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特表2024-532837マイクロチャネルプレート・イメージインテンシファイアおよびその生産方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-10
(54)【発明の名称】マイクロチャネルプレート・イメージインテンシファイアおよびその生産方法
(51)【国際特許分類】
   H01J 31/49 20060101AFI20240903BHJP
   H01L 27/144 20060101ALI20240903BHJP
   H01L 27/146 20060101ALI20240903BHJP
   H01J 9/12 20060101ALI20240903BHJP
   H01J 43/24 20060101ALI20240903BHJP
   H01J 40/06 20060101ALI20240903BHJP
   G01J 1/02 20060101ALI20240903BHJP
【FI】
H01J31/49 Z
H01L27/144 K
H01L27/146 D
H01J9/12 B
H01J9/12 D
H01J43/24
H01J40/06
G01J1/02 D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024509433
(86)(22)【出願日】2022-08-15
(85)【翻訳文提出日】2024-03-26
(86)【国際出願番号】 US2022040352
(87)【国際公開番号】W WO2023022990
(87)【国際公開日】2023-02-23
(31)【優先権主張番号】63/233,727
(32)【優先日】2021-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524060278
【氏名又は名称】シオニクス リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100205707
【弁理士】
【氏名又は名称】小寺 秀紀
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【弁理士】
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100188433
【弁理士】
【氏名又は名称】梅村 幸輔
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【弁理士】
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100214396
【弁理士】
【氏名又は名称】塩田 真紀
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【弁理士】
【氏名又は名称】川本 和弥
(74)【代理人】
【識別番号】100221741
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 直子
(74)【代理人】
【識別番号】100114926
【弁理士】
【氏名又は名称】枝松 義恵
(72)【発明者】
【氏名】プラール マーティン ユー.
(72)【発明者】
【氏名】ヴィネイス クリストファー
【テーマコード(参考)】
2G065
4M118
5C038
【Fターム(参考)】
2G065AA04
2G065BA02
2G065BA06
2G065BA09
2G065BA21
2G065BB02
2G065BB06
4M118AA10
4M118AB01
4M118BA14
4M118CA02
4M118CB11
4M118GA02
4M118GD04
4M118HA23
4M118HA25
5C038BB06
(57)【要約】
マイクロチャネルプレート(MCP)を組み込んだイメージインテンシファイアシステムおよびこれを生産するための方法を開示する。いくつかの実施例において、放射線受光第一表面と、電磁放射線を透過させる対向第二表面とを有する第一基板を含む、デバイスが開示される。第一基板に第二基板が連結されて、それらの間に真空キャビティが画定される。第二表面を透過した電磁放射線から電子を生成するために、電子放出光電陰極が真空キャビティ内に配される。真空キャビティ内にマイクロチャネルプレートが配され、入力端から出力端まで延在するマイクロチャネルを画定する。マイクロチャネルの各々は、光電陰極によって生成された電子がそれぞれのマイクロチャネルの入力端を通って受け取られたことに応答して、電子を生成するように構成される。また、真空キャビティ内にて、マイクロチャネルプレートのマイクロチャネルの出力端に近接して、リン光発光層も配される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光電子デバイスであって、
電磁放射線を受光するように構成された放射線受光第一表面と、受光した電磁放射線を透過させることができる対向第二表面とを有する、第一基板;
該第一基板との間に真空キャビティを画定するように該第一基板に連結された第二基板であって、撮像アレイを具備する、第二基板;
該第一基板の該対向第二表面を透過した電磁放射線から電子を生成するために該真空キャビティ内に配された、電子放出光電陰極;
少なくとも部分的に該真空キャビティ内に配されたマイクロチャネルプレートであって、該マイクロチャネルプレートが、入力端から出力端まで延在する複数のマイクロチャネルを画定し、該複数のマイクロチャネルの各々が、該電子放出光電陰極によって生成された少なくとも1つの電子が各マイクロチャネルの入力端を通って受け取られたことに応答して複数の電子を生成するように構成されている、マイクロチャネルプレート;および
該真空キャビティ内にて、該マイクロチャネルプレートの該複数のチャネルの出力端に近接して配された、リン光発光層
を具備し、
該撮像アレイが、該複数のチャネルの出口端を経由して伝送された該複数の電子に応答して該リン光発光層によって生成された1つまたは複数の光子を撮像するように構成されている、
光電子デバイス。
【請求項2】
前記複数のフォトダイオードが前記第二基板中に形成されている、請求項1記載の光電子デバイス。
【請求項3】
前記複数のフォトダイオードの各々が、前記マイクロチャネルプレートの前記複数のマイクロチャネルのうちの2つ以上と関連付けられているか、または、該マイクロチャネルプレートの該複数のマイクロチャネルの各々が、該複数のフォトダイオードのうちの2つ以上と関連付けられている、請求項2記載の光電子デバイス。
【請求項4】
前記複数のフォトダイオードの各々が、前記マイクロチャネルプレートの前記複数のマイクロチャネルのそれぞれ1つと位置合わせされている、請求項2記載の光電子デバイス。
【請求項5】
前記マイクロチャネルプレートの前記複数のマイクロチャネル、および前記複数のフォトダイオードが、六方配列で形成されている、請求項2記載の光電子デバイス。
【請求項6】
前記第一基板がガラスを含む、請求項1記載の光電子デバイス。
【請求項7】
前記電子放出光電陰極がヒ化ガリウムを含む、請求項1記載の光電子デバイス。
【請求項8】
