(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-10
(54)【発明の名称】パウチ型二次電池、それを含む二次電池モジュール、及びそれに用いられるパウチ
(51)【国際特許分類】
H01M 50/591 20210101AFI20240903BHJP
H01M 50/105 20210101ALI20240903BHJP
H01M 50/124 20210101ALI20240903BHJP
H01M 50/178 20210101ALI20240903BHJP
H01M 50/186 20210101ALI20240903BHJP
H01M 50/184 20210101ALI20240903BHJP
H01M 50/548 20210101ALI20240903BHJP
H01M 50/121 20210101ALI20240903BHJP
【FI】
H01M50/591
H01M50/105
H01M50/124
H01M50/178
H01M50/186
H01M50/184 C
H01M50/548 301
H01M50/121
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024517142
(86)(22)【出願日】2022-10-14
(85)【翻訳文提出日】2024-03-18
(86)【国際出願番号】 KR2022015600
(87)【国際公開番号】W WO2023063777
(87)【国際公開日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】10-2021-0136975
(32)【優先日】2021-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0130928
(32)【優先日】2022-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ヨン・ジュン・チェ
(72)【発明者】
【氏名】ソ・ユル・キム
(72)【発明者】
【氏名】ドン・ス・イ
【テーマコード(参考)】
5H011
5H043
【Fターム(参考)】
5H011AA03
5H011AA09
5H011DD13
5H011EE04
5H011FF04
5H011GG01
5H011HH02
5H011KK04
5H043AA04
5H043AA19
5H043BA11
5H043CA08
5H043DA02
5H043DA09
5H043GA23
5H043GA25
5H043HA11
5H043LA41
(57)【要約】
本発明は、パウチ型二次電池、それを含む二次電池モジュール、及びそれに用いられるパウチに関し、より詳しくは、絶縁性能が向上したパウチ型二次電池、それを含む二次電池モジュール、及びそれに用いられるパウチに関する。本発明は、電極及び分離膜を含む電極組立体、及び前記電極組立体を内蔵するパウチを含むパウチ型二次電池であって、前記パウチは、前記電極組立体が収容される収容部;及び前記収容部の外側縁に沿って位置してフレームを形成するフレーム部を含み;前記フレーム部は、絶縁材を有する絶縁層を含み;前記絶縁層は、第1絶縁層及び第2絶縁層が内側から外側に向けて順次積層されることを特徴とするパウチ型二次電池を提供することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極及び分離膜を含む電極組立体、及び前記電極組立体を内蔵するパウチを含むパウチ型二次電池であって、
前記パウチは、
前記電極組立体が収容される収容部と、
前記収容部の外側縁に沿って位置してフレームを形成するフレーム部と、を含み、
前記フレーム部は、絶縁材を有する絶縁層を含み、
前記絶縁層は、
第1絶縁層及び第2絶縁層が内側から外側に向けて順次積層されることを特徴とするパウチ型二次電池。
【請求項2】
前記電極と連結され、前記パウチから外部に向けて突出される電極リードを含み、
前記絶縁層は、前記電極リードに対応する位置に形成されることを特徴とする、請求項1に記載のパウチ型二次電池。
【請求項3】
前記電極リードは、前記パウチの少なくとも一端部から外部に向けて突出形成され、
前記絶縁層は、前記電極リードが突出形成された前記パウチの端部に形成されることを特徴とする、請求項2に記載のパウチ型二次電池。
【請求項4】
前記絶縁層は、前記電極リードを囲むように配置されることを特徴とする、請求項2に記載のパウチ型二次電池。
【請求項5】
前記電極リードの両面には、絶縁材のリードフィルムが付着され、
