互いに離間される、
請求項5に記載の機械。
【請求項7】
前記材料が予め結合された連続フィラメントのリボンである、
請求項1に記載の機械。
【請求項8】
前記配置モジュールが、蒸着されるときの前記材料の圧縮成形および圧密を維持することを支援する冷却ローラーをさらに含む、
請求項1に記載の機械。
【請求項9】
前記配置モジュールが、蒸着されるときの前記材料の圧縮成形および圧密を維持することを支援する冷却スキッドをさらに含む、
請求項1に記載の機械。
【請求項10】
前記配置モジュールが、蒸着されるときの前記材料に対して前記少なくとも1つの圧縮成形デバイスを押圧するための圧力デバイスをさらに含む、
請求項1に記載の機械。
【請求項11】
前記圧力デバイスが空気圧式圧力デバイスである、
請求項10に記載の機械。
【請求項12】
前記材料が、モノフィラメント、短繊維充填フィラメント、粒子充填フィラメント、ブレンデッドモノマーフィラメント、または長い不連続強化フィラメントである、
請求項1に記載の機械。
【請求項13】
前記システムがロボットである、
請求項1に記載の機械。
【請求項14】
ツールまたは基板の上で蒸着されるときの材料を加熱するための超音波圧縮成形デバイスであって、
前記圧縮成形デバイスが、蒸着されて圧縮成形される前に前記材料が通過するところである少なくとも1つのガイド孔を有する少なくとも1つの超音波ホーンを備え、
前記少なくとも1つの超音波ホーンが、前記材料を融解させるかまたは流動させるために、および、前記基板または前記ツールに対して前記材料が融合されて圧縮成形されるようにするために、超音波で振動させられる、
超音波圧縮成形デバイス。
【請求項15】
前記少なくとも1つのホーンが対称性を有する、
請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
前記少なくとも1つのガイド孔が、2つのガイド孔であり、
前記2つのガイド孔は、結果として前記ホーンが反転させられ得て蒸着するためにいずれかのガイド孔を前記材料が通過するのを可能にし得るようにするために、互いに対して対称に構成されている、
請求項14に記載のデバイス。
【請求項17】
前記少なくとも1つの超音波ホーンが、複数の超音波ホーンであり、
前記複数の超音波ホーンは、ガイド孔を各々有し、連続フィラメント材料を別個に蒸着させる、
請求項14に記載のデバイス。
【請求項18】
前記複数の超音波ホーンが2つの別個の列のホーンとなるように構成され、
前記ホーンが互いにオフセットされ、一方の列の前記ホーンが、別の列のホーンの間で前記材料を蒸着させる、
請求項17に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示は、概して、連続フィラメント積層製造機械に関し、より詳細には、以前に蒸着した層に対してマトリックス材料を融合させることを目的として、蒸着されるときのマトリックス材料を融解させる超音波圧縮成形(compaction)デバイスを含む連続フィラメント積層製造機械に関し、ここでは、圧縮成形デバイスは、マトリックス材料を誘導するためのガイド孔を有するホーンを含む。
【背景技術】
【0002】
[0002]融解フィラメント製造(FFF:Fused filament fabrication)は3D印刷のための積層製造(AM:additive manufacturing)プロセスである。通常、スプールからの連続フィラメントまたはホッパーからのペレットなどの原材料が加熱されたノズルに提供され、原材料は加熱されて溶融状態にあるフィラメントとしてノズルから押し出され、隣り合う列のストリップとして蒸着されて層を形成するが、ここでは、溶融状態のフィラメント(繊維強化されているかまたは繊維強化されていない)はノズルから押し出されるとすぐに硬くなり始めてしまう。この手法では複数の層が特定の構成となるように構築され、それにより所望の部品を作り出す。別法として、フィラメントはノズルの外部でレーザーなどによって加熱され得、構築されるときに部品の上に巻き付けられる。
【0003】
[0003]繊維強化されていない連続フィラメント材料は、通常、モノフィラメントと呼ばれ、ポリマー材料またはマトリックス材料のみを含有する。繊維強化されている連続フィラメント材料はしばしば複合フィラメントと呼ばれ、繊維強化材およびポリマーまたはマトリックス材料を含有する。ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、ポリフェニルスルホン(PPSFまたはPPSU)、ポリエーテルイミド(PEI)、およびポリフェニレン(PPS)を含めた、高性能非晶質熱可塑性プラスチックまたは高性能半結晶熱可塑性プラスチックなどの多様な材料がFFFのために使用され得る。