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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-10
(54)【発明の名称】コンタクトレンズパッケージ
(51)【国際特許分類】
   B65D 75/36 20060101AFI20240903BHJP
   G02C 11/00 20060101ALI20240903BHJP
   B65D 81/22 20060101ALI20240903BHJP
【FI】
B65D75/36
G02C11/00
B65D81/22
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513737
(86)(22)【出願日】2022-08-22
(85)【翻訳文提出日】2024-04-26
(86)【国際出願番号】 EP2022073302
(87)【国際公開番号】W WO2023030942
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】17/462,962
(32)【優先日】2021-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522110555
【氏名又は名称】ボシュ + ロム アイルランド リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 秀明
(74)【代理人】
【識別番号】100224775
【弁理士】
【氏名又は名称】南 毅
(72)【発明者】
【氏名】ランシング,バクスター ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ラオ,アーヴィンド エム
(72)【発明者】
【氏名】ディベラ,ジェイムズ
(72)【発明者】
【氏名】ホフ,ジョセフ ダブリュ
(72)【発明者】
【氏名】カペック,ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】ナオイ,ユキコ
(72)【発明者】
【氏名】トゥレツキー,ジェイコブ
【テーマコード(参考)】
2H006
3E067
【Fターム(参考)】
2H006CA00
2H006DA09
3E067AA13
3E067AB95
3E067AC01
3E067BA10A
3E067BA15A
3E067BA25A
3E067BB01A
3E067BB14A
3E067BB15A
3E067BB16A
3E067BB25A
3E067BC02A
3E067BC04A
3E067BC07A
3E067CA09
3E067CA30
3E067EA29
3E067EA32
3E067EB11
3E067EB27
3E067EC08
3E067EC11
3E067ED04
3E067EE02
3E067EE28
3E067EE59
3E067FA02
3E067FB02
3E067FC01
(57)【要約】
コンタクトレンズパッケージ(100)は、第1の層(102)、該第1の層に連結された支持体(104)、レンズ(106)、及び第2の層(108)を含む。該支持体は、足場(110)と、該足場に取り付けられた多孔質部材(112)とを含み、該多孔質部材は曲面を含む。レンズは前面及び後面を含み、レンズの後面は多孔質部材の曲面上に配置される。第2の層は、第1の層と第2の層との間に支持体及びレンズを封止するために第1の層に連結される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンタクトレンズパッケージであって、
第1の層、
前記第1の層に連結された支持体であって、該支持体が、足場と該足場に取り付けられた多孔質部材とを含み、該多孔質部材が曲面を含む、支持体、
前面と後面とを備えたレンズであって、該レンズの前記後面が、前記多孔質部材の前記曲面上に配置された、レンズ、及び
前記第1の層と前記第2の層との間に前記支持体及び前記レンズを封止するために前記第1の層に連結された第2の層
を含む、コンタクトレンズパッケージ。
【請求項2】
前記第1の層が硬質プラスチックトレイであり、前記第2の層がホイルリッドストックである、請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項3】
前記足場が前記第1の層と一体的に形成される、請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項4】
前記第1の層がホイルリッドストックであり、前記第2の層が硬質プラスチックブリスタである、請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項5】
前記足場が、前記多孔質部材が取り付けられる少なくとも1つの突起を含む、請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項6】
前記多孔質部材が半球状である、請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項7】
前記多孔質部材が、焼結された材料である、請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項8】
前記多孔質部材が抗菌特性を示す、請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項9】
前記多孔質部材が、緩衝生理食塩水の少なくとも5%を吸収することができるヒドロゲルである、請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項10】
