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特表2024-532894マルチ送受信ポイントシステムにおける参照信号のための共通空間フィルタインジケーション
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-10
(54)【発明の名称】マルチ送受信ポイントシステムにおける参照信号のための共通空間フィルタインジケーション
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/28 20090101AFI20240903BHJP
   H04W 72/231 20230101ALI20240903BHJP
   H04W 72/232 20230101ALI20240903BHJP
【FI】
H04W16/28
H04W72/231
H04W72/232
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513284
(86)(22)【出願日】2022-08-30
(85)【翻訳文提出日】2024-04-30
(86)【国際出願番号】 IB2022058139
(87)【国際公開番号】W WO2023031806
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】63/238,545
(32)【優先日】2021-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.PYTHON
(71)【出願人】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ニルソン, アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】ムルガナサン, シヴァ
(72)【発明者】
【氏名】ガオ, シーウェイ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD34
5K067EE02
5K067EE10
5K067KK02
5K067KK03
(57)【要約】
マルチ送受信ポイント(TRP)システムにおける参照信号のための共通空間フィルタインジケーションのための方法、ネットワークノード及び無線デバイス(WD)が開示される。一態様によれば、WDにおける方法は、複数の統合TCI(送信設定インジケータ)状態のうちの第1及び第2の統合TCI状態についての、アクティブ化コマンド及びインジケーションの少なくとも1つを受信することを含み、当該第1及び第2の統合TCI状態の各々が、WDによる、物理チャネル及び参照信号のうちの少なくとも1つについての複数のもののダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのためのQCL(準コロケーション)情報を含む。本方法は更に、複数の参照信号の各々と、第1及び第2の統合TCI状態のうちの1つとの関連付けを受信することを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
WD(無線デバイス)(22)と通信するように構成されたネットワークノード(16)であって、前記ネットワークノード(16)は、
処理回路(68)であって、
複数の統合TCI(送信設定インジケータ)状態のうちの第1及び第2の統合TCI状態についての、アクティブ化コマンド及びインジケーションの少なくとも1つを送信することであって、前記第1及び第2の統合TCI状態の各々が、前記WD(22)による、物理チャネル及び参照信号のうちの少なくとも1つについての複数のもののダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのためのQCL(準コロケーション)情報を含む、ことと、
複数の参照信号の各々を、前記第1及び第2の統合TCI状態のうちの1つと関連付けることであって、
(a)前記第1及び第2の統合TCI状態の各々について、前記複数の参照信号のうちの1つ以上の関連する参照信号を設定すること、及び
(b)前記複数の参照信号の各々について、前記第1及び第2の統合TCI状態のうちの1つを指すポインタを、対応する参照信号設定に含めること、
のうちの1つによって関連付けることと、
を行うように構成された処理回路と、
前記処理回路(68)と通信し、かつ、前記複数の参照信号の前記関連付けを、前記WD(22)へ送信するように構成された無線インタフェース(62)と、
を備える、ネットワークノード。
【請求項2】
請求項1に記載のネットワークノード(16)であって、
前記アクティブ化コマンドは、前記複数の統合TCI状態からの統合TCI状態のサブセットをアクティブ化するための、第1のMAC(媒体アクセス制御)CE(制御要素)コマンドである、ネットワークノード。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のネットワークノード(16)であって、
前記インジケーションは、前記第1のMAC CEコマンドによってアクティブ化された3つ以上の統合TCI状態が存在する場合に、DCI(ダウンリンク制御情報)フォーマットで送信される、ネットワークノード。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載のネットワークノード(16)であって、
前記複数の統合TCI状態の各々は、(a)ジョイントDL(ダウンリンク)及びUL(アップリンク)TCI状態、(b)DL TCI状態、及び(c)セパレートUL TCI状態、のうちの1つである、ネットワークノード。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載のネットワークノード(16)であって、
前記複数の参照信号の各々は、ダウンリンクのCSI-RS(CSI(チャネル状態情報)参照信号)、及びアップリンクのSRS(サウンディング参照信号)、のうちの1つでありうる、ネットワークノード。
【請求項6】
請求項5に記載のネットワークノード(16)であって、
前記CSI-RS及び前記SRSは、時間的に周期的、非周期的、又は半永続的でありうる、ネットワークノード。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載のネットワークノード(16)であって、
参照信号のための参照信号設定が、(a)前記参照信号のための参照信号リソース設定、(b)前記参照信号リソースを含む参照リソースセット設定、及び(c)前記参照信号リソースを含む非周期的CSIトリガ状態の設定、のうちの1つでありうる、ネットワークノード。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載のネットワークノード(16)であって、
前記QCL情報は、QCLソース参照信号の情報を含み、前記QCLソース参照信号は、ダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのために前記WD(22)によって使用されるべき空間フィルタを示す、ネットワークノード。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか一項に記載のネットワークノード(16)であって、
前記第1及び第2の統合TCI状態は、それぞれ、第1及び第2の空間フィルタに関連付けられる、ネットワークノード。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか一項に記載のネットワークノード(16)であって、
前記複数の参照信号の各々は、前記第1及び第2の空間フィルタのうちの1つを用いて受信又は送信される、ネットワークノード。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか一項に記載のネットワークノード(16)であって、
前記処理回路(68)は更に、RRC(無線リソース制御)シグナリングによって前記WD(22)を設定するように構成される、ネットワークノード。
【請求項12】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載のネットワークノード(16)であって、
前記処理回路(68)は更に、第2のMAC(媒体アクセス制御)CE(制御要素)コマンドによって前記WD(22)を設定するように構成される、ネットワークノード。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれか一項に記載のネットワークノード(16)であって、
前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、前記第1の統合TCI状態と関連付けられた参照信号の第1のリストと、前記第2の統合TCI状態と関連付けられた参照信号の第2のリストとを含む、ネットワークノード。
【請求項14】
請求項1乃至13のいずれか一項に記載のネットワークノード(16)であって、
前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、前記第1の統合TCI状態を指す第1のポインタと関連付けられた参照信号の第1のリストと、前記第2の統合TCI状態を指す第2のポインタと関連付けられた参照信号の第2のリストとを含む、ネットワークノード。
【請求項15】
請求項1乃至14のいずれか一項に記載のネットワークノード(16)であって、
前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、少なくとも1つの参照信号ペアを含み、各参照信号ペア内の前記第1の参照信号は、前記第1の統合TCI状態と関連付けられ、各参照信号ペア内の前記第2の参照信号は、前記第2の統合TCI状態と関連付けられる、ネットワークノード。
【請求項16】
請求項1乃至15のいずれか一項に記載のネットワークノード(16)であって、
前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、参照信号から成る1つ以上のチャネル測定リソースグループを含み、チャネル測定リソースグループの第1のセット内の参照信号は、前記第1の統合TCI状態と関連付けられ、チャネル測定リソースグループの前記第1のセットとは別個の、チャネル測定リソースグループの第2のセット内の参照信号は、前記第2の統合TCI状態と関連付けられる、ネットワークノード。
【請求項17】
WD(無線デバイス)(22)と通信するように構成されたネットワークノード(16)における方法であって、
複数の統合TCI(送信設定インジケータ)状態のうちの第1及び第2の統合TCI状態についての、アクティブ化コマンド及びインジケーションの少なくとも1つを送信すること(S150)であって、前記第1及び第2の統合TCI状態の各々が、前記WD(22)による、物理チャネル及び参照信号のうちの少なくとも1つについての複数のもののダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのためのQCL(準コロケーション)情報を含む、ことと、
複数の参照信号の各々を、前記第1及び第2の統合TCI状態のうちの1つと関連付けること(S152)であって、
(a)前記第1及び第2の統合TCI状態の各々について、前記複数の参照信号のうちの1つ以上の関連する参照信号を設定すること(S154)、及び
(b)前記複数の参照信号の各々について、前記第1及び第2の統合TCI状態のうちの1つを指すポインタを、対応する参照信号設定に含めること(S156)、
のうちの1つによって関連付けることと、
前記複数の参照信号の前記関連付けを、前記WD(22)へ送信すること(S158)と、を含む、方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法であって、
前記アクティブ化コマンドは、前記複数の統合TCI状態からの統合TCI状態のサブセットをアクティブ化するための、第1のMAC(媒体アクセス制御)CE(制御要素)コマンドである、方法。
【請求項19】
請求項17又は18に記載の方法であって、
前記インジケーションは、前記第1のMAC CEコマンドによってアクティブ化された3つ以上の統合TCI状態が存在する場合に、DCI(ダウンリンク制御情報)フォーマットで送信される、方法。
【請求項20】
請求項17乃至19のいずれか一項に記載の方法であって、
前記複数の統合TCI状態の各々は、(a)ジョイントDL(ダウンリンク)及びUL(アップリンク)TCI状態、(b)DL TCI状態、及び(c)セパレートUL TCI状態、のうちの1つである、方法。
【請求項21】
請求項17乃至20のいずれか一項に記載の方法であって、
前記複数の参照信号の各々は、ダウンリンクのCSI-RS(CSI(チャネル状態情報)参照信号)、及びアップリンクのSRS(サウンディング参照信号)、のうちの1つでありうる、方法。
【請求項22】
請求項21に記載の方法であって、
前記CSI-RS及び前記SRSは、時間的に周期的、非周期的、又は半永続的でありうる、方法。
【請求項23】
請求項17乃至22のいずれか一項に記載の方法であって、
参照信号のための参照信号設定が、(a)前記参照信号のための参照信号リソース設定、(b)前記参照信号リソースを含む参照リソースセット設定、及び(c)前記参照信号リソースを含む非周期的CSIトリガ状態の設定、のうちの1つでありうる、方法。
【請求項24】
請求項17乃至23のいずれか一項に記載の方法であって、
前記QCL情報は、QCLソース参照信号の情報を含み、前記QCLソース参照信号は、ダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのために前記WD(22)によって使用されるべき空間フィルタを示す、方法。
【請求項25】
請求項17乃至24のいずれか一項に記載の方法であって、
前記第1及び第2の統合TCI状態は、それぞれ、第1及び第2の空間フィルタに関連付けられる、方法。
【請求項26】
請求項17乃至25のいずれか一項に記載の方法であって、
前記複数の参照信号の各々は、前記第1及び第2の空間フィルタのうちの1つを用いて受信又は送信される、方法。
【請求項27】
請求項17乃至26のいずれか一項に記載の方法であって、
RRC(無線リソース制御)シグナリングによって前記WD(22)を設定することを更に含む、方法。
【請求項28】
請求項17乃至27のいずれか一項に記載の方法であって、
第2のMAC(媒体アクセス制御)CE(制御要素)コマンドによって前記WD(22)を設定することを更に含む、方法。
【請求項29】
請求項17乃至28のいずれか一項に記載の方法であって、
前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、前記第1の統合TCI状態と関連付けられた参照信号の第1のリストと、前記第2の統合TCI状態と関連付けられた参照信号の第2のリストとを含む、方法。
【請求項30】
請求項17乃至29のいずれか一項に記載の方法であって、
前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、前記第1の統合TCI状態を指す第1のポインタと関連付けられた参照信号の第1のリストと、前記第2の統合TCI状態を指す第2のポインタと関連付けられた参照信号の第2のリストとを含む、方法。
【請求項31】
請求項17乃至30のいずれか一項に記載の方法であって、
前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、少なくとも1つの参照信号ペアを含み、各参照信号ペア内の前記第1の参照信号は、前記第1の統合TCI状態と関連付けられ、各参照信号ペア内の前記第2の参照信号は、前記第2の統合TCI状態と関連付けられる、方法。
【請求項32】
請求項17乃至31のいずれか一項に記載の方法であって、
前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、参照信号から成る1つ以上のチャネル測定リソースグループを含み、チャネル測定リソースグループの第1のセット内の参照信号は、前記第1の統合TCI状態と関連付けられ、チャネル測定リソースグループの前記第1のセットとは別個の、チャネル測定リソースグループの第2のセット内の参照信号は、前記第2の統合TCI状態と関連付けられる、方法。
【請求項33】
ネットワークノード(16)と通信するように構成されたWD(無線デバイス)(22)であって、前記WD(22)は、
無線インタフェース(82)を備え、当該無線インタフェースは、
複数の統合TCI(送信設定インジケータ)状態のうちの第1及び第2の統合TCI状態についての、アクティブ化コマンド及びインジケーションの少なくとも1つを受信することであって、前記第1及び第2の統合TCI状態の各々が、前記WD(22)による、物理チャネル及び参照信号のうちの少なくとも1つについての複数のもののダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのためのQCL(準コロケーション)情報を含む、ことと、
複数の参照信号の各々と、前記第1及び第2の統合TCI状態のうちの1つとの関連付けを、受信することと、
を行うように構成される、WD。
【請求項34】
請求項33に記載のWD(22)であって、
前記アクティブ化コマンドは、前記複数の統合TCI状態からの統合TCI状態のサブセットをアクティブ化するための、第1のMAC(媒体アクセス制御)CE(制御要素)コマンドである、WD。
【請求項35】
請求項33又は34に記載のWD(22)であって、
前記インジケーションは、前記第1のMAC CEコマンドによってアクティブ化された3つ以上の統合TCI状態が存在する場合に、DCI(ダウンリンク制御情報)フォーマットで送信される、WD。
【請求項36】
請求項33乃至35のいずれか一項に記載のWD(22)であって、
前記複数の統合TCI状態の各々は、(a)ジョイントDL(ダウンリンク)及びUL(アップリンク)TCI状態、(b)DL TCI状態、及び(c)セパレートUL TCI状態、のうちの1つである、WD。
【請求項37】
請求項33乃至36のいずれか一項に記載のWD(22)であって、
前記複数の参照信号の各々は、ダウンリンクのCSI-RS(CSI(チャネル状態情報)参照信号)、及びアップリンクのSRS(サウンディング参照信号)、のうちの1つでありうる、WD。
【請求項38】
請求項37に記載のWD(22)であって、
前記CSI-RS及び前記SRSは、時間的に周期的、非周期的、又は半永続的でありうる、WD。
【請求項39】
請求項33乃至38のいずれか一項に記載のWD(22)であって、
参照信号のための参照信号設定が、(a)前記参照信号のための参照信号リソース設定、(b)前記参照信号リソースを含む参照リソースセット設定、及び(c)前記参照信号リソースを含む非周期的CSIトリガ状態の設定、のうちの1つでありうる、WD。
【請求項40】
請求項33乃至39のいずれか一項に記載のWD(22)であって、
前記QCL情報は、QCLソース参照信号の情報を含み、前記QCLソース参照信号は、ダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのために前記WD(22)によって使用されるべき空間フィルタを示す、WD。
【請求項41】
請求項33乃至40のいずれか一項に記載のWD(22)であって、
前記第1及び第2の統合TCI状態は、それぞれ、第1及び第2の空間フィルタに関連付けられる、WD。
【請求項42】
請求項33乃至41のいずれか一項に記載のWD(22)であって、
前記複数の参照信号の各々は、前記第1及び第2の空間フィルタのうちの1つを用いて受信又は送信される、WD。
【請求項43】
請求項33乃至42のいずれか一項に記載のWD(22)であって、
前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、前記第1の統合TCI状態と関連付けられた参照信号の第1のリストと、前記第2の統合TCI状態と関連付けられた参照信号の第2のリストとを含む、WD。
【請求項44】
請求項33乃至43のいずれか一項に記載のWD(22)であって、
前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、前記第1の統合TCI状態を指す第1のポインタと関連付けられた参照信号の第1のリストと、前記第2の統合TCI状態を指す第2のポインタと関連付けられた参照信号の第2のリストとを含む、WD。
【請求項45】
請求項33乃至44のいずれか一項に記載のWD(22)であって、
前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、少なくとも1つの参照信号ペアを含み、各参照信号ペア内の前記第1の参照信号は、前記第1の統合TCI状態と関連付けられ、各参照信号ペア内の前記第2の参照信号は、前記第2の統合TCI状態と関連付けられる、WD。
【請求項46】
請求項33乃至45のいずれか一項に記載のWD(22)であって、
前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、参照信号から成る1つ以上のチャネル測定リソースグループを含み、チャネル測定リソースグループの第1のセット内の参照信号は、前記第1の統合TCI状態と関連付けられ、チャネル測定リソースグループの前記第1のセットとは別個の、チャネル測定リソースグループの第2のセット内の参照信号は、前記第2の統合TCI状態と関連付けられる、WD。
【請求項47】
ネットワークノード(16)と通信するように構成されたWD(無線デバイス)(22)における方法であって、
複数の統合TCI(送信設定インジケータ)状態のうちの第1及び第2の統合TCI状態についての、アクティブ化コマンド及びインジケーションの少なくとも1つを受信すること(S160)であって、前記第1及び第2の統合TCI状態の各々が、前記WD(22)による、物理チャネル及び参照信号のうちの少なくとも1つについての複数のもののダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのためのQCL(準コロケーション)情報を含む、ことと、
複数の参照信号の各々と、前記第1及び第2の統合TCI状態のうちの1つとの関連付けを、受信すること(S162)と、を含む、方法。
【請求項48】
請求項47に記載の方法であって、
前記アクティブ化コマンドは、前記複数の統合TCI状態からの統合TCI状態のサブセットをアクティブ化するための、第1のMAC(媒体アクセス制御)CE(制御要素)コマンドである、方法。
【請求項49】
請求項47又は48に記載の方法であって、
前記インジケーションは、前記第1のMAC CEコマンドによってアクティブ化された3つ以上の統合TCI状態が存在する場合に、DCI(ダウンリンク制御情報)フォーマットで送信される、方法。
【請求項50】
請求項47乃至49のいずれか一項に記載の方法であって、
前記複数の統合TCI状態の各々は、(a)ジョイントDL(ダウンリンク)及びUL(アップリンク)TCI状態、(b)DL TCI状態、及び(c)セパレートUL TCI状態、のうちの1つである、方法。
【請求項51】
請求項47乃至50のいずれか一項に記載の方法であって、
前記複数の参照信号の各々は、ダウンリンクのCSI-RS(CSI(チャネル状態情報)参照信号)、及びアップリンクのSRS(サウンディング参照信号)、のうちの1つでありうる、方法。
【請求項52】
請求項51に記載の方法であって、
前記CSI-RS及び前記SRSは、時間的に周期的、非周期的、又は半永続的でありうる、方法。
【請求項53】
請求項47乃至52のいずれか一項に記載の方法であって、
参照信号のための参照信号設定が、(a)前記参照信号のための参照信号リソース設定、(b)前記参照信号リソースを含む参照リソースセット設定、及び(c)前記参照信号リソースを含む非周期的CSIトリガ状態の設定、のうちの1つでありうる、方法。
【請求項54】
請求項47乃至53のいずれか一項に記載の方法であって、
前記QCL情報は、QCLソース参照信号の情報を含み、前記QCLソース参照信号は、ダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのために前記WD(22)によって使用されるべき空間フィルタを示す、方法。
【請求項55】
請求項47乃至54のいずれか一項に記載の方法であって、
前記第1及び第2の統合TCI状態は、それぞれ、第1及び第2の空間フィルタに関連付けられる、方法。
【請求項56】
請求項47乃至55のいずれか一項に記載の方法であって、
前記複数の参照信号の各々は、前記第1及び第2の空間フィルタのうちの1つを用いて受信又は送信される、方法。
【請求項57】
請求項47乃至56のいずれか一項に記載の方法であって、
前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、前記第1の統合TCI状態と関連付けられた参照信号の第1のリストと、前記第2の統合TCI状態と関連付けられた参照信号の第2のリストとを含む、方法。
【請求項58】
請求項47乃至57のいずれか一項に記載の方法であって、
前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、前記第1の統合TCI状態を指す第1のポインタと関連付けられた参照信号の第1のリストと、前記第2の統合TCI状態を指す第2のポインタと関連付けられた参照信号の第2のリストとを含む、方法。
【請求項59】
請求項47乃至58のいずれか一項に記載の方法であって、
前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、少なくとも1つの参照信号ペアを含み、各参照信号ペア内の前記第1の参照信号は、前記第1の統合TCI状態と関連付けられ、各参照信号ペア内の前記第2の参照信号は、前記第2の統合TCI状態と関連付けられる、方法。
【請求項60】
請求項47乃至59のいずれか一項に記載の方法であって、
前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、参照信号から成る1つ以上のチャネル測定リソースグループを含み、チャネル測定リソースグループの第1のセット内の参照信号は、前記第1の統合TCI状態と関連付けられ、チャネル測定リソースグループの前記第1のセットとは別個の、チャネル測定リソースグループの第2のセット内の参照信号は、前記第2の統合TCI状態と関連付けられる、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線通信に関するものであり、特に、マルチ送受信ポイント(TRP)システムにおける参照信号のための共通空間フィルタインジケーションに関するものである。