前記マイクロチャネルプレートが、電子放出半導電層が表面に堆積したケイ酸塩ガラスを含む、請求項1記載の光電子デバイス。
【請求項9】
前記ケイ酸塩ガラスが、二酸化ケイ素、ボロシリケート、またはアルミノシリケートを含む、請求項8記載の光電子デバイス。
【請求項10】
前記複数のマイクロチャネルの各々の表面が、前記ケイ酸塩ガラスとは異なる組成を有する薄膜を具備する、請求項8記載の光電子デバイス。
【請求項11】
前記薄膜が、原子層堆積、化学蒸着、反応性イオン堆積、または反応性蒸着のうちの1つによって生成される、請求項10記載の光電子デバイス。
【請求項12】
前記薄膜が、酸化鉛、ヨウ化セシウム、ヒ化ガリウム、テルル化カドミウム、硫化カドミウム、リン化インジウム、アンチモン化インジウム、ゲルマニウム、ケイ素、または、他のII-VI族、III-V族、もしくはIV族半導体を含む、請求項10記載の光電子デバイス。
【請求項13】
前記リン光発光層が、約500 nm~約565 nmの範囲の波長を有する光子を生成するように構成されている、請求項1記載の光電子デバイス。
【請求項14】
前記第二基板が、前記リン光発光層の約0.1~10ミクロンの範囲内に配されている、請求項1記載の光電子デバイス。
【請求項15】
前記第二基板が前記リン光発光層と接触している、請求項1記載の光電子デバイス。
【請求項16】
前記リン光発光層と前記撮像アレイとの間に配されたマイクロレンズアレイをさらに具備する、請求項1記載の光電子デバイス。
【請求項17】
そこに入射した光を集束させるために前記第一基板の前記放射線受光第一表面と関連付けられたマイクロレンズアレイをさらに具備する、請求項1記載の光電子デバイス。
【請求項18】
前記真空キャビティが、約1×10-4 Torr未満の圧力を呈する、請求項1記載の光電子デバイス。
【請求項19】
前記圧力が、約1×10-6 Torr以下である、請求項18記載の光電子デバイス。
【請求項20】
前記真空キャビティ内に配された真空ゲッター材をさらに具備する、請求項1記載の光電子デバイス。
【請求項21】
前記撮像アレイが、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)撮像アレイを含む、請求項1記載の光電子デバイス。
【請求項22】
前記撮像アレイが、複数の裏面照射ピクセルを含む、請求項1記載の光電子デバイス。
【請求項23】
前記複数の裏面照射ピクセルの各々の少なくとも一部分が、誘電材料を含むパッシベーションコーティングを少なくとも1つの表面上に含む、請求項22記載の光電子デバイス。
【請求項24】
電磁放射線を受光するように構成された放射線受光第一表面と、受光した該電磁放射線を透過させることができる対向第二表面とを有する、第一基板;
該第一基板との間に真空キャビティを画定するように該第一基板に連結された、第二基板;
該第一基板の該対向第二表面を透過した電磁放射線から電子を生成するために該真空キャビティ内に配された、電子放出光電陰極;
少なくとも部分的に該真空キャビティ内に配されたマイクロチャネルプレートであって、該マイクロチャネルプレートが、入力端から出力端まで延在する複数のマイクロチャネルを画定し、該複数のマイクロチャネルの各々が、該電子放出光電陰極によって生成された少なくとも1つの電子が各マイクロチャネルの入力端を通って受け取られたことに応答して複数の電子を生成するように構成されている、マイクロチャネルプレート;および
該マイクロチャネルプレートの該出力端からの該複数の電子を集めてデジタル画像を生成するように構成された複数のフォトダイオードを具備する、撮像アレイ
を具備する、光電子デバイス。
【請求項25】
前記複数のフォトダイオードが第二基板中に形成されている、請求項24記載の光電子デバイス。
【請求項26】
前記複数のフォトダイオードの各々が、前記マイクロチャネルプレートの前記複数のマイクロチャネルのうちの2つ以上と関連付けられているか、または、該マイクロチャネルプレートの該複数のマイクロチャネルの各々が、該複数のフォトダイオードのうちの2つ以上と関連付けられている、請求項25記載の光電子デバイス。
【請求項27】
前記複数のフォトダイオードの各々が、前記マイクロチャネルプレートの前記複数のマイクロチャネルのそれぞれ1つと位置合わせされている、請求項25記載の光電子デバイス。
【請求項28】
前記マイクロチャネルプレートの前記複数のマイクロチャネル、および前記複数のフォトダイオードが、六方配列で形成されている、請求項25記載の光電子デバイス。
【請求項29】
前記第一基板がガラスを含む、請求項24記載の光電子デバイス。
【請求項30】
前記電子放出光電陰極がヒ化ガリウムを含む、請求項24記載の光電子デバイス。
【請求項31】
前記マイクロチャネルプレートが、電子放出半導電層が表面に堆積したケイ酸塩ガラスを含む、請求項24記載の光電子デバイス。
【請求項32】
前記ケイ酸塩ガラスが、二酸化ケイ素、ボロシリケート、またはアルミノシリケートを含む、請求項31記載の光電子デバイス。
【請求項33】
前記複数のマイクロチャネルの各々の表面が、前記ケイ酸塩ガラスとは異なる組成を有する薄膜を具備する、請求項31記載の光電子デバイス。
【請求項34】
前記薄膜が、原子層堆積、化学蒸着、反応性イオン堆積、または反応性蒸着のうちの1つによって生成される、請求項33記載の光電子デバイス。
【請求項35】
前記薄膜が、酸化鉛、ヨウ化セシウム、ヒ化ガリウム、テルル化カドミウム、硫化カドミウム、リン化インジウム、アンチモン化インジウム、ゲルマニウム、ケイ素、または、他のII-VI族、III-V族、もしくはIV族半導体を含む、請求項33記載の光電子デバイス。
【請求項36】
第一ウェーハとマイクロチャネルプレートとの間に、複数の電子放出光電陰極を配する工程であって、該マイクロチャネルプレートが、それを通って延在する複数のマイクロチャネルを画定する、工程;
該マイクロチャネルプレートと第二ウェーハとの間に複数のリン光性結晶を配する工程;ならびに
複数の真空キャビティの各々が、該複数の電子放出光電陰極のうちの少なくとも1つと、該マイクロチャネルプレートの該複数のマイクロチャネルのうちの1つまたは複数と、少なくとも1つのリン光性結晶とを含むように、該第二ウェーハを該第一ウェーハに接合して、その間に複数の真空キャビティを形成させる、接合する工程
を含む、光電子デバイスを製造する方法。
【請求項37】
前記第二ウェーハを前記第一ウェーハに接合する工程が、該第一および第二ウェーハのそれぞれを前記マイクロチャネルプレートの対向する面に接合することを含む、請求項36記載の方法。
【請求項38】
前記第一および第二ウェーハが、約1×10-4 Torr未満の圧力を呈している処理チャンバー内で互いに接合される、請求項36記載の方法。
【請求項39】
前記第一および第二ウェーハが、約1×10-6 Torr以下の圧力を呈している処理チャンバー内で互いに接合される、請求項38記載の方法。
【請求項40】
接合する工程が、ガラスフリット接合、陽極接合、表面改質接合、または共晶はんだ接合のうちの少なくとも1つを行うことを含む、請求項36記載の方法。
【請求項41】
前記第一および第二ウェーハが、約250C~約450Cの範囲の温度を呈している処理チャンバー内で互いに接合される、請求項36記載の方法。
【請求項42】