前記絶縁層は、前記リードフィルムを囲むように配置されることを特徴とする、請求項2に記載のパウチ型二次電池。
【請求項6】
前記絶縁層の幅と前記リードフィルムの幅との差は、前記リードフィルムの幅と前記電極リードの幅との差以上であることを特徴とする、請求項5に記載のパウチ型二次電池。
【請求項7】
前記絶縁層の一端部と前記リードフィルムの一端部との間の離隔距離は、前記リードフィルムの厚さ以上であることを特徴とする、請求項5に記載のパウチ型二次電池。
【請求項8】
前記電極リードは、前記パウチの一端部から一方向に突出形成されることを特徴とする、請求項2に記載のパウチ型二次電池。
【請求項9】
前記電極リードは、前記パウチの両端部から互いに反対方向に向けて突出形成されることを特徴とする、請求項2に記載のパウチ型二次電池。
【請求項10】
前記第1絶縁層及び前記第2絶縁層の少なくともいずれか一つは、合成樹脂材を有することを特徴とする、請求項1に記載のパウチ型二次電池。
【請求項11】
前記第1絶縁層は、ポリプロピレン(PolyPropylene、PP)を含むことを特徴とする、請求項10に記載のパウチ型二次電池。
【請求項12】
前記第2絶縁層は、ポリエチレンテレフタレート(PolyEthylene Terephthalate、PET)を含むことを特徴とする、請求項10に記載のパウチ型二次電池。
【請求項13】
内部に空き空間が形成される収容部と、
前記収容部の外側縁に沿って位置してフレームを形成するフレーム部と、を含み、
前記フレーム部は、絶縁材を有する絶縁層を含み、
前記絶縁層は、
第1絶縁層及び第2絶縁層が内側から外側に向けて順次積層されることを特徴とするパウチ。
【請求項14】
請求項1に記載の前記パウチ型二次電池が複数個集まって形成される二次電池モジュール。
【請求項15】
電極及び分離膜を含む電極組立体を内蔵したパウチのフレームをシーリングするパウチシーリング方法であって、
前記フレームのうち絶縁材を有する絶縁層をシーリングする第1シーリング段階と、
前記フレームのうち絶縁層を除いた部分をシーリングする第2シーリング段階と、を含み、
前記第2シーリング段階でシーリングする温度は、前記第1シーリング段階でシーリングする温度よりも高いことを特徴とするパウチシーリング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2021年10月14日に出願された韓国特許出願第10-2021-0136975号及び2022年10月12日に出願された韓国特許出願第10-2022-0130928号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は、本明細書の一部として含まれる。
【0002】
本発明は、パウチ型二次電池、それを含む二次電池モジュール、及びそれに用いられるパウチに関し、より詳しくは、絶縁性能が向上したパウチ型二次電池、それを含む二次電池モジュール、及びそれに用いられるパウチに関する。
【背景技術】
【0003】
物質の物理的反応や化学的反応を介して電気エネルギーを生成させて外部に電源を供給する電池(cell、battery)は、各種電気電子機器で囲まれている生活環境によって、建物に供給される交流電源が獲得できない場合や直流電源が必要な場合に使用するようになる。
【0004】
このような電池のうち、化学的反応を用いる化学電池である一次電池と二次電池が通常使用されており、一次電池は、乾電池として参照される消耗性電池である。また、二次電池は、電流と物質の間の酸化還元過程が多数繰り返し可能な素材を使用して製造される再充電式電池であって、電流により素材に対する還元反応が行われると電源が充電され、素材に対する酸化反応が行われると電源が放電され、このような充電-放電が繰り返し行われながら電気が生成されるようになる。
【0005】
一方、近年、体積が小さくてデザイン自由度の高いパウチ型二次電池1が脚光を浴びている。より詳しくは、パウチ型二次電池1は、
図1aに示されたように、正極/分離膜/負極を含む電極組立体1a、前記電極組立体1aが収納されるパウチ1b、及び前記電極組立体1aの正極/負極と電気的に連結され、前記パウチ1bの外部から突出形成される電極リード1cを含んでよい。ここで、電極リード1cの両面には、絶縁材のリードフィルム1c’が付着されてよい。
【0006】
ここで、パウチ1bは、通常様々な機能性薄膜の積層で構成されている。代表的に、パウチ1bは、
