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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-10
(54)【発明の名称】電磁導波路
(51)【国際特許分類】
   H01Q 15/08 20060101AFI20240903BHJP
   H01P 5/18 20060101ALI20240903BHJP
   H01P 3/12 20060101ALI20240903BHJP
   H01Q 13/22 20060101ALI20240903BHJP
   H01Q 21/08 20060101ALI20240903BHJP
【FI】
H01Q15/08
H01P5/18 N
H01P3/12
H01Q13/22
H01Q21/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516436
(86)(22)【出願日】2022-09-13
(85)【翻訳文提出日】2024-03-13
(86)【国際出願番号】 US2022043354
(87)【国際公開番号】W WO2023043734
(87)【国際公開日】2023-03-23
(31)【優先権主張番号】63/243,995
(32)【優先日】2021-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/942,896
(32)【優先日】2022-09-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596024851
【氏名又は名称】ロジャーズ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】パンディ、シャイレッシュ
(72)【発明者】
【氏名】パンセ、クリスティ
(72)【発明者】
【氏名】ジョージ、ロシン ローズ
(72)【発明者】
【氏名】カンザーノ、サラ ジー.
(72)【発明者】
【氏名】ペノック、ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】スプレントール、カール エドワード
(72)【発明者】
【氏名】ブロック、ロリ
(72)【発明者】
【氏名】タラスキー、ジャンニ
【テーマコード(参考)】
5J014
5J020
5J021
5J045
【Fターム(参考)】
5J014DA03
5J020BB01
5J020BC12
5J020CA04
5J021AA04
5J045DA04
5J045HA01
(57)【要約】
電磁(EM)装置が、EM信号フィードを有する第1の部分と、第1の部分の上に設けられた第2の部分と、を含み、第2の部分が、1つ以上の成形金属化された空洞を有する成形金属化された形態を有し、第2の部分は、1つ以上の成形金属化された空洞のそれぞれの内部に設けられた誘電体媒体をさらに有することで、誘電体媒体のそれぞれの1つが、1つ以上の成形金属化された空洞の対応する1つの形状に一致する3D形状を有するようになっている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁(EM)装置であって、
第1の合わせ面を備える第1の部分と、
前記第1の部分の前記第1の合わせ面上に設けられるように構成された第2の合わせ面を備える第2の部分と、を備え、
前記第1の部分は全高H1を有し、前記第1の部分は、
空気を含みd1<H1である深さd1を有する1つ以上の上下方向の空洞を有する上面プロファイルを有するオープントップ構造を備え、
前記1つ以上の上下方向の空洞の各々は、対応する側壁を有し、
前記対応する側壁を有する前記1つ以上の上下方向の空洞の外側露出面は、導電体を備え、
前記対応する側壁を有する前記1つ以上の上下方向の空洞のうちの対応する空洞は、空気導波路(AWG)の下側部分を形成し、
前記第2の部分は全高H2を有し、前記第2の部分は、
前記第1の部分の前記上面プロファイルと嵌め合わせられるように構成された下面プロファイル、
d2<H2である深さd2に、対応する床面を有する1つ以上の上下方向の凹部を有する上面プロファイル、
前記1つ以上の上下方向の凹部の各それぞれの床面に底部開口、を備え、
前記1つ以上の上下方向の凹部の各々には、前記対応する底部開口を覆う空気の比誘電率よりも大きな比誘電率を有する誘電体媒体が少なくとも部分的に充填されており、
各底部開口に近接する前記下面プロファイルの部分は導電体を備え、前記AWGの上側部分を形成している電磁(EM)装置。
【請求項2】
前記誘電体媒体の各々は、接着剤の上に設けられ、前記対応する誘電体媒体、接着剤、又は誘電体媒体と接着剤との組み合わせが、各それぞれの上下方向の凹部の前記対応する床面、及び各対応する床面の各底部開口に設けられる、請求項1に記載のEM装置。
【請求項3】
前記第1の部分と前記第2の部分とのうちの少なくとも一方が、金属化プラスチックを含む、請求項1又は2に記載のEM装置。
【請求項4】
前記第1の部分と前記第2の部分とのうちの少なくとも一方が、互いに対して取り付けられた複数の部分からなる複合材料を含む、請求項1又は2に記載のEM装置。
【請求項5】
前記1つ以上の上下方向の凹部のうちの各1つは、前記凹部に設けられた前記誘電体媒体のそれぞれの1つを包囲する壁を備える、請求項1~4のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項6】
前記対応する包囲壁及び対応する床面を含む前記1つ以上の上下方向の凹部の表面は、導電体を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項7】
各それぞれの上下方向の凹部の、前記導電体を有する前記包囲壁は、前記対応する上下方向の凹部内に設けられた前記誘電体媒体をほぼ包囲する導電性の電磁(EM)反射器を形成している、請求項6に記載のEM装置。
【請求項8】
前記第2の部分は、前記第1の合わせ面、及び前記第2の合わせ面にて前記第1の部分に対し取り付けられている、請求項1~7のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項9】
前記第1の部分は、前記1つ以上の上下方向の空洞のうちの対応する空洞の前記側壁の頂面に、噛み合い係合フィーチャをさらに備え、
前記第2の部分は、前記第1の部分の前記噛み合い係合フィーチャに近接する前記第2の部分の下面に、前記第1の部分の、対応する噛み合い係合フィーチャと噛み合うように構成された相補的な噛み合い係合要素をさらに備える、請求項1~8のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項10】
前記第1の部分の前記噛み合い係合フィーチャは係合凹部を含み、前記第2の部分の前記相補的な噛み合い係合要素は、前記第1の部分の前記係合凹部とぴったりと係合するように構成された係合凸部を含む、請求項9に記載のEM装置。
【請求項11】
前記第1の部分は、
前記1つ以上の上下方向の空洞の各々の中に設けられた、h1<d1である高さh1を有するリッジ突出部であって、導電性の表面を有する前記リッジ突出部をさらに備える、請求項1~10のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項12】
各それぞれのリッジ突出部が、前記第2の部分の前記1つ以上の上下方向の凹部の各それぞれの床面における前記底部開口の対応する1つと反対の関係で設けられている、請求項11に記載のEM装置。
【請求項13】
前記誘電体媒体の各々は、比較的薄型の接続構造によって前記誘電体媒体の別の隣接した1つに一体化して接続されて、モノリシックの誘電体媒体構造を形成している、請求項1~12のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項14】
前記1つ以上の上下方向の凹部の各それぞれの床面における前記底部開口の各々は、電磁(EM)信号フィードアパーチャを形成している、請求項1~13のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項15】
前記第2の部分は完全に金属で形成されている、請求項1~14のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項16】
前記第2の部分は、金属被覆された誘電体材料から形成されている、請求項1~14のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項17】
前記第2の部分は、金属被覆成型、又は3Dプリントされた誘電体材料から形成されている、請求項1~14のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項18】
前記1つ以上の上下方向の凹部の各々は、頂部から底部にかけて内側に向かって先細りするテーパ状側壁を有し、
前記誘電体媒体の各々は、前記1つ以上の上下方向の凹部の対応する1つの前記テーパ状側壁に一致する3D形状を有する、請求項1~17のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項19】
前記誘電体媒体の各々は、台形プリズムの形をした3D形状を有する、請求項1~18のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項20】
前記誘電体媒体の各々は、2以上かつ15以下の比誘電率を有する、請求項10~19のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項21】
電磁(EM)装置であって、
EM信号フィードを備える第1の部分と、
前記第1の部分の上に設けられた第2の部分と、を備え、
前記第2の部分は、1つ以上の成形金属化された空洞を有する成形金属化された形態を含み、前記第2の部分は、前記1つ以上の成形金属化された空洞の各々の中に設けられた誘電体媒体をさらに備え、前記誘電体媒体のそれぞれの1つは、前記1つ以上の成形金属化された空洞の対応する1つの形状に一致する3D形状を有する、電磁(EM)装置。
【請求項22】
前記第1の部分の前記EM信号フィードは、EM導波路を含み、
前記第2の部分の前記1つ以上の成形金属化された空洞の各々は、底部開口を備え、
前記第1の部分の上面は、前記第2の部分の各底部開口と1対1に対応する関係で設けられた1つ以上のアパーチャを備える導電性の表面をさらに含む、請求項21に記載のEM装置。
【請求項23】
前記第1の部分の前記EM信号フィードは、基板集積導波路(SIW)を含む、請求項22に記載のEM装置。
【請求項24】
前記第2の部分は、前記1つ以上の成形金属化された空洞の各々と信号通信状態で設けられたEMフィード構造をさらに備え、
前記第1の部分は、前記第2の部分の前記EMフィード構造と信号通信状態で設けられたEM信号フィード入力を備える、請求項21に記載のEM装置。
【請求項25】
前記第2の部分の前記EMフィード構造は、空気、又は空気以外の誘電体材料を含む、請求項24に記載のEM装置。
【請求項26】
前記第1の部分の前記EM信号フィード入力は、同軸ケーブルを含む、請求項24に記載のEM装置。
【請求項27】
電磁(EM)装置であって、
EM信号フィードと、
前記EM信号フィードと信号通信状態で設けられた空気導波路(AWG)と、
前記EM信号フィード及び前記AWGと信号通信状態で前記EM信号フィードと前記AWGとの間に設けられた、1つ以上の誘電体装荷発射部と、を備える電磁(EM)装置。
【請求項28】
前記AWGは、前記EM信号フィードと信号通信状態で設けられた信号入力ポートを備え、前記1つ以上の誘電体装荷発射部は、前記信号入力ポートに設けられている、請求項27に記載のEM装置。
【請求項29】
前記1つ以上の誘電体装荷発射部のうちの各1つは、2以上かつ15以下の比誘電率を有する誘電体媒体を含む、請求項27又は28に記載のEM装置。
【請求項30】
前記EM信号フィードは、複数の送信チャネル又は受信チャネルを備え、前記1つ以上の誘電体装荷発射部のそれぞれの1つは、前記AWG及び前記複数の送信チャネル又は受信チャネルの対応する1つと信号通信状態で前記AWGと前記複数の送信チャネル又は受信チャネルの対応する1つとの間に設けられている、請求項27~29のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項31】
前記EM信号フィードは、RFチップ、SIW、マイクロストリップ、ストリップライン、スロット付きアパーチャ、又はパッチを含む、請求項27~30のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項32】
電磁(EM)装置であって、
EM信号フィードと、
空気導波路(AWG)であって、複数のアンテナポート、及び前記複数のアンテナポート及び前記EM信号フィードと信号通信状態で前記複数のアンテナポートと前記EM信号フィードとの間に設けられたEMデバイダネットワークであって、前記複数のアンテナポートのうちの対応するアンテナポートと、前記EM信号フィードとの間に電力分割信号経路を提供する前記EMデバイダネットワークを含む空気導波路(AWG)と、
前記複数のアンテナポートに、前記複数のアンテナポートと1対1に対応して設けられた複数の誘電体装荷媒体と、を備える、電磁(EM)装置。
【請求項33】
電磁(EM)装置であって、
導電性の内部表面を有する空気導波路(AWG)と、
前記AWG内で長手方向に延在するリッジ突出部であって、前記AWG内に導電性の表面を有する前記リッジ突出部と、
前記AWGの頂面と底面との間の空隙の少なくとも一部分にわたって延在する第1の複数の壁突出部であって、前記リッジ突出部の片側に設けられており、前記リッジ突出部に平行な方向に分布している前記第1の複数の壁突出部であり、前記AWG内に導電性の表面を有する前記第1の複数の壁突出部と、