【背景技術】
【0002】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))は、第4世代(4G)(ロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)とも称される)及び第5世代(5G)(ニューレディオ(NR:New Radio)とも称される)無線通信システムのための標準規格を開発し、かつ、開発中である。このようなシステムは、基地局のようなネットワークノードと、モバイル無線デバイス(WD)との間のブロードバンド通信、並びに、ネットワークノード間及びWD間の通信等の機能を提供する。第6世代(6G)無線通信システムも開発中である。
【0003】
3GPPによる無線通信システムは、以下のチャネルを含みうる:
物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH);
物理アップリンク制御チャネル(PUCCH);
物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH);
物理アップリンク共有チャネル(PUSCH);
物理ブロードキャストチャネル(PBCH);及び
物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)。
【0004】
ニューレディオ(NR)では、いくつかの信号が、同じ基地局において異なるアンテナポートから送信されうる。これらの信号は、同じラージスケール特性(ドップラーシフト及びドップラースプレッド、平均遅延スプレッド、又は平均遅延等)を有しうる。そして、これらのアンテナポートは、擬似コロケーション(疑似コロケート)されている(QCL:co-located)と言われる。
【0005】
特定のパラメータ(例えば、ドップラースプレッド)に関して2つのアンテナポートがQCLであることをWDが知っている場合、当該WDは、アンテナポートのうちの1つに基づいてそのパラメータを推定し、その推定値を、他のアンテナポートで信号を受信するために適用しうる。
【0006】
例えば、トラッキング参照信号(TRS:tracking reference signal)のためのチャネル状態情報参照信号(CSI-RS:channel state information reference signal)と、PDSCH復調参照信号(DMRS:demodulation reference signal)との間に、QCL関係が存在しうる。WDがPDSCH DMRSを受信する際に、当該WDは、DMRS受信を支援するために、TRS上で既に行われた測定を使用することができる。
【0007】
QCLに関してどのような仮定がなされうるかについての情報は、ネットワークからWDへシグナリングされる。NRでは、送信ソースRSと送信対象RSとの間のQCL関係について4つのタイプが定義された:
タイプA:{ドップラーシフト,ドップラースプレッド,平均遅延,遅延スプレッド};
タイプB:{ドップラーシフト,ドップラースプレッド};
タイプC:{平均遅延,ドップラーシフト};及び
タイプD:{空間受信(RX)パラメータ}。
【0008】
QCLタイプDは、アナログビームフォーミングを用いるビーム管理手順を容易にするために導入され、空間QCLとして知られている。現在、空間QCLの厳密な定義はないが、1つの理解は、2つの送信アンテナポートが空間的にQCLである場合に、WDが、それらを受信するために同じRxビームを使用できることである。これは、信号を受信するためにアナログビームフォーミングを使用するWDにとって有用であり、これは、WDが、特定の信号の受信前にそのRXビームをある方向に調整する必要があるためである。以前に受信された第1の信号が、当該第1の信号の後に受信された第2の信号と空間的にQCLであることをWDが知っている場合、WDは、第2の信号を受信するために同じRXビームを安全に使用することができる。なお、ビーム管理について、QCLタイプDが考えられているが、基地局(ネットワークノード)が全ての関連するラージスケールパラメータを推定できるように、参照信号に対するタイプA QCL関係をWDに伝える必要もある。
【0009】
典型的には、これは、時間及び周波数オフセット推定のために使用されるトラッキング用CSI-RS(TRS)をWDに設定することによって達成される。任意のQCL基準を使用可能にするために、WDは、十分に良好な信号対干渉雑音比(SINR)でQCL基準を受信しなければならない。多くの場合、これは、TRSがあるWDに対して適切なビームで送信されなければならないことを意味する。
【0010】
ビーム及び送受信ポイント(TRP)の選択においてダイナミクスを導入するために、WDは、最大128個のTCI(送信設定インジケータ)状態を有する無線リソース制御(RRC)シグナリングを通じて設定されうる。TCI状態情報要素は以下のとおりである:
【0011】
各TCI状態は、1つ又は2つのRSに関連するQCL情報を含む。例えば、TCI状態は、QCLタイプAに関連付けられたCSI-RS1と、QCLタイプDに関連付けられたCSI-RS2とを含みうる。第3のRS(例えば、PDCCH DMRS)がQCLソースとしてこのTCI状態を有する場合、WDは、PDCCH DMRSのためのチャネル推定を実行する際に、CSI-RS2から、ドップラーシフト、ドップラースプレッド、平均遅延、遅延スプレッド、及び空間RXパラメータ(即ち、使用するRXビーム)を導出しうる。
【0012】
利用可能なTCI状態の第1のリストがPDSCHのために設定され、TCI状態の第2のリストがPDCCHのために設定される。各TCI状態は、TCI状態を指す、TCI状態IDとして知られるポインタを含む。また、ネットワークは、媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)を介して、PDCCHのための1つのTCI状態と、PDSCHのための最大8個のTCI状態とをアクティブ化する。WDがサポートするアクティブなTCI状態の個数はWD能力であるが、最大は8である。
【0013】
WDが(64個の設定されたTCI状態のリストからの)4つのアクティブ化されたTCI状態を有すると仮定する。このため、60個のTCI状態がこの特定のWDについて非アクティブであり、WDは、それらの非アクティブTCI状態について推定されるラージスケールパラメータを有するように準備される必要はない。しかし、WDは、4つのアクティブTCI状態におけるRSのためのラージスケールパラメータを連続的に追跡及び更新する。PDSCHをWDに対してスケジューリングする場合、ダウンリンク制御情報(DCI)は、1つのアクティブ化されたTCI状態へのポインタを含む。その結果、WDは、PDSCH DMRSチャネル推定、及びそれ故にPDSCH復調を実行する場合にどのラージスケールパラメータ推定値を使用すべきかを知る。
【0014】
WDが現在アクティブ化されているTCI状態のいずれかを使用できる限り、DCIシグナリングを使用すれば十分である。しかしながら、ある時点において、現在アクティブ化されているTCI状態にあるソースRSのいずれもWDによって受信されることができず、即ち、WDが、アクティブ化されているTCI状態にあるソースRSが送信されるビームから出る場合である。これが起こると(又は実際にこれが起こる前に)、ネットワークノードは、新たなTCI状態をアクティブ化しなければならない。典型的には、アクティブ化されたTCI状態の個数は固定であるので、ネットワークノードは、現在アクティブ化されているTCI状態のうちの1つ以上を非アクティブ化しなければならない。
【0015】
図1には、TCI状態の更新に関連する2ステップ手順が示されている。
【0016】
MAC CEを介したWD固有PDSCHのためのTCI状態のアクティブ化/非アクティブ化
図2には、WD固有PDSCHのためのTCI状態をアクティブ化/非アクティブ化するためのMAC CEの構成が示されている。
【0017】
図2に示されるように、MAC CEは以下のフィールドを含む:
【0018】
●サービングセルID:このフィールドは、MAC CEが適用されるサービングセルのアイデンティティを示す。フィールド長は5ビットである。
【0019】
●帯域幅部分(BWP)ID: このフィールドは、MAC CEが適用されるダウンリンク帯域幅部分に対応するIDを含む。BWP IDは、3GPP技術仕様(TS:Technical Standard)38.331に規定されているように、上位レイヤパラメータBWP-Idによって与えられる。BWP IDフィールドの長さは2ビットであり、これは、ダウンリンク(DL)のために最大4つのBWPがWDに設定されうるためである。
【0020】
●可変個数のフィールドTi: TCI状態ID iを有するTCI状態がWDに設定される場合、フィールドTiは、TCI状態ID iを有するTCI状態のアクティブ化/非アクティブ化ステータスを示す。TCI状態ID iを有するTCI状態がWDに設定されていない場合、MACエンティティは、Tiフィールドを無視する。Tiフィールドは、3GPP TS 38.214/38.321に規定されるように、TCI状態ID iを有するTCI状態がアクティブ化され、かつ、DCI送信設定インジケーションフィールドのコードポイントにマッピングされることを示すために、「1」に設定される。Tiフィールドは、TCI状態ID iを有するTCI状態が非アクティブ化され、かつ、DCI送信設定インジケーションフィールドのいずれのコードポイントにもマッピングされないことを示すために、「0」に設定される。なお、TCI状態のマッピング対象のコードポイントは、Tiフィールドが「1」に設定された全てのTCI状態のうちの序数位置(ordinal position)によって決定される。即ち、Tiフィールドが「1」に設定された第1のTCI状態は、DCI送信設定インジケーションフィールドのコードポイント値0にマッピングされ、Tiフィールドが「1」に設定された第2のTCI状態は、DCI送信設定インジケーションフィールドのコードポイント値1にマッピングされる。3GPP NR Rel-15では、アクティブ化されるTCI状態の最大個数は8である。
【0021】
●予約ビットR: このビットは、3GPP NR Rel-15において「0」にセットされる。
【0022】
なお、WD固有PDSCH MAC CEのためのTCI状態アクティブ化/非アクティブ化は、3GPP TS 38.321の表6.2.1-1に規定される論理チャネルID(LCID)を有するMACプロトコルデータユニット(PDU)サブヘッダによって識別される。WD固有PDSCHのためのTCI状態のアクティブ化/非アクティブ化のためのMAC CEは、可変サイズを有する。
【0023】
DCIを介したWD固有PDSCHのためのTCI状態インジケーション
ネットワークノードは、DCIフォーマット1_1又は1_2を使用して、アクティブ化されたTCI状態のうちの1つを後続のPDSCH受信のために使用すべきであることをWDにインジケーションしうる。DCIにおいて使用されているフィールドは、送信設定インジケーション(TCI)であり、これは、tci-PresentInDCIが「有効(enabled)」であるか、又はtci-PresentForDCI-Format1-2-r16が上位レイヤによるDCIフォーマット1_1及びDCI 1_2に対してそれぞれ存在する場合、3ビットである。図3には、そのようなDCIインジケーションの一例が示されている。
【0024】
DCIコードポイント0は、TCI状態のリストにおける第1のTCI状態インデックスを示し、DCIコードポイント1は、当該リストにおける第2のTCI状態インデックスを示す、等である。
【0025】
マルチTRP TCI状態動作
3GPPリリース16(3GPP Rel-16)では、マルチTRP(マルチ送受信ポイント(multiple-transmission reception point))動作が、単一DCIベースのマルチTRP及びマルチDCIベースのマルチTRPの2つのモードで規定された。
【0026】
3GPP NR Rel-16では、マルチDCIスケジューリングはマルチTRPのためのものであり、マルチTRPにおいてWDは、各々がPDSCH及びPUSCHをスケジューリングする2つのDCIを受信しうる。(個別のPDSCHをスケジューリングする個別のPDCCHによって搬送される)2つのDCIは、同じTRPから送信される。
【0027】
マルチDCIマルチTRP動作の場合、WDに、各々がTRPに関連付けられた2つのCORESETプールが設定される必要がある。各CORESETプールは、同じCORESETプールに属するCORESETのコレクションである。CORESETプールインデックスは、0又は1の値で、各CORESETにおいて設定されうる。上記の例における2つのDCIの場合、それらは、それらは、異なるCORESETプールに属する(即ち、それぞれCORESETPoolIndex 0及び1を有する)2つのCORESET内の個別のPDCCHを介して送信される。各CORESETプールについて、上述のアクティブ化/非アクティブ化/インジケーションに関して同じTCI状態動作方法が仮定される。
【0028】
他のマルチTRPモード、単一DCIベースのマルチTRPは、1つのDCIコードポイントに関連付けられる2つのDL TCI状態を必要とする。即ち、DCI内のTCIフィールド・コードポイントが2つのTCI状態を示す場合、各TCI状態は、異なるビーム又は異なるTRPに対応する。DCIのTCIフィールド内のコードポイントについての2つのTCI状態のアクティブ化及びマッピングは、3GPP TS 38.321からの以下のMAC CEを用いて行われる:
【0029】
WD固有PDSCH MAC CEのための拡張TCI状態アクティブ化/非アクティブ化
WD固有PDSCH MAC CEのための拡張TCI状態アクティブ化/非アクティブ化は、図4に示されるように、eLCIDを有するMAC PDUサブヘッダによって識別され、以下のフィールドから成る可変サイズを有する:
【0030】
●サービングセルID:このフィールドは、MAC CEが適用されるサービングセルのアイデンティティを示す。フィールド長は5ビットである。
【0031】
●BWP ID:このフィールドは、MAC CEが、3GPP TS 38.212において規定されているDCI帯域幅部分インジケータフィールドのコードポイントとして適用されるDL BWPを示す。BWP IDフィールドの長さは2ビットである。
【0032】
●Ci: このフィールドは、TCI状態IDi,2を含むオクテットが存在するかどうかを示す。このフィールドが「1」に設定された場合、TCI状態IDi,2を含むオクテットが存在する。このフィールドが「0」に設定された場合、TCI状態IDi,2を含むオクテットは存在しない。
【0033】
●TCI状態IDi,j: このフィールドは、3GPP TS 38.331において規定されているTCI-StateIdによって識別されるTCI状態を示し、iは、3GPP TS 38.212において規定されているDCI送信設定インジケーションフィールドのコードポイントのインデックスであり、TCI状態IDi,jは、DCI TCIフィールドにおけるi番目のコードポイントについて示されるj番目のTCI状態を示す。TCI状態がマッピングされるTCIコードポイントは、TCI状態IDi,jフィールドのセットを有する全てのTCIコードポイントのうちで、その順序位置(ordinal position)によって決定され、即ち、TCI状態ID0,1及びTCI状態ID0,2を有する第1のTCIコードポイントは、コードポイント値0にマッピングされ、TCI状態ID1,1及びTCI状態ID1,2を有する第2のTCIコードポイントは、コードポイント値1にマッピングされる、等である。TCI状態IDi,2は、Ciフィールドのインジケーションに基づいてオプションである。アクティブ化されるTCIコードポイントの最大個数は8であり、TCIコードポイントにマッピングされるTCI状態の最大個数は2である。
【0034】
●R: 予約ビット、「0」に設定。
【0035】
セル間マルチTRP動作
3GPP Rel-17では、セル間マルチTRP動作が規定される。これは、3GPP Rel-16の単一DCIベースのマルチTRP動作又はマルチDCIベースのマルチTRP動作のいずれかの拡張である。3GPP Rel-17のセル間態様は、2つのTRPが、異なるPCI(物理セルID)に関連付けられた異なる同期信号ブロック(SSB)に関連付けられたケースを参照する。即ち、TRP 1又はTRP 2からの送信を参照するTCI状態は、そのTRPに属するPCIを有するSSBビームのうちの1つ参照信号に準コロケートされるか、又はそのTRPに属するPCIを有するSSBビームのうちの1つにルート準コロケーションを有するCSI-RS又はDMRSのような別の参照信号に準コロケートされる。
【0036】
3GPP Rel-17のTCI状態フレームワーク
3GPP Rel-17では、単一のTCI状態が複数の異なるDL及び/又はアップリンク(UL)信号/チャネルのためのQCL特性を示すことを可能にすることによって、WDへの送信/受信空間フィルタリング(及び他のQCL特性)のインジケーションを効率化することを目的とする、新しい統合TCI状態フレームワークが規定される。統合TCI状態フレームワークが適用されるべきDL/UL信号/チャネルは、3GPPによって依然として検討されている。RAN1#104-eからの次のステートメントを参照:
【0037】
ステートメント
3GPP Rel-17、統合TCIフレームワークでは、RAN1#104bis-eによって以下が検討されている:
【0038】
●DLか、又は該当する場合、ジョイントTCIかどうかが、以下の信号にも適用される。それ以外の場合、更なる検討のための(FFS:for future study)、3GPP Rel-15/16を超える任意の他の拡張:
‐CSI用CSI-RSリソース;
‐ビーム管理(BM)のためのいくつかのCSI-RSリソース、その場合、どのリソース(例えば、非周期的、繰り返し「ON」)であるか;
‐トラッキング用CSI-RS;
【0039】
●ULか、又は該当する場合、ジョイントTCIかどうかが、以下の信号にも適用される:
‐BMのためのいくつかのサウンディング参照信号(SRS)リソース又はリソースセット。
なお、上記の「ジョイントTCI」とは、「ジョイントDL/UL TCI状態」を示す。
【0040】
ミーティングRAN1#103-eにおいて、新しい統合TCI状態フレームワークは、全てのDL及び/又はULチャネル/信号の全て又はサブセットについて(PDSCHについて上述したものと同様の方法で)3ステージのTCI状態インジケーションを含むべきであることが検討された。第1のステージでは、無線リソース制御(RRC)が、TCI状態のプールを設定するために使用される。第2のステージでは、RRC設定されたTCI状態のうちの1つ以上が、MAC-CEシグナリングを介してアクティブ化され、DCIフォーマット1_1及び1_2内の異なるTCIフィールド・コードポイントに関連付けられる。最後に、第3のステージでは、DCIシグナリングを使用して、MAC-CEを介してアクティブ化されたTCI状態(又は別個のTCI状態がDLチャネル/信号及びULチャネル/信号に使用される場合には、2つのTCI状態)のうちの1つを選択する。
【0041】
RAN1#103-eミーティングでは、以下の説明から分かるように、ジョイントビームインジケーション(「ジョイント(Joint)DL/UL TCI」)及びセパレートDL/ULビームインジケーション(「セパレート(Separate)DL/UL TCI」)の両方についてのサポートが検討されている。ジョイントDL/UL TCIの場合、単一のTCI状態(例えば、DL TCI状態又はジョイントDL/UL TCI状態でありうる)を使用して、DL信号/チャネル及びUL信号/チャネルの両方のための送信/受信空間フィルタが決定される。セパレートDL/UL TCIの場合、1つのTCI状態(例えば、DL TCI状態)を使用して、DL信号/チャネルのための受信空間フィルタが示されうるとともに、別個のTCI状態(例えば、UL TCI状態)を使用して、UL信号/チャネルのための送信空間フィルタが示されうる。
【0042】
ステートメント
ビームインジケーションシグナリング媒体で、3GPP Rel-17の統合TCIフレームワークにおけるジョイント又はセパレートDL/ULビームインジケーションをサポートするために:
【0043】
●アクティブTCI状態からのジョイント又はセパレートDL/ULビームインジケーションを示すために、少なくともWD固有(ユニキャスト)DCIを使用するL1ベースのビームインジケーションをサポートする:
‐既存のDCIフォーマット1_1及び1_2は、ビームインジケーションのために再使用される;
【0044】
●3GPP Rel-15/16に類似するMAC CEを介した1つ以上のTCI状態のアクティブ化をサポートする。
【0045】
ステートメント
3GPP Rel-17の統合TCIフレームワークで、UL及びDLのためのビームインジケーションのケースに適応するために:
【0046】
●DL用とUL用の2つの別個TCI状態を利用する;
【0047】
●セパレートDL TCIの場合:
‐M個のTCIにおける(1つ以上の)ソース参照信号は、少なくともPDSCH上のWD個別(dedicated)受信のために、及びコンポーネントキャリア(CC)におけるCORESETの全て又はサブセット上のWD個別受信のために、QCL情報を提供する;
【0048】
●セパレートUL TCIの場合:
‐N個のTCIにおける(1つ以上の)ソース参照信号は、少なくとも動的グラント(dynamic-grant)/設定グラント(configured-grant)ベースのPUSCH、CCにおける個別PUCCHリソースの全て又はサブセットのための、(1つ以上の)共通UL送信(TX)空間フィルタを決定するための基準を提供する;
‐オプションとして、UL TX空間フィルタは更に、アンテナ切り替え/コードブックベース/非コードブックベースのUL送信のために設定された(1つ以上の)リソースセットにおける全てのSRSリソースに適用されうる。
【0049】
●更なる検討のために(FFS):UL TCI状態が、DL TCI状態からの共通/同一の又は別個のTCI状態プールから取得されるかどうか。
【0050】
NRは、ダウンリンク(DL)(即ち、ネットワークノード、gNB又は基地局から無線デバイス(WD)へ)、及びアップリンク(UL)(即ち、WDからgNBへ)の両方において、CP-OFDM(サイクリックプレフィックス直交周波数分割多重)を使用する。離散フーリエ変換(DFT)拡散OFDMもアップリンクにおいてサポートされる。時間領域において、NRダウンリンク及びアップリンクは、それぞれ1msの等しいサイズのサブフレームに編成される。サブフレームは、等しい持続時間の複数のスロットに更に分割される。スロット長は、サブキャリア間隔に依存する。Δf=15kHzのサブキャリア間隔の場合、サブフレームごとに1つのスロットのみが存在し、各スロットは14個のOFDMシンボルから成る。
【0051】
NRにおけるデータスケジューリングは、典型的には、スロットごとに行われ、図5には14シンボルスロットを用いる例が示されており、最初の2つのシンボルはPDCCHを含み、シンボルの残りはPDSCH又はPUSCHのいずれかを含む。
【0052】
NRでは、異なる複数のサブキャリア間隔値がサポートされる。サポートされるサブキャリア間隔(異なるヌメロロジーとも称される)は、Δf=(15×2μ)kHzによって与えられ、ここで、μ∈{0,1,2,3,4}である。Δf=15kHzは、基本サブキャリア間隔である。種々のサブキャリア間隔におけるスロット持続時間は、1/2μミリ秒によって与えられる。周波数領域では、システム帯域幅がリソースブロック(RB)に分割され、それぞれが12個の連続するサブキャリアに対応する。RBには、システム帯域幅の一端から0で始まる番号が付される。図6には基本NR物理時間‐周波数リソースグリッドが示されており、ここでは14シンボルスロット内の1つのリソースブロック(RB)のみが示されている。1OFDMシンボルインターバルにおける1OFDMサブキャリアは、1つのリソース要素(RE)を形成する。
【0053】
ビーム管理
ミリ波(mmW)周波数では、ビーム間(TRP内及びTRP間の両方)のモビリティを扱うための概念がNRで検討されている。高利得ビームフォーミングが使用されるこれらの周波数では、各ビームは小エリア内でのみ最適であり、最適ビーム外のリンクバジェットはすぐに劣化する。したがって、高い性能を維持するために、頻繁かつ高速のビーム切り替えが必要とされうる。このようなビーム切り替えをサポートするために、ビームインジケーションフレームワークがNRで検討されている。例えば、ダウンリンクデータ送信(PDSCH)の場合、ダウンリンク制御情報(DCI)は、WDがそれに応じてその受信ビームを調整できるように、どのビームが使用されるかをWDに通知する送信設定インジケータ(TCI)フィールドを含む。これは、WDがPDSCHを受信することができる前に、WDがRxビームフォーミング重みを決定して適用する必要があるアナログRxビームフォーミングのケースに有益である。
【0054】
以下では、「空間フィルタリング重み」又は「空間フィルタリング設定」という用語は、データ/制御の送信/受信のために送信機(gNB又はWD)及び受信機(WD又はgNB)のいずれかにおいて適用されるアンテナ重みを指す。この用語は、異なる伝搬環境が、チャネルへの信号の送信/受信に整合する異なる空間フィルタリング重みをもたらすという意味で、より一般的である。空間フィルタリング重みは、必ずしも厳密な意味でビームをもたらすとは限らないことがある。
【0055】
