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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-10
(54)【発明の名称】スピンの測定及び推定方法
(51)【国際特許分類】
   G01S 13/58 20060101AFI20240903BHJP
   G01S 13/88 20060101ALI20240903BHJP
   A63B 47/00 20060101ALI20240903BHJP
   A63B 69/00 20060101ALI20240903BHJP
   A63B 69/36 20060101ALI20240903BHJP
【FI】
G01S13/58
G01S13/88
A63B47/00 Z
A63B69/00 505G
A63B69/36 541P
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513435
(86)(22)【出願日】2022-08-26
(85)【翻訳文提出日】2024-02-28
(86)【国際出願番号】 IB2022058028
(87)【国際公開番号】W WO2023031748
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】17/462,276
(32)【優先日】2021-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524021279
【氏名又は名称】ラップソード ピーティーイー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】RAPSODO PTE. LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110002583
【氏名又は名称】弁理士法人平田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オクール,バトゥハン
(72)【発明者】
【氏名】ゴパラクリシュナン,ロシャン
(72)【発明者】
【氏名】ガーグ,サウラブ
(72)【発明者】
【氏名】ヴィジャヤナン,ロディヤ ラドハクリシュナン
【テーマコード(参考)】
5J070
【Fターム(参考)】
5J070AC06
5J070AC20
5J070AE20
5J070AH35
(57)【要約】
物体のスピンレートを決定する例示的な方法は、運動中の特定の物体のレーダ信号を受信することを含んでもよい。本方法はさらに、レーダ信号を入力ベクトルに変換することを含んでもよい。本方法は、ニューラルネットワークへの入力として入力ベクトルを提供することも含んでもよい。ニューラルネットワークは、初期における複数の運動中の物体の複数の初期レーダ信号に基づいて生成された初期データセットにアクセスすることを含んでもよい。本方法はさらに、初期データセットを考慮して、ニューラルネットワークによって実行される、運動中の特定の物体の時間周波数情報を含む入力ベクトルの解析に基づいて、運動中の特定の物体のスピンレートを決定することを含んでもよい。解析は、入力ベクトルの1つ以上の要素を初期データセットの1つ以上の要素と比較することを含んでもよい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
運動中の特定の物体のレーダ信号を受信することと、
前記レーダ信号を、前記運動中の特定の物体の時間周波数情報を含む入力ベクトルに変換することと、
前記入力ベクトルを、初期における複数の運動中の物体の複数の初期レーダ信号に基づいて生成された初期データセットにアクセスできるニューラルネットワークへの入力として提供することと、
前記初期データセットを考慮して、前記運動中の特定の物体の前記時間周波数情報を含む前記入力ベクトルの前記ニューラルネットワークによって実行される分析であって、前記入力ベクトルの1つ以上の要素を前記初期データセットの1つ以上の要素と比較することを含む前記分析に基づいて、前記運動中の特定の物体のスピンレートを決定することと、
を含むことを特徴とする物体のスピンレートを決定する方法。
【請求項2】
前記入力ベクトルの前記時間周波数情報は、時間周波数画像を含む、請求項1に記載の物体のスピンレートを決定する方法。
【請求項3】
前記時間周波数画像は、前記レーダ信号に対してフーリエ解析を実行することによって得られる、請求項2に記載の物体のスピンレートを決定する方法。
【請求項4】
前記時間周波数画像は、メインローブと、前記メインローブに対して対称に変調された1つ以上のサイドローブとを含み、前記メインローブが、前記1つ以上のサイドローブに関連する前記入力ベクトルの低エネルギー部分に対して、前記入力ベクトルの高エネルギー部分を含む、請求項2に記載の物体のスピンレートを決定する方法。
【請求項5】
前記メインローブは、時間と共に変化する実質的に直線的な周波数として前記時間周波数画像に示される、請求項4に記載の物体のスピンレートを決定する方法。
【請求項6】
前記時間周波数画像の前記メインローブは、前記運動中の特定の物体の速度を示し、前記時間周波数画像の前記1つ以上のサイドローブは、前記運動中の特定の物体のスピンレートを示す、請求項4に記載の物体のスピンレートを決定する方法。
【請求項7】
前記初期データセットを取得することをさらに含み、前記初期データセットから初期データの1つを取得することは、
前記運動中の物体の初期レーダ信号を受信することと、
前記初期レーダ信号を、初期時間周波数情報を含む初期入力ベクトルに変換することと、
前記初期入力ベクトルを処理し、初期スピンレートを決定することと、
前記初期スピンレートを既知スピンレートデータの1つとして記憶することと、
前記既知スピンレートデータの1つを前記初期データセットに追加することと、を含む、請求項1に記載の物体のスピンレートを決定する方法。
【請求項8】
前記初期データセットの第1のデータの1つは、初期における運動中の物体の第1の時間周波数情報に関連付けられた前記初期における運動中の物体の第1のスピンレートを含む、請求項1に記載の物体のスピンレートを決定する方法。
【請求項9】
前記スピンレートを視覚化したものを表示することと、
前記特定の物体の軌跡のシミュレーションされた視覚化モデルを表示することと、をさらに含む、請求項1に記載の物体のスピンレートを決定する方法。
【請求項10】
前記運動中の特定の物体は第1のタイプの物体であり、前記初期における複数の運動中の物体は第2のタイプの物体を含む、請求項1に記載の物体のスピンレートを決定する方法。
【請求項11】
前記第1のタイプの物体の第1のレーダ信号を受信することと、
前記第1のレーダ信号を、前記第1のタイプの物体の時間周波数情報を含む第1の入力ベクトルに変換することと、
前記第1の入力ベクトルを、複数の第2のタイプの物体の複数の第2のレーダ信号に基づき生成された第2のデータセットにアクセスできる、前記ニューラルネットワークへの入力として提供することと、
前記第2のデータセットを考慮し、前記第1のタイプの物体の前記時間周波数情報を含む前記第1の入力ベクトルの前記ニューラルネットワークによって実行される分析であって、前記第1の入力ベクトルの1つ以上の要素と、前記第2のデータセットの1つ以上の要素とを比較することを含む前記分析に基づいて、前記第1のタイプの物体のスピンレートを決定することと、をさらに含む、請求項10に記載の物体のスピンレートを決定する方法。
【請求項12】
前記ニューラルネットワークによって実行される前記分析は、前記入力ベクトルの第1の高調波セットと前記初期データセット内の時間周波数画像の第2の高調波セットとを比較することを含む、請求項1に記載の物体のスピンレートを決定する方法。
【請求項13】
メモリと、
前記メモリに動作可能に結合されたプロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、実行されたときに、
運動中の特定の物体のレーダ信号を受信することと、
前記レーダ信号を、前記運動中の特定の物体の時間周波数情報を含む入力ベクトルに変換することと、
前記入力ベクトルを、初期における複数の運動中の物体の複数の初期レーダ信号に基づいて生成された初期データセットにアクセスできるニューラルネットワークへの入力として提供することと、
前記初期データセットを考慮して、前記運動中の特定の物体の前記時間周波数情報を含む前記入力ベクトルの前記ニューラルネットワークによって実行される分析であって、前記入力ベクトルの第1の高調波セットの画像の一部と前記初期データセット内の時間周波数画像の第2の高調波セットの画像の一部とを比較することを含む前記分析に基づいて、前記運動中の特定の物体のスピンレートを決定することと、
