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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-10
(54)【発明の名称】手術位置決めシステム
(51)【国際特許分類】
   A61G 13/08 20060101AFI20240903BHJP
   A61G 13/04 20060101ALI20240903BHJP
   A61B 50/10 20160101ALI20240903BHJP
【FI】
A61G13/08
A61G13/04
A61B50/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024512101
(86)(22)【出願日】2022-08-15
(85)【翻訳文提出日】2024-04-17
(86)【国際出願番号】 US2022074967
(87)【国際公開番号】W WO2023028429
(87)【国際公開日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】63/236,036
(32)【優先日】2021-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508296440
【氏名又は名称】ニューヴェイジヴ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【弁理士】
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】アンダーソン,ブラッドリー エス.
(72)【発明者】
【氏名】ハーガン,ステファニー
(72)【発明者】
【氏名】ヤム,デイヴィッド
【テーマコード(参考)】
4C341
【Fターム(参考)】
4C341MM04
4C341MN02
4C341MP02
4C341MP03
4C341MP08
4C341MQ02
4C341MR01
4C341MR11
4C341MS13
(57)【要約】
いわゆるジャクソン台のようなフレーム付き手術台上に患者を保持するための患者支持ボードアセンブリ。患者支持ボードアセンブリは、ベッドフレームに固定された下部ボードと、下部ボードに移動可能に固定された上部ボードとを有する。上部ボードは、下部ボードに対して回転、摺動、又は傾斜することができる。上部ボードは、それに固定された1つ以上の患者支持体を有するように適合される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベッドフレーム長さを有するベッドフレームと、前記ベッドフレームに対して長さ方向に延在する少なくとも1つのベッドフレームビームとを有する、オープンフレーム手術台と共に使用するための患者支持ボードアセンブリであって、
下部ボード全長と、下部ボード全幅と、下部ボード全厚と、下部ボード上面と、下部ボード底面と、を含む下部ボードであって、前記下部ボード底面が前記ベッドフレームビームの上面に面している状態で、前記下部ボードが、前記ベッドフレームの幅を少なくとも部分的に横切って延在する位置で前記少なくとも1つのベッドフレームビームに解放可能に固定されるように適合される、下部ボードと、
上部ボード底面上又は上部ボード底面上方に位置する上部ボードであって、前記上部ボードが、上部ボード全長と、上部ボード全幅と、上部ボード全厚と、上部ボード上面と、上部ボード底面と、を含み、前記上部ボードが前記下部ボードに対して移動可能であるように、前記上部ボード底面が前記下部ボード上面に面する状態で、前記上部ボードが前記下部ボードに移動可能に固定される、上部ボードと、を含む、
患者支持ボードアセンブリ。
【請求項2】
前記上部ボードが、前記下部ボード上面によって画定される平面に平行な移動平面内で前記下部ボードに対して前記上部ボードを移動させることができるように、前記上部ボード底面が前記下部ボード上面に面する状態で、前記上部ボード底面が前記下部ボードに移動可能に固定される、請求項1に記載の患者支持ボードアセンブリ。
【請求項3】
前記上部ボードが前記移動平面において前記下部ボードに対して回転することができるように、前記上部ボード底面が前記下部ボード上面に面している状態で、前記上部ボードが前記下部ボードに回転可能に固定される、請求項2に記載の患者支持ボードアセンブリ。
【請求項4】
前記上部ボードが前記移動平面において前記下部ボードに対して摺動可能に変位することができるように、前記上部ボード底面が、前記下部ボード上面に面している状態で、前記上部ボードが前記下部ボードに摺動可能に固定されている、請求項2に記載の患者支持ボードアセンブリ。
【請求項5】
前記上部ボードは、前記下部ボードに対して傾斜して変位することができるように、前記上部ボード底面が前記下部ボード上面に面する状態で、前記上部ボード底面が前記下部ボードに傾斜して固定されている、請求項1に記載の患者支持ボードアセンブリ。
【請求項6】
前記上部ボードが、その中に複数の上部ボードペグ孔を含み、前記上部ボードペグ孔の各々が、ペグを摺動可能に受け入れるように適合される、請求項1に記載の患者支持ボードアセンブリ。
【請求項7】
前記上部ボードペグ孔のうちの1つ以上に挿入される1つ以上のペグ、
を更に含む、請求項6に記載の患者支持ボードアセンブリ。
【請求項8】
前記下部ボードが、その中に複数の下部ボードペグ孔を含み、前記下部ボードペグ孔の各々が、ペグを摺動可能に受け入れるように適合される、請求項1に記載の患者支持ボードアセンブリ。
【請求項9】
前記下部ボードペグ孔のうちの1つ以上に挿入される1つ以上のペグ、
を更に含む、請求項8に記載の患者支持ボードアセンブリ。
【請求項10】
前記上部ボードが、その中に複数の上部ボードペグ孔を含み、前記下部ボードが、その中に複数の下部ボードペグ孔を含み、前記上部ボードペグ孔及び下部ボードペグ孔の各々が、ペグを摺動可能に受け入れるように適合される、請求項1に記載の患者支持ボードアセンブリ。
【請求項11】
少なくとも部分的に上部ボードペグ孔内に配置され、同時に少なくとも部分的に下部ボードペグ孔内に配置された少なくとも1つのペグ、
を更に含む、請求項10に記載の患者支持ボードアセンブリ。
【請求項12】
手術台であって、
台ベッドフレームであって、前記台ベッドフレームに対して長さ方向に延在する少なくとも1つのベッドフレームビームを備える、台ベッドフレームと、
第1の患者支持ボードアセンブリであって、前記第1の患者支持ボードアセンブリが、請求項1~11のいずれか一項に記載の患者支持ボードアセンブリを備え、前記第1の患者支持ボードアセンブリが、前記少なくとも1つのベッドフレームビームの長さに沿った第1の位置で前記少なくとも1つのベッドフレームビームに固定される、第1の患者支持ボードアセンブリと、を含む、
手術台。
【請求項13】
第2の患者支持ボードアセンブリを更に含み、前記第2の患者支持ボードアセンブリが、前記患者支持ボードアセンブリを含み、前記第2の患者支持ボードアセンブリが、前記少なくとも1つのベッドフレームビームの長さに沿った第2の位置で前記少なくとも1つのベッドフレームビームに固定される、請求項12に記載の手術台。
【請求項14】
前記上部ボードが前記下部ボードに対して前記上部ボードの全長に沿って摺動することができるように、前記上部ボードが前記下部ボードに回転可能かつ摺動可能に固定される、請求項12に記載の手術台。
【請求項15】
前記上部ボードを前記下部ボードに対して所望の回転及び摺動位置に選択的に保持するように適合されたロックを更に含む、請求項14に記載の手術台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照)
本出願は、2021年8月23日に出願された米国仮特許出願第63/236036号の優先権を主張するものであり、この仮特許出願は、本明細書に完全に記載されているかのように参照により組み込まれる。
【0002】
(技術分野)
本開示は、患者に手術を行うためのデバイス、システム、及び方法に関する。特定の実施形態は、手術台に患者を固定及び支持するための方法及び装置を含む。
【背景技術】
【0003】
ヒトの脊椎は、複数の構成要素(例えば、椎体、椎間板、後部骨構造)から構成され、これらは、集合的に脊髄を保護し、屈曲(前方への屈曲)、伸展(後方への屈曲)、側方への屈曲(左右への屈曲)、及び回転(ねじれ)の正常な運動を可能にする。これらの正常な生理学的運動は、限定されないが、椎間板変性、外傷、及び変形(例えば、脊柱側弯症)を含む、任意の数の状態が存在するとき、妨害及び/又は有痛性であり得る。状態に応じて、罹患領域における脊椎の正常な生理学的機能を回復するために、外科的介入が必要とされる場合がある。