FFFに適し得る他の材料には、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリ乳酸(PLA)、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド(PA)、ポリスチレン(PS)、リグニン、およびゴムが含まれる。フィラメントは不連続繊維または連続繊維によって補強され得る。一般的な繊維の例には、炭素繊維、ガラス繊維、石英ファイバー、およびケブラー(登録商標)繊維が含まれる。フィラメント形成に使用され得る他の材料には、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、ダイニーマ、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、ナイロン、高密度ポリエチレン(HDPE)共晶材料、プラスティシーン、室温硬化(RTV:room temperature vulcanization)シリコーンなどが含まれる。連続炭素繊維(CCF)フィラメントなどの連続繊維フィラメントは高い強度を有する傾向があり、特定の製品で所望される。これらのフィラメントは、フィラメントの一方の端部からフィラメントのもう一方の端部まで延在して適切なポリマー内に封入されてそれにより所望のマトリックス強度を提供するような連続炭素または他の繊維を有することができる。加えて、炭素繊維はフィラメントの一方の端部からフィラメントのもう一方の端部までにおいて連続しないように切断され得るかまたは区切られ得、さらには適切なマトリックスを含浸するかまたは適切なマトリックスと一体に保持される。
【0004】
[0004]既知の積層製造3D印刷機械は、しばしば、積層材料をx-y平面に敷設するエンドエフェクタを有するガントリー形式の手法を採用する。しかし、ガントリー形式の機械による手法は、製造用地(fabrication cell)にとっての、拡大縮小性、手ごろ感、および融通性における課題を有する。その理由は、作製される部品のサイズと必要とされるガントリー機械のサイズとの間に正相関性が存在し、ここでは、ガントリー機械が一度に1つの動作しか行うことができない、からである。非常に大きい部品は非常に大きい機械を必要とし、したがって必要とする占有面積および機械コストが増大する。ロボットによる手法はより高い融通性を提供し、より容易な拡大を実現する。例えば、複数のロボットが同じ用地で稼働することができる。加えて、各ロボットは可動であるベースに設置され得、可能であるベースは用地内のまたは用地の周りの多様な場所に再配置するのを可能にする。ロボットによる手法はロボットの姿勢を追加することを可能とし、それにより、複数のタスクを実施する複数のロボットを通して、自由度を増やし、3Dでの製造の能力を向上させ、製造柔軟性を向上させる。この種類の1つの既知のシステムは、Electroimpactから入手可能であるscalable composite robotic additive manufacturing(SCRAM)のシステムであり、これは、航空宇宙グレードの統合複合構造のツールレスの迅速な製造を可能にする産業用の真に6軸である連続繊維強化3Dプリンターである。
【0005】
[0005]積層製造される熱可塑性プラスチック材料の性質により、オーブンを採用すること、オートクレーブを採用すること、または、強度および剛体化のために複合マトリックスを完全に重合させる他のエネルギー付加手法を採用することなどの、後処理を行うことなく、完全に圧密した材料を作製することが可能となる。しかし、配置ヘッドを使用し、モノフィラメントまたは合成フィラメント(繊維で補強された)、あるいは、織物ストリップまたは網チューブなどの他の構成の強化材を使用して製作された積層製造の連続フィラメント複合構造は、空隙またはコールドボンド(cold bond)を排除するために隣り合う層の間の界面が一体に密には融合されない場合に十分な層間強度を有さないことになる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
[0006]以下の考察は、ツールまたは基板の上で連続モノフィラメント材料または連続合成フィラメント材料を層ごとに敷設(lay down)することにより部品を製作するための連続フィラメント積層製造機械を開示および説明する。本機械は、少なくとも3自由度で動くように動作可能である、ロボットなどの、システムと、連続フィラメント材料を蒸着させるように構成された、システムに連結された配置モジュールと、を含む。配置モジュールは、材料を部品まで案内するためのガイドと、配置モジュールから蒸着されるときの材料を圧縮成形するための超音波圧縮成形デバイスと、を含む。圧縮成形デバイスは、敷設されて圧縮成形される前に材料が通過するところである少なくとも1つのガイド孔を有する超音波ホーンを含む。超音波ホーンは、材料を融解させるかまたは流動させるために、および、ツールまたは基板に対して材料が融合されて圧縮成形されるようにするために、超音波で振動させられる。
【0007】