複数の真空ゲッター材のうちの少なくとも1つが各真空キャビティ内にシールされるように、前記第一および第二ウェーハの間に複数の真空ゲッター材を配する工程をさらに含む、請求項36記載の方法。
【請求項43】
ガス放出をなくすために前記第一および第二ウェーハを接合する前に真空ゲッター材をプリベークする工程をさらに含む、請求項36記載の方法。
【請求項44】
接合された第一および第二ウェーハをダイシングして複数のダイにする工程であって、該複数のダイの各ダイが少なくとも1つの真空キャビティを具備する、工程をさらに含む、請求項36記載の方法。
【請求項45】
前記第二ウェーハが、複数のフォトダイオードを具備する撮像アレイを具備する、請求項36記載の方法。
【請求項46】
前記第一および第二ウェーハを接合する前に前記複数のフォトダイオードを前記複数のマイクロチャネルのうちの少なくとも1つと位置合わせする工程をさらに含む、請求項45記載の方法。
【請求項47】
前記複数のフォトダイオードの各々が、前記マイクロチャネルプレートの前記複数のマイクロチャネルのそれぞれ1つと位置合わせされる、請求項46記載の方法。
【請求項48】
前記マイクロチャネルプレートが、電子放出半導電層が表面に堆積したケイ酸塩ガラスを含む、請求項36記載の方法。
【請求項49】
前記ケイ酸塩ガラスが、二酸化ケイ素、ボロシリケート、またはアルミノシリケートを含む、請求項48記載の方法。
【請求項50】
原子層堆積、化学蒸着、反応性イオン堆積、または反応性蒸着によって、前記複数のマイクロチャネルの各々の表面上に薄膜を形成させる工程をさらに含む、請求項36記載の方法。
【請求項51】
電磁放射線を受光するように構成された放射線受光第一表面と、受光した該電磁放射線を透過させることができる対向第二表面とを有する、第一基板;
該第一基板との間に真空キャビティを画定するように該第一基板に連結された、第二基板;
該第一基板の該対向第二表面を透過した電磁放射線から電子を生成するために該真空キャビティ内に配された、電子放出光電陰極;
少なくとも部分的に該真空キャビティ内に配されたマイクロチャネルプレートであって、該マイクロチャネルプレートが、入力端から出力端まで延在する複数のマイクロチャネルを画定し、該マイクロチャネルプレートが、その第一表面に電子放出半導電層が堆積したシリカガラスを含み、該複数のマイクロチャネルの各々が、その第二表面上に形成された薄膜を具備し、かつ該電子放出光電陰極によって生成された少なくとも1つの電子が各マイクロチャネルの入力端を通って受け取られたことに応答して複数の電子を生成するように構成されている、マイクロチャネルプレート;および
該真空キャビティ内にて、該マイクロチャネルプレートの該複数のマイクロチャネルの出力端に近接して配されたリン光発光層であって、該複数のマイクロチャネルの出口端を経由して伝送された該複数の電子を受け取ったことに応答して、該第二基板内に伝送されるための1つまたは複数の光子を生成するように構成されている、リン光発光層
を具備する、デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる、2021年8月16日に提出された米国特許仮出願第63/233,727号に対する優先権を主張する。
【0002】
分野
本教示は概して、マイクロチャネルプレート(MCP)を組み込んだイメージインテンシファイアおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
イメージインテンシファイアは、シーンから入ってくる限られた光子を電子に変換し、それらの電子を増幅し、次に、電子を変換してユーザーの裸眼で視認できる光の光子に戻すことによって、ユーザーが低光量のシーンを見ることを可能にするために、暗視ゴーグルなどのデバイスに使用されている。具体的には、低レベルの光源からの光子、および/または物体から反射された光子は、通例、対物レンズに入る;対物レンズは像を光電陰極に集束させる;入ってきた光子が光電陰極に当たると、光電効果によって光電陰極が電子を放出する。次に、これらの電子は、高圧電位によって加速されて、数千の微小な導電性マイクロチャネルを典型的に有するマイクロチャネルプレート(MCP)に入る。高エネルギーの電子が導電性マイクロチャネル(典型的には、マイクロチャネル内面との衝突を促すために垂直から遠ざかる角度にチルトされている)に打ち当たると、その相互作用は、一般に二次カスケード放出(secondary cascaded emission)と呼ばれるプロセスにおいて、さらなる電子の放出を引き起こす。この様式において、MCPのマイクロチャネルに入る電子が1つまたは2つのみであっても、数千の電子が出てくる可能性がある。MCPから出る際に、別の(より小さい)電荷差が、典型的に二次電子をインテンシファイアの他端にある蛍光体スクリーンに向かって加速させ、それは1つの電子につき1つの光子を放出する。ヒトの目は緑色光の強度差を弁別する能力が高いことから、典型的には緑色であるこれらの光子は、ユーザーによる視認のために、通例、蛍光体から光ファイバー束を介して接眼レンズまで伝送される。
【発明の概要】
【0004】
概要
MCPを組み込んだイメージインテンシファイアシステムおよびその生産方法を本明細書において提供する。様々な局面において、本教示は、従来のシステムと比較して増大した頑健性を有するMCPを組み込んだイメージインテンシファイアシステム、および/または、ウェーハレベルの大量並列処理方法を使用して製造されうるイメージインテンシファイアデバイスを提供する。従来のMCPは概して、光電陰極から受け取った光子から電子を生成するのに必要な電気特性を提供するために、高い重量比の酸化鉛(PbO)を含有する。しかし本出願人は、高レベルのPbOを組み込んだそのようなMCPは、バルクPbO材料の脆い性質ゆえに故障しやすい可能性があることを発見した。さらに、そうしたデバイスの製造中は極度の注意を払わなければならないので、従来のイメージインテンシファイアはMCPの破損を防ぐために概して個別に生産され、それによってコストが増大しかつ/またはスループットが低減している。
【0005】
追加的または代替的に、本教示のある一定の局面は、観察下のシーンのデジタル画像を生成する能力が向上したイメージインテンシファイアシステムおよびその生産方法を提供する。本明細書に説明するように、本教示のある一定の局面は、リン光発光層によって生成された光子をデジタル画像に直接変換するようにリン光発光層に対して密接に配置された撮像アレイを提供し、その一方で、従来使用されている、蛍光体によってもたらされたアナログ像をユーザーによる視認のために接眼レンズまで伝えるために必要な光ファイバー束について、その使用をなくす。
【0006】
本教示の様々な例示的局面において、電磁放射線を受光するように構成された放射線受光表面と、受光した電磁放射線を透過させることができる対向する表面とを有する第一基板を具備する、光電子デバイスが提供される。第一基板との間に真空キャビティを画定するように、撮像アレイを具備する第二基板が第一基板に連結されてもよい。第一基板の第二表面を透過した電磁放射線から電子を生成するために、電子を放出する光電陰極(電子放出光電陰極)が真空キャビティ内に配されていてもよい。加えて、少なくとも部分的に真空キャビティ内に配されていてもよいMCPが、入力端から出力端まで延在する複数のマイクロチャネルを画定してもよく、ここで前記複数のマイクロチャネルの各々は、光電陰極によって生成された少なくとも1つの電子が各マイクロチャネルの入力端を通って受け取られたことに応答して複数の電子を生成するように構成される。この光電子デバイスはまた、真空キャビティ内にてMCPの複数のマイクロチャネルの出力端に近接して配されたリン光発光層を具備していてもよく、ここで撮像アレイは、前記複数のマイクロチャネルの出口端を経由して伝送された前記複数の電子に応答してリン光発光層によって生成された1つまたは複数の光子を撮像するように構成される。
