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特表2024-532842埋め込まれた結合反射器を有する複合導光光学素子の作製方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-10
(54)【発明の名称】埋め込まれた結合反射器を有する複合導光光学素子の作製方法
(51)【国際特許分類】
   G02B 27/02 20060101AFI20240903BHJP
   G02B 5/00 20060101ALI20240903BHJP
   G02B 5/08 20060101ALI20240903BHJP
【FI】
G02B27/02 Z
G02B5/00 C
G02B5/08 D
G02B5/08 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024509525
(86)(22)【出願日】2022-04-11
(85)【翻訳文提出日】2024-02-16
(86)【国際出願番号】 IL2022050375
(87)【国際公開番号】W WO2023026266
(87)【国際公開日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】63/235,837
(32)【優先日】2021-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518105275
【氏名又は名称】ルーマス リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Lumus Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ロネン・クリキ
(72)【発明者】
【氏名】コビ・グリーンスタイン
(72)【発明者】
【氏名】エドガー・フリードマン
(72)【発明者】
【氏名】エラド・シャーリン
【テーマコード(参考)】
2H042
2H199
【Fターム(参考)】
2H042AA02
2H042AA16
2H042AA26
2H199CA24
2H199CA47
2H199CA50
2H199CA66
(57)【要約】
スタックは、第1及び第2の面、並びに各々が2つの平行な主面と、主面に対して斜めである第1の複数の平行な内部ファセットとを有する複数のLOEを有する。第1のブロックは、第3及び第4の面と、第2の複数の平行な内部ファセットとを有する。第1のブロック及びスタックは、第2の面が第3の面に連結し、第1及び第2のファセットが非平行であるように接合され、第2のブロックを形成する。第2のブロックは、第1の面を通過する平面で切断され、インターフェース面を有する第1の構造体を形成する。第3のブロックは、第5及び第6の面、並びに複数の平行な内部反射器を有する。第3のブロック及び第1の構造体は、第5の面がインターフェース面に連結し、内部反射器が全てのファセットに対して非平行になるように接合され、第2の構造体を形成する。複合LOEは、第2の構造体から切り出される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複合導光光学素子(LOE)を作製する方法であって、
第1の対の面(212a、212b)と、複数のLOE(20)とを有するスタック(200)を取得することであって、前記LOE(20)の各々が、一対の主平行面(24a、24b)と、前記一対の主平行面(24a、24b)に対して斜めである第1の複数の相互に平行な部分反射性内面(28)とを有する、取得することと、
第2の対の面(112a、112b、312a、312b)と、第2の複数の相互に平行な部分反射性内面(18、38)とを有する第1の光学ブロック(100、300)を取得することと、
前記第1の対の面の前記面のうちの一方(212a)が、前記第2の対の面の前記面(112b、312b)のうちの一方に連結され、前記第1の複数の部分反射性内面(28)が、前記第2の複数の部分反射性内面(18、38)と非平行となるように、前記第1の光学ブロック(100、300)及び前記スタック(200)を一緒に接合し、それにより第2の光学ブロック(400)を形成することと、
前記第2の対の面の前記面(112a、312a)のうちの他方を通過する切断面(402)に沿って前記第2の光学ブロック(400)を切断し、それにより前記切断面(402)においてインターフェース面(404)を有する第1の光学構造体(400’)を形成することと、
第3の対の面(512a、512b、512a’、512b’)と、複数の相互に平行な反射性内面(42)とを有する第3の光学ブロック(500)を取得することと、
前記第3の対の面の前記面(512b、512b’)のうちの一方が前記インターフェース面(404)に連結され、かつ前記複数の反射性内面(42)が前記第1の複数の部分反射性内面(28)及び前記第2の複数の部分反射性内面(18、38)の両方と非平行になるように、前記第3の光学ブロック(500)と前記第1の光学構造体(400’)とを一緒に接合し、それにより第2の光学構造体(600’)を形成することと、
前記第2の光学構造体(600)を連続するLOE(20)の前記主平行面(24a、24b)に対して実質的に平行である少なくとも2つの切断面(602)を通して切断することによって、前記第2の光学構造体(600)から少なくとも1つの複合LOE(700)を切り出すことと、を含む、方法。
【請求項2】
各切り出された複合LOEについて、前記切断面(602)のうちの2つの連続するものに沿って前記光学構造体(600)を切断することによって形成された前記切り出された複合LOE(700)の外面(714a、714b)を研磨することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の光学ブロック(100)が、一対の平行面(114a、114b)を有し、前記第2の複数の部分反射性内面(18)が、前記第1の光学ブロック(100)の前記一対の平行面(114a、114b)に対して垂直である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の光学ブロック(100)が、一対の平行面(114a、114b)を有し、前記第2の複数の部分反射性内面(18)が、前記第1の光学ブロック(100)の前記一対の平行面(114a、114b)に対して斜めである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の光学ブロック(100、300)が、前記第1の複数の部分反射性内面(28)及び第2の複数の部分反射性内面(18)に対して非平行な第3の複数の相互に平行な部分反射性内面(38)を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の光学ブロック(100、300)が、前記第2の複数の部分反射性内面(18)を含む第1の領域(100)と、前記第3の複数の部分反射性内面(38)を含む第2の領域(300)とを有し、前記第1の光学ブロック(100、300)の前記第1及び第2の領域(100、300)が非重複領域である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第3の複数の部分反射性内面(38)が、前記LOE(20)の前記主平行面(24a、24b)に平行である、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記第3の部分反射性内面(38)の各それぞれ1つが、前記LOE(20)のそれぞれ1つの前記一対の主平行面(24a)と主平行面(24b)との間のほぼ中間にある平面内に位置する、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記第3の複数の部分反射性内面(38)が、前記第1の複数の部分反射性内面(28)と前記第2の複数の部分反射性内面(18)との間に位置する、請求項5に記載の方法。
【請求項10】
前記第2の複数の部分反射性内面(18)が、前記第1の複数の部分反射性内面(28)と前記第3の複数の部分反射性内面(38)との間に位置する、請求項5に記載の方法。
【請求項11】
各々が一対の面(112a、112b、312a、312b)を有する第1及び第2の構成光学ブロック(100、300)を、前記第1の光学ブロック(100、300)が、前記第1の構成光学ブロック(100、300)の前記一対の面の前記面(112b、312b)のうちの一方が、前記第2の構成光学ブロック(300、100)の前記一対の面の前記面(312a、112a)のうちの一方に連結されるように一緒に接合することによって形成され、前記第1の構成光学ブロック(100、300)が、前記第2の複数の部分反射性内面(18、38)を含み、前記第2の構成光学ブロック(300、100)が、前記第1の複数の部分反射性内面(28)に対して非平行であり、かつ前記第2の複数の部分反射性内面(18、38)に対して非平行である第3の複数の相互に平行な部分反射性内面(38、18)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第3の対の面の前記面のうちの前記一方(512b)の実質的に全体が前記インターフェース面(404)の実質的に全体に連結されるように、前記第3の光学ブロック(500)及び前記第1の光学構造体(400’)が一緒に接合される、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記第3の対の面の前記面のうちの前記一方(512b’)が前記インターフェース面(404)の一部分に連結されるように、前記第3の光学ブロック(500)及び前記第1の光学構造体(400’)が一緒に接合される、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記第3の光学ブロック(500)が、追加の対の面(516a’、516b’)を有し、前記方法が、
第1及び第2の対の面(816a、816b、812a、812b)を有する不活性ブロック(800)を取得すること、
前記不活性ブロック(800)の前記第1の対の面の前記面のうちの一方(816b)が、前記第3の光学ブロック(500)の前記追加の対の面の前記面のうちの一方(516a’)に連結されるように、前記不活性ブロック(800)と前記第3の光学ブロック(500)とを一緒に接合し、それにより第1及び第2の面(582b、582a)を有する複合ブロック(580)を形成することであって、前記複合ブロック(580)の前記第1の面(582b)が、前記第3の対の面の前記面のうちの一方(512b’)及び前記不活性ブロック(800)の前記第2の対の面の前記面のうちの一方(812b)から形成され、前記複合ブロック(580)の前記第2の対の面(582a)が、前記第3の対の面の前記面のうちの他方(512a’)と、前記不活性ブロック(800)の前記第2の対の面の前記面のうちの一方(812a)とから形成される、形成すること、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
一対の面(912a、912b)を有する第2の不活性ブロック(900)を取得することと、前記第2の不活性ブロック(900)の前記一対の面の前記面のうちの一方(912b)が、前記複合ブロック(580)の前記第2の面(582a)に連結されるように、前記第2の不活性ブロック(900)及び前記複合ブロック(580)を一緒に接合することと、を更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第3の光学ブロック(500)及び前記第1の光学構造体(400’)を一緒に接合することは、前記複合ブロック(580)の前記第1の面(582b)が前記インターフェース面(404)に連結されるように、前記複合ブロック(580)及び前記第1の光学構造体(400’)を一緒に接合することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
一対の面(912a、912b)を有する不活性ブロック(900)を取得することと、
前記第2の不活性ブロック(900)の前記一対の面の前記面のうちの一方(912b)が、前記光学ブロック(500、500’)の前記第3の対の面の前記面(512a、512a’)のうちの他方に連結されるように、前記不活性ブロック(900)及び前記第3の光学ブロック(500、500’)を一緒に接合することと、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
複合導光光学素子(LOE)を作製する方法であって、
第1の光学ブロック(400)を取得することであって、前記第1の光学ブロック(400)が、
少なくとも第1の対の面(412a、412b)と、
LOEのスタック(200)から形成された第1の領域(200)であって、前記LOE(20)の各々が、一対の主平行面(24a、24b)と、前記平行面(24a)と前記平行面(24b)との間に位置し、かつ前記第1の領域(200)が第1の複数の部分反射性内面(28)を含むように、前記平行面(24a、24b)に対して斜めに傾斜しているセットの複数の相互に平行な部分反射性内面(28)と、を有する、第1の領域(200)と、
前記第1の複数の部分反射性内面(28)に対して非平行な第2の複数の相互に平行な部分反射性内面(18、38)を有する第2の領域(100、300)と、を備える、取得することと、
前記第1の対の面の前記面のうちの一方(412a)を通過する切断面(402)に沿って前記第1の光学ブロック(400)を切断し、それにより前記切断面(402)においてインターフェース面(404)を有する第1の光学構造体(400’)を形成することと、
第2の対の面(512a、512b、512a’、512b’)と、複数の相互に平行な反射性内面(42)と、を有する第2の光学ブロック(500)を取得することと、
前記第2の対の面の前記面(512b、512b’)のうちの一方が前記インターフェース面(404)に連結され、かつ前記複数の反射性内面(42)が前記第1の複数の部分反射性内面(28)及び前記第2の複数の部分反射性内面(18、38)の両方と非平行になるように、前記第1の光学構造体(400’)と前記第2の光学ブロック(500)とを一緒に接合し、それにより第2の光学構造体(600)を形成することと、
前記第2の光学構造体(600)を連続するLOE(20)の前記主平行面(24a、24b)に対して実質的に平行である少なくとも2つの切断面(602)を通して切断することによって、前記第2の光学構造体(600)から少なくとも1つの複合LOE(700)を切り出すことと、を含む、方法。