[0007]添付図面と併せた以下の記述および添付の特許請求の範囲から本開示の追加の特徴が明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】[0008]ロボットと、エンドエフェクタと、を含む3D印刷機械を示す等角図である。
図2】[0009]図1に示される機械のためのエンドエフェクタで使用され得る超音波圧縮成形デバイスおよびレーザーを含む連続フィラメント配置モジュールを示す切欠側面図である。
図3】[0010]図1に示される機械のためのエンドエフェクタで使用され得る能動冷却/圧密要素共に、組み合わせで使用される超音波予熱源および超音波圧縮成形デバイスを含む連続フィラメント配置モジュールを示す切欠側面図である。
図4】[0011]図1に示される機械のためのエンドエフェクタで使用され得る、貫通孔を備えるホーンを有する超音波圧縮成形デバイスを含む連続フィラメント配置モジュールを示す切欠側面図である。
図5】[0012]図4に示されるホーンを示す切欠側面図である。
図6】[0013]図4に示されるホーンを示す切欠上面図である。
図7】[0014]互いに対して180°の向きである2つの貫通孔を含む超音波圧縮成形デバイスのためのホーンを示す切欠側面図である。
図8】[0015]貫通孔を各々有するホーンを含む2つの超音波圧縮成形デバイスを各々有する2つの互い違いの列を含む超音波圧縮成形組立体を示す側面図である。
図9】[0016]図8に示される超音波圧縮成形組立体を示す上面図である。
図10】[0017]一対の離間された平坦なホーンを含む超音波圧縮成形デバイスを示す等角図である。
図11】[0018]平坦なホーンを備える2つの超音波圧縮成形デバイスを各々有する2つの互い違いの列を含む超音波圧縮成形組立体を示す上面図である。
図12】[0019]表面輪郭に従うように独立したモーションを有する、単一のコンバータ、単一のブースター、および複数のホーン、を含む超音波圧縮成形デバイスを示す側面図である。
図13】[0020]図12に示される超音波圧縮成形デバイスを示す上面図である。
図14】[0021]2つの同期されたコンバータと、2つのブースターと、複数のホーンと、を含む超音波圧縮成形デバイスを示す上面図である。
図15】[0022]複数のローラーホーンと、図1に示される機械のためのエンドエフェクタで使用され得る横方向の作動方式と、を有する超音波圧縮成形デバイスを含む連続フィラメント配置モジュールを示す切欠側面図である。
図16】[0023]図15に示されるモジュールから分離された超音波圧縮成形デバイスを示す上面図である。
図17】[0024]複数のローラーホーンを備え、図1に示される機械のためのエンドエフェクタで使用され得る横方向の作動方式を有する、超音波圧縮成形デバイスの2つの互い違いの列を有する超音波圧縮成形組立体を含む連続フィラメント配置モジュールを示す切欠側面図である。
図18】[0025]図17に示されるモジュールから分離された超音波圧縮成形デバイス組立体を示す上面図である。
図19】[0026]リボン配置と、第2の組のローラーの重なる圧縮成形フットプリントと、を示している、図17に示されるモジュールから分離された超音波圧縮成形デバイス組立体を示す上面図である。
図20】[0027]図1に示される機械のためのエンドエフェクタで使用され得る往復動ディスクホーンを有する超音波圧縮成形デバイスを含む連続フィラメント配置モジュールを示す切欠側面図である。
図21】[0028]図20に示されるモジュールから分離された超音波圧縮成形デバイスを示す上面図である。
図22】[0029]図20に示されるモジュールから分離された超音波圧縮成形デバイスを示す正面図である。
図23】[0030]複数の往復動ディスクホーンを含む超音波圧縮成形デバイスを示す正面図である。
図24】[0031]図23に示されるデバイスを示す上面図である。
図25】[0032]複数の円形往復動ディスクホーンを備え、図1に示される機械のためのエンドエフェクタで使用され得る、起伏のある表面に従うための独立した圧縮成形モーションを有する、超音波圧縮成形デバイスの2つの互い違いの列を有する超音波圧縮成形デバイス組立体を含む連続フィラメント配置モジュールを示す切欠側面図である。
図26】[0033]図25に示される超音波圧縮成形デバイス組立体を示す正面図である。
図27】[0034]近くにある後続の圧縮成形/冷却ローラーのためのスペースを提供する切欠部分を有する円形往復動ディスクホーンを含む超音波圧縮成形デバイスを示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[0035]以前に蒸着した層に対してマトリックス材料を融合させるために、蒸着されるときのマトリックス材料を融解させる超音波圧縮成形デバイスを含む連続フィラメント積層製造機械を対象とする本開示の実施形態の以下の考察は、本質的に単に例示であり、本開示あるいはその用途または使用を限定することを意図されず、ここでは、圧縮成形デバイスは、マトリックス材料を誘導するためのガイド孔を有するホーンを含む。