図1bに示されたように、パウチ1bの内部構成要素の絶縁のための内部絶縁層1ba、パウチ1bの機械的強度を維持する金属層1bc、及び前記金属層1bcを外部構成要素と絶縁させる外部絶縁層1bbが内側から外側に向けて順次積層される構造を有してよい。
【0007】
ただし、前記のような構造のパウチ型二次電池1は、パウチ1bのフレームの観点から、金属層1bcが外部に露出されるので、濡れ電流(leakage current)が発生し、二次電池の絶縁性能が低下するという問題があった。特に、外部に露出された金属層1bcと電極リード1cとの間の絶縁のための十分な離隔距離が確保されていないので、外部電圧の印加時にArcが発生し、二次電池10に損傷(ex.Burn mark)が発生するという問題があった(
図1c参考)。
【0008】
また、前記のような構造のパウチ型二次電池1を用いて一つの二次電池モジュールを形成する場合、パウチ型二次電池1の金属層1bcと金属材のモジュールハウジング(未図示)との間の絶縁が求められたので、パウチ型二次電池1をモジュールハウジングと離隔配置するか、パウチ型二次電池1とモジュールハウジングとの間に絶縁材の構造物を挿入するなどの追加的な絶縁設計が必要であるという煩わしさがあった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、前記のような問題を解決するために案出されたものであって、本発明の課題は、絶縁性能が向上したパウチ型二次電池、それを含む二次電池モジュール、及びそれに用いられるパウチの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、電極及び分離膜を含む電極組立体、及び前記電極組立体を内蔵するパウチを含むパウチ型二次電池であって、前記パウチは、前記電極組立体が収容される収容部;及び前記収容部の外側縁に沿って位置してフレームを形成するフレーム部を含み;前記フレーム部は、絶縁材を有する絶縁層を含み;前記絶縁層は、第1絶縁層及び第2絶縁層が内側から外側に向けて順次積層されることを特徴とするパウチ型二次電池を提供することができる。
【0011】
本発明に係るパウチ型二次電池は、前記電極と連結され、前記パウチから外部に向けて突出される電極リードを含み;前記絶縁層は、前記電極リードに対応する位置に形成されてよい。
【0012】
前記電極リードは、前記パウチの少なくとも一端部から外部に向けて突出形成され、前記絶縁層は、前記電極リードが突出形成された前記パウチの端部に形成されてよい。
【0013】
前記絶縁層は、前記電極リードを囲むように配置されてよい。
【0014】
前記電極リードの両面には、絶縁材のリードフィルムが付着され、前記絶縁層は、前記リードフィルムを囲むように配置されてよい。
【0015】
前記パウチは、前記絶縁層の幅と前記リードフィルムの幅との差が、前記リードフィルムの幅と前記電極リードの幅との差以上になってよい。
【0016】
前記パウチは、前記絶縁層の一端部と前記リードフィルムの一端部との間の離隔距離が、前記リードフィルムの厚さ以上になってよい。
【0017】
前記電極リードは、前記パウチの一端部から一方向に突出形成されてよい。
【0018】
前記電極リードは、前記パウチの両端部から互いに反対方向に向けて突出形成されてよい。
【0019】
前記第1絶縁層及び前記第2絶縁層の少なくともいずれか一つは、合成樹脂材を有してよい。
【0020】
前記第1絶縁層は、ポリプロピレン(PolyPropylene、PP)を含んでよい。
【0021】
前記第2絶縁層は、ポリエチレンテレフタレート(PolyEthylene Terephthalate、PET)を含んでよい。
【0022】
一方、本発明は、内部に空き空間が形成される収容部;及び前記収容部の外側縁に沿って位置してフレームを形成するフレーム部を含み;前記フレーム部は、絶縁材を有する絶縁層を含み;前記絶縁層は、第1絶縁層及び第2絶縁層が内側から外側に向けて順次積層されることを特徴とするパウチを提供することができる。
【0023】
一方、本発明は、前述した前記パウチ型二次電池が複数個集まって形成される二次電池モジュールを提供することができる。
【0024】
一方、本発明は、電極及び分離膜を含む電極組立体を内蔵したパウチのフレームをシーリングするパウチシーリング方法であって、前記フレームのうち絶縁材を有する絶縁層をシーリングする第1シーリング段階;及び前記フレームのうち絶縁層を除いた部分をシーリングする第2シーリング段階を含み、前記第2シーリング段階でシーリングする温度は、前記第1シーリング段階でシーリングする温度よりも高いことを特徴とするパウチシーリング方法を提供することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明に係るパウチ型二次電池、それを含む二次電池モジュール、及びそれに用いられるパウチは、フレーム部に絶縁層を設けることにより、二次電池の絶縁性能を向上させる効果がある。