を含む動作を前記プロセッサに実行させるように構成されている、物体のスピンレートを決定するシステム。
【請求項14】
前記入力ベクトルの前記時間周波数情報は、前記レーダ信号に対してフーリエ解析を実行することによって得られる時間周波数画像を含む、請求項13に記載の物体のスピンレートを決定するシステム。
【請求項15】
前記時間周波数画像は、メインローブと、前記メインローブに対して対称に変調された1つ以上のサイドローブとを含み、前記メインローブが、前記1つ以上のサイドローブに関連する前記入力ベクトルの低エネルギー部分に対して、前記入力ベクトルの高エネルギー部分を含む、請求項14に記載の物体のスピンレートを決定するシステム。
【請求項16】
前記時間周波数画像の前記メインローブは、前記運動中の特定の物体の速度を示し、前記時間周波数画像の前記1つ以上のサイドローブは、前記運動中の特定の物体のスピンレートを示す、請求項15に記載の物体のスピンレートを決定するシステム。
【請求項17】
前記スピンレートを視覚化したものを表示することと、
前記特定の物体の軌跡のシミュレーションされた視覚化モデルを表示することと、をさらに含む、請求項13に記載の物体のスピンレートを決定するシステム。
【請求項18】
運動中の特定の物体のレーダ信号を受信することと、
前記レーダ信号を、前記運動中の特定の物体の時間周波数情報を含む入力ベクトルに変換することと、
初期データセットの初期データの1つが、
運動中の物体の初期レーダ信号を受信することと、
前記初期レーダ信号を、初期時間周波数情報を含む初期入力ベクトルに変換することと、
前記初期入力ベクトルを処理し、初期スピンレートを決定することと、
前記初期スピンレートを既知スピンレートデータの1つとして記憶することと、
前記既知スピンレートデータの1つを前記初期データセットに追加することと、を含む、前記初期データを取得することと、
前記入力ベクトルを、前記初期データセットにアクセスできるニューラルネットワークへの入力として提供することと、
前記初期データセットを考慮した、運動中の特定の物体の時間周波数情報を含む前記入力ベクトルの前記ニューラルネットワークによって実行される分析であって、前記入力ベクトルの1つ以上の要素を前記初期データセットの1つ以上の要素と比較することを含む前記分析に基づいて、前記運動中の特定の物体のスピンレートを決定することと、を含むことを特徴とする、プロセッサが実行可能なプログラミングコードを有する、非一時的コンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項19】
前記初期データセットの第1のデータは、初期における前記運動中の物体の第1の時間周波数情報に関連付けられた初期における前記運動中の物体の第1のスピンレートを含む、請求項18に記載の非一時的コンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項20】
初期における複数の運動中の物体は第1のタイプの物体を含み、前記運動中の特定の物体は、第2のタイプの物体である、請求項18に記載の非一時的コンピュータ読み取り可能媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示で説明する実施形態は、スピンの測定及び推定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
運動中の物体は、他の運動属性の中でも、関係するスピンレートを含むことが多い。当該スピンレートを決定することは、スピンレートが物体の軌道、物体の発射条件、及び/又は物体の運動に関連する他の要因を理解することに寄与し得るため、望ましいことがある。ある条件下において物体のスピンレートを決定することは、多数の高コストのセンサを用いて達成される場合がある。また、高コストのセンサは、利用可能性が制限される場合があり、その両方により物体のスピンレートを決定するための選択肢及び/又は機会が制限される場合がある。
【0003】
本開示で特許請求される主題は、任意の欠点を解決する実施形態に限定されるものではなく、上述のような環境でのみ動作するものでもない。むしろ、この背景は、本開示に記載されるいくつかの実施形態が実施され得る一例の技術分野を説明するために提供されるに過ぎない。
【発明の概要】
【0004】
一実施形態において、物体のスピンレートを決定する方法は、運動中の特定の物体のレーダ信号を受信することを含んでもよい。本方法は、レーダ信号を入力ベクトルに変換することをさらに含んでもよい。入力ベクトルは、運動中の特定の物体の時間周波数情報を含んでもよい。本方法は、入力ベクトルをニューラルネットワークへの入力として提供することも含む。ニューラルネットワークは、複数の初期運動物体の複数の初期レーダ信号に基づいて生成された初期データセットにアクセスすることを含んでもよい。本方法はさらに、初期データセットを考慮して、運動中の特定の物体の時間周波数情報を含む入力ベクトルのニューラルネットワークによって実行される解析に基づいて、運動中の特定の物体のスピンレートを決定することを含んでもよい。解析は、入力ベクトルの1つ以上の要素を初期データセットの1つ以上の要素と比較することを含んでもよい。
【0005】
実施形態の目的及び効果は、少なくとも、特許請求の範囲において特に指摘される要素、特徴、及び組み合わせによって実現及び達成される。
【0006】
前述の一般的な説明及び以下の詳細な説明は、いずれも例として挙げられたものであり、説明のためのものであって、特許請求の範囲に記載された本発明を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
例示的な実施形態は、明細書及び添付の図面を用いて詳細に説明される。
【0008】
図1図1は、スピンの測定及び推定を含む環境例のブロック図である。
図2図2は、初期データセットを決定するためのシステム例を示すブロック図である。
図3図3は、運動中の物体の時間周波数画像を示す図である。
図4図4は、スピンの測定及び推定方法の一例を示すフローチャートである。
図5図5は、初期データセットを取得する方法の例を示すフローチャートである。
図6図6は、スピンの測定及び推定に使用できるシステムの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
運動中の物体の修正レーダ信号を使用して物体のスピンレートを決定するために、ニューラルネットワークを使用するなどのディープラーニングを採用することができる。状況によっては、既知のスピンレートとレーダ信号の多数のデータセットを使用してニューラルネットワークを訓練することができる。ニューラルネットワークは、訓練データセットからのデータを使用して、運動中の物体からのレーダ信号を解析し、訓練データセットからのデータを用いて、そのスピンレートを決定することができる。
【0010】
状況によっては、ニューラルネットワークは、レーダ信号に基づく画像の一部を識別して、既知のスピンレートを有する初期時間周波数画像の類似部分と比較するように構成されてもよい。ニューラルネットワークは、時間周波数画像間の分析に基づいて、運動中の物体のスピンレートを決定するように構成されてもよい。
【0011】
図1は、本開示に記載される少なくとも1つの実施形態による、スピンの測定及び推定を含む例示的な環境100のブロック図を示す。環境100は、運動中の物体105と、レーダ装置110と、出力レーダ信号116と、反射レーダ信号118と、演算システム120と、データストレージ130とを含んでもよい。レーダ装置110は、プロセッサ112及び通信装置114を含むことができる。
【0012】
いくつかの実施形態では、レーダ装置110は、運動中の物体105から反射されることを意図され得る出力レーダ信号116を放射することができる。いくつかの実施形態では、出力レーダ信号116は、レーダ装置110から出力された無線周波数を含んでよい。いくつかの実施形態では、出力レーダ信号116は、レーダ装置110の電源がオンになると、レーダ装置110から継続的に放射されるように構成されてもよい。代替的又は追加的に、出力レーダ信号116は、トリガー入力を受信するとレーダ装置110から放射することができる。たとえば、レーダ装置110による動きの検出時に、出力レーダ信号116がレーダ装置110から放射を開始することがある。代替的又は追加的に、レーダ装置110へのトリガー入力は、出力レーダ信号116の放射を開始するためのユーザ指示を含む場合がある。