前記緩衝生理食塩水が、前記レンズ内に拡散させることができる抗菌剤を含む、請求項9に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項11】
前記緩衝生理食塩水が、前記レンズに塗布することができる湿潤剤を含む、請求項9に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項12】
前記緩衝生理食塩水が、前記レンズ内に拡散させることができる抗ヒスタミンを含む、請求項9に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項13】
前記緩衝生理食塩水が、前記レンズ内に拡散することができるニュートラシューティカルズを含む、請求項9に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項14】
前記緩衝生理食塩水が、前記レンズ内に拡散させることができる浸透保護剤を含む、請求項9に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項15】
前記緩衝生理食塩水が、エリスリトール、グリセロール、マンニトール、ソルビトール、及びプロピレングリコールからなる群より選択される添加剤を含む、請求項9に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項16】
前記緩衝生理食塩水が、ポリエチレンオキシドブロックとポリプロピレンオキシドブロックとの組合せを含む1つ以上のブロックコポリマーを含む、請求項9に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項17】
前記第1の層及び前記第2の層のうちの少なくとも一方がミシン目を含む、請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項18】
コンタクトレンズパッケージであって、
ベース、
前記ベースに連結されたカバーであって、前記ベースと前記カバーとがコンタクトレンズ用の容器を画成する、カバー、
前記容器内に配置された支持体であって、前記支持体がドーム型の多孔質部材と足場とを含み、前記多孔質部材が前記足場に取り付けられている、支持体、及び
前面及び後面を含むコンタクトレンズであって、前記コンタクトレンズの前記後面が前記多孔質部材上に配置される、コンタクトレンズ
を含む、コンタクトレンズパッケージ。
【請求項19】
前記支持体が前記ベースに連結される、請求項18に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項20】
前記支持体が前記カバーに連結される、請求項18に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項21】
前記多孔質部材が、緩衝生理食塩水を吸収可能なヒドロゲルである、請求項18に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項22】
前記多孔質部材が抗菌特性を示す、請求項18に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項23】
前記カバーがミシン目を含む、請求項18に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項24】
前記カバーが前記ベースに気密封止される、請求項18に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、コンタクトレンズのパッケージに関し、より詳細には、コンタクトレンズの前面をユーザに提示するための手段を有するコンタクトレンズのパッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
このセクションは、必ずしも先行技術ではない、本開示に関連する背景情報を提供するものである。
【0003】
コンタクトレンズは通常、使い捨てパッケージに入っている。例えば、コンタクトレンズは、該コンタクトレンズ及び生理食塩水などの滅菌水和溶液を保持するための容器部分を備えたプラスチックブリスターッケージ内に収容することができる。溶液に浸漬されたコンタクトレンズを含む容器は、例えば容器の上のパッケージ上のリッドストックを封止することによって、気密封止される。パッケージは、レンズを安全に輸送及び保管するための手段として機能する。使用時、ユーザは、リッドストックを剥がして水和溶液に浸漬したレンズを露出させることによって、リッドストックを容器(例えば、ブリスタパッケージ上に形成されたフランジ又はタブ)から取り外す。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このパッケージでは、多くの場合、開封後にユーザがコンタクトレンズを探す必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このセクションは本開示の概要を提供するものであり、その全範囲又はすべての機能を包括的に開示するものではない。
【0006】
本開示の例示的な実施形態は、概して、コンタクトレンズ用のパッケージに関する。1つの例示的な実施形態では、コンタクトレンズパッケージは、概して、第1の層、該第1の層に連結された支持体、レンズ、及び第2の層を含む。該支持体は、足場と、該足場に取り付けられた多孔質部材とを含み、該多孔質部材は曲面を含む。レンズは前面及び後面を含み、レンズの後面は多孔質部材の曲面上に配置される。第2の層は、第1の層と第2の層との間に支持体及びレンズを封止するため第1の層に連結される。