【請求項19】
前記第1の光学ブロック(400)が、追加の対の面(414a、414b)を更に含み、前記スタック(200)の上端にある前記LOE(20)の主平行面のうちの一方(24a)が、前記追加の対の面の前記面のうちの一方(414a)の一部を形成し、前記スタック(200)の下端にある前記LOE(20)の主平行面のうちの一方(24b)が、前記追加の対の面の前記面のうちの他方(414b)の一部を形成する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第2の光学サブブロック(100、300)が、第1のサブブロック領域(100、300)及び第2のサブブロック領域(300、100)を含み、前記第2の複数の部分反射性内面(18、38)が、前記第1のサブブロック領域(100、300)内に位置し、第3の複数の相互に平行な部分反射性内面(38、18)が、前記第2のサブブロック領域(300、100)内に位置し、前記第3の複数の部分反射性内面(38、18)が、前記第1の複数の部分反射性内面(28)と非平行であり、前記第2の複数の部分反射性内面(18、38)と非平行である、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記第3の複数の部分反射性内面(38)が、前記第1の複数の部分反射性内面(28)と前記第2の複数の部分反射性内面(18)との間に位置する、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記第2の複数の部分反射性内面(18)が、前記第1の複数の部分反射性内面(28)と前記第3の複数の部分反射性内面(38)との間に位置する、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
複合導光光学素子(LOE)を作製する方法であって、
第1の対の面(112a、112b)と、第1の複数の相互に平行な部分反射性内面(18)とを有する第1の光学ブロック(100)を取得することと、
LOE(20)のスタック(200)として形成され、かつ第2の対の面(212a、212b)を有する第2の光学ブロック(200)を取得することであって、前記LOE(20)の各々が、一対の主平行面(24a、24b)と、前記一対の主平行面(24a、24b)に対して斜めである第2の複数の相互に平行な部分反射性内面(28)とを有する、取得することと、
第3の対の面(312a、312b)と、第3の複数の相互に平行な部分反射性内面(38)とを有する第3の光学ブロック(300)を取得することと、
前記第1の光学ブロック(100)及び前記第3の光学ブロック(300)を一緒に接合し、前記第2の光学ブロック(200)及び前記第3の光学ブロック(300)を一緒に接合して、第4の光学ブロック(400)を形成することであって、前記接合することは、
i)前記第1の対の面の前記面のうちの一方(112b)が、前記第3の対の面の前記面のうちの一方(312a)に連結され、
ii)前記第2の対の面の前記面のうちの一方(212a)が、前記第3の対の面の前記面のうちの他方(312b)に連結され、
iii)前記第3の複数の部分反射性内面(38)が、前記LOE(20)の前記主平行面(24a、24b)に実質的に平行になり、
iv)前記第1、第2、及び第3の複数の部分反射性内面(18、28、38)が、相互に非平行になるようにするものである、形成することと、
前記第1の対の面の前記面のうちの他方(112a)を通過する切断面(402)に沿って前記第4の光学ブロック(400)を切断し、それにより前記切断面(402)においてインターフェース面(400)を有する第1の光学構造体(400’)を形成することと、
第4の対の面(512a、512b、512a’、512b’)と、複数の相互に平行な反射性内面(42)とを有する第5の光学ブロック(500)を取得することと、
前記第1の光学構造体(400’)及び前記第5の光学ブロック(500)を一緒に接合して第2の光学構造体(600)を形成することであって、前記第1の光学構造体(400’)及び前記第5の光学ブロック(500)を一緒に前記接合することは、前記第4の対の面の前記面(512b、512b’)のうちの一方が前記インターフェース面(404)に連結されるように、かつ前記複数の反射性内面(42)が前記第1、第2、及び第3の複数の部分反射性内面(18、28、38)に対して非平行になるようにするものである、形成することと、
前記第2の光学構造体(600)を連続するLOE(20)の前記主平行面(24a、24b)に対して実質的に平行である少なくとも2つの切断面(602)を通して切断することによって、前記第2の光学構造体(600)から少なくとも1つの複合LOE(700)を切り出すことと、を含む、方法。
【請求項24】
複合導光光学素子(LOE)を作製する方法であって、
第1の対の面(112a、112b)と、第1の複数の相互に平行な部分反射性内面(18)とを有する第1の光学ブロック(100)を取得することと、
LOE(20)のスタック(200)として形成され、かつ第2の対の面(212a、212b)を有する第2の光学ブロック(200)を取得することであって、前記LOE(20)の各々が、一対の主平行面(24a、24b)と、前記一対の主平行面(24a、24b)に対して斜めである第2の複数の相互に平行な部分反射性内面(28)とを有する、取得することと、
第3の対の面(312a、312b)と、第3の複数の相互に平行な部分反射性内面(38)とを有する第3の光学ブロック(300)を取得することと、
前記第1の光学ブロック(100)及び前記第3の光学ブロック(300)を一緒に接合し、前記第1の光学ブロック(100)及び前記第2の光学ブロック(200)を一緒に接合して、第4の光学ブロック(400)を形成することであって、前記接合することは、
i)前記第3の対の面の前記面のうちの一方(312b)が、前記第1の対の面の前記面のうちの一方(112a)に連結され、
ii)前記第2の対の面の前記面のうちの一方(212a)が、前記第1の対の面の前記面のうちの他方(112b)に連結され、
iii)前記第3の複数の部分反射性内面(38)が、前記LOE(20)の前記主平行面(24a、24b)に実質的に平行になり、
iv)前記第1、第2、及び第3の複数の部分反射性内面(18、28、38)が、相互に非平行になるようにするものである、形成することと、
前記第3の対の面の前記面のうちの他方(312a)を通過する切断面(402)に沿って前記第4の光学ブロック(400)を切断し、それにより前記切断面(402)においてインターフェース面(400)を有する第1の光学構造体(400’)を形成することと、
第4の対の面(512a、512b、512a’、512b’)と、複数の相互に平行な反射性内面(42)とを有する第5の光学ブロック(500)を取得することと、
前記第1の光学構造体(400’)及び前記第5の光学ブロック(500)を一緒に接合して第2の光学構造体(600)を形成することであって、前記第1の光学構造体(400’)及び前記第5の光学ブロック(500)を一緒に接合することは、前記第4の対の面の前記面(512b、512b’)のうちの一方が前記インターフェース面(404)に連結されるようなものであり、かつ前記複数の反射性内面(42)が前記第1、第2、及び第3の複数の部分反射性内面(18、28、38)に対して非平行になるようにするものである、形成することを行い、それにより第2の光学構造体(600)を形成することと、
前記第2の光学構造体(600)を連続するLOE(20)の前記主平行面(24a、24b)に対して実質的に平行である少なくとも2つの切断面(602)を通して切断することによって、前記第2の光学構造体(600)から少なくとも1つの複合LOE(700)を切り出すことと、を含む、方法。
【請求項25】
前記スタック(200)が、前記LOE(20)及び複数の透明なスペーサプレート(230)の接合スタックであり、前記LOE(20)及び前記透明なスペーサプレート(230)が、前記LOE(20)の前記主平行面(24a、24b)に対して垂直な前記スタック(200)の長さに沿って交互に配置されている、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記少なくとも2つの切断面(602)が、前記少なくとも2つの切断面(602)の間に前記LOE(20)のうちの1つを有する連続したスペーサプレート(230)に位置する、請求項25に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年8月23日に出願された米国仮特許出願第63/235,837号の優先権を主張し、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、導光光学素子(LOE)に関し、具体的には、埋め込まれた結合反射器を有する二次元開口拡張のための複合LOEを製造するための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
複合LOE又は「二次元拡張導波管」は、Lumus Ltd(イスラエル)によって様々な刊行物に記載されている。一般に、これらの複合LOEは、2つの領域を利用し、それらの各々は、主面における内部反射によってコリメート像に対応する光の伝播を容易にするための透明材料(すなわち、光透過性材料)の平行面ブロックであり、光学的開口の拡張を実現しながらコリメート像の光の向きを変える、相互に平行な内部の部分反射性面(すなわち、「ファセット」)のセットを含む。異なるファセットの配向で2つのそのような素子を組み合わせることによって、単一の複合素子内に光学的開口の二次元拡張を実現し、それによって画像プロジェクタからの入力画像を拡張し、拡張された画像を観察者の目に向かって大きい領域にわたって出力することが可能となる。
【発明の概要】
【0004】
本発明の実施形態は、複合LOEの作製方法を提供する。
【0005】
本発明の実施形態の教示によれば、複合導光光学素子(LOE)を作製する方法が提供される。この方法は、第1の対の面と、複数のLOEとを有するスタックを取得することであって、LOEの各々が、一対の主平行面と、一対の主平行面に対して斜めである第1の複数の相互に平行な部分反射性内面とを有する、取得することと、第2の対の面と、第2の複数の相互に平行な部分反射性内面とを有する第1の光学ブロックを取得することと、第1の対の面の面のうちの一方が、第2の対の面の面のうちの一方に連結され、第1の複数の部分反射性内面が、第2の複数の部分反射性内面と非平行となるように、第1の光学ブロック及びスタックを一緒に接合し、それにより第2の光学ブロックを形成することと、第2の対の面の面のうちの他方を通過する切断面に沿って第2の光学ブロックを切断し、それにより切断面においてインターフェース面を有する第1の光学構造体を形成することと、第3の対の面と、複数の相互に平行な反射性内面とを有する第3の光学ブロックを取得することと、第3の対の面の面のうちの一方がインターフェース面に連結され、複数の反射性内面が第1の複数の部分反射性内面及び第2の複数の部分反射性内面の両方と非平行になるように、第3の光学ブロックと第1の光学構造体とを一緒に接合し、それにより第2の光学構造体を形成することと、第2の光学構造体を連続するLOEの主平行面に対して実質的に平行である少なくとも2つの切断面を通して切断することによって、第2の光学構造体から少なくとも1つの複合LOEを切り出すことと、を含む。
【0006】
任意選択的に、方法は、各切り出された複合LOEについて、切断面のうちの2つの連続するものに沿って光学構造体を切断することによって形成された切り出された複合LOEの外面を研磨することを更に含む。
【0007】
任意選択的に、第1の光学ブロックが、一対の平行面を有し、第2の複数の部分反射性内面が、第1の光学ブロックの一対の平行面に対して垂直である。
【0008】
任意選択的に、第1の光学ブロックが、一対の平行面を有し、第2の複数の部分反射性内面が、第1の光学ブロックの一対の平行面に対して斜めである。
【0009】
任意選択的に、第1の光学ブロックが、第1の複数の部分反射性内面及び第2の複数の部分反射性内面に対して非平行な第3の複数の相互に平行な部分反射性内面を有する。
【0010】
任意選択的に、第1の光学ブロックが、第2の複数の部分反射性内面を含む第1の領域と、第3の複数の部分反射性内面を含む第2の領域とを有し、第1の光学ブロックの第1及び第2の領域が非重複領域である。
【0011】
任意選択的に、第3の複数の部分反射性内面が、LOEの主平行面に平行である。
【0012】
任意選択的に、第3の部分反射性内面の各それぞれ1つが、LOEのそれぞれ1つの一対の主平行面間のほぼ中間にある平面内に位置する。
【0013】
任意選択的に、第3の複数の部分反射性内面が、第1の複数の部分反射性内面及び第2の複数の部分反射性内面との間に位置する。
【0014】
任意選択的に、第2の複数の部分反射性内面が、第1の複数の部分反射性内面及び第3の複数の部分反射性内面との間に位置する。
【0015】
任意選択的に、各々が一対の面を有する第1及び第2の構成光学ブロックを、第1の光学ブロックが、第1の構成光学ブロックの一対の面の面のうちの一方が、第2の構成光学ブロックの一対の面の面のうちの一方に連結されるように一緒に接合することによって形成され、第1の構成光学ブロックが、第2の複数の部分反射性内面を含み、第2の構成光学ブロックが、第1の複数の部分反射性内面に対して非平行であり、かつ第2の複数の部分反射性内面に対して非平行である第3の複数の相互に平行な部分反射性内面を含む。
【0016】
任意選択的に、第3の対の面の面のうちの一方の実質的に全体がインターフェース面の実質的に全体に連結されるように、第3の光学ブロック及び第1の光学構造体が一緒に接合される。
【0017】
任意選択的に、第3の対の面の面のうちの一方がインターフェース面の一部分に連結されるように、第3の光学ブロック及び第1の光学構造体が一緒に接合される。
【0018】
任意選択的に、第3の光学ブロックが、追加の対の面を有し、方法が、第1及び第2の対の面を有する不活性ブロックを取得すること、不活性ブロックの第1の対の面の面のうちの一方が、第3の光学ブロックの追加の対の面の面のうちの一方に連結されるように、不活性ブロックと第3の光学ブロックとを一緒に接合し、それにより第1及び第2の面を有する複合ブロックを形成することであって、複合ブロックの第1の面が、第3の対の面の面のうちの一方及び不活性ブロックの第2の対の面の面のうちの一方から形成され、複合ブロックの第2の対の面が、第3の対の面の面のうちの他方と、不活性ブロックの第2の対の面の面のうちの一方とから形成される、形成すること、を更に含む。