【0007】
様々な局面において、撮像アレイは、第二基板内に形成された、一般にピクセルと呼ばれる複数のフォトダイオードを具備していてもよい。関係するいくつかの局面において、前記複数のフォトダイオードの各々が、前記複数のマイクロチャネルのうちの1つと関連付けられていてもよい。MCPの前記複数のマイクロチャネル、およびフォトダイオードは、互いに対して様々な構成を有することができる。例えばいくつかの局面において、MCPの個別の各マイクロチャネルと各フォトダイオードとの間に1対1の相関が存在するように、前記複数のフォトダイオードの各々が、マイクロチャネルプレートのそれぞれの個別のマイクロチャネルと位置合わせ(align)されてもよい。ある一定の局面において、複数のマイクロチャネルが単一のフォトダイオードと関連付けられるか、または複数のフォトダイオードが単一のマイクロチャネルと関連付けられるように、個別の各マイクロチャネルと個別の各フォトダイオードとの間に相関はなく、そして、他の組み合わせもまた使用されてもよい。ある一定の局面において、MCPの前記複数のマイクロチャネル、および前記複数のフォトダイオードは、六方配列で形成される。
【0008】
第一基板は、様々な構成を有する可能性があるが、ある一定の局面においては、概して、放射線受光表面から放射線送光表面まで当該第一基板を通して光を伝送する(透過させる)ように構成される。ある一定の局面において、第一基板はガラスを含んでもよい。例えば、例示的な生産方法に関して後述するように、第一基板は、ウェーハレベル処理中に利用されるガラスカバーウェーハの一部分となる可能性がある。
【0009】
光電陰極は、当技術分野において公知であるか、または第一基板の第二表面を透過した電磁放射線(例えば光子)を電子に変換するために今後開発される、任意の材料であってもよい。非限定例として、光電陰極はヒ化ガリウムを含んでもよい。
【0010】
ある一定の局面において、マイクロチャネルプレートは、電子放出半導電層が表面に堆積したケイ酸塩ガラスを含んでもよい。非限定例として、ケイ酸塩ガラスには、二酸化ケイ素、ボロシリケート、またはアルミノシリケートが含まれる。ある一定の局面において、ケイ酸塩ガラスは、約1%未満の酸化鉛濃度を有してもよい。例えば、ケイ酸塩ガラスの表面上に堆積した、電子放出半導電層には、ケイ酸塩ガラスとは異なる組成を有する薄膜が含まれうる。そうした薄膜の組成の非限定例には、酸化鉛、ヨウ化セシウム、ヒ化ガリウム、テルル化カドミウム、硫化カドミウム、リン化インジウム、アンチモン化インジウム、ゲルマニウム、ケイ素、または、他のII-VI族、III-V族、もしくはIV族半導体が含まれる。薄膜は、バルクのケイ酸塩ガラス上に様々な様式で形成されうる。非限定例として、電子放出半導電層は、原子層堆積、化学蒸着、反応性イオン堆積、または反応性蒸着によって堆積してもよい。
【0011】
リン光発光層は、本教示に基づいて様々な波長の光子を放出できる。非限定例として、リン光発光層は、約500 nm~約565 nmの範囲の波長を有する光子を生成するように構成されてもよい。
【0012】
様々な局面において、例えば、MCPのマイクロチャネルに近接して出た電子からリン光発光層によって生成される光子間の、光学クロストークを低減するなどのために、撮像アレイを含有する第二基板がリン光発光層と密接に接して配されていてもよい。例えばある一定の局面において、第二基板がリン光発光層の約0.1~10ミクロンの範囲内に配されていてもよい。追加的または代替的に、ある一定の局面において、リン光発光層と撮像アレイとの間に配されたマイクロレンズアレイ。ある一定の局面において、そこに入射した光を集束させるために、マイクロレンズアレイが追加的または代替的に第一基板の放射線受光表面と関連付けられてもよい。いくつかの局面において、第二基板がリン光発光層と接触していてもよい。
【0013】
真空キャビティは、大気圧を実質的に下回る様々な圧力を呈してもよい。例として、ある一定の局面において、真空キャビティが約1×10-4 Torr未満の圧力を呈してもよい。例えば、その圧力は約1×10-6 Torr未満であるかまたはそれに等しくてもよい。加えて、ある一定の局面において、例えば真空キャビティ内の気体をスカベンジするなどによって低圧を維持するために、真空キャビティ内に真空ゲッター材が配されていてもよい。
【0014】
撮像アレイは様々な構成を具備することができる。非限定例として、撮像アレイはCMOS撮像アレイを含み得る。例えばいくつかの局面において、リン光発光層によって生成されてピクセルによって検出される光子が、ピクセルと関連付けられた回路網を最初に通過する必要がないように、撮像アレイが複数の裏面照射ピクセルを含んでもよい。
【0015】
上述したように、本明細書に説明するシステムおよび方法は、いくつかの局面において、ウェーハレベルでのデバイス処理を提供する。例えば、そうしたウェーハは、各光電子デバイスの真空キャビティが互いに分離していてもよい、本明細書に説明する複数の光電子デバイスを具備していてもよい。そうした光電子デバイスが次にウェーハから切り出されてもよい。一度に単一のイメージインテンシファイアを生産することが通例である、従来のイメージインテンシファイア製造技法に対して、本教示の様々な局面において多数の光電子デバイスを単一のウェーハ上で生産でき、それによって、並列処理のゆえにスループットが増大しかつ/またはデバイスあたりのコストが低減する。
【0016】
本教示のある一定の局面において、電磁放射線を受光するように構成された放射線受光表面と、受光した電磁放射線を透過させることができる対向第二表面とを有する第一基板を具備するデバイスが提供される。第一基板との間に真空キャビティを画定するように、第二基板が第一基板に連結される。第一基板の第二表面を透過した電磁放射線から電子を生成するために、電子を放出する光電陰極(電子放出光電陰極)が真空キャビティ内に配される。加えて、入力端から出力端まで延在する複数のマイクロチャネルを画定するマイクロチャネルプレートが、少なくとも部分的に真空キャビティ内に配され、ここでマイクロチャネルプレートは、電子を放出する半導電層(電子放出半導電層)が表面上に堆積したシリカガラスを含み、当該電子放出半導電層は、光電陰極によって生成された少なくとも1つの電子がそれぞれのマイクロチャネルの入力端を通って受け取られたことに応答して複数の電子を生成するように構成される。加えて、真空キャビティ内にてマイクロチャネルプレートの前記複数のマイクロチャネルの出力端に近接してリン光発光層が配されていてもよく、ここでリン光発光層は、前記複数のマイクロチャネルの出口端を経由して伝送された前記複数の電子を受け取ったことに応答して、第二基板内に伝送される1つまたは複数の光子を生成するように構成される。
【0017】