【0010】
[0036]図1は、ベース部分14と、回転・枢動ジョイント18によりベース部分14に連結されたエクステンションアーム16と、エルボー枢動ジョイント22によりベース部分14の反対側でエクステンションアーム16に連結されたワーキングアーム20と、を有するロボット12を含む3D印刷機械10の等角図である。エンドエフェクタ26が、連結機構30を有する枢動ジョイント28により、ジョイント22の反対側で、ワーキングアーム20にある角度で連結される。ロボット12は、エンドエフェクタ26のための任意適切な位置決めデバイスを表すことを意図される。エンドエフェクタ26は、本明細書で説明されるように複雑な構造を製作するための、溶融状態の合成フィラメント、モノフィラメントなどを敷設するための印刷ヘッド組立体として動作する。多様な用途のための多様なエンドエフェクタがロボット12に取り付けられ得る。動作中、機械10は、印刷プロセスの温度および部品の周囲の大気温度を制御することになるようにオーブン(図示せず)内に配置されても配置されなくてもよい、ことに留意されたい。
【0011】
[0037]エンドエフェクタ26は、外側ハウジング34と、連結機構30に解除可能におよび回転可能に接続された回転可能なコネクタ36と、を含み、ここでは、ハウジング34は中にある種々の構成要素を示すために透過的に示される。これらの構成要素は、多様な材料の複数のフィラメント42がその上に巻き付けられるところである、ここでは3つのである複数のスプール40と、スプール40から離すかたちでフィラメント42を選択的に独立してドロー(draw)するためのモータ44と、シャフト56によりフィラメント供給組立体48に連結された直角ギアボックス32と、インデックスモータ58によって回されるバレル46を有する回転組立体38であって、バレル46を介してフィラメント42がドローされたり融解されたりする、回転組立体38と、バレル46の端部に設置されたエンドプレート54と、プレート54を通って延在し、押出機モジュールの一部である、ノズル組立体50と、を含む。スプール40は示されるようにエンドエフェクタ26に設置され得るか、または離れたところに設置され得、その場合は材料がチューブ(図示せず)を通してエンドエフェクタ26に供給される。
【0012】
[0038]本開示は、フィラメント接着性、層間特性、部品の公差、表面の平滑性を向上させ、部品の空隙率を低下させる、積層製造されたモノマー部品および繊維強化された複合部品を超音波により圧縮成形して圧密させるための種々のデバイスおよび組立体を提案する。積層製造プロセスで行われる層を重ねるプロセス中に超音波圧縮成形を適用することにより、層間強度および製品の一貫性/品質が改善され得、増大した複合材料に適用することが可能となる。本開示は、より具体的には、フィラメントマトリックス材料を融解/流動させてフィラメントマトリックス材料を先行する層にまたはツール表面に融合するための超音波圧縮成形・圧密デバイスを含む連続フィラメント積層製造機械を説明する。超音波圧縮成形・圧密デバイスは、機械的エネルギー、レーザーエネルギー、および/または熱エネルギーと組み合わされ得る。超音波圧密は、部品が部品制作の途中にあるときにまたは部品製作の終わりにあるときに行われ得る。超音波圧密は、適用される新しい材料さらにはツールに加えられる新しい材料とのより良好な結合のためにツールを予熱するのに使用され得る。超音波圧密は各層で実施され得るかまたは指定の数の層で実施され得る。超音波圧密は特定の場所または構造部に限定され得る。本プロセスは手動で実施され得るか、あるいは、自動のおよび/またはロボットの統合製造システムを介して、実施され得る。
【0013】
[0039]図2は、エンドエフェクタ26に関連して提供され得る種類のモジュールの非限定の一実施例である連続フィラメント配置モジュール60の切欠側面図であり、ここでは、モジュール60は、本明細書で考察されるオペレーションを実施するための必要な構成要素および要素を含む。モジュール60は、モジュールをロボット12に連結するためのロボットヘッドインターフェース74と、ボディ部分86と、を含む。通常は、連続繊維フィラメント、短繊維充填フィラメント、粒子充填フィラメント、ブレンデッドモノマーフィラメント、または長い不連続強化フィラメント押出材料などの、繊維を封入する熱可塑性プラスチックマトリックスで構成された、モノフィラメントまたは合成フィラメントである、適切なフィラメントまたはリボン62(平坦な長方形形状となるように一体に接合された複数のフィラメント)が、上述した手法でツール68の上に構築されるときに、スプール88からリボンガイド64を通してドローされ、部品66の上に敷設され、ここでは、モジュール60は左から右に移動させられる。リボン62は、その平坦な断面形状のために本明細書でリボンと称される。しかし、円形フィラメントなどの他の形状の複合材料も採用され得る。モジュール60の先端側に設置された拡散レーザー72が、モジュール60から出るときのリボン62の背面側までおよび下にある層またはツール68までレーザービームを誘導し、それによりリボン62を融解させるか流動させ、それによりリボン62を融合させて部品66を形成する。冷却ローラー70が圧縮成形を維持するのを支援し、さらには、リボン62を部品66に対して凝固させるために熱を吸収するのを支援する。
