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特表2024-532953衝撃吸収チューブを備えた内部ショックアブソーバを含む、1セットの放射性物質を輸送及び/又は貯蔵するためのパッケージ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-10
(54)【発明の名称】衝撃吸収チューブを備えた内部ショックアブソーバを含む、1セットの放射性物質を輸送及び/又は貯蔵するためのパッケージ
(51)【国際特許分類】
   G21F 5/08 20060101AFI20240903BHJP
   G21F 5/005 20060101ALI20240903BHJP
   G21F 5/008 20060101ALI20240903BHJP
   G21C 19/32 20060101ALI20240903BHJP
   G21F 9/36 20060101ALI20240903BHJP
【FI】
G21F5/08
G21F5/005
G21F5/008
G21C19/32 100
G21F9/36 501J
G21F9/36 501F
G21F9/36 501C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024517536
(86)(22)【出願日】2022-09-20
(85)【翻訳文提出日】2024-05-13
(86)【国際出願番号】 FR2022051769
(87)【国際公開番号】W WO2023047051
(87)【国際公開日】2023-03-30
(31)【優先権主張番号】2109932
(32)【優先日】2021-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】308021394
【氏名又は名称】オラノ・ニュークリア・パッケージズ・アンド・サービシズ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ステファヌ・ナレ
(72)【発明者】
【氏名】ファビアン・コリン
(72)【発明者】
【氏名】ヨハン・ゴア
(72)【発明者】
【氏名】エミリー・ブイエ
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ・ヴァレンティン
(72)【発明者】
【氏名】ローラン・ミレ
(72)【発明者】
【氏名】トマ・ブリオン
(72)【発明者】
【氏名】エルヴェ・リペール
(57)【要約】
本発明は、1セットの放射性物質を輸送及び/又は貯蔵するためのパッケージに関し、パッケージは、内部ショックアブソーバ(22)を含み、内部ショックアブソーバ(22)は、格納チャンバーの中に収容されており、塑性変形によって衝撃を吸収するためのチューブ(30)の1つ又は複数の層(C1)を有しており、チューブは、環状の又は略環状の断面を有している。チューブの数及び寸法は、パッケージの軸線方向の視点において、すべてのこれらのチューブが外接している最小直径の概念的な円(Cf1)によって画定される表面積に対する、層の中のすべてのチューブ(30)の累積的な投影面積の比が、0.2よりも大きくなるようになっている。加えて、最小横断方向間隔(Emin)が、単一の層C1のチューブ間に提供されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1セットの放射性物質(12)を輸送及び/又は貯蔵するためのパッケージング(1)であって、前記パッケージングは、前記パッケージングの長手方向中心軸線(8)の周りに延在する横方向本体部(2)、ならびに、前記パッケージングの前記横方向本体部(2)の軸線方向端部にそれぞれ配置されている底部(4)及び除去可能な蓋部(6)を含み、前記横方向本体部(2)は、前記底部及び前記除去可能な蓋部と共に、前記1セットの放射性物質(12)を収容するための格納チャンバー(10)の境界を定めており、また、前記パッケージングは、内部ショックアブソーバ(22)を含み、前記内部ショックアブソーバ(22)は、前記格納チャンバー(10)の中に収容されており、軸線方向において前記除去可能な蓋部(6)と前記1セットの放射性物質(12)との間に配置されるように意図されている、パッケージング(1)において、
前記内部ショックアブソーバ(22)は、塑性変形によって衝撃を吸収するためのチューブの単一の層(C1)を含み、又は、塑性変形によって衝撃を吸収するためのチューブの複数の層(C1、C2、C3)を含み、前記層それぞれは、前記パッケージングの前記長手方向中心軸線(8)に直交する層平面(P1、P2、P3)の中に配置されており、衝撃吸収チューブ(30)のすべては、同じ層の中で、最大で3つの異なる基準断面からの環状の又は略環状の断面を有しており、前記衝撃吸収チューブ(30)それぞれは、前記衝撃吸収チューブの長手方向中心線(40)に沿って延在しており、前記同じ層(C1、C2、C3)の前記衝撃吸収チューブ(30)の前記長手方向中心線(40)のすべては、関係のある前記層の前記層平面(P1、P2、P3)に内接しており、
前記層それぞれの前記衝撃吸収チューブ(30)の数及び寸法は、前記パッケージングの軸線方向の視点において、一方では、前記層の前記衝撃吸収チューブ(30)のすべての累積的な投影面積と、他方では、これらの前記衝撃吸収チューブ(30)のすべてが外接している最小直径の概念的な円(Cf1)によって内部的に画定される表面積との間の比が、0.2よりも大きくなるように提供されており、