【0019】
任意選択的に、方法は、一対の面を有する第2の不活性ブロックを取得することと、第2の不活性ブロックの一対の面の面のうちの一方が、複合ブロックの第2の面に連結されるように、第2の不活性ブロック及び複合ブロックを一緒に接合することと、を更に含む。
【0020】
任意選択的に、第3の光学ブロック及び第1の光学構造体を一緒に接合することは、複合ブロックの第1の面がインターフェース面に連結されるように、複合ブロック及び第1の光学構造体を一緒に接合することを含む。
【0021】
任意選択的に、方法は、一対の面を有する不活性ブロックを取得することと、第2の不活性ブロックの一対の面の面のうちの一方が、光学ブロックの第3の対の面の面のうちの他方に連結されるように、不活性ブロック及び第3の光学ブロックを一緒に接合することと、を更に含む。
【0022】
任意選択的に、スタックが、LOE及び複数の透明なスペーサプレートの接合スタックであり、LOE及び透明なスペーサプレートが、LOEの主平行面に対して垂直なスタックの長さに沿って交互に配置されている。
【0023】
任意選択的に、少なくとも2つの切断面が、少なくとも2つの切断面の間にLOEのうちの1つを有する連続したスペーサプレートに位置する。
【0024】
本発明の教示の実施形態によれば、複合導光光学素子(LOE)を作製する方法も提供される。この方法は、第1の光学ブロックを取得することであって、第1の光学ブロックが、少なくとも第1の対の面と、LOEのスタックから形成された第1の領域であって、LOEの各々が、一対の主平行面と、平行面と平行面との間に位置し、かつ第1の領域が第1の複数の部分反射性内面を含むように、平行面に対して斜めに傾斜しているセットの複数の相互に平行な部分反射性内面と、を有する、第1の領域と、第1の複数の部分反射性内面に対して非平行な第2の複数の相互に平行な部分反射性内面を有する第2の領域と、を備える、取得することと、第1の対の面の面のうちの一方を通過する切断面に沿って第1の光学ブロックを切断し、それにより切断面においてインターフェース面を有する第1の光学構造体を形成することと、第2の対の面と、複数の相互に平行な反射性内面と、を有する第2の光学ブロックを取得することと、第2の対の面の面のうちの一方がインターフェース面に連結され、複数の反射性内面が第1の複数の部分反射性内面及び第2の複数の部分反射性内面の両方と非平行になるように、第1の光学構造体と第2の光学ブロックとを一緒に接合し、それにより第2の光学構造体を形成することと、第2の光学構造体を連続するLOEの主平行面に対して実質的に平行である少なくとも2つの切断面を通して切断することによって、第2の光学構造体から少なくとも1つの複合LOEを切り出すことと、を含む。
【0025】
任意選択的に、スタックが、LOE及び複数の透明なスペーサプレートの接合スタックであり、LOE及び透明なスペーサプレートが、LOEの主平行面に対して垂直なスタックの長さに沿って交互に配置されている。
【0026】
任意選択的に、少なくとも2つの切断面が、少なくとも2つの切断面の間にLOEのうちの1つを有する連続したスペーサプレートに位置する。
【0027】
任意選択的に、第1の光学ブロックは、追加の対の面を更に含み、スタックの上端部におけるLOEの主平行面のうちの1つは、追加の対の面の面のうちの1つの一部を形成し、スタックの下端部におけるLOEの主平行面のうちの1つは、追加の対の面のうちの他方の面の一部を形成する。
【0028】
任意選択的に、第2の光学サブブロックが、第1のサブブロック領域及び第2のサブブロック領域を含み、第2の複数の部分反射性内面が、第1のサブブロック領域内に位置し、第3の複数の相互に平行な部分反射性内面が、第2のサブブロック領域内に位置し、第3の複数の部分反射性内面が、第1の複数の部分反射性内面と非平行であり、第2の複数の部分反射性内面と非平行である。
【0029】
任意選択的に、第3の複数の部分反射性内面が、第1の複数の部分反射性内面及び第2の複数の部分反射性内面との間に位置する。
【0030】
任意選択的に、第2の複数の部分反射性内面が、第1の複数の部分反射性内面及び第3の複数の部分反射性内面との間に位置する。
【0031】
本発明の教示の実施形態によれば、複合導光光学素子(LOE)を作製する方法も提供される。方法は、第1の対の面と、第1の複数の相互に平行な部分反射性内面とを有する第1の光学ブロックを取得することと、LOEのスタックとして形成され、かつ第2の対の面を有する第2の光学ブロックを取得することであって、LOEの各々が、一対の主平行面と、一対の主平行面に対して斜めである第2の複数の相互に平行な部分反射性内面とを有する、取得することと、第3の対の面と、第3の複数の相互に平行な部分反射性内面とを有する第3の光学ブロックを取得することと、第1及び第3の光学ブロックを一緒に接合し、第2及び第3の光学ブロックを一緒に接合して、第4の光学ブロックを形成することであって、接合することは、i)第1の対の面の面うちの一方が、第3の対の面の面うちの一方に連結され、ii)第2の対の面の面うちの一方が、第3の対の面の面のうちの他方に連結され、iii)第3の複数の部分反射性内面が、LOEの主平行面に実質的に平行になり、iv)第1、第2、及び第3の複数の部分反射性内面が、相互に非平行になるようにするものである、形成することと、第1の対の面の面のうちの他方を通過する切断面に沿って第4の光学ブロックを切断し、それにより切断面においてインターフェース面を有する第1の光学構造体を形成することと、第4の対の面と、複数の相互に平行な部分反射性内面とを有する第5の光学ブロックを取得することと、第1の光学構造体及び第5の光学ブロックを一緒に接合して第2の光学構造体を形成することであって、第1の光学構造体及び第5の光学ブロックを一緒に接合することは、第4の対の面の面のうちの一方がインターフェース面に連結されるように、かつ複数の反射性内面が第1、第2、及び第3の複数の部分反射性内面に対して非平行になるようにするものである、形成することと、第2の光学構造体を連続するLOEの主平行面に対して実質的に平行である少なくとも2つの切断面を通して切断することによって、第2の光学構造体から少なくとも1つの複合LOEを切り出すことと、を含む。
【0032】
任意選択的に、スタックが、LOE及び複数の透明なスペーサプレートの接合スタックであり、LOE及び透明なスペーサプレートが、LOEの主平行面に対して垂直なスタックの長さに沿って交互に配置されている。
【0033】
任意選択的に、少なくとも2つの切断面が、少なくとも2つの切断面の間にLOEのうちの1つを有する連続したスペーサプレートに位置する。
【0034】
本発明の教示の実施形態によれば、複合導光光学素子(LOE)を作製する方法も提供される。この方法は、第1の対の面と、第1の複数の相互に平行な部分反射性内面とを有する第1の光学ブロックを取得することと、LOEのスタックとして形成され、かつ第2の対の面を有する第2の光学ブロックを取得することであって、LOEの各々が、一対の主平行面と、一対の主平行面に対して斜めである第2の複数の相互に平行な部分反射性内面とを有する、取得することと、第3の対の面と、第3の複数の相互に平行な部分反射性内面とを有する第3の光学ブロックを取得することと、第1及び第3の光学ブロックを一緒に接合し、第1及び第2の光学ブロックを一緒に接合して、第4の光学ブロックを形成することであって、接合することは、i)第3の対の面の面のうちの一方が、第1の対の面の面のうちの一方に連結され、ii)第2の対の面の面のうちの一方が、第1の対の面の面のうちの他方に連結され、iii)第3の複数の部分反射性内面が、LOEの主平行面に実質的に平行になり、iv)第1、第2、及び第3の複数の部分反射性内面が、相互に非平行になるようにするものである、形成することと、第3の対の面の面のうちの他方を通過する切断面に沿って第4の光学ブロックを切断し、それにより切断面においてインターフェース面を有する第1の光学構造体を形成することと、第4の対の面と、複数の相互に平行な部分反射性内面とを有する第5の光学ブロックを取得することと、第1の光学構造体及び第5の光学ブロックを一緒に接合して第2の光学構造体を形成することであって、第1の光学構造体及び第5の光学ブロックを一緒に接合することは、第4の対の面の面のうちの一方がインターフェース面に連結されるように、かつ複数の反射性内面が第1、第2、及び第3の複数の部分反射性内面に対して非平行になるようにするものである、形成することと、それにより第2の光学構造体を形成することと、第2の光学構造体を連続するLOEの主平行面に対して実質的に平行である少なくとも2つの切断面を通して切断することによって、第2の光学構造体から少なくとも1つの複合LOEを切り出すことと、を含む。
【0035】
任意選択的に、スタックが、LOE及び複数の透明なスペーサプレートの接合スタックであり、LOE及び透明なスペーサプレートが、LOEの主平行面に対して垂直なスタックの長さに沿って交互に配置されている。
【0036】
任意選択的に、少なくとも2つの切断面は、少なくとも2つの切断面の間にLOEのうちの1つを有する連続したスペーサプレートに位置する。
【0037】
本明細書で別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び/又は科学用語は、本発明が関係する当業者によって通常理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載されたものと同様又は同等の方法及び材料が、本発明の実施形態の実施又は試験に使用され得るが、例示的な方法及び/又は材料が、以下に記載されている。矛盾する場合は、定義を含む特許明細書が支配する。加えて、材料、方法、及び例は、例示に過ぎず、必ずしも限定することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0038】
本発明のいくつかの実施形態は、添付図面を参照して、例としてのみ本明細書に記載されている。図面への詳細な具体的言及について、示された細目は、例として、及び本発明の実施形態の例示的な考察の目的のためであることを強調しておく。これに関して、図面と併せてなされた説明により、本発明の実施形態がどのように実施され得るかが当業者に明らかになる。
【0039】
ここで、図面に注目すると、図面では、同様の参照番号又は文字は、対応する又は同様の構成要素を示す。
【0040】
図1A】それぞれ、部分反射性内面の第1のセットを有する第1のLOE領域と、部分反射性内面の第1のセットに対して非平行の部分反射性内面の第2のセットを有する第2のLOE領域とを有する複合LOEの概略側面図、概略正面図、及び概略平面図である。
図1B】それぞれ、部分反射性内面の第1のセットを有する第1のLOE領域と、部分反射性内面の第1のセットに対して非平行の部分反射性内面の第2のセットを有する第2のLOE領域とを有する複合LOEの概略側面図、概略正面図、及び概略平面図である。
図1C】それぞれ、部分反射性内面の第1のセットを有する第1のLOE領域と、部分反射性内面の第1のセットに対して非平行の部分反射性内面の第2のセットを有する第2のLOE領域とを有する複合LOEの概略側面図、概略正面図、及び概略平面図である。
図2A】それぞれ、図1A図1Cの複合LOEと同様であるが、1つ以上の第3の部分反射性内面を有する第3の領域を含む、複合LOEの概略側面図及び概略正面図である。
図2B】それぞれ、図1A図1Cの複合LOEと同様であるが、1つ以上の第3の部分反射性内面を有する第3の領域を含む、複合LOEの概略側面図及び概略正面図である。
図3A】本発明の実施形態による、複合LOEのうちの第2のLOE領域を形成するために使用することができるLOEの接合スタックとして形成された光学ブロックの概略側面図である。
図3B図3AのスタックのLOEのうちの1つの概略側面図である。
図3C図3AのLOEを生成するために所定の間隔で切断することができるコーティングされたプレートの接合スタックの概略側面図である。
図3D図3Aのスタックを形成するために接合前に配列内に配置されたLOEの概略側面図である。
図4A】それぞれ、本発明の実施形態による、複合LOEのうちの第1のLOE領域を形成するために使用することができる複数の部分反射面を有する光学ブロックの概略正面図及び概略等角図である。
図4B】それぞれ、本発明の実施形態による、複合LOEのうちの第1のLOE領域を形成するために使用することができる複数の部分反射面を有する光学ブロックの概略正面図及び概略等角図である。
図4C図4A及び図4Bの光学ブロックを生成するために所定の間隔で切断することができるコーティングされたプレートの接合スタックの概略正面図である。
図5A】それぞれ、本発明の実施形態による、複合LOEのうちの第3のLOE領域を形成するために使用することができる複数の部分反射面を有する光学ブロックの概略正面図及び概略等角図である。
図5B】それぞれ、本発明の実施形態による、複合LOEのうちの第3のLOE領域を形成するために使用することができる複数の部分反射面を有する光学ブロックの概略正面図及び概略等角図である。
図5C図5A及び図5Bの光学ブロックを生成するために所定の間隔で切断することができるコーティングされたプレートの接合スタックの概略側面図である。
図6A】それぞれ、本発明の実施形態による、一緒に接合される前の図3A図4A図4B図5A、及び図5Bの光学ブロックが整列した概略等角図、概略正面図、及び概略側面図である。
図6B】それぞれ、本発明の実施形態による、一緒に接合される前の図3A図4A図4B図5A、及び図5Bの光学ブロックが整列した概略等角図、概略正面図、及び概略側面図である。
図6C】それぞれ、本発明の実施形態による、一緒に接合される前の図3A図4A図4B図5A、及び図5Bの光学ブロックが整列した概略等角図、概略正面図、及び概略側面図である。
図7A】それぞれ、本発明の実施形態による、図6A図6Cに対応する概略等角図、概略正面図、及び概略側面図であり、新しい光学ブロックを形成するために一緒に接合された光学ブロックを示す。
図7B】それぞれ、本発明の実施形態による、図6A図6Cに対応する概略等角図、概略正面図、及び概略側面図であり、新しい光学ブロックを形成するために一緒に接合された光学ブロックを示す。
図7C】それぞれ、本発明の実施形態による、図6A図6Cに対応する概略等角図、概略正面図、及び概略側面図であり、新しい光学ブロックを形成するために一緒に接合された光学ブロックを示す。