前記AWGの頂面と底面との間の空隙の少なくとも一部分にわたって延在する第2の複数の壁突出部であって、前記リッジ突出部の反対の側に設けられており、前記リッジ突出部に平行な方向に分布している前記第2の複数の壁突出部であり、前記AWG内に導電性の表面を有する前記第2の複数の壁突出部と、を備える第1の部分を備え、
前記AWGの上面は、前記リッジ突出部と前記リッジ突出部の第1の側にある前記第1の複数の壁突出部との間に設けられた第1のアパーチャと、前記リッジ突出部と前記リッジ突出部の第2の反対の側にある前記第2の複数の壁突出部との間に設けられた第2のアパーチャと、を備え、
前記第2のアパーチャは、前記AWGの長さに沿って、前記第1のアパーチャに対して長手方向にずれており、前記第1のアパーチャ及び前記第2のアパーチャは、前記リッジ突出部の向かい合った側で互いに直接対向していない、電磁(EM)装置。
【請求項34】
前記第1の複数の壁突出部は、前記AWGの前記底面から前記AWGの前記頂面に向かって一部分にのみ延在する壁突出部の第1の列と、前記AWGの前記頂面から前記AWGの前記底面に向かって一部分にのみ延在する壁突出部の第2の列と、を備え、
前記第2の複数の壁突出部は、前記AWGの前記頂面から前記AWGの前記底面に向かって一部分にのみ延在する壁突出部の第3の列と、前記AWGの前記底面から前記AWGの前記頂面に向かって一部分にのみ延在する壁突出部の第4の列と、を備える、請求項33に記載のEM装置。
【請求項35】
前記壁突出部の前記第1の列は、前記リッジ突出部に対して前記壁突出部の前記第2の列よりも外側にあり、
前記壁突出部の前記第4の列は、前記リッジ突出部に対して前記壁突出部の前記第3の列よりも外側にある、請求項34に記載のEM装置。
【請求項36】
前記リッジ突出部は、金属被覆された誘電体材料を含む、請求項33~35のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項37】
前記第1の部分の上に設けられた第2の部分であって、前記第1のアパーチャと軸方向に中心が位置合わせされた第1の上下方向の凹部と、前記第2のアパーチャと軸方向に中心が位置合わせされた第2の上下方向の凹部と、を備える前記第2の部分をさらに備え、
前記第1の上下方向の凹部、及び前記第2の上下方向の凹部を備える前記第2の部分は、導電性の表面を備える、請求項33~36のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項38】
前記導電性の表面を有する前記第1の上下方向の凹部及び前記第2の上下方向の凹部は、EM反射器を形成している、請求項37に記載のEM装置。
【請求項39】
前記第2の部分は全高H2を有し、
前記第1の上下方向の凹部及び前記第2の上下方向の凹部の各1つは、d2<H2である深さd2に、対応する床面を有し、
各対応する床面が、前記第1の部分の第1のアパーチャ及び第2のアパーチャの対応する1つを模したアパーチャを有する、請求項37又は38に記載のEM装置。
【請求項40】
前記第2の部分の、前記第1の上下方向の凹部及び前記第2の上下方向の凹部の各1つに、前記第1の部分の前記第1のアパーチャ及び前記第2のアパーチャのうちのそれぞれのアパーチャを覆うように設けられた誘電体共振器アンテナ(DRA)をさらに備える、請求項37~39のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項41】
前記AWGは、信号入力ポートをさらに備え、
前記第1の部分は、前記AWGの前記信号入力ポートを電磁気によって励起させるために設けられた信号フィードをさらに備える、請求項33~40のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項42】
前記信号フィードは、同軸ケーブルを含む、請求項41に記載のEM装置。
【請求項43】
電磁(EM)装置であって、
空気導波路(AWG)を備え、前記AWGは、
前記AWGの軸断面図で見たとき、床面、第1の壁、天井、及び第2の壁からなる一続きに連なった配置を含む長尺状のハウジングであって、前記床面、前記第1の壁、前記天井、及び前記第2の壁は各々、導電性材料を含み、前記ハウジングは、前記床面と前記天井との間に、距離Hを有する、長尺状のハウジングと、
前記AWGの前記軸断面図で見たとき、中央に設けられた、前記床面から延在する長尺状のリッジであって、前記リッジの外表面が導電性材料を含み、h<Hである高さhを有する、リッジと、
前記AWGの第1の端部に設けられた第1の信号ポートと、
前記AWGの第2の端部に設けられた第2の信号ポートであって、前記第2の端部は、前記第1の端部から距離をおいて設けられている、第2の信号ポートと、
前記第1の信号ポートにおいて、前記床面及び前記リッジを通って一続きに連なって延在している、第1のアパーチャと、
前記第2の信号ポートにおいて、前記床面及び前記リッジを通って一続きに連なって延在している、第2のアパーチャと、を備える、EM装置。
【請求項44】
前記第1の信号ポートと信号通信状態で設けられた第1のEM信号フィードをさらに備える、請求項43に記載のEM装置。
【請求項45】
前記第1のEM信号フィードは、前記第1のアパーチャを通って延在する同軸の信号フィードを含み、前記同軸の信号フィードの信号線は、前記AWGへと、前記リッジの上部と前記AWGの前記天井との間で延在している、請求項44に記載のEM装置。
【請求項46】
前記第2の信号ポートと信号通信状態で設けられた第2のEM信号フィードをさらに備える、請求項44又は45に記載のEM装置。
【請求項47】
前記第1のEM信号フィードは、送信信号フィードであり、前記第2のEM信号フィードは、前記第1のEM信号フィードから前記AWGを介してEM信号を受信するように構成された受信信号フィードである、請求項46に記載のEM装置。
【請求項48】
前記AWGの前記床面、前記第1の壁、前記天井、及び前記第2の壁によって、並びに前記リッジの前記外表面によって閉じ込められた前記AWGの内部の体積が、空気を含む、請求項43~47のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項49】
前記AWGは第1のAWGであり、前記リッジは第1のリッジであり、
第2のリッジを有する第2のAWGを画定するための、前記AWGとは別のAWG及び前記リッジとは別のリッジをさらに備え、
前記第2のAWG及び前記第2のリッジは、前記第1のAWG及び前記第1のリッジにそれぞれ平行に設けられており、
前記第1のAWGの前記第1の端部は、電力分配器接合部を介して前記第2のAWGの第1の端部とつながっており、前記第1の信号ポートは、前記第1のAWG及び前記第2のAWGの両方にとって共通の信号ポートであり、
前記第2の信号ポートは、前記第1のAWGの前記第2の端部に設けられており、前記第2のAWGの前記第2の端部に設けられた第3の信号ポートをさらに備え、前記第2のAWGの前記第2の端部は、前記第2のAWGの前記第1の端部から距離をおいて設けられており、
前記第1のAWG及び前記第2のAWGは、前記第1のAWGと前記第2のAWGとの間に設けられた導電性の壁によって分離されており、前記導電性の壁は、前記第1のAWG及び前記第2のAWGの前記床面と前記天井との間に延在し、前記第1のAWG及び前記第2のAWGの前記床面と前記天井とに電気接続されている、請求項43~48のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項50】
前記電力分配器接合部は、3dB電力分配器接合部である、請求項49に記載のEM装置。
【請求項51】
前記第1の信号ポートは、前記電力分配器接合部を介して、前記第2の信号ポート及び前記第3の信号ポートの両方と信号通信状態にある、請求項49に記載のEM装置。
【請求項52】
前記第2の信号ポートは、前記第1のAWGの幅を横切る長手方向の伸長を有する第1の長尺状のスロット付きアパーチャを備え、
前記第3の信号ポートは、前記第2のAWGの幅を横切る長手方向の伸長を有する第2の長尺状のスロット付きアパーチャを備える、請求項49~51のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項53】
前記第1の長尺状のスロット付きアパーチャ上の前記第2の信号ポートに設けられた第1の誘電体共振器アンテナ(DRA)と、
前記第2の長尺状のスロット付きアパーチャ上の前記第3の信号ポートに設けられた第2のDRAと、をさらに含む、請求項52に記載のEM装置。
【請求項54】
前記第1のDRAの上に設けられた第1の誘電体ビームシェーパと、
前記第2のDRAの上に設けられた第2の誘電体ビームシェーパと、をさらに備える、請求項53に記載のEM装置。
【請求項55】
前記第1の誘電体ビームシェーパは、前記第1のDRAを完全に覆い隠し、
前記第2の誘電体ビームシェーパは、前記第2のDRAを完全に覆い隠している、請求項54に記載のEM装置。
【請求項56】
前記第1のDRAは全高A1を有し、前記第1の誘電体ビームシェーパは全高B1を有し、B1>A1であり、
前記第2のDRAは全高A2を有し、前記第2の誘電体ビームシェーパは全高B2を有し、B2>A2である、請求項54又は55に記載のEM装置。
【請求項57】
B1がA1の2倍以上であり、
B2がA2の2倍以上である、請求項56に記載のEM装置。
【請求項58】
前記第2のDRAは、前記第1のDRAと同じ形状、サイズ、及び組成を有し、
前記第2の誘電体ビームシェーパは、前記第1の誘電体ビームシェーパと同じ形状、サイズ、及び組成を有する、請求項54~57のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項59】
前記第1のAWG及び前記第2のAWGが組み合わさって、前記EM装置の第1の部分を提供し、
前記第1の部分の上に設けられた第2の部分をさらに備え、前記第2の部分は、前記第1の部分の前記第1の長尺状のスロット付きアパーチャと軸方向に中心が位置合わせされた第1の上下方向の凹部と、前記第1の部分の前記第2の長尺状のスロット付きアパーチャと軸方向に中心が位置合わせされた第2の上下方向の凹部と、を備え、
前記第1の上下方向の凹部及び前記第2の上下方向の凹部を備える前記第2の部分は、導電性の表面を備える、請求項54~58のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項60】
導電性の表面を有する前記第1の上下方向の凹部及び前記第2の上下方向の凹部は、EM反射器を形成している、請求項59に記載のEM装置。
【請求項61】
前記第2の部分は全高H2を有し、
前記第1の上下方向の凹部及び前記第2の上下方向の凹部のうちの各1つは、d2<H2である深さd2に、対応する床面を有し、
各対応する床面が、前記第1の部分の前記第1の長尺状のスロット付きアパーチャ及び前記第2の長尺状のスロット付きアパーチャの対応する1つを模したアパーチャを有する、請求項59又は60に記載のEM装置。
【請求項62】
前記第1のDRAは、前記第1の上下方向の凹部内に設けられ、前記第2のDRAは、前記第2の上下方向の凹部内に設けられている、請求項59~61のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項63】
前記第1の誘電体ビームシェーパは、前記第1の上下方向の凹部内に設けられ、前記第2の誘電体ビームシェーパは、前記第2の上下方向の凹部に設けられている、請求項59~62のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項64】
前記電力分配器接合部に設けられた同軸の信号フィードをさらに備える、請求項49~63のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項65】
前記AWGは第1のAWGであり、前記リッジは第1のリッジであり、
第2のリッジを有する第2のAWGを画定するための、前記AWGとは別のAWG及び前記リッジとは別のリッジをさらに備え、
前記第2のAWG及び前記第2のリッジは、前記第1のAWG及び前記第1のリッジにそれぞれ平行に設けられており、
前記第1のAWGの前記第1の端部は、電力分配器接合部を介して前記第2のAWGの第1の端部とつながっており、前記第1の信号ポートは、前記第1のAWG及び前記第2のAWGの両方にとって共通の信号ポートであり、
前記第2の信号ポートは、前記第1のAWGの前記第1の端部と前記第2の端部との間の中間の距離に設けられており、前記第2のAWGの前記第1の端部と前記第2の端部との間の中間の距離に設けられた第3の信号ポートをさらに含み、前記第2のAWGの前記第2の端部は、前記第2のAWGの前記第1の端部から距離をおいて設けられており、
前記第1のAWG及び前記第2のAWGは、前記第1のAWGと前記第2のAWGとの間に設けられた導電性の壁によって分離されており、前記導電性の壁は、前記第1のAWG及び前記第2のAWGの前記床面と前記天井との間に延在し、前記第1のAWG及び前記第2のAWGの前記床面と前記天井とに電気接続されている、請求項43~48のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項66】
前記第2の信号ポートは、前記第1のAWGの幅を横切る長手方向の伸長を有する第1の長尺状のスロット付きアパーチャを備え、
前記第3の信号ポートは、前記第2のAWGの幅を横切る長手方向の伸長を有する第2の長尺状のスロット付きアパーチャを備える、請求項65に記載のEM装置。
【請求項67】
前記第1の長尺状のスロット付きアパーチャ上の前記第2の信号ポートに設けられた第1の誘電体共振器アンテナ(DRA)と、
前記第2の長尺状のスロット付きアパーチャ上の前記第3の信号ポートに設けられた第2のDRAと、をさらに備える、請求項66に記載のEM装置。
【請求項68】
前記第1のDRAの上に設けられた第1の誘電体ビームシェーパと、
前記第2のDRAの上に設けられた第2の誘電体ビームシェーパと、をさらに備える、請求項67に記載のEM装置。
【請求項69】