【0013】
出力レーダ信号116が運動中の物体105に反射することに応答して、レーダ装置110は、そこから反射レーダ信号118を受信することができる。いくつかの実施形態では、反射レーダ信号118は、物体に接触した後の出力レーダ信号116を含んでよい。例えば、レーダ装置110は、出力レーダ信号116のような信号を放射してもよく、この信号は、運動中の物体105のような物体に反射して、反射レーダ信号118のようにレーダ装置110に戻る可能性がある。
【0014】
いくつかの実施形態では、レーダ装置110は、プロセッサ112を含むことができる。いくつかの実施形態では、プロセッサ112は、図6のシステム600などの任意の演算装置を含んでもよい。いくつかの実施形態では、プロセッサ112は、反射レーダ信号118を入力ベクトルに変換するように構成されてもよい。例えば、プロセッサ112は、反射レーダ信号118にフーリエ解析を適用して、反射レーダ信号118から入力ベクトルを生成してもよい。反射レーダ信号118の入力ベクトルへの変換については、図3を参照してさらに説明する。
【0015】
代替的又は追加的に、レーダ装置110の通信装置114は、反射レーダ信号118を演算システム120などの遠隔装置に送信するように構成されてもよい。遠隔装置は、反射レーダ信号118を入力ベクトルに変換するように構成されてもよい。反射レーダ信号118の受信に応答して、演算システム120などの遠隔装置は、レーダ装置110のプロセッサ112と同じ又は類似のプロセスを使用して、反射レーダ信号118を入力ベクトルに変換するように構成されてもよい。反射レーダ信号118の入力ベクトルへの変換は、図3に関連してさらに説明される。
【0016】
いくつかの実施形態では、運動する物体は、ゴルフボール、野球ボール、及び/又は他のスポーツ関連ボールを含むスポーツボールなどのボール、及び/又はスピンレートを含み、追跡(追尾)可能であり得る他の物体を含んでもよい。
【0017】
いくつかの実施形態では、入力ベクトルは、運動中の物体に関連する時間周波数情報を含んでもよい。例えば、入力ベクトルは、図3の時間周波数画像300のような、運動中の物体に関連する時間及び周波数要素を含む画像を含んでもよい。いくつかの実施形態では、時間周波数画像を含む入力ベクトルは、反射レーダ信号118にフーリエ解析を適用することによって生成されてもよい。その後、演算システム120は、運動中の物体のスピンレートを決定するための解析に使用され得る入力ベクトルを取得してもよい。いくつかの実施形態では、入力ベクトルは、運動中の物体の速度及び/又は運動中の物体のスピンレートに関連し得る1つ以上の要素を含んでもよい。例えば、入力ベクトルは、それぞれ運動中の物体の速度及びスピンレートに関連し得るメインローブ及び1つ以上のサイドローブを含んでもよい。メインローブ及びそのサイドローブを含む時間周波数画像としての入力ベクトルに関する追加の詳細については、図3に関連して説明する。
【0018】
いくつかの実施形態では、データストレージ130は、初期データセットを記憶するように構成され得る。初期データセットは、それぞれ複数の運動中の物体に関連付けられ得る複数のレーダ信号を含んでもよい。例えば、レーダ装置で記録された任意の所与の運動中の物体について、関連する初期レーダ信号及び/又は初期入力ベクトルが、データストレージ130内に記憶されてもよい。代替的又は追加的に、初期データセットの各初期データは、初期における運動中の物体に関連する受信レーダ信号から生成された可能性のある初期入力ベクトルを含む場合があり、この初期入力ベクトルは、入力ベクトルに関して上述したのと同様のプロセスを使用して取得される場合がある。例えば、初期データセットは、1つ以上の運動中の物体に関連する1つ以上の初期入力ベクトルを含んでもよく、それらの各々は、様々なスピンレート及び/又は他の運動成分を含んでもよい。
【0019】
これらの実施形態及び他の実施形態において、データストレージ130の各初期データは、初期入力ベクトルに関連付けられたスピンレートを含んでもよい。例えば、運動中の第1の物体は、第1の入力ベクトルに変換され得る第1の受信レーダ信号を含んでもよい。さらに、運動中の第1の物体は、第1の既知のスピンレートを含んでもよく、この第1の既知のスピンレート及び第1の入力ベクトルは、データストレージ130に記憶されてもよい。これらの実施形態及び他の実施形態において、データストレージ130は、演算システム120を訓練するために使用され得る、運動中の初期オブジェクトの初期入力ベクトル及び初期既知スピンレートの複数の反復を含んでもよい。
【0020】
いくつかの実施形態では、データストレージ130内に記憶された要素は、要求に応じて検索可能であるように配置及び構成されてもよい。代替的又は追加的に、データストレージ130の要素は、演算システム120などの演算システムへの入力として提供されてもよく、ニューラルネットワーク及び/又は他の機械学習システムを訓練するために使用されてもよい。
【0021】
いくつかの実施形態では、演算システム120は、レーダ装置110及び/又はデータストレージ130に通信可能に結合されてもよい。例えば、演算システム120は、レーダ装置110からレーダ信号を受信するように構成されてもよく、及び/又は、データストレージ130においてデータを受信及び/又は記憶するように構成されてもよい。
【0022】
いくつかの実施形態において、演算システム120は、ニューラルネットワークを含んでもよい。例えば、演算システム120は、畳み込みニューラルネットワーク、リカレントニューラルネットワーク、長期短期メモリ、及び/又は他の深層学習ネットワークシステムを含んでもよい。いくつかの実施形態において、演算システム120は、運動中の物体のスピンレートを決定するために演算システム120を訓練するために、データストレージ130の要素にアクセスするように構成されてもよい。例えば、演算システム120は、それぞれの運動中の物体の既知のスピンレートに関連付けられた運動中の物体のレーダ信号を含むデータストレージ130の要素を使用して訓練されてもよい。
【0023】
いくつかの実施形態において、演算システム120は、そのスピンレートを決定及び/又は推定するために、運動中の物体105の入力ベクトルの分析を実行するように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、演算システム120によって実行される分析は、入力ベクトルの一部を、演算システム120が訓練されたデータストレージ130の初期データの一部と比較することを含んでもよい。いくつかの実施形態において、演算システム120は、入力ベクトルのデータストレージ130の初期データとの比較の結果に基づいて、運動中の物体105のスピンレートを決定及び/又は推定してもよい。
【0024】
いくつかの実施形態では、演算システム120は、入力ベクトルの1つ以上の態様を決定してもよく、及び/又は、データストレージ130の初期データを使用して、入力ベクトルを初期データと比較してもよく、これにより、演算システム120は、運動している物体105のスピンレートを決定及び/又は推定することが可能になり得る。例えば、演算システム120は、メインローブの周りのサイドローブに関連する高調波の数、サイドローブの高調波間の空間量、サイドローブの強度の経時的減衰率、及び/又は入力ベクトル及び/又はデータストレージ130の初期データに関連する他の識別可能な側面を比較してもよい。
【0025】
これら及び他の実施形態において、演算システム120は、入力ベクトル(例えば、画像として)とデータストレージ130の初期データの初期入力ベクトルとの比較に基づいて、運動中の物体105に関連するスピンレートを決定及び/又は推定するように構成され得る。例えば、演算システム120が、入力ベクトルと同じ又はほぼ同じ画像特徴(例えば、高調波の数、高調波間の間隔など)を有する初期入力ベクトルを識別するインスタンスにおいて、演算システム120は、初期入力ベクトルに関連付けられた初期既知スピンレートを使用して、運動中の物体105のスピンレートを決定してもよい。代替的又は追加的に、初期入力ベクトルが入力ベクトルと同一又はほぼ同一でない場合、演算システム120は、入力ベクトルに類似する2つ以上の初期入力ベクトルの間で外挿することができる。演算システム120は、2つ以上の初期入力ベクトルに関連する2つ以上の初期既知スピンレート間の外挿スピンレートを使用して、運動中の物体105のスピンレートを推定することができる。
【0026】