【0014】
[0040]超音波圧縮成形デバイス76が、ツール68に対して所望の小さい角度を有するように、適切な手法でモジュール60の後端側に設置される。デバイス76は、デバイス電子機器を収容するコンバータ78と、超音波ホーン84までの不動接続ポイントを通る超音波信号を増幅させる増倍器またはブースター80と、を含む。ホーン84がモジュール60から出るときのリボン62の手前側に接触し、リボン62を融解させるかまたは流動させることを目的として、および、場合によって超音波テープラミネーション(UTL:ultrasonic tape lamination)と称されるように、空隙、含有物、気泡などを低減するために部品66に対してリボン62がさらに融合されて圧縮成形されるようにすることを目的として、追加の加熱を実現するように超音波で振動させられる。モジュール60は、リボン62に対してホーン84およびローラー70の所望の圧力を提供するための必要な構成要素を含み、ここでは、空気圧力が採用され得るか、または、それらの位置が、ロボット12によって制御されることにより、空間内で、ツール表面/部品表面に対して、および、融解して固定の高さとなるように圧縮成形される材料に対して、固定の位置で保持され得る。
【0015】
[0041]モジュール60は、リボン62および部品66を融解させるかまたは流動させるのにレーザーを採用する。しかし、他のモジュールは同じ目的のために他の熱源を採用することもできる。図3は、配置モジュール60と同様である連続フィラメント配置モジュール90の切欠側面図であり、ここでは、同様の要素は同じ参照符号によって示される。この実施形態では、レーザー72が熱源92に置き換えられ、熱源92は同様にモジュール90の先端側に設置され、部品66を形成するために、超音波ホーン84を用いてリボン62および部品66の融合の前に部品66を予熱する。熱源92は、デバイス76と同様の超音波デバイス、誘導加熱器、赤外線加熱器などの、本明細書で説明される目的に適する任意の熱源となり得る。この実施形態に加えて、ローラー70は、敷設されるときのリボン62に接触することになるようにモジュール90の後端側に設置されるスキッド94に置き換えられる。部品66に対してリボン62をさらに圧縮成形するために圧力がスキッド94に加えられ、ここでは、リボン62を圧密状態で凝固させるためにスキッド94が冷却される。
【0016】
[0042]積層製造ヘッドの他の構成要素とのパッケージングを改善するために、ならびに、リボン62の加熱効率を上げるためにおよびリボン62の圧縮成形を強化するために、多様な超音波圧縮成形デバイスデザインが採用され得る。図4は、配置モジュール60と同様である連続フィラメント配置モジュール100の切欠側面図であり、ここでは、同様の要素は同じ参照符号によって示される。この実施形態では、レーザー72が、モジュール100の先端側に設置されるホーン104を含む超音波圧縮成形デバイス102に置き換えられ、その結果、リボン62がホーン104内の開口部を通過するようになりさらにホーン先端部の下を通過するようになり、ここで、ホーン先端部がリボン62を融解させるかまたは流動させ、それよりリボン62を融合させて部品66を形成する。ホーン104は、積層製造ヘッドとの圧縮成形源のパッケージングを改善するためのリボン62のためのガイドとして機能する、リボン62が通過するところである湾曲ガイド孔106を含む。冷却ローラー108は、リボン62を凝固温度まで冷却しながら圧密を維持することにより部品66に対してリボン62を形成するのを支援する。図5は、湾曲孔106をより良好に示すためにデバイス102から離間されたホーン先端部の切欠側面図であり、図6は、湾曲孔106をより良好に示すためにデバイス102から離間されたホーン先端部の切欠上面図である。
【0017】
[0043]この種類のホーンは、材料が表面(ここで、材料が摩擦するかまたは圧縮成形される)を横断するように通過するときに、摩耗を受ける。図7に示される別の実施形態では、ホーン104は、孔106に対して180°の向きの別の湾曲ガイド孔98を含み、その結果、ホーン104が180°回転させられ得るかまたは180°で割り出され得るようになり、ここでは、孔98は、リボン62を受け入れるときに孔106を以前に配置していたところと同じ位置に配置されることになる。したがって、ホーン104の摩耗によりその性能の低下した場合、積層製造プロセスを中断することなくホーン104が回転させられ得る。ホーン104の回転を説明したように効果的なものとするためにはホーン104が対称性を有することが必要であることに留意されたい。しかし、ホーンを回転させることを必要としない他の用途の場合、他の形状も適用可能となり得る。