前記第1の誘電体ビームシェーパは、前記第1のDRAを完全に封入し、
前記第2の誘電体ビームシェーパは、前記第2のDRAを完全に封入している、請求項68に記載のEM装置。
【請求項70】
前記第1のDRAは全高A1を有し、前記第1の誘電体ビームシェーパは全高B1を有し、B1>A1であり、
前記第2のDRAは全高A2を有し、前記第2の誘電体ビームシェーパは全高B2を有し、B2>A2である、請求項68又は69に記載のEM装置。
【請求項71】
B1がA1の2倍以上であり、
B2がA2の2倍以上である、請求項70に記載のEM装置。
【請求項72】
前記第2のDRAは、前記第1のDRAと同じ形状、サイズ、及び組成を有し、
前記第2の誘電体ビームシェーパは、前記第1の誘電体ビームシェーパと同じ形状、サイズ、及び組成を有する、請求項68~71のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項73】
前記第1のAWG及び前記第2のAWGが組み合わさって、前記EM装置の第1の部分を提供し、
前記第1の部分の上に設けられた第2の部分をさらに備え、前記第2の部分は、前記第1の部分の前記第1の長尺状のスロット付きアパーチャと軸方向に中心が位置合わせされた第1の上下方向の凹部と、前記第1の部分の前記第2の長尺状のスロット付きアパーチャと軸方向に中心が位置合わせされた第2の上下方向の凹部と、を備え、
前記第1の上下方向の凹部、及び前記第2の上下方向の凹部を備える前記第2の部分は、導電性の表面を備える、請求項68~72のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項74】
導電性の表面を有する前記第1の上下方向の凹部及び前記第2の上下方向の凹部は、EM反射器を形成している、請求項73に記載のEM装置。
【請求項75】
前記第2の部分は全高H2を有し、
前記第1の上下方向の凹部及び前記第2の上下方向の凹部のうちの各1つは、d2<H2である深さd2に、対応する床面を有し、
各対応する床面が、前記第1の部分の前記第1の長尺状のスロット付きアパーチャ及び前記第2の長尺状のスロット付きアパーチャの対応する1つを模したアパーチャを有する、請求項73又は74に記載のEM装置。
【請求項76】
前記第1のDRAは、前記第1の上下方向の凹部内に設けられ、前記第2のDRAは、前記第2の上下方向の凹部内に設けられている、請求項73~75のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項77】
前記第1の誘電体ビームシェーパは、前記第1の上下方向の凹部内に設けられ、前記第2の誘電体ビームシェーパは、前記第2の上下方向の凹部に設けられている、請求項73~76のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項78】
前記第1の信号ポートに設けられた信号フィードをさらに備える、請求項65~77のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項79】
前記AWGには、少なくとも部分的に誘電体装荷材料が装荷されている、請求項1~78のいずれか一項に記載のEM装置。
【請求項80】
前記誘電体装荷材料は、2以上かつ15以下の平均誘電率を有する、請求項79に記載のEM装置。
【請求項81】
電磁(EM)装置であって、
内のり全高Hを有するEM導波路であって、前記導波路は、前記導波路の導電性の床面から前記導波路の導電性の天井に向かって延在するh<Hである高さhを有する、中央に設けられたリッジを備える、第1の部分と、
前記第1の部分の上に設けられ前記第1の部分に対し電気接続された第2の部分であって、前記第1の部分と電気接続された導電性材料によって包囲された凹部を備え、前記凹部は、誘電体共振器アンテナを受け入れるように構成されている、第2の部分と、を備え、
前記導波路は、前記リッジの各側に第1のEM経路、及び前記リッジの上方に第2のEM経路を含み、前記第1のEM経路には、少なくとも部分的に誘電体装荷材料が装荷されている、電磁(EM)装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は概して、電磁(EM)装置に、特に、EM導波路に関し、より詳細には、誘電体装荷を有するEM導波路に関する。
【背景技術】
【0002】
EM導波路は概して、電磁界理論及び関連する装置の技術においてよく知られている。
既存のEM導波路はそれらの意図する目的に適している場合もあるが、当技術では、小型化されたサイズで性能の向上を提供するEM導波路がやはり必要である。
【発明の概要】
【0003】
一実施形態は、添付の独立特許請求項によって定義されているようなEM装置を含む。EM装置のさらなる有利な修正は、添付の従属特許請求項によって定義されている。
一実施形態は、電磁(EM)装置であって、第1の合わせ面を有する第1の部分と、第1の部分の第1の合わせ面上に設けられるように構成された第2の合わせ面を有する第2の部分と、を有し、第1の部分は全高H1を有するとともに、第1の部分は、空気を有する1つ以上の上下方向の空洞であって、d1<H1である深さd1を有する空洞を有する上面プロファイルを有するオープントップ構造を有し、1つ以上の上下方向の空洞はそれぞれ、対応する側壁を有し、対応する側壁を有する1つ以上の上下方向の空洞の外側露出面は、導電体を含み、対応する側壁を有する1つ以上の上下方向の空洞のうちの対応する空洞は、空気導波路(AWG)の下側部分を形成し、第2の部分は全高H2を有するとともに、第2の部分は、第1の部分の上面プロファイルと嵌め合わせられるように構成された下面プロファイル、d2<H2である深さd2に、対応する床面を有する1つ以上の上下方向の凹部を有する上面プロファイル、1つ以上の上下方向の凹部の各床面のそれぞれに底部開口を有し、1つ以上の上下方向の凹部にはそれぞれ、対応する底部開口を覆う空気の比誘電率よりも大きな比誘電率を有する誘電体媒体が少なくとも部分的に充填されており、各底部開口に近接する下面プロファイルの部分は、導電体を含み、AWGの上側部分を形成している電磁(EM)装置を含む。
【0004】
一実施形態は、電磁(EM)装置であって、EM信号フィードを有する第1の部分と、第1の部分の上に設けられた第2の部分と、を有し、第2の部分が、1つ以上の成形金属化された空洞を有する成形金属化された形態を有するとともに、第2の部分は、1つ以上の成形金属化された空洞のそれぞれの内部に設けられた誘電体媒体をさらに有することで、誘電体媒体のそれぞれの1つが、1つ以上の成形金属化された空洞の対応する1つの形状に一致する3D形状を有するようになっている電磁(EM)装置を含む。
【0005】
一実施形態は、電磁(EM)装置であって、EM信号フィードと、EM信号フィードと信号通信状態で設けられた空気導波路(AWG)と、EM信号フィード及びAWGと、並びにそれらの間で、信号通信状態で設けられた、1つ以上の誘電体装荷発射部と、を有する電磁(EM)装置を含む。
【0006】
一実施形態は、電磁(EM)装置であって、EM信号フィードと、複数のアンテナポート、及び複数のアンテナポート及びEM信号フィードと、並びにそれらの間で、信号通信状態で設けられたEMデバイダネットワークであって、複数のアンテナポートのうちの対応するアンテナポートと、EM信号フィードとの間に電力分割信号経路を提供するEMデバイダネットワークを有する空気導波路(AWG)と、複数のアンテナポートに、それらと1対1に対応して設けられた複数の誘電体装荷媒体と、を有する電磁(EM)装置を含む。
【0007】
一実施形態は、電磁(EM)装置であって、導電性の内部表面を有する空気導波路(AWG)と、AWG内で長手方向に延在するリッジ突出部であって、AWGの内部に導電性の表面を有するリッジ突出部と、AWGの頂面と底面との間の空隙の少なくとも一部分にわたって延在する第1の複数の壁突出部であって、リッジ突出部の片側に設けられているとともに、リッジ突出部に平行な方向に分布している第1の複数の壁突出部であり、AWGの内部に導電性の表面を有する第1の複数の壁突出部と、AWGの頂面と底面との間の空隙の少なくとも一部分にわたって延在する第2の複数の壁突出部であって、リッジ突出部の反対の側に設けられるとともに、リッジ突出部に平行な方向に分布している第2の複数の壁突出部であり、AWGの内部に導電性の表面を有する第2の複数の壁突出部と、を有する第1の部分を有し、AWGの上面が、リッジ突出部と、リッジ突出部の第1の側にある第1の複数の壁突出部との間に設けられた第1のアパーチャ、及びリッジ突出部と、リッジ突出部の第2の反対の側にある第2の複数の壁突出部との間に設けられた第2のアパーチャを含み、第2のアパーチャが、AWGの長さに沿って、第1のアパーチャに対して長手方向にずれていることで、第1のアパーチャ及び第2のアパーチャが、リッジ突出部の向かい合った側で互いに直接対向していないようになっている電磁(EM)装置を含む。
【0008】
一実施形態は、電磁(EM)装置であって、空気導波路(AWG)であって、その軸断面図で見たとき、床面、第1の壁、天井、及び第2の壁からなる一続きに連なった配置を有する長尺状のハウジングを有し、床面、第1の壁、天井、及び第2の壁がそれぞれ、導電性材料を含み、ハウジングが、床面と天井との間に、距離Hを有するAWGと、AWGの軸断面図で見たとき、中央に設けられた、床面から延在する長尺状のリッジであって、その外表面が導電性材料を含むリッジであり、h<Hである高さhを有するリッジと、AWGの第1の端部に設けられた第1の信号ポートと、AWGの第2の端部であって、第1の端部から距離をおいて設けられた第2の端部に設けられた第2の信号ポートと、第1の信号ポートにおいて、床面及びリッジを通って一続きに連なって延在している第1のアパーチャと、第2の信号ポートにおいて、床面及びリッジを通って一続きに連なって延在している第2のアパーチャと、を有する電磁(EM)装置を含む。
【0009】
本発明の上記の特徴及び利点、並びに他の特徴及び利点は、添付の図面に関連して考慮される場合、本発明の以下の詳細な説明から容易に明らかになる。
例示的で非限定的な図面を参照すると、添付の図面では同様の要素は、同様に番号付けされている。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1A】一実施形態による、例示的なEM装置の同一の正面断面図を描いている。
図1B】一実施形態による、例示的なEM装置の図1Aと同一の正面断面図。
図2A】一実施形態による、図1AのEM装置の例示的な上側部分の、部分的に組み立てられたアセンブリの回転等角図。
図2B】一実施形態による、図1AのEM装置の例示的な上側部分の、完成したアセンブリの回転等角図。
図3A】一実施形態による、図1AのEM装置の例示的な下側部分を伴う図2Aの例示的な上側部分の拡大アセンブリ図。
図3B】一実施形態による、図2Bの完成したアセンブリを再度示す図。
図4】一実施形態による、図1AのEM装置の上側部分及び下側部分の他の例を拡大したアセンブリ図の、回転等角透視図。
図5A】一実施形態による、図4のものに類似しているが、代替的なフィード構造を有するEM装置の回転等角透視図。
図5B】一実施形態による、図5Aの実施形態に対応する完成したアセンブリの透視端面図。
図6】一実施形態による、図1Aのものに類似しているが、誘電体装荷信号フィードポートを有する、部分的に組み立てられたEM装置の例示的な下側部分の正面断面図。
図7A】一実施形態による、例示的なEM装置の導波路層の回転等角図。
図7B】一実施形態による、例示的なEM装置の導波路層の正面断面図。
図8A】一実施形態による、図1Aのものに類似した例示的なEM装置の例示的な下側部分及び上側部分の平面図。
図8B】一実施形態による、図1Aのものに類似した例示的なEM装置の例示的な下側部分及び上側部分の正面断面図。
図9A】一実施形態による、図8A及び図8Bのものに類似しているが、同軸の信号フィードを有するEM装置の図。
図9B】一実施形態による、図8A及び図8Bのものに類似しているが、同軸の信号フィードを有するEM装置の図。
図10A】一実施形態による、上側部分が立体視により示されている、図1Aのものに類似したEM装置の例示的な下側部分及び上側部分の回転等角図。
図10B】一実施形態による、上側部分が透視により示されている、図1Aのものに類似したEM装置の例示的な下側部分及び上側部分の透視回転等角図。
図11A】一実施形態による、図10AのEM装置の平面図。
図11B】一実施形態による、図10AのEM装置の第1の正面断面図。
図11C】一実施形態による、図10AのEM装置の第2の正面断面図。
図12A】一実施形態による、EM装置の例示的な下側部分の回転等角図。
図12B】一実施形態による、EM装置の例示的な下側部分の正面断面図。
図13A】一実施形態による、電力分配器接合部を有するEM装置の例示的な下側部分の、EM性能特性が描かれた平面図。
図13B】一実施形態による、電力分配器接合部を有するEM装置の例示的な下側部分の、EM性能特性が描かれた第1の回転等角図。
図13C】一実施形態による、電力分配器接合部を有するEM装置の例示的な下側部分の一例の、EM性能特性が描かれた第2の回転等角図。
図14A】一実施形態による、図13A及び図13Bのものに類似しているが、DRA及びレンズを有するEM装置の平面図。
図14B】一実施形態による、図13A及び図13Bのものに類似しているが、DRA及びレンズを有するEM装置の透視回転等角図。
図15】一実施形態による、接合部に同軸のフィードを有する図14A及び図14BのEM装置の性能特性を示す図。
図16】一実施形態による、結合スロットを通る切断面を有する図14A及び図14BのEM装置の正面断面図。
図17】一実施形態による、図15のEM装置の性能特性を示す図。
図18】一実施形態による、図15のEM装置の性能特性を示す図。
図19A】一実施形態による、図15のEM装置の様々な性能特性を示す図。
図19B】一実施形態による、図15のEM装置の様々な性能特性を示す図。
図19C】一実施形態による、図15のEM装置の様々な性能特性を示す図。