前記層(C1、C2、C3)それぞれの中で、前記パッケージングの軸線方向の視点において、前記衝撃吸収チューブ(30)は、互いに横断方向に間隔を離して配置されており、前記衝撃吸収チューブそれぞれの横断方向において、前記衝撃吸収チューブが、同じ層の任意の他のチューブ(30)の反対側に、0.4*Dext以上の最小横断方向間隔(Emin)を有するようになっており、ここで、「Dext」は、考慮される前記衝撃吸収チューブ(30)の外部直径に対応していることを特徴とする、パッケージング(1)。
【請求項2】
前記衝撃吸収チューブ(30)それぞれは、0.08~0.2の、より好ましくは、0.09~0.15の、その壁部厚さ(E)とその外部直径(Dext)との間の比を有していることを特徴とする、請求項1に記載のパッケージング。
【請求項3】
前記衝撃吸収チューブ(30)のうちの少なくとも幾つかは、真っ直ぐであり、その長手方向中心線(40)は、回転軸線に対応しており、好ましくは、すべてが互いに平行であり、及び/又は、同じ層の中で組み合わせられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のパッケージング。
【請求項4】
前記衝撃吸収チューブ(30)のうちの少なくとも幾つかは、円の弧の形状、及び/又は、同心円状のトーラスの形状になっていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のパッケージング。
【請求項5】
前記衝撃吸収チューブ(30)は、すべて、同じ層の中に、同じ環状の又は略環状の断面を有していることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のパッケージング。
【請求項6】
前記衝撃吸収チューブ(30)のすべては、環状の又は略環状の断面を有しており、その内側周囲は、円形であることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のパッケージング。
【請求項7】
前記内部ショックアブソーバ(22)は、力分配プレート(32)を含み、前記力分配プレート(32)は、前記1セットの放射性物質(12)と前記単一の層(C1)の前記衝撃吸収チューブ(30)との間に配置されていることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のパッケージング。
【請求項8】
前記内部ショックアブソーバ(22)は、力分配プレート(32)を含み、前記力分配プレート(32)は、チューブ(C1、C2、C3)の2つの直接的に連続する層間に配置されていることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のパッケージング。
【請求項9】
前記衝撃吸収チューブ(30)のうちの少なくとも幾つかは、溶接によって前記力分配プレート(32)に取り付けられていることを特徴とする、請求項7又は8に記載のパッケージング。
【請求項10】
前記衝撃吸収チューブ(30)のうちの少なくとも幾つかは、前記力分配プレート(32)と共にほぞ穴及びほぞから成るアッセンブリ(46、48)を有していることを特徴とする、請求項7から9のいずれか一項に記載のパッケージング。
【請求項11】
前記内部ショックアブソーバ(22)は、好ましくは溶接によって又はネジ要素によって、前記除去可能な蓋部(6)の上に取り付けられており、この蓋部の内側表面(24)と接触した状態になるようになっていることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載のパッケージング。
【請求項12】
前記衝撃吸収チューブ(30)は、ステンレス鋼から作製されていることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載のパッケージング。
【請求項13】
前記内部ショックアブソーバ(22)の中に、特定の真っ直ぐなチューブ(30)が、同軸に配置されていることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載のパッケージング。
【請求項14】
前記蓋部(6)は、前記蓋部(6)の周辺部の周りに分配されているネジ要素(14)を使用して、前記パッケージングの前記横方向本体部(2)の前方端部に装着されていることを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載のパッケージング。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか一項に記載のパッケージング(1)と、前記パッケージングの前記格納チャンバー(10)の中に収容されている1セットの放射性物質(12)とを含むパッケージ(100)。
【請求項16】
前記1セットの放射性物質(12)は、放射性物質を収容する1つ又は複数の密封キャニスターを含み、又は、前記1セットの放射性物質(12)は、複数の核燃料アッセンブリを収容する貯蔵バスケットを含むことを特徴とする、請求項15に記載のパッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パッケージングと、パッケージングによって画定された格納チャンバーの中に収容された放射性物質を格納するアッセンブリとを含む、放射性物質パッケージの分野に関する。この1セットの放射性物質は、たとえば、廃棄物などのような放射性物質を収容する1つ又は複数の密封キャニスターを含むことが可能であり、又は、核燃料アッセンブリを含むことも可能である。