【0004】
患者が手術台に載置された状態で、医療従事者は、矢状面、冠状面、及び/又は軸平面内で患者の相対的回転を達成するために、手術台を傾斜させることなどによって、手術前、手術中、又は手術後に患者の位置を修正したい場合がある。しかし、このような台の動きは、患者を台に対して転がしたり、他の方法で動かしたりすることがある。この問題に対処しようとする様々な方法及び装置が知られており、それらには、ストラップ、ラップ/テープ、ブレーシング、及び患者の一部(例えば、腰、肩など)を所望の位置に保持しようとする他の要素が含まれる。
【発明の概要】
【0005】
本開示は、脊椎手術などの治療処置中に患者を所望の位置に維持するためのシステム、デバイス、及び方法に関する。
【0006】
一実施形態では、手術台は、それに固定され、矢状面、冠状面、及び/又は軸平面内で患者の回転を達成するように台が傾斜される場合など、台が移動させられると、台上の所望の位置(例えば、仰臥位、腹臥位、側臥位)に患者を保持するように適合される、1つ以上のボード状構造を有する。ボード状構造体は、台の長さにわたって延びてもよい(更には台の長さを画定してもよい)レール(本明細書及び当該技術分野ではビームとも呼ばれる)などを介して、台に取り外し可能に固定されてもよい。そのようなレール(別名ビーム)の例は、いわゆる「ジャクソン台」のレールである。ボード/ボードアセンブリは、ボード/ボードアセンブリをレールに固定するためのロック機構を含むことができる。ロックアセンブリは、ユーザがボード/ボードアセンブリをレールから取り外し、ボード/ボードアセンブリがレールに沿って摺動することを可能にしながら、ボード/ボードアセンブリの横向きの取り外しを防止すること、及び/又は、ボード/ボードアセンブリがレールに沿って摺動することを防止するように、ボード/ボードアセンブリをレールにロックすることを可能にするように適合され得る。ロックのいくつか又は全ての要素は、撮像システムからの撮像を改善するために、放射線透過性であることなどによって、撮像システムに対して実質的に透明/半透明であってもよい。
【0007】
ボードは、その表面上にパッドなどの患者支持体を含むことができる。患者支持体は、患者の身体の部分に適合し、支持し、緩衝するように適合され得る。患者支持体は、患者を台上の所望の位置に保持するための台及び/又はボードアセンブリの保持能力を向上させるように機能することができる。患者支持体は、ボードに恒久的に固定されてもよい。患者支持体は、ユーザによる容易な取り外し及び/又は取り付けのために、ボードに取り外し可能に固定されてもよい。異なるサイズ及び形状(例えば、異なる長さ、幅、厚さ、形状)並びに堅さの患者支持体が、ユーザがボードから選択し、ボードに取り外し可能に適用するために提供されてもよい。
【0008】
ボードは、その上面及び/又は底面に1つ以上のペグ孔を有してもよい。ペグ孔のうちの1つ以上は、ボードを完全に貫通してもよく、又はボードを部分的にのみ貫通してもよい。ペグ孔は、ペグ孔に摺動可能に(及び/又は取外し可能に)挿入されるように適合された1つ以上のペグ及び/又は他のデバイスを摺動可能に受け入れるように適合され得る。ペグ孔及び/又はペグは、患者支持体、カバー、取り付け/保持デバイス(手術アーム及びカメラのための取り付けデバイスなど)などの1つ以上のアクセサリをボードに固定するために使用されてもよい。個々のアクセサリは、ペグ孔に取り外し可能に摺動されるように適合されたペグを備えてもよく、アクセサリペグをペグ孔に保持し、それによってアクセサリをベッドに保持するロック機構を含んでもよいことに留意されたい。ボードに固定されると、アクセサリは、ボードアセンブリ及び/又は台の上方、上、下、側部、又は任意の他の所望の位置に配置され得る。
【0009】
一実施形態の手術台は、手術台に対して長さ方向に延在する1つ以上のビームから形成されたオープンフレームを有してもよい。
【0010】
実施形態は、患者に手術を施す方法を含む。そのような方法は、上記及び本出願の他の場所に開示されるものなどの手術台を提供することを含んでもよく、そのような方法は、以下のうちの1つ以上又は全ての任意の組み合わせを含んでもよい:台ベッド上の患者を所望の位置に配置すること、上部ボード及び下部ボードのうち少なくとも一つを移動させること、患者支持体を位置決めすること、患者に対する所望の処置のために患者の適切な位置決めを確認すること、及び患者に対する所望の処置を行うこと。上部ボード又は下部ボードのうちの少なくとも1つを移動させることは、患者を台ベッド上の所望の位置に位置付ける前、間、又は後に行われてもよい。
【0011】
実施形態の方法は、患者の脊椎を治療するための方法であってもよく、患者に対する所望の処置のために患者の適切な位置付けを確認することは、患者の適切な脊椎整列を確認することを伴ってもよい。システムは、台ベッドに対して様々な選択された位置に選択的に再配置されるように適合されてもよく、方法は、患者に対する所望の処置のために患者の適切な位置決めを達成するために、台上の患者の位置決めに応答して台ベッドに対して上部ボード又は下部ボードの少なくとも1つを再配置することを更に含んでもよい。
【0012】
実施形態は、患者が側臥位、腹臥位又は仰臥位にある場合など、患者に手術を行うためのシステムを含むことができる。そのようなシステムは、上記及び本出願の他の場所に開示されるものなどの手術台を含んでもよく、そのようなシステムは、患者の解剖学的構造の1つ以上の部分のリアルタイム表示を提供するための撮像システムと、1つ以上の患者機能を監視するための監視システムとのうちの1つ以上又は全ての任意の組み合わせを含んでもよい。撮像システムは、X線透視システムなどのX線システムを含むことができる。そのようなシステムは、Cアーム要素を含んでもよい。手術台は、患者が台の上にいるときに患者の解剖学的構造の1つ以上の部分を撮像するために、Cアーム要素が障害なく台の実質的な長さにわたってかつそれに沿って移動することができるように、台フレームの周りにCアーム要素を受け入れるように適合され得る。台の1つ以上の部分は、撮像システムからの撮像を改善するために、放射線透過性であることなどによって、撮像システムに対して実質的に透明/半透明であってもよい。
【0013】
本主題の他の目的、特徴、及び利点は、以下の説明を考慮することから明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】患者を治療するためのシステムの上面図である。
【0015】
図2A】本技術の実施形態による、ボードアセンブリを伴う手術台の側面図及び上面図である。
図2B】本技術の実施形態による、ボードアセンブリを伴う手術台の側面図及び上面図である。
【0016】
図3A】それぞれ、本技術の実施形態によるボードアセンブリの上面図、底面図、端面図、及び側面図を示す。
図3B】それぞれ、本技術の実施形態によるボードアセンブリの上面図、底面図、端面図、及び側面図を示す。
図3C】それぞれ、本技術の実施形態によるボードアセンブリの上面図、底面図、端面図、及び側面図を示す。
図3D】それぞれ、本技術の実施形態によるボードアセンブリの上面図、底面図、端面図、及び側面図を示す。
【0017】
図3E図3A図3Dのアセンブリの上部ボードの上面図を示す。
【0018】
図3F図3A図3Dのボードアセンブリの下部ボードの上面図及び底面図である。
図3G図3A図3Dのボードアセンブリの下部ボードの上面図及び底面図である。
【0019】
図3H図3A図3Dのボードアセンブリのハブロッドの斜視図、上面図、及び側面図を示す。
図3I図3A図3Dのボードアセンブリのハブロッドの斜視図、上面図、及び側面図を示す。
図3J図3A図3Dのボードアセンブリのハブロッドの斜視図、上面図、及び側面図を示す。
【0020】
図3K図3A図3Dのボードアセンブリのハブ部分の拡大側面図(断面図)を示す。
【0021】
図4A】本技術の実施形態によるボード対ボードロックの側面図を示す。
図4B】本技術の実施形態によるボード対ボードロックの側面図を示す。
【0022】
図4C】本技術の実施形態によるボードアセンブリの側面図(断面)を示す。
図4D】本技術の実施形態によるボードアセンブリの側面図(断面)を示す。
図4E】本技術の実施形態によるボードアセンブリの側面図(断面)を示す。
図4F】本技術の実施形態によるボードアセンブリの側面図(断面)を示す。
【0023】
図5A】本技術の実施形態によるボードの上面図を示す。