図20】一実施形態による、図19AのEM装置の性能特性を示す図。
図21】一実施形態による、図19AのEM装置の性能特性を示す図。
図22A】一実施形態による、図14A及び図14Bのものに類似しているが、導波路を下がった途中に入力ポート信号フィード、及びスロット付き出力信号フィードを有するEM装置を示す図。
図22B】一実施形態による、図14A及び図14Bのものに類似しているが、導波路を下がった途中に入力ポート信号フィード、及びスロット付き出力信号フィードを有するEM装置を示す図。
図23】一実施形態による、図22A及び図22BのEM装置の性能特性を示す図。
図24】一実施形態による、図22A及び図22BのEM装置の性能特性を示す図。
図25A】一実施形態による、図19A図19Cのものに類似しているが、誘電体装荷材料、及び関連する性能特性を有する単一の導波路を有するEM装置の正面図。
図25B】一実施形態による、図19A図19Cのものに類似しているが、誘電体装荷材料、及び関連する性能特性を有する単一の導波路を有するEM装置の回転等角図。
図26】一実施形態による、図25BのEM装置、及び他の関連する性能特性を示す図。
図27】一実施形態による、図26のEM装置の性能特性を示す図。
図28A】一実施形態による、図8A及び図8Bのものに類似しているが、誘電体装荷導波路、及び関連する性能特性を有するEM装置の上から下に見た平面図。
図28B】一実施形態による、図8A及び図8Bのものに類似しているが、誘電体装荷導波路、及び関連する性能特性を有するEM装置の正面図。
図28C】一実施形態による、図8A及び図8Bのものに類似しているが、誘電体装荷導波路、及び関連する性能特性を有するEM装置の回転透視等角図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
当業者であれば、本明細書において以下に説明される図面が例示のみを目的とするものであることを理解する。説明を簡単且つ明確にするために、図に示される要素は、必ずしも一定の縮尺で描かれていないことが理解されよう。例えば、いくつかの要素の寸法又は縮尺は、明確にするために他の要素に対して誇張されている場合がある。さらに、適切であると考えられる場合、参照符号が対応する要素又は類似の要素を示すために複数の図面で繰り返されている場合もあれば、類似の要素がすべての図面において繰り返し列挙されない場合もあるが、当業者であれば、明示的に開示されているものとして認識する。
【0012】
本明細書で使用される場合、「実施形態」という語句は、「本明細書で開示及び/又は図示されている実施形態」を意味する。これは、添付の特許請求の範囲による発明の特定の実施形態を必ずしも包含しなくてもよいが、それでも、添付の特許請求の範囲による発明を完全に理解するために有用なものとして本明細書に提供されている。
【0013】
以下の詳細な説明は、例示を目的として多くの詳細を含むが、当業者であれば誰でも、以下の詳細に対する多くの変形形態及び変更形態が添付の特許請求の範囲内にあることを理解する。例えば、記載された特徴が他の記載された特徴に関して互いに排他的でない場合、互いに排他的でない特徴のそのような組み合わせは、本明細書に本質的に開示されていると考えられる。加えて、共通の特徴は、様々な図において共通して示され得るが、簡略化のためにすべての図において具体的に列挙されない場合がある。しかし、特定の図に列挙されていなくても、明示的に開示された特徴であることが当業者によって認識される。したがって、以下の実施形態の例は、本明細書に開示されている特許請求の範囲に記載された発明に対する一般性を失うことなく、また、これを限定することなく記載されている。
【0014】
一実施形態は、様々な図及び添付の本文によって示され説明されるように、EM装置を提供するが、それは、一実施形態では第1の下側部分及び第2の上側部分を有する組み立てられたアセンブリであり、この第1の部分及び第2の部分は、両者の間に空気導波路(AWG)を形成し、このAWGは、性能を向上させるために戦略的に配置された誘電体装荷を含む。
【0015】
図1Aは、第1の合わせ面202を有する第1の(下側)部分200と、矢印の方向102に、第1の部分200の第1の合わせ面202の上に設けられるように構成された第2の合わせ面302を有する第2の(上側)部分300と、を有するEM装置100の一例の正面断面図を描いている。第2の部分300は、第1の面202、及び第2の面302で第1の部分200に取り付けられている。第1の部分200は、全高H1を有する。一実施形態では、第1の部分200は、中に空気を有する1つ以上の上下方向の空洞(top-down cavity)208を有する上面プロファイル206を有するオープントップ構造204を有する。1つ以上の上下方向の空洞208は、d1<H1である深さd1を有する。1つ以上の上下方向の空洞208はそれぞれ、対応する側壁210を有し、対応する側壁210を有する1つ以上の上下方向の空洞208の外側露出面212は、そこに導電体が設けられているか、又は導電性の表面がそこに設けられるように作られている。一実施形態では、第1の部分200は、金属化プラスチックで形成されている。一実施形態では、対応する側壁210を有する1つ以上の上下方向の空洞208のうちの対応する空洞が、空気導波路、AWG400の下側部分214を形成している。第2の部分300は、全高H2を有する。一実施形態では、第2の部分300は、第1の部分200の上面プロファイル206と機械的に嵌め合わせられるように構成された下面プロファイル302と、d2<H2である深さd2に、対応する床面308を有する1つ以上の上下方向の凹部306を有する上面プロファイル304と、を有する。一実施形態では、第2の部分300は、1つ以上の上下方向の凹部306の各床面308のそれぞれに底部開口310をさらに含む。一実施形態では、1つ以上の上下方向の凹部306にはそれぞれ、対応する底部開口310を覆う空気の比誘電率よりも大きな比誘電率を有する誘電体媒体312が少なくとも部分的に充填されている。一実施形態では、誘電体媒体312は、床面308上に設けられ、接着剤104によって床面308に付着され、対応する誘電体媒体312、接着剤104、又は誘電体媒体312と接着剤104との組み合わせが、各上下方向の凹部306のそれぞれの、対応する床面308の上、及び各対応する床面308の各底部開口310に設けられている。一実施形態では、各底部開口310に近接する下面302プロファイルの部分は、そこに導電体若しくは導電性の表面が設けられているか、又は、導電性の表面がそこに設けられるように作られており、AWG400の上側部分を形成している。一実施形態では、第2の部分300は、金属化プラスチックで形成されている。一実施形態では、誘電体媒体312は、誘電体共振器アンテナ(DRA:dielectric resonator antenna)、レンズ若しくはEMビームシェーパ、又はインピーダンス整合、若しくはそれ以外の性能向上のための装荷誘電体とすることができる。一実施形態では、第1の部分及び第2の部分のうちの一方又は両方が、互いに対して取り付けられた複数の部分からなる複合材料で形成されている。
【0016】
一実施形態では、各上下方向の凹部306は、その中に設けられた誘電体媒体312のそれぞれの1つを実質的に又は完全に包囲する壁314を有し、対応する包囲壁314、及び対応する床面308を含む1つ以上の上下方向の凹部306の表面は、導電体、又は導電性の表面がそこに設けられているか、それ以外の方法で導電性の表面がそこに設けられるように作られている。一実施形態では、各上下方向の凹部306のそれぞれの、導電体を有する包囲壁314は、対応する上下方向の凹部306内に設けられた誘電体媒体312を実質的に又は完全に包囲する導電性の電磁(EM)反射器(本明細書では、参照符号306によってもまた参照される)を形成している。
【0017】
図1Bは、図1Aのものと同一の正面断面図を描いており、明確にするために、図1Aとは独立して提示されているが、当業者であれば、図1Aを補足するものであり、図中では、同様のフィーチャが同様に番号付けされていると見なすべきであることがわかる。一実施形態において、また、図1Aの前述の説明に加えて、第1の部分200は、1つ以上の上下方向の空洞208のうちの対応する空洞の側壁(外側露出面212を参照)の頂面(第1の合わせ面202を参照)で、噛み合い係合フィーチャ214をさらに有し、第2の部分300は、第1の部分200の噛み合い係合フィーチャ214に近接する第2の部分300の下面(下面プロファイル302を参照)で、第1の部分200の、対応する噛み合い係合フィーチャ214と噛み合うように構成された相補的な噛み合い係合要素316をさらに有する。
【0018】
一実施形態では、第1の部分200の噛み合い係合フィーチャ214は、係合凹部を形成しており、第2の部分300の相補的な噛み合い係合要素316が、第1の部分200の係合凹部214とぴったりと係合するように、構造的に構成された係合凸部を形成している。
【0019】
一実施形態において、また、図1A及び図1Bを組み合わせて参照すると、第1の部分200は、1つ以上の上下方向の空洞208のそれぞれの内部に設けられた、h1<d1である高さh1を有するリッジ突出部216であって、例えば、側部及び上部に、導電性の表面218を有するリッジ突出部216もまた含む。一実施形態では、各リッジ突出部216はそれぞれ、第2の部分300の1つ以上の上下方向の凹部306の各床面308のそれぞれで、底部開口310の対応する1つと反対の構造的関係で設けられている。一実施形態では、1つ以上の上下方向の凹部306の各床面308のそれぞれの底部開口310はそれぞれ、電磁(EM)信号フィードアパーチャを形成している。
【0020】
一実施形態では、誘電体媒体312はそれぞれ、比較的薄型の接続構造318によって誘電体媒体312の別の隣接した1つに一体化して接続されて、モノリシックの誘電体媒体構造を形成している。一実施形態では、比較的薄型の接続構造318は、全高寸法が誘電体媒体312の全高寸法よりも小さく、(図1Bの平面の中に入っていく)全奥行寸法が、誘電体媒体312の全奥行寸法よりも小さい。一実施形態では、比較的薄型の接続構造318の全高寸法及び全奥行寸法は、λ/2未満である。この場合、λは、EM装置100の動作周波数における波長である。一実施形態では、EM装置100は、以下の周波数範囲、すなわち、1GHz以上で1,000GHz以下、代替的に、8GHz以上で300GHz以下、さらに代替的に、50GHz以上で300GHz以下の周波数範囲で動作可能である。
【0021】
一実施形態では、第2の部分300は、完全に金属で形成されているか、又は金属被覆された誘電体材料から形成されているか、又は金属被覆成型、若しくは3Dプリントされた誘電体材料から形成されている。
【0022】
ここで、先の図と組み合わせて、図2A及び図2Bを参照する。図2A及び図2Bは、図1AのEM装置100の上側の第2の部分300の一例の、組み立ての様々な段階における2つの回転等角図を描いている。一実施形態では、EM装置100は、第2の部分300の1つ以上の上下方向の凹部306がそれぞれ、頂部から底部にかけて内側に向かって先細りするテーパ状側壁320を有するとともに、誘電体媒体312がそれぞれ、1つ以上の上下方向の凹部306の対応する1つのテーパ状側壁320に一致する3D形状を有する配置を含む。一実施形態では、誘電体媒体312はそれぞれ、台形プリズムの形をした3D形状を有する。一実施形態では、誘電体媒体312はそれぞれ、2以上で15以下の比誘電率を有する。
【0023】
ここで図3A図5Bをまとめて、先の図と組み合わせて参照すると、図3A及び図3Bは、図2A及び図2Bの上側の第2の部分300の例を、図1AのEM装置100の下側の第1の部分200の一例とともに拡大したアセンブリの図で描いており、図4は、図1AのEM装置100の第1の部分200及び第2の部分300の他の例を拡大したアセンブリの図の、回転等角図を描いており、図5A及び図5Bは、図4のものに類似しているが、代替的なフィード構造を有するEM装置100の図を描いており、これらをここで説明していく。
【0024】
一実施形態では、第1の部分100は、EM信号フィード250を含み、第2の部分300は、第1の部分200の上に設けられており、第2の部分300は、1つ以上の成形金属化された空洞又は上下方向の凹部306を有する成形金属化された形態を有するとともに、第2の部分300は、1つ以上の成形金属化された空洞306のそれぞれの内部に設けられた誘電体媒体312もまた含むことで、誘電体媒体312のそれぞれの1つが、1つ以上の成形金属化された空洞306の対応する1つの形状に一致する3D形状を有するようになっている。一実施形態では、第1の部分200のEM信号フィード250は、EM導波路であり、第2の部分300の1つ以上の成形金属化された空洞306はそれぞれ、底部開口310(図1Aを参照すると最も良くわかる)を有するとともに、第1の部分200の上面252は、1つ以上のアパーチャ254が、第2の部分300のそれぞれの底部開口310と1対1に対応する関係で設けられた導電性の表面を有する。一実施形態では、第1の部分200のEM信号フィード250は、基板集積導波路、SIW(substrate integrated waveguide)である。
【0025】
代替的な一実施形態において、また特に図4を参照すると、第2の部分300は、1つ以上の成形金属化された空洞306のそれぞれと信号通信状態で設けられたEM信号フィード構造350を含み、第1の部分200は、第2の部分300のEM信号フィード構造350と信号通信状態で設けられたEM信号フィード入力260を有する。一実施形態では、第2の部分300のEM信号フィード構造350は、空気、又は空気以外の誘電体材料を含む。一実施形態では、第1の部分200のEM信号フィード入力260は、SIWのスロット付きアパーチャ(例えば、図4を参照)又は同軸ケーブル(例えば、図5A及び図5Bを参照)のいずれかである。
【0026】