いくつかの実施形態では、運動中の物体105のスピンレートを決定及び/又は推定すると、演算システム120は、入力ベクトル及び関連するスピンレートをデータストレージ130の初期データに含めるように構成されてもよい。
【0027】
本開示の範囲から逸脱することなく、環境100に対して修正、追加、又は省略を行うことができる。例えば、いくつかの実施形態において、演算システム120は、運動中の物体の決定されたスピンレートを、表示のためにユーザ機器に通信するように構成されてもよい。ユーザ機器は、モバイル機器、デスクトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、及び/又は他のユーザ機器を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ユーザ機器は、演算システム120から受信された決定されたスピンレートを表示するように構成され得るグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を含んでもよい。いくつかの実施形態において、演算システム120は、PCI、PCI Express、イーサネットなどを含んでもよい、ユーザ機器との有線接続を含んでもよい。代替的又は追加的に、演算システム120は、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)、WiMAX(登録商標)、セルラー通信などを介して、ユーザ装置と無線通信するように構成されてもよい。
【0028】
いくつかの実施形態では、ユーザ装置に表示される決定されたスピンレートは、数値、決定されたスピンレートの経時的なグラフ、決定されたスピンレートの周期的な時間間隔にわたるチャート、及び/又は決定されたスピンレートを説明するのに適した他の視覚表示を含むことができる。
【0029】
代替的又は追加的に、演算システム120は、運動中の物体の軌道の視覚モデルを生成するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、視覚モデルは、決定されたスピンレートに基づく運動中の物体の予測軌道を含んでもよい。代替的に又は追加的に、視覚モデルは、運動中の物体の速度、運動中の物体の発射角度、及び/又は運動中の物体に関連する他の要素を含んでもよい。いくつかの実施形態において、演算システム120は、決定されたスピンレートをユーザ機器に表示することに関して上述したのと同じ又は類似の方法を介するなどして、視覚モデルをユーザ装置に送信するように構成されてもよい。例えば、演算システム120は、運動中の物体のスピンレートを決定してもよく、また、経路、速度、頂点、終点などを決定してもよく、これらの一部又は全部を組み合わせて視覚モデルを生成してもよい。
【0030】
代替的又は追加的に、演算システム120は、決定されたスピンレート、速度などを含む、運動中の物体の要素をユーザ機器に送信するように構成されてもよく、ユーザ機器は、運動中の物体の視覚モデルを生成するように構成されてもよい。これらの実施形態及び他の実施形態において、視覚モデルは、ユーザがユーザ機器に表示された視覚モデルを回転、ズーム、一時停止、スピードアップ、スローダウン、及び/又は他の方法で相互作用することができるようなインタラクティブ要素を含むことができる。さらに、ユーザに提示されるインタラクティブ要素は、ユーザが視覚モデルの一部を表示しないように制限することを可能にする場合がある。例えば、ユーザは、動いている物体に関連する速度部分を削除することを望む場合があり、視覚モデルの速度部分の表示を削除するためにGUIで選択を行う場合がある。
【0031】
いくつかの実施形態では、環境100は、異なるタイプのオブジェクトを使用して実装されてもよい。例えば、データストレージ130の要素は、ゴルフボールなどの第1のタイプの物体を含んでもよく、入力ベクトルは、野球ボールなどの第2のタイプの物体から生成されてもよい。いくつかの実施形態において、演算システム120は、データストレージ130の要素のオブジェクトタイプが入力ベクトルのオブジェクトタイプと類似しているか否かに関係なく、演算システム120が入力ベクトルのスピンレートを決定するように構成され得るように、データストレージ130の要素を用いて訓練され得る。代替的又は追加的に、データストレージ130の要素は、演算システム120が第1のオブジェクトタイプに関連付けられた入力ベクトルを受信したときに、演算システム120が、第1のオブジェクトタイプに一致するデータストレージ130の要素を使用してその上でスピンレート分析を実行するように、オブジェクトタイプに分類されてもよい。
【0032】
図2は、本開示に記載される少なくとも1つの実施形態に従って、初期データセットを決定するための例示的なシステム200のブロック図を示す。システム200は、物体205、レーダ装置210、演算モジュール220、及び初期データセット230を含んでもよい。
【0033】
いくつかの実施形態では、レーダ装置210は、図1のレーダ装置110と同じであってもよいし、類似していてもよい。これらの実施形態及び他の実施形態において、レーダ装置210は、レーダ信号を出力し、物体205などの運動中の物体から対応する反射レーダ信号を受信するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、複数のレーダ装置がレーダ装置210に含まれてもよい。例えば、2つ以上のレーダ装置が、運動中の物体に関連するレーダ信号を出力及び受信するように構成されてもよい。代替的又は追加的に、レーダ装置210の複数のレーダ装置は、複数の運動中の物体に関連するレーダ信号を出力及び受信するように構成されてもよい。例えば、複数のレーダ装置は、1つの運動中の物体を追跡するように構成されてもよく、複数のレーダ装置の数に等しい数の運動中の物体を追跡するように構成されてもよく、及び/又は、任意の数の運動中の物体を追跡するように構成された任意の数のレーダ装置の任意の組み合わせを追跡するように構成されてもよい。これら及び他の実施形態において、レーダ装置210からの各受信レーダ信号は、初期入力ベクトルに変換されてもよい。
【0034】
いくつかの実施形態では、レーダ装置210は、受信したレーダ信号(例えば、運動中の物体から反射されたもの)を初期入力ベクトルに変換するように構成され得る。初期入力ベクトルは、運動中の物体に関連する時間周波数情報を含んでもよい。例えば、初期入力ベクトルは、受信したレーダ信号に対するフーリエ解析によって得られてもよく、このフーリエ解析は、運動中の物体の時間にわたる周波数としての表現を含んでもよい。代替的又は追加的に、レーダ装置210は、受信したレーダ信号を演算モジュール220などの別の装置に送信するように構成されてもよく、この別の装置は、受信したレーダ信号を初期入力ベクトルに変換するように構成されてもよい。
【0035】
いくつかの実施形態では、初期入力ベクトルは画像を含んでよい。例えば、初期入力ベクトルは、時間とともに変化する周波数の画像として、運動中の物体及びその関連特性を示す時間周波数画像であってもよい。
【0036】
いくつかの実施形態では、物体205は、スポーツボールなどのボールを含んでもよい。例えば、物体205は、ゴルフボール、野球ボール、バレーボール、及び/又は他の様々なスポーツボールを含んでもよい。代替的又は追加的に、物体205は、物体がレーダ装置210によって追跡され得、スピンレートを含んでもよい限り、任意の非ボールオブジェクトを含んでもよい。
【0037】
いくつかの実施形態では、演算モジュール220は、図1の演算システム120と同じか、又は類似していてもよい。代替的又は追加的に、演算モジュール220は、図6のシステム600などの任意の演算装置を含んでもよい。いくつかの実施形態では、演算モジュール220は、レーダ装置210及び/又は初期データセット230と通信可能に結合されてもよい。
【0038】
いくつかの実施形態では、演算モジュール220は、レーダ装置210から初期入力ベクトルを取得してもよい。代替的又は追加的に、演算モジュール220は、受信レーダ信号を取得するように構成されてもよく、演算モジュール220は、受信レーダ信号から初期入力ベクトルを生成するように構成されてもよい。これらの実施形態及び他の実施形態において、演算モジュール220は、初期入力ベクトルからスピンレートを決定するように構成されてもよく、このスピンレートは、既知のスピンレートデータの1つとして記憶されてもよい。既知のスピンレートデータの1つは、初期入力ベクトルから得られるような、時間周波数画像に関連する決定されたスピンレートを含んでもよい。いくつかの実施形態において、決定されたスピンレートは、演算モジュール220が初期入力ベクトルを処理することから得られてもよく、これは、フーリエ変換を使用してレーダ信号からの時系列データを周波数領域信号に変換すること、及び時系列データと周波数領域信号とを時間周波数画像に結合することを含んでもよい。いくつかの実施形態では、演算モジュール220は、既知のスピンレートデータの1つを初期データセット230に転送するように構成されてもよい。