【0007】
別の例示的な実施形態では、コンタクトレンズパッケージは、概して、ベースと、該ベースに連結されたカバーとを含み、ベース及びカバーがコンタクトレンズ用の容器を画成する。容器内には支持体が配置され、該支持体は、ドーム型の多孔質部材と足場とを含む。多孔質部材は足場に取り付けられる(例えば、固定(secured, fixed)など)。コンタクトレンズパッケージはまた、前面及び後面を有するコンタクトレンズも含む。コンタクトレンズの後面は多孔質部材上に配置される。
【0008】
適用可能なさらなる領域は、本明細書に提供される説明から明らかになるであろう。この概要における説明及び特定の例は、例示のみを目的とすることが意図されており、本開示の範囲を限定することは意図されていない。
【0009】
本明細書に記載される図面は、選択された実施形態の例示のみを目的としており、すべての可能な実装形態を示すものではなく、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】コンタクトレンズパッケージの例示的な一実施形態の分解図
図2A図1のコンタクトレンズパッケージの上面図
図2B】コンタクトレンズ及びコンタクトレンズパッケージ内の支持構造を示すための、線2B-2Bに沿った図1のコンタクトレンズパッケージの側面図
図3A】足場支持構造の代替的な構成を含む、図1のコンタクトレンズパッケージの斜視図
図3B】足場支持構造の別の代替的な構成を含む、図1のコンタクトレンズパッケージの斜視図
図4図3Bの足場支持構造を含む、図1のコンタクトレンズパッケージの分解図
図5図4の密封されたコンタクトレンズパッケージの側断面図
図6】リッドストックがコンタクトレンズパッケージのベースから(例えば、ミシン目線に沿って)部分的に剥がされた状態の図1のコンタクトレンズパッケージの斜視図
図7A図1のコンタクトレンズパッケージを開封するプロセスの例を示す図
図7B図1のコンタクトレンズパッケージを開封するプロセスの例を示す図
図7C図1のコンタクトレンズパッケージを開封するプロセスの例を示す図
図7D図1のコンタクトレンズパッケージを開封するプロセスの例を示す図
図8】コンタクトレンズパッケージの別の例示的な実施形態の分解図
図9A図8のコンタクトレンズパッケージの底面図
図9B】コンタクトレンズ及びコンタクトレンズパッケージ内の支持構造を示すための、線9B-9Bに沿った図9Aのコンタクトレンズパッケージの側面図
図10A図8のコンタクトレンズパッケージを開封するプロセスの例を示す図
図10B図8のコンタクトレンズパッケージを開封するプロセスの例を示す図
図10C図8のコンタクトレンズパッケージを開封するプロセスの例を示す図
図10D図8のコンタクトレンズパッケージを開封するプロセスの例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0011】
対応する参照番号は、図面の幾つかの図を通して対応する部分を示す。
【0012】
本開示の例示的な実施形態は、概して、例えば、コンタクトレンズの前面(例えば、凸面)がユーザに提示される場合に、パッケージ内でコンタクトレンズを正確に位置決めするための手段を含むコンタクトレンズパッケージに関する。コンタクトレンズパッケージは一般に、滅菌包装溶液に浸漬されたコンタクトレンズを保持するための容器を含み、コンタクトレンズは容器内で動き回ることが可能である(例えば、ユーザが容器内でレンズを探さなければならない場合など)。一意的に、本開示のコンタクトレンズパッケージは、パッケージ内のコンタクトレンズを特定の位置で支持し、コンタクトレンズをパッケージ内に容易に配置できるようにする、ドーム型(例えば、半球状など)の多孔質ポリマー特徴部を含む。この構造により、物品の保存期間中のコンタクトレンズの反転及び折り畳みが防止される。多孔質ポリマー特徴部の多孔性及びその液体(例えば、生理食塩水)を吸収する能力に起因して、多孔質ポリマー特徴部は、レンズの位置決めに加えて、同時にレンズを水和し、パッケージ内の充填体積を減少させる(例えば、パッケージに必要な生理食塩水の量を減少させる)。これにより、幾つかの実施形態では、ドライレンズを多孔質ポリマー特徴部とともにパッケージすることが可能となる。特に、多孔質ポリマー特徴部(例えば、ヒドロゲルなど)は、パッケージの内面(例えば、リッドストック、ベースなど)に連結される支持構造に取り付けられ、多孔質ポリマー特徴部の曲面はレンズを支持し、パッケージを開封したときにレンズの前面がユーザに提示されるようにする。パッケージの開封時にレンズの前面が上になっていることから、ユーザの目へのより衛生的なレンズの移動が可能となる(例えば、レンズの向きを適切に設定するために必要な手順が少なくなり、ユーザがレンズをパッケージから取り出すためにレンズの後面に触れる必要がなくないなど)。
【0013】
これより、例示的な実施形態について、添付の図面を参照してより詳細に説明する。本明細書に含まれる説明及び特定の例は、例示のみを目的とすることが意図されており、本開示の範囲を限定することは意図されていない。
【0014】
図1~7は、本開示の1つ以上の態様を含むコンタクトレンズ用のパッケージ100の例示的な実施形態を示している。図示される実施形態では、パッケージ100は、概して、ベース102(広義には第1の層)、パッケージ100内でコンタクトレンズ106を位置決めするための支持体104、及びベース102に連結されるリッドストック108(広義には第2の層)を含む(例えば、コンタクトレンズ106をパッケージ100内に封止するために)。支持体104は、足場110と、該足場110に連結される多孔質部材112(例えば、半球状又はドーム型のヒドロゲルなど)とを含む。図示される実施形態では、足場110はベース102に連結され、レンズ106は概してパッケージ100内の多孔質部材112上に位置決めされる。