データ送信の前に、gNB及びWD空間フィルタリング設定を決定するために、トレーニングフェーズが必要とされる。これは図7に示されており、NRにおいてDLビーム管理と称される。NRでは、チャネル状態情報RS(CSI-RS)と、同期信号/物理ブロードキャスト制御チャネル(SS/PBCH)ブロック、又は略してSSBという、2つのタイプの参照信号(RS)がDLビーム管理動作のために使用される。図7は、CSI-RSが適切なビームペアリンク(BPL:beam pair link)を見つけるために使用される例を示し、適切なgNB送信空間フィルタリング設定(gNB送信(Tx)ビーム)と、十分に良好なリンクバジェットをもたらす適切なWD受信空間フィルタリング設定(UE Rxビーム)とを意味する。
【0056】
このため、図7は、データ送信フェーズが後に続く、ビームトレーニングフェーズを示す。ダウンリンクデータ/制御送信の場合、gNBは、PDCCH/PDSCH DMRSが、RS6と空間的に準コロケート(QCL)であることをWDにインジケーションし、当該RS上で、WDがビームトレーニングフェーズにおいてWDビームスイープ(beam sweep)中に測定を実行する。少なくともアップリンク制御チャネル送信の場合、gNBは、RS6がPUCCHのための空間関係であることをWDにインジケーションする。
【0057】
上記の例では、gNB Txビームスイープにおいて、gNBは、5つの異なる空間フィルタリング設定(Txビーム)で送信される5つのCSI-RSリソース(RS1..RS5)のセット上で測定するようにWDを設定する。WDは更に、最大測定RSRPに対応するCSI-RSのRS ID及び参照信号受信電力(RSRP)を報告し返すように構成される。この例では、最大測定RSRPは、RS4に対応する。このようにして、gNBは、WDの観点から好ましいTxビームが何であるかを学習する。後続のWD Rxビームスイープでは、gNBは、いくつかのCSI-RSリソースを異なるOFDMシンボルにおいて全て、それ以前にRS4を送信するために使用されたのと同じ空間フィルタリング設定(Txビーム)で送信する。次いで、WDは、受信RSRPを最大化するために、各OFDMシンボルにおいて、異なるRx空間フィルタリング設定(Rxビーム)をテストする。WDは、RS ID(この例ではRS ID 6)と、最大のRSRPをもたらす、対応する空間フィルタリング設定とを記憶する。次いで、ネットワークは、DLデータがWDにスケジューリングされる際に、将来、このRS IDを参照することができ、これにより、WDが、PDSCHを受信するためにそのRx空間フィルタリング設定(Rxビーム)を調整することが可能になる。上述のように、RS IDは、PDSCHをスケジューリングするDCI内のフィールドで搬送される送信設定インジケータ(TCI)に含まれる。
【0058】
チャネル状態情報(CSI)及びCSIフィードバック
LTE及びNRにおけるコアコンポーネントは、多入力多出力(MIMO)アンテナ展開及びMIMO関連技術のサポートである。空間多重は、良好なチャネル条件において高いデータレートを達成するために使用されるMIMO技術の1つである。
【0059】
r個のDLシンボルs=[s1, s2, ..., srTを送信するためのgNBにおけるNT個のアンテナポートを有するアンテナアレイについて、あるRE nにおけるNR個の受信アンテナを有するWDにおける受信信号は、
として表されうる。ここで、ynは、NR×1受信信号ベクトルであり、Hnは、gNBとWDとの間のリソース要素(RE)におけるNR×NTチャンネル行列であり、Wは、NT×rプリコーダ行列であり、enは、WDによってREにおいて受信されるNR×1雑音プラス干渉ベクトルである。プリコーダWは、ワイドバンドプリコーダ(即ち、帯域幅部分(BWP)全体にわたって一定)、又はサブバンドプリコーダ(即ち、各サブバンドにわたって一定)でありうる。
【0060】
プリコーダ行列は、典型的には、可能性のあるプリコーダ行列のコードブックから選択され、典型的には、所与の個数のシンボルストリームについてコードブック内の一意のプリコーダ行列を特定するプリコーダ行列インジケータ(PMI)によって報告される。sにおけるr個のシンボルのそれぞれは、空間レイヤに対応する。パラメータrは、チャネルのランクと称され、ランクインジケータ(RI)によって報告される。
【0061】
所与のブロック誤り率(BLER)について、変調レベル及び符号化方式(MCS)は、観測された信号対雑音及び干渉比(SINR)に基づいてWDによって決定される。SINRは、チャネル品質インジケータ(CQI)によって報告される。NRは、ランクに応じて、スロット内のWDへの1つ又は2つのトランスポートブロック(TB)のいずれかの送信をサポートする。1つのTBがランク1~4に使用され、2つのTBがランク5~8に使用される。CQIは、各TBと関連付けられる。CQI/ランクインジケータ(RI)/プリコーディング行列インジケータ(PMI)レポートは、ネットワークの設定に基づいてワイドバンド又はサブバンドのいずれかとされうる。言い換えれば、RI、PMI、及びCQIはチャネル状態情報(CSI)の一部であり、WDによってネットワークノード又はgNBへ報告される。
【0062】
チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)及びCSI-IM
CSI-RSは、各送信アンテナポート上で送信され、アンテナポートの各々と関連付けられたダウンリンクチャネルを測定するためにWDによって使用される。アンテナポートは、CSI-RSポートとも称される。NRにおいてサポートされるアンテナポートの個数は、{1,2,4,8,12,16,24,32}である。受信されたCSI-RSを測定することによって、WDは、無線伝搬チャネル及びアンテナ利得を含む、CSI-RSが横切っているチャネルを推定しうる。この目的のためのCSI-RSは、非ゼロ電力(NZP:Non-Zero Power)CSI-RSとも称される。
【0063】
NZP CSI-RSは、物理リソースブロック(PRB)ごとに特定のリソース要素(RE)において送信されるように構成されうる。図8は、1スロット内のPRB内に4つのCSI-RSポートを有するNZP CSI-RSリソース設定の例を示す。
【0064】
NZP CSI-RSに加えて、ゼロ電力(ZP:Zero Power)CSI-RSが、関連REがgNBにおけるPDSCHスケジューリングのために利用可能ではないことをWDにインジケーションするために、NRにおいて定義された。ZP CSI-RSは、NZP CSI-RSと同じREパターンを有しうる。
【0065】
干渉測定用のCSIリソース(CSI-IM)も、WDが、典型的には他セルからの、雑音及び干渉を測定するために、NRにおいて定義される。CSI-IMは、スロット内における4つのREを含む。2つの異なるCSI-IMパターンが定義される: CSI-IMパターンは、1OFDMシンボル内の4つの連続するRE、又は周波数領域及び時間領域の両方における2つの連続するRE、のいずれかでありうる。図8は一例である。典型的には、gNBは、CSI-IMリソースにおいていかなる信号も送信しないので、当該リソースにおいて観測されるものは他セルからの雑音及び干渉である。
【0066】
NRにおけるCSIフレームワーク
NRでは、1つ以上のCSIレポート設定がWDに設定されうる。(上位レイヤ情報要素(IE)であるCSI-ReportConfigによって定義される)各CSIレポート設定は、帯域幅部分(BWP)と関連付けられ、以下のうちの1つ以上を含む:
●チャネル測定のためのCSIリソース設定;
●干渉測定のためのCSI-IMリソース設定;
●干渉測定のためのNZP CSI-RSリソース;
●報告タイプ、即ち、(PUSCH上の)非周期的CSI、(PUCCH上の)周期的CSI、又は(PUCCH上の、及びPUSCH上でアクティブ化されたDCI上の)半永続的CSI;
●RI、PMI、CQI等の、報告対象を特定するレポート数量;
●タイプI又はタイプIIのCSI等の、コードブック設定;及び/又は
●周波数領域設定、即ち、サブバンドvsワイドバンドCQI又はPMI、及びサブバンドサイズ。
【0067】
NR無線リソース制御(RRC)仕様、3GPP技術仕様(TS 38.331)によるCSI-ReportConfig IEは、以下のとおりである(いくつかのパラメータは省略される):
【0068】
WDには、チャネル及び干渉測定のために、それぞれがCSI-ResourceConfigIdを有する1つ以上のCSIリソース設定が設定されうる。チャネル測定のための又はNZP CSI-RSベースの干渉測定のための各CSIリソース設定は、1つ以上のNZP CSI-RSリソースセットを含みうる。NZP CSI-RSリソースセットごとに、CSIリソース設定は、1つ以上のNZP CSI-RSリソースを更に含みうる。NZP CSI-RSリソースは、周期的、半永続的、又は非周期的でありうる。
【0069】
同様に、干渉測定のための各CSI-IMリソース設定は、1つ以上のCSI-IMリソースセットを含みうる。CSI-IMリソースセットごとに、CSI-IM設定は、1つ以上のCSI-IMリソースを更に含みうる。CSI-IMリソースは、周期的、半永続的、又は非周期的でありうる。
【0070】
周期的CSIは、RRCによって設定され、かつ、PUCCH上で報告された後に開始し、関連する(1つ以上の)NZP CSI-RSリソース及び(1つ以上の)CSI-IMリソースも周期的である。
【0071】
半永続的CSIの場合、CSIリソース設定は、PUCCH上又はPUSCH上のいずれかでありうる。PUCCH上の半永続的CSIは、メディアアクセス制御(MAC)制御要素(CE)コマンドによってアクティブ化又は非アクティブ化される。PUSCH上の半永続的CSIは、DCIによってアクティブ化又は非アクティブ化される。関連するNZP CSI-RSリソース及びCSI-IMリソースは、周期的又は半持続的のいずれかでありうる。
【0072】
非周期的CSIの場合、当該CSIは、PUSCH上で報告され、かつ、DCI内のCSI要求ビットフィールドによってアクティブ化される。関連するNZP CSI-RSリソース及びCSI-IMリソースは、周期的、半永続的な、又は非周期的のいずれかでありうる。CSI要求フィールドのコードポイントとCSIレポート設定との間のリンクは、非周期的CSIトリガ状態を介する。WDは、非周期的CSIトリガ状態のリストを有する上位レイヤによって設定され、トリガ状態の各々は、関連するCSIレポート設定を含む。CSI要求フィールドは、非周期的CSIトリガ状態のうちの1つを示すために使用され、このため1つのCSIレポート設定を示すために使用される。
【0073】
CSIレポート設定と関連付けられた2つ以上のNZP CSI-RSリソースセット及び/又は2つ以上のCSI-IMリソースセットが存在する場合、非周期的CSIトリガ状態において、1つのNZP CSI-RSリソースセット及び1つのCSI-IMリソースセットのみが選択される。このため、各非周期的CSIレポートは、単一のNZP CSI-RSリソースセットと単一のCSI-IMリソースセットとに基づく。
【0074】
チャネル測定のためのNZP CSI-RSリソースセットにおいて複数のNZP CSI-RSリソースが設定される場合、WDは、1つのNZP CSI-RSリソースを選択し、選択されたNZP CSI-RSリソースに関連付けられたCSIを報告する。CRI(CSI-RSリソースインジケータ)が、CSIの一部として報告される。この場合、それぞれNZP CSI-RSリソースとペアリングされた同じ個数のCSI-IMリソースが、関連するCSI-IMリソースセットにおいて設定されなければならない。即ち、WDがCRI値kを報告する場合に、これは、チャネル測定のためのNZP CSI-RSリソースセットの(k+1)番目のエントリに対応し、設定されたときは、干渉測定のためのCSI-IMリソースセットの(k+1)番目のエントリに対応する(3GPP TS 38.214の5.2.1.4.2節)。
【0075】
(1つ以上の)NZP CSI-RSリソースが、干渉測定のためにCSI-ReportConfigに設定された場合、CSI-RSリソースセットにおける単一のNZP-CSI-RSリソースのみが、チャネル測定のために同じCSI-ReportConfigに設定されうる。
【0076】
QCL
TRPは、異なる物理的位置にありうるので、WDへの伝搬チャネルも異なりうる。異なるアンテナ又は送信ビームが、異なるTRPにおいて使用される。WD側では、異なる受信アンテナ又は受信ビームが、異なるTRPから受信するために使用されうる。異なるTRPからのPDSCHの受信を容易にするために、3GPP NRリリース15(Rel-15)においてTCI(送信設定インジケータ)状態が導入された。
【0077】
TCI状態は、PDCCH又はPDSCHのための復調参照信号(DMRS)と、CSI-RS又はSSB等の1つ又は2つのDL参照信号との間の準コロケーション(QCL)情報を含む。NRにおいてサポートされているQCL情報タイプは以下のとおりである:
●「QCL-タイプA」:{ドップラーシフト,ドップラースプレッド,平均遅延,遅延スプレッド};
●「QCLタイプB」:{ドップラーシフト,ドップラースプレッド};
●「QCLタイプC」:{ドップラーシフト,平均遅延};
●「QCLタイプD」:{空間Rxパラメータ}。
【0078】
QCL情報は、DL参照信号(CSI-RS又はSSB)から推定された1つ以上のチャネル特性を、PDSCH又はPDCCH受信のためのDMRSに基づくチャネル推定に適用するためにWDによって使用される。例えば、チャネル遅延スプレッド及びドップラーシフトパラメータを、QCLソースRSから推定することができ、その結果、当該推定は、DMRSに基づくチャネル推定のためのチャネルフィルタリングパラメータを決定するために使用される。
【0079】
非コヒーレントジョイント送信(NC-JT:Non-coherent Joint Transmission)
3GPP NR Rel-15では、単一の送受信ポイント(TRP)からのPDSCH送信のみがサポートされ、PDSCH送信では、WDは任意の所与の時間に単一のTRPからPDSCHを受信する。
【0080】
3GPP NR Rel-16では、複数のTRPを介したPDSCH送信が導入された。マルチTRP方式の1つは、NC-JTであり、NC-JTでは、WDへのPDSCHが、異なるTRPから送信されるPDSCHの、異なるMIMOレイヤを有する2つのTRPを介して送信される。例えば、2つのレイヤが第1のTRPから送信されうるとともに、1つのレイヤが第2のTRPから送信されうる。
【0081】
NC-JTは、異なるMIMOレイヤが異なるTRPを介して送信される、複数のTRPを介したMIMOデータ送信を指す。図9には一例が示されており、PDSCHは、各々が1つのコードワードを搬送する2つのTRPを介してWDへ送信される。WDが4つの受信アンテナを有する一方、TRPの各々が2つの送信アンテナのみを有する場合、WDは、最大4つのMIMOレイヤをサポートしうるが、各TRPから最大2つのMIMOレイヤが存在する。この場合、2つのTRPを介してWDへデータを送信することによって、2つのTRPから最大4つのアグリゲーションされたレイヤが使用されうるので、WDへのピークデータレートを増加させることができる。これは、トラフィック負荷及びそれ故にリソース利用率が各TRPにおいて低い場合に有益である。この方式は更に、WDが両TRPの見通し内(LOS)にあり、かつ、より多くの利用可能な送信アンテナが各TRPに存在する場合でもTRPごとのランクが制限される場合に、有益でありうる。
【0082】
このタイプのNC-JTは、それぞれ最大8つのアンテナポートの2つのTRPを用いるLTEにおいてサポートされる。CSIフィードバック目的のために、各TRP用の1つと、1つの干渉測定リソースとの、2つのNZP CSI-RSリソースを用いるCSIプロセスがWDに設定される。WDは、以下のシナリオのうちの1つを報告しうる:
【0083】
(1).WDは、CRI=0を報告し、これは、CSIが計算され、かつ、第1のNZP CSI-RSリソースについてのみ報告されること、即ち、第1のNZP CSI-RSリソースに関連付けられたRI、PMI、及びCQIが報告されること、を示す。これは、WDが、第1のNZP CSI-RSリソースに関連付けられたTRP又はビームを介してPDSCHを送信することによって最良のスループットが達成されることを理解する場合である。
【0084】
(2).WDは、CRI=1を報告し、これは、CSIのみが計算され、かつ、第1のNZP CSI-RSリソースについて報告されること、即ち、第1のNZP CSI-RSリソースに関連付けられたRI、PMI、及びCQIが報告されること、を示す。これは、WDが、第2のNZP CSI-RSリソースに関連付けられたTRP又はビームを介してPDSCHを送信することによって最良のスループットが達成されることを理解する場合である。
【0085】
(3).WDは、CRI=2を報告し、これは、2つのNZP CSI-RSリソースの両方を示す。この場合、それぞれ1つのCWのためのCSIの2つのセットが、2つのNZP CSI-RSリソースに基づいて、かつ、他のCWによって引き起こされるCW間干渉を考慮することによって、計算及び報告される。報告されるRIの組み合わせは、|RI1-RI2|≦1となるように制限され、ここで、RI1及びRI2は、それぞれ、第1及び第2のNXP CSI-RSに関連付けられたランクに対応する。
【0086】
3GPP Rel-16では、単一の搬送波(CW)が2つのTRPにわたって送信される、異なるアプローチが採用される。図10には一例が示されており、2つのTRPのそれぞれから1つのレイヤが送信される。
【0087】
NC-JTの2つのタイプ(即ち、単一DCIベースのN-JT及びマルチDCIベースのNC-JT)がサポートされる。単一DCIベースのNC-JTでは、複数のTRPを介したデータ送信をスケジューリングするために単一のスケジューラが使用され、単一のPDCCHによってスケジューリングされた単一のPDSCHについての異なるレイヤが異なるTRPから送信されうることが仮定される。
【0088】
マルチDCIベースのNC-JTでは、WDに対してPDSCHをスケジューリングするために独立したスケジューラが異なるTRPにおいて仮定される。2つのTRPからスケジューリングされる2つのPDSCHは、時間及び周波数リソースにおいて完全に又は部分的にオーバラップされうる。TRP間の準静的な調整のみが可能でありうる。
【0089】
3PP NR Rel-17におけるNC-JT CSI
3GPP RAN1では、CSI報告設定、CSI-ReportConfigに関連付けられたCSI測定のために、ひいてはNC-JTのために、以下が検討されている:
【0090】
●チャネル測定のためのCSI-RSリソースセットにおける、Ks≧2個のNZP CSI-RSリソース; Ksリソースは、チャネル測定リソース(CMR:channel measurement resources)と称される。
【0091】
●Ks個のCMR内における、NC-JT CSI用のN≧1個のNZP CSI-RSリソースペア、各ペアは、NC-JT CSI測定仮説に使用される。
【0092】
更に、CMR用CSI-RSリソースセット内の、Ks≧2個のNZP CSI-RSリソースは、2つの異なるCMRグループに分割されることができ、NC-JT CSI測定仮説に使用されるN個のペアの各々は、2つのCMRグループの各々からの1つのCMRと関連付けられることができる。
【0093】
更に、上位レイヤシグナリングが、NC-JT CSIの目的のためにN個のCMRペアを設定するために使用される。
【0094】
現在の3GPP Rel-17の検討では、主に単一のTRPのためのTCI状態更新に焦点が当てられている。しかしながら、単一DCIベースのマルチTRP動作のための参照信号のTCI状態を更新する方法は、未解決の問題である。
【発明の概要】
【0095】
いくつかの実施形態は、マルチ送受信ポイント(TRP)システムにおける参照信号のための共通空間フィルタインジケーションのための方法、ネットワークノード、及び無線デバイスを有利に提供する。
【0096】
いくつかの実施形態は、単一DCIベースのマルチTRP動作のために、共通の送信/受信空間フィルタを、異なるDL/UL参照信号に関連付ける方法を提供する。いくつかの実施形態は、どのDL/UL参照信号に対して共通の送信/受信空間フィルタが適用されるかを決定する。
【0097】
いくつかの実施形態では、1つ以上の参照信号を、2つの異なる適用されたDL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態)に関連付けるための方法が提供される。いくつかの実施形態では、本方法は以下のステップのうちの1つ以上を含む:
【0098】
ステップ1: WDへの上位レイヤ設定(RRC設定)を介して、DL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態)のリストを、ネットワークノードからWDへ設定すること;
【0099】
ステップ2: ネットワークからWDへのMAC CEシグナリングを介して設定されたリストであってDL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態)のリストのサブセットをアクティブ化すること、ここで、DCI内のTCIフィールド内のコードポイントが、1つ以上のDL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態)にマッピングされうる;
【0100】
ステップ3: DL DCIを介してネットワークからWDへ、N>1個のDL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態)を更新する;
【0101】
ステップ4: N>1個の更新されたDL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態)を、参照信号又は参照信号のセット又は参照信号の複数のセットに対して適用する;
【0102】
ステップ5: 適用されたDL TCI状態及びUL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態)を使用して、参照信号を受信及び送信する。
【0103】
一態様によれば、WD(無線デバイス)と通信するように構成されたネットワークノードは、処理回路を備え、当該処理回路は、複数の統合TCI(送信設定インジケータ)状態のうちの第1及び第2の統合TCI状態についての、アクティブ化コマンド及びインジケーションの少なくとも1つを送信するように構成され、前記第1及び第2の統合TCI状態の各々が、前記WDによる、物理チャネル及び参照信号のうちの少なくとも1つについての複数のもののダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのためのQCL(準コロケーション)情報を含む。処理回路は更に、複数の参照信号の各々を、前記第1及び第2の統合TCI状態のうちの1つと関連付けることであって、前記第1及び第2の統合TCI状態の各々について、前記複数の参照信号のうちの1つ以上の関連する参照信号を設定すること、及び(b)前記複数の参照信号の各々について、前記第1及び第2の統合TCI状態のうちの1つを指すポインタを、対応する参照信号設定に含めること、のうちの1つによって関連付けることと、を行うように構成される。ネットワークノードは更に、前記処理回路と通信し、かつ、前記複数の参照信号の前記関連付けを、前記WDへ送信するように構成された無線インタフェースを備える。
【0104】
この態様によれば、いくつかの実施形態において、前記アクティブ化コマンドは、前記複数の統合TCI状態からの統合TCI状態のサブセットをアクティブ化するための、第1のMAC(媒体アクセス制御)CE(制御要素)コマンドである。いくつかの実施形態において、前記インジケーションは、前記第1のMAC CEコマンドによってアクティブ化された3つ以上の統合TCI状態が存在する場合に、DCI(ダウンリンク制御情報)フォーマットで送信される。いくつかの実施形態において、前記複数の統合TCI状態の各々は、(a)ジョイントDL(ダウンリンク)及びUL(アップリンク)TCI状態、(b)DL TCI状態、及び(c)セパレートUL TCI状態、のうちの1つである。いくつかの実施形態において、前記複数の参照信号の各々は、ダウンリンクのCSI-RS(CSI(チャネル状態情報)参照信号)、及びアップリンクのSRS(サウンディング参照信号)、のうちの1つでありうる。いくつかの実施形態において、前記CSI-RS及び前記SRSは、時間的に周期的、非周期的、又は半永続的でありうる。いくつかの実施形態において、参照信号のための参照信号設定が、(a)前記参照信号のための参照信号リソース設定、(b)前記参照信号リソースを含む参照リソースセット設定、及び(c)前記参照信号リソースを含む非周期的CSIトリガ状態の設定、のうちの1つでありうる。いくつかの実施形態において、前記QCL情報は、QCLソース参照信号の情報を含み、前記QCLソース参照信号は、ダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのために前記WDによって使用されるべき空間フィルタを示す。いくつかの実施形態において、前記第1及び第2の統合TCI状態は、それぞれ、第1及び第2の空間フィルタに関連付けられる。いくつかの実施形態において、前記複数の参照信号の各々は、前記第1及び第2の空間フィルタのうちの1つを用いて受信又は送信される。いくつかの実施形態において、前記処理回路は更に、RRC(無線リソース制御)シグナリングによって前記WDを設定するように構成される。いくつかの実施形態において、前記処理回路は更に、第2のMAC(媒体アクセス制御)CE(制御要素)コマンドによって前記WDを設定するように構成される。いくつかの実施形態において、前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、前記第1の統合TCI状態と関連付けられた参照信号の第1のリストと、前記第2の統合TCI状態と関連付けられた参照信号の第2のリストとを含む。いくつかの実施形態において、前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、前記第1の統合TCI状態を指す第1のポインタと関連付けられた参照信号の第1のリストと、前記第2の統合TCI状態を指す第2のポインタと関連付けられた参照信号の第2のリストとを含む。いくつかの実施形態において、前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、少なくとも1つの参照信号ペアを含み、各参照信号ペア内の前記第1の参照信号は、前記第1の統合TCI状態と関連付けられ、各参照信号ペア内の前記第2の参照信号は、前記第2の統合TCI状態と関連付けられる。いくつかの実施形態において、前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、参照信号から成る1つ以上のチャネル測定リソースグループを含み、チャネル測定リソースグループの第1のセット内の参照信号は、前記第1の統合TCI状態と関連付けられ、チャネル測定リソースグループの前記第1のセットとは別個の、チャネル測定リソースグループの第2のセット内の参照信号は、前記第2の統合TCI状態と関連付けられる。