【0026】
また、本発明に係るパウチ型二次電池、それを含む二次電池モジュール、及びそれに用いられるパウチは、電極リードに対応する位置に絶縁層を形成し、電極リードとパウチを構成する金属層との間の絶縁距離を十分に確保することにより、二次電池の絶縁性能を向上させる効果がある。
【0027】
また、本発明に係るパウチ型二次電池、それを含む二次電池モジュール、及びそれに用いられるパウチは、フレーム部に絶縁層を設けることにより、二次電池モジュールの製造時、モジュールハウジングと二次電池との間の絶縁設計を省略することができるので、製造コスト及び製造時間を短縮させる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1a】従来技術によるパウチ型二次電池の正面を示す正面図である。
【
図1b】
図1aのパウチ型二次電池において、I-I方向の断面を示す断面図である。
【
図1c】
図1aのパウチ型二次電池において、二次電池の一部領域の損傷を示す図である。
【
図2】本発明に係るパウチ型二次電池の正面を示す正面図である。
【
図3】
図2のパウチ型二次電池において、II-II方向の断面を示す断面図である。
【
図4】
図2のパウチ型二次電池において、III-III方向の断面を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、添付の図面を参照し、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように、本発明の好ましい実施形態を詳しく説明する。しかし、本発明は、様々な異なる形態に具現されてよく、以下の実施形態により制限されるか限定されるものではない。
【0030】
本発明を明確に説明するために、説明と関係ない部分又は本発明の要旨を不明瞭にする可能性がある係る公知技術についての詳細な説明は省略し、本明細書において各図面の構成要素に参照符号を付加するに当たり、明細書全体にわたって同一又は類似の構成要素に対しては同一又は類似の参照符号を付ける。
【0031】
パウチ型二次電池
本発明は、電極及び分離膜を含む電極組立体100、及び前記電極組立体100を内蔵するパウチ200を含むパウチ型二次電池10であって、前記パウチ200は、前記電極組立体100が収容される収容部210;及び前記収容部210の外側縁に沿って位置してフレームを形成するフレーム部220を含み;前記フレーム部220は、絶縁材を有する絶縁層221を含み;前記絶縁層221は、第1絶縁層221a及び第2絶縁層221bが内側から外側に向けて順次積層されることを特徴とするパウチ型二次電池10を提供する。
【0032】
先ず、前記電極組立体100は、電極(未図示)及び分離膜(未図示)を含む構成であって、様々な構成が可能である。
【0033】
より詳しくは、前記電極組立体100は、正極及び負極の電極と前記電極との間に介在される分離膜を含んでよい。ここで、正極は、電極集電体に正極活物質が塗布して形成され、負極は、電極集電体に負極活物質が塗布して形成されてよい。
【0034】
このような前記電極組立体100は、正極と負極の間に分離膜を介在して形成したスタック(stack)型、ゼリーロール(jelly roll)型、又はスタック型とゼリーロ-ル型とを混合したスタック・アンド・フォールディング(stack and folding)型などに設けられてよい。
【0035】
一方、前述した正極及び負極の電極には、他の二次電池又は外部装置と電気的に連結可能な電極リード300が連結されてよい。
【0036】
前記電極リード300は、電極と連結され、後述するパウチ200から外部に向けて突出される構成であって、様々な構成が可能である。
【0037】
より詳しくは、前記電極リード300は、一端が電極に形成される電極タブ(未図示)と連結され、他端が前記パウチ200の外部に突出形成されることにより、他の二次電池や外部装置と連結され得る。そのため、前記電極リード300は、パウチ200の内部に収納される電極組立体100を、パウチ200の外部の他の二次電池や外部装置と電気的に連結することができる。
【0038】