図5B】本技術の実施形態によるボードの上面図を示す。
図5C】本技術の実施形態によるボードの上面図を示す。
図5D】本技術の実施形態によるボードの上面図を示す。
【0024】
図6A】本技術の実施形態によるボードアセンブリの上面図を示す。
図6B】本技術の実施形態によるボードアセンブリの上面図を示す。
図6C】本技術の実施形態によるボードアセンブリの上面図を示す。
【0025】
図7A】本技術の実施形態によるボードアセンブリの上面図を示す。
図7B】本技術の実施形態によるボードアセンブリの上面図を示す。
図7C】本技術の実施形態によるボードアセンブリの上面図を示す。
【0026】
図8A】本技術の実施形態によるボードアセンブリの上面図を示す。
図8B】本技術の実施形態によるボードアセンブリの上面図を示す。
図8C】本技術の実施形態によるボードアセンブリの上面図を示す。
【0027】
図9A】本技術の実施形態による患者支持体の側面図、上面図、端面図、及び底面図を示す。
図9B】本技術の実施形態による患者支持体の側面図、上面図、端面図、及び底面図を示す。
図9C】本技術の実施形態による患者支持体の側面図、上面図、端面図、及び底面図を示す。
図9D】本技術の実施形態による患者支持体の側面図、上面図、端面図、及び底面図を示す。
【0028】
図10A】本技術の実施形態によるボードアセンブリを伴う患者支持体の側面図を示す。
図10B】本技術の実施形態によるボードアセンブリを伴う患者支持体の側面図を示す。
【0029】
図11A】本技術の実施形態による、患者支持体を伴うボードアセンブリの上面図を示す。
図11B】本技術の実施形態による、患者支持体を伴うボードアセンブリの上面図を示す。
【0030】
図12A】本技術の実施形態による、ボードアセンブリ及び患者を伴う患者支持体の側面図を示す。
図12B】本技術の実施形態による、ボードアセンブリ及び患者を伴う患者支持体の側面図を示す。
図12C】本技術の実施形態による、ボードアセンブリ及び患者を伴う患者支持体の側面図を示す。
図12D】本技術の実施形態による、ボードアセンブリ及び患者を伴う患者支持体の側面図を示す。
【0031】
図13A】本技術の実施形態によるボードの上面図を示す。
図13B】本技術の実施形態によるボードの上面図を示す。
図13C】本技術の実施形態によるボードの上面図を示す。
図13D】本技術の実施形態によるボードの上面図を示す。
図13E】本技術の実施形態によるボードの上面図を示す。
【0032】
図14A】本技術の実施形態による、ボードアセンブリを伴う台フレームの側面図を示す。
【0033】
図14B】本技術の実施形態による、ボードアセンブリの下部ボードの上面図及び側面(断面)図を示す。
図14C】本技術の実施形態による、ボードアセンブリの下部ボードの上面図及び側面(断面)図を示す。
【0034】
図14D】本技術の実施形態によるボードアセンブリの側面(断面)図を示す。
図14E】本技術の実施形態によるボードアセンブリの側面(断面)図を示す。
【0035】
図15A】本技術の実施形態による、ボードアセンブリを伴う手術台の上面図を示す。
図15B】本技術の実施形態による、ボードアセンブリを伴う手術台の上面図を示す。
図15C】本技術の実施形態による、ボードアセンブリを伴う手術台の上面図を示す。
【0036】
図16A】本技術の実施形態による、ボードアセンブリを伴う手術台の上面図を示す。
図16B】本技術の実施形態による、ボードアセンブリを伴う手術台の上面図を示す。
図16C】本技術の実施形態による、ボードアセンブリを伴う手術台の上面図を示す。
図16D】本技術の実施形態による、ボードアセンブリを伴う手術台の上面図を示す。
【0037】
図17A】本技術の実施形態によるボードアセンブリを有する手術台の側面図を示す。
図17B】本技術の実施形態によるボードアセンブリを有する手術台の側面図を示す。
図17C】本技術の実施形態によるボードアセンブリを有する手術台の側面図を示す。
図17D】本技術の実施形態によるボードアセンブリを有する手術台の側面図を示す。
【0038】
開示の図面は、必ずしも縮尺どおりではないことに留意されたい。図面は、開示の典型的な態様のみを示すことが意図されており、したがって、開示の範囲を限定するものとみなされるべきではない。図面において、同様の番号は、図面間で同様の要素を表す。
【発明を実施するための形態】
【0039】
患者101を治療するためのシステム100が図1に示されている。外科医及び看護師などの医療関係者102も示されている。システム100は手術台104を含み、その上に患者101が位置し、特定の画像では横向きの姿勢で示されている。仰臥位及び腹臥位などの他の体位も適用され得ることに留意されたい。手術台104は、1つ以上のボードアセンブリ110が固定された台レール108を備える台ベッドフレーム106を含む。X線蛍光透視システムなどの撮像システム112は、台104上に延在するように位置付けられ、適合されるCアーム要素114を含み、Cアーム要素114は、X線源及び/又はレセプタなどの適切な撮像要素を含む。撮像システム112は、Cアーム要素から受信した信号を処理して患者の解剖学的構造の画像を作成する画像プロセッサ116を含み、画像は医療関係者が見るためにモニタ118上に提供される。台側画像アレイ122に画像を提供するカメラ120などの追加の撮像システムが含まれてもよい。監視システムは、神経監視システム124及び心臓監視システム126を含むことができる。
【0040】
本開示の実施形態による台204及び関連する要素の更なる詳細が、図2A図2Bに示されている。台204は、好ましくは台ベッドフレーム206の対向する端部209(頭端部209a又は足端部209bなど)に隣接し得る1つ以上の台座202によって支持される台ベッドフレーム206を備える。支持台座202のこの位置決めは、Cアーム又は他の撮像/監視機器が、治療処置中に台ベッドフレーム206の周り及び患者の周りに(例えば、患者の脊椎領域を撮像するために)延在することを可能にする。台ベッドフレーム206及び他の要素は、好ましくは、放射線透過性であることなどによって、所望の撮像システムに対して半透明であり得ることに留意されたい。
【0041】
台ベッドフレーム206は、炭素繊維から形成され得る、及び/又は実質的に放射線透過性であり得る、1つ以上のビーム208を含んでもよい。台ベッドフレーム206は、支持台座(複数可)202に回転可能に固定されてもよく、したがって、台ベッドフレーム206がその長さ方向軸207を中心に回転することを可能にする。代替的に又は追加的に、台ベッドフレーム206は、それぞれの台端部209a、209bの一方又は両方の上及び/又は下への移動を可能にするために、支持台座(複数可)202に摺動可能に固定されてもよく、したがって、台ベッドフレーム206の頭端部209a、足端部209b、及び/又は両端部の高さを変化させる。台ベッドフレーム206と台座202との間の固定は、台ベッドフレーム206が、その長さ方向軸207と一方又は両方の台座との間の角度を変化させることを可能にし得る。
【0042】
図2A図2Bにはデュアル台座台が示されているが、実施形態は、代替的に、フレームが固定され、フレームが支持される単一の台座を有する台を含んでもよい。このような単一台座台(図示せず)は、好ましくは、台ベッドフレームを有し得、この台ベッドフレームは、台座を上下に摺動させてベッドフレームの高さを変え、台ベッドフレームをその長さ方向軸の周りで回転させ、及び/又は台座と長さ方向軸との間の角度を変化させるように(したがって、台ベッドフレーム足端部の高さに対して台ベッドフレーム頭端部の高さを変化させるように)、傾斜させることができるように、単一台座に固定されている。
【0043】
ビーム208は、その上にアタッチメントを受け入れるように適合され得る。本技術の実施形態によれば、図2A~2Bに示すように、胸部ボードアセンブリ210a及び/又は脚部ボードアセンブリ210bなどの1つ以上のボードアセンブリがレール/ビーム208に固定される。ボードアセンブリ210a、210bは、台ベッドフレーム206が回転、傾斜、上昇、下降、又は他の方法で移動されるとき、及び/又はボードアセンブリのうちの1つ以上が再構成されるときに患者を保持することを含めて、患者を台204上の所望の位置、例えば、横向き、仰向け、又はうつ伏せの位置に保持することを(例えば、ストラップ、パッド又は他の患者支持アタッチメントなどを介して)支援するように適合され得る。ボードアセンブリ210a、210bは、図6A図8Cなどに関して後述するように、構成が調整されるように適合されてもよく、それによって、患者の脊椎位置を調整することを含む、台上の患者の位置を調整する。