【0039】
いくつかの実施形態において、初期データセット230は、演算モジュール220からの出力を記憶するように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、初期データセット230は、図1のデータストレージ130と同じであるか、又は類似していてもよい。例えば、初期データセット230は、図1の演算システム120などのニューラルネットワークを訓練するために使用され得る複数の既知のスピンレートデータエントリを含んでもよい。
【0040】
図3は、本開示に記載される少なくとも1つの実施形態による、運動中の物体の時間周波数画像300(以下、「TFI300」と称する)を示す。TFI300は、周波数軸310、時間軸320、メインローブ330、及びサイドローブ340を含んでもよい。
【0041】
いくつかの実施形態では、TFI300は、図1の反射レーダ信号118のような、図1の運動中の物体105などの運動中の物体のレーダ信号から、そこで実行されるフーリエ解析を使用して生成されてもよい。例えば、図1のレーダ装置110などのレーダ装置から運動中の物体のレーダ信号を取得し、フーリエ解析を用いてレーダ信号をTFI300に変換してもよい。
【0042】
いくつかの実施形態では、TFI300は、レーダ信号から離散的な要素で反復的に生成されてもよい。例えば、レーダ信号の第1の部分は、フーリエ解析によって第1の時間要素及び周波数要素に変換されてもよい。第1の部分の後、レーダ信号の第2の部分が、フーリエ解析によって第2の時間要素及び周波数要素に変換されるなどしてもよい。第1の部分は、第1の時間の間に運動している物体の周波数要素として図示され、第2の部分は、第2の時間の間に運動している物体の周波数要素として図示されるなどしてもよい。第1の部分、第2の部分、及び後続のすべての部分は、図1の演算システム120などの演算装置への入力となり得る入力ベクトルとなり得るTFI300に組み立てられてもよい。代替的又は追加的に、TFI300は、レーダ信号を時間要素及び周波数要素に連続的に変換し、周波数要素を経時的に示す画像に組み立てることから生成されてもよい。
【0043】
代替的又は追加的に、TFI300は、レーダ信号に基づく時系列データを時間周波数画像に変換するように構成され得る任意のレーダ処理アルゴリズムによって生成され得る。
【0044】
いくつかの実施形態では、TFI300は、運動中の物体を時間に対する周波数として図示することができる。例えば、運動中の物体は、周波数軸310及び時間軸320に対する線形周波数として表されてもよい。運動中の物体の線形周波数は、メインローブ330及び/又はサイドローブ340を含んでよい。
【0045】
いくつかの実施形態では、メインローブ330は、メインローブ330と比較してより低いエネルギーを含んでもよいサイドローブ340と比較して、より高いエネルギーを含んでもよい。例えば、メインローブ330は、サイドローブ340のうちのいずれか1つのサイドローブよりも高いエネルギーを示し得る、サイドローブ340のうちのいずれか1つよりも広い周波数帯域を含むものとして図示され得る。代替的に又は追加的に、TFI300におけるメインローブ330の強度は、サイドローブ340のうちのいずれか1つのサイドローブの強度よりも大きいものとして図示されてもよい。
【0046】
いくつかの実施形態では、サイドローブ340は、メインローブ330の周りに対称的に配置され得る。例えば、TFI300内のメインローブ330が与えられると、メインローブ330の両側のサイドローブ340は、メインローブ330に対して数及び間隔が等しくなり得る。代替的に又は追加的に、サイドローブ340は、メインローブ330の一方の側に他方の側よりも多くのサイドローブ340があるといった、メインローブ330に対して非対称な要素を含むことができる。これら及び他の実施形態では、サイドローブ340は、メインローブ330を中心とする高調波周波数を含むことができる。
【0047】
いくつかの実施形態では、TFI300のメインローブ330は、周波数及び時間要素に変換された、運動中の物体の速度を表すことができる。代替的又は追加的に、TFI300のサイドローブ340は、周波数及び時間要素に変換された、運動中の物体のスピンレートを表すことができる。いくつかの実施形態では、メインローブ330は、時間軸320に対して実質的に水平である場合があり、これは、時間にわたって実質的に同様の周波数を示す場合がある。代替的に又は追加的に、メインローブ330及び/又はサイドローブ340は、経時的な物体速度及び/又はスピンレートの変化に関連し得る時間的に変化する周波数及び/又は強度を含んでもよい。例えば、TFI300に図示されるように、メインローブ330は、TFI300の物体の速度が時間と共に減少することに関連し得る、時間と共に減少する周波数及び減少する強度を含む。
【0048】
図4は、本開示に記載される少なくとも1つの実施形態に従った、スピンの測定及び推定の例示的な方法400のフローチャートを示す。方法400は、本開示において説明される少なくとも1つの実施形態に従って縦鼻され得る。
【0049】
本方法は、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(汎用コンピュータシステム又は専用マシン上で実行されるようなもの)、又はその両方の組み合わせを含んでもよい処理ロジックによって実行されてもよく、これらの処理ロジックは、図1の演算システム120、図2の演算モジュール220、又は別のコンピュータシステムもしくは装置に含まれてもよい。しかし、別のシステム、又はシステムの組み合わせを使用して方法を実行してもよい。
【0050】
説明を簡単にするために、本明細書に記載される方法は、一連の行為として描かれ、記載される。しかしながら、本開示に従った行為は、様々な順序で、及び/又は同時に、及び本明細書で提示及び説明されていない他の行為と一緒に行われてもよい。さらに、すべての図示された行為が、開示された主題に従った方法を実施するために使用されるとは限らない。加えて、当業者であれば、本方法は、代替的に、状態図又はイベントを介した一連の相互に関連する状態として表されてもよいこが理解され、認識されるであろう。さらに、本明細書で開示される方法は、そのような方法を演算装置に輸送及び転送することを容易にするために、非一過性のコンピュータ読み取り可能媒体などの製造品に記憶されることが可能である。本明細書で使用する製造品という用語は、任意のコンピュータ読み取り可能な装置又は記憶媒体からアクセス可能なコンピュータプログラムを包含することを意図している。個別のブロックとして図示されているが、様々なブロックは、所望の実施態様に応じて、追加のブロックに分割され、より少ないブロックに結合され、又は排除され得る。
【0051】
方法400は、処理ロジックが運動中の特定の物体のレーダ信号を受信するブロック402で開始することができる。
【0052】
ブロック404において、処理ロジックはレーダ信号を入力ベクトルに変換する。入力ベクトルは、運動中の特定の物体の時間周波数情報を含んでもよい。いくつかの実施形態では、入力ベクトルの時間周波数情報は、時間周波数画像を含んでよい。いくつかの実施形態において、時間周波数画像は、レーダ信号に対してフーリエ解析を実行することによって得られてもよい。
【0053】
いくつかの実施形態では、時間周波数画像は、メインローブと、メインローブに対して対称に変調された1つ以上のサイドローブとを含んでもよい。いくつかの実施形態において、メインローブは、1つ以上のサイドローブに関連する入力ベクトルの低エネルギー部分に対して、入力ベクトルの高エネルギー部分を含んでもよい。いくつかの実施形態では、メインローブは、時間と共に変化する実質的に直線的な周波数として時間周波数画像に図示され得る。いくつかの実施形態では、時間周波数画像のメインローブは、運動中の特定の物体の速度を示すことがあり、時間周波数画像の1つ以上のサイドローブは、運動中の特定の物体のスピンレートを示すことがある。
【0054】