【0015】
図1に示されるように、ベース102は、硬質プラスチックトレイとして構成され、例えば、その上に含まれる足場110を除けば、ほぼ平坦である。図示される実施形態では、ベース102は、概して長方形であるが、本開示の範囲から逸脱することなく、ベース102が湾曲、楕円などの他の形状を含みうるものと理解されたい。ベース102の剛性により、パッケージ100の運搬、輸送、保管などの間のコンタクトレンズ106の損傷が防止される。加えて、ベース102は、リッドストック108をベース102から剥がす(例えば、除去する)ときに、パッケージ100内のレンズ106にアクセスできるようにするときに、ユーザに頑丈なグリップを提供する。幾つかの実施形態では、ベース102は、パッケージ100からレンズ106を取り外すときにユーザがさらに握りやすくするためのグリップ部分114(例えば、テクスチャ部分、ベース102によって画成される開口部、タブなど、図3A、3B参照)を含む。
【0016】
ベース102は、成形プラスチック(例えば、熱成形、射出成形、3D印刷など)で形成される。例えば、ベース102は、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PP(ポリプロピレン)、HDPE(高密度ポリエチレン)、PS(ポリスチレン)、PA(ポリアミド)などを含む医療用パッケージングのための射出成形又は熱成形プラスチック;バイオPET、バイオPE/PP及びバイオPEF(ポリエチレンフラノエート)などのバイオベースプラスチック;生分解性PLA(ポリ乳酸)、PHA(ポリヒドロキシアルカノエート)、PBS(ポリブチレンサクシネート)、酢酸セルロース、デンプン、及び関連化合物を含む他の材料;及び/又は、上に挙げたポリマー例の2つ以上と必要なバインダー(例えば、ホットメルトPE又はEVOH)との組合せ、紙/PLA又は紙/PEラミネートなどのリサイクル可能な紙/バイオポリマー複合材料、紙上のミクロフィブリル化セルロースコーティングなどの軽量オプションなどの任意の適切な材料で形成することができる。幾つかの実施形態では、ベース102は、例えば、PA2200からステレオリソグラフィック3D印刷される。
【0017】
図示される実施形態では、足場110はベース102と一体的に形成され(例えば、ベース102と足場110が一部品として形成される)、足場110はベース102と同じ材料で形成される。他の実施形態では、足場110は、ベース102から分離されてもよく、ベース102に連結されてもよい。加えて、幾つかの実施形態では、足場110は、本開示の範囲から逸脱することなく、ベース102とは異なる材料で形成されてもよい。足場110は、多孔質部材112をベース102につなぎ止める(例えば、固定するなど)ように構成される。足場110は、例えば、多孔質部材112がパッケージ100内で自由に移動するのを防止するような方法で、パッケージ100内で多孔質部材112を正確に位置決めする。これにより、レンズ106がパッケージ100内の固定位置に位置決めされた多孔質部材112上に配置されるため、レンズ106をパッケージ100内に容易に配置することができる。
【0018】
多孔質部材112をベース102につなぎ止めるためには、足場110は、ベース102の上面116から上方に突出し、多孔質部材112の取り付け手段を提供する構造を含む。図1、2の図示される実施形態では、足場110は、ベースの上面116から上方に延在し、中心点に向かって湾曲している(例えば、ドーム形状を形成している)3つの突起118aを含む。他の実施形態では、足場110は、本開示の範囲から逸脱することなく、多孔質部材112をベース102に固定するための他の構成を含むものと理解されたい。例えば、限定するものではないが、図3A~3Bは、足場110の代替構成を示している。図3Aでは、足場110は、該足場110の外周から渦巻状の構成で中心点に向かって高さが増加する突起118bを含む。突起118bを含むこの設計は、例えば射出成形することができる。また、図3Bは、湾曲又はドーム型の表面120上に位置決めされた複数の突起118cを含む足場110を示している(図4~6も参照)。突起118cを含むこの設計は、例えば熱成形することができる。
【0019】
多孔質部材112は、足場110に連結される(例えば、足場110の周囲に形成されるなど)。図示される実施形態では、多孔質部材112は、該多孔質部材112が正確な位置に位置決めされ(例えば、足場110の位置決めによって規定される)、多孔質部材112が足場110から容易に取り外されないように、しっかりとした方法で足場110に固定される。あるいは、幾つかの実施形態では、多孔質部材112は、例えば、レンズ106上のコーティングとして足場110から取り外し可能である。特に、これらの実施形態では、多孔質部材112は、レンズ106の表面を調整するため(例えば、親水性表面を作成するため、レンズ106上に有益な成分を堆積させるため、抗菌特性を組み込むためなど)に用いられる。多孔質部材112は、パッケージ100を開封したときにレンズ106の凸面(前面)がユーザに提示されるように、レンズ106の凹面(後面)を支持する曲面を含む。特に、図示される実施形態では、多孔質部材112は、ドーム型(例えば、半球状)の小塊又は隆起であり、多孔質部材112の曲率は、レンズ106の曲率にほぼ対応する。