【0105】
別の態様によれば、WD(無線デバイス)と通信するように構成されたネットワークノードにおける方法は、複数の統合TCI(送信設定インジケータ)状態のうちの第1及び第2の統合TCI状態についての、アクティブ化コマンド及びインジケーションの少なくとも1つを送信することを含み、前記第1及び第2の統合TCI状態の各々が、前記WDによる、物理チャネル及び参照信号のうちの少なくとも1つについての複数のもののダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのためのQCL(準コロケーション)情報を含む。本方法は更に、複数の参照信号の各々を、前記第1及び第2の統合TCI状態のうちの1つと関連付けることであって、前記第1及び第2の統合TCI状態の各々について、前記複数の参照信号のうちの1つ以上の関連する参照信号を設定すること、及び前記複数の参照信号の各々について、前記第1及び第2の統合TCI状態のうちの1つを指すポインタを、対応する参照信号設定に含めること、のうちの1つによって関連付けることを含む。本方法は更に、前記複数の参照信号の前記関連付けを、前記WDへ送信することを含む。
【0106】
この態様によれば、いくつかの実施形態において、前記アクティブ化コマンドは、前記複数の統合TCI状態からの統合TCI状態のサブセットをアクティブ化するための、第1のMAC(媒体アクセス制御)CE(制御要素)コマンドである。いくつかの実施形態において、前記インジケーションは、前記第1のMAC CEコマンドによってアクティブ化された3つ以上の統合TCI状態が存在する場合に、DCI(ダウンリンク制御情報)フォーマットで送信される。いくつかの実施形態において、前記複数の統合TCI状態の各々は、(a)ジョイントDL(ダウンリンク)及びUL(アップリンク)TCI状態、(b)DL TCI状態、及び(c)セパレートUL TCI状態、のうちの1つである。いくつかの実施形態において、前記複数の参照信号の各々は、ダウンリンクのCSI-RS(CSI(チャネル状態情報)参照信号)、及びアップリンクのSRS(サウンディング参照信号)、のうちの1つでありうる。いくつかの実施形態において、前記CSI-RS及び前記SRSは、時間的に周期的、非周期的、又は半永続的でありうる。いくつかの実施形態において、参照信号のための参照信号設定が、(a)前記参照信号のための参照信号リソース設定、(b)前記参照信号リソースを含む参照リソースセット設定、及び(c)前記参照信号リソースを含む非周期的CSIトリガ状態の設定、のうちの1つでありうる。いくつかの実施形態において、前記QCL情報は、QCLソース参照信号の情報を含み、前記QCLソース参照信号は、ダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのために前記WDによって使用されるべき空間フィルタを示す。いくつかの実施形態において、前記第1及び第2の統合TCI状態は、それぞれ、第1及び第2の空間フィルタに関連付けられる。いくつかの実施形態において、前記複数の参照信号の各々は、前記第1及び第2の空間フィルタのうちの1つを用いて受信又は送信される。いくつかの実施形態において、RRC(無線リソース制御)シグナリングによって前記WDを設定することを更に含む。いくつかの実施形態において、第2のMAC(媒体アクセス制御)CE(制御要素)コマンドによって前記WDを設定することを更に含む。いくつかの実施形態において、前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、前記第1の統合TCI状態と関連付けられた参照信号の第1のリストと、前記第2の統合TCI状態と関連付けられた参照信号の第2のリストとを含む。いくつかの実施形態において、前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、前記第1の統合TCI状態を指す第1のポインタと関連付けられた参照信号の第1のリストと、前記第2の統合TCI状態を指す第2のポインタと関連付けられた参照信号の第2のリストとを含む。いくつかの実施形態において、前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、少なくとも1つの参照信号ペアを含み、各参照信号ペア内の前記第1の参照信号は、前記第1の統合TCI状態と関連付けられ、各参照信号ペア内の前記第2の参照信号は、前記第2の統合TCI状態と関連付けられる。いくつかの実施形態において、前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、参照信号から成る1つ以上のチャネル測定リソースグループを含み、チャネル測定リソースグループの第1のセット内の参照信号は、前記第1の統合TCI状態と関連付けられ、チャネル測定リソースグループの前記第1のセットとは別個の、チャネル測定リソースグループの第2のセット内の参照信号は、前記第2の統合TCI状態と関連付けられる。
【0107】
更に別の態様によれば、ネットワークノードと通信するように構成されたWD(無線デバイスは、無線インタフェースを備え、当該無線インタフェースは、複数の統合TCI(送信設定インジケータ)状態のうちの第1及び第2の統合TCI状態についての、アクティブ化コマンド及びインジケーションの少なくとも1つを受信するように構成され、前記第1及び第2の統合TCI状態の各々が、前記WDによる、物理チャネル及び参照信号のうちの少なくとも1つについての複数のもののダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのためのQCL(準コロケーション)情報を含む。無線インタフェースは更に、複数の参照信号の各々と、前記第1及び第2の統合TCI状態のうちの1つとの関連付けを、受信するように構成される。
【0108】
この態様によれば、いくつかの実施形態において、前記アクティブ化コマンドは、前記複数の統合TCI状態からの統合TCI状態のサブセットをアクティブ化するための、第1のMAC(媒体アクセス制御)CE(制御要素)コマンドである。いくつかの実施形態において、前記インジケーションは、前記第1のMAC CEコマンドによってアクティブ化された3つ以上の統合TCI状態が存在する場合に、DCI(ダウンリンク制御情報)フォーマットで送信される。いくつかの実施形態において、前記複数の統合TCI状態の各々は、(a)ジョイントDL(ダウンリンク)及びUL(アップリンク)TCI状態、(b)DL TCI状態、及び(c)セパレートUL TCI状態、のうちの1つである。いくつかの実施形態において、前記複数の参照信号の各々は、ダウンリンクのCSI-RS(CSI(チャネル状態情報)参照信号)、及びアップリンクのSRS(サウンディング参照信号)、のうちの1つでありうる。いくつかの実施形態において、前記CSI-RS及び前記SRSは、時間的に周期的、非周期的、又は半永続的でありうる。いくつかの実施形態において、参照信号のための参照信号設定が、(a)前記参照信号のための参照信号リソース設定、(b)前記参照信号リソースを含む参照リソースセット設定、及び(c)前記参照信号リソースを含む非周期的CSIトリガ状態の設定、のうちの1つでありうる。いくつかの実施形態において、前記QCL情報は、QCLソース参照信号の情報を含み、前記QCLソース参照信号は、ダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのために前記WDによって使用されるべき空間フィルタを示す。いくつかの実施形態において、前記第1及び第2の統合TCI状態は、それぞれ、第1及び第2の空間フィルタに関連付けられる。いくつかの実施形態において、前記複数の参照信号の各々は、前記第1及び第2の空間フィルタのうちの1つを用いて受信又は送信される。いくつかの実施形態において、前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、前記第1の統合TCI状態と関連付けられた参照信号の第1のリストと、前記第2の統合TCI状態と関連付けられた参照信号の第2のリストとを含む。いくつかの実施形態において、前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、前記第1の統合TCI状態を指す第1のポインタと関連付けられた参照信号の第1のリストと、前記第2の統合TCI状態を指す第2のポインタと関連付けられた参照信号の第2のリストとを含む。いくつかの実施形態において、前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、少なくとも1つの参照信号ペアを含み、各参照信号ペア内の前記第1の参照信号は、前記第1の統合TCI状態と関連付けられ、各参照信号ペア内の前記第2の参照信号は、前記第2の統合TCI状態と関連付けられる。いくつかの実施形態において、前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、参照信号から成る1つ以上のチャネル測定リソースグループを含み、チャネル測定リソースグループの第1のセット内の参照信号は、前記第1の統合TCI状態と関連付けられ、チャネル測定リソースグループの前記第1のセットとは別個の、チャネル測定リソースグループの第2のセット内の参照信号は、前記第2の統合TCI状態と関連付けられる。
【0109】
別の態様によれば、ネットワークノードと通信するように構成されたWD(無線デバイス)における方法は、複数の統合TCI(送信設定インジケータ)状態のうちの第1及び第2の統合TCI状態についての、アクティブ化コマンド及びインジケーションの少なくとも1つを受信することを含み、前記第1及び第2の統合TCI状態の各々が、前記WDによる、物理チャネル及び参照信号のうちの少なくとも1つについての複数のもののダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのためのQCL(準コロケーション)情報を含む。本方法は更に、複数の参照信号の各々と、前記第1及び第2の統合TCI状態のうちの1つとの関連付けを、受信することを含む。
【0110】
この態様によれば、いくつかの実施形態において、前記アクティブ化コマンドは、前記複数の統合TCI状態からの統合TCI状態のサブセットをアクティブ化するための、第1のMAC(媒体アクセス制御)CE(制御要素)コマンドである。いくつかの実施形態において、前記インジケーションは、前記第1のMAC CEコマンドによってアクティブ化された3つ以上の統合TCI状態が存在する場合に、DCI(ダウンリンク制御情報)フォーマットで送信される。いくつかの実施形態において、前記複数の統合TCI状態の各々は、(a)ジョイントDL(ダウンリンク)及びUL(アップリンク)TCI状態、(b)DL TCI状態、及び(c)セパレートUL TCI状態、のうちの1つである。いくつかの実施形態において、前記複数の参照信号の各々は、ダウンリンクのCSI-RS(CSI(チャネル状態情報)参照信号)、及びアップリンクのSRS(サウンディング参照信号)、のうちの1つでありうる。いくつかの実施形態において、前記CSI-RS及び前記SRSは、時間的に周期的、非周期的、又は半永続的でありうる。いくつかの実施形態において、参照信号のための参照信号設定が、(a)前記参照信号のための参照信号リソース設定、(b)前記参照信号リソースを含む参照リソースセット設定、及び(c)前記参照信号リソースを含む非周期的CSIトリガ状態の設定、のうちの1つでありうる。いくつかの実施形態において、前記QCL情報は、QCLソース参照信号の情報を含み、前記QCLソース参照信号は、ダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのために前記WDによって使用されるべき空間フィルタを示す。いくつかの実施形態において、前記第1及び第2の統合TCI状態は、それぞれ、第1及び第2の空間フィルタに関連付けられる。いくつかの実施形態において、前記複数の参照信号の各々は、前記第1及び第2の空間フィルタのうちの1つを用いて受信又は送信される。いくつかの実施形態において、前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、前記第1の統合TCI状態と関連付けられた参照信号の第1のリストと、前記第2の統合TCI状態と関連付けられた参照信号の第2のリストとを含む。いくつかの実施形態において、前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、前記第1の統合TCI状態を指す第1のポインタと関連付けられた参照信号の第1のリストと、前記第2の統合TCI状態を指す第2のポインタと関連付けられた参照信号の第2のリストとを含む。いくつかの実施形態において、前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、少なくとも1つの参照信号ペアを含み、各参照信号ペア内の前記第1の参照信号は、前記第1の統合TCI状態と関連付けられ、各参照信号ペア内の前記第2の参照信号は、前記第2の統合TCI状態と関連付けられる。いくつかの実施形態において、前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、参照信号から成る1つ以上のチャネル測定リソースグループを含み、チャネル測定リソースグループの第1のセット内の参照信号は、前記第1の統合TCI状態と関連付けられ、チャネル測定リソースグループの前記第1のセットとは別個の、チャネル測定リソースグループの第2のセット内の参照信号は、前記第2の統合TCI状態と関連付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0111】
本実施形態と、それらの付随する利点及び特徴とのより完全な理解は、添付の図面と併せて考慮された場合に、以下の詳細な説明を参照することによってより容易に理解されるであろう。
【0112】
図1図1は、2段階TCI状態更新のための例示的なプロセスのフローチャートである。
図2図2は、TCI状態のアクティブ化/非アクティブ化を示す。
図3図3は、TCI状態のDCIインジケーションの例である。
図4図4は、拡張TCI状態の例である。
図5図5は、NR時間領域構造を示す。
図6図6は、NRリソースグリッドを示す。
図7図7は、ビームトレーニングを示す。
図8図8は、リソース要素割り当てを示す。
図9図9は、LTEでサポートされるNC-JTの例を示す。
図10図10は、NRでサポートされるNC-JTの例を示す。
図11図11は、本開示の原理による、中間ネットワークを介してホストコンピュータに接続された通信システムを示す、例示的なネットワークアーキテクチャの概略図である。
図12図12は、本開示のいくつかの実施形態による、ネットワークノードを介して無線デバイスと、少なくとも部分的に無線コネクション上で通信するホストコンピュータのブロック図である。
図13図13は、本開示のいくつかの実施形態による、無線デバイスにおいてクライアントアプリケーションを実行するための、ホストコンピュータ、ネットワークノード、及び無線デバイスを含む通信システムにおいて実装される例示的な方法を示すフローチャートである。
図14図14は、本開示のいくつかの実施形態による、無線デバイスにおいてユーザデータを受信するための、ホストコンピュータと、ネットワークノード、及び無線デバイスを含む通信システムにおいて実装される例示的な方法を示すフローチャートである。
図15図15は、本開示のいくつかの実施形態による、ホストコンピュータにおいて無線デバイスからユーザデータを受信するための、ホストコンピュータ、ネットワークノード、及び無線デバイスを含む通信システムにおいて実装される例示的な方法を示すフローチャートである。
図16図16は、本開示のいくつかの実施形態による、ホストコンピュータにおいてユーザデータを受信するための、ホストコンピュータ、ネットワークノード、及び無線デバイスを含む通信システムにおいて実装される例示的な方法を示すフローチャートである。
図17図17は、マルチ送受信ポイント(TRP)システムにおける参照信号のための共通空間フィルタインジケーションのための、ネットワークノードにおける例示的なプロセスのフローチャートである。
図18図18は、マルチ送受信ポイント(TRP)システムにおける参照信号のための共通空間フィルタインジケーションのための、無線デバイスにおける例示的なプロセスのフローチャートである。
図19図17は、マルチ送受信ポイント(TRP)システムにおける参照信号のための共通空間フィルタインジケーションのための、無線デバイスノードにおける例示的な別のプロセスのフローチャートである。
図20図20は、マルチ送受信ポイント(TRP)システムにおける参照信号のための共通空間フィルタインジケーションのための、ネットワークノードにおける例示的な別のプロセスのフローチャートである。
図21図21は、マルチ送受信ポイント(TRP)システムにおける参照信号のための共通空間フィルタインジケーションのための、無線デバイスにおける例示的なプロセスのフローチャートである。
図22図22は、アクティブ化されたTCI状態の第1の例である。
図23図23は、アクティブ化されたTCI状態の第2の例である。
図24図24は、アクティブ化されたTCI状態の第3の例である。
図25図25は、アクティブ化されたTCI状態の第4の例である。
図26図26は、アクティブ化されたTCI状態の第5の例である。
図27図27は、第1の情報要素の一例である。
図28図28は、第2の情報要素の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0113】
例示的な実施形態を詳細に説明する前に、実施形態は主に、複数の送受信ポイント(TRP)システムにおける参照信号のための共通の空間フィルタインジケーションに関連する装置コンポーネント及び処理ステップの組み合わせにあることに留意されたい。したがって、コンポーネントは、適宜、図面において従来の記号によって提示されており、本明細書の説明の利点を有する当業者には容易に明らかになる詳細で本開示を不明瞭にしないように、実施形態を理解することに関連する特定の詳細のみを示している。同様の番号は説明全体を通して同じ要素を指す。
【0114】
本明細書で使用される場合、「第1の」及び「第2の」、「上部」及び「下部」等の関係用語は、1つのエンティティ又は要素を別のエンティティ又は要素と区別するためにのみ使用されてよく、必ずしも、そのようなエンティティ又は要素間の任意の物理的又は論理的関係又は順序を要求又は暗示することはない。本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、本明細書で説明される概念を限定することを意図したものではない。本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」及び「the」は、コンテキストが明らかにそれ以外を示さない限り、複数形も含むことが意図される。用語「含む、備える(comprises)」、「含む、備える(comprising)」、「含む、備える(includes)」、及び/又は「含む、備える(including)」は、本明細書で使用される場合、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又はコンポーネント等の存在を特定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又はコンポーネント、又はそれらのグループの存在又は追加を除外するものではないことを更に理解されたい。
【0115】
本明細書で説明される実施形態では、「と通信している」等という結合用語が、電気通信又はデータ通信を示すために使用されることがあり、電気通信又はデータ通信は、例えば、物理的接触、誘導、電磁放射、無線シグナリング、赤外シグナリング、又は光シグナリングによって達成されうる。当業者であれば、複数のコンポーネントが相互に動作してもよく、電気通信及びデータ通信を達成するための修正及び変形が可能であることを理解することになる。
【0116】
本明細書で説明されるいくつかの実施形態では、「結合された」、「接続された」等という用語は、必ずしも直接ではないが、コネクション(接続)を示すために本明細書で使用されることがあり、有線コネクション及び/又は無線コネクションを含みうる。
【0117】
本明細書で使用される「ネットワークノード」という用語は、無線ネットワークで構成される任意の種類のネットワークノードであってよく、基地局(BS)、無線基地局、基地トランシーバ局(BTS)、基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、ノードB(gNB)、発展型ノードB(eNB又はeノードB)、ノードB、MSR BS等のマルチスタンダード無線(MSR)ノード、マルチセル/マルチキャスト協調エンティティ(MCE)、統合アクセス及びバックホール(IAB)ノード、中継ノード、ドナーノード制御中継器、無線アクセスポイント(AP)、送信ポイント、送信ノード、リモート無線ユニット(RRU)リモート無線ヘッド(RRH)、コアネットワークノード(例えば、移動管理エンティティ(MME)、自己組織化ネットワーク(SON)ノード、調整ノード、測位ノード、MDTノード等)、外部ノード(例えば、サードパーティノード、現在のネットワークの外部のノード)、分散アンテナシステム(DAS)のノード、スペクトラムアクセスシステム(SAS)ノード、エレメント管理システム(EMS)等、のうちのいずれかを更に含みうる。本明細書で使用される「無線ノード」という用語は、無線デバイス(WD)又は無線ネットワークノード等の無線デバイス(WD)も示すためにも使用されうる。
【0118】
いくつかの実施形態では、無線デバイス(WD)又はユーザ装置(UE)という非限定的な用語が互換的に使用される。本明細書のWDは、無線デバイス(WD)等の、無線信号を介してネットワークノード又は別のWDと通信することが可能な任意のタイプの無線デバイスでありうる。WDは更に、無線通信デバイス、ターゲットデバイス、デバイス・ツー・デバイス(D2D)WD、マシンタイプWD又はマシン・ツー・マシン通信(M2M)が可能なWD、低コスト及び/又は低複雑性WD、WD搭載センサ、タブレット、モバイル端末、スマートフォン、laptop embedded equipped(LEE)、laptop mounted equipment(LME)、USBドングル、Customer Premises Equipment(CPE)、Internet of Things(IoT)デバイス、又は狭帯域IoT(NB-IOT)デバイス等でありうる。
【0119】
また、いくつかの実施形態において、包括的な用語「無線ネットワークノード」が使用される。それは、基地局、無線基地局、基地トランシーバ局、基地局コントローラ、ネットワークコントローラ、RNC、発展型ノードB(eNB)、ノードB、gNB、マルチセル/マルチキャスト協調エンティティ(MCE)、IABノード、中継ノード、アクセスポイント、無線アクセスポイント、リモート無線ユニット(RRU)リモート無線ヘッド(RRH)、のうちのいずれかを含みうる、任意の種類の無線ネットワークノードでありうる。
【0120】
例えば、3GPP LTE及び/又はニューレディオ(NR)等の、1つの特定の無線システムからの用語が本開示で使用されうるが、これは、本開示の範囲を前述のシステムのみに限定するものとみなされるべきではないことに留意されたい。広帯域符号分割多元接続(WCDMA(登録商標))、Worldwide Interoperability for Microwave Access(WiMax)、Ultra Mobile Broadband(UWB)、及びGlobal System for Mobile Communications(GSM(登録商標))を含むが、これらに限定されない他の無線システムも、本開示内でカバーされるアイデアを利用することでも効果を得ることができる。
【0121】
更に、無線デバイス又はネットワークノードによって実行されるものとして本明細書で説明される機能は、複数の無線デバイス及び/又はネットワークノードにわたって分散されうることに留意されたい。言い換えれば、本明細書で説明されるネットワークノード及び無線デバイスの機能は、単一の物理デバイスによる実行に限定されず、実際にはいくつかの物理デバイス間で分散されうることが考えられる。
【0122】
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書において使用される用語は、本明細書及び関連技術のコンテキストにおけるそれらの意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本明細書で明示的に定義されない限り、理想化された又は過度に形式的な意味で解釈されないことが更に理解されることになる。
【0123】
いくつかの実施形態は、マルチ値送受信ポイント(TRP)システムにおける参照信号のための共通空間フィルタインジケーションを提供する。
【0124】
いくつかの実施形態は、単一DCIベースのマルチTRP動作における参照信号受信を扱うために、統合TCIフレームワークを拡張する。
【0125】