ブロック406において、処理ロジックは、ニューラルネットワークへの入力として入力ベクトルを提供することができる。ニューラルネットワークは、初期における複数の運動中の物体の複数の初期レーダ信号に基づいて生成された初期データセットへのアクセスを含んでもよい。いくつかの実施形態において、初期データセットの第1のデータの1つは、初期における運動中の物体の第1の時間周波数情報に関連付けられた初期における運動中の物体の第1のスピンレートを含んでもよい。いくつかの実施形態において、運動中の特定の物体は第1のタイプの物体であってもよく、初期における複数の運動中の物体は第2のタイプの物体を含んでもよい。
【0055】
ブロック408において、処理ロジックは、初期データセットを考慮して、運動中の特定の物体の時間周波数情報を含む入力ベクトルのニューラルネットワークによって実行された分析に基づいて、運動中の特定の物体のスピンレートを決定することができる。分析は、入力ベクトルの1つ以上の要素を初期データセットの1つ以上の要素と比較することを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ニューラルネットワークによって実行される分析は、入力ベクトルの高調波の第1のセットと、初期データセット内の時間周波数画像の高調波の第2のセットとの比較を含んでもよい。
【0056】
本明細書で開示されるこのプロセス及び他のプロセス、操作、及び方法について、実行される機能及び/又は操作は、異なる順序で実施されてもよいことが理解される。さらに、概説された機能及び操作は、例として提供されているに過ぎず、機能及び操作のいくつかは、開示された実施形態の本質を損なうことなく、任意であってもよく、より少ない機能及び操作に組み合わされてもよく、又は追加の機能及び操作に拡張されてもよい。
【0057】
例えば、いくつかの実施形態では、方法400は、スピンレートが視覚化されたものを表示することをさらに含んでもよい。代替的又は追加的に、方法400は、特定の物体の軌道のシミュレートされた視覚モデルを表示することをさらに含んでもよい。
【0058】
図5は、本開示に記載される少なくとも1つの実施形態に従って、初期データセットを取得する例示的な方法500のフローチャートを示す。方法500は、本開示において説明される少なくとも1つの実施形態に従って準備され得る。
【0059】
方法500は、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(汎用コンピュータシステム又は専用マシン上で実行されるような)、又はその両方の組み合わせを含んでもよい処理ロジックによって実行されてもよく、この処理ロジックは、図1の演算システム120、図2の演算モジュール220、又はその他のコンピュータシステムもしくは装置に含まれてもよい。しかしながら、その他のシステム、又はシステムの組み合わせが、方法500を実行するために使用されてもよい。
【0060】
説明を簡単にするために、本明細書に記載される方法は、一連の行為として描かれ、記載される。しかしながら、本開示に従った行為は、様々な順序で、及び/又は同時に、及び本明細書で提示及び説明されていない他の行為と一緒に行われてもよい。さらに、すべての図示された行為が、開示された主題に従った方法を実施するために使用されるとは限らない。加えて、当業者であれば、本方法は、代替的に、状態図又はイベントを介した一連の相互に関連する状態として表されてもよいことが理解され、認識されるであろう。さらに、本明細書で開示される方法は、そのような方法を演算装置に輸送及び転送することを容易にするために、非一過性のコンピュータ読み取り可能媒体などの製造品に記憶されることが可能である。本明細書で使用する製造品という用語は、任意のコンピュータ読み取り可能な装置又は記憶媒体からアクセス可能なコンピュータプログラムを包含することを意図している。個別のブロックとして図示されているが、様々なブロックは、所望の実施態様に応じて、追加のブロックに分割され、より少ないブロックに結合され、又は排除され得る。
【0061】
方法500は、処理ロジックが、初期における運動中の物体の初期レーダ信号を受信するブロック502で開始することができる。
【0062】
ブロック504において、処理ロジックは、初期レーダ信号を、初期時間周波数情報を含む初期入力ベクトルに変換することができる。
【0063】
ブロック506において、処理ロジックは初期入力ベクトルを処理して初期スピンレートを決定することができる。
【0064】
ブロック508において、処理ロジックは初期スピンレートを既知のスピンレートデータの1つとして保存することができる。
【0065】
ブロック510において、処理ロジックは、既知のスピンレートデータの1つを初期データセットに追加することができる。
【0066】
図6は、本開示の少なくとも一実施形態による、スピンの測定及び推定のために使用され得る例示的なシステム600を示すブロック図である。システム600は、プロセッサ610、メモリ612、及び通信ユニット616を含み、これら全てが通信可能に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、システム600は、本開示に記載されるシステム又は装置のいずれかの一部であってもよい。
【0067】
例えば、システム600は、図1のレーダ装置110の演算システム120又はプロセッサ112の一部であってもよく、演算システム120又はプロセッサ112に関して上述したタスクのうちの1つ以上を実行するように構成されてもよい。別の例として、システム600は、図2の演算モジュール220の一部であってもよく、上述のタスクのうちの1つ以上を実行するように構成されてもよい。
【0068】
一般に、プロセッサ610は、様々なコンピュータハードウェア又はソフトウェアモジュールを含む任意の演算エンティティ、又は処理装置を含み得、任意の利用可能なコンピュータ読み取り可能記憶媒体上に記憶された命令を実行するように構成され得る。例えば、プロセッサ610は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、グラフィック処理ユニット(GPU)又はテンソル処理ユニット(TPU)などの並列プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又はプログラム命令を解釈し、及び/もしくは実行し、及び/もしくはデータを処理するように構成された任意の他のデジタル回路もしくはアナログ回路を含んでもよい。
【0069】
図6では単一のプロセッサとして図示されているが、プロセッサ610は、本明細書で説明される任意の数の動作を個々に又は集合的に実行するように構成される、任意の数のネットワーク又は物理的場所に分散された任意の数のプロセッサを含んでもよいことが理解される。いくつかの実施形態では、プロセッサ610は、メモリ612に記憶されたプログラム命令及び/又はデータを解釈及び/又は実行することができる。いくつかの実施形態では、プロセッサ610は、メモリ612に記憶されたプログラム命令を実行してもよい。
【0070】
例えば、いくつかの実施形態では、プロセッサ610は、システム600が命令によって指示されるようにそれに関連する動作の実行を実行又は指示され得るように、遅延制約を伴うパス符号化に関連するメモリ612に記憶されたプログラム命令を実行することができる。これらの実施形態及び他の実施形態において、命令は、図4の方法400、又は図5の方法500を実行するために使用されてもよい。
【0071】
メモリ612は、コンピュータ実行可能命令又はその上に記憶されたデータ構造を実行又は記憶するためのコンピュータ読み取り可能記憶媒体又は1つ以上のコンピュータ読み取り可能記憶媒体を含んでもよい。そのようなコンピュータ読み取り可能記憶媒体は、プロセッサ610のような汎用又は特殊用途コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であってよい。
【0072】
これらに限られないが、例として、このようなコンピュータ読み取り可能記憶媒体には、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EEPROM)、コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)又は他の光学ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置又は他の磁気記憶装置、フラッシュメモリ装置(例えば、ソリッドステートメモリ装置)、又はコンピュータ実行可能命令又はデータ構造の形の特定のプログラムコードを実行又は記憶するために使用され、汎用コンピュータ又は特殊用途コンピュータによってアクセスされ得る任意の他の記憶媒体。上記の組み合わせも、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体の範囲に含めることができる。