【0018】
[0044]いくつかの配置モジュールデザインは複数のリボン62を同時に敷設するのを可能にする。しかし、このような他の実施形態では、特定のホーンが、そのホーンによって蒸着されるリボンより幅広となり得る。したがって、リボン62の隣接する列の間に空間または隙間が発生することになり、これは部品の完全性のためにはまたは他の点においても望ましくないものである可能性がある。1つのホーンを別のホーンの前方または後方に置くように複数のホーンを互い違いにしてオフセットさせることにより、このような隙間が排除され得る。図8は、各々ガイド孔を有して互いに対してオフセットされたホーン116および118を含む2つの圧縮成形デバイスを各々有する2つの互い違いの列112および114を含む超音波圧縮成形組立体110の側面図であり、図9は、各々ガイド孔を有して互いに対してオフセットされたホーン116および118を含む2つの圧縮成形デバイスを各々有する2つの互い違いの列112および114を含む超音波圧縮成形組立体110の上面図である。特には、ホーン116および118は、先行のホーンによって蒸着されたリボン62の間の隙間を後続のホーンによって埋めることによりリボン96が蒸着されることになるように、互いに対して位置決めされる。複数のホーンおよび付随の材料供給経路は、形成物の輪郭が変化するときに座屈または歪曲を回避するために材料の細いリボンの独立したモーションを可能にする。
【0019】
[0045]上で考察される超音波コンバータ/ブースター/ホーン組立体は構成が概略円形である。超音波組立体を平坦にするように再構成することも可能であり、その結果、超音波組立体が一体に密にされ得るようになり、部品66の輪郭により密に従うことができるようになり、ここでは、複数のリボンが同時に敷設され得、またここでは、ホーンの間に有意な隙間が存在しない。この実施形態は図10に示され、図10は、それぞれのブースター130および126ならびにコンバータ132および128に接続された一対の離間された平坦なホーン122および124を含む超音波圧縮成形デバイス120を示す。複数のホーンを備える第2の圧縮成形デバイスが、リボンを重ねるのを実現するために圧縮成形組立体110と同様の互い違いのかたちで圧縮成形デバイス120と同じモジュールにさらに設置され得る。
【0020】
[0046]図11では、コンバータ150と、ブースター152と、ホーン156と、を各々含む4つの超音波圧縮成形デバイス142、144,146,および148を含む超音波圧縮成形組立体140が示され、ここでは、ホーン156は隣り合うデバイスの間の空間より幅広である。デバイス142および146は1つの圧縮成形面にあり、デバイス144および148は別の圧縮成形面にあり、その結果、ホーン156が互いに干渉しなくなる。
【0021】
[0047]複数のフィラメントまたはリボンを同時に圧縮成形する複数の超音波ホーンを横に並べて提供することには、一般にはホーンが互いに独立して移動しないことを理由としてリボンが起伏のある表面で製作される可能性があるという課題が呈される。図12は、単一のコンバータ162と、単一のブースター164と、を含む超音波圧縮成形デバイス160の側面図であり、図13は、単一のコンバータ162と、単一のブースター164と、を含む超音波圧縮成形デバイス160の上面図である。ここでは3つである複数の離間されたホーン166が、ブースター164に連結された設置棒168に独立して枢動可能に設置される。さらにアーム170がその不動ポイントでブースター164に連結され、別個の空気圧作動デバイス174がアーム170および各々のホーン166に設置される。アーム170および空気圧デバイス174が同時に蒸着されているリボンを圧縮成形するとき、アーム170は振動せず、空気圧デバイス174はホーン166に圧力を加える。したがって、部品の製作中にデバイス160がモジュールと共に移動するとき、ホーン166は空気圧作動デバイス174の付勢力に逆らって部品66の輪郭に沿って別個に上下に移動することになる。いくつかの事例では、空気圧作動デバイス174を排除することを目的としておよび空間内でのホーン166の位置決めをロボット12によって制御するのを可能にすることを目的として、個別のホーンの位置を固定することが望ましい可能性がある、ことに留意されたい。
【0022】