同様の要素が同様の参照符号によって参照される図面を再び参照すると、図11には、LTE及び/又はNR(5G)等の標準規格をサポートしうる3GPPタイプのセルラネットワーク等の、ある実施形態による、通信システム10の概略図が示されており、当該通信システムは、無線アクセスネットワーク等のアクセスネットワーク12と、コアネットワーク14とを含む。アクセスネットワーク12は、NB、eNB、gNB、又は他のタイプの無線アクセスポイント等の、複数のネットワークノード16a、16b、16c(ネットワークノード16と総称される)を含み、それぞれが、対応するカバレッジエリア18a、18b、18c(カバレッジエリア18と総称される)を定める。各ネットワークノード16a、16b、16cは、有線又は無線コネクション20を介してコアネットワーク14に接続可能である。カバレッジエリア18aに位置する第1の無線デバイス(WD)22aは、対応するネットワークノード16aに無線接続するか、又はそれによってページングされるように構成される。カバレッジエリア18b内の第2のWD22bは、対応するネットワークノード16bに無線接続可能である。この例では、複数のWD22a、22b(無線デバイス22と総称される)が示されているが、開示される実施形態は、単独のWDがカバレッジエリア内にある、又は単独のWDが対応するネットワークノード16に接続している状況にも等しく適用可能である。なお、便宜上、2つのWD22及び3つのネットワークノード16のみが示されているが、通信システムは、より多くのWD22及びネットワークノード16を含みうる。
【0126】
また、WD22は、2つ以上のネットワークノード16及び2つ以上のタイプのネットワークノード16と、同時に通信しうる、及び/又は別々に通信するように構成されうることが考えられている。例えば、WD22は、LTEをサポートするネットワークノード16と、NRをサポートする同じ又は異なるネットワークノード16とのデュアルコネクティビティを有しうる。一例として、WD22は、LTE/E-UTRAN用のeNB及びNR/NG-RAN用のgNBと通信しうる。
【0127】
通信システム10自体がホストコンピュータ24に接続されてもよく、当該ホストコンピュータは、スタンドアロンサーバ、クラウド実装サーバ、分散サーバのハードウェア及び/又はソフトウェアにおいて、又はサーバファームにおける処理リソースとして、具現化されてもよい。ホストコンピュータ24は、サービスプロバイダの所有権又は制御下にあってもよく、又はサービスプロバイダによって、又はサービスプロバイダの代わりに運用されてもよい。通信システム10とホストコンピュータ24との間のコネクション26、28は、コアネットワーク14からホストコンピュータ24に直接伸びていてもよく、又は任意の中間ネットワーク30を介して伸びていてもよい。中間ネットワーク30は、パブリックネットワーク、プライベートネットワーク、又はホステッドネットワークのうちの1つ、又はそれらの2つ以上の組み合わせであってもよい。中間ネットワーク30は、ある場合には、バックボーンネットワーク又はインターネットであってもよい。いくつかの実施形態では、中間ネットワーク30は、2つ以上のサブネットワーク(図示せず)を含んでもよい。
【0128】
図12の通信システムは、全体として、接続されたWD22a、22bのうちの1つとホストコンピュータ24との間の接続を実現する。当該接続は、オーバ・ザ・トップ(OTT:over-the-top)コネクションとして説明されうる。ホストコンピュータ24及び接続されたWD22a、22bは、アクセスネットワーク12、コアネットワーク14、任意の中間ネットワーク30、及び仲介者としての可能性のある更なるインフラストラクチャ(図示せず)を使用して、OTTコネクションを介してデータ及び/又はシグナリングを通信するように構成される。OTTコネクションは、当該OTTコネクションが通過する参加通信デバイスのうちの少なくとも一部がアップリンク通信及びダウンリンク通信のルーティングを認識していないという意味で、透過的でありうる。例えば、ネットワークノード16は、接続されたWD22aへ転送される(例えば、ハンドオーバされる)、ホストコンピュータ24から発信されるデータを有する着信ダウンリンク通信の過去のルーティングについて知らされない場合があるか、又は知らされる必要がない。同様に、ネットワークノード16は、WD22aからホストコンピュータ24に向かう発信アップリンク通信の将来のルーティングを認識している必要はない。
【0129】
ネットワークノード16は、TCI状態ユニット32を備えるように構成され、当該TCI状態ユニットは、複数の統合TCI(送信設定インジケータ)状態のうちの第1及び第2の統合TCI状態についての、アクティブ化コマンド及びインジケーションの少なくとも1つを送信するように構成され、第1及び第2の統合TCI状態の各々が、WDによる、物理チャネル及び参照信号のうちの少なくとも1つについての複数のもののダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのためのQCL(準コロケーション)情報を含む。TCI状態ユニットは更に、複数の参照信号セットのうちの参照信号セットを、ビームインデックスと関連付けるように構成されうる。TCI状態ユニット32は更に、複数の共通ビームインデックスをWDに設定することであって、各共通ビームインデックスが参照信号のセットに対応する、ことを行うように構成されうる。無線デバイス22は、ビームインデックスに少なくとも部分的に基づいて、参照信号セットに対応する空間フィルタを決定するように構成された設定ユニット34を備えるように構成される。設定ユニット34は更に、共通ビームインデックスに適用されるTCI状態設定によって、受信されたTCI状態設定をオーバライドするように構成されうる。設定ユニット34は更に、TCI状態設定を、受信されたTCI状態設定によって共通ビームインデックスに適用されるTCI状態設定によってオーバライドするように構成されうる。
【0130】
図12を参照して、WD22、ネットワークノード16、及びホストコンピュータ24の実施形態による、前述の段落で説明した例示的な実装形態について説明する。通信システム10において、ホストコンピュータ24は、通信システム10の異なる通信デバイスのインタフェースとの有線又は無線コネクションをセットアップ及び維持するように構成された通信インタフェース40を含む、ハードウェア(HW)38を備える。ホストコンピュータ24は、ストレージ及び/又は処理能力を有しうる処理回路42を更に備える。処理回路42は、プロセッサ44及びメモリ46を含みうる。特に、中央処理装置のプロセッサ及びメモリに加えて、又はその代わりに、処理回路42は、処理及び/又は制御のための集積回路、例えば、命令を実行するように構成された1つ以上のプロセッサ及び/又はプロセッサコア及び/又はFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)及び/又はASIC(特定用途向け集積回路)、を備えうる。プロセッサ44は、メモリ46にアクセス(例えば、書き込み及び/又は読み出し)するように構成されてよく、当該メモリは、任意の種類の揮発性及び/又は不揮発性メモリ、例えば、キャッシュメモリ及び/又はバッファメモリ及び/又はRAM(ランダムアクセスメモリ)及び/又はROM(読み出し専用メモリ)及び/又は光メモリ及び/又はEPROM(消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ)を含みうる。
【0131】
処理回路42は、本明細書に記載の方法及び/又はプロセスのいずれかを制御するように、及び/又は、例えばホストコンピュータ24によって、そのような方法及び/又はプロセスを実行させるように、構成されてもよい。プロセッサ44は、本明細書に記載のホストコンピュータ24の機能を実行するための1つ以上のプロセッサ44に対応する。ホストコンピュータ24は、データ、プログラムのソフトウェアコード、及び/又は本明細書に記載の他の情報を格納するように構成されたメモリ46を備える。いくつかの実施形態では、ソフトウェア48及び/又はホストアプリケーション50は、プロセッサ44及び/又は処理回路42によって実行されるとプロセッサ44及び/又は処理回路42に、ホストコンピュータ24に関して本明細書で説明されるプロセスを実行させる命令を含みうる。命令は、ホストコンピュータ24に関連付けられたソフトウェアであってもよい。
【0132】
ソフトウェア48は、処理回路42によって実行可能であってもよい。ソフトウェア48は、ホストアプリケーション50を含む。ホストアプリケーション50は、WD22及びホストコンピュータ24で終端するOTTコネクション52を介して接続するWD22等のリモートユーザにサービスを提供するように動作可能でありうる。サービスをリモートユーザに提供する際に、ホストアプリケーション50は、OTTコネクション52を使用して送信されるユーザデータを提供しうる。「ユーザデータ」は、説明される機能を実装するものとして本明細書で説明されるデータ及び情報でありうる。一実施形態では、ホストコンピュータ24は、サービスプロバイダに制御及び機能を提供するように構成されうるとともに、サービスプロバイダによって、又はサービスプロバイダに代わって運用されうる。ホストコンピュータ24の処理回路42は、ホストコンピュータ24がネットワークノード16及び/又は無線デバイス22を、観察、監視、制御、それらへの送信、及び/又はそれらからの受信を行うことを可能にしうる。
【0133】
通信システム10は、通信システム10内に設けられ、ホストコンピュータ24及びWD22と通信することを可能にするハードウェア58を含むネットワークノード16を更に含む。ハードウェア58は、通信システム10の異なる通信デバイスのインタフェースとの有線又は無線コネクションをセットアップ及び維持するための通信インタフェース60と、ネットワークノード16によってサービングされるカバレッジエリア18に位置するWD22との少なくとも無線コネクション64をセットアップ及び維持するための無線インタフェース62とを含みうる。無線インタフェース62は、例えば、1つ以上のRF送信機、1つ以上のRF受信機、及び/又は1つ以上のRFトランシーバとして形成されうるか、又はそれらを含みうる。通信インタフェース60は、ホストコンピュータ24へのコネクション66を容易にするように構成されうる。コネクション66は、直接であってもよく、又は通信システム10のコアネットワーク14を通過してもよく、及び/又は通信システム10の外部の1つ以上の中間ネットワーク30を通過してもよい。
【0134】
図示される実施形態では、ネットワークノード16のハードウェア58は、処理回路68を更に含む。処理回路68は、プロセッサ70及びメモリ72を含みうる。特に、中央処理装置のプロセッサ及びメモリに加えて、又はその代わりに、処理回路68は、処理及び/又は制御のための集積回路、例えば、命令を実行するように構成された1つ以上のプロセッサ及び/又はプロセッサコア及び/又はFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)及び/又はASIC(特定用途向け集積回路)、を備えうる。プロセッサ70は、メモリ72にアクセス(例えば、書き込み及び/又は読み出し)するように構成されてよく、当該メモリは、任意の種類の揮発性及び/又は不揮発性メモリ、例えば、キャッシュメモリ及び/又はバッファメモリ及び/又はRAM(ランダムアクセスメモリ)及び/又はROM(読み出し専用メモリ)及び/又は光メモリ及び/又はEPROM(消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ)を含みうる。
【0135】
このため、ネットワークノード16は更に、例えばメモリ72に内部的に格納される、又は外部コネクションを介してネットワークノード16がアクセス可能な外部メモリ(例えば、データベース、ストレージアレイ、ネットワークストレージデバイス等)に格納される、ソフトウェア74を有する。ソフトウェア74は、処理回路68によって実行可能であってもよい。処理回路68は、本明細書に記載の方法及び/又はプロセスのいずれかを制御するように、及び/又は、例えばネットワークノード16によって、そのような方法及び/又はプロセスを実行させるように、構成されてもよい。プロセッサ70は、本明細書に記載のネットワークノード16の機能を実行するための1つ以上のプロセッサ70に対応する。メモリ72は、データ、プログラムのソフトウェアコード、及び/又は本明細書に記載の他の情報を格納するように構成される。いくつかの実施形態では、ソフトウェア74は、プロセッサ70及び/又は処理回路68によって実行されるとプロセッサ70及び/又は処理回路68に、ネットワークノード16に関して本明細書で説明されるプロセスを実行させる命令を含みうる。例えば、ネットワークノード16の処理回路68は、TCI状態ユニット32を含むように構成され、当該TCI状態ユニットは、複数の統合TCI(送信設定インジケータ)状態のうちの第1及び第2の統合TCI状態についての、アクティブ化コマンド及びインジケーションの少なくとも1つを送信するように構成され、第1及び第2の統合TCI状態の各々が、WDによる、物理チャネル及び参照信号のうちの少なくとも1つについての複数のもののダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのためのQCL(準コロケーション)情報を含む。TCI状態ユニットは更に、複数の参照信号セットのうちの参照信号セットを、ビームインデックスと関連付けるように構成されうる。TCI状態ユニット32は更に、複数の共通ビームインデックスをWDに設定することであって、各共通ビームインデックスが参照信号のセットに対応する、ことを行うように構成されうる。
【0136】
通信システム10は、既に言及したWD22を更に含む。WD22は、WD22が現在位置すしているカバレッジエリア18をサービングするネットワークノード16との無線コネクション64をセットアップ及び維持するように構成された無線インタフェース82を含みうるハードウェア80を有しうる。無線インタフェース82は、例えば、1つ以上のRF送信機、1つ以上のRF受信機、及び/又は1つ以上のRFトランシーバとして形成されうるか、又はそれらを含みうる。無線インタフェース82は、複数の統合TCI(送信設定インジケータ)状態のうちの第1及び第2の統合TCI状態についての、アクティブ化コマンド及びインジケーションの少なくとも1つを受信するように構成され、第1及び第2の統合TCI状態の各々が、WDによる、物理チャネル及び参照信号のうちの少なくとも1つについての複数のもののダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのためのQCL(準コロケーション)情報を含む。無線インタフェース82は更に、複数の参照信号の各々と、第1及び第2の統合TCI状態のうちの1つとの関連付けを受信するように構成される。
【0137】
WD22のハードウェア80は、処理回路84を更に含む。処理回路84は、プロセッサ86及びメモリ88を含みうる。特に、中央処理装置のプロセッサ及びメモリに加えて、又はその代わりに、処理回路84は、処理及び/又は制御のための集積回路、例えば、命令を実行するように構成された1つ以上のプロセッサ及び/又はプロセッサコア及び/又はFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)及び/又はASIC(特定用途向け集積回路)、を備えうる。プロセッサ86は、メモリ88にアクセス(例えば、書き込み及び/又は読み出し)するように構成されてよく、当該メモリは、任意の種類の揮発性及び/又は不揮発性メモリ、例えば、キャッシュメモリ及び/又はバッファメモリ及び/又はRAM(ランダムアクセスメモリ)及び/又はROM(読み出し専用メモリ)及び/又は光メモリ及び/又はEPROM(消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ)を含みうる。
【0138】
このため、WD22は更に、例えばWD22のメモリ88に格納される、又はWD22がアクセス可能な外部メモリ(例えば、データベース、ストレージアレイ、ネットワークストレージデバイス等)に格納される、ソフトウェア90を備えうる。ソフトウェア90は、処理回路84によって実行可能であってもよい。ソフトウェア90は、クライアントアプリケーション92を含みうる。クライアントアプリケーション92は、ホストコンピュータ24のサポートにより、WD22を介して人間の又は人間以外のユーザにサービスを提供するように動作可能であってもよい。ホストコンピュータ24において、実行中のホストアプリケーション50は、WD22及びホストコンピュータ24で終端するOTTコネクション52を介して、実行中のクライアントアプリケーション92と通信しうる。ユーザにサービスを提供する際、クライアントアプリケーション92は、ホストアプリケーション50から要求データを受信し、当該要求データに応答してユーザデータを提供しうる。OTTコネクション52は、要求データとユーザデータの両方を転送しうる。クライアントアプリケーション92は、それが提供するユーザデータを生成するために、ユーザとのインタラクションを行いうる。
【0139】
処理回路84は、本明細書に記載の方法及び/又はプロセスのいずれかを制御するように、及び/又は、例えばWD22によって、そのような方法及び/又はプロセスを実行させるように、構成されてもよい。プロセッサ86は、本明細書に記載のWD22の機能を実行するための1つ以上のプロセッサ86に対応する。WD22は、データ、プログラムのソフトウェアコード、及び/又は本明細書に記載の他の情報を格納するように構成されたメモリ88を備える。いくつかの実施形態では、ソフトウェア90及び/又はクライアントアプリケーション92は、プロセッサ86及び/又は処理回路84によって実行されるとプロセッサ86及び/又は処理回路84に、WD22に関して本明細書で説明されるプロセスを実行させる命令を含みうる。例えば、無線デバイス22の処理回路84は、ビームインデックスに少なくとも部分的に基づいて、参照信号セットに対応する空間フィルタを決定するように構成された設定ユニット34を含みうる。設定ユニット34は更に、共通ビームインデックスに適用されるTCI状態設定によって、受信されたTCI状態設定をオーバライドするように構成されうる。いくつかの実施形態では、設定ユニット34は、TCI状態設定を、受信されたTCI状態設定によって共通ビームインデックスに適用されるTCI状態設定によってオーバライドするように構成される。
【0140】
いくつかの実施形態では、ネットワークノード16、WD22、及びホストコンピュータ24の内部動作は、図12に示されるようなものであってもよく、独立して、周囲のネットワークトポロジは図11のものであってもよい。
【0141】
図12では、OTTコネクション52は、ネットワークノード16を介したホストコンピュータ24と無線デバイス22との間の通信を示すために抽象的に描かれており、これらのデバイスを介したメッセージのいかなる中間デバイス及び正確なルーティングも明示的に参照されていない。ネットワークインフラストラクチャは、ルーティングを決定することができ、ルーティングは、WD22から、又はホストコンピュータ24を操作するサービスプロバイダから、又はその両方から、隠されてもよい。OTTコネクション52がアクティブである間、ネットワークインフラストラクチャは、(例えば、ロードバランシングの考慮又はネットワークの再構成に基づいて)ルーティングを動的に変更する決定を更に行ってもよい。
【0142】
WD22とネットワークノード16との間の無線コネクション64は、本開示の全体にわたって説明される実施形態の教示に従う。種々の実施形態のうちの1つ以上は、無線コネクション64が最後のセグメントを形成しうるOTTコネクション52を使用して、WD22へ提供されるOTTサービスの性能を改善する。より正確には、これらの実施形態のいくつかの教示は、データレート、レイテンシ、及び/又は電力消費を改善し、それによって、ユーザ待ち時間の低減、ファイルサイズの緩和された制限、より良好な応答性、バッテリ寿命の引き伸ばし等の利点を提供しうる。
【0143】
いくつかの実施形態では、1つ以上の実施形態が改善するデータレート、レイテンシ、及び他のファクタをモニタリングする目的で、測定手順が提供されうる。測定結果の変化に応じて、ホストコンピュータ24とWD22との間のOTTコネクション52を再設定するための、オプションのネットワーク機能が更に存在しうる。OTTコネクション52を再設定するための測定手順及び/又はネットワーク機能は、ホストコンピュータ24のソフトウェア48に、又はWD22のソフトウェア90に、又はその両方に実装されうる。実施形態では、センサ(図示せず)が、OTTコネクション52が通過する通信デバイス内に配置されうるか、又はそれと関連して配置されうる。当該センサは、上記で例示された、モニタリングされた量の値を供給することによって、又はモニタリングされた量をソフトウェア48、90が演算又は推定しうる他の物理量の値を供給することによって、測定手順に関与しうる。OTTコネクション52の再設定は、メッセージのフォーマット、再送の設定、好ましいルーティング等を含みうる。当該再設定は、ネットワークノード16に影響を及ぼす必要はなく、ネットワークノード16にとって未知であるか、又は知覚不可能でありうる。いくつかのそのような手順及び機能は、当技術分野において知られており、実施されうる。特定の実施形態では、測定は、スループット、伝搬時間、レイテンシ等のホストコンピュータ24の測定を容易にする独自のWDシグナリングを伴いうる。いくつかの実施形態において、測定は、伝搬時間、エラー等をモニタリングしながらOTTコネクション52を使用して、メッセージ(特に、空メッセージ又は「ダミー」メッセージ)をソフトウェア48、90が送信させることにおいて実行されうる。
【0144】
このため、いくつかの実施形態では、ホストコンピュータ24は、ユーザデータを提供するように構成された処理回路42と、WD22への送信のためにユーザデータをセルラネットワークに転送するように構成された通信インタフェース40とを含む。いくつかの実施形態では、セルラネットワークは更に、無線インタフェース62を有するネットワークノード16を含む。いくつかの実施形態では、ネットワークノード16及び/又はネットワークノード16の処理回路68は、WD22への送信を準備/開始/維持/終了するための、及び/又はWD22からの送信の受信を準備/終了/維持/終了するための、本明細書に記載の機能及び/又は方法を実行するように構成される。
【0145】
いくつかの実施形態では、ホストコンピュータ24は、処理回路42と、WD22からネットワークノード16への送信に由来するユーザデータを受信するように構成された通信インタフェース40とを含む。いくつかの実施形態では、WD22は、ネットワークノード16への送信を準備/開始/維持/終了するための、及び/又はネットワークノード16からの送信の受信を準備/終了/維持/終了するための、本明細書に記載の機能及び/又は方法を実行するように構成される、及び/又は実行するように構成される無線インタフェース82及び/又は処理回路84を備える。
【0146】
図11及び図12は、TCI状態ユニット32及び設定ユニット34等の種々の「ユニット」が個別のプロセッサ内にあるものとして示しているが、これらのユニットは、ユニットの一部が処理回路内の対応するメモリに格納されるように実装されうることが考えられる。言い換えれば、ユニットは、処理回路内のハードウェアで、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせで実装されうる。
【0147】
図13は、一実施形態による、例えば図11及び図12の通信システム等の通信システムにおいて実装される例示的な方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ24、ネットワークノード16、及びWD22を含んでよく、これらは、図12を参照して説明したものであってよい。本方法の第1のステップにおいて、ホストコンピュータ24は、ユーザデータを提供する(ブロックS100)。第1のステップのオプションのサブステップにおいて、ホストコンピュータ24は、例えばホストアプリケーション50等のホストアプリケーションを実行することによってユーザデータを提供する(ブロックS102)。第2のステップにおいて、ホストコンピュータ24は、ユーザデータをWD22へ搬送する送信を開始する(ブロックS104)。オプションの第3のステップにおいて、ネットワークノード16は、本開示の全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、ホストコンピュータ24が開始した送信で搬送されたユーザデータをWD22へ送信する(ブロックS106)。オプションの第4のステップにおいて、WD22は、例えばホストコンピュータ24によって実行されるホストアプリケーション50と関連付けられたクライアントアプリケーション92等のクライアントアプリケーションを実行する(ブロックS108)。
【0148】
図14は、一実施形態による、例えば図11の通信システム等の通信システムにおいて実装される例示的な方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ24、ネットワークノード16、及びWD22を含んでよく、これらは、図11及び図12を参照して説明したものであってよい。本方法の第1のステップにおいて、ホストコンピュータ24は、ユーザデータを提供する(ブロックS110)。オプションのサブステップ(図示せず)において、ホストコンピュータ24は、例えばホストアプリケーション50等のホストアプリケーションを実行することによってユーザデータを提供する。第2のステップにおいて、ホストコンピュータ24は、ユーザデータをWD22へ搬送する送信を開始する(ブロックS112)。送信は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、ネットワークノード16を通過しうる。オプションの第3のステップにおいて、WD22は、当該送信で搬送されたユーザデータを受信する(ブロックS114)。
【0149】