ここで、先の図と組み合わせて図6を参照するが、同図は、図1Aのものに類似しているが、誘電体装荷信号フィードポート260を有するEM装置100の下側の第1の部分200の一例の正面断面図を描いており、これらをここで説明していく。
【0027】
一実施形態では、EM装置100は、EM信号フィード250と、EM信号フィード250と信号通信状態で設けられた空気導波路(AWG)400と、EM信号フィード250及びAWG400と、並びにそれらの間で、信号通信状態で設けられた1つ以上の誘電体装荷発射部500と、を含む。一実施形態では、AWG400は、EM信号フィード250と信号通信状態で設けられた信号入力ポート260を有し、1つ以上の誘電体装荷発射部500は、信号入力ポート260に設けられている。一実施形態では、1つ以上の誘電体装荷発射部500のうちの1つはそれぞれ、2以上で15以下の比誘電率を有する誘電体媒体を含む。
【0028】
一実施形態では、EM信号フィード250は、複数の送信チャネル270、又は受信チャネル275(図7A及び図7Bを参照すると最も良くわかる)を含み、1つ以上の誘電体装荷発射部500のそれぞれの1つが、AWG400及び複数の送信チャネル270又は受信チャネル275の対応する1つと、並びにそれらの間で、信号通信状態で設けられている。一実施形態では、EM信号フィード250は、RFチップ、SIW、マイクロストリップ、ストリップライン、スロット付きアパーチャ、又はパッチを含む。
【0029】
ここで、先の図と組み合わせて図7A及び図7Bを参照するが、これらの図は、EM装置100の一例の導波路層452の回転等角図、及び正面断面図を描いている。一実施形態では、EM装置100は、EM信号フィード250と、複数のアンテナポート270、275を備えるAWG450と、複数のアンテナポート270、275及びEM信号フィード250と信号通信状態でありそれらの間に設けられたEMデバイダネットワーク460と、を備え、EMデバイダネットワーク460は、複数のアンテナポート270、275のうちの対応するアンテナポートとEM信号フィード250との間に電力分割信号経路を提供し、複数の誘電体装荷媒体500が、複数のアンテナポート270、275においてそれらと1対1に対応して設けられる(図7A及び図7Bと組み合わせて図6を参照すると最も良くわかる)。
【0030】
ここで図8A図11Cをまとめて、先の図と組み合わせて参照すると、図8A及び図8Bは、図1Aのものに類似した例示的なEM装置の、例示的な下側部分及び上側部分の平面図及び正面断面図を描いており、図9A及び図9Bは、図8A及び図8Bのものに類似しているが、同軸の信号フィードを有するEM装置100の図を描いており、図10A及び図10Bは、図1Aのものに類似したEM装置100の例示的な下側部分及び上側部分の、上側部分が立体視及び透視で描かれた回転等角図を描いており、図11A図11Cは、図10A及び図10BのEM装置100の平面図及び正面断面図を描いている。
【0031】
一実施形態では、EM装置100は、第1の部分200と、第1の部分200の上に設けられた第2の部分300と、を含み、第1の部分200は、導電性の内部表面を有するAWG400、及びAWG400内で長手方向に延在する(すなわち、図8Bの図面平面の中に入っていく)リッジ突出部216を有し、リッジ突出部216は、AWG400の内部に導電性の表面を有する。第1の部分200はまた、AWG400の頂面222と底面224との間の空隙220の少なくとも一部分にわたって延在する第1の複数の壁突出部280であって、リッジ突出部216の片側に設けられているとともに、リッジ突出部216に平行な(すなわち、平面図に描かれているように、図8Aの図面平面の中に入っていく)方向に分布している第1の複数の壁突出部280であり、AWG400の内部に導電性の表面を有する第1の複数の壁突出部280、及びAWG400の頂面222と底面224との間の空隙220の少なくとも一部分にわたって延在する第2の複数の壁突出部285であって、リッジ突出部216の反対の側に設けられているとともに、リッジ突出部216に平行な(すなわち、平面図に描かれているように、図8Aの図面平面の中に入っていく)方向に分布している第2の複数の壁突出部285であり、AWG400の内部に導電性の表面を有する第2の複数の壁突出部285も有する。
【0032】
一実施形態では、AWG400の上面/頂面222は、リッジ突出部216と、リッジ突出部216の片側にある第1の複数の壁突出部280との間に設けられた第1のアパーチャ310.1と、リッジ突出部216と、リッジ突出部216の第2の反対の側にある第1の複数の壁突出部280との間に設けられた第2のアパーチャ310.2と、を有する。一実施形態では、第2のアパーチャ310.2は、(図8Aの平面図に認められるように)AWG400の長さに沿って、第1のアパーチャ310.1に対して長手方向にずれていることで、第1のアパーチャ310.1及び第2のアパーチャ310.2が、リッジ突出部216の向かい合った側で互いに直接対向していないようになっている。
【0033】
一実施形態では、第1の複数の壁突出部280は、AWG400の底面224からAWG400の頂面222に向かって一部分にのみ延在する壁突出部の第1の列280.1と、AWG400の頂面222からAWG400の底面224に向かって一部分にのみ延在する壁突出部の第2の列280.2と、を含み、第2の複数の壁突出部285は、AWG400の頂面222からAWG400の底面222に向かって一部分にのみ延在する壁突出部の第3の列285.1と、AWG400の底面224からAWG400の頂面222に向かって一部分にのみ延在する壁突出部の第4の列285.2と、を含む。
【0034】
一実施形態では、壁突出部の第1の列280.1は、リッジ突出部216に対して壁突出部の第2の列280.2よりも外側にあり、壁突出部285.2の第4の列は、リッジ突出部216に対して壁突出部の第3の列285.1よりも外側にある。
【0035】
一実施形態では、リッジ突出部216は、金属被覆された誘電体材料である。
一実施形態において、また、特に図10A及び図10Bを参照すると、第2の部分300は、第1の部分200の上に設けられており、第2の部分300は、第1のアパーチャ310.1と軸方向に中心が位置合わせされた第1の上下方向の凹部306.1と、第2のアパーチャ310.2と軸方向に中心が位置合わせされた第2の上下方向の凹部306.2と、を含むとともに、第1の上下方向の凹部306.1及び第2の上下方向の凹部306.2を含む第2の部分300は、導電性の表面を有する。一実施形態では、導電性の表面を有する第1の上下方向の凹部306.1及び第2の上下方向の凹部306.2は、EM反射器を形成している。
【0036】
一実施形態では、第2の部分300は、全高H2(例えば、図1Aを参照)を有し、第1の上下方向の凹部306.1及び第2の上下方向の凹部306.2のうちの1つはそれぞれ、d2<H2である深さd2に、対応する床面を有し、対応する床面はそれぞれ、第1の部分200の第1のアパーチャ254及び第2のアパーチャ254の(例えば、図3Aの複数のアパーチャ254を参照)対応する1つを模したアパーチャ310.1、310.2を有する。
【0037】
一実施形態では、誘電体共振器アンテナ(DRA)312(例えば、図1Aを参照)は、第2の部分300の、第1の上下方向の凹部306.1及び第2の上下方向の凹部306.2のそれぞれの1つ中に、第1のアパーチャ310.1及び第2のアパーチャ310.2のうちのそれぞれのアパーチャを覆うように設けられている。
【0038】
一実施形態において、また、図8A図9Bを参照すると、AWG400は、信号入力ポート402を含み、第1の部分200は、AWG400の信号入力ポート402を電磁気によって励起させるために設けられた信号フィード260’をさらに含む。一実施形態では、信号フィード260’は、同軸ケーブルの形態をしている。
【0039】
ここで、先の図と組み合わせて図12A及び図12Bを参照するが、これらの図は、EM装置100の下側部分200の一例の回転等角図、及び正面断面図を描いている。一実施形態では、EM装置100はAWG400を含み、AWG400は、その軸断面図で見たとき、床面472、第1の壁474、天井476、及び第2の壁478からなる一続きに連なった配置を有する長尺状のハウジング470を有し、床面472、第1の壁474、天井476、及び第2の壁478はそれぞれ、導電性材料を有し、ハウジング470は、床面472と天井476との間に、距離Hを有する。やはりAWG400の軸断面図で見たとき、EM装置100は、中央に設けられた、床面472から延在する長尺状のリッジ突出部216をさらに含み、リッジの外表面218は導電性材料を有し、リッジ突出部216は、h<Hである高さhを有し、第1の信号ポート260がAWG400の第1の端部404に設けられ、第2の信号ポート262がAWG400の第2の端部406に設けられ、第2の端部406は、第1の端部404から距離をおいて設けられ、第1の信号ポート260において、第1のアパーチャ256が床面472及びリッジ突出部216を通って一続きに連なって延在し、第2の信号ポート262において、第2のアパーチャ258が床面472及びリッジ突出部216を通って一続きに連なって延在している。
【0040】
一実施形態では、EM装置100は、第1の信号ポート260と信号通信状態で設けられた第1のEM信号フィード260’をさらに含む。一実施形態では、第1のEM信号フィード260’は、第1のアパーチャ256を通って延在する同軸の信号フィードであり、同軸の信号フィードの信号線261が、AWG400の中に、リッジ突出部216の頂部とAWG400の天井476との間で延在している。
【0041】
一実施形態では、EM装置100は、第2の信号ポート262と信号通信状態で設けられた第2のEM信号フィード262’をさらに含む。
一実施形態では、第1のEM信号フィード260’は、送信信号フィードであり、第2のEM信号フィード262’は、第1のEM信号フィード260’からAWG400を介してEM信号を受信するように構成された受信信号フィードである。
【0042】
一実施形態では、AWG400の内部の体積408は、AWG400の床面472、第1の壁474、天井476、及び第2の壁478によって、並びにリッジ突出部216の外表面によって画定されているが、これは空気を含む。本明細書に使用される場合、「空気を含む」という語句は、必ず空気を含むが、別の空気以外の物質、例えば、空気を充填した発泡体などの存在を排除するものではない。
【0043】
ここで、先の図と組み合わせて図13A図13Cを参照するが、これらの図は、電力分配器接合部600を有するEM装置100の下側部分200の一例の平面図及び回転等角図を描いている。
【0044】
一実施形態では、AWG400は第1のAWG400であり、リッジ突出部216は第1のリッジ突出部216であり、またさらに、EM装置100の下側部分200は、第2のリッジ突出部226を有する第2のAWG420を画定するために、上記とは別のAWG及び上記とは別のリッジ突出部を有している。一実施形態では、第2のAWG420及び第2のリッジ突出部226は、それぞれ、第1のAWG400及び第1のリッジ突出部216に平行に設けられている。一実施形態では、第1のAWG400の第1の端部404は、電力分配器接合部600を介して第2のAWG420の第1の端部424とつながっており、これにより、第1の信号ポート260が、第1のAWG400及び第2のAWG420の両方にとって共通の信号ポートであるようになっている。一実施形態では、第2の信号ポート262は、第1のAWG400の第2の端部406に設けられており、下側部分200は、第2のAWG420の第2の端部であって、第2のAWG420の第1の端部424から距離をおいて設けられた第2のAWG420の第2の端部426に設けられた、第3の信号ポート264をさらに含む。一実施形態では、第1のAWG400及び第2のAWG420は、間に設けられた導電性の壁290によって分離され、導電性の壁290は、第1のAWG400及び第2のAWG420の床面472と天井との間に延在し、それらに電気接続されている。一実施形態では、電力分配器接合部600は、3dB電力分配器接合部である。一実施形態では、第1の信号ポート260は、電力分配器接合部600を介して、第2の信号ポート262及び第3の信号ポート264の両方と信号通信状態にある。
【0045】
ここで、図14A図16を参照すると、図14A及び図14Bは、図13A図13Cのものに類似しているが、第2の信号ポート262及び第3の信号ポート264のうちの対応する信号ポートと信号通信状態で設けられた、対応するDRA312及びレンズ380を有するEM装置100の平面図及び透視回転等角図を描いており、図15は、図14のEM装置100の同軸給電3dB電力分配器の性能特性を描いており、図16は、結合スロット254.1、254.2を通る切断面を有する図14A及び図14BのEM装置100の正面断面図を描いている。一実施形態では、第2の信号ポート262は、第1のAWG400の幅を横切る長手方向の伸長を有する第1の長尺状のスロット付きアパーチャ(結合スロット)254.1を有し、第3の信号ポート264は、第2のAWG420の幅を横切る長手方向の伸長を有する第2の長尺状のスロット付きアパーチャ(結合スロット)254.2を有する。一実施形態では、EM装置100は、第1の長尺状のスロット付きアパーチャ254.1上の第2の信号ポート262に設けられた第1のDRA312.1と、第2の長尺状のスロット付きアパーチャ254.2上の第3の信号ポート264に設けられた第2のDRA312.2と、を有する。一実施形態では、EM装置100は、第1のDRA312.1の上に設けられた第1の誘電体ビームシェーパ(本明細補では代替的にレンズと呼ばれる)380.1と、第2のDRA312.2の上に設けられた第2の誘電体ビームシェーパ(レンズ)380.2と、をさらに有する。一実施形態では、第1の誘電体ビームシェーパ380.1は、第1のDRA312.1を実質的に、又は完全に覆い隠し、第2の誘電体ビームシェーパ380.2は、第2のDRA312.2を実質的に、又は完全に覆い隠している。一実施形態では、第1のDRA312.1は全高A1を有し、第1の誘電体ビームシェーパ380.1は全高B1を有し、B1>A1である。また、第2のDRA312.2は全高A2を有し、第2の誘電体ビームシェーパ380.2は全高B2を有し、B2>A2である。一実施形態では、B1は、A1の2倍以上であり、B2は、A2の2倍以上である。一実施形態では、第2のDRA312.2は、第1のDRA312.1と同じ形状、サイズ、及び組成を有し、第2の誘電体ビームシェーパ380.2は、第1の誘電体ビームシェーパ380.1と同じ形状、サイズ、及び組成を有する。