図8A】それぞれ、本発明の実施形態による、新しい光学構造体を生成するために図7A図7Cの光学ブロックを切断する切断面の概略等角図及び概略正面図である。
図8B】それぞれ、本発明の実施形態による、新しい光学構造体を生成するために図7A図7Cの光学ブロックを切断する切断面の概略等角図及び概略正面図である。
図9A図8A及び図8Bの光学構造体を切断面に沿って切断することによって形成される光学構造体の概略等角図及び概略正面図である。
図9B図8A及び図8Bの光学構造体を切断面に沿って切断することによって形成される光学構造体の概略等角図及び概略正面図である。
図10A】それぞれ、本発明の実施形態による、複合LOEの結合反射器を形成するために使用することができる複数の反射性内面を有する光学ブロックの概略等角図、概略側面図、及び概略正面図である。
図10B】それぞれ、本発明の実施形態による、複合LOEの結合反射器を形成するために使用することができる複数の反射性内面を有する光学ブロックの概略等角図、概略側面図、及び概略正面図である。
図10C】それぞれ、本発明の実施形態による、複合LOEの結合反射器を形成するために使用することができる複数の反射性内面を有する光学ブロックの概略等角図、概略側面図、及び概略正面図である。
図10D図10A図10Cの光学ブロックを生成するために所定の間隔で切断することができるコーティングされたプレートの接合スタックの概略側面図である。
図11A】それぞれ、本発明の実施形態による、一緒に接合される前の図9A及び図9Bの光学構造体、並びに図10A図10Cの光学ブロックが整列した概略等角図及び概略正面図である。
図11B】それぞれ、本発明の実施形態による、一緒に接合される前の図9A及び図9Bの光学構造体、並びに図10A図10Cの光学ブロックが整列した概略等角図及び概略正面図である。
図12A】それぞれ、本発明の実施形態による、図11A図11Bに対応する概略等角図及び概略正面図であり、新しい光学構造を形成するために一緒に接合された光学構造体及び光学ブロックを示す。
図12B】それぞれ、本発明の実施形態による、図11A図11Bに対応する概略等角図及び概略正面図であり、新しい光学構造を形成するために一緒に接合された光学構造体及び光学ブロックを示す。
図13】本発明の実施形態による、1つ以上の複合LOEを抽出するために光学構造体を切断することができる所定の間隔での切断面を示す、図12A及び図12Bの光学構造体の概略側面図である。
図14A】それぞれ、本発明の実施形態による、図13の2つの連続した切断面に沿って光学構造体を切断した後、図12A及び図12Bの光学構造体から切り出された複合LOEの概略側面図、概略正面図、及び概略平面図である。
図14B】それぞれ、本発明の実施形態による、図13の2つの連続した切断面に沿って光学構造体を切断した後、図12A及び図12Bの光学構造体から切り出された複合LOEの概略側面図、概略正面図、及び概略平面図である。
図14C】それぞれ、本発明の実施形態による、図13の2つの連続した切断面に沿って光学構造体を切断した後、図12A及び図12Bの光学構造体から切り出された複合LOEの概略側面図、概略正面図、及び概略平面図である。
図15】本発明の実施形態による、図14A図14Cの複合LOEの主外面のうちの2つを研磨することによって、図14A図14Cの複合LOEから生成された最終複合LOEの概略側面図である。
図16A】それぞれ、本発明の実施形態による、第1の不活性ブロックと一緒に接合される前の第1及び第2の不活性ブロックと整列した、図10A図10Cの光学ブロックと同様の縮小サイズの光学ブロックの概略等角図及び概略正面図である。
図16B】それぞれ、本発明の実施形態による、第1の不活性ブロックと一緒に接合される前の第1及び第2の不活性ブロックと整列した、図10A図10Cの光学ブロックと同様の縮小サイズの光学ブロックの概略等角図及び概略正面図である。
図17A】それぞれ、図16A及び図16Bに対応する概略等角図及び正面図であり、本発明の実施形態による、複合ブロック及び第2の不活性ブロックが一緒に接合される前に、複合ブロックを形成するために一緒に接合され、第2の不活性ブロックと整列した第1の不活性ブロック及び光学ブロックを示す。
図17B】それぞれ、図16A及び図16Bに対応する概略等角図及び正面図であり、本発明の実施形態による、複合ブロック及び第2の不活性ブロックが一緒に接合される前に、複合ブロックを形成するために一緒に接合され、第2の不活性ブロックと整列した第1の不活性ブロック及び光学ブロックを示す。
図18A】それぞれ、本発明の実施形態による、図17A及び図17Bに対応する概略等角図及び概略正面図であり、第2の複合ブロックを形成するために一緒に接合された第2の不活性ブロック及び複合ブロックを示す。
図18B】それぞれ、本発明の実施形態による、図17A及び図17Bに対応する概略等角図及び概略正面図であり、第2の複合ブロックを形成するために一緒に接合された第2の不活性ブロック及び複合ブロックを示す。
図19A】それぞれ、本発明の実施形態による、図12A及び図12Bと同様の概略等角図及び概略正面図であるが、光学構造体を形成するために一緒に接合された図18A及び図18Bの複合ブロックと、図9A及び図9Bの光学構造体とを示す。
図19B】それぞれ、本発明の実施形態による、図12A及び図12Bと同様の概略等角図及び概略正面図であるが、光学構造体を形成するために一緒に接合された図18A及び図18Bの複合ブロックと、図9A及び図9Bの光学構造体とを示す。
図20A図3Dと同様の概略側面図であるが、本発明の実施形態による、LOE及び透明カバープレートが一緒に接合される前に複数の透明カバープレートと交互の配列で配置されたLOEを示す。
図20B】本発明の実施形態による、複合LOEの第1のLOE領域を形成するために使用することができる光学ブロックを形成するために一緒に接合された、図20Aの交互のLOE及び透明カバープレートの概略側面図である。
図21】本発明の実施形態による、図13の光学構造体と同様の光学構造体の概略側面図であるが、光学構造体は、図20Bの光学ブロックを含む。
図22】本発明の実施形態による、2つの連続した切断面に沿って光学構造体を切断した後、図21の光学構造体から切り出された複合LOEの概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
本発明の実施形態は、複合LOEの作製方法を提供する。
【0042】
本発明による方法の原理及び動作は、説明に付随する図面を参照してより良く理解され得る。添付の図面は、任意にラベル付けされているが、各図面間で一致しているxyz座標系が提供されている。このxyz座標系は、本明細書において、各図面間で共通の参照フレームを提供することによって、開示される実施形態をより十分に説明するために使用される。
【0043】
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、以下の説明に述べられた、並びに/又は図面及び/若しくは例に例示された構成要素及び/又は方法の構築の詳細及び配置への適用に必ずしも限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態が可能であるか、又は様々な方式で実践又は実施することができる。
【0044】
ここで図面を参照すると、図1A図1Cは、複合LOE1の様々な図を例示している。複合LOE1は、インターフェース面40において一緒に接合された第1のLOE10及び第2のLOE20を含む。典型的には、2つのLOE10、20は、別々に製造され、一緒に接合される。本文書全体を通して、「接合された」又は「接合」という用語は、光学接着剤又は粘着剤又は任意の他の好適な接着剤を用いて取り付けられる、又は取り付けることを意味することは、理解されるべきである。
【0045】
第1のLOE10は、透過性材料から形成され、第1の対の面12a、12b(平行面であってもなくてもよい)、一対の平行面である第2の対の面(主外面)14a、14b、第3の対の面(主外面)16a、16b(平行面であってもなくてもよい)、及び面16aと面16bとの間でLOE10を少なくとも部分的に横断する複数の相互に平行な部分反射性内面(「ファセット」とも称される)18を含む。LOE10は、画像プロジェクタ(図示せず)によってLOE10に注入されたコリメート像に対応する光(画像照明)を誘導するように構成され、光(図1Bで光線50によって表される)は、LOE10の平行面14a、14bでの内部反射(好ましくは、全内部反射であるがこれに限らない)によって一次元で捕捉される。LOE10は、光の伝播方向に対して斜めに傾斜し、各々が伝播光の強度の一部を反射するファセット18を介してLOE10からの伝播(捕捉)光を徐々に結合し、それによって画像照明を一次元(この場合、y軸にほぼ沿っている)で拡張するように更に構成されている。図面において、ファセット18によるLOE10からの結合光は、光線60によって表され(図1A及び図1B)、LOE10の面での内部反射によるコリメート像光50の伝播は、左方向及び右方向の光線52によって表される(図1A)。
【0046】
概して、ファセット18は、複合LOE1において第1の配向を有する。特定の実施形態では、ファセット18は、面14a、14bに対して斜めに角度付けされている。他の実施形態では、ファセット18は、面14a、14bに直交している。また、特定の実施形態では、ファセット18は、面12a、12bのうちの一方又は両方に対して斜めに角度付けられることができ、他の実施形態では、ファセット18は、面12a、12bのうちの一方又は両方に対して直交することができることに留意されたい。図1A及び図1Bに例示される非限定的な例示的な実施形態では、面12a、12bは平行であり、ファセット18は面12a、12bに対して斜めに傾斜している。
【0047】
ファセット18の反射性は、LOE10を形成する前に、内面上のコーティングを介して提供することができる。ファセット18の各々の反射率は、同じであってもよく、又はファセット18の反射率は、互いとは異なっていてもよく、光伝播方向に沿って増加してもよい(これは、図面で任意にラベル付けされたxyz座標系では、y軸に沿っている)。
【0048】
LOE10からの結合されている光は、第2のLOE20に結合される。LOE20はまた、透過性材料から形成され、第1の対の面22a、22b(平行面であってもなくてもよい)、一対の平行面である第2の対の面(主外面)24a、24b、第3の対の面(主外面)26a、26b(平行面であってもなくてもよい)、及び面24a、24bに対して斜めに傾斜している複数の相互に平行な部分反射性内面(「ファセット」)28を含む。面14a、24aは、複合LOE1の第1の単一の外面を形成するように、概して一致する(共平面)。同様に、面14b、24bは、複合LOE1の第2の単一の外面を形成するように、概して一致する(共平面)。面16a、26aはまた、複合LOE1の第3の単一の外面を形成するように、好ましくは、概して一致し(共平面)、面16b、26bは、複合LOE1の第4の単一の外面を形成するように、また好ましくは、概して一致する(共平面)。複合LOE1の残りの2つの外面は、それぞれ、面12a及び22bから形成される。
【0049】
ファセット28は、ファセット18の第1の配向に非平行である、複合LOE1内の第2の配向を有する。ファセット28の反射性は、LOE20を形成する前に、内面上のコーティングを介して提供することができる。ファセット28の各々の反射率は、同じであってもよく、又はファセット28の反射率は、互いとは異なっていてもよく、光伝播方向に沿って増加してもよい(これは、図面で任意にラベル付けされたxyz座標系では、x軸に沿っている)。
【0050】
LOE10からの光は、(面12b及び面22aと一致する)インターフェース40を介してLOE20に結合される。LOE20は、面24a、24bでの内部反射(好ましくは、全内部反射であるがこれに限らない)によって光を誘導し、各々が伝播光の強度の一部を反射するファセット28を介してLOE20からの伝播光を徐々に結合し、それによって画像照明を二次元(この場合はx軸に沿っている)で拡張するように構成されている。図1Aでは、面24a、24bでの内部反射によるLOE20を通る画像光の伝播は、光線62、63のセットによって表される。光線62、63のうちの一方は画像を表し、光線62、63のうちの他方はLOE10からLOE20に結合された光60に対応する画像共役を表す。ファセット28によってLOE20から結合された光は、光線64によって図1Aに表される。
【0051】
LOE10及びLOE20によって誘導されるための複合LOE1に結合される画像照明は、外部画像プロジェクタ(図示せず)によって生成され、外部画像プロジェクタは、典型的には、画像照明を生成するマイクロディスプレイデバイス(LCoSチップなど)から形成されたマイクロプロジェクタ装置、及びコリメート画像照明を生成するために画像照明をコリメートするためのコリメート光学系として実装される。コリメートされた画像照明は、LOE10の結合領域内の高反射性内面42の形態で、結合光学装置によってLOE10内に結合される。
【0052】
小さい入力開口(小さいプロジェクタ)を維持しながら、LOE20をコリメートされた画像照明で満たす(これにより、画像及びその共役の両方が内部反射によってLOEを通って伝播する)ために、ファセット18、28及び複合LOEの面に対して特定の配向を有する少なくとも1つの追加の部分反射性内面を用いることが好ましい。図2A及び図2Bは、そのような追加のファセット38を有する複合LOEを例示する。ファセット38は、LOE10の一部に、又は面32a、32b、34a、34b、36a、36bの3つの対(面34a、34bの対は、平行面の対である)を有する別個の透過性基板30の一部として、図2A及び図2Bに示されるように展開することができる。ファセット38は、面14a、14b、24a、24bに対して平行であり、したがってファセット18、28の配向に対して非平行な配向を有する。単一のファセット38のみを使用する場合、ファセット38は、好ましくは、面24aと面24bとの間の中間(及び等価的に、面14aと面14bとの間の中間)に位置する。複数のファセット38を使用する場合、ファセット38は、面24aと面24bとの間で均等に離間されることが好ましい。図2A及び図2Bに例示される実施形態では、LOE10及び基板30は、面12b、32aで一緒に接合され、基板30及びLOE20は、面22a、32bで一緒に接合され、ファセット38は、セットであるファセット18とファセット28との間に配置される。しかしながら、複合LOEに対する特定の用途の設計仕様に依存して、例えば、ファセット18がファセット38とファセット28のセットとの間に位置する、他の展開も可能であることに留意されたい。