[0048]同時に敷設されるリボンの数が何らかの限界を超えて増えると、上で考察した種類の単一の圧縮成形組立体で複数のコンバータおよびブースターを採用することが望ましい可能性がある。これが図14に示され、図14は、圧縮成形デバイス160と同様である超音波圧縮成形デバイス180の上面図を示し、ここでは、同様の要素は同じ参照符号によって示される。このデザインでは、圧縮成形デバイス180は、設置棒182に各々別個に枢動可能に連結された6つのホーン166を含み、ここでは、設置棒182が、ブースター164のうちの2つのブースターおよびコンバータ162のうちの2つのコンバータに連結される。2つのコンバータ162は同期され、その結果、ホーン166の適切なモーションが実現される。
【0023】
[0049]本明細書で考察される種類の超音波圧縮成形デバイスの他の構成は、パッケージングをコンパクトするなどの種々の利点を提供することができる。図15は、モジュール60と同様である連続フィラメント配置モジュール190の切欠側面図であり、ここでは、同様の要素は同じ参照符号によって示される。このデザインでは、超音波圧縮成形デバイス76が超音波圧縮成形デバイス192に置き換えられ、ここでは、図16がモジュール190から分離されたデバイス192の上面図である。上で考察されるデザインの場合、超音波ホーンは、リボン62を敷設した方向と平行である方向に振動させられる。モジュール190の場合、超音波ホーンは、リボン62を敷設した方向に対して垂直である方向に振動させられる。特には、デバイス192は、共通のシャフト196に回転可能に設置された複数の離間された円形ローラーホーン194を含む。シャフト196の一方の端部が、ブースター198およびコンバータ200で作られた1つの超音波駆動装置に固定され、シャフト196のもう一方の端部が、ブースター202およびコンバータ204で作られた別の超音波駆動装置に固定され、ここでは、設置アーム206がブースター198および202に固定される。コンバータ200および204ならびにブースター198および202は同期され、シャフト196を軸方向に振動させ、それによりホーン194の転動方向に対して横方向にホーン194を振動させる。したがって、ホーン194は加えられる圧力により追加的なリボンの圧縮成形を実現する。ローラーホーン194の数がこのデザインでは6つであることに留意されたい。しかし、任意適切な数のリボンを敷設するのに任意適切な数のローラーホーン194が採用され得ることから、これは例であり、ここでは、リボンの数はローラーホーン194の数より少なくてもまたは多くてもよい。さらに、超音波コンバータおよびブースターの組み合わせの数は図16では2つであることに留意されたい。しかし、圧縮成形されるリボンおよび材料の数に応じて、単一のコンバータおよびブースターの組み合わせも使用され得る。
【0024】
[0050]ローラーホーン194を独立して振動および転動させるためにはローラーホーン194の間に小さい隙間が必要である。しかし、これらの隙間に位置合わせされた材料の超音波圧縮成形を実現することが望ましい可能性がある。図17は、モジュール60と同様である連続繊維配置モジュール210の切欠側面図であり、ここでは、同様の要素は同じ参照符号によって示される。このデザインでは、超音波圧縮成形デバイス76が、前方超音波圧縮成形デバイス214と、後方超音波圧縮成形デバイス216と、を含む超音波圧縮成形デバイス組立体212に置き換えられ、ここでは、図18がモジュール210から分離された組立体212の上面図である。第2のスプール218、リボン220、およびリボンガイド208が、圧縮成形デバイス216のために提供される。前方圧縮成形デバイス214は1組の3つのローラーホーン222を含み、ここでは、各ホーン222が別個のエクステンションアーム224上で回転可能である。後方圧縮成形デイバス216は1組の3つのローラーホーン226を含み、ここでは、各ホーン226が別個のエクステンションアーム228の上で回転可能であり、ここでは、ローラーホーン226はローラーホーン222より幅広であり、圧縮成形されているリボン62より幅広であり、ローラーホーン222の圧縮成形フットプリントに重なるように位置合わせされ、その結果、リボン界面のところには非圧縮成形時に小さい隙間も存在しなくなる。アーム224および228は、それぞれ、釣り合いおもりとして機能するために、ならびに、エクステンションアーム234に連結された空気圧デバイス232によりリボン62に対してホーン222および226が圧縮される得るところである場所を提供するために、ローラーホーン222および226から延在する。アーム224の各々が、シャフト244により、一方の端部のところでブースター236およびコンバータ238に固定され、反対側の端部のところでブースター240およびコンバータ242に固定される。さらに、一対のブースターおよびコンバータが、同様の手法でローラーホーン226を振動させるのに使用される。1つのローラーのセットに対して2つのコンバータおよびブースターのセットが示されるが、いくつかの事例では、1つのローラーのセットに対して1つのみのコンバータおよびブースターのセットが必要となる場合もある、ことに留意されたい。さらに、いくつかの事例では、空気圧デバイス232を排除するために、および、フィラメント配置・圧密モジュールを移動させるときにロボット制御装置により空間内でのホーン222および226の位置を制御するのを可能にするために、空間内での超音波ホーンの位置を固定することが有利である、ことに留意されたい。図19は、ローラーホーン222によって圧縮成形されているリボン246と、ローラーホーン226によって圧縮成形されているリボン248と、を示し、ここでは、ローラーホーン226がさらにリボン246の縁部を圧縮成形する。