多孔質部材112は、限定はしないが、円筒形又は三角形の形状を含む、半球形以外の他の形状で形成されてもよいものと理解されたい。レンズ106は、ユーザがレンズ106をパッケージ100から取り出し、ユーザの目に接触するレンズ106の部分(例えば、レンズ106の後面)に触れることなくレンズ106を挿入することができるように、前面の側を上にして多孔質部材112上に位置決めされる。幾つかの実施形態では、多孔質部材112の表面は、多孔質部材112からのレンズ106の取り外しをより容易にするために(例えば、2つの表面間の接触を減らすことによって、多孔質部材112へのレンズ106の「粘着」を減らすのを助けるためなど)、複数の窪み又は隆起を備えた、テクスチャ化表面を含む。前面がユーザに提示されるようにレンズ106を正確に位置決めすることによって、多孔質部材112は、(例えば、ユーザがレンズを探したり、レンズの正しい向きを決定したり、レンズの後面に触れたりする必要がないように)ユーザに対してコンタクトレンズの効率的かつより衛生的な提示を提供する。
【0020】
さらには、多孔質部材112は、例えばその多孔性に起因して、レンズ106に水和するための手段を提供することができる。特に、多孔質部材112は、該多孔質部材112がパッケージ100内のレンズ106の水和を維持することができるように、緩衝生理食塩水を吸収するように構成される。幾つかの実施形態では、多孔質部材112は、例えば、緩衝生理食塩水を重量測定して5%から95%の間で吸収することができる。多孔質部材112は、半球状又はドーム状に射出成形、注型成形、及び/又は焼結されたヒドロゲルから形成することができる。さらには、多孔質部材112は、寒天ヒドロゲルなど、医療用途が可能で抗菌性のあるヒドロゲルを含みうる。あるいは、幾つかの実施形態では、多孔質部材112は、ヒドロゲルではなく、毛細管現象及び/又はウィッキング現象が可能な熱可塑性又は熱硬化性ポリマーを含む。これらの材料の自然な毛細管作用に基づいて、多孔質部材112とコンタクトレンズ106との間に低圧界面を生成することができる。このような材料の例としては、POREX(登録商標)によって製造される熱可塑性又は熱硬化性ポリマーが挙げられる。幾つかの実施形態では、多孔質部材112は、高い表面エネルギー(例えば、>29mN/m)を有する材料で形成される。多孔質部材112は、緩衝生理食塩水を吸収し、保持することができる、レンズ106を支持する他の適切な材料から形成されてもよいものと理解されたい。これに関連して、多孔質部材112が緩衝生理食塩水を吸収し、保持するため、パッケージ100内の充填容積が減少する。レンズ106用の支持体104がパッケージ100内の体積を占めると同時にレンズ106を水和させることから、パッケージ100内に必要な追加の緩衝生理食塩水は少なくなる。
【0021】
パッケージ100内のレンズ106の水和と組み合わせて、緩衝生理食塩水は、例えば多孔質部材112を介して、レンズ106上に付与されうる、及び/又はレンズ106内に拡散されうる成分又は構成成分を含む。特に、幾つかの実施形態では、緩衝生理食塩水は、レンズ106内に拡散させることができる、及び/又はレンズ106上に付与することができる、抗菌剤、湿潤剤、抗ヒスタミン、ニュートラシューティカルズ、浸透保護剤などを含む。さらには、幾つかの実施形態では、緩衝生理食塩水は、エリスリトール、グリセロール、マンニトール、ソルビトール、及び/又はプロピレングリコールなどの添加剤を含む。幾つかの実施形態では、緩衝生理食塩水は、ポリエチレンオキシドブロックとポリプロピレンオキシドブロックとの組合せを含む1つ以上のブロックコポリマーを含有する。
【0022】
多孔質部材112を形成するために、型(図示せず)をベース102と併せて使用することができる。特に、多孔質部材112がヒドロゲルである実施形態では、例えば、型にヒドロゲルプレポリマーが充填され、ベース102で封止され、足場110を含むベース102の部分が型内に配置される。ヒドロゲルが重合すると、多孔質部材112が足場110に固定されて支持体104を形成する。幾つかの実施形態では、足場110の構成に応じて(例えば、突起118の構成などに応じて)、多孔質部材112は射出成形され、続いて足場110においてベース102に取り付けられる。これらの実施形態では、多孔質部材112は、リベット状の締り嵌めによって足場110に連結される。本開示の範囲から逸脱することなく、他のプロセスを使用して多孔質部材112を形成し、足場110に連結することができるものと理解されたい。
【0023】
上述したように、パッケージ100は、リッドストック108(広義には、カバー、第2の層など)を含む。リッドストック108は、ベース102に連結されて、パッケージ100内の支持体104、レンズ106、及び緩衝生理食塩水を気密封止する。幾つかの実施形態では、リッドストック108は、ベース102の隆起表面126に連結され、例えば、図4に示されるように、隆起表面126が足場110を取り囲む。図示される実施形態では、リッドストック108は、支持体104と位置合わせされた湾曲したドーム部分122(例えば、エンボス加工されたドーム)を含む。リッドストック108がベース102に連結されると、リッドストック108のドーム部分122は、ベース102と組み合わせて、パッケージ100内に支持体104及びレンズ106を収容し、それらのための容器を形成する。幾つかの実施形態では、リッドストック108は、パッケージ100の開封を容易にするためにベース102を少なくとも部分的に越えて延在するタブ124を含む。特に、ユーザは、タブ124から始めてリッドストック108をベース102から剥がすことによって、リッドストック108を取り外すことができる。