【背景技術】
【0002】
放射性物質を貯蔵及び/又は輸送するためのパッケージは、一般的に、外側ケーシングとして、横方向本体部と、底部と、蓋部とを有するパッケージングを含む。パッケージングのこれらのパーツは、放射性物質を格納する1セットを収容するためのキャビティー(格納チャンバーとして知られる)、たとえば、核燃料アッセンブリを収容するバスケット又は廃棄物キャニスターを画定している。
【0003】
1セットが積載されたパッケージングの安全の実証は、とりわけ、規制落下テストに基づく。9メートルの軸線方向の落下のケースに関して、パッケージングの蓋部をカバーしているヘッド衝撃吸収カバーの上で、1セットの放射性物質の合計質量が、地面に衝突する間に、この同じ蓋部にかかる。このいわゆる「軸線方向の落下」の間に、格納チャンバーの中に収容された1セットの放射性物質の影響の下で、パッケージングの蓋部を閉鎖するためのシステムの遅延によって、非常に高い力が発生させられる。とりわけ、多大な歪みが取付ネジにかかり、特定の条件下では、格納チャンバーの中の1セットは、閉鎖システムにとりわけ損傷を与える効果を伴って蓋部に激突する可能性がある。
【0004】
したがって、軸線方向の落下の後のパッケージングの気密性を保証するために、蓋部とこの1セットの放射性物質との間において、格納チャンバーの中に設置されている衝撃吸収システムによって、1セットの放射性物質によって蓋部に伝達される力を制限することが必要である可能性がある。
【0005】
一般的に、そのようなシステムは、少なくとも1つの塑性変形可能な衝撃吸収デバイス(たとえば、金属発泡体など)を含む。衝撃吸収デバイスの最適なクラッシュを取得するために、したがって、衝撃吸収デバイスの塑性変形を通して機械的エネルギーを可能な限り最良に消散させるために、多くの解決策が、先行の実施形態においてすでに提案されている。
【0006】
それにもかかわらず、サイズ、コスト、及び性能の観点からさらに良好な妥協点を提供するように、これらの内部ショックアブソーバを改善する必要性が依然として存在している。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
この必要性を満たすために、本発明の目的は、1セットの放射性物質を輸送及び/又は貯蔵するためのパッケージングであって、パッケージングは、パッケージングの長手方向中心軸線の周りに延在する横方向本体部、ならびに、パッケージングの横方向本体部の軸線方向端部にそれぞれ配置されている底部及び除去可能な蓋部を含み、横方向本体部は、底部及び除去可能な蓋部と共に、1セットの放射性物質を収容するための格納チャンバーの境界を定めており、また、パッケージングは、内部ショックアブソーバを含み、内部ショックアブソーバは、格納チャンバーの中に収容されており、軸線方向において除去可能な蓋部と1セットの放射性物質との間に配置されるように意図されている、パッケージングである。
【0008】
本発明によれば、内部ショックアブソーバは、塑性変形によって衝撃を吸収するためのチューブの単一の層を含み、又は、塑性変形によって衝撃を吸収するためのチューブの複数の層を含み、それぞれの層は、パッケージングの長手方向中心軸線に直交する層平面の中に配置されており、衝撃吸収チューブのすべては、同じ層の中で、最大で3つの異なる基準断面からの環状の又は略環状の断面を有しており、それぞれのチューブは、チューブの長手方向中心線に沿って延在しており、同じ層のチューブの長手方向中心線のすべては、関係のある層の層平面に内接している。
【0009】
加えて、それぞれの層の衝撃吸収チューブの数及び寸法は、パッケージングの軸線方向の視点において、一方では、層の衝撃吸収チューブのすべての累積的な投影面積と、他方では、これらの衝撃吸収チューブのすべてが外接している最小直径の概念的な円によって内部的に画定される表面積との間の比が、0.2よりも大きくなるように提供されている。好ましくは、この比は、0.25よりも大きい。
【0010】
最後に、それぞれの層の中で、パッケージングの軸線方向の視点において、衝撃吸収チューブは、互いに横断方向に間隔を離して配置されており、それぞれのチューブの横断方向において、チューブが、同じ層の任意の他のチューブの反対側に、0.4*Dext以上の最小横断方向間隔を有するようになっており、ここで、「Dext」は、考慮される衝撃吸収チューブの外部直径に対応している。好ましくは、横断方向間隔は、0.5*Dext以上である。
【0011】
まず第一に、本発明は、クラッシュ応力の観点から、及び、塑性変形によってエネルギーを吸収する能力の観点から、非常に高性能の衝撃吸収特性を得ながら、市場において極めて低いコストで容易に入手可能入手可能なチューブに基づく、簡単で小型の内部ショックアブソーバの実装形態に基づいている。
【0012】