図15は、一実施形態による、例えば図11の通信システム等の通信システムにおいて実装される例示的な方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ24、ネットワークノード16、及びWD22を含んでよく、これらは、図11及び図12を参照して説明したものであってよい。本方法のオプションの第1のステップにおいて、WD22は、ホストコンピュータ24によって提供された入力データを受信する(ブロックS116)。第1のステップのオプションのサブステップにおいて、WD22は、ホストコンピュータ24によって提供された受信入力データに応じてユーザデータを提供するクライアントアプリケーション92を実行する(ブロックS118)。追加的又は代替的に、オプションの第2のステップにおいて、WD22は、ユーザデータを提供する(ブロックS120)。第2のステップのオプションのサブステップにおいて、WDは、例えばクライアントアプリケーション92等のクライアントアプリケーションを実行することによってユーザデータを提供する(ブロックS122)。ユーザデータを提供する際に、実行されるクライアントアプリケーション92は、ユーザから受け付けたユーザ入力を更に考慮してもよい。ユーザデータが提供された特定の方法にかかわらず、WD22は、オプションの第3のサブステップにおいて、ホストコンピュータ24へのユーザデータの送信を開始しうる(ブロックS124)。本方法の第4のステップにおいて、ホストコンピュータ24は、本開示の全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、WD22から送信されたユーザデータを受信する(ブロックS126)。
【0150】
図16は、一実施形態による、例えば図11の通信システム等の通信システムにおいて実装される例示的な方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ24、ネットワークノード16、及びWD22を含んでよく、これらは、図11及び図12を参照して説明したものであってよい。本方法のオプションの第1のステップにおいて、本開示の全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、ネットワークノード16は、WD22からユーザデータを受信する(ブロックS128)。オプションの第2のステップにおいて、ネットワークノード16は、ホストコンピュータ24への受信ユーザデータの送信を開始する(ブロックS130)。第3のステップにおいて、ホストコンピュータ24は、ネットワークノード16によって開始された送信で搬送されたユーザデータを受信する(ブロックS132)。
【0151】
図17は、マルチ送受信ポイント(TRP)システムにおける参照信号のための共通空間フィルタインジケーションのための、ネットワークノードにおける例示的なプロセスのフローチャートである。本明細書で説明される1つ以上のブロックは、ネットワークノード16の1つ以上の要素によって、例えば、処理回路68(TCI状態ユニット32を含む)、プロセッサ70、無線インタフェース62、及び/又は通信インタフェース60のうちの1つ以上によって、実行されうる。ネットワークノード16は、複数の共通ビームインデックスをWDに設定することであって、各共通ビームインデックスが参照信号のセットに対応する、こと(ブロックS134)を行うように構成される。本プロセスは更に、参照信号の各セットを、共通ビームインデックスに対応するビームで送信すること(ブロックS136)を含む。
【0152】
図18は、本開示のいくつかの実施形態による、無線デバイス22における例示的なプロセスのフローチャートである。本明細書で説明される1つ以上のブロックは、無線デバイス22の1つ以上の要素によって、例えば、処理回路84(設定ユニット34を含む)、プロセッサ86、無線インタフェース82、及び/又は通信インタフェース60のうちの1つ以上によって、実行されうる。無線デバイス22は、処理回路84及び/又はプロセッサ86及び/又は無線インタフェース82を介する等して、アップリンク送信設定インジケータ(TCI)状態設定、ダウンリンクTCI状態設定、及びジョイントダウンリンク/アップリンクTCI状態設定、のうちの少なくとも1つを受信するように構成される(ブロックS138)。本プロセスは更に、受信されたTCI状態が、サウンディング参照信号(SRS)のためのアップリンクTCI状態設定である場合に、共通ビームインデックスに適用される、受信されたアップリンクTCI状態設定を、オーバライドすること(ブロックS140)を含む。本プロセスは更に、受信されたTCI状態が、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)のためのDL TCI状態設定である場合に、共通ビームインデックスに適用される、受信されたダウンリンクTCI状態設定をオーバライドすること(ブロックS142)を含む。
【0153】
図19は、本開示のいくつかの実施形態による、無線デバイス22における別の例示的なプロセスのフローチャートである。本明細書で説明される1つ以上のブロックは、無線デバイス22の1つ以上の要素によって、例えば、処理回路84(設定ユニット34を含む)、プロセッサ86、無線インタフェース82、及び/又は通信インタフェース60のうちの1つ以上によって、実行されうる。無線デバイス22は、処理回路84及び/又はプロセッサ86及び/又は無線インタフェース82を介する等して、アップリンク送信設定インジケータ(TCI)状態設定、ダウンリンクTCI状態設定、及びジョイントダウンリンク/アップリンクTCI状態設定、のうちの少なくとも1つを受信するように構成される(ブロックS144)。本プロセスは更に、受信されたTCI状態が、サウンディング参照信号(SRS)のためのアップリンクTCI状態設定である場合に、受信されたアップリンクTCI状態設定を、共通ビームインデックスに適用されるアップリンクTCI状態設定によってオーバライドすること(ブロックS146)を含む。本プロセスは更に、受信されたTCI状態が、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)のためのDL TCI状態設定である場合に、受信されたダウンリンクTCI状態設定を、共通ビームインデックスに適用されるダウンリンクTCI状態設定によってオーバライドすること(ブロックS148)を含む。
【0154】
図20は、マルチ送受信ポイント(TRP)システムにおける参照信号のための共通空間フィルタインジケーションのための、ネットワークノードにおける例示的なプロセスのフローチャートである。本明細書で説明される1つ以上のブロックは、ネットワークノード16の1つ以上の要素によって、例えば、処理回路68(TCI状態ユニット32を含む)、プロセッサ70、無線インタフェース62、及び/又は通信インタフェース60のうちの1つ以上によって、実行されうる。ネットワークノード16は、複数の統合TCI(送信設定インジケータ)状態のうちの第1及び第2の統合TCI状態についての、アクティブ化コマンド及びインジケーションの少なくとも1つを送信するように構成され、第1及び第2の統合TCI状態の各々が、WDによる、物理チャネル及び参照信号のうちの少なくとも1つについての複数のもののダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのためのQCL(準コロケーション)情報を含む(ブロックS150)。本方法は更に、複数の参照信号の各々を、第1及び第2の統合TCI状態のうちの1つと関連付けること(S152)を含み、当該関連付けることは、第1及び第2の統合TCI状態の各々について、複数の参照信号のうちの1つ以上の関連する参照信号を設定すること(S154)、及び、複数の参照信号の各々について、第1及び第2の統合TCI状態のうちの1つを指すポインタを、対応する参照信号設定に含めること(S156)、のうちの1つによって行われる。本方法は更に、複数の参照信号の関連付けを、WDへ送信することを含む。複数の参照信号の関連付けをWDに送信すること(ブロックS158)を含む。
【0155】
この態様によれば、いくつかの実施形態では、アクティブ化コマンドは、複数の統合TCI状態からの統合TCI状態のサブセットをアクティブ化するための、第1のMAC(媒体アクセス制御)CE(制御要素)コマンドである。いくつかの実施形態では、インジケーションは、第1のMAC CEコマンドによってアクティブ化された3つ以上の統合TCI状態が存在する場合に、DCI(ダウンリンク制御情報)フォーマットで送信される。いくつかの実施形態では、複数の統合TCI状態の各々は、(a)ジョイントDL(ダウンリンク)及びUL(アップリンク)TCI状態、(b)DL TCI状態、及び(c)セパレートUL TCI状態、のうちの1つである。いくつかの実施形態では、複数の参照信号の各々は、ダウンリンクのCSI-RS(CSI(チャネル状態情報)参照信号)、及びアップリンクのSRS(サウンディング参照信号)、のうちの1つでありうる。いくつかの実施形態では、CSI-RS及びSRSは、時間的に周期的、非周期的、又は半永続的でありうる。いくつかの実施形態では、参照信号のための参照信号設定が、(a)参照信号のための参照信号リソース設定、(b)参照信号リソースを含む参照リソースセット設定、及び(c)参照信号リソースを含む非周期的CSIトリガ状態の設定、のうちの1つでありうる。いくつかの実施形態では、QCL情報は、QCLソース参照信号の情報を含み、当該QCLソース参照信号は、ダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのためにWDによって使用されるべき空間フィルタを示す。いくつかの実施形態では、第1及び第2の統合TCI状態は、それぞれ、第1及び第2の空間フィルタに関連付けられる。いくつかの実施形態では、複数の参照信号の各々は、第1及び第2の空間フィルタのうちの1つを用いて受信又は送信される。いくつかの実施形態では、本方法は、RRC(無線リソース制御)シグナリングによってWD(22)を設定することを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、第2のMAC(媒体アクセス制御)CE(制御要素)コマンドによってWD(22)を設定することを含む。いくつかの実施形態では、アクティブ化コマンド及びインジケーションのうちの少なくとも1つは、第1の統合TCI状態と関連付けられた参照信号の第1のリストと、第2の統合TCI状態と関連付けられた参照信号の第2のリストとを含む。いくつかの実施形態では、アクティブ化コマンド及びインジケーションのうちの少なくとも1つは、第1の統合TCI状態を指す第1のポインタと関連付けられた参照信号の第1のリストと、第2の統合TCI状態を指す第2のポインタと関連付けられた参照信号の第2のリストとを含む。いくつかの実施形態では、アクティブ化コマンド及びインジケーションのうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの参照信号ペアを含み、各参照信号ペア内の第1の参照信号は、第1の統合TCI状態と関連付けられ、各参照信号ペア内の第2の参照信号は、第2の統合TCI状態と関連付けられる。いくつかの実施形態では、アクティブ化コマンド及びインジケーションのうちの少なくとも1つは、参照信号から成る1つ以上のチャネル測定リソースグループを含み、チャネル測定リソースグループの第1のセット内の参照信号は、第1の統合TCI状態と関連付けられ、チャネル測定リソースグループの第1のセットとは別個の、チャネル測定リソースグループの第2のセット内の参照信号は、第2の統合TCI状態と関連付けられる。
【0156】
図21は、本開示のいくつかの実施形態による、無線デバイス22における例示的なプロセスのフローチャートである。本明細書で説明される1つ以上のブロックは、無線デバイス22の1つ以上の要素によって、例えば、処理回路84(設定ユニット34を含む)、プロセッサ86、無線インタフェース82、及び/又は通信インタフェース60のうちの1つ以上によって、実行されうる。無線デバイス22は、処理回路84及び/又はプロセッサ86及び/又は無線インタフェース82を介する等して、複数の統合TCI(送信設定インジケータ)状態のうちの第1及び第2の統合TCI状態についての、アクティブ化コマンド及びインジケーションの少なくとも1つを受信するように構成され、第1及び第2の統合TCI状態の各々が、WDによる、物理チャネル及び参照信号のうちの少なくとも1つについての複数のもののダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのためのQCL(準コロケーション)情報を含む(ブロックS160)。本方法は更に、複数の参照信号の各々と、第1及び第2の統合TCI状態のうちの1つとの関連付けを受信すること(ブロックS162)を含む。
【0157】
この態様によれば、いくつかの実施形態では、アクティブ化コマンドは、複数の統合TCI状態からの統合TCI状態のサブセットをアクティブ化するための、第1のMAC(媒体アクセス制御)CE(制御要素)コマンドである。いくつかの実施形態では、インジケーションは、第1のMAC CEコマンドによってアクティブ化された3つ以上の統合TCI状態が存在する場合に、DCI(ダウンリンク制御情報)フォーマットで送信される。いくつかの実施形態では、複数の統合TCI状態の各々は、(a)ジョイントDL(ダウンリンク)及びUL(アップリンク)TCI状態、(b)DL TCI状態、及び(c)セパレートUL TCI状態、のうちの1つである。いくつかの実施形態では、複数の参照信号の各々は、ダウンリンクのCSI-RS(CSI(チャネル状態情報)参照信号)、及びアップリンクのSRS(サウンディング参照信号)、のうちの1つでありうる。いくつかの実施形態では、CSI-RS及びSRSは、時間的に周期的、非周期的、又は半永続的でありうる。いくつかの実施形態では、参照信号のための参照信号設定が、(a)参照信号のための参照信号リソース設定、(b)参照信号リソースを含む参照リソースセット設定、及び(c)参照信号リソースを含む非周期的CSIトリガ状態の設定、のうちの1つでありうる。いくつかの実施形態では、QCL情報は、QCLソース参照信号の情報を含み、当該QCLソース参照信号は、ダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのためにWDによって使用されるべき空間フィルタを示す。いくつかの実施形態では、第1及び第2の統合TCI状態は、それぞれ、第1及び第2の空間フィルタに関連付けられる。いくつかの実施形態では、複数の参照信号の各々は、第1及び第2の空間フィルタのうちの1つを用いて受信又は送信される。いくつかの実施形態では、アクティブ化コマンド及びインジケーションのうちの少なくとも1つは、第1の統合TCI状態と関連付けられた参照信号の第1のリストと、第2の統合TCI状態と関連付けられた参照信号の第2のリストとを含む。いくつかの実施形態では、アクティブ化コマンド及びインジケーションのうちの少なくとも1つは、第1の統合TCI状態を指す第1のポインタと関連付けられた参照信号の第1のリストと、第2の統合TCI状態を指す第2のポインタと関連付けられた参照信号の第2のリストとを含む。いくつかの実施形態では、アクティブ化コマンド及びインジケーションのうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの参照信号ペアを含み、各参照信号ペア内の前記第1の参照信号は、第1の統合TCI状態と関連付けられ、各参照信号ペア内の第2の参照信号は、第2の統合TCI状態と関連付けられる。いくつかの実施形態では、アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの少なくとも1つは、参照信号から成る1つ以上のチャネル測定リソースグループを含み、チャネル測定リソースグループの第1のセット内の参照信号は、第1の統合TCI状態と関連付けられ、チャネル測定リソースグループの第1のセットとは別個の、チャネル測定リソースグループの第2のセット内の参照信号は、第2の統合TCI状態と関連付けられる。
【0158】
本開示のアレンジメントの一般的なプロセスフローを説明し、本開示のプロセス及び機能を実装するためのハードウェア及びソフトウェアアレンジメントの例を提供してきたが、以下のセクションは、複数の送受信ポイント(TRP)システムにおける参照信号のための共通空間フィルタインジケーションのアレンジメントの詳細及び例を提供する。本明細書に記載の1つ以上のネットワークノード16機能は、処理回路68、プロセッサ70、無線インタフェース62、TCI状態ユニット32等のうちの1つ以上によって実行されうる。本明細書に記載の1つ以上の無線デバイス22機能は、処理回路84、プロセッサ86、オーバライドユニット34、無線インタフェース82等のうちの1つ以上によって実行されうる。
【0159】
本明細書で使用される場合、送信設定インジケータ(TCI)状態への言及は「DL TCI状態」又は「UL TCI状態」のいずれかを指しうる。また、「DL TCI状態」及び/又は「UL TCI状態」は、「ジョイントDL/UL TCI状態」と称されうる。
【0160】
図22は、アクティブ化されたDL TCI状態のリストが、単一TRPベースの動作のためのジョイントDL/UL TCI更新のためにDCI内のTCIフィールド・コードポイントのセットにマッピングされる、概略的な例を示する。TCIフィールド内のコードポイントへのDL TCI状態のマッピングは、MAC CEによって行われうる。この場合、DCI内のTCIフィールドのコードポイントは、DL TCI状態を更新するために使用されうる。当該DL TCI状態は、DL信号/チャネルとUL信号/チャネルとの両方のためのTX/RX空間フィルタを決定するためにWD22によって使用されうる。例えば、コードポイント2がWD22にインジケーションされる場合、WD22は、DL信号/チャネルとUL信号/チャネルとの両方のためのDL TCI状態9に基づいて、そのTX/RX空間フィルタを更新しうる。
【0161】
図23は、アクティブ化されたDL TCI状態ペアのリストが、マルチTRPベースの動作のためのジョイントDL/UL TCI更新のためにDCI内のTCIフィールド・コードポイントのセットにマッピングされる、概略的な例を示する。この場合、DCI内の単一のTCIフィールド・コードポイントが2つのDL TCI状態を更新するために使用されうる。当該2つのDL TCI状態は、DL信号/チャネルとUL信号/チャネルとの両方のための2つのTX/RX空間フィルタ(例えば、TRPごとに1つの空間フィルタ)を決定するために使用されうる。例えば、TCIフィールド・コードポイント2を有するDCIがWD22にインジケーションしされる場合、WD22は、第1のTRPに関連付けられたDL及びUL信号/チャネルの両方についてのDL TCI状態9に基づいて、1つのTX/RX空間フィルタを更新し、第2のTRPに関連付けられたDL及びUL信号/チャネルの両方についてのDL TCI 38に基づいて、1つのTX/RX空間フィルタを更新しうる。
【0162】
いくつかのTCIフィールド・コードポイントは、2つのDL TCI状態に関連付けられ、いくつかのTCIフィールド・コードポイントは、単一のDL TCI状態に関連付けられることがありうる。この場合、単一のDL TCI状態に関連付けられたTCI状態コードポイントのインジケーションが、(他のTRPのための現在のTX/RX空間フィルタを維持しながら)TRPのうちの1つのみのためのTX/RX空間フィルタを更新することをWD22にインジケーションすることが仮定されうる。
【0163】
第1のTX/RX空間フィルタ及び第2のTX/RX空間フィルタのいずれが更新されるべきかが、TCI状態がMAC CEのTCIフィールドのコードポイントにマッピングされる場合にWD22に対してインジケーションされうる。例えば、DCI内のTCIフィールド内のコードポイントが単一のTCI状態にマッピングされ、TCIフィールド内の他のコードポイントが2つのTCI状態にマッピングされる場合、MAC CE内のフィールドは、TCIフィールド内のコードポイントに関連付けられた単一のTCI状態が、第1のTX/RX空間フィルタに対応しうるか又は第2の空間フィルタに対応しうるかを示しうる。WD22は、MAC CEのフィールドに示される情報に基づいて、単一のTCI状態を有するTCIフィールド・コードポイントがDCIを介してWD22へしらされる場合に、どのTX/RX空間フィルタ(第1のもの又は第2のもの)を更新すべきかを把握する。
【0164】
図24は、アクティブ化されたDL/UL TCI状態のリスト及びDCI内のTCIフィールド・コードポイントへのそれらの関連付けが、単一TRP動作のための別個のDL/UL TCIを探す方法の概略的な例を示す。ここで、DCI内の各TCIフィールド・コードポイントは、1つのDL TCI状態及び1つのUL TCI状態と関連付けられる。1つのDL TCI状態及び1つのUL TCI状態にマッピングされる特定のTCIフィールド・コードポイントがWD22に示される場合、WD22は、1つのDL TCI状態及び1つのUL TCI状態を適用しうる。
【0165】
図25は、アクティブ化されたDL/UL TCI状態のリスト及びDCI内のTCIフィールド・コードポイントへのそれらの関連付けが、マルチTRP動作のためのセパレートDL/UL TCIを探す方法の概略的な例を示す。ここで、DCI内の各TCIフィールド・コードポイントは、2つのDL TCI状態及び2つのUL TCI状態と関連付けられうる。この場合、DCI内の単一のTCIフィールド・コードポイントは、2つのDL TCI状態及び2つのUL TCI状態を更新するために使用されうる。それらは、DL信号/チャネルのための2つのRX空間フィルタ(例えば、TRPごとに1つの空間フィルタ)とUL信号/チャネルのための2つのTX空間フィルタとを決定するために使用されうる。例えば、TCIフィールド・コードポイント2を有するDCIが、WD22に対してインジケーションされる場合、WD22は、第1のTRPからのDL信号/チャネルについてのDL TCI状態9に基づいて、1つのRX空間フィルタを更新し、第2のTRPからのDL信号/チャネルについてのDL TCI状態47に基づいて、1つのRX空間フィルタを更新し、第1のTRPからのUL信号/チャネルについてのUL TCI状態9に基づいて、1つのTX空間フィルタを更新し、第2のTRPからのUL信号/チャネルについてのUL TCI状態39に基づいて、1つのTX空間フィルタを更新しうる。
【0166】
いくつかのTCIフィールド・コードポイントは、0個、1つ又は2つのDL TCI状態、及び/又は、0個、1つ又は2つのUL TCI状態、と関連付けられうる。この場合、単一のDL及び/又は単一のUL TCI状態と関連付けられたTCI状態コードポイントのインジケーションが、(他のTRPのための現在のTX及び/又はRX空間フィルタを維持しながら)TRPのうちの1つのみのためのTX及び/又はRX空間フィルタを更新することをWD22にインジケーションすることが仮定されうる。0個のDL TCI状態が、インジケーションされたTCIフィールド・コードポイントと関連付けられる場合、WD22は、その(1つ以上の)RX空間フィルタ(関連する(1つ以上の)UL TCI状態に基づく(1つ以上の)TX空間フィルタのみ)を更新しないことがある。同様に、0個のUL TCI状態が、インジケーションされたTCIフィールド・コードポイントと関連付けられる場合、WD22は、その(1つ以上の)TX空間フィルタ(関連する(1つ以上の)DL TCI状態に基づく(1つ以上の)RX空間フィルタのみ)を更新しないことがある。
【0167】
図26は、マルチTRP動作のためのセパレートDL/UL TCI動作のための、アクティブ化されたTCI状態及びDCI内のTCIフィールド・コードポイントへのそれらの関連付けの例であり、いくつかのTCIフィールド・コードポイントは、0個、1つ又は2つのDL TCI状態、及び0個、1つ又は2つのUL TCI状態と関連付けられる。
【0168】
TRPとの用語は、3GPP仕様では使用されないことがある。いくつかの実施形態では、TRPは、ネットワークノード、無線ヘッド、空間関係、又は送信設定インジケータ(TCI)状態、のいずれかでありうる。いくつかの実施形態では、TRPはTCI状態によって表されうる。いくつかの実施形態では、TRPは、複数のTCI状態を使用しうる。いくつかの実施形態では、TRPは、その要素に固有の物理レイヤ特性及びパラメータに従って、WD22との間で無線信号を送受信するネットワークノード16の一部であってもよい。いくつかの実施形態では、マルチ送信/受信ポイント(マルチTRP)動作において、サービングセルは、2つのTRPからWD22をスケジューリングすることができ、より良好なPDSCHカバレッジ、信頼性、及び/又はデータレートを提供する。いくつかの実施形態では、単一DCI及びマルチDCIという、マルチTRPのための2つの異なる動作モードがある。両方のモードについて、アップリンク動作及びダウンリンク動作の制御は、物理レイヤとMACとの両方によって実行されうる。単一DCIモードでは、WD22は、両方のTRPについて同じDCIによってスケジューリングされ、マルチDCIモードでは、WD22は、各TRPからの独立したDCIによってスケジューリングされうる。
【0169】
いくつかの実施形態は、単一DCIベースのマルチTRP動作のために、共通の送信/受信空間フィルタを、異なるDL/UL参照信号に対して関連付けるための方法を含む。本明細書で開示されるのは、どのDL/UL参照信号に対して共通の送信/受信空間フィルタが適用されるかを決定することについての詳細である。以下に記載の1つ以上の無線デバイス22機能は、処理回路84、プロセッサ86、オーバライドユニット34等のうちの1つ以上によって実行されうる。以下に記載の1つ以上のネットワークノード16機能は、処理回路68、プロセッサ70、TCI状態32、無線インタフェース62等のうちの1つ以上によって実行されうる。
【0170】
「共通ビームインデックス」の導入及び参照信号への関連付け
いくつかの実施形態では、本明細書で「CommonBeamIndex」と称されるパラメータが導入される。本パラメータは、DL及び/又はUL参照信号を、sDCIベースのマルチTRP動作のためにDCIによってアクティブ化された複数のジョイントDL/UL TCI状態のうちの1つ(又は、DL TCI状態若しくはUL TCI状態)に関連付けるために使用されうる。即ち、本パラメータは、ジョイントDL/UL TCI状態が設定されるか又はセパレートDL及びUL TCI状態が設定されるに応じて、DL参照信号を、複数のジョイントDL/UL TCI状態又はDL TCI状態のうちの1つに関連付け、UL参照信号を、複数のジョイントDL/UL TCI状態又はUL TCI状態のうちの1つに関連付けるために使用されうる。 ジョイントDL/UL TCI状態が設定される場合、WD22におけるDL受信及びUL送信の両方に対して同じ共通ビームが仮定される。セパレートDL及びUL TCI状態が設定される場合、異なる共通ビームが、WD22におけるDL受信及びUL送信のために仮定される。
【0171】