【0024】
リッドストック108は、多層積層箔材料などの箔材料を含む。多層積層箔の例としては、厚さ30から300μm、好ましくは厚さ20~150μmのポリプロピレンで裏打ちされたアルミニウム箔が挙げられる。幾つかの実施形態では、アルミニウム箔はビレットから冷間圧延され、封止層を追加することによって仕上げられる。封止層の材料には、ポリプロピレン、低密度及び高密度ポリエチレン、並びにそれらのブレンドが含まれる。多層積層箔は、マーキング、印刷などに用いられるトップコート(封止層の反対側)も含む。幾つかの実施形態では、リッドストック108のための多層積層箔は、冷間圧延された軟質アルミニウムで作られた箔、ポリプロピレン/LDPE封止層、及びポリビニルブチレート/ポリウレタン上部印刷層を含む。これらの実施形態では、積層体全体に対するアルミニウムの重量割合は85%を超え、好ましい割合は90%である。このような積層体のリサイクル可能性は、アルミニウムからのシール材の分離が面倒なため、アルミニウムの重量分率を大きくすると向上する。幾つかの実施形態では、リッドストック108の材料は、表面テクスチャと封止層の組成との組合せに起因して、本質的に親水性であってもよい。
【0025】
リッドストック108製造するために、リッドストック108は、例えば打ち抜き及び成形のウェブ変換プロセスを通じて、積層フィルム(例えば、上述の箔材料)のロールから単一片のリッドへと変換される。特に、リッドストック108は、最初に所望の形状に打ち抜かれる。次に、冷間成形プロセスを通じてリッドストック108のドーム部分122が形成される。リッドストック108が製造された後、加熱プロセスを通じてリッドストック108がベース102に取り付けられる。リッドストック108は、本開示の範囲から逸脱することなく、他のプロセスを通じて、及び/又は異なる順序で形成されてもよいものと理解されたい。
【0026】
幾つかの実施形態では、図6に示されるように、リッドストック108は、ミシン目128を含む。ミシン目128は、例えばレーザスコアリングプロセスを通じてリッドストック108に形成することができる。図示される実施形態では、ミシン目128は、リッドストック108の外縁に隣接して一列に配置され、パッケージ100の開封中にリッドストック108を優先的に引き裂くためのガイドを提供する。さらには、ミシン目128は、パッケージ100の不正開封を防止する手段(例えば、パッケージ100が開封されたかどうかの視覚的インジケータなど)を提供することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、ミシン目128をリッドストック108上に他の構成で配置することができるものと理解されたい。
【0027】
図7A~7Dは、パッケージ100を開封し、レンズ106をパッケージ100から取り出すための例示的なプロセスを示しているす。パッケージ100を開封するために、ユーザは最初に、例えば、タブ124においてベース102及びリッドストック108を掴む。図7Bに示されるように、力を加えることにより、ユーザはリッドストック108をベース102から剥がす。リッドストック108が取り外されたとき(例えば、ベース102から剥がされたとき)、レンズ106は支持体104上に配置されたままとなる。例えば、支持体104の多孔質部材112の表面エネルギーを理由として、リッドストック108がベース102から剥がされると、レンズ106は支持体104に貼り付く(例えば、リッドストック108などに貼り付くのではなく)。このように、パッケージ100を開封すると、レンズ106は、ユーザが、ユーザの目に接触するレンズ106の後面に触れる必要がないように、レンズ106の前面が上向きに配置された状態で支持体104上に提示される。次に、ユーザは、図10Cに示されるように、片手で、例えばレンズ106の前面をつまむことにより、レンズ106を支持体104から取り外すことができる。レンズ106の前面は、正しい向きで、すなわち、図7Dに示されるように、レンズ106の後面が指とは反対側を向くように、ユーザの指上に位置づけられる。この向きでは、ユーザは、レンズ106を眼に挿入する前にレンズ106の向きを変える必要がない。
【0028】
図8~10は、本開示の1つ以上の態様を含むコンタクトレンズ用のパッケージ200の別の例示的な実施形態を示している。図示される実施形態では、パッケージ200は、概して、リッドストック230(広義には第1の層、カバーなど)、パッケージ200内でコンタクトレンズ206を位置決めするための支持体204、及びベース232(広義には第2の層)を含む。リッドストック230は、ベース232に連結されて、コンタクトレンズ206をパッケージ200内に維持する(例えば、輸送中、保管中などに)。上述の支持体104と同様に、支持体204は、足場210及び多孔質部材212(例えば、半球状又はドーム型のヒドロゲルなど)を含む。この実施形態では、支持体204は、(例えば、剛性ベースではなく)リッドストック230に連結される。
【0029】
リッドストック230は、概して平坦であり(例えば、ドーム部分などを含まない)、リッドストック108に関連して上述したような箔材料で形成される。図示される実施形態では、リッドストック230は、ベース232に連結され、パッケージ200内で支持体204及びコンタクトレンズ206を気密封止する。リッドストック230は、ベース232からのリッドストック230の取り外しを容易にし、コンタクトレンズ206へのアクセスを提供するためのタブ224を含む。図9Aに示されるように、タブ224は、ユーザがタブ224においてリッドストック230を容易に掴むことができるように、少なくとも部分的にベース232を越えて延在する。