【0044】
ボードアセンブリ210a、210bは、ビーム208に解放可能に固定されるように適合されてもよく、ロック構成を有してもよく、各ボードアセンブリ210a、210bは、台ベッドフレーム206の長さに沿った特定の位置でビーム206に適所にロックされる。
【0045】
図3A図3Dは、ハブ316を介して選択的に移動可能な構成で上部ボード314に移動可能に固定された下部ボード312を有する例示的なボードアセンブリ310を示す。図3E図3Jは、ボードアセンブリ310の個々の要素を示す。下部ボード312は、それらの間に下部ボード全幅320を有する対向する下部ボード側部318a、318bと、それらの間に下部ボード全長324を有する対向する下部ボード端部322a、322bと、それらの間に下部ボード全厚330を有する下部ボード上面326及び下部ボード底面328と、を備える。
【0046】
上部ボード314は、下部ボード312に対して、例えば回転及び/又は摺動(横方向又は長さ方向)を介して選択的に移動可能である。例えば、上部ボード314は、下部ボード312に対してハブ316を中心に角度317だけ回転されてもよく、この角度は、特定の図では90度である。他の角度も本開示の範囲内であることに留意されたい。特定の実施形態に応じて、上部ボード314は、下部ボード312に対して完全に360°回転させることができる。
【0047】
下部ボード312は、1つ以上のレールロック332を有してもよく、これは、示される実施形態では、対向する下部ボード端部318a、318bに、又はそれに隣接して位置付けられる。レールロック332は、図1及び図2に示されるような手術台フレームの1つ以上のレールに下部ボード312を解放可能に固定するように適合される。レールロック332は、下部ボード312の固定、位置決め、及び/又は取り外しなどのために、レール(複数可)から下部ボード312をロック及びロック解除するために、ロックハンドル(図示せず)などを介してユーザによって作動されるように適合されてもよい。
【0048】
下部ボード312は、少なくとも部分的に貫通するハブ係合孔334を有してもよく、ハブ係合孔は、ハブ316のロッド又は他の要素を受け入れるように適合される。下部ボード312は、少なくとも部分的に貫通する1つ以上の下部ボードペグ孔336を有してもよい。1つ以上の下部ボードペグ孔336は、下部ボード上面326、下部ボード底面328、又はその両方に開口を有してもよい。下部ボードペグ孔336のうちの1つ以上が、下部ボード上面326から下部ボード底面328まで下部ボード312を完全に貫通する場合。下部ボード312は、下部ボード312の強度及び/又は剛性を損なうことなく、可能な限り多くのペグ孔336を有することができる。下部ボードペグ孔336は、摺動可能及び/又は回転可能に(例えば、ねじのような様式で)、あるいは他の方法でアタッチメントのペグを受け入れることなどによって、その中に装置を受け入れるように適合されてもよい。下部ボードペグ孔336は滑らかに穿孔されてもよい。下部ペグ孔336は、アタッチメントのペグの対応する結合要素に対して係合するように適合される、内向き突起又は外向き切欠きなどの他の要素をその内面上に含んでもよい。例えば、1つ以上の下部ボードペグ孔336は、アタッチメントのペグのねじ要素を受け入れるように適合された1つ以上のねじ要素を含んでもよい。下部ペグ孔は、その中にペグを選択的にロックするように適合されるロックを含んでもよい。
【0049】
上部ボード314は、それらの間に上部ボード全長340を有する対向する上部ボード端部338a、338bと、それらの間に上部ボード全幅344を有する対向する上部ボード側部342a、342bと、それらの間に上部ボード全厚350を有する上部ボード上面346及び上部ボード底面348と、を備える。上部ボード314は、好ましくは、上部ボード314を完全に(図示のように)又は少なくとも部分的に貫通し得る上部ボードハブ開口354を有し得る。上部ボードハブ開口354は、ハブと係合し、回転を可能にするように適合される。
【0050】
上部ボード314は、少なくとも部分的に貫通する1つ以上の上部ボードペグ孔352を有してもよい。上部ボードペグ孔352の各々は、上部ボード上面346内の開口、上部ボード底面348内の開口、又は(上部ボードペグ孔352が上部ボード上面346から上部ボード底面348まで上部ボード314を完全に貫通する場合)そのような表面の両方内の開口を有し得る。上部ボード314は、上部ボード314の強度及び/又は剛性を低減することなく、可能な限り多くのペグ孔352を有してもよい。上部ボードペグ孔352は、ペグ又はアタッチメントの他の突出要素を受け入れることなどによって、摺動及び/又は回転可能に(例えば、ねじ様式で)、あるいは別様にその中に装置を受け入れるように適合されてもよい。上部ボードペグ孔352は滑らかに穿孔されてもよい。上部ボードペグ孔352は、アタッチメントのペグの対応する結合要素に対して係合するように適合される、内向き突起及び外向き切欠きなどの他の要素をその内面上に含んでもよい。例えば、1つ以上の上部ボードペグ孔352は、アタッチメントのペグのねじ要素を受け入れるように適合された1つ以上のねじ要素を含んでもよい。上部ボードペグ孔は、その中にペグを選択的にロックするように適合されたロックを含んでもよい。
【0051】
ボードアセンブリ310の下部ボード312及び/又は上部ボード314は、それに固定された患者の体重を支持するために、単独で、又はベッドフレームに固定された他のボードアセンブリと組み合わせて、十分な強度を有し得る。ボードアセンブリ310の下部ボード312及び/又は上部ボード314は、それに固定された患者の体重を顕著な変形なしに支持するのに十分な剛性を有することができる。
【0052】
下部ボード312のペグ孔336は、ペグ間隔、ペグ位置決め、及び/又はペグ孔サイズにおいて、上部ボード314のペグ孔352のパターンと一致するパターンで配置され得ることに留意されたい。
【0053】
特定の実施形態のハブ316は、図3H図3Jに示すように、長さ361及び直径/幅363を有するロッド360を含むことができる。
【0054】
ハブ316は、より詳細に図3Kに示されている。ロッド360は、下部ボード312のハブ係合孔334内に固定的に着座される。ロッド360は、下部ボードハブ係合孔334内に恒久的に固定されてもよく、又はその中に解放可能に固定されてもよいことに留意されたい。ロッド360は、上部ボード314のハブ開口354内に上向きに延びる。上部ボードハブ開口354は、その中の様々な位置でロッド360を収容するように適合され、したがって、上部ボード314が、ロッド360の周りのハブ開口354の再配置(例えば、摺動)に対応する位置で下部ボード312に対して再配置されることを可能にする。例えば、図3Kの図示では、上部ボード314は、下部ボード312に対して左から右及び右から左に摺動して再配置され得るが、摺動は、ハブ開口の端部356(例えば、左端部、右端部)に係合するロッド360によって制限される。ロッド360は更に、上部ボード314が下部ボード312に対してハブ316の周りを(例えば、自由に)回転することを可能にし得る。
【0055】
実施形態によるボードアセンブリの要素の寸法は、特定の用途に依存する。例えば、下部ボードは、ジャクソン台フレームの対向するレール/ビームの間に延在するのに十分な長さを有し得ることが好ましい。上部ボードは、好ましくは、上部ボード上の任意の患者支持体及び/又は他のアタッチメントの適切な位置決めのための十分な表面空間を提供するように、十分な長さ及び幅を有してもよい。
【0056】
ロックハブを含む他のハブも、実施形態の範囲内である。例えば、より詳細に図4A~4Cに示されるように、実施形態によるハブ416は、上部ボード414を下部ボード412に向かって付勢する圧縮機構であってもよい。ハブ416は、上部ボード414を下部ボード412に向かって(すなわち、押し付けて)圧縮することによって、上部ボード414を下部ボード412に対して所望の位置(例えば、回転方向、長さ方向、横方向)に固定するロックとして機能することができる。上部ボード412及び下部ボード414は、ロックハブ416によって、及び/又は図4Cに示されるスペーサ413などの1つ以上の介在要素を介して、互いに対して直接係合され得ることに留意されたい。
【0057】