加えて、それぞれの層の中のチューブの高い密度は、均質なクラッシュ応力を取得することに寄与し、とりわけ、チューブの変形(それは、一種の楕円化と同様である)の間にチューブ間に起こり得る相互作用を著しく低減させるか又は禁止するために提供される最小横断方向間隔と組み合わせられる。この点に関して、この最小横断方向間隔は、好ましくは、その除去可能な蓋部が前方に配向された状態でのパッケージングの落下に続いて、チューブの変形の間に同じ層の隣接するチューブ間に接触が起こらないように保たれるということが留意されるべきである。このように同じ層のチューブを互いに独立させることによって、内部ショックアブソーバの認定(qualification)/認証(certification)は、限られた数のチューブのクラッシュに限定することが可能であり、すなわち、ショックアブソーバの中に実装された異なる基準断面と同じ数のチューブ(したがって、1層当たり最大で3つ、より好ましくは、内部ショックアブソーバ全体について最大で3つ)のクラッシュに限定することが可能である。これは、認定が全体的な内部ショックアブソーバに関係しなければならないときよりも認定を著しく安価にする。
【0013】
塑性変形によって衝撃を吸収するための要素としてのチューブの使用のおかげで、有利には、座屈又はリップルピークのないクラッシュ曲線が観察される。したがって、これらのチューブを内部ショックアブソーバの中に実装する前に、事前のクラッシュ動作は必要とされない。
【0014】
そのうえ、チューブ形状及びそれらの開口端部は、水の流れ及び内部ショックアブソーバの乾燥を促進させ、したがって、このショックアブソーバが挿入されるべき密封ボックスを実装することを防止する。結果的に、この特定の特徴は、たとえば、金属発泡体の使用に基づくものなどのような、他の内部ショックアブソーバの解決策とは対照的である。
【0015】
そのうえ、本発明は、単独で又は組み合わせて採用される、以下の随意的な特徴の実装形態を提供する。
【0016】
好ましくは、それぞれの衝撃吸収チューブは、0.08~0.2の、より好ましくは、0.09~0.15の、その壁部厚さとその外部直径との間の比を有している。
【0017】
驚くことには、この寸法の比が、並外れて高性能の解決策をもたらし、それは、閉鎖システムと適合可能なクラッシュ応力を発生させながら、適度なサイズを与えることを可能にし、及び著しいエネルギー吸収能力を与えることを可能にするということが注目された。
【0018】
好ましくは、チューブのうちの少なくとも幾つかは、真っ直ぐであり、その長手方向中心線は、回転軸線に対応しており、好ましくは、すべてが互いに平行であり、及び/又は、同じ層の中で組み合わせられている。
【0019】
チューブの平行性は、内部ショックアブソーバの中のチューブの密度を増加させることができることに寄与し、利点として、ショックアブソーバの厚さの低減を伴い、また、ショックアブソーバのクラッシュ応力のより良好な均質性も伴う。
【0020】
(随意的に、先行するものと組み合わせ可能な)別の可能性によれば、チューブのうちの少なくとも幾つかは、円の弧の形状、及び/又は、同心円状のトーラスの形状になっている。
【0021】
好ましくは、衝撃吸収チューブは、すべて、同じ層の中に、同じ環状の又は略環状の断面を有している。これは、内部ショックアブソーバの認定/認証をさらに促進させる。1つの可能性によれば、内部ショックアブソーバの多層設計のケースでは、層のすべてのチューブのすべてに関して、同じ断面が保たれている。この特定の特徴は、単一の層のケースでも適用される。
【0022】
好ましくは、衝撃吸収チューブのすべては、環状の又は略環状の断面を有しており、その内側周囲は、円形である。外側周囲も同様であることが可能であり、次いで、いわゆる環状断面をもたらす。厳密には環状ではないが実質的には環状である断面の他の可能性は、チューブの外側表面がたとえば1つ又は複数の平坦なセクションを備えているときに生じる。この外側表面は、そのうえ、落下のケースにおいてその保持を改善するために、及び、チューブが移動することなく所望の通りに変形することを確保するために、1つ又は複数のほぞを装備していることが可能であり、ならびに/又は、チューブの厚さを貫通するかもしくは貫通しない1つ又は複数の孔部/ほぞ穴(mortise)を装備していることが可能であるということが留意されるべきである。それにもかかわらず、これらの要素を備えていても、それぞれのチューブは、環状の又は略環状の断面を有し続ける。
【0023】
好ましくは、内部ショックアブソーバは、力分配プレートを含み、力分配プレートは、1セットの放射性物質と単一の層の衝撃吸収チューブとの間に配置されている。そのようなプレートは、パッケージの落下の場合に、とりわけ均質な方式でパッケージングの蓋部を使用することに寄与する。
【0024】
好ましくは、多層設計のケースでは、内部ショックアブソーバは、力分配プレートを含み、力分配プレートは、チューブの2つの直接的に連続する層間に配置されている。これは、これらの2つの直接的に連続する層のチューブ間の相互作用を回避することを可能にし、有利には、パッケージの落下の場合に、より良好に制御された衝撃吸収をもたらす。
【0025】
好ましくは、衝撃吸収チューブのうちの少なくとも幾つかは、溶接によって力分配プレートに取り付けられている。
【0026】
好ましくは、衝撃吸収チューブのうちの少なくとも幾つかは、力分配プレートと共にほぞ穴及びほぞから成るアッセンブリを有している。これは、簡単な方式で、及び、熟練労働者を必要とすることなく、チューブの適切な場所での保持を保証すること、及び、パッケージの落下の場合におけるそれらの変形の間に(とりわけ、斜めの落下の間に)それらがスリップすることを防止することを可能にする。