【0030】
図示される実施形態では、コンタクトレンズ206のための支持体204は、リッドストック230に連結される。特に、支持体204の足場210はリッドストック230の内面に直接連結され、多孔質部材212は足場210に取り付けられる(例えば、つなぎ止められる、固定される(secured, fixed)など)。図8に示されるように、足場210は、ベースプレート234と、ベースプレート234から延びる3つの突起218とを含む。ベースプレート234は、プラスチック接合プロセスを通じてリッドストック230に直接連結される。例えば、足場210は、熱かしめ、超音波溶接などによってリッドストック230に取り付けられる。突起218は、突起118aと同様に、足場210の中心点に向かって湾曲し、ドーム形状を形成する。足場210は、本開示の範囲から逸脱することなく、上で開示したものと同様の他の構成の突起を含みうるものと理解されたい。多孔質部材212は、足場210に連結され(例えば、足場210の突起218の周囲に形成され)、コンタクトレンズ206の曲率に対応する曲面を含む。特に、コンタクトレンズ206の後面(凹面)は、レンズ206の前面(凸面)がユーザに提示されるように、多孔質部材212上に支持される。多孔質部材112と同様に、多孔質部材212は、ヒドロゲル(例えば、抗菌性ヒドロゲル、射出成形、注型成形、又は焼結ヒドロゲルなど)、毛管現象及び/又はウィッキング現象が可能な熱可塑性又は熱硬化性ポリマーなどを含む、上述したような緩衝生理食塩水を吸収することができる材料で形成される。
【0031】
ベース232は、概してブリスタのような形状であり、コンタクトレンズ206及び支持体204のための容器として、ドーム型の容器236を含む。図示される実施形態では、ベース232は、ベース102に関連して上述したような硬質プラスチック材料で形成される。図示される実施形態では、ベース232は、タブとして構成されたグリップ部分214を含む。他の実施形態では、グリップ部分214は、ユーザがベース232を容易に掴むことができるようにするためのテクスチャ部分、開口部、又は他の構成を含みうる。リッドストック230は、熱封止プロセスを通じてベース232の上面に連結される。
【0032】
図10A~10Dは、パッケージ200を開封するプロセスを示している。パッケージ200を開封するために、ユーザは、最初に、例えばグリップ部分214でベース232を掴み、また、例えばタブ224でリッドストック230も掴む。図10Bに示されるように、力を加えることにより、ユーザはリッドストック230をベース232から剥がす。リッドストック230が取り外されたとき(例えば、ベース232から剥がされたとき)、レンズ206は、容器236内に残ったり、パッケージ200から落ちたりするのではなく、支持体204上に配置されたままとなる。例えば、支持体204の多孔質部材212の表面エネルギーを理由として、リッドストック230がベース232から剥がされると、レンズ206は支持体204に貼り付く。このように、パッケージ200を開封すると、レンズ206は、(例えば、ユーザが、ユーザの目に接触するレンズ206の後面に触れる必要がないように)レンズ206の前面が上向きに配置された状態で支持体204上に提示される。次に、ユーザは、図10Cに示されるように、片手で、例えばレンズ206の前面をつまむことにより、レンズ206を支持体204から取り外すことができる。レンズ206の前面は、図10Dに示されるように、正しい向きで(例えば、レンズ206の後面が指とは反対側に向いているなど)ユーザの指上に配置され、したがって、ユーザはレンズ206を眼に挿入する前にレンズ206の向きを変える必要がない。
【0033】
本開示のコンタクトレンズパッケージは、該パッケージ内でコンタクトレンズを正確に位置決めし、同時にレンズを水和し、パッケージ内の充填体積を減少させる、独特の支持構造(例えば、足場に固定されたドーム型の多孔質部材)を含む。支持構造をパッケージの内面に固定することによって、コンタクトレンズは、ユーザに提示されるコンタクトレンズの前面(例えば、凸面)に対して適切な向きでパッケージ内に容易に配置可能となる。パッケージの開封時にレンズの前面が上になっていることから、ユーザの目へのより衛生的なレンズの移動が可能となる(例えば、レンズの向きを適切に設定するために必要な手順が少なくなり、ユーザがレンズをパッケージから取り出すためにレンズの後面に触れる必要がなくないなど)。
【0034】
例示的な実施形態は、本開示が完全なものとなり、当業者に範囲が十分に伝わるように提供される。本開示の実施形態の完全な理解を提供するために、特定の構成要素、デバイス、及び方法の例など、多くの特定の詳細が記載される。特定の詳細は採用する必要はなく、例示的な実施形態は多くの異なる形態で具現化することができ、いずれも本開示の範囲を限定するものと解釈されるべきではないことは、当業者には明らかであろう。幾つかの例となる実施形態では、周知のプロセス、周知のデバイス構造、及び周知の技術については詳細に説明しない。
【0035】