【0046】
一実施形態において、また、同じく図14A及び図14Bを参照すると、第1のAWG400及び第2のAWG420が組み合わさって、EM装置100の第1の部分200を提供し、さらにEM装置100は、第1の部分200の上に設けられた第2の部分300を含み、第2の部分300は、第1の部分200の第1の長尺状のスロット付きアパーチャ254.1と軸方向に中心が位置合わせされた第1の上下方向の凹部306.1と、第1の部分200の第2の長尺状のスロット付きアパーチャ254.2と軸方向に中心が位置合わせされた第2の上下方向の凹部306.2と、を有するとともに、第1の上下方向の凹部306.1、及び第2の上下方向の凹部306.2を含む第2の部分300は、導電性の表面を有する。一実施形態では、導電性の表面を有する第1の上下方向の凹部306.1及び第2の上下方向の凹部306.2は、EM反射器を形成している。一実施形態において、また、図16を参照すると最も良くわかるが、第2の部分300は、全高H2を有し、第1の上下方向の凹部306.1及び第2の上下方向の凹部306.2のうちの1つはそれぞれ、d2<H2である深さd2に、対応する床面308を有し、対応する床面308はそれぞれ、第1の部分200の第1の長尺状のスロット付きアパーチャ254.1及び第2の長尺状のスロット付きアパーチャ254.2の対応する1つを模したアパーチャ310.1、310.2を有する。一実施形態では、第1のDRA312.1は、第1の上下方向の凹部306.1内に設けられ、第2のDRA312.2は、第2の上下方向の凹部306.2内に設けられている。一実施形態では、第1の誘電体ビームシェーパ380.1は、第1の上下方向の凹部306.1内に設けられ、第2の誘電体ビームシェーパ380.2は、第2の上下方向の凹部306.2内に設けられている。
【0047】
一実施形態において、また、図14A及び図14Bにもまた関連して図15に描かれているように、同軸の信号フィード260’は、電力分配器接合部600に設けられている。図15は、分配器接合部600に同軸のフィード260’を有する図14A及び図14BのEM装置100の性能特性を描いている。
【0048】
図17図21は、図15に描かれた同軸の信号フィード260’を有する図14A及び図14BのEM装置100の様々な性能特性を描いている。例えば、図17は、図15のEM装置のリターンロス、利得、及び実現利得、EM性能特性を描いており、図18は、図15のEM装置の、波ポート給電されたものの方位角及び仰角EM性能特性を描いており、図19A図9Cは、図15のEM装置の様々なEM性能特性を描いており、図20は、図19AのEM装置の、DRAに結合された同軸給電リッジ導波路垂直偏波のEM性能特性を描いており、図21は、図19AのEM装置の、同軸給電されたものの方位角及び仰角EM性能特性を描いている。
【0049】
ここで、図22A図24を参照すると、図22A及び図22Bはそれぞれ、図14A及び図14Bのものに類似しているが、AWG400、420の第1の端部404に信号入力ポート402(図14A図15と比較されたい)、及び導波路400、420を下った途中にスロット付き出力信号フィード254.1、254.2(図13A図13Cと比較されたい)を有するEM装置100を描いており、図23は、図22A及び図22BのEM装置100のリターンロス、利得、及び実現利得、EM性能特性を描いており、図では2つの共振器が垂直偏波で動作する分岐導波路によって給電されている。そして図24は、図22A及び図22BのEM装置100の方位角及び仰角EM性能特性を描いている。
【0050】
図13A図13Cに描かれているEM装置100と同様であるが、やはり図22A及び図22Bを参照すると、EM装置100の一実施形態は、第1のリッジ突出部216を有する第1のAWG400と、第2のリッジ突出部226を有する第2のAWG420と、を有し、図では、第2のAWG420及び第2のリッジ突出部226は、それぞれ、第1のAWG400及び第1のリッジ突出部216に平行に設けられている。第1のAWG400の第1の端部404は、電力分配器接合部600を介して第2のAWG420の第1の端部424とつながっており、これにより、第1の信号ポート260が、第1のAWG400及び第2のAWG420の両方にとって共通の信号ポートであるようになっている。第2の信号ポート262は、第1のAWG400の第1の端部404と第2の端部406との間の中間の距離に設けられており、第3の信号ポート264は、第2のAWG420の第1の端部424と第2の端部426との間の中間の距離に設けられており、第2のAWG420の第2の端部426は、第2のAWG420の第1の端部424から距離をおいて設けられている。第1のAWG400及び第2のAWG420は、間に設けられた導電性の壁290によって分離され、導電性の壁290は、第1のAWG400及び第2のAWG420の床面472と天井476との間に延在し、それらに電気接続されている。
【0051】
一実施形態では、第2の信号ポート262は、第1のAWG400の幅を横切る長手方向の伸長を有する第1の長尺状のスロット付きアパーチャ254.1を含み、第3の信号ポート264は、第2のAWG420の幅を横切る長手方向の伸長を有する第2の長尺状のスロット付きアパーチャ254.2を含む。
【0052】
一実施形態では、第1のDRA312.1は、第1の長尺状のスロット付きアパーチャ254.1上の第2の信号ポート262に設けられ、第2のDRA312.2は、第2の長尺状のスロット付きアパーチャ254.2上の第3の信号ポート264に設けられている。
【0053】
一実施形態では、第1の誘電体ビームシェーパ380.1は、第1のDRA312.1の上に設けられ、第2の誘電体ビームシェーパ380.2は、第2のDRA312.2の上に設けられている。一実施形態では、第1の誘電体ビームシェーパ380.1は、第1のDRA312.1を実質的に、又は完全に封入し、第2の誘電体ビームシェーパ380.2は、第2のDRA312.2を実質的に、又は完全に封入している。一実施形態において、また、図14図22と組み合わせて参照すると、第1のDRA312.1は全高A1を有し、第1の誘電体ビームシェーパ380.1は全高B1を有し、B1>A1である。また、第2のDRA312.2は全高A2を有し、第2の誘電体ビームシェーパ380.2は全高B2を有し、B2>A2である。一実施形態では、B1は、A1の2倍以上であり、B2は、A2の2倍以上である。
【0054】
一実施形態では、第2のDRA312.1は、第1のDRA312.1と同じ形状、サイズ、及び組成を有し、第2の誘電体ビームシェーパ380.2は、第1の誘電体ビームシェーパ380.1と同じ形状、サイズ、及び組成を有する。
【0055】
図14A及び図14BのEM装置100と同様に、また、図14A及び図14B図22A及び図22Bと組み合わせて参照すると、図22A及び図22Bに描かれているEM装置100は、第1のAWG400及び第2のAWG420が組み合わさって、EM装置100の第1の部分200を提供するように構成されており、さらにEM装置100は、第1の部分200の上に設けられた第2の部分300を含み、第2の部分300は、第1の部分200の第1の長尺状のスロット付きアパーチャ254.1と軸方向に中心が位置合わせされた第1の上下方向の凹部306.1と、第1の部分200の第2の長尺状のスロット付きアパーチャ254.2と軸方向に中心が位置合わせされた第2の上下方向の凹部306.2と、を有するとともに、第1の上下方向の凹部306.1、及び第2の上下方向の凹部306.2を含む第2の部分300は、導電性の表面を有する。図22A及び図22BのEM装置100を図14A及び図14Bのものと比較するとわかるように、2つの実施形態の間の違いは、長尺状のスロット付きアパーチャ254.1、254.2、及び対応する上下方向の凹部306.1、306.2、の場所にあり、図14A及び図14Bでは、それらは導波路400、420の端部に位置しており、図22A及び図22Bでは、それらは導波路400、420の端部にではなく、導波路400、420の端部間の中ほどなどに位置している。
【0056】
一実施形態では、導電性の表面を有する第1の上下方向の凹部306.1及び第2の上下方向の凹部306.2は、EM反射器を形成している。一実施形態において、また、図16を参照すると最も良くわかるが、第2の部分300は、全高H2を有し、第1の上下方向の凹部306.1及び第2の上下方向の凹部306.2のうちの1つはそれぞれ、d2<H2である深さd2に、対応する床面308を有し、対応する床面308はそれぞれ、第1の部分200の第1の長尺状のスロット付きアパーチャ254.1及び第2の長尺状のスロット付きアパーチャ254.2の対応する1つを模したアパーチャ310.1、310.2を有する。
【0057】
一実施形態では、第1のDRA312.1は、第1の上下方向の凹部306.1内に設けられ、第2のDRA312.2は、第2の上下方向の凹部306.2内に設けられている。一実施形態では、第1の誘電体ビームシェーパ380.1は、第1の上下方向の凹部306.1内に設けられ、第2の誘電体ビームシェーパ380.2は、第2の上下方向の凹部306.2内に設けられている。一実施形態において、また、図22A及び図22Bに描かれているように、導波路信号フィード260’は、第1の信号入力ポート402に設けられている。
【0058】
ここで、図25A図27を参照すると、図25A及び図25Bは、図19A図19Cのものに類似しているが、導波路400内に設けられた誘電体装荷材料550を有する単一の導波路400を有するEM装置100の正面図及び回転透視等角回転図を描いており、また、図26及び図27は、図25A及び図25BのEM装置100の関連する性能特性を描いている。EM装置100の一実施形態では、導波路400又は導波路420には、少なくとも部分的に誘電体媒体(誘電体装荷)550が装荷されている。一実施形態では、誘電体装荷材料550は、2以上で15以下の平均誘電率を有する。
【0059】
ここで、図25A及び図25B図12A及び図12B、並びに図8A及び図8Bと組み合わせて、図28A図28Cを参照すると、EM装置100は、内のり全高Hを有するEM導波路400を有する第1の部分200を含み、導波路400は、中央に設けられた、導波路400の導電性の床面472から導波路400の導電性の天井476の方に向かって延在する、h<Hである高さhを有するリッジ突出部216を有する(例えば、図8a及び図8B、並びに図12A及び図12Bを参照)。EM装置100は、第1の部分200の上に設けられ、電気接続された第2の部分300をさらに含み、第2の部分300は、第1の部分200と電気接続された導電性材料(凹部の表面)によって包囲された凹部306を有し、凹部306は、誘電体共振器アンテナ312を受け入れるように構成されており、導波路400は、リッジ突出部216のそれぞれの側に第1のEM経路410、411、及びリッジ突出部216の上方に第2のEM経路412を有するとともに、第1のEM経路410、411には、少なくとも部分的に誘電体装荷材料550が装荷されている。一般的な比較として、図28A図28CのEM装置100は、凹部306の配置に関しては図8A及び図8Bのものに類似しているが、導波路400が、誘電体装荷550を有し、本明細書では誘電体装荷導波路と呼ばれる。図28A図28Cの誘電体装荷導波路の性能特性もまた、図28Cに描かれている。
【0060】
前述のすべてに鑑みて、少なくとも以下の態様、及び/又は態様の組み合わせに従っているが、これらに限定されない実施形態の様々な態様が本明細書に開示されていることが認識される。
【0061】
態様1 電磁(EM)装置であって、第1の合わせ面を含む第1の部分と、第1の部分の第1の合わせ面上に設けられるように構成された第2の合わせ面を含む第2の部分と、を含み、第1の部分が全高H1を有するとともに、第1の部分は、空気を含む1つ以上の上下方向の空洞であって、d1<H1である深さd1を有する空洞を有する上面プロファイルを有するオープントップ構造を含み、1つ以上の上下方向の空洞がそれぞれ、対応する側壁を有し、対応する側壁を有する1つ以上の上下方向の空洞の外側露出面が、導電体を含み、対応する側壁を有する1つ以上の上下方向の空洞のうちの対応する空洞が、空気導波路(AWG)の下側部分を形成し、第2の部分が全高H2を有するとともに、第2の部分は、第1の部分の上面プロファイルと嵌め合わせられるように構成された下面プロファイル、d2<H2である深さd2に、対応する床面を有する1つ以上の上下方向の凹部を有する上面プロファイル、1つ以上の上下方向の凹部の各床面のそれぞれに底部開口を含み、1つ以上の上下方向の凹部にはそれぞれ、対応する底部開口を覆う空気の比誘電率よりも大きな比誘電率を有する誘電体媒体が少なくとも部分的に充填されており、各底部開口に近接する下面プロファイルの部分が導電体を含み、AWGの上側部分を形成している電磁(EM)装置。
【0062】
態様2 態様1に記載のEM装置であって、誘電体媒体がそれぞれ、接着剤の上に設けられ、対応する誘電体媒体、接着剤、又は誘電体媒体と接着剤との組み合わせが、各上下方向の凹部のそれぞれの対応する床面、及び各対応する床面の各底部開口に設けられているEM装置。
【0063】
態様3 態様1又は2に記載のEM装置であって、第1の部分及び第2の部分のうちの1つ以上が、金属化プラスチックを含むEM装置。