【0053】
例示された実施形態では、光60(ファセット18によって結合された)は、ファセット38によって部分的に反射される。光60の反射部分及び透過部分は、LOE20に結合され、それぞれ、光線62及び63に対応する。
【0054】
図1A図2Bに例示される複合LOEと同様であり得る複合LOEを含む、複合LOEの更なる詳細は、例えば、米国特許出願公開第2021/0247608号、PCT出願第2021/240513号、PCT出願第2021/152602号、PCT出願第2021/001841号、及び米国特許第10,551,544号を含む、Lumus Ltd.(イスラエル)による様々な刊行物に見出すことができる。
【0055】
本発明の実施形態は、複合LOEの作製方法に関する。本発明の方法により製造される複合LOEは、図1A図2Bに例示される複合LOEとは構造が異なり得るが、以下の説明から明らかになるように、類似の構成要素を有する。作製方法のステップは、図3A図21を参照して以下に詳細に説明され、概して、光学ブロック400(図7A図7C)の領域に埋め込まれた必要なファセット18、28のセット(及び、好ましくは、またファセット38のセット)を有し、ファセット18、28(及び38)が相互に非平行であるように互いに対して適切に配向された光学ブロック400を取得するステップと、所定の角度にある所定の切断面(図8A及び図8B)で、その切断面に形成されたインターフェース面(図9A及び9B)を有する光学構造体400’を形成するために光学ブロック400の特定の面を通過する切断面で光学ブロック400の一部を切断するステップと、その中に埋め込まれた反射性内面42のセットを有する追加の光学ブロック500(図10A図10D)を取得するステップと、インターフェース面で、光学ブロック500を光学構造体400’に接合して、その中に埋め込まれた必要なファセット18のセット及びファセット28のセット(及び、好ましくは、またファセット38のセット)、並びにファセット18、28、38と非平行である反射性内面42とを有する中間光学構造体600(図12A及び12B)を形成するステップとを含む。次いで、中間光学構造体600は、1つ以上の複合LOE(図13図14B)を切り出すために、2つ以上の切断面に沿って切断され、各複合LOEは、ファセット18及びファセット28(及び、好ましくは、また少なくとも1つのファセット38)、並びに埋め込まれた反射性内面42を有する。次いで、切り出された複合LOEの各々を研磨して、所望の厚さを有する最終的な複合LOEを実現することができる(図15)。特定の実施形態では、不活性材料の1つ以上のブロック800、900は、光学ブロック500に接合されて、複合ブロック590(図16A~18B)を形成し、次いで、光学構造体400’(図19A及び19B)に接合されて、中間の光学構造体600を形成する。考察されるように、光学ブロック400を取得することは、光学ブロック400を生成するために様々な他の光学ブロック100、200、300(図3A図5C)を取得し、光学ブロック400を形成するためにそれらの光学ブロック100、200、300を一緒に接合することを含むことができる。光学ブロック100、200、300の各々は、その中に埋め込まれたファセット18、28、38の必要なセットのうちの1つを有し、適切な角度及び厚さで切断される接合されたコーティングされたプレートのセットから生成され得る。
【0056】
図面において、及び本発明の一組の非限定的な実施形態によれば、様々なブロック100、200、300、400、500、800、900の各々は、矩形立方体、すなわち、相互に垂直(直交)である平行面の3つの対を有する構造体として表されることに留意されたい。しかしながら、矩形立方体としてのブロックのそのような表現は、提示の明確さのみを目的としており、個々のブロックの面の全ての間の平行性及び垂直性は、光学的観点又は製造の観点からの厳密な要件ではない。多くの実施形態では、ブロックの面の一対のみが平行面の対である必要があり、残りの面は、平行であっても又は平行でなくてもよい。他の実施形態では、ブロックの面のいずれも、一対の平行面である必要はない。
【0057】
以下の段落は、図3A図3Dを参照して、光学ブロック200の構造及び生成を説明する。最初に図3Aを参照すると、一緒に接合されたLOE20のスタックとして形成された光学ブロック200が示されている。光学ブロック200は、面(主外面)の少なくとも2つの対、すなわち、好ましくは平行面212a、212bの対、及び平行面の対であり、面212a、212bのいずれか又は両方に対して直交(垂直)であり得る面214a、214bの対を有する。光学ブロック200はまた、平行面の対であってもなくてもよく、面212a、212b、214a、214bのうちの1つ以上に垂直であってもよい面の第3の対も含む。第3の対の面は、図3Aには示されていないが、図6B図7B図8B図9B図11B図12B、及び図19Bを含む様々な他の図面に示されている。明らかになるように、面214a及び214bは、それぞれ、複合LOEが切り出され得る光学構造体600(図11C及び図11D)の上面及び下面の一部を形成することができる。
【0058】
図3Aのスタック内のLOE20の各々は、図3Bに例示されるようなLOEである。このLOE20はまた、図1A図2Cを参照して上で考察された第2のLOE20とほぼ同様である。図3Bに示されるように、及び図1A図2Cを参照して上で考察されたように、各LOE20は、平行面24a、24b、及び面24a、24bに対して斜めに傾斜した(複数の)内部ファセット28のセットを有する透過性材料から形成される。そのようなLOEは、一次元の開口拡張のみが望まれる状況で、スタンドアロンLOEとして(適切な結合光学系と一緒に)使用することができる。このタイプのLOEは、一般に「一次元」LOEと称され、そのような一次元LOEを製造する構造及び方法は、例えば、米国特許第7,634,214号、米国特許第8,873,150号、PCT公開第2016/103263号、及びPCT公開第2020/212835号を含む、Lumus Ltd.(イスラエル)による様々な刊行物に広範に記載されている。
【0059】
図3Cは、光学ブロック200を生成するために使用することができる、複数のLOE20を作製する1つの例示的な方法を示す。図3Cでは、複数の透過性プレートが被覆されて、一緒に積層及び接合され、次いで、(任意にラベル付けされたxyz座標系では、xy平面に平行である)等間隔に離間された平行な切断面206に沿って切断されるコーティングされたプレート202を形成する。プレート202の各々は、(ファセット28が部分的に反射性であるように)ファセット28の反射性を提供するコーティングで適切にコーティングされた平行面(表面)204a、204bの対を有する。切断面206は、面204a、204bに対して斜めであり、ファセット28の斜角を画定し、結果として生じる切断面206に沿った切断は、LOE20の面24a、24bを画定する。切断面206は、所定の間隔で離間される。好ましくは、所定の間隔は、切断面206が均一に離間されるような均一な間隔である。均一な間隔は、好ましくは、各LOE20の厚さ(面24aと面24bとの間で測定される)が約1~2ミリメートルであるように、1~2ミリメートルの範囲である。
【0060】
光学ブロック200を形成するためにLOE20を一緒に接合する前に、LOE20は、最初に整列され、配列210(図3D)に配置される。次いで、配列210内のLOE20は、隣接する(連続した)LOE20の面24a及び24bが接合領域で一緒に連結されるように、かつLOE20の内部ファセット28のセットが光学ブロック200の複数のファセット28を構成するように、LOE20の接合スタックとして光学ブロック200(図3A)を形成するために一緒に接合される。図3A及び図3Dから分かるように、スタック200の上端部におけるLOE20の主面24aは、スタック200の上面214aを形成し、スタック200の下端部におけるLOE20の主面24bは、スタック200の底面214bを形成する。
【0061】
以下の段落は、図4A図4Cを参照して、光学ブロック100の構造及び生成を説明する。最初に図4A及び図4Bを参照すると、光学ブロック100は、透過性材料から形成され、ファセット18の埋め込まれたセットを有する。光学ブロック100は、3つの対の面(主外面)、すなわち、面112a、112b(平行面であってもなくてもよい)の対、好ましくは平行面114a、114bの対、及び面116a、116b(平行面であってもなくてもよい)の対を含む。特定の実施形態では、光学ブロック100の面の対は、相互に直交する(垂直である)ため、作製プロセスを簡素化することができる。
【0062】
光学ブロック100は、複数の接合された透明なコーティングされたプレート102(各プレートは、透過性材料から形成され、部分反射性コーティングでコーティングされる)から形成されて、面114a、114に対して所定の角度で角度付けされているファセット18を形成することができ、すなわち、ファセット18は、面114a、114bに対して斜めに傾斜していてもよく、又は面114a、114bに対して直交していてもよい。ファセット18はまた、所定の角度で面112a、112bに対して斜めに傾斜してもよい。光学ブロック100を形成するための様々な既知の方法が存在する。図4Cは、そのような方法の1つを例示し、コーティングされたプレート102が(図3Cと同様に)積層及び接合され、次いで、光学ブロック100を抽出するために、好ましくは平行な切断面104の第1の対に沿って、好ましくは平面104に対して垂直である好ましくは平行な切断面106の第2の対に沿って切断される。ファセット18が面112a、112bのうちの一方又は両方に対して斜めである実施形態では、コーティングされたプレート102の面に対する切断面104の角度は、ファセット18が面112a、112bに対して傾斜する角度を決定する。加えて、切断面104に沿った切断は、光学ブロック100の面112a、112bを画定し、切断面106に沿った切断は、光学ブロック100の面116a、116bを画定する。
【0063】
図4Cに例示される実施形態などの特定の実施形態では、切断面104、106は、結果として生じるファセット18が光学ブロック100の面114a、114bに垂直であるように、プレート102の厚さ寸法に垂直である。図面で使用される任意にラベル付けされたxyz座標系では、切断面104、106がプレート102の厚さ寸法に対して垂直であるとき、切断面104はyz平面に対して平行であり、切断面106はxz平面に対して平行である。切断面106は、平面104に対して垂直である。
【0064】
上記のように、ファセット18が面114a、114bに対して斜めに傾斜している他の実施形態が可能であり、そのため、切断面106はxz平面に対して適切な斜角で傾斜して、面114a、114bに対して適切なファセット角度を生成し得る。
【0065】
以下の段落は、図5A図5Cを参照して、光学ブロック300の構造及び生成を説明する。最初に図5A及び図5Bを参照すると、光学ブロック300は、透過性材料から形成され、ファセット38の埋め込まれたセットを有する。光学ブロック300は、3つの対の面(主外面)、すなわち、面312a、312b(平行面であってもなくてもよい)の対、好ましくは平行面314a、314bの対、及び面316a、316b(平行面であってもなくてもよい)の対を含む。特定の非限定的な実施形態では、光学ブロック100の面の対は、相互に直交する。
【0066】
光学ブロック300は、複数の接合された透明なコーティングされたプレート302(各プレートは、透過性材料から形成され、部分反射性コーティングでコーティングされる)から形成されて、面314a、314bに対して平行であり、任意選択的に、一方又は両方の面312a、312bに対して垂直であるファセット38を形成することができる。光学ブロック300を形成するための様々な既知の方法が存在する。図5Cは、そのような方法の1つを例示し、コーティングされたプレート302が(図3C及び図4Cと同様に)積層及び接合され、次いで、光学ブロック100を抽出するために一対の切断面304に沿って切断される。図5Cに例示される実施形態などの特定の実施形態では、平面304は、平行平面である(任意にラベル付けされたxyz座標系では、yz平面に平行である)。しかしながら、上記で言及したように、平面304間の平行度は厳密な要件ではなく、特定の場合において、非平行切断面に沿って切断することが有利であり得、これは、最終的な複合LOE製品のコンパクト性及び全体的なフォームファクタを改善することができる。特定の実施形態では、平面304は、プレート202の主要な外面(面)に対して垂直である。しかしながら、この垂直性はまた、最終的な複合LOE製品を生成するための光学的要件ではなく、むしろ複合LOEを作製する際の実用的な利便性の問題である。積層及び接合されたプレートはまた、プレートのうちの2つを通過する追加の対の切断面306に沿って切断されてもよく、プレート202の主外面に対して平行であり、平面304に対して垂直であってもよい。図面で使用される任意にラベル付けされたxyz座標系において、切断面306は、xy平面に対して平行である。
【0067】
図1A図5Cを続けて参照しながら、ここで、図6A図6Cを参照すると、図6A図6Cは、光学ブロック400(図7A図7C)を形成するために一緒に接着される前の3つの光学ブロック100、200、300を示す。接合する前に、光学ブロック100、200、300が、ファセット18の配向がファセット28の配向と非平行であるように、かつファセット38の配向がファセット18、28の配向と非平行であるように、適切に整列されることが重要である。言い換えれば、ブロック100、200、300は、ファセット18、28、38が相互に非平行であるように整列される。
【0068】