本教示のある一定の局面において、電磁放射線を受光するように構成された放射線受光表面と、受光した電磁放射線を透過させることができる対向第二表面とを有する第一基板を具備するデバイスが提供される。第一基板との間に真空キャビティを画定するように、第二基板が第一基板に連結される。第一基板の第二表面を透過した電磁放射線から電子を生成するために、電子を放出する光電陰極(電子放出光電陰極)が真空キャビティ内に配される。加えて、入力端から出力端まで延在する複数のマイクロチャネルを画定するマイクロチャネルプレートが、少なくとも部分的に真空キャビティ内に配され、ここでマイクロチャネルプレートは、電子放出半導電層が表面上に堆積したシリカガラスを含み、これは、光電陰極によって生成された少なくとも1つの電子がそれぞれのマイクロチャネルの入力端を通って受け取られたことに応答して複数の電子を生成するように構成される。マイクロチャネルプレートから放出された前記複数の電子がフォトダイオードのアレイによって集められるように、マイクロチャネルプレートの出力端の下方にフォトダイオードのアレイが配される。一般に焦点面アレイとして理解される前記複数のフォトダイオードは、フォトダイオードの表面上にパッシベーションコーティングを含む。本教示の一実施例において、このパッシベーションコーティングは、パッシベーション層を通ってフォトダイオード内に入る電子のトンネリングを可能にするために、全厚50 nm未満の薄さであるべきである。本教示の別の実施例において、このパッシベーションコーティングは30 nm未満であるべきである。本教示の別の実施例において、このパッシベーションコーティングは15 nm未満であるべきである。パッシベーションコーティングはフォトダイオード内への電子注入に対する障壁であること、そしてパッシベーションコーティングが薄いほどこの障壁が低減されることが理解される。
【0018】
本教示のある一定の局面において、パッシベーションを通ってフォトダイオード内までトンネリングした電子はフォトダイオード内で蓄積される。蓄積された電子は、デジタル画像を作り出すためにイメージセンサー回路によって読み出すことができる。
【0019】
本教示の様々な局面において、裏面照射フォトダイオードアレイまたはより一般に撮像アレイと呼ばれるアレイの表面上のパッシベーションコーティングは、誘電材料で構築される。そうしたパッシベーション薄膜の非限定例には、酸化ケイ素、窒化ケイ素、および酸窒化ケイ素が含まれる。本教示の他の局面において、このパッシベーションコーティングは、k(誘電率)の低い誘電材料で構築される。そうしたパッシベーション薄膜の非限定例には、酸化ハフニウム、酸化アルミニウム、およびハフニウムアルミニウム酸化物が含まれる。
【0020】
本明細書において、イメージインテンシファイアを生産する方法も提供する。例えば、本教示のある一定の例示的局面において、第一ウェーハとMCPとの間に、複数の電子放出光電陰極を配する工程を含む製造の方法が提供され、ここで該MCPは、それを通って延在する複数のマイクロチャネルを画定する。MCPと第二ウェーハとの間に複数のリン光性結晶が配されてもよいし、配されなくてもよい。前記複数の光電陰極のうちの少なくとも1つ、マイクロチャネルプレートの複数のマイクロチャネル、および少なくとも1つのリン光性結晶を各々が具備するような複数の真空キャビティをその間に形成するように、第二ウェーハが第一ウェーハに(例えば直接的または間接的に)接合されてもよい。
【0021】
第一および第二ウェーハは、それらの間に複数の真空キャビティを形成するように様々な様式で互いに接合されてもよい。例えばある一定の局面において、第二ウェーハを第一ウェーハに接合する工程は、第一および第二ウェーハのそれぞれをMCPの対向する面に接合することを含んでもよい。
【0022】
第一および第二ウェーハは様々な処理条件下で互いに接合されてもよい。例として、第一および第二ウェーハは、約1×10-4 Torr未満の圧力を呈している処理チャンバー内で互いに接合されてもよい。例えば、第一および第二ウェーハは、真空キャビティがシール時に約1×10-6 Torr以下の圧力を呈するように、処理チャンバー内で互いに接合される。
【0023】
加えて、ある一定の局面において、第一および第二ウェーハは様々な温度で互いに接合されてもよい。例えばある一定の局面において、第一および第二ウェーハは、約250C~約450Cの範囲の温度を呈している処理チャンバー内で接合されてもよい。
【0024】
ある一定の局面において、接合する工程は、ガラスフリット接合、陽極接合、表面改質接合、および共晶はんだ接合のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0025】
本明細書に説明する真空圧は、様々な様式で維持されるように助けられてもよい。例として、ある一定の局面において、本方法は、複数の真空ゲッター材のうちの少なくとも1つが各真空キャビティ内にシールされるように、第一および第二ウェーハの間に複数の真空ゲッター材を配する工程をさらに含んでもよい。追加的または代替的に、本方法は、ガス放出をなくすために第一および第二ウェーハを接合する前に材料をプリベークする工程をさらに含んでもよい。
【0026】
上述したように、本明細書に説明する方法は、いくつかの局面において、単一のウェーハ内におけるデバイスの並列処理を可能にする。例えば、第一および第二ウェーハの接合後に、その中に形成されたデバイスが、接合されたウェーハから切り取られてもよい。例えば、接合された第一および第二ウェーハは、各ダイが少なくとも1つの真空キャビティを具備する複数のダイになるようにダイシングされてもよい。
【0027】
様々な局面において、第二ウェーハは、複数のフォトダイオードを具備する撮像アレイを含み得る。例えばある一定の局面において、本方法は、第一および第二ウェーハを接合する前に前記複数のフォトダイオードを前記複数のマイクロチャネルのうちの少なくとも1つと位置合わせする工程をさらに含んでもよい。前記複数のフォトダイオードの各々は、例えば、マイクロチャネルプレートのそれぞれの個別のマイクロチャネルと位置合わせされてもよい。
【0028】
上述したように、本教示に基づく使用に好適なMCPは、様々な構成を有してもよい。例えばある一定の局面において、マイクロチャネルプレートは、電子放出半導電層が表面上に堆積したケイ酸塩ガラスを含んでもよい。ケイ酸塩ガラスの非限定例には、二酸化ケイ素、ボロシリケート、またはアルミノシリケートが含まれ、そうした電子放出半導電層の非限定例には、酸化鉛、ヨウ化セシウム、ヒ化ガリウム、テルル化カドミウム、硫化カドミウム、リン化インジウム、アンチモン化インジウム、ゲルマニウム、ケイ素、または、他のII-VI族、III-V族、もしくはIV族半導体が含まれる。薄膜は、バルクのケイ酸塩ガラス上に様々な様式で形成されてもよい。非限定例として、電子放出半導電層は、原子層堆積、化学蒸着、反応性イオン堆積、または反応性蒸着によって堆積してもよい。
【0029】
本出願人の教示のこれらおよび他の特徴を本明細書に述べる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
当業者は、以下に説明する図面が例証のみを目的としていることを理解するであろう。図面が本出願人の教示の範囲をいかなる形でも限定することは意図されていない。