態様4 態様1又は2に記載のEM装置であって、第1の部分及び第2の部分のうちの1つ以上が、互いに対して取り付けられた複数の部分からなる複合材料を含むEM装置。
【0064】
態様5 態様1~4のいずれか1つに記載のEM装置であって、1つ以上の上下方向の凹部のうちの1つがそれぞれ、その中に設けられた誘電体媒体のそれぞれの1つを包囲する壁を含むEM装置。
【0065】
態様6 態様1~5のいずれか1つに記載のEM装置であって、対応する包囲壁及び対応する床面を含む1つ以上の上下方向の凹部の表面が、導電体を含むEM装置。
態様7 態様6に記載のEM装置であって、各上下方向の凹部のそれぞれの、導電体を有する包囲壁が、対応する上下方向の凹部内に設けられた誘電体媒体を実質的に包囲する導電性の電磁(EM)反射器を形成しているEM装置。
【0066】
態様8 態様1~7のいずれか1つに記載のEM装置であって、第2の部分が、第1の合わせ面、及び第2の合わせ面で第1の部分に取り付けられているEM装置。
態様9 態様1~8のいずれか1つに記載のEM装置であって、第1の部分が、1つ以上の上下方向の空洞のうちの対応する空洞の側壁の頂面で、噛み合い係合フィーチャをさらに含むとともに、第2の部分が、第1の部分の噛み合い係合フィーチャに近接する第2の部分の下面で、第1の部分の、対応する噛み合い係合フィーチャと噛み合うように構成された相補的な噛み合い係合要素をさらに含むEM装置。
【0067】
態様10 態様9に記載のEM装置であって、第1の部分の噛み合い係合フィーチャが係合凹部を含むとともに、第2の部分の相補的な噛み合い係合要素が、第1の部分の係合凹部とぴったりと係合するように構成された係合凸部を含むEM装置。
【0068】
態様11 態様1~10のいずれか1つに記載のEM装置であって、第1の部分が、1つ以上の上下方向の空洞のそれぞれの内部に設けられた、h1<d1である高さh1を有するリッジ突出部であって、導電性の表面を有するリッジ突出部をさらに含むEM装置。
【0069】
態様12 態様11に記載のEM装置であって、各リッジ突出部がそれぞれ、第2の部分の1つ以上の上下方向の凹部の各床面のそれぞれで、底部開口の対応する1つと反対の関係で設けられているEM装置。
【0070】
態様13 態様1~12のいずれか1つに記載のEM装置であって、誘電体媒体がそれぞれ、比較的薄型の接続構造によって誘電体媒体のもう一方の隣接した1つに一体化して接続されて、モノリシックの誘電体媒体構造を形成しているEM装置。
【0071】
態様14 態様1~13のいずれか1つに記載のEM装置であって、1つ以上の上下方向の凹部の各床面のそれぞれの底部開口がそれぞれ、電磁(EM)信号フィードアパーチャを形成しているEM装置。
【0072】
態様15 態様1~14のいずれか1つに記載のEM装置であって、第2の部分が完全に金属で形成されているEM装置。
態様16 態様1~14のいずれか1つに記載のEM装置であって、第2の部分が、金属被覆された誘電体材料から形成されているEM装置。
【0073】
態様17 態様1~14のいずれか1つに記載のEM装置であって、第2の部分が、金属被覆成型、又は3Dプリントされた誘電体材料から形成されているEM装置。
態様18 態様1~17のいずれか1つに記載のEM装置であって、1つ以上の上下方向の凹部がそれぞれ、頂部から底部にかけて内側に向かって先細りするテーパ状側壁を有するとともに、
誘電体媒体がそれぞれ、1つ以上の上下方向の凹部の対応する1つのテーパ状側壁に一致する3D形状を有するEM装置。
【0074】
態様19 態様1~18のいずれか1つに記載のEM装置であって、誘電体媒体がそれぞれ、台形プリズムの形をした3D形状を有するEM装置。
態様20 態様10~19のいずれか1つに記載のEM装置であって、誘電体媒体がそれぞれ、2以上で15以下の比誘電率を有するEM装置。
【0075】
態様21 電磁(EM)装置であって、EM信号フィードを含む第1の部分と、第1の部分の上に設けられた第2の部分と、を含み、第2の部分が、1つ以上の成形金属化された空洞を有する成形金属化された形態を含むとともに、第2の部分は、1つ以上の成形金属化された空洞のそれぞれの内部に設けられた誘電体媒体をさらに含むことで、誘電体媒体のそれぞれの1つが、1つ以上の成形金属化された空洞の対応する1つの形状に一致する3D形状を有するようになっている電磁(EM)装置。
【0076】
態様22 態様21に記載のEM装置であって、第1の部分のEM信号フィードが、EM導波路を含み、第2の部分の1つ以上の成形金属化された空洞がそれぞれ、底部開口を含み、第1の部分の上面が、第2の部分のそれぞれの底部開口と1対1に対応する関係で設けられた1つ以上のアパーチャを含む導電性の表面をさらに含むEM装置。
【0077】
態様23 態様22に記載のEM装置であって、第1の部分のEM信号フィードが、基板集積導波路(SIW)を含むEM装置。
態様24 態様21に記載のEM装置であって、第2の部分が、1つ以上の成形金属化された空洞のそれぞれと信号通信状態で設けられたEMフィード構造をさらに含み、第1の部分が、第2の部分のEMフィード構造と信号通信状態で設けられたEM信号フィード入力を含むEM装置。
【0078】
態様25 態様24に記載のEM装置であって、第2の部分のEMフィード構造が、空気、又は空気以外の誘電体材料を含むEM装置。
態様26 態様24に記載のEM装置であって、第1の部分のEM信号フィード入力が、同軸ケーブルを含むEM装置。
【0079】
態様27 電磁(EM)装置であって、EM信号フィードと、EM信号フィードと信号通信状態で設けられた空気導波路(AWG)と、EM信号フィード及びAWGと、並びにそれらの間で、信号通信状態で設けられた、1つ以上の誘電体装荷発射部と、を含む電磁(EM)装置。
【0080】
態様28 態様27に記載のEM装置であって、AWGが、EM信号フィードと信号通信状態で設けられた信号入力ポートを含み、1つ以上の誘電体装荷発射部が、信号入力ポートに設けられたEM装置。
【0081】
態様29 態様27又は28に記載のEM装置であって、1つ以上の誘電体装荷発射部のうちの1つがそれぞれ、2以上で15以下の比誘電率を有する誘電体媒体を含むEM装置。
【0082】
態様30 態様27~29のいずれか1つに記載のEM装置であって、EM信号フィードが、複数の送信チャネル又は受信チャネルを含み、1つ以上の誘電体装荷発射部のそれぞれの1つが、AWG及び複数の送信チャネル又は受信チャネルの対応する1つと、並びにそれらの間で、信号通信状態で設けられたEM装置。
【0083】
態様31 態様27~30のいずれか1つに記載のEM装置であって、EM信号フィードが、RFチップ、SIW、マイクロストリップ、ストリップライン、スロット付きアパーチャ、又はパッチを含むEM装置。
【0084】
態様32 電磁(EM)装置であって、EM信号フィードと、空気導波路(AWG)であって、複数のアンテナポート、及び複数のアンテナポート及びEM信号フィードと、並びにそれらの間で、信号通信状態で設けられたEMデバイダネットワークであって、複数のアンテナポートのうちの対応するアンテナポートと、EM信号フィードとの間に電力分割信号経路を提供するEMデバイダネットワークを含む空気導波路(AWG)と、複数のアンテナポートに、それらと1対1に対応して設けられた複数の誘電体装荷媒体と、を含む電磁(EM)装置。
【0085】
態様33 電磁(EM)装置であって、導電性の内部表面を有する空気導波路(AWG)と、AWG内で長手方向に延在するリッジ突出部であって、AWGの内部に導電性の表面を有するリッジ突出部と、AWGの頂面と底面との間の空隙の少なくとも一部分にわたって延在する第1の複数の壁突出部であって、リッジ突出部の片側に設けられているとともに、リッジ突出部に平行な方向に分布している第1の複数の壁突出部であり、AWGの内部に導電性の表面を有する第1の複数の壁突出部と、AWGの頂面と底面との間の空隙の少なくとも一部分にわたって延在する第2の複数の壁突出部であって、リッジ突出部の反対の側に設けられるとともに、リッジ突出部に平行な方向に分布している第2の複数の壁突出部であり、AWGの内部に導電性の表面を有する第2の複数の壁突出部と、を含む第1の部分を含み、AWGの上面が、リッジ突出部と、リッジ突出部の第1の側にある第1の複数の壁突出部との間に設けられた第1のアパーチャ、及びリッジ突出部と、リッジ突出部の第2の反対の側にある第2の複数の壁突出部との間に設けられた第2のアパーチャを含み、第2のアパーチャが、AWGの長さに沿って、第1のアパーチャに対して長手方向にずれていることで、第1のアパーチャ及び第2のアパーチャが、リッジ突出部の向かい合った側で互いに直接対向していないようになっている電磁(EM)装置。
【0086】
態様34 態様33に記載のEM装置であって、第1の複数の壁突出部が、AWGの底面からAWGの頂面に向かって一部分にのみ延在する壁突出部の第1の列と、AWGの頂面からAWGの底面に向かって一部分にのみ延在する壁突出部の第2の列と、を含み、第2の複数の壁突出部が、AWGの頂面からAWGの底面に向かって一部分にのみ延在する壁突出部の第3の列と、AWGの底面からAWGの頂面に向かって一部分にのみ延在する壁突出部の第4の列と、を含むEM装置。
【0087】
態様35 態様34に記載のEM装置であって、壁突出部の第1の列が、リッジ突出部に対して壁突出部の第2の列よりも外側にあり、壁突出部の第4の列が、リッジ突出部に対して壁突出部の第3の列よりも外側にあるEM装置。
【0088】
態様36 態様33~35のいずれか1つに記載のEM装置であって、リッジ突出部が、金属被覆された誘電体材料を含むEM装置。
態様37 態様33~36のいずれか1つに記載のEM装置であって、第1の部分の上に設けられた第2の部分であって、第1のアパーチャと軸方向に中心が位置合わせされた第1の上下方向の凹部と、第2のアパーチャと軸方向に中心が位置合わせされた第2の上下方向の凹部と、を含む第2の部分をさらに含み、第1の上下方向の凹部、及び第2の上下方向の凹部を含む第2の部分が、導電性の表面を含むEM装置。
【0089】
態様38 態様37に記載のEM装置であって、導電性の表面を有する第1の上下方向の凹部及び第2の上下方向の凹部が、EM反射器を形成しているEM装置。
態様39 態様37又は38に記載のEM装置であって、第2の部分が全高H2を有し、第1の上下方向の凹部及び第2の上下方向の凹部のうちの1つがそれぞれ、d2<H2である深さd2に、対応する床面を有し、対応する床面がそれぞれ、第1の部分の第1のアパーチャ及び第2のアパーチャの対応する1つを模したアパーチャを有するEM装置。
【0090】
態様40 態様37~39のいずれか1つに記載のEM装置であって、第2の部分の、第1の上下方向の凹部及び第2の上下方向の凹部のそれぞれの1つの中に、第1の部分の第1のアパーチャ及び第2のアパーチャのうちのそれぞれのアパーチャを覆うように設けられた誘電体共振器アンテナ(DRA)をさらに含むEM装置。
【0091】
態様41 態様33~40のいずれか1つに記載のEM装置であって、AWGが、信号入力ポートをさらに含み、第1の部分が、AWGの信号入力ポートを電磁気によって励起させるために設けられた信号フィードをさらに含むEM装置。
【0092】
態様42 態様41に記載のEM装置であって、信号フィードが、同軸ケーブルを含むEM装置。
態様43 電磁(EM)装置であって、空気導波路(AWG)であって、その軸断面図で見たとき、床面、第1の壁、天井、及び第2の壁からなる一続きに連なった配置を含む長尺状のハウジングを含み、床面、第1の壁、天井、及び第2の壁がそれぞれ、導電性材料を含み、ハウジングが、床面と天井との間に、距離Hを有するAWGと、AWGの軸断面図で見たとき、中央に設けられた、床面から延在する長尺状のリッジであって、外表面が導電性材料を含むリッジであり、h<Hである高さhを有するリッジと、AWGの第1の端部に設けられた第1の信号ポートと、AWGの第2の端部であって、第1の端部から距離をおいて設けられた第2の端部に設けられた第2の信号ポートと、第1の信号ポートにおいて、床面及びリッジを通って一続きに連なって延在している第1のアパーチャと、第2の信号ポートにおいて、床面及びリッジを通って一続きに連なって延在している第2のアパーチャと、を含む電磁(EM)装置。
【0093】
態様44 態様43に記載のEM装置であって、第1の信号ポートと信号通信状態で設けられた第1のEM信号フィードをさらに含むEM装置。
態様45 態様44に記載のEM装置であって、第1のEM信号フィードが、第1のアパーチャを通って延在する同軸の信号フィードを含み、同軸の信号フィードの信号線が、AWGの中に、リッジの頂部とAWGの天井との間で延在しているEM装置。
【0094】
態様46 態様44又は45に記載のEM装置であって、第2の信号ポートと信号通信状態で設けられた第2のEM信号フィードをさらに含むEM装置。
態様47 態様46に記載のEM装置であって、第1のEM信号フィードが、送信信号フィードであり、第2のEM信号フィードが、第1のEM信号フィードからAWGを介してEM信号を受信するように構成された受信信号フィードであるEM装置。
【0095】
態様48 態様43~47のいずれか1つに記載のEM装置であって、AWGの床面、第1の壁、天井、及び第2の壁によって、並びにリッジの外表面によって閉じ込められたAWGの内部の体積が、空気を含むEM装置。
【0096】
態様49 態様43~48のいずれか1つに記載のEM装置であって、AWGが第1のAWGであり、リッジが第1のリッジであるとともに、第2のリッジを有する第2のAWGを画定するための、上記とは別のAWG及び上記とは別のリッジをさらに含み、第2のAWG及び第2のリッジが、第1のAWG及び第1のリッジにそれぞれ平行に設けられており、第1のAWGの第1の端部が、電力分配器接合部を介して第2のAWGの第1の端部とつながっており、これにより、第1の信号ポートが、第1のAWG及び第2のAWGの両方にとって共通の信号ポートであるようになっており、第2の信号ポートが、第1のAWGの第2の端部に設けられているとともに、第2のAWGの第2の端部であって、第2のAWGの第1の端部から距離をおいて設けられた第2のAWGの第2の端部に設けられた第3の信号ポートをさらに含み、第1のAWG及び第2のAWGが、間に設けられた導電性の壁であって、第1のAWG及び第2のAWGの床面と天井との間に延在し、それらに電気接続されている導電性の壁によって分離されているEM装置。