また、光学ブロック300のファセット38が、光学ブロック200の面214a、214bの平面に対して平行である平面内にあるように、光学ブロック300が光学ブロック200と整列されることが好ましい。各複合LOEが単一のファセット38のみを有することになる実施形態では、光学ブロック200及び300は、各それぞれのファセット38が、光学ブロック200を形成するLOE20のそれぞれ1つのLOE20の主外面24aと主外面24bとの間のほぼ中間にある平面内に位置するように整列されることが好ましい。各複合LOEが複数のファセット38(例えば、N個のファセット38)を有することになる実施形態では、光学ブロック200及び300は、N個のファセット38の各セットについて好ましくは整列され、N個のファセット38は、光学ブロック200を形成するLOE20のそれぞれ1つのLOE20の主外面24aと主外面24bとの間で均等に離間される。しかしながら、ブロック300は、主要外面24a、24bに対するファセット38の位置決めに関して過度に多くの精査を適用することなく、ブロック200に対して位置決めすることができ、切り出された複合LOE内の主外面24a、24bに対するファセット38の誤った位置決めは、切り出された複合LOE内に十分な予備領域がある場合、作製の最終段階で(典型的には研磨又は研削によって)修正することができることに留意されたい。
【0069】
図6A図6Cに示される座標系を参照すると、光学ブロック100、200、300の整列(各そのような光学ブロックが矩形立方体として構築される場合)は、次のように理解され得る:面112a、212a、312aの各々は、yz平面に対して平行な平面内にあり、面112b、212b、312bの各々は、yz平面に対して平行な平面内にあり、面114a、214a、314aの各々は、xy平面に対して平行な平面内にあり、面114b、214b、314bの各々は、xy平面に対して平行な平面内にあり、面116a、216a、316aの各々は、xz平面に対して平行な平面内にあり、面116b、216b、316bの各々は、xz平面に対して平行な平面内にある。光学ブロック100、200、300の整列はまた、ファセット38の各々がxy平面に対して平行である平面内にあるようにする。
【0070】
無駄を低減するために、光学ブロック100、200、300は、好ましくは、同じ又は非常に近い寸法、すなわち、長さ、幅、及び厚さを有するように設計される。図面中の任意でラベル付けされたxyz座標系では、長さは、y軸に沿って、すなわち、面116aと面116bとの間、面216aと面216bとの間、及び面316aと面316bとの間で測定される。図面中の任意でラベル付けされたxyz座標系では、幅は、x軸に沿って、すなわち、面112aと面112bとの間、面212aと面212bとの間、及び面312aと面312bとの間で測定される。図面中の任意でラベル付けされたxyz座標系では、厚さは、z軸に沿って、すなわち、面114aと面114bとの間、面214aと面214bとの間、及び面314aと面314bとの間で測定される。
【0071】
同じ厚さ(又は同じ厚さに非常に近い厚さ)を有する光学ブロック100、200、300を用いることは、複合LOEを切り出すための最終的な切断ステップからの無駄を最小限に抑えるために重要である。したがって、特に好ましい実施形態では、光学ブロック100、200、300の整列は、面114a、214a、314aが共平面になり(すなわち、共通平面にある)、面114b、214b、314bが共平面になり、面112a、212a、312aが共平面になり、面112b、212b、312bが共平面になり、面116a、216a、316aが共平面になり、面116b、216b、316bが共平面になるようにするものである。
【0072】
適切に整列されると、光学ブロック100、200、300は、図7A~7Cに例示されるように一緒に接合されて、図6A~6Cを参照して説明された整列を維持しながら、光学ブロック400(複数のサブブロックで構成された複合光学ブロックである)を形成する。例示された実施形態では、光学ブロック400は、矩形立方体であり、3つの領域、すなわち、ファセット28と共に接合されたLOE20を担持する光学ブロック(スタック)200を有する領域、ファセット38を担持する光学ブロック300を有する別の領域、及びファセット18を担持する光学ブロック100を有する別の領域を有する。例示された実施形態では、その3つの領域は重複せず、3つの光学ブロック100、200、300は同じ厚さを有する。そのような実施形態では、面112a、212bは、光学ブロック400の第1の対の平行面412a、412bを形成し、面414a(共平面114a、214a、314aから形成される)及び面414b(共平面114b、214b、314bから形成される)は、光学ブロック400の第2の対を形成し、面416a(共平面116a、216a、316aから形成される)及び面416b(共平面116b、216b、316bから形成される)は、光学ブロック400の第3の対の平行面を形成する。ブロック400が矩形立方体ではない実施形態では、面412a、412b、414a、414b、416a、416bの3つの対のいずれも、必ずしも一対の平行面である必要がないことに留意されたい。
【0073】
図3A図3D図7A及び図7Dから分かるように、スタック200の上端部におけるLOE20の主面24aは、光学ブロック400の上面414aの一部を形成し、スタック200の下端部におけるLOE20の主面24bは、光学ブロック400の底面414bの一部を形成する。
【0074】
特定の実施形態では、光学ブロック100、200、300は、段階的に一緒に接合することができる。例えば、光学ブロック200、300が一緒に接合され得、次いで、光学ブロック100、300が一緒に接合され得る。代替的に、光学ブロック100、300が一緒に接合され得、次いで、光学ブロック200、300が一緒に接合され得る。光学ブロック200、300は、面312bが面212aに連結されるように一緒に接合される。光学ブロック100、300は、面112bが面312aに連結されるように一緒に接合される。光学ブロック100、200、300の接合(及び適切な整列)の結果として、ファセット18は、ファセット28に対して非平行である。
【0075】
図面に例示される実施形態などの特定の実施形態では、光学ブロック100、200、300は、光学ブロック300が光学ブロック100と光学ブロック200との間に位置決めされ、結果としてファセット38がファセット18とファセット28との間に位置するように配置される。しかしながら、光学ブロックの順序が図面に示される順序と異なる他の実施形態、例えば、光学ブロック100が光学ブロック200と光学ブロック300との間に位置決めされ、結果としてファセット18がファセット28とファセット38との間に位置する他の実施形態が可能である。そのような実施形態では、光学ブロック300の面312aは、光学ブロック400の面412aを形成する。
【0076】
ここまで説明された実施形態は、複合光学ブロック400を形成するために3つの光学ブロックを用いることに関する。しかしながら、特定の実施形態では、光学ブロック300は省略されることができ、又はファセット38から異なる配向でファセットを担持する1つ以上の光学ブロックで置き換えることができる。したがって、光学ブロック400は、概して、2つの光学サブブロックから形成されており、2つの領域を有し、ファセット28を有する光学ブロック200は、サブブロックのうちの第1のサブブロック(第1の領域)を形成し、ファセット18を有する光学ブロック100は、サブブロックのうちの第2のサブブロック(第2の領域)を形成するとみなすことができる。図面に例示される実施形態では、第2のサブブロックは、2つのサブサブブロック(2つのサブ領域)を含み、ファセット18は、この場合は光学ブロック100である第1のサブサブブロック(第1のサブ領域)に位置し、ファセット38は、この場合は光学ブロック300である第2のサブサブブロック(第2のサブ領域)に位置する。
【0077】
光学ブロック300が省略される実施形態では、光学ブロック100、200は、面112bが面212aに連結されるように、光学ブロック400を形成するために一緒に接合される。光学ブロック100、200の接合(及び適切な整列)の結果として、ファセット18は、ファセット28に対して非平行である。
【0078】
図1A図7Bを続けて参照しながら、ここで図8A図9Bを参照すると、図8A図9Bは、光学ブロック400(図8A及び図8B)を切断するためのステップ、及び光学ブロック400(図9A及び図9B)を切断した結果を例示する。概して、図8A及び図8Bに示されるように、光学ブロック400は、面412a(例示された実施形態では、面112aであるが、光学ブロック100、300の位置が交換される実施形態では、面312aであり得る)及び面116a、216a、316aのうちの少なくとも1つを通過する切断面402に沿って切断される。面116a、216a、316aが共平面であり、面416aを形成する実施形態では、切断面402は、面416aを通過する。切断面402の位置は、切断面402が、ファセット18又はファセット38を有する光学サブブロックの一部分を少なくとも通過するようなものである。例示された実施形態では、切断面402は、ファセット18を有する光学サブブロックの一部分を通過し、このファセット18は、例示された実施形態では、光学ブロック100である。しかしながら、いくつかの実用的な実装態様では、切断面402は、光学ブロック400の3つの領域全てを通過してもよい(すなわち、組み合わせてファセット18、38、28を含む領域を通過する)。
【0079】
特定の実施形態では、切断面402は、面412a(112a又は312a)に対して斜めであり、また、光学ブロック400の構造に応じて、面116a、316a、412b、112b、312a、312b、212aのうちの1つ以上に対して斜めであってもよい。切断面402は、好ましくは、面114aに対して垂直である(したがって、面114a、314a、214aが平行である実施形態では、面314a、214aに対しても垂直である)。切断面402に沿った光学ブロック400の切断は、図9A及び図9Bに例示されるように、切断面402の位置にインターフェース面404(又は「面」404)を有する光学構造体400’の配列をもたらす。
【0080】
図7A図7Cに例示されるように光学ブロック400が3つの光学ブロック100、200、300を含むいくつかの実施形態では、切断面402の位置は、切断面402が光学ブロック100の一部分のみを通過し、他の光学ブロック200、300のいずれも通過せず、切断される部分が光学ブロック100の一部のみであるように制限することができる。しかしながら、他の実施形態では、切断面402の位置は、切断面402が光学ブロック300の一部分を通過するようにしてもよく、また光学ブロック200の一部分を通過してもよい。
【0081】
面116a、216a、316aが共平面であり、結合して面416aを形成する実施形態では、カットオフ(すなわち、除去)される光学ブロック400の部分は、三角形プリズム(通常、直角三角形プリズム)部分(図8A及び図8Bで401によって表される)である。光学ブロック300が光学ブロック100と光学ブロック200との間に挟まれている実施形態では、部分401は、面116aの一部分(典型的には全体)と、面112aの一部分(少数部分、例えば、約10%~20%であり得る)とを含む。
【0082】
光学ブロック100が光学ブロック300と光学ブロック200との間に挟まれるように光学ブロック100、300の位置が交換されるいくつかの実施形態では、切断面の位置は、切断面402が光学ブロック300の一部分のみを通過し、他の光学ブロック100、200のいずれも通過せず、切断される部分が光学ブロック300の一部のみであるように制限することができる。しかしながら、上述したものと同様に、特定の実施形態では、切断面402は、光学ブロック100の一部分を通過してもよく、また光学ブロック200の一部分を通過してもよい。
【0083】
図9A及び図9Bは、切断面402に沿って光学ブロック400を切断し、三角形プライム部分401を除去した結果として形成される、インターフェース面404を有する光学構造体400’を例示する。結合反射器を有する光学ブロック500は、インターフェース面404で光学構造体400’に接合される。
【0084】
以下の段落は、図10A図10Dを参照して、光学ブロック500の構造及び生成を説明する。最初に図10A図10Cを参照すると、光学ブロック500は、透過性材料から形成され、一組の反射性内面42(高反射ミラー)を有し、その各々は、最終的な複合LOEのための結合構成として使用される。光学ブロック500は、3つの対の面(主外面)、すなわち、好ましくは平行面512a、512bの対、面514a、514b(平行面であってもなくてもよい)の対、及び面516a、516b(平行面であってもなくてもよい)の対を含む。特定の実施形態では、光学ブロック500の3つの対の面は、相互に直交する(垂直である)が、対の面が相互に直交しない他の実施形態が好ましい場合がある。
【0085】
光学ブロック500は、複数の接合された透明なコーティングされたプレート502(各プレートは、透過性材料から形成され、部分反射性コーティングでコーティングされる)から形成されて、面512a、512bのいずれか又は両方に対して所定の角度で斜めに傾斜している反射性内面42を形成することができる。光学ブロック500を形成するための様々な既知の方法が存在する。図10Dは、そのような方法の1つを例示し、コーティングされたプレート502が(図3C図4C、及び図5Cと同様に)積層及び接合され、次いで、等間隔に離間された平行切断面504(任意にラベル付けされたxyz座標系では、yz平面に対して平行である)に沿って切断されて、切り出された光学構造体505を生成する。光学構造体505のうちの1つは、光学ブロック500を形成するために使用される。ファセット18、28、38を生成するために使用されるコーティングとは異なり、コーティングされたプレート502を形成するために使用されるコーティングは、部分的に反射性ではなく、むしろ完全に(好ましくは高度に)反射性であるため、結果として生じる内面42は、全反射性ミラーとして機能する。誘電体コーティングは、反射性内面42を形成するために使用され得る好適なコーティングの一例である。切断面504は、コーティングされた面であるプレート502に対して斜めに角度付けられ、ここで、面504の斜めの角度は、内面42が面512a、512bに対して傾斜している斜めの角度を決定する。
【0086】
特定の実施形態では、光学構造体505の各々は、光学ブロック500が矩形断面を有するように表面514a、514bを形成するために、平面504に対して垂直である2つの追加の平行面506、508に沿って切断され得る。任意にラベル付けされたxyz座標系において、平面506、508は、xy平面に対して平行である。
【0087】