この際、電極リード300は、パウチ200の少なくとも一端部から外部に向けて突出形成されてよい。一例として、前記電極リード300は、パウチ200の一端部から一方向に突出形成されてよい。他の例として、前記電極リード300は、パウチ200の両端部から互いに反対方向に向けて突出形成されてもよい(
図2参考)。
【0039】
そして、電極リード300の材質は、電気伝導性のある材料であれば、特別な制限なしに使用されてよい。例えば、前記電極リード300の材質は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)、炭素(C)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)の少なくともいずれか一つを含んでよい。ただし、電極リード300は、前述した材質に限定されるものではなく、機械的強度、柔軟性、及び加工性などを考慮して多様に選択されてよい。
【0040】
そして、前記電極リード300は、パウチ200の密封性を高め、電気的絶縁状態を十分に確保するために、電極リード300の両面に絶縁材のリードフィルム300’がさらに付着されてよい。
【0041】
一方、パウチ200は、前述した電極組立体100を内蔵する構成であって、様々な構成が可能である。
【0042】
具体的には、前記パウチ200は、電極組立体100が収納されてよく、前記電極組立体100が収納された周辺領域がシーリング(sealing)されることにより、電極組立体100を外部から物理的、化学的に保護することができる。
【0043】
このようなパウチ200は、前記電極組立体100が収容される収容部210;及び前記収容部210の外側縁に沿って位置してフレームを形成するフレーム部220を含んでよい。
【0044】
ここで、前記収容部210は、前記パウチ200で前記電極組立体100が収容される構成であって、様々な構成が可能である。
【0045】
例えば、前記収容部210は、前記電極組立体100が収容可能になるように、内部に空き空間が形成された領域であれば如何なる領域でも可能である。前記内部の空き空間には、電極組立体100のみでなく電解液などが収容され得ることは勿論である。
【0046】
一方、前記収容部210は、電極組立体100及び電解液などの内部構成要素を保護し、電極組立体100と電解液による電気化学的性質に対する補完及び放熱性などを引き上げるために、金属層210cを含んでよく、前記金属層210cとパウチ200の内部及び外部構成要素の電気的絶縁のために、絶縁物質で形成された第1絶縁層210a及び第2絶縁層210bを含んでよい。
【0047】
この際、前記第1絶縁層210a、金属層210c、及び第2絶縁層210bは、
図3に示されたように、パウチ200の内側から外側に向けて順次積層されてよい。
【0048】
ここで、第1絶縁層210aは、ポリプロピレン(PolyPropylene、PP)が用いられてよく、第2絶縁層210bは、ポリエチレンテレフタレート(PolyEthylene Terephthalate、PET)が用いられてよく、前記金属層210cは、アルミニウム(Al)などが用いられてよい。ただし、前記第1絶縁層210a、第2絶縁層210b、及び金属層210cの材質は、これに限定されるものではなく、第1絶縁層210a及び第2絶縁層210bは、絶縁材を有し、金属層210cは、金属材を有する場合、特別な制限なしに使用されてよい。
【0049】
一方、前記フレーム部220は、前記収容部210の外側縁に沿って位置してフレームを形成する構成であって、様々な構成が可能である。
【0050】
具体的には、前記フレーム部220は、
図2に示されたように、前記パウチ200のうち、前記収容部210の外側縁から前記収容部210を囲むように配置されて前記パウチ200のフレーム部分を形成してよい。ここで、前記フレーム部220は、前記収容部210と一体に形成されてよい。この際、パウチ200の構造上、収容部210と向き合う方向の反対方向に位置した前記フレーム部220の側面は、外部に露出されてよい。
【0051】
また、前記フレーム部220は、前述したように、前記収容部210に収納された電極組立体100を外部から機械的、化学的に保護するために、シーリング(Sealing)されてよい。例えば、パウチ200が上部パウチ及び下部パウチで構成される場合、前記フレーム部220は、前記上部パウチ及び下部パウチが互いに重なった状態で加熱圧着してシーリングされてよい。
【0052】
一方、前記フレーム部220は、前述した収容部210のように互いに異なる材質からなる層が互いに積層される構造を有してよい。この際、前記フレーム部220は、パウチ型二次電池10の絶縁性能を向上させるために、絶縁材を有する絶縁層221を含んでよい。