いくつかの実施形態では、新しい情報要素(IE)が3GPP NR TS 38.331に導入され、ここで、新しい統合TCI状態フレームワークに適用されうる参照信号がリスト化され、異なる「CommonBeamIndex」へのそれらの関連付けが明示的に設定される。図27には、この一例が示されており、WD22には、CommonBeamIndex1及びCommonBeamIndex2という、2つの共通ビームインデックスが設定される。例えば、CommonBeamIndex1を第1のTRP(TRP1)に関連付けることができ、CommonBeamIndex2を第2のTRP(TRP2)に関連付けることができる。CommonBeamIndexごとに、(この例では、CSI-RSリソースセット及び/又はSRSリソースセットのセットを設定することによって)参照信号のリストが設定され、それは、どの参照信号(この場合、リストされたCSI-RSリソースセットに含まれるCS-RSリソース、及び、リストされたSRSリソースセットに含まれるSRSリソース)が、どのCommonBeamIndexに関連付けられるかをWD22にインジケーションする。各CommonBeamIndexは、アクティブ化されたジョイントTCI状態又は別個のDL及びUL TCI状態によって示される、TX及び/又はRX空間フィルタに関連付けられることになるので、WD22は、リストされた参照信号を受信/送信する場合にどのTX及び/又はRX空間フィルタを使用すべきかを知ることになる。
【0172】
いくつかの実施形態では、リストは、CSI-RSリソースセット及び/又はSRSリソースセットの代わりに、(1つ以上の)CSI-RSリソース及び/又は(1つ以上の)SRSリソースを含む。
【0173】
いくつかの実施形態では、参照信号は、2つのCommonBeamIndexのうちの1つと関連付けられたリストで設定されうるが、同時に、例えば、SRSリソースIE、CSI-RSリソースIEで、又は非周期的CSI-RSトリガ状態(3GPP TS 38.331に規定)を通じて、明示的に又は黙示的に設定されたDL/UL TCI状態を有する。また、WD22は、共通ビームインデックスに適用されるDL/UL TCI状態を使用する代わりに、明示的又は黙示的に設定されたDL/UL TCI状態に基づいて、参照信号のためのTX及び/又はRX空間フィルタを決定する。即ち:
●例えばSRSリソースIEで、サウンディング参照信号(SRS)のために明示的又は黙示的に設定されたUL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態)がWD22に設定された場合、明示的又は黙示的に設定されたUL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態)は、共通ビームインデックスのために適用されたUL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態)をオーバライドする;
●例えばCSI-RSリソースIEで、CSI-RSのために明示的又は黙示的に設定されたDL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態)がWD22に設定された場合、明示的又は黙示的に設定されたDL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態)は、共通ビームインデックスのために適用されたDL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態)をオーバライドする;及び/又は
●非周期的CSI-RSトリガ状態を通じて、非周期的CSI-RSのために明示的又は黙示的に設定されたDL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態)がWD22に設定された場合、明示的又は黙示的に設定されたDL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態)は、共通ビームインデックスのために適用されたDL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態)をオーバライドする。
【0174】
いくつかの実施形態では、WD22が単一DCIベースのマルチTRP方式のための共通ビームモードで動作するようにネットワークによって設定された場合、WD22は、共通ビームインデックスに適用されるDL/UL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態)に基づいて、参照信号のためのTX及び/又はRX空間フィルタを決定しなければならない。この決定は、例えば、SRSリソースIE、CSI-RSリソースIEで、又は非周期的CSI-RSトリガ状態を通じて、明示的又は黙示的に設定されたDL/UL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態)の代わりでありうる。即ち、WD22が、共通ビームモードで動作するように設定された場合、以下のステップのうちの1つ以上が実行されうる:
●例えばSRSリソースIEで、SRSのために明示的又は黙示的に設定されたUL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態)がWD22に設定された場合、明示的又は黙示的に設定されたUL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態)が、共通ビームインデックスのために適用されたUL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態)によってオーバライドされる;
●例えばCSI-RSリソースIEで、CSI-RSのために明示的又は黙示的に設定されたDL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態)がWD22に設定された場合、明示的又は黙示的に設定されたDL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態)が、共通ビームインデックスのために適用されたDL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態)によってオーバライドされる;及び/又は
●非周期的CSI-RSトリガ状態を通じて、非周期的CSI-RSのために明示的又は黙示的に設定されたDL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態)がWD22に設定された場合、明示的又は黙示的に設定されたDL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態)が、共通ビームインデックスのために適用されたDL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態)によってオーバライドする。
【0175】
いくつかの実施形態では、共通ビームインデックスのための参照信号又は参照信号リソースセットのリストは、設定された上位レイヤでなくてもよい。代わりに、どの参照信号又は参照信号リソースセットが共通ビームインデックスに対応するかは、MAC CEを介してWD22にインジケーションされうる。例えば、MAC CEに以下のものが設けられうる:
●NZP-CSI-RS-ResourceSet Id 1、NZP-CSI-RS-ResourceSet Id 2、及びNZP-CSI-RS-ResourceSet Id 4は、MAC CE内のMAC CEフィールで、当該MAC CE内の1つ以上のフィールドによってインジケーションされうる、それらの関連する共通ビームインデックス(例えば、CommonBeamIndex1)とともに、インジケーションされる;及び/又は
●NZP-CSI-RS-ResourceSet Id 3、及びNZP-CSI-RS-ResourceSet Id 5は、MAC CE内のMAC CEフィールドで、当該MAC CE内の1つ以上のフィールドによってインジケーションされうる、それらの関連する共通ビームインデックス(例えば、CommonBeamIndex2)とともにインジケーションされる。
【0176】
上記の例は、MAC CEを介して共通ビームインデックスに関連付けられるNZP-CSI-RS-ResourceSet IDを示すが、いくつかの実施形態は、(NZP-CSI-RS-ResourceSet IdをNZP CSI-RS resource Idに置き換えることによって)NZP CSI-RSリソースセットに、(NZP-CSI-RS-ResourceSet IdをSRSリソースセットIdに置き換えることによって)SRSリソースセットに、又は(NZP-CSI-RS-ResourceSet IdをSRSリソースIdに置き換えることによって)SRSリソースに、等しく適用可能である。
【0177】
いくつかの実施形態では、第1の共通ビームインデックスに関連付けられたNZP CSI-RSリソースセット/NZP CSI-RSリソース/SRSリソースセット/SRSリソースセットが、第1の共通ビーム(即ち、統合TCI状態フレームワークを使用して、第1の適用されたDL TCI状態/UL TCI状態/ジョイントDL/UL TCI状態)を適用する。同様に、第2の共通ビームインデックスに関連付けられたNZP CSI-RSリソースセット/NZP CSI-RSリソース/SRSリソースセット/SRSリソースセットが、第2の共通ビーム(即ち、統合TCI状態フレームワークを使用して、第2の適用されたDL TCI状態/UL TCI状態/ジョイントDL/UL TCI状態)を適用する。
【0178】
CommonBeamIndexのためのDL及び/又はUL TCI状態が適用されない(例えば、ネットワークノード16が、CommonBeamIndexのうちの1つを突然オフにし、代わりに単一TRP動作を使用しうる)場合、WD22は、別の方法で、そのCommonBeamIndexに関連付けられた参照信号のためのTX及び/又はRX空間フィルタを決定しうる。いくつかの実施形態では、WD22は、適用されたDL及び/又はUL TCI状態を有さないCommonBeamIndexに関連付けられたリスト内の設定された参照信号が、他のCommonBeamIndexのDL及び/又はUL TCI状態に従うと仮定する。例えば、CommonBeamIndex1が、CSI-RSリソース1及びSRSリソース1を含む設定リストを有し、CommonBeamIndex2が、CSI-RSリソース2及びSRSリソース2を含む設定リストを有すると仮定する。更に、DL TCI状態1(又はジョイントDL/UL TCI状態1)が、CommonBeamIndex1に対してアクティブ化され、DL TCI状態2(又はジョイントDL/UL TCI状態2)が、CommonBeamIndex2に対してアクティブ化されると仮定する。いくつかの実施形態では、これは、WD22が、DL TCI状態1(又はジョイントDL/UL TCI状態1)に基づいて、CSI-RSリソース1及びSRS 1のためのTX/RX空間フィルタを決定し、DL TCI状態2(又はジョイントDL/UL TCI状態2)に基づいて、CSI-RS 2及びSRS 2のためのTX/RX空間フィルタを決定することを意味する。次に、WD22が、CommonBeamIndex1がDL TCI状態3を適用すべきであること、及びCommonBeamIndex2が非アクティブ化されるべきであることを示すTCIフィールド・コードポイントを受信すると仮定する;この場合、WD22は、DL TCI状態3に基づいて、CSI-RS1、CSI-RS 2、SRS 1、及びSRS 2のためのTX/RX空間フィルタを決定する。
【0179】
いくつかの実施形態では、(1つ以上の)半永続的参照信号をアクティブ化/非アクティブ化するために使用されるMAC-CEが、CommonBeamIndexのインジケーションを含む(例えば、1つのCommonBeamIndexが、アクティブ化されたRSリソースごとに、アクティブ化されたRSリソースセットごとに、又はそのMAC-CEでアクティブ化された全てのRSについて、インジケーションされうる)。CommonBeamIndexは、アクティブ化されたRSリソースごとに、アクティブ化されたRSリソースセットごとに、又はアクティブ化された全てのRSについて、MAC CE内のフィールドとしてインジケーションされうる。一例では、例えば、統合TCI状態フレームワークのための半永続的CSI-RSリソース及び/又は半永続的SRSリソースをアクティブ化/非アクティブ化するための専用の(1つ以上の)新しいMAC-CEは、1つ以上の共通ビームインデックスを含む。別の例では、例えば、SP CSI-RSリソース及び/又はSP SRSリソースをアクティブ化するために使用される既存のMAC-CE(3GPP TS 38.321に規定)は、(例えば、各CommonBeamIndexのために予約ビット又は専用MAC CEフィールドを使用することによって)1つ以上のCommonBeamIndexを含むように修正される。
【0180】
いくつかの実施形態では、セパレートDL/UL TCIがCommonBeamIndexのために適用される場合、WD22は:
●CommonBeamIndexのために適用されたDL TCI状態に基づいて、そのCommonBeamIndexに対応するリストにおいて設定された(1つ以上の)DL RSのためのRX空間フィルタを決定しうる;及び/又は
●CommonBeamIndexのために適用されたUL TCI状態に基づいて、そのCommonBeamIndexに対応するリストにおいて設定された(1つ以上の)UL RSのためのTX空間フィルタを決定しうる。
【0181】
しかしながら、いくつかのDL RSは、相反性ベースのULプリコーディング(例えば、3GPP TS 38.214に記載されているような非コードブックベースのPUSCH送信のためのSRSプリコーディングを決定するために使用されるCSI-RSリソース)を決定するために使用されうるとともに、いくつかのUL RSは、DL相反性プリコーディング(例えば、3GPP TS 38.214に規定されているような「antennaSwitching(アンテナ切り替え)」を使用するSRS)を決定するために使用されうるので、いくつかの実施形態では、WD22は:
●そのCommonBeamIndexのために適用されたUL TCI状態に基づいて、CommonBeamIndex(例えば、非コードブックベースの動作のためのCSI-RS)に対応するリストにおいて設定されたいくつかのDL RSのためのRX空間フィルタを決定しうる;及び/又は
●そのCommonBeamIndexのために適用されたDL TCI状態に基づいて、CommonBeamIndex(例えば、「antennaSwitching」を使用するSRSリソース)に対応するリスト内に構成されたいくつかのUL RSのためのTX空間フィルタを決定しうる。
【0182】
どの(1つ以上の)DL RS及び(1つ以上の)UL RSが、CommonBeamIndexのための適用されたDL又はUL TCI状態に厳密に従うのかは、(例えば、仕様を通じて)黙示的にインジケーションされうるか、又は、RRC及び/又はMAC-CE信号を使用して明示的に設定されうる。
【0183】
いくつかの実施形態では、どの参照信号がどのCommonBeamIndexに関連付けられるべきかを示す新しいIEリストを設定する代わりに、個別の参照信号リソース(又は参照信号リソースセット)においてCommonBeamIndexが明示的に設定されうる。図28は、CSI-RSリソースのためのCommonBeamIndex IEの一例を示す。
【0184】
本明細書に記載のいくつかの実施形態は、半永続的スケジューリング(例えば、設定グラント(configured grant))に拡張されうる。
【0185】
いくつかの実施形態では、チャネル測定リソース(CMR)ペアが、NC-JT CSI測定仮説に関連付けられたCSIを演算するためのチャネル測定に使用されるように設定された場合:
●第1の共通ビーム(即ち、統合TCI状態フレームワークを使用する、第1の適用されたDL TCI状態/ジョイントDL/UL TCI状態)が、各CMRペア内の第1のNZP CSI-RSリソース(即ち、CMRペア内の第1のCMR)に適用され、
●第2の共通ビーム(即ち、統合TCI状態フレームワークを使用する、第2の適用されたDL TCI状態/ジョイントDL/UL TCI状態)が、各CMRペア内の第2のNZP CSI-RSリソース(即ち、CMRペア内の第2のCMR)に適用される。
【0186】
いくつかの実施形態では、NC-JTのためのCSI報告設定、CSI-ReportConfig、と関連付けられたCSI測定のために異なるCMRグループが設定された場合:
●第1の共通ビーム(即ち、統合TCI状態フレームワークを使用する、第1の適用されたDL TCI状態/ジョイントDL/UL TCI状態)が、第1のCMRグループ内のNZP CSI-RSリソース(即ち、CMR)に適用される;及び/又は
●第2の共通ビーム(即ち、統合TCI状態フレームワークを使用する、第2の適用されたDL TCI状態/ジョイントDL/UL TCI状態)が、第2のCMRグループ内のNZP CSI-RSリソース(即ち、CMR)に適用される。
【0187】
SFN(単一周波数ネットワークノード)ベースのNZP CSI-RS:
【0188】
SFN方式では、ネットワークノード16は、NZP CSI-RSを2つ以上のTRPから無線デバイス22へ送信する。ネットワークノード16は、NZP CSI-RSのための2つ以上のTCI状態を設定することによって、無線デバイス22へのこのSFN送信についてインジケーションしうる。無線デバイス22が、2つのTCI状態で設定されたCSI演算用のNZP CSI-RSを受信している場合に、WD22は、両方のTCI状態において示されたDL RS(例えば、TRS)を使用して、ラージスケールチャネル特性(平均遅延、遅延スプレッド、ドップラーシフト、空間方向等)の同期及び推定を実行しうる。例えば、無線デバイス22は、(単一のチャネル遅延スプレッドが取得されるレガシー動作と比較されうる)2つのチャネル遅延スプレッドを取得しうる。その後、無線デバイス22は、これらの測定値を組み合わせて、SFNチャネルのチャネル特性を取得しうる。例えば、WD22は、遅延スプレッドの加重平均を演算しうる。その後、この平均は、CSI演算用のNZP CSI-RSのためのチャネル推定アルゴリズムへの入力として使用されうる。なお、NZP CSI-RSは、DL RS(例えば、TRS)がSFNとして送信されない間、SFNとして送信され、それらは「TRPごとに」送信される。したがって、TRS上の測定値は、例えば、無線デバイス22がTRPのうちの1つに近接している場合、又はTRPのうちの1つに向かうチャネルがブロックされている場合、1つのTRPが他より支配的であるかどうかに関する情報を無線デバイス22に提供する。その後、無線デバイス22におけるアルゴリズムは、SFN送信が弱いとき(CSI演算用のNZP CSI-RSがSFN送信された場合でも、1つのTRPが支配的であることを意味する)、TRSのうちの1つ(1つのTCI状態)からの推定値のみを使用することを決定しうる。
【0189】
いくつかの実施形態では、NZP CSI-RSが、SFNベースのCSI-RS受信/測定のために使用されるように(暗黙的に又は明示的に)設定され、かつ、WD22が、2つの共通ビームを有する場合(即ち、統合TCI状態フレームワークを使用する、2つの適用されたDL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態))、WD22は、そのNZP CSI-RSを受信する際に2つのRX空間フィルタを決定すべきであると暗黙的に仮定しうる。その場合に、第1のRX空間フィルタは、第1の共通ビームに関連付けられた第1の適用されたDL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態)に基づいて決定され、第2のRX空間フィルタは、第2の共通ビームに関連付けられた第2の適用されたDL TCI状態(又はジョイントDL/UL TCI状態)に基づいて決定されうる(即ち、明示的なインジケーションは必要とされない)。
【0190】
一態様によれば、無線デバイス(WD)と通信するように構成されたネットワークノード16が提供される。ネットワークノード16は、無線インタフェース62及び/又は処理回路68を備え、当該無線インタフェース及び/又は処理回路は、複数の共通ビームインデックスWD22に設定することであって、各共通ビームインデックスが、参照信号のセットに対応することと、参照信号の各セットを、共通ビームインデックスに対応するビームで送信することと、を行うように構成される。
【0191】
この態様によれば、いくつかの実施形態では、参照信号のセットは、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)、及びサウンディング参照信号(SRS)、のうちの1つを含む。いくつかの実施形態では、処理回路は更に、ダウンリンク送信設定インジケータ(TCI)状態、及びアップリンクTCI状態、のうちの少なくとも1つをWD22へインジケーションするように構成される。
【0192】
別の態様によれば、無線デバイスWD22と通信するように構成されたネットワークノード16において実装される方法が提供される。本方法は、複数の共通ビームインデックスWD22に設定することであって、各共通ビームインデックスが、参照信号のセットに対応することと、参照信号の各セットを、共通ビームインデックスに対応するビームで送信することと、を含む。
【0193】
この態様によれば、いくつかの実施形態では、参照信号のセットは、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)、及びサウンディング参照信号(SRS)、のうちの1つを含む。いくつかの実施形態では、本方法は更に、ダウンリンク送信設定インジケータ(TCI)状態、及びアップリンクTCI状態、のうちの少なくとも1つをWD22へインジケーションすることを含む。
【0194】
別の態様によれば、WD22は、ネットワークノード16と通信するように構成される。WD22は、無線インタフェース82及び/又は処理回路84を備え、当該無線インタフェース及び/又は処理回路は、アップリンク送信設定インジケータ(TCI)状態設定、ダウンリンクTCI状態設定、及びジョイントダウンリンク/アップリンクTCI状態設定、のうちの少なくとも1つを受信することと、受信されたTCI状態が、サウンディング参照信号(SRS)のためのアップリンクTCI状態設定である場合に、共通ビームインデックスに適用されるアップリンクTCI状態設定を、受信されたアップリンクTCI状態設定によって、オーバライドすることと、受信されたTCI状態が、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)のためのDL TCI状態設定である場合に、共通ビームインデックスに適用されるダウンリンクTCI状態設定を、受信されたダウンリンクTCI状態設定によってオーバライドすることと、を行うように構成される。この態様によれば、いくつかの実施形態では、共通ビームインデックスが送受信ポイント(TRP)と関連付けられている。
【0195】
更に別の態様によれば、WD22において実装される方法は、アップリンク送信設定インジケータ(TCI)状態設定、ダウンリンクTCI状態設定、及びジョイントダウンリンク/アップリンクTCI状態設定、のうちの少なくとも1つを受信することと、受信されたTCI状態が、サウンディング参照信号(SRS)のためのアップリンクTCI状態設定である場合に、共通ビームインデックスに適用されるアップリンクTCI状態設定を、受信されたアップリンクTCI状態設定によって、オーバライドすることと、受信されたTCI状態が、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)のためのDL TCI状態設定である場合に、共通ビームインデックスに適用されるダウンリンクTCI状態設定を、受信されたダウンリンクTCI状態設定によってオーバライドすることと、を含む。この態様によれば、いくつかの実施形態では、共通ビームインデックスが送受信ポイント(TRP)と関連付けられている。
【0196】
別の態様によれば、WD22は、ネットワークノード16と通信するように構成される。WD22は、無線インタフェース及び/又は処理回路を備え、当該無線インタフェース及び/又は処理回路は、アップリンク送信設定インジケータ(TCI)状態設定、ダウンリンクTCI状態設定、及びジョイントダウンリンク/アップリンクTCI状態設定、のうちの少なくとも1つを受信することと、受信されたTCI状態が、サウンディング参照信号(SRS)のためのアップリンクTCI状態設定である場合に、受信されたアップリンクTCI状態設定を、共通ビームインデックスに適用されるアップリンクTCI状態設定によってオーバライドすることと、受信されたTCI状態が、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)のためのDL TCI状態設定である場合に、受信されたダウンリンクTCI状態設定を、共通ビームインデックスに適用されるダウンリンクTCI状態設定によってオーバライドすることと、を行うように構成される。
【0197】
更に別の態様によれば、WD22において実装される方法は、アップリンク送信設定インジケータ(TCI)状態設定、ダウンリンクTCI状態設定、及びジョイントダウンリンク/アップリンクTCI状態設定、のうちの少なくとも1つを受信することと、受信されたTCI状態が、サウンディング参照信号(SRS)のためのアップリンクTCI状態設定である場合に、受信されたアップリンクTCI状態設定を、共通ビームインデックスに適用されるアップリンクTCI状態設定によってオーバライドすることと、受信されたTCI状態が、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)のためのDL TCI状態設定である場合に、受信されたダウンリンクTCI状態設定を、共通ビームインデックスに適用されるダウンリンクTCI状態設定によってオーバライドすることと、を含む。
【0198】
いくつかの実施形態は以下のもののうちの1つ以上を含みうる:
【0199】
実施形態A1. 無線デバイス(WD)と通信するように構成されたネットワークノードであって、当該ネットワークノードは、以下を行うように構成されるか、及び/又は、以下を行うように構成された無線インタフェース及び/又は処理回路を備え、
複数の共通ビームインデックスをWDに設定することであって、各共通ビームインデックスが参照信号のセットに対応する、ことと、
参照信号の各セットを、共通ビームインデックスに対応するビームで送信することと、
を行うように構成される、ネットワークノード。
【0200】
実施形態A2. 実施形態A1のネットワークノードであって、参照信号のセットは、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)、及びサウンディング参照信号(SRS)、のうちの1つを含む、ネットワークノード。
【0201】
実施形態A3. 実施形態A1及びA2のいずれかのネットワークノードであって、処理回路は更に、ダウンリンク送信設定インジケータ(TCI)状態、及びアップリンクTCI状態、のうちの少なくとも1つをWDへインジケーションするように構成される、ネットワークノード。
【0202】
実施形態B1. 無線デバイスWDと通信するように構成されたネットワークノードにおいて実装される方法であって、本方法は、
複数の共通ビームインデックスをWDに設定することであって、各共通ビームインデックスが参照信号のセットに対応する、ことと、
参照信号の各セットを、共通ビームインデックスに対応するビームで送信することと、
を含む、方法。
【0203】
実施形態B2. 実施形態B1の方法であって、参照信号のセットは、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)、及びサウンディング参照信号(SRS)、のうちの1つを含む、方法。
【0204】
実施形態B3. 実施形態B1及びB2のいずれかの方法であって、ダウンリンク送信設定インジケータ(TCI)状態、及びアップリンクTCI状態、のうちの少なくとも1つをWDへインジケーションすることを更に含む、方法。
【0205】
実施形態C1. ネットワークノードと通信するように構成された無線デバイス(WD)であって、当該WDは、以下を行うように構成されるか、及び/又は、以下を行うように構成された無線インタフェース及び/又は処理回路を備え、
アップリンク送信設定インジケータ(TCI)状態設定、ダウンリンクTCI状態設定、及びジョイントダウンリンク/アップリンクTCI状態設定、のうちの少なくとも1つを受信することと、
受信されたTCI状態が、サウンディング参照信号(SRS)のためのアップリンクTCI状態設定である場合、共通ビームインデックスに適用されるアップリンクTCI状態設定を、受信されたアップリンクTCI状態設定によってオーバライドすることと、
受信されたTCI状態が、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)のためのDL TCI状態設定である場合、共通ビームインデックスに適用されるダウンリンクTCI状態設定を、受信されたダウンリンクTCI状態設定によってオーバライドすることと、
を行うように構成される、WD。
【0206】
実施形態C2. 実施形態C1のWDであって、共通ビームインデックスが送受信ポイント(TRP)と関連付けられている、WD。
【0207】
実施形態D1. 無線デバイス(WD)において実施される方法であって、本方法は、
アップリンク送信設定インジケータ(TCI)状態設定、ダウンリンクTCI状態設定、及びジョイントダウンリンク/アップリンクTCI状態設定、のうちの少なくとも1つを受信することと、
受信されたTCI状態が、サウンディング参照信号(SRS)のためのアップリンクTCI状態設定である場合、共通ビームインデックスに適用されるアップリンクTCI状態設定を、受信されたアップリンクTCI状態設定によってオーバライドすることと、
受信されたTCI状態が、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)のためのDL TCI状態設定である場合、共通ビームインデックスに適用されるダウンリンクTCI状態設定を、受信されたダウンリンクTCI状態設定によってオーバライドすることと、
を含む、方法。
【0208】
実施形態D2. 実施形態D1の方法であって、共通ビームインデックスが送受信ポイント(TRP)と関連付けられている、方法。
【0209】
実施形態E1. ネットワークノードと通信するように構成された無線デバイス(WD)であって、当該WDは、以下を行うように構成されるか、及び/又は、以下を行うように構成された無線インタフェース及び/又は処理回路を備え、
アップリンク送信設定インジケータ(TCI)状態設定、ダウンリンクTCI状態設定、及びジョイントダウンリンク/アップリンクTCI状態設定、のうちの少なくとも1つを受信することと、
受信されたTCI状態が、サウンディング参照信号(SRS)のためのアップリンクTCI状態設定である場合、受信されたアップリンクTCI状態設定を、共通ビームインデックスに適用されるアップリンクTCI状態設定によって、オーバライドすることと、
受信されたTCI状態が、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)のためのDL TCI状態設定である場合、受信されたダウンリンクTCI状態設定を、共通ビームインデックスに適用されるダウンリンクTCI状態設定によってオーバライドすることと、
を行うように構成される、WD。
【0210】
実施形態F1. 無線デバイス(WD)において実施される方法であって、本方法は、
アップリンク送信設定インジケータ(TCI)状態設定、ダウンリンクTCI状態設定、及びジョイントダウンリンク/アップリンクTCI状態設定、のうちの少なくとも1つを受信することと、
受信されたTCI状態が、サウンディング参照信号(SRS)のためのアップリンクTCI状態設定である場合、受信されたアップリンクTCI状態設定を、共通ビームインデックスに適用されるアップリンクTCI状態設定によって、オーバライドすることと、
受信されたTCI状態が、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)のためのDL TCI状態設定である場合、受信されたダウンリンクTCI状態設定を、共通ビームインデックスに適用されるダウンリンクTCI状態設定によってオーバライドすることと、
を含む、方法。
【0211】
当業者によって理解されるように、本明細書で説明される概念は、方法、データ処理システム、コンピュータプログラム製品、及び/又は実行可能なコンピュータプログラムを格納するコンピュータ記憶媒体として具現化されうる。したがって、本明細書で説明される概念は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態、又はソフトウェア及びハードウェアの態様を組み合わせた実施形態の形式をとってもよく、本明細書では全て「回路」又は「モジュール」と一般に称される。本明細書で説明される任意のプロセス、ステップ、アクション、及び/又は機能は、ソフトウェア及び/又はファームウェア及び/又はハードウェアで実装されうる対応するモジュールによって実行されうる、及び/又はそれに関連付けられうる。更に、本開示は、コンピュータによって実行されることが可能な、媒体に具現化されたコンピュータプログラムコードを有する有形のコンピュータ使用可能記憶媒体上のコンピュータプログラム製品の形式をとってもよい。ハードディスク、CD-ROM、電子ストレージデバイス、光ストレージデバイス、又は磁気ストレージデバイスを含む、任意の適切な有形のコンピュータ読取可能媒体が利用されてもよい。
【0212】
いくつかの実施形態は、方法、システム、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート図及び/又はブロック図を参照して本明細書において説明される。フローチャート図及び/又はブロック図の各ブロック、並びにフローチャート図及び/又はブロック図のブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実装されうることが理解されよう。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータのプロセッサ(それによって、専用コンピュータを作り出す)、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータ処理装置に提供されることでマシンを作り出してよく、その結果、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサを介して実行される命令が、フローチャート及び/又はブロックダイアグラムブロック又はブロックにおいて規定された機能/動作を実装するための手段を生成する。
【0213】
これらのコンピュータプログラム命令は更に、特定の方法で機能するようにコンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置に指示しうるコンピュータ読取可能メモリ又は記憶媒体に格納されてもよく、その結果、コンピュータ読取可能メモリに格納された命令は、フローチャート及び/又はブロックダイアグラムブロック又はブロックにおいて規定された機能/動作を実装する命令手段を含む製品を生成する。
【0214】
コンピュータプログラム命令は更に、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置上にロードされて、コンピュータ又は他のプログラム可能な装置上で実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロック又はブロックにおいて規定された機能/動作を実装するためのステップを提供するように、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置上で一連の動作ステップを実行させて、コンピュータ実装プロセスを生成しうる。
【0215】
ブロックに記載された機能/動作は、動作図に記載された順序から外れて発生しうることを理解されたい。例えば、連続して示される2つのブロックは、実際には実質的に同時に実行されてもよく、又はブロックが関与する機能/動作に応じて、場合によっては逆の順序で実行されてもよい。図のいくつかは、通信の主要な方向を示すために通信経路上に矢印を含むが、通信は、描写された矢印とは反対の方向に起こりうることを理解されたい。
【0216】
本明細書で説明される概念の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、Python、Java(登録商標)、又はC++等のオブジェクト指向プログラミング言語で記述されてもよい。しかしながら、本開示の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは更に、「C」プログラミング言語等の従来の手続き型プログラミング言語で記述されてもよい。プログラムコードは、完全にユーザのコンピュータ上で、部分的にユーザのコンピュータ上で、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして、部分的にユーザのコンピュータ上で、部分的にリモートコンピュータ上で、又は完全にリモートコンピュータ上で、実行されうる。後者のシナリオでは、リモートコンピュータがローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)を介してユーザのコンピュータに接続されてもよいし、外部コンピュータに(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを介して)接続されてもよい。
【0217】
本明細書では、上記の説明及び図面に関連して、多くの種々の実施形態を開示してきた。これらの実施形態の全ての組み合わせ及びサブコンビネーションを文字通り説明し、例示することは、過度に繰り返す及び不明瞭にすることが理解されるであろう。したがって、全ての実施形態は、任意の方法及び/又は組み合わせで組み合わわれてよく、図面を含む本明細書は、本明細書に記載の実施形態の全ての組み合わせ及びサブコンビネーション、並びにそれらを作成及び使用する方法及びプロセスの完全な記述された説明を構成すると解釈されるものとし、任意のそのような組み合わせ又はサブコンビネーションに対する特許請求の範囲をサポートするものとする。
【0218】
本明細書に記載の実施形態は、本明細書において上記で特に示され、記載されたものに限定されないことが、当業者には理解されよう。加えて、上記で反対のことが言及されない限り、添付の図面の全ては、一定の縮尺ではないことに留意されたい。以下の特許請求の範囲から逸脱することなく、上記の教示に照らして種々の修正及び変形が可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
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図10
図11
図12
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図22
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図26
図27
図28
【手続補正書】
【提出日】2024-05-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
WD(無線デバイス)(22)と通信するように構成されたネットワークノード(16)における方法であって、
複数の統合TCI(送信設定インジケータ)状態のうちの第1及び第2の統合TCI状態についての、アクティブ化コマンド及びインジケーションの少なくとも1つを送信すること(S150)であって、前記第1及び第2の統合TCI状態の各々が、前記WD(22)による、複数の物理チャネル、複数の参照信号、又は複数の物理チャネル及び参照信号の、ダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのためのQCL(準コロケーション)情報を含む、ことと、
複数の参照信号の各々を、前記第1及び第2の統合TCI状態のうちの1つと関連付けること(S152)であって、
(a)前記第1及び第2の統合TCI状態の各々について、前記複数の参照信号のうちの1つ以上の関連する参照信号を設定すること(S154)、及び
(b)前記複数の参照信号の各々について、前記第1及び第2の統合TCI状態のうちの1つを指すポインタを、対応する参照信号設定に含めること(S156)、
のうちの1つによって関連付けることと、
前記複数の参照信号の前記関連付けを、前記WD(22)へ送信すること(S158)と、を含む、方法。
【請求項2】
請求項に記載の方法であって、
前記アクティブ化コマンドは、前記複数の統合TCI状態からの統合TCI状態のサブセットをアクティブ化するための、第1のMAC(媒体アクセス制御)CE(制御要素)コマンドである、方法。
【請求項3】
請求項に記載の方法であって、
前記インジケーションは、前記第1のMAC CEコマンドによってアクティブ化された3つ以上の統合TCI状態が存在する場合に、DCI(ダウンリンク制御情報)フォーマットで送信される、方法。
【請求項4】
請求項に記載の方法であって、
前記複数の統合TCI状態の各々は、(a)ジョイントDL(ダウンリンク)及びUL(アップリンク)TCI状態、(b)DL TCI状態、及び(c)セパレートUL TCI状態、のうちの1つである、方法。
【請求項5】
請求項に記載の方法であって、
前記複数の参照信号の各々は、ダウンリンクのCSI-RS(CSI(チャネル状態情報)参照信号)、及びアップリンクのSRS(サウンディング参照信号)、のうちの1つでありうる、方法。
【請求項6】
請求項に記載の方法であって、
前記CSI-RS及び前記SRSは、時間的に周期的、非周期的、又は半永続的でありうる、方法。
【請求項7】
請求項に記載の方法であって、
参照信号のための参照信号設定が、(a)前記参照信号のための参照信号リソース設定、(b)前記参照信号リソースを含む参照リソースセット設定、及び(c)前記参照信号リソースを含む非周期的CSIトリガ状態の設定、のうちの1つでありうる、方法。
【請求項8】
請求項に記載の方法であって、
前記QCL情報は、QCLソース参照信号の情報を含み、前記QCLソース参照信号は、ダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのために前記WD(22)によって使用されるべき空間フィルタを示す、方法。
【請求項9】
請求項に記載の方法であって、
前記第1及び第2の統合TCI状態は、それぞれ、第1及び第2の空間フィルタに関連付けられる、方法。
【請求項10】
請求項に記載の方法であって、
前記複数の参照信号の各々は、前記第1及び第2の空間フィルタのうちの1つを用いて受信又は送信される、方法。
【請求項11】
請求項に記載の方法であって、
RRC(無線リソース制御)シグナリングによって前記WD(22)を設定することを更に含む、方法。
【請求項12】
請求項に記載の方法であって、
第2のMAC(媒体アクセス制御)CE(制御要素)コマンドによって前記WD(22)を設定することを更に含む、方法。
【請求項13】
請求項に記載の方法であって、
前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、前記第1の統合TCI状態と関連付けられた参照信号の第1のリストと、前記第2の統合TCI状態と関連付けられた参照信号の第2のリストとを含む、方法。
【請求項14】
請求項に記載の方法であって、
前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、前記第1の統合TCI状態を指す第1のポインタと関連付けられた参照信号の第1のリストと、前記第2の統合TCI状態を指す第2のポインタと関連付けられた参照信号の第2のリストとを含む、方法。
【請求項15】
請求項に記載の方法であって、
前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、少なくとも1つの参照信号ペアを含み、各参照信号ペア内の第1の参照信号は、前記第1の統合TCI状態と関連付けられ、各参照信号ペア内の第2の参照信号は、前記第2の統合TCI状態と関連付けられる、方法。
【請求項16】
請求項に記載の方法であって、
前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、参照信号から成る1つ以上のチャネル測定リソースグループを含み、チャネル測定リソースグループの第1のセット内の参照信号は、前記第1の統合TCI状態と関連付けられ、チャネル測定リソースグループの前記第1のセットとは別個の、チャネル測定リソースグループの第2のセット内の参照信号は、前記第2の統合TCI状態と関連付けられる、方法。
【請求項17】
WD(無線デバイス)(22)と通信するように構成されたネットワークノード(16)であって、前記ネットワークノード(16)は、
処理回路(68)であって、
複数の統合TCI(送信設定インジケータ)状態のうちの第1及び第2の統合TCI状態についての、アクティブ化コマンド及びインジケーションの少なくとも1つを送信することであって、前記第1及び第2の統合TCI状態の各々が、前記WD(22)による、複数の物理チャネル、複数の参照信号、又は複数の物理チャネル及び参照信号の、ダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのためのQCL(準コロケーション)情報を含む、ことと、
複数の参照信号の各々を、前記第1及び第2の統合TCI状態のうちの1つと関連付けることであって、
(a)前記第1及び第2の統合TCI状態の各々について、前記複数の参照信号のうちの1つ以上の関連する参照信号を設定すること、及び
(b)前記複数の参照信号の各々について、前記第1及び第2の統合TCI状態のうちの1つを指すポインタを、対応する参照信号設定に含めること、
のうちの1つによって関連付けることと、
を行うように構成された処理回路と、
前記処理回路(68)と通信し、かつ、前記複数の参照信号の前記関連付けを、前記WD(22)へ送信するように構成された無線インタフェース(62)と、
を備える、ネットワークノード。
【請求項18】
請求項17に記載のネットワークノード(16)であって、請求項2乃至16のいずれか一項に記載の方法を実行するように更に構成される、ネットワークノード。
【請求項19】
ネットワークノード(16)と通信するように構成されたWD(無線デバイス)(22)における方法であって、
複数の統合TCI(送信設定インジケータ)状態のうちの第1及び第2の統合TCI状態についての、アクティブ化コマンド及びインジケーションの少なくとも1つを受信すること(S160)であって、前記第1及び第2の統合TCI状態の各々が、前記WD(22)による、複数の物理チャネル、複数の参照信号、又は複数の物理チャネル及び参照信号の、ダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのためのQCL(準コロケーション)情報を含む、ことと、
複数の参照信号の各々と、前記第1及び第2の統合TCI状態のうちの1つとの関連付けを、受信すること(S162)と、を含む、方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法であって、
前記アクティブ化コマンドは、前記複数の統合TCI状態からの統合TCI状態のサブセットをアクティブ化するための、第1のMAC(媒体アクセス制御)CE(制御要素)コマンドである、方法。
【請求項21】
請求項20に記載の方法であって、
前記インジケーションは、前記第1のMAC CEコマンドによってアクティブ化された3つ以上の統合TCI状態が存在する場合に、DCI(ダウンリンク制御情報)フォーマットで送信される、方法。
【請求項22】
請求項19に記載の方法であって、
前記複数の統合TCI状態の各々は、(a)ジョイントDL(ダウンリンク)及びUL(アップリンク)TCI状態、(b)DL TCI状態、及び(c)セパレートUL TCI状態、のうちの1つである、方法。
【請求項23】
請求項19に記載の方法であって、
前記複数の参照信号の各々は、ダウンリンクのCSI-RS(CSI(チャネル状態情報)参照信号)、及びアップリンクのSRS(サウンディング参照信号)、のうちの1つでありうる、方法。
【請求項24】
請求項23に記載の方法であって、
前記CSI-RS及び前記SRSは、時間的に周期的、非周期的、又は半永続的でありうる、方法。
【請求項25】
請求項19に記載の方法であって、
参照信号のための参照信号設定が、(a)前記参照信号のための参照信号リソース設定、(b)前記参照信号リソースを含む参照リソースセット設定、及び(c)前記参照信号リソースを含む非周期的CSIトリガ状態の設定、のうちの1つでありうる、方法。
【請求項26】
請求項19に記載の方法であって、
前記QCL情報は、QCLソース参照信号の情報を含み、前記QCLソース参照信号は、ダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのために前記WD(22)によって使用されるべき空間フィルタを示す、方法。
【請求項27】
請求項19に記載の方法であって、
前記第1及び第2の統合TCI状態は、それぞれ、第1及び第2の空間フィルタに関連付けられる、方法。
【請求項28】
請求項27に記載の方法であって、
前記複数の参照信号の各々は、前記第1及び第2の空間フィルタのうちの1つを用いて受信又は送信される、方法。
【請求項29】
請求項19に記載の方法であって、
前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、前記第1の統合TCI状態と関連付けられた参照信号の第1のリストと、前記第2の統合TCI状態と関連付けられた参照信号の第2のリストとを含む、方法。
【請求項30】
請求項19に記載の方法であって、
前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、前記第1の統合TCI状態を指す第1のポインタと関連付けられた参照信号の第1のリストと、前記第2の統合TCI状態を指す第2のポインタと関連付けられた参照信号の第2のリストとを含む、方法。
【請求項31】
請求項19に記載の方法であって、
前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、少なくとも1つの参照信号ペアを含み、各参照信号ペア内の第1の参照信号は、前記第1の統合TCI状態と関連付けられ、各参照信号ペア内の第2の参照信号は、前記第2の統合TCI状態と関連付けられる、方法。
【請求項32】
請求項19に記載の方法であって、
前記アクティブ化コマンド及び前記インジケーションのうちの前記少なくとも1つは、参照信号から成る1つ以上のチャネル測定リソースグループを含み、チャネル測定リソースグループの第1のセット内の参照信号は、前記第1の統合TCI状態と関連付けられ、チャネル測定リソースグループの前記第1のセットとは別個の、チャネル測定リソースグループの第2のセット内の参照信号は、前記第2の統合TCI状態と関連付けられる、方法。
【請求項33】
ネットワークノード(16)と通信するように構成されたWD(無線デバイス)(22)であって、前記WD(22)は、
無線インタフェース(82)を備え、当該無線インタフェースは、
複数の統合TCI(送信設定インジケータ)状態のうちの第1及び第2の統合TCI状態についての、アクティブ化コマンド及びインジケーションの少なくとも1つを受信することであって、前記第1及び第2の統合TCI状態の各々が、前記WD(22)による、複数の物理チャネル、複数の参照信号、又は複数の物理チャネル及び参照信号の、ダウンリンク受信及びアップリンク送信のうちの少なくとも1つのためのQCL(準コロケーション)情報を含む、ことと、
複数の参照信号の各々と、前記第1及び第2の統合TCI状態のうちの1つとの関連付けを、受信することと、
を行うように構成される、WD。
【請求項34】
請求項33に記載のWD(22)であって、請求項20乃至32のいずれか一項に記載の方法を実行するように更に構成される、WD。
【国際調査報告】