図8A図10Dを引き続き参照しながら、図11A及び図11Bにも注意を向けると、一緒に接合されて光学構造体600(図12A及び図12B)を形成する前の光学ブロック500及び光学構造体400’を示す。接合する前に、光学ブロック500及び光学構造体400’は、内面42の配向がファセット18、28、38の配向に対して非平行であるように(すなわち、内面42がファセット18、28、38に対して非平行であるように)、かつ、各内面42が光学ブロック200内のLOE20のそれぞれ1つに関連付けられ、それぞれのLOEの厚さ寸法における内面の投影(図面で任意にラベル付けされたxyz座標系ではyz平面である)がLOE20の主面24a、24bによって境界付けされるように、適切に整列されることが重要である。
【0088】
特定の実施形態では、面514a、414aの各々がxy平面に対して平行な平面内にあり、面514b、414bの各々がxy平面に対して平行な平面内にあることも好ましい場合がある。
【0089】
複合LOEを切り出すための最終的な切断ステップでの無駄を回避するために、光学ブロック500は、好ましくは、構成光学ブロック100、200、300と同じ厚さ(z軸に沿って、すなわち、面514aと面514bとの間で測定される)を有し、したがって、光学構造体400’と同じ厚さを有する。このような実施形態では、光学ブロック500と光学構造体400’との整列は、面514a、414aが、面514b、414bと同様に、共平面であるようにすることが好ましい。このような実施形態では、光学ブロック500と光学構造体400’との整列はまた、面512b、404が位置合わせされ、実質的に一致するようにする。
【0090】
適切に位置合わせされると、光学ブロック500及び光学構造体400’は、図12A及び図12Bに例示されるように一緒に接合されて光学構造体600(複合LOE作製プロセスの中間作業生成物である)を形成する。光学ブロック500と光学構造体400’を接合することは、上記の整列を維持しながら、面512bが面(インターフェース面)404に連結されるようにするものである。好ましくは、面512b、404は、等しい寸法であるか、又は等しい寸法に非常に近い。特定の実施形態では、光学ブロック500と光学構造体400’との整列はまた、面512a、512bのいずれか又は両方に対して傾斜することに加えて、内面42が光学構造体400’に対して角度を付けて傾斜するように、インターフェース面404に対して面512bをねじること又は回転させることを含むことができる。図面において、そのような傾斜角及び傾斜角度は、xy平面に対して2つの角度で傾斜している内面42に対応する。
【0091】
図13に例示するように、光学構造体600を形成した後、光学構造体600は、1つ以上の複合LOEを抽出するために、所定の間隔で、2つ以上の好ましくは平行な切断面602に沿って切断される(切り出される)。切断面602は、好ましくは、光学ブロック200を形成するLOE20の主外面24a、24bに対して平行である。最も好ましくは、連続した切断面602は、連続したLOE20の表面24aと表面24bとの間に位置し、特に、連続したLOE20の表面24aと表面24bとの間に形成された接合領域に位置する。例えば、切断面602のうちの第1の切断面602-1は、LOE20のうちの第1のLOE20-1の第2の表面24b-1と、第1のLOE20-1に隣接し、第1のLOE20-1に接合されているLOE20のうちの第2のLOE20-2の第1の表面24a-2との間の接合領域の間を通過し、第1の切断面602-1に隣接する切断面602のうちの第2の切断面602-2は、第2のLOE20-2の第2の表面24b-2と第2のLOE20-2に隣接し、第2のLOE20-2に接合されているLOE20のうちの第3のLOE20-3との間の接合領域の間を通過する。本明細書では、接合領域(連続したLOE20の表面24a、24bの間に形成される)は、切断面602の配置のためのガイドを提供することができることに留意されたい。ほぼ平行であるが、完全に平行ではない切り出された複合LOEの連続した切断面602に沿って切断することによって形成される2つの主面をもたらす切断面の平行性からのわずかな偏差は、2つの主面に沿って複合LOEを研磨することによって修正することができることに更に留意されたい。
【0092】
図14A図14Cを更に参照すると、切断面602に沿って切断した後に光学構造体600から切り出された1つの複合LOE700が示されている。複合LOE700は、第1の対の面712a、712b(面412a、412bの一部を含み、平行面であってもなくてもよい)、連続した切断面602に沿って光学構造体600を切断することによって形成される第2の対の平行面714a、714b(主面)(好ましくは、LOE20のうちの1つの表面24a、24bによって部分的に形成される)、及び第3の対の面716a、716b(面416a、416bの一部を含み、平行面であってもなくてもよい)を含む。最も顕著なことに、複合LOE700は、(第1のLOE領域710内の)第1の配向を有し、また、面714a、714bに対して斜めに傾斜してもよく、又は面714a、714bに対して直交してもよい第1の複数のファセット18と、(第2のLOE領域720内の)面714a、714bに対して斜めに傾斜しており、ファセット18の配向に対して非平行な配向を有する第2の複数のファセット28と、第1のLOE領域と第2のLOE領域との間の領域730内に位置し、面714a、714bに対して平行であり、ファセット18、28の配向に対して非平行である少なくとも1つのファセット38とを有する。複合LOE700はまた、面512a、514a’、514b’、516a、516bによって境界付けされた結合領域750内に位置し、ファセット18、28、38の配向に対して非平行な配向を有する(すなわち、反射性内面42は、ファセット18、28、38に対して非平行である)(高い)反射性内面42(結合反射器とも称される)を含む。面514a’、514b’は、相互に平行な面であり、面714a、714bの一部を形成する。光学ブロック500の面512b(又はブロック500’の面512b’、又はブロック580/590の面582)が、インターフェース面404に対してねじれ又は回転される実施形態では、反射面42は、導波路軸に対して2軸を中心に傾斜される(これは、図面において任意にラベル付けされたxyz座標系において、x軸及びy軸に対して測定された傾斜角度であり得る)。
【0093】
明らかであるべきであるように、図1A図2Bに例示される複合LOEとは異なり、複合LOE700は、図8A図12Bを参照して上記で説明された切断及び接合ステップに起因して、二次元平面内に矩形断面を有さない(図14Bに示されるxy平面内でほぼ顕著である)。
【0094】
複合LOE700を切り出した後、所望の厚さ(図面で任意にラベル付けされたxyz座標系のz軸に沿って測定される)を有する最終的な複合LOEを形成するため、かつ表面714aと表面714bと(任意選択のファセット38と)の間の平行性を確保するために、複合LOEの各々を外面714a、714b上で研磨することができる。図15は、研磨後の面714a、714bに対応する平行面714a’、714b’を有する、結果として生じる研磨複合LOEの一図を示す。
【0095】
本明細書に開示される実施形態による作製プロセスを使用して生成される複合LOEは、従来の作製方法を使用して生成される複合LOEよりもいくつかの利点を提供する。第1に、光学ブロック400の指定された領域における切断面402の位置(図8A及び図8B)は、複合LOE700のより美的な全体設計を提示する領域における結合反射器42の配置に対応する。加えて、切断面402の斜角及び切断面504の斜角(図10D)によって決定される結合反射器42の空間的な位置決めは、コリメートされた画像光を生成する画像プロジェクタの空間的な配向を決定する。開示された実施形態では、結合反射器42の空間的配向は、結合領域750又はその近くの面714b’の一部分と関連して、複合LOEの下方の画像プロジェクタの空間的位置決めに対応するように設計することができ、それによって、画像プロジェクタの美的配置を提供し、複合LOE及び画像プロジェクタから形成された光学システムの全体的なフォームファクタを低減し、これは、ヘッドマウントディスプレイの一部として、及び眼鏡フォームファクタの一部として特定の非限定的な実装態様で実装することができる。更に、原材料の無駄の削減と、開示された作製プロセスによって可能になるような単一の光学構造体600から多数の複合LOEを切り出すことができるという事実は、複合LOEを生成するために使用される従来の作製方法と比較して低い製造コストを維持しながら、複合LOEの大規模な生成を容易にする。
【0096】
述べたように、開示された実施形態による複合LOEは、反射性内面42によって複合LOEに結合することができるコリメートされた画像光を生成する画像プロジェクタに取り付けられるか、又はそうでなければ結合することができる。好ましい実施形態では、結合反射器は、複合LOEの下方の画像プロジェクタの空間的位置決めに対応するように設計されている。機能的及び美的な理由の両方から、中心視野主光線に対応するコリメートされた画像光線は、画像プロジェクタからの複合LOEへの入力(すなわち、反射性内面42からの結合を介して第1のLOE領域に入力)において、及び観察者の眼への複合LOEの出力(すなわち、ファセット28を介した第2のLOE領域からの出力)においての両方で、複合LOEに対してほぼ垂直な角度(最大約20°)を生成することが典型的には望ましい。したがって、反射性内面42及びファセット28は、同様の仰角を有することが好ましい。言い換えれば、面512a、512bに対して測定された反射性内面42の斜角は、面714a’、714b’に対して測定された(又は、複合LOEを形成する構成要素LOE20の面24a、24bに対して同等に測定された)ファセット28の斜角にほぼ等しいことが多い。
【0097】
多くの場合、反射性内面42の一部分のみが、画像プロジェクタからの光を複合LOEに結合する有用なアクティブ領域を提供する一方、反射性内面42の残りの部分は、任意の光を複合LOEに結合しないか、又はゴースト画像を生じさせる複合LOEの主面で望ましくない反射をもたらす角度で光を結合するかのいずれかである。加えて、反射性内面42を生成するためのコーティングされたプレート502(図10D)を形成するために使用される反射性コーティングは、典型的には、高いコストを有し、したがって、内面42の任意の未使用(すなわち、「非アクティブ」)領域の減少は、製造コストを削減することができる。したがって、望ましくない反射を防止又は低減することによって製造コストを低減し、ゴースト画像を軽減するために、反射性内面42のサイズをアクティブ領域に制限し、残りの領域をより安価な不活性材料(ガラス、プラスチック、又は金属など)で満たすことが有利であり得る。
【0098】
図16A図18Bを更に参照すると、以下の段落は、例えば、ガラス、プラスチック、又は金属などの不活性材料の1つ以上のブロック800、900と一緒に接合された、縮小サイズの光学ブロック500’から縮小サイズの反射性内面42が生成される実施形態を説明する。ブロック800、900(本明細書では「不活性ブロック」と同義的に称される)を形成するために使用される材料は、同じであるか、又は異なり得る。例えば、ブロック800、900の両方をガラスから形成することができ、又はブロックのうちの一方をガラスから形成し、他方をプラスチックから形成することができる。光学ブロック500’は、(図面で任意にラベル付けされたxyz座標系では、y軸に沿って測定される)光学ブロック500’の長さが、光学ブロック500の長さと比較して減少し、それによって、内面42のサイズを有用なアクティブ領域のみに制限するという点で、構造が光学ブロック500と同様である。光学ブロック500’、500の構造の類似性のために、同様の参照番号は、同様の構成要素を識別するために使用され、光学ブロック500’の参照番号にアポストロフィー(「’」)が付されている。
【0099】
不活性ブロック800は、3つの対の面(主外面)、すなわち、第1の対の好ましくは平行面812a、812b、第2の対の面814a、814b(平行面であってもなくてもよい)、及び第3の対の面816a、816b(平行面であってもなくてもよい)を有する。光学ブロック500’は、不活性ブロック800によってサイズが制限され、したがって、不活性ブロック800は、ゴースト低減要素として機能すると理解され得、これは、内面42のサイズを有用なアクティブ領域のみに制限する。特定の実施形態では、ブロック800は、矩形立方体である。
【0100】
不活性ブロック900はまた、3つの対の平行面(主外面)、すなわち、第1の対の好ましくは平行面912a、912b、第2の対の面914a、914b(平行面であってもなくてもよい)、及び第3の対の面916a、916b(平行面であってもなくてもよい)を有する。特定の実施形態では、ブロック900は、矩形立方体である。考察されるように、ブロック900は、任意選択であるが、光学ブロック500’に構造的補強及び支持を提供するために有利に使用され得る。
【0101】
接合することは、好ましくは、光学ブロック500’及びブロック800が最初に一緒に接合されて複合ブロック580を形成する段階で行われる。ブロック500’、800は、一緒に接合される前に適切に整列される。図16A及び図16Bに示される座標系を参照すると、ブロック500’、800の整列(ブロック500’、800の各々が矩形立方体として構成される場合)は、以下のように理解され得る:面512a’、812aは、yz平面に対して平行な平面内にあり、好ましくは共平面であり、面512b’、812bは、yz平面に対して平行な平面内にあり、好ましくは共平面であり、面514a’、814aは、xy平面に対して平行な平面内にあり、好ましくは共平面であり、面514b’、814bは、xy平面に対して平行な平面内にあり、好ましくは共平面であり、面516b’、816aは、xz平面に対して平行な平面内に整列され、一致する。
【0102】
ブロック500’、800は、図16A及び図16Bを参照して説明される整列を維持しながら、面516b’が面816aに連結されるように、複合ブロック580を形成するために一緒に接合される。ブロック580は、図17A及び図17Bに示され、面512a’、812a及び512b’、812bからそれぞれ形成された第1の対の好ましくは平行な面582a、582b、第2の対の面514a’、814a及び514b’、814bからそれぞれ形成された面584a、584b(平行面であってもなくてもよい)、及び第3の対の面516a’、816b(平行面であってもなくてもよい)を有する。内面42は、ブロック580の第1の領域にあり、面582a、582bに対して斜めに傾斜している。