【0053】
より詳しくは、前記絶縁層221は、第1絶縁層221a及び第2絶縁層221bが内側から外側に向けて順次積層される構成であって、様々な構成が可能である。
【0054】
ここで、第1絶縁層221a及び第2絶縁層221bは、絶縁材を有する構成であれば如何なる材質でも可能である。
【0055】
例えば、前記第1絶縁層221a及び前記第2絶縁層221bの少なくともいずれか一つは、合成樹脂材を有してよい。この際、前記第1絶縁層221aは、ポリプロピレン(PolyPropylene、PP)を含んでよく、前記第2絶縁層221bは、ポリエチレンテレフタレート(PolyEthylene Terephthalate、PET)を含んでよい。ただし、前記第1絶縁層221a及び第2絶縁層221bの材質は、これに限定されるものではなく、第1絶縁層221a及び第2絶縁層221bは、絶縁材を有する材質の場合、特別な制限なしに使用されてよい。
【0056】
一方、前記絶縁層221は、フレーム部220で多様に形成されてよい。例えば、前記絶縁層221は、前記フレーム部220の特定の領域に形成されるか、前記フレーム部220の全領域に形成されてよい。
【0057】
ここで、前記絶縁層221が前記フレーム部220の特定の領域に形成される場合、前記絶縁層221は、前記フレーム部220のいずれの領域にも設けられてよい。この際、前記絶縁層221は、金属材を有する電極リード300の電気的離隔距離を最大限確保するために、電極リード300に対応する位置に形成されてよい。
【0058】
より詳しくは、前記電極リード300は、前述したように、前記パウチ200の少なくとも一端部から外部に向けて突出形成されるので、前記絶縁層221は、
図2に示されたように、前記電極リード300が突出形成されたパウチ200の端部に形成されてよい。
【0059】
この際、前記絶縁層221は、パウチ200の端部から前記電極リード300を囲むように配置されてよい。すなわち、絶縁層221は、
図3~
図4に示されたように、前記フレーム部220のうち、前記電極リード300と向き合うように備えられる領域に形成されることにより、前記電極リード300を囲むように配置されてよい。ここで、電極リード300の両面に、絶縁材のリードフィルム300’が付着される場合、前記絶縁層221は、前記リードフィルム300’も囲むように配置され得ることは勿論である。
【0060】
前記絶縁層221の配置に関連し、前記絶縁層221の幅と前記リードフィルム300’の幅の好ましい差は、前記リードフィルム300’の幅と前記電極リード300の幅の差以上になってよい。ここで、
図2のy軸方向が幅になってよい。
【0061】
また、前記絶縁層221の一端部と前記リードフィルム300’の一端部との間の好ましい離隔距離は、前記リードフィルム300’の厚さ以上になってよい。ここで、絶縁層221の一端部は、
図3を基準として絶縁層221の最左側部分であってよく、リードフィルム300’の一端部は、
図3を基準としてリードフィルム300’の最左側部分であってよい。
【0062】
前述した前記絶縁層221と前記リードフィルム300’との好ましい配置関係は、前記絶縁層221と前記リードフィルム300’が必要な絶縁性能を安定的に発揮するための配置関係になり得る。
【0063】
一方、前記フレーム部220は、前記絶縁層221が特定の領域にのみ形成される場合、前記絶縁層221が形成された特定の領域を除いた残りの領域に形成される被覆層222をさらに含んでよい。
【0064】
ここで、被覆層222は、前記絶縁層221が形成された特定の領域を除いた残りの領域に形成される構成であって、多様な構成が可能である。例えば、前記被覆層222は、前記絶縁層221と隣り合うように備えられてよく、前記絶縁層221と交互に配置されることにより、前記フレーム部220を構成してもよい。
【0065】
そして、前記被覆層222は、
図4に示されたように、第1絶縁層222a、金属層222c、及び第2絶縁層222bが内側から外側に向けて順次積層される構造を有してよい。
【0066】
ここで、第1絶縁層222aには、ポリプロピレン(PolyPropylene、PP)が用いられてよく、第2絶縁層222bは、ポリエチレンテレフタレート(PolyEthylene Terephthalate、PET)が用いられてよく、前記金属層222cは、アルミニウム(Al)などが用いられてよい。ただし、前記第1絶縁層222a、第2絶縁層222b、及び金属層222cの材質は、これに限定されるものではなく、第1絶縁層222a及び第2絶縁層222bは、絶縁材を有し、金属層222cは、金属材を有する場合、特別な制限なしに使用されてよい。