【0097】
態様50 態様49に記載のEM装置であって、電力分配器接合部が、3dB電力分配器接合部であるEM装置。
態様51 態様49に記載のEM装置であって、第1の信号ポートが、電力分配器接合部を介して、第2の信号ポート及び第3の信号ポートの両方と信号通信状態にあるEM装置。
【0098】
態様52 態様49~51のいずれか1つに記載のEM装置であって、第2の信号ポートが、第1のAWGの幅を横切る長手方向の伸長を有する第1の長尺状のスロット付きアパーチャを含み、第3の信号ポートが、第2のAWGの幅を横切る長手方向の伸長を有する第2の長尺状のスロット付きアパーチャを含むEM装置。
【0099】
態様53 態様52に記載のEM装置であって、第1の長尺状のスロット付きアパーチャ上の第2の信号ポートに設けられた第1の誘電体共振器アンテナ(DRA)と、第2の長尺状のスロット付きアパーチャ上の第3の信号ポートに設けられた第2のDRAと、をさらに含むEM装置。
【0100】
態様54 態様53に記載のEM装置であって、第1のDRAの上に設けられた第1の誘電体ビームシェーパと、第2のDRAの上に設けられた第2の誘電体ビームシェーパと、をさらに含むEM装置。
【0101】
態様55 態様54に記載のEM装置であって、第1の誘電体ビームシェーパが、第1のDRAを完全に覆い隠し、第2の誘電体ビームシェーパが、第2のDRAを完全に覆い隠しているEM装置。
【0102】
態様56 態様54又は55に記載のEM装置であって、第1のDRAが全高A1を有し、第1の誘電体ビームシェーパが全高B1を有し、また、B1>A1であり、第2のDRAが全高A2を有し、第2の誘電体ビームシェーパが全高B2を有し、また、B2>A2であるEM装置。
【0103】
態様57 態様56に記載のEM装置であって、B1がA1の2倍以上であり、B2がA2の2倍以上であるEM装置。
態様58 態様54~57のいずれか1つに記載のEM装置であって、第2のDRAが、第1のDRAと同じ形状、サイズ、及び組成を有し、第2の誘電体ビームシェーパが、第1の誘電体ビームシェーパと同じ形状、サイズ、及び組成を有するEM装置。
【0104】
態様59 態様54~58のいずれか1つに記載のEM装置であって、第1のAWG及び第2のAWGが組み合わさって、その第1の部分を提供し、第1の部分の上に設けられた第2の部分であって、第1の部分の第1の長尺状のスロット付きアパーチャと軸方向に中心が位置合わせされた第1の上下方向の凹部と、第1の部分の第2の長尺状のスロット付きアパーチャと軸方向に中心が位置合わせされた第2の上下方向の凹部と、を含む第2の部分をさらに含むとともに、第1の上下方向の凹部、及び第2の上下方向の凹部を含む第2の部分が、導電性の表面を含むEM装置。
【0105】
態様60 態様59に記載のEM装置であって、導電性の表面を有する第1の上下方向の凹部及び第2の上下方向の凹部が、EM反射器を形成しているEM装置。
態様61 態様59又は60に記載のEM装置であって、第2の部分が全高H2を有し、第1の上下方向の凹部及び第2の上下方向の凹部のうちの1つがそれぞれ、d2<H2である深さd2に、対応する床面を有し、対応する床面がそれぞれ、第1の部分の第1の長尺状のスロット付きアパーチャ及び第2の長尺状のスロット付きアパーチャの対応する1つを模したアパーチャを有するEM装置。
【0106】
態様62 態様59~61のいずれか1つに記載のEM装置であって、第1のDRAが、第1の上下方向の凹部内に設けられ、第2のDRAが、第2の上下方向の凹部内に設けられているEM装置。
【0107】
態様63 態様59~62のいずれか1つに記載のEM装置であって、第1の誘電体ビームシェーパが、第1の上下方向の凹部内に設けられ、第2の誘電体ビームシェーパが、第2の上下方向の凹部に設けられているEM装置。
【0108】
態様64 態様49~63のいずれか1つに記載のEM装置であって、電力分配器接合部に設けられた同軸の信号フィードをさらに含むEM装置。
態様65 態様43~48のいずれか1つに記載のEM装置であって、AWGが第1のAWGであり、リッジが第1のリッジであるとともに、第2のリッジを有する第2のAWGを画定するための、上記とは別のAWG及び上記とは別のリッジをさらに含み、第2のAWG及び第2のリッジが、第1のAWG及び第1のリッジにそれぞれ平行に設けられており、第1のAWGの第1の端部が、電力分配器接合部を介して第2のAWGの第1の端部とつながっており、これにより、第1の信号ポートが、第1のAWG及び第2のAWGの両方にとって共通の信号ポートであるようになっており、第2の信号ポートが、第1のAWGの第1の端部と第2の端部との間の中間の距離に設けられているとともに、第2のAWGの第1の端部と第2の端部との間の中間の距離に設けられた第3の信号ポートをさらに含み、第2のAWGの第2の端部が、第2のAWGの第1の端部から距離をおいて設けられており、第1のAWG及び第2のAWGが、間に設けられた導電性の壁であって、第1のAWG及び第2のAWGの床面と天井との間に延在し、それらに電気接続されている導電性の壁によって分離されているEM装置。
【0109】
態様66 態様65に記載のEM装置であって、第2の信号ポートが、第1のAWGの幅を横切る長手方向の伸長を有する第1の長尺状のスロット付きアパーチャを含み、第3の信号ポートが、第2のAWGの幅を横切る長手方向の伸長を有する第2の長尺状のスロット付きアパーチャを含むEM装置。
【0110】
態様67 態様66に記載のEM装置であって、第1の長尺状のスロット付きアパーチャ上の第2の信号ポートに設けられた第1の誘電体共振器アンテナ(DRA)と、第2の長尺状のスロット付きアパーチャ上の第3の信号ポートに設けられた第2のDRAと、をさらに含むEM装置。
【0111】
態様68 態様67に記載のEM装置であって、第1のDRAの上に設けられた第1の誘電体ビームシェーパと、第2のDRAの上に設けられた第2の誘電体ビームシェーパと、をさらに含むEM装置。
【0112】
態様69 態様68に記載のEM装置であって、第1の誘電体ビームシェーパが、第1のDRAを完全に封入し、第2の誘電体ビームシェーパが、第2のDRAを完全に封入しているEM装置。
【0113】
態様70 態様68又は69に記載のEM装置であって、第1のDRAが全高A1を有し、第1の誘電体ビームシェーパが全高B1を有し、また、B1>A1であり、第2のDRAが全高A2を有し、第2の誘電体ビームシェーパが全高B2を有し、また、B2>A2であるEM装置。
【0114】
態様71 態様70に記載のEM装置であって、B1がA1の2倍以上であり、B2がA2の2倍以上であるEM装置。
態様72 態様68~71のいずれか1つに記載のEM装置であって、第2のDRAが、第1のDRAと同じ形状、サイズ、及び組成を有し、第2の誘電体ビームシェーパが、第1の誘電体ビームシェーパと同じ形状、サイズ、及び組成を有するEM装置。
【0115】
態様73 態様68~72のいずれか1つに記載のEM装置であって、第1のAWG及び前記第2のAWGが組み合わさって、その第1の部分を提供し、第1の部分の上に設けられた第2の部分であって、第1の部分の第1の長尺状のスロット付きアパーチャと軸方向に中心が位置合わせされた第1の上下方向の凹部と、第1の部分の第2の長尺状のスロット付きアパーチャと軸方向に中心が位置合わせされた第2の上下方向の凹部と、を含む第2の部分をさらに含むとともに、第1の上下方向の凹部、及び第2の上下方向の凹部を含む第2の部分が、導電性の表面を含むEM装置。
【0116】
態様74 態様73に記載のEM装置であって、導電性の表面を有する第1の上下方向の凹部及び第2の上下方向の凹部が、EM反射器を形成しているEM装置。
態様75 態様73又は74に記載のEM装置であって、第2の部分が全高H2を有し、第1の上下方向の凹部及び第2の上下方向の凹部のうちの1つがそれぞれ、d2<H2である深さd2に、対応する床面を有し、対応する床面がそれぞれ、第1の部分の第1の長尺状のスロット付きアパーチャ及び第2の長尺状のスロット付きアパーチャの対応する1つを模したアパーチャを有するEM装置。
【0117】
態様76 態様73~75のいずれか1つに記載のEM装置であって、第1のDRAが、第1の上下方向の凹部内に設けられ、第2のDRAが、第2の上下方向の凹部内に設けられているEM装置。
【0118】
態様77 態様73~76のいずれか1つに記載のEM装置であって、第1の誘電体ビームシェーパが、第1の上下方向の凹部内に設けられ、第2の誘電体ビームシェーパが、第2の上下方向の凹部に設けられているEM装置。
【0119】
態様78 態様65~77のいずれか1つに記載のEM装置であって、第1の信号ポートに設けられた信号フィードをさらに含むEM装置。
態様79 前述の態様のいずれか1つに記載のEM装置であって、AWGには、少なくとも部分的に誘電体装荷材料が装荷されているEM装置。
【0120】
態様80 態様79に記載のEM装置であって、誘電体装荷材料が、2以上で15以下の平均誘電率を有するEM装置。
態様81 電磁(EM)装置であって、内のり全高Hを有するEM導波路であって、中央に設けられた、導波路の導電性の床面から導波路の導電性の天井の方に向かって延在する、h<Hである高さhを有するリッジを含む導波路を含む第1の部分と、第1の部分の上に設けられ、電気接続された第2の部分であって、第1の部分と電気接続された導電性材料によって包囲された凹部であって、誘電体共振器アンテナを受け入れるように構成された凹部を含む第2の部分と、を含み、導波路が、リッジのそれぞれの側に第1のEM経路、及びリッジの上方に第2のEM経路を含むとともに、第1のEM経路には、少なくとも部分的に誘電体装荷材料が装荷されている電磁(EM)装置。
【0121】
個々の特徴のある特定の組み合わせを本明細書で説明及び図示してきたが、特徴のこれらのある特定の組み合わせは例示目的のためだけであり、そのような組み合わせが明示的に図示されているか否かにかかわらず、そのような個々の特徴のいずれかの任意の組み合わせを実施形態に従って用いることができ、本明細書の開示と一致することが理解されよう。本明細書に開示される特徴のありとあらゆるそのような組み合わせは、本明細書において企図され、本出願を全体として考慮するときに当業者の理解の範囲内であると見なされ、当業者ならば理解する様式で、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲内に入る限り、本明細書に開示される本発明の範囲内であると見なされる。
【0122】
実施形態の例を参照して本明細書で本発明を説明してきたが、特許請求の範囲から逸脱することなく、様々な変更を行うことができ、その要素を均等物で置き換えることができることが当業者には理解されよう。本発明の本質的な範囲から逸脱することなく、特定の状況又は材料を本発明の教示に適合させるために、多くの修正を行うことができる。したがって、本発明は、本発明を実施するために企図される最良の形態又は唯一の形態として本明細書に開示された特定の1つ又は複数の実施形態に限定されるのではなく、本発明は、添付の特許請求の範囲内に入るすべての実施形態を含むことが意図される。図面及び説明において、実施形態の例が開示されており、特定の用語及び/又は寸法が用いられている場合があるが、それらは、別段の記載がない限り、一般的な、例示的な、及び/又は説明的な意味でのみ使用され、限定を目的とせず、したがって、特許請求の範囲はそのように限定されない。層、膜、領域、基板、又は他の記載された特徴物などの要素が、別の要素の「上に(on)」ある、又は別の要素と「係合している(engagement with)」と言及されるとき、それは、他の要素の直接上にある、又は他の要素と直接係合していることもあれば、介在する要素が存在することもあり得る。対照的に、要素が他の要素の「直接上にある(directly on)」、又は別の要素と「直接係合している(directly engaged with)」と言及されるとき、介在する要素は存在しない。第1、第2などの用語の使用は、順序又は重要性を示すものではなく、むしろ、第1、第2などの用語は、ある要素を別の要素から区別するために使用される。「a」、「an」などの用語の使用は、量の限定を示すものではなく、むしろ、言及された項目のうちの1つ以上の存在を示すものである。「頂部(top)」「底部(bottom)」、「上に(up)」、「下に(down)」、「左(left)」、「右(right)」、「前(front)」、「後ろ(back)」などの用語の使用は、構造物が2つ以上の向きから見られる場合があるため、構造物の限定を示すものではなく、むしろ、本明細書に開示される関連する特徴物のうちの1つ又は複数の間の相対的な構造的関係を示すものである。本明細書で使用される「含む(comprising)」という用語は、1つ又は複数の追加の特徴物が包含される可能性を除外しない。また、本明細書に提供される任意の背景情報は、本明細書に開示される本発明に関連する可能性があると本出願人が考える情報を明らかにするために提供される。そのような背景情報のいずれかが、本明細書に開示される本発明の実施形態に対する先行技術を構成することを必ずしも容認することを意図するものではないし、また、そのように解釈されるべきでもない。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11A
図11B
図11C
図12A
図12B
図13A
図13B
図13C
図14A
図14B
図15
図16
図17
図18
図19A
図19B
図19C
図20
図21
図22A
図22B
図23
図24
図25A
図25B
図26
図27
図28A
図28B
図28C
【国際調査報告】