本明細書に開示される特定の寸法、特定の材料、及び/又は特定の形状は、本質的に例示であり、本開示の範囲を限定するものではない。所与のパラメータの特定の値及び特定の値の範囲の本明細書での開示は、本明細書で開示される1つ以上の例で有用となりうる他の値及び値の範囲を排除するものではない。さらには、本明細書に記載されている特定のパラメータに対する任意の2つの特定の値が、その所与のパラメータに適しうる値の範囲の端点を規定することができることが想定されている(すなわち、所与のパラメータの第1の値と第2の値の開示は、その第1の値と第2の値との間の任意の値も所与のパラメータとして採用できることを開示しているものと解釈することができる)。例えば、パラメータXが値Aを有するように本明細書で例示され、また値Zを有するように例示される場合、パラメータXは約Aから約Zまでの値の範囲を有しうることが想定される。同様に、パラメータの値の2つ以上の範囲の開示(そのような範囲が入れ子のようになっているか、重複しているか、又は別個であるかに関係なく)は、開示された範囲の端点を使用して主張される可能性のある値の範囲のすべての可能な組合せを包含することが想定される。例えば、パラメータXが1~10、又は2~9、又は3~8の範囲の値を有するように本明細書で例示されている場合、パラメータXは1~9、1~8、1~3、1~2、2~10、2~8、2~3、3~10、及び3~9を含めた、他の値の範囲を有することも想定されている。
【0036】
本明細書で用いられる用語は、特定の例示的な実施形態を説明することのみを目的としているのであって、限定することを意図したものではない。本明細書で用いられる場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明確に別のことを示さない限り、複数形も含むことが意図される場合がある。「含む」、「含んでいる」、「含有する」、及び「有する」という用語は包括的であり、したがって、述べられている特徴、整数、工程、動作、要素、及び/又は成分の存在を指定するが、それらの1つ以上の他の特徴、整数、工程、動作、要素、成分、及び/又は群の存在又は追加を排除するものではない。本明細書に記載される方法ステップ、プロセス、及び動作は、実施する順序として特に特定されない限り、論じられた又は図示された特定の順序で実施することを必ずしも必要とするものと解釈されるべきではない。追加のステップ又は代替のステップを採用することができることも理解されたい。
【0037】
要素又は層が別の要素又は層「上にある」、別の要素又は層に「係合している」、「接続されている」、又は「連結されている」と表現される場合、それは、他の要素又は層上に直接存在するか、係合するか、接続若しくは連結されているか、あるいは介在する要素又は層が存在する場合がある。対照的に、要素が別の要素又は層の「上に直接」あるか、あるいは、別の要素又は層に「直接接続」、又は「直接連結」されていると呼ばれる場合には、介在する要素又は層は存在しない場合がある。要素間の関係を説明するために用いられる他の語句も同様に解釈される必要がある(例えば、「間」と「間に直接」、「隣接」と「直接隣接」など)。本明細書で用いられる場合、「及び/又は」という用語及び「少なくとも1つの」という語句は、関連する列挙された項目の1つ以上のありとあらゆる組合せを含む。
【0038】
第1、第2、第3などの用語は、本明細書ではさまざまな要素、構成要素、領域、層、及び/又はセクションを説明するために用いられうるが、これらの要素、構成要素、領域、層、及び/又はセクションはこれらの用語によって限定されるべきではない。これらの用語は、1つの要素、構成要素、領域、層、又はセクションを別の領域、層、又はセクションと区別するためにのみ用いられる場合がある。「第1」、「第2」などの用語、及び他の数値用語は、本明細書で用いられる場合、文脈によって明確に示されていない限り、順序又は順番を意味するものではない。したがって、例示的な実施形態の教示から逸脱することなく、以下で論じる第1の要素、構成要素、領域、層、又はセクションを、第2の要素、構成要素、領域、層、又はセクションと呼ぶことができる。
【0039】
本明細書では、説明を容易にするために、「内側」、「外側」、「真下」、「下」、「下方」、「上」、「上方」などの空間的に相対的な用語を使用して、図に示されているある要素又は特徴部と別の(一又は複数の)要素又は(一又は複数の)特徴部との関係を説明する場合がある。空間的に相対的な用語は、図に示されている方向に加えて、使用中又は動作中のデバイスのさまざまな方向を包含することが意図される場合がある。例えば、図のデバイスが裏返された場合、他の要素又は特徴部の「下」又は「真下」と説明されている要素は、他の要素又は特徴部の「上」に配向されるであろう。したがって、「下」という例示的な用語は、上と下の両方の配向を包含しうる。デバイスは、別の方向に配向(90度又は他の配向で回転)されてよく、本明細書で用いられる空間的に相対的な記述子は、それに応じて解釈される。
【0040】
実施形態の前述の説明は、例示及び説明を目的として提供されている。本開示が網羅的であること、又は本開示を限定することを意図したものではない。特定の実施形態の個々の要素又は特徴は、概して、その特定の実施形態に限定されるものではないが、適用可能な場合には、特に図示又は説明されていなくても、交換可能であり、選択された実施形態において使用することができる。同じことをさまざまな方法で変更することもできる。そのような変形は本開示からの逸脱とみなされるべきではなく、そのような修正はすべて本開示の範囲内に含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0041】
100、200 パッケージ
102、232 ベース
104、204 支持体
106、206 コンタクトレンズ
108、230 リッドストック
110、210 足場
112 多孔質部材
114 グリップ部分
224 タブ
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図10D
【国際調査報告】