【0073】
コンピュータ実行可能命令には、例えば、本開示で説明するように、プロセッサ610に特定の動作又は動作群を実行させるように構成された命令及びデータが含まれ得る。これらの実施形態及び他の実施形態において、本開示で説明する「非一過性」という用語は、In re Nuijten, 500 F.3d 1346 (Fed. Cir. 2007)の連邦巡回控訴裁判決において特許可能な主題の範囲から外れると判断された種類の一過性の媒体のみを除外するように解釈されるべきである。上記の組み合わせもコンピュータ読み取り可能媒体の範囲に含まれ得る。
【0074】
通信ユニット616は、ネットワークを介して情報を送受信するように構成された任意のコンポーネント、装置、システム、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施形態では、通信ユニット616は、他の場所、同じ場所、又は同じシステム内の他の構成要素にある他の装置と通信することができる。例えば、通信ユニット616は、モデム、ネットワークカード(無線又は有線)、赤外線通信装置、無線通信装置(アンテナなど)、及び/又はチップセット(Bluetooth(登録商標)装置、802.6装置(例えば、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN))、WiFi(登録商標)装置、WiMax(登録商標)装置、セルラー通信設備など)、及び/又はこれらを含んでもよい。通信ユニット616は、ネットワーク及び/又は本開示において説明される任意の他の装置もしくはシステムとデータを交換することを可能にし得る。例えば、システム600が図1の演算システム120に含まれる場合、通信ユニット616は、演算システム120がレーダ装置110及び/又はデータストレージ130と通信することを可能にし得る。
【0075】
本開示の範囲から逸脱することなく、システム600に対して変更、追加、又は省略を行うことができる。例えば、いくつかの実施形態では、システム600は、明示的に図示又は説明されない可能性のある任意の数の他の構成要素を含むことができる。さらに、特定の実施態様によっては、システム600は、図示及び説明された構成要素のうちの1つ以上を含まなくてもよい。
【0076】
上記で示されるように、本明細書で説明される実施形態は、以下でより詳細に説明されるように、様々なコンピュータハードウェア又はソフトウェアモジュールを含む演算システム(例えば、図6のプロセッサ610)の使用を含んでもよい。さらに、上記で示したように、本明細書で説明する実施形態は、コンピュータ実行可能な命令又はデータ構造を実行又は記憶するか、又はその上に記憶させるためのコンピュータ読み取り可能媒体(例えば、図6のメモリ612)を使用して実施されてもよい。
【0077】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される異なるコンポーネント、モジュール、エンジン、及びサービスは、演算システム上で実行されるオブジェクト又はプロセスとして(例えば、別個のスレッドとして)実装され得る。本明細書で説明されるシステム及び方法のいくつかは、一般に、ソフトウェア(汎用ハードウェア上に記憶され、及び/又は汎用ハードウェアによって実行される)で実装されるものとして説明されるが、特定のハードウェア実装、又はソフトウェア及び特定のハードウェア実装の組み合わせも可能であり、企図される。
【0078】
一般的な慣行に従って、図面に図示された様々な特徴は、縮尺通りに描かれていない場合がある。本開示において提示される図示は、任意の特定の装置(例えば、装置、システムなど)又は方法の実際の図であることを意味するものではなく、本開示の様々な実施形態を説明するために採用される単なる理想化された表現である。従って、様々な特徴の寸法は、明確にするために任意に拡大又は縮小され得る。さらに、図面の一部は、明瞭化のために簡略化される場合がある。したがって、図面は、所定の機器(例えば、装置)の構成要素のすべて、又は特定の方法のすべての動作を描いていない場合がある。
【0079】
本明細書及び特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本体)において使用される用語は、一般に「オープンな」用語として意図される(例えば、用語「含む」は「含むが、これに限定されない」と解釈されるべきであり、用語「有する」は「少なくとも有する」と解釈されるべきであり、用語「含む」は「含むが、これに限定されない」と解釈されるべきであるなど)。
【0080】
さらに、導出された請求項で引用される際に特定の数が意図される場合、そのような意図は請求項内に明示的に記載され、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しない。例えば、理解の一助として、以下の添付の特許請求の範囲には、特許請求の範囲の記載を導入するために「少なくとも1つ」及び「1つ以上」という導入句の用法が含まれる場合がある。しかしながら、たとえ同じ請求項中に導出語句「1つ以上」又は「少なくとも1つ」及び、「a」又は「an」などの不定冠詞(例えば、例えば、「a」及び/又は「an」は、「少なくとも1つ」又は「1つ以上」を意味すると解釈されるべきである)が含まれるとしても、このような語句の使用は、不定冠詞「a」又は「an」により導かれる引用される請求項の事項が、明細書に含まれる唯一の事項のみを引用するものであると各請求項において限定されるものであると解釈されるべきではない。引用される請求項から導出される事項に用いられる定冠詞についても同様である。
【0081】
さらに、導入された請求項の特定の数が明示的に記載されている場合であっても、そのような記載は、少なくとも記載された数を意味すると解釈されるべきであると理解される(例えば、他の修飾語を伴わない「2つの記載」という単なる記載は、少なくとも2つの記載、又は2つ以上の記載を意味する)。さらに、「A、B、及びCなどのうちの少なくとも1つ」又は「A、B、及びCなどのうちの1つ以上」から類推される慣例が使用される場合、一般的に、このような構文は、A単独、B単独、C単独、A及びBをいずれも、A及びCをいずれも、B及びCをいずれも、又はA、B、及びCをいずれも、などを含むことを意図している。例えば、「及び/又は」という用語の使用は、このように解釈されることが意図されている。
【0082】
さらに、本明細書、特許請求の範囲、又は図面のいずれにおいても、2つ以上の代替的な用語を提示する分離的な語句は、1つの用語、いずれかの用語、又は両方の用語を含む可能性を想定していると理解すべきである。例えば、「A又はB」という語句は、「A」又は「B」、あるいは「A及びB」の可能性を含むと理解されるべきである。
【0083】
さらに、「第1」、「第2」、「第3」などの用語の使用は、本明細書において、必ずしも要素の特定の順序又は数を意味するために使用されるものではない。一般に、「第1」、「第2」、「第3」などの用語は、一般的な識別子として異なる要素を区別するために使用される。第1」、「第2」、「第3」などの用語が特定の順序を意味することを示す証拠がない限り、これらの用語は特定の順序を意味するものと理解されるべきではない。さらに、「第1」、「第2」、「第3」などの用語が、特定の数の要素を意味することを示さない場合、これらの用語は、特定の数の要素を意味するものと理解すべきではない。例えば、第1のウィジェットは第一の側面を有すると説明され、第2のウィジェットは第2の側面を有すると説明されることがある。第2のウィジェットに関する「第2の側面」という用語の使用は、第2のウィジェットのかかる側面を第1のウィジェットの「第1の側面」と区別するためであり、第2のウィジェットが2つの側面を有することを意味するものではない。
【0084】
本明細書で援用されるすべての実施例及び条件文は、読者が本発明及び当技術分野をさらに発展させるために本発明者によって貢献された概念を理解するのを助ける教育的な目的のために意図され、そのような具体的に援用された実施例及び条件に限定されないものと解釈される。本開示の実施形態を詳細に説明したが、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な変更、置換、及び改変が本明細書でなされ得ることを理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2024-03-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