【0027】
好ましくは、内部ショックアブソーバは、除去可能な蓋部の上に取り付けられており、この蓋部の内側表面と接触した状態になるようになっており、取付けは、好ましくは、溶接によって又はネジ要素によって実施される。代替的に、内部ショックアブソーバは、この同じ蓋部と1セットの放射性物質との間に自由に設置することが可能である。
【0028】
好ましくは、衝撃吸収チューブは、ステンレス鋼から作製されている。
【0029】
好ましくは、内部ショックアブソーバの中に、特定の真っ直ぐなチューブが、同軸に配置されている。これは、たとえば、ショックアブソーバのラインを形成することを可能にし、ショックアブソーバのラインは、端と端をつなげて配置されている比較的に短い長さのチューブによってそれらのそれぞれを生成させることによって、これらのラインの生産を促進させながら、除去可能な蓋部の幅の大部分にわたって局所的に延在しているか、又は、除去可能な蓋部の幅のすべてもしくはほとんどすべてにわたって延在している。
【0030】
好ましくは、蓋部は、蓋部の周辺部の周りに分配されているネジ要素を使用して、パッケージングの横方向本体部の前方端部に装着されている。
【0031】
本発明の別の目的は、そのようなパッケージングと、パッケージングの格納チャンバーの中に収容されている1セットの放射性物質とを含むパッケージである。
【0032】
好ましくは、1セットの放射性物質は、放射性物質を収容する1つ又は複数の密封キャニスターを含み、又は、1セットの放射性物質は、複数の核燃料アッセンブリを収容する貯蔵バスケットを含む。
【0033】
本発明の他の利点及び特徴は、以下の非限定的な詳細な説明において明らかになる。
【0034】
この説明は、添付の図面を参照して与えられる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本発明の好適な実施形態によるパッケージの概略的な軸線方向断面図である。
図2】本発明の好適な実施形態による、先行する図に示されているパッケージのパッケージングを装備している内部ショックアブソーバの一部の軸線方向断面図である。
図2A】パッケージの落下に続いて内部ショックアブソーバがその塑性変形させられた構成にある状態の、図2と同様の断面図である。
図2B】ショックアブソーバが代替的な実施形態にしたがって示されている状態の、図2と同様の図である。
図3図2の線III-IIIに沿ってとられた断面図である。
図4】ショックアブソーバが別の代替的な実施形態にしたがって示されている状態の、図2と同様の図である。
図5】ショックアブソーバが本発明の別の好適な実施形態の形態になっている状態の、図2と同様の図である。
図6】ショックアブソーバが別の代替的な実施形態にしたがって示されている状態の、図3と同様の図である。
図7】本発明の別の好適な実施形態の形態になっている内部ショックアブソーバの軸線方向上面図である。
図8図7の線VIII-VIIIに沿ってとられた断面図である。
図9】本発明の好適な実施形態による、塑性変形によって衝撃を吸収するためのチューブの斜視図である。
図10図9のチューブを装備している内部ショックアブソーバの部分的な軸線方向断面図である。
図11】内部ショックアブソーバの一部を軸線方向断面で示す図であり、衝撃吸収チューブを力分配プレートに取り付けるための手段が示されている。
図12図11の線XII-XIIに沿ってとられた断面図である。
図13】内部ショックアブソーバが取り付けられているパッケージング蓋部の軸線方向断面図である。
図14図13に示されている内部ショックアブソーバの斜視図である。
図15】蓋部及び図13に示されている内部ショックアブソーバの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
第一に、図1は、本発明の好適な実施例の形態の、放射性物質を貯蔵及び/又は輸送するためのパッケージ100を示している。
【0037】
パッケージ100は、第一に、パッケージング1を含み、パッケージング1は、横方向本体部2と、底部4と、底部4の反対側のパッケージングの開口部を密封する除去可能な蓋部6とを備えている。パッケージングは、長手方向中心軸線8を有しており、横方向本体部2が長手方向中心軸線8の周りに延在しており、この軸線8は、パッケージングの横方向本体部2の前方端部及び後方端部にそれぞれ配置されている蓋部6及び底部4を通過している。図1に概略的に図示されているように、底部4は、パッケージングの横方向本体部2とワンピースで生産することが可能である。そのパーツのための蓋部6は、横方向本体部2の前方端部に接続されており、それは、図1に示されているパッケージングの垂直方向位置における上部端部に対応している。この蓋部6の取付けは、好ましくは、蓋部の周辺部の周りに分配されているネジ要素14を使用して実施される。
【0038】
横方向本体部2、蓋部6、及び底部4は、1セットの放射性物質12を収容するために使用される格納チャンバー10の境界を定めている。この1セット12は、同様に軸線8に関して中心を合わせられており、本明細書では、廃棄物を格納する密封キャニスターを含む。代替的に、それは、格納チャンバー10の中に設置されている複数のキャニスターに関するものである可能性があり、又は、複数の核燃料アッセンブリを収容する貯蔵バスケットに関するものである可能性もある。
【0039】