ロックハブ416は、上部ボード414を下部ボード412に対して特定の位置に解放可能に保持するように適合され得る。例えば、ハブ416は、上部ボード414が下部ボード412に対して回転可能及び/又は摺動可能及び/又は横方向に移動可能であるロック解除構成と、上部ボード414がロック解除構成の下部ボード412に対する以前に許容されていた移動(例えば、回転可能及び/又は摺動可能及び/又は横方向の移動)を防止されるロック構成と、を有してもよい。
【0058】
図示されたロックハブ416は、一端が上部プレート462に固定された中央ロッド460を有し、ロッド460は、ロッド460の反対端が下部プレート464の上部プレート462とは反対側に配置されるように、下部プレート464の孔を摺動可能に通過する。ロッカー466は、ロッド460の反対側の端部に回転可能に固定される。ハンドル468がロッカー466に固定されており、ハンドル468は、ロッカー466を回転させる角度470だけ移動するように適合されている。上部プレートは、上部ボードに対して係合されるか、又は他の方法で固定され(例えば、上部ボードの上面に対して係合される)、下部プレートは、下部ボードに対して係合されるか、又は他の方法で固定される(例えば、下部ボードの底面に対して係合される)。ハンドルが図4Aに示されるようなロック解除構成にある場合、上部プレート462と下部プレート464との間の距離470aは、上部ボード414及び下部ボード412の両方(並びに任意の介在構造)の厚さを、ボード412、414を一緒に強く圧縮することなく収容するのに十分である。ロック解除構成では、ボード412、414は、互いに対して回転及び/又は(長さ方向及び/又は横方向に)摺動することができる。ハンドル468が下部プレート464に向かって回転されると、ロッカー466は下部プレート464に係合し、上部プレート462に向かって移動させる。ここで、下部プレート464及び上部プレート462は、距離470aよりも小さい距離470bだけ分離され、下部ボード412及び上部ボード414は、下部ボード412及び上部ボード414を互いに対して所望の位置にロックするのに十分な強度で互いに向かって圧縮される。ロックされた構成では、ボード412、414は、互いに対して回転及び/又は(長さ方向及び/又は横方向に)摺動することができない。
【0059】
図示された実施形態における上部プレート462は、上部ボード上面446上にあり(例えば、同一平面上にあり)、上部ボードロッド孔454を偶発的に通過することを防止するのに十分な寸法(例えば、直径、幅など)を有することに留意されたい。同様に、図示の実施形態における下部プレート464は、下部ボード底面428上にあり(例えば、同一平面上にあり)、下部ボードロッド孔434を誤って通過することを防止するのに十分な寸法(例えば、直径、幅など)を有する。上部プレート462は、実施形態に応じて、上部ボード414に(例えば、その上に又はその中に)(例えば、固定的に又は回転可能に)固定することができることに留意されたい。同様に、下部プレート464は、実施形態に応じて、下部ボード412に(例えば、その上に又はその中に)(例えば、固定的に又は回転可能に)固定することができる。
【0060】
ロックハブ又は他のロック機構は、ユーザによって選択的に起動され、ロック構成とロック解除構成との間で、及びその逆で移動されるように適合されてもよい。ユーザは、ロックをロック解除構成に移動させることができ、次いで、上部ボードを回転及び/又は(例えば、長さ方向及び/又は横方向に)摺動させて、下部ボードに対して上部ボードを再配置することができる。上部ボードの所望の位置が達成されると、ユーザは、ロックをロック構成に係合させ、それによって上部ボードを所望の位置にロックすることができる。互いに対するボードの再配置は、患者を台上に位置決めする前、台上への患者の位置決めと同時、及び/又は台上への患者の位置決め後(例えば、外科処置中)に行うことができることに留意されたい。ボード及び/又は患者の複数回の位置決め及び再位置決めは、処置の前及び/又は間及び/又は後に行うことができる。
【0061】
他のハブ及び/又はロック機構が実施形態の範囲内にあることに留意されたい。例えば、図4D~4Fに示すように、1つ以上のペグ471は、ボードアセンブリ410内のロックとして機能してもよい。ユーザは、上部ボード414を下部ボード412に対して所望のように位置決めすることができ、これは、1つ以上の上部ボードペグ孔452を下部ボードペグ孔436と位置合わせすることを含み得る。1つ以上のペグ471の各々は、上部ボード414から下部ボード412まで延在するのに十分な長さを有する。ペグは、上部ボード414から下部ボード412まで延在するように、位置合わせされたペグ孔452、436のセットに挿入される。例えば、各ペグ471は、図4Eに示されるように、上部ボードペグ孔452に挿入され、図4Fに示されるように、上部ボードペグ孔452内及び下部ボードペグ孔436内に位置付けられるまで、下部ボードペグ孔436内に更に前進されてもよい(このペグの挿入は逆にすることができ、ペグは最初に下部ボードペグ孔に挿入され、次に整列した上部ペグ孔に上方に進められることに留意されたい)。したがって、1つ以上のペグ471は、上部ボード414を下部ボード412に対して定位置に保持するためのロックとして機能する。ボードをロック解除するために、1つ以上のロックペグ471は、少なくとも上部ボードペグ孔又は下部ボードペグ孔から摺動して取り外されることなどによって、少なくとも1つのペグ孔(例えば、上部ボードペグ孔及び/又は下部ボードペグ孔)から取り外される。
【0062】
ボード間のねじ状アタッチメント、ボード間に延在するペグ状係合要素などのボード対ボードロックの他の構成も、様々な実施形態の範囲内である。また、実施形態によるボード対ボードロックは、ある程度の動きが許容される一方で他の動きが阻止される異なる構成を有してもよい。例えば、図4A~4Bの実施形態のように、ボード対ボードロックは、ボード間の回転及び摺動(横方向及び長さ方向)運動が可能であるロック解除構成と、ボード間の回転及び摺動(横方向及び長さ方向)運動が防止されるロック構成と、を有してもよい。実施形態のボード対ボードロックは、回転は可能であるが、摺動(横方向及び/又は長さ方向)は防止される場合、摺動(横方向及び/又は長さ方向)は可能であるが、回転は防止される場合、摺動の一方の形態(横方向及び/又は長さ方向)は許容されるが、他方は防止される場合など、他の構成を含んでもよい。そのような構成は、回転制御のための1つのロック、横方向摺動制御のための1つのロック、長さ方向摺動制御のための1つのロックなど、別個のロック要素を有するロックを含んでもよい。ボード対ボードロックは、電磁石又は他のタイプのロック機構を含んでもよい。ボード対ボードロックは、一方のボードを他方のボードに対して選択的に回転及び/又は摺動(横方向及び/又は長さ方向)させるように作動させることができる1つ以上の歯車及び/又は電気モータを含むことができる。
【0063】
ボード対ボードロックは、隣接するボードの平面に平行な平面に限定されるボードの相対移動を可能にするように適合されてもよい。例えば、ボードは、隣接するボードの上面又は底面に平行な平面内で(長さ方向及び/又は横方向に)回転及び/又は摺動されてもよい。
【0064】
アセンブリのボードは、ロックと係合し協働して、上部ボードの回転及び/又は摺動及び/又は横方向の動きを制御する(例えば、案内する/方向付ける)ように適合された要素を含むことができる。例えば、図5Aに示すように、上部ボード514aは、ロックのロッド又は他の要素(図4A図4Bのロック316のロッド360など)を受け入れるのに十分な大きさの孔直径560aを有する単純な丸い孔554aを含むことができる。単純な丸い孔554aは、単一度の運動、すなわち、下部ボード(図3A図3Dの下部ボード312など)に対する上部ボード514aの回転運動を可能にする。
【0065】
図5Bに示されるように、上部ボード514bは、それを通してロックロッドを受け入れるために、十分に大きい(すなわち、それを通して通過するロックロッドの直径と少なくとも同じ大きさの)スロット幅560bを有する、単純スロットの形態の開口554bを含んでもよい。単純スロット開口554bは、スロット長さ562bを有し、これは、示される実施形態では、スロット幅560bよりも大きい。したがって、単純スロット開口554bは、ロッド/ロックを中心とした下部ボードに対する上部ボード514bの回転を可能にし、スロット開口554bの長さ562bに沿った上部ボード514bの摺動を可能にする。スロット554bは、上部ボード514bに沿って長さ方向に(すなわち、上部ボード514bの長さに平行に)延びることに留意されたい。したがって、スロットは、下部ボードに対する上部ボード514bの2度の運動、すなわち回転運動及び長さ方向の摺動運動を可能にする。ロックのロッドは、ロッドの細長い断面がスロット幅以下の小さい寸法と、スロット幅よりも大きい寸法とを有する状態で、ロッドが、その長さに沿って(すなわち、スロット開口を有するボードの上面に対して垂直に)見たときに細長い断面を有する場合など、スロット開口に対する摺動運動を可能にしながら、回転を防止するように適合され得ることに留意されたい。そのような構成は、ボード514bの回転を防止しながら、上部ボード514bの単一度の移動、すなわちスロット開口の長さに沿った摺動移動を提供する。