運動中の物体のレーダ信号を受信することと、
前記レーダ信号を、前記運動中の物体の時間周波数情報を含む入力ベクトルに変換することと、
前記入力ベクトルを、初期における複数の運動中の物体の複数の初期レーダ信号に基づいて生成された初期データセットにアクセスできるニューラルネットワークへの入力として提供することと、
前記初期データセットを考慮して、前記運動中の物体の前記時間周波数情報を含む前記入力ベクトルの前記ニューラルネットワークによって実行される分析であって、前記入力ベクトルの高調波の第1のセットと、前記初期データセット内の時間周波数画像の高調波の第2のセットとを比較することを含む前記分析に基づいて、前記運動中の物体のスピンレートを決定することと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記入力ベクトルの前記時間周波数情報は、時間周波数画像を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記時間周波数画像は、前記レーダ信号に対してフーリエ解析を実行することによって得られる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記時間周波数画像は、メインローブと、前記メインローブに対して対称に変調された1つ以上のサイドローブとを含み、前記メインローブが、前記1つ以上のサイドローブに関連する前記入力ベクトルの低エネルギー部分に対して、前記入力ベクトルの高エネルギー部分を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記メインローブは、時間と共に変化する実質的に直線的な周波数として前記時間周波数画像に示される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記時間周波数画像の前記メインローブは、前記運動中の特定の物体の速度を示し、前記時間周波数画像の前記1つ以上のサイドローブは、前記運動中の特定の物体のスピンレートを示す、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記初期データセットを取得することをさらに含み、前記初期データセットから初期データの1つを取得することは、
前記運動中の物体の初期レーダ信号を受信することと、
前記初期レーダ信号を、初期時間周波数情報を含む初期入力ベクトルに変換することと、
前記初期入力ベクトルを処理し、初期スピンレートを決定することと、
前記初期スピンレートを既知スピンレートデータの1つとして記憶することと、
前記既知スピンレートデータの1つを前記初期データセットに追加することと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記初期データセットの第1のデータの1つは、初期における運動中の物体の第1の時間周波数情報に関連付けられた前記初期における運動中の物体の第1のスピンレートを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記スピンレートを視覚化したものを表示することと、
記物体の軌跡のシミュレーションされた視覚化モデルを表示することと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記運動中の物体は第1のタイプの物体であり、前記初期における複数の運動中の物体は第2のタイプの物体を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のタイプの物体の第1のレーダ信号を受信することと、
前記第1のレーダ信号を、前記第1のタイプの物体の時間周波数情報を含む第1の入力ベクトルに変換することと、
前記第1の入力ベクトルを、複数の第2のタイプの物体の複数の第2のレーダ信号に基づき生成された第2のデータセットにアクセスできる、前記ニューラルネットワークへの入力として提供することと、
前記第2のデータセットを考慮し、前記第1のタイプの物体の前記時間周波数情報を含む前記第1の入力ベクトルの前記ニューラルネットワークによって実行される分析であって、前記第1の入力ベクトルの1つ以上の要素と、前記第2のデータセットの1つ以上の要素とを比較することを含む前記分析に基づいて、前記第1のタイプの物体のスピンレートを決定することと、をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
メモリと、
前記メモリに動作可能に結合されたプロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、実行されたときに、
運動中の物体のレーダ信号を受信することと、
前記レーダ信号を、前記運動中の物体の時間周波数情報を含む入力ベクトルに変換することと、
前記入力ベクトルを、初期における複数の運動中の物体の複数の初期レーダ信号に基づいて生成された初期データセットにアクセスできるニューラルネットワークへの入力として提供することと、
前記初期データセットを考慮して、前記運動中の物体の前記時間周波数情報を含む前記入力ベクトルの前記ニューラルネットワークによって実行される分析であって、前記入力ベクトルの第1の高調波セットと前記初期データセット内の時間周波数画像の第2の高調波セットとを比較することを含む前記分析に基づいて、前記運動中の物体のスピンレートを決定することと、
を含む動作を前記プロセッサに実行させるように構成されている、システム。
【請求項13】
前記入力ベクトルの前記時間周波数情報は、前記レーダ信号に対してフーリエ解析を実行することによって得られる時間周波数画像を含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記時間周波数画像は、メインローブと、前記メインローブに対して対称に変調された1つ以上のサイドローブとを含み、前記メインローブが、前記1つ以上のサイドローブに関連する前記入力ベクトルの低エネルギー部分に対して、前記入力ベクトルの高エネルギー部分を含む、請求項13に記載の物体のスピンレートを決定するシステム。
【請求項15】
前記時間周波数画像の前記メインローブは、前記運動中の物体の速度を示し、前記時間周波数画像の前記1つ以上のサイドローブは、前記運動中の物体のスピンレートを示す、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記スピンレートを視覚化したものを表示することと、
記物体の軌跡のシミュレーションされた視覚化モデルを表示することと、をさらに含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項17】
運動中の物体のレーダ信号を受信することと、
前記レーダ信号を、前記運動中の物体の時間周波数情報を含む入力ベクトルに変換することと、
初期データセットの初期データの1つが、
運動中の物体の初期レーダ信号を受信することと、
前記初期レーダ信号を、初期時間周波数情報を含む初期入力ベクトルに変換することと、
前記初期入力ベクトルを処理し、初期スピンレートを決定することと、
前記初期スピンレートを既知スピンレートデータの1つとして記憶することと、
前記既知スピンレートデータの1つを前記初期データセットに追加することと、を含む、前記初期データを取得することと、
前記入力ベクトルを、前記初期データセットにアクセスできるニューラルネットワークへの入力として提供することと、
前記初期データセットを考慮した、運動中の物体の時間周波数情報を含む前記入力ベクトルの前記ニューラルネットワークによって実行される分析であって、前記入力ベクトルの高調波の第1のセットと、前記初期データセット内の時間周波数画像の高調波の第2のセットとを比較することを含む前記分析に基づいて、前記運動中の物体のスピンレートを決定することと、を含むことを特徴とする、プロセッサが実行可能なプログラミングコードを有する、非一時的コンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項18】
前記初期データセットの第1のデータは、初期における前記運動中の物体の第1の時間周波数情報に関連付けられた初期における前記運動中の物体の第1のスピンレートを含む、請求項17に記載の非一時的コンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項19】
初期における前記運動中の物体は第1のタイプの物体であり、前記運動中の物体は、第2のタイプの物体である、請求項17に記載の非一時的コンピュータ読み取り可能媒体。
【国際調査報告】