図1に点線で示されているように、軸線8の方向において考慮されるパッケージの端部において、パッケージングは、パッケージングの蓋部6及び底部4をそれぞれ保護するショックアブソーバカバー20を装備していることが可能である。
【0040】
また、パッケージング1は、図1には概略的にのみ示されている、本発明に特有の内部ショックアブソーバ22も装備している。この内部ショックアブソーバ22は、軸線方向において蓋部6の内側表面24と1セットの放射性物質12の軸線方向端部表面26との間に、格納チャンバー10の中に収容されている。好ましくは、後で説明されるように、内部ショックアブソーバ22は、内側表面24と接触した状態になるように、蓋部6の上に取り付けられている。取付けは、たとえば、溶接によって又はネジ要素によって実施される。他の実施形態において、内部ショックアブソーバ22は、1セット12の上に取り付けられることが可能であり、又は、蓋部6とこの同じ1セット12との間に自由に配置されることも可能である。
【0041】
ここで、図2図2A、及び図3を参照すると、内部ショックアブソーバ22が、本発明の好適な実施形態にしたがって示されている。この実施形態では、内部ショックアブソーバ22は、塑性変形によって衝撃を吸収するためのチューブ30の単一の層C1を含み、これらのチューブ30は、好ましくは、ステンレス鋼から作製されている。単一の層C1は、長手方向中心軸線8に直交する層平面P1に配置されている。この平面P1は、同様に横断方向に配向されている力分配プレート32に対して平行であり、それは、内部ショックアブソーバ22を完成させる。プレート32は、チューブ30を支持しており、チューブ30は、たとえば溶接によってその上に取り付けられており、軸線方向において蓋部6の内側表面24とプレート32の支承表面との間にしっかりと保持されるようになっている。したがって、後者は、チューブ30と1セットの放射性物質12との間に配置されている。
【0042】
この実施形態では、単一の層C1の衝撃吸収チューブ30は、すべて同じ環状断面を有している。それにもかかわらず、層C1は、最大で3つの異なるタイプのチューブ30を含むことが可能であり、それらは、3つの個別の基準断面をそれぞれ有している。そのような例が、図4に示されている。層C1の反対側端部において、第1の基準断面に対応する同じ環状断面を有する2つのチューブ30が提供されている。中央には、第2の基準断面に対応する異なる環状断面を有する1つのチューブ30が提供されており、一方では、端部チューブと中央チューブとの間の2つのスペースには、第3の基準断面に対応する同じ環状断面を有する2つのチューブ30がそれぞれ提供されている。当然のことながら、異なる形状のこれらのチューブ30の数及び配置は、直面する必要性に応じて修正することが可能であり、その目的の1つは、反対側に位置付けされている1セット12の一部に応じて、チューブのクラッシュ応力を局所的に適合させることである。
【0043】
図4に示されているチューブのすべてが同じ外部直径を有する場合でも、それは、その他の方法であることも可能である。したがって、層C1のチューブは、3つの異なる環状断面を有することも可能であるが、それは、3つの異なる外部直径を使用して取得される。とりわけ、これは、チューブのすべての変形が同時に開始されるのではなく、落下の場合において閉鎖システムのより漸進的な使用のための連鎖的な方式で開始されることを確保することを可能にする。この構成は、単一の層のケースでも、又は、下記に提示される多層設計においても、分配プレートの有無にかかわらず適用可能である。
【0044】
図2図2A、及び図3の実施形態では、チューブ30のすべては、真っ直ぐな形状のものであり、同一の又は異なる長さのものである。それぞれのチューブ30は、チューブの長手方向中心線40に沿って延在しており、それは、本明細書では、その回転軸線に対応している。加えて、層C1のチューブ30のすべての軸線40は、好ましくは、同様に、互いに平行であることによって及び/又は組み合わせられることによって、層平面P1に内接しており、内部ショックアブソーバの中のチューブの数を増加させるようになっている。実際に、図3は、特定のチューブ30は、分配プレート32の上に互いに平行に取り付けられており、一方では、他のチューブ30は、互いにより多く又はより少なく間隔を離して配置されることによって、同軸に配置されているということを示している。
【0045】
上記に示されているように、層C1のチューブ30のすべては、同じ基準断面を有することによって、同じタイプのものである。この環状断面は、「Dext」と参照される外部直径の円形外側周囲によって、及び、「Dint」と参照される内部直径の円形内側周囲によって作り出される。これらの2つの周囲(軸線8の上に中心を合わせられている)は、それぞれのチューブ30の長さ全体に沿って同一であり、チューブ30の断面は、一定である。局所的に、環状断面のこれらのチューブ30は、それにもかかわらず、後で詳述されるように、パッケージの落下の場合にこれらのチューブをそのクラッシュの間に保持することを保証するために、1つ又は複数のほぞ/孔部/ほぞ穴を装備していることが可能である。
【0046】
本発明の特定の特徴のうちの1つは、塑性変形によって衝撃を吸収するための要素としてチューブ30を選択したことにあるが、それらの変形の間に互いとの相互作用を防止するために、互いに十分に間隔を離してチューブ30を配置しながら、内部ショックアブソーバの中にかなりの量でチューブ30を提供するという事実にもある。