【0025】
[0051]図20は、モジュール60と同様である連続フィラメント配置モジュール260の切欠側面図であり、ここでは、同様の要素は同じ参照符号によって示される。このデザインでは、超音波圧縮成形デバイス76が超音波圧縮成形デバイス262に置き換えられ、ここでは、図21がモジュール260から分離されたデバイス262の上面図であり、図22がモジュール260から分離されたデバイス262の正面図である。デバイス262は、頂部タブ266を有して中央位置でフレーム268に堅固に設置された円形往復動ホーン264を含む。デバイス262はブースター270を通して棒274に連結された超音波駆動装置272をさらに含み、棒274はさらにタブ266に連結され、ここでは、駆動装置272は、リボン62を敷設するときの方向において、リボン62に接触するところであるホーン表面を前後に振動させる。一対の空気圧デバイス276および278がフレーム268に連結され、ホーン264に対して下向きの圧力を加える。いくつかの事例では、空気圧デバイス276および278が排除され得、ロボットデバイスが圧縮成形エンドエフェクタを操作することにより空間内でのローラーホーンの位置が固定される、ことに留意されたい。
【0026】
[0052]図23は圧縮成形デバイス262と同様である超音波圧縮成形デバイス280の正面図であり、図24は圧縮成形デバイス262と同様である超音波圧縮成形デバイス280の上面図であるが、ここでは、単一のホーン264が、頂部タブ284を各々有する複数の離間された円形往復動ホーン282に置き換えられ、ここでは、同様の要素は同じ参照符号によって示される。ホーン282は、フレーム298に設置されたシャフト296に回転可能に固定される。連結棒286が、連結棒286上にあるタブと、連結棒286上にあるタブを通って延びるピン326と、を介して、すべてのタブ284に連結され、一対の超音波駆動装置288および290が、ブースター316および318を介して、それぞれ棒292および294により連結棒286に連結される。デバイス280は2つの超音波駆動装置のセットを有するように示されるが、必要である場合に1つのまたは3つ以上の超音波駆動装置のセットを用いて駆動されてもよいことに留意されたい。
【0027】
[0053]図25はモジュール210と同様である連続フィラメント配置モジュール300の切欠側面図であり、ここでは、同様の要素は同じ参照符号によって示される。このデザインでは、超音波圧縮成形組立体212は、前方超音波圧縮成形デバイス304および後方超音波圧縮成形デバイス306を含む超音波圧縮成形デバイス組立体302に置き換えられる。ローラーホーンを採用する代わりに、デバイス304および306は、個別の超音波駆動装置310および314によりそれぞれ振動させられる円形往復動ホーン308および312を採用し、それにより、リボン62および220を敷設するときの方向においてリボン62およびリボン220との接触点にモーションを与える。図26は、ホーン308と312との間の互い違いの重なりを示している、図18と同様である、モジュール210から離間された組立体302の正面図である。
【0028】
[0054]上で考察した往復動超音波ホーンの種々の実施形態は円形である。しかし、ホーンとリボン62との間の接触ポイントのみにより超音波加熱が引き起こされることから、これらは必ずしも円形である必要はない。図27は、超音波圧縮成形デバイス304と同様である超音波圧縮成形デバイス320の側面図であり、ここでは、同様の要素は同じ参照符号によって示される。このデザインでは、円形切欠部322がホーン308の背面側に形成され、ローラー324が切欠部322に配置され、ここでは、ローラー324は上で考察したローラー86と同じ手法で動作する。
【0029】
[0055]上記の考察は単に本開示の例示の実施形態を開示して説明するものである。以下の特許請求の範囲で定義される本開示の精神および範囲から逸脱することなく本発明において多様な変更形態、修正形態、および変形形態が作られ得ることを、これらの考察ならびに添付図面および特許請求の範囲から当業者であれば容易に認識するであろう。
図1
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【国際調査報告】