【0066】
単純スロット開口554cは、図5Cに示されるように、ボード514cの長さに対して90度でなど、上部ボード514cの長さに対して非平行に位置付けられてもよい。ボードの長さに対して0~90度の他の角度も実施形態の範囲内であることに留意されたい。図5Cに示す実施形態では、単純スロット開口554cは、ロッド/ロックを中心とした下部ボードに対する上部ボード514cの回転を可能にし、スロット開口554cの長さに沿った上部ボード514cの横向き(横方向)の摺動を可能にする。したがって、スロットは、下部ボードに対する上部ボード514cの2度の運動、すなわち、回転運動及び横(横方向)摺動運動を可能にする。ロッドが、その長さに沿って(すなわち、スロット開口を有するボードの上面に対して垂直に)見たときに細長い断面を有し、ロッドの細長い断面が、スロット幅以下の寸法、又はスロット幅よりも大きい寸法を有する場合など、ロックのロッドは、スロット開口に対する摺動運動を可能にしながら回転を防止するように適合され得ることに留意されたい。そのような構成は、上部ボード514cの回転を防止しながら、上部ボード514cの単一度の移動、すなわち上部ボード514cの長さに対して側方への摺動移動を提供する。
【0067】
図5Dに示すように、上部ボード514dは、複数の交差スロット564などのより複雑なパターンを含むことができ、これは全体としてアスタリスク状の開口554dを形成することができる。したがって、交差スロットは、ロック/ロッド及び下部ボードを中心とした上部ボード514dの回転を可能にし、ロック/ロッド及び下部ボードに対する複数の方向(例えば、様々な交差スロット564の長さによって画定される方向)への上部ボード514dの摺動を可能にする。図示される実施形態では、隣接するスロットは、開口554dの周囲で互いに45度であり、1つのスロットは、ボード514dの長さに平行であり、1つのスロットは、90度であり、2つのスロットは、45度である(スロットの先頭又は末尾部分から測定される)ことに留意されたい。したがって、複数スロット開口554dは、下部ボードに対する上部ボード514dの3つのタイプの運動、すなわち、その回転運動及び摺動運動及び横方向運動を可能にする。隣接するスロット間の他の角度も、実施形態の範囲内である。
【0068】
図5A図5Dの実施形態では、移動許容孔514a~514d(例えば、丸孔及び/又はスロット)は、ボードアセンブリの上部ボードに配置される。しかしながら、これら又は同様の孔及び/又はスロットは、代替的に又は追加的に、ボードアセンブリの下部ボードに配置されてもよく、それにより、上部ボードと下部ボードとの間の様々な度合いのそれぞれの動きを可能にすることに留意されたい。
【0069】
図6A図6Cは、下部ボード612に対する上部ボード614の様々な回転位置におけるボードアセンブリ610を示す。図6Aにおいて、上部ボード614は、下部ボード612と実質的に平行である。図6Bは、下部ボード612から約45度の角度620bで回転された上部ボード614を示す。図6Cは、下部ボード612から約90度の角度620cで回転された上部ボード614を示す。他の角度もまた、実施形態の範囲内であり、特定の角度は、患者のサイズ及び形状並びに患者に対して行われる特定の処置などのパラメータに基づいて、ユーザによって選択されることに留意されたい。
【0070】
図7A図7Cは、下部ボード712に対する上部ボード714の様々な回転位置及び摺動位置にあるボードアセンブリ710を示す。図7Aでは、上部ボードは下部ボードに実質的に平行であり、スロット開口754aを介して長さ方向に摺動される。図7Bは、下部ボード712から約45度回転され、スロット開口754bを介して長さ方向に摺動された上部ボード714を示す。図7Cは、下部ボード712から約90度回転され、スロット開口754cを介して長さ方向に摺動された上部ボード714を示す。なお、「長さ方向」とは、上部ボード714の長さ方向と平行な方向である。他の角度及び/又は長さ方向摺動位置もまた、実施形態の範囲内であり、特定の角度及び/又は長さ方向摺動は、患者のサイズ及び形状並びに患者に対して行われる特定の処置などのパラメータに基づいて、ユーザによって選択されることに留意されたい。
【0071】
図8A図8Cは、下部ボード812に対する上部ボード814の様々な回転位置、摺動位置、及び横方向位置にあるボードアセンブリ810を示す。図8Aにおいて、上部ボード814は、下部ボード812に対して実質的に平行であり、例えば、上部ボードの長さに対して垂直に延在するスロット開口854aを使用して、横方向に変位される。図8Bは、下部ボード812から約45度回転され、例えば上部ボードの長さに対して実質的に垂直に延在するスロット開口854bを使用して横方向に変位された上部ボード814を示す。図8Cは、例えば、上部ボードの長さから鋭角(例えば、45度)で延在するスロット開口854cを使用して、下部ボード812から約45度回転され、摺動して横方向に変位された上部ボード814を示す。他の角度及び/又は長さ方向摺動及び/又は横(側方)摺動位置もまた、実施形態の範囲内であり、特定の角度及び/又は長さ方向摺動及び/又は横(側方)摺動は、患者のサイズ及び形状並びに患者に行われる特定の処置などのパラメータに基づいて、ユーザによって選択されることに留意されたい。なお、「長さ」の方向とは、上部ボード814の長さに平行な方向であり、「横」の方向とは、上部ボード814の長さに実質的に垂直な方向である。
【0072】
患者支持体(例えば、クッション)は、ボード(複数可)の上面などにおいて、ボードアセンブリの上部ボード及び/又は下部ボードに固定されてもよい。そのような患者支持体は、好ましくは、患者に対して係合し、患者の身体の一部(例えば、頭部、側部、臀部、背部、肩部、腹部、腕部、脚部など)が係合及び/又は固定され得る快適で支持的な表面を提供するように適合されてもよい。例えば、図9A図9Dに示すように、患者支持体972は、本体974及び取り付けペグ976を有する。本体974は、好ましくは、患者の解剖学的構造の1つ以上の部分に対して係合するように(いくつかの実施形態では、それに適合するように、及び/又はそれを支持するように)適合されてもよい(例えば、サイズ及び形状並びに堅さ/柔らかさにおいて)。図9A図9Dに示す実施形態は、比較的単純な矩形形状の本体974を有するが、他の形状も実施形態の範囲内である。本体974は、患者を手術台の適所に保持するのを助けるのに十分な支持を提供し得ることが好ましい。本体974は、その1つ以上の外面上に、又はそれに隣接して、パッド/緩衝材を含んでもよい。取り付けペグ976は、患者支持体972をボードアセンブリに保持するのを支援するために、ボードのペグ孔の中に前進させられるように(例えば、サイズ及び形状を介して)適合される。
【0073】
図10A~10Bに示されるように、患者支持体1072は、ボードアセンブリ1010の上部ボード1014に固定されることなどによって、ボードアセンブリ1010に固定され得る。患者支持体1072は、患者支持ペグ1076を介して上部ボード1014に固定され(例えば、取り外し可能に固定され)、この患者支持ペグ1076は、上部ボード1014のペグ孔1052と位置合わせされ、その中に摺動する。患者支持体はまた、又は代替的に、下部ボード1012に固定されてもよいことに留意されたい。
【0074】
異なるサイズ及び/又は形状を有し得る1つ以上の患者支持体1172は、図11Aに示されるように、所望の場所でボードアセンブリ1110に固定され得る。図11Bに示されるように、上部ボード1114は、下部ボード1112に対して回転及び/又は摺動され、次いで、患者の解剖学的構造の適切な支持のために患者支持体1172を所望の位置に再配置するために、定位置にロックされることができる。
【0075】