【0047】
これは、2つの特定の条件を満たす幾何学形状を結果として生じさせ、第1の条件は、層C1の中のチューブ30によって占有されるスペースに全体的に関するものであり、第2の条件は、これらのチューブ30間の最小横断方向間隔に関するものである。
【0048】
第1の条件に関して、層C1のチューブ30の数及び寸法は、パッケージングの軸線方向の視点において、一方では、チューブ30のすべての累積的な投影面積と、他方では、これらのチューブのすべてが外接している最小直径の概念的な円Cf1によって内部的に画定される表面積との間の比が、0.2よりも大きい、又は、さらには0.25よりも大きい、又は、同様に0.3よりも大きいままであるようになっているということが提供される。チューブ30の累積的な投影面積は、回転軸線40を通過して層平面C1に対応する断面平面III-IIIに起因して、図3におけるこれらのチューブの外側輪郭を使用して決定され得るものに対応している。概念的な円Cf1も、この図3に示されている。
【0049】
第2の条件に関して、それぞれの層C1の中で、依然として図3のようなパッケージングの軸線方向の視点において、衝撃吸収チューブ30は、互いに横断方向に間隔を離して配置されており、それぞれのチューブの横断方向において、チューブが、同じ層C1の任意の他のチューブの反対側に、0.4*Dext以上の最小横断方向間隔「Emin」を有するようになっており、ここで、「Dext」は、考慮されるチューブ30の外部直径に対応しているということが提供される。より好ましくは、この最小横断方向間隔「Emin」は、0.5*Dext以上である。
【0050】
この値のおかげで、及び、パッケージの落下の場合にチューブ30に提供される変形の最大レベルを考慮に入れることによって、これらのチューブが互いに接触することなく塑性変形することが確保される。この点に関して、図2Bは、落下した後のチューブ30の完全な変形のケースを示しており、その後に、2つの完全に平坦化されたチューブが、したがって、互いに接触するようになることなく、軸線40に対して横断方向に延在させられる。当然のことながら、落下が図2Aのようなチューブの完全な変形をもたらすことが想定されないときには、これらのチューブ30は、次いで、ショックアブソーバの中でより近付くように移動することが可能である。
【0051】
上記に提供される最小横断方向間隔は、チューブ30のすべてが同じ量のエネルギーを吸収することによって同一又は同様の方式で変形するということを保証することを可能にし、したがって、ショックアブソーバ全体ではなく、これらのチューブのうちの1つのみに関する簡単化された認定/認証を実施することを可能にする。複数のタイプの(しかし、最大でも3つの個別の基準のみからの)チューブ30を含む図4のケースでは、それぞれのタイプの1つのチューブのみが認定/認証されなければならない。
【0052】
好ましくは、それぞれのチューブ30は、0.08~0.2の、より好ましくは、0.09~0.15の、その壁部厚さ「E」及びその外部直径「Dext」との間の比を有している。予測に反して、この比は、並外れた衝撃吸収性能、適度なサイズを取得することを可能にし、一方では、閉鎖システムに適合可能なクラッシュ応力、及び、著しいエネルギー吸収能力を提案するということが注目された。
【0053】
図2Bは、代替的な実施形態を示しており、層C1のそれぞれのチューブ30は、その外側表面が2つの平坦なセクション44を備えているという事実に起因して、もはや厳密には環状でないが実質的には環状である断面を有している。これらの2つの平坦なセクション44のそれぞれは、好ましくは、このチューブの長さ全体にわたって、チューブの軸線40に対して平行に延在している。それらは、それぞれ、蓋部の内側表面24及び力分配プレート32の支承表面とのチューブの接触表面を形成するように意図されている。この構成では、(その略環状断面の)チューブの外部直径「Dext」は、平坦なセクション44によって切り取られていない円形パーツにおける外部直径として考慮されなければならないということが留意されるべきである。
【0054】
本発明の別の好適な実施形態によれば(図5に示されている)、内部ショックアブソーバ22は、もはやチューブの単一の層を含むのではなく、軸線8の方向に次々に配置されている複数の層を含む。本明細書で、これは、3つの層C1、C2、C3に関するものであるが、その数は、本発明の範囲を逸脱することなく異なっていてもよい。これらの層のそれぞれは、先行する実施形態においてちょうど説明された単一の層と同一又は同様の設計を有している。本明細書で、特定の特徴のうちの1つは、直接的に連続する層間に力分配プレート32を提供することにある。また、これらのプレートは、横断方向に配向されており、また、層C1、C2、C3のチューブ30の軸線40がそれぞれ内接している層平面P1、P2、P3に対して平行に配向されている。この好適な実施形態では、3層のチューブ30の軸線は、互いに平行に配設されているが、それは、その他の方法であることも可能である。第1の層のチューブの軸線は、たとえば、第2の層のチューブの軸線に対して垂直に配向されることなども可能である。
【0055】
プレート32のおかげで、有利には、さまざまな層のチューブ30間の相互作用を防止することが可能であり、それは、パッケージの落下の場合に、より良好に制御された衝撃吸収を結果として生じさせ、したがって、より容易な認定/認証を結果として生じさせる。