【0103】
特定の実施形態では、次いで、ブロック580、900は、図18A及び図18Bに例示されるように、一緒に接合されて、複合ブロック590を形成することができる。ブロック580、900は、一緒に接合される前に適切に整列される。図17A及び図17Bに示される座標系を参照すると、ブロック580’、900の整列(ブロック580’、900の各々が矩形立方体として構成される場合)は、以下のように理解され得る:面516a’、916aは、xz平面に対して平行な平面内にあり、好ましくは共平面であり、面516b’、916bは、xz平面に対して平行な平面内にあり、好ましくは共平面であり、面584a’、914aは、xy平面に対して平行な平面内にあり、好ましくは共平面であり、面584b’、914bは、xy平面に対して平行な平面内にあり、好ましくは共平面であり、面582a、912bは、yz平面に対して平行な平面内に整列され、一致する。
【0104】
ブロック580’、900は、図17A及び図17Bを参照して説明される整列を維持しながら、面912b’が面582aに連結されるように、複合ブロック590を形成するために一緒に接合される。ブロック590は、図18A及び図18Bに示され、それぞれ、第1の対の平行な面912a、582b、面914a、584a及び914b、584bから形成された第2の対の面594a、594b(平行面であってもなくてもよい)、及びそれぞれ、面916a、586a、及び916b、586bから形成された第3の対の面596a、596b(平行面であってもなくてもよい)を有する。
【0105】
次いで、ブロック590は、図11A図12Bを参照して説明したようなものと同様に、光学ブロック500の代わりに、光学構造体400’と整列させ、一緒に接合することができる。ブロック500の代わりにブロック590を使用する場合、ブロック590を光学構造体400’と一緒に接合することは、図19A及び図19Bに示されるように、面582bがインターフェース面404に連結されるようにしたものである。結果として、インターフェース面404の一部分のみが、(面582bの一部を形成する)面512b’に連結される。これは、面512bの全体がインターフェース面404の全体に連結されている、図12A及び12Bに例示された実施形態とは対照的である。次いで、ブロック590と光学構造体400’とを一緒に接合した結果として形成された光学構造体は、図13を参照して説明したものと同様に、1つ以上の複合LOEを抽出するために、平行切断面によって区切られた所定の間隔で切り出され得る。
【0106】
特定の実施形態では、不活性ブロック900は、光学ブロック500に構造的補強及び支持を提供するために、不活性ブロック800なしで接合することができる。例えば、一実施形態では、不活性ブロック900及び光学ブロック500は、面912bが光学ブロック500の面512aに連結されるように、中間ブロックを形成するために一緒に接合される。そのような実施形態では、不活性ブロック900及び光学ブロック500は、一緒に接合する前に適切に整列される。
【0107】
別の同様の実施形態では、不活性ブロック900及び光学ブロック500’は、存在ブロック800なしで一緒に接合される。そのような実施形態では、接合することは、面912bが光学ブロック500’の面512a’に連結されるようにするものである。そのような実施形態では、不活性ブロック900及び光学ブロック500’は、一緒に接合する前に適切に整列される。任意選択的に、不活性ブロック900のサイズは、光学ブロック500’のサイズに一致するように縮小することができる。
【0108】
特定の実施形態では、図15に例示される複合LOEなどの切り出された複合LOEの研磨面714a’、714b’のうちのいずれか又は両方に透明カバープレートを提供することが有利であり得る。特定の実施形態では、そのような透明カバープレートは、表面714a’、714b’に直接提供され得る(すなわち、切り出された複合LOEが研磨された後)。
【0109】
他の実施形態では、透明カバープレートは、図20A及び図20Bに示されるように、光学ブロック200の生成中に、LOE20間にスペーサプレートとして提供することができる。最初に図20Aを見ると、LOE20及び透明カバープレート220の整列配置220が例示されており、LOE20及びカバープレート230は、LOE20の平行面24a、24bに対して垂直な配置220の長さに沿って交互に配置されている(ここで、長さはz軸に沿っている)。各カバープレート230は、一対の平行な外面231a、231bを有する。カバープレート230及びLOE20は、図20Bに示されるように、一緒に接合されて、接合スタック200’(光学ブロック200’とも称される)を形成する。接合することは、隣接するカバープレート230の面231b、24aとLOE20とが連結されるように、かつ隣接するカバープレート230の面231a、24bとLOE20とが連結されるようにするものである。
【0110】
スタック200’は、概して、図3Aのスタック200と構造が同様であり(すなわち、スタック200’は、3つの対の平行面を有し、複数の接合されたLOEから形成される)、同様の参照符号は、同様の要素を示すために使用される。スタック200と200’との間の1つの顕著な違いは、スタック200’が、LOE20及びカバープレート230の接合スタックであり、その中で、LOE20及びカバープレート230が、面214a、214bに対して垂直である(及び面212a、212bに対して平行である)スタック200’の長さに沿って交互に配置されていることである。これらの透明カバープレート230は、連続するLOE間の間隔を提供するため、透明スペーサプレートとも称される。
【0111】
間にスペーサプレート230が設けられたLOE20を有する光学ブロック200’が提供される実施形態では、光学ブロック300を形成する際に使用されるコーティングされたプレート302の厚さは、光学ブロック200’の全体的な厚さを考慮して調整されるべきであり、光学ブロック200’、300の整列の結果として、光学ブロック200’、300が、適切な整列で一緒に接合されるように、各ファセット38が、関連したLOE20の主面24aと主面24bとの間の中間にある平面に位置する。加えて、光学ブロック200の代わりに光学ブロック200’を用いるときに複合LOEを切り出す切断ステップを実行するとき、連続する切断面は、図21に例示されるように、それらの間にLOE20のうちの1つを有する連続するスペーサプレート230を通過し、好ましくは、スペーサプレート230の中心をほぼ通過する。
【0112】
2つの透明カバープレート232、234を有する切り出された複合LOE700の例を図22に例示する。カバープレート232、234は、切断面602のうちの2つに沿って切り出されたスタック200’内のカバープレート230のうちの2つから形成される。カバープレート232、234は、カバープレート232の面231bがLOE20の面24aに連結され、カバープレート234の面231aがLOE20の面24bに連結されるように、LOE20に接合される。カバープレート232の面233a(カバープレート232の面231bと反対側の面)、及びカバープレート234の面233b(カバープレート234の面231aと反対側の面)は、それぞれ、複合LOE700の主外面714a、714bの一部を形成する。次いで、図22の複合LOEの表面714a、714bは、図15を参照して上述したものと同様に研磨することができ、所望の厚さを有する最終的な複合LOEを実現し、面714aと面714bとの間の平行性を確保する。
【0113】
本明細書で説明される実施形態は、結合反射器42が最終複合LOE製品の下方の画像プロジェクタの空間的位置決めに対応するように、光学ブロック500(又は500’)を光学構造体400’に接合することに関するものであったが、画像プロジェクタの異なる空間的位置決めに対応する他の実施形態も可能である。例えば、光学ブロック500は、内面42が、図10A図10B図11A、及び図12Aに示されるように、下向きではなく上向きに傾斜するように、(例えば、面514a、514bの位置を交換することによって)反転させることができる。そのような構成は、最終的な複合LOE製品の上方に画像プロジェクタを展開することを可能にする。
【0114】
図面には例示されていないが、最終的な複合LOE生成物の追加の結合ジオメトリを提供するために、複合LOEを切り出す前に、不活性ブロック800及び/又は900の有無にかかわらず、プリズムなどの追加の光学構成要素を光学ブロック500(若しくは500’)と光学的に結合又は接合することができる。代替的に、加えて、プリズムなどの1つ以上の追加の光学構成要素は、結合領域750において結合反射器42と光学的に結合又は接合され得る。
【0115】
本開示は、様々な光学ブロック及び光学ブロックのサブ構成要素を生成するために、光学材料が切断面に沿って切断される様々な切断ステップを説明した。特定の実施形態では、これらの切断ステップの結果得られる表面のいくつか又は全てを、接合プロセスの前に研磨することができることに留意されたい。例えば、光学ブロック100、200、300の連結された面は、光学ブロック100、200、300を一緒に接合する前に研磨することができる。加えて、光学ブロック200を形成するために使用されるLOEの主面は、LOEの接合スタック(光学ブロック200)を形成する前に研磨することができる。更に、インターフェース面404と、光学ブロック500の連結面とは、光学ブロック400、500を一緒に接合する前に研磨することができる。
【0116】
本明細書に記載された様々なブロック及び構造体の整列は、好適な光学整列技術/方法を実行する任意の好適な光学的整列装置/デバイス/ツールを使用して実行することができる。そのような好適な光学的整列装置/デバイス/ツールは、例えば、1つ以上のコンピュータ化された制御デバイス、1つ以上のコンピュータ化された処理デバイス、例えば1つ以上の光源を有する1つ以上の光学サブシステム、1つ以上の光検出器/センサ、1つ以上の光学部品(例えば、1つ以上のレンズ、折り畳み式光学部品など)、オートコリメータなどを含むことができる。本明細書に記載される様々なブロック及び構造体を整列するために使用可能な好適な光学的整列装置/デバイス/ツール/方法の非限定的な例の詳細は、例えば、国際特許出願第PCT/IL2021/051377号及び国際特許出願第PCT/IL2021/051378号を含む、Lumus Ltd.(イスラエル)による様々な刊行物に見出すことができ、これらは本出願の出願日時点で非公開であり、従来技術を構成するものではない。
【0117】
本明細書に記載された光学ブロック及び光学構造体の切断又は切り出しは、当業者によって理解されるべきであるように、任意の好適な切断装置/デバイス/ツールによって実行することができる。本明細書に記載された光学ブロック及び光学構造体(複合LOEを含む)の面及び表面の研磨は、当業者によって理解されるべきであるように、任意の好適な研磨装置/デバイス/ツールによって実行することができる。
【0118】
ここまで説明された実施形態は、所定の方向への光の偏向に対応するために、所定の配向にファセットの2つ又は3つのセットをそれぞれ担持する2つ又は3つの光学ブロックを一緒に接合することに関するものであったが、本明細書では、所定の配向にファセット又は光学リターダ(1つ以上のウェーブプレートなど)の1つ以上の追加のセットを担持する1つ以上の追加の光学ブロックが、前述の光学ブロックに接合される他の実施形態が企図される。本発明の範囲は、前述の光学ブロックの任意の特定の数に限定されるべきではない。
【0119】
本開示の様々な実施形態の説明は、例示の目的で提示されてきたが、網羅的であることも、開示される実施形態に限定されることも意図されていない。記載された実施形態の範囲及び趣旨から逸脱することなく、多くの修正及び変形が、当業者には明らかであろう。本明細書で使用される用語は、実施形態の原理、市場で見出される技術に対する実用的な応用若しくは技術的な改善を最良に説明するために、又は当業者が本明細書に開示される実施形態を理解することを可能にするために選択された。
【0120】
本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈が明らかに他のことを指示しない限り、複数の参照を含む。
【0121】
「例示的」という言葉は、本明細書では、「例、実例、又は例示の役割を果たす」ことを意味するために使用される。「例示的」として記載される任意の実施形態は、必ずしも他の実施形態よりも好ましい若しくは有利であると解釈されるべきではなく、及び/又は他の実施形態からの特徴の組み込みを除外するものではない。
【0122】
明確にするために、別個の実施形態の文脈で記載される本発明の特定の特徴はまた、単一の実施形態で組み合わせて提供され得ることが理解される。逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈で記載される本発明の様々な特徴はまた、別個に、若しくは任意の好適な部分的組み合わせで、又は本発明の他の任意の記載された実施形態で好適であるとして提供され得る。様々な実施形態の文脈で記載される特定の特徴は、実施形態がそれらの要素なしでは動作しない場合を除いて、それらの実施形態の不可欠な特徴とみなされるべきではない。
【0123】
添付の特許請求の範囲が多重の依存関係なしに起草されている程度まで、これは、このような複数の依存関係を許可しない法域の正式な要件に対応するためにのみ行われている。特許請求の範囲を多重依存にすることによって暗示されるであろう特徴の全ての可能な組み合わせが明示的に想定されており、本発明の一部とみなされるべきであることに留意されたい。
【0124】
本発明は、その特定の実施形態と併せて記載されてきたが、多くの代替、修正、及び変形が当業者には明らかであろうことは明白である。したがって、添付の特許請求の範囲の趣旨及び広い範囲内に収まる全てのそのような代替、修正、及び変形を包含することが意図されている。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図10D
図11A
図11B
図12A
図12B
図13
図14A
図14B
図14C
図15
図16A
図16B
図17A
図17B
図18A
図18B
図19A
図19B
図20A
図20B
図21
図22
【国際調査報告】