本開示の台上での患者の位置決め及び固定は、1つ以上のボードアセンブリを、いわゆる「ジャクソン台」などの手術台、又はボードアセンブリが取り付けられるように適合されたレール/ビームを有する他の台に固定すること(これは、下部ボードのレールロック要素をレール/ビームのうちの1つ以上に固定することを含み得る)と、患者支持体をボードアセンブリ、例えばその上部ボード及び/又は下部ボードに固定することと、1つ以上の患者の解剖学的特徴が1つ以上の患者支持体に対して係合した状態で、患者を台上に位置決めすることと、を含み得る。位置決め及び固定はまた、患者の周りに延在し、患者支持体のうちの1つ以上に対して患者を保持する、1つ以上のストラップを介して、患者を台/ボードアセンブリに固定することを含んでもよい。
【0076】
図12A図12Cは、ボードアセンブリが手術台(図示せず)に固定されている場合の、患者をボードアセンブリ1210に固定し、患者支持体1272に対して固定する態様を概略的に示す。図12Aに示すように、患者支持体1272は、ペグ孔に挿入されたペグなどを介して、ボードアセンブリ1210の上部ボード1214に固定されている。図12Bでは、患者1201の一部が患者支持体1272に対して配置されている。
【0077】
図12Cに示すように、ストラップ1282は、患者1201の周りに通され、患者1201に対して(潜在的に直接患者支持体1272に対しても)締め付けられ、対向する端部1283においてボードアセンブリ1210(及び/又はそのフレームなどの対応する手術台)に固定される。ストラップは、ボードアセンブリのペグ孔に固定されたペグ又は他の要素を介して固定され得る。ストラップは、患者、患者支持体、及び/又はボードアセンブリの一部の周囲全体を通過して連続ループを形成してもよく、ストラップは、患者支持体に対して患者を保持するように、及び/又はボードアセンブリに対して患者支持体を保持するように締め付けられることに留意されたい。ストラップは、ボードアセンブリの再配置(例えば、下部ボードに対する上部ボードの回転及び/又は摺動)の前、間、又は後に適用及び/又は締め付けることができることに留意されたい。
【0078】
図12Dは、ストラップ1282が患者1201の周りに通され、患者1201に対して締め付けられ(場合によっては患者支持体1272に対しても直接締め付けられ)、対向する端部1283で患者支持体1272に固定されることを示す。患者支持体1272は、ペグ1271を介して上部ボード1214に固定され、ペグ1271は、上部ボード1214内の対応するペグ孔に解放可能に固定されるロックペグであってもよい。患者支持体1272を保持するペグ1271は、患者支持体がペグの下部部分(すなわち、ペグ孔内に固定される部分)に対してその位置をシフトして、患者支持体の表面を患者とより良好に整合させることを可能にする、ヒンジ付きペグであってもよい。ストラップは、ストラップを選択的に締め付けて保持するように適合されたラチェット要素を介して固定されてもよいことに留意されたい。
【0079】
実施形態のボード及びボードアセンブリは、特定の用途に応じて、様々な寸法及び/又は形状を有してもよい。例えば、ボードは、楕円形又は円形などの丸みを帯びた形状であり得る。図13Aは、患者の1つ以上の脚を収容及び/又は支持するのに十分な長さ1340aを有する細長い上部ボード1314aを示す。
【0080】
ボードは単純な長方形である必要はない。例えば、ボードは、楕円形又は円形などの丸みを帯びた形状であり得る。図13Aは、円形の上部ボード1314aを示す。
【0081】
ボードは、1つ以上の患者の身体部分、例えば、腕/肘、肩、腰、脚などを収容するように適合された切欠きなどの切欠きを含んでもよい。例えば、ボードアセンブリ上に患者を位置決めするときに患者の一部(例えば、腕)を前進させることができる切欠きが含まれてもよい。図13Cは、1つ以上の患者身体部分を収容することができる側部/端部切欠き1385cを有する上部ボード1314cを示す。図13Dは、その対向する側部に2つの側部/端部切欠き1385dを有する砂時計形状の上部ボード1314dを示す。患者の身体部分を収容するように適合された切欠きは、図13Eに示される楕円形の切欠き1385eを有する実質的に長方形の上部ボード1314eなどのボードの周囲内に配置されてもよい。
【0082】
ボードアセンブリ1410は、図14Aに示されるように、所望の角度1417だけ下部ボード1412に対して上部ボード1414を傾けるように適合されてもよい。上部ボード1414は、台フレーム1406のレール1408に平行な方向に傾斜して示されている。レール1408に対して垂直又は非平行な方向への傾斜など、他の傾斜方向も実施形態の範囲内であることに留意されたい。そのような上部ボードの傾斜は、患者が前弯処置中に腹臥位時である場合など、台上での腹臥位時の患者のためのサジタル面調整に有用であり得る。
【0083】
図14B図14Cは、スロット1434の長さに沿って深さが変化する成形底面を有するスロット1434の形態の下部ボードハブ係合孔を有する下部ボード1412の一例を示す。このようなスロット付き下部ボード1412を有するボードアセンブリ1410は、図14D~14Eに示すように、下部ボード1412に対する上部ボード1414の傾斜を可能にする。スロット1434は、ハブロッド1460が一方向(すなわち、スロットの長さに垂直な方向)に移動することを抑制するが、ハブロッド1460がスロット1434の長さに沿って移動することを可能にする。スロット1434の深さは、その長さに沿って変化するので、ロッド1460は、上方に変位され得、及び/又は垂直から角度を付けられ得、したがって、上部ボード1414が下部ボード1412に対して傾斜されることを可能にする。スロット1434の底面(外形)は、図14Eに示される位置などの所望の位置にロッド1460を保持することを補助するために、段(図示せず)又は他の陥凹/突起を含み得ることに留意されたい。
【0084】
上部ボードの所望の傾斜を達成するための他の機構もまた、実施形態の範囲内である。例えば、上部ボードは、ヒンジを介して上部ボードの下部から離れた角度で上方に傾くことができるヒンジ付き上部を有することができる。電気モータ及び関連するギア(図示せず)を使用して、傾斜運動(及び/又は回転及び/又は摺動運動)を含めて、上部ボードを下部ボードに対して移動させることができる。
【0085】
手術台1504は、図15A-15Cに示されるように、胸部ボードアセンブリ1510a及び脚ボードアセンブリ1510bなどのそれに固定される1つ以上のボードアセンブリを有してもよい。ボードアセンブリ1510a、1510bは、最初に、図15Aに示すように、各アセンブリの上部ボード1514a、1514b及び下部ボード1512a、1512bがそれぞれの初期位置にある状態で、台フレーム1506に固定することができる。上部ボード1514a、1514bは、互いから距離1525にある。図15Bに示すように、ユーザは、上部ボード1514a、1514bが台フレーム1506に対して長さ方向に変位するように、下部ボード1512a、1512bに対して上部ボード1514a、1514bの一方又は両方を摺動させることができる。上部ボード1514a、1514bは、台フレーム1506に対していずれかの方向に(すなわち、台フレーム頭端部1509aに向かって、又は台フレーム足端部1509bに向かって)長さ方向に摺動することができることに留意されたい。図15Bの例では、上部ボード1514a、1514bは、反対方向に互いから離れるように摺動されており、それによって上部ボード1514a、1514b間の距離1525を増加させている。
【0086】
ボードアセンブリ1510a、1510bは、図15Cに示されるように、ベッドフレーム1506に対する上部ボード1514a、1514bの横方向(横向き)移動のために適合され得る。このような移動は、いずれの方向(すなわち、ベッドフレームに対して左又は右)であってもよい。図15Cに示すように、胸部上部ボード1514aは、その元の位置から距離1511aだけ左にシフトされる。脚上部ボード1514bは、元の位置から距離1511bだけ右にシフトされる。
【0087】
図16A図16Dに示すように、上部ボード1614a、1614bは、1つ以上の所望の位置に回転されて固定されてもよい。図16Aの例では、胸部上部ボード1614aは右(時計回り)に回転されている。反対方向(例えば、左又は反時計回り)の回転も実施形態の範囲内であることに留意されたい。図16Bの例では、脚上部ボード1614bは右(時計回り)に回転されている。反対方向(例えば、左又は反時計回り)の回転も実施形態の範囲内であることに留意されたい。
【0088】