【0031】
図1】本教示の様々な局面に基づいてイメージインテンシファイアデバイスを生産するための例示的方法を模式図として図示する。
図2】本教示の様々な局面に基づき図1の方法に基づいて生産された例示的なイメージインテンシファイアデバイスを、模式図として図示する。
図3】本教示の様々な局面に基づき図1の方法に基づいて生産された別のイメージインテンシファイアデバイスの例示的な側面図を、模式図として図示する。
図4図3のイメージインテンシファイアデバイスの上面図を模式図として図示する。
図5】BSI CMOSデバイスおよびパッシベーションコーティングを伴う図3のイメージインテンシファイアデバイスの例示的な側面図を、模式図として図示する。
図6】それぞれMCPマイクロチャネルとフォトダイオードとの多対1関係の例を、模式図として図示する。
図7】それぞれフォトダイオードとMCPマイクロチャネルとの多対1関係の例を、模式図として図示する。
図8】MCPのマイクロチャネルの例示的な六方配置を模式図として図示する。
【発明を実施するための形態】
【0032】
詳細な説明
以下の記述は、明瞭さのために、そうすることが便利または適切である場合にある一定の具体的詳細を省略しながら本出願人の教示の諸態様の様々な局面を解説することが認識されるであろう。例えば、代替的態様における同様または類似の特徴の記述は、いくらか省略される可能性がある。周知の着想または概念もまた、簡潔さのために、詳しくは記述されない可能性がある。当業者は、本出願人の教示のいくつかの態様が、一つ一つの実施形態において具体的に説明される詳細のうち、ある一定のものを必要としない可能性があることを認識するであろう;それら詳細は、その態様の完全な理解を提供するために本明細書に述べられるにすぎない。同様に、説明される諸態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、一般的な共通知識に基づく変更またはバリエーションが可能でありうることが、明らかであろう。以下の諸態様の詳細な説明は、本出願人の教示の範囲をいかなる様式でも限定するものとしてみなされるべきでない。
【0033】
従来のイメージインテンシファイアはPbOベースの脆いガラスを含有するMCPを典型的に利用しており、ゆえに破損を防ぐために個別に生産されなければならないのに対して、本教示の様々な局面は、ウェーハレベル上での大量並列処理技法を使用して、MCPを組み込んだイメージインテンシファイアデバイスを生産する方法を提供する。追加的または代替的に、本教示のある一定の局面は、観察下のシーンのデジタル画像を生成する能力が向上した光電子撮像デバイスを生産する方法を提供する。
【0034】
まず図1を参照すると、本教示の様々な局面に基づいてイメージインテンシファイアデバイスを生産するための例示的方法が模式的に描かれている。図に示すように、光電陰極120、ガラスウェーハMCP 130、およびリン光性結晶140がその間に配されるように前方ウェーハ110および後方ウェーハ150が提供されてもよく、両ウェーハは直接的または間接的に互いに接合されてもよい。ウェーハ110および150ならびにMCP 130は様々な寸法を有してよいが、いくつかの局面において、半導体産業において一般に200 mm(8")ウェーハと呼ばれるサイズであるかまたはそれより大きくてもよい。
【0035】
前方ウェーハ110は、様々な材料を含んでもよいが、概して、周囲の電磁放射線を受光して、それを透過させるように構成される。非限定例として、前方ウェーハ110はガラスカバーを含んでもよい。図示していないが、例えば放射線受光表面上に形成された、そこに入射した放射線を集束させるのに有効なマイクロレンズアレイを、前方ウェーハ110が具備してもよいことが、本教示に照らして認識されるであろう。
【0036】
前記複数の光電陰極120は、前方ウェーハ110とMCPウェーハ130との間に配され、概して、電磁放射線の受光に応答して1つまたは複数の電子を生成するように構成される。当業者は、光電陰極120が、公知であるかまたは本教示に基づいて今後開発および改変される様々な材料を具備していてもよいことを認識するであろう。ある一定の態様において、光電陰極120は非限定例としてヒ化ガリウムを含んでもよい。図に示すように、前記複数の光電陰極120は、概して前方ウェーハ110とMCPウェーハ130との間に配されかつ互いから分離(例えば、図に描かれたアレイの、近接した光電陰極120の間にギャップが存在するなど)していてもよく、そして、本明細書において別段に記述されるように、例えばイメージインテンシファイアデバイスの望ましいサイズなどに応じて、様々な表面積を具備していてもよい。
【0037】
図に示すように、MCPウェーハ130は、概して光電陰極120とリン光性結晶140との間に配される。MCPウェーハ130は様々な構成を有することができるが、概して、図1に示すように上面から下面まで延在する複数のマイクロチャネルを具備し、各マイクロチャネルは、光電陰極120から電子を受け取るのに応答して、二次カスケード放出によって複数の電子を生成するように構成されている。マイクロチャネルは様々な構成を有することができるが、いくつかの例示的局面においてミクロンサイズであってもよく(例えば約2ミクロン~約40ミクロンの範囲の断面寸法を有するなど)、そして、生成された電子がマイクロチャネルの側壁に衝突する可能性がより高くなるように、光電陰極120の主表面に対して約5°~約13°のバイアス角に配されてもよい。
【0038】
従来のイメージインテンシファイアは、イメージインテンシファイアの製造が個別になされなければならないほどに脆いPbOベースのMCPを利用している(例えば、充分に薄いPbOベースのMCPは、著明な破損リスクを伴わずには200 mmウェーハとして生成することができない)のに対して、本教示のある一定の局面は、電子放出半導電層がマイクロチャネルの表面に堆積した、より脆くないバルク材料の使用を可能にする。様々な局面において、バルク材料は、約1%未満のPbOを含有するケイ酸塩ガラス(例えば二酸化ケイ素、ボロシリケート、アルミノシリケート)を具備していてもよく、一方で、電子放出用の半導体層は、酸化鉛、ヨウ化セシウム、ヒ化ガリウム、テルル化カドミウム、硫化カドミウム、リン化インジウム、アンチモン化インジウム、ゲルマニウム、ケイ素、または、他のII-VI族、III-V族、もしくはIV族半導体のうち、1つまたは複数を具備していてもよい;これらはすべて非限定例である。電子放出半導電層をMCPウェーハ130の表面に形成させるための例示的技法には、例として、原子層堆積、化学蒸着、反応性イオン堆積、または反応性蒸着が含まれる。参照によりその全体が本明細書に組み入れられる、J. Va. Sci. Technol. A 34(1) (Jan/Feb 2016) に発表されたO'Mahonyらの論文「Atomic layer deposition of alternative glass microchannel plates」は、MCPウェーハ130を生産するために本教示に基づいて改変できる例示的方法を説明している。従来のPbOベースのMCPと異なり、MCPウェーハ130は、後述するように、例えばアセンブリされた接合済みウェーハをダイシングする時などの破損の見込みがより少ない200 mmウェーハとして、高い信頼性で製造できる。