【0056】
当然のことながら、図5の多層設計では、分配プレート32は、また、好ましくは、1セットの放射性物質と、この1セットの可能な限り近くにスタックの端部に位置付けされているチューブの層との間に提供されている。
【0057】
図6は、図3に示されている実施形態に対する代替的な実施形態によるショックアブソーバ22を示しており、そこでは、平行に及び同軸に配置されているチューブ30は、ショックアブソーバラインを形成しており、ショックアブソーバラインは、蓋部6の幅の大部分にわたって局所的に延在しているか、又は、蓋部6の幅のすべてもしくはほとんどすべてにわたって延在している。この代替的な実施形態では、ラインを形成するために、短い長さの同軸のチューブ30が、端と端をつなげて配置されており、それらの間に小さな軸線方向クリアランスを伴う。
【0058】
図7及び図8に示されている別の好適な実施形態によれば、チューブ30は、もはや真っ直ぐではなく、同一平面内にある同心円状のトーラスの形状になっている。したがって、それらの長手方向中心線は、すべて同じ平面P1に内接している円40である。また、チューブ30の特定の形状及びレイアウトは、本明細書では、トーラス間の最小横断方向間隔「Emin」を尊重しながら、層C1の中でのチューブの高い密度を実現することを可能にする。
【0059】
図9及び図10は、実施形態のすべてに適用される特定の特徴を示しており、本明細書では、平坦なセクション44を備えた略環状断面のチューブ30を備えている。分配プレート32と蓋部6との間にチューブ30を保持することを促進させるために、プレート32の支承表面と協働する平坦なセクション44は、ほぞ46を装備しており、ほぞ46は、本明細書では、略平行六面体形状のものであり、好ましくは、その大きな長さが軸線40に対して平行に配向されている。実際に、このほぞ46は、力分配プレート32の中に作製された相補的な形状の孔部/ほぞ穴48の中に収容される。
【0060】
この配置は、簡単な方式で、及び、溶接が必要でないので熟練労働者を必要とすることなく、チューブ30の適切な場所での保持を保証すること、及び、パッケージングの落下の場合におけるチューブ30の変形の間に(とりわけ、斜めの落下の間に)チューブ30がスリップすることを防止することを可能にする。当然のことながら、複数のほぞ46を、本発明の範囲を逸脱することなく、同じチューブの上に提供することも可能である。同様に、ほぞ46は、プレート32の上にあることが可能であり、ほぞ穴48が、チューブ30の上にあることが可能である。そのようなチューブ30は、好ましくは、平坦なセクション44、内部直径「Dint」、及び、ほぞ46又はほぞ穴48が示されることを可能にするように、機械加工によって生産される。
【0061】
図11及び図12は、チューブ30を取り付けるための代替的な実施形態を示している。分配プレート32の孔部48の中に、ピン50が収容されており、ピン50は、好ましくは、このプレートに溶接されており、ピンは、チューブ30の厚さ「E」の中に作製された孔部52の中へ貫通するように内向きに突出している。このタイプの複数のアッセンブリは、プレート32の上に溶接されている2つのピン50の表現を伴う図11において見ることができるように、チューブに沿って提供することが可能である。
【0062】
最後に、図13から図15は、分配プレート32(本明細書では、ディスク形状になっている)を蓋部6に取り付けるための実施形態の例を示している。その周辺部の周りに、プレート32は、コネクター部材56を装備しており、コネクター部材56は、蓋部に溶接されており、互いに円周方向に間隔を離して配置されている。これは、パッケージングが水から除去された後に、内部ショックアブソーバ22の乾燥を促進させることを可能にする。その理由は、内部ショックアブソーバ22を、好ましくは、チューブ30の開口端部によって、次いで、コネクター部材56間に画定された半径方向スペース58によって、空にすることが可能であるからである。
【0063】
当然のことながら、当業者によって、(単なる非限定的な例として)説明されているような本発明に対してさまざまな修正が行われることが可能であり、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。とりわけ、上記に説明されている実施形態のすべて及び代替的な実施形態は、互いに組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0064】
1 パッケージング
2 横方向本体部
4 底部
6 蓋部
8 長手方向中心軸線
10 格納チャンバー
12 1セットの放射性物質
14 ネジ要素
20 ショックアブソーバカバー
22 内部ショックアブソーバ
24 内側表面
26 軸線方向端部表面
30 チューブ
32 力分配プレート
40 チューブの長手方向中心線
44 平坦なセクション
46 ほぞ
48 孔部/ほぞ穴
50 ピン
56 コネクター部材
58 半径方向スペース
100 パッケージ
C1、C2、C3 層
Cf1 概念的な円
Dext 外部直径
Dint 内部直径
E 壁部厚さ
Emin 最小横断方向間隔
P1、P2、P3 層平面
図1
図2
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】