【0067】
前述したように、前記フレーム部220は、シーリング(Sealing)されてよい。前記フレーム部220をシーリングするシーリング工程に関連し、前記フレーム部220が前記絶縁層221及び前記被覆層222を含む場合、シーリング工程は、二つの段階を含んでよい。
【0068】
具体的には、シーリング工程は、前記フレーム部220で絶縁材を有する前記絶縁層221をシーリングする第1シーリング段階、及び前記フレーム部220で前記被覆層222をシーリングする第2シーリング段階を含んでよい。ここで、前記被覆層222は、前記フレーム部220から前記絶縁層221を除いた部分であってよい。
【0069】
また、前記第2シーリング段階でシーリングする温度は、前記第1シーリング段階でシーリングする温度よりも高いことがある。これに関連し、前記絶縁層221は、第1絶縁層221a及び第2絶縁層221bで構成されるのに対し、前記被覆層222は、第1絶縁層222a及び第2絶縁層222b以外にその間に配置される金属層222cをさらに含んでよい。したがって、前記被覆層222をシーリングするためには、前記絶縁層221よりも高い温度が必要なことがある。
【0070】
前述したシーリング工程は、好ましい一つの例示に過ぎず、前記絶縁層221と前記被覆層222が一段階でシーリングされてもよい。
【0071】
一方、前述した内容で参照符号は異なるが同一の名称を有する構成は、互いに一体に形成された構成であってよい。すなわち、収容部210に含まれる第1絶縁層210a、フレーム部220の絶縁層221に含まれる第1絶縁層221a、及び被覆層222に含まれる第1絶縁層222aは、互いに一体に形成されてよい。そして、収容部210に含まれる第2絶縁層210b、フレーム部220の絶縁層221に含まれる第2絶縁層221b、及び被覆層222に含まれる第2絶縁層222bは、互いに一体に形成されてよい。また、収容部210に含まれる金属層210c、及びフレーム部220の被覆層222に含まれる金属層222cは、互いに一体に形成されてよい。
【0072】
二次電池モジュール
本発明は、前述した前記パウチ型二次電池10が複数個集まって形成される二次電池モジュール(未図示)を提供することができる。ここで、パウチ型二次電池10に関する説明は、前述した内容を用いることができる。
【0073】
具体的には、複数のパウチ型二次電池10は、内部に空間が形成されたモジュールハウジング(未図示)に収納されてよい。この際、本発明に係るパウチ型二次電池10は、モジュールハウジングと二次電池との間の絶縁のための追加的な絶縁設計が必要ではないので、二次電池モジュールの製造時間及び製造コストを節減できるという利点がある。
【0074】
パウチ
一方、本発明は、内部に空き空間が形成される収容部210;及び前記収容部210の外側縁に沿って位置してフレームを形成するフレーム部220を含み;前記フレーム部220は、絶縁材を有する絶縁層221を含み;前記絶縁層221は、第1絶縁層221a及び第2絶縁層221bが内側から外側に向けて順次積層されることを特徴とするパウチ200を提供することができる。ここで、前述したパウチ200に関する詳細な説明は、前述したパウチ型二次電池10におけるパウチ200に関する説明を用いることができる。
【0075】
また、本明細書及び特許請求の範囲に用いられる用語や単語は、通常的かつ辞典的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最良の方法で説明するために用語の概念を適宜定義することができるとの原則に即し、本発明の技術的思想に適合する意味と概念に解釈されなければならない。
【0076】
以上、本発明は、限定された実施形態と図面によって説明されたが、本発明は、これにより限定されず、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者により本発明の技術思想と以下に記載する特許請求の範囲の均等範囲内で様々な実施が可能である。
【符号の説明】
【0077】
10 パウチ型二次電池
100 電極組立体
200 パウチ
210 収容部
210a 第1絶縁層
210b 第2絶縁層
210c 金属層
220 フレーム部
221 絶縁層
221a 第1絶縁層
221b 第2絶縁層
221c 金属層
222 被覆層
222a 第1絶縁層
222b 第2絶縁層
222c 金属層
300 電極リード
300’ リードフィルム
【国際調査報告】