【0039】
図に示すように、前記複数のリン光性結晶140は、MCPウェーハ130と後方ウェーハ150との間に配され、概して、電子を受け取るのに応答して1つまたは複数の光子を生成するように構成される。当業者は、リン光性結晶140が、公知であるかまたは本教示に基づいて今後開発および改変される様々な材料を具備していてもよいことを認識するであろう。ある一定の態様において、リン光性結晶140は様々な波長の光子を放出するように構成されていてもよいが、いくつかの例示的局面において、例えば暗視ゴーグルなどに使用される従来のイメージインテンシファイアと同様に、約500 nm~約565 nmの範囲の波長を有する緑色光を放出してもよい。図に示すように、前記複数のリン光性結晶140は、概してMCPウェーハ130と後方ウェーハ150との間に配されかつ互いから分離(例えば、図に描かれたアレイの、近接したリン光性結晶140の間にギャップが存在するなど)していてもよく、そして、概ね光電陰極120と位置合わせされている。
【0040】
後方ウェーハ150は、様々な材料を含み得るが、概して、リン光性結晶140によって生成された光子を受け取るように構成される。後述するように、後方ウェーハは、例えば当該後方ウェーハを通じて(例えば、光ファイバー束を介して下流のビューワおよび/またはセンサーまで)光子が伝送され得る、ガラス基板を含んでもよい。代替的に、いくつかの例示的局面において、後方ウェーハ150それ自体が、例えば、リン光性結晶140によって生成された光子をデジタル画像に変換するように構成された撮像アレイなどを含んでもよい。
【0041】
様々な層が図1のように配置された状態で、実質的に大気圧未満の圧力まで排気された処理チャンバー102内でさらなる処理(例えば接合)が行われてもよい。例として、層が互いに接合された時に、二次カスケード放出のために必要な内圧をマイクロチャネルに提供するために、処理チャンバー102が約1×10-4 Torr未満の(例えば約1×10-6 Torr以下の)圧力まで排気されてもよい。特に、光電陰極120およびリン光性結晶140のうちの1つ、ならびにMCPウェーハ130の複数のマイクロチャネルが、前方ウェーハ110と後方ウェーハ150の間に画定される真空キャビティ内、かつそれぞれ前方ウェーハ110および後方ウェーハ150とMCPウェーハ130の一部分との間にある周縁接合線内でシールされるように、排気された処理チャンバー102内で前方ウェーハ110がMCP 130の1つの表面に接合されてもよく、かつ後方ウェーハ150がMCP 130の他方の表面に接合されてもよい。上述のようにMCP 130を前方および後方ウェーハ110、150の間に接合する時に、それによってシールされる真空キャビティ(およびMCP 130のマイクロチャネル)内の圧力は、実質的に処理チャンバー102の圧力になることが認識されるであろう。
【0042】
様々な局面において、イメージインテンシファイアの作動に必要とされる充分に低い圧力を提供および/または維持することを助けるために、さらなる技法が用いられてもよい。例として、いくつかの局面において、ガス放出を防ぐために層110~150の各々が(例えば溶媒を乾燥、除去するために)プリベークされてもよい。追加的または代替的に、真空キャビティがシールされたら、気体のスカベンジングを補助するために(図4を参照して後述するように)真空キャビティ内にゲッター材が提供されてもよい。公知のゲッター材には、例えば、SAES gettersによって生産される金属合金が含まれる。
【0043】
プリベークに対する追加または代替として、例えばある一定の局面において、約250C~約450Cの範囲の温度に維持された処理チャンバー102内で様々な層110~150が接合されてもよい。様々な局面において、ゲッター材が提供されているならばそれが活性化されるように助ける充分な時間にわたって、接合処理中に温度が約405Cまたはそれ以上に維持されてもよい。
【0044】
前方および後方ウェーハ110、150は、当技術分野において公知であるかまたは今後開発される技法を利用して、MCPウェーハ130の対向する表面に接合されてもよい。例として、ガラスフリット接合、陽極接合、表面改質接合、および共晶はんだ接合によって、様々な表面を互いに接合することができる。
【0045】
ウェーハが上述のようにアセンブリおよび接合されたら、接合済みのウェーハは、それでシールされた少なくとも1つの真空キャビティを各々が具備する複数のダイ(例えばイメージインテンシファイアデバイス)になるようにダイシングされてもよい。ウェーハ内に形成された各イメージインテンシファイアデバイス内の真空キャビティを維持するように真空キャビティ間で(例えば接合線に沿って)接合済みの層を切断するために、例えば従来式のダイシングソーが利用されてもよいが、当業者には、当技術分野において公知である他の任意の手段(例えばレーザー切断)によってもダイシングが行われうることが認識されるであろう。いくつかの局面において、後方ウェーハ150の表面上にシェルフが形成されるように、切断線が真空キャビティから遠ざかって水平方向に動く状態で、前方ウェーハ110およびMCPウェーハ130が切断されてもよい。当業者に認識されるであろうように、そうしたシェルフは、例えばそこで電気接続を提供するなどのための、表面を提供する可能性がある。
【0046】
図1には示していないが、これもまた当業者に認識されるであろう点として、例えばMCPウェーハ130のマイクロチャネル内における電子の動きを制御するなどのために、(例えば接合前に)様々な層の1つまたは複数の表面上に1つまたは複数の電気接点が形成されてもよい。非限定的に、生成された電子を各マイクロチャネルの出力端に向かって駆動する電界を提供するために、ニッケル-クロム層を具備する電気接点がMCPウェーハ130の入力表面(上面)および出力表面(下面)上に堆積されてもよい。
【0047】
次に図2を参照すると、図1に関して上述した例示的方法に基づいて接合されアセンブリされたウェーハからダイシングされてもよい、例示的なイメージインテンシファイアデバイス200が描かれている。図2に示すように、イメージインテンシファイアデバイス200は前方基板210を具備し;光は前面210aを通り前方基板210を通ってデバイスに入ることができる。前方基板210を透過して後面210bから出た光子は、光電陰極220に衝突し、それによって電子をもたらす;電子は、好ましくは、関連付けされ位置合わせされたMCP 230のマイクロチャネル230a内まで駆動され、それは二次カスケード放出によって追加的な電子を生成してもよい。そうした電子は、電子の衝突に応答して1つまたは複数の光子を生成するのに有効なリン光発光層240に向かって駆動される。図2において示唆されるように、リン光発光層240によって生成された光子は、後方基板250に入り、その後でそこから方向付けされ得る。いくつかの態様において、例えば各マイクロチャネル230aに対応するリン光発光層240によって生成された光を、ユーザーまでおよび/またはファイバー束の対向端に連結されたセンサーまで伝送させる目的で、対応する光ファイバー内に集束させるように、上面250a上にマイクロレンズアレイが形成されてもよい。図に示すように、第一の接合線が前方基板210とMCP 230との間で真空キャビティの周縁の周りに延在し、第二の接合線がMCP 230と後方基板250との間で真空キャビティの周縁の周りに延在する。