図16Cの例では、胸部上部ボード1614aは一方向に回転されており、脚部上部ボード1614bは反対方向に回転されている。図示の特定の実施形態では、胸部上部ボード1614aは時計回りに回転し、脚部上部ボード1614bは反時計回りに回転する。あるいは、胸部上部ボード1614aを反時計回りに回転させ、脚部上部ボード1614bを時計回りに回転させてもよい。
【0089】
図16Dの例では、胸部上部ボード1614a及び脚部上部ボード1614bは両方とも同じ方向、すなわち反時計回りに回転されている。あるいは、時計回りに回転させてもよい。
【0090】
それぞれの上部ボードの回転の方向及び範囲は、外科医又は他のユーザによって所望される患者位置を含む、特定の用途に従って変動させられることができることに留意されたい。
【0091】
上部ボードの回転は、横方向及び/又は長さ方向の摺動を含む上部ボードの摺動と組み合わせることができることに留意されたい。
【0092】
図13A図13Dに関して前述したように、上部ボードは、適切な患者位置決めのために傾斜させることができる。図17A図17Bに示すように、台1704は、レール1708を備えたフレーム1706を有し、このレールに、ボードアセンブリ1710a、1710bが下部ボード1712a、1712bを介して固定されている。胸部上部ボード1714a、1714bは、下部ボード1712a、1712に傾斜して固定されている。胸部上部ボード1714a、1714bはまた、下部ボード1712a、1712bに回転可能及び/又は摺動可能に固定されてもよいことに留意されたい。
【0093】
図17Aは、角度1717aで下部ボード1712aから頭端部1709aに向かって傾斜した胸部上部ボード1714aを示す。傾斜は、他の方向、例えば、足端部1709bに向かって傾斜することができることに留意されたい。図17Bは、足端部1709bに向かって角度1717bで傾斜した脚上部ボード1714aを示す。傾斜は、他の方向、例えば、頭端部1709aに向かって傾斜することができることに留意されたい。
【0094】
図17C及び図17Dに示すように、胸部上部ボード1714a及び脚部上部ボード1714bの両方を傾けることができる。図17Cでは、胸部上部ボード1714a及び脚部上部ボード1714bは、それぞれの角度1717a、1717bだけ互いから傾斜している。上部ボード1714a、1714bは、代替的に、互いから離れるように傾斜され得ることに留意されたい。図17Dでは、胸部上部ボード1714a及び脚部上部ボード1714bは両方とも、それぞれの角度1717a、1717bだけフレーム頭端部1709aに向かって傾斜している。あるいは、胸部上部ボード1714a及び脚部上部ボード1714bは両方とも、フレーム足端部1709aに向かって傾斜され得る。
【0095】
上部ボードの傾斜は、横方向及び/又は長さ方向の摺動を含む上部ボードの回転及び/又は摺動と組み合わせることができることに留意されたい。
【0096】
頭、背中、肩、腕、脚などの患者の身体の要素を係合及び/又は支持するためのアタッチメントなど、様々なアタッチメントが実施形態とともに使用されてもよい。[カメラ及び/又はマウント、及び外科用支持アームなど]を含む他のアタッチメントも本開示の範囲内である。アタッチメントの上記の例の任意の組み合わせを含む複数のアタッチメントが単一のボードアセンブリとともに使用されてもよいことに留意されたい。
【0097】
本明細書に開示される各実施形態の各要素及びそのそれぞれの要素は、本明細書に開示される任意の他の実施形態及びそのそれぞれの要素とともに使用され得ることに留意されたい。
【0098】
列挙される全ての寸法は、例としてのものであり、本開示によるデバイスは、それらの特定の値及び範囲以外の寸法を有してもよい。デバイス及びその要素の寸法及び形状は、特定の用途に依存する。
【0099】
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本開示の属する分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本開示の様々な実施形態の検討を容易にするために、以下の用語の説明が提供される。
【0100】
単数形の用語「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、複数の指示対象を含む。「又は(or)」という用語は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、述べられた代替要素の単一の要素又は2つ以上の要素の組合せを指す。
【0101】
「含む」という用語は、「備える」を意味する。例えば、A及びBを含む又は備えるデバイスは、A及びBを含むが、任意選択で、C又はA及びB以外の他の構成要素を含んでもよい。更に、A又はBを含む又は備えるデバイスは、A若しくはB又はA及びB、並びに任意選択で、Cなどの1つ以上の他の構成要素を含んでもよい。
【0102】
「対象」という用語は、ヒト及び他の動物対象の両方を指す。ある特定の実施形態では、対象は、ヒト、又は霊長類、ネコ、イヌ、ウシ、ウマ、げっ歯類、ヒツジ、ヤギ、若しくはブタなどの他の哺乳動物である。特定の例では、対象はヒト患者である。
【0103】
本明細書に記載されるものと類似又は同等の方法及び材料が、本発明の実施又は試験において使用され得るが、適切な方法及び材料が記載される。矛盾する場合には、用語を含む本明細書が優先する。更に、材料、方法、及び実施例は、例示にすぎず、限定することを意図しない。本技術の実施形態の説明は、網羅的であること、又は本技術を上記で開示された厳密な形態に限定することを意図していない。文脈が許す場合、単数形又は複数形の用語は、それぞれ複数形又は単数形の用語も含み得る。本技術の特定の実施形態及び例が例示の目的で上に記載されているが、当業者が認識するように、本技術の範囲内で様々な等価な修正が可能である。例えば、ステップは所与の順序で提示されているが、代替の実施形態は、異なる順序でステップを実行してもよい。本明細書に記載された様々な実施形態を組み合わせて、更なる実施形態を提供することもできる。
【0104】
本明細書で使用される場合、用語「概して」、「実質的に」、「約」、及び類似の用語は、程度の用語としてではなく近似の用語として使用され、当業者によって認識されるであろう測定値又は計算値における固有の変動を説明することが意図される。
【0105】
更に、「又は」という語が、2つ以上の項目のリストに関して他の項目から排他的な単一の項目のみを意味するように明確に限定されない限り、そのようなリストにおける「又は」の使用は、(a)リスト内の任意の単一の項目、(b)リスト内の項目のすべて、又は(c)リスト内の項目の任意の組合せを含むものとして解釈されるべきである。更に、用語「含む(comprising)」は、任意のより多くの同じ特徴及び/又は追加のタイプの他の特徴が除外されないように、少なくとも列挙された特徴を含むことを意味するために全体を通して使用される。特定の実施形態が例示の目的で本明細書に記載されているが、本技術から逸脱することなく様々な修正がなされ得ることも理解されよう。更に、本技術の特定の実施形態に関連する利点をこれらの実施形態の文脈で説明してきたが、他の実施形態もそのような利点を示すことができ、全ての実施形態が本技術の範囲内に入るために必ずしもそのような利点を示す必要はない。したがって、本開示及び関連する技術は、本明細書で明示的に示されていないか又は説明されていない他の実施形態を包含することができる。
【0106】
開示される技術の原理が適用され得る多くの可能な実施形態を考慮して、図示される実施形態は、本開示及び関連する技術の例にすぎず、本技術の範囲を限定するものとして解釈されるべきではないことを認識されたい。むしろ、本技術の範囲は、以下の特許請求の範囲によって定義される。したがって、本発明者らは、これらの請求項の範囲及び趣旨内に入るすべてを請求する。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図3H
図3I
図3J
図3K
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
【図
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図9C
図9D
図10A
図10B
図11A
図11B
図12A
図12B
図12C
図12D
図13A
図13B
図13C
図13D
図13E
図14A
図14B
図14C
図14D
図14E
図15A
図15B
図15C
図16A
図16B
図16C
図16D
図17A
図17B
図17C
図17D
【国際調査報告】