【0048】
次に図3を参照すると、本教示の様々な局面に基づく別の例示的なイメージインテンシファイアデバイス300が描かれている。イメージインテンシファイアデバイス300はデバイス200と似ているが、後方基板350それ自体が、キャリヤ基板360上に配された(例えばキャリヤウェーハの一部である)イメージセンサーを具備する点が異なっている。例えば、図3に示すように、後方基板350は、リン光発光層340によって生成された光子から電気信号を生成するように配置された複数のフォトダイオード350aを具備する。ある一定の局面において、各フォトダイオード350aが、各フォトダイオード350aに最も近いリン光発光層340の領域によって生成された光子を検出するように構成されるよう、フォトダイオード350aがリン光発光層340に対して密接に配置されてもよい。例えばある一定の局面において、後方基板350がリン光発光層340と直接接触していてもよい。追加的または代替的に、いくつかの例示的局面において、フォトダイオード350aは、例えば約0.1~約10ミクロンの範囲など、10ミクロンを超えない深さで後方基板350内に形成されていてもよい。いくつかの例示的局面において、リン光発光層340と後方基板350とは約0.1~約10ミクロンの範囲の距離によって分離されている。本教示に照らして認識されるであろう点として、そうした密接な接触は、リン光発光層340によって生成された光子をデジタル画像に直接変換することを可能にし、一方で、イメージインテンシファイアデバイスによってもたらされたアナログ像をユーザーによる視認のために接眼レンズまで送達するための、光ファイバー束の従来的な使用によって生じる可能性がある、損失、費用、およびかさばりをなくす。
【0049】
イメージセンサーを伴う後方基板350は様々な構成を有することができる。例として、後方基板350が複数の相補型金属酸化膜半導体(CMOS)イメージャーを具備していてもよい。前面照射式(FSI)および裏面照射式(BSI)の両方のCMOSデバイスが本教示に基づいて利用できるが、そうしたCMOSイメージャーは、フォトダイオード350aがリン光発光層340の近くに配されるように、かつ、当該層によって生成された光が、例えばFSIデバイスの場合のように接合部に達する前に、回路網を通過する必要がないように、BSIイメージャーとして構成されてもよい。
【0050】
図5を参照すると、図3のイメージインテンシファイアデバイス300が、フォトダイオード350aを含むBSI CMOSデバイス500とともに図示されている。この実施例において、当技術分野において焦点面アレイとも呼ばれるフォトダイオード350aは、表面上にパッシベーションコーティング502を含む。一実施例において、パッシベーションコーティング502は、パッシベーションコーティング502を通ってフォトダイオード350a内に入る電子のトンネリングを可能にするように比較的薄く、全厚が50 nm未満である。他の実施例において、パッシベーションコーティング502は、30 nm未満または15 nm未満であってもよい。パッシベーションコーティング502はフォトダイオード350a内への電子注入に対する障壁であり、パッシベーションコーティング502が薄いほどこの障壁が低減され、ゆえに逆の関係が存在する。
【0051】
BSI CMOSデバイス500の表面上のパッシベーションコーティング502が誘電材料を含んでいてもよい。そうしたパッシベーション薄膜誘電材料の非限定例には、酸化ケイ素、窒化ケイ素、および酸窒化ケイ素が含まれる。他の実施例において、パッシベーションコーティング502は、例えば酸化ハフニウム、酸化アルミニウム、およびハフニウムアルミニウム酸化物など、k(誘電率)の低い誘電材料を含む。パッシベーションコーティング502を通ってフォトダイオード350a内までトンネリングした電子は、フォトダイオード350a内に蓄積される。蓄積された電子は、デジタル画像を作り出すためにBSI CMOSデバイス500のイメージセンサー回路によって読み出すことができる。
【0052】
フォトダイオード350aはまた、様々なパターンで配置されてもよい。例として、例えば図6に描かれているように、関連付けられた2つ以上のマイクロチャネル330aから生成された電子から生成されたリン光が、実質的に、単一のフォトダイオード350aによって検出されるように、フォトダイオード350aの各々がMCP 330の2つ以上のマイクロチャネル330aと関連付けられてもよい。他の例では、例えば図7に描かれているように、1つのマイクロチャネル330aから生成された電子から生成されたリン光が、実質的に、2つ以上のフォトダイオード350sによって検出されるように、2つ以上のフォトダイオード350aがMCP 330の1つのマイクロチャネル330aと関連付けられてもよい。いくつかの例示的局面において、例えば図3に描かれているように、各フォトダイオード350aが個々のマイクロチャネルと1対1の対応を示してもよい。例えば、MCP 330のマイクロチャネル330aが、例えば図8に描かれているような六角形パターンで配置されているときに、フォトダイオード350aも同様に配置されかつそれと位置合わせされていてもよい。
【0053】
図4は、図3のイメージインテンシファイアデバイス300の上面図を表す。本明細書において別段に記述されるように、いくつかの局面において、真空キャビティ内で安定的な真空圧を維持することを助けるために、シール(例えば接合線)の内側に真空ゲッター材304が提供されてもよい。例えば図4に示すように、基板310の前面310aに入射する光が光電陰極320に衝突することに干渉(例えばブロック)しないように、真空ゲッター材304は例えば光電陰極320の脇に配されてもよい。
【0054】
本明細書において使用されるセクション見出しは、整理のみを目的としており、限定的なものとみなされるべきではない。本出願人の教示が様々な態様との関連において説明されているが、本出願人の教示がそうした態様に限定されることは意図されていない。反対に、当業者に認識されるように、本出願人の教示は、様々な変更、改変、および等価物を包含する。
【0055】
本技術の基本概念をこのように説明したが、詳述した前述の開示内容は例としてのみ提示されることが意図されており、限定的なものではないことが、当業者には明らかであろう。本明細書において明示的に述べられていなくても、当業者には様々な変更、改善、および改変が思い浮かぶと考えられ、そのように意図されている。これらの変更、改善、および改変は、本明細書によって示唆されるものと意図されており、本技術の精神および範囲内である。加えて、具陳される要素もしくはシーケンスの処理の順序、または、それらに対する数字、文字、もしくは他の記号の使用は、特許請求の範囲において指定される場合を除いて、特許請求される処理をいかなる順序に限定することも意図していない。したがって本技術は、添付の特許請求の範囲およびその等価物によってのみ限定される。
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図5
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【国際調査報告】